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#1
第096回国会 本会議 第17号
昭和五十七年五月十二日(水曜日)
   午前十時一分開議
    ―――――――――――――
#2
○議事日程 第十七号
  昭和五十七年五月十二日
   午前十時開議
 第一投資の促進及び保護に関する日本国とス
  リ・ランカ民主社会主義共和国との間の協定
  の締結について承認を求めるの件(衆議院送
  付)
 第二 所得に対する租税に関する二重課税の回
  避及び脱税の防止のための日本国とインドネ
  シア共和国との間の協定の締結について承認
  を求めるの件(衆議院送付)
 第三 南極地域の動物相及び植物相の保存に関
  する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第四 地方交付税法等の一部を改正する法律案
  (内閣提出、衆議院送付)
 第五 警察官の職務に協力援助した者の災害給
  付に関する法律及び消防団員等公務災害補償
  等共済基金法の一部を改正する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
 第六 昭和四十二年度以後における国家公務員
  共済組合等からの年金の額の改定に関する法
  律等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
  議院送付)
 第七 昭和四十二年度以後における公共企業体
  職員等共済組合法に規定する共済組合が支給
  する年金の額の改定に関する法律及び公共企
  業体職員等共済組合法の一部を改正する法律
  案(内閣提出、衆議院送付)
 第八 放送法等の一部を改正する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
 第九 電波法の一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
 第一〇 農用地開発公団法の一部を改正する法
  律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 一、鉄道建設審議会委員の選挙
 一、道路運送車両法の一部を改正する法律案
  (趣旨説明)
 以下 議事日程のとおり
     ―――――・―――――
#3
○議長(徳永正利君) これより会議を開きます。
 この際、来る十五日に任期満了となる鉄道建設審議会委員一名の選挙を行います。
#4
○藤原房雄君 鉄道建設審議会委員の選挙は、その手続を省略し、議長において指名することの動議を提出いたします。
#5
○堀内俊夫君 私は、ただいまの藤原君の動議に賛成いたします。
#6
○議長(徳永正利君) 藤原君の動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○議長(徳永正利君) 御異議ないと認めます。
 よって、議長は、鉄道建設審議会委員に田代富士男君を指名いたします。(拍手)
     ―――――・―――――
#8
○議長(徳永正利君) この際、日程に追加して、
 道路運送車両法の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○議長(徳永正利君) 御異議ないと認めます。小坂運輸大臣。
   〔国務大臣小坂徳三郎君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(小坂徳三郎君) 道路運送車両法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 今日、自動車は国民各層に普及し、国民生活に欠くことのできないものとなっておりますが、最近における自動車技術の進歩、使用形態の変化等に伴い、自動車の安全と公害の問題をめぐり少なからぬ状況の変化が生じており、他方、自動車整備の適正化に対する社会的な要請も高まっております。
 このような状況に対応して、昨年十月と本年一月に新しい時代に即応した検査整備制度のあり方等について運輸技術審議会から答申が提出されるとともに、本年二月臨時行政調査会からも同趣旨の答申が提出されるに至っております。
 本法律案は、これらの答申の趣旨を踏まえ、検査整備制度の改善及び自動車分解整備事業者による整備の適正な実施を図るため、これを提出することとした次第であります。
 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
 第一に、自家用乗用自動車について、初めて自動車検査証の交付を受ける場合の当該検査証の有効期間を現行の二年から三年に延長することとしております。
 第二に、自家用乗用自動車であって、初めて自動車検査証の交付等を受けた後継続して使用されているものについては、最初に行うべき定期点検を行うことを要しないこととしております。
 第三に、定期点検の励行を確保するため、運輸大臣が自動車の点検及び整備に関する手引きを作成公表するとともに、定期点検を行っていない自動車について、陸運局長が点検を指示することができることとする等所要の規定を整備することとしております。
 第四に、自動車分解整備事業者が遵守すべき事項に関する規定等自動車整備事業の業務運営の適正化を図るための規定を整備することとしております。
 以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#11
○議長(徳永正利君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。広田幸一君。
   〔広田幸一君登壇、拍手〕
#12
○広田幸一君 私は、日本社会党を代表して、ただいま提案のありました道路運送車両法の一部改正案について、鈴木総理並びに関係各大臣に質問を行おうとするものであります。
 自家用乗用車の検査期間を延長するなどの問題が、ユーザーはもちろん国民の間に非常に関心が高まってきましたのは、一昨年十一月、中曽根行政管理庁長官が行政の簡素化と国民の負担軽減のため車検制度の見直しの必要性を提言して以来のことであります。
 わが国の自動車の技術はどの国よりも抜群に発達し、性能は非常によくなり、道路も質的に改良されてきたのに、昭和二十六年に車検制度ができ、三十七年に点検整備が導入されて以来二十年以上もたっているのに、この間制度の内容はほとんど改革されることもなく今日に至りました。使用者も多様化し、これだけ自動車を取り巻く環境が大きく変化をしてきたのに、検査制度や点検整備のやり方、点検項目など、ほとんどそのままに惰性的に進められてきましたため、使用者は行政と整備業界に少なからぬ不信感を抱いておっただけに、よけいに関心を強める結果になったと思います。その意味では中曽根長官の提言も遅きに失した感なしとしないのであります。
 自来一年半、関係機関の検討を経てここに改正の内容が提案されたのでありますが、法案作成の経過を見ますと、果たして国民のいままで懸念してきたことが解消されるであろうか、非常に疑問を持たざるを得ないのであります。
 言うまでもなく、車検制度の目的は、車の安全維持と公害防止のため常に車の性能を整備しておくことでありますが、法制定以来の自動車整備を見ますと、技術の進歩に対応し、特にユーザーが車を持ちやすく、使いやすくできるような環境づくりにどれだけの創意工夫をしてきたであろうか疑問であります。
