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1981/11/27 第95回国会 参議院 参議院会議録情報 第095回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号
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1981/11/27 第95回国会 参議院

参議院会議録情報 第095回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号

#1
第095回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号
昭和五十六年十一月二十七日(金曜日)
   午前十時三十六分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十一月二十六日
    辞任         補欠選任
     立木  洋君     近藤 忠孝君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    理 事
                伊江 朝雄君
                北  修二君
                山崎  昇君
                中野  明君
    委 員
                板垣  正君
                稲嶺 一郎君
                川原新次郎君
                志村 愛子君
                仲川 幸男君
                川村 清一君
                藤原 房雄君
                近藤 忠孝君
                三治 重信君
                喜屋武眞榮君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する
 調査
 (派遣委員の報告)
○継続調査要求に関する件
○委員派遣に関する件
    ―――――――――――――
   〔理事伊江朝雄君委員長席に着く〕
#2
○理事(伊江朝雄君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。
 大鷹委員長が所用のため、本日の委員会に出席できないとのことでございますので、あらかじめ委託を受けまして、私が委員長の職務を行います。よろしくお願いします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨二十六日、立木洋君が委員を辞任され、その補欠として近藤忠孝君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○理事(伊江朝雄君) 沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査を議題といたします。
 第九十四回国会閉会中、本委員会が行いました委員派遣について、派遣委員の報告を聴取いたします。中野君。
#4
○中野明君 去る六月十日から十二日まで三日間にわたり、上田委員長、目黒委員、立木委員と私の四名は、沖縄を訪問し、沖縄振興開発計画の実施状況、特に離島の現状等について調査してまいりました。この間、伊江理事と喜屋武委員が現地参加され、全行程行動を共にされました。
 御承知のとおり、沖縄の本土との格差是正、自立的発展の基礎条件の整備を目的とした沖縄振興開発計画も、今年度をもって計画期間を終了いたしますが、この十年間に、振興開発事業費として約一兆二千億円の財政資金が投入されました。その結果、道路・空港・港湾等の交通通信施設や、上下水道・住宅等の生活環境施設などの社会資本の整備は進み、本土との格差はかなり是正され、また沖縄県経済も、この社会資本の整備とそれに伴う財政支出に支えられ、総体としては、復帰時に比べ順調な伸びを示してまいりました。
 しかしながら、五十四年度の県民所得は、一人当たり百六万一千円で、本土平均の七〇%に満たず、目標とした本土の八〇%の水準にはとうてい及びそうにありません。また失業率も、五十六年四月現在で、六・二%と本土の約三倍であり、雇用問題はきわめて深刻な状況にあります。
 雇用失業問題を基本的に解決するには、産業を振興して県内の雇用需要の増大を図らなければなりませんが、労働吸収力のある製造業は、開発計画で重点を置いたにもかかわらず進展を見ず、県外企業の誘致も実現しておりません。一方、沖縄の自然・地理的特性を生かした、冬春期の野菜生産や観光業等の伸びが注目されております。したがいまして今後、どのような産業に重点を置いて沖縄の産業振興を図っていくかが重要な課題となっております。
 いずれの産業を振興するにせよ、水資源の開発と電力等のエネルギーの確保は基礎的な条件であります。水資源については、多目的ダムの建設、表流水の利用が推進され、海水の淡水化、下水処理水の再利用、地下ダムの開発調査等が進められておりますが、増大する水需要にはいまなお対応できておりません。電力につきましては、沖縄電力株式会社が一〇〇%石油依存の火力発電であるなどの理由により、低廉で安定した電力の供給は困難な状況にあります。しかも、同社に対しては、五十六年度末までに民営移行する旨の閣議決定がなされておりますが、いまだに具体内な措置が明らかになっていないのであります。
 沖縄本島の二〇%を占めている米軍施設・区域の整理統合は、日米間で返還の合意のあったものについても、いまだ、二十数%しか返還されておりません。また、本土との格差が縮小したと言われる社会資本についても、医療施設、都市公園等、質的・量的に著しく立ちおくれた分野が残されております。特に、農業中心の宮古・八重山地域は、地理的・自然的制約に加えて狭小な離島が多いため、農業用水など産業基盤の整備が不十分であるばかりでなく、交通・通信、保健・医療、教育施設等の社会資本の整備が沖縄本島より立ちおくれ、石垣市及び平良市を除いていまなお過疎化が進行しております。
 以上申し述べましたごとく、復帰十年を迎えた沖縄は所得の向上、雇用の拡大、産業の振興、水資源・エネルギーの開発、米軍施設・区域の整理縮小など、所期の目標に到達せず今後の解決に待たねばならない問題を数多く抱えているのであります。したがいまして、これらの課題を解決し真に沖縄の発展を期するためには、第二次振興開発計画の策定が必要であります。ただ第二次振計の策定に当たりましては、現在おくれている分野の社会資本の整備は当然のことながら、今後は、格差是正の面よりも自立的発展の面を積極的に伸ばすべきではなかろうかと存じます。
 百十万人を超える沖縄県民の生活と雇用の安定を図るためには、産業、特に工業の振興が不可欠であります。それには、既存工業の育成及び県外企業誘致のため、工業用団地の造成などの条件整備を推進するとともに、増大する工業用水需要に対応できる水資源の総合的・計画的な開発を促進する必要があります。また低廉で安定した電力の供給の方途を第二次振計に盛り込む必要があろうかと存じます。
 年間百八十万人を超える観光客を誘致するに至った観光業につきましては、観光客の国際化・多様化に対応する諸施策を講ずるとともに、特に、県内企業との関連における観光産業の振興という面に力を入れるべきであると思われます。
 沖縄の亜熱帯という地域的特性を生かした畜産、野菜・花卉、培養殖漁業などの第一次産業は、新しい方向を見出し着々と成果を上げつつあります。これらの農水産業は今後きわめて有望であり、したがって第二次振計におきましては、このような本土と比べ優位性を持つ作目に重点を置いて、基盤整備を図る必要があると思います。
 また、この優位性をさらに伸ばし、第一次産業を振興するためには、流通機構を整備するとともに、沖縄の地域的特性を生かした試験・研究機関を整備充実して、品種改良、種苗生産、肥培管理等の技術開発や技術者の養成に努めなければならないと存じます。このことはまた、沖縄が、東南アジア諸国などとの国際交流の場として発展する契機ともなろうと存ずる次第であります。
 今回の視察に当たり、第十一管区海上保安本部のYS11機に搭乗する機会を得たのでありますが、当管区本部は、東西下キロ、南北五百キロに及ぶ広大な水域にわたり、領海侵犯・海上犯罪の取り締まり、海上公害防止、海難救助等の業務の完遂を期しているとのことでありました。
 以上をもって報告を終わります。
 なお、別途沖縄県及び関係市町村の要望を明記した詳細な報告書を委員長に提出いたしましたので、これを本日の会議録の末尾に掲載するよう、委員長にお願いいたします。
#5
○理事(伊江朝雄君) 以上で派遣委員の報告は終わりました。
 なお、ただいま御報告がございましたが、別途詳細にわたる報告書が提出されておりますので、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○理事(伊江朝雄君) 御異議ないものと認め、さよう取り計らいます。
    ―――――――――――――
#7
○理事(伊江朝雄君) 継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
 沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○理事(伊江朝雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○理事(伊江朝雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#10
○理事(伊江朝雄君) 委員派遣に関する件についてお諮りいたします。
 閉会中の委員派遣につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○理事(伊江朝雄君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午前十時四十五分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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