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1981/05/12 第96回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第096回国会 交通安全対策特別委員会 第5号
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1981/05/12 第96回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第096回国会 交通安全対策特別委員会 第5号

#1
第096回国会 交通安全対策特別委員会 第5号
昭和五十七年五月十二日(水曜日)
    午後一時二十九分開議
 出席委員
   委員長 西中  清君
   理事 三枝 三郎君 理事 浜野  剛君
   理事 林  大幹君 理事 安田 貴六君
   理事 竹内  猛君 理事 永井 孝信君
   理事 斎藤  実君 理事 玉置 一弥君
      阿部 文男君    北川 石松君
      佐藤 守良君    関谷 勝嗣君
      中西 啓介君    野中 英二君
      沢田  広君    新盛 辰雄君
      三浦  隆君    辻  第一君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 小坂徳三郎君
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)      田邉 國男君
 出席政府委員
        総理府総務副長
        官       福島 譲二君
        内閣総理大臣官
        房交通安全対策
        室長      滝田 一成君
        警察庁刑事局長 中平 和水君
        警察庁交通局長 久本 禮一君
        運輸政務次官  鹿野 道彦君
        運輸大臣官房総
        務審議官    石月 昭二君
        運輸省船舶局長 野口  節君
        運輸省船員局長 鈴木  登君
        運輸省鉄道監督
        局長      杉浦 喬也君
        運輸省自動車局
        整備部長    宇野 則義君
        運輸省航空局長 松井 和治君
        建設省道路局長 渡辺 修自君
 委員外の出席者
        臨時行政調査会
        事務局総務課長 重富吉之助君
        公正取引委員会
        事務局審査部第
        一審査長    樋口 嘉重君
        法務省刑事局刑
        事課長     飛田 清弘君
        大蔵省銀行局保
        険部長     猪瀬 節雄君
        運輸大臣官房審
        議官      棚橋  泰君
        建設省都市局都
        市計画課長   田村 嘉朗君
        建設省都市局都
        市再開発課長  平林 忠正君
        建設省都市局街
        路課長     松下 勝二君
        日本国有鉄道常
        務理事     三坂 健康君
        日本国有鉄道旅
        客局総務課長  石井 直樹君
        日本国有鉄道運
        転局保安課長  水上 勝博君
        日本国有鉄道建
        設局停車場第二
        課長      内田 聰吉君
        日本国有鉄道工
        作局車両課長  谷  雅夫君
        参  考  人
        (日本自動車整
        備振興会連合会
        専務理事)   堀山  健君
        特別委員会第一
        調査室長    長崎  寛君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月十二日
 辞任         補欠選任
  左藤  恵君     野中 英二君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 交通安全対策に関する件
     ――――◇―――――
#2
○西中委員長 これより会議を開きます。
 交通安全対策に関する件について調査を進めます。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本件について、本日、参考人として日本自動車整備振興会連合会専務理事堀山健君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○西中委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
#4
○西中委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。新盛辰雄君。
#5
○新盛委員 大臣の都合等もございまして、質問の内容を少し変えてまいります。
 まず第一に、昨年の四月に発生しました例の鹿児島県の下甑島沖での日昇丸事件、この際に、当委員会で私の方から救命いかだの改善の問題について指摘をいたしました。甲種膨張式救命いかだ経年劣化についての調査がその後たびたび開始をされて、「法定船用品の経年劣化に関する調査研究報告書」というものが五十七年三月、日本船舶品質管理協会の名のもとに提出されました。この結論は、耐用年数の限度を明確にすべきではないか。製造後八年から十年、十二年の中から耐用についてのあらゆる角度から調査をしておられるわけですが、この内容を見てみましても、どうも接着部分だとか、あるいはまた、気密室をもってするガスの膨張等による後の始末も含めて、やはりこの耐用年数でずいぶんと疲労こんぱいをしているように見受けられるのですが、この年限を明確にできないかどうか、まずそこからお聞かせをいただきたいと思うのです。
#6
○野口政府委員 お答え申し上げます。
 ただいま先生から御指摘がございましたように、実は救命いかだの経年変化という点につきましては前々から問題になっておりまして、それが、たまたま昨年の御指摘の事故もございましたので、昭和五十六年度から、日本船舶品質管理協会というところで救命いかだの経年変化についての詳細な調査を開始したわけでございます。五十六年度にはとりあえず八年から十二年の間のものを取り寄せましていろいろテストしたわけでございますが、報告書にもございますように、やはりある程度の強度の劣化が見られるという結果を言っております。ただ、同時に実施をいたしました荷重試験といいますか、人間が乗るのと同じようにロードをかけましてテストした結果では、使用には一応差し支えないということにはなっておりますけれども、確かに経年的に劣化してくるということが判明してございます。
 なお、まだ八年未満のものについて行っておりませんので、五十七年度に引き続き八年未満のものについての調査も行っておるわけでございます。こういう調査が全部完了いたしましたところで、いろいろ検査の方法、そういうものについて見直しをしていきたい。要すれば、先生の御指摘のように耐用年数というようなことについても検討してまいりたい、こういうふうに思っております。
#7
○新盛委員 耐用年数については検討していきたい、こういう積極的な御回答でありますが、製造後八年から十二年を経過した救命いかだは、その性能低下や接合部分を含めた強度の劣化が著しい、その技術的要件を満たさなくなっているというふうに指摘をしておりますから、これは、とうとい人命を救済するという面では完全なものでなければならない。これは日昇丸事件でも明確でございましたし、去る一月の六日、ベーリング海における底引き船「あけぼの丸」の海難事故、これは三十二名中三十二名が死亡しておるのですが、これはもう救命いかだを開く暇もないぐらいに状況としてはあったように思われますけれども、事故はいつ起こるかわからない。そういう面では、いま検討していきたいとおっしゃるのですが、早急にこれの結果を示していただきたい、そのことを要望しておきます。
 それと、八年以下の救命いかだも検査対象としてこれから十分考えたいというふうにおっしゃっているわけですが、長い間たちますと技術的ないかなる要件を十分に満たしているとはいえ、整備要領とかあるいはまた積極的に悪いいかだをなくしていくためには、相当の財源も必要になってくるわけですから、そうした面でも予算的な措置も必要になりますし、ぜひ心得ていただいて、完全なものとして配備できるようにしていただきたい。
 試験の内容でありますが、たとえば一人当たり七十キロから七十五キロ、大体いかだの一台、二十人から二十五人乗り、そういうところになっているようでありますが、七十五キロぐらいの荷重という強度試験はいかがなものだろうか。海面の表面張力もございますし、どの高さから飛びおりても底が抜けることのないような丈夫なものでなければならない。そういう意味で、これは日昇丸の救命いかだでございますが、御存じだと思いますが底が抜けているのですね。こういうことだからああいうとうとい人命を失ったわけですから、ぜひひとつこの荷重とのあり方、いわゆる床衝撃についてもっと配慮していただきたい。この点についてはいかがでしょうか。
#8
○野口政府委員 いまの先生が御指摘になられた件は、恐らく、いかだに乗り込むときに、いかだの縁に丸い筒みたいな空気室がついておるわけですけれども、そこから床の上に飛びおりるかっこうになるわけであります。入り口が二つございまして、そこから人が中に乗り込むわけでございますので、大体現在テストしておりますのは、その気室の上から床にちょうど飛びおりるような形で七十五キログラムの荷重を床の上に落とす、二十五人乗りの場合は二十五人分落としていく、こういう衝撃テストをしておるわけでございます。こういうテストのやり方は比較的いかだの関係では共通な事項でございます。私ども、こういういかだの上に飛びおりて乗り込むということに対する衝撃テストのあり方については、これで適当なんではないかというふうには思います。
 もう一つ、経年変化によって気室と床とのつなぎ目あたりが弱ってくるというようなことに対する別のテストというのがございますが、これは普通荷重試験と言っておりますけれども、古くなりましたものにつきましては、単なる外観検査ばかりでなく、こういう荷重検査もあわせて追加して行っていくことが必要だということで、実は昨年の六月から、八年を経過したものにつきましてはこういう荷重試験を追加して行うというふうに改正をして実施しておる次第でございます。
 それから、同時にまた、これはいままでも行ってなかったのですけれども、検査ごとに、すべての八年未満のものも含めて、船の上から投下して膨張するかどうかを実際に確認する、投下膨張試験と言っておりますけれども、こういうものもあわせてテストするようにしてございます。
 こういうことを幾つか合わせまして完全な整備の参考にしたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
#9
○新盛委員 荷重の一・二五倍の床衝撃に耐えられるということになっているらしいのですが、この辺の問題は、最近非常に接着剤というのは高度なものができておりますけれども、それでも長い時間をかけてきますと、あるいは年数がたちますと、やはり接着部分もはがれていくという傾向があるのですね。これは接着剤の剥離面という写真が出ておりますが、こうしたことについても十分な配慮をしていただいて改善をしていただきたい。
 もう一回確認しますが、いかだの整備要領や耐用年限の明確化を含めて検査制度の改善について直ちに措置をする、こうしたことをお考えかどうか、明確にしていただきたいと思います。
#10
○野口政府委員 先ほど御説明いたしましたように、八年を越したものにつきましてはもうすでに実施してございます。八年未満のものにつきましても現在調査を続行中でございますので、その調査をできるだけ早く終わらせ、御指摘のようにそれを参考にしながら検査の方法を見直してまいりたい、こういうふうに考えております。
#11
○新盛委員 訓練の実態について、これは船員局になるのでしょうか、サバイバルトレーニングは一体どうなっているか。
 また、ガスで広げるのですが、その格納期間は非常に長いわけですけれども、ある意味では何回か点検を繰り返していかなければならないんじゃないか。この点検をする場合には業者に任して、結局訓練と同時に並行的におやりになっている傾向があるわけですが、どうも経費がかかり過ぎてそう何回も点検するわけにはいかぬというふうになっておるのですが、二年に一回とかあるいは船によっては一年に一回とかいう制限もございますけれども、この点はかねがね、不慮の事故に遭遇してもそのことが完全に発動できる、いわゆる完全なものであるということでなければいけないわけです。そのことについてはどういうふうに指導されておられるか。
 それからライフラフトだけ積んでいる船、漁船などに見受けられるものですが、現在の漁船は定員の約一〇〇%の救命いかだが積まれているわけですね。だから三十名の乗船、三十三名がほとんどでありますが二台、一台が二十人から二十五人ですから。本来これは、災害のときは左舷に起こるか右舷に起こるか、へさきに起こるか後の方に起こるか、この状況はそのときによって違うのですが、少なくとも両舷にもう一台ずつ置くべきじゃないかという指摘があります。この点についてはどうお考えか。結局二〇〇%ですね。実は一般商船の場合はこれは国際法の取り決めで定員の一五〇%なんですね、備えられておるわけです。漁船だけはどうもそういうような面では軽々に扱われているように思われるのですが、これはどうしているのか。
 さらに、防水着、イマージョンスーツとか言いますが、耐水耐寒の優秀な防水着が着々試験実行がされているというように聞いておりますし、研究も進んでいると聞いております。その件についてはどういう進展を見せているかを、この問題での最後としてお聞かせをいただきたいと思います。
#12
○野口政府委員 初めの、整備のあり方についてでございますけれども、いかだの整備につきましては、行政事務の簡素化ということもございますし、民間における力を活用するということもございまして、実は整備事業場という制度を導入しておりまして、一定の資格を持たせた整備事業場というところで整備をして積ませるというシステムをとっておるわけでございます。そういうふうにして整備されて船に搭載されたものにつきまして、十分整備されているかどうかということを国の検査官がチェックするというシステムをとっておるわけでございますが、いかだにつきましては、先ほどもちょっと御説明いたしましたけれども、昨年の六月から少し検査のやり方を強化改善をいたしまして、検査のたびごとにいかだを投下して膨張させるというテストをするようにさせてございますし、八年以上経過したものにつきましては、荷重試験を追加して行うというふうに指導しておるところでございます。
 それと同時に、もちろんそのもとであります認定整備事業場での整備が十分でなければいけませんので、整備事業場に対して船舶検査官を立ち入らせて、十分整備をやっているのかどうかということをチェックするように指導しております。
 それから、第三点目のイマージョンスーツの件でございますが、これは、冷たい海に入ったときに体の熱を奪われないようにということで、そういうものがあれば冷たい海での海難で非常に有効であろうということで国際的にもそういう関心が高まっておりまして、実はことしの初めにIMCO、これは国連の海事機構でございますけれども、そこでイマージョンスーツに対する技術的な要件というものについてまとまりましたので、私どももそれを参考にし、日本人に合ったようなイマージョンスーツを開発したいということで、実は五十七年度、今年度からでございますけれども、積極的にこの開発に取り組んでいるという状況でございます。
 それから、漁船の救命設備でございますが、漁船につきましては、御承知のように漁船と申しますと非常にたくさんの人員が乗っております。それから船の大きさの割りには非常に広い海域で使用されるという非常に特殊な使用形態になっておりますので、その使用形態を参考にしたような形で救命設備の義務づけを行っておるわけでございます。したがいまして、普通の商船とちょっと比較しにくいのでございますけれども、概して申しますと、大体旅客船並みの備えつけになっているというふうに考えております。
#13
○鈴木(登)政府委員 訓練の点についてお答えいたします。
 私ども、大きく三つに分けまして、サバイバル教育あるいは訓練をやっております。
 まず第一は、商船大学あるいは商船高専、海員学校等教育機関におけるサバイバル訓練でありますけれども、いろいろのカリキュラムがございますけれども、その中に、サバイバルの教育としては、特に生存技術の原則、それから救命設備の取り扱い方法、生存のための医療知識、救出方法、それから船体放棄の際の措置、こういう五つの点を中心に置きまして、座学と実習を学生にやっております。なお、これらの点につきましては、せんだってSTCW条約の批准案件を御承認いただきましたし、また、それに伴います船員法あるいは船舶職員法の改正案件を御承認いただきましたので、それの施行に伴いましてこの点をさらに充実、整備していきたいと思っております。
 それから、乗船後の問題でありますけれども、これは船員法の十四条の三という規定がございまして、そこで、非常配置表というのと、それから操練というのが決められておりまして、非常配置表といいますのは旅客船――非常配置表も操練も旅客船、それから近海以上の船舶、それから五百トン以上の漁船ということにつきまして、一たん緩急あるときの海員の配置表が決められております。それから操練につきましては、同じ条文で防火操練、それから救命艇操練、防水操練、非常操舵操練という四つの操練を強制しております。それぞれ月一回ないし年一回ということで、御指摘の膨張式救命いかだの点につきましては、これは一度広げますと畳むのが、またガスが要るとか大変な手間を要しますし、海上でむやみやたらにやりますとかえって事故を起こすというふうなこともございまして、年に一回だけの操練を強制しております。これは、われわれがチェックしたところではかなりうまく守られておるようでございます。
 それから第三番目は、私ども、労働安全衛生月間の間に講習会とかあるいは実地訓練とかいうのをやりまして、講習会では、特に最近非常にいい映画をつくりまして、それを皆さんに見ていただくとかいうような形でやっております。これは昨年、講習会は八十回、実際の膨張いかだの展張訓練などは十二回ぐらい、労働安全衛生月間の最中にやっております。今後とも強化してまいりたいと思います。
#14
○新盛委員 これからいかなる事態が起こるかわからないわけですから、海上の海難事故、そうした問題を未然に防止する、あるいはまた、こうした救命いかだ等の完備を怠ることのないように、さらに全力を挙げて、この海難事故防止の一環として御努力をいただきますように要望申し上げます。
 続きまして、これは最近の問題でございますが、自動車の整備部長さん、来ていらっしゃるかと思いますが、鈴木自動車、車種は「フロンテ」だと思いますが、エンジンの逆回転によりまして、事故がすでに三十数件、九州地区で発生しております。整備不良なのかあるいは欠陥車なのか、その実態がよく把握できないわけですが、目下のところ、日本自動車研究所に依頼をして点検調査をしておられるらしいのですが、ディストリビューターの火花を飛ばすその段階で、タイミングが何か変わるというようなことで、前進すべき自動車が、エンジンを入れて作動すると後ろへ下がるという、まことに奇妙きてれつなことでありまして、これについて実態を把握しておられるのか、またこれからどうされるのか、またいかなる指導をされるのか。まさに交通安全の面で重要な問題ですから、これまでの経過とこれからの対策についてお聞かせをいただきたいと思うのです。
#15
○宇野政府委員 先月来、鈴木自動車工業のツーサイクルのエンジンを載せております軽自動車が、エンジンが逆転するという現象なりあるいは情報が入ってまいったわけでございます。
 私どもといたしましては、四月の十七日でございますが、一番最初に話が始まりました福岡におきまして一応試験をやってみました。その結果、いろんな条件設定をしたわけでございますが、そういう条件設定のもとでは逆転するということがあったという結果になっております。それ以降、新聞等で報道されました関係で、各地からかなりの情報が入ってまいりました。四月の二十八日時点で申し上げますと、九十件の情報が入っております。
 したがいまして、私ども運輸省といたしましては、早速、その立ち会い試験をした直後でございますけれども調査にかかったわけでございまして、現在までの調査結果から推定されます逆回転の原因といたしましては、ただいま先生御指摘がございましたけれども、エンジンの電気系統の装置でございますところのディストリビューターというのがございます。その中に火花を点火させるための断続器があるわけですけれども、その断続器のすき間が異常に少ないものが大半を占めておるということがわかってまいりました。これが逆回転の直接原因ではないかというふうに現在のところ判断をしておるわけでございます。
 したがいまして、この断続器のすき間調整ということが非常に重要なことになるわけでございますが、この断続器が適正な整備がなされて適正な間隔を維持しておれば、逆回転というものは発生しないというふうに考えられるわけでございます。
 しかしながら、先ほど申し上げましたように九十件というような情報提供もございました。したがいまして、私どもといたしましては、四月二十八日に鈴木自動車工業から調査結果の報告を一たん受けておりますが、運輸省といたしましては、さらに第三者機関、先ほど御指摘ございましたけれども、自動車研究所に、その逆回転現象についての技術的な検証を行ってもらいたいということで、現在作業を進めておる段階でございます。
 しかしながら、技術的な解明を行うと同時に、そういう現象が現に出てくるとまずいということから、早急に使用者等に対しまして適切な措置を講ずる必要があるというふうに考えまして、今月の四日でございますが、鈴木自動車工業に対しまして指示をいたしました。
 具体的に申し上げますならば、一つは、整備工場においてこの車を整備するときの技術情報の徹底を改めて周知させる、こういうことが一つございます。
 それからもう一つは、車を現にお使いになっております使用者に対しまして、その整備状態等使用上留意事項について、鈴木自動車工業の方からその周知徹底を図るという措置をメーカーに対してとらしております。
 先ほど申し上げましたように、現在、私どもといたしましては、第三者機関を使って技術的な検証をすべく作業をしておるところでございます。
#16
○新盛委員 ぜひまた、その結果を当委員会にも御報告をいただきたいと思います。
 次に、九州地区における三菱系の自動車部品価格の取り扱い問題で、大蔵省の保険部、そして公取の方からも来ていただいていると思いますが、最近、損害保険会社の、これは東京海上が幹事になっておるようですが、二十三社でもって部品価格協定をしている。保険対象者に、使った部品については七%を保険会社に支払う、こういう談合をしているのですが、これは五十六年の四月から実施している、こういうことでございます。したがって、これは、私どもの判断では独禁法の違反ではないか、不当利得ではないかと考えているのですが、一体この事実を大蔵省は御存じなのかどうか。また、公取としてはこのことについて速やかに調査をされて、実態の報告をしていただきたいと思うのであります。
 なぜこんなことになっているかというそのねらいなんですが、考えてみれば、これは一つは部品価格の実質的な引き上げ、また、町工場や他の社の修理工場の締め出しじゃないか。部品価格の約一割相当額を約一カ月間無利子で運用している、あるいはこれを協定で決められているのですけれども、個人等の未請求分の不当利得などが入ってきているのじゃないか。第一、損害保険会社が勝手にこういう部面の協定をつくって申し合わせというのですか、談合してやるというやり方は正しいことじゃない。そのうち、農協共済あるいはまた自動車共済連なども追従するであろうというふうな状況がこの書類に示されております。この文書は公になっておりませんが、このことについてお答えをいただきたいと思うのです。両者からひとつお願いします。
#17
○猪瀬説明員 先生ただいまお尋ねの件につきましては、昨日私どもも初めてそういった事実を知りまして、とりあえず調べたわけでございます。したがいまして、実態につきましてはまだ詳細は承知してないのでございますが、とりあえず私どもが調べたところでは、この九州三菱自動車販売という会社は、三菱の車につきまして九州地区で部品を独占的に卸している会社だと聞いております。それで、その三菱自動車に使われます部品価格を、ほかの地域よりも一〇%ほど高く設定してこれを売っている。そこで、いわば需要者サイドであります保険会社が、修理代につきましては保険でカバーするわけでございますので、その保険代の基礎になります部品価格を他の地域並みに引き下げてはいかがかということで、交渉したというような経緯があるようでございます。その場合に、なかなかうまくまいりませんので、保険会社が二十三社御指摘のように共同で交渉に当たって、その結果七%ほどの値下げというようなことになったというふうに聞いておるのでございますが、言ってみれば、九州地区の一定のテリトリーにおきまして独占的な立場にあります部品供給者に対します一種の価格交渉でございます。
 そういった際に、共同して当たったこのことが独禁法上問題になるのかどうかというような御指摘になろうかと思うのでございますが、そういった非常に強い立場の者と共同で行いますことが果たして独禁法に触れる問題かどうか、この点、実は私もよく存じません。したがいまして、この点はまた実態もよく調べまして、公正取引委員会ともよく協議いたしまして、もし仮に独禁法上問題になるというような点がございますれば、私どももその是正方は指導いたしたいと思っております。
