くにさくロゴ
1981/03/30 第96回国会 参議院 参議院会議録情報 第096回国会 法務委員会 第4号
姉妹サイト
 
1981/03/30 第96回国会 参議院

参議院会議録情報 第096回国会 法務委員会 第4号

#1
第096回国会 法務委員会 第4号
昭和五十七年三月三十日(火曜日)
   午前十時四分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月二十三日
    辞任         補欠選任
     山中 郁子君     宮本 顕治君
 三月二十九日
    辞任         補欠選任
     世耕 政隆君     金丸 三郎君
     宮本 顕治君     小笠原貞子君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         鈴木 一弘君
    理 事
                平井 卓志君
                円山 雅也君
                寺田 熊雄君
                小平 芳平君
    委 員
                臼井 莊一君
                戸塚 進也君
                中西 一郎君
                真鍋 賢二君
                八木 一郎君
                小谷  守君
                小笠原貞子君
                中山 千夏君
   国務大臣
       法 務 大 臣  坂田 道太君
   政府委員
       法務大臣官房長  筧  榮一君
       法務大臣官房司
       法法制調査部長  千種 秀夫君
       法務省刑事局長  前田  宏君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総局総務局長   梅田 晴亮君
       最高裁判所事務
       総局人事局長   大西 勝也君
       最高裁判所事務
       総局刑事局長   小野 幹雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        奥村 俊光君
   説明員
       警察庁警務局給
       与厚生課長    福永 英男君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○裁判所職員定員法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○刑事補償法の一部を改正する法律案(内閣提出
 )
○商業登記法の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(鈴木一弘君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨二十九日、世耕政隆君及び宮本顕治君が委員を辞任され、その補欠として金丸三郎君及び小笠原貞子君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(鈴木一弘君) 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は去る二十三日の委員会において聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○寺田熊雄君 これは最高裁判所の方ですか、それとも法務省の方ですか、各国の法曹人口、各国といいましても、アメリカ並びにヨーロッパの先進国で結構ですから、それをちょっと御説明いただきたいと思います。
#5
○最高裁判所長官代理者(梅田晴亮君) 日本の場合、約一万七千人でございますのに対しまして、アメリカが約四十七万人、イギリスが約六万人、西ドイツが約五万人、フランスが約一万三千人、イタリアが約四万人でございます。
#6
○寺田熊雄君 フランスは幾らと言われましたか。
#7
○最高裁判所長官代理者(梅田晴亮君) 約一万三千人でございます。
#8
○寺田熊雄君 そうすると、人口に比例をしまして、日本の場合は、フランスを除きますと、そのほかいまあなたがおっしゃった諸国よりも著しく少ないということになりますか。そういうふうに伺ってよろしいですか。
#9
○最高裁判所長官代理者(梅田晴亮君) 人口との関係で申しますと、イタリアを除きまして、わが国が一番比率では少ないということに相なります。
#10
○寺田熊雄君 この法曹人口が少ないということは、法曹人口といいましても裁判官、検察官それから弁護士と、この三者がありますから一概には言えないけれども、仮に弁護士を例にとりますと、日本の弁護士の数が国民の法律生活の需要といいますか、法律生活を援助し、かつこれを何といいますか、そのもろもろの需要に応ずるだけの人員を備えているかどうかということになりますと、あなた方の御見解はどういうことになりますか。これは最高裁判所と法務省と両者にお伺いしたいと思いますが、どうでしょうか。
#11
○最高裁判所長官代理者(梅田晴亮君) 弁護士の方の社会における活動状況、過去の歴史から見ます国民の弁護士に対する需要といったようなものが各国それぞれの歴史の中で異なっておると思われますので、一概には比較しにくい問題があろうかと思います。
#12
○政府委員(千種秀夫君) ただいま最高裁判所の方からお話がございましたことと重複するわけでございますけれども、国民の法律生活のあり方、それに対する専門家の関与の仕方、こういうこととの関係がございまして、急激にその生活様式が変わりません以上は、法曹人口というものも急激に変動することはむずかしいだろうと思います。
 ただ、一般的に申しますと、戦後経済が非常に成長して、国民のそういう法律に関係のある生活面がふえてまいりましたから、そういう意味では法律的な需要というものはふえているのではないかと考えております。
#13
○寺田熊雄君 法律生活のあり方によって弁護士の需要というものが異なる、これは確かにそう言えますね。私もアメリカに行きまして、アメリカで大衆が、もうすべての生活の隅々に弁護士が入り込んでおるのにびっくりしたんです。
 たとえば、建築の許可をとる、その中にはガソリンスタンドの建設も含まれるし、アパートの建設も含まれる。その許可をとるのも、すぐに弁護士のところに駆けつけてその助力を求めなくちゃいかぬ。遺言の問題は申すまでもない。もう交通事故の損害賠償その他も、すべてに弁護士が入り込んでくる。ですから、アメリカの場合は弁護士は四十三万人もおる。人口が二億二千万であるのに四十三万人。日本がたしかいま一万二千人ですから、それと比較するといかに弁護士の数が多いかということが理解できる。
 そこへいくと日本は、国民が法律上のいろいろ疑問点、問題点に遭遇しても、すぐに弁護士のところへ駆けつけるというまだ必ずしも習慣ができていないんですから、あなた方のおっしゃるようなことは理解できないではないのだけれども、弁護士に相談をしないためにかえってトラブルが大きくなって、後でそれを解決しようとすると非常な日数や費用がかかるという事例もあるわけですね。これは、われわれがもういままでにきわめてたくさんの事例を見てきております。そういうことを考えると、もう少し国民が法律生活の面で弁護士を活用した方がいいのじゃないか。そうすると、弁護士の数をもっとふやす方が好もしいようにも思うんです。
 それからもう一つは、現在、検察官はひとまずおいて、裁判官の数が十分に国民の法律的な紛争を解決する上で十分な数を持っているかどうかという疑問点もありますね。
 この裁判官の数が現状で十分かどうかという問題と、それから弁護士の数をふやすとするとどうしたら一番いいのかというこの二つの問題について、ちょっとお考えをお伺いしたい。
#14
○最高裁判所長官代理者(梅田晴亮君) 裁判官の数が少ないではないかという点につきましては、つとにこれまで各方面からの御指摘もございます。昭和三十九年の御承知の臨時司法制度調査会の意見におきましても、その増員の必要が述べられております。
 私どもといたしましても、毎年、裁判官の増員については努力してまいりまして、昭和四十年以降をとらえてみますと、二百人以上の増員が図られております。しかしながら、他方、わが国の法曹人口が、先ほど委員御指摘のとおり少のうございますし、裁判官につきましてはその供給源も非常に限度がございます。したがいまして、一挙に増員することはなかなかむずかしいのではないかと思われます。また、裁判官の質を落すわけにはまいりません。そういったところから、一挙に増員することはむずかしいように思います。
 どの程度の裁判官が確保されれば十分かという点につきましては、具体的な数字としては非常に示しにくい問題があろうかと思われます。質を高く維持しつつ合理的な期間内に判決を出さなければならず、そのためには十分調査研究する時間的余裕も必要でございましょうが、裁判官という高い地位にある者としては相応の忙しさは甘受しなければならないと思います。現在の数で十分だとは決して思っておりません。したがいまして、毎年じみちな増員についての努力を積み重ねてまいりたいというふうに思っております。
#15
○政府委員(千種秀夫君) 弁護士の数につきまして若干申し上げますと、先ほど申し上げましたように、いまの国民生活が非常に多様化しておりまして法律的需要もふえてきておりますので、弁護士の数も次第にふえていくべきものかと考えております。
 ただ、弁護士につきましても、わが国の制度のもとにおきましては司法の一端を担っておるわけでございまして、判検事と同じ資格、同じ養成課程で育ってきておりますものですから、これの質を急に下げるというわけにもまいりませず、ただいま最高裁判所において裁判官について御説明になりましたこととかなり重複するのでございますけれども、徐々に拡充をしてまいりたいと考えております。
 事実、戦後の司法試験の合格者及びその中から弁護士になっていく者の数を見てまいりますと、昭和二十年代に比べますと昭和四十年代以降は大体倍以上になっているわけでございまして、その傾向は今後も持続していくものと考えられますので、次第に充実していくものと考えております。
#16
○寺田熊雄君 さっきは最高裁判所から法曹人口全体の数を言っていただいたのだけれども、裁判官だけの数はいま言っていただかなかったですね。これをちょっと明らかにしていただけますか。
#17
○最高裁判所長官代理者(梅田晴亮君) 裁判官の数に限って申しますと、わが国が約二千八百人、アメリカが約二万四千人、イギリスが約二万五千人、西ドイツが約一万六千人、フランスが約三千六百人、イタリアが約五千七百人となっております。
#18
○寺田熊雄君 アメリカと日本とは、アメリカは州の裁判官と連邦の裁判官と二つに分かれていますので、これはちょっと日本と比較はしにくいし、イギリスの場合も治安判事のような素人に毛の生えたような裁判官に対して、本当の裁判官といいますか、非常に地位の高い老練な裁判官はたしか千人いないように思いますが、そういうことを考えますと、なかなかこれは単純に数だけを比較するというわけにはいかないけれども、やはり似通っている西ドイツあるいはフランスなどと比べると、まだまだ日本は少ないということは言えると思うんです。
 確かに裁判官の質を落としてもらっちゃ困るけれども、しかし余り裁判に要する期間が長くなっても困るし、また裁判官の事務的な負担というものがわれわれが見てみても非常に多いようですから、これからもじみちに増員のために努力をしていっていただきたい。それはよろしいですか。
#19
○最高裁判所長官代理者(梅田晴亮君) 先ほども申し上げましたとおり、一挙に増員することにはいろんな面から難点がございますので、毎年少しずつではございましてもじみちな努力は今後もずっと積み重ねていきたいと思っております。
#20
○寺田熊雄君 これは最高裁判所の領域ではありますが、法務省におかれてもやはり一つの職務範囲の中に入るのでしょうか、最高裁判所の後押しをして裁判官の充員といいますか、充足に十分これからも努力をしていっていただきたいと思いますが、よろしいですか。
#21
○政府委員(千種秀夫君) ただいま先生御指摘のとおり、私どもも裁判所の裁判官その他一般の職員も含めまして、裁判所の充実に努力してまいりたいと思っております。
#22
○寺田熊雄君 法務大臣もちょっと。
#23
○国務大臣(坂田道太君) ただいま調査部長から申し上げたとおりでございますが、やはり裁判官及び職員の充実に努めてまいりたいと思っております。
#24
○寺田熊雄君 おかぜを召しておられるようで聞き取りにくかったけれども、そのおっしゃるお気持ちは十分よく理解できました。
 それから、私、弾劾裁判所裁判員もいたしまして、短い任期の間に鬼頭判事補、それから安川簡易裁判所判事、これは参りませんでしたけれども、いろいろ関心を持ったんです。それから谷合判事補、これも弾劾裁判所の裁判をいたしたわけでありますけれども、この三人の事件を考えました折に、ああいう人々がやめた場合の退職手当というものはどのぐらいなんだろうかという疑問が起きたわけであります。
 裁判官が年金を受給するだけの勤続年限があれば、これは老後の生活がある程度保障されるけれども、二十年に満たない場合の退職手当というものはどのぐらいか。これはいま申し上げた三人だけじゃなくて一般の裁判官の退職手当の問題もあるわけでありますが、一般の裁判官の退職手当、それから個々の鬼頭、安川、谷合、この三人の具体的な退職手当額、こういうことをちょっと御説明いただきたいと思うんです。
#25
○最高裁判所長官代理者(大西勝也君) まず、一般に裁判官の退職手当でございますが、これは国家公務員等退職手当法という法律がございまして、他の一般の公務員と同様にこの法律に基づきまして、退職時の報酬月額を基礎といたしまして、これに対しまして退職の事由、これはいろいろな事由がございますが、この退職の事由ごとにその在職年数に応じて決められております一定の率を掛けるということで計算して退職手当が出てくるわけでございます。
 具体的に名前が出ました安川簡易裁判所判事でございますが、安川簡易裁判所判事は在職年数が二十四年ちょっとぐらいでございまして、退職時の報酬月額は四十二万円ばかり、結局退職手当が一千万をちょっと超える額、一千九十万程度ということになっております。
 なお、鬼頭判事補、谷合判事補につきましては、御承知のように弾劾裁判所で罷免の判決がございましたために、退職手当法の除外事由に当たりまして退職手当は一切支給されておりません。
 以上でございます。
#26
○寺田熊雄君 弾劾裁判なかりせば受給すべかりし金額というのはわかりますか。
#27
○最高裁判所長官代理者(大西勝也君) 罷免の判決がないとしてあの時期にやめたということで仮定いたしますと、鬼頭判事補につきましては百八十万くらいでございます。それから谷合判事補につきましては百七十万ちょっと、百七十二万何千円かという金額になります。
#28
○寺田熊雄君 いま額をお伺いしてびっくりしたんですよ。たしか江田議員がやめられたときの退職金を私伺って、その余りの低さにびっくりしたんだけれども、鬼頭や谷合でも弾劾裁判がなかりせば受給すべかりし額というのが、鬼頭の場合が十年で百八十万、谷合が九年弱で百七十二万ですか、どうしてそんなに少ないのでしょう。民間の退職金と比べても決して多いとは言えないと思うんですが、これはやむを得ない額なんですか。何か是正の必要があるようにも思うんだけれども、どうでしょう。
#29
○最高裁判所長官代理者(大西勝也君) 先ほども申し上げましたとおり、この退職手当の計算は裁判官について特有のものではございませんで、一般の公務員でも全く同様になるわけでございますが、最初に申し上げましたように、退職の事由によって少し変わってくるわけでございます。
 ただいまの鬼頭判事補、谷合判事補、いずれも十年ないし十年たっていないということでございますが、これがもう少し長くなってまいりますと、退職手当法に長期に勤続した後の退職につきましては、たとえば二十年とか二十五年とかというふうなそれ以上長い期間になりますと割り増しになっておりまして、適用条文が違うわけでございます。長くなりますと、年数だけではなくて基礎の月額も高くなりますし、それ以上に掛ける率も高くなりますために、加速度的に高くなるというふうに言えようかと思います。
 いずれにしましても、鬼頭、谷合両判事補の場合は、非常に年限が短いために計算としてはそういうことになるわけでございます。
#30
○寺田熊雄君 これは現行法を改正しない限り、そうすると救済の方法がないということになりますね。予算委員会その他でしばしば問題になる高級公務員の公団等の退職手当などと比べると余りにも少ないので、そういう疑問を生じたわけです。
 それは現行法上やむを得ないとすれば、ひとまずおきまして、次は簡易裁判所判事の人的構成といいますか、たとえば簡易裁判所裁判官の試験を受けた人だけで構成されておるのか、そのほかの資格者をもって構成されておるのか、その辺のところをちょっと御説明いただきたい。
#31
○最高裁判所長官代理者(大西勝也君) 簡易裁判所判事の人的構成でございますが、およそ申し上げますと、現在ではいわゆる有資格、つまり法曹資格を持っておられます簡易裁判所判事が大体において四分の一程度でございまして、それ以外の法曹資格のないいわゆる特任の簡裁判事がおよそ四分の三というそういう構成になっております。
#32
○寺田熊雄君 これは簡易裁判所判事の任用試験といいますか、これを非常に程度の高いものにするか、あるいは有資格者をもっとふやすかすれば、しばしば問題になっております事物管轄の拡大、引き上げ等で余り問題が起きないようになるんですが、簡易裁判所判事の採用試験といいますか、それはいまのところ非常に困難なものなんですか。
 たとえば、受験者に比して合格者の率というのはどのぐらいのものでしょう。
 それからまた、これを受験すを人々の学歴といいますか、それはどの程度のものなんでしょう。
#33
○最高裁判所長官代理者(大西勝也君) 裁判所法に規定をしておりますいわゆる特任簡易裁判所判事の試験でございますが、最近数年間をとってみますと、およそ合格率は一割程度というふうに御理解いただいてよろしいのじゃないかと思います。最近は特任で三十人ぐらい試験でとっておりますが、三百人前後受けまして三十人というくらいのことでございます。
 受験者の学歴についていま手元に正確な資料を持っておりませんが、最近は御承知のように大学進学率は非常にふえておりまして、もうおよそ大部分が大学を出ておると、夜間部、第二部をも含めてでございますが、大部分が出ておるというふうにお考えいただいてよろしいのじゃないかと思います。
#34
○寺田熊雄君 学識だけじゃなくして、やはりいかなる外界の権威にも屈しない、憲法の言うように良心に従って憲法と法律だけに準拠して裁判を行うという心構えていく。
 したがって、よく検察官なり警察官の逮捕状の発行ですね、これがいわゆる有資格の若い裁判官ですと、かなり厳密にこれを検討して自己の判断で却下したりする事例がよくありますね。ところが、簡易裁判所の任用試験で現に簡易裁判所へ勤めておる裁判官の場合は、警察官や検察官の逮捕状の発行、勾留状の請求、そういうものを独自の判断で却下するという事例がまずないんですね、まあ絶無とは言えないでしょうが。それだけに、警察官などは逮捕状の発行など、地方裁判所には持っていかずに簡易裁判所に持っていくのを原則としているようですね。それから、検察官もどちらかというと、簡易裁判所の方がフリーパスであるのでそっちの方へ持っていきやすい。
 そういうことを考えますと、やはり裁判官としての心構えといいますか、そういうものを養うということがきわめて大切だと思うんですが、そういう任官後の教育というものはどうなっているでしょう。
#35
○最高裁判所長官代理者(大西勝也君) 簡易裁判所判事の試験は大体六月ごろ行いまして、採用が夏になるわけでございます。夏に採用いたしますと早速に司法研修所へ入れまして、大体二ヵ月とか三ヵ月とかいう間、初任の簡易裁判所判事ということでいろいろの裁判官としての心構えも含めました研修を行うわけでございます。
 それから、研修を行いました後、大体が最初の配属地が大きな地裁所在地の大きな簡易裁判所でございますので、そこにさらにしばらくおりまして先輩等からいろいろ指導を受けて、それから一人で巣立っていくという形になりますので、少なくとも八月ごろから翌年の春ごろまではいわば最初の研修ということをやるわけでございます。
 それから、その後ひとり立ちになりまして後も、あるいは二年目ですとか三年目、五年目というふうなある一定の年数をたちましたときに簡易裁判所判事を集めまして事後的な研修を行っておる、そういう状況でございます。
#36
○寺田熊雄君 それから裁判官の任官の際の年齢構成、それからいわゆる学歴というようなもの、これをちょっと説明していただきたいんです。
 と申しますのは、何か裁判官の採用の際に、余り年をとって試験に受かったという人は裁判官には採用しないということが原則であるというふうにも伺っておるんです。それはそれなりに私は理由があると思うんです。
 私自身も昔、裁判所におったときの経験で言いますと、年をとって合格してきた人、これは実に何でも知っている。エンサイクロペディアだと言われる。しかし、それで裁判官として果たしてふさわしいか、裁判官としてりっぱな心構えを持っているかといいますと、何にも知らない坊ちゃん坊ちゃんしたような裁判官の方がむしろ将来性がある、この方がいいのじゃないかというふうな感想を持ったこともあるんですね。
 だから、余り年とった人は裁判官に採用しないというのもそれなりの理由はあると思うんだけれども、現在はどうなっているのか、ちょっとそれをお伺いしたいんです。
#37
○最高裁判所長官代理者(大西勝也君) 修習生から判事補に任官いたしましたときの平均年齢をまず申し上げますと、最近は大体二十七歳くらいを前後しておるという状況でございます。
 いま寺田委員が仰せになりましたいわば年齢の階層別でちょっと申し上げますと、年によってかなり違いますけれども、大体六十人ぐらいというふうに仮定して申しますと、二十五歳未満と三十歳以上とが大体二十人くらいでございまして、間の二十五歳から二十九歳までの間が四十人というふうな大体そんな感じでございます。年によってかなりの変動はございますけれども、およその感じで申し上げますとそういうことでございます。
 年をとった人はどうかという問いもございましたけれども、たくさん年をとっているからそれだけでいけないということは全然考えておりませんで、やはり社会的な経験を十分に積んだ方はそれなりにやはり裁判官として非常にいい面を持っておるわけでございますが、ただ寺田委員も御質問の中で御指摘になりましたように、どうしても年をとってきますといわゆる可塑性がなくなるといいますか、柔軟性がなくなるといいますか、そういう面での問題点がある方もあるわけでございます。
 もっと具体的に申しますと、裁判長よりも年とった左陪席というようなことになりますと、ちょっとお互いにやりづらいというような面も現実の問題としてはあるわけでございまして、ただそれだけでいけないというわけではございませんが、そういうことで希望者の中でもそんなに年とった方は余り志望されないということもございまして、その結果が先ほど申し上げたような年齢構成になっておるわけでございます。
#38
○寺田熊雄君 学歴は。
#39
○最高裁判所長官代理者(大西勝也君) 学歴はもう大学でございますけれども、官公立が大体三分の二ぐらい、私立が大体三分の一ぐらいという感じでございます。
#40
○寺田熊雄君 最近、アメリカの弁護士の日本進出が貿易摩擦の問題と関連して取り上げられることがありますね。これは、何か最近の日米貿易小委員会でもこの問題が論議されたというふうに聞いておるわけです。
 弁護士の資格は弁護士法にはっきりと規定があるし、弁護士でなければ弁護士の業務をとり得ないということも弁護士法上明らかでありますので、日本の弁護士資格を持っていないアメリカの弁護士、アトーニーですか、こういうものが日本に来てすぐ弁護士として活動するということ、これは現行法上不可能だと思うけれども、これは貿易摩擦の関係、ことに日米通商航海条約の第八条の規定その他そういう問題をひっくるめて、わかりやすくちょっと御説明いただきたいと思う。
#41
○政府委員(千種秀夫君) ただいま先生御指摘のとおりに、最近アメリカの弁護士が日本で弁護士活動をしたいという要望が一般的に強くなってきております。
 と申しますのは、日米の経済関係が非常に大きな問題になってきておりますけれども、それだけ問題になりますだけ国際間の経済取引が盛んになっておりまして、それに関連する法律問題というものもまた需要が非常に多くなってきているためであろうと思われます。
 わが国の企業がアメリカに進出する、また日本の企業がアメリカの企業との取引をする、そういう場面に法律問題が介在してまいりまして、そこに弁護士の働き場というものがふえてくるわけでございます。そういうことに関連しまして、アメリカには、先ほど来お話に出ておりますように弁護士がたくさんおりますし、その弁護士というのは単に訴訟事務だけではなくて、そうした経済取引に深く食い入っておるわけでございますから、そういう金融関係、貿易関係、そういうものにつきまして弁護士の関与の度合いが非常に強いわけでございます。
 そういうことから、日米間の取引について弁護士が日本に来ても、さらに仕事を拡大したいという気持ちになるということは当然理解し得るところでございますが、そういう需要から、最近サービス業の自由化ということの中の一つとして、日本の国内でアメリカの弁護士が活動したいということを盛んに言ってきておるわけでございます。
 具体的に申しますと、アメリカの弁護士事務所というのは百人とか二百人とかいう大規模な弁護士を抱えた大事務所がございまして、それはアメリカの各州にもいろいろ支店を持っておりますが、大きなものになりますと、世界各国に提携事務所なり支店を持っております。そこで、ブランチオフィスといいますから支店と言っておきますが、そういうものを日本あるいは東京に設けたい、そのためにアメリカの弁護士の入国を許可してもらいたいというような形になってあらわれてくるわけでございます。
 そういたしますと、まず法律問題でございますが、先ほど来御指摘のとおりに、これに関連します法律としましては日米通商条約の八条、また弁護士法ということが問題になってまいります。この通商条約の八条というのは、これはそれぞれの国民が相手の国においてそういう専門家を雇って仕事ができるということを保障した規定でございまして、したがってアメリカの企業なりアメリカ人が日本に参りました場合には、日本の弁護士を雇って仕事ができるということを正面から書いているわけでございますが、そのときにアメリカの弁護士が日本に来てアメリカの人を助けるということがどこまでできるかということにつきましては、これはまた別な問題でございまして、それぞれの国でそれぞれの資格をつくっておるわけでございますから、そこの国の資格のない者がその相手の国へ行って自由に活動できるということまでは当然保障しているわけではないわけでございます。
 しかし、その自分の企業の中の検査をさせたり監査をさせたりということになりますと、その国の資格がなくても一定の範囲内ではできるようにしておかないと困るというようなことから、一定の技術者についてはそういう自分の社内の検査などをさせることができるような規定もあるのでございますが、そこに弁護士という言葉が入っておりませんので、いま八条の解釈としましては、アメリカの弁護士について申しますと、アメリカの弁護士が日本へ来まして弁護士として活動するということは当然にはできないというふうに理解されております。
 ここにつきましては、やはり条約の解釈の問題が介在してまいりますから、どこまでアメリカの弁護士が日本へ来てできるかということは、これは条約の解釈として、それは所管としましては外務省の条約局が所管しておるところでございますから私の方から正確に申し上げる立場にはございませんが、一般的にはそういうふうに解釈されているようでございます。
 そういたしますと、アメリカの弁護士がそれではアメリカの企業に雇われて、社員になって日本に来て、日本で社内の仕事をするのはどうかということになりますと、こういう社内弁護士といいますか、社員といいますか、こういうものについては、これは条約上も、また弁護士法上も問題はないというふうに言われておるわけでございます。
 そこで、そういうアメリカの弁護士が日本においてどこまで活動ができるかということになりますと、これは今度は日本の弁護士法の解釈の問題になりまして、先ほど先生御指摘のように、日本の弁護士法におきましては、弁護士会に登録をしませんと弁護士としての業務はできないことになっております。
 そこで、その弁護士の業務とはどういうことかということで、また法律論がそこに介在してくるわけでございまして、これはやっぱり業務性とか報酬を取るという利益性とか、そういうものも要件でございますし、先ほども申しましたように、一定の会社の社員として雇われるとか、そういうことになりますと、これはそういう要件には該当しないことにもなってまいりますので、全然できないのではなくて少しはできるのではないかというところに一つの問題はあるわけでございます。
 そこで、たとえばこれはアメリカのニューヨークの例でございますけれども、アメリカの弁護士というのは各州ごとの制度でございますから、原則としてでございますが、ある州の弁護士は他の州の弁護士の資格は当然持っていないわけでございます。したがって、よその州の弁護士資格を取るためには、その州の試験も取るか、それでなければ、州同士の条約のような取り決めがありまして、その条約のような取り決めによって資格を取るか、そういったことを必要とするわけでございます。ニューヨークにおきましては、やはり国際的な取引が多いものでございますから、一定の分野におきましてはその自分の国の法律については相談に応じてもいいというような、一定限度でございますが、外国弁護士に門戸を開放しているわけでございます。そのルールを日本にもひとつ適用できるように、相互主義でやろうじゃないかというような提案があるわけでございます。
 ところが、それをやろうといたしましても、日本の場合、ニューヨークと対等にできるかどうかといいますと、アメリカは連邦制度でございますし日本にはそういう制度はございませんから、日本とニューヨークとそういうふうに取り決めができるのか、また日本の具体的な需要といたしましては、ニューヨークだけでなくて西部とか南部にもそういう日本企業が進出しておりますから、やるのならば全米とでなければ困るとか、日本企業が活躍している各州が全部網羅されなければならないとか、そういう議論が実質的な議論としては出てまいります。
 そういうことから、こういう話を詰めていくためには、仮に法改正を伴う話といたしましても、とにかく実質的には直接の利害のある日本弁護士連合会が、アメリカの弁護士会といいますか、法曹協会と申しますか、その対応する機関と話を詰めまして、これならば相互にやっていけるという合意ができますならば、それに伴った法的措置を講じていけばこの問題は解決し得る問題だと思います。
 しかし、ただいまちょっと触れましたように、アメリカの制度がそういう州単位の組織でございますし、また日本の弁護士の人口あるいは外国へ進出していくための力といいますか、エネルギーといいますか、そういうものとアメリカのその二けたも違うような数の弁護士の活動状況と対比いたしますと、なかなかそういうことが簡単に解決できる問題ではないように思います。それは力関係だけでなくて、先ほど来話に出ておりますが、弁護士の仕事というのが、その国の司法制度でございますとか、ひいては国民生活に非常に密接に結びついておりますので、たとえばアメリカの弁護士が来て日本で仕事を大いにやりますと、日本の国民生活に与える影響というものも十分考えられるわけでございまして、そういう意味からいたしましても、そこにはおのずから限度もあり、また急激にそういうことができないという制約もあると思います。
 そういう問題を全部くるめまして、これからそういう国際的な折衝と申しますか、話し合いの中で解決策を見出していかなければならないわけでございます。そういう意味からいたしまして、これは先々長期的に見ますと開けた問題かもしれませんけれども、急激にいい解決策が見つかるというほどの問題でもないように思うわけでございます。
 そこで、先ほど御質問ございました日米貿易小委員会というのが三月九、十と二日にわたりまして外務省で行われたのでございますが、二日目の午後に、サービス業の自由化の一つとしてこの問題が取り上げられました。法務省から私が参りまして、ただいまのような経緯につきまして私どもの立場を説明したわけでございます。
 そこでは、そういう将来の弁護士活動に関する条件という問題と、もう一つは、現実に日本で支店をこしらえるため入国したという弁護士の入国問題と二つの問題が取り上げられたわけでございますが、私ども前半の問題につきましては、日弁連といまABAとの間で話し合いをしておるし、近く向こうの代表が来日して話す機会を持つというような話も聞いておりますので、それに期待して、その結果を見ながら私どもも検討していきたいということを申し上げております。
 また、入国につきましては、ただいま申し上げましたように、現状におきましては弁護士法の制約もございまして、そういう弁護士法違反になるような状況のもとで入国を許すわけにはいかない。したがって、そういう取り決めができるということになれば、またそれに従った入国の方法もあろうというような趣旨のことを申し上げております。
#42
○寺田熊雄君 日本弁護士連合会とアメリカン・バー・アソシエーションですか、これとの話し合いができても、やっぱり弁護士法を改正しないと、向こうの弁護士が日本に来て弁護士業務を営むということは、いまの法制上は不可能になるのでしょうか。
#43
○政府委員(千種秀夫君) 御指摘のとおりでございます。
 これはどこまでどういうふうに改正するかということは別といたしまして、少なくとも日本にどういう弁護士がいるかということを日本の方でわかっておりませんと監督ができません。したがって、いま占領中におりましたアメリカの弁護士について準会員という制度がございまして、やはりこれは弁護士会に登録をしておりますけれども、裁判所の承認であるとか弁護士会の登録であるとか、そういうことは何か最低限必要であろうと思われます。そういう手続的な面につきましても、何かの手当てが要ると思っております。
#44
○寺田熊雄君 次は、沖縄の弁護士の問題でありますが、これは、ことしの五月中旬に特別措置法による弁護士の資格がたしか切れることになっておりますね。
 私、この間、法務委員会として沖縄に参りましたときに、たしか石垣島でしたか、あそこに参りましたときに、ここの島では弁護士はどういう弁護士がおるかと言ったところ、やはり沖縄弁護士が一人おるだけだということであったようです。裁判所も法務局の職員も、やはりほとんどその人が島民の法律生活の顧問的役割り、それから紛争の処理に代理人とし、刑事事件で弁護士として務めておるというような話があったわけでありまして、ああ、なるほどこれはやはり沖弁が沖縄の特に離島ですか、離島の大衆の法律生活にいろいろ貢献しておるんだなという感じは持ったわけであります。
 しかし、これは特例であるのでいつまでも続くべきではないという議論が確かにありますね。しかし、これをやはり延長してほしいという要望もある。自民党の議員の方々の中に、議員立法でこの沖縄弁護士の特別措置法をさらに延長して弁護士資格の付与をしたいという御意向もあるようでありますが、これに対しては最高裁判所並びに法務省におかれてはどういうお考えを持っておられるのか。議員立法として提案される場合にあえて反対はしないというお立場なのか。その辺ちょっとお伺いしたいのです。
#45
○政府委員(千種秀夫君) いわゆる沖弁の特例につきましては、法律の規定の上で再延長はないという規定になっておるものでございますし、制度といたしまして他に影響が及ぶようなことは困るということは私どもの立場でございますが、ただいま先生が御指摘になりましたような、沖縄の特殊事情ということを考慮して何らかの措置をとる必要があるということを国会の方で御配慮くださる場合、その御判断については尊重すべきものと考えております。
#46
○最高裁判所長官代理者(梅田晴亮君) 立法問題でございまして、私ども直接にお答え申し上げる立場にはございませんけれども、ただいま法務省の方からお述べになったと同様の考えでございます。
#47
○小平芳平君 ただいまの寺田先生の御質問にちょっと関係しまして、司法試験を奥野前法務大臣が大きく変えるようにというようなことが新聞に報道されたことがありまして、事務当局に検討を指示したというふうにも報道されましたが、これについてはいかがでしょう。
#48
○政府委員(千種秀夫君) この法務委員会におきましても、前にそういう話題が出まして、私どもそのときにお答えしたことといま余り変わったことにはならないのでございますけれども、確かにいまの司法試験の現状を見てまいりますと、非常に競争率が高い、六十倍ぐらいと言われておりますが、合格者のわりあいに応募者は年々ふえてまいりまして、その理由といたしまして、落ちた人が毎年毎年また次の試験を受けるということで、受験者が滞留しているというような状況もございます。したがって、受かる人には何年浪人したというような人がふえてまいっております。そういうことから、合格者の年齢は二十八歳前後というふうに高齢化しております。
 こういう現状からまいりますと、たとえば裁判官あるいは検察官、弁護士も含めましてでございますが、特に任官する者につきましては任官の年齢が高くなってまいりまして、先ほど来説明がございましたように、将来の成長性といいますか、可塑性がそれだけ少なくもなってまいります。それから、そういう状況になりますと在学生、若い将来性のある学生が試験を受けることを断念してよそへ転じてしまうということもございます。そういう意味で、優秀な人材を確保することに困難さが生じてまいります。そういうことからいたしまして、何か良策はないかということで、これはもう数年来そういう問題が指摘されてきておるわけでございまして、前大臣のときにもそのことが大きく取り上げられた次第でございます。
 ところが、この問題につきまして、たとえばそれでは回数制限をするとか年齢制限をするとか、そういうことが提案されておるわけでございますけれども、こういう問題は、やはり弁護士の制度も包括しております関係もありまして、年齢を制限することはよくないという反対論もございますし、回数につきましては、刻苦勉励してやっと受かるという道をふさぐことになっていかぬという反対論もございまして、一つの提案というものには必ず反対論がありまして、なかなか実現がむずかしいという状況でございます。そこで、私どもは法律の改正ということも長期的には検討しておりますけれども、まずできることからしなければいけないということから、運用面におきましていろいろな改善策を講じてまいっております。
 具体的には、各大学の専門の先生方との懇談会、あるいは法曹の、たとえば司法研修所の教官であるとか弁護士会の先生であるとか、そういう法曹の専門家の懇談会等によりまして皆様方のお考えを承り、それを参考としつつ試験のやり方につきましても、なるたけ創造性、創造力のある者が受かりやすいような試験の問題を出すとか、また最近、五十六年度からは実行しておりますが、司法試験の結果を、これは点数ではございませんが、ある程度階層別にしまして本人に教えてやる。そういうことによって、自分は合格点からどのぐらい遠いかということがわかって今後の身の振り方を決めることに参考になると、そういうようなこともここ一、二年の間にやっております。
 そういうことから、今後もそういう実務上の問題をなるたけ詰めてまいりまして、その上で先ほど来出ております法改正の問題を取り上げていきたい、そういう方針で臨んでおります。
#49
○小平芳平君 法務大臣、何か御意見がございますか。
#50
○国務大臣(坂田道太君) ただいま千種調査部長から申し上げましたとおり、当面は運用面でひとつ工夫をして、しかし長期的にはそういう実績を踏まえまして、経験を踏まえまして何らかの改正ということを考えなければならないのじゃないか。しかし、いまの段階といたしましては、その検討というところでひとつ御了承をいただきたいと思います。
#51
○小平芳平君 それでは裁判所にお伺いいたしますが、政府が第六次定員削減計画を実施するという、これは決定になっておりますが、裁判所としては職員の定員削減ということにつきましてどのように取り組んでおられるか、お伺いします。
#52
○最高裁判所長官代理者(梅田晴亮君) 政府の第六次定員削減計画につきましては、閣議決定の内容を参考送付してまいりまして協力依頼がございました。したがいまして、私どもも削減計画については十分承知いたしております。
 従前、第一次から第五次までの各定員削減計画につきましても協力要請がございまして、私どもといたしましても政府の方針は方針として尊重すべきだというふうにも考えますし、やはり国の財政状況等から定員の削減といったようなことも行われるわけでございますから、裁判所としてもそれなりの内部の努力も必要であろうかと考えております。しかしながら、裁判部門を直接担当いたします職員を削減いたしますことは、適正迅速な裁判の要請からするわけにまいりませんので、政府の行政に似ております私どもの司法行政部門の人員を対象といたしまして、できる限り御協力を申し上げる姿勢でございます。
 昭和五十七年度におきましては、お手元の法案関係資料の十五ページに出ておりますけれども、司法行政部門で合計三十七人の削減を計画いたしております。来年度以降につきましても、やはり司法行政部門を対象といたしまして協力をしてまいりたいというふうに考えております。
#53
○小平芳平君 裁判官の補充といいますか、今回の改正によって補充の見通しなどはどうなっておりますか。
#54
○最高裁判所長官代理者(大西勝也君) 今回の改正後の定員がどういうふうに埋まるかということについて御説明申し上げますが、この資料の十六ページというところに定員・現在員等内訳表というのが出ております。
 これは昨年の十二月一日現在の欠員でございますが、それによりますと、判事が三十名欠員ということに相なっております。この三十人の欠員は十二月でございますが、それから三月中、四月までにある程度のさらに欠員が生じてまいります。減耗が生じてまいります。そのほかに今回増員をお願いしております八名というものがあるわけでございまして、それらを含めますと大体六十人前後の補充が必要となってまいりますが、ことしの春に判事に任官予定になっております者が五十六名ございます。十年前に判事補に任官いたしまして、今度十年たった者が五十六名あるわけでございますが、それに若干の検察官等からの転官を加えまして、ほぼ六十人全員が充足される予定でございます。
#55
○小平芳平君 簡裁の判事の欠員の方はどうなっておりますか。
#56
○最高裁判所長官代理者(大西勝也君) 簡裁判事は、この十六ページの資料にございますように、十二月一日現在で三十七名の欠員がございます。
 簡易裁判所の判事の欠員補充は、先ほど寺田委員からの御質問の中でちょっと申し上げましたが、夏になります。四月ではございませんで夏になりますが、この夏までの間にさらにこの三十七名以上に減耗が生じてまいりまして、欠員がおよそ五十くらいになるのではないかという予想でございます。それに対しまして、夏にいわゆる選考任命ということで三十人補充ということがございますし、いまもぼつぼつ補充をしておりますが、判事の定年退官者等がぼつぼつございまして、そういういわゆる有資格の裁判官からの簡裁判事の任官が、およそ十二月から夏までの間に十名ぐらい予定されております。
 簡易裁判所判事につきましてはいま申し上げましたような補充計画でございますが、ことしの夏になりましてもごくわずかではございますが欠員が残る、そういう予定でございます。
#57
○小平芳平君 その残る欠員は、やむを得ないとして抱えていくことになりますですか。
#58
○最高裁判所長官代理者(大西勝也君) 簡易裁判所判事の補充は、先ほどもちょっと申し上げましたように毎年特任で三十人、それ以外からの任官もございまして三、四十人ぐらいは補充するわけでございますが、将来の欠員補充の見通しとの関連もございまして、ことし完全にいっぱいに埋めて来年の採用人員をぐんと減らすというわけにもまいりませんので、少し先のことも見込みまして若干の欠員をそのまま持っていく、そういう予定でございます。
#59
○小平芳平君 簡易裁判所は、二人庁、三人庁という簡易裁判所が増加している傾向にあるか。
 それから、簡裁の統合についての現状について伺いたい。
#60
○最高裁判所長官代理者(梅田晴亮君) 二人庁、三人庁は、ここ十年ほど振り返ってみますと、さほどふえてはおりません。やはりどんな裁判所にも、人数が多ければよろしいのではございますけれども、職員数が限られておりますし、簡易裁判所は非常に数がたくさんございまして、事務量の非常に少ないところが相当ございます。そういったところは二人、三人ということで十分賄えますので、やむを得なかろうかというふうに思っております。
 簡裁の整理統合関係につきましては、古くからいろいろ検討されております。設置されました昭和二十二年当時から今日を比較いたしますと、交通事情でございますとか人口の移動等もございまして、私どもといたしましては古くから検討を今日まで続けておるというところでございます。
#61
○小平芳平君 古くから検討を続けまして、どういう方針で臨んでいらっしゃるか。
#62
○最高裁判所長官代理者(梅田晴亮君) 全国で五百以上の簡裁がございますが、簡易裁判所はやはり国民に親しまれる裁判所として設置されたといういきさつもございますし、それなりの今日まで機能を果たしております。したがいまして、地元住民との関係もございまして、直ちに相当の数を整理してしまうということにはなかなかまいりません。現在、臨時行政調査会でいろいろ国の行政機関について検討されております。それらの動向をも勘案しながら、私どもも将来の問題としては、いま直ちにということにはまいらないと思いますが、十分検討をしてまいりたいというふうに思っております。
#63
○小平芳平君 次に、家庭裁判所の調査官、これも大分欠員になっているようでありますが、研修の現状、今後の対策等について伺います。
#64
○最高裁判所長官代理者(大西勝也君) 調査官につきましても若干の欠員は三月現在ではあるわけでございますが、家庭裁判所調査官は、御承知と存じますけれども、上級甲種の試験と同様の試験を行っておりまして、家庭裁判所調査官補というものを毎年四月に四十人ばかり採用するわけでございます。それで、大体年度当初には埋まりまして、年間徐々に減っていって三月には欠員が生ずる、そういう状況でございます。
 その養成につきましては、家庭裁判所調査官として採居されましてから、いまちょうど制度の改変の途中でございますが、およそのことを申し上げますと、調査官補の時代に、家庭裁判所調査官研修所という特別の研修所を設けておりまして、そこに一定期間入所させまして、そこで家庭裁判所調査官としての必要な知識、技術、教養等を積ませるということで養成をやっておるわけでございまして、その養成が終わりまして一人前の家庭裁判所調査官になる、こういうことでございます。
#65
○小平芳平君 これも若干の欠員はやむを得ないとしてまいりますですか。
#66
○最高裁判所長官代理者(大西勝也君) 先ほど申し上げましたように、かなり高度な試験、上級甲の試験でございますので、それで四月に一挙に採用するというような採用のやり方をやっておりますので、年度途中で抜けます場合に、一人一人採用していくというわけにはまいりません。そういう意味で年度途中には欠員が生じまして、三月ぐらいになりますと、いまが欠員のピークということになるわけでございますが、それは大体毎年四月に上級甲の試験に合格いたしました調査官補を採用することによって、およそ充実しておる、ほぼ欠員がない状況になる、そういうことを繰り返しておるわけでございます。
#67
○小平芳平君 定年法の施行が昭和六十年にあるわけですが、裁判所がどういう影響を受けるかということについてお伺いしたいわけです。これは現在における年齢構成、現在勧奨退職というのは何歳でやっているかということを伺います。
#68
○最高裁判所長官代理者(大西勝也君) 先般改正されました国家公務員法の規定の準用によりまして、裁判所でも昭和六十年の三月三十一日から六十歳定年が原則ということに相なるわけでございます。
 ただ、従来の、ただいま仰せになりましたいわゆる勧奨退職でございますが、これが大体国公法の改正されました規定とほぼ同様に、六十歳前後ということをめどにいたしまして従前から勧奨退職を行っておりますので、そういう意味では、この法律の施行によって直接影響を受けるということは余りないわけでございます。ただ、細かい点までいきますと、若干の調整が必要ではございますけれども、およそは影響はないというふうに申し上げられるかと思います。
 そこで、裁判所の職員の年齢構成でございますが、この年齢構成は、これは裁判所だけではなくて政府職員一般でございますが、裁判所でも大体四十七、八歳から五十四、五歳くらいまでのそこら辺の層が非常に多うございまして、そういう意味で今後六十歳定年でやめていかれるということになりますと、大量に人がやめていくという時代が来るわけでございます。
 一番ピークとして私どもいま考えておりますのが、昭和六十三年ぐらいから三、四年というのが一番ピークでたくさんおやめになるということがございますので、そこら辺で事務に支障がないような対策というものをいまから講じなければいけないということで、まだ数年先のことでございますが、そのときにどうしたらいいかということを、いま鋭意検討しておるところでございます。
#69
○小平芳平君 特に、書記官クラスが大量に退職するというような時期が参りますですか。
#70
○最高裁判所長官代理者(大西勝也君) 先ほど六十三年ぐらいから数年と申し上げましたが、書記官につきましてもその時期がたくさんの方がおやめになるピークになるわけでございます。書記官が大ぜいおやめになりました場合に、一朝一夕に養成するというのもなかなか困難でございます。質が落ちてもいけません。そういう問題もございますので、そこら辺のところをいまから逐次手当てをしていくということを考えなければいけないわけでございます。いままだその具体案が確定しているわけではございませんが、どうしたらいいかということをいま一生懸命検討しておるところでございます。
#71
○小平芳平君 裁判所の職員の場合、一般行政でもそういうことを言えるかもしれないですが、裁判所の場合、特に専門的に養成され、また専門的な仕事をなさっているということ、こういうことが再三きょうの御答弁でも繰り返されておりますので、そこで定年制が例外なく強行される、適用されるということになりますと、そういうような問題が起きてくるわけですね。かといって、便法なんかもいまとして考えられないということになりますと、事務に支障が起こりはしないか。そういう点はいかがでしょうか。
#72
○最高裁判所長官代理者(大西勝也君) 先ほど来申し上げておりますように、この大量退職の時期に、特に書記官とか調査官とかいうような専門的な知識経験がなければできないような職員の大量退職があるわけでございますが、その時期にいやしくも裁判事務に支障を来して国民の皆様にも御迷惑をかけちゃいかぬということが大前提でございますが、そういうことがないようにするにはどうすればいいかということをいま検討しておるところでございます。
 何遍も申し上げますけれども、まだ少し先のことでございまして、いまの時点でこうやるのだというふうな具体案が確定しているわけのものではございませんが、逐次できつつある、鋭意検討しておるという状況でございます。
#73
○小平芳平君 沖縄の裁判所の定員が五十七年度において削減されるわけですか。
#74
○最高裁判所長官代理者(梅田晴亮君) 第六次定員削減計画への協力分といたしまして先ほど三十七という数字を申し上げましたが、それは本土の定員でございまして、沖縄は定員は最高裁判所の規則で定められておりますが、沖縄につきましても一名の定員削減を予定いたしております。
#75
○小平芳平君 従来、沖縄は定員削減がなかったと思いますが、今後やはり第六次定員削減計画では余りそういう例外は認めておれないということになるわけですか。
#76
○最高裁判所長官代理者(梅田晴亮君) 委員仰せのとおり、第一次から第五次までにつきましては沖縄に手を触れなかったわけでございますが、これまで本土の各裁判所につきまして司法行政部門は相当定員の削減をいたしてまいりましたのと、沖縄につきましてはわりに定員上もゆとりがございまして、本土と同様、定員削減への協力分、多少は協力していただきたいという趣旨で、今年一名の削減を予定しているわけではございますが、今後どのようにするかは、事件の動向その他を勘案いたしまして、毎年改めて考えてまいりたいというふうに思っております。
#77
○委員長(鈴木一弘君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#78
○委員長(鈴木一弘君) 御異議ないと認めます。
 本案に対する討論、採決は、これを後刻に譲ることといたします。
 午後一時三十分再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時二十六分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時三十一分開会
#79
○委員長(鈴木一弘君) ただいまから法務委員会を再会いたします。
 刑事補償法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は去る二十三日の委員会において聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#80
○寺田熊雄君 刑事補償法の上限を七千二百円に引き上げるということはわかりましたが、下限を今回引き上げなかったのはどういうわけか、これをちょっと御説明いただきたい。
#81
○政府委員(前田宏君) 今回御審議をお願いしております法案では、下限の引き上げはしていないわけでございます。
 過去にも、したこともございますし、しない場合もあるわけでございますが、今回下限の千円をそのままに据え置いておりますのは、これまでもしばしば御論議がございましたように、この法律の運用面で実際に下限の千円で決定されている事例があるわけでございます。その代表的なものはいわゆる心神喪失による無罪の場合でございまして、そういう場合につきましてはむしろ補償することはおかしいのじゃないかと、こういうような御議論もあるぐらいでございます。
 しかし、やはり無罪は無罪ということでございますので補償はされるということから、そういうような特殊な場合に高額な補償をすることは、まあ国民感情と申しますか、そういう観点から必ずしも適当でないというようなことで、そういうような場合には、やはり裁判所の御判断によってそれ相応のいわば低い額の補償をするのが適当であろう、そういうような考え方から、今回の改正におきましては下限はそのままということになっているわけでございます。
#82
○寺田熊雄君 それでは、精神異常の理由で心神耗弱ということになりますか、そういう理由で無罪となった数とか罪名とかいうもの、もしあなたの方で統計がおありでしたら、ちょっと御説明いただきたい。
#83
○最高裁判所長官代理者(小野幹雄君) 心神喪失ということになるわけでございますが、心神喪失を理由として無罪を言い渡されました正確な人員は実はわからないのでございますが、最近五年間に第一審で全部無罪という裁判を受けました者のうち、責任阻却という理由で無罪になっております者は八十七名でございます。
 この責任阻却の中身でございますが、これは法律的に見ますと、刑法の三十九条の心神喪失、四十条の聾唖者あるいは刑事未成年というようなものがございますが、聾唖者とか未成年というものはまずないようでございますので、恐らくこの八十七名の大部分は心神喪失を理由とするものというふうに思われます。
 ただ、これらの人員の罪名別の内訳は、私どもではちょっと把握しておりませんので御了承願いたいと思います。
#84
○寺田熊雄君 刑事補償の年間の数とか補償の総額などがこの資料の末尾にあるようですね。大体そうすると最高の金額、過去における補償金額というか、それはどのぐらいになっていますか。それからまた、補償の請求が却下された件数などはどのぐらいあるのか、おわかりであればちょっと明らかにしていただきたい。
#85
○最高裁判所長官代理者(小野幹雄君) まず、心神喪失のものについてお答えを申し上げますが、ただいま申し上げました心神喪失が理由であろうと思われる無罪の八十七名にこれは対応するわけではございませんが、昭和五十一年から五十五年までの五年間で、心神喪失で無罪になった者に対しまして刑事補償決定のあった事例は二十例ございます。
 その罪名別に簡単に申し上げますと、殺人が六件でございまして、うち一名は銃砲刀剣類所持等取締法違反が入っておりますが、六名。それから殺人未遂が四名、やはり一名は銃砲の関係がございます。それから傷害致死が二名、それから厳重建造物等放火が一名、傷害が三名、もっともこのうち一名は公務執行妨害がございます。それから強姦致傷等が一名、逮捕監禁致死傷等が一名、窃盗一名、売春防止法違反が一名、こういうことになっておりまして、日額はいろいろございますが、最低で補償されているものがこの二十例の中で六件ございます。
 それから最高額、これは四十九年に確定した事件でございますので、当時は上限が二千二百円、下限が六百円ということでございましたが、その上限の二千二百円で決定されたのが一件ということでございまして、大体は最低あるいはその最低に近いところ、八百円のときに千円というようなところが大体の傾向でございます。
 それから、ただいま却下と仰せられましたが、これはいわゆる却下でよろしゅうございますか。棄却を申し上げましょうか。
#86
○寺田熊雄君 両方。
#87
○最高裁判所長官代理者(小野幹雄君) 刑事補償請求で却下というのは、四十六年から十年間に一件もございません。これは要するに方式違背というようなものが一応却下として考えられるわけでございますが、刑事補償法ではその方式について別に定めをしておりませんので、却下というような事例はございません。
 棄却の件数でございますが、これは五十一年から五十五年までの五年間に八例ございます。八例で十名でございまして、そのうち一件は異議申し立て審でそれが取り消されまして、結局刑事補償が認容されているということで、最終的に棄却されたのは七件ということになります。
 以上でございます。
#88
○寺田熊雄君 いま二千二百円の最高金額で補償を受けたものが一件とおっしゃったのは、たしか責任無能力で無罪になったもののうちの事例なんですがね。そうじゃなくて、過去における補償金額の最高の金額というのはどのぐらいだろうか。これは、もし統計がおありでしたらお答えいただきたい。
#89
○最高裁判所長官代理者(小野幹雄君) 補償金額の最高でございますのは、千七百九十五万八千四百円というのを支払った例がございます。これは請求人が加藤新一、いわゆる加藤老事件と呼ばれた事件でございます。これは一日当たりは三千二百円、当時の日額の上限でございます。
#90
○寺田熊雄君 今回、補償金額の上限が引き上げられますと、被疑者補償規程というのがありますね、この被疑者補償規程の場合の補償金額もこれに応じて引き上げられますか。
#91
○政府委員(前田宏君) 従来からもそうでございますが、法律の改正がございますと、それに見合った引き上げの改正をすることになっております。
#92
○寺田熊雄君 警察庁の方来ておられる。――
 たしか昨年、犯罪被害者等給付金支給法、こういうような法律ができまして被害者の救済に乗り出したわけですが、これは画期的な法律といいますか、国家が犯罪に対して責任を持つといいますか、そういう意味では画期的な法律であったわけですが、これの給付金は、一年たったんだけれども、今回は引き上げの手だては講じなかったですか。
#93
○説明員(福永英男君) ただいままではまだ引き上げそのものはやっておりませんが、昨年一年間の支給実績を見ますと、実際の収入がやはり最高限度額を超えているという方がかなりおられること、あるいは諸物価の値上がり、ベースアップ等がございまして、現在の最高の給仕額が必ずしも高くないというふうに思われますので、遺族給付金、障害給付金ともに平均五%最高額を引き上げるように関係向きと折衝中のところでございます。
#94
○寺田熊雄君 そうすると、大体来通常国会ですか、それとも来通常国会になる前に臨時国会等で法案は提案される御予定がありますか。その点どうでしょう。
#95
○説明員(福永英男君) とれは政令に委任されておりますので、事務的に折衝をしてやれるということになっております。
#96
○寺田熊雄君 なるほど、政令で金額は決められることになっていると。それじゃ、これはあなた方が案を具して閣議が通ればいいわけですね。それじゃ、ひとつなるべく早目にその給付金額の引き上げが実現せられるむうに御努力願いたいと思いますが、いかがですか。
#97
○説明員(福永英男君) 前向きに一生懸命やらしていただきたいと思います。
#98
○寺田熊雄君 参考のためにお尋ねするけれども、過去この一年間に最高の支給金額というのがどのぐらいだったか、おわかりになりますか。
#99
○説明員(福永英男君) 一千百万というのが最高でございます。
#100
○寺田熊雄君 それでは警察庁、御苦労さん。結構です。
 刑事局長にお尋ねするけれども、昨年の五月二十二日の夜発生した事件で、被害者は岡田理、これが機動隊に暴行を受け傷害をこうむったということで、たしか地検の方に告訴しているんじゃないかと思うけれども、これがその後どうおったか、もしおわかりであればちょっと御報告願いたい。
#101
○政府委員(前田宏君) お尋ねの岡田理という方が、昨年の七月の末に東京地検の方に告訴された事件がございます。この事件につきましては、現在東京地検の特別捜査部におきまして捜査を行っているところでございますが、まだ結論を出すに至っていないという報告を受けております。
#102
○小平芳平君 ただいまの寺田先生の質問に続きまして、刑事補償法の改正案そのものについて若干御質問いたします。
 補償日額の算定方法を、指数の基準年を今回は昭和二十五年とした理由はどういう理由ですか。
#103
○政府委員(前田宏君) このいわゆる基準日額の引き上げにつきましては、昭和三十九年から何回か改正が行われておるわけでございます。その場合に、若干ずつの差はございますけれども、いわゆる賃金と物価という二つの要素をにらみながら、経済事情の変動に応じた引き上げということにおいては共通しておるわけでございます。
 前回の五十四年の改正におきましても、そういう趣旨で、もう一つ前の五十三年の改正後のいわば経済事情の変動ということで、その時点では四千百円から四千八百円にという引き上げを行っておるわけでございます。今回も二年を経ましたので、従来と同様な考え方で引き上げるということも考えられたわけでございますが、この基準日額につきましては、従来から国会の御審議の中におきましても、もう少し額を上げるべきではないかという御意見がなされておったところでございます。
 そこで、この基準日額の金額につきましては、最高裁の方で予算を大蔵省と折衝して決められるという立場にあるわけでございますので、なお詳細は最高裁の方からお答えいただいた方がいいかと思いますけれども、私ども法案を提出し御審議を願う立場といたしまして、何とか従来のような方式ではなくてもう少しこの額を上げることはできないかということを、予算の折衝の段階から最高裁の方にも御連絡をし、また最高裁の方から財政当局にも折衝をされる、こういうようなことをしてきたわけでございます。
 たしか従来方式によりますと、今回の基準額は五千三百円余りというような一応試算になるようでございますけれども、やはり先ほど申しましたように、もう少し額の引き上げができないかというようなことでございまして、いろいろと最高裁あるいは財政当局で御検討をなさいました結果、むしろ制定当時の昭和二十五年にさかのぼっていろいろと経済事情の変動というものを見直してみるというやり方で見たらどうなるかというようなことで、そういうことから、今回の資料にもございますように、二十五年をいわば基礎といたしまして、賃金と物価の上昇率というようなものを、これは従来と同じような考え方によるものでございますけれども、それを出しましてその率を掛けました結果、今回お願いしておりますような七千二百円という数字になった次第でございます。
#104
○小平芳平君 それは結構だと思いますが、予算要求としては五十三年あるいは五十五年の段階では六千円を要求したけれども、それは通らなくてこういうところへ落ちついたというふうにも聞いておりますが、今回は最高裁からは幾らを要求なさったわけでございますか。
#105
○最高裁判所長官代理者(小野幹雄君) 上限といたしまして八千五百円を要求いたしました。これは当初要求でございます。
#106
○小平芳平君 それがこういうところへ落ちついたということになりますね。
 それから、先ほどの御質問にもありましたが、上限と下限と、ともに適用があったわけですね、過去の実績として。大体実績として言えば、どの辺が一番多かったんでしょうか。
#107
○最高裁判所長官代理者(小野幹雄君) これは事案によりましていろいろでございまして、先ほど申し上げましたような心神喪失などは最低のところが近うございますし、そうでなくて上限いっぱいというのもございますし、真ん中ぐらいもあるということで、非常にバラエティーに富んでいるということでございます。どこが多いかということを、ただいま資料を持ち合わせておりませんが、一概にちょっと申し上げられないかと思います。
#108
○小平芳平君 次に、非拘禁者についても補償するというお考えはありませんですか。
#109
○政府委員(前田宏君) 現行のこの法律は、改めて申し上げるまでもございませんが、いわゆる拘禁をされた方が無罪の裁判を受けた場合に補償するわけでございます。ただいま御指摘の非拘禁者、つまり拘禁されなかった方で無罪になった方につきましては、本法の対象にはしていないわけでございます。この問題につきましてはいろいろと前々からも御議論もあるわけでございまして、私どもとしても検討をしておるわけではございますけれども、これも従来から申し上げているようなことの繰り返しになって恐縮でございますけれども、やはり結論といたしましては、非拘禁者に対して同じような扱いをするのはいかがであろうかという感じを持っておるわけでございます。
 その理由といたしましては、もともとこの法律がいわば非常に特殊なものであるということが基本であろうかと思います。国の公権力の行使による損害の補償でございますが、やはりその本質は損害賠償であるということでございまして、そういたしますと、損害賠償の基本原則は、いわゆる行為者、この場合には公務員に故意、過失がある場合というのが原則であるわけでございますが、この刑事補償法はそういう故意、過失というものを要件といたしませんで、いわゆる無過失による場合を補償するということになっておるわけでございます。
 したがいまして、いわば特殊例外的なものだということがそういう意味で申し上げられるのじゃないかというふうに思いますが、では、なぜこの場合にそういう特殊例外的な補償をしているかということになりますと、やはり刑事事件で身柄の拘束を受けておられた方が無罪になるというそれ自体きわめて特殊なものであるということ、またその結果と申しますか、その過程においてそういう扱いをされた方の不利益というものが非常に大きい、これも他に例を見ないようないわば大きな高い不利益であるというようなことから、損害賠償の基本原則の特殊例外なものとして無過失による損害賠償、補償というものを認めているのがこの法律であろうというふうに思われるわけでございます。
 そのほかに、いろいろ公権力の行使に伴いまして一般の方にいろいろな形での不利益を与える場合がたくさんあるわけでございますけれども、そういう場合は、やはり先ほど申しましたような基本原則に立ち返りまして、国家賠償法の規定で、公務員に故意または過失がある場合に補償をするというのがたてまえでございまして、非拘禁者の場合につきましても、無罪になった被告人にいろいろな形での不利益があるということはもちろん否定するわけではございませんけれども、やはり身柄を拘束された場合に比べれば相当な差があるわけでございますし、身柄の拘束を受けてない場合は、その他の公権力の行使に伴って生ずる不利益と共通するようなものであるという考え方が基本にあるわけでございまして、そういうことから、そういう場合にはやはり国家賠償法の手続で補償を請求され、その要件を満たす場合には補償をするというのが適当であろうというふうに考えるわけでございます。
 なお、この法律は、いま申しましたような特殊な考え方から、補償の金額といいますか、補償の金額もいわば定型化しておるわけでございまして、そういうことも、この法律による補償がいわば特殊なものであるということを示しているのじゃないかというふうに思うわけでございます。
 なお、非拘禁者の場合でございましても、無罪になりました場合に裁判でいろいろと費用がかかるわけでございますので、そういう費用につきましてはいわゆる費用補償というものをするということで、それを昭和五十一年の刑事訴訟法の改正によって実現しているわけでございまして、非拘禁者に対する補償の全部とは申しませんけれども、そういう面での補償はいわば実現していると、こういうことでございます。
#110
○小平芳平君 次に二つの質問をいたしますが、同じような押収捜索等による補償ということが考えられないかどうか。
 それから、次には少年保護事件、これが保護処分の取り消しの決定がなされた場合に補償ということが考えられないかどうか。特に、少年保護事件の場合などは、間違って保護されたというような場合も何かあったかのように聞いておりますが、そういう場合いかがでしょうか。
#111
○政府委員(前田宏君) まず、第一の押収捜索等の強制処分が行われました事件について、無罪の裁判があった場合にもそういう強制処分を受けた者に対して補償すべきではないかという問題でございますが、この問題は、先ほどのいわゆる非拘禁者、拘禁されなかった者についての補償についてと同様な問題であろうかと思うわけでございまして、国の補償というものをどこまで幅広く認めるかという一つの立法政策の問題にも帰するかと思いますけれども、先ほど申しましたように、原則はやはり故意、過失による国家賠償法というのが基本でございますので、そこまで広げるのは他とのバランス等の関係もございまして適当であろうかなというふうに思っているわけでございます。
 それから、第二のいわゆる少年の保護事件についてでございますが、確かに御指摘のような問題はないわけではございません。ただ、改めて申し上げるまでもないかと思いますが、現在の少年法におきましては、その対象者を罪を犯した少年だけでなく、いわゆる虞犯少年と申しますか、そういう者も対象にしておるわけでございまして、その審判の考え方も有罪か無罪か、つまり白か黒かということを決めるのではなくて、要するに保護という観点から保護を要するかどうか、保護すべきかどうかという観点から手続がなされておるわけでございます。
 したがいまして、裁判所のたとえば不開始処分あるいは不処分というような決定におきましても、その内容的な事実があるとかないとかということが必ずしも明示されないようになっておりまして、それが明示しなくても差し支えないというようなことになっておるわけでございます。したがいまして、その中には実質的にいわば無罪的なものも含まれておるわけでございますけれども、そこまでこの補償というものを拡大すべきかどうかということは、少年法の基本的な物の考え方にも関係をいたすわけであろうと思います。
 ただ、確かにそういう問題がございまして、現在法制審議会の答申を受けた後に私どもで作業を進めております少年法の改正作業の中で、いわゆる非行事実が認められない旨の決定を明らかにするということが必要ではないかというのが、一つの問題点になっておるわけでございます。
 そういうこともございますので、いま御指摘の問題は、そういう少年法の改正問題ともからめてひとつ考えていきたいというふうに思っております。
#112
○小平芳平君 次に、検察事務官の検察事務取り扱いについて伺います。
 これは「当分の間」となっておりますが、引き続きずっと継続してあるのかどうか、あるいは「当分の間」というんですから、ある時点でこういうことがなくなるのかどうかという点。
 それから、検察官が配置されていない区検がなおありますか。
 それから、こうした検察官事務取扱は何人くらいおられるか等についてお伺いします。
#113
○政府委員(前田宏君) まず、第一の「当分の間」という問題でございますが、検察庁法の三十六条に「当分の間」という言葉が出てくるわけでございます。これは文字どおりと申しますか、本来の趣旨は、区検察庁におきましても検察官の事務は本来の検察官が取り扱うことが原則である、またそれが当然望ましいということでございますけれども、いろいろと制約等もございまして、なかなか事務量に見合った検察官の確保が困難な実情にございます。
 そこで、比較的軽微な事件だけを扱っております区検察庁に限りましては、暫定的に検察事務官が検察官の事務を取り扱うことができると、こういうことにしておるのがこの三十六条の趣旨であるわけでございまして、その気持ちからいきますと、なるべく望ましい本来の姿に早くしたいということをあらわしておるわけでございますけれども、ただいま申しましたように、なかなか現実の問題といたしましてはそういう検察官の増員と確保というものが困難でございますので、そういう実情が解消されるまでの間はやはりこういう状態を続けざるを得ない、できるだけなるべくそういう状態を少しでも減らしていきたい、こういうことでございます。
 それから、第二の検察官が配置されていない区検察庁の問題でございますが、結論的に申しますと配置されていない庁はないわけでございます。ただ、やや詳しく申しますと、いろいろ区検察庁がございまして、事件数の多い庁もございますし必ずしもそうでない庁もございます。
 そういうようなことで、いわゆる常駐と申しますか、常時検察官が配置されている庁と、必ずしも常駐的ではなくて、併任あるいは事務取扱という形で必要に応じてその庁に赴きまして事務をとると、こういう扱いと二つ、その庁の規模や扱う事件等によりまして差があるわけでございまして、数から申しますと、全体で区検察庁が正式に事務統合されておりますものを除きまして五百五十五庁ございますが、その中で検察官が常駐しておりますものが三百一庁、先ほどのように併任とか事務取扱とかいうことで実際上は仕事に差し支えがないようにいたしておるわけでございますが、そういう形をとっておりますものが残りの二百五十四庁ということに相なるわけでございます。
 それから、第三点の検察官の事務を取り扱う検察事務官、この数でございますが、これは全国的に合計で九百二十二人でございます。
#114
○小平芳平君 現在、検事で検察官の職務を行っていない方が法務省には大ぜいいらっしゃると思いますし、またほかの省にもいらっしゃるようですが、こうした方はなるべく本来の検察官の職務に当たってもらうというのが本則ではないでしょうか。
#115
○政府委員(筧榮一君) 先生御指摘の検事で現在検察官としての職務を行っていない者が相当数ございますが、大きく分けまして二通りございまして、一つは、法務省所管の行政事務に従事しております充職検事でございます。これは法務省設置法によりまして、「当分の間」「検事をもってこれを充てることができる。」というふうに定められております。現在百二十名足らずおるわけでございますが、御承知のように司法制度の改正あるいは民事、刑事の基本法令の立法あるいは訟務事務の遂行あるいは検察庁職員を含めます管下職員の研修その他に、どうしても法律家としての知識と経験あるいは裁判官または検察官としての経験を必要とする職が相当数ございます。そこでこれを充てておるわけでございます。それが一つでございます。
 もう一つは、法務省以外の他省庁へ出ている者、これが司法研修所の十名を含めますと二十八名でございますが、具体的に一、二申し上げますと、内閣法制局あるいは公害等調整委員会、公正取引委員会、国税不服審判所その他でございます。これも、いま挙げました役所の仕事の性質上、法律家としての知識と経験を必要とすると申しますか、そういうような非常に有益な役所の事務でございますので、そこで他省庁へは裁判所十名を含めまして二十八名が出向してその職務を行っているわけでございます。
 私どもといたしましては、現在の現場の検察庁の状況を考えまして、なるたけそちらの方へという希望もあるわけでございますが、片や、いま申し上げました第一の法務省の事務につきましても余人をもってかえがたいという事情がございますし、また他の省庁に出ております者につきましても当該省庁の仕事に有益であると同時に、いわば検察庁検事としての事務の周辺に位するような事務でございまして、そのこと自体また検察庁にも、あるいは検事としても有益であるというふうに考えております。
 ただ、先生御指摘の点は、十分考えまして今後対処してまいりたいと思います。
#116
○小平芳平君 次に検察官適格審査会、これはどのように運営されているか。検察官適格審査会の検察事務についての指導、研修というようなことも行われているかどうか。
 それから、検事の取り調べが、反省を求める意味で窓際に立たせておいたとか机をけ飛ばしたとか、あるいは夜、午後十一時ごろまで行われたとかいうようなことも聞くのでありますが、一般的に言いまして、そう無理な取り調べが行われているのか、あるいはそういうことは一般的に行われているわけはないというようなことなのか、お伺いします。
#117
○政府委員(筧榮一君) まず初めに、検察官適格審査会でございますが、御承知のように、国会議員六名の方を含めまして十一名で構成されております。特定の検察官が心身の故障、あるいは非能率等のために検察官として適格を欠くという場合には、これを排除するということを任務としておるわけでございます。
 審査の方法といたしましては、すべての検察官について三年ごとに行います定時審査と、それから随時行います随時審査がございます。定時審査は三年ごとに行われておるわけでございますが、随時審査は、一般の申し出等がある程度固まると言うと変ですが、審査の対象がある程度固まった場合に随時開いております。大体、最近の状況では年に一回ないし二回、それぞれの時点で十件ないし三十件ぐらいを審査いたしておるわけでございます。あくまで、いま申し上げましたように、検察官としての職務に適格性がないかあるかという審査でございますので、その席上で検察官の指導、研修というような場面はちょっと見当たらないかと思います。
 それからその次に、取り調べの方法について何かそこで審議されるかというお尋ねでございますが、一般人からの申し立てもいろいろございまして、不起訴にしたからけしからぬ、あるいは起訴された受刑者からのあれは、けしからぬとか、あるいは少しおかしいと言うと変ですが、告訴狂のような方が出されるのが、これが大半でございます。
 ただ、中には先生御指摘のように、取り調べの方法が夜になったとかどうであったというようなことについての苦情も間々ございます。それらもこの審査会で慎重に審査されるわけでございますが、現在までにそういうことで当該検察官が不適格であるという決定をいただいた事例はございません。ごくまれな例といたしまして、確かに必要な捜査方法ではあるけれども少し行き過ぎではないかというようなことがありました場合には、当該審査会に検事総長も委員として出席いたしておりますので、当該検察官の監督者であり、かつ委員である検事総長から、しかるべく本人に注意をするなり、今後そういうことは絶対ないように注意をするというようなことを申し上げまして、そのように対処いたしておるわけでございます。
#118
○委員長(鈴木一弘君) 本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。
    ―――――――――――――
#119
○委員長(鈴木一弘君) 商業登記法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。坂田法務大臣。
#120
○国務大臣(坂田道太君) 商業登記法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 現行の商業登記法によれば、会社がその本店を移転しようとするときは、移転すべき地を管轄する登記所に商号の仮登記を申請することができるものとしております。この商号の仮登記の制度の趣旨は、会社が本店を他の市町村に移転しようとする場合に、あらかじめそのことを察知した者が移転予定地にその会社と同一または類似の商号を登記して、その会社の本店移転を妨害することを防止する点にあります。
 ところで、商号の保全を図る必要性は、会社の本店移転の場合のみでなく、会社の商号または目的の変更の場合、さらには会社の設立の場合にも存するのであります。特に、最近においては、商号専用権を悪用して、会社から不当の利得を得ようとする一部の者の動きもあるやに承知しております。
 この法律案は、このような社会経済情勢に対応いたしまして、商号の仮登記をすることができる場合を拡大しようとするものであります。
 この法律案の要点は、次のとおりであります。
 第一に、会社は、その商号または目的を変更しようとするときは、本店の所在地を管轄する登記所に商号の仮登記を申請することができるようにいたしております。
 第二に、株式会社または有限会社を設立しようとするときは、発起人または社員は、本店の所在地を管轄する登記所に商号の仮登記を申請することができるようにいたしております。
 第三に、今回の改正による商号の仮登記の予定期間は、一年を超えることができないことにいたしております。
 以上が、この法律案の趣旨であります。
 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
#121
○委員長(鈴木一弘君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 暫時休憩いたします。
   午後二時十六分休憩
     ―――――・―――――
   午後二時二十六分開会
#122
○委員長(鈴木一弘君) 休憩前に引き続き再開いたします。
 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては、すでに質疑は終局しております。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#123
○委員長(鈴木一弘君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#124
○委員長(鈴木一弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時二十八分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト