くにさくロゴ
【PR】姉妹サイト
 
#1
第096回国会 文教委員会 第15号
昭和五十七年五月十四日(金曜日)
    午前十一時三十一分開議
 出席委員
   委員長 青木 正久君
   理事 石橋 一弥君 理事 中村喜四郎君
   理事 西岡 武夫君 理事 三塚  博君
   理事 佐藤  誼君 理事 長谷川正三君
   理事 鍛冶  清君 理事 三浦  隆君
      赤城 宗徳君    植竹 繁雄君
      臼井日出男君    浦野 烋興君
      狩野 明男君    鴨田利太郎君
      川崎 二郎君    久保田円次君
      高村 正彦君    坂本三十次君
      泰道 三八君    谷川 和穗君
      野上  徹君    長谷川 峻君
      船田  元君    渡辺 栄一君
      渡辺 秀央君    木島喜兵衞君
      中西 績介君    山口 鶴男君
      湯山  勇君    渡辺 三郎君
      有島 重武君    栗田  翠君
      山原健二郎君    小杉  隆君
      河野 洋平君
 出席国務大臣
        文 部 大 臣 小川 平二君
 出席政府委員
        文部政務次官  玉生 孝久君
        文部大臣官房長 鈴木  勲君
        文部省体育局長 高石 邦男君
        文部省管理局長 柳川 覺治君
 委員外の出席者
        行政管理庁行政
        管理局管理官  原田  実君
        大蔵省主計局主
        計官      浜本 英輔君
        大蔵省主計局主
        計官      篠沢 恭助君
        大蔵省主税局調
        査課長     伊藤 博行君
        文教委員会調査
        室長      中嶋 米夫君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月十三日
 辞任         補欠選任
  浦野 烋興君     江崎 真澄君
  狩野 明男君     小澤  潔君
  高村 正彦君     久野 忠治君
  野上  徹君     塩谷 一夫君
同日
 辞任         補欠選任
  江崎 真澄君     浦野 烋興君
  小澤  潔君     狩野 明男君
  久野 忠治君     高村 正彦君
  塩谷 一夫君     野上  徹君
同月十四日
 辞任         補欠選任
  赤城 宗徳君     川崎 二郎君
  浦野 烋興君     泰道 三八君
  久保田円次君     渡辺 秀央君
  野上  徹君     植竹 繁雄君
  渡辺 栄一君     鴨田利太郎君
  嶋崎  譲君     木島喜兵衞君
  山口 鶴男君     渡辺 三郎君
  河野 洋平君     小杉  隆君
同日
 辞任         補欠選任
  植竹 繁雄君     野上  徹君
  鴨田利太郎君     渡辺 栄一君
  川崎 二郎君     赤城 宗徳君
  泰道 三八君     浦野 烋興君
  渡辺 秀央君     久保田円次君
  木島喜兵衞君     嶋崎  譲君
  渡辺 三郎君     山口 鶴男君
  小杉  隆君     河野 洋平君
    ―――――――――――――
五月十二日
 学校災害の防止及び学校災害補償法の制定に関
 する請願(井岡大治君紹介)(第三二九六号)
 同(石橋政嗣君紹介)(第三二九七号)
 同(木島喜兵衞君紹介)(第三二九八号)
 同(栗田翠君紹介)(第三三六〇号)
 私学に対する助成に関する請願(三浦久君紹
 介)(第三三五七号)
 教科書検定の適正化等に関する請願(中路雅弘
 君紹介)(第三三五八号)
 同外四件(藤田スミ君紹介)(第三三五九号)
 学校事務職員の待遇等に関する請願(小沢和秋
 君紹介)(第三四五六号)
 同(榊利夫君紹介)(第三四五七号)
同月十三日
 私学の助成に関する請願外九件(大原亨君紹
 介)(第三六二八号)
 中学校英語の授業時数上限週三時間の強制反対
 に関する請願(山原健二郎君紹介)(第三六二
 九号)
 学校事務職員の待遇等に関する請願(石橋政嗣
 君紹介)(第三六三〇号)
 学校災害の防止及び学校災害補償法の制定に関
 する請願(嶋崎譲君紹介)(第三六三一号)
 同(山原健二郎君紹介)(第三六三二号)
 同(矢山有作君紹介)(第三六三三号)
 障害児学校教職員の増員等に関する請願外一件
 (栗田翠君紹介)(第三八二六号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和四十四年度以後における私立学校教職員共
 済組合からの年金の額の改定に関する法律等の
 一部を改正する法律案(内閣提出第五三号)
 日本学校健康会法案(第九十三回国会閣法第二
 二号)(参議院送付)
     ――――◇―――――
#2
○青木委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、昭和四十四年度以後における私立学校教職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。佐藤誼君。
#3
○佐藤(誼)委員 このたびの改正案、つまり内容的に言いますと、私学共済の年金引き上げ実施時期を例年に比べて一カ月おくれとする、また、年金の基礎給与の高い部分について、その年金額の増額分の三分の一を停止する、こういうふうにあるわけですけれども、それは金額にしてどのくらいになるのか。また、私学共済の年間の掛金収入の大体何%に相当するのか。以上です。
#4
○柳川(覺)政府委員 一カ月実施時期をおくらせましたことによる国庫補助金の相当額は、八百万円の節約ということでございます。また、一定額、以上の者につきまして三分の一支給停止によります額は、国庫補助金ベースで約千四百万円の節約ということになります。
#5
○佐藤(誼)委員 答弁が漏れていますよ。つまり、私学共済の年間の掛金収入の大体何%に相当するかということ。
#6
○柳川(覺)政府委員 五十七年度収入額は千四百六億円が見込まれております。このうちの八百万でございますので、〇・五%程度になろうかと思っております。
#7
○佐藤(誼)委員 いままで、質問された方も言っているわけですけれども、この年金の受給者というのはまさに年金が唯一の収入なわけですね。しかもわが党の湯山委員も質問されているように、現職の公務員に比べては約一年おくれているわけです。さらに、それを従来やってきたものを一カ月おくらすという、しかも金額並びにパーセンテージから言えば微々たるものです。やはりこの際、従来どおり五月実施というのを四月実施にするというのが至当ではないか。財政的にそんなに困るわけじゃないので、その点について文部大臣はどう考えますか。
#8
○小川国務大臣 年金改定の実施時期につきましては、五十二年度から四月となっておるわけでございますが、今回は御指摘のように一月おくれになっております。共済年金改定は、実施時期をも含めて恩給の改善措置にならう、かような措置を毎年度講じてきておるところでございますが、今年度の恩給の改善実施時期が本年五月からとなっていることとの均衡を図り、各共済年金とも改定の実施時期を五月としておるわけでございます。また、厚生年金、国民年金などの他の公的年金のスライドの時期も昨年と比べてそれぞれ一カ月おくれて実施されることとなっておりますので、これらとの均衡を配慮して一カ月おくらせる、かような事情でございます。
#9
○佐藤(誼)委員 私はやはり五月、実施を四月実施にすべきだというふうに考えるわけですが、いまの大臣の答弁ですと、結局、私学共済の財政事情というよりは、簡単に言うと恩給の実施時期に横並び、そういう他の要因によって私学共済の皆さんもがまんしてくれ、こういうふうに受けとめられるのですけれども、しかし、私学共済の財政から言えば、それにこたえ得る財源は十分あると思うのですよ、いままで質問の中でも。その点、重ねてどうですか、大臣。
#10
○柳川(覺)政府委員 大臣が御答弁申し上げましたとおり、私学共済制度の充実につきましては、恩給あるいは国家公務員共済、地方公務員共済等の他の共済との均衡を図りつつその充実を図ってきたという経緯がございます。そういう面から、先生ただいま御指摘のとおり他との均衡、バランスに立ってこの面の制度のそれぞれの取り組みをしていくということの基本に立って、このたびも一カ月おくれの措置を講じたということでございます。
#11
○佐藤(誼)委員 私は、先ほどから主張しているように、共済の財政的な状況からいっても十分可能であるし、また、いまの年金生活者の置かれている現状からして当然改定案にある五月実施を四月実施にすべきだということを強く主張しながら、次の質問に移りたいと思うのです。
 そこで、大蔵省おいでですか。――大蔵省が来ていないので、それでは大蔵省に対する質問を留保しながら先へ進みます。時間がありませんから。
 それでは次に、財政的な面で質問をいたします。
 私学共済年金の成熟度はどうか。また、今後どのような見通しになっているか。それから、他の共済年金、国鉄なんか大変厳しい状況にあるようですが、これらと比較して私学共済の成熟度はどのような状況になっているか。以上。
#12
○柳川(覺)政府委員 昭和五十五年度末におきます私学共済と他の共済の成熟度の状態は次のとおりでございます。
 私学共済につきましては、三・〇九%の成熟度で若い状態にございます。国家公務員共済につきましては二四・三七%、それから公立学校共済につきましては一九・七四%、農林共済につきましては一二・五〇%、国鉄共済につきましては五二・六八%という状態でございまして、私学共済がこの中では成熱度が一番若い状態にあるということでございます。
 私ども、昭和五十五年一月に実施いたしました所要財源率の再計策の結果を踏まえまして私学共済の今後の成熟度の見通しを推計いたしますと、昭和六十年度に四・四%、それから昭和六十五年度に七・三%となる見込みでございますし、昭和八十五年度には二四・二%、三十年後におきましてもなお現在の国家公務員共済の成熟度に並ぶ状態になるということでございます。なお、この所要財源率の推計によりますと、単年度収支で私学共済が赤字になる時期は二十二年後でございます。また、資産につきましては、三十年後の昭和八十七年に資産経理の方で赤字という状態が見込まれております。
#13
○佐藤(誼)委員 いま成熟度の状況、それから財政の収支の見通しも含めて答弁ありましたように、私学共済の場合は成熟度から推定していっても財政収支の見通しからいっても、簡単に言えば健全な状況にあるというふうに言えると思います。ただ、いま国鉄などの共済は先ほどありましたような五二・六八ですからもう財政的にはパンク寸前の状況で、これをどうするかというのがこれからの重要な課題だと思いますが、それは事情わかりました。
 そこで関連して財政的な問題でもう一つ伺いますが、責任準備金の充足状況はどうなっているか、これは年度ごとになると思いますから、できれば五十三年、五十四年、五十五年というようなことに区切って端的にお答えいただきたいと思います。
#14
○柳川(覺)政府委員 昭和五十五年度末の長期経理におきます責任準備金は一兆三千四百億円でございます。これに対して現実に積み立てております保有資産は四千六百八十億円ございます。それから責任準備金引当金、これは申すまでもなく補助金、助成金あるいは掛金等今後確実に入るであろう収入でございますが、この引当金が八千百八十七億円でございまして、その合計額は一兆二千八百六十七億円でございまして、差し引き五百三十三億円が不足額となっております。したがいまして、五十五年度末での責任準備金の充足率は九六%でございます。さかのぼりまして、五十四年度におきましては充足率が八八・二%、それから五十三年度は八五・二%、五十二年度が七〇・四%という状態でございます。
#15
○佐藤(誼)委員 責任準備金の充足状況をずっと聞いたわけですが、この充足率でいきますと五十二、五十三、五十四、五十五ということで充足率は非常に高くなっている。五十五年は九六%、ここまでいっているわけですから、これは他の共済に比べるとこの点からも非常に健全だということが言えると思うのです。
 ただ、これは掛金との関係でずっとさかのぼってみますと、御承知のとおり昭和五十三年には千分の十ですか、それから五十四年には千分の六、五十五年が千分の六・五、これだけ掛金を引き上げているわけです。充足率がこのように高くなってきたというのは組合員の掛金を引き上げた、これは労使折半の形になるわけですけれども、この辺が、大きく改善されていった要因になっているのではないかというふうに私は理解するのですが、どうですか。
#16
○柳川(覺)政府委員 御指摘のとおり、逐次掛金率のアップをいたしまして私学共済の財政の安定化を図ってきたということのとおりかと思います。また、附帯決議の御趣旨に沿いまして、国の補助につきましても増額の措置がこの間なされて、現在百分の十八で、まだ附帯決議のとおりには至っておりませんけれども、補助金の充足アップもしてきたというような背景があろうかと存じます。
#17
○佐藤(誼)委員 いま国の補助金あるいは国庫負担金の話まで出ましたけれども、実際に見ますと、掛金の方はいま申し上げたようにこの三年間で千分の二十二・五上がっているのです。いまの充足率が高くなったという主要なる要因は、この三年間で千分の二十二・五上げたということが非常に大きな要因になっていると私は思うのです。
 翻って、それじゃ国庫補助金、つまり、いうところの給付費に対する国庫の負担率、これは変わっていないのですね。例の一八%から事実上変わっていないわけです。たしか昭和四十七年からずっと一八%で来ている。しかも附帯決議には年年、二〇%にすべきだということは盛られているのだけれども、ここ十年間ほとんど上がっていない。組合員の掛金だけは千分の二十二・五上がっている。これでは余りにもアンバランスではないか。
 それで、国の掛金の引き上げの状況を見ると、大体二十九年ですか一〇%、それから三十年四角に一五%、四十一年に一六%、四十七年に一八%、こう見てきますと、大体五、六年の間に上がってきているのですよね。ところが四十七年からは十年間全然上がっていないのです。その間上がったものは何かと言えば、千分の二十二・五という掛金だけが上がっている。これでは余りにも不均衡である。しかも毎年この国会の議決として附帯決議をしているにもかかわらず、何らその一八が動いていないというこの状況を文部省はどう見るか。
 それからまた、大蔵省来ておりますか。――大蔵省はこの事態に対してどう考えるか。以上です。
#18
○柳川(覺)政府委員 御指摘の私学共済組合の長期給付事業に対します国庫補助につきましては、その補助率を百分の二十以上まで引き上げることとする旨の国会の附帯決議がございました。学校法人及び教職員の負担能力等を勘案し、補助率の引き上げにつきましては鋭意努力してきたところでございますが、なお今日まで実現は見ておらない状態でございます。このことは、他の共済制度との均衡等の関係もございまして実現を見ていないということでございますし、また昨今の財政事情の、抑制という面もございますが、私ども、特例適用期間後におきましては、この面の附帯決議の趣旨にも沿いますよう十分努力、検討してまいりたいと考えておるところでございます。
#19
○篠沢説明員 お答えいたします。
 公的な年金の給付に対します国庫負担あるいは国庫補助というものの率につきましては、いろいろな年金制度の給付の内容でございますとか、被保険者グループなどの差異、いろいろございます、いろいろな事情を総合的に勘案いたしまして、全体としてバランスのとれた形で今日一応設定されているのではないかというふうに私どもとしては考えておるわけでございます。
 特に私学共済の場合には、先生もよく御承知のとおりではございますが、厚生年金などとの対比で見てみますと、農林年金の方も同じでございますが、職域年金部分を含んでおるわけでございます。したがいまして、その給付費と一概に申しましても、給付の算定方式等の給付内容の差があるわけでございます。この辺のことを勘案いたしまして、私学共済あるいは農林年金については一八%、厚生年金については二〇%という国庫負担になっているというふうに考えておりまして、私どもといたしましては、公的年金に対する国庫負担率の全体的なバランスはとれているのではないか、この点についていつも御理解を得たいというふうに考え続けてきているところなのでございます。
 なお、よけいなことかもしれませんが、私学共済、農林年金については別途財源調整費を設けておるわけでございまして、定額補助でございますけれども、全体の国庫負担としては相当なものになっているというふうに私どもとしては考えているところでございます。
#20
○佐藤(誼)委員 大変長々と御答弁いただきましたが、結局、総合的に、しかも他とのバランスということを繰り返した話であって、核心に触れた答弁には何もなってないわけですよ。つまり私が言うのは、私学共済の掛金がこの三年間で二十何%も上がっている、片っ方、国の方は全然動かぬ、しかも、毎年国会の附帯決議で、一八%を二〇%に上げるべきであるということが国会の意思として決定されている。しかも、いまバランスを言われましたけれども、確かに厚生年金は二〇%になっている、私学、農林は一八%、いままでよく引き合いに出されたところの年金の受給年齢というものはいま六十歳になっているわけです。ですから、十年間も据え置かなければならぬという積極的な理由はないと私は思う。その点、重ねてどうですか、端的にお答えください。
#21
○篠沢説明員 繰り返しになるようでございますけれども、私どもといたしましては、やはり年金制度につきましては、全体の公的年金のいろいろな助成のバランスというものも考えていかなければいけないというふうに考えておるわけでございます。それぞれの年金の中で、それぞれの掛金、保険料の率が上がっていくという問題、これは確かにあろうかと思います。保険ということのたてまえに立ちまして、その保険収支に調整をされているわけでございますけれども、国庫負担の面からいたしますと、公的年金に対する全体のバランスということで考えさせていただきたい。
 私どもとしては、毎年その附帯決議がございますことにつきましては十分認識をしておりますけれども、私どもの申し上げるような理由を御理解いただきたいものだというふうに考えておるわけでございます。
#22
○佐藤(誼)委員 御理解いただきたいということですが、私は納得できないわけなのであります。国会の意志として毎年二〇%に引き上げるようにということを出しているわけですから、私は、大蔵省としてはぜひ検討してほしいということを重ねて要望いたしておきます。
 それから、文部省としてもぜひこのことは、年の国会決議であり国会の意思ですから、十分それを踏まえて大蔵省と折衝してもらいたい、このことを強く要望しておきます。これは、ずっと議事録等を見ると、毎年同じ議論が繰り返されておりますから、特に強調しておきたいというふうに思います。
 それから、これは不確かかもしれませんけれども、例の、五十三年、五十四年、五十五年、この三年間に千分の二十二・五引き上げるに当たって、経過的に見ると、昭和五十一年度末の長期給付の所要財源について試算をした結果、積立金が約二千七百億円、掛金率換算で約千分の二十三不足している。そういう五十一年ごろの状況の中で、私学共済の役員協議会それから運営委員会等で対応策を検討した結果、不足分のうち千分の十六については掛金率の引き上げ、つまり七割相当です。しかし、残りの三割、千分の七ぐらいですか、これは公的負担にしたいというような内々の話で、この五十三年、五十四年の千分の十、千分の六の引き上げがなされていったというふうに聞いているわけです。
 ところが結果的に見ると、五十五年も千分の六・五上がることによって、全体としては千分の二十二・五、つまり千分の二十三相当そのままそっくり上がっているわけですね。したがって、出発に当たっての公費負担を約三割導入したいというこの辺の内部の考え方がどういう経過をたどっていったのか、この辺について明らかにしてもらいたいと思うのです。
#23
○柳川(覺)政府委員 現在の長期給付の掛金率が千分の百二になっております。長期給付の財源率につきましては、支給開始年齢の引き上げ等の制度改正を踏まえまして、五十五年一月に再計算を行いまして、その結果、所要財源率が千分の百三十四・四五、前回の五十一年の計算期よりも千分の八・五〇の増が見込まれました。その結果、国庫負担分を除きまして千分の八・二五の財源率計算上の不足分が生じました。
 しかしながらこれにつきましては、昭和五十三年六月及び五十四年四月に、先生いま御指摘のとおり、合わせて千分の十六掛金の引き上げを行いました。そのことや他の共済組合の実情等も慎重に考慮しまして、五十五年七月から千分の六引き上げるということにいたしまして、現在の千分の百二の掛金率を算出しておるものでございます。
 なお、五十一年の計算の結果につきましては、千分の十六を五十三年、五十四年かけまして上げたということは御指摘のとおりでございます。
#24
○佐藤(誼)委員 経過の説明であって、その間の因果関係が不明確でありますが、時間も迫っておりますから先へ進みます。
