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#1
第096回国会 物価等対策特別委員会 第2号
昭和五十七年三月二十六日(金曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 一月二十二日
    辞任         補欠選任
     村田 秀三君     青木 薪次君
     本岡 昭次君     広田 幸一君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         高杉 廸忠君
    理 事
                斎藤栄三郎君
                田代由紀男君
                広田 幸一君
                原田  立君
    委 員
                岩本 政光君
                田沢 智治君
                仲川 幸男君
                福田 宏一君
                宮澤  弘君
                青木 薪次君
                山田  譲君
                渡部 通子君
                市川 正一君
                木島 則夫君
                山田耕三郎君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (経済企画庁長
       官)       河本 敏夫君
   政府委員
       公正取引委員会
       委員長      橋口  收君
       経済企画庁国民
       生活局長     小金 芳弘君
       経済企画庁物価
       局長       廣江 運弘君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事の辞任及び補欠選任の件
○当面の物価等対策樹立に関する調査
 (物価対策の基本方針に関する件)
 (公正取引委員会の物価対策関係業務に関する
 件)
 (昭和五十七年度物価対策関係経費及び消費者
 行政関係経費に関する件)
 (派遣委員の報告に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(高杉廸忠君) ただいまから物価等対策特別委員会を開会いたします。
 まず、委員の移動について御報告をいたします。
 去る一月の二十二日、村田秀三君及び本岡昭次君が委員を辞任され、その補欠として青木薪次君及び広田幸一君が選任をされました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(高杉廸忠君) 次に、理事の辞任についてお諮りをいたします。
 山田譲君から、文書をもって、都合により理事を辞任いたしたい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(高杉廸忠君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(高杉廸忠君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に広田幸一君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(高杉廸忠君) 当面の物価等対策樹立に関する調査を議題といたします。
 まず、物価対策の基本方針につきまして河本経済企画庁長官から所信を聴取いたします。河本経済企画庁長官。
#7
○国務大臣(河本敏夫君) わが国経済の当面する課題と経済運営の基本的な考え方につきましては、さきの経済演説において明らかにしたところでありますが、当委員会が開催されるに当たりまして、重ねて所信の一端を申し述べたいと存じます。
 まず、わが国経済の現状について申し上げます。
 第二次石油危機の影響に加え、世界的な高金利のため、多くの国が、いまなおインフレと失業に悩まされている中で、わが国経済は、比較的良好な成果を上げてまいりました。石油価格高騰のため、一時期、物価がかなり上昇いたしましたが、輸入インフレが国内インフレに転化することを避けることができました。五十六年春以降、物価は、落ち着きを取り戻しております。しかし、景気は、その回復のテンポが緩慢であり、業種別、地域別、規模別の跛行性が見られます。
 大企業の設備投資は堅調であり、在庫投資の減少傾向もほぼ終わったと見られます。
 しかし、このところ、輸出の増勢に鈍化傾向が生じております。また、個人消費は、一進一退を続け、中小企業の設備投資も低調に推移しております。住宅投資は、五十四年末以降、前年水準を下回る状況が続いております。
 一方、対外面では、インフレと失業に悩まされている欧米諸国との経済摩擦が深刻の度を増してきております。
 こうした情勢のもとで、わが国経済は昭和五十七年度を迎えようとしているのでありますが、その経済運営に当たっては、特に次の諸点を基本としてまいりたいと考えております。
 その第一は、内需中心の着実な景気の維持拡大を実現し、雇用の安定を図ることであります。
 現下の最重要課題である行財政改革を円滑に進めるためにも、また、現在緊急の課題となっている対外経済摩擦の解決のためにも、内需を中心にわが国経済の着実な成長を図ることが肝要であります。
 このため、昭和五十七年度予算においても、できる限りの工夫をこらして、景気に対する影響にも配意したところであります。しかしながら、財政に多くを期待し得ない現状において、国内需要の拡大を図るに当たっては、民間経済の活力が最大限に発揮されるような環境を維持整備することがきわめて重要であると考えております。このため、物価の安定基調を維持することによって個人消費回復の基礎を固めるとともに、引き続き、金融政策の適切かつ機動的な運営を図ることなどにより、設備投資の足取りをより確実なものとし、技術革進の推進、生産性の向上をもたらすことが大切であります。
 住宅建設は、国民生活向上の基礎となるものであり、かつ、民間需要喚起のためにも大きな効果が期待されます。このため、政府としては、第四期住宅建設五カ年計画の的確な実施を目指し、住宅金融の充実、宅地供給の促進など諸般の対策をきめ細かく進めることといたしました。これらの対策の効果もあり、現在低迷している住宅建設も、今後、回復に向かうものと考えております。
 また、これまで景気回復の足かせとなっていた在庫調整もほぼ終わり、今後は、在庫投資も増加に転ずるものと見込まれております。
 さらに世界経済の今後の動向につきましても、多くの先進諸国で第二次石油危機の影響が徐々に克服され、本年後半から景気の立ち直りが予想されております。
 以上述べましたように、政府の諸施策と民間経済の活力とが一体となり、五十七年度のわが国経済は、実質で五・二%程度の成長が見込まれております。
 第二は、物価の安定を図ることであります。
 最近の物価動向を見ますと、卸売物価、消費者物価ともに、落ちついた動きを示しております。
 もとより、物価の安定は、国民生活安定の基本条件であり、経済運営の基盤となるものであります。政府としては、五十七年度においても、現在の物価の安定基調を維持するため、機動的な政策運営を図って行く所存であります。
 このため、引き続き、通貨供給量を注視するとともに、生活関連物資等の安定的供給の確保及び価格動向の調査・監視、輸入政策、競争政策の積極的な活用など各般の対策を総合的に推進することとしております。また、公共料金につきましては、経営の徹底した合理化を前提とし、物価及び国民生活に及ぼす影響を十分考慮して厳正に取り扱う方針で臨んでいるところであります。
 政府は、五十七年度の物価は引き続き安定的に推移し、卸売物価は前年度比三%程度、消費者物価は四・七%程度の上昇と見込んでおります。
 また、国民生活の向上のためには、物価の安定と並んで、消費者行政を積極的に進めることが重要であります。消費者を取り巻く環境の推移に的確に対応しながら、商品・サービスの安全の徹底、契約の適正化、消費者の啓発等各種の政策を積極的に講じてまいる所存であります。
 第三は、調和ある対外経済関係の形成に努めることであります。
 このため政府は、内需の回復を基礎とし、貿易の拡大均衡を目指して、昨年十二月、市場開放対策、輸入促進対策、輸出対策など五項目から成る対外経済対策を決定いたしました。すでに、東京ラウンド合意に基づく関税率の段階的引き下げの一律二年分繰り上げ実施を決定し、また本年一月三十日には、輸入検査手続等の具体的な改善措置を取りまとめました。今後とも政府を挙げて、積極的に市場開放問題に取り組む方針であります。
 申すまでもなく、保護貿易への動きは、根本的には各国経済の停滞に根差しているものと考えられます。私は、世界経済の再活性化のために、各国が相協力して、積極的な努力を重ねることが最も肝要であると考えます。
 以上、わが国経済の当面する課題と経済運営の基本的な考え方について所信の一端を申し述べました。
 現在のような世界的な経済の激動期において、当面する多くの諸問題を解決し、さきに申し述べましたような経済の姿を実現するためには、機敏、適切な経済運営が必要であります。これとともに、エネルギー対策の推進、科学技術の振興等に引き続き力を注ぎ、わが国経済の長期的な発展基盤の整備に努めることが重要であると考えます。
 本委員会の皆様の御理解と御協力を切にお願いをいたします。
#8
○委員長(高杉廸忠君) 次に、公正取引委員会の物価対策関係業務につきまして、説明を聴取いたします。橋口公正取引委員会委員長。
#9
○政府委員(橋口收君) 昭和五十六年における公正取引委員会の業務について、その概略を御説明申し上げます。
 昨年のわが国経済は、第二次石油危機の影響をほぼ克服し、緩やかながら安定成長軌道に向かってきたと思います。このような中で、物価の安定的状態を維持しつつ民間活力が発揮されるような経済環境を整備することが重要となっており、公正取引委員会といたしましては、競争秩序の維持、促進を通じまして、わが国経済の健全な発展を図るべく、独占禁止政策の適正な運営に努めてまいったところであります。特に昨年は改正独占禁止法の適正かつ効率的な運用を図り、独占禁止法違反行為に対する監視を強化するとともに、近年わが国経済に占める非製造業分野の比重が増大していることにかんがみ、流通分野及び自由業における競争阻害要因を解明しその是正に努めました。また、違反行為の未然防止を図るため独占禁止法の運用基準の明確化等予防行政を推進いたしました。
 まず、独占禁止法の運用状況について申し上げます。
 昭和五十六年中に審査いたしました独占禁止法違反被疑事件は三百件、同年中に審査を終了した事件は百二十五件であり、このうち法律の規定に基づき違反行為の排除等を勧告したものは十四件であります。また、昨年における課徴金納付命令事件は七件であり、合計八十二名に対し、総額三十二億一千二百三十一万円の課徴金の納付を命じました。
 次に、届け出受理等に関する業務でありますが、合併及び営業譲り受け等につきましては、昭和五十六年中に、それぞれ千三十八件、七百三十五件、合わせて千七百七十三件の届け出がありました。また、昭和五十五年に公表した会社の合併等の審査に関する事務処理基準を補足し小売業に係る合併案件の審査事務を適切かつ効率的に行うため、小売業における合併等の審査に関する考え方を作成公表しました。さらに、株式所有の審査を効率的に行うため、会社の株式所有の審査に関する事務処理基準を作成し、重要案件の審査体制を整備するとともに届け出様式の簡略化を図りました。
 事業者団体につきましては、昭和五十六年中に成立居等千百七十六件の届け出がありました。また、近年、一部医師会の活動に関して独占禁止法違反行為が見られたため、医師会の活動に関する独占禁止法上の指針を公表し、違反行為の未然防止に努めたところであります。
 なお、各省庁の行う行政指導につきましては、独占禁止法と行政指導との関係についての考え方を取りまとめ、関係省庁に対して配慮方を要望いたしました。
 国際契約等につきましては、昭和五十六年中に、五千七百九十三件の届け出があり、改良技術に関する制限条項、競争品の取り扱い制限条項等を含む国際契約についてこれを是正するよう指導するとともに、届け出義務者の負担を減ずるため届け出様式を簡略化いたしました。
 独占的状態に対する措置に関する業務といたしましては、昭和五十五年九月に改定いたしましたガイドラインの別表掲載の事業分野について、実態の把握及び関係企業の動向の監視に努めました。
 価格の同調的引き上げにつきましては、昭和五十六年中に価格引き上げ理由の報告を求めたものは、魚肉ハム・ソーセージ、建設用トラクター、陰極線管用ガラスバルブ、食缶及び鋳鉄管の五品目でした。
 独占禁止法上の不況カルテルは塩化ビニル樹脂等九品目について、合理化カルテルは合成繊維用染料一品目について認可いたしました。なお、独占禁止法の適用除外を受けている共同行為の総計は、昭和五十六年末現在では五百十五件となっておりますが、その大半は、中小企業関係のものであります。
 次に経済実態の調査といたしましては、事業活動実態調査、生産集中度調査等を行いました。
 流通分野につきましては、百貨店、スーパー、化粧品、自動車など十二業種について、流通の実態調査を行い、これらのうち、独占禁止法上問題のある行為につきましては、その是正に努めました。
 また、不公正な取引方法に関しましては、その明確化を図る等の見地から、不公正な取引方法を指定している昭和二十八年公正取引委員会告示第十一号、いわゆる一般指定の見直しのための検討を開始いたしました。
 政府規制及び独占禁止法適用除外分野につきましては、わが国経済における民間の活力と効率性を維持促進していく見地から、前年度に引き続きわが国の政府規制等の現状について、政府規制が強く行われている分野を中心として基礎的な調査を行うとともに、諸外国における規制緩和の動向について調査いたしました。
 国際関係業務といたしましては、アメリカなどの先進国の独占禁止当局との間で意見交換を行ったほか、東南アジアなどの発展途上国の独占禁止当局と資料の交換、研修生の受け入れを行うなど国際的な連携に努めました。
 次に、不当景品類及び不当表示防止法の運用状況について申し上げます。
 昭和五十六年中に同法違反の疑いで調査した事件は、千九百十件で、このうち排除命令を行いましたものは七件、警告により是正させましたものは八百二件でありました。都道府県の行いました違反事件の処理件数は、昨年一月から九月末までで三千二百十二件となっており、今後とも、都道府県との協力を一層推進してまいる所存であります。
 公正競争規約につきましては、出版物小売業における景品類の提供の制限に関する規約など四件について認定し、昭和五十六年末現在における公正競争規約の総数は九十四件となっております。
 以上簡単でございますが、業務の概略につきまして御説明申し上げました。今後ともよろしく御指導のほどお願いいたします。
#10
○委員長(高杉廸忠君) 次に、昭和五十七年度物価対策関係経費及び消費者行政関係経費の概要について説明を聴取いたします。廣江物価局長。
#11
○政府委員(廣江運弘君) 最初に、昭和五十七年度の物価対策関係経費の概要につきまして、お手元に差し上げております資料によりまして御説明申し上げます。
 物価対策関係経費は、一般会計及び特別会計予算に計上されております経費のうち、長期、短期にわたりまして物価の安定に資することとなる経費を取りまとめたものでございます。取りまとめに当たりましては、お手元の一枚目の半裁の資料にありますように、一番から七番までの区分によりまして分類整理しております。
 昭和五十七年度の物価対策関係経費の総額は合計欄にございますように四兆四千九百六十八億七千六百万円でありまして、昭和五十六年度予算額四兆五千百十三億二千五百万円に比べまして百四十四億四千九百万円、〇・三%の減少となっております。
 次に各項目につきまして、経費の内容を次の縦長の七枚つづりの資料によって御説明申し上げます。
 最初にありますのは低生産性部門の生産性向上でございます。農林漁業、中小企業などの生産性の伸びが低い部門におきまして、その生産性を向上し、供給の増大を図ってまいりますことは、物価の安定の面からきわめて重要でございます。その総額は一兆九千三百九十七億五千九百万円となっております。
 その内容といたしましては、農林漁業対策の面では、従来行われてきた生産対策関係事業統合、効率化した麦・大豆、果樹・花卉、野菜等の生産振興を図る新地域農業生産総合振興対策を実施するための経費、さらに従来の畜産関係事業統合、効率化した畜産総合対策を実施するための経費などが掲げられております。
 また、中小企業対策では、二ページにありますように、小規模事業対策の推進経費、中小企業事業団の事業運営経費などについて所要の予算が計上されております。
 三ページに移りまして、第二の項目は流通対策でございます。
 この項目には流通機構の合理化や近代化を通じて流通コストの節減に資する経費が取りまとめられておりまして、その総額は四百七十五億七千七百万円となっております。
 具体的な経費としましては、卸売市場施設整備費、野菜価格安定対策経費、次のページに移りまして、食肉センターの整備等を行うための畜産振興費、水産物の価格安定及び流通対策経費などが計上されております。
