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1949/03/10 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 電気通信委員会 第14号
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1949/03/10 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 電気通信委員会 第14号

#1
第007回国会 電気通信委員会 第14号
昭和二十五年三月十日(金曜日)
   午後一時二十一分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○電波法案(内閣送付)
○電波監理委員会設置法案(内閣送
 付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(松野喜内君) それではこれから電気通信委員会を開会いたします。
 日本までに本委員会においていろいろ討議しましたこと、これをば衆議院側の方との打合会に出しましていろいろ折衝いたしました。日本はそれらの経過並びに結果をここに御報告申上げまして、皆様の御審議を煩わしたいと思います。
#3
○小林勝馬君 電波法並びに三法案の衆議院との折衝の経過並びに結果につきましては、今日はちよつと差障りがありますので、後日に讓つて頂きたいと思います。
#4
○委員長(松野喜内君) 御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(松野喜内君) 御異議ないと認めます。
#6
○小林勝馬君 海上保安庁にこの前の引続きの問題につきましてお尋したいと思います。先般船舶安全法の問題につきましては、細かく御質問申上げたようでございましたけれども、尚まだちよつとお聞き足りないような点もありますので、追加してお尋ねしたいと思いますが、ロンドン條約の第四章第四條及び第六條は、五百トン以上の貨伊船舶に対する無線設備の強制義務を規定しておるのでありまして、我が国の千六百トン以下五百トン以上の貨物船の実情は、この法案第三十四條から申しますと免除條件に相成つておる。そうすれば非常に海難防止上危険であり、免除には値しないと私共は考えておりますが、海上保安庁側の御意向を改めてお飼いいたしたいと思います。
#7
○政府委員(照木敏雄君) 今のロンドン條約とおつしやいますのは、一九四八年に開かれたロンドン條約であります。それで先日お話を申上げましたように、ロンドン條約の効力の発生は、十五ヶ国の海運国が批准をいたしまして後に、十二ヶ月経つた後に効力を発生いたしますことになつておりますので、目下のところまだその批准定数が済んでおらないと私聞いておりますのですが、私共といたしましては、新らしい條約の効力が発生いたします前に十分準備をいたしまして、その新らしい條約にも亀盟することができますように今手続をいたしておりますが、とにかく加盟できましたならばその條約の條項を遵奉いたしまして、五百トン以上の船にまで無線電信施設を施設いたすように安全法の條項の中に織込みたいと、目下準備をいたしておる状態でございます。
#8
○小林勝馬君 次にオート・アラームはロンドン條約の第四章、第七條D項によりますれば、通信士の当直中の補助機関として認められるものであつて、即ちダブル・ワツチというふうに規定して、更に沈黙時間はこのオート・アラームを認めない、通信士みずから当直しなければならないというふうに規定して、オート・アラームの性格を限定している。これはオート・アラームを通信士の代理者としては認めないことであるが、これに対して電波庁にお伺いしたいのですが、A・C條約においてはどういうふうに相成つておりますか、その点を御説明願います。
#9
○政府委員(網島毅君) アトランテイツク・シテイでは必ずしも減らしていいとは書いてありません。従いまして私共といたしましては、少くとも当分の間はオート・アラームを設置したこによつて船の数を減らすということは考えておりません。
#10
○小林勝馬君 然らば海上保安庁ではこのオート・アラームに対してどういうふうにお考えになつておるか、例えば今のようにオート・アラームを附けたために人を節約して定員を減らすというようにお考えになつておるかどうか、この点をお伺いします。
#11
○政府委員(照木敏雄君) 私の方はオート・アラームについてはもつと研究をいたしまして、それから今度は安全法の職員の方の改正をいたしませんので、次の改正をいたします機会までに十分研究をいたしましてその決定をしたいと考えております。
#12
○小林勝馬君 改正じやなくて、現在オート・アラームで云々という点があるんですよ。それについて今のところそうするとそこまでは海上保安庁としては考えておらないというふうに了解してよろしいですか。
#13
○政府委員(照木敏雄君) お考えの通りでよろしうございます。
#14
○小林勝馬君 次に職員法の問題をお伺いいたしたいのですが、電波法案の立案当時の運輸省の船員局長は、電波庁に対して五十條の上段の局の種別を最低の定員にして運用義務時間を削減するように強硬な申入れを行なつたように私共は聞いております。その結果現在の法案のように改められたように思つておりますが、その点について御承知になつておりますか、なつておりませんか。
#15
○政府委員(照木敏雄君) 私存じませんです。
#16
○小林勝馬君 これは同じ運輸省の下部組織と申しますか、同一の組織であり、海上保安庁の責任の立場におられる保安部長が、保安要員の削減を来すようなこの重大なことを御承知ないというのは非常に私共としては遺憾に思います。この点は確かあの当時の局長、大久保さんが局長じやなかつたかと思いますが、よく一つお調べ願いたいと思います。そうしてこのようにして作つた電波法の五十條を既定事実のように考えておられて、この船舶職員改正審議会に持込んでおられる、そうして通信士の責任を定められておるということはちよつと不都合じやないか、いわゆる海上安全の建前からならばむしろ海上保安庁の方が先にこれを決定して、そうして電波庁が後に行くべきじやないか。電波庁の決められた五十條を基礎にして船舶職員改正審議会にまで持つて行つておられるというのは反対じやないかと思うのですが、この点はどうお考えになつておられますか。
#17
○政府委員(照木敏雄君) その点は船舶職員改正審議会というものは御承知のように一昨年以来開催をいたしまして、鋭意その先にと申しますか少くとも当時の電波法と職員法と並行して改正のできるように努力をいたし続けたのでございますが、いろいろの審議の手間がとりまして、遂に今国会に提出の運びに至らなかつたのは私としても甚だ遺憾に存じております。
#18
○小林勝馬君 私供から申しますと、この電波法というものは国際的乃至は国内的な電波の運用を規制して行くところのいわゆる技術規定であろうと思うのです。それを基礎にして今のお話のように航行安全の確保を図るべく海上保安庁がこの海上保安の安全を目的とする船舶職員法上の定員をそういうふうなやり方でやるならば非常に私共としては遺憾であり、尚又自主的に海上保安庁独自の案を立ててこれを押して行くべきじやないか。これは海上保安、つまり日本の自主繁栄のためにも重大な役割を持つておるところの我が国の商船隊の発展を図るべく人的要素を定める主務官庁である。それに対して今の保安部長の御説明では私共ちよつと納得いたしかねるし、尚又これによつてあなたの方でお考えになつておる、乃至は先般もちよつと申上げた例の怪文書のような問題がここに出て来たのではないか。そうするならば私共としましては、この怪文書に盛られておる海上保安庁の意思はなへんにあるかということも私共としては非常に心配する次第でありますし、これがこのまま船舶職員法改正に盛られて行くならば、今後の日本の海運界のために非常に遺憾であると、かように考えます。で、今後のこの船舶職員法改正に対しまして、無線の重要性、いわゆる通信の重要性ということを一つ御認識願つて、これの立案に当られたいと思うのです、この点について御意見がありましたらお聴かせ願いたい。
#19
○政府委員(照木敏雄君) おつしやることは重々御尤もだと思います。改正は今後にかかつておりますので、おつしやる御趣旨を十分我々も考慮に入れまして、今後改正の際に立派なものができるように十分努力をしたいと考えます。
#20
○小林勝馬君 職員法の問題で、職員課長も見えておりますが、何か構想乃至は今度出されんとする何か御意見が漏らせたら一つ漏らして頂きたいと思います。
#21
○政府委員(照木敏雄君) 只今のところは先程からお話を申上げております改正審議会の答申が出たところで、これを十分当局といたしましても検討いたしまして、それによつて成案を得て参りますので、お話申上げると申しても具体的の問題は今申上げられません。もう少し審議と申しますか、私共の成案を得たところで申上げたいと考えます。
#22
○小林勝馬君 通信課長が見えておりますからちよつとお伺いしたいのですが、この法案に盛られておる各個條について、何か海上保安の意味から御不便が、ないのかどうか、尚又現在この法案には海上保安の業務、いわゆる遭難通信その他の以外の海上保安庁としての通信が必要じやないか。こういう点は一体これでよろしいのかどうか、電波監理委員会によつてやられる規則のうちで盛れるかと思いますが、どういうように考えておるか、ちよつと御答弁を願います。
#23
○説明員(松行利忠君) 海上保安庁の通信課の立場といたしましては、この電波法によりまして特に大きな不便を受けるということはございません。ここに盛られてやります以外に保安通信の運用上、私共といたしまして若干電波庁に注文がございまして、これは電波監理委員会の規則の方で十分御考慮願うように連絡いたしております。特にこの法案に対しましては意見はありません。
#24
○小林勝馬君 そうすると、今の通信課長のお話によりますと、五十二條の第六号で定める通信のうちで了解を得ておるから、このうちに海上保安通信というものを書き上げなくてもよろしいという意味ですか。
#25
○説明員(松行利忠君) さようでございます。
#26
○小林勝馬君 その他に海上保安庁の無線として通信その他の関係で何か御意見ありませんか。
#27
○説明員(松行利忠君) 海上保安庁といたしましては、飽くまで電波法なり或いは国際條約の線で運用して行くのが、建前と考えておりますので、それ以下の連絡によつて與えられる点は十分連絡を取つて進めて行きましたら、不便はないと考えております。
#28
○小林勝馬君 私の聴かんとする問題は大体三十四條のいわゆる遭難その他の予備の問題とか、船舶安全法の第四條第一項第三号の千六百トン以下の船舶、こういう船舶の海難状況その他が非常に日本の現在の状況からすれば多いのではないか。こういう点に対しても海上保安庁は安全にこれをやつて行けるかどうか、海上保安通信がうまく行くかどうかという点も併せて聞いておるわけでありますが、その点は差障りありませんか。
#29
○説明員(松行利忠君) 私共といたしましては海上保安通信を全面的に進めて行きます関係上、できるだけ多くの船が我々の通信網によつて遭難等の場合に救助できるということは非常に熱烈に希望しておるところでありまして、従つて我々通信家の立場といたしましては、早くいい保安通信網を作り上げることによりまして、比較的小型の船舶も卒先して通信網施設を持つような空気を醸成したい、そういうふうに考えております。
#30
○小林勝馬君 先程から三十四條の問題は再々お伺いしておりますが、これで三十四條の問題を打切りまして五十條の問題でこれまで先般からお伺いしておる怪文書の中にも現われておる問題でありますが、この第二項によりまして「電波監理委員会は、前項に規定するものの外、必要があると認めるときは、電波監理委員会規則により、無線局に配置すべき無線従事者の資格別員数を定めることができる。」これに対してこの第一項に揚げられたもの以上に必要が相生じた場合は如何ようにお考えでありますか。
#31
○政府委員(照木敏雄君) 只今のお話は安全法の、我々の海上の安全という見地から職員法の員数というものを定める考えでおりますので、更にその無線通信の業務は更にいろいろなものがそこに加わりました際には職員法で定めた員数で足りないという場合も或いは起るかもしれませんので、そういう場合に委員会において員数、資格等をお定めになつて資格を高くするとか、或いは員数を増すとかいうことが起りましても、私共としては止むを得ないことだと考えております。
#32
○小林勝馬君 ちよつと答弁がぴたつと来ないようですけれども、私の言つておるのはいわゆる船舶職員法に決められた職員以上に、何分かのアルフアーがある。そのアルフアーがあるからそれだけの必要を生じた場合に、第二項によつて上廻ることを決められても御異議ないかということを聞いておるのであります。
#33
○政府委員(照木敏雄君) 異議ございません。
#34
○小林勝馬君 了承いたします。電波庁にお伺いいたします。三十四條のこの問題につきまして、今いろいろ御説明を海上保安庁からお聞きいたしましたが、現在船舶安全法第四條第一項第三号の規定が、殆んど現在のまま千六百トンまでは許して行くというふうになりますと、先程私申上げておるように、非常に不安な点が多い。こういう点につきまして、千六百トン以下でも可及的にこれを附けさせる御意図があるのかどうか。業務無線ではなくても、いわゆるロンドン條約に示されておる五百トン程度のものまで強制するという意味ではなくてもおやりになる御意図があるかどうかということ……。
#35
○政府委員(網島毅君) この三十四條の問題はしばしば当委員会でも御質問がございましたし、又私共もお答えしたのでありまするが私共といたしましても少くともロンドンにおける海上安全條約の線までは無線をすべての船が持つことが望ましいと考えております。併しながらこれは我が国におきましては船舶安全法の範疇に属すべきものであると考えまするので、電波法では特にそういうことにつきましては船舶安全法以外のことまでは規定してはおらないのでありまするが、併し義務無線電信にはなつておりませんけれども、電波行政上そういう小さな船の安全のための無線ということにつきましては、行政措置につきましてこれもできるだけ慫慂し、又奬励し、又便宜を図ることによつて普及を図りたいと思つておる次第であります。
#36
○小林勝馬君 次に第四十條でございますが、第四十條におきまして第二級通信士が国際無線がやれない、いわゆる国内の通信の操作しかできないと相成つておりまして、先般から再三御質問申上げたように従来の領土であつた台湾、朝鮮その他に航行するにも第二級の資格においていけないという実情である。而も現在の日本の船舶は小型船が非常に多くて二級を以て恐らくこれに従事しておるという現況でありまして、先般からの通信委員会の打合せといたしましては、この実施をできるだけ延長して経過措置として二ヶ年乃至は三ヶ年のものを実施を延期するというふうな意見も出ておるような状態でありますが、この二級通信士が占めておる地位が一級に代らなくちやならない、その一級に代らなくちやならない経過措置としてそういう点を考えておりますけれども、電波庁としてこの二ヶ年及至は三ヶ年の間に彼らが一級の選考検定と申しますか、こういうことを要求しておるような実情でありまして、これに対してできるだけそういう点で行かなければ員数において一級が現在不足して行くのじやないか、それで運航が支障を来とて来くのじやないかというふうに考えられますので、これに対して電波庁としてはさような選考検定のような検定を行なつて頂ける意思がありかどうかを承つて置きたいと思います。
#37
○政府委員(網島毅君) この従来我が国の領土でありました朝鮮、台湾その他の近くを航行する船の通信士が今後直ちに一級無線通信士でなければならないということになることは非常に不便ではないか、実際上困るのではないかという御質問に対しましては、私共も同じように考えておる次第でございまして、従いましてこれが永久にということでありますれば、二級無線通信士の資格要件そのものを変えなければならないことになれば、私共としては困るのでございまするが、暫定的にということで二年、三年ということでお話がございましたが、私共も十分その必要はあるように考えるのであります。ところでその二年、三年の間に現在の二級無線通信士が一級無線通信士の資格を獲得いたしまして、そうして船主側におきましても、或いは又通信士側におきましても支障なくその移行ができるようにする御用意があるかどうかという御質問に対しましては、私共十分その用意を持つているということを申上げたいと存じます。それは、無線通信士の免許、或いは免許の更新の條項にもあります各條項をできるだけ活用いたしまして、その経歴その他が十分でない場合には、養成するとか、そういういろいろな方法を考慮することによつて、普通の試験その他によらないでも、例えば或る種の科目は免除するとか、或る特定の、極く僅かなものに対して、必要な最小限度のものの試験のみに止めるとか、まあそういうようないろいろな方法で支障なくこれが移り代り得るように十分考慮したいと考えてま凍次第であります。
#38
○小林勝馬君 次に第四十四條、四十五條の問題であります。これについては、先般から再三再四に亘つて御質問を申上げ、私共も大体の成案を得、私供の意見は削除というところまで行つておりますが、これが万一不成功に終つた場合のことを考慮いたしまして四十五條をお伺いいたしたいと思います。
 聞くところによりますると、先般衆議院におきましては、第二項の二号の当該免許に係る業務の経歴及び成績によつて、無績従事者国家試験の全部、或いは一部を免除することができるというふうな御意見が非常に強いようでございますが、この点につきまして、当該免許に係る点を削除して行くということに相成りますと、例えば業務の経歴によるということになりますと、学校の無線関係の教職員、並びに船舶会社の無線の監督及至は検査官その他、そういう方に従事している方々の経歴が、これに含まれるのかどうか、尚又国家試験の全部又は一部を免除するということは、私共は先般から再三申上げておるように、例えば先般電波庁で例に取られた自動者の運転手その他につきまして、免許書換をやつておるという御意見でありましたが、実際問題といたしまして、自動車の運転手その他は体格検査乃至は口頭試問程度で再交付をしておるというふうに聞いております。この点につきまして、今私が申上げました修正ができました曉における当局のお考えを承わりたい。
#39
○政府委員(網島毅君) 只今の御質問は四十五條の第三項に関係する部分だと思いますが、この「申請者の当該免許に係る」というのを無線設備の操作に関する、或いはそれに類以上た言葉に置換えたらどうかという御意見は、衆議院の通信委員会でございました。その趣旨はこの免許を要しない無線施設で、やはりこの機械の操作在いは無線電信の受信というよ女な業務に従事する者もございまするし、又その学校その他でモールス符号を教えておるという方もあるわけでありまして、そういうことも考えたらどうかという御趣旨だと我々は考えております。この点は我々も尤もと存ずるのでございました、若しそういうふうに修正が相成りましたならば、できるだけその御趣旨を尊重して、広くこれを解釈して行きたいと考えております。
 それから尚この無線従事者国家試験の一部というのを、全部又は一部というふうにしたらどうかという御意見もございましたが、これもかように御修正に相成つて場合におきましては、その趣旨に副いまして広く学校であるとか、或いはこの無線の監督業務であるとか、そういう業務の経歴或いは又その間における講習会の成績、或いは講習を受けたらどうかというようなことも考慮したしまして、場合によつては全部、或いはその大部分を免除するということも考慮して行きたいと考えておる次第であります。
#40
○小林勝馬君 次に四十六條でございまするが、これはこれ又先般から再々御質問申上げておるのでありますけれども、この国家試験に、無線従事者の国家試験に対しては、何ら学歴、教育等が制限がない。いわゆる小学校乃至は六・三制を出た者であれを誰でも受けられるというふうに相成つておりまして、例えば四十九條におきまして、受験手続その他実施細目は、電波監理委員会の規則で定めるというふうに相成つておりますけれども、この規則においてもそういうものは一切ない。あらゆる現在の国家試験におきましては、例えば大学を出なければこの国家試験は受れられないというふうに相成つておりますけれども、本法案においては何らかそういう限禎がない。故に六・三制を、義務教育を経たものは誰でも受れられる。これは一面非常に便利であり、非常に困つた人を救済するという建前では非常によろしいと思うのでありますけれども、これを逆に今度は考えまして、電波庁のいわゆる電波監理委員会におきましてこの手続事項並びに試験科目を考慮される場合におきまして、例えば電気通信大学を出た者は一部の試験を免除する、乃至は電波高等学校を出た人はこれこれを免除するというふうなことができ得ないかどうか。
 いわゆる現在巷にはこれに類似したいわゆる試験科目のみを教えるところの学校が続出して来るのじやないか。現に地方におきまして、ただこの受験專門の講習会その他を開催しておる向きもあるやに聞いておるような状態でありまして、丁度昭和十七、八年でございましたか、私立無線学校の併合をやつた意義が何らこれにおいては行えない、又ぞろあれと同じような混乱した状態に陷るのじやないか。然らばこの官立の電波高等学校等至は電気通信大学又は各種の大学の電気通信科、工学科を経た者はこれこれを免除するというようなことを是非とも考慮して頂きたいと思うのでございますが、この点についての御意見を承わりたい。
#41
○政府委員(網島毅君) 四十六條のこの国家試験に学校の卒業資格を入れるというようなことに関しましては、私共は義務教育につきましてはこれは別でありまするが、その他の学校の資格ということにつきましては、国民の機会均等という意味合から賛成しかねるのでございまするが、併しながら只今お説にありましたように、十分なこれに関する教育を受け、又その技能を磨いた者につきまして、徒らに二重三重の試験によつて手数をかけるということは必ずしも本法案の趣旨ではないのでございまして、従いまして学校その他の内容その他によりまして、十分或る部分につきましては能力のあると認められるものにつきましては、できるだけ第四十九條を活用いたしまして、委員会規則を定める場合に、その点を十分考慮して行きたいと考えておる次第であります。
#42
○小林勝馬君 只今海上保安庁側の御意見も承わりましたが、五十條の第二項の問題でありますが、これは私共といたしましては、非常に老朽船の多い、尚又船舶の非常に不良であるために、日本近海は時化その他が非常に多い。そういう関係で多少の安全性を持つて行かなくちやならないのじやないかという建前から、電波監理委員委員会で無線従事者の資格別員数を定めることができるというふうに相成つておりまするが、これについて特にそういう必要がある場合は早急にこれを定めて頂きたいと思いまするが、こういう点について保安庁側としては異議ないという御答弁でありましたが、電波庁としてはどういうふうにお考えになつておりますか。
#43
○政府委員(網島毅君) この第五十條の第二項に関しましては、陸上の無線は別といたしまして、船舶に関しましては船舶職員法と関連する分野が相当多いのでゴざいまして、この法案を作成する際においても、この点は海上保安庁といろいろ相談をいたしまして、私共といたしましては、今後この條項によりまして委員会規則を定める場合におきましても、事前に十分海上保安庁と協議をし、又できるだけ船舶職員法において我々の要望が達せられるようにしたいと考えておるのでございまするが、先程関係官庁の政府委員からも御答弁がありましたように、船舶職員法は專ら船舶の安全の見地から立てられるのでございまして、その分野が必ずしも電波法で作られるものと一致しておらない場合があるのでございます。従いましてこの海上における通信の円満なる運行という点を確保するためにできておりまするところの、この電波法によりましては、その見地からどうしてもこれだけの資格なり員数というものが必要である。それが場合によりましては船舶職員法の上を廻るものであるかも知れませんが、どうしても必要であるという場合においては、この條項による規則を作りたいと考えております。
#44
○小林勝馬君 この際ちよつとお伺いして置きたいのですが、昨日か一昨日の新聞紙上に警視庁の移動短波無線設備が許可なくこれを利用しているという報道をされておりますが、あのいきさつ乃至はその後の経過について御説明願えませんか。
#45
○政府委員(網島毅君) あの問題につきましては昨日読売新聞に出まして、私共初めてそのことを知つたような次第でございますし、勿論東京電波監理局におきましては、それにつきましていろいろ調べておつたようでございまするが、私共も昨日至急その事実を調査するように命じまして、目下その真相その他を集めております。この席上ではつきり申上げられるところまで至つておりませんが、次の機会でもございましたら御説明申上げたいと思います。
#46
○小林勝馬君 あの新聞記事の一番下段でごさいましたか、確か電波庁の意向として、絶対にどうとか云々というようなことを再三言つておられることが書いてありますが、これは官庁同士でおやりになつているのだから私共どつちでもその問題については問題でないのでありますが、警視庁側の言分を書いてあるのは、非常に早くから申出て、いろいろな手続をしているのだけれども、なかなか遅々としてやつて呉れないようなふうに書いてある。そうして見ると、いわゆる昔の旧態依然とした俺の方の繩張りだ、俺が許可しない限りはお前達は何にもできないのだというふうに、新聞を読んだ人は感じられるようなことが書いてある。これは結局延いては昔の封建的な思想がまだ残つているのじやあるましか、これは恐らく官庁同士でさえもああいう状態だから、民間においてはさぞかしまだ職権をかさに着てやつてる面が多いのじやないかというふうに感じられるのでありますが、そういうことは現在どういうような状態になつておりますか。
#47
○政府委員(網島毅君) 若しあの新聞記事がそういう意味に取られるとすれば、私共として非常に遺憾に存じます。と申しますのは只今分つているところでは、あの件に関しましては公式にまだ関係方面からの承認を受取つておりません。私、先般御説明いたしましたように、現在占領下における我が国におきまして、或る周波数を除きましては、事前に関係方面の承認を得なければ日本政府府は許可してならないことなつております。従いまして申請者から許可の申請がございますれば、それを日本政府において判断いたしまして、適当と考えたものにつきましては関係方面に申請するのであります。その申請は少くともあの新聞が出たときまでは、日本政府には来ておらないのでありまして、徒らに日本政府が許可の手続を遅らしたとか、或いはぐづぐづしておるという事実は絶対にございません。従来或いはこの宮と民間施設とを問わず、私共といたしましてはできるだけ迅速に処理をいたしまして、いわゆる公僕としての精神を以て仕事に従事しているつものでございまして、この点は今後とも御安心願いたいと思うのであります。
#48
○小林勝馬君 ちよつと電波監理委員会設置法の三十七條でしたか六條でしたか、電波監理局と監視局の問題ですが、二十六條の項に「電波監理局の内部組織は、電波監理委員会規則で定める。」、第六項におきまして「電波監理委員会は、地方電波監理局の事務の一部を分掌させるため必要があるときは、電波監視局及び出張所を設けることができる。」というふうになつておりますが、電波監理局の下部組織として電波監視局を置いているのですが、これを、電波監理局と電波監視局というのは、この立場をきういうふうな下部組織で置くのが行政上よいのかどうか、そこの辺をちよつと承つて置きたいと思います。
#49
○政府委員(網島毅君) 第二十六條にございまするように、この地方電波監理局は電波監理総局の地方機関でございまして、電波監理総局の事務の一部を分掌しておるものでございます。ところでこの地上電波監理局の受持つておりますところの事務の中には、その管内の不法な、いわゆる正式に許可されておらない無線施設があるかないかを調べる、それから許可された無線施設におきましても、それが法律、又は法律の委任に基くところの規則に適合して運用されておるかどうかということを、常々指導し、又監督して行く責任があるのでございます。この電波監視局は、その電波監理局に與へられた任務の中の一部を担当するものでございまして、従つてこの第六項にございまするように、これは地方電波監理局の事務の一部を分掌するのだというふうに私共は考えております。併しながら電波の監視は、ものによりましては一つの区域内だけの監視局ではない場合もあります。各区域の監視局が協力して、そうしてこの電波監視の実を挙げるという面も多々ございまするので、実際の業務上の面に関しましては、そういう全国的な規模の監視につきましては、直接電波監理総局から業務指揮的な系統で以つてこれを行うということも考えておる次第でありまして、実際のこの監視局の所属といたしましては、地方電波監理局の出張所というような恰好になつておりましても、実際の仕事の面におきましては最も有効適切なやり方によりまして支障なく行われるものと考えておるのであります。
#50
○小林勝馬君 本日は私の質問はこれでちよつと打切りたいと思います。
#51
○委員長(松野喜内君) お諮りいたします。次回を委員長は火曜日にしたいと思いますが、如何でしようか。と申しますのは、月曜と土曜は委員会をやらないことの申合せがあるので、お差支のことが多かつたり、或いは出席がないために、この次あたりこの報告通りにするためには、どうしいも多数お出で願わなくちやならないと思いますが、火水木のうちの二日を利用するということが一番能率的にいいかと思いますので、次回は一つ火曜日にお願いしたいと思いますが、如何どしよう。
#52
○小林勝馬君 次回の問題は後刻委員と打合をして決定されるようにお願いいたします。
#53
○委員長(松野喜内君) それではそういうことにいたします。本日はこれを以て散会いたします。
   午後二時十五分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     松野 喜内君
   理事
           小林 勝馬君
   委員
           大島 定吉君
           尾崎 行輝君
           水橋 藤作君
  政府委員
   海上保安官
   (海上保安庁保
   安部長)    照木 敏雄君
   電波監理長官  網島  毅君
   電気通信事務官
   (電波庁法規経
   済部長)    野村 義男君
  説明員
   海上保安官
   (海上保安庁長
   官官房通信課
   長)      松行 利忠君
ソース: 国立国会図書館
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