 いずれにいたしましても、掛金の方は私たちの感覚からいうとその三年間かなり急速に上がったけれども、他の補助金や、あるいはまた、きょうは時間がありませんから触れませんけれども私学振興財団からの補助や各県の補助、いろいろあるわけですが、これらはほとんど変わらないという、こういうアンバランスの状況になっているということに対して私は非常に問題があるというふうに思いますので、その点だけを強く指摘をいたしまして、次に進みたいと思います。
 次は行革関連特例法に関する問題で、これは文部省と大蔵省に質問いたします。
 御承知のとおり、行革関連特例法第六条第一項では私学共済に対する補助の減額規定、それから第二項では返済についての規定があるわけです。これは私学共済だけではなくて、内容的には、関連する年金については全部共通の規定だと思うのです。そこでこの点については、例の行革関連特例法を審議する特別委員会でずいぶん返済についての議論があったわけです。きょうは時間もありませんからくどいことは言いませんけれども、この中で問題になる点が四つあるわけです。
 それはこの第二項の中で、返還についての問題なんですけれども、一つは「事業の財政の安定が損なわれることのないよう、」、二番が「特例適用期間経過後において、」、三帝が「国の財政状況を勘案しつつ、」、四番が最後に、「その他の適切な措置を講ずるものとする。」という、返還に当たってのこの四点についてはこの特別委員会でかなり議論されたわけです。特にこの中で問題になったのは、この「国の財政状況を勘案しつつ、」ということはどういうことなのか、それから最後の
 「その他の適切な措置を講ずる」というのはどういうことなのか、この二つが特に集中的に議論になったと思っているわけです。
 これは各省庁にまたがる、しかも年金共通の問題ですから、大蔵省としてはいま言った二点について特別委員会で議論されたことをどのように押さえているのか、この点についてまずお尋ねしたいと思うのです。
#25
○篠沢説明員 お答えいたします。
 第一点の「国の財政状況を勘案しつつ、」ということでございますけれども、特例適用期間後に行います繰り入れ等の措置の期間、方式を決めるに当たりましては、そもそも今回の繰り入れの特例を設けました趣旨が、現下のまことに厳しい財政状況に対します財政負担の当面の軽減ということにございますものですから、やはり特例適用期間後の繰り戻しといいますか繰り入れにつきましても国の財政状況をどうしても勘案する必要があるという趣旨を述べたものでございます。
 それから第二点でございますが、いろいろな適切な措置ということにつきましては、先生御指摘のとおり臨時国会におきましてもいろいろ御議論がございました。これにつきましては、政府におきまして年金財政の安定を損なわないように減額分の繰り入れのほか積立金運用収入の減少分、こういうものに見合いますものを含めまして必ず適切な措置を講ずるというふうに申し上げてまいったところでございます。
#26
○佐藤(誼)委員 私は念のために確認したことでありまして、すでに行財政改革に関する特別委員会、これは昭和五十六年十月二十八日、この時点で鈴木内閣総理大臣が、いまも話がありましたが、保険財政に支障を来さないように必ず返す、元本はもとより事運用益につきましても適正な運用益を加算して返済するということを言っておりますから、これはこれ以上言いません。
 ただ、私はここで問題にしたいのは、国の財政事情を勘案しつつというこれにどうしてもひっかかるわけなんです。御承知のとおり昭和五十六年度の予算執行の状況、五十七年度予算の見通し、この点から言うと、非常にその時点とは財政状況が変わってきている。恐らくこの再建期間の過ぎる六十年ごろには、かなり国の財政事情は厳しくなるだろうし、また、果たして予定どおり財政再建の期間に財政再建ができるかどうか、この辺もきわめて怪しい状況になってきている。そうなりますと、この項目に、国の財政事情を勘案しつつとありますので、残念ながら、その時点で財政事情を考えたら、あのときはああいう答弁をしたけれどもとても返せるような事情にありませんということになったら、これは大変なことになっちゃうわけです。
 そこで私は、まず一つ文部省にお伺いしたいのは、地域特例の場合には自治省と大蔵省の間で、返済の方法まで含めて、御承知のとおり文書の交換になっているわけです。文部省は、私学共済のこの項目について、返済の方法まで含めて大蔵省と文書の交換になっているのかどうか、このことが一つ。これは文部省にお尋ねします。
 それから次に、大蔵省に対しましては、いま申し上げたように五十六年度の予算の執行状況、五十七年見ると御案内のとおりでありますけれども、五十六年度の税収が当初見込みの三十二兆二千八百四十億、これが新聞の報ずるところによりますと、大体一〇%ぐらいは減収になるだろう、そうすると三兆二千億程度。ところが補正予算で四千五百億減じておりますから、補正後の予算に比しても大体いまのところ、税収不足が二兆八千億ぐらいになるのじゃないか。そうなりますと、これをどこで埋め合わせるかということですね。これは数字少し違っているかもしれません。そうすると決算調整資金あるいは国債整理基金等で仮に埋め合わせてみたところで、いずれこの国債整理基金は、年度は次年度ですか何かで返さなければならぬわけです。そうなりますと、これはいま大変な状況になってくるわけです。五十七年度の予算はどうなるか。これは成立したわけですけれども、経済成長率五・二%で計算しているでしょう。大体内需が四・四、外需が〇・八。内需、外需の状況は御承知のとおりです。だれが見たって、五・二%の経済成長、GNPになるとはだれも言ってないのです。そうなれば、五十六年度からの繰り越しの負債の部分と加えて、五十七年度の予算執行は約四兆円ぐらいマイナスになってくるのじゃないか。そうなりますと、五十八、五十九がどうなっていくか、これは五十八年度の予算をどう組むかということはいまきわめて重要な課題になっていると思う。
 こういうようなことを見通していったときに、確かに先ほど言いましたような、この特別委員会の中では返すということを約束しているのだけれども、しかし、その時点になって、この法律では、国の財政事情を勘案しつつとなっているのであるから、いまのような状況では大変むずかしいなどということになったのではこれは大変なことになりますから、現時点から財政再建と言われるその時点を展望したときに、どういう財政状況になっているのか、果たして約束したとおり実際に返還できるのか、返還するとすれば、この「適用期間経過後において、」とありますが、「後」というのはどこまでも後ですから、どの時点で返すのか、この辺のところを大蔵省から明らかにしてもらいたいし、前の方のことについては文部省からお答えをいただきたいと思います。
#27
○柳川(覺)政府委員 国庫補助の削減分につきましては、先生御指摘のとおり、年金財政の安定が損なわれることのないよう適切な措置を講ずることが法律で規定されておる事項でございます。したがいまして、このことにつきまして特に文書による財政当局との交換はいたしておりません。前国会におきまして、この面の適切な措置につきまして政府の見解が示されておるわけでございまして、私ども今後具体の問題につきましては十分財政当局との協議をいたしまして、私学共済の財政に支障のないという基本姿勢に立ちまして取り進めてまいりたいと考えております。
#28
○篠沢説明員 減額分の繰り入れあるいはその他適切な措置をどのように講じていくのかということにつきまして、臨時国会におきますいわゆる行革関連特例法案の審議におきましても、この特例適用期間後の繰り入れ措置についてはできる限り速やかに着手することをお約束し、また、そのように努力をしてまいりたいというふうに大蔵大臣から答弁をしております。私どもといたしましては、その答弁のとおりに考えておるわけでございまして、とにかく特例適用期間が終わった後できる限り速やかに着手できるような財政状況に持っていかなければならないということで財政再建の目標というものを掲げておるわけでございますけれども、五十九年度特例公債脱却というのが政府の基本方針であるわけでございます。これにつきまして最大限の努力をしているところでございますし、今後ともその努力は継続していかなければいかぬと考えておるわけでございます。
 当面の財政状況の詳しい問題につきましては、私からお答えするのが適当であるかどうかと思いますけれども、五十六年度で生じました全体としての税収の土台減というものがあるわけでございますが、五十七年度につきましてはまだ始まったばかりの段階でございますので、五十七年度あるいはその先の五十八年度の具体的な問題につきましては御勘弁をいただきたいと思います。
#29
○佐藤(誼)委員 いや、これは自治省と大蔵省だって法律上の根拠はあるのですよ。だけれども、ああいうふうに文書できちっとやっているのですからね。これだって確かに法律上は明確に「補助その他の適切な措置を講ずるものとする」とあるのです。ただ、その中身がいつごろどういう形で返済するか何もないわけなんで、そこが議論になるところなんで、私は文部省も大蔵省との間で文書で約束するということが至当だと思う。私学共済は共済として独立しているのですから。それを所管する文部省としてはそのぐらいのことがあってしかるべきじゃないかと思いますが、どうなんですか。
#30
○柳川(覺)政府委員 先生御指摘の地域特例につきましては大蔵、自治との間にそのような文書の交換による確認があろうかと思いますが、このたびの共済年金に絡みます特例措置につきましては、関係各省の間でそのような文書交換をした例は承知いたしておりません。あくまでも法律に明記された事項の執行に関する問題でございますので、その執行段階におきまして私どもとして具体につきましての努力を十分重ねていくということであろうと思っております。
#31
○佐藤(誼)委員 大蔵省ですが、五十六年度の事実上の財政収支の締めというのもまだ先ですから、それはまだ見通しの問題になるでしょう。しかし、明らかになっているのは、先ほど言ったように二兆円を超す歳入欠陥、少なくともこれは明らかだと思うのです。それからもう一点、五十七年度五・二%の成長率の計算、これも無理だということは、だれにも明らかな事実だと思う。そうなりますと、五十七年度に仮に二兆円というものを国債整理基金から借りた、五十八年度に返していかなければならぬとなりますと、その部分がふくらんでしょい込んでいくわけですから、これは大変だと思うのですよ。しかも五十七年度がいま申し上げたように五・二%でいいか。財界でもいろいろ言っていますわね。半分ぐらいに試算しているのもありますよ。そうすると、これも三兆だということになりますと、これはきょうここでそう突っ込んだ話はできないと思うのだけれども、昭和五十七年度の予算編成に出たって例の財政の中期展望、昭和五十六年度から六十年度、試算だと思いますが、こういうものを出しておりますね。歳入の見通しそれから赤字国債発行の減額の見通し。そうなりますと財政再建、つまり赤字国債の発行をゼロに持っていくという、このことがいまのような支出増、歳入欠陥が大きくなっていった場合に果たして可能なのかどうか、財政再建期間が三年で終わるのかどうか、延ばさなければならぬのかどうか、この辺が恐らくこれから議論になるでしょうし、そしてまた財政再建期間を三年ということにしたことだってこれからいろいろ問題が出てくるだろうと思うのです。
 そのことを考えますと、先ほどこれは見通しであって先のことである、したがってただいま努力中だということの意味はわかるのだけれども、計数的にはじいていけばそのことが可能であるのか不可能であるのか、これはだれでも出てくると思うのです。したがって、この辺、大蔵省としてはどういうふうに考えておるのか。きょうは大蔵大臣じゃありませんし、核心に触れた答弁はできないかと思いますが、重ねてでありますが、事は金にかかわるものですから御答弁いただきたいと思うのです。
#32
○伊藤説明員 お答え申し上げます。
 五十六年度あるいは五十七年度の税収につきまして、ただいま先生お話ございましたように、まず五十六年度につきましては、お説のとおり現状必ずしも芳しい状態で推移しておりません。ただ先生のお話にもございましたように、五十六年度自身につきましても、税収の中で相当のウエートを占めております法人税の三月期決算、これが今後出ないとまだ実態がわかってまいりません。この点につきましてはいろんな調査機関等との情報交換をしておりますけれども、九月期に比べますれば相当いいであろう、ただ、そのよさも調査する諾機関によってかなり差がございます。しかし、いずれにいたしましても、実績として判明いたしますのはもう少したちませんとわかってまいりません。その意味で、いわば五十六年度自身の税収減が一体どの程度になるのか。補正後の予算額を確保するのは相当むずかしいという感じはいたしますけれども、具体的な額を申し上げ得る段階にはないという点につきましては御理解をいただきたいと思います。
 次に、仮に五十六年度に何がしかの減収が生じた場合に五十七年度どうなるかというのが次の問題でございますけれども、一つは先生のお話の、GNPが仮に政府見通しどおりいかない場合あるいはそれと違った内容になった場合どうかという御質問かと思います。予算における税収の見積もりは税目ごとに積み上げております。五十六年度に仮に何がしかの歳入欠陥が生じたといたしましても、そのことが直ちに五十七以降に響く部分とそれから税目によってはそれとは独立な動きをするものといろいろございます。それから、五十七年度自身もまさにスタートしたばかりでございまして、今後の経済動向がどうなるかといった点もこれからでございますので、具体的な数字を云々できるというような状況ではございません。
 中期展望につきましては、五十八以降についてはいわばマクロ的な計算をしております。画で見ております成長率に弾性値を掛けるということでマクロ計算でやっておりますけれども、そこでの税収の見込み方というのは、あくまでも中期的な傾向値を見ていきたいということではじいております。五十六、五十七が先ほど申しましたような税目別の積み上げであるのに対しまして、五十八以降はマクロ計算ということで若干推計の方は異にしておりますけれども、いわば出だしのところの数字がどうなるか、それからその後のマクロの数字と実際の税目別に見た場合にどういう動きになるのか、相当推定がむずかしい部分がございます。
 そういった意味で、中期展望それ自体につきましては毎年毎年のローリングをやっておりますけれども、そういったローリングの問題とは独立に、いわば政府の姿勢として五十九年度脱却という大方針のもとに、歳入歳出両面にわたる徹底した見直しといいましょうか、努力を積み重ねて、何としても五十九年度特例債脱却という目標の達成に努力していきたいというふうに考えておる次第でございます。
#33
○佐藤(誼)委員 時間も限られておりますし、まあ、国の財政運営なり見通しの問題はこれ以上深く入れませんし、しかるべきところでまたこの問題をやらなければならぬと思いますので、以上で切りておきたいと思います。
 ただ、先ほどから質問の中でも明らかになってきましたように、確かにこの私学共済の場合の成熟度、それから財政収支の見通し、簡単に言えば非常に堅調な足取りだというふうに一応見られると思います。ただ、何といったってわれわれみんな年をとるわけなんでありまして、頼りになるのはやはり年金、しかもいま一生懸命掛けたものが将来、年金の財政から見て、本当にわれわれが老後に支払われるのかどうかということをみんな非常に心配しているわけでありまして、運営そのものは幾ら健全であってもいいわけなんでありまして、そういう点で、私は組合員の掛金というのは目いっぱい来ているのじゃないかというふうに思いますから、今後の財政運営の健全化という点から、再三国会の決議になっている、文部省が大蔵省に対する、二〇%引き上げの、このことを中心とした、要望については、文部大臣を中心に今後ともひとつ努力をしていただきたいし、それから、大蔵省はそのことについて其体的に、しかも積極的にこたえてもらいたい、このことが一つ。
 それからもう一つは、財政再建後の減額分並びに運用益を含めた返却の問題、いま議論いただきました。必ず返してもらえるものというふうには思っておりますけれども、この辺については、どうしても先の問題でありますし、財政の問題でありますので、大蔵省からもきちっと守ってもらいたいし、それから文部省からも、その点については必ず返済してもらうように、これはひとつ責任を持ってもらいたい。
 このことは組合員の皆さんのお金にかかわりますから、特にそういう堅実なる運営ということについて、私は最後に文部大臣に要望しておきますので、文部大臣から所感を承って、終わりたいと思います。
#34
○小川国務大臣 掛金の方は逐次増額をされておる、しかるに国庫負担の方は十年にもわたって据え置かれておるという御指摘でございます。これは否定できない事実でございます。私どもといたしましては、附帯決議の趣旨を尊重いたしまして、できるだけ速やかに実現を図っていきたいと考えておるわけでございます。
 利息に相当する額あるいは瓶用益をも含めて補てんをするという問題でございますが、財政再建期間が終了しました後においても財政の状況、相当厳しいものがあるに違いないということが予見されるわけでございますが、困難な財政の状況下におきましても、あとう限り速やかにこのことが実行できますように、財務の当局とも折衝をいたすつもりでございます。
#35
○佐藤(誼)委員 時間になりましたから、以上で質問を終わります。
#36
○青木委員長 この際、暫時休憩いたします。
    午後零時二十四分休憩
     ――――◇―――――
    午後零時五十二分開議
#37
○青木委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。山原健二郎君。
#38
○山原委員 私学共済の採決の前になりましたから、短時間質問をいたしたいと思います。
 最初に、先日栗田議員の方から私学共済の国庫補助金について質問がありましたときに、国庫支出としては八百万円という数字が出ましたときに、その他のたとえば国家公務員共済あるいは地方公務員共済とか農林漁業共済の金額はどれくらいになるだろうということを申しておったわけですが、お調べになっておりましたらちょっと御返事をいただきたいのです。
#39
○柳川(覺)政府委員 実施時期を一カ月早めました場合の増加額でございますが、これは給付費ベースで申し上げますと、私学共済につきましては五千九百万円の給付になります。うち国庫補助ベースでは八百万円でございます。それから農林年金につきましては、年金共済は一億五千三百万円、うち国庫補助二千百万円。それから国共済につきましては、国家公務員共済でございますが、十四億円、それから地方職員共済、公立共済、警察共済その他の地方公務員関係共済で三十九億円、公共企業体の共済関係で二十億円、合わせまして、合計七十五億円でございます。
 なお、別途恩給につきましては、恩給関係が七十億円の給付費ということの増加が見込まれております。
#40
○山原委員 それは国庫補助の金額ですね、後の方は。いま八百万円に相当する分をおっしゃったわけですか。
#41
○柳川(覺)政府委員 国庫補助の形で絡みますのは私学共済と農林年金でございまして、国共済、地共済等につきましては給付費でございまして、後年度にわたりましてこの面の補てんの問題が起こるということでございます。当該年度での補助金ベースの問題は、私学共済、農林年金の問題でございます。
#42
○山原委員 いずれにしましても、農林年金が二千百万ですか。まあこれだけのことですから、本当に一カ月おくらせるということが国家財政から見てどうしても必要なものだとは思えませんので、この点は私どもは一カ月おくれということに対しては反対をしておりますから、そういう点で、いまの数字をいただいたわけですが、これはぜひこういうことのないようにしてもらいたいと思います。
 次に、私学共済と私学助成のあり方の問題ですが、私学共済の問題につきましても私学助成のあり方というものが影響を及ぼすわけでございます。特に今度の臨調によりまして私学助成のあり方についてかなり問題のある提案がなされておるわけでございますが、特に今度私大白書が出まして、日本私大連盟加盟の七十五大学法人が設置している七十七大学の財務状況が報告されております。新聞の社説にも出ているわけですが、これを見ますと、五十四年の二三・二%から五十五年の二二・三%というふうに低下をし始めておりますし、同時に私学における赤字が五十四年度に比べまして二倍にはね上がっている。百三十億円という数字が出ております。五十七年度は昨年度に比べましてまた一段とひどくなるということが予想されるわけでございます。
 これは文部大臣にお伺いしたいのですが、私学振興助成法の成立のときから経常費の二分の一を義務づけよという意見と二分の一以内ということで大激論が闘わされまして今日の事態に至っておるわけですが、五十七年度の予算で二九%ですが、実際決算になりますと、これは大幅に下がる可能性があるわけです。ところが、今度は臨調の答申によって抑制をするということになってまいりますと、私学補助の問題というのは、これはいままでの歩みが大きく変えられる可能性があるわけです。これは臨調の答申が出ましてからでは遅いわけでして、私学助成をせっかく打ち立てられて徐々に金額もふやしてきました文部省としては、臨調のこの動きに対しては当然大きな歯どめをかけるということが必要だろうと思いますが、その点は文部大臣はどういうふうにお考えになっているか、伺いたいのであります。
#43
○小川国務大臣 私学振興助成法の趣旨に基づきまして、私学の経営の改善に資する、あわせて父兄負担の軽減を図るということで助成をいたしておるわけでございます。文部省といたしましては、適当なしかるべきルートを通じましてこの趣旨を十分臨調に説明いたしておるところでございます。どのような答申が出てまいりまするか、いまから的確に予測ができませんけれども、私どもといたしましては、この趣旨を貫徹するためにあとう限りの努力を今後も続けていくつもりであります。
#44
○山原委員 この私大連の出しております白書を見ますと、一つは、これは新聞の社説にも出ているわけですが、赤字というのが出ておるということが特徴です。それからさらに、教育条件の整備ということに対してはずいぶん努力もされているわけですね。さらにもう一つは、父母負担の限界に来ているということで結局国公私立間の格差の助長、その背景になりますのは補助金の問題でございまして、経常費二分の一ということはどうしても早急に実現をしてもらいたいという、これは全く切実な要求となっておるわけでございます。そして、学生納付金に頼る率がだんだんふえてきておるわけでございますが、いま申しましたように全く納付金に至りましてはもう限界に来ておるということを考えますと、いま大臣が努力をされる、既定の方針に基づいてやっていかれるということを貫くにはかなりの努力も必要であろうと思います。そういう点では毎国会ごとに一番多い請願は何といっても私学助成の請願が一番多いのです。圧倒的にずば抜けて請願署名が多いわけですし、それから私大連そのものも実態に即してこういう白書を出しておられますから、その点では不退転の決意でやっていただきたいというふうに思います。
 次に、もう一つの問題は、臨調の考え方そのものが、高等教育の費用負担については、教育を受ける意思と能力を持つ個人の役割りを重視し、国としても必要に応じてそのような個人の努力を助長していくことが重要である、こういう述べ方であるわけですね。高等教育の費用負担は結局個人の努力による、それを国が助長するために援助する、こういう考え方になっておりまして、言うならば、いままでわれわれがともに文教委員会で一致してまいりました公費教育論に対する真っ向からの反論であるというふうに思うわけでございます。これに対しても文部省としては当然反論をすべきだと思いますが、この点はきょうは大学局長お見えになっていませんが、大臣からよろしかったらお伺いしたいのです。
#45
○柳川(覺)政府委員 臨調でいろいろな御議論がされておるわけでございまして、いま先生御指摘のように、高等教育につきましては、これがわが国の発展の上できわめて公共性を持つものであるという考え方の基本に立ちつつ、さらにこれを受ける者の負担がどのような形であっていいのかという両面からの御議論がなされております。高等教育につきましては、特に資源のないわが国におきまして、この面の今日までの発展を見ていくことにそれなりの大きな意義があるわけでございまして、今後とも高等教育の充実あるいはその中における私学教育の役割り、重要性につきましては、十分な認識を持って文部省としては対処してまいりたいと考えておるところでございます。
#46
○山原委員 いまおっしゃったとおり努力を強く要請するものでございます。
 私学助成法の目的は教育条件の維持向上、児童、生徒、学生に係る修学上の経済的負担の軽減、さらに経営の健全性を高め、健全な発達に資するという目的があるわけでして、これはすったもんだの末できました私立学校振興助成法、これはそういう精神に基づいてやっているわけですが、今度臨調の答申を見ますと、第一部会の報告ですが、答申ではありませんけれども、四月十五日に出されたものには、「私学助成については、当面総額を抑制し、その配分に当たっては私学の独自性が十分発揮され、その質的向上が図られるよう、適切な教育・研究プロジェクトについての助成を重視する等改善を図る。」という文章になっているわけでございまして、これは一つは抑制、それから一つはプロジェクトに対する助成ということが根幹になっております。これは私学助成の法律の目的とも外れてくるわけでございまして、そういう意味では私学助成が大きな曲がり角に来ているということを考えますと、いま局長も御答弁になりましたようにかなり重大な段階を迎えておるというふうに考えるわけでございます。したがって、またプロジェクトの問題につきましても臨調は教育内容にまで踏み込んでおりまして、わが国の研究開発の推進に当たっては「大学は主として基礎的学術研究、国立研究所等は主として、行政上の必要に基づくもの、民間に期待し難いものについての研究開発を分担すべきである。」、こう述べておりまして、これは考え方によりますと、まさに学問の自由あるいは大学における自治に対する介入であると思うのです。さらに、学術の中心としての大学という学校教育法五十二条に介入するものだという点でも非常に重要な中身を持っておると思います。
 いま大臣がおっしゃったように、答申がどういう形で出るかはもちろん予測はできませんが、この四月十五日の動きを見ますと、私学助成につきましての非常に大きな変化を臨調が期待をしておるということを考えますと、文部省にとりましても非常に重大な問題だと思いますが、この点はどういうふうに受けとめておられるでしょうか。
#47
○柳川(覺)政府委員 現在臨調で私学助成の問題、また具体の配分につきましては、学術の振興あるいは特定の分野等に係る教育の振興のために行っておりますところの現在の一般補助のほかに特別補助を行っておりますが、この面を重視するなどの改善を行うことが検討されていると聞いておりますが、その検討の推移につきましては私どもも重大な関心を持って取り組んでおるところでございます。いずれにいたしましてもこの私学助成は、大臣が御答弁申し上げましたとおり、私大経常費補助が私学の教育研究条件の維持向上等を目的として行ってまいりました基本を踏まえまして、私学側の一層の自主的な努力を促し、それに応じたより効率的なものにするよう、関係各方面の意見もお聞きしながら、私どもも慎重によりよき改善につきましての検討をしていきたいというように基本において考えておるところでございます。
#48
○山原委員 かなり前広く反論をするといいますか、そういう態勢、これは文部省だけでなくて、やはりこの文教委員会各党の議員の皆さん一緒になって一この私学助成の問題をこのままほうっておきましたならば今後の経常費補助はもう行えなくなるという可能性すら含んだ答申が出ようとしているわけでございまして、同時に国公私立間の格差にしましても依然として解消される方向には向いておりません。だから、栗田さんも指摘しましたように、私大連の報告によりますと「五十四年度から五十五年度では一〇%台に、五十六年度は八・八%に低下し、五十七年度政府予算案では前年度と同額という、全く信じられない状態となった。」というふうにこの白書の中では述べております。「全く信じられない状態となった。」、ところが、次にはこれは単に伸び率ゼロではなくてマイナスになる。実質マイナスを臨調は要求しているわけでございますから、まさにこの重大な事態、そういう国公私立間の格差のある中で努力をしている私学の教職員に対するこの共済制度、これは当然充実をしてその福祉向上に役立てるべきだと思いますので、そういう意味では、既裁定年金の引き上げ開始を一カ月おくらせるということは、これはまさに逆行であるということで断じて容認できないところでございます。
 そういう意味で、この私学共演につきましても後で附帯決議も出るでしょうし、あるいはこの採決に当たっての賛否の態度がこれから明らかになるわけでございますし、修正案も出るわけでございますが、文部省としても、これだけ努力をしておる私学の教職員の共済制度というものへの信頼に対しては断固として守っていくという立場を貫いていただきたいと思いますが、その点につきまして大臣の所信を伺いまして、私の質問を終わりたいと思います。
#49
○小川国務大臣 今後ともあとう限りの努力をいたしまして私学共済の健全な運営を図ってまいるつもりでございます。
#50
○青木委員長 次に、湯山勇君。
#51
○湯山委員 私は、前回留保いたしておりました質問を一点だけいたしたいと思います。
 それは、御存じのように、ひのえうまに当たっておりますために、本年度、昨年度も若干ありましたけれども、高等学校の入学者が著しく減っております。そのため、公立学校等におきましても学級減がございましたし、私立の高等学校等においては相当数の学級減がございました。私学助成の面では、特に文部省はそのことを配慮して二十億増額、されておるということもございますけれども、それだけでもって生徒数の減を補うだけの力はございません。そのために、どうしてもやめていかなければならない先生も出ております。退職者が相当数出ておることも事実でございます。
 また、生徒が減ったからといって、仮に五十名が三十名になったからといって音楽とか特別な教科を減すわけにはいかないというようなことで無理に抱えている教員等もあって、その対策として、適当な年齢に達しておる先生にやめてもらって、しかしながら、やめたら学校の経営に、授業に差し支えますから、その先生は退職年金を受けながら、退職年金と現在の給料の差額を学校で埋めまして、それでもって運営しようということをやっておるところがたくさんございます。
 平たく言えば、ある先生がある私立の高校で三十万の給料をもらっていた、そこでその人にやめてもらって、私学共済から給付を十五万もらって、この先生を常勤講師というので十五万で採用するということになれば学校の負担は月額十五万減るわけで、そういうことをやろうとしている。そういうことをやればずいぶん助かるように常識的に思いますけれども、事実はそれができないという状態になっている、ですから、私立の学校で常勤講師というのは、私学の退職者ではなくて公立学校の退職者がその役目をしているというのが実情でございます。
 調べてみると、なぜそれができないかというと、同一共済、つまり私学をやめた先生は私学共済から年金を受けます。なお後、常勤講師で私学に勤めれば、同じ私学共済にありますから、同一共済の場合は併給できないという規定になっておりますために、学校としても、私学をやめた人を採用して本人の生活も学校経営もそれでもってうまくやっていこうとするのができないで、やむを得ず、結局、公立学校をやめた人であれば年金が違いますから、公立学校の退職者を常勤講師として雇って学校側の経費だけは節約できる、しかし、せっかく私学をやめた先生は締め出しを食っているという状態が非常に多くて、これを改善してほしいという希望がたくさん出ております。
 私も実情を見まして、これは本当に不合理だ、その学校をやめた人を常勤講師で雇っていけば、本人もいいし学校もいい、ところが、本人はそれを排除されるということになっておって、これはいかにも不合理ではないかという感じを持ちますが、局長はそういう事態を御存じでしょうか。
#52
○柳川(覺)政府委員 先生御指摘のとおり、特に本年度はひのえうまの関係する年でございましたので、生徒、入学者の減、このことが直ちに教員の削減に結びつくおそれがある、したがいまして、そのような状況ができる限り緩和されるようにということで、文部省といたしましては、大変厳しい財政事情の中でございましたが、私学経常費助成につきまして、特に高等学校以下の経常費助成につきましては、前年度に対しまして二十億の増額措置を講じました。
 また、これと関連いたしまして、地方交付税によります財政措置といたしまして旧二十二億の増額を図っていただきまして、三千八億円という国庫補助及び地方交付税による財源措置とで国の財政措置を伸ばしてきたところでございまして、その面から、ひのえうま等による教育の混乱を来さないように、私学の高等学校以下の経営がそれなりに安定して教育が充実するように配慮してきたところでございますが、いま先生御指摘のような問題がそれぞれの地域でそれなりに起こっておるということは承っております。
 いま御指摘の問題は、確かに、公立学校を御退職されて私立学校に就職された先生は公立共済の方から年金を受けてかつ給与を受けるということでございますが、私立学校に在職された方が一度退職して年金を受けられますと、御指摘のとおり、再就職を私立学校にした場合にその年金は停止されます。したがいまして御指摘のとおり、同じ教育に携わっておられながら公立学校と私立学校の先生の間にその面の不均衡の問題があるのでございますが、このことについては、共済制度そのものの基本に通ずる問題だと考えております。
 なお、理論的には、私立学校の先生が公立学校の先生に再就職された場合にその問題が起こりますが、先生いま御指摘のとおり、実態的にはございませんで、むしろ公立学校の先生が私学に就職されるというのが実態であると承知しております。
#53
○湯山委員 いま局長もお認めになったように、非常に不均衡である。それだけではなくて、無理に私学を退職した先生を私学年金を受けながら雇い入れるとすれば、非常勤しかございません。非常勤の講師になれば、今度は年金は受けられますけれども給料が低い。それから短期が、非常勤になれば私学共済は適用されないで国民健康保険が適用になる、掛金も非常に高い、こういうまたもう一つの格差といいますか、不均衡がある。これもおわかりでしょうか。
#54
○柳川(覺)政府委員 御指摘のとおりでございます。短期給付につきましては組合員の資格を失われました後、任意加入の制度がございまして、二年間は従来の組合員と同様の給付を受けるという便宜措置がとられておりますが、その場合に掛金は通常の組合員よりも高くなるということが実態でございます。非常勤講師になられましてそれなりの給与が保障されれば、講師手当が支給されればあるいはこの問題は解消するのかと思いますが、このことも他の一般の非常勤講師の方との講師手当との均衡の問題があろうと思いますので、その長い期間私学の教育に携わった教員の方だけについて特別の講師手当の増額措置はなかなか困難な問題であろうかと存じます。
#55
○湯山委員 ですから、私学の退職者はいまのように再就職の場合に年金においても不利な問題がある。それから短期の問題についてもいまのような不利益な扱いを受けている。これは一般論から言えば共済が違うのだからということも言えますけれども、一般論で処理されないのは、教員の場合には教員免許制度になっております、したがって、私学の退職者が学校以外へ就職するといってもそれは非常に狭められている。免許証を持っている学校へ勤めるのが一番いいのですけれども、その道がいまのように、やめて常勤講師になることもできない、また非常勤になれば給料はうんと低い上に短期で医療を受けることもできない、こういうことなので、これは共通に教職員免状を持っているということだから非常に範囲が狭いわけですね。
 そこで、何とかしないと、この矛盾というものは放置できないものではないか、いつまでたっても私学の退職者というのは私学からは締め出されている、こういう矛盾は、私学共済が文部省の所管であって共済として独立しているということであれば、むしろ他の共済と共通面もずいぶんありますけれども、独自の問題として取り上げてしかるべき問題ではないかというように考えますが、その点について局長はどう考えますか。
#56
○柳川(覺)政府委員 先生御指摘の、当初から私立学校の教員であった者の立場から見ますと、確かに不均衡であるとの考え方もあろうかと思いますが、この問題は私学共済制度のみの問題と言い切れないことでございまして、それぞれ独立して設けられております公的年金制度とのかかわりから生ずる問題でございますので、確かに教員につきましては免許資格を必要とする社会でございますが、その面におきましても医師あるいは看護婦さんあるいは保育所関係の保母さんとか他の方々ともこの面でやはりかかわる問題でございまして、まさに年金制度の根幹に触れる問題でございますので、その制度的な改正なくしては困難な問題であるというように考えておるところでございます。
#57
○湯山委員 大臣、いまお聞きいただきましたように、これは非常に不公平な問題であるし、特に大臣の所管しておられる学校の教職員の問題です、公立、私立の別はありますけれども。したがって、私は何とかこの矛盾を解消していただきたいと思うのです。ただいま局長が申されましたように、制度全体の基本的な問題であることはよくわかります。しかし、それについては検討の機関も大蔵省に置かれておりまして、これは私学共済からも参加していろいろ検討を続けていると思いますので、ぜひひとつ基本問題として持ち込んでいただいて、何とかならないものか、文部省としても御努力願いたいのと、第二の問題は、そうは言いながらも非常に特殊な問題でございますから、何かこれに対して便法はないかどうか、あるいは私学共済として運用によって解消の道はないかどうか、これらについてなおひとつ文部省としても検討、努力していただく余地があるのではないかというように考えますが、大臣、そういう意味でなおひとつその矛盾を解消するための検討、努力をしていただけるかどうか、大臣からお答えをいただきたいと思います。
#58
○小川国務大臣 私学共済は確かに仰せのように文部省の所管でございまするし、教員は免許制度になっておりまするから、学校に画就職の場を求めるということは一番望ましいことであるに違いございませんけれども、問題は、ただいま局長から答弁申し上げましたように、在職しつつ年金を受けるということになりますると、これは制度の根幹に触れる非常にむずかしい問題であろうかと存じております。あるいはまた、非常勤講師に対して十分な給与を差し上げることができれば、これまた一つの解決になり得るわけでございますが、これもほかとの均衡を考慮いたしますとき、なかなか容易な問題でないと存じますが、仰せの御趣旨は十分理解をいたしております。
 ただいま承って私もなるほどそういう事例があろうかという感じがいたしておるわけでございますから、決して何かの形で解決をいたしますとお約束まではいたしかねる問題でございますが、研究さしていただきます。
#59
○湯山委員 以上で終わります。
#60
○青木委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#61
○青木委員長 この際、本案に対し、高村正彦君外一名より、自由民主党提案に係る修正案並びに佐藤誼君外三名より、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合及び日本共産党の共同提案に係る修正案が、それぞれ提出されております。
 両修正案について提出者より順次趣旨の説明を求めます。初めに、高村正彦君。
    ―――――――――――――
 昭和四十四年度以後における私立学校教職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案に対する修正案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#62
○高村委員 ただいま議題となりました修正案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 原案の施行期日は本年五月一日としておりますが、すでにその期日を経過しておりますので、これを公布の日に改め、年金額の改定規定については本年五月一日から、標準給与の引き上げ規定については本年四月一日からそれぞれ適用しようとするものであります。
 何とぞ委員各位の御賛成をお願い申し上げます。(拍手)
#63
○青木委員長 次に、佐藤誼君。
    ―――――――――――――
 昭和四十四年度以後における私立学校教職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案に対する修正案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#64
○佐藤(誼)委員 私は、ただいま議題となりました昭和四十四年度以後における私立学校教職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、日本共産党を代表して、その提案理由及び内容の概要を申し上げます。
 今回政府から提案されました改正案は、既裁定の年金の額を国公立学校の教職員に係る年金の額の改定に準じて改定する等、処遇の一層の充実を図るとしておりますが、一方で年金改定の実施時期は例年より一カ月繰り下げて五月からとされています。
 周知のように、共済年金改定の実施時期は、昭和四十八年の十月から順次改善され、五十二年度以降は四月実施が定着してきたのであります。四月実施でも年金受給者にとっては、現職者の給与改定と比べると一年おくれて改善されているのが実情なのであります。それをさらに一カ月おくらせようとする政府の提案は、これまで進められてきた年金充実の方針転換にほかならないのであります。現在の私学共済の年金受給者は昭和五十五年度末で四万二千三百七十二人でありますが、これらの方々にとっては、処遇の改善よりも福祉の後退となると言わざるを得ないのであります。
 高齢化社会を迎えるに当たり、年金の充実は不可欠の課題ですが、今回の措置はそれに逆行し、老後の生活を不安にさせるもので、このような福祉の後退を認めるわけにはまいりません。私たちは、このような立場から共同して修正案を提出するものであります。
 修正案の内容は、年金改定の実施時期の五月を一カ月繰り上げ、例年どおり四月から実施しようとするものであります。
 以上が修正案提出の理由及びその内容であります。
 何とぞ委員各位のご賛同を賜りますようお願い申し上げます。
 以上であります。(拍手)
#65
○青木委員長 これにて修正案の趣旨の説明は終わりました。
 この際、佐藤誼君外三名提出の修正案について、国会法第五十七条の三の規定により、内閣に意見があれば、これを許します。小川文部大臣。
#66
○小川国務大臣 ただいまの修正案につきましては、政府といたしましては反対でございます。
    ―――――――――――――
#67
○青木委員長 これより原案及びこれに対する両修正案を一括して討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。
 まず、佐藤誼君外三名提出の修正案について採決いたします。
 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#68
○青木委員長 起立少数。よって、佐藤誼君外三名提出の修正案は否決されました。
 次に、高村正彦君外一名提出の修正案について採決いたします。
 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#69
○青木委員長 起立多数。よって、高村正彦君外一名提出の修正案は可決いたしました。
 次に、ただいまの修正部分を除いて、原案について採決いたします。
 これに賛成、の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#70
○青木委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。
    ―――――――――――――
#71
○青木委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、石橋一弥君外五名より、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、日本共産党及び新自由クラブ・民主連合の共同提案に係る附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
 本動議を議題とし、提出者より趣旨の説明を求めます。佐藤誼君。
#72
○佐藤(誼)委員 私は、提出者を代表いたしまして、ただいまの法律案に対する附帯決議案について御説明を申し上げます。
 まず、案文を朗読いたします。
    昭和四十四年度以後における私立学校教職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
   政府は、次の事項について検討し、速やかにその実現を図るべきである。
 一 長期給付に対する国庫補助については、適切な措置を講じ、その補助率を百分の二十以上に引き上げるよう努めること。
   なお、昭和五十七年度から同五十九年度までの間減額されることとなった国庫補助額については、財政再建期間終了後速やかに適正な利子を付して、その減額分の補てんを行うこと。
 二 長期給付に対する日本私学振興財団の助成金について、必要な強化措置を講ずるよう努めること。
 三 地方財政の実情にかんがみ、長期給付掛金に対する都道府県の補助を充実するため、必要な措置を講ずるよう努めること。
  右決議する。
以上でございます。
 その趣旨につきましては、本案の質疑応答を通じて明らかであると存じますので、案文の朗読をもって趣旨説明にかえさせていただきます。
 何とぞ御賛同くださいますようお願い申し上げます。
 以上であります。(拍手)
#73
○青木委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 お諮りいたします。
 本動議のごとく本案に対し附帯決議を付するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#74
○青木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 この際、本附帯決議に対し、政府の所見を求めます。小川文部大臣。
#75
○小川国務大臣 ただいま御決議のございました事項につきましては、御趣旨に沿いまして十分検討いたしたいと存じます。
    ―――――――――――――
#76
○青木委員長 なお、ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成答につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#77
○青木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#78
○青木委員長 本会議散会後直ちに再開することとし、この際、暫時休憩いたします。
    午後一時三十七分休憩
     ――――◇―――――
    午後三時十六分開議
#79
○青木委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 内閣提出、参議院送付、日本学校健康会法案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中西績介君。
#80
○中西(績)委員 時間が制限をされておりますから、大変短い時間で、参議院なり、さらにまた従前から討論をしてまいりました点等について、なる部分もあるかと思いますけれども、質問を申し上げたいと存じます。
 さきの第九十四通常会の中におきましても私、質問をいたしました。そしてさらに、参議院における論議の過税を聞いてみましても、あるいは議事録を読ましていただきましたけれども、依然として私はわからない点がありますので、この点はぜひ明快な回答をいただきたいと思うわけであります。その一つは、健康会法を設置をして、ここでもって安全会と給食会を統合する、そのメリットは何なのかということが依然としてわかりません。この点はどのように国民の皆さんに御理解をいただくようにすればよろしいのか、この点をひとつ簡単に説明してください。
#81
○高石政府委員 まず、日本学校安全会は、児童生徒の学校管理下における安全、給付の事業を中心として事業をやっている特殊法人であります。また、日本学校給食会は、学校給食の基本的な物資を供給して、学校給食の円滑な実施に役立てている法人であります。
 この両方の法人は、いずれも児童生徒の健康という問題にかかわる共通な内容を処理している法人であります。したがいまして、二つの法人が一体化することによりまして、いままでは別個にばらばらにいろいろな企画をしたり事業を展開していたのが一本の組織になることによりまして、子供たちの健康の保持増進のための諸施策をより一層安定的に展開できる基盤ができ上がる、こういうのが両法人を統合する基本的な趣旨でありますし、そういうところにこの統合のメリットがあると考えている次第でございます。
#82
○中西(績)委員 ところが、この法案を見ましても、さらにまたいままでの答弁を聞いておりましても、二つを一つに統合することによって、総合的な、あるいは効率的な、能率的な、こういう言葉は盛んに使っていますけれども、内容的に変わるところはございますか。具体的な何かそうしたものの例を挙げていただいて、本当に私たちがなるほどと理解のできる内容のものがございますか。
#83
○高石政府委員 まず、業務そのものにつきましては、それぞれ、安全会が実施していた業務を継承して事業を展開いたしますし、日本学校給食会が処理しておりました業務を継承し充実するという点では、二つのものが一緒になったというだけではないかという議論があろうかと思うのです。
 先ほども申し上げましたように、この両方の事業を展開する場合に、たとえば学校の管理下における災害、疾病の状況、そういうようなものの分析を行い、その分析の結果によりまして、たとえば食生活というのが非常に大きな影響を与えている、食生活の改善を通じて、そういう骨折しやすいとか、ないしは疾病の防止のためにどういうような食生活のあり方が必要であるかというような点が出てまいりますれば、二つの事業を結び合わせてより緊密な中で事業展開をやっていく、そういうことを実は考えているわけであります。したがいまして、発足当初にすぐにそれらの事業を大々的に展開する体制をつくることはむずかしいわけでございますが、その両法人が統合した暁には、そういうような研究調査をやる一つの部門を設置いたしまして、それらの面の事業を密接に連携を持って展開できるような仕事もあわせてやっていきたい、こういうことを考えている次第でございます。
#84
○中西(績)委員 この法案が論議され始めてから相当の期間が経過しておるわけでありますが、当初からそうした問題を私たちは指摘をしてまいりましたけれども、依然としていま言われるような、大変失礼な言い方かもしれませんけれども、こじつけみたいな答弁でしか返ってきておりません。したがって、これは文部省がやるわけじゃありませんから、当然両法人、統合いたしまして、具体的にそうした問題等についてこれから論議をしていくと思いますけれども、しかし一定の期間にわたって論議をしておるわけでありますから、そうした問題等について、少なくともそれぞれの法人間における話し合いなり、あるいは検討なり、あるいは意見なりというものが文部省に出されたかどうか、この点どうでしょう。
#85
○高石政府委員 両方の法人統合後にどういう形で事業を展開するかという点につきまして、両方の法人から意見が出されたかということでございますが、そこまでまだ実は出されていないわけでございます。したがいまして、統合後にどういうような積極的な事業を展開するかは、いわば一体になった段階においてそれぞれの関係者が新しい事業計画を立案していくということになろうかと思います。
#86
○中西(績)委員 新しいそうした法人としての内容について具体的な討論はなされておらないということでありますが、それではもう一つ聞きますけれども、統合する以前の問題として、こうした安全会の将来あるべき姿あるいは給食会のあるべき姿、そうした問題等についての提言なりあるいは具体的な討論なりがされて、文部省にそうした意見具申なりが出されておりますか。
#87
○高石政府委員 日本学校給食会と日本学校安全会の両法人からは、新法人は児童生徒の健康問題を取り入れて、それらの健康、安全の保持増進に一段と役立つというようなことで、統合について基本的に両法人の了承を得てきているわけでございます。
 それからこの両法人を一体化するについて、前々から文部省内部でも、児童生徒の健康問題を処理するという観点で食事とか健康教育とか安全教育というようなものは密接不可分な関連にあるので、そういうような問題が処理できるような方向での組織、機構はどうあったらいいかということを内々もう数年前から論議をしてきたことは事実でございます。ただ、新しい放送大学の設置に伴って法人の合理化というような点が出てきたのが引き金になって、この両法人を統合するというような具体的な政策として出してきたわけでございまして、全く両法人が想像もされないものを二つくっつけてやったというわけではないわけでございます。
#88
○中西(績)委員 私が申しておりますのは、人がそれぞれいままで独立した法人として、生徒の安全あるいは健康、こうしたものを中心に据えて努力をしてきた、そしてさらに、いま欠けておる部分をどう補っていくか、将来的な像なりあるいはあり方についてやはり相当深く論議をしてきたのではないかという気がするわけですね。そうした点について文部省の方は了知しておるのか、この点をお聞きしておるわけです。
#89
○高石政府委員 日本学校安全会では、現在行っている給付事業を数年前に大幅に改善をされて、現場から非常に歓迎されてきておりますが、なお一層これらの給付事業の改善について努力していくべきではないかということが、それぞれの立場から意見が述べられてきていることは承知しておるわけでございます。
 なお、日本学校給食会につきましても、学校給食の充実発展のために、日本学校給食会として現場の指導に役立つようないろんな講習会とか研修会とか検査機能を充実していくというような点が必要であるというようなことは、従来からそれぞれの団体の中でも論議されているわけでございます。
#90
○中西(績)委員 安全会なら安全会が、こうした給付事業が始まりまして、十分ではないけれども一定の前進を図ることができた、そのことを受けて、さらにこの給付の実態、問題点、そしてさらにその改善の方策、こうしたものを検討してきたのではないかと思っています。ですから、そのことが文部省にも提言として安全会の方から指摘をされたのではないかと思っていますけれども、そうした点について私は先ほどお聞きをしたわけです。
 そこで、給食会の方はどういう上げ方をしておるか知りませんけれども、いずれにしましても、具体的な案を持って文部省にそうした点についての改善なり何なりを要請をする、そうした具体的な事実があったのかなかったのか、その点をお答えください。
#91
○高石政府委員 安全会といいますか、日本学校安全会の職員労働組合という形で、その組合がいろいろな改善内容についての要求をされていることは承知しておりますし、われわれの方でもどういうような組合の立場での御意見であるかということは承知しているわけでございます。そこで、そういう内容につきまして具体的に今後どう対応していくかということは、次の課題として考えていかなければならないと思っております。
#92
○中西(績)委員 私、その内容について一つずつ挙げてやる時間をいま持っておりませんので概略的に申し上げますけれども、それではもう一度聞きますが、そうした意見が組合からは出てきたけれども、安全会としてそうした内容のものが具体的には出てこなかったのか、それともそれと類似するものが出てきたのか、この点どうです。
#93
○高石政府委員 安全会につきましても、たとえば廃疾見舞い金の年金的運用の問題は前向きで考えるべきではないかというような提案も出されてきておりますし、安全会の執行部というか、安全会を代表する立場での内部の議論はいろいろ出されておりますし、そしてそれを受けて、われわれに対して具体的にこういうように改善をしてほしいということは、その都度、予算要求その他に絡めて要求が出されてくるわけでございます。
#94
○中西(績)委員 では、このように理解をしてよろしいですか。組合からまとめられて出ておる内容は、その都度その都度、安全会の理事会なり何なりの側から、そうしたものと一致するような中身のものが、一本にまとめては出なかったけれども、文部省の方に出てきた、こういうふうに理解をしてよろしいのですか。そして、そのことはわりあい一致しておるということを私が確認をしてよろしいですか。
#95
○高石政府委員 組合の方で取りまとめられた内容を全部安全会という立場で論議をし、取りまとめて文部行に改善の要求をする、そういう形ではございません。出されている内容は多岐にわたるわけでございまして、したがって、安全会としてそれぞれの予算に絡む問題がございますと、今年度の予算でこういう点は改善してほしい、来年度はこういう事業を展開してほしいというような具体的な形で出されるわけでございます。
#96
○中西(績)委員 だからそうした中身が、もう組合のが出されてから何年にもなりますから、理事会側から理事長なり専務理事なりが文部省に対して具体的な要請として出されてくる中身、そのことが両者が一致するようなことが多かったのか少なかったのか、この点どうですか。
#97
○高石政府委員 事柄によりますので、多かったか少なかったかということは直ちにお答えできないわけでございます。事柄によりましては組合の主張されている内容と全く同じ趣旨に立って改善要求をされるものもございますし、それからそうでないものもございますので、多かった少なかったということをここで一概に断定的に非常に申し上げにくいわけでございます。
#98
○中西(績)委員 しつこいようですけれども、その点については大きな食い違いがあるのですか。その点はどうでしょう、両者の意見として。
#99
○高石政府委員 大きな食い違いという、たとえば掛金問題につきましては、できるだけ公費をふやして個人の負担を少なくしろというような議論が出ますと、これはわが国の現在の財政状況から言うとなかなか一気にそういうわけにいかないということで、そういう点ではなかなか一致しにくい、また、不服審査について制度上設けろということがございますが、これは法律の制度として不服審査を設けるわけになかなかいかないもので、運用上それぞれの本部、支部に不服の審査をするための機関を設けるというような形で対応せざるを得ないとか、そういうことで相半ばするというところが現状ではないかと思います。
#100
○中西(績)委員 時間がございませんから、細かく指摘をしたいと思いますけれども一々挙げて確認することはできません。
 そこで、私がなぜこのことを出したかといいますと、日本学校健康会というものがこの法律が通りますといよいよ組織的に機能し始めるわけです。そうしたときに、理事長の持つ権限なり運営のあり方が従前と異なってくるからです。少なくともその実態を一番よく知っておる人たちのそうした意見がどれだけ運営面の中であるいは組織する中に生かされていくかということがいま一番大事ではないかと私は思っております。でなければ、将来的に一方的に理事長がそうした問題等についてやるということになってまいりますと、大変危惧する面がこれから出てくるのではないかということを私は考えるからであります。そうしたことを考えますと、少なくともいままで長い期間かかってそうした討論をし、一定の集約をしたものと、今度理事者側が実際にこれを経験するに当たって、あるいは運営するに当たって、いま障害になっておる、あるいは将来伸ばさなくてはならぬというような問題等でどういう面に重点を置いてやったらいいかということが少なくとも一致することがこの会の発展を期すことができるのではないかということを考えるからです。そういうことを考えた場合に、いままでの実態、いままではわりあいそうしたことが意見として取り入れられる条件がありながらも、それがいま言われるように一般的に言うと折半する状況にある。これが今度は将来的に理事会のあるいは運営審議会のそうしたところの意見がただ諮問機関的な役割りしか果たさない、あるいは職員のそうした意見が十分しんしゃくされないということになってまいりますと、実際にそうしたものがある、今度の場合に新しく出てくるわけでありますから、私は大変問題を残すのではないかということを危惧するからです。いままでは十分話ができ、しかもいままではそうした審議会の意見が十分しんしゃくされるような条件がありながらそのような状況になっておる。今度はそれがさらに制限を加えられるわけですから、将来的にそうなることを私は恐れます。そうお考えになりませんか。
#101
○高石政府委員 そういうふうには考えておりませんので、日本学校安全会、日本学校給食会がそれぞれ今日までやってきた業務の円滑な遂行の上に立って、なおこれを発展充実させていきたいということを願っているわけでございます。したがいまして、その執行に当たります理事者側、また御意見をちょうだいいたします運営審議会のメンバーの選定、そういうものにつきましては十分そういう面を配慮しながら構成を考えていかなければならないというふうに思っておるわけでございます。
#102
○中西(績)委員 その審議会の構成なり何なりを配慮するということは参議院で局長が答弁されていますから、その点はわかりますよ。わかるのだけれども、組織の中におけるその位置づけが以前とは異なってきていることは事実でしょう。
#103
○高石政府委員 ちょっと御質問の趣旨が理解しにくいわけでございますが、運営審議会そのものの機能なり役割りというものは従来と同じように考えているわけであります。そして運営審議会のメンバーその他につきましても、基本的にはそれぞれの分野を代表する方に入ってもらって、十分な意見聴取ができるような仕組みを考えているわけでございます。
#104
○中西(績)委員 それではもう一回確認をしますけれども、今度の健康会の中ではこの運営審議会の位置づけというものは安全会の場合の運営審議会の位置づけと全く同じだと理解をしてよろしいですか。
#105
○高石政府委員 基本的には同じと考えております。
#106
○中西(績)委員 基本的には同じで、全体的にいままでと全く同じということですか。それとも、基本的という言葉をいま使うから私はわからなくなってくるのですけれども、いままでと全く同じなんだ、こう理解をしてよろしいか、こう言っているわけです。
#107
○高石政府委員 学校給食会の評議員会と学校安全会の運営審議会が一つの組織になるわけで、まず人数の面でそれぞれ二十名ずつ選んでいたのを今度縮小して二十名にするということになると調整をしなければならないということで、基本的な考え方とか運営の仕方は同じであるけれども、若干調整しながらこの新しい運営審議会のメンバーその他を選んでいかなければならない、こういうことで申し上げているわけでございます。
