くにさくロゴ
1981/10/20 第95回国会 参議院 参議院会議録情報 第095回国会 商工委員会 第2号
姉妹サイト
 
1981/10/20 第95回国会 参議院

参議院会議録情報 第095回国会 商工委員会 第2号

#1
第095回国会 商工委員会 第2号
昭和五十六年十月二十日(火曜日)
   午後三時三十二分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十月十五日
    辞任         補欠選任
     川原新次郎君     岩上 二郎君
 十月十六日
    辞任         補欠選任
     岩上 二郎君     川原新次郎君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         降矢 敬雄君
    理 事
                上田  稔君
                前田 勲男君
                村田 秀三君
                市川 正一君
    委 員
                岩本 政光君
                大木  浩君
                松尾 官平君
                森山 眞弓君
                阿具根 登君
                青木 薪次君
                田代富士男君
                井上  計君
                森田 重郎君
   国務大臣
       通商産業大臣   田中 六助君
   政府委員
       通商産業政務次
       官        山本 富雄君
       通商産業省立地
       公害局長     神谷 和男君
       資源エネルギー
       庁石炭部長    福川 伸次君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        町田 正利君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○産業貿易及び経済計画等に関する調査
 (北炭夕張炭鉱株式会社夕張新炭鉱における災
 害に関する件)
○委員派遣承認要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(降矢敬雄君) ただいまから商工委員会を開会いたします。
 産業貿易及び経済計画等に関する調査のうち、去る十月十六日発生いたしました北炭夕張炭鉱株式会社夕張新炭鉱における災害に関する件を議題といたします。
 この際、政府から報告を聴取いたします。田中通商産業大臣。
#3
○国務大臣(田中六助君) 北炭夕張新炭鉱のガス爆発事故についての御報告並びにその後の対策について御説明申し上げます。
 夕張新炭鉱は、十月十六日の正午、十二時四十分に、坑口から三千メーター地下においてガス突出事故が起こりまして、全力を挙げてその後私どもは救済措置をとっておりまして、すでに四日になりますが、現在もその作業を続けておる段階でございます。いまのところ死亡者は四十四名、並びに行方不明が四十九名、合計九十三名の罹災者でございます。
 通産省におきましては、直ちに省内に災害対策本部をつくりまして、立地公害局長が現地に飛びました。その後、政府部内に夕張新炭鉱ガス突出事故対策本部を設けまして、本部長に通産大臣の私がなりまして、通産政務次官、労働政務次官並びに国土庁の政務次官が副本部長となりまして、それぞれの連絡並びに対策を練ったわけでございます。
 私は、十七日午前、飛行機で北海道に飛びまして、現地におきましては直ちに札幌鉱山保安監督局長並びに経営者つまり会社側並びに労働者側の意見を詳細に聴取いたしまして、まず第一に指示いたしましたのは、人命尊重つまり人命第一主義だということで救済に全力を尽くすことを指示いたしまして、その後、私は、罹災者並びに遺家族、さらに入院中の人々のお見舞いなどを行いまして、総理大臣からお預かりしましたお見舞い金を道知事に渡すと同時に、陛下からのお言葉もございましたので、これの伝達をやったわけでございます。
 夜、帰京をし、直ちに省内で第一回の災害対策本部会議を開きまして、その際、まず人命尊重、罹災者の救済を第一にするということ、それから、遺家族、罹災者の医療対策並びに罹災者援護対策については万全を期するということ、それから、それぞれの各省庁の連絡を密にするために地方連絡協議会を設置いたしまして、縦横の関係の連絡にそごのないことを期すること、四番目に、まず原因究明が第一でございますので、それに対する技術調査団の派遣を決めるという四つの項目を決定したわけでございます。
 現在、私どもはなお救済に努力をしておりますけれども、次の段階をどうするかにつきましてはそれぞれ専門家の意見も聞いておりますし、保安対策にそごのないようにするために、まず自主保安の確立ということ、それからその後の鉱山保安監督局長のさちなるフォローアップということで、実は昨日、全国の鉱山保安監督局長に指示をすると同時に、それぞれの石炭鉱業の会社に対しても労使挙げて保安の点検をすることを指示したところでございます。
 概略以上のようなことでございますので、何とぞ御了承を得た上、御審議願いたいというふうに考えます。
#4
○委員長(降矢敬雄君) 大臣は退席をされて結構でございます。
 神谷立地公害局長。
#5
○政府委員(神谷和男君) それでは、災害の概況についての補足説明並びに現況を若干大臣の御報告に補足させていただきます。
 災害の起きました時刻並びに罹災者の状況は大臣から御報告されたとおりでございます。具体的には、災害発生の当日、十月十六日午後零時四十分ごろ、坑外に設置されておりました集中監視室につながっておりますメタンガス感知器が異常値を示して、災害の発生が認知されたわけでございます。会社側の保安責任者は直ちに救護隊を招集し、救護隊による搬出作業に当たっておったわけでございますが、十月十六日午後十時三十分ごろ、北部入気斜坑方面から突如火災が発生し、煙が充満いたしました。当然予想されることでございますが、C〇ガス等有毒ガスも急激にその地域を襲ったものと推定されるわけでございます。
 したがいまして、会社側では救護隊を直ちに坑外に退避させたわけでございますが、罹災者の救護に行っておりました救護隊のうち十名が音信不通になったまま戻っていないということで、第二次災害により十名の罹災者が、さらに先ほどの行方不明の内数ということでこの方々の中に入っておりますが、残念ながら発生したわけでございます。
 こういう状況のもとで坑内が非常に危険な状態になり火災が発生したことは、当然予測されたわけでございますが、坑内の状況というのはなかなか探査し得ない状況にございまして、しかしながら私どもは会社側の説明あるいは考え方を聞きながら、第三次災害は絶対に起こさないということで安全サイドを踏みながら、第一次、第二次、第三次という形で事故発生現場と予想される地域により近い地点まで救護隊による探険隊を派遣いたしましたが、やはり一定の地域に入りますと、それ以上は煙と高熱とガス濃度の高さというようなことから、それ以上入れないという状態が続いておりました。
 しかるところ、十月十八日午前二時から二時四十分ごろ、これは、やはり外の感知器による推定でございますので時間は正確には申し上げられませんが、このころ、北部入気斜坑方面の坑内においてさらに小規模のガス爆発が発生をいたしたわけでございます。このときは、当然のことながらわれわれは救護隊を中に入れておりませんので、罹災者はございませんでした。その後、坑内状況はますます悪化をしてまいりまして、高温あるいは煙を伴うガスがより坑口に近い方向にじわじわと寄ってまいりますので、これ以上の悪化を防ぐために十八日午後八時二十分ごろから午後十一時ごろにかけまして、入気側の通気を抑制するという措置をとりました。一言で申し上げますと、酸素を断つことによって火勢を抑制したいという考え方でございまして、空気袋によって入気坑を閉鎖するという方法をとったわけでございます。
 本来でございますと、この種の措置をとりますときには、罹災者に送っておりました圧搾空気のパイプというのがございます。御承知のように、前回の赤平炭礦事故で、このビニールハウスで助かった方がおられましたが、ビニールの袋をかぶって、その中に通っておる圧搾空気を吸いながら救護隊の来るのを待つというための施設でございます。このビニールハウスへの圧搾空気の供給を断ちませんと完全なる空気遮断にはならないわけでございますが、やはり万分の一でも生存の可能性があるということを期待いたしまして、入気の密閉はいたしましたが、火勢に多少悪いということがございましても、ビニールハウスへの空気の供給は引き続き行わせるということで指示をいたしておりますので、現在そのような状態で推移し、すでにかなりの時間がたっておるわけでございますが、こういう作業をいたしますと坑内の気流の状況、ガスの状況が変化をいたしますので、非常に危険な状態になります。
 したがいまして、外部のできるだけ集められるいろいろなデータでガスの状況を調べながら、安全を見きわめながら逐次坑内に入っていかなければならないわけでございますが、その後、現在に至るまで慎重にガスの状況を分析いたしておりますが、特に改善の兆しがないという非常に苦しい状態に現在陥っておるわけでございますが、できるだけのデータをさらに収集しながら、内部の状況を把握してまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(降矢敬雄君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 北炭夕張炭鉱株式会社夕張新炭鉱における災害の実情調査のため委員派遣を行うこととし、派遣委員、派遣期間等の決定は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(降矢敬雄君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト