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1980/06/02 第94回国会 参議院 参議院会議録情報 第094回国会 建設委員会、社会労働委員会連合審査会 第1号
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1980/06/02 第94回国会 参議院

参議院会議録情報 第094回国会 建設委員会、社会労働委員会連合審査会 第1号

#1
第094回国会 建設委員会、社会労働委員会連合審査会 第1号
昭和五十六年六月二日(火曜日)
   午後一時三十分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
   建設委員会
    委員長         宮之原貞光君
    理 事
                坂野 重信君
                堀内 俊夫君
                増田  盛君
               茜ケ久保重光君
    委 員
                井上  孝君
                植木 光教君
                遠藤  要君
                谷川 寛三君
                中村 禎二君
                赤桐  操君
                二宮 文造君
                原田  立君
                三木 忠雄君
                上田耕一郎君
                栗林 卓司君
                江田 五月君
   社会労働委員会
    委員長         片山 甚市君
    理 事
                遠藤 政夫君
                佐々木 満君
                高杉 廸忠君
                小平 芳平君
    委 員
                石本  茂君
                関口 恵造君
                田代由紀男君
                村上 正邦君
                森下  泰君
                安恒 良一君
                渡部 通子君
                沓脱タケ子君
                三治 重信君
                山田耕三郎君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  塩川正十郎君
       労 働 大 臣  藤尾 正行君
       建 設 大 臣  斉藤滋与史君
   政府委員
       運輸大臣官房審
       議官       小野 維之君
       運輸省海運局長  永井  浩君
       運輸省船員局長  鈴木  登君
       運輸省港湾局長  吉村 眞事君
       運輸省自動車局
       長        飯島  篤君
       労働省労働基準
       局長       吉本  実君
       労働省職業安定
       局長       丘  英夫君
       労働省職業訓練
       局長       森  英良君
       建設政務次官   住  栄作君
       建設大臣官房長  丸山 良仁君
       建設省道路局長  渡辺 修自君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        今藤 省三君
       常任委員会専門
       員        森  一衞君
   説明員
       運輸省鉄道監督
       局民営鉄道部財
       務課長      森谷 進伍君
       建設省道路局次
       長        臺   健君
       会計検査院事務
       総局第三局長   肥後 昭一君
       日本国有鉄道環
       境保全部次長   神阪  雄君
   参考人
       本州四国連絡橋
       公団総裁    尾之内由紀夫君
       本州四国連絡橋
       公団理事     山根  孟君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○本州四国連絡橋の建設に伴う一般旅客定期航路
 事業等に関する特別措置法案(内閣提出、衆議
 院送付)
    ―――――――――――――
   〔建設委員長宮之原貞光君委員長席に着く〕
#2
○委員長(宮之原貞光君) これより建設委員会、社会労働委員会連合審査会を開会いたします。
 先例によりまして、私、建設委員長が連合審査会の会議を主宰いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 本州四国連絡橋の建設に伴う一般旅客定期航路事業等に関する特別措置法案の審査のため、本日、本連合審査会に本州四国連絡橋公団の役職員を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(宮之原貞光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(宮之原貞光君) 本州四国連絡橋の建設に伴う一般旅客定期航路事業等に関する特別措置法案を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#5
○安恒良一君 私は、連合審査に当たりまして、本来でありますならば今回の財政再建、臨時行政調査会の提案等によりましてきょう審議している一ルート三橋自体が問題になりつつありますが、これらの問題は後から質問をしたいと思います。と言いますのは、運輸大臣が衆議院との御関係で本席上には二十五分ということを承っておりますので、大変質問はしにくいのですが、そこを跳び越えまして運輸大臣に係ることだけを質問をまず申し上げたいと思います。そこで二十五分でございますから、それらの問題についてはひとつ簡潔にお答えをお願いしたいと思います。
 まず私は、連合審査の中で一番大きい問題といたしまして、本四架橋自体ができ上がりますと、そのことがいわゆる交通輸送の効率化をし、そして円滑化し、関連地域における生活の利便の増大と経済水準の向上に大きく寄与することについては私もそのとおりだと思います。しかしその反面、御承知のように橋ができることによって、ルートができることによって事業の統廃合であるとか労働者自体の失業問題という問題が出てまいります。こういう問題について問題点をしぼってお聞きをしたいと思います。
 特に今回の場合には、主として船舶業者並びに船舶に関連をする海上勤務、陸上勤務の労働者の雇用問題に問題が限定されて出されていますが、これらの問題についても後から議論はしたいと思いますので、運輸大臣に係ることのみ質問をいたしますと、まず航路の再編成、それからこれに伴う事業の再編成を含みます。あるいは旅客船業者から出される実施計画の認定に当たって、私は次のようなことを踏まえてやっていただかなきゃならぬと思うのでありますが、まず、海上で働いております船員もしくは海上輸送関係で働いている陸上の労働者の場合におきましても、できるだけ同じ業種で働きたい、特に衆議院でも問題になりましたように、船員の場合に陸上に上がりますと、俗称、かっぱがおかに上がったごとくということでなかなか再就職の道が困難だ、こういう意味から言いますと、こういうことを十分含んだ上で運輸大臣としては認定なりをされる必要があると思います。
 また、第二の問題といたしましては、瀬戸内海には非常に島がたくさんございまして、航路の再編成をするときに、通常からもう少し船便が欲しい、それが地域の生活に大きく効用する、もしくは雇用拡大にもつながるということでありますが、採算制の問題がありましてなかなか住民の要望どおりに船便が出ていない、こういう問題等も、この際余裕の船舶が出てくるわけであります。また、それに働いている船員も出てくるわけでありますから、こういうときこそ離島振興等を兼ねていわゆる便をふやしていく、もしくは新しい航路をつくるということもきわめて必要ではないだろうかと思いますが、これらの航路再編成あるいは旅客船舶業者から出される実施計画の認定についての運輸大臣の基本的なお考え方をお聞かせ願いたいと思います。
#6
○国務大臣(塩川正十郎君) 基本的な方針といたしまして、仰せのようにできるだけ海の仕事をしていただきました方はやはり海の仕事に従事していただくというのが望ましいと思っております。ましてや海運業者というのは長年の経験等を積んでおりますので、その活用につきましてはわれわれも十分配意しなけりゃならぬ。そこで、実施計画で申請書が出てまいりましても、その航路が採算性がとれるような航路である限りは最小限の縮小にとどめるべきであると思っておりますし、また新たに橋はかかりましても貨物等の輸送というものもございますし、そういう点につきましては十分に業者と話し合いをいたしたいと思っております。
 そして、離島航路でございますが、これにつきましては御承知のように、離島航路を維持してまいりますに補助制度もございますし、これらは十分に活用していきたいと思っております。ですから、基本的な考えとしてできるだけ航路の維持を図るということがわれわれのやはり目標でございますが、しかし、それでもなお失業、離職がやむを得ざる事情にあるといたしますならば、これらの方々はそれぞれできるだけ海運業界の他の業者にあっせんをするというような措置を講じて円満に解決していきたいと思っております。
#7
○安恒良一君 ぜひいま大臣が言われましたように、まず雇用の拡大を図る、もしくは船員は船員として働けるという観点において航路の再編成なり実施計画の策定に御指導願いたいと思いますし、またいま一方においては、非常に増便を望んだり新しい航路を望んでいる、瀬戸内海には島が多いわけですからそういう島民もたくさんあるわけですから、そういう方にこたえられるという意味の航路の再編成であるとか実施計画をお願いしておきたいと思います。
 そこで次は、この法案の中で私はやはりかなり画竜点睛を欠いていると思いますのは、橋ができることによっていろいろ影響を受ける労働者がたくさんあります。これは順次聞いていきますが、さしずめの問題としては港湾運送事業にかかっている問題は大きい問題だと思います。すでに中間報告でも港湾運送事業に一つの大きな影響を与えるだろうという中間報告が出ていますが、この法律は、とりあえず今回は旅客船舶関係に限定をされている点は私は非常に問題があると思います。しかし、現実にこの法案がこういうふうに出てきておりますから、ここで港湾運送事業にかかわる問題についてどのように今後されていくのか、またたとえば港湾労働者はどのような影響を受けるというふうにお考えになっていますか、その点をまず御説明を願いたいと思います。
#8
○政府委員(小野維之君) お答えします。
 ただいま御質問の件につきまして、調査委員会の結果が幾つかございますのでまだはっきりはいたしておりませんが、かなり影響を受けると考えられる事業者数が瀬戸内海の四港で六十ないし七十一、これがまだ決まっておりません。労働者の数にいたしまして百六十名ないし四百六十名程度の方が、本四間航路の航運に従事しておられますので、影響を受けられるのではないかという状態でございます。
#9
○安恒良一君 調査の結果の中身について少し私は私なりに意見がありますが、これも運輸大臣がお帰りになった後でも審議官は残られていると思いますからそこでひとつ議論させていただいて、運輸大臣に関係することだけに限定しておきます。
 そこで運輸大臣、受けられる数の見方はいろいろございますけれども、これは後でゆっくり論争しておきますから、また見直しをしてもらいたいと思いますが、この港湾運送事業の新免の問題についてちょっと運輸大臣にこの際明確にお考えをお聞きしておきたいのであります、
 たとえば、実例を一つ挙げますと、住友金属が徳島の松茂に今回新しい工場の進出をいま考えているようであります。そうしますと、住友金属というのは鴻池運輸が元請になっています。そしていつもそのあとは下請で運送事業をやらしているわけであります。ところがこの徳島の松茂港というのはいわゆる指定港湾港でありません。ところが私どもの調査によりますと、沖洲港というのがその近く一キロぐらいのところにあるそうでありますが、将来は沖洲港と松茂港を一緒にして指定港湾港にされるような状況にあるということを聞いております。
 そこで、たとえば住友金属さんが工場進出をされることは非常に結構なことでありますが、いま言ったような形で鴻池運輸に元請さしたり、もしくは住友金属自体が下請を連れてまいりますと、結局本四架橋によってたくさんの、数はいろいろの見方がありますが、何百という人があぶれているわけでありますから、そういう方々が働けないということになります。そこで、少なくとも港湾運送業については地元の港湾運送業者、そしてそこで働いている労働者を使うということを運輸省としては地方自治体と十分お話し合いの上できちっとしていただかないと、港湾労働者が何百人か職を失うということになりますが、この点について大臣のお考え、方針をお聞かせください。ぜひ私は、この前これは覚書をすでに当時つくっておりますから、そういうもの等も比べながらひとつお答えを願いたいと思います。
#10
○国務大臣(塩川正十郎君) 問題のお尋ねの松茂でございますか、この港はまたいわゆる港湾運送事業法によりますところの指定の港になっておらないということが一つございます。でございますから、現実に業務開始をされてまいりました場合に地元と相談いたしまして、その指定の問題をどうするかということについてまず協議をいたしたいと思っております。そしてもしこれが指定をされますと、そこに当然規制を受けるわけでございますし、また、行政の指導というものも行き届いていくと思うのでございますが、地元のいろいろな事情でもし指定がないといたしましても、いわば当省といたしましては地元の海運局と相談いたしまして、本四架橋に伴う港湾運送業がこのように逼迫しておるときでございますから、そういう方々を活用できるような方法について地元で十分協議さすようにいたしまして、満足な解決をするように努める予定ではございます。
#11
○安恒良一君 これは大臣御承知のように、五十三年の十月六日に本四連絡橋に伴う港湾・陸上運送関係雇用問題に関する協定書の中にも、「国は港湾労働者としての雇用の確保について、必要な措置を講ずるものとする。」、こういうことで衆議院段階ではかなり法律論争までされています。いま時間がありませんから私はこの点を引用したのですが、ぜひひとついま申し上げたように、今回の港湾運送事業については新免を許可しない、そして既成の地元業者を使って港湾運送業務をやらせる、そのことによって労働者の雇用を確保する、こういうことについて大臣から前向きの御答弁がありましたから、ぜひその方向で行政をやっていただきたい、こういうことをここでお願いをしておきます。
 次に、これもまた同じようなことでございますが、坂出港瀬戸大橋雇用問題対策協議会の中で、どうしても港湾運送事業者に再雇用ができないというものが出た場合のやり方ということで、地方自治体と地域の対策協議会との間に一つの取り決めがなされていまして、これは衆議院でも議論の段階の際に建設大臣は、大変これはユニークなことである、十分検討してみたいということを言われておりました。また、私のところには、五十六年五月十一日に今度は徳島で、徳島県企画開発部長吉松さんと徳島県における四国連絡橋対策協議会の委員長との間に、やはり雇用問題の確保のために坂出方式等を参考にしながら一つの地域的な具体的な取り決めができています。ですからぜひとも運輸大臣並びに、あとの大臣はあとの時間でお答え願って結構でありますが、関係大臣に、このような方法によって本四架橋に伴うところの雇用問題を解決していくということは非常に私は有効な方法ではないかと思いますし、またそういう角度で地方自治体ともひとつ十分御論議をお願いしたい。
 きょうはほかの委員会の関係がございまして自治大臣の御出席を求めることができませんでしたから、ぜひ、これはただ単に運輸大臣だけでありません、建設大臣、労働大臣、そして自治大臣の間でいま申し上げたような、できるだけもとの職種につけたい、しかしどうしてもすべてをもとの職種につけられない場合が出てくるわけであります。そうした場合に、その人たちの雇用をどうしてやるかということについては、私はこの坂出方式といいましょうか、それからまた徳島における方式というものは一つのユニークな方法であると思いますので、こういう点について、労働大臣並びに建設大臣は運輸大臣が退席されました後にこのことを聞かしていただきますが、とりあえず運輸大臣、このような問題についての考え方を聞かしてください。
#12
○国務大臣(塩川正十郎君) 先ほど仰せのとおり、坂出方式というものをわれわれも聞いておりますし、また、どうしてもやはり地方自治体の長も積極的に話し合いに入っていただくというのが好ましいと私たちも要望いたしております。それと同時に、御承知のようにこの実施計画をいたしますときに組合の意見を聞かなけりゃならぬということがございまして、私たちもその点はやはり雇用問題解決の一つの重要なポイントであろうと思っておりまして、そういうことを十分心得て処置いたしたいと思っております。
#13
○安恒良一君 それじゃだんだん大臣がもう退席される時間になってきていますから、これも後からゆっくり事務当局とは持ち時間の範囲で議論させていただくことにいたしまして、一括お答えをお願いしたいんですが、道路運送業に関する問題でありますが、これもまたかなりの変化を伴うと思います。特にルートならルートができ上がる、橋ができ上がりますと、本土から四国に対するところの道路運送業者が大きくなだれ込んでくるという実情も出てくると思います。そこで私は、道路運送業に関する新免に関しましても、すでにこの覚書をつくったときに、新しいルートの免許については関係する地元の労使双方の意見を十分尊重して対応していくということがなされているわけでありますから、こういう点については万全を期していただかないと、地元の今度は道路運送業に係る労働者の失業問題なり中小零細企業の倒産問題なりが出てくると思います。またバスの場合も、定期観光、これはハイヤー、タクシーの場合もやはり同じような場合もある。
 たとえば、今度ルートができますと、ルートに係るところの路線権、営業権問題が争いが出てくるわけです。これは貸し切りと両方あります、そして、すでにたとえば一つの動きでありますが、旅客船協会が、おれの方は今度船をやめるのじゃ、やめたらもともと海をやっておったからまあ陸の方もやれるわいということで、今度は海の方から陸の方にそれじゃ観光バスをやらせる、もしくは橋の上の定期路線をやらせる、こういうことが出てまいるのじゃないかということを、これはバス定期観光、それから一部ハイヤー、タクシーにも関係してくると思いますが、そういう橋がかかったためにできました新しい路線に対する路線権、営業権というものがまたいろいろな角度から出てくる。すでにもうそのことを予期して、できればこの際四国に進出をしたいとか、こういう動きも一部にあるやに聞いています。また旅客船業界の方からは、今度はおれたちは陸上の方に行かしてもらおうか、こういう動きも一部あるやに聞いていまして、そのことがまたいま申し上げましたようなバス、ハイヤー、タクシー関係の労働者の雇用問題に重大な影響を与えはしないかという心配をしています。
 ですから、これらの問題につきましても、今日までいわゆる四国なら四国、淡路島なら淡路島において交通を担当してきておった労使の意見を十分に尊重されてそういう問題の解決に当たられないと、そこにまた大きい雇用問題が起こってくると思いますので、この点について運輸大臣の御見解を聞きまして、運輸大臣はどうぞ御退席していただいて結構であります。
#14
○国務大臣(塩川正十郎君) いま現在ではそういう要望は私どもへ参っておりませんが、当然そういうことは起こり得るであろうと思います。でございますだけに、やはり海運関係の方は海運の仕事で転換をしていただくように図ることが一番円満な解決だと私たちは思っておるのです。しかしながら、どうしても陸上への転換を余儀なくされる場合におきましても、新しい免許を許すということは、地域的にあるいはまた経済的に見ましても非常に混乱が起こるのではないかと思っております。でございますから、もしそういうような場合は、その地域におきますトラックなりバスなりの実態の需要調査というものを十分いたしまして、その上で対処しなけりゃならぬのではないかと思っておりまして、早計にこれを扱うつもりはございません。
#15
○安恒良一君 運輸大臣も御承知のように、トラック運送業というのは三万を超えておりまして、もう百鬼夜行の形でダンピングその他行われています。私はもうトラック業なんかにまた新免がおりるなどということは実は考えられない問題だと思います。しかし、こういう際ですから往々にしてそういうことが出てまいると思いますから、いま大臣からきちっとした御答弁を聞きましたが、どうかそういうことで御対処を願いたいということで運輸大臣には終わりにしたいと思います。どうもありがとうございました。
 それでは、まず私は建設大臣にちょっとお聞きしたいのですが、本州四国連絡橋の経済的効果はもう冒頭私が申し上げましたことでありますから、このことは重複を避けます。
 そういうような経済的効果のもとに当初三ルートで決定されまして、第一次オイルショックの結果総需要抑制の一環として着工が凍結された。続いて昭和五十年の八月十五日に建設大臣を中心に三大臣の協議によりまして一ルート三橋の建設方針が決定され今日に至っております。ところが今日になりますと、一つは財政再建という今日の非常に厳しい財政事情が出てまいりました。それからきょうの新聞を拝見いたしますと、第二次臨時行政調査会第一特別部会が五十七年度の予算の公共事業費の伸びをゼロにする、こういう方針を固めまして、七月の第一次答申に盛り込むことが確実になったと報道をされています。
 こういうことになりますと、どういうことが出てくるかといいますと、それは道の整備や住宅や公共事業に重大な影響を与えることになります。特に政府がお立てになっておりますところの新経済社会七ヵ年計画、五十四年から六十年度までの、この中における公共投資の目標額ですね、それからいま一つは各公共事業五カ年計画、これは五十六年から六十年まででありますが、これに大きな影響を与えることになると思います。そうして特に私が注目をいたしましたのは、本四架橋は一ルートに集約をするべきである、三ルートでやりますと二兆数千億の金がかかる、こういうような中から一ルートにするべきであるというのですね、二兆四千億かかる、だから一ルートにした方がいい、こういうことがどうも答申の中に盛り込まれるだろうということが報道されています。そういう答申が盛り込まれますと、すでに鈴木総理は第二臨調の答申については十分尊重をするという公約をされています。そういうことになりますと果たしていま続けられている一ルート三橋ということが今後建設が可能なのだろうかどうだろうか、このことを一つ。
 それはなぜかと言いますと、この計画自体は、きょうここに出されました法律自体は衆議院のやりとりを聞いていますと、当面一ルート三橋であるが、三ルート完成をもある程度頭に置きながらこういう計画が出されているようなやりとりを聞いています。そういう中におきましてとても三ルートだけじゃなくて、一ルート三橋自体がどうも第二臨調等の答申等からくるとむずかしくなりはしないかと思いますが、これらの問題についてこれはこの法案を審議するに当たって大前提になりますから、政府のお考えを建設大臣からひとつお聞かせをお願いしたい、こう思います。
#16
○国務大臣(斉藤滋与史君) 本四架橋につきましていろいろと環境の変化を生じておる中で建設計画等について御懸念をされておられるわけでありますが、われわれもそれについて耳をかさないわけではありません。
 ただ問題は、本四架橋のそもそもの計画の発端と現在までの経過を見た場合に、このたびの財政再建における問題といささか次元を違えて考えていかなければならない問題ではなかろうか、私はかように考えるわけであります。
 御案内のように、地域振興、日本経済への影響あるいは交通関係、利便の関係、あらゆる総合的な四国の方々の悲願とも言うべきこの計画というものはそこから発想されて現在まで至ったわけであります。四十八年に工事計画が認定され、十一月にはすぐ凍結という事態にもなりましたけれども、五十年の八月にはせっかく関係各位の方々の御理解をいただいて建設方針が決定されて今日までに至ったわけでございます。
 したがいまして、私はそういうプロセスはプロセスとして大きい国家的な大プロジェクトへの現在までの投資等々を考えたときに、投資効果あるいは経済効率あるいはこうしたものが大きければ大きいほどやはり集中投資をして早く効率的な結果を得るということは、これはもう明らかに経済原則であるわけであります、したがって、三ルートは長期的な計画として私は考えられることであろうかと思いますが、とにかく一ルート三橋の実施計画につきましては、相当の困難性はかもされるような状況ではございますけれども、臨調の答申にも私はそうした面で理解があって結論づけられる問題ではなかろうか、このように考えます、したがって、私といたしましてはここの一ルート三橋、いま四橋になっておりますが、これの完成につきましては、諸般の事情からやはり計画どおり進めるべきものであろうし、進めるようにせっかく努力してまいりたい、このように考えているものでございます。
#17
○安恒良一君 大臣の御決意のほどはわかりますが、しかし、たとえばさしずめ来年度公共事業費の伸びはゼロということで決まりますと、私はやはりこの本四架橋を含めた五十八年から六十年度におけるこの伸び率は二〇ないし三〇の伸び率がないと、この公共投資の長期計画の実施がなかなか不可能だとされていますし、新七カ年経済計画自体も見直しをせざるを得ないだろう、こういうことにこれはなるわけです。そして、臨調との関係で答申は答申、おれたちはおれたちだというわけにはなかなか今度はいかぬと思うんです。
 そうなりますと、大臣の御希望的観測はわかりますが、たとえば私は一ルート三橋にしましても、私どもがいま手元にいただいているような完成年度からはやっぱりずれるということがかなり起こり得るのじゃないだろうか。そういう点があるならあるで私は正直に言っておいてもらわないと、ただ単に、大臣は建設大臣ですから希望的な意欲だけでは物事は、政治は進まないわけですから、どうも私はいまの臨調の進みぐあい、それから来年度予算編成のいろいろなことを見ますと、一ルート三橋についてもやはり予算が伴わなければ完成がこれはかなり延びてくることはやむを得ないことなのですが、そういう点、重ねてもう一遍お聞かせを願っておきたい。
#18
○国務大臣(斉藤滋与史君) この一ルート三橋、四橋の本四架橋は、あらゆる状況を見ても財政再建の範疇で当然考える問題であろうと思いますが、他の抑制されるべき大型プロジェクトとは違った次元で思考すべき問題だというように私は考えておるわけで、困難性については承知はしながらも、やはりなおそれを進めていくのが私の責務であるし、従来からのプロセスを考えても、この本四架橋につきましてはせっかく皆さん方の御理解をいただきながら進めてまいりたい、このように考えるものでございます。
#19
○安恒良一君 大臣のそういう御意欲だけは承っておきます。これは後ですぐ結果が出ることなのですから。私は何も一ルートつくること自体に反対をしているわけじゃないのです。しかし、取り巻く経済情勢、臨調のこと等から考えるとなかなか大変だなと思いましたからそういうことをお聞きをしているわけです。
 そこで、今度は中身に入っていきたいと思いますが、いま運輸大臣がおられるときにもいろいろ問題を申し上げましたが、まず労働大臣に一つ総括的にお聞きをしたいと思いますが、私と運輸大臣のやりとりを労働大臣はお聞きくださったと思います。影響を受けるのはまず船舶関係、旅客船業界に働いている労働者、それから港湾運送事業に働いている労働者ですね。ここまでは明確にはっきりしています。さらに、やり方いかんによれば道路運送業に働いている労働者、それからバス、ハイヤー、タクシー等々、それから国鉄の駅構内で働いているいろいろな労働者等々に多面的にこれは影響があらわれてくるわけです。いわゆる地域住民にとっては、また、わが国の経済性にとっては非常な有効な措置でありますが、雇用という面から考えてまいりますと、場合によればたくさんの労働者の失業という問題が考えられる。そういうことも伴って、今回とりあえず旅客船等に対しての法律制定になったわけでありますから、私はこういう場合に日本経済の発展なり地域経済の発展のためにこのような措置がとられている、それによって犠牲者をつくってはいけないと思う。
 そこで労働者の場合、たとえば船員の場合はできるだけ陸上勤務よりも長年やってきた船で働きたいと思うし、港湾労働者の場合も港湾荷役をやっていればなれていますからぜひそれで働きたい、できるだけもとの業種で働きたいという希望があると思いますが、私はそういうものが十分に受けられるような措置にならないと、橋ができて便利になったからいいじゃないかとか、地域国民経済性が高くなったからいいじゃないかということではいかぬと思います。そういう意味からいたしまして、労働行政を担当する労働大臣といたしまして、今回の当面のところ一ルート三橋、すでに一橋でき上がっていますから四橋になっているのですが、それからくるところの各種の労働者の雇用問題についてどのようなお考え方で御対処されるのですか。その考え方を聞かせてください。
#20
○国務大臣(藤尾正行君) お答えをいたします。
 先生おっしゃられるとおり、まだできておりませんけれども、これが一ルート、これからかかる三橋あるいは四橋というようなものができますと、それに関連をして大きなそこに業務に異動が起こってくる、これは私は避けられない、さように思います。現に港湾労働調査委員会でお調べをいただいておる。そういったお調べの結果、そういったものによりましても影響がどのように出てくるかということで、影響が出てくるということを前提にされてその対策を協議されておられるわけでございます。したがいまして、そういうことになれば、実際に個々の輸送に携わっておられる、運送に携わっておられる方々の一つ一つの業者の実態を全部突き合わせまして、実際にどこでどれだけの方々がどのように変わっていかなければならぬかということを詳細にこれは積み上げてみまして、その上でそれをどのように考えていくかということを考えていかなければならぬ、そのような施策が私は必要だろうと思います。
 しかしながら、全般として考えてみました場合に、橋ができるということであれば、当然そこでいままでその橋の代行をされておられましたフェリーというものは、並行して走るかもしれませんけれども、とりあえずはこの影響を受けていかれるわけでございますから、このフェリーに働かれる方々の御経験といいまするものはゼロにしまして、これを余ったからこちらに行くのだというような考え方では私はきわめて不親切きわまりない対策になろうと思います。したがいまして、そのようなことを考えて、実際にどのようにそれが当てはまっていくかということを詰めたこれは当てはめを詳細にやっていかなければならぬ、具体的にやっていきたい、かように考えておるわけでございます。
 それから、当然これは一つの橋のルートができ上がるということでございますから、その橋を通っていく交通機関、結局これは自動車ということになろうと思いますけれども、そうするとトラック、パスということになるわけでございますが、これが一体ルートができて、それじゃどれだけ交通量がふえていくか、それが一体その地域のそういったバス、トラックに当たっておられる方々と遠距離からずっと続けて来られる方々との間の関連もございますから、それがどのような影響を及ぼしていくかというようなこともこれは詰めた話をしていかなければいかぬと思います。
 しかし、私どもが考えてまいりますのに、先ほどの運輸大臣の御答弁にもございましたけれども、新しい免許を与えて、いままでそれでなくてもいっぱいある運輸交通業者の中にさらに大きな競争相手をつくるなどということは、これはきわめて非現実的であり不親切でございます。そういうことでございますから、私どもの考え方からすれば、全般の運輸業者全体の話し合いの中で、そういった地域の方々がどのような地歩を占めていかなければならぬか、それがまた運輸業界全体としてどの程度許容されるべきものであろうかという意味のこれまた話し合いをなすっていただいて、私どもがそれに対して指導的な立場をとらしていただくというようなことも考えましてやっていかなければならぬだろうと思います。
 それから、港湾の関係でございますけれども、これまた船が入らなくなってしまうわけでございますから、それではその船の発着にかかわる港湾の労働者の方々に対しまして影響があることはもちろんでございますけれども、これもしかしながらその橋ができたということによって、あるいは別に起こってくる港湾荷役の需要といいまするものもあるかもしれない。これはむずかしい問題でございますけれども、そういったところに一体転換がきくのかきかないのか、これも十二分に重ね合わせて考えていかなければならぬ問題であろうと思います。いずれにいたしましても、本四架橋という国家プロジェクトによってそれができたということによって起こってくる必然的なこれは労働需要の移動でございますから、そういったものをできるだけ現実的にあるいは地域的に解決ができるような方向で考えていく、そのような努力をいたしていかなければならぬ、さように考えております。
#21
○安恒良一君 労働大臣は国務大臣ですから、いろいろな行政の、運輸行政のことまで御言及されて御答弁いただきましたが、私はいま一度労働大臣にお聞きしておきたいのですが、港湾行政をどうするかとか、トラック運送業界をどうするかとか、バス、ハイヤー、タクシーをどうするかとか、船舶をどうするかとか、こういうことは運輸行政なのですから、運輸大臣がその行政を行われるときに雇用問題の関連を十分考えて行っていただかなければならぬと思いますが、労働大臣は労働行政なのですから、その意味から言いますと、たとえば一つの例を挙げますと、いま港湾の場合に、あなたは橋ができることによって港湾の仕事がまた別にふえてくるじゃないかということで、これはそういうことはありません。大阪、徳島、小松島、坂出、松山という、今回の橋ができることによって主要港を調査をしています。ところが、どの調査も数の違いこそあれ、やはり港湾労働者に四、五百とか影響が出てくる。離職が出てくる。
 これはいまさっき答弁していただきましたように、後から中身は議論しますが、計量のとり方によって違いますが、やはり失業者が出てくるだろうということはあるわけですから、そうなりますと、労働行政というのはまずそこのところにポイントを置いて、そういう失業者をできるだけ出させない、できるだけもとの職種で働かせる、どうしてももとの職種で働けない場合にはスムーズな転換というところにまず労働大臣が労働行政のこの行政の中心を置いていただいた御答弁をしていただかないと、国務大臣だから幅広く答弁されるのは結構ですが、私はちょっといまの、たとえば港湾のことなんかをお聞きして非常に心配になってきた。港湾の場合には、運輸省の方は、どの調査を見ても数の違いこそあれ、これだけ影響が出てくるというのが出てきております、こう言って私に答弁した後のあなたの答弁ですから、もう一遍労働大臣としての雇用問題のところに問題をしぼってお考えを聞かしてください。行政のことはほかの大臣に答えてもらいますから。
#22
○国務大臣(藤尾正行君) 安恒先生のお言葉でございますけれども、なかなか雇用だけを切り離して考えるわけにもまいりませんので、これは全般的な話し合いをやっていかなければならぬ、さように思いますし、雇用の問題だけということになれば、私は労働大臣でございますから、日本のあらゆるところの働かれる方々に失業の憂き目を見せるというようなことがあってはならぬわけでございますから、そのような配慮をいたしまして、特段とそのような国家的プロジェクトとして起こってくる失業という問題に対しましては、いままででも全部やっておりますけれども、それ以外にもう一つ、よって起こってくる失業に対する特別措置を労働行政の中に加えて考えていくのは当然のことである、かように思います。
#23
○安恒良一君 私はこの問題における労働行政を、労働大臣が後半に言われましたように、国家的プロジェクトの結果出てくる失業者については格段の配慮をしていくと。できればできるだけ現職の中に働かせるし、それがどうしても無理な場合もスムーズな転換に労働省が特別の施策を持つことは私はもう当然なことだと思いますから、どうかそういう角度で、いま大臣が後半に御決意を述べられました点で行政を進めていただきたいと思います。
 そこで、少し中身についてちょっとお聞きをしたいと思いますが、どうも私は、港湾運送労働者に与えられる影響について今回のこの法律の中にどうして入れられなかったのだろうか。というのは、中間結果報告が出たのが昭和五十六年の二月二十六日、そこでは、「「委員会の調査結果からみれば、港湾ごとの個々の港運事業者の事業の実態によっては港湾労働に明らかな影響があると予測することができる。」との結論に達した。」、こういうことだから恐らく外した、こういう御答弁になると思いますが、しかしながら、いまさっき運輸省も言われましたように、いろいろな調査が、現地調査、政府調査、労使調査、地方調査等々が行われているわけです。
 その中で、具体的に港湾労働者に与える影響というのが数値等も出てきているわけでありますから、それらの点について、いまの答弁はこういう見方もあります、ああいう見方もありますという答弁だったわけですね。なかなか賢い答弁で幅広く調査の最高と最低の数を言われたのですが、行政を担当するあなた方として、港湾労働者にどういう影響が出てくるというふうに見られているのか。また、これをどうしようとされているのか。いわゆる旅客船、船舶業者並びに労働者に対する措置はこの法案で明確になっていますが、さしずめ次にすぐ出てくるのは私は港湾労働者だと思うのです。だからそれに対してどういうふうにしようとされているのか、考え方を聞かしてください。
#24
○政府委員(小野維之君) 先生からおっしゃっていただきましたように、調査の中間結果が取りまとめられまして、恐らく影響があることは確かであるという段階になっております。今後、先ほど申し上げましたようにいろいろな調査がございますけれども、その食い違いと、食い違いのよって来るところを幹事会その他で詰めまして、先ほど労働大臣がおっしゃいましたように、いろいろな原因にそれぞれに対応した施策というものを立てていくということは必要であろうというふうに考えております。
 なお、どういう施策をとるかということにつきましては、日本港運協会からの陳情書であるとかあるいは組合側からの要求書というようなものが出ております。それぞれの態様によりまして、そういう要求の出ました事項について必要性を検討しながら結論を出していくということになろうかと考えております。
