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#1
第096回国会 内閣委員会 第6号
昭和五十七年四月八日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月八日
    辞任         補欠選任
     山内 一郎君     関口 恵造君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         遠藤  要君
    理 事
                伊江 朝雄君
                林  ゆう君
                片岡 勝治君
                柄谷 道一君
    委 員
                板垣  正君
                源田  実君
                関口 恵造君
                竹内  潔君
                林  寛子君
                桧垣徳太郎君
                野田  哲君
                矢田部 理君
                山崎  昇君
                中尾 辰義君
                峯山 昭範君
                安武 洋子君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  箕輪  登君
   政府委員
       行政管理庁長官
       官房審議官    古橋源六郎君
       郵政大臣官房長  澤田 茂生君
       郵政省郵務局長  魚津 茂晴君
       郵政省貯金局長  鴨 光一郎君
       郵政省電気通信
       政策局長     守住 有信君
       郵政省電波監理
       局長       田中眞三郎君
       郵政省人事局長  奥田 量三君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鈴木 源三君
   説明員
       行政管理庁行政
       管理局管理官   吉井 正武君
       日本国有鉄道電
       気局信通課長   林  義郎君
       日本電信電話公
       社技術局長    村上  治君
       日本電信電話公
       社営業局長    信澤 健夫君
       日本電信電話公
       社業務管理局長  稲見  保君
       日本電信電話公
       社保全局長    山本 千治君
       日本電信電話公
       社経理局長    岩下  健君
   参考人
       阪神高速道路公
       団理事      寺田 久彌君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○郵政省設置法の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(遠藤要君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 郵政省設置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に阪神高速道路公団理事寺田久彌君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(遠藤要君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(遠藤要君) 郵政省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 趣旨説明につきましては、前回すでに聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#5
○野田哲君 まず、郵政省所管事項について初めに二、三お伺いをした後、直接法案の問題について質問に入っていきたいと思います。
 第一は、グリーンカード問題について郵便貯金を所管をされている郵政大臣に見解を伺いたいと思います。
 去る四月の六日に自民党の総務会は、グリーンカードの問題について五十九年一月実施を再検討する、こういう方針を決定したというふうに報道されておりますが、私どもとしてはこの決定はきわめて不可解に思うわけであります。一度国会で正式に議決をされた法律を実施もされない間にさらに再検討、こういうことになるというのは一体どういうことであるのか。郵便貯金の問題も大きな関連を持っておりますので、郵政大臣としてこれについてどう受けとめておられるのか、まず伺いたいと思います。
#6
○国務大臣(箕輪登君) そもそもグリーンカード制度は、不公平税制としての批判が強い利子配当所得の源泉分離選択課税、これを廃止して総合課税へ移行させるんだ、こういうことで、その実効性を期すために実施されることになっていたわけであります。先生御承知のとおりであります。郵政省としてもこのような趣旨に沿いまして郵便貯金をこのグリーンカード制度に算入させることにしていたわけでございます。現在、自民党のお話が出ましたが、その他の政党また各方面でいろいろな議論が行われていることは事実でございますが、これについては現鈴木内閣の閣僚の一人としてお答えを差し控えさしていただきたい、こう思うわけであります。
#7
○野田哲君 鈴木内閣の閣僚の一員としてお答えを差し控えさしてもらいたいということなんですけれども、私はどうもいまの御答弁は、郵便貯金という多額の預金を所管をされている大臣としてきわめて不明確な態度としか思えないわけであります。本院の予算委員会におきましても鈴木総理は、ごく最近のことでありますけれども、いわゆるグリーンカード制については堅持をする、いろいろ自民党に動きがあるけれども方針を変えるつもりはないということを明確に答弁をされているわけでありますから、鈴木内閣の閣僚の一員として、そしてまた郵便貯金という分野を所管をされている大臣とすれば、これは当然この方針を堅持をする、こういう立場が表明されるべきではないかと思うんですが、そうでない、態度を明確にされない、答弁を差し控えられるということは、つまり私はこれはグリーンカード制廃止の方向に郵政大臣としても傾いているんではないかと推測せざるを得ないんですが、いかがでしょうか。
#8
○国務大臣(箕輪登君) 御承知のとおり、グリーンカード制度は所得税法改正で決まっているわけであります。先生も冒頭におっしゃったとおりであります。私は、その内閣の閣僚の一人でございます。現在の気持ちは、それはせっかく改正したのでありますからそうあるべきだと思うのでありますが、いろいろな党内外あるいは他党との問題においても、民社党はこれを改正すべきだという意見もあります。しかしながら、そういう意見がある段階でありますけれども、たとえば自民党が再検討するということを決めただけであって、どういう検討をするのか、行く先は私にはまだわからないわけであります。そして、新たな国会の意思決定が何か行われるとするならば、いまの段階でお答えすることはそれは差し控えなければならない、この先がわからぬわけですから。いまの関係で申しますというと、これはせっかくつくったものでございますから。私はたとえば署名を求められました、このグリーンカード改正についての。しかしそれはお断りしてございます。そういう関係からいって、将来の見通しがよくわからないんですから、これからおまえはどうすると聞かれますというと、それはお答えを差し控えさしていただきたい、こういうことになるわけでございます。
#9
○野田哲君 まあ、この辺でこの問題はとめておきましょう。
 もう一つ、最近の報道によりますと、ごく最近、郵政大臣と真藤電電公社総裁が会見をされて電電公社の経営形態について協議が行われた、そしてその協議に基づいて電電公社と郵政省との間で今後のあるべき経営形態についてのすり合わせ作業に入っているということが報道されておりますが、一体今後の電電公社の経営形態についてどのようなトップの大臣と総裁との協議が行われたのか、そしてまたどのような内容について事務レベルのすり合わせが行われているのか、この点について伺いたいと思います。
#10
○国務大臣(箕輪登君) 先般私と公社の総裁と郵政省の淺尾事務次官と三人でお目にかかったことは、新聞に書いているとおり事実であります。もともと公社の経営形態問題については郵政省と公社の間で話し合いが行われていたのであります。ところが、臨調の方は臨調の方でタイムスケジュールがあるものですから、早く出しなさいということを電電公社の方に何回も督促があったわけであります。要するに、すり合わせが終わらないうちに出さざるを得なくなって、臨調の方に御承知の三つの方法がありますと三案併記の形で出したわけであります。その後、臨調が公社を呼んだり郵政省を呼んだりして意見聴取を行っていたようであります。ところが、すり合わせが完全に終わらないうちに舞台が臨調に移ってしまった。これでは完全なお話ができませんので、私は考えてどうですかと、あれっきり中断しているけれども、郵政と公社でもう一回すり合わせをやらないと臨調も困るだろうし、何かこう考えの違ったことにとられてしまうから、ひとつもう一回すり合わせを再開させようじゃないかということを申し上げただけであります。
 中身の問題については、一切お互いしゃべっておりませんで、事務的にやっておったすり合わせを途中で中断してしまったものですから、それを再開しようじゃないかと言うて、翌日からまた事務的なレベルで打ち合わせをやっていると、こういうことでございます。
#11
○野田哲君 報道によりますと、大臣と総裁との協議のもとで事務レベルで経営形態についてのすり合わせ作業に入った。ところが、そのすり合わせ作業の内容について、報道の限りでは、公社を民営にした場合には固定資産税がどのぐらいかかるかとか、あるいは法人税がどのぐらいかかるかというふうな税金の負担が一体どうなるのかというようなことが検討の対象になっているのだと、こんな報道があるんですが、もしその報道どおりだとすれば、私はいかにも次元の低い、視野の狭いすり合わせ作業だなという感じがするわけです。
 私は、今日の電電公社の経営形態がどうあるべきかということの検討とすれば、今日の国際情勢なり国内情勢、経済情勢、社会情勢、このもとでの電気通信事業が一体国民のニーズにこたえてどうあるべきかというもっと高度な次元の議論がされなければならないんじゃないかと思うんですが、この点はいかがなものですか。
#12
○国務大臣(箕輪登君) 郵政省といたしましては、公衆電気通信事業の持っている高度の公共性とか国際性とか、そういうことについては慎重に話をして今日まで来ております。その話はかなりしておるわけでございますけれども、いよいよ民営の声がかなりございますので、さて民営になった場合には本当に支出増というものはどのぐらいになるのか。たとえば五十六年度収支差額が三千億円超える数字が出そうであります。そういう報告を受けております。しかしながら、この五十六年度の数字をもって計算して、民営になった場合に、当然民営にしますと会社でございますから配当も払わなければならなくなりますよ、一体固定資産税はどのぐらいになるんだろうか、あるいはまた収支で利益が出た場合に法人税を払わなければならない、固定資産税は利益のあるなしに取られます。そういうものはどのぐらいになるんだろうかということは、いままでは高度の話をしてきたものですから、しておらないわけであります。そういうところもやっぱり詰めておかなければ、結局は支出増でかなりの数字が出るとするならば、それはどうやって補てんするのか、それを補てんしようとすれば電話料金の値上げになるかならないか、あるいはまた合理化をどのぐらいやらなければだめなのか、生首切るということは大変なことでございましょう、そんなことができるのかできないのかというような、それは先生の御批判もございますけれども、やはり責任ある立場にある者はそこまでも詰めておかなければならないであろう。したがって、そうしたことを含めてすり合わせをいまやったらどうだろうということを申し上げていたわけであります。
#13
○野田哲君 税負担がどのぐらいかかるかあるいは配当がどうなるのか、そういう点も検討課題になっているんだという事情はわかりました。
 そこで、現在の時点でこの電電公社の経営形態は将来どうあるべきかということについて臨調は臨調なりに検討されていると思うんですが、所管の郵政省なりあるいは電電公社としてもそれなりの成案を持って臨調に対しても事情を説明されていると思うんですけれども、郵政省なり電電公社としては、将来の経営形態についてどのような形態がいいとお考えになっているわけですか。
#14
○政府委員(守住有信君) 臨調の方で種々御検討なさっておられますけれども、二月の下旬でございましたか、大臣がお話になりましたような電電公社の三案併記と申しますか、そういうことでの意見の表明ないしヒヤリングがなされまして、私どもはその後三月の初めでございますか、郵政省からということでヒヤリングがあったわけでございます。
 私どもといたしましては、この公衆電気通信事業、いままで電話、電信、テレックスという形でもう国民大衆の必需のものに相なっております。それから、さらにはこれがデータ通信等より広いより高度な、単なる神経系からシステム化した電気通信手段になってまいります。しかも、この持つ意味は、国民生活に必需であるとともに、国家のいろんな機能と深く実はこれはかかわっておるところでございます。したがいまして、公衆電気通信の持つ使命、役割りというのはますますより高い公共性というものを持ってまいります。
 それから、さらにはこれは技術的な統一性等々のいろいろな面がございますけれども、独占という形でございます。したがいまして、この巨大な独占というものの持つプラスとマイナスということについても十分御検討いただかなければならない、このように考えておりまして、私どもとしては、せっかく臨調で主体的に御検討でございますので、その御検討に当たっての十分配慮していただかなければならない問題点と申しますか公共性、独占性等々の、もちろん効率性も考えていかなきゃなりませんけれども、そういう視点、問題点につきまして、るる公衆電気通信が持っておるあるいは将来的に持ちますところの特徴、特色というもの、同じ公社制度ではございますけれども、他の、具体的に言えば二公社とも違った非常に高度な公共性、さらにその持つ影響力というのがいかに大きいかということについていろいろ御説明を申し上げた次第でございまして、私どもは、やはりその高い公共性と効率性を調和させると、公社制度の中でさらに効率性という問題、臨調も合理化の推進というのも一つの大きなテーマでございますので、まず当面は具体的な合理化、効率化施策の計画的な推進ということについて力点を置きまして御説明をした次第でございます。
#15
○野田哲君 二年前に郵政省設置法の一部改正案を当委員会で審議をし決定をしたわけですが、その際三項目について決議を行っております。「情報通信事業の運営について、国民各層の意見が反映する体制のあり方を検討するため、適正な構成による機関を速やかに設け、国民の負託にこたえる結論を得るよう努めること。」「日本電信電話公社の資材調達問題の処理にあたっては、国際経済上の視点のみならず高品質の電気通信ネットワークの一元的管理の確保という視点にも十分配慮すること。」「総合的、合理的な電気通信事業の経営基盤の強化及び経営当事者の自主性の確立を図るとともに、同事業に従事する職員等に適切な労働条件が確保されるよう努めること。」、この三項目の決議を行っているところでありますが、この趣旨については今日も郵政大臣としてもあるいは電電公社当局としても承知の上で行政、業務の運営に当たっておられることだと思うんですが、そういうふうに理解してよろしゅうございますか。
#16
○政府委員(守住有信君) 郵政省設置法を御審議いただきました際の最後で、御指摘のような附帯決議を三点にわたっていただいておる次第でございまして、私ども初代の政策局といたしまして、この三点を踏まえまして今後の行政運営に資するということで、自来二カ年間念頭に置いてやってまいった次第でございます。
#17
○野田哲君 大臣、いかがですか。
#18
○国務大臣(箕輪登君) ただいま局長が答弁したとおりであります。
#19
○野田哲君 具体的な問題について入っていきたいと思うんですが、最近電気通信事業をめぐって社会的にも政治的にも非常に大きな問題になった不正事件が相次ぎましたことは、大臣就任される前のことですけれども、御承知であろうと思うんです。
 一つは国際電電の不正経理の問題、同時にまた国際電電の不正経理と郵政省の高級公務員が関連をしていた、こういう問題。それからもう一つは、近畿電通局を中心にした電電公社の不正経理という問題がありました。二年前に電気通信政策局を設置する郵政省の設置法の改正を行った際に、先ほど申し上げました、あるいはまた郵政省当局も確認をされたように、情報通信事業が国民の理解と納得の上に立って社会的責任を全うし、国民経済の要請に即応し得るよう、そういう趣旨を強く私どもは求めたところであります。
 このような不正事件について、それぞれいま司直によって法的な裁きが行われている問題でありますけれども、ちょうど電気通信政策局が設置をされる前後の問題なんですが、電気通信政策局ができてから二年を経過しているわけですが、このような問題が発生したことについて、郵政当局として一体どのように反省をし、また不正防止のためにどのような措置をとられてきたか、まず基本的な見解を伺いたい。
#20
○政府委員(守住有信君) 先生の御指摘のように、まずKDD事件が成田税関から起こりまして、またそれとの関連で当時電気通信監理官という制度でございましたけれども、その中で二人の職員が外国における旅行問題、その接待ということで起訴されまして、まことに私ども公務あるいは公共部門の中で起こってはいけないことが起こったわけでございまして、当時から省内では省全体として綱紀点検委員会を設置いたしますし、またKDD側に対します監督指導の面につきましては、役員の入れかえとかあるいは組織的な、当時社長室等もございましたけれども、それを解体するとか、いろいろ現場志向型に向かっての、部外のいろんな方々も入れてのKDDの内部刷新ということで努めてまいったわけでございます。その段階の後で、先生御指摘のように政策局ができたわけでございまして、私ども実はそのできましたときは、組織のいわゆるKDDに対します監督指導が一つの課で一元的に行われておったという点もございましたので、それの分散も図りますと同時に、私ども最高責任者――私でございますけれども、以下人事の刷新と申しますか幹部はほとんど交代、それから職員につきましても、私も調査いたしましたが、約四割何分というものを実は入れかえましたわけでございまして、全く新しい気持ちでこれからの高度に発展する電気通信行政に、まず根底のところ、公私の区別というところから誤りなきを期していかなければならない、こういう構えで自来やってきたわけでございます。
 その後、今度は電電公社の方で近畿の不正経理事件というもので、会計検査院等からの御指摘あるいは警察、検察の方からの捜査等のまことに残念な事態が発生しまして、これにつきましては、また真藤新総裁がこられまして、みずからを長とする刷新の業務推進改善委員会というものでいろいろきめの細かい御努力をなさいまして、私どもの方からもまたそういう指導監督もいたしますし、その報告も受けながら電電公社もこれに向かって改善の実を上げておる、このように把握しておる次第でございますが、いずれにいたしましても、公務とか公共部門の原点というものが、そういう公私の区別、綱紀そのものにあるということを踏まえまして、私ども今後とも対処していかなければならぬと、このように覚悟をいたしておる次第でございます。
#21
○野田哲君 電電公社の方に伺いたいと思うのですが、この間二月十六日でしたか、電電公社の札幌データ通信施設の関係で、主任技術員が電電公社のオンラインコンピューターを利用している北海道銀行の回線故障テストの際に、同銀行預金者数人の口座番号あるいはキャッシュカードを偽造して百何十万円かの他人の預金を盗み出すというような事件があったというふうに報道されているわけでありますが、この問題は事実はどういうことなんですか。
#22
○説明員(山本千治君) お答えいたします。
 先生の御指摘のとおりでございまして、公社職員が通信回線から情報を盗用いたしまして銀行の磁気カードを偽造いたし、現金を窃取したという不祥事件を起こしました。私どもまことに申しわけなく思っております。謹んでおわび申し上げる次第でございます。
 本件に対しまする電電公社の措置といたしましては、本人を二月十七日付で懲戒免職にするとともに、公衆電気通信法違反及び窃盗容疑で直ちに告発いたしました。また二月十九日付で、関係いたします管理監督者十四名に対しましても戒告等の処分を行ったところでございます。
#23
○野田哲君 この問題そのものは、ごく単純な、金額もそう大きなものではないんですけれども、私どもそのシステムに通暁していない者からするとどうもよく理解しにくいんですけれども、ちょうど一年ぐらい前ですか、あの三和銀行の茨木支店、いまも週刊誌でいろいろ報道されておりますが、銀行の一番末端の職員が指先一本で操作をして一億何千万円という金が詐取できるという、機械の盲点とでもいうんでしょうか、今度の北海道の電電公社の職員の犯罪についても、私はやはりそういう点での一つの盲点を示しているんではないかと思うんです。
 もう最近は、田舎の農協へ行ってみましても、農協の預金もオンライン化というような状態になっております。そうすると、このコンピューターの操作というんですか、オンライン化に伴ってこの種の犯罪というものが非常に巧妙に行われて、しかもこれがなかなか発見しにくい、こういう状態が生まれてくるんじゃないかと私は思うんですが、この種の犯罪についての防止策というものについて電電公社としては何か考えておられるわけですか。
#24
○説明員(山本千治君) 先生いまたとえてお話になりました銀行の件につきましては、私よく承知しておりませんのですが、私どもの担当しております業務から申し上げますと、これは私の想像でございますけれども、先生の例に挙げましたような内容のことはないと思います。それは区別をして業務を行っております。
 今回のこの私どもの事件に関しましては、すべて私ども電電公社の責任であるとの自覚に立ちまして、この種問題を二度と起こさないようにその対策に全力を挙げておるところでございます。事件が起きました直後に、副総裁を委員長といたしますデータ通信に関する事故防止対策委員会を設置いたしまして、四つの観点からこの問題の対策を考えている次第でございます。
 まず第一分科会は、情報の主権者は国民であるとの立場に立ちまして、通信の秘密の厳守の徹底策をもう一度やり直そうということでございます。
 それから第二点の問題は、情報保護の立場から管理面及び設備面の現状と問題点を解明いたしまして改善策を策定するということでございます。
 それから第三の問題点といいますか対策といたしましては、内外のコンピューターの悪用事例を解析いたしまして、システムの改善並びにユーザーへの提言をすべきことについて検討してまいる。
 それから四番目といたしまして、情報化社会の成熟に伴いまして職員は高度な幅広い技術をだんだん身につけてくるわけでございますので、この技術力を国民の資産を守るという立場からの提言に生かしていけるよう方策につきまして検討してまいるということで、自後一カ月余になるわけでございますが、こういった観点から五回に及ぶ委員会も開きまして、すでに実施できるものにつきましては対策を打ち始めているというところでございます。
#25
○野田哲君 次の問題に入りたいと思いますが、データ通信の開放問題をめぐって郵政省と通産省の意見に対立があって、自民党の政調会長の調停で妥協が図られて、結局許認可整理法、いずれまた当委員会で審議をすることになると思うんですが、この中に一応その妥協案として公衆電気通信法の改正案が載っているようでありますが、詳しいことはまたその審議の際にお聞きするとして、このデータ通信の回線開放問題についての郵政省の意見、そして通産省との間でどこに対立があったのか、また妥協の内容は一体どういう形で成立をしたのか、その経緯について御説明を願いたいと思います。
#26
○政府委員(守住有信君) データ通信に関しますいわゆる規制の緩和とかあるいは自由化とかいろいろ言われておるわけでございますが、そういう措置につきましては、郵政省は、今後のデータ通信の健全な発展という角度から、一つは、いわゆる民間の高度通信サービスと申しますか通信業、ネットワーク業でございますけれども、そういう高度通信サービス分野への参入につきまして、やはりその業として、他人の通信を媒介するという業に相なってまいりますので、通信の秘密の確保の体制整備という観点、あるいはまた顧客が多数つかれるわけでございますので、そのお客様の信頼性の確保という観点、あるいはまた電電公社が独占として行いますところの電信電話等の基本的なサービスとの切り分けとか行政的な調整の観点、そういう所要の規律のもとに、いわゆるそれが一番大きな前提条件のもとにそういう自由化を図るべきである、こういう考え方に立っておりまして、一応付加価値データ伝送業務に関する法律案というふうなものを政策ないしあるいは法律案要綱という形で一方では打ち出しました次第でございます。
 ところが、この点につきましては、基本的に一つは営業の自由とかいろんな物の考え方がございます。あるいは、いわゆるデータ処理のための計算センター等の情報処理の延長として物をとらえておられるかどうかという点もございまして、政府部内で意見の調整がなかなかつかなかったわけでございます。ところが一方、しかし現在のデータ処理のための回線利用制度については、現在の公衆電気通信法の中ですでに昭和四十六年以来そういう制度があるわけでございまして、その制度の許認可事務の流れの中からこのいろんな許認可というものをもっと簡素化、整理をいたしまして、同時に結果としてデータ通信、データ処理のための回線利用が大幅に自由化されるように、こういう側面がもう一つあるわけでございまして、この点につきましてはおおよそ意見の調整――政調会長等の御苦労を煩わしたわけでございますけれども、その部門についてはまず当面、法律案の形で実施を図る、一括法の中で実施を図る、こういうことに相なったわけでございます。
 なおまた、もう一つの側面で、今回の公衆法一部改正によりますデータ処理のための自由化に関しまして、中小企業者で業務上緊密な関係にあるものを対象としまして、他人の通信の媒介を認めるようという強い要請がございまして、両省間において、これらの調整として一定の条件のもとに他人の通信の媒介を認めるよう措置することとするという旨の田中裁定と申しますか、そういう内容もあるわけでございます。この部門につきましては、これは省令レベルの問題でございますので、それの具体的施策につきましては、今後政府部内での意見調整を行いまして結論を得るよう努めるということに相なった次第でございます。
#27
○野田哲君 今回の改正案の内容に具体的に入ってまいりたいと思うんですが、今度の郵政省設置法改正案の内容は、郵政審議会の中にある電気通信部会を廃止する、また有線放送審議会を廃止する、そして両者を統合する形で電気通信審議会を新設する、こうなっているわけでありますが、昭和五十五年、先ほど読み上げました第九十一国会での附属機関、地方支分部局等に関する規定の整理等に関する法律が成立をしたために、単一の附属機関の場合にはその機関名を法律で定めて、個々の位置や内部組織は省令で規定する、こういうふうに統一をされたために、新設される電気通信審議会の委員数などが規定をされていない。こうなっているわけですが、委員数はやはり法律で規定をすべきではないかと思うんですが、行管それから郵政省、それぞれこの点についての見解を伺いたいと思います。
#28
○説明員(吉井正武君) 審議会の委員数につきましては、従来政令で規定しているものもありますし、法律自体で規定しているものもあるわけでございますが、私どもとしましては、必ずしもすべて法律で規定する必要はなくて、政令で規定して差し支えないものということでやっております。
#29
○政府委員(澤田茂生君) 今回の電気通信審議会の設置に当たりまして、委員の数につきましては政令で決めるということにいたしているわけでございますが、この理由につきましては、ただいま行政管理庁の方から御説明がございましたが、私どもといたしましても、他にございます私どもの審議会、特にいままでやっておりました電気通信に関して所掌しておりました郵政審議会の定数につきましても政令で決めておるというようなこともございまして、そういうことを勘案いたしまして、今回も政令で決めさしていただきたい、こういうことにした次第でございます。
#30
○野田哲君 郵政審議会の委員の定数は郵政審議会令で四十五人以内、こういうふうに第二条で定めてあるわけですね。この点について、五十二年の十二月二十三日に政府は行政改革の推進について閣議決定を行っております。「委員定数が二十人を超える審議会等について、二十人を超える分について、原則として三割を目途に委員数の縮減を行う。」、こういうふうになっているわけであります。したがって、そうなりますと、四十五人から二十人を引いて二十五人の三割つまり七・五人、これを四十五人から差し引く、こういうことになるわけでありますから、実際は三十八人で運用されているはずだと思うんですが、この点いかがですか。
#31
○政府委員(澤田茂生君) おっしゃるとおりでございまして、定数としては郵政審議会の委員は四十五名となっておりますけれども、実際の定数削減、委員の数といたしましては三十八名以内ということで運営をさしていただいております。
#32
○野田哲君 そういう削減の閣議決定が行われて、実際は三十八人で運用をしているといまお答えがあったわけでありますが、郵政審議会令、これは依然として第二条では「審議会は、委員四十五人以内で組織する。」と、なぜこうなっているわけですか。これは三十八人になぜ改めないんですか。これまた、何か機会があれば四十五人に復活したいというふうなお考えでもあるんですか。
#33
○政府委員(澤田茂生君) 私どもも、審議会のあり方等につきまして過去いろいろ閣議決定等の御指摘があったわけでございまして、その線に沿って運営をしてまいったところでございます。なお、今回郵政審議会につきましても、電気通信審議会の設置に関連いたしまして改組をすることになっておりますので、当然、その点につきましても今後改めるようにするということを考えているところでございます。
#34
○野田哲君 行政管理庁に伺いますが、この閣議決定で、審議会の二十人を超えるものについては二十人を超える部分について三割削減しろ、こういう決定が行われているわけですが、これは実際に運用していればいいということで、省令等で定めている定数の削減にまでは至らなくてもそれはそれでいいと、こういうことなんですか。
#35
○説明員(吉井正武君) その点につきましては、閣議決定後、補充の凍結ということでもって実際にはこういう三割削減をやっていただいているわけでございますが、先ほどちょっとお話のありましたように、法律で定めているものもあり政令で定めているものもあり、その定数だけのためにわざわざ改正していただくということまでは至らず、実際問題としてそういうふうになっていればいいという考え方でやってきている次第でございます。
#36
○野田哲君 行政管理庁に伺いますが、昭和五十五年の十二月二十九日に「今後における行政改革の推進について」という閣議決定が行われておりますが、この中で「審議会等の制度改善及び整理合理化」、こういう決定が行われているわけでありますが、この内容をちょっと御説明をいただきたいと思います。
#37
○説明員(吉井正武君) その「審議会等の制度改善及び整理合理化」といたしましては、「審議会等について、行政の簡素化、行政責任の明確化及びその効率的な活用等に資するため、機動的、弾力的な組織編成の在り方、設置改廃及び運営等に関する一般的基準の在り方、民意の反映等その機能の十全な発揮のための諸方策等制度の基本的な在り方を検討する」ということで、「審議会等の廃止統合、委員構成の改善等その整理合理化を図ることとし、昭和五十六年内を目途に成案を得るものとする。」という閣議決定をいただいております。
#38
○野田哲君 これは昭和五十六年度ではなくて、五十六年内ですね。つまり、昨年の十二月までに成案を得るんだと、こういうことですね。
#39
○説明員(吉井正武君) 閣議決定自体としてはそのとおりでございます。しかし、その後実は臨時行政調査会で国の制度につきましてはいろいろ検討が始まったことなどの事情もありまして、単に審議会だけの問題として改善方策を考えていくのは必ずしも適当ではないという考え方もあり、いわば行政運営ないしは行政組織の基本的なあり方の一環として検討する必要があるということでございまして、政府としても引き続きこの問題は検討していかなければならないという考え方で、実は昭和五十六年の十二月二十八日の閣議了解をもちまして、「審議会等の制度改善等については、引き続き検討を進める。」というふうになっている次第でございます。
#40
○野田哲君 五十六年内を目途に成案を得るということを一遍決めておいて、またその期限が来ると、引き続き検討を行うものとするということでは、前の決定は一体何であったのかという疑問を持たざるを得ないんです。
 郵政省の官房長に伺いますが、郵政省にもいろいろ審議会等がたくさんあると思うんですが、一体郵政省にはどういう審議会等があるんですか、ちょっと御説明いただきたいと思います。
#41
○政府委員(澤田茂生君) まず、ただいま御審議をいただいておりますものと深い関連がございます郵政審議会がございます。この郵政審議会は、郵政省が行っております三つの事業――郵便事業、郵便貯金事業また保険事業、この三事業に関する重要事項の調査審議、同時に電波及び放送の規律に関するものを除きました電気通信行政についての重要事項を調査御審議をいただいている機関でございます。
 そのほか、簡易生命保険郵便年金審査会がございまして、これは保険契約者あるいは保険金受取人あるいは年金の契約者、受取人等が、簡易生保険あるいは郵便年金の契約上の権利義務に関する事項につきまして国との間に紛争が生じた場合の紛争を処理する機関として、公平な審議並びに裁決をしていただくということを目的にした審査機関でございます。
 そのほかに電波監理審議会がございますが、これは電波と放送の規律に関する事務の公平かつ能率的な運営を図るための重要事項についての調査御審議をいただく機関でございますと同時に、電波法に基づきます郵政大臣の処分等につきまして不服の申し立てがあった場合、その審査と議決をするという準司法的な機能をもあわせて持っている審議会でございます。
 そのほかに電波技術審議会というのがございます。これは郵政大臣の諮問に応じまして、電波の技術に関する事項について調査審議をお願いをしているところでございます。
 それから有線放送審議会でございますが、これは有線放送に関する事項を調査審議するということを内容にいたしまして、今回電気通信審議会の設置に関連いたしましてこれを廃止するという予定にしているものでございます。
 以上が郵政省所管の機関としての審議会等でございます。
#42
○野田哲君 先ほどの昭和五十五年十二月二十九日の閣議決定の第四項の「審議会等の制度改善及び整理合理化」、この決定を受けて、郵政省の所管をしている業務についていろいろいま説明のあった審議会等がたくさんあるわけですが、これの整理合理化については何も具体的には手をつけていない、こういうことですね。何か検討されましたか。
#43
○政府委員(澤田茂生君) 閣議決定等を踏まえまして、私どもも所管行政あるいは事業の合理的効率的な運営のあり方等についていろいろ検討は重ねているところでございますが、特にお尋ねの審議会等のあり方につきましては、ただいま御説明を申し上げましたように、郵政省の所掌事務、これが郵便、貯金、保険という事業部門、しかもそれぞれが全く性格の違うといいますか違う分野の事業を行っている、あるいは電波行政あるいは電気通信行政というふうに非常に多岐にわたっているということからいたしまして、それぞれの分野における重要事項についての審議あるいは審査機関等準司法的な色合いを持つ必要のあるものというものについては、それぞれその必要性というもの、どうしても存続をしなければならないというふうに考えているわけでございますが、なお前回の電気通信政策局設置についての設置法の改正に当たりまして、当委員会におかれましてもその審議の際に附帯決議をいただいておるわけでありまして、「情報通信事業の運営について、国民各層の意見が反映する体制のあり方を検討するため、適正な構成による機関を速やかに設けるべきである」という趣旨の附帯決議もいただいているわけでございます。
 そういうことを勘案いたしまして、全体的な見直しというものをする中で、なお今日における厳しい行財政事情というものも勘案いたしまして、スクラップ・アンド・ビルドというような原則を踏まえながら、郵政審議会の改組あるいは有線放送審議会の廃止というようなことをあわせまして、今回の電気通信審議会の設置ということをお願いをしたという経緯でございます。
#44
○野田哲君 いまの問題はまた別の角度から後ほど伺いたいと思うんですが、資料によりますと、現在の郵政審議会の委員数が四十五人以内、それから有線放送審議会の委員が七人、合計で五十二人ということですね、制度の上では。これが、今度の改正によりますと郵政審議会が二十五人、電気通信審議会が二十人、合計四十五人。そこで七人減員ということに委員数はなっているんですけれども、しかし郵政審議会の方は、先ほどお答えがありましたように実際は三十八人でやっている。これに有線放送審議会の委員七人を加えると両方で実質四十五人になる。この四十五人を改組される郵政審議会の方が二十五人、電気通信審議会の委員二十人、こういうふうに割り当てた形になっているわけですね。
 結局、これは審議会としても改組だけで、数が減っているわけではない。委員数も実質郵政審議会の方は四十五人を三十八人でやっていたと、こういうことだけれども、今度またこの法改正によりますと二十五人と二十人ということで四十五人、こういうことになりますと、この閣議決定に基づく二十人を超す部分については三割減せというこれの趣旨からいってもこれに合致してない、こういうことになっているんじゃないかと思うんです。改組される郵政審議会の委員が二十五人となっている。五十二年の閣議決定で言うところの二十人を超える部分については三割減せということであれば、この五人の部分についての三割減、こういう形で改組されなければ、つまり二十五人ではなくて二十三人ないし二十四人、こういうことでなければこの閣議決定の趣旨に合わないんじゃないかと思うんですが、この委員数については一体どういうお考えを持っているのか。実質これでは閣議決定は全く審議会の看板を変えるだけであって空洞化してしまっている、こういうふうに指摘せざるを得ないと思うんですが、いかがですか。
