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1949/04/05 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 農林委員会 第20号
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1949/04/05 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 農林委員会 第20号

#1
第007回国会 農林委員会 第20号
昭和二十五年四月五日(水曜日)
   午後一時五十七分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○植物防疫法案(内閣提出)
○地方自治法第百五十六條第四項の規
 定に基き動植物検疫所の出張所設置
 に関し承認を求めるの件(内閣提
 出)
○食糧配給機構に関する件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(楠見義男君) それではこれから委員会を開きます。昨日植物防疫法案について提案の理由の説明を伺いますと同時に、逐條について政府の農政局長から伺つたのでありますが、この植物防疫法案と関連しまして動植物検疫所出張所設置に関して地方自治法の第百五十六條第四項の規定に基いて国会に承認を求むるの件が本委員会に付託されておりますので、この問題は植物法案と不可分のものと考えられまするので、この際この承認を求むる件についての提案の理由を、本日は最初に政務次官から伺いまして、一括して御審議の対象にして頂きたいと存じます。先ず最初に提案理由の説明をお伺いすることにいたしたいと思います。
#3
○政府委員(坂本實君) 動植物検疫所の出張所設置承認につきましての提案理由を御説明申上げます。
 海外より危険な病害虫が侵入することを防止して国内農業生産の確保をはかると共に、外国の要求する輸出植物の検疫を実施するために、従来より輸出入植物検疫法に基いて輸出入する植物の検疫を実施しているのであります。この検疫は戰前二十三ケ所の主要港や飛行場の検疫機関において実施されたのでありますが、終戰後はその場所を十二ケ所に減少し現在に至つているのであります。最近貿易がとみに活溌になるに従いまして、提案いたしました清水、四日市外五港にも検疫を必要とする植物の輸出入が急激に増加し、現在では検疫の万全を期することが極めて困難な状態に立至つております。詳しく申上げますと、これらの港へ植物が到着いたしますと、その都度最寄の検疫所より職員をそれぞれに派遣しまして検査取締を実施させておるのでありますが、検疫業務が非常に繁忙になつたため、円滑に業務を遂行いたすことができない状態になつたのであります。而も地元の業者も極めて多大な不利不便を感ずるようになりましたので、この方面からも出張所を早急に設置するよう請願陳情が少くないのであります。
 又羽田飛行場においては、最近空路輸入する植物や、航空便で輸出する植物の数が甚しく増加し、航空機の発着が毎月一〇〇機乃至三〇〇機に達する状態となりました。而もその発着は殆んど夜半でありますから、必要な都度植物検疫官を派遣するということは不可能なのであります。検疫機関の設置要望は、関係方面税関又は業者からも強く要望されておるのであります。
 以上八ケ所の検疫所出張所の設置は、病害虫の侵入を阻止し、植物の輸出を円滑に行う上から見ましても、地元、業者の要望から見ましても、真に時宜に適した措置であると信ずるのであります。
 以上が出張所設置に関する提案の理由であります。何とぞ慎重御審議の上速やかに御承認あらんことを御願いいたします。
#4
○委員長(楠見義男君) それでは先程申上げましたように、本件と植物防疫法案とは一括して御審議を頂くことにいたします。
#5
○羽生三七君 昨日は提案理由の説明だけだつたのですか。
#6
○委員長(楠見義男君) 提案理由と逐條説明をお願いいたしました。それで御欠席になつておられる方も昨日は多かつたので、專門員のところで……実は私もまだよく見ておりませんが、專門員のところで植物防疫法案における問題事項として、総括的な事項及び逐條的事項として問題になるようなところを整理して、お手許にお配りしておるような書き物を作つてあるのであります。昨日の復習になるかも分りませんが一応こういうことについて政府の方から積極的に御説明を伺つた方が或いは進行上いいかとも思いますから、そういうふうにいたしたらどうでしようか。
#7
○羽生三七君 主として特に問題になりそうな点だけやつて貰つて……。
#8
○委員長(楠見義男君) それからこの植物防疫法案については、昨日政府委員かも逐條説明をする際に、この委員会で修正をして貰いたいという希望の申出があつたのであります。それは今日の本会議でもございましたが、施行期日の問題なんですが施行期日はこの法律では四月一日ということになつておるのです。ところがこの法案は政府の方では法案作成の準備は随分早くできて、関係方面と折衝をいたしておる間に段々と日が過ぎて、正式のOKが得られたときは期日も迫つており、参議院に先議として付託されたのは三月三十日で、我々の文書函にこれを受取つたのは四月一日を過ぎた後なんです。従つてこれは事実問題としての法律は四月一日から施行するということは、審議の上から言つても不可能であつたわけです。そこでこの四月一日から施行するという点を、公布の日から施行する、こういうふうに修正して貰いたいということが一つと、それから関係の書類はお手許に行つておると思いますが、お手許に植物防疫法案中修正案として行つておりますが、これに先ず最初に今申しましたような施行期日の問題が、一つあります。それからそれ以外に今度の法律ができますと、有害植物動物が外から入つて来る場合に、それを禁止したり、その他いろいろの措置を講ずる場合に、公聽会を開いてやらなければならんというふうにこの規定ではなつておる。それは従来の法律ではそういうような手続を経ずしてできたのですが、その従来の法律を吸收してこの法律に一本にしておりますために、公布の期日から施行するということになれば、今の公聽会を開いてやるというような期間的の余裕がなくなりまして、非常にその間に法律施行上のギヤツプができるので、その点の調整を図るために、そういうような公聽会を開いてやらなければならんとかいうような規定に関する部分は公布の日から六十日でありましたか、六十日を経過してから実施する、その間は旧来の法律が効力を有すると、こういうような意味の修正をこの法律においてやらなければなりませんので、その点が一つ又加わつております。そういうような関連の修正事項がございますので、この修正事項については、後程又詳しく御説明をしてこの委員会として修正をいたしたいと思いますから、その点を予め申上げて置きます。