#25
○安恒良一君 公団側がお見えになっていると思いますから、公団側が本四架橋に伴う港湾労働者の影響調査というのを出されていますが、私はここに数字を持っていますから、ごく簡単にひとつ説明してみてください。結果だけで結構ですから。
#26
○参考人(山根孟君) お答え申し上げます。
 私どもが調査をいたしましたのはモデル四港、すなわち小松島・徳島、坂出、松山、大阪の四港でございます。
 私どもは政府調査の一環といたしまして、種々な条件のもとに想定をいたしたわけでございますが、これら四港を総計をいたしまして、五十八年度及び児島−坂出ルートが完成を予定しております昭和六十二年度におきます港湾に対する影響労働力は、四港計で申し上げましてそれぞれ五十七人及び五十八人という数字を予測をいたしたわけでございます。
#27
○安恒良一君 これは運輸大臣がおられませんから運輸省の審議官、それから建設大臣、労働大臣にお聞き願っておきたいのですが、私はこんな公団がやった調査で労働対策をやられたら大変なことになると思うのです。というのは、港湾の事業主調査によりますと四百六十四と出ています。それから組合の方の調査によりますと、徳島だけで百二十一というふうに数字が出てきて、これはいまさっき運輸省もお認めのように非常に食い違いがあるわけです。なぜこんなになっているのか、これはぜひ建設大臣、運輸大臣の方で公団の方に再調査を命じていただかなければならぬのは、私がこの公団調査を読みますと、次のような誤りを犯しておる。
 たとえばロットのサイズですね、これを現状固定で公団側が見られている。しかし、橋ができますとロットサイズというのは小型になるのであります。そういうことについて、現状固定のままロットサイズを計算をされているのじゃないか。それから転換するためのモデルの基礎がかなり実態とかけ離れております。たとえばフェリーの場合は一昼夜の運送時間ですが、トラックの場合はこれは六時間ぐらいでそれが運送できるとか、それから海上運賃とトラック運賃の考え、特にいまのトラック運賃は公定じゃなくして残念ながら過積みなり過当競争でダンピングが繰り返されております、
 そういう実態を十分に公団側は計算に入れないままやられているところに私はやはり公団調査一これも調査の四つのうちの一つでありますが、どうかひとつ、運輸省なり建設省の場合にいろいろな調査が出ておりますが、ぜひともそういう誤ちを起こさないような、特に雇用問題についても公団側はいろいろ協力しなければならぬ立場にありますが、その公団がいま言った誤ちを犯したような調査では私はこれは困ると思うのであります、これをいま公団側と細かくやりとりする時間がありません。ありませんが、公団側の資料を見るとどうもいま私が指摘をしたような何点かの問題点があると思います。
 そこで、運輸省と労働省の方にお願いしておきたいのでありますが、ひとつ本当に港湾労働者がどれだけ影響を受けるかということについて、いま私が指摘をしたようなところは是正するものは是正をしながら正確に出してもらいたい。その中で対応というものがされていかないと、港湾労働者の離職問題は解決できないと思いますが、その点運輸省、よろしゅうございますか。
#28
○政府委員(小野維之君) 雇用対策中央協議会でそういった調整が間もなく行われることになると思います。そして数が明らかになった時点で対応さしていただきたい、そう考えております。
#29
○安恒良一君 どうか労働大臣、労働省の方も、いま言ったように、どれだけ影響が出てくるかというのは客観的にきちっと正確につかまないと雇用対策というのはうまくいかないと思いますから、運輸省だけじゃなくて、いま言ったように四つの調査がかなり数値が違っているわけです。しかもいま言ったようにロット問題一つをどうとらえるかという問題や、転換モデルの基礎の実態自体のとらえ方によっても数値がぐっと違ってくるわけですから、どうかそういう点は、ただ運輸省だけじゃなくて労働省の方も十分にひとつ御注意をしていただいて、特にやはりここで働いております労使の意見等は、覚書にもちゃんと書いてありますが、「十分尊重して」ということになっておりますから、そういう意見を尊重されて、速やかに私は、まず今回はとりあえず旅客船に、船舶になっていますが、続いての問題としては港湾労働者の問題がございますから、方針を速やかに立てていただきたいと思いますが、労働省側はよろしゅうございますか。
#30
○政府委員(丘英夫君) ただいま運輸省からお答えもございましたが、労働省といたしましても運輸省と密接に連携をとりつつ、また協議会の場で関係者の意見も十分聞きながら、この問題の影響をまず的確につかみました上で十分対策について協議をしてまいりたいと思います。
#31
○安恒良一君 それでは、ぜひひとついま私が指摘をしましたようなことを踏まえて公団側も再見直しをする、こういうことについてはよろしゅうございますか。
#32
○参考人(山根孟君) ただいま先生御指摘のございましたようにロットサイズの問題、あるいは海運におきます輸送のいろいろな条件、運賃、それから港に集荷をいたしますまでの間の状況、あるいは品目等々、私どもそれなりに条件、現実の実態に合うようなモデルをつくりまして推定をいたしたわけでございます。その結果が先ほど申し上げた数字に相なったわけでございますが、なお実態につきましては十分調査並びに解析をいたしまして、将来の予測にたえ得るような方法で考えてまいりたい、かように存ずるものでございます。
#33
○安恒良一君 どうか、公団側に言っておきますが、一遍発表したからといって往々にして役人は自分がやったら絶対正しいということで直すのをいやがりますけれども、私が指摘をしたこと自体を考えても、ロット問題一つを考えても、現状固定とロットが小型になる場合には全然違ってくるのですからね。橋ができたときに現状の大型ロットだけでいくなどというのは、こんな考えは素人で考えたってわかることですから、そういう意味からいってやはり再見直しするものは見直しをする、こういうことを運輸省や労働省も言っていますから、それに応じて公団側もいま言ったようにきちっと労使の意見に耳を傾けてやってください。このことは強く言っておきます。
 次にまいります。
 次に、運輸省にお聞きをしたいのですが、まず、今回の一ルート三橋ということに限定をいたしまして、この淡路島内の交通と四国島内における交通体系の変化で、バス交通の需要の変化はどういうふうになると思われているのか、それから労働者の雇用問題はどのようになるのだろうか、それから事業の経営基盤に及ぼす問題点はどうお考えになっているのか、それから架橋上における交通に係る路線権、営業権等の許認可問題、これはすでに大臣がお答えになって行かれましたから、大臣のとおりということであればそれで結構でありますが、そういうような問題点についてお考えをひとつ、一ルート三橋ということにいまの場合なっていますから、その角度から私は主として淡路島とそれから四国におけるバス交通関係の変化についてどのようにお考えになっているか、以上の点についてお答えをしてください。
#34
○政府委員(飯島篤君) お答えいたします。
 本四架橋の建設が陸上交通にどういう影響を及ぼすかということは、これから産業構造もいろいろ変わるでしょうし、交通の流れも変わってくると、いろいろと段階に応じてまた違うのではないかというふうに考えられますが、基本的には旅客、貨物ともに海上交通から陸上交通への転換が行われるだろう、また、架橋の開通に伴いまして時間短縮その他の効果によって開発効果といいますか、需要増が十分予想されるというふうに考えております。
 ただ、具体的な見通しにつきましては、個別にはなかなか現段階では把握できないのでありますが、本四公団が実施されました調査結果を拝見しますと、六十五年度に一ルート四橋が完成した場合に、輸送量の本州−四国間の予測につきましては、旅客につきましては五十年度実績に比べまして六・一倍ぐらいにふえるであろう、それから貨物の輸送量は五十年度実績の二・六倍に増加するのではないか。ただ、先生がいまおっしゃいました淡路島と他との関係については、そこまでの調査が現段階では行われておりませんし、申しわけありませんが、現段階ではわれわれの方では現状については把握しておりますが、持っていないのでございます。今後、段階に応じて逐次調査を充実すべきものであるというふうに考えております。
 以上のような状況でございますので、架橋の建設によりまして、事業経営の基盤とか労働者の雇用等にマイナスの影響を与えることはないものとひとまず考えておりますが、特定の事業者につきまして問題が生ずるようなことがございますれば、先生がさっき御指摘の協定書の趣旨を踏まえまして、利害関係者なり労資双方の意見を十分配慮して対応してまいりたいと考えております。
 それから、さらに具体的に免許についてどうかというお尋ねでございますが、現段階でまだ具体的な要望が出ておりませんので、どうこうという結論を申し上げにくいのでございますが、基本的な考え方といたしましては、バスにつきましては乗り合いバスは地域といいますか、地元の輸送でございますし、バス事業の公共性にかんがみまして、既存の事業者の健全な経営の確保を図るということは当然の前提と考えております。
 それから、本土と淡路島あるいは四国と淡路島とを結ぶルートについてどう考えるかということにつきましては、さっき大臣が答えたとおりでございます。
 それから、貸し切りバスにつきましては、現在もかなりフェリーを利用して、それぞれの事業者が実績を持っておられます。その実績も把握をいたしておりますが、今後の輸送需要を勘案しつつ、聴聞会等に際しまして利害関係者の意見を聞く、あるいは労働組合側の御意見も伺うということで個別に対応してまいりたいと考えております。
#35
○安恒良一君 自動車局長、問題は総体的にその輸送総量がある程度ふえるだろう、これはだれでもわかるわけですね。私が聞いていることはそういうことじゃありませんし、また、その計算もどうも公団がされたようでありますが、これはやっぱり運輸省は運輸省の専門的な立場から精査されないと、港湾労働者に及ぼす影響等とも公団の作業を私が指摘をしたような問題点がございますから、一遍これは公団側の作業だけではなくして、専門的な運輸省として、いま局長がおっしゃったような旅客の増についてなるのかどうかということは検討してもらいたいと思います。
 私がいまさっきお聞きしたのは、そのことは総体的にふえるだろうが、問題はいま申し上げたような、たとえば淡路島内における交通とか、四国における中小私鉄バスが主としていままでは四国内の交通を担当しておったわけですね。そこに対して、お客がふえたからといっていろいろな業者が乗り込んでくるということになると、中小バスに対する影響はかなり出てくるわけです。そういう意味を含めて、バス交通事情の変化にどう対応するのか、事業の経営基盤に及ぼす問題点は何があるのか、それから労働者の雇用問題は何があるのか、それといわゆる架橋上における交通に係る路線権、営業権等々の許認可はどうしてやっていこうとしているのか、こういうことを聞いているわけであります。
 ただ単に、公団の調査によるとこれだけふえて、総量がふえるからいいようにいくでしょうなどという答えはこれは子供でもできる答えでありまして、自動車局長として私が聞いていることには的確にお答えになっていません。もしも、それがまた調査が済んでなけりゃないとか、これから方針を立てるなら立てるということを言ってもらわぬと、私は少なくともお互いにバスを担当している者としてはそういう物の見方を、総量はふえる、ふえた場合に、その四国なら四国にあるところの中小バスにどんな影響を与えるのかということは、これは淡路島なら淡路島交通にどういう影響を与えるかというのは真剣に考えないと私はいけないことだと思います。そういう点をお聞きをしたいと思って、実はきのう旅客課長の方に通告をしとったのですけれども、それはどうですか。
#36
○政府委員(飯島篤君) 需要の動向については各段階、そしてこの免許事案の処理に当たりまして、当然私どもの方でも今後十分調査をすべきものと考えております。
 それから、地元のバスに対して他の地区のバス事業者の進出が考えられる場合にどう対応するかということについては、先ほど答弁したとおりでございまして、地域内の乗り合いバスの輸送につきましては、当然地元の事業者の健全経営を確保するという見地から注意すべきものと考えておりますし、それから貸し切りバスにつきましては需要の動向をよく見て、既存の実績はそれぞれ持っておられますが、需要増があった場合に関係地域の流れ、それから関係地域それぞれの事業者の実績等を考えながら、少なくとも地元の事業者にマイナスの影響があるというようなことはないように当然考えていくべきものというふうに考えております。そういたしまして、事業運営の基盤なり雇用なりにマイナスの影響がないように配慮してまいりたいというふうに考えております。
#37
○安恒良一君 ぜひいま言われたような観点をしかと踏まえた行政対策をお願いをしたい。特に大臣にもお答え願いましたように、新しい他の業者がこの際転換を図って乗り出してくるというおそれは多分にあるわけです。そうすると、またそうでなくても四国の中小バスというのは非常に問題がたくさんいまあるわけですから、いよいよ起こしますから、そういう点。
 それから最後に、もう四十分までですから時間ございませんが、トラック運送業も自動車局長にかかわる問題でありますが、トラック運送業に関しましても、これは橋ができればかなりトラック運送業の荷物の運搬の構造というのは非常に変わってくると思います。変わってきたときにまた問題になるのは、これはわが国において一番過当競争が激しいわけです、トラック運送業というのは約三万ちょっとあります。四国四県でもかなりの数になっておると思います。そういうところに橋がかかるということによって、今度はどんどん大手業者がなだれ込んでくるという状態が出てきて、そうでなくてもいまトラック運送業は運賃のダンピングであるとか、過積みはこのごろかなり直ってきたと思いますけれども、過積み問題とかあってまさに百鬼夜行の状況の中に、橋がかかることによっていままで船で運んでおったものがトラックで運ぶということで、荷物の総量がふえることは事実だろうと思います。時間が短縮されますし、それから荷物が恐らく小型化するでありましょう。そういう点はあると思います。
 しかしながらその反面、いま言ったようなことは、そうでなくても非常に過当競争で経営基盤が弱いトラック運送業、そのことが今度は労働条件にはね返っていって解雇の問題であるとか、解雇まではいかないにしても、賃金その他労働条件に大きなしわ寄せが私は来はしないかというふうに思いますから、こういう当面一ルート三橋の上における運送業に関する労働者の雇用、賃金、労働条件等の問題等を、これは運輸省と労働省の両方にまたがる問題でありますが、こういうことについてどのような方針で対処されようとするのか、お考えを聞かしていただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
#38
○政府委員(飯島篤君) トラックにつきましてもバスと同様にいろいろ問題が生ずるかと思いますが、これまた路線と定期トラックとでは若干事情が異なるかとは思います。路線の場合はネットワークを持つ必要があるという問題がございます。いずれにいたしましても先生御指摘のとおり、ふえた量に対応して適切なサービスを確保することと同時に、過当競争や労働条件の悪化を招来しないよう、具体的な免許等の処分に当たりましては聴聞会を開くなどして地元の事業者あるいは利害関係人、そして組合等の御意見も伺いながら十分慎重に対応してまいりたいと思います。
#39
○安恒良一君 それじゃ最後に三大臣にお願いをしておきたいと思います。特に建設大臣にはお聞き願いたいと思いますが、今回のこの法律は当面一ルート三橋に伴うところの旅客船業者並びにそこの労働者等々に対する法案でありましたが、私は橋をかけることを非常にお急ぎになることは結構でございますが、それから出てくるところのたとえばもう目の前に港湾労働者問題というのが大きい問題として出てきます。それからその後、いまいろいろ運輸省の自動車局長が御答弁をされたように、労働運送業や一般旅客乗り合い、観光等々にもいろいろな影響が出てくると思いますから、この建設を急がれると同時に、それらの問題の対策については積極的に前向きにぜひお取り組みを願いたい。
 そして、今回このような法律を出されましたが、恐らく港湾労働者の場合にも法的措置が必要だと思います。その他もいろいろ法的措置が必要になってくると思いますが、その場合にはこの法を準用するものは準用するし、新しい法をつくるものはすぐつくって雇用問題の救済に当たっていく、こういうことについてぜひこの際お約束をお願いをしたいと思いますが、建設大臣、労働大臣、それから運輸大臣はおいででございませんからどなたか運輸省を代表して、以上私が申し上げたことについてのお考えをお聞かせをお願いをしたい。
 以上です。
#40
○国務大臣(斉藤滋与史君) 本四架橋は国家的事業でありますだけに、この架橋することによって関連した事業あるいは労働者の方々に不利益になるようなことは私自身も考えておりませんし、これはあくまで国民的視野の立場に立って、皆さん方のためになるための事業でありますので、十分な配慮を持って対処してまいりたい、このように考えるものでございます。
#41
○国務大臣(藤尾正行君) 御趣旨を十二分に外しまして善処をいたします。
#42
○政府委員(小野維之君) 両大臣の答弁されましたとおりに措置したいと思います。
#43
○小平芳平君 初めに、いま連合審査をしている法案は、定期航路事業を営む方に対する助成、それから離職者が出た場合の再就職の促進等に関する特別措置ということになっているわけでありますが、どうして補償というふうにならないか。明らかに国家的事業と建設大臣が言われておりましたが、確かに国家的事業ですが、そのことによって影響を受ける方々に対する補償はないのか。土地収用法の場合なんかは当然補償ということになりますが、その辺のお考えをお聞かせいただきたい。
#44
○政府委員(渡辺修自君) お答えいたします。
 公共事業の損失補償でございますが、これはやはり土地等を収用するとかあるいは使用する場合に対しまして補償ということでやっておるわけでございまして、今回の場合は、確かに本四架橋を行うことによりまして旅客船事業には多大の影響があるわけでございますが、直接財産を収用したり使用したりするものでないというところで補償になじまないというふうに考えたわけでございます。
 しかしながら、一般旅客定期航路事業は始めるに際しましても運輸大臣の認可が必要でございますし、やめるにいたしましても勝手にやめるわけにいかない、橋がかかる日まで輸送を続けなければいけないというような公共性、公益性がございます。こういったことでございますので、影響がかつまた非常に多大であるという点等も考慮いたしまして、やむを得ず転業する等の方々も出てこようと思いますので、これに対する助成を行うという意味で交付金を交付するという形にいたしたわけでございます。
#45
○小平芳平君 念のために伺っておきますが、地方鉄道軌道整備法というのでは国鉄が営業上の損失を補償するようになっておりますかどうか、その点を伺いたい。
 それから日本道路公団は、日照権の訴訟が各地で起きておりますが、日照権の補償をしておられるかどうか、これが第二点です。
 それから国鉄は、新幹線の騒音について、これなどは助成と言うのでしょうけれども、工事その他をしておりますが、その点を明らかにしていただきたい。同じく、国鉄が高架にした場合に日照について市川市などで一戸平均七十万円という補償を支払っておられますが、こういう点についてお尋ねしたい。
 以上三点をお伺いします。
#46
○説明員(森谷進伍君) 地方鉄道軌道整備法に基づきます補償制度についてお答え申し上げます。
 この法律二十四条におきまして、日本国有鉄道が地方鉄道に接近し、または並行して鉄道線路を敷設して営業を開始した場合、あるいは日本鉄道建設公団が同様の工事を行いまして国有鉄道が経営の開始を行った場合、こういったことによりまして地方鉄道事業者の接近もしくは並行区間、あるいはその他の区間の営業の継続ができないような影響が起こった場合につきましては、これによって廃止をした場合、それから収益が著しく減収した場合のこの二つの場合につきまして、国有鉄道が当該地方鉄道事業者に対して廃止補償あるいは減益の補償を行う制度となっておるわけでございます。
#47
○政府委員(渡辺修自君) 二番目に日照権の問題めお尋ねがございましたのでお答え申し上げます。
 日照問題につきましては、社会生活上受忍すべき範囲を越えると認められるものにつきまして、「公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱について」という閣議了解がございまして、これによりますと、この日照問題等につきましては補償として取り扱うべきものではないけれども、社会生活上受忍すべき範囲を越えるものである場合、かつその損害等の発生が確実に予見されるような場合にはあらかじめこれらについて賠償することは差し支えないということになっております。したがって、日照権補償というような言葉をよく通常使っておりますが、これは補償というよりはむしろ賠償であるというふうに観念しておるわけでございます。
#48
○説明員(神阪雄君) ただいま御質問の第三点についてお答えいたします。国鉄の新幹線の鉄道騒音に関することにつきまして補償をしているかどうか、こういう御質問だと思いますが、先ほど来お話のございました日照の問題と同じように国鉄といたしましては、補償という考え方でやっておりません。これはやはり財産の処理と、こういうことになっておりませんので、一応、先ほどもお話の出ました三十七年の閣議決定の範囲外であるというふうに考えております。
 それから第四点、国鉄で行っております日照に関した補償という御質問でございますが、これは道路等に関連した日照の関係と全く同じように同じ方式でやっておりまして、これも補償ということでやっておりませんが、先ほど御質問の千葉県の市川において実際に日陰に関する費用負担といったことをやっておりまして、費用といたしましては各家ごとに違ってまいります。これは日の当たりぐあい、あるいは家の大きさ、あるいは人間の数といったことでいろいろ変わっておりますが、大体四人家族、三十平方メートルぐらいの家でほぼ数十万と、大体のお金でございますが、そういったお金になっておるというふうに考えております。
 以上でございます。
#49
○小平芳平君 したがいまして、地方鉄道軌道整備法による場合は国鉄が営業の一部または全部を補償するということですね。それで、これは利用者に補償するのですか、ちょっとその点もう一回答弁してください。
 それから道路局長の方、国鉄も同様ですが、補償じゃなくて賠償だというわけですか。――じゃ、補償と賠償とどう違うんですか。
#50
○説明員(森谷進伍君) お答えいたします。
 地方鉄道軌道整備法の場合におきましては、影響を受けます地方鉄道事業者から日本国有鉄道に対しまして申請を行い、額につきましては国有鉄道総裁から運輸大臣に、決定の申請を受けて決められるという仕組みになっておるわけでございます。
#51
○説明員(臺健君) 二番目の問題の補償と賠償の関係でございますが、今回の措置の性質をわかりやすくいたしますために三つに分けて御説明いたしたいと思うわけでございますけれども、公共事業を施行いたします際に関係者に損失補償等を行います場合の中心をなすものが損失補償でございます。その損失補償は、私人の持っている財産を公共事業のために用いる場合に行われるわけでございまして、その損失補償の項目の問題、損失補償の基準の問題につきましてはそれまで統一を欠いておったわけでございますが、昭和三十七年に閣議決定が行われまして、公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱というのが定められまして、関係各省すべてこの基準要綱に従いまして損失補償を行っているわけでございます。
 それから、第二番目のケースといたしまして損害賠償の問題がございます。これは損失補償でなしに、公共事業を施行いたしました際に直接私人の権利を侵害する行為があった結果となった場合、これにつきましては当然民法なり国家賠償法に基づきまして損害賠償義務が生ずるわけでございますが、それにつきましては、「公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱の施行について」という閣議了解がございまして、その中で、先ほど局長が御説明いたしましたように、日照でございますとかあるいは騒音、水質の汚濁等につきましては損害賠償に該当する場合もあるので、それらについて発生が確実に予見される場合にはあらかじめ賠償を支払ってよろしいというふうに、事前賠償と私たちは呼んでおりますが、事前賠償の制度ができておりまして、先ほどの日照の問題につきましては、建設省におきましては、昭和五十年だったと思いますが、事務次官通達で直轄の公共事業につきましての日照の損害賠償につきましての基準を出しておりまして、関係公団等は、あるいは補助事業等はその直轄の工事の例にならっているわけでございます。
 第三番目のケースといたしまして今回のような措置があるわけでございますが、損失補償にも損害賠償にも該当いたしませんので、相手方の立場に立ちます場合には請求権が発生しないわけでございますけれども、今回の場合のように旅客船業者が非常に広範囲で影響を受ける、かつ旅客船は橋が供用されるまで運航義務がございまして、あらかじめ架橋を予定して何らかの対策を立てて影響を免れるということができない立場に立たされております。しかも運賃につきましても規制を受けておりまして、事後措置に対して運賃の増収等を図るということもむずかしゅうございますので、そういういろいろな大幅な影響なり、その影響の性質にかんがみまして、放置いたしますと雇用不安あるいは転廃業の困難等から社会不安も起こしかねない状態が予想されますので、特別な措置といたしまして助成策を講じたのが今回の措置でございます。
 以上三つの間にはそれほど毅然たる区別があるわけではございませんが、類型的にはそのような三つで御説明ができるのじゃないかと思います。
#52
○小平芳平君 大変むずかしいことになりますけれども、ここで論議して政府の方針が変わるわけでもないししますので、要は建設大臣、誠意を持って事に当たっていただきたい。それは営業上の損失あるいは労働者が職場を失うという場合に補償されるのだという場合と、それから、いや補償はされないのだ、請求権はないのだという場合と受ける感じが違うわけですね、実態的にも違うわけですけれども。ですから誠意を持って事に当たっていただきたい。よろしいですね。
#53
○国務大臣(斉藤滋与史君) 先生御懸念のように、言葉は補償、賠償でなくても、当然国家的なプロジェクトでありますだけに、犠牲があってはならないわけで、そうした面につきましてはそれ相応の十分な配慮を持って対処をする所存でございます。
#54
○小平芳平君 新幹線のときも国家的事業だということで協力したわけですが、すぐ名古屋等で訴訟が起きて、ずっと訴訟が継続されておりますから、できるだけそういうことがないように希望いたします。
 それから次に、先ほど安恒委員からお話がありました問題ですが、これは港湾運送関係、繰り返して申し上げませんし、また繰り返しての御説明は必要といたしませんが、いつころをめどにして作業を進めておられるか、要するに、影響があることは事実なのでしょう。それで旅客船、定期航路がお先に出発するのにこの人たちに対する何の手がかりもないというのは非常に不安であろうと思います。ですから、いつころがめどになっているか、それをお尋ねしたい。
#55
○政府委員(渡辺修自君) 港湾労働問題につきましては、本年の二月末に中間報告がございまして、港湾のことでございますから必ずしも本州と四国の間の荷物だけを運んでおるわけではないわけでございますが、そういうような仮に特定の荷物等を扱っておられる方については多大の影響があるだろうということでございます。したがいまして、三月の五日に本州四国連絡橋雇用対策中央協議会を開催をいたしまして、今後幹事会レベルでこの対策をどうするかということを詰めていこうということを決定いたしたわけでございます。私どもといたしましては、この橋の工事の工程等から考えましても、やはり余り時間をゆっくりかけてというわけにもまいりません。大体一年以内を目途に結論を出そうではないかというふうに考えております、
#56
○小平芳平君 次に、収益の補てん期間を二年と、交付金を請求し交付されるというわけですが、この二年というのはどこから出たわけですか。
#57
○政府委員(渡辺修自君) 先ほど来補償のお話が出ておりますけれども、やはり次長から三つのタイプがあるという御説明はいたしましたが、それぞれはやはりある程度関連性があってしかるべきでございます。
 ただいま公共補償におきます、たとえば工場等を買収いたしまして、そっくりどこかへ行かなきゃいかぬというような場合には、この工場の再建あるいは移転等に時間がかかるわけでもございます。また新しい工場ができましても、当分の間は従来の顧客が得られないというようなこともございまして、公共補償の関係では大体二年ということをやっておるわけでございます。零細な企業でございます漁業等につきましては若干の延長がございます。そういったことで、これを参考にいたしまして、今回の助成策につきましても十一条三号で二年というふうに考えた次第でございます。
#58
○小平芳平君 それから、影響を受ける労働者の数はどのくらいと見られますか。数といいましても、航路再編成その他実際に失業される方、いろいろな影響が出るでしょうが、結論的に影響を受ける人はどのくらいと見ておられますか。
#59
○政府委員(永井浩君) 現段階の試算でございますけれども、一ルート三橋で事業者数が四十七事業者ございます。それから航路数が六十一航路でございまして、これに雇用されております船員、陸上従業員五千二百名ばかりでございますが、このうち四割弱、約二千名が何らかの形で雇用対策を必要とする人であろう、このように現在は試算いたしております。
#60
○小平芳平君 労働省ではどういうふうな対策になっておりますか。
#61
○政府委員(丘英夫君) お答え申し上げます。
 船員の方が多いわけでございますが、離職後もまた船員として就職したいという希望の方が非常に多いわけでございますが、そういう場合には海運局の方であっせんすることになりますが、なかなか船員としての再就職が困難で陸上勤務を希望される方あるいは陸上部門の従業員の方、この辺が私どもの責任の範囲になってまいります。
 中高年の方は、比較的地元で再就職したいという希望が多いわけでございますので、この一ルート三橋の完成に伴いましてまたいろいろな需要も出てまいります。そういった関係での職場の開拓等に努めなければならないと思いますが、関係の機関なりあるいは公団あるいは地元の県、市町村等の自治体等と連絡協議会も持っておりますので、そういう場を通じてできる限り地元の雇用の開拓に努めていきたいと思いますが、特に中高年の方は再就職困難でございますので、この法律に基づく求職手帳発給あるいは雇用保険の失業給付の延長といった援助措置を十分活用いたしまして、再就職の促進に努めてまいりたいと思っております。
#62
○小平芳平君 その前に運輸大臣が再編成基本方針というものを定めるわけですね。それから労働大臣は同意をするというふうになりますが、この辺の作業はどのように進められますか。
#63
○政府委員(永井浩君) 法案の第三条に基本方針のことが書いてございますが、その中身といたしましては四つございまして、一つは事業の再整備といった問題でございます。それからもう一つは、その再整備に伴いまして不要となる船舶その他の資産の有効利用、それから再整備に伴います労働者の雇用の安定、それから関係事業者の協力事項、大きな点が四つございます。いずれにいたしましても事業の再整備というものが基本になっておりますので、基本方針は運輸大臣が定めることになっております。
 ただ、三番目に申し上げました雇用の安定の問題につきまして、船員の方は運輸大臣の所管でございますけれども、陸上労働者あるいは船員から陸上に転換される方の雇用安定の問題は労働大臣の御所管でございますので、労働大臣に御相談申し上げて御同意を得るという仕組みになっております。
#64
○小平芳平君 これは実際にはどこで同意することになりますか。
#65
○政府委員(丘英夫君) 運輸省で基本方針を定める原案をいろいろお考えになると思いますが、その段階で私どもに御相談があると思います。私どもとしては、できるだけ失業の発生を予防するということを第一に考えまして、どうしても事業規模を縮小せざるを得ない場合でも雇用の影響を最小限にとどめていただきたい。過剰となる労働者について、可能な限り他の事業部門への配置転換、あるいは関連する企業等ございましたらそういうところへの出向といったことによって失業の予防に努めていただきたい。それから三つ目に、そういう措置を講じてもやむを得ず離職する者が出てまいります場合にも、事業主として離職者の再就職の促進にできる限りの努力を払っていただきたい、こういう三点について私ども強く希望いたしておりますので、こういう観点からその原案を見まして大臣の御決裁を得て同意という形が図られていくものと思っております。
#66
○小平芳平君 私が繰り返して申しましても、いま安定局長の言われたことと同じ趣旨になりますので繰り返しませんけれども、労働省としても運輸省としても、特定不況業種の経験とか漁業離職者の経験とかいろいろな経験を積んできておりますので、手抜かりのないように対処されることを期待いたします。
 それから次に、退職金について二点お尋ねしますが、退職金支払い確保契約、これはどの程度活用されると見込まれるか。要するに、わざわざ退職金支払い確保契約ということを盛り込みましても、実際に活用されないでは意味はないというふうに思います。それが一点です。
 それから二点目は、要するに、離職される方は会社都合による離職になるわけであって、普通でしたら、自己都合退職とは違う会社都合による退職として割り増し金があるわけですが、こういう点はどうなっておりますか。
#67
○政府委員(渡辺修自君) 最初のおただしの退職金支払い確保契約でございますが、先ほど来申し上げておりますように、旅客船事業が、橋ができまして交通が開始される直前まで運航義務を負っているというようなことでございまして、あらかじめ従業員の方々を計画的に散らすとか、そういうことができないわけでございまして、場合によっては一時に大量の離職者を出さざるを得ないということでございますので、それに見合う普通退職金を当然積み立てておく必要があるわけでございます。いろいろ退職金の積み立てにつきましては方法があるようでございますけれども、税制面からも適切に処理されていなければ困るわけでもございます。
 積み立てにつきましては、内部留保とそれから外部積み立てと二通りあるわけでございまして、ただ、内部留保の場合は、一時に全員が退職した場合の四〇%までしか非課税で積めないということがございます、また外部積み立てにつきましては、中小企業退職金共済制度とか特定退職金共済制度等がございますけれども、いずれも退職者が特定されておる場合の制度でございます。今回のようにその辺が特定がなかなかむずかしい場合に適用しがたい面、仮に特定ができたといたしましても、掛金の積み方にある程度制限等もございます。
 そういったこともございまして、たとえて例を申し上げますと、因島大橋は大体五十八年度と思っておりますのでもう余り時間がないわけでございます。その辺を考えまして、関係方面といろいろ御協議申し上げました結果、退職金支払い確保契約ということを制度として考えたわけでございまして、その後いろいろ旅客船業界の方々とお話ししておりますが、この制度はいいから大いに利用したいという声を伺っております。私どもは公団を通じまして、制度の内容等につきまして十分PRをいたしまして、これを御利用いただくようにしたいと考えております。
 二番目にお尋ねがございました、自己の責めに帰さない退職だから特別加算があってしかるべきではないかというお尋ねだと存じますが、これにつきましては、旅客船業界の方々の方に、つまり会社の方に、十一条の交付金の第四号でございますが、これで、いわゆる退職金の特別加算額、内容といたしましては基本月額の八カ月分と考えておりますが、これを会社の方に交付をするという形で、会社の責めにも帰さない、従業員の責めにも帰さないわけでございますので、こちらで見ることにいたしております。
#68
○小平芳平君 八カ月ということはどういうところから出た数字か、それから八カ月分の加算が今回の離職の場合に妥当な数字だというふうなことを考えますか。
#69
○政府委員(渡辺修自君) これもやはり、公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱によりまして、その補償の場合にも、たとえば離職者が退職するというケースがあり得るわけでございます。これを参考にいたしまして、これは現実に補償でやっておりますのは幅がございまして、かつ保険料を差し引くとかいろいろ規定がございますが、こういったことを勘案いたしまして八カ月がおおむね妥当なものであろうと考えたわけでございます。これにつきましては、従業員の方々の代表でございます全日本海員組合にもわれわれの考えを十分御説明申し上げました。
#70
○小平芳平君 離職者を出さないことを望みまして、終わります。
#71
○沓脱タケ子君 短い時間ですので端的にお伺いをしていきたいと思います。
 今回の法案は、本四架橋の建設によって影響を受ける旅客船事業者、それから労働者の救済を目的にしておりますが、いろいろ不十分な点もありますけれども、われわれ賛成の立場を表明できるわけでございます。
 しかし、制度ができても、本当にそれが関係者の救済に役立つかどうかということがきわめて大事だと思うわけでございます。それができませんと全く法律ができても何にもならないので、「仏つくって魂入れず」と昔言われましたけれども、そういうことにならないようにということがきわめて大事だと思うわけでございます。
 そこで、いろいろ論議をされておりますが、特に関係労働者の方々の問題ですが、本法案によりますと、離職者の方々に求職手帳の発給だとか、あるいは再就職の促進だとか、あるいは職業の指導、それから雇用保険等の延長だとかいうことで、それだけ見ましてもずいぶん関係の仕事の量というのはふえそうに思うわけでございます。担当する職安で相当な仕事量がふえるのではなかろうかと思うわけです。
 そこで、今日、行政改革あるいは小さな政府等々言われておるやさきでございますけれども、そういった仕事量の増大に見合うような職員の配置といった点は労働省としてはどういうふうにお考えになっているのか、大臣に端的に伺っておきたい。ふやすのかどうかということです。
#72
