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#1
第096回国会 内閣委員会、逓信委員会連合審査会 第1号
昭和五十七年七月二日(金曜日)
   午後一時開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
   内閣委員会
    委員長         遠藤  要君
    理 事
                伊江 朝雄君
                柄谷 道一君
    委 員
                板垣  正君
                源田  実君
                竹内  潔君
                桧垣徳太郎君
                山内 一郎君
                山崎  昇君
                中尾 辰義君
                峯山 昭範君
                安武 洋子君
                秦   豊君
   逓信委員会
    委員長         八百板 正君
    理 事
                長田 裕二君
                長谷川 信君
                前田 勲男君
    委 員
                志村 愛子君
                新谷寅三郎君
                片山 甚市君
                太田 淳夫君
                山中 郁子君
                中村 鋭一君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  箕輪  登君
       国 務 大 臣
       (行政管理庁長
       官)       中曽根康弘君
   政府委員
       臨時行政調査会
       事務局次長    佐々木晴夫君
       行政管理庁長官
       官房総務審議官  門田 英郎君
       行政管理庁長官
       官房審議官    古橋源六郎君
       行政管理庁行政
       管理局長     佐倉  尚君
       郵政大臣官房長  澤田 茂生君
       郵政省電気通信
       政策局長     守住 有信君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鈴木 源三君
       常任委員会専門
       員        酒井 繁次君
   説明員
       通商産業省機械
       情報産業局情報
       処理振興課長   広瀬 勝貞君
       日本電信電話公
       社総裁      真藤  恒君
       日本電信電話公
       社総務理事    山口 開生君
       日本電信電話公
       社総務理事    西井  昭君
       日本電信電話公
       社職員局長    児島  仁君
       日本電信電話公
       社計画局長    岩崎 昇三君
       日本電信電話公
       社データ通信本
       部長       高橋 敏朗君
   参考人
       国際電信電話株
       式会社常務取締
       役        高仲  優君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○行政事務の簡素合理化に伴う関係法律の整理及
 び適用対象の消滅等による法律の廃止に関する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
    〔内閣委員長遠藤要君委員長席に着く〕
#2
○委員長(遠藤要君) ただいまから内閣委員会、逓信委員会連合審査会を開会いたします。
 先例によりまして、私が連合審査会の会議を主宰いたします。
 まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政事務の簡素合理化に伴う関係法律の整理及び適用対象の消滅等による法律の廃止に関する法律案の審査のため、本日、本連合審査会に国際電信電話株式会社常務取締役高仲優君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(遠藤要君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
#4
○委員長(遠藤要君) 行政事務の簡素合理化に伴う関係法律の整理及び適用対象の消滅等による法律の廃止に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は、お手元に配付いたしました資料のとおりでございますので、御了承のほどお願いいたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#5
○片山甚市君 本案を審議するに当たりまして、本来会期末とされました五月十九日直前の十七日、臨調第四部会から三公社の経営形態について報告がなされました。提案の趣旨に大きな影響を与える情勢の変化が起きてきたと私は受けとめておるところであります。
 端的に言って、三公社、特に電電公社民営化の方針を打ち出して、なかんずく、当面政府全額出資の特殊会社化を図り、五年以内に分離分割化を実現、基幹回線分野に新規参入を認め、さらに中央、地方会社再編成移行まで、データ通信設備サービス部門等を分離するとのことであります。このような報告を安易に聞き流せるものではありません。
 本来、電電事業は、加入者から拠出されてつくり上げられた、利用者ひいては国民共有の事業体でございます。わずかの出資を盾に公社資産を国が吸い上げ、それをまた財界に切り売りをするなどということは絶対に許し得ないことであります。利用者、すなわち国民への配慮を全く欠いた財界擁護に終始していると思います。このような重大な問題を見逃して本案審議に入ることはできないのでありますが、まず主管大臣の行管長官の所見をお伺いしたいと思います。
#6
○国務大臣(中曽根康弘君) 臨時行政調査会におきましては部会報告として提出されておりまして、現在本調査会において鋭意検討が加えられておる最中でございますので、いま私がとかく批判がましいことや内容にわたることを申し上げることは差し控えた方がいいと思っております。ただ、第四部会におきましては、関係方面の意見を聴取し、かなり勉強をしていただきまして、皆さんの御意見の一致したところとして、大体の一致をもってああいう答申を出していただいたものでございまして、それはそれなりにわれわれも受け取っていただかなければならぬのではないか。しかし、最終的にはいまやっておる本調査会の結論が最終答申としてわれわれのところへ来るものでございますから、その推移を見守っておるという状態でございます。
#7
○片山甚市君 それでは電電公社の監督官庁の長としての郵政大臣にお聞きいたします。
 郵政大臣は、公衆電気通信事業の高度の公共性、独占性、通信の秘密保持、さらには租税や配当など新たな支出増、国民の共有財産を投資の利益対象とすること等に否定的な見解を述べられておりますが、改めて御所見を確かめたいと思います。
#8
○国務大臣(箕輪登君) 公衆電気通信事業はきわめて高い公共性を有し、しかも独占であります。そうした公共性の高い独占事業であるので、単に利益追求を旨とする民営形態にはなじみがたい事業であると思います。したがって、世界的にも国営あるいは公社営の国がほとんどであります。一方、効率性の見地からしても、新規採用の抑制など、そうしたことを行うことによって、公社自身の試算でも昭和六十四年までは料金の値上げをしなくてもいきそうだと、こういうことが言われております。赤字を出さずに黒字で推移できると、こう言っているわけであります。したがって、いま直ちに大変革を行う緊急性というものはないと考えられます。
 いずれにしても現在、臨時行政調査会の第四部会の報告がなされましたけれども、本調査会で鋭意検討中である、こういうことでありますので、政府の一員である私はこれを見守っていきたい、こう考えているところであります。しかしながら、臨調から意見を求められたり、あるいはまた機会を見てこちらの方から御意見を申し上げるということを現在なお続行してやっているところでございます。
#9
○片山甚市君 それでは、せんだっては第四部会に対して電電公社から三案を提出されて御所見を述べられています。電電公社総裁の御見解はいかがでしょうか。
#10
○説明員(真藤恒君) お答えします。
 私ども、かねがね、これから先の大きな電気通信事業の変革が必至の状態として予想されますので、それに機動的に、自主的に対応できるような経営形態をお願いしたいというふうに考えておる次第でございます。
#11
○片山甚市君 総裁の本音とここで申されることが違うことは言うまでもありませんから、それ以上追求する意思はございません。
 さて、臨調は天なる声ということで行管長官が言われる神経は私はよくわかりません。しかし、六月二十八日付の読売新聞の全国世論調査によりますと、現在の公社形態のままでも採算はとれているし、分割民営化をすると料金格差が生ずるなど弊害が出るとして反対の理由を述べられておる人が四一%ございます。民営化賛成を上回っておるんですが、世論は地の声かもわかりませんし、それが国民の声だと考えられますが、所管大臣としてはそのいわゆる世論調査についての御所見はどうか、承ります。
#12
○国務大臣(中曽根康弘君) 世論調査は一つの資料としてわれわれも参考にしなければならぬと思っております。あの世論調査を見ますと、国鉄に対する考え方と電電公社に対する考え方とはかなり国民の皆さんの間に意識の差があるように見受けられまして、電電公社については国鉄よりも公共性をかなり意識しておられると、そのように私受け取りました。しかし、あの中にも三八%というものが民営分割をたしか支持していたと思いますが、民営分割というような思い切った改革案をかなりの、三八%という数が支持しているということもちょっとこれは驚異的に感じた次第であります。
#13
○片山甚市君 パーセンテージで言われるなら、今後もそういうようによく承ってください。このときだけ三八%は重くて、ほかのときには――私は過半数を超えてと言いませんでした。民営よりもむしろ現状を改善する方がいいというのが多いと言っただけです。ですからそれ以上言いません。
 さて、第四部会報告では、基幹回線分野の有効な競争を確保するためとして新規参入を認めると言うが、そうなると、たとえば新規参入者がみずから保有する回線設備により、特定の需要者間の電話サービスやデータ通信のために回線を提供できることになり、本法案によるデータ通信回線利用の自由化を図るということに大きな関連と影響を及ぼすものと思いますが、それについての御所見を承りたい。まず郵政大臣、そして後行管長官に。
#14
○政府委員(守住有信君) ちょっと私の方から先にお答え申し上げますけれども、今回のデータ通信回線利用制度の自由化というのは、御承知のとおり公衆法の問題でございまして、いわばサービス法というか、そして四十六年以来のデータ通信回線制度の中でいろんな制限、制約等を変えまして、利用者の方になるべく自由な利用をしていただこうということでございます。
 一方、四部会の方は、あれは民営というのが基本になって、したがいまして民間であれば市場原理、競争原理の導入という理念からああいう新規参入という問題までも、部会報告の段階でございますが、出ておる。ただ、この新規参入の場合は、いわばハード面といいますか設備面も含めての民間の事業の新規参入である、こういうふうに私ども受けとめて、重大な通信政策の変更にもかかわってくる、その影響は非常に大きいというふうに感じておるわけでございますけれども、今回の法案というのは、そういう公社法と申しますか、いわゆる経営形態という問題でなくて、公衆法のサービス法としての回線利用制度の位置づけの問題であるという意味で直接は関係がない、経営形態の問題は今後大きな本質的な問題をはらんでおる、このように受けとめておる次第でございます。
#15
○国務大臣(中曽根康弘君) 経営形態に関しまする第四部会の報告の中に確かにそういう部分があったように思いますが、経営形態に関する問題はいま部会の報告として出されておるものでございまして、最終答申にまだ至っておるものでもございませんので、私がここで意見を差し挟むことば差し控えさせていただきたいと思います。
#16
○片山甚市君 委員としては、いわゆるデータ通信のための回線を提供できることになる以上、今回の法案とは抵触するものとして十分にいまの分離分割案について考えを直してもらいたいという所見を述べておきます。答えてもらえないんですから、こちらの考えを言う以外にないです。
 さて、データ通信設備サービスの分離が言われておりますが、民営化された場合当然採算性が問題になります。公社の技術先導的役割りや全国規模にわたる大型プロジェクト、福祉型プロジェクトの開発やサービスに影響を与えないという保証があるかどうか、これについて郵政省、まずお答え願いたいと思います。
#17
○政府委員(守住有信君) 四部会報告は、いろいろ両大臣からもお話が出ておりますように、まだ中間報告の段階でございますが、いずれにいたしましても、私どもといたしましては、その中でのいわゆる設備サービスとの関連の新規参入というものにつきましては、個別問題でもございますし、十分そういう推移を見守りながらわれわれなりに通信政策上の問題として重要に受けとめていかなきゃなりませんし、今後もそれはいろいろな既存の情報産業界にも与えるインパクト等々の問題もございますし、いろいろな角度からこの問題は慎重に検討していかなきゃならないものだと、こう受けとめておる次第でございます。
#18
○片山甚市君 電電公社。
#19
○説明員(高橋敏朗君) お答え申し上げます。
 データ通信サービスは国の経済活動や国民生活に大きくかかわるものでございますので、先生御指摘のとおり、公社はこれまで公共的なもの、全国的なもの、あるいは技術先導的なものにつきまして、その普及と発展に鋭意努力してきたところでございますし、また今後社会は情報化に向かって大きく進展をしていくと言われておりますので、その重要性はますます増加していくものと思われるわけでございます。したがいまして、公社といたしましても、かねてから第二次臨時行政調査会に対しましても、データ通信については公社にふさわしいサービスを提供していくべきであるという意見を提出してきているところでございます。
 それからさらに、収支の改善につきましても各方面からいろいろの御指摘がございます。したがいまして、この技術先導的な公共的なものをやっていく中でも、さらに事業の効率化というものを進めて国民の皆様の御期待にこたえるべきだということで鋭意努力をいたしているところでございます。
 さらに、今後の経営形態の問題につきましては、最終答申を待ちまして各方面の御意見を伺いながらさらに勉強を進めてまいりたいと、こういうふうに考えているところでございます。
#20
○片山甚市君 いずれにしても、電電公社の分離、分割民営化という発想は財界が求めたものであることは一層明らかに今日なっています。株を発行して、それでピンはねをしようとしていることは明らかである。臨調本答申を待つまでもなくこのようなことをされるのでありますから、特に特定通信回線の他人使用の抜本的改正が見送られたというならば、この法案をとりあえず必要最小限度にもう一度改正して、そうして出直したらどうかと思いますが、行管庁長官どうでしょうか。
#21
○国務大臣(中曽根康弘君) この法案は、許認可事務からの解放と、一種の自由化として許認可を扱った一環としてデータ通信の問題を取り扱っておるのでございまして、この法案を撤回する意思はございません。
#22
○片山甚市君 この法案を出したときにはまだ第四部会の報告はございませんで、分離、分割民営化のものがございませんでしたけれども、今日ではそのような案が出て、鈴木総理大臣の言葉で言えば、本答申が出ればできるだけ尊重するというか、こういうことでありますから大変厳しい問題だろう。そういうことで、急いでこういう法律を通す必要はないという立場から意見を述べました。しかし、主管大臣がこれを訂正する意思がないと言うんですからこれ以上言っても仕方がございませんけれども、しかし本来民営化する、またそういうような状態になれば抜本的に公衆電気通信法等の改正を行わなきゃならぬ。それとあわせて複雑なお仕事がたくさんできるので、いまこの際とどめるべきだという意見を申し上げておきます。
 そこで、臨調第四部会報告が出た以上は、どちらへ向いて歩いておるかわからないということはありません。先ほども公社総裁が言われるように、効率的な仕事をするためにこれを活用していきたいというようなことでありますから、郵政省、公社は本答申に向けてどのように対応されるのか。郵政大臣は先ほど、これからも意見を述べるときは述べると言っておられましたから、ひとつ郵政大臣から述べていただきたい。その後公社から、これから本答申が出るまでの間に自分たちの考えをどのような立場で述べるのか、白状をしてもらいたいと思います。
#23
○国務大臣(箕輪登君) 第四部会報告が出まして、その以後も郵政省の考え方を、臨調の求めに応じ、あるいはまたこちらから機会を見て申し述べてまいりました。先ほども申し上げましたように、公衆電気通信事業の持っているきわめて高度な公共性というものを考えますというと、単に利潤追求の面からのみ考えるべきではないと。いまの形態の中でも、申し上げましたように、新規採用を差し控えるとか、その他合理化に対するやり方はたくさんございます。そういうことを考えながらいろいろな資料を出し、臨調にいま意見を述べているところであります。
 だれかもお話をしておりましたが、これはアメリカのATT方式を参考にしているやに私も部会報告を見て思うのでありますが、アメリカにおいては地域会社がこれたくさんございますけれども、それぞれ基本料金が違っております。ニューヨークで電話をかける場合、あるいはまたカリフォルニアで電話をかける場合、もう州によって町によって全部違う。わが国は電電公社があって、結局全国画一料金で、しかも全くほとんど故障がない、りっぱな技術でこれだけ電話が普及してまいりまして、もうからない地域は料金値上げをしなければならない、だんだんだんだん格差ができるようなことを、さてこの際緊急性があるとしてどうしてもこれをやらなければならないということにいささか疑問を感じております。
 その他たくさんございますけれども、一例を挙げますとそういうようなことで、ひとつこの中で、公社の中でも合理化はできるし、三十三万人体制がいいのか――七千人ぐらいずつやめていきます、自然退職で。そうすると、また新規採用だと七千人入れることがいいのか、そういうところはやはり考えながら、いまのままで合理化を進めていって、国際的に考えても一番高いと言われておる遠近格差を早く直すようなことを努めながら、とにかく六十四年までは公社の試算によっても内部でそういう合理化をやっていけば料金を値上げしなくてもよろしいと、たしか五十一年に改正したわけですね、料金は。ですから六十四年までですから、これは十三年間も改正しなくても済むという、これはほかのたとえば国鉄運賃にしてもどこにしても、自治体がやっている水道料金だとかいろんなことを考えてみてもないんです、これは。公社だからやってこれたんだと私は誇りを持って言えるような気がいたしまして、いろいろそういう点についてこれからも答申が出るまでの間臨調と話を進めていきたい、こう考えております。
#24
○片山甚市君 大臣も御承知と思いますが、昭和二十七年に公社ができてから昭和五十一年まで電話料金の改正は行われませんでした。そういう意味で、間もなく赤字になってつぶれるようにおっしゃるお人もございますけれども、そういうことをしないために合理化を進める。労使関係は大変その点については集中的にやってきたつもりだと組合は報告しています。その点はよき慣行、よき労使の関係は強めてもらいたいということを申し上げておきます。
