くにさくロゴ
1949/04/30 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 電力問題に関する特別委員会 第22号
姉妹サイト
 
1949/04/30 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 電力問題に関する特別委員会 第22号

#1
第007回国会 電力問題に関する特別委員会 第22号
昭和二十五年四月三十日(日曜日)
   午後一時四十三分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○電気事業再編成法案(内開送付)
○公益事業法案(内開送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(飯田精太郎君) それでは開会いたします。
#3
○石原幹市郎君 昨日の委員会の質疑応答で大体分つたのでありまするが、公益事業法第二十八條第三項に関連する部面で、一つの地域に配電事業が二つ重複して行われるということはあり得ないが、その区域を一定の部分を讓渡を受けて、その区域だけで供給事業を行うということは可能であるという昨日局長の答弁であり、門屋委員からも更に念を押されたのであるが、さようであるという御答弁であつたのでありまするが、この点重ねて非常な大きな問題でありまするので、間違いないかどうかもう一度お伺いして置きます。
#4
○政府委員(武内征平君) この点につきましては、更に私も帰りましてよく調べたのでありますが、昨日も御答弁申上げました通り、讓渡を受けまして、そうして新たにそこに一つの会社ができて来るということは差支えないのであります。その際の審査基準といたしましては、この二十八條の一項の一、二、三とありまするが、「その公益事業の開始が一般の需用に適合するものであること。」、「その公益事業の開始が公共の利益を増進するものであること。」、「その公益事業を適確に遂行するに足る財政的基礎があること。」、こういうふうな三つの條件に嵌つており、而も既在の会社から讓渡を受けて、それが話がまとまつておるというような場合におきましては、これは差支えないものであると、かように私は解釈いたしております。
#5
○石原幹市郎君 そうしますと、これは公益事業法ではないのでありまするのが、電気事業再編成法の方の第一條で、今後の電気事業再編成は、発電、送電、配電一貫した企業体の下にこれを行わしめると、こういう精神が謳われておるのでありまするが、一定の区域を分けて供給事業をやる会社が将来できたとした場合に、配電事業だけでも行い得るのでありまするか。やはりその会社は、自分が発電して、そうして配電と一貫してやるという形になるのでありまするか、その点一つお伺いいたします。
#6
○政府委員(武内征平君) 御承知のように、この電気事業再編成法は臨時立法でありまして、現在の日発及び九配電を如何に分けるかというこういう臨時立法でありまするから、それが一応完成いたしますと、この再編成法の目的は一応達しまして、これを廃止するということになりまするか、或いは存続するということにして置きまするか、まだその点につきましては、只今申上げるまでに至つておりませんが、とにかくこの法律はその目的を達してしまつたわけでありますね。そういたしますと、今度は普通の状況に帰りまして、この公益事業委員会の規定に従いまして、事業の讓渡とかいうようなものを、一定の事業計画というものを附けまして公益事業委員会に出して来ると、こういうことになりまするので、臨時立法こ恒久立法というような意味は、さような意味で提案理由にも申上げておると、こういうように御了解頂きたいと思います。
#7
○石原幹市郎君 そうしますると、今度この公益事業法だけの精神から行きまするというと、将来は配電事業だけを行う会社も或いは生れて来ると、これはまあ昨日の質疑で分つたのでありまするが、いわゆる発電事業の特殊の電力会社のようなものもできるとこういうふうにこの法の精神の上から解釈しておいて差支えないものでしようか、その点もう一度お伺いして置きます。
#8
○政府委員(武内征平君) やはりこの二十八條の規定に従つて、おのおのこの一、二、三の條件が備つておると、配電事業だけでもかような條件が備つておるというケースでありますれば、これは許されるものであると、いわゆるフオールセールの公社でありますれば、供給区域云々という規定に触れないのでありますから、同じ地区にあつても差支えないというふうに考えております。
#9
○石原幹市郎君 それから尚一点そうしますると、将来国とか公共団体が発送電事業或いは配電事業を行うということは、この法の建前の上から言つて可能なんでしようかどうか、その点ちよつと伺つて置きます。
#10
○政府委員(武内征平君) 国或いは公共団体が将来これをやる場合に配電事業でありますれば、この二十八條の三項の、一定の区域というのは條件が同一区域を供給区域とするということで、国でやつても府県でやつても差支えないと思いますが、これは国の場合はこれは別かも知れませんが、少くとも府県がやる場合は差支えないと思います。
#11
○石原幹市郎君 そうしますると、都道府県が長い間主張しておりました都道府県の配電事業の経営というようなことは條件さえ合致すれば、別に法の精神の上からこれを禁ずるとか、そういうことはまあないわけのように只今局長の答弁から了承するのでありますが、さよう了承してよろしうございますか。
#12
○政府委員(武内征平君) 御意見の通りであります。
#13
○石原幹市郎君 そうすると、電気事業再編成法の八條ですか「国又は地方公共団体は、いかなる名義によるかを問わず、指定会社又は新会社の株式を取得してはならない。」ということがあるのでありますが、これは先程御説明の再編成法というのは飽くまで臨時立法であつて、現在の企業体をどうするかということから決めたものである、こういうことで地方公共団体等が将来電気事業をやるというようなことを別に禁ずる精神のものではない、そういうことになるように思うのでありますが、それで結構でありますか。
#14
○政府委員(武内征平君) 御意見の通りであります。
#15
○石原幹市郎君 そうしますると、現在ある、現在の状況においては国及び公共団体は株を持つちやいかんという、或いは持つておる株も売拂つてしまえということになるのでありますが、将来は再編成法の臨時立法が終りまして、公益事業法だけになると、将来の状態においては地方公共団体等が電気事業関係の会社の株を持つたりするということは可能なように思えるのでありますが、可能ばかりでなく地方公共団体みずから経営するという先程の説明でありますから、会社の株を持つことは勿論可能と思えるのでありますが、これもさように了解してよろしうございますか。
#16
○政府委員(武内征平君) 電気事業会社の株を国又は府県が持つことはいけないのであります。併しながら県なら県がみずから経営されるというのは差支えない、電気会社の株を持つちやいけないという……ここに書いてありますのは、明らかに書いてありますように、「指定会社又は新会社の株式を取得してはならない。」ということでありまして県自身がみずから配電区域の讓渡を受けて経営せられるということは差支えないのでありますが、新会社の株式を持つことはできないのであります。
#17
○石原幹市郎君 併し我々はこの再編成法は飽くまで臨時立法であつて、凡そ会社の承認が付けば臨時立法というわけで適当な機会にこの法律がなくなると、こういうふうに解釈するのでありますから、公益事業法の方には別に地方公共団体等が電気事業会社の株を持つてはいかんということはどこにも規定がないように思うのでありますが、その点如何ですか。
#18
○政府委員(武内征平君) 事業法の中にはさような規定はございません。凡そ臨時立法でございますが、これは直ちに新着しい会社ができてしまえばその條文の趣旨は完成されて更に存立の意味がなくなる條文、只今石原委員の御指摘になりました八條のごときは、これは施行後二年間は持つてはいけないということでありますから、臨時立法でありまするが、これをまあ改正する、或いは一部を廃止するというときになりますと、條文によつて残して置くものと然らざるものとある。こういうふうに法律的、技術的にはさように御了解願いたいのであります。
#19
○石原幹市郎君 そうすると、只今のお話はこの再編成法が将来なくなるような場合も、或いは八條のようなものはこれは残されるような條文になるかも知れないと、こういう御説明であつたのでありますか。
#20
○政府委員(武内征平君) さようでございます。
#21
○石原幹市郎君 それから、すると問題を分けまするが、然らば指定会社又は新会社の会社の株を持つてはならないということになつておりまするが、将来新たに電力開発会社であるとか、或いは先程からの説明で配電会社等もでる得ると思うのでありますが、そういう会社の株を国又は地方公共団体が持つ、こういうことはどうでしようか。
#22
○政府委員(武内征平君) 本法によつて新たに発生いたします新会社の株を持つてはいけないということで、それ以外の制限は別に置いてございません。
#23
○石原幹市郎君 大体分るのでありますが、そうしますと、昨日ちよつと申上げましたような只見川とか、ああいう大きな水系で特殊の電力の開発会社ができたというような場合に、その会社の株を地方公共団体等が持つ、これは一向差支えないというふうに解釈してよろしいのでありますか。
#24
○政府委員(武内征平君) 只今のこの八條の規定はさような事実に対しましての適用を別に考えておりません。
#25
○石原幹市郎君 今度は本当によく分りました。
#26
○結城安次君 ちよつと昨日のお話では、特定供給会社はつまり現存するものはここに残して置くんだ、そうすると今後はお許しにならん見込ですか。或いは事情によつては許可するというような見込ですか。
#27
○政府委員(武内征平君) ここにある野益事業法の二十八條の三項の御質問だと思いますが、この三項の「同一の地域を供給区域とする二以上の公益事業を許可をしてはならない。」というこの供給区域というのは、同一の区域を意味しておるわけでありまして、従いまして卸売の会社というものは別に牴触するものではないのであります。従いまして、さような会社はできてもこれは別にこの條文には触れないのでありまして、この二十八條の第一項の、一、二、三といつたような條項に適合するものは、これは許可すべきものと、こういうふうに解釈いたしております。
#28
○結城安次君 ちよつと私の質問が惡かつたかも存じませんが、特定供給、卸売じやなくて、発売所で作つておる電力を卸すのではなくて、在る種の特定工場、特定の仕事に何するという、いわゆる特定供給会社は許されたわけですか。つまり現在の四国の住友共同電力株式会社のようなものが今後方々にできる得る可能性があるか。
#29
○政府委員(武内征平君) 大体特定供給という言葉がございますが、これは大体自家用的のものを考えておるのでありまして、住友共電にいたしましても、黒部川にいたしましても、大体自家用的のものでございまして、それが歴史的に残つておると、而も今回の法律の適用によりましても、既存の法律で許可になつてものはこの法律で許可になつたものとみなすということであり、又日発、及び九配電のみが仕排法の適用になつておりますから、既存の法律で許可になり、従つて集排法の適用になつておりませんから、そのままその法律によつて許可になつたものとみなすという、こういうことになつております。従いまして特定供給、即ち自家用的のものであればこれは差支えないと、こういうことです。
#30
○石原幹市郎君 もう一つ、資料をお願いして置きたいのですが、昨日の話で水力地帶から賦課金を取つて、火力の方へ補給金として渡すと、その額は大体平均このくらいのものだというお話があつたのですが、水系別にでもよろしいし、或いは又モデルの例をとられてもいいのですが、どれくらい賦課金が取られるのであるか、又今度の地方税法によつていろんな固定資産税とかいろいろかかりますが、そういう税金は大体どのくらいのものになるか、そういうものを資料として提出願いたいのでありますが、如何でしようか。
#31
○政府委員(武内征平君) 賦課金の計算の資料は差上げてあると思うのでございますが、……それじやできておりますから差上げます。
#32
○石原幹市郎君 尚できておる以外に例示を、簡單に我々分るように、三万キロなら三万キロ、五万キロなら五万キロの発電所であれば、どのくらい賦課金と税金を取られるかというような、そういうものは作れませんか。そういうものがあれば我々非常に頭に入り易いのです。それをお願いします。
#33
○結城安次君 ちよつとお尋ねしますが、例の賦課金の問題ですが、その公益事業法で決めるのは第四十四條ですか。
#34
○政府委員(武内征平君) 四十四條でございます。
#35
○結城安次君 これを読んでおりますと、つまり両方相談するようになつておりまするが、相談がまとまらなかつたときには云々ということがありますが、これはどうなりましようか。つまり貰う方は余計貰いたいでしようし、出す方は少く出したい。協議がまとまらん……
#36
○政府委員(武内征平君) 四十四條でお説のようにこの両者で協議をいたすとありますが、その次の四十五條で、若し協定がまとまらないときには、期限を協定して前條の協定を締結し、又は締結されても不当である、こういう場合にはこれを変更を命ずるというふうになりまして、更に二項に参りまして、前項の規定による命令に従わないときには、その協定を委員会が作成する。その作成したものに対しては事業者は従わなければならん、こういうふうな手続になつております。
#37
○結城安次君 その只今の御説明で四十五條二項で「委員会は、一般の電気事業者が前項の規定による命令に従わないときは、協定を作成することができる。」この命令するというのでありますが、これに対して不服の場合は何か訴願救済の方法がありますか。
#38
○政府委員(武内征平君) これはできると思います。処分をなします前に、聽聞をして行う。そうしてこの処分に対して異議のありますときには、六十一條で「法律又はこの法務に基く命令の規定による委員会の処分に不服のある者は、」先程の命令が、或いは協定の作成が一つの処分になりますから、処分に不服ある者は委員会に対して異議の申立をする、こういうふうになつております。
#39
○政府委員(飯田精太郎君) 結城さん、よろしうございますか……
#40
○門屋盛一君 大臣は……
#41
○委員長(飯田精太郎君) 大臣は連絡を取りつつあるそうでありますが、一つ大臣のは後廻しにしてお願いしたいと思います。
#42
○門屋盛一君 大臣の出席要求は昨日して置いて帰つたのですが……
#43
○委員長(飯田精太郎君) 連絡は取つておりますから……
#44
○門屋盛一君 今どこに行つているのですか。
#45
○委員長(飯田精太郎君) 分らないそうですが……
#46
○門屋盛一君 分らないということは委員部では……というのは大体私なややこしいことは今言いたくないのですけれども、今日衆議院の方でも委員会は開いていないのですよ。だからあと会期三日残して逐條審議のことをやつてみたくもないし、それに入れば何日もかかりますよ、逐條審議は……。だから一応大臣に来て頂いて、総括的のことをちよつと念を押して置こうというので昨日大臣の出席を要求したのです。大臣が今行方が分らんなんてことはちよつと困るのです。どうです政務次官、大臣はどこに行かれたのですか。
#47
○政府委員(宮幡靖君) どこか用があつて外へ出ているらしいのですが……
#48
○門屋盛一君 すると通告は届かなかつたのですか。
#49
○政府委員(宮幡靖君) 届いて心配しているのだろうと思うのです。
#50
○門屋盛一君 昨日は私は通告するように、明日は衆議院が本会議だから通産大臣は午後なら何とか都合が着くであろうからというので午後と通告して置いたのですが、大分大臣に質さなければならないことが、二、三点あるのです。それを質さなければ、この審議の必要があるかないか分らなくなつて来ておる。昨日からどんな連絡を取つておるのですか、政府でなしに委員会としては連絡したのでしよう。
#51
○委員長(飯田精太郎君) 事務局から連絡を取つたのですが……
#52
○門屋盛一君 委員会の連絡があつて、国務大臣がその開会中に行方不明ということはないでしよう。私は今遅くなりましたが、これは議員総会で遅くなりますということをお断りして置きましたが、たびたび迎えに来ますから、議員総会半ばですけれども、大臣を待たしてはならんと思つたから出て来たのです。それでは政務次官でいい、やります。
 この両法案が提案になつて、提案理由の説明と同時に愼重に審議して、速かに通して呉れという大臣の要望があつたわけでございますが、そこで我々審議を続けておるわけでありますけれども、まあ国会としましては、今の審議状況では本案の成立はどうかと、今会期中の成立はどうかと思われるのでありますが、今会期中に成立を要望しておるところの政府の建前から考えまして、この両案がこの国会で成立するとしました場合殆んど同時に会期終了となるということが考えられる。そうしますと、この公益事業法で総理大臣の任命する五人の委員は国会の承認を得なければならないことになつておるのでありますが、若し国会がないときには内閣は勝手に任命して、そうして次の国会で承認を受ければいいということになつておるのですが、これは法律の建方としてはそうでうるのが当り前なんです。ところが実際問題としてこの会期末にこれが今会期中に成立しまして、そうして国会がなくなり、臨時国会はいつ開かれるか分らない。この事業法は七月一日から実施され、それから再編成は一箇年以内にやらなければならないということになるのでありますから、この会期末にこの両案が成立してからここ二、三箇月というものが非常に重要なときである。この第一回の委員の任命というものが、これが公益事業委員会の性質に関してこれを設けるところの理由から申しましても、これは必ず国会の承認を得てスタートすべきが当り前だと思うのでありますが、若し私のそう思うことが間違いとしたならば附則第八号に委員の任命のために必要な行為は法律施行前においても行い得るということがあるのだありますから、政府としては、もうこの委員の任命の準備ができておる筈なんでしよう。これが今国会で通るものとして我々は審議を続けて行く上に條文の訂正とか修正ということも必要でありますけれども、公益事業法ができて、我が国の電気、ガス事業を左右するところの重大な委員会の委員の任命ということの方が、大体法律は人が使うのですから一番重要なんですが、これに対して委員候補者のリストを速かに提出して我々の審議の資料にして貰いたいと思います。どういう委員を任命しようとしておる政府の意図か、その用意があるのかないのか。
#53
○政府委員(宮幡靖君) 門屋さんの御主張は趣旨は私は御尤もだと思いまして、五月二日の深更にでも法律が通過いたしまして成立するといたしますれば施行の時期は七月二日より遅くないときに政令を以て定めることになつておりますので、準備が十分備つておりますれば委員の人選をして御了解を頂くことが、法律にあると否とに拘わらず、国会の権威上当然のことだと思いますが、併し現在のところ、総理大臣の意中には何ごとか考えておられるか知れませんが、公式には総理大臣には最近私もお目にかかつておりますが、承つておらない。或いは大臣が聞いておるかも知れませんが、私はまだ承つておりません。その点は尚大臣にでも尋ねまして、明日にでもお答え申上げます。御意見は私もこれをお目にかけていろいろ御議論を頂くことも適切だろうと思います。今日今大臣が参りましたならば重ねてお尋ねをせられまして、万一大臣遅れましたならば明日にお許しを頂きたい、かように思います。
#54
○門屋盛一君 どうも大臣がいないと結局そういうことに皆なつちやうのじやないかと思うのゐすがね。質問しても答えが得られないというようなことに。どうしましようかね、これは。……じや一つ細かいところに入つて、今の公益事業法で昨日も石原委員から質問が出ておつたのですが、すべてのことはこの委員会の機構を見ますと、委員会規則に委ねられておるようでありますが、委員会規則の草案というようなものはできているのでしよう。
#55
○政府委員(始関伊平君) まだ準備ができておりません。
#56
○門屋盛一君 これはまあ法文から言えば委員会が発足して、委員会で自分の委員会の規則を作るということになつているのですが、昨日も石原委員に相当疑問がありましたように、私はこの形は公益事業委員会が、いわゆるレギュラトリー・ボディーとなつて民主化されるということになりますが、やはり私は一つの官僚管理にこれは戻る慮れがある。十分にあるのでありますから、そこで委員会の規則と、それからそれに基くところの定員表による配置表を見たいと思つておるのでありますけれども、それができてないとすれば止むを得ないのですから、この法案を提出するまでに、二十三條の委員会の地方機関に事務局支局を置くということになつておりますが、私は地方公益委員会というようなものを置くというようなことが、この立案から提案までの過程において、経過においてお考えになつておつたかどうか。
#57
○政府委員(始関伊平君) 地方公益委員会というようなものを置くというようなことを考えました時期はありません。これは事務局が委員会に附置されるわけでございますが、その事務局の地方支局というようなものを置きたいというような考えなのであります。
#58
○門屋盛一君 そうしますと、元に戻るようですけれども、地方に置くところの支局は、現在電力局乃至は通産省のすべての機関が集め得る資料というような以外からは、その地方の資料が集まりませんので、本委員会は、中央の五人委員会はすべてのことを判断する上において、いわゆる我々の一番惧れるところの官僚資料というようなものだけ集つて地方の民意というようなものは入つて来ないことになるが、この点はどういうふうにお考えになりますか。
#59
○政府委員(宮幡靖君) いわゆる官僚資料だけしか集まらんだろうという御心配もこれは実際の御意見としては傾聽すべきものだと思います。併しながらこの委員会の性格なるものは、むしろ従来の官庁の資料或いは官僚統制のあつたときのような臭みのそのままついたり、政治力がいろいろな力を及ぼしたりすることを避けるために特別な公益事業委員会を作る趣旨になつておりますから事務局の活動によりまして、或る程度のことは従来の観念より違つた意味に行政上の処理及び操作等ができるのではないかとかように期待しておるわけであります。尚その地方の支局につきましては、漸くその支局の設置に関します承認がその筋から得られましたので、今日若しくは明日議事部の御都合によりまして提案理由の説明をいたしまして、併せて並行的に御審議を願いたい。大体原案といたしましては九ヶ所に地方支局を置くということにいたしたいと思います。どうぞさような状況でありますから……
#60
○門屋盛一君 提案されてそれが審議をやろうというものは、それは地方自治法による国会の承認を要する件だけでありますから、恐らく幾つの地方支局を置くというだけのことであつて、機構等のことはまあ表には現われて行かないと思います。私がこういうことをきつく言いますのは、要するにアメリカのようにすべての民族が民主化されておりまする国の五人委員会ならば、アメリカの場合で考えたならば、電力局長帰つて来たのですから……、恐らくこの委員会の下部機構というものはその委員会が任命すると思うのです。併し今日の日本の現段階では直ちにまあ電力局の人間が横すべりするとこういうように我々は一応考えざるを得ないのであります。だから下部機構に官吏が行く、そうすると電力民主化ということでなくして、資料なり或いは官僚といえば、官吏ばかりおられるところでえらい申し訳ないですけれども、それでうまく行かないということが一点、併し官僚も善良になるのです。善良にやるからこの委員が本当に民主化された委員が出て来ればいいのですけれども、そこで私は委員の候補名簿を見たいということを何故言いますかというと、今期の新聞でも御覧になれば分りますが、電波監理委員の上において顔触れを見ますれば、あれだけ民主化されなければならん放送事業その他を含めたところの電波監理委員が、官吏の前歴を持たないものは一人もない、だからこの主義で公益事業委員会の委員が任命されて来ればこれは恐らく公益事業委員会法の精神とはかけ離れた委員会ができるのではないか、これは大臣に聞いて見たいと思うのですが、大臣に代つて、政務次官の考え方をお聞きしたい。
#61
○政府委員(宮幡靖君) 御心配の点は一応分るのでありますし、又御尤もだと思います。電波監理の方の委員会もこれは非情に重大な問題でありますが、それにも増して電気事業の方の公益事業委員会というものは重要なものでありますので、この人選につきましては総理大臣としましても愼重に考えておつて、未だ現実の問題として候補者等も話されておらんのであります。併しこの点につきましては、只今のように全部役人上りを用いるとか、或いは全部曾ての電気事業者であつて追放令に該当していない人間を使うとか、いろいろな一方に偏よりました委員会は作りたくない、僅か五人でありますので、でき得べくんば分野を広く衆智を集め得るところの、御指摘の又民主化された運営のできます人選をいたしたい。この点につきましても、大臣でないのでさようにはつきり申上げるのも甚だ恐縮でありますけれども、敢て総理大臣にも進言いたしまして、さようなことにならないようにいたしたいと思います。
#62
○門屋盛一君 そこでこれは今政府に要望して置くということは、法律上から言えばナンセンスのようですけれども、公益事業委員会の規則を制定する析に、中央においても又地方の支局においても、地方の公益事業委員会等が設けられないとすれば、地方支局には何パーセントの民間人を入れる、それから中央事務局の方には何パーセント以上の民間人を入れるとか、或いは逆に何パーセント以上の官吏を使つてはならないということをしなければ、民主化委員会にならないと思います。これは委員会ができて委員会が規則を作るのだと言つてしまえば、あなた方に何も今要望しておつても役に立たないことだけれども、併し始まりですからここにこの二つの法案が提案される折には、私は大体その委員会の規則の草案くらいのものは我々の審議の資料として出して貰いたかつたのです。そういう意見のあることをよく注意しておいて貰いたい。
 それから第八條の委員の任命制限のところで、私はまだ法律を知らないからどういうふうに読んでよいか分らない、三人以上同一の政党所属を制限する、この三人以上というのは三人までよいというのですか、二人までというのですか。
#63
○政府委員(宮幡靖君) 同一政党に所属します委員は二人が限度であります。三人はその制限の方に入ることになつております。
 尚地方の支局の職員等において何パーセントぐらい民間人を入れるという御心配もあるようでありますが、これは何パーセントで、何人というような数字はお示しするわけにいかんのでありますけれども、大体の観念として了解して頂いて置きたいことは、再編成ができ上がりますまで、只今の日発及び九配電会社の役員等は自由にその職を変えることができないような関係になつております。これはよく御承知の通りである。そこでいろいろ思い合せますというと、必らずしも役人万能というような仕組で以てすべてのものができ上がつておりますものではなかろうと私共は考えておる。又兼任でなくして、実際に再編成によりまして電気事業の公正な運営のために特に意見をさし挟みまして、御趣旨に副うような方法にやつて参りたい。これは偽わらざる告白であります。
#64
○門屋盛一君 それから昨日も関連して質問したのですが、供給規程を作る折りに、供給規程の準則見たようなものを委員会が定めるのですか。供給規程が本当に自発的に各九つの会社から別々に出して、それを本当に委員会が審議するというようなことに行くのか。準則見たようなものを作つて、それを地域的のアジヤストを少しやつて行うというようなことになるのか。
#65
○政府委員(武内征平君) 供給規程の基準は只今定めることはございません。一応各社で出して来ます。ただ料金算定の基準の場合においては、これは同條のただその供給規程が認可されるために「料金が委員会規則で定める基準に従い算定されていること。」というような、ここに三十九條の一号、二号、「料金が供給の種類、方法及び時間により定率又は定額をもつて定められていること。」こういうような條項は供耐規程がかような方法によつて定められていなければならんということを決めてありますけれども、こういうような種類、方法等が決めてあれば、それは各会社の独自のお考えによつて供給規程を出して行く、それを審査して適切であれば認可する、こういう供給規程の基準を定めて、これによつてやつたらいいじやないかというようなことは、現在の建前としては考えておらないのであります。
#66
○門屋盛一君 そうしますと、今までの実例から言うても又今後の行き方から想像しましても、二十八條の三項で以て同一地区内に二つ以上の供給会社はできない、拵えてはならないということの政府側の意見は昨日拝聽したんですが、そういうふうにしてその地区内の供給業者は法の上で非常なる保護を受けておる、保護を受けておるにも拘わらず現在及び過去数十年間の実績を見ましても、例えばこれは非情に細かい話になるんですけれども、電燈数に比例したところの変圧器を上げない、そうしてその一つの変圧器から電燈をつけておる区域は百ボルトの電圧がなくて、非常に低い電圧で以てそして六十ワツトなら六十ワツトをつけても当り前の光が出ていない、これは従量燈の場合にしましても定額燈の場合にしても、独占業者のそういう設備不完全のために一般受益者、つまり需要家出に迷惑をかけるということに対しての供給者としての責任に関する規定が今までの給供規程にはなかつた、これは供給規程で私は直す問題でなくて、今供給規程のことを聞いたのは、準則にもそういうことが入れられてない、そういうときには何か異議を申立てて聽関すればいいとか、或いは二十五名以上でどうこうというようなことが書いてありますけれども、二十八條の三項でこれだけの立法的な保護を加えるならば、これに代るべき独占業者の義務というものがこの法案のどこかに明文として現われておらなければならんと思いますが、これはどこに現われておるのでしようか。そういうことをお考えになつておらなかつたでしようか。これは今のトランス云々というのは極めて小さい問題でありまして、まだまだ大きな供給上の怠慢、供給業者にき義務が課せられずに、電気を使う方には使い過ぎれば超過料金を取られるし、いろいろなことが今まであつたんですが……
#67
○政府委員(武内征平君) 只今門屋委員が例をお示しになりましたが、そういうようなことをここには規定してございませんけれども、大体供給規程のサービスに関することは詳細に規定するということになつております。従いまして四十二條のところで我々といたしましては包括的に「公益事業者は、第三十九條第一項の認可を受けた供給規程以外の供給條件により、一般の需用に応じ電気又はガスの供給をしてはならない。但し、特別の事葉がある場合において、委員会の認可を受けたときはこの限りでない。」ということで、全体的にはこれで総括しておるつもりでありますが、ただ実際の方法といたしましては、先程申されたような事例が今までもありましたし、今後も或いは考えられると思うのであります。さような意味におきまして、先程政務次官からお話がありました中央の事務局だけでは到底できないので、そこで地方に支局を置きまして、そういう方面の監査、監督というものを積極的にやりたいというふうに考えておるわけであります。
#68
○門屋盛一君 今電力局長の言うふうにしますと、監査、監督を嚴重にやろうとすれば、少くとも大きな市町村なら市町村に一人くらい、小さな市町村でも四、五ヶ町村で一人くらいの監視員を置かなければならないわけですが、それだけの定員を置くようになつておりますか、殖やすことになつておりますか。何政そういうことを聞くかというと、電気を供給しておる方は玄人が供給しておる。電気を使つておる方は、産業電力は別問題ですけれども、一般家庭用とか小口電力は素人がやつておるんです。電圧が下つたためにモーターが燒ける場合もあれば、廻らなくなる場合もあるし、家庭なんかでも現に九州なんかへ行つたら、規定のボルテージのあるところはありはしませんから、これは電力局長が言うように監査、監督で是正するということになつたら莫大な人間が要ることになる。そこで私は元に戻りまして、何政この地方公益委員会というものを置かないか、民間人を地方支局に入れなければならんという議論が成リ立つて来るわけです。併し今の政府のお答からそれを監査、監督してやると言えば、その要員をどのくらいに現在お考えなつておりますか。
#69
○政府委員(武内征平君) これはいずれ決定いたしますればお配りするつもりでありましたが、只今お配りいたしました公益事業委員会事務局機構案というものがございますか、これの枝が左の方に出ております。事務局支局というものがございますが、これに総務課、需要課、技術課、こういうふうに三課を設けるつもりであります。定員といたしましては只今予定せられておりますのは、大体中央と地方を併せまして約一千百六十六名というふうになつておりますが、これは最終的の決定ではございませんが、その中の保安を除きますと、ボデー関係だけで八百八十五名ということに一応予定しております。この八百八十五名と申しますのは、現在の電力局、地方の通産局の電力部出張所よりも大体二百名近く減員をいたしました数でやつて行くということになつてやります。従いましてこれは一般の行政整理の方針に従いまして行かなければならんのでありますから止むを得ないと思いますけれども、併しながら少数精鋭主義を用いまして、できるだけ一つ御要望を副いたいというつもりでやつております。
#70
○門屋盛一君 これは窮余の説明ですからそう説かざるを得ないでしようが、私は二十八條の三でこれだけの独占を許す政府として、只今案を貰つたんですが、これは昨日のこの案を貰つたらもつとやかましく言うんですが、今見た途端の感じだけでも、中央の事務局に苦情処理課というものがありますが、地方支局には苦情処理課というものはない。併し電力再編成は今日までたびたび議論されましたように、現在この機構ではサービスが行届かない、サービスをよくするということが今度の再編成の、而も九分割の重要要素になつておるわけです。それでそのサービスをよくするためにも同一地区に二つ以上の公益事業を許可してはならないという趣旨で、昨日石原委員に説明なさつておつた。ところが実際にそう大して人間は変らないんですから、独占事業になつたら只今私が小さな事例を挙げましたように、これは一番分り易いところを挙げたんですけれども、一番素人の多いところにいい加減な供給をやる、それに対して監査監督ということを説明ではなさいますけれども、あなたの方でお考えになつておるところのこの事務局案を見ても、苦情処理……サービスの面は苦情の方へ現われて来るわけで、その苦情を処理する一課さえ地方には設けられていない。一支局は七県で千三百万人からの人口になるわけであります。それは到底そういうことはお考えになつておらないというふうに私は了解するんですが、言うこととやつていることが一致していない。
#71
○政府委員(武内征平君) 実は地方の事務局支局はスケールの小さいものでございますから……
#72
○門屋盛一君 小さかないよ。
#73
○政府委員(武内征平君) 実は課を沢山置くということが人数の関係で困難でありますが、この総務課という中に苦情処理の事務はここで扱うということになつておりまして、従いまして沢山に課を分ければいいのでありますけれども、そう数の多くない人員のところに課を沢山設けますことは、事実上どうかと思いますが、ただ苦情処理ということは御指摘になりましたように今後我々として最も注意をしなければならん問題の一つでありますので、総務課におきましてこれを所管するということになつております。ただ我々といたしましては、監督によつてのみこれを是正するということでなしに、事業者自体が自覚せられまして、積極的にサービスをよくやつて行つたら、監督は、監督なきを期するということが理想でありますが、さような趣旨で一つ再編成によつてやつて頂きたいということを我々は念願するわけでありますが、尚やはり監督事務が要るということで苦情処理ということになつておるわけです。
#74
○門屋盛一君 そこで問題は現在のサービスが惡いというけれども、現在は九つの配電会社もプール制というものがあるから、とどのつまりプールの奪い合いということはやりますけれども、配電会社自体の欠損にこれが帰するということは極めて少いのです。併しこれが九つの地区に分断されまして、独立採算制を採つて、而もその一地区に競争者が一人もない、九州の場合を挙げましたならば、元は高いのです、電気は少い、元は高くても電力が多ければいい。電力が少ないのです。そうしたならば、勢いこれはやはり供給に無理が行くわけです。それで私は理論的に言いますれば、今度の再編成がサービスの改善ということに理想が置れておりましたならば、私はこの支局の定員が何名あるということは聞いておるのではない。けれどもそういう理想で政府がこの再編成案をお出しになるのであつたならば、地方事務局の中にたとえ何人にしても奉仕部内とか、苦情処理部門はこれは一番重要なんです。総務課と需給課とか技術課というのは当然これは供給業者としてやらなければならんことであり、こういうことは監督しなくつても独立採算制になつたらそれは本当の精鋭主義で会社の方がやるでしようか、その精鋭主義がサービス改善にならずに利潤追求になつてしまうのですよこれは。そうなることは分つておる。だから私はこの問題の元に戻ると、二十八條の第三項というものはどうしてこういう規定を入れてあるか、これだけ独占を強化さしておいて、それに対して何らサービス面を助長したり、又取締つたりする一課さえ設けられていない、一地方といいますけれども、九州だけでも最前申しましたような大きなものですよ。一体念のために伺いますが、地方事務局はどのくらいな定員でおやりになるのですか。
#75
○佐々木良作君 委員長、関連して……。今念のために地方事務局の定員を聞かれましたが、これは僕ははつきり資料として要求して置きまするけれども、現在の電力官庁の機構と、定員と、それから現在員数、現在の中央及び地方の電気関係を扱つておる少くとも課までの機構と、それから定員と現在員数、それに相応する新らしい公共事業委員会事務局及び支局の機構と、それから予想される人員数、これをはつきり出して頂きたい。
#76
○門屋盛一君 でありますから、一方に独占を許しておいて、今までならば我が腹が痛くない、その代り経営能率も惡いけれども、やかましく言うて行けば直しても金が掛らない、資材さえあれば直せるのです。ところが今度独立採算ということになりますと、第一利潤追求真先になるのです。独立採算になつて、公共性を重んじてやるような営利会社が日本に沢山できて来るようになれば、それは心配ないのだけれども、そういうことは考えられないのです。だから仮に今までが千百六十六名の定員でやつておつたものならば、そういうふうに事業会社を取締り又指導して、国民に迷惑を掛けないようにするための人間は殖やさなければならない、ところが、これに持つて行つて非常な定員を殖やすということは又国家財政上から言うても面白くないので、そこまで今後掘り下げて行きますと、地方公共委員会等でそこに民主的なサービス改善の事務ができるということにしておかないと、現在でも中央に来るまでに地方の原局なり地方電力局では相当いろいろなことをやつて出ておるんですから、現在の定員より減るというお考えで二十八條の三項の独占強化のことをこのまま残すということになると、電力の需要家はこれはえらい迷惑になつてしまう。結局大きな力を持つて大口電力を使う人は何とかかんとか理窟を言う人間も雇えてやるだろうし、技術屋も揃つておるからやれるだろうけれども、一般小口の電力とか私の言う民生安定用の電力に対して無理が行く、これはどうお考えになりますか。
#77
○政府委員(宮幡靖君) いろいろ現実の問題として御指摘の点は、それに対しまして異論を申す者ではございませんが、この監督の問題につきましては少しく考え方が違つている点もあろうかと思います。まあ人を殖やせば一市町村に一人とか二人とかの人を配置して、さような不正なる供給をいたし、民生安定の電気に対して圧迫になり不正を加えて行くということの御意見は誠に御尤もでありますが、かようなものは常時監視を付けましても、果してそれが達成し得るかどうか大いに疑問でありまして、概ね国家的にやりますから、公益事業委員会が公共統制というものを考えておるわけでありますので、その範囲内において取締とか監督とかいうものはいわゆる引抜的な、抜打的な検査でよろしいと私共は考えております。年中附いてやるということは、それが行われれば理想でありますが、すべて国家の行政というものでやりますものは、輸出品の取締のごときについても一々全部調べない、自主的に一応自分で検査をして、規格を表示させて、そうしてそれに適格の票を打つて出させて置きますが、国家が検査場を設けまして抜打的にやつて行く、そうして大いにこれの不正のないようにするということにやつて行くのが現在の段階におきましては、国家としてなす監督、取締の普通の形であろうと思うのであります。公共事業委員会の委員に私がなつたわけでもありませんので、従いまして委員会が必ずそういう方法をとることはここに断定的には申上げませんけれども、さような方法で私は監督と監視とをやつて参る、特定のものは特定の地域に駐在いたしまして、常時監督をするということは、これはなかなか不可能でありまして、それよりも抜打的に参りましてこれを取締るということの方が有効ではなかろうかと思います。従いましてこれらの点に基きまして、現状の行政事情から申しますと、なかなか定員を殖やすというようなことは、或は考えられないような事態である、こう思うのであります。尚この委員会の事務局の分課の問題、それから事務支局の分課の問題等につきましては、これは現在の電力局におきますところの一応の試案であります。従いましてこれでは足らないというような御意見は、これは僅んで拜聽いたしまして、事務引継をいたしますときに、それらの御意見を附して、十分公共事業委員会の方へ申し出るというようにいたしたいと思うのであります。それから二十八條の御解釈につきましては、これは国会独自のお立場で十分御検討を頂きまして、政府側として別に異議のあるものではございません。
#78
○門屋盛一君 宮幡政務次官はいつでも最後の尻は国会の責任だと、それは立法府ですから、惡いところがあれば直すのが当り前ですが、一応これだけのものをお出しになるからには、横の関連、縦の関連というものをお考えになつて法律をお作りにならなければいけないんじやないかと思います。今地域的独立をこれだけ強化する條文があるならば、サービス面に対して供給業者に何らかそこに義務が負わせられておる條文があるかといえば、それははつきりはない。ただ四十何條かでこういうことになつておるということにしか過ぎない。それで一例として私は挙げておるんですが、今現在電燈がついているときの想定ですが、それで九州辺りに行きますと、まだ電燈のついていない家もあるし、新らしく建てる家がある、戰災復旧で皆元電燈のあつた区域もこれから家屋が建つて行くのです。現在これに電燈電力の申込みをしましてもなかなかやらない。現在でもやれない。今後はますますやらなくなるだろう。或いはこれは売る方ですから、どんどん取付ける。そうすると九州みたいに電力で絶対量のないところは、收入を殖やすためにどんどん数を殖やした生産とマッチしない。数を殖やすと結局ボルトが下るということにもなるのですが、そういうような面で今少し供給者に義務付けるようなことを何故お考えにならなかつたかということを聞いている。考えていなかつたと言えばそれまででいい。
#79
○政府委員(宮幡靖君) それは考えておらないとは申上げるわけには参らない。ですから考えてやつておつたことには間違いないのでございます。併しながらいろいろ門屋議員も洗錬された言い回しで柔らかくおやりになつて参るのですが、その根本が二十八條で一地域に一般供給をやる電気事業会社を一つしか認めないのだということは間違つているのだ、これではいけないから、独占の弊が抜けないから、もつと他にもその他の方法を以て本当の自由競争になつて、サービスの改善をされるようにしたらどうかという御意見ならば、真向うから私は平謝りに謝ります。その通りでございますが、併しこうなつておるから一つ何かその外のこれでやつて行けるのかどうかというと、これは公益統制というものの立場から考えますと、公益事業委員会において主に考えられることでありますので、現状の段階におきましては一応まあ二十八條の通りの方がよろしいと政府として考えまして、提案いたしておるのでありますから、その点につきましても不足のところは十分補つて参るだけの意見を伺いまして、事務引継ぎ等の場合に公益事業委員会の方に申出る。かようにして善処さして頂く以外に現在賢明な解決はなかろうかと思うのであります。
#80
○門屋盛一君 私の言つているのは二十八條の三のように、これは公共性を重んずるから、二つは許さんということまでお考えになつたら、公共性というところから言つたならば、その電気を使つている者にも公共の目的がなければならないのでありまして、だからこれだけの独占を認めるならば、一方において独占を認めた会社に対してサービス面だけではなしに、開発の責任とか、供給の責任とかいうことをやはり同じこの再編成法で、公益事業法で扱えないものはこれだけの既設の再編成の場合でも、別表三のような施設のものをずつと分けてやるんだから、それだけやるのであつたならば、今後の開発の義務とか、供給のことに関して義務付けた規定がどこにもないところを見ると、宮幡政務次官の力説されるところの公共性というものは不具になつておる。公共性は供給業者のみに公共性を決めたのであつて、需用者の公共性を考えられておらん。それを三項がいいとか惡いとかいうことは別問題なのです。ここに出ている以上は法律をお拵えになつたとき、供給業者に何らの義務付けがしていないのは片見落ではないか、こう思うのです。
#81
○政府委員(武内征平君) 公益事業者の供給事務につきまして、第五十三條に規定をいたしまして、「公益事業者は、正当な事由があるのでなければ、何人に対しても、電気又はガスの供給を拒んではならない。」という條文がございますが、我々といたしましては、この條文でとにかく特別の事情で雷が落つこちて変電所が燃えてしまつたとかいうような場合は止むを得ないが、普通の状態においては何人に対しても供給は景約通りしなければならんということはこの條文で我々は考えておるのであります。ただ先程から御意見がございまして……
#82
○門屋盛一君 足らない電力はどうするんだ。九州なんか年にして十万キロ足らない。
#83
○政府委員(武内征平君) それは別のことでございます。
#84
○門屋盛一君 別ではない。これだけの独占をやらしたら今力がある者はあるだけの商売をして、儲けるだけ儲けて、需用家の方は電力が足りない。これだけの独占を許すならば、これだけの地域の発送電会社に対して必要な大きな発電開発をやらなければならんということが義務付けられていないということです。やろうといつてもない。ないものは正当な事由、これはどうなるのですか。電気の足らないのは正当な事由と会社の方で言いますよ。足らない電気は足らないのだから、これは抜かつているのですよ。
#85
○政府委員(宮幡靖君) 正当の事由ということでまあいろいろ議論になつたのでありますが、いずれにしましても仮に水力発電で申しますれば、それは理論的に出力もありましよう、常時出力等も緩和しておりませんので、天然の條件に支配されますので、渇水等があります場合に、足りない場合に、やはり予定いたしました供給のできない事態もございましようけれども、一応現在の段階におきましては、料金について差がありますけれども、火力を補給いたしますと、量的には或る程度特異なことがない場合に限り供給量は一応できるという構想でやつておりますわけであります。例えば只今は九州は十万キロ足りないのじやないかというこういうことはその意味はよく分るのでありますが、この法律に関連いたしまして併わせ考える点にはもう少し伺わなければ分らんのでありますが、その点尚研究のために一つお聞かせを頂きたいと思うのでございます。
#86
○門屋盛一君 研究会じやない、これは法案として国会、最高機関に提案をいたして、そうしてその国会から研究のために意思を聞かせろということはこれは成り立たん話ですよ。とにかく九州の場合から申しましても絶対量が足りないんですよ。今どうにか九州ではやつているじやないかと言うが、皆んな九州へ行つて御覧なさい、ネオン一つ、又街燈なり全く行き渡つていない、公安委員会からここに街燈を付けて呉れというので申入れが沢山あるけれども、街燈に廻わすだけの電力がない程じやありませんか。この事業法を見ても、再編成法を見ても、この開発命令をこの公益委員会が出し得るようになつていないんです。現在より弱くなつている。
#87
○佐々木良作君 門屋君のに関連して。今電力局長は門屋君の質問に対して二十八條三項の規定との関連で供給義務のサービス関係のやつを五十三條に求められようとしておる。五十三條の規定は五大電力当時の昔からの規定です。これは初めからある。その場合には今の二十八條三項のような独占規定はないのです。いいですか、そうしたらてんで問題が別でしよう。
#88
○政府委員(武内征平君) 二十八條の三項を引きましたのは、五十三條との関係でなくして別の事項を御説明しようと思いましたが、又門屋議員から御質問が続いてあつたので止めたのですが、その趣旨を申しますと、佐々木議員の仰せられるごとく現在の電気関係の規定には二十八條三項のごとき規定はございません。併しながら精神といたしましては、この同一地域に重複いたしまして二つの会社が現実的に許可をされておるというのがないのであります。従いまして実際のこれらの運用の方針といたしましては、この法文に明記したような方針で運営して来たのであります。
#89
○佐々木良作君 違うのですよ話が、現状のことを言つておるのじやない、この案の骨子の二十八條の例えば二項に例を取れば、二項の精神は五大電力当時以前、つまり電力国家管理以前のこの建前を踏襲しておる二項では。そうして三項で以て今の国家管理形体のような供給内容をここで決めようとしておる。これは門屋君からの問題はこれを決めるんならば、三項を行うとしたらこれは逆だ、今度は需用家の方のサービスを守る規定がなければならない、若し決めるんならばですよ、三項のその引合に五十三條を出されるということはこれは矛盾であります。五十三條はこの二十八條の三項がなかつた場合の二項だけが……こういうくらいのものは五大電力当時以前、国家管理以前の立場のときにすでにあつた規定だつたと言うのです。
#90
○岩木哲夫君 ちよつと関連して。この再編成の目的は各事業体制を確立して、公共の利益のために電気事業の再編成を行うということであるようでありまして、電気事業の再編成を指定会社に起さしめるということは公共の利益が優先なのか、指定会社の利益というものが優先か、ちよつとこの辺を承つて置きたい。
#91
○政府委員(宮幡靖君) 勿論公共の利益が優先するものと考えております。
#92
○岩木哲夫君 そうすると、公共の利益が優先するという建前であるならば、今問題の二十八條の第三項でありますか、公共のために利益であると考えた場合には二つ以上の公共事業会社の許可をしても差支えないわけじやないのですか。
#93
○政府委員(宮幡靖君) その点が議論の焦点になるものと考えますが、将来におきましてさような事態は考えられる場合もあろうと思いますが、一応過度経済力集中排除法に基きます企業再建整備の過程におきましては、二十八條のような規定を妥当だと思いまして提案いたしたのであります。(「逆だ逆だ」と呼ぶ者あり)
#94
○岩木哲夫君 将来においてやるということならちよつと文句があるのですが、元来政府はこうした電気配電統制令を出した当時、昭和十三年でありますかの法律による電力管理法の第二條、昭和十六、七年の勅令八百三十二号の配電統制令等に基いて、地方公共団体からこれを接收統制した電気事業が、今回の再編成に伴つて地方公共の利益のために別個の事業体を経営したいということに対しまして、これは当然許可あるべきことが、現在例えば戰争当時に接收いたしました地方鉄道の場合におきまして、先般政府提出の議案によるごとく旧持主に優先的に返還する。或いは公団組織を解散する場合におきましても、公団の構成する旧指定会社、持主に返還するを優先とするといつた場合にも関連する立場から考慮いたしまして、特に公共の利益を優先とするということであるならば、これが別個の事業営利会社として営利競争をする場合においては別の解釈だと思うのでありますが、公共の事業という立場で公共の利益を優先しようという地方公共団体、自治体が分離独立して適正なる配電業務、供電業務をやろうという場合に対しては、これは当然こういう規定で縛るということは前後矛盾があるし、将来やることならこの際止めることが妥当だ、かように思いますが、どうですか。
#95
○門屋盛一君 それに関連して政務次官に御注意申上げたい。政務次官は現段階においては必要ないが、将来はそうあるだろうと言うが、政務次官は相当政界に何されておられるのですが、両院の通産委員会及び電力委員会に一昨年から昨年、今年にかけて配電事業の経営に関する請願陳情が沢山出ている。それから町村営をやらせて貰いたいという陳情が沢山出ているのですが、これは現内閣にはそういう陳情はお眼にとまらずお耳に入らんのですか、我々の主張している一端はそこにある。でありますから、政務次官が言われる現段階においては必要であるが、今後はどうなるか知らん。現段階においてこういう再編成は民意を非常に無視したことになる。民意を無視したのみならず、本当の末端の需用家の権利を阻害することになるのです。我々はやはり憲法から言つて明るい生活をするだけの権限があるけれども、こういう独占会社の利益保護のためにこういう規定を入れられると明るい生活はできなくなる。現在そういう声がないと言われるか知れないが、併しあれだけの請願陳情があつたけれども、默殺したと言うなら默殺したでいいです。
#96
○政府委員(宮幡靖君) いろいろお諭しを頂きましてその点はお礼申上げます。私の方としてはそれを默殺したとか、或いはさようなことを考えないというより、むしろ国会へも沢山参りますが、行政庁にもそれに倍数くらい参つておる実情であります。ただ先程申しましたように、過度経済力集中排除法に伴います企業再建整備の段階におきましては、一応こういう形になるのでありまして、自家発を元の通りに返して呉れというような要求を聊かも無視してはおりません。公益事業委員会の操作といたしまして、これを解決することの可能なようになつております。又自家発電をして行きたいというような、水利権にまつわる問題は水利権の認可ということがありますが、自家発をやることは自由であります。法律で規制はしておりません。従いましてそういう点は十分はつきりしているわけであります。ただ現在の供給区域の中におきまして、一応九分断いたしますと、現状のものは再建整備法で最初は役員までは整備法によつて認可されることになります。後は役員は自由互選でありますけれども、最初はそういう形になります。再建整備の場合にはこういう形がとられて行くので、政府は提案して置きながら国会に適当にやつてもいいというようなことを言うなと言いますけれども、現在の段階ではさようなことが、今直ちに自由競走を許すから、同じ地域に数個の事業会社ができてもよろしいということの仮に法律を設けたといたしましても、御承知のようにそんなに早く一般供給をいたします電気事業会社というものができはしないので、それでありますから、民意を無視した、民意を抑えたということには私共はなりがたいと思います。同時に府県営その他の問題につきましては、いろいろ陳情のありました点を十分勘案いたしまして、この公益事業委員会の権限の中にも織込みまして、公益事業委員会の中で片付けて頂こう、かような考え方を持つております。
#97
○佐々木良作君 これは重大問題です。現在の集中排除法に基く再建整備の過程において必要……、これは現在の供給会社と関係なくつたつていい規定なんですよ。なぜ、その供給を独占させるということが、集中排除法と併行してその過程に必要だということはどういうことです。
#98
○政府委員(宮幡靖君) さようなことは申しておりません。独占を認めるためにさような規定をこの際設けたということはございません。そうでなくして……でありますから、その法律が現段階において適当だと思いますから、若しそうした自由競争を認めますところの他の一般供給のために電気事業会社の特定供給のものが現在あるのであります。現在決してその地区に一電気所業会社しかないのじやないのでありまして、四国の住友共電もすでに門屋さんの御指摘したように、我々も若干関係しております自家発電をやつております会社もありますが、これは特定供給で、一般供給をやつております会社は一応一つしかできないわけであります。これを二つも三つも認める方針がよろしいということならば、国会の御意見を尊重するということをたびたび申上げております。
#99
○佐々木良作君 若しそうであるならば、これはこの法律は完全に矛盾するのです。この二條を見て下さい。二條の一号、電気事業の定義と書いてあるこの定義に、「一般の需要に応じ電気を供給する事業又はこれに電気を供給することを主たる目的とする事業をいう。」いいですか、あなたの言われておる特定の事業というものは、これは一号に入るのです。今見れば、今の電気会社に電気を卸しているのじやない。住友は需用に応じて供給しておるのです。そうして「一般の需用に応じ電気を供給する」というこの言葉の使す方は今の二十八條の三項の場合には同樣に、一般の需用に応じ電気を供給する事業については、と書いてある。それは今過度経済力集中排除法に指定されていない。そうしてその問題は別だということは言い得ない。これを解釈して見て下さい。
#100
○政府委員(宮幡靖君) 住友共電は過度経済力集中排除法の対象でないから、四国には一般供給と特定供給の二つの区別があるけれども、二つの電気会社が残るということを昨日のこの委員会ではつきり申上げております。
#101
○佐々木良作君 どうして残り得るのですか。許してはならないとある、許可をしてはならない。とある。
#102
○政府委員(宮幡靖君) いや、それは違います。ただ今までの既存のものはそれが継承されることになります。
#103
○佐々木良作君 そんなことがどこに書いてありますか。
#104
○政府委員(宮幡靖君) その附則にあると思います。
#105
○佐々木良作君 いや、ありません。
#106