 それでは御了承を得まして、説明員でありますが、農林省の竹内農産課長からこの法律について問題となるような事項について予め御説明を伺うことといたします。
#9
○説明員(竹内二郎君) この法律は、提案理由でも御説明申上げましたように、従来の輸入植物の検疫につきましてやつております点と、それから二十九年に制定いたしました法律で非常に不備な点がある、こういうことでこの法案を作りましたのでありますけれども、一番問題になりますのは、最近におきます馬鈴薯の輪腐病或いは甘藷の黒斑病、そういうようなものが急に国内に入りまして、そうしてこれが伝播いたしまして、現在においては非常にその被害に困つておる状態であります。そういうような状態を先ずここで防疫する、こういう建前にいたしておるのであります。結局海外から来ます植物検疫の段階を港で第一回にこれを防除し、国内に入りましたものにつきまして又これを防除する、こういうような建前を採つておるわけであります。その外日本に前から入つておりまして例えばみかん蠅のように九州地区に一部入つておりまして、まだ他には伝播いたしておりません、併しその虫がおるためにみかんの海外輸出もその地方からの物は禁止されておるような状態でありますので、こういうものを撲滅させて、そうして広まらないうちにこれを撲滅させて、いろいろな産業の振興に資したいと、こういうような点が主な点であります。それで従つてそういうような点のみがこの法律にありますので、一番問題になります点は、一般の稻熱だとか、うんかだとかいうような、こういうような、現在農村におります病虫害の防除と、こういうことが現在の農村におきましては非常に大きな問題であり、又これを防除しなければならんと、こういう点が問題であるのでありますけれども、法律には国がそういう場合に責任を負うというようなことが載つておらないことが、一番問題になる点だろうと考えるわけであります。勿論これは、昨年におきましても稻熱が大発生をいたしました、その発生をいたしました防除費その他につきましても、予算的の措置は講じておるのでありまして、その法律的の責務を政府が持つということはないわけでありますが、その点につきましてはやはり従来と同じような考え方を以て我々は進みたいと考えておるのであります。そういうような異常発生とかいうようなことにつきましては、この法律では地方長官がこれをやると、こういうことになつておりますので、地方長官は、県知事はそういう異常発生の場合に、こういう方法でやれということは命令し得ることになつておりますが、国はこれに対して命令することはないわけであります。この点が防疫法といたしますれば、一番重要な点であり、一番又農家といたしましても、政府がこれに対する責任を持つということが一番重要な点だと思うのでありますが、これには関係方面とも会つていろいろ相談をいたしました結果、除かれておりますので、その点は問題になる点ではなかろうかと思います。
 それから次に輸入食糧というものの検疫をやるように、検疫の方では拡大をいたしたのであります。この点は米麦その他豆類とか、こういうような食糧の検疫をやることが果してできるかどうか、こういうことは大きな問題になり、又現にそういうような輸入をやりますと、仮に虫でもおりますと、これを燻蒸しなければならん。その設備その他が十分にありませんので、非常に困る点もあるわけでありましてこれにつきましては、今まで大体入つて来ますものは作物じやなくいたしまして、その種子たるものでありますから、例えば米にしましても麦にしましてもいそのできた果実でありますから、その果実に仮に虫がつきました場合に、国内の栽培の作物それ自体にはその虫は影響はないのでありますけれども、貯蔵中の穀類に非常に害を及ぼしますわけであります。従来からもこういうものにつきましては、貯蔵中のものの虫につきましては、非常に心配をいたしておりましたのでありますけれども、不幸にして豆象虫のようなものになりますと、豆の貯蔵に惡影響を及ぼすということになるわけであります。最近におきましては米や麦、外国から入つて来ます中に、日本におりませんグナラリヤ穀象がおるわけであります。従来の日本の穀象以上に被害を及ぼします穀象が段々と入つて来るのであります。そうしますと、折角農家で作りました食糧農産物も貯蔵中に非常に減耗をいたすと、こういうことになりますので、こういう取締をしなければならないようになつたわけであります。ただここで問題になりますのは、一船入りましても一万トンとかいうような量でありますので、なかなかこれをうまく検疫ができるかどうかということが非常に疑問になるわけであります。今はサンプリングにあちらこちらを引抜きまして、それの虫の有無を調べまして、若しありましたらこれを燻蒸するという処置を取つておるわけであります。将来におきましてこれも問題になりますことは、少くとも米麦或いは穀類のような輸入食糧は、港を数ケ所に限定をいたしまして、そこで全部を燻蒸して、虫がおりましようとおりませんと、それに拘わらず燻蒸して国内に入れるという施設を講じなければ、完全に病虫害の入つて来ることを防止することは非常に困難であると思いますが、併し現在におきましてはそういう施設もまだありませんし、いわばおりました場合に、それがなかなか実行が不可能だからというので、これをやらないというよりか、むしろやりまして、こういうものを十分に……十分とは言えませんけれども、検疫だけはと、こういうような意味で実行いたすようにいたしております。この点施設その他につきまして、多量の物が入つて来たときにどうするがと、こういうような点で御疑問の起きる点があると思うのであります。
 それらから緊急防除を要します虫や病虫害の対象でありますが、これは日本の国に従来、現在も、今おらなくて新しく入つて来るものと、こういうふうに限定しておるわけでありますが、現在これが入つて困つております虫と申しますと、先ずアメリカンシロヒトリという虫がおるのであります。これあたりは一昨々年に、一部の街路樹に入つたのでありますが、昨年大発生をいたしまして、殆んど東京市内その他の街路樹にこの毛虫がついたのであります。この毛虫は今は街路樹の程度でありまして、都会地、近傍だけでありますが、これが、一応山林に入りますと、山林或いは農作物に入りますと、非常に害が大きくなるのでありまして、例えば桑に入りますと、これを防除いたしますのに薬を使いますれば蚕が飼えなくなります。それから折角蚕を飼おうと思つて桑を栽培いたしましても、これによつて非常に被害を受けると、こういうことになります。それから山林に入りますと、これは濶葉樹に入りますので……、針葉樹には松食虫が入りますし、濶葉樹にはアメリカンシロヒトリというようなものが伝播いたしますと、非常に被害を蒙りますので、これは早速こういう法律によりまして、その駆除をいたさなければならん、こういうように考えているわけであります。すでに入つたものでありますけれども、これは国営で徹底的に駆除しなければならん、こういうふうに考えているわけであります。それから馬鈴薯の根腐病も一昨年から入りましたのでありまして、そういうものを対象にいたしたい。こういうものもやらなければならん。或いは甘藷の根腐線虫、これも九州の一部にありますので、これが殖えますと甘藷の栽培が非常に困難になりまして、結局藷の中に虫が入りまして完全な藷ができない。こういうようなわけであります。これも防除の対象といたしたい。それからみかんのみかん蠅、さつき申しましたように九州の一部におりまして、そのみかん蠅が全体に広まりました場合には、みかんの輸出も困難になりますので、これは九州の一部でありますので、これは絶滅しなければならん、こういうように考えているわけであります。その他馬鈴薯の凋萎病、こういうものも最近北海道の一部でこれを認めまして、その伝播によつて、馬鈴薯の栽培に非常に惡影響を及ぼしている。こういう種類のものにつきましては、その非常に広まらない先に徹底的にこれを防除いたしたい、こういうような考を持つているわけであります。それがこの法律に出て来ているわけであります。そういう点が、どういう病気を主体に、対象にするかというので問題になる点であろうと考えるわけであります。大体我々の方で、この法律と関連いたして問題になります大きな点は以上のような点でありまして、農林委員会の方で專門員の方に問題が提示してありますけれども、大体以上の点が問題になります重要点じやないかと考えておるわけであります。
#10
○委員長(楠見義男君) その問題となる点について、対策としてどういうふうにしたらいいか、それも併せて伺いたいのです。
 その前にこの法律について、或いは政府の方にも行つておるかとも思うのですが、全国指導農業協同組合連合会、全国購買農業協同組合連合会、全国農業共済協会、この三つの全国的な団体から、この法案に対する要請書というものが国会の方にも実は陳情という形で出ておるのですが、それはすでにお手許へも或いは行つておるかとも思うのですが、この法律案では主として特殊病害虫を対象としており、稻熱とか、うんかとか、螟虫たとか、こういう一般病害虫は一応除外しておる。ところがこれらの病害虫が農業生産の上において最も甚大な影響を及ぼすものである。従つてこの一般農業生産に重大なる影響を及ぼしておるところのかかる一般病害虫の除去について、何らかの処置を講ずる必要があるのではないか。そこでそういうような一般病害虫の異常発生に対処するよう、国家的防疫体制を整備すること、特に防除機具並びに貯備農薬に対する予算的措置を講ずること、それから中央地方を通じて防疫行政機構の一元化を図ること、それから病害虫発生の予察機構、並びに農薬取締の機構の整備強化をすること、こういうような事項を挙げての要請があるわけなんです。第一の国家的防疫体制を整備するということはこれはこの委員会でも、前国会或いは前々国会あたりから、実は農業共済保険に関する法律の審議の際に、合せて、こういう問題が問題になつておつて、病害虫が異常発生した場合には、丁度消防署のポンプが駈けつけるように防疫体制が整備されて、そうして被害が大きくならないうちにそいつを喰止める、或いは農薬等を予備貯蔵をしてやつて置く必要がある、こういうことであつて、そこで農薬の予備貯蔵については、例の肥料公団がその役割を果すことになつておつたのが、それも中絶した、こういうことでこの問題はその後どういうふうな経過を辿つておるか、委員会としても関心を特つておることなんですが、その点を含めて今の三地方団体からの要請に対して、政府はどういうふうなお考を持つておられ、又対策を講ぜられておるのか、その点を先ず伺いたいのです。
 それからついでに、この法律の十五條でしたか、手数料の問題で、検査手数料が省令で定められた額の範囲内で徴収される、この問題について、これも農業関係団体の方から、例えば馬鈴薯の検査というものについて手数料が徴收せられる、こういうことになると、最近のこういうような情勢で、結局これは農家の負担増を来たして少からん影響があるように思われるし、本来こういう病毒検査のようなものは国家的、国家事務であり、或る意味においては警察事務でもあるわけなんで、そういうものに対して手数料を徴收するというのは、農業政策の上から言つてもおかしいじやないか、同時に又実際問題としても農家の負担増という結果に終るのだから、手数料は徴收しないというふうにさるべきじやないか、こういう意味の陳情、請願が参つておるのですが、こういう問題について一つ政府のお考を伺つて置きたいと思います。
#11
○政府委員(藤田巖君) 只今委員長からお話のございました農業団体方面からの植物防疫法案に対する要請書につきまして、考えておりますことを申述べてお答えしたいと思います。この第一の「一般病害虫の異常発生に対処するよう国家的防疫体制を整備する」、これは私共も全然同感でございまして、やはりこの防疫の仕事というものは、個人個人がばらばらにやるのでは効果が薄いのであります。又そのうちどの一人でも怠けておりますと、結局外の者が折角やりましても目的が達成できない。従つてできるだけこの防疫体制を強化して、そうして必要なものは国でやる、国みずからこの防疫をするという体制を整備したいということは私共もそういう念願でありまして、今回この植物防疫法によりまして、特殊な病害虫につきまして国みずからこの防疫体制にあたるという、こういうような措置を採ることにいたしましたのも、その先ず一端であると考えております。今後こういうような体制を財政の許す限り拡充して参りたいと思つております。ただこれは一つは予算その他の関係もあつたのでありまして、当初私共の考えておりましたことが段々とまあ限定されて来たのであります。お話のございましたこのうんかでございますとか、或いはいもちでございますとか、こういうふうなものは、相当現在でも各府県に拡がつております。現在ではこれはやはり団体なり或いは地方の自治体に対して主としてやつて頂きまして、国はこれに対して必要な補助をして行くという体制で進んでおるわけです。例えば昭和二十四年度におきましてはいもちが非常に発生をいたしました。これは異常天候もございます。或いは又施肥の関係もあつたかと思いますが、いもちが非常に発生いたしました。例えば高知でございますとか、広島でございますとか或いは富山でございますとか、物凄い発生をしたのでありますが、これに対しまして我我といたしましては補正予算を計上いたしまして、約八千数百万円であつた思います。必要な防除をいたしますための、例えば農機具でございますとか、或いは農薬等についてこれを補助する、こういうようなやり方でいたしたのであります。我々といたしましても、今後共これは国がやるか或いは県がやるかということになりますと、それぞれの病害虫の模様によつて異るかと思います。むしろ国が全部それをやると申しましても、国の経費は限度がございますから、やはりもう相当広範囲に行つておりますものは市町村自体にやらせる。そうして国はこれを援助する、こういうような体制で行かなければならん面もあるかと思います。それから尚最近入りました病害虫が、侵入をいたしまして急速に蔓延する虞れのある、こういうふうなものは、これは国みずから徹底的に防除する。そういうふうな体制に分けて現在考えておりますが、今後共これは趣旨としては私共は非常に賛成でございます。この趣旨をますます強化して参りたいと思つております。尚現在でも昭和二十五年度の予算におきましては、国が防除体制を確立するために必要な検疫所の人員を増置いたしまして、約四十四人増置する。それから又昨日も御説明を申しましたように、検査所に防除機を設置をする。そうして設置をいたしました防除機具を無償で防除事業に従事するものに貸與する。こういうような制度を考えておるわけであります。これをますます拡充して参りたいと思つております。「特にこの参防除機具並びに貯備農薬に対する予算的措置を講ずること」とございます。これは今申しました防除機具につきましては、さような予算的措置を採りまして全体で二百三十台、農薬噴霧機でありますとか、或いは動力噴霧機でありますとか、煙霧機というようなものの購入、それからこの貯備農薬に対する問題でございますが、これは委員長からお話のように、昨年は肥料公団が一定の農薬を予備貯蔵いたしまして、これは必要なときにこれを出すということでやつたのでありますが、御承知の通り最近農薬の需給も非常に円滑になつて参りまして殊に又農薬は相当価格も高くなつて参りました。そういうふうな関係から、公団の手持をいたしております数量は、手持はいたしましたが、それがまた滯貨になつている、こういうふうな状態にもなつたのであります。従つて肥料公団自身がこういうふうな農薬を予備貯蔵するところの必要も少くなりました。併しながら我々といたしましては、これは公団が持たないにいたしましても、例えば全購連のごとき農業団体がやはり一時農薬を予備貯蔵をいたしまして、必要があればこれを急速に災害地へ配給する、こういうことが必要だと考えまして、そういうふうな予算の要求もいたしましたが、これはどうしても財務当局におきまして承認をして頂くわけには参りませんので、遺憾ながらこれは本年度の予算においては、断念せざるを得なかつたのであります。我々の考え方といたしましては、現在肥料公団が尚持つております、数字は或いは間違つておるかもしれませんが、たしか三百数十トンのうち百六十トンばかりはまだ持つておるかと思いますが、それは肥料公団自体の存廃も問題になつておりますから、我々といたしましては、これを至急全購連に引継ぎをさせまして、全購連に対する又融資斡旋等の方法も講じまして、そうして一旦何か災害が起つた場合に、農薬が足りないというふうなことのないようにやつて参りたい、こう思つております。大体農薬につきましては最近非常に出廻りもよくなつております。価格関係も相当張つて参りましたので、大丈夫かと思つておりますが、万一の場合はそういうふうな対策も考えておりますわけであります。それから手数料について御意見がございました。例えば馬鈴薯の検査をいたしますについて手数料を取ることは、その検査事業の性質上むしろ不適当であるし、農家の負担も増加しておることであるから、むしろこれは国が持つべきではないかというような御意見がございました。私共もそれは建前としてかようなものを全部国が持つということも、許されるならばいいのでありますが、やはりこういうふうな検査をいたします事業の結果は、やがて農家の利益にもなることであります。それだけ又有利に販売もできるわけであります。従いまして勿論検査事業に要する経費というものは、国で大部分は持つわけでありますが、一部実費程度の極く軽いものはやはり手数料として持つて頂くことは、さして困難ではないだろうというふうな考え方から、極く実費程度の軽い手数料は、これを持つて頂くということを考えております。
#12
○委員長(楠見義男君) 手数料の点は現在どうなつておるのですか。
#13
○説明員(竹内二郎君) 現在はありません。
#14
○委員長(楠見義男君) 検査はやらないのですか。
#15
○説明員(竹内二郎君) 検査はやります。その検査は主食全部、国の検査であります。今度は主食が改正をされますから、同時に外ずれましたわけであります。
#16
○委員長(楠見義男君) 外ずれるとどつかの機関でそういうことをやらなければならんということになりますのですか。
#17
○説明員(竹内二郎君) 予算的になかなかむずかしいから、一部の僅かな手数料を取つても、改変バランスは取ればいのじやないか……。
#18
○委員長(楠見義男君) 現在検査をやつておるのは何と何をやつておるのですか。
#19
○説明員(竹内二郎君) 今ですか。今は米、麦、雑穀、政府の買入れるものだけしかやらない。
#20
○委員長(楠見義男君) ここで問題になつておるのは馬鈴薯です。
#21
○説明員(竹内二郎君) 馬鈴薯は苗木であります。
#22
○委員長(楠見義男君) 馬鈴薯についてはこれはやるのでしよう。現在と同じように。
#23
○説明員(竹内二郎君) 現在と同じようじやなくて、現在と違いまして、今度馬鈴薯検査を徹底的にやられる、こういうことなんです。それの手数料を少し取らないと收支のバランスが取れません。それで苗木検査は県が今までやつておりますが……。
#24
○委員長(楠見義男君) 苗木の検査は……主食に関するものについては、違う点は、現在馬鈴薯は買入検査をやつておるんでしよう。今度は買入検査は……。
#25
○説明員(竹内二郎君) 政府の買入れるものについてやる。後はフリーだとこういうわけです。
#26
○委員長(楠見義男君) だから買入れるものについては、これは今までと変らないわけですね。外のものについては圃場検査をやると同時に、できたものですね、馬鈴薯そのものですね、馬鈴薯そのものの検査はやらないのですか、やるのですか。
#27
○説明員(竹内二郎君) 数量検査ですか、数量検査はまだ今のところどつちになりますかはつきりしませんから考えておりません。
#28
○委員長(楠見義男君) ここでいう検査というのは、できたものについての検査はやらないのですか、やるのですか。
#29
○説明員(竹内二郎君) 病気の点から考えるときは、やはり病気しておるかどうかは検査をやります。
#30
○委員長(楠見義男君) その検査については従来の買入検査における検査と同じものですね、検査は。
#31
○説明員(竹内二郎君) それはですね、従来の方はむしろそういう検査をしましたがですね、同時に容量検査ですね。
#32
○委員長(楠見義男君) その容量検査は。
#33
○説明員(竹内二郎君) この場合は容量検査までは考えてないわけです。一俵十四貫入つておるということは考えないわけです。病気があるかないかをこつちの検査でやる。
#34
○委員長(楠見義男君) 僕が聽こうとすることはこういうことなんです。今まで政府に買つて貰つておつたその馬鈴薯の検査料というものは、政府は買入検査でやるから検査手数料は出しておらなかつた。今度はですね、例の一部分だけ買うのですから、例えば馬鈴薯であると一億三千万貫買う。政府で買う一億三千万貫の買う馬鈴薯の検査は、従来の国営検査、買入検査ですね、買入検査によつてやつておつたと同じ検査をやられておるのだと思います。その場合の検査手数料は取られるのですか、取られないのですか。
#35
○説明員(竹内二郎君) 取らない。
#36
○委員長(楠見義男君) それ以外の馬鈴薯については検査があつたら、それは検査手数料を取られるのですか。
#37
○説明員(竹内二郎君) これは国営でやらなくても、都道府県になるんじやないかと思うのです。その場合に恐らく取るだろうと思います。
#38
○委員長(楠見義男君) そうすると、その馬鈴薯の生産者というものは、価格が変らなければ値下げを受けたと同じ結果になりますね。
#39
○説明員(竹内二郎君) そういうことになります。政府と同じような価格で売ればですね。けれど価格がないわけですから。
#40
○委員長(楠見義男君) 一応政府の価格を決めるというのは、価格の基準みたいなものですから……。ですから買入れ価格で売買することが予想されるということですから、その分だけは値下りをするわけですね。
#41
○説明員(竹内二郎君) まあそうですな。
#42
○委員長(楠見義男君) それ以外に圃場検査をするわけですね、今までと違う点はその圃場検査の検査手数料というものはどのくらい見ておるのですか、予想は。
#43
○説明員(竹内二郎君) 大体今のところ一俵で十円ぐらい見ております。
#44
○委員長(楠見義男君) 一俵十円。そうすると一俵十円ということは、全体に対する金額はどのくらいになりますか。
#45
○説明員(竹内二郎君) 全体の検査料ですか。
#46
○委員長(楠見義男君) 価格です。例えば二百に対して十円か、五百円に対して十円かという……。
#47
○説明員(竹内二郎君) ああそうですか。そうすると今馬鈴薯が今年の何で四百……。
#48
○委員長(楠見義男君) 大体五%以内ですか。
#49
○説明員(竹内二郎君) 五%以内ですね。
#50
○委員長(楠見義男君) 少くとも従来に比べると馬鈴薯生産者というものは、五%以内のものはですね、手数料として取られる、とこう見ていいわけですね。今度はできたものの検査手数料というのはどうなりますか、価格において……。
#51
○説明員(竹内二郎君) こいつはまだ国がはつきり検査を廃止してこうするということを指示していませんから、県としてもはつきりしないのじやないかと思います。
#52
○委員長(楠見義男君) 県に検査させるのですか。その検査は……。
#53
○説明員(竹内二郎君) 国がしない限りは、やはり県がやるか、或いは団体でやらせるか、何かの措置を採らなければいけないと思います。
#54
○委員長(楠見義男君) それはどの規定でやるの。
#55
○説明員(竹内二郎君) 検査法か何かでやるんじやないかと思います。これじややりません。
#56
○委員長(楠見義男君) 道府県手数令、昔あつたそれでやるのですか、それは委任規定じやないのじやないか、農林大臣は第十三條第一項の規定により検査を受ける者から云々、手数料を徴收することができる……。
#57
○説明員(竹内二郎君) これは圃場検査の県営検査ですね、そうするためにはできております。今お話になるのは、今度は製品になつたものの検査ですね、その方のいわゆる元から申します検査というものにつきましては、この規定じや定めておりませんが、例えば一俵こういうような種が十四貫あるかないかの点はこつちは知らないのです。それは普通の検査で調べる。
#58
○委員長(楠見義男君) それは病害の検査じやないのですね。病害の検査はやらないのですか、それ以外に、容量検査の外に。
#59
○説明員(竹内二郎君) やるのです、それがこの法律なんです。
#60
○委員長(楠見義男君) その手数料は。
#61
○説明員(竹内二郎君) その手数料は十円。
#62
○委員長(楠見義男君) 病害の検査は圃場検査だけですか。
#63
○説明員(竹内二郎君) 圃場検査だが、薯になりましたときもやる。
#64
○委員長(楠見義男君) なつたときの検査は、條文に載せてやるのですか。
#65
○説明員(竹内二郎君) 同じことですから……。
#66
○委員長(楠見義男君) 同じでしよう。だから幾ら取るかと聽いておる。
#67
○説明員(竹内二郎君) それは十円、五%以内の手数料を取つてやる。
#68
○委員長(楠見義男君) 圃場検査が十円という……。
#69
○説明員(竹内二郎君) 圃場検査ばかりじやなく……。
#70
○委員長(楠見義男君) 含めてですか。
#71
○説明員(竹内二郎君) 含めてです。圃場検査二回あれば圃場検査二回と、最後の俵に入つたときの薯全部やるのですか。
#72
○委員長(楠見義男君) ついて行くのですか。
#73
○説明員(竹内二郎君) そうです。これは植物でございますから薯の病気があるかないかと言えば、萎縮病は殆んど分りませんから、圃場であるなしを決定して、出て来た薯はこれは必ず萎縮病がないということを認定する、こういうふうな……。
#74
○委員長(楠見義男君) そうすると、すべての馬鈴薯について全部ずつとやるのですか、圃場から抜き取り。
#75
○説明員(竹内二郎君) それは抜き取りよりか、馬鈴薯につきましては種薯を植える畠を決定するわけです。そうして種を決定して、それを植えて、それで病気が出たか出ないかをずつと見て、余り出ないものであつたならば検査をしこれを種として、そうして今度は薯に傷があるかないが、或いは、土が落ちておるとか、或いは外の病気が付いていないか、そういうものを一応見まして、合格にするわけです。合格と言いますか、失格するのは途中で出て来るわけです。最後に行つた時に初めて合格ということになるわけです。
#76
○羽生三七君 その場合に、普通の農家でなしに、家庭菜園的なものが農家の間に挾まれて、そういう検査対象になるような植物を栽培しておつたような場合には、そういうものはやはり検査の対象になるのですか。
#77
○説明員(竹内二郎君) なりません。一般の栽培はなりませんで、特殊の種薯としてやります場合には、県の……北海道で申しますと、北海道の原種圃から種が行きまして、そうして土地が設定されるわけです、どこの田圃というように……。外のものは申請して来てもむしろ却下されるわけです。
#78
○羽生三七君 実際上病気が発生して、そういう家庭菜園的なものが他の一般農家の農作物に影響を及ぼす、というような場合でも、それは別に何も差支ないことになるのですか。
#79
○説明員(竹内二郎君) その場合はただ、今の馬鈴薯の場合は萎縮病、輪腐病、それから凋萎病、こういうような病気でございますから、こちらで発生しておつて、それがうつるということはないのであります。ありますのは、これはうつりますの、萎縮病の場合は、あぶら虫が仲介いたしまして、こちらにうつることになります。それから輪腐病は輪腐病の薯に当つた刃物などがこちらに行つた時でないとうつりませんから、そこの隣の畠に非常に今の病気のあるやつがありまして、こちらにない場合は、これは殆んど関係がないのであります。

#80
○委員長(楠見義男君) 今の馬鈴薯の検査ですが、今日は実は北海道の人が、岡村さん、加賀さん、お二人とも見えないので、いずれお帰りになるまでこの法案は置いて置ききますけれども、代弁して私言うのですが今までの採種組合というのがありますね。この採種組合は今政府が考えておられるようなそういう検査をやつておるのですか。
#81
○説明員(竹内二郎君) 今まではそれを食糧事務所の検査員が、ここに圃場がありますと、それが申請して来るわけです。申請して来ますと、これはやはり二回も三回もやはり見てやるわけです、従来の食糧検査員が、食糧の方の検査員が見てやる。そうして最後に種薯という刻印を押して出してしまう。ところがその人達が実は余り專門家でないために、往々にして種として出て来たものに病気があつたという事実があるわけなんであります。それで今回この法律でそれをはつきり決めまして、そういうような検査員を養成しまして、それを検査させよう。今のところでは組合としてもそういうような注意はしておりますが、特に検査員のようなものを置いて採種組合まではやつておりません。今度は統制が外れましたから、これからスタートして行く場合には、やはり組合としてもそういう技術員を置きましてやつて行くのが、こちらも望ましいわけでありますが、現在原原種農場でそういうような採種技術員というものを養成しております。これは組合も配置して行きたい。そうすることによつて病害の防除などは当然常識的にやるようになりますから、それをやらして、同時に国の検査員を以て見る。こういう建前を採りたいと考えております。
#82
○委員長(楠見義男君) 検査員というものは、そうすると新しく、今までの食糧検査員でなくて、違う人が検査するわけですね。
#83
○説明員(竹内二郎君) そうです。
#84
○委員長(楠見義男君) その検査員というものは、さつきお話しになつたように、今度四十四人増加されたこの検査員がやるのですか。
#85
○説明員(竹内二郎君) それは監督者になるのです。その中の一部が監督者になり、その下に二百五十何名かの……。
#86
○委員長(楠見義男君) 法律で言つておる非常勤の検査員ですね。
#87
○説明員(竹内二郎君) そうです。防疫員というのが、それになります。
#88
○委員長(楠見義男君) 防疫員というのはどういう人を予想しておるのですか。
#89
○説明員(竹内二郎君) これは例えば学校の先生であるとか、或いは県の職員、そういう人を中心にやつて行く。その下にもう一つ補助員というものを置きたい。それがさつき申しました実行組合とかそういう所の幹部の中で、病虫害に理解のある人、経験のある人、病虫害防止に経験のある人を任命して行こう。こういう考えであります。従つて採種組合の技術員が仮におりますれば、そういう人がやはり検査補助員になりまして、本当の病害が出たか出ないか検査し、或いは見届けて置くという方法を採るわけであります。
#90
○委員長(楠見義男君) 農政局長、新しい国家公務員法の何でいくと、この法律で「農林省に植物防疫官を置く。」とある。この植物防疫官というのは一般公務員になるわけですか。

#91
○政府委員(藤田巖君) そうです。
#92
○北村一男君 この動植物検疫所定員配置予定表を見ますと、日本海では敦賀から青森までの長い海岸線に一ケ所も、検疫所はもとより出張所も置いてありませんが、この長い海岸線にどういうわけで必要がないのですか。
#93
○政府委員(藤田巖君) これは御承知の通り、裏日本に従来ございましたのは、例えばソ連でございますとか、朝鮮でございますとか、そういうふうな方面との貿易関係がありまして、それであつたわけです。最近においてはそういう方面は余りございません。たまたま引揚者が帰つて参ります場合にそれに関係して検疫をする必要があるというふうなことで舞鶴等に参るわけです。従つてこれは今後ともこの方面のそういうふうな貿易関係が起つて参りますれば、我々といたしましては、これを考慮して参りたいと、かように思つております。
#94
○北村一男君 今ちよつと何ですか、耳が聞えませんでしたのですが、将来必要があれば考慮して行きたい。つまり新潟なら新潟にお設けになるというお話と承つて、いいわけですか。
#95
○政府委員(藤田巖君) 必ずしも新潟という、ふうには……(笑声)どこに置くか分りませんが、将来裏日本方面の貿易関係が起つて参りますれば、その際これが設置を考慮したいと思つております。
#96
○委員長(楠見義男君) 今日でなくともよいのですが、先程の手数料の問題は、これは生産農家から見れば相当大きな問題だと思うのですね。もう少し正確な数字を承知して置きたいと思うのです。従つて検査をするのにどれだけの人間で、どれだけの経費がかかつてその中の一部の十円だとか、こういう数字を正確にこの委員会としては掴んで置きたいと思いますから、今日でなくてもいいですから、書いたもので資料を出して頂きたいと思います。
#97
○北村一男君 私、昨日この法案を持つて来ませんかつたから、或いはどこかに明らかに書いてあるかも知れませんが、これは例えば、北海道の種薯は栽培地において検査されまして、それから例えば新潟へ持つて来ましたときは、新潟では検査なさらないのですか。
#98
○説明員(竹内二郎君) 新潟ではしません。
#99
○北村一男君 そこで困る問題が起るんであります。新潟では大変……去年、一昨年でございましたか、北海道から移入した馬鈴薯に、どこか取扱が惡いという地元の方の話もありますが、この地方というのは北海道の方の話もありますが、併し注意して、種薯ですから注意して扱つた中に、非常な病気がありまして、迷惑しましたのですから、そういうのを防ぐには、勿論検査なさつたのが来たのであるから泣寝入りになる人が多いのでありますが、移入した所で何がやはり防疫の手段を講ぜられるような措置を採られないのかどうか。
#100
○政府委員(藤田巖君) これは私共は大体かように考えております。お話に出ておりますように、種薯は今後販売は自由になつた。従いまして、やはりこれは、勿論全然放任をいたしますと、中には変な種薯を農家に売りつけたりして、農家に迷惑をかけるようなものも又出て来ないとも限らんと思うのですが、さればと言つてこれを法律でどう取締るということもできないわけなんであります。我々といたしましては、生産地の団体、農業者の団体、それから消費地と申しますか、種薯を購入する所の場所の農業者団体というものがお互いに連絡をしまして、そうして検査を生産地において受けたところの完全な種薯を購入するというふうな道筋をやはりつけて行く必要があるのではないか。我々といたしましては、従つてそういうふうな方向へ今後種薯の何と申しますか、生産地と消費地を結ぶ流通の連絡をつけて参りたい、こういうふうな気持でおるわけなのです。従つてやはりこれは協同組合なり、協同組合連合会が一つ、種薯についてはこの問題を事業として取扱つてもらつて、産地の信用のある農業団体と連絡をして間違いなく運ぶ、こういうふうな方向に持つて参るというやり方で、変な種薯が農家に売り付けられることを防ぐというふうなやり方にして行くのがいいのではないか。従つて現在のところはお話のように各地で検査をすると言いましても大変でございます。誰が持つておるかということもはつきり分りませんし大変でありますので、差当りはやはり生産地における検査ということだけを考えております。
#101
○小川久義君 検査はよく分るのですが、その検査に合格したという証紙か合格票を、それがはつきりしておりますれば局長さんの言われたようなことになるのですが、それがむしれてなくなつたり、検査をした薯であるかしない薯であるかということは判定しにくいのですが、今までからすると……。その点はどういう制度にされるのですか。検査をしてあるかないか分らんのは確めようがないので、どういう恰好になるのですか。
#102
○政府委員(藤田巖君) この問題につきましてはやはり植物防疫官と申しますか、これが各地区分担区域を持つておるわけでありますから、それがそれぞれそういうふうなこともない、或いは報告を受け、或いはみずから調べて、そうして仮に今お話のございましたような無検査で出しておるものというようなものを発見いたしますれば、それを詳細に調べて、これを是正して行くというような、取締の面について防疫官が当つて行くというような態勢を取つております。
#103
○小川久義君 それはよく分るのですが、種薯を買うときに、これが検査した薯か、合格した薯か、せん薯か、はつきり分るようにして置かんといけないと思うのですが、その点はどうなんですか。
#104
○政府委員(藤田巖君) 検査をいたしました場合は必ずその俵装、俵なら俵に合格証票を附けるというようにいたしております。
#105
○小川久義君 それをはつきりするようにしておかんと、証票みたいなものは途中で輸送中むしれてしまつたりする場合も予想されるので、特に今までの例からすると、富山県では東岩瀬に種薯が入つて、そこで何俵か県庁へ持つて来た。県庁へ持つて来て県庁の庁員の官給菜園に使つて見た。使おうとしてパスツと切つて見たら、輪腐病があつた。そこで問題にした。問題にしたが、黙つていてくれ、これは岐阜へやらなければならん、輪腐病があるということを岐阜に知られると困るからというので、引受のまま抑えられたんですが、そういう場合も予想される。従つてそういう証票のはつきりするかせんかということが重大な影響になると思うから、俵に今までのインクで押すか、その外に俵装にも合格票というものをはつきり附けて頂くようにしないと効果はないと思いますから、その点もお伺いします。
#106
○委員長(楠見義男君) 速記を止めて下さい。
   午後三時七分速記中止
   ―――――・―――――
   午後三時二十六分速記開始
#107
○委員長(楠見義男君) 速記を始めて。
#108
○小川久義君 十三條の第四項の規定ですが、合格証明書とか、抄本、謄本というものはどういうふうにしてやるか。これははつきりして置かないとえらいことになるのじやないかと思う。例えていうと馬鈴薯だと一俵一俵計算されるのか、苗木一束とか、五十本とか、百本とか、こういつたやつで計算されるのか、ところで苗木だと一束で計算されても、分けるときは一本一本で分けなければならん、そういうときはどういうふうなことになる。又この制度を徹底させるにはどういうふうな方法をお考えか、その点をはつきり承つて置きたいと思う。
#109
○政府委員(藤田巖君) お尋ねの合格証明書或いは謄本又は抄本はどの程度にどういう方法で附けるのかということでございますが、これは大体販売単位毎に、その販売単位毎になります数量に応じてやる。例えば馬鈴薯なら、一俵なら一俵の販売単位になつておるものは一俵毎につける。苗木であれば、或いは依頼によつて一本毎売るなら一本毎附けまするし、何本とまとまつておればそういうふうに附ける、こういうことに相成ります。
#110
○小川久義君 そこで苗木なら五十本とか百本とか、一本一本わざわざ生産地から買うことがないのですが、まとめてこつちに来て、分けるときは一本一本になり、仮に農協が百本買つた、希望者に一本なり二本なり分ける、そういう場合も予想されるので、特にその場合は下手にちよつと間違えたら、三年以下の懲役とか五万円以下の罰金とかいうことになるのだが、その点は余程注意しないと思わざる犯罪に問われる虞れが十分あるのですが、周知させる方法もどういうふうにお考えですか、併せてお伺いしたいと思います。
#111
○説明員(竹内二郎君) いわゆる種馬鈴薯のごときは協同購入とか何とかということになりまして、俵單位になりますが、それ以下は取締方法はちよつとないと思います。苗木の場合もやはり協同購入の百本、協同購入にしますれば、そのときに百本には病気がないということを認識して分ければ、その各一本一本に附けるということはなかなかむずかしいと思います。その程度でやれると思います。
#112
○小川久義君 ちよつと間違うと懲役とか罰金とかいうことになるもんだから、その点余程うまいこと周知せしめるように特別な方策をお願いしたいと思います。
#113
○委員長(楠見義男君) それでは植物防疫法案の質疑は一応ここの程度にして置きたいと思いますからご了承願います。
  ―――――――――――――
#114
○委員長(楠見義男君) それでは先程申上げましたように食糧庁長官から、食糧配給機構の改編に伴う経過的な問題についての御説明を伺うことにいたします。
#115
○北村一男君 その前に一点だけ長官にお伺いしたいと思います。只今北日本の單作地帶の協議会が開かれまして、その席上に小川議員もお出でになつて、本年度の産米の取扱につきましていろいろ質疑がありまして、多少私共の間には見解の相違もあつたのであります。そこで毎度長官にお尋ね申上げているのでありますが、本年度の産米の超過供出並びに早場米奨励金に対して、これは政府並びに長官として決定したという御案でなくても、どういうふうにお扱いになる御方針であるかということについての見解を漏らして頂きたいと思います。
#116
○政府委員(安孫子藤吉君) 本年産米の超過供出奨励金並びに早場米奨励金につきましては、昨年と同様に、超過供出奨励金につきましては二倍価格、早場米奨励金につきましては概ね六十億程度の予算を組んで御審議を得た次第でございます。只今の現状から申しまして、予算的にはさように確定いたしておりまするが、本年産米について必ず報奨金が昨年と同様二倍価格で出す、或いは早場米奨励金を昨年と同じような率において出すということをはつきり申上げることはなかなか困難だと存じます。勿論私共の考といたしましては、予算に組まれました通りの金額を支出する方針で参りたいと思つております。併しいろいろな議論も関係方面においては只今出てもおりまするので、私共といたしましては、前年と同様の取扱をいたしたいというようなことで、いろいろ研究を進めておる最中でございます。
#117
○委員長(楠見義男君) それでは本日はこの程度にいたします。
   午後三時三十五分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     楠見 義男君
   理事
           羽生 三七君
          池田宇右衞門君
           石川 準吉君
   委員
           門田 定藏君
           北村 一男君
           赤澤 與仁君
           徳川 宗敬君
           山崎  恒君
           池田 恒雄君
           小川 久義君
  政府委員
   農林政務次官  坂本  實君
   農林事務官
   (農政局長)  藤田  巖君
   食糧庁長官   安孫子藤吉君
  説明員
   農 林 技 官
   (農政局農産課
   長)      竹内 二郎君
    
ソース: 国立国会図書館
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