 さて、公社の総裁は、組合の経営形態変更の要求に対しまして、分離、分割民営化は公社としてなじまないとの態度を明らかにしておるやに聞きますが、そのとおりでしょうか。
#25
○説明員(真藤恒君) 分離分割につきましては、私ども公社といたしまして全然だれも今日まで考えたことではございません。したがいまして、私たち、そのことについては、当事者として現段階において責任のある発言をしたり、あるいは責任を持った資料の提出ということはできない状態でおります。したがいまして、仮にそういうことに本答申がなりまして、政府の御方針がそうと決まりましても、ずいぶんまだ時間的な余裕があるように部会報告は出ておりますので、それまでの間に十分私どもが勉強をして責任ある資料を提出する時間はあると思いますので、そういう意味で、いま、がたがた当事者として騒ぐ問題じゃないんだというふうに言っておる次第でございます。
#26
○片山甚市君 郵政省はこれについてどういう評価を与えられますか。
#27
○政府委員(守住有信君) いま総裁がお答えになりましたのは分離分割の方のことについてだけだったかと思いますが、私どもとしてはその入り口と申しますか、民営化という、そこからの問題を実は非常に問題意識を持っておるところでございまして、そういう民的な方になれば、あらゆる自由主義社会、資本主義社会は競争原理の導入という原理原則があるわけでございますし、当事者能力とか自主性あるいは自由な活動、こういうことになってまいりますと、やはりそこに市場原理というものが働いてこそ活力のある社会といいますか活動ができると、こういうような認識が一般的にもあるわけでございますので、私どもはいわばその入り口のところでいろんな問題意識を持っておると、こういうことでございます。
#28
○片山甚市君 守住さんから総裁が故意に抜かした民営化について補足説明があって非常にうれしゅうございます。質問するときちんと答えてくれるのはよろしいんですが、答えにくかったと思いますからそれでよろしゅうございますが、私たちは間々そうしてぼうっとしておるとそれで終わり、次の問題へ移ると了承されたことになり、国会議員というのは大して勉強してないなと思われるかもわかりませんが、できるだけこういう場は、厳しいこともいいですけれども、本音を話し合って、そして事をわかるようにしたいと思っておりますから、そのつもりで御答弁を賜りたい。
 臨調第四部会報告は労使関係にまで言及し、その全く誤った認識の上に立って、たとえば協約等の見直しを提起しております。配転協約、事前協議制などがあるから合理化がスムーズに行えてきたのではないかと言われています。むしろ諸外国に比べても高い生産性を上げて電話の完全充足、全国ダイヤル化など達成し、今日世界第二位の事業規模に発展させ得たのではないかとも言われています。公社の経営を預かった者としての責任として、この点について明確にお答えを願いたいと思います。
#29
○説明員(児島仁君) お答えいたします。
 臨調の第四部会の報告の中で現在の労使関係について三カ所ないしは四カ所触れられておりますが、私どもの受けとめ方としましては、労使関係のすべてにわたって悪いんだというふうに指摘を受けたとは考えておりませんで、ここ三十年間、公社ができましたときにはダイヤルを回して電話がかかるわけじゃございませんで、交換手を呼び出してつながるというところから全国自動即時ができたというところまで、大変な合理化の道のりがあったわけでありまして、その間、労使間いろいろ問題がありつつも、討論の末、紆余曲折を経て現在のところまで来たわけであります。
 その間の労使関係の節々をとらえますと、確かに問題も多かったということは反省いたしますけれども、総体的に見まして、やはり電電公社の合理化というものはかなりスムーズに来たというふうに思っています。そういった中での労働組合の態度、行動というものは、私どもとして全部がだめだという立場には立っておりません。ただ、臨調も御指摘なさっておりますように、まだまだやるべきところがあるのではないかという点に関しましては、真摯に受けとめて今後対処策を講じていきたいというふうに思っております。
#30
○片山甚市君 それでは、児島職員局長の言葉によると、いわゆる間違っておるところは直すということでありますが、報告については事実誤認はないと言い切れますか。
#31
○説明員(児島仁君) 報告の内容を拝見いたしますと、必ずしも具体的な指摘があるとは考えておりませんので、ここでそういう全部かというふうな御質問にはちょっと正確にお答えできないのではないかというふうに考えております。
#32
○片山甚市君 そういう使い分けはよろしいが、これはどうせ公報になり議事録に掲載されて労働組合も見ましょうから、皆さんが労働組合に向かって言うときとここで言うときとどのぐらい違ったことをおっしゃるものか、全電通という組合も目が覚める思いをして聞いていただけると思います。
 労使関係の中で、基本的な配置転換協約があるから配置転換ができないとか、事前協議制があるから仕事ができなかったということはないんでありますから。そういう指摘があるわけです、文章に。そういうような指摘について事実誤認だと労働組合は厳しく言っておりますが、それは認めないということであるかどうか。
#33
○説明員(児島仁君) いささか言葉が足りなかったことをおわび申し上げます。
 現在、いまの先生から御指摘ありました配置転換協約並びに事前協議制というものについて概略申し上げますと、配置転換は、電電公社では機械がどんどんどんどん入ってまいります。そうすると人が次から次と要らなくなる、また片方では人の要るところができる。それが部門別あるいは地域別に人を必要とするところと要らなくなってくるところとが非常にばらばらなかっこうで出てまいりますので、そういったところに職員の流動をやりやすくするということで配置転換協約というものを結びまして、その中で組合と話し合って年間相当数の配置転換というものを行ってきたことは事実であります。このことについては、配置転換協約が配置転換そのものを阻害したということではなくて、むしろわれわれの理解――その場を通しての組合と公社側とのいろんな論議の中で理解も深まりましたし、また職員が全く新しい局所で新しい仕事につくという場合でも、不安感なく異動させ得たという点で私は効果があったと思っております。
 それからもう一つ、事前協議の問題でございますが、技術革新が進みますので、ある日突然ここにこういう機械が入ったよと、だから今度仕事はこう変わると、お前はあっちへかわれというふうなことはかえって労働不安を招きますので、事前に設備計画というものを説明をして、できるだけの不安を除去し、人の異動あるいは要員の補充、あるいは補充しないということについての不安を除去するという意味で、非常に客観的な説明をしてまいっております。これも三十年の歴史の中でやはり紆余曲折ありましたけれども、現在は非常にいい形で定着をしておるというふうに私は考えております。
#34
○片山甚市君 言葉をかえて言えば、臨調の第四部会については意見を述べられないという総裁の言葉があったように、非常に謙虚に申されておるようですが、私は労使関係を言ったのでありまして、事実誤認に基づく第四部会の報告であることについて明らかにしておきたいと思います。これ以上言いません。
 さて、臨調の事務局にお伺いするんですが、臨調の部会は本法案の内容をどのように判断されておられるのか。こういう法案が審議されておることについてどう判断されておるのか。特に臨調部会の報告の中で基幹回線についても新規参入を認めるということになれば、その場合、本法案との関係はどのようなことになると考えておられるか、臨調にお伺いいたします。
#35
○政府委員(佐々木晴夫君) お答えします。
 臨調の部会報告は、ただいま中曽根行管長官からお話をしましたように、本調査会において審議中でございます。この法案はその事前の段階、二月の十日の許認可の答申の中で一応述べられたものを背景にしておるわけでありますけれども、今回の法案の趣旨は、データ通信回線利用上の制限を大幅に緩和するというところにあるというふうに理解をいたしておるわけであります。
 それから今回の第四部会の報告は、いわばその根元のところ、経営形態ですね、電電公社のあり方を一応論じたものであります。通信回線利用上の制限を大幅に緩和して、データ処理のためであれば自由な回線利用ができるというのは、これは今後のデータ通信政策の上にあって当然あるべき姿であろうと思います。経営形態のいかんを問わないであろう、このように実は考えておるわけであります。
 またさらに、この経営形態、いま基幹回線への新規参入の問題を先生御指摘になっておりますけれども、部会の報告では、たとえば通信衛星その他のいわば将来的な段階の競争条件の維持ということを頭に置いて、競争条件が当然こうしたものについてあるべきであるということを一応述べておるわけでありまして、大変将来的ないわば展望を述べておるという側面があるわけでございまして、そうしたような事態になればまた業法その他改めて諸般の検討が行われるべきものと、このように思っておるわけであります。
#36
○片山甚市君 そうすると、電気通信、情報通信の国民経済に果たす役割りというものについて、今後の情報化社会におけるインフラストラクチュアとしての立場をどのようにお考えなのか、電気通信の分野においてパブリックセクターというものについてはどういう役目をするのか、もう必要がないのかどうかについて臨調はこの報告をするに当たってどのような判断をされましたか。
#37
○政府委員(佐々木晴夫君) 臨調として電気通信あるいは情報通信の役割りについてどのように考えたかということでありますけれども、これにつきましては、先ほどから御論議がありますように、大変高度の公共性を持つものであるということについて認識を一にいたしております。特に、わが国の電気通信事業は、戦前からのいろいろないきさつが一応ございますけれども、二十七年に公社になりまして以来、旺盛な電話需要に即応して、電話の積滞解消と全国自動即時通話化を完成したわけでありまして、それ自体につきましては大変評価をいたしておるわけであります。
 ただ、これからはいわば高度情報化社会に対しての展望を持ち、そのための積極的な投資、あるいはますますいわば合理化を、わが国全体の社会にふさわしいような効率化を図らなければならない。このような観点から、いわば相互に競争条件を一応整備しつつ、わが国の自由競争社会において効率的に存続していくような道をつくらなければならぬというのが臨調の基本的な考え方でありまして、その意味で電電公社につきましても、現在のように非常に制約の多い状態ではなくて、今後いわば経営者も労働者も相互に自律的な当事者能力を持って、お互いの状況、相互の経営の状況、こうしたものを比較しながら効率的に進んでいく、こうしたような方策が一番望ましいということで、民営化それからいわば分離分割というふうな形を一応想定したものであります。
 ただ、基幹回線部分につきましては、報告にもありますように、相当程度の公的な関与が一応あるであろう、このような認識でありますけれども、基本のところは、いわばわが国の通常の企業体がそうでありますように、相互の競争の中で合理化をし、また積極的な投資活動を行う、こうしたような形態を臨調としては考えたわけであります。
#38
○片山甚市君 それでは郵政省に聞きますが、電気通信の分野においてパブリックセクターとしての役割りの必要性はないとお考えですか。
#39
○政府委員(守住有信君) まず冒頭、結論から申し上げておきますけれども、電話の時代と申しますかいわゆる音声通信、これがあまねく公平ということで復興に努力されまして普及する、それで成熟の時代に入っていく、なおまだ毎年百万以上の新設というものもあるわけでございますが、さらにそのネットワークをより高度な多彩なものにしていくという使命がこの公衆電気通信事業体には非常にますますこれが強くなっておるのではないか。したがいまして、先生御指摘のパブリックセクターとしての維持というのは、今後の情報化社会を踏まえまして、質的にも量的にもますます拡大していかなければならない必要性がここにある、このように認識をしておる次第でございます。
#40
○片山甚市君 私は分離、分割民営化について反対の立場で質問しておりますから、きょうは民営化についての説明を求めなくともよくわかっておるのであります。一番きな臭いことを言えば、電電公社をいわゆる一兆円で株を発行して、それを売り飛ばせば二十兆円になる、そのピンはねを大蔵省がし、残りは財界がし、それでともに食らい込もうという、こういう汚い根性であることについて幾らうまいことを言ってもだめであります。それだけ言っておきます。
 とにかく、どちらにしてもどろぼうに追い銭というようなものでありまして、うまいこと言いよるけれども、人の蔵から物を盗み取る、こういうようなことを臨調と称するものが枢密院顧問官を控えていてどんどんやっておる、これについては弾劾をしますから、きょうはこのぐらいにしておきます。これ以上やるとまた脱線をして損をしますから、私の方で。
 私は、すでに同僚委員からも指摘されているように、本法案の提案の姿勢についてただしてまいりました。本法律案は十三省庁、三百二十にも上る法改正を一括して取り扱っており、臨調答申の趣旨に沿って許認可事務を整理合理化するものとのことでありますけれども、まず基本的に、一括して提案すること自体国会審議を形骸化させるものであり、国会軽視であると考えております。
 特に、第三十三条に規定する公衆電気通信法の改正については、データ通信回線の利用制度を大幅に変更しようとするものであって、まさに電気通信政策の根幹にかかわる問題である。それだけに、一括法案として基本的に提案することについては誤りがあると思います。私は、去る四月二十八日、本院の本会議においても趣旨説明の際の質問の中でも指摘したとおりであります。
 そこで、郵政省は当初付加価値データ伝送業務法案などの提案を予定しておりましたけれども、これを見送ったのはなぜでありましょう。その経過を述べてもらいたいと思う。
#41
○政府委員(守住有信君) 私どもは、今後情報化社会に向かって進展する中で、コンピューターの有効な活用と通信回線と結合したところのいわゆるオンライン情報処理と申しますかデータ通信というものが今後自由な形で多彩に発展していかなければならない、こういう基本認識を持っておるわけでございます。
 その中で、いわゆる電電公社の回線をお借りになりまして、民間のコンピューターと結合して行われておりますところのデータ処理の世界の多彩な発展と、さらには将来的には、何と申しますか俗称アメリカあたりではVANと称せられておりますけれども、付加価値をつけた高度通信のサービスの分野、そういう分野に向かっても今後民間の活力の参入を求めていく、公社自体ももちろんあまねく公平的なDDX網その他のサービスをやっていくわけでございますけれども、それだけでは民間のニーズにきめ細かく対応できない分野があるという面も含めまして、そういう公社の役割り、あるいは情報処理業と申しますかデータ処理の世界の多彩な発展、さらには高度通信サービスを提供できるような世界、こういう三つの世界がお互いに有機的に結合して情報化社会に向かって進んでいくというものを展望したわけでございます。
 その中でのいわゆるVANと申しますか、高度通信サービスという問題につきましては、やはり通信秩序という観点からも一定の前提条件が要るということで構想はいたしましたけれども、この前提条件の問題でいろいろ政府部内の意見が一致を見ないという中で、臨調の御答申も出てまいりましたので、私どもといたしましては、その情報処理のための回線利用制度につきましての公衆法の制度の枠内での許認可の整理あるいは制約の緩和というものを構想をして今回御提案し、御審議をいただいておる次第でございます。
#42
○片山甚市君 通産省との間で調整がつかないということで、無理やりに拙速にも押し込められていわゆる今度の法律は出されたと思います。その押し込められた内容は田中裁定というものでありますが、その法案を田中裁定によって決めたことについての内容はどういうことですか。
#43
○国務大臣(中曽根康弘君) データ通信をどうするかという点につきまして関係省庁の妥協がなかなかつきにくい状態でございました。そこで、政党政治でございますので、自民党の内部におきまして部会の調整を政調会長に委託したということでございまして、政調会長意見として意見が出されて、これに従って行われたわけでございます。
 内容につきましては、業務上の緊密な関係にある中小企業者のために使用されるものであるものに限って、一定の条件のもとに他人の通信の媒介を認めようとする措置を行うと、それらに関しましていろいろな随伴的な措置等を協定として妥結したわけでございます。
#44
○片山甚市君 政党政治で、党の方針でやったと、こういうことでありますから、これについての疑義はまた後日明らかにしてまいりたいと思いますが、今回の法改正によるデータ通信回線の利用の自由化をこれほどまでに強く推し進めているのは大体どなたでしょうか。それはエンドユーザーとしての国民大衆というのではなくて、大企業を中心とした産業界ということであり、産業優先の政策、すなわち一部の人々への利益誘導策と言わざるを得ないと思いますが、行管庁長官はいかがでしょうか。
#45
○国務大臣(中曽根康弘君) データ通信の自由化の問題は、行管庁は特に監察をしておりまして、すでに勧告も出ておりまして、自由化の方向に思い切って措置をするように勧告したところなので、別に財界に頼まれてやったわけではございません。
 日本の今後の科学技術の発展あるいは高度民主主義国家に成長していく点等々も考えてみますと、データ通信の分野は非常に広大な未来を託すべき大きな分野であるのでございます。この分野につきましては、できるだけ民間の力を利用して、民間の活力を思い切って出させる、そしていろんな商品が国民の前にお花畑のように出てくることによって日本の科学技術はさらに進歩するし、また経済的にもいい面を持ってくる、こういう考えに立ちまして思い切った自由化措置というものが要望されており、行管庁もそういう考えに立って勧告をしたもので、その線に沿って今度は法案が提出されているものと考えております。
#46
○片山甚市君 それならば、なぜ法律案は行政簡素化の問題でなくて単独法案で出さなかったんですか、それほど重要なものであれば。
#47
○国務大臣(中曽根康弘君) その点は、最初申し上げましたように、許認可からの解放、そういう意味で今度法案で一括して提出をお認めいただいたわけでございまして、このところも電気通信事業におけるデータ通信の部面の許認可からの解放と規制の解除、そういう点から一括法案に入れさしていただいたものなのでございます。
#48
○片山甚市君 とにかく便宜的にやられておることは事実でありまして、高度通信の分野の先端を行くのはコンピューター通信です、データ通信。それの取り扱いについてのいわゆる法律が許認可法案への紛れ込みということについては何としても納得できない。もっと国民にわかるような議論をして法案の審議をすべきだと、そういう意味で本日内閣と逓信との連合審査を持たれたものと思いますけれども、私はその点についてはこの取り扱いについて納得をしないことを申し上げておきます。
 さて、本法案の趣旨である許認可事務の簡素化については何も触れられておりませんが、本法の趣旨にもとるのではないだろうか。郵政省には許認可について簡素化すべきものはないでしょうか、これが一つです。
 現行の許認可に至るまでの手続の実態をこの際具体例をもって示してもらいたいと思います。事務折衝から申請、認可、どのぐらいのいわゆる許認可について時間がかかり、措置をしておるんでしょうか、説明してください。
#49
○政府委員(守住有信君) お答え申し上げます。
 今回の御審議いただいております公衆電気通信法の一部改正というものの内容でございますけれども、第一の点は、特定通信回線の共同使用契約申し込みの際の個別認可制というもの、五十五条の十一でございますが、これを廃止する。それから二番目に、公衆通信回線契約に係る電子計算機等の共同利用の制限を廃止する。五十五条の十八でございます。それから他人使用の特定通信回線とその顧客である他人の設置するコンピューター等の接続を認める。それから四番目といたしましては、公衆通信回線と特定通線回線等との相互接続につきまして一定の基準に該当する場合の個別認可という制度を廃止する。いずれもこの内容につきましては規制の廃止ないし緩和ということによりまして事務の簡素化を図りまして、これらを通じまして行政全体と国民との関係の合理化を図ろうというものでございますので、行政事務の簡素合理化のためのいわゆる一括法案に含めることが適当である、こういうことでございます。
 なお、先生さらに後段でのお尋ねの電電公社との関係でございますけれども、電電公社からの個別認可等の申請に対しまして、一般的に問題がないようなものは半月程度で処理がされておるというふうに承知をいたしておる次第でございます。
 さらに、今後この法律案後の問題でございますけれども、公社自体での事務処理の簡素化、迅速化という問題につきましても同じ精神で簡素化、迅速化に努力をしてまいりたい、このように考えておる次第でございます。
#50
○片山甚市君 関係者の中では、郵政当局の許認可事務の審査が非常に長くかかるということで不満があります。事前の事務折衝を認可手続の時間経過としてどのように加えて考えられるかをされるまでの間にいわゆる事務折衝ということで大変時間をかけるようでありますが、大変困るということである。なければ、すでに所要の手続を開始している日時を含めて簡素合理化、すなわち時間短縮をしなければ国民のニーズにこたえられなくなる。郵政省に対する、いま電電公社が嫌われておるのは、認可を抑えていわゆる監督官としていばっておるじゃないか、鼻持ちならぬという話がありますから、この際、守住さんは鼻の高い人ですから、少し言われても平気ですから、言い返してください、あるなら。そうして、官僚的許認可事務こそが今回いわゆる法改正を必要とした目的ではないだろうかと考えられます。郵政省は、本法案の趣旨に沿って提案するのなら、これからこれら認可事務について事務折衝を含めた総体的簡素合理化を図ることについて明確な態度を示してもらいたい。
#51
○政府委員(守住有信君) いま認可関係の、公社との関係のことで御質問、御指摘がございましたけれども、私先ほど申し上げましたのはデータ通信の個別認可の関係の方につきまして申し上げたわけでございますが、そのほかの認可といたしましては、御承知のとおり公衆電気通信業務の、いわゆるいろんな技術の進歩等に対応しての公社の新しいサービスの開発という問題があるわけでございまして、こちらの関係につきましては、そのサービス提供の条件なり、特に料金の問題、これは認可制度に相なっておりますので、この点につきましての問題かと、こういうふうに思うわけでございます。
 なお、この関係につきましては、特に中で問題が含むような内容のものもございます。一例として申し上げますと、例のファクシミりの専用網サービスを提供されるという問題がございました。ところが、この網の接続が電電公社の提供する今回の新しいミニファックスと公衆ファックスしか接続できない。一方、世の中にはすでに十六万台、いわゆる民間のメーカーが提供いたしましたところの自営市場の中で十六万台近くもファクシミリが使われておりますし、その中には国際標準規格であるG2、G3等もある。しかし、これとはアクセスができないと。したがいまして、当面そこに一つのファクシミリ利用形態の中で公社の専用ネットワークだけの一つのクローズドな、閉鎖的なと申しますか、という世界が出現してしまうのではないか。こういう問題から、やはりこれは国際標準規格等々にも自由にアクセスできるような制度へ持っていってもらいたいということで、この問題につきましてはいろいろ公社当局とも議論を重ねた問題でございますけれども、他の一般的なサービス上の認可ということでは、公社ともスピーディーに事前に打ち合わせしまして認可処理をしておる、これが実態でございます。
#52
○片山甚市君 本日は守住局長の言を聞くことにとどめまして、また勉強した上でそういう実態かどうかについては明らかにしていきたい。特に、許認可事務についてはスピーディーにやってもらいたい、こういうことについてはよろしゅうございますか。
#53
○政府委員(守住有信君) 認可の中で、特に料金の方の問題は国民利用者との接点の問題でございますので、私どもはいろんな影響、バランス等を十分審査しなきゃならぬと思っておりますが、その取り組みにおいて、先生御指摘のように十分迅速に、スピーディーに処理をしていくと、こういうふうに努めてまいる所存でございます。
#54
○片山甚市君 それでは、データ通信の役割りと位置づけについて、さらにアルビン・トフラーが「第三の波」とも呼ばれる情報化社会の将来の展望を考えるときに、国として総合的な情報通信政策が当然必要不可欠だと思いますが、いかがでしょうか。
 先進諸国では技術革新がもたらす社会的、経済的影響を重視し、新しい時代に即応した長期的かつ総合的研究が進められております。たとえばフランスでは、電気通信と情報処理が一体化した状況を示す造語としてテレマティークを今後の政策の中心概念として用いております。統一性ある通信政策の決定機関の設置や一BM等、アメリカの隷属から脱却した情報主権の確立など、積極的な情報通信に対する政策を持っておるのですが、日本も当然このような政策を持つべきだと思いますが、郵政大臣の御所見を承ります。
#55
○政府委員(守住有信君) 先生御指摘のように、アメリカあるいはヨーロッパの先進国、フランス等におきましても、御指摘のようにテレマティークという新しい言葉を使いまして、コンピューターと通信との、いわば私どもが申しております高度情報化社会、いわば高度情報通信社会と申しますか、そういうものに向かって、これは国営の方でございますけれども、国営としても政策と一致して取り組んでおるという状況でございますが、私どもも、そのコンピューターの高度で多彩な利用というものと、あるいは通信サイドから見ましてもまた多彩で多機能な通信処理という世界がどんどんと技術的にも進歩してまいりますし、それを結合したところの利用技術というものもどんどん伸びておるわけでございまして、いわば電気通信というものはその中での情報化社会の一つのかなめであると、社会インフラであるというふうにとらえておる次第でございます。
 それで、そういうものに取り組む政策の基本と申しますか基本的認識ということでは、やはりユーザーである国民が良質かつ低廉な電気通信サービスをあまねく公平に受けられることが一番基本でありますし、また技術革新の非常に著しい分野でございますので、その成果を取り入れまして国民の、最近ではあまねく公平だけでなくて、それぞれの個別ニーズというものも多彩、多様に進歩いたしておりますので、そういうそれぞれのニーズに適合した多彩なサービスが提供できるということなどなどを念頭に置きまして、長期的にも国民的視野に立って、電気通信審議会というようなものもおかげで十月から発足するわけでございますので、そういう各界の有識者の方々の御意見等も広く取り入れながら取り組んでいかなければならないと。一方、社会インフラとしての電電公社側におきましても、いわばINSと申しますか、ディジタル化あるいは統合ディジタル化へ向かっての建設というものも進んでいくわけでございますので、そういう点も踏まえて対処してまいりたい、このように考えておる次第でございます。
#56
○片山甚市君 実は電気通信審議会が設置されることになっておりますが、この十月からできますと、いま申しました基本政策についていつごろまでにその審議会を通じて提出ができるようになりますか。
#57
○政府委員(守住有信君) 現在も、経営形態の問題は別にいたしまして、すでに料金の決定原則なり料金体系の問題というようなものもございますし、また公社側におきましては端末機の自由化と申しますか、そういうテーマもございますし、いろいろな具体的なテーマもあるわけでございまして、私ども、学者、有識者の方々と研究会等も続けながらやっておるわけでございますが、審議会が発足をいたしました暁には、そういういままでの調査研究会と申しますか、そういうものとこの審議会というものとを結合させるというと何でございますけれども、そんな手法で、今後のいろんな問題が技術の変革に伴って出てまいりますので、審議会の場を通じて御意見を伺いながら進めてまいりたい、このように考えておる次第でございます。
#58
○片山甚市君 実は、基本的な政策の確立の必要性については、情報処理振興事業協会等に関する法律あるいは昭和四十六年の公衆電気通信法改正、さらに昭和五十三年の特定機械情報産業振興臨時措置法を可決した際に附帯決議で明らかにされておる点であります。いまや一刻も引き延ばすことはできないと思いますので、いま申しましたように電気通信審議会が設置されることになっておりますから、この十月に開会される。そうしたならば、その附帯決議に基づいて基本政策を検討してもらって、そうして、それから約一年間ぐらいの間に国民に明らかにできるように努力をしてもらいたいという希望を申し上げますが、いかがでしょうか。
#59
○政府委員(守住有信君) お答え申し上げます。
 いま申し上げましたようないろんな具体的な当面の施策と、先生御指摘のようなより基本的な、総合的な政策というものとをうまく関連づけながら、私どもとしてもその審議会でもいろいろ御意見を賜りたい、このように思っておるわけでございますけれども、ここで一年を限ってとかどうということは、まだ審議会の人選等も行われていない状況でございますし、いろいろその他の要因で具体的に、外部的にと申しますか、いろんなテーマも出てきておるわけでございますので、ここで一年以内というお約束はできないわけでございます。すでにいろいろ国会等でも附帯決議の中でそういう基本的なとらえ方ということについても出ておりますし、また私どもがかつてやりました電気通信政策懇談会におきましても、中長期的な展望ということでいろんな御意見もいただいておりますので、そういうものも踏まえながら取り組んでまいりたいと、こう考える次第でございます。
#60
○片山甚市君 もろもろの当面する問題について電気通信審議会でやってもらいたいと思っているのではありません。情報通信政策の基本的な課題とは何かということの立場から検討してもらいたいのは、情報通信の国民経済に果たす役割りと位置づけ、情報通信のあるべき方向、官民の役割り分担――分担ですよ。民だけしかないとか官だけしかないとか言っていませんが、官民の役割り分担、回線利用のあり方、国際化と通信主権の確立などと、さらに通信の秘密の保持、情報独占の防止、プライバシー保護などについても明確にされるものと考えまして、それらについては早急にやらないと、あなたは幾ら民営反対とかなんとか言ったって、この基本政策がないからやられるんでありますからね。大臣、やっぱり局長は役人です。大臣、いまの問題について政策の確立が急がれるということで、たまたまいいことにこの十月から審議会がつくられるんですから、それについて集中的に国家的な事業としてやってきて、百年を顧みて、いま申しました情報通信政策の基本課題について答申をして議論をしてもらいたい。いままでのものをもう一遍勉強会をするんですよ。いままでのものはだめだと言っていません。しかし、審議会として装いも新たに、心も新たにそうして立ち向かってもらいたいと思いますがいかがでしょうか、大臣お願いいたします。
#61
○国務大臣(箕輪登君) 先生御指摘のいろいろな問題について、本年十月から設置が可能になりました電気通信審議会、これを活用してもろもろの問題等、これを持ち込んで審議をしてもらいたいと、こう考えております。
#62
○片山甚市君 今度の臨調の第四部会の報告を見ると五年以内に民営化したいということでありますから、それだけに急がなければ間に合わない。それはもう真藤さんみたいな賢い人がおるんですから、新聞ではあおる、雑誌であおる、テレビであおる、財界が踊る、政界が踊るということになれば大変なことになろう。それはもう頭脳明晰、一遍言い出したら後へ引かない、引っ込まないという人ですから、そういう人が土光さんを初め、加藤さん初め、真藤さんと三人で肩を組んでやっていくんですから、われわれのようなものはびくびくしてしまう。そういうことでありますから、箕輪郵政大臣だけに頼んでもだめでありますから、委員会を通じて行管庁長官もそのぐるでありますから、共謀者ですから余り言うてもこれは始まらぬ。日本の国よりは金もうけの方が大事だというようにとれます、顔に。顔ですよ、心と言っていませんから。
 そういうことで、これ以上言いませんけれども、実は郵政省内に設置されました電気通信政策懇談会の答申は基本的な課題について提起をしておりますが、これについて、先ほど守住局長も言われたけれども、どういう手順でどのような速さで対処していかれますか。
#63
○政府委員(守住有信君) 先ほど先生が政策の基本の側面につきまして十項目近くお挙げになったわけでございます。ただ、それをいまお尋ねのどういう手順でどのような速さでと、非常に相互に関連している分野もあるわけでございますので、やはりまたそういう審議会ができました場合の先生方の御意向等も踏まえながら、しかし、より基本的、より中長期的な政策課題というものについてお互いに勉強し先生方からも有益な御意見を承ろうと、このような姿勢でおるわけでございます。
#64
○片山甚市君 電気通信政策局はそのようなことをするために設けられたものと、私は昨年ですか、逓信委員になったときに設問したときにもお答えをいただいています。電気通信政策局がある以上、また今度は電気通信審議会ができる以上、この課題にきちんとこたえてもらわなければ要らない役所になりますから、屋上屋になりますから、邪魔者になりますから、どうかその点では、守住局長が言われたように問題はたくさんあるけれども、いま当面することは、日本の国の通信はどちらへ向いて方向づけていくのかという新しいものをしなければ、真藤さんも言っておるように、いまの公衆電気通信法についてはもう時代おくれになっておる。一番詳しい真藤総裁が言うのには、現状に適応しない部分がたくさんある、これを変えてもらわなければならぬ、こういうような意味のお話も個人的に聞いたことがあるんです。私は、そういう意味で電気通信政策局が政策をきちんと立てて、そして審議会に諮り確立をしてもらいたいということをまず言うておきます。お答え要りません。
 さて、国際電電に質問をしたいのですが、今日政治、経済、文化等あらゆる分野において国際的視野を欠くことはできませんが、データ通信回線の自由化問題などは、単なる国内問題ではございませず、国際間の動向も十分念頭に置いて方策を立てなければならないと思います。国際間の通信秩序を定めているものに国際電気通信条約ほか電信電話規則、CCITT勧告等がありますが、これらにはデータ通信回線の利用制度についてどのように規定されておるのかどうか、これが一つです。
 二つ目には、自由化に積極的と言われるアメリカの現状とCCITT勧告などとの関係はどうなっておりますか。またヨーロッパの先進国、イギリス、フランス、西ドイツ等の動きがどうなっていますか。このような国際情勢を郵政省としてもどのように受けとめるかということを後で伺います。
 そしてKDDには、もう一度CCITTの勧告を初め国際的な取り決めについては今後とも遵守するということが明確に言えるかどうか。それは念のために言いますと、CCITTの勧告では他人使用におけるメッセージ交換、電信電話的利用は禁止されており、中小企業といえども許されないと考えておりますが、この関係をどういうように受け取るか、これは行管庁長官がお答え願ったら結構であります。初めのところ、KDDに現状について説明を願いたいと思います。
#65
○参考人(高仲優君) お答え申し上げます。
 CCITTの勧告におきましては、日本の法制のように専用線と特定通信回線という区別がございませんで、単に私用賃貸回線の名のもとにいろいろの提供条件が決められるわけでございます。この私用賃貸回線に関する一般原則が規定されておりますのがCCITT勧告のD1、これは「国際私用電気通信回線の賃貸の一般原則および条件」という題のものでございますが、この原則を一口で申し上げますと、国際私用賃貸回線の顧客、つまりそれを借りている人は、その回線を使って他人のメッセージを交換してはならないという原則があるわけでございます。
 短い文章でございますから具体的に言いますと、勧告の1の一般原則の第十節のところでございますが、「主管庁は、申出のあった顧客の活動が第三者に電気通信業務を提供するという主管庁の果すべき業務の範囲を侵害するとみなされるときは、その顧客に対する国際私用賃貸回線の提供を拒否する。」ということで、これが専用回線につきましての現在の基本の原則ということになっております。関連する各種の勧告等におきましてもこの原則は貫かれておると考えております。
 第二番目の問題で、アメリカ及び欧米各国の通信回線自由化の現状はどうであるかというお尋ねでございますが、アメリカにおきましては、一九七六年に国内の専用回線の利用制度につきましては自由化をいたしました。しかしながら、国際区間については従来どおりで変更がなかったのでございますが、その後八〇年の四月に国際専用線についても自由化の方針を発表いたしたのでございます。しかし、この発表に対しましてはCCITTや各国から大分疑問符が出されまして、特にCCITTのビュルツという委員長でございますが、この委員長から国務省担当官あてに非常に強い抗議の形の書簡が出されております。これは、一国の国内法制でそうなっているからといってそれを直ちに国外に押し出すのは国際電気通信秩序を乱すものであるという趣旨のものでございます。その後、現在すでに二年を経過しておりますが、米国側におきましても国際区間についてはまだ具体的な自由化措置というものはとられておりません。国際区間については従前どおりの姿に相なっております。
 英国におきましては、米国の国内における回線開放の動きにいわば形式的には追随いたしまして、八一年の七月に国内専用線の段階的自由化を発表いたし、マーキュリー計画という名前のもとにこれを進めておるわけでございますが、国際回線との接続については、英国政府見解として、これは現行法制のもとではむずかしいということで、国際回線部分にいわゆる回線自由化を広げるという動きは聞いておりません。
 フランスにおきましては、先生先ほど御指摘がございましたように、むしろ政府一元的運用という現在の形を固めていく方向で考えておるのではないかと私考えております。西独につきましてもほぼ事情は似たような形に相なっておると理解いたしております。
 大体の現状は以上のとおりでございます。
#66
○国務大臣(中曽根康弘君) 政府委員をして答弁させます。
#67
○政府委員(守住有信君) 国際間のいわばデータ通信と申しますか、その点につきまして、あるいはまたそれぞれのアメリカなりイギリスなりフランス等につきましては、いまKDDの常務の方からお答えがあったわけでございますが、私どもといたしましてもそういうCCITTの勧告を尊重するということを踏まえておるわけでございますが、なお今回のデータ通信、データ処理のためであれば回線利用を自由化するという問題は、もちろん通信主権に基づくわが国国内の法制の改正でございますし、またその内容も、四十六年以来のデータ通信回線利用制度、共同使用、他人使用あるいは相互接続、そういう制度的枠組みの中での認可事項等の制約を緩和すると、こういう内容でございますので、そういう問題についてもわが国の法制下でやっていくと、こういうことで、それもまた非常に現行制度の枠内でのものであると、このように認識いたしておる次第でございます。
#68
○片山甚市君 CCITTの勧告及び国際取り決めについては郵政省としては守られるかどうか質問をしたいんですが、お答えございませんか。
#69
○政府委員(守住有信君) アメリカ等の国内の問題はもちろん向こう側へ行ってからあるわけでございますけれども、わが国の国内におきましては、CCITTの勧告を尊重いたしまして、やはりヨーロッパ諸国とも同じような状況にあるわけでございますので、国際的な通信秩序の維持に貢献していくということは当然であると、このように考えておる次第でございます。
#70
○片山甚市君 そこで、肝心のデータ通信回線の利用のあり方が法改正の趣旨でございますが、その具体化はすべて今後の省令にまつということになっておりますが、省令の内容も明らかにされないのに何が許認可の合理化かと言いたいんですが、本来の提案の趣旨にもとるのではないか。省令内容を明らかにして提案すべきだと思いますが、どうしてもというなら、省令の具体的な内容をいつまでに明らかにするのか。まとまり次第直ちに逓信委員会等にその内容を明らかにすべきであると思いますが、それについての御努力をされますか。
#71
○政府委員(守住有信君) お尋ねの省令――施行規則に相なりますけれども、その省令につきましては、現在郵政省内におきまして検討中でございます。今後、電電公社との関係もございますし、また関係する省庁もありますので、そういう部分につきましては調整を進める所存でございますが、郵政省令ということでございますので、基本的には省の責任において作成すると、こういうことでございます。
 それから、いつまでというのは、この法律案が御審議、御可決いただきました後三カ月日に公布と、こういうことでございますので、その間の中で、いま検討中でございますけれども、関係のところとも調整を図ってまいりますし、また逓信委員会等で御質問あればお答えもしていこう、こう考えておる次第でございます。
#72
○片山甚市君 質問がなくても省の方から、委員会が開かれるのでありますから、説明をするというつもりはございませんか。
#73
○政府委員(守住有信君) まだ検討中でございまして、関係省ともまだでございますけれども、そういうものがある程度まとまりました段階では、個別でも先生御関心の問題等もあると考えておりますので御説明にお伺いしたいと、このように考えておる次第でございます。
#74
○片山甚市君 私は逓信委員会で説明をしてもらいたいという気持ちを述べました。個別は当然のことであります。
 今回の法改正が単なる許認可事務の簡素化であるとすれば、公衆電気通信事業に影響を及ぼさないことは当然のことでありますが、そのことは通信の秩序が重視されるということではないのでしょうか。その意味で電気通信の特殊性、秩序に対する政府の考え方を明らかにしてもらいたい。
#75
○政府委員(守住有信君) この通信秩序との関係でございますが、私ども、いわばこれは継続検討に相なっておりますけれども、新法と申しますか付加価値伝送業務に関する法律というものを構想いたしました場合に、いわゆる情報処理業の中で通信処理を主といたしまして新しい高度通信サービスの新規参入を考えた場合に、やはりそこに通信秩序の維持というものが絶対前提条件であると。特にその中におきましては、いわば公社が行います基本的通信サービスと申しますか、あまねく公平に行うものとの切り分け、調整という問題もございますし、さらには通信の秘密を守っていくその体制いかんとか、あるいは多数の顧客がつながるものでございますので、その信頼性確保等の観点がこの通信秩序という角度では非常に大切な前提条件だ。しかし、その他の分野についてはなるべく自由な民間活力の活用というものを念頭に置いてやりたいというふうに考えておったわけでございまして、この考え方は現在も維持しながら今後の問題に対処していきたい、このように考えておる次第でございます。
#76
○片山甚市君 具体的に質問をしませんでしたけれども、もう一度お伺いいたします。
 省令にゆだねられるメッセージ交換、電信電話的業務、基本的公衆通信、他人の通信の媒介とは具体的にどういうものか。それ自身がすべて重要な通信に関する秩序ではないかと思います。だとすれば、公衆電気通信法等で明確にすべきであって、省令にゆだねるべきものではないと思いますが、もう一度お伺いいたします。
#77
○政府委員(守住有信君) お尋ねのメッセージ交換あるいは電信電話的利用、基本的な公衆電気通信業務、他人の通信の媒介等々の関係でございますけれども、郵政省におきましては、四十六年以来過去十年間、メッセージ交換につきましては御指摘のように省令でございますけれども、内容を変更することなく、情報を媒介する電子計算機本体の使用という意味で用いてきておるところでございます。したがいまして、この電信電話的利用というのは電信電話のような利用ということで、いわばメッセージ交換とほぼ同様の意味でございます。
 他人の通信の媒介というのは、これは法律用語でございますけれども、他人使用のデータ通信回線がどのような業務のために使用されるかという観点からとらえた概念でございまして、他人の通信の媒介を行う場合には当然メッセージ交換との関係でございますが、この交換も行われておるというものでございます。
 また、基本的な公衆電気通信業務というのは、公衆法で法定されておりますいわゆる加入電信とか加入電話等の法定役務、法定サービスのほかに、同じく公衆電気通信法で定めておりますところの試行役務のうちで、あまねくかつ公平な提供が必要不可欠であるサービスということで、たとえば電電公社の行っております加入ファクシミリ網サービスとか、いわゆるデータ通信のためのDDXサービス等が基本的な公衆電気通信業務に当たる、このように考えておりまして、先生お尋ねの通信秩序というものの基本のところにこういうものがあると、このように考えておりまして、先ほど公衆電気通信業務あるいは公社業務との切り分け、あるいは調整ということを申し上げましたのは、こういうものを含んでおる次第でございます。
#78
○片山甚市君 公衆法、有線電気通信法等で明確にそれを規定をして改めるべきだと。法律的な用語じゃなく、省令でなくて、そうすべきだと申し上げました。
 これから電気通信審議会等がございまして、政策局が中心となって提案されるんですが、そこで公衆法、有線電気通信法の中で明確にしてもらいたいという意見があるんですが、簡単にお答え願いたいと思います。
#79
○政府委員(守住有信君) この電気通信の世界がますます高度化しまして、技術の進歩によりましていろいろな態様が出てくる。そういう場合に、法概念というものを法律上固定いたしておきますと多様なニーズに制度がいわば対応できないという側面もまた出てまいるわけでございますので、理念は法概念で、もちろん法律事項でございますが、個別のそういう定義と申しますか手法と申しますか、細目の具体的なものは現在のところ省令とかあるいはまた認可事項とかの基準だとか、そういうものにゆだねられておるわけでございまして、今後の情報化社会を展望した場合、これを法律上余りに固定的にやっておりますと技術の進歩に柔軟に対応できない逆の側面も出てくるのではないかと感ずる次第でございますけれども、なおせっかくの先生の御指摘でもございますので、今後いろんな有識者の方々、技術や法律制度等々の方々の御意見も承りながら考えていきたいと思う次第でございます。
#80
○片山甚市君 時間が参りましたから、最後に。
 メッセージ交換や電信電話的利用の増大がこの回線自由化によって図られると思います。その結果、公社の収入の減を来すおそれはないかどうかと考えておりまして、去る本会議の質問で郵政大臣にお伺いしたとき、料金値上げなどのようなことが起こらないように、国民の負担を増さないようにすることができるということでありましたが、もう一度、この回線自由化に伴って電電公社の収入が減り、そうして料金の値上げが起こることがないということについての御発言を願いたいと思います。
#81
○説明員(西井昭君) お答えいたします。
 ただいま御審議をいただいておりますこの公衆電気通信法の改正が成立をいたしますと回線の使い方がかなり自由になります関係で、わが国のデータ通信がいままで見送られておったものも発達をしてくるという面があると思っております。そういう面におきましては、明らかにこれはむしろ収入増としてわれわれの方にはね返ってくるのではないか、こういうふうに考えておる次第でございます。
 ただ、先生おっしゃいましたとおり、共同使用とかあるいは公衆回線、特定回線への接続と、こういうことが可能になりまして、ユーザーの方から見られますと料金の節約と申しますか、上手な利用をされるという面もふえてまいりまして、そういう意味では多少の影響も全くないことはないかと思いますが、現在わが国のデータ通信は非常な勢いで発達をいたしておりますので、全体といたしましてはこの法改正によってむしろ公社の収入にとっては増収の方に効いてくるのではないかと、こういうふうに思っている次第でございますが、何さまこれ予測でございますので、そういうふうになっていただきたいというふうにも思っている次第でございます。
#82
○片山甚市君 杞憂であればよろしゅうございますが、大きなネットワークができ、大企業がコンピューターを使うということになれば大変変わった通信の様態ができると思いますから、そのときになってからとやかくと政策上の誤りを言わないようにしてもらいたい。
 先ほどからも遠近格差をなくするということを言っておりますけれども、市内電話料金、いま三分十円を二十円に上げて、そして上を下げてくるというようなことを考えるようなやり方だけは御免こうむりたい。いまの十円はそのままにしておいて遠近格差を縮めてもらいたいのでありますが、聞いておると、まやかしのうちに、日本の市内電話は世界一安いから不当であるということを言い張るので、大衆負担をさせようとするようなことだけはお断りしたい。これは郵政大臣はまさかそんなことを考えておらないと思いますから、以上質問をして、郵政大臣から御答弁を願います。
#83
○国務大臣(箕輪登君) そのようなことは毛頭考えておりません。公社の試算によりましても、市内料金十円は変えないで六十四年まではやっていけるという試算が出ております。ただ、申し上げますことは、それを変えないでやっていこうとしましてもやはり金が要るわけでありまして、たとえば長距離電話で二百三十キロ以遠、これは千三百億円くらいあれば大体四分の一を減らすことができると、こういう試算がございます。そういうことで、ひとつできるだけ合理的な方法で運営をやっていただきながら、合理化をやっていただきながらそういう金を生み出して遠近格差を直していきたいなと、このように考えております。
#84
○太田淳夫君 きょうは連合審査を開いていただいて御礼申し上げる次第でございますが、行管庁長官がお見えになっておりますので最初にお尋ねいたしますけれども、いまは行政改革の推進に取り組んでみえるわけですが、第二臨調の基本答申もいよいよ発表されると、こういう段階に来ました。長官の決意のほどを、どのように対処されるか所存をお伺いしたいと思います。
#85
○国務大臣(中曽根康弘君) 臨時行政調査会の答申につきましては、つとに内閣総理大臣以下政府
 与党一体となりまして、答申が出ました暁には最大限にこれを尊重して速やかに実行に移すと、そういう基本的態度をとってまいりましたが、今回の基本答申におきましても同じような態度で進みたいと思っております。現在、臨調の委員、専門委員、参与の皆様方は一週間に三日ないし四日ぐらい出ていただきまして、土曜日も審議をやっていただくような御熱心な努力を積み重ねていただきましてまことに恐縮しているところでございますが、これらの御熱意におこたえしなければならないと思っております。
#86
○太田淳夫君 私たちの党でもいろいろと検討しているわけですけれども、この部会報告の部分的内容については慎重を期すべきこともあるということで思っているわけですが、大筋臨調答申を尊重しながら行政改革は推進をしていきたい、こういう立場をとっているわけですが、しかし与党の一部でもこういった部会報告に対していろいろと意見もあるようでございますが、大臣として行政改革を推進するに当たりまして、やはり与党の動きということも一番これは大変なことになるんじゃないかと思うんですが、その点はどのように対処されますか。
#87
○国務大臣(中曽根康弘君) 第二次臨時行政調査会発足に当たりましては。政府・与党一体となりまして、先ほど申し上げましたような基本的態度を決めたわけでございます。自来、何回かの中間答申等を処理してまいりましたが、一貫した態度で処理してまいっております。もちろん、政党のことでございますからまとまるまでには議論がいろいろございましょう。しかし、最終的にまとまるという段階におきましては、やはり国を考え、あるいは国民の御期待を裏切らないような配慮でいつもまとまってきておるのでございまして、今回もそのような成果を得るように努めたいと思っております。
#88
○太田淳夫君 それでは、ただいま審議の対象になっておりますこの簡素合理化法案でございますけれども、今回郵政省の公衆電気通信法の一部改正案も含めているわけです。確かにこれは許認可行政の一部ではありますけれども、内容的には他の改正項目とは基本的に性格が異なると、このように思うわけです。これは衆議院においても委員からも述べられました。また当院におきましてもいま委員からも意見が述べられたわけでございますが、やはり単独法案として逓信委員会でこれは審議すべき性格じゃなかったかと、このように思うわけですが、何ゆえに一括法案に含められたのか、その点、長官の御意見を伺っておきたいと思います。
#89
○政府委員(佐倉尚君) データ通信に関する事項をなぜこの一括法案に入れたのかというお話でございます。
 先ほど郵政省の方からも御答弁申し上げましたが、この公衆電気通信法の一部改正の内容でございますが、大きく言うと四つございます。これは結局、特定回線の共同使用の申し込み、これは個別認可でございますが、これを廃止する、これは五十五条の十一の関連でございます。それから二番目に公衆通信回線契約、これの電子計算機等の共同利用の制限、これはいままでどういう関係のものにしか使っちゃいかぬとかというような制限があったのでございますが、これも廃止する。これは公衆電気通信法五十五条の十八の関係でございます。それから他人使用の問題でございますけれども、これの特定回線と他人の設置する電子計算機との接続の容認、これも五十五条の十三。それから四番目に、公衆通信回線と特定通信回線との相互接続の問題でいろいろと基準が厳しかったもの、個別認可等もございましたが、こういうものを廃止してやっていくということで、いま先生がおっしゃいましたように、確かに許認可ということで一括させていただくというわけでございます。
 それで、臨調の第二次答申というものを二月十日にいただきました。これをなるべく早急に実施していく必要があろうかということでこの一括法案の中に入れさしていただいたわけでございまして、ここで指摘されております問題は、ただいま申し上げましたような改正は、国民サイドあるいは企業サイドからも非常に強い要望があるもので、これをなるべく早くやるということで今回の一括法案の中に入れさしていただく。一括法案の中に入れた理由は、やはり許認可にかかわるものであると、共通の目的、趣旨を持っているものであるということでこの一括法案の中に入れさしていただいたというのが趣旨でございます。
#90
○太田淳夫君 郵政省はどうでしょうか。
#91
○政府委員(守住有信君) 郵政省といたしましては、当初構想いたしましたVANを含む新法につきましては継続検討に相なりましたので、この内容につきましては、いま行政管理庁の方からお答えになりましたとおり、現在の四十六年以来の公衆電気通信法のデータ通信利用制度の枠組みの中でのいろいろな認可等を廃止したりあるいは制限を緩和したりいたしまして、行政事務の簡素化を図って自由なデータ処理のためであれば自由な回線利用ができる、こういう内容のものでございますので、その目的なり方法において共通のものがあると、こういうことで判断をいたした次第でございます。
#92
○太田淳夫君 守住局長は衆議院でも、公衆電気通信に関する重大な政策変更という問題は含まれていないということでこの一括法案に含めることを認めたということをおっしゃっていますけれども、その公衆電気通信に関する重大な政策変更とはどういうことを考えてみえるんですか。
#93
○政府委員(守住有信君) 先ほどもお答えいたしましたように、この法案の内容は、申し上げますような電気通信の基本に関する重大な変更というものは含まれていないと認識いたしておりますが、当初構想をいたしておりました民間にVANなどのいわゆる通信サービス業を認めていくと、こういう内容のものでございますと、これは公衆電気通信の基本に関する内容になってぐる。ただし、その分野につきましては、前提条件等の意見調整がつきませんで、継続先送りということになっておる。こういうことから、今回の内容のものは現在の制度の中での許認可制度のものである、こういう認識で御答弁申し上げた次第でございます。
#94
○太田淳夫君 今度のデータ通信の一部の自由化ですけれども、やはり私どもとしましても電気通信政策の根幹にかかわる問題を含んでおるんじゃないかと思うんです。意見調整ができなくてVAN等は継続審議になったので今回は……という云云でございますが、しかしいろいろと先ほど論議ありましたけれども、改正しようとする部分については省令にゆだねられている分がたくさんあるわけです。せんだっても、政府は市民ラジオの許認可の場合には一括処理法案から切り離して電波法の改正で臨んでいるわけですけれども、やはりデータ通信の自由化問題につきましても、許認可の一括処理法案という形じゃなくて単独法案として国会に提出すべきじゃなかったかと、このように思うんですが、大臣いかがでしょうか。
#95
○政府委員(守住有信君) いま御指摘の電波法、ちょっと所管ではございませんけれどもおおむねお答え申し上げますと、もちろん今回の臨調の答申の中には触れられておったわけでございますが、実は他に外国との条約との関係、船員の関係でございますが、そういうものもありましたし、また在外公館の関連での在日外国公館への無線局の免許と、こういう内容がございまして、この点は同じく無線局免許に関する同じ制度でもあると、こういうことから電波法につきましては逓信委員会ということに相なったというふうに承知をいたしておる次第でございますが、この公衆法につきましては、第二臨調の御答申の許認可整理、簡素合理化という内容と同時に、内容的に見てもいろいろな制限を緩和することによってデータ通信の利用の自由化を図ると、こういう内容でございますのでこの公衆法の方は一括法に入ったと、こういう次第でございます。
#96
○太田淳夫君 それでは、郵政省としては今回のこのデータ通信の自由化、これについてはどのように評価しておりますか。
#97
○政府委員(守住有信君) このデータ通信回線利用の自由化につきましては、各界あるいは政府部内あるいは電政懇等からもいろいろ意見、要望が出されておったところでございまして、この内容であればほとんど大方のいろんな御要望は満たせる。ただ、今後の高度通信社会というものを考え、あるいはまた民間活力というものを考えた場合は新法、しかしそれには通信秩序という観点から必ず前提条件が必要である。この分野は未調整、先送りに相なりましたけれども、そういう側面はなお今後取り組んでいかなきゃならぬと、こう思っておる次第でございますが、現行の制度の枠内でのこのデータ処理のための自由化というものにつきましては相当大方の御要望も満たせる、そしてまた自由な利用ができていって、情報化社会に向かっての一助にもなり得ると、こういうふうに考えておる次第でございます。
#98
○太田淳夫君 通産省はどうでしょうか。
#99
○説明員(広瀬勝貞君) お答え申し上げます。
 先生御承知のとおり、コンピューターの利用あるいはコンピューターと通信を結合いたしましたデータ通信といったものは最近大変な勢いで進んできておるわけでございまして、こういう情報化の進展に伴いまして、いろんな方面からデータ通信の利用についてできるだけ自由にやらしてくれという要望が出ておったわけでございます。このたび郵政省の方で公衆電気通信法の改正ということで相当程度の自由化が達成されるのではないか、それによって今後情報化の促進にとって非常にいい影響があるのではないかというふうに喜んでおる次第でございます。通産省といたしましては、そういうことで今回の措置には大変期待をしておるところでございます。
#100
○太田淳夫君 このデータ通信回線の利用に当たりましては、電電公社や国際電電による通信の一元的運営に支障を及ぼさないようにといろんな制限が設けられてきたわけですが、これらの状況に対して、コンピューターをやはり有効に利用できない、あるいはデータ通信において民間の創意工夫が十分に発揮できない、そういうことで自由化を求める声も大きくなってきているわけです。そこで、この自由化ということはある程度必要になっていると考えるわけですけれども、やはり現実には、この電気通信政策を遂行するに当たりましては一定の規制ということが当然だと思うんですね。そういった規制と自由化の問題、これはどのように調和をとっていく所存でございますか、郵政省。
#101
○政府委員(守住有信君) 私ども、情報化社会に向かいまして、特にその中核をなすデータ通信の発展というものを図る上で、いわば回線の利用者あるいは計算センター等々を含めましての民間の創意工夫を生かす、いわばその自由化と申しますか、これは重要な課題であるということでございますが、一方御指摘のとおり、通信秩序、通信サイドからこれをとらえてみますと、公衆業務の一元的運営を確保するためには、やはりその回線、これは公社の回線をお借りになって利用されるということでもございますし、その公衆業務、公衆サービスとの切り分けと申しますか、そういう秩序関連というものも重大で、したがいましてやはり一定の制限というものは必要である。
 ただし、この制限につきましては、公衆業務に支障を与えないという基本理念を踏まえまして、なるべく最小限のものが望ましいとは考えておりますが、通信特有の世界の問題でございますので、通信それ自体は、単なる流通界の問題と違いまして、自然的独占と申しますか、顧客の世界、通信先が多くなれば多くなるほど便益も増すという特質を持っておりますので、そういう特質というものも踏まえ、あるいはまた通信の秘密と申しますか、あるいはまた顧客との信頼性、そういうことも踏まえた秩序のもとで自由な民間の創意工夫が行われるということが必要ではないか。そのような何と申しますか両面踏まえたところでの調和の中で、しかし情報化社会に向かって、その利用をなるべく自由な方向に向かっていくというふうなスタンスでとらえておる次第でございます。
#102
○太田淳夫君 ちょっと法案の内容に入りますけども、この現行法で共同使用の場合ですが、公衆電気通信法施行規則第四条の十三で製造業者と販売業者間での八つの関係に限り認められていましたけども、改正案では業務上必要なものの間であればすべて自由に回線利用ができるように改めておりますけども、業務上必要なものの間とは具体的にどういうケースが考えられますか。
#103
○政府委員(守住有信君) お尋ねの特定通信回線の共同使用ができる業務上の関係を有するものというのは、御指摘のとおり郵政省令で現在八つのカテゴリー、たとえば製造業と販売業等その八つのカテゴリーに該当する場合だけに認められまして、またこれに該当しない場合は公社等が郵政大臣の個別認可を受けたときに限り認められる、これがいままでの仕組みでございます。
 今回の公衆法改正の中におきましては、このような物の考え方を改めまして、業務上相互に通信を行うことが必要な者の間であれば、データ処理を行う者である限りはすべての者が自由に共同使用が行えますように郵政省令を改正するという考え方でございます。
 したがいまして、この結果、いままではいろいろ業種の制限があったわけでございますけれども、その相互関係の制限がありましたけれども、具体的に申し上げますと、たとえば製造、販売、輸送といいました特に流通界の方でございますけれども、そういう物流の一貫システムの構築というものが世の中に出てくるとか、あるいはまた製造業者相互間同士の横の関係のシステムというものも出てくるということで、いわばこの電気通信というものが、いままではどちらかというと国、社会、国民の神経系でございましたけれども、一つのまずこういう世界の中からいずれは行政とか自治体とか学術とかいろんな面に及ぶと思いますけれども、そういうシステム化と申しますか、システムとシステムの結合というふうな形で発展していく、このように見ておる次第でございます。
#104
○太田淳夫君 その共同使用の使用態様では、業務上緊密な関係を有する者の間においては電信電話的利用も可能とする、こう改正されるわけですけれども、これはデータ通信回線をいわゆる電話としても利用できる、こう解釈できるわけですか、その解釈に誤りありませんか。
#105
○政府委員(守住有信君) 御承知の特定通信回線というものは、民間の利用のコンピューターあるいは端末機と接続した電電公社の回線のことを言うわけでございますが、もともと電話利用の専用線と申しますか専用設備というのは、本来は本人だけが使用できるというものでございましたけれども、特に他人と共同で使用したいという要望に対しまして、公衆法の第六十六条でございますけれども、この電話の専用線につきまして、業務上緊密な関係を有する場合はこれが認められるということにすでに相なっておるわけでございます。
 ところでこれは、電話の専用線の利用者は原則本人でございますけれども、私ども俗称で準本人などと申しておりますけれども、本人に近い関係にある者にもこの電話の専用線の共同使用を認めるために設けられた制度でございますが、今度はそれをさらにデータ通信の方に持ってまいりまして、この業務上緊密な関係につきましては、共同する者の具体的な取引関係につきまして、電話の専用線の中で一定の業務上緊密な関係というものを社会通念に照らしましてこの六十六条の法解釈運用といたしまして設けておるところでございます。
 したがいまして、今回これを特定通信回線、いわゆるデータ通信の方にもこの概念を持ってまいりますので、それと同じ取り扱い方をしよう、こういう考え方でございますので、一定の範囲、いわば電話の専用線という場合と同じとらえ方で電信電話的な利用も認めるということとする、こういう枠組みを考えた次第でございます。
#106
○太田淳夫君 先ほど電電公社の方は何か上手な使い方があるとおっしゃっていました。そのことと一緒ですね、そういうことですか。
#107
○説明員(西井昭君) お答えいたします。
 ただいま政策局長からお話がございましたとおりでございまして、従来の制度で申しますと、共同使用できますときには、八つの場合のほかは現実的に個別認可を郵政省の方に提出をいたしまして認可をいただいておる、そういうことで実態的な運用をしてまいりましたわけですが、その結果、非常に個別認可件数が多くなってまいりましたので、また過去の十年間の実績から見まして、郵政省の方でももうこれは個別認可は必要ないだろう、こういうことで今回の改正になったところでございます。
 それで、回線の上手なお使い方と申しますのは、そういう意味で自由になるという面もございまして、そうして共同使用が自由にできるという意味で、従来そういう意味で個別認可で認めておりましたわけですが、中にはそういうことを十分御存じなくて、条文だけを見て、これは無理なんじゃないか、こう思っておられる方も全くないとは言えませんので、そういう意味の需要が新たに出てくるのではないか、こういう意味で申し上げましたわけであります。
 それからもう一つ、回線の上手な使い方と申しますのは、これも現在、公衆通信回線と特定通信回線の接続といいますのは、条文を一見読みますと、非常によほどのときじゃないと認められないかのごとき表現になっております。これも現在のデータ通信の法制ができましてから過去十年間の間の実績では、原則的にこれは個別認可を郵政省に申請をいたしまして全部認められておるというのが実態でございます。しかし、条文上の表現がそういうことになっております関係で、これも共同使用と同じように、あるいは申請しても無理なのではないかと思っておられる方がいらっしゃいますのと、それからデータ通信が当初は同一企業あるいはきわめて関係のある方同士のデータ通信にとどまっておりましたのが、だんだん多数の方が共同して計算会社等にデータ通信を依頼される、こういうケースも多くなってまいりました。そういう方が、公衆通信回線と特定通信回線の接続、こういうことが今度特定の場合を除いて原則的に自由になることによりましてそういうことに新たな需要が出てくる、またそういう回線をうまく組み合わせてうまくお使いになる、こういうものが出てくるだろう、こういう意味で申し上げたわけでございます。
#108
○太田淳夫君 共同使用をする方は、業務上緊密な関係を有する者の間においてはデータ通信回線をいわゆる電話として使用することが可能なんです。しかし、他人使用の場合電話として使用してはならない、こういうふうになっているわけですけれども、これは公衆電気通信法からいって当然ですけれども、共同使用をする場合には自己のコンピューターで遠距離電話通信が可能であるけれども、他人使用の中小企業はそれは禁止されているということは、見方によってはこれは法が不公平をつくっている、このようにも理解できるんですが、郵政省はどう思われますか。
#109
○政府委員(守住有信君) 御承知のとおり本人使用、共同使用という世界は、公社とその回線をお使いになる方が直接契約をなさる、こういう関係にあるわけでございますが、この他人使用の方は、その契約をなさった方が他の顧客にその回線を使わせるというところに非常に基本的な違いがございますし、これを電電公社の公衆業務、その一元的な交換伝送業務の仕事を責任を持ってやっておる公社業務との関係というものを見た場合は、その共同使用と他人使用はそこに非常に本質的な違いがあるということをまず申し上げたいと思うわけでございます。
 しかしまた、この他人使用というのは、もっぱらいわゆる情報通信業者と申しますか、情報処理業者等とも称せられておりますけれども、その中で顧客がみずからコンピューターを持ったり、システムまでも持っておる――これは相互接続の方の問題でございますが、それ以外に、そういう手段方法がなかなか持てないという世界の方々もある、これがいわば田中裁定の一つのポイントであったというふうに認識をいたしておるわけでございますが、この世界につきましては、そういう公社業務との関係、あるいはまた公社が行う――先ほども前の先生に御答弁申し上げましたけれども、基本的な公衆電気通信サービス、いわゆるあまねく公平に義務としてやっていかなきゃならない以外のと申しますか、そういう業務につきましては、現在の公衆電気通信法の五十五条の十三の第二項でございますけれども、ちょっと条文は正確じゃございませんが、いわゆる公共の利益のために郵政省で定められる場合は特に例外として認められるというのが、現行法上もそういう制度、仕組み、制度の柔軟性ということを当時お考えになったと思います。限界はあるけれども、一つの制約の中で五十五の十三の二というのは設けられておりまして、いわゆる禁止という言葉でなくて制限と、他人の通信の媒介の制限というとらえ方でなされておりますが、その条項の中で今後対処していこう、こう考えております。
 しかし、これはやはり他人の通信の媒介という公衆電気通信業務の基本とも関連をいたしておりますし、通信秩序とも絡むわけでございますので、他面ではそういう秩序を前提に置きながら、また中小企業のための計算センター、中小企業のためのいわゆる情報処理という関連等あるいは他人の通信の媒介というふうな関連をその省令の中でやっていきたいということで目下検討をいたしておる最中でございます。
#110
○太田淳夫君 時間がないので先に進みますけれども、特定通信回線の使用料金ですけれども、これは料金設定されて来年で二十年になりますけれども、最初、これが二十年前に想定された一日当たり百分の使用を見込んで設定されているわけですけれども、ユーザー白書ということでユーザーの方がいろいろ調査された結果によりますと、ユーザーの平均使用時間は一日当たり三百二十分と、こういうふうになっているそうですが、電電公社でもその点の実態調査をされるのかどうか。そして、そういった二十年後の今日になりますと、利用者の回線利用効率が高まっている。そういうことでダイヤル通話料との不均衡が出てきているわけですけれども、電電公社ではこの特定通信回線利用の料金体系全体の見直しについてどのように取り組まれるか、その点をお聞きしたいと思います。
#111
○説明員(西井昭君) お答えいたします。
 現在、特定通信回線は設備的には専用線と全く同じものを使っておりますので、特定通信回線の料金は専用線の料金に準じて定められておるところでございます。そして一般の専用線で申しますと、専用線の約半数強が電話専用線でございますので、その電話専用線はいま電話の市外の中継回線、これの使用効率の面から見まして、大体百分程度お使いになるのと均衡をとってこの電話専用線の料金を定めておると、そういうことでございます。言ってみますと、そういう市外専用線の同じ一本のハードをお使いになるのが百分で百分分の料金をいただきますと、大体市外回線の利用効率とほぼ等しいと、こういうことで決めておるところでございます。
 いまお話しのように、現実にそこに五時間以上の通信を行っておるという方があるではないか、そうすると、その百分分という料金は安過ぎるのではないかと、こういう御質問かと思いますが、この点につきましては、これは専用線といいますのは、加入者のニーズによりまして中に幾らお使いになろうとも定額ということになっておりまして、公社といたしましては、この専用線の線の中にどれだけのトラフィックが乗っておるかというのは実を言うといままで調査したこともございませんし、また調査をするようなシステムにもなっていないわけでございます。
 今度この公衆電気通信法の改正が成立をいたしますと、そういう意味におきましてデータ通信のための、先ほどもちょっと申しましたように、上手な利用をいろいろされることによりまして、一回線当たりの通話というものが相当多くのトラフィックが運べるのではないか、こういうことも踏まえまして、それでは、白書にございましたように、実際これは平均的にでございますが、五時間もお使いになっておるかどうかということを公社といたしましても調査をしなければいけない、こういうふうに考えておるところでございますが、何さまいまのシステムではわからない仕組みでございますので、まずその調査をするためのハードの測定機と申しますか、そういうものの開発からやらなければならないというのが端的に申しまして現状でございます。
 そういうものを行いまして、そしてそういう調査をいたしますと同時に、現在電電公社は、将来に向かって現在の公衆電気通信回線というものをディジタル化をいたしまして、いわゆる高度総合通信システム、INSといったものに向かっていこうとしておりますが、そういう将来の動向をも踏まえまして、その際にいずれ現行の料金体系というものを根本的に見直さなければならない時期がそう遠くないうちに参るだろう、こう思っておりますので、そういうときまでに、いま申しましたような専用線あるいは特定回線のトラフィック調査もそれに間に合うようにいたしまして、そういうときに抜本的な料金体系に合わせまして現在の料金というものも検討してまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
#112
○太田淳夫君 次に、IBMの産業スパイ事件に関連してちょっとお聞きしますけれども、米連邦大陪審が日立製作所本社及び同社員などの起訴を決めたわけで、これは裁判で争われるわけですが、サミットでは各国首脳が集まりまして先端技術の開発の国際協力によって世界経済の再活性化を図るということになったわけですが、やはりこうしてみますと、そういった最先端技術をめぐって日米間あるいは欧米間にいま激しい企業競争があるわけです。そこにはアメリカ政府とも連動したIBMの世界戦略があるとも言われているわけですが、通産省あるいは郵政省としましては、IBMの今回の問題、これが電電公社との間あるいはATTと日本の民間企業との間、あるいは光通信技術提携ですかあるいは今後の第五世代のコンピューターの開発、そういうところにどういうような影響があるか、その点お聞きしたいと思いますし、郵政省としても、せんだって六月にはロンドンで英国との会議等もあったわけでございますが、そういったものに与える影響はどうなのか、その点についてお聞きしたいと思います。
#113
○説明員(広瀬勝貞君) お答え申し上げます。
 今回ああいう事件が起こりまして私ども大変残念だと思っておりますけれども、あの問題自体はただいまアメリカの司法当局の手の中にあるわけでございまして、そこの問題としてとらえるよりしようがない。あと、それまで続けておりました私ども日本とアメリカの、あるいは欧州も含んだ世界全体の先端技術の協力という政策については、引き続き続けていくということで対処したいというふうに考えております。
#114
○政府委員(守住有信君) IBM問題はともかくといたしまして、私ども、英国と定期協議を始め出したわけでございます。先ほどお尋ねの中にロンドンのお話がございましたが、もともとヨーロッパ諸国というのは、何と申しますか、ほとんど国営事業としてフランスでも西ドイツでも取り組んでいるわけでございますが、英国は御承知のとおり公社制度でございますが、最近に至りまして郵便と電気通信を公社に分離をいたしました。と同時に他方では、いわゆるいまのデータ通信の問題でございますけれども、やはり民間産業を一定の免許制度のもとに認めているということで、いわば私どもの描いておりますような高度通信業というもの、一定のゼネラルライセンスのもとに段階的に認めているという政策をやり出したわけでございます。
 他方では、これは新規参入の問題とも絡むわけでございますが、マーキュリー計画というようなことで、ケーブル・アンド・ワイヤレスとか北海油田の会社あるいは銀行等と共同コンソーシアムで新しい企業利用のディジタルの回線を建設させていく、そしていわばBTに刺激策を与える、このような政策も動き出したようでございます。ただしその場合でも、いわゆる公衆電気通信の事業体は公社でやっていく、こういうことでございますけれども、そういう政策の変化あるいはまた端末機の自由化というものを始め出したわけでございまして、またわが国に関する端末機等の先端技術に対する関心も非常に強いわけでございますので、いろんな政策問題あるいは事業体間の技術レベルの交流の問題等々につきまして相互に理解を深めていこうと、アメリカはスタートから民営でございますけれども、英国の場合は国営から公社へ、そして新たな刺激策の高度通信の分野へのいわば情報通信業と申しますか、そういうものも民間で認め出す、こういう変化が出てまいりますので、お互いに正しい認識、理解をし合おうということ、あるいはまた技術交流について何らかの相互の協力関係ができないかというふうなことを念頭に置いての定期協議を始め出したという段階でございます。
#115
○太田淳夫君 電電公社総裁はどういうお考えですか。
#116
○説明員(山口開生君) お答えいたします。
 ただいま通産、郵政両省からお話ございましたが、私どもも郵政省あるいは監督官庁の御指導を得ながら、先生御承知のように一昨年の日米交渉の結果を踏まえまして、新しく調達問題から諸外国との、特にアメリカを中心としました調達の関係ができたわけでございますが、調達につきましては順調にといいますか、誠心誠意電電公社は覚書で結びましたことを実施しておりますが、それ以外に、いま先生がおっしゃいました特に最近の高度情報化社会を踏まえましたハイテクの問題に関します外国の関係でございますが、御承知のように昨年の暮れに電電公社はIBMと特許契約を結んでおりますし、技術の交流に関しても覚書を結んでおりますので、ちゃんとした正面からのIBMとの関係でお互いに情報が交換できるようになっております。
#117
○太田淳夫君 時間が来ましたのでまとめてちょっとお伺いしますけれども、やはりデータ通信の自由化の問題ですが、VAN、付加価値通信等の高度通信サービス分野におきます通信主権という問題についてちょっとお尋ねしておきたいんですけれども、ヨーロッパ諸国もカナダもアメリカの情報通信業務、大体IBMが中心ですが、それに対して防衛しようとしていまいろいろと苦労しているわけです。その一つとして、さまざまな非関税障壁をつくっているわけですけれども、カナダも銀行法を改正してまで対応しようとしていますね。アメリカ自体も通信業者に二〇%以上の外国資本の参加を許していない。あるいはATT対富士通の問題もありました。アメリカ議会の公聴会でも日本の通信制度が非関税障壁として非難されたこともあるわけですけれども、私もやはり通信秩序の国家的な主権というものは確保しなきゃならないんじゃないかと思うんです。そういった面で、こういったIBMの事件もございましたが、通信分野の外国性の排除、通信主権について郵政大臣はどのようにお考えですか。
#118
○政府委員(守住有信君) この通信というものにつきましては世界各国、先進国、発展途上国を問わず、やはり国家社会秩序の根幹であるという基本認識があるわけでございますし、また国連の専門機関であるITUにおきましても、それぞれの通信主権を尊重して国際間の自由な通信流通を図ると、こういうことでございます。また他面、日米通商条約の第七条におきまして、この通信につきましては内国民待遇を留保すると、こういうふうなことで、その中におきましても通信主権を念頭に置いておるということでございますし、先生御指摘のようにアメリカ等におきましても、あるいは放送も同じでございますけれども、それぞれの外国資本等々の持ち株の制限というふうな形でやっておるのが実際の国際間の姿でございまして、私どもも十分こういうものを踏まえて、日本全体がそういう方面にも御認識をいただきたい、こういう気持ちでおる次第でございます。
#119
○太田淳夫君 時間でございますので終わります。
#120
○山中郁子君 私は、この問題がデータ通信の開放という内容とともに許認可の整理法案に一括して提出されているという提出のされ方、ともに問題があるという立場でありますけれども、きょうは直接間接にこの法案にかかわる大きな三つの点について質疑をしたいと思います。
 第一は、直接的に法案にかかわりますが、料金問題です。いままでも私は逓信委員会の中で、電電公社の料金体系、実際のあり方が大企業向けにはかなりさまざまな点でサービスされている、つまり不公正な状態にあるということは一貫して指摘してまいりました。そしてその一つにデータ通信の料金があります。今回は、このデータ通信の料金のあり方が非常に有利になっているということの上に立ってさらにサービスを拡大する、つまり実質的には、専用線を借りた場合の使い方を制限してきたけれども、これをデータ処理に関しては自由にできるようにしているということ、またその上に同一企業間の間では、関係のある緊密な企業の間では電話的利用も認めるというそういう大幅なサービスがこれによって保障されるという問題があります。
 これは、かねがね指摘してまいりました企業向けのこのような料金と、それから一般国民ないしは実際問題として苦しい経営を強いられている中小企業や零細企業の方たちとのそうした電話料金のアンバランス、これを一層拡大するものだという立場に立っているわけですけれども、きょうの議論の中でもすでに出ましたが、そして先日行われました衆議院における連合審査でわが党の藤原議員も追及いたしましたところですが、もうちょっとそれを突っ込んでまず初めにその問題について明らかにしたいと思っています。
 御承知のように、専用線の料金はD2規格を基準にして性能で比例されていますけれども、その基準料金は一般の電話料金の一日当たり百分分ということで、このこと自体、専用線の料金自体私たちは不公平だということで指摘してきたところですけれども、その上にさらにもっぱらデータ通信を使用する符合通信だけの場合にはさらに二〇%安くなっているわけですね。つまり一日当たり八十分というわけです。このことはすでにもう郵政当局も公社も認めてきたところですけれども、さらにその上に、先ほども議論がありましたが、ユーザーの調査によりますと一日当たり五時間二十分、これはD2の規格ではなくて、D1の規格、つまり九千六百ビットのもので計算しているので実際の使用時間はもっとあるということになると思います。公社の方おわかりだと思います。とすると、電話料金と比較すると実に三分の一以下の安い料金だということになるわけですけれども、同時に符合通信だけの場合は二〇%さらに安くなっていますから四分の一という低料金になります。
 それで今後さらに、先ほど公社もお認めになっているように、この法改正によって利用しやすくなるわけですから、潜在利用がある現状でそれがざらに開発されるという立場をとっていらっしゃるわけだから、そういう安い料金で使うというそうした企業、特に大企業には大変こたえられないそういう改正になると思います。このアンバランスは、やはり何らかの形で是正されることが考えられなければいけないと私は強く思っています。
 それで、衆議院の藤原議員の質問に対して、行管庁の、これは佐倉さん行管局長でいらっしゃいますね、行管局長が「料金体系とバランスをとっていくという観点は、今後こういうものを考えていく場合に非常に基本的に重要な点であろうかと考えております。」と、こういうふうに答弁されていらっしゃいます。ですから、行管庁としてもこの料金面のアンバランス、さらにそれが拡大していく、実質的に。そういうことをお認めになった上で、基本的に重要な点であるというふうに考えていらっしゃるわけです。
 そこで、まずこの法案提出者である行管庁に、それではどういうふうにこの問題を解決していくべきなのであるかという考えをお持ちか、お伺いをいたします。
#121
○政府委員(佐倉尚君) 先般の衆議院の連合審査で私が御答弁申し上げました点、さらにただいま委員からお話しでございます。私が、料金体系というものはこれは非常にバランスをとってきちっと決める必要があるんだというふうな趣旨を御答弁申し上げました。これは、やはりデータ通信の問題でございますけれども、データ通信側から見ると、現在ありますDDXのディジタル回線網は別にしますと、これは電話回線と同じものを使っているというのが基本的にあるわけでございます。したがいまして、電話料金の体系とデータ通信の方の料金体系というものはやはりバランスがとれていなくてはいけないのではないかと。
 それから先生いま御指摘の公衆電気通信回線の方、それからデータ通信の方では特定回線、それから電話の方では専用回線と、その間のバランスも考えなくちゃいけない。そのほか料金体系におきましては、一ころ非常にいろいろ言われておりました遠近格差のバランスの問題等、こういうものもいろいろございます。でございますから、そこに使用されております設備、それからその回線の品質、これも先生御専門なのでよく御存じのこととは思いますけれども、そういうものとの兼ね合い、それから経済社会的にどの程度その回線が利用されているかといったような問題、そういったものを総合的に勘案して料金体系をきちっと考えていかなきゃならないだろうという趣旨を申し上げたわけでございます。
 これにつきましては、先ほど電電公社の方からも、そういうものの調査を何らかの方法でやっていきたいというような意図がございました。でございますので、私としましては、電話料金あるいはデータ通信の料金というものは非常に重要な基本的な問題でございますので、ただいまも申し上げましたような各種の部分について、その料金の体系については基本的に重要な点であるからきちっとしていくのが重要ではないかというのが私の申し上げました趣旨でございます。
#122
○山中郁子君 いろいろなことをおっしゃるんだけれども、ちょっと詰めて聞かせてください。
 私が指摘しているのは、それからまたさきの衆議院の連合審査で藤原委員が指摘したのも、このデータ通信の料金が、実際にここでまた電話もできるような条件まで今度できてくるわけでしょう。そうすると、いまでさえ百分分、実際には五時間を超える、ユーザーが調査して自分たちでそれだけ使っていると言っているんだから、これは疑う理由は何もないのであって、それが五時間二十分がもしかして五時間十五分かもしれないし十八分かもしれないぐらいなところで、あなた方がちゃんと綿密な調査をしたいというのならそれはそれでいいんだけれども、これに根拠のないということは何の理由もないわけで、根拠があるわけです。それが片方は百分分、あなたの方は百分分として料金を出しているけれども実際には五時間二十分使っているんだということを言っているわけでしょう。そういうアンバランスを言っているんですね。
 そういうアンバランスに対してバランスをとる必要があるというふうに言うことは、詰めて言うならば、たとえばこのデータの料金を上げるかあるいは一般の電話料金を下げるか、そういう形にしてバランスとる以外にないでしょう。そういうことを考えていかなきゃいけないんじゃないですか。つまり、そういうバランスのとり方という以外にないでしょう。そこのところはどうなんですか。
#123
○政府委員(佐倉尚君) 私の立場からは、どの部分が安いだろうとかどの部分が高いだろうとかいうことは、現在ここで私から申し上げることではないというふうに考えます。先生の御指摘はそういうバランスをとれということでございます。料金体系のバランスをとるということはきわめて重要な問題であるというふうに私どもも考えております。ただ、先ほど申し上げましたように、回線及び設備の使用状況、そういったものによってもその料金の体系というものはかくあるべしということが変わってまいることでございます。データ通信は今後非常に発展していくものであろうというふうに考えますので、それに応じたような料金体系をバランスよく考えるべきであるというふうに私はその趣旨を申し上げたわけでございます。
#124
○山中郁子君 私があえて行管局長にお聞きするのは、この法案を提出された中身がもたらすものはそういうものだと、データとそれから一般電話との格差というのはますますそれで広がっていく、不公平は広がっていくということを指摘しているので、長官にもそのことはよく受けとめていただきたいと思います。
 それで、佐倉さんがこの前のときに、確かにバランスをとるということは基本的に重要な問題だと、こうおっしゃったから、行管庁としてそのことを具体的に考えていくならば、バランスをとるということは公平にしていくということなんだから、だから片方上げるか片方下げるか、そういうふうにならなきゃバランスはとれないじゃないか。逆に言えば、このままどんどんその格差が広がっていって、要するに大企業にサービスをするというデータ通信の開放にすぎないんだという、そこのところに本質があるんだということをますます鮮明にしているということを私は指摘をしておきます。
 それで、公社にお伺いいたしますけれども、先ほどの太田委員の御質問に対して、調査するにしてもハードから始めなきゃいけないからみたいな、何か大変やる気のないことをおっしゃっているけれども、まさにこれはずっと前から、データ通信ができた最初から私ども問題にしていることであって、五十一年の料金値上げだって私相当かなり時間をかけてこの専用線の問題、データ通信料金の問題、コストの問題、そのほかずいぶん一貫して追及してきたことですよね。それをいまごろになって、その調査をするためにはハードの開発から始めなきゃならないというのは全然その気がなかったということにしかすぎないということですから、念のためにちょっと確認しておきましょう。
#125
○説明員(西井昭君) お答えいたします。
 専用線あるいは特定回線のトラフィック調査につきましては、ただいま先生から手厳しく御批判を受けましたが、まさにそのとおりでございまして、その前に料金の考え方について一言申し上げたいと思いますが、先ほどから、料金というのは何によって決めるべきかということでございますが、大体原価をベースにいたしまして、あと効用の面でございますとか他のサービスとのバランスでございますとか、一つは過去からの経緯、そういったもので現実的に決まっておるというのが実態でございます。
 この専用回線につきましては、昭和三十八年以来、一般の電話専用線並びにそれと同等の特定通信回線につきましては電話の百分分相当分の料金をいただくということでずっと参ってきておりまして、原価的に見ますと、特定回線といいますのは交換機も不要でございまして、特定通信回線あるいは専用回線といいますのは、原価的の料金から見ますと、どちらかといいますと公社の中で一番収入を得るといいますか利益を上げておる部分でございます。
 そこに、ただいま先生がおっしゃいましたように、実際に今度の回線開放その他によりまして、非常に多く利用されておる、いわば効用が高い、こういうものをどういうふうに加味をすべきかということになってまいろうかと思いますが、いずれにいたしましても、これをやりますには非常な問題がございますし、ただ先ほどから私が申しておりますのは、現在の料金といいますのは現在のアナログの電気通信装置というものを前提にして組んでおりまして、これをいずれディジタル化いたしましたときに、いずれはこれは基本的に改正しなくちゃいけないだろう、そういうときにあわせて当然のことながらこの特定回線、専用線の料金も検討しなくちゃいけないだろう、こう思っておる次第でございまして、それにあわせてハードの開発その他トラフィック調査というものを進めてまいりたい、こういうことでございます。
#126
○山中郁子君 私が申し上げているのはそういうことではなくて、さらにこの問題で、サービスが広がることについて不公平が広がる、データ専用料金と電話料金との問題をレッテルで申し上げておりますので、そういう全体の中でごまかす御答弁はいただけません。
 それで、次の問題ですけれども、いま私が指摘しましたように、本当にこれは大企業にとってはこたえられない改正なんですよ。それで、さすがにこの問題で後ろめたさを感じられて、いわゆる田中裁定というのが出てきたわけですね。これまた大変妙なものでありまして、これがまた次の重大な問題を引き起こすものになるだろうと私は考えています。それで、これも先ほどからの議論の中で問題になっておりましたけれども、私は郵政大臣にまずお尋ねしたいんですが、この田中裁定というものを郵政省としてはどういう受けとめ方をされていらっしゃるのか。中身の理解という意味じゃありませんよ。結構だというふうにして歓迎していらっしゃるのかどうか、そう言ってしまうと身もふたもないけれども、そういう意味で受けとめ方をお伺いいたします。
#127
○委員長(遠藤要君) なお、質問時間が短いもので答弁は簡潔にお願いしたいと思います。
#128
○政府委員(守住有信君) あのような状況の中で党としての御裁定でございますので、私どもはいろいろ問題も感じながらも、しかしこの際何らかの手を打たなければならない。ただし、それは公衆電気通信業務の秩序とか、それも念頭に置きながら、やはり中小企業、公共の利益という意味も含めましてこの問題に取り組むと、こういう姿勢でおるわけでございます。
#129
○山中郁子君 では、ちょっと関連して伺いますけれども、問題点として理解されているところはどういうところですか。ちょっとやっぱり余り大歓迎じゃないけれどもというふうにして認識されている点はどこの点ですか。
#130
○政府委員(守住有信君) これはいわゆる他人の通信の媒介という問題でございますので、従来非常に禁止ないしは制限的に設けられておるのが公衆電気通信法の規定、精神でございます。したがいまして、これで非常に自由なと申しますか、いろんなものがそれでやれるという御期待があると非常に問題だと、こういうところでございまして、したがいましてそこにございます一定の範囲、一定の条件というものにつきまして、公衆電気通信の秩序という問題と、あるいはまたその民間の自由な利用という御要請との間の調和をどうやって図っていくかということで、現行法の中でもこれは禁止にはなっておりません、制限ということに相なっておりますので、この規定の中で、あるいは公衆法の趣旨を踏まえて省令をつくりたい、このように考えておる次第でございます。
#131
○山中郁子君 中小企業にというふうな言い方をしていますけれども、中小企業などの救済というのはもっと本当に抜本的な本質的なところでやらなければならない問題であって、このことによって生まれることでどういうことが危惧されるかと言えば、メッセージ、通信の媒介を行うことを暫定的に認めると、一定の条件のもとにと、こうなっているわけですね。ということは、拡大解釈をしていけば、無限定に拡大解釈していくと、いわゆる通信業者が生まれて電気通信事業の一元化体制という原則が崩れることになるという、その関係での穴があくことになるんですね。無限定に拡大解釈しないまでも、いま多くを期待されればというふうな言い方を守住さんなすったけれども、ここのところのけじめがつけにくいということは、もうすでに衆議院の連合審査の中でも明らかになっているんです。はっきりした合理的な答弁がされないという、けじめのつけにくい中身になっているんです。
 そして、その中で付加価値通信、つまりメッセージが実質的に行われるということになれば、電気通信事業はすぐれて公共的事業であるからということで一元的運営がされている現状に対して穴をあけることになるという、この大きな問題が引き出されてくるわけですね。私はそのように考えざるを得ませんけれども、この点については、郵政大臣もかねてから電気通信事業の公共的性格、したがって一元的な運営ということを重視しておられましたが、この問題についての郵政大臣の見解を伺います。
#132
○政府委員(守住有信君) 実はこの問題は、御承知のとおり、私どもが構想しました新法が一定の前提条件のもとに認めていけば何ら問題ないわけでございますけれども、また一方現行法でも、五十五条の十三の第二項で、これは例外的とは申せそれを認めておる。こういう現行法の規定にも相なっておるということから、その間の道筋というものを、全く禁止ではないということで、党の要請も受けましてこれに対処し、対応していこう、こういうふうな立場でおるわけでございます。
#133
○山中郁子君 対応される立場にあるということはもうもちろん承知していますけれども、いまの私が申し上げました危惧ですね。要するに電話的利用の通信を、実際にしゃべるのでなくても通信を業とするという者が、実際に他人に提供するという者が出てくるということですよね、実際問題として。その点についての電話の公共性に基く一元的運用の立場というものについての危惧はどうなのかということを簡単に郵政大臣の見解をお伺いします。
#134
○政府委員(守住有信君) 先生、先ほど電話利用と……。
#135
○山中郁子君 電話的利用。
#136
○政府委員(守住有信君) 的という意味が、いわゆる他人の通信の媒介、MSということでございますが、電話利用ではないわけでございまして……。
#137
○山中郁子君 よくわかっています、それは。
#138
○政府委員(守住有信君) そこはもうお踏まえおきいただきまして、そしてまた中小企業も、実は電電公社のいろんな公衆サービスをデ本でやっておりますけれども、そういうものにも乗り得るわけでございますし、一方共同利用もできる。しかし、そこに何らかの対処というものを要請を受けまして、いわゆる新法で考えましたような通信秩序の枠組みといいますか、前提条件を念頭に置きまして今後新法に取り組むわけでございますけれども、その際にはそれに矛盾を来さないような立場の中で対処すると、こういうことでございますので、公衆電気通信秩序との関係というものは調整のとれたものになると、このように考えておりますし、また現行法でもこれを排除はしていないと、こういうことでございます。
#139
○山中郁子君 実質的な電話利用にかわるような付加価値通信、つまり電話的利用が可能になるわけで、そのことについて私が申し上げて、したがって公共性に基く一元的運営ということに対する穴があくことになる、その問題にこの田中裁定のところはつながる危険があるということを私は指摘していますので、再三お願いしても郵政大臣のお答えがありませんので次に進みますが、指摘しているところはそのように受けとめていただかなければなりません。
 三つ目の問題ですが、こうしたデータ通信の指摘いたしました拡大への志向ですね。こういうものを背景にして行われているINSへの先行投資の問題なんです。それで、真藤総裁はいろんなところでいろんなことをおっしゃっているんですけれども、たとえば二月一日の電信電話タイムスのインタビューに答えられて、設備投資についてINSに持っていくならINSに持っていく投資に中身を入れかえろと言っている。INSになって当然要らなくなるところに金をかけたら承知しないぞと言っている。ひずみが出たとしても、そういう一時のひずみをだらだら穴埋めすることの方が世の中に迷惑をかける。小乗的なものを生かすために大乗的なものを犠牲にしていると、こういうふうにおっしゃっているんですね。
 そして続いて、エコノミックアクティビティーをプロモートするのが真の公共性、つまり経済活動の刺激、促進、これが本当の公共性だという、本当に私どもから考えると理解に苦しむ論を展開されていらっしゃるんですけれども、私がいまここで問題にしたいのは、そういう観点から電電公社が莫大なINSへの先行投資としての設備投資のお金を使ってきたし、またこれからも使おうとしていると、こういう点なんです。
 一方で総裁は、これは五月十三日の朝日新聞だと思いますが、このインタビューに答えて、新聞ではこのように伝えています。「コンピューターと電気通信の結合が、社会に大変革をもたらすだろうとの予測は世界的な常識だが、それをINSの能力の面から研究することは公社の責務だと考えて、指示した。」と。そして、「今後、費用対効果や、INS社会のマイナス・インパクト、その対策などについてもさらに検討し、広く国民的な論議を求めたい。」と、こうおっしゃっていて、国民的コンセンサスのもとに進めるんだという形の言い方をされていらっしゃるんです。しかし、たとえば設備投資の五十五年の内訳を見ますと、加入電話新設二四・六%、維持改良五三・一%、それから特掲項目が二二・三%というふうになっているんです。
 それで、いままで私どもは、こういうふうにして大企業に中心的に目を向けた先行投資、設備投資のあり方を考える必要があると。そういうことをしながら片方で赤字になる、赤字になる、値上げをさせてくれと言う、こういうことは問題があるということを一貫して主張してきたことに対して、いやそうではないと、既設の電話の維持改良や移設やそういうことのためにお金がかかるんだと、こうおっしゃって、維持改良費五三・一%というふうに。これは五十五年の設備投資の内訳を示しているんです。
 だけれども、実際問題としてはそんなことではなくて、こういうものも含めて、要するに莫大な部分がINSを想定した設備投資の先行投資としてつぎ込まれているということはもう否定すべくもない事実なんですけれども、この点については私は、真藤総裁が国民的合意を得つつやるんだとおっしゃるならば予算書の上でもそのことははっきりさせるべきだし、国会のこうした質疑に対してもきちんと物をはっきりさせ、事実を言うべきだと。そうしてもらわなければ国民はわからないわけですね。私たちだってわからないです。そうではないかというふうに指摘してもそうではないとおっしゃるんだからわからない。
 そこでお伺いいたしますが、これは四月二十日の日刊電波タイムズに真藤総裁が述べたと伝えられているものですけれども、今年度の建設計画について、「アナログ糸にしか使えないものは必要最小限にし、ディジタルの設備とディジタルになっても使える設備が総額の七〇%で、アナログ系は三〇%となった。これはINSに向けての先行投資であり、年々、ディジタルを八〇%、九〇%に持っていければよいと思っている。」と、こうおっしゃっているんです。つまり、いま設備投資されているのは、いままでもそうだし、これからもそうだし、今後さらにもうINSへ向けての先行投資を八〇%、九〇%やっていこうと。一兆七千億にも達する設備投資の巨大なお金をINSを想定した先行投資として使うんだと、こういうことをおっしゃっている。それは事実ですか。
#140
○説明員(岩崎昇三君) お答えいたします。
 総裁の言われたということが新聞に載っておりましたのをそのように先生がおとりになったのはそのとおりと思います。ただ私、新聞の報道そのものがちょっと不正確ではないかと思いますので、その点最初に訂正をさしていただきたいと思います。
#141
○山中郁子君 簡単にお話しください。
#142
○説明員(岩崎昇三君) 電電公社がやっている投資は、ほとんどすべてただいま工事をしなければならないというものに投資しているわけでありまして、ただ将来、これは世界的に見まして通信網というものはディジタル化に進むということでございますので、そのディジタル化が進展した段階においてアナログ設備はどうしてもむだになるということになります。したがいまして、現在投資いたしましたものが将来とも使えるようにということでディジタルを全面的に入れていると。その数字的な面で申しますと、先生おっしゃいましたように、五十七年度はアナログ単独のものは三〇%でございます。来年のことはまだ計画中でございますが、来年はほぼそれが二〇%になるでありましょうし、再来年はさらにそれを縮めていきたいというふうに考えております。
#143
○山中郁子君 そういうふうにおっしゃいますけれども、必要な設備で、それは将来ディジタルのためにも使えるからそういうふうにしているんだと、こういうお話ですね。
 ところが、そういうふうにおっしゃるだろうとは思っていましたけれども、これは電信電話公社総裁室広報部で出している「各通信局における総裁と機関長との対話要旨」というもので、部内用として出しているものです。これは真藤総裁が各通信局といろいろ話をした中身をまとめたものであるということですけれども、この中に設備投資についてこういうふうに言っているんですね。「ここ五年間程設備をふやさなくても、世のなかに迷惑をかけることはない。それ程過剰投資になっている。」と、総裁はこういうふうにおっしゃっているんです。電電公社の責任でまとめたパンフレットの中にそういうふうに書いてあるんですよ。
 一体どういうことですか。五年間ほど投資しなくたっていい、それほど過剰投資になっていると。そういうものはINSに向けてのむだな――現状から言えば、将来問題としてむだであるという問題じゃなくて、あなたがおっしゃったような意味で言えば、いますぐ必要でない莫大な設備投資をして、それで臨調も含めて今後赤字になったら値上げする、こういう問題を国民に強迫的に提起するというのは一体何事ですか。私はこういう問題についてははっきりしてほしい。
#144
○説明員(岩崎昇三君) お答えいたします。
 電電公社は、これまで積滞のある時代を抱えまして、その解消に向けて全面的に努力をしてきたということは先生御承知のとおりでございます。その間、石油ショックも乗り越えてまいりましたけれども、五十二年には完全に積滞も解消したという状況でございますが、そのころいろいろ需要構造の変化等がございまして、私どもが先を見てつくりました設備が、いろいろと需要と設備との間にアンバランスが起きたということは事実でございまして、これは昨年会計検査院に御指摘を受けまして、逓信委員会等でも御叱責を賜ったことでございます。
 そのようなことがあるのは現実にはございまして、私どもの真藤総裁が、そういうふうに需要と設備というものの関連をきっちりとって今後ともやっていけという意味で、余っているところがあるじゃないかということを言われたわけでありまして、いま先生御指摘のように、五年間何もしなくてサービスをやっていけるんだというのは、これは総裁が部内に対して、やはり何といいますか、どこでもそういうことはあるのではないかと思いますけれども、そういう需要と設備というものの関連をぴったりとれということを強く言うために言われたことでありまして、先ほどお答えいたしましたように、現在われわれが必要な設備というものを計画しているということは間違いございません。
#145
○山中郁子君 最後に。
 そうおっしゃるけれども、総裁は「習慣的に十五年先を見込んでやるとか言うから、非常にムダの多い実績が出ている。ここ五年間程設備をふやさなくても、世のなかに迷惑をかけることはない。それ程過剰投資になっている。」と、こうおっしゃっているんですよ。それは、電電公社がまとめたこのパンフレットの中にちゃんとそう書いてあるんですね。無責任なことを言わないでください。それでいて、片方ではもう五年間何も迷惑かけないでやっていけるんだと言っていながら、表向きには一兆七千億も必要なんだと、こういう二枚舌は使わないでほしい。そのことを改めて指摘をいたしまして、引き続き別な機会でこの問題については解明をしていきたいと思います。終わります。
#146
○中村鋭一君 行管庁長官と郵政大臣、お忙しい中、本日の委員会御出席御苦労さんでございます。
 今回のこの法案の中で、単なる手続の簡素合理化にとどまらず、実質的な制度の変更を目的としておりますものは公衆電気通信法、いわゆる公衆法改正の部分だと、こう思いますけれども、行革に関する今度の二次答申の中で法改正を必要とするものの中で、たとえば車検等の実質改正を目的とする道路運送車両法の改正、これは単独立法、また郵政省の所管の中でも、市民ラジオヘの免許廃止等を含む電波法改正も単独立法とされているわけですね。何でこのデータ通信にかかわる公衆法の改正だけが行政の簡素合理化法の中に組み込まれたのか。本来、単独立法にいたしまして守秘義務等にかかわる罰則の整備等を行うべきではなかったかと、こう理解するんですけれども、その点について行管庁と郵政省の御見解をお伺いいたします。
#147
○政府委員(佐倉尚君) ただいま先生の御指摘は、道路運送車両法及び電波法につきましては単独法でやっているのに、なぜデータ通信は一括法でいったかというお話でございます。
 この一括法でございますが、ただいま問題になっておりますこれを一括した理由というものが、この法案の中身を見ていただけばおわかりになると思うのでございますけれども、まず臨調の第二次答申、これにかかわる先ほど先生もお話しになっておりました許認可関係のそれと、それから政府が独自にいままでやっておりました許認可の簡素化計画、それとそれから九十五国会に提案しました法令の整理法案、この三本がこの中身になっておるわけでございます。それで、これをなぜ一括したかというのは、法案としまして趣旨、目的が同一であるということがあるわけでございまして、それによって基本的に一括させていただいたわけでございます。
 今回予定しております公衆電気通信法の一部改正でございますが、これはただいま申し上げました臨調の第二次答申、これにおけるデータ通信回線の利用の自由化あるいはその制限の緩和、廃止といった許認可事務の緩和、廃止というものと同じ範疇であるというふうに考えることができるというわけでございます。
 それで、車検の問題でございますけれども、これはやはり第二次答申で指摘されているわけでございますが、この中には、道路運送車両法の一部改正でございますが、これは自家用自動車の新車初回の車検の有効期間を延長するということ、これはいま申し上げました許認可事務の緩和ということになるわけでございますが、そのほかにユーザーの点検整備の励行とか、あるいは自動車整備業の運営の適正化とかいったような問題が運輸技術審議会の方でも議論されまして、それらと一括して道路運送車両法を単独にお願いしたいということで、別の面が入ってまいりましたのでこれは単独にいたしました。
 それから電波法の市民ラジオの問題でございますが、これは免許の廃止ということで、その部分は確かに許認可事務の緩和、簡素合理化ということになるわけでございますが、先ほども郵政省の方から御答弁があったと思いますが、重なりますけれども、在日外国公館の無線局の開設に関する改正あるいはSTCW条約の船員の無線免許の資格の問題等がございますので、電波法として一括して別にお願いするということでございます。
 いま申し上げましたデータ通信に関するものはこの中に入り、先生の御指摘のありました車検の関係あるいは電波法の関係が別になったという理由はそういうことでございます。
#148
○政府委員(守住有信君) いま行政管理庁の方から御答弁ございましたのと全く実は同じでございますけれども、先生御指摘の中で、道路運送車両法の方は直接私どもは存じませんのでここで答弁は差し控えさせていただきますけれども、電波法につきましては、いま御答弁ありましたように、国際条約との関係での船舶乗務員と申しますか、それの無線資格という問題もございました。他方、免許制度ということでは、市民ラジオと同時に在日外国公館の免許の開設の変更というものもあったわけでございます。
 そこで、私どもの方の公衆電気通信法ということにつきましては、もちろん臨調の第三部会、いわゆる許認可整理等を御担当になりました部会からの報告がありまして、本調査会の第二次答申の中に、このデータ通信の利用制度というものが国民経済的に見ても必要であるし、かつその角度からなるべく許認可等は整理合理化して、その結果として自由な利用ができるようにという趣旨の御指摘をいただいた。それからまた、その手段方法におきまして、いわゆる認可事務等の整理ということでございますので、いまも行管からお答えになりましたように、その目的等が共通しておるというふうなことで私どもは一括法というふうな中で御審議をいただいておると、こういうことでございます。
#149
○中村鋭一君 時間がありませんので、御見解を伺うにとどめておきます。
 郵政省、例のVAN業ですね、ヴァリュー・アデッド・ネットワークですか、この付加価値通信業に関する特別立法の措置を行ってこれを公認する予定であったと、こう伺っておりますが、これはどういういきさつで公衆法の改正による規制緩和ということに落ちついたんでしょうか。
#150
○政府委員(守住有信君) 先生御指摘のように、一つはデータ通信回線の利用制度の公衆法の枠内におきますところの改正と、もう一つは今後の高度情報化社会を展望しての民間活力参入という意味を含めましての、アメリカではヴァリュー・アデッド・ネットワークという新しい高度通信業の参入を一定の規律、秩序のもとに認めていこう、こういう構想を立てたわけでございますが、その通信秩序という意味でのこれを認めていく前提条件と申しますことについて意見の対立があり、一方では時間もたってまいりますし、行政管理庁の方からも、臨調答申を受けまして、従来のデータ通信の利用の問題でございますけれども、これを早く対処しなけりゃならぬ、こういうことに相なったわけでございますので、この新法につきましてはどうしても先送りせざるを得ないという判断のもとに、従来のデータ通信利用制度の中での自由化を図るということを決断いたしたわけでございます。
 なお、残された問題につきましては、田中裁定にも示されておりますとおり、私どもとしても、なおその前提条件等につきまして関係省庁の理解を得ながら今後取り組んでまいりたい、このように考えておる次第でございます。
#151
○中村鋭一君 これは抜本的な別法を立てるべきであった、私はそのように理解をしておりますけれども、率直に言えば通産省が横やりといいますか、これは私、本委員会には関係ございませんけれども、公害特別委員会にも所属しておりますけれども、たとえば湖沼法を歴代の環境庁長官が何とかして国会に提出をして、本当にきれいな湖を取り戻したい、そういう願いのもとにりっぱな法律案をつくって上程しようと思っても、常に通産省がこれに対して容喙を加えて国会提出に至らない。非常に私残念に思うのですけれども、今回のVAN業につきましての通産省の見解をこの際改めて伺っておきたいと思います。
#152
○説明員(広瀬勝貞君) お答え申し上げます。
 コンピューターの利用あるいはコンピュターと通信を結合したデータ通信の利用というものについては、近年とみにニーズが高まってきておるのは先生御指摘のとおりでございます。私どもは、このデータ通信の利用につきましては決して後ろ向きに考えているわけではございませんので、ぜひ、最近の技術の進歩のぐあい、あるいは情報化に対する国民各層からのニーズに沿いまして自由にデータ通信の利用ができるようにしていただきたいというふうに考えておるわけでございます。
 今回、公衆電気通信法の一部改正と並行いたしまして郵政省の方でVAN法の立法が企画されておったわけでございますけれども、これについては、私どもはデータ通信の自由化ということについてはぜひお願いをしたいんだけれども、そのVAN法の中身についていろいろの意見を申し上げておったという次第でございまして、趣旨におきまして、データ通信の自由化をやっていただくということについては大変ありがたいことだというふうに考えておる次第でございます。
#153
○中村鋭一君 通産省の基本的な考え方、いわゆるネガティブリスト方式といいますか、従来の法律というのはどちらかと言えばポジティブリストといいますか、そういうあれでありますから、それはそれなりに基本的な考えは私いいと思うんですけれども、今回のこのVAN法なんかはやはり私、抜本的な別法を立てるべきであると理解をしておりますので、ひとつ郵政大臣も、いま御答弁もありましたけれども、その方向で今後とも努力をしてくださるようにお願いを申し上げておきたいと思います。
 これまでの委員の質問にもありましたけれども、中途コンピューターでのメッセージスイッチング、これを共同使用の場合に認めて、また他人使用でも同様にするとされておりますけれども、メッセージ交換の定義を簡単に御説明をお願いしたいと思います。
#154
○委員長(遠藤要君) 重ねて答弁者側に要請しておきますが、質問時間がわずかなのでひとつ簡明にお願いします。
#155
○政府委員(守住有信君) メッセージスイッチングという法令上の用語はございませんで、一般的慣用語として使っておりますが、それと同義語ということで法の施行規則――省令でございますけれども、「内容を変更することなく情報を媒介する電子計算機の本体の使用」という表現を用いてこの十年間もやってまいったわけでございます。
#156
○中村鋭一君 法律というのは山の頂上にありまして、それからその具体的な施行の細則等は会社の場合ですと約款ですか、省の場合ですと省令ということになると思うんですが、いまのお伺いした定義は何に書くのですか、省令に書くのですか。
#157
○政府委員(守住有信君) 現在施行規則の中でその定義をうたっておるところでございますが、今後そういう用語を使うのかどうかも含めまして、新しい省令の中で目下検討中でございます。いずれにしても法律用語にはならないわけでございます。
#158
○中村鋭一君 中小企業者のために他人使用の規制を緩めて一定の条件のもとに電信電話的利用、これは基本的な公衆電気通信を除いておりますけれども、これを認めるとされているわけですが、これも省令改正でやるわけですね。
#159
○政府委員(守住有信君) そのとおりでございます。
#160
○中村鋭一君 この中小企業者の範囲それからその一定の条件、これは何かということを省令ではどのように規定なさるわけですか。たとえばその中小企業者の範囲は、中小企業基本法という法律がありますけれども、これに従うことにするんですか。その辺を御説明願います。
#161
○政府委員(守住有信君) 現在検討中でございますけれども、その前に通信秩序の維持というふうな問題がございますので、あるいは今後の新しい高度通信への展望というものもございますので、そういう整合性等の関係、一定の条件という問題でございますけれども、そういうものも念頭に置いて、そのまた範囲ということについてもいわゆる計算センター側の事情また意向というようなものも聞かなきゃなりませんし、もちろん電電公社側の見解、立場というものも踏まえなきゃなりませんので、それも踏まえて今後鋭意検討したいと、このように考えておる次第でございます。
#162
○中村鋭一君 今後鋭意検討とおっしゃいますが、その省令に盛り込む場合に、局長、不都合は起こりませんね、もう一遍確認しておきたいんですが。
#163
○政府委員(守住有信君) 現在の法律の制限の中で例外的に認められておるという道筋でございますが、いろいろ公衆業務とのバランスというものも踏まえなければなりませんし、今後にわたって不都合の起こらないような限度と申しますか前提と申しますか、そういう前提でこの問題が利用できるように考えていきたいと考えておる次第でございます。
#164
○中村鋭一君 ただいまのところで、中小企業者というのは郵政省はどういうふうに考えていらっしゃるんですか、その定義といいますか範囲は。
#165
○政府委員(守住有信君) 計算センター側での中小企業と申しますか、そういうものを私どもまだ十分とらえておりませんので、単純にいま中小企業基本法と、こうお尋ねがございましたけれども、それはまた別の立場の、基本的な立場の政策の定義である、このように考えておりまして、私どもとしてはデータ通信の世界の利用の実態を踏まえながらこの要望にこたえていくということでございますので、そういう計算センターの状況というものも十分踏まえたいと、このように考えた次第でございます。
#166
○中村鋭一君 いわゆる公−特−公、公衆回線−特定回線−公衆回線、この接続を個別認可で認めることとされておりますけれども、これをやりますと、場合によれば第二電電公社といいますか、それを専門に扱う業者が出現しはしないかと、こう心配されますけれども、その点についての御見解をお伺いしておきます。
#167
○政府委員(守住有信君) いわゆる公衆回線と特定回線の公−特につきましては、この十年間個別認可でございましたけれども、いろいろなチェックをしながら見てまいったわけでございます。ところがこの十年間の結果、実績の中でこれにつきましてはほとんど問題がないということで個別認可を今回廃止をするということでございますが、一方、今度は新しく公−特−公という問題を対処するということでございますが、これにつきましてはこれからの新しい手法でございますし、さらに先生お尋ねのような点もどう起こってくるかもわからない。利用技術、ハード技術、いろんな面が進歩してまいりますので、やはりこれは個別認可で十分見させていただかなければならぬ。
 そしてまた、そこでの理念は、公衆電気通信業務に支障を及ぼさないというのが一番の根本理念でございますので、電信電話の利用になってないかとか、著しいクリームスキミングがないかだとか、あるいはもう一つの点は、いわゆる他人の通信の媒介にならないかというふうなことを、それぞれのシステム等を十分チェックしながら、もちろん公社の方も契約上も見るわけでございますので、ひとつそれを踏まえてやっていきたいと、このように考えておる次第でございます。
#168
○中村鋭一君 逓信委員会では、大臣、情報媒体は実に秒進日歩で、われわれ逓信委員もテクニカルタームの勉強だけでももう大変で、本委員会のこの審査につきましても大分私も勉強はしたつもりですけれども、なかなかコンピューターでありますとか、そういう点がわからない。いまも局長の御答弁にもありましたように、将来何がどのように起こるかがわからない。それを予測して、しかも法律を対応していかなきゃいけない。そこに大変御苦心があると、こう思いますけれども、ここで大臣のいわゆる広い意味での電波媒体についての法律の対応のあり方についての御見解を一言お聞かせ願いたい、こう思います。
#169
○国務大臣(箕輪登君) なかなかむずかしい御質問でございます。ただ、この分野における技術の進歩というものが非常に目覚ましいものがございます。技術が先に進んでしまって、さてこれを何に利用しようかとかいうようなことが、法律が後追いの形で出てきているくらいこの分野における技術の進歩は進んでおりまして、残念ながら政治もまたその後追いをしているというようなかっこうであろうと私は考えております。したがって、先端技術の方が先に進んだ、さてこれを何に利用しようということが起き、いま言ったようなVANのような業者がだんだん出てきたとか、その他の、端末機さえ持てばお互いの家庭でも何かできるというような時代に変わってまいりましたので、残念ながら法律が後追いをする。たとえば局長が話をしておったように、将来どんなことになるのか全く見当もつかない。しかし、現実問題としてこういう問題が出てきたということについての対応をこの際われわれは考えておかなければならないということでございます。
#170
○中村鋭一君 行政当局もわれわれ立法府の一員もしっかりと勉強をして、最終的には国民に対する良質のサービスとは何かということを念頭に置いて対処していけば将来的には道を誤らないと、こう思います。
 さて、この改正案で述べられておりますこと、すなわち、法律改正による部分は今回のデータ通信自由化の基本的な事項と言えるにしても、結果的にはその一部分で、ほとんど省令改正ですね。会社でありますと約款の改正にゆだねられているわけでありますけれども、この省令改正の基本的な方針をお伺いすると同時に、このような省令改正の規制のあり方は、いまお尋ねした点とも関連をしてきますけれども、技術的な進歩に柔軟な対応をしていくためには必要だとしても、その辺に問題がありはしないか。秒進日歩の技術革新と、それをどうしても後追いせざるを得ない法律というものとの関連ですけれども、しかしやはり行政府は常に国会の審議というものを重視をしていただかなければならぬと、このように考えておりますので、その点について郵政当局の御意見をお伺いしておきたいと思います。
#171
○政府委員(守住有信君) 先生御指摘のように、また大臣がお答え申し上げましたように、いろいろな技術が進み、かつその利用ということにつきましても進むと。そこで逆に技術が需要を喚起し、また需要が技術を促進するという面もあろうかと思いますが、それに対しまして、御指摘のように国民に本当に良質で多彩な通信サービスを提供するというのが基本理念だと思うわけでございますので、その手段といたしましては、やはりどうしても法律は理念だけにいたしまして、省令にゆだねざるを得ない。
 その省令の場合に、何回かほかの委員の先生方にもお答え申しておりますけれども、やはりそこに公衆通信秩序というものを十分念頭に置いて、通信の特質というものを念頭に置いたものでなければならない。ただし、その規制がまた余り民間等の自由な多彩な能力と発展を阻害するような形になってもいけないというところで、本当に苦心が要るところでございますし、またその省令自体も、いままではどちらかといいますと一たん決めますとそのままというような状況もあったかと思いますけれども、こういう点につきましては、われわれ今後、審議会もできましたし、各界の教示も受けながら、柔軟な省令というものを段階的な技術進歩に応じながら考えていかなければならぬ、このように考えておる次第でございます。
#172
○中村鋭一君 最後に、これは質問通告をしておりませんので、答えられる範囲で結構でございます。
 臨調の第四部会の報告によりますと、先ほど来から他の委員の皆さんもその点について指摘をしていらっしゃいますけれども、電電公社の特殊会社化、いわゆる民間会社ですね、民営化がうたわれているわけでございますけれども、仮にこれ将来現実になった場合に、このデータ通信の自由化の度合いが各会社で異なった場合に、そのデータ通信の円滑な交流が妨げられはしないか、これにどのように対処をしていくのか。会社の約款でそれを盛り込んでいくのか、それとも法律で規制をしていくようにするのか。簡単に言えば、大阪電電会社と東京電電会社とそれぞれの約款等がありますね。データ通信は自由化した、しかしそのやり方、システムに違いがありますと円滑なデータ通信ができないんじゃないか。その辺をどのようにお考えか、まず郵政当局にお尋ねいたします。
#173
○政府委員(守住有信君) 先生非常に先を見た御指摘でございますけれども、私ども正直申しまして基本論のところでいろいろ疑問を感じておりますので、そういう問題まで実は勉強していないというのが正直なところでございまして、もし変化が伴うとすれば、いろいろな対応が――いままでかつて日本の国内歴史上なかったことでございますので、外国にも実は余りない。アメリカの場合はスタートから民営であるということでございますので、余り公社を民間にしたという外国の例もございませんので、われわれどももそのデータ通信という、ましてどっちかと言うと基本的なサービス以上の高度の方の世界でございますので、正直申し上げまして勉強していないというのが実態でございます。
#174
○中村鋭一君 それでは通産省は、このデータ通信の自由化というものと電電公社の民営化というものは十二分に整合し得る、将来問題はないとお考えでございますか。
#175
○説明員(広瀬勝貞君) ただいま、公社の経営形態につきましては臨調ないし関係のところで御審議の最中でございますので、私ども、その関係については特にただいままでのところ何ら考えを整理しておりませんので、御議論の成り行きを見守らせていただきたいというふうに考えております。
#176
○中村鋭一君 最後に行管庁長官。
 これは他の委員も何回もお尋ねでございますが、私も私の所属しております会派を代表して御決議を伺っておきたいんですけれども、臨調の予定されております答申が提出された場合、これを小骨一本抜かずに徹底的に現実のものとすると、そういう決意がおありかどうか、確認をしておきたいと思います。
#177
○国務大臣(中曽根康弘君) 最大限に尊重して速やかに実行に移す努力をいたします。
#178
○中村鋭一君 ありがとうございました。
#179
○青島幸男君 ただいまも将来的展望に立ったお話が出ておりましたようでございますけれども、まず行管庁長官にお尋ねをいたします。
 データ通信の自由化は、これからの電気通信政策のありよう、あるいは情報と国民の福祉、通信の秘密保護など、重要な問題を含んでおります。その上に、いまお話が出ましたように、これから先またどういうことが出てくるのかわからないと、その対応に戸惑いながらも現実の問題として処理しなければならない問題は山積し、これはどうしても処理しなければならない。それはわかります。しかし、これらを一括してとらえて許認可業務として処理されようとするような考え方は、効率第一主義という考え方で本質を見失うんではないかという気がするんですが、いかがなものでございましょうか。
#180
○国務大臣(中曽根康弘君) 非常に形式的なとらえ方であるという御批判であろうと思いまして、そういう点もわれわれも反省しなければならぬと思いますが、法という形から見るとそういう形にとらえなければならぬことでありますのでやむを得ないと思います。しかし、いわゆるVANの体系、将来これがどういうふうに展開してくるかということについては、重大な関心を持ってわれわれさらに勉強していかなければならぬと思っております。
#181
○青島幸男君 将来のことでございますので、御決意だけ伺えば結構でございます。具体的にどうということがあるわけではございませんので、御決意だけで結構です。
 データ通信自由化は必然的にプライバシー侵害につながるおそれがある。さまざまな通信機器の間から思わぬ漏洩があるというようなこと、プライバシーを侵害するという大きなおそれがあると思いますけれども、プライバシー保護法の制定などにつきましてはどのような進行状態でございましょうか。
#182
○政府委員(佐倉尚君) データ通信というのは、いままでの電気通信とコンピューターが結合したようなかっこうになるわけでございます。こういうものは今後ますます発展してまいります。
 先生御指摘のように、そこに盛られておりますいろいろなデータにつきまして、あるいは個人的なプライバシー等のデータの保護の問題が当然起こってまいります。行政管理庁としては、法制化の問題も含めまして、そのプライバシー保護対策のあり方を考えなくてはならないという立場から、去年の一月からずっと学識経験者からなるプライバシー保護研究会というものを開催して、ほぼ十数回、十六回ほどの審議を続けてまいりました、座長は加藤一郎先生でございますが。これが大体結論に近くなってまいりまして、七月中ぐらいには何らかの結論が出るのではないかと期待しております。そこの御議論、御意見、それからまた臨調の方でもこの問題につきましてもいろいろ御検討のようでございますので、そういうものを踏まえまして今後とも積極的に検討していきたいと、現在ではそういうことでございます。
#183
○青島幸男君 同様の質問を郵政省にするわけでございますけれども、通信の秘密保護、データ保護、プライバシー保護につきまして郵政省はどのような手段で臨まれようとしておりますか。
#184
○政府委員(守住有信君) お尋ねの通信の秘密あるいはプライバシー保護、データ保護等いろんな側面があるととらえておりますが、私どもは通信主管庁でございますので、その通信の中を伝送、交換、媒介されるもの、あるいはそれに関連するもの、こういう角度からこれを勉強しておるわけでございまして、この問題はいわば何と申しますか情報の自由な流通という問題と、また光の影と申しますか、その影の部分と申しますか、そういう問題の両面があるというふうにとらえておるわけでございまして、OECD等におきましても、国際間の情報の自由な流通、それをプライバシーの保護が十分でないと逆に制約をしていくという角度からもこの問題を御検討になっておられますし、また広く行政管理庁におかれましてもいま御答弁がありましたように研究しておられる。
 したがいまして、私どもの方は同じようなことになりますが、それを通信サイドという角度からの通信に関連した保管情報、データ等の問題もございますし、いわゆる通信の窃取と申しますかデータの窃盗と申しますか、そういう問題もございますので、一方では暗号化のような問題、いわゆるセキュリティー対策と申しますけれども、自然的な地震とか災害等の問題もございますが、人為的ないま申し上げましたような問題に対してどのような総合安全対策をやっていくかということで、ことしからも予算もわずかなものでございますけれども、これに対する研究あるいは暗号化の手法というものにつきましても取り組み、中間的にもこの間報告を出したところでございます。
#185
○青島幸男君 同じように郵政省にお尋ねしますけれども、これが自由化になりますと、民間情報通信業者にいたしましても、公益的な側面からも通信に支障を来さないように、あるいは技術的不備などを排除いたしまして、あるいはユーザーの保護、健全な経営の安定したサービスなどを保障していかなければならないわけでして、このための配慮にあるいは規制とか法的な処置なんかも必要かと思いますけれども、その辺はどのようにお考えになっていらっしゃいますか。
#186
○政府委員(守住有信君) いまお尋ねのような点が実は高度通信サービス、VANと称せられておる問題に対処する一方の守るべき側面ではないかと考えておるわけでございますが、この点についてはいろんな構想を立てたわけでございますけれども、いまのところはまだ未成熟のまま終わっておりますけれども、先生の御指摘のような点がこれの道を開く場合の非常に大切な前提条件であるというふうなことで、今後とも鋭意さらに検討もしてまいりますし、関係省庁とも意見のすり合わせをやってまいりたい、こう考えておる次第でございます。
#187
○青島幸男君 従来の電話料金につきましても、遠近格差の問題などで料金体系それ自体が全く疑問の余地のない合理的なものであるというわけでもございませんと私は認識しておりますけれども、さらに加えて新たなものが入ってくるわけですから、従来の料金体系に大きな影響力を及ぼしてくるということもあるかもしれません。その辺の基本的な対策と基本的なお考えはどういうことになっておりますか。
#188
○政府委員(守住有信君) 先ほども他の委員からもいろいろな点、特に料金体系、料金の問題につきまして御指摘があったわけでございますが、やはり公衆電気通信料金、大衆利用を含めたところの電話料金というものが一番の基本でありますし、現在の体系も電話料金に専用線あるいは特定通信回線もリンクする、こういうふうな形になっておりますが、その電話料金それ自体、逓信委員会でもたびたび御議論になっておりますように、技術の進歩でマイクロウェーブその他どんどん高品質、大容量のものが経済的に入りながら遠距離がなかなか下がらないという問題の御指摘があるわけで、他面、これは電電公社の経営それ自体の問題も一面あるわけでございますけれども、公衆電気通信事業体としてさらにいろいろな合理化に積極的に取り組み、あるいは民間手法を公社形態の中で現在導入されておられますけれども、そういうことで遠距離料金の引き下げという問題にまず取り組んでいく、これが先決で、その次に料金の決定原則なり、あるいは専用線あるいはまた特定通信回線の料金体系という問題に及んでくると、このような意識で、現在は私ども省内に学者先生方にお集まり願いまして、電電公社も入りまして料金の研究会をやっておるわけでございますけれども、そこでの議論の焦点は、やはり電話料金の料金体系からまず取り組んでいくという状況になっておる次第でございます。
#189
○青島幸男君 新しい通信サービスができることも確かに国民の福祉を増すことには違いございませんが、従来の普及した電話機を利用しております利用者の皆さん方の不便を惹起するというようなこと、あるいは料金に対する疑問が生ずるというようなことはゆめゆめあってはならないような気もいたします。その点の配慮がなされるようにお伺いしましたので、十分に配慮していただきたいと思います。
 続きましては、少し小さな質問なんですけれども、「データ通信回線利用制度整備案概要」というものの中に、業務上緊密な関係にある中小企業者のための電電公社または国際電電が提供する基本的公衆電気通信サービス以外のサービスについて、一定条件のもとに他人の通信の媒介を認めるものと、こうありますけれども、基本的公衆電気通信サービス以外のサービスというのは具体的にはどういうことなんですか。
#190
○政府委員(守住有信君) この基本的公衆電気通信サービスというのは、私どもは公衆電気通信法で、電電公社が独占であるけれども、あまねく公平に義務づけられておりますいわゆる加入電信とか加入電話、それからまたいわゆる民側の方の世界になりますけれども、技術の進歩に伴いまして入ってまいりましたファクシミリの専用網サービス、いわゆるネットワークサービスでございます。あるいはDDX等、あまねく公平を義務づけられておるもの等を基本的電気通信サービス、こういうふうに位置づけておりまして、それ以外のものと申しますと、いわゆるそこに公社の回線を借りてではございますけれども、通信処理等々の分野におきましていわゆる付加価値をつけると申しますか、たとえばと申しますと電子メール等々も考えられるわけでございます。
#191
○青島幸男君 ついて、「一定の条件」の内容というのはどういうことなんですか。同文の中です、これ。
#192
○政府委員(守住有信君) これは先ほども、新法を考えました場合に、公衆電気通信秩序の関係というものも踏まえましての新法の中で理念いたしたものを踏まえていかなければならぬ、こういうふうに考えておりますので、ポイントだけ申し上げますと、通信の秘密や信頼性の確保、公社業務との調整、こういうような前提条件は踏まえるというのが一定の条件と、こういうふうにとらえておる次第でございます。
#193
○青島幸男君 まだ幾つか質問も用意いたしましたが、残余の問題は前に立たれました委員との質疑の中で了解をいたしましたので、多少時間が余りましたが、私ここで終わります。ありがとうございました。
#194
○委員長(遠藤要君) 他に御発言もなければ、本連合審査会はこれにて終了することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#195
○委員長(遠藤要君) 御異議ないと認めます。よって、連合審査会は終了することに決定いたしました。
 これにて散会いたします。
   午後四時三十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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