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#1
第096回国会 文教委員会 第8号
昭和五十七年四月十三日(火曜日)
   午前十時八分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月八日
    辞任         補欠選任
     近藤 忠孝君     佐藤 昭夫君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         片山 正英君
    理 事
                大島 友治君
                田沢 智治君
                小野  明君
                佐藤 昭夫君
    委 員
                山東 昭子君
                杉山 令肇君
                内藤誉三郎君
                仲川 幸男君
                降矢 敬義君
                増岡 康治君
                松浦  功君
                藤田  進君
                宮之原貞光君
                本岡 昭次君
                柏原 ヤス君
                高木健太郎君
                小西 博行君
   国務大臣
       文 部 大 臣  小川 平二君
   政府委員
       文部大臣官房長  鈴木  勲君
       文部省初等中等
       教育局長     三角 哲生君
       文部省社会教育
       局長       別府  哲君
       文部省体育局長  高石 邦男君
       文部省管理局長  柳川 覺治君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        瀧  嘉衛君
   説明員
       厚生省児童家庭
       局育成課長    蒲地 清弘君
   参考人
       日本学校給食会
       常務理事     月本 道彦君
       日本学校給食会
       検査主幹     浅野  進君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○参考人の出席要求に関する件
○日本学校健康会法案(第九十三回国会内閣提出
 、第九十四回国会衆議院送付)(継続案件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(片山正英君) ただいまから文教委員会を開会いたします。
 まず、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事一名が欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(片山正英君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に佐藤昭夫君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(片山正英君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 日本学校健康会法案の審査のため、本日、日本学校給食会常務理事月本道産君及び同検査主幹浅野進君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(片山正英君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(片山正英君) 日本学校健康会法案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#7
○宮之原貞光君 最近、学校給食におきますところの食品添加物とか、あるいは合成洗剤の問題等々が大きな話題になっておるわけであります。これは育ち盛りの児童生徒にとりましては大人の世界以上にきわめて重要な問題だと思います。そういう観点から見ますれば、この給食の食品の安全性の問題、このことはきわめて重要なことだと思うのでございますが、実はいただきましたところのこの資料によりますと、その大事な給食用の食品のいろんな検査に当たっておられますところの研修施設の問題等は、先般向こうを見させていただいたときにもそうでございましたが、またいただきましたところの資料によりますと、検査主幹以下六名のスタッフの皆さんでいろんな食品検査をやっておられるというお話であるわけでございますが、まずお伺いをいたしたいのは、この食品検査にどれだけの予算を年間投じて、どういうものを中心にして検査をしておるかということをお聞きいたしたいのであります。もちろん事前にこの検査項目の六十項目とか六十二項目の資料はいただいておりますから、これをみんな申し上げてお答えを要求しておるわけじゃございません。こういう中でも特に重点的にやっておるのは何かと、こういう点等についてまずお聞かせいただきたいと思います。
#8
○参考人(月本道彦君) お答え申し上げます。
 日本学校給食会におきましては、安全な食品を児童に供給するという観点から、与えられておる人員の中で最大限の努力をいたしておるわけでございますが、先生ただいま御質問の予算の点でございますが、まずわが方の取り扱っております物資、金額にいたしますと、多少のでこぼこはございますが、約三百五十億程度というふうに見まして、そのうち約三百億は小麦粉と米でございます。これにつきましては約八千万円……
#9
○宮之原貞光君 私はみんなの予算を言っておるのじゃないですよ。この研究所の検査に使っているところのもの。時間がたくさんありませんから、質問に答えて簡明にひとつおっしゃってください。
#10
○参考人(月本道彦君) はい、わかりました。
 それについて約八千万円の検査費用を使っておりますのと、先生のただいま御指摘いただきました阿佐谷の関係につきましては、年によって多少変動ございますが、一千万から一千二百万円程度の人件費等を除きまして直接の検査費を支出いたしております。
#11
○宮之原貞光君 もう一つありましたね、一番中心にやっているところの検査項目は何かという。
#12
○参考人(浅野進君) お答え申し上げます。
 いま先生の御質問に対しまして、私どもの検査がどういうことをやっておるかということにつきまして簡単に申し上げましてから、検査項目はどのような観点から選んでいるかということをお答え申し上げたいと思います。
 学校給食用食品としまして、品質的にすぐれ衛生的で安全な物資を供給することは日本学校給食会の重要な事業でございます。日本学校給食会では、食品検査機能を重視して検査室を設けてその充実を図り、学校給食用食品の安全と品質の確保を図っております。検査室におきましては、日本学校給食会取扱物資等検査実施規程に従いまして、まず第一に、日本学校給食会が供給しております物資につきましては、供給物資がその買い入れまたは委託加工の契約において定めた規格に適合するかどうか、また食品衛生法に定める規格、基準に適合するかどうかを調べるために、一般成分ですとか、この検査項目を実施しております。
 それからさらに、可能である限り第二番目といたしまして、都道府県の学校給食会等からの給食現場の依頼検査を実施しております。
 第三に、都道府県給食会が取り扱っている物資や広く学校給食で用いられている物資につきまして、毎年計画的に検査、調査を実施しておりまして、広く学校給食用物資の安全と品質の確保を図り、学校給食現場の自主検査機関として機能しておると考えております。
 次に検査項目でございますが、御提出されていただきました資料の一般成分、食品添加物、重金属等、以下ここに書いてございますが、まず第一番目に、水分、たん白、脂肪、糖質、繊維、灰分、カルシウム、エネルギーということで一般成分を明らかにいたします。これは栄養士さん方がカロリー計算をするための資料となってまいります。
 その次に第二でございますが、物資の安全性のチェックを行います。それはここに書いてございます食品添加物、重金属、それから残留農薬、さらに微生物関係の細菌検査でございます。
 第三には、「その他」に書いてございますが、これは物資買い入れの契約において定めた規格に適合するかどうかというような項目でございます。
 それから、いま検査の概要を申し上げましたけれども、第四番目には、都道府県学校給食会から検査依頼を受けるわけですが、そのときに項目が指定されてまいります。
 それから第五番目に、都道府県学校給食会が取り扱っている物資、広く取り扱っている物資につきまして毎年計画的に実施しているということを申し上げましたが、これは対象食品によって検査項目が違ってまいります。
 さらに、この一覧表で詳しく申し上げますと、水分、たん白、脂肪、糖質、繊維、灰分、エネルギー、それからミネラルでございますカルシウムを測定いたします。それからあとでビタミンとしては、ビタミンA、カロチン、これを両方合わせたものがビタミンA効力と言われているわけでございますが、そのものとB1、B2、ビタミンC、これは食品に含まれているもの。さらに私どもが栄養改善のために加えられているものというものがございますが、そういうビタミン関係を分析いたします。それから、サッカリン、ソルビン酸、安息香酸、パラオキシ安息香酸、タール系色素、亜硝酸……
#13
○宮之原貞光君 もっと簡単に言ってくれませんかね。これ資料をいただいておるので、質問に的確に答えてくださいよ。こういう中の重点的にどのことをやっておるんですかと、それだけお聞かせくださいと言っているんですから。
#14
○参考人(浅野進君) はい。まず食品の安全性に係る問題といたしましては、一般的には食品添加物、それから重金属、残留農薬、それから細菌検査というものが食品の安全性に関与いたします。
 それで、私どもはいま申し上げました食品添加物、それから重金属――鉛、すず、水銀、砒素、それから残留農薬で、これは有機塩素系の残留農薬で非常に分解がしにくいと言われております、ここに書いてあるBHC、DDT、DDE、こういうものをやっております。
 それから、食中毒に関与いたしますと同時に、食品の衛生状態の指標となります細菌検査の各項目をやっております。
 それから、「その他」には、日本農林規格ですとか、私どもが設定いたしました成分規格に合致するかどうかというような項目が書いてございますが、特に私どもが重点的にやっておりますものは、食品添加物、重金属、残留農薬、細菌検査でございます。
#15
○宮之原貞光君 最後のあれでいいんですよ。余り長々しくても、私いろいろお尋ねしなければなりませんから、何を重点にやっておられますかというなら、最後の食品添加物、重金属、残留農薬とか何とかと、それならそれだけでいいんです、余り詳しく言いませんから。私の方から詳しくお答えくださいと言ったとき詳しくやってください。ひとつそれをお願いします。
 そういたしますとあれですね、食品添加物あるいは残留農薬、細菌検査、重金属等を中心にやっておられるということですね。
 それでお尋ねしますが、この資料によりますと、おたくの方で五十五年度は三千九百四十二件、件数を延べでやっておられるようでございますが、大体四千件ぐらいですね。そういたしますと、先ほどの一千万から一千二百万円ぐらいの予算でやっておられると平均でどれくらいになりますか。金額でいたしますと大体二千五、六百円でございますか、どうですか。
#16
○参考人(浅野進君) お答え申し上げます。
 検査項目によりまして……
#17
○宮之原貞光君 まあまあ、平均を聞いておるんですね。
#18
○参考人(浅野進君) まあトータル金額を検査の延べ検査数で割ればそういうことになります。
#19
○宮之原貞光君 そういたしますと、六人のスタッフで四千件近くのものをやられるといたしますと、大体一日平均いたしますと、祝祭日を除いて大体一日十三、四件のようですが、どうですか。この六人のスタッフの皆さんは検査技術の講習会もやらなけりゃならない、技術指導者養成講習会もやらなきゃならないと。やっぱりそれでもこれみんなこなせますか、どうですか、実際の運営の中では。
#20
○参考人(浅野進君) お答え申し上げます。
 この検査項目の中で、私どもで機器類がまだ不十分だということ、それから人が不十分だということで、一部残留農薬、それから重金属の一部につきましては厚生省の指定検査機関に検査を依頼しております。
 それから、いま先生御指摘の私どもの講習会は、食品検査技術講習会のみを担当しておりまして、それ以下の講習会は栄養主幹が担当しておるところでございます。
#21
○宮之原貞光君 そういたしますと、先ほど三つを重点にやっておられるというのは、いまのお話聞きますと、食品添加物を中心にしてやっておるというふうに理解しておいてよろしゅうございますか、おたくの仕事の主たるところの検査項目は。先ほど三つ挙げられた中で、いま重金属や残留農薬は厚生省やいろいろなところへ回しておるというお話ですから、そういうふうに理解してよろしゅうございますか。
#22
○参考人(浅野進君) はい、そのとおりでございます。
#23
○宮之原貞光君 初めからそう言っていただけば話は早いんですから。
 それでこれは私は、日本食品分析センターの、それぞれのいま挙げちれた一般成分とか食品添加物とか重金属、残留農薬、あるいはまた細菌その他のいろいろな単価をちょっと見てみたんですが、ここは一件当たり大体六千円ぐらいの単価で検査しておるんですよね。おたくの方は二千五、六百円とばかに安い。そうすると、非常に分析を要するところの詳しいいろいろなものはあんまりやらないで、わりに簡単にそう分析費用のかからないものを中心にしてやっていると、こういうふうに理解しておいてよろしゅうございますか。ちょっと予算の開きがあり過ぎるんでね、実施単価が。どうですかそこらは。
#24
○参考人(浅野進君) いまの御質問ですが、私ども何も簡単なものをやっているわけではないと思います。食品添加物につきまして、ここに書いてございますような項目はすべて、私どもがやっておるわけでございまして、いま先生がおっしゃったようなことは――確かに残留農薬、重金属の一部は公的機関に出しておりますのでそのようにお受け取りになられたかとは思いますが、私は決してそうではないと考えております。
#25
○宮之原貞光君 いや、日本食品分析センターの一検体当たりの検査料を見ますと、食品添加物関係でビタミンAなどは一万円、あるいは亜硝酸が八千円、珪素が九千円とか、残留農薬になりますと二万円のものもある。こういうふうにわりに検査料が高いんですけれども、おたくの方はそんなに高くなくてきわめて低廉でやっておるというふうに理解していいですか。
#26
○参考人(浅野進君) ただいまの費用でございますが、私どもの中には人件費が含まれておりません。
#27
○宮之原貞光君 ああ、実費だけでそうだという意味ですね、そういたしますと。
#28
○参考人(浅野進君) そうです。
#29
○宮之原貞光君 そうすると、人件費というものを先ほど言われたところに加算をしていくと、大体世の中で言われておるような相場の検査料というのは共通だというふうに認識してよろしいわけですか。
#30
○参考人(浅野進君) 私自身がそういうことをやっているわけではございませんので、ちょっと
#31
○宮之原貞光君 いや、それはもう常務に答えでもらってもいいんですよ。
#32
○参考人(浅野進君) 世間並みかどうかというのはちょっとわかりかねます。
#33
○宮之原貞光君 いやいや、人件費をあなたが含んでおらないと言うから。この分析センターの単価というのは一万円とかきわめて高いわけよね、おたくのものは平均して二千五、六百円と言うから、ばかに低くてあれもやっております、これもやっておりますと言うんだから。そうすると、きわめて出血サービスをしておるか、あるいはやり方がたんたんたんたんときわめて簡単なものしかやっておらないかとしか言われなくなっちゃうんですよ、それでお尋ねしているんです。そうすると人件費を、おっしゃったところのものをやるとすれば大体こういうかっこうになりますか。
#34
○参考人(月本道彦君) 六人の人件費、附帯的な長期的旅費なんかも含めますと六人で四千万ぐらいの金になるんじゃないかと思いますので、それを含めますと、いま先生御指摘になりました分析センターの数値よりは相当安いかもしれませんが、相当近似値の数値に相なろうかというふうに思います。
#35
○宮之原貞光君 いいでしょう。これが本来じゃないんですが、ただ率直に申し上げられるのは、どうもやっぱり、人件費と言ったってこの検査のところだけじゃありませんからね、ほかのところの講習会やいろんなものをやっておられるところの人件費もありましょうからね。だからして、後ほど確かめたいと思うのですけれども、皆さんの方がそういう低いところの予算でも添加物の問題等をきちんとやっておられておるんなら結構だと思うんですよ。ただ、予算が少なくてこういう大事なものをやれないとなれば、これはやっぱり運営のあり方の問題として、一番基本的な食品の検査の問題ですから、これは予算がありませんでしたじゃ私は済まされぬと思うんですよ、日学給の方も。だから、そのことは私はおいおいこれから尋ねていきたいと思いますけれども、名実ともにこの子供たちの給食の添加物とかいろんなものの検査に万全なところの体制がしかれておるのかどうか、ここのところにまいりますと、若干いまの受け答えの中からは私は一抹の不安を感ぜざるを得ません。したがってこの点は、これは運営の問題でございますけれども、監督官庁の文部省としても一番大事なところですから、余りここのところに予算をけちけちしないで、僕はきちんとしたところの検査ができるような仕組みにしてもらいたいんですよ。余りにも開きがあるんです、これは。その点いかがでしょうか。
#36
○政府委員(高石邦男君) 御指摘のように、この検査部門につきましては、人の面もふやしてきておりますし、それから予算の面につきましてもこの検査が十分できるような体制にするような努力をいままでも続けてまいりましたし、今後も続けてまいりたいと思っております。
#37
○宮之原貞光君 このJAS検を検査項目から除外しておられるんでしょう。この間お伺いしたときにはたしかそういう説明だったと思いますがね。JAS規格のやつですよね。それは、この間の説明では、現地を調査させていただいたところでは何か除外しておるみたいなお答えだったんですが、そうなんですか。私は、だとすれば、あれは少なくともやっぱり発育過程の子供のやつですからね、一体そういうふうにこれは検査しておりませんと言っていいのかどうか若干疑問を持つんですが、その点いかがですか。これは所長の方が、去年の暮れお伺いしたとき、たしか言っておられたんで、私メモしてあるんで、ちょっとそれを確めながら尋ねるんですが。
#38
○参考人(浅野進君) お答え申し上げます。
 先生にそういう御理解を与えたとするならば説明が大変不十分だったということでございまして、日本農林規格の品物につきましても製品の検査項目については本会で実施しております。
#39
○宮之原貞光君 ああそうですか。僕はここにメモしてありますけれども、食品衛生法に認められた範囲のものでいわゆるJAS検のものは省いておるというようなお話だったからちょっと尋ねたんですが、それはやっておることですね。
 それでお尋ねをいたしたいと思いますが、ここに日学給の五十四年度の「日学給取扱物資のご案内」というものの私写しを持っておるんですがね。これの中でお尋ねをするわけでございますが、それといま一つ、この間おたくの方から「日学給取扱物資に使用している食品添加物」という資料をいただいたんです。それと対比をしながらちょっとお聞きいたしたいんですが、マカロニというのがございますね。それを見ますと、五十四年度版のマカロニは、一般的に食品分析表でされておるものと標準成分に違いがあるんですがね、これはどういう違いですかね、私ども素人でわかりませんけれども。おたくの方でやられると、また標準成分の方の分析も独自のものが出てくるんでしょうか。そことの関係はどうなっておりますか。
#40
○参考人(浅野進君) お答え申し上げます。
 分析方法につきましては、食品衛生法注解ですとか、いろいろ方法がございまして、統一されているわけでございます。それでいま先生の御指摘のことは、五十四年度の私どもの「物資のご案内」のうちでマカロニ、スパゲッティにつきまして、いわゆる標準成分表と数値が少し違うではないかということであろうかと思いますが、まず一つは、これにはビタミンA、B1、B2が栄養改善の目的で強化されておりますので、標準成分はそこのところが違うかと思います。ほかにつきましてはほぼ同一であろうと思います。
#41
○宮之原貞光君 ちょっと私は素人でわかりませんけれども、僕ら常識的に判断をいたしますと、たとえば食品分析表のマカロニの対比でいきますと、ビタミンAの効力のあるところ、これは普通ゼロと出ておるんですよね。おたくのところは二三三の数値まで出ておる。これはやっぱり検査方法が違うんですか。これは単に学校小麦が七〇%も配分されておるからだという理由だけでこんなに違うんですか。
#42
○参考人(浅野進君) お答え申し上げます。
 そのとおりでございます。これにはここに書いてございますように、学校給食用の小麦粉を七〇、それからその他の小麦粉を三〇ということでございまして、このビタミンAにつきましては、学校給食用小麦粉から由来しているものでございます。
#43
○宮之原貞光君 そうすると、まあ私素人でわかりませんが、この分析表というのは、大体一回分析すればこれは常識的には通用するものだというふうに理解しておるんですが、年が変わったから変わるというふうには理解していないんですけれども、やっぱりそんなものでしょうね。
#44
○参考人(浅野進君) はい、確かにそのとおりではございますが、ここに、まあ私どもマカロニにつきましては何点か分析するわけでございますが、多少その原料差などによりましてばらつくということがありますけれども、基本的にはいま先生のおっしゃったとおりでございます。
#45
○宮之原貞光君 それで、なおわからないんですよ。これはきのういただいた五十五年度版ですけど、これを見ると、五十四年度と今度は著しく皆さんのこの成分分析も配合割合も違うんですがね。これは何かまた配合を変えたんですか。
#46
○参考人(浅野進君) お答え申し上げます。
 まず一つ、配合割合は変えておりませんけれども、一般的に配合を表示する場合に、主原料を一〇〇といたしまして、ほかのものが幾つという方がよりわかりやすいであろうということで、従来七〇、三〇のものが、七〇のものを一〇〇とした場合に三〇のものが四三になるということで書いてございます。
 それから、確かに御指摘のビタミンでございますが、五十四年度は二三三、五十五年度は三五二ど、やや多く差がございますが、先ほど少し申し上げたと思いますが、たくさんの分析をやっておりまして、ときどき数値は変えております。
#47
○宮之原貞光君 いや、配合割合も、この五十四年度で――大体この「取扱ご案内」というのは、日学給としてはこういう物資を取り扱っておると、それで、この中身はこういうものだからということでみんな学校に配るんでしょう。そうすると、これを受けて注文するわけでしょう、いろいろ使うわけでしょう。そうすると、やっぱり学校の現場の栄養士とかいろんな人は、やっぱりこの分析表とかいろんなものを見ながらやるわけですね。だから、次々目まぐるしく変わったんじゃこれは意味ないし、また変わるべきものではないですよね、科学的なものがね。けれども、率直に申し上げてこの五十四年度のやっと五十五年度、大変な違いなんですよ。これは私が申し上げなくてもわかるんですけれども、たとえばこの標準成分の問題にいたしましても、いままでなかったところの糖質というのが突然五十五年度からばあっとこう出てきておる。あるいは、先ほどのビタミンAの効力の問題にしましても、いわゆる食品分析表のものはゼロだけれども、前年は二三三、今度はまた三五二と、一つの例ですけれどもどっとこう出ておる。あるいは、この小麦の配合割合も七〇と三〇という説明が今度は一〇〇と四三というふうに、もうまた配合の仕方が変わっておる。われわれ素人から見れば、一〇〇なら一〇〇を単位として、大体何対何ぐらいの割合にあるんですよというのが普通なんですけれども、今度は五十五年からがらっともう様式が変わっておる。何かこれは皆さん、いろんな議論をしてこう抜本的に変えたんですかどうですか。この分析まで違うというんじゃ、どうも僕らわからぬのですよ、これ。
#48
○参考人(月本道彦君) 実は五十四年版と五十五年版が違う点についての先生の御指摘でございますが、五十五年版を実はつくるにつきましては、従来よりもさらに食品添加物等その他見てすぐわかるような形式にしたいということ、その他抜けておりますところの標準成分につきましても全部入れまして、漏れのないようなものをつくりたいということで五十四年版とは編集の方針を一変いたしたわけでございます。
 それで、実はこの五十五年版をつくって配付いたしておらないわけでございます。といいますのは、日本学校給食会と安全会の統合問題がございましたものでございますので、ごく一部刷りまして、これを本来お配りする相手は県学校給食会でございますが、県学校給食会に実はこれはまだ行っておらないという、正式に公表をいたしたものではないわけでございます。それで、五十六年、五十七年と統合法案がかかっておりますので、現在統合後新しい健康会の発足と同時に、さらに正確な見やすい、わかりやすいものを編集をしたいということで取り組んでおる最中でございます。
#49
○宮之原貞光君 そうすると、この案内物資というのはあれなんですか、この五十五年度というのは、五十五年度にこういうものを取り扱っていますよと、ついてはこういうものをとりなさい、こういうものはこういう中身ですよというこれはまだ配られておらぬというのは、ことしは五十何年ですかね。そんなものなんですか、皆さんの運営というのは。そうすると、五十五年とか五十六年というのは、この五十四年度のあれでいろいろな注文をとっておられるんですか。事運営上これ意味ないじゃないですか、五十五年度だなんて書いても。まさに看板に偽りありですね。一体これどういう運営になっているんですかね、いまのお話聞いて。しかも見やすいように変えましたというけれども、大体あんた、標準成分ががらがらがらがら変わるような不見識ではとても安心してこれは下の方はとれませんよ。こういうまた運営というものを文部省としては黙って見てきておるんですか、これ。われわれ常識的に考えれば、五十五年度版というなら五十五年度からとってくださいというものをやるのがあたりまえでしょうが。これは一部のものにしか配ってありません、これいまからですというんじゃ、これは一体どういうことになるんですかね。確かにこれは印刷のにおいが新しいですわ。だから、きのうわざわざ持ってきていただいた御親切、御厚意はありがたく感謝しますけれども、しかしそんなものなんですかね、皆さん方のあれというのは。ちょっと私はこういうことで一体いかがかと思いますが、まずそれは月本さんの方からそれじゃ経緯を聞いて、一体これを認めておるところ、運営のあり方、監督庁としてどうなのかということも聞きたいんです。
#50
○参考人(月本道彦君) いまの先生の御指摘の点でございますが、五十五年度は、実は十月に統合をするということで予算も半年間ということであったわけでございます。それで、米の袋から小麦粉の袋からどういうふうに印刷をすべきかということも、実は健康会ができてから、日本学校給食会の名前のついた袋でもまずいということで、いろいろそういうようなことと全般的に関連をいたしまして、こちらの方も統合ができたら直ちに刷りたいということでおったわけでございますが、統合法案が御存じのように五十五年度は成立をしなかったというようなことで、県学給に案内を配付するのを見送った、こういうような経緯でございます。