 運輸技術審議会も昨年十月の中間答申で、整備業界のユーザーに対するサービスの欠如をかなり厳しく指摘しておるのであります。それにもかかわらず、業界側は今回の制度改正作業の過程において、車検期間の延長、点検の廃止などに終始反対の立場を主張してまいりました。反対の理由は、改正案が通ると業務量が減少、業界は相当な打撃を受け、死活の問題として非常な危機感を持っているということであります。全国には整備工場が大小合わせ七万七千八百九十あり、そのうち従業員五人以下の零細なものが全体の七〇%を占め、特に最近過当競争が激しく、経営は悪く、老齢化は進み、賃金も低く、恵まれない環境に置かれておることは私もよく承知しておるところであります。
 問題は、整備業界がなぜこのような環境に置かれてきたであろうかということであります。企業育成のための融資制度もあり、経営の合理化のため協業化、共同化への道も開かれているのに、その効果が十分上がっていない理由は一体何であろうか、業界を指導すべき立場にある運輸省の施策に不十分さがあったと言わざるを得ないのであります。
 法律によって期限が来ればユーザーは必ず車を持ってくる、そうした安易に法定点検整備に依存し、みずからが効率的な事業運営に取り組む努力に欠ける面が行政と業界側にあったのではないだろうか。そのことが逆に、ユーザーが行政と業界に対し不信感を増大する結果になったとも思うのであります。言うまでもなぐ、車を持つ者とこれを整備する者との信頼関係があってこそ車の安全維持が保たれるのであります。後段でただすことにいたしておりますが、業界の業務量の落ち込みを過料制度の導入によって穴埋めするという手法では、業界の安定的経営を維持することはできないと思うのでありますが、間違いでありましょうか。
 私は、以上幾つかの問題を指摘してまいりましたが、本法改正によって、二千四百万人もいると言われるユーザーが安心して任ぜられる自動車整備行政を進めることができると確信がおありでありますか。以上指摘してきたことを含め、運輸大臣の所見を承っておく次第であります。
 あわせて、中小企業対策を担当する通産省に、圧倒的に中小企業者が多い整備業界の実情をどのように把握されているのか。また、整備業界の近代化をどのように進めていくのか、この際総理大臣に伺っておく次第であります。
 さて、問題になっておるのは、ユーザーが定期点検を怠った場合、十万円以下の過料に処せられるということを規定した点であります。臨時行政調査会は、このことに対していち早く、点検整備は個人の責任に基づくものであることを答申したのであって、たとえ秩序罰といえども、答申の趣旨からしてきわめて遺憾であるという異例の抗議声明を発しておるのであります。そもそも運輸技術審議会また臨時行政調査会の答申にもなかった事項が、法案をまとめる階段で突然導入されただけに、奇異の感を抱かざるを得ないのであります。
 今度の改正で注目すべき点は、車の点検整備はユーザーが自発的に責任を持って行うべきものとしている点であります。六カ月定期点検もユーザーができるようになり、点検項目も大幅に削減されて点検がしやすくなり、また車検もユーザー自身が検査場に持ち込みやすくなるようになっておるのであります。要するに、自動車の整備はユーザー自身が責任を持つことが強く規定されておるのであります。それであるのに過料制度が導入されるということは、この精神に逆行するもはなはだしいと言わざるを得ないのであります。
 これに対して運輸省は、現行でも定期点検の実施は義務づけられているが、実施率は五〇%程度で、これを引き上げる必要があると主張しておるのであります。ちなみに、警察庁の資料によると、交通事故で車両の原因によるものは、昭和五十五年度で〇・〇七六%であります。いわゆるゼロに近い数字であります。しかも年々減少の傾向をたどっておるのであります。こうした実態を考えますときに、前段でも指摘しましたが、検査期間の延長によって生ずる車両整備業界の業務量の落ち込みを食いとめる手段として、過料制度をあえて導入したと受けとめざるを得ないのであります。
 そのため、業界側が導入に向けて運動を強く展開してきましたことは衆目の認めるところで、昨年の十二月には自由民主党議員による自動車整備議員連盟もでき、地方には政治懇談会も設置し、相当活発な動きがあっておるのであります。しかも議員連盟は肝心のユーザーの意見を聞いたことは全くなかったようであります。片や議員連盟の代表は、いまこそ罰則規定を導入すべきで、このチャンスを逃してはならないと言い、この問題は整備業界に任せるだけでなくて、自動車工業会も自動車販売連盟も一緒になり、自動車業界全体が立ち上がって行動を起こすべきであると、物すごい応援を送っておるのであります。議員連盟にとってこれは大きな資金源になり、また集票能力を持つであろうことは一般常識であります。
 政府もこの大きな力、勢いに押されて、ついに過料制度を導入せざるを得なかったと推測せざるを得ないのであります。政府はそのようなことはないと言うでありましょうが、今日の国民感情としては納得のできないところであります。鈴木総理はどう思われますか。小坂運輸大臣に今度の提案の経過を国民に納得できるように説明していただきたいのであります。
 また、政府は、臨調からの抗議声明を受け、これが処理に困惑したようでありますが、メンツもあり、いまさら提案したものを引っ込めるわけにはならないということで、そのまま国会の審議にまつことになったようでありますが、国民から見れば全く納得のできないところであります。衆議院においても以上の経過について厳しく追及し、全野党そろって修正を迫ったのでありますが、原案のまま自民党の多数によって押し切られ、参議院に送付されてきたのであります。わが党は、法案の不当性と、政府・自民党の国民を軽視した姿勢を厳しく追及し、国民の納得できる法案の成立に全力を尽くすことを決定いたしておるのであります。
 鈴木総理、あなたは臨調の答申を尊重し、政治生命をかけて実行する、そして国民にはともに痛みを分かち合おうと幾たびか約束されてきました。しかるに、出発の時点ですでに約束を破られたのであります。多数を持っておれば何でもできるという思い上がりが、このような無謀とも言える法案の提案になったのであります。いまや、確固たる政治理念を持たない鈴木総理に多くの国民が厳しく批判を加えておることを御存じでありましょうか。これほど国民の関心を生んだ問題でありますから、詳細にわかっておるはずであります。私は、多くの国民が反対しておる過料制度は即刻削除すべきであると思います。そのことが、総理にとってもまた有益なことであると思うのでありますが、総理大臣として、また自民党総裁として責任ある答弁を求めるものであります。
 同時に、法案作成のもとをつくった中曽根長官にお尋ねしますが、あなたも、臨調の答申を守っていく、総理と運命をともにするということを言い続けられてこられました。臨調の内部でも、衆議院で無修正で多数によって決まったことに非常な不信の声が強いと聞くのでありますが、長官としてはどう思っておられますのか、お伺いをいたします。