 第三の項目は、労働力の流動化促進でございます。
 労働力の質を高め、その流動化を図ることは、物価安定の観点からも重要であります。このための経費といたしまして、総額三千四百十五億三千三百万円が計上されております。
 その内容としましては、五ページにありますように、雇用安定等事業などを実施するための経費でございます。
 第四の項目は、競争条件の整備でございます。
 この項目は、価格が公正かつ自由な競争を通じて適正に形成されるよう市場の競争条件を整備するための経費が取りまとめられておりまして、その総額は二十六億六千三百万円となっております。公正取引委員会の経費がその大部分でございます。
 第五の項目は、生活必需物資等の安定的供給でございます。
 この項目には、生活必需物資及び公共輸送等のサービスの安定した供給の確保に資する経費が取りまとめられておりまして、総額一兆二千三百三十四億三千四百万円となっております。
 この内容としましては、石油安定供給対策費、日本国有鉄道関係助成費などでございます。
 六ページに移りまして、第六の項目は、住宅及び地価の安定でございます。
 住宅供給を促進し、土地の有効利用を図ることは、住宅及び地価の安定に資することになり、このための経費の総額は九千二百八十五億三千六百万円となっております。
 内容としましては、公営住宅建設事業費、住宅金融公庫補給金などでございます。
 次のページに移りまして、第七の項目は、その他の経費でございます。総額として三十三億七千四百万円が計上されております。
 内容としましては、国民生活安定対策等経済政策推進費などであります。
 以上、昭和五十七年度の物価対策関係経費の概要を御説明申し上げました。
 次に、昭和五十七年度予算に関連する公共料金等の改定につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 お手元の資料「昭和五十七年度予算関連公共料金等の概要」のとおり、米価、国鉄運賃、国立学校授業料の改定が予定されております。
 まず米価につきましては、政府売り渡し価格と政府買い入れ価格との間になお相当の売買逆ざやが存在すること、食糧管理に関する財政負担の増高が避けられない状況にあること等の事情を考慮し、本年四月一日から平均三・九%の改定を実施することとしております。
 次に、日本国有鉄道の運賃につきましては、国鉄の深刻な財政状況を考慮し、国鉄自身の厳しい経営努力を前提として、本年四月二十日から増収率で五・五%の改定を予定しております。
 最後に、国立学校授業料につきましては、国立、私立間の授業料格差の現状等を勘案し、五十七年度新入生から、国立大学学部で現行年額十八万円から二十一万六千円とする等の改定を予定しております。
 これら予算関連公共料金等の改定による五十七年度の消費者物価への影響といたしましては、〇・二%程度になるものと試算しております。
 今後とも、公共料金につきましては、物価、国民生活への影響に十分配慮し、厳正に取り扱ってまいりたいと考えております。
#12
○委員長(高杉廸忠君) 次に、小金国民生活局長。
#13
○政府委員(小金芳弘君) 昭和五十七年度の消費者行政関係経費について、お手元の「昭和五十七年度消費者行政関係経費の概要」という表に沿って、御説明申し上げます。
 この表は、昭和五十七年度の予算案から、各省庁の消費者行政に係るものを一括して整理したものでございます。
 ここでは、消費者行政関係経費を十二の項目に分類しておりますが、これはおおむね消費者保護基本法の体系によったものであります。
 以下、項目を追ってその概要を御説明いたします。
 まず項目一は、危害の防止であります。消費者の生命、身体及び財産に係る危害を防止し、安全を確保することは、消費者保護の基本的課題でございまして、食品、医薬品、家庭用品等の対象の特殊性に応じて、きめ細かに施策を講じているところであります。危害の防止の経費の内容は、食品、医薬品等の安全規制や食品添加物、医薬品及び化学物質の安全性点検のための経費、さらに電気、ガス用品を初めとする各種の家庭用品等の安全性確保のための経費などとなっております。本項目の総額は四十億八千五百万円で、消費者行政関係経費全体の三四%を占めております。前年度と比べますと約七億二千万円の減少となっておりますが、これはおおむね自動車審査用走行うスト施設の用地取得が終了したことによるものでございます。