#51
○宮之原貞光君 どうなんですか、それ。監督官庁。
#52
○政府委員(高石邦男君) 日本学校給食会の取り扱っている物資について、それを購入する県学校給食会等がどういう品質のものについてどういう価格で購入して、どういうものであるかという意味の内容のものはこれとは別個にPRというか配付しているようでございます。したがいまして、今回つくられておりますこの「取扱物資のご案内」というのは、いろいろな研修会、栄養士の研修会に利用するとか、いわば全くのPR資料として、見やすい、わかりやすいものにしたいということでつくられているわけであります。したがいまして、学校給食会が具体的に日本学校給食会の物資を購入すること自体について、どのような品質でどのような価格であるかということはわかるような対応を講じていると聞いております。
#53
○宮之原貞光君 そうするとこれは講習会用なんですか、いまの文部省の説明を聞くと。これは、日本学校給食会の取扱物資としてはこういう中身になっていますよと、そうしてお申し込みは各都道府県学校給食会でやってくださいというんですよ。これはあなた方の全国の各職場で実際学校給食をしているところの栄養士さんの手元に届かなければ意味ないんでしょう。たまたま講習会に来た人だけ――あるいは幹部用ですか、これは。そんな運営でいいんですか、そんなら。ちょっと聞かしてよ、それ。
#54
○参考人(月本道彦君) この案内は、本来は都道府県学校給食会に配付をいたすものでございまして、都道府県学校給食会は、この案内と、その他都道府県学校給食会で独自にお扱いになる品目が相当数ございます。それで、独自に別途都道府県学校給食会の段階で品目、売り渡し価格等の案内をつくって末端に配付をされているというふうに理解をいたしておるわけでございます。
 それで、五十四年、五十五年、五十六年と、食品の規格が変わりました場合には、日本学校給食会は都道府県学校給食会にしか供給ができませんので、都道府県学校給食会には逐一全部御連絡をいたしておるわけでございまして、日本学校給食会でどういう品目のどういう規格のものを供給しておるかということは、都道府県学校給食会は十分御存じだというふうに考えておるわけでございます。
#55
○宮之原貞光君 これはあれでしょう、都道府県が独自に出すにしても、この分析表からいろいろなものを変えて出すわけじゃないでしょうが、都道府県はそういう検査所もないんだから。あるのはどれくらいの検査能力かも知らぬけれども、皆さんの説明だと検査所があるのは二県ぐらいですね。こういう日学給の品物は中身はこうですよと、それに県独自でこうですよとつけ加えて出すのはわかるよ。これは県どまりです。あるいはいま高石局長のような答弁のちょろまかしで、これそういうことになるんですか。これは皆さんのものがちゃんと行けば都道府県でリプリントされて県独自のものを加えてずっと下まで行くんでしょう。そうした場合には、中の分析表とかいろいろなものがみんなそれぞれの県によって違うんですか、遣わぬのですか。違うということになれば大変だね。何のためにあなた方の検査所があるかということになりますね。違うはずないでしょうが。どうなんですか、ノー、イエス言ってください。違うなら違う、遣わぬなら遣わぬと言ってくださいよ。
#56
○参考人(月本道彦君) 違わないというふうに考えております。
#57
○宮之原貞光君 違ったら大変ですよね。大変なことになるわね。何で国費をむだにして皆さんにやってもらうかということになる。だとすれば、やっぱりこれが一番の基本台帳であることは間違いないでしょうが。そういうものを高石さんのように監督官庁が、いや、あれは一部の者に配るんですよという物の言い方では、今後が思いやられますよ。殿様経営じゃありませんか。あれはただ、監督官庁は統廃合したりつくったりさえすれば後は知らぬということではね。子供の大切な命を預かるところの問題ですから私はしつこくこれやってるんですよ。これはちょっとお粗末ですわね、小川大臣。こういうものについてはもっと納得のいくようなやはり運営をさせるということぐらいはきちんとしていいんじゃないでしょうか。いかがでしょうか、いま大臣これお聞きになっておって、りっぱでしょうか、これ。
#58
○国務大臣(小川平二君) ただいま学校給食会の当事者からお耳に入れましたように、健康会法の成立がおくれた等の事情もあって、御指摘を受けておる文書をあまねく配付することをやっておらなかったという事情のようでございます。仰せのように学校給食用物資、児童生徒の健康安全を支えるものでございまするから、検査の方法についてはもとより、仰せの文書等の配付につきましても、今後十分留意をいたしまして遺憾なきを期するように指導をいたしてまいるつもりでございます。
#59
○宮之原貞光君 法案が成立しなかったからできませんというのはそれは答弁にならぬのですよね。法案はあなた国会でやるんだからね。だから五十四年度から出して二年も三年もたつのにいまごろ三年前の名前をつけて準備しようなんというのはこれは非常識もはなはだしいことなんだよ、これは。理由にならぬということだけは私申し上げておきますよ。法案が通りませんでしたから改めませんでしたと。普通法案が通らなけりゃ五十四年度版を中身は同じにしても五十五年度として、送るのがあたりまえじゃないですか。私どもはこういう、ずさんだと言うのが適切かどうかはわからぬけれどもね、ラフなというか、ちょっとそういう官僚運営的な日学給のあり方というのは非常に問題があると思いますね。こういうことならいっそやっぱり民営化した方がいいかもしれませんね。親方日の丸でやってるからこういうことになるんですよ。これが民間だったらどうですか、目の色変えてこの問題についてはやりますよ。
 まだ中身について申し上げますが、実はいまのマカロニの例だけじゃないんです。フィッシュボールというのがありますね。これと五十四年度版のフィッシュボールの中身、これを対比をいたしてみますと、五十四年度版の配合割合、ずっとたくさん詳しく書いてあります。これは一〇〇ですね。一〇〇%なんです。ほかのものが入る余地はないんだ、百分比のパーセントで出しているんだから。ところが、あなた方の日学給取扱物資の添加物のいただいたところの資料を見ますと、フィッシュボール缶詰の中にはLグルタミン酸ナトリウム〇・六%、クエン酸〇・〇一%、合わせて〇・六一%が中身として皆さんは五十四年度版の中には分析されておるんですよ。ところが、この五十四年度の物資案内書にはそういうものを抜きにして一〇〇%でずっと数字を見せておる。これはどういうふうに解釈すればいいんでしょうか。
#60
○参考人(浅野進君) お答え申し上げます。
 いま先生御指摘の配合割合でございますが、五十五年度版につきましては……
#61
○宮之原貞光君 五十四年度の話聞いておるんです。
#62
○参考人(浅野進君) 五十五年と五十四年度版を比較した場合に、ここに書いてあります、先ほど私ちょっと御説明したかと思うんでございますが、ここは一〇〇と書いてあるのは一〇〇%という意味ではございません。一〇〇分という意味でございます。
#63
○宮之原貞光君 一〇〇何。
#64
○参考人(浅野進君) 一〇〇分というふうに一般に言われているわけでございますが、これで申し上げますならばサバすり身一〇〇に対しましてスケトウのすり身が二五入り、さらに以下のものがこのように入っているというような表現になっておりまして、パーセントであらわしているものではございません。
#65
○宮之原貞光君 パーセントであらわしてないと言うんですけれども、おたくの資料の配合割合はパーセントと書いてありますよ。これ素人が見ると「配合割合(%)」と書いてあるんですが、これはじゃおたくの印刷ミスですか、この五十四年度版は。
#66
○参考人(月本道彦君) お答え申し上げます。
 五十四年版は先生ただいま御指摘のとおりパーセンテージでございます。が、五十五年はいま浅野主幹が先生にお答え申し上げましたように、主成分を一〇〇として、それに対する比率を書いてあるわけでございます。それが第一点でございます。
 それから、先生御指摘の五十四年と五年では、フィッシュボールにLグルタミン酸ナトリウムが五十四年には入っておるという資料を先生に先般御提出申し上げたわけでございますが、五十五年のものにはそれが入っていないというふうになっておるのはどういうわけかという御指摘かと思いますが、これは五十四年、五十五年、現在もそうでございますが、極力食品添加物を必要最小限度にとどめるという方針から、フィッシュボールから添加物をとりまして、結果こういうふうになっておるわけでございます。
#67
○宮之原貞光君 それはいかがなものですかね。パーセンテージの話は今度はやめましたというならそれはわかるけれども、しかしいかにずさんであったかということは事実だね、それなら。過ちを改めるのはこれは結構なことだけれども、そうするとこれはパーセントで書いてあったのは間違いだったわけですね、五十四年度版は。どうなんだ。研究所の所長さんに聞かなきゃわからぬね、これ。
#68
○参考人(浅野進君) お答え申し上げます。
 それはパーセントで出さなければいけないというわけでは決してございませんけれども、こういう配合の場合に、パーセントと、それからいま申しました一〇〇に対して幾ら入っているかという両方の表現があろうかと思うんです。それで、パーセントで出しますと非常にパーセンテージの添加の低いものは微量というような感じになってまいりますので、主原料を一〇〇として出した方が私は大変見やすいのではないかと思います。
#69
○宮之原貞光君 じゃ、これはパーセンテージで出していることは事実でしょう。だから、これを今度は五十五年度からパーセントを分に直したというのは、それはそれなりにあるですよ。だけれども、五十四年度版はパーセントで出しているんでしょうが、これは。それは事実なんでしょう。皆さんのところの資料あるんでしょう、五十四年度版が。(「事実は事実ではっきりすりゃいいんだよ」と呼ぶ者あり)だから、はっきりしてもらおうというんだよ。(「はっきりしなさいよ。あなた、何やってんだよ」と呼ぶ者あり)あんなもたつきの答弁でいいのかね。これ、書いてあるでしょうと言うんですよ。
#70
○参考人(浅野進君) お答え申し上げます。
 五十四年度については、ここに書いてございますようにパーセントで表示されております。(「そうだよ、それでいいんだよ」と呼ぶ者あり)
#71
○宮之原貞光君 早く言えばいいんですよ。
 それで、またお尋ねしたいのは、これ合わせれば幾ら計算してみても一〇〇%なんだ。けれども、同じやっぱりあなた方の検査物の、さつきのようにフィッシュボールにはLグルタミン酸ナトリウムとクエン酸が〇・六一%入っておるというのがあなた方のまた資料なんですよ、これ。これは一〇〇%ブラス〇・六%という意味なんですか、そうすると。ちょっと素人から考えてもお粗末じゃないですかね、これ、どうなんですか、それは。
 たとえば、あなた方に助け舟出そうとは思わぬけれども、五十五年度版はちょっと逃げ道つくっておるよ、確かに。それは食品添加物として別個に調味料、酸味料と書いてあるから、いや実はそれはその意味ですと言いたいんだろうけれども、少なくとも五十四年度版と皆さんのものはちゃんと一言一句科学的なデータなんだから、一〇〇%に合うようにやっておいて、片一方にはこういうことをやっておる、どういうことなんですか、これ。
#72
○参考人(浅野進君) お答え申し上げます。
 五十四年度のこれはパーセントで表示してあるわけでございますが、ここに八番のところに調味料は三・〇一ということが書いてございます。それでフィッシュボールの――失礼しました。
#73
○参考人(月本道彦君) どうも答弁がまずくて申しわけございません。
#74
○宮之原貞光君 それはそうだよ。ずさんだということなんだよ。
#75
○参考人(月本道彦君) 五十四年版に書いてございますのは、先生のところへは五十四年、五十五年度版両方行っておりますが、五十四年は添加物の欄がございません。それで、これはあくまでも主成分を比率で、パーセンテージで五十四年版は出しておりまして、添加物については表示の欄を設けてないということでございます。五十五年はそういった点はやはりはっきりすべきであるということで、添加物の欄を設けてこれを明示をした、こういうことでございます。
#76
○宮之原貞光君 だから、皆さんはお役所仕事だというのはそこなんです。本当に学校の給食、子供たちの給食というのはきわめて子供の健康の上に大事なことだと考えれば考えるほど、これだけやかましい添加物のいろんな問題があるさなかに、五十四年度版というのは現在まで生きておるわけでしょう、先ほどの答弁によるとまだ五十五年度は出してないと言うんだから。現在またそれを皆さんは見て各地域では、あるいは各学校ではとっておるんだ。そういうものに添加物がパーセンテージとしてはこうですよと、しかしこの添加物は大丈夫ですよと、こういう表示もしないで、ただ五十五年度版から添加物を加えましたということでは、一体日学給のあり方としての根本の問題だと僕は思うんですよ、これ。あなたは五十五年度から添加物を加えましたとはたやすく言っておりますけれどもね。これは加えるどころの問題じゃないじゃありませんか。しかもあなた、五十五年度と言うけれども五十六年度の検査の中には今度はそれはもうないと言っているんですよ、あなた方の資料は。今度はその添加物に対応するところのものはありませんと、つけませんと、こう言っているんですよ。また矛盾するじゃありませんか。五十六年度の配給の物資はそういうものをみんな除きましたという印なんでしょう、このフィッシュボール缶詰の中から、なしと書いてあるんだから、これ。けれどもいまのあなたの説明は、今度新しくつくるところの五十五年度版からは添加物のことを書きましたと言う。これは皆さん聞いておってどうですか、これ。一番人間の今、子供たちの命にかかわる大事な問題だから私は言うんですけれどもね。ちょっと出任せな答弁はせぬで、落ちついてつじつまの合うようにしてくださいよ、あなた。
#77
○参考人(月本道彦君) 私の御説明が悪かったかもしれませんが、五十五年版のフィッシュボールの添加物のところに何にも書いてございませんのは、添加物が一切ないと、こういう意味でございます。それで、先生にこの様式で提出をいたしました添加物の一覧表の中になしと書いてあるのも全く同じ意味でございます。
#78
○宮之原貞光君 だから違うと言うんだよ。五十五年度のあなた方からきのういただいたやつは、食品添加物という欄を設けて、そこに調味料、酸味料と書いてあるんですよ、これ、中身は書いてないけれども。食品添加物という欄までつくったんだよ、あなた方はね。そして、あなた方からいただいたところのこの資料、いいですか、これはいわゆる添加物に関連して、フィッシュボール缶詰は五十四年度と五十五年度はありますと書いてあるんだ、五十六年度からなしと書いてあるんだよ、どういうことかと言うんですよ。少し落ちついて答弁してください、時間与えますからね、間違わないように。あるいはそれともいいかげんな答弁なのかね。
#79
○参考人(月本道彦君) 申しわけございません。フィッシュボールの食品添加物の欄は十二ページ、十三ページにあるわけでございますが、そこの食品添加物の十三ページの欄に調味料、酸味料が五十五年は入っておったわけでございます。これは先ほどちょっと私勘違いをいたしまして申しわけございません。それを五十六年に入ってとったという意味が先生に提出をいたしましたこの資料の意味でございます、なしと書いてあるのは。どうも説明まずくて申しわけございません。
#80
○宮之原貞光君 いや説明が。まずいのじゃなくて、あなたの答弁が、中身を知らぬでとにかく答えさえすればいいということなんだよ、これ。だって、あなた方からいただいた資料で私は突き合わせながら言っているんだから、ちょっと国会は通りませんね、それは。通用しませんよ、あなた方のしゃばでは通用するかもしれぬけれども。やはりそれは参議院の文教委員会というのは良識の府のうちの一番のトップクラスですからね、これ。私は恐らくやっぱり与党の皆さんも同じ考えだと思うんですよ、内心これでは困ったなと思っておられると思うんですよ、それ。
 実は、このフィッシュボールだけじゃないですよ、これ。クラッカーもそうじゃありませんか、クラッカーも。いわゆるこの五十四年度版と五十五年度版はクラッカーの中身も違いがある。もう時間がありませんから言いませんけれども、あるいは五十五年度や五十四年度のこの資料の問題にしてもそうなんですよ。このクラッカーの添加物も、非常に厳密に書いてあるこのパーセンテージのものもみんな伏せておるんですよ。だから私は、言われておるところの添加物の問題について、添加物云々ということで出せば売れ行きが悪くなるかもしれぬからと、意図的にこれは伏せておると勘ぐりたくなるんですよね、これ。それであったら困りますわな、これ。
 またクラッカーのことはこれ以上申しませんが、まだ続いて申しますがね、タラ正肉にしてもそうですよ。申しましょうか、このおたくの方からタラ正肉のこのものがあるんです。けれども、このタラ正肉の中身にいたしましてもみんな食い違いが出てくる、分析表も、みんな。いつの分析の方が正しかったんだろうかと疑問を持たざるを得ないんです、これ。これはどういうふうに解釈すればいいんでしょうね。これはやっぱり研究所の所長さんですね。
#81
○参考人(浅野進君) お答え申し上げます。
 先生に御提出いたしました資料の中の食品添加物で幾つか抜けているものがございます。タラ正肉につきましては、食品添加物としては、五十四年度にLグルタミン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウムが添加してございました。五十六年度から御提出した表にあるように除いておりますので原料配合が多少違ってきております。
#82
○宮之原貞光君 例を挙げれば切りがありませんけどね、これは、はるさめもそうです。この添加物の、たとえばはるさめのカゼインナトリウム、アルギン酸、ポリリン酸ナトリウム、この添加物がありながら、皆さんの売らんかなのこの宣伝文書にはないんですよ、残念ながら。もう一つ一つやれば、これ何時間あっても時間足りないぐらいあるんです、指摘すれば。私はやはりこれは非常に皆さん方の運営の問題として大変な問題だと思うんです。添加物があるならある、これはこうだときちんとやはり、せっかく研究所を持って年間一千万から二千万の予算でやっておられるんだから、表示するものは表示してもらわなければ困りますよ。どうですか常務、こういうものは今後は化学的なものは化学的なものでうそ隠ししないで、ここでちゃんとやりますとはっきり約束してもらえますかどうか。
#83
○参考人(月本道彦君) いまの先生の、第一段階といたしまして五十四年、五年と、それから先生に提出いたしました三年間の食品添加物の欄の記載が違うという点でございますが、これは添加物の数から言いますと、昭和五十四年度には二十九あったわけでございますが、現在の段階では二十で九つ減らしたわけでございます。ただいま先生御指摘のはるさめにつきましても、ポリリン酸等添加物を、全部現在供給いたしておりますものは除いております。
 それから第二点の先生御指摘の、添加物についてははっきりわかるようにすべきであるという点、そういう方向で新しい案内をつくる際は検討をするということで現在考えておるわけでございます。
#84
○宮之原貞光君 僕が提起したやつは五十四年、五十五年までみんな使っておられるんだ、あなた方は。五十六年度からなくしましたと書いてあるんだ、これ。そうすると、やっぱり少なくとも添加物の入ったはるさめとかいろんなものは、これはやはり実際食用に供されておったわけですよ、五十六年度からそれは取り除きましたということですから。
 ちょっと聞きますがね、何も体に構わないところの添加物ならいつまでも続けてよさそうなものだけれども、今度五十六年度からなくなったというこれは理由は何ですか。
#85
○参考人(月本道彦君) 先ほども申し上げましたように、添加物は極力必要最小限度にとどめることが望ましいというふうに考えております。そういう観点から、添加物を除いて何ら――何らと申しますか、要するに減らすという方向で考えられ得るものはいろいろ検討をした結果除いたわけでございます。
#86
○宮之原貞光君 だから、ひとつ余りちゃらんぽらんな経営をされぬで、ないものはない、どうだという正確な表示を今後やっぱりきちんとして、皆さん方の品物についてはそれぞれ全国の各学校に告知させると、それを徹底させると、そういうことは約束できますね。
#87
○参考人(月本道彦君) そういう方向で取り組む所存でございます。
#88
○宮之原貞光君 監督官庁、どうですか。
#89
○政府委員(高石邦男君) いままでの先生の御議論についていろいろ若干不備な点がございますけれども、本質的に食品添加物自体は食品衛生法で一般の食品に使うことが認められているわけなんです。ですから、食品添加物のあるものを使っているのが非常に間違いだというわけではないわけです、基本的に。しかし老がら、子供に対する学校給食用物資についてはできるだけ食品添加物のないものを使うような方向で対応したいということで、五十四年度、五十五年度の間は使っていたものが、五十六年度から食品添加物のないものを使っていくと、そういうような経過をたどっているわけであります。したがいまして、その中でどういう資料をつくるかということで若干ちぐはぐな点があり、そしてPRについての不徹底な点があったという点については十分反省をしていかなければならないと思っております。しかしながら、本質的に食品添加物のないものをできるだけ学校給食に使うという基本的な方向はより一層堅持していきたいと思っております。
#90
○宮之原貞光君 私は食品添加物がみんな悪いとは言っていないけれども、しかしいろんな問題を提起されておるのはやっぱり食品添加物ですからね、なくする方向にいくというなら、やっぱり名実とも、実際も裏もないような形にしてもらわなきゃ困るんですよ、これ。あなた方は、たとえば学校の教員がどうしたこうしたと、はしの上げおろしまで言うけれども、一番命にかかわるところのこういう問題はみんな任しっ放しですよ。私は全く監督不行き届きと言いたいんだ、これ。
 そこでもう一つ聞きますが、グリンピースの着色剤にかかわるところの問題ですがね、これ五十四年度の案内書を見ますと、グリンピースの問題についてはJASによると。この品質規格はこうやって、配合割合のことは何ら書いてないんですね。しかも、これは五十四年度といいますけれども、これが実際下までいまも使われておるわけですから、グリンピースは。ところが、この要求資料によりますと、食用青色一号、食用黄色四号が使われていますよと、こういうことが出ておるんです、これには。肝心かなめの下まで行くものには何ら書いてない、JASの規格ですよと。先ほどはJAS規格はフリーパスだと言って、いやそうじゃなくてそれも検査しておりますと所長は言いながら、けれどもこの五十四年度版はフリーパスだよ、けれどもこの検査の実際は青色一号と黄色四号を使っておると、こうやっておるんですがね。これは五十五年度まで使っておる。五十六年度からはなくしたんですかね。その理由はどういう理由ですか。
#91
○参考人(月本道彦君) グリンピースにつきましては、五十四年、取り扱っておったわけでございますが、その際は先生の御指摘のとおりグリンピース着色料があったわけでございますが、実は五十五年の九月に取り扱いを停止をいたしましたということで、五十五年の御案内にはこれはグリンピースは入っておらないわけでございます。
#92
○宮之原貞光君 あなたはね、五十五年度は入っておりませんと得々と言うけれども、冒頭にお尋ねしたようにこれはまだ下まで行ってないんでしょう。下で実際皆さん方の生き字引になっておるのは五十四年度版でしょう。五十四年度版にはちゃんとあるんですよ。しかも、いただいたところのものを見れば五十五年度も使っておるの、これ。ただ五十六年度からなくしましたと、取扱中止と書いてある。僕は取扱中止が悪いと言っているんじゃないよ。けれども、あなたの答弁は全くまたちぐはぐなんですと、こう言うんですよ。
 それで、私聞きますが、そのことはもう追及しませんよ、それはもうでたらめだということわかったんだから。それで、なぜこれを取扱中止にしたか、ここのところの理由を聞かしてください。
 これは所長だよ、あんた。化学検査の結果でしょう。
#93
○参考人(浅野進君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、グリンピースにつきましては青色一号、黄色四号をこのパーセンテージで使っておりまして、ただいま私どもの常務が申し上げました時期に取り扱いを中止しております。グリンピースの学校給食用の需要につきましては、缶詰か冷凍食品ということでございまして、冷凍食品の普及に伴いまして需要が落ちたというふうに理解しております。
#94
○宮之原貞光君 この青色一号とかあるいは黄色四号というこの中身の問題に何か問題があったんじゃないですか。所長さんのお話聞くと、缶詰めにかえたからそうだというふうに言っておられるんですが、そうなんですか、本当に。これ何も化学的に見て間違いなかったんですか。なかったんだけれどもやめたんですか、取引上合わないから。
#95
○参考人(浅野進君) この色素はタール系色素でございまして、食品衛生法では許可されているものでございます。それから、表示義務のあるものでございます、このものがどうかということでやめたのではなくて、先ほど申しましたように、グリンピースは冷凍食品がどんどんふえてきているということで需要が減退したということで取り扱いをやめております。
#96
○宮之原貞光君 それならば、何もあなたからお答えいただかなくてもよかったんですね。
 ただしかし、これ所長さん聞いてくださいよ。私の理解では、グリンピースの青色一号というのは、四十二年の一月、発がん性があったとして禁止されたところの緑色一号、四十七年十二月、同様の理由で禁止された紫色一号、これにかわったところの添加物でしょう。それは間違いございませんね。どうですか、その点は。間違いないかどうか聞かしてください。
#97
○参考人(浅野進君) そのとおりだと承知しております。
#98
○宮之原貞光君 しかし、化学構造が似ておるということは方程式を見ればはっきりしておりますね。しかもまだ、青色一号と黄色四号は、AF2、これ以後またこれは発がん性があるとして禁止されたものであります。これ以降にまた問題になったところの遺伝毒物ですよ、少なくとも。だから、昭和五十四年の厚生省の国立衛生試験所、食品添加物の変異原性試験成績、変異原性部長の石舘さんの手によってこれは問題がありますよと指摘されたところの品物なんでしょう。違いますか、どうですか。
#99
○参考人(浅野進君) いま先生のお話のありました文献については、変異原性試験ということでございますが、この青色一号、黄色四号につきまして、ちょっと私現在詳しく記憶しておりませんが、先ほど申し上げましたように、食品衛生法によって認められた添加物でございまして、安全性は確保されていると承知しております。
#100
○宮之原貞光君 たとえば、この添加物、問題が問題になったところのずっと経緯を見ますと、食品衛生法でよろしいと言ったやつでも、五十近くはもういろんな問題があってやめたことがあるでしょうが、禁止になっているでしょうが。あなたは研究所の所長さんですよ。食品衛生法によって厚生省がパスと言ったから何でもいいんだ、こうやっているんですか。何のためにあなた検査しているんですか、そんなら。それだったら、JASマークのものは何も検査せぬでもいいという結論にもなるんでしょうが。それは、いやあれとは別にやっております、こう言う。しかし、この問題はいま私が指摘したところのものは、いろんなマスコミにも載っているんです。常識なんだよ、われわれちょっと見れば。私ども素人でさえもこれは問題がある、こう言われているところの問題なんです。決定的にクロだとはなるほど言ってない。しかしながら、これは問題だと指摘されておる。そういう事情等を考慮しながら、あなた方は五十六年度からこの青色あるいは黄色四号というのもいかがか、こういうことの配慮もあったんじゃないですか。それは全然考えないで、缶詰にかわったんだからやったんだというなら、何のための私は試験所が、こう言いたいんですがね。それは寸毫の疑いもなかったんですか、所長さん。
#101
○参考人(浅野進君) お答え申し上げます。
 私、一番最初に阿佐谷で行っております検査につきまして、まず一つは、契約事項に適合するか否かということと、食品衛生法の規格基準に適合するか否かの検査を行っていると申し上げましたが、私どもは食品衛生法に適合しているかしていないか、そういう検査を実施しているものでございまして、需要がなくなったということで取り扱いをやめております。
#102
○宮之原貞光君 あなたは試験所の所長として、なるほど食品衛生法で一応パスしておったものでしょう。しかし、厚生省の国立衛生試験所の変異原性部長の石舘さんが哺乳動物の培養細胞を使って、染色体に異常性を発見したという結果が報道されたのは五十四年ですよね、この問題が。それは御存じでしょう。それならば、一体これはどうなんかということで、おたくは子供にこれを配っているんだから、検査してもう一回確かめる、検証してみるというぐらいのことがあっていいんじゃないでしょうかね。それを、まだお上の方から、厚生省から何も言ってこないからというほおかむりなんですか。それがおたくの務めなんですか。
 あなたの基本的な検査所の姿勢として私はちょっとお伺いしたんですが、世の中にそれだけ問題にされたら、本当に子供に配っているところのこれはどうなんだろうかと金をかけても検査するのがあたりまえじゃありませんか、議論するのが。それをまだのうのうとして、食品衛生法にありますから私のところは何ら関知しません、こう言えますかね。しかも、発育期の子供ですよ、これは。一体あなた方の姿勢というのはそんなもんですか。どうなんですか、月本さん。あなたはやっぱり日学給の責任者の一人ですから、そういう疑いがあれば研究所に命じていろいろ検討させるのが至当じゃありませんか、どうですか。
#103
○参考人(月本道彦君) 食品添加物につきましては、先ほど先生に申し上げましたとおり、極力必要最小限度にとどめるという基本方針で現在対処をいたしておるわけでございます。しかし、食品添加物にどういう種類のものをどのぐらい使っていいか。使用量制限のあるものとないものがございますが、これは厚生行政と申しますか、厚生省のマターの問題でございまして、厚生省の方でその基準の範囲内であれば、それは少ない方がベターでございますが、それについて学校給食サイドから、厚生省の方でまだその毒性その他につきましてはっきりしないうちにどうと見解を差し挟むというわけには、これはなかなかまいらないんじゃなかろうかというふうに思います。
#104
○宮之原貞光君 私は厚生省に異議を言いなさいと言っておるんじゃないんですよ。よく私の意見を聞きながら答えてくださいよね。こういうような問題で疑いがあると、こう言われている。それは成長期にあるところの子供たちに現実に配っておる、皆さんが。だとすれば、疑わしいんだから、これは、少なくとも。それならば本当にそうなのか、わが研究所でもこれをやっぱりきちんと試験させてみようと、確信を持ってあれは間違いですよと、こう言えれば結構なことなんだから、そういう姿勢があっていいんじゃありませんか、あなた。それを厚生省に何も口を差し挟むべき――何もあなたに厚生省に間違いだと言えと言っているんじゃないんですよ。あなたは疑われているというそのものを扱っているところの責任者なんですよ。試験所も持っておるんですよ、皆さんは。だとするならば、すでに五十四年にそういうデータが発表された。一体これが正しいのかどうか、うちの研究所でもそれをやってみてくれと、しかも子供たちに配るところの食物なんだからと、食品だからと、これがあたりまえじゃありませんか。どうもそのところが私は皆さんの姿勢としてはおかしいと言っているんですよ。本当に教育という立場からこういう問題をあなた方考えているのかどうかという疑いがある。これはかりではありませんよ。たとえば北海道の士幌農協の放射線照射のジャガイモの問題がある。これ五十四年度まではおたくは取引しておった。世の中で騒がれ出したからこれはやめたんですよ、あなた方は、あっせんを。ジャガイモ問題にしても五十四年度までやっておったんだよ、あなた方。――いま何もあなたに手を挙げろと言っているんじゃない。――やっておったんだよ、あなた方は。世の中から騒がれたからやめた、五十五年度から。みんな後追いなんですよ、皆さんのやることは。私が口を酸っぱくして言っているのは、大人の世界では通用するところのいろんな毒性の問題にしても、子供でしょう、幼年期、少年期の子供でしょう。将来日本を背負って立つ子供たちなんだよ。そういう子供たちの食品の問題について、いろんな試験データが出たとするならば、細心の注意をもってそれは対応するのが皆さんの仕事じゃありませんか。それを単に厚生省サイドに口を差し挟むべき問題でないと思っておりますと、こういう姿勢でいいんでしょうかどうでしょうか。あくまでもいままでやってこられたところの消極的な後追いの姿勢で今後も貫かれると、こうおっしゃるんですか、そこを聞かしてくださいよ。
#105
○参考人(月本道彦君) 先ほど申し上げましたように、食品添加物は極力少ない方が、必要最小限度にとどめるべきであるという考え方で対処をいたしておるわけでございます。
 それでも先生御指摘の日本学校給食会の検査施設で発がん性その他についての調査研究をやるということは望ましいわけではございますが、正直言いましてそれだけの施設、人的な面も含めましてそういうことには相なっておらないわけでございます。
 まあ添加物につきましては、厚生省で食品衛生調査会の専門家の委員の方々とも御相談の上、現在の添加物が決められておるというふうに承知をいたしておりますが、日本学校給食会でそこをさらにもう一歩、それよりもさらに詰めていくというだけの施設に現在なっておらないし、現在のところはそういうことを目的にはいたしておらないということでございます。
 それから第三点目の放射線ジャガイモでございますが、これは日本学校給食会は一度も取り扱ったことはございません。
#106
○宮之原貞光君 冒頭に言ったように、おたくの方はどういう検査をやっておられるかといったら、食品添加物も重金属も残留農薬も、それから細菌試験もみんなやっておりますと大分間口広げたじゃないですか。いま聞いたら、そういう能力はありませんと。どっちが本当。もし、それは僕は一千万や二千万の金でみんなやれますというのはうそだと思うんだ、本当は。片意地張っただけだと思うんだよね。しかし、みんなみんな検査する必要ない、ほかに委嘱するものはしてもいいんですよ。しかし、これだけ食品添加物という問題が、特に少年期の問題が問題になっているときには、運営のあり方としてはそこに重点を置いた皆さんの試験の運営というのがあっていいじゃないか、試験所の運営というのがあっていいじゃありませんか。それぐらいのやっぱり教育的な良心、それを持ってあなた方経営に当たらない限り、親方日の丸氏の試験所の形ではこれは意味なしませんよ。そこに重点を置いてやればいいじゃありませんか。なければ予算要求もしなさいよ。私ども応援しますよ、それは。子供の、あなた今後の成長に関係することなんだから。だから、そういう能力はありませんと、こう逃げを張らぬで、とにかくやってもらうだけはやる、こういう姿勢で私はやってもらいたいと思うんですよ、これ。
 時間がたちますからまた次に移りますけれど、これはあれなんですか、給食パンの原料の問題ですけれども、イーストフードの使用の問題、これイーストフードには臭素酸カリウムが入っているという問題がなされておる。このイーストフードの使用に対して一体皆さんはどういう指導をなされておるか。パン工業会のように、あるいはまたあなたの先ほどの答弁のように、厚生省の食品衛生法にかなっておるから何にも、この問題については黙っておりますと、こういう姿勢なんですかどうか、どういう指導をされていますか、聞かしてください。
#107
○政府委員(高石邦男君) 臭素酸カリウムの発がん性については、現在厚生省がいろんな実験段階を重ねているということで、現在最終的な結論を得ていないという状況が一つあります。しかしながら、日本学校給食会の供給している給食用パンについては臭素酸カリウムを使用していないわけであります。
#108
○宮之原貞光君 こればかりはまた高石さんが先立ちおるな。これは検査所では検査しないで、文部省の指導で頭乗り越えに指導されたんですか。これはやっぱり問題があるから、できるだけ取り扱わないようにしようと、こういう指導をされておるんでしょう。だから、それを検査所や日学給はどういう見解ですかとあなた方に聞いておるんだよ、化学的に。――いや、あなたに聞いたってわからぬでしょう、化学的なことはお隣の人に聞かなけりゃ。
#109
○参考人(浅野進君) お答え申し上げます。
 日学給物資につきましては、臭素酸カリウムを使っているものはございません。これは県段階で使っていたと承知しておりますが、現在は臭素酸カリウムのパンへの添加はないと承知しております。
#110
○宮之原貞光君 本当に使っていませんかね。今度はあなたに聞いた方がいい。全国的にまだ残っておりませんかね。
#111
○参考人(月本道彦君) 日本学校給食会で扱っておりますのは小麦粉で、それをどういうふうなパンに、形状にして供給をするかは各都道府県のマターでございますが、ということで、先ほど局長から答弁がありましたように、日学給の小麦粉には一切入っておりません。
#112
○宮之原貞光君 そうすると、これは文部省に聞いた方がいいですね、そんなら。もうみんなやめていますか。
#113
○政府委員(高石邦男君) やめております。
#114
○宮之原貞光君 私の資料によりますと、ことしの三月現在、山形と徳島と熊本の一部ではまだ使われておるというふうな報告が来ておりますがね、それは本当にやめておるとここで確言できますか、どうなのかね。
#115
○政府委員(高石邦男君) われわれの承知している範囲内では、そういう臭素酸カリウムを使っているというふうには聞いておりません。
#116
○宮之原貞光君 私はそういうふうに報告を知っておるんですが、もう一回きちんと調べて報告しておいてください。第一あれでしょう、いま胸を張って臭素酸は使っておりませんと言うけれども、あなた方の四十六年のこの通達自身、例外的にしか、その場合には都道府県に承認を受けなさいと、教育委員会に。こういう消極的な指導なんですよ、これ。使っては決してだめだとは指導していないんですよ。だから、御承知のように東京都がやめたのは五十五年十月ですよ、これ。全国でようやく十六番目にやめておる。やめるならやめろと言うならいいけれども、皆さんの方はやめてもらいたいという程度のものなんです、これ。だからまた残っているところはありませんかと聞いておるんですけれども、なければないで結構ですけれども、まだ二、三県残っておるというのが私の理解ですけれども、もう一回きちんと調べてあれしてください。これは使っておらなければ結構ですが、きのうの朝日新聞の中にもパンの添加物の発がん性の問題出ておりましたね。それは関心を持って皆さんは対応しようとお考えになっているんでしょうね、研究所は。どうなんですか。あるいは日学給だ、関係ありませんということでは私は済まぬと思うんです。日学給のものだけ扱ってないわけでもないんだから、それは必ずとらなければならないという義務はないんだから。しかし少なくともこの試験所やいろんなところではそういう全体的なものもやはり子供たちに影響のあるものは調べてしかるべきではないでしょうか。それは関心を持ってどうしようというお考えですか。それを聞かしてください。
#117
○参考人(月本道彦君) 先ほどお答えいたしましたように、日学給の取扱物資に係る直接のマターではございませんが、学校給食の重要なマターとして関心を抱いております。それで、各県学給からパン等について検査の依頼がございます。それについて精力的に取り組んでおるわけでございます。
#118
○宮之原貞光君 次に移りますがね。学校給食に使われておるところの食器関係の問題でお尋ねをしたいんですがね。これは食器は御承知のようにアルミ、ポリプロピレン、ステンレス、メラミン樹脂、いろいろなものが使われておる。ガラスとか陶磁器ももちろん少数が使われておりますが、その中でポリプロピレンがわりに普及しておるんですが、そのポリプロピレンに使われておるところの酸化防止剤のBHTの問題ですがね。これはBHTは突然変異原性物質と見られておって、非常にやはり問題があると思っておるんですが、これは皆さんは全然問題ないという理解ですかどうですか。これもやっぱり研究所とも関連しますね。
#119
○政府委員(高石邦男君) 食器のことですから、食器まで研究所でいろいろやることは、現在の時点でそこまでやっていないわけであります。このBHTにつきましては、これは都立衛生研究所、それから米国の国立がん研究所、日本癌学会総会、国立衛生研究所において、動物実験の結果はBHTに発がん性、遺伝毒性のないというように確認されていると聞いております。
#120
○宮之原貞光君 局長、あなたの言葉じりをとらえるわけじゃないけれどもね、日学給ではこれについて見解を出しておるのよ。これ昨年の十月号だけど。ここまでは研究所の及ばないところですと、こう言っておるけれどもね、ちゃんとここの九ページにポリプロピレンのことについてずっと書いてある。こういうのは心配要らないと、こう書いておるんだよね。だからこのことについて聞くのは、日学給もそう言っておるんだから聞くのはあたりまえじゃないの。それは研究しておりませんと、こう言えるかね、あんた。これもやってもらわなきゃならぬのだよ、これ。余りちゃらんぽらんに言わぬでくださいよ。あなた方の資料に基づいて私は聞いておるんだから、それぞれの事業内容としてやっているのについて。しかしこの問題は発がん性の問題と関連あるということは世の中の常識ではありませんかね。御承知のように、BHTは化学的には酪酸基と水酸基からなっておるところのトルエン、これが入っておる。トルエンとはシンナー遊びのかわりに使われるところの有機溶媒であるということはこれははっきりしておる。だからこそ、五十二年の七月に都立衛生研究所の安全問題についても、あの研究所発表は疑わしいということがここに言われておるんですよ。第一、BHA、この問題が出てきたのも、もともとはBHTの代がわりとしてこの問題が出てきたんじゃないんですか。BHTが問題がありそうだということで、それにかわって出てきたのがBHAじゃありませんか。どうなんですか、所長さん、化学的には。
#121
○参考人(浅野進君) お答え申し上げます。
 いま先生のおっしゃったとおりでございまして、BHTのかわりにBHAが使われるようになったと理解しております。
#122
○宮之原貞光君 かわりに登場してきたということは、これはBHTが問題性があると指摘されておるからなんだよ。問題性がないのにかわりに登場するはずないでしょうが。科学者としてあなたの良心にかけてどうなんですか。新しいところの酸化防止剤が出てくるということは、その前の防止剤にいろいろ問題があるからかわりに出てくるんでしょうが。どうなんですか、あんた科学者としてちょっと聞きたい、あなたの良心に誓って。普通常識的にはそうじゃありませんか。どうですか、それ。隣で言わぬでいいんだから、ちゃんと所長さんに答えさせなさいよ。
#123
○参考人(浅野進君) お答え申し上げます。
 趣旨としてはそのとおりかと思われますが、先ほど文部省の局長から御答弁のありましたように、都立衛生研究所、それからその他の研究所において動物実験をした結果は発がん性はなかったということでございます。
#124
○宮之原貞光君 いわゆる昭和四十八年に米国ではすでにこのBHTは使用禁止しておりますね、アメリカでは。問題がないのに、疑わしくないのにやっぱり使用禁止するんでしょうか。いかがなものでしょうか。使用禁止して、そのかわりにBHAが出てきたんじゃありませんか。あなた方、あくまで厚生省が何も言わぬから大丈夫だ大丈夫だと言っているんだけれども、世の中のいろんな試験で出てきたところの問題としてはそれ言いよるんだから。アメリカで使われるところのBHTと日本で使われるところのBHTとは違うんですか、これ。私は化学製品というのはみんな同じだと思っているんだけれどもね。そこはどうなるの。
#125
○参考人(浅野進君) お答え申し上げます。
 ただいま先生のお話は不勉強でちょっと承知しておりません。
#126
○宮之原貞光君 これは恐れ入りましたね。これは世の中で言われておるところの常識なんです。これは私は新聞紙上を通じてしか余り詳しいことは知りませんけれども、たとえば四月四日のこの新聞、今度はもうBHAさえも発がん性の疑いと言われているんですよ、これ。BHTのかわりに使ったところのBHAでさえも発がん性の疑いがあるというのが名古屋私立大学グループでも出ておる。だから厚生省は、これは使用禁止というところに発展しなきゃならぬかと。わが国の使用禁止ということに踏み切らざるを得ないという予想もしておるんだ、これ。こういうしろものだけれども、皆さんは関心持たぬで厚生省から何も言わぬからそのままやっておるんだと、こういう意味ですか、そんなら。私はこの食器の問題というのはいろんな問題、子供たちの食物に入れるやつですからね。こういうものの疑わしいとかなんとか言われたらイの一番に神経質になるほどやるのが皆さんの仕事じゃありませんかね。それは文部省も向こうから、いわゆる厚生省から何ら指示があるまではほおかぶりでいきたいということですか、高石さん。
#127
○政府委員(高石邦男君) 一般的に食品の衛生管理につきましては厚生省で、幼児の子供もいるし大人もいるし、それから学童もいるわけですから、一般的な国民が、人間が食生活をする際にそういう有害なものでないようにということを常に研究調査し改善をしていくという基本的な姿勢で厚生省が食品衛生管理について担当しているわけであります。したがいまして、本質的にそういう食品を子供たちに供するということ自体が、違法であるとか悪いとか、そういうような前提で議論されると非常に混乱をするかと思うわけであります。しかしながら、学童に対しての給食用物資については、できるだけそういうものの疑いのあるものを避けながら給食用物資を供給していきたいという基本的な姿勢を持っているわけであります。したがいまして、添加物につきましてもその他につきましても、不必要なものの入った食品はできるだけ扱わないということで今日まで来、そして改善を重ねてきているという姿勢でございます。
 そこで、日本学校給食会の持っている検査機能というのは、学界ですら、また専門的な大学とか専門的なそういう研究所ですらなかなか決着がつかないような非常に高度な内容というものがあろうかと思うんです。そこまでチェックする機能というのを期待するということは非常にむずかしいわけであります。したがいまして、一応学校給食会で取り扱っている物資について、表示されている内容の食品であるかどうか、その他異物のものが混入されていないかどうかというような点についてチェックをしていくというようなところに重点を置いて検査をしていかなければならないと思うわけであります。したがいまして、いま御議論のありましたように、非常に専門的な高度な技術によって認定しなければならないものについてまで検査するということは、現時点では不可能であるし、またそこまで持っていくような体制をつくることについてもとうていできないと思うんです。やっぱり専門の厚生省所管の専門的な角度での機関にゆだねて、その内容についての決定を待つという対応を基本的にしていかざるを得ないと思っている次第でございます。
#128
○宮之原貞光君 あなたはさっきからずっと聞いておられたと思いますが、私は違法だと言っておるんじゃないよ。疑わしい問題があると、こう言っているんだ。疑わしい問題があるところのいろんな食品添加物とかいろんなものは、発育成長期にあるところの子供にとっては大人以上に深刻にこれを受けとめなければなりませんよと言っておるんだよ。したがって、そういうものに対しては厚生省以上に、他の省以上に敏感に皆さん方対応するというのが一番大事なことじゃありませんか。試験所ができる力がなければしかるべく、たとえば学校の子供たちが使っているところのものに問題があるとするならば、いわゆる権威のあるところの研究所に文部省が委嘱させるぐらいの積極的な姿勢があっていいんじゃありませんか。それを金がありませんから、能力がありませんからでは私は済まされぬと思うんですよ。いかがでしょうかね、大臣。私は、文部行政の責任のある者は、違法になったからあるいは発がんがあると断定されてからやったんではもう手おくれだと言っているんですよ、子供たちの問題ですから。したがって、そういう疑わしいものはイの一番に文部省が率先して試験所でいろいろ調べてもらうなり、あるいは金がなければ金出してでもやって、あるいは使用をちょっと待てとか、あるいは自粛しようという先取りしたところのそういうものに対する対応の姿勢というのが行政の指導の中にあっていいんじゃありませんかね。どうお考えになりますか、それは。
#129
○国務大臣(小川平二君) いろいろ指摘を受けておるような物資につきましては、これを高度の検査機能を持つ権威ある機関に文部省から委嘱をしてでも検査をしてもらうべしと、そのようなお言葉と理解をいたしております。心構えといたしましてはさような心構えで臨んでまいりたいと思います。
#130
○宮之原貞光君 これ、大臣ね、答弁で終わるんじゃなくて、ぜひそうあってもらいたいと思うんですよ。それはもうほかの問題より以上に、子供たちの体内に入っていくものだから、子供たちの今後の成長に関係するところの問題だけに、きわめて私はやはり行政の指導に当たるところの皆さんも考えていただかなければこれは困ると思いますよ。その点をぜひとも、単なる答弁に終わらせないようにひとつやっていただきたい。
 これもう少し続けますが、これは学校給食に配られておりますところの、使われておるところのいろいろな品物ですが、私いろいろなものを持ってきておるんですけれども、これは時間がありませんので聞きませんけれども、ここにラーメンがあるんですよ、ラーメンの袋入りが。これは日学給で配っておるやつですけれども、これはあれでしょう、熱湯の中に入れて、そのままこれは熱に弱いから溶かして、それで子供たちがこれだけは引き抜いて食べるんでしょう。問題は袋の問題が出てくる、袋の問題。これはやっぱり成分としてはプラスチックの問題と関連があるんです。これはどうなんですか、どういう添加物になっておるか、これが。これは企業の秘密になっておるんだそうですから公表できないそうですけれども、あなた方としてはこれをこのまま熱湯の中に入れて子供たちに配る。子供たちが何かこう分けるらしいんですね。分けるといったって、お湯に溶けるからこれは部分的には体内に入っていくんですけれどもね。こういうものの取り扱いは、これは望ましいことだと思っておられますかどうですか、指導のあり方として。
#131
○参考人(月本道彦君) 日学給で取り扱っておりますラーメンは、一つ一つは袋に入ってないというふうに承知をいたしております。大きな袋にまとまって入っておるということで、いずれにいたしましてもその袋のままつけるということはあり得ないというふうに承知をいたしております。
#132
○宮之原貞光君 それ本当ですかね。これはいま私はここに持ってきたのは、昨年の十一月の二十六日か二十七日、静岡で中日本学校給食会研究協議会というのがありましたよ、あったでしょう。そこの展示会場で給食見本として配られて皆さんお取りくださいと言われたやつですよ、これ。給食研究会でこれを展示されてやりなさいというのは、こういうものを使ってくださいということでしょう。そんな取り扱っておりませんとしらを切らぬでさ。そこどうなんです、それ。
#133
○参考人(月本道彦君) 展示をするときに、皆さんに御配付するときに袋に入れただけでございまして、食べるときにそのままつけるという趣旨ではございません。
#134
○宮之原貞光君 うそ言いなさんな、あんた。ここには日本給食会指定物資と、こういうものもある、これと一緒ですよ。しかもこれだけは何にも無表示のままに入れてあるんだ、みんな中に。これは商売人が来て皆さんのすきをついて入れたんでしょうかね、どうなんですかね。ほかの物資は大抵日学給とかいろいろ書いてある。これだけは入っている、もらった人が私のところ持ってきているんだから。これはこっそりやったんですか。皆さんが大体入れていいと認めているから運営の中でさせとるんでしょうが。大体私は表示のないこともおかしいと思うよ、これ自体が。あなた方はそういうつもりじゃないと思うけれども、それぐらい下の方の管理というのは全くでたらめだということですね、それなら。どうなんです、それ。
#135
○参考人(月本道彦君) 中日本研究協議会では、日学給といたしましては展示商品は出しておりません。ですから、県学給の方で皆さんにお配りするためにそういうような袋へお入れになって、県学給の品物をお配りになったということは考えられるかと思いますけれども。
#136
○宮之原貞光君 そうするとあれですか、日学給というのは県の方はもう県任せで、私どもは指導も何もせぬということですか、そんなら。私どもの理解しておるのは、日学給という中央の組織があって、県にもそれをつくらせてきちんと指導しているとはかり思っているんだけれども。だって皆さんが統合するのにも、そういうことで指導性がより強まりますよと、こういう意味が一つ入っているんでしょうが。それは県学給のことですから知りませんではちょっとぐあい悪いんじゃないんでしょうか。もし事実だったら、県学給呼んで、しかるなり価するのが至当じゃありませんか。大体あなたの答弁というのはさっきからその場逃ればかりだよ。やっぱりこれは民営にせにゃいかぬですね。どうですか皆さん、賛成しませんか。どうなんでしょう、これ本当に。そういう指導性があっていいんじゃありませんか、それなら。指導するならします、聞いてみます、調べてみますとはっきりおっしゃいよ、それならここで。
#137
○参考人(月本道彦君) 先ほども申し上げましたように、日学給はダンボール箱に入れて一ケースごと供給をいたしておるわけでございまして、そういう事態があったとすれば県学給の段階でそういうふうな処理が行われたというふうに思いますが、ただいま先生がおっしゃいましたように事情を調べてみたいというふうに考えます。
#138
○宮之原貞光君 そう最初から言われたらいいんですよ。そうすると少し指導性もあるなと思うんだけれどもね。それは県のことですからと、こういう逃げ方だけはやめてくださいよ。だって、県に行けばあなた方は一番いばるのでしょうが、中央から来たと言って。そういうことしないでくださいよ。
 もう一つ聞きますが、これは最近はやっているところの給食のおかず入れです。これは大阪の給食センターで使われている、プラスチックの。これに副食物やいろんなものを入れてやるんですが、分厚いのやいろんなものがありますけれども、私びっくりしたのは、これはちょっと薄いやつですけれどもね、これにミカンの汁をかけてみたんですよ。そうしたら、しばらくたったらぼろぼろと穴があくんですね。それでこういうふうにこすって少したつと溶けるんですよ。こういうものは、これまた日学給じゃ御存じないことでしょうけれども、県でまたやっているんだから。このプラスチック製が御承知のように熱と油に弱いということは、これは化学的にはっきりしているんです。ミカンの酸、これでも穴があくということに相なるとすれば、子供たちはこれにいろんなわりあい温かいところの副食物を入れたりあるいは油類を入れる。そうすると、食器も若干溶けたものが口の中に入ってきませんかね、食器の中に含まれているところのものも。またそのことを非常に心配するんですけれどもね。そういう点での指導とか何とかというのはどうしておられますか。これはどっちかな。
#139
