くにさくロゴ
1980/02/27 第94回国会 参議院 参議院会議録情報 第094回国会 安全保障特別委員会 第2号
姉妹サイト
 
1980/02/27 第94回国会 参議院

参議院会議録情報 第094回国会 安全保障特別委員会 第2号

#1
第094回国会 安全保障特別委員会 第2号
昭和五十六年二月二十七日(金曜日)
   午後一時三分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 一月三十一日
    辞任         補欠選任
     堀内 俊夫君     板垣  正君
 二月十二日
    辞任         補欠選任
     立木  洋君     上田耕一郎君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         原 文兵衛君
    理 事
                衛藤征士郎君
                大木 正吾君
                桑名 義治君
                上田耕一郎君
                柳澤 錬造君
    委 員
                岩本 政光君
                江島  淳君
                梶原  清君
                源田  実君
                高木 正明君
                戸塚 進也君
                成相 善十君
                瀬谷 英行君
                寺田 熊雄君
                渋谷 邦彦君
                秦   豊君
   国務大臣
       外 務 大 臣  伊東 正義君
       国 務 大 臣
       (防衛庁長官)  大村 襄治君
   政府委員
       防衛庁参事官   岡崎 久彦君
       防衛庁長官官房
       長        夏目 晴雄君
       防衛庁防衛局長  塩田  章君
       防衛庁経理局長  吉野  実君
       防衛施設庁長官  渡邊 伊助君
       防衛施設庁総務
       部長       森山  武君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鈴木 源三君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○国の安全保障に関する調査
 (国の安全保障に関する件)
 (昭和五十六年度防衛関係予算に関する件)
○派遣委員の報告に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(原文兵衛君) ただいまから安全保障特別委員会を開会いたします。
 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(原文兵衛君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に上田耕一郎君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(原文兵衛君) 国の安全保障に関する調査を議題といたします。
 国の安全保障について、伊東外務大臣及び大村防衛庁長官からそれぞれ所信を聴取いたします。伊東外務大臣。
#5
○国務大臣(伊東正義君) 私は、今国会再開の冒頭わが国外交の基本方針につき所信を表明いたしましたが、本日は、わが国の安全保障問題につき所信の一端を申し述べたいと存じます。
 今日、国際関係が全体として不安定化の様相を示している状況のもとで、わが国の安全と繁栄をいかにして確保していくかは、最も重要な課題の一つであります。
 防衛面におきましては、わが国は平和憲法のもと、専守防衛を国是とし、軍事大国にならないとの基本的選択を行い、今日そのような国家として国際社会から評価を受けております。政府としては、今後ともこの方針を堅持し、国民のコンセンサスを得つつ、わが国自身の自主的判断に基づき、節度ある質の高い自衛力の整備のために、着実に努力を積み重ねていく所存であります。
 日米安保体制については、一層円滑かつ効果的な運用を図っていかなければなりません。特に一朝有事の際、米国が来援しやすいような体制をふだんから整備しておくとともに、わが国の防衛自体が米国の国益でもあると米国が認識し得るような日米関係の実体を確保することが、安保条約の抑止力を万全にする上においてきわめて重要であります。
 しかし、わが国の安全と繁栄は、防衛面における努力のみをもってしては、確保し得ません。それは基本的には、世界の平和と発展の中で追求されるべきものであることは当然であります。そのために、わが国は強力な外交の推進を通じて平和で安定した国際秩序を構築するため、その責任と役割りを積極的に果たしていく必要があります。
 このような外交努力は、政治、経済、科学技術、文化等きわめて広範な分野で展開されなければなりません。
 特に政府としては、南北問題が国際政治・経済両面に与える影響の重要性に注目し、引き続き経済協力、なかんずく政府開発援助を強力に推進していくとの考えに立って今般新たな中期目標を設定した次第であります。
 また、世界の平和と安定を確保していく上で軍縮・軍備管理面での国際的努力が不可欠であるとの認識のもとに、核軍縮を初めとする軍縮の促進を新たな決意を持って強く訴えていく所存であります。
 今後ともわが国を取り巻く情勢がますます厳しくなると予想される状況のもとで、わが国としては、わが国の安全をどのようにして総合的に確保していこうとするのか、わが国は国際社会において、どのような役割りを果たしていこうとするのかについて、これを国民的課題としてとらえ、真剣に取り組んでいかなければなりません。
 ここに、改めて、本委員会の皆様の格段の御指導と力強い御支援を賜りたく、お願い申し上げる次第でございます。
#6
○委員長(原文兵衛君) 大村防衛庁長官。
#7
○国務大臣(大村襄治君) 参議院安全保障特別委員会が開催されるに当たり、最近の国際軍事情勢及びわが国防衛政策について私の所信の一端を申し上げます。
 最近の国際軍事情勢は、ソ連の世界的規模にわたる長期かつ大幅な軍事力の増強及びこれを背景とした第三世界等への勢力拡張、特に、一昨年末以来のアフガニスタンへの軍事介入によってこれまでの東西間のデタントムードは大きく後退しており、ポーランド情勢、イラン・イラク戦争の勃発等とも相まって、流動的かつ不安定なものとなっております。
 わが国周辺においても、ソ連はわが国固有の領土である北方領土に師団規模に近い地上軍を配置し、また太平洋艦隊は、過去二年間に、空母「ミンスク」、カラ級巡洋艦を初め、大型、新鋭の水上艦艇、原子力潜水艦等の配備により、海上自衛隊の総トン数に相当する約二十万トンもの大増強を行っております。また、南シナ海においては、ベトナムのダナン、カムランの海空基地を常時使用して、艦艇を十隻以上展開し、航空機による偵察、哨戒飛行を行い、インド洋においては、この地域に多くの寄港地を持ち、約三十隻に上る艦艇を継続的にプレゼンスさせ得る態勢を確保するに至っております。さらに極東の航空兵力及びロケット軍の増強も顕著であり、新型のバックファイア爆撃機を内陸部の遠距離航空部隊のみならず、沿海地方の海軍航空部隊にも配置し、戦闘機、戦闘爆撃機についても、その半ば以上をミグ23・27、スホーイ24等行動半径、搭載重量等が増強され、攻撃及び防御の両面の能力が大幅に増大した最新鋭のいわゆる第三世代作戦機に更新、近代化しつつあります。
 このほか、NATO諸国でその対策が大きな問題となっている移動式のSS2〇中距離弾道ミサイルも極東に数十基配備され、わが国を含む広範な地域を射程圏内におさめている等わが国周辺の軍事情勢は極東ソ連軍の顕著な増強と活発な行動により、一段と厳しさを増している状況にあります。一方、緊張が続いている中東情勢を受け、米国は昨年初め以来、常時二個空母群をインド洋に投入しており、この結果、わが国周辺の西太平洋においては、最近見られたように、空母機動部隊の全くの空白が生じる例も生起しております。
 わが国を含む西側諸国は、この地域の石油資源に大きく依存しており、その確保と安定した輸送のためには、米軍のかかる展開は、不可欠な措置と考えられるものの、七〇年代前半までは西太平洋に常時三、四隻、七〇年代後半に入ってもおおむね二隻を中心とする空母群が展開されていたことを考えれば、他方でこの地域の米軍の質的向上は引き続き行われてはいるものの、わが国周辺海域における米海軍力の低下は否めず、この地域の安全保障を考えるに当たって、留意すべき新たな要素となっております。
 米国を初めとするNATO国はこのようなソ連の顕著な軍事力増強を初めとする厳しい国際情勢に対応して、それぞれ困難な政治経済状況下にもかかわらず、防衛費の実質年三%の増加、パージングII型ミサイル及び地上発射巡航ミサイルの開発・配備による戦域核の近代化、即応態勢、継戦能力の向上等の通常戦力強化等に向けて最大限の努力を払っております。
 ことに、米国は、一九八二年度予算案において、節約による全般的な支出抑制を図る中で、国防支出は、相当額に上る実質増を提案しており、さらに、引き続き増額の基調を堅持する決意と言われ、西欧、日本等の同盟国に対しては、このような米国の努力に見合うよう、一層の防衛努力を強く期待している状況にあります。
 このような国際環境の中にあってわが国は御承知のようにみずから適切な規模の防衛力を整備するとともに、米国との安全保障体制によってみずからの安全を確保することといたしております。
 わが国防衛力の整備につきましては、政府はすでに昭和五十一年十月、「防衛計画の大綱」を国防会議及び閣議において決定し、昭和五十二年度以降、この大綱に従い、鋭意防衛力の整備を進めてきているところであります。
 防衛庁は、この大綱に基づき、防衛力の整備を計画的に進めるため、毎年度の予算概算要求を作成する際の参考として昭和五十五年度から五十九年度までの陸海空各自衛隊の主要事業等を見積もった中期業務見積もりを作成いたしておりますが、さきに述べたとおり最近におけるわが国をめぐる国際情勢が厳しさを増しつつあることにもかんがみ、これをできるだけ早期に達成することが目下の急務であると考えております。
 かかる観点から昭和五十六年度の防衛関係予算案につきましては、厳しい財政事情のもとで、私どもとして最大限の努力を払ったところであり、中期業務見積もり早期達成のための一応の足がかりをつくることができたと考えております。
 しかしながら、わが国防衛力の現状は、規模的にもいまだ「防衛計画の大綱」の水準に達していないのみならず、装備の老朽化、抗堪性の不足、即応態勢の不備、継戦能力の不足等種々の問題があるところであります。私としては、これら防衛力の現状における不備等を是正し、平時において保持しておかなければならない、いわば最低限の防衛力ともいうべき大綱に定める防衛力の水準を可及的速やかに達成すべく今後とも最善の努力を傾注してまいる所存であります。
 同時に、いわゆる有事に際し、保持する防衛力を最も有効に運用し、最大限にその能力を発揮し得る態勢を整えておくことは必要不可欠なことであると考えております。このため、防衛庁においては従来から、防衛研究、「日米防衛協力のための指針」に基づく共同作戦計画等の研究、有事法制、奇襲対処問題といったいわばソフト面についての研究作業を鋭意行ってきているところであります。防衛研究につきましては、先般まとまりましたが、これは、陸海空三自衛隊の統合運用の観点から各種の侵攻事態における自衛隊の運用どこれらに関連して必要となる防衛上の諸施策について総合的に研究したものであり、今後、研究成果については、さらに慎重に検討した上、できるものから具体化を図っていきたいと考えているところであります。また、日米防衛協力に関する研究作業につきましては共同作戦計画にかかる分野について近く一応の概要がまとまるのではないかと考えております。一方、有事法制の研究につきましても、防衛庁所管の法令を中心として逐次作業が進みつつありますが、これらの各種研究作業については今後とも英知を集め不断の努力を払ってまいる所存であります。
 ところで、近代化された装備を駆使し、防衛力を最大限に発揮できるようにするためには、隊員の平素のたゆまぬ訓練が必要であることは言うまでもありません。
 かかる観点から、昭和五十六年度におきましては、厳しい財政事情のもとで教育訓練の効率化と充実を図るとともに、引き続き日米共同訓練を積極的に実施していく所存であり、次回のリムパックにも海上自衛隊を参加させたいと考えているところであります。
 このほか、将来の防衛力の質的水準を維持向上するに必要な研究開発の推進を図ることとし、たとえば前年度に引き続き高速ホーミング魚雷等の研究開発を進めるほか、新たに新中等練習機等に着手したいと考えております。
 また、自衛隊及び在日米軍の活動をより実効あらしめるため、防衛施設周辺地域の生活環境整備事業などの各種諸施策を充実し、防衛施設の安定的使用を図ることについても十分配慮し、今後とも引き続き努力してまいる所存であります。
 以上、わが国の防衛政策に関する最近の諸問題について申し上げましたが、これら防衛諸施策の推進は、軍事大国にならないという国民のかたい決意に従い、あくまでも憲法の枠内において専守防衛、非核三原則等の方針のもとに、独立国として当然払わなければならないみずからの防衛努力を着実に積み上げているものにほかなりません。
 現在の国際情勢を踏まえ、わが国がみずからの安全保障をいかに確保していくかはまさに国民一人一人がみずからの問題として真剣に取り組んでいくべき国民的課題であると言えましょう。
 幸い、近年わが国の安全保障問題に対する国民の関心はとみに高まっているところでありますが、本委員会における原委員長を初め委員各位の幅広い御識見と豊富な経験に基づく活発かつ建設的な御審議を通じ、国民の一層の理解と認識が深まり、そのコンセンサスのもとにわが国の安全保障が一層ゆるぎないものとなることを切に期待する次第であります。
#8
○委員長(原文兵衛君) 以上で外務大臣及び防衛庁長官の所信表明は終わりました。
 次に、昭和五十六年度防衛関係予算について説明を聴取いたします。吉野経理局長。
#9
○政府委員(吉野実君) 昭和五十六年度の防衛庁予算について、その概要を御説明いたします。
 まず防衛本庁について申し上げます。
 昭和五十六年度の防衛本庁の歳出予算額は、二兆一千二百五十四億二千三百万円で前年度の当初予算額に比べますと一千五百四十九億六千四百万円の増加となっております。
 次に、新規継続費は、昭和五十六年度甲IV型警備艦建造費等で一千五百七十六億六千六百万円、国庫債務負担行為は、武器購入、航空機購入、艦船建造、装備品等整備等で五千六百三億八千三百万円となっております。
 また、昭和五十六年度における自衛官の定数の倍加等法律の改正を要するものについては、防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案、防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案を提出し、別途御審議をお願い申し上げております。
 次に、防衛本庁の予算の内容について申し上げます。
 昭和五十六年度予算においては、最近における厳しい国際情勢のもと、財政事情等を踏まえつつ、昭和五十一年十月に決定された「防衛計画の大綱」に従って、防衛力の整備を進めることといたしております。
 特に重点を置いた事項は次のとおりであります。
 第一に、陸上装備、航空機、艦船等の主要装備については、更新近代化を中心としてその整備を進めることとし、引き続き艦艇の防空能力等の向上のため誘導弾(ターター)搭載護衛艦等の建造に着手するとともに、新たに空輸能力の不備を是正するたの輸送機C13〇Hの整備、師団防空及び基地防空用火器としての短距離地対空誘導弾発射装置の整備等に着手することとしております。
 第二に、平時における自衛隊業務の中心をなす教育訓練の重要性にかんがみ、所要の教育訓練関係経費を確保し、隊員の練度の維持向上を期しております。
 第三に、隊員施策については、前年度に引き続き自衛官の停年延長、就職援護施策等を実施することとしております。
 第四に、均衡のとれた防衛態勢を整備するため、弾薬の備蓄、魚雷・機雷の実装化、中央指揮機能の充実・強化、航空機用掩体の建設等継戦能力、即応態勢、抗堪性の向上のための諸施策を進めることとしております。
 第五に、研究開発を推進し、防衛力の質的水準の維持向上に努めることとし、特に新中等練習機の開発に着手することとしております。
 以下、機関別に内容の主な点について申し上げます。
 陸上自衛隊の歳出予算価は、九千四百四十二億八百万円、国庫債務負担行為は、一千四百九十億二千八百万円となっております。
 陸上装備については、七四式戦車七十二両、七三式装甲車九両、七五式一五五ミリ自走りゅう弾砲三十門、二〇三ミリ自走りゅう弾砲六門等の調達を予定しております。
 地対空誘導弾については、引き続き一個群の改良ホークへの改装を予定するとともに、新たに短距離地対空誘導弾発射装置四セット等の調達を予定しております。
 航空機については、連絡偵察機一機、観測ヘリコプター八機、多用途ヘリコプター五機、合わせて十四機の調達を予定しております。
 また、予備自衛官の員数を一千人増加することとしております。
 海上自衛隊の歳出予算額は、五千五百二十一億六千三百万円、新規継続費は、一千五百七十六億六千六百万円、国庫債務負担行為は、一千四百四十九億五千六百万円となっております。
 昭和五十六年度の海上自衛官の定数は、艦船、航空機の就役等に伴う六百六十一人の増員により四万四千五百五十八人となります。
 艦艇については、護衛艦四千五百トン型一隻、護衛艦二千九百トン型二隻、潜水艦二千二百トン型一隻、掃海艇四百四十トン型二隻、潜水艦救難母艦三千六百トン型一隻、合わせて七隻の建造を予定しております。
 航空機については、初級操縦練習機一機、計器飛行練習機四機、対潜ヘリコプター六機、救難ヘリコプター一機、合わせて十二機の調達を予定しております。
 航空自衛隊の歳出予算額は、五千六百四十六億三千五百万円、国庫債務負担行為は、二千四百三十四億一千三百万円となっております。
 昭和五十六年度の航空自衛官の定数は、航空機の就役等に伴う三百十九人の増員により四万六千五百二十三人となります。
 航空機については、支援戦闘機二機、輸送機二機、早期警戒機四機、高等練習機六機、救難捜索機一機、救難ヘリコプター二機、合わせて十七機の調達を予定しております。
 地対空誘導弾については、新たに短距離地対空誘導弾発射装置二セット等の調達を予定しております。
 内部部局、統合幕僚会議及び附属機関の歳出予算額は、六百三十三億一千七百万円、国庫債務負担行為は、二百二十九億八千六百万円となっております。
 防衛医科大学校の経費、各種装備品等の研究開発費、その他各機関の維持運営に必要な経費であります。
 また、昭和五十六年度の統合幕僚会議に所属する自衛官の定数は、防衛庁中央指揮所の開設準備要員等十六人の増員により九十九人となります。
 以上のうち、昭和五十一年十一月五日に閣議決定された「防衛力の整備内容のうち主要な事項の取扱いについて」に基づき、国防会議に諮り決定されたものは、自衛官の定数及び予備自衛官の員数の増加、七四式戦車等主要陸上装備の調達、地対空誘導弾の改良ホークへの改装、短距離地対空誘導弾発射装置の調達、連絡偵察機、対潜ヘリコプター、支援戦闘機等航空機三十四機の調達、護衛艦四千五百トン型等艦艇七隻の建造並びに新中等練習機の開発着手であります。
 続いて、防衛施設庁について申し上げます。保昭和五十六年度の防衛施設庁の歳出予算額は、二千七百三十九億九千八百万円で、前年度の当初予算額に比べますと二百七億八千三百万円の増加となっております。保
 また、国庫債務負担行為は、提供施設整備及び提供施設移設整備で三百四十五億三千二百万円となっております。
 次に、防衛施設庁の予算の内容について申し上げます。
 昭和五十六年度予算の重点施策として、最近の基地をめぐる諸般の情勢にかんがみ、基地周辺地域住民の生活の安定及び福祉の向上並びに基地の安定的な使用に資するため、周辺地域の生活環境等の整備を一層推進するとともに、日米安全保障体制の円滑な運営に資するため、前年度に引き続き地位協定の枠内で提供施設の整備等を推進するほか、駐留軍従業員の雇用関係の特殊性にかんがみ、離職者対策等の強化並びに提供施設の整理統合の計画的処理を図ることとして、所要の予算を計上しております。
 以下、各項別に内容の主な点について申し上げます。
 施設運営等関連諸費は、二千二百二十五億八千七百万円となっております。
 このうち、基地周辺整備事業については、基地問題の実態に有効に対処し得るように、個人住宅の防音工事費四百二十九億五千九百万円及び民生安定助成事業費二百六十六億三千五百万円を含め、一千四百二十三億三千五百万円を計上しております。
 このほか、日米安全保障体制の円滑な運営に資するため、提供施設の整備として歳出予算に二百七十六億四千万円、国庫債務負担行為で二百四十三億七千七百万円をそれぞれ計上しております。
 調達労務管理費については、駐留軍従業員の離職者対策及び福祉対策等の強化を図るため、百八十一億六千万円を計上しております。
 提供施設移設整備費については、提供施設の整理統合の計画的処理を図るため、歳出予算に百三十三億三千八百万円、国庫債務負担行為で百一億五千五百万円をそれぞれ計上しております。
 その他、相互防衛援助協定交付金一億二千六百万円、一般行政事務に必要な防衛施設庁費百九十七億八千七百万円を計上しております。
 以上申し述べました防衛本庁、防衛施設庁予算に国防会議及び特定国有財産整備特別会計への繰り入れを加えた昭和五十六年度防衛関係費は、二兆四千億一千九百万円となり、前年度に対して一千六百九十八億一千六百万円、七・六%の増加となります。
 以上をもちまして、防衛本庁及び防衛施設庁の予算の概要説明を終わります。
#10
○委員長(原文兵衛君) 以上で予算の説明は終わりました。
 なお、質疑は後日に譲ることといたします。
    ―――――――――――――
#11
○委員長(原文兵衛君) 次に、派遣委員の報告に関する件についてお諮りいたします。
 昨年十二月に安全保障及び沖縄・北方問題に関する特別委員会が行いました沖縄振興開発計画の実施状況及び自衛隊の業務運営等の実情調査のための沖縄県への委員派遣については、その報告書が本委員会に提出されておりますので、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○委員長(原文兵衛君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時二十九分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト