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#1
第096回国会 逓信委員会 第4号
昭和五十七年三月三十一日(水曜日)
   午後一時四十分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月三十一日
    辞任         補欠選任
     山中 郁子君     宮本 顕治君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         勝又 武一君
    理 事
                長田 裕二君
                前田 勲男君
                大森  昭君
    委 員
                小澤 太郎君
                亀井 久興君
                郡  祐一君
                志村 愛子君
                新谷寅三郎君
                高橋 圭三君
                西村 尚治君
                片山 甚市君
                福間 知之君
                太田 淳夫君
                中村 鋭一君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  箕輪  登君
   政府委員
       郵政大臣官房長  澤田 茂生君
       郵政大臣官房経
       理部長      奥山 雄材君
       郵政省郵務局長  魚津 茂晴君
       郵政省貯金局長  鴨 光一郎君
       郵政省簡易保険
       局長       小山 森也君
       郵政省電気通信  守住 有信君
       政策局長
       郵政省電波監理  田中眞三郎君
       局長
   事務局側
       常任委員会専門
       員        酒井 繁次君
   説明員
       日本電信電話公
       社総裁      真藤  恒君
       日本電信電話公
       社経理局長    岩下  健君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○昭和五十七年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、昭和五十七年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、昭和五十七年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (郵政省所管及び日本電信電話公社)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(勝又武一君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、山中郁子君が委員を辞任され、その補欠として宮本顕治君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(勝又武一君) 昨日、予算委員会から、本日及び明四月一日の二日間、昭和五十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、郵政省所管及び日本電信電話公社について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 まず、箕輪郵政大臣から説明を求めます。箕輪郵政大臣。
#4
○国務大臣(箕輪登君) 郵政省所管各会計の昭和五十七年度予算案につきまして御説明申し上げます。
 まず、一般会計でありますが、歳出予定額は二百四十三億八千六百万円で、前年度に対しまして三億五千六百万円の増加となっております。
 この歳出予定額には、実用の通信・放送衛星の管制施設整備費を初めとする宇宙の開発と利用の推進に必要な経費のほか、電気通信政策の推進、放送行政や国際協力の推進、電波資源の開発と利用秩序の維持など、通信技術の著しい向上と複雑化する行政需要に即応した施策の推進に必要な経費を計上いたしております。
 次に、郵政事業特別会計でありますが、歳入歳出予定額とも四兆三千二百七十三億八千七百万円で、前年度に対し一千九百四十八億五千五百万円の増加となっております。
 このうち、歳出予定額におきましては、重要施策としております安定した郵便業務運行の確保に必要な経費、郵便貯金、簡易保険、郵便年金の普及、推進と利用者サービスの改善に必要な経費、郵便局舎等の改善に必要な建設費及びその他所要の人件費などを計上いたしております。
 なお、郵便事業につきましては、さきの郵便料金改定により事業収支も着実に改善へ向かいつつあり、昭和五十七年度単年度における郵便事業の損益は五百八十二億円の利益が見込まれますが、過年度における欠損のため、年度末においてはなお八百六十八億円の累積欠損金が見込まれております。
 次に、郵便貯金特別会計でありますが、歳入歳出予定額ともに五兆三千八百四十二億七千七百万円で、前年度に対し五千四百四十三億九百万円の増加となっております。
 次に、簡易生命保険及び郵便年金特別会計でありますが、保険勘定におきましては、歳入予定額は四兆八千七百十四億八千六百万円で、前年度に対し五千三十九億四千二百万円の増加となっております。歳出予定額は二兆七千二百二十三億七百万円で、前年度に対し四千九百五十三億五千四百万円の増加となっております。
 また、年金勘定におきましては、歳入予定額は五百十四億一千二百万円で、前年度に対し三百九十四億六千八百万円の増加となっております。歳出予定額は八十二億七千九百万円で、前年度に対し三十五億六千五百万円の減少となっております。
 最後に、日本電信電話公社の予算案につきまして御説明申し上げます。
 事業収入につきましては四兆一千六百六十四億円で、前年度に対し二千四百六十五億円の増加となっており、事業支出は四兆五百八十八億円で、前年度に対し二千三百二十七億円の増加となっております。
 建設投資の額につきましては一兆七千二百億円といたしております。これにより、一般加入電話百二十万加入の増設等を行うとともに、電気通信網の維持、改善に特に配意することといたしております。
 また、臨時かつ特例的な措置として、臨時国庫納付金一千二百億円の納付を予定しております。
 これらの建設投資のほか電信電話債券の償還、国庫への臨時納付金等に必要な資金は、二兆四千十三億円となりますが、その調達につきましては、減価償却引当金等の内部資金で一兆三千九百三十二億円を、特別債、借入金、財政投融資等の外部資金で一兆八十一億円をそれぞれ予定いたしております。
 以上をもちまして、郵政省所管会計の昭和五十七年度予算案の概略につきまして、御説明を終わらせていただきます。
 何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。
#5
○委員長(勝又武一君) 次に、真藤日本電信電話公社総裁から説明を求めます。真藤日本電信電話公社総裁。
#6
○説明員(真藤恒君) 電信電話事業につきましては、平素格別の御配慮と御支援を賜り、まことにありがたく、厚く御礼申し上げます。
 ただいまから日本電信電話公社の昭和五十七年度予算案の内容につきまして御説明申し上げます。
 昭和五十七年度予算案につきましては、政府の予算編成方針に沿いつつ、公社を取り巻く厳しい環境を勘案し、公社財務の健全性を維持しながら、将来の事業の発展に備えていくため、事業の一層の効率化、合理化に努めるとともに、加入電話の需給均衡状態を維持し、引き続き電信電話サービスについて改善することを基本として編成いたしました。
 まず、事業収支計画でございますが、収入は総額四兆一千六百六十四億円で、その主な内訳は、電信収入五百五十七億円、電話収入三兆六千八百七十六億円、専用収入三千百七億円等であり、昭和五十六年度予算に対し二千四百六十五億円の増加となっております。
 また、支出は総額四兆五百八十八億円で、その主な内訳は、人件費一兆四千七十一億円、物件費六千四百五十九億円、業務委託費一千四百十六億円、利子四千五百二十二億円、減価償却費一兆二千五百八十六億円等であり、昭和五十六年度予算に対し二千三百二十七億円の増加となっております。
 以上の結果、収支差額は一千七十六億円となります。
 建設計画につきましては、今後の電気通信サービスを展望し、加入電話の需給均衡状態を維持するための設備を増強するとともに、引き続き電気通信網の維持、改善に努めることとし、投資規模については財務状況を十分勘案しつつ、投資の経済化、効率化に特段に配意して一兆七千二百億円をもって次の主要工程を計画いたしております。
 まず、一般加入電話の増設につきましては、最近における需要の動向を勘案して百二十万加入を計画いたしております。また、公衆電話につきましては、終日利用可能な公衆電話を中心に七万一千個を計画いたしております。
 基礎工程につきましては、電話局における設備の状況を十分勘案して分局開始を行うなど、合計百五十局の新電話局建設を行うことといたしております。
 なお、電話網の経済化、非電話系サービスの基盤形成を図るため、光ファイバーケーブルの導入、伝送路等のディジタル化を推進することといたしております。
 設備の維持、改良につきましては、旧形電話交換機から電子交換機等への更改、老朽ケーブル類の取りかえなど、既設加入電話のサービス改善及び設備の維持、改善にかかわる工事を実施することといたしております。
 また、データ通信施設につきましては、需要の動向等を考慮して工事費一千三十四億円をもって、データ網サービスの回線を含むデータ通信回線三万七千八百回線及びデータ通信設備二十九システムを計画いたしております。
 研究実用化計画につきましては、事業環境の変化に対応するとともに、将来の高度情報通信システム(INS)の構築に配意しつつ、電気通信サービスに対する高度かつ多様な要請にこたえるため、新技術の開発実用化を一層促進することとし、研究施設費として四百二十五億円を計上いたしました。
 さらに、非常災害時における通信の確保を図る防災計画につきまして大規模地震対策を含め引き続き実施するほか、農山漁村等における電話サービス改善のため、七キロメートルまでの加入区域の拡大について五十七年度ですべて完了するとともに、新たな施策として七キロメートルから外の地域についても、おおむね十世帯以上の集落まで加入区域とすることとして五十七年度より計画いたしており、また、地域集団電話の一般加入電話への変更につきましても五十七年度で完了するよう計画いたしております。
 資金調達につきましては、以上の建設計画に要する資金一兆七千二百億円のほか、国庫への臨時納付金に一千二百億円、債務償還等に五千六百十三億円をそれぞれ必要としますので、調達すべき資金の総額は二兆四千十三億円となります。
 これの調達として内部資金で一兆三千九百三十二億円、加入者債券で二千五百六十五億円、設備料で一千四百十六億円、財政投融資により一千五百億円、特別債、借入金等により四千六百億円を予定いたしております。
 以上をもちまして、日本電信電話公社の昭和五十七年度予算案の内容についての説明を終わらせていただきます。
#7
○委員長(勝又武一君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#8
○福間知之君 初めて当委員会としての予算委員会からの委嘱審査ということでございますので、包括的に幾つかの点について質疑をしたいと思います。
 まず、郵便事業関係でございますが、少しくさかのぼってみまして、五十五年度の郵便の種類別の原価計算の結果を見てみますと、年度途中に料金改定があったために、五十四年度に比較してみますと、小包郵便物についての収支が改善されているものの、依然として第二種、第三種、さらに小包、これが赤字の主要な種目になっておるようであります。このうちで第二種の郵便物、すなわちはがきについては、郵便法の改正によりまして封書との料金格差が大幅に縮小をしたことに伴って、従来封書からはがきへ利用の移行が見られておって赤字が拡大していたところですけれども、最近では第二種郵便物の収支がかなり改善されているのじゃないかと思われます。そこで、料金の改定後の第一種及び第二種郵便物の利用状況、さらには五十六年度の収支の見通しは果たしてどういうことになっているか、御説明を願いたいと思います。
#9
○政府委員(魚津茂晴君) 昭和五十六年度における四月から本年一月までの年賀はがきを含めた総引受郵便物数は百三十億三百万通でございまして、これは前年同期に比べまして五・九%の減少でございます。このうち、第一種は四十七億四千万通でございまして、一・一%の増加でございます。この増加ということは、私ども五十六年度の予算上の物数に比較しますとかなり事情が変わっているわけでございまして、予算上は年間大体二・四%程度落ちるのじゃないかというふうに見ていたわけでございますが、ただいまお話しいたしたとおり逆に一・一%の増加という事情でございます。しかしながら第二種は、これも年賀はがきを含めましてでございますが、六十六億百万通で九・七%の減少でございます。これは私ども予算上の物数といたしましては六・六%程度の減少というふうに見ていたわけでございますが、九・七%の減少、こういう利用状況でございます。
 それから本年度の郵便事業の収支見通してございますが、一千四十五億円の利益が生ずる、こういうふうに見ているところでございます。
#10
○福間知之君 いまのお話は一般的でございますが、傾向として、いま申し上げた五十四年ないし五十五年あるいは本年度、さらにあすからの来年度、趨勢としてどういうふうに見ておいでですか。
#11
○政府委員(魚津茂晴君) 私ども趨勢といたしますと、通常郵便物でございますが、これは五十七年度には回復のきっかけをつかみ得るというふうに見ております。ただ、小包の利用状況でございますが、この点につきましてはまことに厳しい情勢でございまして、このまま私どものサービス内容を放置しておきますと回復のきっかけというのがなかなかつかめないのじゃないかというふうに考えておりまして、現在、具体的にこの事情を改善すべく策を詰めているところでございまして、いずれその内容については先生方に御報告することができる、こういうふうに考えております。
#12
○福間知之君 小包は、いま御指摘のように、当局の資料によりましても、改善はされていますけれども、依然として五十五年度は三百七十億余りの赤、今年度は果たしてどういうことになりますか、余り改善されていないのじゃないか、こういうふうに思うわけでございまして、これは昨年の料金値上げの議論のときにも大きく問題になっておったやに記憶するわけですけれども、郵務局長の指摘されるように、何らかの改善策を講じないと、通常郵便物の方で多少収支改善が見られていても小包に食われちゃったら何にもなりませんので、この点はひとつ御留意を願いたいと思います。
 次に、新聞によりますと、郵政当局は絵入りの年賀はがきの発売計画を持っておられるようでございますが、その発売の趣旨あるいはまた内容、構想について御説明を願いたいと思います。
#13
○政府委員(魚津茂晴君) 最近、賀詞入りの印刷した年賀はがきに対する一般の需要が高まっている状態がございます。この点を考え、また寄附金つきの年賀はがきの販売促進を図るため、寄附金つき・お年玉つき年賀はがきの裏面に年賀にふさわしい絵と賀詞を入れたものを三種類、それぞれ八千万枚ずつ計二億四千万枚を発行したい、そして一枚につきまして寄附金を三円、それから印刷等の経費を二円ちょうだいいたしまして、売価四十五円のはがきを販売する、こういう構想でございます。
 このはがきを発行することによりまして、従来から、デパート等で絵入り年賀をかなり高価で売っている、こういう対策を考えたらどうだというような議論もちょうだいしているわけでございまして、その議論に対しても有効な施策になるのじゃないだろうか、こういうことでございます。
#14
○福間知之君 例年、年賀はがきが早く売れ切れてしまうということから、民間業者が大量に買い入れて少しく加工をして売り出して利益を得ている。これは昨年の委員会でも合法的なのかどうかということまで議論されておりましたけれども、当局としては全く違法であるとも言い切れぬということで少し困っておったわけですね。それがこういうことで新しい発想に立って、賀詞入りあるいは絵入りの年賀はがきということになってきたと思うんですけれども、そのことは私、結構かと思います。つい先日の当委員会で郵務局長の御答弁を聞いていますと、そういう発想の転換をして積極的に売り出していく、こういう御方針でございましたが、それなら、この絵入りはがきはもとより、今日の年賀はがきでも発行数を人為的に余り制限しないで、需要に応じて増刷をするというふうな思い切った方針をとったらどうかと思うんですけれども、いま新たなこういう賀詞入りのはがきを売り出すという前提で考えれば、果たして今日までの年賀はがきの売りさばき枚数がどうなるだろうか、そう直線的に伸びるであろうかどうか、やや不安が残るということではないかと思うんですけれども、基本的には、私いま申したように、いままでの年賀はがきも決して十分じゃなかったという側面があると思います。今度、この新しい賀詞入りを売り出すとなりますと、これは単価が高いですね。そういうことで果たしてどこまで飛びついてくるかな、こういう不安はやっぱりあるわけです。そういう点で、見通しをどういうふうに考えておられますか。
#15
○政府委員(魚津茂晴君) ただいまの先生のお話、私ども、今後、郵便の需要拡大というものを重要な課題として取り組む際に、まさに教訓ということで受けとめさしていただきたいわけでございます。
 そこで、具体的に年賀はがきの発行ということでございますが、実は、昨年の秋に売り出したはがきは、当初は二十六億五千万枚であったわけでございます。そこで、われわれ発行枚数を考える基本的なスタンスといたしまして、少な目に出して需要があれば増刷体制というよりも、需要をはっきりつかみましてその需要に十分こたえ得る枚数を発行するということが基本だということで、従来からその方針で発行させていただいているわけでございますが、昨年は郵便料金の値上げ後の年賀はがきの利用ということについての読みが正確でなかったということで、結果として私ども急速六千万枚を増刷させていただいたわけでございますが、それでもなお十分にこたえ得なかったということでわれわれ反省をしているわけでございます。したがいまして、私ども、この年賀はがきの発行、いま考えております絵入りの年賀はがきを含めてでございますが、十分需要を把握いたしまして、増刷よりも当初発行した枚数で需要にこたえ得るというふうに考えていきたいと思っております。
 ただ、その絵入り年賀の新しい発行という点については、需要は、いろいろの御意見がございまして、必ずしもつかめないわけでございます。そこで、私、いろいろの点、需要の見込み、それから一方では民業の圧迫というような声もあるわけでございますが、そういう点あれこれ考えまして、ことしは、先ほど答えさせていただきましたように、二億四千万枚発行いたしまして来年の貴重な資料ということにさせていただきたいと思っております。
 ただ、増刷というのができないかということでございますが、一般の年賀はがきでございますと、まず需要に十分こたえ得る枚数ということでございますが、必要があれば増刷体制も当然考えてまいりたいというふうに思います。絵入り年賀の関係は、印刷工程が一般の年賀はがきに比べますとかなり時間がかかるわけでございます。したがいまして、ことし二億四千万枚発行して需要がはるかに上回ったといっても、なかなかことしはその増刷体制がむずかしいのじゃないかというふうに見通しを持っているところでございます。
#16
○福間知之君 寄附金つきの年賀はがき、正月らしい絵や文字を印刷した絵入り、これは四十一円のいまの寄附金つきを四十五円にするというわけですね。それで、枚数は七億枚から二億四千万枚に減らす。その場合は、寄附金の額はどういう関係になるんですか。かなり減るのじゃないかという感じがするんですが。
#17
○政府委員(魚津茂晴君) 昨年発行いたしました年賀はがきを例にとって御説明さしていただきますと、寄附金は一円でございます。その一円の寄附金のついたのを七億枚発行したわけでございます。したがいまして、寄附金は七億円。いま私ども来年のお正月に向けた計画では二億四千万枚と先ほど申し上げているわけでございますが、そのはがき一枚について三円ちょうだいするということですでに所定の手続、郵政審議会にもお諮りして答申をいただいているわけでございますが、二億四千万枚掛ける三円ということで七億二千万円、ほぼことしの寄附金の額が確保できる、正確に言いますと二千万円多い、こういうことでございます。
#18
○福間知之君 売価は四十五円、経費は二円ということですか。
#19
○政府委員(魚津茂晴君) はい。
#20
○福間知之君 では、次に、第三種の郵便物につきまして、一昨年の十二月に会計検査院からその取り扱いに関しまして指摘を受けた経緯がございました。指摘を受けた件数は、そのとき百九十八件だったと思いますが、この措置について事後報告を私どもはちょうだいをいたしました。その際、第三種全体について洗い直しをするということでございましたけれども、その後、当局としてはどのように対処されましたですか。
#21
○政府委員(魚津茂晴君) 検査員の方から指摘を受けた百九十八件については、ただいまの先生のお言葉にございましたように報告しているところでございますが、その際に、残りのものも全部洗い直しをしてみますということを申し上げたわけでございます。その残りというのは一万二千五百三十九件ございます。この一万二千五百三十九件を文字どおり全部洗い直しをしたところでございます。
 その結果、発行部数等認可条件を具備してないと認められた三千四百五十三件の刊行物につきまして改善を求めたわけでございます。初めから具備をしていないからすぐに認可の取り消しをするということでなくて、猶予期間を置きまして改善をしていただく、そういう意味で改善を三千四百五十三件について求めたところでございます。そのうちで、結果としまして改善をされて法的な条件を具備するということになったのが二千百五十八件、それから改善を求めたところが廃刊してしまったというのが八十二件、それからまた一定期間を経過しても求めた改善がなされなかったということ、こういう刊行物につきまして認可の取り消しをしたわけでございますが、この件数が一千二百十三件でございます。
 以上が、百九十八件以外の洗い直しの結果でございます。
#22
○福間知之君 これはかなり御苦労な作業だったと思いますし、御努力は子とするところですけれども、あのときの経過に立って、これはやっぱり毎日毎日というわけにはいきませんけれども、年間を通じましてある時期にある手段で、全部やるか抽出してやるかは別でございますが、やはりこれから心がけていただくということが必要じゃないかと、あの当時の経過から見まして考えておりますので、申し上げておきたいと思います。
 それから最近、この三種郵便物で大阪の「泉北コミュティー」という刊行物に対しまして、郵政当局で三種の認可をすることができない、認めることができない、こういう処置をしたところが行政訴訟事件に発展をしているようでございますが、郵政当局としてこの三種郵便物の認可のあり方については神経を使っておられるとは思うんですけれども、この場合の行政訴訟、後々問題になるのじゃないかと思うので、概略お聞きをしておきたいと思うんです。余り長時間でなくていいです。簡単にひとつ。
#23
○政府委員(魚津茂晴君) 先生おっしゃった「泉北コミュティー」という刊行物、この刊行物を第三種郵便物として許可申請を五十四年の二月に求めてきたわけでございます。それに対しまして認可をする近畿郵政局では、有料の発売部数が全体の一%にも満たないということで、つまり私ども認可条件の一つといたしまして、発行部数のうち無料というのは二〇%以下にとどめるということを持っておるわけでございますが、当該刊行物の場合全体の一%にも満たなかった。これはまさに郵便法の第二十二条第三項三号に掲げる「あまねく発売されるもの」という条件を具備しないというふうに判断をしましたところが、そのことにつきまして不認可処分取り消し請求事件ということで五十四年の六月に大阪地方裁判所に、先生おっしゃった行政訴訟ということで提起をしたところでございます。
 その事件は今日どうなっておるか。結論的に申しますと、五十五年の十二月十八日に第一審の判決が出まして、請求棄却ということで郵政局側の主張を判決が認めた。ところが、それに対して控訴というかっこうで大阪高裁でもう一度訴訟が行われたわけでございますが、これにつきましても、五十六年の十月十六日、控訴棄却の判決が出まして、郵政省のとった措置、郵政省の条件に対する解釈というものが支持をされた、こういう経過でございます。
#24
○福間知之君 その種のことがこれからも起こらないとは限りませんので、十分慎重に対応していただきたいと思うんですけれども、局長、「泉北コミュニティー」というのは部数はかなり多かったんですか。
#25
○政府委員(魚津茂晴君) 部数は、条件としては一千部以上ということでございますが、その一千部は条件は満たしていたわけでございまして、正確に何部発行している刊行物であったか、私はちょっと記憶しておりません。
#26
○福間知之君 最近、大きな団地が都市周辺に出来をいたしておりますので、そういう事情にかんがみてこの種のものが出てきたんじゃないか、こういうふうに思われますし、一応当局としては裁判所の判断で正当性が認められたということですから何よりかと思っていますけれども、今後のこともありますので、よく御留意を願いたいと思います。
 次に、郵便貯金の関係でございますが、郵便貯金財政は、五十五年度の大幅な黒字によりまして過去の累積赤字がほぼ解消いたしたと思われます。しかし、最近における郵便貯金の伸び悩み状況などから再び財政に赤字が発生をしているようでございますが、現況、財政の事情はいかがなものでございましょうか。
#27
○政府委員(鴨光一郎君) 郵便貯金特別会計でございますが、先生御指摘のように、過去一時的に、これは預託利率と郵便貯金の利率との利差の縮小ということによる赤字というものが出ておったわけでございますが、その後この利差の改善が図られまして五十四年度からは単年度で黒字という状態、そして御指摘のように昭和五十五年度末には累積の赤字を解消いたしまして六百四十二億円の積立金を保有するに至っております。ただ、最近の郵便貯金の増勢というのが御案内のようにきわめて不振であるということから、昭和五十六年度で申し上げますと、単年度で千百十三億円、先ほどの五十五年度末の累積積立金との関係では五十六年度末累積で四百七十億円の赤字ということになります。それから五十七年度の予算案では、単年度で七百三十一億円の赤字を生じます結果、昭和五十七年度末の累積赤字が千二百一億円になる、こういうふうな見込みに現在ございます。
#28
○福間知之君 民間の金融機関の方では、郵貯のこの赤字の原因というのはいわゆる定額貯金の長期固定金利という特性から構造的なものとして発生しているんだ、こういうふうな指摘がございますが、だとすると、これは第二の国鉄化ということになる危険があるわけでございますけれども、当局はどのように考えられますか。
#29
○政府委員(鴨光一郎君) 御指摘の定額貯金そのものの商品性でございますが、これは必ずしも全面的に民間の商品より有利ということではございませんで、郵便貯金の特性を反映いたしまして比較的長期にお預かりをするということで、長期的なものになりました場合には金利が高くなる、逆に短い期間の場合には民間の方が有利になる、このような形をこれまでとってきているところでございます。必ずしもすべての面にわたって定額貯金が有利ということではございません。
 いま御指摘の経営問題でございますが、郵便貯金事業は、私企業のように利益を出すこと自体を目的にはいたしておりません。長期的に収支相償するということを目指してサービスの提供をしてきているわけでございます。先ほど申し上げましたように、最近の郵貯の増加状況の不振ということが特別会計の収支悪化の一因ではございますが、郵便貯金の金利は民間の預貯金金利に配意をして決めておるわけでございます。一方、この資金の運用面では、資金運用部を通じまして財政投融資資金として使われる、こういう形になっております。その資金運用部に預託をいたします預託利率でございますが、これが他の財政の資金調達手段でございます国債あるいは政府保証債といった長期金利、そういった債券等の金利に比較いたしまして政策的に低く抑えられてきているところでございます。逆に申しますと、私どもはこの低い預託利率で経営に努力をする、その中でほぼ収支相償をこれまで実現してきているということでございまして、多少の赤字、黒字の波があることは過去にもあったところでございます。いずれにいたしましても、長期的には収支を相償させ得るというふうに考えております。
 先ほど申しました低い預託利率で経営をしておりますということは、ある意味ではそれだけ国の財政を助けているということにもなろうかと思います。先ほど申しましたように、この状況というのは一時的なものであるというふうにわれわれ考えているわけでございまして、長期的には収支の相償が図られるというふうに考えております。われわれも経営努力というふうなことにはさらに意を用いますとともに、いま申し上げましたような点について御理解をいただくべく、国民の皆様にも御理解をいただくようにしてまいりたいなというふうに考えているところでございます。
#30
○福間知之君 郵便貯金と銀行預金との関係でここしばらくホットな論議が続いてきました。私は、やはり定額貯金を初めとした郵便貯金の果たしている役割りというものを考えますと、これは非常に重要な意味合いを持っておると思います。したがって、よい商品をやはり国民に提供していくということについては積極的にひとつ考えていただくということが必要だと思います。
 あわせて、いま御説明がありましたように、資金の運用で、資金運用部を通じて財投に回しておるわけでございますが、最近のように預金の利率が下がってきますとその利ざやがある程度効用を果たしますけれども、そうでない時期もございましたので、そういうことを考えますと、できるだけ幅広く資金運用というものを考える。最近の報道でも、国債の窓販を郵便局でやったらどうかということが郵政審議会の部会でもあるいはまた自民党の部会でも話し合われているようでございます。当然、またこれは銀行筋から言うとけしからぬ、こういうことになるのだろうと思うんですけれども、しかし、やはり私は、国民の貴重な財源を運用するということについてもこれは非常に当局として責任のあることでございまして、一定のやはり利幅を確保していかないといい商品を出すにも出せないわけでございますから、その面も私は必要範囲で積極的にやられてはどうかと思います。きょうなどの新聞でも、例の郵貯の自動振替なんかでかなり企業間でも関心が持たれているように報じられておりますけれども、これは結構なことだろうと思うんです。お互いにそういう競争を適正にやって、そして国民サービスを広く深く提供していく、こういうことが必要かと思いますので、来年度も郵便貯金当局は非常に大きなまた課題に向かって御苦労を願わなきゃならぬと思いますが、ひとつ全力を挙げて業務の発展のために努力を願いたい、そういうことを申し添えておきたいと思います。
 次に、簡易保険・郵便年金事業に関係いたしまして、一つ、二つお聞きしたいと思います。
 最近、国民の生活は一段と多様化していることは申すまでもありませんし、交通事故やらあるいはまた災害の多発、あるいはまた高齢化社会の到来等々、保険に対しての期待が一段と強まっていると思います、そこで、簡易保険が国営の保険としてこれからの時代にどういうふうに対応していくお考えなのか、簡易保険は民間生命保険に対しまして国営保険として特色をどのように生かしていくべきなのかということでございます。そのために、新種の保険あるいはまた最高限度額の引き上げなど制度面の改善を必要としているんじゃないかと思いますけれども、来年度以降の所見を承りたいと思います。
#31
○政府委員(小山森也君) 私どもやっております国営の生命保険の特徴は何かということを、まず私ども考えてみなければならないかと思います。
 数々ございますけれども、三、四の例を挙げますと、民間保険には地域的な偏りがあるということがございますけれども、やはり全国津々浦々にあります郵便局を通しまして全国的に同質の生命保険サービスを提供しているということが一つだと思います。それから民業には見られない充実した加入者福祉制度というものが設けられていること。第三には、保険金の支払いに当たりましてのトラブルの解決、これにいわゆる審査制度を設けておりまして、公平な第三者の判断にゆだねて、無用な加入者の方に出費をしないで第三者にその間のトラブルを調整していただく制度があるということ。それから資金運用の面でございますけれども、地方公共団体等への還元融資など公共性を重視した資金運用をやっているということ等が、これが特徴ではないかと思います。
