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1981/03/30 第96回国会 参議院 参議院会議録情報 第096回国会 商工委員会 第6号
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1981/03/30 第96回国会 参議院

参議院会議録情報 第096回国会 商工委員会 第6号

#1
第096回国会 商工委員会 第6号
昭和五十七年三月三十日(火曜日)
   午前十時四十五分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月二十九日
    辞任         補欠選任
     福岡日出麿君     江島  淳君
     上田  稔君     内藤  健君
     金丸 三郎君     世耕 政隆君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         降矢 敬雄君
    理 事
                岩本 政光君
                野呂田芳成君
                村田 秀三君
                市川 正一君
    委 員
                江島  淳君
                大木  浩君
                川原新次郎君
                斎藤栄三郎君
                内藤  健君
                松尾 官平君
                阿具根 登君
                対馬 孝且君
                田代富士男君
                馬場  富君
                井上  計君
                森田 重郎君
   国務大臣
       通商産業大臣   安倍晋太郎君
       労 働 大 臣  初村滝一郎君
   政府委員
       通商産業政務次
       官        真鍋 賢二君
       通商産業大臣官
       房審議官     斎藤 成雄君
       通商産業省立地
       公害局長     神谷 和男君
       通商産業省機械
       情報産業局長   豊島  格君
       資源エネルギー
       庁石炭部長    福川 伸次君
       労働省労働基準
       局長       石井 甲二君
       労働省職業安定
       局失業対策部長  加藤  孝君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        町田 正利君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
○炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○機械類信用保険法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(降矢敬雄君) ただいまから商工委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告をいたします。
 昨二十九日、上田稔君、金丸三郎君及び福岡日出麿君が委員を辞任され、その補欠として内藤健君、世耕政隆君及び江島淳君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(降矢敬雄君) 石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案並びに炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案を便宜一括して議題といたします。
 これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○対馬孝且君 二十三日、石炭鉱業合理化臨時措置法に関する課題を中心に質疑をいたしました。きょう、炭鉱離職者臨時措置法に関しまして、特に労働省を中心にしまして、二、三、考え方をお伺いしたい、こう思います。
 まず最初に、第七次答申の柱の中に、労働力確保ということが答申されておりまして、これは当委員会におきましても、昨年の五月七日、産炭地域振興臨時措置法の一部を改正する法律案について、私も質疑を行っていますが、労働省として、この答申を踏まえて、どのようにこの労働力確保対策を進めていくのか、このことをまず第一点、労働大臣にお伺いしたいと思います。
#5
○国務大臣(初村滝一郎君) 石鉱害の第七次答中でも指摘されておりますように、国内炭の安定的生産を維持するためには、どうしても労働力の確保を図ることが重要な課題であることは申すまでもありません。
 したがって、そのためにはどうすればいいか、まず私は企業そのものが経営基盤の安定を図らなければいけない、これが第一です。それから、適正な労働条件の確保が必要である。さらに、作業環境の改善及び保安の確保が必要であろう。そして、鉱山保安センター等における教育機能の充実を図らなければいけない。さらには、生活環境の整備等を図って、わが国の石炭鉱業そのものを労働者にとって将来展望があって働く生きがいのある産業とすることが一番大事ではなかろうか、まずこういうふうに考えております。
 そこで、労働省といたしましては、答申の趣旨を踏まえて、今後とも炭鉱離職者が再就職するに際して、できるだけ前職経験を生かして炭鉱へ就職するよう勧奨するほかに、雇用促進事業団を通じて雇用促進住宅の設置あるいはまた融資制度の活用による住宅、福祉施設の建設等産炭地域の生活環境の整備充実に努めて労働力確保に貢献しなければならない、かように考えております。
#6
○対馬孝且君 いま大臣から二、三お答えがございました。私は、何といってもいま大臣が強調された中で、石炭産業をどうしたら魅力ある産業にしていくか、ここに基本を据えなければ結局労働者離れになる。現に北炭夕張新鉱の再建がどうなるかということは重大な関心がありますけれども、ともあれ魅力ある産業とは一体何だということは、やっぱり中長期にわたって石炭産業が、現有炭鉱は維持していく、さらに新鉱開発、プラス周辺開発をして二千方トン体制は維持していく、この基本に立ってこの労働力確保ということが、それが私はやっぱり魅力だと思うのです。そのことが不安であるから、いまの夕張新炭鉱の教訓にもあるように、ここらあたりが将来どうなるのか、この不安がつきまとう限り私は労働者の定着はない、こう思いますので、これを踏まえてひとつ労働省側と、もちろんこれは通産大臣基本の問題でございますが、二十三日再建をするという再確認をいたしておりますから、その方向でまた労働大臣としてもひとつ全力を挙げてもらいたいということを特に申し上げておきます。
 第二点として、石炭産業の技能労働者の労働力確保の一環として、昨年の産炭地振興法の一部改正の際に特定振興財源というのが十一億つきました。このときも私申し上げたんですが、いま北海道全体を眺めても、もう石炭労働者の保安技術者になろうという意欲の人がおっても、全くその受け皿になる学校がない、これが実態なんです、大臣。それは昨年の産炭地振興法の一部改正で特定調整財源として十一億ついたと、これは石炭部長に後からもお伺いしますが、加えてことしは、五十七年度十二億五千万円予算が計上されました。こういうものをひとつ使って、私、やっぱり空知なら空知の一画に鉱業学校をつくる、いわゆる高等学校レベルの鉱業学校をつくって、そこで技能養成をして、北海道全体の炭鉱労働者の技能養成学校というものを確保していくことがいいことではないか、そういうことを申し上げて、労働力確保につなげていく、同時にこの技術の養成確保にしていく、こういうことを考えているわけでありますが、これらのケースを踏まえながら、労働省としてどういうこれからの対応をしていくのか、これをひとつ第二点目に大臣にお伺いいたします。
#7
○国務大臣(初村滝一郎君) 炭鉱に対する高等学校をつくったらどうかということでございますけれども、何といっても公共職業訓練を実施するには長期的に相当数の入校生が確保されなければならない、これが必要ではなかろうかと思います。したがって、現状では多くの入校生を望むということはきわめて困難であるようであります。また、訓練として坑内における実習を伴わなければ的確な技能の付与は困難であるという立場に立って、公共職業訓練にはなじみにくい、むしろ企業内の養成訓練等が実質的には必要ではなかろうか、かように考えます。
 そこで、私ども労働省としては、五十七年度から生涯職業訓練奨励給付金制度という新しい制度をつくりまして、それで会社の内外で教育訓練を実施させ、あるいは受講させる場合に運営費さらには派遣援助費及び賃金について補助を行うこととしておりますので、この活用を願えるものと、かように考えております。
#8
○対馬孝且君 いま、生涯職業訓練奨励給付金制度、これを設ける。これも新しい発想だと思います。これはいままでにない労働省の発想が出たと思います。確かに一つの技能訓練養成、労働力確保に私もつながっていくと思います。具体的にどの程度の、一人当たりあるいは事業単位でどの程度の給付金が出るのか、その点若干事務レベルでひとつお伺いしたいと存じます。
 それからもう一つ、大臣、これはもちろん先ほども申しました産炭地特定振興財源にもかかわることですが、やっぱり北海道全体として空知の一画に技能鉱業学校をつくるべきだという運動が実は立ち上がっています。これはもちろん産炭地振興協議会ということもありまして、各産炭地の市長さんがよりより実はいま話し合いを続けられています。場所がどこかは別にしましても、やっぱりここらあたり、いま労働大臣がお答え願ったことと、あわせてひとつそういう方向に要請あるいは道議会の要請行動も私は近々あると思います。この場合むしろこれは労働省でございませんけれども、通産省として、そういう場合の受け皿といいますか、この姿勢についてあわせてひとつお伺いしておきたい、この二点でございます。
#9
○政府委員(加藤孝君) いま大臣から申し上げました生涯職業訓練奨励給付金の内容でございますが、事業内で集合訓練を実施いたしました場合の運営費につきまして、大企業で四分の一、それから下請など中小企業でやります場合はその運営費の三分の一を補助する、こういうものでございます。また、訓練受講中の賃金につきまして、やはり大企業につきまして四分の一の補助、それからまた中小企業につきましては三分の一の補助をする、こういうような内容のものでございます。
#10
○政府委員(福川伸次君) お尋ねの産炭地域の特別調整額の配分に絡みまして、そういった鉱業高等学校、その他技術者、技能者養成のあり方にどのような方策を考えているか、こういうことでございますが、私どもとしてもこの産炭地域の広域的な発展計画ということを目指しておるわけでございまして、それぞれその地域によりましてそれぞれの地域の特性を生かしてやっていこうという趣旨で、そしていま公共事業に関しましては補助金がかなりの部分について交付されておりますが、それでさらにまた産炭地域におきましては特定の公共事業に関しましてかさ上げ措置が講ぜられておりますけれども、むしろそのかさ上げになっていない業種でそういった地域の広域発展計画に役立つようなものを、これを取り上げていこう、こういうことで考えておるわけでございます。もちろんその中には、教育、文化、福祉の向上に資する事業で、いわゆるいままでの国庫補助かさ上げの対象になっていないものを考えてまいるわけでございますので、そのようなものはもちろん私どもとして検討の対象になり得ると思いますが、いま、御承知のように、夕張工業高校というのがございまして、あそこにつきまして学生あるいは卒業生の動向等々を見て、あそこに果たしてそういう高校をつくる必要があるのかどうかという点につきましてはいろいろ地元で検討が進められておるやに聞いております。私どもも鉱山保安センターあるいは保安技術講習所といったようなものを使いながらこの技術職員の養成に努力をしてまいっておるわけでございますが、そういった高等学校等々をつくっていく、こういう基盤が整いまして、そしてさらにそういった地元の御意向もかたまってまいりまして、学校としてやっていけるというコンセンサスができてまいりました暁には、私どもとしても文部省、労働省、その他関係方面と十分御相談をしてまいりたいというふうに考えております。
#11
○対馬孝且君 いま加藤失対部長から、大企業四分の一、中小企業三分の一というふうにありました。賃金補助もあるということですから、これがスタートですから、年次的にひとつやっぱり率をアップしていくように特に要請しておきたいと思います。いままでにない制度を労働省が提示をしたということは、これは私も高く評価したいと思います。しかし、将来の率の引き上げに、大臣、一層の努力をしてもらいたい、これをひとつ申し上げておきます。
 それから、石炭部長からありました点は、もう御案内のように、全国平均の炭鉱労働者の年齢というのは四十二・八歳です。この前も申し上げました。夕張新鉱に至っては四十七・八歳です。もう五十歳ですよね。こうなると、労働力を確保しようといっても言葉で言ったって、現実の問題、後継者が出てこないという問題ですから、その意味で、私が言った技能労働というのは、もちろん夕張のあることは百も承知、しかしあれでは魅力がないということにやっぱり問題があるのであって、そういう観点でいま立ち上がっているわけですから、まああなたもそういう状況が出てきたら、十分ひとつ検討、対処したいということですから、近く、いずれそういう声が産炭地市長会の議題になっておりますから、これを受けてぜひ検討してもらいたい、前向きに検討してもらいたい、よろしゅうございますね。
 それでは次の問題で、北海道に――九州はもちろん、これは炭鉱離職者が中心的に潜在をしておりますけれども、特に私は、北海道の炭鉱離職者の就職状況をどういうふうに把握をされているか、また、その後の離職者の実態の流れが労働省としてどういう方向になっているかということをお伺いしたいと思います。
#12
○政府委員(加藤孝君) 北海道におきます炭鉱離職者につきましては、安定所それから援護協会、こういったところを中心にその再就職のあっせんに努めておるところでございますが、全国的な就職率の状況から見まして日雇い的な就業という形での再就職が、一般の再就職者に比べて多いと、こういうような問題がございます。
#13
○対馬孝且君 現在はいま失対部長が言ったように、援護協会あるいは職安で追跡調査をやっておりますが、ことしは特にそうなんでありますが、昨年からことしにかけて北海道の季節労働者というのは二十九万七千人、ちょうど一昨年の五十五年の実態でありますが、それがことしは三十万を超えました。それはお聞きになっておると思います。これはこの間北海道教育大学の三好教授という方が、追跡調査をやっていただきまして、季節労働者の実態調査を、アンケートをとりましてやりましたが、意外に炭鉱労働者が季節労働者の対象になっているということを、私聞きまして非常に意外性を実は感じていもわけです。それは私は無理がないと思うのです。黒い手帳が実はもう切れちゃって、もちろん再就職しています。再就職したところはほとんど中小企業、零細企業ですから、どんどんつぶれていっている。二回、三回、多い人で五回の、このアンケートによると五回転職をしている、こういうアンケートが出ていまして、相当年齢的にも大体五十歳から五十三という高年齢に達してきている、こういう流れがあるわけですから、労働大臣ともこの前、お会いしていますけれども、例の積寒給付金制度、これは明年をもって一応期限切れと、こういうことになるわけでありますが、この季節労働者の三十一万の中にかなりの炭鉱離職者が潜在的に流れでいっている。そういう意味では、積寒給付金制度、が、五十八年度以降はないわけでございますが、やっぱり何らかの、私は現行の積寒給付金を最低五年間延長してもらいたい。これは私の、というよりも季節労働者の願いであります。
 加えて、もしそれがどうしても困難であるとするならば、それにかわる何らかの制度というものをぜひ労働大臣として、北海道の三十一万という、まさに全体労働者構成の三分の一を占めているわけですから、その意味ではひとつぜひそういう対策に踏み切ってもらいたい、この考え方を労働大臣にお伺いしたい、こう思います。
#14
○国務大臣(初村滝一郎君) いま北海道に特別な積雪寒冷地の冬期雇用促進給付金制度というものがあるわけでございますけれども、この制度が大体五十八年三月まで延長されてそれを適用しておるわけですね。
 そこで、北海道における冬期の季節労働者の現状から見て、五十八年度以降についても何らの対策も必要でないとは私は認識しておらない。だからして何とかしなければいけないということで、将来のことについては地元関係者の意見も聞きながら対策を検討してまいります。こういう考え方でございます。
#15
○対馬孝且君 何らかの対策は必要とすると、こういう認識を労働大臣は持っておられますので、ひとつ何らかの積寒給付金制度にかわる、これは石田博英労働大臣時代に、私は予算委員会でこれを発議いたしました。石田博英労働大臣の時代に職業安定局長でございました、いまの細野次官と私の間で一応制度をつくった問題でありますから、やっぱり三十一万人の非常に不安定な労働者の、本来ならばこれは通年雇用です、大臣、通年雇用なんです。もう十年以上です、この建設業等に働き出して。通年雇用なんだけれども、なかなか実態はできない。このことを踏まえて何らかのやっぱり制度というものを必ずとっていただく、こういう方針でよろしゅうございますか、確認しておきます。これをもう一度お伺いします。
#16
○国務大臣(初村滝一郎君) ずっと前からこの制度をつくって、話を聞けば石田労働大臣時代からやっておる。しかも三十一万という、終身雇用のような形にあるけれども、ぜひ何らかの必要があるということでございますから、さっきも答弁したとおりに、地元の道ともよく話し合いをしてぜひ期待に沿うように善処したいと思います。
#17
○対馬孝且君 まあ労働大臣から明快なお答えを願いましたので、ひとつその方針でこれから来年度に向けて、地元の実態を踏まえながら、また意見を聞いていただいて、結論を出してもらいたいということを特に要望しておきます。
 次に、緊就、開就の今後の基本的運営方針についてお伺いしたいと思います。
 もちろんこれは衆議院段階でも議論しておりますから、あえてくどくど申し上げません。炭鉱離職者の緊急就労対策は昭和三十四年以降炭鉱離職者、臨時労働者の対策として、特に主として九州の関係でございますけれども、緊就、開就ということが制度的に今日まで行われております。したがって、もちろんこれは既定方針どおり今後とも緊就、開就は継続してもらわなきゃならない、この方針を今後とも堅持をされると思いますが、これを踏まえて労働大臣の考え方をお伺いしたいと思います。
#18
○国務大臣(初村滝一郎君) いまお話がありましたこの緊就事業あるいは開就事業はそれぞれ昭和三十四年以降ないし昭和四十四年以降にやっておるわけでありますが、これは石炭関連失業者に臨時的に就労の機会を与えるとともに、産炭地域の再開発に寄与することを目的として実施しておるわけでございますが、今後の事業運営にはどういう考え方を持っておるかというお尋ねでございますが、産炭地域振興審議会の答申において引き続きその合理的運営を図ることとこういうふうにされておるわけなんです。そこで、また産炭地域振興基本計画にもいま申し上げたような趣旨が明確に位置づけられておるところであるので、産炭地域における雇用、失業の状況に配慮しながら産炭地域振興に効果的に寄与するよう必要な間、その計画的、合理的実施に努めてまいりたい、かように考えます。
#19
○対馬孝且君 ひとつこれは御案内の、言うまでもない大臣御承知だと思いますが、あのエネルギー革命と称されたあらしの吹きすさぶ中で、むしろ犠牲になったと言っても過言でないわけでありますから、こういう方々でございますから、やっぱり雇用の安定ということを基本に、今後引き続きこの安定対策に努めてもらいたいということを強く申し上げておきます。
 次に、北炭の旧労務債の関係についてひとつ確認をしておきたいと思いますが、退職手当、賃金、ボーナス、私なりにつかんでおりますが、この機会に明確に労働省としてどういうふうにお考えになっているかということをまずお尋ね申し上げますが、第一点は、退職手当の未払い額が実際幾らになっておるか。私が聞いておるのは五十二億ということを聞いておりますが、これを明確にしてください。
 それから賃金、ボーナス、これはいわゆる労使間の協定があるわけです。表に出ていないものと出ているものがあるんですね。私が前回社会労働委員会でちょっと聞いたときは八十九億七千万円程度の旧労務債というふうに認識しておったのでありますが、どうもこれは九十億ではなくて百十億だという説も出ておりますので、この点基準局長、労働省が正確に今日いまの段階で実際にどうなっているのか、この実態をひとつ確認したいと思います。
#20
○政府委員(石井甲二君) 北炭四社の退職金等の未払い状況について労働省が把握しておる状態を申し上げたいと思います。
 昭和五十七年一月一日現在でございますが、北炭四社の合計でまず申し上げますと、退職金が九十七億六千八百五十万円、定着奨励金が七億五千八百八十万円、社内預金が二億二千五百十一万円、合計いたしまして百七億五千二百四十二万円ということになっております。その中で北炭夕張につきまして申し上げますと、退職金が五十二億八千六百五十五万円、定着奨励金が三億七千八百五十八万円、合計五十六億六千五百十三万円、以上のように把握をいたしております。
#21
○対馬孝且君 わかりました。
 そこで、この未払い問題について労働省も今日まで鋭意努力をされてきたわけでありますが、もちろん今日は会社更生法の段階ですから、これ簡単に、後で大臣に要請しますけれども、管財人のいま選考段階に入っていますが、ここらあたりこれから労働省として更生計画の段階に入る場合にやっぱりきちっと労務債の最優先義務として、労働省としての行政的な立場でどう対応されるのかということをひとつ確認しておきたいと思います。
#22
○政府委員(石井甲二君) 先生御指摘の労務債につきましては、これは賃金あるいは退職金という問題でございますので、労働基準法上におきましても御案内のように最も基本的な債務でございます。そこで労働省といたしましては、これまで現地の北海道の労働基準局また岩見沢労働基準監督署におきまして支払い計画書の提出履行を求めてきたわけでございますが、不幸にして大災害が起きたという一つの経過もございまして、なかなか現実にこれが履行できないという状況でございます。そこで労働省といたしましては、これまでに保全管理人に対しましてこの弁済につきまして要請をしてまいりましたと同時に、札幌の地方裁判所に対しまして、会社更生手続開始申し立ての通知に基づきまして未払い退職金等の優先弁済について特段の配慮を要するという意見書を提出いたしております。今後ともこの更生決定が行われた段階におきまして、その優先弁済を含めましてさらに管財人に対して要請をいたしてまいりたいということでございます。
#23
○対馬孝且君 いまの石井労働基準局長が言われたことが一番大事でありまして、これはもう毎回申し上げておることでございますけれども、まだ退職者が札幌あるいは北海道に潜在しているのですが、いずれにしても退職金がまだ三分の一程度未払いになっている。率直に申し上げて、住宅は建てたけれどもそのローンを返せないと、こういう切実な訴えの手紙が相当実は私のところにも二、三十通来ています。何とかこれだけは、これはいずれの場合であってもいま言われたとおり優先弁済ということで特段の更生計画の中に配慮され、またこれは必ず支払われるということを労働省として積極的にこれからも行政的な立場でひとつ指導してもらいたい、このことを強く申し上げておきます。よろしゅうございますね。
#24
○国務大臣(初村滝一郎君) いまお話がありましたような退職金等の未払いについては、これはせっかく会社更生法が適用されて管財人が決まりますと、労働省といたしましてもこの管財人に対して退職金等の支払いの確保について強く要請をしてまいりたいと思います。
#25
○対馬孝且君 いま大臣のお答えがございましたので、ひとつぜひその方向で進めてもらいたいということを申し上げておきます。