 また、不当利得に該当するかどうかというようなお尋ねでございますが、それによりまして七%の値引きといいますか値下げがあるわけでございます。その分を言うなれば会社側が恣意的にポケットに入れるということになりますとこれは問題になろうかと思うのでございますが、ただいままで聞いた限りにおきましては、これはちゃんと正規の会社の経理にされておりまして、したがって、それなりの収益が上がりますから税金も払うということになります。いわば安く仕入れてそれだけ利益分が多く出ている、それに対しては税金を払うということになりますので、直ちに不当利得に該当するかどうかという点ははなはだ疑問に思っております。しかし実態を詳細承知しておりませんから、これも調べまして、そこに何らかの不当なことがあれば指導いたしたいと思っております。
#18
○樋口説明員 お答えいたします。
 先生ただいま御指摘の点につきましては、まだお話をお伺いしたばかりでございまして、公正取引委員会としましては、具体的な事実関係を十分把握いたしているとは言えない段階でございます。また、損害保険関係につきましては独占禁止法の適用除外となっている分野もございますので、独占禁止法上問題があるかどうか、直ちには判断いたしかねるところでございますが、いずれにいたしましても、所管官庁ともよく相談してみたいというふうに考えているところでございます。
#19
○新盛委員 少し議論したいのですけれども時間がありませんので、これは追ってまた実態が明るみに出てくるだろうと思いますし、その段階で議論をしていきたいと思います。
 大臣がお見えになりましたので、国鉄問題を中心にして、残りの時間、質問をしたいと思うのです。
 五月八日に、国鉄など三公社五現業に対して仲裁裁定が提示されました。内容についてはすでに御存じのように、加重平均で六・九%一万三千四百三十四円、定昇込みで提示されたわけであります。本日の国対委員長会議でも、全力を挙げて実施方に努力をするという確認がなされたのは異例なことでございまして、このことを踏まえて、いま国鉄の現場はいろいろな問題で、それこそ職員の皆さんもじくじたるものがあるのじゃないかと想像されます。輸送の第一線に立って安心して輸送業務に携わる国鉄職員の再建意欲なり、公共交通の円滑な運営という面からも、即時完全実施がこれからの大きな励みにもなると思われるのですが、運輸大臣としてはこの扱いについてどうお考えになっておりますか、お聞かせをいただきたいと思います。
#20
○小坂国務大臣 けさほども関係閣僚会議でいろいろ議論いたしましたが、議がまとまりませんで、あさってまた開いて考えようということになっております。
 ただ、国鉄の現状が国民から見てなかなか厳しい状況にあることはやはり認識せざるを得ないのでありますけれども、私といたしましては、いま委員の仰せられたように、第一線に働く方々の生活の問題でもあるし、他との格差のつくような形では困るということをきょうは発言したところでございます。いずれにいたしましても、関係閣僚会議の議の中でこの問題についての基本的な方針が決まったら、それに従って行動していくというふうに考えております。
#21
○新盛委員 格差のつくことのないように所管大臣としては全力を挙げたいということでございまして、完全に即時実施したいという御確認はここでできませんか。
#22
○小坂国務大臣 これはきょうの会議におきましてもいろいろと異論が出ておりますし、あと数日の間の問題でございますが、関係閣僚会議の動向の中で解決されるべきだというふうに思っております。
#23
○新盛委員 財源上の問題だろうと思うのですけれども、本年の八二春闘では、諸般の情勢等もございましたけれども、労働者側としては事前にストライキも回避したことですし、誠意を見せて一日も早くこの問題の解決をさせたい、こうして不満ながらも調停から仲裁への移行ということで、そのあるべき姿を見守っておったわけですけれども、こうした状況ですから、これからの労使の諸問題もありますけれども、財源が苦しいという状況はどの企業にもそういうことは当てはまるのでしょうが、特に国鉄の場合は仲裁でも特別注文がついているわけです。財政再建とか行政改革とか、こうしたことに名をかりて昨年の裁定も秋の臨時国会に持ち越されるという状態になったわけですね。今回は政治的判断というのが何といっても今日の場合出てくるわけですから、今国会で、第九十六通常国会までに決着がつけられるように最善の努力をお願いしたいと思うのです。いかがですか。
#24
○小坂国務大臣 昨年は補正予算まで組んだわけでございますが、実態から言うと、やはり相当な金額が何らかの方法で捻出されなければならないというのがどうも実態のようでございまして、その点を踏まえまして、いま第一線に働く方々のことを十分配慮しながら、私としても考えてまいりたいと思っております。
#25
○新盛委員 次に、経営改善計画の進捗状況について運輸省にお聞かせをいただきたいと思うのですが、第二臨調の審議経過が連日のように報道されております。国鉄の関係として言うならば、どうも、昨年五月に運輸大臣が承認をしたはずの国鉄経営改善計画というのは、もう臨調議論の中で埋没をしてしまって破綻したのじゃないか、もうやることないじゃないか、世間から見て一体これは進んでいるのかどうなっているのか、さっぱり状況はわからない、もうやめたんだろう、こういう話もあります。運輸省としての考え方をぜひここでお聞かせをいただきたいと思うのです。
#26
○杉浦政府委員 お答えいたします。
 経営改善計画、昨年六月に承認をいたしまして、一生懸命その実施に、運輸省としては国鉄を督励しながらやっているところでございます。
 国鉄をめぐりまして、臨調の議論等いろいろな議論がいま展開されております。しかし、当面私どもどうしてもやっていかなければならないのは、すでに決めましたこの経営改善計画を着実に実施する、こういうことであるわけでございますが、ただ、合理化計画の実行等におきましては、五十五年度、五十六年度ともに、所定の合理化を行い、またそれが要員に反映をいたしまして、五十七年度の要員も一万二千人削減しているというようなことで、この面での計画のそごはないと思います。
 しかしながら、残念ながら、輸送の実績を振り返りますと、貨物が非常に悪いということが事実でございまして、五十五年度ではトン数で対前年一一%の減、五十六年度も引き続きトン数で対前年九%の減というような大幅な落ち込みを見ている状況でございます。これは非常に厳しい情勢であると私ども把握をしておるわけでございますが、これに対応いたしまして、すでに国鉄当局も、この貨物問題をむしろ前倒しで合理化をしていきたいというふうなことで、本年十一月のダイヤ改正を目指しまして、計画上六十年度に予定していました駅の数とかあるいはヤードの数の削減とかいうような合理化実施計画を、前倒しをしてやっていきたいというふうにすでに決定をしているところでございます。貨物の点が心配でございますが、旅客の面では大体所定の収入を上げておるというふうに思っておるところでございます。
#27
○新盛委員 では、この計画は生きているわけですね。生きているとなれば、先日報道された、これは運輸大臣の私案と言っていいんでしょうか、国鉄の分割案なるものが出ております。これは出口論だと言う人もおるのですが、二十九万人だとか二十五万人だとかといういわゆる要員削減案を含めて出されているのですが、昨年におつくりになった、しかも運輸大臣の承認によって行われている国鉄経営改善計画、これにかぶせて、しかも私案だとはいえ運輸大臣が仮にもこういう問題をかぶせてするということは、どういう意図によるものか。現職の責任ある大臣が出すことですし、それをとやかく言う筋合いのものではないかもしれませんが、しかし、現に運輸行政の責任者として一体一貫性があるのかないのか、ここを問われなければならないわけです。大臣としてはどんなお考えですか。
 しかも、私案なるものが、その後臨調で十七日に素案の答申の方向が大体まとまるという第二臨調第四部会、六十年度までに公社制度を廃止して、さらに国が出資する特殊会社をつくって分割・民営の方向に動いている、それについては運輸省も国鉄も反対である、こういう報道もなされておるのです。どうも最近経営形態変更をめぐっていろいろな議論がされておるものですから、どれをとればいいのかわかりませんけれども、どこに真意があるのか。あるいはまた、こういう国鉄が進めている経営改善計画の内容が生きているとすれば、こういうふうに私案というものが出たりしては、どうも一貫性がないような気がしてならないのでありますが、どういうことなんでしょうか。
#28
○小坂国務大臣 運輸行政を担当しております運輸大臣といたしましては、現在の非常な問題である国鉄について所見を持ち、またこれに対していろいろな意見を考えるのは、当然だと私は思っておったわけでありますが、こうした考えの中から、たとえばいま委員のおっしゃいましたように、いわゆる三十五万人体制、経営改善計画でありますが、これもきわめて大変なむずかしい問題を進めなければならないことはよくわかるのでありますけれども、どうも昨今の財政状態、あるいはまた一般世論とかいうもの、また臨調の動向など考えますと、これではとてもなまぬるいではないかという考え方がきわめて常識化しているのも事実だと思うのであります。
 それならば、それに関連して、私らとしては、いずれにしましても、この経営改善計画を旗印にして国鉄の再建を図るという基本方針を変えたわけではないのでございますから、これをさらに深度化する場合にはどういうことになるのか、また深度化し得る可能性はどういうものがあるのか、こうしたものについて検討したことは事実でございます。そうしたことが一部私案として報道されたわけでありますが、私はこれが経営改善計画そのものを否定したものだとは思っておりません。
 さらにまた、一番問題なのは何と申しましても退職金、あるいはまた年金の異常な突出でございまして、これを何とかしなければならないという問題については、前の改善計画におきましても大変な課題として残されたままであるし、目下それを処理する方途については大蔵省においてもいろいろ検討してもらっているところでありますけれども、しかしなおかつ、そうしたことをいたしましても、国鉄の膨大な累積赤字というものの処理については、これといった定まった方途もない。しかし、これをただ民営に分割するならばいつの間にか雲散霧消するという性質のものでは全くないのであります。しかし、それに対応して、われわれとしても、将来どういう形ならばこれがある程度解消する方向を見出し得るかというのが、私案の第二の論点になっているわけでございます。
 こうしたものは、世論にも、あるいはまた党内にも、さらにまた臨調にも、いろいろと参考にしてもらいたいという考えで出したものでございまして、臨調の答申が十七日に一応出る。しかし、これはまだ、ことしの七月に本答申になるそうでありますが、これらの期間の間にも、どうすれば一番国鉄が国民の足として、また今日まで国鉄の存在というものに対して国民の持つ大きな期待感もあるわけでありますから、そうしたものを達成し得るようにできるのかということについての議論は、さらに深めてまいりたいと思っているわけでございます。
#29
○新盛委員 それと関連をしてくるわけですが、特定地方交通線の三十八線区についていわゆる廃止していくという第三セクターへの移行、そういうことで協議会までつくっていま進められているやに聞いています。しかし現状は、法律で決めしかもきちっと協議会までつくってやるということでされているはずのものが、一度も開かれていないという線区が半分以上ある、そういうように聞いています。このような状況で、法律はつくったわ、地方交通線廃止線の協議というのも調っていかない、地元の強い抵抗がある、地方自治体挙げてこうした抵抗は強いのであります。だから、いま臨調で議論されておるように、仮にも分割民営という方向が本格答申として七月に出ても、その後法律行為が起こって来年になるかどうかわかりませんが、いまも非常に困難な状況の中で、そういう実行不可能な形で答申などが出るということになれば、所管大臣としても安閑としておるわけにはいかぬわけですね。地方交通線のこういう状況を踏まえ、そして現実の問題としてこれからやっていく国鉄再建政策、これはどういうふうにお考えになっているのか。
 少なくとも、われわれが臨調以前に指摘をしておりますのは、何といっても過去債務の処理、そして終戦直後の莫大な要員を抱え込んだいわゆる引き揚げ者の処置の問題が年金としてはね返ってきた、あるいは今日の退職金の問題等が出てくるわけでありますが、再建政策の手段というのは、臨調が言う、ある意味では感情論とまでは言いませんけれども、現行公社制度を廃止して新たなものをつくったとしても、この過去債務の処理が明確に答えとして出ていない以上、どんな答申が出ても大変だと私は思います。これはどうお考えなのか。地方交通線、現実の問題の処理の扱いと、これから出てくるであろう内容の問題とを考えていきながら、どうもお先真っ暗じゃないかという気がするのですが、どうでしょう。
#30
○杉浦政府委員 地方交通線につきましては、いま御指摘のように、法律に基づきまして協議会の開催をすべく、国鉄を中心といたしまして一生懸命、地元に何回も話をし、説得をしておるところでございます。まことに残念でございますが、鉄道に対する愛着が非常に強いということがよくわかるわけでございますが、三十八線中十八線が現在開催になっておりまして、残り二十線につきまして、いま地元と何回も話を続けておるわけでございます。残る二十線のうちで、ようやく日程調整、いつごろやろうかというような話に入ったものが八線ございます。その中に、何日に開催しようというものが一線含まれております。したがいまして、残りは十二線ということになるわけでございます。
 もっと早くこれが開催をされるということを私ども期待をし、また努力をしてきたわけでございますが、先ほど申し上げましたように、地元の方々の鉄道に対する長い間の愛着、どうしてもやめてほしくないというお気持ちがこのような状況になっているものと思います。
 しかし、いずれにいたしましても、何とかよくお話をいたしました上で、ともかく三十八線全線につきまして協議会の開催を予定いたしまして、法律に定めるところによりまして、地元におきます適切な輸送手段に転換していくということはぜひやっていきたいと思いますし、またそのように御理解がいただけるものと思います。
 また、こうしたものとは別な角度での、ただいまの長期債務の問題なりあるいは年金問題という大きな問題、これは全く御指摘のとおりでございまして、現在の再建計画におきましても、これを解決していくということをはっきり考えておる次第でございます。
 今後どのような国鉄問題の解決の仕方があるか、いろいろな仕方があろうかと思いますが、どの場合におきましても、いま御指摘のいわゆる構造的な問題、これはぜひとも解決をしなければ前進できない問題でございますので、私ども一生懸命この問題の解決を図っていきたいというふうに考えております。
#31
○新盛委員 最後に、これは行政管理庁、運輸省、国鉄にお聞きをします。それぞれの立場でお答えをいただきたいと思うのです。
 現状で論議をされております臨調での内容を推測しますと、いまもお話がございました過去債務の処理だとか年金の問題だとか、こうした議論が先行しなければならぬはずのものなのに、現実は、そうしたことよりも、経営形態変更という方向へ事が先行している。そのことが国鉄再建の不可欠要素だとするのは、私は納得できないのです。だから、分割・民営、これは現実的でないというお考えを運輸省はお持ちなのか。また国鉄もお持ちなのか。行政管理庁としては、これはいままでの臨調の論議の過程をぜひひとつお聞かせをいただきたいと思います。
#32
○小坂国務大臣 お答え申し上げます。
 われわれ実施官庁といたしましては、やはり実践可能なことが大事だと思います。
 それからもう一つは、いまおっしゃいましたようないわゆる債務の増大、また今後の累積の状況、そしてまた、その発生原因等については必ずしも国鉄自体の責任ではないものであるのでありますから、こうしたものの処理をするために、私案では、したがって、鉄道の運営会社ともう一つは、債務、資産、そうしたものを引き受けて将来これをいろいろな形でなしていくというような機能を果たす保有公団と申しますか旧本社と申しましょうか、そういうものに分割するのはやむを得ないのではないかと思うのでありますけれども、地域分割をするという発想が、運営会社と申しますかそれには地域分割は可能だと思います。しかし、債務その他をしょったような状態のものを地域分割だけしていっても、果たしてそれがどのようになるのか、ちょっと私としてはいまどういう方法があるのかなというように思っておるところでございまして、いずれにいたしましても、臨調ではいろいろと検討しておられると思いますし、またその第一原案を十七日ごろには発表するというような話も聞いておりますので、出ましたものを見て、また、われわれ自身もこの問題の処理を考えていかなければならないというふうに思っておるところです。
#33
○三坂説明員 国鉄問題につきまして臨調その他でいろいろ御議論があることは、私どもはマスコミその他で承知いたしておりますが、国鉄といたしましては、先ほど先生のお話にありました現行経営改善計画をいかに達成していくかということに全力を挙げて取り組んでおる最中でございまして、現在の経営改善計画に全力を尽くすということで御了解を願いたいというふうに思います。
#34
○重富説明員 臨調といたしましては、先生のお説のとおり、国鉄問題を検討するに当たりましては、当然に累積債務の問題とか年金問題の処理について考慮されねばならぬという前提のもとに、それらの問題につきましては運輸省、国鉄、それからいろいろな関係省庁からお話を聞きまして論議を深めておりまして、十分審議をしているつもりでございます。
#35
○新盛委員 終わります。
#36
○西中委員長 次に、斎藤実君。
#37
○斎藤(実)委員 まず最初に、運輸大臣に、いまから三カ月前に羽田沖で二十四人の死者を出しました日航機の墜落事故について、その後の捜査状況を聞く前にお尋ねをしたいのです。
 本日、片桐機長が鑑定留置をされたというふうに報道されておるわけでございますが、この片桐機長が一年余にわたりまして、日航の主治医から精神安定剤の投薬を受けていたことが報道されておるわけでございまして、これはまさに日航の管理責任を追及されても仕方のないことだろうと思うのです。大臣御承知のように、航空法第七十条では、航空機の乗員は薬品の影響により航空機の正常な運航ができないおそれある間はその航空業務を行ってはならない、こうなっておるわけですが、これはこの航空法七十条の明らかな違反だと私は思うのですね。数百人の生命を預かっている機長に対する日航の乗員の健康管理がきわめて不十分であるし、その責任は私はきわめて大きいと思うのですが、運輸大臣が監督官庁の長でございますので、この責任はどのように感じていらっしゃるのか、まず運輸大臣にお尋ねしたいと思います。
#38
○小坂国務大臣 私は、片桐機長がそのような状態であるということは昨日の新聞報道で初めて知ったわけでありまして、そうしたことがきわめて遺憾なことであるということは申すまでもないことでございます。しかし、こうした問題につきましては、主治医なり、あるいは患者自身が自分の健康状態というものを明確に申告するのが、いわゆる航空従業者としては当然のことではないかと思うのでございます。そうした申告がなされていなかったということについての問題、そしてまた、一方においては医師がそうした事実を運航管理者等に告げなかったということ、これまた非常に残念なことであったと思いました。
 先般、運輸省といたしましては、日本航空に対して、過日の大事故の反省として八項目ないし九項目の改善命令を出しまして、日本航空はそれに従って、特に精神衛生管理の面について特段の新しいシステムと新しい医療要員というものを常用して、従来のような指摘されたような事態が発生することを未然に防止するということで、現在努力していると私は聞いております。そうしたことは、もう亡くなられてしまったり、けがをされた方々には取り返しのつかない申しわけないことであることは当然でございますけれども、一応管理体制としましては、先般の事故以来の改善によりまして、大幅にそうしたものは改善されたというふうに思っておるところでございます。
#39
○斎藤(実)委員 日本航空が十年間に大小織りまぜて八回の事故を起こしておるわけですね。その事故の都度やはり運輸大臣からいろいろ指導監督がされておるわけですが、こういう事故は時がたつとだんだん忘れてしまう傾向のものでございます。確かに片桐機長がどういう判定になるかわかりませんけれども、心神衰弱症だとかあるいは心神喪失症で免責を受けたとしても、日航の刑事責任というのは問われるわけでありまして、この問題について長期的に、中途でうやむやにならないように、どうかひとつ厳しく指導監督をお願いしたい。これは私はもう御要望申し上げておきます。
 それから、いま私が申し上げましたように、片桐機長の刑事責任追及の最終的な詰めに入っているわけでございますね。それで、故意犯だとかあるいは航空機墜落罪だとか殺人罪を適用するとか、いろいろな絡み合った容疑で鑑定留置されたわけですが、その後の捜査状況は一体どうなっているのか。それから、日航側の管理面での責任の追及は私は免れないと思うのですが、処分内容はいつごろになるのか。現在までの警察庁のお考えを伺っておきたいと思います。
#40
○中平政府委員 現在までの捜査の状況について申し上げますと、事故発生以来ちょうど三カ月余を経過したわけでございますが、この間に、関係者からの事情の聴取、それから事故機の検証、それから鑑定の依頼といったことを中心に捜査を進めてまいったわけでありますが、関係者の取り調べにつきましては、片桐機長ほか事故機の乗員、それから日航の関係者からの取り調べ、あるいは目撃者、乗客等からの事情の聴取、約六百名の方々から取り調べなり事情の聴取を現在まで行ってきておる、こういう状況でございます。
 その結果、片桐機長の問題についてでありますが、これは御案内のように、第一腰椎圧迫骨折ということで三カ月の入院加療を要するということで、慈恵医大に入院し加療の措置を受けてまいったわけでございますが、このほど肉体的には順次快方に向かいまして、肉体的にはいろいろな私どもの事情聴取、取り調べに十分耐え得るような状況にはなったわけでございます。
 しかしながら、現在までの接触した過程あるいは現在までの私どもの捜査の結果を踏まえますと、機長の事故前及び事故後の言動、それから航空機事故調査委員会の中間回答結果、こういうことから判断をいたしますと、まず片桐機長自身について精神障害の有無及びその程度、それから犯行時の刑事責任能力の有無といったものを明らかにしてまいらないと、これから先の刑事責任の有無の追及はなかなかできない、こういう段階になってまいっておるわけでございます。
 したがいまして、昨日東京地方裁判所の裁判官から鑑定留置状をとりまして、本日、一応東京警察病院の多摩分院に留置いたしまして、筑波大学の精神衛生学を担当している小田晋教授ほか一名の医師に対しまして、片桐機長について、ただいま申し上げました状況等につきましての鑑定処分を嘱託をいたしておる、こういうことになっておるわけでございます。
 なお、片桐機長に対する鑑定留置状の請求に際しましては、ただいま御指摘がありましたように、航空の危険を生じさせる行為等の処罰に関する法律の二条三項を一応容疑の事実といたしまして、鑑定留置状の発付を得ておる、こういう次第でございます。
 したがいまして、これから約三カ月を一応予定、しておるわけでございますが、その間に、ただいま申し上げましたような片桐機長の精神状態、それをかなり過去にさかのぼってずっと調べてまいりまして、その刑事責任の有無を、まず刑事責任能力があったかどうか、こういうことについて慎重な鑑定を一応やってまいりたい。その結果を踏まえて、心神喪失症で刑事責任能力なしということになれば、これは現行の法制度上は刑事責任追及できないわけでございますが、心神耗弱だとかいろいろな刑事責任能力が限定されるような状況がございましたら、これは当然刑事責任を問わなければいかぬ。まして健全であればなおこれははっきり問われなければいかぬ、こういう問題になってまいるわけであります。そういう方向でいま捜査を進めてまいっておる。
 なお、片桐機長につきましては、私どもの現在までの捜査の経過では、かなり長期間にわたって本人は健康の不調を訴えておる、こういう状況で、したがって、私どもまず刑事責任を追及する前に鑑定をしなければいかぬ、こういう状況が現状であるわけでございますから、今後の鑑定の推移を勘案しながら、日航側の片桐機長を管理する立場にあった個々の人たちについての刑事責任の有無を明らかにする捜査を並行してやってまいりたい、このように考えております。
 事柄が、非常に多数の人命が失われました大きな事故であるだけに、警察としては慎重かつ厳正、徹底した捜査をしてまいりたい、このように考えております。
#41
○斎藤(実)委員 ひとつ厳正かつ慎重に捜査を進めていただきたいと思います。
 次に、日航機の墜落事故の処理には、現場職員の声が安全対策に生かされていないと言われておるわけです。労務管理の指摘が強く問われておるわけでございますが、機長を管理職とした労務政策をとったことがニューデリー、モスクワ、クアラルンプール等の大事故を発生した、こういうふうに言われておるわけでございますが、対話のある労使関係の改善が事故再発防止に必要と思われるわけでありますが、指導監督の運輸省はこの機長管理職制度の問題についてどのように考えておるのか、伺いたいと思うのです。
#42
○松井(和)政府委員 お答えいたします。
 ただいま先生御指摘のとおり、航空機の操縦に当たりまして、コックピットの中におります機長あるいはコパイロットが、チームワークよろしく作業をするということが安全保持のための最も大事な要件であるというふうに考えております。
 私ども、今回の事故の直後に日本航空に対しまして立入検査を行ったわけでございますが、その際、日航の現在の乗員組織等につきまして現状を見ますと、乗り込みます機種と、それから方向別に幾つかのグループをつくっておりますが、そのグループの単位が非常に大きな単位になっておりまして、グループリーダーと申しますそのグループの中心になるべき人とグループ員との間の意思疎通というものが、必ずしも十分に行われていないというような実情も認められましたので、その点につきまして、グループリーダーの活性化あるいは被管理規模の適正化ということについての勧告をいたしたわけでございまして、現在鋭意日本航空の方におきましてその対策を立てておるという状況でございます。
 ただいま御指摘の管理職問題につきまして、私ども、機長が組合員であるか否かということが直ちに意思疎通を妨げる要因であるというふうにきめつけるのはいかがかと考えておりますし、また、高木日航社長が国会の場におきまして、日航といたしましてはこの制度を維持しつつ、かつ、乗員間の意思疎通を十分に図っていくということをしばしば言明しておられます。私ども、日航のその措置を十分に見守りながら必要な指導監督を行っていきたい、かように考えております。
#43
○斎藤(実)委員 今回は羽田沖の事故でございましたが、日航機の外国で発生した事故ですね。昭和四十七年六月にはニューデリーで、乗員、旅客が八十六名、重傷が三名という事故が起きておりますね。四十七年十一月にはモスクワで、乗員、乗客合わせて六十二名が死亡、重傷が十四名、それから五十二年九月クアラルンプールで、乗員、乗客合わせて三十四名ですか、重傷が四十二名という大きな事故が、この十年間で今回を入れて四回起きておるわけです。航空機は、いまわれわれが、国民大多数の人が利用しているわけですね。大事故が十年間で外国で三回起きておるわけですが、日本国内での事故がこれから起きないと私は断言できないと思うのですね。いまこういう国民の大衆乗り物としての航空機の役割りというものはきわめて大きいわけでございまして、航空機の事故対策にはあらゆる面からひとつ万全の対策をとらなければならないと思うのですが、大臣、いかがですか。
#44
○小坂国務大臣 御指摘のとおりでございまして、特に今回の日本航空の事故後の改善命令、また日本航空の対応、これはいままでないほど厳格であり、かつまた、強い責任感でこれを運営しておるところでございまして、なお、他の航空機会社に対しましても、あの事故発生直後に同じような注意を喚起しておるわけでございまして、いずれにいたしましても、運輸省としては全力を挙げて航空機の安全、乗員の安全ということに最大の運営の重点を置いてまいりたいと思っております。
#45
○斎藤(実)委員 運輸省航空事故調査委員会によりますと、墜落事故死の中には、あの羽田沖で溺死をした人が八名いるというふうに報告をされているのです。事故機に救命ボートを積んでいなかったんですね。もしこの航空機に救命ボートを積んでいれば、何人か助かったのではないかと私は思うのです。
 航空法の施行規則百五十条によりますと、陸上から七百二十キロ以上離れていれば救命ボートの積載が義務づけられておりますが、七百二十キロ以内の国内線についてはこの規定が当てはまらないわけですね。現行法では不時着の場合を想定したものでありまして、今回の水の事故は考慮されていないわけでございますが、運輸省は、今回の事故を契機にしてこれを改正をすべきではないかと思うのですが、いかがですか。
#46
○松井(和)政府委員 ただいま御質問ございましたように、今回の事故の死者二十四名中十名が溺死ということが調査委員会の報告になっておりまして、そのうち六名は頭蓋内損傷等の致命的な損傷をあわせて受けていたということでございます。残り四名の方につきまして、負傷の程度あるいは溺死に至る過程等は必ずしも明らかになっておりません。
 ただいま御指摘の、もし救命ボートを積載していればこのうちの何名かの方が救われたんではないかという御指摘でございますが、同じく事故調査委員会の報告によりますと、当該事故の発生いたしました場所の水深は当時約一メートルということで報告されておりまして、要するに、そのときにもし自分で立ち上がることができる状態にあるならば恐らく溺死ということにはならなかったのではないか、したがって、何らかの損傷を受けた方が死因としては溺死という形でお亡くなりになったのではなかろうかというふうに考えておりまして、少なくとも今回の事故だけをとりますと、救命ボートをもし積載しておっても、恐らくこの十名の方が救われたということにはならなかったのではないかというふうに考えております。
 ただいま先生の御指摘のように、非常に海上の長距離の飛行をいたします場合には、万が一不時着をいたしました際には、救助まで時間がかかりますので救命ボートの備えつけが義務づけられている、あるいは非常食糧の備えつけが義務づけられている、それ以外の航空機に対しては、いわば救助の時間が比較的短いということから、救命胴衣の備えつけだけが義務づけられておるわけでございます。今後、そういう海上の距離の短い航路を飛びます航空機にもすべて救命ボートを備えつけるかどうかという点につきましては、救命ボートの重量というものもかなりかさむという点もございますし、もう少し慎重に検討を加えなければいかぬというふうに考えております。
#47
○斎藤(実)委員 国内線の短距離についての救命ボートの設置については検討するということですが、事故なんというのはいつどこで起きるかわからぬわけですね。幸いこれは水深一メーターのところで墜落したから大ぜいの人が助かったわけですが、もっと深い千メーター、二千メーター沖で事故が起きないとは限りませんよ。したがって、あらゆる事態を想定して対策を立てなければならぬと私は思うのですね。したがって、重量が重いかどうかわかりませんけれども、人命を救助するという基本的な問題からすれば、これはいままで事故がなかったからいいですけれども、いま羽田沖で事故がいっぱい起きているわけです、十年間で八回も墜落事故が起きているわけですから、そういう答弁では私は納得できませんね。すべて行政、政治というのは人命を大事にする、尊重するということから出発しなければならない。私はその答弁は納得できませんね。大臣、いかがですか。
#48
○小坂国務大臣 いま局長が申しましたのは、救命ボートを載せないというのではないと思います。また、ライフジャケットが意外に効果的であるという判断もあると思うのでございまして、ライフジャケットは全員に配置されております。
 いま委員から御指摘の救命ボートにつきましても、さらに積極的に検討して、乗員の安全の確保ということについて十分検討してまいりたいと思います。
#49
○斎藤(実)委員 大臣、ひとつ積極的にこれは取り組んでいただきたいと思います。
 それから、先般の航空事故の補償問題でございますが、過去昭和五十二年九月のクアラルンプール事故で約六千七百万円支払われたというふうに言われておるのですが、今回は日航にとって弁解の余地のない事故であります。犠牲者の多くが三十代、四十代の働き盛りだということから、補償額も過去の最高額になると思うわけですが、その後の補償交渉及び処理状況についてどうなっているのか、まず伺いたいと思います。
#50
○松井(和)政府委員 お答え申し上げます。
 日航機事故の補償問題でございますが、二月十五日に日航が、補償業務の対外的な窓口といたしまして羽田と福岡に被災者相談室というものを設置いたしまして、死亡旅客二十四名の方、負傷者百四十二名の方に対します世話役として、それぞれ職員を配置をいたしました。
 その後、今回の事故に関する補償につきまして、賠償限度額にこだわらないで適切な補償を行うという基本方針のもとに、四月十一日以降被災者との具体的な話し合いに入ったというふうに報告を受けております。これまで、ごく軽微の軽傷者十名に対する補償につきましては話し合いがついたという報告を受けておりますが、その他の死亡旅客あるいはその他の負傷者につきまして、現在交渉を進めている過程であるという報告を受けております。
 私どもといたしましては、日本航空が誠意を持って被災者に対応するようにということで、一日も早く円満な解決を望んでおる次第でございます。
#51
○斎藤(実)委員 大体のまとまる見通しはいかがですか。大体のめどは。
#52
○松井(和)政府委員 そのめどにつきまして明確な報告は受けておりません。まだ現段階では、逸失利益の計算根拠となるべき資料等の御提出をいただいておるという段階というふうに聞いておりまして、これから本格的な金額の提示というような段階に入るのではないかと思います。また、それぞれの方々の対応がいかなる対応になるのかということについても、現段階では全くまだわからないという段階でございますので、今日明確なめどを申し上げるということはお許し願いたいと思います。
#53
○斎藤(実)委員 ことしの春闘は、国鉄、大手私鉄がストに入らないで、全日空、東亜国内航空もストを回避した。国民の率直な気持ちとしては、羽田沖の墜落事故の後遺症がまだいえない日航だけがストに入ったという批判が国民に出ておるわけですが、私もスト当日大変迷惑した一人です。なぜストに入って国民に多大の迷惑をかけたのか、きわめて私は遺憾だと思うのですが、運輸省は、監督の立場から、一体利用者に迷惑をかけたという国民の批判に対してどう考えているのか、まず伺いたいと思います。
#54
○松井(和)政府委員 私ども、日本航空を監督する立場にあるものでございますが、労使関係の具体的事項について言及すべき立場ではございません。しかしながら、今回のストライキで国際線三十三便中八便、国内線九十二便中五十七便が欠航いたしまして、国内、国際を合わせますと約一万二千名に近い方に御迷惑をかけたという報告を受けておるわけでございまして、航空運送事業を所管するものの立場といたしましてきわめて遺憾に存じておる次第でございます。
 特に、この事故の直後であるということもさることながら、御承知のように最近は航空輸送需要がかなり冷え込んでまいりまして、特に事故後日本航空に対する影響が非常に強うございまして、日本航空の国内幹線、特にたとえば東京−大阪線というものは対前年八五%というような大きな減り方をしておりまして、そういう点を考えましても、事故の直後であるということを仮に別にいたしましても、いまや非常に厳しい情勢にあるということを考えまして、そういう時代にストライキが行われるということにつきましては、私どもといたしましてもまことに残念なことであったというふうに考えております。
#55
○斎藤(実)委員 次に、総理府警察庁にお尋ねをいたしたいと思うのですが、前回の当委員会でゴールデンウイーク中特別な交通安全対策を実施するというふうに答弁がございましたが、その実施状況とその結果はどうであったのか、まず伺いたいと思います。
#56
○久本政府委員 お答えいたします。
 本年に入りまして、いろいろ御指摘がありましたように、交通死亡事故が増加の傾向をたどっております。また、ゴールデンウイークという期間は、行楽地へ向かうマイカーなどで特に交通事故の多発が予想されるところでございます。そこで、警察といたしましては、各都道府県警察に対しまして、特にことしは三つのことを示しまして、ゴールデンウイークにおける交通事故防止対策に全力投球してほしいという指示、指導をいたしておるところでございます。
 これは、一つは、やはりゴールデンウイークというのは勝手のわからない、なれない人たちがいろいろ多く出歩きする、そういうことでございますので、何よりも広報を十分に行いますことと、それに関連をして指導を強めるということでございまして、これに力を注いだところでございます。そのためにかなり多くの制服警察官を街頭に出しまして、指導に当たらせたところでございます。
 二番目は、やはりこういった見地から、特になれない交通を安全に効率的に誘導するための、特にこういう時期にそういう場所に対する特別の規制を、それぞれの観光地を重点にいたしたところでございます。
 さらに三つ目といたしまして、暴走族の対策を中心に、できるだけ効果的な指導、取り締まりを進めるということの三つを今回は進めたところでございます。
 ゴールデンウイークに特別の対策を講じたというのは、実は最近余りやってなかったのでございますが、ことしは四年ぶりに、こういう情勢にかんがみて実施をしたいということで行ったところでございます。
 そういうことで、期間中の交通事故でございますが、死者について見ますと百八十二名がゴールデンウイークの一週間に出ておりまして、前年に比べますと一人よけいでございますが、最近十年間の傾向の中では昭和五十一年と並びまして四番目に少ないということでございまして、まあ一応警察的には多少の効果はあったのかなというふうには考えておりますけれども、御承知のとおり、ずっと昨年の暮れから増加しっ放しの交通死亡事故情勢でございますので、これが、できれば今後の決め手のきっかけになるように、今後とも努力いたしたいというふうに考えておるところでございます。
#57
○斎藤(実)委員 いま局長から答弁がありましたように、依然として減ってないわけですね。このままでいきますと、昨年の八千七百十九名という死亡者を大幅に上回るのではないかと私は心配しているわけです。昭和六十年までに死者数を年間八千人以下という目標達成も容易ではないと思うのですが、どうかひとつ今回の実績を踏まえて積極的に取り組んでいただきたい、お願い申し上げます。
 それから、建設省にお尋ねをいたしますが、五月二日、中央道で十二台の玉突き事故が発生をいたしました。この事故は、霧で視界がきわめて悪かった、そのために大惨事が起きたというふうにも新聞では報道されているわけですが、最近の高速道路上の事故は雨や雪のような悪天候の場合が多いのではないか。したがって、高速自動車国道における最近の路面状態による死亡事故の件数について伺いたいと思うのです。
#58
○渡辺(修)政府委員 お答えいたします。
 悪天候の場合、えてして路面がぬれておるというような場合に、大事故が起こる可能性が大きいわけでございます。
 道路公団で路面の状態別に事故を調べておりますが、五十六年度中に、全体の事故百三十三件のうち、路面がぬれておりました場合に発生したものが三十二件、そのうち積雪がありました場合が三件、こんなことになっておるわけでございます。
 事故による死者につきましても、全体百五十六名の中で路面湿潤によりますものが四十名、こういったような状況に相なっておるわけでございます。
#59
○斎藤(実)委員 いま御答弁がありましたように、悪天候の場合が約四分の一を占めておるわけです。この気象によるものは運転者とは無関係に発生する自然現象でございまして、運転者の注意だけでは除去し得ない場合が多いと思うわけですが、道路管理者としては、さまざまな気象条件や道路構造条件の中で、道路の安全を図ったり機能の低下を防止する責任があると私は思うのですが、最近の悪天候時の高速道路上の事故についてどのような責任を感じているのか、伺いたいと思います。
#60
○渡辺(修)政府委員 先生御指摘のとおり、悪天候の際の事故というのはどうしても大事故になりやすいわけでございますので、私どもも日ごろから道路公団に十分その辺の配慮を行えというような指導をしているわけでございまして、どういうことをやっておるかと申しますと、濃霧であるとか豪雨であるとか、そういう異常気象の発生が予想される場合、直ちに道路巡回を行いましたり、あるいは気象の観測装置によりまして気象等の状況を把握いたしまして、これを、道路上に設けてございます道路情報板によりまして、利用者に適切に情報提供を行うということを第一に考えているわけでございます。
 さらに、いよいよ具体の異常気象が発生をいたしまして非常に走行上問題があるというような場合には一警察の方で交通規制を行われるわけでございますが、これに対して協力をする。場合によりましては、通行どめ等の規制を警察と協議して行うというようなこともいたしておるわけでございます。
 しかしながら、たとえば霧などの場合はこれは運転者から見えるわけでございまして、見える場合には、ひとつ利用者にもぜひ御注意をいただきたいというふうに思うわけでございまして、利用者が予知できないようなもの、たとえば路面の凍結であるとかこういったものは、私どもの方で何とか早く発見をしてやっていくということを考えるわけでございます。道路公団におきましては、いろいろチラシとかパンフレット等もつくりまして、サービスエリア等にもどなたもお持ちいただけるように置いております。
 こういったことで注意を喚起しておるわけでございますが、ただいま先生から、責任をどう考えるかというお話がございましたが、やはりこれはみんなで注意して減らしていくということしかなかろうかと思います。私どもも、できる範囲内の努力を今後とも続けていきたいというふうに考えております。
#61
○斎藤(実)委員 特に大型車の通行に伴いまして路面のわだち掘れがずいぶん進行していると思うわけですが、このわだち掘れに雨が流れるとハンドルがとられやすくなる。したがって、この多発点を舗装改修を行うと急に事故が減少するということを聞いておるわけですが、このわだち掘れ対策についてお尋ねをしたいと思います。
#62
○渡辺(修)政府委員 御指摘のとおりでございまして、大型トラックの走行が多い区間であるとかあるいは冬季にチェーンを使いますような積雪地におきまして、わだち掘れが発生をいたします。確かにハンドルをとられやすいという点もございますし、また水がたまりまして、これが反対側の車線まで飛んでくるというような状況もあるわけでございまして、間接的な事故の危険の要因になっておるというふうに思います。
 道路公団におきましては、ただいまのところ、わだち掘れを自動的にはかれる車をつくっておりまして、これで定期的に巡回をしながら調査をいたしておりまして、わだち掘れの深さが二十五ミリになりますと、オーバレイと申しまして薄い舗装を上にかけて、あわせてわだち掘れを解消する、こういう補修作業を行っておるわけでございます。関係の予算につきましては、年々厳しい中でございますが、そういった予算はふやしてまいっておりまして、今後とも適切な路面状態を維持し、交通安全の確保に努めるという点につきましては、私どもも継続して努力を続けてまいりたいというふうに考えております。
#63
○斎藤(実)委員 最後に総務副長官に、交通事故防止対策について、総理府の基本的な姿勢についてお尋ねをいたしたいと思います。
#64
○福島(譲)政府委員 斎藤委員先ほど御指摘のように、本年に入ってからの交通事故に基づく死亡者がきわめて増加の傾向を示しております。かつて昭和四十五年当時には、死者と負傷者と合わせて百万人になんなんとするそういう状態が、官民挙げての努力によって逐次低下をしてまいりまして、昭和五十二年から死亡者も八千人台ということで、欧米先進諸国の状態から比べましても、人口十万人当たりあるいは自動車一万台当たりの事故数は、相対的な問題でありますけれども、優良な状態までこぎつけてまいりました。しかし、逆に言えば、それだけにさらに今後、また逆戻りする危険性も非常にはらんでおると思っております。現実に、今年度に入りましてから五月十日まで二千九百三十七人死亡者が発生をしておりまして、これは昨年同期に比べて二百二十四人、八・三%の増加になって、大変憂慮される状況でございます。
 こういうことで、先般四月二十七日の閣議におきましても、総務長官並びに世耕国務大臣から、何とかこの問題、一層の改善をするように努力をしたいということの御発言がございました。特に、最近になりましてからの事故の傾向が、高齢者の歩行中の事故あるいはオートバイ、バイク乗車中の事故、交差点、カーブ等における事故が増加をしておる、そういう傾向が見受けられますので、そういう点に具体的に着目した交通事故防止対策を現在関係各省と折々協議中でございまして、来月早々には具体的な対策の展開が可能かと思っております。
 いずれにいたしましても、人命尊重の理念のもとに、安全で快適な交通社会を実現するということは至上課題でございまして、特に歩行者あるいは自転車利用者あるいはお年寄り、子供、体の御不自由な方々、こういう方々が安心して通行できる道路交通の環境を確立するために、一層の努力を払ってまいりたいと考えております。
#65
○斎藤(実)委員 以上で終わります。
#66
○西中委員長 次に、三浦隆君。
#67
○三浦(隆)委員 ただいまの斎藤先生の御質問にありましたように、最近再び交通事故が悪化しているようでございますが、これにつきましては、いまのいまの質問でございますので省略させていただきます。
 その悪化している中でも、特に全国的に神奈川県がワーストワンという、まことに不名誉な記録をつくっているわけです。さきの春の交通安全運動で全国最悪の結果でありまして、その後ゴールデンウイーク期間に、特別に交通事故防止・抑制を目指して、緊急対策十日間作戦というのも展開したのですが、その効果もございませんで、現在、最悪ということです。その原因としては、一般的に言うスピードの出し過ぎあるいは無謀運転ということもあるのでしょうけれども、特に注目したいのは、死亡事故が多いのが藤沢市の周辺とかあるいは横浜市内に偏っているということでありますが、そうした原因とそれに対する対策について警察庁にお尋ねしたいと思います。
    〔委員長退席、安田委員長代理着席〕
#68
○久本政府委員 お答えいたします。
 先生御指摘のとおり、神奈川県下の交通事故による死者数は、昨日現在で百五十三名と大変多いわけでございまして、全国のトップクラスでございます。この理由はと申しますと、なかなか一言では申しにくいところでございまして、むずかしいのでございますが、いろいろな面からアプローチをして実態に迫る以外はなかろうと思っております。
 そういう点で幾つかの私どもの検討を申し上げますと、神奈川県は、道路延長当たりの自動車保有台数あるいは自動車の走行キロ台数というものは東京、大阪に次いで多いわけでございます。したがいまして、道路延長が小さい割りには交通量の多い県であろうというふうに思います。一方、信号機その他の交通安全施設の整備等で申し上げますと、東京、大阪ほどには進んでいない。かなりよく進んでいる方ではございますが、東京、大阪に比べますとどうしても見劣りがするといったような状況でございまして、全体的にはこういったような背景の中で事故が多発しているのではないかなという感じが一ついたします。
 それから、神奈川県の場合には二輪車の普及率が比較的高いという点がございます。これが、二輪車乗車中の死者、それから年齢二十四歳以下の若年層の事故死者等を多発させている一つの要因ではなかろうかというような見方もいたしております。
 こういうような情勢に対しまして、神奈川はつとにこういう問題意識を持っておりまして、いろいろ対策を進めておるわけでございます。
 その幾つかを申し上げますと、昼夜問いずれも事故多発でございますが、特に神奈川といたしましては夜間の街頭監視活動を強めまして、平常時の二倍程度の監視力を出すような行事をしばしば組み込みまして、こういった形で、発生傾向に合った効果的な街頭活動をしていきたいというようなことを最近努力をいたしておるところでございます。
 また、ただいま申し上げましたように、交通安全施設、これは即効の問題はさておきまして、少なくとも神奈川のそういう交通安全の体質に大きな影響があることは事実でございますので、特に事故多発地域を中心に、ことしはひとつ、予算に組まれました安全施設をできるだけ早期に前倒しに執行してみようということで、これは関係部局が総力を挙げてその実現に努力をしたいというようなこともしているところでございます。
 その他、これは前々からいろいろ御指摘のありますように、特に若者に対する安全教育ということが必要でございますので、こういった層の厚い学校、職場等に対する広報活動等につきまして、知事部局等とも十分に相談を進めながら、関係団体等に精力的にその協力、働きかけを実施をいたしているところでございます。
 もちろん短期的には、現象的なカーブ事故、交差点事故といったような、先生御指摘になりましたような横浜市内あるいは外周部の、一般的に言っても比較的事故が起こりやすいという地域における対策を綿密に進めるというようなことを含めまして、日本一位の死者が出ているという汚名をできるだけ早く返上したいと努力いたしております。私どもも、この点につきまして全面的に協力をして対策を進めるという考えでございます。
#69
○三浦(隆)委員 これにはやはり、藤沢市周辺あるいは横浜市を踏まえた道路整備状況のおくれが大変大きいだろうというふうに思います。たとえば、そうしたことから道路の混雑の割合などを見ましても、全国が二七%とすれば神奈川県は三八%あるいは横浜市は六一%と大変高くなっております。ちなみに横浜市が混雑率六一の場合、大阪市は五〇%、名古屋市は四〇%というふうに低いわけです。そんなわけで、藤沢市周辺の場合の西湘バイパスあるいは大和厚木バイパスなどの整備状況というふうなものが、まだまだ本格的に進められなくてはならないだろうというふうに思います。これについては、お尋ねしようと思ったのですが、前に打ち合わせしておりませんので飛ばさせていただきます。
 横浜市内の交通事故増加に関連して、お尋ねしたいと思います。首都高速道における交通利用量は、最近一日七十五万台から八十万台というふうに言われておりまして、首都圏を支える東京湾岸道路の整備事業というのがきわめて重要さを増してきておるわけです。さて一方、この交通量を受け入れます横浜市の街路整備状況というのは、五十五年の四月一日現在でありますが、横浜の整備率を三五・九といたしますと、京都が五七・八、神戸が五九・四、大阪七五・四、名古屋八六・七、特に横浜三五・九に比して名古屋八六・七と、大変横浜の街路整備状況のおくれが出ていると思うのです。そういうことで、こうした混雑状況というふうなものを緩和するものとして、大変な期待を担って現在横浜では環状二号線の工事が進められているわけですが、その整備状況及び今後の見通しについてお尋ねしたいと思います。
    〔安田委員長代理退席、委員長着席〕
#70
○松下説明員 お答え申し上げます。
 環状二号線につきましては、横浜市の中心市街地より約六キロないし七キロメートル圏に位置する延長二十四・五キロの主要幹線道路でございまして、横浜市を通過する交通をバイパスさせるとともに、市内に集中する交通を分散、導入するということによりまして、市街地の交通混雑を緩和し、あわせて周辺地域におきます健全な市街地の形成に資するということで進めておりまして、横浜市の街路事業の最重点路線ということで考えておるものでございます。
 昭和四十八年度から鋭意整備を進めておりますが、現在着手しております区間は四地区でございます。合計で五千九百七十メートルということになりまして、笹下地区、永谷、羽沢、それから今井地区、こういったところを進めておるところでございます。五十七年度におきましては、事業費三十八億二千五百万円ということで、これは対前年度で見ますと一一%増ということになっておりますが、これによりまして用地買収及び工事を鋭意促進を図ってまいりたいというふうに考えております。
 全線の今後の見通しでございますが、これはまだ延長的にもかなり長いというところから六十五年を一応目標に進めてはおりますが、若干おくれるかと思っております。
#71
○三浦(隆)委員 行革等の中でもあり、大変苦しいところだと思うのですが、五十六年度の実施額に見合うように、五十七年度で事業費というようなものもひとつ大幅にお願いをしたいと思います。
 さて、横浜市は東京に次ぎまして、日本では人口二百八十万という第二のマンモス都市へと急成長したわけです。しかし、人口増及び交通量の増大というものが余りにも急過ぎたためもありまして、街路の整備事業はいまのようにおくれまして、そしてこのおくれを取り戻そうとする声と、またあわせて乱開発を心配し、これを防止しようとする声も相重なり合って高まっているわけです。こうした状況の中で、乱開発を未然に防ぐとともに、人口を計画的に誘導し、あわせて都市と農業とが調和した新しい町の実現を目指して、いま予定人口三十万の港北ニュータウン構想というものが生まれております。恐らくこうした構想というものは将来他都市のモデルともなり得るものだと思うのですが、この港北ニュータウン関連道路の整備計画とその実施状況についてお尋ねしたいと思います。
#72
○松下説明員 お答えいたします。
 港北ニュータウンの関連街路につきましては、港北ニュータウンにおきます計画的な住宅宅地の供給を円滑的に進めるということで必要な道路でございまして、ニュータウン内の造成事業等の進捗の予定に合わせて一体的に整備を進めておるわけでございます。
 現在事業中の路線は、新横浜−元石川線、日吉−元石川線、宮内−新横浜線、それから横浜−上麻生線及び大熊−東山田線、この五路線でございます。五十七年度におきましては、事業費十九億二千万円、用地国債一億五千万円、それから住宅宅地の促進費二十二億五千七百万円ということで、対前年度で見ますと七割を超える大幅な伸びを確保して、用地買収及び工事の促進を図っていきたいということで考えておるところでございます。
 以上でございます。
#73
○三浦(隆)委員 次は、自動車駐車場に関連をして、お尋ねをしたいと思います。
 幼稚園や保育園に面した道路あるいは人通りの激しい駅や商店街に面した道路などで、自動車や自転車が駐停車しているケースが大変多いわけです。このため慢性的な道路の混雑が引き起こされて、円滑な都市活動が阻害され、また交通事故の原因となっていることも少なくございません。そこで、警察はこのような状況をどのように考え、どのような対策をとられているのか、お尋ねしたいと思います。
#74
○久本政府委員 駐車問題は、御指摘のとおり交通事故の誘因になる危険性を持っておるわけでございますが、同時に、町の交通の流れを阻害するかなり大きな要因でもあるということでございます。ところが、この駐車問題につきましては、その一方におきまして、車が動く以上駐車というのは必要なことだから、余り駐車をやかましく言うのはどうかというような議論もありまして、そういったいわゆる駐車需要というものにつきましても、かなり目配りをしていかなければならないとは思うのでございますが、基本的には、規制に反して所嫌わず駐車をするということは、安全、交通の円滑、両面から大変問題であるというふうに考えておりまして、そういったいわゆる駐車需要の社会的背景といったものにつきましても十分目配りをしながら、できるだけ問題の多いところから重点的に効果的に対応してまいりたいという基本的な考えでございまして、そのために、あるいは先生御承知かと思いますけれども、取り締まりに際しましては、必要に応じて違法駐車を移動させて必要な状態をつくり出すということをあえて併用しながら、こういった状態に対応してまいっておるところでございます。なかなかハエを追うような形で、思うようには状況が改善されないという批判は重々承知しておりますが、その点を踏まえまして今後も十分努力してまいりたいと考えております。
#75
○三浦(隆)委員 こうした道路上へのいわゆる青空駐車、そうしたことはもちろんいけないことですし、これは厳に取り締まっていただきたいと思うのですが、逆に言うと、一つにはそうせざるを得ないような状況が場合によってはあるかもしらぬ。道路の整備状況が悪かったり、あるいはまた自動車の駐車場なり、自転車駐車場が余りにも少な過ぎるということであります。
 そこで、そのことについてお尋ねしたいのですが、自動車及び自転車駐車場は、路上の無秩序な駐車を防ぐことによって、より都市内交通の円滑化を図るだけでなく、自動車や自転車の交通手段としての利用価値を高める重要な都市施設である。言うならば駐車場というのは大変必要なものであります。にもかかわらず、これらの駐車場の整備が大変におくれているわけでありまして、駐車場の整備状況、そしてその事業の概要、あるいは今後の整備の基本的な考え方について、ひとつ建設省にお尋ねをしたいと思います。
#76
○平林説明員 まず横浜市内の自動車駐車場の問題でございますが、横浜市におきましては、都市計画に定めます自動車駐車場整備地区を中心といたしまして附置義務制度の適用、それから横浜市の駐車場協会への協力を求めまして、現在まで民間主導型による自動車駐車場の整備を進めてきております。
 駐車場の供用台数は、五十六年の三月末現在三万五千台余りとなっております。
 都市計画駐車場の整備といたしましては、これまでに横浜駅の西口地下三百六十二台、それから横浜駅の東口二百五十八台の二つの駐車場につきまして供用をしておりますが、なお将来的には、横浜駅東口の五百台への拡張及び関内駅周辺に約四百台分の都市計画駐車場の整備を行うということと聞いております。
 現在、駐車場整備の制度といたしましては、地方公共団体が行います都市計画駐車場の整備につきましては、道路整備特別会計よりの無利子貸し付け及び地方債のあっせんを行っておりますし、また民間事業としての都市計画駐車場の整備につきましては、日本開発銀行等による融資のあっせんを行っております。今後横浜市がこれらの制度を活用して都市計画駐車場の整備を行います場合には、建設省といたしましても事業の推進に十分協力をしてまいりたいというふうに考えております。
#77
○三浦(隆)委員 この横浜市に限るわけではないのですが、駐車場の整備状況を見ますと、昭和三十三年のときに自動車保有台数一万台当たり駐車スペースはわずかの四十台。昭和五十五年になりましても、自動車保有台数一万台当たりの駐車スペースは二百五十台にも満たない。一万台という数に対しては余りにも少な過ぎるということだと思うのです。特に地方に対する都市の計画駐車場というものが大変悪いわけです。いろいろな処置をされているのだと思うのですが、特に地方の都市が悪過ぎるということについてのお考えなりあるいは特段の配慮というものが考えられるものか、それについてお尋ねをしたいと思います。
#78
○平林説明員 登録自動車一万台当たりの駐車スペース、ただいまお話があったわけでございますが、都市の規模によりまして大分違いがございます。平均でただいまお話があったわけでございますけれども、とりわけ人口の比較的少ない中小の都市におきまして、一万台当たりの駐車スペースの供給が十分でないということはおっしゃるとおりでございます。いままでにもいろいろ努力を重ねてきたわけでありますが、なおひとつ駐車場制度の拡充について、融資利率の引き下げ等について努力をしてまいりたいというふうに考えております。
#79
○三浦(隆)委員 これまでにも、整備に必要な費用については、地方債の充当とか政策融資あるいは税制上での助成措置というふうなものがとられてきたと思うのですけれども、これだけでは不十分だからこそこうしたおくれがまだあるのだろうと思うわけでして、これまでの政策融資の状況とか税制上の助成措置ではなくて、もう一歩進んだ対策をとっていただきたい、これはまず要望という形でお願いをしたいと思うのです。
 次に、自動車駐車場というのは安全かつ適正な自動車交通機能の確保と都市機能の高進を図るために必要なわけですけれども、その必要性は、いままで述べましたように、特に道路混雑状況のひどいような地方都市においてよりは、大都市においてより高いわけです。同時に、大都市というのは土地の値段が高いだけ、逆に言うとまた、土地の取得が大変困難であります。そこで、駐車場をつくらなければならない、にもかかわらず土地の取得が困難だ、これを解決する一つの方法としまして、それぞれの場所にもよるわけですが、自転車駐車場と自動車駐車場を一体化したらどうか、こんな考えを持つわけであります。
 たまたまある駅の前へ行きましたらば、新しい町づくりができた大変きれいな駅で、その広々とした駅前のところに、本当に駅前の一等地、まことにもったいないような土地に自転車駐車場がかなり大きくスペースをとってあって、それが一階だけなんですね。言うならば平家なわけです。むしろそれを二階、三階、四階、五階と高層化して、上を自動車駐車場にするということにすれば、その駅の周辺にとまっているような自動車その他がかなり解決するのじゃないかというふうに思うわけであります。そんなわけで、同じような補助金をもらったりしながらつくるわけでございますから、土地を一本化するということの方がいいように思いますが、そのメリットあるいはデメリットというものについて検討されたことがあるのかどうか、お尋ねをしたいと思います。
#80
○平林説明員 駅前の非常に貴重な都市空間を、平面的に利用するのではなく、高度利用を図っていくという観点は、まことにおっしゃるとおりそういう方向でいかなければならぬというふうに考えているところでございます。したがいまして、各種の自動車駐車場なり自転車駐車場につきましても、できる限りこれを立体化していこうということで努力をしてきているところでございます。
 ただ、しかしながら、一つのむずかしい点といたしましては、先生おっしゃいましたような既存の空き地を利用した駐車場の場合に、土地の暫定的な利用方法としての駐車ということから駐車場になっているというケースもございますし、それからまた、駐車場を立体化する場合に、自動車と自転車の混合施設としての駐車場をつくるということになりますと、それだけまた費用がかさむ点もありますので、それらの点も検討しながら今後ひとつ研究を進めてまいりたいというふうに思います。
#81
○三浦(隆)委員 次に、車検の問題について若干お尋ねをしたいと思います。時間も余りございませんので、詳しくはまた次回にいたします。
 定期点検に対する過料十万円の案というのは、昭和五十七年の一月二十八日付だったでしょうか、運輸技術審議会の答申にもなかったわけです。ところが、にわかにこの過料十万円案というのが出てきたのですが、その背景なりその理由について改めてお尋ねをしたいと思います。
#82
○宇野政府委員 お答えいたします。
 ただいま先生御指摘の、一月二十八日に運輸大臣の諮問機関であります運輸技術審議会から「自動車の検査・整備のあり方について」という答申が出されたわけでございます。その中で関係のある部分を簡単に申し上げますと、一つは、自家用乗用車の新車初回の検査証の有効期間を二年から三年に延ばすことが可能であるという指摘がございます。それから、そのときに運輸技術審議会でいろいろな技術的な検討をされてまいります過程で、自動車の安全確保、それから公害防止という見地からの管理のシステムといたしまして、自動車の検査と自動車の点検整備、定期点検が切り離せない状態にあるということと、今回の検査期間の延長に関連いたしまして、今後ますますその定期点検の励行を徹底する必要がある、こういう指摘があるわけでございます。
 そういう指摘のもとに、運輸技術審議会の中では定期点検の励行策というものが二、三、例で挙げられております。もうすでに先生御承知だと思いますが、一つは、ユーザー参加によりまして定期点検を実施する雰囲気といいますか啓蒙を行いつつ、ユーザーがみずからも定期点検ができるようにというような手段を考える必要がある。具体的に言いますと、定期点検記録簿の整備充実によりまして、整備経歴がわかるようにすることによって適正な整備ができるということをねらう、あるいは運輸大臣がユーザーに対しまして、点検整備ということを励行しやすいように啓蒙を図るために、答申では教則という言葉で例示が挙がっておりますが、法案の中では手引きという形でその解説書みたいなものをつくって交付して指導する必要がある。それからもう一つは、街頭検査等を充実することによって定期点検の普及徹底を図る必要がある。こういうような指摘があったわけでございます。
 したがいまして、私ども、運輸技術審議会の答申をいただきまして、その趣旨をどういう形で法律に生かすかというふうに法案を検討してまいりましたが、その一つの基本的な考え方の中に、ユーザーの自主性をできるだけ尊重したい、こういうことを念頭に置きつつ、定期点検整備の普及徹底を図っていきたいということから、現在の法案にございますように点検の指示の制度を考えたわけでございます。したがいまして、この法律の中では、定期点検の義務違反につきましては、直接罰則をつけるということは避けております。
 それから、定期点検の実施に係る行政指導を実効あらしめるための最低限度の制度といたしまして、陸運事務所の職員によります点検の指示及びこれに対する報告義務の規定を設けたわけでございますが、この報告義務違反につきまして、行政上の秩序罰といったような形の過料を科し得る制度を新設したという経緯があるわけでございます。この制度は、あくまでもユーザーの自主的な定期点検の実施の確保を図るということがねらいでございますので、運用に当たっても、制度の趣旨及び国会におきます審議の経過がございますので、そういう経過を踏まえて慎重を期してまいりたいというふうに考えております。
#83
○三浦(隆)委員 この過料案について世間から大変批判の声が高まると同時に、閣議の中でもいろいろと意見が出られたようです。新聞の伝えるところによりますと、宮澤官房長官は、閣議後、政府は道路運送車両法改正案について、マイカーなど一般の自動車には罰則を適用しない方向で、運輸省など関係省庁間の調整を図ることになった、と記者会見で述べたと伝えておりますが、これはそのとおりなんでしょうか。
#84
○宇野政府委員 ただいま先生から、点検の指示制度の運用についての方針といったことで御質問があったわけでございますが、私ども現在考えておりますことは、この点検指示制度の運用に当たりましては、定期点検が自己責任に基づくものであるという先ほど申しましたこの基本に立って、慎重を期してまいりたいというふうに考えております。
 点検指示の対象は、制度的にいいますと、定期点検を行っているすべての車が対象になるということになるわけでございますが、先ほど来申し上げておりますように、制度の趣旨及び街頭検査における要員の制約等がございます。したがいまして、不正改造車だとか、あるいは違法な行為を行っている白トラ、ダンプカーその他の整備不良車等を中心に行うことといたしたいというふうに考えておりまして、これ以外の車両については、運用上の行政指導である勧告というようなことでとどめることにしたいというふうに考えておる次第でございます。
#85
○三浦(隆)委員 法というのは、一たん成立すると立法者の意思と離れてひとり歩きをするのが通例でありますので、もしいまのお答えどおりであるならば、そのお答えのとおりに法の条文を書きかえた方がよろしいんじゃないか、こう思いますが、どうでしょう。
#86
○宇野政府委員 ただいまお答え申し上げました、現在参議院でこの道路運送車両法案の審議をいただいておる最中でございまして、その審議にまつということになるわけでございますけれども、先ほど申しましたように、運用の方針ということで、私どもの行政的な行為の中での運用指針をはっきりさせるということで処理をしてまいりたい、こういうふうに私どもは考えておる次第でございます。
#87
○三浦(隆)委員 ですから、法というのは、条文というのは、一度成立すると、大臣は何回もかわるし、局長さんもかわってしまうし、国会でどういう質疑があったかということもみんな忘れられてしまうのでして、違法か違法でないかというのは法の条文に即して解するほかはないわけです。単なる行政指導云々では、法の条文が一般化されている以上は、行政指導もそのとおりやったところで別に違法となるわけでも不当となるわけでもないのでして、いまは仮に答弁どおりであったとして、将来そのとおりになるという保障は全くないわけです。この法は大変問題点が多過ぎるんだろうというふうに思うわけで、その点を踏まえて、もう一度同じことに御答弁を願いたい。
#88
○宇野政府委員 同じ答弁になって恐縮でございますけれども、現在、本日からでございますけれども、参議院におきましてこの改正法案の審議をいただくことになっております。その審議過程も十分踏まえつつ、先生いま御指摘のようなことのないように処理できるようにしてまいりたいというふうに考えております。
#89
○三浦(隆)委員 そうすると、その審議の過程の中で、いま言ったような趣旨のように、法の修正案が出されたときには賛成される、こういうことになりますか。
#90
○宇野政府委員 衆議院の運輸委員会でこれから審議が始まると思いますので、その御審議の結果に従うことになろうかと思います。
#91
○三浦(隆)委員 先へ進みます。
 同じく新聞によりますと、閣議で渡辺蔵相が、年二回の整備に出さないと、十万円の罰金を取られるということでは評判が悪いと強調し、善処を求めたというふうにあるわけですが、これに対して小坂運輸相は、公害防止の見地などから、罰則規定を新設したというふうに説明されたとあるわけであります。実際に公害防止という観点だけなんですか。
#92
○宇野政府委員 最初にちょっと言葉を訂正さしていただきます。先ほどの答弁で、衆議院で御審議と言ったかと思いますが、参議院の誤りでございましたので、修正さしていただきます。
 それから、ただいまの御質問で、運輸大臣が公害防止の見地からということを強くおっしゃっておられるわけでございますけれども、自動車の安全の問題ももちろんございます。それで、議論の過程でも、安全というものはユーザーなりあるいは車を使っておられる方々がある程度自分でもわかるということから、自主的な管理という言葉も出てきておるわけでございますが、特に公害の問題につきましては、ユーザーあるいはドライバーからその悪影響についての認識というものが非常に認知しがたい問題がございます。そういうところから、運輸大臣も、公害防止も現在の都市におきまして重要な問題であるので、こういう公害防止の見地からも十分定期点検というものを実施する必要があるというふうに答えたということでございます。
#93
○三浦(隆)委員 同じ時間にいま文教委員会の質問がありますために、残念ですが、早々とやめざるを得ません。
    〔委員長退席、安田委員長代理着席〕
 この過料の問題が出ましたときに、その一つの論拠として、整備不良率というものがよく言われるわけであります。その整備不良率の中に、いわゆるハンドルや何かのかじ取りの問題、あるいはタイヤの摩滅などの走行の問題、ブレーキなどの制動の問題、球切れなどの灯火の問題、排ガスなどの原動機の問題というふうにありますけれども、このほとんどの多くは、統計によりましても、球切れであったり、タイヤの摩滅なんです。とすると、この球切れなんというのは、新しい球を買って、素人でも取り直すことはできるし、あるいはタイヤにしても晋通のガソリンスタンドでもどこでも取りかえることができるのでして、そういうものを大幅に抜いてしまうと、たとえば、一万六千八百二十四件と仮にあった中で、ハンドルがおかしいというふうなかじ取りの問題はわずか百七十一件と微々たるものにすぎなくなってしまいますし、公害の問題を憂えられる、いわゆる排ガス、原動機の数にしても幾らでもないんですね。ですから、これだけの論拠ですと、十万円の過料案というのはきわめて論拠が薄くなってくるのじゃないかというふうな感じがするのですが、この先につきましては、残念ですがこれでやめさせていただくことにしたいと思います。どうもありがとうございました。(拍手)
#94
○安田委員長代理 辻第一君。
#95
○辻(第)委員 私は、まず最初に、羽田沖の日航機墜落事故に関して質問をいたします。
 けさ、片桐機長を東京警察病院多摩分院に鑑定留置をする措置がとられたということで、新しい段階に入ったということでありますが、運輸省の事故調査委員会の調査もかなり進んでいるのではないか、このように思うわけであります。
 さて、片桐機長がいわゆる心身症だとか、あるいは抑うつ状態だとか、あるいは慢性胃炎だとかいう状況の中で治療を当然受ける。その中でかなり長期間、いわゆる精神安定剤に属するドグマテール、トリプタノール、セルシン、あるいはまた不眠症治療剤と言われるダルメートだとか、あるいは抗うつ剤というスルモンチール、このようなものを服用されていたということでありますが、それが事実なのかどうか。
 それから、昨年の十一月十日に機長に復帰をされたということでありますが、機長に復帰をして乗務をされているときも、このような薬を服用されていたのかどうか。
 それから、このような薬を、いま私が申しましたかなり長期間連用をされていたということでありますと、主として、投薬をしていたのは日航の健康管理室なのかどうなのか。
 これらの点についてお答えをいただきたいと思います。
#96
○松井(和)政府委員 お答え申し上げます。
 片桐機長に対します薬剤の投与の件に関する御質問でございます。
 私ども、事故発生前におきましては、前々申し上げておりますとおり、航空身体検査証明で私どもに提出されました証明書には異常がないという報告を受けておりまして、その当時、そのような薬物の投与がなされたということについては関知しておりませんでした。事故発生後、御承知のように、直ちに立入検査を行いました。その際の社内の健康管理記録を調べさせてもらったわけでございまして、実はその時点で、片桐機長は、日常の健康管理の身体検査においては幾つかの病気が、病気と申しますか診断がなされておった。したがって、その段階で投薬の事実があったかどうかということを当然調べたわけでございまして、ところが、私どもの立入検査を行いました際には、カルテ等の詳細な記録はすでに捜査当局が押収されておりまして、したがいまして、医師の説明を聴取するということしかできなかったわけでございます。私どもの聞いた限りでは、その当時、抑うつ状態等の症状があった当時は一定の投薬がなされたという報告を受けたわけでございます。しかしながら、その後、当然のことながら、機長に復職いたします際には、医師の診断によりまして、機長に復職することがよろしいという診断のもとに復職したことでございますし、その後について薬剤が投与されていたというふうには私どもも承知しておりませんし、またそのような報告も受けておりません。
#97
○辻(第)委員 そういうカルテなどは、警察に押収をされますと、それ以上明確にお調べになることはできないのですか。
#98
○松井(和)政府委員 私どもといたしましては、先ほど申しましたように、医師の報告を聞くということでその結果が確かめられたわけでございますので、それ以上警察当局から、さらにカルテを見せてもらうというようなことはいたしませんでした。
#99
○辻(第)委員 それではもう一度お尋ねいたしますが、十一月十日ですね、機長に復帰が決定された。その時点あたりでは、投薬はもうされているのですか、いないのですか、どうでしょうか。
#100
○松井(和)政府委員 十一月十日に復帰して差し支えないという診断が出まして、現実に乗務いたしましたのは十一月二十日でございます。私ども、その医師からの話によりまして、それ以後の投薬の事実というものは確認しておりません。
#101
○辻(第)委員 確認をしていないということですね。飲んでいるかもわからないし、飲んでいないかもわからないし、わからぬということですね。
#102
○松井(和)政府委員 おっしゃるように、私どもとしては、その後の状況は調べてないということでございます。
#103
○辻(第)委員 どうもその点については大変不十分なことではないかというふうに、改めて私はやはり指摘をしておきたいというふうに思うわけであります。このような薬は一般的に鎮静的に働くということで眠気を催す、あるいはあるものによっては筋肉の弛緩といいましょうか、いわゆる筋力が緩むというようなこともあるわけでありまして、このごろは自動車に乗られる方にも、こういうお薬を連用するときには注意をしてくださいというような薬であります。
    〔安田委員長代理退席、委員長着席〕
もしこのような薬が乗務中にも飲まれているということになれば、私はこれは問題になるのではないか。航空法の七十条にもそのようなことがはっきりうたってあるようであります。
 それでは、ほかにもフライトをしている乗務員の人がこのような薬を飲みながら乗務をしている、そういう例について何かお調べになったことがあるでしょうか。お聞きになったことがあるでしょうか。
#104
○松井(和)政府委員 ただいま先生御指摘のように、薬物のみならずアルコールも同様でございますが、その影響が、操縦に影響を及ぼすようなそういうような薬物等についての摂取があった後に、その影響下にありながら操縦を行うということは、航空法の七十条に違反するわけでございます。私どもとしては、そのような薬を飲みながら操縦をするというような実例については承知いたしておりません。
#105
○辻(第)委員 しかし現実には、乗務中も飲んでおられた疑いがあるわけですね。ことに副操縦士のとき飲んでおられたのではないか、私ははっきりそういうふうな感じがするわけであります。とにかく、このような薬をかなり長期間連用しなければならぬような病気の状態の人が操縦をなさるということは、これはもうとんでもないことだ。さきの質問でもそのような問題をるる指摘したところでありますけれども、今後そういう点でも十分な管理をしていただきたい。そして、本当に十分休養あるいは療養した上で、薬を飲む必要がない状態でこそ操縦かんを持つべきである、このことを強く要望いたしておきます。
 そして、私、ことしの二月二十四日、本委員会で質問をいたしました。このときに、いわゆる健康管理制度、健康管理室、こういうものが常時チェックをして航空身体検査というものを補完する制度だ、こういうふうにおっしゃっておりました。ところが、「日常継続的に行っている健康管理の実態が六カ月ごとの証明制度に反映されなかったという点について、私どもも深刻な受けとめ方をしておるわけでございまして、今後この常時観察する健康管理の制度と六カ月ごとの証明制度の結びつきというようなものについて、なおこの問題については医師の判断という問題が入りますので、素人だけで何か制度を変えるというのはすこぶる危険だと思いますので、専門家の意見も十分聞いた上で、その辺の制度の改善について検討をしてまいりたいと考えております。」このようにお答えをいただいたというふうに思うわけでありますが、私は、深刻な受けとめ方をしているとおっしゃった割りには、薬の問題、健康状態がどうだったのか、薬がどういうふうに飲まれていたのかということも重要な問題であるのに、先ほどのお答でありますときわめて不十分な調べ方しかなさっていない。本当にそういうことで追及ができるのかなというふうに改めて感じるわけであります。平常の健康管理、健康管理室が航空身体検査証明に反映していないということが、いよいよ最近いろいろなことで明らかになってきているように思います。この薬の問題でもそのように思いますし、あるいは健康管理室だけじゃなしに、この管理をなさっている部長ですかそのような方に、家族だとかあるいは同僚の機長からもいろいろとお話があったというふうにも聞いておるわけであります。そういうこともこの健康管理室に反映せず、航空身体検査証明にも全く反映をしていなかったということであります。それで、真剣な制度の改善についての検討をされてきたというふうに言うわけでありますが、どの程度まで進んでおるのか、また今後どのように進めようとなさっているのか、お答えをいただきたいと思います。