○国務大臣(藤尾正行君) 御案内のとおり、今日私どもは第二臨時行政調査会等々設けまして政府全体を挙げて行政機構改革あるいは小さな政府と申しますか、そういったことに協力する体制をとっておるわけでございます。したがいまして、特別の国家事業であります本四架橋ということで、臨時応急に多大の仕事が出てまいるということによりまして特別の人間を増員するというようなことはいま考えておりませんで、できるだけいまの私どもの持っておりまする定員の中で需要を満たしていきたい、かように考えております。
#73
○沓脱タケ子君 それでは、ずいぶん仕事がふえても現員でやっていくということになりますと、いま論議しております法案に基づくサービスというのが低下せざるを得ないということで、結果としては「仏つくって魂入れず」になりかねないわけですが、その点は実情を見て、必要であれば、どういう状況であろうとも国家的な事業で余儀なく転換をされなければならない労働者の方々にサービスが十分行き届くようにやるべきではなかろうかと思いますが、その点はどうです。
#74
○国務大臣(藤尾正行君) 私どもは魂の入らない行政はやらぬつもりでございますから、必ず私どもがやれば魂が入る、かように考えておりますし、また人間の配置にいたしましても、一回配置をしたから永遠にそこでとどまっておるというものではございませんで、その仕事量に応じまして適宜十二分に対応をするように異動をさせるということも考えております。
#75
○沓脱タケ子君 今日、行政改革が重要な政治課題になっております。行革に名をかりて福祉あるいは教育の切り捨てということになっていくことにはわれわれ反対でございますが、たとえばこの本四架橋などのような大型プロジェクトというものの見直しというのはこれは必要なことだと考えているわけでございます。同時に、すでに供用中の大三島橋を含めまして一ルート四橋ですか、この建設計画で着工しておりますけれども、これらの建設計画、建設費のむだをなくするということもきわめて大事だと考えるわけでございます。この点についての若干のことをお聞きしたいと思っています。
 まず、会計検査院おいででございますか、お伺いをしたいのですが、会計検査院は昭和五十三年度の決算検査報告の中で本四公団に対して不当事項を指摘しておられますが、その概要を簡潔に御説明をいただきたい。
#76
○説明員(肥後昭一君) お答え申し上げます。
 本件の指摘は、大鳴門橋に接続します門崎高架橋の下部工事についてでございますが、この工事は工事費二十七億六千万円で契約して施工しておりまして、この工事の予定価格の積算につきまして検査しましたところ、基礎地盤の掘削費を六億四千三百万円と算定いたしておりましたが、これは誤りでございまして、掘削能力を過小に約二分の一に計算したり、掘削度の水深を取り違えたりしていたものでございまして、適正な能力によって計算しますと約三億二千百万円が割り高であったというものでございます。
#77
○沓脱タケ子君 公団にちょっとお聞きしたいのですが、この御指摘を受けてどのように処置をなさいましたか、公団の方。
#78
○参考人(山根孟君) お答え申し上げます。
 門崎高架橋第一工区下部工工事でございますが、五十四年三月二十四日入札を行い、その結果二十七億六千万円で工事を実施いたしたものでございますが、ただいま会計検査院の方からお話のありましたように、積算の誤ちがあったわけでございます。その後、本四公団といたしましては積算に誤りないよう十分措置をいたしていきますとともに、五十五年一月二十八日付をもちまして過大積算相当額について請負業者と協議の上、減額の契約変更を行ったわけでございます。
#79
○沓脱タケ子君 そうすると入札契約をしたのを減額契約を再契約をしたということですね。
 それで、会計検査院がお気づきになればちょっとした積算ミスがあったということで三億二千万円も出てくるわけですが、もしこれ会計検査院が気がつかなかったら三億二千万円の税金がむだ使いになっていたわけです。こういうことからいたしますと、大型プロジェクトの場合というのは、特に契約事務というのは慎重を要すると思うわけでございます、問題はそれだけではないのです。入札をめぐって予定価格が漏れて談合入札がやられたのではないかという疑惑も感じられるわけでございます。
 公団にちょっとお聞きをいたしますが、積算ミスそのままの当初のこれに基づく予定価格は幾らでした。
#80
○参考人(山根孟君) 予定価格を公表をいたしますことにつきましては、その後の諸般の情勢等からこれは公表いたさないということにいたしております。
#81
○沓脱タケ子君 公表しないということで、予定価格は入札に参加した業者にももちろん言ってないでしょうね。
#82
○参考人(山根孟君) 仰せのとおり言っておりません。
#83
○沓脱タケ子君 入札に当たって業者に示すのは、仕様書、設計書などですね。積算方法まで教えていますか。
#84
○参考人(山根孟君) 現場におきます諸条件等々につきましては、現場説明として積算の見積もりの前提条件になることはお話を申し上げますが、それ以外一切話しておりません。
#85
○沓脱タケ子君 そうすると業者は、公団が積算ミスによって予定価格をつくっていたことをもちろん事前に知らなかったことになるのですね、業者はおのおの独自の積算方法によって工事費を決めるということになるわけですね、入札価格というのは。そうですね。
#86
○参考人(山根孟君) 仰せのとおりでございます。
#87
○沓脱タケ子君 それじゃこのケースについての入札状況についてちょっとお聞きをしたいのですが、入札に参加をした業者名と落札業者名及び入札の回数、これはどうなっていますか。
#88
○参考人(山根孟君) 第一の指名業者でございますが、日本国土開発・大豊建設・森長組共同企業体、鉄建建設・住友建設・神崎組共同企業体、不動建設・竹中土木・福吉組共同企業体、戸田・白石基礎・淡路土建共同企業体、三井建設・鴻池組・大末建設共同企業体、いずれもこのいま申し上げました頭に門崎高架橋第一工区下部工及び道路づけかえ工事というタイトルがつきまして、ただいま申し上げました共同企業体が指名をされておるわけでございます。入札回数は四回でございます。
#89
○沓脱タケ子君 四回の入札回数を見てみますと、これは時間がありませんから私はちょっと申し上げますが、第一回の入札の最高金額は二十九億二千万、最低が二十八億三千万、その差は九千万です。最も低い一番札というのですか、これは日本国土開発・大豊建設・森長組共同企業体、そうですね。これは公団はどうですか。
#90
○参考人(山根孟君) 途中経過につきましては一切公表いたしておりません。
#91
○沓脱タケ子君 会計検査院、どうですか。
#92
○説明員(肥後昭一君) 先生のおっしゃったのが間違っているかどうかということでございましたら、間違っておりません。
#93
○沓脱タケ子君 第二回は最高が二十八億二千万、最低が二十七億九千万で、その差額三千万、一番札の業者は第一回と同じなのですね。これも間違いありませんか。ちょっとしまいまで言いましょうか。第三回は最高が二十七億八千八百万、最低は二十七億八千万、その差額八百万です。一番札は第一回と同じです。第四回は最高が二十七億七千万、最低が二十七億六千万でその差は一千万。一番札は一回、二回、三回と同じ日本国土開発等の共同企業体だということのようでございますが、検査院、間違いございませんか。
#94
○説明員(肥後昭一君) そのとおりでございます。
#95
○沓脱タケ子君 二十七億六千万円が予定価格よりちょっと低かったので落札をしておられるようでございます。まことにこれは奇怪なのです。すでに公団でもお認めのように単純な計算ミス、積算ミスさえしなければ予定価格は二十四億三千八百二十万円になっていたはずなのです。ところが一方、業者の方もこれは不思議なのですね。大手業者ですからどんぶり勘定ではないと思うのです。責任のある積算を行って適正な利潤を乗せて入札金額を決めているはずなのですが、四回とも入札をしているのに一社としてこの単純ミスを発見していないのです。本来きちんと責任のある積算をしていけば、これは四回やっているわけですから、二十四億三千八百二十万円に近い当然二十五億とか二十六億円の金額で入札をされなければならない。ところがされていない。図面で書いてみたらこのようになるのです、建設大臣。
 ちょっとこれをごらんください。(資料を手渡す)非常に不思議なのですね。だから業者の方も公団と同じように単純積算ミスをしたのか、あるいは予定価格を事前に知っていたからかとしか考えられない。この二つのうちの一つなんです。そうでないとつじつまが合わないのですが、大臣、ちょっと不思議だと思いませんか。ちゃんと設計書やら皆渡して積算の仕方も現場ではちゃんと一定の話し合いをしているというのでしょう。それなのにこの肝心の金額の近くへ何社かきてもあたりまえやと思うのに、落札金額の周囲、上下一番少ないときは八百万の違いで、一番最初が九千万の違いなのです。それで積算ミスが三億二千万というふうになっていたわけですが、ちょっと不思議な気がしてならぬのですが、いかがですか。大臣、こんなことはちょっとおかしいと思いませんか。私、素人だけれどもおかしいと思う。
#96
○国務大臣(斉藤滋与史君) 大変この種の入札状況では珍しいことだと私も思います。会計検査院の指摘を受けられたことについて、大変この問題につきまして遺憾に思っておるところでございますが、もともと積算ミスからというようなことで、どうも積算次元の当初から間違いが積み重なっていっているようにも思いますし、私は豊からこういう問題について厳しく指導いたしておりますわけで、業者あるいは関係について信じておるところでございますので、何らかのミスの積み重ねがこういう結果になったのじゃなかろうか、このように考えるものでございまして、大変遺憾に思いますし、恐縮いたすところでございます。
#97
○沓脱タケ子君 時間がありませんので、最後に大臣に申し上げたいのですが、業者も信頼していますしとおっしゃるけれども、たまたま会計検査院が見つけたら三億二千万が積算ミスで多過ぎたというのがわかったのでしょう。これは見つからなかったら三億円余り血税のむだ遣いです。やっぱりこれはこういうことが起こらないように監督官庁として、建設省としてもはっきりこういうことの起こる原因というのを突き詰めていきませんと、そうでなくても本四架橋のような大きな事業というのは大手建設会社となれ合ってやっているのじゃないかという疑いというのは出ているわけですからね。まあ、言うたって三万や四万の買い物と違うでしょう。全体の工事費といったら二兆数千億円という膨大な大型プロジェクトですから、一割ずつ全部むだが出ても二千億や三千億浮いてくるわけです。これは本当にきちんとやっていただいて、国民の間できちんとやっているなということでの確信が持てるようなやり方を監督官庁としてはぜひやっていただきませんと、国民は納得しにくいです。
 特に今度の場合なんか、落札業者というのは四回の入札で全部一番札でしょう。しかもその他の、先ほども報告してくださった五つの企業体みんなが落札金額の前後を――前後じゃなしにちょっと上ですね。三億二千万も積算違いがあるというのだったらどっかがその近くで入札していても不思議じゃないわけです。こういうことになってくると、これは予定価格というようなものが漏れていたのと違うかという疑いたって、これはそういう関係者の中ではもう一遍に出てくると思うのです。私は全くの素人だけれどもこれは不思議なことだと思うのですが、こういう談合だとか、あるいは予定価格を業者に漏らしたような談合の疑いというようなものが持たれないように、しかもこういうむだ遣いというものを極力監督官庁として防いでいけるようにひとつ全力を挙げていただきたいと思いますが、大臣いかがですか。
#98
○国務大臣(斉藤滋与史君) 先生の御指摘をまつまでもなく、またおただしの向きにつきまして、一つの経験としてこれからも厳しくチェック機能等々を整備し、間違いがなく、誤りなき行政を進めてまいりたい、このように考えるものでございます。
#99
○沓脱タケ子君 終わります。
#100
○三治重信君 まず第一に、今度の本四架橋が供用されますと、いままでやっています旅客航路の再編成の基本方針によって実施計画を事業主がつくるというふうになっております。法案そのものだと事業が縮小される場合もあるし拡大される場合もある。しかし一般的には、橋がかかることによって事業主の方では大変影響を受けて、どっちかというと全体としては旅客輸送、旅客船の輸送事業というものは減っていくのではないかと思われるわけなのですが、その点と、もしもそういうあるところはふえ、あるところは大量に減る、そうすると事業主双方に合併なんかを指導していくのがしかるべきじゃないか、こういうことも出てくるのではないかと思うわけなのです。事業主にこの実施計画をつくらすということになってくると、縮小ないし合併される事業主の方としてはなかなかそれに応じにくい環境が出てくるかと思うので、事前の協議または指導というものが大変必要になろうかと思いますとともに、運輸省として、こういうのは零細企業と言っては悪いかもしれませんが、中小企業がたくさん並立するというのはやはり事業の運営の安定を期しがたいという見地から、できるだけこういう機会にこの航路の旅客船の事業主を合併して強力な船会社にする必要があると思うのですが、その点についての御認識をお伺いしたい。
#101
○政府委員(永井浩君) 架橋関連航路におきます輸送需要は、総体的に減少するということは御指摘のとおりでございまして、一部地域で一定期間輸送需要がふえるというケースもございますが、これはごくまれな例でございまして、一般的に言いますといわゆる規模縮小あるいは廃止に至るような航路が大部分でございます。そこで、こういった企業が規模縮小をするなどを行いました場合、たとえば競合航路でそれぞれの会社が規模を縮小したまま競合させるということになりますと非常に経営が成り立ちがたいというケースもございますので、そういう場合には私どもは合併なり統合するというような行政指導をしたい、このように考えておりますが、こういった趣旨のことは再編成基本方針の中にも、抽象的でございますがうたいたい、このように考えておりますし、具体的に事業者の実施計画が出る前においても十分関係者と相談し、そういった方向で行政指導してまいりたい、このように考えております。
#102
○三治重信君 確かにそういう方向でやっていただかないとこの事業の安定ができないのじゃないか、したがってまた残る船員も将来が不安になる、こういうことを考慮して、ひとつぜひ基本方針の中へ入れていただき、その再編実施計画にうまく統合再編ができるように御指導願いたいと思います。
 それに関連して、聞くところによると、旅客定員十三名未満までの船で旅客事業をやる者は届けだけでいいというふうになっている。もしもそういうことで、あるいは事業主の方で縮小、小さいようになってくると、自分でやるためにはそういうぐあいにして、もう特別合併しなくて、またあるいはほかのが今度は、小さなやつだから、小さなところはこういう届け出だけの適用外の事業者として、旅客定員十三名未満の小さな船でひとつ独自にやろうか、こういうのが山やせぬかという心配があるわけなのですが、こういうのはどうも法的な規制というものはないようですが、この動きといいますか、現在、瀬戸内海にはこういうような届け出だけで船の旅客輸送をやっている業者というのはたくさんあるのですか。また、そういうことが新しくたくさん出るというような場合にはどういうふうに対処されようと思っているか、
#103
○政府委員(永井浩君) 海上運送法におきましていわゆる許認可の対象となっておりますのは、先生御説明のとおりの定員十三名以上でございます。したがいまして、十二名未満のものにつきましては法規制はないわけでございますが、十三名未満ということは、一つは輸送力がそう大したことがないということで、全体の輸送需要あるいは航路の秩序に大きな影響を与えないだろうということが第一点でございます。それから第二点といたしましては、安全対策の方は、船体につきましては船舶安全法、それから乗組員については船舶職員法によってそれぞれ監督いたしておりますので、安全面では十分担保ができる、こういった二点から法規制の対象外にしておるわけでございます。数は、いま瀬戸内海だけのをちょっと持ち合わせておりませんが、全国で約一万隻ぐらいある、このように考えております、
 したがいまして、いま申し上げました理由で、十三名未満でございますので、全体の輸送力に及ぼす影響というのはそれほど大きなものではないと私ども考えておりまして、直ちに何らかの立法措置を講ずるというようなことは特に考えていないわけでございますが、今後架橋の状況その他全体の状況を見まして、安全対策あるいは輸送秩序確保の観点で、必要があると判断される場合には何らかの措置をとりたい、このように考えております。当面は考えておりません。
#104
○三治重信君 この点ひとつぜひ注意をして、この状況を見て対処していただきたいと思います。
 それから、今度真っ先に離職される主なものは、やはり航路の再編、縮小による船員の離職に始まるわけなのですが、この船員の離職は御案内のように運輸省の所管の船員の職安に登録されるということになろうかと思う、ところが聞くところによると、船員は船員になるのは好まぬ、こういうふうに思われるわけなのです。瀬戸内海みたいに旅客船で常に家庭との緊密な連絡というのですか、家へ常に帰れる、こういう船員さんはほかの外洋航路とか何かに転職することは、恐らく十中八、九好まぬだろう。そういう旅客船の航路からはみ出すというようなことがあれば、むしろ船員から外れておかへ上がりたい、おかの職業を得たいというふうな希望になるのではないか、こういうふうに船員組合の幹部の方々や現地の幹部の人たちもそういうことを予想しておられるようでございます。そうしますと、労働省の職安の御厄介になるのが法のたてまえになっておるわけなのですが、失業保険をもらうのは運輸省の関係の船員職安、それから職業の世話をする、または職業訓練をやるというのは労働省の関係になるのじゃないかと思うわけなんですが、その間の調整をどういうふうにこの法案を提出される場合になっているのか、ごく簡単に両省から担当の方が御説明ください。
#105
○政府委員(鈴木登君) 御審議いただいております本法案に基づきましても、基本方針を決めますときには労働大臣の御同意を得ることになっておりますし、そういう点でももともとこの法案は運輸省、労働省の関係を非常に密にするような方策をとっております。法案から離れましても、私どもは船員につきましてはいろいろ海上の特殊性だとか、あるいは船舶自体の行政を運輸省が行っておるという観点から、船員に対する行政も運輸省で行っておりますけれども、もちろん一般的な労働行政を担当しておられます労働省との関係は非常に深うございますので、私どもいろいろとふだんから労働省の御指導、御協力をいただいてやっておるわけでございます。それからまた、地方につきましても船員職業安定所と公共職業安定所についてはよく連絡をとるようにということで、私どもの方からも出しておりますし、労働省の方からも本省から地方の方にそういう同趣旨の通達を出していただいております。それから本件につきましても、本州四国連絡橋問題対策協議会というものを地方名ルートごとにつくっておりまして、その席に私どもの方の出先も労働省の出先も一緒に参加していただいておりまして、常に密接な関係をとっております、今後ともその関係は、本件を機会にさらに一層深めてまいりたいと思っておりますのでよろしくお願いします。
#106
○政府委員(丘英夫君) お答え申し上げます。
 中央及び地方におきます連携については、ただいまお答えがありましたとおりでございますが、具体的に船員の方で陸上部門の職場をお望みの方については、私どもの出先である公共職業安定所に来ていただいてごあっせんするわけでございますが、その状況を海運局あるいは船員公共職業安定所の方に連絡して保険の支払いその他の方をやっていただくということで、求職者の方に御迷惑にならぬように十分連携を深めてやっていきたいと思っております。
#107
○三治重信君 それから、ひとつ公団の方にお願いをするわけですが、開通することによって料金の徴収所ができる、あるいは通行のための補修、維持管理という部面や、また、売店とか休養場所というような施設がいろいろできるのだろうと思うのですが、一般のいわゆる道路公団の場合を見ても考えられるわけなのですが、こういうような施設がつくられる場合に、船員の離職者が希望するならば、事前にその希望者に対してはその職場を開放する、また、この部面が委託をされる、あるいは第三者入札で事業を設定するというような場合には、ひとつぜひこの離職者を優先して職場につけるということを条件にしてこういう附属施設の運営に当たってもらいたいと思うのですが、公団の方のひとつ心構えをお願いをしておきたいと思います。
 それから、時間がないからついでに質問をさしていただきます。
 また、すぐ就職できない方には職業訓練をやる。これは従来日本政府がいろいろ離職者対策として幅広い職業訓練をやってきている。今度もそういうことが行われるだろうと思うのです。こういうときに、いろいろの希望はまた業種によって広がりが多いだろう。そうすると、政府は専門的な職業訓練施設をつくったり、また特別なところへ多数就労するような職種が限定されてもまずいわけなので、そうするとそれは民間のいわゆる昔の各種学校とか、あるいは個々の便宜的なそれ相応の事業主に訓練を委託するとかというような幅広い受け入れ態勢、弾力的な職業訓練の態勢をつくってもらいたいと思うのですが、その点はどうか、ひとつお答え願いたいと思います。
 それからもう一つは、これはどちらになりますか、両方ともが各現地でもういろいろの協力や協議会を設けておるという御答弁ですから、そうすると当該県、市町村の関係者もこの中に入っていると思うのですが、この部面にもひとつぜひ、この関係市町村がこの架橋にも出資をしているというような関係もあり、また現地の事業主やなんかに一番顔がきくのも、職安関係もきくのでしょうが、協力して県、市町村の担当者が職場開拓をやるということがぜひ望まれると思うのですが、その三つについてそれぞれひとつ御答弁をお願いしたいと思います。
#108
○参考人(山根孟君) お答え申し上げます。
 本州四国連絡橋公団といたしましては、離職者対策といたしまして当面再就職相談窓口を開設することといたしておりますが、先生御指摘の直接当公団が関連事業として行いますものには大きく二つあるわけでございます。
 第一が料金徴収、交通管理、路面清掃、施設管理といった管理業務でございます。第二が照明その他諸機器の保守整備、路面保守、塗装といったようないわば保守整備業務等でございます。これらの中には転職の場として考えられるものもあるわけでございます。したがいまして、こういった関連事業に離職者の優先的な就労が図られますように必要な措置を講じてまいりたい。同時にまた、若干の研修が必要になる場合もございます。したがいまして、これにつきましては私どもとしてできる限りの協力を申し上げてまいりたい。こういったことを通じまして私どもは受け入れ態勢を整えるようにしてまいりたい、かように考えております。
#109
○政府委員(森英良君) 先生御指摘のとおり、離職者の対策につきましては職業訓練ということが非常に大きな一つの分野になると思いますので、関係離職者のうちで陸上の職場に再就職したいという方につきましては、本人の希望等も十分配慮しながら既設の公共職業訓練施設で適切な職業訓練を行うように努めてまいりたいと考えております。
 現在、関係八府県の職業訓練校の実情を見ますと、現状でも相当数の対応ができる状況でございますので、まずそれを考え、また必要があればもちろん定員の増加等も配慮いたしますし、また先生御指摘のように、職種の面でいろいろ新しい数多くの職種を考えなきゃならない面がございますので、その点につきましては専修学校、各種学校等へのいわゆる委託訓練という方法を使いまして、本人の能力、適性に合った効果的な職業訓練を機動的に行いたいというふうに考えております。
#110
○政府委員(鈴木登君) 地方公共団体との関係につきましては、離職者の再就職という点につきましては地方公共団体も一番の関心を持っているところでありまして、いますでにかなりの積極的な御協力をいただいております。これはただやはり法律的にもその点を、念のためといいますか、二十四条でわざわざ地方公共団体の協力義務的なものを書いてございます。したがいまして、その条文を十二分に活用いたしましてやりたいと思っております。現実にはもうすでにせんだってから設置されておりますルートごとの協議会の場を使いまして、先ほど申し上げましたように、民間も官側も全部入れて、その協議会の場で協力しながら離職者の救済策を万全に講じていきたい、かように考えております。
#111
○三治重信君 最後にひとつ両大臣にお願いしておきますが、私がいま申し上げたことは、この労働者関係で一番利害関係を持っております船員労働組合の利権のエッセンスでございます。したがって、今後実施していく場合の基本計画なり実施計画、あるいはさらに現実の施行過程において船員労働組合と緊密な連絡をとって、また意見も十分聴取した上で具体的に能率的な仕事が行われていくように御指導願いたいと思うのですが、両大臣から一言その点御答弁願いたいと思います。
#112
○国務大臣(斉藤滋与史君) 労働関係問題につきましては、所管の労働大臣も後ほど意見があろうかと思いますが、架橋関係の所管大臣としても、そのことによってそうした方々に悪い影響、不利益の影響がないように先生の御真意を十分体して対処してまいる所存でございます。
#113
○国務大臣(藤尾正行君) 御趣旨のとおりいたします。
#114
○三治重信君 ありがとうございました。
#115
○委員長(宮之原貞光君) 他に御発言もなければ、本連合審査会はこれにて終了することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#116
○委員長(宮之原貞光君) 御異議ないと認めます。よって、連合審査会は終了することに決定いたしました。
 これにて散会いたします。
   午後二時五十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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