#108
○中西(績)委員 数だとか人が変わるということはもう当然ですから、そのことに私はこだわっているわけじゃありません。これはもういままで何年間かの討論の過程の中で明らかになっていますから、そのことではなくて、この審議会の位置づけですね、そこの意見をどう聴取し、それをこれから理事会がどう採用し、そして活用していくかという、そうした具体的なものを含めまして全く同じなのかどうかということを聞いているわけです。
#109
○高石政府委員 審議会の役割りそれから審議事、項、そういうものについては同じでございます。
#110
○中西(績)委員 それでは、先ほどから問題にしました統合するメリットそのものについては、いろいろ答弁がありましたけれども、私はいままでの討論の過程の中からすべてを見ましてもなかなか納得はできません。ですから、これをいまやっていますとまた一時間かかってしまいますので、ここではもうよしますけれども、いずれにしましても、いままでのあり方、そして先ほども答弁の中にちょっと出てまいりましたように、まさに数を合わせるために、一つを設置する、そのためには一つを削らなくちゃならぬという数合わせの中でこれが出てきたという、このことは動かないわけでしょう、このことはそう理解をしてよろしいでしょう。
#111
○高石政府委員 それが引き金になったことは事実でございますけれども、子供の健康に関する問題を取り扱っている、共通な仕事をやっている両法人であるから、それを一体化するということは児童生徒の健康の保持増進の上に立って安定したものができ上がる、こういうような考え方で提案をしているわけでございます。
#112
○中西(績)委員 私がなぜこのことにこだわるかといいますと、いままでの論議の過程の中で文部省の答弁の中にちぐはぐがあったり補足をしたりというようなことがありましたから、その点を確認した上で、もう一つ今度は踏み込んで質問をしたいと思うのですけれども、もしこれが今度は可決をしますと、こうした両法人の統合、そして学校健康会なるものが設立をされることになりますね。そうしますと、いま行われておる第二次臨調で、文部省関係の中でも特に給食会なるものが一つの対象になって論議されておると私は思うのですけれども、このことは事実どうなんでしょうか。
#113
○高石政府委員 日本学校給食会につきましては従来からいろいろな論議が行われてきているわけでございます。そして、今回の第二次臨調におきましても学校給食の問題について論議されたことも事実でございます。しかしながら、行政管理庁、第二次臨調の論議の際にも、政府が今国会にこの法案を提出し、日本学校安全会と一体化して日本学校健康会を設立するということは非常に留意する、そしてその速やかな可決を望むというような態度で基本的に審議されているわけでございます。したがいまして、そういうような態度でございますので、この国会で一本化した健康会の設立が認められれば、先ほど来申し上げておりますように、児童生徒の健康の維持増進の上に一歩前進した姿になるという評価を受けるものと考えているわけでございます。
#114
○中西(績)委員 いま局長の言われましたように、いままでは安全会を云々ということはなかったですね。行政管理庁なり第一次そして第二次の中でも恐らくないと思うのですけれども……。ところが、いま言われました給食会の場合にはすでに何回かそうした問題がありましたけれども、それを引き延ばしていく、延長する中で結局、物資の取り扱い内容によっていろいろオイルショック以降問題がありましてこうして検討するというところまで来てますよね。ところが、今度の第二次臨調の中ではすでにその問題についても論議がされておるけれども、いまあなたが言われるように給食会について論議をされておるかどうかについてお聞きをしておるのであって、後のことでなくて、論議されておるかどうか、その点はどうなんですか。
#115
○高石政府委員 現在ございます特殊法人全部について論議の対象になっているわけでございますから、そういう意味では論議されているわけでございます。
#116
○中西(績)委員 そうしますと、給食会だけでなしに全体的な論議の中でしかこれは指摘をされてないということに理解をしてよろしいのですか、そのことは決して間違いじゃないですね。
#117
○高石政府委員 現にある日本学校安全会、給食会もそれぞれ個別の特殊法人として存在しておりますので、そういう意味で論議をしているということは事実であります。ただその際に、この両法人は一つの健康会という形で現在国会に政府提案として出されている法律であるということをつけ加え、そしてそのつけ加えられた際に、速やかに国会でこの法律が可決されることを強く期待する、こういう調子の論議が現在行われているわけでございます。
#118
○中西(績)委員 そういたしますと、もしこれで一つの健康会なるものが設立をされますと、給食部分にかかわる問題については今度は対象とはならないということを断言できますね。あなたがいま言われるようにいち早い可決を望むということになれば、結局その中身についてはn後触れることはないということを意味する、こう理解をしてよろしいですか。同じ臨調ですからね。
#119
○高石政府委員 この法律につきましては、政府として先ほど申し上げておりますような趣旨に立脚して提案しておりますし、それから国会においてもそういう論議を重ねられてこの法律の制定が見られた以上は、臨調においてもその国会の意思を十分尊重して議論されるものと思います。
#120
○中西(績)委員 尊重すると思われると言いますけれども、いまの第二臨調などというのは、行政府である内閣だってそれから国会だって無視するようなことを平気でやろうとしているのじゃないですか。だから、いままで接触をしてきた過程の中で、この可決を望むということは臨調の皆さんが言っておると理解をしてよろしいですか。
#121
○高石政府委員 当事者でない私が絶対にその場で論議されないかという質問を受けておりますので、私は、ある意味ではそこの接触をしている人間として感触を申し上げるというような形になるわけでございます。したがいまして、私の得ている感触では、新しい一本化した健康会が設立されれば給食関係についても論議の対象にならないというふうに理解をしている次第でございます。
#122
○中西(績)委員 私が第二臨調の委員でもない局長にあえてこのことを聞きますのは、いま文部省がこうした法案を提案をしまして新しい健康会なるものを設立をするわけですが、設立をしたのにまたその統一された二つの一方なり両方なりをつぶしなさいなどと言われたときには、これはもう大変なことですよ。私先ほどから申し上げておるように、第二臨調というのは、土光さんが甘いさえすれば鈴木さんは、はい、そのとおりにしますと言うぐらいに内閣だっていまなっているのだから、権威そのものを問わなければならないようになってくるのではないかということを大変恐れるからです。しかも、それを私たちがここで一生懸命長時間にわたっての論議を経て可決なり何なりしまして、でき上がったものがまたそう扱われるということになってまいりますと、国会の権威、さらに内閣の権威というものを本当にここで問われることになると私は思うわけです。ですからこの点を強く指摘をしておるわけなのですが、大臣、その点はおわかりいただけますか。
#123
○小川国務大臣 改めて申すまでもないことでございますが、これは昭和五十四年末の閣議で方針が決定されておる問題でございまして、九十三国会に提出して今日まで御審議をいただいておるわけでございます。御懸念の点が決してわからないわけではございませんけれども、両法人を統合することに対して積極的に賛成をしておきながら、成立の暁に一方を実質的につぶしてしまうというようなはなはだ非常識な答申が出てくるとは私どもは考えておらない次第でございます。
#124
○木島委員 ちょっと関連して。
 いま中西さんが言っているのはわかりますよ、二つを一緒にして健康会ができたのだから給食会はなくなるのだ、そういう意味でわかりますが、しかし、一つになったところの健康会のうちの給食部分をやめろという臨調の答申が出た場合安全会は先ほどのお話のごとく議論にはなっておらないのだけれども、給食会の場合には歴史的にずっとあるわけですから、その懸念をいま中西さんが質問しているわけです。
 だから、その場合にもしも臨調からそういうものが出たら内閣も国会も権威がないじゃないかというわけですよ。もし仮に、仮にですよ、ないことを期待しますけれども、仮にそういうような臨調の答申が出たときは大臣は職を賭してもというくらいの気持ちで――これでもって大臣に職を賭せなどと大臣のいすをそんなに軽く見るわけではありませんけれども、そのくらいの気持ちでもってかかりますという答弁があってしかるべきだと思うのですが、いかがですか。
#125
○小川国務大臣 私が職を賭するというような悲壮な気持ちになるまでもなく、さような非常識な答申が出てくるとは考えておらないわけでございます。
#126
○木島委員 出たらどうする、出ないということはない。
#127
○小川国務大臣 これは吉田茂さんじゃございませんが、仮定の質問でございますからちょっとここでお答えいたしかねますが、私はさような懸念は持っておりません。
#128
○木島委員 いや大変ごりっぱですが、臨調からそのようなものが出てくる懸念はないなどとあなたが言われるほどの今日臨調と内閣だろうか。私はそう思わない。だから仮にそういうものが臨調から出てきたときには、職を賭せと言っているのじゃない、そのくらいの気持ちでもってそれを否定しながらやらなかったら、これは二つを一緒にする政府提出の法案です、長い間かかってやってきている、そして一緒になったらすぐ、一つになったのだから給食部門を切るということになったらお互いに権威がないじゃないか。委員長、もし仮にそうなったら何のために審議をしているのかわからないことになりますよね。だから、そういうときには大臣としては職を賭しても防ぎますというくらいな気持ちがありますかと聞いているのですよ。
#129
○小川国務大臣 ございますとお答えを申し上げます。
#130
○木島委員 それでいい。
#131
○中西(績)委員 そこで私は、国会の権威あるいは内閣としてもその権威を問われるようなことにならぬようにしたいということが一つであります。
 その次にもう一つ、衆議院の文教委員会におきましてもあるいは参議院におきましても、今度はそこで働いておられる皆さんのいままでの労働条件なりいろいろなものを二年間にわたってずっと話し合いを続けてまいりました。理事者側と当事者同士の間に私たちが入るわけにはいきませんけれども、そうした問題等について大体全部出し合ってきて確認をしてきておるわけでありますけれども、こうした問題等については、理事者と当事者である組合のあるところは組合と、片っ方給食会の方はございませんが、そうした働いておる皆さんとの間における相互の理解、確認ということについては、文部省が従来われわれに答弁なさったように尊重していくというこの確認はしてよろしいですね。
#132
○高石政府委員 職員の給与、勤務条件につきましては、従来のそうした両方の取り決めというものは十分尊重されながら、不利にならないように取り扱われるものと思います。
#133
○中西(績)委員 これは当事者同士の間における問題ですから、文部省がそのことに直接介入ができないのは当然のことなんです。したがって、文部省としてはそこで確定をし、あるいは認められたものは尊重していくという態度を持つことがこの皆さんにとってはいま一番大事ではないかと思っておりますので、大変恐縮ですけれどももう一度、そうした点で私の方も理解をするということでよろしいですか。
#134
○高石政府委員 御質問の趣旨、そのとおりに理解いたします。
#135
○中西(績)委員 そこで、私はもう時間が迫りましたので多くを質問することはできなくなってまいりましたけれども、給食問題について一つだけ質問を申し上げたいと思っております。
 給食にかかわる施設設備、こうした問題についていま現場ではいろいろ問題が出ています。と申しますのは、この期間におけるいろいろな討論を聞いておりましても、現場における実態というのは、たとえば一つの例を挙げますと共同調理場で処理されることが非常に多くなってきていますね。ところがこのやり方というのは、教育という視点から考えますと、もうすべて画一化されたものが、しかも温かく食べなくてはならぬものが冷め切ってしまっておる。こういうぐあいに、ほかに例を挙げると幾つか出てまいりますけれども、そのようなものが給食として提供される。そうでなくて、本当に私たちがこれを考える場合には、少なくとも学校におけるそうした施設設備、そしてそこでのその地域特有の内容を含んだものがどう調理され、そして本当に温かい、心のこもったものが提供されていくかという、そうした問題等考え合わせていった場合に、文部省としては、こうした学校給食、そしてこれを教育としての位置づけ、もう一々私はここで論議する時間がございませんから、そうした視点に立った場合に、一つの例でありますけれども、そうした問題については将来どうお考えなのか、この点どうでしょう。
#136
○高石政府委員 学校給食の調理の仕方として単独校方式、共同調理場方式が現実的にあるわけでございます。共同調理場方式というのが現実的に採用されてきたのは三十八年ぐらいからでございます。その実態を分析いたしますと、それぞれの学校で調理施設をつくろうにも敷地がない、そして敷地がないからつくれないからいつまでもやらないというわけにいかないというので、中学校の給食の実施のような場合には他に適地を求めてセンターをつくって、そこから調理をして配送をして給食を実施する、こういうような歴史的な沿革によってセンター化されていったところか多いわけでございます。したがいまして、センター方式をとるか単独校方式をとるかはそれぞれの設置者の責任と判断でお決めください、国はいずれの場合にも補助金を助成いたします、こういう対応で来ているわけでございます。
 そこで基本的には食事でございますから、食事がまずくなってはいけないわけでございます。どういう調理方式をとってもいいけれども、子供たちに提供される食事そのものはやはり温かくてそしておいしいものでなければならない、そういうものに十分な配慮を加えながらセンター方式の場合も処理してほしい、こういうことを基本的に強調してきているわけでございます。
#137
○中西(績)委員 その場合に、臨調とのかかわりがまた出てくるわけですね。臨調の場合には、もうすでに御存じだと思いますけれども、私は三つ柱があるのじゃないかと思うのです。民間委託あるいは臨時職員の活用、そしていまあなたが言われた給食センター。こうなってまいりますと、さらにそれが拍車がかかる。結局何を中心に据えているかというと、あなたが言われた土地がないということだけでなくて、安価である、それは何につながるかというと、父母負担が軽減されるのだという理由をつけるわけなんです。さらにまた、大量の物資を購入する、そうすることによって安い物資を、そしてしかも公定供給をという理由をまたちゃんとつけるわけです。こういうようになってまいりますと、結局センター方式でいかざるを符ない。そして、しかもいま言う臨調の場合でありますならば、これがさらに拍車をかけるような臨時職員からそこにおける職員の問題、あるいは民間委託という問題等含めて、とにかくどんどん削り込んでくるわけです。
 そうなってくると、いま私が申し上げたような理由によって、臨調とのかかわりからすると、もう教育などというものはどこかに置いちゃって、そして全く形骸化されたものだけがそこではどんどん進んでいく、こうした結果になるわけですけれども、こうした面、臨調のいまの考え方、それを進められると、私は大変だと思うのだけれども、この点に関してはどうお考えですか。
#138
○高石政府委員 臨調では三点御指摘しておりますが、共同調理場方式への転換、非常勤職員の活用、民間委託等の推進。学校給食について一つは基本的に人件費と施設設備は公費負担になっております。食材料が保護者負担になっているわけでございます。そこで人件費、施設設備につきまして効率的な財政運用を考えていくということは、臨調の問題とは離れて基本的にそれぞれの市町村の団体は考えていくべき課題であるわけでございます。したがいまして、第二臨調で提案されておりますこの三つにつきましては、画一的にこうした方がいいということを言っているわけではなくして、それぞれの地域の実態に応じて、そういうことが可能なものについてはそういうものを活用しながら、行財政の効率的活用、運用というものを考えるべきではないか、こういう意味の指摘であるわけでございまして、そういうふうに受けとめているわけでございます。ですから、基本的にそのことによって学校給食自体が非常に内容が悪化するというようなことは防止していかなければならない、そういうようなことのないように、われわれとしては行政指導していくべきだと思っております。
#139
○中西(績)委員 ですから、いま最後に言われた行政指導をしていくという、確かに地域の実態に即応したということは、これは当然考えなくちゃならぬわけですから、その地域にあるわけですから、その地域でどうするかということ。ですから、いま言われた臨調方式、このことから考えますと、どうしても今度は財政面からいろいろなことを地方自治体へ全部しぼられてくるわけですから、そうなってくると、いまあなたが言われたこの答弁の中で、地域の実態という中で、それは行政の実態、財政の実態がこうなんです、こう言いさえすれば、全部がそういう方向に傾斜してしまうという可能性だってあるわけですね。ですから、私はいまこの給食という問題を考えた場合に、先ほどからあなたが言われているように、生徒の健康管理だとかいろいろの面から考えまして、大変重要だから統合するという理屈はつけていますけれども、そうした点がどんどん落ちていくという可能性だってあるわけです。ただ形式的に給食をしていますというものだけがそこに残っていく。
 だから私先ほど申し上げたように、心温まるものでないという、こうなってまいりますと、実際に教育の一分野としてこの給食というものが果たして理解されておるのかどうか、認識されておるかどうかということを問い直さなくちゃならぬような状況だって出てくるわけでしょう。
 ですから、そうしたことが出てきた場合に、先ほど最後に言われたように、やはりいまこそそうした子供の健康、先ほどから言われているように、栄養状態なり何なりを考えていくならば、本当にそうしたものを中心に据えてやっていくのだということであれば、この給食をこれからどう守っていくのか、教育として守るか、こういう視点に文部省は立ってこれから指導するかどうか。この点をひとつ、時間がございませんからもう決意でいいから、お答えいただきたいと思います。
#140
○高石政府委員 わが国の学校給食を子供の立場に立って子供にとって魅力ある食事であるし、そして子供の成長発展段階にふさわしい栄養のバランスのとれた食卓であるようにということが給食の基本であります。そういう基本的な内容、立場に立って今後のいろいろな施策を展開し、行政指導していかなれけばならないと思っております。
#141
○中西(績)委員 そうであれば、そうした環境をつくらなくてはならぬし、特に障害児学校なんかの場合には、多くの問題がまだございますね。たとえば、寄宿舎の場合における実態などをずっと調べてみましてもたくさんございます。そうしたことを考え合わせてまいりますと、そうしたそこで働いておられる皆さんのたとえば栄養食品の問題があるでしょう、あるいは給食調理人の問題があるでしょう、というぐあいに挙げてまいりますと、たくさんの問題があります。そうした問題等につきましても、いま臨調絡みで制限され、これを拡大するということは大変困難になってきておりますけれども、将来的にはそうした問題等につきましても、要員についてはこれから具体的に論議をしていかなくてはならぬと思いますね。この機会にこそ論議をして、将来こうした一つの目標なりあるいは像というものを私はつくり上げておくいまがチャンスではないかと思っております。そうした意味でそうした検討をなさるおつもりがあるかどうか。
#142
○高石政府委員 学校給食は、先ほど申し上げたような基本的な立場に立って内容充実に努めなければならないわけであります。そういう一環の中に施設設備の問題、人の問題、それから形態の問題、いろんな問題が出てくると思うのです。そういう基本的な内容が損なわれない範囲内において、ある意味においては合理化する、ある意味においては効率化していくということは、一方において考えていくべきであって、そういうことを考えるから、人はもっとたくさんふやしていくべきだということで結論を得るというわけにいかない。そういう基本的な立場に立ちながらも、できるだけ国民の税金を軽くして、そして効率的な給食の運用を図っていくということは必要であろうと思っております。
#143
○中西(績)委員 いま最後のところにちょっと要らぬことを入れたのですけれども、この点は私、聞いておりまして、教育は金が要るものなのだということをどのように臨調の皆さんにわからせるかが私はいまの一番の課題じゃないかと思うのですね、教育というのは金がなければだめなんだということを。何か精神的なそういう口先で物さえ言っておけばすべてだというようなことであっては私はならないと思うからこそ、いまこそ一つの像なり方針なりを固める上で徹底してそのことを出していかないと、将来的に三兆円を超える歳入欠陥があるということがだんだん明らかになってきているわけですから、そうなれば、なるほどもう金にかかわる問題については発言できない。だから、教育面についてはもう一切そういう面は抑え込まざるを得ないというこうした概念というものができ上がったときに、新しく発想しようったってそれはできないと思うのですね。ですから、いま主張しなければならぬのじゃないか。いま苦しいときに主張して初めて、一定の余裕ができたときにぐんとこれが発展をする可能性をそこから醸成できると私は思うのですね。
 そうした意味で私は言っておるのですから、大臣どうでしょう。こうした内容についてひとつ文部省としては、いまの時期にこそそうした問題について提起をしていく、こうしたお考え、お持ちいただけないですか。
#144
○小川国務大臣 教育の問題は、申すまでもなく単に銭、金の観点からだけあげつらうべきものではございません。その点におきましてまことに御同感でございます。ここで二つの法人が統合されますのを一つの契機として、学校給食の今後のあり方ということにつきまして、さらに一層掘り下げた検討を行っていきたいと考えております。
#145
○中西(績)委員 ぜひ検討していただいて、むしろいまこそ、臨調なり何なりのこれから基本方針が出てまいりましてさらに具体化するときに、それにぶっつけていってでも、そうした文部省としての主張点を明らかにしていく、こうしたことを遂げていただくようにお願いをしておきたいと思います。
 最後になりましたけれども、災害共済給付の問題でありますが、この点について、現在一級がたとえば千五百万という給付内容になっていますね。当時私たちが論議をした際に、本人が受給する場合に一定の金額、を、一級、二級、三級、十四級まであるわけでありますけれども、これをした場合に、銀行利子なり何なりで計算をすると、現金だけ残って大体年金に近いものが給付できるというようなことまで考えて、あの当時の時点では一千五百万でいたし方ないのではないかという、こうした年金方式でなしに給付方式をとったわけでありますね。ですから、そうしたものも含めましてそれから自後幾つかの問題が出てまいりまして、学校におけるそうした災害によっていろいろ裁判まで発展をしていかざるを得ないという――確かに裁判に発展をするという、こうしたものは少なくはなりましたけれども、そうした問題がある。
 それから教師の側から言いますと、いろいろなことに積極的にやろうとしても、依然としてそうした中身が、あれからすでに時間経過がありますだけに、まだまだ不足する部分等がありますだけにまだ問題があります。さらに参議院でも問題が出ておりましたように、前歯を折った場合に、労災の場合には三本だという、この場合には二本だと言い、一本だからこれをいろいろ問題にして、教師がそれをむしろ中間に立ってお世話申し上げると、逆に父母の方から、それだったらということでもって、給付されるだろうということを十分の説明が不足しておったために、いろいろなトラブルが出ておるというような話だってあるわけですね。
 こういうぐあいに、いま給付の内容を含めてそうした物の考え方、発想をもう少し前向きに推し進める時期に来ておるのではないか、こういうことを考えるわけですけれども、この点についてはどうお考えですか。
#146
○高石政府委員 給付の額、給付の運用の仕方、それから給付する際の級別の基準の決め方、そういういろいろな問題について、現行制度が完全で万全であるとは思っていないわけであります。したがいまして、経済状況の変化に応じてそういう面での改善は常に心がけていかなければならない、そして運用について改善し得るものは改善していくというような考え方を持って現在も検討しておりますし、今後も検討をして対応していきたいと思っております。
#147
○中西(績)委員 特にこの点は時間を経過していますから、従前のものが据え置かれておりますと、内容的には価値が下がってくるわけですからね。一定額というものの持つ意味、そのことは大変自後まだ問題を醸し出す可能性が強まってきていますから、先ほどの前歯の問題等にいたしましても、どうそれを補償していくかという問題を含めて、本半に来年あたりは、次の国会あたりにはそうしたものが具体的に、ただ抽象的でなくて、こういう点をこれから検討しようと思っていますということが言えるように検討してください。ぜひ大臣、その点をお願いを申し上げておきたいと思いますが、御検討いただけますか。
#148
○小川国務大臣 いろいろと今後検討すべき余地が残されておると存じまするので、真剣に研究をいたしたいと考えます。
#149
○中西(績)委員 ぜひお願いを申し上げまして、終わります。
#150
○青木委員長 次に、三浦隆君。
#151
○三浦(隆)委員 時間が少ないので余り細かいことは質問いたしません。本来ですと、行管庁長官あるいは渡辺大蔵大臣、そうした方にお尋ねしたいのですが、たまたま大臣は文部大臣しか出ておりませんので、ひとつ文教関係は大臣にお願いいたします。
 始めに行管庁の方にお尋ねしたいのです。間もなく第二臨調の答申も出されることでしょうし、そこでは厳しく行革の推進ということが指摘されると思うのです。また同時に、これは財政再建も絡んで必須だろうと思うし、鈴木総理大臣なり中曽根長官も本当に異常な決意をもってこの行革に取り組もうと言われているわけです。しかし、本来行革の対象となろうとする省庁の人々にとってみれば、それぞれ自分たちは存在の意義があると強く思っているわけであります。だれもむだだと思っている人はいないわけであります。それを超えて、あえて行革をし整理統合をしよう、あるいは場合によっては廃止しようというのは、きわめて大局的な見地に立って考えることだ、こういうふうに思うのですが、そうした行革に対して、いわゆる行革というのは何を効果として期待しようとするのか、まずそのことの基本的な考え方についてお尋ねしたい。
#152
○原田説明員 お答えいたします。
 行政改革の推進に当たりましては、各分野の行政というものが社会、経済の変化やあるいは行政需要の動向に十分即応したものとなっているかどうか、こういった観点から個別に十分な見直しを進めて、適切かつ合理的な改革案を策定するというふうに努めているわけでございます。
 そういう観点からこの行政改革というものを推進していきますその効果といたしましては、一つには財政的な効果というのがございますし、また、行政需要に対してふさわしい行政の体制になっているか、たとえば、必要以上の規制をかけることによりまして国民に多大な負担をかけていないかどうか、そういった面の改善など、いろいろな角度からの効果というものが期待されるわけでございます。そういったことから私ども行政改革というものを進めておるわけでございます。
#153
○三浦(隆)委員 いまの答弁にもありますように、行革を通じながら財政的な問題、あるいはまた、不必要なものを捨て去りてというか、国民に不必要な負担をかけないようにという身軽な体制というものを意図されていると思います。
 さて、今回の健康会法ですが、この統合の経緯から見ましても昭和五十四年の二月二十三日に、放送大学学園設置に関連する特殊法人の取り扱いについて、文部大臣の閣議報告がなされまして、放送大学学園がつくられるときには日本学校給食会と日本学校安全会を統合するというふうになっているわけであります。そして、昭和五十四年の十二月二十八日には「昭和五十五年度以降の行政改革計画の実施について」という閣議決定で、日本学校給食会と日本学校安全会とを放送大学学園設置のときに統合するということになったわけであります。すなわち、この法案というのは行政改革計画の一環として出てきたというふうに受けとめるわけであります。
 としますと、まずその財政的な問題でありますが、結論的に言うと、前年度に比較して昭和五十七年度、逆に十六億七千二百万円というふうに予算上かえって上がっているわけであります。減るのではなくて、ふえてしまっているわけであります。その一つとして、統合しても、役職員の場合にたとえば役員が常勤二人、非常勤三人を含めたわずか五人しか減っていない。職員にしてもわずか三人しか減っておらぬ。そうした意味で、この人件費の占める比率が大変に高いわけであります。ですから、たとえば昭和五十四年度に補助金として十五億九千九百九十七万六千円といっても、役職員の給与費が十三億を超えてしまう。パーセンテージ、八二・一%である。昭和五十五年も十五億九千万円余りの補助金がありますが、人件費の支出が十三億六千五百万円を超えて、その比率が八五・九%というふうに上がっているわけであります。そんなことを絡みながら、果たしてこれでいいものなんだろうかというふうに考えるわけであります。
 と同時に、この法の三十七条あるいは三十八条等において大臣の監督権その他が規定されており、法の二十八条大臣の認可あるいは法の三十条大臣の承認というふうな事項があるわけでありますが、実際歴代の大臣というのは、ほとんどこれに関する財務諸表などを見ておらないわけであります。言うならば、見てないままに勝手に認めている。まことに知らないというか、まことに無責任な経過がこれまでに見られてきたわけであります。
 そこで、これまでのたてまえとは違って、特に第二臨調を迎えて大変厳しい行革が予想されてくるわけですから、その意味において、果たしてこんな程度で、言うなら二つが一つに名前が変わった程度で、こんなことでいいのだろうかということを、大臣の答弁としてひとつお尋ねしたいと思います。
#154
○高石政府委員 ちょっと大臣の前に……
#155
○三浦(隆)委員 もう時間がないのです。大臣だけで結構なんです。きわめて時間が少ないわけです。
#156
○小川国務大臣 この両法人の統合でございますが、仰せのとおり、放送大学を設置する際にその見返りとして問題が提起されたという事実はもとより否定いたしませんが、さればと申して、このことに積極的な意義がないわけではない。二つの法人は究極の目的を等しくしておるわけでございますから、ここで統合することによって、一層積極的に本来の業務の達成に努力をしていこう、かように理解をいたしておるわけでございます。
#157
○三浦(隆)委員 この二つを一つにというのは、いま言ったように単に名前を変えて済むはずのものではないのでありまして、うちの塚本書記長発言にもありましたように、扱う諸物資その他、むしろ官業が民業を圧迫するのじゃないか、取り扱い物資なども減らせるものなら減らしたらどうだというふうなときには、それなりの方向に従った答弁がなされておったわけであります。業務を減らしていくから、そこに伴う人も当然減っていっても大丈夫だろう、むしろできるならば全廃したらどうなんだという意見すらあり得ると思うのですけれども、そういう意味で、せっかく行革絡みという中でこれが行われようとしているときに、現実に予算の額もさっぱり減るどころかふえているのでは何にもならないということです。言うならば、こんなことで済むならば、これからも行革が行われて各省庁がどういうふうになるかわかりませんが、行われたって、実際的には効果として期待されるものは何も生まれてこない、こう思うのです。総理大臣なり行管の長官が政治生命をかけるくらいの決意をもって臨むいわゆる行革というのは、こんなものなのか、形式だけであって実態はなくていいのか、これでは国民をきわめて欺瞞するものではないかというふうに私は思うのであります。行管庁のお答えを聞きたいと思います。
#158
○原田説明員 今回の日本学校給食会と日本学校安全会の統合につきましては、先生御指摘のございましたように、五十四年度の予算編成に際しまして、放送大学学園を特殊法人として設立することと相なったわけでございますが、これに関連いたしまして、行政機構の合理的再編成の観点、すなわち行政機構の膨張というものを実質的に抑制するためのスクラップ・アンド・ビルド、こういった原則によりまして、文部省所管の特殊法人の整理合理化について文部省と十分相談しながら検討した結果が、今回の両法人統合ということになったわけでございます。
 この統合によりまして私ども期待いたしておりますのは、児童生徒の健康の保持増進という同一の目的を実施する法人が統合することによりまして、一層総合的あるいは効率的な業務の運営を行い得るというふうに考えたわけでございまして、そういう究極的あるいは長期的な観点から、この両法人の統合のメリットといいますか、そういったものが期待できるというふうに考えておるわけでございます。端的に申しまして、学校給食会と学校安全会の統合によりまして、たとえば役員五人が減員になる、あるいは役職員給与の節減が図れる、こういった効果があるわけでございますけれども、やはり両法人が児童生徒の健康の保持という観点で統合されることによりまして、一層総合的、効率的な運営が期待できるというふうに考えておるわけでございます。
#159
○三浦(隆)委員 その程度の答弁で、行管庁としていいのですかね。行政改革というのはそんな程度のものなんですか、結果と効果として。厳しい財政再建に政治生命すらかけようとする行革の内容が、そんな答弁程度のものなんですか。それでは実際的には名前を変えただけにすぎないじゃないですか。児童生徒の健康増進なんてことは、それだけなら給食は何も給食会でなくて、民間でもいまお弁当屋さんがたくさんおるわけですよ、そこで買ったって、食べること程度はできるのですよ。そうじゃなくて、それよりももっと積極的に、先ほど最初に言ったように、これまでそういう給食会があったということは、あるだけの理由があるわけであります。だけれども、それを超えて、あえて行革というものは厳しくて、あるものを廃止したり、整理統合していくということなんですよ。それにはそれなりの、相当のメリットというか、厳しい条件でやるわけですから、考えていただかなければ何にもならない。全く国民を言葉だけでごまかしている。これはもう大変ひどいと思うのです。行革というのは国民の信頼、支持のもとに行わなければならないものが、これでは国民はごまかされただけであって、何にもならない。これは厳しい行革の先例をこれからつくろうとするきわめて大切なものなのじゃないか。ここででたらめ、いいかげんな発想をとられたのでは、これからの行革だって同じようにでたらめになってしまうじゃないかというふうに私は思うのです。
 次に、大蔵省の方にもお尋ねしたいと思います。厳しい財政状況の中で、財政再建は本当に厳しいと思うのです。しかし、何としてもやってもらわなければならぬ。たまたまこの健康会法案の四十七条の中には、大蔵大臣との協議の問題があるわけであります。すなわち、健康会法の第一条の目的、そうしたものを達成するために文部大臣と大蔵大臣との協議というものがあります。こうした協議はかっこうだけやればいいのか。いわゆる無意味な協議ではなくて、貴重な時間を割いて協議される以上は、やはり相当突っ込んだものとしての協議でなければならぬだろうと思うのであります。いま言ったように、財政再建をかけて、こういう行革絡みでできてきた、しかも、そこで行われようとする協議には、相当な決意を持っての考え方がなければならないだろう、文部省が主張するのに対しても、大蔵省は大蔵省としての考え方から厳しく言う何かがあるのだろうというふうに思うのです。そこで、先ほど来言ったように、この二つが一語になって、予算額が減るどころか逆にふえてしまう。財政再建というもとでは何にも意味を持っておらぬ。これに対して大蔵省はどう考えるのですか。
#160
○浜本説明員 お答え申し上げます。
 先ほどからの御論議を伺っておりまして、先生御指摘のように、行政改革の名のもとに機構の再編を志す以上、それによってそれなりの効果が厳然とあらわれてくるのでなければ納得がいかない、われわれもそういう問題意識を持って問題に取り組んでいるつもりでおります。今回の場合、確かに先生の御期待に沿うほどの合理化というものが即時お目にかけられるような状況でなかったことは、残念なことだとは存じますけれども、私どもとしましてはそれなりに、合理化につきまして議論をしたつもりでおります。
 二つの組織は、それぞれ固有の領域をこれまで持っておりまして、その領域にかかります業務につきまして、この段階でどこまで中身を改めることができるかという議論をしてまいりましたときに、なかなか即座に大幅な削減ということには結びつきがたいというふうに感じたわけでございます。しかし、こうして二つの組織が一つになることによりまして、先ほど行管庁の方からもお答えがございましたけれども、将来に向かって算出される効果あるいは期待される効果というものは、明確な数字にはしがたいものでございますけれども、それなりのものになるであろう、また、しなければならないというふうに強く思っておりまして、先ほど先生がおっしゃいましたような、今後のいろいろな協議、そういった段階におきまして、大蔵省は財政当局として厳しい態度で臨んでいきたい、かように思っております。
#161
○三浦(隆)委員 いまの大蔵省答弁は、本当にそのとおりだと思うのです。いまのいますぐはどうかわからぬけれども、将来に向かっては何とかしていかなければならない。そうなると、現在はともかく、そうするためにはいわゆる金を出す、たとえば施設整備費なんて、莫大な金額が出てくるわけであります。こうしたことが官業の民業圧迫へとつながりかねない、あるいは二重投資にもなりかねない。とならば、税金のむだ使いともなりかねない。そして文部省がまさに中小企業を圧迫する、そうしたようなことにも、いま現になっておるのです。そうしたときに、むしろ業務内容を減らす方向に行かなければならない。いまの大蔵省の答えではありませんが、業務内容を減らすことによって人間の数も減らしていくことができるしということだと思うのです。
 ところが、この目的自体がきわめて抽象的で、第一条のところを読みますといろいろなことが書いてあるわけであります。たとえば「学校安全及び学校給食の普及充実、」、次に「義務教育諸学校等の管理下における児童、生徒等の災害に関する必要な給付、」「等」という形がついて、また仕事がふえている。三番目には「学校給食用物資の適正円滑な供給等」となっている。またここで「等」がついて仕事がふえている。しかも、そのほかにも十九条その他で書いてありますけれども、そのほかにさらに附則があって、保育所やなんかの問題もここにはかかわってくる。しかも、現にはっきり規定がなくても、十九条三項の方にいけば、前二、項の業務のほか、その目的を達するため必要な業務を行うことができる。その目的達成というふうな、きわめて抽象的な、幅の広い目的を掲げ、しかも「必要な業務」ということで無限定にやっているものですから、縮小化しようというふうなことがあるわけがない。逆に、縮小化ではなくて、拡大再生産する可能性すら、ここには現実にできておるわけです。最初の閣議決定で給食会をなくせと言ったころには、扱う諸物資だってほとんどなかった。ところが逆に危なくなってから、居座りの論理とも言っていいくらいに、扱う諸物資はふえてくるし、えらいことになってきたじゃないかということを踏まえて、時間もございませんので、将来的に文部大臣から、大蔵省の見解と同じような趣旨でのお答えをまずひとつちょうだいしたいと思います。
 それから、もう一つ続けて質問でありますが、この役員の欠格条項、第十一条にあるわけですが、本来でしたならばどういう人がこの役員になっているのか、よく言う文部官僚の天下りだとか農水省の天下りというふうなことがあるのか、あるいはこうした業界関連絡みでつながっている人が役員に選ばれておるのかどうか。私はないと思いますけれども、そうしたいわゆる疑いの目をもって見られるような天下りなり民間業者とのつながりというのは厳しく慎んでいただきたい。これは意見として思うわけであります。逆に、長い任期があるということは、変なつながりを持ちやすいですから、任期の短縮化を図るというふうなことも考えていただきたいし、同時にまた、官業が民業を圧迫というふうなことが言われておるのですから、民業代表としてのいわゆる中小企業の業者代表、むしろ役員の中にそういう人も選んでいただけるように将来配慮ができないものかどうかというふうに考えるわけです。
 いわゆる業務内容縮小化について、役職員人事の問題等について、大臣からひとつその決意というか、これからの考え方をお尋ねして質問を終わりたい、こう思っております。
#162
○小川国務大臣 行革の効果はその日からあらわれるものではないと私も考えておりますが、先ほど大蔵省から答弁がございましたように、今後運営の合理化に鋭意努力をいたしまして、行革本来の目的の実現に努めてまいりたいと思います。役職員の人心その他につきましても、この趣旨にかんがみまして十分検討をいたしていくつもりでございます。
#163
○三浦(隆)委員 大臣からも大蔵省と同じような見解をちょうだいしたのですが、ただ希望を言えば、大変抽象的なんです。たとえば今年度はどうする、この二、三年の間には何々する、五年先にはどうなるといった具体的な年を限って、たとえば物資の取り扱いや何かは今年度はこれまで、あるいは三年後にはこれまでというふうにやらないと、いつまでも抽象的な言葉ですと、果たしてそのとおりになるかどうか保証の限りでない。なぜならば、先ほど言ったように、この条文の目的規定のあり方その他が大変抽象的でして、縮小どころか幾ら広げてもおかしくないように書いてあるということです。しかも法律は一度できればひとり歩きしてしまいますから、いまの答えは、大臣は変わる、局長も変わる、いろいろメンバーが変わってきますけれども、法律はそのとおり残っているわけです。本当ならもっと法律に歯どめができるような法文へと変えていただくのが望ましかったというふうに希望意見を表明しまして、質問を終わらせていただきます。
#164
○青木委員長 次に、栗田翠君。
#165
○栗田委員 この法案は、最初に出されたのが五十五年二月で九十一国会だったわけですが、それからすでにまる二年、六国会を経ておりましてまだこの状態です。つまり大変問題の多い法案で、国民の支持を得られない法案であるためにこういう状態になってきているわけだと思います。
 ところで、この法案の内容は、五十四年十二月二十八日に閣議決定をされた「昭和五十五年度以降の行政改革計画の実施について」に基づいていると思いますけれども、この法案に係る部分はどんなことがこの中で言われているでしょうか。
#166
○高石政府委員 質問の趣旨がちょっと理解できませんので、大変恐れ入りますが、もう一回お願いいたします。
#167
○栗田委員 それじゃ、よろしいです。閣議決定で、つまりこの法案に係る部分で決められているものがどんなことかということを伺ったのですが……。ですから、つまり日本学校給食会と学校安全会とを五十五年十月に予定される放送大学学園設置のときに統合するということと、それから、これでは特殊法人の数はプラス・マイナス・ゼロ、ふえも減りもしないわけですわね、それでオリンピック記念青少年総合センターについて文部省直轄にするということ、そしてそれ以外にもう一つ法人を減らす、こういうことになっているわけですね。それでつまりこのような閣議決定がされて、それに沿って放送大学学園法なども出ましたし、オリンピック記念青少年総合センターの国有化なども出されてきている、この健康会法が出てきているというわけなんです。
 ところが、この二年間たって、五十四年にこの閣議決定がされてから情勢というのは大変変わってきたと思います。つまり臨調が前面に出始めてきていて、むしろその臨調がどのようにして中身を考えているかということが大きな問題になってきているといま思うわけです。それで、すでに臨調の問題も質問者の中から出されておりますけれども、いま第二臨調が昨年の一次答申に次いで二次答申の検討をしておりますね。基本答申の検討をしているわけなんですけれども、その基本答申に向けて第一部会がどんな論議をやっているのかということ、特に文部省関係の特殊法人についてどんな論議をしているかということは御存じですか。
#168
○高石政府委員 臨調内部における論議は私の方ではわかりませんので、ただ事務的にこういう特殊法人全体について論議をするというようなことで論議をし、必要な資料の提出を求められるというような形でございます。
#169
○栗田委員 それでは、学校給食について臨調が基本答申に向けてどういう論議をしているかもおわかりにならないわけですね。
#170
○高石政府委員 各特殊法人全体のヒアリングがあった際に、私も出席したわけでございますが、そのときには日本学校給食会は現在安全会と一本化して日本学校健康会法案という形で国会に出されているという状況説明をしたわけです。したがいまして、日本学校給食会自体について、従来の論議はいろいろあったわけでございますけれども、少なくとも現在の政府の態度といたしましては、その法案を一日も早く国会で成立させてほしいというような姿勢であるということを申し述べたわけでございます。
#171
○栗田委員 それは文部省側が述べられたということであって、それでは臨調が何をどう討議しているかということはおわかりにならない。しかも私はいま給食会と言ったのじゃなくて、学校給食と申し上げましたね。結局給食のあり方について二次答申に向けてどういうふうに討議されているかということも具体的にはおわかりにならないわけですね。
#172
○高石政府委員 学校給食そのものについて論議されていることは事実でございます。しかしそれはいろいろな意見もございまして、方向といたしまして学校給食は現在の制度を維持発展させるというような方向でということで、特に後ろ向きの形でいろいろな問題が提起されることはないと思っております。
#173
○栗田委員 ないと思いますとおっしゃっておりますが、それではさらに伺いますが、三月三十一日の臨調の第一部会の案では、これは新聞などに出されておるのを見ますと、学校と家庭のかかわりの観点から教科書無償供与や学校給食のあり方について検討する、こうなっておりますから、確かにしているだろうと思います。ところが、四月十五日の部会案では外されておりますね。これは基本答申に向けてはどうなるのですか。
#174
○高石政府委員 臨調自体でまだ最終的にどういう方向で取りまとめていくか、そしてどういう結果にするかという発表をしていないので、私がここで個人的な見解を述べることは適当でないと思います。
#175
○栗田委員 個人的な見解を述べていただくことは必要ないのですけれども、前向きの方向でやっているだろうということは確かですか。
#176
○高石政府委員 そういうような感触でございます。
#177
○栗田委員 つまり感触程度であり、その前向きなるものもどういうことかはっきりわからないということですね。いろいろ報道されているところでも、その臨調の審議というのは非常に密室でやられていて、文部省も資料は提供していらっしゃるけれども、じゃ、どういうふうに具体的に中身が進んでいるかということについて最終的には文部省自身がつかめない状態だということ、これは各省庁ともそのようですが、そういうことも私は聞いているわけです。ですから、一体基本答申にどのような形で出てくるのかということも、まだ現在の段階でははっきりわかってきていないから、学校給食会のあり方や、それから学校安全会のあり方や、政府は健康会という形で考えていらっしゃるわけですけれども、それなどもこれからどういう性格になるかということが、いまこの段階でははっきりとわからないわけですね。それともわかっていらっしゃいますか。
#178
○高石政府委員 日本学校安全会、日本学校給食会について、この法案を一本にして国会に提出している、そしてその速やかな成立を望むという態度は政府の姿勢でもありますし、行政管理庁が第二臨調で説明している基本的な姿勢でもあるわけであります。したがいまして、そういう点で、この問題が再度、第二臨調で、成立したものについて蒸し返しの論議が行われるとは理解していないわけでございます。
#179
○栗田委員 そうしますと、いまからすでにまる二年も前の五十四年十二月二十八日の閣議決定というのはそのまま生き続けて、そして今後臨調の答申が出されても揺らぐことがないとお考えになっていらっしゃいますか。
#180
○高石政府委員 そのように理解しております。
#181
○栗田委員 それでは伺いますが、きょう毎日新聞で臨調の検討の中身がまた出されているわけです。それを見ますと、こんなことが書かれております。「特殊法人認可法人 臨調が事業別分類」ということで、「臨時行政調査会は行政の簡素化、合理化を進めるうえで避けて通れない問題として特殊法人の整理を重視し、事業分野ごとに八つの類型に分けて整理、合理化する方針を決めているが、」云々と書いてあるわけです。そしてこの中で、「補助金などに対する依存度を極力低めるための措置をとる」法人ということで、日本学校安全会、本学校給食会が含まれております。これは御存じですか。
#182
○高石政府委員 新聞でその記事が載せられていることは私も見ております。
#183
○栗田委員 これはつまり、「極力低める」ということが書いてあるのですが、どういうことなんですか。
#184
○高石政府委員 具体的にどうだということは、新聞の報道でございますから、どういう趣旨でそういうふうになっているかということ、そこの理解はわかりません。
 ただ、基本的には、この両法人を一体にする、したがって第二臨調においてもその論議の対象にする必要はないじゃないかということも当初ありました。ただ、第二臨調といたしましては、そういうことであけると水が漏れるということで、まだ現実に統合されていないのだから、ともかく現にあるものは残らず全部検討の素材にするのだ、ヒヤリングの対象にするのだということで対象になってきておりまして、そしてそのヒヤリングの際に、先ほど申し上げましたように、両法人を一本にしていくわけですから、現在国会で審議中でございます、速やかな成立を望んでいる次第でございますというようなことの説明をしておりまして、そういう状況にあるということは臨調の委員さん方も十分理解をされておると思っておるわけでございます。
#185
○栗田委員 「補助金などに対する依存度を極力低める」というわけですから、いままで考えていた以上の変化というものも出てくるわけですね。
#186
○高石政府委員 具体的な内容がわからないので、ここでどういうことだということの論議をするのがちょっと適当でないと思っております。
#187
○栗田委員 わからないのだけれども形骸化はしていないということをさっきから言っていらっしゃるのですけれども、わからない以上、五十五年当時出されていた考え方と現在と一体同じなのかどうかということだってわからないわけです。その方向はある程度減らすという方向かもしれませんけれども、それぞれの内容の持ついろいろな性格だって、臨調の答申の中で変わってくるかもしれないということだって当然考えられるのではないでしょうか。
 それじゃさらに伺いますけれども、このきょうの毎日新聞の同じ記事の中でこういうのがございます。「会館、宿泊施設などは新設を行わない。民営化、または運営の民間委託を進める」というのがありまして、この中で文部省関係のものがありますね。気がついていらっしゃいますか。
#188
○高石政府委員 現在、まだ第二臨調でいろいろ論議を重ねられている段階でございますし、最終的に結論が正式に発表されてわれわれに対して通告をされている段階でございませんので、その論議が正確にとらえられないと、ここで私が推測で、それはこうでございます、ああでございますというようにことを申し上げることは適当でないということで、歯切れが悪いかもしれませんけれどもお答えしているわけでございます。
#189
○栗田委員 確かに推測で申し上げるのは適当ではないのです。だから、大丈夫で変わりがないとおっしゃるのも適当ではないのですよ。それはそうではありませんか。
 学校給食のあり方などというのも検討中なのですから、いままで文部省が考えていらっしゃるとおりに学校給食のあり方が進められるかどうかだってそれじゃわからないわけですね。それから安全会のしてきたような仕事、これがそのまま維持されるかどうかだってわからないわけです。ですから、推測でおっしゃれないのであれば、どういう方向になるかということだって推測でおっしゃれませんし、いままで私たちが考えてきた中身そのものもまた大きく変わるかもしれない、私はそういうことを言っているわけです。非常に不確定な要素があるのではないだろうかということなのです。
 いま、五十四年の閣議決定がそのまま引き継がれているのだということをおっしゃっておりましたけれども、たとえばいま私が伺った新聞記事によりますと、文部省関係の会館、宿泊施設などで「民営化、または運営の民間委託を進める」ものの中に「国立競技場、国立教育会館、国立劇場」などの名も続々と上がっているわけです。そうしますと、いままで統廃合だとか数を減らすなどと言っていたもの以上に減らしていかなければならないものなどもどんどん出てくるのじゃありませんか。そういうことはお考えになりませんか。
#190
○高石政府委員 そういうことを含めまして現在第二臨調でいろいろ論議がされてきているわけでございます。したがいまして、第二臨調で特殊法人について新たにこういう観点で整理するとか縮小するとか統合するとかというものが出されれば、当然その後の政策としては影響があるというふうに思うわけでございます。
#191
○栗田委員 ですから、ただ二年前に決められたとおりに給食会と安全会を一つにするのだということだけをいまひたすら進めておられるわけですけれども、もし臨調の答申どおりに政府がおやりになるとすれば――私たちは臨調答申どおりにおやりになることには、ずいぶん問題もありますから反対ですけれども、天の声神の声というやり方で行革を進めていかれるとすれば、文部省が考えていらっしゃる以上にいろいろ性格が変わってきたり、それから、特殊法人をあと一つほど減らすのだと考えているのに三つも四つも減らさなければならないということが起きてくるかもしれないし、学校給食のあり方そのものが変わるかもしれないし、学校安全会の業務そのものも大きく変わってくるかもしれないし、国の出している補助金などがばっさりと削られて民間委託されていくということもあるかもしれない。そういうまことに不確定な状態になっていて、二年前と現在では大きく情勢が変わっているということを私は申し上げたいわけです。
 ですから、こういう状態の中で、二年前に決められましたこの二つの特殊法人を一つに統合するということだけをいまあわてて進めるべきではないというのが私の主張です。そうではなくて、この経緯を十分に見ながら、一体それぞれの性格がどうなっていくのだろうか、また、教育的な立場からどうあるべきなのだろうか、ここまで本当は考えていかなければならないと思います。臨調が言うとおりに何でも従っていってしまったら大変なことになりますし、それから二年前との情勢の大きな変化を考えるならば、いまあわててこの法案を通して健康会一つにまとめてしまうべきではない、これが私の主張でございます。
 いままでの繰り返しの過去の論議の中でさまざまな矛盾点を指摘してまいりました。安全会と給食会という性質の全く違うものを統合すること自体大変な問題ですし、それから、安全会の事業などがますますこれから必要になってくる情勢が出ておりますし、給食のあり方だってまた大変違った角度から問題になっているわけなんです。そのときに二つを一つにするということ自体も問題ですけれども、また大きな臨調というものが突出してきた情勢の変化の中で、あわてて二年前に決められたことを遂行すべきではなく、むしろ情勢を見ていて継続審議にしていくべきだというのが私の考え方でございます。
 この情勢の変化ということを前提にして、大臣、そのことについてどうお考えになられますか。
#192
○小川国務大臣 学校給食会、安全会の本来の目的あるいは活動の実態等につきましては、今日まで臨調に対し十分な説明を行ってきております。どのような答申が出てまいりまするか、いまの時点で的確に予測することはもとより困難でございますけれども、行管長官も臨調に対して現実的な提案をしていただきたい、かように要望しておることでもございまするし、非常にのみにくいような非常識な答申が出てくるとは考えておりません。したがいまして、私どもは既定の方針に従いまして、この際、両法人の統合を実行していく、こう考えております。
#193
○栗田委員 臨調が検討している中身を漏れ聞くだけでも非常に非常識な答申などを出しそうなものがずいぶんあると私などは思っておりますが、こういうわけで、この情勢の変化に対応できるような形での新しいやり方、あわてていま統廃合すべきではないということを改めて主張いたしまして、それでは、続いて全体的な問題については山原委員の方から質問をさせていただきます。
#194
○青木委員長 次に、山原健二郎君。
#195
○山原委員 いま栗田さんが出された問題ですが、第二臨時行政調査会の第一部会の三月三十一日の報告、これは非常に重大な中身を持っておるわけでして、これは御承知のように学校と家庭のかかわりの観点から教科書無償供与や学校給食のあり方について検討する、今日の教育問題でのいわば最大の課題がここに出ているわけですね。
 教科書無償供与の問題、それから学校給食、こういうふうに出てまいりますと、これも臨調の非常に大きなテーマになっているわけでございますから、そうしますと、今度健康会の中に統合される学校給食会の性格というものがどういうふうになるか、このことによってこの学校健康会そのものの性格も変わってくるということで、いま栗田さんが何遍も質問をしましたように、相当の検討をしておかなければならぬということになると思いますが、その辺は答弁を聞いておりますと意外にのんきなお考えで対処しようとされているのじゃないかと思いますが、その点はどうなんですか。
#196
○高石政府委員 論議をいろいろな角度からされていることは承知しているわけでございます。そしてその場に、現在文部省が考えている学校給食について正しい理解を得てもらうという努力も当然われわれとしてはしているわけでございます。したがいまして、決してのんきな状態で対応しているわけではございません。
#197
○山原委員 教科書無償供与の問題、これは中央教育審議会の教科書小委員会でも六月か七月の上旬には答申を出すなどということを言っておるわけですね。教科書の広域採択という最大の課題がこういうところで審議をされている、それと匹敵するテーマとして学校給食のあり方ということになるわけですね。そうなりますと、これは栗田さんが主張されておりましたように、二年前に提案をされて六回国会にかかって、ときには廃案になりときには継続審議になりという経過を踏んでくる、それだけの問題をはらんでいるわけですね。最初から無理に無理を重ねてきておるこの法案について、私はもう撤回をして、そして出直しておいでなさいということを言いたいと思うのです。しかし、採決がきょう目の前に迫っておるという段階でもありますし、したがって、少なくとも継続審議にせよということを主張するのは当然のことだと思います。
 たとえば給食の問題について具体的に一つ聞いておきますと、盲学校、聾学校、養護学校の給食の、実施の状況ですが、現在六百九十二校で給食が実施をされておりますけれども、たとえば栄養職員の配置などを見ますと、これは大体七〇%程度という状態ですね。完全給食実施校でも大体七七%ということですから、二七%が未配置という状態です。さらに、二百八十六校は寄宿舎を併設をしておりますから、寄宿舎を持っておるこういう養護学校あるいは聾学校、盲学校におきましては、栄養職員あるいは給食調理職員は朝昼晩と三食をつくらなければならぬ、こういう事態です。ほとんど皆病気にかかっておる。三分の二ぐらいが病院に通院をしておるというような実態が出ておるわけでございますが、これらの問題がどうなるのか、こういうところに対する給食というものをさらに充実をしていくのか。現在でもこういう状態にあるときに、実際は加配をしてもらいたいというのが、これは特殊学校の校長先生方の研究会でもそういう提案が出ているわけですが、これはどういうふうに把握をされておりますか。当然加配をすべきである、あるいは障害児学校については一〇〇%実施をすべきであるというふうに思うわけですが、この点ひとつ伺っておきたいのです。
#198
○高石政府委員 特殊教育諸学校における学校栄養士の配置につきましては、小中学校と比較しまして高い配置基準にしております。そして学校給食を実施しているところは、各学校に全校一名の配置をするという計画で進めているところでございます。
 寄宿舎を持っている学校につきましては、寄宿舎の食事そのものにつきましても学校栄養士のそういうアドバイスを受けながら献立その他をやっていくというような運用をしているわけでございます。
#199
○山原委員 これは論争になりますから……。もうとにかく食事の時間というのは戦争ですよ。実際、障害児の子供たちに食事を食べさすということは戦場です。昼飯の時間に行ってみたら一番よくわかりますけれどもね。それは寄宿舎を持っている場合は朝、そしてまた昼、夜の食事をつくらなければならぬというような問題から考えまして、これは大変な労苦であるということばもう明らかなところで、これは校長先生たちの協会もそういうことを出しておるわけです。
 それからもう一つお聞きしておきたいのですが、学校災害ですね。最近の学校災害の事件発生件数というのはどういう状態ですか。ふえておりますか、どんな状態ですか。
#200
○高石政府委員 学校災害の状況は、全般的には横ばいでございますけれども、内容によってはふえているということでございます。たとえて申し上げますと、死亡事故は昭和五十年が二百四十七、五十六年が二百八十四ということでございます。それから負傷、疾病につきましては、一般的にふえてきております。
#201
○山原委員 もう時間がございませんから最後に申し上げたいのですが、この文部省に関する特殊法人の問題では、本当にこの委員会も論議もしてまいりましたけれども、与野党の閥の意見の調整がつかないという事態がずいぶん続いてまいりました。たとえばオリンピックセンターの問題にしましても、あれだけの期間をかけてなおかつ与野党間の一致を見ることができない。しかもオリンピックセンターを特殊法人から外して文部省直轄にするということについてももうずいぶん論議がなされた。今度は給食会と安全会を統合するという点でも、最初は放送大学との関係で数合わせでやるということが出てくる、それからまた、だんだん全く異質のものを一緒にする。どんなに考えてもこれはわれわれの方が疑問を持つのが当然で、す。しかもそれは文部省だってもう疑問を持ちながら来たと私は思います。そういう意味では私もこの法案に対してはもう全く反対ですし、行政改革という面から見る人がおるとしましても行政改革の名に値するようなものでもありません。そういう点で、これはもう本当に文部省の立場からするならばこんな法案はお断りしたい、もっと学校安全会をどういうふうに充実をしていくか、あるいは学校給食の問題はどういうふうに発展させていくかということを論議をして、それからやるならばともかくですけれども、むしろ文部省側としては迷惑なものが持ち込まれてきたのだということをお考えになっておるのじゃないかと私は思いますよ。提案をされておるから、もうそんなことはここでは言えないと思いますけれども、全くこれは本当に学校給食という教育上の観点から行われるものに対する見方、あるいは安全会という実際に学校に災害が起こっておる問題、それに対してどういうふうに手厚く対処していくかというような問題、そんなことを論議されずにもう二年も前から同じことが出てくるというのは迷惑千万な話だということで、私どもは明確にこの法案に対しては反対をするということを申し上げまして、私の質問を終わります。
