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1947/11/10 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 治安及び地方制度委員会 第15号
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1947/11/10 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 治安及び地方制度委員会 第15号

#1
第001回国会 治安及び地方制度委員会 第15号
  付託事件
○地方分權の確立に關する陳情(第二
 十三號)
○經濟緊急對策中、料理飮食店の措置
 に關する陳情(第二十九號)
○料理飮食店の措置に關する陳情(第
 三十五號)
○料理飮食店の休業に伴う藝妓營業に
 對する措置に關する陳情(第三十七
 號)
○地方自治連盟の即時解散に關する陳
 情(第三十九號)
○地方分權の確立に關する陳情(第五
 十四號)
○特別市制實現に關する陳情(第百十
 三號)
○地方公共團體職員の給與に關する陳
 情(第百二十二號)
○地方公共團體職員の暫定加給國庫補
 その他に關する陳情(第百三十五
 號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 百三十七號)
○特別市制實現に關する陳情(第百五
 十四號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 百五十七號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 百六十五號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 百八十號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 百八十六號)
○特別市制實現に關する陳情(第百八
 十九號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 百九十四號)
○特別市制實現に關する陳情(第百九
 十六號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百十六號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百十七號)
○兵庫縣武庫郡の取扱いを都市同様と
 することに關する請願(第百二十八
 號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 二十五號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百二十九號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百三十號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 四十號)
○地方公共團體職員の給與に關する陳
 情(第二百四十二號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百四十六號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 五十號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百五十三號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百五十七號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 五十八號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 五十九號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 七十二號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百七十七號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百七十八號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 七十九號)
○特別市制施行反對その他に關する陳
 情(第二百八十一號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百八十六號)
○地方官公廳職員待遇改善費國庫補助
 に關する陳情(第二百九十號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 九十三號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 九十七號)
○地方税法の一部を改正する法律案
 (内閣送付)
○地方自治法の一部を改正することに
 關する陳情(第三百八號)
○特別市制實現に關する陳情(第三百
 十六號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 三百四十一號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 三百六十六號)
○特別市制實現に關する陳情(第三百
 七十三號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 三百七十四號)
○町内、部落會廢止後の措置に關する
 陳情(第三百八十六號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 三百九十六號)
○地方自治法の一部を改正する法律案
 (内閣送付)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 四百十一號)
○料理飮食店營業の即時開業等に關す
 る陳情、第四百六十四號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 四百七十三號)
○地方分與税の追加分與増額その他に
 關する陳情(第四百九十四號)
○警察行政權の市長委權に關する陳情
 (第四百九十八號)
○特別市施行反對に關する陳情(第五
 百十四號)
○特別市制實現に關する陳情(第五百
 十五號)
○料理飮食店營業の即時開業に關する
 請願(第四百三十五號)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十一月十日(月曜日)
   午後一時二十五分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○地方自治法の一部を改正する法律案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(吉川末次郎君) それではこれより委員會を開會いたします。明日木村内務大臣の出席を求め警察法に關しての懇談會を開くことになつておりますが、警察制度の改革問題につきましてはお聞及びのことかと思いますが、千葉縣では今度の新警察法に準據いたしましてのいろいろな實驗的な試みをしておるそうであります。それでその千葉縣における實驗をも禎察し、それを中心といたしまして、いろいろ新警察法に關する向うの、縣廳當局の意見等も聽取いたしますために、視察に參りたいと思つておるのでありますが、大體來週の火曜日、本會議がないことになつております日でありますから、火曜日、十八日ぐらいがいいのじやないかと思つておりますが、成るべく全員の方がお出でを願えばいいのじやないかと思います。都合によりまして一泊いたすようなことにしてもいいかと思つておりますが、何かそれについて御意見がありましたら、どうぞお話し願いたいと思います。ちよつと速記を止めて下さい。
#3
○委員長(吉川末次郎君) 速記を始めて。警察法でありまするが、國會に提案されてからの問題になつて來ると思うのでありますが、警察法案に關する公聽會を開きたいと思つておりますが、開くことについて御意見がありましたら一つお話を願いたいと思います。………警察制度の改革につきまして、開ければ公聽會、時日の關係上開けなければ公述人を喚問して、各方面の意見を聽取するというような形の會合になるかも知れませんが、その會合の形式及び喚問する公述人の人選等は委員長、理事に御一任を願つてよろしうございますか。
#4
○委員長(吉川末次郎君) それではさように御決定願いまして、後で理事と相談いたしまして取決めたいと思います。
 それでは前會に引續きまして、當局も見えたようでありますから、地方自治法の改正案につきまして、逐條審議を續行いたしたいと思います。それではプリントの朱で訂正してあります分の二十四頁の第三行目、第七十七條というところからその次の頁の終りから二行目第八十六條第四項のところまで一つ當局の説明を願いたいと思います。
#5
○説明員(鈴木俊一君) この關係のところは、選擧人が直接請求をいたします場合の手續でありまして、その一つとして議會の解散の請求を選擧人がいたします、そういたしますと、三分の一以上の選擧人が解散の請求をいたしまして、その結果法定の要件を備えておりますれば、一般投票で解散するかしないかということの投票をするわけであります。それの事務につきましての權限を一應地方自治委員會に附したわけであります。八十二條も同様であります。
 八十四條の改正でありますが、これをは今申上げました議會の解散の請求を選擧人がいたします場合におきまして、期間の制限を設けておる規定であります。即ち新たに議會が成立いたしましてから、即ち議會の議員の選擧後、直ちに翌日から直ぐに解散の請求を認める、そのための署名調印を取ることを許す、こういうことになりますと、政界と申しますか、地方政治の安定が保たれませんので、就職後一年間だけは解散請求はできないという制限を現在いたしておるのでありますが、それと同じような趣旨におきまして、無投票によりまして議員ができ上つた、そうして議會ができ上つた、こういう場合もやはり一般原則の適用として、當然にその就職の日から一年間は解職の請求はできない、こういうことになつておるのであります。併し無投票の場合におきましては、その前提として選擧という行爲を經ておりませんから、即ち投票の過程を經ておりませんので、この場合は投票によつて出て來た議員の場合と、やや性質が違いはしないか、從つてそういう場合には就職の日から一年以内の期間でありましても、解散の請求をさしていいのではないか、解職の請求をさしていいのではないか、こういうわけであります。それから長になりましたものにつきましても、同じように解職の請求をさして差支えないのではないか、無投票當選の場合はちよつと性質が違う、こういう考え方でこの但書の規定が入つたわけであります。
 それから八十六條は、所轄行政廳と申しますか、その期間を一應指したわけであります。
#6
○委員長(吉川末次郎君) 御質問ありませんか。御質問がなければ次に移りたいと思います。それでは次はプリントの第九十一條、二十五頁の終りの行から二十九頁の中頃の、即ち第百條の終りまで、政府委員の説明を伺います。
#7
○説明員(鈴木俊一君) 第九十一條の規定は議會の議員定數を定めた規定であります。この規定は市會議員と町村會議員兩方併せて規定をいたしておるのであります。この第三項及び第四項に若干の修正を加えたのでございます。第三項の但書の「第七條第一項乃至第三項の規定による處分により、著しく人口の増減があつた場合において、第一項の定數以内の數を増加することはこの限りではない。」、これは第七條第一項乃至第三項の規定と申しますと、市町村、新たに市を作りましたり、或いは町村を設けましたり、町村を分割したりするような場合でありますが、そういう市町村の廢置分合、境界變更等の處分によりまして著しく人口の増加があつた場合においては、第一項の定數以内の數を増加することができるというのが現行法でございます。現在では著しく人口が増加するならば、議員の任期内におきましても定數の増加を妨げない、こういうのであります。丁度特定の市にある。隣接の町村を合併いたしまして、非常に人口が殖えた、こういう場合にはこの規定が働いて參るのであります。多くの場合にはそういう場合でありまして、そのときは何ら支障がないのでありますが、今度新たに「減」というのを加えたのであります。この減と申しますのは丁度この間東京の板橋區におきまして練馬區というのが獨立をいたしまして、そのために板橋區というのは人口が著しく減少してしまつたことになるのであります。そういたしますと、練馬區は新らしい區でありますから、新たに區會議員の選擧がありますが、板橋區の方では議員の任期間一切議員定數の減少を認めないというのが現行法の趣旨であります。そうなりますというと、練馬區の區域が板橋區から拔けたにも拘わらず板橋區は從來通りの議員定數を持たなければならん、こういうことになりまして、練馬區の方に假りに十人の議員が選出されておつたとしますと、その十人の議員というものを殘つた板橋區の區域から更に補缺選擧をして増員をしなければならん、こういうようなことになりまして非常に不公平なことになるのであります。そういうことは適當でありませんので、そういうふうに著しく人口が減少した場合には議員の定數を減少することができる、こういうふうにいたしたのであります。この三項の後の方の第一項の定數以内の數の増減でありますが、増加となつておりますのは、増減することはこの限りでないであります。
 それから又第四項の改正は「前項の但書の規定により議員の定數を減少した場合において當該市町村の議會の議員職に在る者の數が第一項の定數を超えているときは、同項の規定にかかわらず、その數を以て定數とする。但し、議員に缺員を生じたときは、これに應じて、その定數は、同項の定數に至るまで減少するものとする。」、この第四項の方は今の新らたに任期中に議員を減少する措置を認めました關係上特に入れたのであります。今の板橋區の例を申上げますと、板橋區の人口が急激に減少をいたしましたために、假りに條例によりまして法律で定めました定數以内の數を定める。假りに板橋區の人口が十五萬以上二十萬未滿のところに入るといたしますと、四十人ということになるわけであります。ところが實際は板橋區には現在五十人の議員がおつて、その中板橋より練馬區の新らしくなつた方の區域から五人だけ出ておる。四十五人というものは全部殘つた板橋區の區域から出ておる。こういうふうにいたしますというと、その場合におきましては人口の比重で參りますと、あとに殘つた板橋區は四十人にならなければならんわけであります。で今申しました例にありますように、四十五人現在おるということになりますと、その五人の議員というものの存續はやはり認めて行かなければいけないと思うのであります。なぜかと申しますと、やはり四年の任期を以て選擧せられました議員でありますから、その議員の既得の地位を尊重いたします趣旨から申しますと、やはりこれは從來その國體の議員であり、而もその區域内に住所を持つておりますならば、數が殖えてもその任期間は少くともこれを保證してやることが必要だと思うのであります。そこでそういうような五人餘分におります議員もそのまま即ち第一項の定數を超えておりましても、その數を以て定數とする。即ち四十人でなく四十五人を定數とするのであります。併しその後段々議員が辭職したり、或いは死亡したりして、減じて來ましたならば、四十人になるまで逐次減つた數を以て定數とする。四十三人になれば、そのときは四十三人が定數、四十人になつたときに初めて定數と實際の數とが一緒になる。こういうわけであります。若し四十人以下に減少して行くならば、それから先は補缺選擧でその定數を維持して行く。こういうことになるわけであります。そういう趣旨の改正が九十一條の三項と四項であります。
 それから九十六條の改正は第八號の點であります。「普通地方公共團體の區域内の團體等の活動の綜合調整に關すること。」、この團體というのは、公共的という字句を冠せたのであります。これは固より議會がその團體の區域内の團體等の活動の綜合調整をするというのでありまして、全く純粋の私の目的のために在しておりますクラブとか、そういうようなものまでもここで活動の調整をしようという趣旨ではございません。やはり何らか公共的活動をする團體の活動が、相互に矛盾衝突したりすることがないように綜合調整をしようというのでありまして、公共的の文句はありませんでも、これは當然なのでありますけれども、よりその趣旨を明瞭にならしめようということで公共的という字句を冠せたのであります。
 それから第九十七條の第二項でございます。それは「歳入歳出豫算について、増額してこれを議決することを妨げない。但し、普通地方公共團體の長の歳入歳出豫算の提出の權限を侵すことはできない。」、いわゆる豫算の増額修正權を法律に明らかに書いた點でございます。この點は大臣の説明、局長の説明の中に詳細申上げてございますので、特に説明を省略いたしたいと存じます。
 第百條でありまするが、この第二項乃至第九項の規定は地方公供團體がいろいろ審査をいたしましたり事務の調査をいたしますために、選擧人その他の關係人の出頭及び證言竝びに記録の提出を請求する權限を現在書いておるのであります。併しながらこれにつきましては何ら制裁が規定をいたしてありません。強制力がないのであります。それではやはり不十分であるという考えから、今囘特にこの第二項以下の規定を設けまして、或る程度制裁を加えまして、その保障によつて完璧を期そう、こういう趣旨の改正をいたそうと思うのであります。第二項の「民事訴訟に關する法令の規定中證人の訊問に關する規定は、前項の規定により議會が當該普通地方公共團體の事務に關する調査のため選擧人その他の關係人の證言を請求する場合に、これを準用す。但し勾引又は過料に關する規定はこの限りでない。」、今囘國會法につきましても、大體この趣旨の規定が挿入せられるやに聞いておるのでありまして、大體その改正の方向に則りまして第二項を入れたのであります。即ち民事訴訟の中の證人の訊問に關する規定を準用する。併し勾引とか過料とかいうような事々しい規定、裁判所においてのみ是認せられるような規定は、地方自治の議會においてそういう規定を設くることは至當であるまいと考えまして、特に入れなかつたのであります。三項の改正でありまするが、これは第二項によりまして、民事訴訟に關する規定が準用せられます。その一つに、この法令の規定によつて先ず宣誓をしなければいけない、こういうことになるのであります。そうして宣誓をいたしましたならば、丁度刑法の偽證罪の規定と同じように、法令の規定によつて宣誓をいたしました選擧人その他 關係人は、若し虚僞の陳述をいたしましたときには三ケ月以上十年以下の懲役に處する。こういうことにいたしたのであります。これは刑法僞證罪の規定と全く同様であります。
 第四項に「前項の罪を犯した者が議會において調査が終了した旨の議決がある前に自白したときは、その刑を輕減し又は免除することができる。」、こういうふうな規定をいたしたのであります。これも刑法にあります規定と概ね同様であります。このように一旦議會に出頭して參りました選擧人が、虚僞の陳述をした場合にのみこれを處罪いたしまして、議會に出頭して來なかつた選擧人に對する處罰の制裁は規定をいたさなかつたのであります。これは府縣の場合はともかくといたしまして、市町村の議會の場合などを考えますというと、やはりそこまで出て來なかつたから制裁を加せられ、刑罰に觸れるということは、これはどうも餘り強いのではないか。又地方自治の立場から申しまして、やはりそこにいろいろ微妙な關係がありますでしようし、出頭して來なかつた故に處罰或いは過料に處せられるということでは少し行き過ぎではないか。やはり出て來て作意によつて虚僞の陳述をするというのは、これは惡意は非常に重大であるけれども、出て來ない、消極的に證言を拒絶したというならば、これはまだ情状が輕いのでありますから、それを處罰する規定まで設ける必要はあるまい、こういう考え方でございます。
 それから第六項、七項、八項、九項は、議會に圖書室を設けることに關する規定であります。第八項、九項にありますように、普通地方公共團體は議員の調査研究に資するため、條例で議會に圖書室を附置しなければならない。その圖書室は一般の住民、選擧人に利用させることができるというふうにいたしまして、この圖書室の内容を充實させ、議員の調査研究を完璧にいたしますために、政府としては豫算の範圍内で官報その他の政府の印刷いたしました刊行物を府縣の議會に必ず送る。それから市町村の議會には官報と政府の刊行物全部ではなくて、市町村に特に關係あるというものだけを送らなければならない、こういうわけであります。府縣の方は一切の刊行物を送らなければならんのであります。それから第七項は都道府縣相互の規定でありまして、都道府縣は自分の所で出しておる都道府縣公報を必ず他の都道府縣の議會に送る。それから都道府縣が出しております刊行物の中で適當と認めるものを必ず他の都道府縣に送らなければならん、こういうわけであります。都道府縣と市町村相互の關係では、これはすべての都道府縣が一切自分の所の公報はその都道府縣内の市町村に送つておりますから、この點は特に規定する必要はないと思いまして、規定をいたさなかつたのであります。
#8
○委員長(吉川末次郎君) 只今の説明員の説明に對して御質疑がありましたら御開陳を願います。御質題ありませんか。御質問がなければ次に移りたいと思います。
#9
○中井光次君 今の人の「公共的團體等」というのですが、どういうのですか。「公共的團體等」というのが分らん。
#10