 それでは最後に労働省に、北炭夕張の遺族の再就職対策の問題であります。幸い二十八日遺体が九十三名全員救出を見ることができました。政府の努力も多としますが、この段階でやっぱり遺族の再就職対策ということが非常に重大な課題になってまいります。いままでも炭鉱の災害の都度、もちろん企業が本人の意思を聞きながら未亡人の対策あるいは子供の再就職ということはとられてきましたけれども、しかし特にこの九十三名という大惨事に伴う遺族対策というのは、私は現在の会社更生法という段階ではそう簡単にまいらないと思います。そういう意味ではやっぱり国のベースで、労働省の行政指導で再就職に万遺憾のないようにひとつ最善の対策を講じてもらいたい、このことをお伺いいたします。
#26
○国務大臣(初村滝一郎君) 遺族の方々の就職あっせんについては、遺族会あるいは会社及び組合ともよく連絡をとりながら十分な対策を講じておるわけでございますが、具体的にはどういうことかと申しますと、やはりきめ細かな職業の相談をやる、それから職業紹介の実施をやる。そして再就職等のための技能習得希望者に対する職業訓練、さらには職場適応訓練の実施をやる必要がある。そして各種援護措置の実施等の施策により再就職のあっせんに努めてまいりたい、こう思いますけれども、ただ再就職のあっせんをする期間を、何とかその時期を遺族の方から一周忌だけ待ってくれ、こういうように言われておりますから、それが明けますと積極的に労働省としても取り組んでいきたい、かように考えております。
#27
○対馬孝且君 一応個別の事情というのはそれぞれありますから、いま大臣言われるとおりもちろんそうだと思いますが、往々にしていつも弔辞を読むときは会社もそれぞれ関係官庁も、二度とこういうことを繰り返さない、遺族に対する対策は万全を期しますと弔辞の中では読むんだが、長い時間を過ぎてしまうとなかなかそうはいっていない。これが過去の再就職の実態でございますから、いずれにしましてもそういうきめ細かいひとつ本人の意思を踏まえながら対処してもらいたいと強く申し上げておきます。
 それでは通産大臣に三、四問ちょっと御質問いたしたいと思います。
 いまもございましたが、二十八日に昨年の十月十六日以来重大災害が発生してから五ヵ月有半で全遺体の救出が完了いたしました。このことに対しては通産省側の行政指導あるいはそれなりの支援について私も多と感謝申し上げたいと思います。
 ただ問題はこれからの問題なんでありますが、この間、二十三日の当委員会でも申し上げましたが、やっぱりいま心配しているのは人心が動揺して、これから先行きが一体どうなるのか。遺体は上がったと、しかし人心は一体これからどういう再建の方途が見出されるのかと。もちろん管財人が再建の端緒になるわけでありますが、政府としてのやっぱりこの前から大臣が強調されておりますように、基本的には地域社会の開発を守る、国内炭見直し、こういう基本の姿勢に立って再建の基本方針には変わりはないということをこれまでも、二十三日当委員会でも責任ある立場でのお答えがいただけましたが、その方針をいま一度、亡くなった方が全員上がった時点で大臣の方針を、もう一回ひとつ表明をしていただければ幸いであると、こう思っています。いかがですか。
#28
○国務大臣(安倍晋太郎君) 二十八日に全部の遺体が収容されました。遺体が残っておる間は大変重苦しい気持ちでございましたけれど、全部収容されたということで、ひとまずほっとしたわけでございますが、問題はこれからであろうと思います。合同慰霊祭も近々行われると聞いております。私も出席をいたしまして、亡くなった方の御冥福を祈るとともに、御遺族にお慰めをしなければならぬと、こういうふうに思っておるわけでございますが、北炭夕張そのものにつきましては、御承知のように、いま会社更生法によって裁判所で審理が進められておるわけでございます。その中で、問題になっております焦点は、何といっても管財人をどういうふうに決めるかということでございまして、これはすでにもう経過については御承知のとおりでありまして、いま石炭協会の有吉会長に私もあっせんを依頼いたしまして、有吉会長は誠意を持って人選に努めておられるわけでございます。近々この管財人が選ばれる、こういうふうに考えておりますが、管財人を中心にしてこれからの北炭のあり方について検討が進められると、こういうことでございますが、私は何とかして山は残したいと、こういうふうな基本的な考え方を持っております。もちろん裁判所で判断されるわけでありますが、私どもとしてはそういう基本的な考え方のもとに、政府としてこれからの対応を進めてまいる考えであります。
#29
○対馬孝且君 大臣は、いま山を残したい、その方針には全く変わりはないということで、政府としても努力をしたいというお答えですから、われわれも鋭意そういうことで管財人の一日も早い推薦方についてわれわれなりに努力しているつもりでございます。特に、きょうお見えになっている阿具根先輩も非常な努力を払われているわけでございますが、そこで問題は四月十日、私も聞いているし、大臣も合同葬に出席するといういまお答えがございました。私の聞いているのは大体四月十日に現地の連絡によりますと合同社葬をとり行いたいと、こういうことも入っております。もちろんわれわれも出席いたしますが。管財人の選出方の促進を、ちょうど大臣が有吉会長にお願いしてから大体三週間程度、長くても三週間程度に何とか選んでもらいたいと、こういう、当初の会見で二十日前後というのがありましたが、四月十日、合同社葬がとり行われる時期がちょうど依頼した二十日のめどになるんでありますが、願わくば、合同葬の九十三名の遺族の前で、管財人が選ばれましたと、これから再建の緒に入りますという、せめても九十三名の遺族の方々に報いるための言葉をできる管財人の選出方がひとつできないものかと、これが私の念願でもあり、現地の念願でもございます。そういう意味で、いま鋭意大臣も努力をされていることは私も承知をしております。承知をしておりますが四月十日という合同社葬に向けて、管財人の促進方についてさらにひとつ一段と努力をしてもらいたい、こう思いますが、いかがでしょうか。
#30
○国務大臣(安倍晋太郎君) まあ管財人の選定につきましては、これは有吉会長に一任をいたしておりまして、私も一日も早くひとつごあっせんをお願いしたいということで、重ね重ね要請をいたしております。また、ここに阿具根委員もいらっしゃいますが、与野党の議員の皆様からも有吉会長に強い要請をしていただいておるわけでございますが、もちろん有吉会長も誠意を持って努力しておられますけれど、しかし、合同葬を一応予定しておりまする十日までに果たしてこの管財人が有吉会長の手であっせんをされるかどうかということにつきましては、確たる見通しはないわけでありまして、なかなかこの管財人の選定は非常にむずかしいわけで、あらゆる角度から検討されておるわけでございますが、この辺の確たる見通しを私は持っておりませんけれど、私どもとしても、本当の気持ちを言わせていただけば、何とかその辺までにやっていただきたいものだという気持ちはいっぱいでございまして、私からもさらに重ねてお願いをしたいと考えております。
#31
○対馬孝且君 いま大臣から重ねてお願いをするということでございますから、なお気持ちは同じだということですから、願わくばひとつ十日を目安に何とか遺体の前に管財人が、できましたということを、再建の緒につきましたということを御報告できますように、ひとつ一段と努力をしてもらいたいと思います。
 もちろんこれは私なりにも全部知っています。石炭の埋蔵量の確認の問題、それから生産計画の中長期に対する計画達成の問題、あるいは現在の残炭平安八尺、加えて北部第五と、こういう長期的な展望が一体どう立てられるのか、それと資金計画、それから経営の主体性ということが問題点であることは私も百も承知なんでありますが、ここらあたりを踏まえてひとつ政府側としてもアドバイスをしながら今後の努力をしていくとともに、管財人の促進方に奔走していただきたい。
 加えて第三点目としまして、遺体救出が先ほど来上がったわけでありますが、何といってもやっぱり今後二度とこういうことを繰り返させないためには、災害の原因の明確化を一刻も早くしなければならないと思います。もちろん今日まで北第五のマイナス八百十メートルのレベルで、これは一番の現場でございますから、この点を踏まえてひとつ公害立地局長としてどういう、災害原因明確化のこれからの進め方について、またお伺いしておきたいと思います。
#32