 項目の二、三、四は、計量、規格及び表示の適正化であり、いずれも消費者の適切な選択及び合理的な使用を確保する上で欠くことのできない施策であります。
 計量の適正化では、適正な計量実施の普及のための経費、規格の適正化では、JAS及びJIS制度の活用、住宅の質的向上を目的とした新住宅開発促進のための経費、表示の適正化では、不当表示の取り締まり、家庭用品の品質表示の適正化等に要する経費がその内容となっております。これら三項目を合計いたしますと、十三億一千百万円でございまして、前年度と比べますと三千七百万円の増加となっております。
 項目の五及び六は、公正自由な競争の確保及び契約の適正化ということで、独占禁止法の施行費や割賦販売、訪問販売、旅行取引等の適正化のための経費、悪質な貸金業者や不動産業者の取り締まりのための経費などが計上されております。これらの二項目で合計三億四千百万円となっており、前年度と比べて六百万円の微増となっております。
 項目七の消費者啓発は、各種の情報の提供、講習会の開催などにより消費者の意識を高め、賢い消費者を育成するための経費であります。
 また、項目八の意見の反映は、モニター制度や消費者懇談会等を通じて、消費者の意見を迅速的確にくみ上げ、行政や事業者の消費者志向を一層推進するための経費であります。
 消費者啓発の関係で約一億円の減となっておりますが、これは一部水産物の消費促進事業の一巡等による経費の減少によるものであります。
 項目九は、商品テストを行う中央地方の試験検査機関の施設及び機器の整備、試買検査のための経費であり、項目十は、各省庁の消費者相談窓口や委託による苦情処理のための経費であります。
 また項目十一は、消費生活協同組合への貸し付けや産直事業に対する助成などに要する経費であります。
 これらは、消費者の利益の擁護及び増進を消費者サイドから確保するとともに、消費者、事業者、行政の相互関係の円滑化を図る上で重要な経費であります。
 項目十二のうち、国民生活センターにつきましては、消費者や地方消費者行政担当者に対する教育研修、情報提供事業、苦情相談、商品テストなどの実施のための交付金として、前年度に比べ五千四百万円増の二十億九千二百万円が計上されております。また、同センターの商品テスト、研修施設の整備に資するため、本年度においても引き続き出資金として三千六百万円が計上されております。なお、出資金の減少は、建設工事がほぼ完了したためであります。
 次に、現在全国に広く設置されている地方の消費生活センターの活動を補助するなど、地方消費者行政推進のため二億九千五百万円を計上しております。
 項目十二には、このほか、消費者行政の基礎となる調査一統計の整備、生活関連事犯の取り締まりの経費などが計上されております。
 以上の各項目別の経費を合計いたしますと、次の表にございますように、百二十一億一千四百万円となります。前年度の百三十億六千三百万円に比べますと、各種の資本形成的事業、補助金等の一律削減等の影響によりまして九億四千九百万円、七%の減少となっております。これが省庁別に集計し直したものが二ページの表でございます。
 以上、昭和五十七年度の消費者行政関係経費の概要を御説明申し上げました。何とぞよろしくお願いいたします。
#14
○委員長(高杉廸忠君) 以上をもちまして、政府からの説明聴取は終了いたしました。
 ただいまの所信及び説明に対する質疑は後日に譲ることといたします。
    ―――――――――――――
#15
○委員長(高杉廸忠君) この際、派遣委員の報告に関する件についてお諮りをいたします。
 先般、当委員会が行いました当面の物価等対策樹立に関する実情調査のための委員派遣については、その報告書が提出をされておりますので、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○委員長(高杉廸忠君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいいたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十時三十一分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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