○説明員(鈴木俊一君) これは例えば從來の農業會とか漁業會、水産業會或いは現在の民生委員というようなものまでをも含める意味で、團體等と「等」の字が附いておるのであります。この外に普通の團體と申しますと、最も形式的に考えますれば株式會社でありますとか、全く單純な社交クラブといつたようなものまでも入つて參るのであります。そういう株式會社とか一切市町村の公共活動に關係のない純粹の社交クラブ、こういつたようなものはそこに入らない。そういうものに對する制限を市町村がやる。市町村の議會がやる。こういう意味ではないというふうに、そこに、一線を引くことにいたしたわけであります。今までも運用といたしましては、このように規定をいたしておつたのであります。尚實はこれの裏腹をなす規定がございまして、その規定 所では「公共的團體」という言葉を實はすでに使用いたしておつたのであります。實はそれとも調子を合せる必要がございまして、「公共的團體」というふうにいたした次第であります。地方自治法の第百五十七條の第二項にこれと表裏をなす規定がございまして、そこでやはり「公共的團體」という言葉を使用いたしておるのであります。百五十七條全體がそうであります。
#11
○中井光次君 その認定は、つまりその御趣旨の範圍内においては、具體的に起つて來た場合の認定は議會がするのでありますか。
#12
○政府委員(林敬三君) お話の通り、社會的通念に委して、そうして最後の疑義のあるところの認定は、議會に委せるというつもりであります。
#13
○委員長(吉川末次郎君) それでは次に移ります。第百四條より第百四十六條の十八項の終り、プリントの三十三頁一行目までの當局の御説明を願います。
#14
○説明員(鈴木俊一君) 第百四條の修正は「議會の事務を統理し、」という權限を、新らたに議會の議長に與えた點であります。これは從來の規定におきましても議會の議長は議會を代表するという代表權があることを示しておりますので、これを廣く讀みますと、議會の議場における行爲、即ち議場の秩序の保持、或いは議事の整理といつたような議場における行爲の外、議會が活動を停止しております場合の、いろいろ議會に附帶する事務、或いは議會開會中のいろいろな事務、こういうようなものもやはり廣い意味におきましては、議會を代表するという意味において含めて讀んで讀めないことはないのでありますが、趣旨をよりよく明確にいたしますために、そのような議會の本來的な權限に屬します事務以外の、議會に附帶いたしております事務を、統理する權限を議長に與えたのであります。なぜ今事々しくかようなことを入れたかと申しますと、今の百條の第六項以下に只今御説明いたしました圖書室の關係の規定が入りましたのでありまして、こういうことも關聯いたしまして議會の事務を統理する、こういう地位を明確にいたしたのであります。
 それから第百十三條の規定であります。これはやや事務的な改正でありまして、「議事を開き議決する場合には、必ず議員の定數の半數以上の議員が出席しなれけばいけない」、こういう原則を示しておる規定でありますが、その「議事を開き」というのは、實は議會が議決をしましたり、或いは選擧をいたしましたりするような場合、即ち最も廣い意味における會議を開く場合の定足數を示した規定なのであります。議事を開くということだけにいたしますと、やはり狹議におきましては議決事項ということになりまするので、選擧は入らないように解釋せられる危檢があるのであります。そこで選擧の場合もやはり半數の出席を必要とするという意味を明確ならしめる意味におきまして、「會議を開き」という言葉は修正をいたしたいと思うのであります。
 それから第百二十三條は權限の所在の變更の修正だけであります。
 第百四十六條は、この點も提案理由の説明のときに、地方局長の説明事項等に相當詳しく説明がありました點でありまして、主務大臣が都道府縣知事の國の機關として行います「行政事務の管理若しくは執行が法令の規定若しくは主務大臣若しくは地方自治委員會の處分に違反するものがあると認めるとき、又はその行政事務の管理若しくは執行を怠るものがあると認めるときは、文書を以て、當該都道府縣知事に對し、その旨を指摘し、期限を定めて、その行うべき事項を命令する」という權限を認めようとする規定であります。要するに國政事務の遂行を確保し保障するために、以下の十八項目に亙ります細かい規定が設けられたのであります。
 ここにこの條文で規定いたしております點は、大別いたしまして、主務大臣が都道府縣知事に對して強制いたしますと申しますか、國政事務の遂行を確保するために執り得る權限と、都道府縣知事がその管轄の市町村長に對して國政事務の遂行を確保するために執り得る權限と、この二つに書いておるのであります。大體の建前としては大臣關係のことを細かく規定いたしまして、それを知事に準用いたしておるのであります。この第二項乃至第十一項までが、今の大臣の關係の規定であります。これは大體英米法の系統におきまして、マンダマス・プロシーデイングスという名前の下に呼ばれておりまする國政事務の遂行を確保する方法といたしまして規定をいたしました立法であります。適正に何ら違法なく又大臣の許可處分等の場合の條件に從つて、府縣知事が仕事をいたしております場合には、これは何ら問題がないのでありますが、そのような法令の規定或いは大臣の許可をいたしました場合の條件に違反するというような場合におきましては、主務大臣はその旨を指摘しまして、一月なら一月以内に例えば食糧の供出を行うべきことを命令するのであります。主務大臣がその定めました期限迄に府縣知事が命ぜられたことをやらない場合におきましては、高等裁判所に對してその履行を命ずることを裁判することができる。そういう給付の裁判の請求を求めるのであります。その給付裁判の請求をいたしました場合、直ぐに知事にそういう裁判の請求をしておるということを通告し、更に東京高等裁判所にもこれを通知するのでございます。
 それから第四項の「東京高等裁判所は、第二項の規定による請求を受けたときは、審理の期日に當事者を呼び出さなければならない。審理の期日は、同項の現定による請求を受けた日から十五日以内とする。」、この「審理の期日」といいますのは、當該事項を或る期限までに行うようなことを命ずる、裁判、その審理の期日であります。その期日に請求を受理した日から十五日以内でなければならない、第一囘の審理の期日が十五日以内ということを豫定いたしているのであります。併し英米等の例におきましては、このような場合には大抵即日裁判が行われるというのが通例のようであります。長くて五日、七日というような例であります。それで第一囘の審理期日は請求があつた日から十五日以内ということは、結局十五日以内にその裁判が終るということを大體意味することになると思うのであります。そういうふうな慣例が作られることが望ましいと思うのであります。
 第五項は、裁判所は大臣の請求が正當であると認めたときはその給付の判決をするわけであります。
 第六項におきましては、その給付の判決において定めました期限、即ち十月一ぱいに食糧を供出せよという、その期限までに尚その供出をしないというときには、東京高等裁判所に對してそういう事實確認の裁判の請求をすることができる。この場合には裁判所は十日以内に當事者を呼び出して審理をしなければならない。この十日以内という制限も第四項の場合と同じ解釋であります。第一囘の審理期日の制限であります。
 第七項はそういうふうに大臣の請求があり、給付判決があり、その給付判決が、定めた期限までに行わないという事實確認の判決があつたという場合には、それを前提として主務大臣は代執行の權限を獲得するのであります。供出の場合ちよつと例が悪うございますが、その他どうしても知事がやれない場合で第三者が代つてやれる場合ならば、主務大臣が代つて知事のやるべきことを代執行するのであります。
 第八項はそういう代執行によつて多くの場合事をなし得るのが通例だと存じますが、内務大臣、商工大臣の命令に從わないことが度重なるというようなことで、將來その府縣知事をその職に留まらしめることが國全體の上からいつて適當でないというような場合に、總理大臣がその知事を罷免することができるというようなことにいたしまして、總理大臣に罷免の權限を與えたのであります。
 第九項は第六項の事實確認の裁判があつた場合において、第八項の、總理大臣が罷免するという權限が將來ずつと殘つては不安定でありますから、知事としては遲れたけれども、兎に角事實行わなかつところのことを、行なつたということを證明いたしまして、内閣總理大臣の第八項による罷免權の消滅を請求するのであります。そういう消滅をさせる裁判を請求することができるようにしてあるのであります。
 第十項は第五項又は第六項の裁判に對しては、最高裁判所の定めるところによつて上訴することができる。これは即ち給付の事實確認の裁判につきまして上訴の途を開いているのであります。この細かいことは最高裁判所において定めるようにいたしております。この上訴は執行停止の效力を有しない。やはり行政は迅速に或る程度の速度というものが必要でございますので、上訴によつて最高裁判所の最終決定があるまでは、一切國としては手を加えることができないということでは行政の遂行を確保することができませんので、執行停止の效力を有しないと規定したわけであります。
 第十二項は知事が國家機關として市町村長がやります國の事務の管理、執行について違法があり、或いはそれを消極的に怠つたという場合に關して、その遂行を確保するための權限を知事に與えた規定であります。これは國の場合と大體同様でありまして、先ず知事が期限を指定して市町村長に對して一定の事項を命令して、その期限までにやらないときは地方裁判所に給付の判決を求める。地方裁判所が判決で定めた期日までにその仕事を行わない場合には、その行わないという事實確認の裁判を求めまして、これに基きまして市町村長の行うべきことを知事がみずから代執行し、或いはその情状が非常に重い場合、將來市町村長の存續を適當としない場合にはこれを罷免する權限を知事に與えたのであります。
 それから第十三項は兩者に共通な規定でありまして、大臣又は知事によりまして罷免された都道府縣知事或いは市町村長はその日から二年間關係の都道府縣に屬する國の官吏となり、又は地方公共團體の公職に就くことができない。府縣に勤務しております官吏或いは一切の地方公共團體の公職に就けない。こういう就職制限を設けておるのであります。この規定を置きませんと、辭めた知事が又直ちにその後の選擧におきまして當選をして直ぐその地位に就くということになりまして、これでは制限をする意味がございませんので、やはり二年間という一應の制限、任期の丁度半分でありますが、この制限を設けまして、少くとも次の二年間に行われる選擧には立候補できない、こういう制限を設けたのであります。
 それから第十四項は、罷免された知事、市町村長に對しまして、それに不服であるという場合の訴えを起す期間を罷免の通知があつた日から三十日以内というふうに定めたのであります。すべて特任制の知事、市町村長の地位は明確に且速かに決定をしなければなりませんので、一般行政處分に對する不服の訴えが處分があつてから六ケ月間でありますが、そういう原則に從つて行きますと非常に長い間不安定となるから、三十日以内に不服の訴えがある者は必ずその訴えを提出する。こういう一つの法定期限を設けたのであります。