○政府委員(小室恒夫君) 法律の細かい規定の御解釈のようでありますから、私から御説明申上げます。二十八條の第三項は、もとより電力再編成の直後においても適用がある規定でございますが、同時に今後久しきに亘つて公益事業全体を拘束する規定でございます。その趣旨は大臣からもたびたび御説明があつたかと思いますけれども、電気事業並びにガス事業の自然独占的な性格から発露しておる規定でございまして、ここに書いてございますように、一般の需用に応じて電気又はガスを供給する事業、つまり配配事業乃至それに類似するガスの供給事業については、同一地区で以て同じような設備を二重に作りますことが究極において需用家の利益を害することになりますので、そういう無駄を排除する。配電の事業だけは、一つの地区には一つで結構である、二重投資を廃止する、二重の設備を廃止する、こういう思想からできておる規定でございます。
#107
○佐々木良作君 その思想が集中排除法の今度の場合に何故必要です。そういうことも含めて説明して下さい。集中排除法の精神と矛盾しないということを説明して下さい。
#108
○政府委員(小室恒夫君) 集中排除法とこの公益事業法とは、法律の体系から言えば、全然別個のものでございます。従いまして直接二十八條の第三項と集中排除法との規定は法律上は関連はありません。ただ電気事業再編成の場合……
#109
○佐々木良作君 その場合に、これは集中排除の方の関連だからこうだと言つて今次官が説明されたのですよ。
#110
○政府委員(小室恒夫君) 二十八條の第三項の法律的な解釈といたしましては、そういう関連はございません。
#111
○佐々木良作君 逆だよ。
#112
○政府委員(小室恒夫君) ただ全体といたしまして、公益事業法と電気事業再編成法とは不可分の関係にございますので、政治的な御解釈はこれは別でございます。
#113
○門屋盛一君 専門家が出て来たようだから、電政課長でも電力局長でもいいのですが、昨日から問題になつておるのですが、この同一の地区に二つも重なつたことはいけないのだ、そうすると、県営とか市町村でやる場合には、今後の公益事業委員会でそれを許可すればできるということを昨日答弁されたのです。併し実際問題としては許可してはならないとなつている。二つを許可してはならない、同一の地域内に。今度は地域が変るからいい、こういうことですが、そうすると九州全谷をやつているものが、大分県なら大分県だけを別になるとすれば、それだけのものをそれから取つとやるのだからいい、理窟はそうです。併し実際問題しとて今度でき上つたところの九州地区の発送、配電会社がそれに承諾を與えない場合、孫子末代までできないのです。それに対する承諾を與えよという命令権が公共事業委員会にない。それでどうですか、あなた方は法律をやつて来たが、どこかでサービスが惡くなつたりいろいろするから、これを変えようとか、或いはこうやつた方が電気料が安く行くんだ、今の九州の発送配電会社から供給を受けるより大分県営とか、県営と言つては語弊があるが、大分県だけで別な会社を作つてやつた方が安くて完全な供給ができる、そのときに万が一既設会社になつておるその会社が承諾を與えない場合に、どういうふうにしてその会社の設立ができるかということまで考え及ぶならば、国会に来ておる数倍も行政庁の方に来ておる陳情にあるところの公共団体が熱望しておるところの問題は、どこに盛り込まれておるかということが出て来る。それから今電政課長の言われた第三項の説明から言うならば、私の言う元へ戻つて、専門屋が出て来たのだから、本当のところを教えて貰いたいが、どこにこれの見返りになるところの需用家の権利が保有されておるか。法律というものは片手落であつてはいけない。
#114
○政府委員(小室恒夫君) 公益事業委員会は、只今までの国家管理を実施しておる官庁と性格が事変りまして、電気事業、それから消費者、投資家、その間の利害の調整ということを主たる役割とするところでございますけれども、その際に公共の利益を代表し、中立の立場で行政を実施する、こういう性格になつておりますが、若し府県或いは公共団体等が、当該地域の住民或いは当該地域にある産業等に電気を供給するために事業を実施することが必要であるというような立場になりましたときには、関係者相互間の話合いができるようにできるだけ調整斡旋を行う。話合いができますれば、例えば第三十二條によつて事業の譲渡をやるとか、或いはその他の規定によつて譲渡をやる、こういうふうなことが十分可能でございます。又そういうふうにできるだけ話合いができるような基盤を作つて参ることが公益事業委員会の本務であろうかと思います。
#115
○佐々木良作君 それは重大問題だ、そういう権利を公益事業委員会が持つたら国家管理だ。
#116
○政府委員(小室恒夫君) 只今のところは、最後のところは、政府的説明でございますから、取消します。法律的説明としては、只今申上げた通りであります。
#117
○門屋盛一君 それは私の質問と違う。私も法律案を一通り読んだが、公益事業委員会が双方の話合いが付いたらできる、付かない場合には、今までの国家管理がいいか惡いかということを考えると、国家管理がよかろうが惡かろうが、公共の利益ということをこの法の目的としておるのですから、昨日も結城先生から質問が出ておつたけれども、公共の利益のために発電所が早く開設されなければならないという点を考えれば、今までの法律にもいいところがある。それと同様に、何でも民主化しなければならんという建前から、公共の利益を図るつもりで拵えたこの法が公共の利益を抑えてしまうことになる。なまじつか第三項がなければみんな楽な気持で話合いに応ずるのですよ。この三項が一つ入つておつたら、これは独占事業ができる。これを楯の取つて、これを分離してやれとか分割しろと言つても話合いに応ずるものではない。それに対して、あなたが立法されたのだ、電政課長が本当の立法の責任者だから、これの見返りになる法律がどこに書いてありますか、それを教えて呉れと言うのです。なければないでいい。
#118
○政府委員(小室恒夫君) 先程は、法律の問題で、できるだけ利害関係者の間を取り持つて調整することが本務であると言い過ぎて叱られましたが、実際の行政としては、できるだけそういうふうにやつて行くと思いますが、若し公益事業者が独占的立場を利用いたしまして、公共の利益に反することを行うということになりますと、純法律的には第三十七條に大体引つかかつて参るのであります。「委員会は、公益事業者がこの法律若しくはこの法律に基く命令又はこれらに基く処分に違反したときは、公益事業の許可を取消すことができる」とありまして、例えばこの法律に基いて委員会が許可したところの許可の條件に違反するとか、或いはその他供給の義務を守らないとか、そういうようなことがいろいろ起つて参りまして、公益事業者としての独占の弊害が現われて参れば、伝家の宝刀で、そういうものをめつたに使うべきではありませんけれども、純法律的にはこの三十七條で許可の取消ができるということになります。
#119
○門屋盛一君 違うよ。そんなことはできないよ。三十七條でできるとおつしやるけれども、三十七條のことを行おうとしても、これによつて設立されたところの会社には相当の陣容を整えて、ここは法律にこうあるからここは違反にならないということを十分念を入れて経営することは言を待たない。私が先きに例示しておることは、この会社の違反は何もない、この会社を止めさせるだけのことはないけれども、経済情勢というものは常に移つて行くし、又人間の頭というものも変つと行く、社会情勢も変つて行く。そうしてどうしてもこれは大分県なら大分県、或いは大分市なら大分市はここに川のいい地点があるから、これでやれば大分県の電燈だけは県だけでも賄い得る、而もその賄い得る電燈は今の会社から買うよりも安くて、完全な供給ができる。併し設備が重複するから今の九配電、発送電会社の設備のうち大分県だけの分を譲つて貰いたいという話があつても、それは何だかんだ言つてもそれを何して止めさせることができますか、それは大分県をやるために他の府県法関係のものまで止めさしてしまつて、他の府県に與える影響が多いから、この際大分県は泣き寢入りせいということでは、これは永久にその地域内に会社はできなくなる。だから何故こういうものを入れたかというのです。ここまでしてこの九社の利益を擁護してやらなければならないならば、それに見返るだけの供給業者の義務付けたものがなければならない。義務付けたものは何かと言えば、例えばその住民の需用家の何割以上からこういう要求があつた場合には、直ちに委員会の審査とかいうことではなしに、直ちに料金の変更をするとか、或いは電力が足らないときは、公益事業委員会の勧告を受けた場合には電源開発の義務があるということは一つも書いてない、だから粒々辛苦して作り上げたものをキロ当り二百円から三百円くらいで、そうしてただで発電所を貰つておいて、独占事業であるから利益は取りたい放題取つて、そうして法律にひつかからないようにしたならば、その地区内におけるところの事業家は将来うだつが上がらんことになる。この二十八條の三項はたつた数十字の字句に過ぎないが、これによつて国民の受ける被害は甚大なものなんです。これに対して私が最前から何十分も言つておることは、何故にこの供給業者に何か義務規定を負わせないか、気が付かなかつたら気が付かなかつた。それをすつぺりこつぺり言いのがれをしようということは、だから官僚はいかんと言うのです。気が付かなければ気が付かないと言へばよい、又どこかに書いてあるならお教え願えれば読めば分るのです。
#120
○政府委員(小室恒夫君) これは本来政務次官からお答えするものと思いますが、今官僚というお話がございましたが、事業の許可の取消ということはこれは最後の手段でありまして、料金の認可とか、その他経理方面でも各種の調整委員会が実施できる権限がございますので、話合が付かなつたときには放つて置くよりしようがない、こういうことは多少……
#121
○門屋盛一君 それは問題が違うのです、経理面の監督をしても、その会社としては儲け過ぎてもいなければどうしてもいない、それを分けてやるということは言えない。更にもつと具体的に言えば今度九州の配電会社が一キロ当り二円なら二円で供給して電燈をつけるのであるが、それよりも有利な地点を発見して、そうして大分県が二円なら二円で、県内の電燈は一つ県内でやろうじやないかということで、それで発電所を作つて、それが一円五十銭で供給できるようになつた場合には一円五十銭で供給する、こういう場合に新らしく発見した場合に公共性が移つて来るが、業者の発電所というものは命令違反でもなければ、経理の方を見ても経理違反でもない、又そうひどい利益も取つていないということになれば、いつまでも話合が付かない、それを話合を付けるのであるというが、これが問題になつて来る。タコ上げまでして外の地域の発電所を取つて来ようという業者はありません、これは政府が自発的にやるタコ上げではなく、これは相当の陳情運動によつても分るようにこれは事実が証明しておるのです。私はくどいことを聞いておるのではない、見返るだけの措置が取られておるか、どこにその措置が取られておるか、それを答えて下さい。あなたは事実を想定して言つておるが、そういう想定ではなしに……。私は事業をよく知つておる。
#122
○岩木哲夫君 門屋議員の質問に対してお答えがおありのことだと思うのですが、私はちよつと角度を変えてもう一つお尋ねしたいのですが、元来公益事業を優先にすると言つて置きながら、一般の需用に希望に応じて電気又はガスを供給する公益事業は入れないというと、それでは何が公益事業だと言うのか、この辺がちよつと分らなくなつて来るのですが、この見返資金をこういう今回の配電会社にどれだけやられるのか、見返資金がこれにくつ付くからどうしてもこれを独占事業として経営上盛立てて行かなければいかんからこういうふうになつたのでありますか、言えない話だろうが、その辺の外廻りでも話して貰いたい。
#123
○政府委員(宮幡靖君) 見返資金として関連いたしました関係でかような法律になつたわけでございます。御了解願います。
#124
○岩木哲夫君 見返資金を導入されるが故にやはり政府は重大な責任を感じますから、こういう九つのいわゆる独善会社(笑声)が十分経理上成立つて行かしたいと思うから、他の一般公益事業にも適当な方法で優先公益事業に影響するところは押えよう、仮に公益一般の事業でも、必要な公益事業であつても、政府の意図する事業以外は、この分だけはいかんということは、全くこれはもう筋が立たないのであつて、殊に同一地区を供給区域とするということは、これは競合する意味を言つていのかどうか。例えば横浜と東京との供給区域を分けての場合には、これの意味は当嵌らないと我々は解釈しておりますが、これはどつちですか。政府の言い分は当嵌らないと私は解釈しておりますが、これはどつちなんですか。
#125
○政府委員(宮幡靖君) これはなかなかどうも説明がむずかしいのでありまして、御質問のことも真向微塵から段々とその事態を掴えて、そうして今門屋さんの仰せのように大分県営をどうするかというような具体的になれば問題がはつきりして来るのでありますが、いろいろ言い廻しによつてじわじわのお話であるので、なかなかこれに我々のピントが合わないのでありますが、供給地域が余り競合する場合を規定しておるのでありまして、従いまして同じ現在の九府県のどの地域を取りましても、その地域の一部分なり讓渡を受けることは差支えないわけであります。競合する場合を想定しての規定が二十八條の場合になるのであります。どうぞ一つその点を御了承願います。
#126
○岩木哲夫君 然らば東京なり横浜が、旧来その自治体で持つておつた供給電力設備なり、配電設備というものをこの際再編成の場合に分離して、この二つまではよいのでありますが、この條文によれば二つまでと書いてありますが、申請したならば競合しない地域においては認めるということになるわけでありますか。
#127
○佐々木良作君 それは逆だよ。二つ以上は許さないのだから、一つしか許さないのだよ。
#128
○政府委員(宮幡靖君) それはその点はまああとでお話いたしますが、その点法律が不備であるとか、運用の面においていろいろ議論があるであろうという御意見は私共は拜聽いたす用意がありますが、概ねその関係は公益事業法の三十二條の規定によつて、話がまとまりまして、認可をいたすということの操作によるかと考えます。
#129
○佐々木良作君 もう一つはつきりして置いて下さい。二つ以上というのは……
#130
○岩木哲夫君 僕は三つも、四つも申請しようと思つているから聞いているので、二つまでだつたら問題はない。何故一つ以上と書かなかつたのか。
#131
○政府委員(宮幡靖君) この場合字句が適当かどうかは暫く別としまして、考え方としましては一つの意味であります。二以上はいけない、こういう意味になつております。
#132
○岩木哲夫君 それじや話合ができるとかできんとか言つたところで、原則として公益事業について行う再編成であつて、一般需用に応じて供給する公益事業だけは公益事業と認めない、こういうとどういうわけなんですか。この辺をもう一度一つ。鉄道みたいな独占事業、こういうわけですか。
#133
○政府委員(宮幡靖君) 公益事業の性格なんか申上げると却つて恐縮でありますけれども、これはやはり消費者なり事業家なんという者の利益を対象としたものであつて、事業会社を対象として考えたものではないのであります。従いましてそういうことを主眼としていわゆる法律はできておりますが、この法案についてはいろいろ国民の関心の集まる法律案になつておるのであります。我々の方もそれじや独占を許すために作つた法律かと突込まれましても、そうだとも言えないし、そうでないとも言えないと思います。
#134
○佐々木良作君 そうだとしか言えないよ。こんな規定があるのだから。
#135
○政府委員(宮幡靖君) そういう意味で、ここであけすけに申上げますれば、これは立板に水を流すように御答弁申上げますが、例えば只今大分県営を、大分県を供給区域とする別な事業会社を作りたいという、この御趣旨は具体的によく分るのでありますが、そこで電気事業の行政をやつておる立場から言うならば、これは九州の発送電会社と話合で付けるようにして、大いに骨を折つて大分県営を実現しようというわけで水力電気の開発もやつて行きたい。そういう現実の面も考えてやつて行きたいが、併しそれじや公益事業委員会でどの規定でそれを調整するかという御質問でありますが、それはそういう規定はないのでありますから、かかつて公益事業委員会のこの規則の三十二條によつてお互いの話合を付ける、それによつて認可を與えるという、こういう面でやつて行くんだというわけでございます。
#136
○佐々木良作君 この三十二條には公益事業委員会の入る余地はない。
#137
○政府委員(宮幡靖君) ですから、さようなことでないのだという前提から申しますと、答弁のしようがなくなつて来るのでありますが、私共の気持としては大分県にも水力電気が開発されまして、大分県を供給地域といたします事業会社ができるというような場合におきまして、それが公共の利益に合致いたしますれば是非斡旋いたしたいというのが僞らざる趣旨でございます。
#138
○門屋盛一君 そこでですね、その今度の再編成法なり公共事業法というものが、大山委員会からの答申までは掘下げられなくても、あなたの内閣であなた方が任命して、そして閣議決定では今回の電力再編成審議会の答申は尊重するとしう閣議決定の付いておる委員会の出した答申では、これらの点ができることになつておつた。それをどういう理由で消されたか、全然気が付かないとは言えない。あなたの内閣で任命になつた再編成審議会の答申ですよ。松永案の答申ではない、審議会の答申を読みますと、自治体の配電事業ができ得る、そういうことができ得ると言うておる。答申にはそれだけの答申まであり、又一方あれだけの請願陳情のあるものが、立法の折にどういうわけでこんなに会社の独占ばかりを強くして、一般の利益を抑えたというようなことになつたんですか。
#139
○岩木哲夫君 どういうわけで一つ以上……こんな例はちよつと初めてでありますが、(笑声)三つ以上というのは三つまでいい、五つ以上というのは五つまでいいということで、二つ以上は二つまで認可できる、こういうことは子供でも分つておることであります。こういうような一般需用に属する公益事業は公益事業じやないとこういつた解釈が生ずる、これはゆつくり政府は考えて、議事進行を当分休んだらどうですか。
#140
○政府委員(宮幡靖君) この点について岩木委員に私から言葉を返すわけでもありませんが、この法律の條文等の字句等につきましては、法務府の法制意見局等の意見を聞きましていたしましたことで、この点は我々の責任でなくして、この法制を審査いたします立場の方々の方で、これでよろしいという言葉であつたので、とにかく趣旨は一つだということでありまして、二つはいかないようになるのであります。
#141
○委員長(飯田精太郎君) そういう点を指摘するために質疑をやつているのでありますから、全部先いざらい指摘されて、それから休んで行く……
#142
○佐々木良作君 今の問題は僕は特に全部問題ですから、今の問題を全部やつてもらいたい。
 今度は河岸を変えて聞きますが、二十八條の二項とそれから再編成法の八條がこれに該当するような世界の立法の例はありますか、或いは日本の従来に例がありますか。成るべく有名なところで願いたい。
#143
○政府委員(小室恒夫君) 二十八條の三項の事業の自然的独占的な性格に鑑みて、一地区に対して二つ以上の公益事業を許可してはならないという立法例は外国にはございます。但し電気事業再編成法の第八條の方は、これは日本の電力国家管理なり、配電等なりの従来の沿革から参りました今日の電気事業再編成の特殊な性格から参りましたことなんでありまして、只今我々の承知しておる限りではこういうことについては外国の立法例はございません。承知しておる限りではございません。
#144
○佐々木良作君 それなら再編成法の方の八條が今度の再編成……特に集中排除法に出発点を求めている今度の再編成に何故関係があるのですか。
#145
○政府委員(小室恒夫君) 御承知のように今回の集中排除は、これは諸般の客観的情勢によつて推進されたのでありますが、三月十日の経済科学局長発の覚書にも、この八條とほぼ同じ趣旨の規定が盛られているわけでございます。これはやはり客観的な要請で止むを得ないということで第八條を入れたのであります。
#146
○佐々木良作君 それならば、日本にだけ何故こういうことが必要かという経済分析から理論追及されましたか。そうして向うが言われたことを全部出して貰いたい。何故日本にだけ世界に例のないことをしなければならないか。日本の経済状態でどうしてこういうことをしなければならんのかという点を突いて貰つて答えて貰わなければならん、向うから……
#147
○政府委員(小室恒夫君) 第八條に関するいろいろな交渉の経緯については、この機会に御説明することはちよつと適当じやないと思いますので、別な機会にさして頂きたしと思います。
#148
○佐々木良作君 では別の機会に讓りましよう。もう一つ。この二十八條の三項はどつから見たつてナンセンスですが、若しこのまま行くしていも、この前提の下に純粋な疑問を一つ出します。今岩木さんから言われたように、一地区一つでしよう。そうして今度できる場合には例えば関東の供給区域の中で、東京の地域だけを許すかも知れない、許すことはあり得るということなんですね。僕は実質的にどうかと思いますが、その場合にここに持つておつた、これは営業権かのれん権になるが知りませんが、供給する権利を持つているわけでしよう。その会社はそれのうちの、東京の供給区域分を今度渡すについてこれは財産権の価値があるか、つまりその場合に当然無償でしなければならないのか、有償でもあり得るのか、どう考えておられますか。
#149
○政府委員(宮幡靖君) それは株会の処分についてですか。
#150
○佐々木良作君 供給地域ですね。関東の中に今一つの供給地域ですね。その一地域を区切つてどつかに仮に許すとした場合、その許された地区の供給権はこれは財産権になり得ますか。その場合に当然無償ですか、或いは有償になり得ますか。
#151
○政府委員(宮幡靖君) 財産権の有償であることは間違いないことであると思います。併しこれを有償で或いは如何に評価するということは、公益事業委員会の認可する場合の取扱になつて参ります。恐らく無償であるという事態は予想せられないと私共は考えております。
#152
○佐々木良作君 そうなつて来ると、尚更この三項というものはとてつもない。いいですか、本来今例えば関東なら関東の配電会社の持つている供給権は、これは国家総動員法によつて與えられた供給権ですよ。国家総動員法によつて外の事業会社の供給権を全部ぶつ潰してしまつて與えられた供給権です。そうして今度この法律によつてそれはそのまま独立の供給権になるのですよ。それが知らん間に財産権によるのですよ。この法律によつて……。これは戰犯ものですよ。そんなことを言つたら……。それを仕排法によつてやる……、これは法制局長でなくて電政課長からとつくり説明して貰いたい。これは国際的な重大問題だ。
#153
○政府委員(宮幡靖君) この問題につきましては、先程電政課長から申上げましたが、この席での御答えは許して頂きまして、別の機会に申上げることにいたします。併し佐々木さんの御意見は承つておきます。
#154
○佐々木良作君 向うとの関係ではないのです。今質問しておるのは当然これは財産権の対象になる得るのだ。財産権の対象ということで、これはつまり讓渡の評価の一つの何かになるだろう。つまり無償ではあり得ないというのでしよう。その権利をこの法律によつて與え、そうして外のやつは排除する。そういうことが実際にできるかどうか。
#155
○政府委員(宮幡靖君) 御意見でありますから残つておきますが、この法律の二十八條の三項でこの権利を期待権として與えるというような法的解釈は私共は持つておりません。公益事業委員会が認可を與える場合に無償であるべきものは無償で、有償であるべきものは有償というのが認可の基準であります。併しながら財産権である以上常識的に考えて無償なものではないと申上げたのであります。而もその新会社ができるにつきまして、これは評価を行うことになつておりますので、営業権を含みます。いわゆる「のれん」というものを含みます。財産の評価ということについてはおのずから別途の問題であると私は考えております。
#156
○佐々木良作君 違います。それであるならば法的解釈は零です。事業再編成法の三條二号、「新会社が電気を供給すべき区域は、別表第二に定める区域であること。」この区域、これは法定された区域です。だから認可もへつたくれもない。この区域は決つておる。決つておるから九分断という話が出たのではありませんか。そのときに供給区域をこれをやつては惡いとか、いけないとかということを委員会がやりやしません。三條二号で決つておるでしよう。
#157
○政府委員(宮幡靖君) 佐々木さんの最初申されましたのは、関東地域の中におきまして東京だけを引拔いて供給区域とする場合の想定でありますから、法律の別表に定められてあるから、それでこの中に設けられないというような会社でない。私共は供給区域を話合によつて話合がついて東京だけを許して呉れというような場合に、有償か無償かということでお答えしたのであります。
#158
○佐々木良作君 九つに切つて電気事業再編成法第三條の二号に従つて九つの地域、これは府県別に村からぴつたりとやる。そこに供給権がこのときに創設されるのです。そうしてこの会社が東京ならば東京の会社の独占ということになる。そうして仮にこの條文そのままを読んだらその次に許すか許さないかという問題なんでしよう。そうしてその許すか許さないかの問題になつて来たときにその地域は今すでにA会社ならA会社の供給区域に入つて来る、「のれん」権、営業権を設定されておる。そんなものは財産権の一部としてやられる根拠がどこにあるか。次に讓渡する場合には有償になり得るものが今度無償でしよう。この三條を決めておるのは……。そんなことはどうしてできるか。東京都に議渡する場合に有償でなにがしかの金を拂わなければならん。ところが最初の会社を作るときには三條の二号によつて無償で……
#159
○政府委員(宮幡靖君) その点御意見が違うと思います。供給区域を別表に定めてありまして、それが直ちに期待権となりまして財産権が確定するものとは、私共は考えていないと先程申上げたのです。法律がなつておらんという話ですけれども、これは御意見として承つておきます。これが別表によつて期待権が裏付けられるとは私共は考えていない。
#160
○佐々木良作君 そんな馬鹿な話はない。この再編成法が通れば九つの会社ができ、ちやんと日本中の地図に明記してある別表の二号で出ておる、その区域Aは会社の供給区域だと法定される、そうすればこの地域にある会社が供給する権利はとにかく先ず最初独占を持つのですよ。そうして今度二十八條の三項ではなくて二項で初めて問題が出て来て、東京都ならば東京都に、関東一円の中に東京都に供給する会社を認めようとする場合には、最初の今の関東の電力会社から東京都の会社に、この供給地域を讓渡することになるのでしよう。そうしてその場合にはあなたは、財産権であり、有償であると言つたのです。その場合は有償であつて、初めは無償じやないですか、これは法律によつて無償……
#161
○政府委員(宮幡靖君) それは先程申上げたことで私は足りると思うのです。門屋さんの御意見で申しますれば、そんな場合に例えば財産権を只でよこせなんという御議論は、それと全く一致することでありまして、併しながら認可が不当に営業権を讓渡するような條件でありますならば、それは公益事業委員会が公益の統制という意味におきまして、認可を與えないということになる。併し常識的に申せばこれは無償であり得ないものだということを申すのでありまして、これは今度再編成の場合に、その財産権を有償で讓渡するとどうなるかという問題になりますと、先程申上げましたように、再評価を会社はしておらんのであります。供給権というものは、直ちに供給区域を確定され、その財産権の創設ということにはならないというふうに私共は解釈しております。
#162
○佐々木良作君 供給区域を確定して、そのときから会社は供給区域に電気を渡すのですよ。供給区域を確定した供給権じやないですよ。これを剥奪しようと思うならば、別に新らしい会社が認可申請を出して、そうして渡すか渡さんかを決めるというのです。それからここに供給することができるから期待権でも何でもない。この法律が通れば関東にできる会社を仮にA会社としましよう、この法律によつてA会社が関東地域に供給する権利を最初獲得するのですよ。期待権でも何でもない、地域までも書いてある。そうして新らしく今度東京に供給権を、供給地域を持つ会社を作ろうと思えば、認可申請をして、或いはイエスといわれるかも知れない。その場合にこれが財産がいいか惡いか、移した方がいいか惡いか判断するのが公益事業委員会だと思う。それは判断の問題ですよ。若しこれがAにやつた方がよいという判定になつた場合に、当然にこれまで持つておつたA会社から東京にできるB会社に渡す。或いは東京都に渡すからこの場合財産権の対象になるだろうと言えないでしよう。その場合に財産権の対象になるならば、今のAという会社を作るときに、初めから無償のものが知らん間に有償になるということはないじやありませんか。
#163
○政府委員(宮幡靖君) それはそういう御説ならば事務的の方法で御説明いたしますと、私共の方でもそういう説明を即時できますけれども、今関東をAと仰せになりましたが、Aはやはり現在関東配電株式会社というものが現に供給をしている地域であります。供給権が何もないところに供給権を発生せしめたものでない。ただ單に中部地方の岐阜県の一部の一町村か二町村が北陸地区に編入された以外に供給地域というものは変つていない。現在配電会社の持つておる供給地域をそのまま無視いたしまして、これがないところにただ供給権を呉れてやつたという解釈にはなり難い。御趣旨はよく分りますが、その方法について現在供給区域に供給権があり、電気が送られる区域といたしますから、これに新たに供給権を與えるという解釈も正しい知れませんが、私共答弁できないわけであります。
#164
○佐々木良作君 これは大臣にはつきり答弁して貰わなければならん。この法律は指定されておる十の会社を解散して新たに九つの会社を作るという方針です。今の配電会社に日発を切つてくつつけるというのじやない。その場合にどうして今の供給区域をそのまま継承されるというのですか。あなたの言うようならば初めから日発を切つてそうして配電会社にくつつけるということじやないじやありませんか。そうして而も今の供給権を與えられておるもとは総動員法ですよ、総理大臣を呼んで聞こう。
#165
○政府委員(宮幡靖君) 総動員法の解釈は私はここではいたしませんが、併しながら関東地域に関東配電が配電の供給権を持つておるということは事実であります。而も過度経済力集中排除法におきましては、御承知の通り日発を解散さすことだけはできるのでありますけれども、持株会社整理委員会の権限におきましては、他の会社を脱退させる権限がないので、かような法律を作りましてやつておるわけであります。
#166
○佐々木良作君 ちよつと待つた、過度経済力集中排除法の関係で日発と他の関係はどうなる。
#167
○政府委員(宮幡靖君) いや会社はできますけれども、一つの、一種の合併のような形で会社を設立するというようなことは、必ずしも特株会社整理委員会の権限ではないのでございます。それでありますから、実際の形は九配電会社や日発を解体して、新らしい会社を建てた一種の変形した合併という形になるということは、すでに申上げておるところでありまして、それであるから供給権に指定されないんだという……これは過度経済力集中排除法で新らしい会社を作るという法律がないのでありますから、それは議論もあり……
#168
○佐々木良作君 これは総理大臣か通産大臣を呼んで話しましよう。これはナンセンスだ、最初無償で獲得したものが有償になつておるという説明ができなくてどうするんだ。
#169
○門屋盛一君 今佐々木委員の方は総理か通産大臣と言われましたが、私は通産大臣を初めから要求しておるんですが、どうなつておるんですか。
#170
○政府委員(宮幡靖君) これはちよつと速記を止めて。
#171
○委員長(飯田精太郎君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#172
○委員長(飯田精太郎君) 速記を始めて。
#173
○門屋盛一君 この両法案提案の折に、僅か旬日しか国会の審議期間は余されてない、それ故にこの重大法案を提案して、そのときに高瀬通産大臣は愼重に審議して速かに通して呉れという希望を述べて、それで審議計画を立てます折に、大臣、政府委員等の都合もあろうから、だからそれをどういうふうにするかという場合に、大臣及び政務次官で審議に差支ないようにするというので、我々はこれは日曜審議もやつておるわけです。それで昨日今日の審議計画を立てる折に、明日は政務次官では少し困る問題があるから大臣の出席を要求する、而も私は外の忙しい日に要求しておるのではない、日曜日であるから衆議院等の関係も楽になつておるうし、又関係方面との用もない。今日は大臣は私用で行方不明になる以外に大臣は差支える日じやない。そのことを話して今日の出席を要求してあるけれども、午後一時の開会にも大臣が見えていない。私は議員総会の関係で遅れて出席しまして督促を受けた、無論大臣は見えておるものであると思つて出席して見たら大臣は出席されていない。そこで私は大臣の出席を要求してそのままになつている。その時にも大臣は行方不明である。それから二時間ほど経過した今日只今、まだ大臣が行方不明である。私はこの法案審議を急ぐから政務次官及び他の政府委員でお答えできるだけのことを不本意ながら質疑を続けておる。どういうわけで大臣が行方不明になつておるか。議長を通じて直ちに十八分以内に、大臣の行動に対してこの委員会に委員長から御報告を願います。
#174
○委員長(飯田精太郎君) 先程から連絡を取らしておるのでありますが、連絡がまだ取れんのであります。今もう一度連絡を取りに行きましたから……
#175
○門屋盛一君 この重要法案を国会に持つて来ておいて大臣が行方不明ということは、国際的に考えましても重大問題です。そこで今佐々木委員と宮幡政務次官との質疑応答に際して、重要な問題が起きて来ている。これは少くとも通産大臣の大臣としての、国務大臣としての答弁でなくてはいけない。それは大体佐々木委員からも言われておるように、この再編成というものは集排法に基いてやつておる。それで日発及び九つの配電会社は解体してしまつて、新たな九つの会社を起すのであると、こういうふうに御説明もあり、我我もそういうふうに了解して審議を続けておる。ところ員今宮幡政務次官の答弁を伺つておると供給権の問題、あつた供給権をやるのだからいいじやないか、関東配電が関東地域の供給権を持つておつたということは、これは佐々木委員の言われるように、現在の関東配電の供給権というものは昔からこれだけの供給権があつたのじやない、東京に三者入り乱れた供給権があつた。それを総動員法によつて一本にして今の関配というものができておる。その供給権というものは今度十の会社の解体によつて零になるわけです。零になつておるものを無償で関東地区の発送配電会社に與える。その同じ地域内に事業家等の希望によつて他の公共事業会社ができた場合に、それは「のれん」権あり、財産権ありとしたならば、これは由々しき問題になるわけです。その質疑をしておる折に、宮幡政務次官に零からやるのじやないのだ、現に供給権というものを持つておるではないかということになると、今の政府の理想は形の上では十の会社を解体して、九つの新らしい会社を拵えるのであるという説明をしておるけれども、あなた方の肚の底には、衣一枚脱げば九つの配電会社に日発を分断してくつつけるというのが本当の行き方になる……
#176
○佐々木良作君 集排法違反だ。
#177
○門屋盛一君 それからもう一つこれに関連して……、これはまあ重要なことですから、若し御答弁ができなければ後で大臣から速記を調べて答弁をして貰えればいいですが、私は具体的な問題で行きます。これは関東地方でははつきりしないでしようけれども、北陸の地区に例を取りますならば、北陸の地区に例を取りますならば、北陸地区には富山県営の電気事業、県営電気というものがあつた。そうすると、その県営電気が総動員法、今度の戰争のために非常なる安い値段で、安いというかその時の時価で、戰争当時の時価でこれが日発に一緒にされてしまつておる。そうして今度その株は殖えておりません。恐らく当時の持株以上には殖えていない。日発増資によつて、倍額増資ぐらいに割当が増えておるかも知れないけれども、併し富山県営が日発に合併させられたときの価格の、現在は百倍なり百数十倍以上の価格になつておるものを、只取上げらてしまつておる日発に……。そうしてそのものが北陸発送配電会社の地帶にある。それで富山県はどうなつておるか知りませんが、これは宮崎県の場合は多額の県債を背負つておる。そうして県債を拂うことはできないのだ、今の株の配当くらいのことでは、県債は拂えない。そうしてそれではやつて行けないから、何とかしてこれを県営でやろうという県民一致の議がまとまりまして、県営でやろうとした場合に、昔持つておつた供給権は総動員法で只取上げられてしまつて、今度県営で始めるときには、北陸北送配電会社の方では、これに財産権を以て話をされたら、これはこれくらい現実に地方公共の利益を毒する実例がどこにありますか、もつと具体的にいえば、キロ当り二百円か三百円、又ここあたりでは二百円もしないような発電所を、その時の金で取り上げられてしまつて、今度それを戻して貰う時には、再評価された高いものになつておる。だから戻して貰うことも財産上或いは不可能になるかも知れんが、それが仮に戻して貰う折には、自分の権利に又自分が金を拂つて戻して貰わなければならんということになる点が一点と、それから先程詳しい説明は電政課長から保留されておるが、再編成法の第八條の場合、これは少くとも三ケ年以内にその持株を国及び地方公共団体は処分してしまわなければならない。これを処分してしまうと、富山県の県債の残つておるやつは誰がそれを拂つて呉れることになるか、これくらいのことは政府も調べて、この再編成法を作つておると思うのですが、これはどういう事情でそういう不合理なことをおやりになるのです。
#178
○政府委員(宮幡靖君) ちよつと速記を止めて下さい。
#179
○委員長(飯田精太郎君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#180
○委員長(飯田精太郎君) 速記を始めて。
#181
○門屋盛一君 そこで私は始終又元に戻るのですが、とにかくこの再編成法の八條とか、それかか事業法の二十八條の三項というようなものが問題になるのは、政府の方で今輿論の的になつておるところの配電事業の都道府県営であるとか、県営その他を還元せよという陳情、請願等を無視されておる。だからこれは都道府県営があとでやらなければならんと思われた場合、それから又はこの県営の発送配電が還元されねばならんということがありましたならば、この再編法にも今の評価の問題とか、それからこの財産権の問題等が明記されておらなければいけないと思いますが、併しこの質疑は長くなりますから、一応私は今までの質疑を保留して、又大臣出席の上で続けまして、他に質問者もあるよう店すから一応私の質疑は打切りでなしに、これは保留して置きます。明日も明要日も続けますから……
#182
○委員長(飯田精太郎君) 非常に重大な問題のようですから、一応ゆつくり一つ政府の方でも御意見をまとめて、大臣の方から明日にでも御返事を……
#183
○石坂豊一君 極めて簡單ですから……(「簡單でなくてもいいよ」と呼ぶ者あり)実はこの法案につきまして、私共も幾多の疑義を持つておるのでありますが、政府與党でありますから成るべく質問しないようにして理解したいと思つていたのですけれども、よく調べれば調べる程なかなか私共の納得できない箇條が可なり多いのです。尤のこの問題は国有国営で以て全国的に一つにして、そうしてその設備を全部改めたのを又ぶち切ろうというのですから、これはなかなか容易な問題ではないので、一再ならず審議会などにかけて審議せられて、それが或いは廃案となつてみたり、或いは答申案をそつち退けにして別に松永案によつて案を建直したというようなことで、苦心せられておる点はよく分るのです。併しながら大体においてこの再分割というものは、国民の納得するようによく公平に、又運営が円滑に行くようなことを主眼としてなさるべきことは当然のことと思う。でこの問題について大臣の説明及び政務次官の説明も非常に簡にして要を得ておるように思うのですが、大体においてこの九分割というものは、つまり原則的にその地区の設備をその地区の発送配電会社に帰属せしめるということを言つておる。然るに一つの区域については全くその地域のものを全部余所へ持つて行つてしまう。そうしてこの除外例のようなものは、もともとそういうものを調節するために、こういう公益事業委員会というものがあつて、その委員が五人出て、そうして公平に配る。そういうことで融通会社などは要らん、一方公共事業会社が有機的によく各地方の情勢を見て、そうして適正に運営して行けばいい。それも一応の理窟は立つのですけれどもそうなれば各地区に区分したところの……九つの地区というものを原則に従つて分けて行けばそれでいいのだ。それを一方に持つて行つて、先の消費地に関係のあるものは全部そこへ持つて行く。併しそうかと思うとそうでないところもある。如何にも以前に電力を開発した地域のものをそこに持つて行くという、一応の理窟でありますけれども、当時開発した会社というものは日発ができた関係上全部解消してしまつて、どつちに行つたか分らないようになつておる。その点については如何にも或る場合においては原則に従い、或る場合においてはこれを変則に運営して行く、如何にも得手勝手なやり方のように考えられる。(「その通りだ」と呼ぶ者あり)で只今門屋君の仰せられたことく、私の選出されておる県のごときは、これは非常な苦心を拂つて、まだ水力電気は成功するかせんか分らんような時代に、勇敢にこの事業を敢行して開発した。それはなぜかというと、燃料資源がないから止むを得ず、渇水時もあれば豊水時もあるけれども、それを利用して水力電気というものを起した。それが皆今日発に入れられておりますから、皆さんも耳の痛くなる程お聞きになつておる通り、これを返して呉れ、返して呉れということになつておる。それらも皆返さんぞと……、そうしてその地方において開発されておる発電は全部消費地の方の区域に持つて行く、こういうふうになると、如何にもその区分というものは得手勝手な区分になつて、ここはこの地方に属すべきであるけれども、消費地が片一方にあるからそつちに持つて行く、こういうふうになつている。併しこれを半面から見ますると、民有民営でなくて、超官僚式というか、超国家式というか、実に中央集権の権限を飽くまでも発揮したものだ。(「その通りだ」と呼ぶ者あり)私はこれ程ひどい、国家の権限を発揚して、そうして地方の企業などを圧迫しておるものはないと思うのです。先程門屋君の言われた私共の県の県営電気は、まさに当時の価格で日発の株式を貰つております。併しそれは無配当です。当時国有国営になつたときには、豊富低廉なる電力を供給するので、そうして配当は六朱保障するということを大和田君などは啖呵を切つていたのです。私共は当時反対しておつたけれども、そういうことになるということであつたら、これが別途に、若し県が苦しくなければ六朱寄越せということを、民事訴訟でも何でもやらにやならんかと私は今から肚を据えておるのでありますが、そういうようなことで無配当です。そうして当時の企業資金は嚴重に年割額によつて償還をいたしております。こういうことはどこにありますか。これは国家のそれを一体暴政と言つて差支ない。借金はお前が背負え、それから取上げたところのすべての動力はこちらで使う、そうしてそれは無配当にする。そういうことでこれは個人なら默つている筈はない。県営県有を株式でやりますというと、県民は否応なしに株主になつたと同じことになる。そうして今度の法律によるというと、公共団体は株式を持つてはならんことになる。そうするとこれは一体どうしたらよいか、今持つている株式はどうしてこれを処分すればいいのか。その処分の方法も何もついておりません。これについてどうか私共百万県民に納得せしめるような弁明を聽かなければ、私共は県へ帰ることはできない。それ故に私は電力の方にへばりついて皆樣のお説を聽いて、どうかして合点の行くことができはせんかと思つて聽いているが、佐々木君が言われた点においても非常な疑問を持つようになつております。何故かというと、今後新規開発することが、その帰属も容易に分らないし、又この九つの会社の中に更に民有民営であるから競争会社でも起すということができるのかできんのか、それもちよつとも分らん。一体それを止めるということになると、これ程民業圧迫ということはないことになる。その点は誠に私共は大きな問題にして疑問を持つことになつて来ておるのであります。今後生ずるところの九つの会社については、大きな会社もできる、小さな会社もできましようが、大体それは平衡を得るように御説明になつているけれども、私はそれもどうかと思いますので、これを作り上げるについてはなかなか容易なことではなかろうと思います。まあ時を要することであるからその間どうなるか待つておれ、当分は従前と同じことだ。こういうてなだめて行くより外に我々は帰ることができない状態になつておるのでありますから、我々は汗水流してこれをいろいろ研究して見まして、どうもこれは非常に公平なことであり、どうしてもこうしなければならんということはまだ腑に落ちない。私は與党でありますけれども、この点だけに対しましてはもう或いは純粹なる野党側に立たなければならんかと思つて今から心配している。(笑声)どうぞこの点を明瞭に、賢明なる政務次官から一つ御説明願いたいと思います。
#184
○政府委員(宮幡靖君) 石坂さんのお話は、今まで沢山のお話がありまして、私も御尤もに承つて参りました。それを一まとめにいたしまして総括論のようなお話で、これは御尤もであります。しぱしば御指摘になりました府県営の変電所、発電所及び送電設備、電気工作物一切を返せというような御要求は、それは山なす程あります。その実情が如何に深刻なものであるかということは私共よく知つております。で本当に常識的に申上げますならば、曾て戰時中のでき事でありますから、この批判は避けまするけれども、貰いました株式と交換いたして、これをお返し願いたいというのが我々の本当の気持であります。この法案の中にもでき得べくんばさような明文を織り込むだけの努力をして参つたことは事実でありますが、只今の段階におきましては、不幸にいたしましてかような法律案としてでき上らざるを得ないことになつておるのであります。この点につきましては、公益事業委員会の操作におきまして、お返しできる機会だけはここに残つております。併しそれについても先程来の御議論があるように、決して供給区域を分けてやつたり、戻してやつたりするということは不可能な法律だという御指摘も受けております。こういう立場におきまして政府といたしましても甚だ苦慮しておる実情であります。併しながら法律というものの御審議に当つております両議院の御意見は、法律の最後の死命を制するものだと存じましすので、十分御審議を頂きまして……と申すと門屋さんから真向から叱られますように、短い期間に愼重審議とは何だと、こう仰せられるお言葉が又適切になつて参ると存じますが、現状の段階において御審議を願わなければならん政府側の苦衷を是非御斟酌願いまして、この法律を我々は金料玉條だと思つて皆樣に強いるような気持は只今のところ持つておりません。どうぞさような意味におきまして、国会において十分お考えを頂いて結構だと思います。併し私共はこれで以て一応のことは解決でき得る法律案だと思つております。これが絶対かようなものでやつてもできないのだというような、そういうような消極的意味ではございませんが、御意思のあるところはよく分ります。是非この法案につきましては、会期も切迫しておりますが、是非とも御審議を進められまして、何らかの一つ結論に達しますようにお骨折り頂きたい次第であります。
#185
○石坂豊一君 この電力のことは、従来の発達した経路を見ますというと、ただ電気を開発するというのではない。その起した電気をどこへ持つて行くつもりか、供給の目的というものをちやんと決るてから初めて仕事ができている、それでありますからして、又電力を起した以上は貯蓄して置くわけに行かん。直ぐこれを消費地に送らなければならぬもので、石炭のごどく貯炭して置くわけにわ行かんのであります。それ故に起す直ぐそれを利用するということになるのでありますから、各地区に発達しているところの設備のおのおのおの配電区域というものを皆持つている、而して私共の県におけるところの電力のごときは、誰にやるということをちやんと初めに決めて起している。そうしてそのために、或いは化学工業も誘致することができ、或いは又繊維工業のようなものもできて、一時は一キロ五厘五毛まで下るというような、図抜けた、法外な安い値段で工場に融通しているというような場合もある。そういうものが一括して皆取られてしまう。それを当て込んで来ている会社が今後どうしてその存立を続けて行くのか、なかなかこの工場の設備というものは、発電所を起すよりももつと余計年月と経費を要し、非常な苦心をしてできている。もう今になつてそけを持つて行くこともできなければ、継続して行くこともできないというようなことが幾つも幾つも起るというようなことになつて来ますと、県の経済上、又その地方の経済力を著しく変化さをるということになるのですから、その辺は非常に、これはただ規則の上で案を立てて、立派なものができたと言うわけには行かん。又集中排除といいましても、これは独占事業を排斥するのが目的であつて、そういう仕事を枯らして行くのが目的ではない。それがたまたま集中排除にならずして、産業の基本を破るということになつては、我々はこの法律について非常な疑いを持たざるお得ない。目的とするところは産業の発達にある。勝手なことおして、一つのものが倒れても片方の少いところにばかり持つて行くということになるのですから、それを、公平に国民の企業心の活気を與えて、産業を業達させるということが目的でなければならない。それがあべこべな結果を生ずるということになると、我々はいわゆる角を矯るて牛を殺すというようなことになりはせんか。その点を非常に心配する。それでありますから、その点に対する御説明を、こうやればますますその地方における産業が発達する。日本全体の産業としては非常によいのであるということの説明をまだ伺うことができない。どうぞ、これは只今直ぐ御答弁を求めるわけではありませんけれども、我々は心中においてその点についてまだ理解することができないところを持つていることだけを承知して頂きたい。
#186
○委員長(飯田精太郎君) 只今政府から返事がありまして、大臣が非常に疲せて寝ているので、御了承願いたいということです。
#187
○門屋盛一君 非常に疲れておるなら……、私が十二時頃廊下で会つたときには何にも疲れたような風はなかつたのです。それなら医局の診断でも見せて下さい、これは重要問題です。若しこれでディレクティヴでも出されるというようなことを言うて、おどかしか本当か何か知なんが言いおつたですが……、どの程度大臣が疲れておるか、私も疲れておるのだ。ただ疲れておるだけでここに出席しないということはいけない。このことにつていは又後で言います。
#188
○佐々木良作君 どつちにしても、この問題は或る程度今日のを收拾して行かなければならんと思いますから、今の石坂さんの質問と意見に関連して、質問の形式というよりも、さつきの質問の取りまとめの意味で一口だけ言わして貰いたい。二十八條の問題を出したのは、この法律が実質的に滅茶苦茶の体系になつているという一つの例です。で、端的に言えば、この集中排除法から出発したという場合には、例をとれば財閥を解体するというのと同じことなんです、出発から言えば……、そうして公共性が強調されて、そり立場から自由競争的な恰好にするという場合には、現在ある私的な独占性を、これをともかくぶち切つて、そうして後は成るべく自由にこれが競争できるような状態にしようという法律の建前になつておるならば首尾一貫する。ところがこれは今石坂さんが指摘されたような或る一面においてはむしろ従来よりも、より大きな国家意思と言いますか、国家権力が所動し得る建前になつておる。逆に言うと、この集中排除法から出発したと言いながら、それで一応財閥解体をやつたと言えば財閥むしろこの再編成法は逆に言えば財閥再編成法ですよ、その意味では……、簡單な例を言いまいようか、前の電気会社が私的独占を一番やつて、その誤謬が指摘されて、それが国家管理になつて五大電力、当時それに向つて一番勢力を持つておつたのは東京電燈です。そのときの自己の発電所は東京電燈が七十七万キロです。発電設備を持つておつたのは……、それで而もあの関東一円の供給地域には、数十社と数社の供給圏が入り乱れておつた。それであるにも拘わらず、その独占性が強過ぎて軍事的な要請も加わつて今の国家管理になつたわけです。それで戰争中にはこれを国家管理法、その次には国家総動員法で以て供給圏を設定した。ところで今度の再編成法で出て来るのは前の東京電燈の七十七万キロに対応する会社なら関東だつたら自己の発電所は百七十四万八千キロです。この百七十四万八千キケの設備、而もあなた方の言葉で言えば、これは民有民営の会社だと言われる。民有民営の百七十四万八千キロの会社を作り、同時に関東一円の供給圏を法定して外の会社は実質的にできないようにしておる。先程の問題でありますけれども、大きな会社が実質的にできないようになつておる。これはむしろ財閥解体をするといつても財閥再編成法になつているということなんです。この点を一つ十分に考えなければならない。そうしておいてこの財閥というような独占大企業を一応法律で以て公益事業という。だから当然にこれは公益を代表するであろう、従つてこの法律の目的は公益に合致するであろうという結論と同じなんです、立体的に問題をよく考えて見なければならん。更に形式的なこの二法案の目的、恐らく先程の説明のように、この事業案と再編成法案、これはくつ付いているものだと言われる。そういて而も事業法案は恒久法、そうして再編成法は臨時立法だ、こう言われる。この一條の目的を見て御覧なさい。この事業法の目的は第一條に三行に亘つて書いておる。そうしてこの中には、電気の料金を適正にし、その供給を豊富、円滑にし、そうして電気事業の運営を調整する、と書いてある。この目的だけじやない、方法まで規定してある。而もこの目的に出て来る料金問題、調整問題は実際にはできないじやないかといえば、命令その他で以て現在と変らないようにする、こう言われる。ところで実際できないのだつたら料金を適正にし、運営を調整するということにはならん。今のは悪いから、今の料金を適正にするのだろう、そういうことになつて来る、而も今度はこれは将来の問題だと逃げられるだろうと思うのです。これは恒久立法だから、暫定的にはその今のように変らないようにするけれども、将来こういうふうにするという目的だと、こう言われるだろうと思う。それであるならば、不可分な臨時立法であるところの再編成法を見て御覽なさい。第一條の目的に「発電、送電及び配電を一貫して行う各独立の事業体制を確立して、」と書いてある。そうして発送配電を一貫して独立の事業を営むということが臨時立法かと言いたくなる。臨時じやなくしてこれは恒久的な目的を持つて来るということに括りつけてある。先程石坂さんの言われたような、必ずしもこの方法が公共の利益のためになるかならんか分らない。而もこういう目的で以て、これと同じように照らし合してある。こんなものは完全に雑音です。これを臨時立法と言うならば、この第一條には「この法律は、電気事業の国家管理を廃止し、公共の利益のために電気事業の再編成を行うことを目的とする。」というのならば話が分る。こんなものは完全に雑音です。そういうふうにともかくも表面上は飽くまでも公共の利益を云々して、そうして何とかやり、自由競争によつて独占の弊を避けよう。実際は今石坂さんも言われたように、一番中心点は、国家権力で以てやろうといする、その一番大きな一つの例が二十八條と、それからこの再編成法の八條に現われておる。外も皆同じことです。昨日出て来ておつた関係に関する問題でも同じです。調整に関する問題でも同じです。そういう矛盾を持つた法律であるということを質問に入れば……その一つ一つについて僕は具体的に只今の状態をどうするかという臨時的に問題と、恒久的な立法である、この恒久的の見通しをどうするという具体的な問題を、一つずつ丹念に説明して貰わなければならんと思います。けれども、そのアウトラインと言うか、大きなポイントだけを今日の質問の締括りをつけるために言つておきたいと思います。
#189
○門屋盛一君 高瀬国務大臣のその疲労というのはどういう程度か調べて貰いたい。いずれにしましても二時前から開かれておる委員会で、大臣の出席を要求してあるにも拘わらず出られないことは事実です。本日はこれ以上大臣がいなくては……、まだ二点ばかり特に大臣から言明を得たい緊要な点があつたのです。大臣がいないとすれば、本日はこれで委員会を止めて、そうして明日この委員会で大臣の出席を要求する。そうして附加えておきますが、どの程度の疲労であつたか、重大問題であるからこれははつきりしておきたい。それで何だつたら、議長の方で医者をやつて診断さして置いて貰いたい。今余す会期三日の程度で、どの程度の疲労か知らんが、私が今日廊下で会つたときはそう疲労しておらん、僕はちよつと医者のことの心得があるから……
#190
○委員長(飯田精太郎君) それではこの程度で散会することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#191
○委員長(飯田精太郎君) それでは本日はこれで散会いたします。
   午後四時三十八分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     飯田精太郎君
   理事
           石坂 豊一君
           門屋 盛一君
           結城 安次君
           板野 勝次君
           佐々木良作君
   委員
           吉田 法晴君
           石原幹市郎君
           中川 以良君
           岩木 哲夫君
          深川榮左エ門君
           油井賢太郎君
           赤木 正雄君
           玉置吉之丞君
           久松 定武君
  政府委員
   通商産業政務次
   官       宮幡  靖君
   資源庁長官   始関 伊平君
   通商産業事務官
   (資源庁電力局
   長)      武内 征平君
   通商産業事務官
   (資源庁電力局
   電政課長)   小室 恒夫君
   経済安定事務官
   (物価庁第三部
   長)      川上 為治君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト