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#1
第096回国会 大蔵委員会減税問題に関する特別小委員会 第2号
昭和五十七年六月十七日(木曜日)
    午後一時四分開議
 出席小委員
   小委員長 山中 貞則君
      大原 一三君    奧野 誠亮君
      村山 達雄君    山下 元利君
      沢田  広君    堀  昌雄君
      正木 良明君    竹本 孫一君
      正森 成二君    小杉  隆君
 出席政府委員
        経済企画庁調整
        局審議官    大竹 宏繁君
        大蔵大臣官房審
        議官      水野  勝君
        大蔵省主税局長 梅澤 節男君
 小委員外の出席者
        経済企画庁総合
        計画局審議官  及川 昭伍君
        大蔵委員会調査
        室長      大内  宏君
    ―――――――――――――
六月十七日
 小委員奧野誠亮君、村山達雄君、山下元利君及
 び竹本孫一君五月十一日委員辞任につき、その
 補欠として奧野誠亮君、村山達雄君、山下元利
 君及び竹本孫一君が委員長の指名で小委員に選
 任された。
同日
 小委員小杉隆君五月十四日委員辞任につき、そ
 の補欠として小杉隆君が委員長の指名で小委員
 に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和五十六年度税収見込み及び経済見通し等
     ――――◇―――――
#2
○山中小委員長 これより減税問題に関する特別小委員会を開会いたします。
 初めに、人事異動等がございましたので、主税局長並びに異動した者は、その旨あいさつを求めます。
#3
○梅澤政府委員 ただいま小委員長から御指示があったわけでございますが、六月一日付をもちまして主税局長を拝命いたしました梅澤でございます。非常に厳しい情勢のもとでございまして、大任を命ぜられまして身の引き締まる思いでございます。
 委員諸先生におかれましては、私、主税局総務課長、審議官時代を通じて親しく御指導を賜った委員の皆様ばかりでございますが、引き続きよろしく御指導を賜りますよう、私も、命令でございますので精いっぱい任務の遂行のために努力する所存でございます。よろしくお願い申し上げます。(拍手)
#4
○水野(勝)政府委員 主税局の水野でございます。
 去年から審議官でございますが、若干担当も変わりまして、主として直接税関係の担当でございますので、引き続きまたよろしくお世話になりたいと思います。よろしくお願い申し上げます。(拍手)
#5
○山中小委員長 人事異動にかかわる者はいまの二人でございます。
 大分中断して長くなりまして申しわけございませんでしたが、これは御説明するまでもなく、環境が熟しないと開いても一党ないし二党御欠席というのでは、当小委員会の目的に沿いかねる運営になりますから、各党の皆さんが気持ちよくおそろいになるまでお待ちしていたという期間であったと御理解願いたいと思います。
 では、前回、次回は経企庁よりの主として経済見通しとその実績等について、それから主税局よりの税収の現時点と見通しとその前提に立った問題の乖離点とか、そういう問題等を説明を聞こうということでございましたから、初めに経企庁の方からお願いします。
 昭和五十六年度経済見通しとその実績、それから昭和五十七年度経済見通しと現時点との相違及び新経済社会七カ年計画の改定について、一応その説明を願います。
#6
○大竹政府委員 調整局の審議官の大竹でございます。
 お手元に縦長の資料をお配りしてあると存じますが、それに即して御説明を申し上げます。最初のページが国際経済でございます。その後が国内経済、最後に経済見通し、実績というふうにつけてございます。
 まず、国際経済につきまして申し上げます。一番上にございますのがOECDの経済見通しの昨年十二月発表になったものでございます。やや時点が古うございまして、新しい見通しはこの七月半ばごろには発表になるのではないかというふうに思っております。
 数字の方は、したがいまして現状とやや異なる数字が並んでおるわけでございますが、八一年につきましてはほぼこんな形で変わらないということのようでございますが、八二年につきましては、上期、下期、それから年を通じましての数字は、OECDの計でおおむね一%ポイントぐらい低下するのではないかというふうに予想されます。上期、下期も同じように約一%ポイント前後下方に修正をされるのではないか。したがいまして、上期の成長はOECDの計ではマイナスということになろうかと存じます。
 日本につきましては後で申し上げますので省略させていただきます。
 アメリカから下に並んでおります各国につきまして申し上げます。こうしたOECD全体の成長率の低下は、アメリカの成長率の低下が非常に大きく寄与いたしております。御承知のように、一九八一年の十−十二月期のアメリカのGNPは、これは前期比の年率でございますが、四・五%のマイナスでございまして、ことしの一−三月期もほぼ同じ程度のマイナス、すなわち四・三%のマイナスということになっております。
 ここで、ちょっとアメリカの景気について申し上げますと、昨年の第二・四半期がマイナス成長でございましたが、それ以降景気は停滞しております。見通しによりますと、本年の半ばまではマイナス成長になるのではないかということが言われております。ただ、下期以降になりますと回復基調になるというのが多数の意見のように存じます。そうした徴候はいろいろ出てはおりますけれども、特に個人消費がふえておるということ。それから、これはごく最近の指標では、住宅建設が非常に力強いものがあるといったような指標が出ておりますし、循環的には、在庫調整が終了し在庫積み増しの局面に入るというようなことを理由にアメリカの経済は上向くというふうに見られております。したがいまして、ここにございます成長率も、本年の上期は二%ということになっておりますが、恐らく四%ぐらいあるいはもう少しマイナスになるかもしれないという感じでございまして、下期の成長率も四%まではいかないということでございます。恐らくその半分ぐらいではないか。ただ、来年は上期、下期としり上がりに成長率が高くなってくる。三%を超えるような成長になるのではないかと見られております。特に下期が高くなるであろうと見られております。
 それからヨーロッパでありますけれども、西ドイツも八一年はマイナス成長でございました。マイナス幅がもう少し小さいかもしれませんが、マイナス成長でございますし、本年の成長も一%いくかいかないかというような感じでございます。特に上期が低い伸びであるということでございます。ただ、やはりこれは来年になりますと、上期、下期と成長率がかなり高まってくると見られております。
 それからフランスでございますが、フランスは、成長率は余りこの数字と変わらないように思いますが、問題はほかにございまして、失業あるいは物価という面の問題がございますが、成長率自体はかなりまあまあ高いというような感じでございます。
 イギリスも、いままでのマイナス成長からプラスに転じておるという状況でございまして、イギリス経済はこの数字と余り変わらない姿になろうかというような感じでございます。
 以上がOECDの成長率でございまして、もちろんこのほかに発展途上国等があるわけでございますが、やはり先進国の経済成長の低下あるいは停滞といったようなことから、発展途上国もかなり成長率は低いものにとどまる、下期から来年にかけては次第に上向くというような形になろうかと思います。
 それから、次が物価でございますが、物価は、わが国は御承知のように安定をしておるわけでございますが、おしなべて各国とも、こうした低い成長率を反映いたしまして安定基調にございます。二けたのインフレ率であったアメリカも最近は六%台のインフレ率でございまして、成長率の低下と失業というコストを払いまして、インフレの抑制にはかなり効果が出ているという状況でございます。ヨーロッパも、西ドイツとしてはかなり高い消費者物価の上昇率で、六・五%というような伸び率でございましたが、最近では五%台、五%そこそこというようなことになっております。イギリスも二けたが一けたということで物価安定に向かっておる。問題はフランスでありまして、フランスの物価は昨年来前年比の伸び率ではほぼ変わってないという状況でございます。
 一番下に失業率がございますが、失業率は各国とも非常に悪化をいたしております。アメリカが五月には九・五%ということでございまして、一千万人を超える失業者数でございます。ヨーロッパも成長率のいかんに余り関係なく失業がふえ続けております。ECの失業者数がやはり一千万を超えまして、一千五十万人をやや上回るというようなことでございます。先進国全体といたしますと、三千万というような失業者の数になるということでございまして、現在、先進国の抱える非常に大きな問題が失業に集約されておるということでございます。
 以上、国際経済についてごく大要を申し上げました。
 次のページをお開きいただきますと、日本経済につきまして幾つかの数字が出ております。
 最初に、四半期の成長率及び需要の内容が掲げてございます。すでに御承知のように、十−十二月期マイナスでございました成長率が、一−三月期には〇・八というふうに回復に転じております。全体の動きが落ち込みから回復というところに変わっておりますが、そのことと並びまして、需要の中身に大きな変化がございます。
 四−六月期と七−九月期をごらんいただきますと、国内の需要が非常に弱い姿でございまして、〇・二あるいはマイナスの〇・一ということでございます。これに対して海外の需要が一九・四、一四・六、寄与度で一%前後というような姿でございまして、主として外需に依存して経済の成長率が実現されておるという姿でございます。ところが、昨年の秋以降様相が変わってきておりまして、海外の需要は十−十二月期にはマイナスでございました。一−三月期はプラスでございますが、その伸びはきわめて低いものにとどまっております。一方、国内の需要は〇・七、〇・七という伸びでございまして、成長率に対する寄与はほとんど国内需要によって賄われておるという状況でございます。
 それから、国内需要の中身といたしまして特に目につきますのが個人消費でございます。国内最終消費支出が一・九という最近にない大幅な伸びになっておるというところが一つの変化ではないかというふうに思っております。その他の需要につきましては、住宅あるいは設備投資がマイナスというような姿でございまして、投資関係が余り強くないということでございます。それから、五十五年から続いております在庫調整でございますけれども、おおむね昨年の七−九月期で底入れをし、十−十二、一−三と通じて見ますとプラスになって、在庫積み増しというような姿になっておるわけでございます。
 以上が四半期別の成長率の姿でございます。
 次が物価と国際収支でございまして、卸売物価は五月には前年比一・三%の伸び率ということでございまして、きわめて安定した姿でございます。消費者物価も二%台ということで、先進国の中でも最も物価の安定した経済ということになっておるわけでございます。
 一方、国際収支は、上の表でも触れましたように、一ころ相当な黒字の幅が出ておりましたけれども、最近ではこの黒字幅がやや縮小しております。特に数量でごらんいただきますと、通関輸出の数量の前年比は、昨年の前半は秋まで二けた台というようなことでございましたけれども、特にことしになりまして、四月、五月と数量がマイナスという姿でございます。また、輸入につきましても余り強い伸びは見られないわけでございまして、若干期によって変動はございますけれども、おしなべて輸入の伸びは低いという姿でございます。
 次の三ページでございますが、国内の景気指標が幾つかございます。
 ここで、まず最初に消費でございますが、先ほどもちょっと触れましたように、家計調査の消費は一−三月が非常に高まってきております。全世帯の名目の消費支出は、一−三月が五・七%の増加でございます。それを実質にいたしますと、物価の安定も加わりまして、昨年に比べますとかなり実質の伸びが高くなっておるということでございます。七−九、十−十二のマイナスに比べまして、一−三は二・五%の伸びということでございます。
 それから住宅でございますが、住宅は、月によって動きがいろいろございますけれども、やや回復の兆しもあるかという程度でございまして、まだ着工件数の数字には余り強い数字はございません。ただ、公庫の募集戸数等におきましては、二月の募集あるいは五月の募集等でかなり好調のようでございますので、いずれ着工件数の増加になってくるかとは存じますが、現在のところはなお低い数字でございます。四月は十万戸を超えた数字でございますが、こういう高い姿になるかどうか、五月、六月と注目をしたいところでございます。
 それから設備投資の関係でございますが、これは日銀の短観の五月の調査の数字でございまして、全産業、主要企業でございますが、五十六年度は名目六・八でございますが、五十七年度も六・九。これは主として大企業でございますので、高い伸びが続くであろう、五十六年度と同じような伸びが五十七年度期待できるという姿になっております。
 一方、中小企業でありますが、中小企業は五十六年度の実績としては一・一でございます。五十七年度は一七・八のマイナスと出ております。ただ中小企業の場合は、年度当初の予測といいますか調査の場合には、企業自体がまだ年度の計画を決定していない段階のものが多いようでございまして、このマイナス幅が昨年もかなり大きいというようなことがございましたが、実績としてはプラスという姿で出ておりますので、五十七年度もこの数字を、このまま二割近いマイナスになるというふうに見るのは、実はまだ早いわけでございまして、もう少し時間をかけて見ないと、中小企業の設備投資につきましては正確なところが出てまいらないという状況でございます。
 それから鉱工業生産でございますけれども、これも国内の需要の状態を反映いたしまして、伸びがかなり低いものになっております。昨年七−九、十−十二と五%前後の伸びでございましたけれども、最近では三%あるいは二%台というようなことで、鉱工業生産の伸びがかなり鈍化しているという姿になっております。一ころ非常に伸びておりました加工組み立て産業という分類の生産指数がかなり低い伸びになってきておるわけでございまして、これは、先ほど申し上げました輸出の鈍化というところが響いている関係ではないかということでございます。
 それから、一番下に在庫の数字がございます。在庫率は昨年春からずっと低下をしておりましたが、最近に至りまして、また在庫率が上がっているという状況でございます。これは、家電であるとか時計であるとか、そういった輸出向けの加工型産業の生産が鈍い、海外の在庫がかなり積み上がっておるというような状況がございますものですから、輸出向けの加工組み立て産業の在庫がふえていることを反映しているというふうに見ております。
 最後のページでございますが、国民総生産の名目と実質の金額、伸び率が出ております。先ほどの五十六年度の四半期別の数字の年度の実績でございます。暫定推計でございまして、今後若干変動することはございますが、現在の姿では、五十六年度の名目成長率は五・二でございまして、実質が二・七という姿になっております。これは、先ほど申し上げた需要の内容が年度で出ておりますので、ごらんいただきますと、この実質の二・七のうち個人消費が一・四という伸びでございます。それから民間住宅がマイナス〇・四、企業設備がプラス〇・七、政府支出二・七、経常海外余剰が四〇・一という姿でございまして、内外需の寄与度は、内需が一%、外需が一・八という姿になっております。それから五十七年度は五・二%の政府見通しをそのままここに掲げておりますので、すでに御承知の数字でございますので省略さしていただきます。
 それからあと生産、物価等がございますが、五十六年度の実績は生産が三・七、労働力人口の伸びが〇・九、就業者の伸びが〇・八。それから物価が、卸売物価が一・四、消費者物価が四・〇というのが実績でございます。
 また、国際収支は五十九億ドルの黒字でございます。
 それから国民所得でございますが、これはちょっとまだ正確な計算が出ておりませんが、雇用者所得は七・四という伸びになっております。
 以上、日本経済をめぐります国際的な環境と、それから最近の経済の動向を申し上げたわけでございます。
 五十六年度の経済の見通しと実績というお尋ねでございますが、当初の経済の見通しでは、御承知のように、これは四十五年基準でございますので、現在の五十年基準とちょっと厳密には対応しないのでございますが、四十五年基準で見通しが五・三でございまして、実績が二・七ということでございます。
 なぜこのような乖離が起こったかということでありますが、三つほど原因を指摘できるかと思うのです。
 一つは、やはり第二次石油値上げの影響というものが、私どもが想定をしておりました以上に解消するのに長い時間がかかったということでございます。第二点が、そういった第二次石油ショックの影響というものが、日本だけではなくて世界経済全体に影響が及んでおるわけでございまして、やはり世界経済の回復というものが長引いておるということでございます。三番目は、米国の高金利それから非常なドル高というような状況がございまして、その結果といたしまして、各国とも政策運営にかなりの制約がかかっておるわけでございます。そうした面がございまして、特にヨーロッパでは非常なアメリカの高金利の影響で、景気の停滞、失業者の増加にもかかわらず金利をかなり高く維持しなければならなかったというような事情がございまして、それが世界経済の全体の回復をさらにおくらせるというような状況にもなっておったのではないかというふうに考えております。
 こうした状況は、先ほど申し上げましたOECDを中心とする先進国経済の見通しのもとで、本年度におきましてはかなり改善が進むのではないかというふうに考えております。すでに、第二次石油値上げによります実質所得の移転というようなものがだんだん改善をしてきております。ということは、先ほど申しました個人の消費支出がかなりふえておる。これは、その裏側に実質所得がふえているということがあるわけでございますが、そうした形で明るい展望が持ち得るのではないかというふうに思っておりますし、それから世界経済の回復も、昨年考えられた線よりはずれておりますけれども、本年の下期から来年にかけてプラスになり、そのプラスの幅もだんだん大きくなってくるであろうというふうに見られております。
 そうしたのが一般的な見通しでございますけれども、一方では、御承知のようにアメリカの高金利というものがなかなか改善を見ておらないわけでございまして、一時低下をするかということが相当予想されたわけでございますし、事実、一ころに比べますと金利の低下という姿があったわけでございますが、ごく最近に至りまして、また金利が上昇しておるということ、それから、国際情勢等も反映してかなり急激なドル高になっているということがございます。そうしたことから、かなりの不確定要因があるということも一方では事実でございまして、そこら辺の兼ね合いをどう見ていくかということが非常にむずかしい時期ではないかと思っております。特に、最近のドルの動きというのはきわめて急激かつ大幅でございまして、本日もかなりの円安になっているというような状況でございます。
 そうした状況でございますけれども、政府といたしましては、こうした明るい姿が国内経済で定着をするように、引き続き努力をしてまいりたいと思っているわけでございまして、本年度の公共事業の上期の契約率を七七・三%という目標を置きまして、その実施に努力をしておるということでございます。こうした明るい内需の芽というものが定着し、内需中心の経済成長が実現できるように引き続き政策運営に努力を払いたい、こういうふうに思っている次第でございます。
 以上でございます。
#7
○山中小委員長 そういう説明があるか。いまの説明で、今年度の公共事業費の七七・三%の前倒し、そういうところまで触れたけれども、それは今年度の上期の話であって、それだけ言いっ放しで下期はどうする気だ。それぐらいまでは言っておけよ。
#8
○大竹政府委員 失礼いたしました。
 当然のことでございますが、上期に集中をいたしますと、下期の数字としては差し引き計算では額が落ちるということでございますが、現在、下期が内需全体としてどうなるかということは、その執行の状況をもう少し眺めまして、機動的に対処したいということでございます。非常に抽象的な言い方で申しわけございませんけれども、現在のところは、そういうことで経済の動きをもう少し見守っていきたい。下期の公共事業につきましては、数字の上ではそうなるわけでございますが、私どもの期待といたしましては、その時点では先ほど触れました国内の民間需要の動きがさらに明るいものになるであろうということを考えておるわけでございまして、万一そうならなかったらどうするかというお尋ねかと存じますけれども、その時点では、また機動的な政策運営ということを当然考えていかなければならないということであろうかと思いますが、現在、それではそのときにどうするかという具体的なことについて申し上げる段階ではないと考えておるわけでございます。
#9
○山中小委員長 それではその日暮らしということではないですか。おまえさんのところの長官殿はそうのたもうていない。役所として申し上げるのはそれが限界でございます、そういうことだな。
 それでは、続いてやってくれ。
#10
○及川説明員 経済企画庁総合計画局審議官の及川でございます。御指示でございますので、新経済社会七カ年計画の改定について御報告申し上げたいと思います。
 新経済社会七カ年計画につきましては、五十四年八月に閣議決定いたしたものでございますが、その後の経済社会情勢の変化に弾力的に対応するために、毎年フォローアップをすることにいたしておるわけでございまして、過去三回フォローアップを行っております。
 五十四年度のフォローアップ報告では、御存じのとおり、一般消費税を事実上白紙還元するというフォローアップを行っております。第二回目の五十五年度のフォローアップにおきましては、計画期間中の公共投資二百四十兆円を一年半後ろ倒しするということで、期間中の投資額百九十兆円にする等のフォローアップを行っているわけでございますが、五十六年度のフォローアップ報告につきましては、お手元にお配りしておるかと存じますが、二十五ページに主要な経済指標についての表があるわけでございますが、国民所得の五十六年度から六十年度までの年平均伸び率を従来一一%余としておりましたのを、九%程度と下方に修正いたしまして、その結果、六十年度の国民所得を従来三百四十兆円程度と考えておりましたのを三百兆円程度に下方修正いたしておるわけでございます。その結果、租税負担というのが中ほどに書いてございますが、国民所得に対する比率二六カ二分の一%程度と考えておりますので、名目国民所得が六十年度で四十兆円程度当初の見込みより下方に改定されたということで、租税総額の収入額が六十年度で当初見込みよりも十兆円程度少なくなるということを、このフォローアップ報告では言っているわけでございます。
 そして、十九ページにこれから先のことについて触れておったわけでございますけれども、最後のパラグラフのあたりに、近年、国民所得の伸びがかなり低くなっていることなどにより、租税負担の上昇にもかかわらず税収額はそれ程増加しないと見込まれるので、今後、財政の推移をよく見守るとともに、行財政のあり方等についてさらに検討をしていく必要があるという指摘がされ、さらに二十ページの最後のところでは、計画策定後かなり時日が経過いたし、ただいまも御報告申し上げましたように、世界経済も変わり国内情勢も相当変わってまいりましたので、二十一世紀のための長期展望作業を一方経済審議会にお願いしてございましたので、その結果等を見ながら、今後の中長期の経済運営のあり方について検討をすることとしておったわけでございますが、先般経済企画庁長官と総理大臣とのお話し合いがございまして、新しい経済計画を策定する方針が示されたわけでございます。
 それに従いまして、私ども、新しい経済計画を経済審議会に諮問する事務的な準備をいま進めておるところでございまして、現在のところ、事務的には七月中旬ころ正式に諮問することができるのかなと考えておりまして、めどといたしましては、これもまた経済審議会でいろいろ御審議賜らなければならないことではございますが、本年末ころ骨格となる概案をお定めいただき、来年四月ころには新しい経済計画の御答申をいただきたいという心づもりで事務的な準備をいま進めているところでございます。
 以上、御報告申し上げます。
#11
○山中小委員長 これもまたそっけない報告だな。前置きがずっと書いてあるのは、これは質問に応じてお手元の何ページという答弁をするつもりか。
 どうしますか。経企庁のいまの報告に対する御意見、御質疑等をまずやって、それから大蔵省の方にいきましょうか。それとも引き続き大蔵省の説明を求めますか。経済見通し問題を先にやってしまいましょうか。先にやるけれども、退席は認めない。裏表の問題だ。
 じゃ、いまの問題点について御質問、御意見等がある方は御発言願いたい。どうぞ。
#12
○村山(達)小委員 資料要求をしたいと思います。
 五十六年度の国民所得計算の速報が出ましたけれども、これと当初見通し、それから予算編成時の見積もり、それを実質、名目で、しかも需要アイテムごとに出してもらいたい。やればできるのですけれども、非常にめんどうだから。それから物価も卸売物価、消費者物価推算、その辺までで結構です。あとは国民経済計算の当初見通し、予算編成時の名目、実質がどうなってどれくらいの差があるか。
 それと、あわせて昭和五十年、これが非常にやはり狂った年でございます。オイルショックがあって、まる二年たつと大きく狂うというのはいままでの経験でありますので、五十年のものがあると思いますので、当初見通し、編成時の見通し、それから最後の締めがどうなったか、どれぐらい違ってきたのか、それをまず出してもらいたい。いろいろな政策論議があるでしょうけれども、まず事実の問題をわれわれは認識したいので、その資料を出してもらいたい。わかりましたね。
 それから、この計算はできるのですか。われわれは、さっき言ったように、世界経済の不況という問題とそれのはね返りと、日本では特に円安の問題が非常に大きく響いていると思うが、仮に円が十円上がるとどれくらい国民所得がふえるのか、シミュレーションか何か使ってそういう計算はできますか。いろいろな計算がありますね。だから、国民所得にどれぐらい響くのか。
#13
○山中小委員長 第三点の資料はちょっと時間がかかると思うね。五十年度の分と、私の言うのは五十五年もだね。やはり税では、収入を締めた場合に減が立ったわけだから、それをそのまま知らぬ顔をして、かき集めた金が余ったから方法として戻し税の方法を四百八十四億とっただけにすぎないので、その見通しと実際、予算編成時と結果、それは五十六年度もすでに出ているわけだから、若干しりの方が法人税等が明確でないにしても。そこのところは大体新聞等にもその都度出ていることじゃないか。そうしたら、それをまとめて、大蔵省が説明して大蔵省の質疑をやっている間に、それをここに持ってこれるのじゃないか。
 第三点はちょっと、十円なら幾らとか、石油産業なら幾らとかというのは、産業別の影響も違うだろうし、そこで一応何か参考になるものがあったら村山君の要望に応じてもらうことにして、その第一、第二はすぐ電話かけて作業させれば、きょうの時間中に、一時間ぐらいでできることじゃないかな。
#14
○大竹政府委員 御指摘のように、第三点の計算はモデル計算でありますので、ちょっと……。
#15
○山中小委員長 だから、それは時間と方法と要るだろうと言っているんだ。
#16
○大竹政府委員 一と二は、委員長のお話のように出ておりますので、できるだけ早く整えます。
#17
○山中小委員長 早くというのはきょうの審議中に。いま電話かけろよ、そういうのをまとめて持ってこいということで。
#18
○大竹政府委員 じゃ、いまのあれを至急に取り寄せるようにいたします。
#19
○山中小委員長 経企庁の諸君だれか来ているだろう。すぐに母屋に電話をさせろ。すぐまとめて、コピーで持ってきたっていい。
#20
○堀小委員 いまの五十六年度ですけれども、四十五年基準になっているので、五十六年度は五・三%という当初だったけれども、これを基準年次を変更すると大体四・七ですね。だから、これは後、五十七年と並べて見なければならぬということになると、いま小委員長が言われた五十五年は四十五年基準ですから、そこのところを並べて見られるようにしないと、四十五年基準と五十年基準並べられたって比較できない。だから、そこのところは四十五年基準と五十年基準と二つに書いてもらわぬとね。そうすれば比較ができるし、同時に、前の方と比較するのなら、四十五年と四十五年で比較するとか、あれだったら五十五年もひとつそうやって、四十五年基準で来ているのを五十年基準にしたらこうなるとか、これは計算上だけのことだからできるのじゃないですか。どうですか、それは。
#21
○大竹政府委員 確かに、基準改定でございますので計算ができるかという御疑問があるかと思いますが、実はこれは、技術的に正確に何%引くとかあるいは幾ら積み増すというようなことで出るという性格のものでは必ずしもないように私は承知しておりますので、御依頼のものが正確に出るかどうか、ちょっと自信がございませんが、できるだけ二つ並べて見られるように努力はしてみたいと思いますので、お任せいただきまして……。
#22
○堀小委員 結構です。それがないと比較できない。四十五年基準のものと五十年基準のものとでやったって何も連動性がないから、これは検討してください。
#23
○小杉小委員 ちょっと資料を一つ。
 所得別の租税負担率の世界各国との比較というものができましたら、その資料を出していただきたい。
#24
○山中小委員長 それは大蔵省だな。
#25
○梅澤政府委員 所得別というのはどういう意味でございますか。
#26
○小杉小委員 たとえば年収一千万以上とか。
#27
○山中小委員長 所得階層別のことだ。
#28
○小杉小委員 所得段階別というのかな。いままで総体の比較は出るのですけれども、もう少しきめ細かに……。
#29
○梅澤政府委員 各国の階層別の資料は、いま主税局に手持ちがございません。トータルはございます。
#30
○山中小委員長 各国は同じあれはやってないからね。日本の場合には五段階分類というのかな、あれに沿ってあると思うよ。
#31
○村山(達)小委員 ところどころは実効税率で出しておったな。
#32
○梅澤政府委員 わが国のやつは、家計調査での十分位でございますね、あれから拾った率というのはすでに国会に出してございますが、あれでよろしゅうございますか。
#33
○山中小委員長 それのことだろうと思うよ。ただ、外国のことはまた別だ。
#34
○小杉小委員 それじゃ、とりあえず国内のだけ出していただいて、もし国際比較がわかれば、時間をかけて結構ですから、いずれ出していただければと思うのですが。
#35
○山中小委員長 資料要求もですが、いまの報告に対して何か。
#36
○沢田小委員 二人の御説明は十分連絡した上での御説明なんですか、それとも単独でつくったものなんですか。
#37
○大竹政府委員 連絡というか、どういう内容であるかということは一応は承知はしておりますが、発言内容を詳しく調整するというような関係では、打ち合わせといいますか調整ということではございません。資料はこういうものであるということは連絡はしております。
#38
○沢田小委員 たとえば実質所得がふえている、片一方は鈍化している。下期はよくなる、片一方はまだまだ厳しい。片一方は民間の経済活力をさらに発揮しなくてはならない。それからまたこの貿易収支の関係も違う。どうも認識がそれぞれ違うようなんですね、さっと見た全体の雰囲気では。
 そういう意味で、下期はこれから明るくなるのだということになると、これは大蔵省大変になるのじゃないかと思うけれども、そういうような条件があるのかどうか。たとえば二百五十円の円相場で、これでいって下期が明るくなる条件なんか、常識的に見ましてわれわれ考えられない。しかも、見通しではそういうふうになっていますが、実質所得もふえるからこれもふえるのだ、どうもわれわれは実際の状況とは反しているように思う。こっちのフォローの方がやや忠実に現状を書いてあるような気もしないでもない。どこを中心にしてこういうずれが出てきたのか、ちょっと説明してもらいたい。
#39
○大竹政府委員 一つは、私ども非常に目先のことを申し上げました。七カ年計画のフォローアップは、こうしたただ目先だけでなくて、かなり長期の問題でございます。趨勢的なものとか、かなり長い目で見たときの判断というものが入っての記述ではないかということでございますので、若干言葉遣い等で相違があるような点があるいはあるかもしれませんが、私がただいま申し上げましたのは、年度が始まったばかりでございますけれども、五十七年度の当面の話、それから下期がどうなるかということをいまの経済指標等に即して申し上げたわけでございます。
#40
○沢田小委員 それは答弁になってないんで、やはりこれは六十年を一応目標につくっているわけですからね。だからその経過は、六十年の数字はさっき説明を聞いたとおりなんですが、それまで考えてみたって、たとえば民間の企業設備投資一八・六と六十年時価で見て、それから民間の最終消費支出五七・一と、こういうふうにそれぞれ構成比で見ていって、こういうふうになっていますが、あなたの方は五十七年度の見通しだということで、このままずっと引き伸ばしてこれになるということでもないし、しかも五十七年度の見通しもこうはならぬだろうというふうに私たち思えるのですね、五十七年度だけ見ても。やや長期に見た方が何か正確のような印象を私は受けるのですよ。だから、五十七年度がこういうふうになる要素はどこにあるのだろうかという疑問があるわけです。下期になったら景気が幾らかよくなるだろう、回復するだろうというその根拠はどこにあるのだろう、あるいは実質所得が伸びて個人消費が伸びていくという根拠はどこにあるのだろうか。その辺がどうも長期の方が当たっていて、短期の方は当たっていないような気がするので、その辺の因果関係を若干説明してほしい。これは、五十七年度見通しの方が何か異常のような感じがする。
#41
○及川説明員 五十六年度のフォローアップ報告をまとめましたのは五十七年の一月時点でございまして、その時点の足元といいますのは、五十六年度の実績見込み、若干実績見込みが現在時点では狂ってきておりますが、それから五十七年度の経済見通し、いま調整局の大竹審議官から御説明いたしました経済見通しを足元として共通に使って、その上で六十年度までの中期の姿をこのフォローアップ報告では描いておりますので、五十七年度の経済見通しとこのフォローアップ報告とは整合性がとれているというふうに御理解をいただきたいと思うわけでございます。
 ただ、このフォローアップ報告自体を、あるいはこの経済計画の本体それ自体を実は改定するということを御報告申し上げたわけでございますが、現実の姿としては五十六年度の足元として置いたものが相当食い違ってきていることは事実でございますし、あるいはこの経済計画でそもそも想定いたしましたエネルギーの問題、石油の問題一つとりましても、この計画をつくりましたときはちょうど東京サミットがあった時期でございまして、日本の一日当たり石油の需要量を六百三十万バレルないし六百九十万バレルということで、この計画をめぐって大議論があり、サミットでもいろいろ御議論があったところでございますが、現実はエネルギーの、たとえば弾性値が下がっておりまして、五百万バレルないし五百五十万バレル程度で日本経済が十分対応できるような状況になってきているとか、技術革新が進んでいるとか、あるいは高齢化が想定以上に進んできているということが五十五年の国調の結果はっきりしてきたとか、いろいろな基本的な条件等についても状況変化がございましたので、計画自体を改定しようというふうにいま考えているわけでございます。この五十六年度フォローアップの数字それ自体と五十七年度経済見通し自体との関連で申しますと、先ほど申し上げましたように、数字の上で整合性がとれており、考え方の上でも調整がとれておるというふうに私どもは理解しておるわけでございます。
#42
○堀小委員 大竹審議官にちょっと伺います。
 この五十六年度の実績見込み、これは大体十二月の終わりごろに発表になって、そして予算の発表時期だから一月の二十日ごろに確定というのが五十六年の実績見込みの計数です。すでにこの時期には五十六年の七−九まではQEが出ているわけだから、五十六年上期三・五、それは十二月の終わりにはわかっているわけだ。上期三・五で、これはQEじゃなしに確定かもしれないけれども、実質経済成長率が、要するに五十六年の四−六は前期比で一・二、七−九で〇・七とこれだけ下がっているのです。それで三・五なので、これから後いまのように高く出てくるとは、十二月段階でもうすでに考えられない。だから、質問したのは二月になったか三月になったか覚えていないけれども、ともかくもこれが三%を割るだろうというのは、大体十二月段階ではかなり予測があってよかったのではないか。民間のエコノミストの実績見込みには、その点ではかなりそういうことを裏づけていたにかかわらず、このときの実績見込みが四・一、そして名目七・〇というその最初の予測を十二月に出して予算編成をやって、公共事業や何かも入れて確定したのが一月二十日ですね。
 一月二十日ごろになると、もう五十年基準の四・一なんかとても無理だということは非常にはっきりわかっているということで、どうも最近のこの問題を見ていて、私は、この経済見通し、長年大蔵委員会でやっているものだから、これは非常に関心があるんだけれども、どうも最近の状態というのが、経済見通しそのものが非常に甘いというふうに私は思っているのですね。これは過去に高度成長のときには、政府の経済見通しは、実績になると必ずオーバーするのですね。よく経済企画庁から三つ並べて資料をとったことがある。要するに、当初見積もり、実績見込み、実績という形で何年か並べてみると、高度成長期にはみんなしり上がり。今度は低成長期になったら全部下方修正。これは経済見通しの作成というものが政策目標をうんと入れるというところに差があるので、この前委員会で質問したところが、河本さんは、五十七年度については事務方は三・八%だ、こう言っておりましたけれども、それではどうもうまくいかないというので五・二にいたしましたと正直に委員会で答弁しているわけですね。しかし、この三・八というのは私はかなり高いものだと思うのだけれども。
 そこで私は、これは経済企画庁がやるのは無理かもしれないが、経済研究所ぐらいで、要するに、政策にとらわれない客観的分析の計数というものを学術的立場から明らかにする。それは政策問題でないわけだから、学術的に分析をきちんとしてみたら、大体こうなります、さっきの河本さんの言われた事務当局の三・八というのは表へ出てこないわけで、だから私は、それはもしそういうふうにきちんとやれば、もう少し低いものになっていたのじゃないかなと思うのですが、それが一つなんですね。
 同時に、その学術部分の問題について、私は、かつて宮崎さんが調整局長のときにこういう提案がしてあったのです。大体、見通しというのは予測だから、誤差が出るのは避けられない。昔日本では、台風の進路の予測というのをやっているときに線だったのですよ。これは翌日の何時には大体ここへ来てここへ来てというのが、台風予測というのは線で出ておった。それがやはり線では無理だということがわかってきて、いま扇形になってきているのですね。何時の時点では、こことここの間に大体台風が来ますという形で扇形になってきているのです。私は、やはり経済の予測というのは、いまの客観的分析をする資料の場合にでも、多少扇形でなければより客観的な科学的分析は成り立たないのじゃないかと思うので、諸条件がうまくいったとすると、まあ前提があるでしょうけれども、この上の線に大体こう行きます、諸条件がもしこういう前提で動いたとすると、これはこういう形になって、日本経済は五十七年度というのは客観的には大体この幅の中に入るのじゃないか。それに政策態度が加わるものは経済企画庁が別個にやればいい。何かそういう、より科学的客観的な作業というものを経済研究所ぐらいでしてみるということになると、これらの問題について非常に議論が深まるのじゃないか。
 何しろ、常識で考えて今度の五・二なんという初めからだれも信用してないものを出すというところから問題が始まっているのであって、だから、そういう無責任な政策態度を政府がとるということが、これは国民に非常に迷惑がかかることになってくるのだし、私は、いろいろ最初主税局と議論をしておるときに、こういう議論をしたわけですよ。
 それはどういうことを言ったかというと、大体今度の名目成長率八・四というのはどこから来たか。これは実績見込みを七・〇に置いた。そうすると、大体これで二〇%ふえると八・四になるのです。だから、そういう計算でどうも税収の問題をふくらまそうということになったのではないかと言って主税局に聞いたら、いや、そんなことは全然ございません、主税局は独自に積み上げた計算をしましてこういう税収を立てたのでございまして、決していまの名目成長率の見通しに左右されたわけではございませんという当時の話でしたから、それはそれなりのあれはやったのだろうと思って、別にそう追及する気もないんだけれども、やはり土台になるものがそういう意味でもう少し科学的でない限り、この問題は今後ともこういう振れが生じる。おまけに、この前委員会でも言ったけれども、三月決算を翌年度に繰り越すなどという非常識なことをやるということが、今日の税収見積もりを非常に不確定なものにしているというような、これは大蔵省の責任だけれども、いろいろな要素がかみ合っているので、何とかそういうものを経企庁でやってみることはできないか、これが一つです。
 もう一つは、いまの五・二はおろしてないわけですね。経済企画庁は、依然として五十七年度は五・二の成長でございますと、だれも信用しないのにまだ旗を上げたままなんですね。だから、旗のおろし方は別個としても、これも経済研究所でいいから、現状で分析したら大体このぐらいですというぐらいのことを何か発表する必要があるのじゃないか。これでは政府が国民の信頼を失うばかりだ。
 いま為替の問題が非常に厳しい情勢になっておる。外国の情報を、調べ得る情報機関でいろいろ話を聞いてみると、これのポイントは、日本政府の態度が、中東諸国その他のそういう専門家の中で、日本政府は一体この財政をどうしようとしているか全然わからない、これはもう売りだ、こうなって、要するに日本政府の財政運営に対する態度が不透明だということがいまの円売り、ドル買いを加速している。だから、日本政府は少しきちんとした態度で財政運営に臨むことを、国内だけでなくて世界的に承認されるような対応をとらない限り、小手先の処理をしたって円は売られっ放しですよ、各国のいろいろなそういう関係者の情報を得た人たちからの話を聞くと、それが非常に大きなポイントだ、こう言われておる。そうすると、国内問題のところからきちっと科学的分析をして、その上に立っていろいろな今後の問題を考えるような対応をしない限り、小手先で為替をさわってみてもどうにもならぬというところへ来ているのじゃないか、こういう気がする。
 問題は非常にむずかしいと思うけれども、要するに、科学的処理をするという問題は、政治責任の問題とは別個だと私は思う。特に経済企画庁なんというところはそういうことを本来やる役所であって、あとの政治的な、三・八を五・二にするというような話は別個の話としてわれわれは余り関心はないので、それよりも、より実態に近いものをどういう形で提供するかということが非常に大事じゃないかと私は思いますが、これについて調整局の方でひとつ。
#43
○大竹政府委員 政府の見通しはいままで政策を加味した見通しということでお出しをしておるわけでございます。政策を加味しない場合どうなるか。一つの基準といいますかケースのようなものをつくってみてはどうかという御趣旨かと思います。
 これは、見通しというよりも、実績を計算しておりますのが研究所で四半期の計算をしております。ですから、そこでやってはどうかというような御趣旨かと思います。それも一つのやり方ではあり得るとは思います。ただ、政策を加味しないものを出した場合、どこの責任でどう出すかというような問題もございましょうし、いままでのやり方との関連とか外に対する影響とか、いろいろあるかと存じますので、私ども、この場でどこでやりますということは申し上げかねるわけでございまして、御提案につきましては、よく勉強させていただきたいと思っております。
#44
○村山(達)小委員 総合計画局にちょっと聞きたいのだけれども、いま経済計画を持っているのは、恐らく日本とフランスだけじゃないか、僕の記憶では、先進国ではそうだ。フランスの経済計画というものは、予算編成なりあるいは税収見積もりで日本のように連動しているのか連動していないのか、そこはわかりますか。こっちは、何やら知らぬが、がっちりやっているね。
#45
○及川説明員 フランスの経済計画は、日本よりもより予算に連動する割合が高いと理解しております。そして、特にフランスの経済計画の中では、たとえば個別のいろいろな事業についての優先順位等も具体的に示して、予算配分について決めたりしておりまして、どちらかといえば、日本よりは中央集権的な色彩がより強かったり、計画的な色彩がより強かったりしている計画だというふうに理解しております。
 その他の国では、たとえばオランダ等にありますが、大きな先進国では、経済計画は御指摘のようにいまつくってはおりませんが、財政計画というような形で、御存じのような西ドイツやその他で若干そういう計画を持っておるところはございます。
#46
○村山(達)小委員 それなら、フランスの経済計画というものはどの程度当たっているのか。非常に当たりにくいものだが、それを基礎にしてやって、それはもっと連動性が強いとこう言うのだが、もし向こうが非常に当たっているというのなら、こっちはよほどしっかりせにゃいかぬということになるし、いや、日本と同じようにもつと当たらぬのだというのであれば、それに連動性をやればきわめて危険だということになる。その辺はどうなのか。
#47
○及川説明員 フランスの経済計画でどれほど実績と合っているかということは、余り詳しいデータを持っておりませんけれども、わが国の経済計画について言えば、先ほど堀先生からも御指摘がありましたように、過去何回かの、九回の経済計画があるわけですが、高度成長期を通じておおむね実績の方が高目でございましたけれども、安定成長期に入ってから実績がやや低目とはなっておりますが、たとえば最近の経済成長率等について言っても、オイルショックの時期を除いて、あるいは第一次、第二次の石油危機の直後ダウンした一、二年を除いて検討してみますと、経済計画が想定した成長率とそう大幅には狂っていないのではないか、ただ、そういう外的条件が予想外の大幅な変動があったものには、経済計画は対応が十分にできないという弱点がございますので、新しい現行計画、七カ年計画からはフォローアップによって経済成長率やその他の数字も見直すというやり方を採用してきたわけでございます。
#48
○沢田小委員 一つだけ確認したい。
 結論的に言うと、七カ年計画の五十六年度報告は、五十七年度の経済見通しはこのとおりいくものと見て、前提として歩調を合わせてつくられたものだ、こういうふうに理解していいですか。
#49
○及川説明員 そのとおりでございます。
#50
○沢田小委員 もう一つ言うと、五十七年度が変われば、またこれも変わってこなければならぬ、こういうことになりますね。
#51
○及川説明員 そのとおりでございます。そして、本年度のフォローアップということは、フォローアップで対応するというのではなくて、計画本体それ自体を新しくつくりたいというふうに考えているわけでございます。
#52
○沢田小委員 それだけでいいです。
#53
○山中小委員長 フランスも当たっておりゃせぬのよ。
#54
○村山(達)小委員 そうだろうと思います。
#55
○山中小委員長 それでなかったら、ジスカールデスタンからミッテランにかわるはずがないし、ミッテランだってこの間付加価値税を上げただろう。
#56
○正森小委員 一言だけ。
 経企庁、大竹審議官とおっしゃるのですか、われわれは、減税問題の小委員会で必ずしも経済の講義を聞きに来たわけじゃないのですが、われわれの一番の関心は、五十六年度は実質経済成長率は二・七にとどまったということで、いま税収結果を問題にしているのですね。そしてわれわれは、五十六年度は間もなく大蔵省から発表があるでしょうけれども、税収欠陥は幾らか、それを発射台にして五十七年度はどのくらいになるかということを非常に心配しているのです。それにはやっぱり経済の成長率に租税弾性値を掛けて出すわけですからね。だから、そのときに、済んでしまったものは二・七とお出しになったが、これからのものは依然として名目八・四、実質五・二ということで、それはやります、いまのところできますとおっしゃっても、ある程度本音がわからないと、われわれとしてはこれからの策の立てようがない。その本音と思われるものは、この三枚目にある程度あなた方の資料にもすでに五十七年の四月ぐらいまでのはもう出てしまったものだから書いてあるのだけれども、これを見たって明るい材料は何もないですね。個人消費だけがちょっと何かと言いますけれども、住宅投資にしたって設備投資にしたって。設備投資だって悪かった五十六年とそんなに変わらないし、中小企業もますます悪くなるというようなことになると、五・二なんというのはとてもできないのじゃないか。もしできるのなら、われわれも今後考える上で非常に楽ですよ。思い切って減税しようか、こういうことになるのですけれども、それでは困るので、だから堀先生がいろいろ御提案になっておるわけですから、できればこの委員会には本当に実態のつかめるようなそういうものを経企庁としても何らかの形で、それはあなた方がむずかしいことはわかりますよ。政府がいま一生懸命政策を加味してやろうとして言っているのを、実際はできないだろうというようなことを言えないということはわかるけれども、少なくとも、結論はわれわれが出すから、それの手がかりになるようなものを考えて出してくれというのが堀さんのいろいろな御提案だと思うから、そういう点については十分配慮してほしいと思うのですね。答えなくていいですから。
#57
○堀小委員 それに関連して。
 経企庁としても出せないというのなら、民間の経済の研究所が幾つかありますから、その民間の経済の研究所から要するに五十七年度の予測を出してもらってひとつ説明を聞いて、これは経済企画庁が出してくれるというのなら何もそんな必要はないけれども、何らかの計数もなしにこれから減税の話なんていうことは、まことに架空の楼閣を築こうということになるので、ちょっとそこのところはきちんとしたいので、委員長どうでしょうね。
#58
○山中小委員長 そうですね、国会として五・二%の実質成長率を前提に予算を組むというときに、民間は野村研究所を初めとして各種それよりかずっと低目のものを出していますが、現実はまだそれよりも低いという状態にあるにしても、ここにそういう民間の研究機関の人たちに来てもらうということまではしなくてもいいのではないか。むしろ、そういうものがあれば、経企庁の方が持っているわけですから、それを一枚紙にして、どの研究所はどう見ていたというものを出してもらえればよろしいのではないでしょうか。そこまでなら別段経企庁の権威が落ちるわけではない、どっちが当たったかというだけの話でございまして。
#59
○正木小委員 確かにそれはあるのですけれどもね。あれが出たときというのは非常に早い時期で、ある程度五十七年度が消化されてきた段階でのそういう研究所の考え方というのは聞いてみる必要はあるのですね。
#60
○堀小委員 かなり出していますよ。
#61
○山中小委員長 一応では御参考になるようなものを、表に出ているのが大分あるから、それを集めて簡単な表でいいから。
 しかし、いま正森さんが言われたことだけれども、もう少し君たちのやつは、ことしの予算編成、私は去年のことを言ったけれども、そのときの当初の経済計画、これは後ろに七カ年計画を背負っていたにしても、そういう計画と大蔵省もほぼそれと平仄を合わせた成長率を前提にして弾性値を租税の場合には掛けて出していくということにやはりつながっていくわけですから、そうすると、現時点ではそれが実績は幾らになった、あるいは見通しはどうなりそうだとか、そういうものをもう少しはっきり言ってしまっていいのではないか。別段責めるというような意味でやっているわけじゃないから。(「うそをつかれているんだね」と呼ぶ者あり)うそはついたってばれているのだよ。そこらはきょうの時点ではむずかしいか。やっぱり大臣の意見等を伺ってこなければいけないか。
#62
○大竹政府委員 五・二%につきましては、私どもといたしましては現在努力中であるということしか申し上げられないわけでございまして、それを直すということは……。
#63
○山中小委員長 それならいいよ。五・二%をまだ言っているようなことでは、私たちの方は聞いてみてもしようがないから、御苦労さまでございましたから、しばらく傍聴しておってください。
 続いて主税局。
 主税局の方は昭和五十六年度税収見込みということで話をしてください。梅澤主税局長。
#64
○梅澤政府委員 お手元に資料を二枚お届けしてございますが、縦長の資料はおなじみの資料でございまして、税収が判明しております一番最近時点の四月末税収、もちろん言うまでもなく五十六年度に所属する税収の部分でございます。もう一枚は横長の表でございますが、これは四月末の税収を起点にいたしまして昨年の十二月以降各月ごとの足取りを各税日ごとに示しているわけでございまして、主としてこの横長の資料で御説明を申し上げます。
 この横長の資料は単位は億円以上でございます。
 一番下の合計欄をまずごらん願いますと、一番左に書いてございますのは言うまでもなく当初予算でございまして三十二兆二千八百四十億円、前年度の決算に対する伸び率は一二〇・二。
 御案内のとおり、その次の欄が補正額でございまして、四千五百二十四億補正で減額いたしまして、内書きは特別減税額四百八十四億円でございます。したがいまして、現在の補正後の予算額と申しますか歳入見積額は三十一兆八千三百十六億円、前年度決算に対しまして一一八・五%ということでございます。
 四月末までの収納済みの累計額が次の欄でございまして二十五兆六千八十八億円、補正後の予算額に対する進捗割合は八〇・五%。前年の同期の進捗率は、先ほどの縦長の表の一番右から三つ目の下でございますが、八七・一でございますので、六・六ポイント進捗率がおくれておるということでございます。
 各月ごとの足取りにつきましては後ほどざっと見て回ることにいたしまして、したがいまして、累計の伸び率、四月末現在の伸び率、いわば瞬間風速と申しますかは一〇九・四%でございます。先ほど申しましたように、当初の予算額の見込みの伸び率が一二〇・二、補正後が一一八・五でございますので、瞬間風速で四月末で単純に比較いたしますと、対当初予算に比べまして一〇・八%ポイント下回っておる、補正後の予算額に対して九・一%ポイント下回っておる、これは単純な引き算でございますが、そういう状態になっておるわけでございます。
 そこで、十二月から四月までの足取りをざっとごらん願いますと、顕著なことは、十二月、一月とそれぞれ対前年の同月に比較いたしまして一三・八%、一二%というふうに比較的好調な伸びを示しておったわけで、ここに表示はございませんけれども、その直前のたとえば十一月、十月、九月といった時点も一〇を上回りまして一一、二%前後で推移しておったわけでございます。二月に入りまして一けた台、五・四%、三月で五・六%、四月で六・九%、したがいまして、累計で先ほど申しましたように一〇九・四という水準にとどまっておる。
 したがいまして、あと五月末の税収をこれに加えまして五十六年度の税収額が完結するわけでございますが、いずれにいたしましても、現時点におきまして、補正後予算額、もちろん当初予算額に対しましても、相当額の歳入欠陥は避けられないという現状にございます。
 次に、税目ごとに若干御説明を申し上げます。
 まず源泉所得税でございますが、源泉所得税は、申すまでもなく、およそ七割強が賃金といいますか給与所得に見合います源泉税額でございます。あと二割前後が利子でございます。つまり、賃金の動向と預金利子の動向によって、源泉所得税の税額というのは左右されるわけでございます。
 まず、給与に対します源泉所得税の動きでございますが、これは申すまでもなく、昨年の春闘では表面ベース七・七%ということを言われておるわけでございますけれども、実際の毎勤統計で民間給与の足取りを見てみますと、各月大体六%前後で推移をいたしておるわけでございます。これについてはいろいろな説明があるわけでございますけれども、特徴的なことは、やはり所定外労働時間が特に今年一月以降顕著に下がり始めを見せておりまして、そういうことも作用いたしまして、政府の経済見通しにございます一人当たり雇用者所得、当初七・五でございますが、これが実績は相当下回るのではないか、そういう動き、源泉所得税の足取りにまずそれが反映をしておるのではないかということでございます。
 そういうこともございまして、先ほど申しましたように、昨年十月末の税収が判明いたしました時点で、当時の経済実勢等を勘案しながら、源泉所得税について補正減額をお願いしたわけでございます。ところが、その後足取りは補正減額以上に下回るという低調な水準で推移しております。
 それからもう一つ御説明を申し上げますと、この表でごらん願いますと、源泉所得税の欄でございますが、五十六年の十二月一六・四、それから三月三・一とかなり数字がぶれておるわけです。これについては、一番大きな要因は預金金利でございます。言うまでもなく、一昨年五十五年の十二月に預金金利の引き下げがございました。そういたしますと、通常、前月に駆け込みと申しますか、前月十一月の預金が急増いたします。ということは、翌年になりまして十一月に払い戻される預金金利がふえた。したがいまして、翌月の十二月の源泉税額がふえるという形でございます。三月は実はその逆でございまして、これも一昨年五十五年三月、四月に預金金利の引き上げがございまして、それと逆のシフトを反映しておるというふうに考えておるわけでございます。
 それから二番目は申告所得税でございます。
 申告所得税につきましては、各月の足取りは余り意味がないわけでございまして、ポイントは三月の一〇一・二という数字でございます。それまでの月は予定納税の数字でございますので、余り意味はございません。ことしの五十六年分の確定申告につきましては、実際の話といたしまして、主税局はもちろんでございますけれども、国税庁当局も、四月末の段階で、申告所得税の確報と申しますか集計がまとまった段階で所得、税額とも異常に低い水準で終わったことに偶然としたわけでございます。トータルで申しますと、所得で六%の伸び、税額で二%ということなんでございますが、その中で特徴的なことは、いわゆる営業所得、これは個人の通常の事業所得でございますが、これが所得で一%の伸び、税額で二%の減でございます。これは前年をやはり営業所得で見ますと、五十五年分では税額で実は六%伸びておったわけでございます。五十五年という年は必ずしも経済が好調な年ではなかったわけでございますが、それで六%でございましたが、五十六年分については逆に営業所得で二%の税額の減で、中小企業特に零細中小企業の事業実態が異常なほど悪化しておったということのあるいは反映でもあろうかと考えられるわけでございます。
 農業所得の方は、逆に五十五年に比べまして災害等が比較的僅少に済んだということで伸びておりますけれども、この農業所得は確定申告税額に占めるウエートが僅少でございますので、大勢を左右するというようなことにはならないわけでございます。
 それからもう一つ、譲渡所得特に土地の譲渡所得でございますが、これも前年つまり五十五年分とほぼ横ばいということでございまして、やはり五十六年中土地の動きが非常に低調であった、そういうことも反映いたしまして、申告所得税は昨年累計で三・八%という水準にとどまっておるわけでございます。
 その次に法人税でございます。
 法人税につきましては、年度当初非常に低調なスタートを切ったわけでございますが、当時も対外的に大蔵省から御説明も申し上げておりましたけれども、一つは、これは金利の動向が敏感に作用するわけでございますが、五十六年の三月期決算法人が当時の金利情勢を反映いたしまして即納率が非常にふえたということは、逆に五十六年分として入ってまいります延納分が低下したということで、非常に低い水準からスタートをしたわけでございます。
 ただ、その後、特に大法人等は徐々に上向きの情勢にございましたし、それからもう一つは、たしか五十六年十一月の日銀の短観によりましても、当時下期におきます全産業の経常利益の伸び率二五・四%というふうな景況の見方というのが大方でございまして、その意味で補正の段階では、法人税につきましては源泉所得税のような処置をとらなかったわけでございます。
 その後、事実問題といたしまして、十一月税収、十二月税収、一月税収というのをたどってまいりますと、ここにも表示がございますように、六・六、一〇・九という対前年の数字を示しておるのですが、二月に入りまして九二・七というふうに水準が落ちておるわけでございます。特に、これに十一月税収は表示がございませんが、十一月税収は七・九%の伸びでございます。十一月税収は言うまでもなく九月決算、それから十二月税収は十月決算、一月税収は十一月決算の法人でございますが、この法人のうち大法人の申告年税額の対前年比を見ますと、この九月決算、十月決算、十一月決算はいずれも二〇%台の非常に高い水準で伸びておりまして、たとえば九月決算では大法人は二三%の増、十月決算で二九・七%の増、十一月決算で二一%の増、ところが、二月税収つまり十二月決算に入りまして、ただいま申しました大法人の所得ベースで申しますと、一転いたしまして八七・五%、つまり一二・五%の減ということで基調が変わっておるわけでございます。同じくたどってまいりますと、三月税収つまり一月決算で二%の増、それから四月税収、これは二月決算でございますが、ただいままで判明しておる最新時点で大法人六・六%、もちろんこれは決算期によりまして業種の特徴がございますので一概には言えないわけでございますけれども、とにかく十二月決算以降基調が変わっておるということは、もう実績として如実にあらわれておるわけでございます。
 そこで余すところは、もちろん五月税収つまり三月決算法人でございますが、大体三月決算法人を中心といたします五月の法人税収は年間の法人税収のおよそ三分の一でございます。それから年間の全税収の大体一割、五月に入ってまいります税収の約八割という非常に大きなかたまりでございまして、三月決算の法人の業種の特徴といたしましては、通常好況業種と言われておりますのは、たとえば金融機関、銀行、電機、建設といったところもございますが、昨年の決算と為替差益の関係でうらはらの関係でことし決算の悪化がすでにはっきりいたしておりますのは電力、石油、それから石油化学といった企業がございます。そのほか鉄鋼、紙パルプ、セメントといったところは、企業によりまして決算の格差がございますけれども、総体として、感触として余り期待できないということでございますが、いかんせん、計数的に私どもはまだ今日の段階でこれを推測すると申しますか、計数的に御説明申し上げる段階にはないわけでございます。
 それから、その次は酒税でございますが、酒税につきましても、年間を通じまして酒の移出数量が非常に低調でございます。ある時期ビールがやや上向いた月もございますけれども、年間を通じまして低調ということでございます。特に年が明けまして二月税収、これは酒の場合は庫出し課税でございますので、二月税収というのは昨年の十二月に出荷された酒類に対するものでございますが、二月、三月、四月、つまり出荷月で十二月、一月、二月、課税数量は全部前年同期を下回っております。と同時に、もう一つ特徴的なことは、最近時点におきまして、特に清酒、ウイスキー等につきまして下級酒へのシフトが非常に顕著でございました。御案内のとおり、いわゆる下級酒につきましては、税率あるいは税収面でそれはマイナスの方に働くわけでございます。
 それから、もう一つ物品税でございますが、物品税につきましても、最近時点におきまして小型乗用車それからクーラー、この辺はかなりいい伸びを示しておるわけでございますが、全般的にこれも低調でございまして、これも補正後予算をある程度下回らざるを得ないのではないかということでございます。
 以上を通じまして、まだ五月末税収の数字を確定的に入手できる段階ではございませんので、最終的に五十六年度の税収がいかがな額になるかということを計数的に本日申し上げる段階にないということを御了承賜りたいと思いますが、いずれにしても相当額の予算額に対する欠陥は避けられないという情勢でございます。
 以上でございます。
#65
○山中小委員長 相当額の欠陥は避けられないという説明ですが。
#66
○堀小委員 そういうことですね。最低幾ら、最高幾らという幅くらい言ってくれなければ。新聞を見たらいろいろ出ているのに、こういうところへ来るとみんな口がかたくなっちゃってね。
#67
○山中小委員長 ここは同憂の士だと思っていいから、もう少し金額その他を触れられぬか。
#68
○梅澤政府委員 先ほど申し上げましたように、五月末税収の確定的な数字が固まりますのは例年七月の八日前後でございます。本年も、作業は急いでおりますけれども、恐らく七月七日とか八日とかという時点になろうかと思うわけでございまして、現時点で計数的にある程度の幅を持ってすら申し上げる段階でないわけでございますが、ただ大蔵大臣がときどき、ときどきと申しますか、最近大蔵記者クラブでは一〇%前後あるいは一〇%をやや上回るという感触でお話しになった由でございますが、これは後で私ども大臣に確かめたわけでございますが、あくまであれは大蔵大臣の個人的達観として申し上げたということでございます。したがいまして、私ども、そもそも数字を現在持たないわけでございますから、大蔵大臣の達観は間違いであるとも言えませんし、あるいはそういう可能性があるのかもわかりませんけれども、そういう段階でございます。
#69
○沢田小委員 長年の税の経験をやっていて、どの種目についてはいまの状況ではこういう状況だというぐらいの推定ができないということは常識で考えられないのだね。言うならば、何十年か知らぬがやってきて、それで、こう確定しているものもある、一番異動性のあるものはどれだ、それはこの点だというくらいなことは言ってみろといったら、資料があればわれわれでも大体見当がつきそうな気もするのだよ。それがかいもくわからぬというのもどうも少し……。
#70
○村山(達)小委員 非常に厳密に言おうとしているからだよ。いま言った数字で大体見当がつく。
#71
○沢田小委員 アバウトの話をいま言っているんだから、大蔵大臣の個人の見解ですという、それがやや近いでしょうくらいなら近いでしょう、あるいはそれ以上になるかもしれませんならそれ以上、その程度の話は出てきていいはずじゃないかと思うが、貝のごとしというのはどうも少し……。
#72
○梅澤政府委員 これは御参考になるかどうかあれなんでございますが、先ほど四月税収ということを申し上げたわけでございますが、税目によりましては、もう四月税収でほとんど年税額が決まるのがございます。
 税目別に申し上げますと、源泉所得税、申告所得税、有価証券取引税、それから自動車重量税、それから私どもは所管いたしておりませんが関税局で所管いたしております関税、それから印紙収入その他雑税が若干ございますが、そういうところで非常にラウンドな感じで申し上げますと、以上申し上げまして大体帳簿が締まりかけておる税目のトータルが予算額に対して一体どれくらいの数字になるかといいますと、一兆一千億円台の減収になっておるわけでございますが、大きいところは何と申しましても法人税それから酒税、物品税、特に法人税でございます。これの予測が非常にむずかしい。大変大きなかたまりの税収でござ   いますので、わずかの誤差であっても金額で申しますと非常に大きな誤差となってあらわれますので、私ども、非常に読みかねておるということでございます。
#73
○堀小委員 では、いまの法人税、この累計で予算残となっておりますね。この予算残というところで見ると四兆二千八百四十九億、この中で動くという話ですね。それからいまの物品税は千九百六十二億、これが予算残ですね。それから酒税が二千九百五十七億だから、実際言うと物品税と酒税というのはラウンドから見てそう大したことないから、やはり問題は法人税、こういうことですね。
 そうすると、これは私この前委員会でやったけれども、三月決算を延ばしたということが今日この問題にもひっかかってきているわけだな。本来、三月決算なんというのは前に入っていて五十七年度に入るべきものを、いまごろになってまだわからぬで七月八日にならなければわからぬなんというのがいかにつまらぬ税制改正をやったか、この前委員会でちゃんと言っておいたけれども、だから一遍どこかで思い切ってもとへ戻す、どうせずっと続くのだから、こんなことは思い切って前へ戻しちゃって、ひとつもとどおりにするぐらいの決意を主税局持たなければいかぬのじゃないかと私思うのですが、これは感想として主税局長どうです、私の提案には。
#74
○梅澤政府委員 五十三年に取り組みました時点が実は現在の財政悪化の象徴的にあらわれた年でございまして、そういう窮迫した事情のもとで制度改正をお願いしたという事情にございます。もちろん、税収見積もり等の関係で財政状況さえ好転いたしますれば自然な姿としてはなるべく最近時点の見積もりが可能であるような形で、つまり従来に復したようなかっこうが望ましいのでございますけれども、まず事実問題として十分問題であるということでございます。
 私ども、そういう議論をいろいろ言っておっても仕方がございませんので、今後、これもよい経験といたしまして、税収見積もりについての技術的方法と申しますか、そういうものについて一段と精度が高まるような勉強をさせていただくという気持ちで今後努力したいと考えておるわけでございます。
#75
○山中小委員長 私は、それは五十三年にそういうことをやって財源不足を補おうとした結果が税収不足を招いたのではなくて、税収見通しを困難なものにしたというのが正確ですよね。ただ、これから議論をしていくことになるわけですが、五十六年度の事実上の歳入欠陥、五十七年度結果更正につながるであろう現状、同時進行する五十八年度予算ということを踏まえてみると、五十八年度予算の編成は同時に進行するから一年半先の見通しを立てた形で歳入を組まなければならぬという非常な悪循環の中にさらされておるので、財政運用としては、堀委員のおっしゃるように、これはいずれかは正常なローテーションに戻すべきだと思いますが、少なくとももう目前という時期に迫ったような感じの五十八年度予算でそれをやるには、余りにも通常の一般歳入というものが、ことに税収というものが厳しい。その環境の中にあるからすぐにはむずかしいと思う。
 だけれども、財政再建の中の一環には、単に赤字国債の発行をいつやめられるかという問題、さらに昭和六十年度から始まる予定であった実質の財政再建、本当の健全な財政になるために借金を全部返し終わるというような過程の中で、一つのもとの方式と言うべきかあるいはあるべき姿と言うべきか、そういうものに戻していく努力、これがやはり必要だろうと思うのですね。財政再建の中の一つの要素には、堀委員の提案されたことはなるのではないか。また、そうしないと苦しむ者は主税局、編成当事者の主計局、そしてはね返りが来て経済企画庁、これはどっちが原因かはわからぬよ。けれども、互いにわれわれ議論する方にも混乱を及ぼすもとになるし、答弁する方も腰が座らないということなので、財政再建の中にはこの会計年度の取り入れ方の問題もやはり考えて一つの措置をなしていくというのが当然のことであろう、これは私から口を添えておきます。
 どうぞほかに御意見は。
#76
○村山(達)小委員 いまこれをずっと見ると、対前年度決算で四月末の累計で九・四、そして補正予算額が対前年度で一八・五だから、もうあと残っているのはこの差額を見ても法人税だけだ。だから三月決算がどれくらい出るだろうか、大分調べておるんだろうと思うが、もし同じように三月決算を入れても、対前年度決算が九・四にとどまるとすれば、ちょうど九・一不足というわけだから、掛け算で出してみると二兆七千億ちょっとになる。もっとよくなるのか悪くなるのかわからぬですけれどもね。そういう答えだと思うのです、いま君の説明したデータでは。
 それからもう一つ、全体で言うと、財政再建というのはいろいろ考え方があるんだが、各国の租税収入が歳出に対してどれぐらいの割合を占めているのか、それから日本は過去において高度成長時代どんなぐあいになっておったのか、それがいまどれぐらい下がってきておるのか。予算数字だと七三%というんだが、これはもうがた落ちになるね、今度これだけ歳入欠陥が出ると。そうすると、どの辺が実際の財政再建というときに経常収入で賄うということ、非常に経験的な話だけれども、恐らく各国で租税収入が八〇%を切っている国はないんじゃないか。
#77
○梅澤政府委員 いま村山委員の御指摘になった点でございますが、各国の歳出総額のうち租税で賄っている割合でございますけれども、大体八割台でございまして、たとえばアメリカでございますと八九%、ほとんど九割に近い。低いところのイギリス、西ドイツが八二%、わが国の場合実績では五十五年度で六一・九%でございます。それから五十六年度、いま御議論願っておるんですが、補正後で予算どおり入りましたといたしまして六七・五、御承知のとおり、前回出ました政府税調の中期答申でターゲットとしては当面歳出の八割方税収で賄う、これが安定した財政の一つの目安であろうということで、中期答申はそれを土台にして議論をしてもらっておるわけでございます。
#78
○村山(達)小委員 五十年度決算ではどれくらいになるか、一番悪いときだな。
#79
○梅澤政府委員 六五・九%でございます。
#80
○沢田小委員 参考に表示されていますが、参考の方の関係は、上の方は一般会計、それ以外の参考の税というのが出ているわけですが、これに何か説明があれば、これはこのとおりなんだというのであれば、それはそのとおりで結構ですが、一応御説明いただきたい。
#81
○水野(勝)政府委員 参考にございますのは特別会計分でございまして、ほとんどの部分は上の方の一般会計の部分と連動している部分が多いのでございますが、原重油関税それから電源開発促進税、これは特別会計個有の税金でございます。そのほかのものは、地方道路税は、地方道路税という名前は持っておりますけれども、課税客体なり課税標準、納税方法は全部揮発油税と同じでございまして、一部地方に譲与するだけのために別の名称をつけておるということでございます。
 石油ガス税も、上の方にあります石油ガス税とちょうど同じ額だけ地方に回すために、譲与分として別途直接特別会計に入る部分を別にいたしておるということでございます。航空機燃料税も十三分の十一と二というふうに分けているだけでございます。自動車重量税もまた三対一で分けているというその一部分でございます。特別とん税もとん税と連動したものでございまして、最後の原重油関税と電源開発促進税だけが独立の税目ではございますが、ほぼこれも大体年度終了している税目でございます。
#82
○沢田小委員 これはこれからの問題になるだろうと思うのですが、一応地方交付税あるいは自主財源、それからこういう税、こういうものがありますけれども、この交付税というのはいわゆる分割税と言った方がいいでしょう。こういうものが果たして妥当なのかどうかということは今後の一つの大きな課題だと思いますし、こういう目的税じゃなくて一般財源化ということも従来いろいろ言われてきた経緯もあるわけですから、今日こういうことで、地方交付税の中である程度考えるなら考えていくことにしていくことがいいのか、あるいはこれらは一般会計の中に含めて処理していくのがいいのか、この辺の視点があると……。こういう低成長になると、三税の地方交付税というのは非常に効率がよくなるわけですよ。効率がよくなると言うとおかしいのですが、同じ地方交付税で分ける場合に、所得税、酒税、法人税、こういうもので分けた方がある意味においては整合性が出てくる、こういう問題があると思う。いわゆる道路も七四%も舗装されてきているという時代でもありますから、そういう立場から見ると、こういうものをいまだに単独で残しておく背景というのはもう少なくなってきているというふうに思える。この点は、主税と建設とはまた意見が違ってくるのは当然のことなんですが、こういう機会にやはり統合化なりそういうものを図っていくという一つのきっかけをつくる必要があるのではないのか。じゃないと、行政上のアンバランスがより拡大していってしまう。ある一定のものだけは行政水準が上がるけれども、ある一定のものは一般会計が厳しくなると行政水準が下がる、こういう不均衡をもたらしてくるという要因になるのだろうと思う。これは質問ではありません、提言でありますが、そういう配慮をする時期に来ているというふうに思います。
 これは、大蔵省の方は賛成だと言うに決まっているのだろうと思うのですが、一応そのあたりのことをひとつ、大蔵省の方、何かむずかしいならむずかしい、賛成なら賛成と言ってください。
#83
○山中小委員長 それはいま答弁するのはむずかしいですよ。
#84
○沢田小委員 それじゃないと、こういう低成長になると、より顕在化するだろうと思うのですね。一般財源が切り詰められるときだけに、温存している財源があるということは格差がより広がっていく、こういうことになるわけですから、ある一定限度平均化する必要はあるというふうに思いますね。委員長の地元はどうか知らぬけれども。
#85
○山中小委員長 地方もやはり気が気じゃないはずですよ。三税の三二%だけでも、それだけ交付額は相対的に自動的に減ってくるわけですからね。地方の税収が総体としては一兆円くらいの赤字になるのじゃないですか。体系の整備ということは絶えず考えていかなければならぬでしょうが、道路目的財源の揮発油税も一般会計に回すなんという議論になると、当大蔵委員会の議論のみではとても処理できないことでございましてね。
#86
○沢田小委員 ただ一方、いま言った格差が出てくるということも、これもほかの行政水準の伸び率よりもこの方だけは温存された目的税でいわゆる行政の格差が生まれてくるということも起こり得るわけですから、その辺は何か調整していく必要性があるのだろう、こういう意味なんです。片一方は二割だとか一割、ゼロシーリング以下のマイナスシーリングでやっていくわけですから、その中で一方だけは残っていくという形、しかも今度は石油が上がってくれば自然増収は片一方はされていくわけですからね。そういう意味で調整する必要はある、こういうことです。
#87
○正木小委員 個々の税制はどうあるべきかとかなんとかという問題も僕は非常に大事だと思うのだけれども、ここは減税の小委員会ですからね。いろいろなことをちょっと材料として聞いておきたいのだけれども、主税局長では無理かもわからぬが、大蔵大臣が一〇%程度と言うのだから、一〇%程度なら三兆くらいになるだろうと思うのだけれども、幾つかの方向は考えているのですか、穴埋めは。
#88
○梅澤政府委員 まだ額は申し上げられないという段階でございますけれども、五十六年度にかなり巨額の歳入欠陥を生ずるといたしますと、当然財政上の手当てが必要でございます。同時に、そういうことでございますと、これは五十七年度の土台に当然影響してまいりますから、そういたしますと五十六年、五十七年の財政対策、当面どうするかという問題はいずれ出てまいるわけでございますが、その手段、やり方とか、どういう時期にという問題につきましては、政府部内はもちろんのこと、大蔵省内部でも、まだ決算が確定していないわけでございますので、議論もしておりませんし、まだ方向は決まっていないということでございます。
#89
○正木小委員 重ねて聞いてもそんな程度ですか。
#90
○沢田小委員 何かしなければならぬことは間違いないでしょう。
#91
○梅澤政府委員 先ほど申し上げましたとおり、御指摘のとおりでございます。
#92
○沢田小委員 するのは、五月、六月にはもうしなければならぬでしょう。七月八日以後はしなければならないでしょう、直ちに。
#93
○水野(勝)政府委員 きわめて技術的なお答えでございますと、七月三十一日に五十六年度分の決算が確定するわけでございまして、その決算の確定を待ちまして不足額が確定いたしますと、その部分は決算調整資金から繰り入れ、さらにそれが不足する場合には国債整理基金から取り崩して埋めまして五十六年度決算のつじつまを合わせる、技術的事務的にはそういうことに相なろうかと思います。
#94
○沢田小委員 会期中ということですね。会期中ということの意味は、出す出さないは別問題として、もう手法は考えなければならぬ。
#95
○梅澤政府委員 いま水野審議官が申しましたとおり、決算の完結は、すでに決算調整資金という制度をお認め願っておりますので、政府の処理といたしまして国債整理基金から借り入れるということで決算は完結するわけでございます。
 何かしなければならないと申しますのは、これも制度でございまして、翌年度までにその手当てをしなさいということになっておりますので、それをいつの時期にどういう手段でやるかというのはこれからの問題である。したがって、御設問の会期中とかなんとかという議論では、その手当ての問題に限っては必ずしも結びつかないわけでございます。
#96
○正木小委員 決算調整資金では足りないということははっきりしているわけですね。三千数百億しかないでしょう。
#97
○沢田小委員 どうせ二兆も三兆も赤字が出てきてしまうのだから、一兆円ぐらいよけい赤字が出てきてもそう変わらないという感じもしないでもないですがね。
#98
○山中小委員長 毒食わば皿までというやつだな。
#99
○沢田小委員 そこまで見込み違いするのなら、あと一兆円見込み違いしたってそう変わりはないのじゃないかという気がするね。だから、それは一兆円も減税してもそう変わりがない。何もそこだけかたくなに三が四になってはいけないとか、二が三になってはいけないとか、そうがんばる理由はなくなるのじゃないかという気がするけどね。
#100
○村山(達)小委員 毎年毎年一兆不足するのだとたまらぬわね。
#101
○沢田小委員 という気がしますね。とにかくえらい違いなんだ。われわれのいま言っているのは一兆円ですからね。十兆円と言っているのならちょっとあれはあるのだけれども、そう変わらないのじゃないかという気がするね。
#102
○山中小委員長 沢田君のお気持ちはよくわかりますが、ちょっとタイミングが早過ぎるな。
#103
○沢田小委員 話のついでということで……。
#104
○山中小委員長 税収見通しはいかがですか。これは容易ならぬ実態ではありますがね。
 そこで、両省庁踏まえての話ですが、御意見があれば……。先ほどの資料はまだか。
#105
○大竹政府委員 いまちょっと確かめております。
#106
○山中小委員長 口頭で言って、たとえばことしの昭和五十六年度。
#107
○大竹政府委員 五十六年度は五・三と言っておりましたのは、これは基準の点でございますが、実は四十五年基準を五十年に機械的になかなか改定できませんので、一応過去の乖離幅で、まあ大ざっぱと申してはなんでございますが、大体の見当をつけますと四・七ぐらいではないか。大体〇・六前後の乖離幅で新基準の方が低く出るという傾向がございます。そういたしますと四・七でございまして、二・七との間で二%の乖離があるということになるわけでございます。
 いまのような事情でございますので、需要項目別にどこが幾ら下がったかということを正確に申し上げるのはむずかしいのでございますが、ちょっと割引をして当初の数字をやや低目にお考えいただいて、それと実績を対比していただくというようなことでお聞き取りいただきたいと思いますが、実質の伸び率で申し上げますと、民間の最終消費支出、当初は四・九と見ておりました。これが実績では一・四でございます。それから民間住宅が四・三に対しましてマイナスの〇・四でございます。民間企業設備が七・三に対しまして〇・七でございます。在庫品の増加が八・七のプラスに対しましてマイナスの四〇・八でございます。それから政府支出がマイナスの〇・八というのが当初でございまして、実績が二・七でございます。経常海外余剰が一四・七に対して四〇・一、こういう対比になっております。
#108
○沢田小委員 ひとつさっきの、下期が景気が伸びていくだろうという中身、個人消費も伸びるだろうと言われたその中身を、下期というのはこれから五十七年度後半という意味なんですが、その中身をもうちょっと詳しく言っていただけませんか。
#109
○大竹政府委員 消費につきましては、家計調査の数字を基礎に一−三月までのQEをはじいております。基礎になる最近の家計調査の数字を眺めてみますと、これは勤労者家計でございますが、賃金が実質でかなり伸びが高くなっております。実質賃金が昨年の一−三から申しますとマイナスの〇・九、四−六がプラスの一・五、七−九月が一・二のプラス、十−十二が二・一、ことしの一−三が一・八というような伸びでございまして、昨年の十−十二月以降やや高くなっている。特に、この四月は四・三というふうに実質賃金の伸びが高くなっております。
 同じく、家計調査の可処分所得の実質が昨年度は〇・一のマイナスでございました。その前の五十五年度は一・一のマイナスというような、家計としては実質所得が非常に目減りをするという状況が続いたわけでございますが、四半期別に見ますと、ことしの一−三になりますと、そこがプラスの二・七というふうに可処分所得の目減りがなくなりまして、むしろかなりのプラスの数字になっているという状況でございます。月別に見ましても、一月、二月、三月、大体二%から三%の伸びということでございますので、言うならば、家計の部門におきます所得の回復というものが、このような物価の安定ということを前提にいたしますればかなり期待できるのではないかということでございます。
#110
○沢田小委員 ちょっと待ってください。
 たとえば、一応それを了承したとして、それが消費に回る、どういう分野に回るとお考えになっていますか。
#111
○大竹政府委員 これも家計調査の数字でございますが、最近伸びております消費の項目といたしましては教養関係、教育関係、広い意味のサービスに関連するような費目、まあ光熱費であるとか交通費であるとか、そういうものも入りますけれども、そうした分野の伸びが高いわけでございます。過去の経験から見ますると、所得が増加をしていく過程におきまして、こうした費目が非常に感応的に増加するという傾向がございます。したがいまして、今回も所得の回復が消費につながってきているということはそんなところからうかがえるように思います。
 先ほど、ちょっと賃金の数字を申しましたが、これは家計調査とあるいは申し上げましたが、これは毎勤統計の数字でございまして、毎勤統計の数字でも賃金の伸びがやや高くなりつつある面がございます。そうした所得面の増加がある程度安定的に続き、物価が現在の状態で続くならば、家計部門の消費はかなり期待できるのではないかと思います。
#112
○沢田小委員 もう一つだけ。
 住宅が一〇%実質で伸びるという根拠はどうですか。
#113
○大竹政府委員 これは二つの面から考えておるわけでございます。
 一つは、御承知のように、五十七年度予算におきましては土地税制等税制面からの土地の供給あるいは住宅取得の緩和というような措置がとられておりますし、また、金融面からも住宅金融公庫の融資戸数の増加等があるわけでございます。そうした政策的な面が一つの要素、もう一つは、やはり住宅価格が最近引き続き安定をしておるということがございます。なお、住宅の取得能力という点から見ますると、一ころよりは所得と住宅価格の乖離が大きいわけでございますが、それもだんだん縮まってくるというふうに見ておるわけでございまして、この伸びが果たして実現できるかどうかはなお非常にむずかしいところがあるかとは思いますが、昨年に比べますと、住宅投資も相当明るい状況になるのではないかと思っておるわけであります。
#114
○沢田小委員 もうちょっと、ついでですが、さっきの、五十六年度の土地の税金が横ばいである。もういまは六月になりましたが、すでに建築申請その他の届け出件数というものは、がたんとまだ去年よりも下がっているという現状ですね。ですから、いまおっしゃったような条件にあるとは私思えないんですね、現実には。だから、どこからそういう要因が生まれるのか。五月なり六月なりの土地の動きがあるかと言ったら、ほとんどないですね。そういう実態の中で、いま言った理論が、それではどこで機能を果たすのかという点はどういうつながりがありますか。
#115
○大竹政府委員 数字の上では、確かに着工戸数もこのまま行くかどうかというところは、まだ年度が始まったばかりでございますので、不確定要素が多いと思います。
 それから土地の供給でございますが、確かに譲渡の件数がふえているというところは、あるいはまだ出ていないかもしれませんが、最近企画庁でもいろいろヒヤリングをしておるわけでございますが、先日、住宅関係のヒリングで、その効果の点をやはり聞いたわけでございますが、土地の売買についてかなりの引き合いがある、それが相当ふえておるということは話としてあるようでございます。それがまだ実際の売買まで結びついていないということはあるかもしれませんけれども、動きとしてはそういうことのように話がございました。
#116
○沢田小委員 結構な話でございます。
#117
○堀小委員 主税局に。税制調査会が始まっておるので、税制調査会にすでにいろいろな資料を提出をしておられると思うので、税制調査会に提出をしておられる資料、それから第二臨調にも資料を提出しておられると思うので、第二臨調に提出しておられる資料、そういうものを当小委員会にもひとつ提出をしてもらいたい。資料要求です。よろしいですか。
#118
○梅澤政府委員 仰せのとおり処置いたします。
#119
○山中小委員長 ちょっと待って。第二臨調にも税の資料は出しているのか。
#120
○梅澤政府委員 第二臨調に資料を出したというのは、第二臨調でテーマごとにヒヤリングの要求がございます。そういうときに説明資料として出すという資料で、自動的に何か資料を送っているという関係ではございません。
#121
○山中小委員長 そういう意味か。それはできるね。それじゃ、この次にそれは出してください。
#122
○沢田小委員 国債整理基金とそれから補助貨幣、それの会計の現在高及び外為会計これの資料をひとつ出していただきたいと思います。
#123
○梅澤政府委員 御要求の資料は、主計局にそういう御要望があったことを伝達いたします。
#124
○沢田小委員 あと日程だけ……。
#125
○山中小委員長 それじゃ一応終わって、あと相談しましょう。
 本日は、これにて散会いたします。
    午後三時二十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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