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1980/02/27 第94回国会 参議院 参議院会議録情報 第094回国会 エネルギー対策特別委員会 第2号
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1980/02/27 第94回国会 参議院

参議院会議録情報 第094回国会 エネルギー対策特別委員会 第2号

#1
第094回国会 エネルギー対策特別委員会 第2号
昭和五十六年二月二十七日(金曜日)
   午後一時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 二月十四日
    辞任         補欠選任
     下田 京子君     市川 正一君
    ―――――――――――――
  出願者は左のとおり
    委員長         細川 護熙君
    理 事
                亀井 久興君
                小柳  勇君
                中尾 辰義君
                市川 正一君
    委 員
                岩動 道行君
                大木  浩君
                川原新次郎君
                河本嘉久蔵君
                熊谷太三郎君
                高橋 圭三君
                竹内  潔君
                福岡日出麿君
                前田 勲男君
                三浦 八水君
                阿具根 登君
                大森  昭君
                高木健太郎君
                森田 重郎君
   国務大臣
       通商産業大臣   田中 六助君
       国 務 大 臣
       (科学技術庁長
       官)       中川 一郎君
   政府委員
       科学技術庁長官
       官房長      下邨 昭三君
       環境庁長官官房
       会計課長     廣瀬  優君
       通商産業政務次
       官        山本 富雄君
       工業技術院長   石坂 誠一君
       資源エネルギー
       庁長官      森山 信吾君
       資源エネルギー
       庁長官官房審議
       官        高橋  宏君
       資源エネルギー
       庁石油部長    志賀  学君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        町田 正利君
   説明員
       文部省学術国際
       局研究助成課長  大門  隆君
       農林水産大臣官
       房エネルギー対
       策室長      石堀 俊夫君
       運輸大臣官房審
       議官       小林 哲一君
       建設大臣官房政
       策企画官     立石  真君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○エネルギー対策樹立に関する調査
 (エネルギー対策の基本施策に関する件)
 (昭和五十六年度エネルギー対策関係予算に関
 する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(細川護熙君) ただいまからエネルギー対策特別委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 二月十四日、下田京子君が委員を辞任され、その補欠として市川正一君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(細川護熙君) 次に、理事の補欠選任の件についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い、現在、理事が一名欠員となっておりますので、この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(細川護熙君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に市川正一君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(細川護熙君) エネルギー対策樹立に関する調査を議題といたします。
 まず、エネルギー対策の基本施策について、関係大臣から所信を聴取いたします。田中通産大臣。
#6
○国務大臣(田中六助君) 第九十四回国会におけるエネルギー対策特別委員会の御審議に先立ちまして、エネルギー行政に対する私の所信の一端を申し述べます。
 エネルギーの安定供給の確保は、申すまでもなくわが国経済の順調な発展と国民生活の安定向上を確保する上での最大の課題であります。
 しかしながら、国際石油情勢は、イラン・イラク紛争の長期化、昨年末のOPEC総会の決定に基づく原油価格の引き上げなどから依然として流動的な状況にあります。幸い、わが国は、石油節約意識の浸透や高水準の備蓄などにより、かかる事態に円滑に対応してきており、当面の石油需給については不安はありませんが、引き続き国民の冷静な対応が求められております。
 また、中長期的に見ますと、産油国の資源温存政策、OPECによる生産調整の動きなどから、国際石油需給の逼迫化傾向は避けられないものと考えられます。
 一方、このような国際石油情勢のもとにおいて、石油需給の安定、将来にわたるエネルギー問題の国際的解決を図るため、サミット、国際エネルギー機関等を通じ、石油消費国の相互協力関係の強化が図られてきております。
 このような国際エネルギー情勢の中で、脱石油社会の早期実現を図り、エネルギー安全保障を確立するとともに、世界有数のエネルギー消費国としての国際的責務を全うしていくためには、石油の安定供給を確保しつつ、石油代替エネルギーの開発・導入の推進、省エネルギーの促進に努めるなど、総合的なエネルギー政策を強力に展開してまいらねばなりません。こうした観点から、政府といたしましては、来年度予算案では前年度比二〇%増のエネルギー対策費を計上いたしますとともに、次のような諸施策の充実強化を図っていくこととしております。
 第一は、石油の安定供給の確保であります。石油の安定供給を図るためには、経済協力、技術・人材の交流を通じて産油国との安定的な関係を確立することが重要であります。私は・昨年来、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、インドネシア、ベネズエラ、メキシコの産油国を訪問いたし、各国首脳と濶達な意見交換を行ってまいりました。その中で痛感いたしましたことは、これら産油国の経済・社会開発への強い意欲に対し、わが国としてもこれまでに蓄積した経験と経済力・技術力をもってこたえることにより、相互理解を深めねばならないということであります。幸いにも今回の一連の産油国訪問においては、石油の安定供給に対する好意的配慮、経済協力などこれら諸国との岡で相互理解を深めることができたと確信いたしておりますが、今後とも、積極的に交流を深め、より一層の関係緊密化を図ってまいる所存であります。
 また、わが国企業による海外石油開発は、現在わが国原油輸入の約一割を賄い、安定供給の確保に寄与しておりますが、今後とも対産油国協力、あるいは供給源の多角化の見地等も踏まえ、積極的に促進することとしております。さらに、緊急時に備えて民間企業による九十日備蓄の達成・維持及び国家備蓄基地の建設等石油備蓄の増強を引き続き図ることとし、関連施策を強化拡充することといたしております。
 また、供給の大宗を輸入に依存し、国民生活に直結する石油ガスにつきましても、緊急時に備え、備蓄の増強が必要であります。このため、今国会に、石油備蓄法の一部を改正する法律案を提出いたしております。よろしくお願い申し上げます。
 第二は、石油代替エネルギーの開発・導入の強力な推進であります。主要先進国中、最も石油依存度の高いわが国といたしましては、原子力・石炭等の石油代替エネルギーの開発・導入を加速的に推進し、中長期的なエネルギーの安定供給を確保する必要があります。
 政府は、昨年十一月、石油代替エネルギーの供給比率を昭和六十五年ごろまでに二八%から五〇%に引き上げることといたしましたが、この目標達成に向けて、新エネルギー総合開発機構の活用、エネルギー対策促進税制の創設等、施策の総合的かつ計画的な推進を図ってまいります。
 とりわけ、石油代替エネルギーの大量の導入が期待される電源の開発につきましては、原子力・石炭・LNG・水力・地熱等の石油代替電源の開発を積極的に推進してまいります。中でも原子力発電は、燃料供給の安定性、低廉性及び大量供給性から石油代替電源の中核をなすものとして最も有望視されるものであり、今後十年間に現在の三倍強の五千万キロワット強にまで拡大することを目標としております。しかしながら、原子力発電所の立地は円滑に進捗しているとは言いがたく、局面の打開のためには、今後さらに格段の努力を必要とするところであります。このため、政府としては、原子力発電の安全性の確保に万全を期すとともに、広報対策の充実強化、公開ヒヤリングの開催などを通じ、地元住民、地方公共団体の御理解と御協力を得て円滑な立地に最大限の努力を払ってまいる所存であります。
 また、このような見地から、五十六年度においては、電源立地特別交付金制度を創設する等所要の施策の抜本的強化を図ることとしております。このほか、海外炭、LNGの積極的な導入を図るとともに、これまで未利用の状態にあった太陽、風力、バイオマスなどのエネルギーにつきましても、地域の特性に応じた開発利用の推進を図ってまいる所存であります。
 第三は、省エネルギー対策の推進・強化であります。政府は、去る一月二十三日に総合エネルギー対策推進閣僚会議を開催し、昭和五十六年度石油消費節減対策を決定いたしました。民生・輸送分野において、冷暖房温度の調整、照明電力の節約等、従来からの節約措置の周知徹底を図るとともに、生産分野においては、エネルギーの使用の合理化に関する法律の積極的運用、エネルギー対策促進税制の活用による省エネルギー型生産設備の導入促進などの諸施策の実施により、約二千五百万キロリットル以上の節減を図ることといたします。あわせて省エネルギー技術の研究開発を強力に推進してまいります。
 さらに、現在、石炭鉱業審議会におきまして、今後の石炭政策のあり方について御審議いただいているところでありますが、その答申を踏まえ、新石炭時代における諸施策を講じてまいる所存であります。また、産炭地域振興対策を今後とも推進するため、産炭地域振興臨時措置法の有効期間をさらに十年間延長することを内容とする法律案を本国会に提出いたしております。よろしくお願い申し上げます。
 わが国としては、内外の厳しい状況の中にあるとはいえ、世界有数の経済力を有するに至った国民の英知と活力を十分に発揮して、エネルギー問題を克服し、わが国経済の基を確たるものとして次代に引き継ぐとともに、国際社会の一員として世界のエネルギー問題の解決に貢献し、その責務を全うすることが重要であると考えます。
 私は今後のエネルギー政策の推進に際し、このような視点から、各般の施策の展開に全力を傾注してまいります。
 委員各位におかれましても、一層の御理解と御協力を賜るよう心からお願い申し上げます。
#7
○委員長(細川護熙君) 次に、中川科学技術庁長官。
#8
○国務大臣(中川一郎君) 第九十四回国会に当たり、科学技術庁長官といたしまして、所信を申し述べさせていただきます。
 国際的な石油供給の不安定性から、いまやエネルギー問題は世界的な問題となっております。とりわけ、わが国は、石油を初めとするエネルギー資源に乏しく、エネルギー源の七割を占める石油については、そのほとんどすべてを海外に依存しており、エネルギー自給率はわずかに一割程度にすぎません。
 このようなエネルギー情勢にかんがみれば、わが国が将来にわたり経済の安定成長と国民生活の向上を実現していくためには、石油にかわる多様なエネルギー源の研究開発利用を促進し、エネルギーの安定供給の確保を図っていくことが焦眉の急であります。
 このためには、研究開発の果たすべき役割りはきわめて大きいものがあり、政府といたしましては、従来から、最も有望かつ現実的な石油代替エネルギーである原子力の研究開発に積極的に取り組むとともに、石炭や自然エネルギーの研究開発、省エネルギーの技術開発等を推進してまいったところでありますが、今後とも、より一層強力にその推進に努めてまいる所存であります。
 昭和五十六年度における科学技術庁の施策といたしましては、まず、原子力の研究開発利用を強力に推進するため、安全性の確保に万全を期し、原子力に対する国民の理解と協力を求めつつ、原子力施設の立地の促進に努めるとともに、ウラン濃縮技術の開発、再処理対策の推進、放射性廃棄物の処理処分対策の推進等、今後の原子力発電の拡大に対応した自主的な核燃料サイクルの確立を図ってまいります。また、ウラン資源の有効利用を図るため、高速増殖炉原型炉「もんじゅ」の建設等新型動力炉の開発を強力に進めるとともに、長期的観点に立って、人類究極のエネルギーとして期待される核融合の研究開発等を推進してまいります。
 このような原子力の研究開発利用に必要な経費として、昭和五十六年度におきましては、一般会計千七百五十億円及び電源開発促進対策特別会計五百九十六億円を計上しております。
 原子力以外のエネルギー研究開発の推進につきましては、太陽光エネルギー転換技術等の新エネルギー分野の研究開発、極低温材料技術等の省エネルギー分野の研究開発、自然エネルギーを地域に適合した形で総合利用するシステムの実証調査等の積極的推進を図ることとして、所要の経費二十三億円を計上いたしております。
 エネルギーの安定供給の確保の重要性にかんがみ、私は科学技術行政に責任を有する者として、関係各省庁との協力のもとに、原子力を初めとするエネルギー研究開発の積極的推進に全力を尽くす所存であります。
 委員各位の絶大な御支援をお願い申し上げますとともに、国民の皆様の御理解、御協力を衷心よりお願い申し上げる次第であります。
#9
○委員長(細川護熙君) 次に、昭和五十六年度エネルギー対策関係予算につきまして、関係政府当局から概要の説明を聴取いたします。
 まず、資源エネルギー庁高橋審議官。
#10
○政府委員(高橋宏君) 昭和五十六年度通商産業省所管のエネルギー関係予算要求につきまして、資料に基づきまして御説明申し上げます。
 当省の昭和五十六年度エネルギー関係予算要求の総額は、一ページの総表にございますように約六千八百四十六億円でございまして、五十五年度予算に対し約千百五十四億円、比率にいたしまして約二〇・三%の伸びとなっております。内訳は、石油税収の特別会計繰入額を除いた一般会計に約百二十七億円、石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計に約五千億円、電源開発促進対策特別会計に約千七百十九億円となっております。
 次に、昭和五十六年度新規施策を中心としまして、重点事項を御説明いたします。
 まず、石特会計の石炭勘定につきましては、二ページにございますとおり、総額は約千三百八十七億円でございます。これは、五十五年度予算額約千三百九億円に比べまして約六%の増額となっております。主要な内訳といたしましては、石炭鉱業合理化安定対策に五百四十二億円を計上いたしまして、国内炭の安定的生産を維持するための投資を促進いたし、また鉱害対策には、三ページにございますが、五百三十九億円を予定いたし、これを含めまして復旧総事業費としましては六百三十九億円を確保することとしております。
 また、産炭地域振興対策につきましては、八十六億円の要求を行っているところでございます。特に、産炭地域振興対策につきましては、本年十一月に期限切れとなります産炭地域振興臨時措置法の十年間延長を図るとともに、新たに備考欄にございますように特定事業促進調整額十一億円を要求しておりまして、これによって産炭地域の広域的な発展のビジョンに即して、いわゆる六条市町村における公共用施設の整備を支援していくことといたしております。
 第二に、五ページの石油及び石油代替エネルギー勘定につきまして御説明いたします。これにつきましては、石油税収の一般会計からの受け入れを五十五年に比べ二六・二%増の三千百八十億円を予定いたしておりまして、これに原重油関税収入等を合わせまして、合計三千六百十三億円の規模を要求いたしております。
 石油対策でございますが、これにつきましては七ページの中ほどを見ていただきますと、そこに合計値が計上されておりますが、三千五十六億円、五十五年度比二三%増を計上いたしております。
 このうちの第一の柱の石油開発・石油確保に関しましては、ちょっと五ページに戻っていただきますが、五ページにございますように、来年度に大規模な探鉱プロジェクトが予定されておりますので、石油公団の探鉱投融資事業を千百六十億円予定いたし、この原資に充てるために探鉱投融資等出資金九百九十億円を要求いたしております。新規事業といたしましてはオイルマンセンターに六億六千九百万円、オイルシェールの採取抽出技術の開発に十二億四千六百万円等を要求いたしております。
 第二の柱の石油備蓄につきましては、六ページにございますが、民間九十日備蓄に関しまして、原油価格の高騰の結果、民間企業の備蓄コスト負担が増大していることにかんがみまして、石油備蓄増強対策補給金を約二百九十一億円に増額するとともに、新たに備蓄施設融資利子補給金を約十億円要求いたしているところでございます。石油公団によります国家備蓄につきましては、むつ小川原等の国家備蓄基地の建設に充てるための出資金五百六十億円を計上いたしますとともに、タンカー備蓄を引き続き推進することといたしております。また、五十六年度からしPGの備蓄を計画的に増強することといたし、このため今国会に石油備蓄法の改正を提案することといたしておりますが、これに伴い、LPG備蓄につきましても石油に準じた助成を行うこととしております。
 第三の柱の技術開発等につきましては、七ページにございますが、新燃料油の研究開発、重質油対策技術の開発を引き続き実施するとともに、新たに重質油残渣物の有効利用技術の開発に着手することとしております。
 次に、石油代替エネルギー対策でございますが、この合計値が九ページに載っております。五十五年度予算額が三百四十九億円でございましたが、これに対しまして五四・九%増の五百五十七億円を計上いたしております。
 内訳につきましては、まず海外炭探鉱開発でございますが、七ページにございます。これは新エネルギー総合開発機構による海外炭探鉱資金の融資開発資金にかかわる債務保証のための出資金といたしまして六十億円等を要求しておるところでございます。
 一般産業におきます石炭転換等を助成するための低利融資制度の原資に充てるため、自本開発銀行に対する貸付金を五十四億円、ソーラーシステム普及促進対策として合計五十九億円を要求いたし、また、ローカルエネルギーにつきましてはその事業化を推進するためのモデル事業補助十億円を含む合計十四億円を要求いたしているところでございます。
 技術開発関係費は七二・六%増の約三百五十億円を要求いたしておりますが、中でも石炭液化技術につきましては各プロジェクトの事業の進捗に対応すべく、二・三倍の二百三十五億円を要求いたしておりまして、このほか石炭ガス化に二十五億円、流動床、COM等石炭利用技術に三十五億円、民間の行う石油代替エネルギー技術開発補助に二十九億円を要求いたしております。
 次に、十ページの電源開発促進対策特別会計関係を御説明いたします。
 電源立地勘定につきましては総額は六百九十五億円でありまして、これは五十五年度予算額五百九十九億円に比べ一六%の増額となっております。重点項目は電源立地促進のための新政策でございます。
 まず、電源立地促進対策交付金につきましては、その使途を公共施設の維持費等に拡大いたしまして、三百九十七億円を要求いたしております。
 また、新規の電源立地特別交付金でございますが、原子力発電施設等の所在市町村、隣接市町村等の住民、企業等に対する給付金の交付または電源地域における雇用確保事業に充てるための交付金でありまして、原子力発電施設等周辺地域交付金といたしまして三十億円、電力移出県等交付金といたしまして二十二億円、合計五十三億円を要求いたしております。
 次に、水力発電施設の設置に伴って生じる影響の緩和を目的としまして、必要な施設の整備等に充てるための水力発電施設周辺地域交付金として三十五億円を要求いたしております。
 次に、同じく電源開発促進対策特別会計のうちの電源多様化勘定でございますが、十三ページ以降に記載してございますが、この電源多様化勘定は発電関係の代替エネルギー対策経費を賄うものでございまして、総額としましては科学技術庁分も含めまして千二十四億円となっております。五十五年度の予算額八百二十七億円に比べまして二三・八%の増額となっております。
 まず、石炭火力の建設補助及び石炭火力に係る環境保全対策技術等の実証試験等のために約百七億円を予定いたしており、また、原子力の開発利用推進につきましては、第二再処理工場関係主要機器、プロセスについての確証試験に二十二億円。新たに自動検査装置、高性能燃料等に関する軽水炉改良技術確証試験に十一億円等を要求いたしております。
 また、十四ページにございますが、中小水力開発補助、水力開発地点計画策定等の水力開発に対しまして四十二億円、地熱開発調査、調査井掘削補助に八十一億円等、水力、地熱開発に合計しまして百二十三億円を要求いたしております。
 技術開発関係でございますが、代替エネルギー関係技術開発といたしましては太陽エネルギー関係五十四億円、地熱エネルギー関係四十二億円、石炭エネルギー関係二十四億円、高効率ガスタービン研究開発四十九億円等、技術開発予算とし苦して百八十二億円を要求いたしております。
 次に、一般会計につきまして十六ページ以降の資料で御説明をいたします。
 一般会計における施策といたしましては、原子力発電所安全審査、検査等の充実、これらの原子力政策としまして七億円、それからサンシャイン計画の推進に六十九億円、省エネルギー政策の推進、たとえば省エネルギー啓蒙普及及びムーンライト計画の推進等でございますが、省エネルギー政策の推進に三十二億円、そして新規といたしまして、一九八二年に米国で開催されます国際エネルギー博覧会事業に十一億円等を要求いたしておりまして、合計で百二十七億円になります。その他参考といたしまして、エネルギー対策関連経費は、資料にございますように五十三億円となっております。
 以上で、通産省の予算概要の説明を終わらせていただきます。
#11
○委員長(細川護熙君) 次に、科学技術庁下邨官房長。
#12
○政府委員(下邨昭三君) 昭和五十六年度科学技術庁予算のうち、エネルギー対策関連予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 お手元の科学技術庁の昭和五十六年度エネルギー対策関連経費と書いてございます資料をごらんいただきたいと思います。
 まず、エネルギー対策費といたしまして、一般会計歳出予算額千六百四十七億二千二百万円を計上いたしました。また、総理府、大蔵省及び通商産業省の共管によります電源開発促進対策特別会計におきましては、科学技術庁分といたしまして、歳出予算額五百九十五億五千五百万円を計上いたしておりますが、このうち電源立地勘定に九十三億七千九百万円を、また電源多様化勘定に五百一億七千六百万円を計上いたしております。
 次に、これらエネルギー対策費のほか、新エネルギー及び省エネルギー研究開発関連予算並びに地域エネルギー等関係予算といたしまして、予算実行上の配分予定額を含めまして二十二億二千八百万円を、また原子力開発関連予算といたしまして百二億七千万円をそれぞれ一般会計予算において計上いたしております。
 以上のおのおのの予算を合計いたしますと、科学技術庁のエネルギー対策関連予算の総額は、歳出予算額二千三百六十八億七千五百万円となりまして、これを前年度の当初歳出予算額に比較いたしますと、二百億五千百万円の増額となっており、その比率は九・二%増となっております。
 次のページに移らせていただきます。
 表の一につきまして御説明を申し上げます。
 まず、エネルギー対策関連予算のうち、最も有望かつ現実的な石油代替エネルギーでございます原子力関係の歳出予算額につきましては、一般会計及び電源開発促進対策特別会計の両会計に予算を計上いたしておりますが、このうち一般会計分といたしまして、千七百四十九億九千二百万円を計上いたしております。これは前のページにございます1の(1)の一般会計エネルギー対策費千六百四十七億二千二百万円と2の(2)にございます原子力開発関連経費百二億七千万円とを加えたものでございます。
 以下、その内容につきまして施策別に御説明申し上げます。
 まず、原子力安全規制行政の充実につきましては、原子力安全委員会の機能の充実などに必要な経費といたしまして二十一億八千七百万円を計上いたしました。
 次に、動力炉・核燃料開発事業団に必要な経費といたしまして、一般会計に七百八十億三千二百万円を計上いたしております。同事業団では、後に御説明申し上げます電源開発促進対策特別会計におきましても各種事業を実施いたすことといたしておりますので、特別会計への計上分四百七十八億七千万円を加えますと、合計といたしまして千二百五十九億二百万円となっております。一般会計分の内容といたしましては、同事業団における高速増殖炉実験炉の運転等新型動力炉の研究開発を進めるとともに、ウラン資源の海外調査探鉱、ウラン濃縮パイロットプラントの建設等、核燃料サイクルの確立のための研究開発を実施するため必要な経費であります。
 また、日本原子力研究所におきましては、原子炉施設の安全性及び環境安全に関する試験研究を初め、臨界プラズマ試験装置の建設など核融合の研究開発及び多目的高温ガス炉に関する研究開発等を行うため、必要な経費として七百九十四億二千二百万円を計上いたしております。
 さらに、日本原子力船研究開発事業団において、原子力船「むつ」の遮蔽改修、総点検及び新定係港の整備のほか、改良舶用炉の研究開発等を行うための経費として六十八億五千六百万円を計上いたしております。
 また、放射線医学総合研究所におきます試験研究及び関連研究施設の整備等に必要な経費として五十億三千九百万円を計上いたしましたほか、国立試験研究機関の試験研究費として十七億三千八百万円を、理化学研究所における原子力研究のための経費として九億二千七百万円をそれぞれ計上いたしております。
 次に表の2に移らしていただきます。
 電源開発促進対策特別会計計上分について御説明を申し上げます。
 この特別会計のうち、まず電源立地勘定におきましては、九十二億七千九百万円を計上いたしております。この内容といたしましては、原子力施設の立地を一層促進するため、新たに電源立地特別交付金を創設し、原子力施設の周辺地域の住民及び企業等に対する給付金の交付及び周辺地域の住民のための雇用確保事業の推進を行うこととし、これに必要な経費として六億八千万円を計上するとともに、関係地方公共団体の公共用施設の整備事業に必要な電源立地促進対策交付金二十三億七千八百万円を計上いたしました。
 また、原子力安全対策の拡充を図るため、原子力発電安全対策等委託費として四十四億八千七百万円を計上し、備考欄にございますような原子力施設の安全性に関する各種実証試験等を実施いたしますとともに、放射線監視対策、原子力防災対策等の各種交付金制度の充実を図るための原子力発電安全対策等交付金十七億八千百万円を計上いたしております。
 表の2の2に移ります。
 次に、電源多様化勘定におきましては、五百一億七千六百万円を計上いたしております。これは高速増殖炉の原型炉の建設等新型動力炉の開発、東海再処理施設の運転等、使用済み燃料再処理技術の開発及びウラン濃縮技術の開発に必要な経費として、動力炉・核燃料開発事業団に対する政府出資金と補助金とを合わせて四百七十八億七千万円を計上いたしましたほか、その他といたしまして新たに開始いたします廃炉技術の開発、原子力施設の従事者の被曝低減化技術の開発を含む各種の研究開発を推進するための経費として、二十二億六百万円を計上いたしております。
 以上、御説明申し上げました電源立地勘定分と電源多様化勘定分とを合わせた電源開発促進対策特別会計の歳出予算額は五百九十五億五千五百万円となりまして、また、これに一般会計計上分を合わせました原子力関係予算の総額といたしましては、二千三百四十五億四千七百万円となります。これを前年度の当初歳出予算額に比較いたしますと、百九十七億七千四百万円の増額となり、比率といたしますと九・二%増となっております。
 表3に移ります。
 以上、原子力関係の歳出予算額につきまして、その重点項目を御説明申し上げましたが、次に、原子力以外のエネルギー研究開発の推進につきましては、表の合計欄にございますように、六億九千二百万円を計上いたしております。
 この内容といたしましては、まず新エネルギー研究開発の推進に二億六千八百万円を計上いたしましたが、これは理化学研究所における太陽光エネルギー転換技術など、バイオマスの調査研究及び海洋科学技術センターにおける波力発電に関する研究開発など、海洋エネルギー利用研究開発を実施するためのものであります。
 次に、省エネルギー等研究開発の推進に三億四千七百万円を計上いたしておりますが、これは金属材料技術研究所における超電導材料の研究、鯉機材質研究所における超高温耐熱セラミックス材料の研究等、エネルギー関連材料の研究開発を実施するための経費などであります。また、自然エネルギーの利用を中心とした地域エネルギー総合利用の実証調査を行うための経費などとして、七千七百万円を計上いたしております。
 これまでに御説明いたしました経費のほか、予算成立後、実行段階で経費が決定されるものとして、新技術開発事業団におけるアモルファス材料の総合的開発等、エネルギー関連研究開発の実用化を図るための経費十六億三千六百万円を予定いたしております。
 なお、七ページ以降の補足説明資料は、ただいま御説明を申し上げました一般会計と電源開発促進対策特別会計とを合わせた原子力関係予算を重点項目別に整理いたしたものでございます。参考資料として貼付いたしました。
 以上、簡単でございますが、昭和五十六年度科学技術庁のエネルギー対策関連予算につきましてその大略を御説明申し上げました。
#13
○委員長(細川護熙君) 環境庁廣瀬会計課長。
#14
○政府委員(廣瀬優君) 環境庁のエネルギー対策関連経費につきまして御説明申し上げます。
 昭和五十五年度のエネルギー関連予算は一億七百万円でございますが、昭和五十六年度予算案では三億一千九百万円でありまして、二億一千二百万円の増でございます。この予算をもちまして、エネルギーと環境問題についての基本的な考え方の取りまとめに取り組みますとともに、石炭利用に伴います大気汚染対策、石炭反対策の調査検討など、その他諸般の調査検討を進めてまいりたいと考えております。よろしくお願い申し上げます。
#15
○委員長(細川護熙君) 次に、文部省大門研究助成課長。
#16
○説明員(大門隆君) 昭和五十穴年度の文部省のエネルギー関係予算について御説明いたします。
 文部省の昭和五十六年度政府予算案につきましては、お手元の資料の一番下にございますように、百七十億五千万円計上いたしております。これは、昭和五十五年度の予算額に比べまして二七・九%増となっております。
 まず、エネルギー対策予算について御説明いたします。
 大学におきましては、従来より核融合研究を初め、原子力、石炭液化・ガス化、太陽エネルギーの利用等各種のエネルギー研究を推進してまいってきておりますが、特に、これらのエネルギー研究の基盤を確立して、長期的観点から着実に研究を進めていこうと、このようなことで、国立学校特別会計に百四十八億六千四百万円、対前年度増二五・四%の額を計上いたしております。
 核融合研究につきましては、臨界プラズマの実現が確実視されつつある今日、大学の独創的研究の果たす役割りはますます重要となってきております。このため、核燃焼を指向しました研究として、名古屋大学プラズマ研究所に三年計画で来年度十一億七千二百万円の核融合反応プラズマ準備計画、これを新たに発足させることにいたしております。
 また材料開発の緊急性と重要性にかんがみまして、東北大学金属材料研究所に超電導材料開発施設を新設いたしまして、ここに三カ年計画で五十六年度四億八千七百万円の大型設備の設置経費を計上いたしますとともに、昭和五十四年度から実施されております日米科学協力事業の一環といたしまして、米国のリバモア研究所の材料照射用加速器、これを利用いたしました材料研究の協力計画、これを開始することとしております。その経費は三億四千六百万円でございます。
 それから、原子力関係につきましては、東京大学の原子力研究総合センターに重照射損傷研究計画、これも三年計画でございまして、来年度二億四千万を計上いたしましてこの計画を進めさせるとともに、その他関係大学等の実験装置の整備等を図るために、総額三十九億九千九百万円を計上いたしております。
 また、新エネルギー・省エネルギーに関する研究体制等の一層の整備充実を図るため、東北大学非水溶液化学研究所に石炭のガス化の研究を行います石炭化学実験施設、大阪大学基礎工学部に太陽エネルギー化学変換実験施設及び大分大学に太陽エネルギーの利用を行いますセンターをそれぞれ新設いたしますとともに、東京工業大学にMHD発電研究計画を新たに発足させることとしておりまして、そのほか関係大学等の実験装置等の整備を含めまして七億三千九百万円を計上いたしております。
 また、五十五年度から三カ年計画で建設を進めております筑波大学の複合ミラー計画、核融合でございますが複合ミラー計画、大阪大学のレーザー核融合研究計画、これを推進するために、両計画で四十九億九千六百万円を計上いたしております。
 次に、エネルギーの関連予算について御説明申し上げます。
 大学におきましては広範なエネルギー分野の多くの研究者が種々の研究を行っておるわけでございますが、これらの研究者を組織化いたしまして総合的に計画を進める、そのために昭和五十五年度より科学研究費補助金にエネルギー特別研究を発足させましたが、この計画をさらに推進するため二十一億円を計上いたしております。これは対前年度五〇%増でございます。
 また、核融合及び光合成に関します日米研究協力あるいは日ソ科学技術協力など国際協力事業を推進するための経費として九千万円を計上しております。
 以上、簡単でございますが、昭和五十六年度の文部省のエネルギー対策関連予算につきましてその大略を御説明申し上げました。
#17
○委員長(細川護熙君) 農林水産省石堀エネルギー対策室長。
#18
○説明員(石堀俊夫君) 農林水産省におきます昭和五十六年度エネルギー対策関係予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 厳しい石油・エネルギー情勢に対処いたしまして、農林水産省におきましても農林水産業の振興及び農林水産業経営の安定という見地から省エネルギーの推進、石油代替エネルギーの活用促進につきまして各種の施策を講ずることといたしております。五十六年度のエネルギー対策関係予算として約三十億六千万円を計上いたしておりまして、五十五年度の予算に比べまして約一六%の伸びとなっております。
 その内容につきまして配付してございます資料に沿いまして御説明申し上げます。
 まず項目欄の一は、農林水産業全般にわたりますエネルギー対策の検討等を行うための予算でございます。また二から五は、施設園芸や漁業養殖等におきます省エネルギー対策関連の事業費、それから六から次のページの十二までが、自然エネルギーや生物資源などの石油代替エネルギーの開発利用に関します調査費、それから研究費でございます。最後のページでございますが、十三、十四、これが省エネルギー技術や設備の導入に際しましての資金の貸し付けでございます。
 それでは、資料の順序に従いまして予算の内容につきまして御説明申し上げます。
 まず、最初の農林水産業エネルギー対策でございますが、これは二つの部分から成っております。
 一つは、農林水産業及び関連部門におきますエネルギー消費の実態等の調査を実施いたします。これに基づきまして、中長期にわたるエネルギー消費の動向や省エネルギー技術の普及の可能性等の検討、さらにはエネルギー制約下における今後の農林水産業のあり方の検討等を行うものでございます。
 もう一つは、太陽熱、風力等の自然エネルギー、あるいは家畜排せつ物等を活用した加温技術、それから漁船の省燃油機器等の開発による低燃費化技術など、実用化段階に至っていない各種の省エネルギー技術の実用化の促進を行うものでございます。予算額としましては、これらを合わせまして二億一千九百万円を計上いたしております。
 それから次に、二の施設野菜省エネルギーモデル団地設置事業として、十一億二千万円を計上してございます。これは資料の説明の欄にございますように、施設内の温度や湿度、さらには炭酸ガス濃度等を複合的に制御することによりまして、エネルギーの効率的利用を図るとともに、野菜の生育を適正に管理する方式、あるいは日中施設内で得られました太陽熱を地中に蓄熱いたしまして、夜間にこれを取り出して利用する方式、そうした方式などの導入を図ることによりまして、施設野菜生産における省エネルギーの推進を図る事業でございます。
 それから、三番目の高能率施設花卉振興特別対策事業は、ただいまの施設野菜とほぼ同様の内容でございます。施設内の温度、湿度等を複合的に制御するとともに、石油にかわる熱源として温泉熱等の利用を図ることによりまして、施設による花卉栽培の省エネルギー化を推進することといたしまして、約一億円の予算を計上いたしております。
 次の省資源養殖パイロット事業、これは五十四年度と同額の三億円としております。この事業は、従来は養魚用水の循環ろ過による利用合理化を図るために実施しておったわけでございますが、五十五年度からはこのほか現在石油による加温を行っておりますウナギ養殖等への太陽熱の積極的利用を図る施設等の導入を行いまして、養殖漁業の省エネルギーを推進することにいたしております。
 次の特定農水産物加工利用増進等事業におきましては、省資源、省エネルギー関係の施設のリースによる導入に対しましての助成を行うということでございます。
 次に、調査でございますが、ソフトエネルギー利用基礎調査では、灌漑等の土地改良事業における風力エネルギー利用の実用化についての基礎調査を新たに実施することとしております。これは予算上は沖繩開発庁分として計上してございますが、農林水産省で行うことになっております。
 次のページにまいりまして、七の農業用地下水調査・新技術開発調査、地熱水の利用でございますが、この地熱水を施設園芸等の農業用に活用するために、火山地帯を中心に地熱水開発の技術手法を確立するための調査でございます。五十六年度は地熱水の開発可能地を明らかにする調査を中心に行うことにしております。
 八番目にございます森林系エネルギー活用促進調査事業におきましては、二千三百万円を計上しております。この調査につきましては、すでに五十五年度に製材工場の廃材ですとか、伐採後の残材などのいわゆる本質系エネルギー、これにつきましての基礎調査を行っておりますが、五十六年度は、その成果を踏まえまして、具体的な農山村地域を対象に、本質系エネルギーに代表されますところの森林系エネルギーをローカルエネルギー源として活用促進を図るための調査を行うことにいたしております。
 九番目にございます冷熱多目的利用推進調査につきまして、これもすでに五十二年度から五十五年度までLNG冷熱を利用した食品工業団地を形成する場合の社会経済的諸問題について調査してまいりましたが、五十六年度にはこの結果を踏まえまして、LNGの気化冷熱を食品産業に多目的に利用する方法に着目して調査を行うこととしております。
 次にございます農林水産業における自然エネルギーの効率的利用技術に関する総合研究、いわゆるグリーンエナジー計画でございますが、これは植物の光合成機能や窒素固定機能等の物質生産能力を飛躍的に高めるための技術を開発することによりまして、エネルギーの利用効率を増大させるとともに、作物の生育に好適な環境を省資源、省エネルギー的につくり出す技術の開発、さらには太陽熱や地熱等の自然エネルギーの利用技術の開発等を行う総合的なプロジェクト研究でございまして、五十三年度から十カ年の計画で実施いたしております。五十六年度は、これまで行っておりますエネルギー資源の分布や利用に関する研究、光合成や窒素固定機能に関する研究、あるいは太陽熱の利用に関する研究等に加えまして、これらの研究成果を実用化に移すための実証研究等を新たに追加することにいたしまして、九億五千七百万円の予算を計上いたしております。
 さらに、次の生物資源の効率的利用技術の開発に関する総合研究、いわゆるバイオマス変換計画でございますが、再生可能な生物資源につきまして、エネルギーとしての利用を含めて多面的に利用するための技術を開発することといたしまして、地域生態系に即して生物資源を効率的に利用するシステムを確立しようとするものでございます。五十五年度は調査研究ということでございましたが、五十六年度は、この調査研究結果を踏まえまして本格的な研究に着手するということで、予算も二億四千百万円を計上いたしております。
 次の施設園芸におきます石油節減緊急対応技術は、石油供給の逼迫と高価格の中で、今後の施設野菜需要の伸びに合わせまして、必要供給量を確保しながら石油使用量を節減するための耐低温性品種の選定、あるいは栽培法の改善等を含めた総合技術の開発を行うものでございまして、一千三百万円を計上いたしております。
 最後のページでございますが、十二の農業改良資金でございます。これは御承知のとおり、国と都道府県で造成いたしました資金を、農業者や農業者団体が能率的な農業技術を導入する場合等におきまして必要な資金を無利子で貸し付けるものでございます。この農業改良資金につきまして、五十五年度から新たに温室等の生産施設、家畜の飼養施設及び穀類の乾燥施設等に太陽熱ですとか、もみがら等の農業副産物の燃焼熱を利用するというような省エネルギー技術を導入する場合におきましても貸し付けの対象とすることとしております。貸付枠は二十億円を予定いたしております。
 最後に、沿岸漁業改善資金でございますが、五十五年度から新たに燃料油消費節減機器等設置資金の貸し付けを行うこととしたところでございますが、この沿岸漁業改善資金も農業改良資金と同様でございまして、国と都道府県とで造成しました無利子の貸付資金でございまして、沿岸漁業の従事者や、その団体が、低燃費機関等を漁船へ導入することによりまして省エネルギーを図る場合に貸し付けの対象としようというものでございまして、この場合の貸付枠は三億二千万円を予定いたしております。
 以上で農林水産省におきます昭和五十六年度のエネルギー関係予算の概要の御説明を終わります。
#19
○委員長(細川護熙君) 次に、運輸省小林審議官。
#20
○説明員(小林哲一君) 運輸省所管の昭和五十六年度のエネルギー対策関係予算について御説明申し上げます。
 お手元にお配りしてございます昭和五十六年度エネルギー対策関係予算に基づきまして御説明いたします。
 この資料の一枚目は、エネルギー対策関係予算の大要を説明したものでございますので、一枚繰っていただきまして二枚目から御説明させていただきます。
 上段にございますように、運輸省関係のエネルギー対策関係予算といたしまして百四十億九千万円を計上してございます。この額は五十五年度に比べまして五十七億五千九百万円、六九%の増加となっております。
 最初にローマ数字のIの省エネルギー対策の推進でございますが、1は船舶の燃料消費効率を改善するために、プロペラの推進効率の改善、エンジンの排熱利用等についての研究を行うための予算でございます。
 また2は、船舶のエンジンをコンピュータによって制御いたしまして、高効率でエンジンを作動させることができる新しいシステムを研究開発するための予算でございます。
 次に3は、自動車の点検整備によりましてどの程度自動車の燃費が向上するかを調査したり、あるいは自動車メーカー等に対しまして燃費向上のための指導監督を行うための予算でございます。
 また4は、自動車の燃費を的確に評価するために車種別の走行パターン、燃費測定の精度向上手法、ディーゼル車、大型車の燃費測定手法を検討するための予算でございます。
 5の内航海運における燃料油消費節減対策につきましては、五十五年度中に終了することとなっております。
 次に、ローマ数字のIIの代替エネルギー対策の推進でございますが、次のページの1の港湾構造物による波エネルギーの利用に関する研究でございますが、これは防波堤に発電設備を取りつけることによりまして、波エネルギーを利用した発電を行うための研究の予算でございます。
 次の2の使用過程におけるエンジンの省エネルギー対策技術の開発は、ガソリン自動車の石油代替を図るために、ガソリンにアルコールを混入いたしました複合燃料を使用する際の問題点の把握及びエンジンの改造等の対策を検討するための予算でございます。
 次に、ローマ数字のIIIのエネルギーの安定輸送及び保管対策の推進でございますが、1はエネルギー港湾の整備でございますが、これは各種エネルギー資源の輸入基地あるいは備蓄基地あるいは石炭火力の立地基地等になります大型港湾におきまして、航路、防波堤等を整備するための事業費でございます。五十六年度につきましては、四港において整備を行うこととしております。
 次の2は、外航船舶の緊急整備でございますが、これは原油タンカー、LNG船、石炭専用船等、わが国へのエネルギー資源の輸送を担っております外航船舶の建造を行うため利子補給を行うものでございます。なおこの予算額には、コンテナ船等エネルギー輸送にかかわる船舶以外の予算も含んでおります。
 3の海外炭輸入に伴う内航海運対策でございますが、海外炭の大幅な輸入増によって発生いたします石炭の二次輸送需要に対処するために、内航海運におきます受入体制等を検討するためのものでございます。
 最後にローマ数字のIVのその他でございますが、これは運輸部門のエネルギー対策を推進するための各種の基礎調査、広報活動等を行うための予算と、船舶用の燃料油の高粘度化、低質化に対処するために、低質舶用燃料油系統の試設計を行いまして、システムとしての性能についての調査研究を行うための予算でございます。
 以上で運輸省の昭和五十六年度エネルギー対策関係予算についての御説明を終わらせていただきます。
#21
○委員長(細川護熙君) 最後に建設省立石政策企画官。
#22
○説明員(立石真君) 五十六年度の建設省のエネルギー対策予算につきまして御説明させていただきます。
 初めに、既存建築物の省エネルギー対策を促進するために、そのための改修指針の策定と啓蒙普及をするための経費を新たに一千四百万円計上いたしております。さらに省エネルギーパッシブシステムの開発、省エネルギー住宅システムの開発を前年度に引き続き推進することといたしまして、合計一億三千九百万円を計上しております。
 次に、二枚目にまいります。融資関係でございますが、住宅金融公庫の省エネルギー割り増し貸し付けにつきましては、断熱構造化工事費割り増し貸し付け、省エネルギー型の設備設置工事費割り増し貸し付けにつきまして内容的な充実を図りますとともに、建築物について、省エネルギー建築設備に対する融資を、日本開発銀行その他の金融機関から融資をする計画でございます。
 以上でございます。
#23
○委員長(細川護熙君) 以上をもちまして関係大臣の所信及び関係省庁の説明聴取を終わります。
 本件に関する質疑は後日に譲ります。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時六分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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