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#1
第096回国会 議院運営委員会 第30号
昭和五十七年七月八日(木曜日)
    午後一時三十二分開議
 出席委員
   委員長 内海 英男君
   理事 綿貫 民輔君 理事 瓦   力君
   理事 佐野 嘉吉君 理事 関谷 勝嗣君
   理事 北川 石松君 理事 山口 鶴男君
   理事 広瀬 秀吉君 理事 山田 太郎君
   理事 西田 八郎君
      小里 貞利君    太田 誠一君
      北口  博君    北村 義和君
      古賀  誠君    高橋 辰夫君
      中村正三郎君    野上  徹君
      保利 耕輔君    川本 敏美君
      佐藤  誼君    清水  勇君
      東中 光雄君    田島  衞君
 委員外の出席者
        議     長 福田  一君
        副  議  長 岡田 春夫君
        議     員 広瀬 秀吉君
        事 務 総 長 荒尾 正浩君
    ―――――――――――――
委員の異動
七月八日
 辞任         補欠選任
  狩野 明男君     中村正三郎君
  桜井  新君     太田 誠一君
同日
 辞任         補欠選任
  太田 誠一君     桜井  新君
  中村正三郎君     狩野 明男君
    ―――――――――――――
七月六日
 議員佐藤孝行君の議員辞職勧告に関する決議案
 (広瀬秀吉君外五名提出、決議第五号)
は本委員会に付託された。
七月六日
 議員佐藤孝行君の議員辞職勧告に関する決議案
 (広瀬秀吉君外六名提出、決議第二号)
 議員佐藤孝行君の議員辞職勧告に関する決議案
 (松本善明君外二名提出、決議第三号)
 議員佐藤孝行君の議員辞職勧告に関する決議案
 (大久保直彦君外二名提出、決議第四号)
は撤回された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 科学技術委員長辞任の件
 科学技術委員長の選挙の件
 議員請暇の件
 議員佐藤孝行君の議員辞職勧告に関する決議案
 (広瀬秀吉君外五名提出、決議第五号)
 本日の本会議の議事等に関する件
     ――――◇―――――
#2
○内海委員長 これより会議を開きます。
 まず、科学技術委員長辞任の件についてでありますが、科学技術委員長近藤鉄雄君から辞任願が提出されております。
 本件は、本日の本会議において議題とするに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○内海委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
    ―――――――――――――
#4
○内海委員長 次に、科学技術委員長の選挙の件についてでありますが、ただいま御決定願いました科学技術委員長の辞任が本会議において許可されましたならば、引き続きその後任の選挙を行うこととし、この選挙は、その手続を省略して、議長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○内海委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 なお、後任候補者として、自由民主党から、森美秀君を推薦してまいっております。
    ―――――――――――――
#6
○内海委員長 次に、議員請暇の件についてでありますが、小渕恵三君、中村喜四郎君及び葉梨信行君より、七月十日から二十日まで十一日間、江崎真澄君、江藤隆美君、倉成正君、谷川和穗君、林義郎君、藤尾正行君及び村山達雄君より、七月十二日から二十三日まで十二日間、それぞれ海外旅行のため、請暇の申し出があります。
 本件は、本日の本会議において議題とするに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○内海委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
    ―――――――――――――
#8
○内海委員長 次に、広瀬秀吉君外五名提出の議員佐藤孝行君の議員辞職勧告に関する決議案を議題とし、提出者から趣旨の説明を聴取いたします。広瀬秀吉君。
    ―――――――――――――
 議員佐藤孝行君の議員辞職勧告に関する決議案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#9
○広瀬議員 私は、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、日本共産党及び新自由クラブ・民主連合の各党、会派の提出者を代表いたしまして、ただいま議題となりました議員佐藤孝行君の議員辞職勧告に関する決議案について、提案の趣旨説明を行うものであります。
 最初に、決議案の主文を朗読いたします。
  本院は、議員佐藤孝行君の議員辞職を勧告する。
  右決議する。
 次に、本決議案を提出した理由について、主文に付した理由を若干敷衍しつつ、その提案の趣旨を申し述べたいと存じます。
 今日、わが国をめぐる内外の諸情勢はまさに厳しいものがあり、政治への国民の信頼なくして解決し得ざる重大な問題が山積しておるのであります。
 内政面では、長期にわたる経済不況、赤字公債の膨大な累積、税収不足による巨額な歳入欠陥の発生など、財政はまさに緊急事態にあります。資源エネルギー有限のもとにおける産業経済の再編成、高度技術の開発振興問題なども重要な課題であります。それらとの関連の中で、真に国民のための行政改革を進めなければならないという困難な課題にも直面しておりますし、一方において、青少年の非行化は進行し、教育の荒廃が指摘されるなど、ゆゆしい政治課題がメジロ押しになっております。
 外交や国際的関係においては、貿易摩擦、円安などの国際経済のあつれきの激化、さらにはフォークランド紛争、イスラエル・アラブ間の紛争、イラン・イラク紛争など、世界的な軍事的緊張が高まり、平和が脅かされつつあるわけであります。
 このような厳しい内外情勢に対処し、わが国はもとより、全世界の平和を守り、国民の豊かで幸せな生活を保障し、自由と民主主義を守る国会の任務、本院の責務はきわめて重大であり、全国民の注視と期待の中にある国会議員が、すべて国民の厳粛な信託にこたえる立場において一身を慎み、みずからその姿勢を正し、全力を挙げて国民からの負託に沿う行動が望まれることは理の当然であります。
 今日、国政において清潔な政治の確立、政治倫理の高揚こそ、事態が重大であればあるほど、すべての課題に優先して解決されるべき位置づけを持つ根源的な問題であります。
 すでに本院は、ロッキード問題が発生する史昭和五十一年二月二十三日、この問題について国民感情に与えた影響の重大性にかんがみ、真相の徹底的かつ迅速な解明を行うことこそ国民の要望にこたえる道であるとの決議を行いました。さらに、同年四月二十一日には両院議長の裁定が行われ、それに基づきロッキード問題に関する調査特別委員会が五月十四日設置され、事件の真相解明と関係議員の政治的道義的責任を究明するため、積極的な努力を傾けてまいったのでありますが、完全な真相解明に至らざる間に事件は司法裁判に移行し、今年六月八日、佐藤孝行議員、橋本前議員に対する第一審判決が行われました。
 この判決において、佐藤孝行君は、第一審判決とはいえども受託収賄罪が認定され、懲役二年、執行猶予三年の有罪判決を受けたのであります。
 判決書によれば、佐藤孝行君は、かつて昭和四十六年七月九日から四十七年七月七日に至る間、運輸政務次官の職にあった際、四十七年四月中旬ごろ、四十七年五月八日ごろ、四十七年六月下旬ごろ、前後三回にわたって、当時の全日空若狭社長及び同社藤原企画室長等から数項目に及ぶ請託を受け、五十一年十月三十一日、衆議院第二議員会館第三三九号室において、右請託の謝礼として供与されるものであることの情を知りながら、右若狭及び藤原から、前記の経緯により同人らの依頼を受けた丸紅社長室秘書課長副島を介して現金二百万円を収受し、もって自己の職務に関して収賄したときわめて明快に判示され、前述のとおり有罪判決の言い渡しを受けたことは周知の事実であります。
 本来、同判決も言うように、重要かつ公共性の強い航空運送に関し、政策の決定や監督行政の任に当たる者については、いよいよ公正かつ廉潔であることが要求されるにもかかわらず、議員佐藤孝行君が行った行為は、航空行政の公正と、これに携わる者の廉潔性に対する国民の信頼を著しく裏切るものであり、同時に、国民の間に政治不信を増大させたばかりか、本院の名誉と権威を著しく傷つけたものと言わなければなりません。
 議員佐藤孝行君は、この点に謙虚に思いをいたし、深刻に反省し、みずから潔く議員を辞職すべきであり、国民世論もまたそのことを期待したのであります。
 もちろん六月八日の判決は第一審であり、控訴ないし上告して争う権利をわれわれは否定するものではありません。しかしながら、主権在民の議会制民主政治のもとで、国民の信託を受けて国政の任に当たる政治家は、一般国民に倍する道義感と責任の重さが要求されるのであります。とするならば、一審とはいえ有罪判決を受けてなおかつ信として恥ずることなく、テレビインタビューなどに対しては「泥棒にも三分の理あり」などと答えて、いささかも反省の態度を示さないことは、断じて看過することができないのであります。
 疑惑の政治家がみずからを進んで罰する、いわゆるけじめをつけることこそ、健全な議会制民主政治を支える主柱であるということが国民の常識であります。しかるに、議員佐藤孝行君が自発的にその道を選ばないとするならば、私たちは、いまこそこぞって議会制民主政治の根幹たる清潔な政治の確立、政治家の政治的道義的責任の明確化を図る見地において、議員佐藤孝行君がこの責めを負うて議員の職を辞し、国民に陳謝し、失われた政治への信頼を取り戻すべきことを勧告せざるを得ないのであります。このことによって初めて金権腐敗の構造汚職の粛正、国会の自浄機能の回復、そして清潔な政治実現への第一歩たらしめようとの国民大衆の切なる要請にこたえて、ここに決議案を提出した次第であります。
 何とぞ慎重御審議の上、御可決くださるようお願い申し上げ、提出者を代表しての趣旨説明を終わる次第でございます。(拍手)
#10
○内海委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 この際、佐野嘉吉君から発言を求められておりますので、これを許します。佐野嘉吉君。
#11
○佐野委員 この際、私は、ただいま議題となりました広瀬秀吉君外五名提出の議員佐藤孝行君の議員辞職勧告に関する決議案について、自由民主党として意見を表明しておきたいと存じます。
 清潔かつ公正な政治は、国民の信頼を得る原点であります。国政に携わるわれわれは、政治倫理の確立に努め、常に自戒の念を持って事に当たらなければならないことは申すまでもありません。いやしくも議員たる者は、いささかも国民の疑惑を招くようなことがあってはならないのであります。
 議員佐藤孝行君が去る六月八日、ロッキード事件全日空ルートの東京地裁において、受託収賄罪として有罪判決を受けるに至ったことは、この意味におきましてまことに遺憾であると申さねばなりません。
 しかしながら、議員佐藤孝行君は、無実を証明すべく、さらに上級審に判断を求めておるのであります。したがって、事は係争中であり、まだ最終的結論は下されていないのであります。また、同君は、起訴以後、二度にわたる総選挙で幾万の選挙民の信頼をかち得て当選を果たされているのであります。この二つの事実を考えますとき、一審有罪判決があったからといって、刑事訴追の途中において、本決議案のように、ある種の弾劾を議員に科することが果たして妥当なことであるかどうか、疑問に思うものであります。
 議員がその地位を失う一例として、憲法第五十五条は、「両議院は、各々その議員の資格に關する争訟を裁判する。但し、議員の議席を失はせるには、出席議員の三分の二以上の」特定多数による議決を必要とすると定めております。この趣旨は、選挙によって選ばれた国民の代表たる国会議員の特殊な地位と、課せられた職責の重大さにかんがみ、議員の議席を奪うことについては資格争訟裁判を経ること、特定多数による議決と二重に重い手続を定めているものと思うのであります。
 さらに国会法第百十三条は、「議員は、その資格のないことが証明されるまで、議院において議員としての地位及び権能を失わない。」旨規定しております。(発言する者あり)静かに聞いてください。
 主権者たる国民によって選ばれた議員の地位に関する憲法、国会法等一連の規定を見ますれば、私は、議員の議席を失わせる問題については、その根底に慎重な対処が要請されていることは明らかだと思うのであります。
 議会は言論の府であります。それだけに、政治の場において、いわれなき疑惑を宣伝することによって政治生命を断つおそれなしとしないのであります。慎重な手続規定は、議会制度の長い経験と反省を踏まえているものであります。政治生命を断たれた後に無実であることが判明したとしても、一たん失われた政治生命を回復することがいかに困難であるかということは、皆様の御理解をいただけるところであろうと思うのであります。
 議員佐藤孝行君のことは確かに遺憾なことであります。しかし、憲法、国会法の趣旨を考えれば、同君の議員資格に関する問題は、慎重の上に慎重を期すべきであろうと思うのであります。特に事が司法にゆだねられておる場合には、三権分立のたてまえからして、国会としても特に慎重な配慮を要するのではないかと思うのであります。
 以上申し述べました見地から、議員佐藤孝行君辞職勧告決議案につきましては、現に係争中の問題でありますので、この際は裁判の推移を見守るのが妥当であり、それがまた憲法、国会法の趣旨に沿うものであるとのわが党の基本的認識を表明する次第であります。
#12
○内海委員長 それでは、本決議案に対する取り扱いは後日に協議することといたします。
    ―――――――――――――
#13
○内海委員長 次に、本日の本会議の議事の順序について、事務総長の説明を求めます。
#14
○荒尾事務総長 まず最初に、科学技術委員長近藤鉄雄さん辞任の件をお諮りいたします。
 許可になりました場合は、引き続きまして科学技術委員長の選挙を行います。この選挙は、動議によりまして、その手続を省略して、議長において指名されることになります。自由民主党から、候補者として森美秀さんが推薦されております。
 次に、議員請暇の件についてでありますが、小渕恵三さん、中村喜四郎さん、葉梨信行さん、江崎真澄さん、江藤隆美さん、倉成正さん、谷川和穗さん、林義郎さん、藤尾正行さん、村山達雄さんの請暇についてお諮りいたします。
 次に、日程第一につきまして、羽田野法務委員長の報告がございます。共産党が反対でございます。
 以上でございます。
    ―――――――――――――
 議事日程 第三十一号
  昭和五十七年七月八日
    午後二時開議
 第一 裁判所法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
#15
○内海委員長 それでは、本日の本会議は、午後二時予鈴、午後二時十分から開会いたします。
#16
○内海委員長 次に、次回の本会議の件についてでありますが、次回の本会議は、来る十三日火曜日午後二時から開会することといたします。
 また、同日午前十一時理事会、正午から委員会を開会いたします。
 本日は、これにて散会いたします。
    午後一時五十一分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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