 それから第十五項は、第八項の事實、知事又は市町村長の罷免に對する不服の訴えの管轄權を認めたのであります。知事は東京高等裁判所、市町村長は當該市町村の區域を管轄する高等裁判所、即ち各ブロツクの高等裁判所であまりす。
 それから第十六項は、罷免の處分に對して不服があります裁判において勝訴、勝つた場合におきましては、その勝つた者は今の第十三項によつて設けられました資格制限を囘復するのであります。即ち二年間以内でありましても今度新たに選擧に打つて出てよろしい、こういうことになるわけであります。
 それから第十七項は、今の裁判に關する一切の手續は、最高裁判所に委任をいたしまして最高裁判所が定めるようにいたしておるのであります。
 それから第十八項は、全體につきまして他の法律中にこれらに相當する規定があるときにはこれを適用しないという規定であります。現在他の法律にこれと類似の規定がありますのは職業安定法であります。この職業安定法に労働大臣が命じました仕事を都道府縣知事が行わないという場合におきましては、大體これを類似の方法で代執行をする權限を労働大臣に與えておるのであります。そういう規定があります場合にはこの規定は適用しない、こういうことにこの規定の關係部分……そういうところは適用しないということになるわけであります。
#15
○委員長(吉川末次郎君) 御質疑が只今までの所でありましたらお述べ下さい。
#16
○岡本愛祐君 百四十六條について質問いたします。今度のこの改正規定は、主務大臣又は府縣知事が國の機關としての都道府縣知事なり又市町村長なりに對する權限をここに定めてあるのであります。ところが元の百四十六條のおきましては、この條文上で見ますと、「内務大臣は、都道府縣知事が著しく不適任と認めるときは」云々とありまして、單に國の機關としての知事が不適任である場合だけでなくて、その都道府縣という公共團體の長として不適任である場合も、法律的の定め方によつて、法律的の定め方にもよりますけれども、それによつて彈劾裁判所にその罷免を訴追することができる、こういうふうに讀めるわけですが、今度は國の機關としての都道府縣知事が不適任であるというときだけの彈劾の規定でありますから、若しその都道府縣の知事が國の機關としてでなくて、地方公共團體の長として不適任である場合には、内務大臣はそういう權限がなくなつた、こういうふうに條文上は讀めるわけです。そこで私の質問したいのは、そういうふうに地方公共團體の長である知事が、その公共團體の事務に不適任であるという場合には、この八十一條によつて選擧權を有する者がその總數の三分の一以上の連署を以てその知事の解職を請求するより外に途がなくなつたように思われるのですが、その通りでありますかどうか。又府縣會なんかにおきまして、この長の不信任決議とか不信任投票というようなことができるのでありますかどうか。どういうふうにお考えになつておりますか。若し不信任投票なり不信任決議ができるとすれば、その効果はどういうふうになるか、それをお尋ねしたいと思います。
#17
○政府委員(林敬三君) 今岡本委員からお話のありましたように、百四十六條が通過成立いたしますと、これは國の機關として、都道府縣知事の權限に屬する行政事務を都道府縣知事が管理若しくは執行するに當つて、法令の規定若しくは主務大臣の處分に違反する、或いはその行政事務の管理執行を怠るという場合でありますので、いわゆる機關委任になりました仕事だけについて該當があるわけでございます。それでいわゆる委任事務或いは固有事務と申しますが、當該府縣市町村が本來持つておりますところの公共的事務の執行につきましては、法令の違反或いは行政事務の執行の懈怠というものがありましても、この百四十六條では制裁の加えようがないわけでございます。こういうことにいたしました所以のものは、御了承でもございましようが、やはり自治體といふものに對して國家が干渉する、特に地方自治體の一つの一番大切な心棒であります、或いは生命線でありますところのその地方自治體の長の身分というものについて國家が干渉しておるということは、これはよくよくの場合であつて、最小限度の限るべきものではないか。そこででき得る限りは地方自治體は地方自治體の本旨に從つて運用さるべきものとすれば、これは自主的解決に委せるのが望ましいことである。この理想からいたしまして、八十一條で以て住民がどうしてもその主體の長が工合が悪いときは解職請求をする。又百七十八條によりまして、當該議會が信任するに足らず、こういう當該團體の長を信任するに足らずという結論に達しましたならば不信任決議をする。この方法によつて自治體の自主的解決に委せて、國家はそれに對して干渉をしない。そういう方針であつてこそ、この自治というものは一時のいろいろの摩擦、それから遲滯、澁滯とあうことはありましても、究極においては自治的に伸び上つて行くのではないか、かように考えまして、百四十六條はいわゆる國の機關として持つておるところの行政府事務というものだけに限りまして、これだけは國の要請として、どうしても國家としてやはり貫いて行かなければならないというものだけに限るということにいたしましたわけでございます。それでお尋ねの通り、八十一條による住民の解職請求及び議會の不信任決議、この二つの方法を以てその問題を解決して行く、かようなつもりでございます。
#18
○黒川武雄君 十六項の規定と復職の關係はどうなりますか。
#19
○政府委員(林敬三君) これは十六項によりまして訴訟が勝ちますれば、ここに書いてございますように資格は囘復するのでございます。併しながらその資格が囘復するだけでございまして、復職は致さない、かようなことになつております。これはもうすでに次の選擧が始つておりまして、次の知事なり市町村長というものは選ばれてしまうわけでございます。そこで假りにこれは資格が囘復しましても、ただ資格が囘復しただけで復職はできない、こういう建前になつております。
#20
○委員長(吉川末次郎君) 他に御質疑ございませんか。……御質疑がなければ次に移りたいと存じます。第百五十四條からプリントの三十五頁の終りから二行目まで、當局の説明を求めます。
#21
○説明員(鈴木俊一君) 第百五十四條の改正でありますが、ここは規定上の體裁を整理いたしただけでありまして、百七十二條の第四項に、第一項の吏員に關する職階制云々の規定を置きまして、將來立法を豫定いたしております地方公務員法の内容を相當具體的に項目的に書上げておるのでありますが、こちらの方にかような詳細な規定を設けるようにいたしました關係上、百五十四條を整理いたしまして、百五十條としては知事、市町村長の補助機關たる副知事助役以下の職員に對して指揮監督權を有するということだけを明瞭に規定するというだけに止めたのであります。尚地方公務員法の關係は後程御説明を附け加えたいと存じます。
 それから第百五十六條の改正でございますが、これは先ず第三項の食糧事務所、木炭事務所、社會保險出張所その他の行政機關というものを「その他の地方行政機關」というふうに改めまして「地方」という字を附け加えたのであります。この地方行政機關というのは要するに中央行政機關に對する言葉でございまして、現在使つております行政機關というのも勿論地方行政機關の意味なのでございますが、それを明瞭にいたしますために、殊に後に出て參ります第四項以下の規定と調子を合せますために地方行政機關という言葉に改めたのでありまして、内容的には變りはございません。
 それから第四項の「國の地方行政機關は、國會の承認を經なければ、これを設けてはならない。國の地方行政機關の設置及び運營に關する經費は、國においてこれを負擔しなければならない。」という改正であります、これはすでにやかましい政治問題になつております地方出先機關の設置を抑制し、眞に國家事務の範圍に属し、設置を必要とするもののみに限つて地方行政機關の設置を認めることにしよう、こういう考え方から、國家事務の範圍に属し從つて國の出先機關として置くことが果して必要かどうかということは、一に國權の最高機關である國會の承認によつて決する、こういうふうにいたしたのであります。「國の地方行政機關の設置及び運營に要する經費は、國においてこれを負擔しなければならない。」という後段の規定は、そのようにして國家機關として設けましたものであるならば、その經費は當然これは國において負擔すベきものでありますが、ややともすると、地方殊に都道府縣の負擔に何らかの名義によつてなるというような例がなくもないように思われますので、將來はそういうものはすベて國が負擔するのであるという趣旨を明暸に規定をいたしたわけであります。
 それから第五項の改正は、今の第四項の原則をすベてに貫きますというと、例えば燈臺一つ造りますにも、或いは鐵道の驛一つ造りますにも一切國會の承認を經なければならない、こういうことになりまして、これでは餘りにも非常識であり、又煩雑でございますので、例外を規定いたしたのであります。その例外の一つは司法行政機關であります。司法行政機關としては司法事務局というのが現在各ブロツクに、大體控訴院の區域に置かれてございます。こういうものは戸籍、不動産登記というような特殊の事務をやるだけである、又少年審判所というような機關がありますが、これは裁判所ではございませんが、やはり司法行政の一つの機關でありまして、こういうものは別に置いたからといつてそう弊害は考えられませんし、國の事務で明瞭でありますから、これは除いたのであります。それから懲戒機關と、こういつておりますのは海員審判所のようなものであります。これは少年審判所に類似するものでありまして、海員の懲戒のための機關であります。その他懲戒のための特別の國家機關ができるならば、それはまあそういう性質のものはよろしいというわけであります。それから鐵道の現業官署、これは結局鐵道の管理部以下の現實に國鐵、省營バスの運營に當つておる機關をいうのであります。地方鐵道局のごときは地方鐵道、軌道の監督をいたしますので、これはやはり鐵道現業官署とは申すことはできないのであります。鐵道の驛とか機關區とか電車區とか、そういつたような現業官署がここに入るのであります。それから電信、電話及び郵便官署、これはいずれもやはり現業機關だけであります。從つて地方遞信局のような電氣事業の監督をするようなものは入らないと思います。それから簡易保險及び郵便貯金官署、これも現業官署として除いたのであります。文教施設と申しますのは、文部省の直轄の特殊の學校或いは博物館、圖書館、美術館、こういつたようなものがここに入つております。それから國立の病院、これは陸軍海軍の病院を引受けた國立病院であります。それから癩療養所、結核療養所といつたような國の療養所であります。航行施設と申しますのは、先に出ました航空の施設、航空燈臺のようなものであります。それから氣象官署というのは天文臺その他の測候所等であります。水路官署と申しますのは燈臺でありますとか、水路部のいろいろの施設等であります。港灣建設機關というのは運輸省の對策に港灣建設部というのがございますが、そういう工事施行機關であります。營林署というのは、これは國有林の管理經營を主たる業務とする役所でありまして、これを除くことにいたしたのであります。竝びに專ら國費を以て行う工事の施行機關、これは例えば内務省所管の土木出張所のような直轄工事を行う工事の施行機關といつたようなもの、或いは特別建設のための工事施行機關、こういうものがここに入るのであります。そういうようなものにつきましては國會の承認を要しない。それ以外の一切の國の地方行政機關の設置につきましては、國會の承認を必要とするのであります。