 また、長官はその後、過料の対象はダンプカーや暴走族であって、一般自家用乗用車は対象としていないと言っておられるようでありますが、政府の説明の段階においてそのような区分けは全くなかったのであります。また、そうしたやり方では法の公正な適用という上からも問題が出てくることは当然と思われますが、真実はどうなのか、この制度は正しいと思っておられるのか、お答えいただきたいのであります。
 また、この点は小坂運輸大臣にも同様に確認をしておきます。
 最後に、渡辺大蔵大臣に自動車重量税の払い戻しについてお尋ねをいたします。
 これは一例でありますが、三年分の税金を一緒に払った後で、事情があって半年で廃車した場合、残り二年半分の税金は返してもらいたいというのが車を持っておる者の要求であります。これに対して大蔵省は返さないと言っておるのでありますが、どちらの意見が正しいのか、その判断をどこに求むべきでありますか。今度の法律の精神から言っても、臨調は国民の負担軽減を言っておるのでありますから、その精神によって還付するのが、払い戻しをするのが妥当であると思うのでありますが、間違いでしょうか。
 いまの税制で返さないことになっておっても、改正しようと思えばできることであります。それに本法案は明年四月からの実施になっており、税制も同時に改正するようになっておるものであります。財政当局は最近税収の物すごい落ち込みでかなり困っておるようでありますが、返すものはちゃんと返す、徴収するものはちゃんと徴収する、そういう筋道をはっきりさすことが、納税に対する国民の協力と理解というものが得られるものだと私は考えます。大蔵大臣の誠意ある前向きの答弁を求めまして、私の質問を終わる次第であります。(拍手)
   〔国務大臣鈴木善幸君登壇、拍手〕
#13
○国務大臣(鈴木善幸君) お答えいたします。
 今回の道路運送車両法の一部を改正する法律案において、先ほど運輸大臣の趣旨説明にありましたとおり、自家用乗用自動車の新車初回の車検の有効期間の一年延長、初回の六カ月点検の廃止など臨時行政調査会の答申にある提言はおおむねすべて盛り込まれております。
 一方、自動車の安全の確保とか公害防止とかいう見地から考えますと、基本的にはユーザーの責任において定期点検整備が確実に行われることが望ましいと考えられます。
 今回、定期点検の実施についての行政指導を実効あるものとするため、陸運事務所の職員による点検の指示及びこれに対する報告義務の規定が設けられ、ユーザーが陸運事務所の職員の指示に対する報告義務を怠った場合に秩序罰として過料を科することといたしましたが、これは当然のことながら行政指導があった場合であって、しかもそれに対する報告を怠った場合に限られますので、実態上きわめて限られたケースになるものと考えられます。運用に当たりましては、制度の趣旨、国会における審議の経過などを踏まえて慎重を期してまいりたいと存じますので、何分御理解を賜りたいと存じます。
 残余の質問については所管大臣から答弁をいたします。(拍手)
   〔国務大臣小坂徳三郎君登壇、拍手〕
#14
○国務大臣(小坂徳三郎君) お答え申し上げます。
 過料の規定の導入につきましては、ただいま総理から詳しく御答弁がございましたので、重複を避けたいと思います。
 次に、この点検の指示につきましてでございますが、国会のいろいろな御議論等を踏まえて今後慎重に対処してまいりたいというわけでございますけれども、この点検の指示につきましては、やはり自己責任によるものが最も正しい方向であると考えておりまして、そうした意味から申しましても、街頭検査等に要する要員の制約等もございまして、したがいまして、不正改造車であるとか違法な行為を行っている白トラックやダンプカーその他整備不良車を中心に行うということで運用を図ってまいりたいと思っておるのでございます。
 次に、整備業界が今日のような状態にあるということについて、運輸省の指導が不十分であったためではないかという御質問でございますが、この整備事業は、御承知のような大変たくさんな数の、しかも小零細企業の集団でございまして、このために今日まで中小企業近代化促進法に基づきまして、昭和三十九年には指定業種に、四十六年には特定業種に指定をいたしまして企業体質の強化を指導してまいったところでございますが、さらに現在におきましては、昭和六十年三月を目途に、昭和五十四年七月から企業集約化と知識集約化を総合した構造改善事業を積極的に推進しておるところでございます。
 なお、これには多少時間も要るかと思いますが、われわれはこの構造改善事業にきわめて重要な意義を感じておるところであります。もちろん、この業界にはたくさんの数がございますので、業者間の自助努力というものも重要であることは論をまちませんが、やはりこうした一般の環境の改善ということにつきましても十分今後われわれは心を用い、結果において自動車の安全と公害防止に十分役立つような企業集団に育てたい、これがわれわれの方向でございます。
 なお、この法案の策定によってユーザーにも余り満足されない、また整備業者にも余り満足でないというような面があるとの御指摘でございましたが、われわれもそうした点には十分配慮して、適正な運用を図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。(拍手)
   〔国務大臣中曽根康弘君登壇、拍手〕
#15
○国務大臣(中曽根康弘君) 過料の設定につきましては私も責任者の一人であります。ただ、この法案策定のときに私のところへ原案を持ってまいりましたが、三月十九日の提出期限が迫っておりまして、そのために事務当局に命じまして、一般のユーザーについては大体従来どおりの取り扱いをするように事務当局間で話し合いをしなさいと、そう指示したところでございます。衆議院の運輸委員会等における政府側の答弁を見ますと、運輸大臣は、これは自己責任を全うさせるための教育啓蒙的な規定でございます、あるいは自動車局長は、これが適用されますのは不法なダンプカーあるいは不法改造車あるいは暴走族等に大体限定いたす方針であるということを言っておりまして、一般の四千三百万のドライバーにつきましては大体従来どおりの取り扱いを行うという方針を示しており、先般閣議におきましてこの点を私から運輸大臣に質問いたしまして、確認したところでございます。
 なお、自己責任で点検を励行するというととは、ユーザーの自分たちの命の保全のためにも大事なことで、これは大いにやはりやってもらわなければならぬと思っております。
 なお、衆議院の審議段階におきまして、運輸省の答弁の趣旨のごとき附帯決議をつけようという議がございましたが、その機会を失いました。参議院における御審議を見守っておる次第でございます。(拍手)
   〔国務大臣渡辺美智雄君登壇、拍手〕
#16
○国務大臣(渡辺美智雄君) 自動車重量税について、廃車の場合は残存期間の税金分を返したらどうか。これは自動車保有税はそういうふうなことになっておりますからきめ細かくやれという御趣旨だと思います。しかし、問題がございまして、保有税は自動車を持っているということでかかる税金でございまして、この自動車重量税は、自動車が車検を受けて、または届け出をすることによってそれで走ることができますよと、そういう法律的な地位を与えよう、権利を与えようという権利金、いわば権利創設税でございますから、それが一年乗ろうと三年乗ろうと、これは権利創設税という考え方があるわけであります。したがって、そういうふうな税金の考え方の問題でございますから、そういう点から考えると、月割りによってどうこうというのは保有税とは違うのじゃないかという考えでございます。また、廃車をする場合というのはこれは余りなくて、新車をすぐ廃車するとかいうのは大体交通事故ぐらいじゃないか、あるいはかなり古くなったものでございますから、交通事故の場合は民事上の損害賠償をする救済措置があるわけでございますので、これは私はやむを得ないのではないか、さように考えております。(拍手)
    ―――――――――――――
#17
○議長(徳永正利君) 黒柳明君。
   〔黒柳明君登壇、拍手〕
#18
○黒柳明君 私は、公明党・国民会議を代表して質問をしたいと思います。
 まず第一に、いまの答弁を聞いていましておかしな点があるので、一、二点冒頭に質問したいと思います。
 総理大臣の御答弁ですと、臨調の答申、意見を大体おおむね受け入れた。そうなりますと、臨調も、衆議院のあの結末を見て、そして参議院に回った法案につきましてぜひ参議院で修正せよと、こういう意見を出しておりますが、この臨調の意見もほぼ受け入れるという御意思でしょうか。これが第一点。
 第二点は、この過料制度がユーザーにどのような影響を与えるかということが大きな問題でありますが、いまの中曽根長官とそれから小坂運輸大臣の答弁を聞きましても、中曽根長官は、暴走族等に適用されるのだから一般のユーザーは大丈夫だ、こうおっしゃった。ところが運輸大臣はその後に、点検不備車にもということが入っております。それはユーザーの点検不備なものもその過料、罰則対象になる。これがいつも私たちどちらが本音かわからない。くしくもいまの答弁の中に長官と大臣との食い違いがあったのではなかろうか、この点ひとつ明確にしていただきたい、こう思います。
 本改正案に対する私はまず鈴木内閣の基本的な考え方をお伺いして、先ほど社会党からありましたように、総括的な反対姿勢というものは私たちも全く先ほどの意見と変わりありません。そこで私は、それを踏まえましてもっと具体的に質問をしていきたいと思います。
 臨時行政調査会の七月基本答申にとって、その原案とも言うべき各部会報告は、第四部会が三公社問題を中心として報告され、各部会が今月中旬には次々と報告される見通しです。一方、五十六年度の歳入欠陥が明らかになるにつれ、「行革は本当にやれるか」の声が日増しに大きくなりつつあり、ここにきて「景気回復優先」の経済政策に転換すべきだとの意見が政府内部でも公然と主張され始めるなど、行革を取り巻く情勢は厳しさを加えつつあります。そこで確認しますが、鈴木総理、あなたは「臨調答申に不退転の決意で臨む」とたびたび明言されておりますが、この臨調の答申を尊重するとの決意はいまも変わらないのかどうか、まずお伺いをいたします。
 次に、言うまでもなく臨調の二大原則は、増税なき財政再建と、五十九年度までに赤字国債依存体質からの脱却であります。にもかかわらず政府は、七月基本答申の理念の中に「増税なし」の方向を避けてほしいと政府みずから臨調に圧力を加え、少しでもみずからに有利な答申をつくらせようという露骨な動きが見られます。口では行革推進を唱えながら、各論で臨調つぶしをしようという意図が明白ですが、臨調に対しこのような政治圧力をかけることは断じてやめさせるべきではないかと思いますが、総理の見解をお伺いいたします。
 次に、大蔵省の調べでは、五十六年度の税収不足は二兆四千億ともあるいは三兆ともいろいろまちまちなんですが、いま現在どのくらい税収不足があるか、もし見通しがおわかりでしたら教えていただきたい。また、五十七年度税収も大幅に落ち込むことは避けられず、二年連続の歳入不足という異例の事態は必至です。総理、この事態をどう受けとめているのか、明確に御答弁をお願いいたします。
 さらに、臨調の土光会長は、歳入欠陥について、「高度成長期に肥大化した行政に対し政治が何も手を打たずにいた、いまになって税収がどうとう言うのはおかしい」と政府の責任を指摘していますが、総理はこの土光会長の指摘をどう受けとめるのか、また、あわせてその責任をどうとるのか、明確に御答弁をお願いいたします。
 臨調の課題である増税なき財政再建が貫けるかどうかは、すべて五十八年度予算にかかっております。歳入欠陥に対応するためにも五十八年度以降の歳出カットを徹底的に行うべきでありますが、五十八年度もゼロシーリングで行くのか、それともマイナスシーリングでもやむを得ないのか、総理の考えをお伺いし、さらに五十七年度予算で見られたように、防衛費の突出、特別扱いはすべきではないと思いますが、この点いかがでしょうか。
 行政改革の目玉である車検制度の改正に、報告義務、十万円以下の過料制度を加え、それに対して臨調が異例の声明を発表していることは冒頭に言ったとおりであります。臨調を尊重するという総理は、行政の簡素化と国民の負担軽減を図るという当初の目的に返り、ユーザーの負担増につながる改正案から罰則、過料規定を削除するのが本当かと思いますが、これについてお伺いいたします。
 車検制度に対して、現行法でも自動車の定期点検整備と検査は別個の制度となっておりますが、実際は整備事業者に整備を依頼し、整備事業者が車検場に車を持ち込まないと車検が受けられないシステムになっております。車の使用者が直接車を持ち込み、車検を受けられるようなシステムにすべきだと思うが、いかがでございましょうか。西ドイツのように、まず検査を受けて不良と指摘を受けた点だけ整備事業者に依頼するという検査方式を採用したらいかがでしょうか。また、走っても走らなくても二年に一回定期的に車検を受けるという現行制度は非常に不合理であり、一定距離走行したら車検を受けるような制度を取り入れるべきであると思うが、いかがでございましょうか。
 自動車の性能向上、道路整備の完備により、現行法制定以来二十年以上も経過し、質量とも変化した今日、車の検査制度を抜本的に改正する必要もあると私は思うのでございますが、いかがでしょうか。
 中曽根発言は、新車だけではなく継続車を含めて車検期間を二年から三年に延長するはずでありましたが、新車だけになった経緯、そしてまた運輸審議会で新車だけになった根拠は何なのか教えていただきたい。
 車の増加に国の検査場の施設整備が追いつかないが、検査場の整備計画、検査要員の増員計画等もあわせて明らかにしてください。民間車検場の手抜き車検等が行われていると言われておりますが、指定工場の監督強化についてはどうなっているのか、この際教えていただきたいと思います。また、西ドイツやスウェーデンでは、車検時の検査結果を車齢別にまとめて公表しておりますが、わが国も検査結果を公表すべきではないかと思いますが、どうでしょうか。
 また、運輸省は、三十八年に定期点検制度を導入した際、国会で、罰則を導入してはどうか、こういう質問に対して、その必要はないと答弁しておりますが、今回罰則規定を導入した理由は何でしょうか。三千万台に近い車について、運輸省が定期点検の実施可能は十万台程度と言われておりますが、現在の事務能力からいっても、必要な指示も出せない体制で罰則を導入し、実施率を高めようというのは問題ではないでしょうか。本改正案に対して行管庁の首脳は、この罰則、過料規定はきわめて限定されたとき以外は適用しないと、先ほど申しましたように運輸省からの確約をとっているということでありますが、法律が成立する前から発動しない約束をするくらいならば、法を修正し削除すべきではないか、こう思いますし、行政官庁間のやみ協定で法律の運用が左右されることは問題ではないかと思うのであります。この点、いかがでしょう。
   〔議長退席、副議長着席〕
 車検期間の延長や定期点検整備の簡素化による整備事業者の仕事の落ち込みを救済するため罰則、過料を導入したことは誤りであり、整備業界の救済は別途必要な助成措置や基金をつくればよいという考えもありますが、この点いかがでしょうか。本改正案で、整備事業の認証基準に経理的基礎を有することを加えた理由は何でしょうか。このことは新規開業を抑制するために導入されたとの意見もありますが、この点いかがでしょうか。新車の六カ月点検が廃止されたことにより、従来六カ月定期点検を行っている特定給油所が仕事が減少するので、十二カ月点検を実施できるようにしたらよいという声もありますが、この点どうお考えでしょうか。
 今回の改正で、国民の負担が八万二千円軽減されると運輸省は宣伝しておりますが、保有期間のとり方によってはかえって国民負担が増加されることになります。五年以上保有した場合と五年以下の場合と比較して説明をしていただきたいと思います。
 また、先ほど大蔵大臣から御答弁がありましたが、自動車重量税あるいは自賠責保険料を単年度払いの制度にすべきである。そして重量税につきましては、一たん納入した分はやっぱり返還するのが国民の願いではないか、ユーザーの趣旨ではないか、希望ではないかと思いますが、この点また御答弁を願いまして、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣鈴木善幸君登壇、拍手〕
#19
○国務大臣(鈴木善幸君) お答えいたします。
 まず、臨時行政調査会答申に関する御質問でありますが、臨調答申を尊重して行政改革を推進することが政府の基本姿勢であることは御承知のとおりであります。臨調の審議は厳正中立な立場に立って進められており、これに政治的な圧力が加わるとの御懸念には及ばないものと思います。臨調の御審議も、部会報告、さらには七月の答申を控えて大事な時期でもありますので、政府部内を初め関係者は、臨調の審議を静かに見守り、雑音を生ぜぬよう心がける必要があると存じます。
 五十六年度の税収欠陥が予想外に大きなものとなりそうな情勢となっていることはまことに残念でありますが、現在なお法人税の三月期決算の申告が残されておりまして、具体的な減収幅が固まっておりません。一方、税外収入とか歳出の不用とかの数字も次第に固まってまいりましょうから、歳入歳出を通ずる全体の決算見込みを踏まえて、現行制度の中で適切に事後処理をしてまいりたいと存じます。
 五十八年度のシーリングを含めた予算編成の進め方につきましては、今後、経済財政事情及び臨調の審議等を総合的に勘案して決定してまいりますが、いずれにせよ歳出の削減には全力を尽くす所存であります。そのためには、あらゆる経費について再度根底から見直す努力が必要であると考えております。過料規定の趣旨につきましては、先ほど広田幸一議員の御質問にお答えをしたとおりでありますので、何分御理解を賜りたいと存じます。
 衆議院の審議に引き続き、参議院におかれても慎重な御審議が行われるわけでありますから、その審議の経過並びに結果につきましては、十分尊重してまいりますことは当然のことでございます。
 以上、御質問にお答えいたしましたが、残余の点につきましては所管大臣から答弁をいたします。(拍手)
   〔国務大臣小坂徳三郎君登壇、拍手〕
#20
○国務大臣(小坂徳三郎君) お答え申し上げます。
 先ほど御指摘の問題点でございますが、保安基準に適合しない危険な状態にある整備不良の車を対象にいたしますという意味でございます。
 さらに、ユーザーの持ち込みできるシステムにできないかということでございますが、なるべく検査がスムーズに受けられるように現在の検査窓口の体制の整備を図ってまいりたいという方針でございます。
 西ドイツの方式を導入したらどうかという御提案でございますが、現状においての定期点検整備前の自動車について、検査を一括して行うということは適当ではないという考え方でおるのでございます。
 また、走行距離にあわせた検査制度にしたらどうかという御提案でございますが、これは車が走った距離だけではなしに、時間の経過によってもいろいろな面が弱化し、あるいは十分な効果が失われる場合も多いのでございまして、世界じゅう、わが国だけでなしに、ほとんどの国が期間制を採用しているということで御了解を賜りたいと思います。
 検査制度の抜本的な改正を考えたかということでございますが、先ほどの趣旨説明でも申し上げましたとおり、また運輸技術審議会の答申も踏まえまして、十分事務の簡素化やあるいはまたユーザーの負担の軽減等も、いろいろな面で専門的、技術的にこれを検討して盛り込んだわけでございまして、この問題についてはさらに今後は資料を整備して、自動車技術の進歩等に応じた改善をしてまいりたいというふうに思っておるところであります。
 検査施設整備計画でございますが、民間の車検制度の拡大を図るということで進めてまいりたいと思っております。
 指定工場の監督強化の問題の御指摘がございましたが、今日まだいろいろな面で不正行為が指摘されていることはきわめて遺憾でございまして、今後できるだけこうした面についての監査の効率化を図り、処分の厳正化等によって監督強化を目指して、ユーザーの不満の解消に努めてまいりたいというふうに考えておるのでございます。
 また、西欧の一部の国に行われております車検時の結果の公表でございますが、ようやく現在資料も整ってまいりましたので、この公表に向けて今後は行政を展開してまいりたいというふうに思っておるところでございます。
 罰則の導入につきましては、先ほど来総理からも御説明があったとおりでございまして、行政指導を実効あらしめるための最低限度必要な制度として、陸運事務所の職員による点検の指示及びこれに対する報告義務の規定を設け、この報告義務違反に行政上の秩序罰である過料を科するという制度を新設したのでございまして、この点につきまして御理解を賜りたいし、また、運用に当たっては、制度の趣旨及び国会における御審議の経過等を踏まえまして、慎重を期するということを御答弁申し上げたいと思うのであります。
 なお、罰則は限定された自動車以外に適用しないとのことだがという御質問でございましたが、先ほども御答弁申し上げたとおり、特に不正改造車あるいはまた不法な行為を行っておる白トラックやダンプカーその他整備不良車等を中心に行うものでございまして、これ以外の車両につきましては、運用上の行政指導である勧告にとどめることにいたしたいと思うので御理解を賜りたいと思います。
 また、整備業界の救済の問題は、決してこの過料でもってこれを行うという意図は全くないのでございまして、先ほども御答弁申し上げましたとおり、きわめて零細小規模な企業集団である整備業界に対して助成措置並びに近代化方策というものを着実に実施して、そうしてこれらの業界の育成と今後の発展を期し、また、他面における不正行為等の指摘のないように努力をいたしたいと思うのでございます。
 また、整備事業の認証基準に経理的な基礎を加えた理由は何かという御質問でございますが、これはやはり必要な企業の経理的な規模というものよりも内容というものがきわめて重要であります。内容がよくなければまた仕事も悪いというような相関関係もございますので、特に今回経理的な基礎を加えたのはそうした意味でございますので、御理解を賜りたいと思うのでございます。
 また、特定給油所において十二カ月点検を実施したらどうかという御意見でございますが、これにつきましてはいろいろな問題がなお残っておりますので、今後は御趣旨に沿った形でこうしたことの可能であるかないか、そうしてまた可能であるならば、この方向に進めてまいるということを逐次検討させていただきたいというふうにお答えを申し上げたいと思うのでございます。
 また、今回の改正で国民の負担はどうなるかということ、さらに、五年以上の保有をするとかえって負担がふえるのではないかという御質問でございますが、われわれは、新車の初回の六カ月点検の廃止を盛り込んでおったり、またその他定期点検の項目の簡素化を予定しておりまして、この法案が実施されますと、国民負担の軽減額は、制度の改正が行われない場合に比較しまして、最大に大きく効いてくる六十年度におきまして約二千七百億円の減少、さらに制度改正実施後五年間の累計で約八千五百億円ぐらいユーザーの負担が減るであろうということを試算しておるのであります。
 なお、五年以上使用した場合を含めまして、その負担の軽減されることは、たとえば二回目の継続検査の前に買いかえをして四年十カ月程度使用した場合には八万二千円、三回目の継続検査の前に買いかえをするとして六年十カ月程度使用した場合には九万四千円程度、現行よりも負担が軽減されるというふうに試算をいたしておるところであります。(拍手)
  〔国務大臣中曽根康弘君登壇、拍手〕
#21
○国務大臣(中曽根康弘君) 点検に際しまして、陸運事務所の機構や人間をこのために増強するということは毛頭考えておりません。
 欠陥車、不備車の取り扱いにつきましては、いま運輸大臣が申し上げましたとおりで、普通の善良なるドライバーに対しましては、もしそういう車があった場合には直しなさいと勧告をして、報告を求める。それを見つけたからといって、すぐ十万円を取るという措置はとらないということなのでございます。
 なお、旧車についても三年にしたらどうかという御質問でございますが、これは新車の方は安全度と無公害度が強い。われわれが一番考えたのは排気ガスの問題でございまして、この公害性という問題を重要視しておるわけでございます。したがいまして、将来、安全性や無公害性がさらに改善されるということになりますれば、旧車につきましても三年にするということも考えていいし、臨調の答申の中にもそういう点がございまして、それは将来考えていかなければならぬところであると思っております。(拍手)
   〔国務大臣渡辺美智雄君登壇、拍手〕
#22
○国務大臣(渡辺美智雄君) お答えいたします。
 五十六年度の歳入欠陥の見通しと対応策ということでございますが、形式的に正確に言えば、法人税というような三月決算の申告がまだ出ておりませんからわかりませんというのが正確な答えでございます。しかし、そうは言っても、大体想像でどれぐらいなのかというお話がございます。なかなかこれは当たらない、過ぎてみなければわからない。
 昭和四十年では大体歳入の見積もりよりも七%歳入不足があった。四十六年も四・四。ところが、四十七年、八年というような狂乱物価時代になりますと一〇%ぐらいよけいに取れる、あるいは四十八年は二〇%よけいに取れた。ところが五十年になると、その反動で逆に見積もりよりも二〇%歳入不足というようなこともございました。五十二年も五%歳入不足。そういうようなことをずっと頭の中で描きながら検討をしていくと、あるいは二〇%不足することはまずない、しかし数%ではきかないのじゃないか、一〇%ぐらい不足する可能性もあるいは心配されるということですが、これは結論はわからないということでございます。
 それから自動車税を単年度払いとしてはどうかということでございますが、これは先ほど申し上げましたように、法的地位を確保する、それに乗って歩けるという先ほど言った権利の創設税みたいなものでございますから、これはやっぱり期間にリンクしてあるものでございますので、期間が二年とか三年とかということでございますから、それを単年度払いにするというのはいかがなものか。手数がえらくふえてしまってどうしようもない、行革に反するというようなことから、せっかくの御提案でございますが、御勘弁願いたいと思います。
 それから自動車責任保険料を単年度払いとしてはどうかということで、これも御承知のとおり車検の期間と一緒に保険がかかっておるわけでございまして、そういうような点から単年度払いにするのは適当ではないのじゃないか。契約者は前払いをすることによって一時的には負担が増加をいたします。しかしながら、翌年度以降の保険料については長期予定の利息を考慮いたしますこと及び保険手数料が一回で済むということで割り安ということになりますので、直接余り増加にはならないのではないか、そう考えております。(拍手)
#23
○副議長(秋山長造君) これにて質疑は終了いたしました。
     ―――――・―――――
#24
○副議長(秋山長造君) 日程第一 投資の促進及び保護に関する日本国とスリ・ランカ民主社会主義共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件
 日程第二 所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とインドネシア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件
 (いずれも衆議院送付)
 日程第三 南極地域の動物相及び植物相の保存に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 以上三件を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。外務委員長稲嶺一郎君。
   〔稲嶺一郎君登壇、拍手〕
#25
○稲嶺一郎君 ただいま議題となりました条約二件及び法律案一件につきまして、外務委員会における審議の経過と結果を御報告いたします。
 まず、スリランカとの投資保護協定は、わが国とスリランカとの間で、投資の許可について相互に最恵国待遇を与えること、投資財産、収益、事業活動、出訴権等について相互に内国民待遇及び最恵国待遇を与えることを定めるとともに、投資財産及び収益が収用または国有化された場合の補償措置、送金の自由等について規定したものであります。
 次に、インドネシアとの租税協定は、これまでわが国が諸外国との間で締結した租税条約と同様に、わが国とインドネシアとの間で、相手国で事業を営む場合の企業利得に対する相手国の課税基準、国際運輸業所得に対する相手国の租税の免除、配当、利子及び使用料に対する源泉地国の租税の軽減等を定めるとともに、それぞれの国内法に従って二重課税を排除する方法を規定したものであります。
 最後に、南極地域の動物相及び植物相の保存に関する法律案は、南極条約協議国会議が勧告した「南極地域の動物相及び植物相の保存に関する措置」を実施するため、日本国民が南極地域に固有の哺乳類または鳥類を殺傷しまたは捕獲すること、南極地域に動植物を持ち込むこと、南極地域の特別保護地区において植物を採取すること等を規制しようとするものであります。
 委員会における質疑の詳細は会議録によって御承知を願います。
 昨十一日質疑を終え、別に討論もなく、採決の結果、スリランカとの投資保護協定及びインドネシアとの租税協定はいずれも多数をもって承認すべきものと決定し、南極地域の動物相及び植物相の保存に関する法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上御報告いたします。(拍手)
    ―――――――――――――
#26
○副議長(秋山長造君) これより採決をいたします。
 まず、投資の促進及び保護に関する日本国とスリ・ランカ民主社会主義共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件並びに所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とインドネシア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件を一括して採決いたします。
 両件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#27
○副議長(秋山長造君) 過半数と認めます。
 よって、両件は承認することに決しました。
 次に、南極地域の動物相及び植物相の保存に関する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#28
○副議長(秋山長造君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#29
○副議長(秋山長造君) 日程第四 地方交付税法等の一部を改正する法律案
 日程第五 警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律及び消防団員等公務災害補償等共済基金法の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。地方行政委員長上條勝久君。
  〔上條勝久君登壇、拍手〕
#30
○上條勝久君 ただいま議題となりました二法案のうち、地方交付税法等の一部を改正する法律案は、地方財政の状況にかんがみ、公共施設の整備等財政需要の増加に対処するため各種単位費用等を改正し、昭和五十七年度分の地方交付税の総額の特例を設けるほか、激甚災害に係る小災害債の元利償還に要する経費を基準財政需要額に算入すること等を主な内容とするものであります。
 昭和五十七年度に交付される地方交付税総額は、九兆三千三百億円が予定されております。
 委員会におきましては、参考人より意見を聴取する等慎重な審査を行い、その間税収見込みと地方財源措置、基準財政需要額の算定方法の適正化、補助金の削減と地方への負担転嫁、地方公務員の給与及び定数管理等の諸問題について熱心な質疑が行われました。
 質疑を終局し、次いで日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党、民社党・国民連合共同提案による地方交付税率の引き上げ等を内容とする修正案について山田委員より趣旨説明が行われました。なお、本修正案に対し自治大臣から、政府としては賛成いたしかねるとの意見が述べられました。
 討論に入りましたところ、日本社会党を代表して鈴木委員、公明党・国民会議を代表して大川委員、日本共産党を代表して神谷委員、民社党・国民連合を代表して伊藤委員より修正案に賛成、原案に反対の意見が、また、自由民主党・自由国民会議を代表して名尾委員より修正案に反対、原案に賛成の意見が述べられました。
 討論を終わり、採決の結果、修正案は賛成少数をもって否決され、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律及び消防団員等公務災害補償等共済基金法の一部を改正する法律案は、警察官の職務に協力援助し、または消防作業等に従事し災害を受けた者等に係る年金の受給権を担保として小口貸し付けを受けられるよう改正しようとするものであります。
 委員会におきましては、災害給付制度の運用とあり方、消防団員等に対する災害補償制度の改善問題等について熱心な質疑が行われました。
 質疑を終局し、採決を行いましたところ、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上御報告いたします。(拍手)
    ―――――――――――――
#31
○副議長(秋山長造君) これより採決をいたします。
 まず、地方交付税法等の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#32
○副議長(秋山長造君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
 次に、警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律及び消防団員等公務災害補償等共済基金法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#33
○副議長(秋山長造君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#34
○副議長(秋山長造君) 日程第六 昭和四十二年度以後における国家公務員共済組合等からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案
 日程第七 昭和四十二年度以後における公共企業体職員等共済組合法に規定する共済組合が支給する年金の額の改定に関する法律及び公共企業体職員等共済組合法の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長遠藤要君。
   〔遠藤要君登壇、拍手〕
#35
○遠藤要君 ただいま議題となりました二法案につきまして、内閣委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 共済関係二法案は、すでに本国会で成立しております恩給法等の改正内容に準じて、国家公務員共済組合及び公共企業体の各共済組合が支給する既裁定年金額及び最低保障額等を本年五月から増額するほか、所要の措置を講じようとするものでありまして、国家公務員の共済組合制度につきましては、このほか掛金及び給付額の算定の基礎となる俸給の最高限度額の引き上げを行おうとするものであります。
 なお、国家公務員共済関係法案は、衆議院におきまして施行期日の一部について所要の修正が行われております。
 委員会におきましては、以上二法案を一括して審査し、改定実施時期一カ月おくれの理由と来年度以降の取り扱い、共済年金制度基本問題研究会の進捗状況とその見通し、国鉄共済年金財政の現状と今後の対策及び公的年金制度の一元化問題等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終わりましたところ、以上二法案に対し、日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党及び民社党・国民連合を代表して片岡理事より年金改定の実施時期である本年五月を一カ月繰り上げて四月からとする内容の修正案が、自由民主党・自由国民会議を代表して伊江理事より、施行期日のうち「昭和五十七年五月一日」がすでに経過しておりますため、これを「公布の日」に改めるとともに本年五月一日に遡及して適用することとする内容の修正案がそれぞれ提出され、その趣旨説明が行われました。