#45
○説明員(吉井正武君) 委員数の縮減につきましては、先ほど来お話ありました昭和五十二年の閣議決定で三割減らして、実際減らしていただいたわけで、一応その段階でわれわれとしては縮減は一つ区切りがついたものと理解しております。
 このたび新たな郵政審議会、これはまだ政令ができていませんので予定ではございますが、二十五人になると。確かにそのときの閣議決定からいえば五人について問題があろうかと思いますが、それは一応その段階での縮減というものでわれわれとしましては措置させていただいて、今後の問題としてこの委員数についてわれわれは大体二十人ぐらいが適当だという基準を持っているわけでございますが、この問題については今後やはり考えていかなければならない問題として理解しております。いま、この段階でさらにどうこうするというところまでは考えておりません。
 それで、他方その後の五十五年の閣議決定でもって確かに「審議会等の廃止統合、委員構成の改善等その整理合理化を図る」と、こういうふうな閣議決定をしておりますが、そういう方向で検討はしておりますが、実際問題としていろいろ過去のそれなりのいきさつを持って、あるいは実績を持ってやっておられる審議会について、直ちにこれでもってどうこうというところまではまだ実はやっていないということはたしかでございます。
 なお、この審議会につきましては、委員数の問題等もございますが、やはりいま、この審議会も含めまして、政府の組織のあり方について臨時行政調査会で抜本的に検討もいただいているところでございますので、われわれとしてはそういうものと並行して考えていく必要があるということで、実は五十五年の閣議決定来は内部的な検討を鋭意進めている段階にあるわけでございます。
#46
○野田哲君 これは大臣、よく考えていただきたいと思うんですよ。昭和五十二年の十二月二十三日に閣議決定を行って、「行政改革の推進について」、こういうことで、その中で審議会の委員等については二十人を超える部分については三割を減員しなさいと、こういう決定が行われているわけです。さらに、昭和五十五年十二月二十九日には「今後における行政改革の推進について」、こういうことで審議会等についての改善、整理合理化、こういう決定が行われているんです。五十六年までに成案を得なさいと、こうなっているわけですね。
 結局、今度の改正によっても結果的には委員数の縮減もできていない。そして、審議会についても郵政審議会の一部分と有線放送の部分とを合体した形で看板をかけかえただけで、審議会の数も委員の数も全くこれは縮減等の実効は上がっていない。こういう形で、実質的には五十二年の閣議決定も五十五年の閣議決定も、この状態を見ればもう風化してしまっている。政府自身が決めたことがこういう状態で、一体行政改革というものが実効の上がる措置ができるのか。私はこの審議会のあり方一つを見ても非常に疑問を感じるわけなんです。そういう実態にあるということを郵政大臣にも認識を私は強く求めておきたいと思うんです。
 そこでさらに、もう一つ問題点として考えたいのは、今回の提案理由によりますと、「長期的かつ総合的な視点に立って、広く国民の英知を反映しつつ行政を推進するために、電気通信行政に関する調査審議機関の充実強化を図ることが喫緊の課題となっていることにかんがみ、もっぱら電気通信行政に関する事項を調査審議する電気通信審議会を設置しようとするもの」と、こういうふうになっています。そこで、五十五年に電気通信政策局設置の際の内閣委員会の附帯決議、これは一体どういうふうに今回反映をされているのか、まずこの点から伺いたいと思います。
#47
○政府委員(澤田茂生君) ただいま御指摘がございました当委員会における前回の設置法改正の際の附帯決議についてでございますが、先ほどもちょっと引用させていただきました「情報通信事業の運営について、国民各層の意見が反映する体制のあり方を検討するため、適正な構成による機関を速やかに設けるべきである。」という附帯決議をいただいているわけであります。電気通信分野における国民の行政需要の増大また多様化ということを考えまして、電気通信行政の今後のあり方ということを考えた場合に、この附帯決議の御趣旨というものも踏まえながら、今後速やかに国民の各層の意見が広く反映される体制、あり方ということで検討いたしまして、今回の審議会の設置ということをお願いをするということにした次第でございまして、今回の審議会の設置がやはりひとつ附帯決議を踏まえた措置ということと同時に、さらにその他の附帯決議等につきましても十分今後の電気通信行政につきまして反映をさしてまいりたいと、こういうふうに考えているところでございます。
#48
○野田哲君 これは昭和五十六年の八月なんですか、箕輪郵政大臣の就任される以前の問題なんですけれども、「八〇年代の電気通信政策のあり方」というふうな形で提言をされているんですが、電気通信政策懇談会、これは一体どういう性格のものなんですか。
#49
○政府委員(守住有信君) 五十五年の七月におかげをもちまして政策局ができたわけでございまして、いろいろなそれまでの綱紀の問題等もございましたけれども、さらに政策局として組織体制を整備するに当たりまして、今後の八〇年代を展望してのいろんな各界の方々の御意見というものを承ろうと、こういうふうに考えた次第でございまして、郵政審議会の電気通信部会の方々ともまた一方では御相談しながら、そういう大臣の私的懇談会というような形で各界の先生方のそれぞれの御意見をいただく、こういうことで一応それをやりまして、約十カ月ぐらいで、電気通信というのはいろいろ専門性も持っておりますので、専門部会等の下にいろいろ学者の先生方とかあるいは産業界あるいは労働組合側等々も入っていただきまして、重要なそれぞれの御意見ということで議論をしていただいたということでございます。
#50
○野田哲君 これちょっと資料を見ると、電気通信政策懇談会というのがまずあって、そして今度はその中に専門委員会というんですか、これがある。そして第一部会から第六部会まである。こういう形のかなり大きな規模の政策懇談会の構成になっているんですが、ちょっと構成を説明していただきたいと思います。
#51
○政府委員(守住有信君) 先ほど御答弁申し上げたところでございますが、政策局がおかげさまで初めてできまして、私どもにいろいろな視点からの御意見、御注意を賜ろうと、こんな気持ちで始めたわけでございますが、その構成といたしましては、特に電気通信が非常に技術的特性と申しますか、そういうものを持っておりますので、この懇談会の方ではなるべく各界の有識者の方々、産業界あるいはユーザーの方、あるいは学者の方々――学者もいわゆる法律制度等の文科系の方々あるいは技術系の方々、それからまたメーカーの方々とか、いろいろ電気通信に通暁した方々、あるいはまたそういう産業界の労働組合の方々も入ってもらったわけでございます。
 それから、より専門性ということで、その下に専門委員会というものを設けまして、冒頭申し上げましたようないろんな技術的な特性がございますので、そういう専門家の方々のいろんな御意見、御議論等がこの懇談会にまた反映できるように、それから懇談会の方からも専門的な問題についてはフィードバックができるようにというようなことで、一応かっこうは部会とかいうふうな名称はつけておりますけれども、もっとフリーな形でやっていただいたものがこういう構成でございます。
#52
○野田哲君 この構成を、私はだれが入っているかということを特に問題にしようとは思わないんで、私の友人も何人かいるわけですけれどもね。これ局長、五十五年の十月に設置をして五十六年の八月二十四日に提言がされているんですが、現在はこれはどうなっているんですか。この提言が行われて終わっているんですか、まだ存続しているんですか。
#53
○政府委員(守住有信君) 当然十月で全部終わって解散をいたしておりまして、こういう点につきましてはやはり電気通信部会の方――郵政審議会の方でございますが、そういう方々の部会の方とも御理解、御了承のもとにこれをやっておるわけでございますので、電気通信部会の方にはその内容等々について御報告を申し上げておる、こういう状況でございます。
#54
○野田哲君 私的諮問機関という性格でこういう種類のものが構成をされて提言が行われているんですが、約一年これは続いたわけですね。大体この一年間――五十五年の十月から五十六年の十月までで経費はどのぐらいかかったですか、これ。そしてその経費はどこから出したんですか。
#55
○政府委員(守住有信君) 予算的には、私どもの予算の中で電気通信政策の長期展望――これからは非常に電気通信の高度多様化の時代であるので長期展望を踏まえた総合性のある施策が必要だということで、電気通信政策の長期展望という形で予算が成立いたしております。その中で、これは委員の謝金だけでございますけれども、ちょっとまだ正確でございませんが、いま確かめさせたところ約三百万ぐらいであったと、こういうことでございます。
#56
○野田哲君 行政管理庁に伺いますが、この種の私的懇談会というんですか、各大臣のところで設ける私的懇談会、これはいろいろあるんですが、これについてはけじめをつけるような方針が政府で決定されていると思うんですが、どうですか。
#57
○説明員(吉井正武君) そのとおりでございまして、いわゆる懇談会というものが、実際問題として各大臣それぞれの行政運営に当たっていろいろ識者の意見を聞くというようなことは、これは行政管理庁としてもそういうことはあるということを否定しておりませんが、そういうものが国家行政組織法第八条に基づく審議会と、これは正規の合議制機関というものでございますが、こういうものとまぎらわしいということで、そういう疑いを招くことのないようにやっていただきたいということで、行政管理庁としましては昭和三十六年に、そういう会合の開催についてはまぎらわしい疑惑を受けないように留意をしていただきたいということで通達を出してやっていただいているわけでございます。
#58
○野田哲君 三十六年ですね。三十八年にも行政管理局として審議会と懇談会との関係について何か通達か見解を出されていますね。
#59
○説明員(吉井正武君) これは一つの見解でございまして、三十八年に行政管理局として同様の趣旨の「審議会と懇談会との差異について」ということで、その違い、そしてその辺の留意をするべきだということを見解を出したことがございます。
#60
○野田哲君 郵政省の局長ね、この電気通信政策懇談会、これが八〇年代の電気通信政策のあり方について提言されているわけですが、五十五年の十月ですか、発足をしたのが。それから一年かけてやられたわけですが、大体この一年の間にどのぐらいの回数、会議をやられましたか。この懇談会それから専門委員の会合、延べにして何回ぐらい会合をやられたですか。
#61
○政府委員(守住有信君) ちょっと記憶によるわけでございますが、懇談会としては十カ月の間に六回ぐらいではなかったかと思います。−最後の御意見の提示というので七回でございます。訂正させていただきます。それから専門委員会というのは、大体月二回か一回というような感じでやりまして、十三回開催がされております。
#62
○野田哲君 郵政審議会の中の電気通信部会ですか、これはこの間に何回ぐらいやられましたか。
#63
○政府委員(守住有信君) この間ということではあれでございますが、五十五年度で八回、五十六年度で六回でございます。
#64
○野田哲君 私が非常に不可解に思うのは、これは大臣、法律で設けてある郵政審議会というのがあるんですよ。そして、その中に電気通信部会というのがあるわけですよ。それからもう一つは、有線放送の審議会があるわけですね。そういうふうに法律で定めてある審議会が現にある。それとは別に、大臣の私的諮問機関として電気通信政策懇談会、これを設置をして、そして電気通信政策についての審議の回数は私的諮問機関の方でやった回数の方が多いわけです。そして提言についても、私的の方の懇談会の方からこういう提言がされているわけです。
 法律で定めた審議会があるのに別のこういうものを設けて、そして法律で設けてある方は最近何も提言らしい提言もされてないで私的諮問機関の方からこういう提言がされる。一体これは正常な運営なんでしょうか、どうなんでしょうか。
#65
○政府委員(守住有信君) この点につきましては、冒頭申し上げましたように、郵政審議会の電気通信部会では、いろいろな国際、国内の基本的な利用者とのかかわり合いがある基本料金の問題、あるいはコンピューターの高度化計画等の問題、その他そのときどきの重要問題がいろいろ出てまいっておりますので、そういう方面についての御審議、御意見を承るということで他方やっておったわけでございますが、新しく局ができまして、電気通信というのは非常に広範囲な専門性と申しますかそういうものも持っておりますし、片や当時、やはりデータ通信の自由化という問題がいろいろな方面、産業界その他からも起こっておったわけでございます。
 したがいまして、私どもとしましては、一方の当事者である電電公社やKDDの経営当事者ももちろんでございます、それに関連する労働組合の諸君も入っていただきますし、産業界あるいは学者等々も入っていただきまして、もちろん臨時なものでございますが、そこである程度のコンセンサスを得て政策を立て、法律という形で電気通信審議会に持っていきたい、このような気持ちもありまして、そういう中で、緊急提言の中にもあらわれておりますけれども、一つの幅広い場を設定していろいろな一人一人の方々からの御意見も承りながら、政策あるいは法律化というものを電気通信部会の方と結びつけてやっていきたい、このように考えた次第でございまして、基本的な政策なり法律の枠組みという問題につきましては、当然に郵政審議会にお諮りをいたしまして、その御意見を承って行政に反映をさせておるところでございます。
#66
○野田哲君 どうしてもあなたが電気通信政策について必要だと思うのであれば、八〇年代の電気通信政策について民間各有識者の意見を聞く必要があるとすれば、これは現にある郵政審議会、そしてその専門的な電気通信部会というのがあるのだから、そこでやればいいわけでしょう。それが、そこでは十分できないのであれば、郵政審議会電気通信部会の中で必要な改組を行うなり専門委員をそこで委嘱するなり、そういう公的な場でやるべきじゃないんでしょうか。現にそういう機関が設置されているにもかかわらず、全然別の構成をつくってそこでやる。そういう二重構造をわざわざつくらなければならないところに私はどうも不可解な面を感じるわけです。
 そこで昭和三十八年、先ほど行政管理庁の方から説明がありました「審議会と懇談会との差異について」、こういう文書を見ると、「国家行政組織法第八条にいう審議会といわゆる懇談会との差異は、審議会にあっては、合議機関そのものの意思が公の権威をもつて表示されますのに反して、いわゆる懇談会にあっては、合議機関としての意思が表明されることなく、出席者の意見が表明されるにとどまるところにあります。したがいまして、懇談会は、出席者の意見の表明又は意見の交換の場であるにすぎないのであります。合議機関にあっては、個々の構成員の意思とは別個の合議機関そのものの意思が表明されるのでありますから、定足数及び表決の方法に関する議事手続が定められることが必要でありますが、懇談会にあってはそれが必要でありません。」、こうなっているわけでありますから、行政組織法八条の審議会では結論をきちっと出さなければいけない。しかし、いわゆる私的懇談会等については、個々の意見を表明すればいいんだと、こういうことになっているわけでありますから、そうであるとするならば、こういうふうな結論めいたといいますか方向づけをきちっとした電気通信政策のあり方というような提言ができるはずはないと思うんです、本当にここに行政管理庁が示したような懇談会の性格であれば。
 一体この懇談会は、この提言をするに当たって全員一致の意見であったのですか、その点どうなんですか。
#67
○政府委員(守住有信君) この懇談会におきましては、なるべくいろんな各界の方のコンセンサス、特にデータ通信自由化問題につきましてはそれを得たいと思いまして、産業界からの方、あるいはまた稲葉秀三産業研究所の理事長あるいは電電公社の総裁も自由な意見交換会ということで御出席いただいた次第でございまして、それぞれの自由な御意見と、こういうことでございました。したがいまして、これにつきましては、一応のたたき台というふうな感じでそれぞれの先生がそれぞれのお立場から自由な意見をおっしゃっておられたところでございますが、将来の明確な、ぱちっとはなっておりませんけれども、方向としてはこんなことを踏まえていった方がいいんじゃないか、こういうふうなものでございます。
#68
○野田哲君 そうすると、これだけの専門委員それから懇談会のメンバーで意見の不一致は全くなかったと、こういうふうにおっしゃるわけですか、どうなんですか。
#69
○政府委員(守住有信君) 必ずしもそういう議事手続等はもちろん定めておるような性格のものでもございませんし、たまたま「提言」というふうな言葉を使っておりますけれども、合議体としての結論と申しますか先生御指摘のような全員が意見一致というふうなものでもないと、いろんな意見も出ておった次第でございます。特に、私どもはその資料の方で、ここには出ておりませんけれども、資料の方でいろいろな今後の高度な電気通信の分野というものの御理解、御認識をいただこうと、こういうことであった次第でございます。
#70
○野田哲君 この行政管理庁で示している行政組織法に基づいた審議会と私的懇談会との違いというのは、審議会の場合には表決などをして一致した結論あるいは表決での結論というものを出さなければいけないが、私的懇談会は個々の意見を述べ合えばいいんだということなんだから、いろんな意見があれば、これはいろんな意見が私は示されてなければいけないと思うんだ。ところがこれを見ると、これは「はじめに」から始まって、「第一部」「第一章」「第二章」からずっとあって、すべてきちっとまとめた提言になっているわけです。こういうものが私的懇談会で私は生まれるはずはないと思うんですよ。そうじゃないでしょうか。
#71
○政府委員(守住有信君) 六回やりまして、その中でいろいろ起草委員を出して一応のまとめといいますか、意見の一致ではないにしても大体の御理解が得られるものを表現化しようと、こういうことで起草委員の方々の御苦労でそういうものを一応まとめられた、こういうふうに私どもは受けとめておる次第でございます。
#72
○野田哲君 いまのやりとりを見て、行政管理庁、あなたの方では、この三十六年に示した行政管理庁としての見解、三十八年の見解、これに照らしてこの電気通信政策懇談会の運営なりこういうものはそういう形で運営されているというふうに認識をされますか、いかがですか。全然あなたの方は黙殺されておるじゃないか。
#73
○説明員(吉井正武君) 行政管理庁としましては、そういうものをつくるときには留意してくださいということを言っておるわけでございまして、その運営の細部にわたってまで目を通しているわけではございません。しかし、審議会といわゆる私的懇談会とは全く違う性格のものでございますので、そういう誤解が生じないように運営はしていただかなくてはいかぬということは考えておるところでございます、それで、電政懇は確かに「提言」というような言葉を使っているようでございますけれども、私どもとしては、この提言なるものは、あくまで合議体としての結論というのではなくて、参集者の意見の一応の整理をしたものというふうな理解をしているわけでございます。
#74
○野田哲君 これはもうあなた、そんなことになったら、中曽根長官をここへ改めて出席を求めて私はやらなきゃ、これあなたのようなことを言っていたんでは行政管理庁としてこれから先何の意味もなさないと思いますよ。この懇談会の提言を見ると「八〇年代の電気通信政策」、ここから始まって「主要課題に対する政策のあり方」「緊急課題」、現在の電気通信政策の基本事項をすべてこれ網羅をしておりますよ。そして、たとえばデータ通信一つをとっても、郵政省はこの懇談会の意見を基礎に行政に反映させようとしているわけでしょう。私的懇談会がこういう提言を行い、こういう形で運営をされているとすれば、行政組織法に基づく審議会と私的懇談会とのけじめは一体どこでつけるのですか。この点明確にしなければ、私は行政改革の基本がもう全くあいまいになってしまうんじゃないかと思うんです。いかがでしょうか。
#75
○政府委員(守住有信君) この私的懇談会を設けますに当たりましては、郵政審議会の電気通信部会の先生方とも御相談申し上げますし、実は電気通信部会長も私的懇談会の座長代理も実は兼ねていただいたわけでございますが、同時にデータ通信等各界の意見が対立する分野の問題でございますので、フリーな意見を出していただきまして、ある程度私どもが行政的にこれを政策としてとらえた後は電気通信部会の方に全部御相談を申し上げて、あるいはまた法律案要綱という形で御審議をいただいておると、こちらの方は電気通信部会の方でその後につきましてはやっておる。それ以前の、いわば各界の意見、利害が非常に対立する分野の問題でございましたので、なるべく各界のいろいろ立場の違った方の御意見をフリーに出していただきながら、共通の分野というか共通の認識というものをその中で深めていただこうというのが実は気持ちであったわけでございます。
#76
○野田哲君 だから、意見が対立する分野というのは当然あるわけですから、そういうのを反映させるのが、いまの問題で言えば、郵政審議会の中の電気通信政策について言えば電気通信部会であり、そしていま提案をされている審議会でなければならないと思うんです。公的に設置される審議会と私的懇談会がこういう形で実際やられている実態を見ると、いまの法律の審議をすること自体私は意味がないと思うんですよ、これは本当に。必要があれば何でも私的でやってしまうんだったら、何のためにこういう審議会をつくろうとするんですか、全く納得できない。
 時間が参りましたから、私これで終わります。
#77
○中尾辰義君 まず最初に、この法案の提案理由を読みますと「電気通信は、近年におけるわが国社会の情報化の進展に伴い、国民生活及び国民経済に大きな影響を及ぼすようになり、」、このように出ておるわけです。これは御提案のとおりに、最近の電気通信の発展には目覚ましいものがあるわけでございまして、東京の二十三区でも家庭でテレビを見ながら買い物ができるというようなキャプテンシステムの実験研究をしていると、こういうことも聞いておるわけですが、今後この電気通信はどのように発展をしていくのか、それが国民生活にどのような影響を与えていくようになるのか、郵政省の描く将来の展望について説明をしていただきたい。
#78
○政府委員(守住有信君) 従来の電気通信というのは、いわば電話と電信テレックス、電報とテレックス等を中心としたものでございましたが、この回線を通じましていろんな端末機が出現しておる。さらにはコンピューターと結合し、このような情報の蓄積と結合したシステム化が図られつつある、このように認識をいたしておる次第でございます。
 したがいまして、先生おっしゃいましたような一つの例でございますけれどもキャプテンシステム、どこにでもある電話とどこにでもあるテレビの受像機とコンピューターの蓄積交換能力、多量な情報というものと結合したようなものが、日本だけでございませんで、英国やフランスや西ドイツ、アメリカ等々ですでに実験が同じように行われておるわけでございまして、このような傾向は、いわば国民生活、企業活動のニーズの高度化と申しますか多様化と申しますか、そういうものと技術の進展と結合いたしましていろんな多彩なサービスが展開されてくる、こういうふうに受けとめておる次第でございます。したがいまして、企業活動あるいは行政活動もちろんのこと、国民生活の末端まで非常に大きな影響を与えていくのではないか。
 したがいまして単に電話時代から――電話はすでに成熟の時代に入りつつございますけれども、さらに高度な多彩な時代ということで、そこにおきますところの公衆電気通信事業の持つ性格なり役割りもますます高い公共性も持ってまいりますし、その社会全体に与えるインパクトと申しますか、影響も非常に大きいというふうにとらえておる次第でございまして、今回のこの電気通信審議会をお願いいたしておりますことも、実はこのような今後の日本の社会、国家あるいは国民生活へのいろんな影響という問題を多面的にかつ専門的にいろんな角度から御審議をいただきまして、私どもの今後の電気通信行政に誤りなきを期すと申しますか、あるいはまた御提言をいただくと申しますか、そういうことで各界の方々の英知を集めながら私どもの行政に反映させたいと、このような考え方に立っておる次第でございます。
#79
○中尾辰義君 それから、次に臨調との関連性についてお伺いしますけれども、現在、御承知のようにわが国は財政再建の期間中でもございまして、臨時行政調査会が行政機構の見直しを行うなど厳しい状態にあるわけでありますが、こういう時期に有線放送審議会、この既存の審議会を廃止をして電気通信審議会を設ける、こういうことになっているんですが、これは臨調の答申が出るまで同審議会の設置を見合わせるというような考え方はとれなかったのですか。なぜ急いでやったのか、この設置の理由をお伺いしたい。
 それと同時に、電気通信審議会にどのような役割りを期待をしているのか、あわせてお伺いしたいと思います。
#80
○政府委員(澤田茂生君) 第一点のお尋ねでございますが、近年の電気通信分野の重要性の著しい増大ということにつきましては、ただいま電気通信政策局長がいろいろ将来展望等を踏まえた中でお話を申し上げたところでございますが、こういうふうに電気通信の重要性が非常に増大をしておる電気通信行政に関する調査審議機能の充実強化を図るということが喫緊の課題になっているということを踏まえまして、またそういう点の御賢察もございまして、昭和五十五年の衆参両院の内閣委員会におかれましても、適切な構成による審議機関を速やかに設けるべきであるという附帯決議をいただいているところでございまして、こういった点を踏まえまして可及的速やかに電気通信審議会の設置を行いたいということでございます。
 なお、臨調におきまして行財政全般の見直しが行われている点につきましては、私ども十分承知をいたし、それに対応しているところでございますが、こういうふうに電気通信行政の需要というものの変化に対応いたしまして、スクラップ・アンド・ビルドの原則というものを踏まえながら行政機構の整備を図るということを、喫緊の課題を措置するためにとるべき措置といたしまして、今回の設置法の改正をお願いを申し上げているわけでございますが、これは、ひとえに行政の効率性を高めるための措置ということでございまして、行政改革の本来の趣旨には反しないのではないかというふうに考えて御提案を申し上げた次第でございます。
#81
○中尾辰義君 次に、いまの答弁は了解しますけれども、郵政審議会の出席状況ですが、これについて大臣の見解をお伺いしますが、この郵政審議会は、郵政省の三事業及び電気通信を所掌する郵政省の最も重要な審議会であるわけでございますが、この審議会の出席状況を見ますると、まず五十五年二月二十九日、出席者が二十四人、欠席が十五人ですよ。それから四月の四日の出席者が二十一人、欠席者が十七名。九月の十六日の審議会で出席者が二十人、欠席が十八人ですよ。これはひどいものですね。それから十一月十四日に出席者が二十二人、欠席が十五人。さらに十一月十八日は出席者が十九人、欠席が十八人とこれは半々ですな。十二月十五日、出席者が二十六人、欠席が九人、こういうようなふうになっているのですが、非常にこれは欠席が多いわけです。五十三年、五十四年も似たような状況にあるわけですが、こうなりますと、この最も重要な審議会がほとんど形骸化している、こういうふうにわれわれとしては思わざるを得ないのですが、どういうところに原因があるのか。それとさらに、この五十六年度の出席状況はどうであったのか。これは郵政大臣から、現況をどう見ているか、お伺いしたいと思います。
#82
○政府委員(澤田茂生君) まず、五十六年度における審議会における出席状況について御説明をさせていただきたいと思いますが、五十六年度を見ますと、総体平均をいたしますと六二%程度の出席率になるわけでございますが、五十五年度、先生ただいま御指摘のとおりのような数字でございまして、そういう状況につきまして、私どもといたしましても、できるだけ大ぜいの委員の先生にお集まりをいただきまして十分な御審議をいただくということについては、当然いろいろな配意をしなければならなかったわけでございます。会議の招集の時間的なゆとりというものがあるいは少なかったようなこともございましてか、そういうような出席状況というものも出たかと反省をいたしているところでございます。
 今後装いを新たにいたします郵政審議会、あるいは新しくつくっていただけることになろうと思います電気通信審議会の運用につきましては、十分配慮をしてまいりたいと考えているところでございます。
#83
○中尾辰義君 だから、五十六年度の出席者と欠席者、それを数字で説明してくださいよ。
#84
○政府委員(澤田茂生君) 五十六年六月二十四日でございますが、委員数が三十三人、出席者二十一名でございます。七月十七日、委員数……
#85
○中尾辰義君 出席者が幾らと欠席が何名と、こういうふうに答弁してください。
#86
○政府委員(澤田茂生君) わかりました。
 五十六年の六月二十四日、出席者が二十一名で欠席者が十二名でございます。七月十七日は出席者が十八名で欠席者が十五名でございます。十二月十八日でございますが、出席者が二十一名、欠席者十三名。十二月二十四日でございますが、出席者二十三名、欠席者十一名ということでございます。
#87
○中尾辰義君 ですから大臣、いまお聞きのように、ほとんど半分に近い人が出てこない、こういう状況をどうお考えになるのか。もう審議会に魅力がないのか、運営がまずいのか、何か熱意がないんですよ。これじゃ余りつくった意味がないと思うんですけれども、大臣の御感想を聞かしてください。
#88
○国務大臣(箕輪登君) ただいまの先生の出欠のデータ並びにいま郵政省の方からお答えした五十六年度の出席者、欠席者を見ますというと、いずれも過半数は出席しているだろうと。全部聞いていますと過半数は出ておる。
 どうしてこういうことになるのかということを私なりにちょっと考えてみますと、広く有識者の意見を聞きたい――有識者の人というのは、大概ルンペンしている人はいないんですね、お仕事を皆持っているわけですよ。あるいはまた、有識者の中には兼職をしている人もあるかもしれない、各種審議会の。そういうことで、非常にお忙しい方が大変多いんであります。そんなことで欠席者の数が、先生御指摘のとおり、多いのかもしれません。こういう学者先生とかあるいは会社の経営者であるとか、たとえばいまの電政懇の場合には、座長が関西電力の芦原さん、東京だけじゃございませんし、広く地方からも集まっていただいている関係もあって、お仕事を持っているということで欠席者の数が多い、御指摘のとおりであります。また、なるべく先生方の体のあいているような日にちとか時間帯を選んで集めなければならないだろうとか、いろいろなことをいま反省いたしているところでございます。
#89
○中尾辰義君 ですから、過半数とおっしゃったけれども、そういうような状況では、要するに審議会の事務局が案をつくって、審議会の委員がただそれに賛成、反対するだけじゃこれは意味ないですよ。堂々とやはり意見を具申してもらって、意見を入れながらまとまったものをつくるわけですからね。
 そこで、いまあなたは非常に審議会のメンバーも忙しいとかいろいろな兼職もあると、そういうお話もありましたが、そこで審議会の兼職のことでちょっとお伺いしますが、郵政審議会の会長は土光敏夫さんになっておるんですね。この人は有名な人で第二次臨調の会長でもあるわけです。この土光氏は、臨時行政調査会の職務に専念するためにこれまでついておった役職をすべて辞任すると、こういうふうに報道されたわけですが、土光氏の主な役職は三十二もある。これは新聞にも出ておりますね。三十二もあるんですよ。それで審議会関係だけでも、郵政審議会会長のほかに航空審議会会長、運輸政策審議会特別委員、こういうふうに兼職をしておるわけです。また、会長代理を務める秋山龍日本空港ビルディング株式会社の相談役、この人は資金運用審議会会長、運輸政策審議会会長代理を兼職しておる。さらに吉國一郎、この人は法制局の長官をやった人ですが、地域振興整備公団総裁、さらに関税不服審査会会長、運輸政策審議会委員、こういうのを兼職しておるわけですが、この兼職についてもこれは三十八年の九月に、最高四つまでと、こういうふうに閣議の口頭了解があったと聞いておるわけですが、しかし審議会の機能を十分高め、調査審議するために兼職という問題をもうちょっと考えられないのか、もう少し少なくできないのか。土光さんみたいに三十二も持っていたんじゃどうしようもないです、欠席も多いわけですがね。せめて会長職ぐらいは兼任を禁止するというようなことはいかがか、大臣の御見解をお伺いします。
#90
○国務大臣(箕輪登君) 会長のことについては郵政省としてはタッチできないわけであります。ということは、委員を委嘱いたしますと、委員間の互選で会長が決まるようになっておりますために、互選で土光さんが会長になる。それはちょっとやりずらいのであります。
 私の説明が不足であれば、いま、事務方から答弁をさせます。
#91
○政府委員(澤田茂生君) 郵政審議会はまさに広く国民の意見を反映させるということでございまして、そういう見地から委員の先生方には委員をお願いを申し上げているところでございますが、確かに委員の方の兼職数が余り多過ぎるということは、これは好ましくないことは御指摘のとおりだと思うわけでございます。
 委員につきましては、いま申し上げたように、各分野から有識者を求めるということでございますが、ある程度は政府委員その他の政府関係あるいは他の審議会委員の兼職もやむを得ないのかというふうにも考えておるところでございますが、審議会の開催に支障のないように先生方にも十分お願いを申し上げてまいりたいというふうに考えているところでございます。
 なお、会長についての兼職につきましては、定められた制限の中におきましても十分お考えをいただきますよう審議会の先生方にもお願いをしてみたい、こういうふうに考えているところでございます。
#92
○中尾辰義君 余り時間がないので、その点はよくひとつ検討してみてください。
 それから、先ほども電気通信政策懇談会、これは諮問機関であるけれども、私的諮問機関であると、こういうことで野田議員から問題になったんですが、この問題はもう毎年設置法が出るたびに当内閣委員会でも議論されておるわけです。この諮問の、私的機関を見ましても、これは懇談会という形式になっておりますけれども、専門委員会、部会、そういう下部組織を持って調査研究を行うわけですから、これは国家行政組織法の第八条機関と何ら変わらないわけです。
 そこで、行管庁からも先ほどからあれがありましたけれども、このことにつきましては、私の党は峯山議員が非常に詳しいですから、関連で質問があろうかと思います。
#93
○峯山昭範君 この問題は、基本的な問題としてまず大臣にお話ししておきたいと思うんですが、私の党は、今回の法律そのものについては賛成なんです。ぜひこういうふうにやってもらいたいと思いますし、将来のためにもこうしてもらいたいと思っております。ただし、これは委員長に申し上げたいわけですけれども、わが国は法治国家ですから、法に基づいて、法律がある以上はその法律を守って行政が行われなければならないというのは、これは当然のことであります。大臣もそのことはおわかりだろうと思います。
 実は、当内閣委員会におきましては、国家行政組織法を管轄いたしておりますので設置法が当委員会に来るわけでありますけれども、昭和二十六年当時から、国家行政組織法のいまの審議会の八条機関の問題についてはずっと問題になってきたわけです。それで、その経過の中で、特に昭和三十一年には国家行政組織法の審議会の問題について、いま皆さんがつくっているように、政策局長さんが何の気なしにおっしゃっていること、そのことが全部国家行政組織法に違反をしておるわけです。違反をしているので、こんなことじゃいかぬからというので、国家行政組織法の第八条を改正したいという法案が出てまいりまして衆議院を通過した、これは第二十四国会です。二十四国会で衆議院を通過いたしまして、参議院の当内閣委員会に来たわけです。当内閣委員会におきましては、いわゆるただし書き、審議会を自由につくれる、大臣の権限でつくれるというただし書きがついてあったんです。そのただし書きがついてあったけれども、当内閣委員会でそのただし書きを削ったわけです。もとへ返したわけです。
 そのもとに返したときの当内閣委員会での理由、これを皆さん聞いておいてほしいんですけれども、これは第二十六国会です。臨時的な審議会の設置を、一々国会に諮らないで政令で設置することは、国会の審議権を無視するものである。これらの設置を法律事項から外し、政令に任せるような規定を設けると、これが乱用され、審議会の乱設を招き、これが政府の責任回避の隠れみのに使われるおそれがある。行政機構の本来の目的から言っても、実際のあり方から言っても、これは政令に移すべきではなく、すべて法律によって設けるべきものであるというのが当内閣委員会がこのただし書きを削除した理由であります。まず一点申し上げたいのはそれが一つ。
 それからもう一点申し上げたいのは、先ほどから野田委員の方から指摘がございましたように、行政管理庁がこういうふうな通達を勝手に出したのと違うんです。大臣、勝手に出したのと違う。それは当内閣委員会におきまして、昭和三十六年の三月の二十三日に特にこの問題につきまして当時の池田内閣総理大臣それから林内閣法制局長官が当委員会に参りまして、国家行政組織法第八条は一つの意思決定機関を前提として決定したものである、したがって、閣議決定等で設置されている懇談会等は、行政機関としての意思決定をするものでなければ第八条には抵触しない。したがって、国家行政組織法によると、行政機関として意思決定する調査会、審議会、懇談会等は、これはもう法律によらなければならない。ただ、ときどき問題についてお互いに民主的な意見を交換し合うというところのものであるならば行政機関とは言えないのではないかと、こういうふうなずっと話がありまして、そしてその名称の問題とか、その細かい問題について詳しく法制局長官からも答弁がございました。その答弁を踏まえて、行政管理庁が行政管理局長の名前で昭和三十六年の四月十二日にこの通達を出したといういきさつがあるわけです。
 したがって、この問題についてずっと当内閣委員会で議論をしてきたわけでありますが、まず言えることは、先ほどから政策局長がそういうふうないきさつを御存じでおっしゃっているのかどうか知りませんが、たとえば、これは自由な意見を聞いてまとめたものであると、自由な意見を聞くのはいいんです。聞いてほしい、いいわけですね。ところが、聞いてまとめたからいかぬわけ、これ、言うたら。コンセンサスを得るために努力をしているわけです。コンセンサスを得る努力をするということは、それは審議会なり、あるいは公式の第八条機関のやることなんですね。したがって、そのほかもっと細かく言えば、謝金三百万と言いましたが、これは大臣の私的な諮問機関ですから大臣のポケットマネーから三百万出さにゃいかぬわけ、言うたらこれ、そうなっているんです。ところが先ほど政策局長は、正式にその長期政策展望のためには――もうかっこうのいい答弁されましたな。あれがいわゆるこの八条機関の、私的諮問機関に違反するわけです。これは僕が言うたのと違います。これはちゃんと通達の中にもあります。全部そのことはこの通達の昭和三十六年四月十二日、三十八年三月十八日、両方の通達をよく読んでいただければそのことが出ています。
 さらに、うちの中尾委員が先ほども言いましたように、いわゆるいたずらに審議会を設置するという問題にもなるわけです。これはどういうことかといいますと、法律に基づく八条機関の郵政審議会というのがあるわけですから、これは閣議決定で閣議の通達です。昭和四十四年七月十一日と昭和四十二年十月十一日、二回にわたりまして閣議決定をいたしまして通達をいたしております。それは「いたずらに審議会を設置することを避けるものとする。」――もちろん前半がちょっとありますが時間の関係で読みませんが、その第二項に、「設置目的の類似する審議会等の濫設を防ぎ、審議事項の重複を避けるため、審議会等の所掌事務をできるだけ広範囲のものとし、必要に応じ、分科会または部会を設けて弾力的、機動的な運営をはかる」。これはどういうことかといいますと、要するに、ここに書いておりますような電気通信政策懇談会のようなものは設置をしないで、郵政審議会の中のいわゆる今回法律に出ておりますこの電気通信部会というようなところを拡大して、ここで正式に法律に基づいた審議に基づいて提言を行うべきであるという閣議決定であり、通達なんです。ということは、逆に言えば今回の法案を提出している中身については、閣議決定に違反し、国家行政組織法第八条に違反し、かつこの行政管理局長の通達を無視し、そして出てきた法案がいわゆる今回の法案である、こういうことになります。大臣、これどう思いますか。実際そうなるんです。
 私は、先ほど一番初めに申し上げましたように、郵政省設置法の今回の改正については賛成なんです。賛成ですが、法治国家でしょう。法がある以上はやっぱりその法を守らなければいかぬわけです。そういうふうな法律を無視して出てきた法案というのは、わが内閣委員会としてはこれをどう取り扱えばいいのか。僕は何でこれわざと――同僚議員も大問題として取り上げられましたけれども、これは現在、郵政大臣だけではなくて、そのほかの大臣もこういうことを平気でやるわけです。私はエネルギーの委員会でも同じ問題をやりましたし、あるいはこの間の予算委員会、前の行革の委員会等もうその都度こういう問題が出てくるわけです。したがって、法律がきちっと改正されていない以上はやはり法律に基づいてきちっと処理をすべきである、こう思うわけです。私、いまいろいろ申し上げましたが、大臣のお考えをお伺いしておきたいと思います。
#94
○国務大臣(箕輪登君) いま初めていろんな話を聞きまして、先生の御見識に私は尊敬の念を抱いたわけであります。
 正式の郵政審議会があって、その中に電気通信部会というものがある、それに諮ればいいじゃないかと、なぜ私的諮問機関をつくったんだと、こういうことでございますが、それをつくったとき私は郵政大臣でございませんし、どういういきさつでそうつくったのかわかりませんが、たとえば同じような御質問を野田哲先生もなさったわけでありますが、段々のお話を聞いておりますというと、こういうことかなあと私は思ったわけでありますが、三十八名で郵政審議会をつくっておりますが、その中に、たしか十三名構成だと思いますが、電気通信部会があるわけであります。電気通信部会をおつくりになったときには、これほど新しい電気通信分野のニューメディアも出ておりませんし、いろいろな、たとえば電話料金をどうするかとか、あるいは電話の積滞をどうするんだとかいうようなことを御審議しておったのではないだろうか。そうしているうちに、だんだんだんだん電気通信の分野が非常に広くなって宇宙にまで至るようになった。さて、こういう広範囲なものをさらに分科会等をつくってやるには大変である、もっと広い分野で討議をしたい、また御意見を承りたいという必要性からこの懇談会をつくったのではないのかなあと、これは私わかりませんよ。私、郵政大臣でなかったんですからわかりませんけれども、そういうことで少し広範囲の意見を聞こうということで二十四名の電政懇をつくったということではないかなあと。
 あるいはそれが法律に違反するかどうか、それを聞かれましても、私いま初めて聞いた話でございまして、さっぱりわからないんであります。どうもそういうことではないのかなあと。それらをすっきりさせるために今度新しく法律に基づいた郵政審と、もう一つ電気通信審議会と、この二つの法律に基づいたものをつくって今後はすっきりした形で審議をしていただくと、こういうことではないのかなあと。いま初めて聞かれたことでございますから、何回も言うようですけれども、これ私の本当の私見で、わかりません。わかりませんけれども、そう考えるわけでございます。
#95
○峯山昭範君 まず大臣、大臣のお気持ちとしてはよくわかります。そのとおりで私はよかろうと思います。しかし、これは大臣、その当時私は大臣でなかったからなんて、そういうことを言いますと、この内閣委員会では通りません、これ。それは実際そうですよ。厳密に法律論的に言うたらもうこれは余りあれですけれども、問題が違いますからそれは言いません。
 しかし大臣、これはもう一つ、当時の林法制局長官の見解は、民間の方々の率直な意見を聞き、互いに話し合って、そしてそれについての意見の参考と申しますか材料にしていくということはやむを得ない。また必要な場合もある。これが一つの行政機関としての意思決定をするということはいけない。その意見が行政機関としての意見になるようなことは厳に慎まなければならない。その名称のいかんにかかわらず、実態が八条の機関に当たるものであればもちろん法律で設けなければならない。要するに問題は実態である。何人かの人をある問題についてずっと呼んで、委員各自の個人個人の意見を聞く、これはいまの八条には抵触しない。しかし一つの組織体をつくって、その組織体としての意見をそこで出させるということはこの八条に抵触する。そういう二つの明確な線があるわけであります。閣議決定等で懇談会を置く場合は、その前者に引きつけて考えており、十分けじめをつけて八条に抵触しないよう注意していますということです。これはもう明確に国家行政組織法の第八条に違反をしておりますね。
 当内閣委員会で私はいつも例に出すんですけれども、防衛を考える会というのを前につくったことがあるんです。防衛を考える会というのをつくりまして、防衛庁長官の私的諮問機関だったわけです。あのときはまずこういう本を出すことすら問題になったわけです。それで、しようがない、どうしても出さないかぬということになって、あのときは防衛を考える会の一人一人の意見、たとえばAさんという人はこういう意見を述べました、Bさんという人はこういう意見を述べましたという答申になったわけです。それは何でかというと、その内閣委員会における総理並びに法制局長官の答弁があるからです。
 これは、先ほどから政策局長おっしゃっておりますように、自由な意見交換はしたけれども、全体としてやっぱり将来のコンセンサスを得るために一生懸命努力をされたわけです。そのことは私いいと思うんですよ。それだけれども、そのことをするためには、やっぱり私的な諮問機関じゃなくて、法律に基づいた諮問機関で物事を処理しないといけないということなんです。
 行政管理庁お見えになっていますか。もう時間ありませんので、私がいまいろいろ申し上げましたが、行政管理庁の意見はどうですか。
#96
○政府委員(古橋源六郎君) いわゆる私的懇談会というものが八条機関のように取り扱われるというようなことは私どもとしては遺憾であるというふうに考えておりまして、従来からそういうことのないようにいろいろと御指導申し上げておるところでございまして、今後ともそういうことのないようにいたしたい、こういうふうに考えております。
#97
○峯山昭範君 もう時間ありませんので、この問題は委員長、非常に重要な問題でございますので、ぜひ理事会等で御検討いただきたいと思います。
#98
○中尾辰義君 それじゃ次に、いま問題になっております大阪有線放送の違法行為についてお伺いします。
 これは昭和五十一年から五十二年ごろ盛んにマスコミをにぎわした大きな社会問題になっておるわけですね。最近のこういうような週刊雑誌でも、これは「財界展望」と言うんですが、「創立20周年迎えた闇の帝王・大阪有線の造反〃有利〃」、こういう大々的なタイトルで、「これは〃法の盲点〃を突いた鮮やかな「ホームスチール」か」。それで、この二十周年記念にはせ参じた「来賓は一〇〇〇人を越し、北島三郎、由美かおる、森昌子など一流タレントが〃手弁当〃で駆けつけ、このほど創業二〇年を祝った「大阪有線放送社」なる会社。が、一皮むけばこれほど「日本国」をコケにし、政治家、官僚、マスコミを嘲笑し続けている企業はない。一体ここはどこの国か?」、まあこういうような、これは政治家をばかにしたような、行政をばかにした記事も載っておるでしょう。
 郵政省の方は国会でも議論されたから十分御存じでしょうけれども、これは大阪有線という会社があって、それで深夜放送するわけです。そして夜中に作業員が電柱によじ登ってそれで有線放送のケーブルを架線する、そういうことなんです。それで全国的に流すというんですね。それで結構年商百二十億円も上げておるんですよ。これは電柱所有者に対して無断でやっているわけですね。この無法の結果、やたらと架線をしたために他の電線とショートし、停電や電話の不通といった物理的事故を起こすこともさることながら、無断なるがゆえに道路占用料、電柱使用料も払わないで国や自治体の道路管理者と電柱所有者に経済的打撃を与えると、こういうような記事が、もうこれぎょっとするような字で書いてあるんですが、このことについて一体郵政省は何しているのか、郵政大臣は何しているのか私は聞きたいんです。それと有線放送審議会に諮問したことがあるのかどうか、まずお伺いします。
#99
○政府委員(田中眞三郎君) ただいま先生が御指摘になりました大阪有線放送その他有線音楽放送事業の関連でいろんなトラブルがある。特にそのほとんどが道路の不法占拠あるいは電柱への無断共架に起因するものでございます。そしてその辺につきましてトラブルが絶えない、関係者も多いということでいろいろ努力しておるわけでございますけれども、私どもとしてはまことに遺憾なことだというふうに考えておるわけでございます。
 もう少し説明してまいりますと、いわゆる不法業者に対しまして、私どもといたしましてかねがね正常化の呼びかけを行っておるわけでございます。また、先ほど申しましたように、建設省あるいは電電公社、電力会社等関係者にそれぞれの立場からの正常化のための措置を講ずるよう要請もしてまいっておるわけでございまして、最近建設省等道路管理者による道路法違反の告発等も行われまして、業者みずからの正常化の多少の動きも見られているというようなのが現在のところでございます。
 なお、その有線音楽放送のただいま申しましたような実情、あるいは問題点等につきまして有線放送審議会に御説明し、十分御認識をいただいていると、そのように努力しているというのが実情でございます。
#100
○中尾辰義君 無断で架線したその有線は撤去できないんですか。こういうことでしょう、大阪有線放送会社の貴重な財産となった有線、これはライバル業者を圧倒する海賊商法の原点である。要するに大阪有線の財産になっているんです、もうこれが。これ黙って見ているということですが、法治国のたてまえ上こういうことができるかどうか、できないのか、その辺いかがなんでしょうか。
#101
○政府委員(田中眞三郎君) 御指摘のとおりでございまして、たとえば電柱への無断共架についてでございますけれども、その撤去の仮処分を執行するということがございます。そうしますと、一部の某業者でございますけれども、それに気がつくと事前にもう隣の道路の反対側に移しておく、あるいは実際にそういうことで執行いたしまして取り払いましても、やはり次に隣の道路の電柱にケーブルを敷設する、無断添架するというようなのが実際でございまして、そうやられると、また実際に告発する方といたしましては、手続を最初から踏み直さなければならないというのがまことに遺憾ながら実情でございまして、そうして先生の御指摘のように、そうしたものは、それに要する料金と申しますか道路占用料あるいは電柱に共架する料金というものを実際問題としては払わずに済んでおる、まことに遺憾な実情であるわけでございます。
 その辺につきまして、私ども、現在、あらゆる所管法令に基づいてでき得る限りの努力をしておる。ただ、先ほども申しましたように、去る十二月でしたですか、道路の無許可占用によるもので逮捕もしたわけでございまして、その辺に基づきまして、多少とも業者の方も正常化への動きを見ておるということで一応申し出たと、建設省の方が関係して、その業者からの申し出に対しまして建設省としましても、それならばどういう形で具体化するのかと、その具体的条件というものを示しまして、正常化のための詰めというものを、先ほど名前の挙げられました会社の責任者に対しても行っているというふうに私ども聞いておるわけでございます。
 私どもも、ともかく長い間のそういう不合理がございましたので、厳しくその辺の行方というものを見ながら対応してまいりたいというふうに考えているのが現状でございます。
#102
○中尾辰義君 あなた、これ事件が発生してからもう六、七年になるんでしょう。厳しく対応すると言ってもいつまでかかっているのか。もう何遍もこれは逓信委員会で議論もされているんですが、特に公明党の黒柳議員がこれは四十八年に取り上げています、決算委員会で。
 当時の小宮山重四郎郵政大臣は、こういうふうに答弁していますよ。これ大臣が答弁していますからね。たかが有線放送、私の在任中に必ず解決しますと、こうちゃんと言っているのだよ。さっぱり、あんた、ひとつも解決していないじゃないですか、どうなんですか、大臣。――大臣が答弁しているのだよ。それは私は在任中じゃなかったですからではだめですよ。
#103
○国務大臣(箕輪登君) そういう御答弁をされたでございましょうけれども、その後これが直されてない、そういう先生の御質問でございますが、全く直されていないのではなくて、先般、私、大阪の電波局長だとか電電公社の大阪の局長だとか、それから関係者、いろんな人と会ったのでありますが、先ほど田中電波局長から御答弁のあったように、かなりやってはくれているようでございまして、その有線放送事業者の方でみずから若干正常化に動いてきておるというお話を承り、それでは、非常に結構なことであるから、さらに話し合いを進めて、みずからそういうことをしないという方向に努力をしてほしいということを、つい最近でございますが、私も述べてきたところでございます。一日も早く不正なことが行われないような、正常化ができ上がることを強くこれからも指導してまいりたい、こう思っております。
#104
○中尾辰義君 箕輪さん、さっきも言うたけれども、六、七年たっているんですから、正常化もいいでしょうけれども、もう少し厳しく取り締まらないとだめですよ、これ。向こうは商売でやっているんですからね。それで、特に大臣に要望しておきますが、善処方をひとつ。時間がありませんでももう二、三問で。
 次に、電気通信審議会の所掌事務でございますが、これは電気通信、特に電報電話料について基本的な料金が法定化されておるわけですが、それ以外の料金は郵政大臣の認可にかかることになっておりますが、そしてその大臣の認可料金の中でも、国民の広い層に関係のある料金については郵政審議会に図ると、こうなっておるわけですね。それで、現在どういうような料金が郵政審議会に諮問されているのか、さらに今後電気通信審議会にどういうことが引き継がれるのか、その辺お伺いします。
#105
○政府委員(守住有信君) お答え申し上げます。
 基本料金は法定でございますが、法定料金につきましても審議会の意見も承るし諮問もするということでございますが、それ以外に、近く行おうといたしておりますたとえば国際通話の料金がございます。これにつきましても従来からこの電気通信部会で御審議いただいておるわけでございますが、当然に今後の新しい電気通信審議会ということで、そういう国際通話の料金、それからさらには電電公社が行いますところの認可料金の中ではまだ技術の進歩で一部分しか実行しないものもございますけれども、それが非常に広く利用されつつあるという認可料金等々につきましてもまたこの電気通信審議会に御相談をして、非常に国民生活とかかわりの広くなっておる部分につきまして、いろんな電気通信審議会の御審議あるいは御意見等も踏まえて行政上反映させていきたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
#106
○中尾辰義君 次に、電話料金の遠近格差についてお伺いしますが、電電公社は遠距離通話料と近距離通話料との格差を是正するための処置として、五十五年十一月に夜間割引制度を改定をしたわけです。さらに、五十六年の八月から遠距離通話料五百キロメートルを超える地域について一四から一七%引き下げるとともに、日曜祝日にかかわる料金を六十キロメートルを超える地域について約四〇%引き下げたわけです。引き下げたんですが、これによって諸外国と比較した場合に遠近格差はどのくらい縮まったのかどうか、いかがでしょう。
#107
○説明員(信澤健夫君) ただいま先生御指摘のように、五十五年の十一月それから五十六年の八月と、二回にわたって料金改定をさせていただきました。五十五年十一月以前の遠近格差は、三分間通話した場合で御説明いたしますと一対七十二、つまり市内一番最低料金が十円で最高は三分七百二十円ということでございましたけれども、それから夜間は一対四十五ということでございましたが、五十五年の十一月、夜間割引制度に伴いまして深夜割引を実施しまして、深夜が一対二十八ということになりました。それから五十六年八月に遠距離通話料、先生先ほどおっしゃいましたように約一五%値下げをしたわけでございますが、それによって昼間が一対七十二から一対六十、七百二十円が六百円ということになりました。それから夜間は一対四十五から一対三十六、深夜が一対二十八から一対二十四ということで、格差がそれぞれ縮小されました。それから日曜祝日の割引制度も実施をいたしまして、これは昼間でも一対七十二であったものが一対三十六と、それぞれかなり遠近格差が是正されるようになったわけでございます。
 いま先生御質問の外国との関係でございますけれども、諸外国は日本に比べまして大体において市内料金が日本より二倍から三倍ぐらい高くなっております。日本は三分十円でございますけれども、アメリカが大体三分二十円ないし七十円ぐらい、アメリカは地域によって違いますけれども、そのくらいになっております。それからイギリスが大体三十五円程度、西ドイツ、フランスなどが二十二、三円というようなことで、いずれも日本の三分十円に比べると二倍から三倍ぐらい高くなっております。それから一番遠い距離の料金は、日本に比べるとまあ大体半分ぐらいということになっておりますので、諸外国における遠近格差は、したがって大体一対十五から二十ぐらいというのが主要諸国の遠近格差の実態でございます。
#108
○中尾辰義君 かなり下がってはおりますけれども、昨年の五十六年八月ですね、電電公社は遠距離通話料を下げたことに伴い減収が予想されると、こういうようなことになっておったんですけれども、当初の黒字の見込みが九百三十八億円、このくらい見込んでおりましたが、実際は、これは新聞にも大々的に出ておりますけれども、これを大幅に上回る三千三百億円の黒字が出ておるわけですが、これは事実かどうか。それと、こういうふうに大幅な黒字が出たということは、これは当初の予想を裏切ったわけですが、どういう理由なのか、それをお伺いします。
#109
○説明員(岩下健君) お答えいたします。
 五十六年度の収支差額でございますが、先生ただいま御指摘のように、予算におきましては九百三十八億円に対しまして年度の決算、これはまだ先でございますけれども、現在の見通しといたしましては三千億以上の収支差額が確保できるだろうと、かようにいま期待しております。
 その要因でございますが、まず収入の面につきましては、この二月までのこれは速報の段階でございますけれども、幸いお客様の御利用に支えられまして、予算の月割り予定額に対しまして一千五百億円弱の増収になっております。これは基本的にはお客様の御利用でございますが、同時に、現場一線の職員の商品の販売の努力等もあずかって力があるかと考えております。片やまた支出の側面につきましては、月次決算制度等を軸といたしまして、事業全般にわたる厳しい業務の執行の見直しを行いながら利用者サービスの充実を図るという一方、安易な支出を厳しく戒める、こういった努力を重ねました結果、節約の効果もかなり上がっておるという状況でございます。こうした収入並びに支出の両面におきまして収支差額が当初予定したものを上回る見込みであると、かような状況でございます。
#110
○中尾辰義君 これで終わりますが、これは事実かどうか知りませんよ、この新聞のタイトル見ますというと、「電電公社 三千億円超す黒字」、それはいま説明があったとおりですがね。その次に「ヤミ批判の手当支給へ」と、こう出ていますが、詳しく読むと、「同時に公社としては、見込みを上回る黒字の半分程度は職員の努力の成果との考えから、職員に対してもある程度報いる必要がある、」、これはわからぬでもないですがね、この中身はいろいろありますけれども、やみ手当ということも新聞では出ておるわけですね。こういう点はもう少し考える必要があるんじゃないか。むしろ利用者に、これだけの余裕があるんですから、還元を図る、もう少し電話料の値下げをする、そういう意向はありませんか。
#111
○説明員(岩下健君) 電電公社の収支差額の性格、これは先生特に御存じのように、利用者の方のサービスの充実あるいは改善のために設備投資の財源に充てる、あるいはまた全体としての料金コストを下げるために債務償還に充当するということで使用してまいったわけでございます。それで、当初の予算はもちろんといたしまして、予算を上回る収支差額につきましても、何らかの形でお客様の御利用に役立てられるような使い方をすべきだということを本旨として考えております。そういった考え方から、これは五十六年度におきましても、この予定を上回る収支差額につきましては、サービスの拡充あるいは改善のための設備投資の財源に充当をする。具体的には、当初借り入れをもって予定したものをいわば自己資金に置きかえるわけでございますが、ないしはまた債務――現在五兆数千億でございますこの長期負債を繰り上げて償還をする、こういった方法によりまして金利の負担を軽減して、いわば料金コスト全体の増高を抑える、あるいはまた、できればそれをさらに切り下げていくということで、現在の料金水準を少しでも長く維持させる、こういったことで努力をしてきたわけでございます。
 ただいま先生御指摘の、やみ手当云々という事柄でございますが、これは私どもではやみというふうには認識をしておりませんで、先生もおっしゃいましたように、五十六年度、先ほど御説明申し上げましたような職員の努力もございまして、予定以上の収支差額を上げるという経営の成果をもたらすことができたわけでございます。片方で、深夜の料金の値下げあるいは夜間の割引時間の拡大、さらに昨年からは遠距離料金の値下げ、こういった形で利用者の方々への還元といいますか料金面へそういった経営の成果を反映させながら、また同時に、こうした一生懸命働きました現場一線の職員を含めました職員の努力に対する一つのリターンといいますか報いをすべきであろう、こういった考え方から、幸い予算でお認めいただきました給与総額内で処理できることでもございますので、組合と協議をいたしまして、きちんとした協約を締結をして支給したものが、この五十六年度末に実施をいたしましたいわゆる一時金でございます。これは予算のいわゆる給与総額の中の基準外の中で賄ったものでございます。
#112
○委員長(遠藤要君) 午前の質疑はこの程度とし、午後二時三十分まで休憩いたします。
   午後零時四十三分休憩
     ―――――・―――――
   午後二時三十分開会
#113
○委員長(遠藤要君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、郵政省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#114
○安武洋子君 本改正案は、新たに電気通信審議会を設けるもので、そして有線放送審議会を廃止するというものですけれども、審議会につきましては、午前中から論議をされております。そこで私は、審議会というのは開かれた審議会、そして国民各層を代表する人たちによって構成をされる公平な審議会、そういうあり方でなければいけないということを申し上げまして、私は具体的な問題についてお伺いをしてまいりたいと思っております。
 まず最初にお伺いをいたしますのは、電話料金の苦情の問題でございます。これは、全国の電話加入台数は約四千万台で、五十五年度の料金苦情件数は二十六万件に達しております。これは公社に直接苦情が届いた件数でございます。ですから、昨年総理府が行った電話料金についての世論調査、これを見てみますと、電話料金に疑問を持った者のうち、電話局に申し出た者は二六%、四人に一人ということです。したがって、電話料金に疑問を持っている人は潜在的に相当数に上るのではないかというふうに思われます。
 そこで、公社の監督官庁である郵政省の郵政大臣にお伺いをいたしますけれども、こうした現状に対しまして基本的にどのような認識を持っておいででございましょうか、御見解をお伺いいたします。
#115
○国務大臣(箕輪登君) 電話料金をめぐるトラブルについてはいろいろな原因によるものがあると思いますが、いずれにしても電話料金について納得を得て公社に支払っていただくことが必要でございます。公社に対しては、利用者の立場に立って料金請求事務の正確化を期するようにかねてから指導しているところでございます。
 電話料金のトラブルの解消のため、電電公社では、この三月から電話料金の支払いに口座振替を利用している利用者に事前に料金請求額を通知する措置をとっております。また、料金の度数計の日別記録方式を順次導入して度数チェックの強化を図るほか、料金明細記録方式の導入についても検討しているところであります。
 郵政省としましては、今後とも料金関係事務の適正化について、利用者の納得の得られるような方向で公社に対し格段の指導をしてまいりたいと考えているところでございます。
#116
○安武洋子君 私は、トラブルというものを皆無にしていくというふうなことは、これはなかなかむずかしいことではなかろうかというふうに思っております。しかし、トラブルが起きましても、利用者が一定の根拠を持っておりまして、そして電電公社と公平に話し合うというふうな公平な協議ができればこういうトラブルというのも解消をしていくのではなかろうか。いま大臣がおっしゃったように、利用者の立場に立ってということが本当に貫かれるのではなかろうかというふうに思います。
 私は、いまの大臣の御答弁の中にあった利用者の立場に立ってということは、利用者の保護、こういう観点というのをやはり電気通信行政に貫かれる、電気通信行政の基本は利用者の保護ではなかろうか、こういうふうに思いますが、御見解は一致いたしますのでしょうか。
#117
○国務大臣(箕輪登君) 私もそう思うわけでございますが、電話がほとんどの家庭に普及している今日、利用者保護の観点に立ったサービスの提供が一層重要であることは御指摘のとおりであると考えております。
 ところで、電話料金について苦情を解決する方法として、通話したかどうかという通話の事実などを明確にする料金明細記録方式が有効であり、電電公社では料金明細記録方式の導入について技術的側面の試験を実施することにいたしております。しかし、一面また、この制度の本格的導入については、プライバシーの保護についての問題提起もあるので、世論の動向も十分踏まえるとともに、関係方面の意見もよく聞きながら慎重に検討を進めるよう電電公社を指導しているところでございます。
#118
○安武洋子君 大変懇切丁寧に先々お答えをいただくんですが、料金明細記録方式につきましては、また後刻私は御質問申し上げとうございます。
 そこで、私の地元でございます兵庫県の中の明石市で最近起きた事例でございますけれども、ことしの一月分の電話料、これが通常の約十倍、四万九千八十円の請求が来たというようなことがございます。その家ではこれまで月三、四千円程度だったわけです。家の者がだれもそんなに電話していないと。そこで電話局に話しましたけれども、最初なかなか認めてもらえなかったというふうなことで、三回も四回も話し合ってやっとこれまでの通常分にしてもらったというふうなことです。電電公社ではこうした事例というのは何もこれ一例だけでないと思います。こういうときには、具体的な解決方策としてはどのような措置をおとりになっていらっしゃるんでしょうか、お伺いをいたします。
#119
○説明員(稲見保君) ただいまお話しの明石のあるお客様の具体的なケースにつきましては、私、承知をしておりませんが、三、四回にわたって話し合いがなされて、最終的に心証も含めてやむを得ないものとして、過去数カ月の実績に準拠して一定の推定をしてお互いに了解ということになった、こういうケースかと思います。
 それはそれといたしまして、いまお尋ねの後段の方は一般論かと思いますが、私ども、電話局で、これは当然ダイヤル通話料金が主体でございますが、お問い合わせなりクレームなりがございました場合は――件数といたしましては、先ほど先生冒頭におっしゃったように、大体五十五年度で見てみましても二十六万件ぐらいございます。それはそのとおりでございます。大体年間四億三千万件ぐらい請求をしておりまして、その中の二十六万件と、こういうことでございますが、電話局で受け付けますと、まずはやはりお客さんの真剣なお申し出でございますので、門前払いをするようなことは当然いたしませんで、よくお申し出の内容を承る。それからコンピューターでやっているからとか、あるいは機械でやっておるんだから間違いはございませんといったような言葉ないしはそういう印象を与える応対というものは、これは厳に慎みまして、お申し出内容を率直に伺うということからスタートをいたします。
 御承知のように、通話料金というのが、料金体系そのものも大変複雑でございますし、ましてや距離と時間を組み合わせてやっておるというふうなことから、実際の御利用感覚と請求された場合の料金の実額というものとの間にある程度距離があるというのもやむを得ない実態だと思うんですが、それらを含めまして、私どもとしては料金体系あるいは料金の請求をしておる期間、これも先生御承知と思いますが、必ずしも――必ずしもといいますか、一日から月末までという請求のグループもございますけれども、そうでなくていろいろシフトをしております。そういうことから誤解をされるお客様もいらっしゃるので、そういったような面の御説明もいたします。それで御了解をいただく方が実は大多数でございますが、なお御納得がいただけないというケースにつきましては、私どもの方はお預かりをいたしまして、作業手順それから機械の装置といった面につきましてフォローをいたしまして、エラーのあるなしミスのあるなしというものをチェックをいたします。その結果、ある程度の数は確かに私どもの方のミスであると、エラーであるというものも出てまいります。これが年間、最近では千件を割っておりますが、五十五年度あたりでも八百件から九百件の間ぐらい私どもの方が誤りということで、もちろんおわびをいたして必要な額はお返しをするというふうな手当てをしております。
 それから電話料金が一月刻みでだんごになって請求されるということで非常にわかりにくいということも、これまたやむを得ない点もございまして、先ほど大臣からお話がございましたように、郵政省の指導もいただきまして、できるだけメーターの中間読み取り、つまり一週間ごととか十日ごととかといった中間読み取りもいたしまして、なおかつ状況が適している場所につきましては一日ごとのメーターも記録をいたしまして、お客様の御質問にそれをもって応対をしてお客様の方の記憶というものを明らかにしていただくのに参考にしていただくといったような、つまりこれは応対資料と申しますかお客様の参考のための資料というものを充実させるといったようなことも、これまた近年とみに力を入れて進めておるところでございます。
 なお、これも大臣からお話しいただきましたように、明細記録というものが最終的には重要な決め手になるであろうというふうに考えておりまして、政府からの勧告もちょうだいをし、私どもの方でも鋭意これを詰めてまいっておりまして、五十七年の末ごろには一定の範囲で技術試験というものに入り得るという状況にございます。なお、それと並行いたしまして通信の秘密あるいはプライバシーのガードと申しますか、これにつきましても力を入れて勉強中と、こういう状況でございます。
#120
○安武洋子君 いまおっしゃいました料金明細記録の問題について伺いますけれども、これはどういう形で実施をしようとしているんでしょうか。概況をお伺いしたいんですが、御答弁、済みませんがもうちょっと端的に短くお願いいたします。
#121
○説明員(稲見保君) お答えいたします。
 予定といたしましては、ことしの暮れあたりを想定しております。それから試験規模といたしましては、東京、横浜の一部を対象にし、ほぼ十万加入ぐらいのお客さんにといいますか、その加入者回線を収容いたしまして、実際の通話に即して全数をテストするわけにはまいりませんが、技術的確認に支障のない範囲のデータをとって技術面の信頼性、安定性、機能というものを確認したいと。もちろん、これは技術確認試験でございますので、実用には一切供しません。
#122
○安武洋子君 しかし、いずれは実用にするためにこの試験をされるわけでしょう。
#123
○説明員(稲見保君) もちろん、先ほど申しましたように、お客さんの要望も大変強うございますし、政府からの勧告も受けております。したがいまして、問題点の解明ができ次第当然に実用をしたいということを考えております。
#124
○安武洋子君 私は実用にするにはずいぶん問題点があると思っております。それはこれから伺っていきます。
 最初に伺っておきますけれども、この明細方式になりまして、これは本人が明細を要求すれば明細はお出しになると思うんですが、この明細は一体無料なんですか、有料なんですか、お伺いをいたします。
#125
○説明員(稲見保君) 明細の記録につきましては、これは私ども最終確定ではございませんけれども、考え方としては、御利用をいただいた料金について技術的経済的に可能な限り内訳をつけるというのはサービスの基本的なあり方だろうというふうに考えまして、したがいまして明細の記録をとる、お聞き合わせがあったときに御説明をする、その範囲においては料金をいただくのにはなじまないだろうというふうに考えております。
 しかしながら、これ打ち出しをいたしますと大量の紙も使うことでございますししますので、仮に一定の期間私のところへは継続的にプリントアウトした明細が欲しいというふうなお客様がございましたら、その方には実費はちょうだいをすべきであろうというふうに考えております。
#126
○安武洋子君 電気料にしましてもガス料金にしましても、明細を、これだけ払ってくださいというのに、それにお金を取るというふうなことをしているところはないわけなんです。ところが、これだけ使ったからお金を払ってくださいという、そういう明細書に対してお金を取ると、こういうことをお考えなんですか、たとえ実費にしろ。
#127
○説明員(稲見保君) 電気、ガスの場合はエネルギーの消費の総量を表示されて料金の請求がなされていると思うわけで、その限りにおいては、電話の通話につきましてもダイヤル通話度数の総量を表示して請求をしておるのが現状でございます。しかし、これをもう少し詳しくしようということで内訳明細記録をとる、その限りにおいてはお金はいただかない。ですから、電話局へ御本人がいらっしゃって、先月の通話先の内容というものを、通話先の県名ないしは通話時間というものを知りたいとおっしゃられれば、ディスプレイを用いて私どもの方がそれを承知して御説明をすると、その範囲においては無料でいきたい。そうではなくて、相当大量の印刷物を要するような資料要求がございましたならば、それについては他との負担の公平も考えまして、追加出費になる部分についてお金をちょうだいすべきではなかろうか、こう考えておるということでございます。
#128
○安武洋子君 どちらにしても、物を買ったときに明細を添えるのはあたりまえ、それにお金を取るなんていうのは、いま日本ではそんなことは行われていないと思いますよね。私は考え直してほしいと思いますが、しかしそれよりももっと大事な問題があると思います。
 料金の明細記録というのは、あくまで使用者がどれぐらい使用したかわからないから料金支払いについて疑心を持つと、こういうことを防ぐということでお考えになっていると、御答弁の中にもそういうニュアンスがありましたけれども、しかしこのやり方では、先ほど御答弁の中にも出ていたように、プライバシーを侵すという問題があるわけです。これはいかにガードをかたくしても守れないと思います。記録をとるのを、これ希望者だけに限るとしましても、希望しないというものを記録にとっていてもそれを確認する方法というのは私はないだろうと思います。ですから、ある特定の者が何らかの目的で意図的に記録をとるというふうなことをされていてもわかりませんし、そういうことをしようと思えばできると、そして利用者の方にはそれを防ぐ手だてというのが全くないわけです。ですから、こういうことがない限り、プライバシーは守られる保障がないと言わざるを得ないわけです。ですから、私はプライバシーが守れないようなことをやはりやるべきではないというふうに考えます。この点について御見解を伺います。
#129
○説明員(稲見保君) お答えいたします。
 電話の通話につきましては、先生御承知のとおり、昭和三十年代の終わりごろまでは市外通話はほとんど交換手扱いで、通話に際しましてすべて記録をとって、交換証という記録をとっておりました。現に、少数にはなりましたが、交換手扱いの通話は現在におきましても交換証を保持しておりまして、加入者あるいは恒常的な利用者あるいは料金の支払い者から御請求があれば御説明をしておるということでございまして、これをめぐって通信の秘密あるいはプライバシーの侵害という具体的な問題が生じたことはございません。
 しかしながら、私どもは今日、かつてと比較して大量化したこういうトラフィックといいますか通話の流れの中で、過去にそうであったからということだけで安心は決していたしておりませんで、本人性の確認あるいは条件として同意を取りつけるとか、もろもろの知恵を出しまして、もちろん私ども電電公社だけでは不十分と考えておりますので、各方面の御意見あるいは助言といったものをちょうだいしながら御納得のいくようなシステムにつくり上げていきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
#130
○安武洋子君 いかにお考えになっても、いま私が申し上げたように、データをとってほしくないと、明細をとってほしくないと言っている者がとられていたとしても、利用者はそれを確認する方法がないということがありますし、ある目的があって意図的にそういうものをとるというふうなこともまた利用者の方からは防ぎようがないと、利用者の方からですよ、防ぎようがないと。こういうことが保障されない限り、いかにガードをかたくしている、プライバシーを守ると言ったって守り切れるものではないということを私は申し上げているんです。
 そこで、申し上げますけれども、料金のトラブルの解決をするには、本人も実際に現認できるという方法が一番いいわけです。ですから、私はなぜこの宅内の度数計、これを実行なさらないのかという疑問を持っております。これは、公社はすでに四十八年に単独用可視式料金即知方式について一次、二次の試用試験を実施し、商用に供し得るとの結論を得たと言っております。それからもう十年たっております。そして昨年の四月にも、国会で総裁は「早く実現をするように努めたい」と、こういうふうに答弁をされておられます。しかも、ヨーロッパ諸国ではもう実用化されているというふうな状態です。なぜこれを実行しないんですか。総裁は早く実現するように努めたいと言っておられるのに、いつから実現をするおつもりなんですか。先ほどからの御答弁の中に一向にこれが出てこないことに強く疑問を持っております。
#131
○説明員(村上治君) お答えいたします。
 先生御指摘のように、公社におきまして、かねてから宅内度数計というふうなものにつきまして技術的な検討を進めてまいっております。現在の段階では、いろいろ技術的に問題がございます。
 一つは、宅内度数計を高い精度に保つ、すなわち局内の度数計と宅内に置かれました度数計とを完全に一致させるというのはいろいろとむずかしい問題がございます。
 それから二番目としましては、最近の傾向といたしまして電話のネットワークの使用が非常に多様化してまいっております。ファクシミリの装置であるとかあるいはデータ宅内装置、そういったものがたくさんついてまいりまして、こういった通信をなさる場合に宅内の度数計を動作させるために、局の方から何らかの信号を送るわけでございますけれども、そういった信号が、そのような電話以外のいろいろな通信の品質に影響を与える可能性がございます。
 それから三番目は、最近新しいサービスとして提供いたしておりますキャッチホンであるとかあるいは自動着信転送というふうなものの場合には、そのサービスの一部で宅内の方に完全にパルスが送れないという問題がございます。
 幾つか例を申し上げましたけれども、そういった技術的な問題もございまして、こういった問題を解決して、かつ経済的に信頼性の高い宅内度数計というふうなことにつきましては現在見通しが得られてないということなんでございますが、われわれ電電公社としましては、こういった電気通信のネットワークをさらに高度化して、いろいろな多様な通信サービスに効率的に対処していきたいということでネットワークのディジタル化というふうなことも進めておりますけれども、こういったネットワークの高度化を図る中で、いま申しましたような技術的ないろいろな問題を解決いたしまして、すなわちいろいろな通信にも妨害を与えないで宅内の方にそういった度数計を動作する信号を送り得るという見通しが得られておりまして、鋭意研究開発を進めておるところでございます。
#132
○安武洋子君 もう十年もたっていると、公社自身が商用に供し得ると言ってから。いろいろおっしゃいましたけれども、私はやっぱり別の思惑があるのではなかろうかというふうに思わざるを得ないわけです。プライバシーが先ほど申し上げたように絶対守れないというようなことがある場合に、やはりなぜこれに一生懸命やられないのかという疑問を大変持ちます。しかし、時間が限られておりますので、これはまた追及させていただくことにして、次の問題に移ります。
 テレビの受信障害についてです。高層のビル等の建設に伴いまして、受信障害対策として共聴アンテナによる受信が行われております。この三月から大阪では19チャンネル、テレビ大阪が放映されております。兵庫県下でも一定の地域で、一般家庭では従来のアンテナを改修いたしますとこの19チャンネルが見られるというふうになっておりますが、共聴アンテナでは、このアンテナを改修してほしいと、19チャンネルを見たいという要望が出ております。
 そこで、阪神高速道路公団、どうも御苦労さまです。お聞きしたいと思いますけれども、尼崎などの公団が原因で、共聴アンテナを利用している住民から、やはり19チャンネルを受像できるように要望を受けてなさると思います。公団としてはどのような対応、対策をお考えでございましょうか、お伺いをいたします。
#133
○参考人(寺田久彌君) お答えを申し上げます。
 テレビ大阪の受信障害の問題につきましては、三月の二十四日、衆議院の逓信委員会におきまして村上先生からも御質問ございまして、これに御説明申し上げましたとおりでございますが、それ以後日も余りだってございませんので同様のお答えになるかと思いますが、この問題は、三月一日にテレビ大阪が正式に電波を発信いたしましてまだ日が浅いわけでございます。いろいろ苦情が参ってございますが、当公団としましては、その苦情の範囲、その障害状況等を現在調査いたしておるところでございます。
 また、都市の施設の管理者としまして、阪神高速道路公団のみならず、大阪府、大阪市の公営住宅等がございます。あるいは住宅・都市整備公団、その他公共団体を含めての問題でございますので、慎重に対処する必要がありますので、これら管理者がとりあえず、いま申しました四者が現在いろいろ協議いたしておるところでございます。現在の制度では直ちに対応することはむずかしいことと考えておるわけでございます。
#134
○安武洋子君 同じ問題で国鉄に伺います。
 これは山陽新幹線の影響によりまして、沿線で、やはり兵庫県では伊丹、西宮、尼崎など数千世帯がこの19チャンネルが見られないということで非常に強い要求が出ております。この対応、対策を国鉄の方にお伺いをいたします。
#135
○説明員(林義郎君) お答え申し上げます。
 先ほど公団の方からお話がございましたが、基本的には私どもも同じようなことでございます。テレビの電波受信障害対策は、日本放送協会NHKの技術協力を得まして現在までも実施してきております。対策は、基本的には実施時点に開局されておりますテレビ局を対象に、テレビ受信者に対して実施しております。国鉄といたしましては、対策実施後に開局されたテレビ局に対してはこの対策を行う方向では考えておりません。
#136
○安武洋子君 一緒でございますとおっしゃいますけれども、やっぱり道路公団の方と国鉄とは私は姿勢が違うと思いますよ。こちらの道路公団の方では、調査をしている、慎重にしろ、四者で協議をしていると。国鉄の方ではそういうことを考えていないとおっしゃいますけれども、私はやはり、住民はいずれにしろ新幹線のスパークなどでチャンネルが視聴できないという障害を受けているわけですから、それについては何らかの解決策を考えるという姿勢に立たれるのがあたりまえではなかろうかというふうに思います。
 そこで、郵政省に御要望しておきますけれども、こういう受信障害の問題につきましては、解決するために制度的な問題として解決をするということをもうお考えいただくべき時期ではなかろうか、こういうふうに思っております。いまこういう問題が出ておりますので、一つをここでじっくりと腰を据えて、こういう受信障害全般に対してどうあるべきかということを制度的にお考え願いとうございますが、その点いかがでございましょうか。
#137
○政府委員(田中眞三郎君) お答え申し上げます。
 従来はテレビの場合、ローカル難視と申しますか辺地難視だったわけでございますが、都市受信障害が最近非常にふえております。五十八万というようなことで、私ども非常に重視しておるわけでございます。ただ、従来は良好に受けられていた地点におきまして、何らかの人為的な建造物あるいは構築物ができましたために途端に急にできなくなるということで、従来ですと比較的その辺の原因も単純であったわけで、原因者負担の原則ということでまいったわけでございますけれども、先ほど数字でも挙げましたように非常に多くなってまいりまして、しかも原因の確定も困難なものというのが出てまいっておるわけでございまして、私どもといたしましては、単純に原因者責任主義というわけにもまいらないので、建築主あるいは受信者、放送事業者、地方公共団体等関係のところで基本的に対策を立てるべきであるということで、紛争処理機関あるいは基金構想等々模索し努力しておるつもりですが、何とかいたしまして基本的な解決に一刻も早く取りつきたいと申しますか、そういう方向で検討してまいりたい、このように考えております。
#138
○安武洋子君 私は、制度的にやはりしっかりと考えていただきたいということを要望して、時間の関係上ちょっと郵政省の基本方針にかかわる問題として、郵便局の統廃合の問題について伺っておきます。
 兵庫県の明石市に二見郵便局というのがございますけれども、現在の集配特定局から周辺に事務の移管を行いまして特定局にしようという計画があります。これは十年前に立てられた計画です。しかし現状は、十年間にこの地域というのは人口急増地域になりまして、人口は世帯数で何と一・八倍にもふえ、なお今後人口がますます増加しようかという急増地域になってしまっております。そこにこういうふうに集配特定局から特定局にしようというふうな計画が十年前と変わらずいまも実施され強行されようとしているわけですから、当然住民から強い反対が出ます。地元の明石の地方自治体、そして播磨町にもまたがります。この播磨町でも反対の意思表明が行われております。住民の自治会など、あるいは町会議員、市会議員というふうな方たちの中からも強い反対が出ておりますが、一体郵政省というのは人口急増地のこういうところの庁舎を統廃合されるんでしょうか。私は現状に全く合わない方針であると思いますが、いかがでございましょうか。
#139
○政府委員(魚津茂晴君) 私ども、ある局の集配事務を他の局に移す、これを郵便区の調整と申しておるわけですが、この郵便区の調整というねらいは、郵便の送達速度が向上する、それからより経済的である、また省力化が期待できるという条件がありまして、かつ地元の御理解を得られるというような場合に――もちろんその他具体的な事情の中ではいろいろ考慮する点もあろうかと思いますが、基本的には、そういう条件を満たすところにおいては郵便区の調整をするという方針は従来から一貫して持っているわけでございます。
 そこで、先生御存じのところでございますが、二見の郵便局の受け持ち区域は明石市の一部と加古郡の播磨町を持っているわけでございますが、その明石市の部面を明石西郵便局、それから播磨町の地域を加古川東郵便局にそれぞれ移すという計画を私ども持っておりまして、時期といたしましては、ことしの上半期にぜひ実現していきたい、こういう計画でございます。
#140
○安武洋子君 だからおかしいと申し上げているわけです。人口急増地です。この計画が立てられたのが十年前と申し上げました。世帯数で一・八倍。しかもいま御指摘の二見、これは魚住町も含みますが、魚住町とか播磨町というのはいまどんどん宅地開発が進んで、いまからさらに人口急増が予想されます。そこに、早く配達ができるとおっしゃいますけれども、二見局をそういうふうにしますと窓口業務時間が短縮されるではありませんか、ずいぶんと。しかも、高丘団地などというところにはママさん配達婦を雇うというふうなことで、プライバシーも守れないような状態をつくり出すというふうなことが私はいいやり方とは思えません。そして地元の理解どころか、明石市議会も反対の決議を採択いたしております。そして播磨町でも反対の意思表明がなされ、自治会でも反対です。これだけ強い地元の反対があるというのも、私はいまのこの現状から見ると当然のことだと思います。こういう人口急増地でなぜ地元住民に不便を与えサービスが低下するようなことをなさるのかということを再度お伺いいたします。
#141
○政府委員(魚津茂晴君) 人口が急増するという事実は、われわれ当然計画を策定する際に着目しているところでございます。したがいまして、受け皿とも言うべき加古川の東局それから明石西局、そういった局舎は人口が急増している地域を受け持つにふさわしい局舎としてすでに用意されているわけでございます。この点が一つです。
 それから団地配達でございますが、現在この二見の郵便局が受け持っている地域には団地配達を実施するということは考えておりません。現在のエリアには団地配達は計画はしておりません。
 ともかく、地域社会における郵便局の存在ということが日常生活に密着しているがゆえにいろいろの要素で賛成、反対という声も起きてくることは事実でございますが、私ども、先ほど申し上げました郵便区の調整の条件にかなっている地域であるということをいま一度地域の方々に御理解を求めて計画を実施させていただきたい、こういうふうに思う次第でございます。
#142
○安武洋子君 申し上げますが、ここはあと定員で一名ふやせば集配特定局から普通局になるわけでしょう。私はこの入れ物が、加古川西ですか東ですか、そこと明石西といろいろおっしゃいましたけれども、そのことよりもいまのこの二見局、ここをりっぱにしていくという、そうして十年前に見通していたとおっしゃいますけれども、私現実によく知っております。十年前といまの現状をだれが予想できたでしょうか。ずいぶんなあそこはさま変わりをしておりまして、これほど人口が急増するというのは、幡磨町長さんとお話ししたときもここまで来るとは思わなかったというふうなことが出るほどにいま人口が急増中です。そして、まだ急増していこうというところです。
 そのことを十分お考えになって、地元の理解がない限りはとおっしゃいましたが、地元は全然理解をいたしておりません。ですから、こういうことを強行なさるのではなく、地元の理解が得られるまでは現状のままに置いて、十分最後まで納得を得るまで話し合うのが最低の私はやり方だろうと思います。あなたたちがあくまでも強行なさろうとおっしゃるなら、私はどういうふうなことをして地元の人たちにいろいろなさっているかというふうな資料も持っておりますので、そのことを申し上げなければなりませんが、しかし私は、そういうことをなさらないで地元の意見を十分聞かれて、そしてあと一名ふやせば集配特定局から普通局になると、そういうことをしていかなければいけない地域なのです、あそこは。二見郵便局を設けたときよりもいますでに物すごく膨大な人口急増地になってしまっていると、それを十年前の計画をそのままメンツを通そうとするような態度をお取りになるというそういうことはおやめになるべきだということを強く申し上げまして、私の質問を終わります。
#143
○柄谷道一君 質問に入ります前に、いわゆる設置法によらない私的諮問機関ないしは懇談会の運用につきましては、法制局見解、昭和三十六年四月十二日及び三十八年三月十八日の行政管理庁通達及び内閣委員会の審議経過からはみ出しておりまして、このままの状態が続けば正規の審議会が形骸化するおそれすらあるのではないか、こう憂えられるわけでございます。
 そこで、委員長に要望したいわけでございますが、これは、設置法の審議を行います当委員会としていわゆる基本的な問題ではないかと思います。したがいまして、たとえば理事会に官房長官、行管長官を呼んで内閣としての厳正にこれを運用するよう是正を図るなど適切な措置をとる必要があると、このように私は考えます。委員長のもとにおいて善処願いたいと思いますが、よろしゅうございますか。
#144
○委員長(遠藤要君) お答えいたします。
 後日、ただいま柄谷君の御発言に対して理事会で収拾してまいりたいと思います。御了承願います。
#145
○柄谷道一君 それでは、郵政省にお伺いいたしますが、今回の審議会の改組、すなわち郵政審議会電気通信部会と有線放送審議会を廃止して、これを統合し電気通信審議会をつくるという改正案は、私の承知するところ審議会委員の数は従来どおりと、増減をしないと、こう承知しておりますけれども、今回の改正によって人員、経費の節減等何らかの行政改革的な効果があるのかどうか、その点をお伺いします。
#146
○政府委員(澤田茂生君) お尋ねの電気通信審議会の設置に伴う人員、経費の節減等の効果でございますが、先生御案内のとおり、委員数につきましては、定数といたしましたらトータル郵政審議会、それから有線放送審議会合わせましての五十二人の定数を四十五人に縮減するということではございますが、先ほど来御説明申し上げておりますように、すでに五十二年十二月の閣議決定の趣旨を踏まえまして、郵政審議会につきましては三十八名に縮減をいたしておりますので、実質的な数字という面におきましては変化がない、変動がないということが言えると思いますし、経費の面につきましても、あくまでもこれは電気通信審議会は郵政審議会の電気通信部会と有線放送審議会の再編成という形でございますので、そういった面についても変動というものは特段ないわけでございますけれども、電気通信審議会……
#147
○柄谷道一君 簡単に願います。
#148
○政府委員(澤田茂生君) 特にそういった経費の節減ということについては当然配意をしなければならないわけでございますけれども、電気通信行政の重要性、その増大にかんがみまして、一層公平かつ能率的な運営を図るために設置しようというものでございまして、行政需要の変化に対応してスクラップ・アンド・ビルドの原則に基づきまして行政機構の整備を図っていこうということで、こういうことによりまして行政の効率性を高めていくために非常に大いに役に立つ、そういうことを期待しているということで御提案を申し上げているところでございます。
#149
○柄谷道一君 私は審議に協力して質疑時間を三十分に短縮しております。長々した言いわけよりも端的にお答えを願いたいと、こう思います。
 それでは、大臣にお伺いいたしますが、昭和四十二年十月十一日、これは閣議の口頭了解でございます。四十四年七月十一日、これは閣議決定でございます。多くのことを決定しておりますが、その「行政の簡素化と能率化を推進する」という趣旨から、第五項に「委員の数は、原則として二十人以内とする。なお、試験、検定、規格決定等に参与する審議会等については、試験委員、専門委員、又は臨時委員等の制度を活用して、本来の審議会等の構成員はできる限り簡素なものとする。」、これ閣議の決定ですね。この閣議の決定を御承知の上で定数を定められたわけですか。
#150
○政府委員(澤田茂生君) 閣議の決定等につきましては私どもも十分承知をいたしておるところでございまして、委員の定数につきましては、五十二年の十二月の趣旨を踏まえまして、郵政審議会につきましても四十五名というものにつきまして三十八名に縮減をしているというところでございまして、その時点におきまして、縮減措置というものは一つの結論が出ている。それを再編成をさしていただきまして、トータルといたしましては変化はございませんが、郵政審議会二十五名、電気通信審議会は二十名の限度精いっぱいということでございますが、二十名を超す郵政審議会につきましては、三事業の特殊性というようなこと、今後におけるいろいろな問題の重要性というものを考えまして、ぜひこういう形でやらしていただきたいということをお願いを申し上げたいと思います。
#151
○柄谷道一君 大臣にお伺いしますが、これ、閣議決定というのはどういう重みを持つものなんですか。私は、改組がされるとすれば、当然閣議の決定に基づいて極力その趣旨に沿う定員の設定というものがあってしかるべきだと思うのですね。大臣、この閣議決定を知っておられますか。
#152
○国務大臣(箕輪登君) 存じております。
#153
○柄谷道一君 すると、片方の審議会は二十名、その原則に沿っておりますが、片方は二十五名ですね。これはどういう理由によるものですか。
#154
○国務大臣(箕輪登君) 五十二年十二月の閣議決定、そのことはよく知っておりますが、その時点においてすでに郵政審議会は削減をいたしまして三十八名としたわけであります。そこで、閣議決定を踏まえて措置済みだと私は考えていたのであります。ところが、措置済みの中から結局十三名減ずりましてその郵政審議会の方は二十五名とする。そして有線の方の審議会を、これ七名ですが、これをやめまして新たにつくる電気通信審議会の方は二十名、郵政審議会から減らした十三名と今度つぶす有線の方の審議会の七名を足すと二十名、その枠内で処理をした、スクラップ・アンド・ビルドをやった、こういうふうに私は考えております。
#155
○柄谷道一君 どうも了解できないんですね。今回の改正案には定数が入っておりませんから、法案審議には直接関連ないとしても、私は行財政改革という立場から、閣議で、たくさんの仕事がある審議会は専門委員その他を活用しなさい、しかし委員の数は二十名以内に抑えましょうということをこれ話し合って決定しておるわけですから。それがやはり設置法が審議される、すなわち審議会が改組されるときは原則に戻るというのが僕は行政姿勢として妥当ではないか、こう思うのでございます。
 この問題ばかりやっていましたら私三十分過ぎますから、委員長、この問題もせっかく私的諮問機関の運用に関して理事会で話し合おうということでございますから、この閣議の決定事項と定員の関係、これもやはり官房長官、行政管理庁長官から篤と意見を聞いて、閣議決定の重みというものを私は確認を改めてしたい。これは郵政省ばかりじゃないですね、どの省も閣議の決定が守られてないわけですから、その点につきましてはひとつ委員長の手元において善処願いたいと思いますが、よろしゅうございますか。――それじゃ次に進みます。
 私はスクラップ・アンド・ビルドの方針がある以上ある程度やむを得ないと思うんですけれども、新設される電気通信審議会は電気通信、主として電電公社にかかわる事項を取り扱うパートと有線放送にかかわる事項を扱うパート、この両者を合体して審議するという形になるんですね。両者は、今日までの実態から見て性格は若干異なっていると思うのでございます。したがって、当然この新しい審議会は部会の設置等を含めて運用していかなければ所期の目的を果たすことができない、こう思わざるを得ないわけですが、どういう運営をされるんですか。
#156
○政府委員(澤田茂生君) 先生御指摘のとおり、有線放送という問題とその他の電気通信、若干異なる色彩を持っているところでございますが、審議会の運営に際しましては、部会を設置をするというようなことを考えまして、全体としての審議が円滑に行われるように十分配意してまいりたいと考えております。
#157
○柄谷道一君 問題をさらに進めますが、私は昨年十月二十一日の決算委員会でデータ通信の自由化問題、電気通信の高度利用の進展の問題について質問をいたしました。前大臣の時代でございますから、その要旨を簡単に申しますと、超LSI技術の開発からコンピューター産業が目覚ましい発展を遂げてきた、それが情報化社会の急速な拡充ということにつながってきた、その中心にあるのがデータ通信ではないか。今後伝送技術のディジタル化、情報処理の端末の開発、さらに網サイドの機能の充実等によりまして、電話の利用というものもただ単なる通話の交換から多種の機能が追加されるというのは時代の趨勢であり、また国民の求めておるところでもあろうと思うんです。
 そこで、電電公社は、今日まで内外から高く評価されております研究陣が総力を挙げまして、基礎的研究の拡充とあわせ、電話網のディジタル化による総合ディジタルサービス網、いわゆるISDNの形成。さらに、非電話系サービスの自由かつ低廉な料金での利用、これの開発に全力を挙げておるわけでございます。やはり利用者は、端末接続装置いわゆるホームターミナルを通じまして、そのサービスを受けることを期待しておるのもまた現実であろうと思うのでございます。
 そこで、時間の関係で余り多くを問えませんけれども、このような電信電話の、電気通信の高度利用の進展に対応する郵政大臣としての基本的なお考えをお伺いしておきたいと思います。
#158
○国務大臣(箕輪登君) 昨年八月に出された電気通信政策懇談会提言によれば、八〇年代における「電気通信政策の策定に当たっての基本的な考え方は、良質な電気通信サービスを低廉、公平かつ安定的に供給し、情報の円滑な流通に資することによって、経済の発展と国民生活の向上に貢献するという従来の考え方に加えて、」さらに「民間能力の活用」「電気通信網の整備と公衆電気通信事業体の役割」の達成、「国民的コンセンサスの形成」について十分配意しつつ政策策定をすべきであると提言されております。また、特にデータ通信の分野については、民間の能力を活用して積極的な市場原理の導入が図られるべきであるとされております。
 郵政省といたしましては、この提言を尊重しつつ、また電電公社、国際電電の果たすべき役割り、通信の秘密や利用者の保護等通信の公共性の確保などにも十分留意しつつ、時代の要請にこたえ得るような電気通信政策の展開を図る考えでおります。
#159
○柄谷道一君 大臣、いま読み上げられたんですけれども、きょうの審議で懇談会の提言というものに対するいろいろの問題が提起されておるわけでございますから、私はその内容の是非を問うわけではございませんけれども、何回も何回も提言というものが出てきますとかえって問題をふくそうさせるのではないか。これはぜひ大臣のお考えとして述べていただきたい。これはひとつ苦言を呈しておきないと思います。
 そこで大臣、いま言われましたような基本方針を貫くとすれば、当然経営形態の問題が浮かび上がってくるわけですね。私は、第二臨調に対して電電公社が二月二十六日に出した意見書、郵政省が三月五日に出しました意見書、いわゆる公社経営のあり方についての文書をあらかじめいただきまして精読をいたしました。しかし、その認識ないしは考え方に私はずれがあると率直に感ずるわけでございます。今後データ通信の民間開放など、民間の活力を生かし競争原理を導入して多様な要求にこたえるという新秩序確立の要求が片やあるんですね。片や通信秩序の確立や通信の秘密、利用者の保護等の公益性、国の基本サービスというものをどうするかという問題があるわけですね。要は私はこの調整問題であろうと思うのですね。どういうお考えでこの調整に当たられるわけですか。
#160
○政府委員(守住有信君) 電電公社の経営のあり方並びにその合理化につきましては臨調でいろいろ御検討されておるところでございますけれども、公社の方では経営の当事者というお立場から、御承知のとおりの三案が考えられるとして説明をしておりますし、私どもは行政の立場から広く、冒頭にも申し上げておりましたけれども、この公衆電気通信がいろいろな国家的機能――国防とか治安とかいろいろな社会面への、あるいは広く国民生活そのものに定着をしておる。また、先生御指摘のいろいろな今後への高度ディジタル化という問題を考えますところの高い公共性を持っておるし、また巨大独占性があると、そういう立場からその公衆電気通信の持つ特徴につきましていろいろ臨調でも十分御検討いただきますような問題点と申しますか、視点を御説明をしておるところでございます。
 今後につきましても、また電電公社の間とも十分調整を図りながら、また先生が御指摘いただきました高度通信利用の分野への民間活力の導入、その問題における公共的な通信秩序の観点と民間活力導入のあり方との調整、そういうものを十分念頭に置きながらいろいろな各界の御意見も拝聴しながら進めてまいりたい、このように考えておる次第でございます。
#161
○柄谷道一君 要は今後調整したいということで、答弁がどうもぴたりとこないんですね。私は意見書の内容は皆読んだと言っているんですよ。そこにずれがある。どういう方向で調整しようとしておるのかという質問に対して何も答えていないわけです。
 そこで私は、端的に大臣に伺いますのは、こういうふうに理解していいですか。資材の調達、データ・ファクシミリなど回線利用、端末機器、これについては民間参入の方向で臨むと、ネットワークの所有運営、電信電話本来の業務――これには取りつけ、架設、保全を含む、こういったものは公益性の視点から考えねばならぬ。そう理解していいですか、端的に答えてください。
#162
○国務大臣(箕輪登君) それで結構でございます。
#163
○柄谷道一君 そう初めから答えてもらえれば、もう長々と答える必要はないんですよ。
 そこで、さらにこれをお伺いしますけれども、いずれにしても公社の現在の業務分野のうち、いま私が指摘しました三つの部分に関しては民間参入、いわゆる競争原理というものが導入されてくる、方向としては。とすれば、公社の企業努力の強化さらに職員の資質向上というものがなければ、この民間との競合部門については競争能力を失うわけですね。そういう問題があるとすれば、現在の予算総則や公社法でがんじがらめに縛られている拘束予算制度というものについては、当然見直しが行われ、弾力化する部分が出てくると思うんですが、どうですか。
#164
○政府委員(守住有信君) 公社のいろいろな競争の努力の問題とのかかわりの予算制度の問題だというふうにお聞きいたしたわけでございますけれども、この競争の問題は、電信電話が中心の独占の部分がほとんど大半の収入を占めておりまして、今後はいろいろ展開されると思いますけれども、データ通信等の問題はまだ数%だという比重ではございますが、公社としてはいろいろその技術力を駆使して努力をしておる状況でございます。
 一方、予算制度につきましては、やはり電電公社の持つ高度な公共性あるいは財政民主主義という問題もございますので、国会の御審議を予算そのものについてもお願いをしておりますし、政府としても一定の関与をやっておるところでございますが、ただ公社の予算は、一般会計等と比べましてやはりその経営の効率性、自主性という観点から取り扱う制度に相なっておりますし、その執行面におきましても経費の流用、弾力条項の適用等を通じまして弾力的な運用が認められて・おるところでございます。
 したがいまして、そのような自主的な弾力的な運用の中でやはり世の中の批判に耐え得るような限度の自主性の発揮というものが求められていく、このように考えておる次第でございます。
#165
○柄谷道一君 ということになりますと、前大臣の見解より後退しておりますね。私は同じ質問をしたんですよ。そのときに山内前郵政大臣は、確かにそういう面もあるので一つの課題として検討さしていただきたいと私に答えているわけですよ。いまの局長の答弁は、現行の枠は崩さないというその枠内で弾力性を持たせようということですから、検討の余地なしと。これは私の昨年十月の質問以降郵政省が検討した結果の御答弁ですか。
#166
○政府委員(守住有信君) この点につきましては、三年ほど前の公企体等基本問題会議でもいろいろ二年間にわたって御議論がございまして、運用面についてのいろいろな検討課題というのも御指摘があっておる次第でございますので、私どもも、また政府部内としてこれは一郵政省だけの問題ではございませんで財政当局との関連もある問題でございますけれども、そういう運用面の問題という問題意識の中で今後考えていかなければならない課題である、こういうふうに認識をいたしておる次第でございます。
#167
○柄谷道一君 大臣に要望しておきますけれども、一遍、昨年十月の私の決算委員会における郵政大臣との一問一答をよく読んでください。前大臣のやはり答えられたその方向というもの、継続する形の検討というものをしてください。これは私は、政治家として、官僚の皆様はいまのような答弁から一歩も出ることはできないと思うのですけれども、ひとつ大臣に前向きの検討を要望しておきたいと思います。
 そこで、時間がありませんので全部中途半端になるのですけれども、コミュニケーションに関する技術は日進月歩で進んでおります。したがって、電気通信と電波による通信も今後密接不可分の関連が生まれてくると思うのでございます。そうなってきますと、新設されます電気通信審議会と電波監理審議会との間に、やはり将来の通信、放送の総合的ビジョンを立てる上での何らかの連携というものの私は必要性が生じてくると、こう思うのですが、いかがですか。
#168
○政府委員(澤田茂生君) 先生御指摘のとおり、電波と電気通信とは非常に密接な関連をいたしております。そういうことから電波、電気通信行政の推進に当たりましては、省内関係部局の間で十分連絡調整を取り計りながら進めるとともに、両審議会への諮問に際しましても双方の関係を十分留意をいたしまして、円滑な調査審議が行われるように配意してまいりたいと思います。
#169
○柄谷道一君 最後になりましたけれども、郵便局の国債窓口販売の問題についてお伺いをいたします。
 銀行の国債の窓口販売は五十八年の四月から実施されることになりましたけれども、そういう民間金融機関が開始したとき、郵政省は郵便局での窓口販売というものについてどういうお考えを持っているのか。
 さらに、窓口販売から進んで募集販売の業務の範囲を超えまして、すでに発行いたしました国債の売買が必要になるとも考えられるわけでございますが、そこまで業務を拡大されるお考えはあるのか。
 さらに、そうなりますならば、当然郵政省設置法でこれらの取り扱いを業務の中に入れるか、ないしは特別の立法を必要とすることが生まれてくると思いますがどうか。
 この三点に対して明確なお考えをいただきたい。これは、答弁によりましては、従来の銀行対郵便局の戦争がいわゆる信託会社まで巻き込みました金融戦争に発展する重要な問題を含んでおるわけでございますが、この際、郵政省としての率直な見解を明らかにしていただきたい。
#170
○政府委員(鴨光一郎君) 銀行におきましては、昭和五十八年、つまり来年の四月から新規に発行する国債の窓口販売を実施するということになったというふうに私どもも承知をいたしております。
 先生のお尋ねの、郵政省はどうかという点でございますけれども、郵政省といたしましては、国民の資産選択の多様化の動向あるいは国債の個人消化の状況、こういったものを見きわめながら、今後郵便局窓口で国債の窓口販売をどういうふうにするかということを調査研究していきたいというふうに考えている段階でございます。これが現在の段階でございます。
 したがいまして、先ほど御指摘のございました募集販売だけでなく、既発債の窓口販売につきましても同様にその調査研究の対象にしてまいりたい。どのようにしていくかということはこれからの課題であるというふうに考えているところでございます。
 なお、法律的な問題といたしましても、設置法その他どういう形での法改正が必要かもただいま申し上げました調査研究の中での課題として検討を進めたい、このように考えております。
#171
○柄谷道一君 調査研究でうまく逃げられたわけですが、すると、本年の二月二十六日、日本経済新聞に掲載されましたいよいよ郵便局が国債の窓口販売に乗り出した、名のりを上げた、この報道は誤報なんですか。大臣としてはやりたいということで検討しておるのかどうか。これ大臣からお答えいただきたい。
#172
○国務大臣(箕輪登君) ただいまのところ白紙でございます。
#173
○柄谷道一君 時間が参りました。やめます。
    ―――――――――――――
#174
○委員長(遠藤要君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、山内一郎君が委員を辞任され、その補欠として関口恵造君が選任されました。
 この際、約十分ほど休憩いたします。
   午後三時四十三分休憩
     ―――――・―――――
   午後四時開会
#175
○委員長(遠藤要君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、郵政省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 先ほどの柄谷君の質疑をもって質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。別に御意見もなければ、これより直ちに採決に入ります。
 郵政省設置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#176
○委員長(遠藤要君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、伊江君から発言を求められておりますので、これを許します。伊江君。
#177
○伊江朝雄君 私は、ただいま可決されました郵政省設置法の一部を改正する法律案に対し、各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    郵政省設置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、電気通信行政のあり方が経済、社会、文化など広範な分野に大きな影響を及ぼすことにかんがみ、次の事項について適切な措置を講ずべきである。
 一、電気通信審議会委員の人選及び選管に当たっては、広く各界の有識者を網羅し、民意が十分に反映するよう配慮すること。
 一、技術の進歩及び社会の要請に適切に対応するため、長期的視点に立った電気通信行政の推進に努めること。
  右決議する。
 以上であります。
#178
○委員長(遠藤要君) ただいま伊江君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#179
○委員長(遠藤要君) 全会一致と認めます。よって、伊江君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、箕輪郵政大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。箕輪郵政大臣。
#180
○国務大臣(箕輪登君) ただいまは郵政省設置法の一部を改正する法律案の御可決をいただきまして、厚くお礼申し上げます。
 当委員会の御審議を通じまして承りました御意見、御議論は、今後の所管行政の運営に際し十分反映させまして、当委員会の御審議におこたえ申し上げたいと存じます。
 さらにまた、ただいまの附帯決議につきましては、政府といたしまして十分にその御趣旨を尊重してまいる所存でございます。まことにありがとうございました。
#181
○委員長(遠藤要君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#182
○委員長(遠藤要君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時三分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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