#106
○松井(和)政府委員 先般の委員会で健康管理体制と申しますか身体検査体制と申しますか、乗員のそのような健康管理に関する現行制度について問題がないかどうかの見直しをしたいということを御答弁申し上げました。私ども、その後、航空医学の専門家の集まりでございます航空身体検査証明審査会の先生方にお集まりいただきまして、私どもとして素人なりに考えられる問題点をたくさん列挙いたしまして、先生方にまずその検討すべき問題の整理をしていただいております。
 たとえば主な項目について二、三申し上げますと、ただいま先生御指摘の、航空会社が行う日常の健康管理と六カ月あるいは一年ごとに行われます身体検査証明とを、どのように適切な反映を行う方法があるのか、その日常の健康管理をする医師と身体検査を行う医師との関係は一体いかなるものが適切であるのか、あるいは指定医というものは全国に何人ものお医者さんが地域別に指定されておりますが、そういう航空身体検査を行うお医者さん方に適切な基準で審査をしていただかなければいけないわけでございますし、もちろん現在も適切な基準のマニュアルをお配りしてあるわけでございますけれども、そのマニュアル自身についてもう少し内容的に検討を要する点があるのではないか、あるいは身体検査医に対する指導監督のやり方は一体現状でいいのかどうか、さらに身体検査基準そのものについていささか古くなった点その他がないかどうか、あるいは身体検査証明書に既往歴を自己申告で記載するという制度になっておりますが、自己に不利な既往歴を自分で印をつけるというのが本来パイロットの自覚ある態度だとは思いますけれども、そのようなやり方で本来の既往歴の把握が十分にできるのか、さらには既往歴の欄に記載しております病名等が古くなったりして現状にそぐわない点がないかどうか等々、あらゆる角度から問題点を実は並べ立てまして、現在までにすでに二回お集まり願って、現在問題点の整理をし、今後それの詰めに入っていくという段階でございます。
 ただ、これらの問題点を詰めていくに当たりまして、先生方からの御意見といたしまして、この制度をつくりました際に欧米各国の制度等も参照いたしたわけでございますが、その後十年間の各国の制度の変遷等も調べる必要があるのではないかというような御意見もございまして、私どもの検討と並行いたしまして、医学の専門家の方に欧米諸国を歴訪していただきまして、現行の欧米各国の身体検査の制度あるいは航空会社の健康管理の制度等についても調査をしてきていただくという予定を立てておる次第でございます。
#107
○辻(第)委員 本当に十分な健康管理体制を立てていただきたいということを強く要望いたします。
 それともう一つ、いわゆる機長管理職制度、これは時間がありませんので省略をいたしますけれども、このような問題もございます。
 それと、日航乗員組合にお聞きをいたしますと、事故当日福岡空港には機長交代要員がなかった、だから体調が異常でも搭乗せざるを得ないような状況があったということをお聞きしているわけでありますが、そのようなことが事実だったのかどうか、御存じでしょうか。
#108
○松井(和)政府委員 交代要員が当時福岡にいたかどうかということについて、ちょっと私、いま事実関係を承知しておりませんが、もし仮に交代要員がない場合、無理をして乗せるということはあるべき姿ではございませんし、乗客に御迷惑をかけるという問題はございますものの、もしそうであるならば最寄りの基地から交代要員を連れてきて乗務せしめる、そのために出発時刻がおくれるということについてお客様の了解をとってでもそうすべきであると考えております。
#109
○辻(第)委員 交代要員を確保するというような体制も今後十分指導をしていただきたい。重ねて要望いたして、運輸省の質問はこれで終わります。
 次に、国鉄にお尋ねをいたします。
 「昭和五十六年度の運転事故・運転阻害について」といういわゆる事故白書を四月に国鉄は発表されました。その中には、「昭和五十六年度は「列車事故の減少」を運転事故防止対策の最重点課題として取り組んできたが、列車事故や職員の取扱い誤りによる事故は戦後最少の件数を記録したほか、踏切事故も昭和二十四年度以来はじめて八百件を切るなど、運転事故・運転阻害件数は前年度に引き続き総体的に順調に減少した。」このように冒頭にあるわけでありますが、この点は大変喜ばしいことで、一層の御努力をいただきたい、このように思うわけでございます。
 ところが、実際これの内容を見てみますと、重大事故が二件ございます。五十六年六月七日の長崎本線牛津−久保田間での列車脱線、これは線路保守不良でございます。もう一つは阪和線天王寺駅での人身事故、これは列車操縦不良ということでございます。
 二番目に、職員の取り扱い誤りによる事故、いわゆる責任事故が百四十四件。そのうち入れかえ作業によるものが四一%、検査作業に関したものが一六%、停車駅通過が一四%などであります。
 また、部内原因による運転阻害が百十二件、こういうわけでございます。
 全体として事故が減少はしておるわけでありますが、その中で部内原因のものがなお多数を占めているというのが現状のようでございます。これまで部内原因による事故を減少させるためにどのように対応されてきたのか、今後具体的にどのように対策をとられるつもりなのか、恐縮ですが、簡単にお答えをいただきたい。
#110
○水上説明員 例年責任事故はかなりの件数を発生させておりまして、大変御迷惑をかけて恐縮いたしておるわけでありますが、五十六年度の運転事故、運転阻害を見ますと、先ほど先生御指摘のとおり、かなり件数的には減少してきております。中でも、職員の取り扱い誤りによりますいわゆる責任事故百四十四件ということで、対前年これも減少はいたしてきておるわけでありますが、ただ、百四十四件という件数は、日割りにいたしますと二日半強で一件という割合になりますし、また内容的にはかなり問題のある事故も含まれておるのが実態でございます。したがいまして、これは引き続き減少に最大の努力を重ねてまいりたいと思っておるところでありますが、いま御指摘の責任事故は、職員が定められたルールに違反した行為をしたというのが原因になっておるものでありまして、当然でありますけれども、職員の一人一人がみずからの職責を認識する、作業を決められたとおり正しくやるというのが基本でございます。
 個々の事故について分析をいたしますと、決められたとおりにできなかった理由が、技術や知識が欠如しておる、仕事に対する意欲や認識の不足あるいは設備的にも若干改良の余地があるのじゃないかというようないろいろなケースがあるわけでありますが、こういったことに対しまして、明確に業務指示なり、指導をすることの徹底なり、職員相互の意思疎通を円滑にする、職場内の教育なり訓練を充実していく、保安設備あるいは職場環境等の設備をよくいたしまして働きやすい職場をつくるというような、いろいろな対策を進めてきつつあるわけでありますが、個々の事故につきましては、私ども本社の中にもあるいは管理局単位にも事故防止対策委員会というのがございまして、定例的に開催をいたしておるわけであります。その中で一件一件、いま申し上げたような、どこに本当の原因があるかということを分析いたしまして、それなりに対策を講じ、その推進に当たっておるわけでございますが、いま御指摘の入れかえ作業が全体の四一%を占めておるということでございます。これは例年そういう傾向があるわけでございますが、特にこの入れかえ事故について見ますと、連絡なり打ち合わせが不十分である、独断で憶測作業をやった、あるいはなれ合い作業であるというようなものが大半でございまして、特に入れかえ作業時における連絡、打ち合わせ、復唱等の徹底、要注作業、要注個所の見直し、また、各駅ごとに継電連動化と申しまして設備上、ある一定の縛りをかけるというような対策を講じてきておるところであります。
 五十六年度は特徴的に、いま御指摘のございました検査作業の不良というものがかなりの件数を占めておりまして、特にレールとまくら木を結びます締結装置が緩んでいたのが発見できなかったとか、保線作業をいたしました後十分なバラストを補充しなかったとか、電気関係で設計図にミスがありましたとか、現場で電気の結線間違いをしたとかいうようなものがかなりの比率を占めたわけでありますが、特にこういった検査作業不良によるものに対する対策といたしまして、線路関係では、張り出しを防ぐために継ぎ目の間隔を適切に保つための基準をきちっとつくり直すとか、バラスト輸送を十分確保いたしますとか、また電気関係で申しますと、いま申し上げたような事故をなくすためのマニュアルを整備いたしまして、計画、設計、施工の各段階における確実なチェック体制を徹底する、あるいは技術教育を進めるということで、細かな対策を個々の事故ごとに決めまして、引き続きその減少に努力してまいりたい、かように考えておるところでございます。
#111
○辻(第)委員 ところが、昭和五十四年の生田トンネルの事故で有罪判決が出たわけでありますが、一方で過労などを理由として執行猶予をつけているわけでございます。国鉄労働者が仕事をやっておられる中で、いわゆる過労になるような仕事をさせていたということもあったと思います。これは当局としての責任だと思うのです。こういう点も今後とも十分配慮をして、過労にならないような条件をぜひつくっていただきたいと思います。作業方法、作業環境、設備等についての改善というものにも一層努力をしていただきたい、強く要望をしておくわけでございます。時間がありませんので、これはこれぐらいにさせてもらいます。
 次に、車両故障の問題に関連してお尋ねをいたします。
 昨年十一月に、上越新幹線の長岡−燕三条間で発見されたモーターが焦げつく欠陥の原因は何なのか、またこの欠陥が二〇〇系車両への改良過程によるものかどうなのか、現在の新幹線にも共通したものかどうか、それと、五月までに全車両の改良を行うという方針であったようですが、どのように改良されたのか、改良はどこまで進んだのか、この点についてお答えをいただきたい。
#112
○谷説明員 いまお話のありました、十一月末に起こりました故障の原因でございますが、電気ブレーキを制御いたします速度を検知する軸がございます。これが滑ったために大電流がモーターに流れて、それでその編成の一部のモーターが故障したというのが故障内容でございます。
 滑りました原因は、まだ開業に至らない線路を敷いたばかりの状態でございまして、線路と車輪のなじみがなかったことが第一の原因でございます。さらに加えて、当日小雨が降っておりまして非常に滑りやすい状態にあったということであります。速度を検知する軸は二軸ございまして、二軸が同時に滑るということは普通の営業状態に入りましてからはまず考えられないことでございますが、レールを敷いたばかりという条件だったものでそういう事故が起こったわけでございますので、在来の東海道あるいは山陽ではこういう事故は全く起こっておりません。ただ、今後こういう事故が万が一にも起こらないようにするために、制御を一部変更いたしまして、これの手当ては、現在つくりました三十一編成はすべて終わっておりますし、今後つくる車両につきましてもすべてこの改造は行うことになっております。
#113
○辻(第)委員 それでは、もう十分改良されたということですね。
 次に、交通安全対策上から立体交差化は非常に重要な問題だと思うのですが、中央線の三鷹以西の高架複々線化の計画について、具体的に説明をいただきたいと思います。
#114
○内田説明員 お答えいたします。
 中央線は現在三鷹まで複々線となっておりますが、三鷹以西につきましては、最近の多摩地域の人口の急増に対応いたしますために、青梅線の分岐点でございます立川まで十三・三キロの区間の線増が必要であると考えております。このうち国分寺駅を挟みまして約九キロの区間につきましては、ただいま先生御指摘のとおり沿線の市街化が進んでおりまして、そういうことで踏切が非常に多いということで、町づくりと一体となりまして連続立体交差化が計画されております。この連続立体交差化計画につきましては、昭和五十五年度から東京都、国鉄が一緒に計画の調査を進めてまいっておりまして、現在最終的な計画を取りまとめているところでございます。
 今後の事業の進め方でございますが、この調査報告がまとまりますと、これに基づきまして都市計画決定あるいは事業決定を行いまして、今後の輸送需要の動向とか、あるいは資金計画等を勘案しながら、さらに具体的内容、それから工事、工程等を考えてまいりたいと考えております。
#115
○辻(第)委員 最後に、旅客サービスに関して一言聞いておきたいのですが、国鉄と私鉄の共同使用駅における入場料金に格差があるというところがあるのですね。東京近郊では拝島駅やあるいは高尾駅などが共同使用駅で、入場券に格差があります。国鉄の値上げてその格差がますます広がっておる。基準規程三百八十一条の二では、共同使用駅における入場料金について、社線との入場料金に比べ国鉄が高い場合、管理局長において社線と同額にすることができるとしております。天鉄局や名鉄局管内では、たとえば松阪や津あるいは富田などはこれが適用されているということであります。全国的にばらばらになっているのではないか。全国的に統一した対応が必要だと思いますが、いかがでしょうか。
#116
○石井説明員 ただいま先生の御指摘にございました私鉄と国鉄が共同で使用している駅、ここにおきましての両方の運賃体系、これは認可の仕組みも含めて違います。したがいまして、入場券の料金が違うというケースが現実に起こり得るわけであります。したがいまして、こういうものに対しまして統一的に扱ったらどうかという御指摘かと思うのですが、非常にごもっともな点がございます。ございますが、現在考え方として二つございます。言葉は悪いが、中央集権でできるだけ全部統一しまして、全国一斉に本社が扱えという議論と、それから駅というのは一つ一つ、ロケーションあるいはお客さんの態様その他、駅によって違うものですから、できるだけ駅に近いところで、権限も集権化せずに分権化して、できるだけ管理局長判断に任せた方がいいのではないか。実はこれは共同使用駅だけではございませんで、入場券というのは運賃ではないわけでございますから、場合によっては一番根っこの入場券の料金の決定そのものまで含めて下へ任せる方法もあるのではないかという二つの議論がありますが、それぞれ一長一短ございます。
 現在の時点といたしましては、こういう共同駅だけに関しまして、五十四年五月からでございますが、管理局長権限でしばらく様子を見てみよう、そういうことになっております。
#117
○辻(第)委員 これで終わります。
#118
○西中委員長 次に、沢田広君。
#119
○沢田委員 最初に、前回の質問で若干落としている点、あるいは答弁等で整理をしておかなければならない点がありますので、まず警察からお伺いをしていきます。
 車両の右折左折について歩行者の正常な通行に阻害のおそれのある場合、この解釈については、警察官だけの一方的な認定ということでは妥当性を欠くおそれがある。そういう立場に立って、その取り扱いについては今後いわゆる末端の警察官の解釈上の統一的な例規といいますか、そういう立場に立ってその取り扱いについて慎重を期す、こういうことが大体の質問回答の結果であったと思うのでありますが、その点についてはそういう解釈のもとに今後措置される意思と理解をしてよろしいのかどうか、御回答いただきたいと思います。
#120
○久本政府委員 前回いろいろ御指摘をいただいたのでございますが、私、この間のお尋ねを十分玩味いたしまして、個々の警察官が街頭で行います取り締まりの事実の認定の際に、この取り締まりの趣旨の誤りなきを期するための努力をするというのが私どもの責務であると承知いたしております。そういうことで、いろいろ取り締まり、指導等の会議あるいは研修の機会を通じまして、これは取り締まりの適正を進める上につきましての一つの事例として大いにこれを取り上げて、その徹底方を図りたいと考えているわけでございますが、今後私どもの可能な限りの努力をこの点に向けて進めてまいりたいと考えております。
#121
○沢田委員 「可能な限り」とかいう言葉は若干「原則」と同じでありまして、ときに穴があく場合があるのでありますが、結論的に言えば、手続上その他の問題で、いま私が言ったから「はい、そうですか」とはなかなか言い切れない点があるかもしれぬが、原則的には了承します。しかし、その手続上の問題で、ここでそれを明確に言ってしまって、後でまたこういう点が違うではないかと言われることがやはりこわいということだから、可能な限りという言葉をつけたのだろうと思うのでありますが、果たしてそういうふうに理解してよろしいですか。
#122
○久本政府委員 具体的な一線の警察官の認定にかかることでございますので、いろいろ数も多いことでございますし、進めるにつきましては紆余曲折もあろうかと思います。それを一つ一つ乗り越えてまいりたいということでございます。
#123
○沢田委員 それは、そういう確認のもとに措置されることをまず期待をいたしておきます。
 それから、車検の過料について若干これも確認をしておきたいのでありますが、先ほどの質問にも若干触れるわけでありますが、いままでの国会の質疑を通じてまいりまして、いまいろいろなことが言われているわけであります。一つずつ確認をしていきますが、街頭検査、まずこれを行うのに当たっては警察が立ち会わなければならぬ、このことはそのとおりと解釈してよろしいですか。
#124
○宇野政府委員 お答えいたします。
 私ども運輸省の職員が町を走っております車をとめる権限はございませんので、街頭検査に際しましては警察の御協力をいただいておる次第でございます。
#125
○沢田委員 協力とかという言葉が使われておりますが、警察としては運輸省からの委託業務ということになるわけでありますか、それとも警察の任意的な発動と考えるのですか、どちらですか。
#126
○久本政府委員 運輸行政も警察行政も同じく、街頭におきまして交通の安全を図るという目的を持っております。それぞれの職分は違いますが、そういった点で相互に協力できる限りは協力するというのは、両方の役所の一般的な関係で。ございまして、いままでの協力というのは、そういった事実上の認識と理解に立って行われておるということでございます。
#127
○沢田委員 このことは警察業務の警察の組織規程、運用規程の第何条を適用してこれに立ち会いを行わさせるのですか、その根拠をひとつ教えていただきたいと思います。
#128
○久本政府委員 私どもは、ただいまも申し上げましたように、運輸行政といろいろ御協力の関係に立ってやるということは事実上のことでございまして、個々の職務は、私どもは警察としての責務とその職権に基づいて行っているところでございます。
#129
○沢田委員 そうすると、一斉の立ち会いを行う根拠法規は示されませんでしたから、結果的には警察自体が交通取り締まりとして出動する、こういう前提に立って行われるもの、そこに、偶然というか事前の連絡はあったにしろ運輸省の職員が立ち会う、こういう関係とまず理解してよろしいですか。
#130
○久本政府委員 いま申し上げましたように、警察は警察としての責務で行うわけでございますが、運輸行政とは同じ目的に立って協力するということがございますので、その場で運輸行政も立ち会われてそれなりのことをされるという点につきましては、私どもとしては特に問題があるとは考えておらないところでございます。
#131
○沢田委員 そうすると、車を停止する権限は警察にあります。選別停止ということは果たして警察の意思なんでありますか。それとも運輸省の意思ですか。一斉の場合、全部をとめる場合は別ですが、もし選別をするという場合は警察の意思なんですか。あるいは運輸省の意思に従って警察がとめることの行為を行うのですか。どちらなんですか。
#132
○久本政府委員 警察が警察の責任で取り締まりを行う場合におきましては、そのあり方は警察が責任を持って行うわけでございます。もちろん、その過程におきまして、別途の専門家である運輸行政からいろいろアドバイスをいただくということは、事実上の問題としてあり得ようかと存じます。
#133
○沢田委員 そこで運輸省は、いままでの答弁としては、すべての車が対象になるという答弁があったことも一つです。それからもう一つは、タクシーやバスは除いております、こういう答弁もなされております。それで、街頭検査に当たって、宇野さんですか、宇野さんは、すべての車を対象ということになっておりますが、実際はバス、タクシーは除いていると言われ、それから飯島さんは、除いておりません、こういうふうに答えております。これはどちらがあれなのか。しかし、除いてあるといっても除いてないといっても、さっきの質問もあるように、要するに報告がなかった場合のことが過料なんでありますからあれですが、ただ国民的に見て、過料の問題を一応切り離しまして、そういう選別をすることが果たして妥当なのかどうか、選別をする、しないでやるという意思が果たして警察官の意思と合致をするのか、その点はどう解釈されていますか。
#134
○宇野政府委員 先ほど警察庁の方からお答えがございましたように、現場で街頭検査を私どもがやるに当たりましては、事前に警察御当局と陸運事務所とが打ち合わせをした上で実施をするわけでございますが、その実施に際しまして、幾つかの目的を持ってやる場合がこれまでの実績にございます。具体的に申し上げますならば、交通安全運動の期間中にやるような場合にはどういう車を主としてやろうとか、あるいは夏の時分にやるときには暴走族的な車が非常に多いのでそういうものを中心にやろうとか、あるいは大型トラック等について重点的にやろうというようなことで、打ち合わせをしながら実施しているのが現状でございます。
 したがいまして、今後街頭検査を実施するに当たりましてもいままでのやり方のような形でやることになると思いますけれども、街頭検査を現在やっておりますのは、町の中を走る整備不良車を排除したいという大きな目的があるわけでございまして、そういう整備不良車を排除するというねらいのもとに車を選択するということが行われておるわけでございます。
 先般の先生からの御質問に対しまして自動車局長と私が答弁をいたしておりますけれども、今回の道路運送車両法の改正案の中にあります点検指示の制度というものは、法律的にはすべての車が対象になっておるわけでございまして、あと運用の際に、先ほど申し上げたかと思いますけれども、そういう不正改造を行っているような車、あるいは過積載をしているような車だとかいう、比較的整備不良になっておる可能性の高いような車を重点に街頭検査を実施するということになると思います。
#135
○沢田委員 税には不公正な課税をしてはならないという一つの法律の根拠があるわけでありますが、いまのような行政官の単なる発想なり考え方だけで選別的に行うということが、果たして国民はすべて法のもとに平等であるという憲法の趣旨から言って、運用だと言いながら妥当なのかどうか、しかも内容は記録簿を見るだけであるということになってまいりますと、その辺は国民にとってはきわめて迷惑な話、こういうことになるわけでありまして、だから結果的には、過料を納めないで済ませるためには整備の方をやっておきなさいよ、十万円あんた取られるかもしれませんぞ、そういうおどかしで、伊藤防衛庁長官じゃないけれども、逆に恐喝で国民に整備させるという仕組み、これは誘導だという言葉を言っておりますけれども、誘導ということは言うならば恐喝なんです。それだけ国民をおどかして整備させるということを強要している、あえて言うならばそういうことになるわけで、しかもそのときどきにおいて何が対象になるか不明である。となれば、きわめてこの法律の内容は警察国家へのより一層の前進、こういうことになるわけです。
 では、とめるのは警察官でありますから、そこで事務連絡をして、警察官は運輸省の言うことをそのままうのみをしてとめていく形をとるのかどうか。警察官は、警察としてのいわゆる所定の既定上の処理として街頭での停車を命ずる。そのことと運輸省の認識とは必ずしも一致するものとは私は考えないのでありますが、言うならば運輸省の下請けでやられるつもりなんですか。運輸省がとめろと言ってもとめないで通す場合もあるわけですか。それとも警察独自の立場だけで考えるのですか。その点ひとつお答えいただきたいと思います。
#136
○久本政府委員 警察は、先ほど申し上げましたように、道交法で整備不良車両の取り締まりについての根拠規定がございます。これを現実の交通の流れにおいて担保するために指導、取り締まりをするというのが私どもの責務であり、またそれが限界であるというように考えておるわけでございます。ただ、その中で、特に整備不良車両の問題は陸運当局の御支援を得ないと十分に機能しないという面もございますので、平素からそういう協力関係はあるわけでございます。その機会に運輸行政がどのようなことをされるかという点につきましては、いろいろ御支援をいただく過程でのこととの兼ね合いにつきましては、ちょっと私どもとしては関知しにくいところでございまして、事前のお話のときには、そういう警察の取り締まりの必要なということを頭に置きまして、具体的な御協力の御相談をするということでございますので、いま先生下請けとおっしゃいましたが、実は大変申しわけないのですが、私の方が運輸省に下請けをお願いしているのかもしれないという危惧を多少持ちながら運用している面もございまして、その点につきましては、私どもは警察としての判断と責任において実施をしておるということでございます。
#137
○沢田委員 では、もう一つ例を申し上げますが、たとえば応じないで発車していってしまった場合には、振り切っていったとすれば、警察の方では公務執行妨害というものを適用するし、あるいはまた、その他のあれが適用されるかもわかりません。運輸省の方では、公務執行妨害その他も、同じように適用する場合も起こり得るだろうと思うのですね。その場合は、結果的にはそれぞれ独自だということになりますと、運輸省でも告訴する権限を持つし、それから警察の方でもそれを告訴する権限を持つ、両方でやるということになると解釈してよろしいですか。
#138
○久本政府委員 私、具体的にそういう事例にぶつかった経験がございませんが、警察といたしましては、取り締まりの現場で公務執行妨害の事実があれば、それはそのように処理いたします。運輸行政が正当な職権行使を行っておられるときに、そこに事実として公務執行妨害の行為があれば、それは当然その場における警察官が認知し、取り締まりに適する状態である限りは取り締まりをいたすことになろうかと思いますが、これはあくまでも一般的な考え方としてそうなるのであろう、そういうことでございます。
#139
○沢田委員 では、運輸省はどうですか。
#140
○宇野政府委員 一般論としては非常にお答えしにくいわけでございますが、先ほど来申しておりますように、街頭検査につきましては必ず警察官と私どもの職員と同じ場におるわけでございまして、その時点で、発生した状態を勘案しながら処理することになるのではないかというふうに考えております。
#141
○沢田委員 そういうことになりますと、これからも国民の立場では二つの省から同じような監視の目で見られていることになる。ただ車両をとめる権限は警察にある。しかし、それを認定していく場合の判断の基礎は、運輸省は選別で警察に依頼をする。この間の取引といいますか話というのは、これは話だけなんですか、文書で行うのですか、その点をちょっとお聞かせください。
#142
○久本政府委員 実務上で申し上げますと、その都度十分に相談をするということで、必ずしも文書という形が残っているというふうには考えておりません。
#143
○沢田委員 この前も若干触れましたけれども、五十五年度は約九万台の車について街頭検査を実施している。これが今後どういうふうに法律が処理されるか、過料がどうなるかは別として、いずれにしてもこの街頭検査が行われることは間違いがないだろうと思う。少なくとも文書の交換とそれから目的、そういうものだけは運輸省なら運輸省からきちんと提出をしてもらって、それに協力できるものについては、こういうことで協力できるということが明確な、これは行政上の事務委託になりますか業務委託になりますかわかりませんけれども、多分事務委託になるのでしょうが、そういう手続をきちんと行っていくべきである。これはどちらがその責任機関なのかということ等を含めて処理していくべきであって、口頭なり電話なりの程度のもので国民を縛っていくということは若干不適当である。今回こういうことで実施したいと思うので、警察の立ち会いと、同時にその施行について協力を仰ぎたい、当然そういう文書が行かなければ、その部分について警察が無用に協力をするということは、警察としての任務を逸脱することになる。だから、警察は警察として独自でやるんだということであれば、これは運輸省と協議をするという中身はでは何になるのかということになれば、当方で実施をする事項について必要があればあなたの方も立ち会ってやることでよろしいでしょう、こういう文書の回答が少なくとも出るはずなんでございますね、常識的に言えば。いままではそういうことがあいまいにされておりましたけれども、少なくともこれからは明確にされなければならぬと私は解釈しますが、その場合はいま言ったどちらの立場で処理されるのか、それぞれひとつお答えをいただきたいと思います。
#144
○久本政府委員 これは先ほどから申し上げておりますように、警察は警察としての責任と権限に基づいて警察の仕事を行っているわけでございます。したがいまして、特に業務の委託を受けているとも考えておりませんし、また私どもの仕事を委託申し上げているとも考えておりません。運輸行政がどのようにお考えかは別でございますが、私どもとしてはそういうことでございます。したがいまして、そういう点については、それぞれの責任と権限を場所、状況に応じてそれぞれ適正に行使をするということが基本でございまして、特につけ加えること、あるいは減るということはないわけでございます。
 ただ、そういった権限の行使につきまして、いろいろ関連をした行政の中でお互いに効率的に協力関係を持ってやるという場合においては、その場その場において適切な御相談をすればよろしいのではなかろうかと考えているところでございます。
#145
○宇野政府委員 私、先ほど御協力をお願いしてというふうに申し上げましたが、誤解を招くといけませんけれども、先ほど警察の方から御答弁がありましたように、それぞれの持ち分、職分に応じてその場での仕事をするということになろうかというふうに思いますので、その都度、現地におきます打ち合わせでよろしいのではないかというふうに考えております。
#146
○沢田委員 まだほかにいっぱいあるのでこれで時間をとりたくないのですが、そうすると、警察は独自でやります、じゃいつやられるか。警察も独自でやられることの情報を運輸省としては知り得て、その知り得たときにじゃ私の方も同時に立ち会います、こういうことで行われると理解してよろしいですか。
#147
○宇野政府委員 現場の実態を申し上げますと、計画をしようというときに事前に打ち合わせをしつつやってまいりますので、一方的な形でお願いをするということは比較的少ないと思います。一方的にお願いするというケースが間々出てくるのは、交通安全の期間中等で重点的に実施をしようというときには出てくるかと思いますが、普通のケースの場合には事前の相談の上で実施が実現する、こういうことになると思います。
#148
○沢田委員 若干この問題はまだ余韻が残っておってはっきりしない点があるのですが、じゃこれから結論的に言いますが、少なくとも、そういう実施をする場合には、いずれかの側からの文書をもってその責任の所在といいますか――警察は独自でやるのだ、こう言っている。しかし、それは現場で打ち合わせすると片一方は言っている。打ち合わせをするということになれば、これは協議で行うということになる。少なくともそれは法体系上違う。警察が独自でやるものに、それを知り得た情報によって運輸省がかかわるということは、これはいわゆる同席をするというかっこうになって、協議が調べか調わぬか、そういうことじゃないのです。もしそうだとするならば、警察の方でこういうことが行われるということがあるならば、私の方もそこで立ち会って同時に行いたいと思います、そういう文書の通達が来なければ、運輸省の要請によって車をとめたりあるいはするということは起こり得ない。
 結論的に言うと、少なくとも文書の交換のもとに今後は実施していくという方法をきちんととっておいていただきたい。これはいろいろ国民がそのことによってどういう被害を受けるかわかりませんが、それは警察の方が出すということを言っているわけじゃない。運輸省が依頼する側の立場にあるのでしょうから、運輸省の方でそういうことで協力を仰ぐという文書をきちんと出す、そういう整理をきちんとしておいていただきたい、こう思いますが、運輸省はこれはどうですか。
#149
○宇野政府委員 先ほど来申しておりますように、それぞれの地区で、陸運事務所の部門の責任者と警察の方の責任者とで打ち合わせをしつつ実施している現状でございまして、現在の実態からいたしましても特に問題が発生しているとも思っておりませんので、その都度の打ち合わせということで十分ではなかろうかと考えております。
#150
○沢田委員 そういうことを言うからまた時間を食ってしまうのだが、協議をするということは共同の意思でやるわけなのです。警察は独自でやります、こう言っているのじゃないですか。独自でやりますということと、あなたが現場で協議しています、それは違うでしょう、現実的に法律上の行使としては。警察は独自にやります、こう言っている。あなたの方は現場で協議します、こう言っている。法律行為とするならば、これはあなたの方は支障がないと言うけれども、国民にとってみればえらい支障があるわけです。国民にとってみれば、両省で扱われることと一省で扱われることは意味が違う。だから、国民の側ではどちらなのかということをはっきりさせておきたいから、あなたの方から依頼をするのか、同時に参加をするのか、それはきちんと文書でやっておいて、何名参加します、そのくらいのことは、出張旅費なんかも出ているのでしょうから、はっきりそのくらいのことは出せるのでしょうし、計画だって立つのですから、急にきょう思い立って朝になって計画を立つというわけじゃないでしょう。当然事前にある程度話し合いをするというのですから。伺いに行くというのならわかる。話し合いをすると言うから、それは共同だということになる。話し合いをすればそれは共同なのでしょう。警察の方では、自分の取り締まり上の必要性に基づいて独自に行います、こう言っているじゃないですか。あなた、聞いてないんですか、これを。こんなことで時間をとりたくない。だから、そうならばあなたの方からは、私の方はそれに参加をさしてもらいます、という文書くらいは出したらどうかということを私は言っているわけです。当然じゃないですか。
#151
○宇野政府委員 できるだけ円滑な実施が図れるように、その方法等について検討してみたいと思います。
#152
○沢田委員 そういうことじゃちょっと弱いから話にならぬのですが、あと問題が多いから、次に行きます。
 次に、これも確認で、前回も時間がなかったので建設省にお答えいただくわけですが、自転車置き場法案をようやくこの委員会でつくったわけであります。そこで、都市計画の場合に私の頭の中にあるのは、私が都市計画審議会委員なりなんかやっていた経過からいきますと、この法律が施行された、そうすると、関連の都市施設の都市計画、今後新たに都市計画を行う場合は、当然この第七条の自転車置き場は設置される、これがまず第一。
 それから第二番目は、法が施行した後、それぞれの都市における都市計画の変更を行う場合、修正を行う場合、その場合は法第七条の適用はそこで新たに生まれてくるから、その適用を受けなければならない、これが第二。
 それから第三番目は、法律が施行した後、事業決定はしているけれども、事業に着工していない。昭和二十何年に事業決定をしているものもたくさんある。しかしそれ以降実施されてないものについて、事業に着工してないもの、それについては当然この法の施行で、事業決定をする際に、新たにそれは自転車法の第七条の趣旨は生かされなければならないと解釈をいたします。これが第三。
 以上の三点について、建設省からひとつお答えをいただきたいと思います。
#153
○田村説明員 先生おっしゃいますように、関連都市施設の都市計画の決定あるいは変更を行う場合におきましては、自転車駐車場の法律の第七条の規定に基づきます配慮を行います。そういうことにつきまして通達を出しておりまして、法の趣旨に基づきまして、自転車の利用状況を配慮して適切な措置を講ずるというふうに言っておるわけでございます。そして、その通達に基づきまして指導しておるわけでございますが、関連都市施設の都市計画決定に関する大臣認可に当たりましては、自転車駐車場の必要性についても審査をし、またその整備手法等について積極的に指導、助言しているところでございます。
 たとえて申しますと、本年の三月に、埼玉県の草加市で駅前の再開発事業について都市計画決定を行ったわけでございますが、ここの都市計画決定の中で、約三百平方メートルの自転車駐車場を確保するというふうなことを決めております。
 また、計画の変更に至らない場合でも、自転車の駐車スペース等が事業実施上配慮できる場合もございますので、関連都市施設の都市計画事業の認可等に際しましても、この法律第七条の趣旨を尊重しまして、周辺の自転車利用の状況を配慮して適切な措置を講ずるというふうにしておるわけでございます。
 たとえば、札幌市の国鉄函館本線の手稲駅前の広場整備事業におきましては、事業の実施に当たりまして駅前広場全体の舗装、植栽の実施にあわせて、自転車駐車場の上屋をつくるというふうな指導をしているわけでございまして、先生おっしゃるような点につきまして十分配慮しているつもりでございます。
#154
○沢田委員 きょうはその辺の段階で終わらしておきます。
 次に、これはこの前もお約束の答弁であったのでありますが、その後余り進んでおりませんので、一言だけ申し上げて確認をしておきたいと思います。これは建設省であります。
 いわゆる自転車道というものをつくる以上は、かまぼこ方式の道路構造では、しかもまた車道、歩道のない状況ではきわめて危険であるということも含めて、自転車道の設置のためにはその勾配その他について考慮しなければならないところが起きてくる。よって、道路構造令の変更は緊急な問題として処理していく必要があると考えております。その点は現在検討されているものだと思いますが、現在の進行状況及びいつごろをめどとして道路構造令の変更をしようとなさっておられるのか、その考えについてお伺いをいたしておきます。
#155
○渡辺(修)政府委員 お答えをいたします。
 去る四月二十二日に先生からおただしがございまして、構造令の改正につきましてはただいま各省で協議、それから法制局で審査をいただいておるところでございます、という答弁をさせていただいたわけでございます。
 改正の主な点といたしましては、ただいま御指摘のございましたように自転車、歩行者の安全確保、それからもう一点は、道路環境の保全ということを重点に置いておるわけでございます。
 そこで、自転車の問題につきましては、内容といたしまして、自転車及び歩行者の安全な通行を確保するという意味合いから、従来は自転車道と自転車歩行者道を一緒に規定しておりましたものをそれぞれ分けて考える。それから、そういった自転車道等の設置要件を従来よりも前進させて考えていくという点。それから幅員等を適正化する。さらには、自転車専用道路等につきましては、通常の道路にございますように、路肩と申します部分を設けまして安全を図る。こういった内容を考えているわけでございます。
 ただ、その後、法制局の担当の参事官が病気で入院をされておりまして、ちょっとそういう意味で進行をいたしておりません。近く退院されるとのことでもございますので、なるべく早く審査を終了させていただくようにお願いをしたいと思っております。
#156
○沢田委員 では、その進行を期待して、次の問題に入ります。
 次は、これは各省にまたがる問題と思いますが、二十歳未満の十八歳、免許を取れる年齢、これは結論を言いますと二つ方法がある。一つは、成人にならなければみずからの行為に対する責任が負えない、だから二十歳未満は免許を与えない、こういう道があります。これは未成年者でありますから法律上の成人としての扱いを受けないわけであります。ある意味において自動車が凶器であるという論拠も否定できないわけでありますから、その意味においてはそういう凶器は未成年には与えない、こういう一つの方法があると思います。それからもう一つは、自動車を与える以上、罰則は成人並みの罰則を与える、この道が一つあると思います。それを同じ法律じゃなく、全体の法律の中でその分だけ未成年にして扱っていくことは、同じ自動車を運転していく以上は平等性を欠く。それでは免許証を与えない方が正しいということになる。ならば、当然罰則は成人並みの罰則でなければこれは平等を欠くんじゃないか。もし未成年だからあやふやだというなら、運転免許の方を制限すべきである。法務省の方で、成人の年齢を十八歳に下げたらどうか、こう私は質問したことがあります。しかし、現在、体は大きくはなったけれどもなかなか十八歳で成人、選挙権を与えるというまでには踏み込めない、これが法務省の見解です。結局、自動車だけは成人並みに運転免許を与えているわけです。だとすれば、その罰則も成人並みの罰則にしなければ現在のような状況を打開するわけにいかないんじゃないか。そういう立場で見ると、これはいずれかに割り切っていかなくちゃならぬだろう。二十歳未満なんだから人を殺しても問題ないんだということにはならない。
 結果的に、私がいま言おうとしていることは、十八歳以下の人なり十九歳の人のことを考えることであると同時に、その親を考える。親は親権者ですから、その被害を全額背負わなければならぬ。そういう事態を防いでいくためには、いまの論拠をどうしても適用しなければならぬのじゃないか。その検討の意思があるかどうかということが問いたいのであります。
 現在、十八歳、十九歳を調べていただきましたし、統計資料に載っておりますが、全体の八・九%、四万件の事故が起きているわけであります。ですから、暴走族の問題もこの中に当然含まれてくるわけでありますし、そういう意味においての時期的なものとしては、このことがいま当面必要な段階に来たのではないか、こういうふうに考えますが、これは法務省あるいは罰則の関係でいけば警察等ですか、お答えをいただきたいと思います。
#157
○飛田説明員 突然のお尋ねでございまして、実は私の所管は刑事課長でございますが、法務省で少年問題を取り扱っているものとしては青少年課長がございまして、青少年課長のお呼び出しがないので、私から果たして確定的なことをお答えできるかどうかはちょっと自信がございませんけれども。
 法務省としては、御承知のように少年法改正についてはいろいろ検討をしているところでございます。少年年齢を引き下げるかどうか、あるいは引き下げなくても特別な処分をするかどうか、その辺のところを含めていろいろ検討している段階でございまして、それらの検討の過程においては、当然のことながらいま御指摘のようなことも踏まえて検討がなされているものと思っております。そういうふうな検討を踏まえて結論が出されるべきものではなかろうか、こういうふうに考えております。
#158
○沢田委員 きょうは問題が多かったのでこれは詰められません。後で別の機会にこれだけでもやらなければならぬ問題だろうと思いますから、一応やめます。
 それからまた、簡単な問題の方を先にやっておきますが、車検を受けに行く場合には、本人が、所有者あるいは運転者が直接車検申請を行うことは法律上可能だ、こういうふうに解釈いたしておりますが、その点はそのとおり解釈してよろしいですか。
#159
○宇野政府委員 道路運送車両法におきまして、検査を受ける義務を有する者は使用者ということになっております。したがいまして、先生のおっしゃるとおりでございますが、現状におきましては整備工場がその手続を代行しているというのが通例でございます。
#160
○沢田委員 通例の方は聞いているのじゃないが、法律的にはそういうことになっているということですね。そういうことですね。それが確認できればいいです。
 では、大変お忙しい中、自動車整備協会の方から堀山さんがおいでになっております。きょう、会長が来られない理由はどういう理由でしたか。
#161
○堀山参考人 私どもの会長の石塚は非常に多くの団体に関連しております。私どもの連合会の会長はもちろんでございますが、東京都小型自動車整備振興会の会長も兼ねております。本日二時から五時まで、御案内のように、五月でございまして、決算総会に先立ちます理事会がございまして、それを予定してございます。会長でございますので理事会を招集しておりますので、せっかくの機会でございましたけれども、この時間には間に合わないということで御遠慮いたしたわけでございます。
#162
○沢田委員 私は石塚さんの経歴を若干調べさせていただきましたが、全日本交通安全協会、日本自動車整備商工組合連合会、それから日本自動車整備振興会連合会、これは現、現、現でなっております。あとマツダの販売、日本自動車会議所、東京都の小型自動車の整備振興会会長、さらに全国軽自動車協会連合会会長、こういう御経歴のようであります。しかし、会長に事故あるときは副会長がいるのでありますから、やはり要請に基づいておいでをいただくということが当然じゃなかったのかと思うのでありますが、そういう理由から言えば、ほとんどの人がせっかくおいでをいただこうと思ってもできないということになるわけなんです。明治四十一年生まれですから普通ならば隠居しているでしょうけれども、そういう意味において、用事のない人は普通おらないわけでありまして、ですから用事で来られないということは若干問題があるのではないかという気がするわけですけれども、聞くところによると大変耳も悪くなったし、筆談でなければ話ができないというお話も伺っておりますが、あなたの方の定款では心身に故障のある者については除く、こういうふうなことも入っておりますね。それをなぜ会長さんにしておられるのか、その点若干疑問はありますが、これは後の問題と一緒にお答えいただきます。
 次に、私は理事会の議事録と総会の議事録を御要請いたしました。これは提出されませんですね。できていないのですか、それとも提出しないという意思なんですか、それとも提出する意思はあったけれども間に合わないということなんですか、いずれであるか、お答えいただきたいと思います。
#163
○堀山参考人 決算報告書、予算、事業計画、これにつきましては、監督官庁が運輸省でございますので、そこには提出してございます。
 それから、理事会、総会の議事録は監督官庁であります運輸省にも提出してございません。したがいまして、いろいろそういうことがございますと、監督官庁の方から私どもの方に提出の要請がございましたら、それを経由して提出したいというふうに考えております。
#164
○沢田委員 それでは、運輸省はどういうわけで総会の議事録を――これは特に法律で決めた団体ですよね。法律で決めた団体であるし、そのときにも、私は、果たして今日の自動車業界において、こんなことを法律にまで決めてやらなければならぬ状況であるかどうかということは若干問題があるのじゃないかということも言ったわけですが、わざわざ法律で決めているわけでありますし、その中身における総会の議事録、理事会の議事録は総会の議事録に「準用する。」と書いてあるのですから、当然それが適用されるわけであって、その中に、たとえば理事が何名出席して何名でやられたか、あるいは総会は何名出席して何名でやられたか、そういうようなことの事実の確認は議事録がなければ全然できないのでありますし、その点については運輸省はどういう意図で出されなかったのか。これは振興会の方がそう言うのでありますから、一応運輸省からお答えをいただきたいと思います。
#165
○宇野政府委員 議事録につきましては、私どもの監督官庁であります運輸省の方へ提出義務をつけておりませんので、先生からお話がございまして、本日この時間までに時間的余裕がなくて、取り寄せた上でお届けするというのが間に合わなかった次第でございます。
#166
○沢田委員 では、出す意思はあったということですか。
#167
○宇野政府委員 昨日先生からお話がございまして、その手配をしておったところでございます。
#168
○沢田委員 では、出す意思はあったということですか。それを確認しているのですから……。
#169
○宇野政府委員 御提出する予定で手配をしておったわけでございます。
#170
○沢田委員 では、今後出していただくということに理解してよろしいですか。いつごろまでに出しますか。
#171
○宇野政府委員 手配ができ次第提出したいと思います。
#172
○沢田委員 まさか、一年かかるとか半年かかるとかというわけじゃないでしょうね。これはできているわけですから、そのままコピーするのにそんなに時間のかかるはずのものでもないのですね。それは総会ごとに議事録署名会員を置いて会議を開き議事録をつくっているのですから、それをコピーすれば当然幾らでもできるのですね。コピー代が高くなるというのなら私が払ったっていいですよ、それで出せなかったのなら。だけれども、貸借対照表その他を見ればそんな金で驚くような団体じゃなさそうですから、当然それは間に合ったはずだと私は思うのですね。ないのじゃないですか。現実はできてなかったのじゃないですか。
#173
○宇野政府委員 確認いたしました上で、なければないという御報告を先生に申し上げたいと思います。
#174
○沢田委員 なかったということで、いまつくりつつあるのじゃないかという気がしたから、そう言っているわけなんですよね。
 今度は解釈で堀山さんにお伺いしますが、総会における「重要事項」と理事会における「主要事項」とはどういうことで区分しておられますか。
#175
○堀山参考人 総会にかける事項は全部理事会にかけます。
#176
○沢田委員 総会にかける案件を理事会にかけるのじゃなくて、「理事会の議決事項」のところに「総会を開くいとまがない場合における緊急事項」「総会によって委任された事項」「総会に提出する議案」「会務の執行に関する事項」とありますね。いまあなたのおっしゃっているとおりではないでしょう。だから「主要事項」と「重要事項」とを分けていることはそれなりに意味があるわけですよ。いかがですか。
#177
○堀山参考人 ただいまお話がございました「会務の執行に関する事項」「総会に提出する議案」「総会によって委任された事項」「総会を開くいとまがない場合における緊急事項」、これが基本的な理事会の権能でございますけれども、「その他の主要事項」ということはそのときの判断の問題だと思いますが、必要と思えばそういうことを諮るということになろうかと思います。
#178
○沢田委員 いや、その中身を聞いている。総会での「重要事項」というのは何を言っているのか。理事会の「主要事項」は何を言っているのか。現実的にはいろいろとお決めになっておられるものもあるわけでしょう。だとすればそれの枠というものもあるだろうし、それで私は議事録が欲しかったということを言っているわけなんですがね。その点はいつごろ出されるのかわかりませんけれども、実際にはあなたの方にあるというので次の問題に行きますが、自動車整備政治連盟というものが組織されておりますか。
#179
○堀山参考人 できてございます。
#180
○沢田委員 現在の会費制度からいきますと、千円に車検台数掛ける百円で本部会費を納入させているということになっていますね。それに間違いありませんか。
#181
○堀山参考人 私どもは連合会でございまして、正会員である各県は独立法人でございます。したがいまして、そのように個々の企業といいますか、一つ一つの企業から直接取るという方式はとっておりません。
#182
○沢田委員 実際にはこっちは連合会、法律上認められている振興会は県単位に設置をされている。しかし、本部会費として連合会が割り当ててその県へ指示をしていく基準ですね、その基準は何なのですか。いま私の言っていることに間違いありますか。支部の方の会費は会費でまた別なものがありますね。これはあなたに聞いてもわからないだろうと思いますから、支部の会費は支部の会費で別に調査はしましたけれども、しかし本部会費については、前年度の分の実績に基づいてそれぞれ集めた分から本部へ集めておられると解釈しますが、いかがですか。
#183
○堀山参考人 正会員、すなわち各県の団体でございますが、その場合には均等割というものと、車両割と、それから業者割と、三つによって構成してございます。で、事業者の数、車両の数、それぞれ計算方式がございまして、車がふえるあるいは減るということによって自動的に計算ができるようになっております。したがって、一台当たり幾らというような計算ではございません。
#184
○沢田委員 じゃ、一台当たりでなければ、車検の台数その他は参考の資料とする。――あなたのところではコンピューターを使っているわけですね。そうでしょう。そうすると、そのコンピューターのモメントというものは何と何になっているか。均等割は千円であるか二千円であるか。これはある県の数字を出して言ったわけでありますが、じゃ、あなたの方では何と何を基準に納入しろと言っておるわけなんですか。
#185
○堀山参考人 先ほど申しましたように、均等割というのが具体的に申しますと五千円でございますが、そのほかは事業者の数、それから車の数、この車の数も生の台数ではなくて、換算台数という方式をとっておりますが、小型の自動車を一として大型自動車を何倍にする、あるいは軽自動車の場合だったらその何分の一と、こういうふうな換算方式をとりまして、それに基づいてある計算をして出す、こういうことでございます。
#186
○沢田委員 じゃ話を戻しますが、政治連盟の金はこの会費の中には含まれているんですか、いないんですか。
#187
○堀山参考人 政治連盟と整備振興会は全然別のものでございます。
#188
○沢田委員 団体は別ですけれども、役員その他は同一ですね。そうでしょう。いかがですか。
#189
○堀山参考人 現在のところ一致しております。
#190
○沢田委員 五十五年の選挙でも若干、これは全員の国会議員やその他を調査するということまではでき得ませんでしたけれども、あなたの記憶の範囲内で結構ですが、五十五年度の自動車政治連盟からどういう、どの程度の寄附行為を行っておりますか。
#191
○堀山参考人 五十五年度の選挙には記憶がございません。
#192
○沢田委員 では、それ以前はいかがですか。
#193
○堀山参考人 私どもの団体は非常に政治感覚というのは低うございまして、今度車検問題があって初めて驚いたようなかっこうでございまして、そういった意味の政治活動はきわめて低調でございましたことは事実でございます。
#194
○沢田委員 低調であるとか好調であるとかということを聞いているんじゃないんです。いわゆる昭和五十五年以前において政治連盟もある、政治献金もしている、これは間違いないですね。金額はわからないけれども、政治献金をしているということは事実ですね。そうでしょう。どうですか。
#195
○堀山参考人 私どもの団体におきましては、政治資金規正法によりまして、その合法的な範囲内の活動をしておるつもりでございます。
#196
○沢田委員 合法的であるか非合法、非合法のことをしゃべらせようとは私は思っていない。だから、合法的にやっていることは堂々とお答えなすって結構なんじゃないのかという意図で申し上げておるので、それを何か悪いことをやっているような気持ちでいるからしゃべれないんじゃないですか。だから、もっとそれは堂々と、法律上許されるものを堂々と行っているのなら、やはりもっと堂々と言われていくのが結構なんじゃないかという意味で私は申し上げておるわけでありますから、その点はきちんとおっしゃっていただきたい。何かあなたの方が悪いことをやっているから言えないというなら、なおさらおかしくなってしまいますからね。
 車検問題等で若干寄附金を集める動きもあったと私たちは聞いているわけなんでありますが、この車検が三年に全体的に延びたら困る、何とかこれは台数を確保しなければいけないというようなことで、相当運動も行われたし、現在も運動が行われつつあるし、連合会の運動方針といいますか、事業方針の事業報告の中にも、そういう文句は運輸委員会のときに配られた資料の中には載っておりましたね、車検延長反対の運動であると。これは政治的な運動なんですよね。疎いか疎くないかは別問題として、政治的な運動であることには間違いない。ですから、そういう運動をなさっていることが、これはいわゆる単位の法律上の振興会は別として、連合会がそういうことで一緒にやっているという実態は変わりがない。また、いまそういう動きがあるということはあなたのお耳に入っておりますか、おりませんか。
#197
○堀山参考人 車検問題に対する業界の立場と申しますのは、自動車整備振興会と自動車整備商工組合の立場で行っております。
#198
○沢田委員 先般ある週刊誌に私もインタビューされましたから申し上げました。いろいろとわれわれの方の聞くところによれば、あなたの方でも大変熱心に動かれている、こういうことでありました。だがしかし、それは明年の三月三十一日ですか十二月三十一日ですか、どっちでしたかちょっとはっきりしませんが、そのときの政治資金の収支報告を見なければ明確に判断できないだろうと実はお答えはしておいたのでありますが、まあ五千円ずっというような金額も出ておりました。これはそういううわさであるかどうかわかりませんが、出ておったし、あるところではそういうことも行われたという事例もあったように、連合会が関知しているかしていないかの問題はこれは定かでない、定かではないけれども、あなたの方で命令をしたのか要請をしたのか、それで理事会の報告が欲しかった。理事会の議事録が欲しかったのはそのゆえなんです。それを出してこないのですから、きょうのけんかにならないのであります。また、理事会の報告を虚偽の報告をするようでは虚偽の報告をするようで、これはまた後で別な御質問を申し上げていきたいと思っております。
 そういう点で私の方では申し上げてきたし、その動きがどうも……。まあ前の五十五年のものもあるんですよ。出ているんですよ。あなたは記憶がないとか言っていますけれどもね。寄附者名簿の名前はここで挙げることは避けますが、それは全部調査した結果は出ているんですよ、あなたの方が否定しようが否定しまいが。ただ、この問題が出て、結果的にはマスコミもまた相当反撃があったので若干停滞したということは、私も事実を否定するものじゃありません。しかし、そのことを根本的におれはシロだというふうに否定をなされるつもりなのかどうか。こういう実績もあるし、振興会はやらないかもしれませんよ、これは社団法人の連合会ですから。しかし、政治連盟の方は合法的に行うことは不可能ではないんですから、何もそのことを逃げて回る必要もないと思いますね。その点どうですか。
#199
○堀山参考人 車検問題に対する主張は、先ほど申しましたように、整備振興会と商工組合の名において行っております。政治連盟のあることは、先ほど申し上げましたようにございます。しかし、この車検問題に関連して特にどうこうするということはしてございません。
#200
○沢田委員 きょうは参考人ですから、たとえばそれに若干のなにがあっても、これは証人じゃありませんので、もし証人の必要があれば証人ということでやる。
 では、あと二、三分ですからちょっとお伺いしておきますが、五十五年度、五十四年度、五十三年度、二億五千万ずつですね、大体会館建設引当金を計上しておられます。それでいて、借入金の利子が大変いわゆるアンバランスといいますか、不平等に載っているわけでありますが、その点について、これは細かい貸借対照表を拝見いたしまして、ずっと見た限りにおいて、五十四年度、五十五年度、五十六年度、バランスがとれてない。いわゆる借入額が多いのにかかわらず利息がうんと低かったり、借入額が相当少なくなっているのに金利がものすごく計上されていたり、その運用はどうなっているんだろう。しかも会館積立金や定期預金等を考えてみると十分もっと、金利の逆ざやではありませんけれども、〇・二五で借りられるわけでありますから、これは歳入歳出両方に入ってくるわけですから、それから見てなぜこういう金利のアンバランスが出たのか、もう時間がないからこれが一点。
 それから、役員は名誉職であると言っておりますけれども、賞与等については支払われているようにこの表の上からでは理解できるわけでありますが、その点が第二点。
 第三点につきましては、五十六年度で五十九万ぐらいの支払い利息になっているわけですね、片っ方は六百万くらいになっています。それから、業界対策引当金繰り入れというのがあります。これは別途会計のような形をとっておりますけれども、これはもう一つの商工組合ですかの方に渡されている金というかっこうになるわけです。商工組合の方はお呼びしておりませんが、しかし同一の事務所にあって同一に運営されているわけでありますから、その意味においては密接な関係があるということは否定できないだろうと思うのであります。
 以上三点について、いただきました貸借対照表、損益計算書、収支計算書を見ますると、私としてはまだまだ納得のできない点もなしといたしませんけれども、その点についてお答えをいただきたい、こういうふうに思います。
#201
○堀山参考人 金利の件については、細かい点がよくわかりませんのでお答えできません。
 役員は名誉職であるけれども支払いがあるではないかということでありますが、常勤役員以外は一切給与的なものは支払ってございません。
 それから、業界対策引当金でございますけれども、これは、私どもの業界の商工組合の方では構造改善事業というのをやっております。整備振興会の方は近代化というのを考えて、今後における経営なりあるいは調査、教育、そういったものに対応するために、剰余金のあるたびにそれを積み立てております。それを業界対策費という名前において積み立てておる、そういうことでございます。今後、研究資金に使いたいと思います。
 商工組合は、御承知かと思いますけれども、一切賦課金を取っておりません。そういうことで、年度によりましては振興会の方から援助している、そういう実績がございます。
#202
○沢田委員 もう時間がございませんからこれで終わりますけれども、とにかくあなたも運輸省の自動車局の整備課長をやられて、四十四年から今日に至るまでやられておられるわけですね。この貸借対照表の中でそういうアンバランスが、専務をやったりなんかしていてわからぬということで済まされるものではない。会計のことは一切知りませんということですが、資金のやりくりとかその程度のことは、あなただって決裁の判こを押すのでしょうから、今年度の財政事情なりあるいはその他の取り扱いについて全然検討されてないということはきわめて遺憾であるということだけを申し添えて、時間でありますから、残念でありますが、一応終わります。
#203
○西中委員長 堀山参考人には、御多用中のところ御出席をいただき、まことにありがとうございました。
 次に、野中英二君。
#204
○野中委員 本日は、総務長官には大変お忙しいところを御出席賜りまして、まことに恐縮に存じております。
    〔委員長退席、安田委員長代理着席〕
実は、総務長官とじっくり質疑応答をやりまして、交通安全の諸問題を基本的に解決してまいりたいというふうに考えておりましたが、残念なことに、総務長官は五時五十五分にはここを退出しなければならぬということでございまして、私の理論構成の上からいきますと、結論が先になってまいりまして主客転倒のおそれがあるわけであります。しかし、総務長官がお帰りになりましてから、交通安全対策室長もおりますし、交通局長もおります。あるいはまた大蔵省もおりますから、よくせんじ詰めまして、じっくり質疑応答をやってまいります。後ほど長官にはこれをお聞き取り願って、善処方をまず冒頭にお願いを申し上げる次第であります。
 長官もすでに御承知のとおり、第三次交通安全整備事業五カ年計画の、本年は二年度を迎えたわけであります。過去約十年、われわれは人命の安全を期して最善の努力をしてきたわけでございますが、本年に入りましてから交通事故が大変激増してまいったわけでございます。数字的に見ましても、発生件数が五十六年においては一月から三月までが十万三千百十二件、これに対しまして五十七年は十万六千百六十件というふうに、発生件数もふえておりますし、加えて死者の数も千七百八十三名から千九百五十四名、あるいは負傷者の数に至りましては、十三万六百七十一から十三万三千二百五十四というふうに激増いたしておるわけでございます。今日までできるだけの努力をハードの面においてもやってまいりましたし、あるいはソフトの面においてもわれわれとしては最善の努力をしてきたと思うのでありますが、こうした数字が激増してきたということは一体那辺にその理由があるのか、お尋ね申し上げたい、こう思います。
#205
○田邉国務大臣 いま御指摘の交通事故が大変に激増をしておる。本来、年とともに、私どもも交通安全対策というものに万全を期して、減少をしていくべきものだと思います。にもかかわらず、昨年は一昨年に比していま御指摘がございましたようにふえております。また現在も、昨年現在と比較いたしますとやはり死者の数もふえております。こういうことを考えましたときに、私どもはこの問題を根本的に掘り下げて真剣な対応をしなければならない、こう考えておる次第でございます。
 昨年を初年度といたしました第三次の交通安全基本計画に基づきまして、鋭意努力をいたしております。しかし、こういう実情を私どもが考えましたときに、このままではさらにふえるのではないであろうか。一体どういう対応をすればいいのか。その点を実は憂慮いたしておりまして、私も先般閣議におきまして、交通事故の中で特にバイク、そしてまた老人、幼児の交通事故というものが交差点等において非常に多い、こういうことを考えましたときに、やはりこの対応を根本的に考えなければならない、こういうことで、交通関係の各省庁協力をいたしまして、鋭意この対応策というものをいま検討をしておるさなかでございます。したがって、この問題については来月早々にも具体的な対応策というものを出しまして、それに基づいて具体的に進めていこう、いまこういう実情にあります。私どもも一日も早くこの結論を出して、そしてその対応を急速に進めてまいりたい。
 特に私がいま考えますことは、いま公共事業の前倒しという問題が出ております。その際、こういう交通事故が多発をしておる、これに備えましても、交通信号、それからいろいろの整備をするものについても、これらを前倒しをしてこの対応を積極的に進めて、少しでも事故の減少を図る。そういういろいろの角度から対応をしてまいりたい、こういう考えであります。
#206
○野中委員 長官のお答えを傾聴したわけでありますが、これから私が数字を挙げていろいろなデータを分析して事務当局とやりますけれども、長官、時間がありませんから重ねて申し上げますが、これだけはひとつ御認識を賜りたいのであります。
 この交通事故の最大の理由はどこにあるのだろうか。これはソフトの面であろうか、ハードの面であろうかと言いますと、これはソフトの面なんです。後からそれは数字を挙げて事務当局とやりますが、そこで一体、このソフトの面でどれだけのことを総理府はやっておるのか、またこれから斬新的なものをやろうとしているのか、それをお聞かせを願いたいのです。
#207
○滝田政府委員 お答え申し上げます。
 先ほど総務長官からお答えしたとおり、当面の問題についてはいま各省庁に打ち合わせ中でございますが、総理府が自分でできることというのは、全体の交通安全対策の中から、予算的などから見ますとまことに微々たるものになるわけでございますが、先ほど総務長官がお答えいたしましたとおり、交通安全対策は交通安全基本計画、五カ年計画にのっとってやっているものでございますので、それにのっとっている間は、当然五カ年間は余り大きな変化は事項的にはございません。その中での五十六年と五十七年との違いというのは余り大きなものはございませんけれども、たとえば総理府でやりますことを申し上げますと、いろいろ事故の原因についての調査研究をいたしまして、それを今後の施策に反映をするというようなことに私ども非常に力を入れているわけでございます。その中で、先ほど先生からも御指摘がございましたとおり、また昨年五月に国際的な交通安全シンポジウムというのをやっておりまして、そこのところでも、やはり人間の気持ちの問題だ、これが一番最大の問題だ、こういうところにつきましては皆意見が一致しております。いわゆる交通安全教育を徹底をする。これはもちろん前から項目的には入って、それぞれの関係者は努力をしているわけでございますけれども、なかなか目に見えて効果は上がってこない。それにつきましてやはり生涯教育、生まれて幼児からお年寄りになるまで、各段階でそれぞれやっているわけでございますけれども、その間のつながりといいますか、あるいはその間の抜けているところがないかとか、そういうようなところをもう一度反省をしまして、きめの細かいところを詰めていかなければ、これ以上の事故の減少というのはむずかしいのではないか、こういうふうに考えておりまして、その点の調査研究というのをことしはぜひやりたい、こういうことを一つ考えております。
 それからまた、死者を減らすということにつきましてはいわゆる救急救護、事故を減らすのはもちろんでございますけれども、不幸にして事故に遭いましてからでも、手当てがよければ亡くなるという状態は防げるわけでございまして、そういう意味では、死者を減らす対策としては、救急救護についても、もう一度諸外国の例なども研究いたしまして、いわゆる救急車が来るまでの間にもう少し何かすることがあるのじゃないかとか、西ドイツあたりでもそういう点に相当力を入れて効果が上がっているという話も聞いておりますので、その点についての調査研究もいたしてみたい、こんなことを、細かいということかもしれませんけれども、とりあえず申し上げますと、いまの二つばかりを検討しております。
#208
○野中委員 いまのお答えについては後から詳しく私の方で質問いたしますけれども、基礎資料というものを大変お持ちになっているのです。しかしながら、その基礎資料を完全に分析をしてない。そこから始まっているのですよ、実際言うと。そして、五カ年計画とおっしゃられるけれども、前倒ししたっていいじゃありませんか。そんな枠組みの中で答弁をされるから、私は大臣に聞いておるのです。
 さあ、時間がないのです。とにかく大臣お忙しいのですから。
 次に、大臣、おたくの所管ではありませんけれども、交通安全という大きな立場の上からひとつお考えおきを願いたいのでありますが、事故率というその一点から見詰めまして、どうしても自賠責保険というものをもう少し考え直さなければいかぬのじゃないか。いわゆる弱者救済ということを考えてまいりましたときに、昭和五十六年の原付自転車についての死亡事故件数は、これは件数を挙げていくと非常に時間をとりますから、死亡事故だけの数字を挙げておきますが、五百六十一件、六・八%を占めているのです。この人たちが加害者となっていく、その負担にたえかねる、こういう場合もありますし、この原付自転車を自賠責保険の中に組み入れることができるかどうか、御所見を賜りたいと思います。これは担当でなくて恐縮なんでありますが、総務長官は各省にわたっておるわけでございますから。
#209
○田邉国務大臣 突然の御質問でございまして、私も、原付の自転車にそういう事故が多発しているということ、この点につきましてはまことに遺憾に存じます。したがいまして、これに自賠責の保険をつけるべきであるかどうかというお尋ねでございますが、私も、この点につきましては基本的には、被害者の立場、また加害者の立場、両方考えましたときに、やはり何らかの保険の対象とすべきではないかと思います。ただ私は、ここで明確に言明はできませんけれども、この点は私ども十分検討をさせていただきたい、こう考える次第であります。
#210
○棚橋説明員 運輸省でございますが、いわゆる原付自転車は、四十一年までは先生おっしゃるように対象になっておりませんでしたが、現在は自賠責保険の対象になっております。
#211
○野中委員 ええっ、本当ですか。本当にそうかなあ。バイクですよ。これは入っているんですね。じゃあ、私の認識の間違いか。これは改正になったのを知らなかったわけか。
 それでは、次に、総務長官にお尋ねを申し上げておきたいことは、各種共済事業についてお聞きをしておきたいのです。これは、共済事業というものが統一された定義がないのです。かつまた、共済事業の一般的禁止規定がない。それから、だれでも容易に始められる特色があるのです。助け合い運動から発展してきたもの、あるいは他の例をまねして始めたものだとか、あるいは組織、資金の強化の一手段として始めたものなど、大変さまざまなものがあるのです。これを共済事業団体の法令上の性格を見ますと、法人格を有するものと有してないものと大別できるのです。しかも、その法人格を有しているものの中でも中間法人、あるいは公益法人、営利法人、こういうふうに三つに分けられると思うのです。中間法人には農協だとか、労働組合だとか、商工組合だとか、あるいは消費生活協同組合だとか、こうあるわけです。また公益法人では特別法によるもの、あるいは民法によるもの、こういうふうに分かれておるわけでございますが、この共済というものが、一つの相互の利益を守るということでなくて、自動車が入ってまいりますと、あるいは交通事故というものが入ってくると、組合員以外の者が介入してくるという問題があるのです。したがって、これをどう救済をしていくかということになるわけですから、この辺はひとつ、各省庁で認可はいたしておりますけれども、統一した一つの法令、規則、こういうものを、厚生省だとか農林省だとかあるいはまた通産省だとか、これをひとつ統一して、この被害者救済というようなものができないだろうかどうか、そのことをお尋ねしておきたいと思うのです。
#212
○田邉国務大臣 私も、この自動車の共済問題につきましては、いま法人格のあるものあるいはないもの等があるということは承知をいたしております。ただ、私ども、この共済制度の中で、やはり被害者と加害者、特に加害者がこの共済に入っておる、その場合に、被害者の救済というものが十分償われるような仕組みでなければならない。もちろん加害者も大きな損失を受けるわけでございますから、その対応等もやらなければならぬ。そういう意味では、できるだけこの共済制度というものが法的にも、そして各省庁にも一連の連絡がとれ、その対応をしていくというのが、やはり整理された一つの共済制度であろうと思います。
 この点について私もまだ、専門でもございませんので、十分調査をさせていただきまして、これが被害者、加害者に対して有効的なそしてまた効率的な、しかも正しい運営のされる制度にありたい、こう考えております。
 以上です。
#213
○野中委員 ありがとうございました。納得のいく答弁をいただきました。
 次に御質問を申し上げますが、いまなぜ事故が多くなってきたんだろう。これは時間帯から見ますと何時から何時まで、あるいは年齢別に分けると何歳から何歳まで、こういう数字がずっと出てきているわけであります。
    〔安田委員長代理退席、委員長着席〕
 そこで、私がお聞きをしておきたいのは、この交通事故、六十歳から六十九歳までが実は二四・一%、四百七十件という件数を数えるに至った、これは何のためにこういうふうに、昨年の二三・六%に対して二四・一%に上昇してきたのか、お聞きしたいと思います。
#214
○滝田政府委員 お答えを申し上げます。
 ちょっといま数字があれでございましたが、四月までのことしの数字で見ますると、六十歳以上の方の死者につきましては、昨年より八十五人、一五・六%増、全体の比率にしますと二三・四%という、相当の高いウエートを占めているわけでございます。
 なぜかということにつきましては、私どももはっきりわからないというのが本当の正直なところでございます。もちろん、年齢構成別死亡率というようなもので見てまいりますると、同じ年代の中で交通事故で亡くなっている方の率、これは必ずしもそうふえているというわけではないようでございます。ですから、そういう意味では全体の高齢化の一つの反映であろう。もちろんそれだけでは。こざいませんけれども、そういうことが一つ。それからもう一つは、先ほども申し上げましたが、交通安全の意識といいますか教育の問題、これが子供たち、特に生徒、学生、そういうところにおります者については教育が比較的体系的にやりやすいわけでございますけれども、それを外れました方、特にお年寄りにつきましては、そういう組織立った教育というものが非常にできにくい状況でございます。老人クラブなどを通じましていろいろやるようにということは、私どもの方から、各府県の方にも強く申し上げて、いろいろな資料なども差し上げてやっております。しかし、老人クラブへおいでにならない方に対しましてのそういう意識の高揚を図るということは非常にむずかしい。ちょっと泣き言に近いような感じで恐縮でございますけれども、そういうこと等が非常にそういうところにしわが寄っているその一つのあらわれであろう、そんなふうに考えております。
#215
○野中委員 時間がありませんから、これは自分の方で数字を出します。
 いま高齢化社会が進んできた、これはもう当然のことであります。御存じのとおり六十歳以上というものを見ますと、昭和五十年は人口構成のうちの一一・七%、五十一年は一二%、五十二年は一二・二%、五十三年は一二・四%、五十四年は一二・六%、五十五年は一二・九%、こうなっているわけです。それで、将来どうなるかということは、御存じのとおり昭和五十二年の十一月四日にいわゆる三全総が閣議において決定されているのですが、それで予測しているのです、老齢人口がふえるということを。老人がふえるということを予測しているのに対して、交特はこれに対して何にも対応してこなかったというところに、老人の事故が非常に激増してきた、こういうことが言い切れるんじゃないかと僕は思います。
 さて、御勉強が足りないようでございますから、私の方からさらにつけ加えますが、交通局長が暇そうだから質問しておきましょう。
 いま私はそういうふうに決めつけました。子供と老人がなぜ死亡事故が多くなってきたかという原因をひとつ種明かしをしたわけですけれども、交通局長、ほかにありますか。
#216
○久本政府委員 先生のおっしゃいました御指摘に特別つけ加えるものはございません。個々の事故は、おっしゃるとおり大変憂慮すべき状態でございます。その事故が具体的にどういった周辺の事情で生じてきたかということについては分析はできます。そういうことはまたいろいろ先生もお耳にお入れかと思います。ただ、それが具体的にどういった流れの中でそういう数になってきたか、まあ、そういう事実がわからないと実は施策が出てこないということでございますが、そういうことはいわゆる現在の個々の事故を見てその背景を見ながらその周辺において見ている限りはこれはなかなかできないということだろうと思います。本当は、それをどうやって背景までさかのぼって見るかというのが、実は交通警察に限らず、交通安全の永遠の課題だろうと思いますが、残念ながら、それにつきましてはっきりこれはと言える手法は、いまだもって発見されていないというのが実情でございます。その点で余りすきっとしたお答えができないということでございますが、しかし、個別的な事故の背景というものはいままでもそれぞれの事故ごとに積み上げてございます。それに対応しているうちに、何とかそれを包括する一つの流れについてのヒントが出はしないかということを考えながら、毎日毎日の対策に対応しているというのが、交通警察の現状でございますことをおくみ取りいただきたいと思います。
#217
○野中委員 交通事故の府県別人口十万当たりの死者数を見ますと、滋賀県が十二・九六人、茨城県が十二・三一人、栃木県が十二・二二人、こうなっている。それで最低が東京の二・九三人ということになる。今度は、自動車一万台当たりの死者数を見ますと、滋賀県が三・三九人、茨城県が三・一人、最低は東京の一・〇七人、長野の一・六人。この数字から、交通局長は交通安全の対策として何を思い出されますか。
#218
○久本政府委員 先生御指摘のとおり、人口十万人当たりの死者数という、これはよく県の安全度というような言い方をときどきするわけでございますが、そういう数字がございます。
 これは、御指摘になりましたように、この数字を並べてみますと、いわゆる大都市を多く持っておりまして、都市を中心に各種の交通基盤の整備の進んだところが事故が少ないということが一般的に言えます。したがいまして、交通安全の一つの要因は、車が走るということを社会的な基盤の中で整備していくということとの相関性にあるということだと思います。これは一つの側面だろうと思います。車の一万台当たりの死者数というのは実はなかなかむずかしいわけでございますが、これは要するに、交通事故というのはやはり交通が頻繁に動き回るという形で生ずるわけでございますから、そういった動きを生ずるということの要因として、その趨勢をはかるのが一番近いのではないかということで、こういう数字を出すわけでございます。したがいまして、この数字を見ますと、やはり車に対する依存率が高い、そうして、いわゆる一人一人の人間がそういった車の流れに会う度合いの高いものが、環境整備その他との関連でやはり問題が生じて、事故に多く遭うということの証左ではなかろうか。したがいまして、一万台当たりの死者数の高い低いということは、まあ交通の動きに対する認識とそれを受ける条件がいかがであるかということの一つの証左であろうという形で、警察の具体的な動き方に対する一つのヒントになるというふうに承知をしているわけでございます。
#219
○野中委員 いま都会で少ないのは、端的に言うとハードの面が完備されている、こういうことでございましょう。しかしながら、本当を言いますと、やはり交通がふくそうして走れないところに、東京都の事故は少ないというふうに私は見ているのです。
 その証拠に、私が申し上げておきたいことは、一番多く交通事故を起こしておるものは何かといいますと、これは最高速度を出しているスピード違反だ、これがとにかく千七百五十四人、全体の死者数の二一・二%を占めているじゃありませんか。これを見ても、スピードが出ないということが交通事故を激減さしてくるところの一つの要因なんです。だから、このあれから判定していきますと、大体走らなければ交通事故はないということになってくるのです。
 さあ、そこで交通対策室長に申し上げますが、なぜ老人の事故が多くなってくるか、あるいは子供の事故が多いか、これは次のようないいデータがあるんですよ。政府は持っているんだよ。それは、昭和五十年に六十歳から六十九歳という人は一体自由時間がどれだけになるかというと、年間時間数、五十年は二千百三十一時間、そして今度は、昭和六十年になると二千二百四十五時間にふえるのです。このうち、事故を起こしてくる可能性を秘めている住宅外の自由時間というものが、五百三十一時間から六百三十時間にふえるのです。こういう統計が出ている。してみれば、これだけ老人が戸外に出ていくわけですね。ですから、要するに街頭を歩かれるわけですから、あるいは自動車に乗って動かれるわけですから、当然予測できているはずなんです。
 あるいはまた、もう一つの数字を出しましょう。それは宿泊型、日帰りのレクリエーションの予測をしているのです。これは観光、行楽のために一体どれぐらいになっていくんだろうか。昭和四十九年から始まって、昭和六十五年までにはどうなっていくのかというあれが出ているのですよ。もちろんこれは、観光、行楽をやるということになれば当然に、車社会でありますから車を使うはずなんです。そういうことでありますから、昭和四十九年には五千六百十九万人回。ところが、昭和六十年になりますとこの宿泊型は六千九百六十六万人回なんです。そして、六十五年には九千三百七十九万人回になるわけです。これを一々挙げていくとめんどうくさいですから、ぽこっとそのまま数字を出しますと、四十九年には、日帰り型と宿泊型を含めて二億七千七百八十二万人回、六十年には三億五千百五十六万人回、そして、昭和六十五年には四億二千九百十九万人回になるということをうたっているのです。こういうわけでありますから、車社会だからどんどん表へ出ていく、車は動き出していく、こういうことです。ふくそうが始まるのはあたりまえなんです。せっかく持っている政府の資料なんでありますから、こういうものを分析してどう対応していくかという、その姿勢がなかったのではありませんか。私は非常に残念に思う。
 さて、次へ行きましょう。次は交通局長、ハードとソフトで事故は一体どっちが多いのですか。ハードが原因するのとソフトが原因するのと、どっちが多いですか。
#220
○久本政府委員 どちらかのみが純粋な原因であるという事故は、双方ともそれほどはっきりいたしておりません。それぞれ段階的に、ハードも誘因となり、ソフトがそれに絡まってくるということでございまして、その辺非常に複合的な形態が多いというのが交通事故の特色でもありますし、またそれがゆえにこそ、非常に分析なり情勢判断がしにくいというのが現状でございます。ただ、その中で特にどういうものが多い、少ないという点はおのずから出てこようと思いますけれども、具体的にどちらの方がということは、なかなか正確なお答えがしにくいということでございます。
#221
○野中委員 時間がありませんから、それについて私は反論しません。
 さて、せんじ詰めますと、局長はいまハードとソフトが一体なものだ、どっちにも軍配を上げられるものではありません、そのとおりなんです。車は一人で動くものじゃないのです。必ず人があるのですね。このことは、大蔵省来ているでしょうから、保険部長、いまの答弁をよく覚えておいてください。
 それでは、交通事故の問題についてまだいろいろお話を申し上げたいことがあるわけですが、時間がなくなってきましたから、保険の問題へ入っていきたいと思っております。
 まず第一に、これは運輸省にお尋ねをいたしておきましょうか。自動車損害賠償保障事業賦課金についてお尋ねをいたしたいと思っております。
 自動車事故における賠償資力の確保あるいは被害者救済を図ることを目的としておるので、ひき逃げであるとかあるいは保険に入っていない車の事故が起きましても、被害者救済のために自動車損害賠償保障事業賦課金というのを取っているのでございます。これの年間支出額あるいは件数はどれぐらいになっておりますか。
#222
○棚橋説明員 賦課金と申しますのは、先生御指摘のようにひき逃げとか無保険、そういう車両で事故を受けました際に、国がかわってその損害賠償を行うというために、保険料に賦課して取っておるものでございます。それで、その率は一万分の百二十五ということになっております。細かい数字がいまございませんが、年間約七十数億ぐらいだったというふうに記憶しております。
#223
○野中委員 私が質問したのはそうじゃないのですよ。年間どれだけひき逃げだとか保険に入っていないために、賦課金の中から支出しているかということですよ。それはおたくの答弁なされたように、自賠責保険料の三万二千六百五十円の中から賦課金は三百五十九円二十八銭取っているのですよ。五十五年の決算を見ても七十四億八千三百万円出ているのだよ。それはわかっているのだよ。だけれども、ここから支出されたものはどれだけあるかということを聞いているのだよ。
#224
○棚橋説明員 五十五年度の数字で申し上げますと、人数にいたしまして二千四百九十七人、金額にいたしまして三十二億五千八百万円ということでございます。
#225
○野中委員 三十二億余円、そして七十四億八千三百万も持っている。にもかかわらず、おたくは一般会計からこの中へ投入していった。そのことが臨調において指摘を受けているのじゃないの。第一次答申によって五十七年から五十九年までは遠慮します、停止いたしますと答えているのでしょう。
#226
○棚橋説明員 その賦課金に相当しますものは保障勘定というところで勘定いたしますが、それに対して特に一般会計から補助的形でお金を入れていただいておるということはございませんが、先生御指摘の点は、一般に、自動車損害賠償保障関係の事務費につきまして、一般会計から、年間たしか三億ぐらいだったと記憶しておりますけれども、お金をいただいておったというのは事実でございます。
 いま先生御指摘の点は、財政再建という時期でもございますし、一般会計は非常に苦しい、それに対しまして自賠特別会計の方は、先生十分御承知のように、一般の保険料ではなくて、それを運用いたします運用益がかなりたくさんございますものですから、財政再建の苦しい時期、一般会計からの繰り入れはやめて、それをその運用益の中、すなわちお払いになっている皆様から直接いただくのではなくて、そのお金を運用した益の中から当面賄ったらどうか、こういうふうな御指摘をいただきまして、それに基づきまして昨年の臨時国会に法案を出させていただきまして、当分の間そのような繰り入れはやめるということで、現在はいただいていない、こういう状態でございます。
#227
○野中委員 昭和五十六年の七月十日臨調第一次答申によって、おたくはこれをやめたはずなんだ。約三億程度一般会計から入っていた。しかし、いま言っているのは、おたくは拡大解釈をして僕に説明していますが、私は自賠責保険のうちの保障事業賦課金について質問しているんだよ。それの黒が七十四億八千三百万のうち約半分ぐらい出ているのだろう。おたくはいま自賠責全体の答弁をしているじゃないか、いまの話の運用益によって云々というのは。それでは、三百五十九円二十八銭賦課金を取っているのは、どこに使っているのか。
#228
○棚橋説明員 先生が臨調から指摘があってという御質問でございましたので、その点につきましては私が先ほど御答弁申し上げたとおりでございまして、臨調から御指摘をいただきましたのは賦課金の問題ということではなくて、自動車損害賠償責任保険の必要事務経費というものを運用益の中から当面賄ったらどうかということで、それを処置をしたという意味でお答えを申し上げました。
 いま先生のお話しの七十四億と三十何億の差というのは、当然のことながら賦課金として保障勘定の黒字となって残るわけでございます。これはおっしゃるように、当初これを設定いたしましたときに想定いたしましたひき逃げとか無保険というようなものの率と、その後の実態の推移との差によるものでございますが、ひき逃げとか無保険というようなものは一体どの程度起こるかというのは非常に想定がむずかしいわけでございまして、先ほど申し上げましたように、年間にして千何百件というような少ない数でございますから、非常に変動が多いというようなこともございますので、今後どうなるかということは私どもにもわかりませんけれども、いまお話しのように、現在までの数字においては、想定したよりはひき逃げ等が少なかったということで保障勘定に黒字として残っておる、こういう形になっております。
#229
○野中委員 このお金は事務費に使われている方が多いのでしょう。
#230
○棚橋説明員 いま先生の御指摘の、賦課金で賄っておる保障勘定そのものははっきり経理をいたしておりまして、それを事務費に使い込むというようなことはいたしておりません。事務費は別途のところで支出をするという形で処理しております。
#231
○野中委員 それでは大蔵省の保険部長に質問いたしますが、御存じのとおり自動車保険というものが、近年非常に低成長の時代に入ってきて、その収入保険料というものの伸びも鈍化してきておる。そうした環境の中で、被害者救済制度として健全な発展を遂げるために、行政当局としてはどのような基本姿勢をもってこれからの保険会社を指導していくのか、まずこれからお尋ねをしたいと思います。
#232
○猪瀬説明員 自動車保険につきましては、その経営環境が大変厳しくなってきておりますことは先生御指摘のとおりでございます。これは昨年の八月に保険料の引き下げを実施したというようなこと、さらに自動車の保有台数が最近伸び悩んでおるというようなところから、収入保険料の増加が先生御指摘のように鈍化傾向になったというのが一つございます。また、最近事故率の上昇というようなことも、五十二年をボトムにいたしまして再び増加の傾向にあるというようなことも影響しておるかと思うのでございます。
 自動車保険は、任意保険といたしまして契約者の賠償資力を確保いたしますことによりまして、被害者の救済にもつながるという大変公共性の強い保険でございますので、私どもこの健全な発展が図られますように常に指導してまいっておるのでございますが、被害者救済という観点から見ますと、いわゆる保険に掛ける率、付保率の向上が最も基本的なことではなかろうかと思うのでございます。この普及を図るために、各種キャンペーン等々をやっておりますのはもちろんのことでございますが、やはり契約者のニーズに最も合ったような商品開発をやっていく、さらにサービス面におきましても迅速適正な処理を図る、さらには交通相談についてのきめ細かな相談体制の充実を図るというようなことも必要でございますし、保険料の適正化、経営の効率化も進め、その成果を保険料の引き下げに充当していくというようなことも必要であろうかと思っております。
 私どもも毎年検証を厳しくいたしまして、保険料の引き下げというものを余力がある限りはこれを指導してまいっておるところでございます。
 こういったいろいろな努力を通じまして、いわゆる付保率でございますが、五十年度に四八・一%であったものでございますが、これが五十五年度には五八・一%と逐次向上を見ておるわけでございます。今後とも、私どもいま申し上げたような施策をきめ細かく推し進めまして、被害者救済というようなことに欠けることのないような健全な発展を図ってまいりたいと思っておるわけでございます。
#233
○野中委員 そこで、自賠責保険の四十二条、「再保険金額は、責任保険の保険金額の百分の六十とする。」と、こう書いてあります。いわゆる再保険が六〇%、これはどういう理由でありますか。と言っても、答えはもうわかっていると思いますから、私の方から言いましょう。
 これを六〇%と置いたのは、やはり被害者救済、いわゆる国家賠償的な車両保険としての精神でもって、国が指導しなければならぬということでやってきたと私は思うのです。だから再保険六十%。しかし、自賠責保険が発足した昭和三十年時代から今日まで経過してまいりますと、体質が変わってきているのですよ。その当時はきわめて公共的色彩が強い自賠責保険だから、適正な運営をしなければいかぬということがあったでしょう。ですから直接介入して監督しなければいかぬ、こういう考え方が一つ。それからもう一つは、保険会社の担保力が今日では大幅に増強されてきているのですよ。それから料率算定のデータも、これは昭和三十年時代と違って僕は非常に整備されてきていると思う。そういうことをあわせ考えていきますと、私は、再保険というもののこの数字を改正する意思があるのかどうか、いわゆる民間会社に全部お任せ願えるか、あるいはそういかないまでも、逆に四分六に変えられるかどうか、お尋ねしておきたいと思います。
#234
○棚橋説明員 再保険の必要性の有無でございますので、私の方からお答え申し上げます。
 先生御指摘のように、再保険、国が六割を付するということに昭和三十年の発足当初に決まりましたときには、いま先生の御指摘のようなまさにそういう理由だったというふうに考えております。一つは、保険会社の担保能力とかそういうようなものから考えて、国が再保険した方がいいだろう。それからもう一つは、いま先生の御指摘のように、そもそもこの保険は強制保険でございますから、この制度そのものが元来は基本保障と申しますか、被害者に対して最低限の基本の保障をするというような性格でございますので、元来であれば政府が直接管掌して行う保険であるべきである。ただ、それはなかなか、そうは言っても事務経費とかそういうものが非常にかかるので、それで保険会社にまず一次的に保険を掛け、それを国が再保険する。そういう二つの理由があったというふうに考えております。
 そのうち、第一点の方は、いま先生御指摘のように、その後長い年月を経てきまして、保険会社の方の能力、それから交通事故というものがそうにわかに変動的に発生するというようなこともないというようなことから、そういう能力的な面については確かにいろいろな意味で情勢が変わっておるというふうに考えますけれども、後者の被害者を保護するという観点から、保険というものの内容を的確に把握して、元来であれば国が直接行うようなものを保険会社に代行させるというような意味での性格というのは、依然としてまだ強く残っておる、むしろ被害者保護というような観点ではますます強めていかなければいけないのではないか、私どもそういうふうに考えております。そういう意味で、後者のような理由で、当面この再保険をなくすということは適当ではないというふうに考えております。
#235
○野中委員 まだ依然として官僚的な発想をなされておりますが、じゃ一例を挙げておきましょう。おたくの方はどうしても直接介入しなければいかぬ、そのために事務的にも大変なことをやっていらっしゃいますよ。だから、要するに運輸省は、とにかく保険金の支払い請求ごとの契約のボルドロあるいは支払いのボルドロ、これはおたくは一々チェックなさっているのでしょう。これはなさっていらっしゃるのだ。この間、日経を見ますとこういうことが書いてあった。このために要する金が十三億だ、人員は百二十人要るのだ。こういうことが一体行政改革、簡素化の時代にふさわしいことなんだろうか。そこまでも一体民間会社の能力、保険会社の能力というものはないのだろうか。そういうことを考えざるを得ないわけです。それに対してどうお思いですか。
#236
○棚橋説明員 先生御指摘のようにボルドロというものがございまして、保険会社が、二種類ございますが、契約をした際、それから支払った際、それを国に提出をいたしまして、国の方で正しい支払い、正しい契約がなされておるかということをチェックするというシステムになっております。その制度自体は、元来、六割の再保険をいたしますから国の支出を伴うということになりますから、そういう意味で不正ないしは誤りがないように常々監視する必要がある、こういうことからスタートいたしております。
 ただ、御指摘のように、最近は電算機の導入とかいろいろなことがございまして、中身も保険会社の方の能力も充実をいたしております。事実上チェックをいたしましても出てくるミスは非常に少ないということもございますので、本件については、御指摘のように簡素化をする必要があるということについては十分認識をいたしております。
 それから十三億というお話でございますが、この十三億という件は、確かに日経新聞に出ておりましたのは、保険会社がこのボルドロを提出するために要する経費というのは年間十三億近くかかっておる、こういうことだと考えております。そういう意味で、簡素化して極力これを減らすということは必要ではないかと考えております。
#237
○野中委員 簡素化が必要ですくらいまでは言ったのだが、廃止してくれるとはおたくは言ってくれなかった。しかし、昭和四十八年十二月の行政管理庁の勧告によれば、どういう指摘をしていると思います。契約ボルドロの一カ月の件数は当時で百五十五万件、いまは二百万件くらいになったでしょう。そして、運輸省が疑問ありとして指摘した件数は四千百四十一件、全体の約〇・二七%、そのうち、運輸省が四千百四十一件を疑問ありと言ったから、行政管理庁が追跡調査をした、その件数が四千四十四件でございました。全部追跡調査できなかった。ただ四千四十四件追跡したわけです。そのうち再修正を要した件数というのはわずか十一件なのです。〇・〇〇〇七%。これでもおたくは置くとおっしゃるのですか。支払いボルドロにおいては当時一カ月約七万件、そのうち運輸省が指摘したものが七百三十四件、約一%。そのうち行政管理庁が追跡調査したものが六百八十九件、そして再修正を要したものはわずか四件。その四件のうち三件は多く支払い過ぎた、そしてわずか一件が少なかったということにとどまっているのですよ。ですから、これは行政管理庁が運輸省に対して、審査方式は自賠責保険の適用上、不可欠・最上の事務処理でなく、その簡素化・合理化を図る必要がある旨、指摘を受けているはずなのです、おたくは。これはもうおやめになったらいかがですか。
#238
○棚橋説明員 行政管理庁から御指摘があったことはいま先生のおっしゃるとおりでございます。中身もそのとおりでございます。したがいまして、先ほど申し上げましたように、私どもとしては、国の金の支出を伴うものというのは基本的にはとことんまで正確を期するべきという考えもございますけれども、やはりこのような誤りとかそういうものが非常に少ないということから、これは簡素化する必要があるだろうと考えております。
 行政管理庁の方の御指摘も、いまお話のございましたように全部これをチェックする、悉皆方式の審査というものについてはこれを改めて、何か別の考え方の簡素合理化を考えたらどうか、こういう御指摘でございますので、先ほど私が簡素合理化と申し上げましたのはまさにそういうことでございまして、すべてをチェックするというような方式から、抽出検査とかないしはそのほかいろいろなことが考えられますが、そういう意味での簡素化をして、保険会社の方の手数もかからないし、国としてもしかるべき責任体制がとれる、そういうような形に簡素合理化をしたい、こういうふうに考えております。
#239
○野中委員 大蔵省で取り扱っている自賠責の平均利回りは何ぼになっておりますか。
#240
○猪瀬説明員 民間分で、これは一般の資産と一緒に運用しているわけでございますので、一般資産の運用利回りになるわけでございますが、これはそのときの金利水準等々によっても違うのでございますが、一例として申し上げますと、五十五年度におきましては六・三三%でございます。
#241
○野中委員 この自賠責保険のいままでの特別会計の決算をちょっと教えてください。
#242
○棚橋説明員 特会全部の損益で申し上げますと、昭和五十五年度が四百二十八億円の黒、五十六年度が七十九億円の黒、こういうことになっております。
#243
○野中委員 ここで私が質問してまいりましたのは、この再保険、これを廃止するか、さもなければ保険会社に依存をしていってほしいと思うのです。その理由は、きょうの新聞にも出ておりましたけれども、賠償金に物価上昇率を四%加味していく、こういうふうなことでございます。したがって、これからは賠償金額というものも、あるいはそういうふうな物価上昇率というものを加味していくであろうということが想定されるのです。その場合にこの六・三三%程度の利回りで一体いいのだろうか。あるいはまた、保険会社に自主的にやらせることにおいて、とにかく効率的な運営、利回りが効率的に回ってくるのじゃないだろうかというふうに思います。このことは、特に心配をしておりますのは、財投資金等に充てられるにしても、行財政改革でもって財投の資金、いわゆるマイナスシーリングなどやっていかれたら、運営がなかなか困難になってくるでありましょうよ。そういうことを考えますと、この再保険の率を六〇%というようなことではなくて、民間会社にお任せをしていかなければならない。そこへもってきて、保険会社の体質を改善するという意味におきましても、これはやっていく必要があるのじゃなかろうかと思いますが、運輸省の見解を聞いておきたい。
#244
○棚橋説明員 再保険の継続の必要性については先ほどお答えを申し上げたとおりでございますが、先生から資金の利回りの話がございましたのでちょっと触れさせていただきますと、国の六割分、先ほど大蔵省から御答弁のございましたのは四割分の方の利回りでございまして、国の六割、お預かりしている方の利回りは、これも年によったり預け方によって違いますけれども、資金運用部に回しまして、七年ものでは特利を入れまして七・三%程度に回っております。したがいまして、短いものもございますから、平均いたしますと五十五年度で六・四%ということになっておるわけでございまして、そういう意味では決して、国でお預かりをしておるから能率の悪い資金運用をやっておるということはないというふうに思っております。
 それから、財投につきましても、六割を国が再保険しておるということで、約一兆円が国の財投の原資になっておるわけでございます。そういう意味では非常に貴重な財源であるというふうに考えておりますので、そういう意味から見ましても、国民生活その他に対してそれなりのお役には立っておるという点もございますので、先ほどお答えいたしました件とあわせまして、再保険というものについてはなおさらに継続していくことが望ましいのではないかというふうに考えております。
#245
○野中委員 どうも中途半端で煮詰められなかったのですけれども、大蔵省が出している六・三三%ですか、これにしても実際はおたくの方は平均値をとっている、平均利回りで言っているからこういう低い数字を挙げているわけなんでしょうが、時間がもう約束の時間を五分間超過して、委員諸君に遅くなって申しわけありませんからここでとめますけれども、再度また質問をお許し願いまして、この問題をもう少し詰めていきたいと思います。きょうはどうもありがとうございました。
#246
○西中委員長 次回は、公報でお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後六時四十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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