 片岡理事提出の国家公務員共済関係法案に対する修正案は予算を伴うものでありますので、内閣の意見を聴取いたしましたところ、渡辺大蔵大臣から政府としては反対である旨の発言がありました。
 討論なく、採決の結果、片岡理事提出の修正案はいずれも賛成少数で否決、伊江理事提出の修正案及び修正部分を除く原案はいずれも多数で可決され、共済関係二法案は修正議決すべきものと決定いたしました。
 なお、二法案に対し、各派共同提案に係る共済組合制度の充実を図るための四項目にわたる附帯決議が全会一致をもって行われました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#36
○副議長(秋山長造君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案の委員長報告はいずれも修正議決報告でございます。
 両案を委員長報告のとおり修正議決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#37
○副議長(秋山長造君) 過半数と認めます。
 よって、両案は委員長報告のとおり修正議決されました。
     ―――――・―――――
 よって、両案は委員長報告のとおり修正議決されました。
#38
○副議長(秋山長造君) 日程第八 放送法等の一部を改正する法律案
 日程第九 電波法の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。逓信委員長勝又武一君。
   〔勝又武一君登壇、拍手〕
#39
○勝又武一君 ただいま議題となりました二法案につきまして、逓信委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、放送法等の一部を改正する法律案は、国民の多様な情報に対する要望にこたえてテレビジョン多重放送を実用化するため、日本放送協会の業務にテレビジョン音声多重放送及びテレビジョン文字多重放送等を加えるとともに、協会はその業務に密接に関連する事業を行う者に出資できることとするほか、外国人等により放送会社の株式取得の結果、当該放送局の免許が取り消されるという不測の事態を防ぐため、株式を上場している放送会社等は、外国人等の株式取得により放送局の免許の欠格事由に該当することとなるときは、当該外国人等の取得した株式の名義書きかえを拒むことができることとする等所要の措置を講じようとするものであります。
 次に、電波法の一部を改正する法律案は、一九七八年の船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約の発効に備えるため、一定の船舶局の無線設備の操作については、船舶局無線従事者証明を受けている無線従事者でなければ行ってはならないこと等とするとともに、わが国の在外公館に無線局設置の道を開くため、相互主義を前提に在日外国公館に無線局の設置を認めることとするほか、行政事務の簡素合理化と国民の利便を図るため、市民ラジオの無線局の開設については、技術基準適合性を確保した上で免許を要しないこととする等所要の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、以上二法案を便宜一括して審査し、マスコミの集中排除等多重放送の実施方針、文字多重放送に関する標準方式、放送会社の外国人等の持ち株制限、外国公館の無線局開設の監理方針、災害放送の義務化をめぐる問題等について質疑が行われました。
 質疑を終わり、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して佐藤委員より放送法等の一部を改正する法律案に反対の旨の発言があり、次いで、順次採決の結果、放送法等の一部を改正する法律案は多数、電波法の一部を改正する法律案は全会一致をもっていずれも原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、放送法等の一部を改正する法律案に対し、前田理事より、テレビジョン多重放送の実施に当たっては、放送の多様性、地域性を確保し得るよう、第三者利用の事業主体について適切に配意することなど二項目から成る各派共同提案の附帯決議案が提出され、全会一致をもって当委員会の決議とすることに決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#40
○副議長(秋山長造君) これより採決をいたします。
 まず、放送法等の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#41
○副議長(秋山長造君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
 次に、電波法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#42
○副議長(秋山長造君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#43
○副議長(秋山長造君) 日程第一〇 農用地開発公団法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長坂元親男君。
   〔坂元親男君登壇、拍手〕
#44
○坂元親男君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。
 本法律案は、複雑かつ大規模化する最近の海外農業開発の円滑な推進を図るため、農用地開発公団が国際協力事業団等の委託に基づいて海外農業開発に関する調査その他の業務を行うことができるよう所要の規定を整備しようとするものであります。
 委員会におきましては、わが国の経済協力の現状と今後の見通し、国際社会における海外農業協力の位置づけ、農用地開発公団に新たに海外農業開発調査等の業務を創設する理由及びその業務に対応する組織、職員等のあり方、農業基盤整備事業の実態、土地改良長期計画の進捗状況等について質疑がなされました。
 質疑を終わり、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して下田京子委員から本法律案に対し反対する旨の討論があり、採決の結果、本法律案は賛成多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、第二院クラブ各会派共同提案による海外農業協力事業の推進と農用地開発公団の行う業務の一層の充実を内容とする附帯決議を行いました。
 以上御報告いたします。(拍手)
    ―――――――――――――
#45
○副議長(秋山長造君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#46
○副議長(秋山長造君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時二十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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