○政府委員(神谷和男君) 御承知のとおり、夕張新鉱の事故調査委員会、伊木先生を委員長として昨年の十一月初めから調査を開始いたしております。同委員会はガス突出災害調査グループと二次災害調査グループの二グループに分かれまして、これまでのところは主として既存資料並びに関係者の供述内容、さらには取り明けの進展に応じての把握し得る限りでの坑内の状況の分析整理といったものを中心にして検討を進めてまいったところでございますが、ただいま先生御指摘のとおり、取り明けも最終段階に差しかかって、遺体もすべて収容されております。残されております取り明け残存延長は二百メートルということに現時点でなっておりますが、このうち約百五十メートルは遺体が位置しておりました後向きのところでございまして、これの取り明けはさしたる問題はございません。問題は災害発生個所に至る立て入りの約五十メートルで、これは突出炭がやはりかなり上部まで埋まっておりますし、この取り明け作業は相当危険を伴う作業であり、しかも原因究明上非常に重要な作業である、こういうふうに考えておりますので、慎重、安全に、かつ迅速にこの取り明け作業を行い、現地確認等を行った上で本格的な、特にガス突出の分析を行っていただきたいと思っております。
 実は、先ほどまで私は、東京で行われましたこの調査委員会の全体会議に出席しておりましたが、本日いま現在この調査委員会でこれまでの調査結果を両グループとも持ち寄りながら分析をし、今後の調査の進め方を、先ほど申し上げました取り明け状況等を踏まえながら検討していく、こういう状況にございますので、諸先生の御協力、御奮闘にまちたいと思っておりますし、取り明け作業等われわれが関与すべき作業に関しては、慎重かつ迅速に行いたいと思っております。
#33
○対馬孝且君 そこで、取り明け作業を早急に行って原因の明確化、東大の伊木先生を団長とする調査団のこれからの原因究明ということに入るわけでありますから、そこらあたりは、特にマイナスの八百十の段階で、いま局長が言われたとおり五十メーターの範囲というのが最大の個所であると、言うならば下限の現場であると、こう私ども認識をしています。
 そうしますと、やっぱりこれからの対策なんですが、私はもちろんこのことだけですべてを対策だというわけじゃないんですが、保安監督官の、当面、新鉱の災害原因と、これからもちろん残炭、西部地域あるいは平安八尺層等に移行していくわけでありますが、これに対する保安対策の強化として、一定の期間私は新夕張、夕張地域に保安監督官の強化配置をした方がいいのではないかと。この前も申し上げたが、二名で真谷地も南大夕張も、そして問題の新鉱も全部見るということは、非常にこれは、監督官にもお会いしましたけれども、御苦労だというよりも、私は本当にこれは激務だと思うのですよ、正直に申し上げて。ここらあたりが、もちろんこれは企業の山元の体制が基本でありますけれども、やっぱりこれからの災害原因の明確化と二度とこの災害を繰り返さないための保安監督官の、一定の期間でもいいから、夕張地区に対する配置体制を強化する必要があるのではないか、また、すべきである、こう私は思うのでありますが、この点最後にお伺いしたいと思います。
#34
○政府委員(神谷和男君) 夕張署の監督官は二名でございましたが、本局からその後併任一名を加えまして増強をいたしておるほか、補助の技官、事務官等で現在五名体制でやっております。
 さらに加えまして、御承知のように夕張の現地におきましては災害対策本部を設けまして、いままでも遺体収容の作業に関してのいろいろな指導、さらに原因究明のための諸作業を行っておるところでございますが、現在は三、四名体制で一週間ごとにその三、四名が交代する、こういう形で臨時緊急の措置を講じております。
 しかもこれらの監督官等は操業が再開いたしました後、御承知のように本来自主保安体制と申しながらやはりこのような災害が起きて完全な原因究明が終わっていないこと、さらには、会社更生法申請というような平常でないような状況の中での操業でございますので、通常以上に慎重に、普通であれば口を出さぬところまで立ち入って監督あるいは指導を行っておるところでございます。私どもといたしましてはやはりそういう状況には状況に応じた体制を組んでいきたいと思っております。
 希望といたしましては、しかしながらやはり体制そのものができるだけ早く安定をいたしまして、通常のプロジェクトチームによるローテーションの監督で済むというと語弊がございますが、それで対処できるような姿にできるだけむしろ早く戻ってもらいたいと希望いたしておりますが、状況に応じながら監督体制を組んでまいりたい。人数その他はわれわれのわがまま言うような形ではできませんけれども、その少ない人数をやりくりをしていきたいと思っております。
#35
○対馬孝且君 いま人的強化もしながらひとつ対処してまいりたいということですから、さらに私も石炭協会等にも働きかけまして、技術保安の機能の優れた方々を一度編成をして通産省もひとつもちろん伊木調査団がございますけれども、そういうあらゆる角度から今後の保安体制の万全を期していただきますように特に申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
 以上です。
#36
○委員長(降矢敬雄君) 他に御発言もなければ、両案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#37
○委員長(降矢敬雄君) 御異議ないと認めます。
 石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案の修正について対馬君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。対馬君。
#38
○対馬孝且君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となっております二法案のうち、石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案に対し、お手元に配布の内容の修正を提出をいたします。
 修正案の趣旨説明を申し上げるに先立って、一昨日北炭新夕張炭鉱の遺体収容作業がようやく完了いたしましたが、ここに改めて九十三名の亡くなられた方々の御冥福を謹んでお祈りいたすとともに、御遺族の方々に心から哀悼の意を表する次第であります。
 次に、修正案の趣旨を御説明いたします。修正は二点であります。
 第一点は、新エネルギー総合開発機構の業務に、被災者救出等交付金の交付業務を加えることであります。
 石炭鉱業は地下産業という特性に加え、鉱床の深部下による採掘条件の悪化等もあって、災害がなかなか後を絶ちません。炭鉱が一たん重大災害に見舞われると、その復旧と再建には膨大な資金を必要とし、長年の累積赤字で経営内容の弱体化している石炭企業が自力で復旧資金を調達するのは容易なことではありません。
 今回の改正案のねらいとする、現在の千八百万トン以上の生産水準を維持するためには、現存炭鉱の災害復旧と再建は絶対に必要不可欠の条件であります。炭鉱再建のかぎを握る遺体の収容等については、人命尊重の観点からも、石炭政策を推進する国の立場からの特段の配慮が必要であり、総合開発機構に必要に応じ被災者救出等に要する資金を交付させることにしたのが、本修正点の趣旨であります。
 第二点は、総合開発機構の業務に「石炭の探鉱、掘採、備蓄又は販売の事業を行う者に対する出資」を加えることであります。
 石油と石炭との価格差が完全に逆転し、多くの産業において石炭転換の機運が高まっている今日、石炭の供給の安定化、輸送の合理化、ストックパイル機能の向上等を図るため、需要拡大に見合った形で各地に大規模なコールセンターの設置を着実に進めていかなければなりません。この場合、石炭企業と電力を初めとするユーザー業界との緊密な連携が重要になってまいりますが、必要に応じ国が出資できる道を開いておくことが望まれます。また今後、石炭産業の安定のため、統一管理会社のような形のものを設立し、石炭の探鉱、掘採、備蓄、販売等の事業を一元的に行わせることが必ず必要になってくると考えられますが、この場合においても国が出資し得る道を開いておこうとするのが本修正点の趣旨であります。
 以上でありますが、同僚委員各位の御賛同のほどをお願い申し上げまして、提案理由といたします。
 以上です。
#39
○委員長(降矢敬雄君) ただいまの対馬君提出の修正案は、予算を伴うものでありますので、国会法第五十七条の三の規定により、内閣から本修正案に対する意見を聴取いたします。安倍通商産業大臣。
#40
○国務大臣(安倍晋太郎君) ただいまの修正案につきましては、石炭の掘採、備蓄等の事業は現在の制度で運営するのが適切であり、また炭鉱災害は企業の責任と負担で処理すべきものであると判断されますので、政府といたしましては反対であります。
#41
○委員長(降矢敬雄君) 討論、採決は後刻行うことといたします。
    ―――――――――――――
#42
○委員長(降矢敬雄君) 次に機械類信用保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。安倍通商産業大臣。
#43
○国務大臣(安倍晋太郎君) 機械類信用保険法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 機械類信用保険制度は、中小企業の設備の近代化と機械工業の振興に資することを目的として、昭和三十六年に発足した国営の保険制度であります。発足の当初は機械類の割賦販売のみを保険の対象としておりましたが、その後、ローン保証販売及びリース取引を保険の対象に追加し、今日に至っております。
 本保険制度は、発足以来すでに二十年以上を経過いたしておりますが、この間中小企業向けの機械類の信用取引に伴う対価不払いのリスクを保険することにより、機械類の健全な流通を促進し、中小企業の設備の近代化と機械工業の振興に大いに貢献してきております。
 今回の法律改正の趣旨は、本保険制度を拡充し新たにコンピュータのプログラムに係る割賦販売、リース等による取引につき信用保険を行うことであります。
 わが国のコンピュータの設置台数はすでに米国に次いで、世界第二位となっておりますが、コンピュータを活用するために必要なプログラムの流通は諸外国に比べ著しくおくれております。これは近年プログラムの価格が上昇し、それを即金で購入することが困難となっていることが一因でありまして、今後プログラムの割賦販売、リース等の信用取引が増加するものと見込まれております。しかしながら、中小企業にはいまだ信用基盤の確立していないものが多く、割賦販売業者やリース業者等も中小企業に対して長期間にわたって信用を供与することをちゅうちょする例が数多く見られます。
 このため、プログラムの割賦販売、リース等による取引に伴うリスクを保険する制度を確立し、中小企業の信用力を補完するとともにプログラムの流通を促進することがぜひとも必要であります。
 次に本法律案の要旨につきまして、御説明申し上げます。
 第一に、法律の目的に中小企業の経営管理の合理化及びソフトウェア業の振興を加えることとしております。
 第二に、保険の対象にプログラムを加えることに伴い、割賦販売契約等についての定義規定の整備を行うこととしております。
 第三に、保険契約の相手方としてプログラム作成の事業を行う者等を加えることとしております。
 その他所要の規定の整備を行うこととしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
#44
○委員長(降矢敬雄君) 次に、補足説明を聴取いたします。豊島機械情報産業局長。
#45
○政府委員(豊島格君) 機械類信用保険法の一部を改正する法律案につきまして、ただいま大臣が御説明申し上げました提案理由及び要旨を補足して御説明申し上げます。
 機械類信用保険制度は、機械類の割賦販売契約及び購入資金借入保証契約並びにリース契約による取引について信用保険を行っているものであります。御高承のとおり、現行制度は、これらの取引に伴う代金等の不払いリスクについて保険を実施することにより、健全な機械類流通の拡大を図り、もって、中小企業の設備の近代化と機械工業の振興に資することを目的としているものであります。
 本保険事業の実績と利用状況を見ますと、まず、保険対象機種につきましては、昭和三十六年度に四機種で発足いたしましたものが、その後逐次追加がなされ、昭和五十六年度には、割賦ローン保証販売信用保険では二十五機種、リース信用保険では二十九機種が保険対象となっております。
 これに伴って、引受保険金額も拡大し、昭和五十六年度には約三千八百億円に、また、付保件数も約十三万七千件に達する見込みであり、しかも、このうち、約八割の取引は、中小企業向けのものとなっております。
 以上申し述べましたとおり、本制度は、法律の目的である中小企業の設備の近化代と機械工業の振興に大いに寄与しているところであります。
 今回の法律改正の趣旨は、本保険制度を拡充し、新たにコンピュータのプログラムに係る割賦販売、リース等による取引につき信用保険を行うことであります。
 近年、中小企業におけるコンピュータリゼーションの進展に伴いまして、コンピュータの一層の有効活用を図るためには、中小企業が良質なプログラムを容易に入手、利用し得るようにすることが喫緊の課題となっております。
 しかしながら、中小企業がプログラムを入手、利用するに当たって、近年のプログラム価格の上昇が大きな障害となっております。すなわち、コンピュータは、技術革新によって急激に価格を低下させてきているのに比べ、プログラムは、その作成を人間の頭脳に頼っているため、人件費の上昇に伴って価格が上昇しております。
 このため、一方で今後一層汎用プログラムの開発を促進し、そのコストダウンを図っていくことが必要でございますが、他方で中小企業がプログラムを入手する方法として、割賦販売、リース等の信用取引を利用しやすくすることが必要であります。しかしながら、中小企業にはいまだ信用基礎の確立していないものが多く、割賦販売業者やリース業者等には、中小企業に対して長期間にわたって信用を供与することをちゅうちょする例が数多く見られます。
 このため、プログラムの割賦販売、リース等による取引に伴うリスクを保険する制度を確立し、中小企業の信用力を補完することがぜひとも必要であります。
 次に本法律案の要旨につきまして、御説明申し上げます。
 第一に、プログラムに係る取引につき信用保険を行うことに伴い、法律の目的に中小企業の経営管理の合理化及びソフトウエア業の振興に資することを加えることとしております。
 第二に、「割賦販売契約」、「購入資金借入保証契約」及び「リース契約」の定義規定にプログラムに係る取引を加えるとともに、「第一種機械類」及び「第二種機械類」の定義規定にプログラムを加える等、定義規定の整備を行うこととしております。
 第三に、機械類信用保険の保険契約の相手方として、プログラムの作成の事業を行う者等を加えることとしております。
 その他所要の規定の整備を行うことによりまして、今回プログラムについて、現行の機械類の場合と基本的に同一の仕組みにより、信用保険の対象とすることとしております。
 以上が今回の法改正の主な内容でありますが、これらの具体的な運用に当たりましては、本保険制度の趣旨を中小企業及び関係業界に周知し、その利用の拡大を図ることが肝要であると考えておりますので、制度につきまして、積極的に広報活動を行うよう努めてまいりたいと存じます。
 以上、この法律案につきまして補足説明をいたしました。何とぞよろしく御審議の上御賛同くださいますようお願い申し上げます。
#46
○委員長(降矢敬雄君) 本案に対する質疑は後日行うことといたします。
 暫時休憩をいたします。
   午前十一時五十四分休憩
     ―――――・―――――
   午後三時四分開会
#47
○委員長(降矢敬雄君) ただいまから商工委員会を再開いたします。
 石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案並びに炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案を便宜一括して議題といたします。
 両案の質疑は終局いたしておりますので、これより両原案並びに対馬君提出の修正案について、討論に入ります。
 御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。
#48
○村田秀三君 私は、日本社会党を代表いたしまして、石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案について、対馬君提出の修正案に賛成、政府原案に反対の討論を行います。
 まず、初めにお断りしたいことは、本案は、石炭鉱業合理化臨時措置法のほかに、石炭鉱業経理規制臨時措置法、産炭地域における中小企業者についての中小企業信用保険に関する特別措置に関する法律及び石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計法の三つの法律の期限延長等をその内容としておりますが、石炭鉱業合理化臨時措置法を除くこれら三法案の改正については、わが党は賛成の態度であることを表明しておきます。
 本案の内容である四つの法律はいずれも性格を異にするものであり、石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計法は、従来大蔵委員会で審議されていた経緯等を考えれば、本法案の提出の仕方に問題があることを指摘したいのであります。
 以下、石炭鉱業合理化臨時措置法の改正案に対して、政府原案に反対する理由を申し上げたいと思います。
 本法は、昭和三十七年に石炭から安価な石油へとわが国のエネルギー需要構造が急激に変化しつつあることに対応するため、国内石炭鉱業をスクラップ・アンド・ビルドにより経済性に即した合理化を推し進めるために制定されたものでありますが、その後の合理化政策はビルド対策は影をひそめ、もっぱら炭鉱の整理切り捨て対策の推進に終始し、最盛時九百を数えていた炭鉱数は二十数鉱に、また六十万人と言われた炭鉱労働者は二万人弱に激減してしまい、その一方で産炭地域の疲弊、深刻な失業問題などが発生してきたのであります。
 しかしながら、二次にわたる世界的な石油危機を経て、エネルギー事情は大きく変化し、石油の量的及び価格面の制約から、石油代替エネルギーの開発の促進が叫ばれるようになり、石炭は再び見直される時代に入ろうとしているのであります。
 こうした背景を考えれば、国内石炭鉱業は従来の合理化整理から、長期的な安定化への道をたどることが期待され、石炭鉱業合理化政策も石炭鉱業安定化政策へ大きく転換されるべき時期に来ているのであります。
 しかるに、本改正案は廃止期限を延長するだけで従来の合理化政策の路線を踏襲しているにすぎず、新しい時代の要請にほとんど対応していないと言わざるを得ません。
 これが反対の第一の理由であります。
 しかしながら、改正案では鉱業権消滅鉱区の再開発の道を拡大するなど、それなりに評価できる部分もありますが、新鉱開発は現実の問題ではなくて将来の課題であるという考え方に立って、これについては全く触れていないなど積極的姿勢に欠けていると言わなければなりません。
 これが反対の第二の理由であります。
 また、石炭鉱業の経営の安定化を図り、再生産を可能にし、促進させるためには適正な炭価の設定が必要であります。
 これについては、通商産業大臣が基準炭価を決定する方式がとられていますが、必ずしも生産費を完全に償う形になっていないという意味において、その方法は石炭企業の経済的自立を合うさせるような制度になってはおりません。
 以上、石炭鉱業合理化臨時措置法の改正案の内容及びその背景となっている政府の石炭政策が石炭の合理化から根本的な石炭見直しの立場に立った石炭鉱業の長期安定化の方向に転換されていないことを指摘したいのであります。
 なお、当面、最大の課題となっている北炭夕張の復旧再建は七次対策の目標とする現行千八百万トンの維持、さらに将来に向けての二千万トン体制の達成のためには必要不可欠な条件であり、積極的な政策上の支援が強く望まれるのであります。
 こうした観点から、対馬君提出の修正案は石炭企業に対する国の出資、交付金の拡充等の前向き、具体的な施策が盛り込まれておりますが、こうした対策は石炭鉱業の長期安定化のためにぜひ必要であると考えますので、修正案に賛成、政府原案に反対の態度を表明して、私の討論を終わります。
#49
○野呂田芳成君 私は、自由民主党・自由国民会議を代表して、石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案について、政府原案に賛成、社会党提出の修正案に反対の討論を行います。
 石油の需給は、このところ先進工業諸国の景気の低迷と省エネルギーの進展によって、世界的に緩和基調にあり、わが国のエネルギー事情も小康状態を保っております。しかしながら、中長期的に見れば、潜在する石油危機が決して解消したわけではなく、また中東の政治、軍事情勢は多くの不安定要因を抱えております。
 したがって、エネルギー供給の八割を海外からの輸入に依存するわが国としては、当面の一時的な石油だぶつき現象とは区別して、石油代替エネルギーの開発導入に積極的に取り組んでいかなければなりません。このため、原子力と並んで代替エネルギーの中心となる石炭についても、エネルギー需給環境の変化に対応した政策の展開が求められております。
 こうした観点から、エネルギー供給の安定性と経済性の調和のもとに、国内炭生産の維持を図ろうとする石炭鉱業審議会第七次答申を私は高く評価するものでありますが、今回の改正案による石炭関係四法の期限延長の措置は、答申の趣旨に沿って第七次対策を着実に実施するために必要かつ妥当なものであると考えます。また、鉱区消滅区域における再開発の制限の緩和や、予算措置で予定されている安定補給金傾斜配分の強化による炭鉱間の格差是正等の施策も、それぞれ石炭産業の現状に照らして、時宜にかなった措置であります。
 第七次答申では、今後の石炭政策のあり方について、石炭鉱業の自立を目指し、政府と関係業界の協調のもとに、石炭鉱業は、今後とも私企業体制を維持しつつ労使の一そうの自助努力を促すべきであると述べられております。
 私は、答申のこの基本的な考え方は、石炭鉱業のより早い自立達成のため適切かつ妥当なものと考えておりますので、社会党提出の修正案には遺憾ながら賛成いたしかねる次第であります。
 以上、簡単ではありますが、私の討論を終わります。
#50
○市川正一君 私は、日本共産党を代表して、石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案並びに対馬君提出の修正案に対し反対の討論を行います。
 今日、日本の石炭政策に求められているのは、政府がこれまで取り続けてきた対米従属、大企業奉仕のエネルギー政策、石炭政策を抜本的に改めて、保安の確保を前提に、国内炭を積極的に開発し、活用する対策を強化することであります。
 歴代の自民党政府は、エネルギー革命の名のもとに、中東の原油をメジャーを通じて大量に受け入れ、貴重な国内資源である石炭を放棄してエネルギーの自主的供給基盤を掘り崩してきました。
 このため、一九五五年当時、国内炭が一次エネルギー供給の四五%を占め、自給率も七六%を占めていたものが、八〇年では国内炭三・一%、自給率も一〇%を割り込むという深刻な事態となっているのであります。
 さらに、二回の石油危機を通じて、政府は石炭の見直し、石油代替エネルギーとしての石炭の開発を強調しておりますが、その中身は海外炭の開発、導入が主なもので、国内炭を真に重視する立場に立ったものではありません。
 一方、石炭利用技術の開発の面でも、第二次大戦直後まで日本はドイツと並んで石炭液化技術では世界最高の水準にありましたが、国内炭切り捨て政策のもとで研究費は削減され、研究者も職場を追われてきました。そして、石炭見直しの中で新エネルギーとしての石炭液化に取り組む段階では、SRCII、EDSプロジェクトに見られるように、アメリカ系メジャーに全面的に頼らざるを得ず、しかもアメリカの財政事情を理由にそのプロジェクト自体が中止になるという屈辱的な結果になったのであります。こうした対米従属のエネルギー政策のもとで、安い輸入石油に対して競争力のない炭鉱を、まだ掘るべき石炭があるにもかかわらず、非能率炭鉱と称してつぶし、一部の高能率炭鉱のみを残す助成策を若干導入した本法は、事実上国内炭切り捨て政策の背骨となっているものであります。
 それでは、今回の改正で本法は国内炭を積極的に開発、利用し、エネルギーの自主的供給基盤の確立を目指すものとなったのでありましょうか。否であります。
 第七次石炭対策は国内炭年産二千万トン程度を目指して企業の自助努力を一層要求し、深部化、奥部化に伴うコスト増加についても、合理化努力によりこれを吸収し得るとしております。また、炭価を海外炭価などに応じて決めることも明らかにしております。これでは、現在の私企業体制のもとでは労働者への犠牲転嫁をもたらし、重大災害につながる保安の手抜きを事実上放置することになります。このことは、昨年十月、北炭夕張新鉱の大事故とその後の経過がこれを余すところなく明らかにしております。
 本改正案には、重複鉱区がある場合の鉱区消滅区域等における石炭採掘の制限を緩和する措置が盛り込まれておりますが、国内炭の開発を促進する上でこの点は一応評価できるものであります。
 もう一つの改正点である電力用炭販売制度を廃止する点でありますが、政府は制度を廃止しても国内炭の販売数量、価格とも安定した取引が可能となったと判断してのことと思いますが、生産量を償う炭価の決定という点については不明確なままであります。これでは、依然として海外炭など競合エネルギーの価格変動等によって国内石炭産業の基盤が左右されるという構造は依然改善されないのであります。
 最後に、本改正案に含まれる石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計法についてであります。
 今後、国内炭を復興し、産炭地を振興し、鉱害を復旧するためには、なお多額の財源を必要とすることは論をまたないところであります。しかるに、本特別会計は原重油関税を財源としているところから、最近の石油輸入量の停滞ないし減少によってその財源が憂慮される状態にあります。加えて、石特会計石炭勘定は昭和五十四年度予算から石炭勘定と石油勘定が逆転して、石炭対策予算が下回ることになりましたが、五十七年度予算では予算額自体が前年よりも少なくなったことに見られるように、石油対策のために国内炭対策が犠牲にされております。したがって、国内炭の積極的開発、利用のため、財源保障を根本的に再検討する必要があると考えます。
 なお、対馬君提出の修正案についてでありますが、まず、出資の業務を追加する点は、機構が民間主導で運営されており、石炭産業が私企業体制のもとで利潤優先で運用され、国民の利益に反するおろれがあること、また被災者救出等交付金の交付についていま重要なことは、企業が責任を持って保安対策を確保することであり、こうした歯どめもなしに国家資金を交付金として交付することは企業責任をあいまいにする傾向を助長することに相なり、遺憾ながら賛成できません。
 私は、かつてわが党が提案した石炭鉱業復興基本法のように、保安、労働条件を保障しつつ、国内炭の開発と活用を図るために、本法を抜本的に改正するよう要求し、反対討論を終わります。
#51
○委員長(降矢敬雄君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#52
○委員長(降矢敬雄君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案について採決に入ります。
 まず、対馬君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#53
○委員長(降矢敬雄君) 少数と認めます。よって、対馬君提出の修正案は否決されました。
 それでは、次に原案全部の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#54
○委員長(降矢敬雄君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、岩本君から発言を求められておりますので、これを許します。岩本君。
#55
○岩本政光君 私は、ただいま可決されました石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党、民社党・国民連合、新政クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
 政府は、石炭鉱山の保安の確保に万全を期しつつ、最近の石炭鉱業をめぐる環境の変化に対応して、その長期安定化のために必要な諸施策の総合的推進と石炭対策財源の確保に努めるとともに、本法施行にあたり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
 一、石炭鉱業の長期安定化の見地から、適正な基準炭価の設定に努めるとともに、輸入炭割当て制度の運用等により、国内炭優先使用の原則に立って需要の確保を図ること。
 二、自然条件、立地条件に起因する炭鉱間格差の是正を図るため、安定補給金の傾斜配分を含め、石炭鉱業経営安定化のための諸施策の推進に努めること。
 三、最近における石炭需給環境の変化に対応して鉱業権消滅鉱区の再開発について弾力的運用を図るとともに、開発が期待される有望地域について資源量の調査を的確に進めること。
 四、ガス突出メカニズムの解明、危険作業個所の無人化、自動化を含む保安機器の研究開発を一層推進するとともに、採掘個所の深部化、奥部化の実情に即して自主保安体制の強化と保安確保対策の充実に努めること。
 右決議する。
 以上であります。
#56
○委員長(降矢敬雄君) ただいま、岩本君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#57
○委員長(降矢敬雄君) 全会一致と認めます。よって、岩本君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、安倍通商産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。安倍通商産業大臣。
#58
○国務大臣(安倍晋太郎君) ただいまの附帯決議につきましては、政府といたしましてその御趣旨を尊重いたしまして努力してまいる所存であります。
#59
○委員長(降矢敬雄君) 速記中止。
   〔速記中止〕
#60
○委員長(降矢敬雄君) 速記を起こして。
 次に、炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案について採決に入ります。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#61
○委員長(降矢敬雄君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決いたしました。
 この際、村田君から発言を求められておりますので、これを許します。村田君。
#62
○村田秀三君 私は、ただいま可決されました炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議、有本共産党、民社党・国民連合、新政クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
 政府は、本法施行の趣旨にかんがみ、炭鉱離職者緊急就労対策事業及び産炭地域開発就労事業については、就労者の就労及び生活の実態、産炭地域における雇用失業の状況を十分考慮し、産炭地域振興に効果的に寄与するよう必要な間、その計画的合理的実施に努めるとともに、雇用失業情勢が厳しい北海道等については、再就職促進のため、適切な対策を講ずべきである。
 右決議する。
 以上であります。
#63
○委員長(降矢敬雄君) ただいま村田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#64
○委員長(降矢敬雄君) 全会一致と認めます。よって、村田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、初村労働大臣から発言を求められておりますので、これを許します。初村労働大臣。
#65
○国務大臣(初村滝一郎君) ただいまの附帯決議につきましては、政府といたしまして、その御趣旨を尊重いたしまして、努力する所存でございます。ありがとうございました。
#66
○委員長(降矢敬雄君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#67
○委員長(降矢敬雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時二十九分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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