 したがいまして、私どもも簡易保険の制度を改善していくに当たりましては、このような特徴をどのように生かしていくかということが大事なことではないかと思っております。したがいまして、今後、特に先生の御指摘にありましたように、保険種類というようなものにつきましても時代の要請に応じて改善を図っていくこと、それから加入者福祉施設を時代の要請に応じて充実していくこと、それから資金運用制度を充実、改善いたしまして加入者の実質保険料の低減を図るとともに、地方還元の実を上げていくということを具体的に進めていかなければならないと思っておりますが、ただ、さしあたりまして保険種類、これにつきましてはいますでに二十八種類の制度がございまして、この内容につきまして十分御利用いただけるようにまんべんなく利用を進めていく形の推進方策をとっていくことが大事だと思っておりますが、さらに当面、保険金の最高限度額の引き上げ、これはぜひ早期に実現するように努力していきたい、このように思っている次第でございます、
#32
○福間知之君 郵便年金の方に関しましても、これは高齢化社会の中で国民のニーズにこたえるべく先般改めて構築をしたわけでございまして、かなり人気がある、こういうふうに承っております。この魅力の一つというのは、いわゆる受取額が増加していくことにあると思うんです。しかし、それを可能にするためにも、いまほど保険で申されましたように、資金の運用というものが適切でなければこれは破産をしてしまいますので、ぜひその資金運用での一工夫、二工夫が大前提として必要だと思います。その点、先ほど保険の面でもお答えがありましたけれども、具体的な運用策、これについてどう考えておられますか。それから最近のこの郵便年金の加入の状況をお伺いしたいと思います。
#33
○政府委員(小山森也君) 御指摘のとおり、年金の給付の期間というのは非常に長い。したがいまして、その長い期間の社会、経済上の変動に耐えるだけの実質価値の維持というのが、この年金制度が成功するかどうかの分かれ目になってまいります。これはただ単に高い利子だけを求めるということのほかに、一番大事なことは実質価値ということで、多角的に運用の方策をとりましていろいろな経済変動に対して対応力がつくということが一番大事だと思っております。これにつきまして、昨年の国会におきまして積立金運用法を改善していただきましたので、郵便年金の積立金につきましては外国債、金銭信託あるいは銀行預金であるCD等にも運用できるということになったわけでございます。
 そこで、第一には、このような法を改正していただけましたので、この法の運用に当たりまして、いわゆる中における投資比率でございます、債券にどれくらい、あるいは社債にどれくらい、あるいは外国債にはどのような形でいくかというような投資割合を、いろいろそのときどきの利子の変動に対応いたしまして配分を変えていくというようなことが、まず私どもに課せられた非常に大事な運用方法だと思っております。
 それから第二といたしましては、このほかにも、そのときどきに応じましてやはり運用範囲というものを変化あるものにしていくために、新しい制度等の改正、取り入れということから法改正をお願いするというようなことも検討しなきゃいけない時期がそのうち来るのではないかと思っております。さしあたりましては、私ども一番願っておりますのは、余裕金というのがいま資金運用部に全部預託の形になっておりまして、これがまだ発足間もないものですから年度内の資金の比率が非常に大きい。したがいまして、これが非常に全体の資金運用の利回りを引き下げております。したがいまして、この余裕金の運用をぜひとも一般の資金運用、郵政省でできる資金運用の中に繰り入れるような改正をお願いしたい、こう思っている次第でございます。
#34
○福間知之君 局長、資金運用も去年から大蔵当局となかなか話がついていないようですけれども、かなり具体的な相談あるいは要望を出してやっていられるのかどうか。これは大臣、保険と年金問題、これは来年度、一つの郵政当局としての大きな課題になると思うんです、社会的にも。それぞれ利害が必ずしも一致しているという分野ばかりじゃありませんので、そういうふうなある程度の障害もあるわけですから、どういう御決意で政策を前向きに進めていかれるか、御決意を伺いたいと思います。
#35
○国務大臣(箕輪登君) 昨年の十二月にも保険の限度額を上げてくれ、それから運用を拡大してくれという話は、大蔵当局とも、私が大臣折衝の折にも申し上げたことでありますが、残念ながら認められませんでした。特に、御承知のとおり簡易保険の限度額は一千万円でございますから、きょうび一千万円というのはおかしいじゃないか。たまたま今度ニュージャパンの火事があった。あの横井さんでも、余分な話ですけれども、二千万円出そうというわけですね。人の命に変わりないわけですから、一千万円なんというばかな話はないじゃないかということはこれからも強く主張してまいりたいと思いますし、この運用は利率のいいところにやっぱり運用していければいいわけですから、それもあわせて、これからも強力にひとつ財政当局とも話し合っていきたい、こう考えておるところでございます。
#36
○福間知之君 次に、電波監理局長にお伺いをしたいと思います。
 大規模地震の発生が予知された際に、ラジオやテレビのスイッチが切れておりましても、電波をキャッチして自動的にスイッチが入るといういわゆる緊急警報システムにつきまして、昨年八月ごろから二、三カ月実験が行われたようであります。新聞報道によりますと、その実験に際して、静岡の放送が北海道の釧路で聞こえたり、岡山の放送が北海道の士別市でキャッチされたり異常な現象が起こっておる、こういうふうに報じられておりましたが、その結果として実用化が若干おくれるんじゃないか、こういう予想が出ているわけですけれども、実験の結果はいかがでござまいしたか。
#37
○政府委員(田中眞三郎君) 先生おっしゃいましたのは、ラジオでございます。私ども緊急警報システムにつきましては、ラジオ、テレビ、FM、テレビもUHF、VHF、すべてのメディアに共通したシステムを採用するのがよろしいかということで検討をやっておるわけでございますが、特にラジオにつきましては、夜間等かなり遠くまで届くという現象がございますので、いま申しましたように、日本全国の中、周波数を節約する関係で、同じ周波数を北海道と本州の中部とかいうようなところで使っている部分があるわけでございますけれども、周波数が同じ場合に、不要作動と私ども申しておりますけれども、本当は作動してほしくないのですけれども、最近、受信機の感度等が非常によろしゅうございますので、夜間、本来ならばかなり弱い程度に届いてもらわないと困るわけですけれども、空間波の関係で予期したよりも強いというようなことで先生ただいま御指摘になりましたような実例が実験中に出てまいりました。ある程度予想されたわけですけれども、先ほども申しましたように、受信機の感度が非常に上がっておるわけで、必要なものを感じ取るというのはよろしいのですけれども、不要なものまで、この場合は要らないものまで把握して作動してしまう。そういうようなことで、ちょっと時間がかかろうかとと思いますけれども、そんなにはおくれないであろうというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、五十七年度、あしたからの五十七年度ですが、五十七年度でも年度末まで待たないで、年度中にでも答申をしていただきまして実用に持ってまいりたいというふうに考えておる次第でございまして、つい数日前にございました電波技術審議会の方にも、その旨先生方にも要望いたしまして、年内にも結果を出していただけるであろうというふうに考えておる次第でございます。
#38
○福間知之君 技術的にも特に問題はない、こう理解してもいいような御答弁だと思いますが、とにかく限定された地域で比較的弱い電波で流しても、夜中なんかの場合だったらとんでもない地域でたたき起こされる、これじゃたまりませんので、せっかく勉強して一日も早く、この間だって大きな地震が北海道でありましたけれども、いつ何どき起こるかわかりませんので、推進方をお願いしておきたいと思います。
 次に、局長、例の民放のFM放送に関しまして、東京、大阪、名古屋、福岡の四地区は四十四年から四十五年に開局を見ました。さらにまた本年二月、当時から言えば十年ほどたっていますけれども、愛媛の地区が五番目の局として誕生いたしました。さらにはことしの九月には長崎、十月には札幌、あるいは十一月には仙台、広島と相次いで開局されていくわけです。産声を上げていくわけでございますが、チャンネルプランが設定されましてもなかなか開局に至るまでの時間がかかり過ぎているような気がするわけですね。いまでも静岡と金沢等がおくれているように思うのでございますけれども、静岡はちょっと目鼻がついたかとも聞いていますが、この両地区はいかがでございますか。
#39
○政府委員(田中眞三郎君) 時間がかかるということをかねがね御指摘いただいているわけで、私どもも何とか早く、せっかくチャンネルプランといいますか割り当てをしたわけでございますから、早く開始ができるようにと努力しておる次第でございます。
 いま先生のお話にありましたように、久方ぶり、十数年ぶりでまとまった地区が出てまいったわけですけれども、静岡でございますが、ようやく地元の申請者間の話し合いが成立いたしまして、たまたまきょうの電波監理審議会の答申、ただいま諮問いたしておるわけで、多分答申を得て、静岡につきましては予備免許できるだろうというふうに考えております。ただいま電波監理審議会が行われておるわけでございます。
 それから金沢地区でございますが、これにつきましてはなお地元において関係者間の協議が続けられておるわけで、まだ具体的な見通しを得るところまでいっておりません。申請者総数は二十五ということになっておりますけれども、これにつきましても、ただ一つ残ったという形になっておりますので、精力的にできる限り早く予備免許にこぎつけたいというふうに考えておる次第でございます。
#40
○福間知之君 最近は、若年層を中心にFM放送に対しての関心が非常に高まってきております。しかし、いま御説明もあったように、あるいはまた、すでに十年も前からチャンネルプランを割り当てながら、それがようやく最近実現にこぎつけているというふうな事情からしましても、東京や大阪等でもう一局、いわゆる都市圏においてさらに局数をふやすというふうな考え方、さらにまた、反面においてやはり全国にFM局を設置すべきだ、それがベターなんだという考え方、これはあると思うんですね。いまの国会が終わりますと当局としてはかなり大幅にこのチャンネルプランを割り当てる、こういうふうなことも報じられておりますけれども、都市圏におけるさらに追加局の設置、チャンネルプランの割り当てということはどういうふうにお考えですか、それを含めてチャンネルプラン構想をお聞きをしたいと思います。
#41
○政府委員(田中眞三郎君) ただいま先生がおっしゃいましたようなところを、私どものところにおきましていろんな考え方を詰めておるということでございますけれども、いずれにしましても、民放FMをテレビに比べますと、テレビは非常にいまのところ盛んといいますか、繁栄しているといいますか、そういう形かと思いますけれども、そういうところにFMを持っていく手段として何が最も有効か、こういうようなところから考えたいと思うわけでございまして、まず全国的にひとつ早期の普及を図るのが必要だろうというふうに考えるわけですけれども、ある程度普及の見通しを得た段階でよりFMを盛んにするためには、全国全部行き渡らない途中の段階においても東京なりそれに類するような非常にマーケットの広いところにおきましては複数局化を図るということもやはり検討に値すると申しますか、全般的なFMの普及といいますか、盛んにするためにその方がよいというふうな見通しが出ますれば、そこの段階でまた考えたい。いずれにいたしましても、私どものところでいろんな考え方についてそれぞれの検討をしておるわけでございますけれども、まだ郵政省として決まったといいますか、考え方を決めるまでには至っておらないのが現状でございます。
#42
○福間知之君 これはまた放送法のときでもさらにお聞きをしたいと思いますけれども、かねがね私も繰り返し申していますように、FMならFMの電波、これを国民の共有財産として積極的に活用をするという立場に立って考えれば、あえてアメリカのことを申すまでもないんですけれども、アメリカでは四千局を超えるFM局が稼働をしているわけでございます。あるいはまたテレビなんかにしましても、CATVを含めまして百二十七チャンネルすでに開局されている、こういうふうに承知をしております。わが国でも、FM局だけでも全面化しますと、恐らくこれは経済的な効果の面でも年間五千億円を上回るような経済効果というものにつながっていくんじゃないかと業界では見ておるわけでありまして、ひとつ積極的にこの活用方針を早期に打ち出していただきたいものだ、これは要望を申し上げておきたいと思います。
 それから二月の東京新聞によりますと、公営選挙運動を拡大しようという考え方の一つとして、新たに全国の四十七都道府県に一局ずつテレビの政見放送用のUHF局を設置してはどうかという構想が自民党の選挙制度調査会の中で話し合われた、こういうふうに報じられております。さらに三月十二日の朝日新聞によりますと、これを裏づけるように、NHKなど放送事業者と折衝中だとも報じられております。郵政省はこの自民党の選挙制度調査会の御検討の場に参画しておられるものと推察をしておりますけれども、こういう構想につきまして、これは大臣、いわば金のかからない選挙とか、あるいはまた形骸化している立会演説会などやめてしまおうじゃないかとかいうふうな事柄を背景にして浮上している考えだと思うんですけれども、大臣、御見解お持ちでございますか。
#43
○国務大臣(箕輪登君) 全部の都道府県にUHF局を一局ずつ新設し、または各都道府県内をくまなく視聴できるように必要な中継局を設置しようということにつきましては、割り当ての電波の見通しがないと私は聞いております。したがって、その実現はきわめて困難であると私は聞いております。
 自民党の選挙制度調査会に郵政省からだれかが出ていたかどうかについては聞いておりませんので、電波監理局長からお答えをさしていただきたいと思います。
#44
○政府委員(田中眞三郎君) 私も、実はうちの職員がこの場に呼ばれたとは聞いておりませんので、多分出ていなかったというふうに思うわけですけれども、ただいまの大臣のお話につきまして少し補足させていただきますと、政見放送となりますと、人のたくさんおるところは聞こえるけれども、少しまばらなところは聞こえないということでは困るわけでございまして、候補者の方々の御出身なりバックが違うわけで、かなりきめ細かくと申しますか、極端に言えば、ちゃんとどこでも聞こえるということにならぬといかぬわけでございまして、そのための置局、それに要する経費もでございますけれども、電波も大変にたくさん使うことになります。ただいまNHKが、総合だけで申しましても三千五百局ぐらいを全国でつくっておる、なお四十五、六万の世帯は見えないということで、これをカバーするのには全国で二万二千カ所についての地上方式、従来方式でいくならば中継局なりあるいは受信共同設備というものも要るということになっておるわけでございまして、選挙のためにいろんな考え方は出るかと思いますけれども、公平にくまなく届けなければいかぬという選挙放送の特質というものを考えました場合には、公正が期せられないという面でも非常に実際問題としては問題があろうかというふうに考えておる次第でございます。
#45
○福間知之君 時間がありませんので、最後に、私の所感をちょっと含めながらお聞きしたいんですけれども、私は、自民党のその調査会に出られたか出られなかったか、それは問題じゃないのでございますけれども、当然、専門的な立場で相談にあずかっているんじゃないかなという程度でお聞きしたんですけどね。私自身は、テレビ等のメディアを活用するということは、できれば大変いいことだ。技術的に、たとえばいまの大臣のお話じゃありませんけれども、電波の割り当てが余りにも多過ぎてむずかしさがあるとかいうことだとすればこれはまた一考を要しますけれども、私はそうでもないんじゃないかという感じがするわけです、そんなに強い電波でなくてもいいわけですからね。いま東京都や大阪のような大都市圏の場合は、関係のない周辺のやつも入ってきているんですよ。それでいて、そういうところにはNHKの局がないというふうなこともありまして各県に一つずつ小さな局を設置して、選挙のときは選挙に使う、日ごろは東京都だとかあるいはどこかの区の広報、自治体の広報に使うとか、いろんな活用方法を考えればいいんじゃないか、こういうふうな議論もあったようでございますので、もっともだなと、私こういう感じを持ってお聞きをしているわけでございまして、これはいま断定的にそれは無理だという結論を出さなきゃならぬことじゃありませんので、一遍考えていくということで皆さんの方でも御検討をお願いしたいと思います。
 時間が参りましたので、終わります。
#46
○政府委員(田中眞三郎君) もう一度繰り返しますけれども、電波監理局からは先ほどの自民党の選挙制度調査会には出ていないということだそうでございます。
 それからただいま先生おっしゃいましたのは県域局、特にNHKの場合、関東六県だけが県域局が現実にないわけでございます。それ以外の地区には全部あるわけでございますが、そこの関東六県だけでも県域局を設置する、そうして選挙のときに使ったらどうかというようなことだというふうに理解いたしますと、やはり一つの前進といいますか、選挙というものはそれだけの必要があるというふうに考えるわけですけれども、ただ、関東六県の場合、特に難視聴解消等でいま三多摩地区なども問題になっておるわけですけれども、非常にチャンネルが不足しておりまして、三多摩地区に使いますと、それ以外のところというのは非常に割り当ての面でもむずかしいというのが技術的に検討してみたところでございます。もう一局ずつ、つまり神奈川県なり千葉県あるいは埼玉県というところにそれぞれの県域局を置くということについては、実際問題としてもかなりむずかしいという状態ですが、繰り返しますけれども、なお先生のおっしゃったようなところ、あるいは調査会から御相談あれば十分誠意を持って検討はいたしてみたいというふうに考えておる次第でございます。
#47
○大森昭君 それでは、一般会計から順次質問さしていただきますが、わが国の初の実用通信衛星CS2の開発状況などについては現在どのようになっておりますか。
#48
○政府委員(田中眞三郎君) お答え申し上げます。
 わが国初の実用通信衛星CS2の開発状況は現在どうかということでございますけれども、これは御存じのように、実験用の通信衛星CSというものから実験を積み重ねておるわけでございまして、その成果が実りましていよいよ実用化に入ってきたということで、昭和五十四年度以来、実用の通信衛星CS2の開発を進めておるわけでございます。そうして現在のところ順調でございまして、いよいよ来年の二月にはわが国初の実用通信衛星CS2が打ち上げられるということを期待しておるわけでございます。
 なお、CS2は、電電公社あるいは行政機関等が非常災害対策用の通信あるいは離島の通信あるいは臨時に必要とする通信等に利用するということで関係機関で鋭意準備を進めているところで、現在のところ順調に準備が進められておるというふうに理解いたしております、
#49
○大森昭君 順調に進められているのなら結構ですが、それに引き続きまして実用放送衛星BS2が打ち上げられることになっておるようでありますが、この開発状況はどうでしょうか。
#50
○政府委員(田中眞三郎君) ちょうどいま御説明いたしましたCS2の大体一年おくれといいますか、一年後の計画として進められているようなわけでございまして、BS2につきましては五十五年度の宇宙開発計画で決定をいただいたわけで、やはりこれにつきましても準備を進めて開発を進めておるわけでございまして、BS2の六機は五十八年度、実際には昭和五十九年の二月に六機を打ち上げる、また予備機は六十年の八月に打ち上げるという計画で、国民的な要望の強いますNHKのテレビジョンの難視聴解消を一挙に――四十五、六万残っておるわけでございますけれども、五十八年の時点で四十二万ぐらいはどうしてもテレビ電波の届かないところがまだ残るということで、従来の地上方式で進める分には何年かかるかわからない、また経費的にも非常に莫大なものになるというような観点から、難視聴解消に利用するという形で鋭意準備を進めておるという次第でございます。
#51
○大森昭君 そこで、BS2の経費でありますが、きのうもNHKの予算をいろいろ議論していたわけでありますが、大変厳しい環境下にあるということなんでありますが、実はこの開発の経費をNHKが六割負担するわけでしょう。どちらかといいますと、こういう経費の負担の割合というのは、国の方が少し余分に持つということでNHKの六割というのを軽減するという考え方はありませんか。
#52
○政府委員(田中眞三郎君) BS2の経費分担率ということでございますけれども、先ほども申しましたように、実用放送衛星のBS2はまずNHKのテレビジョン二チャンネルの難視聴の実際的解消に使うということでございまして、それと同時に、宇宙開発技術と申しますか、自主技術の開発に資するところがあるということで、国もそれなりの自主技術開発分について負担をしよう、その結果がNHKが六で国が四、こういうようなことになっておるわけでございます。NHKの六割分は現在のNHKの置かれた経営状況その他から過負担ではないかというお話でございますけれども、ただいま申しましたようなことでございまして、宇宙開発に寄与するという面をつかまえて国が四割、NHKに六割は御負担いただくというようなことで進んでおるわけでございます。
#53
○大森昭君 何事も初めにやるということは非常に金もかかりますし、きのうのNHKの予算の中でも大変厳しいという情勢でありますからと思ったんですが、どうも割り振りは決まったので変更できないということのようでありますが、今後のこともあると思うのでありますが、こういう先端技術というような場合には、なるたけ国が多目にめんどうを見てやるということが必要じゃないかと思うのであります。電波行政なんというのは、とりわけそういう先端技術の問題でありますから、そういう意味合いでひとつ今後配慮していただきたいと思うんです。
 そこで、いまいろいろ言われておりますが、この通信衛星あるいは放送衛星の打ち上げに対しましてスペースシャトルを利用するというような考え方はないんですか。
#54
○政府委員(田中眞三郎君) 経費の軽減等からの見地からのお話だと思いますけれども、わが国は、ただいま国産ロケットの開発でNIIロケットを開発して、これによりましてCS2なりBS2を打ち上げよう、それからHIロケット、もう少し大きなものを開発いたしまして第二世代のCS3なりBS3の打ち上げのために準備しよう、こういうことでそれぞれ非常に長期間かかるプロジェクトでございますので、それなりに準備が始められておるわけでございますけれども、その後のCS4といいますか、BS4といいますか、そうした段階においてスペースシャトルを使うという考えは出てこないのか、当然経済的であるならば、ということだと思いますけれども、その辺につきましては、郵政省といたしましては先ほど申しましたロケットを含めての宇宙開発政策との整合性、あるいは関係機関のその時点における通信需要なり放送衛星に対する取り組み方、そういうものとの関連におきまして関係機関と十分調整をとるといいますか、相談をしながら、また宇宙開発政策との整合性というものも十分配意しながら検討を進めてまいりたい、このように考えておる次第でございます。
#55
○大森昭君 いま説明がありましたように、いよいよ実用の通信衛星は五十七年、放送衛星は五十八年打ち上げということなんでありますが、いまもちょっと触れましたけれども、宇宙開発というのは、何はともあれ、とにかく最先端の技術でありますし、とりわけ宇宙開発の先進国であります。アメリカにいたしましてもソビエトにいたしましても、なかなか一〇〇%の成功というのは期待できないという状況だろうと思うんです。したがって、このいまそれぞれ計画されているやつの成功を願うわけでありますが、しかし、仮の話でありますが、不幸にいたしまして打ち上げが失敗したというような場合はどういうような救済措置をするのか、さらにまたどういう観点で新しい計画を立てていこうとしているのか。その辺のところは、成功を期待するので余り考えてないといえばそれでおしまいですが、どういうことなんですか。
#56
○政府委員(田中眞三郎君) 先生ただいま御指摘いただきましたように、新しい技術、特に宇宙開発技術というようなものを開発しようとするとどうしても危険が伴うものでございます。それを恐れていたのでは新しい技術も育たないという面があるわけでございます。そういうことで鋭意、成功を期待し努力するわけでございますけれども、また開発だけのためではございませんで、実用に役立てようと考えておるわけでございます、そういうわけで、通信衛星CS2あるいは放送衛星BS2が万一打ち上げに失敗した場合には当然そのことを考えておかなきゃいかぬということで、その場合に、実際のユーザーは電電公社なりNHKであるので、それでそれを打ち上げるのは宇宙開発事業団ということですけれども、そうした関係機関のみで負担するということは困難であると考えられるわけでして、各ユーザーさんからの御要望もございまして、郵政省といたしましては、五十五年の六月以来、宇宙開発委員会に対しまして国が何らかの救済措置を講ずるように要望してまいったわけでございます。
 その結果、昨年の八月、宇宙開発委員会におきまして、人工衛星技術の開発に資するとともに、実利用に供することを目的とする人工衛星の利用者機関の損害に対し国として適切な救済措置を講ずるという旨の決定が宇宙開発委員会において決定されたところでございます。その結果に基づきまして、CS2につきましては昭和五十七年度予算案、ただいま御審議いただいているものでございますけれども、予算案に打ち上げ保険のための経費が計上されております、また、BS2については一年おくれでございますが、現在の問題といたしまして、関係機関と密接な連絡をとりながら遺漏のないように進めてまいりたい、このように考えておる次第でございます。
#57
○大森昭君 遺漏がないといっても、ユーザーの関係の人というのは端的に言うと弱いんだ。NHKだってそうだよね、六〇%持ちなさいと言われれば、何か言ったって監督官庁にまた勧告もらったりいろいろ言われるから。だから、なるたけうまくということ。局長の言うこともわかるけれども、やはり先ほどから言いますように、とにかく目新しいことをやって危険度も不安度も多いしということになりますと、それからさらに今後は、2が上がれば3もあるわけでしょう。そういうことになってきますと、きょうここでしかとした返事をもらうつもりはありませんが、いずれにしても、こういう問題の取り扱いというのは国がなるたけ経費を多く負担をしてということでやりませんと、こういう宇宙開発なんかについては一層の進展が見られないというふうに考えますので、答弁要りませんが、どうかひとつ、そういう配慮をしていただきたいと思います。
 次に、難視の問題でちょっと二、三お伺いいたしますが、今度の予算で辺地の共同受信施設に対する予算措置というのはどうなっておりますか。それと同時に、またその予算で十分対処できるというふうに考えておりますか。
#58
○政府委員(田中眞三郎君) 辺地共同受信施設に対する予算措置、五十七年度でございますけれども、補助金といたしまして一億六千四百万を計上いたしまして、六千世帯分の難視解消を予定しておるわけでございます。十分かということでございますが、関係の都道府県の計画等から判断いたしまして、ということは、結局、国が三分の一、それから県が三分の一、市町村が三分の一、それから受信者が三万円払うというような考え方でやっておるわけでございます。ちょっと補足いたしますと、仮に一世帯当たり十五万かかるといたしますと、受信者が三万円払いまして、残りの十二万円を国と県と市町村で四万ずつ払う、こういうようなことでございますが、それぞれ関係の都道府県の計画等から判断しまして、一応要求を満たすことができるであろうというふうに予測しておる数値でございます。
#59
○大森昭君 そこで、さっき聞きましたBS2の打ち上げでNHKの関係は難視解消しますけれども、民法の方の難視聴の解消については、そういう段階ではいままでの状態と違って抜本的な施策が必要だと思うんですが、この対策については何か考えておられますか。
#60
○政府委員(田中眞三郎君) 御質問の御趣旨は、五十八年度において放送衛星が打ち上げられた場合、その時点においてNHKの難視は解消されるけれども、五十五年度末において百二十八万の民放の難視がある、NHKは五十五年度末時点では四十六万、こういうことになっておるわけですけれども、五十八年時点の百二十万近くの難視についてどうするかということだと思いますけれども、かねてから難視の解消については郵政省としましてはできる限りの努力を払ってきたということでございまして、民間放送に対しましては、再免許の都度あるいは大臣初め私どもが事業者に接触するたびごとにこの難視解消の必要性というものをアピールし訴えまして努力していただく、そうした努力をやはり続けていく以外にはない、このように考えておる次第でございます。
#61
○大森昭君 努力していないと言うとおかしくなるから、局長は努力していると言うのでありますが、なかなかしかし、そう言われるほど順調に解決していないですね、実態は。そこで、できる範囲の中では努力をしているのだろうと思うんですが、いろいろ補助金を出したり助成をしたりということで、
 いろいろ細かいことがありますが、聞くところによりますと、受信障害解消基金という構想もあるやに聞いておりますが、このようなことは何か新しい角度での構想はあるんですか。
#62
○政府委員(田中眞三郎君) 先生のおっしゃいますのは、多分都市難視の問題かと思います。御存じのように、従来難視と申しましたときに、いわゆる地形的な辺地と申しますか、辺地難視のお話が重点であったわけでございますけれども、ここらの解消につきましていままで鋭意努力を払ってきたということですが、近年非常にふえてまいりましたのが都市受信障害でございます。この場合、都市受信障害というものにつきましては、従来から原因となります建築主の負担によりまして解消を図る原因者責任主義というところで解決を図ってきたわけでございますけれども、近年はそうした形での話し合いだけではとても解決のいかない困難な事例が出てまいったわけでございます。
 というのは、非常に範囲が広くなったということ、それから障害の形態が複雑化して単純にだれが責任であるあるいはこのビルが建ったためにこれだけの世帯に障害を与えたと言い切れないような事例が出てまいったということで、そのような受信障害者に対してどうするかということでございますが、やはり建築主、放送事業者あるいは国、地方自治体あるいは受信者自身、こうした関係者自身の協力により解消を図る以外にないということで、いま先生のおっしゃいました受信障害解消基金という構想もいま申しましたような観点に立って必要になり要求したわけでございますけれども、残念ながら予算計上されるまでには至らなかったわけでございますが、今後ともこうした方面での、基本的に、たとえば仮称でございますけれども解消基金というような構想によって都市受信障害に向かう必要があるであろう、このように考えておる次第でございます。
#63
○大森昭君 そこで、大臣、時間がありませんからいろいろ質問できないんですが、電波監理行政というのは、いき言われたように、宇宙開発、難視聴対策を初めとしていろんなことがあります。とりわけ、先ほど大臣がお読みになりました、この「昭和五十七年度郵政省所管予算案に関する郵政大臣説明資料」の中に、一般会計は、そのようなもの以外に、「電気通信政策の推進、放送行政や国際協力の推進、電波資源の開発と利用秩序の維持など、通信技術の著しい向上と複雑化する行政需要に即応した施策の推進に必要な経費を計上いたしております。」と、こうなっているんですが、ちょっと私ここへ来まして、この三億五千六百万というのは二百四十三億に対してどういうことかと思ったら一・五%の増なんです。加えまして、ベースアップもまた不足なんです。一%しか組んでいないんですけれども、これ引きますと、ほとんど――書いてあることはりっぱなこと書いてあるんですが、一般会計だからという、私は、そういううがった見方というか、ひねくれた見方をするわけじゃないのでありますが、どうもこういうことになってまいりますと、重要な役割りのわりにまさに予算的には大変渋いかっこうになっています。したがって、もっと時間があれば定員だとかその他の経費のことも質問してもいいんですが、これで打ち切りますが、とにかく大臣、ここに書いてありますような電波行政に対しまして、どのように認識をされて、また今後どのような決意で電波行政をやられるか。簡単で結構ですが、一言お願いしたいと思います。
#64
○国務大臣(箕輪登君) 電波は、有限かつ重要な資源でございます。これを国民のために有効に活用することが電波行政の基本であろうかと思います。近年、わが国における電波利用の増大は大変著しいものがございます。また、国民の要請も多様化、高度化しております。これらに適切に対応する行政を推進することは最も肝要であると私も考えております。このためには行政の推進に必要な、おっしゃるような定員だとかあるいは経費を確保していくこと、これは重要なことであると思います。従来からこの面については努力をいたしてきたところでございますが、厳しい現下の情勢もございます。そういう厳しい情勢の中におって今後とも一層の努力を傾けていきたい、こう考えているところでございます。
#65
○大森昭君 大臣の決意で、よろしくお願いしたいと思うのでありますが、どうも私、最近、別に臨調を批判するわけじゃないのでありますが、何もかも一緒の取り扱いをされているような感じがいたしまして、どうもそういう意味合いからいきますと、電波行政などについては、そう画一的に補助金をぶった切るとか、あるいはゼロシーリングだとかいうようなことでやられますとうまくいかないんじゃないかと思いまして、いま大臣のお話承りましたので、今後ともよろしくひとつお願いをしたいと思います。
 次の問題の特別会計でありますが、先ほど福間先輩よりいろいろ問題提起がありましたので、この中で重要施策の一つとして載せられております郵便局舎の関係についてちょっと御質問したいと思うんですが、五十七年度の予算では局舎の建設が千百二億計上されているようでありますが、この経費でどのような局の改善がされるのか、ちょっと初めに概要を説明していただきたいと思います。
#66
○政府委員(魚津茂晴君) 郵便局舎の改善につきましては、従来から省の重要施策として予算の確保と計画の実現に努めてきたところでございますが、なお引き続きその整備、改善を図る必要がございますので、昭和五十七年度の予算案におきましては、普通局の新増築四十五局、約十五万平方メートルになりますが、それから土地買収が二十九局、約九万平方メートルでございます、さらに特定局の新築が七十局、約三万五千平方メートル。それから土地買収七十局、約五万三千平方メートル。歳出額で、建設費総体としましては一千百二億に相なるわけでございますが、郵便局舎に限定して申し上げますと約七百七十億、こういうことになっているわけでございます。
#67
○大森昭君 重要施策というふうに掲げられているわりに、端的に申し上げまして余り従来のペースと変わりありませんね、
 そこで、実は、いま予算委員会でも何でもそうなんですが、非常に日本経済が不況で内需の拡大を図らなきゃいけないということがいろいろ言われているわけですね、予算が成立すれば公共経費を前倒しにするとか。そうなってきますと、私も、常々政府と予算委員会の場ではそういう議論というのは闘わせているわけだけれども、私どもも中小企業の皆さん方と話をしていても、こんなに不景気な状態はないんですね。郵政職員とか電電公社の職員というのは、正直言って、仲裁がどうなるかとかいろいろそういう関心ありますが、まさに大変なんですね。そういうことになってきている状態の中で、郵政事業の予算の中でこの景気の悪い状態に何とか貢献する道はないかといろいろ考えたんです、ろくな頭じゃないんですが。
 そこで、河本経済企画庁長官なんか、よく住宅の話なんかしています。そうすると、郵政省も、この際、これは昔の話であれですが、松田郵政大臣のときに、三十年にこれは附帯決議がありまして、三十年だから二十何年前の話しされたって困るというかもわからぬけれども、大体簡保の資金を三%郵便局舎の改善に充てたらいいじゃないかという附帯決議もあるわけですね。いまちょっと調べますと、運用総額というのは三兆あるのかどうか、保険局長きょう来ておりますが、三兆の三%というと九百億ですね。いま借りているのは五百十四億ですか。もちろん借りた金は返さなくちゃいけないから、そうむやみに借りられないというお話がすぐ出てくるのだろと思うんですが、こういう景気の悪いときに少し簡保資金を、枠があるわけでありますが、重点施策項目ということになれば余り単年度の会計にとらわれずに、少し金を借りて局舎を建てて景気回復の一助にしたらどうかという、そういう発想はだめですか、郵務局長。
#68
○政府委員(奥山雄材君) お答え申し上げます。
 ただいま先生が御指摘になりましたように、昭和三十年、第二十二回の国会におきまして附帯決議が付せられまして、当時、簡保資金の運用額の三%程度郵便局舎等の建設資金に充てるという御決議があり、またそれを受けまして、当時の松田郵政大臣も実行する旨の答弁をされております。
 その後の状況でございますが、昭和四十七年までは附帯決議の線に沿いまして三%以上の水準を維持してまいりましたけれども、四十八年に至りまして、御承知のようなオイルショックに逢着いたしまして、すべての景気刺激策を抑制するということから、その一環といたしまして、郵便局舎等の改善施策に関する建設勘定を圧縮されております。御承知のとおり、その後、低成長下における財政の見直しということが非常にやかましく言われてまいりましたことと、さらに五十七年度におきましては、閣議了解並びに閣議決定におきまして、臨調の第一次答申を極力尊重するということが政府の方針として決定されております。その中で、公共事業関連経費については前年度以下に抑制するというような一項目がございます。しかしながら、先ほど先生が私どもに大変ありがたい御支援のお言葉をいただいたわけでございますが、そのような昭和三十年の趣旨をも踏まえまして、予算の重点施策として、建設勘定すべて厳しい中で郵便局舎関係の経費については特に配慮して確保するように努力をしたということでございますし、また今後におきましても、先生御指摘の趣旨を踏まえて予算要求に当たってまいりたい、かように考えております。
#69
○大森昭君 決まった予算を審議しているわけですから、そういう答弁ばかりでこれは話が進むのだろうと思うんですが、ただ私、端的に申し上げまして、毎回同じ重点項目並べ立てて、それで実際に少し進んでいるのならいいんですけれども、実際に普通局だって四十五局でしょう。従来から比べて多くなったとか、特定局は前は二百ぐらいあった時代もあったんですよね。七十でしょう、実際の話。私は、簡保の資金がないというのかどうなのかというのを前段で聞かなくちゃいけなかったんですけれども、恐らく郵政省が借りるということになれば金はあるんでしょう。これは保険局長、どうですか。
#70
○政府委員(小山森也君) 先生御指摘のように、特別会計の方で必要であるということになりますと、資金上は十分の余裕はございます。
#71
○大森昭君 ですから、郵政省でも国の行政にかかわるわけですよね、実際の話。そうでしょう。別に予算委員会じゃないから日本経済をここで論じようという気はないけどね、私は。だけど、これだけ冷え込んだ中で住宅をよりなんといったときに、わが郵政事業の中で局舎を幾つでもふやして建てていけば、やっぱりそれだけ世の中に貢献するという発想ぐらい持ってやってもらわないと、何か郵政事業だけらち外にあるみたいじゃちょっと楽しくないものですから。さみしいと言った方がいいんですか。そういう意味で、実は別に、局舎の進展状況がどうのこうのといっても、努力されてよくなっている部面もたくさんありますので、別に悪口を言うわけじゃないんですが、どうかひとつ、景気も来年もなかなか回復しませんよ、正直言って。少しは郵政事業も、局舎だとか、傷んだ宿舎だとか、そういうのを直して、経済閣僚に貢献をするということで郵政大臣がんばってください。その程度でやめておきます。
 次に、今度、電電公社の問題にちょっと入りますが、この前もちょっと質問があったわけでありますが、大臣のお話と少し総裁のお話と違うように聞こえるのであります。いずれにいたしましても、総裁は現在の公社の財政基盤について、いわゆる民間が運営しているといいますか、あるいは民間型で見ればということなんですか、そういうことで眺むれば電電公社は破産状態であるということを言われているのでありますが、しかし、私どもは前回の国会で反対したわけでありますが、残念ながら力不足で、公社財政は健全である、しかも余剰金があるということで納付金を納めるということになっちゃったわけであります。そうなってきますと、総裁が言われる破産状態である公社に対して納付金を納めろなんということになったということになりますと、きょうおられる、どなたとは言いませんが、賛成された方は少し反省してもらわなきゃいかぬと思うのでありますが、一体この公社財政というのが破産状態と言われる趣旨合いについて、ちょっと総裁から所見をお伺いしたいんですが。
#72
○説明員(真藤恒君) 破産状態とは申し上げていませんが、破産の状態に向かいつつある傾向を持っておるということを申したわけでございます。
 理由は、最近の値上げの後を見ておりますと、いろいろ問題がございましても、大ざっぱに傾向を見ますと、収入の伸びは毎年約一%ずつ低下しております。現在までの支出の伸びは平均いたしまして六%前後で伸びております。したがいまして、約三%のマイナスギャップがあるわけでございまして、これは約千億から千二百億に相当するわけでございますが、幸い、値上げの影響で、当面、大きく出た黒字がだんだん減りながら黒字の状態を続けておるという状態でございます。一方、債務の残でございますが、債務の残はだんだんふえる傾向に依然としてございます。この債務の残、いま何もかも入れまして五兆六千億ぐらいありますが、現在の状態ではこれが減っていくめどはございません。少なくともこの債務の残をふやさずに収支の伸びのギャップを平行線まで持っていくにはどうするかというのが私どもの当事者としての責任だということでいま努力しているわけでございますが、おかげで五十六年度は多少支出の伸びを抑えることができましたが、五十七年度もさらに強力にこの支出の伸びを抑えることに持っていきたいというふうに考えておりますが、やはり一番こたえますのは、この債務の残からくる元本の返済費及び金利の負担ということでございますので、この辺を何とか長期的に考えておきませんと、いずれは悪い状態が来るというふうにいまのところ予想されます。それを申し上げている次第でございます。
#73
○大森昭君 総裁じゃなくて、事務当局で結構ですが、これを読みますと、「前年度に対し、二千四百六十五億円の増加となっており、」ということで、何か、いまのお話ですと一%収入が減っているというお話でありますが、その関係は。
#74
○説明員(岩下健君) お答えいたします。
 ただいま先生御指摘の収入の伸びの計数でございますけれども、五十六年度予算に対しまして五十七年度予算案が御指摘の二千四百数十億増加ということでございます。それで、収入の伸びの現実の状況を見ました場合に、ただいま総裁申し上げましたように、昭和五十年代に入りましてから加入電話の増設のテンポが大分低下をしてまいりまして、これは需給が均衡したという状況によるわけでございますが、公社収入の大宗、九割をこの電話収入が受け持っておる、したがってこの電話の伸びの鈍化がそのまま収入全体の鈍化になるということから、五十二年度は料金改定の影響がございますので、それはあれといたしまして、五十三年度は対前年度六・三%、五十四年度が同じく五・六%、五十五年度が四・五%というふうに実績面で見まして少しずつ伸びが低下してまいりまして、五十六年度でございますが、五十六年度の予算と五十七年度の予算とを対比いたしますと、ただいま先生おっしゃったような数字の増加がございまして、率で六・三%に相当いたしますが、五十六年度の実行見通しを考えました場合に、まだ決算は出ておりませんけれども、いまの時点での推計によりますと、五十五年度の実績に対しまして三%強程度の伸びにとどまるのではないだろうか、こういう状況でございます。
#75
○大森昭君 そうすると、破産状態ではないんだ、破産状態に向かいつつあるということのようでありますが、そうすると、先ほどもちょっと質問しましたけれども、納付金というのは引き続いていますね。来年も再来年も引き続いているでしょう。そういう状態なら、あのときは国会で決めたけれども、もう来年はやめちゃおうということは考えないんですか。
#76
○説明員(岩下健君) 先生御質問のいわゆる臨時国庫納付金、これにつきましては、一昨年の十二月、前に当委員会でも御説明しましたような経緯で政府案として決定を見たものでございまして、趣旨は、政府の財政再建という大きな命題に対して公社なりの協力を求められるという事態になりまして、郵政、大蔵両省の合意のもとにあの政府案が決まったわけでございます。公社としては、公社自身の抱えている幾つかの問題がございます。たとえば料金の遠近格差の是正でございますとか、あるいはサービスの一層の拡大とかいった、こういった課題を抱えながら、しかしながら、なお政府関係機関といたしまして国の財政再建という大きな命題に対する協力を求められてこれに協力をした、要するに協力金の拠出部分と申しましょうか、そういった趣旨で拠出をしているわけでございます。五十六年度、これはちょうど本日でございますけれども、一千二百億円支払いをいたしましたけれども、五十七年度におきましてもすでに法律がそのような義務づけを公社に課しておりますので、臨時かつ特例な措置でございますけれども、五十七年度の予算案に千二百億円支払うべく計上しておるわけでございます。
#77
○大森昭君 親切に御答弁いただいてありがたいわけですけれども、それはわかっているんですよ。問題は、電電公社の総裁が公社を預かっていて、この公社自身が破産状況に進みつつあると言っているわけでしょう。それを、あなたがそう言われたことというのは僕ら知っていて、あの法案の審議何時間もかけてここでやったわけですから、しかし破産状態に進みつつあると最高の責任者の方が言われておって、それで国会で決められたからそういうことをやると国鉄――国鉄の悪口言うわけじゃないけれども、それは大変なことになりますよ、そんなことをやっていたら。だから、きょうはこれ以上のことは言いませんが、やはりそういう危機の状態なら危機の状態のように、一度決まったもの、グリーンカードだって何かいろいろ動きがあるようですが、いい悪いは別にして。心配しているから私は言っているんですよ、ひやかしているわけじゃなくて。答弁要らないですよ。その問題は打ち切ります。
 そこで、今度、経営形態の話で、きのうこれをいただいたんですけれども、いつ決めたのかわかりませんが、「電電公社の経営のあり方について」ということで。読んでいないんですけれども、ちょっと一ページだけ見たんですが、「電電公社の経営の効率化については、電電公社が、まず具体的合理化計画を策定し、その早急な実現を図るべきであると考えている。」という文章になっていますが、この間、大臣から考え方をお聞きしましたから、大臣のお考えじゃなくて、これをつくられたのは守住さんのところですか。これはどういうことなんですか。
#78
○政府委員(守住有信君) 臨時行政調査会で電電の経営形態問題をみずから見直すということがございまして昨年からヒヤリングがあっておりましたけれども、ごく最近、電電公社は二月でございますが、電電公社からの勉強の資料というのについてヒヤリングがございました。その後、郵政省からもということで、三月の五日でございますか、ヒヤリングがあったとき提出した資料がいまお手元にあるものでございまして、私どもが郵政省として作成をして、それに基づきまして臨調の第四部会の先生方に――最初のところが私どもの考えの結論でございますけれども、その後のところで、いろんな高度の公共性とか独占性とかいうふうな問題等々についての重要な問題点、臨調として主体的に御検討になるわけでございますけれども、その検討の際に留意していただきたい幾つかの諸点ということで御説明を申し上げたものでございます。
#79
○大森昭君 そうすると、この文書は臨調の第四部会に出したということですね。そうしますと、公社は公社でまた別なものを出しているんでしょう、臨調べ。郵政省は郵政省でこれを出しているわけですね、いま置かれている状態というのは。そうすると、別に監督官庁だからどうということで言うわけじゃないんですけれども、公社は自主性があって、郵政省が何を考えたって、公社は公位でいろんなことを独自に考えて臨調に物を言うこともいいのでありますが、どうもちょっと不自然なのは、公社の自主性と独立性を侵すわけじゃありませんが、ある程度公社郵郵政省とのヒヤリングといいますか、ヒヤリングと言っちゃちょっと失礼だな、重要なことを決定するわけだから。美は、これは経営形態というのは大変な問題です炉らね、本当の話。百年の歴史を持っているやつを――百年でもないか、分轄以来は。昭和二十六千ですから、分轄したのは。両者の関係はどうなっているんですか。
#80
○政府委員(守住有信君) 電電公社は経営の当事者というお立場での、これは出したのは二月でございますが、経営の当事者からの勉強の成果、こういうことでございまして、私どもはやはり行政〃立場といたしまして、今後の国家的、社会的、国民的、特に利用者の立場というふうなものも踏まえて、そういう行政の立場からのいろいろ臨調として御検討していただきたい重要な視点ということについて御説明を申し上げた、こういうことでございます。
#81
○大森昭君 だから、経営的な立場で公社が意見を言うことについて私は否定をしていないんですよ。それもあり得ていいでしょうと言っているわけです。しかし、行政的な立場でということで、また一方違ったようなことを言いますが、じゃ、ちょっと守住さんにお伺いいたしますが、いま電電公社の経営形態をめぐって、経営責任と行政的な立場というのはどこがどう違うんですか、ちょっと説明してください。僕は頭が悪いからわからぬな。
#82
○政府委員(守住有信君) 経営内部の問題につきましては、第一義的には電電公社ということに相なってまいります。ただ、それが行政上の問題というか、そういう視点になりますと、私どもあるいは内閣全体と申しますか、任命権も内閣にあるわけでございますし、そういう側面が出てくる、このように理解をしておる次第でございます。
#83
○大森昭君 質問の予告していなかったから、余りこれ以上やると少し踏み込んでしまうと悪いんですが、どうもちょっと理解できません、いまの話では。経営形態をどうするかという問題について、行政的な立場と経営の責任の主体の立場といっても、たとえば給与をどうやって支払うとか、何とかかんとかというその問題じゃないんですよ、これは。経営形態ですからね。行政的な立場で見た場合にかくかくしかじかだということになれば、意見一致しなくても私はいいと言うんです、一致することが一番望ましいんですが。しかし、それは当事者同士で、行政的な立場で見たら経営形態にはこういう見解だと、いやいや、そういうことじゃ、行政的な立場なんてお役所的に見られたのじゃ困る、わが方はとにかく営業をしているのをもう少し柔軟的にやるんだからと。もっと言うと、さっき僕が冒頭に質問したのは、民間ペースというのは、単に私はこれつけ焼き場で言っているのじゃないんですよ。真藤総裁の発想は私はまだよく聞いておりませんが、少なくとも民間ペースでやっていく場合もあり得ると。それだけじゃないですね、三つ出ているというんだから。だから、そうなってくると、そこに当然、両者でもって議論があっていいんじゃないですか。もちろん、これは議論が一致しなきゃそれでもいいんですけれども。
 そうしませんと、正直言いまして、経営形態とうなるかということは、そこに働く労働者というのは大変な影響を持つんですよ。そうでしょう。どうも新聞紙上だとかいろいろ見ていると、行政的にというのは、郵政省が考えているのはどうも違うようなことらしいうちの総裁はどうもこういうことを考えているらしいというのでは、仕事をしていてもこれは落ちつかないですわ、正直言って。ですから、国会の場ではそういう使い分けをされるしかしようがないんでしょう。臨調の結論でもって、鈴木総理はそれに政治生命をかけているという総理なんですからね。しかし私は、少なくとも臨調にこういう問題を議論してもらうことは迷惑とは言いませんが、やはり主体的な問題を持ちながら対応していただきませんと、私が臨調の委員なんかになりっこないけれども、仮に臨調の委員になったとしたら、公社はこういうことを考えている、郵政省はこういうことを考えているということなんでしょう。違うんですか。私の言っていることは少し行き過ぎですか。
#84
○政府委員(守住有信君) 公社がそのペーパーを出されます前に、私ども、実務的には公社の実務当局の方といろいろ議論のすり合わせといいますか、そういうものはやったわけでございますが、あの一、二、三、四と公社のペーパーにございます四のところで、三案が併記してあるわけでございまして、これをどちらというふうに詰めたのではない、われわれの勉強の成果を並列して並べて、あとは臨調の御審議、御判断にゆだねると申しますか、そういう趣旨のお話があったわけでございます。
 それから特に、その前の三のところで、なぜ経営形態まで変更しなければならないかというところが三のところで、四点だけ触れておられますけれども、それにつきましては、私どもから見ていましても、あるいは広く国民の立場から見ても、なぜ経営形態まで変えなきゃならないかということにつきましての納得がなかなかこれはむずかしいのじゃないかということはいろいろ御指摘をしたわけでございますが、一応、公社の当局としてのまだ勉強中のものである、その一応の途中段階での勉強の資料である、こういうことで、私どももそれを完全に、何と申しますか、あるいは全部一致させるというわけにもまいりませんし、それぞれのお立場、勉強の成果であるわけですから、そういうもので公社御自身としてはお出しになって御説明をされた、こういうことでございます。
#85
○大森昭君 それじゃ、いろいろ事前には相談はしているわけだ、意見が違ったかどうかは別にして。いずれにしても、私は別に公社がいいとか悪いとか言っているわけじゃないんですが、とにもかくにも大変大きなこれは問題ですよ。そこに働く労働者だけじゃなくて、国民全体は電話料金が高くなったって大変なことなんですからね。そういう意味合いからもそうですし、それから果たして技術の開発が、仮の話、民間に行ったらいままでのように技術の革新が、いわゆる先行投資なんかというのはなかなかむずかしいのじゃないか。いや、そうじゃない、そういう民間会社だって、優秀な会社というのは国よりかももっと優秀な技術を開発していると言われるかもわかりませんが、素人だからよくわかりませんが、いろいろな問題が絡むと思いますので、どうかひとつ、きょうはこれで質問は終わりにしますけれども、慎重の上にもより慎重に経営形態の問題を取り扱っていただきたい。
 そして、実は、私ども臨調の動きというのはよくわからないんですよ、正直言って。皆さん方は、いろいろ意見を出したり、作業の進め方というのはわかっているんでしょう。また自民党の先生方もよくおわかりなのだろうと思うんですが、私どもは全然わからないんですね。ですから、その動きなどについても、私の方にもかかわり合いのあるやつはお知らせをひとつお願いをいたしまして、質問を終わります。
 どうもありがとうございました。
#86
○委員長(勝又武一君) 本件に対する本日の審査はこの程度にとどめます。
 次回は明四月一日午前十時に開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後三時五十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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