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1981/10/29 第95回国会 参議院 参議院会議録情報 第095回国会 農林水産委員会 第2号
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1981/10/29 第95回国会 参議院

参議院会議録情報 第095回国会 農林水産委員会 第2号

#1
第095回国会 農林水産委員会 第2号
昭和五十六年十月二十九日(木曜日)
   午前十時四分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         坂元 親男君
    理 事
                北  修二君
                鈴木 正一君
                宮田  輝君
                川村 清一君
                中野  明君
    委 員
                岡部 三郎君
                熊谷太三郎君
                熊谷  弘君
                古賀雷四郎君
                田原 武雄君
                中村 禎二君
                坂倉 藤吾君
                鶴岡  洋君
                中野 鉄造君
                下田 京子君
                喜屋武眞榮君
   国務大臣
       農林水産大臣   亀岡 高夫君
   政府委員
       農林水産大臣官
       房長       角道 謙一君
       農林水産大臣官
       房審議官     大坪 敏男君
       農林水産省経済
       局長       佐野 宏哉君
       農林水産省構造
       改善局長     森実 孝郎君
       農林水産省農蚕
       園芸局長     小島 和義君
       農林水産省食品
       流通局長     渡邉 文雄君
       農林水産技術会
       議事務局長    川嶋 良一君
       食糧庁長官    渡邊 五郎君
       林野庁長官    秋山 智英君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        竹中  譲君
   説明員
       沖縄開発庁振興
       局振興第二課長  塩澤 更生君
   参考人
       蚕糸砂糖類価格
       安定事業団理事
       長        岡安  誠君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○農林水産政策に関する調査
 (八月の台風等による農林水産関係の被害状況
 等に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(坂元親男君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林水産政策に関する調査のため、本日の委員会に参考人として蚕糸砂糖類価格安定事業団理事長岡安誠君の出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(坂元親男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(坂元親男君) 農林水産政策に関する調査を議題といたします。
 まず、八月の台風等による農林水産業関係の被害状況等について政府から説明を聴取いたします。大坪大臣官房審議官。
#5
○政府委員(大坪敏男君) それでは、本年八月上旬の北海道におきます豪雨と台風第十二号並びに同月下旬の台風第十五号によります農林水産業関係の被害状況とその対策等につきまして概要を御説明申し上げます。
 まず、被害状況についてでございますが、お手元に関係の資料をお配りしてございますのでごらんいただきたいと存じます。
 左欄の方に、八月三日から六日までの北海道における豪雨及び台風第十二号による農林水産業関係の被害状況が掲げられております。この八月三日から六日にかけての豪雨と台風第十二号によりまして、北海道におきましては道央を中心といたしまして農林水産業に大きな被害が発生したわけでございます。
 まず、農作物関係でございますが、統計情報部の調査によりますと、総被害額は四百二十二億円でございます。これを作目別に見ますと、浸・冠水、倒伏、穂発芽等の被害が発生いたしました麦類の被害が最も大きく、被害額は二百十九億円、次いで被害の大きいのは水陸稲でございまして、被害額は百億円でございます。このほか野菜、雑穀、豆類等に被害が発生しております。
 また、以上の農作物のほか、北海道庁からの報告によりますと、農地、農業用施設につきまして三百九十二億円の被害が発生しておりまして、さらに営農施設等の被害も十四億円となっております。このほか治山、林道等、林業関係で二百十九億円、水産施設、漁具等の水産業関係で十三億円の被害が発生しております。
 以上、農林水産業関係合計の被害額は千六十億円でございます。
 次に、八月下旬の台風第十五号についてでございますが、お配りしてございます資料の右側をごらんいただきたいと思いますが、台風第十五号は、その進路に当たりました関東、東北、北海道を中心といたしまして農林水産業に大きな被害をもたらしております。
 まず、農作物についてでございますが、統計情報部の調査によりますと、総被害額は千六十九億円でございます。これを作目別に見ますと、もみの変色、白穂、倒伏等の被害が発生いたしました水陸稲の被害が最も大きく、被害額は四百九十七億円でございます。次いで被害が大きいのは果樹でございまして、被害額は二百六十四億円でございます。このほか野菜につきまして百六十七億円、工芸作物につきまして七十二億円等々の被害が発生しているわけでございます。
 また、都道府県からの報告によりますと、農地、農業用施設につきまして三百九十八億円、営農施設等につきまして七十八億円の被害が発生しております。このほか林業関係では、林地の荒廃、林道等の被害のほか、暴風によります造林木の折損等の被害が発生しておりまして、その被害額は三百二十五億円でございます。さらに水産業関係では、漁港、水産施設等に六十五億円の被害が発生しております。
 以上を合わせますと、農林水産業全体の被害額は千九百三十五億円となっているわけでございます。
 このような災害の発生と被害の状況に対処いたしまして、農林水産省といたしましては、適時適切な災害対策の実施に努めているところでございます。
 以下その対策の概要につきまして御説明申し上げます。
 まず、災害の発生後直ちに担当官を現地に派遣する等によりまして、被災農作物の管理、病害虫防除の適正実施等の面につきまして指導を行いますとともに、次秀作用種子が不足しないよう実情に応じた適切な指導を行ってまいっております。
 農業共済金につきましても、その早期支払いと、また既貸付金の償還猶予等貸付条件の緩和につきまして、関係機関に対して指導通達を出すなど指導を行ってまいっております。
 また、麦及び水稲につきまして腐敗粒、発芽粒の発生等により品質低下が広く見られる事態に対応いたしまして、農業共済における損害評価の特例措置を講ずることといたしております。
 さらに、被災農林漁家が必要とする経営資金等の確保措置につきましては、八月上旬の北海道の豪雨と台風第十二号関係につきましては九月二十二日に、台風第十五号関係につきましては十月二十日にそれぞれ関係政令を公布いたしまして、天災資金の融通を行いますとともに、同災害を激甚災害に指定することによりまして、貸付限度額の引き上げ等の特例措置を講じたところでございます。また、自作農維持資金につきましても、それぞれ融資枠の確保と貸付限度額の引き上げの措置を講じたところでございます。
 また、農地、農業用施設等の災害復旧事業につきましては、査定事務の簡素化と早期査定に努めますとともに、査定終了次第逐次事業に着手しておりまして、特に緊急を要する個所につきましては、早期に事業が完了するよう努めているところでございます。また、林地の荒廃につきましては、緊急なものから逐次緊急治山事業の実施に努めております。
 なお、農地、農業用施設、林道の災害復旧事業等に係ります激甚災害の指定につきましては、八月上旬の北海道における豪雨と台風第十二号関係につきましては九月二十二日に、また台風第十五号関係につきましては十月二十日に、それぞれ関係政令を公布したところでございます。
 なお、森林被害につきましては、現行の激甚災害指定基準の改正を行いまして、地域的な激甚災害に対する指定基準、いわゆるB基準でございますが、これを追加の上、十月二十日に公布いたしました政令におきまして台風第十五号関係につきまして激甚災害の指定を行い、森林災害復旧事業の実施を図ることといたしました。またあわせまして、森林被害につきまして局地激甚災害に関する指定基準も追加をしたところでございます。
 以上、八月上旬及び下旬の台風等によります被害状況とその対策につきまして御説明申し上げたわけでございますが、あわせて先般の台風第二十四号によります農林水産業関係の被害状況につきまして、都道府県からの報告をもとにその概要を御説明申し上げます。
 九州南部の島嶼部及び沖縄県におきまして、野菜、サトウキビを中心に農作物被害が発生いたしておりますが、そのほか、東北、関東地方の一部地域におきまして、果実の落果等、果樹関係の被害や野菜畑等の浸水、ハウスの倒壊等の被害が発生している模様でございます。しかしながら、被害額等、その詳細につきましてはまだ把握するに至っておりませんが、その被害の程度は、台風第十二号あるいは台風第十五号に比べますと軽微にとどまるものと考えられます。
 なお、以上の台風等による被害のほか、本年におきましては、北海道、東北地方を中心に、低温、日照不足、多雨によりまして、農作物に被害が発生しております。この被害状況につきましては、目下、統計情報部において調査取りまとめを行っている段階でございます。
 以上につきましてあわせて申し添えさしていただきます。
 以上でございます。
#6
○委員長(坂元親男君) 次に、角道官房長。
#7
○政府委員(角道謙一君) 官房長でございますが、お手元にお配りしております、先般、十月十四日、十五日の、亀岡農林水産大臣とアメリカのブロック農務長官、及び第三回の日米農産物会合の概要につきまして御説明を申し上げます。
 今回、ブロック農務長官が日本に参りましたのは、主として韓国でのアメリカの農務官の会合がございまして、それに出席するのと同時に、韓国、日本、中国を訪問するということでございまして、亀岡農林大臣には、その際に表敬訪問とあわせて懇談の機会を持つということで来られたわけでございます。また、このほか、御承知のように、昭和四十七、八年の穀物危機あるいはオイルショックの後を受けまして、昭和五十年に安倍・バッツ協定というのができまして――小麦、飼料穀物、大豆等につきましての穀物の取引目標を定めるいわゆる安倍・バッツ協定ができていたわけでございますが、これが昭和五十三年に失効いたしまして、その後を受けまして、五十四年の五月でございましたが、日米の共同声明におきまして、今後、日米間におきまして、穀物、大豆を主体とします主要農産物について定期的な意見交換を行うということが合意されていたわけでございますが、それを受けまして、五十四年から毎年一回、定期的に主要穀物についての意見交換を行っております。それが、ちょうどブロック農務長官が来日されるのを機会に、東京におきまして第三回の農産物会合を行ったらどうかということになりまして、引き続いて農産物会合――農産物につきましての定期協議が行われたわけでございます。
 まず、お手元にございますように、ブロック農務長官の農林大臣への訪問は、主として表敬訪問でございましたが、その際に、日米の農産物貿易の状況、あるいは日米両国の農業の実情について意見交換があったわけでございます。その際、特にブロック長官の方からは、本年、アメリカにおきまして、小麦、飼料穀物等、非常な豊作でございますので、そういうことを背景にいたしまして、日本側に対しまして、備蓄の積み増しを含めて穀物等の輸入を拡大をしてくれないかということはあったわけでございます。また、御承知のように、夏来発生をいたしておりますチチュウカイミバエの問題、これにつきましてもブロック長官の方から発言があったわけでございます。
 これに対しまして、亀岡農林水産大臣の方からは、現在の日本の農業の状況、それから特に穀物等につきましても、現在すでに御承知のように、穀物につきましては、昨年、この秋の持ち越しの状況を見ましても、四百万トンを超えるような米の在庫があること。また、小麦につきましても二・六カ月以上の国の在庫があること。その他、穀物の備蓄の状況について御説明を申し上げ、また現在の財政事情から見ましても、アメリカからの穀物輸入を拡大するということは非常に困難である。また同時に、現在の穀物の保管の施設から見ましても、これ以上の輸入を行うことは困難であるということを御説明申し上げたわけでございます。
 で、また、カリフォルニアに発生しておりますチチュウカイミバエの問題につきましては、アメリカ側でまずこれを完全に撲滅すると、それを一日も早く実現してもらいたいということを強く要請したわけでございます。
 なお、牛肉、柑橘につきましては、MTNにおきまして、すでに一九八三年――五十八年までの輸入の枠につきましては合意ができているわけでございますが、最近の日米の貿易の不均衡ということを背景にいたしまして、ブロック長官の方からは、さきの東京ラウンドの合意の内容についてはよく承知をしていると、また、日本側がこれを誠実に履行しているという事情はわかるけれども、農産物貿易の拡大という観点から、さらにこれについて話し合う機会をこの際つくってもらいたいというふうなお話があったわけでございます。で、これに対しまして、私ども、特に今回の農産物会合というものは主として穀物についての定期協議でありまして、単に情報交換ということであるということだけ御説明を申し上げまして、農務長官と農林水産大臣間の協議につきましてはそれ以上のやりとりはなかったわけでございます。
 で、次いで翌日、十月十五日でございますが、第三回の日米の農産物の定期協議がございました。これにつきましては、日本側は佐野農林水産省経済局長、米国側はブロック長官に随行いたしましたロドウィック農務次官が代表となりまして定期協議が開催されたわけでございますが、ここでは主として穀物について意見、情報の交換が行われております。
 穀物等につきましては、前日の亀岡農林水産大臣に要請がありましたように、穀物の輸入拡大についてのいろんな要請があり、また明年も日本の輸入事情を満たすに必要な数量については米国側も輸出を確保すると、この点において緊密に両国間で協力をするというような意見表明があったわけでございます。
 また、穀物の輸入拡大につきましても、前日の大臣間のお話し合いに次いで米国側から要請があったわけでございますが、日本側からは非常にむずかしいと、前日の大臣の応答のとおり応酬をいたしまして、一応この問題についてはお互いに意見の交換ということで終わったわけでございます。
 で、また先ほど申し上げましたように、牛肉、柑橘等につきましては、日米農産物協議の本来の議題ではございませんでしたけれども、会合が終わります際に米国側から、五十八年度に終了いたしますけれども、その前に五十九年度以降のオレンジ、牛肉の取り扱いにつきまして、明年の末に一応日米間の協議を行うということが予定されておりますが、これにつきまして、この協議時期を繰り上げることはできないか、また、今後の協議につきましては、現在のような輸入枠の割り当てを廃止しまして完全自由化を実現してもらいたい、そういうような希望の表明があったわけでございますが、日本側からは、さきの東京ラウンドでの日米合意については誠実に履行している、また、この協議につきましては、明年度末ごろまでにはぜひ話し合いを行いたいということを発言をいたしまして、まだ現在の牛肉あるいは柑橘の生産事情、流通事情等から見まして、米側の希望するような完全な自由化というのは困難であるということを申し上げたわけでございます。
 そういうことで、他は、米側からは、今後につきましても、この牛肉、柑橘についての話し合いの場は閉ざさないでほしいということで、引き続きこの問題については両国間で話し合いを行うことについては私どもとしては拒否はしないということを申し上げて、この定期協議は終わったわけでございます。
 以上が今月の十四、十五日に行われました農林水産大臣と米ブロック長官との会合及び日米農産物定期協議の概要でございます。
#8
○委員長(坂元親男君) 以上で報告は終わりました。
 それでは、これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#9
○坂倉藤吾君 きょうは大臣の日程の関係できわめて時間が制約をされておりますので、幾つか問題があるわけですが、しぼって真意をただしていきたいと思います。
 昨日、衆議院の沖縄・北方問題特別委員会理事会で昭和五十六年産サトウキビの最低生産者価格に関して申し合わせが行われておるわけであります。この決議の内容はもうすでに御承知をいただいていると思いますが、三項目ございます。これは価格決定に対してきわめて基本になる部分でございますし、また、基盤整備その他を含めての問題で、これに対してこれらの要望を受けながら、具体的に大臣としてはこの価格決定に当たってどういうふうに基本的な考え方をお持ちなのか、その見通し等について、あるいは方針についてまず御説明をいただきたいと、こう思います。
#10
○国務大臣(亀岡高夫君) サトウキビが沖縄諸島、沖縄県並びに鹿児島県の南西諸島における基幹作物であるということ、また、地域経済にきわめて重要な役割りを果たしていることにつきましては、私も十分理解を持っておるところでございます。
 まあ、サトウキビの最低生産者価格につきましては、糖価安定法に基づきまして、農業パリティ指数を基準といたしまして、物価その他の経済事情をしんしゃくをして定めるというふうに規定されておりますが、今回の価格決定に当たりましては、サトウキビの地域経済における重要性を十分念頭に置きながら、他の畑作物の価格決定とのバランス関係、また、現下の厳しい国家財政の事情等も配慮をいたしまして、しかし、サトウキビ耕作農家の現況等も十分考慮して決定してまいりたいと、このような考え方で事務当局を指導をいたしているところでございます。
#11
○坂倉藤吾君 結局、要は、先般決められた他の畑作物のいわゆる二・六の上積みが、大体まあ並びになるんだというような、いま答弁を聞いていますとね、そういうふうに感じるわけですが、まあ政策価格としての位置づけの問題からいきまして、他の畑作物とのその物に対する何といいますか、均衡ということは、これは一面わからぬではないんですがね。大臣冒頭に言われましたように沖縄、鹿児島、南西諸島にとって基幹産業であり、しかも地域経済に対するきわめて重要な役割りを担っている。こういう観点からまいりますと、これは単に他の畑作物との物の均衡問題というのはそればかりでとられたのではたまったものではなかろう、大臣、私はこう思うのです。むしろ、じゃ、そこにおきますたとえば農家所得あるいは農業所得というような観点で他と比較をしてみたときに一体どうなるんだろうかというような配慮というのはいまの答弁からは全然伺えないです。その辺の問題は省として私はきちっと踏まえてもらわなきゃ困ると思う。現にこの関係のところでは具体的に生産費を割っている。このこと自体はきわめて問題じゃないのかというふうに指摘をせざるを得ませんが、その辺は価格決定に当たってどう一体判断をされておるのかよくわからぬのですがね。
#12
○国務大臣(亀岡高夫君) その辺のところはこれから十分当委員会等の御意向等も承り、いま御指摘のやはり沖縄並びに南西諸島の特殊事情等もどういうふうに考えていったらいいのかというようなところについての対処の仕方については、今後やはり考慮しなけりやならぬかどうか、するとしたならばどの程度したらいいのかという点は今後の問題として検討してまいりたいと、こう考えております。
#13
○坂倉藤吾君 今後の問題、結構ですが、大体あす具体的には決まるわけでしょう、価格的には。これは今後の問題と言うんじゃなくて、直ちにその問題を加えて一体どうするか、具体的に対処してもらわなきゃならぬ、私はそのことを要望としてきちっと申し上げておきたいと思います。
 それから、先ほどの台風十二号、十五号の被害状況が報告をされました。その際にあと二十四号の関係は比較してきわめて少なかろうという趣旨のどうも報告があったわけです。まだはっきりつかめていない、こういうふうに聞きました、間違いかどうかわかりませんが。しかし、現実に台風二十四号というのは、これはきわめて大型のものでございましたし、この地方を襲った場合は瞬間風速四十五メートルを超える、こういうふうに聞いているわけでございます。私は全国的な立場からどういうふうにとらえられたのかわかりませんけれども、もともと地域に及ぼす具体的な影響というのはただ単に少なかろうというようなかっこうでの報告じゃちょっと承諾できません。とりわけ基幹産業であるサトウキビに対してきわめて大きな影響を及ぼしておるんではないのか、こういうふうに思うんですが、この辺は関係の自治体から具体的に報告をまとめられておるというふうに思うんですが、この点を一体どういうふうに掌握をされておるのか、さらにそれらの問題と価格決定とのかかわりというのは一体どうされようとするのか、この辺の考え方を明らかにしてもらいたいと思います。
#14
○政府委員(渡邉文雄君) 御指摘のように十月の二十日から二十一日にかけまして台風二十四号が沖縄、南西諸島の方面に向かってきたわけでございます。幸い沖縄本島を直撃することなく右折いたしまして去ったわけでございますが、これによりますサトウキビの被害関係でございますが、二つの面がございまして、一つは沖縄あるいは鹿児島県とも従来、特に鹿児島県の奄美周辺は大変な干ばつでございました。それに雨をもたらしたという意味ではそれなりのよい結果もあったわけでございますが、反面、先生御指摘のように、台風が去った後の戻り風でかなり塩をかぶり、それから風によります倒伏とが折損等の発生をいたしたわけでございまして、その後鋭意県の現地調査等によります報告の結果が先般上がってまいりました。それによりますと、折損等によります減収といたしましては、沖縄で約二・三%、三万五千トンばかりでございます。それから鹿児島全体といたしましては三・四%、二万トンを超す数字が報告として上がってきておるわけでございます。
 減収以外に塩をかぶりました塩害によります害があるわけでございますが、これは減収数量に――収穫数量が減るという意味での減収にはつながらないわけでございますが、製糖に際しましての産糖歩どまりに影響するということが懸念されておるわけでございます。
 これにつきましては、御指摘のように、過去の塩害によりまする減収に及ぼす影響等を十分勘案いたしまして、製糖歩どまりを適正に見込むことによりまして甘蔗糖の価格には適正に反映をいたしたいというふうに考えております。
#15
○坂倉藤吾君 これは被害を受けた個々の農家の方々の救済の対策も含めて、価格は別枠でしょうけれども、いまのものはきちっと反映をさせるようにぜひしてもらいたいですね。――うなずいて見えるということは期待をしていいということだろうと受けとめますが、二・六に足かせをはめられて身動きのできないようにならぬようにぜひひとつ責任を持ってやってもらいたいと、こう思います。
 そこで、従来から当委員会でも問題にされておりますが、問題は、この価格決定に当たっていわゆる生産向上にかかわるものの取り扱いなんですがね、この生産性の向上ということが、せっかく努力をしまして、そして生産性を上げる、上げた部分が価格の面で逆に差っ引かれる、こういう傾向が最近のこの農産物価格に反映をしてきているわけですね。これはもう大変私は以前から申し上げておりますように、農家の生産意欲自体を阻害をしてしまうことになりはしないのか。今日の段階でももう少し希望を持ち、しかも進んで生産に携わる、こういう意欲がどんどんわいてくるような立場のやはり施策というものをきちっと取り入れてもらわなければ困ると思うんです。この辺は畑作物の場合にも、委員会開かれませんでしたので公式の場で申し上げられなかったわけでありますが、大臣、いかがなものでしょうかね。その畑作物の価格決定に当たって、せっかく努力をしたものが価格決定の場合にはいわゆるその部分が差っ引かれる形になる、結果として。この辺のところは、私は農家、――しかも生産性を向上していくという立場に立ってもともとあるものがいまの時期に行うべきでない。もう少し基盤整備、その他が確実に進みまして、そしてその段階で一体どうしようかという話ならわかるのですが、まだまだ基盤整備の特に過程にあると私は判断をするわけです。そういう状況の中で、いませっかく生産性が上がってきた、単収が上がってきた、したがって、それには大変な努力をしている、努力をしているのにその部分が差っ引かれていく、こういうことじゃ逆に生産意欲が減退をして、せっかくとっておる政策自体がそのことによって死んでしまうのじゃないか。これはサトウキビの場合、特に私はそういう感が、心配をされるわけですが、いかがなものでしょう。
#16
○政府委員(渡邉文雄君) ただいま先生御指摘のように、先般他の畑作物につきましての価格決定に際しましては御案内のように本体価格につきましてはパリティアップをいたしましたが、奨励金部分につきましては生産性の向上といいますか、あるいは最近におきます厳しい財政事情等総合的に勘案をいたしまして若干の調整をいたしたわけでございます。これはまあ考え方の問題に相なるかもしれませんが、御案内のように数年前に当時におきます作付の動向とかあるいは収益の動向等を考えまして奨励金が別枠でついてきておるわけでございますが、したがって、その後におきます作物の収益の動向あるいは作付の動向というようなものを見まして奨励金というような誘導措置といいますか、助成措置につきましてはそういった作付の動向等によります変化というものを反映させるということはこれはあり得ることではないかというふうに考えておるわけでございます。特に、申すまでもなく生産性の向上のために基盤整備あるいは機械化営農の促進等につきまして別途の助成も行われておるわけでございまして、そういうことも考えて奨励金相当部分につきまして生産性向上の一部を反映させるという措置をとったわけでございます。
 今回もサトウキビにつきましても、まだ最終的な結論には至っておりませんが、他の畑作物との均衡を考えるという意味ではやはり同じような視点での検討はいたさざるを得ないんではないかというふうに考えているわけでございます。
#17
○坂倉藤吾君 結局はその辺が金額のつじつまを合わせるためにいらわざるを得ない部分だ、こういう趣旨ですね。いらわざるを得ないというところが、他にもう少し組み立て方自体を基本的に整理をしませんと、さっき言いましたように具体的に努力をして単収が上がってくる。上がってくる部分がどうも価格決定に当たっては調整をする部分に引き当てられてしまうという印象はこれはやっぱり逃げることのできない形になっていますね、今日。これは一遍ひとつ抜本的に検討いただけませんでしょうか。常に問題にされるんです、私どもから考えましても。きよう余り時間ありませんから、その点を十分突っ込みたいところですが、ひとつぜひ検討をいただくことを申し上げておいて、特にこのサトウキビの農家の結果的に所得をふやしていくという立場から考えていきますと、価格対策と同時にいわゆるこれまたいまの論議と絡んでくるわけですが、生産性向上が具体的にうんと伸びていくようにいわゆる基盤整備の問題をきちっとしていかなきゃならぬ、こういうことになると思うんです。そうしますと、この生産基盤の整備あるいは人手のかかるところをなるべく機械化に変えていくとが、こうした課題がございますし、絶えず沖縄南西諸島の場合に言われておりますいわゆる農業用水の完成に向かって、ここがきわめて何回か言われておりながら不十分になっておる。いわゆる飲用水にいたしましても、今日段階、隔日給水だというふうに承っておるわけでありますね。そうなってまいりますと、農業用水あるいは飲用水、こうしたものを含めて水問題というのは基本的にどういうふうに将来の図を引いていこうとされるのか、あるいはそれはいつごろまでに完成をしようとしておるのか。ここのところは基盤整備と並んで一体どういうふうにお考えなのか私は明らかにしてもらいたい、こう思います。
#18
○政府委員(森実孝郎君) 沖縄の水資源の確保は、御指摘のように、内地と違いましてかなりむずかしい問題を持っております。雨量が時期的に偏在しておることや、それから浸透流出が非常に早いということ、灌漑面積が狭いというあたりで問題があるわけでございます。私どもいままで調査いたしましたところでは、大体今後水源の確保に農業用水として三億四千万トン程度要るのではないか。在来手法で確保できるものは表層水が二億トン程度、それから地下水の従来の手法による利用で大体四千万トン程度でございまして、やはり地下ダムの問題を取り組んでいかなきゃならぬだろう、約一億トン程度はこれに期待する必要があるだろう、こう思っております。そういう意味で大体適地として三十一カ所の適地の調査を一部は完了し、一部は現在実施しているところでございます。宮古等では実験的にこの地下ダムの設置を行いまして、技術的にも一応のめどをつけたという段階でございます。
 そこで、御指摘のように確かに沖縄の農業基盤整備事業は用水補給を含めて全般的におくれている事情がございます。厳しい予算情勢のもとではございますが、沖縄等につきましては極力地域の実情を考慮して、また従来の経過を考慮いたしまして、そのスピードアップを図りたいということで、乏しい中で予算の確保ということに努力をしているところでございます。その過程におきましても、ただいま申し上げました水源確保という問題を長期的視点に立って積極的に取り組んでまいりたいと思います。
#19
○坂倉藤吾君 質問をしましたことを全部お答えをいただいておりません。これはまあ担当の違うところもありますから、そうでしょうけれども、時間の関係ありまして、どんどん進めなきゃならぬ。
 そこで、冒頭申し上げました衆議院の昨日の沖縄・北方問題特別委員会の理事会申し合わせの中にもありますが、この中で分みつ糖の問題ございます。いわゆる黒砂糖問題、これは甘味の中にきちっとやっぱり整理しなきゃなりませんね。こうした問題が残っておりますし、結果的には、前にも申し上げましたように、安定したいわゆる甘味問題、これをきちっと整理をするためには、今日この甘味の変化がきわめて流動をしてまいりましたから、具体的に今日の現状を正確に把握をし、それを総合的にきちっと整理をする、こういう作業をしてもらわないと、基本としてはこれは片のつかない状況になってきているんじゃないか、こういうふうに思うんです。たとえば異性化糖にいたしましてももう五十一万トン。したがって、全体の甘味需要からいきますと一つの分野というのはもうそれぞれ確定をしてきたように思います。片方では甘味でありながら甘味の中に入ってないような、こういうところもあるわけであります。それらをまとめてきちっと総合甘味政策としてのまとまった一つの整理の仕方というものをぜひ検討いただきたいと思うんですが、その辺のところはいま農水省としてはどういう見解をお持ちになっておるのでございましょうか。
#20
○政府委員(渡邉文雄君) ただいま先生御指摘の総合的な視点での甘味対策を検討せい、するようにというお話でございますが、御案内のように一番大きな最近におきます砂糖の需給をめぐります変化は、御指摘の異性化糖の増加の問題であります。従来、産業としてブドウ糖をつくっておりました企業が、一つの技術革新の過程で果糖分の含有量の多い異性化糖というのが出てまいりまして、昨年度で四十七万トンを超す生産に相なっておるわけでございますが、それが砂糖の需要に対しまして大変大きな影響を与えておるということがございます。さらに、最近におきます価格政策の効果等もございまして、持に北海道のビート糖を中心にしまして大幅な国産糖の増産があるわけでございます。一方、一般的な健康志向の影響だろうと思いますが、甘味離れという現象がございまして、砂糖の需要全体が減退傾向にあるというようなことが原因となりまして、一番大きな影響を受けておりますのは国内の既存の精製糖業者が大変な操業度のダウンに見舞われまして大変な苦境に陥っておるわけでございます。
 そういったことで、砂糖をめぐります情勢は非常に大きく変わりつつあることは御指摘のとおりでございまして、そういうような状況の中で精製糖メーカーサイドから、あるいは国産糖の業界から、あるいは異性化糖業界からも、全体を通じまして何かの形での総合的な対策というものを樹立するような要望が強く出ていることは私も十分承知をしておりますが、反面、その要望されております内容をしさいに検討いたしますと、必ずしも具体的なものにはなっておりませんし、それぞれ利害相反する面もございまして、これ全体を通じましてユーザーの立場も踏まえましての整合性のある対策というものを早急に樹立するということはなかなかむずかしい、事柄として非常にむずかしいということはぜひ御理解いただきたいと思うわけでございます。しかし、いずれにしましても現在大変な変革期にあるということは事実御指摘のとおりでございますので、私どもそういった事態の推移を十分見きわめながら、砂糖類全体の見地から検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
#21
○坂倉藤吾君 次の問題に移りますが、蚕糸それから砂糖類のそれぞれの価格安定事業団が一緒になりまして、十月一日から蚕糸砂糖類価格安定事業団、こういうふうに発足をしたわけでありますが、これは法案審議の際にも幾つか指摘をいたしましたが、きょうは時間の関係で労働条件問題にしぼってひとつ問題点を提起をいたして、解決を早くしてもらいたいということを申し上げたいわけでありますが、前に提起をいたしました一つは宿舎の貸与条件の関係であります。宿舎の貸与条件の中で五六糖安第二二七号通達がございますが、この通達の中の「入居時経費等」という項の中に「退屈時に返戻される敷金を除いた入居時経費は、事業団が負担する。」と、こう通達文書が出ているようであります。こうなりますと、いわゆる敷金というものはあくまでも個人が負担をしなきゃならぬ、こういうことになるようでありまして、これは前にも申し上げましたように、きわめて私は問題じゃないのか、こういうふうに言わざるを得ません。その後、五六糖安第二三一五号で一部それに対する手当てがなされてはおりますけれども、基本的な物の考え方からいきますと、この敷金自体契約が事業団とそれから家主と行うわけでありますから、そこに入る職員自体は職員と事業団との関係であって、そこの家主と職員との関係ではない。ここのところはもう少し制度的に明確にすべきであることが原則じゃないのか、こういうふうに思うんであります。これがまず第一点。
 それから第二点の問題は、勤務時間の関係について旧糖価の方は旧蚕糸の方にほとんど類似といいますか、同じような形態に整理をされた、これは大変な御努力があったというふうに思いますが、同じくその当時指摘をいたしましたいわゆる超過勤務の単価の問題であります。この単価問題は、当然勤務時間が確定をすれば確定をしたことによって超勤単価は自動的にはじき出されてくる、こういう筋合いのものだと私は理解をいたします。それでなければ基準法のいわゆる超過勤務、時間外労働に対する意義というものは消えてしまうわけでありまして、この辺がまだ未確立のように承っておるんですが、きわめて残念な問題だ、早く整理をしてもらいたい、これが二つ目の問題であります。
 それから、一番中心になりますのは給与問題であります。給与というのは労働条件の一番基本の問題でありまして、これは大臣も法案審議の際にお約束をいただいていますように、決してマイナスにならないようにやろう、こうなっています。ところが、それぞれの蚕糸事業団あるいは糖価事業団の中で歴史がありますから、体系が異なっておることは事実でございます。しかし、少なくとも体系が異なっておりましょうとも、給与体系自体がこういう合併の際に、個別の適用の問題と体系自体の問題と二つ、両面あるわけでありまして、しかもこの給与体系というのは、将来にわたるいわゆる昇給昇格、こうしたものを含めて総合的に組み立てられなけりゃならぬはずのものであります。しかもこういうものを整理をする際には、それを整理をするために要する資金というものが当然準備をされて、そうしてその措置というものが図られるべきであろう、こういうふうに思うんです。ところが肝心の職員の給与表に関しまして、五十六年十月九日のいわゆる提起と、それから五十六年九月十八日、その前の提起と、これ提起の仕方が変化をしておりまして、大変私自身拝見をした段階では問題ありというふうに言わざるを得ません。
 具体的に申し上げますと、これは幾つかの関連があるわけでありまして、ざっと言いまして、糖価の場合には上に厚く下に薄い体系、蚕糸の場合には下に厚く上に薄い体系、この二つが用いられるわけでありますから、そういう意味からいきますと、私は、上下そろえていくためには大変な原資を必要とするであろう、その原資をどう確保するかということが理事者側のきわめて大きな課題じゃないのか。そのことについては農水省が大きく力をかさなければ、当事者能力その他から言って問題あるだろうということは前回指摘をしたわけでありまして、その辺の解決がおくれておって合併をするときに間に合わなかった。同時に、間に合わなかったし、また今日段階でもまだそのことについての基本的な感覚というものが生きてないというふうに思うんで、これはきちっと責任持って対処をしてもらいたい、私はこういうふうに思うんです。
 持ち時間が来ておりますので、具体的な回答を長々いただく必要はありませんでして、指摘をしましたものについて責任を持って大臣として措置をするのかしないのか、あるいは理事長としてそのことについてきちっと対処ができるのかどうなのか、この辺を明らかにしてもらいたいと思います。
 そして、さらにもう一点だけ具体的に言いますと、問題を提起をしましたときに、事業団は事務所が二つありまして、二つの事務所が全然名前だけ一緒になって、結果としては同じじゃないかというときに、いわゆる総務関係等は一緒にするんだから、かえってそれでよくなるんですよという説明がございました。しかし、現実に発足をいたしましてまだ一カ月でありますから基本的なものにはなってないと思うんですが、建物が分散をして二つあることによって、逆に作業条件というものは悪くなってきている。これに対する基本的な、将来能率を上げて当初の目的を達成をしていくために、どういうふうな基本構想をお持ちなのか、これも簡単にひとつ。
#22
○参考人(岡安誠君) 合併に伴います勤務条件の問題につきまして御質問があったわけでございます。合併法案御審議の際にも、あらかじめ合併する前に、両事業団の職員の勤務条件の差についてはできるだけこれを一致するようにという御指示がございまして、私ども努力をいたしてまいったわけでございますが、残念ながら全部一致させると、全部一つにするというわけにはまいらなかったのでございます。残った問題につきましては、現在鋭意組合との間において交渉を続けておるという状況でございます。
 そこで、御質問の点につきまして具体的にお答え申し上げますが、まず宿舎の貸与関係の、具体的に敷金の話でございます。これは、従来蚕糸事業団関係におきましては、この敷金は事業団が全額これを支弁をするということになっておりましたし、糖価関係におきましては、これは事業団では支弁をしない、負担をしないということになっておったのでございますが、できるだけこれを一致させるということから、糖価関係につきましては現在実質的に個人負担を軽減をするという目的から、敷金の利子相当分につきまして事業団がこれを負担をするということにいたしておるわけでございます。したがって、現在なお旧蚕糸事業団系統の方たちと旧糖価安定事業団系統の方々との間におきまして敷金の取り扱いが違っております。これは直ちに一緒にするというわけにはなかなかまいらない問題ではございますが、将来できるだけ早く一緒になるようにこれは努力をいたしてまいりたいというふう。に思っております。
 それから、勤務時間並びにそれを反映するべき超過勤務に対する支払いの単価の問題でございますが、現在勤務時間につきましては大体両事業団系統が一致するように努力をいたして、ほぼその方向に参っております。ただ、超過勤務に対して支払うべき金の単価につきましては、従来から正確に勤務時間を反映した単価にはなっておらないわけでございます。したがって、両事業団系統の勤務時間が一致したからといいまして、直ちに超過勤務の支払い単価がそれを反映しまして一致するというわけにはまいらない。これはやはり今後労働組合ともさらに交渉をして、できるだけ早く一致させなければならない残された問題であるというふうに思っております。
 それから、給与の問題でございます。御指摘のとおり、現在なお両事業団系統の職員の給与は同じになっておりません。同じ給与表にすべく、現在組合とも交渉いたしております。ただ、私どもにおきましては行政改革の一環として統合したわけでございまするので、この給与を一本化するに当たりまして多大の財源を必要とするということでは、これはやはり統合の趣旨に反するのではあるまいか。やはりこの給与を一本化するに当たりましてはできるだけ必要原資といいますか、財源を少なくするという努力をしなければならないというふうに考えまして、現在の提案をいたしておるわけでございます。残念ながら、その提案が両組合の方から受け入れられておりませんので、現在まだ一本化はいたしておりませんが、できるだけこれも努力をいたしまして、近く一本化すべく努力を続けてまいりたいというふうに思っております。
 それから事務所の問題でございますが、現在、一つの事務所を確保することができませんでしたので、残念ながらやむを得ず二つの事務所に分かれております。これもできるだけ早い時期に一つの事務所に統合すべく努力をいたしたいと思っておりますが、その間におきましては、できるだけ職員が事務を執行するに当たりまして不便がないようにいろいろ努力をしているわけでございます。これもしばらくの間ということでもってがまんをしていただくというふうに、現在職員にお願いをいたしているという段階でございます。
#23
○坂倉藤吾君 大臣、ひとつ。
#24
○国務大臣(亀岡高夫君) この合併法案御審議の際にもはっきり申し上げておったところでございまして、特に二つの目的の違う事業団が、それぞれ沿革を持ちながら一緒になったという経緯もありまして、いま理事長から御答弁申し上げましたように、当委員会から御指摘を受けたような点も十分配慮しながら改善を図って、そして一本化された事業団としての新生のスタートにふさわしい内容の体系をつくってまいろうということで努力をいたしておるわけでございます。もう少し時間をかしていただくというふうにしなければならないんじゃないかと。なかなかやはり具体的な問題を一本化していくということは、新たにつくるよりも時間と努力を要するということもひとつ御理解いただいて、事業団の方にも私の方からも厳しく要請をいたしているところでありますので、ひとつそのようなふうに御理解をいただきたいと、こう考えます。
#25
○坂倉藤吾君 理解はしますが、了解はできません、いまのところ。終わります。
#26
○川村清一君 ごく限られた短い時間でございますので、私は簡単に数点についてお尋ねしますから、御答弁もできるだけ簡潔に、説明はよろしゅうございますから、イエスかノーか程度の御返事で結構ですから、簡単にお願いいたします。
 まず最初にお伺いいたしますことは、冒頭、審議官から災害状況について御報告がありました。それで八月の初旬並びに台風十二号による豪雨と台風の被害でございますが、この中で農作物四百二十二億円の被害、このうち麦が二百十九億という御説明があったわけでありますが、この麦についてお尋ねいたします。
 これは北海道でございますが、政府の減反政策に協力いたしまして農家が減反地転作作物として麦を選択いたしました。ところが問題は、この麦が昭和五十五年、五十六年とこれは転作いたしましたが、共済に加入していないわけであります。この共済に加入していない作物が今次のような災害を受けた。これは大変なことでありまして、これは北海道庁からいただいた資料によりますと、大体表耕作者農家で共済未加入は北海道の空知、石狩を中心にして、戸数にして約一万五千戸、反別にいたしまして二万八千ヘクタールを耕作しているわけでございます。そうしますと、これは収穫皆無であった農家に対しましては、共済に加入しておりませんから制度的には共済基金の支払いを受けられないわけです。単に転作奨励金だけで終わるというようなことになりますれば、非常にこれは気の毒な状況だと思うわけであります。そこで、何とかこれを救済する道がないのかどうか、政府で検討して何らかの道を講ずることができないかどうかということを端的にまずお聞きいたしたい。
#27
○政府委員(佐野宏哉君) 北海道で水田再編利用の関係といたしまして水田の麦の作付面積が急激に増加してまいったわけでございますが、川村先生御指摘のように、共済の加入の割合が約八%程度でございまして、今回の災害によって共済によって救済し得ない気の毒な農家が多数出だということは大変私どもも困った事態であると思っておりますが、共済の制度の仕組みといたしまして、共済制度の枠内でこの問題を処理するということは何ともいたし方のない問題でございますので、共済、できるだけ適正に麦が引き受けられるように指導をしていくということで対応してまいる考えでございます。
#28
○川村清一君 ちょっと一番大事な後の方が聞こえなかったんですが、前の方の説明はよろしいと言っているんです。できるかできないかということを聞いているわけです。
#29
○政府委員(佐野宏哉君) 共済制度の枠内では何ともいたし方のない問題でございます。
#30
○川村清一君 説明はよろしゅうございますから、質問よりも答弁の方が長くて時間がなくなっちゃいますから。できないということがわかりました。非常にかわいそうだと思うわけです。これは制度としてはしようがないと思うんです。
 そこで、次にお尋ねしたいのは、この麦が非常に品質が低下しているでしょう。この品質のうんと低下した麦を、これをいわゆる共済における減収と、これは共済に入ってないのはいたし方ないとして、共済に加入しておる麦であっても品質が非常に低下しておるものがありますね。これはやっぱり減収とみなすところの特別措置をとれないかどうかということをお尋ねしておきます。
#31
○政府委員(佐野宏哉君) もちろん共済を引き受けております麦につきましては品質の低下も損害として認定をいたしております。
#32
○川村清一君 局長ね、済みませんが、あなた一番大事な最後の方の言葉が聞えないんだよな。
#33
○政府委員(佐野宏哉君) 品質の低下も損害として処理をいたします。
#34
○川村清一君 その次に、規格外の麦です。規格外の麦の価格差補てんができないかどうか。それから麦は政府置い上げでない、お米と違って政府置い上げでありませんので、そういう品質の悪い麦の販売ですわね、この販売に政府は力をかしてひとつやってもらえるかどうか、このことをお尋ねいたします。
#35
○政府委員(小島和義君) 規格外の麦につきましては、昭和五十二年度におきまして規格外表が出た場合の価格補てんを行う基金を創設いたしておりまして、その残額が現在約十四億円ばかり残っております。現在検査が進行するにつれまして規格外表の発生数量もおいおい明らかになってきておりますので、残っております資金の限度におきましては補てんを実施する考えでございます。
#36
○政府委員(渡邊五郎君) 規格外表の買い入れの件かと存じますが、本年度北海道の生産二十二万トン程度のうち等外表、これも品質上多少悪い方でございますが、これら五万トンを含めまして政府の買い入れは約十五万トンをいま予定いたしておるわけでございます。御指摘のございました規格外表は約八万トン程度発生するんではないかというふうに私ども承知いたしております。
 ただ、その品質上お話がございましたように、製粉の適正等から見まして主食としては不適でございますので、これ自体を主食用としての買い入れは困難でございますが、食糧庁といたしましては、えさなり飼料用なり、あるいはしょうゆ等の醸造等の用途に振り向けるべくただいまホクレンなり全農を指導いたしまして、新しいこうした需要の分野の開拓に努めております。八万トンのうち現在のところ四万トン程度販売のめどがついておりますので、さらに私ども協力いたしまして関係団体等指導してこの処理を進めたいと、このように考えております。
#37
○川村清一君 あと四万トンぜひ売れるように、食糧庁長官、特にお力添えをお願いします。
 それから小島さんね、その基金の存在は知っているんです。十四億お金があることも知っているんです。ところが、十四億の資金では間に合わないというふうに聞いているんです。その場合はどうしますか。いまあなたの御答弁を聞いている限りにおいては心配ない、規格外表の価格差補てんはするよというふうに受け取ったけれども、しかし、その金が十四億しかない、基金に。それが足りない場合はどうしますか。
#38
○政府委員(小島和義君) 先ほどもお答えいたしましたように、残っております基金の限度において支払いをするということでございます。この補てん額は一キロ当たり三十五円が上限になっておりますが、本年の場合、予定されておりますような規格外表の集荷量になりますれば単価は当然落ちてまいるわけでございます。
#39
○川村清一君 そうすると、十四億のお金がある、その中で処理する、それ以外は知りませんよ、こういうことですか、端的に言えば。
#40
○政府委員(小島和義君) 数量がふえました場合には単価が薄められる、実施要領をつくりましたときからそういう事態を想定いたしまして、非常に大量に発生いたしました場合は一キロ当たりの単価が打ち切りになる、こういう制度としてもともと発足をいたしておりますので、本年の場合そのような措置をする以外に方法がない、かように考えます。
#41
○川村清一君 そうしますと、しつこいようですが、十四億以上はふえない、その中でやるんだと。したがって、その中でやるとすれば単価を下げざるを得ない、単価を下げて処理する、十四億以上にもっと基金の方に金を大蔵あたりからつぎ込んでもらうような、そういう努力はしない、こういうことでございますね。
#42
○政府委員(小島和義君) この基金をつくりましたときの経過に照らしまして、私どもといたしましてもこれは要求をいたしましても恐らくつめも立たないような要求になるわけでございます。もちろん事務同士で意見交換はいたしておりますが、つくりましたときのいきさつ並びに今日の財政事情からいたしますと、不足が出たから積み増しをしてもらいたいという要求をできない筋合いのものであるわけでございます。
#43
○川村清一君 基金ができたときの事情等もよう知って私は質問申し上げているんであって、要すればこういうようなつくったときの事情、現下の財政事情、非常に困難なこういう事情下において農林水産省としては大蔵に対してはつめも立たない、こういうふうに理解いたしました、非常に残念ですけれども。
 次に北海道、特に北海道ですが、春先、それから八月以降きわめて低温、日照不足、湿潤、こういったようなために被害が相当出ておるわけでありますが、これもいま検討中ということを先ほどお聞きしましたが、検討した後においては災害とみなして適当な措置を講ずる、こう理解して構わないかどうか御答弁願います。
#44
○政府委員(大坪敏男君) 冒頭御説明いたしましたように、本年におきましては低温、日照不足、多雨によりまして、台風等による被害のほかにかなりの被害の発生が懸念されるわけでございまして、この被害の状況につきましては目下統計情報部におきまして調査取りまとめ中でございまして、おおむね来月上旬には作業も完了し、公表できるんじゃないかと考えておるわけでございますが、その被害状況を見ながら過去の災害対策等の例に照らし、適切な対策を検討してまいりたい、かように考えておる次第でございます。
#45
○川村清一君 時間がもうなくなっちゃったものですから大臣にお尋ねしますが、農林水産省が二十八日発表した十月十五日現在の作況指数によるということでずっと出ておりまして、全国では九六、北海道は八七、青森は特に悪くて六六、岩手は七八、宮城は八九、山形は九三、福島は九四、秋田は八八と昨年の冷害に引き続いてことしはまた非常に減収になってきておる。
 そこで、これはいずれこれからこのお米について集中的に論議する機会がありますが、昨年は冷害、ことしもまたこういうような状況、これでは単年度において米が不足する。はっきりしている。ただ、まだ古米を、この新聞によると九十万トンほど食糧庁抱えておるからことしは心配ないと、来年またこういう状況ならこれは全然足りなくなる、こういったような状況の中で、過日、農林水産大臣はこういうような状況の中から来年度の減反の反別の配分については検討して公表する、こういうことを何か衆議院の方でお答えになったようなことが新聞に出ておりましたが、首をかしげていらっしゃるところを見るとしなかったのかもしれませんが、そういうことを検討しておるということもけさの新聞に書いてあるわけですが、そういうことを検討されますか、されませんか。これは大変な問題ですからはっきりこれをお聞きをしておきたいと思います。
#46
○国務大臣(亀岡高夫君) 結論から申し上げますと、先生御指摘されたような情勢を十分考慮しながらいま検討を進めておるところであります。そして十一月の末か十二月、予算編成のときになりますれば、これはきちんとせざるを得ない問題でありますので、それまでに結論を出したい、こう思っております。ただ、私として非常に苦しんでおりますことは、三カ年の生産調整の計画を各道府県に昨年お願いをいたしたわけでございます。したがいまして五十七年度の分はもうすでに割り当てがいっておる、こういうような形になっておるものでありますから、それを昨年はスタートの年でありましたし、全国的に冷害の影響があった、こういうことでございますが、ことしは西がよく東が悪い、こういう情勢の中で非常に困難な問題ではあるなという意識も非常に強く私の頭にあるわけでありますので、その辺を今後の実態、作況指数のみならず農家経済の実態とかいろんなことを十一月いっぱいくらい考えまして検討していきたい、こう思っておる次第でございます。
#47
○川村清一君 北海道では五十六年度最初四九・九%減反面積、比率ですね。これは昨年の冷害にかんがみまして、これを若干手直ししまして四六・九%に減らした、こういう実例があるわけですから、ことしもこの実態にかんがみて、また農家経済の実態にかんがみて、ただいま大臣がおっしゃったことをぜひやっていただきたいと思うわけです。いずれ米のことにつきましてはまた行革の特別委員会やそういう中で徹底的にひとつ議論をしていきたいと思います。
 最後に一分間、時間たちましたが、簡単でいいですから林野庁の長官、台風十五号によるところの風倒木がずいぶん出てますが、この風倒木の処理をどうするかということと、それから北海道の急斜地におけるところの八月の豪雨によってもう大変な見るも無残な崩壊をしておりますが、これの治山のいわゆる復旧工事の進捗状況、これ簡単に、ごく簡単でいいですから。
#48
○政府委員(秋山智英君) 風倒木の処理の問題でございますが、十勝だけで百三十五万立米と非常に大きな数量でございます。一方最近、木材市況非常に悪いものでございますので、需給状況を加味しながら、しかも資材を有効にこれを利用しなきゃなりませんので、大体三年間でこれを搬出して有効利用を図りたいと思っております。
 なお、跡地につきましては現在調査に入っておりますので、その調査結果によりまして跡地が適切に更新し得るような措置を講じたい、かように考えております。
 それから、その次の豪雨による国有林の崩壊等の関係でございますが、日高地区だけで四十四カ所、二十億円に達しています。とりあえず二次災害の起こるおそれのあるところ、あるいは拡大のおそれのあるところは現在三カ所実行しております。さらに、残りにつきましては明年度以降、新しい第六次の治山計画に組みまして、緊要なところから漸次やってまいりたい、かように考えております。以上でございます。
#49
○中野鉄造君 過般、サトウキビの政府支持価格を除いて五十六年度における畑作物の価格がすでに決定されましたが、いずれもの品目を見ましても農業パリティ指数を下回る価格に決められたわけです。しかし、その算定の公表が非常にあいまいであるということが特に最近の農業新聞等の記事の中にもこうしたものが見受けられますけれども、値切られた側の農家にとってみましては非常に納得がいかないという点が多々あるんじゃないかと思いますが、今回の畑作物の価格決定についてのその経緯について、納得のできる御説明をまずお願いしたいと思います。
#50
○政府委員(渡邉文雄君) 先般定めました大豆、ビート、カンショ、バレイショの原料ないしは最低生産者価格につきましては、考え方といたしましてはパリティ指数を基準といたしまして、物価その他の経済状況を参酌して定めるようにという法律の趣旨にのっとりまして、特に他の作物間との価格のバランスあるいは現下の厳しい財政事情というものを踏まえて総合的に判断をして決めたわけでございます。御指摘のように、生産性の向上あるいは収益性の動向等を見まして、農家の手取り水準全体をパリティアップするということにはなっていないために、若干の誤解といいますか、御批判があろうかと思いますが、この際改めて申し上げたいと思いますが、具体的な決め方といたしましては、たとえばてん菜を例にして申し上げますと、最低生産者価格のうちで当初から、いわゆる本体価格と言われておりまず部分につきましてはパリティアップをいたしまして、五十二年産から織り込まれました奨励金部分につきましては生産性の向上あるいは収益性の動向等を考慮いたしまして、所要の調整を行いました。最終的な農家の手取りといたしましては、御承知のように二・六%という引き上げに相なったわけでございます。
 なぜ奨励金部分につきましてそのような調整をいたしたかということでございますが、これは奨励金がつきました当時のいきさつ、御案内であろうかと思いますが、当時におきます作付の動向あるいは収益性の動向等を考えまして、四十九年の前後に各作物とも奨励金がついたわけでございます。したがいまして、その奨励金をつけました経過からいたしましても、それなりに作物の収益の動向あるいは作付の動向というものの変化によりましては、奨励金というある意味での誘導的な措置につきましては、これが変化するということはやはりあり得るわけだというふうに考えておりまして、先ほど申しました四つの作物につきましてはほぼ同様な考え方で二・六%というふうに設定をいたしたわけでございます。
 この間の事情につきましては、考え方につきましては関係者には私どもそれなりに御説明を申し上げたわけでございますが、御注意がありました点につきましては、今後の価格決定に際しましてはさらによくわかっていただけるように努力をしてみたいというふうに考えております。
#51
○中野鉄造君 この砂糖の価格安定等に関する法律にありますように、価格決定の根拠というものは農業パリティ指数を基本にして価格を決定していくのがこれは大前提であるべきなんですけれども、こうした現実にパリティ指数を下回るということは、これはもう単純に農家の方々の考えからしても、これは納得がいきかねるというのは、これは当然ではなかろうかと思うんです。五十六年度の農業パリティ四・三%を基本にしなければならないと私は思うんですけれども、同時にまた資材あるいは物価、農業経営が非常に困難になってきているにもかかわらず、そうした諸経費のアップを無視したような形でこういうことが決定されるとますます農家の経営は厳しくなっていくと、こういうことなんですね。で、昨年度も一〇・一%の農業パリティを七・三%に引き下げられておりますし、今後こうした問題はこれは放置しておけないんじゃないかと、こういう感じがしてならないわけなんです。特にまた、そのいまお話がありましたサトウキビの生産奨励金は、五十四年度が千百円、五十五年、五十六年どこれは据え置かれているわけなんですけれども、この生産奨励金の算定の根拠もいまひとつどうも私不明瞭な感じがするわけなんです。つまり五十五年度の告示価格一万九千七百二十円で、前年度比七・九%増でパリティ指数ではじき出されているわけなんですが、その前年度と比較しますと農業パリティ指数は一〇・一%、これも先ほど申しましたように下回っておると。そういうわけで農家手取り価格が五十五年度は二万八百二十円、前年度比では七・六%であります。まあこういう七・力よりもまだ低く七・六という数字であるわけなんですけれども、これはもう生産奨励金が据え置かれていると、これが一つの大きな原因じゃないかというように私思うわけなんですけれども、この点をいま少し御説明いただきたいと思います。
#52
○政府委員(渡邉文雄君) やや数字が細かくなりまして恐縮でございますが、経過を御説明を申し上げたいと存じます。
 先生いまサトウキビを例にとられましたので、それについて申し上げますと、従来サトウキビにつきましては、最低生産者価格一本で四十八年まではまいったわけでございますが、四十九年のときにオイルショック等によりまして大変物価が上昇いたしました。当時の収益性、生産費調査結果その他を考えました収益性、その他からいきましても、パリティ価格の上昇だけで最低生産者価格を決め、それが即農家の手取り価格ということでは、生産の意欲をそぐことになりかねないということで、別枠で奨励金を当時三千八百円つけたわけでございます。つけたと申しますのは、法律の中としてつけたということではなくて、私どもの行政指導といたしまして、精糖会社が農家に対しまして、政府が決めた一万一千二百円の外に三千八百円の奨励金をまた払いなさいと。それで御案内のように、糖安法によります農産物の価格支持の仕組みは、最低生産者価格をストレートに政府が支持するものではなくて、その最低生産者価格以上の価格で原料を買った精糖メーカーに対しまして、その原料価格を基準にし、所要の加工費を乗せてできました製品である精糖、砂糖の値段を事業団の売買の際に支持するという形で、結果的に農家の手取り水準の確保を図るというメカニズムになっております。いま申しました四十九年度におきましては一万一千二百円の価格のほかに三千八百円上乗せした形で精糖会社は買いなさい、片や三千八百円上乗せした形の精糖価格というものを別途はじき出しまして、それを事業団売買の中でコストを保証してやるという形で発足をしたわけでございます。その後四十九、五十、五十一年と同じような形で進めてまいったわけでございますが、物価も当時だんだん安定してきたというようなこともございまして、他の作物につきましてもそういった扱いがなされたということで、別枠でございました奨励金の一部を最低生産者価格の中に計算上組み入れるという措置を講じまして、二千百円を当時組み入れたわけでございます。さらにその後五十三年度に、残りの奨励金、五十二年度におきます奨励金二千九十円の一部をさらに五十三年度の場合に最低生産者価格の方に織り込むという措置を講じまして、奨励金自体は千七十円、別枠の奨励金としましては千七十円というふうに減額されたわけでございます。五十四年は別枠の奨励金は、そういう意味では千百円であったわけでございますが、五十五年度には、御案内のように生産性の向上を加味いたしまして、価格の本体のほかに組み入れられました、織り込み奨励金と私ども言っておりますが、その部分につきましては、生産性向上を加味しまして若干の修正、調整を行いました。千百円自体はこれを据え置くという措置を講じまして、御案内のように、ただいま先生御指摘のように農家の手取り水準といたしましては、トータルで二万八百二十円、前年の手取り水準との比較におきましては七・六%というふうにいたしたわけでございます。くどいようで大変恐縮でございますが、そのように奨励金がつきましたいきさつからいきまして、作付の動向あるいは生産性の向上等を反映して調整を行うとすれば、その部分について行うのが適当かというふうに考えまして、昨年度におきましても、いわゆる奨励金相当部分につきましての調整が行われたと。いわゆる昔からの本体価格につきましては一〇・一%のパリティアップを行っておるわけでございます。
#53
○中野鉄造君 いよいよあすに迫ったサトウキビの価格決定につきまして、これは非常に私ども関心を深くするわけでございますが、鹿児島県と並ぶサトウキビの生産地でもあります沖縄県では、これはもうサトウキビをつくる以外に生きる道がないと言っても過言ではないように沖縄農業の根幹をなしているわけなんです。当面このてん菜等の畑作物とは切り離されて決定されるサトウキビの価格は、これはもう御承知のように、営農環境がほかとは非常にきわめて厳しい中で生産されるという事情もありますし、そうした諸条件は当然価格決定の中にも考慮されるべきではないかと私思うわけです。北海道を中心とするてん菜と沖縄、鹿児島の南西諸島の小さな零細業者とはおのずと耕作面積の規模も大きなそこには違いがありますし、また圃場整備、機械化等のおくれもこれは非常に目立っておりまして、これを同一視するのは非常に酷であるという感を深くするわけでございますが、こうした点を考慮に入れて大臣の温かい御決定を期待しているわけですけれども、このサトウキビの政府支持価格の決定に対して、てん菜と同列に扱っていかれるのかどうなのか、その辺のところを大臣にお尋ねいたします。
#54
○国務大臣(亀岡高夫君) 御質問の趣旨は十分理解できるわけでありますけれども、先ほど来申し上げておりますとおり、畑作農作物の価格決定につきましては、それぞれの関係法律に基づきまして決定をすることに相なっておりますので、本日の委員会の諸先生方の意見等も十分考慮し、また衆議院における沖縄・北方問題特別委員会理事会の申し合わせ等もございますので、そういう点も十分考慮いたしまして最終的な結論を出したいと、こう思っております。
#55
○中野鉄造君 最後までひとつ大臣の温かい御配慮を期待しておきます。
 サトウキビの作付は収穫作業の省力化がこれはもう緊急な課題であるわけですけれども、先ほども申し上げましたように、非常にそうした機械化というものもおくれているわけなんです。高能率収穫作業体系確立事業という面から、この点について、この計画事業の概要というようなものがあったらお聞かせ願いたいと思うんですが。
#56
○政府委員(小島和義君) サトウキビの生産の上におきまして、収穫労働が栽培労働全体の半分を占めている、こういう事情がございまして、これを省力化していくことがサトウキビの合理化のために必要不可欠な事業と考えております。
 ただ、機械化をいたしますためには、一つには実用化にたえ得る機械ができておりますことと、機械によって浮いた労働力をどういう場に振り向けていくかという二つの条件が完備されていなければならぬわけでございますが、四十年代の後半から農業機械化研究所が中心になって開発、改良を重ねてまいりました収穫機械がどうやら実用にたえ得るというものができてまいりました。
 一方、沖縄、奄美におきましても、サトウキビ以外の野菜でございますとか、花、畜産といった労働多投型の作目もおいおいふえてきておりますので、二つの条件ができ上がってきたという感じがいたすわけでございます。
 そういう事態を踏まえまして、新しく開発されました高能率のグリーンチョッピングハーベスター、これを導入いたしまして、地域ごとに機械化収穫体系をモデル的に展示しよう、こういうねらいを持ちまして、明年度予算におきまして要求をいたしております。ねらいといたしましては以上申し上げたところでございますが、実施期間は五十七年度から六十一年度、実施地区数といたしましては三土地区、うち六地区を明年度実施いたしたいと思っております。中身は収穫作業機械の導入と、これは個人では利用できませんので、それを使うべきモデル集団の育成ということを内容といたしておりまして、予算金額といたしましては、これは新地域農業生産総合振興対策という大型のメニュー事業の中に取り込んでおりますので、内訳幾らということは積算として入っておるだけでございますが、一億二千万ばかりのものを予定をいたしまして鋭意要求中でございます。
#57
○中野鉄造君 御承知のように、沖縄の特例法が五十六年度でこれは期限切れになるわけですけれども、先ほどから申しておりますサトウキビの価格を見ましても、またそれに関連するところのいろいろな灌漑排水施設、圃場整備、農道の生産基盤整備事業等のこれは促進もしなければならない、そういうところから見まして、本土と比較いたしましてもこれはおくれはもうどうしようもないいまの現実でございますが、冒頭申し上げましたこの特例法いかんによってはますますその格差がひどくなっていくんじゃないかということを懸念するわけですけれども、開発庁としてはこの問題をどういうようにお考えでございますか。
#58
○説明員(塩澤更生君) 沖縄の農業基盤整備につきましては、四十七年に本土に復帰しまして以来、沖縄振興開発特別措置法等に基づきまして、補助率等につきまして特別の措置を講じているところでございます。この特別措置によりまして、基幹作物であるサトウキビ等の畑作振興を目途といたしまして、農業用水源の開発あるいは灌漑排水施設の整備、その他農道、圃場の整備等を積極的に実施してきておるわけでございますけれども、基盤整備の水準は本土に比べますとなお立ちおくれている現状にあることは先生御指摘のとおりでございます。したがいまして、今後の基盤整備事業等の実施につきましては、沖縄が本土復帰以来九年しか経過しておらない、そのために農業基盤等の整備が本土に比べて立ちおくれているということ、それから県市町村の財政力が脆弱なこと等の特殊事情にかんがみまして、沖縄開発庁といたしましては、今後とも特別の財政措置を講じまして沖縄の農業振興を図っていくことが必要と考えておるわけでございまして、現在関係方面の理解を得られるよう努力をしておるところでございます。
#59
○中野鉄造君 では次に、最近の砂糖の消費減退、これが生産者、生産業者にもこれは与える影響は多大であると思いますけれども、サトウキビ政府支持価格の決定も生産力減退というようなことにやっぱり連動していくんじゃないかと思うわけなんですけれども、この砂糖の生産力減退もさることながら、砂糖の一人当たりの消費量も五十三年度から見ましても五十三年度では二五・七九キログラム、五十四年では二四・六三キログラムと微減状態であるわけなんです。今後もこの傾向は依然として続いていくんじゃないかと思うわけですが、その大きな理由は異性化糖の進出、こういうことがかなり比重を大きくしている一つであると思うんですが、昨年の冷夏等で清涼飲料水、そういったようなものの消費もこれは低下しているわけですが、この消費減退の歯どめ対策と申しましょうか、そういうものをどのようにお考えであるのか。
 また、国内産糖の需要率を六十五年まで三二%を目標とする、こう言われておりますが、これが崩れることはないのか、この二点についてお尋ねいたします。
#60
○政府委員(渡邉文雄君) 砂糖というものの消費量が減ってきたという原因には二つございまして、先生御指摘のように。一つは、ベースとして健康志向というようなことで甘味離れというものがあろうかと思います。しかし、この数字はなかなか把握しにくいわけでございますが、それほど大きな数字ではないけれども、じわじわと今後とも続く性質のものであろうと思います。むしろ砂糖というものの消費の減退に数字の上で結果的にはね返ってきている最大の原因は異性化糖の生産でございまして、これは御案内のようにかって国内産のイモからとれますでん粉の消費先として育成をいたしましたブドウ糖、それが技術革新で異性化糖という甘味度の高いものに製品の中身をかえてきた。それが特に清涼飲料等の需要に、従来の砂糖の需要先に影響を与えてきた、取りかわってきたというのが最大の原因なわけです。
 そこで、異性化糖の今後の消費動向でございますが、昨年の春に果糖分の含有率の高い異性化糖ができ上がったということで、特に過去一年間異性化糖の伸びが強かったわけでございますが、異性化糖には御承知のように液状でしか流通できないということ、あるいは熱を加えると褐変をするというような意味での商品上の欠点もございますので、清涼飲料等以外に非常に急激な勢いで異性化糖に従来の砂糖がとってかわるということはなかなか考えにくい。清涼飲料の方にとってかわる需要先の変更はほぼ完了したというふうに私見ておりますので、今後過去一年間のように急激な勢いで異性化糖が砂糖の分野を食うということは余りないんではないかというふうに考えております。しかし、いずれにしましても異性化糖は今後ともその需要がふえていくということはあるわけでございます。
 一方、先生御指摘のように、一人当たりの甘味離れという意味での砂糖の消費量の減退ということがあるわけでございます。砂糖の現在の消費量は、よく言われますように欧米に比べますとまだ六割あるいは半分程度でございます。必要以上に砂糖の消費を抑制する宣伝をする向きもあるわけでございますが、そういった向きには精糖工業会も適正な消費にとりましては砂糖の消費は栄養の面でも子供の成長の面でも大変有効であるという反論も行っておるわけでございまして、そういったPRにつきましては私どもも力をかしてまいりたいというふうに考えておりますが、やはり国民の嗜好の変化というものをいっときにこれを急激に変えるということもなかなか至難なことでございまして、現在のような姿はあとしばらく続くのではなかろうかというようにも思うわけでございます。
#61
○中野鉄造君 ですから、いま申しましたように六十五年までの国内産糖のそういう自給率の低下とその生産性の意欲を欠くというようなことでそれが崩れることはありませんか。
#62
○政府委員(渡邉文雄君) 結論から先に申し上げますと、むしろ自給率は上がるというような逆の現象になっております。と申しますのは、砂糖の中で国内産糖といいますのは北海道と南西諸島、沖縄のサトウキビだけでございまして、御案内のように、北海道につきましては急激にここ二、三年増産が行われておりまして、たとえて言えば精糖にいたしまして三年前に比べまして約二十万トンの増加になっております。そのことが逆に輸入糖の減に直になるわけでございますので、逆数的に言いますと、自給率は三年ほど前に比べますとさま変わりぐらいに現在高まってきている、数字の上ではそういうことが言えるわけでございます。
#63
○中野鉄造君 もう時間がなくなりましたので、最後に一つだけお尋ねいたしますが、農水省は昨日二十八日に米の作柄状況を発表されましたけれども、このたび重なる台風の襲来による風水害と九月の中旬以降の低温がたたって、水稲の全国平均の作況指数は九六とやや不良になっております。これは特に東北、北海道の落ち込みが大きく作用していることになりますけれども、昨年に引き続きこうした二年連続の不作でありますし、その点を十分考慮されて、特に北海道、東北に対しては昨年同様減反面積の緩和を取り入れるべきであると思うんですが、この点、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#64
○国務大臣(亀岡高夫君) これも先ほどお答え申し上げましたように、もうすでに割り当てを三年間いたしておるわけでございます。三年計画によって。したがいまして、昨年は初年度であり、しかも全国的な冷害ということで特別緩和措置をとったわけでございますが、スタートの年でもありましたので、一度割り当てたやつを変更するということはなかなかこれはむずかしい問題も含みます。その辺をどういうふうに勘案したらいいのかという実は私いま非常に頭を悩めている問題の一つであるわけでございます。
 したがいまして、まあ当委員会においても御指摘をちょうだいしたわけでありまするし、まあ最近、そういう関係各道府県から、あるいは町村会から等もぼちぼち実態の陳情にも見えておられるわけでございます。昨日、水稲の作況指数等は十分把握いたしたわけでございます。その他の農作物、さらには農家経済等々どういう事情にあるかということを来年度の予算編成になるまで十分実態をきわめまして、そしてどうするかを結論を出したいということで慎重にいま検討をいたしておるということでございますので、御了解いただきたいと思います。
#65
○中野鉄造君 終わります。
#66
○下田京子君 私は農業災害について御質問申し上げます。
 きのう大臣にも直接青森や岩手、宮城、山形の皆さんと一緒にお会いいたしましていろいろ御要請も申し上げました。また、けさほどは政府の方から災害の状況についての報告と対応もなされました。特に八月三日から六日までの北海道における豪雨及び台風十二号に対する問題、それから台風十五号による被害の問題、これはそれぞれ手を打たれたという報告もいただきました。
 ただ問題は、東北、北海道の低温、日照不足等によるその被害は総体的にはどうかという点で、現在調査中だと、こういうお話でございますけれども、問題はここにあると思うんです。実は、私は八月十九、九月十六日と災害対策特別委員会でもそれぞれ質問もしてまいりまして、特に岩手県の和賀町の問題なんか具体的に稲を持ちましてお話ししたんですが、実はその岩手県の和賀管内からもこういう声が出ているんですね。まず刈り取ってみて収穫の少ないのにびっくりしたというわけです。それから脱穀して品質の悪いのに二度びっくりだと。また、検査に出した、そうしたらもう声も出ないというんですね。で、こういう状態であることを新たに御認識いただきたいことと、それから同時に、これはきのうの十月十五日段階での作況指数が発表されましたが、これを見ましても特徴的なことは、九月十五日現在よりも落ち込んできているということですよね。全国的には二ポイントですが、特に青森の場合には九月十五日現在で八七が十月十五日現在になると六六で二一ポイントも落ち込んでいるわけです。これはどういうことかというと、非常に収穫が進めば進むほどその被害が深刻になっているという実態だと思うんですが、そういう中で青森ではどうかといえば、青森県の農業生産推進本部の調査によりますと、これは十月十五日現在で稲刈りの終了したのが全県でもって二三・三%だというんですよ。ですから、その時点でいまのような数字になりますよね。で、昨年でさえも五三%をもう終了していると、こういう事態ですからさらに深刻になるというのがもう見えています。特に南津軽郡の尾上町というところ、これは四年連続オール一等米を供出してきた誇るべきところなんですけれども、これが十五日現在で五千六百七十三俵の検査を終了しましたが、一等米ゼロという実態なんですね。こういう状態でありますだけに、これはもう大臣御承知だと思うんですけれども、あの五、六月の異常低温と、そして八月の十五号等一連の被害と、さらには九月中旬以降の断続的な低温による被害と複合的な被害になっていると思うんです。ですから、いまの仕組みからいってそれぞれ天災融資法等発動するというのは承知しておりますけれども、こういう実態の中で総合的な形でのいわゆる複合型被害に対する対策というものが新たに別途に考えられてしかるべきではないだろうかと、こう思うわけですが、いかがでございます。
#67
○国務大臣(亀岡高夫君) それぞれの八月三日の台風、水害、さらには八月十六日の台風の被害等に対する対策は万全を期して行ったところであります。特に今回の水害並びに冷害も加味されておるというこの実態につきまして直接水害や台風による被害じゃない被害がどうなってるんだろうということを把握しませんといろいろな総合的な判断が下しにくいなと、こう思いましたし、また北海道に参りましたときも、また東北農政局でいろいろ事情を調査いたしましたときも、とにかくじわっときておる水害や豪雨や台風による被害よりも非常に早く来ておる冷気といいますか、気温が低いというそういうことによる被害が、非常になにが深刻なような気がするんで、北海道は北海道独自で道庁が調査を進めておるという話も聞いたわけでございます。農林水産省としてもそういうお話まことに私としても妥当だという感じもありましたので、統計情報部を通じまして全国のやはりそういう特に東北、北海道、それから北関東等の被害調査を詳細に続けなさいということで、先ほども事務当局から申し上げましたように目下検討、調査を急いでいるところでございます。その結論、結果が出まして、その対策なりあるいは来年度の生産調整に対してどう対処したらいいかといったような決心もしたいなと、こんなふうに考えておる次第でございます。したがいまして、調査待ちということで調査が出次第対策を講ずると、そうしたいと思っております。
#68
○下田京子君 調査待ちということですけれども、非常に実態について大臣は深く認識もされていて、だからこそ調査をし、それに基づいて対応するというふうに受けとめたわけでございますが、本当に農家の人たちが借金がまたふえると、来年どうなるんだろうかということで切実でございますから、対応をお願いしたいと思います。特に私申し上げませんでしたが、秋田なんかは去年は作況九九なんですけれども、九月十五日現在では九五になって、十月十五日になりますと八八ということで落ち込んでますよね。やっぱり総合的な対応が必要だということを重ねてお願いしておきます。
 それから次に、共済制度の損害評価の問題なんですけれども、これは先ほどもいろいろ対応の内容が報告ありました。特に特例措置一・八ミリ縦目の問題、私も要求してまいりましたが、そういうことも含めまして品質の問題やあるいは実務的にいろんな再検討だとか、共済金の早期支払いだとか、もうすでに通達等もお出しになって苦労されていることはよく承知しております。しかし、さらに端的に申し上げまして以下三点について検討をいただきたいわけなんですが、一つはいま言ったようにどんどんどんどん刈り取りが進むに従って、そしてまた収穫して検査にいって落ち込んでいる実態が出てきているんで、再評価を徹底してほしい、これが一つ。それから二つ目には事務的に一定期限を切っちゃって打ち切りますと、もう受け付けませんよということでやっているところが出ているんですが、追加申告をぜひ受け付ける指導を徹底してほしいということ。それから三つ目にはカントリーエレベーター等を共同なんかで持ち込んでいる問題、これは全相殺のときには問題ないんですが、一筆半相殺等も圃場等が明確であれば、あるいはまた農協組合長等の承認等があれば当然共済の対象として見ていただく、そういう方向で善処方いただきたい。以上三点について端的にお答えいただきたいと思います。
#69
○政府委員(佐野宏哉君) お答えいたします。
 まず、追加申告の点でございますが、あらかじめ定めました期日までに損害通知をいただくことがルールになっておりますが、それ以降といえども決して門前払いをすることなく追加申告があればそれに対処するように指導をいたしております。
 それから、だんだん被害が後ほどひどいことがわかっていくという問題でございますが、これは元来損害評価、立ちもの状態で行うのが本則でございますが、それ以後の段階におきましても捕捉可能なものにつきましてはこれまたそれはそれなりに対応していく。たとえば刈り取り役といえども圃場乾燥中で一筆ごとの被害が測定し得るものというようなものにつきましては一筆ごとの損害額として処理をいたしますし、それからさらにカントリーエレベーターに入っておりますものにつきましても、まあ農単方式の場合には問題はないわけでございますが、一筆半相殺の場合につきましても、たとえばつくっております品種からどの圃場のものであるということが特定可能なものというようなものがございますので、そういうものにつきましては親切に検討をするように対応していきたいと思っております。
#70
○下田京子君 私の質問について大変前向きに御答弁いただいたと思いますので、以後具体的な事例も含めてきめ細かな対応を期待いたしたいと思います。
 次に規格外米の政府全量買い上げの問題でお尋ねしますが、十月七日付でこれは自主流通の扱いで通達出されておりますけれども、昨年の例をとってみますと、十月二十九日付で政府買い入れの対象米穀の種類及び買い入れ価格等も決められております。ぜひそういう方向で、検討はされていると思うんですけれども、早期にそういう方向で対応いただきたい、いかがかと。
#71
○政府委員(渡邊五郎君) 規格外米の大量の発生が予想されるわけでございまして、すでに御指摘のように十月七日の通達をもちまして自主流通米での流通につきましては指導をいたしております。そのほか政府買い入れの問題でございますが、自主流通で流通することが困難なもので主食用として充当し得るような規格外米につきましては過去にも例もございまして、そうした取り扱い等を参考にいたしまして検討いたしまして、できるだけ速やかに結論を得たいと思いますが、ただ全量を買い入れるというわけにはまいらないかと存じます。主食用に不適なものにつきましては特定低品位米というものとして加工用等に流通するものも指導してまいりたいと、このように考えております。
#72
○下田京子君 昨年同様のことも含めて検討しているということですから、早期にそれはお願いしたいと言いますのは、御承知のようにやみ米取り締まりを一方で指導しているわけですからね、重ねて要望しておきたいと思います。
 それから今度は規格外表の方で、麦の方のお話に移りたいと思うんですが、さっきも他の委員から御質問がございました。これらについて北海道では特に大変でありまして、規格外表の大量発生に伴って道独自での販売促進二億二千万円ほどつぎ込んでおやりになっていますし、そういうことについて、約八万トンのうち四万トン等はもうすでに対応をしているというお話ですが、さらに残り四万トンの販売の援助もやっていただきたいし、いろいろな具体的な援助も考えていただきたいと、こう思うわけです。特にその関係で申し上げますと、麦振興特別基金の価格差補てんの問題なんですが、これはさっきの御答弁を聞きますと、現在基金が十四億円ほど残っているからその枠の中で考えたいと、大蔵に対してはいまの財政事情等厳しい中でつめの立たないという話がございましたけれども、これはもう一度考えていただきたいと思うんです。なぜかと言いますと、これは御承知だと思いますが、大臣は現地に、長沼町でございますか、出向かれておりますね。そしてお話もいろいろ聞いておると思うんですけれども、今回特に麦がやられたところは石狩、空知が中心でして、これは転作条件が未整備のままにあったということもあって被害が大きくなっておりますし、それから共済制度に加入されていない、こういう実態でございますだけに、十四億円の基金ということになりますと、およそ一俵当たり本当に七百円から九百円前後の補てんにしかならないんじゃないかということでみんな心配しているわけですね。各キログラム三十五円を限度にって、限度いっぱいにやりますと二千百円ぐらい補てんされるわけで、そうすると大変助かるわけなので、その点を、財政的なお話が出たので一言申し上げますと、これは規格外だということで政府が買わないわけですからね。政府が買ったと仮にしますとコスト逆ざやがどのくらい浮くかという問題を考えていただきたいんです。政府買い入れ価格ですと、六十キロ五十六年産の場合には一万一千四十七円だと思います。それで、管理経費やなんかを含めますと、コスト逆ざやで約八千七百十四円になると思うんです。トン当たりにいたしますと十四万五千円、だから仮に八万トンということになりますと、これで百十六億円ほど当然買い入れによって政府側のコスト逆ざや分を補てんしなければならない金額が一方で浮くという話も考えられるわけです。ですから、つめも立たないなんということをおっしゃらないで、いまのようなことで、会計上は別でございますけれども、知恵を出して考えていっていただきたい。いかがですか。
#73
○政府委員(小島和義君) これは、財政の問題ももちろんあるわけでございますが、この制度をつくりましたときのいきさつもあるわけでございます。御承知のように、昭和四十九年産から五十一年産まで麦につきましては生産振興奨励金というのがついておりまして、その時点におきましては奨励金ではいつ何どき外れるかわからぬから、やはりこれは価格の中に繰り込んでもういたいというのが農業者側の強い要望でございまして、昭和五十二年産につきまして基本麦価繰り入れというのに成功いたしたわけでございます。ただ、そのことはいいんでありますが、それまで規格外表でありましても集荷されたものについては生産振興奨励金が払われておりましたものが、麦価繰り入れになりましたことによって外れてまいるわけでございますが、規格外表だけについて生産振興するというのは非常におかしなものでございますし、またその年にどれぐらいのものが発生するかということも予見できないという事情もございますので、その分だけ生産振興奨励金を継続することは不可能である。しかし、せっかく盛り上がってきました際にこの仕組みが外れまして、結果的に麦の生産意欲を減退するということになっては困るということもございまして、当時不用になりました生産振興奨励金の予算の中から一部を流用いたしましてこの制度をつくったといういきさつがあるわけでございます。もちろんこれは今回限りということで約束をいたしたものでございますので、約束を違反して改めて要求をするということはできない、こういうわけでございます。
#74
○下田京子君 ちょっと長過ぎますよ。もうやらないための理由ばかり説明しているんですよ。私は何とかやれないかということで知恵を出したんですよ。検討してくださいよ。で、五十二年度限りなんと言っていますけれども、その後やっているんですからね。五十三年やらないだけで四、五とやっています。
 これは大臣に御答弁いただきます。私、十五分までなんです、質問が。で、大臣に最後にいまのこと等含めて御答弁いただきたいんですが、減反面積の災害に伴う緩和の問題、いろいろ原則を踏まえつつも、しかし、実態を見たらもう大変だ。だから、これは十一月末あるいは予算編成時期までには考えていきたい、前向きの方向で、閣議後の記者会見も含め、私たちのいろんな要請、当委員会でも答弁されているわけなんですが、それが私はぜひ実る方向でがんばっていただきたいんですが、その点でちょっと申し上げますと、きのうの作況の状況によりますと、全国で当初一千二十四万トン見込んでいて、それが作況九六%ですから、そうしますとこれが一千六十七万トンになります。一千六十七万トンのその差が四十三万トンあるわけですよね。で、十アール当たりを約五百キログラムとれたと仮定いたしまして、九万ヘクタール分の減反に相当するものだと思うんです。大臣。と、これは大変な被害であるという御認識を一点改めて考えていただきたい。
 それから数字を申し上げますと、北海道の場合には五十六年目標が五十七、五十八年目標でそのままやられますと六・三%増になりまして、実に七千四百九十ヘクタール増になりますし、青森では二二%の増で三千九百六十ヘクタールの増、岩手は二五・五%増で四千百二十ヘクタールの増、福島もことしはまあまあと言われていますけれども、緩和措置がなくなりますと実に二八・五%増で四千七百六十ヘクタールも増になる。これは昨年冷害で飯米も返せないんではないかとか借金も返せないとか、いろんな大変な実態でありますだけに、そういう実態を踏まえて本当に大臣が前向きのいま姿勢で考えられておりますことが実りますように再度要請をし、決意をお聞かせいただきたいと思うわけです。
#75
○国務大臣(亀岡高夫君) 先ほど申し上げましたように、この生産調整につきましては三年間の計画を立て、そして三年計画として実は一年当たり六十七万七千ヘクタールの生産調整をやっていくことが必要であるということで、これはもう本当に昨年私ども各県、市町村並びに農業団体、稲作農家の皆さん方の協力によってこれを受け入れていなだいたわけでございます。たまたま五十五年度は全国的な冷害がありましたために、ああいう緩和措置をとったわけでありますが、あの三年間の生産調整については、もうだれが何と言っても変えないんだということは臨調にさえも私はがんばりまして、臨調からいろいろ言われたわけでありましたけれども、これは動かさずに認めてもらったという経緯もありますし、そういうことに対しまして一部の東北、北海道だけの問題でこの計画をもうすぐまた変えちゃうのかと言われると私自身も、大変生産調整に対する政府の立場というものに農家のむしろ不安もつのっていくんじゃないかという見方もできると思うんです。したがいまして、この点は先ほど申し上げたように、災害の実態は実態として十分にこれを把握をして対策の万全を期す、同時にまた、関係地方の経済状態等がどういうふうに進行していくのか、その辺をよく見きわめまして結論を出したいということで、慎重にいま対処をいたしているところでございます。
#76
○喜屋武眞榮君 先ほど来多くの皆さんからあしたに迫っておりますサトウキビの値段の問題、それから沖縄が一番困っております水の問題、そういった問題に触れていただいたことを大変私意を強ういたしております。
 そこで、亀岡農林大臣にまずお聞きしたいんです。
 日本の農林水産業の振興、わけても沖縄の農林水産業の振興については亀岡農林大臣に期待し、信頼することが非常に大きいと県民も思い、私もそう心から信じております。それはお世辞ではなく、事実は何よりの真実であるということなんです。といいますことは、戦後の沖縄の農林水産業を立て直すために、いわゆる本土並み水準という一つの目標を立てて、そして特別措置法というレールが敷かれておるわけであります。そのレールに乗せて、間違いなく亀岡農林大臣が中身をもって裏づけていただいておるためにぐんぐんと沖縄の農林水産業が目標に向かって進展しつつある、発展しつつある。このことを私は知っておるからそのように信じ、期待を申し上げるわけであります。
 そこで、あしたに迫りましたサトウキビの値段、先ほど来非常に慎重にして目下検討中であるという言葉がございましたが、ずばりその検討中の、また心境をひとつお聞きしたいと、こう思うんです。
#77
○国務大臣(亀岡高夫君) 先ほど来、各委員に申し上げてきたわけでございますけれども、やはり畑作物の価格に対する農林水産省のいままでとってまいりました考え方の一環として、沖縄の畑作も考えてきたわけでございます。しかし沖縄は特別というような点もございまして、昨年は私はその点を加味せよと、こういう結論を出したわけでございましたが、ことしはもうそれをやる必要はないんじゃないかという声と、いややっぱり去年のようにまたやらなければならぬというような声も、特に国会の方からことしは出ておるわけでございます。その辺もどのように最終的に断を下すかということでございますが、きょうのこの委員会のそれぞれの御意見、さらにはわれわれ与党の中からの御意向、さらには衆議院の沖縄・北方問題の特別委員会の御意向、――申し合わせ等もございますので、それらも十分考慮をして最終的な判断を下したいということで、いま慎重に検討さしておるところでございます。
#78
○喜屋武眞榮君 結論への時間が刻々迫りつつあるわけですが、それでいろんな面で検討がなされつつありますが、私、次のことを申し上げて、何と申しましても大臣の決意が大きな影響力を持つことは間違いがないと、こう信じておりますので申し上げたいと思います。
 これまでの経過の中で、省力化という面から労働時間の問題が常に問題になってきました。それをいま数字的に申し上げますと、キビ作の全国農家平均は百六十五・八時間、沖縄で百七十九・四時間、鹿児島が百三十八・四時間、それから北海道ビートが三十・三時間と、こういう数字が出ておりますね。ところが問題は、なぜそのように時間をかけなければいけないかというところに――問題は、機械化の問題とか、あるいは基盤整備の問題とか、こういった基盤整備の中には、特に圃場整備とか、土壌改良の問題とか、排水の問題とか、農道の問題、いろいろございますが、そういう結局基盤整備がまだできておらぬために労働時間がどうしても多くかかる、こういうことを一つ申し上げたい。
 次に申し上げたいことは、一日当たりの家族労働報酬を比較してみた場合に、時間が多くかかっておりますけれども、その労働報酬はどうなっておるかといいますと、てん菜の場合には、いわゆるビートの場合には一日当たり一万二千七百四十八円になっておりますね、労働報酬。サトウキビの場合には一日当たり四千六十六円、まさに三分の一でありますね。賃金は三分の一の計算しかされておらないと、こういう事実ですね。
 次に申し上げたいことは、なるほどサトウキビは十アール単位当たりで十二万九千円、てん菜は十アール当たり十万四千円と幾分サトウキビがいいということになっておりますが、問題は耕作面積の差、沖縄の場合には耕作面積平均が〇・八ヘクタールですね。ところが北海道の場合には二百八十ヘクタールと記憶しておりますが、こういう小規模と大規模の差、それから労働賃金の差、こういうものをずっと総合的に勘案した場合に、ことしのパリティ四・三八がビートが二・六に落ち込んだと、こういうことになっておる厳しさもわからぬわけではありませんが、それに右へならえされたんじゃたまったもんじゃないと、これがサトウキビ値上げを要求する側の大きな不安であり、不満であるわけです。このことをひとつ十分理解いただいてその判断の用に資していただきたい、こう思うんですが、いかがですか。
#79
○国務大臣(亀岡高夫君) 北海道のビートとの比較をいまお示しになったわけでありますが、御承知のように北海道はもう非常に大型化された、機械化されたてん菜糖の経営をやっておるわけであります。これはもう土地条件の整備が相当進んでおる一つの例でありますが、沖縄も、私行ってまいりましたけれども、基盤整備をすることによってある程度の経営面積の合理化をしていくことはこれは可能であるということで、喜屋武先生からも御指摘を受けておりますとおり、今年も二百一億という国費をつぎ込んで基盤整備を急いでおるところでございます。これからも沖縄というやはり特殊立法があります精神に基づいて、沖縄の基盤整備の予算の延びも、本土の農林水産省全体の基盤整備の伸びよりもぐんと多くして実は五十六年も配分をし、施行をいたしてきておるという点、また、今後もそういうふうに大いに国費をつぎ込んでいくという面からいたしますと、やはりサトウキビをつくっていただいておる農家の方々にも、生産性を上げた分は少しは納税者の方にもわれわれは提供するんですよという構えを示していただくと、大変私も大蔵省に行って戦闘――戦闘という言葉適当じゃありませんけれども、がんばりがいがあるわけですね。幾らあれしても、農家の方からもうさっぱり自己努力というものが示されないで、ただ、よこせよこせというようなことでありますと、これはさなきだに世論からも厳しく批判を受けつつあるような一面も最近は出てきておるわけでありますから、そういう点を考えまして、基盤整備にも努力しておるということ等も考慮していただいて、サトウキビの値段を上げれば上げるほど農家の所得が多くなっていいんだという考え方もあるかもしれませんけれども、そこはそこで少しずつはがまんをしながらやっていっているんだということで御理解をいただけないかということを私は現地に行って実は言ってみたんです。そしたら、沖縄の方は、いやそういう点はわれわれ気持ちとしてはよくわかると、しかしひどいんですよと、私たちの実態を見てくれと、こういうことで切々たる陳情等も受けてきたわけでございますから、その辺の事情をよく勘案をしまして、計算どおりいかなかったからということで批判をされますと、もう日本の農作物は、さなきだに外国からの攻勢を非常に厳しく受けておる中でどんどんどんどん上がっていったら果たして一体これでどうなるんだろうかと。外からと内からと、外からと納税者からと両方から厳しい反省を迫られた際には日本の農業はどうなるんだろうというような心配もありますので、その辺も十分考慮してやっていきたいということでございますので、この辺のところでひとつ私の気持ちをお察し願いたいと、こう思います。
#80
○喜屋武眞榮君 もう一つ、いまの問題にも関連しますが、甘味資源の自給目標が三二%という目標があるわけですからまだまだほど遠いということと、二番目には再生産意欲、そして希望を与えてほしいということ、そして国際的にもわれわれが考慮しなければいけないことは、食糧、特に甘味というものが戦略物資の意義を持つと、こういうことを思うときに、ますます国内自給を守って、高めなければいけないと、こういうことを私は特に強調いたしたい。
 次に、先ほど、最初に被害状況の報告の中で台風十二号、十五号、二十四号の御報告はございましたが、干ばつに対する被害状況の報告がなかったわけなんですが、いまこのように、「キビは沖縄農業の屋台骨 存亡かけ価格交渉大詰め 干ばつ、台風の連打 行革の締め付け突破へ」、こういう怒りを込めてと申しますか、不安を秘めてと申しますか、このように、いま波状的に現地から代表が押しかけて、きのう、きょうはもう私は沖縄の代表の横綱が大挙して来たんだと言って力強く思っておるわけですが、そこでもう時間がございませんので、沖縄県農業協同組合中央会と沖縄県さとうきび対策本部、この主催で去る日、農民総決起大会を持ちまして、その大会の名で決めた事項がございます。これの一問一答をする時間はございませんので、私はまとめて申し上げたいと思いますので、時間の範囲内で簡潔明瞭に答えていただきたい。
 といいますことは、先ほども話が出ましたが、この特別措置法が五十七年の三月末で切れるわけであります。そうすると、そのレールがそこで廃止になると、こうなった場合に、本土並みへ近づきつつあるこの歩みが一体どうなるだろうかという一番不安を持ち心配しておるのがこの皆さんであります。
 それで、問題ごとに八つの項目を申し上げますから、関係者は明確に答えてください。
 まず第一点は、サトウキビ作経営改善総合対策事業の補助率と事業費枠の確保、これがどうなるだろうかという心配を持っております。
 第二点、高能率収穫作業体系確立事業。この面がどのように今後続けられるだろうかという不安を持っております。
 第三点、育種体制の充実強化。いわゆる優良品種の普及の問題でございます。いま盛んに研究され、そして広範囲に普及させる段階にあるわけであります。
 第四点、病害虫総合防除対策事業の拡充。これは黒穂病と従来アオドウガネがありましたが、ハリガネムシの問題についても非常に重視いたしております。この問題。
 第五点が財政特例措置の堅持。先ほど申しました基盤整備の根幹をなす灌漑とか圃場あるいは農道の問題、いわゆる生産基盤の整備の問題ですね、これがどのように今後進められるだろうかということ。
 第六、分みつ糖と含みつ糖に対する助成措置の継続確保。この問題についてどのように考えておられるか。
 第七点、砂糖の恒久的需給調整機能の確立について。
 第八点、総合甘味対策の確立について。
 こういったいま柱を申し上げましたが、一を申し上げれば十を理解なさる賢明な皆さんでありますので、時間の節約上、以上八つの柱を申し上げまして、ひとつそれぞれのお立場からお答え願って、私の質問を終わります。
#81
○政府委員(小島和義君) 私からは第一点、第二点及び第四点についてお答えいたします。
 第一のサトウキビ作経営改善総合対策事業でございますが、五十七年度要求におきまして新地域農業生産総合振興対策の一つのメニューとして組み込んだわけでございます。大体この事業に含まれておりますものは補助率二分の一というものが多いわけでございますが、サトウキビ関係の事業につきましては、地域の事情を考慮いたしまして現行の十分の六の補助率を確保すべく要求を行っておるところでございます。また、予算の事業量につきましても総合メニューの中ではございますが、効率的弾力的運用を図りまして必要な事業費は確保いたしたい、かように考えております。
 第二点の収穫機械のモデル集団の育成でございますが、サトウキビ作にとりまして、この収穫作業が労働時間の過半を占めており、またきわめて重労働であるということから、この作物を振興するためには省力化が必要であるという認識を持っております。幸いにいたしまして実用化の見通しのついた機械ができておりますので、それを中心にいたしましてモデル的に各地域に入れていくと、こういう仕事を五十七年度からやりたいということで概算要求を行っております。
 最後に病害虫の防除の総合対策の問題でございますが、御承知のように、すでにサトウキビ黒穂病、それからアオドウガネにつきましては病害虫の総合防除対策事業というので、これも新しい防除体系を導入していく事業を実験、展示的にやっているものでございますが、ハリガネムシ等につきましても必要があれば、その中に加えることはもちろんできるわけでございます。また、現在やっておりますサトウキビの生産向上対策事業、この中には土壌改良剤の投入などと並びまして、ハリガネムシ防除のための農薬、資材の補助までいたしておりますので、そういったもので活用をいたしまして防除の実施、生産の安定を図ってまいりたいと考えております。
#82
○政府委員(川嶋良一君) サトウキビの品種の改良についてお答えをいたします。
 サトウキビの品種はこれまで外国から導入いたしまして、それからいいものを選んで普及をしていくということでございまして、どうしても地元に十分合わないという事情がございます。私どもは自前で品種をつくりたいということで念願をしているわけでございますが、五十一年度から沖縄県に国が指定をいたしまして、育種を実際にやっていただいておりますので、だんだんといいものが出てまいっておりますので、近く品種が出るのではないかということで一生懸命やっております。またこれに合わせまして、国の熱帯農業研究センターの石垣にあります支所あるいは種子島にあります九州農業試験場の研究、あるいは宮古、石垣等にありますいろいろな性質を調べたり、そのようないろんな試験研究上の対策等もとりまして、できるだけ早く沖縄に合うような品種をつくるために一層努力したいと思っております。
#83
○政府委員(森実孝郎君) 特別措置法の扱いに関する御質問でございます。
 私どもまだその役割りは終わっていないという認識を農林水産省としては持っております。大臣の強い御指示もありまして、現在関係各省で協議中でございますが、農林水産省としてはできるだけその延長について主張してまいりたいと思っております。
#84
○政府委員(渡邉文雄君) 御質問の最後の三点につきましてお答え申し上げたいと思います。
 一番目は、分みつ糖と含みつ糖につきましての現在の助成措置を継続するようにというお話でございますが、分みつ糖につきましては当然のことでございますが、現行の法制度に基づきます助成措置といいますか、保護措置は当然のことながらこれは継続する所存でございます。含みつ糖につきましては、御承知の沖縄産含みつ糖につきまして復帰時の特別対策の一環といたしまして、含みつ糖のコスト価格と販売価格との差額を価格差補給するという措置を講じておるところでございますが、この措置はいままでもお話にございましたように、特別措置法の期限切れとなります五十六年度末までの措置として行われているわけでございますが、今後の取り扱いにつきましては法の延長とも強く関連するわけでございまして、現在慎重に検討しているところでございます。
 それから、第二点と第三点は相関連するわけでございますので、まとめて御答弁申し上げたいと思いますが、第一点の方は、現在の需給調整措置を継続するようにということでございますが、現在いわゆる特例法というもののもとでかなり強力な砂糖の需給調節というものが行われているわけでございますが、御案内のように、この特例法は五十二年度におきます日豪の砂糖協定をめぐりますトラブルの解決という趣旨でできたという経過もございまして、現在日豪砂糖協定はことしの六月をもって切れておりますので、その法律自体を延長するということはなかなかむずかしいのではないかというふうに考えております。一方先ほど来も御議論ございますように、現在甘味資源全体の需給事情を見ますと、異性化糖の出現あるいは甘味離れの現象あるいは国内産糖の大幅な増産等がございまして、かなり急激な砂糖需要をめぐります情勢の変化がございますので、こういった問題の動向等をも慎重に見きわめながら、砂糖全体あるいは砂糖類全体としてどうあるべきかということにつきまして、今後十分検討してまいりたいというふうに考えております。
#85
○委員長(坂元親男君) 本件に対する本日の質疑はこの程度といたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十四分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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