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1949/12/20 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 通商産業・経済安定連合委員会 第1号
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1949/12/20 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 通商産業・経済安定連合委員会 第1号

#1
第007回国会 通商産業・経済安定連合委員会 第1号
昭和二十四年十二月二十日(火曜日)
  ―――――――――――――
 委員氏名
  通商産業委員
   委員長     小畑 哲夫君
   理事      島   清君
   理事      廣瀬與兵衞君
   理事      玉置吉之丞君
           栗山 良夫君
           下條 恭兵君
           田中 利勝君
           小林 英三君
           重宗 雄三君
           平岡 市三君
           中川 以良君
           小杉 繁安君
           境野 清雄君
           阿竹齋次郎君
           宇都宮 登君
           鎌田 逸郎君
           宿谷 榮一君
           結城 安次君
           兼岩 傳一君
           駒井 藤平君
  経済安定委員
   委員長     佐々木良作君
   理事      西川 昌夫君
   理事      安達 良助君
   理事      帆足  計君
           藤枝 昭信君
           和田 博雄君
           川村 松助君
           横尾  龍君
          池田七郎兵衞君
           奥 むめお君
           藤井 丙午君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○電力問題に関する調査の件(新電気
 料金制の件)
  ―――――――――――――
   午後二時二十分開会
   〔小畑哲夫君委員長席に着く〕
#2
○委員長(小畑哲夫君) 只今より通商産業、経済安定連合委員会を開会いたします。
 本日は電力行関に何する調査の一つとして新電気料金制について審議をしたいと思いますが、経済安定委員長と協議の結果、私が連合委員会の委員長の職務を行います。どうぞよろしくお願いいたします。
 今回の電気料金改正は單に値上げというだけではなく、料金制の根本的変段を含み、電気事業としても、消費者に対しても極めて影響が多いのであります。通産委員会としては、本改正案の決定前に二回に亘り質疑を行なつたのでありますが、当時は数字の全貌が示されず、又未決定の事項が多く、政府側の説明には徹底しなかつた点がありました。ところが去る十三日から実施されたわけで、今日は数字を含めて全般的な御説明を願つて、次いで質疑に移りたい、かように思います。そういう進行でよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(小畑哲夫君) それでは第一に政府側から、物価庁の第三部長から電気料金制についてお話を承わることにいたします。
#4
○政府委員(川上為治君) 今回の電気料金の改訂につきましては、今までいろいろな経緯がありまして、司令部の方ともいろいろ折衝をして参つたのですが、結局今月の十三日から実施することに相成つたわけであります。この電力量の問題につきましては、最初私共の方といたしましては、二十四年度におきましては電力量を二百二十五億キロワツト・アワー、その内火力関係のものが約一六%、石炭に換算いたしますというと四百六十五万トンを焚くということにいたします。発電会社及び配電会社の総收入を五百三十六億、これは二十三年度よりも約百三十億増えるわけでありまするが、この五百三十六億の收入を見込みまして大体三割二分程度の値上りということで、司令部の方とも話合が大体において十月の末にはついていたのであります。その前に物価庁としましては、更に人件費の問題でありますとか、或いは石炭代の問題でありますとか、そういう点につきましてもつと多くを見込みまして、全体で四割五分程度引上げるということで司令部の方と折衝していたのですが、先程申上げましたように、三割二分程度引上げるということで一応の話がついていたのであります。併しこの電気料金制度そのものにつきましては、物価庁としましては大体従来通りのやり方で行くという考えで向うと折衝いたしております。従来通りのやり方と申上げますというと、定額電灯とか、或いは従量電灯、それから小口電力というものにつきましては全国一律に値段を決める、大口の電力につきましては若干地域差を設ける。これは従来大体三つの地区に分けまして、三段階に三〇%の地域差を設けていたのでありまするが、今回は四つの地域に分けまして、四段階にこの地域差を設けようというような考えで、向うと折衝いたしていたのであります。それから尚従来割当以上に使いましたときは罰金制度をとつていたのですが、これも従来の通り行いたいということで折衝をいたしておりました。又従来豊水期等にありました常時電力、期間常時電力とか或いは特殊電力、オフピークというような制度につきましても、従来と同じように行うというわけで、向うと折衝をいたしておりましたところが、司令部の方から従来の電力料金制度は根本的に改むべきであるという話が出まして、その理由として、結局発電会社及び配電会社の経営内容を一日も早く良くして、そうして電力量を殖すためには、どうしてもこの際超過料金制度というような制度を設けなければいけないではないかということで、根本的な制度についての変革案が提示されたわけであります。これに対しまして私共の方としましては、これは急速にこれを実行いたしますというと、いろいろ各産業に対しまして非常な影響があるからというので、私共の方としましては、成るべく地域差につきましてもそうひどくないように、又超過料金につきましてもそうひどい率にならぬようにということで折衝をいたしたのですが、結局十一月の末に、今お手許に配つてありますような内容の電力料金改訂案が、向うから示されたわけであります。それに対しまして尚いろいろな点につきまして折衝いたしましたが、いろいろな事情から、先程申上げましたように、この十二月の十三日から実施することに相成つたわけであります。
 今度の料金制度の内容につきましてこれから簡單に申上げますと、第一に従来と違つております点は、各料金につきまして地域差というものを設けているということが一つであります。この地域差は、先程申上げましたように、従来は大口電力のみは大体三〇%の間で開いているということを申上げましたが、今回は原則といたしましてその地方の配電経費、在いはこの電力経費全体を含めましたいわゆる電力経費、大体この経費そのものを基準としている。それを基準といたしまして地域的に開いているということに相成つたわけであります。勿論これにつきましては若干の調整が加えられております。併しいずれにしましても配電会社区域別の原価に即応しました料金率を採用いたしているのであります。それが第一点であります。その地域差の内答をちよつと申上げますと、小口電力につきましては、北海道が一〇二、それから東北が九二、関東が九〇、それから中部が九四、北陸が八八、関西が一〇〇、中国が一〇八、四国が一〇四、九州が一一一ということになつております。これは先程申上げましたように、従来は全部同じ開き方であつたわけであります。同じ料金制度になつていたわけであります。それが今回の北陸におきまして一番低いところは八八、それから高いところでは九州の一一一ということになつております。
 それから大口電力に誠京しての地域差を見ますというと、北海道が一一五、東北が七七、関東が七九、中部が八七、北陸が六六、関西が一〇四、中国が一二七、四国が一一九、九州が一三三ということに相成つておりまして、最も低いところでは北陸が六六、それから高いところで九州の一三三というふうに、六六と一三三の間に各地区におきましてそれぞれ開いておるわけであります。併しながらこれは先程も申上げましたように、配電会社及び日発の経費の原価を、そのまま開いておるわけではないのでありまして、或る程度調整が加えられております。若し配電会社、日発の経費の原価そのままで開いたということにしますと、九州におきましては一五七という指数になります。北海道におきましては一二一という指数になります。それから北陸におきましては六二ということになります。併しながらこれは後でちよつと申上げますが、基本料金というのと、それから電力量金と、こういう二つの建て方に大口でありましても、小口でありましても電力料金制度はなつておりますが、基本料金は全国一律にしてあります。電力量料金そのものに地域差を設けておる結果、両方併せますというと、今申上げましたように、北海道におきましては一二一、九州におきましては一五二、この配電会社、日発の経費の原価によりますと、こういうふうな指数になりますけれども、この北海道の一二一というのが一一五になり、九州におきましては一五七というのが一三三になりまして、大口電力につきましては或る程度の調整が加えられまして、そうして非常に、例えば中国とか九州に対しましては大きな影響がないように調整されてあるわけであります。従つて地域差は従来は三〇%の間で開いておるが、今回はそれよりも相当広くなつておるけれども、或る程度の調整はされておるわけであります。その点が今度の料金制度につきましての、第一点の大きな違いであります。
 それから第二の点につきましては、これは超過料金制度を設けたということであります。従来は先程も申上げましたように、電力量の割当をいたしますというと、これは一定の基本の料金を拂いますけれども、それ以上に電力を使いますというと、罰金制度になつておりまして、すべて国庫に納入されるというような形になつていたのであります。ところが今回におきましては、罰金制度を全然止めまして、一定の割当以上に電力を使いましたときは、すべてそれ以上のものは超過料金ということになりまして、超過料金を会社の方へ納めるということになるわけであります。従つて割当を少くして超過料金に該当する電力量が余計にありますれば、ある程会社の方は收入が殖えて来るという恰好になるわけであります。その代りに各産業の方におきましては、超過料金の方を余計に支拂えば支拂う程、コストに対しまして非常に影響をもたらすということに相成るわけであります。これは極力電力を需用者の方で節約して貰うということが一つの趣旨でありまして、それから各産業で持つております。自家発電を極力焚いて貰うということが、その趣旨でありますけれども、非常に超過料金の方を広くいたしますというと、産業は非常に困つた問題が起きて来るというわけでありまして、そういう弊害がこの点につきましてはあるわけであります。この超過料金制度を今回はとつておりまして、その超過料金は従量電灯、それから大口の電灯料金、それから業務用の電力料金、小口の電力料金、大口の電力料金、すべて各地区共に地区別には違つておりますけれども、各料金制度そのものにつきましては同じ程度のものになつておりまして、北海道で申上げますというと、超過料金は一キロワツト・アワー六円七十八銭ということになつております。東北が八円八十九銭、それから関東が八円八十九銭、中部、北陸、関西、これが八円八十九銭と同じくなつておりまして、中国も八円八十九銭、四国が八円二十二銭、九州が五円六十七銭ということになつております。これは今申上げましたように、従量電灯料金につきましても、大口の電灯料金につきましても、その他小口電力、大口電力共に同じように各地区別にはなつておるわけであります。この超過料金が特に中国或いは関西、こうした方面で相当大きくないかという問題があるわけであります。又九州の五円六十七銭と四国の八円二十二銭というのは余り開き過ぎておるのじやないかという問題が起るわけであります。この問題につきましては、後から又御説明申上げます。これが今回の料金制度におきまして、根本的な改訂の一つであります。
 それからその次は、従来電力には特別な料金制度というものがあつたわけであります。例えば夏場におきましては非常に豊水期でありますので、その際は特別に期間常時電力という制度を置きまして、その分だけは料金が或いは四割、三割安いというような制度になつていたのであります。又この他に非常に出水がありまして、電力が一時的に豊富になつた場合におきましては、特殊な電力料金制度を採用いたしまして、そうして非常に安く供給いたしていたわけであります。それから夜間におきましては、いわゆるオフ・ピーク電力というようなものがありまして、この料金も又的当低めに従来は割引されていたのであります。又特別な産業、例えば農業用の、灌漑排水用というようなものに対しましては、普通料金より三割程度安くするというようなこともいたしておりました。そういうような制度が今回におきましてはなくなりまして、特に期間常時電力という、この特別な料金制度が今回はなくなつたのであります。今回認められておりますのは夜間のオフ・ピークの電力料金、これは従来もありましたが、従来とは若干違つておりますけれども、大体相当の割引を以て今後も行われることになつております。期間常時電力につきましては、先程申上げましたように、全然認められていないのであります。それから豊水期に特別に出水いたしまして、一時的に非常に電力が出ましたというような場合におきましては、特別な電力料金制度を今回も認められております。それから従造なかつたもので、例えば負荷率について或る程度割引をするというようなものは従来なかつたんですが、これは今回負荷率によりまして或る程度割引をされるようになつております。それから力率についての割引につきましても、従来は或る程度基本料金のみについて認められていたんですが、今回につきましてもこれは或る程度認められております。それから超過料金の問題に関連いたしまして、これは火力料金の問題でありまするが、石炭の品質が非常に良くなり、又石炭の価格が安くなりますれば、燃料費調整という意味で、超過料金の料金そのものが低くなり、石炭の値段が上り、品質が惡くなるというと、この超過料金が上るというような形のものが、今回認められておるわけであります。そういうようなふうに従来と若干違つて、いろいろな点が、割引制度も或る程度認められておりまするが、産業に対しまして非常に大きく影響いたしておりました期間常時電力というものが今回は認められていないのであります。これが各産業に対しまして、特に夏場におきましてカーバイドとか、或いは肥料とか、そうした方面で相当生産を要求されておるものにつきましては、或る程度の影響があるかと考えられるのであります。
 以上申上げましたように、今回の料金制度は根本的に三つの点につきまして非常に違つておりまして、第一点は地域差を相当幅広く認めたいということ、それから第二点は、超過料金制度を認めたこと、第三点は、期間常時電力というようなものを認めない、非常に特別な場合だけに限つて割引制度を認めているという点、この三つであります。これ以外に、増従来は夏、冬の料金の差というものはなかつたのですが、今回の定額料金にしましても、又大口、小口の電力料金につきましても、夏冬の電力料金というものは別々にしておるわけであります。この点が従来と又変つております。それから電力料金を早目に一定の期日に拂いましたならば、一割程度の割引をするというようなことも、今回の制度ではやつておるわけであります。そこで今回の電力料金は今申上げましたような制度になつておるわけでありまするが、これに対しまして、先だ一番問題になりますのは超過料金の問題、これは割当に関係いたしまするが、割当が少いというと、勢い超過料金を拂つても尚生産を続けなければならんというようなものにつきましては、非常に大きな影響があるということで、割当を成るべく大き目にして貰つて、超過料金で負担するものを少くして貰いたいということが、一番大きな産業に対する問題でありまするが、これにつきましては私共の方としましては、極力例えばカーバイドでありますとか、アルミナでありますとか、産業の中で電力を最も使用しておる部門に対しましては、極力割当を余計いたしまして、超過料金を支拂つて貰う電力を少くするようにというようなことで、調整しなければならんかと考えておるわけでありまして、この点超過料金そのものが相当高いという点につきましては、いろいろ向うと折衝もいたしましたが、今後におきましても尚折衝の余地もいろいろありますけれども、とにかく十三日からこの超過料金制度は実行いたしておるわけであります。
 それから地域差の問題、これも相当影響するわけなんですが、先程申上げましたように、日発と配電会社の経費そのままを取るというと、地域差はもつとひどくつくんですが、或る程度調整をしまして、九州、中国或いは四国というような方面におきましては、地域差がなまのものよりも相当軽くなつておるんですけれども、それでも尚外の地域と比較いたしますというと相当高くなりますので、この点ももう少し地域差を緩めて貰うようにということでいろいろ折衝をいたしたんですが、結局各地域におきましては一日も早く独立採算的な状態になつて行かせるようにしなければならんというような考え方もあつたと思いまするが、そういうような関係から地域差は現行のままに、今申上げましたようにそのまま実施することに相成つたわけであります。その他特殊の電力料金、これにつきましても、少くとも期間常時電力につきましては彼来通り認めて貰いたいということで、いろいろ折衝もいたしましたが、各産業に対しましてそういう特別な措置を採ることは困るというようなこともありまして、結局非常に限られたものだけにこの特別料金というものを、即ち割引料金というものを認められる結果に相成つたわけであります。そこで私共の方としましては、これに対しまして今後の影響につきましては、極力次の三つの方法によりまして、いろいろな影響を極力少なくするように、緩和したいということで、今のところいろいろ割当の問題とか、そうした方面で努力をいたしております。
 先ずその第一は補給金物資、これにつきましては肥料、即ち硫安とか石灰窒素、それからソーダ灰、苛性ソーダ、或いは鉄鋼というようなものにつきましては、極力補給金の内部におきまして操作いたしまして、そうして価格におきましても影響しないように、又生産に対しましても影響しないようにいろいろやつておりまして、第四四半期におきましては相当割当が削減されましたけれども、肥料で若干影響はありましたが、外の方面におきましては殆んど生産計画を落さないで、補給金の内部で操作するというようなことに相成つております。それから補給金の附いていない物資につきましては、価格を統制しておるものは、これは影響の非常に大きいものにつきましては或いは価格を改訂するというようなことになるかと考えられまするが、この影響の非常に大きい物資というのは、大体におきましてカーバイドとか、或いはアルミナとか、或いは電気銑鉄とか、或いは特殊鋼とか、そういうようなものが相当影響があるわけでありまして、今回の値上げをいたしましても、外の物資につきましてはそのコストの占める割合に比較して、小さい関係から非常に大きな影響があるというようには、私共の方では考えておりませんので、ただ相当影響がある。今申しましたような物資につきましては割当を極力余計による、電力量の割当を余計にして超過料金を拂う電力量を少くするということで、極力したい。どうしても吸收できないようなものにつきましては、価格改撰をするとか、或いは価格を外すというようなことも、考えられるわけであります。それから又価格統制をしていない外の物資で、相当影響のあるものにつきましては、先程申上げましたように極力割当を殖すことによつて、影響を少なからしめるようにしたいというような考え方でおるわけであります。以上申上げましたように、相当いろいろな点につきまして影響がありますけれども、今申上げました割当の問題とか、或いは補給金の問題とか、或いは価格改訂の問題とか、そういうような点で、いろいろ措置をしたいというように考えております。と同時に尚特殊電力料金の問題とかいろいろな問題につきまして、向うと折衝を重ねておりますので、非常に不合理な点、非常に不当に高いというような点につきましては、今後この折衝によりまして極力解決をして行きたいというようなふうに考えております。
#5
○委員長(小畑哲夫君) 一通り政府側の説明を承わりたいと思いますので、次に経済安定本部の動力局長の方から……速記をちよつと止めて下さい。
   〔速記中止〕
#6
○委員長(小畑哲夫君) 速記を初めて下さい。物価庁関係で御質疑がありますか。
#7
○結城安次君 この割当はどこでやりますか。
#8
○政府委員(川上為治君) 経済安定本部の動力局、或いは生産局でやります。
#9
○結城安次君 これで見ますと石炭九十万トン焚く計画ですな。第四四半期ですか、前年より減らしてやつたらどうでしようか。
#10
○政府委員(川上為治君) 第四四半期は渇水期でもありますので、私共の方としましては、極力割当の方に石炭を廻すようにということを、向うと折衝いたしました。即ち普通超過料金制度をとらないといたしますと、第四四半期は石炭を百六十二万トン、程度焚いて、そうしてそれは全部割当の方へ廻すという計画でやつていたのでありますけれども、司令部としましては、とにかく第四四半期において日発、配電会社は採算が取れるようにしろ、マイナスが出ないようにしろというような強い要請がありまして、最初割当の方には石炭を三十六万トン程度認めて、その残りは全部超過料金の方へ廻すようなふうにして貰いたいというような意向がありましたが、これは通産大臣及び安本長官のいろいろお骨折によりまして、九十万トン程度ということになりまして、九十万トンの石炭の方は、これは割当電力量の方に廻して、それ以上焚く場合においては超過料金の方に廻すというようなことに相成つたわけであります。即ち第四四半期において、発電会社及び配電会社の收支が償うようにしろという司令部の強い要望でありましたので、そういう結果になつた次第であります。私共の方としましては年間にいたしましても、とんとんになればいいのではないかというような考えで行つたのでありますが、従つて第四四半期のマイナスを第一四半期、第二四半期で取り戻すというような考え方で、行つていたのでありますけれども、一日も早く收支が償うようなことにしろという強い要請がありましたので、大体九十万トンというところで話がついたのであります。
#11
○結城安次君 私の質問は、極めて結論だけお答え下されば結構であります。九十万トンのものが第四四半期の基準になると思いますが、仮にそれが三十七キロワツトあつた場合に水力が意外にいい、石炭を二十万トン、三十万トン焚かなくても七十キロワツト出た、その場合には超過するのかしないのか、その場合超過になりますか。
#12
○政府委員(川上為治君) これは安本の動力局長の方から御説明申上げるのが当然だと思うのでありますが、やはり超過になるわけであります。
#13
○結城安次君 それから割当ですが、どういう基準でどの産業に幾らという場合に、過去の実績で行くのか、それは事業の一々を審査して割当するのか、その基準、標準といいますか、それだけちよつと結論を……。
#14
○政府委員(川上為治君) これは安本の動力局長からお話があるのが当然と思いますが、今回は相当圧縮されましたので、事業そのものにつきまして特にその電力が、非常にコストに対しまして利益するか、それから又産業が極めて重要な産業であるというようなものを、一々審査いたしまして、そうして産業別の枠を決めておるわけであります。
#15
○委員長(小畑哲夫君) 安本の動力局長は、只今衆議院の委員会に出席しておりまして、済み次第来るということでございますので今結城さんの御質問はもう一度又局長が見えますから、ちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
#16
○委員長(小畑哲夫君) 速記を始めて。通産省の資源庁電力局長が見えましたので、この方の説明を先に承わることにいたします。
#17
○政府委員(武内征平君) 御承知のように電力の割当につきましては安本動力局が、物価庁で示されました第四四半期で申しますと、電力の一定の量を想定いたしまして、それに対しまして九十万トンの石炭を焚くということになりますと、大体どれだけの電力が消費者に供給できるか、こういう大枠が出て参ります。その大枠を安本動力局におきまして、各産業別に分けます。その安本動力局で示されました枠を、電力局におきまして、各所所管の官庁に通知いたしまして、そうして所管の官庁はこれを各工場別に分けましたものを、電力局に出して参ります。そういたしますと、それを集計いたしまして、各地域別に幾ら、こういうふうになりまして、割当といたしましては安本、それから電力局に参りまして、これを各所管の官庁繊維産業でありますれば、繊維産業に、例えば二億キロワツト・アワーというものが割当になりますと、繊維局がこれを例えば東洋紡のどこどこ工場に幾ら、或いは日東紡のどこどこ工場に幾ら、こういうように分けまして、こちらに通知して、それを各産業に合せまして、地域別の産業と睨み合せる。そうしてトータルのサプライというものにはリミツトがありますから、その範囲に圧縮する。若しそこで圧縮された電力というもので繊維の部門に対して割当ができれば、そこに廻すといつたような操作で、最後的に決まるわけであります。やり方はさようでございますが、第四四半期の割当の方法といたしまして、安本と我我の方と相談いたしましたやり方につきまして、一応順序を追いまして御説明申上げます。そういうようにいたしまして割当をするのでありまするが、第四四半期に対しまする割当方針を、先程物価庁第三部長から御説明があつたようでありますが、一応体系的に申上げますと、先ず第一に、第四四半期に対する供給力の想定を出しましたのは、水力につきましては過去七ケ年の平均流量に基きました可能発電量、この七年間というのは大体のやり方でありまして、やはり七年間を平均いたしますと一応やや確実な平均値が出るというふうに我々は聞いておりまして、その方法でやつております。ただ昨年は非常に豊水でありましたから、その点につきましては考慮をいたしまして、本州中央部におきましては昨年は非常に多かつたのですが、それを見ますと非常に平均値が近くなりますから、本州中央部におきましては六年平均を取る、こういう技術上の細かい点でございますが、そういたしまして流しました水も常に一〇〇%これを活用することは必ずしもできないのであります。例えば深夜間等におきましては、どうしても一部水を流すという状況がありますので、この利用率を大体九四%に見ております。豊水期になりまして、利用率は八〇%になりまして、非常な流す率になるのであります。夜間におきましては、どうしても取入れ式の発電所におきましては水を流すことになりまして、第四四半期に九四%というふうに見ております。それから火力は先程申しましたように九十万トンを焚く、九十万トンを焚くことによつて大体今度の新レートによりまして、各電気事業者の收支が合うという前提の下に、九十万トンの石炭を焚くということにいたしております。そういたしますと水火力の発電量を今のようなふうに算定いたしますと、六十九億九千九百万キロワツト時が、ここに出て来るわけであります。ロスでありますとか、そういうようなものを引きまして、そうして配当可能の電力量を四十七億四千七百九十万キロワツト・アワーというふうに想定いたしております。それから只今申上げておるのは、標準料金によつて割当をする電力量について申上げておるわけでありまして、火力料金については後程御説明いたしますが、更にこれで足りない分につきましては、火力料金を拂つて頂きまして、そうして更に日発乃至は配電の火力のキヤパシテイーにおきましては尚若干の余裕がございますから、これは火力料金を拂つて頂く方には差上げるということになつております。従いまして只今御説明申上げておるものは標準料金による割当でございます。尚供給力の想定に際しましては、火力用炭を原則として各地帶の電力需給が平均なるごとく消費することと算定いたします。と申しますのは、例えば今回地域差ができました九州でありますとか、或いは中国でありますとか、或いは北海道でありますとか、四国でありますとかいうところは、標準料金によつて焚く九十万トンという石炭を、成るべく沢山つけて上げて標準の割当量を沢山差し上げるということによつて、地域差は或る程度緩和するということに非常に努力をいたしたのであります。勿論火力発電の能力につきましては、各地帶にリミツトがございますから、無茶苦茶にこれをならすわけには行きませんけれども、できるだけそういうふうにして今回起りましたところの地域差を緩和するようにいたしておるのであります。さようにいたしまして、各需用分別の配当といたしましては、進駐軍用、これは大体従来から決まつておりますから、需用に対しましてフルにつけてあります。それから第二種第三種としましては、電灯、それから定額電灯或いは小口従量電灯というものにつきましては、大体従来通りでありますが、ただ従来の算定数に今回の晝夜間料金の適用が顧慮せられますので、定額電灯には五%増すとか、或いは小口の従量電灯に対しましては、今回丁度冬料金の適用のときでありまして、又電力の供給もベストシーズンに対しまして少いのでありまして、二十キロワツトということになつておりますから、これでは恐らく御無理だろうというところから、これで五%増すというような、いろいろ配慮をいたしまして、特に大口産業用の電力につきましては、生産費のコストの大きい部分を電力が占めるといつたような産業に対しましては、できるだけ多くをつけるという考慮をいたしました。その部門といたしましては、化学肥料、フエロアロイ、特殊鋼、電解ソーダ、カーバイド、炭素製品、研磨材、電解亜鉛、アルミニユーム、輸出用繊維品、それから保安用電力、その大部分を占めるところの炭鉱用等につきましては、割当に際しまして考慮をいたしておるのであります。その外今回は一遍割当をいたしますと、更に割当の増減ということはしないという建前になつております。多く供給が出ました場合、即ち雨が降りまして電力が出た場合におきましては、これは余剩電力として非常に安い、一キロワツト・アワー三十銭くらいで差上げるということになつておりまして、一遍割当をしましたら今までのように、特配ということは水が余計出るということがありましても、しないのでありまして、これは特に切符をやらないで、余乘電力として安い電力を差上げるということになつておりまして、割当それ自身は変えないということになつております。従いまして特配というものはありませんけれども、全然そういうふうにいたして置きますと困る場合があります。例えば急に水が出て田畑が浸かつたという場合におきましては、どうしても灌漑ポンプを使いまして、その水をはかなければならないというような場合、或いは輸入食糧が急に入つて来て、製粉工場をフルに動かさなければならないというような場合、或いは水が出まして港湾の浚渫をしなければならないというような場合、そういうような想像のできないけれども、併し何かそういうことがあることを、やはり予定しなければならないというようなものに対しましては、若干の保留分をとつてあります。これはこういう特に限定せられました産業に対しまして、或いはそういう事故に対しましてのみとつてあるのでありまして、一般産業に対する特配はいたさないことになつております。以上のような方法にいたしまして、全体の供給計画といたしましては先程申しましたような、四十七億四千九百キロワツト・アワーというものを産業用、それから一般の電燈、電力というふうに割当てたのが第四四半期の割当であります。以上簡單に割当の方針、又それの実情を申上げました。
#18
○委員長(小畑哲夫君) 何か御質問がありましたら……。
#19
○栗山良夫君 私はちよつと途中から参りましたので、或いはもうすでに御説明が終つておりますか、或いは私の理解の足らないところがあるならばおつしやつて頂きたいと思います。今日は大臣は見えないですか。
#20
○委員長(小畑哲夫君) 通知はしてありますが、通産大臣は熱があつて今日帰つて行かれたそうですが、安本長官には通知はしてある筈です。
#21
○栗山良夫君 実は私この間十七日の日に、この問題でいろいろな点を緊急質問したのですが、答弁の内容が私の了解し得ない点が多々ありますので、そういう点について補足的に質問をしたいと思います。
 先ず第一に総理大臣は、私が今政府のとつておる自由経済復元の方向と、電力の統制撤廃をやられたことについては、全くまだ生産が需要を越していないのだから、その理論的の矛盾があるということを指摘して、これには何か含みがあるのかということをお尋ねいたしましたところ、首相は将来の電力再編成に備えんとするものである、こういうことを言われた。これは非常に重要なことで、今までこういうことを正式に御発表になつたことはないと思うのでありますが、総理が言われたことでありますから、はつきりとお聞きをして置きたいと思います。この前稻垣大臣も電力再編成の問題については、電力再編成審議会を通じて、全く自主的な形で持殊整理委員会と十分な連絡をとりながら進める、こういうことを言われたのですが、こういうことを言われると、直ぐ僅かの期間が経ましてから、総理が既定の事実として電力の再編成に備えて、この電力の地域ブロツクを確立したということになりますれば、恰も再編成の或る方向を示しておるやのように私共は了解をするわけでありますが、その辺の点を明らかにせられたいと思います。
#22
○政府委員(進藤武左ヱ門君) 総理大臣のお話は実は私聞いておりませんが、私の了解するところによりますと今度の料金改訂は十三日からやつております。現在の企業形態におきまして独立採算制を唱えておりますから全国九つの地域差を付けた料金になつております。これから先どうなるかということは企業形態の問題は電力再編成審議会の答申を待つて徹底さるべきで、料金は十二月十三日の料金改訂における原価計算による地域差を付けるということになつております。
#23
○栗山良夫君 その点は私も承知しておるのでありますが、わざわざ私が無理な電力統制を撤廃されたのには何か外に意図があるのですかということを、こういう工合に推察するがどうですかという質問をしたのに対して、やがて将来の電力再編成に備えんとするものであります、こう言われた。そのことは今度の料金の地域差が九つになつておりますから九ブロツクということを或る程度暗示しておられるのか、或いはその他何らかのお考えがあるのか、その点が首相と通産省なり或いは安定本部との何らかの連絡があるのか、その点がお尋ねしたいわけです。結局電力再編成審議会というものが、言われるがごとくに自主的に今運営されつつあると私は伺つておるのでありますけれども、総理がみずからこういうことを標榜する上においてはあの審議会というものがそういうものでないというような印象を受けたものですから、そういう点を伺いたいのです。
#24
○政府委員(進藤武左ヱ門君) こういう点は今度の料金制から見まして今までの電力統制の問題から相当変更されているというように考えておりますが、それは今度の料金制は電気事業の経営の自主性、或いは電気料金のセオリーから見ましてそつちの方向から行つております。今までの電気料金は電気料金を通じて産業政策をやつているわけでありますが、今度は電気企業面から電気政策が強くなつております。言葉を換えて申しますと、電力調整規則によるキロワツト・アワーというようなものは、キロワツト・アワーは電力調整規則によつて今まで割当てられて来たのでありますが、今度は調整規則から行きましてキロワツト・アワーというものは除外されることになつております。そうして供給規程によつてこれを商売的に電力を調整して行くというような恰好になつております。この行き方は電力国家管理等から見まして相当あの当時の考え方と違つているのじやないかというふうに考えられますので、料金の実際から見ますというと再編成の結果はどうなるか分りませんが、恐らく国家管理法、或いは日本発送電会社法というものはこれは改訂され、或いは廃止さるべき問題ではないかと思いますが、そういう線に料金が副つているということは言えると思います。
#25
○栗山良夫君 そうしますとこう理解してよろしうございますか。電力料金の場合は再編成の動きの中で経営規模のための準備工作ではなくして、経営政策の方の押えにする一つの準備工作である、こういうふうに理解していいですか。
#26
○政府委員(進藤武左ヱ門君) お説のように料金制は電気事業に対する統制経済から相当自由主義経済の方に転換しておりますが、併し経営規模から申しますと現在の経営規模を土台にしております。今後どうなるかということは再編成審議会によつて決定される、こう思います。
#27
○栗山良夫君 それからあと小さい問題であつて、而も相当重要な問題ですが、稻垣大臣が、この間の質問で私は同居世帶の電力の割当制のことを、大分困つている人がおありだと思つて質問いたしたのでありますが、これについて極めて簡單にお答えになりました。例えば大臣のお答えを引用して見ますと、最低使用料金を入れて計算すると世帶数を考慮すると否とによつて大きな差は生じていないとこういうふうに述べられております。併しこれは今非常に問題になつておりまして、今までならば各地帶ごとに全部電力の割当がありましたし、罰金料金にしても僅かで済んだわけでありますが、今度は何軒同居しておりましてもそのうちの一軒だけにこの標準電力量の割当がありまして、あとは全部火力料金の支拂をしなければならん、いわゆる標準料金の四倍高いところの電力料金を支拂わなければならないということになりまして、同居家族のその母家になる人は構いませんが、あとの同居しておる人の方は非常に割高な電気料金を拂わなければならんと思います。私がちよつと計算して見たところによると、現行の料金に比較して三世帶同居で一世帶が二十五キロワツト・アワーずつ毎月使うと、その家の三軒の総合計を取りますと、現在の料金に比較して一割引の料金で、夏で一七%、冬で約二一〇%の料金になります。そういう大きな料金で今度の値上は三二%の値上ということに一応なつているのです。それで同じような率で殖えれば構いませんけれども、同居世帶で夏一七〇%、冬二一〇%というような大きな値上りを生ずることは私はこれはちよつと当を得ていないと思います。この点大臣の御答弁は事実の認識を欠いておるのじやないかと思いますけれども如何ですか。
#28
○政府委員(武内征平君) 只今の御質問誠に御尤なものでございますが、今回の場合におきましては同一家庭に二世帶、三世帶の場合におきましてもお説のように特に従来のように一世帶として三戸分割当るということになつておりません。ただその際大臣のお答えになりましたそう大した差はないであろうというお答えは、あと二戸、三戸分につきましては超過料金は参りますが、その際最低の使用料金というものは取られない。それと差引くと勿論上りますけれども、我々の方で計算いたしましたところによりますと、一戸の家に二世帶住んでおる、そうして計算いたしましたところによりますと確か百三十円と百六十円ですか、そういうような数字が出ておるのですが、それでそう大した差はないというふうに一応考えております。併しこの点につきましては現在の日本の実情に対しまして必ずしもこの制度は最も適しているというふうに我々考えておりません。従いましてこれは今度の料金制度全体につきまして実施になりました今日只今から直ちに研究いたしまして、不合理な点につきましては速かに是正する。これは関係方面におかれましてもそういうことを申しておりますのでその一つとして研究いたしたい。そうしてそういう意見を出したいと思います。
#29
○栗山良夫君 分りました。ですから大臣の言われたことと実際に計算して見ますと少し違いますからその点をお含みの上で一つ善処して頂きたい。特にアパート何かでは相当の問題になると思いますから、これは明らかにアパートのような場合は一契約で見ますからそういうことになると思います。
 それから次に日発の自家用火力の用途の問題で私質問したところ、大体大臣の言われたことは分りましたが、一番重要なこの料金の更改を境にしましても従来相当熾烈の運動が行われておつたところの農山村の自家用化、或いは公営の電力事業、例えば村営電気、組合電気というようなものが再び独立をしたいという運動が相当熾烈に起つて来るのではないかと私は予測をするわけですが、これはこの方が余程経済的に電気が安く生産できるからなんです。例えば電柱を立てるにしましても、その村の山に生えておるのを直ぐ伐つて立てればよろしいので、電気会社がマル公で材木を買上げて立てるということもありませんし、それから人夫も村でいわゆる奉仕でやります。電気料金は、字で共同で集めて貰うということで、非常にコストが安くつくということも、私は実情を知つております。そういう関係で恐らく経験を持つておるところは必要が起きてくると思いますが、この電気料金の統制撤廃に鑑みて、そういうような声が起きて来たときに、通産省としてはどういう工合に処置せられるか、配電会社としてそういうような山村の公営とか売戻しを許されるかどうか、その点を伺いたいと申しましたが、御答弁がなかつた。
 それから第二点は、日発が持つておる昔の自家用発電所を特定産業にもう一度再讓渡をしたいということを大臣がたびたび方々で述べておられるが、これは事実と反するのではないか。日本発送電は電気事業を買收したが、自家用発電は一つも買收しておらないのではないか。そういうことを私が言いましたのに対して大臣は、日発が法的には取上げたのはないけれども、実質的には自家用であつたものが、いろいろな経緯により日発の中に入り込んで行つた例が二三あるので、そういう点を述べたのである、こういうことを言つておりますが、その二三というのは具体的にはどういうことであるか。それを伺つて置きたい。
#30
○政府委員(進藤武左ヱ門君) お尋ねの第一点の自家用と申しますか、今後私営、公営の小規模の電気事業が許されるかどうかというお尋ねだと思いますが、現在自家用といたしまして小水力を開発することに対しましては、政府としてもできるだけ資金の調達その他の適当なものについては許しております。尚自家用で、各産業が自家用を持つという場合に対しましても、確か今年の七月と記憶いたしておりますが、資金の調達ができ河川の総合計画に支障のないものは、自家用に対しては許可いたしております。ただ今お話の今後小規模の公営なり或いは私営なりの自家用電気事業を許すかどうかということに対しましては、これは電気事業再編成審議会の今後の電気事業のあり方によりまして、それによつて案が作られ国会で御決定を願うことになる、こういうように考えております。
 尚第二番目の、現在電力国家管理法によりまして、自家用発電所が日発に入つておる、そういうものに対する処置はどうか、こういうお話でありますが、この間から大臣は、電気を原料として使うような事業において、従来自分で持つておつた発電所は、いずれかの形において日発に入つたものに対しては、考慮さるべきだ、これも電気事業再編成審議会において、電力国家管理がどうなるかということとからんで決定されるというふうなことを申されたと思いますが、今お話のように、電力国家管理は、あれは電気事業を日発なり配電会社に統合したのでありますから、直接には自家用ではなかつたかも知れません。例えば例をとりますというと、日本鉱業でお持ちになつておる茨城県下に相当発電所がありますが、これは日立電力という電気事業が持つておつた電気でありますが、併し実際は日立の日本鉱業の別働隊といたしまして電力の開発をやり、余つた電気を一般に供給しておつたという形でございますから、大部分の電気はその事業と非常に密接な関係にあつたということは申し得ると思います。併しこれをどうするかという問題は、今申上げましたように、今度の電気事業再編成審議会によりまして、国家管理をどうするかという問題とからんで解決さるべきものだと、こういうふうに思います。
#31
○栗山良夫君 分りました。それから農業用電力の除外がなくなりして、普通料金と同じに扱われるので、非常に農業問題としてやかましくなつておりますが、これに対して大臣は、通産省としては標準料金率を適用する、割当において調整したいと考えておるという工合に言われたのですが、そうしますと、今配電しました料金率ですね、この割当基準で小口、大口というのがありますが、例えば小口電力は五十キロワツトですか、そういつたようなものをもつと殖やすという意味なんでございますか。
#32
○政府委員(武内征平君) これは御承知のようにアロケーシヨンが少いと超過料金に追い込まれます。従つて、そういうものに対して標準料金による割当をできるだけ多くやる。先程申しました化学肥料とかそういうふうなものと同じに考えるというので、アロケーシヨンを殖やすというのではなくて……。
#33
○栗山良夫君 それは大口産業用はできるでしようけれども、小口産業用電力として扱われる小さい灌漑排水動力は、通産省の計画では、そういうことの運用の余地がありますか。
#34
○政府委員(武内征平君) 使用標準がございますから、その枠を殖やして行くというこういうことになると思います。
#35
○栗山良夫君 それについて農林大臣は通産大臣よりももつと詳しく、いろいろな設備容量を何十%にしたいとか、料金を三割に減したいとか、電力を市内地区の基本料金は免除したいというようなことを、私が質問したことを殆んど全部オー・ケーのような形で、対策を考えておる、そういう工合に自分は実現したいと思うということを言われましたが、これは実現の可能性はありますか。
#36
○政府委員(川上為治君) 農事用の電力料金の問題は、先ず脱穀調整用のものにつきましては、従来一キロワツト一月ということで、全国同じ金額で行つておるわけでありますが、それは料金が一月五百四十円ということになつておりますが、今度の改訂で行きますというと、一キロワツト当り使用電力量は百十キロワツト・アワーというふうにいたしますというと、北海道におきましては二百二十三円、東北が二百六十円、関東が二百五十八円、中部が二百七十六円、高いところで中国が三百三十八円、九州が三百五十二円ということになつておりまして、脱穀調製用のものにつきましては、従来よりも安いというようなことになつております。ただ灌漑排水用のものにつきましては、先程お話がありましたように、三割引を従来やつていたのでありますが、今回はそういう特殊の割引を認められておりませんので、相当高くなつております。北海道におきましては、一キロワツトについて、八十キロワツト・アワー割当を受けたということにいたしますというと、五百キロワツトの灌漑排水用のものにつきまして、北海道は従来に比べまして約倍、即ち九九%上る。それから東北が六割、関東が七割六分、中部が八割五分、こういうようになつておりまして、灌漑排水用のものは相当割高になつておりますので、先程お話がありましたように、割当を余計いたしまして、超過料金の方を成るべく少くしたいということも一つの方法でありますが、この三割引ということについて更に向うと折衝いたしまして、こういう特殊なものについては是非とも割引をして貰えないかという交渉を今のところやつております。併しながらこれにつきまして、まだ向うの方でよろしいということを言つておりませんが、極力まだ今後交渉いたしたいというふうに考えております。
#37
○栗山良夫君 先程の脱穀調製が北海道からずつと現行においては安くなるとおつしやつたのですが、それは恐らく従量制の場合だと思いますが、脱穀調製は殆んど私の知つている地域は定額制が多いのです。定額は配電会社がロード・フアクターを高くとりまして、そうして非常に高い定額料金をとつておる筈ですが、それと比較なさらんと、安くなるというだけでは実情にちよつと合わんと思うのですが、その点如何ですか。
#38
○政府委員(川上為治君) 実は定額の比較表を持つて参りませんが、今お話の点もあるかと思いますが、私の方としましては、一応従量でとつて見ましたところがこういう結果になつております。
#39
○栗山良夫君 これが恐らく農村各地から直く問題の起きて来る大きな問題であろうと思いますので、お願いして置きたいのです、緊急に今……。
#40
○政府委員(武内征平君) 只今の御質問の点につきましても、今度は我々が割当てました標準までしかとりません。それで先程栗山委員の御質問の、小口について操作する余地があるかどうかという御質問でございますが、これにつきましては、今回の改正によりましても標準料金を適用せられます範囲は政府の指定した額、こういうことになつております。その点をちよつと細かく申上げますと、農業用の脱穀調製につきまして、従来五十キロワツト以上のものにつきまして、一キロワツトにつきまして百十キロワツト・アワーでございましたが、今回は共同量につきましては一キロにつきまして二百キロワツト・アワーというふうに上げて参つております。それから個人量のものには一キロにつきまして九十キロワツト・アワーというふうに従来のものよりもアワーの付け方を加減しまして多くいたしております。それでキエアリングの貯蔵というような、或いは農家保有米の賃加工というようなものにつきましては、この点で救済するという方法で御了承願いたいと思います。
#41
○栗山良夫君 安本長官は見えていないのですか……。それではもう一つ通産省の方へ御質問いたしますが、今度の新料金で供託金制度が行われたので、これは日本の産業としては初めての場合なんであります。特に電気事業の場合は需用家との需給契約は殆んど大部分が永久の契約になりますから、一旦二ケ月の料金の供託を受ければ殆んど返済の催促を受けないところの資金であり、従つてそれが非常に大きな融資金額となり、既設の契約に対してどうされるかということを質問したのでありますが、それは非常に影響するところが大きいので、愼重によく考えて見たいということで答弁されたのであります。併し私が一番問題にしましたこういうような供託金をとることの理論的な根拠というものは、一体どこから出て来たかということを伺つたのですが、それがよく御説明頂けなかつた。それから供託金を仮にとることができるということになつておりますが、それは取るということを前提としてそれを考えて置かなければいかんと思います。供託金を集めたときに電気事業者としてはその金を何に使うのか、そういうものに対して何か目安があるのか、それからこういうような供託金制度というものは商業取引の上においては互惠條約のようなもので、それで供託金を出す以上は需用家も何か利点がなければならんと考えますが、そういうものは殆んどない。そういうものを料金の改訂告示でぼつと配電会社に権利を與えるというようなことが法律的にどうして許されるかどうか。その辺の点を、非常に重要な問題でもあるし、又前例のない問題なので伺つておきたい、こういうふうに考えます。
#42
○政府委員(進藤武左ヱ門君) この供託金という言葉がいいか惡いかという問題もあるかも知れませんが、これはアメリカにおきまして銀行預金はどこにあるかというふうな点まではつきりし、或いはオフイスをどこに持つているかという点まで調べまして、若しもオフイスもはつきりしない、銀行もはつきりしないというところは、一軒に三ドルくらい初めに保証金のようなものを取つている例があるのです。今度のは強制的ではありませんので、一方では支拂期日から十五日以内に拂えば割引いたしますということになつておりますが、若し御需用家の都合でお忘れになるとか、その他の場合には、供託金といいますか、預かり金の中から差引く。契約が切れた場合には金利をつけて返す、これは任意の制度であります。
#43
○栗山良夫君 そうすると需用家がこれに応じなければ電気事業家としては強制することができない、こういう解釈でよろしようございますか。
#44
○政府委員(進藤武左ヱ門君) そういうことになります。
#45
○栗山良夫君 私が通産省関係でお伺いしたいのはそれだけです。どうも失礼いたしました。
#46
○中川以良君 中国地区の火力電力についてお伺いしたいのですが、これは非常に今回大きくなつた、値段が不当であるというので、喧喧囂囂たる非難があつたのです。これは関西その他とも同じ料金になつている。あそこではいわゆる山口炭の四五%が入つていることになつている。これらの計算につきましてどうも不明確であるというふうに考えられるのであります。これらの点は一応どういうような基準になされたか、そういうような点も出ておりますので、これは再調査をされるというような御意向もあるかと承わつております。これらに対してどういうような工合になつておりますか。
#47
○政府委員(進藤武左ヱ門君) 中国地区の超過料金につきましては、一キロワツト当り八円八十九銭になつているわけでありますが、その計算の根拠としましては、大体関西地区におきましては火力の発電経費が四円八十銭程度、それから運賃の値上、それから運転の経費、それからロスの二〇%というようなものを入れますというと大体七円七十銭くらいになるかと思うのであります。これによりまして約一円程度の値上ということになつておりまするが、その一円程度というのは、極力自家発を持つているところに対しましては自家発をフルに動かして発電して貰う、そうしてそつちの方の電力量を大いに殖やして貰うという奨励の意味と、従つてこの日発関係の超過料金を比較的高くしているということが一つと、それからもう一つは、極力日発から貰う電力を制限して貰いたい、これは先程申上げましたことと裏表になるわけでありまするが、そういう意味合で比較的高めにしておるわけであります。併しながらこれが特に中国方面に対しましては相当高いので、相当の影響もありますので、私共の方としましては極力司令部の方と今後も折衝をいたしまして更にこれを低くして貰うように現在交渉を進めております。ただ中国地方が関西方面と大体同じであるというのは、これは実は関西を基準といたしまして、中国地方につきましては石炭のカロリーの非常に低とか、或いは消費率が相当高いということも考えまして、大体この程度にしたわけでありますが、先程申しましたように若干高いじやないかというふうにも我我の方でも計算上考えられますので、尚折衝を現在いたしております。
#48
○中川以良君 今のお話のように、中国地区は不当に高くなつておりますので、中国地区はいろいろな産業が将来起つて参りますと、これらに対する影響は非常に甚大なものがあるわけであります。幸い司令部と折衝頂いておるようでありますが、その御折衝の過程は只今どんな状況にありましようか。お洩し頂ける範囲におきまして、我々の得心の行くように御説明を頂きたいと思います。
#49
○政府委員(川上為治君) まだとにかくやつたばかりでありまして、それが高いからとにかく改めてもよろしいというまでは来ておりません。
#50
○中川以良君 それは或る程度可能性があり、又物価庁としても自信をお持ちになつて御折衝を頂いておるのでありましようか。
#51
○政府委員(川上為治君) できり限り私共の方としましては努力いたしております。
#52
○中川以良君 是非一つ御努力頂いて、適正なものに期待をいたしたいと思います。それから通産省の方に伺いたいのでありますが、電力の方がいわゆる独立採算制を採られましたに対しまして、各企業はまだ必ずしもそういうような独立採算制になつていない。殊にいろいろな面において、統制が布かれておる。例えて申しますと、電解ソーダのごときは中国にある工場と北陸にある工場と比べた場合に、電力は非常な今度相違ができた。殊に原料の主なる塩は中国は海岸であつて、これは直ぐに荷役ができる。然るに拘わらず山の中で取る塩も海岸の塩も同じ価段である。ここにやはりいろいろな矛盾があるのじやないか。こういうような意味で政府は将来どういうふうにこれを調整されるというようなお考えがあるか。こういうような例が各企業ごとに私は今後の電力計画に伴いまして起つて来る問題が沢山あると思います。将来こういう調整をどうされるか。段々こういう問題も、補給金もとられて参ります際でありますから、まだ電力の少い地区には電源開発が計画されておりましても、今までは一応抑えられておる。こういうものができた曉におきましては、初めて公正なる競争もできましようけれども、非常に不公正な競争がここ当分の間は実現すると思います。これに対する御処置なり、将来の御計画はどういうことでありましようか。
#53
○政府委員(進藤武左ヱ門君) 非常にむずかしいことだと思いますが、先程申上げましたように、電気料金を通して今まで産業政策をやつておつた。併しその産業政策をやりますために、一昨年一月までは実は日発を通じて五分の配当を補償してやつていた。ところがその補助金というものは一昨年はすべて切られました。併し料金政策は依然としてやつておつたのでありますが、今度の料金改訂によりましては、電気事業本来の料金政策に相当近寄つて参つたわけであります。それでありますから、今まで電気料金を通じて産業政策をやつておりました部分は、他の何らの形でやればですね、現在通り行きますけれども、それができないというと今までの産業政策が非常に電力料金に依存しておつたもの程むずかしい状態になつておる。そこで今度の改訂によりましては、本当は料金で産業政策をやらんという線でありましたが、併しそれでは非常に衝撃を與えるだろうというので、火力の五十万トンを九十万トンに上げまして、或いは産業によりまして割当の状態を変更するというふうな措置をとつておりますが、これでもなかなか簡單には行かんと思います。そこで今お話のように、一体こういう措置をとつて将来どうなるかと申しますと、これは私の考えでありますが、すでに九月十五日に石炭の統制が外されて自由価格になつてしまつた。それから電気料金に対しましても相当程度自由価格の色彩が強くなつている。こういうような日本の基本産業が価格政策をとつておりますのに、物価政策を今まで通り続けるかどうかという物価政策の基本問題だと思います。それでありますから、この点は統制価格をどうするかという基本問題に触れて解決いたしませんと、今中川さんのお話のように相当むずかしい問題があるとこう考えております。
#54
○中川以良君 只今進藤長官のお話の通りだと私は思いますが、やはり物価政策において今後何か調整をされないと、折角ここまで育成されて参りましたいろいろな産業におきまして、非常な大きな打撃を蒙むるだろうと思いますから、その点につきまして物価庁なり、又安本長官のお考えは如何でございましようか。そういうはつきりした政策を今日お持ちかどうか。お持ちであれば、こういう順で将来是非この混乱時代を調整して行きたいという点を一つ明確にして頂きたいと思います。
#55
○國務大臣(青木孝義君) 今お話の点は御尤ものことでありまして、物価政策といたしまして、電力料の問題に当りましては、先程通産省からお話もあつた通りでありまして、この問題としては、この不合理を如何に処理するかという過渡的の問題であると思います。将来といたしましてはこれは近いうち、できる限り必要止むを得ざる物に止めまして、でき得る限りは自由経済の方に戻す。こういうことについてはこれはもう御了承の通りだと思います。ただ過渡的処置といたしまして、ここにやはり相当の考えを持たなければならんとこう存じます。その一つの問題といたしまして今検討いたしておりますのは、例えて申しますと、補給金のある物資につきましては、これはでき得る限り大体やはり電力料といたしましては三割二歩ぐらい上げるということを含みながら、補給金の処理をいたしてま億回すので、ただ地域的に又産業的にその影響が変つて参りますと思いますので、その点をよく勘案して補給金の問題の操作で一部それを解決して行きたい。又かくすることによつて、でき得る限り価格も上げない、又生産も落ちなということで、補給金のある物資についてはさような処置をとつて行きたいと思います。それから又公定価格のある物につきましては、これはでき得る限り吸收等によつて行きたいとは思いますけれども、著しき影響のある物につきましては、やはり価格の行き方としては自由経済に戻ることとは若干逆行する物も、まだこれは検討中でありますけれどもあるかも知れんと思います。併しこれはその著しい影響を見まして、価格の立て方等につきましても若干暫定的に見て行く混要があるのではないかというので、目下検討中であります。大体さようにいたしまして、過渡的の問題といたしましては、先程申上げましたように、電力量のいわゆる割当の調整という問題も勿論ありますが、尚外部的の物価政策全般としてさような面について極力今検討を加えておる次第であります。
#56
○中川以良君 補給金の付いておる物資については、補給金による操作はこれは直ちにできると思います。電力もこういうように改訂されたのでありますが、具体的にもう案ができておるのでありますか。
#57
○政府委員(川上為治君) 補給金のある物資につきましては、まだ最後的の案はできておりません。一応の案ができまして、目下司令部の方ともいろいろ折衝をいたし、それから補給金の付いていない他の物資につきまして価格統制をしておる物につきましては、例えば価格調整公団を使いまして、そうしてその価格の調整をするということも一つの方法でありますので、その点も従来価格調整公団でプールしていない物でもプールすべきかという点につきまして、具体的の物資につきまして今当つております。
#58
○委員長(小畑哲夫君) ちよつとお伝えして置きますが、資源庁の長官と電力局長は四時過ぎから司令部の方に行かなければならんということでありますから、御質疑がありましたら……。
#59
○栗山良夫君 もう一点だけ……。
#60
○中川以良君 僕がまだある。
#61
○委員長(小畑哲夫君) ちよつとこちらへ……。
#62
○栗山良夫君 この間私お尋ねした中で、一点だけ答えのなかつた点がありますので、それについて伺つて置きたいと思いますが、それは新規或いは増加契約ですね。これの抑制を今まで電力需給調整規則でやつておつたのですが、今度電力の統制が撤廃になつたので、この際やはり新規増加契約の抑制というものは一齊に解除しなければ理論的には非常におかしいのじやないか、特に二軒の家が並んでおつたときに一軒の家では料金さえ拂えばいいというので幾らでも使える、お隣りは工場を作ると言つてもその工場のモーターは枠が嵌められていて許可が下りない。こういうことでは電力統制の性質上撤廃した趣旨にも反するし、又そういうような抑制をする理論的根拠等はないと思う。そういうことならば電力統制を撤廃しない方がいい。撤廃した以上は全部の人に等しく撤廃すべきであると思う。ここのところはまだ非常に理解しにくいのですが、この点についての御答弁がないのですが、特にそれでは電力量は撤廃したけれども、電力の方は需給調整規則を残して従来通り統制するんだということになれば、これは誠に理解しがたい面白い理論であつて、電力量が撤廃されるならば恐らく電力も撤廃されなければならん。そう考えるのですが、これは理論の問題ではなくて新規或いは増加契約の抑制というものは一日も早くこれは全部解除しなければならんと思いますが、その用意があるのかないのか、ちよつとその点を伺つて置きたいと思います。
#63
○政府委員(進藤武左ヱ門君) この現在の供給規程は現在持つておる既契約の供給でございますが、今お話の新増設につきましては実は今検討中でありますが、今まで電力調整規則によりますと、キロワツト・アワーの電力調整規則でやつております。それでも最大電力が間に合わぬときは遮断を電力調整規則でやつておりましたが、今度電力供給規程の改正によりまして、キロワツト・アワーは大体供給規程によつてこれを調整するという建前になつておるわけでありますが、併し電力の不足のときは、電源の確保とそれから新増設とが或る有機的の関連を持ちませんと、電力不足が段々深刻になると考えております。そこで電力調整規則を改正いたしまして、最大電力をどうするかという問題、或いは新増設をどうするかという問題は、電気の電源が例えば水力発電は今年幾らできるか、或いは火力発電はどれだけ増加するかということの新増設との或る関連を持つた措置をいたしませんと、電源の開発がすつかりでき上るまでは供給が困難ではないかと考えておりますので、今度の供給規程の改訂と相俟ちまして、電力調整規則をどうするかという問題を今検討中であります。
#64
○栗山良夫君 そこが私理解し得ない点なので、今度の料金制でアワーの制限解除をやつたのが無理があると指摘しておりますが、今までもそうでしたが、今度は更にピークの、時間的制限というものが影響がないから、そしておいてアワーはどれだけ使つてもよろしいということになれば、現在の既設設備だけで、そしてそういうような方針で若し使つたとすれば、これはもうアワーが段々延びる半面電力の方が非常な混乱を来たして、緊急停電或いは電力制限は相当極端にやらざるを得ない。こういう事態も私は起きると思う。若しそれを否定せられるならば、安本長官がお見えになつておるけれども、安本長官の答弁で、今度は料金改訂をしたから、需用家も少し使うことを差控えて需給の均衡ができるというのはこれは私は異論がありますが、こういうことで電力需給が取れると言うので、新規需用は解除すべきである。どうも趣旨一貫しないというのが私の考えですよ。
#65
○政府委員(進藤武左ヱ門君) 今度の供給規程はキロワツト・アワーに対してはまあ普通料金の点をどこに引くかということは実にむずかしい問題だろうと存じますが、料金を高くして経済的に需給のバランスをつけるということはできておりますが、それと並行いたしまして、今までは契約容量というものは非常に曖昧なものであつて、例えば五百の契約容量で実際は二百使おうが三百使おうが、或いは六百キロワツト・アワー使おうが、契約容量は基本料金の規準になつておつたわけでありますが、今度は実際最大電力を抑えまして、その抑え方もはつきり決めまして、最大電力を抑えて、その最大電力の基本料金によつて基本料金を検討しておりますから、最大電力に対しましてもキロワツト・アワーと同じような経済的にこれを抑制といいますか、調整しようという措置は料金制度においてとられておるのであります。
#66
○栗山良夫君 今進藤さんのおつしやつたように、今まで相当余裕のある最大契約をしておつたものも、直実の最大契約まで落して行く。そういうことになれば、今までの契約容量というものは実質的に下るから、それだけやはり新規需用の方に廻わしてやつてもいいのじやありませんか。
#67
○政府委員(進藤武左ヱ門君) 契約電力が実際に使われている電力ならいいわけでありますが、現在の最大電力は契約電力であつて、実際最大電力というものの抑え方が技術的にも非常にむずがしいし、取扱的にもむずかしかつた。それが技術的にはつきりはいたします。併し実際には取扱方がなかなかややこしいのでありますが、今までもずつと正確な契約容量と実際最大電力とをマツチさせるという措置は今度の供給規程でもはつきりとられるということになつております。
#68
○栗山良夫君 もうちよつと疑問がありますが、この次に廻わすことにして、もう一つ重要な点は、今度の超過料金で今需用家の方で若干使用量を抑制すれば、電気は需給上非常にバランスするであろうとあなたもおつしやつたことでありますし、長官もこの間おつしやつたが、とにかくちよつと小口の電灯なんかの計算をして見ましても十五円、いわゆる罰金料金を納めておつた当時と、今度の超過電力の場合と考えて見ると、普通の家庭でも十五円納めたつもりなら相当使えると思うのです。そういう点で普通の家庭でもそう大してこういうような金銭的な面で需給調節をすることはできない、不可能じやないかと思う。若しそれができるならば、十五円の罰金のときにもつとできていた筈だ。それが余りよくできなかつたという事実からしても、その点は一つの説明の言葉としては非常に工合よく説明がつきますけれども、実際としては恐らく私はそれは効果がないとこう考えるのですが、そこでこの間そういうような形において電力の統制撤廃をやつたことは非常に矛盾で、今後も電力制限をやる根拠を失つてしまつたが、これからどうして電力制限をやるかということを聞いたのでありますが、この辺についての御回答も極めて曖昧であつたわけですが、もう一遍その点を明らかにしておいて頂きたいと思います。
#69
○政府委員(武内征平君) 只今御指摘のように今回の火力料金によるレートストラクチヤーによりまして、或る程度需給のバランスを得られると思いますけれども、併しながら渇水期におきましては、必らずしもこれのみによつて需給がバランスするということは確言できないのであります。一見矛盾するようではございますけれども、需給調整規則の改正に当りまして、一部どうしても改正されなければならない点、例えば超過料金が従来は国庫に納まつておつたのでありますが、火力料金は事業者に入るというような点、即ち二十四條、二十五條を改正いたしますが、この需給の点につきましては、今回改正せられました調整規則の中にも需給の逼迫した場合を除いて電力使用量の制限をしないというふうにいたしておりまして、やはりオフピークでありますとか、休電日の指定というようなことで、やはりこの需給の逼迫した際におきましては、とり得る措置の根拠を残して置く。この点は栗山委員の御指摘になりましたように、一見矛盾するようではございますけれども、併しながら現在の需給面からいたしまして野放しというのは如何に火力料金を広汎に適用するといたしましても、これは不可能であるというような気もいたしまして、さような措置をいたしております。
#70
○委員長(小畑哲夫君) 安本長官並びに動力局長が見えておるのでありますけれども、もう時間の方の関係上説明を省略しまして、質疑があれば質疑で進んで行きたいと思います。質疑があればどうぞ………。
#71
○栗山良夫君 この間お聞きした中で一つ伺つて置きたいのは、今度の標準電力量の中で、火力の発電力と水力の方の発電量とがまあ或る比率を持つているのですが、その場合に水力の方が七ケ年の平均水量でやつておるので、この平均水量を従来毎年上回つたり下回つたりしております。豊水になつたり渇水になつたりしております。そうすると、この標準電力量が実際自然的には上つたり下つたりするわけですが、その場合に標準電力の割当というものは年の初めにやりますから、後に起きて来る事態がどうなろうと予測が付かないのであります。そういうことになりますれば、それが直ちに電気事業の経理内容に、或いは黒字のなり、或いは赤字になつて影響して来るわけであります。この場合に枠の変更ということ、標準電力割当量の変更ということは後ではできませんから、従つて配電会社なり日発には年によつて、標準電力割当量によつて基準電力料金の徴收をして行くわけでありますが、そのときに非常な渇水になつたときは、思わない石炭を非常に多く買う義務を持つわけです。その場合には非常な赤字経営になる、異常な出水があつた時にはこれは石炭をたく必要がありませんから、少くとも黒字になる、そういうことになりますから、終戰後の例をとつて見てもこういうことを或る程度リザーブするために、政府が補給金を出したりいろいろなことをしておりましたが、今後これでどういう工合にこれが計画と実績の間に生ずる経済的なギヤツプを埋めて行こうとするか、その点一つ伺いたいと思います。
 この間、標準電力の割当量の変更はしないというふうに長官はおつしやつたのですが、これは事実後の問題ですからできないわけです。できなくて而も自動的にそういう問題が起きてしまうのですが、その場合にどういうふうなものですか。
#72
○政府委員(増岡尚士君) 標準電力量、即ち割当量は今お話のように過去七年なり六年なりの平均流量によつて、水力の可能出力を賄う発電量を計算しておりますから、水の出工合によつて増減があるわけであります。その調整をした結果、起きた電力会社の経理状況に対する影響をどういうふうに調整するかという問題でありまするが、今栗山さんが大体一年でというお話もありましたけれども、この供給力の算定は四半期ごとにやりまして、できるだけ過去の実績というものなり、或いは電気の実績なりというものから睨み合せて、四半期ごとにできるだけ実情に合つたもので供給力を算定するという建前をとつて、四半期ごとに大体経理上にそう大きな影響を與えないような建前で計算をとつて、そして少しぐらいのいりくりで、損をするときもあれば得をするときもあるということで、まあ一年を通じて余り過不足がないということで、可能になると思うのであります。ただ思わざる非常な出水或いは渇水があつた場合には、次の期で調整するということも困難な場合もあるかも知れませんので、そういう場合に対処してどういう工法をとるかということでありますが、まだ確定的にこうできるということは申上げられませんけれども、場合によつては異常渇水に対処して、異常豊水の場合に或る程度の準備金というものを設けるというようなことも或いは考えられるのではないか。これは一つの案でありますが、そういうようなことも考えれば年間を通して経理上非常に損が起きたり、或いは利益が上つたりというようなことがなくても行けるのではないか。根本的には四半期の計画をできるだけ実情に即したように算定するということによつて、経理上の影響をできるだけ少くして行くということにしたらよろしいのだというふうに考えております。
#73
○栗山良夫君 分りました。そうしますと、この間私が一番最初に質問しました点が非常に問題になつて来るのです。というのは今度の標準電力割当量、これの枠をどう決めるかということは非常に問題があるわけである。今おつしやつたように四半期に分けて置いて、若しこの期に非常に赤が出たならば次の期でこれを黒にするのだ、そういう操作をするのだということになりますと、電力の小売單価は変えないでおいて、標準電力量の枠を大きくしたり、小さくしたりすることによつて結局そのカバーができるわけである。そうすると、その枠を若し小さくしたならば、需要家の方として使う方も決まつておるわけですから、残つたものだけを全部火力料金の適用を受けるから、需要家の負担は非常に多くなる。逆に豊水期で水が出過ぎた時には、枠を今度大きくすることができる。これは需要家の得になる。こういうことになると思うのですけれども、恐らく今の電気経理というものは私の見るところではそういう余裕がない。今度の値上げぐらいでは余裕がありませんから、黒の出たときにはそう問題にならないで、赤が出たときには問題になる。そうすれば渇水期だけは必ず需用家負担が出て来る。こういう状態が実際の運用上できて来ると思う。そういうことになると小売料金の單価の方はちつとも変つておりませんから、国民は電気代は上つていないという工合に見る。あれが実際は大元で標準電力量、政府の方のいわゆる紙の上で上つたり下つたりすることによつて需用の方の電力料金が非常に上つたり下つたりするわけである。このことは一番電気料金制度の私はポイントだ、心臓だと私は申上げるのですが、一番重要なところだと思います。これをどういうふうにせられるか、もう一遍伺つて置きたい。この間そういう重要なものだから、政府だけでこれをおやりになるということはよろしくなくて、これは事業者も入れる、需用家も入れて、アメリカのパブリツク・ユーテイリテイ・コンミツテイのような公の機関を置いて、そういうようなガラス箱の中で、国民の納得するような方法で標準電力量の枠というものは決して行かなければならんのではないかという主張をしたのですけれども、それに対して青木さんは、需用家代表を直接参加させるということは不適当だとおつしやつたのですが、どこが不適当か、そこを伺つて置きたい。これは非常に重要な今度の電力料金の心臓で、たて糸になるわけであります。
#74
○政府委員(増岡尚士君) 標準電力量の算定をどういうふうにするかということは、電力事業者に対しましても、或いは需用者に対しても非常に影響があるということはお話の通りでありますので、先程も申上げましたように、できるだけまあ会社の経理といたしましては收支が取れる、或いは必要な補修費なり或いは拡充費なり或いは配当というようなものを含めた意味でバランスが取れるようなところに落着けるということが肝腎な点で、その点標準電力量をどういうふうにとるかということは非常に困難な問題であります。差当りの第四・四半期の問題といたしましても、すでにお聞き及びのように、或る説によりますると、電気事業の経営を健全にやつて行くためには標準料金の折込むべき石炭の量は三十万トン余りしかたけないだろうというような意見もあつたのでありますが、我我といたしましては、それでは余り電気事業の方が有利過ぎるように思われる。従つて需用者に対して非常な影響を與えるようなことになるというような点から考えまして、その結論といたしましては標準料金には九十万トンの石炭を折込んで割当量を作つたというような経緯までもありました通り、今後におきましても電業事業者の経理内容をよく検討をいたしまして、又需用者に対する影響も十分に検討いたしまして、できるだけ適正な経理ができ、又收支がバランスするようにこの標準割当量を決めて行くということにしたらよろしいというように考えております。
 次に多少のやりくりについては先程も申上げましたように、まあ第四四半期で余分の出た分を第一四半期でカバーするというようなことも可能かと思いますが、それが余り大きいことは適当でないというので、できるだけそういうことが少いようにするということが望ましい、そういう意味で会社の経理内容は常によく見てやつて行かなければならんというふうに考えております。それで標準割当量を決める際に、この際栗山議員からも御質問がありましたが、物価庁と、或いは電力局ともよく連絡をとりまして、こういうものの算定をするということにしておるわけであります。尚割当の標準電力量の決定或いはこれの用途別の決定については、需用者に対して非常に経済的な影響を與える点が多いのでありまして、これが適正を期するということの必要は申すまでもありません。今度の第四四半期の割当についても実は我々としては非常に新らしい制度を早くやらなければならんということで、正直なところ非常に困つたのでありますが、いろいろ関係の官庁、或いは関係の業者団体或いは日発なり配電会社の意向を取入れまして、一応の案を今期に限つて作つたわけであります。将来の問題といたしましては、十分そういう方法によつて、更に第四四半期よりも綿密に方々の意見を聞いて決めることが適当であるというように考えますが、現在の組織といたしましては、物資の需給調整というものに対して公式の意味で業者の団体等を加えるということがまあ望ましくないというような建前をとられております関係上、公式の制度といたしましてはそういうことはいたしません。実際問題としてはできるだけ広い範囲の意見を聞いて、これをやることが適正であるというふうに私共は考えております。尚御承知のように将来の電力事業の指導といいますか、統制といいますか、そういうものにつきましては、伝えられるところによりますと、特別の機関が持たれてやられるようでありますので、そういうものができました曉においては、又、今いろいろ御意見もありましたような民主的な方法をとつて、こういうようなものも決めて行くということになるのではないかというふうに私は考えております。
#75
○栗山良夫君 今動力局長は、一応の割当を第一四半期に三十万から九十万に殖やしたのであるというようおつしやるけれども、そこに問題があると思う。この際三十万トンでよかろうということで一応計画に載つておる、ここにいらつしやる中川さんなんか、山口方面からこれはとんでもないことになるということで非常な陳情があつて、佐藤会長や民自党の幹部の方が動かれてやつとこのぐらいのところに来たのでありますが毎四半期ごとにこういうことをやらなければならんということでは煩に堪えない、こういうことのないように私はユーテイ・リテイコンミツテイのようなものを置いてやつた方が皆が納得するのではないかということを力説するのです。
 それからもう一つは標準電力量のあの問題で、第一四半期にそういうことを今行なつておるとおつしやつたのでありますが、その中に日発なり配電会社の経理内容をチエツクして過ちのないようにして行くということをおつしやるけれども、この前電力料金の問題のときに聞くと、こちらの單価の問題でなくて、日発なり配電会社の関係を一応の説明を伺つたのでありますけれども、それからあと今日に至るまでまだ日発と配電会社との話合は付かなくて、そうして一番大事な新料金の心臓部である日発と配電会社の話合は決つていない。そういうような状態にあるような新料金制度でこの独立採算を何とか言つて見たところで電気事業はうまく行かないと思います。その辺の考えはどうなんですか。
#76
○政府委員(川上為治君) 日発と配電会社との間の問題につきましては、今お話がありましたようにまだ話が付いていない点もありますが、これは先程割当の問題とか、いろいろお話がありましたが、割当の問題に相当絡んで参りまするので、私共の方としましては、一日も早く両方の間に入つて満足に話が決まるように今努力いたしております。
#77
○栗山良夫君 どうでしよう。それだから私は先程言つておるように、標準電力量というものは如何にも重要な問題であるから、もうすでに決定していなければならん、日発と配電会社の基準になるものです。これが決らないということも事業者の経理を左右するものであるということを端的に証明しておるのであつて、そういうものを決めるのには余程しつかりしたウエートのあるものでやらなければこれは到底決らないのじやないかと私は考えております。特に独立採算であると言いますけれども、恐らく第三四半期だけでは終らんと思います。まだその次も相当長い間やつて行かなければ、今の状態で電気事業が独立採算ができるということは考えられないと思います。この辺のところは今お伺いしておつても結論付かないようですが、それから余りやつてしまうと種がなくなりますので、この辺で終りますが、その次の新料金の問題を伺つて置きます。新料金の問題で端的に一つ伺いたいのでありますが、水力の発電原価と火力の発電原価とがどのくらいの比率にあるとかといつた、こういう各地域の発電原価を基にして地域差を付けて差支えないものかどうかということを政府がお考えになつたか。それを伺いたいのです。
 アメリカの例を見ますと、アメリカは成る程水力、火力も相当ありますけれども、火力が主体なんです。水力は少いのです。而も火力が主体になつておるからこういう地域差が付いても問題じやないと思うT・W・Aのようなものが作られて安い電気を作つておる。これは日本の場合とはちよつと事情が違うのですね。特に石炭の値上りで以て戰争前に火力と水力が二対一であつたものが七対一ぐらいになつておる。こういうような異常現象をちよつとも考慮に入れないで、これを基にして火力と水力の地域原価を出して、それを事業開発にそのまま持つて行くという点は私は余りにも政治としては策がなさ過ぎると思うのですが、事務的な算盤を彈けば幾らでもこういう結果が出ても来ると思うが、政治としては策がなさ過ぎると思うが、その辺のお考えはどうですか。
#78
○政府委員(川上為治君) 今地域における水力とその経費内容におけるパーセンテージを作つて持つて来ておりませんが、各地区の日発及び配電会社の両方の経費の原価をそのまま指数で表しますというと、これは栗山さんがお出にならん前にちよつと申上げて置いたのですが、北海道が百二十一、それから東北が七十八、関東が七十一、中部が八十六、北陸が六十二、関西が百十三、中国が百四十四、四国が百二十八、九州が百五十七ということになつておりまして、今回の大口料金の地域差を見ますというと、北海道の今申上げました百二十一に対して百十五、東北が七十八に対して七十七、関東が七十一に対して七十九、中部が八十六に対して八十七、北陸が六十二に対して六十六、関西が百十三に対して百四、中国が百四十四に対して百二十七、四国が百二十八に対して百十九、九州が百五十七に対して百三十三というふうに九州、中国、それから四国、北海道等におきましては、生の地域差よりも相当調整されて低くなつておる代りに、関東、それから北陸方面におきましては若干上げておるというような形になつております。先程申上げましたように、或る程度のプールといいますか、調整がその間に行われておるわけであります。
#79
○栗山良夫君 私の質問にちよつと直接の答えでなかつたのですが、もう一つ問題を変えて伺います。大体戰争前には水力と火力の原価というものはこんなに大きな開きがなかつたことだけはお認めになるでしようね。
#80
○政府委員(川上為治君) そうです。
#81
○栗山良夫君 それを前提にして、戰前のあの自由経済時代には同じ業種の産業が全国の各地に起きたということもお認めになるでしようね。
#82
○政府委員(川上為治君) その通りでありまして、結局現在こういうようなふうに火力に相当依存しておる地域におきまして、相当地域差が高くなつておるということは、結局石炭の値段が現在外の物価と比べますというと、非常に高いということが根本の原因ではないかというふうに考えております。
#83
○栗山良夫君 そこまで問題をはつきりお認めになれば、結局今後この新らしい火力料金で工場を新設して行くときには、企業主は承知の上でやつておるのだから問題ありませんが、戰争前にそう大した電力料金の値幅がないということを前提にして、纖維業にしても、鉄工業にしても全国各地に工場を持つておるわけであります。その工場を持つておるものは、同一産業である場合にはやはり同一産業の競争になるから、余り生産原価が開いたら競争にならない。そういうことになりますから、今のような地域差では、私高知の実例を持つておりますが、非常にひどいものですが、そういうものでは恐らく大阪の産業とは対立できない。高知の産業は全部手を付けないより外途がないと思う。そういうことは誤まりなんで、如何に民主主義と雖もそういうのは行き過ぎであつて、戰争前にできた企業だけは少くとも戰争前の電力料金の地域差ぐらいにおさめておかなければ恐らく私はうまく行かないと、こういう工合に考えるのであります。そこでこの間も政府に向つて三つばかりそういうような火力原価と水力原価との比率を戰争前ぐらいまでに抑えるようないろいろな方法を提案したのですけれども、まあ大体青木大臣は水力発電所を火力次第でどんどん開発するというようなこともそう積極的にやる意思のないことも御表明になりましたし、火力の石炭の補給金を特に国庫から出して石炭の値を下げることも、火力電気の値を下げることも意思がないことを表明した。そうするとその地域差というものが改められないということになる。そうして全国の各同種産業は特に電力事情のよいところとますます差が付きまして、九州だとか或いは四国の高知だとかああいうような所はもう殆んど産業として自立し得なくなる。こういうようなことになると思いますが、質問申上げたい点は、地域差を止める、止めるという問題よりもそういうような現象が各産業に起きるであろうということをほぼお認めになるかどうか、その点を伺つて置きたいと思います。そうすればあとの問題は解決して来るわけです。大体そうだと私は思うのですがね。私は同一産業のことを申上げるのですよ。例えばセメントならセメントの原価が国際価格に作用するなら別として、それが二倍、三倍になろうとも同じ形でなるなら一向差支えない。
#84
○政府委員(川上為治君) 今回のこの地域差につきましては、今おつしやいました点は相当矛盾の点、又各産業に対しまして非常に影響する点があるわけでありまするが、ただこういうことも又言えるのじやないかと思うのでありまするが、例えば九州におきましては割当量が比較的少い。超過料金を相当拂わなければならない。又その超過料金が地域差が非常に高いというようなことにおきましては、一方その動力資源であります石炭代が現在安いじやないか、大阪方面におきましては、或いは東北を例に取ればよいのですが、東北と北陸方面におきましてはこの地域差が低い代りに石炭の値段が相当高くつくのじやないかというようなふうに考えますというと、電気代だけが相当上りましても石炭代がそういう方面におきましては比較的安いので、安いところと高いところで、そういうところで或る程度価格差については調整できるのじやないか。これはほんの一例でありますが言えるのじやないかと考えるのであります。先程申上げましたように、現在水力と火力の発動経費が非常に違いますのは、石炭代が結局非常に高いという点にありますので、今度石炭の値段が相当程度安くなつて参りますれば、この地域差につきましても、又相当調整されることになるのじやないかというようなふうに考えられるのでありまして、いろいろの点が大体平時になつて参りますというと、戰前と同じような状態に価格の面がなつて来るのじやないかというふうに考えられるわけであります。
#85
○栗山良夫君 その平時になる場合のお考えは私も同感なんです。それで問題は、今電力の割高な九州は石炭が安くてこちらは高いとおつしやつたのですが、それは山元と東北なら東北とでは運賃が違う。運賃の値上り率は、今度仮に上つたとしても大体一般物価と同じくらいな標準にまで上げられるわけです。石炭の場合はこれは恐ろしく倍率が高い。石炭の原価はですよ。電力は三十倍で、今度上つたところで四十倍ぐらいのところですね。そういう点で同じ物資の価上率が一律ならば私は今の議論は成立つと思うのだけれども、石炭だけが非常な大きな値上りを示しておる。そうして電力以外の外の物資の値上りというものは、大同小異はありましようけれども、大体百倍から二百倍なんで、石炭の値上りだけが恐ろしい程上つておる。そういう前提に立つならば到底私は今のような状態では行かない。私の意見が正しいと思う。それであなたは今、一応石炭が或る程度値下りするまでは地域差も本当に合理的なものにはならないのだと、こういうようなことをおつしやつたので、一応了解しますけれども、私がこの間意見を述べたのも、火力の原価が戰争前くらいにならなければこの地域差というものは不合理である、地域差を別に否定するわけではないが、これは不合理であるということを申上げたい。
 そこで最後の結論ですが、今の日発と配電会社の電力のプール算計ですね、これはそういう時期までずつと続けられるつもりか、或いは第一四半期だけで打ち切られるのか、これは全国の電力の需用者というものは非常に大きな注目をしなければならんところですが、更にプール計算の幅を広くするか、狹くするか、なくしてしまうか、その辺のお考えをちよつと承つて置きたい。
#86
○政府委員(川上為治君) 私共の方としましては、来年の第一四半期以降におきましても、これは第一四半期、第二四半期になりますと豊水期でありますので、割当が相当大きくなりますから、従つて各地域間、又は例えば電気化学工業方面の産業につきまして、各地区別に非常にそのコストに対しまして差が出て来るということはそう考えられませんければも、併し非常に渇水した場合、即ち火力の方を相当たくというような場合におきましては、その割当如何によりましては相当地域差もあり、火力料金もあり、相当その産業に対して影響がありますので、第四四半期においてプールいたしましたような考え方を以ちまして、今後におきましても極力その影響がないようにプールはして行きたいという気持でおります。併しながら、一方この地域差を設けました趣旨もありますので、その間の調整を極力とつて、一方経営者の方も收入が相当あつて経営が十分できるように、又各産業、各地域に対しましても、極力影響がないようにその間の調整を何とかしてうまくやつて行きたいというふうに考えております。
#87
○栗山良夫君 結局まあ地域差に合理性というものは、先程申上げましたように、日本の既設産業の場合を考えれば、戰争前の比率まで下つたときには合理的であると、こういう観点に立つて、これは先程も申上げた通りに、日発と配電会社の経理を幾ら政府で洗おうと思われても、私はなかなか洗えるものでないと思います。そうして実際にそれが洗えるものであるならば、電気料金はもう決つておらなければならないところなんで、これが決らないところにむずかしいことがあろうと思うのですが、それを是非やつて頂きたいということと、最後にもう一点伺つて置きますが、九州、中国、或いは四国のような所で、戰前にいわゆる九州なら九州の水力電源地帶ですね、こういう所は非常に割安の電気を使つておつた。四国なら四国の水力電源地帶では非常に割安の電気を使つておつた。こういう所は、今の政府の新料金制度でやるならば、全国的な観点で今のような水力地帶と火力地帶の値幅を付けるという理窟が成り立つならば、四国の中でも私は成り立たなければならんと思うのですがね。現に高知県などではそういう説が強い。九州あたりでも、宮崎あたりそうであろうと思いますが、そういう同じブロツクの中でも値幅を付けるという考えがおありであろうかどうか、そこのところをちよと承わりたい。
#88
○政府委員(川上為治君) 今のところでは、四国の内部、或いは中国の内部におきまして、更に細かく細分して地域差を設けるというようなことは考えておりません。ただ四国全体としての地域差が余りにも高いために、これをもう少し調整して低くするとか、或いは中国においても同樣な問題があろうと思うのでありますが、そういうような問題につきましては、向うと更に折衝して見ようと考えておりますけれども、その地域内において更に細分するということは、今のところ考えておりません。
#89
○栗山良夫君 ちよつと速記を止めて下さい。
#90
○委員長(小畑哲夫君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#91
○委員長(小畑哲夫君) 速記を始めて。
#92
○中川以良君 標準割当の問題でございますが、これは先程栗山委員からも御質問があつて、これに対する御答弁がちよつとまだはつきりしていないのでございますが、この度は料金の値上げによつて、第四四半期のみを対象とされましておやりになつた結果は、いろいろ不当な混乱を捲き起すわけでありますが、来年度以降においては、これは年間を通じての標準割当を一応御決定になるというようなお考えでおられるか、或いはこの度のような考え方を以てお進めになるのか、その点を一応御説明を願いたいと思うのです。
#93
○政府委員(増岡尚士君) 大体見通しとしては、一年間という見通しをやりますけれども、実際の割当は一四半期ごとにやることになると思います。ただ本当に四半期ぽつきりでやつておるのではなくて、見通しの中で一四半期をやるということになりますから、非常に一四半期ごとに皺が寄るというようなことはなくやれると思います。
#94
○中川以良君 それはどうぞ一つ今回のごとき混乱のないように、一応年間の見通しを付けて、その上で四半期ごとに決定を願うということに是非進みたい。
 それから安本長官にお願いしたいのですが、先程私が、おいでになる前に質問をいたしたのでありますが、大体答弁も承つておるのですが、栗山さんから先程申しましたように、中国地区の電力料金というのは非常に不当であろうと思います。殊に同一産業におきまして、他と比べてこれがために今後企業の面においていろいろの矛盾ができる非常な不均衡をもたらす点がはつきり分るのであります。この点については物価庁の方で司令部と更に折衝して、この不合理をできるだけ合理化したいという御意向を承つたのでありますが、是非一つ至急にこの点を御解決願うように特に安本長官にお願い申上げます。
#95
○委員長(小畑哲夫君) これにて連合委員会を閉じます。
   午後四時五十二分散会
 出席者は左の通り。
  通商産業委員
   委員長     小畑 哲夫君
   理事
           島   清君
           玉置吉之丞君
   委員
           栗山 良夫君
           中川 以良君
           境野 清雄君
           鎌田 逸郎君
           宿谷 榮一君
           結城 安次君
           兼岩 傳一君
  経済安定委員
   委員長     佐々木良作君
   理事
           西川 昌夫君
           帆足  計君
   委員
           和田 博雄君
           川村 松助君
           横尾  龍君
  国務大臣
   国 務 大 臣 青木 孝義君
  政府委員
   資源庁長官  進藤武左ヱ門君
   通商産業事務官
   (資源庁電力局
   長)      武内 征平君
   経済安定事務官
   (動力局長)  増岡 尚士君
   物価政務次官  坂田 英一君
   経済安定事務官
   (物価庁第三部
   長)      川上 為治君
ソース: 国立国会図書館
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