○政府委員(高石邦男君) 食器につきましても、日本学校給食会でいろんな研究をしてもらうために調査研究を重ねているわけであります。本来どういう食器を使うかということについて国で統一的に一々規格を示して指導しているというわけではございません。したがいまして、それぞれの給食の実施者である市町村の段階ないしは学校の段階において、どういう食器を使うのが安全であるかということでそれぞれの食器の手当てをしているというのが現況であるわけであります。したがいまして、そういう際に、われわれとしてはそういう食器の選択についてできるだけ安全な、そして良質なものが使われるようにというような指導、参考のための指導とか、そういう資料を提供していくということは必要であろうと思うのです。そういうことで、日本学校給食会で現在食器に対する研究調査を重ねて、そしてどういう食器をお使いになる方が安全であろう、どういう食器を使って正しい食習慣をつけた方がいいであろうというようなことをいま研究調査を重ねている段階でございます。
#140
○宮之原貞光君 研究調査も結構ですけれどもね、こういうものはイの一番にひとつ早く取り上げて適切な指導をしてくださいよ。都合が悪ければ、あれは地方でやっているんですと、これじゃぐあいが悪いんです。やっぱり日学給さんあたりも、事少なくとも給食のいろんなものの責任があるわけですからね。その点をきちっとしてもらいたいということだけを申し上げて、もう時間ですから午前の部を終わらせていただきます。
#141
○委員長(片山正英君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時十分まで休憩いたします。
   午後零時七分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時十七分開会
#142
○委員長(片山正英君) ただいまから文教委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、日本学校健康会法案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#143
○宮之原貞光君 WHOというのがありますね。これが一九五四年に添加物専門委員会を発足させて、一九五七年に食品添加物の幼児、乳児にかかわりますところの勧告が出ておるわけでございますが、この勧告をどういうふうに受けとめられておるか、まずこれは文部省にお聞きした方がいいですね。
#144
○政府委員(高石邦男君) その内容については承知しておりませんので、ちょっと答弁ができかねます。
#145
○宮之原貞光君 承知しておらない。承知しておらないということは出ておらないということですか、それともあなた方は不勉強で承知しておらないということ、どっちですか。
#146
○政府委員(高石邦男君) 不勉強で承知していないということであります。
#147
○宮之原貞光君 そうでしょうね、それは。大事なことなんですよ、これ。先ほどから議論をされてきたところの問題とかかわるところの問題ですからね。これは笑い事で私は済まされぬと思いますよ。少しやっぱり文部省自体も、日学給の方から病気がうつったかどうかしれぬけれども、少しちゃらんぽらんじゃないですかね。
 この勧告は、幼児には無添加物食品を与えるべきであると書いてある。幼児には着色料、保存料、それから発色剤、酸化防止剤、着香料、緩衝剤等を添加しない食品を勧める、こういう趣旨のものを発表しておるんですよ。これは私が午前中から言っておりますように、発育期にあるところの幼児、少年だからこういうことを厳重にひとつそれぞれの関係の国は心してやれという意味なんですよ。恐らく、そう言えば心してそういうふうにしておりますと、こう言いたいでしょうけれども、実はやっぱりこの問題、国内だけじゃなくて国際的な問題にもなっているんです。だからもう一回、承知しておられなければこれはやっぱり、給食課長もそっちにおるんだから、ちゃんとひとつ呼んで、上司にも説明をし、皆さんきちっと守って日学給の方も指導してもらいたいと思いますよ。
 それで、これともかかわるわけでございますけれども、私は午前中からのいろんな答弁をお聞きしながら、わが国の食品行政と申しますか、これは給食を含めて、一体本当に国民の側に立っておるのだろうか、それとも企業の側というか、そういうサイドに立っているところにおるのではないだろうかと、こう疑問に思うようないろんな御答弁をお聞きしたわけでありますが、これは昭和三十二年にFAO、それと先ほど申し上げたところのWHO、ここからもまた勧告が出ておるんですね、両方から。これは恐らく日本の厚生省にも大きな影響を与えて、だからそれと前後いたしまして旧法によるところの添加物に対するところの駆け込みの申請を一挙に認可しておるんです。当時百種類ぐらい一年間で駆け込み認可を得ておるんです。しかも厚生省は三十二年に出たものを昭和四十年のころまでほおかむりにして、ようやく四十年のころからこの添加物に対するところの基準を改めておるんです。私は、この行政からも思うのですけれども、一体現在食品添加物として合格されておるところの品種は幾らあるんですか。
 どちらに聞けばいいんですか。これはおたくと関係するからやっぱり試験所ですね。
#148
○参考人(浅野進君) お答え申し上げます。
 三百三十四種類でございます。
#149
○宮之原貞光君 昨年二つ加えて三百三十六になっておりますね。これはきちんとやっぱり研究所ですから押さえておいてくださいよ。プラス二になっておる、五十六年に。いずれにしてもこれは三百八十五あったやつから少なくとも五十一種類だけは削ったわけですよね、御承知のように四十年に法律改正してから。そもそもの動機というのは、先ほど言いましたところのWHOあるいは国連食糧農業機関のFAOですか、ここらあたりが転機になっておるわけでございます。
 それで、私が先ほど感じだというのは、言いたいのですけれども、どうも後へ後へと行きよるんですよ。それは官庁ですから慎重なのはわかりますけれども、私は午前中も申し上げましたように、少なくとも子供の食品を扱うところの皆さんにおきましては先へ先へと、いろんな提起されておるところの問題は世界的な動きに対しましても敏感に反応を示していただいて対応していただきたい、こういうことをまず午後の冒頭にお願いを申し上げておきたいと思うんです。
 次に具体的な問題に移りますけれども、これは日学給のことしの四月号ですが、これを拝見いたしますと――これは給食課長さんじゃないね、これ課に物資流通係長さんというのがおるんですか。その方が論文を出しておられる。その中で、学校給食用の牛乳供給事業の推進の問題をずっと書いておられる。それで体育局長の通知や農水省の畜産局長の通知などを紹介しながら、牛乳飲用の促進を強調されておるわけでございます。まあ結構だと思うんですよ。結構だと思うんですが、御承知のように、学校の牛乳の飲用量というのは、これはそれと関連してお聞きをするんですが、幾らになっておるんですかね。
#150
○政府委員(高石邦男君) 正確な数字は申し上げかねますが約六十万トンで、飲用量の一五%が学校給食で使われております。
#151
○宮之原貞光君 やっぱり局長は偉いですね、六十一万トンで、一五%というのはそのものずばりですな、あちこち人よりもよく知っておられる、それは敬意を表します。
 それで私がお尋ねしたいのは、この牛乳使用に当たっては厚生省の省令によるところの冷蔵を要するというのがたてまえになっておるんですね。言うならば、低温度の殺菌牛乳というのの普及ということを前提にされておると思いますが、そういうふうに理解しておいてよろしゅうございますか。
#152
○政府委員(高石邦男君) そのとおりでございます。
#153
○宮之原貞光君 ところが、最近御存じのようにロングライフ・ミルクというのが出回っておりますね。まあ牛乳を逆に百三十度から百五十度ぐらいの超高温殺菌法によって無菌化になったものを過酸化水素によって処理をするというロングライフ・ミルクなるものが売られておるわけでありますが、この問題について文部省なりあるいは日学給としてはどう見ておられるのかね。いま私が質問をしたところの、たとえば先ほど紹介いたしましたところのこの学校給食広報から見ると、とにかく牛乳を飲ませい、生乳が一番いいんだと、こういうことで、いわゆる日本の酪農業とも直結をするからいいんだということがずっと書かれてあるんですけれども、このロングライフ・ミルクが普及し出しておるところの問題について一体どう対応するのか、あるいはこのロングライフ・ミルクなるものについてどう考えておられるのかお聞きしたいと思います。
#154
○政府委員(高石邦男君) 本来、新鮮な生乳が適正な管理のもとで児童生徒に飲用されるということが最も望ましいわけであります。したがいまして、そうした生乳の供給が可能な地域につきましては、牛乳冷蔵庫を各学校に整備する等の措置を講じながら全国的に供給をしているわけであります。ところが、地域によりまして、そうした供給が非常にむずかしいという地域があります。たとえば沖縄県では生乳ではなくて加工乳で全県下の牛乳の供給をしております。というのは、沖縄県ではその生乳の生産が年間を通じて安定的に供給できないというような事情から、加工乳牛乳による供給をしているわけであります。それと同じように衛生的に合法的に心配のないものとしてロングライフ・ミルクというものがありまして、毎日供給できない離島とか非常に不便なところにつきましては、そういうような形で牛乳にかわるものとして供給するというような形でやっておりますが、これは非常にごく限られたところでございます。
#155
○宮之原貞光君 これは確かに御指摘のように、いまは離島、僻地に限られておりますわね。しかしこれはどうなんですか。将来文部省としてはやはり牛乳の一つとして奨励すべきものだという立場に立っておるんですか、どうですか。
#156
○政府委員(高石邦男君) 文部省としては、できるだけ生乳のものを供給できる地域については供給すると。どうしても地域的にその供給ができないというところについては、それに同等の内容のものを持っているこうしたロングライフ・ミルクということで児童生徒の栄養面をカバーしていくということが必要であろうと思っております。
#157
○宮之原貞光君 そうすると、やはり国内の農業あるいはまた子供たちに与えるところのいろんな栄養その他から見て、生乳ということを可能な限り広げていくという立場に立っておるんだと、こういうふうに理解しておいてよろしゅうございますか。
#158
○政府委員(高石邦男君) そのとおりでございます。
#159
○宮之原貞光君 私は、今日の段階においては、さして心配しないんですがね。ただ、御承知のように大企業が工業製品化しておるでしょう、これは。たとえばもうすでに森永あたりはやっておるわけですわね。そうすると、そういう一つの動きの中で、これはやっぱり大臣も相当な政治的判断をしなきゃならぬ要素だと思うんですけれども、厚生省がこれの普及ということを見込んで、牛乳は冷蔵を要するというこの省令を外そうという動きをやっておるんですよ。それは工業製品という立場から見ればそうでしょうけれども、しかし、仮にそういうふうに省令のそういう面が除かれるとするならば、これは工業製品ですから、生乳よりも安い、どうだということも手伝うでしょうからしてどんどんどんどん広がっていくということは目に見えている。ことにいま政府が苦境に立っているところの貿易自由化の問題と絡んでくれば、アメリカのあのあり余っているところの牛乳を、あそこでロングライフ・ミルクをつくって日本に持ってきたって結構引き合うんです、採算がとれるんです。だとするならば、これは日本の一つの行政の中に、単に文教政策だけじゃなくて農業政策の面からもきわめて重要な関心を持たなきゃならぬ問題だと思っておるんですがね。私は、このままこれは厚生省のことですから仕方がありませんと、文部省自体手放しに置いといていいんだろうかどうだろうかという疑問を持つんです。先ほどの高石局長の話から見ると、生乳、牛乳というのを普及させていくということを主体にとりたいというなら、文字どおり今後ともやりたいというんならば、いまの時期に、このロングライフミルクに一定の限定をさせませんと、いま言ったように省令みたいなものを廃止するということであると、これは席巻してくることは間違いございません。これどうお考えになっておりますかね。これはやっぱり今後の一つの大きな課題ですな、政策の問題なんです。大臣、これはもう文部大臣であると同時に国務大臣でもあられますからね。
#160
○国務大臣(小川平二君) 厚生省の考えておりますることについては私まだ聞き及んでおりませんが、これは厚生省が厚生省の行政として一般的に行おうとしておる方針でございましょう。文部省といたしましては、先ほど来答弁を申し上げておりまするように、学校給食用としては生乳を維持してまいりたいと、こう考えております。
#161
○宮之原貞光君 そういう答弁しかされぬだろうと予想はしておりましたが、これ大臣ね、ただそれは厚生省の問題だと任せておけないような問題が出てきますよ。いまはそれでいいでしょう。しかし、省令が削除されてまいりますと、うんとこれは普及しますよ。そのときにあくまでも高いものでも牛乳はいい牛乳はいいというわけにはいかなくなっちゃうんです、これ。しかも、これだけこの貿易自由化、アメリカとのいろんな問題が出ているときに、これは私は野放しにする手はないと思う。国の政策の問題ともかかわるところの問題ですけれども、ひとつ重要な関心を持っていただいて、少し検討していただきたいと思うんですがね、いかがでしょう。
#162
○国務大臣(小川平二君) 私はこの場で初めて承る問題でございますが、研究をさせていただきます。
#163
○宮之原貞光君 どうぞひとつ謙虚に受けとめていただいて、私は、この問題は単に学校給食だけでなくて今後の農業政策の問題とも関連する問題なものですから、あえてここでいま申し上げておきたいと思うんです。
 次に私、合成洗剤のことについてお聞きをいたしたいと思っておるわけでありますが、この合成洗剤はJAS検でもちろん認められておるわけでございますけれども、御承知のようにこの合成洗剤の使用について世の中ではいろんな問題が惹起されておるし、それから琵琶湖条例やいろんなものの実際の動きもあるんですが、この使用について文部省としてはどういう指導をしておるんですかね。これは文部省と言った方がいいんですか、学校給食会としてはどういう指導をされているのか、そこをお聞かせ願いたい。
#164
○政府委員(高石邦男君) 食材料とか食器の洗浄、消毒、そういうことを的確に行って衛生上心配のないような形で調理をし、そして給食を実施するということが必要であるわけであります。そこで、そういう観点で洗剤を使用して、そしてそういうものの衛生的なチェックをするということは一般的に行われているわけであります。
 そこで、そうした合成洗剤を使用する場合には、それが食材料であれば、それが十分に洗浄されるような形にしなければならないし、また食器の洗浄に使われる場合にはそれが完全に水洗いその他でとれるような形で使用するということで、合成洗剤の使用自体につきましてはそうしたことに十分留意しながら使ってほしいということを指導しているところであります。
#165
○宮之原貞光君 その合成洗剤にも有燐、無燐といろいろありますね。そこを、もう少しその中身を、皆さんの指導方向をおっしゃっていただけませんか。
#166
○政府委員(高石邦男君) まず合成洗剤の有燐のものにつきましては、その洗剤を使用した後、泡立ち、その他で非常に川とか湖、そういうところに流れ込んだときにそういう面の環境汚染というものが問題になってまいりまして、そういう面からの、環境行政の面から使用制限をするというような対応がとられておるわけであります。
 ただ、中性洗剤そのものの安全性というのは確認しておりますけれども、そこで学校給食で使う場合には燐を含まない中性洗剤を利用するというような形で指導してきておりますので、特段、そういう意味での問題はないかと思うわけであります。
#167
○宮之原貞光君 そうすると、いままで有燐の合成洗剤を使っておったところも無燐に切りかえるようにということで指導しておるというわけですか、それとかあるいは石けんを使うようにという。そこのところをはっきりおっしゃってくださいよ、どうなんですか。
#168
○政府委員(高石邦男君) そういう考え方で指導をしてきているわけでございます。
#169
○宮之原貞光君 全国的にそれを使っておるところ、有燐、無燐あるいは石けんとか、そういう状態はどういうことになっていますかね、全国情勢は。
#170
○政府委員(高石邦男君) 中性洗剤の中で、有燐、無燐のふるい分けでいきますと、有燐を使っているものはまずないと思います。そこで、石けんと合成洗剤というものの比率は、それぞれの段階で適宜使われておりますので、その比率までは確認しておりません。
#171
○宮之原貞光君 それ、あれなんですかね、有燐の合成洗剤を使っておるところはないと、あなたはこうおっしゃいましたが、いわゆる県段階で明確に禁止しておるのは三県ほどじゃないんですか。いわゆる自粛が望ましいという指導をやっておるのが僕の理解では七、八県しかないようなんですが、県でぴしゃっと、四十七都道府県、それは使うなということになっておるんですか、どうですか。そこのところをきちんと言ってくださいよ。
#172
○政府委員(高石邦男君) 有燐のものを使っているかどうかということで、各府県に照会をし、チェックをした段階でわれわれの調べた段階では、そういう有燐のものを現時点においては一切使っていないということを確認しているわけであります。
#173
○宮之原貞光君 そうすると、四十七の都道府県で、学校に至るまで、給食関係と関連すれば有燐のものはどこも使ってない、こういうことは断言できますね、それならね。また後から出てきたんじゃ困りますから、ちょっとそれをもう一回念を押しておきます。
#174
○政府委員(高石邦男君) いま御指摘のように、明確な取り扱い基準を決めているところと決めていないところの差はございましょうけれども、現実的に私たちの調査した範囲内では有燐性のものを使っているものはないわけであります。
#175
○宮之原貞光君 無燐だけでなく、粉石けんに切りかえさせておるところも大分あるんですがね。大体の給食関係の粉石けん等への切りかえの学校というのはどれくらいになっておりますか。これもきちんとデータありますか。
#176
○政府委員(高石邦男君) データはございませんが、粉せっけんを使っている場合の、洗剤についての、要するに機械その他が若干変わってくるわけです。そういうものを使うところにはそれなりの補助金を出すということで対応してきているところであります。
#177
○宮之原貞光君 そうすると、文部省の指導方針としては、そういう補助金等の政策をやっておるということは、やはりそういう方向に切りかえることが好ましいということで指導しておるんだと、こう理解してよろしゅうございますか。
#178
○政府委員(高石邦男君) 有燐のものにつきましては、そういうものを使わないようにということを指導してきております。そこで、石けんを使うか合成洗剤を使うかということは、それぞれの設置者の判断によって決めるということでございます。したがいまして、それぞれの設置者から、うちは石けんのものを洗剤として使うので、そういうような機械の購入がほしいというものについては、そういう補助金を出すということでございます。
#179
○宮之原貞光君 それをひとつさらに徹底するようにさせておいていただきたいと思うんです。
 それで、全般的な問題になりますけれども、学校給食会のあり方にまたかかわるところの問題ですが、給食会のそもそもの生い立ちというのを振り返ってまいりますと、私は、やはり終戦直後の物資のなかったときあるいは連合軍の放出物資、あるいはアメリカからの脱脂粉乳を支給し、これを中心にして学校給食というものを漸次広げる上で非常に大きな役割りを果たしたという点は私も高く評価をするわけでございますが、ただ、特殊法人としてやってきたところの日学給が、今日的な役割り、使命ということを考えてまいりますと、果たして、過去非常に大きな役割りを果たしてきたところの役割りから対比いたしますと、一体、今日どういうまた積極的な意義があるんだろうか、過去に果たしてきたところの役割りが大きかっただけに、この現実を見て思うんですよ。たとえば午前中説明をいろいろお聞きいたしましたところからも感じられるのは、どうも、昔の惰性に乗っちゃって、親方日の丸の供給事業しかしておらないような気がしてならぬのです。失礼ですけれども、検査の問題にいたしましても、ここでいろいろお尋ねをいたしますと、不十分だというかっこうになってきている。むしろ、このことを考えますと、私は、ここで学校給食会というものをさらに残して合併するという積極的な意義が何だろうということを考えてみても、どうしてもそうだというのが胸に落ちてこないんですがね。むしろ、かつて非常な役割りをしたところの日学給は、大体使命は終わったのではないかという気がしてならぬ。
 そういう立場から見ますと、晩節を汚させたくないためにも言いたいんですけれども、これは、今日、地域のいろいろな給食関係の中小企業の連合会あたりからのいろいろな意見を聞いても、もう私どもにさせてもらいたい、こういう声等もあるんですけれども、積極的に今後この学校給食会が果たさなければならないところの役割りは何だと、どういう点なのか、ひとつお聞かせいただきたいんですがね。これは日学給からお聞きすると手前みそになりますから、これは文部省、どういうふうなかっこうになるんですか、今後の積極的な意義というものは。
#180
○政府委員(高石邦男君) 学校給食で使われている基本物資、パンの材料であります小麦粉、それから米、それから脱脂粉乳、こういうようなものにつきましては、どんな僻地でも末端価格は同じ価格で供給するということで、およそ国で一元的に取り扱うものについてはそういうような対応が一つ。それからもう一つは、品質の保持ということで、先ほど来御議論がありますように、成長期における児童生徒の食材料ですから、そういう面で特段の配慮を加えながら一定の規格を定めて供給をするということをやっているわけであります。したがいまして、そういう基本物資につきましては、やはり国で一元的に取り扱う日本学校給食会のような存在がどうしても必要であろうというのが第一点であります。
 第二点は、一般の物資につきましても、結局児童生徒に安全な、そして低廉、適正な価格の物資が供給され、そして父兄負担をできるだけ軽減していくということも、一般物資の供給としては必要なことであるわけであります。したがいまして、国で一元的に外国の物を輸入して各県の給食会に供給し、県の給食会が末端の市町村の学校まで届けるというような仕組みによって、低廉にして安定した価格によってそういう食材料が提供されるというようなことは、また一方において考えていかなければならない問題であります。
 第三点といたしましては、先ほど来品質の問題がいろいろ議論されておりますが、やはり日本学校給食会、そしてまた県の学校給食会で取り扱う物資については、いろんな角度からの検査をしながらより一層安全な形での給食用物資の確保ということをやっていかなければならないというのが第三点であります。
 第四点は、やはり給食の持っている意味、役割りというものが的確に伝えられるということが必要であります。そういうことで、給食に対するPR、給食に対するいろんな考え方の理解を深めるというような広報活動、そういうこともあわせて必要であろうと思うわけであります。
 そういうことで多くの栄養職員を対象とする研修会を初めとしていろんな形での研修機能を充実していかなければならないということは、やっぱり国によってそういう機関がないといま申し上げたようなことが十分な体制がとれないというふうに考えている次第でございます。
#181
○宮之原貞光君 品質の保持、より安全性の高いものをと、これは一番重要なファクターだと思うんですけれども、どうも午前中いろいろ具体的にお聞きしても、本当にそのために大きな貢献をしているとは率直に申し上げてどうも感じられないんですよ。
 だってそうでしょう。独自にやったというものはない。みんな厚生省が問題があると言ったときに初めて皆さんはストップするとかなんとかなるんでしょう。もしあなたがおっしゃったように、品質の保持という立場から、成長期の子供ということを考えて、他のやはり一般の食品関係よりは非常に教育的にやっているんだというなら私わかりますよ。けれど、どうもそうじゃない、みんな後追いだ。だからあなたがおっしゃったところの品質の保持、より安全性の高いものにするというんならば、もっともっと体質改善してもらわなきゃそれにこたえるものはできっこないんです。そうでしょう、そのことはもう午前中の質疑の中で余すところなく明らかにされているじゃありませんか。あるいは給食の持っているところの意味、役割りといったって、これがなくたって学校給食というのは指導できるんですから。学校給食はきわめて大事である、それを教育的にどうやるかというのは、むしろこれは給食会の仕事というよりも、これは文部行政の、あるいは学校の運営の一つの重要なことなんだ。これがなければこれにかわれないということがどうも感じられない、感じとれない。低廉な安定したところの物価と、こういうことでございますけれども、それも今日の中ではむしろ民間の方にそれぞれ競争させてもらった方が私はもっといいんじゃないだろうかとさえ思いたくなる。たとえば外国の物産と、こういう話ですけれども、このごろはいろんな外国の中での大きな商社あり、いろんなことでやっておるわけですから、絶対にこれがなければならぬというふうにはどうしても理解できない。もし絶対なけりゃならぬというのだったら、品質の保持あるいは子供の今後の健康云々という立場から、本当に子供の安全性ということを最大に念頭に置いて、これらの問題について今後積極的に給食会のあり方としてやるというのが重点だというならそれなりに意義があるのでしょう。そこのところが今後の一つの展望やいままでの反省というものもなしに、ただ必要です必要ですということでそうですかということではなかなか納得できませんよ、これ。
 それならお聞きいたしますが、この合併されるところの中で給食関係のいままでの歩みを、どういう点を反省されて、今後合併後は健康会の中でこの役割りを果たさせようとお考えになっているのか、また、日本学校給食会自体はいままでの歩みにどういう反省点を持っておられるのか、この二点をそれぞれからまずお聞かせ願いたい。
#182
○政府委員(高石邦男君) まず、日本学校給食会の食品検査部門につきましては、まだ整備の過程であるわけであります。したがいまして、われわれといたしましてもこの体制で十分でない、こう思っております。したがって今後そういう面の整備を進めていかなければならない、そして食品の品質の管理その他に一層の力を注いでいくということが必要であると思っております。
 そこで、日本学校給食会の果たしてきた役割りというのは、いろんな立場で見方が異なるかもわかりませんが、少なくとも今日まで学校給食を全国的に普及していった大きな一つの柱になっているわけであります。それは給食用物資が供給される体制が整備されて、そして末端においても、僻地であろうと同じ価格のパンが食べられる、同じ値段の米が供給される、同じ脱脂粉乳の価格で調理用に利用されるというような形のものは、やはり国でそうした調整機能を持った機関がなければできないことであります。流通の民間の業者の方たちに任せていては、それは確保できなかった一つの仕組みであろうと思っております。
 また、一般物資の取り扱いにつきましても、いろんな添加物とかそういうものの議論はございましょうけれども、より安全なもの、そして日本学校給食会自体で、ある意味での食品開発も考えていくというようなことを進めながら今日までやってきておりますが、そういう点についてはなお一層努力をしていかなければならないというふうに思っているわけであります。
 日本学校給食会が安全会と統合することによりまして児童生徒の健康管理を一歩前進させることができる、何といいましても子供の体づくりには、適正な栄養のとれた食事、それから運動、そして健康、安全管理というような三つのものがそろわないと、子供たちの心身ともにたくましい成長を期待することはできないわけであります。いままでは食べ物のことは日本学校給食会、そして安全管理のものは安全会というような二頭立ての形で処理されてきたわけでございますが、それが両法人が統合すれば、一つの組織の中で共通に同じ目標に向かって一体的に処理できるという基盤ができ上がるというふうに思っているわけであります。そういう意味で、この両法人の統合は、子供たちの健康の維持増進のために一歩前進した姿で特殊法人が機能できるというふうに理解しているわけでございます。
#183
○参考人(月本道彦君) ただいまの局長からの答弁に尽きているわけでございますが、日本学校給食会のいままでの歴史を振り返りまして、給食に不可欠な物資を低廉かつその安全性を高めつつ供給をすることに努力をしてまいったわけでございますが、今後さらに、午前中来の先生の御指摘にありますように、食品の安全性を高めることにさらに努力をいたす所存でございます。それにつきましては、いま話が出ましたように、体制の整備ということも当然必要になってくるというふうに考えております。そういう安全な物資を低廉に供給するということによりまして、父兄負担の軽減も図っていくということで努力をしてまいりたい、こういう所存でございます。
#184
○宮之原貞光君 私は、この合併が、いま局長の言うように、果たして子供の健康づくりがより効率的になるかどうかまだ疑問を持っておる、これは。それぞれのやはり現在あるところの学校安全会なりあるいは学校給食会が、自分のあり方の中で、この面が足りないし、合併すればこうなるんだと、これはよくなるんだという説得力があるならばまた理解できますけれども、たとえば、午前中来いろいろやってきておるところの経緯からわかりますように、低廉な云々というよりも、今日一番問題はより安全なということなんだから、子供のあれの。それが合併されてさらによくなるというようにはどうしても理解できない。しかし、今後なお安全ということを第一にやるということはそれは結構でしょう。けれども、この答弁だけで終わるということのないような実証をやっぱりやってもらわなけりゃ私はこれ意味ないと思うんですよ。もうそのずさんさということは、どうあなたが抗弁されようと午前中ずっと出ておるわけなんだから、次の機会にはこういうことのないようにやってもらわなきゃならぬけれども、果たしてそれが健康会になった場合にそうなるんだろうかどうだろうかということはやっぱりこれは疑問だということを、僕はやっぱり疑問をここで表しておきたいと思いますよ。
 時間もありませんから、学校給食会ばかりやっておると困りますから、学校安全会の問題で一、二まずお尋ねいたしたいと思います。
 学校安全会のことで一、二お尋ねをしたいんですが、私の手元に「学校安全」五十二号というのがありまして、創立二十周年記念特集号があるわけでございますが、その十八ページから二十三ページにかけまして、今後の学校安全会の展望として、「学校安全推進のための基本的な考え方に関する若干の考察」という論文があります。まあ私これを読ませていただきまして、いままでの半官半民のところの役所としての文章にしてはなかなか思い切ったことも書いてあると、こう思って、その点は評価をしなければならない分野もたくさんあります。その中で、私が特に、こういう問題点を摘出しておられるんだけれども、今後これを除去するためにどうしようということをお考えになっておるんだろうかという、中身を評価すると同時に、今後の対策についてどう考えておるんだろうかという質問をせざるを得ませんので、その点をお答えいただきたいと思いますが、十九ページのところで「学校安全と家庭側の問題」と、こういう項目の中でこう書いてあります。
  ところで、学校でちょっとした児童・生徒・幼児の災害事故が起きると、学校側に特段の手落ちもない場合でも、保護者が学校の責任を云々する傾向が一部にみられる。
 いたずらに学校側の責任のみを問うという傾向は、学校の教育活動を萎縮させ、消極的にさせ、そのことがまた児童・生徒にいろいろな体験をさせて真の安全に適応する児童・生徒の育成を妨げるという悪循環となって、いつ大きい事故を起こすか分からないという児童・生徒にしてしまうおそれがある。
 こう指摘をしているんです。それから次の項の「学校安全と学校・学校の設置者側の問題」として、
  次には、学校や学校の設置者側にも問題がある。
 学校で、児童・生徒の死亡事故などが起きると、学校・教育委員会で間々行き過ぎた安全管理が行われている。教室の窓からの転落事故死が起きたということで、町中の小・中学校の教室の窓を手すりだらけにして、はい出す余地もないようにしてしまうというような管理は、その学校に児童・生徒がいる間は、窓からの転落事故は起きないかも知れないが、その児童・生徒の真の安全のためにはならないと考える。
 校長の中には、自分の学校でだけは、災害事故を起こさないでくれと教師に言う校長もいるという。
 これらの考え方は、真の意味の学校安全では決してないと考える。
 かつて、本会の支部で無事故学校の表彰というようなことをやった支部があるが、事故が起きないのにこしたことはないとしても、このような考え方も真の意味の学校安全では決してないと考える。共済掛金を払ってもらっているのに、給付が無いので、何かの見返りをということもあったようであるが、云々と、こういうようなやはりいろいろな問題点を指摘しておるんですが、私はやっぱりこれも、ここに出しておるように、そういう傾向はないではないと思うんです。
 そこで、こういうものの中から、いまのあるところの学校安全会の制度面という問題と対比して、一体こういう傾向を除去するためには何か方法ないのかどうなのか、そこのところを考えられたことがあるかどうかということで、私は何かやっぱり制度上一つ問題点があるんじゃないかという気がしてならぬのですが、この点はいかがお考えになりますか。
#185
○政府委員(高石邦男君) いま二つの、学校と家庭、学校と設置者の関係について述べられた論文そのものについては全く私も同じ考えでございます。
 そこで、こういうような状態は、しからば、学校の管理下における事故を完全無欠に救済する制度ができれば解消できるかどうかという本質的な問題がございます。そこで、従来、互助会制度による共済制度によって学校事故を救済するという方法をとってきたわけでございまして、これを学校全体の無過失責任体制まで法体系を整備すればいいじゃないかという議論もあろうけれども、それと、いま御指摘になりました教育上の問題というのはイコールには必ずしもならない。問題はやっぱり、教育の基本的な考え方、そして、家庭における子供の教育に対する基本的な考え方、学校における子供の教育活動に対する基本的なあり方ということが実はしっかり考えられていかなければ、制度を仮に完全無欠にしたから、じゃあ自由濶達にそういう問題点がなくなるかといえば、必ずしもなくならない、こういうふうに一応は理解するわけであります。そこで、そうした面での学校の災害における給付制度を一体どういうふうにしていくかというのが、今日まで学校管理下における災害事故に対する互助制度として整備され改善されてきた経緯であるわけであります。したがいまして、その給付内容自体をもっと改善をしていくということ自体は必要なことであろうと思いますが、全くの原因、態様をなくして、完全に、どういう形で事故が起きようと全部それは補償するんだというようなところまでいくことは、これは別個の問題として考えるべき問題ではなかろうか、こういうふうに考えているわけでございます。
#186
○宮之原貞光君 そこが私はあなたと見方を全く異にするんですよ。これは、先般の参考人の皆さんの陳述にもそれを裏づけるものがあったと私は思うんです。また、事実、いろいろな関係で学校をこう回ってみますと、やっぱりこの問題と関連して先生方が大分愚痴られるんですよ。
 たとえば夏休みのプール指導をした、事故が起きた、一体監督責任がどこにあるかどうかということが問題になってくる。と、先生から見ると、これは不可抗力のことまで先生方に責任があるような形にせざるを得ないという事例も出てくる。あるいはクラブ活動のけがの事例もそうですから、勢い、これはいまの制度が過失責任主義でしょう、だからどこに責任があるということをはっきりしなければこれの補償の裏づけないわけですよ。だから、勢い父母からすればそれは学校の先生方に責任がある、こうしなければ請求もできない。先生方は不可抗力のことまで責任だ、責任だと言われたってどうにもできない、だから、ついもう夏休みにやる水泳の監視役もやめた、こうなっちゃって勢いどちらかというと消極的にならざるを得ない傾向があるんですよ、学校の実際では。僕は、先ほど読んだところの文、いみじくも問題点の本質的な制度上の問題はここにあると見ておるんですよ。確かに局長の答弁のように、これを完全になくしようというのはイコールではないかもしれない。ないかもしれないけれども、いまのような過失責任主義の安全会法の仕組みであったらどこかでかはっきりさせなきゃならぬわけですから、だから今度は父母からすれば、先生方に文句言いたくないとなると、これは泣き寝入りする以外ないんですよ、いまの仕組みは。これははっきりしようとするならば訴訟を起こさざるを得ない。一体こういういわゆる安全会の今日の過失責任主義というのが妥当であるのかどうか、これはやはり疑問を持たざるを得ない。だからといって、これが無過失のものもみんな含めてやれば完全になくなるとは私は言いません。言わないけれども、よりよくなるということだけははっきりしていますよ。むしろ子供の親と先生方の間あるいはまた先ほど読みましたけれども、校長さんはけがだけはさせるなさせるなと一生懸命やかまし三言うもんだから、つい学校の先生が、おれの在任中はと、こう言われると憶病になっちゃうんですよ。だから、ぼくは実際の教育活動、いろんな問題を考えてまいりますと、いまの制度のここをもっと考え直してみる必要があると思うんですよ。だから、そこから御承知のように、学校災害補償法をつくれという声になっておるんです。一気にそこにいかぬにしても、いまの仕組みのあり方だけは、これ変えなければどうにもできぬです、大臣。僕は、キャリアのある、いろんな大臣を経験されたところの大臣ですから、ここらあたりの問題についても少し考え直して検討していただくという余裕はないもんですかね。
 大臣、これだけじゃないんですよ。たとえば給付をする、そうするといろんな不服が出てきましても不服審査機関もないでしょう。却下されたら取り上げる場所がないんですよ。それは判定違いですよ。――こういうところがあるんですよ。こう言おうとしたって不服審査機関もない。これで完全無欠ですね、大臣。ただ給付金を引き上げさえすればこの安全会の目的が達せられるんだ、そう見ていいでしょうかね。私はこういう統合という問題が出されているこの時期こそ、そういう問題について根本的な再検討というのがあってしかるべきだと思うんですが、いかがなものでしょうかね、大臣。大臣にお聞きしているので、これにはやっぱり政治的判断の問題ですからね。それは局長に聞けば、いや、できませんと言うに決まっておるんですよ、これは法律を出しておるんだから。私は、そういう官僚的なものじゃなくて、やっぱり政治的にそういう問題点というのがあるんだから、それをどうしようということについて、もう少し国務大臣としての対応、政治的な判断があってしかるべきじゃないかと思うんですが、いかがなものでしょう。
#187
○国務大臣(小川平二君) 学校で起こった事故を何でもかんでも教師の責任に転嫁するというような風潮、これは批判されてしかるべきでございましょう。またそのために学校が萎靡してしまうというようなこと、きわめて好ましくないことだと存じます。
 ただ、かような風潮が、現行法が過失責任をとっておるということから出てきているというお説でございますが、今日の法律のもとにおきましては、いやしくも学校で起こりました災害については教師に責任、過失のあるなしにかかわらず、全部見ておるわけでございますから、必ずしも私は、最近のそのような風潮と現行の制度との間に直接の関連ありというふうには理解いたしておらないわけでございます。
#188
○宮之原貞光君 そこがあなたが学校の実際を御存じないからなんですよね。あるいはやっぱり先生方の心理状態というのを、私はすべての原因がここにあると言っているのじゃないんですよ。いろいろな要素もありましょう。しかしながら、ここにも大きな要因があるということだけは確かなんですよ。これはやっぱり過失責任主義ですから、事故が起きるとだれの責任かというのを追及せざるを得ぬでしょう。父母の側から見れば、自分の子供がけがしておるんだからだれの責任がはっきりしなければならぬとなれば、ついこれは訟訴問題にはっきり発展せざるを得ないんですよ。国家賠償法によるところの訟訴を起こすか何かしなければならぬ。あるいはそれは子供のための将来によくないと考える父母は、つい泣き寝入りをしなければならぬのです。二つに分かれちゃうんです、これ。そういうことが有形無形に父母と学校との間柄あるいは学校内によくない影響を及ぼすということがはっきりしているんですよ。それは制度上の責任じゃないんだ学校の先生が悪いんだと言う人が悪いんだと、これでは済まされぬでしょう。いろいろな原因というものを一つ一つ取り除いてよりいい方向にいくというのが物事の解決の方法じゃありませんか。
 そこに思いをいたすならば、少なくとも学校安全会で言われているところのこの過失責任主義のあり方の問題と不服審査機関もないということぐらいは少し検討してしかるべきだと思うんですがね。またあなたに聞くと、そういう責任はありませんと言うかもしれませんけれども、私はもう声を大にして、もしそのことについても謙虚にいろいろな角度から検討がしたいとおっしゃるなら答弁してください。なければいいですよ。
#189
○国務大臣(小川平二君) 先生の仰せを十分理解できかねておるということを率直に申し上げますが、しかし現行の法律につきましては絶えず改善のために努力する、これは当然でございますから、引き続いて研究を絶えずするつもりでございます。
#190
○宮之原貞光君 もう時間が来ましたから言いませんが、大臣の答弁を聞いてがっかりしました。これだけははっきり申し上げておきます。これだけ学校の問題で現実の問題としてあるところの問題をあなたの質問は理解しかねるというこういう大臣をいただいておることは、非常に残念ながらがっかりいたしました。それだけ申し上げておきます。
#191
○柏原ヤス君 私は、学校給食の問題についてお伺いいたします。
 大臣は、昨年都内の小学校で子供たちと一緒に給食を試食されたようですが、そのときの御感想はいかがだったのですか。
#192
○国務大臣(小川平二君) 学校給食のメリットとして指摘されておることがいろいろありますことは御高承のとおりでございます。たとえば児童生徒と教師の心の触れ合いを深めるとかいろんなことが書いてあるわけです。
 先般学校を参観いたしまして、それが実際にはどのようなことであるのかということを自分の目で確かめることができ、また実感することができました。きわめて限られた時間でございますが、非常に楽しい雰囲気の中で子供と一緒に食事をして帰ってきたわけでございます。
#193
○柏原ヤス君 大臣はランチルームで食事をなさったわけですが、ランチルームを備えた学校は全体として非常に少ない。五十四年度の文部省の調査ではわずか全体の三・一%という現状です。学校食堂が教育上きわめて有意義だということはどなたもおっしゃるわけです。その必要性については国際的にも認識されており、一九五一年の国際公教育会議では学校食堂を設置するよう各国文部省に対して勧告する旨の決議までして、それが採択されております。
 そこで、今後新しく校舎を建てるときは必ず学校食堂をつくるという体制をとってほしいと思いますが、いかがでしょうか。
#194
○国務大臣(小川平二君) 学校食堂を設置するということはきわめて望ましいことだと考えておりますので、文部省におきましては、市町村で学校食堂を整備いたします際にこれに対して助成をいたしておるわけでございます。そのための予算も昭和五十七年度におきましては大幅に増額するということもやっておるわけでございますが、御高承のようなこの財政状況下で食堂の設置を義務づけるということは、きわめて率直に申しまして、当面の問題としては非常に困難だと考えております。
 ただ、御趣旨に対しましては私も全く同感でございますので、次第にその方向へ持っていきたい、こう考えております。
#195
○柏原ヤス君 特に私申し上げたいのは、新しく校舎を建てるときは必ず学校食堂をつくるという、そういう体制はぜひ今後の問題としてできると思います。そういう点、もうちょっと具体的に積極的なお答えをいただけないものでしょうか。
#196
○国務大臣(小川平二君) このような状況下でございますので、公立文教施設の予算にいたしましても市町村等から出してきております事業計画に一〇〇%対応できる予算を獲得する、それだけのことで非常な努力と苦心を必要としたようなこれが今日の実情でございますので、これからつくる学校についてはという条件を付するにいたしましても、当面直ちに実行するということはなかなかむずかしいと申し上げざるを得ませんので、この場で無責任なお答えがいたしかねるのを残念に思っております。
#197
○柏原ヤス君 大臣がおいでになったときの献立はカレーライス、グリーンサラダ、牛乳、それに大臣がおみやげに持っていらっしゃったフルーツアラモードということを聞いておりますが、大臣はそのときお使いになった食器を通してどう思っていらっしゃいますか。
#198
○国務大臣(小川平二君) 別にどうという感想も持ちませんでしたけれども、ライスカレーは平皿に盛られておりまして、使ったスプーンはステンレスでございました。その他サラダは小さなどんぶりに盛られておりまして、これをフォークで食べたと、こう記憶しております。
#199
○柏原ヤス君 私は所あるたびにこの問題を取り上げてまたくどいように申し上げるのですが、ほとんどの学校では先割れスプーン一本で食事をしているわけなんです。大臣が召し上がったカレーライスあるいはサラダもフォークで召し上がったとおっしゃいますけれども、大臣がおいでになったので、またそういうところで大臣がたまたま召し上がったんじゃないかなと。先割れスプーンの問題、これはスパゲッティやうどんその他スプーン一本で食べている。よっぽど器用な者でなければ食べにくいというわけです。そういう点、給食法には、「日常生活における食事について、正しい理解と望ましい習慣を養うこと。」という大変いい目標を立てておりますけれども、この食器、これについて早急に改善すべきだと思っておりますが、この点いかがでしょうか。
#200
○政府委員(高石邦男君) 先生御指摘のとおりで、いままで食器につきましては改善の必要があると言われながら十分な対応が講じてこられなかったわけであります。特に先割れスプーン一本やりで食事を食べるということが、正しい食習慣を身につける上から言って決して望ましいことではないというようなことから、われわれといたしましては正しい食習慣を身につけるという観点ではしを積極的に学校で使用してもらいたいということを積極的に呼びかけているわけであります。単なるはしとかスプーンだけではなくして、食器全体につきましても改善していくべき課題であろうと思っておりまして、先ほどの答弁にも申し上げましたが、日本学校給食会ではそういう食器のどういう食器がいいかという調査会をつくって研究調査をしているわけであります。そういうものをまとめた段階で本当に食事の礼儀作法がわかるような食器を使って、そしてはし、スプーンを使って食べるような形に方向として持っていきたいと思っております。
#201
○柏原ヤス君 いつお聞きしても研究しているとか、それが望ましいとかという御答弁だけですけれども、食器の研究といってもそんなむずかしい研究じゃなくて、普通の食器を使い普通の食べ方で食べればいい。はっきり言えばおはしで食べるものが出たらおはしで食べる、フォークで食べるものが出たらフォークで食べる、スプーンの場合はスプーンで食べるものが出た場合にはスプーンを使えばいいのであって、こういうものをそろえればいい。そういうふうに申し上げれば予算がないとかどうとかおっしゃると思いますけれども、もう少しこの点については、この辺までは徹底しようと思っているとか、こういう方法でこれを充実させたいというような取り組みとかお考え、また実際におやりになっていることについての御説明がいただけないものでしょうか。
#202
○政府委員(高石邦男君) はしにつきましては、これを早急に学校現場で使用してもらう体制をつくりたいということで昨年から積極的な指導をしてきております。
 そこで、昨年金部の学校に対して給食ではしが使われているかどうかという悉皆調査をやりまして、近いうちにその総合的なまとめができる段階にきております。はしそのものにつきましては、学校で備えつけることのできる条件のあるところはその備えつけでやっていただくと。そこまでいかないところは自宅から持ってきて、そして学校ではしを使った食事をするということを実践してもらいたいというようなことで、昨年来あらゆる機会を通じて積極的に呼びかけております。少なくとも来年度は全部の学校でライスを食べるときにははしを使うとか、そういうような形まで定着するように徹底的に指導していきたいと思っております。
#203
○柏原ヤス君 せめてはしがちゃんと使えるというような子供にしていただきたい。それは家庭の問題である母親の問題であると言えばそうですけれども、やはり給食という非常に教育的な立場で行われる中で、日本の子供がはしが使えないなんということのないように、フォークその他の問題もありますけれども、まずはしに力を入れていくというような積極的なそういう姿勢、もちろん文部省としてはとっていらっしゃるんでしょうね。
#204
○政府委員(高石邦男君) 先生の考えと全く同感でありまして、そういう方向で積極的に指導し、実践していきたいと思っております。
#205
○柏原ヤス君 次に、近年食品添加物など食品の安全の問題が大変心配されてその声が高まっております。そこで学校給食用の食品についてはどのような検査が行われているか、また検査の基準としては食品衛生法上の基準で行われているのか、その点お聞かせいただきます。
#206
○政府委員(高石邦男君) まず学校で使う食品につきましては最低な基本的な条件として食品衛生法によって合格したものでなければならない、これはもう大前提であります。それだけではなくして、できるだけ不必要な添加物がないものを使いたいということで、これは四十六年以来指導をしてきているところでありまして、給食用物資の購入に当たってはできるだけ良質なものを選択するよう常に配慮し、特に有害なものまたその疑いのあるものというようなもの、また不必要な食品添加物が添加されている食品、また食品の内容表示、製造業者等が明らかでない食品、そういうものは使用しないように通達を出して指導してきているわけであります。
 したがいまして、それぞれの日本学校給食会、県学校給食会、市町村学校給食会が給食物資を購入する際にはそういう気持ちでまず物を買うということで買うわけであります。そして、その買ったものが本当に表示された内容のものであるかどうかというものを随時検査をしていくということで、国のレベルでは日本学校給食会、都道府県のレベルでは都道府県の給食会の検査部門でチェックをしていくというような体制で給食用物資の供給あっせんを心がけているわけでございます。
#207
○柏原ヤス君 いまお聞きした中で検査の基準、これが食品衛生法上の基準で行われているかどうか。
#208
○政府委員(高石邦男君) 食品衛生法の基準による品物であるかどうかというのを検査する場合にはもちろんそれを基準にして検査するわけであります。それ以外になお品質の確保ということで農林物資規格というようなもの、そういう点についてもその基準を適用してチェックをしていくということを考えているわけであります。
#209
○柏原ヤス君 これは提案でございますけれども、学校給食が給食法二条で言われておりますように「食生活の合理化、栄養の改普及び健康の増進を図る」ということをはっきり目標にしております。そういう目標に向かって、一般の大人とは――発育がその途上にある子供だという観点が非常に大事だと思うんです。また集団的に行われるという、そういう特殊性、こういうものを考えますと、食品の検査基準というのは一般の食品衛生法の基準をそのまま用いるのではなくて、特殊性に基づいた独自の学校給食用食品衛生基準といったようなものをつくって検査を行っていくべきじゃないか。子供たちに安全な給食を保障していくということが必要なことを思いますと、こうした基準ができてもいいじゃないか。ここまで給食活動が定着し、給食の及ぼす子供への影響性というものを考えましたならば、そのくらいの積極的な考え方というものがとられてもいいんじゃないか、こういうふうに思いますが、こういう点についていかがでしょうか。
#210
○政府委員(高石邦男君) お気持ちはわかりますが、実は食品の衛生管理というものは非常に専門的な組織、機関でやらないといけないわけでございます。したがいまして、厚生省所管のいろんな機関がそういうものについて非常に専門的な慎重な対応をしながら食品の衛生管理というものをチェックしているわけであります。したがって学校給食用物資についてそういう別の機関を設けるというのは膨大なる組織機構を整備していかなければなかなかできないということになるわけであります。現実的にそこまでの体制をつくることは大変困難であるわけであります。そこで、一般的に食品衛生法によって合格した食品の中から、まず買う場合の選択に当たって、より高いというか、高いレベルの基準を考えてまず物を買うというところに留意して品質の確保を図っていくということを今日行っていることは先ほど答弁申し上げたとおりでございます。
 それからもう一つは、日本学校給食会自体が食品開発をする場合があります。その場合には特別の規格、基準を設けた内容にして食品の開発をやっているわけであります。そういう点では大いにやっていかなければならないと思いますが、およそ給食用物資全体について給食だけの基準をつくっていくと、そしてそれを検査していくというところは非常に困難な状況でございます。
#211
○柏原ヤス君 次に米飯給食についてお伺いいたします。五十一年度から始められた米飯給食普及計画は五十六年度をもって終了いたしましたが、この計画は一実施校九六%、児童生徒数九七%という達成率が見込まれているようです。また米の供給量、計画が十万四千トン。それが需給量八万トンにとどまったとのことですが、こうした計画をやってみた上で、これからの新計画をどのふうに立てておられますか、お聞かせいただきたいと思います。
#212
○政府委員(高石邦男君) 今後の米飯給食につきましては、五十六年度中にはほとんどの学校で給食が、週二回まではいきませんけれども、何らかの形で行われるというところまででき上がりました。そこで、五十七年度はまず週二回に定着させるということを行いまして、そしてその後引き続く五ヵ年計画で週三回まで米飯給食を拡大していくということを考えていきたいというふうに思っております。そこで、昭和六十年代初期においては大体週二・五回、要するに給食実施回数のうちの半分、大体五日ですから二・五というのは半分が米飯によって行われる、そして地域によっては三回まで実施ができるというような目標を掲げながら米飯の普及拡大を図っていきたいと思っております。
#213
○柏原ヤス君 そのように米飯給食はさらに計画が進んでいくようですが、一方、食糧庁は学校給食用の米の価格を五十七年度から三・一五%引き上げることを決定しております。この給食用の米の値上げとこれを実施する各自治体は、非常に苦しい財政のもとでこれを実施するわけですが、それには十分な調理員数を確保していかなければならない。これを考えますと、人手が要る米飯給食の普及は委託炊飯に頼る以外にないという方向にいくのではないか、こう心配しますが、その点どういうふうにお考えでいらっしゃいますか。
#214
○政府委員(高石邦男君) 米飯の普及につきましては、先ほど申し上げたようなことでふえていくわけであります。そうしますと、それを実施する時間、手間暇が増大していくというような問題が一方において生ずるわけであります。そこで、現在は地方交付税によって米飯給食を実施する場合の委託費を計上しているわけであります。また、それぞれの市町村の実態によりましては自校方式、自分のところで米を炊くという方式以外に、先ほどお話のあります委託方式ということがあるわけであります。この委託方式によってでも十分においしい米飯が食べられるという体制を整えながら委託方式を採用するということも当然あり得ると思っているわけであります。したがいまして、人件費をふやすということについては非常に厳しい制約を考えなければなりませんので、最も合理的な方法で、しかも給食の質の内容が保持できるような対応を考えて、委託方式による米飯ということも当然考えていかなければならないと思っております。
#215
○柏原ヤス君 委託方式に大変期待していらっしゃるようですが、私は、やはり学校給食はできる限り各学校みずからの手でつくっていくということが望ましいわけなんです。文部省も本音はそうだと思うんですね。しかし、このままでおりますと委託炊飯がふえていくことは目に見えている、大変好ましくないことだと思うんです。
 そこで、やはり人手の問題になるわけで、調理員基準の見直し、これを行って条件整備を図るべきだ、こういうふうに思いますが、この点はお考えになっていらっしゃるのか。そういう点は考えてないと、こういう考えでいらっしゃるのか、お聞かせいただきたいと思います。
#216
○政府委員(高石邦男君) 学校給食調理員の配置基準についてはいろいろな議論がございますが、現在の時点で直ちにこの基準を改定するという考え方は持っていないわけであります。米飯給食につきましても、先ほど来申し上げましたように、これからまだ普及拡大して、どういう形で安定するかという途上にあるわけであります。したがいまして、そういうことに必要な財源措置というのは地方交付税で行ってきているわけでありますが、そういう実態を見きわめた上で、それが安定した段階で調理従事員の配当基準について考えるべき課題であるというふうに思っておりまして、現在直ちに調理従事員の配当基準の改定をするという考え方は持っておりません。今後その内容を十分検討していきたいというふうに思っております。
#217
○柏原ヤス君 一言お聞きしておきたいのは、先ほど来飯給食をふやしていく、充実させていくという大変結構な計画を聞かせていただいたんですけれども、本当にそれが計画どおりできると、こういうふうに文部省は思っていらっしゃるわけですか。
#218
○政府委員(高石邦男君) 第一回の五カ年計画で週二日という目的で行ってきたわけですが、これは若干ずれてきております。後半の五カ年計画について、週二ないし三という目標設定については若干ずれるかもしれませんけれども、方向としてはそういう方向に大体計画に準じて普及拡大が行われるものと考えております。
#219
○柏原ヤス君 もう一遍お聞きしますが、自信がおありなんですね。
#220
○政府委員(高石邦男君) そういう方向で都道府県の教育委員会に指導してきております。
#221
○柏原ヤス君 次に、学校安全に関する問題をお聞きしたいと思います。
 学校安全に関しては、私は特に防止面がいまだに貧弱であると思うんです。予防面がおくれている、こういうふうに強く思いますので、この点について質問をさせていただくんですが、学校安全に対する文部省の基本的な考え方が間違っているのではないかと、そこまで私は思っております。と申しますのは、昭和四十年四月十五日の「政府の窓」に載っている文部省の「学校管理下の災害」と題する一文を見ましたが、そこにいろいろと学校管理下の災害の状況を載せ、その最後に、「要は、危険と同居しながら、危険に負けない訓練と技術を習慣化して体得させることが、事故を防ぐ要請ではなかろうか。」、こういうふうに結んでいるわけです。確かにそのとおりなんです。しかし、文部省としてこの考え方が果たしていいのか、こう思います。危険な環境の中でもけがをしないように子供たちを訓練していくということですからそのとおりなんですけれども、これが文部省の学校安全に対する方針だというと私はどうかなと思いますが、基本的にはやはり文部省はそういうお考えでいらっしゃるんですか。
#222
○政府委員(高石邦男君) 児童生徒の事故を防止するという観点で学校の施設設備を安全な形で整備していくということは基本的に考えていることであります。それと、一方、子供たちの社会生活の実態、学校から外に出れば自動車その他いろんな危険があるわけであります。そういうものに対応できるような教育も一方においてしなければならないわけであります。したがいまして、学校にいる間だけは施設設備は完璧な条件で全く心配のないようにするということは一方において進めていかなければならないことでありますが、一方においては、子供自身の行動、生活習慣、その中から子供がそういう危険に対応できるような教育的な訓練、教育活動を展開していかなければならないと思うわけであります。したがいまして、安全と同居できる環境で育てればいいというんで、学校施設設備はいいかげんに安全整備を図らなくていいという考え方は毛頭ございません。それは整備するといたしましても、毎日の家庭における生活、日常における子供の生活行動、そういうものがそういう危険に対応できるような教育的な訓練というものも一方において必要であるということを考えているわけでございます。
#223
○柏原ヤス君 一方には一方にはと同じように考えていらっしゃいますけれども、一方は文部省が危険個所のないようにしてやると、一方には子供の訓練が大事だと。しかし、文部省としてはどっちに力を入れていらっしゃるんですか。
#224
○政府委員(高石邦男君) 両面力を入れなければならないと思っております。というのは、学校においての施設設備を整備するに当たっては、安全ということを考えた施設設備の整備というのを当然基礎として考えるわけであります。しかし、教育訓練としては、そういう社会生活に対応できる生活習慣、行動というものを一方において教育していかなければならないということで、両方に力を入れていかなければならないということでございます。
#225
○柏原ヤス君 まず、どっちに力を入れているかと言えば、どちらですか。
#226
○政府委員(高石邦男君) 学校の施設設備の条件整備を考えるに当たっては、安全の面に力を入れて整備いたします。
#227
○柏原ヤス君 施設設備が非常に整っていれば、私はそれでいいと思いますね、この言い方で、こういう考え方で。ですけれども、施設設備が非常に不備であるという現状から見れば、私は、むしろ施設設備をしっかりやるというのが文部省の考え方でなきゃならないと思うんですね。
 そこで、一つの例を申し上げますと、最近、子供の骨折が多くなったと、事実、そういうデータが出ております。で、これは、食生活によるカルシウム不足というような理由もあるでしょうけれども、一つはコンクリートの校庭ということが原因になっていると思います。かつては土のグラウンドで、ひざをすりむいた程度で済んだものが、コンクリートになると打撲、骨折ということになるわけです。先ほど申し上げた文部省のこの文章の、危険に負けない技術を体得すると言ってもですね、転んでもすりむく程度のところならいいけれども、骨折もしかねないコンクリートになっていると、それは何回もけがを繰り返さなければならないということになるわけで、勢い学校側が転びやすい遊びや運動を禁止するようになるわけです。そうなると子供たちは、転ぶことを禁止され、転び方を覚える機会もなくなっちゃうと。コンクリートの校庭になったということは、ここにもございますように、アスファルト舗装化は土ぼこり対策で広まったものであって、子供たちのことは二の次としてこういうふうになったと、こういうふうに言われておりますけれども、危険な環境をできるだけなくしていくということが、やはり学校安全施策の基本でなければならないと思うんです。
 一方では一方ではという、そういう考え方じゃなくて、学校安全施策の基本というものはこれであると、こういう立場に立っていろいろな解決しなければならない、文部省としてのまず手をつけなければならない問題を、もっと積極的に取り上げて解決していただきたいのでいま申し上げるわけですけれども。
#228
○政府委員(高石邦男君) いま先生御指摘のように、学校の施設設備、学校の環境の整備、こういうことを行っていくときには、当然児童生徒の安全ということを念頭に置きながら整備していかなければならない、それが基礎であるということは御指摘のとおりでございます。
 ただ、私が後で一方においてはと申し上げましたのは、学校の施設設備、環境条件の整備については、それが重点であるわけでございますが、子供たちの日常生活においては、やっぱり社会生活をするわけでございますから、そういうものに反応できるような訓練、教育というものも一方において行わなければならない、こういう意味で申し上げているわけでございます。
#229
○柏原ヤス君 重ねて申し上げますけれども、私は、この学校安全に関しては、防止の面、予防の面が非常に貧弱であると、こういうふうに思ってしつこくお聞きするわけですが、こうした予防の面、防止の面が貧弱だということは文部省はお認めになるんですか。そんなことはないと、こうお考えなんでしょうか。
#230
○政府委員(高石邦男君) いまお話しのありました学校における施設設備、環境の整備、そういうことについてはより十分な配慮が行われなければならないということから、文部省では、昭和五十三年の三月学校保健法の一部を改正いたしまして、学校における安全管理に関する規定を設け、施設設備の安全点検の実施と事後措置が適切に行われ、児童生徒の事故防止に万全を期したいということで、文部省としてはそういう面に十分配慮を加えながら施設設備の点検とか事後措置を的確に行われるように法律を改正して実施してきているところであります。
#231
○柏原ヤス君 次に、学校安全基準についてお伺いしますが、学校保健法には三条の二に、「学校においては、施設及び設備の点検を適切に行い、必要に応じて修繕する等危険を防止するための措置を講じ、安全な環境の維持を図らなければならない。」と、このように示されております。ところが、肝心の点検、修繕、これについて具体的基準が定められておりません。適切な点検、こういう言い方、「必要に応じて修繕する」、こういう言い方です。だから、学校側の裁量に任せようということだと思います。各学校の現場に行ってみますと、学校安全についての専門家がいるわけでもなく、また基準も示されてないわけです。施設設備の点検、修繕を行えと、こう言っても、容易にできるものではない。この点はどうお考えですか。
#232
○政府委員(高石邦男君) 具体的な安全点検の対象、方法など学校環境の安全管理については、法令の形式による基準はつくっておりませんけれども、「安全指導の手引」という手引書をつくりまして、安全点検の種類と対象、安全点検の方法、安全点検と事後措置というようなことで、詳細にわたってこの手引書をつくりまして各学校に配付し、この内容を参考にしながら適正な点検活動をやってほしいというふうに指導してきているところであります。
#233
○柏原ヤス君 そういう手引きをつくって渡しておけばそれで十分というような感じに受け取れるわけですが、点検、修繕基準の不備、これに並んで、条文に示された目標の実現を阻むものに国庫負担の問題があると思うんです。現行制度の上では、国庫負担の対象は新・増築の場合に限られて、安全維持のための点検や修繕の費用はこの対象となっていません。学校保健法に規定されたこの安全確保のための修理についてはどの程度まで行うかということはやはり各学校の裁量次第、費用は国が負担してないわけです。これで十分な成果は望めないと私は思います。せっかく法律があって条文に示されていても、単なるこれは精神規定に終わってしまうんではないか、こういうふうに思いますが、その点いかがでしょうか。
#234
○政府委員(高石邦男君) 修繕費その他につきましては御指摘のとおりに国庫補助制度はございません。しかしながら、地方交付税によって必要な財源措置を講じているわけであります。小学校の十八学級で言いますと六百九十五万、中学校の十五学級で言いますと五百七十九万ということで、一般的な改修経費というようなことを地方交付税で積算しているわけであります。したがいまして、それぞれの市町村においては先ほどの安全点検の結果、改修が必要であるということであれば市町村が積極的にその対応を講じていくということができる仕組みをつくっているわけであります。
#235
○柏原ヤス君 地方交付税任せにしているということが十分にこの費用を賄える方法であると、そういうふうに思っていらっしゃるわけですね。
#236
○政府委員(高石邦男君) 先ほど申し上げた数字が若干違って訂正して大変申しわけありませんが、先ほどの数字は改修事業費としての交付税の積算であります。一般的な修繕の維持、管理費につきましては小学校では二百二十四万四千円、中学校では二百四十五万一千円ということでございます。したがいまして、いろんな施設設備について基本的なものについては国庫補助制度で対応していくことが必要でございましょうけれども、どちらかというと経常的な経費、そして非常に測定しにくいようないろんな細かい修繕につきましては、やっぱり地方交付税の仕組みを利用しながらそれで十分な財源措置を講じて対応していくということが妥当な方式ではないかと考える次第でございます。
#237
○柏原ヤス君 学校保健法上の基準と関連してお伺いしたいのですが、現在幼稚園、高校、大学、これにはそれぞれ設置基準が設けられていて、校舎、運動場の面積から消火設備に至るまで非常に細かく規定されております。しかし、小学校、中学校にはこのような基準が設けられていない。国庫補助の目安としての基準があるだけなんです。このため、特に校庭の広さなどに非常なばらつきがあって都市部などには極端な校庭の狭い学校がございます。昼休みに子供が一斉に校庭に出てももう危険きわまりないというような、子供たちの安全面においても弊害を生じているわけです。これも文部省も御存じのことと思いますが、必要最低限の基準を示した小中学校の設置基準を早急に設けるべきだと思いますが、この点いかがでしょうか。
#238
○政府委員(高石邦男君) 御指摘のように、小中学校については設置基準を定めていないわけであります。しかしながら、国が施設設備の補助金を出す際の補助基準として、校舎であるとか、体育館であるとか、プールであるとか、そういうものについての補助基準を設けて運用しているわけであります。したがいまして、学校の建物関係については大体その補助対象面積があれば教育活動に支障のないような条件整備ができるわけであります。問題は敷地、運動場ということになりますが、それぞれの小学校、中学校が明治以来の歴史と伝統を持ってその地域に整備されているものですから、なかなか設置基準を設けてもそのとおりに校地を拡張できないというようなところがあろうかと思うんです。しかしながら、最近の新設の小学校、中学校を設置する場合には、校地については過疎地域における補助金の基準がございましてそれで行っておりまして、その基準によって校地を確保すれば特別教育活動に支障のない運動場が確保できる、こういうような状況になっておりますので、いま改めて全部の小中学校に適用される設置基準を設けることは非常に困難でございます。
#239
○柏原ヤス君 次に、子供たちの健康に関する業務を扱う機関として給食会、安全会、ございますが、そのほかに日本学校保健会というのがありますけれども、文部省もこれに対して五十七年度予算、七千五百万円の補助金を出しておりますが、この会の活動内容はどういうことをやっておるのでしょうか。
#240
○政府委員(高石邦男君) まず一つは普及指導事業でございます。これは学校保健情報の収集及び研究成果の普及啓蒙に関する事業であります。
 それからもう一つは調査研究事業であります。これは当面している学校保健の重要課題を取り上げまして、課題ごとに専門委員会を設けまして研究調査をやっております。たとえば保健室、それから姿勢と運動機能、精神の健康、歯の保健指導というような、それぞれの種類に応じて専門家の先生をお願いして、そして今後の指導資料になるような内容を取りまとめてもらうというような事業でございます。
 それからもう一つは、健康増進事業といたしまして運動医事健康相談事業、学校の環境衛生検査体制整備促進事業、それから養護教諭の実技講習会、学校保健活動の推進地域事業、心臓検診推進というような健康増進のための事業、そういうものをやっているわけでございます。
#241
○柏原ヤス君 この保健会と安全会の業務内容がある程度近い内容を持っているのじゃないかという印象を受けるんですが、子供たちの健康に関する施策を効率的に推進するためには業務の重複を避ける、必要に応じて連携協力する、こういう両者の調整というものが大変必要だと思いますが、これまでこうした調整とかあるいは連携が行われてきたかどうか、またこれが健康会発足後ほどのようにするつもりでいらっしゃいますかお聞かせいただきたいと思います。
#242
○政府委員(高石邦男君) 日本学校保健会は財団法人という形になっております。いま統合しようとするのは特殊法人ということでございます。したがいまして、財団法人の分野まで特殊法人が吸収するということは制度上非常に困難でございますのでそこまでの統合はやっていないわけであります。しかしながら、事業内容については非常に類似する密接な関連を持った事業内容でございます。したがいまして、今後の運営といたしましては、新しくできる健康会と、それからいままでの日本学校保健会が密接な連携を保ち、調整をしながら児童生徒の健康の増進のための諸事業を展開していかなければならないということでいままでもやってきておりますが、今後なお一層密接な連絡調整をしながら事業を推進するようにしたいと思っております。
#243
○柏原ヤス君 抽象的なお話ではなく、もう少し具体的にお聞きしたいんですが、まず、いままである安全会といままである保健会との連携あるいは調整というものが行われてきたかどうかということですね。それによってまた、今後できる健康会とはまたどういう連携、調整をとっていこうとしているかということをお聞きしているわけですけれども、もうちょっと具体的な、いままでやったこと、これからやろうとすること、そうした御説明がいただけないでしょうか。
#244
○政府委員(高石邦男君) 本質的には学校安全会というのは、子供の学校の管理下における給付事業を中心とする、いわば災害が生じたときの事業に対する給付団体であるわけです。財団法人日本学校保健会は、どちらかというと、医学的な形で、医者の面から子供たちの、学童の健康増進のためにどういうことを考えたらいいかというような機能を持っているわけであります。ですから、本来全く似たような仕事をやっているというわけではございません。しかしながら、結果論としては、子供たちの健康が維持されてくれば骨折とかそういう災害が少なくなるというようなことでの密接な連携を保って事業を展開していくということが必要になってくるわけであります。そういう点では、連絡をとってやってきたわけでございます。
#245
○柏原ヤス君 次に、厚生省にお聞きしたいんですが、放課後の子供の安全について、特にかぎっ子と言われる子供たちのことですが、学校が終わってから両親が帰宅するまで、だれもいない家の中にいる、あるいはほかの場所で過ごさなければならない。働く両親にとっては、特にその子供が小学低学年であればあるほど心配であり、安全を期待することになると思いますが、厚生省はこのかぎっ子に対して留守家庭児童対策としてどのようなことを行っていらっしゃいますか、その内容をお聞かせいただきたいと思います。
#246
○説明員(蒲地清弘君) お答えいたします。
 かぎっ子の問題につきまして厚生省の施策といたしましては、まず児童館、児童センター、児童遊園、こういうものをもって対応するというのが基本でございます。そのために、それらの施設の整備、それを促進するということが第一でございます。また、児童館の運営費につきましても、東京都特別区でありますとか、人口三十万以上の都市につきましては、かぎっ子が非常に多発していると、こういう実態にかんがみまして、運営費につきまして一般の児童館より五割多くして補助金を交付しているというようなことになっております。
 それから第二点といたしまして、先ほど申し上げました児童館でありますとか児童センター、そういうものが都市におきましては用地の関係などもございましてなかなか建たない、こういうようなこともございますので、それらの条件が整備されるまでの経過的な措置といたしまして、児童育成クラブというような組織を設置育成する、そういうような都市児童健全育成事業というものを実施いたしております。
 なお、これらの施策の現状でございますが、児童館、児童センターは合わせまして現在全国で二千九百四十カ所、それから児童遊園につきましては四千九百一カ所となっております。また児童育成クラブにつきましては、五十六年度の実績でございますが、千百二十八クラブにつきまして国庫補助がなされております。
 以上でございます。
#247
○柏原ヤス君 この児童育成クラブは何人ぐらい児童を対象にしていますんですか。
#248
○説明員(蒲地清弘君) 私どもの実施要綱におきましては、一クラブおおむね児童三十人ということになっております。
#249
○柏原ヤス君 予算の関係でもあるんでしょうが、この三十人というのが適当と、こういうふうにお思いなんですか。
#250
○説明員(蒲地清弘君) 三十人の規模につきましては、児童学という学問がございまして、そちらの関係でいきますと、児童集団として三十人程度が適当である、こういうようなお話が。ございます。
#251
○柏原ヤス君 時間がございませんのでまとめて大臣に最後に締めくくりとしてお聞きしたいんですが、安全会ではこれまで災害給付事業を通じて得られたデータ、こういうものをもとにして基本統計、事故事例集、事故防止必携といった資料をつくっております。このような調査や研究活動は安全会だけでなく、たとえば給食会では食器を改善するための会議が開かれたり、また学校保健会においても、最近問題となっている子供たちの健康実態についての研究も行われているわけです。厚生省の方もこうした子供の安全についていろいろ手が打たれているわけですが、文部省としてこれらの機関の研究成果を十分に生かして今後の行政に取り組んでいってほしいと思いますが、この点について大臣の抱負、また今後こういうことに力を入れたいという特に大臣がお考えになっている具体的なことがございましたらお聞きしたいと思います。
#252
○国務大臣(小川平二君) 学校安全会あるいは学校給食会が従来行ってまいりました各種の調査研究は、健康会が設立された後におきましてもこれを引き継ぎまして、日本学校保健会が行ってまいりました調査研究をもあわせて、これから先の児童生徒の健康増進のためのもろもろの施策の上に生かしていくつもりでございます。
#253
○佐藤昭夫君 言うまでもなく、学校は子供たちが健康で安全に教育を受けることが保障されなければならないところだと思うわけでありますが、しかし現状は、学校の管理下での災害が年々増加の一途をたどっています。この学校安全会の給付件数、医療費、廃疾見舞金、死亡見舞金、それ全部合計をしてということでいいと思いますが、この発足をしました昭和三十五年、たとえば十年刻みで四十五年、五十五年、どういうふうにこの件数はふえておりますか。
#254
○政府委員(高石邦男君) 昭和四十五年から申し上げます。負傷、疾病の件数、これが七十万一千百五十三件、それから昭和五十年が八十九万四千九百三十件、五十五年が百十八万八千四十八件というように負傷件数はふえてきております。それから死亡につきましては、四十五年が二百九、五十年が二百四十七、五十五年が二百四十一という状況でございます。
#255
○佐藤昭夫君 私の尋ねている年度に沿っての必ずしも答えじゃありませんけれども、とにかく発足をした昭和三十五年から五十五年、二十年の間に、大体トータルの件数では三倍強にふえておるということは明瞭だと思うんですけれども、交通事故の死傷者というのは現在六十万人、七十万近くなっているでしょうか、ということで、それと比べてみても学校事故というのが、言うなら最も多数の事故死傷者を出す、そういう範疇に入るということで、非常に重大になっていると思うんです。
 ただ、この件数というのはあくまで学校安全会に加入をしている児童、生徒、全国で全員加入ではありませんから、しかも給付についてはいろいろな制約もあるというその限られた中での数だと。ですから、実際に全国で起こっておる児童生徒の災害の数というのはこれをさらに上回る数になっておるという点で、今日この問題というのは非常に深刻な問題になっておると思うんです。
 そこでお尋ねをしますけれども、このように年々増加の一途をたどっている学校災害の原因について、文部省としてはどのように把握をしておるのか。
 先日の当委員会での参考人の御意見の中でも、大要三つの意見が言われておったと思うんです。
 一つは、学校が子供たちにとって安全な場所となっていない。これは設計上の問題等々含めて、安全な場所になっていない。二つ目には、勝敗を重視する。たとえばスポーツなんかにおいて勝ち負け、とにかく勝てばいいというのがまず第一だ、こういう形での勝敗主義の過熱、またそういう方向での教育目標の誤り、教師の指導能力上の問題、こういう教育上の問題が二つ目にある。三つ目には、最近骨折事故や突然死の増加、こういうことにも見られるように、子供の発達、生育環境が非常に変化し、悪化をしてきているということのために、非常にもろい体になっていく、体力が低下をしてきているという大要三つの意見が述べられておるんではないかと思うんですけれども、こんなことにも照らして、文部省としては、災害増加の原因をどういうふうに把握をしておるか、まずお尋ねをしたい。
#256
○政府委員(高石邦男君) この負傷、疾病の発生件数というのは、御指摘のようにふえてきております。また、重度の傷害、それから死亡、これについては大体横ばいというような状況下に一般的にあるわけであります。
 そこでまず、負傷、疾病につきまして件数がふえてきているのが、事故そのものが純粋にふえてきているというふうに見るか見ないかという問題が一つあります。それは、昔は大したことのないものについてはほとんど申請をしないで、そして自前で、自分で治すというか、そういうようなことがかなりあったんじゃないかと思うんです。ところが最近は、医療技術が非常に向上いたしまして、ちょっとした病気、そういうものについてもすぐ頭が痛い、おなかが痛いというようなことで保健室に飛び込んでくるというようなことによる増加原因というのも、まず数字の見方として考えていかなければならないと思います。そこで、そういうようなことを分析していかないと、正しい原因分析というのはできないかと思うわけであります。
 いずれにいたしましても増加の傾向にあるわけでございますから、一つは学校の施設設備の環境基準というのは、昔に比べれば相当改善されてきていると思うんです。施設設備が昔より、環境基準、安全基準というのが悪くなったというふうには言えないと思うわけであります。また十分であるかと言えばまた十分でないということでございまして、そういう面での対応は十分考えていかなければならないと思うわけであります。
 もう一つは、これは子供自身の生活行動が、非常にそういう状況に対応できる基礎的な反射神経、行動、そして基礎体力、そういうものが十分でないということが言えると思うんです。これは一つは食べ物、食事から来る要因が一つあろうと思います。
 それからもう一つは、その子供たちが育てられている家庭環境、そういうものが非常に過保護な状態に育てられているために、昔の子供であれば手をついてけがしなかったのが、すぐ足の皮をすりむくとか骨を折るというような意味での基礎体力、そういうものが若干問題になっているというような原因もあろうかと思います。学校の先生の指導につきましては、安全教育の徹底ということで相当力を入れてきているわけでございますから、先生方の児童生徒に対する教育上の配慮、安全教育というものは相当強化されているというふうに思うわけであります。そういういろんな要因が重なり合ってきているかと思いますので、これが明確なる要因であり、原因であるということをここで申し上げることが、非常にむずかしいと思っている次第でございます。
#257
○佐藤昭夫君 安全会の給付件数がずっとふえてきておるそのことは認めつつも、果たしてその内容がどういうものかということについて疑問を投げておられるわけですけれども、たとえばそういうことについて、あなたが言われるように、事故そのものは必ずしもふえておるとは思わないと。だんだんだんだんと申請がふえてきたんだというふうに断定できる何か調査はあるんですか。ないのじゃないですか、あなたの推測でしょう。
#258
○政府委員(高石邦男君) 断定できる資料はございませんけれども、一般的にいま申し上げたようなことが言われておるので申し上げたわけでございます。
#259
○佐藤昭夫君 少なくとも国会の委員会で、文部省を代表して答弁をするときには、ちまたにそういうことが言われているということを根拠にして答弁をするということはちょっと避けてもらいたいと思うんですね。やはり一定の文部省としてこういうふうに調べて、こういう具体的な根拠があるということに基づいての答弁をしてもらわぬと困ると思うんです。しかも、それがあたかも学校災害がふえておるというのは、いろいろそういう言い方については疑問があるかのごとくそういうことを言われているのですから、少なくともこれは安全会の給付件数がふえているということだけではなくて、実際の現場の教育関係者、この中から子供たちの事故が多いということは共通してそれこそ語られている問題じゃないですか。
 それで一番目にあなたがもう触れられておる学校施設、これは昔よりも改善をされてきているんだと、だから、その学校施設が不十分なるがゆえに事故がふえてきているというのは必ずしも当たらないかのごとく言われるんですけれども、ここの問題についてはさらにもう少しいろいろとこれから尋ねてまいりましょう。
 そこで、先日も参考人から学校施設の安全の問題についてこういうことが言われておったと思うんです。子供はころんだり滑ったり失敗を繰り返しながら危険に対処できる身のこなしを体得していくものではないだろうか、だとすれば子供たちが小さな冒険で失敗してもそれが死亡や廃疾につながらないように学校の施設は安全が保持されている、そういうそもそも学校施設というものは工夫をされていなくちゃならぬということが言われておったと思うのであります。
 ところで、さっき同僚委員の質問の中にもありましたけれども、昭和四十年四月の「政府の窓」に掲載をされておる「学校管理下の災害」というこのタイトルに基づく政府の見解をある程度まとめてここに載せておる、その結論に相当する部分が「要は、危険と同居しながら、危険に負けない訓練と技術を習慣化して体得させることが、事故を防ぐ要請ではなかろうか。」という最後の結論になっている、文章の一番最後にこれが出てくる。しかしあなたの答弁は、いわゆる子供たちにそういういろんな反射神経を含めて十分対処の仕方をよく訓育をしていくという安全教育の問題といいますか、その問題と、施設を安全な施設、どんな場合にも大きな事故が起こらないように、また事故が多発するということのないように安全な施設を工夫をしていく。どっちも文部省としては重点に考えているんだと言うんですが、この「政府の窓」、これはかなり年数だった、昭和四十年の文章ではありますけれども、この中に、文部省としてそういう事故を多発させないような学校設計上のそういう工夫をいろいろこういうふうにやっていく必要があるんだということは一行も出てきませんね。このことはまず事実としてお認めになりますか。
#260
○政府委員(高石邦男君) この文章は安全指導の観点から言っているわけでございまして、学校の施設設備の安全というところにやや外れたというか、そういう角度からの論点でない論文になっていると思うんです。
 先ほど来申し上げているのをもう少し補足して申し上げますと、学校の施設設備を安全な環境のもとで整備していくということは当然やっていかなければならないことであると、文部省はそういう方向で学校の施設設備の整備についていろんな指針を出し指導をしてきているわけです。そしてまた、それだけではなくして、学校保健法の一部を改正して学校の施設設備の安全点検を図るようにというのを昭和五十三年に法律改正をして、そういうことを随時点検していくようにということで、施設設備の安全の確保という点にはこの当時に比べれば相当積極的に段階的に改善をしてきているわけです。そのことと、子供たちが日常の生活の中で安全な形で暮らしていけるためにはやっぱり子供自身の持っている習慣なり行動、そういうものの訓練が必要であるという、両方が必要であるということを言っておりまして、学校の施設はほったらかして子供の安全教育さえしっかりやっておればいいということを申し上げているわけではございません。
#261
○佐藤昭夫君 いろいろ言われていますけれども、私が指摘をしたのは、まあ言うなら、ずっと何年かにわたる文部省の学校におけるいろんな災害をひとつできるだけ防止をしていく施策をどういうふうに講じていくかという問題の出発点ともいうべきこの文書が、学校設計上のそういう配慮、工夫、この問題については全く触れてないと。ほかのことはいろいろ触れておるんですよ。安全会のこの給付はこういうふうにいろいろやっていく必要があるんだというようなことは触れているけれども、二つの重点と言いながらその一つの問題を全然触れてないというのはおかしいんじゃないかということをまあ指摘をしているわけです。
 そこで、あなたも言われるように、学校施設設計指針というものが一番最初に出ましたのが昭和四十二年ですね。以来四回改正をされて一番最新版が昭和五十三年の十月に出ておると。もちろんこれは地震とか火災とかあるいは風水害とか、こういう自然災害に対してできるだけ強い学校をどういうふうにつくっていくかというこの問題をもちろん一つとしては含みながら、この中で、言うならば非常に行動性活発な児童生徒、これを対象として考えて、しかし危険に対する判断能力が未発達であるというその特性を十分理解をして、危険のないような学校の建物の各部の設計を配慮していく必要があるという、こういうことが打ち出されてきているわけです。この設計指針、この設計指針の考え方の一番の大前提はどういうことですか。
#262
○政府委員(柳川覺治君) 先生がただいま御指摘されましたとおり、学校は何と申しましても発達過程にある児童生徒の集団の生活を営む場でございます。そのゆえに地震その他の不時の災害に対して常に耐えられるそういう校舎、校地の整備等をしていくということはもとよりでございますが、子供は動きによって育つといわれておりますし、毎日一日十二キロを走る長距離ランナーといわれる言葉もございますが、機敏に行動するという性格がございますし、また危険に対してこれを防止し、また機敏に対応するということに、必ずしもまだ発達段階でございまして、なれていないという面がございます。それらの点を十分考えて学校は常に子供たちが喜々として活力ある動きをすると同時に、そのことが常に安全な状態において行動される、そういうことを十分配慮した学校の建築設計ということを基本の考えに置いておるものでございます。
#263
○佐藤昭夫君 いまあなたも再確認をされたような、そういう学校の建築設計に当たっての前提ですね、児童生徒という非常に行動活発な、しかし判断力がまだ不十分というこの子供たちが動き回る、しかし、そういう中でも災害ができるだけ食いとめられるようなものを工夫していく必要がある、この考え方はいつから出たんですか。一番最近の私はこの指針の冊子を持っているわけですけれども、いつからこの考え方は出たんですか。
#264
○政府委員(柳川覺治君) 基本的な考え方はこの現在の指針で申しておるとおりでございますが、四十二年のときにすでに――ただ、この表現に変えたのは五十三年の改定のときにこういう表現に変えたということでございます。
#265
○佐藤昭夫君 細かい文章表現はともかく、基本的な考え方はすでに昭和四十二年の一番最初のこの指針を出した段階からこの考え方で出てきていると。そうしますと、以来十五年経過をしているということですね。
 ところでどうでしょうか、その前提としては、原則としてはそういうことを打ち出しつつ、この中でも全部で十二項目の、アイウエオのア項からシ項まで十二項目の具体的な提起をしている。たとえば床については、「転倒防止のため滑りやすい材料の使用を避けるとともに、床面の結露を防止するよう考慮する。」必要があるというようなことを書いていますし、またコ項のところで、「屋外運動場は、硬質の表層を避けることが望ましい。」というようなことを提起をしているわけですけれども、実際に全国眺めてみて、こういう方向でこれが打ち出されて十五年経過をしているわけですけれども、そういうことで前進をしているでしょうか。
 たとえば、東京都の教職員組合が一九七八年六月におまとめになった「学校安全白書」という冊子なんかがありますけれども、こんなものを見ますと、廊下の床面がほとんどの学校がタイル使用をしていて非常に滑りやすくて危険だということが警告をされている。あるいは廊下の腰板ですね、これもアスファルト・コンクリートがむき出しになっているまま放置される。ですから、滑ってころべば腰板に頭ぶっつけてけがをする、こういうところが六五%ぐらいある。屋外運動場についても、この指針によれば、硬質の表層は避けるようにと提起をしているんですけれども、アスファルト・コンクリートになっている屋外運動場というのが二五%にも上っている。全国の状況をどういうふうに把握をしていますか。
#266
○政府委員(柳川覺治君) いま手元に床張り等の実態の資料を持っておりませんで恐縮でございますが、先生御指摘の校庭のアスファルト化ということでございますが、これにつきましては、子供たちにどのような影響があるかということを、文部省といたしましては体育施設協会の方に専門家の調査会を設けていただきまして、そちらの方で御検討もいただきました。その結果、子供たちは土の校地というものに活発な運動の意欲を、安心して動けるということの回答をいたしております。それぞれ一利一害、いろんな形であろうかと思いますが、やはり子供たちが行動しやすいという、そこに基調を置くということが基本的な方向であろうということでございますが、何分にいたしましても、都市部におきましては風のときの砂が舞うというような面の周辺の理解等の問題がございまして、都内でも一部の地域でアスファルトを撤去いたしまして土の校庭にしていくという努力がされておりますが、なお今後にさらにこの面の努力を必要としているという状態であろうかと思います。
 それから、床の問題でございますが、いま低廉かつ工事がしやすい、あるいは現在の建築資材の新しい開発というようなことで、多様な床の使用がなされてきておりますが、私ども先ほど先生も御指摘のとおり、床あるいは擁壁、壁面が危険の防止になるようにということを常に留意した造成を期しておるところでございます。いま、今後その面がどうなっていくのか、これは私どもも日本の山の木が、すでに戦後植えたものも育ってきているというその方面からの御指摘もあります。果たして学校の廊下というものあるいは壁の腰板というものがかつては木でございましたが、いまその辺がいろいろな建築資材になっております。この辺のこともやはり今後十分さらに研究をしていく課題であろうといういま意識を持って検討しておるところでございます。
#267
○佐藤昭夫君 少なくとも一番最初にこの指針がつくられたもうそのときに、大体繰り返して言っていますように、基本的な考え方は一貫しているというんですけれども、その一九六七年ですね、昭和四十二年、これが出されて十年たっての東京都の教職員組合のこういう調査、これに基づいて相当数滑りやすい危険な廊下、頭をぶっつけやすい腰板、それから固いそういう運動場、こういうことがここで十年たっても指摘をされておるという状況、東京都においてそういうことですから、もう一遍よく改善をしなくちゃならぬ、そういう例というのは全国的には相当多数あるんじゃないかというふうに思われるわけですが、この指針を出して十五年たっているんですけれども、この指針に照らして全国のそういう施設設計上の安全確保のための改善が全国的にどういうふうにやられているかということを文部省として調査をし、把握をしたということはあるんですか。
#268
○政府委員(柳川覺治君) 全国的なそういう観点からの個々の施設につきましての評価はしたものはございません。ただ、最近の動きで床を思い切って木にしたというような学校も起こってきております。また、床の固さというのが子供たちのひざ関節等に与える影響ということに対する関心も高まってきておりまして、この面からの改善がそれなりに進んできておるということは言われると思いますが、いま学校教育で果たして廊下というのは子供たちが走るものなのか、走ってはならぬものなのかという一つの問題がそれ自体提起されてきております。団地住まいの子供たちあるいは地域家庭に本当に子供たちが安心して暴れ、走り回る場所も失ってきておる。その子供たちが校庭はもとよりでございますが、廊下を眺めたときに心と体が動きの躍動する、そのときに廊下は歩くものである、静かに歩くものだというだけでよいのかどうかということが、これは何も日本だけじゃありませんで、ヨーロッパ等でもこの面がいま問われてきているということも言われております。
 それらの面から、学校施設というのは、子供たちは先生によって御指導受けると同時に、施設またその環境によって教えられ、育つという観点からの学校施設をもう少し見直していこうということ、その面を私どもいま意識を持っておりまして、それらの観点から、少しこの学校施設の将来のあり方についての検討を何らかの方法で進めたいということをいま研究中でございます。
#269
○佐藤昭夫君 文部大臣、議論をお聞きになっていて、文部省としては二つ重点にしている。一つは、学校の教育指導を通しての子供たちに対する安全教育だ。一つは、いろんな施設設備の設計を本当に安全の立場から十分子供たちの特性に適したそういうものに工夫をしていく必要があるということで、二つが重点だとし、そうしてその二つ目の重点についてこういうものも出してすでに十五年いろいろやってきたと言いながら、果たしてこういう方向で全国的に学校の施設設備についての改善が思いどおりに進行しているかどうかという、この点について必ずしもきちっと調査で把握しているわけでもないということが、いまの御答弁でも何になっていると思うんですけれども、ぜひひとつ要求をしたいと思いますのは、この指導指針、設計指針に基づいて現状がどうなっているのかということを一遍文部省としてきちっと調査、把握をしてもらいたいということが一つ。
 それからもう一つは、単に実情を調べるだけじゃなく、ここに書いております。そういう非常に動きが活発な、しかし判断力がまだ不十分なそういう子供たちを相手にして、しかし、いろんな事故が起きないようなそういう施設、設計上の工夫をどうしていくかという問題について、各自治体、都道府県、市町村の一段の努力を促進をしていくための特別な手だてを文部省としても考えるという、この二つを要求をしたいと思うんですけれども、どうでしょうか。
#270
○国務大臣(小川平二君) 何らかの方法で実態の把握に努めることといたします。
#271
○佐藤昭夫君 その実態の把握に努めていただく、それはいまの御答弁で。その実態の把握の上に立って、私は実態を把握されれば数字的にも一目瞭然となると思いますけれども、この指針に基づいて本当に安全な施設設備をどうそういう方向で改善をしていくかということについて、文部省としての一段の指導を発揮してもらいたいということです。
#272
○国務大臣(小川平二君) その結果、学校環境の安全維持という点でなお足らざる点がありますれば改善のために努力をするつもりでございます。
#273
○佐藤昭夫君 以上、いろいろ御質問してきましたのは、学校安全にかかわる言うなら物的条件、この問題をいろいろと提起をしてきたわけですけれども、もう一つの問題は、学校安全にかかわる教育条件の人的な整備、このおくれをこれも早急に改善をしていく必要があるだろうという問題ですね。具体的には子供の健康と安全を守る上で、そういう任務を持って養護教諭が各学校に配置をされ、また、いろんな努力をしていただいておるわけですけれども、まずお尋ねをしますけれども、養護教諭というのは学校教育にとって欠かせないものなのか、あってもいいなくてもいい、こういうものなのか、そこの認識はどうですか。
#274
○政府委員(三角哲生君) 養護教諭は、ただいまお話もございましたが、子供の養護をつかさどる職務を持っておるわけでございまして、学校教育上非常に重要な仕事を担当しておる職員でございます。で、学校教育法第二十八条においても、本則といたしましてこの養護教諭を置かなければならない、こういうことにいたしてございますが、いろいろな実態等もございますので、附則の方でこの規定については当分の間置かないことができる、こういう措置がなされております。でございますから、必ず置かなければならないということにはなっておらないわけでございます。
#275
○佐藤昭夫君 ちょっといまの答弁には意見がありますけれども、また議論の中で必要な意見を述べましょう。
 先日も参考人のお話にありましたように、学校で事故が発生しても養護教諭がいないがためにしばらく安静にさせておくべきところを家に帰らせたり、医者のところへ連れていってしまうということで、かえって被害が一層重大になった、こういう話もいろいろ報告をされておるわけです。
 いまの局長の答弁にもありましたけれども、学校教育法の二十八条の一項、これは小学校について、四十条で中学校について養護教諭の必置を定めながら、しかし、同法の百三条でこれを当分の間置かないことができるというふうになっておる。この「当分の間」というのはそもそもいつまでということですか。
#276
○政府委員(三角哲生君) 「当分の間」は当分の間でございますから、いつまでということはないわけでございます。法令上のこういう文字の考え方としては不確定な期限を表現する、そういう用語である、こういうことになっております。
#277
○佐藤昭夫君 いわゆる四十人学級実現を目指す年次計画ですね、十二年計画、ころが行政改革を理由に足踏みをさせられるわけですけれども、当初の十二年計画、最終年度は完成をするのだということで文部省としていろいろ言ってきたと。しかし、それが完成をしても養護教諭がすべての学校に全部置かれるということにはならないわけです。どこの部分がまだ養護教諭未設置で残るのですか。
#278
○政府委員(三角哲生君) 御指摘のように第五次教職員定数改善計画を定めておりまして、これによりますと、約五千百人余の増員を行う、こういうことにいたしておるわけでございます。
 この計画の完成時の姿といたしましては、四学級以上の学校には一人定数として配置する、それから三学級の学校には四校につき三校という比率で配置をする、こういうことにいたしておりまして、したがいまして、一学級、二学級という学校にまでは及ばないわけでございます。そういうことで小中学校の学校数全体の約九六%余りのものには養護教諭を配置し得るという、そういう定数配置でございまして、具体的な配置は県でもっていろいろ実情を勘案して判断をして決めていただいているのでございますが、定数算定上は、ただいま申し上げましたような姿になるわけでございます。
 そういたしまして三学級の学校の四分の一、それから一学級と二学級が残りますが、ちなみに一学級の小学校は平均の児童数が二・九人、中学校では四・三人でございます。それから二学級の小学校は児童数が七・二人、中学校では生徒数が一二・五人、こういう規模でございます。そういったところにつきまして定数上は算入されないということで残るわけでございますが、私どもは養護教諭の兼務でございますとかあるいは巡回とか、いろいろ具体的な工夫をしてそういう学校についての子供の健康管理ということについても地域の状況に応じてやっていっていただきたい、こういうふうに思っておるのでございます。
#279
○佐藤昭夫君 先ほど来学校事故の多発ますます増加の一途をたどっているという、こういうことをいろいろ指摘をしているわけですけれども、そういう状況にあるにもかかわらず、三学級についてさえその四分の一が依然として十二年先になっても養護教諭未設置のまま放置をされるということになるわけです。いわんや二学級、一学級においてをやということですけれども、しからばその問題についてはいつの段階で養護教諭設置の問題を検討の俎上に上せるんですか。
#280
○政府委員(三角哲生君) 第五次の教員定数改善計画でただいま御説明申し上げましたような形を考えまして、いわば非常に全校配置に近い状況までまず持っていこうと、こういうことでございまして、委員がおっしゃいますような意味合いの全校配置といいますか、定数配置ということは私どもは考えておりません。
#281
○佐藤昭夫君 そんなことは考えていませんということをこの段階でよくも局長として言えたものですね。
 もう一つ聞きますけれども、大規模校に養護教諭を複数配置をしてもらいたいというのが、各都道府県教育委員会も含めて、今日大きな国民運動になっていると思うんですけれども、この問題についてはいつ検討の俎上に上せるんですか。
#282
○政府委員(三角哲生君) 目下は、先ほど御説明申し上げました第五次教職員定数改善計画、これによります未配置校のできる限りの解消を図り、そうしてこれを円滑に進めていくということが課題でございますので、御質問の大規模校に対する定数上の複数配置ということはただいま考えておらないのでございます。
#283
○佐藤昭夫君 ただいまは考えていないというのはよくわかっている、それはもう全然そういう提案も出ていないんだから。いつの段階で大規模校に対する複数配置の問題を検討の俎上に上せるのか、もう永久にそんなようなつもりはありませんと言うのか、どうなんですか。
#284
○政府委員(三角哲生君) 永久にないということは申し上げませんけれども、いつということも申し上げられないと思っております。
#285
○佐藤昭夫君 この大規模校の問題については、学校教育法の施行規則で十二学級から十八学級を適正規模と考えるということを打ち出していますね。現在、適正規模十八学級まで。十九学級以上のいわゆるマンモス学校というのはどれくらいの比率あるんですか、小学校、中学校。
#286
○政府委員(柳川覺治君) 先生御指摘の十九学級以上の実態はいま手元にございませんので恐縮でございますが、大体分離が進みます実態は、都市部におきましては三十六学級程度から分離が進められておる、そういう実態からいたしますと、昭和五十五年五月一日現在で、小学校では二万四千七百七校のうち二・七%に当たる六百七十四校、中学校では一万百五十六校のうち、一・〇%に当たります百一校というような数字になっております。
 なお、急増地域以外の一般の地域では三十学級を超えるというような場合に、私どもの方でもできる限り分離するよう指導もいたしております。その面から三十一学級以上の場合を見ますと、五十五年度で、小学校が二千四十二校、中学校が四百六校、合わせまして二千四百四十八校の大規模校を残しておるというような実態でございます。
#287
○佐藤昭夫君 私の求めておる数字の答えはないわけですけれども、学校教育法施行規則、もうこれが打ち出されてからずいぶん長い年数だっているわけですね。確かにそこに特別の事情の場合にはこの限りではないんだということを書きつつも、基本的には十二学級から十八学級までが適正規模だという、この方向を打ち出して相当の年数だっているのに、むしろ事態はマンモス校が解消されていく方向じゃなくて、ふえていく方向にあるんじゃないかということで、十九学級以上という点でとれば、これは文部省から前にいただいておる数字ですから私が勝手に言う数字じゃないと思うんですけれども、小学校十九学級以上は全国の学校の三一%、中学校十九学級以上は全国の二四%がそういう状況にある。この十九学級以上のマンモス校の解消計画というのは文部省は何にもないわけでしょう。せいぜい学校を分離した方がいいということについて、三十学級以上という、ここら辺を目安にいろんな各地方の相談に乗っているという程度のことである、十九学級以上を解消する計画を何にも持っていない。しかし片や、ならば養護教諭というのはこれはどうかと言えば、複数配置の考えはそれこそ当分の間全く持っていない、こういう状況になっている。
 このマンモス校というのは、文部大臣も御理解願っておると思いますけれども、非常に学校の規模が大きくて教師の目が行き届かない、そのためにどうしても子供の非行が起こりやすいという学校である。同時に、学校の規模も大きくていろんな事故も起こりやすい。職員室も一つではもたぬわけです、二つも三つも職員室を持たないと。こういう状況のもとで、非行対策の上からも、安全対策の上からもこのマンモス校の解消というのは大事だ。それと同時に、養護教諭の複数配置ということが安全上今日非常に急務になってきているというこの問題について、文部省としてぜひ鋭意検討の俎上に上せるということが必要じゃないかというふうに思うんですが、ちょっと大臣の所見を、大臣の――もうあなたはいいですよ、当分考えませんというんだから。大臣。
#288
○政府委員(三角哲生君) 非行の問題をちょっとおっしゃいましたので、マンモス校のために一言申し上げたいと存じますが、むしろマンモス校の方は非行はそんなに多いというふうに一概に申せませんで、私どもの調べでは中規模校の方が比率の上では多くなっておりますので、一言申し上げます。
 それから、複数配置の件につきましては、先ほども申し上げたわけでございますが、何せ五千人余りの新規増員を配置して未配置校を解消していくという、これが目下の至上課題でございますので、そういう意味で、現在のところ複数配置までは考えておりませんということでございます。
#289
○政府委員(柳川覺治君) 過大規模校の分離につきましては、実際問題といたしまして、新設校の用地をなかなか得がたいという具体の問題がございます。また、その位置をどこに決めるか、あるいは学区の変更が伴いますから、学区の定め方等で住民の合意を得るということになかなかに努力を要しまして、その合意を得た上でないと円滑に進まないというような面が種々あるわけでございますし、また実際に自然増のほかに社会増等の大きな都市化の動きがあるというようなことから、先ほど申しましたような大規模校の実態がなお存在するわけでございますが、私ども文部省といたしましては、大規模校につきましての校舎改築、増築等の申請がありました場合はできる限りこれの分離の検討をするように指導をしておりますし、また大規模校の分離につきましての補助金申請につきましてはこれを優先的に扱うという方向で取り組んでおるわけでございまして、今後とも大規模校の分離解消につきましては努力を重ねていきたいと思っておるところでございます。
#290
○佐藤昭夫君 私は大臣の答弁を求めたんですけれども、特に局長が聞き捨てにならぬ答弁を出しゃばってするから、私はあえてもう一回申しますけれども、大規模校は非行が起こりやすいというこの指摘に対して、いやそうじゃありません、中規模校の方がと。非行の原因は言うまでもないんですけれども、さまざまな要因がありますから、学校の規模がどうだというこのことによってイコールの単純な関係ではないんですよ。しかし、大規模校と中規模校と比較をして、どっちが教師の目が行き届きやすいか、どっちが行き届きにくいかと言えば、大規模校の方が目が行き届きにくいということはあたりまえじゃないですか。中規模校の方が大規模校よりも目が行き届きにくいんだと、こんなことは言えないでしょう。ですから、学校環境という点で見れば、教師の目が行き届きにくい、非行の起こりやすい、そういう学校の条件にあるんだという問題を言ったのが一つ。
 それともう一つは、学校安全上やっぱり児童生徒が飛び回ると教師の目が行き届きにくいという、こういうことであると災害も起こりやすいと、こういう環境にあるんだと、こういう点で、一つはマンモス校の解消問題、この問題と同時に、マンモス校に対してはせめて養護教諭を複数設置をするという問題を、まだこの段階で昭和何年からやりなさいと言ったって、文部省はしますというふうには言わぬでしょう。しかし、この問題を文部省として検討の俎上に上せるべきじゃないかということを私は言っている。それで大臣の意見を求めたのに局長が要らぬことを言うわけですけれども、局長のあれは無視をして、大臣の所見を聞きます。