 それから第百五十九條は、普通地方公共團體の長の事務引繼ぎに關する規定で、引繼ぎを拒んだ者、即ち前任の村長が後任の村長に對して事務の引繼ぎを特殊な政治的事情その他の事情で拒んだ。こういう場合には千圓の過料を科す。こういうことになつておりましたが、それは他の體制及物價騰貴の關係を考えまして、二千圓というふうに増額したのであります。
 それから第百七十二條の第四項であります。これは先程ちよつと觸れましたように、地方公務員の制度につきましては、先般國會を通過いたしました國家公務員法の規定の趣旨に大體倣いまして附則に出て參りますが、遲くも明年の四月一日までに關係の法律を制定しなければならん。附則の第一條の第二項としてそういうことを規定しようとしておるのでありますが、その根據規定といたしまして、地方自治法という地方自治制度に關する基本法の中で、地方税法等のことを地方自治法の中で謳つておると同じような意味におきまして、地方公務員法と申しますか、そういう普通地方公共團體の職員に關して規定する法律というものの基礎をここに置いたわけであります。自治法には從つてこういう吏員に關する職階制、試驗、任免、給與、能率、分限、懲戒、保護、服務その他身分取扱いに關しては一切法律に讓つて、ここでは規定をしなかつたわけであります。
 第百七十五條は警察に關する規定を第二項から取つたのであります。警察につきましては別に警察法が出まして、從來地方自治法におきましては府縣が警察を所管することを豫想いたしまして規定を設け、その規定の施行時期を警察權の地方委讓が行われますまでは施行しないように待つておつたのでありますが、今囘別の方向に警察法が制定せられることになりましたので必要がなくなつたのであります。そこで第二項を削除いたした次第であります。それから第四項はこれは規定の整理であります。
 それから第百七十二條、これは今の地方公務員法とでも申しましようか、この法律は一つの國有名詞的のものを抽象名詞として「普通地方公共團體の職員に關して規定する法律」という言葉で地方公務員法的のものがあるぞということをこの中で示したわけであります。これは他の規定と調子を合わせた次第であります。
 第百九十三條は、今御説明をいたしました百七十二條第四項の府縣知事、市町村長の補助機關である吏員についてのいろいろな職階制、その他の公務員制度の規定でありますが、それを選擧管理委員會の補助機關の書記にも準用するという改正であります。
 それから二百一條は同様にその規定を監査委員の補助機關である書記にも準用するという趣旨の改正であります。
#22
○委員長(吉川末次郎君) 御質問ありませんか……。御質問がなければ次に移ります。第二百四條から第二百五十一條の終りまで、プリントの四十頁の中ほど、當局の御説明を願います。
#23
○説明員(鈴木俊一君) 第二百四條の改正は、先程申しました地方公務員法に關する規定の用語を統一して表現したわけであります。それだけで實質的改正はございません。
 二百五條、これも同様に單に法律というのを、今申しましたような考えで改正したわけであります。
 それから第二百二十條であります。これは第二項におきまして、「國が普通地方公共團體の財産又は營造物を使用するときは、國庫においてその使用料を負擔しなければならない。但し、當該普通地方公共團體の議會の同意があつた場合は、この限りでない。」、これは先程説明いたしました第百五十六條の第四項、第五項の國の地方行政機關を地方に設置いたします場合におきまして、これに該當する事例がよく起るのでありまして、例えば農林省の物資、資材事務所、或いは商工省の資材事務所というようなものを設けます場合に、從來その仕事が府縣廳で所管されておりました關係で、府縣廳の中の一部を取つて、そしてそこを使う、こういうようなことが通例行われておるのでありまして、そういう場合にやはり國がそういうふうに府縣廳の建物を使うといふ場合には、使用料を負擔しなければならない、併し議會即ち都道府縣の議會が用意して無料でいいということに決めた場合にはそれはその限りでない、こういうのが第二項の規定の趣旨であります。
 それから二百二十二條の第二項、第三項の改正でありますが、これは府縣知事とか市町村長がその權限に屬する國、他の地方公共團體その他の公共團體の事務につき手數料を徴收することができる、こういう根據規定であります。これは現在道府縣手數料令という勅令がありまして、從來地方制度において勅令でそういうような規定を設けることができましたので、勅令でそういう根據を與えておつたのであります。今囘は新憲法の原則に從つて、すべて法律によらなければそのようなことは規定できませんので、道府縣手數料令ということを廢して、その代り第二項に法律の根據を置くことにいたしたのであります。どういう手數料を知事、市町村長が取れるかということは、それは政令の定める方法によらなければならない、こういうわけであります。知事、市町村長が取る手數料と府縣、市町村が取る手數料とはそこにやはり性質が違う點があるのであります。例えば戸籍の手數料というようなものは市町村長が國家機關として戸籍事務をやつておりますので、これは正に第二項に當る手數料であります。併しながら新らしい學校教育法で小學校の授業料というなものは、これは市町村という、小學校を作ります團體の使用料といいますか、手數料に當るものでありまして、そういうようなものはここには入らないのであります。ここに申しておりますのは戸籍手數料の類を指しておるのであります。從つてそういうものは果して市町村の收入になるかどうか、或いは國の收入になりはしないかという疑問がありますので、市町村長が國家機關として取る戸籍手數料のような手數料はその市町村が屬しておる團體の收入であるということを第三項で明らかにしておるのであります。
 第二百二十三條は手數料とか使用料、分擔金などに關しまして徴收その他に關する事項はすべて條例、即ち自治の法規で決めなければならないということを規定いたしまして、住民の權利義務に至大な關係のあるものはすべて議會の議決を經た條例でなければいけない。即ち國の法律事項と同じようなことをここで規定しておるのであります。そうしてここに前條第一項の手數料といたしましたのは、二百二十二條第一項によります手數料は先程申しました團體が取る手數料であります。府縣なり市町村という團體が取る手數料、これについてはすべて團體の仕事でありますから、團體自身の立法形式である條例で以てこれを定める、こういうわけであります。手數料と申しますと第二百二十二條の第一項と第二項と二通り出て參りまして、團體の手數料と知事、市町村長が取る手數料と二通りあります。
 二百二十三條はその中の團體の手數料と機關の手數料とを區別いたしまして、團體の方は、前條第一項の手數料、機關の方は同條第二項の手數料、こういうふうに書いておるのであります。前段は團體で、後段が機關の手數料であります。そして機關即ち知事、市町村長が取ります手數料の方は團體が干與すべき限りでありません。即ち知事なり市町村長が決める規則という立法形式で規定をするということをここで書いておるのであります。併し特に法律、政令で詳しく書いておるものは規則を設ける必要がありませんので、その必要がないというふうに、法律、政令で規定してあるものを除いておるわけであります。その他第二項、第三項も同様な趣旨であります。
 それから第二百二十六の第三項の改正でありますが、これは起債の原則をここに示しておるのであります。即ち普通地方公共團體の起債はこれを自由にすることができる。所轄行政廳の許可を必要としない。みずからこれを定めることができるという大原則を謳つておるのであります。併し現在の時代においてはそういうことは困難でありますので、但書におきまして第二百五十條という規定を準用いたしまして、當分の間は所轄行政廳即ち府縣は内務大臣の許可、市町村は府縣知事の許可が必要である、こういうことを念のために但書に書いておるのであります。
 次に第二百二十八條の改正であります。この第二項は實質的の改正ではございませんで、第二百二十九條に書いてあります事項を繰上げまして、第二百二十八條の第二項に入れただけであります。なぜそういうことをいたしましたかと申しますと、第二百二十九條を改正いたします關係で、規定の置き場所としては第二百二十八條とむしろ同じ性質の規定になりますので、前に及ぼしたわけであります。第二項は從つて要するに知事なり市町村長或いはその補助機關たる職員又は選擧管理委員會、いわゆる機關に委任された事務を執行するために要する經費は普通地方公共團體が支出しなければならないという規定で、二百二十八條の第一項と同様に費用の負擔に關する規定、支辨に關する規定を纒めたわけであります。
 第二百二十九條の第二項に新らたに「又はその長」と、普通地方公共團體の長というのを「普通地方公共團體又はその長若しくはその補助機關たる職員若しくは選擧管理委員會をして國の事務を處理し、管理し、又は執行させる場合においては、そのために要する經費の財源につき必要な措置を講じなければならない。」、こういうふうに規定をしたのでありまして、これは今まで知事、市町村長という機關に委任をする場合に、國がその執行するために要する經費の財源の心配をせよということを規定しておるのでありますが、今度は單に機關委任の仕事だけでなく、府縣なり市町村長という團體に委任された仕事につきましても、そういう仕事を特別に府縣市町村長にやらせるという場合において、その仕事をするに必要な財源措置を講じなければならない、こういうふうにいたしたのであります。財源措置というのは分與税の一般分與金をその必要な額だけ増額する、補助金交付金下付金というような個々特定的な財源措置でも結構でありますし、分與税のような一般的財源でもいいわけであります。
 それから第二百三十八條はその所轄機關の變更だけであります。
 第二百四十二條の改正でありますが、これは第二項は專ら事務的な整理でありまして、「都道府縣にあつては翌々年度の通常豫算を議する會議、市町村にあつては、次の通常豫算を議する會議」というふうに、決算認定の期限を府縣と市町村で區分して書いておるのでありますが、これは區分をして置くほどの實益がございませんので、市町村の流儀に從つて、「次の通常豫算を議する會議までに」というふうにいたしたのであります。即ち本年度の豫算は次の通常豫算、即ち翌々年度の通常豫算を議する會議に出せばよろしい、こういうことになるわけであります。
 二百五十條の改正は「當分の間」というのを入れたのでありますが、これは先ほど説明をいたしました第二百二十六條の第三項の改正を照應いたした改正でありまして、二百二十六條では起債自由の大原則を開明をいたし、ここでは許可を要するけれども、それは當分の間だけであつて、今の起債自由の大原則までも曲げるものではない、こういう趣旨であります。
 それから二百五十一條の改正は、第百五十五條第一項及び第二項というのは、地方事務所の設置に關する條例、それから五大都市の區の事務所を設置する條例、この二つは現在ここの二百五十一條によりまして所轄行政廳の許可を受けなければならない、こういうことになつておるのであります。これを特に所轄行政廳の、即ち地方事務所は内務大臣、區役所は知事の許可でありますが、そういう許可を必要としないという意味で許可權を削除いたしたのであります。
 それから第二百二十三條第一項乃至第三項の條例というのは、今の使用料、手數料、分擔金といつたような財務に關する條例の一種でありますが、使用料、手數料、分擔金に關する條例は一切許可を必要としない。議會の議決だけでよろしい、こういうふうに三つの事項につきまして許可事項を除いたのであります。そうして團體の執政を強めたわけでありあす。
#24
○委員長(吉川末次郎君) 五分間休憩いたします。
   午後二時五十七分休憩
   ―――――・―――――
   午後三時四分開會
#25
○委員長(吉川末次郎君) それではこれより議事を再開いたします。只今の當局の説明につきまして、御質問のある方はお述べを願いたいと思います。
#26
○羽生三七君 ちよつとこの機會にお尋ねしたいと思つておることがあるのですが、それはこの地方債を起すことの自由は認められたわけですが、最近地方議會の關係者から説明を聽きますというと、實際には殆んど金融機關で融資して呉れるところが全然ない。だから名目上だけのことで、實際には殆んどその途が閉ざされておるという話を聽いておるのでありますが、地方局あたりにはそういう聲は屆いていないのでありますか。
#27
○政府委員(林敬三君) そのお話は私の方にも實は非常に參つております。殊にこれが激しくなつて參りましたのは今年の四月、五月の頃からであります。それでまあ二月頃から金融が次第に梗塞して參りまして、そうしてそれが殊にその效果といいますか、それが始つて、その效果が四月頃からぐつと出て來たわけであります。效果といいますか、惡い效果でありますね。それで地方債は許可になりましても、金融機關の方で相手にして呉れないというような實情になつて參りました。で、これは縣によつて大分違うようでございます。市によつても違うのでございます。金融機關に對する信用とか、それから金融のその地方々々におけるいろいろな變化がありますから、それによつても違うようでありますが、大分困つて、いわゆる地方債というものは、空切符みたいになつておるというような實情も大變訴えられております。そこで實はその起債を調べて見ますと、大體先年度、即ち三月末までに許可したものにつきましてそういうことが起つて來たわけであります。そこで本年度においては、こういう状態であつては實際現金がなければ地方債を許可しても何にも役に立たないということで、この二十二年度の起債からは起債の許可を愼重にいたしまして、その代りと申しますか、大藏省及び日本銀行當局とよくその事情を懇談いたしまして、そうして日本銀行に大蔵省、内務省から私共皆集りまして、毎月一二囘集まります。それからその外隨時集ります。そうして日本銀行の方には市中銀行、特殊銀行、そういうものの代表も皆一緒に集つておられまして、いわゆる起債協議會というものを行うことにいたしたのでございます。それで毎月大體一年間の地方債を起す額というものをG、H、Qともいろいろ折衝もいたしまして、それから日本の金融状態も眺め、そうして一年間の起債の額を概定するわけでございます。それから一年に大體起債をどういうものをやるかという見込を全部府縣、市町村から取るわけなんでございます。そうしてその中で調整を加えまして、毎月々々今月は地方債を五億起せる、今月は九億くらい起せる、今月は十二億起せる、こういうような毎月、金融機關側の意見も徴しまして、そうしてその起債協議會で資金蓄積の状況その他の金融状況というものを眺めて、この程度は起債をこの月には起しても大丈夫と、こういう目度の付いた金額の範圍内で、地方債の許可をいたしておるわけであります。そうしてただその目度が付いただけでは、地方の金融機關というものはやはり相當營利的色彩も持つておりまして、なかなか地方債に貸付けては呉れませんので、そこでいわゆる銀行團側の方にも、シンジケートとまでは行きませんけれども、大體この程度は引受ける、大體は引受ける。そうしてできるだけ努力する。こういう徳義的、道義的な實際上の約束をして貰うわけでございます。それで許可をしてやつております。併しここに許可になつても、地方へ行きますと、何ぼどうして努力してみても貸付けて貰えないというようなのが出て來るわけでござい
ますね。そういうのをこちらへ持込んで貰いまして、日本銀行へ持ち込んで行くわけでありまして、大藏省へ行つて話をするわけで、大藏省及び日本銀行の方から當該銀行にそれぞれ手當をして貰つて、そうして解決を付けて貰う、こういう方法を講じております。
 それで大體私の方で睨んでおります大きな數字では、大體四苦八苦をしながらも、どうやら現金化をしておるというのが本年度に入つてからの起債の現状であります。先年度の末にそのことを睨み合せずにいたしました分については、尚なかなか問題が殘つておるのでありまして、一時借入金でこれを充當しましたりして、どうやら當座を間に合せておるわけでございまするが、これらは逐次いわゆる起債協議會の枠の中にこれを入れまして、そうしてこれを借換えをしまして正當な地方債の借換えということに直して行こうと、こう考えております。なかなかこういう金融状態になりますとむずかしいのでありまして、地方廳も非常は四苦八苦というような状態であります。
 それから府縣債の信用というものが實は遺憾ながら非常に落ちて來ておりまして、事業債並の信用になつてしまつておるのであります。
 府縣の方はどうしても借入れる期間の方も長くなりまするし、それからやはり極めて事務的な貸借りになるものでございますから、そこにうま味がないと申しますか、金融機關との間もそういうようなこともあるのでございますが、實に借入れ難であります。長期債というものは大變むずかしくなりまして、非常に短期債ばかりというような現状でございます。私共も非常に憂慮しておりますが、この點は地方からの要望のあるごとに、大藏省或いは日銀と嚴重に掛合つて、これの解決に努めております。
#28
○岡元義人君 この二百二十六條で、地方債の許可を必要としないとはつきりして置きながら、又これを二百五十條で抑える、こういうような行き方が澤山ありまして、實際第一線では非常に支障を來すというようなことがしばしばあるのでございます。又特に、當分の間というのも、實際問題としてはできるだけはつきりする必要があるのであります。この問題につきましては、今日は時間もないと思いますから、委員長に、質問を保留して置いて頂きたいと思います。この次、全部この何を終りましてからお願いしたいと思います。
#29
○委員長(吉川末次郎君) 重要な問題でありますから、それでは終りました後で、又質問の機會をお與えするようにいたしたいと思います。
#30
○鈴木直人君 私は他の委員會に行つておつたので、少し遲くなりまして、その間各條審議は終りつつあるようでありまするが、前のものにも關聯して質問してよろしうございますか。
#31
○委員長(吉川末次郎君) よろしうございます。
#32
○鈴木直人君 府縣知事が公選知事になりましてから、各省のいわゆる國の地方行政機關が急速にその數が殖えて來ましたことについて、その他の理由からして、更に今囘百四十六條を以て相當の改正が行われて來ておりますることは、非常に結構なことだと思いますが、かくのごとき地方出先機關が續出しましたところの理由の根本は、從來府縣知事は、地方公共團體の長であると共に國の地方行政機關であつたというのが、國の地方行政機關がなくなつて來たという點に主なる原因があると思います。今度の改正は、この國の地方行政機關というものに對して、相當知事が各省主務大臣の指揮監督を強度に受けるというようなことになるわけでありますが、併しながら主務大臣の考えておるところのものは、もつと強力な指揮監督を要望しておるように我々は聞いておるわけであります。この國の事務を市町村長が行う場合におきましては、府縣知事がその職務を取消し或いは停止することができるというところまで行つておりまするが、國の行政事務を知事が行う場合においては、その規定がないようであります。從いまして、それは百四十六條を活用するということになると思いますが、これは相當生温いところの行き方であるように思われるのであります。この點はどんなふうになつておるものでありましようか、御質問をいたしたいと思います。
 更にこの出先機關の問題を解決する方法といたしましては、國が自分の主管とするところの事務を各府縣において執行しなければならない責任を持つておるわけでありまして、その方法としては、現在行われようとしておるように、第一は、國が直接に地方行政機關を府縣にそれぞれ設置して、そうして國の直接の責任において所管事務を處理するということがその第一點でありますが、これが地方大治體の綜合性を失うという點からして、今囘その改正が行われるといたしまして、その第二の行き方としては、府縣或いは市町村に國の事務を大幅に委任するということになるわけであります。この委任した場合に、今囘の改正によつて相當地方行政機關と同じような強いところの監督權を發動するということになり、又その豫算的措置を講ずるということになることは非常に結構だと思いますが、更に第三にやる方法があるように思われるのであります。それは附則の第八條にある問題でありますが、「政令で定める事務に從事する都道府縣の職員は、」云々と書いてありまして、當分の間尚これを官吏とする、こういうことになりまして、即ちこれは當分の間ということになつて、國の事務をやる場合に、府縣の公吏にその仕事をさせるのでなくして、官吏のまま府縣に配屬しまして、そうして官吏ではあるけれども知事の命令を受ける、そうして仕事をする、こういうような暫定的規則があるのでありますが、これに關する具體的な規定が、地方自治法施行規定の第六十九條から七十條に規定として謳われておるわけであります。即ち施行規則の第六十九條によつて、かくかくの條項も仕事をする者は官吏とすることができる、こういうことになつておりまして、そうして第七十條によつて、その必要とするところの官吏を地方事務官とか、地方技官とかいうような名前において、國が出先機關に、例えば十人の人を直接置く場合には、十人の出先機關を設置したい、こういう考えを持つた場合には、この規定も適用することによつて十人の官吏を採つてこれを府縣に配屬する、そうしてこの七十一條によつてその官吏を知事が指揮監督することができる、こういうふうな方法になつているわけで
す。この規定を活用するということが非常に必要であると思うのでありますが、これを規定に置かないで、法律の方に謳つて置いて、そうして法律によつてこれを實施するというようなことができないものでありましようか。先程も申上げました直接出先機關を作るということは府縣の綜合性を害する、勿論今度の改正によつてその地方行政機關の長を知事が指揮監督をすることができるように今囘改正されておりますから、この點は非常にいいと思いますが、併しながら出先機關を成るたけ少くするという場合でありまするから、今後設置するものを極めて少くして行くという方針をとる、一方その出先機關が行うところの事務を府縣廳の知事に委任する、そうしてその豫算的措置を講ずるという方法をとる場合も必要でありましようが、第三として各主務大臣がどうしても府縣の公吏に任すことができない、これは官吏でなければ自分の仕事を執行することはできない、どうしても官吏でなければならんという場合にはこの規定を利用する。そうして各省大臣が必要とするところの官吏數を採りまして、そうして官吏のまま府縣廳に配屬する。そうして配屬された者は府縣の知事の指揮下に入つて、必要な部課の長なり課員になつてその仕事をやつて行くというようなことも取り得るように思うのでありますが、この點についてはどういうふうにお考えになつておりましようか。それを一つ伺いたい。
#33
○委員長(吉川末次郎君) 鈴木さんに申し上げますが、いずれもう少しで終りますから、尚公述人を呼んでこの法案についての證言を求めることになつておりますし、その後討論に入ります前に、先程の岡本さんの留保された質問等もありますし、尚その他にも御質があつたならば外の方からも後に遡つていろいろ御質問があつて結果だと思いますが、そのときに一括して今の答辯を當局から願うことにいたしたいと思いますから、どうぞそのように一つ御了承願います。
#34
○岡本愛祐君 條文の體裁についてお尋ねいたしますが、二百五十條という規定は、「當分の間」というのが入つたので、ここの本則に置くのは工合が惡い、今までの例からいえば工合が惡くて附則に移すのがこれまでのこういう法律の建前のように思うのですが、これが何故二百五條の本文にそのまま置かれたか、これが置かれたので二百二十六條の三項と何かダブるような感じがありまして、非常に體被が惡いのであります。その二百二十七條の三項は「普通地方公共團體は、地方債を起すについては、所轄行政廳の許可を必要としない。」こうある。而も「但し、第二百五十條の規定は適用あるものとする。」、こういつておいて二百五十條の方に、「普通地方公共團體は第二百二十七條の借入金を除く外、地方債を起し」といふことを謳つて、「竝びに」以下はちよつと違つておりますが、「當分の間、政令の定めるところにより」云々非常にダブつた感じがするのです。當分の間とか、從前の通りとかいうのは、附則に移す方が實にこれまでの法文のあり方なのですが、なぜこういうことになつたか、その點をお答え願いたい。
#35
○政府委員(林敬三君) お尋ねの御疑問をお持になるのは御尤もだと思います。これは二百二十六條の方は申すまでもなくここに但書がなくなつてもよいわけでございまして、普通地方公共團體は地方債を起すについて所轄行政廳の許可を必要をしない。いわゆる起債自由主義というものを本來建前とするということをはつきり理想を謳つておるわけであります。理想といいますか、本來の姿というもののかくあるべき本來の姿を謳つたわけであります。この但書がなくても運用がつくわけであります。併しながら實際の現實の姿はかように參つていない常態でございますので、念のために却つて運用上非常な不便を來してはいけないと思いまして、二百五十條というものがありますから、そこと睨み合せて、その理想はその氣持でおつて下さい、將來できる曉には一等先にこれをいたします、こういうふうな氣持はございますわけであります。念のためにこれを附けたわけであります。そこで二百五十條でございますが、二百五十條は成るほど「當分の間」というのが入りますれば、これは臨時的なものになつて參りまして、それで何かそれが外の所に、もつと後の方に行つたらということも私共も研究いたして見たのでございます。それでそうなればその次の補則という所に入るのが妥當じやないかということも考えられたのでございますが、併しそこがなかなか實際の運用上むづかしいところでございまして、實際に二百五十條というのは、なかなか動かされる、動かすというか、用いねばならない規定になつて參つておるのであります。そこで許可事項でもあり、且ついわゆる法律でいいます監督事項でございます。そこでこれを活用する人の便宜から申しますと、第十章の所の監督の所に入つておることが最も實際に合うのではないか。法文の體裁といいますか、概念的にすつきりと貫かれるならば、補則か附則に入るべきと思います。併し運用の實際から眺めますと、これはやはり監督の方に入つておる方が一番運用が分り易いのではないか、かような實際論から發足してここに入れたわけであります。
#36
○岡本愛祐君 私は從來の慣習に捉われておるか知れませんが、私の考え方からすれば、二百二十六條の方の三項の方は、これは但書を取り、そうして二百五十條の方は附則に移す、そうした方が趣旨もはつきりすると思うのです。併しまあ法文の體裁のことであり、新らしいこういう項目になつたことであり、大體了承してよいと思いますが、そういう疑問を以て御質問申上げたわけであります。
#37
○委員長(吉川末次郎君) それでは次に移りまして第二百五十九條から最後まで當局の説明を願います。
#38
○説明員(鈴木俊一君) 第二百五十九條の改正でございますが、これは所管の機關が變つた關係だけであります。
第二百六十條の改正、これも同樣であります。
 それから第二百六十一條の改正も同樣所管の機關が變つた關係であります。
 第二百六十五條、これも同樣であります。
 それから第二百六十五條の第五項の「後段を削る」というのは、これは特別市の配置分合、又は境界變更の場合、或いは特別市の區域に市町村、若しくは特別市の區域又は特別未定地を編入するという、こう場合におきまして、その府縣なり或いは關係の市町村なり、そういうものの間で所屬の財産についての協議を行なつて、それによつてその新たに變更された團體のどつちにその財産を歸屬させるかということを決定するのでありますが、その協議が團體間で調わないときには、内務大臣が、關係地方公共團體の議會の意見を聞いて定めるというのが現在の規定であります。これは第六條の改正を同樣の趣旨を以ちまして、そのような財産處分について協議が調わないような場合には、そもそも團體の配置分合、境界變更が行われ難いし、又必要があるならば法律を以てすればよいということで、特にこういう規定を置くことを必要としないであろうというので、これを削除することにいたしたのであります。
 それから第二百八十四條の改正は、地方公共團體の組合に關する規定でありますが、所管の機關を變えた關係で、特に書變えたわけであります。
 二百八十六條、二百八十八條も同樣であります。
 第二百八十九條につきまして、後段を削つてありますが、これは組合の解散の場合若しくは組合の規約を變更いたしまして、一部の府縣或いは特別市という團體が脱退をする、こういうような場合におきましては、財産處分を必要とするのでありますが、その財産處分は協議を原則といたしております。その協議が調わないときには内務大臣なり或いは府縣知事が間に入つて裁定をする、こういうのが現行法でありますが、これは今申しました特別市に關する第二百六十五條の規定竝びに都道府縣の配置分合の場合の第六條の規定と調子を合せて、後段を削除したのであります。
 それから第二百九十三條の規定であります。これは第二百八十九條の後段の規定を削除いたしました關係で、その部分を準用しないことにいたしたのであります。
 それから第二百九十八條の規定は、地方公共團體の協議會に關する規定でありますが、この設置の場合には、内務大臣或いは府縣知事の許可を必要とすることになつておつたのでありますが、この點を削りまして、その代りに設置を自由にいたしまして、ただ許可に代えて今度は屆出をする、こういうふうにいたしたのであります。地方公共團體の協議會は、或いは府縣が作る團體であることもありましようし、或いは府縣内の市町村、或いは郡内の町村の協議會であることもあると思いますが、そういうものがどういう範圍の府縣なり市町村の加入した團體であるか、どういうことをやる團體であるかということをやはり政府なり府縣知事は承知しておることが必要でありますので、許可はやらないにしても、屆出を受けてこれを整理し、どういう協議會なるかということを明らかにして置く、こういう趣旨で屆出を必要とするように改めたのであります。尤もこの屆出につきましては制裁がございませんから、屆出をしなければこれはそれだけのことで止むを得ぬのであります。それから協議について議會の議決を經なければならないというのは、議會の議決を經る事項は一々議決を經なければならない、こう規定しておりますので、それを念のために書いたわけであります。これは從來この規定がなかつたのであります。從つてこれがございませんというと、協議會は知事なり市町村長だけでこれを作ることができることになるのであります。全國町村長會或いは全國市長會といつたような、こういう種類の協議會は、市町村長だけで作つてもいいように考えられますが、併し大體の方向としては、やはり市町村全體の仕事をやる協議會というふうになりつつありますので、そういう場合に市町村長だけでやるのは適當でない、やはり市町村の議會の議決を經る方が適當であらう、こういうことで特に入れたわけであります。
 それから第二項は、公益上必要がある場合に、内務大臣又は府縣知事が強制的に地方公共團體の協議會を設けるという規定であります。これは現實的の必要は目下のところございませんけれども、大體この考えられておりますところの協議會が府縣のブロツク單位にできておりますし、又府縣單位の中にも市町村全體の協議會或いは市だけの協議會或いは町村だけの協議會がそれぞれできつつありますので、特に又こういう強制的の規定を設けませんでも實際の目的を達し得るというので、團體の自主性を重んずる見地からこれを削除することにいたしたのであります
 第三百條の第一項は、その協議會の會長、副會長の數竝びにその任期に關する規定であります。現行法におきましては副會長一人となつておりますが、これを二人以内ということにいたしまして、現實に町村會或いは市町村會あたりと調子を合せるようにいたしたのであります。それから毎年一囘というのは、現在任期を規定しておりませんので、四年でも五年でもということになり得るわけでありますが、餘り一人の會長が長くその地位によるということは、全體に對する暗默のインフルエンス或いは明示のインフルエンス等によつてやはり協議會の自主性を侵し、延いては地方公共團體の自主性をも侵すような結果になることが虞れられますので、毎年これを切替えるということにして、總意を新らたににして毎年長を選ぶようにしよう、こういうようにいたしたのであります。
 第二項の「會長及び副會長は、後任者が就任する時まで在任する」、これは互選でありますし、任期をびしつと一年というふうに決めるのも一つの手でありますが、そうすると却つて選擧の期日が固定いたしまして動きがつかなくなるような場合が考えられますので、一應毎年一囘互選ということにして、後任者が就任する時まで在任するということにいたしたのであります。
 三項の「會長が缺けたときは、規約の定めるところにより、副會長が會長となるものとする。この場合においては、會長は、前任者の殘任期間在任する。」、これは副會長が會長の缺けたときの代理規定であります。この場合は副會長が當然に會長になつてしまうのでありまして、副知事が知事の職務を代理するのと違いまして、身分が副會長から會長になる、こういう便法を講じたのであります。全國の例えば市長會のような場合において、途中で切替えがあつた場合に、再びそこに選擧のために招集をするというのは大變でありますので、居坐つてそのまま副會長が會長になるようになつたのであります。併しこの場合は選擧は飽くまで毎年一囘やるという原則でありますから、殘任期間だけ在任する、こういうふうにしたのであります。
 それから第四項、會長副會長が缺けた場合には、假りに毎年二囘というようなにとになつてしまつても仕方がない、とにかく互選を更にやるんだ、こういう趣旨であります。
 それから第三百四條の第一項の改正でありまするが、これは地方公共團體の協議會を設置する場合を許可事項の中から外しまして、屆出だけでいいということにいたしましたのと平仄を合わせまして、廢止をいたします場合或いは協議會に加入する地方公共團體の數を増減する場合、或いはその規約を變更しようというような場合におきましては、從來許可を必要としておつたのでありまするが、その許可を不要といたし、ただ屆出だけをして貰う、こういうふうにした改正であります。それからそういう廢止し。或いは加入團體の數を増減し、規約を變更するという場合には、必ずその地方公共團體が相互に協議をいたしますが、その協議についてはそれぞれの團體が、自分の議會の議決を經てやらなければならん、こういう趣旨でありまして、前の規定を準用したわけであります。
 それから附則の第一條の第一項から「但し警察部の下の警察署」という規定を除いております。これは警察署は現在のこころ國家機關でございまして、この地方自治法といたしましては、府縣道警察が委讓になるという豫定の下に規定を設けて置いたのであります。然るに警察法が別途できることになりましたので、本來ならば第一條の但書は全部削除すべきわけでありまするが、この議會にこれを提出いたしますときにはそこまでの状態でございませんので、警察法において別途この但書を全部削除することにいたしまして、これとしてはただこの警察署という特別機關だけを取敢えず削ることにいたしたのであります。それは國家機關の設置に關する條文を改正いたしたことと關聯をいたしまして、これだけを先に削る方が技術的によろしいので削つたのであります。
 第二項は先程來申上げました普通、地方共團體の知事、市町村長の、補助機關たる職員、或いは選擧管理委員會の補助機關たる職員その他一切の地方公共團體の職員に關する地方公務員法というような法律は、昭和二十三年の四月一日までにこれを制定しなければならないということをここに特に入れまして、國家としての地方公務員法制定についての覺悟と期限というものを明瞭にいたしまして、やがて地方公務員法が國として立案し制定せられるという趣旨を明瞭にいたしたのであります。
 それから第五條でございますが、これは今の法律というのが、ここではやはり地方公務員法と申しますか、そういう法律に結び付きますので、そういう名前に書き變えたのであります。
 それから第七條の警察署を削りました點は、先程申上げましたのと同じ理由であります。
 第九條もこの地方公務員法に關する規定でありますので、用語を統一いたしたのであります。
 今まで説明をいたしました附則は地方自治法自體に對する附則であります。
 その次の赤字の附則は、今囘この地方自治法の一部を改正する法律案にくつ附きます附則であります。その第一條は「この法律は、公布の日から、これを施行する。但し、附則第四條は、同年十二月二十日から、これを施行する。」、この施行の時期をここで示しておるのであります。
 それから附則の第四條の規定と申しますのは、昭和二十二年法律第二號第三條に關する部分を除く、これは選擧人名簿の規定であります。選擧人名簿は御承知のように、現在の規定では毎年九月十五日に作りまして、その翌年の十二月二十日まで据え置かれるのであります。今囘そういういわゆる定時名簿主義を隨時名簿の主義に變えましたのでありますが、現に活きております名簿は、今年の十二月二十日まで效力を持つておりますから、そのときに切替えることにいたしまして、十二月二十日までは現行法の選擧人名簿で行なつて、十二月二十日から新しい改正名簿に切替える。即ち選擧があつたらその都度選擧人名簿を作つてやる。こういふうにいたしたわけであります。
 それから第三條に關する部分というのに、これは選擧人名簿に關係のございません所でありまして、應召しております地方議會の議員が、復員して歸つて來た場合には當然議員の職を復活する、地位を復活するという規定であります。これは新憲法施行前におきましてはそういうことを考えておつたのであります。殊に過般の地方選擧の行われます前には、復員した軍人が再び町村なり府縣の議會の議員であればそのまま殘つておつたのでありますが、全部總改選になりましたので、そのような規定は必要がありませんので、その規定を削除したのでありますが、その規定は何も十二月二十日までを待つ必要がないので、公布の日から直ちに施行する、こういう意味で殊に除いておるのであります。
 それから第二條の衆議院議員選擧法の一部を次のように改正するという規定でありますが、これは衆議院議員選擧法の内務大臣に屬しまする事項を、地方自治委員會に原則として移すための改正であります。但しいろいろな規則を定めたりするようなことは、この當時豫定しておりました地方自治委員會の性格から申してそういう權限を持つておりませんので、そういうものは所轄の大臣である内閣總理大臣の名において、閣令としてこれを制定しようというところで、規則に關係のあります事項、即ち衆議院議員選擧法の第百條の選擧運動の文書圖畫に關する命令、これは地方自治委員會令といつたようなものでなくて、閣令で定めるという趣旨で、内務大臣を内閣總理大臣に變えておるのであります。
 第百條の二というのは、いわゆる當選事後の挨拶行爲の制限の規定でありますが、これはやはり一般命令でありますので閣令で定めよう、こういうわけであります。
 その他の七十六條以下はいずれも單なる行政處分でありまして、報告その他の行爲でありますので、これは地方自治委員會というふうにしてあるのであります。
 それから第三條の參議院議員選擧法の一部を次のように改正するというのも、衆議院議員選擧法と同じ趣旨でいたした改正であります。
 第十三條は「内務大臣」というのを「内閣總理大臣」にしておりますが、これは「全國選出議員選擧管理委員會は内務大臣の所轄とす」という規定でありますが、これはやはり地方自治委員會というのは、いずれかの大臣の所轄にしなければなりませんので、これは當然に内閣總理大臣、こういうことになるわけであります。その他の内務大臣を自治委員會に改めた規定は、いずれも單純な報告その他の行政處分があります。
 それから八十三條は、これは選擧運動の文書圖畫の形式、それから數量、掲示の場所等に關する命令の規定でありまして、これはやはり閣令で定めるので、かようにいたしたのであります。
 それから第四條は先程ちよつと説明いたしました衆議院議員選擧法第十二條の特例等に關する法律であります。これは今まで單純な讀み替えで讀んでおりましたので手を加えておりません。そこでこの際新らしい地方自治法の規定に合いますように訂正をしたのであります。先ず市區町村會議員選擧管理委員會というむずかしい名を使つておりますが、これは昭和二十一年の地方制度で議員選擧管理委員會というのが出ておつたのであります。地方自治法におきましては知事、市町村長のように議員以外の公職の者の選擧も一緒に管理する建前にいたしましたので、市町村の選擧管理委員會、こういうふうにしたのであります。その他は大體そういう趣旨の規定の改正であります。
 それからその次の第二項に「第一項の選擧人名簿を調製する場合においては、衆議院議員選擧法第五條第一項及び第十二條第一項の規定による年齡及び住所の期間は、選擧の期日によりこれを算定する。」、こういうふうに規定をいたしましたが、これは地方自治法の二十六條の第三項と調子を合せました規定でありまして、二十六條の第三項、即ち現在衆議院議員選擧法におきましては、選擧權の要件というものは選擧の期日によつてこれを調ベるのではなくして名簿調製期日で調ベる、ただ年齡だけは名簿確定の期日で調ベるということになつておるのであります。これをもつと先へ進めまして、將來行う選擧の期日に滿二十歳になる、又それまでに丁度住所期間が滿六ケ月になるという者であれば選擧權を有する、こういう趣旨で名簿に登載させる、こういうふうにいたしたのであります。地方自治法においても同調して衆議院議員選擧法と特に直すようにいたしたのであります。
 それからその次は古い地方制度の規定を引張つておりますのを、これに相當する地方自治法の規定に引張るようにしただけの改正であります。
 一番最後に第三條を削ると申しますが、先程申しました復員した市町村會議員、府縣會議員などが、その地位に囘復するという規定を削除した改正であります。
 第五條に「この法律の施行に關し必要な規定は、政令でこれを定める。」今囘の改正についていろいろ經過的な措置を設けなければならんところがございますので、こういう委任規定を置きまして、經過的措置を考えようというわけであります。
#39
○委員長(吉川末次郎君) 御質問ありましたらお述べ下さい。ありませんか。……御質問がなければ一先ずこれで終ることにいたします。尚先程申上げましたようにまだ豫備審査の過程にありますので、先程鈴木さんの御質問もありましたが、十分に審議を盡しますために、討論に入ります前に議員の質問は重複せざる限り御質問願う機會を持ちたいと思います。それでは次の委員會は鈴木さんの御質問に對して御答辯願います。本日はこれで散會いたします。
   午後三時五十三分散會
 出席者は左の通り
   委員長     吉川末次郎君
   理事
           中井 光次君
           鈴木 直人君
   委員
           羽生 三七君
           村尾 重雄君
           大隅 憲二君
           草葉 隆圓君
           黒川 武雄君
           岡田喜久治君
           青山 正一君
           岡本 愛祐君
           柏木 庫治君
           阿竹齋次郎君
           池田 恒雄君
           岡元 義人君
  政府委員
   内務事務官
   (地方局長)  林  敬三君
  説明員
   内務事務官
   (地方局行政課
   長)      鈴木 俊一君
ソース: 国立国会図書館
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