#202
○青木委員長 次に、鍛冶清君。
#203
○鍛冶委員 本法案につきましてはわが党は反対でございますが、内容の審議につきましては、一昨年来衆議院でこれが提案をされまして、参議院に回り、わが党の同志の委員の先生方も参議院でも相当の問題についての議論を交わしてまいりました。また、泉議院でも、私昨年、内容の詳細にわたって質疑をいたしました。また、先ほどからいろいろ誰先生の御質問もありまして、問拠点についての質疑はまた重複する点がほとんどでございますので、それはこの機会に一応おきまして、別な観点からこの法案に関連をして御質問を申し上げたいと思います。
 まず、給食の関係でございますが、私は個人的にはこの給食というものが学校で行われているのが果たしていいのかどうなのかという考え方を若干持っております。それは最近テレビを見ましても、若い夫婦の方を含めていろいろ夫婦間の問題をやりとりするテレビ放送等があるのですが、それを見ておりますと、主人の悩みは何かというようなことでよくあるのですが、大抵主人は、奥さんが朝寝坊するというようなことがよくあるのです。子供が学校へ出ていくときも余り世話をしないというようなことが、これは全体ではないかと思いますが、傾向としてはずいぶん出てきているように思います。これもひょっとしたら給食と関係があるのじゃないかなという気がしておるわけです。というのは、やはり弁当をつくる。われわれが子供時代、母親が一生懸命何をおかずにしようかということで弁当つくって、苦労して持たしてくれました。したがって、早く起きざるを得ない、こういう形ですね。
 そういう意味から言えば、確かにこういういろいろな問題はもろ刃の剣で、メリットとデメリットと両面ございますから、学校給食が果たした役割りというものは、文部省のいろいろと答弁の中に出ているように、確かにその面でのメリットはあっただろうというような気はいたしますけれども、反面この学校と家庭との連携というような中で、特に母親というものがそういう食事、弁当をつくらなくなったということから、大変子供とある意味での大きな何か穴といいますか、そういうものができてきているのじゃないだろうか。ユダヤ人の話を聞きますと、あのノーベル賞をもらった人が多いという一番根底には、母親が三百六十五日毎日毎日違った食事を苦労してつくる、そういうものを子供が見ておって、新しいものをつくる、考えるというのを自然自然に後ろ姿から学んでいった、こういうようなこともあるようです。しかし、そういう意味から言っても、これは給食という問題は別な角度からもう一遍議論をしてみたいなという気がいたしております。
 現実はもう世界に冠たる給食の普及度でいま進んでおりますし、いい点はいい点で私どもも評価するのにはやぶさかではございませんので、その中でいま私がちょっと申し上げたような母親と家庭、学校と家庭というつながりというものを、やはり給食の中で連携協力というものが特に母親の学校給食への参加というようなことも、これは重要な一つのポイントとして考えていいのではないか、こういうふうに思うわけですが、こういった点について、文部省はどういうふうにお考えでしょうか。
#204
○高石政府委員 本来子供の正しい食習慣を身につけさせる基本的な責任を持つのは家庭であります。したがいまして、家庭の母親が成長期に必要なバランスのとれた食事を与えていくということが基礎になければならないわけであります。学校給食は、そういう意味で子供たちに正しい食習慣を身につけさせる一翼として実施しているわけでございます。その内容が完全に定着し、実現されていくためには、どうしても母親の理解、協力、それが必要であります。したがいまして、学校給食についての母親の参観ないしは給食の実態の視察、場合によったら給食そのものを食べてもらうというようなことを通じて、母親が正しい食生活に対しての基本的な内容を身につけるようなことを考えていかなければならないと思っております。
#205
○鍛冶委員 まだまだ突っ込んだ形でやるべきであろうというような気がしますが、時間も制約されておりますので、次に進ませていただきます。
 学校給食の中で、これは前にちょっと内外教育でしたか何かで読んだことがありますが、はしを持たせるということを文部省の方で考えてやらせる方向で進めてきた、こういうふうなことが出ておりました。この点について、私は大変これはおもしろい考え方だなというふうに思っておりますし、わが子を見ておりましても、はしの持ち方一つがおかしい子がやはりおりまして、それを直させるのにずいぶん苦労するわけでございますけれども、大変これはおもしろいことだなというふうには見ておったのです。この使用状況とかその後どういうふうな形でなっていっておるのか、この点についてお伺いをいたします。
#206
○高石政府委員 五十六年の十月一日の調査時点で、全国の小中学校にはしの利用状況の実態調査をしたわけであります。まとめまして実はきょう発表をしたわけでございます。その内容によりますと、小中学校ではしを使用しているのが約七〇%でございます。使っていない学校が三一%でございます。この使われ方もいろいろありまして、米飯給食を導入しているという関係で、米飯の場合に使っているというようなところ、ないしは常時使っている、――常時使っているのがこの七〇%のうち約七・八%、米飯のときだけが三三・八%、献立に応じて使用しているのが五八・四%というような状況でございます。そして、このはしにつきましては、校費で学校で備えつけているものと個人負担と両方あるわけでございます。また、はしの中身も、ただその場限りの一回使って捨てるという割りばしを使っているようなところもかなりあるわけであります。そういうような状況が全国的に明らかになりましたので、私たちといたしましては、正しい日本の食生活を身につけさせるためにはどうしても学校給食の場でもはしを積極的に使うように指導していかなければならない、そのはしも使い捨てのはしではなくしてちゃんとしたはしで食べるということをやる必要があるということを考えて、今後指導を積極的にやっていきたいと思っております。
#207
○鍛冶委員 きょうはあと採決がされる予定で、附帯決議も共同でやろうということで検討しているわけですが、その中で学校給食において食事するのにふさわしい環境をつくらなければいかぬ。われわれこれは多分賛成で通るのではないかというふうには思っておりますが、附帯事項をつける予定でおりますけれども、私はこれは大変必要ではないかというように思います。こういう点で学校食堂の設置ということは重要なことだと思うのですが、その設置状況と現在どういう形になっているのか、資料がわかればお答えをいただきたいと思います。
#208
○高石政府委員 学校食堂は学校給食の条件整備の一環として推進してきているところであります。現在の状況は、まだ設置率がきわめて悪いわけでございまして、小学校は三・四%、中学校は二%ということでございます。したがいまして、国といたしましては毎年予算を計上し、学校食堂の整備のための助成を組んでおりまして、今後ともそういう観点での積極的な整備に努めてまいりたいと思っております。
#209
○鍛冶委員 今度は学校安全の方の関係でお尋ねをしたいと思うのです。
 日本学校安全会の現在までの災害共済給付件数というものが非常に増加しつつあるというふうに聞いておるわけでありますけれども、五十六年度における給付状況というものはどういうふうになっているのか、具体的にいろいろわかれば、災害別、学校別の給付件数と給付金額等についてお伺いをしたいと思います。
 同時にまた、給付件数が増加してきているのはどういうところに原因があってふえてきているのだろうか、この点についてお答えをいただきたいと思います。
#210
○高石政府委員 昭和五十六年度の給付状況について御説明申し上げます。
 まず死亡見舞金、これは件数で二百八十四件でございます。金額で二十六億八千二百十万円でございます。廃疾見舞金、これは件数で千六百二十六件でございます。金額で十六億九千二百三十万円でございます。それから医療費が、これは相当な件数で百二十四万五千でございまして、金額が七十六億五千九百九十四万円でございます。ということで、これらの災害の状況は現実的には若干増加の傾向を示しているわけでございます。
 その増加している、要因は、一つは歯牙障害、歯の障害というものの認定基準を緩和して適用範囲を広げていったということであります。それからもう一つは、加入者が増加いたしまして、したがいまして絶対数がふえていくということによる増がございます。もう一つは、いままでは余り医者にも見せなかったけれども、そういう制度があればというので非常に軽度な内容についても医療の給付を受けるというようなことでの増加の要因、こういうことも考えられるわけでございます。
#211
○鍛冶委員 これは給付が多くなるということは決していいことではございませんので、やはりけがをせずに元気で学校で過ごせるように指導を十分するように要望をしておきます。
 次に、安全会の災害共済給付制度について、昭和五十三年度に給付水準を上げました。これは私は大変評価いたしておりますけれども、もうすでに改正しましてから四年もたったのですね。そうしましたら、これはもう物価その他いろいろな状況というものがずいぶん変わってきたと思います。それで、私はもう給付額というものをここらあたりで引き上げるべきであろう、さらにまた障害見舞金については、教育的観点という立場に立って障害等級の見直しというものも考えていいのではないか、こう思うのですが、二の点について二点お伺いをいたします。
#212
○高石政府委員 災害共済給付の内容につきましては、確かに五十一年度大幅な改善が行われまして、現場から大変喜ばれたわけでございます。こういう給付事業の額そのものは、物価上昇の状況その他の事情を考慮しながら適正に改善していかなければならないということを考えているわけでございます。また、給付の内容、運用につきましてもできるだけ改善をいたしまして、現実に合うような運用を図っていかなければならないと思っている次第でございます。
#213
○鍛冶委員 続いてお尋ねをいたします。
 学校における児童生徒の災害を防止するためには、学校の施設設備の安全点検を十分やるということはもう当然のことであろうと思いますけれども、点検をいたしたままではどうにもなりませんで、その結果に基づいて施設設備の修理といったこと等の自後の措置が非常に大切であろうと思いますが、これが必ずしも十分に行われているのであろうかという現状がございます。これについては文部省はどういうふうな取り組み方をし、実施しているのか、お聞きをしたいと思います。
#214
○高石政府委員 学校における児童生徒の安全を確保する観点から、学校保健法におきまして学校保健安全計画の作成、安全点検の実施、学校環境の安全について規定をしているわけでございます。具体的には施設設備の安全点検、そういうものについて実施をする、また、安全指導の手引きを作成するということで、具体的にこの規定に基づきまして積極的に学校の環境全体についての安全点検を一層徹底させるということを行ってきておりますし、今後ともなお一層努力してまいりたいと思っております。
#215
○鍛冶委員 続いて、児童生徒の事故を防止するという点では、いま御質問申し上げた学校側の施設設備の安全管理ということも当然大切でございますが、あわせて日常における安全教育、児童生徒に対する安全教育というものもゆるがせにはできない、こう考えているわけですが、実際学校においては安全教育というものはどういうふうに行われているのであろうか。過日、本年の予算委員会のときに私も一般質問でちょっと触れた中で、ホテル・ニュージャパンの火事と関連して、火災のときの問題も若干触れて大臣にお尋ねをした記憶がございます。現場におけるああいう安全教育というものが実際の起こり得る、いわゆる学校で何か起こったときの災害に対する安全教育というものもこれは当然必要でありますけれども、今度児童生徒が学校外にいたときに、こういう場合にはどういうふうに処置すれば自分の身が助かるのか、たとえばホテルの火事の場合は具体的にはどうなんだというふうなことについて、あの当時アメリカやその他と比べて調べてみたのですが、日本におけるそういう安全教育のあり方は、火事のときの対応策一つとってみても、教科書自体にもちょっと問題がある。記述がほとんどありませんし、さらには教え方自体が具体性に欠くというところがずいぶんあったように私は思うのです。そういう意味から言って、果たして安全教育というものが本当にきちっと行われているのだろうか、こういう心配がずいぶんあるわけでございますけれども、現在安全教育というものが学校でどういうふうに行われているのか、これをお聞かせいただきたいと思います。
#216
○高石政府委員 児童生徒の安全ということはきわめて大切なことでございますので、学校の教育計画のもとにおいて、子供たちが教育されている場である学校の施設設備ないしは修学旅行、遠足、そういうような場合において実施する場合の万全の配慮、そういうようなことを一方において実施していかなければならないわけであります。また一方、児童生徒自身に対しましては、基本的に、そういう危険な状況になったときの的確な判断そして的確な対応ができるような能力、そういうものを身につけさせるということが必要であるわけでございます。したがいまして、その両面から安全教育を徹底していかなければならないということで、具体的にはそれぞれの教科特別活動のホームルーム、そういうようなところで指導をしていくとともに、また安全指導の手引きの作成を行って、教科書のほかに、具体的な安全教育ができるような手引書の配付をして、そしてそれを生かして教育をやってもらう、こういうことをやっているわけでございます。
#217
○鍛冶委員 いろいろな本を配ったり手引きを配ったりすることは、それなりに私は効果がないとは申しませんけれども、現場においてやはり教師の先生方自体がしっかりそういうものを身につけて完全に教えるだけの力もつけていかれる、具体的な実践を、これは現場に目を向けながら本当にそういうものが生かしていかれるというものを追跡調査等もして実施されるように、子供の安全を守れるように、こういう形での教育を進めていただきたい。御要望を申し上げておきます。
 時間も参りましたので、最後に大臣に二点お尋ねをいたします。
 日本学校健康会法案、この法案によりまして給食会と安全会が統合されるわけですけれども、いろいろ議論を交わしてまいりましたし、ほかの方方の議論、答弁等をお聞きしておりましても、本当にどういうメリットがあるのかなというのは、まだまだ私はすっきりとした形で受け入れることができませんが、こういう点についてどういうメリットを本当に考えておられるのか、この際、最後に大臣の御意見をお伺いします。
 さらに、いままでの議論を聞いた限りでは、今年度については、と言うよりも今年度も、特に新規の事業が予定されていないようでありますけれども、今後における児童生徒の健康増進は大切なことであります。これに関する新しい事業の取り組みをやろうとする気構えをお持ちなのかどうか。この点を二点お伺いをして、私の質問を終わりたいと思います。
#218
○小川国務大臣 ここで究極の目的を同じくしております三つの法人を統合いたすわけでございますが、今日まで両法人とも相当長い経験を持っております。また、各種の調査研究等もやっておるわけでございまして、統合いたしました暁には、その結果を出し合いまして、本来の目的達成のために一層積極的に活動していくことを期待いたしておるわけでございます。
 また、このことは行政改革の一環として実行されるわけでございます。これによって、今後行革本来の目的が逐次実現をしていきますように努力をしてまいるつもりであります。
#219
○鍛冶委員 質問の後の健康増進に関する新しい事業の取り組み、これは大臣でおわかりになりませんでしたら、ひとつ局長から。
#220
○高石政府委員 両法人の統合して一本化した暁には、たとえば児童生徒の健康の問題を総合的に研究協議する場をつくる、そしてまた学校事故と栄養というようないろいろな問題を考えていくということで、積極的な業務を展開していきたいと思っております。
#221
○鍛冶委員 では、時間も参りましたので、これで質問を終わります。
#222
○青木委員長 ちょっと速記をとめてください。
    〔速記中止〕
#223
○青木委員長 速記を起こしてください。
 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#224
○青木委員長 これより討論に入るのであります。が、別に討論の申し出がありませんので、直ちに採決いたします。
 内閣提出、参議員送付、日本学校健康会法案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#225
○青木委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
    ―――――――――――――
#226
○青木委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、中村喜四郎君外四名より、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党及び新自由クラブ・民主連合の共同提案に係る附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
 本動議を破題とし、提出者より趣旨の説明を求めます。中村喜四郎君。
#227
○中村(喜)委員 私は、提出者を代表いたしまして、ただいまの法律案に対する附帯決議、案について御説明申し上げます。
 まず、案文を朗読いたします。
    日本学校健康会法案に対する附帯決議(案)
  政府は、心身ともに健康な児童、生徒等を育成するため、左記の事項について十分検討、配慮すべきである。
 一 日本学校健康会の業務の総合的かつ効率的運営に努めるとともに、運営審議会の委員の選任に当たっては広く関係者の意見が反映されるよう配慮すること。
 二 学校の施設・設備の安全性、環境御生の維持向上及び学校給食の普及充実を図るとともに、養護教諭、学校栄養職員等の適正配置に努めること。
 三 災害共済給付については、とくに重度障害者に対する給付及び不服審査の処理を含めて改善充実に努めること。
 四 学校食堂を含む給食施設・設備の整備を一層進め、とくに中学校、養護学校等における給食の普及に努めるとともに、共同調理場については学校及び地域の実情を踏まえて適切に対処すること。
 五 学校給食用物資に対する国庫補助の適正化、食品、食器等の検査の徹底及び関係者に対する必要な情報の提供、研修の充実に努めること。
 六 日本学校健康会の統合・発足に当たっては、職員の雇用及び処遇について、従前の労使間の慣行を尊重し、労働条件が低下しないよう十分配慮すること。
  右決議する。
以上でございます。
 その趣旨につきましては、本案の質疑応答を通して明らかであると存じますので、案文の朗読をもって趣旨説明にかえさせていただきます。
 何とぞ御賛同くださいますようお願いを申し上げます。
#228
○青木委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 お諮りいたします。
 本動議のごとく本案に対し附帯決議を付するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶものあり〕
#229
○青木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 この際、本附帯決議に対し、政府の所見を求めます。小川文部大臣。
#230
○小川国務大臣 ただいま御決議がありました事項につきましては、今後御趣旨を尊重して、十分検討してまいりたいと存じます。
    ―――――――――――――
#231
○青木委員長 なお、ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#232
○青木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#233
○青木委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時四十五分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
【PR】姉妹サイト