#291
○国務大臣(小川平二君) 養護教諭は児童生徒の健康の保持、安全の維持という観点からはもとより、子供と教職員との間の心のつながりを保つという観点からも非常に大事な役割りを果たしておると存じますので、できますればこれを完全配置いたしたいと私も思っておりますが、現状につきましては先ほど来るる初中局長からお耳に入れたとおりでございまして、この時点でいつ複数配置をするかというようなことについて、申すまでもございませんが、財政の状況もはなはだ逼迫しており、かつ流動的でございますから、お約束まではいたしかねる、この点はぜひ御了解いただきとう存じます。
 それから大規模校の問題につきましては、このことが果たして青少年の非行と直結をいたしておるのかどうか、私は実は具体的なデータを承知しておりませんから、先生のお説ににわかに賛同を申し上げるわけにもまいりませんけれども、いずれにいたしましても、学校の規模が適正規模をはるかに超えておることによって、いろいろな好ましからざる現象も出てくるに違いございませんので、ただいま管理局長から申し上げましたとおり、この解消のためには優先的に補助の対象ともいたしておるわけでございまして、これから先もそういう方針で対処をいたしてまいりたいと、こう考えております。
#292
○佐藤昭夫君 学校災害共済制度の給付内容の改善の問題で少しお尋ねをしたいと思いますけれども、いずれにしても、本日も前段で指摘しましたように、事故発生が急増の一途をたどっている。特に注目をされるのは廃疾事故の急増ぶりでありますが、昭和五十年、ころまでは四百件から五百件、それがその後年々増加して五十五年度には千五百件、この五年間で三倍近くになっておる。こういう状況で、しかも負傷の事故の内容が非常に重い事故がふえてきているというわけでありますが、そういう状況のもとで、この被害者の方たちを中心に、今日重度の廃疾者については年金制度のようなものを導入をしてもらえぬかと、そういう形で一生回復をしないそういう障害についての生活保障の道を開いてもらいたいということ、また医療給付についても、特に認められた場合には五年を延長して給付をしてもらいたいと、こういう意見が強く出されているわけであります。ぜひこの実態を調査をし、こういう問題についての検計を開始をしてもらいたいというふうに思うんですが、どうですか。
#293
○政府委員(高石邦男君) 重度の障害者がふえたのは、これは五十一年度実は歯牙障害の認定基準を緩和したために大幅にふえたわけでございます。そういう観点でふえておりまして、一般の重度の障害児がふえているというのとちょっと原因を異にしておりますので、御了解いただきたいと思います。
 そこで、まず療養費の支給期間を延長する問題でございますが、この制度が創設されたときには医療費の支給期間を一年としたわけですが、四十一年に二年、四十四年に三年に延ばし、四十七年度に五年に延ばすということで逐次改善を図ってきたわけであります。現在のところ、大体五カ年で、現在の医療技術によりますとほとんどが治療できるものは治癒する、そしてなお障害として残るものについては障害廃疾見舞金というような形に変更していくというような制度の運用をしてきているわけであります。したがいまして医療期間を延長する問題については、将来の問題としては十分にその推移を見ながら研究していくべき課題であろうと思います。
 それから年金制度の問題につきましては、これは他のいろんな制度との絡みもありまして、児童生徒だけに、しかも教育行政制度という仕組みの中でそういうようなものを設けることについては他の制度とのバランス上非常に困難であるということでございまして、できれば見舞金等のそういう資金の利用を考えながら年金的な運用ができるような方策ということを考えていきたいというふうに思っている次第でございます。
#294
○佐藤昭夫君 さっきも話が出ています安全会の創立二十周年記念特集号、この中の「今後の展望」という項目において、四十九ページのところに、廃疾見舞金を受給者から受託を受けてプールして運用することにより、個々に運用するよりも有利に年金的運用ができないものか今後検討をする必要があるだろうということを提起をしているわけですけれども、今回のこの健康会法案修正案を見ますと、第十九条の「業務」の第三項、ここにおいて「文部大臣の認可を受けて、」「第一条の目的を達成するため必要な業務を行うことができる。」という条文が新たに入ってきている。これはいろんな意味があるんじゃないかというふうに私は解釈するわけですけれども、こういった条文を受けて、当面この廃疾見舞金のさっきの展望のところで触れている年金的運用を、やれないということではない、やろうと思えばやれるということになるんじゃないかというふうに思うんですが、ぜひそういう方向での検討を開始してもらいたいというふうに思うんですが、どうですか。
#295
○国務大臣(小川平二君) ただいま仰せの点については、現に検討は行っておるわけでございますから、どうぞそのように御承知いただきとう存じます。
#296
○佐藤昭夫君 本日は終わります。
#297
○小西博行君 健康会法案につきましては、参議院のこの文教委員会でも相当時間をいただいて審議を進めているところでありますけれども、つい先日参考人の方が五名おいでになりまして、私自身も大変勉強になることがたくさんございました。
 その中で一番最初に返りたいと思うんですが、文部省はいま健康会法案を出されて、何としてもこれを通して児童の健康増進を図りたい、こういうような趣旨の説明はもう何回もお伺いしているわけであります。
 私は、そういう趣旨であれば具体的に、では健康会法案が通ればどんなによくなるんだというようなことは実は証明していただきたいといいますか、こういう方向で文部省は取り組むんだという前向きな本来は御意見をいただきたいというふうに考えるわけです。もともとこの健康会法案というのは放送大学と大変関係がありまして、行革の一環として放送大学をつくりたい、そのために安全会と給食会を一つにしてそして健康会というものをつくるんだ、しかし、現実には理事が五名減るというだけでございまして大した合理化には結びついていない、私はそのように考えているわけです。
 そこで、先日参考人のお話でいろいろ教えていただきましたが、まず従来の安全会というのはどちらかと言いますと、事故処理を中心にしていく、いろんな給付をする場合の事務手続的なことも当然ございますでしょうけれども、そういう事故処理の体制から、できれば予防安全の方向にぜひ持っていきたい。で、予防安全の方向といいますと、当然施設の問題であるとかあるいは安全についての教育だとか、こういうものを学校の中で指導していく。
 それから給食会の方は、いままでの給食ではどうも不十分である、もっともっと給食というものを中心にして、これは健康にももちろん関係あるわけでありますが、マナーであるとか、あるいは偏食であるとか、あるいは後始末によるいろいろ勉強の仕方、こういうものも前向きに考えていきたい、多分そのように考えておられると思うんです。
 そこで、もう一点の考え方というのは、私はどうも教育というのは、先日も非行問題でちょっとお話ししたと思うんですが、予算を当然伴う問題でありますから、量の拡大ということをどんどんどんどん進めておる、そしてできれば公平感を持ってやらなきゃいかぬというその趣旨は私も賛同でありますけれども、現実問題として、どうも公平感というものばっかりが中心になりまして、そこに本来の教育が欠けているんじゃないか、そういう感じも私はするわけであります。特に給食なんかにいたしますと、親子の関係で弁当を持って学校へ来らすというのは、共稼ぎであっても、親と子供の関係というのは非常に私は大切な問題ではないかなあというふうにもまた考えてみたりするわけです。
 それだけに、この給食の問題一つとらえても、どうも親子の関係とか、あるいは社会との関係とか、あるいは先生との関係とか、非常に私は複雑な要素が交錯しているんじゃないかと思うんです。これほど私が申し上げて本当に健康会法案というのはどういうメリットを考えておられるのか。この間もちょっと申し上げましたが、文部省としては、これに対していままで以上にやるためにはこういうことをやるんだ、県の教育委員はこうなんだ、そしてそれぞれの学校の校長、教頭、教員というものは、こういう前向きな方法でやればいままでの安全会、給食会よりもはるかにうまい方向でいくんだ、そのことを具体的にひとつお話をしていただきたい。
#298
○政府委員(高石邦男君) 日本学校給食会も、日本学校安全会も、いずれも健康に関係する仕事を独立に別個にやってきたわけです。ですから、その別個にやってきたものを一体化するということになれば、いろんな企画立案の段階から総合調整をしながら対応できるというのがまず出発点であろうと思います。
 そこで、そういうような体制ができた暁に、いま御指摘のありましたような具体的な施策を展開していかなければならない。たとえば学校給食で言いますと、いま御指摘のありましたように、学校給食をやっているから家庭の食生活が無責任になるということがあっては学校給食をやる真のねらいが達成できないわけであります。そういうことから考えまして、学校給食を通じて、親との協力関係、親の理解をもっと深めるという対応を積極的に進めていかなければならないということで、そういうことを進めるいろんなデータだとか資料だとか、そういうものを積極的につくらしていくということを考えていくということになるわけであります。
 また、学校安全の問題も、御指摘のように、災害が生じてからの問題というよりも災害を未然に防止するという対応策を積極的にやっていかなければならないわけです。したがって、いろんな、水泳指導の場合の安全の心得、学校の施設設備の安全の対応策、そしてまた、それだけじゃなくて、子供自体の健康づくり、骨折が多いということになれば、そういう問題についての予防措置ということを積極的に進めていく、そういう事業ができるような調査、データの整理、そういうものを積極的に一体化して進めていくことによって児童生徒の健康問題を一歩前進させていくということを考えているわけであります。
#299
○小西博行君 言葉は非常に私はよくわかるんです、いまおっしゃった内容につきましてね。ただ私は、どうも省庁の仕事を拝見いたしますと、先ほど私ちょっと申し上げましたが、文部省はこの領域はぜひ力を入れたい――健康会法案という一本の線になりますと特にこういうことがやりやすくなったんだということが非常に不明確なんですね。だから、言葉でこう言われます、たとえば学校ではこうだというのは、学校は当然学校内でやるべき問題もあるでしょうし、あるいは地域社会の父兄も一緒に入れてやらなきゃいかぬし、私はその辺の領域が非常にわかりにくい。たとえば安全会の方ですが、事故でも起きますと、この間もちょっと申し上げましたように、たとえば養護教諭から保健主事あるいは校長、地方教育委員会というような形で上がっていきますよね。ところが、現実にたとえば一つの企画立案を文部省がやった場合に、これと同じようなルートで上から指示、通達というものがスムーズに流れているのかどうかというのが私は非常にわかりにくいような感じがするのですが、その辺はどうなんでしょうかね。報告といいますか、事故があった場合の処理の仕方、いわゆる最後のお金を渡すこの段階というのは、下からずうっと積み上げていきますね、ところが、上からいろんな通達事項を起こす場合に、こういう形ですべて流れているのかどうなのかなと、たとえば安全会についてのいろんな問題、たとえば先ほどのデータ一つにしましても、この管理というのは、本来そういう企画したものがずうっと流れ、報告が上がってきて初めて、それぞれが把握していけるわけですから、そういう面が非常に弱いんじゃないかなと、きょう午前中の質疑で検査の段階でのいろんな話聞きながら、そういう感じが私はしたんですよ。だから、余りにも組織が大きいからなかなかできませんと言うんだけれども、肝心なものだけはきちっと押さえていくという、その辺のシステムが、何か今度一本化した場合に、スムーズにいけますと、給食も安全も一本ですからぴしっといけるんですと、こういう体制になれば非常に私は効果的じゃないかと思うんですが、実際は文部省の中でも機能的には二つに分かれておるし、県の方へ行きますと二つに分かれているという現実ですから、大して変わりないじゃないかという、そういう感じがしてならないんですね。だからたびたびこういう質問をさせていただいておるわけですが、その点どうでしょうか。
#300
○政府委員(高石邦男君) 安全会の仕事についていろんな取り扱いの基準を改定したり、それから安全の予防のためのいろんな手引書をつくるというようなことは、末端に流していかなければ意味のないことでありますし、周知徹底してなければ意味のないことであります。そういう点では、安全会の場合は支部組織というような形になっておりますので、そういう文書を的確に流して、そしてその流した文書によって事務を処理するという体制を進めてきておりますし、もし十分でないという点があればなお一層努力をしていかなければならないと思います。
 それともう一つは、学校で行われる教育活動については、文部省、都道府県教育委員会、市町村教育委員会、学校という一応の連携の機能組織がございますけれども、これが直接の管理者ということになりますと、市町村教育委員会が管理するということで限界があるわけです。したがいまして、その限界のあることが、ある意味においては同一の組織の中で物が流れるのと若干差があると。これはもう現行の地方自治制度から出てくる一つの問題点でございますので、その問題点をできるだけ克服しながら学校の場合はどこの地域に住んでいる子供たちでも同じような教育の内容が保障されるようにというようなことで、いろんな教科書の検定であるとか学習指導要領の基準というものをつくりながらやってきているわけです。だから、そこは全く同一の組織の流れと若干違うもどかしさというのがあるんじゃないかという御指摘を受ければ、その点は確かにそういう点がございますけれども、できるだけそういうギャップも埋めていくという努力をしていかなければならないと思っております。
#301
○小西博行君 ちょっとくどいようなんですけれども、県は県の中でかなり教育については一生懸命やっておられると思うんです。そういう過去の経験から局長さんが考えられて、せめてこの給食と安全会についてこういう情報が自分のところへ手に入ればもっといい施策が計画として具体化するんだがなと、こういうものがもし過去にあったらひとつ教えていただきたいと思うんです。
#302
○政府委員(高石邦男君) 具体的なデータで申し上げることができないでまことに残念でございますが、たとえば非常に学校管理下で骨折が多い。これは多分食べ物に影響していると思うんです。そして家庭内の食生活に大いに影響していると思うんです。そういう問題と安全の問題というのはすぐつなぎやすい、つながなければならない課題だと思うんです。したがいまして、この両法人が一体化していけばそういう面に焦点を合わせながら給食指導をしていく、そして予防の安全対策を講じていくということがいままでよりはるかに効率的に実践できるというふうに思うわけでございます。
#303
○小西博行君 当然何か一つ手を打とうと思えばそれだけ予算が必要になるわけですね。従来の予算を見てみますと、大体何%アップというような感じで、特にこれを重点的にやらなきゃもうどうにもならないという、そういう予算編成になっていないわけですね、大体似たり寄ったりの形でふえると、こういうかっこうだと私は思うんですね。そこで、いまおっしゃったようなデータを私はつかまえて、そしてこれを重点的にやりたいんだということが、当然大臣が新しくなれば大臣の個性が出るべきじゃないかなあということを前から思っておるんですが、そういう情報を集めないと実際わからないと思うんですよ。たとえば県によっても大分違うでしょうし、あるいは漁村と農村とでは、あるいは都会とではやっぱり子供さんというのは、ずいぶん骨が折れると一概に言っても大分意味が違うんじゃないかという感じがするわけですね。そういう情報はむしろ県の教育委員会では当然持っているわけでしょうから、そういうものをやっぱり中心にしたいろんな指導の仕方というのをやらないと私はむずかしいんじゃないかなあと、こんな感じがするんですね。
 事故一つとらえたって、この間のお話じゃありませんが、二階から落ちて死亡したとか、そういうこともめったにはないと思うんですが、やっぱり中にはあると思うんですけれども、そういう事故と、そうしてけさからも話がありましたように、タイルですべって転んでけがしたとかいうものとはちょっと性格が違うと思うんです。あの教育をすればとか、あるいは多少改造すれば直るとか、そういうものはやっぱり学校の何か特徴的なものもデータとして分析すれば出てくるんじゃないかなあと。それを画一的に何もかもこうせなきゃいかぬというような議論では私は前進しないような感じがして、思っているんですが、その辺は私はデータがとれるんじゃないかという気がするんですが、どうなんでしょうかね。そういうことを県の教育委員会なんかにお願いしてぜひとも月に一回はそういうデータをふこしてくださいというようなものは、こちらの方で設計したものをお送りしてお願いするということすらできないでしょうかね。それお願いします。
#304
○政府委員(高石邦男君) 学校管理下に発生しました災害についてはむしろ日本学校安全会が一番データを持っているということでございます。したがいまして、そこで集められた全国的な状況を的確に分析していけば次の対応策がとれるということになるわけであります。そういう形で集めた問題について、一つは施設設備の改善の方向の資料になるデータもございましょうし、それから一つは食生活の改善の資料ということにもなろうというようなことで、そういう意味での研究、調査、データの収集という点はいま以上に力を入れていかなければならない問題だと思っております。
#305
○小西博行君 それは健康会法案が通っても通らなくても、従来これは局長の責任じゃないんですかね、大臣の責任というところまで行く前に局長としてこれは両方統括しているわけですからね。そういう分析資料をばちっとつくって、どうもこの地域の、これはこういう状態が出ているんで、こういう対応をひとつしてみたらいかがですかというようなことは局長の責任ですか、それとももう一つ下が責任がある仕事なんですか。分掌規程からいってどうなんですか。
#306
○政府委員(高石邦男君) 市町村の教育委員会が市町村小中学校を管理しているわけですね。したがって、本来小中学校における教育が適正に安全に行われるということは第一義的にはそれぞれの管理者である市町村教育委員会、県立てあれば都道府県教育委員会がやるんで、文部省が一手に引き受けて、これはこうだああだというようにやるような仕組みではないわけですね。したがいまして、都道府県段階ないしは市町村の段階でそういうものを的確に分析し指導して、そして対応していくというのが本来的な行政の分担になるわけでございまして、これは局長の責任だとか、課長の責任だとかということとはちょっと違うと思うんです。
 ただ、そうは言いましても全国的なデータとかそういうものを全国レベルで集めて、そしてそれぞれの都道府県なり市町村教育委員会が的確な対応をできるような資料を提供していく、ないし指導していくということは当然文部省がやるべきことでございますので、そういう点の努力は今後ともしていかなければならないと思っております。
#307
○小西博行君 それは私も思うんですよ。それは、地方の方でいろんな貴重なデータが出てきておるわけですから、そのデータをやっぱり分析して、あなたの方でどんどん手を打っていくということはそれをやっていないという責任ですね、もしあるとすれば。私そのように思うんですよ。結果的にはその実績はだんだん減っていくという、事故が減っていく、あるいは健康状態がよくなっていく、このことが私は大きな成果だと思うんですよ。だから、どうもその辺のところが省庁関係の責任ということになりますと非常に不明確で、そして最終的には大臣が済みませんというようなかっこうで謝ればそれで済むような雰囲気もありますけれども、私はそうじゃないような気がします。だから、その辺をぜひとも今回の健康会法案というものが通過した場合にはいままでと違ったような対応、これをぜひしていただきたいと思うんです。そうしないと、大臣、この前の校内暴力と同じでいろんな量的な予算やなんかつけても、結果的にはふえているという現実だけは見逃せないわけですからね。そこのところをひとつしっかりとお願いしたいと思うんですね。それは恐らく局長段階でいろんな企画を出して、そして皆さん方に通達していくという方法はとれないことないと思いますので、ぜひお願いしたいと思います。
 次に移っていきますが、この間の参考人の方からもお話がございましたが、児童生徒の体力の低下というのが非常に最近は目立っているというような考え方が述べられたわけですね。そういう意味で、果たしてじゃどういうような条件が、戦前といいますか、戦中といいますか、変わったんだろうかなというふうに感じるわけなんですけれども、戦前、戦中というのは余り勉強もしませんし、よく遊ばしていただいたというようなこともありますけれども、何かそれ以外に条件が変わったんだろうかなと、体力の低下の原因というのは一体何だろうかということを私自身は感じるわけなんですが、何かございましたら、たとえば分析やなんかしたような資料がありましたらお願いしたいと思うんです。
#308
○政府委員(高石邦男君) 一般的に体位は向上したけれども体力は低下したと、こう一言で言われるわけでございますが、これをもう少し詳細に分析いたしますと、体力とは何ぞや、運動能力とは何ぞやというところから実は議論があるわけであります。
 そこで、毎年私の方では児童生徒の体力度調査というものをやっておりますが、これも年齢によってその内容が変化してきているわけでございます。そこでまず、一般的に通して言えることは、背筋力――背筋力というのは物を引っ張り上げる力ということでございます。で、これは十歳時、十八歳時いずれも劣っているわけであります。これは、背筋力というのは、物を引っ張り上げるというのは、ある意味で力を出して物を引っ張るということですから、要するに幼児期から小学校、高校生に至るまで、そういう意味での筋肉を使う環境が非常に少なくなっていると。まあ小さいときから家の手伝いをするわけではないし、そしていろんなほかの力仕事をするチャンスもないというようなことでの背筋力の低下というのは、これは通じて言えるわけであります。ところが、一般的に垂直跳びであるとか、それから横跳びであるとか、そういうようなものはすぐれているわけですね。だから、そういう意味での体力、運動能力はある意味ではまさっているということが言えるんで、一概に体力、運動能力が低下したといって決めつけられないということで、相当これは分析を要して考えなければならない問題だと思います。
 そこで、生活様式の変化が一つあると思うんです。昔は、四キロのところを歩いて行っておったのを、いまはもう全部バスだとか自転車と。それから家庭環境の変化だとか、それからテレビが非常に盛んになって子供たちが屋外に出るチャンスが非常に少ないというような要因、そういうものがやっぱり子供たちの体力、運動能力の調査に出てきているのではないかと、こういうふうに思っております。
#309
○小西博行君 もう社会環境がそのように変わっておる中で、学校教育の中でそれを全部カバーしようというような議論がありますよね。そのことに対してはどういうようにお考えでしょうか。それで十分成功するというようにお考えなのか、もう少し父兄の方々にそういう協力要請といいますか、こういうふうにやりなさいという一つの方向をとるべきだというふうに考えているか、具体的にどういう方法でいまやっておられるか、それをお聞きしたい。
#310
○政府委員(高石邦男君) 学校教育の中でこれを全部カバーするということは不可能であります。したがいまして、まず子供たちの社会教育の場で青年の家とか少年自然の家をつくって、できるだけ子供たちを自然の中に引っ張り込むというような政策を社会教育の場では展開しているわけです。
 それからもう一つは、家庭教育に対する一つの子供のしつけ教育の指導といたしまして、そういう実態であることをお母さん方に適確に知らせると、そして家庭における子育てについてお母さん方の意識自体をある程度変えてもらうということが必要であろうと思います。そういう意味の手引書、参考資料というものを積極的につくって配布するというようなことをやっております。したがいまして、学校教育だけでは十分ではございませんので、家庭、社会教育を通じてそっちの面のカバーをやらなければいけないということを考えている次第でございます。
#311
○小西博行君 大臣、いまの局長の御意見のとおりじゃないかと思うんですね。私は、昔の教育というのは何となく学校だけですべて教育はカバーできたような雰囲気もありました。もちろん家庭的にはそれどころじゃなかったですから、子供の教育なんかは見ておれないという環境がございましたから、自然に学校ですべてやるんだと、しつけなんかもむしろ学校でやるんだというようなものがあったと思うんですが、どうも最近は非常に社会が複雑になってきまして、しかも高度になってきたということで、家庭であるとかあるいは地域と学校というこの三者がやっぱり一体になってやらないと、これは健康だけの問題じゃなくて校内非行問題もすべて私は大いに関係があるんじゃないかと、それほど学校教育というのは複雑になってきたと、教育というのが非常にむずかしくなってきたと、このように考えるわけですね。
 もう時間がありませんから、大臣から、一番最初に申し上げたいろんな災害の実態や何かももっともっと分析されて、そして社会に協力してもらうべきものはこうだと、父兄はこうですよ、学校ではこうですから先生よろしく頼むと、何かそういう、中を層別をされて具体的なやはり計画でもってやっていかないと、言葉のやりとりだけではこれ絶対よくならないんじゃないかという感じがこの健康会についても私は感じるわけですがね。大臣はそういうような私の意見に対してもう少し何か現状分析を明確にされて、せっかく優秀な局長もおられるわけですから、早く対応をしていただきたいと、このことをお願い申し上げて質問を終わりたいと思いますが、決意をひとつお願いしたいと思います。
#312
○国務大臣(小川平二君) 健康会は放送大学の設置ということが直接の契機になりましたことはもとより否定いたしませんけれども、ただ、特殊法人の数を減らすというだけの問題であってはならないと理解はいたしております。究極の目的をひとしくする二つの特殊法人を統合いたしまして、それぞれ今日まで目的としてまいりましたことを総合的に、より力強く実行していかなければならないと考えまするので、幸いに法案が成立をいたしましたならば、今後どのような運営をしていくかということについて謙虚に各方面の御意見も承り、なかんずく国会の御論議には真剣に耳を傾けまして対処して、まいりたいと思っております。
 この点につきまして、ただいま非常に貴重な御示唆もいただきました。どういう施策を実行いたしまする場合にも末端の実情ということを絶えず掌握していかなければならないと考えておるわけでございます。
 また、体力の低下について御質疑、御意見がございましたけれども、ひとりこの問題にとどまらず、当面の大きな問題であります青少年の非行、学校暴力にいたしましても、学校、家庭、地域社会、緊密な連携をとって一丸となって対処していかなければならないと、かように信じておりますので、そういう気持ちでこれからも努力をしてまいりたいと考えております。
#313
○小西博行君 終わります。
#314
○委員長(片山正英君) 本案に対する質疑は本日はこの程度とし、これにて散会いたします。
   午後四時四十七分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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