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1981/11/12 第95回国会 参議院 参議院会議録情報 第095回国会 文教委員会 第6号
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1981/11/12 第95回国会 参議院

参議院会議録情報 第095回国会 文教委員会 第6号

#1
第095回国会 文教委員会 第6号
昭和五十六年十一月十二日(木曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         片山 正英君
    理 事
                大島 友治君
                世耕 政隆君
                小野  明君
                佐藤 昭夫君
    委 員
                山東 昭子君
                田沢 智治君
                内藤誉三郎君
                仲川 幸男君
                松浦  功君
                宮之原貞光君
                本岡 昭次君
                柏原 ヤス君
                小西 博行君
   国務大臣
       文 部 大 臣  田中 龍夫君
   政府委員
       行政管理庁行政
       管理局長     佐倉  尚君
       文部大臣官房長  鈴木  勲君
       文部省初等中等
       教育局長     三角 哲生君
       文部省体育局長  高石 邦男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        瀧  嘉衛君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○連合審査会に関する件
○日本学校健康会法案(第九十三回国会内閣提出
 、第九十四回国会衆議院送付)(継続案件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(片山正英君) ただいまから文教委員会を開会いたします。
 まず、連合審査会に関する件についてお諮りいたします。
 行政改革を推進するため当面講ずべき措置の一環としての国の補助金等の縮減その他の臨時の特例措置に関する法律案について、行財政改革に関する特別委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(片山正英君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(片山正英君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(片山正英君) 次に、日本学校健康会法案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○宮之原貞光君 いままでの健康会法案の審議のいろいろな際におきますところの政府答弁をお伺いいたす中で、私、大臣が提起をされておりますところの行政機構の合理的再編成を図るという観点とか、業務の総合的推進の面から云々ということで、従来の安全会法と給食会法を一緒にしたんだと、こういう御答弁を聞きながら、いささかも問題の妥当性を感じ取ることができないのであります。したがって、やはりこの問題についてもいろいろこれからお尋ねをしなきゃならないと思いますが、まず私は、また、そのことと同時に新しく発足するであろうところの健康会、この運営の問題についても非常に問題があるということを強く感じるのであります。その立場から、まず運営のあり方の諸問題についてお伺いをいたしたいと思います。
 文部省からの法案資料を概観をいたしましても、安全会や、あるいはまた給食会と比べまして、理事長の権限が非常に強化をされておる、可能な限りいろんな外部の意見も聞くという形のものが非常に強化をされておる。このことは、言葉をかえて申し上げますと、非常に官僚統制と申しますか、それぞれの、新しく発足するであろうところの健康会の首脳の権限というものが非常に強化をされておる、このことについてどうも合点がいかないのでございます。あるいはこのことが、言われているところの合理的再編の真のねらいかもしれないわけでございますけれども、それでは私はやはり行革のあり方、いろんな問題と関連をしても、非常なやはり問題点があるということをまず冒頭に申し上げておきたいと思うのであります。
 そこで、お聞きをいたしますけれども、この給食会法の評議員会あるいは安全会の運営審議会、この両者とも、それぞれ十六条に掲げられているところの事項については、理事長はあらかじめ意見を聞かなければならないとしていわゆる委員の皆さん方の権限と責任を明確にしているのであります。ところが、健康会法の同種のものの運営審議会は、理事長の諮問に応じて審議をする、こういうことが明確にされておるんですね。言うならば、従来ありましたところの給食会なり安全会は、委員の性格、任務ということを明確にし、言うならば、この発言あるいは権限というものが非常に強いところの若干の要素がある。けれども、出されておるところの健康会法は諮問に応じて審議をする、こういうかっこうに明記されておるんですね。これは何と申し上げても、著しくそれは運営審議会の権限を従来のものに対して弱めておる。言葉をかえて申し上げますと、先ほど申し上げたように、理事長の権限を非常に強化をしておると、こう明確に言えると思うんであります。この点は一体どういう考え方のもとにそこの運営審議会のあり方というものを変えられたのか、まず、その考え方をお聞かせ願いたいと思います。
#7
○国務大臣(田中龍夫君) ただいま宮之原委員から御質問の問題につきまして、経過もあることでもあり、また同時に、この規定の詳細につきましては政府委員から御答弁を申し上げます。
#8
○政府委員(高石邦男君) ただいまの御質問でございますが、一般に特殊法人の諮問機関の審議事項につきまして大別いたしますと、当該法人の根拠法に諮問事項を列記して書く方法と、それから、諮問事項を列記しないでそれを法人の長の判断にゆだねて、長の諮問した事項について審議するという二つの方式がとられております。
 御指摘のように、文部省所管の特殊法人について見ますと、私立学校教職員共済組合、日本学校給食会、日本学校安全会、国立教育会館は諮問事項を列記しておるわけでございます。ところが、その後設立されました国立劇場、それから日本学術振興会、日本私学振興財団、放送大学学園は、そういう列記の方式をとらずして、現在法律案の中で出しておるような形での方法をとっているわけでございます。したがいまして、今回の健康会法におきましては、最近の立法例にならいまして後者の列記しない方式をとったまででございます。したがって、理事長の権限を強化するということをねらっているのではなくして、全く法技術上の観点での、最近の事例に従ってそういう方式をとったということでございます。
 で、具体的にはどういうような事項を諮問するかということになろうかと思いますが……
#9
○宮之原貞光君 質問にだけ答えておいてくださいよ。
#10
○政府委員(高石邦男君) 以上でございます。
#11
○宮之原貞光君 何か、御答弁によると、最近の特殊法人の一般的なものと全く同様で、従来と意図は変わりないと、こうおっしゃいますけれどもね、後からいろいろお尋ねしますけれども、今度新しくできるものは給食会と安全会と従来あったものをひっつけるんでしょう、一緒にするんでしょう。ところが、従来の安全会法なりあるいは給食会法には、明確に、十六条にあらかじめ意見を聞かなければならないところの項目はこれこれと、さらにまた、それ以外で諮問に応じていろいろしなければならないと、明確に区別しておるんですよ。それをあなたは、最近のものの機構に右へならえしたもので何ら意図はおりませんと言うけれども、明確に違っておるじゃありませんか。そこのところをはっきりおっしゃってくださいよ、ほかのところの国立劇場法とかいろいろなものと関連させないで。いままであったものをそうしておるんだから。
#12
○政府委員(高石邦男君) 確かに現行の日本学校給食会、日本学校安全会には列記主義をとっているわけでございます。そこで、新しい法律をつくるという観点で健康会法をつくるわけでございますので、最近の特殊法人の諮問機関としての審議事項についての法律の立法の仕方が、先ほど申し上げたような形に大体法制局で統一されて処理されているということでございますので、今回新しく法律をつくるわけでございますので、最近の法制局の審議において立法例とされている方式に従ってそういう条文にしたというまででございます。
#13
○宮之原貞光君 これは素人でもわかるんじゃないですか。これはだれが考えてもなるほどとは理解できませんよ。これはたとえば給食会の評議員会の職務でございますがね、よく聞いてください、大臣。十六条には「評議員会の職務」という形で、「次の各号に掲げる事項については、理事長において、あらかじめ、評議員会の意見を聞かなければならない。」と書いてあるんですよ、あらかじめ聞かなければならないと。第一項にずっと書いてあるんですよ。そして第二項に「前項に規定する事項のほか、評議員会は、理事長の諮問に応じ、又は必要と認める事項について、理事長に建議することができる。」と、こうあるんです。これは安全会法の方も同じなんですよ。ところが、いまあなた方がつくろうとされているところのものはそうではなくして、初めからそういう色分けじゃなくて、「運営審議会は、理事長の諮問に応じ、健康会の業務の運営に関する重要事項について審議する。」と、言うならば、従来あったものの第二項だけを引き出しておるんですよ、これは。あらかじめやらなければならないという事項をみんなカットしているじゃありませんか。これでも従来と変わらないとおっしゃるんですか。これは明確に新しくできるものの権限を強化しようという、理事長権限の言うならば一つの、よく言われる私ども使うところの官僚統制と申しますか、そこの権限強化をねらっているということははっきりしておるじゃありませんか。そこのところをはっきりあなた方素直に認めておいて、こうした理由はこういうところですと言うなら言ってくださいよ。違いません違いませんと言ったって、明確に違うんですよ。違わないと言うならば、現行法の第一項に規定されたところの「あらかじめ、」「意見を聞かなければならない。」というのは、これはどうなるんですか。
#14
○政府委員(高石邦男君) 条文の規定の内容としては、その表現の方法その他に相違があるわけでございます。しかし、最近のこれら特殊法人における諮問機関の一般的な規定としては、包括的にこういう表現で考えていこうということで、最近つくられた先ほどの特殊法人は全部こういう形での法律の規定になっているわけでございます。したがって、精神的には同じようなことを考えているわけでございますが、法律の条文としては確かに御指摘のような差があることは事実でございます。
#15
○宮之原貞光君 法律というのはでき上がると一人歩きするんでしょうが。何もこの問題と直接関連はしないんですけれども、かつて地方教育行政の組織及び運営に関する法律の、いわゆる地方教育委員会の内申をまって云々という項目でさえも、いろんなその後社会情勢が変わり、立法当時は予期しなかったことの理由でいわゆる最初の初中局長通達を訂正して出し、この委員会でも大分混乱をいたしたことがあった事例もあるように、法律というのは一人歩きするものなんですよ。あなた方の立場は、自分たちの都合のいいように解釈をしておりますけれども、明確に法文上は違うじゃありませんか。一言目には諮問機関諮問機関と、こういうふうにおっしゃいますけれども、意見を聞かなければならないというのと、諮問に応じて意見を具申することができるというのとは大きな違いがありますよ、この運営上は。それを違わない違わないと強弁されるところに私は行政当局の真意がはかりかねますね。こうしたのはもっと強くしたいからだと本音を言いなさいよ、それなら。それならそれで終始一貫つじつま合うていますよ、それは違わないんだ違わないんだと言って、法律条項だけは明確にだれが考えても違うような条項を言われてみたって、これ普通の人が納得するでしょうかね、大臣、どう思いますか。私は大臣に聞きたい、この点は。
#16
○国務大臣(田中龍夫君) ただいまのいろいろと御意見がございますが、局長からも御答弁申し上げたように、われわれといたしましては特にそういうふうな強権的な気持ちからこれを意図的に行ったものということではなく、むしろ法制局その他のいまの立法例にならったと、こうお答え申し上げる以外にはちょっとないと思うんでありますが、いろいろと運営につきましては、御案内のとおり健康会なるものの本質から申しましても、特に民主的な公平な運営をしてもらわなくちゃならない、かように考えております。
#17
○宮之原貞光君 それは大臣、あなたが運営するんじゃないんですからね。これは特殊法人として別個のやはり団体ですから、形式的にはね。だからあんた、従来の安全会や給食会とは違うんです、新しくなったところの理事長、役員の皆さんと委員の皆さんの権限は。こう説明されたら、今度新しく任命されるところの委員の皆さんは同じとは言えませんよ、明確に条項は違うんですから。意見を聞かなければならないのはこれこれ、諮問に応じてやらなければならないのはこれこれと、こうあるでしょうが。それを、意見を聞かなければならないというのはなくしちゃって、諮問に応じて意見を述べるというのですから、これはどう抗弁されようと、理事長の権限を強化することになるんじゃありませんか。それは、私は悪いという立場から言っているのだけれども、あなた方がいいと思うならいいという答弁をしてください。ともかく、事実上法文を解釈すればそうなるんじゃありませんか。これはどうですか。それで違わないと言うんなら、ひとつ法制局の見解を求めましょうか。これは明確に違いますよ。私ども法に疎いところの素人の側から見たってわかるんですよ、これ。
#18
○政府委員(高石邦男君) 最近の立法例にならったまででございまして、文部省の所管の法人だけではなくして、最近つくられている特殊法人における運営審議会の審議事項についての書き方は、一般的にこういうような形で取り扱うという立法例をとっているわけでございます。だから、その立法例にならっただけのことでございまして、理事長の権限を強化するというようなことを考えてこういうふうに表現を変えたわけではございません。
#19
○宮之原貞光君 しかし、あなた何回聞いても同じようなことばかりしか言いませんけれども、これはあなた、明らかに違うではありませんか。しかも、新しくいままでなかったものをつくるというなら話はまた別ですよ。従来あったところの安全会なりあるいは給食会の運営というものは明確にされておったんですよ。今度は、合併したからそれをなくするというのだから、これは明らかに従来のやり方とは違ったことを考えておるということを意味するでしょう、これ、どう言われようと。最近の立法例にならったとおっしゃいますけれども、ならうにしてもならわぬにしても、明確に違っておることは事実じゃありませんか。その事実さえも認めないのですか、あなたは。運営の心構えはそれはまた別でしょう。しかし私が、法文上あなたにただしておるのは、明確に違うということはやはりあなた方も認めざるを得ないでしょうが。違いますか違いませんか。それだけをまず聞かせてください。
#20
○政府委員(高石邦男君) 条文の形式と申しますか、それは違いがあります。しかし、諮問していこうとする事項、運営については、従来と全く同じように運営をするつもりでございます。また、そういう意味で立法例にならったまででございますので、従来の運営の方式を変えるという気持ちは全くございません。
#21
○宮之原貞光君 あなた方監督庁でしょう。都合のいいときには監督庁として、これを運営をするところの法人と全く同じみたいなことを言いながら、今度は、それだけ走り出すと、あれは特別の法人でございますから自主性がありますと言うに決まっていますよ。幾らあなたがそういうつもりですと言ったって、法文上は明確に違うんだから、これは。だれが見たって、幾らこの法案に賛成だと言う皆さんでも違うんですよ、これ。それをあなた方、違うけれども運営については従来と変わらないようにやりたいというのは、あなたの希望的な指導の心構えかもしれぬけれども、私はいま法律をずっと審議しておるわけですから、明確に違うその意図というのは、明らかにこれは理事長の権限を強めようとする以外の何物でもない、そのことだけは明確に言っておきます。
 次にお聞きいたしますが、この健康会法の十八条の委員の選考に係るところの問題ですが、「健康会の業務の運営に関係を有する者及び健康会の業務の適正な運営に必要な学識経験を有する者」というふうに書いてあるんでございますが、これは具体的にどういう基準をお考えになっておるんですか、それをお聞かせ願いたいと思います。
#22
○政府委員(高石邦男君) 具体的には、まず学校の設置者側の代表、それから学校側の代表、それから保護者の代表、それから医歯薬関係者の団体の代表、その他学識経験者を考えておるわけでございます。
#23
○宮之原貞光君 そういたしますと、従来の給食会あるいは安全会の評議員あるいは運営審議会の選考基準と同じものだというふうに理解していいんですか、違うんですか。先ほどは明確に違うんだけれども、これは非常にぼかしてあるんで、今度は物の考え方をお聞きいたします。
#24
○政府委員(高石邦男君) 委員の選任に当たりましては、従来安全会、それから学校給食会が選んでいました考え方と基本的には同じような考え方に立って選びたいと思っております。
#25
○宮之原貞光君 基本的には同じだからと。しかし、選考の範囲とか基準が少しは今度は違っていくというふうに理解していいんですか。ただあなたの、設置者とかあるいは保護者とか、学校代表云々というような御答弁からお聞きいたしますとほとんど同じようにも聞こえるんですが、どうですか。
#26
○政府委員(高石邦男君) 今回の委員につきましては二十五人になっておりますが、従来は安全会が二十人、それから給食会が十五人ということでございますので、従来選んだ人たちをそのままそれぞれの者を寄せ集めると三十五人になるということで、二十五人の範囲内におさめなければならないという調整をする必要があります。したがいまして、全く同じような人をそのまま横滑りみたいな考え方でお願いをするというわけにまいりませんので、若干の調整をしながらやっていきたいと。しかし、その際の基本的な考え方は、従来選んでいた母体については維持していきたいと、こういうふうに考えております。
#27
○宮之原貞光君 いまそれぞれありますわね、評議員なり運営審がね。まあ現在のものは評議員が十一名、あるいはまた安全会の方は十九名、三十名ですわな、現職の皆さん。その人々を全くそのまま再任をするんかということを聞いておるんじゃないんですよ。いわゆるこの選考の範囲とか何とか、基本的にとおっしゃいましたから、いわゆる大体その出どころというものはこれに準拠してつくるというふうに理解していいんですかどうですかと、こういうふうに聞いておるんですよ。何も人間はみんな同じようにするんですかと聞いておるんじゃないんですから、正確にひとつ、お答えする場合にも答えてくださいよ。
#28
○政府委員(高石邦男君) 基本的には準拠して考えたいと思っております。
#29
○宮之原貞光君 そこでお聞きしたいんですがね、給食会の評議員の十一名の皆さん、あるいは運審の十九名の現職の皆さんを見ますと、これは都県及び市の教育委員会のそれぞれの長と名のつくところの人々、全国のPTAあるいはPTAの会長、県給食会の役員が給食会の評議員のほとんどを占められていますね。あるいはこの安全会の運審の十九名のメンバー見てみますと、これまた県市の教育長あるいはまた公私立の学校長、医師会、町村会、それから学識経験者として昔の皆さん方の大先輩の体育局長をこう充てておられるんですがね。私はやはり一体こういう基準、具体的な人のものを別にして、基準で果たして今後のこの新しい気持ちで発足をするというところの健康会のこの審議委員のメンバーとしていいんだろうかどうだろうか。少なくとも、やはりそれぞれの学校の先端で苦労されておるところの現場の先生方、そういうものに対するところの配慮というものは一つもないんですよ。言うならば、ああせいこうせいと命令をしてさせるところの人々の代表しか入ってないんですよ、これ。今回のこの私の手元にありますところの十一月一日の名簿でお伺いする限り。私はこれではどうだろうかと思いますよ。
 この際、それは学校長もいいでしょう。PTAの責任者もいいでしょう。しかしながら、現場で安全会なり給食の実際の仕事をやるところの何十万というそれぞれの先生方がおる。その現場代表とか、あるいは現場代表を踏まえたところの職員団体の代表というものを思い切ってやっぱりこの中にも入ってもらって、そしてみんなして協力態勢をつくり上げていくという運営のあり方こそ一番大事なことではないかと思うんですけれどもね。そういう面に、私は従来のものをそのまま踏襲するんじゃなくて、この際はもっと積極的なやはり人選の範囲というものを広げるべきだと思うんですがね。大臣、これいかがでしょうかね。それくらいのやっぱり思い切ったことをしてもらわなければ期待できませんよ。
#30
○国務大臣(田中龍夫君) 今後のいろいろな運営その他をお願いをする上から申しまして、ただいまのような貴重な御意見につきましては十分考えて人選をしなければならぬと、かように考えております。
#31
○宮之原貞光君 何、いろいろ検討していきたいとおっしゃるんですか、従来どおりやりたいとおっしゃるんですか。その最後の話尾のところがはっきりしませんのでね。
#32
○国務大臣(田中龍夫君) いろいろと配慮しながら検討してまいりたいと、かように考えております。
#33
○宮之原貞光君 私、ぜひ大臣ね、これを本当に御答弁のように、もう少しこう間口を広げた、一番下で苦労するわけですから、それでその皆さんの協力がなければやっぱり持っていかれぬわけでしょう。だから、そういう人のいわゆる声が生に反映できるようなところにひとつ目を向けていただきたいのです。そのことをまず強くお願いを申し上げておきたいと思うんです。
 次に、やはり運営にかかわるところの問題でお尋ねをいたしたいと思うのでありますが、役員の兼職の問題です。これまた大分違っておるんですね。これまた高石局長の答弁によると精神は変わりませんと、こう答弁をされるのではないかと思いますが、これも明らかにこの条文上に大きな違いがあるんです。その意図というものをひとつお聞かせ願いたいと思うんですがね。たとえば、給食会法は第十二条にこの兼職の禁止条項を書いてありますね、条文がありますね。それにはこう書いてあるんです。「理事長及び理事は、他の職業に従事してはならない。ただし、文部大臣が」云々というようにして、「この限りでない。」と明示をしております。安全会法もまたその第一項にはこれと同じ趣旨のことが書いてあるんです。しかしながら、安全会法はわざわざ第二項を起項して、「前項ただし書の規定による許可を受けた役員及びその役員を役員とする法人は、自己の営業に関し、安全会と取引してはならない。」と、こう明確に規定をして、いわゆる給食会なり安全会の役員の人のあるべきところの姿勢というものをきちんと規定をしておりますね。ところが、いま審議をしておりますところの健康会法は、同じく十二条に「役員」と、こうやって、わざわざ非常勤者を除くと、こう書いてある。――「は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。ただし、文部大臣」云々と、ここのところは規定をしておるんですが、私は、この規定条項は明確にいままでの給食会なりあるいは安全会と役員の兼務の問題について非常に緩和しておると見ておるんですが、そうじゃありませんか。
#34
○政府委員(高石邦男君) 御指摘のように、この役員の取り扱いについては若干の緩和をしております。具体的に申し上げますと、非常勤の役員につきましては他に職業を有しているというのが一般的に予想されることでございます。したがいまして、非常勤の役員についてまでこういう手続によるということは、むしろ普通は他に職業を持っておりますから現在の通念上はおかしいと申しますか、実態に合わないというように考えられるわけでございます、そういう意味から、非常勤の役員についての兼業について緩和しているということは御指摘のとおりでございます。
 それから、常勤の役員につきましては、営利を目的としない公益法人等の評議員になるというようなことも予想されますので、そこまで規制することは必要ないのではないかというのが最近の考え方でございます。したがいまして、最近新しくつくられました特殊法人の役員に関する立法例は、そういうような線に従って整理をされているということになっているわけでございます。そういう意味におきまして、役員のこの兼職の問題につきましては、御指摘のとおりに若干の緩和をしているということは事実でございます。
#35
○宮之原貞光君 これは非常勤役員だけじゃないでしょう。これ、厳密に言いますとまた私はおかしいと思いますよ。たとえば給食会、安全会法は明確に、「他の職業に従事してはならない。」と書いてある。ところが健康会法は「他の職業」ということでなく、いわゆる「営利を目的とするところの団体の役員」とわざわざ入れているんですよ、これ。だから、その団体の役員でなければいいということなんです、裏を返せば。営利を目的とするところの団体の職員でなければこれは構いませんよということなんですよ。そういたしますと、いわゆる前に不祥事件が起こりましたわね。そういうものから見て、営利を目的とするところの団体の役員でなければそういうところから入ってきてもいいんだと、こういうように、これは法律上、法文上見るとこれはやられておって、それは逃げる道はないんですよ。ただ任命しさえしなければいいですよと、こうあなた逃げたいんですけれども、しかし、少なくとも皆さん方のこれに対するところの姿勢のあり方として、私は本当に、かつて昭和四十二年のようなああいう不祥事を起こすようなことにならないようにしようとするならば、役員の姿勢というものは厳重過ぎるほど厳重であってしかるべきだと思うんです。ところが、この兼職規定のところは明らかに非常勤だけでなくて、そこのところにもこっそり抜け道をつくっているじゃありませんか、これ。だから、私は先ほどから言うように、たとえば理事長権限の強化の問題といい、この役員のいわゆる兼務規定といい、非常に緩和しているのは何かここに意図があるのじゃないかと言いたくなるんです。そこのところをやっぱりわかるように説明してもらわなければだめですね。どうなんですか、それ。
#36
○政府委員(高石邦男君) 常勤の職員につきましても緩和しているわけでございます。したがいまして、常勤の職員につきましては、常勤の職員が営利を目的としない公益法人、そういう役員になる、ないしは評議員になるというような者につきましては特に承認を受けなくてもいいということになるわけであります。職員につきましては、この常勤の役員というのはフルタイムの役員でございますから、他の営利を目的とするまあフルタイムの職員になるということは勤務時間の関係で当然できないというふうに常識的に考えるわけでございます。ただ、役員でございますといろいろそうでない勤務の形態がございますので、この役員のところについてはこういう表現にして整理をしているわけでございます。
#37
○宮之原貞光君 まあいろいろ答弁をされて、これは最近の特殊法人の一つの法案形態の傾向ですと、こうあなたはおっしゃりたいんだろうけれども、現存するところの給食会なり安全会のこの役職の兼務よりもうんと緩和をし、そしてまた先ほど申し上げたところの、理事長の権限を強化しておいて、最近のはやりであります、はやりでありますでは、これはもうどうかと思いますよ。国民に疑惑を持たさないように、特にこういう品物を扱うこういうものとかかわるところの役員の姿勢を明確に正しておくということは、きわめて私は重要なことだと思いますよ。それならば、常識的には、前はこういう欠陥があって不祥事があったから今度はこれ以上に厳格にしましたと、これなら私はよくわかるんですよ、ところが逆じゃありませんか、これ。私はどう考えても、皆さん方のこの健康会の機構、運営の問題について非常に一つのやはり物の考え方が底流としてある。どうも納得できません、それはね。法文はこうあるけれども、また、運用の面で以前と変わらないようにしますと、こういうことしか答弁ははね返ってこないと思うのでございますけれども、非常に問題点があるということだけは私はこの際きちんと指摘をしておきます。
 そこで、役員の構成状態でございますが、現在の、役員の方々の前歴は大体どうなっていますかね。それをお聞かせ願いたい。
#38
○政府委員(高石邦男君) まず給食会関係で申し上げますと、土生理事でございますが、前職は国立科学博物館次長であります。それから月本理事、これは食糧庁経理部長でございます。それから大町監事、林業信用基金総務部長でございます。それから非常勤の監事、野尻さんは首都高速道路公団常任監事でございます。
 それから、安全会の渋谷理事長、文部省の体育局長でございます。それから三木理事、京都国立博物館次長であります。それから安全会の理事、非常勤の望月さんは国士舘大学教授でございます。それから監事の中城さんは日本学術会議事務局の学術部長から事務次長になった人であります。それから非常勤の小山さんは全国連合小学校長会会長でございます。
 以上でございます。
#39
○宮之原貞光君 これ、いま発表された方の前歴、たとえば博物館館長と言いますけれども、それは文部省の局長、次官を経なければみんななっていませんからね。こういうことを考えると、ほとんどやっぱり文部省のOBの皆さんですわね、これ。あるいはまた食糧庁と申しますから農水省関係の皆さん、あるいは金融界の皆さんの大体古手と言っては失礼ですけれども、定年になられたところの方々がそのまま天下っておるというのが大体の実態でございますわね。どう否定しようともそうなると思うんですね。そういうような構成メンバーでおって、一体、今度は行革の精神に沿ったところの清新な健康会ができますよと、こう世の中に説得力があるでしょうかね。私はやはりそこにもここの問題点を感ずるんですよ。
 これは、日本給食品連合会というのがありますね。これは民間企業九十五社が入っておりますところの給食用の食材料を専門的に扱ういわゆる御問屋の団体です。いま私は記憶しておるんですが、五十二年の一月のころでしたか、この給食品連合会の皆さんが国会陳情をやられておる。そのときの陳情書なり添付文書も拝見をしたことがあるんです。その中にこういうことが書いてあるんです。「子どもを喰いものにする天下り機関」、いいですか、「子どもを喰いものにする天下り機関」という見出しのもとに、たとえば給食会の役員は文部省二、農林省二、大蔵省一、都庁一、銀行一という出身母体だと。これはその当時のものでしょう。そしてまた、管理職の課長クラスも、四課と二主幹のうち、四人とも文部省方面から来られたところの天下りでございますと。各都道府県の給食会の役員もそれぞれの自治体においては大同小異の皆さんだ。こういうところの皆さん方がそれぞれの役員になっておられるから、天下りの強味で学校長や栄養士に給食会物資の購入を強要するような雰囲気をつくっている、こういう文書がある。私は最初文書見たときには、これはどこのだろうかと思って見たんですが、これがれっきとしたところの、いわゆる民間企業の九十五社でつくられているところの日本給食品連合会のいわゆる陳情文書と添付されておりますところの資料なんですね。これは後ほどおいおいお聞きいたしますけれども、それは、給食会と反対をするところの団体だからあたりまえだと思われるかもしれませんけれども、常識的にそういうような業者関係の業界の皆さんでさえも、この構成についてはその当時からこういう指摘の仕方になっておるんです。これはそういうことはないと思うんだけれども、いわゆる強要するとか顔をきかせるという――ないと思いますけれども、これはいまあなたから現職のこの役員の皆さんを言われましたけれども、大体大同小異ですよ、この構成から見ますと。これでは日本学校給食会なるものがますます官僚化する、あるいはお上の御威光をかりて品物を人に売りつけておるという、こういう非難をその人々から受けるところの私は要因になると思うんです。これであっては困ると思うんです、今後の運営を考えるとするならば。また、先ほど来申し上げているように、新しい健康会になっていくんですから、もうそういう旧来の――よく各官庁、それはあなた方文部省だけじゃない、ほかの官庁の特殊法人もそうだと言いたいんでしょうけれども、せめても文部省あたりからでも、そういう天下りだ天下りだという非難を受けないような、ひとつ今度の人選のときには思い切った角度からの清新な人事をしていただきたいと思うんですが、大臣、いかがでしょうかね、これ。
#40
○国務大臣(田中龍夫君) ただいまのような、そういう御指摘がございました。これからのいろんな、そういうふうな大事に当たりましても十分に心して配慮してまいりたい、かように考えております。
#41
○宮之原貞光君 これはまた衆議院の文教委員会の審議の際に指摘をされたことでございますが、当時の柳川体育局長は、よく調べて答弁をいたしますとして、当時の審議の中では保留になっておるところの問題ですがね、こういうことです。
 給食会の理事長が、五十四年の七月から五十五年の三月までの空席の期間の給与の処理の問題なんです。議事録を拝見いたしますと、理事長の俸給は月額七十一万五千円、それに特別調整手当八%、期末手当の三・八カ月分を加算すると相当なやはり金額になる。しかるに五十四年度決算では、不用額が四百八十七万しか計上されておらない、これは一体どういうわけだろうか。こういう質問に対して、前局長はいろいろ言われておりますけれども、最終的にはよく調べて答弁をします、こうなっておるんですね。これは新しい局長でございますけれども、よくいろんなことで勉強されておると思いますが、いまそれはどうなっているんですか、この問題についてお答え願いたい。
#42
○政府委員(高石邦男君) いますぐにその手持ちの資料の状況がわかりませんので、午後の時間にでも調べた上で御報告申し上げたいと思います。
#43
○宮之原貞光君 その中身はことしの四月二十二日の文教の議事録をもう一回見てくださいよ。前任の局長がその問題について明確な答弁をなされておらないから宿題になっておったんですよ。しかし、もう衆議院では審議する暇がありませんから、私、同僚議員から、そのことどうなっておるか聞いてくれと、こういうことも言われておりますので、ひとつ午後きちんと御回答願いたいと思います。
 それからもう一つです。これまた同じ衆議院におけるところの問題点ですが、給食会の定員は三十八名、ほかに十名の職員があるということが委員会で指摘をされましたね。そのときに、その定員の三十八名、十名の給与の出どころの問題が出たんです。いろいろの受け答えの中で明確になったのは、定員の三十八名分は国庫補助金の三億二千四百万円の中の業務経理分から支出をされております。十名分は物資経理事業の中から六千八百万円支出をされておりますという答弁があったんです。
 なお、この答弁に関しまして、いわゆる三十八名の定員と十名の定員を含めたところの給食会のこの職員構成の問題がいろいろ議論になっております。そのときに、給食会の月本常務の方から、いやその給与の問題については物資経理事業費のわずか〇・二%ぐらいしかありませんから、それは問題になりません、こういう答弁をした。それがまたおかしいじゃないかという話からいろいろ議論する中で、単に給与の出先だけじゃなくて、その三十八名と十名との間に身分も給与も違うと。一体同じ仕事をしながらこういうことがあっていいんだろうかという問題が議論になりました。
 同時にまた、この問題について、いわゆる現業官庁の多い農水省や建設省あたりはそういうやはり矛盾をほとんどいま改善をしつつあると。しかし、この問題については全然改善をされておらない、こういう問題のやりとりがあったんでございますけれども、それは直接給食会の常務との間のやりとりでございますけれども、監督官庁としてこの問題を一体どのように考えておられるのか。当然だというふうに考えておられるのか、あるいはすでに農林省や建設省でやっておるように、そういう身分とか給与というものの格差を是正をし、同じ従業員をそういうことのないようにしようという方向で動くという考えなのか、これは仕方のないことだと放置されるつもりなのか、そこのところをちょっとお聞かせ願いたい。
#44
○政府委員(高石邦男君) 日本学校給食会の職員として採用しているその身分上は全く同じであります。ただ、給与の財源措置につきまして、国費で手当てをしている人と、国費の手当てのない、物資経理の中から出しているという財源の手当てが違うわけであります。
 そこで、特殊法人の人件費につきましてもできるだけ節約を図るというようなことから、なかなか全部を国費で処理するということが非常にむずかしく、抑えてきたというようなことで今日まで流れてきているわけでございます。そこで、物資経理の中で、やはり有効な基本物資、承認物資を取り扱うに当たっては、その経費でこれらの人たちの人件費を充てるという財源の捻出方法が違うだけで、給与の基準であるとか身分であるというのは全く同一でございます。
#45
○宮之原貞光君 だからどうだと言うの。当然で構いませんと言うの、あなたは。結論言ってくださいよ。
#46
○政府委員(高石邦男君) この内容について、現在、それぞれの歴史的な背景でこういう形になっておりまして、日本学校給食会が小麦粉を取り扱うようになった際に、その人件費を国費で財源措置をするか、小麦粉の勘定の中で財源措置をするかというような考え方で、小麦粉を日学給が扱うようになって四人、それから米の利用を考えるようになった段階で四名、それから輸入牛肉を取り扱うようになった段階で一名というような形で、国の財源で措置する対応ができないということでここまで来ておりますので、これをこの際に一気に改善をしていくということは非常に困難でございます。
#47
○宮之原貞光君 私の理解では、身分の面、給与の面もこれだけの差があるということを承知しておるんですが、あなたはないということでございますから、これは私のところでもきちんと調べて、まだ私の持ち時間大分あるようですから、またお聞きしたいと思いますがね。
 ただいま御答弁になられたことですね。一体そういうことは好ましいことなんでしょうかね。たとえば行革という大義名分の中で合理的な運営をしようと、こういうことで二つの特殊法人を合併をする、定員は幾らですよと決められておる。わざわざ国庫から補助金としてそれの人件費分も若干出ておるんです。そういう仕組みの特殊法人であるのに、別に仕事をやって事業で得たところの利益の中で、人件費は別に十名の定員を払ってもいいんだという運営が一体いいんでしょうかね、これ。
 これは行管の局長も来ておられますから、行管の局長にもお聞きしたいと思うんですが、私は、たとえば特殊法人全体のあり方が、国からは人件費の補助は一切もらいませんと、したがって、そのことについては事業収益の中から人件費を払いますと言うんなら、それも一つの考え方だと思うんです。ところが、いまも申し上げたように、三億二千四百万円といういわゆる国庫補助金の中から、その人件費の三十八名分というのは払われておるんですよ。そして片一方、なお決められたところの定員外のものを事業収益というところでやるという、こういう運営のあり方が、言われておりますところの行革の言う機構整備合理化ということになるんでしょうか、どうでしょうか。これは行政管理局長おいででございますが、いまお聞きしてどう思いますか、そういうことがあっていいんですか、どうですか。
#48
○政府委員(佐倉尚君) ただいまの特殊法人の中において国庫支出の補助金の方から、あるいは委託費の方から出ている人件費、それに加えまして、それぞれの特殊法人において必要に応じて自分のところでやりくりして人を雇っている、こういうことは一般論として適切であるかどうかという問題だと思います。
 特殊法人は、先生よく御存じのとおり、非常にいろいろな各種のものがございますので、一般論だけで私がお答えすることは不適当かと思いますけれども、その特殊法人において必要に応じてそういう措置がとられるということは場合によってはあり得るかと思います。
 ただ、さらに一般論で言えば、特殊法人というのは国の事業に非常に密接なものを分担してやっているというような立場から申しますれば、余りにそれが乱用され、横行するというような事態は望ましくないというふうに考えてよろしいかと存じます。
#49
○宮之原貞光君 これは国民の立場からすれば、いま出ておるものは可能な限りいろいろな行政機構を簡素化をして、よく政府は「小さな政府」と言いますわね。冗費は省いて、そうしてやはりその筋道をきちんとしようというのが、たとえばあなた方の出されておるところのあれでしょう、行政改革の基本的調査審議事項の「適正かつ効率的、弾力的な」云々と。こういうようなことから見れば、国民にやはり特殊法人のあり方もわかるようにしてもらわなきゃ困るんですよね。片一方は国からもらう、一つの方は事業費からぱっとくすねて、しかも十名ですよ、十名、三十八名プラス十名。こういう運営をされたんじゃ、一体どういう意味で特殊法人を皆さんが無理して合併するかということに相なるんですよ、これは。だから私は、これは決して好ましいことだとは常識的に考えられませんよ。いまあるものを直ちにやめろとまでは私は言いませんよ、それは。しかしながらこういう方向は、たとえばすでに農林省なり建設省にもあったのが指摘をされてだんだんそれを少なくしておるんでしょう。そういう方向ぐらいは私は文部省はおってしかるべきだと思うんですよ。そういう努力をされるところの意思があるのかどうか。私はやっぱりこれは大臣にお聞きした方がいいと思いますが、どうですか、お聞きされておって。
#50
○国務大臣(田中龍夫君) ただいま行管の方からもお話があったように、特殊注入というもののいろいろ沿革がございますから、一概には言えないものだと、こういうふうに考えております。
 ただいま局長からいままでのお話もございましたが、これは今後こうあるべきだといって全部を統一していったがいいかもう少し考えたいと、かように考えております。
#51
○宮之原貞光君 これはだれが考えても自然な形、ノーマルな形だとは思いませんよ。だからして、ほかの省ではそれを縮小しておるんでしょうが。局長はそれ知りませんか。農林省や建設省の、えてしてこういう現業官庁に多いんですよ、現業の分野で。だから、そういうことが指摘された中で漸減をしておるんですよ、これ。文部省だけはやっぱりあくまでも従来どおりいくつもりですか、それなら。これは局長に聞きましょう。
#52
○政府委員(高石邦男君) いろんないきさつがございまして、結局日本学校給食会で小麦粉とか米を取り扱う際に人の手当てをしなきゃならない。そこで、それを人件費に対する国の補助金で処理をするかどうかということがいろいろ問題になったわけでございます。ただ一方、小麦粉にいたしましても米にいたしましても、相当大幅な国の助成をしているわけでございます。したがいまして、そういう一方において物資そのものに大幅な助成をしているんだから、その範囲内で、そう父兄負担をふやすわけでもないんだから、その範囲内で人の捻出をしながら具体的な仕事をやっていったらどうかというような話の経緯がありまして、現状のような状況になっているわけでございます。したがいまして、そういうことの背景のない形であれば特殊法人として全部同じような取り扱いにするということが望ましいと思うんですけれども、そういうような背景がございますものですから、なかなか私の方で理想としてそっちの方に全部進めてまいりますということを申し上げても、財政当局との折衝の過程ではそれが実現する見通しについては非常に問題が多いわけでございます。
#53
○宮之原貞光君 仕方がないという答弁ですけれども、たとえば人件費の六千八百万は物資経理事業費の中から出ておるんでしょう。端的に申し上げれば六千八百万円分だけ米の値段なりあるいは配給されるところの小麦粉なり減額してもらえれば一番ありがたいんですよ、それは。何のことはない、それがていのいい、若干利ざやも入れておいてそれを子供たちにおろしておいて、これは利益を得た、それの利益でやっておるんでしょうが。そういうものが特殊法人のあり方として好ましいと言えますか、あなた。たとえば、そういうことでありませんと、大きなビルがあってビルの貸し賃を取りましたというのなら話はわかりますよ。物資を現実に売るんでしょうが、これは。売ってきたところの剰余金から出すんでしょう、六千八百万というのは。だとするならば、それは何かというと、実際その給食代を払っておるところの子供たちですよ、これは、一人当たり幾らになるかは別にいたしまして。その姿勢がどうかと言うのです、本当に。学校給食会としては低廉な物資をわれわれとしてはやりますというのが一枚看板でしょう。国としてもそういう方針であるならば、むしろやはり国庫の中で、補助金の中でそういうものは逐一肩がわりしていって、いわゆるそういうことを疑われるような、勘ぐられるようなことをやめるというのが行政の指導の姿勢じゃございませんか。それをあなたは仕方がないと言ってそのままやっぱりいつまでも置いておくつもりですか。こういうことじゃ国民は納得しませんよ、実際給食費を払うところの父母の立場に立ては。一銭でも少なくしてもらいたいというのがみんなの気持ちですよ、これは。また皆さんも低廉な物資というのが一枚看板でしょうが。出どころが出どころだけに私は問題にするんですよ、これは。それでもやっぱり仕方がないとあなたおっしやるんですか。
#54
○政府委員(高石邦男君) 御意見はよくわかるわけでございます、
 そこで、それらの人件費を国民の税金によって補助金という形で国が金を払うといっても、やっぱり国民の税金でございますから、税金で手当てをするか、ないしは物資経理の経理事業の中で手当てをするかということに考え方はなろうかと思います。
 それから、小麦粉につきましては、六億近い補助金を一方において国は出しているわけでございます。米においても六割引き、七割引きと、相当な多額の経費を出しているわけでございます。したがって、そういうような物資を取り扱うのについてはそっちの方でカバーしているという考え方も一方においては成り立つわけでございます。そういういきさつがありまして、このような実態になっているわけでございまして、その実態について、税金で全部人件費を肩がわりする方式に統一すべきでないかという点についてはいろいろないきさつがありますので、いま自信を持ってそういうふうにしたいということが申し上げられない段階、状況であるということでございます。
#55
○宮之原貞光君 問題はあれでしょう、子供らに対するところの給食費の中で加算されるわけでしょう、これ。本当は義務教育だったら、いわゆる国際的なあれじゃないですけれども、行く行くは無償のところにまでいくくらいのやっぱり一つの理想を持ってもいいくらいの問題ですよ、学校給食というのは。それをいまのお話では、そのところから若干利ざやを取るのかあるいは別に税金の中から補助金としてもらうのか、両方やり方がありますと言うけれども、大体その姿勢がおかしいんです、あなたは。しかも、これはこれから申し上げますけれども、本来なら二つの法人があるというのに、合併するなら非常に合理化されるわけですから人員も縮小されなければならないはずなんです。けれども、あなたはもうそういうものは一指も触れない、あるいは場合によっては十名が二十名になるかもしれないという前提のもとでの論理の置き方です。これでは何のためのいわゆる機構改革の一環としてのこの健康会かと、こう言われても仕方ないじゃありませんか。問題はやはり教育という立場から見ての学校給食なんでしょう。その給食費にかかるところの問題でしょう、同じ金がかかるとするならば、別途の物の考え方というものをあなたは文部省の行政当局としては考えていい、これが私は基本的な立場じゃないかと思うんですよ。そこのところの物の考え方がもう少しぼくはいかがかと思いますよ、それもっとひとつこの問題については検討してもらいたい、それだけは申し上げておきますよ、それは。
 それで、次は設立の趣旨の諸問題について若干お尋ねをいたしたいと思うのでございますが、ちょっと冒頭にも申し上げましたように、行政機構の合理的な再編成を図る観点から統合したというのが文部大臣の御説明ですがね。どれくらい合理的な再編成になったのかと、こう見ますと、定員はわずかに三名減、役員も何か非常勤はさきの答弁では特別扱いをされておるわけですから、非常勤も減らしたうちには入らぬと思うんです。これは調べてみますと人件費はわずか六十万ですか、年間ね。いわゆる役員も常勤を二名だけ減らして、これでもう合理的な再編成ができたできたと、これはりっぱな一つの物の考え方ですということをしきりに言っておられるんですけれども、どうも私はこの中身なりあるいはいろんなものを見てみますと、単に従来の安全会と給食会と加えただけのもので、何ら中身に合理的な再編というようなものはうかがえないんですがね。これはどうなんですか、本当にこれは行政機構の合理的再編成と、こう言えるでしょうかね。これは文部省に聞けば言えますと、こういうことになるかもしれませんが。これは行管の管理局長にお伺いをしたいと思いますが、そういうやり方でも減らしさえすればいいというのが大体の行管の物のお考えですか。ただ形式的に二つのものを一つにしさえすれば大体皆さん方の方針に沿っておるんだと、こういうふうに理解してよろしゅうございましょうか。
#56
○政府委員(佐倉尚君) 特殊法人につきましては、従来からその数につきましても縮減するというような方向で来ております。これは五十五年の行革と呼ばれる五十四年十二月の閣議決定の中でも十八法人の縮減をうたっておりますし、特殊法人の数を減らすということは一つの基本方針であるというふうに考えているわけでございますが、いま問題になっておりますこの学校健康会を設立するということにつきましては、文部省所管の法人等を一つつくるということにかんがみまして、この二つの統合ということが、それが契機になっているということは言えると思います。
 先生御指摘の、それでは何でもくっつけて数を一つ減らせばいいのかということでございますが、それは決してそうではございませんで、やはり特殊法人の合理的な再編成という観点からしますれば、統合されました特殊法人というものが、やはりその業務の運営において、あるいは機構において合理的な運営なり機構の簡素化というものが図られなければならないというのが筋でございます。もちろん一般論として私が申し上げているわけでございますけれども、特殊法人はやはり縮減していく、数も縮減していく、さらに、いま申し上げましたように、その際にも当然運営なり機構なりの簡素化、合理化というものが必要であるというふうに考えているわけでございます。
#57
○宮之原貞光君 ところが、いまあなたは一般論として言われましたけれども、それは同じ政府の立場ですからあなたの苦衷はよくわかるんですがね。しかし私は、あなたの意のあるところを賢察しながら申し上げますと、これはお義理にでもその方針に沿ったとはどうしても理解できないんですよ。具体的にどういう機構になっているかと、こう見ましても、何らそういうところの、たとえば機構の簡素化とかいろいろなものの工夫があるなと思われるところがないんですよ。事例を申し上げてみましょうか。いわゆる二つを一緒にして業務を総合的に推進をいたしますと、こうあるんだけれども、じゃ業務内容はどうかというと従来のまま、そのままなんですよ。しかも、給食会と安全会の方には一緒になれなれと言いながら文部省には二つのやはり課があるんですよ。給食課というものと保健課というものがあるんですよ。命令する方の自分のところは二頭立てにしておいて、下だけ一緒になれ一緒になれと言ったって、これ無理な話でしょうが。そうは思いませんか、あなたは。文字どおり機構改革の旨に沿っているとするならば、一緒にした以上は総合的な――提案説明にも運営や業務の面で推進するというんですから、本省の方もこれは給食課と保健課が一緒になってこれをどう舞台回しをするかという物の考え方があってしかるべきじゃないでしょうか、そうでしょう。上だけ置いてあるんですよ。これ大臣、どう思われますかね。それでもやっぱりやれるというあれですか、沿っていると思いますか、あなた。あなたのところのひざ元は二つあるんですよ、厳然として。何ら話題にもなっておらぬのですよ。下だけ一緒にして総合的にやりますと、こうあなたは提案理由の中で説明された。しかし、全然なってない、ならぬはずですよ、それは。上の方の頭が二つなんですから。こういう矛盾したものを置いておいて、やあ行政機構改革の一環に沿ったところのこの健康会法ですと、こう言われたって、これはそうだそうだと言う方が無理じゃありませんか、いかがでしょう、大臣、それ。
#58
○国務大臣(田中龍夫君) これはおっしゃるとおり、行政改革の趣旨にのっとりまして、その中で少なくとも児童生徒の体位、健康といったようなもの、さらにまた安全という問題について共通点を統一したにすぎないと思いますが、これもさらに今後両方が合体することによってのいろいろな新しい問題を解決していきたいと。また、そういうふうなことにも関連いたしまして、対象の特殊法人が一つでありましても、それを所管いたします各省あるいは部局というものが分かれている例は幾らでもございますので、両方からこれが協議して指導していくということも十分できる、こういうふうに考えております。
#59
○宮之原貞光君 大臣の自分の部下を思う気持ち、配慮する気持ちはわからぬでもないですけれども、常識的には通用しませんね、これ、そうでしょう。しかも、この給食会と安全会の仕事というのを見てみますと、給食会は本来は、もともとは給食用物資の売り渡しでしょう。買って渡すわけでしょう、売るわけでしょう。そういう何といいますかバイヤー的な仕事ですよね。安全会はどっちかというと、それぞれの掛金によるところの相互の扶助組織ですよね。本来性格的に別なんです、仕事の面から言えば。それを皆さんは無理やりにひっつけたんですよ。ひっつけちゃって合理性がある合理性があると、こう皆さんは一生懸命説得されておるんです。合理性があるならば、文部省の方も合理性があるように統合していくのがあたりまえでしょうが、と言うんです。それを無理してひっつけておるから、上の方は合理性がないから、本音は、二つそれぞれの役割りを持つんですと、こうあなた答弁せざるを得ないんですよ。ここにこの問題の、やっぱり一つの問題点があるんです。これは中央官庁だけじゃないですよ。地方の行政当局も考えてごらんなさいよ。地方組織を見ても、給食会の方は都道府県に学校給食会がある。さらにはその下に市町村というのがある。ただ安全会の方は、便宜供与という形で県の教育委員会の職員にその仕事をさせておる。これが大体の状態なんです。だから、中央は頭二つだけれども、それなら地方は一緒になれるんかと。これ、なれるようにいまから指導されるんですかどうですか、局長。現実に二つあるんですよ、下の方も。これはどうするんですか、そのところをまず聞きたい。
#60
○政府委員(高石邦男君) この統合した一つの法人を所管している学校保健課、学校給食課の仕事の範囲というのは、ただ特殊法人に対する指導、助言、監督だけではなくして、もっと広く給食行政全般につきまして、都道府県とか市町村をも対象にした指導、助言をやるし、施設設備の補助金なんかの執行もやるわけでございます。やっぱり学校保健課につきましても同じようなことでございますので、ただ法人の統合ということだけで行政組織の再編成、統合ということを考えるわけにいきませんので、もっと広い範囲で検討していかなければならない問題だと思います。同様に、都道府県の段階におきましても、給食業務を執行している課も、同じところと違う課があるわけでございます。体育課というような形でやっているところもありますし、保健体育という課を設けてそれらの仕事をやっているところもありますし、給食課という独立した課で処理しているという、県の段階における行政組織にもいろいろ実は差がある。それは、そこの県の段階における事業量を考えて適正な行政組織をつくるという観点で分けられていると思います。
 そこで、具体的に都道府県における給食会、財団法人としての給食会というのがありましていろいろな仕事をしている。これは形としてはそのままの形でございます。それから、安全会の特殊法人の支部という形で置かれているのは特殊法人の支部職員でございます。したがいまして、これも形はそのままの状況で具体的な末端業務は処理するということになるわけでございます。したがいまして、端的に申し上げますと、都道府県の段階における統合ということはないわけでございます。
#61
○宮之原貞光君 どうですか、局長、聞いてごらんなさいよ。行管局長にお聞きしますけれどもね、二つのものをひっつけたと、けれども下の方はやっぱりそのまま置いておきますと、上の方も置いておきますと。本音はやりたくなかったんでしょう、それは恐らく文部省は。それを皆さんがやれやれと言うもんだから、かっこうだけはつくらにゃならぬものだから無理してひっつけたんじゃないでしょうかね。本当に、たとえばここに大臣の提案説明にあるように、行政機構を合理化する編成ですとか、あるいは業務のいわゆる総合的な運営を図りますというならば、これはつくられたところの機構みんながそういう方向に逐一進まなきゃうそじゃありませんか。いまの局長の答弁をお聞きいたしますと、何のことはない、ただ二つ、安全会と給食会と一緒に家の中に入れたんだと、これだけでしょう。下の方はまた別々ですと。これで本当に業務の総合的な運営ができますか、あるいはいわゆる行政機構の合理的な再編成と言えるでしょうかね。
 私は、行管の局長にこういう答弁を求めるのは無理かもしれませんけれども、一般論でいいですけれども、たとえばそういう特殊法人を一緒にした場合には、私は当然下の地方組織もそういう方向にいかなきゃならないと思うんですがね、その点どうですか。
#62
○政府委員(佐倉尚君) 一般論でよろしいというお話でございますけれども……
#63
○宮之原貞光君 だから、一般論以外にあなた言えないんだもの、残念ながら言ってもらえない。
#64
○政府委員(佐倉尚君) 先ほど申し上げましたように、これは五十四年の予算編成に際しまして、放送大学というものがぜひ必要であろうという議論になったわけでございます。その際に、政府としましては、スクラップ・アンド・ビルドの原則で、特殊法人の数もふやさないというような方針がございますので、この二つを統合していただきまして、それで一つの特殊法人をつくろうじゃないか、こういう話になったわけでございます。
 それで、先ほども申し上げましたように、それでは何でもかんでもくっつけりゃいいのかということではないわけでございまして、いろいろ検討の結果、文部省ともよく相談の結果、この二つはやはり同じ体育局の所管でもございますし、また児童生徒の健康の保持増進、そういったものに関係があるということで、この二つを一つにするということが考えられたわけでございます。さらに、役員につきましてもその際に減員をしておりますし、職員についてもわずかではございますが、そういうことがあったわけでございます。
 それから業務の面につきましても、いま直ちになかなか実績の上がるような目に見えるような合理化というものができないかもしれませんけれども、この二つを統合することによりまして、これから将来業務の運営の合理化という点につきましても、ある程度の展開があろうかということは期待できるわけでございます。そういうことで、この二つの特殊法人をこの際統合していただくということでございまして、閣議決定における趣旨はそういうところにあろうかというふうに考えております。
#65
○宮之原貞光君 私は、局長が一般論として言われながらも、本音を言っていただいたと思うんですよ。それはやっぱりいみじくも言われたように、これはやっぱり放送大学との引きかえですよ、何だって。どこかないかということで、たまたまあなたが言ったように体育局の中に二つの特殊法人があったから、それを無理してひっつけたんだと、これが正直なところじゃないでしょうかね。それを大上段に振りかぶって、行政機構の合理的な再編成でござるとか、あるいは業務の総合的な運営ができるんですと、こう言われるからなお無理がくるんですよ、本当に。私は、やっぱりいまのあれ聞きながら思うのは、たまたま体育局の管轄下にあったところの安全会と給食会こそ迷惑千万だと思いますね。これは迷惑な話ですよ。しかもあなたの方では、将来はこれがこうずっとうまくなっていくだろうというように期待されるとおっしゃるんですけれども、行政指導されるところの肝心かなめの皆さんは、地方の足の方もそのままにしておきたいというんでしょう、頭の方もそのままにしておきたいというのですから、残念ながらあなた方がねらうところの方向には、これはお義理にでも進みませんよ。しかもまだ、あなたにお尋ねしますけれども、この行政機構、特殊法人、いろいろだものをやっていけば、人員の面でも予算の面でもあれじゃないですか、やはりあなた方のねらいは小さな政府をつくるというのですから、予算の面でも縮小されるという展望をお持ちでしょう、それが一般論ではございませんかね。どうですか、その点は。
#66
○政府委員(佐倉尚君) この二つの特殊法人を統合するということのメリットでございますけれども、先ほどから申し上げておりますように、特殊法人の数を一つ減らすということは、政府全体の立場から言っても、これだけでも非常なメリットであるわけでございます。でございますので、これもまた先ほどと重複しますけれども、それでは何でもそういうふうにすればいいのかということではございませんで、やはり類似性を持ったもの、それを統合いたしまして、それによって全体の業務の調整なり、いままで縦割りでやっていたものが一緒になることによりまして仕事の上の調整をうまく図るとか、あるいは先ほども触れましたように、役員の数を減らしていく、職員の数を減らしていく、業務の運営の展開においても、相互に関連する部門というものは合理化してやっていくといったようなメリットがあるというふうに考えているわけでございます。
 先生御指摘の予算の面についても、当然そういうふうに考えているわけでございます。先ほど人件費の補助の話が出ましたけれども、特殊法人の業務というものは、これも先ほど触れましたけれども、国のやっている業務と密接に関連のあるものでございますけれども、これがいろいろな特殊法人によってその度合いというものに非常に濃淡がございます。さらにその特殊法人に期待される業務というものがいろいろございますので、必要な場合は国から補助金を出して人件費補助を行うと、そうでない場合にはこの特殊法人の方で人件費を支出するということがたてまえかと存じます。でございまして、ある一つの特殊法人の中に、国の人件費補助による職員と特殊法人独自に人件費を支出している職員が混在しているということは、その業務の性質上いろいろあるわけでございまして、一般論から申しますればそういう状態であるということは申し上げられると思います。
#67
○宮之原貞光君 この問題だけは確かですね。いまの法案の中の二つの特殊法人を合わせるということは、あなたが期待をしておるところの効率化の問題、あるいは予算の面あるいはその他の問題で余り期待することはできませんね。ただ、あなたのおっしゃったところの数字を、ごろ合わせの、二つあったものが一つになっただけでいいじゃないかと、それだけですね、これ、端的に申し上げて。だって、いままでの答弁をお聞きになっておっても、文部省の物の考え方をお聞きになっておってもそう思いましょう。
 私はもう一つ具体的に指摘したいと思いますがね、それならこれによって国の予算が、国庫支出が減るのかどうかというような問題が出てくる。私調べてみました。安全会と給食会の五十四年、五十五年、五十六年、これらをずっとそれぞれ別々に調べてありますけれども、トータルで申し上げますと、両方合わせて五十四年が三十一億五千四百万、五十五年が三十二億六千三百万、五十六年が三十五億三千五百万なんですね。そうすると、今度は来年は合併されるわけですからぜい肉が取れるわけでしょう、理屈で言えば。ところが、文部省からの予算要求は三十六億六千五百万出ていますよ、これ、概算要求で。一億もプラスされて出されておるんですよ。何のことはない、政府の考えておるところの行政改革によって簡素化します、小さな政府をつくりますと言いながら、合併しました、予算要求も一億以上ふえましたということですよ、これ。いやそれは人件費のベースアップ分ですと、こう言いたいでしょうけれども、人件費としていいとしてもね、けれども政府自体あなたことしの人勧の問題さえもはっきりしないじゃありませんか。そして自分たちは二%しか組んでない。これは人件費でござりますとは言えぬですよ、お世辞にも。これで一体行政改革の一環としての行政の簡素化、合理化と、こう言えますか、あなた。私は、この点はもうあなたにもこれ以上聞きませんけれども、十分留意しておいてもらいたい、テークノートしておいてもらいたいんだ、あなたには、これらの問題について。これ一体どういうことになるんですか、体育局長。
#68
○政府委員(高石邦男君) 御指摘のとおりに五十七年度の概算要求では一億余りふえております。その内容は、災害給付事業に約八千万、というのは児童生徒に対する災害についての国の補助金をふやしておりますので、(「それはいいことだ」と呼ぶ者あり)災害の発生状況その他を考えて要求しております。それから、人件費については大体ほとんど変わらない状況でございまして、役員の給与が大体三千五百万ぐらいダウンいたしますので、いろんな昇給財源その他を加味いたしまして給与費自体は大体横滑り程度ということでございます。
#69
○宮之原貞光君 いや、いまいいことだという話があったんですけれども、確かにいいことですよ、それは。悪いとは言わない。それはそれで結構でしょう。それならば、せっかく合併して総合的な運営をすると言うんだから、減らすところがなければうそでしょうが。そうしてトータルにおいてはやはり合理化しまして、統合しましたから予算の面でもこうなりますよと言うなら話はわかるですよ。私はこの八千万が悪いとは言わない。災害給付、それは結構でしょう。しかし、ほかのところのぜい肉は全然切ってないんですよ、これ。それでいて、いやこれ統合でりっぱですと、こう言えますかね。しかもあれじゃありませんか、予算だけじゃございませんよ、先ほどのまた人件費じゃありませんけれども、二名増の要求出しておるじゃありませんか、給食関係の検査員の二名の増を。これまた例のお米を売ったところの価格から出すというつもりでしょうけれども、あなた方の方針と全く違うんですよ。また定員増ですよ、これ。それは最終的に大蔵省が認めるかどうか別にいたしましても、肝心かなめのひざ元はそういう要求をしておるんですよ。一体これでいわゆる文部大臣の冒頭におっしゃった提案理由にかなっておると、こう理解できるでしょうかね。そこに私はもともとこの二つには無理があると言っておるんですよ。もっとほかのところのものにメスを入れなきゃならぬのに、安全会なら安全会、給食会は給食のりっぱな仕事をやっているんだ、それは。それを皆さんからわんわん言われるものだから、無理してひっつけても、ここにも無理があるんです、これ。無理に無理を重ねてこういうかっこうになっているんじゃありませんかね。この点どうなんですか、無理しないであなた方ずっとスムーズに来ておるんですか、どうですか。高石さん、本音ちょっと話を聞かしてくださいよ。
#70
○政府委員(高石邦男君) ちょっとその前に、質問の定員要求は、実は検査部門の要求をして、これは国庫の補助金によって整備したいということで、日本学校給食会でいま整備していかなければならないのは検査部門を強化したいという考え方でずっと整備してきているわけでございます。したがいまして、その一環として国の補助金による定員増ということで、物資経理の増を要求をしているわけではございません。それから支部職員の定員増ということでございます。
 そこで、特殊法人を一つ減らすということ自体にも大きな意味がございますが、ただ全く異質なものをのりでくっつけるような形で統合するということで何にもメリットがないというものであれば全く形式統合だということになりますが、大臣からもお答え申し上げているように、この両法人はやっぱり子供の健康に関する仕事にかかわる業務をやっているわけでございます。だから、学校の子供の健康管理、それから食事とのかかわり合い、そういうようなことは非常に密接な関係があるし、両法人が統合すれば、そういう面での調査研究も深めながら、そしてなお一層いままで以上にそういう面での充実が期待できるということで統合をお願いしているわけでございます。
#71
○宮之原貞光君 いままでの質疑の中からも、いろいろお伺いしますと、どうも掲げられておるところの言葉なり文章と実態が合わぬのです、かみ合わぬですね、これ。だから、これ納得せい納得せいと言ったって、なかなか納得できないゆえんなんですよ。たとえば、揚げ足をとるつもりはないですけれども、定員の問題についてもあなたは三名減らされたと、こう非常に一歩前進であると評価されておるでしょう。いまのお話を聞くと、二名増をまた要求されておるんですよ、片一方では。それを認められたらプラス・マイナス一じゃありませんか。こういうものなんですよ。だから無理しておるんじゃありませんかと私ども言っているんですよ。私はやはりいままでの質疑の中から感じ取られるのは、一体これが果たしておたくが主管官庁としてやっているところの行政改革という問題に名実ともに沿ったものだろうかどうだろうかという疑念は一向晴れないんです、これ。
 そこで行管局長にお尋ねしたいんですけれども、現に学校給食は、御承知のように四十二年八月に行管の方で、すでに第一次の臨調の基本方針を踏まえて、学校給食会の使命は終わったので廃止せよと、こう言われましたね。同時に、同年十二月の閣議でも、特殊法人整理の一環として給食会の業務内容の、脱脂粉乳から牛乳に切りかえる昭和四十五年までに廃止すると、こう閣議では決定されておりますね。さらに、四十五年の十一月には行管でこの方針を確認をし、五十二年十二月の閣議では、今後米飯給食の拡大に伴う小麦粉の取り扱いの数量の減少等を勘案し、定員等合理化を図る、こういうふうに学校給食会の廃止とか、あるいは定員減という方向はすでに閣議でも何回でも決められておるんですよね。けれども、残念ながらそれは実効が上がっておらない。そして今度は御承知のように放送大学というものとの引きかえに無理に統合した。言うならば、統合という名の存続なんですよ。存続、拡大ですよ、これは。こういうやり方を、やはり行管としては、いままでの行管の方針やあるいは閣議決定に沿ってやってきておるところのりっぱなものだと評価されておるんですか、どうなんですか。これは一般論では困りますので、これにあててひとつ御答弁いただきたいと思うんです。
#72
○政府委員(佐倉尚君) お話しのように、四十二年の十二月十五日の閣議におきまして「脱脂粉乳の牛乳への切替えが終了する時期をもって廃止する。」。そのときにも、「ただし、今後取扱う基本物資の変動による、その業務内容に重大な変更」が生じた場合には改めて検討するということの口頭了解がされております。その後、四十六年以降小麦粉の供給事業を引き継ぐことによって、上記の閣議口頭了解のただし書きに該当するものとして存続することになったという経緯が一つございます。その後、五十一年度から学校給食に米飯給食を導入することに伴い、米飯給食用の米穀の供給事業、これを適正にかつ円滑に実施する必要があることにかんがみまして、同会に米飯給食用の米穀を引き続き一元的に取り扱っていただくと。で、従来と同様、小麦粉その他の学校給食用基本物資を取り扱わせることとして存続させる方向が五十二年十二月の二十三日の閣議決定で決定されております。この趣旨に沿いまして、現在こうした経緯がございましたが、それで今回の統合に当たって、両法人の事業目的の類似性等に着目して決定したというのが経緯でございます。でございますので、ただいま先生お話しの、こういうような統合が行政改革の趣旨に沿うのかというお話でございますけれども、やはりこの統合というものが、統合すること自体、並びにその役員の数も非常勤を含めれば五人も減るというようなこと、あるいは先ほど私からも申し上げ、文部省の方からも御答弁のありましたように、業務の中身につきましても今後合理化の展開があるというような全体を勘案しますと、不十分ではあろうかと存じますけれども、その線に沿ったものというふうに考えております。
#73
○宮之原貞光君 まあ同じ政府の仲間ですからね、いまのあなたの答弁の苦衷はよくわかりますわね。ただ、あなたの不十分ながらという、本当はここなんでしょうね、本音はね。これがどう考えてもそうなってないところに私どもは問題があると、こう言っているんですがね。
 そこで、まあそれはいいでしょう。あなたにお聞きしますけれども、あれですか、五十四年の十二月の二十八日でございますか、閣議決定は、文部省はいま一つの特殊法人を減ずるという形に相なっておるんですかね、どうなんですか、それは。これとは別に。
#74
○政府委員(佐倉尚君) それは御指摘のとおりでございます。五十四年の十二月の閣議決定におきましてはそのように決定されております。それで……
#75
○宮之原貞光君 決定されたかどうかだけお聞かせ願えればいいです。
#76
○政府委員(佐倉尚君) 決定されております。
#77
○宮之原貞光君 そこで、これは大臣にお聞きした方がいいんですかね、あれは特殊法人ですから必ずしも体育局の所管とは言えませんね。この方針に沿って内々検討はされておるんですか、どうですか。それを大臣にお聞きしたいと思うんですがね。
#78
○国務大臣(田中龍夫君) ただいまの閣議決定の趣旨は引き継ぎといたしまして承知いたしておりますが、寄り寄りそういう方向で話はございますが、いまだ結論に達しておりません。
#79
○宮之原貞光君 これは行管の局長さん、幾ら閣議で決めても粘りに粘って情勢の変化を待っておれば、いわゆるしないでもいいというかっこうに相なるということになりますね。というのは、だって学校給食会のこの閣議決定の経緯を年次的にずうっと追うてみれば、そうなっていますね。だから、皆さんの打ち出されるところのものは、真っ正直に受けてそれをやるとそれぞれの行政官庁としては非常に損なんだ。粘りに粘ってやっておけば、いつかはこれはゼロにできるんだということを私は証明するんじゃないだろうかと思うんですがね。たとえば、いまの五十四年の十二月のやつにしても、もうあれから何年しますか。検討しておりますと言うけれども、何ら少しも、つめのあかほども、その片りんさえもうかがわれないじゃないですか。まあ恐らくほかの官庁もそうだと思いますけれども、日本の官僚機構の、官僚の皆さんの図太さといいますかね、それをつくづく感ずるんですよ。これは何も文部省だけ言うつもりはないんですけれどもね。どの法人にしてもそうじゃありませんか。特に文部省の方は、いままでの給食会の方のずうっと経緯を見てもそう、あるいはもう一つ減らせということについても、いまの大臣の御答弁をお伺いいたしますと、何ら具体的にされていない、放置をされている。これは粘りに粘っていけば大体いいという形に相なるように感じられますが、私どもの方もそういうふうに受けとめておいて、文部省がんばれがんばれとしりたたいた方がいいですかね、いかがでしょう。
#80
○政府委員(佐倉尚君) 御指摘の五十四年十二月の閣議決定のもう一つという話でございますが、これは日本学校給食会と日本学校安全会とを統合するという措置の完了後ということになっておりまして、その具体的内容につきましてはこれからということで、ただいまの文部省の方の御答弁でもこれからということでございますが、文部省において極力早期に具体的結論を得べく検討を続けていると承知しております。
#81
○宮之原貞光君 どうも長時間ありがとうございました。いいです、局長さん。あなたの苦衷はよくわかりましたけれどもね、期待が期待外れになっておるものですから、こう申し上げておるんですが。
 切りとしてはいまがいいので、また新たな問題なので午後にさせていただきます。
#82
○委員長(片山正英君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後零時五十分まで休憩いたします。
   午前十一時五十分休憩
     ―――――・―――――
   午後零時五十九分開会
#83
○委員長(片山正英君) ただいまから文教委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、日本学校健康会法案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#84
○宮之原貞光君 これから学校給食問題そのものについていろいろお聞きいたしたいと思いますが、学校給食のいわゆるあるべき姿ですね、こういうものでなければならぬという、これは若干抽象的な話ですけれども、それをどうお考えになっておられるか、ここらあたりは大臣からお聞きしておいた方がいいと思いますが、いかがでしょう。
#85
○国務大臣(田中龍夫君) お答えいたします。
 給食でございますから、やっぱり健康のみならず、教育的な観点に立ちましても考えなければならないということでございます。で、児童生徒の心身の健全な発達のために栄養その他食生活管理ということは当然でございますが、もう一つは、やっぱり学校生活においての欠かすことのできない教育的な活動ということで、新しい教育課程のねらいとしまして、人間性豊かな児童生徒の育成や、ゆとりのある、しかも充実した学校生活の実現が唱えられておりますが、学校給食は、こういったねらいを実現いたしますためにも大きな役割りを果たしておる、かように考えております。やはり、私どももちょうど学校給食を昔でございましたが受けましたが、先生と一緒に会食をする、そうしてみんな友達同士が話し合っていくあのひとときの姿というのは、今日私の年齢になってもやっぱり忘れがたい、非常に楽しかった状態でございまして、私の学校はずっと食堂でみんな同じものを先生と一緒に食べる習慣が、小学校のときから中学校を通じましてございました。非常になつかしい思い出でございます。
#86
○宮之原貞光君 大臣から、大臣のお考えになっておる学校給食のあるべき姿とも申しますか、そういう点についての御見解の表示があったんですが、私、これを系統的に申し上げますならば、いわゆる学校給食法、ここの第二条に規定をされておるところのこの目標、これを達成するということこそが学校給食のあり方の基本だと考えるんですが、それと違いましょうか。大臣からは学校の先生と一緒に御飯食べて云々と、こう抽象的に言われたんですが、私はここに学校給食の基本的な考え方というのが示されておると理解しておるんですが、それと違いますか。
#87
○国務大臣(田中龍夫君) この学校給食法の第二条、次の各号の目標を達成するためという「日常生活における食事について、正しい理解と望ましい習慣を養うこと。」また、豊かにして明るい社交性を養う、同時に栄養の改善及び健康の増進を図り、あわせて食糧の生産、配分及び消費についての正しい理解に導くこと、こういうことに相なっておりますが、私も全くそのとおりと考えております。
#88
○宮之原貞光君 ここのところを思いつきでなくて明確にしておきませんと、私はやはり今後の学校給食を指導する上にも、片一方だけあるいは一つだけ強調してみたってそれは本当の姿とは思えぬですよ。だから、この第二条に規定されておる四つの条項が学校給食のあるべき姿だということで理解をいたしたいと思いますが、それでよろしゅうございますね。
 そこでお聞きしたいんですが、これは大臣じゃなくて局長でよろしゅうございますが、この第二条に照らして今日の学校給食の状況をどういうふうに判断をされておりましょうか。いわゆるこれがもう完璧に近いところに行っているのか、あるいはどこに一つの問題点があるのか。いい面は、ここのこの条項に照らしてここのところは大体いいぐあいにいける、しかしここに問題があると。常にぼくは、やっぱり行政当局はこれに照らしながら十分な点検をして、この目的を達成せしむるように指導するのが行政の責任だと思うんですが、そういう点でどういうふうに見ておられますか。
#89
○政府委員(高石邦男君) いまの御答弁を申し上げる前に、午前中答弁を保留していた点がございますので、それをまず御報告申し上げます。
 理事長の給与の不用額が八百七十七万一千円でありましたのが、決算の中の不用額が四百八十七万というので、不用額よりも決算上における不用額が少ないのではないかという御指摘でございました。決算の数字はまさにそのとおりでございます。で、この理事長の給与の不用額八百七十七万一千円ございましたが、実は五十四年度における職員の給与改善経費が九百六十五万一千円必要になってきたわけでございます。そういう関係で、理事長の給与分――不用額分をそちらの方に充当して、そしてその他トータルを合わせると決算書のような不用額になりましたので、理事長の給与が、端的に申しますと職員給与の改善費に財源的に充てられたと、そういうような状況でございます。
 御質問にお答え申し上げたいと思いますが、まず給食について、戦後食糧難の時代にアメリカの脱脂粉乳の援助を受けながら再開されてきたわけでございます。したがいまして、学校給食そのものの戦後の学校の場への登場というのは、いわば子供の飢えをしのぐというか、そういうことを通じての意識が非常に強かったわけでございます。その後、漸次食糧事情が好転するに従いまして、学校給食がそういう発想のままでいいかどうかということが相当議論されるに至りまして、昭和二十九年に学校給食法が法律として制定されて今後の方向づけが行われているわけでございます。そこで、その際の法律では、先ほど御指摘のありましたように給食の目標が掲げられておりまして、その方向に従って今日まで実施されてきているわけでございます。
 そこでまず一つは、実施校の問題がございます。小学校は、完全給食の実施校が児童生徒数で九七・六、補食、ミルクを入れますと九九・四で、小学校の段階においてはほとんど給食が実施されるというところまで至っております。中学校については、生徒数で五六・二で、ミルク給食、補食給食を入れますと八二%ということで、中学校における実施率はまだ小学校に比べて低いというところが一つ問題としてあります。
 それから、学校給食が教育の一環として行われるということで、教育現場においては戦後の新しい制度でございますので、先生方の勤務時間の関係、オーバーワークの問題、いろんな問題が論議されながら、学校給食をどういう形で教育の一環として位置づけするかということで教育現場においても相当な論議が行われてきたわけでございます。現在のところ、給食の持つ教育的な効果ということを教育現場においても認識されまして、教育の一環として、教師の指導のもとに学校給食が行われるという体制を学校でもしく必要があるということで、そういう方向で実施されているわけであります。しかしながら、まだそういういきさつがございますので、教育の一環として十分に学校給食の持つ教育機能が発揮されているというふうに言えるかどうかという点については、今後一層努力をしていかなければならない点があると思っております。
 それから次に、食事内容についてでございます。学校給食における食事内容は、日常の国民の食生活の実態を見まして、そして、その不足しがちなカロリー、栄養、そういうものを補うような配慮をして献立をつくるということになっているわけてあります。そして食事内容も、ただ栄養のバランスだけではどうにもならないので、子供たちが喜んで食べるおいしいものにしていかなければならないということで、食事内容の献立の作成に当たりましては、戦後に比べると今日の姿では相当改善されているということが言えるかと思います。そして、この点はなお一層努力していかなければならないということでございます。
 それから、学校給食で使う食材料は、やっぱりわが国の農業政策との絡みも出てまいりまして、国民が、日本国でとれるものを正しく摂取して生活をしていくということは、やはりきわめて重要な必要なことでございまして、そういう点で、戦後パンによって給食の主食がとられてきたわけでございますが、米の導入というものをもっと積極的に図りながら、正しい食生活の形成を図っていくというような方向に努力していかなければならない、そういう点では米飯の導入につきましてはまだ努力をしていくべき点がある、こういうふうに思っている次第でございます。
 それから、給食費の問題につきましては、学校給食は二つの形態で財源が賄われておりまして、親たちの納める給食費、これは主として食材料費を親たちの負担にしております。そして、あとの人件費とか施設設備、これは設置者の負担ということにしておりまして、この原則はほとんど維持されているというふうに考えるわけでございます。そこで、給食費の父兄負担ということも、できるだけ合理的に考えながら、食材料の購入を計画していかなければならないということで努力を行っているところであります。その食材料の調達に当たりまして、日本学校給食会、県の給食会と民間業者とのかかわり合いというものがいろいろ教育現場で議論されているわけでございますが、いずれにいたしましても、給食費は親が払いますから、親の払う給食費が最も適切、合理的に使われていくという形での物資の調達、こういうことを考えていかなければなりませんので、そういう面での物資供給体制の整備、体制づくりというのは、今後一層進めていかなければならない。これは民間側の協力も積極的に得ながら、そういう体制づくりをしていくということが必要であろう、こういうふうに考えている次第でございます。
#90
○宮之原貞光君 私のあるいは質問が正確に理解できるように申し上げなかったせいかもしれませんが、私は学校給食のいわゆる普及率とか給食費の問題をいま実はお尋ねをしておるわけじゃないんです。先ほど、あるべき姿はいわゆる学校給食法の二条によるここのところに持っていくのがやっぱり学校教育という立場から給食の姿なんだと。したがって、これらの四項を念頭に置きながらどういうことで進捗しつつあるかということを実は聞きたかったんです。
 それで、いまの御答弁は、三の「食生活の合理化、栄養の改善及び健康の増進を図ること。」、このことについてはお答えをいただいたと理解をいたしておりますが、いわゆるここに言うところの一、二、こういう問題等々は、実際の給食活動、学校教育の一環としての給食教育という、ここときわめて関連が深いところの問題でございますので、若干、御答弁なければいいですから、その問題を中心にして少しお聞きしたいんです、私が申し上げているところの趣旨はね。「文部時報」をいつもよく読ませていただいておりますが、ここに出てくるところの座談会とか、あるいは給食関係に絡むところの論文、まあ私は若干自画自賛のところはありますけれども、これは一応それぞれに学校給食の普及とともに教育的ないわゆる効果の面も、私も客観的に見て一歩一歩前進しつつあるのではないか、そういう認識は持っておるのです。したがって、終戦直後の二十一年に学校給食実施の普及奨励という三省の次官通達がそもそもの始まりだったわけですから、それを入れて、たとえば先ほど大臣も言われましたところの人間性豊かな児童を育成するための学校給食ということを、さらに指導要領等の中で明確にしていったということは一歩前進だし、あるいはいわゆる五十五年の教育課程改定の中でのゆとりの時間の活用の中で、この学校給食をもう少し落ちついた給食時間をという配慮がぼつぼつなされていることは、これは結構だと思うんです。ただ、しかしながら、私がここでお聞きしたいのは、「日常生活における食事について、正しい理解と望ましい習慣」あるいは「学校生活を豊かにし、明るい社交性を養う」というこの面から見た場合に、いま行われておるところの問題で、みんなその方向に沿っておるのかどうかという点で私一つ疑問を感じておるところがあるんですよ。
 それは何かというと、給食の共同調理の場の問題ですね、いわゆる給食センターの問題です。現実の姿としてセンター方式と自校方式がありますわね。その普及率のことも聞いてはおるわけでございますが、果たしてこのセンター方式というのが、この給食法の第二条の中に規定されておるところの、いわゆる最終的な目標を達成しようとするところの方向に沿ったものであるかどうか、こういうことになりますと、これは疑問に思わざるを得ないんでございますがね。その点、どう皆さんはこの共同センター、いわゆる給食センターの設置の問題について考えておられますかね。
#91
○政府委員(高石邦男君) 共同調理場方式というのが四十二、三年ごろからだと思いますが、地方の要請としてそういう形での共同調理場設置というのが趨勢として起きてきたわけでございます。
 そこで、国といたしましても、単独校に対する施設設備の補助だけではなくして、共同調理場についても施設設備について補助をするということをとったわけでございます。そのときの考え方といたしましては、共同調理場方式をとるか、単独枚方式をとるかは設置者の判断で選択してもらいたいという考え方で、国としてはいずれの方式でもよろしいというような考え方で今日まで推移しているわけでございます。
#92
○宮之原貞光君 いわゆる学校給食の普及が、特に小学校あたりは相当な高い率にある、とするならば、従来のような、学校給食の当初のような子供に栄養を与えよう、どうだということだけじゃなくて、いわゆる目標として定められておるところの教育効果、その面の子供のしつけの面、いろんな面においてこれは上げるように学校給食が質の面で強化されなければならないのは、これは当然なんですよ。またそういう方向にいくところの段階にあると思うんです、私は。そのときに、私はいま局長の答弁から考えるのは、どっちでもいいんだというふうにこれを指導の心構えとしておられるようでありますが、そのことに非常に疑問を感ずると言うんです。確かにこのセンター方式はまとまった食事の量産ができますわね、これ。あるいは経済的にも自治体にとっては非常にいいことで、経済的な面から見ればこれはやはりほっておけばそういう道を選びますよね、これは当然。一つの学校学校に設置者がこの自校方式の設備をするというよりは合併した方がいいことに決まっておるんですから。一体そのことが、教育という面から見て学校教育におけるところの給食のあり方という理念から見て好ましいものかどうかという、そこの問題なんですよ。私がいま申し上げたように、自治体にとっては安上がりで簡便で非常にいいでしょう。しかしながら、先ほど特に私が指摘をいたしましたところのこの一項、二項ですね、これをやはり徹底させていこうということに相なりますれば、これはこのセンター方式はいいとはどうしても考えられませんがね。言うならば料理の工場化みたいなものですよ、これは。できたからほい持っていけと、そしてそれを食べるということだけでしょう。しかし、本来ならば調理のやり方、いろんな面から子供のやはり学校生活の実際の面に即しながらやっていくというのが望ましき姿じゃないでしょうかね。そこのところをどうお考えになりますかね。私は、その方が望ましいというならば逐一そういう方向に皆さんは指導してもらわなければ困るけれども、それは自治体にお任せいたしますと、これではいかがかと思う立場から申し上げるんですが、どうなんですか、それは。
#93
○政府委員(高石邦男君) 共同調理場が地方で要求されていきました背景はいろいろあると思うんですが、一つはこういう事情があるわけです。都市部において各学校に調理場をつくるといった場合に、運動場も十分な敷地がないとどうしてもつくれないと、つくれない以上は給食の実施がなかなか実現できないと、そういう場合に、やっぱり大都市においてはそういう共同調理場を新しく設けて、そして数校を一緒に調理するという方式をとることを通じて学校給食を実施していくという背景で共同調理場化が考えられたところがございます。それからもう一つは、いま御指摘のありましたように、できるだけ地方公共団体における経費の負担を合理的に使っていくという観点で、人件費その他のことを考えますと、共同調理場方式による方が合理的な節約された予算でできるというような背景があって、そういう面からの共同調理場を設置していきたい。大きく言えばそういう二つの考え方から共同調理場というものが今日の形態で行われているわけであります。
 そこで、教育論でございますけれども、実際上、学校で調理する場合でも、子供たちは調理をする人々の実際上の作業を身近に見ているわけではないわけです。むしろ授業が並行して行われているわけですから、子供たちにとってはでき上がったものをいただくというような形になるわけでございます。そういたしますと、その調理の過程まで、教育の仕組みの中で十分評価されるということまで学校給食で期待することは非常にむずかしいということになろうかと思うんです。そういう意味で共同調理場方式も全く非教育的だというふうにきめつけるわけにいかないというふうに思うわけでございます。したがって、いずれの方式をとるかは設置者の判断にゆだねると、こういう方針を出しているわけでございます。
#94
○宮之原貞光君 あなた、言葉を拡大して答弁をされたら困りますよ。私は非教育的だということは申し上げてないんですよ。給食センター方式よりは自校方式ということがより教育の給食を通じての子供のいろんな面のしつけ、いろんなことをするのによりいいじゃありませんかと、そこのところをどう考えておるんですかとあなたに聞いているんですよ。それをあなたは、私の質問が共同センター、いわゆる給食センターはだめだから云々と、こういうふうにあなたは受け取って答弁されていますけれども、よく質問の趣旨も考えて答弁してもらわにゃ困りますよ。私が先ほど来言っているのは、より教育的だという、教育という分野から考えればどっちが好ましいかということを言っておるんですよ。たとえば、これは後からお聞きしょうと思っておったんですけれども、あなたが給食センターをつくったところの理由、二つ挙げられた。その第二点のいわゆる経済的な効果、量産というのはまあ一致するでしょう。もう一つは、都市部では敷地がないから勢いやるというなら、これは学校給食の普及は都市部でうんとなけりゃならぬでしょう、そういうものがつくられておるところでは。これは後から聞きますけれども、たとえば中学校の普及率見てごらんなさい。特に大都市部では中学校の普及率というのはほとんどゼロじゃありませんか、少ないじゃありませんか。大阪と京都見てごらんなさい、一〇%以下でしょうが。で、そこには共同センターないかというとありますよ。それは私は理由にならぬと思いますよ、それは。普及率の実際見たってそう言えるじゃありませんか。大阪とか京都という大都会のところで、中学校の学校給食の完全給食が一〇%以下というのは、もしあなたが言うように敷地が云々というならば、いわゆる給食センターがあって舞台が回ればもっともっと普及しておったはずじゃありませんか。これはすぐ反論できることなんですよ。しかし、私がいま質問しているのは、本当に学校教育のあり方、教育の本質というところから考えるとなると、これはやっぱりあるべきところの姿というのは、もう従来のような便宜的な考え方から、自校方式という方向に指導を強めていかなけりゃいかないんじゃないですかと、こう申し上げておるんですよ。それをあなたはすべて任せると、こういう話だ、しかし、あなた自身そういう方向性を実はいろんなところで言っておるんじゃありませんか。私はここに十一月九日の日本教育新聞を持っておるんですがね、あなたはこの問題について、たとえば十月五日の都道府県会館で開かれましたところの全国体育・保健・給食主管課長会議で、高石体育局長は学校給食の新しい運動という問題を提起されておる。あるいはまた、十月の二十二日の浦和市で開かれたところの全国学校給食研究協議大会でも何か講演をされておる。そのあなたの言われているところの新しい運動というのは、私が新聞を見る限り、後からあなたの方からお聞かせ願わなきゃなりませんけれども、はしを使用するところの運動ということと母親の給食参加運動ということを言われていますね。それならば、しかもあなたが言われておると新聞に報道されているのは、母親に学校給食に参加をしてもらい、給食の実態を知ってもらうために、調理への参加、献立の様子、給食実施へのアドバイス等の形で積極的に参加してもらうところの運動を広めてもらいたいと、こう言っておるんですよ。そういうことを強調すればするほど、給食センターでそれできますか、あなた。明確じゃありませんか。むしろ自校方式の方を充実をする中でこそあなたの講演したところのものが生かされるじゃありませんか。だから、あなたは言質をとられまいと、揚げ足をとられまいという立場で、いやお願いしてありますと、こう言うけれども、本当にあなた方の指導の方針というものは、教育的に見るならばどうかと、ここのところを私は謙虚になってあなたに聞いておるんですよ。それを依然としてそれは自治体にお任せしますと。じゃ、あなたの演説はこれはうそですか、あなたの演説は。ぼくはなかなかいいことを言うと思って非常に感謝しているんですよ、これは。賛成しているんですよ、本当は。これはさすがはやっぱり体育局長だと、いい運動の提起をされるなと。そしてこれを忠実にやろうとすればするほど、自校のやはり給食方式ということをやらない限り、肝心かなめの調理への参加、それから献立の様子、いろんなものも、お母さんもいらっしゃいと、一緒になって給食も食べて、それで子供とのつながりを密接にして、それをまた家庭教育の中に反映させましょうと、これでしょう、あなたのねらいは。これを拳々服膺するということになれば、これはあんた給食センターでいいと言えぬでしょうが。そこのところどうなんですか、本音は。好ましい方向ぐらいおっしゃっていただいてもいいんじゃないでしょうかね。
#95
○政府委員(高石邦男君) 学校給食について私がそこで申し上げた考え方を少し述べてみたいと思うんです。
 今日学校給食というのが、戦後学校の場で登場した内容であるわけです。したがいまして、給食が教育の一環であるといっても、現場では一体どういう形で生かしていくかというのに戸惑いがあることは事実であります。そこで、学校給食につきまして、学校給食という食べ物を取り扱うような内容は、ただ学校だけでそれを完成することは非常にむずかしいので、家庭との協力を得ていかなければ正しい食生活を子供に身につけさせることはできないということを思うわけであります。本来、食生活における責任はそれぞれの家庭が責任を持つというのが今日給食を実施している場合でも原則だと思うんです。そこで学校給食がどうしても家庭とのかかわり合いというのを重視していかなければ、真にバランスのとれた栄養の摂取といっても、給食で食べるのは大体年間の食数で言うと二割弱ぐらいのものでございますので、家庭が正しい食生活を身につけさせる努力をしていかなければならない。そこで、学校給食のいろいろな取り扱いの場合にも、学校では、子供だけを対象にしてその給食の指導だとか教育をやるだけでは真の成果を期待できないと。そこで、どうしてもお母さん方へ呼びかける運動ということを展開していって、そしてお母さん方が食生活に対する正しい理解を得て、そして日常の食生活の中でも生かしてもらうと、こういうふうに展開していくことがきわめて重要であろうというような観点で、先ほど御指摘のありましたようなことを考えて指導しているわけでございます。
 一つは、お母さん方に、学校給食が一体どういうふうにして献立がつくられているかと、そしてどういうものを食べているのかと、そして、給食の指導というんだけれども、学校の先生方が子供たちに給食を通じてどういう指導をしているかというようなことを実際見てもらう、聞いてもらう、そして場合によっては参加してもらうと、そういうことが必要だろうということを考えているわけであります。ただ、その参加する形態は、共同調理場の場合と単独校の場合と、いろいろ参加の形態については差があると思います。差があると申しますか、その形態に応じて、その内容が正しく理解されるような形での参加を進めていかなければならないと思うんです。そこで、調理への参加といっても、年がら年じゅうお母さん方を調理室に入れるというようなことではなくして、やっぱり具体的にこういう形で調理が行われているということを見てもらうと。それは、学校で見てもらう場合もありましょうし、共同調理場で見てもらうこともあり得ると思うんです。それから、献立につきましては、共同調理場でつくられた場合もそれぞれの学校で配付されるわけです。こういう形できょうの献立はつくっているということを共同調理場からそれぞれの学校に配付いたしまして、献立の中身は単独校の場合でも共同調理場の場合でも同じようにわかるような工夫をしながら実施をしているわけでございます。そうすると、あとは具体的に生徒と教師の心の問題、教育の問題ということになりますから、それはどういう形態をとるかを問わずできるわけでございますので、そういう意味で、共同調理場は非常にまずいとか単独校がよろしいと一概に言えないということ。で、設置者の判断で選択をしていただきたい、こういうことを申し上げているわけでございます。
#96
○宮之原貞光君 あなたのその物の考え方はぼくは賛成だと言っているんです、さっきから。珍しく一致したんです。ただしかしながら、あなたの言うことを忠実に実行しようとすればするほど、一体給食センターに行って、工場見学をして、ああこれで給食の調理場というのはわかったということになるんでしょうかね。これは大きな工場でしょう。二千人分、五千人分も、大きい工場になると何万人分とつくっておる――何万人までは大げさだけれどもね、五千人、一万人分ぐらいのところもありますよ。そういうふうに工場化したところに行って、こうのぞいておいて、ああ大体調理の様子はわかりましたと、教育的ですと、こういう判断できますかね。しかもあなた、この中に書いてありますように、給食のあり方についてのアドバイスというのがあるんですよ。だから工場に一緒に駆けていって見てきて、それからまた今度は学校まで走っていってそのあれを見るんですか。これは本当に学校教育の中で、あるいは学校の校舎という一つの中で、この調理が、調理婦の皆さん、栄養士の皆さんでつくられて、その中で、きょうの献立はこういう栄養価値がありますとか、そういうものを自分で目の当たり見、それで子供たちにそれぞれのものが運ばれていく、そういうものを見、そして自分も場合によっては給食を一緒に子供たちと食べる機会もあると、こういうところの子供たちとのつながりがあってこそ、あなたのおっしゃるところのことが実現するんじゃありませんか。これ、常識で考えられますよ。それを、バスに乗っていって工場へ行って見学してきて、さあ十二時近くだから走って自分のところの学校へ行ってやれったって、そんなむちゃなことはできないでしょうが。もしあなたがそういうことまで考えないでやっておるとするならば、これぐらい現実無視の話はありませんよ。現場の実際やっているところの人から見れば、ああなかなか文部省の局長というのはいいことを言っていると、これはひとつ父母の皆さんにも呼びかけて、ぼくらの給食に来て見てもらい、いろいろなことに一度、時には参加もしてもらってやろうと、そういう中から子供同士と母親との接触ができ学校とのつながりができるんだと。それぞれ工場に行ったりあるいはまた学校に行ったり来たりしておって、そういうものはできませんよ。あなたは教育の実際知らぬからでしょう。実際学校におって、日常接しておる子供の様子から見れば、自校方式のこの中でこそこういうあなたのねらっておるものができるんですよ。これは別だというのだったら、ちょっとあなたのこの構想というものは宙に浮いたものにしかならぬ、これは言っておきますけれども。私はやはりあなたにこれはいい方法だと言っているのはそこなんです。本当にこれは教育ということも、高石さんは失礼ながらよく知っておられるものだなと。えてしてやっぱり中央官庁の局長という人は教育知らぬからね、現場の実際を。これは大変なしろものだと思っておったんだけれども、どうもお話を聞くと、そこまでは考えておられないようでございますけれども、それはどうですか。あなたのところの方針を本当に忠実にやっていこうとすれば、そこまでいかなければいかぬのですよ。そういう方向に指導していくということになりませんか、重ねて聞きますけれども。
#97
○政府委員(高石邦男君) 調理そのものを学校でやるか共同調理場でやるかというのは、まあ本質的に教育の場での活用ではそう変わらないと思うんです。それは親たちが給食の実態を見に行くといっても、学校の場合でも、何も朝から二時間、三時間かけて見る場合を考えているのじゃなくして、たとえばきょうは給食がどういう形でつくられるかというそのことを見に行くということになりましょうし、きょうは給食の試食会をしてみようというような、いろんな年間の学校の教育計画の中で、給食の指導の実態を見たり、食べるような時間をセットされたり、給食の調理の実態を見たりというような形で考えておるわけで、一日に全部一括上程して、何もかも仕上げるというようなことはなかなか実際上できにくいんで、そこまで考えているわけではないわけです。
 それから、共同調理場というものが発生したいきさつはいろいろあるわけでございまして、じかも、現実的には五割近く共同調理場によって調理されているという実態もあるわけなんです。だから、それは単なる教育的な観点だけではなくして、やっぱり教育に伴う経済投資ということも考えていかなければ、何もかも金さえつぎ込めばいいというわけにはいかないという事情もありますので、そういうことを考慮した上で、共同調理場方式によるか単独枚方式によるかは地方公共個体の選択にゆだねると、こういうことを考えているわけでございます。
#98
○宮之原貞光君 大体局長の提唱しておるところの本音が、私が期待をしておったもの、非常に評価しておったものとは全く違っているということがわかりました。これは、やっぱりおたくには教育がないんですね、残念ながら官僚ですよ。たとえば、工場でつくられたところの給食でも学校でつくるところのものでも同じだと。なるほどつくられたものは同じですよ、これは。そういうところからは学校教育のねらっておるところの学校給食の成果というのは出てまいりませんよ、これは、率直に申し上げますけれども。もう少しやはり教育というものが、子供との本当の触れ合いの中から物事が効果が高まってくるという一つの視点が、残念ながら率直に申し上げて、失礼ですけれども欠けていますよ、それは。なるほどそれは中央で考えられるところの官僚的発想以外にない。これは私はやっぱり言わざるを得ないですよ。いままでのあなたに対するところのこの問題の評価というのが全く変わったことは、残念ながらも告白せざるを得ません、これは。
 いま、たとえば東京都かで、武蔵野とか青梅市あたりで、この給食センターの廃止問題がいろいろ大きなトラブルになっていますよね。これは単にその従業員の労働条件の問題ではないんですよ。問題はやはり、地域の皆さんがそれに賛同しておられるというのは、この教育という分野から見たところの、この機械化された、工場化されたところの給食方式というよりは、それは設備も不十分だろうけれども自校方式というものをしんぼう強く普及させていって、学校教育全体の中でのこの給食というものを見直そうじゃないかというこの父母の教育に対するところの目の見方が、向け方が非常に違ってきておることから出てきておるんですよ。ここのところを皆さんは理解することなくして、いや、あの給食センター反対の連動は労働条件の問題であると、こうお考えになっているとするならば、これは大変な間違いですよ。それだけは私はこの機会に申し上げておきたいと思います。
 ところで、あなたにお聞きしたいんでございますが、この学校給食の教育効果を高めるという観点から見ますれば、どうしてもやっぱり食事環境の整備をしていくということはきわめて大事だと思うんです。そこで、学校食堂というもののあり方について御見解を承りたいと思うんです。
 昨年九月の「文部時報」の座談会を拝見しますと、非常に学校食堂を重視する、教育効果を上げる面でも大事なんだということで、大幅な補助金を出したいということを前の局長は言っておられるようでありますが、それはなかなか結構なことだと思うんです。そこで、やはりこの学校食堂のあり方の問題でいろいろ問題が出てまいりますのは、大食堂形式がいいのか、それとも小規模の食堂を持ちながらある程度ずっと巡回させていくという方式がいいかどうかと、こういうことも、ひとつこれは学校食堂のあり方の問題の中で検討されなければならない課題だと思っておるんです。しかし、残念ながらそれは設置者とのいろんな関係の中で、この学校食堂という数はそう大きく普及していないことも事実でしょう、それは、やはり多くの都市のところでは、いわゆる教室にそれが持ち込まれているところもあるでしょう。ただ、東京都かのドーナツ現象を起こしておるところでは、生徒が、やはり児童が減りますからね、教室が余っておるから食堂をつくっておるようでございますがね。さて、多種多様であるわけですけれども、あなた方が望ましいと思っておるところのいわゆる学校食堂のあり方というものはどういうふうに考えておるんですか、どういう方向でそれを指導しようというお考えですか、そこを聞かせていただきたい。
#99
○政府委員(高石邦男君) 学校食堂そのものについては、われわれもそういうものがあった方が望ましいと、こう考えております。
 そこで、どういう食堂の形態にするか、これは食堂をつくるといいましても、相当な経費を要する点もございますので、それはそれぞれの学校ないしは設置者において、どういう形の食堂にするかということは工夫して取り上げていただきたいと、こういうふうに思っております。これも大食堂方式か小食堂方式がといういろいろ議論がありますけれども、食堂を使って楽しく食べるというだけではなくして、食堂の後片づけその他に伴ういろんな人件費、いろんな整理の時間、そういうことを考えながら、食堂というものはどういう規模にするかは各学校の実態に応じて考えてもらいたいと、こういうことを考えております。
 ですから、理想としては、それぞれの学校で学校食堂があることは望ましいわけでございますけれども、急にそれを全国的に整備するということは、なかなか現在の財政状況下においては非常に困難な点がございますので、工夫しながら、できるだけの努力をしながら普及に努めてまいりたいと、こう思っております。
#100
○宮之原貞光君 私は、だから、いいからすぐつくりなさいと言っているわけじゃないんだ、それは。金がないということはみんな知っておるんだから。ただしかしながら、ぼくは、文部省には給食課というのがあるんですから、それは補助金をくれるだけが仕事だと思いませんよ。先ほど午前中の質問からも、いやそれだけではありませんとあなた答えているんだから、給食のやっぱりあるべき姿とか、学校教育から見たところの給食はどういうのが望ましいという指導がなければ、これはうそだと思うんですね。だから、あなたに聞いておるのは、そういう一つの指導性がないことにはどうにもできぬでしょうが。だから、こういう問題は、結論を得ないにしても議論されておりますか議論されておりませんか。こういうことはみんな地方任せですか。それはどうなんですか。これも私はやっぱり学校給食課というものがある以上は一つの任務だと思いますがね。
#101
○政府委員(高石邦男君) 食堂をつくる一つは、食事の環境をよくするというだけではなくて、もう少し積極的に教育効果を求めたいと思っているわけです。その教育効果というのはどういうことかと言えば、低学年と高学年が交流して食事をとると、そしてその世話活動その他を通じて心の触れ合いというものを確かめ合う、そういうことになりますと、学年を超えた形で使えるような食堂ということになろうかと思うんです。そうすると、学年を超えた形の食堂ということになると、教室の広さよりももっと大きい内容が必要であろうということでございます。それから、学校規模で二、三百の学校と千人を超えるような学校については、やっぱりおのずからその食堂の形態についても変わってくるであろうと。そういうことを含めて、給食のいろんな研究大会その他では、現場の意見も十分聞きながら最も望ましい形での給食、食堂のあり方というのをいろいろ研究を続けてきているわけでございます。
#102
○宮之原貞光君 ひとつ、いつまでも研究しないで、もう給食が実施されてから大分長いんですから、そろそろ方向性を出して、またこういう方向でどうだろうかというのが、たとえばあなた方が主催をするところの給食研究会あたりで議論をされるというふうに指導してくださいよ。皆さんがそれぞれの体験をただ聞くだけが私は能じゃないと思うんです。だから、研究中から、もう一歩踏み出していただきたい。これだけを申し上げておきたいと思います。
 そこで、続いて局長にお聞きいたしますが、はし使用運動というやつですね、これは私もまだ本意を聞かないで、余りここでいいとか悪いとかと言うとまた判断が間違うとぐあいが悪いですが、あなたの提唱しておるところのこの給食のはし使用運動というのは、これは何ですか。ひとつそれを聞かせてください。
#103
○政府委員(高石邦男君) 学校給食の食器に一体どういうふうなものを使うかというのは、非常に三十年の間苦労をしてきているわけでございます。その結果、先割れスプーンというようなものが主体となって食事のおかずをとるという形態が大部分である。しかし、よく考えてみると、日本の食生活とはしというのは切っても切り離すことのできない食生活の重要な要素である、それをやっぱり学校の場で使うという努力をしていかなければ本当に正しい食生活を身につけるということにならないのではないか、だから、まず教育現場ではしを使うという運動を積極的にやってもらいたいという、その手始めに、ことし局長通達で、一体どういう実態になっているかという実態調査からいま調べているわけでございます。そして、あわせてはしの積極的な使用をそれぞれの給食の場で展開してもらいたいと、こういうことを考えているわけであります。
#104
○宮之原貞光君 これ、大分あなたの答弁よりもこの新聞は先走って書いておるんでしょうかね、あなたの演説の内容を。そして、具体的な提案としては、はしの持参については、毎日洗ってきなさい、母と子の共同作業をして行うことが大事、家庭から持参させると衛生面が心配だなんていうのはおよそ本末転倒だ。不衛生にならないように心がけるのが親の役割り、はしの心配まで学校がするほど給食がお仕着せなものになってよいのかどうかと、こういうようなことをずっとあなた述べておられるんですよね。そうすると、いまのあなたの構想では、はしを毎日持ってきなさいということまであなた講演の中でされておるんですよ。だから、あなたは、いわゆる給食ははしですべて食べなさいと、はしだけを中心にしてやって、そのはしというのが家から持ってきてやるんですよと、こういうところの構想なんですか。もし、ここに新聞に書かれておるのが事実と違うとすればもう少し聞かせてくださいよ、あなたの高遠な指導を。
#105
○政府委員(高石邦男君) もちろん、はしだけを使うんじゃなくて、ナイフだとかスプーンとか、そういうものも併用しながら使っていくわけでございます。
 そこで、一つは、そのはしがいままで使われなかった要因は何であるかということをいろいろ分析してみますと、一々はしを洗浄して、そして学校に備えつけるといっても、消耗率が激しいもんだからそれを補給することが非常に大変だ、それからはしを洗うのも大変だというようなことから、はしがややもすると使われなかったという原因があるわけでございます。
 そこで、私は積極的に、これこそ親と子がやっぱり給食について、食事については本来家庭が責任を持つという体制を考えるならば、はしとはし箱は自分の親の負担で買う、そしてそれを毎日学校に持ってくるという形でのはしの使用運動も考えられるのではないかと、そういう意味でそういうことも講演の場で申し上げたわけであります。したがって、衛生管理とかいろいろな問題がありますので、もちろん学校ではしを洗う施設を整備することは必要でございますけれども、それをする前に、やっぱりはしぐらいは自分の家で親子が――小さい低学年の子供であればお母さんが気をつけ、本人も気をつけて、そしてきれいなはしを学校に持ってきてそれで食べる。そしてまた持ち帰ってきれいに管理するというようなしつけ教育、これをやることは必要ではないかという意味で、はしの持参運動という形態をとってはしの使用の運動を展開する方法もあるのではないか。そういう意味で、そこの講演の中で申し上げるようなことを申し上げたわけでございます。
#106
○宮之原貞光君 だから、小出しにされぬで、尋ねられて初めて言うんじゃなくてそれを初めから言っておいてください、時間も節約できますからね。
 私は、はしを積極的に使用するというのは結構なことだと思うんですよ。決して悪いことと言ってないんですよ。けれども余り用心せぬで、自分が言ったことは言った方がいいですよ。ただ、はしをもってすべてを律しようというのではこれはできませんわな、それはその日その日の献立も違うんだから。スプーンの日もなきゃなりませんわね。だから、その点を十分考えなきゃならぬ。それは確かにいまの子供が鉛筆一つ削れないということもあるんですから、また、はしの波及的な効果として指先云々というのもそれはいいと思うんですよ。ただしかしながら、やはりこれらの問題は、教育という分野から考えていけば、そのことと先ほどあなたのおっしゃったところの母親運動というのが一緒にならなければ、これは意味がないんでね。しかしながら、料理つくるのは工場でよろしいというのはどうも一貫性がなくて、画竜点睛を欠くと申しますか、これはちょっと私はいかがかと思いますが、いずれにしても、そういう問題も含めながら、本当に学校給食を、教育効果を高めるためにどう今度は生かすかというところに私はもう目を向けるべきところの段階に来ていると思うんですよ。そこのところを踏まえたところの指導というものを皆さんも積極的に指導されるところの段階じゃないか、こういう立場からいま申し上げておるんですよ。
 そこで、時間の関係もありますので次に移りますが、こういう学校給食のあり方の問題と関連をいたしまして、国際公教育会議の学校給食にかかわるところの勧告というのがありますね。これについて若干お聞きしたいんですが、一九五一年のこの会議にはどの局長が出席されたんですか。
#107
○政府委員(高石邦男君) 昭和二十六年当時ですから文部省は当時行っていないと思います。
   〔委員長退席、理事大島友治君着席〕
#108
○宮之原貞光君 公教育会議というのは文部省が出るところの仕組みになっているんじゃないですか。何か頼んだんですか、依頼したんですか、だれかに。いわゆる職員団体の皆さんの行く性格じゃないんで、ほとんどもう皆さんがずうっと代表を出しているんですよ。――もういいでしょう。それは後で調べておいてくださいよ。
 それで、採択されたところの「学校給食および衣服に関する各国文部省にたいする勧告第三三号」、こういう中身については御存じでしょうね。そしてまた、もう三十年も前ですから大分これを尊重されながらいろいろやっておると思うのでありますが、中身を御存じなのか、御存じであればどういう評価をしておられるか、そこのところをちょっとお聞きしたい。
#109
○政府委員(高石邦男君) 承知しております。
 この学校給食、衣服に関する勧告につきましては、学校給食の分野については非常にある意味では積極的な内容の勧告になっているわけでございます。したがいまして、まあ、ある意味では理想的な形での内容がいろいろ述べられているということが言えるかと思うわけでございます。
#110
○宮之原貞光君 この「学校給食ハンドブック」というのはどこでつくるんでしたかね、局長。給食会ですか、これ。どこでつくっていますか。
#111
○政府委員(高石邦男君) 文部省の給食課の法令研究会がつくっております。
#112
○宮之原貞光君 ああそうですか。文部省でつくっておるならなおさらこの問題についての評価というものを聞きたいですね。
 これ、文部省でつくっておるところの給食ハンドブックの二百二十ページ、国際公教育会議の勧告というので非常に高く評価しているんですよ。これは私は、局長あたりは読んで拳々服膺すべきだと思うんだけれども、このここに掲げているところの内容については御存じですか。
#113
○政府委員(高石邦男君) 承知しております。
#114
○宮之原貞光君 それならお尋ねしますが、勧告の中には、先ほどもちょっとお尋ねいたしましたところの学校給食室の設置、いわゆる食堂でしょうね、これ。こういうものを非常に強調しておる。それから、学校給食というものの給食費の問題と関連をして、理想的な姿はそれは無償だけれども、しかし、それはいろいろそれぞれの国によって違いはあるだろうから、差別をなくしてすべての子供に与えるようにしなさいとか、あるいは給食の献立への注文、栄養士の養成措置あるいは学校給食に対する公的機関による効果的な監督、いわゆる所管官庁のですね、こういうこと等を具体的にもう書いてあるんですがね。一体文部省は、ああなかなかこれは理想的なことが書いてあるということでこれ片づけておられるのか、それとも、その勧告されたところの趣旨については可能な限り努力しようとして努めておられるのか、そこはどうなんですか。
#115
○政府委員(高石邦男君) この勧告自体は非常に結構な内容であると考えているわけであります。したがいまして、この内容の方向に向かって実現学校食堂の話がございましたけれども、そういうものも補助金を計上しながら整備していこうというような対応をしてまいっているわけでございます。いずれにいたしましても、この勧告の趣旨そのものについて何ら私の方は疑義を持つものではございませんけれども、その趣旨の実現に向かってそういう努力をしていかなきゃならない、こういうふうに思っているわけでございます。
#116
○宮之原貞光君 ひとつ常にそのことを念頭に入れて、ひとつこの学校給食の普及を指導してもらいたいと思うんですがね。
 それで、まあ先を急ぎますが、先ほどちょっと局長の方からもあったんですが、学校給食の普及状況ですね、小学校と中学校はわかりました。しかし、中学校は完全給食の比率というのはまだ低いんでございましょう。それ以外に、たとえば高校の夜間課程の学校給食、障害児関係学校の状況、これは一体どういう状況ですかね。
#117
○政府委員(高石邦男君) 夜間定時制高校につきましては、完全給食が学校数で五一・七%、生徒数で五四・三%でございます、
#118
○宮之原貞光君 五一・幾ら。
#119
○政府委員(高石邦男君) 学校で五一・七%、約五〇%強です。それから、特殊教育諸学校は学校数で六八・六%、生徒数で七〇・一%が完全給食でございます。で、特殊学校につきましては、大体補食、ミルク、それを入れまして学校数で七五・八%で、それから幼児数で七五・五%、夜間定時制につきましては、補食、ミルクを入れますと、学校数でいきますと九六・五%、生徒数でいきますと約九〇%ということで、夜間定時制においては完全給食は先ほど申し上げたとおりでございますが、補食給食、ミルク給食を入れると九〇%を超えているという状況でございます。
#120
○宮之原貞光君 ちょっと残り時間が少なくなったんではしょりますが、これは、中学校の実施状況がなぜ悪いかという問題ですよ、普及率がね。しかもこう見てみますと、大都市部が非常に立ちおくれてるんですね、これ。どういうふうにその理由というのをお考えになっているのかね。私、文部時報を見る限り、座談会等あたりでは、小学校よりも十年おくれて実施されたからだとか、財政上の理由からだとか、食事時間が少ないからだというところの理由を挙げておるようですがね、これ。けれども、財政上の理由云々だったら小学校も中学校もその設置者にとっては同じですよね。しかも、大都市が決定的に――先ほども申し上げたように、大阪、京都が一〇%以下という理由は、これはこのままこれが当てはまるのかどうか、私は非常に疑問を持つんです。しかも、この普及率の上昇のテンポを見てみますと、そうでしょう。中学校は五十一年が五五・〇、五十二年が五五・四、五十三年が五五・六、五十四年が五五・七と、〇・一%程度しかこれは進んでいないんですよね。しかも、皆さんの座談会で皆さん方が言っておるこの理由から見ますと、財政がないから、食事時間が少ないからというならば、それを具体的に皆さん方の指導の中で補強していただけば、年間〇・一という普及率にはならないと思いますがね。これは一体どこに問題があると思っておられるんですか、そこのところをちょっとお聞かせ願いたい。
#121
○政府委員(高石邦男君) まあ私たち自身も、その中学校の実施についてあらゆる機会に指導してきておりますけれども、御指摘のように伸び率がきわめて低いわけでございます。これは、いまの時点で考えますと、戦後少しずついろんな形でそれぞれの学校で給食が行われた時期から、大都市になりますと、たとえば百校を一気にやらざるを得ないと、十年がかりでぼつぼつやっていくというような行政の対応が非常にむずかしいというようなことが都市部においてはあるように思われます。したがいまして、たとえば百校を一気に給食をやるとすれば、相当膨大な経費を必要とするというようなことが重なり合って、なかなか都市部においての普及が伸びないというような状況であろうかと思うわけでございます。
#122
○宮之原貞光君 それくらいの分析ですか、その財政上云々ということぐらいの分析ですか。特に、大阪、京都は低いというのは何というふうにあんた方は理解しておるんですか。それはもう設置者負担にみんな任せてあるということですか。私は、それではちょっとあなた方の指導の姿勢としていかがかと思いますよ、財政上の理由だけでは。どうなんですか、そこは。
#123
○政府委員(高石邦男君) そういう財政上の理由と、それからもう一つ、やっぱり給食を実施するに当たって学校側にそういう体制をつくっていただくということが必要だと思うんです。それから、まあそれに対する親たちの理解というような要因もあろうかと思うんです。
#124
○宮之原貞光君 これは、あなた方はもう一歩突っ込んで、なぜ普及しないかと、そこにメスを入れなきゃだめですよ。私をして言わしめれば、いわゆる食事時間なんか非常に中学では問題にしなきゃならぬ問題があると見ておるんですよ。言うならば、皆さんはせっかく教育課程のゆとりの時間というものの運用というのを強調しながら、いまのこの受験競争の激しい中では、中学教育は高校への入試入試ということをやっているから飯を食う暇もない。だからパンと何かで、牛乳で間に合わせるという、ここのところのゆとりの時間の活用の方法というものが小学校よりも著しく落ちておるんです、これは。だから、あなた方自体のこの調査によっても、小学校は四十四分だけれども、中学校は三十七分と言っているでしょう、これ以下だと実際思うんですよ。そこのところが、私は教育ということの立場から、この学校給食というものをあなた方は目を見開いてもらわなきゃ困る、そう先ほど来強調しておるところのゆえんもここにあるんですよ。単に財政上の問題だとか、学校の受け入れという問題でこれは言い逃れできませんよ、もっともっと根の深いところの今日の学校の教育体制、中学校教育のあり方のところの問題ですよ、これ。高校への受験で忙しいもんだから昼飯も食う暇がない、そんな学校給食なんてまどろっこしいことができるか、これが子供たちの状態です。当然私はやっぱりそれぞれの中学校の先生方の気持ちの共通の問題だと思うんですよ。そこのところを、本当にゆとりの時間というのを皆さん設置されたんだから、これはこうしなさいと強力な指導をしてこそこれは多くの普及率というのが出てくるんですよ。私は大臣ね、時間がありませんから言いませんけれども、この物の考え、こういう観点から学校給食を指導していくという立場にない限り、これは机の上だけで解決つきませんよ、ただ設置者に任すということでは。その点どう大臣はいまのやりとりを聞いておられてお感じですか。
#125
○国務大臣(田中龍夫君) 実は拝聴いたしておりましてまことに共感を覚えるものがございます。この間行革の委員会で、本岡さんが多分給食の問題を御質問になるんだろうと実は思いまして――ところが私が閣僚になってよその大臣と余りやり合ったことはなかったんですけれども、この給食の問題に対してどうも自治大臣の物の考え方が私の考え方と非常に違うので、安孫子君と私は、この給食の問題じゃずいぶん二人でやり合ったのですが、やはり経済的な関係とか、あるいはやはりいろんなそういうふうな四囲の状態で、給食はどうあるべきかということに対しまして、ちょうどここに、宮之原先生の御質問がありゃせぬかと思ったものですから、こういうふうにいろんな給食のあれを検討して、自治大臣ともやり合った問題なんかあるんですが、やはり先ほど来、冒頭申し上げたような教育効果という問題は、われわれ文部省の者といたしましては十分に考えなきゃならない問題で、単なる経済性の問題や、あるいはまた行政庁の問題だけで割り切れない、それこそ教育に対する心の問題とか、そういう問題がやっぱりどうしても自治大臣と私とは見解を異にするというので、そのまま物別れになっておるのであります。しかしきょうは、大変現場の、しかも詳細にわたってのお話を私は快く拝聴した次第でありますが、いまの中学校における受験という問題とも関連した、またゆとりのある教育というものをわれわれが唱えておる考え方、そういう問題に触れての御見解に対しましては、確かにわれわれは統計面だけで見ると数でも給食率が低いと。小学校の生徒さん方と違って、やはり給食をしようとしても今度は生徒さんの方もいま忙しいんだから、いま勉強で大変なんだからということでやりにくい点があるかもしれませんが、しかし、教育の理想は理想として、そういう問題こそ私どもがまじめに分析もし、考えなきゃならない大事な問題が伏在するということを感じております。いろいろと御意見をありがとうございました。
#126
○宮之原貞光君 時間がありませんから残りは次にします。
#127
○柏原ヤス君 今回、日本学校健康会法、この法律によって安全会と給食会が統合されることになりますが、まず給食会の今日までの経緯を見ますと、昭和四十二年と昭和四十五年の二回にわたって廃止を決定する閣議が開かれております。なぜ廃止を決定するに至ったかという理由、またその後廃止決定があったにもかかわらず今日まで続いてきている、それにはどんな理由があったのか、こういう問題につきましては文部省の御説明がいろいろございました。要するに、指定物資四品目というような給食の中で、非常に大事な物資を取り扱うためにこの給食会という会はあった方がいいんだ、仕事がやはりあるから今日まで続いているんだ、こういうふうに簡単に理解してよろしゅうございますか。
#128
○政府委員(高石邦男君) 経過を少し詳しく申し上げてみたいと思います。
#129
○柏原ヤス君 詳しくなくてもいいですよ。
#130
○政府委員(高石邦男君) ああ、そうですか。
 四十二年、四十五年の廃止の決定は、日本学校給食会が取り扱っておりました物資が脱脂粉乳だったわけです。脱脂粉乳を生乳に切りかえていくということで、生乳に切りかえてしまったら脱脂粉乳は要らなくなるんじゃないかと。要らないんであれば、取り扱う日学給も要らないじゃないかというような、単純に言いますとそういう流れが四十五年まで続いたわけです。そして、四十五年以降、ところがその後小麦粉、それから米、そういうものを日本学校給食会が一元的に供給するという新しい任務を負うに至ったわけでございます。そうすると、やっぱり米飯給食の実施とか、それから小麦粉の取り扱いは日本学校給食会がなければ円滑な供給ができないということで、五十二年の閣議了解の段階ではもう廃止という線は消えまして、日本学校給食会は米飯用の米、それから小麦粉、そういうものを一元的に取り扱うような機関になったので、そういうものを安定供給するようにしてもらいたい、しかし定員の削減、合理化は図ってもらいたい、こういうような閣議了解になって、そして今日まで流れてきたわけでございます。
#131
○柏原ヤス君 ですから、廃止しない方がいいから今日まで続いてきたわけですね。ところが、昭和五十四年になって日本学校給食会と日本学校安全会と、放送大学学園設置のときに統合するという、こうした閣議決定が行われて、簡単にと言っちゃ言い過ぎかもしれませんけれども、当然必要なこの給食会が安全会と統合されると。ところが、この出された法案は、行政機構の合理的再編のためだとか、業務の総合的推進のためというような旗印で出されているわけです。統合されるわけです。しかし、これがこの委員会ではもう最初から問題になって、きょうもその議論が続いている。私も先ほどからいろいろ伺っておりまして、また行政管理庁の立場での御説明も伺ったんですけれども、お聞きすればお聞きするほど放送大学学園設置のための法人減らしたと、もうそう考えるのが正しい理解の仕方だと。文部省は旗印だけはもっとものような旗印を出しているけれども、やっぱり文部省の腹も、仕方がない、こういう気持ちでいらっしゃるんじゃないか、こういうふうに理解しておりますが、どうでしょう。
#132
○政府委員(高石邦男君) 御指摘のように、放送大学学園法案を出す際にそういう議論がありまして、文部省の所管の法人としてスクラップしていくと、そういう方針があったことは事実であります。ただ、そういう方針があったから、そのことだけで今回の統合を考えたわけではございませんので、その文部省所管の法人の中で子供の健康に関する仕事を日本学校給食会も日本学校安全会も取り扱っておりますので、そういうことの背景を持ちながらこの両法人を統合し、今後はより一層緊密な連携のもとに児童生徒の健康増進のための仕事を進めていきたい、こういうふうな経過でございます。
#133
○柏原ヤス君 それでは、今回の統合によって削減される役員と職員の数、これが何人か、また、それに伴って節減される金額はどれくらいか、この点改めてお聞きいたします。
#134
○政府委員(高石邦男君) まず、現在日本学校給食会と日本学校安全会にいる役員の総数が十三人でございます。十二人といいますのは、常勤が七人、非常勤が六人でございます。それを、今度は十二人から八人に減らすわけでございます。この八人の構成は、常勤が五人、非常勤が三人という役員構成になるわけでございます。したがいまして、常勤で二人、非常勤で三人が役員の数として減少するわけでございます。この役員の減少に伴う給与の平年度化の節約が平年度ベースで約三千五百万円ということになるわけであります。
 職員については、両法人が閣議決定されたときには二百九十七人であったわけでございます。統合後は二百九十三人と、その後減少しておりますので、合計四入減っていくというような形になるわけでございます。
#135
○柏原ヤス君 私が調べたところによりますと、その職員の問題ですけれども、安全会の方は二百五十六人、給食会の方は三十八人、合計二百九十四人、それを今度健康会で必要な職員が二百九十三人、ですから、結局職員の削減された数は一人だと、こういうふうに調べたんですけれども、そのとおりでしょう。
#136
○政府委員(高石邦男君) ちょっと時間の経過がありますので。両法人を統合していくという時点では、先ほど申し上げました二百九十七人でございますが、現在の時点で言いますと先生御指摘のとおりに二百九十四人でございます。
#137
○柏原ヤス君 二百九十四人でございますなんて、たくさんいますよと言うんじゃなくて、何人減らしたかって聞いているんです。一人減らしましたと堂々とおっしゃったらどうなんですか、それ言うとまずいんですか。
#138
○政府委員(高石邦男君) 統合後の数は二百九十四から二百九十三人になりますから減少は一人でございます。
#139
○柏原ヤス君 はっきり言ってくださいよ。
 そこで、この行政機構の合理化だとか、業務の総合的推進だとかと言ったって、たった一人を減らしたにすぎないと、これは数の上で事実だと思います。で、私は、行政改革の一環としての統合だと文部省がおっしゃっているんだから、事務組織の合理化があるのが当然だと。しかし、新しくつくられるこの健康会は、事務組織として総務、学校安全、学校給食の三部がつくられるということですが、総務部門のところを見ただけでも、人事、会計、こういう総務部門に必ずある職場、そこには二つの法人が重複して行っていた事務が私は相当あると思うんですね。それが、先ほどの御答弁のように職員の減というのはわずか一人だと。これでは行政改革の意義というものを強調しておきながら、事務組織の合理化はやってないと、こういうふうに言われても仕方がないと思うんです。その点いかがですか。
#140
○政府委員(高石邦男君) 両法人の総務部門を担当しておりますのは、現在、人数で言いますと三十六名でございます。新しい組織でつくります総務部門は三十一名でございます。そこで、この総務部門は確かに給与とか人事とか、そういう面の仕事を同じところでやっているとすればそれは合理化できるわけでございます。そこで総務部門に新しい一つの企画室というものを実はつくっておりまして、その企画室に総務部門で重複する人たちをそこに配置して、そして今後両法人の持っている企画調整の仕事を進めていくというような新しい体制をしくということで機構づくりを考えておりますので、総務部門としては、絶対数としては減りますけれども、総合的なトータルとしては、企画室を設置したために総体の数字は余り減っていないということでございます。
#141
○柏原ヤス君 納得したようなしないような御答弁ですけど、次にこの健康会法の第十九条にある事業規定というものを見ますと、これはいままでの給食会法、安全会法に掲げてあった事業規定をそのまま移しかえただけだと、こういうふうに思います。そこで、両法人が統合されて健康会となった後もその業務の内容はいままでと同じだと、こういうふうに思いますが、この点もどうなんでしょうか。
#142
○政府委員(高石邦男君) 健康会においては、給食会、安全会がやってきた業務を引き継ぐということで、事業内容もそういう観点でつくられております。ただ、二つの業務を従来どおりのそのまましかやらないというだけでは十分な統合の目的を果たし得ないということで、先ほど申し上げました企画調査室、そういうような事業もこの組織の中でつくりながら、両者の連携が進められるような対応を事業としてやっていきたい、こういうふうに思っておる次第でございます。
#143
○柏原ヤス君 そこで、健康会ができて一つの法人になるわけですが、東京の本部は統合合併されると。これはわかるんですが、各県の段階で一体どうなるのか、何か理解できないわけなんですね。まあ御説明を簡単にしていただければ……。
#144
○政府委員(高石邦男君) 日本学校給食会という特殊法人は、現在中央にある特殊法人でございます。それから学校安全会の特殊法人というのは、中央にある学校安全会と、各支部に特殊法人の支部として置かれている、それが末端の学校の給付事業をやると、こういう形になっているわけでございます。そこで、安全会については末端の学校現場までそういう意味では特殊法人が全部事業を展開するというような形ができ上がっているわけでございます。そこで、給食会の業務は、そういう系列と比較いたしますとそういう姿になっていないわけであります。しからば、実際上どういう形で処理しているかといいますと、県では財団法人として給食会をつくっているわけでございます。それから市町村では市町村で財団法人をつくっているわけでございます。したがって、特殊法人と財団法人ですから、それを強いてまた特殊法人の系列の中に入れ込まなくても仕事がやれるのじゃないかということになって、統合で焼け太りするというような問題は避けるべきだというようなことで、現在の県の給食会、末端の給食会、そういうものの機能が十分生かされれば給食物資の円滑な調達、それには差し支えないということで、末端までは特殊法人という機構組織の中には、いれないという形にしているわけでございます。
#145
○柏原ヤス君 そこでこの県段階で、健康会というのが、いままで県の教育委員会の中に同居していた安全会が支部としてありましたね。それが健康会というふうになるわけですか。そうしますと、その健康会と特殊法人として別個にあった給食会との関係はどういうふうになるんでしょう。
#146
○政府委員(高石邦男君) 日本学校給食会と日本学校安全会は一本になりまして健康会という組織になってしまいます。それから、末端における支部は健康会の支部になります、その支部は共済事業を展開する仕事を受け持ちます。
 それから県の給食会、市町村の給食会は財団法人のままに残るわけでございます。そして、そこで給食の物資の関係を取り扱うということになるわけでございます。
#147
○柏原ヤス君 それはわかります。ですから、この健康会、この県の段階の健康会と財団法人として県また市町村にあるこの関係はどうなんですか。何にも関係がないのか、それとも何らかの形の関係性を持つのか。
#148
○政府委員(高石邦男君) いま現在、日本学校給食会が取り扱っている米穀、それから小麦粉、こういう基本物資の取り扱いは県の給食会が行うわけでございます。したがいまして、今度できます新しい健康会の事業の中で、従来やっていました給食会のそういう基本物資の供給事務は県の給食会が引き続いて行う、県の給食会の立場で仕事をやるということで、基本物資の流れにつきましては県の給食会がとり行う、それから一般物資につきましては、これは市町村の給食会と県の給食会と国の特殊法人としての日本学校給食会は、一般物資については直接の流れがないわけです。流れがないというか直接的なルートではないわけです。いわば市町村の給食会が一般物資を買う際に、県の給食会のあっせんするものを買うのか業者から買うのかということで、市町村の段階では、一般物資の調達の判断はその市町村の給食会が全く独自に判断できるということになっているわけでございます。
#149
○柏原ヤス君 私がお聞きしているのは、県の段階の教育委員会に同居していた安全会が、今度は健康会の支部になるわけでしょう。それと、その物資をいろいろやっている財団法人の関係ですね、全然関係ないんですね、それじゃ。何にも関係ない。御説明がないのだから関係ないということですね、そうですか。
#150
○政府委員(高石邦男君) はい、そうでございます。
#151
○柏原ヤス君 それじゃ下の方は――下というか県の段階へいくと、もう全然別のものだと。だけれども名前は健康会なんですか、それじゃ。
 給食会の方は何と言うんですか、それじゃ。
#152
○政府委員(高石邦男君) 県の学校給食会は、財団法人学校給食会としてそのまま残るわけでございます。それから、日本学校安全会の支部は、日本学校健康会の支部として残るわけでございます。
#153
○柏原ヤス君 くどいようですけれども、そうすると県の段階へいくと健康会はこっちにある、給食会はこっちにある、何も統合もしていないし、別のものだと、こういうわけですね。それでもやっぱり文部省がそれを監督するわけでしょう。
#154
○政府委員(高石邦男君) 県の学校給食会の監督官庁は都道府県でございまして、文部省ではないわけでございます。
 それかるなお、現在も日本学校給食会と県の給食会は上下関係、監督関係にないわけでございます。一方は特殊法人であるし、一方は財団法人でございます。
#155
○柏原ヤス君 そうすると、安全会と給食会、二つの法人があって、それが一つになるということは本部の段階だけで統合するんであって、県は別だと、くどいようですけれどもね。そういうのが、行政機構の合理的再編とか業務の総合的推進とかというふうに言えるんでしょうかね、それが。
#156
○政府委員(高石邦男君) 国の事務をいわば国にかわって特殊法人というものをつくって仕事をさせるという形でできたのが特殊法人であるわけです。そこで、国の仕事にかわってという日本学校安全会と日本学校給食会というのを一緒にしようという国レベルにおける特殊法人の統合問題として処理しているわけでございます。したがいまして、地方自治の原則から、地方でいろいろな行政組織を持っているものまで国がこうやるから地方もこうしろと言うのは、これは地方自治のたてまえからできないわけでございます。あくまで地方の実態は地方の府県の段階で考えていかなければ、処理してもらわなければできない問題でございます。
#157
○柏原ヤス君 よくわかりました。
 そこで、健康会の内容をいろいろ調べてみますと、お聞きしてみますと、一体今回の統合によるメリットは余り期待できないんじゃないかと、そういう印象をますます強く持つわけですが、先ほどの役員、職員の削減以外に、やはり統合するんだと、合理化するんだと、新しい総合的施策というものはやはり考えていらっしゃると思うんですね。また考えていかなければならないと思いますが、そういう点でお考えになっているようなものがありましたら、お聞かせいただきたいと思うんです。
#158
○政府委員(高石邦男君) 子供の健康、安全、それから食事というものは、一連の内容はやっぱり子供の体に関する問題だと考えていいと思います。そうしますと、いままでは健康、安全の問題は健康、安全という独立した分類をし、研究をし、仕事をしてきた。これが一体化いたしますと、たとえば学校における病気、子供たちの病気の実態はどうか、それと栄養の問題というようなものが、一つの法人になりますと、より密接な連携のもとに仕事が展開できるということになるわけでございます。したがいまして、各種の給食の研究協議会だとか、健康、安全の研究協議会というものについては、むしろ給食のときには健康、安全のことを余り頭に置かないで議論して研究討議をしているというのが、一体化していきますので、より能率的な子供の健康のための研究討議、仕事を進めることができるだろうというようなことを考えているわけでございます。そして、先ほど申し上げました企画調査室を設けたいというのもそういうことでございまして、両方の持っているそれぞれの中身を十分につなぎ合わせて、そして総合的に施策を展開していきたい、こういうふうに考えております。
#159
○柏原ヤス君 統合するということは、もうこれは決定になるわけですが、ぜひそういう点で、いまお話がありました企画室ですか、そういうようなものが新しい一つの機能を発揮して行われるとなれば、またそれに期待をかけるわけでございます。
 そこで、最後にもう一点、それぞれの法人で給与基準が違っていると思います。それで、今回の統合によって職員が不利益になるようなことがあってはならない、こういう点もこの統合の面で大事な問題だと思います。この点、職員の立場に立って十分な配慮をお願いしたいと思いますが、いかがでしょう。
#160
○政府委員(高石邦男君) 職員の処遇、給与の問題につきましては、統合によって不利益にならないようにしていきたいという基本的な方針のもとに考えていきたいと思っております。
#161
○柏原ヤス君 そこで、いままでの給食会は、小麦粉、米、脱脂粉乳、輸入牛肉といった指定物資四品目のほかに、現在二十一品目の承認物資を取り扱っていますが、これは健康会設立後は健康会法第十九条三項に基づいて行うことになるんでしょうか。
#162
○政府委員(高石邦男君) 御指摘のとおり、十九条第三項の規定に基づいて基本物資についての取り扱いを引き続き行うほか、なお必要に応じて承認物資についての取り扱いを行うということになるわけでございます。
#163
○柏原ヤス君 そこで、学校給食の物資の供給事業に中小企業を利用してはどうかと考えております。文部省はこの点についてどんなお考えでいらっしゃいますか。
#164
○政府委員(高石邦男君) まず、学校給食用の物資を調達するに当たりまして基本的に考えておりますことは、まず良質な食材料でなければならない。それから、食材料費は父兄負担でございますので、できるだけ低廉な価格でそれを手当てできるように考えていかなければならない、これが給食のサイドからの一つの強い要請でございます、したがいまして、市町村の給食会が物を一括購入していく組織をつくったのは、そういう要請を満たすために県の市町村段階でまとまって食材料を一括購入していこうということでそういう組織ができ上がっていったわけでございます。県の給食会もそういう市町村の要望に応じて一般物資を取り扱っていくということになってきたわけでございます。したがいまして、基本的にはそういう立場で、あくまで児童生徒、父兄負担の軽減ということを常に念頭に置きながら給食用物資の選定をしていかなければならないと思うわけでございます。
 しかし、一方においては、やっぱり民間の活力、中小企業の活力、そういうことをも十分に生かしていかなければならないというようなことで、その両方が相協力し合って、いま申し上げたようなことが達成できるような供給体制ができ上がっていけば、もっともっと民間の活力を利用していきたい、こういうふうに思うわけでございます。
#165
○柏原ヤス君 臨調第一次答申で学校給食事務の民間委託が取り上げられております、また、新聞の報道を見ますと、自治省も同様の方針を決めて、委託のための手引書づくり、これを始めているというように報道されております。このような情勢に対して大臣はどのような対応をなさろうとしていらっしゃるかお聞かせいただきたいんです。
#166
○国務大臣(田中龍夫君) 文部省といたしましても、臨調の答申及びそれを受けた閣議決定に基づいて対処するものといたしておりますが、学校給食について従来から調理業務については直営方式によって、その他の業務、すなわち配送業務については大幅に民間委託を取り入れられてきておる、こういうような状態でございます。しかし、今後ともにこの実態を踏まえた答申の趣旨に沿いまして、地域の実情に即して効果的な運用をしていきたいと思うんでありますが、ただいま先生のお話しのような、地元の中小企業あるいは地元の関係の業界、こういうふうな問題等につきましても、やはり教育委員会その他の地元の方々の御意見も十分尊重してまいらなくちゃならない、こういうふうに考えております。
#167
○柏原ヤス君 そこで、文部省の調査を拝見いたしますと、米飯給食の実施率は非常に進んでいる、今年度中には九六%に達する見込みだと言われておりますが、これは学校給食用の米が六割引き、炊飯用設備の新設校は七割引きという大変よい特別措置がされているのでこのように進んでいると思うわけです。ところが、この特別措置が今年度で打ち切られる。ぜひこうした値引き措置は五十七年度以降も継続して実施されるように、これは要望しておきたいと思いますが、この点いかがでしょうか。
#168
○政府委員(高石邦男君) 御指摘のとおりでございまして、米飯給食の普及にはこの値引きというのが大きな効果をもたらしていると思います。したがいまして、文部省といたしましては五十七年度以降においても引き続きこの措置が継続されるように食糧庁にお願いをしていきたいと思っております。
#169
○柏原ヤス君 絶対にそういうようにやるという確約はできませんね、
#170
○政府委員(高石邦男君) 農林省が決めるものですから、文部省はお願いする立場でございます。
#171
○柏原ヤス君 がんばっていただきたいと思います。
 そこで、先ほどもこの学校給食法の第二条に四つの目標が掲げられております。それについて非常に具体的な質問がされ、それに対する御答弁を伺っていたんですが、私もぜひこの四つの目標をもっと充実させていただきたい。先ほどのように、法人が一つになれば、そういう給食の面も大いに進むんだ、充実させるんだ、企画室というような力強いものもそこにつくるというお話なので、ここで取り上げて強くこの四つの目標を充実させていただきたい、こう思って申し上げるんですが、この給食の場で使われる食器、これに対して文部省としては改善策を持っていらっしゃるのかどうか、抽象的な漠然とした質問でございますけれども、簡単にお答えいただきたいと思います。
#172
○政府委員(高石邦男君) 現在日本学校給食会で食器具改善研究委員会というのを設けているわけでございます。これは御指摘のように食器の改善を図りながら、学校給食の中身をより豊かにしていこうということで取り組んでいるわけでございます。文部省といたしましても、今後これらの研究成果を踏まえて、地方に対する指導を積極的に進めてまいりたいと思っております。
#173
○柏原ヤス君 一つの具体的な例ですけれども、いまは先割れスプーンがほとんど徹底して使われている。それにはしを使うべきだ、スプーンも使うべきだ、フォークも使うべきだというような意見が出ているわけですけれども、私はもうこれは議論したり研究したりしている段階じゃないんじゃないか。大体先割れスプーンなんて、あんなおかしなものが徹底するということがちょっとおかしいんじゃないか。私たちがあれ使ってみたら、これはすばらしい食器だなんてだれも思わないと思うんですね。やはりはしも必要です、スプーンも必要です、フォークも必要なんです。これはもうフォークはいつの時代から使われたなんて研究するまでもなく、フォークで食べるものはフォークで食べるようになっているわけなんですね。そういうものが食器として設備されていないから問題なんで、先割れスプーン以上にもっとおかしな、宇宙人でも使うような食器が研究すればあらわれるか、ぱっと使えばぱっとなると、出たり入ったりするなんていうそんなものができるわけもない。やっぱりはしを使うときははしを用意する、フォークで食べるときはフォークで食べると、そういうものを準備すればいいんでしょう。私は研究するなんていうのはおかしいと思うんですね。だから、文部省としては給食をもっと充実する、教育的な立場で取り上げていくと。また、いま日本の教育に欠けている問題が、こういうスプーンを使わせる、フォークを使わせる、はしを使わせるというようなことで、少しでもプラスになるんだったら大したものでもないでしょう、はしの一ぜん――一ぜんといったって子供の数がたくさんいるんだから容易じゃないと、洗うのが大変だ、大変に決まっているじゃないですか。家庭の主婦の食事の仕事だって大変なんですよ、あれ。たった一人の子供に食事をさせるのだって大変なんです。それを学校の子供にちゃんとした食事らしい食事をさせると、その作法を教えるとなればそんな簡単なものじゃない。受け持ちの先生も大変だし、また学校も大変だし、また、文部省も私はもう給食をやると決めた以上は簡単にできるものじゃなくて大変なものなんだということを頭に置いて力を入れていただきたい。研究なんかまどろっこしくて何をしているんだと。やりたくないから研究研究というふうに煙幕を張って、そしてああでもないこうでもないと言っているんじゃないか。局長さんが何か研究会へ出られて演説しているというけれども、そんなばかばかしいような演説をよくみんな黙って聞いているなと、それだけのお説教するならやんなさいと、そういうふうに私は思うんですよね。いかがですか、この食器一つの問題でも。
#174
○政府委員(高石邦男君) はしとかスプーンとかナイフ、フォークの問題についてはまさに先生おっしゃるとおりでございます、したがいまして、現場においてそういうことを積極的に使うように指導しているわけです。
 先ほど申し上げました食器の改善委員会というのは、盆とか皿とか、いわば入れ物につきましてもいろいろな研究をしているということでございまして、
   〔理事大島友治君退席、委員長着席〕
はしとか、そういう問題についてはもういまからでも、あすからでも使ってもらいたいと、こういうふうに指導しているわけでございます。
#175
○柏原ヤス君 その問題の二つ目、二番目の「学校生活を豊かにし、明るい社交性を養うこと。」と、大変いい目標で、また、これこそ学校給食で私は十分に養える。そのためには、私は先ほども問題になっておりました学校食堂、これをもう設置すべきだと。先ほどの御答弁だとあった方が望ましいなんて、望ましいなんてそんなのんきに言っているときじゃない。毎日毎日食事やっているのですね、実際、あれだけの子供が。理科を教えるのには理科室があるでしょう。音楽を教えるのに音楽室があるわけですよ。どうして給食を実施しているのに食堂を置かないか。これは日本の国が戦争に負けて貧しいときには食堂はなかったとしても、ここまで来た日本に、しかも教育が充実していると言っているときに食堂がないなんというのは私は恥ずかしいことだと思うんですね。望ましいなんていうようなのんきなことを言っていないで、私はつくるべきだと。しかし、つくるべきだと言ったって地方自治体、その現場ではいろいろ問題があると思います。しかし、文部省として何%は県に食堂を持った学校をつくりなさいと、もう数を示して計画的にやらなければ私は進まないと思います、望ましいとか、研究中だなんて言っているんじゃ。やっぱり何%と。そういう点で食堂がどこまで設置されているか、その状況を文部省としてはつかんでいらっしゃいますか。
#176
○政府委員(高石邦男君) 昭和五十四年十月現在で、小中学校で九百十二カ所設置されているわけでございます、漸次毎年百五十から百七十カ所程度の予算を計上いたしまして、いまおっしゃったような気持ちで食堂の整備を進めてきているところでございます。
#177
○柏原ヤス君 何となく元気のない声で答えていらっしゃいますけれども、あなたががんばらなければ推進しないわけですから、もっと元気よく、これだけはやってみせる、あの局長さんのときにこれだけいったというくらいにがんばっていただきたいと思うんですね。とにかく給食の現場へ行ってみますと、それこそもう食堂がないんですから、勉強しているそこで道具を片づけながら給食を配っている、運動服を脱ぎながらお皿並べているというような、とにかくこんなところで子供が給食を食べて、こんなふうにしているのかというのは、行ってみなければわからないわけですね。反対に食堂のある学校へ行きますと、本当に望ましい形で給食をしております。また、給食をつくった人たちも、給食を配る先生方も非常に楽しく、そして張り合いのある給食活動をしているわけなんです。ですから、ぜひ学校食堂というものは設置していただきたいということを、先ほども御質問した社会党の先生と同じ気持ちで、もうそれ以上に私はこれだけはやっていただきたいと思うんですよ。大臣、いかがですか。
#178
○国務大臣(田中龍夫君) そのとおりでございます。
#179
○柏原ヤス君 力強くと、こういうふうに承っておきたいと思います。ありがとうございました。
 それから、三番目の「食生活の合理化、栄養の改善及び健康増進を図ること。」とありますけれども、栄養士による栄養指導が非常に重要になってくるわけです。そういう点で、単独校においてはどういうふうにしなさいというふうに文部省では指導していらっしゃいますか。
#180
○政府委員(高石邦男君) 学校栄養職員につきましては、定数改善の目標といたしましては、単独校の児童生徒数七百人に一人という配置を計画しているわけでございます、
#181
○柏原ヤス君 具体的にこういうふうに指導しなさいというものは、文部省としては示していないんですか。
#182
○政府委員(高石邦男君) 学校栄養士の配置につきましては、単独校、共同調理場、それぞれ置くわけでございますが、その学校栄養職員が、学校の献立とか、それから子供たちの栄養指導、そういう点で積極的な役割りを果たしてもらいたいと思っております。
#183
○柏原ヤス君 給食の問題は、また機会をいただいていろいろお聞きしたいと思います。
 次に、事故防止についてお聞きしたいんですが、現在、日本学校安全会に加入していない学校はどのくらいありますか。また児童生徒の数はどのくらいになっておりますでしょうか。
#184
○政府委員(高石邦男君) 日本学校安全会に加入していない学校は、小学校五十校、中学校八十二校、高等学校百二十校、合計二百五十二校でございます。
 子供の数で申し上げますと、小学校で一万四千七百五十三人、中学校で二万八百六十二名、高等学校で二十万八千百六十一名ということでございます。
#185
○柏原ヤス君 事故はいつ起こるかわからない。そういう問題ですから、私は、すべての子供の万一の事故を補償するために、すべての学校、すべての児童生徒が加入しなければならないと、こう考えておりますが、その実現のためにどのような努力をしていらっしゃいましたか。
#186
○政府委員(高石邦男君) 御指摘のとおりでございまして、都道府県の教育委員会を通じまして、その加入の促進を図っております。具体的には、安全会において、未加入の学校に対する説明会の開催やパンフレットの送付、それと学校の訪問、そういうのを行いながら加入の促進に努めておりますし、今後とも一層努力してまいりたいと思っております、
#187
○柏原ヤス君 そこで、今回の統合、これを契機にそうした実現のためへの努力、これをどういうふうに考えていらっしゃるか。新しい、また、より積極的な努力をどういうふうにお考えになっているかを、もしお考えになっていたらお聞かせいただきたいと思います。
#188
○政府委員(高石邦男君) 先ほども、統合して新しい企画調査係を設けると申しましたが、そういうようなところで、単に災害が起きるから入れと言うだけではなくて、健康管理という面を含めて、いままで以上に積極的に加入を進めてまいりたいと思っております。
#189
○柏原ヤス君 そこで、事故死亡数をちょっとお聞きしたいんですが、通学中を含めた児童生徒の死亡事故の内訳、小学校、中学校とのぐらいになっておりますか。
#190
○政府委員(高石邦男君) まず小学校で申し上げます。
 小学校で、突然死四十一、頭部外傷十六、溺死十九、交通事故四十一、その他十五、合計百三十二でございます。
 中学校、突然死三十五、頭部外傷九、溺死四、交通事故十六、その他七、合計七十一でございます。
#191
○柏原ヤス君 そこで、小学生では歩行中の自動車事故死、また中学校では突然死、この比率が非常に高いわけです。この、通学中の事故死、また突然死、こういうことについては安全会法の施行令の二条、また三条で、死亡見舞金の支給が半額になっておりますね。
#192
○政府委員(高石邦男君) そのとおり、二分の一でございます。
#193
○柏原ヤス君 子供の交通事故死、不慮の死、こういう点は非常に親にとってはショックで、また一番心配されている事故です。発生率もその比率が非常に高い。これに対して十分な補償が受けられるように検討していただけないか、ぜひそうしていただきたいと、こう思いますが、その点いかがでしょう。
#194
○政府委員(高石邦男君) この共済制度は、国と都道府県、それから親の三者が協力してこういう制度を設けているわけでございます。それともう一つは、学校側の、管理者側の責任というようなものについて早急な補償制度が行われるというような観点も加えてこの制度をつくっているわけでございます。したがいまして、一般の子供を生命保険が補償するというようなのと若干ニュアンスが違うわけでございます。したがいまして、いま申し上げられた突然死とか事故死というのは、どちらかというと、突然死というのは本人の病気、体の要因によって起こるということで、管理者側の責任で発生した事故とはなかなか言いにくいというような点がございますし、交通事故死にいたしましても、本人の責任といわば学校以外の第三者によって引き起こされるというようなこともございますので二分の一というような形にしているわけでございます。で、金額そのものにつきましては、今後総体的に改善していかなければならないと思いますが、その仕組みとしてそこに全くの区別をしないで実施するという段階には、もっともっと時間を経て研究していくべき課題があるように思うわけでございます。
#195
○佐藤昭夫君 私も、まず初めに本法案の幾つかの問題点、疑問点についてお尋ねをしておきたいと思いますが、きょうも午前から宮之原委員初め、いろいろ質問がされておりますので、重複はできるだけ避けて、別の角度から幾つかのお尋ねをいたしたいと思います。
 まず第一の問題は、本法案が、日本学校安全会と日本学校給食会、これを、放送大学学園をつくるがための全く数合わせ的な統合にすぎないということが、るる、いろいろきょうも指摘をされておるわけですけれども、私も全く同感でありますが、逆にお尋ねをいたしますけれども、今度の統合によって、改正法案のこの「目的」の条項にも書いておりますけれども、こうこう二つのものの事業を続承してやっていくと、そうして「心身ともに健康な児童、生徒等の育成に資することを目的とする。」というわけですけれども、この条文のごとく、また「健康会法」というその法の名称にふさわしく、児童生徒の健康増進、健康推進のために、何か新しい事業をやろうという計画があるのか、内容があるのか、この点をまずお尋ねをしたい。
#196
○政府委員(高石邦男君) 両法人を統合いたしまして、基本的には両法人の処理してきた業務を引き継ぐわけでございますが、両法人が統合されますれば、運営の面でも緊密な連絡がとれるようになりますし、それから能率の面でも増進が図られる。そして、あわせてそれぞれ両法人が持っておりましたやり得る事業についても、まだやっていなかったような事業、そういう事業についても、児童生徒の健康保持、増進の観点から、新しい事業としての施策を進めるように考えていきたいと思っております。
#197
○佐藤昭夫君 この児童生徒の健康増進のためにやり得る事業をいろいろ考えていきたい――何を考えているんですか。
#198
○政府委員(高石邦男君) たとえば、先ほど来も議論がありましたように、学校におけるいろんな子供の病気というようなものがありますが、子供の病気一つとりましても、子供の病気と子供の食事というようなものは非常に密接な関係があるわけでございます。骨折しやすいというのは、カルシウム分の食べ物が不足しているというようなこともデータとして分析していけば出てくるのではないか。そういうことをつなぎ合わせることを通じて、給食の献立にそういうものがより積極的に反映できるというデータ、資料を提供していくというようなことができるかと思うわけでございます。
#199
○佐藤昭夫君 いま御説明なさっているようなことは従前の学校安全会なり、日本学校給食会なり、この組織と運営ではなし得ないこと――統合することによって初めて可能になることじゃないですね。
#200
○政府委員(高石邦男君) 両法人がそれぞれの事業を密接な連携をとればやり得ないことではないわけです。ただ、独立した法人でありますと、なかなか観念的にはそう言ってもそこの連絡、調整というのは十分に成果が上がらないということで、一体化することによってそうした面の事業がより効果的に発揮できると、こういうふうに思っているわけでございます。
#201
○佐藤昭夫君 私はいまの説明、そういう説明をされてますけれども、どうも納得がいかないんですが。先ほど来の質問の中で、合併によって役員を三人ほど減らすというような回答をされていましたけれども、具体的にはそういう新しい事業を統合によって始めることに伴って、職員の各セクションの配置計画を変えるわけですか。そのプランはあるんですか。こういう新しい事業をやる、このことに伴ってこういうふうに職員配置を変えるんだというようなこと、何か考えているんですか。
#202
○政府委員(高石邦男君) これは両法人が具体的に統合した暁に、その業務の実態その他を考えながらそういうことを考えるべきで、ただ観念的にここにこうするというようなことではなくて、その両法人の統合で仕事を進めていく過程の中で、いろんな問題点を克服しながら、そういう新しい事業への展開ができるような体制づくりができるものと考えております。
#203
○佐藤昭夫君 あなたは、この委員会での質問に対してその場限りの答弁をなさっているけれども、実際はそういうようなことはできないんでしょう。文部省にそれとなくいろいろお尋ねをすると、いまのこの行革、こういう状況のもとで新事業といったって、それはもう不可能に等しいことだ。ただ、文部省としては、財政好転の暁には何か新しい事業を始めてみたいとも考えていないわけじゃないけれども、いま直ちにはむずかしいことだというのが実際は本音じゃないですか。それを何かこの場で取りつくろうために、いや新しい事業を考えていますと。しかし、それはいまここで、この段階で提示するわけにはいかぬ、合体が行われたその暁の検討事項ですという、そういうその場限りの、人をだますようなことを言われではだめです。どっちですか。
#204
○政府委員(高石邦男君) 新しい組織ができて最も能率的な、合理的な形にしていくためにはどうしていくかということは、観念的にこうする、ああするということよりも、実際でき上がった後に、役員を初め職員が一丸となってそういう体制をしいていくということが最も妥当なことだと思います。そういう暁に、できてきた新しい事業展開について、いろいろな予算を伴うというようなことが出てくれば、それに応じた予算要求を今後していかなければならないということになろうかと思います。
#205
○佐藤昭夫君 そうじゃありませんよ。この政府が提案をしております改正法案の「目的」第一条、この第一条に「児童、生徒等の健康の保持増進を図るため、学校安全及び学校給食の普及充実、」これこれこれこれ。要するに、安全会がやってきたこと、給食会がやってきたこと、これを引き続きやっていく。「もって心身ともに健康な児童、生徒等の育成に資することを目的とする。」という、ここまで条文で提起をしているわけですからね。この第一条に照らして一体どういう仕事がやられるのかということについて、この提案と同時に、やっぱりこの委員会での審議をするに当たっての一定の文部省として考えておる具体的な内容が提示されてしかるべきじゃないですか。そういう意味で重ねて申し上げますけれども、考えてみますと言うんだったら、いよいよそれを実際に実施に移すかどうかというのは、それは二つの統合が成立をした暁の話でしょう。しかし、文部省としてはこういう新しい事業を始めたい、そしてその事業を始めるについて職員の総数、トータルにおいてこういうことになるけれども、その中でこの分野の新事業にこういうふうに人の配置をしますということを、この委員会の討議の資料として、われわれが法案の内容を判断するに当たって、ぜひ文部省提示をしていただきたいということを要求します。どうですか。
#206
○政府委員(高石邦男君) 法律の目標とか目的というのは、一般的に大きな一つの柱を立てて書いてあるわけでございます。したがいまして、これはほかの法律でも言えることかと思いますが、その目標に向かって、現在の時点では仕事をしていなくても、その目標に照らして、それにふさわしい事業を次から次へとやっていくというのが法律の目的に従った事業展開、行政が一般に展開する仕事であります。したがいまして、最初から目的範囲内のものが全部くまなく一〇〇%持ち上げられて、そしてこれだけのことをやりますというような形には通常はいかない。そういう意味で申し上げておるわけでございまして、この児童生徒の健康な育成に資する事業であれば、今後積極的にやるべきことはやっていきたい、こういうことを申し上げておるわけでございます。
#207
○佐藤昭夫君 そういう言い方で人をたぶらかすことはできませんよ。この提案をしておる、たとえば第十九条第三項、ここで、新しくできる「健康会は、文部大臣の認可を受けて、前二項に規定する業務のほか、第一条の目的を達成するため必要な業務を行うことができる。」というふうに書いておることは、これは遠い遠い先のことですと言うんですか。少なくとも今回法案としてこれを出している以上は、この健康会というものができれば、この第三項に基づいての何かの仕事が生まれるわけでしょう。第一条に飾り文句としてついておるという問題じゃないんでしょう。どうですか。
#208
○政府委員(高石邦男君) この法律の対する事業というのはいろいろなことが考えられると思うんです。当面、日本学校給食会、日本学校安全会が現にやってきている業務を基本的に継承していくと、そのほかに全く一切やらないということをこの法律は規定して考えているわけでないわけでございます。やっぱりそれぞれの両法人がやってきた事業でも、なおやっていくことが目的に照らしてふさわしい事業であれば年数を重ねてやっていくということが当然あり得るわけでございます。そういうことのためにこういう付帯条項を入れるわけでございまして、およそそれ以上やろうとしていないんじゃないかとか、それ以上やれないんじゃないかという議論とはちょっと違うかと思うわけでございます。
#209
○佐藤昭夫君 それでは、もう何遍同じ問答繰り返しておってもあれですけれども、重ねてそれならお尋ねをいたしますけれども、この第十九条第三項に基づいて――あなた方が提案をなさっておるこの第三項ですね、この第三項に基づいて新しい健康会が何か新しい業務を始める、そういう具体的な計画があるのかどうか、それに伴っての職員配置をどうするか、こういう問題を資料として提示できるのかできないのか。できないならできないということではっきりしてもらったらよろしい。重ねてその態度をお尋ねいたします。
#210
○政府委員(高石邦男君) これこれの仕事をやるから、こういうことでこうするというような具体的な資料を提示することはできないのでございます。しかしながら、繰り返し申し上げておりますように、両法人がこれからこの目的に応じた仕事をやっていくわけでございますから、今後の積み重ねで、今年度はひとつこういう事業を展開しよう、来年度はこういう事業にも手をつけようというような形で通常はいろんな行政の仕事も法人の仕事も展開をされていきますので、その目的に応ずるような形でこの両法人の統合の暁には、児童生徒の健康増進のための事業を積極的に進めていきたい、こう思っておるわけでございます。
#211
○佐藤昭夫君 しかし大臣、お聞きになっていて私どもが疑問に思うというのは当然じゃないでしょうか。今度のこの法案は、従来あったこの安全会、給食会という二つの組織の単なる数合わせ的な合併じゃないかと、一体何のメリットがあるのかと、こういう問題をきょうの朝からもいろいろ議論されておる。そうすると、いやそうじゃありません、新しい事業も考えておるんです、ごらんください、第十九条第三項に文部大臣の承認のもとでこの目的に合致するこの事業をどんどん新しくやれるような、そういう法律の仕組みになっているんですというふうにあなた方はお答えになる。しからばその内容は何ですかと、いま何を考えているんですかと、一遍それを正式にこの法案審議の資料として提示を願いたいと言うと、いまは提示できませんというわけです。こういうことで一体この法案の審議ができるのか。私は、もうきょう幾らここでしても答弁変わらぬような感じですから、よく考えておいてもらいたい。こういうことではこの法案は審議できないと思うんです。
 二つ目の問題として、理事長権限が従来の法に比べて非常に大きくなると。運営審議会とかあるいは評議会とか、こういう機関の権限が形骸化をされておるというこの問題が午前中からもいろいろ指摘をされておりました。これに対して局長の方の答弁は、最近の立法例がおおむねこういう形をとるということにしているんですという答弁であったわけですけれども、本当にそれならば、最近の立法の中にすべてこういう形で、従来はあらかじめ意見を聞かなくちゃならないとかというふうに定めたり、あるいは単なる理事長の諮問機関という定め方ではなくて、決定権を持った機関としてこの一定の機関を位置づけをする。こういう例が最近一つもないというのか、私はあると思うんです。それを文部省は、ああいう答弁なさる以上はいろいろ調査をされた上での発言だと思うんですけれども、一つもないというふうに言い切るんですか、どうですか。
#212
○政府委員(高石邦男君) 文部省の所管としております国立教育会館以降につくられたもの、国立劇場、日本学術振興会、日本私学振興財団、放送大学学園、これらはいずれもこの立法例に同じような規定をしてあるわけでございます。文部省以外の法律関係まで調べておりませんので、そこまではお答えできません。御了承いただきたいと思います。
#213
○佐藤昭夫君 午前中からの議論は、文部省が所管をする法人についてという限定した議論じゃなかったんじゃないですか。あなた方の方の答弁は、法制局の意向もあり、最近の立法例がおしなべていま提案をしているような姿になっているんですと、こういう答弁であったわけでしょう。
 私、調べてみましたけれども、大臣も御記憶だろうと思いますが、昨年の五月、通常国会で成立をした新エネルギー総合開発機構、この法案が五月に成立をして、昨年の五十五年十月一日付をもってこの機構が、特殊法人が発足をしておるわけでありますけれども、この特殊法人には運営委員会というものがあります。理事長当然一人及び七名の運営委員、これをもって構成をして、この開発機構の予算、事業計画、資金計画、決算、こういうものについては委員会の議決事項とするというのを法律の第二十一条ではっきり明記しているわけです。単なる理事長の諮問機関という位置づけではありません、この運営委員会は。最近の政府の行う立法例はおしなべて今回の法案で出しておるような形になっているんですというふうに言ったって、この論法は通らない。だから、文部省の所管する法人だけこれはもうこういう形で押し切っていく、非常に運営審議会とか評議会とか、こういうものの権限を形骸化をさせていく、理事長の専断的運営に持っていく、こういうやり方にやろうとするのかというふうに疑わざるを得ない。私が出した事例、御承知ですか、この新エネルギー開発機構。
#214
○政府委員(高石邦男君) 承知しておりません。それで、具体的な法律の中身を見ないと、ここで推測でいろんな議論を申し上げるのは大変失礼かと思いますので、少し調べた上で返事をするとすれば返事をしなければなりませんが、少なくとも一般的な運営審議会、二十五人の委員で構成せられるような運営審議会は諮問機関という場合にはそういうことをしているので、執行機関的な機能を果たす場合にはまた違った規定の仕方をする場合があろうかと思うんです。この法案を提出するに当たりましては、法制局の審議を十分重ねた上で出しているわけでございまして、法制局としても、文部省から出してきたこの内容につきまして特におかしいとかどうこうとかというような議論は全くなくして、従来の、最近の立法例に従って規定をしようということでこういう形の条文になっているわけでございます。
#215
○佐藤昭夫君 それでは、次回法制局にも出席をしてもらって、文部省としてもよく研究をして、次回私が提起した問題についての再度明確な答弁をお願いをいたしたいと思うんですが、重ねて申し上げておきますけれども、理事会は理事会としてあるんですよ、この新エネルギー開発機構は。これはやはり同時に、いろんな広範な各界、各層の意見を聞くいわば運営審議会に相当する運営委員会、これは決定権を持つ決議機関だと、こういう形で、単なる諮問機関ではないという、こういう法律上の位置づけをやっている。で、文部省所管の特殊法人はこれはまた別ですと、こういう論法は通らないんですから、そういう点を含めてよく研究をしておいてください。次回再答弁を求めます。
 もう一つの問題でありますが、いまの質問とも関係をしますけれども、理事長の権限が非常に大きくなる、専断的運営が行われていくおそれが出ると、こういうことになりますと、それが往々にしてそこで働いておる職員の皆さん方の生活と権利の抑圧に理事長権限強化ということが結びついていくんじゃないかということがいままでいろんな例で問題になってきた事柄だと思うんです。ところで、今回二つ合併するというその組織、この日本学校安全会と日本学校給食会、これそれぞれ賃金を初め労働条件が違うんですね、私いろいろお聞きをいたしますと。その際に、この二つの組織を統合するということを通して、いわば労働条件の切り下げがねらわれるんじゃないかということが職員の皆さん方の中でも大きな不安になっているし、私もその点の心配を感じているわけです。で、ゆめゆめそういうようなことは来さないと、文部省としては。もちろんこれはどういう労働条件にするかという最終的なことは、新しい健康会のそこの理事長ないしはそれに伴う組織がお決めになる問題ではあるわけだけれども、指導監督の位置に立つ文部省としては、現在の労働条件の後退が起こる、不利益を来すと、こういうことには絶対しないというふうにきちっと約束ができますか。
#216
○政府委員(高石邦男君) 面会の労働条件について差異のあることは事実でございます。そこで統合に当たっては十分な調整を行いまして、職員にとって総合的に従来より不利益にならないように考えていきたいと思っております。
#217
○佐藤昭夫君 開きがある、その場合に文部省の指導方向としては、この統合を通して言うなら条件のいい方へ全体の指導を向けていくと、こういう見地に立つのか、低い方へできるだけそろえようとする見地に立つのか。ゆめゆめ後のような立場にもしも立つということになったら、これはもう重大な問題だと思うんです。労働条件の問題というのは、これは安全会の方には労働組合が現存するわけですけれども、労働組合の同意なしに一方的に労働条件の変更ということは、これはできることではないわけですね。だから、そういう意味で労働条件のいい方向へ向けて文部省としては指導をしていくという見地に立ってもらう必要があるというふうに思うわけですけれども、その点どうですか。
#218
○政府委員(高石邦男君) 端的にいい方だけをつまみ食いすると、そしてなおよくなれというような主張はある程度わかることはわかります。しかし、一般的に公務員全体についての厳しい批判というか、合理化というのを一方において考えなければならないというふうな状況下にもあることも事実でございます。そこで、われわれといたしましては、職員にとって従来より不利にならないように総合的に調整してやりたい、こういうようなことで、個別の内容については当局と組合側と十分な話しを重ねながら双方の意思がそごをしないような形で円満な解決を図って対処していきたいと思っております。
#219
○佐藤昭夫君 労働条件の後退が起こらないよう総合的によく判断していくということで、労働組合との合意なしに一方的な改悪ということはしないということですね。
#220
○政府委員(高石邦男君) もちろん組合との協議を十分重ねて円満な形で対処していきたいと思っております。
#221
○佐藤昭夫君 それでは続きまして、今回の法案が行革関連で提案をされているわけでありますけれども、そのことにもかんがみて、その背景になっております臨調答申が学校給食問題についてどのように提起をしているか、この問題に関して幾つか質問をいたしたいと思いますが、言うまでもなく臨調答申は、学校給食を民間委託あるいはセンター化の方向へ、共同調理方式の方向へ、そして臨時職員化などによる職員定数の人減らし合理化、こういうものを提起をしているわけであります。こういう動きに対して、栄養士、調理師の皆さん方もちろんのこと、教員、父母の中でいわば教育的観点を抜きにしたこういう臨調答申の方向に非常に大きな不安、反対を表明しているわけでありますけれども、そこで、今日この学校給食というものを文部省としてはどのように位置づけをしておるのかということで、これも午前中からいろいろ質問がありましたけれども、端的に言えば教育活動の一環として学校給食の位置づけをしておるということですね。
#222
○政府委員(高石邦男君) そのとおりでございまして、学校教育活動の一環として学校給食を実施しているのでございます。
#223
○佐藤昭夫君 文部省は、昭和二十九年九月二十八日に文部事務次官名で、「学校給食法並びに同法施行令等の施行について」という通知を出しておる。その中で、「法制定の趣旨」「法の目的」「学校給食の目標」、こういったものについてかなり具体的に積極的な指示を行っているわけでありますけれども、もう一回その趣旨を説明をしていただきたいと思います。
#224
○政府委員(高石邦男君) 学校給食法制定の際に、次官通達でその通知を出して、この法律の趣旨の説明と、それから円滑な施行についての通達を出しているわけでございます。
 学校給食の意義は、端的に申し上げますと、児童生徒の心身の健全な発達に資する、また国民の食生活の改善に寄与するということを目的として学校教育の一環として実施されているものでございます。したがいまして、学校給食の教育目標は、学校給食の持つ教育的価値を学校の教育計画全体の中で正しく認識されて、それぞれの学校で学校給食が円滑に実施されるということを期待いたしまして今日まで進めてまいっているわけでございます。
#225
○佐藤昭夫君 学校給食が教育活動の重要な一環であるというこういう立場は、わが国における法の制定の歴史的経緯から見てもそうですし、また国際的にも、御存じの方が多いと思いますけれども、すでに一九五一年七月十二日、ユネスコ及び国際教育局が主催をした国際公教育会議、ここで「学校給食および衣服に関する勧告第三十三号」というのを採択しておる。その中で、たとえば勧告文の中で「多くの家庭における食生活は、栄養学的研究の成果による法則には必ずしも合致していないこと、さらにそこには子どもたちに質量ともに適切で調和のとれた栄養食が必要であるという観点が欠けている場合が非常に多いこと、」を考慮し、「学校が科学的基礎にもとづく栄養食の手本を示すべきであること、」、こういうことを述べて、国際的文書でもそういうことがあるわけでありますが、ところが昨今、臨調答申を待たずすでに幾つか始まっていたわけですけれども、今回の臨調答申が提起をしています方向に沿って、学校給食を民間に委託をする、こういう方向が非常に激しくなってくるんじゃないかということを大変危惧するわけですけれども、民間委託というのは、いわば食品メーカーが工場をつくって、一つの営利事業として、営利産業として学校給食というものを扱うということにほかならないわけでありますから、そういう意味で、学校給食の持つ教育的意義、教育的価値、これが損なわれていく危険があるんじゃないか。先ほど来文部省としても言われておりますような学校給食の目的に照らして、民間委託という方向は明らかになじまないんじゃないかというふうに思いますが、見解はどうですか。
#226
○政府委員(高石邦男君) 学校給食につきましては、教育的な観点ということとあわせて経費が合理的に能率的な形で処理されるという両方の面が必要になってくるわけであります。そこで、学校給食の持つ教育的な価値、教育的な効果、そういうことが損なわれない範囲内でいろんな経費、公費の合理的執行を考えていくというのは、学校給食だけではなくして一般の行政についても言えることかと思うわけであります。したがいまして、そういう観点で、学校給食の業務自体についても全く従来の方式がすべて完璧であるというふうに言えない点もあるわけでございます。もう少し合理化できるものは合理化していくということを考えていかなければならない点もあるわけでございます。そういう意味で、学校給食の調理自体につきましては直営によってこれを処理していく。しかしながら、その他の配送とかそういう点については民間委託の導入を図る。また人手をふやすにいたしましても、パートタイムで処理し得るものはパートタイムで処理して、人件費の節約、合理化を図っていくということも考えていかなければならぬ。そういう意味で第二臨調の答申では書かれているわけでございますので、われわれの給食を実施する側でもそういう意味に受け取ってこの内容を処理していきたいと思っております。
#227
○佐藤昭夫君 そうしますと、ただいまの答弁というのは、要約をすると、給食の配送とか、そういう特別のものを除いては学校給食は本来学校または学校の管理をするそういう調理施設部門において調理をするということが、これが適切だと、これが文部省の指導的見解だと。したがって、この臨調答申が言っているような学校給食全体を民間委託の方向へ持っていこうという、そういうことについては文部省としては賛成ができない、こういう立場だということですか。
#228
○政府委員(高石邦男君) 昭和五十六年七月十日における臨時行政調査会の報告で述べられている内容は、学校給食業務を全部民間に委託しろということを言っていないのでございます。学校給食業務については、共同調理場方式ないしは非常勤職員の活用、民間委託等を図りながら地域の実情に即してやってもらいたい、こういうようなことでございますので、先ほど申し上げたような対応はこの第二臨調の考えているのと同じであるというふうに理解しているわけでございます。
#229
○佐藤昭夫君 この臨調の答申をずいぶん甘く文部省は判断していられるんじゃないかという感じがしてしょうがないわけですけれども、いずれにしても、文部省としては学校給食は配送とか、そういう特定の部分、これを除いて学校給食の一番基本的部分である食事をつくる部分、ここの部分はもちろんのこと、基本的に学校給食は学校もしくは学校が管理する施設、そういうところにおいてやるというのが、これが望ましいんだという見解だということですね。
#230
○政府委員(高石邦男君) 学校の調理について単独方式、共同調理場方式がありますけれども、それの選択は市町村の責任と判断において選択してもらいたいという態度でいることは午前中申し上げたとおりでございます。そこで、ここでは非常勤職員の活用であるとか民間委託の活用という点について、そういうことの可能な分野についての活用を図るけれども、給食調理自体を全面的に委託をしていくというところまで考えていないということでございます。
#231
○佐藤昭夫君 角度を変えてお尋ねをいたしますけれども、学校給食の民間委託の実情についてどういうふうに文部省は把握をしていますか。
#232
○政府委員(高石邦男君) これは、学校給食における外部委託は、五十六年四月に調べたものでございますけれども、調理業務を外部委託している学校数は七百八十二校、全体の二・六%というような数字になっているわけでございます。
#233
○佐藤昭夫君 七百何校ですか。
#234
○政府委員(高石邦男君) 七百八十三校です。
#235
○佐藤昭夫君 自治省が昨年の三月段階で調査をした資料によりますと、調理部門の外部委託一・三%、いまの文部省の御報告によると、ことしの四月段階で二・六%、やはり年々外部委託がふえていく傾向にあることは否めない事実ですね。文部省としては調理部門については民間委託というのは好ましくない、こういう見解をとっているんだけれども、実際は下部の段階といいますか、市町村のそういう段階へいきますと民間委託がどんどんふえていくという、こういう傾向にあると。何かこれに対して、こういう傾向に歯どめをかける文部省の指導的見解、これに沿った方向で学校給食が正しくやられていくような、そういう措置をとってきましたか。
#236
○政府委員(高石邦男君) 給食調理自体について本質的な議論をするといろんな議論が出てまいります。しかし、給食が今日までの歴史の積み重ねで実施してきた形態は、従来、先ほど来申し上げているような基本路線に従って行われてきているわけでございます。したがいまして、文部省の見解というのはそれぞれの市町村においても十分わかっていると思いますけれども、また、地域は地域の実情によって、そういう形で民間に調理部門も委託してやっているというようなことが全くないと言えない状況であるということもまた事実であります。しかし、それは何々の法律に反するからけしからぬというような言い方ができない性質というところに実は問題のむずかしさがあるというふうに思っているわけでございます。
#237
○佐藤昭夫君 この文部省からすぐ近い、東京に近い千葉県柏市を初め、幾つかの自治体で中学校の副食をそっくり仕出し弁当屋に出す、こういう事例とか、郡山市では中学校、この市全体がこれを民間に委託をする、こういう傾向になっておるとか、大阪などでも調理部門だけをことさら民間に委託をするという、こういう例も出てきているという状況でありますが、私京都ですので、京都の府立山城高校定時制、働きつつ学ぶ高校生を対象とする学校でありますが、ここがすでに学校給食を始めて二十年を超える歴史を持っているわけですけれども、最近、京都府と京都府教育委員会、ここから、これを民間委託するという問題が提起されてきて、非常に大きな論争になっているという状況でありますが、高等学校夜間定時制を対象とする学校給食についても、先ほど来文部省として確認をされておる、基本的に民間委託はなじまない、こういう見解でしょうね。
#238
○政府委員(高石邦男君) 高等学校についてはいろんな形態があるわけです。これは昼間の学校で食堂を持っている学校があります。で、食堂は、むしろ民間の委託で食堂が開かれて実施されている、子供たちはこの食堂を利用しながら食事をとっているというような形の学校も県立の普通全日制の課程にはあるわけでございます。したがって、高等学校の段階にいきますと、小中学校とやや若干の趣が違うかと思いますが、定時制も小中学校のような形で処理されているのが大部分でございますけれども、県によりましては、全日制高等学校が食堂を民間に委託しているのだから、給食も委託をしていいんじゃないか、どこがどう悪いんだと、じゃ昼間やっている給食も全部直営でやらなければいかぬのかと、こういうような議論になりますと、そこまでは言えないというようなことでございまして、これらの判断につきましては、それぞれの団体、市町村、府県において、最も児童生徒の観点に立った措置で処理されるということを考えていただきたいと思っております。
#239
○佐藤昭夫君 答弁の趣旨がどうもあいまいでよく私理解できないんですけれども、昭和四十五年の保健体育審議会の答申、この答申の中で、いわば夜間定時制、これを対象にして提起をされた内容だと思いますが、「夜間という特殊な教育条件と勤労青少年の健康管理面を考慮すると、」「生徒が栄養のある内容豊かな食事をとることができるよう今後いっそうその普及を図るべきである。」というふうに述べておるわけですけれども、こうした夜間定時制に対して学校給食の一層その普及を図るべきだと強調をしておるこういう立場からいって、夜間定時制における給食を民間へ委託するということは、やはり好ましくないというのがこの昭和四十五年保健体育審議会答申の精神じゃなかろうか、この答申の精神からいけばそういうことになるのじゃなかろうかというふうに思うんですが、どうですか。
#240
○政府委員(高石邦男君) ここで述べております夜間の定時制高等学校における給食については、給食の内容の充実、普及の充実ということを積極的に進めるべきであるというようなことで述べてあるわけでございまして、給食の調理の形態までここの「高等学校における学校給食の普及」というところでは述べられていないわけでございます。しかし、先ほどから申し上げておりますように、文部省の今日までの考え方は、調理について直営でやることが望ましいという立場をとってきておりますが、じゃそれ以外の一切のものは違法であるとか不適当であるというようなことまでは断定できないという内容でございますので、それぞれの市町村の良識ある判断によって給食の実施の形態はとっていただきたいと思っているわけでございます。
#241
○佐藤昭夫君 もう一遍確かめますけれども、どういう給食の形態をとるかということについて、学校直営のそういう形以外は違法だとか、そういうふうに断定、きめつけることはできないけれども、文部省の今日までの見解からいけば、小中学校もちろんのこと、高等学校夜間定時制の給食についても、学校直営でやっていただくのが教育的には好ましいだろうというのが文部省の指導的見解ですということですね。
#242
○政府委員(高石邦男君) 従来の取り扱いは、そういう方針できているわけでございます。
#243
○佐藤昭夫君 そこで、小中学校の給食と、夜間定時制高校の給食とは少し状況の違いがありますのは、小中学校は土曜日は給食なしと、夜間定時制高校は土曜日も含めて六日間毎週行うというのが原則でありますし、しかも、いま御質問をしております山城高校の例について言えば、すでに早くから週四回の米飯給食を実施をしてきておったということで、現在の調理員の配置基準ですね、これは小中学校の配置基準と高等学校の配置基準と同一の基準でいくということは、少しく妥当でないんじゃないかというふうに思うんですが、その点どうですか。
#244
○政府委員(高石邦男君) 配置基準につきましては、小中高等学校同じでございます。
 ただ、勤務時間の関係でいいますと、土曜日をやるやらないの給食の実施の面から言えば、そういう議論はできるかと思いますが、公務員全体の勤務時間の観点から言いますと、同じ勤務時間の中で処理をするという形で仕事をしているわけでございます。
#245
○佐藤昭夫君 どうでしょうかね、繰り返してお尋ねをするわけですけれども、小中学校の場合、これは全国的には週三回米飯給食ということになった時点で、調理員の基準の増員の問題について見直しをやろうという、こういう動きになってきましたね、そうじゃありませんか。
#246
○政府委員(高石邦男君) 米飯給食の導入に伴ういろんな人手の問題というのは出ているわけでございますので、そういう実態を見た上で検討するということでございまして、現在のところまだ週二日までの定着が完成していないという段階でございますので、いま直ちにどうこうするということを考えているわけではございません。
#247
○佐藤昭夫君 とにかくこの米飯給食の回数が、過当なりの回数がふえれば非常に労働密度、労働強度がふえてくる、したがって、調理人の配置基準についても見直しが必要になってくるんだという、このことはお認めになりますね。
#248
○政府委員(高石邦男君) 仕事がふえれば合理的な配置を考えていかなければなりませんが、ただ全体的に公務員の数をふやさないというような方針が、全体の方針としてとられていった場合に、人をふやしてそう対処するか、ないしはそういうものについての民間委託を導入するか、非常勤のパートタイマーを利用するかと、そういう工夫はおのずから選択として迫られてくる課題であろうと思うんです。したがって、業務量がふえるから定数をふやすというふうに簡単にいかないわけでございます。
#249
○佐藤昭夫君 そうすると、この段階でも、実際にこの学校現場の現状は、米飯給食がふえてくるそのことに伴って調理人の人たちの労働は大変きつくなってきていると。しかし、いまのこの臨調、行革、人減らし、この関係で人はふやすことはできぬという、こういう文部省は非常に冷酷な態度なんですね。もっと職場のそういういろんな苦しみに心を配って、いろいろむずかしい困難なことはあろうけれども、そういう中でどうやって労働条件の改善を図るかという問題について検討する気持ちはないんですか。
#250
○政府委員(高石邦男君) 文部省が冷酷というよりも、国家公務員、地方公務員を通じまして、公務員の増員については厳しい批判にさらされているのが今日の状況下であるわけです。そこで、一方においては労働量がふえるということになれば、それの打開策としてパートタイマーの活用ということを考えて対応していくということを考えるべきであって、すぐそれを増員に結びつけて検討するというふうに考えるのはいかがなものであろうかということを申し上げているわけでございます。
#251
○佐藤昭夫君 どうもいまの答弁では納得できませんけれども、時間の関係もありますので次の問題に進みたいと思います。
 この学校給食の形態をめぐって、きょうも他の同僚委員からこの共同調理方式、センター化の方向の問題点についていろいろ質疑が行われてきたところでありますけれども、まず現在、この共同調理方式、共同センターというのはどれくらい進行しておるという把握ですか。
#252
○政府委員(高石邦男君) 昭和五十五年度で申し上げますと、単独枚方式が五〇%、共同調理場方式が五〇%でございます。なお、四十六年からの推移を見ますと、四十六年当時で申し上げますと、単独枚方式が六二・九%、共同調理場方式が三七・一%ということで、共同調理場方式がふえてきているわけでございます。
#253
○佐藤昭夫君 そういう現状にあって、そこで果たして学校給食についての自校方式、それと共同方式と、一体どちらが教育的にふさわしい方式なのかということについてはどっちとも言えませんと、その問題についてはもう自治体の御判断に任せていくんだという、こういう答弁でずっと同僚委員の質問に対して終始をしておったというふうに思うんですけれども、内容的に私もう少しいろいろお尋ねをいたしたいと思いますが、自校方式を共同調理方式にかえることによって、この食事内容は非常に単一的な方向へ進むのか、変化に富んだそういう食事内容に変わっていくのか、どういうふうに見ていますか。
#254
○政府委員(高石邦男君) 食事、調理、食事内容自体については、共同調理場であろうと単独枚方式であろうと、年々改善、充実していくべきだということで、それぞれが調理の段階で工夫をしているわけでございます。したがって、共同調理場だから食事内容が多様化してないと一概には言い切れないというふうに思っております。
#255
○佐藤昭夫君 そういう把握をされておるから、もうどっちでもいいことなんですという判断が生まれてくるんじゃないですか。それは自分の学校でつくる場合と、何ヵ校か一緒になってぼんと一括でどこかでつくる、こういう場合と、食事のメニュー、その内容がどっちがその学校や地域の実情に即した豊富なものがつくられるかといえば、これは自明な問題じゃありませんか。あえて私から言うまでもないと思うんですけれども、この共同調理方式では運搬に非常に時間がかかるということもあるでしょうし、大量のものを短時間でつくらなくちゃならぬ、そういう点からいって、どうしたってもういろいろ学校の希望に基づいてメニューを変えて共同調理場で調理をするということは、これは事実上できないことだろうと。どうしても大量一括処理ですから、そういう点で加工品や冷凍食品、こういうものを多く使わざるを得ないようになってくる。こういう意味から言って、どうしたって画一的な食事の内容、メニューの内容にならざるを得ないというふうにだれが考えたってそう思うと思うんですけれども、なぜあなたのようにどっちでも努力すれば同じことですということになるんですか。何か文部省として具体的に調査をした、その結果に基づいてのあなたのただいまの答弁ですか。
#256
○政府委員(高石邦男君) 学校でつくるから、おいしくてメニューのたくさんある献立ができるというふうには一概に言えないわけです。と申しますのは、共同調理場の方式にする場合に相当新しい機械を積極的に導入するわけです。単独校ではなかなかそれまでの新しい調理器具を入れるということが非常にむずかしいけれども、大型化していくためにその作業能率を合理化していくということで、調理器具を非常に積極的に新しいものに取りかえていくということを考えるし、それから、給食の毎日の児童生徒に対する献立も、共同調理場であろうと単独校であろうと、同じ形態でやっているところは、一つの同じ献立て給食を供するというような努力をしているわけです。したがいまして、共同調理場は共同調理場なりに、単独校でやっていると同じぐらいの中身をつくり上げるということでの機械の合理化をやったり、いろんな食材料の手当てをやるという努力をしているんであって、共同調理場のものはまずくて、単独校のものがおいしいというふうには思っていないわけでございます。
#257
○佐藤昭夫君 私は、おいしいか、まずいかの問いをしたわけじゃないんですよ。私の問いは、どっちが子供たちにとって豊富な多様なバラエティーに富んだ、そういう食事が用意をされるか。これはもう改めて言うまでもなく自明の問題じゃないかと言うんだけれども、いやどっちもどっち、そんなもの努力すれば同じことだというふうにあなたは言う。しからば、それは何か具体的な実情の調査をしてその結論に達したのか、調査をやったんですかと、こう聞いているんです。それをあなたはすりかえて――そのうまいかまずいかの議論もありましょう。ありましょうけれども、そのことを聞いているんじゃない、私の聞いていることにちゃんと答えなさい。
#258
○政府委員(高石邦男君) 一般的にそういうことが言われるので、給食を実施するいろんな栄養士の研究会であるとか給食研究会では常にそういうことのないようにと、単独校でつくられると同じものを学校で提供できるような体制をつくるというところに力を注いで今日まで努力してきているし、関係者は、そういう方向での努力を積み重ねているということを常に研究会等でも報告してきているわけでございます。
#259
○佐藤昭夫君 調査に基づいての結論だということはあなたの口から一言もない。そういういろいろ栄養士、栄養職員の人たち、調理師の方々がそういう努力をなさっているはずだろうから、努力すればどちらも同じことだというあなたの理屈の答弁があるだけだということですね、何遍聞いても同じです。
 もう一つ、二つ目に尋ねましょう。この自校方式とセンター方式と、食中毒など、こういうものの発生率がどっちが高いかということの調査をしたことがありますか。
#260
○政府委員(高石邦男君) 文部省自体として調査しておりませんが、厚生省の調査によりますと、単独校、共同調理場における発生傾向は全く同じ傾向を示しているということで、差はございません。
#261
○佐藤昭夫君 それは、そういう結論を出す根拠資料、何を根拠資料にしていますか。
#262
○政府委員(高石邦男君) これは、年度によって単独校、共同調理場の状況が報告されております。
 比率で申し上げます。五十一年度、単独校〇・〇五、共同調理場〇・〇二一。五十二年度、単独校〇・〇四六、共同調理場〇・〇三七。五十二年度、単独校〇・〇三三、共同調理場〇・〇三五……
#263
○佐藤昭夫君 いまのその数字、何の数字ですか、
#264
○政府委員(高石邦男君) これは、学校給食関係食中毒の発生状況の推移の調べでございます。五十四年度発生率、単独校〇・〇二四、共同調理場〇・〇三九、年度によって単独校がよかったり共同調理場がよかったり、ならしてみるとほとんど変わらない、こういうことでございます。
#265
○佐藤昭夫君 あなたがいま引用されておる、その数字をちょっと資料としていただきたいと思うんです。
 私がいろいろ調べておるところでいきますと、単独校と共同調理場、ここの中毒発生件数というか、それから中毒の患者数、これが倍以上の開きがある。年度によっては五倍ぐらい共同調理場の方が中毒の発生患者数が多い。ただ、この患者数という点で見たのでは比較が妥当でないという、こういうこともあろうかと思いますけれども、中毒が発生をした個所、これで見ていきますと、単独校の最近約九年間の平均ですけれども、単独校の場合には八十二・四カ所に一件中毒が発生をする。共同調理場は二十七・〇力所に一件中毒が発生をしておる。こういうことで、この発生率が共同調理場が約三倍だと、こういう数字になっているわけです。これは厚生省からいただいておる数字をもとにして割り出した私の計算ですけれども、一遍この点は、本日はペンディングにして、さらに一層はっきりさせたいと思うんですけれども、私の計算では大体そういうことで、約三倍共同調理場の方が中毒が発生をしておるということになっておるんです。
 もう一つお尋ねをしますけれども、この費用の面ですね。この共同調理方式、これは安くつくというふうにとかく宣伝をされておるわけですけれども、私の調べたところではむしろ高くなっている、こういう例もたくさんあるということですが、文部省として調べたことがありますか。
#266
○政府委員(高石邦男君) 比較して研究したことはございます。
#267
○佐藤昭夫君 じゃ、それをひとつ概略御説明願いたい。
#268
○政府委員(高石邦男君) これは小学校の例を単独枚方式、共同調理場方式について申し上げます。これは五十五年五月に調べたものでございます。
 調理員一人当たりの児童生徒数、これは単独校では百七十七・三、共同調理場では二百六十四、ですから、一人の調理従事員で賄っている児童生徒数は単独校では百七十七、共同調理場では二百六十四ということになるわけでございます。そういうことで、人件費につきましては単独校よりも共同調理場の方が経費の面で見ますと合理的な形で処理されていると、こういうことでございます。
#269
○佐藤昭夫君 人件費について言えばという前提がついていましたけれども、共同調理場にいろんな設備投資が要りますね。それから、ボイラーなんかも大型のボイラーが要る、当然たくさんつくるわけですから。そういうもの全部含めての調査をしたことありますか。
#270
○政府委員(高石邦男君) まず、施設設備を各学校に単独に整備した方が安上がりか、共同調理場をつくって供給するような形にした方がいいかということでございますが、これはその共同調理場が何枝分を処理するかという枚数にも関係するわけであります。一般的に私の方では、共同調理場の施設費、設備費が、各単独校でばらばらに置かれるよりも合理的に安く上がった施設設備であるというふうに考えているわけでございます。また、光熱水費も同じようなことが言えますので、各単独校で光熱水費を使うのが合理的か、共同調理場が一括してまとめてつくる方が合理的かということになると、共同調理場の方が光熱水費も安いと。ただ、先ほど議論がありましたように配送費がかかるわけです。ですから、配送費の分についての計算を少ししなければなりませんが、そういうことを含めても一般的に共同調理場方式がふえているということは、市町村においてはそっちの方式が経済的に合理的であるという選択をしてこういう傾向を示していると、こう理解をしているわけであります。
#271
○佐藤昭夫君 先ほどあなたが言ったのは、少なくとも配送費は含まれていない。それから、いろんな設備費とか、運営上のこの光熱水費、こういうものは共同調理場の方が安くなるはずですという、こういう話ですね。それについても先ほどの問題と同じように、実際に調べて現にこういう数字になりますということをあなたの方が説明をしているわけです。いずれにしましても、あなたさっきから説明をしているその資料をひとつ資料としていただきたいと思うんです。
#272
○政府委員(高石邦男君) 資料は差し上げます。
#273
○佐藤昭夫君 もう一つですけれども、この自校方式と共同調理方式と比べておいしいかまずいかという話がありました。それに大いに関係をする問題だと思うんですけれども、食品の鮮度、新しさ、こういう点ではどうなるか。これはもう論ずるまでもないことだと思うんですけれども、どっちも同じと言うんですか、それも。
#274
○政府委員(高石邦男君) 食品の鮮度は共同調理場の方がまさっていると思われます。と申しますのは、一括購入して、共同調理場は冷凍庫であるとか低温倉庫とか、そういうものを付設しているのが大部分でございます。したがって、物品の管理につきましてはそういうことを十分配慮して処理しているわけでございます。単独校についてそこまで整備することは、必要なことでございますけれども、実情はそこまで整備されていないということを考えれば、鮮度のいいものが一括購入されて共同調理場で料理されている、こういうふうに理解しております。
#275
○佐藤昭夫君 もう何をかいわんやという感じがせざるを得ないようなあなたの答弁だと思うんです。
 共同調理場はたくさんのものを一緒に一時につくらなくちゃならぬということで、事前にどかっと買い込みをしなくちゃならぬという、そのこともあるでしょうし、それから、これは少しく研究をされたら明白な問題だと思いますけれども、たとえば零度以下の低温に保存をしたような食品ですね、こういうものは細胞組織にいろんな形そのプレッシャーがかかる、そういうことによって、たん白質とともにある結合水が分離をして、なかなか常温に戻してももとの新鮮さに戻らないというのは、これは常識の問題であるわけです、あるいは野菜にしろあるいは魚介類にしろ、収穫後できるだけの短時間、これが鮮度を保持する上で適当だということですけれども、あなたは大きな調理場の方が新しいものを買い付けできるんだと言う。しかし、それこそ自校方式、共同調理場、努力の問題ではありませんか。そういうことで、トータルの結論として共同調理場の方が新鮮なものが食べられるんですという、そこへ結論を落としていくというやり方はもう独断もはなはだしいと思うんです。
 私、四つほどの判断の目安になる問題を出しました。一体本当に子供たちの喜ぶ、教育的にも楽しい学校づくりに役立っていくようなバラエティーのある多様性を持った給食が、自校方式とセンター方式でどっちが一体ふさわしいのかということ、あるいは食中毒の発生率という点から見ても、いまの食べ物の新鮮さというそういう点から見ても、あるいは値段の点で、非常に不完全なそういう数字をもとにして共同調理場の方が安くつくでしょうということを言い張る。こういう点で、あなたの答弁というのはもう全く独断に満ち満ちていると、こう思わざるを得ぬわけです。これは一遍、いろいろ資料を出していただくことになりましたから、あなたが論拠としておる資料をもとにして、この次、私の方からそれに対しての論駁をいたしましょう。
 そういうことで、これ以上この問題は続けませんけれども、各自治体の選択をなさる方向だと、こう言いながら、結局文部省としては共同調理場の、この方向をどんどん推し進めようと。そして、みずからが掲げた学校給食法の目的、あるいは何回か文部省として出してきたそういう通知、通達、この理念を自分から掘り崩すようなやり方をあなたが先頭に立ってやっているんじゃないかというふうに思わざるを得ないわけです、これは。ということを強調しておいて、あと残っておる時間、もう一つ別な問題をお尋ねをします。
 全国学校栄養士協議会というのがありますが、これは学校栄養職員の方々が任意に加盟をしておられる団体ですけれども、全国組織ですが、その設立二十周年記念事業というのが行われる。その内容は、全国統一献立による学校給食、要するに全国同じ献立、メニューによる食事をつくって、これを一斉に全国の学校ではっと子供たちに食べてもらおうと、こういう記念事業なんです。この記念事業に文部省が後援をしておりますね。それで、御丁寧に文部省の各都道府県教育委員会へ出しております高石体育局長名による通知ですけれども、このいまの「社団法人全国学校栄養士協議会では文部省の後援により、別添実施要領により全国統一献立を実施することになりましたので、関係者の協力方について特段の御配慮をお願いします。」ということで、究極は各都道府県、市町村教育委員会あるいは学校、ここが採用するかどうか決めることだから強制するわけにはいかぬということを、まあ当然のことを踏まえつつ、しかし、ひとつ特段の協力をしてやってほしい、できるだけ各学校でやってほしいと、こういうわけですね。
 それで、なぜこれが別添要領にも書いているように、全国統一献立というのが「学校給食の意義を徹底し、感謝の気持ちを育てる」ということになるのかということですね。先ほど来るる聞いておりますように、給食というのは自校方式が好ましいと、それは、できるだけその学校の実情に沿った多様な楽しい学校づくり、学級づくりに役立っていくような給食、こういう教育的な観点からそういう見地に立ってきたと思うんですけれども、なぜこれを文部省としてどんどん後援をしていこうという、こういうことになるんです。
#276
○政府委員(高石邦男君) 今回の学校栄養士協議会の統一献立は、きわめて有益、有効な事業であると、こういうふうに考えたわけでございます。この統一献立も御飯、カレーライス、それから牛乳というような、いわば日本の食生活で、牛乳はほとんど定着しましたけれども、米飯につきましてはまだいろいろ都市部においての普及がおくれている。しかし、日本の食生活を考えれば米飯というものがもっと定着されていかなければならないということで、米飯の普及ということも考えながら、最も子供たちが好きなカレーをつくっていこうというんで、まさにその趣旨は善意に満ちておりまして、この人たちの二十周年という事業をやるということよりも、それを通じて正しく一人一人の国民にも理解してもらう。給食については国民的理解の合意がなければ今後の安定した基盤での展開ができないわけでございます。そういう点で、子供たちだけではなくして、親たちにも多くの人たちにも、そういう注目を集めるようなことで学校給食についての正しい評価をしてもらいたい、こういう動機にしたいということでございますから、大変趣旨は結構であると思いまして大いにやってほしいと、こういうふうに後援したわけでございます。
#277
○佐藤昭夫君 私は、何もカレーライスに恨みがあって言うわけじゃないんです。しかし、たとえば学校給食という制度が始まった何十周年を記念してひとつ記念事業をやろうというわけじゃないんです。学校栄養士の職員の皆さん方がつくっておる団体の、その団体が発足をした二十周年という形で、しかもその内容が一斉にカレーライスを子供たちに食べさせようという、これをなぜ文部省が後援をしなくちゃならぬか。そこに教育的意義があるのかと。
 逆に聞きますけれども、学校教育に携わっておる一定の職種の人たちが団体をつくっておると、そのかなりの相当部分が加盟をして。これも栄養士の人、全員加入じゃないですからあれですけれども、そういう学校教育に携わっておる人の相当数が加盟をしておる団体が、わが団体のことし二十周年だ、ことし三十周年だと、こういう場合に、まさか文部省が全部それを後援するというわけじゃないですね。
#278
○政府委員(高石邦男君) 社団法人全国学校栄養士協議会、この協議会は自分たちの研修、資質の向上をみずから図るとともに、あわせて社会的な公益的な事業も展開したいということで、この人たちが日本の学校給食に関していろんな積極的な事業を展開し、PRをしていくと。そのこと自体は決してとがめられるべき筋合いのものではないわけでございます。そして、今回この事業の一環、設立記念日にやったわけではなくして、この二十周年の記念事業の一つとしてこれを取り上げたということは、民間の任意団体としては大変珍しいことであると。むしろ、公がやるべきぐらいのことをこの団体がやってくれるというふうにいたく感激いたしまして、この後援を積極的に進めていくことにしたわけでございます。
#279
○佐藤昭夫君 開き直った言い方をしなさんなよ、私の聞いていることにも答えぬと。
 この学校栄養士協議会が、この団体が自分のところの独自計画として二十周年記念事業をいろいろおやりになることは、これは自由でしょう。しかし、文部省がそれを後援をするというその論法をもってすれば、それならばこの学校の何がしかの教員、事務職員、養護職員等々以下、それから学校のお医者さん、歯医者のお医者さん、いろんな職種があるでしょう、学校教育に携わっておる人たち。そういう人たちの加盟をしておる団体の、わが団体が発足をして二十周年、三十周年というすべてを文部省は後援をしておるわけではありませんね。しているわけじゃないと。そこで、たまたまこの栄養士さんのこの団体が二十周年記念事業の一つとして一斉にカレーライスを食べてもらおうと、こういう計画があるという、これを文部省として特段に後援をしていく。すなわち、積極的にこれをひとつ後押ししていこうと。で、教育委員会や学校はひとつこれにうんと協力をしてあげてほしいと、こういうふうに持っていくということは、事実上一〇〇%これがやられるということを望んでおるわけでしょう。ということは、この給食のメニュー、内容が、一斉に全国画一的に、何月何日――まあただし書きでは、都合が悪い場合にはその一週間の前後でほかの日でもよろしいと、こう書いていますけれども、全国一斉に同じ献立てばっと子供に食べさせるという、このことが教育的にいいことだと思っているんですか。私はそう思わない。学校給食というのは、やっぱり学校の実情に即して、親や学校の先生、教職員の方々の意見に基づいて、どういうメニューをわが校の子供たちが喜ぶだろうかという、ここをよく判断をして、それぞれ独自性を持ったメニューで学校給食がやられるという、これが一番望ましいことだと。画一的な形は決して望ましくない。そんなものは百害あって一利なしというふうに私は思っておるんだけれども、教育的に意味があると。栄養士さんに感謝するという意味じゃないですよ、教育的に意味があると言うんだったら、その意味を言ってごらんなさい。
#280
○政府委員(高石邦男君) 公益法人である財団法人とか社団法人がいろんな事業を興す際に、その事業として文部省後援とか各省の後援を求めていくということはざらにあることでございます。そこで、その際に文部省が後援をすべきかどうかという判断をするわけでございます。
 で、今回の判断につきましては、同一の献立て、しかも米を利用した同一の献立て全国一斉にやられる。そこに注目されるわけでございますから、その注目が学校給食を全国民が理解する大きなアクションになるということで、きわめて教育的であると考えまして後援したわけでございます。
#281
○佐藤昭夫君 文部大臣にいまの問題でお尋ねをしますけれども、大臣はこの計画を、この計画というか体育局長がこういう通達を出したと、このことについて事前によく御存じの上で、これはいいことだというふうに判断をされたのか、それとも後から聞いて、そうかということで了承をしたということなのか、どういうことになっていますか。で、あわせて私は、文部大臣ずっと聞いていただいておりましたけれども、結果的に画一的な学校給食メニューを全国に押しつけていくことになるような、そういうものは教育的にふさわしくないというふうにお考えにならないのか、文部大臣にお尋ねします。
#282
○国務大臣(田中龍夫君) 私は、この計画についてはただいま先生との対話において知ったわけでございますけれども、しかし先生がいろいろとお話の中で、この点はひとつ、別に全国カレーライスデーをつくるというわけじゃございませんで、カレーライスデーをつくるというんじゃなくて、むしろ先生がお聞きになりました中におきましても、まだ学校給食というものの普及率が一〇〇%にいってない。われわれは何とかしてこれを全国にやりたいということと、もう一つは米飯給食というものをもう少し普及したいという、そういうふうな、事務当局として善意に基づく国策として推進したと私は考えます。この点はひとついい意味でお考え願いたいと、こういうふうに考えております。
 それからまた、この統一的な給食のあり方ということにつきましては、先ほども宮之原委員のときにお答えいたしましたんで、文部省といたしましてはむしろ統一給食という問題等につきましては、やはり地元の教育委員会その他、地元の方々の御意思に基づいて考えていかなきゃならぬのだと、こういうふうに考えるわけでありまして、集配業務といったような問題が、これはなかなか広域になりますとむずかしいという点におきましてはやむを得ないと考えますけれども、その点は、むしろそういうふうな画一性については別個な立場をとっておるわけでございまして、その点はよく御理解いただいていると思うのであります。ただ、学校給食という問題が、先ほど来お話がございましたように、経済性とか合理性とかという点になりますれば民間業者に委託するというような結論が出がちでございますが、われわれが今朝来申しておりますのは、むしろ教育的な立場に立って、そういう意味で学校給食の意義、またそこに子供に対する精神的な教育という意味における学校給食を重視いたしておるのでございまして、御論議がただ経済性ということになりますと、やはりそれは大量に仕入れ、また設備の完備した工場のような炊飯場で炊飯するという方が、それはいいことは当然でございましょうが、むしろそういうことよりも、もっともっと生徒と先生あるいは父兄というふうなものの心のつながりとしての給食ということを特に私は考えたい、こういう気持ちでございますことを申し上げます。
#283
○佐藤昭夫君 いまの文部大臣の御答弁で、前段、私のきょうのこの質問で初めて知った、こういうふうにおっしゃっておった、そして、後段の方で、学校船食というのは自校方式が望ましいのだということを言われておる。もっともだと思うわけですけれども、またそのことを私どもも主張してきたわけですけれども、後段で言われておるそういう見地に照らして、私は今度の全国統一カレーライスというのは、教育的に見てどうかということを思いますので、文部省でもう一遍よく検討してほしいと、これについては。一たん後援という通知を出してしもうたからというメンツにこだわるんじゃなくて、本当に教育的な立場というのはどういう立場かという角度から検討をお願いしておきます、
#284
○小西博行君 健康会法案が、先日来かなりいろんな分野から審議されているわけでありますが、私はぜひともこれだけは聞いておきたいということを要点をしぼって質問させていただきたいと思います。特に、今回の健康会法案というのは、行革の一環としてその意味を大きく持っているというふうに私は考えます。私自身行革の委員の一人でありますから、行革のいろんな審議内容につきましても、出席をしていろいろ議論してきたところでございます。そういう意味からいきますと、どうやら各委員の質問を聞きながら、どうもこの行革の本質から少し外れているんじゃないかというよりは、むしろ余りメリットがないんではないかという感じが実はますます強くしているわけであります。
 健康会法案の趣旨というのは、もう何回も答弁していただきましたように、児童の心身の健全な育成というところが私は大変大切じゃないかというように考えているわけでありますけれども、そういうような意味で実際の実態、過去長い間安全会あるいは給食会というのをやってきたわけでありますから、そういう意味では、これらが本当に今日大変大きな成果を上げているのだ、さらにこれを一つの法案にまとめてもっともっと成果を上げていくのだ、その辺の実態をひとつ報告していただきたいと思います。
#285
○政府委員(高石邦男君) この両法人の統合によりまして、統合した暁に一層の効果を上げるような体制で仕事をしていかなければならないと、こう思っております。したがいまして、いまの時点でまだ統合をして具体的に動いていませんので、そこの具体的な事例を挙げての説明が非常にむずかしいわけでございますが、気持ちといたしましては、統合の暁には児童生徒の健康に関する増進のために役立つような事業を積極的にやっていきたい、こう思っております。
#286
○小西博行君 いや、前段の部分は、健康会法案はまだ通過してないわけでありますから、そのことは別にいたしまして、いままでもうすでに二つの安全会と給食会というのが長い間やられていますね。そういう意味で、それをやり出してこういういいメリットが出てきているのだという、その辺の実態をお話し願いたいんです。
#287
○政府委員(高石邦男君) まず一つは、子供の体位の向上ということ。戦後、給食が行われ、あわせて一般の食生活も非常に改善されましたので、子供の身長とか体重、胸囲、座高、こういうような指定統計で出ている児童生徒の体位の向上は非常に著しいものがあります。これは、明治の初めから戦前の状況の比率よりも、戦後のそういう状況の比率の伸び率というのは、きわめて際立った成果を上げているということは具体的に統計数字で明らかでございます。
 それから、学校の安全会につきましても、給付事業を始めるようになりまして、学校管理下における事故というもの寡少という――そして原因分析を図って、こういうことで事故が起きるから、こういうことは再び起きないようにといういろんな指導事例なんかをつくって学校に送付する、そうしてまた、それをもとにして学校における安全教育を徹底させるということで相当な成果を上げてきていると思っています。
#288
○小西博行君 どうしても、この審議の中でなぜ健康会法案としてまとめるんだろうかというところが私は論点になるんじゃないかと思うんです。それは恐らく実績はまだないわけですから、何か予測があると思うんですね。その予測というのは、先ほどもいろいろ委員の方から質問があって答弁していただきましたが、人数がある程度減るとか、あるいは内部的には多少の人事交流とかいうようなものがあるんじゃないかというふうに考えるわけですけれども、何か予測メリットというものをすぱっと出せるような考え方というのは中にないんでしょうか。
#289
○政府委員(高石邦男君) 一つは、子供のそういう学校管理下における災害、病気、それと食事、そういうもののかかわり合いをもつと密接に展開できるというのが一つあると思うんです。それから、学校給食会がいろんな物資の取り扱いを行っておりますが、現在の形でいいかどうか、そういうことを考えながら、より一層児童生徒の立場に立って低廉で合理的な価格の物資の供給体制、そういうものができるようにしなければならぬでしょうし、そういうことを考えるわけでございます。
#290
○小西博行君 政府の考えていることに対しましては、放送大学もそうでございましたが、将来の大きな大勢としては、やっぱりいろいろな問題があろうともやらなきゃいかぬということであれは通過した問題だというふうに私は考えているわけです。そういう意味では、せっかく健康会という一つの法案を通過させて新しいものにまとめようというふうになさっているわけですから、そこに何かもう少し具体的な方向性というんでしょうか、これ私、もっとすぱっと出れば、大変委員の皆さん方もよく御理解願えるんじゃないだろうかなあと。恐らくそれぞれの委員の方は大して変わらないんだけれども、そのうちに何か新しいものが出てくるんではないだろうかという期待のある方は賛成されているんじゃないか、そのように考えるわけですね。その辺のところはもう少し大臣、局長さんだけに答弁してもらうのは気の毒ですから、何かもう少し具体的な御意見ございませんでしょうか。
#291
○国務大臣(田中龍夫君) ありがとうございます。この健康会の問題は、私はこの児童生徒の体位向上なりあるいはまた学校傷害、災害といったようなもの、これを一つの公約数をとってまいりますれば、そこに健康会というものが浮かび上がってまいりますが、仰せいまのところは、この二つの違った沿革によってできましたものが合体したということを決めただけでありまして、今後これは前向きに物を考えてまいります場合には、この相共通の点を持っております二つの団体が、さらに理想に向かってもう一歩前進していかなくちゃならない私は足場になっておるんだ、そうしてまた、先ほど来それならばその理想とするターゲットは何なんだという御質問に対しましては、まだそれをいろいろと論ずる段階でもないわけでありまして、御承知のゼロシーリングの中において、概算要求もこれから一層厳しさを増すであろう客観情勢下におきましては、今回健康会法を通していただいて、さらにわれわれを御鞭撻いただいて、もっとより一層教育的な効果を持った児童生徒の健康管理という面に一歩前進してまいりたい、かように考えておる次第でございます。
#292
○小西博行君 なかなかやっぱり具体的な御意見が聞けないような感じがいたしますけれども、ただ私は、この教育行政、この法案にいたしましてもそうですけれども、単独ではこれ存在するはずがないという考え方を持っておるわけです。つまり教育というのは、現在の問題からいたしますと、どうしても非行とか、あるいは校内暴力その他、こういう問題が何としても大きな私はターゲットじゃないかというように考えているんです。そういう意味で、前々から何とかして二の非行問題、暴力問題を解決できるような一つの方策というものを文部省の方が示してほしい。各先生方というのは、どういう方法をとったらいいんだろうかということで大変悩んで、試行錯誤されながら、それぞれの自分の経験なり、あるいは知識でもってやっておられる。しかしなかなかいい成果が上がらないと。
 この間、実は高木先生の方から大変いい質問が山だと思うんですが、いわゆる先生と生徒と、一つの給食というものを媒体にしまして、コミュニケーションをよくそこで図っていく。そのことが、ひょっとするとその校内暴力とか非行を食いとめられるんじゃないだろうかな、こういうような、実は御意見もあったような気がするんです。しかし、私が考えますのに、何かしら一つの問題だけに非行、暴力という問題をすぐまた結びつけてしまうという悪い癖もあると思うんです。そういう意味では、この前から筑波大学の森本先生の論文じゃございませんけれども、教科書がすべての非行問題の原因であるというような書き方されていると。それと同じように、私はもう少し――きょう三角局長も来ていただきましたが、全体の中で何がいま一番大きな問題なのか。先ほど申し上げたのは、私の場合は非行、校内暴力という大変大きな問題があると思います。その問題に対して、給食をやることによってコミュニケーションを図っていくことがどの辺の解決の位置づけになるんだろうか、こういうことをお互いに確認しながら一つの行政というものを進めていかなければ、私は問題が残るというような感じがするわけです、そういう意味で、どうもこの校内暴力だとか非行問題というのも、まだまだ私はその解決策というのは見つけていないような実は気がするわけですね。そういう意味で、これは大変ちょっと法案から外れているかもわかりませんけれども、ぜひともその辺を三角局長の方から、できればこの給食の関係に対してどういうふうにお考えかということも含めまして御答弁願いたいと思います。
#293
○政府委員(三角哲生君) 給食の関係ですと、私よりも高石局長の方が専門家ではございますが、お尋ねでございますので、若干私見を申し上げることになるかと存じますが、やはり体育局の方では、学校給食というものを、生徒の自律性などを培う観点から、計画的に導入することによって生徒の非行を追放することに成功したという事例なども聞いているようでございまして、私どもはやはり、給食というのはただ空腹をいやすというだけの問題ではございませんで、当然、給食を通じての生活指導というものがあると思っております。
 戦後、アメリカからいろいろなことを学んでやってきたものがいろいろございますけれども、給食の場合も私の知っておる範囲では、前に県で英語の先生をしていた方が留学をしまして、そして頼まれてアルバイトに給食の指導の仕事をやった。それで、ちょうどやめる方がおりまして、それは年配の御婦人だったそうでございますが、どういうふうに給食の間じゅう子供を指導するかという、あらゆるノーハウといいますか、そういうのを伝授を受けて、外国人である日本人がアメリカ人の子供の給食の指導をやったということを承りましたが、その際も、非常にそれはきちんとした厳しい指導をその地区では行っていたということを聞いたわけでございます。
 結局、要するに食事というものをどういうふうに行儀よく、そして、しかもなごやかに進めるかということが基本のようでございまして、むちを持って、そして背筋が伸びてないような子供がありますと、そこで大きな声を張り上げて机なり何なりをむちでたたいて指導するというようなことでございますけれども、やはりこの食事をするというのは、半面は非常に動物的な必要な行為でございますけれども、半面は非常に食事によって、いかにその人が教養があると申しますか、品位があると申しますか、それが端的にあらわれることでもあると思います。口への物の入れ方、かみ方あるいはその姿勢、ひじを突いて食べておるかおらないかというようなこと。そこで人間の、その人の人柄というのはおのずから出るわけでございますが、それはやはり心がけてそういうことについての自分自身の、何と申しましょうか、よい意味の習慣というか、それをつくっていくということが大切でございます。でございますから、そういう意味では非常に文化的なことでございます。
 それから、一人で食べるということもよくあるわけでございますけれども、通常は家族で団らんをして食べる。それから、あるいは友人なり、あるいは社会的な一つのグループとしての会食というものがありますが、いずれにいたしましても、楽しく談笑をしながら、そしてしかも崩れないような形で会食ができるということも、これまた大切なことでございます。
 私は、学校給食というのは、いま申し上げましたようなもろもろのことのやはり一つの基本になることをそこで培っていってもらうということでございますので、これはきわめてやはり人間の振る舞いなりと密接な関係を有することでございますので、そういう意味では、やはり非行とか暴力とか、そういうものに対しては、直接ではございませんけれども非常に深い関係がある、こういうふうに思っております。
#294
○小西博行君 大変詳しくお話をいただきました。どうも体育局長、ああいうことらしいんですね。大変私は何か大切なことじゃないかというふうに私自身も考えておるわけです。
 同時に、いまさっき食事のマナーについて非常に厳しく指導するというお話がございましたですね。ですから、私は今度のこの健康会法案にいたしましてもそうですが、やっぱり現地で先生方が大変厳しく指導するという、このことが成功するか不成功するか大変大きな要素になってきておると思うんです。
 その一例としまして、ちょっと外れるかもわかりませんが、ソシアルアンクル制度というのが、大変最近は、ちょっと言葉は聞きにくいと思うんですが、例の地域の中で少年野球であるとか、あるいはサッカー、こういうようなものを盛んに指導されているおじさんですね。こういう方がいらっしゃると思うんですが、大変そういうリーダーのおじさん方が不良化防止といいますか、非行問題の解決といいますか、そういう意味で大きな解決をやっているというか貢献している、こういうことを聞くんですね。つまり、学校の中というのはなかなか先生方もストレートにしかれない部分もあると思いますね。それで家庭でもいろいろ問題がありましても、なかなか家から出た場合の子供さんの性格をつかみにくいという問題もあると思うんです。そういう場合に、さっき申し上げました監督と父兄と先生とこの三者が一体になりまして、むしろ監督がしかるということに対しては非常にスムーズに聞くというような実例をもう幾つも私は調べているわけですけれども、それは恐らくただ単に野球だけじゃなくて、一緒に御飯を食べたりあるいは野球以外に山登りしたりという、いろんなそういう地域の中での社会生活を通じながらやはりしかっていくんじゃないか、あるいはほめていくんじゃないかと、こういうように考えるわけですね。
 そういたしますと、三角局長にお聞きしますが、どうもその辺の非行問題に対しても、ただの校内だけの問題というか、あるいは家庭の環境だけということをよく言われるんですけれども、むしろその社会的なそういうものを、もっともっと政府が援助できるような体制がとれると大変やりやすいんじゃないか。これはかなり自費で負担してやっておられるような大変熱心な監督さんがおられると思うんですけれども、そういうことに対して局長さんぜひとも考えていただきたいなと、そういうふうに思うんですが、どういうお考えでしょう。
#295
○政府委員(三角哲生君) やはり御指摘のように、いろいろな角度あるいはいろいろな方向からの取り組みというのが大事だと思いますが、私どもは学校を所管しておりますので、まずもって私の立場としては、学校の先生に一生懸命にやっていただきたいということが前提になるわけでございますけれども、いまおっしゃいますような、やはり学校外のいろいろな活動というものは非常に大切だと思っておりまして、いろいろな意味の青少年の団体活動もございますし、あるいはいま御指摘のような野球なりあるいはサッカーなり、特定のことを中心に子供たちが集まっていろいろな意味の修練をやる、こういうことでございますが、やはりこれは一つの自発的な、自主的なボランタリーな活動でございますから、そういう意味では、そういうところにうまくそういう場がありまして溶け込んでやれる子供は大変幸福だと思います。そしてやはりそういうところの指導者というのは、損得抜きのことでやってくださっておる方々でございますから、そういう意味での一つの効果と言うと何かちょっとあれでございますけれども、影響と申しますか、長い目で見ての値打ちというのは非常に高いものがあると思います。社会教育局でも、このような意味のいわゆる一種の奉仕活動と申しますか、ボランタリーな活動の助成に努めておりますけれども、私どもとしては、こういった活動をぜひ奨励をする方向で今後もやる必要があると思います。それからあわせて少年自然の家といったようなものの活用も広めていくということが大切ではないかというふうに思っておる次第でございます。
#296
○小西博行君 私が申し上げたいのは、そういうふうにたとえば非行という問題一つとらえても、文部省だけでいわゆる責任、権限の範囲といいますか、職分といいますか、その分野からはみ出ている部分が実は大きな影響を与える場合があるということを申し上げたい。そういう意味では、ここへ集まっていただいているのは文部省中心でありますから、よその分野に対してまで知りませんというような当然答弁になるかと思うんですけれども、私は実態調査というものは、そういう意味でもっと幅広くしなければいけないんじゃないかなあと。私は、この前の小樽の教育問題からずっとやらせていただいたんですけれども、どうも文部省は実態の正確な把握という面に大変欠けるんじゃないだろうかなあと。当然これは地方自治というのがあるわけでございますから、県は県で把握して指導しなさいということになると思うんですけれども、どうも本質的なものをもう少し正確に把握できるようなことが私は非常に大切になってくるんじゃないだろうかな、そんな感じを実は持っておるわけです。この法案も当然そういう意味では文部省の中の一こまということになると思うんですけれども、しかし、本当にこの法案を通してよくしたいんだというんだったら、もう少し何か体からあふれるような熱意をもって皆さん方にひとつ説得していただけるような態勢が、やっぱり私は必要なんじゃないだろうかなと。行革の中でもそれぞれの方が答弁され、いろいろ審議されますけれども、熱心に内容についてやっぱりよく調べてそして説明される、実態を十分把握しているということについては、これは各委員ともになるほどということで、大変私は関心を持って賛成の形がとれるんじゃないだろうかなという感じが実はするわけです。
#297
○国務大臣(田中龍夫君) 先生の御意見は本当に私はありがたい御意見だと思うんであります。ということは、やっぱりこの学校給食という一つの問題、これをいかに教育的にも価値あるものにするかということは、これはわれわれの当然払うべき努力だろうと思います。
 それから、ソシアル・アンクル・システムといいますか、例になさいましたけれども、これなんかでも、運動部という、一つのスポーツというものはやはりリーダーというものがなければ上達しないんだし、そういう点では、集まったグループもそのリーダーに対しては、それがボランティアだろうが何だろうが、やはり権威を認めて、そうしてそのもとにきちんとしたチームワークをつくるということは、これは万般にわたる、スポーツだけではなく、社会生活においてもやはり一つのしつけなり教養という問題じゃないかと。戦後の教育の場において、敗戦のあの混乱の中で、先生もそうですし親もそうですし、すべてが価値観の非常な変動から権威を失い過ぎちゃっておって、そうして先生も生徒も対等なんだと。これは対等じゃないんでね、やはり先生に教えてもらわなきゃならない生徒の立場ですから、やはり先生もリーダーシップをとってやはり教育に当たらなきゃならない。親も自分のかわいい子供をりっぱな者にするためには、しつけというのが大事なのは、それはやっぱり親がリーダーシップをとるということにあると。
 そういう点から、今日教育の中で一番忘れられておるのは、そういうふうなリーダーシップという問題ですね、しつけという表現をしていいが、それに対してはやはりこの学校給食なんかを通じまして、その場においてやはりしつけを与える先生の姿というものがこういうところで私はりっぱににじみ出てくると、こう考えるのでございます。
 先ほど冒頭申し上げた、私はたまたま学生時代に学校でもって先生のもとに食事をする学校でございましたから、しかしその先生は、いま局長が言うようにすごく厳しい態度で、それで余り食事をするときにきゃあきゃあきゃあきゃあ言っておるのはえらく怒られて粛々として飯を食うような姿でございましたが、しかし、それが今日になってみると非常に私はやっぱり教育効果があったんだなと。ことにヨーロッパあたりは、会食ということが非常に一つの礼儀作法の中の重要な問題で、学校を卒業するときに、卒業生は校長先生と一緒に食事をするということが、これがグレードをもらう一つのセレモニーでございますから、やはりわれわれが考える単なる食事じゃなくて、先生と食事をするその間のやはりしつけというものは本当に私は教育効果がある。そういう意味から、先生がいま申された学校給食というもののそういう点でも非常に大きな意義あることだと、かように考える次第でございます。
#298
○小西博行君 そのとおりだと思いますし、まさにそうあるべきだと思うんですが、行政というのは、大臣がそういうようにお考えになり局長さんがそういうようにお考えになっても、現実それはだんだん指導というのは遠のいていくものですから、現実には一人の先生と生徒との関係になるわけですね。その辺の指導なり実態の把握というものは、非常に私は大切になってくるだろうと思うんです。そのやり方がいままでとは全然変わった、こういう方法ですというのは、別に今度の法案の中には全然盛られてないわけですから、なお一層努力をしなさいということだけで終わるということですね。そういう面で私はもう少し何か指導の仕方といいますか、いい方法はないんだろうかなと、これを持っておられたら聞きたいなというふうに思ったんですけれども、現実問題としてはまだまだないようでありますから、私はもし次の機会にでも、あるいはもっと先になるかもわかりませんが、新しい何かそういういいしつけの方法ですね、これをぜひ文部省あたりが提示していただきたいなと、このように考えるわけです。そういたしますと、大変効果的に私は今度の法案が生きるんじゃないかという感じがするんです。
 じゃ、次に入ります。安全会の問題、これは今度は健康会になるわけでありますが、安全会というのが実は生徒さんの健康についていろいろ配慮されているわけです。これを実際のデータをちょっと私いただきまして、日本学校安全会支部別給付件数というのを出していただいたわけですけれども、これを見てみますと、五十六年度の定員ですね、これは支部定員と本部定員というのがありまして、支部定員が二百二十二名、本部が三十二名となっている。トータル二百五十五名です。これを各県にそれぞれ何名かずつ配置しているわけです。で、特に東京は人口の多いところでありますから十七名、これは支部へ配置されているわけですね、大阪が十六名、それから愛知が十二名というふうに、少ないところは三名ぐらいずっと配置されておるわけです。そして、日常活動の中でいろんなけがだとか、あるいは病気とか起こした場合に、それに対する手続業務を県の方でやっておられる。これをずっとデータ見せていただいたわけでありますが、大体一人一日に十七件ぐらい平均に処理をしているわけです。つまり実際にけがした場合に、医者の診断だとか、ちゃんと給付の申し込み一支払いしてくださいというやつです。そういうようなものをちゃんと合わせて、これを市の教育委員会、県の方へずっと上がっていくわけです。その県でやっておられるのが大体一人一日十七件ぐらいになるわけです。この十七件という件数というのは果たしてどうなのかな、処理をする場合に多いんだろうか少ないんだろうかなということをちょっと感じたわけです。これは年間でももちろん出しておるわけですね、一人当たりの平均の全体での処理件数というんでしょうか、多いところはもうこれはむちゃくちゃに多いんですが、沖縄なんかみたいに非常に少ないと、こういう差異があるんですけれども、この辺の定員の決め方というのは何か根拠があるんでしょうか、教えていただきたいと思うんです。
#299
○政府委員(高石邦男君) いま御指摘のとおりでございまして、大体一人当たり年間六千五百件程度でございます。したがいまして、一日約十七件か二十件程度、大体一件の処理時間が約二十分ぐらいかかると言われておるわけでございます。したがいまして、仕事の内容としては、大体仕事の量と人員配置は一応現在の段階では合理的に行われているのではないかと思うんです。ただ、県によっては発生件数が非常に少ないにもかかわらず三人というようなところがございまして、これをもっと減らせるんじゃないかという議論も出てくるかと思うんです。最低各支部に三名という最低基準を置きまして、あとは人数の多いところで調整をしていくという形での人員配置をしているわけでございます。なお、この配当基準について今後改善していくべき点があれば改善していきたいと思っております。
#300
○小西博行君 これは皆さん方もよく御存じかもわかりませんけれども、一人当たりが大体年間どのくらい処理しておるかというこのデータがちゃんと全部出ているわけですね。それを見てみますと、千葉なんかは九千件以上あるわけですね、九千五十一件、それから埼玉が八千九百九十七件というように、六人、八人ぐらいでやっているわけですが、非常にたくさんの処理をしなければいけないと。ところが沖縄はわずか千二百七十二件という非常に上限と下限と離れておりますね、極端に。そして、平均はさっき局長が言われましたように、一人年間六千四百九十八件と、そういう形が出ておるわけなんですが、私はこの辺でもう少し合理化ができるんじゃないだろうかなという感じがするんですけれども、これ以外の仕事ということについては、もうすでに何回も御説明いただきましたので求めはしませんけれども、現実にこういうばらつきに対して、具体的に、私ははっきり数字を、せっかく出ているわけですから、これはもう二年後、三年後にはここまで持っていくとかいうような何か一つの目標があっていいんじゃないだろうかなと思うんですよ。片や千二百何件で、これは一人一日の件数といったら三件くらいになるでしょう。さっき二十分とおっしゃった。これまた二十分というのはかかり過ぎじゃないかと思うんですよ。これは事務処理はもうちゃんと書いてきたやつが来てわるわけですから、それをチェックするわけですね。そして県段階でほとんど支払い業務をやるわけでしょう、それを一件について二十分以上かかるとかいうのは、ちょっと私は納得できないんですが、これは細かい話をし過ぎるかもしれません。しかし、現実問題、いま申し上げたように、非常にたくさん担当してやっておられるところもあるわけですから、九千件もやっているというのですから、これはどうでしょうか、せめて平均の一人当たり六千件ぐらいのところまで全部持っていく、こういう結論は出してもらえませんでしょうか、
#301
○政府委員(高石邦男君) 安全会の仕事では、そうした給付事業のほかにいろんな機関紙の作製だとか、それから学校に対するいろんな協議会の開催というような、要するに、給付事務以外の仕事も実はあるわけでございます。したがいまして、安全会の共済給付事業の件数処理だけで基準を決めて人員をはじき出すという点はできないわけでございます。御指摘のとおりに、非常に一件当たりのばらつきがございまして、われわれとしてもなお一層今後努力をして合理的な形での配当基準ができるように考えていきたいと思います。
#302
○小西博行君 いや、私は産業に育った人間ですから人員の査定なんかというのはしょっちゅうやってきたわけですね。省庁では定員という言葉で呼んでいるのですが、一般産業では要員という、必要人員数ということでやっているわけですね。ですから、中で改善をしたり何かをすると、もう当然、自由自在に減らすわけですね。ところがここでは定員という形が出ておりますね。その辺が非常に私は不満なんです、実際は。これは要員という形の言葉で言い出すと行革はかなり進んでいるということに私なると思う。そういう意味で、いまおっしゃったいろんなほかの仕事というのはよくわかります。わかるんですが、毎日毎日、それについてわずかの仕事のところ大分あるわけです、二千何ほどか、三千幾らというのがたくさんあるわけですから。そういうものはひとつどうでしょうか、これは改革していくといいますか、要員査定をやっていく場合には、本省あたりからおまえのところは少し忙し過ぎるかどうかというような聞き方をされるんでしょうか。何かちゃんとしたものがなかったら、要員査定というのは、現場で聞いたら、それはできるだけ人数が多い方がいいですということは当然言われると思いますよ。要らぬ仕事もつくるかもわかりません。そういう要素が必ず民間でもあるわけですから、特に事務業というのはそうですから、生産性が非常に出しにくいわけですからね。そういう面では余り極端な数字の差があるもんですから、せめて平均の六千四百九十八、このくらいにやっぱり持っていきますということを約束していただきたいと思います、これは大臣の方がいいんですが。
#303
○国務大臣(田中龍夫君) ただいま伺っておりますと、まことにいろいろごもっともな点が多いのでありますが、この問題は安全会自身がいたすべきことでございまして、文部省がどうもちょっと容喙しにくいといいますか、指示しにくいような問題じゃないかと、こう思っておるのでありますが、局長の方からさらに意見を申し上げたいと思います。
#304
○政府委員(高石邦男君) 具体的な仕事の組織とか、人員配置は、これは安全会の責任者が工夫してやらなきゃならぬので、私の方でここの支部は減らす、どうという権限はないのでございますので、いま大臣が御答弁申し上げたわけでございますが、ただ、御指摘のように人員を合理的な形で配分するということは基本的にきわめて重要なことでございます。したがいまして、いま御議論のありましたことを念頭に十分置きながら安全会の方とも十分協議を重ねて対処していきたいと思います。
#305
○小西博行君 いや、だから私は問題だと思うんですね。せっかく行革絡みで健康会法案をやろうとしている。実際に数字見たらえらい数字だなと私はびっくりしたんですよ。そのことはもうとっくに局長さんもよく御存じじゃないかと思うんです、こういう法案審議の中で質問がなくても、むしろこういう数字が出ておるんで何とかしたいですと言うのが私が考えるごく普通の――してもらいたいとか、安全会の方でこういう指導をしますとか、具体的なそういうものがないから私は問題があるんじゃないかと思うんですね。ですから、これはきはうだけじゃないでしょうけど、前からずっと審議しておるんですが、何か言葉のやりとりばっかりで終わってしまう。私はこれ一つにかけてもきょうのこの委員会の意味があるというように私自身は考えておるわけです、これはたくさん給料ももらっておるわけですから。この一つをかけて、これは何とか六千ぐらいにやりましょうというような答えをいただいて初めてこの委員会の成果が私はあると、こういうふうに評価したいわけですね。何もなくて、そのうちにと言ったって、またむずかしいんだと、仕事の内容がずいぶん多いですからちょっと無理ですみたいな形になるんではないかなと、そういう感じがいたしますので、もし何だったら行革の方でも特にこの問題をとらえてやってみたいと思います。ぜひ指導をしていただきたいと思うんです。これはもっと私は具体的にいろんな分野についてこの数字を整理していきたいなと、このように考えますので、大臣、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
 時間がないから次にいきますが、実は子供の健康の問題なんですけれども、いろんな障害が起きて、そしてその後これは五年間以内で処理するわけですね、その後に後遺症みたいなものが実際残って、大変親御さんが困っているというような実例は幾つかございますですか。
#306
○政府委員(高石邦男君) 現在把握しております廃疾見舞金の現況を調べてみますと、昭和三十五年から五十二年度までに廃疾見舞金を受けた人が、全体で百八十六件ございます。この追跡をいたしますと、五十三年度の状況で生存者が百五十二、亡くなられた方が十、その他が二十一というような形で、制度としては廃疾見舞金というのは一時金でございますので、そのもらった人が後々どういう形になっているかという詳細な追跡はできかねているわけでございます、
#307
○小西博行君 調査は、大人になっていくわけですから大変むずかしいと思うんですが、これは何かの形で、傾向として、これはいつもいつもというのは大変でしょうけど、何か調べてみられたらどうでしょうか。大変私は大切な問題じゃないかと思うんですね。そして現実に、これは事故が起きない方が一番いいわけですから、むしろ事故によって後を処理するというのは非常に悲しむべき行為ですから、できれば予防的に、予防安全といいますか、そういう方向で当然やっておられると思うんですが、私はむしろそっちの方を何か強化できるようなやっぱり指導という形をとっていただきたいなと、このように考えます。
 安全の方はそれで一応終わりますが、行革絡みという、ちょっとテーマのとらえ方が私変わっておるんですが、行革絡みであるとか、それから日学給の差益問題とか、それから承認物資の問題とか、あるいは需給のシステムの問題とか、あるいは都道府県学校給食センターの問題とか、あるいは山間僻地、離島の問題、こういうような項目を一応分けて何点かずつ質問をさせていただきたいというふうに思います。
 先ほどもちょっと申し上げたわけですが、この二つを一つにしたメリットというのは、余り大きなメリットがないと、しかし、これからのやり方によっては大きな成果につながっていくだろう、こういうような答弁を実際は受けているわけなんですけれども、人事の交流という問題もさっきちょっととらえましたけど、この人事の交流ですね、いわゆる安全会と給食会。この辺の人事の交流について、あるいは教育について、配転するわけですから、そういうものに対してはどういうお考え方を持っておられるでしょうか。
#308
○政府委員(高石邦男君) 人事の交流は一つの組織になるわけでございますので、職員が交流し、そしてより一層能率的な仕事ができる体制をつくっていくことが必要だと思うんです。だから、いままでやってきた仕事が給食の仕事、それから共済の仕事ということで色合いが違いますので、そういう教育とか研修、そういうことを含めて実施していかなければならないと思っております。
#309
○小西博行君 ぜひともそういう新しい一つの形をつくっていただきたいというように思います。
 さっきもいろいろお話を聞いておりますと、どうも官公庁のかなり年輩の人がそこへ滑り込んでおると、特に、県学給の方にもかなり来ているというような話も聞いているわけですが、やはり新進気鋭のメンバーの方向でぜひいい形をつくっていただきたいと思います。
 次に移りますが、鈴木総理も今度は第二臨調ということで、大変活発にいろいろやっておられるように私は思います。そういう意味では、第二臨調というのは、当然民間の活力を何とか生かせるような方法でということを盛んにおっしゃいます。そういう意味では、給食会の問題なんですけれども、どうしても承認物資といいますか、一般物資といいますか、この辺が一般の民間と大変厳しい競り合いになるわけですね。そういう意味で私が心配しているのは、ひょっとしたら小さいいわゆる民間の八百屋さんとか、肉屋さんとか、あるいは豆だとかいろいろなのがあると思いますけれども、そういうような業者が案外やる気をなくしてしまうような形になりはしないだろうかなという心配を少ししておるわけです。詳しいことはもっと後で質問させていただきますけれども、そういう民間の活力を生かすということについては問題ございませんか。
#310
○政府委員(高石邦男君) 給食の物資の供給、これはやっぱり九〇%は現在も民間の業者によって直接供給されているわけでございますから、そういう民間の人々の活力、協力を得て円滑な学校給食をやっていかなければならないと思っております。
#311
○小西博行君 最近では食糧事情が大変よくなりましたし、保管庫の問題もかなり整備されているわけですからね。私はむしろそういう資材の供給というのは、かえって地域の中の民間の業者にやらせてみてもいい時期に来ているのじゃないだろうかなと、こういう判断をしているわけですが、それに対する考え方、あるいはなぜそれを日学給が取り扱っているのかというところをちょっとお聞かせください。
#312
○政府委員(高石邦男君) 日学給が取り扱っているのはその中でまたごく少ないんで、全一般物資の一・八%で、比率としては非常に少ないわけでございます。それで、午前中にも申し上げましたが、まず学校給食用物資を調達する際に、従来の経過から申し上げますと、学校単位で行われたときには学校単位で物を買い付けていたわけです。これでは一括購入のメリットが出ないということで、市町村単位に組織が広がっていったわけです。それで、市町村単位でつくる際に、教育委員会自身がその業務に従事する場合と、給食会をつくってそういう仕事を専門的にやらせるという二つの方式、ないしは学校が共同して物を買うというような方式が出てきたわけです。そこで、具体的な実施主体は市町村の教育委員会の責任のもとに実施するわけですから、市町村の立場としてはより良質な物を、より低廉な物を、より鮮度のいい物を買い付けるという基本で運用していることはいまも変わらないわけでございます。したがいまして、県の給食会が取り扱っているとか、日学給が取り扱っている物資というのは、ある意味においてはそういうメリットのあるものに着眼して取り扱おうという傾向にあるわけです。たとえば外国から物を輸入する場合に、ばらばらじゃいけないから、日学給が外国からかん詰めを輸入して、そして末端まで流すと、そういうような業務をやっているわけですね。だから、本来コストが高い物を権力的に扱わせるというような組織ではないわけなんです。日学給も県学給も、市町村側から言えば一業者と同じなんですね、そういう基礎がある。それから、日学給とか県給食会が物を買い付けるのはやっぱり民間から買っているわけです。自分で製造していないわけです。民間のメリットのある、ある意味ではもっと大きい食料品の工場とか会社から買うと、それを末端まで流すということになるわけですね。ですから、いまおっしゃったように豆腐屋さんとか身近にある人たちの利用ができるものも利用していかなければならない。そういうメリットのあるものばそういう形で供給されるものを利用していかなければならないということで、あくまで児童生徒の立場に立って、どういう物資の供給体制、流通機構を整備していくかというのが非常に問題になるわけでございます。そうすると民間との競合が出てくるわけですね。民間の競合で、民間の人がいろいろおっしゃるのは、やっぱり向こうの方が安いとかいい品物が出るということで、どんどんどんどん押されてくるわけですね。そこに一つの危機感がある。しかし、民間はいままで学校給食をある意味では維持してきたわけですから、できるだけ地域の民間業者の活力、生きがい、そういうものもバランスをとりながら物資の調達をやっていかなければならない、そこに悩み、問題点があると考えているわけでございます、
#313
○小西博行君 大臣、その給食のさっきの資材の問題をいま議論しておるわけですが、非常にむずかしい部分が私はそこにあると思うんですね。と申しますのは、大量一括で購入していくというやり方ですね、これは当然安く買えるだろうと思います。そしてしかも、各県に冷蔵庫――これは常温あるいは冷凍あるいは低温の冷蔵庫、こういうものを完全に完備して、それで国で一括して買ったものをちゃんとそこへ入れるわけですから、それはこの経費は国の予算で出るわけですね。そういう意味では一般の業者というのはなかなか太刀打ちができないというのが事実だと思うんです。しかし一方では、やっぱり民間の業者も生かしていかなきゃいかぬという、これは両面があると思うんですね。これはもちろん反論もありますけれども、と申しますのは、やはり近くで買った方が鮮度がいいとか、大量に長期間保存しておったら腐っていたやつがあったとか、これいろんな問題があるわけです、その処理の仕方の問題とか。これは経理上どういうふうに落とすとかいろんな問題があると思います、国にしても県にしましても。だけど、その一番根本の考え方は、さっき申し上げたように、確かに大量で買って国の施設で、県の施設でやれば原価そのものは大変私は安くなるというメリットがあると思いますね。しかし、一方では民間はそれでは競争がなかなかできないと、こういう分野が私はあるような気がするんです。その辺に対する考え方をちょっとお聞かせください。
#314
○国務大臣(田中龍夫君) その問題を実は先般来、局長やなんかと省内でいろいろと話をしておったんでございます。日本経済の構造というものが流通過程において非常に多いのです。そういう点から、先ほど来いろいろ御議論がございましたが、いまの私が聞き及んでおりますのは、学校給食の場合、なぜ一体肉を中央であれして一本でやってしまうかと、従来肉屋さんがたくさんあったのを、それをみんなどうもそうならない現状は、何かそこに不合理があるんだから、その地元の肉屋さんが生きていくようなかっこうに給食もしてほしいというような、一つの例でございますが、意見を聞いたことがあるんです。
 で、いまお話が出たように、やはり低廉で良質のということになりますと、その経済性なり効果からいって、どうしてもそのいまの御心配になるようなことになる。しかし、特にわれわれが考えなきゃならないのは、この小中学校の生徒さんというものはやはり地元の中小企業の子供さんなんですから、給食はうまくいったがおやじの店がつぶれちゃったというのでは、これまたいけないわけなんで、そういうことで、その間のあれをどう調整するかということは今後とも非常にむずかしいことでございます。特に、あるいは農協とか生協とかいうふうなものが、地元の中小の販売店なんかみんながつぶれていってしまう。それではいけないんでございまして、その辺の日本経済の構造における配給過程の多様性、段階が非常に多いというふうな問題、それと、こういうふうな合理的な制度との調整が今後ともに非常にむずかしいことであろうと、かように思います。いまのうちは銘柄が少ない。ですから、どことどこの限界までどういうふうにするかということが大変重要な問題であろうと、私どもも同じ心配をいたしております。
#315
○小西博行君 承認物資はかなり種類があるでしょう。えらい少ないような感じなんですが。
#316
○政府委員(高石邦男君) 日学給の扱っております承認物資は二十一種類です。金額でいいますと五十二億で、全一般物資の取り扱いの一・八%ということでございます。
 それからもう一つつけ加えますと、実は四十七、八年ごろ非常に物価が高騰した際に――学校給食費というのは年度当初に決めてしまうわけですね。そして一年間ずっと流れていくわけです。そこで、年度途中の給食費の改定というのは大変大問題になるわけです。そうしますと、一年間流れていく際に、そういう安定した価格での供給というものをもっと制度上位置づけすべきじゃないかというんで、四十四、五年から四十八年ぐらいにかけて、もうちょっと県の給食会しっかりやれと、市の給食会しっかりやれと、国はそういう物価の安定のためであれば、調整金を出したり低温倉庫とか一般の倉庫を整備してでも、やっぱり父兄負担のはね返りを防止すべきじゃないかと、そういう時代の大きな流れがあったわけです。そういう流れの政策を受けて県の給食会にいろんな倉庫をつくったりなにかしたわけです。
 それから、一般物資そのものについては大体賄っている売買の代金の中で人件費を扱っているということに県の給食会でなっているんで、県の給食会で人件費全部、公の県費で出しているというわけではないわけでございます。
 そういうことと、いま大臣から申し上げましたように、地元の業者のやっぱり保護育成ということをあわせていかなければならぬのじゃないか。もう一切これ民間に任せていいじゃないかとも言えないような物資があるわけですね、日学給が取り扱っているのは、たとえば小麦粉に入れるのに必要なショートニングとか、そういうようなものとか、これが数品目あるわけです。それから、国内の農水産物の使用奨励を図っていくということで、ミカンのかん詰めであるとか、パインのかん詰め――これは沖縄からまだ復帰前にできるときから扱ってきているわけです。で、一括輸入していくというようなもの、それから外国から輸入する桜桃かん詰めとか、干しブドウ、チーズ、こういうようなものを取り扱うということで、一般の市場で取り扱っているものにどんどんどんどん手を出しているという形じゃなくて、やっぱり日学給もそういう一つの目的意識を持った形での一般物資の取り扱いということを考えていかないといまのような問題が起きるので、そこを十分調整していきたい、こう思っているわけでございます。
#317
○小西博行君 一般物資についてはまだ後で少し論議したいと思いますけれども、次に差益の問題にちょっと入ってみたいと思います。
 実は、ここに資料をいただいておりまして、「物資経理 貸借対照表」ですね、こういう非常に細かく詳しく書いているわけですが、これが五十一年度から五十五年度までの実際の実績が出ております。それから、物資経理、これは決算報告書というのが、こういうのがありまして、これも非常に詳しく出ております。
 この中にこういう項目がありますね、「不足金補填積立金」であるとか、「別途積立金」あるいは「価格調整金積立金」と、こういうようなものがここにどっしりとこう入っているわけですね。で、これをまとめまして、相当その金額は出ているわけなんですけれども、これは「基本金」というかっこうでまとめておるんですね。これはどういうような性格の金かなということを個々にちょっと御説明願いたいと思います。
#318
○政府委員(高石邦男君) まず、「不足金補填積立金」、これは物資経理で剰余を生じたときに、毎事業年度ごとに不足金の補てんに充てるため、年間の学校給食用物資の取扱総額の十分の一に相当する額まで積み立てるというような仕組みでやっております。
 それから「価格調整金積立金」、これは物資経理に剰余を生じたときは、毎事業年度ごとの末日において、年間価格安定を図るため、年間学校給食用物資取り扱いの十分の一に相当するまでの積み立てをやっているわけでございます。
 それから「別途積立金」、これは国庫補助金、給付金をもって固定資産を取得した場合には、当該事業年度末日において当該事業年度の剰余金を当該固定資産の価格に相当する金額に達するまで、別途積立金として積み立てるというような内容で積み立てているわけでございます。
#319
○小西博行君 いま申された三つですね、三つの項目を基本金というかっこうでトータルして決算報告書の中に入っているわけです。その数字をずつと見てみますと、五十一年度が約二十六億二千五百万、五十二年度が約三十七億四千七百万、それから五十二年度が約三十六億三千七百万、五十四年度が約二十七億五千九百万、五十五年度は約二十六億千八百万ですか、大変大きなお金を基本金ということで計上しておるわけですが、これはどうなんでしょうか。さっきの一〇%というお話がありましたが、すべてそういう根拠でもってこれだけ出しているんですか、どうも比例してないような感じもいたしますが。
#320
○政府委員(高石邦男君) いま一〇%と申し上げたのは、最高限が一〇%で、その以下の物資ももちろんあるわけでございます。
#321
○小西博行君 そういたしますと、貸借対照表でいまのおのおのの数字を見ながらながめていきますと、これがそれぞれプラスとやっぱりマイナスというのも結構あるわけですね、いわゆる収支を合わせていきますとね。マイナスのところは私は多分ないんだろうと思ったら、やっぱり結果的にマイナスがあるわけですね。こういう見通しの誤りというんでしょうか、マイナスになるということは一体どういう理由なんでしょうか。これは実際に言いますと、五十二年度もこれはマイナスですね、五十四年度も、五十五年度もマイナスということになっているわけです。これはどういう意味でこんなになるんでしょうか、見通しを大きく外れていると思うんですが。
#322
○委員長(片山正英君) ちょっと速記をとめてください。
   〔速記中止〕
#323
○委員長(片山正英君) じゃ、速記を始めて。
#324
○政府委員(高石邦男君) 御指摘のとおりに、五十一年度、五十二年度は剰余金が出ておりますが、五十三年度、五十四年度、五十五年度と、いずれも赤字になってきております。で、どうしてそういう一般物資、たとえば一般物資でミカンかん詰めの場合を申し上げますと、大体買い付けを暮れから交渉を始めるわけです。そして、大体ミカンかん詰めになりますのが三月の末ぐらいに大体の価格が出ると、そして最終的にはもう一月か二月おくれて仕入れ価格というものが業者との間で契約されるわけです。ところが一方、日学給の供給する物資は二月ごろ価格の提示を現場にするわけです。そうしますと、多分これくらいで買えるだろうと思うのが、どうしても買えなくなったと、しかし一たん価格を提示した以上はその価格で年間供給するという体制をとらないと、向こうは給食費をそんなに毎月毎月上げられませんから、そういう形になっていきますと、最終的にはミカンのかん詰めで損したというようなことで赤字になるわけです。それからそれ以外に、たとえば脱脂粉乳の輸入によって、ある程度これくらいのドル相場であると考えていたのが、ドルの変動によって高くなったり安くなったり、これまた赤字の要因、黒字の要因というようなことになってきますので、あくまで現場の末端において年間を通じて安定した価格で供給するというシステムを維持しているものですから、そこで赤字が出たり黒字が出たりということになるわけでございます。そして基本的には、やっぱり三百五十億ぐらい年間の事業費がございますので、ある程度の相当な資金を持っていかないと全部銀行から借りなければならないということで、銀行の利子を払うのに大変だということで基本金的な二十数億と、そういうものが運転資金になるという形で日本学校給食会の経理が行われているわけでございます。
#325
○小西博行君 もちろんあれでしょうね、そういう貯蔵の費用であるとか、それから運送費だとか、そういうものは一般経費というかっこうで入ると思うんですね。ただ、私はこんなに差益があるのかなあと思って実はびっくりしたわけですけれども、指定物資あるいは承認物資というのがありますね、それぞれのいわゆる仕入れ価格と販売価格ですね、卸というか、販売と言ったら言葉が悪いかもしれませんが、実際に県学給の方に売るというようなことになると思いますね。その差益が大変大きいですね。こんなに大きくとっても結果的には赤字になるという表現になるかと思うんですけれども、そういう理解でいいんでしょうか。
#326
○政府委員(高石邦男君) 米につきましては、大体購入価格と売り渡し価格はいろんな流通経費、それから精米の費用、そういうものを含めてとんとんでいくというような形で価格を決めているわけでございます。それから、小麦粉につきましてもそういうような基本的な態度で価格を決めております。
 問題は脱脂粉乳、これが外国からの輸入でございますので、あるときは非常にもうかると、あるときは非常に損をするという非常に危険性の多い物資になっているわけでございます。これによる黒字の蓄積というのがかなりあるわけでございます。それから輸入牛肉につきましても、これも外国からの輸入牛肉というのは大体日本の国内の牛肉よりも非常に価格が安いわけですね、しかし、ある意味で日本の畜産の保護育成ということも考えていかなきゃならないので、ある程度のそっちの面の価格を見ながら価格調整をしてくる。そして、そこでの蓄積というのは、他の一般に、たとえば三カンかん詰めで損したといったらそっちの方に回すとか、そういうような操作をしてやってきているわけでございます。
#327
○小西博行君 そういう意味では、経費を節約しようという努力をするとすれば、できるだけ大量に買って安く買うということが一点ですね。それから、あとの管理費をできるだけ小さくとどめるということになりますと、実際にはたとえば県学給の方から考えましても、せっかくつくってくれた冷凍庫あるいは倉庫、こういうものでできるだけ一般物資も大量に安く買って保存する方が、施設を有効に使うという意味では単価的に非常に安くなる、そういう働きはありますでしょうか。
#328
○政府委員(高石邦男君) 低温倉庫とか冷凍庫、冷蔵庫、そういうものをつくったときはまさにそういう考え方でございました。ただ、県の給食会によってはなおそのスペースがあると、そういうスペースの利用につきましては、民間業者への利用ということも考えていいんじゃないかということで、県の給食会あたりには民間の方々のそういう利用に供することもひとつ研究してほしいということを申し上げているわけでございます。
#329
○小西博行君 実際にその利用はどうでしょうか。
#330
○政府委員(高石邦男君) 現在、いまのところはないわけで、実はこれは非常に困ったことでございまして、県の給食会と民間業者とのトラブル、いわば敵対関係、商売がたきというような形で流れてきているわけですね。したがって、そういう商売がたきの意識がある間はなかなかそこまでの歩み寄りはできないと、だから県の給食会側も、それから民間業者の側も、相協力して学校給食の内容をよくしていくというような基本的なムード、手をつなぐムードにならないと、こっちをあけますよと言っても何かけんか腰になってそんなの要らぬと、むしろ吸わぬようにしてくれというような短絡的な話になるので、そこまで情勢はいっていませんけれども、方向としてはそういうことを進めるように努力したいと思っております。
#331
○小西博行君 私はそこがなかなか仲よくやれないという要因があると思うんですよ。というのは、そんなにりっぱな倉庫があるものですから、できるだけ県学給からよけい買うと、あるいは日学給からもらったものを貯蔵すると、こういう行為に走ると思うんですね。当然局長の方ももう少し合理的にやれというようなことで指導されると思うんです。そうしますと、ますます一般の民間というのは、承認物資がだんだんふえてきまして、そしてもう頭にきてしようがないというのが私は現実だと思うんですけど、その辺の調整機能というのはいまはどういうかっこうになっているんでしょうか。
#332
○政府委員(高石邦男君) 承認物資というのは日本学校給食会が取り扱うときの言葉であります。したがいまして、それは一・八%で五十三億ということでシェアとしては非常に少ない。県の給食会は財団法人ですけれども、ある意味では民間と同じような立場に立っているわけですね。したがって、県の給食会がいろんな物資を買ったり購入したりするのは、県給食会の判断にゆだねられているわけで、私の方からこれはやめとけとかこれは買えとか、そこまでの命令系統はないということになるわけです。そして、県の給食会は、たとえば県の議会あたりではもうちょっと低廉な価格で安定した形で供給するために倉庫をつくったんだろうと、それをもうちょっと利用してちゃんとやれと、こういって追及されるわけですね、そうすると、そっちの方にますます力を注ぐというところで業者との競争というのが生ずるわけでございます。だから、一般物資、承認物資について日学給の云々というよりも、むしろ県の給食会が扱っているのがシェアの約一〇%ぐらいありますので、そこと民間業者との競合ということが大きな課題だろうというふうに思っているわけでございます、
#333
○小西博行君 確かにそこが一番大きな問題だと思うのですね、たとえば見積もりを出して、そしていいものは買ってもらえるというスムーズな形があればいいんですけれども、なかなか業者の数は莫大に多いわけですからね、従来は学校単位で非常に小さい商売をやっていたのが、いつの間にか県学給という大きいところへぽんといくわけですからね。郡部の方の小さい商売は全然手も足も出ないというのが私は現実じゃないかと思うのですね。そういうものに対して、一般民間の業者の方々はそういうことはなくしてもらいたいと、何とかいままでと同じように近くの学校へ納めたいと。八百屋さんの子供さんが学校へ行っていると、うちのやつ買ってくれやと言ったら、いままでだったら簡単に安く売って商売が成り立っておったのが、えらいかた苦しい県の方へ行かなきゃいかぬ、あるいは見積もりを出してだめだったとか、そういうふうな形になっていると私は聞いているわけですね。その辺のことが実は問題じゃないんでしょうか。
#334
○政府委員(高石邦男君) そういう民間業者の関係が非常に問題があって、もう数年前からこれではいけないと、民間業者自体が一つの組織をつくろうというんでつくられたのが学校給食物資流通研究協議会、学流協と俗称言っていますが、そういうものを一方においてつくった。それからもう一つは、全国給食物資販売協同組合連合会、それから日本給食品連合会と、民間自体もある意味ではまとまって、そして流通の一翼をちゃんと位置づけした形で担うような形にしようじゃないかということで、いま申し上げたような団体がつくり上げられていったわけですね。したがって、私の方はこうした民間業者とも十分な連携をとりながら、その県の調整を基本的にやっていくということを考えているわけです。
 それから、身近な豆腐屋さんとか八百屋さんという問題もあるわけでございますが、学校の立場でも、市場から買った方が安いことがわかり切っているのに身近な八百屋からなぜ買わなきゃならぬといって、今度は学校に民間からそばから買えといっても、学校側がそういう判断をしない場合があるわけですね。いかに流通体制を官民一体でわれわれがやるんだといっても、今度は最終的に買う学校側が、それよりも市場から買うということになっちゃうものですから、だから日学給があるから、県学校給食会があるから民業圧迫だというような単純な論法でこられているけれども、やはりそう簡単なものではないということを思っているわけでございます。
#335
○小西博行君 私は、指定物資は、これは国がまさに農業対策も含めてやるべきだというふうに思っているわけですね。いまの四品目だといっても、これは五品目になる場合があるかもわかりません。そのことは結構なことじゃないかと思うのですね。ただ、いわゆる一般物資といわれるもの、こういう問題については、できればもうなくしたらどうなのかなと、これは厄介なことですから、できればなくてできるような方向にもう十分対応できるんじゃないかなという感じが実はしているんです。ただ、それに対する反論は、やっぱりそうなると値段が高くなるだろうということで、政府の皆さん方はそういうふうに思っておられると思うんですが、少なくとも民間の競争というのは、これは自衛隊関係もそういうかっこうで入っていますね。大変厳しいですね。ノリにしたって何にしたって、私知ってますけれども、もう大変安い原価でもって競争している、これは実態ですね。そういうことを考えますと、給食なんというものはもう十分それでいけるんじゃないだろうかなと。さっきおっしゃいましたように県学給と国とを入れたって一〇%ちょっとだというお考え方かもしれませんけれど、これは私は県の場合の一〇%というのは大変大きな数字だと思うんですよ。その点どうでしょうか。
#336
○政府委員(高石邦男君) 仮に承認物資を日学給が取り扱うものをシェアとして一・八%ぐらいのを全品目やめたとした場合に問題が解決するかというと解決しないわけなんですね、実は。それは依然としてやっぱり県の給食会がどういうものを買い付けするかというフリーハンドを持っているわけですね。したがって、その問題が解決しない限りは、日学給の一般物資が全部なくなればいまの問題解決して民間業者がよくなったというふうに満足はしないと思うんですね。事はそう単純でないということをわれわれは十分考えていかなきゃならないと。それで、日学給がやっている一般物資について、やっぱり品質の問題とか、外国から来るものとか、そういう限定的な形でやっぱり制限していくということは考えられなければならない問題だと思うんですね。だから、そういう方向への検討は進めていきたいと思うんですけれども、問題は県の段階における取り扱いまで含めて、文部省で、民間業者が不満に思っている、問題に思っているものを一気に解決できるかといったら、ちょっといまのシステムではなかなかそこまで一刀両断に解決できないという悩みがあるわけでございます。
#337
○小西博行君 一般の業者が言っているのが全部私正しいとか、一般業者は全部すばらしい経営をやっていると、そういうことを言っているわけじゃないんですね。現実にそれは大変管理が粗雑なところもたくさん、小さいだけにそれはあると思うんですね。そういうものをもちろん指導していっていいものを入れていくということについては間違いないんですけれども、ただ、そういう全体でたくさん買ったものが、過去マカロニの問題もございましたし、パインかん詰めだとか幾つかそういう事例が出ていますね。余り古くなり過ぎて、そしてなかなか給食会にも使えないから――あるいは実際使った例もあるわけですね、一般業者に大変安く卸したという話ももう実際のデータがあるわけですけれども、何々県のどこそこというのがちゃんとあるわけですけれども、そういうのがたくさん出てはいるんですね。それに対する何か予防対策というのはどうなんでしょうか。
#338
○政府委員(高石邦男君) ですから、私の方も、何もかも給食会が全部賄うことはできないわけですから、民間の活力、御協力も仰がなければスムーズに学校給食ができないと、そういうことは十分認識しているわけでございます。そこで、そういう人たちの立場も考えながら、そして先ほど言った父兄、子供たちの立場も考えながら、そこで調整をしてお互いが対立関係でなくして円満な形で相協力してやれるような形にしたいものだと思っているわけでございます。そういう角度で国としては指導、助言をしていきたいと思っております。
#339
○小西博行君 この保管の年数と言うんでしょうか、かん詰めだとか米とか、いろいろ品物によって違うと思うんですね。その辺の何か基準みたいなものがちゃんとあるんでしょうか。できればその回転、どのくらい回転しているかということもちょっと知りたいんです。
#340
○政府委員(高石邦男君) 細かい、たとえばかん詰めなんかにつきましては、日本罐詰協会で、大体その期間というのはこのかん詰めはこれくらいだというような一定の表示があるわけでございます。その表示に従って物の取り扱いをしていくということを考えていかなければならないと思うんです。だから、先ほどもちょっと御指摘がありましたけれども、一括購入、大量購入による問題点というのは、品物が長く寝かせられて品質が悪くなるということをやっぱり考えていかなければなりませんので、そういうことを防止しながら対応していかなければならないと思っております。
#341
○小西博行君 それでも、なおかつ品物にカビが生えるとか、少し味が悪くなるとか、あるいは全然味が悪くならなくても、ちょっと古いからもう処分しようという場合には、あれはどういう扱いになるんでしょうか。一般の業者にやっぱり売ることはできるんでしょうか。利益団体ではないから利益を上げちゃいかぬわけですが、実際はどういう処分をしているんでしょうか。ただであげるというのもおかしいと思うんですが。
#342
○政府委員(高石邦男君) 日本学校給食会の承認物資については、原則的にそういうことのない需要を見込みながら取り扱うということで、いままで余りないようでございますが、ただ一件だけ過去にあったようでございます、一定の基準年数を超えたものにつきまして民間の人に払い下げだということが。後はそういうことのないようにということで、その年数内で処理できる数量を取り扱うということで来ております。
#343
○小西博行君 自分自身が何か八百屋と魚屋になったような感じで、細かい問題を大変申しわけないと思うんですが、しかし、現実問題はどうもその辺にあるんじゃないかと思うんですね、ですから、確かに当初に返りまして、安くていいものを児童に供給していくということ、これは私大賛成です。ところが現実問題としては、そういう値段には大差がないけれどもやっぱり国とか県でどっさり買ったやつは、価格調整金もあることですから、実際はこれだけの値段しておる一般の民間が、それを極端に安い値段で売っていくという実例が幾つかあるわけです。そのことに対して一般の業者はとても手足が出ないというのが私は現実問題じゃないかと思うんです。この問題に対して、わざわざそうしなくても、それだけの調整金があるなら対策はとれるんじゃないかと思うんですよ。民間から買い上げて、何かの形でそれだけの価格にできる方法というのはあると思うんです。そういう方法はむしろとれないんだろうかなと。その辺を私は根本的にお願いしたいんですがね。
#344
○政府委員(高石邦男君) 日本学校給食会にしろ県の給食会にしろ、買い付けしている相手は民間なんですね。ただ、それが大きいか、中小であるか、零細であるかというところの差なんですね、だから、日学給、県給食会が製造工場を持って、そこでつくらせてどうこうじゃないんで、あくまでやっぱりそこで民間から買っている。そして民間から買ったものについて、なお児童生徒に安定した価格でやるという観点で総合して子供に渡していると、食べさせているというようなこともあるわけですね。だから、何か日学給、県の給食会が物をあっせんするのは、民間から買わないで、というような意識だと若干問題があると思うんです、あくまで民間の業者から買っているわけですから。ただ、身近な業者であるかどうかというようなところ、そこについてもやっぱり配慮を加える必要があろうということで、そういう点についても配慮を加えながらみんなが協力してくれるような体制で給食を実施していきたい、こう思っているわけでございます。
#345
○小西博行君 それが、たとえばミカンを例にとりますと、ミカンを買う場合に、やっぱり農協の大元締めあたりからばんと契約して一年間分買うわけですね、たとえば十五万かんぱっと買うとか。ところが、実際の民間の場合はそうじゃなくて、やっぱり卸屋から、市場から買ってきて店舗へ並べるわけですね。それだけ流通経路としては余分にクッションがあるものですから、どうしてもそれに対抗できないわけでしょう。たとえば「小西屋」という八百屋がありまして、いきなり、さっきのかん詰めだったら十五万かん一遍に買うなんということは、小さい店じゃできないわけです。ですから、どうしたって値段の競争となりますと、当初申し上げたようになかなか太刀打ちはできないだろうと、これは私はそう思うんです。ただやっぱり民間としては、何とか生きなきゃいかぬというのがあるんじゃないでしょうか。それでいま局長は、パーセンテージにしたら大したことないじゃないかと言うけど、これがやっぱり大変大きいんですね。業界の中でいろいろ論議するときにはそれが一つの値段みたいなものになりますし、とてもじゃないが太刀打ちできないというその気持ちがほかに大変大きな影響を与えているというのは事実なんですね。だから、金額そのものは、パーセンテージそのものは三〇も四〇もいってないじゃないかという論議だけではこの問題はどうも解決できそうな感じはしませんね。そういう意味で私は、できるだけ安いものという一面とそういう業者から何とかしてやっぱり買ってあげてほしいと。何か補助みたいな形で、実際はもう原価はこうなんですよというのが当然わかると思うんですね。現実問題は、そういう県の方が買う場合だって原価を割って競争しているというのが実際あるわけです。これはスーパーと同じような現象というのがあるわけですね。それを、やはり小さい底なだけにそのまま放置して、それでいままでどおりやりますという形でだけではどうも解決にならないような感じがしますので、――時間も余りありませんから、くどくどこれ以上は申しませんけれども、何か今度新しくそういう健康会法案というものが通過して一つのものができるとすれば、その辺の民間の活力だけは忘れないでおいてほしいなと、特にまた、離島の問題とか山間部という問題がございますね、これもなかなか店がないものですから、むしろこの辺を県学給あたりが中心にいろいろどんどん入っていってやっていただきたいなと、逆にそういうように思うんですね。ところが実態をいろいろ調べてみますと、なかなか県学給がやってくれない。品物を持ってきてくれないものですから、一般の民間が損をするのをわかっておって、ちょっとした量を山越えて持っていくという例も幾つか聞いておるわけですけれども、そういう実態がどうも島嶼部であるとか山間部ではかなりあるような感じがいたしますね、実際のデータを見まして。その辺のところもあわせて今度積極的にひとつ進めていただきたいと思います。
 幾つかほかの問題もありましたのですが、時間が来ましたからやめますが、大臣はいませんけれども、いままでの二つを一つにまとめるというだけじゃどうも私はすっきりしませんので、何とかその辺をひとつ整備していただきたいという感じがします。
 終わります。
#346
○委員長(片山正英君) 本案に対する質疑は本日はこの程度とし、これにて散会いたします。
   午後六時六分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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