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1980/04/14 第94回国会 参議院 参議院会議録情報 第094回国会 逓信委員会 第5号
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1980/04/14 第94回国会 参議院

参議院会議録情報 第094回国会 逓信委員会 第5号

#1
第094回国会 逓信委員会 第5号
昭和五十六年四月十四日(火曜日)
   午前十時四分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         福間 知之君
    理 事
                長田 裕二君
                成相 善十君
                長谷川 信君
                大森  昭君
    委 員
                小澤 太郎君
                亀井 久興君
                郡  祐一君
                志村 愛子君
                新谷寅三郎君
                高橋 圭三君
                西村 尚治君
                太田 淳夫君
                山中 郁子君
                中村 鋭一君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  山内 一郎君
   政府委員
       郵政政務次官   渡辺 紘三君
       郵政大臣官房長  奥田 量三君
       郵政省貯金局長  鴨 光一郎君
       郵政省簡易保険
       局長       小山 森也君
       郵政省人事局長  岡野  裕君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        酒井 繁次君
   説明員
       行政管理庁行政
       管理局管理官   神澤 正藏君
       大蔵大臣官房審
       議官       佐藤  徹君
       大蔵省理財局資
       金第一課長    亀井 敬之君
       大蔵省銀行局保
       険部保険第一課
       長        松原 幹夫君
       厚生省年金局企
       画課長      長尾 立子君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○郵便年金法及び簡易生命保険及び郵便年金の積
 立金の運用に関する法律の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(福間知之君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 郵便年金法及び簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。山内郵政大臣。
#3
○国務大臣(山内一郎君) 郵便年金法及び簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用把関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び主な内容を御説明申し上げます。
 この法律案は、最近における高齢化社会の急速な到来等の諸情勢にかんがみまして、国民生活の安定及び福祉の増進に資するため、年金額逓増の仕組みの導入、年金の最高制限額の引き上げ、年金積立金の運用範囲の拡大等郵便年金に関する制度を改善するとともに、既存の郵便年金契約について特別措置を行おうとするものであります。
 まず、郵便年金法の一部改正の内容についで申し上げます。
 第一は、年金額の逓増の仕組みの導入であります。
 現行の郵便年金の年金額は定額制でありますが、今回、これを改正いたしまして、郵便年金約款の定めるところにより、年金額の逓増及び分配すべき剰余による年金額の増加ができるようにしようとするものであります。
 第二は、年金の最高制限額の引き上げ等であります。
 現在、年金の最高制限額は年金受取人一人につき年額二十四万円、最低制限額は年金契約一件につき年額三千円とされておりますが、最近における社会経済情勢の推移を考慮いたしまして、年金としての機能の充実を図るため、初年度の基本年金額の最高制限を七十二万円に引き上げるとともに、最低制限を十二万円に引き上げようとするものであります。
 第三は、書面の交付制度であります。
 これは、加入者に対するサービスの向上を図るため、年金契約の申し込みを受けた際に、年金契約の内容について記載した書面を申込者に交付しようとするものであります。
 第四は、年金契約の申し込みの撤回制度であります。
 これは、郵便年金に加入しようとする者の保護を図るため、年金契約の申し込みをした者は、一定の期間、その申し込みの撤回を行うことができるようにしようとするものであります。
 次に、簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部改正の内容について申し上げます。
 これは、郵便年金の充実を図るため、郵便年金の積立金の運用範囲に外国政府等の発行する債券、信託業務を営む銀行または信託会社への金銭信託で元本補てんの契約があるもの及び銀行等への預金を加えようとするものであります。
 最後に、特別措置の実施について申し上げます。
 これは、郵便年金制度を改善するに当たり、既存の年金契約につきまして、加入者の利便及び事業運営の効率化を図るため、加入者の申し出により契約を消滅させ、年金の支払いにかえて特別一時金を支払う等の特別措置を行おうとするものであります。
 以上のほか、簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の改正により、郵便年金の積立金の運用範囲を拡大することに伴いまして、資金運用部資金並びに簡易生命保険及び郵便年金の積立金の長期運用に対する特別措置に関する法律につきましても所要の改正を行うことといたしております。
 なお、この法律の施行期日は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める目からといたしております。
 以上、この法律案の提案理由及び主な内容につきまして御説明申し上げました。何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
#4
○委員長(福間知之君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#5
○大森昭君 初めに、ちょっと基本的な問題で質問いたします。
 というのは、前回の当委員会におきまして、この年金問題に絡みまして金融のあり方について説明をされているわけでありますが、そこで質問をいたしましたけれども、ちょっと私も勉強不足であったわけでありますが、その後少し勉強をいたしましたところ、審議会だとか協議会だとかというのは行政組織法の八条に基づいて設置することがたてまえになっているようであります。行政管理庁の方から三十六年の四月十二同に通達が出ておるわけでありますが、この通達は現在も生きているのかどうか、初めにちょっと回答していただきたいと思うわけであります。
#6
○説明員(神澤正藏君) お答え申し上げます。
 いわゆる懇談会等行政運営上の会合につきましては、国家行政組織法第八条に基づく審議会等と混同を避けるために御指摘の三十六年の通達に基づきまして運用を図っておるところでございますが、現在でもその精神に基づいて運用をいたしております。
#7
○大森昭君 そうしますと、この通達を読みますと、懇談会を開催するときはあらかじめ行政管理庁と協議をされることになっておりますが、前回設置されました金融の分野における官業の在り方に関する懇談会は、俗に金融懇と言われておりますが、これについては行政管理庁に事前に話があったわけですか。
#8
○説明員(神澤正藏君) お答え申し上げます。
 この通達によりますと、「懇談会等を閣議にかけて開催しようとするときは、予め行政管理庁に協議されたい。」、こういうことになっております。本懇談会は、この協議の対象になるものではございません。しかし、このような会合が年初に開催されるということにつきましては、あらかじめ私どもの方でも話を聞いております。
#9
○大森昭君 事前に行政管理庁に話をしないでもいいものであるということですか、いまの回答は。
#10
○説明員(神澤正藏君) この通達ができました当時、要するに閣議決定で置かれる審議会というものがかなりあったわけでございまして、そういう閣議決定で国家行政組織法第八条に類似するような審議会を置くのはおかしいのじゃないか、こういう御指摘が当時の国会の論議の中でございまして、それを受けて設けたわけでございます。あくまでも私的諮問機関ということで、あくまでも私的であるということを明確にさせるということでこの通達ができたわけでございます。
#11
○大森昭君 どうも歯切れが悪いですね。事前に協議もされていない、閣議にも諮っておらないということになりますと、まあ当時はという話もありましたけれども、この通達が生きているということになりますと、この金融懇というのは何ら機能もなければ、この通達にも違反しておりますし、どういうふうに解釈したらいいんですか。
#12
○説明員(神澤正藏君) お答え申し上げます。
 日常、行政上の問題について所管の大臣がそれぞれ民間の有識者に話を聞くということは従来から行われておりますことでございまして、特にそれを制約する必要はないというふうに考えております。
#13
○大森昭君 いま言うように、いろんな行政を行うのに多くの人たちの意見を聞くことを私自身も否定はしていないんですよ。否定はしていないんですが、ただ、この通達を読みますと、いろいろ行政を行うに当たって所掌事項があるわけでありますが、その所掌事項に対して何ら行政機関としての意思決定を左右されるものでないというふうに、いまの答弁でいきますとこの懇談会というのはそういう性格のものであるというふうに理解していいんですか。
#14
○説明員(神澤正藏君) お答え申し上げます。
 国家行政組織法第八条に言います審議会と申しますのは、第八条で設けられまして調査あるいは諮問に応じて答申等を行う機関ということで、個々の委員の先生方の御意見のほかに答申という形でその審議会としてあるいは調査会としての御意見を承る、こういったものが第八条で言う審議会等でございまして、各有識者の御意見を個別に承るというものが懇談会等というふうに理解しております。
#15
○大森昭君 あなたの言うことはわかっているんだよ、郵政審議会というのもあるんだから。ところが、郵政審議会だとかそういうものがあるにもかかわらず、この金融懇というのはいろいろ検討するわけでありますけれども、郵政審議会の中で議論するような問題までこの懇談会でやってくれということになっているわけですよね。それはわかっているでしょう。この目的わかっていないですか。このいま金融懇と言われるものが何をやるかということはおわかりですか。
#16
○説明員(神澤正藏君) 承知いたしております。
#17
○大森昭君 承知をしていれば、いまこの通達から見ると、そういうものはできないことになっているのじゃないんですかと聞いているんですよ。
#18
○説明員(神澤正藏君) いまの郵政審議会等でございますが……
#19
○大森昭君 いや、郵政審議会じゃない。郵政審議会の問題じゃない。
#20
○説明員(神澤正藏君) はい。
 今回の懇談会で議論される問題はもう少し広い金融における官業のあり方について、こういった広い問題でございまして、いま先生御指摘の郵政審議会等の議論をいただく範囲を超えているのじゃないかということでございます。
#21
○大森昭君 どうもはっきりしませんが、現実に設置されているわけでありますから、あなたの答弁というのは何とかこれをカバーしようという気持ちがあるからそういう答弁になるんでしょうけれども、私は現実に設置されたから、設置されたものについてどうという意味じゃなくて、行政管理庁のこの通達から見ると、これあなた生きていると言うわけだから、好ましいかっこうではなかったけれども現実にできているんですというのならまだ話はわかるんだけれども、あなたカバーしようとしているから。
 この通達、たとえば、もっと具体的に言うと、この三項を読みますと、「関係書類に審議会、協議会、調査会等の名称を冠すること、「設置する」と言うような記載をすること、」、これは全部「疑惑を招くおそれがあるので適当でない。」と言っているわけですよ、この三項で。ところが、この金融懇の内容を読みますと、「有識者による懇談会を設置する。」と書いてあるわけだ。これはどうですか、それじゃ。
#22
○説明員(神澤正藏君) お答え申し上げます。
 確かに先生御指摘のように、「設置する」というような記載をすることについてはこの通達で適当でないとしてございますが、ここでもまた歴史の話になって申しわけございませんが、従来こういった閣議決定等で置かれたものにつきましては存続期間等について明確な規定がなかったということで、ますます第八条に基づく審議会等との異同が明確でなかった、そういったことを受けましてあくまでも臨時的なものである、したがいまして存続期間等もあらかじめ設定してそういった混同を起こさないようにしたい、こういう趣旨で設けられたものでございます。
 いま御指摘の郵貯懇につきましては、「設置する」という表現が用いられておりますけれども、本年八月末までに御意見の取りまとめをするということで、恒常的に設置されたものではないということで私ども理解しております。
#23
○大森昭君 どうも歯切れが悪いですな。いま私の聞いたのは、「「設置する」と言うような記載をすること、」、これ「疑惑を招く」と書いてあるから、いいですか、八月がどうとかこうとか言っている問題じゃないんだよ、私の質問しているのは。そうすると、これには「設置する」ということが書いてあるから、これはどうなんですかと聞いたわけです。いずれにしても、いまあなたがさっき言っていますように、この懇談会は国家行政組織法第八条に基づいてできたものでないことは明確ですね。そうなってきますと、この金融懇において答申がまとまればいいわけですけれども、いろんな意見があるような場合には、郵政審議会みたいに一つの結論を出さないでいいということになるわけでしょう、これは。
#24
○説明員(神澤正藏君) いま申し上げ、先生も最初におっしゃいましたように、懇談会というのは出席者の意見が表明される、合議機関としての意見ではなくて、単一の意見ではなくて先生方の御意見が表明されるということでございます。したがいまして、審議会等のように一本の形で答申というものは出されないということでございますが、一応懇談会で皆さん、先生方がお集まりいただいて一応の結論というものは整理されるのではないかと考えております。
#25
○大森昭君 私、なぜこういう問題を初めに年金の問題のときに問題提起していますかといいますと、たとえばこの年金の問題もそうなんですが、大臣ののお言葉を揚げ足とるわけではないのでありますが、「最近における高齢化社会」なんて言ったって、最近じゃないんだよね。高齢化社会に移行するなんというのは有識者は何年も前から言っているわけです。とりもなおさず、これ年金を開始して直ちに年金支給じゃないんですね。そうすると物すごくおくれた時期に、高齢者が満杯になったころに支給開始ということになるんですね。ですから、そういう意味からいきますと、貯金の問題にいたしましても、保険の問題にいたしましても、前回の郵便法の際の小包の問題の宅急便と絡んでの問題にいたしましても、少し郵政事業全体がやはり先を見越してピッチを上げなきゃいけないだろうと思うのにもかかわらず、こういうわけのわからない問題が出てきますと、貯金事業だって何か新しいことをやろうといったって、この答申が出るまでにはどうなるかわからぬからといって、これに対応して新しい発想なんか浮かばないですよね。だから、私はこういう問題をことさらいま提起をしているのであります。
 いずれにいたしましても、いま行政管理庁が言われますように、私の理解では、閣議にも譲っておらない、この通達にあらゆる面から見てまさに違反していますよ。答申が出せないとかなんとかという問題だけじゃなくて、きわめて郵政事業全体を拘束するようなものにはならないというふうに私見ているのでありますが、しかし、いずれにしても現在やられているわけであります。
 そこで、いまの質疑を通じて、郵政省自身は一体どういうふうに理解をしているのか、郵政省としての考え方をちょっと聞きたいわけであります。
#26
○政府委員(鴨光一郎君) ただいま行政管理庁の方からもお答えございましたように、この金融懇自体、国家行政組織法で申します八条機関ではないというのは私どもも同じ認識でございます。
 ところで、昨年の末にいわゆる金融懇が設けられまして、現在各界からのヒヤリングが行われているという状態にございます。ただ現在の段階で先生方からどのような御意見が出されるものか、現時点では予測をしがたい状態にございます。郵政省といたしましては、この懇談会のヒヤリングがございました際に、官業というふうなことだけでなくて、それも郵便貯金だけを取り上げるのではなくて、金融制度各般にわたって幅広い検討をしていただきたいということで意見を申し述べでございます。委員の方々に郵政省の考えを十分に御理解をいただいた上で検討していただいて、公正、妥当な御意見が出されるということを期待している状況にございます。
#27
○大森昭君 いろいろ経過があってできた問題でありますから、できた限り、その中で郵政省の意見を最大限に反映してやるんだということは当然だと思うのであります。
 ただ問題は、大変国民全体にかかわる問題でありますし、貯金事業百年の大計にかかわる問題であります。そういう意味からいきますと、私はこの五者会議がどういう形で意見が出てくるかわかりませんが、いま努力をしているようでありますが、仮に現行のやり方と違った結論が出た場合、明らかにこれは法令なりあるいは労働条件なら協約を改正するというような場合も生じるでしょうが、いずれにいたしましても、そういうものを経て対処していく、こういうふうに理解していいですか。
#28
○政府委員(鴨光一郎君) 先ほど申し上げましたように、金融懇の委員の方々には郵政省の考えを十分御理解をいただきたいということを期待いたしておるわけでございますけれども、御意見が出ましたとすれば、そういった検討の経過も踏まえてわれわれとして対処をしてまいるつもりでございますけれども、何にいたしましても、まだ結論が出されていない段階でございます。それで、仮にということになりますけれども、御指摘のように法令なり協約なりを改める必要が生じたということがもし仮に出たといたしますと、そのような対応を、つまり法令、協約を改正した上で対応をするということが必要であろうというふうに考えております。しかし、あくまでもこれは、またどのような御意見が最終的に出てくるのか判断をしがたい状態でございますので、仮にという前提での話でございます。
#29
○大森昭君 もともと、いま行政管理庁が言うように、答申という形ではこれは出ないんですよ。それはこの先生方のお話だってあなた方聞いていると思いますが、これはテレビなんかでもやっていますわな。もう言っていることはわかっているんですよ、この先生方の大体主張というのは。そうなってくると、さっき行政管理庁の方も言われたように、一本で出てくるというかっこうはないわけだ。私はそう見ているんだよ。だから、そうなったときに、大臣が尊重されると言われたことを別にどうという意味じゃないんですが、だけれども、尊重の仕方というのをやっぱり郵政省がきちっと持っておりませんと、これは八月ですからね、どういう形か知りませんが出てくるのは。そのときのやっぱり心構えを郵政省がきちっと持っておらないとまずいんじゃないかということで、きょうはこれ以上詰めません。
 にわかにできたと言うと怒られるかもわかりませんが、こういう形のものでやはり事業が曲がっていくようなかっこうでいきますと大変問題が起きますので、どうかひとつ、いまのうちから意見を反映することは結構でありますが、しかし必ずしもこの経過からいたしますと、郵政省の意見というのは余り聞かないというような形でこの金融懇ができたというふうに理解した方が素直だと思うんですよ、私は正直言って。そうすると、相当変わったものがそれぞれの委員から言われたときにそれを尊重してなんといってやられますと問題が起きるし、とりわけ、ここで法律改正の問題だとか、郵政審議会のいままでの経過だとか、あるいは労働組合との関係だとか、郵政省はいかなることを言われても、それを尊重するにしてもそういう手続を経なければならないということを、この金融懇の中であなたたちだって意見聞かれるわけだから、きちっと言わなきゃいかぬと思うんですよ。いままで郵政省呼ばれてそういうこと言っていますか、金融懇の先生方に。
 先生方に自由に御意見を出していただいても結構ですが、しかし、その御意見は、郵政省が実施をするときには貯金の法令を国会で改正しなきゃならないという問題も出まずし、労働条件にかかわるものは労働協約を変更しなきゃならないという問題も出ますしという話をきちっとしておかなけりゃ、ある一つのことを想定してそれの結論を出すときに、その委員の方々に、そういうことで自分がこういう意見を言えばそれは法律改正になるのか、あるいはこういうことをやれば労働組合との摩擦が起きるのかとか、あるいは問題がそこで生じるのかということを理解させませんと、その委員の人というのは勝手なことを言うわけにいかないわけですから、そういうものも頭に置いて委員の方というのは意見を言うわけですからね。だから、そういうことなども、この金融懇に出て郵政省が業務の実態だとかあるいは貯金事業のあり方という問題を理解してもらうのと同時にそういうことも主張しておきませんと、大臣はとにかく尊重すると言っているわけですから、尊重するのはいいんですけれども、そういう手続を経て尊重をするという内容だということをしっかり言っておかないと、また委員の人だって、何だ、せっかくおれこう言ったけれども法律改正しなきやその意見は通らないのかとかいうことになりますから、そういうことをちゃんと言っておかなきゃいけないと私は思うんですが、そういうことを金融懇で言っていますか。
#30
○政府委員(鴨光一郎君) 先ほど申しましたように、私どもといたしましては、現在金融懇においでいろいろヒヤリング等が行われている状態でございます。したがいまして、どのような御意見が出てくるのか、それから先ほどのお話のように委員の各個人の先生方の意見を聞くというふうな形に相なるというふうに理解をいたしておりますので、それらが一本にまとまった形になるのかどうかといったあたりにつきましても、いまの段階でわれわれ予測をいたしがたい点もございます。ただ、先ほど申し上げましたように、結果的に法令の改正あるいは協約改正ということもあり得べし、あり得るかもしれないということは私どもも考えております。そういうふうな状況に相なるといたしますならば、委員の先生方にもそういった点を十分含んでいただく、あるいは御理解をいただく必要があるというふうに考えておりますが、いまの段階まだどういうふうな御意見が出てくるのか。私どもといたしましては、郵政省の考え方をともかくも十分御理解をいただいた上で公正、妥当な御意見を賜るようにということで現在いろいろ申し上げているというのが現在の段階でございます。
#31
○委員長(福間知之君) 行政管理庁神澤管理官、御退席ください。
#32
○大森昭君 どうもありがとうございました。
 これ以上詰めてもしようがない話でありますが、いずれにしても、金融懇の成り行きで郵政事業の貯金部門がどうなるかということが大変働く人たちも含めて内外ともに最大の関心事でありますから、あえて質問したわけであります。
 ところで、いま提案されております郵便年金の問題でありますが、これは大正十五年からやられておりまして、戦前戦後、インフレ時代を迎えたり何かでいろいろ紆余曲折あったわけであります。少なくとも、これも私は三年前に、ちょうどいまごろ年金を再建したらどうかという問題を質疑を行ったわけでありますが、いろいろもめたようでありますが、なぜ従来やっておった郵便年金法を今回のように改正するのにこんなに時間がかかってみたり法案提出にいろいろ難航をするのか。簡単でいいですから、どういうことなんですか、これは。
#33
○政府委員(小山森也君) まず、改正に当たりまして一般的な周知の問題があったかと存じます。一つは、郵便年金法が大正十五年以来存在していたということにつきましての一般的な世間の皆様方の御理解が余りなかったということが一つあろうかと思います。したがいまして、郵便年金法改正として受け取っていただくよりかは、新しく郵便年金というものをつくるのだというふうに理解された点がございまして、そうすれば新しい分野に郵政省が業務を拡張するのではないかというような誤解が非常にあったということが一つ言えるかと存じます。
 また、たとえそういうことがあったとはいいながら、非常に片方では多くの方が早期実現ということを期待して郵政省に対して多くの激励を寄せていただいたということがございます。また、しかしながら片方では、これは生命保険会社を中心にしたところでございますけれども、民間の金融機関がこの構想を見まして、この内容は民業を圧迫するものであるとか、あるいは郵便局へ資金が集中するとか、あるいは官業というのは民業の補完にとどまるべきであるというような御意見が出されまして、これは反対としての御意見になったわけでございます。
 そういたしますと、総論においてどのようにこれを理解するかということにつきまして意見が分かれたということになったわけでございます。したがいまして、私どもとしては、総論といたしまして、この法改正というのは民業を圧迫するものではないと考えておりますし、郵便局へ資金の集中するようなものでもないとも思っておりますし、官業は民業の補完をすべきだというのは一概に言うものではなしに、事個人年金に関しましては決して民業の補完として郵便年金は位置づけられているものではないというような考えを持っておりますので、この総論において非常に両者の対立があって、これを解決するために長くかかったということが一つございます。
 さらに、この総論の段階を経まして具体的な案をつくります段階におきましても、特に最高限度額というようなものにつきまして、やはり基本的には官業と民業との区分というものの一つの理解の相違というところから来るものでございますけれども、これにまた時間がかかったというようなことでございまして、法律案の最終決定までに相当の時日を要したということでございます。
#34
○大森昭君 そういう回答になるんでしょうけれども、私どもずっと歴史的に見てみますと、たとえば昭和四十年に郵政審議会から「簡易生命保険および郵便年金事業の近代化に関する答申」というのが出ているんですね。そういうことを見まして、すでにもう四十年の段階で郵政審議委員の方々は郵便年金というものについての抜本的改善を出してきているわけです。そこから見ますと、これ十六年たっているんですよ。ですから問題は、民営と官営論いろいろあったことも承知をしておりますが、やはり問題は、こういう郵政審議委員の方々は優秀な方々なんでしょう、いろいろ議論してもらって出てきた問題についてやっぱり即座に対応するという、もちろんできることとできないことはあるわけでありますが――もちろんいまこういう質問しても無理なんだよね、保険局長去年なったばかりだから、十六年間やっていたわけじゃないんだから。そうすると、抜本的には、大臣も大体一年ぐらいで終わっちゃうし、部局長も一年ぐらいで終わっちゃうわけだから、国会でこんなことを質問したってナンセンスなのかもわからぬけれども、しかしいずれにしても、こういうものを十何年もほっぽっておくなんということは、これは何のために事業について諮問しているのかわかりませんよ。ですから、これ以上あなたに言っても、現実毎回毎回いろいろもめて、金融懇などよけいなものがくっついて年金ができるということになったんでしょうから、やむを得ないといえばやむを得ないんでしょうけれどもね。
 そこで、現行二十四万が七十二万ですか、それで多少運用の幅が違うぐらいのことを、これは三年も四年もかかっていたんじゃ、これは民営だとか官営だとかいったって郵政省の努力が足らないということを言わざるを得ませんよ。特に任意団体年金の問題を提言しておりますが、この中に団体年金についても提言がされております。福間逓信委員長の持論なんでありますが、いま企業年金がそれぞれ行われているという現状の中で団体年金などについても検討をするようにというこの審議会の提案がされておりますが、この辺はどういうふうに検討されておりますか。
#35
○政府委員(小山森也君) 団体年金に対する理解でございますけれども、個人年金が各個人を対象にするものと異なりまして、会社とか工場、商店等に所属する多数の従業員を対象として一つの契約で一括して行うというものが団体年金である、こういうふうに理解いたしております。
 先生御指摘のように、この団体年金の形態といたしましては、福利厚生の一環として行っている適格退職年金とか調整年金などの企業年金、これがこれに当たろうかと思うわけですが、それでは郵便年金としてはどう考えるかということでございますが、私ども国営事業の郵便年金のまず基本は、やはり企業にいま勤めておられない方であっても、個人営業主でありましても、いわゆるどなたでありましても、個人として年金を希望なさる方にどなたにもサービスをしていくということをまず国営事業としてはやるべきではないか、これがまた郵便年金に対する基本的な理解ではないかと思っております。したがいまして、目下の急務としては、まずその基本でありますところの企業に属さない方であっても、どなたにでもこの年金というものを普及していくということをまず目指すべきではないか、こう考えておるわけでございます。
 なお、当面この団体年金を実施するということについては考えておらない次第でございます。
#36
○大森昭君 局長、やっぱり少し遅いんですよ。いま民間圧迫ということは――民間の方が個人年金やっているわけですよね。何か新しくできるような印象で反対があったみたいなかっこうになっていると言われましたけれども、もうすでに企業年金なんかは実施されているわけですよ。だから、今回の法案では団体年金やることになっていませんが、少なくとも郵政省は、いま企業がどういう年金をしているなんということをつまびらかに把握していますか。把握していないと思うんですよ。何か個人年金が普及をしてうまくいって、次にまたある一定の時期が来たら団体の年金でもやるかぐらいの考えでおったのでは、これは事業が後追いですからね。だから、きょうの質問じゃちょっと無理なんでしょうけれども、団体保険をやるに当たってはすでにどういうものが企業の中では熟しているのか熟していないのかという問題を少なくとも専門のスタッフをそろえてやるような取り組みをしなけりゃ、これは団体年金についてはやるにしてもやらないにしても結論が出ませんよ。だから、どうかひとつ、個人年金の問題は各党賛成で法案が恐らく通過するんでしょうけれども、団体年金の問題も早急にひとつ作業を進めていただくことを要望だけしておきます。
#37
○政府委員(小山森也君) 実は、御指摘の点につきましてはすでに検討はいたしておりまして、いまの企業年金等の団体年金につきましての研究は続けております。ただ私、当面と先ほども申し上げましたように、ここのところはすぐに団体年金を実施することは考えていないと申し上げたわけでございまして、いわゆるこれにつきましての研究というものはいま現に進めておるということを申し上げておきたいと思います。
#38
○大森昭君 きょうは大蔵省来ているんですか。――いま法案がなぜおくれたかという問題の中で、民間との競合の問題などについて大きなウエートを持っておくれたというお話もありましたけれども、少し大蔵省も考えていただかなきゃならないんですが、いままでずっと見てみますと、たとえば簡保が四十九年に疾病傷害の特約をつくるということになりますと、民間保険の方もそれと同じようなものをつくって大変伸びたとか、あるいは郵便貯金の方が進学ローンをつくったということになりますと民間金融機関の方も進学ローンが一斉にスタートした、こういう歴史があり、ます。そういう意味からいきますと、大蔵省の考えでおることは何を考えておるのかわかりませんが、民間がおくれている分野では官業が優先をして民間業界がそれに刺激を受けて普及に乗り出したり、あるいは競合の中で民間サイドが発展をしたりというようなことではないかと思うんですね。ですから、必ずしも官業が新しいものをやることは民業圧迫だなんていう考え方を持っておらないのだろうと思うんですが、一体大蔵省というのはこの辺はどういうふうに考えているんですか。
#39
○説明員(佐藤徹君) 私ども、一般的に言いまして、官業の持っている意味合いというのは、民間の全くやっていないものを国がやり、これは当然だと思います。しかし民業と官業とがある意味で競合していくような場合に、それを一体どういうふうに官業の役割りあるいは立場というものを認識するかという点につきましては、先生おっしゃるその刺激的な効果あるいはその先導的な効果も含めまして補完的な役割りを持つものであろうというふうに考えております。
#40
○大森昭君 だから、そういうことを考えているのなら、現行二十四万でしょう。それをとめたわけですよ、大正十五年からやっていたやつを。だから、新たにつくるという問題じゃないわけですよ、このいま提案されておる法案というのは。中身の変更にありますけれども。さっき質問したら、官業と民業との問題でこの法案が大変おくれたという話なんですよ。そうすると、民業を代表しているのは、大蔵省が民業を代表して郵政省にいちゃもんつけておくらしているんじゃないですかと私は聞いておるわけですよ。
#41
○説明員(佐藤徹君) この法案を御提案するようになりますまでにかなり長い月日いろいろな議論をしてまいりました。私ども大蔵省としての立場から御意見をいろいろ申し上げたわけでありますが、もともとある年金制度を改善するだけじゃないかという点につきましてはいろんな議論がございました。と申しますのは、実は法律そのものはずっと存在しているわけでございますが、ある時期からかなりの期間事実上郵便年金の新たな募集というのは停止をしておりました。その間に民間の生命保険会社等におきまして、郵便年金事業がまだ草創の段階ではございますけれども、かなり普及が進んでまいりました。そういうような実態がございますものですから、法律の改正ではございますが、そこで新しく始めるのに近いようなニュアンスが民間のサイドで持たれたことも事実でございます。そういった点を踏まえまして私どもいろいろ御意見を申し上げたわけであります。
 なお、私どもただ民間生保会社の利益を代弁しているだけではなくて、大蔵省という役所は全体として金融のいろんな問題を所掌しておりますので、そういった金融的な面から御意見をいろいろ申し上げたわけであります。
#42
○大森昭君 いずれにしても、大蔵省が金融全体の問題でというのはいつも答弁することは決まっていまして、何かやるときは、進学ローンのときもそうなんですけれども、財政一元化を崩すものだ、二百億郵政省が進学ローンで自主運営するだけの話でも金融財政一本やりなんですよ、大蔵省というのは。しかし、御案内のように郵政事業というのは現業官庁ですからね。ですから、そういう意味からいきますと、できるだけそれは金融財政あるいは民間の立場も主張されることはいいんですが、最近、率直に言いますと、郵政事業自体を拘束するような範囲まで少し大蔵省はのめり込んでいるんじゃないかという感じがいたします。私は別に郵政省の立場になっているわけじゃないんですがね。
 今回の問題はこういうことで決着がついたわけでありますが、いずれにしても、事業を発展させるために民間にもかかわり合いが出てくる、国家財政の一元化の問題にもかかわりが出てくるという問題もこれからだって出てくると思うんですけれども、少し大蔵省というのは、現業官庁がみずから事業を運営をしていくという面について配慮をした上でやっぱり意見を言ってもらいませんと、大蔵省がだめと言えば何でもだめだみたいなかっこうじゃ、郵政大臣というのは大蔵大臣の下にいるわけじゃないんですから、どうかひとつそういう点で、いま私は率直に申し上げて、歴史的に言っても民間というのは官業と競合しながらより民間の事業の方も発展をしているという歴史的過程を言っただけでありますが、どうかひとつそういうふうにやっていただくことをお願いをいたしまして、大蔵省結構です。
#43
○委員長(福間知之君) 佐藤審議官、結構でございます。
#44
○大森昭君 そこで、厚生省にちょっとお伺いいたしますが、もともと私どもは、公的年金が充実をしておれば国民の老後というものは保障されるだろう、したがって、あらゆる機会に福祉を充実するということを主張しているわけでありますが、最近の財政再建問題をめぐりまして、さらに高齢者の方がふえるというような問題で、それだけではある程度限界があるだろう、したがって国民の一人一人の方が自助努力をすることによって任意年金が必要であるというふうに考えてきているのでありますが、しかし、もともとは公的年金の充実ということを基本に考えておるわけでありますが、この辺のいわゆる公的年金について、厚生省としては現状と今後の方向について何かお持ちになっておりますか。
#45
○説明員(長尾立子君) お答えを申し上げます。
 まず、公的年金の現状でございますが、わが国では昭和三十六年に国民皆年金ということになりまして、二十歳から六十歳までの方は何らかの形で公的年金に入っていただくということになっておるわけでございます。
 五十五年の三月の数字で申し上げまして、各種の公的年金に入っていただいております方の数は五千八百七十二万六千人ということになっております。年金を受けておられます方は全部で千五百八十四万六千人でございます。このうち、老齢年金を受けておられます方が千百六十五万八千人ということになっておるわけでございます。
 お受け取りになっておられる額でございますが、現在の受給者の方の場合には、国民年金でございますと十年年金受給者または福祉年金受給者の数が非常に多うございまして、この方々の場合には月額にいたしまして二万四千円または二万七千円程度の年金を受けておられるわけでございますが、本来の資格期間を満たしました厚生年金の男子の方の場合には十三万六千円ぐらいの年金になっておるわけでございます。これは現実の働いておられます方の賃金の約六割ということをめどに水準を設定いたしておるわけでございます。
 今後の公的年金の方向ということについてのお尋ねでございますが、私どもも、今後高齢化社会ということに突入するわけでございますが、お年寄りがふえてまいりますということにつれまして公的年金におきましても受給者の方が急増するということになるわけでございます。厚生年金で例をとらしていただきますと、現在の受給者が将来においては、たとえば昭和八十五年という時点を見ますと約五倍程度になるのではないかというふうに推定をされておるわけでございます。先生からお話がございましたように、この費用をどういう形で賄っていくか、なかなかむずかしい問題が多いと思うわけでございますが、御指摘のように、今後の高齢化社会におきましては公的年金が老後の生活設計の中で中心的な役割りを果たすべきものというふうに考えておるわけでございまして、現在、先ほど申し上げました現在の方の大体六割というような水準につきましてはこれを維持するという方向でその充実を図ってまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
#46
○大森昭君 いまなかなか生活も容易じゃないんですね。とりわけ最近の状態を見ておりますと、みんな住宅ローンで家を買いますので、それでなかなか任意保険も、郵政省はどういう計画を立てて募集をしていくかということをやっていくかよくわかりませんが、これはなかなか正直言って容易じゃないわけでありますので、こういうものができたからといって公的年金をサボられたのではこれは大変なことになるわけでありますので、どうかひとつ、なお一層公的年金の充実についてお願いをいたしまして、厚生省結構です。
#47
○委員長(福間知之君) 長尾企画課長、御退席いただいて結構でございます。
#48
○大森昭君 どうもありがとうございました。
 次に、端的に申し上げますが、この七十二万というのは、保険局長、何か根拠があるんですか。
#49
○政府委員(小山森也君) 郵便年金の最高制限額をつくりますに当たりまして、私どもまず四点のことを考えたわけでございます。
 先ほどの御論議にもありましたように、まず公的年金が老後の生活を保障する中心になるべきだどいうことから公的年金の水準はどうかということ。第二に、国民の老後の生活費はどれくらい必要なんだろうかということ。第三点として、掛金の方から見まして負担可能なものかどうか、それがまた郵便局で行います郵便年金としてふさわしいものかどうかということ。それから第四点といたしまして、やはりこれは私どもと同じような仕事をして国民のためにやはり事業をやっております民間の事業者のことも考えなきゃいけないわけでございまして、民間の個人年金との調和ある発展というものにどうやって配慮するか。こういった四点から考えたわけでございます。
 公的年金の水準といいますのは、先ほど厚生省からお答えがあったとおりでございまして、私が重ねて申し上げる必要はないかと思います。
 それに対しまして、総理府の昭和五十四年の家計の調査というものを見ますと、今度はいわゆる第二点のどれくらい老後の生活は費用がかかるかという点でございますが、これは十七万二千円というような資料が出ております。したがいまして、この差額が約六万円となるということをまずここでもって押さえたわけでございます。こういった場合、この六万円に該当するものを全部郵便年金でカバーするかどうかということも一つ判断の中に考えなきゃいけないわけですけれども、一応これを全部郵便年金で賄ったらどうかということをまずめどにいたしたわけでございます。
 次に、もう一つの点であります掛金負担の面で見たわけでございます。そういたしますと、大体ただいま、簡易保険の例を挙げますと、簡易保険の制限額が一千万円になっております。この一千万円に四十歳の男性が加入した場合の掛金は大体年額四十四万円程度だということでございます。それじゃ、その四十四万円というのはどういうふうに理解するかと申しますと、一つとしては官業と民業との関係におきまして、ただいま簡易保険の最高制限額一千万円というのは一応のいまの金融秩序の中で認められた形での郵政省の範囲ではないか、こう考えております。そういたしますと、その四十四万円というのが、片方ではそういう理解がありますと同時に、今度は本当に掛金の負担として一般の郵便局にふさわしい掛金であるかどうかということを検討しなければならぬと思います。
 そこで、これは昭和五十五年の貯蓄増強中央委員会の行いました貯蓄に関する世論調査というのがございます。これを見ますと、四十歳、五十歳代の世帯の平均的な年収は四百二十六万円である、また年間の貯蓄増加額、新たに貯蓄する金額でございますが、これが平均七十六万円と出ております。したがいまして、この郵便年金の最高制限額を四十万円前後にするということは、掛金そのものとして平均的な家計にもそう大きな負担にはならない、さらに年金以外の別の金融資産も選好することができるのではないかというようなことから考えまして、大体平均的な年金で置きまして年間四十万円程度の掛金でいく制限額はどうかということから大体七十二万円というものを導入してきたわけでございます。
#50
○大森昭君 大変名答弁でありますが、最初は郵政省は二百四十万を提案をいたしまして、自民党の五者案では九十六万になって、七十二万になった。大変うまい説明をされるので迷うわけでありますが、そういうことなら初めから二百四十万なんて郵政省提案しない方がもっと早くいったかもわかりませんよ。いま局長はきわめてスムーズに答弁されるから感心するわけであります。
 次に、即時年金はなぜやめたんですか。
#51
○政府委員(小山森也君) 即時年金でございますけれども、やはりこれにつきましては、郵便年金制度というものも金融資産の一つであるということ、それからまた私どもやっている事業というのは国営事業でありますので、国の責任でやっているということから考えますと国全体の金融秩序の中での調和というものも考えなければならない、こういうことでございます。そういたしますと、郵便年金におきまして即時年金をいたします場合にそれが郵便年金として機能していくかどうかという、価値ある形での年金になった場合の掛金のことを考えますと相当高額になるわけでございます。一時に相当多額の掛金を払い込んでいただかなければならない。そういたしますと、金融市場全体における資金配分上の現状にかんがみまして、とりあえず今回の改正におきましては即時年金は行わないことといたしたものでございます。しかしながら、郵便年金が本当に加入者の要望に沿って本来の機能を果たしているかどうかということは私ども常に考えなければいけないことでございまして、今後とも重大な関心を持ってこれについては検討してまいりたいと思っております。
#52
○大森昭君 郵政大臣、いまの保険局長の答弁で即時年金については今後検討するということで、大臣、よろしゅうございますか。
#53
○国務大臣(山内一郎君) 今回は、局長が答弁をいたしましたように、いろんな点から原案には御審議を仰ぐように入っていないのでございますけれども、いろいろそういうお話もずいぶん聞きます。どうして即時年金をやめたかというような点もございますので、時間をかしていただきまして、検討をさしていただいて今後に対処してまいりたいと考えておるわけでございます。
#54
○大森昭君 次に、資金の運用ですね。これは年金を支給する場合に、掛金の多寡の問題もありますけれども、いかにインフレに対応してより保証していくかというと資金運用というものが重要な役割りを果たすわけでありますが、今回の提案で、運用範囲が当初提案よりかも狭められておりますが、これで大体年金の加入者に対しての保証はいけるというように判断をしたのか、それともこれは、大蔵省いまいませんが、何か大蔵省あたりからまたクレームがつけられたんですか。
#55
○政府委員(小山森也君) 資金の運用の範囲につきましての当初案については、いろいろな面からの御意見があったことは事実でございます。しかしながら、資金運用の対象というものをいろいろに分けるということの基本的な一つのねらいといいますものは、年金の実質価値を維持する。そのために、利子を高くするというよりかはいろんな経済変動、特に年金といいますのは長期間にわたる契約が続行するわけでございますから、その間における社会経済の変動に対応する能力があることが第一でございます。したがいまして、有利といいますか、利子を高くするというよりかは多角的に運用して、いろんな経済変動に対しての対応力を強めるということを一番の眼目としたわけでございます。
 しかしながら、現在のところいわゆる財投のほかに金融債、社債等に運用しているわけでございますけれども、保険の例を見ますと、利子そのものといたしましてはかなり有利な運用になっていて、お客様に対してかなりの剰余金の配当をしているという状況であるわけでございます。これに加えまするに、さらに外貨建ての外国債とか金銭信託、銀行預金、銀行預金の中でも特にCDということを考えておりますけれども、こういったものを加えますと、単に利子の問題以上にそういったいろいろな経済変動に対応する能力が相当大幅にふえる、こう考えまして、株式、不動産というものにつきましては今回とらなかったものでございます。
 なお、なぜそういうことにしたかといいますのは、ただいま申し上げた理由のほかに、一つは現状といたしまして、元本保証のない株式等に投資する緊急性というものは現在のところ考えられないというようなところから、このような法案として御提出申し上げた次第でございます。
 なお、つけ加えて申し上げますけれども、先ほど来申し上げましたように、経済情勢というものは、これから先のことを見通すことがなかなか困難でございます。したがいまして、今回のこういった法案としては提案しておりますけれども、当然私どもの責務といたしまして、これから先の社会経済情勢の変化というものは十分見守っていきまして、さらにこういった拡大を要するというようなことが現実にわれわれの身近として考えられるようなときにありましては、十分こういった検討をしてそれに対処する努力をすべきだ、こう考えておる次第でございます。
#56
○大森昭君 いずれにしても、これは私的年金としての個人任意年金ですから、そういう意味からいきますと、資金運用については受給者としては最大のこれはポイントになるわけですよね。どうもいまの保険局長のお話を聞いていますと、保険事業のという従来の簡保の運用の範囲――もちろん私は不動産なんかやれと言っているんじゃないんです。こういう世の中ですから、必ずしも不動産などについては前みたいに買えばもうかるなんというわけにはいきませんから多少検討が必要だろうと思いますが、しかし本質的に、いずれにしてもその加入者の利益を擁護するという観点に立てば、従来の簡保の運用範囲なんかではこれはとても受給者に対しての利益を与えるというわけにはいきませんので、私はいずれにしても、この法案をすぐ修正するというわけにはいかないんでしょうけれども、郵便年金の資金については事業の性格に適合した完全な自主的な運用体制を確立することが必要だ。そういう意味では、今後この資金の運用については抜本的な改善を図った方がいいんじゃないかと思うわけでありますが、大臣、重ねて、いま局長からも答弁ありましたけれども、どういうお考えでしょうか。
#57
○国務大臣(山内一郎君) 御指摘のございましたように、郵便年金で一番重要なことは、やはりその掛金の運用にあると思うわけでございます。運用の仕方によりまして所定のような逓増式にならないということもあり得るというような点で、非常に重要な点でございます。
 そこで、いろいろ簡易保険局でも検討してもらいまして、いま御提案している線で大体いけそうだ、国民の皆さん方の御期待に背かないようにできます、こういうことで御提案を申し上げているわけでございますけれども、逓増をさらにやることはまことにいいことでございますので、そういう点についてさらに一層の研究をして運用のよろしきを期したい、こういうふうに考えているわけでございます。
#58
○大森昭君 きょうは余り中身の議論いたしませんが、基本が五%なんです。それで運用資金で運用が五%以上になれば配当というんですか、剰余金というんですか、そういうものを出すという仕組みなんです。私は正直に申し上げて、五%というのは一番かたいんでしょうけれども、基本が五%なんていう問題についても、どういう経済の見通したとか、今日の金利状態を把握しているかということがあるのでありますが、きょうはそれは触れません。触れませんが、しかしいずれにしても、加入者の方々によりいい商品をという意味合いからいきますとやはり資金の運用が最大のポイントだと思いますので、いま大臣から御答弁ありましたけれども、ひとつ将来にわたっての検討をお願いしたいと思います。
 それからとりわけ公的年金充実が本来の姿でありますが、先ほどの説明あったような状態で郵便年金をつくるわけでありますが、そういう意味からいきますと、税制などについては現在どうなっておるのか。それから端的に言えば税金なんかは取らなくてもいいじゃないかという感じもするのでありますが、そういうわけにはいかないのならいかないという理由について、ひとつ説明してもらいたいと思うんです。
#59
○政府委員(小山森也君) 郵便年金に関しまする税制の現状からまず申し上げますと、ただいま払い込む掛金についてでございますけれども、これは所得税法に規定いたしますところの生命保険料控除と一緒になっております。これは所得税法のほかに地方税法にもかかってくるわけでございますが、いずれにしろこれは掛金では生命保険料控除と一緒になっているという現状でございます。また、たとえば御子息が両親のどちらかに年金を掛けてあげて、それで老人になった場合にそれを受け取っていただくというような例をとりますと、これは贈与税というようなものが今度は受け取る場合にかかるという形になっております。
 そこで、私どもといたしましては、それを民間の事業者どこれは共同いたしまして、この年金の掛金につきましては生命保険とは別枠にして、しかもこれがもっと金額を高くした所得控除をすべきではないかという要望、それから贈与税といたしましても、これは贈与税は別枠にひとつしてもらいたいという要望を出しておいたわけですが、ただいま先生御承知のとおりの財政事情等がございまして、今回はこの実現がならなかったという次第でございます。
#60
○大森昭君 いずれにしても、年金法案が通れば外務員の方々がこれまた一生懸命募集するわけでありますが、少し理解も足りないのかもわからないんですが、前回もどこかでぼくは指摘しておったと思うんですが、マスコミなんかに少し誤った記事が出まして、いろいろ言われています。無責任な態度も少しあるんですがね、長生きしなきゃ、八十五歳まで生きなきゃ損するとか、あるいは民間と比べりゃ今度できるやつは余り得じゃないとか。ですから、どうかひとつ、法案が成立をして具体的に実施をするというときには、職場で働いている人の保険の外務の方々が働きやすい環境をひとつつくっていただくことを、これは要望だけしておきまして、私の質問を終わりたいと思います。
#61
○成相善十君 それでは質問さしていただきます。
 いま大森さんからいろいろ御指摘がございまして、またいろいろ説明があったので大体問題は尽きておるわけですが、これは当然やるべきことを郵政はやられたということであるわけで、自助努力によって老後の生活の安定を得たいとこう願う国民の強い期待にこたえて郵政省が郵便年金の改善構想を発表した。これは言われますように、一昨年の秋、大西郵政大臣のときであったように思うわけですが、その時点では少なくともこの郵便年金というものはさっそうとして新種の年金であるという構想が発表されたと思うわけです。これはちょうど時宜にかなったことで、戦後経済変動の中で国民は貯金や保険や年金、こういったもので大変苦い経験をしたわけで、経済変動に強い逓増する年金、こういうところに魅力が持たれたわけです。また一方では、福祉対策というものに国の財政負担が急激に増大していま大きな論議を呼んでおるわけですが、とかく福祉とか年金などというのは国が十分にめんどうを見るべきものである、こういったような安易な物の考え方に流れがちなものですが、そうした中で元気で働けるときに自分の力で積み立てて老後の生活をより充実したものにしたい、そういう願望が高く評価された。
 こういった意味においては全く時代の要請にこたえたものだ、強い支持を受けてスタートした、このように考えるわけですし、したがって何の文句もなしに容易に実現するものだ、またそういうふうに考えておったわけですが、いまお話があったように、金融業界や大蔵省の強い反対に遭って、一昨年末の五十五年度予算折衝では最後までもめて「引き続き調整の上、成案を得ることとする。」ということで五十六年に持ち越された。昨年の五十六年度予算折衝でも最後まで難航して、その間で「新種」という名前も消えて広くなって、いやこれは従来の年金の改善だ、こういうことになりましたし、運用の幅も当初の構想より大分後退した、それだけ魅力も減ったということであるわけですが、そういうようなことで、難航しながらも十二月二十八日の三役折衝で「五十六年九月を目途にこれを実施する。」ということで基本的に今日のように決まったわけです。
 この間、郵政当局が大変な努力をされたということには敬意を表するものであるわけですが、しかし、それでもなおかつ、ことしに入って年金の最高限度額をめぐって大蔵省と郵政省が鋭く対立した、こういうことであるわけですが、またそれに伴ってマスコミも大変大きく取り上げたわけでして、そういうことに伴って国民の制度改正実現への関心というものも、あるいは期待というものも一方において非常に高まりを見せてきた、こういうこともまた事実であろうと思います。従来からある郵便年金を時代の要請に合致するように改正することは、国営事業としてこれは当然の、先ほど申し上げましたように責務である。にもかかわらず、なぜこれほどまでに難航し大騒ぎとなったかということですね。これを、いま大体お話はございましたが、重ねて御説明を願いたいと思います。
#62
○政府委員(小山森也君) 先ほど大森先生にも御説明申し上げたところでございますけれども、片方において非常に熱心な支持者がありますと同時に、片方からは金融業界を中心といたしまして反対があったわけでございます。やはりその中では、総論としてと申し上げますが、いわゆる物の考え方が基本的に違っていた点もございまして、民業を圧迫するものであるとか、金融秩序を乱すものであるとか、あるいは官業は民業の補完的役割りを果たせばよいというような主な三つに集約できるかと思いますけれども、そういったような総論での反対というものがありまして、また一つの哲学の相違というものがございまして、なかなかこれが解決に至らなかったという点がございます。
 さらに、この基本的な点をひとつ解決いたしまして、それではやはり郵便年金の改善、法改正というものは必要であるという結論に達した後も、今度は具体的にそれでは法案の内容をどうするかという点になりますと利害関係という点もございまして、特に官業は民業の平均以下であるべきだというような一種の、どういう論理だか私どもちょっと理解に苦しんだのですが、そういったバランス論というものが出てまいりまして、今度は最高限度額においてまた非常に難航したというようなことでございまして、法律案の最終決定までに非常な日にちを要したということでございます。
#63
○成相善十君 ところで、十二月二十八周の三役折衝で、先ほどのこれまたお話の金融懇というものの合意が行われたわけなんですが、その背景となった郵便貯金のあり方というものですね。それできょうは年金の審議ですから郵貯には深入りはしませんが、ただここで一言、個人年金に関しての政府・党合意の中の大前提になっておるのが、御承知のように「郵貯の急増を契機として」、こういうことが動機になっておることは事実なんですね。
 ところが、この郵貯の急増という問題については、確かに去年の夏以降十一月までは大変な伸び方をして大騒ぎになったその根拠になったわけですが、ことしになっては、これは四月二日の日本経済新聞の記事の中に出ておりますが、十二月の中、下旬ごろから下がり始めて一月には前年同期比二一%の減になっている、二月には同六五%の減になったということで、あの当時にも大変議論があったわけなんですが、これは一時的なる現象であるということであったわけです。ところが、市中の金融機関と大蔵省が大変なあわて方で、いかにも昔の話にあるように、水鳥の大群の羽ばたきにおびえて浮き足立って敗走したという故事があるわけですが、全くいまにして考えればこっけいなあわてぶりであったと言わなければならぬほどのものだったと思うわけですが、むしろ、いまにして郵貯がんばらなければこんなことではいかぬじゃないかというような事態になっておるわけなんです。したがって、そういうような「郵貯の急増を契機として」云々という大前提のもとにつくられたこの金融懇というものはもう存在価値はないんじゃないですか。どうですか、大臣、改めてこれは取りやめにするように提議されたらいかがですか。お考えをひとつ聞かしてください。
#64
○国務大臣(山内一郎君) 昨年暮れの予算編成の最終段階において郵便年金をどうするか、実施に移すようにするか、また継続にするかというような話し合いのときに、金融における官業と民業、これは郵便貯金だけじゃなかったんです、郵便年金も入れてこれをどうするかというので、合意文書には一項と二項というふうに書いてございますけれども、実は一項に基づいて二項をやるかどうか決めるというような原案になっていたのです。したがって、そういう段階においていろいろ議論するということは郵便年金をさらにまたおくらせるということでありますので、これは分離してもらわないと困るというようなことで形が非常に悪くなっておりまして、なおかつ実現するのなら九月という日にちを入れておいてもらわないといつになるかわからないというような点で、いろいろ現在のような文章に相なっているわけでございます。
 金融懇もスタートしたのでございますから、貯金もそうふえないから金融懇をやめたらどうかという御提案でございますけれども、そこまではなかなか私はむずかしいような気がいたしますが、スタートした以上は全力を挙げまして、郵便貯金というものはどういうものであるかということを委員の先生方に十分御理解をいただくように最大の努力をするというのがいまのやるべきことであろうというふうに考えておるわけでございます。そして、いろいろと従来の歴史的なことも御了解をいただき、郵便貯金について本質的にひとつ理解をいただきたいものである、こういうふうに考えておるわけでございます。
#65
○成相善十君 言われますように、民業圧迫論とか競合論というようなものはいまに始まった問題でないわけなんで、これはおのおのの立場において十分に配慮されながら行われてきておったことであるし、またそうなければならぬことであるわけなんで、いまことさら事を構えてそういう懇談会をつくってなぜやらなければならないか。先ほども水鳥の話をしたわけなんですが、大変なおびえ方の結果でき上がった事態であるわけで、私はこういうものは、あわててつくったことですから、これは反省すればやめればいいというふうに思うわけですが、せっかくできたものをやめさすわけにはいかぬということでございますので、それ以上は申し上げません。
 それで、この問題も、ちょうど年金制度の改正ということと、いま申し上げましたように郵便貯金の一時的な増加現象、これが契機となって一挙にクローズアップされた、こういうことから起きた問題であるわけですが、民間の個人年金が郵便年金に圧迫されて不振に陥る、こういう危惧があるということでありますが、これに対して郵政省はどのように考えておるか、それをひとつ御説明願いたいと思います。
#66
○政府委員(小山森也君) いわゆる官業と民業との問題でございますが、民業圧迫論とか何かいろいろございますけれども、こういったものは一概に官業と民業というものを十把一からげで論議すべきものではないと私ども考えております。
 特に、個人年金という分野において見ますと、いろいろ統計のとり方はあるのでございますけれども、これは生命保険協会が例年発表しております年報に基づきますこの普及状況を見ますと、民間での個人年金の普及状況は五十四年度末で約三十三万件でございます。これに対しまして、郵政省がやっております郵便年金が約八万件でございますので、合わせまして約四十件一万の年金の現在加入者がいるわけでございます。これを全世帯に対する普及率で見ますと一・二%でございまして、また、さらに年金加入が現実に問題となっております三十五歳以上の世帯数に対する比率で見ましても一・六%ということになりまして、いわゆる民業圧迫というような言葉に相当するそもそも偶人年金の市場そのものが形成されていないのではないかというのが私どもの考えでございます。
 さらに、個人年金というような仕事は、これは民業でもやりますけれども、内容といたしましては公的年金を補完するというような形のきわめて公共性の高いものでございまして、その公共性の高いものにかかわらずまたさらに普及が十分でない、こういった場合は、やはり国営事業がそこに存在し機能することによって初めて国営事業らしい一種の誘導機能がそこに発せられまして、国民の皆様方の間に年金思想が普及いたしまして年金市場というものが開拓されるということになると思っております。したがって市場が開拓される場合に何がそこに結果として出てまいりますかというと、やはり民業もそこでもって初めて事業が拡大していくというふうなことで、むしろ個人年金事業の発展を促進するものではないかと私ども考えております。
 また、資金の問題でもいろいろ御意見がございますけれども、まず、この個人年金というものの契約に至ります一つのプロセスのことを考えますと、やはり長期にわたる契約関係だということから、それぞれの御加入者の方が慎重な生活設計に基づかなければなかなか入ろうということに、まず加入の意思が決まらない。また同時に、加入の意思が潜在的に決まりましても、それを具体的に一つの加入契約ということをするまでには、やはり私どもの事業を経営する立場からの積極的な販売活動というものがきっかけになりませんとなかなか契約に至らないというのがこの年金というものの特性であろうと思うのでございます。
 そういたしますと、金融秩序という点から見ますと、非常に突如として金融資産が郵便年金に流れ込むということよりも、むしろ緩慢な、緩やかな伸びになっていくのではないかと思います。そのような緩やかな伸びになっていくということは、同時に、民間の企業におきましてもその間黙っているわけではないのでございまして、仕事を一生懸命進めていくということになります。したがって、一方的に個人年金の資金が郵便局に集中してしまって、民間の企業には一切流れていかないというようなことはまず考えられないのではないか。したがいまして、金融秩序というものに対して急激な変化を与えるというようなことはないのではないか、こういうふうに考えております。したがいまして、仕事の性格上からも、また金融の資産の動向という点からも、いわゆる民業を圧迫するというよりかは民間の個人年金事業の発展を促進する一つのきっかけになるのではないかというように考えている次第でございます。
#67
○成相善十君 よくわかりましたが、しかし一説では、二十年後には三十兆円にもなって金融界の資金の流れに重大な影響を及ぼすおそれがあるといったような金融界の二部には意見もあるわけで、いま言われますように、それほど大きな資金量が急激に郵便年金にシフトするというようなことは私どもも当然考えておらぬわけでして、また、いま言われますように、むしろ切磋琢磨しながら民業と携えて開発をしていけるということで、まあ民業補完諭についての御意見もよくわかったわけでございます。ですが、ただこの論議の中でこういう意見もあったですね。この郵便年金の施策というのは行財政改革の精神に反するものでやるべきではない。私は行財政改革の精神に反するものではないと考えておりますが、この意見に対しての郵政の見解をひとつ聞かしていただきたいと思います。
#68
○政府委員(小山森也君) いわゆる国の事業を民間に移すことも行政改革の一つであるというような論点に立った御意見だろうと思うのですけれども、国の事業は何でもかんでも全部民間に移すのが行財政改革の趣旨だとは私ども考えておりませんで、それぞれ個別の問題に即して判断すべきではないか、こう考えております。
 同時に、郵便年金の事業というのは、私どもが簡易保険郵便年金事業と申しておりますように、簡易保険と郵便年金をあわせて一つの事業主体を持っているわけでございます。そういたしますと、まず第一に、いわゆる販売活動をする職員の面から見ますと、簡易保険の募集と同時並行的に行われるということができまして、むしろ訪問効率――訪問といいますのは見込みのあるお客様のところへ伺うという訪問でございますが、訪問効率の向上が期せられて、むしろ非常に効率よく職員が働くことができるのではないかというように考えておりまして、むしろ行財政という点から見れば効率化になるのではないかというような考えを持っている次第でございます。
#69
○成相善十君 先ほど大森さんの御質問で公的年金制度との関係や位置づけについては説明がございましたので、この質問はやめさせていただきますが、またこの郵便年金制度の改正が国民にどのような利益をもたらすかということも先ほどの質疑応答の中で明らかになりましたので、重ねての質問はやめます。
 それで、ひとつ今回の改正の目玉とも言われます年金額の逓増の仕組みの導入でありますが、ある程度経済の変動に対応できるように配慮する、これは当然、先ほど来のお話のように国民の需要にこたえるものとして高く評価しておるわけですが、これで気にかかることは、年金額が毎年逓増していく仕組みでありますと将来年金の支払いのための原資がなくなって国に新たな財政負担が生じやしないかという心配が一部であったことも事実でございますが、こういった問題について、こういう反対論に対して郵政当局はどういうふうにお考えか、これを御説明願いたいと思います。
#70
○政府委員(小山森也君) 年金の仕組みでございますけれども、逓増制というのは、これは終身年金に今回導入しているわけでございます。当然のことながら、この年金というのは、まず第一に掛金とその掛金の集積を運用いたしました利子収入というものが原資としてある。さらにそれでは掛金はどういう点から算入していきますかと申しますと、いわゆる生命表をもとにいたしまして、これに基づきまして数理計算によってあらかじめ設計してくる、こういうことでございます。したがいまして、掛金、それから運用収入、それから生命表に基づきますところの受取年金額の総額というものが計算から出てまいりまして、その結果現在御提案申し上げているような逓増制の仕組みが可能であるという形で今回逓増制を導入したわけでございます。
 無論、郵政事業、特に年金事業そのものも独立採算制であるという制度的な当然の義務もございまして、財政負担を生じさせるようなことにはならないものであるということを申し上げておきたいと思います。
#71
○成相善十君 この資金運用の問題ですね。今度その範囲が、特殊法人の株式とか不動産等まで広げる、このような当初案からは大きく後退して、外国債、元本補てんの契約がある金銭信託及び銀行などの預金に限定された。そういう限定されたということは、民間の資金運用と大変な差があるわけですが、こういう制約された資金運用で民間の年金とうまく競争していけるだろうかという心配の向きがあります。と同時に、この資金は、政府系資金とはいっても厚生年金のように法令上の強制力によって集められたものではないわけで、あくまでも郵政当局の経営努力によって加入者から任意に集めたものであるわけですから、郵政省はその運用に当たっては公共性にもとより配慮しなければなりませんが、できるだけこれを有利に運用していくということが眼目で、これによって生じたところの剰余は年金額の積み増しや配当金に充てるなど挙げて加入者に還元するということが重要であるわけでして、このためには現行の運用制度の中で可能な限り効率的な運用に努めるとともに、今後さらに運用範囲の拡大など資金運用制度の改善にこれは当然努めなければならぬわけですが、これは何も年金だけでなしに簡易生命保険についても同様なことが言えるわけですが、今後この運用制度の改善ということについて郵政省はどういう考えをお持ちか、決意をお持ちか、そういう見解をひとつお聞かせ願いたいと思います。
#72
○政府委員(小山森也君) 年金制度の中での運用というのは、御指摘のように非常に重要な要素を占めてくるわけでございますが、まず年金それ自体の価値というものは、それでは運用の利回りイコールであるかといいますと、必ずしもイコールではないのではないかと思います。非常に大きな要素は運用利回りというものでもって左右いたしますけれども、そのほかに事業費率というような経営努力の問題もそこに含まれる。さらに、今度は実態的なサービスの実情、たとえば集金に伺うとか、あるいは非常に身近なところでその取り扱いをしてもらえるというようなことも総合的な年金の価値の中に入るものだと思っている次第でございます。しかしながら、御指摘のようにやはり運用利回りが非常に実質的な意味での経済性を維持していることは御指摘のとおりでございます。
 そこで、今後運用範囲というものをどう考えるかということでございますが、私ども、まず第一に、運用というものの一番の重点は、やはり利回りの高いこともさることながら、実質価値を維持できるような安定的な形でのいろんな意味での経済に対応できる運用の選択肢を持つことが大事だと思っておるわけでございますが、そのほかに現在の運用の範囲内においていろいろな投資割合というものに努力することによりまして、かなりのこれが運用利回りの向上に資することができると思っております。したがいまして、まず第一に、現行の制度の中におきまして、許される範囲の中におきましてできるだけの努力をいたしまして、お客様のために運用利回りを上げていくという努力をすることが第一だと思っております。
 さらに、その後いろいろ経済状況の変動というものに伴いまして、もしこれでお許しいただければ法改正ができて、その法改正でもまだ足りないというようなことが本当に現実の問題として起こりました場合において、あるいは予測される場合におきまして、さらにこれに対する拡大の努力というのはその時点においてしなければならないものと思っております。
#73
○成相善十君 重複する問題だけでございますので、先ほど来よく説明をされたわけでありますので、これ以上具体的な質問はいたしませんが、これは足かけ三年にわたって大変大もめにもめて困難な調整を乗り越えられながら今日を迎えたわけでありまして、私どもも党の論議を通じましてその内容、経過を十分に承知しておるわけです。でございますが、ぜひともこれは国民の大きな声となって期待を持たれている郵便年金制度の改正であり発足であるというわけでありますので、こうした意味において最高責任者である郵政大臣の、そうした国民の期待にこたえる責任はきわめて大きいと思います。最後に大臣の決意をお伺いいたしまして、終わりといたします。
#74
○国務大臣(山内一郎君) 高齢化社会を迎えまして年金の問題が非常に重大である、かつクローズアップしてきたわけでございます。そこで、従来からも郵便年金というのは郵政省でやっておりましたけれども、いかにも最高限度額も少のうございますし、一番問題はやはり定額制である、支給額は毎年同じである、こういう点が一番従来の年金で欠陥であったのでございますが、今回皆さんに御審議をいただくまでに、最高限度額それから年金の逓増型である、こういう点が内容に相なっているわけでございます。私は、この案を通していただいて、いざ年金の加入をお願いしようといたしましてもよっぽどの努力をしないと、要するに掛金を十年か二十年掛ける先の話でございますので、御理解をいただくのに最大限のひとつ努力をさしていただくわけでございますが、やはりわが国の年金というものは、企業、公的年金が中核でありますけれども、自助努力で一層の生活の向上をお考えになる方、福祉をお望みになる方について、ひとつ十分にPRをしながら幸福な生活を送っていただきますように、この法案が通りました暁には最大限の努力をさしていただきたい、こういうふうに考えているわけでございます。
#75
○成相善十君 ありがとうございました。
#76
○委員長(福間知之君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十二分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時三分開会
#77
○委員長(福間知之君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、郵便年金法及び簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#78
○太田淳夫君 それでは、午前中に続きまして質疑を行わせていただきますが、午前中も同僚委員からいろいろと熱心な討議がございましたし、多少重複する面があるかもしれませんが、お尋ねしたいと思います。
 最初に、先ほど大臣からもこの法律案の提案理由の説明がございました。その趣旨説明の最初に、「この法律案は、最近における高齢化社会の急速な到来等の諸情勢にかんがみまして、国民生活の安定及び福祉の増進に資するため、」、このようにおっしゃっているわけですね。高齢化社会の急速な到来という問題は、先ほども同僚の大森委員からお話がありましたけれども、いまに始まったことじゃございませんで、国としても、この問題につきましてはもう二十年ぐらい前からいろいろ年金制度の拡充ということで対処をされてこられているわけですね。いまここに郵便年金法の趣旨説明の最初にこういうお考えを述べられているわけですけれども、この最初の高齢化社会への対応という問題、どういう見解を持たれているのか、あるいは郵便年金をここに新たに改正して提出をされたというその理由について、まずお聞きしたいと思います。
#79
○政府委員(小山森也君) 高齢化社会というものに対する郵政省の対応の基本はどうかというお尋ねかと存じます。
 高齢化社会の急激な到来ということに対します国全体としての対応は、やはり厚生年金、国民年金などの公的年金制度が老後の所得保障の中核として整備充実されていくということが私どもも重要な行政課題である、こう考えておる次第でございます。しかしながら、先生御存じのとおり、公的年金というのは、一つの種類の年金の中ではやはりどうしても画一的な給付にならざるを得ないということは避けられないことだろうと思います。片方、それぞれの個人生活というのは、いろいろな環境によりまして多種多様な欲求を持っているということになろうかと存じます。その場合、このような多様な欲求を満たすため、そのためにはやはりどうしても公的年金以外のそれぞれの欲求を満たすための自助努力ということがなければ、なかなか多様性のある欲求には応じ得ないのではないかと思うわけでございます。しかも、そのような自助努力というものが、各人に収入があるときに対応する自助努力をすることによりまして初めて社会全体でも活力が満ちてくるのではないかと思っております。
 ただ、そういった場合、それでは自助努力をするのは各人でございますので、もしそれが企業に乗るならば、各企業のメカニズムに乗ってそれぞれに仕事をさせておればいいではないかという御意見もあろうかと存じますけれども、やはりこういった問題につきまして、まず現実はどうかということを見てまいりますと、現実のこの対応策というのは非常になかなかむずかしい点があるのじゃないかと思います。現に個人年金という制度は、何も郵便年金に限らず民間の事業でもやっておりますけれども、現実の状態は普及率がきわめて低いというようなことがございます。そういった場合にはやはり公共的な性格を持っていると同時に、また一つの、何といいますか、普及が図られていないという場合にはやはり国営事業が、国の直接的行政手段でございますところの公的年金の拡充と相まちまして、国営事業としての年金制度というものを拡充していくことが必要ではないかと存ずるわけでございます。そのような形で私ども郵便年金というものを位置づけているわけでございます。
 したがって、そういうことで位置づけた場合に、いまの現行郵便年金がそういった形で機能するかというふうに考えてまいりますと、いわゆるこの年金制度が大正十五年にできたというようなこともございまして、必ずしもいまのように経済の拡大が非常な急速に行われている日本の現状あるいは世界的な経済状況から見まして、国民の皆様方のそういった老後の生活を維持するための補助手段としての制度としては必ずしも全面的にフィットしているとは思えないということから、現状の要請に合致するように今回改正すべきではないかと思って本改正案を提出した次第でございます。
#80
○太田淳夫君 大蔵省保険課長さん、おいでですか。――いま答弁が局長からございましたけれども、民間の個人年金の状況ですね。大体あれも三十四、五年ごろですか、最初いろいろと盛んに行われたようですけれども、その当時の状況から現在に至るまでの過程についての状況ですね、おわかりになりましたらちょっとお聞かせください。
#81
○説明員(松原幹夫君) お答えいたします。
 民間の保険会社が個人年金を販売いたしましたのは、いま先生御指摘がございましたように昭和三十年代からでございます。ただ高度成長時代には、国民の個人年金に対するニーズといいますか、それほど高くなかったということもございまして、民間の個人年金は当時はそれほど普及いたしませんでした。しかし安定成長時代に入りまして個人年金に対する国民のニーズが次第に高まってまいりまして、民間の保険会社の個人年金に対する、民間の保険会社の個人年金の販売実績は次第に伸びてまいりまして、ここ三、四年をとってみますと、対前年伸び率で言いますと毎年ほぼ倍、倍と、こう伸びてきておるような実績でございます。それで五十五年末現在で、民間の生命保険会社の個人年金の保有契約件数は約九十四万件、保有年金年額は約三千二百億円になっております。ただ、これはいわゆる個人年金だけでございまして、民間の生命保険会社の中には定期つき養老の年金払いといったような商品がございます。そういったような商品は現在約五百万件ほど売れております。そういったような実績になっております。
#82
○太田淳夫君 いまの課長さんの答弁の中の民間の個人年金のあり方ですけれども、大体主力の商品としては、いまおっしゃった定期つきの、何と言うか、死亡保障のついた年金ですか、その方の需要の方が民間の場合は多いんじゃないですか。今後の見通しとしてどうでしょうか。
#83
○説明員(松原幹夫君) お答えいたします。
 御指摘のように、現在のところは定期つき養老が主力になっております。ただ最近の国民のニーズが非常に個人年金について高まってきておる、それに対して民間の保険会社が積極的にこたえようと努力しておるというのが実情でございます。
#84
○太田淳夫君 午前中も大森委員の方からございましたけれども、民間の生保業界の反対が非常に強かった、官業による民業の圧迫と言われてきたわけですけれども、どうでしょうか、郵政省の個人年金の商品九月から発売されるわけですけれども、前からあったんですが、改正されるわけですけれども、そんなに生保業界に対する圧迫にはならないんじゃないですか、商品として。大蔵省の考え方、どうでしょうか。
#85
○説明員(松原幹夫君) お答えいたします。
 現実に郵便年金がどのような形で販売され、いかほど販売量があるかということによって民間の保険会社に対する影響は異なってこようかと思っております。ただ民間の生命保険会社は、非常に津々浦々まで張りめぐらされた郵便局で個人年金が売られた場合にはかなり大きな影響が出るのではないだろうかといった危惧を持っているところもかなりあるやに聞いております。
#86
○太田淳夫君 局長、いま大蔵省さんの方からお話ありましたけれども、民間としましては全国津々浦々にある郵便局で個人年金が発売されるということは非常な脅威だということをいまおっしゃっておりますが、これ郵便局で発売されるんですか。
#87
○政府委員(小山森也君) 各郵便局で取り扱うことといたしております。
#88
○太田淳夫君 郵便局というのは特定郵便局まで含めてですか。簡易郵便局まで含めてでしょうか。
#89
○政府委員(小山森也君) まだ正式に決定はいたしておりませんけれども、簡易郵便局まで含めて取り扱いをするようにしたいと思っております。
#90
○太田淳夫君 わかりました。
 私たちもこの個人年金の法案には賛成をしているわけですけれども、この個人任意保険というのは任意制でありますので、本来は市場メカニズムを通じていろいろとその成果が期待できる分野であると考えるんですけれども、そこに先ほど多少ちょっと触れてみましたけれども、国営の制度の介入が本当に必要であろうかどうかということ、その点についてどうでしょうか。
#91
○政府委員(小山森也君) いわゆる個人年金というものに対する基本的な理解というのはなかなかまだ定着していないのではないか、このように私ども理解いたしております。
 それで、これは午前中の委員の先生にもお答えしたところでございますけれども、そういうふうに普及状況が低いということ、また普及状況といいますのは、現実の契約件数が少ないということ同時に個人年金という制度そのものに対する理解というものが、そう簡単な仕組みでないということから理解度を深めるというのはなかなか容易なことではないと思うわけでございます。ただ、しかしながら、それでは年金というものはむずかしいからほっておけばいいかということになりますけれども、やはり高齢化社会を迎えて自助努力を社会にすることによって初めて活力ある社会であるというふうに考えますと、一つの公共性の高さというものも考えなければならないと思います。したがいまして、その公共性の高いものを普及させるということになりますと、やはりもともとある郵便年金をつかさどっておりますところの郵政省が、さらに時代に合うような形にこの郵便年金を改正して、それでこの高齢化社会に対して応ずる体制を整えて国民の皆様に御利用いただくということは非常に重要なことではないか、こう思っております。
#92
○太田淳夫君 この年金がいろいろと論議され、これからもその必要性が増してくるわけですけれども、この問題の本質というのは、今後の高齢化社会において国民の老後の生活をいかに安定させるかということであると思うわけです。基本的には、午前中も審議されておりましたけれども、あくまで公的年金を充実しなければならない、こういう考えであります。厚生省の厚生白書、これちょっと古くなりますけれども、昭和三十八年には、「年金制度の目的は個々の国民が自ら十分な備えをしておくことができない老齢、障害廃疾、死亡などの事故に対し、社会連帯による共通の基金を設け、失われた所得を補うことによって安定した生活を維持することである」、こういうふうに述べられております。本当に暮らしていけるような年金あるいは生きがいを持って活力のある福祉というものに力を入れていかなければならないというときを迎えていると思うんです。
 厚生省としては、公的年金というものを充実さしていく、そういうお考えは当然あると思います。しかし、ナショナルミニマムとして政府は国民に保障すべき限界というものを明らかにする必要もあるのじゃないかと思うんですね。あるいはまた本当に安心して生活できる年金の実現、私たち公明党では国民基本年金構想というものを打ち出しておるわけでございますが、その上で今回の郵便年金の改正というものをどのように位置づけてみえるか、その点をお聞きしたいと思うんです。
#93
○説明員(長尾立子君) お答えを申し上げます。
 先生からお話がございましたように、今後の高齢化社会を考えますと、公的年金制度の役割りはきわめて重要なものがあると思うわけでございます。国民の皆様の中には、所得の面におきましても、それから将来の生活設計という点におきましてもさまざまな方がおられるわけでございます。こういったさまざまな方すべての方につきまして老後の生活を保障していくということを考えますと、公的年金制度、これは現在幾つかに分かれておるわけでございますが、公的年金制度という形でその老後の生活の中の中核的な部分は保障をしていくという考え方に立つことが必要であるというふうに思うわけでございます。
 今後の公的年金というものがどのような水準を維持していけるかということになるわけでございますが、現在幾つかの制度に分かれておるわけでございますが、私どもが所管をいたしております厚生年金と国民年金の二大制度、これが全加入者の九割を占めておりますので、この両制度をどのように運営していくかということが大きな問題になると思うのでございますが、厚生年金につきましては、現役の労働者の方の賃金の約六割というものをめどにいたしまして年金の水準を設定いたしてまいったわけでございます。今後さまざまな経済情勢、社会情勢というものの変化があるわけでございますが、私どもといたしましては、こういった水準を中心に公的年金の充実を図っていくという考え方でおるわけでございます。
 今回の郵便年金のお話でございますが、こういった公的年金というものが老後の生活の中で中心的な役割りを果たすといたしましても、より豊かな老後の生活を希望されるということももっともなことでございまして、こういったより豊かな生活のために、自助勢力という形でこういった個人年金の制度ができるということ自体私どもとしては否定はいたさないつもりでございます。
#94
○委員長(福間知之君) 長尾企画課長、結構でございますから御退席ください。
#95
○太田淳夫君 話はまた民間の生保等いろいろな問題に戻りますけれども、民間生保で反対している理由の中に、個人年金の販売によってより一層の資金が郵政当局に集中することになれば、民間企業の活動を初め日本経済の機能全体にも大きな影響を及ぼしかねないということを懸念しておるわけですが、この点は、ひとつ、どうでしょうか。
 さらに、個人年金に関しての政府・党合意の文書では、「郵貯の急増を契機として、金利の一元化、官業への資金集中、金融の分野における官業のあり方等に関する問題が提起されるに至った。」、こうあるわけですけれども、この一項目というのは郵便年金に関しても網がかぶされているのかどうか、その点、大臣にお伺いしたいと思います。
#96
○国務大臣(山内一郎君) 郵便年金の個人年金を始めるといたしまして、私はいろいろ入っていただくには大変な努力が要ると思います。九月から実施するといたしましても、たくさんの方がすぐお入りをいただけるとは思っておりません。要するに、十年、二十年と掛金を積むことによって初めて年金を獲得するというような仕組みに相なっておりますので、この郵便年金に多額の資金が集中するということはあり得ない、こういうふうに考えておるわけでございます。
 それから第二点の方は、最初原案は、先ほども申し上げましたように一項と二項は絡んでおりまして、一項でいろいろと金融における官業と民業のあり方、こういう点についていろいろ検討した後でないと郵便年金の実施に踏み切るべきじゃないんじゃないかというような点で絡んでおりましたけれども、いろいろと議論をいたしまして、分離をして発足してもらわないと困る、しかも、はっきりと九月ということを入れてもらいたい、こういうようなことで、これは一と二は年金について分離をされているものであるというふうに考えております。
#97
○太田淳夫君 それでは条文の中身についてちょっとお尋ねしますけれども、最高制限額の七十二万ということでございますが、七十二万にした根拠、あるいは最低限が今度は三千円から十二万になりましたけれども、その根拠についてどのようにお考えになってみえるか。
#98
○政府委員(小山森也君) 最高制限額を決めるに当たりましては、やはり私どもの考えでいる公的年金との関係をまず最初に考え、さらに第二点に、国民の老後の生活費はどれくらい必要かということ、第三点として、掛金負担額から見てどういうふうに考えるべきかということ、第四に、同じように国民の皆様のためになる同種の個人年金をやっておりますところの民間企業との調和ある発展のためにはどういう配慮をすべきか、三の四点を中心にして考えたわけでございます。
 第一点の公的年金の水準でございますが、これは先ほども午前中に厚生省の方から御説明がありましたので省略さしていただきたいと存じます。
 第二点の国民の老後の生活費はどれほど必要かという点でございますけれども、これは総理府の昭和五十四年の家計調査によりますと十七万二千円という数字が出ております。そうしますと、この十七万二千円と大体のところのモデル年金でございますところの公的年金との差額は六万から七万円程度になるのではないかというような考えを持っております。そうしますと、この差額をどうするかということが一つここにあるわけでございます。
 これをここに置いておきまして、もう一つの点は、それでは掛金の方から見たらどうかということと、いわゆる民間との調和という点はどうかということでございます。民間同種企業との調和というのはどういうふうに考えるかということについてはいろいろの見解がございますけれども、いま私ども競争的な共存状態でやっておる仕事に簡易保険がございます。簡易保険の最高限度額は一千万円でございまして、この一千万円は、同種の仕事をしている中において国営事業に課せられた一つの制限額が一千万円、したがいまして一つの金融秩序の中で認められた国営事業と民営事業との境目ではないかというように受け取ったわけでございます。
 そのような形で民間との調和を考えた場合に、その一千万円で掛ける掛金はどうかというのを見てみますと、大体郵便年金を掛けるであろうと、推定される年齢である四十歳の方の男性の場合をとってみますと、一カ月の掛金が大体四万四千円になります。したがいまして、この四万四千円というのが今度はどういうふうな位置づけになるかということを考えなければならないと思います。
 そこで、この四万四千円という金額、これが金融秩序の中で一応認められた金額であるわけですけれども、それは平均的な収入のある方にとってどのような負担になるかということを見たわけでございます。そのための資料といたしまして、昭和五十五年に貯蓄増強中央委員会で行いました貯蓄に関する世論調査等を調べてみたわけでございます。これによりますと、四十歳から五十歳代の世帯の年間の貯蓄増加額、これは七十六万円と出ております。したがいまして、ちょうど郵便年金加入の該当年齢の方たちが四十万円前後の掛金を掛けるといたしましても七十六万円の範囲内であり、若干余裕があるという状態になります。この余裕は他の金融資産を選ぶ余裕があるということになろうかと思います。したがいまして、この四十万円ということから今度は考えてまいりますと、ちょうど七十二万円の最高限度額の年金、四十歳で二十年掛けるというような場合をとってみますと、大体四十万円という掛金になってくるわけでございます。
 そういうようないろいろなデータを調べまして、公的年金の水準、国民の老後生活費がどれくらい必要なのか、掛金負担から見てふさわしいものか、民間の同種個人年金企業との調和はどうかという四点から考慮いたしまして、この七十二万円を導入してきたということでございます。
#99
○太田淳夫君 この最高限度額を決定する段階で大蔵省としてはもっと少ない額を考えたようですけれども、最高限度額に関してどんな考え方をお持ちでしょうか。
#100
○説明員(松原幹夫君) お答えいたします。
 先生御指摘のように、この最高限度額を決定するに当たりましてはいろいろ折衝の過程で意見もございました。しかし最終的には、いま簡保局長の方からお話がございましたように、公的年金と老後の生活費との関係、あるいは民間の保険会社が行っている個人年金とのバランス、あるいは通常の人が払える月当たりの掛金額、こういったようなことを総合的に勘案しまして、最終的には政府として七十二万円が限度額として適当であるという結論に達しまして本改正案で御審議を願っておる、こういう次第でございます。
#101
○太田淳夫君 次に、今度のこの年金では即時年金というのを削除したことになっておりますけれども、その理由は何でしょうか。
#102
○政府委員(小山森也君) 即時年金につきましては、現在の法律ではあるわけでございますけれども、やはりこういった制度を改正するときに国営事業としてのいろんな配慮をしなければならないと思うわけでございます。
 一つは、掛金の掛ける金額というものが郵便局で取り扱うにふさわしいほどの金額であるかどうかということでございます。郵便年金が郵便年金らしい機能を本当に発揮するかどうかということになりますと、余り低額では実際の需要に満たされないということになります。そういたしまして、即時年金ということを考えますと相当な高額の掛金になるということになります。そういった場合に、そのような高額の掛金を郵便局の方で引き取るということになった場合、民間金融機関等との資金配分の問題を考えるのはやはり国営事業としての一つの当然の配慮であろうと存ずるわけでございます。したがいまして、このような観点から現時点におきましては、資金配分状況、いろいろ環境等を見まして、今回は即時年金を取り扱わないことといたしたわけでございます。
 しかしながら、郵便年金というものが国民の皆様の需要に本当に沿った形で常に機能しているかどうかということは、私ども事業に携わる者といたしましては常に考えていかなければいけない当然の責務でございますので、今後そういったような経過を見守りまして、本来の機能が果たしているかどうかということを常に見守りながら考えていかなければいけない問題だ、こう思っております。
#103
○太田淳夫君 いま局長からも御答弁がございましたけれども、やはりこの即時年金の問題につきましてはさらに努力をしていただきたいと思うんです。
 これは戦前でもこの即時年金の利用者はかなりあったようでございますし、逆に考えますと、利用者が多いから廃止したんじゃないかということにもなるわけですね。しかし、いろいろと現在の国民生活の現状から考えてみますと、四十代あるいは五十代というのは決してこれは楽な時代じゃないわけですね。子供の教育支出あるいは住宅資金の返済など大変な時代になっているんです。その中で月数万円もの年金掛金を払える者はむしろ恵まれた人じゃないかと思うんです。先ほど局長からもお話がありましたけれども、多少余裕があるんじゃないかと言うんですが、どうもそういう人はほんの一部でしかないんじゃないかという感じがします、簡易保険の状況、あるいは利用者の方々も、それは最近は資産家の方も大分簡易貯金ということであれでございましたけれども、やはり郵便局を利用される方というのは一般の庶民の方が非常に多いんじゃないかと思うんですね。そういう方にとりまして、この数万円の年金掛金を払うというのはむしろこれは恵まれた人じゃないか、こう思うわけです。
 ですから、一般的には子供の教育も終わりまして住宅なども確保された、あるいはその中で退職金によってようやくこういった任意年金に加入できる経済的な余裕ができてくるんじゃないかと思うんです。それが多くの国民の皆さん方の生活の実態ではないかと思いますし、この即時年金の廃止というのは国民の多様な需要を無視しているんじゃないか、こう思うわけですが、その点どうでしょうか。
#104
○政府委員(小山森也君) 現在の年金におきます即時年金の割合でございますけれども、始まりました大正十五年以来の数字を見てまいりますと、大体新契約に占めます割合というのは一〇%前後というところになっております。ただしかし、昭和二十一年では三三%という高い数字になっておりますけれども、保有契約全体としては一〇%前後というような状態になっているわけでございます。
 それからただいま四十歳代の子女の教育等において非常に経費がかかるときにこういった掛金は大変ではないかというお話がございました。したがいまして、先生のこういった御審議における御意見というのは、われわれこれから仕事を進めていく上におきまして非常に貴重な御注意をいただいたものとして考えなければいけないと思っておりますが、いまの制度の中でも、最初の掛金が少なくて次第に掛金額がふえていくような型の年金というものも、掛金方法でございますけれども、とる方法はないかとかいうことも考えなければならないのではないかと思っております。
 ただいまのところ考えておりますのは、そういった形のものは当初は考えておりませんけれども、ただ最高限度額が七十二万円でございますので、非常にこれは使い方としては複雑なんでございますけれども、初めは二十万円のに入って、さらに追加して十万、十万と入って最後に三十二万入りますと、年限はだんだん短かくなっていく掛金になりますけれども、支払いを受けるときには七十二万になるという形に現行でもできないことはないわけでございます。したがいまして、これからの販売活動におきまして外務員の諸君に事業知識をよく知ってもらうということと同時に、私ども制度をつくる側におきましても、これは貴重な御意見としてわれわれ受けとめていきたいと存じております。
#105
○太田淳夫君 次に移りますけれども、この五者案を見ますと、「個人任意年金制度を維持するために特別の財政援助を行わないことはもとより、定員及び機構の拡充は行わない。」、こうあるんですが、その方針に変わりはありませんか。
#106
○政府委員(小山森也君) 今回の郵便年金は、いままでもありました郵便年金法の改正でございます。従来からも、一時は非常に新規募集等に手を控えていた時期があったわけでございますけれども、従来から簡易保険郵便年金事業として一体の経営主体として経営していたわけでございます。したがいまして、実際に、たとえば外務員などが募集活動をする場合におきましては簡易保険とあわせて郵便年金の活動をする、いわゆる一体的な活動をするわけでございまして、結果的には非常に訪問率といいますか加入率、募集活動の結果が上がるということも当然考えられるわけでございまして、そういった意味では当面これによって組織なり定員なりをふやすことは考えておりません。ただ、しかしながら、定員というのは常に仕事とのバランスで決めるものでして、定員の適正な配置ということは従来からも努力しておりますが、今後とも業務量に見合った適正な定員配置、これは常に配慮していくつもりでございます。
#107
○太田淳夫君 これから郵便年金の募集活動に入るわけですけれども、郵便年金を中止して十年以上のブランクがあるわけですけれども、外務員に対する教育あるいは外野体制ですね、これはどういうふうに考えてみえるのか。いま定員の問題について御答弁もりましたけれども、先ほどの答弁では簡易郵便局までこれを取り扱いするということですが、その点どういうふうに行っていくわけですか。
#108
○政府委員(小山森也君) 年金の募集の問題でございますけれども、非常にこの年金というのは貯金、預金などと違いましてなかなか加入まで手数がかかるものだと思います。
 まず第一に、年金思想といいますか、個人年金というのは一体どういうものかということの商品知識といいますか、年金思想といいますと大げさになりますけれども、そういったものを国民の皆様方によく承知していただくことがまず第一でございます。それに次ぎまして、今度は実際の個人のそれぞれの御生活の中におきまして、生活設計の中から個人年金というものを選ぶという一つの意思決定がなければならないと思い、ます。ただ、その上に、さらに自分では入ろうという気にはなったといたしましても、具体的に契約締結の行動をするためには、やはり今度は外務員等の販売活動によって契約に関します誘導をしないとなかなか実際の契約に至らないものじゃないかと思います。幾重にわたっての、何段階にわたっての経過を経て一つの契約が成り立つものと思っております。
 したがいまして、いま先生から御指摘のありました簡易郵便局での問題でございますが、これはなかなか窓口だけでの契約というのはむずかしいのではないかと思っております。ただしかし、基本的な郵便年金に対する知識とか商品に対する正しい物の見方というようなものは当然よく訓練しなければいけないと思いますけれども、なかなか契約締結に至るのはむずかしいと思います。それで、実際には外務員の販売活動によって、いわゆる募集活動によってこれが広げられていくのではないか、このように考えておる次第でございます。
#109
○太田淳夫君 そうしますと、外務員の方の募集活動にほとんどこれは依拠するということになるわけでございますね。なかなか特定郵便局とか簡易郵便局ではむずかしいわけですね、まさか簡易、特定郵便局の局員さんが募集に歩くということはできませんしね、業務が非常に忙しいんですから。ですから、先ほど民間の方のことで大蔵省もちょっとおっしゃっていましたけれども、二万幾つある郵便局が一斉に募集活動を行うものじゃなくて、現在みえる二万何千人ですか、そういう外務員の方がこの募集に従事をするということですね。そういう方々の教育体制はどういうふうにやるかということです。
#110
○政府委員(小山森也君) この外務員の訓練というのが一番大事だと思いますが、ただ外務員個人にいきなり訓練のみをやって成果を上げるというのもこれはひとつどうかと思います。やはり二つの側面を充実していくべきであろうと思います。
 一つは、やはり環境づくりでございます。これは外務員一人一人の能力以前に、われわれとして募集環境づくりを行いまして郵便年金というものに対する一般的な理解というものを得るように努力していくということをまず第一にしなければならない。
 それと同時に、今度は年金というものに対する個々の知識というものを外務員の諸君によく訓練して、正しい知識を持って接したお客様に対しまして現実と違う幻想を与えるようなことをしてはならない。こういうふうに思っておりまして、これからの時日、まだ発足までに時間がありますので、この時間をフルに活用して正しい募集方法というものを理解し、実践してもらうように努めたい、こう思っております。
#111
○太田淳夫君 それでは次に、ちょっと運用問題に入りますけれども、今回改正の内容の中に年金額の逓増の仕組みの導入があるわけですね、郵便年金はインフレに配慮した逓増方式を取り入れているということがあるわけですけれども、やはり物価上昇に追いつかない可能性があるんじゃないかという懸念がありますしまた郵便年金の積立金の不動産や株式への運用を認められなかったために、コストが同じであれば民間の偶人年金の利回りよりも低くなり契約者が不利になるんじゃないか、こういう懸念があるんですが、その点はどうでしょうか。
#112
○政府委員(小山森也君) 今回の改正案が成立いたしますと、郵便年金の資金の運用に関しましては、従来のものに加えまして銀行預金、それから外国債、元本保証のある金銭信託への運用というのが広がるわけでございます。これを過去の例によって見てまいりますと、一年だけの単年度の物価上昇を単年度の単位でもって追いつくということは不可能な時期もありました。たとえば第一次石油ショックの場合のような例でございます。しかしながら大体十五年単位として一つの利子率というものを見てまいりますと、大体物価上昇を消し込んでいるというのが従来の経験からいきますところの数値でございますので、よほどの異常なことがない限り、ある程度の間隔を見て物価の関係を見ますと大体これを消し込んでいくというようになろうかと思います。
 また、ただいま民間との関係で、コストが同じであったならば運用収入が少ない場合は魅力のないものになるのではないかというお話でございますが、確かにコストが同じコストでございますればそういう現象になろうかと思いますが、実際の年金というのはコストも含めてでございますので、現在のところ簡易保険、郵便年金事業のコストというのは比較的低くなっておりまして、そういった運用利回りとコストの相対計算、さらには実際的な利用形態等考えますと、決してどちらを選んでも利用者にとっては損得というものはそうないものである、こういうふうに思っております。
#113
○太田淳夫君 民間の場合どうでしょうか。課長さん、見えていますか。
#114
○説明員(松原幹夫君) お答え申し上げます。
 いまたまたま手元に運用利回り等につきましての正確な資料はございませんが、現在のところは、資産の運用利回りを見ますと民間の方が簡保の運用利回りよりもやや高くなっておったと思います。ただ事業のコストにつきましての正確な資料は、ただいま手元に持っておりませんので、お答えできません。
#115
○太田淳夫君 私の考え方では、民間の場合は株式や不動産への運用が認められていますね。しかし国が行うこの郵便年金においては運用が認められていない。しかし長い年月にわたって加入者が資金を信託する年金事業におきましては、やはりインフレに耐え得るだけの魅力のある年金商品を加入者に提供することが事業存立のための不可欠の要件ではないかと思います。そのためには、いかにして有利な資金運用を確保するかが最大の課題だと思うんです。したがいまして、経営主体が国であろうと民間会社でありましょうと、加入者は一般国民であることには変わりがないわけですから、郵便年金資金が政府資金であるという理由で運用を強く規制されたり、あるいは結果として民間の加入者に比べて郵便年金の加入者が不利益を強いられるということは、これは国民の立場から見て不平等ではないかと思うんですね。先ほど局長さんはそういうことはないということでございましたけれども、しかし利回りその他を見ましても民間に比べて簡保の場合は低いわけですから、そういった点で配当その他で利用者に不利益になるんじゃないか、このように私たち思うわけですし、その点の今後の運用の方針についても改善をすべきじゃないかと思いますが、その点いかがでしょうか。
#116
○政府委員(小山森也君) 株式が確かに入っておりませんけれども、ただ株式が果たして有利であるかどうかということも直接的には非常になかなか言いにくい点があろうかと思います。それよりもやはり基本的には、先生のおっしゃいますように、加入者の利益を考えますと郵便局でやりましても民間がやりましても同じようなそういった運用範囲というものを持つべきだという見解は私も同感でございますが、ただ形式的にはやはり政府資金であるということについては、この点はぬぐえない事実でございます。したがいまして、事業費も含めまして民間との関係、あるいはそれ以上に加入者に対して有利なものができるというような努力をするということを一つの目安にいたしまして、現時点におきましては元本保証のない株式等には今回は投資をすることを、運用範囲を広げることを控えたわけでございます。ただ、しかしながら、おっしゃいますようにいろいろな経済状況というのは、将来というのはなかなか予測しがたいものでございますので、いろいろな点において、現在の運用範囲の中で投資比率をいろいろ変えるとか、あらゆる工夫をした後でもさらにまだ現状として郵便年金として価値が少ないではないかというようなことが予測されますときには、当然運用資金の運用範囲等につきましても、関係事務当局ともよく理解を深めてそういった改正をする必要があるときにはすべきではないか、こう思っております。
#117
○太田淳夫君 次、またもう一回やります。
#118
○山中郁子君 今回の年金法の改正に当たりまして、郵政省として五十四年の五月に市場調査をされておられると伺っておりますけれども、初めに、その内容、特徴、それからそれを踏まえてどのように今回の法改正の中にそれらの国民の要望が結びつき、生かされているのかという対応についてお伺いをいたします。
#119
○政府委員(小山森也君) 先生がおっしゃいましたように、昭和五十四年五月に全国の六千世帯を対象といたしまして個人年金に関する市場調査をしたわけでございます。
 その結果についてざっと御説明申し上げますと、まず加入の意向はどうかということでございますけれども、いろんな色分けございますけれども、加入してもよいというのが一六・九%、加入するかどうかを検討してみてもよいが三三・五%、いまは何とも言えない。というのが二二・七%、加入したくないというのが一八・六%ということでございまして、いずれにせよ加入に関心を示している世帯は五〇・四%という結果が出たわけでございます。
 また、希望する年金の種類といたしましては、年金の受取期間でございますが、年金を受け取る人が生きている限り受け取る年金、いわゆる終身年金でございますが、これが八二・九%、一定の期間中だけ受け取る年金でよい、いわゆる定期年金、これが八・一%でございました。これ数字が合わないのでございますが、お答えのない方もあるわけでございます。
 それから年金の受取額ということでございますが、これは幾ら欲しいかというのでなしに、どういう受け取り方をしたいかということなんでございますけれども、次第次第にふえていくものが欲しいというのが七七・二%、それから一定額でよいというのが一七弘、こういう結果になっております、
 それからもし受取人が死亡した場合の給付はどういう給付にしたらよいかということにつきまして、遺族が一定期間年金を受け取れるものがよいが三九・五、掛金分ぐらいは遺族に返還されるもの、これが三六・二%、本人が生存中だけ年金を受け取るものでよいというのか一六・二%ということでございます。
 非常に長くなって恐縮なんでございますけれども、さらに所得の増加などに応じて途中で掛金をふやして将来の年金額をふやすことのできる制度はあった方がよいというのが六八・八%、その必要はないというのが一二%となっております。
 また、掛金の払い込み方法はどういうのを希望いたしますかというものについては、月払いあるいは年払い、要するに分割払いのものが八二・四%、一時払いのもの六第ということになっております。
 そのほかの希望意見といたしましては、物価上昇に対応できるよう掛金を有利に運用し受け取る年金額を年々ふやしてほしいというのが四七・一、個人年金については掛金等に対する税制面の優遇策を充実してほしいというのが二五。九%、簡易保険の満期保険金や死亡保険金を年金で受け取ることができる制度にしてほしいというのが一一・二%、こういうような形になっております。
 それでは、どういう点が今度の制度に反映されているのかということでございますが、いろいろな点がありますけれども、終身年金を主にしたということにつきましては、先ほどの八二・九%の方が終身年金を欲していたというところから、終身年金というものをまず優先していろいろ考えるべきではないかということでございまして、これは次の年々受け取るのがふえていくという逓増制をこれに加えまして、この終身年金は逓増制の年金にしたわけでございます。また年金受取人が死亡した場合、一定期間欲しいとかあるいは掛金分ぐらい遺族に返してほしいというようなことがございまして、今回の制度では、御本人が死亡いたしましても給付を始めて以来十五年間、あるいは七十歳の支払い開始の場合は十年間でございますけれども、これだけの年金を受け取る保証期間を設けたということ、また途中で返還金を御希望なさる方には掛金にいわゆる剰余金を加えまして、それで返還する方式をとったというところでございます。
 なお、先ほどの先生からも御質問あったのでございますけれども、だんだん途中で掛金をふやして将来の年金をふやすこともできるものというのは今回は採用しておりませんけれども、ただ中の組み合わせにおきましてこういったものはできると考えております。
 なお、こういった点から今度の制度をつくるに当たりまして、さらにこの結果を引用したものとしては、加入意向というものが全体の五〇・四%があった、しかし、その中で加入するかどうかを検討してみてもよいというのが三三・五巽ございますから、これは二分の一程度この方たちは入るかなという計算をいたしまして、そういった計算に基づきまして大体のこれからの郵便年金の加入見込みの推定値のもととしたということもございます。
 以上でございます。
#120
○山中郁子君 私どもは、基本的に国民の老後保障に対する要求については公的年金制度の拡充強化によって解決すべきであるという考え方を持っております。官業であれ民業であれ、これらの年金というものが、そうした現在の政府の公的年金制度に対するさまざまな怠慢あるいは不十分さ、そうしたものを補完するというような性格も持っているという認識をしておりますけれども、いずれにしても国民の要望、期待にこたえるものでなければならないというように考えております。
 そこで、いま答弁の最後にちょっと触れられましたけれども、もう一度需要の見通しですね、それについて簡潔に伺いたいんですが、大体今後の需要の見通しをどういうふうに把握していらっしやるか。
#121
○政府委員(小山森也君) 数字なものですから簡潔に言いますと途中が抜けてしまいますもので、申しわけございませんけれども……
#122
○山中郁子君 わかるように言ってください。
#123
○政府委員(小山森也君) 実は、先ほど申し上げましたように、世論調査の対象といたしましたところの、加入してもよいというのが一六・九%、加入するかどうかを検討してみてもよいというのが三三・五%あったということを申し上げました。この結果から、まず個人年金というものの御加入いただける層はどこかと申しますと大体三十五歳から六十五歳の世帯ではないか、こう考えました。そういたしますと、三十五歳から六十五歳の世帯を見てみますと、全国で二千九十六万世帯ございます。これに先ほどの加入してもよいというもの全部と、加入するかどうか検討してみてもよいというもの、これの二分の一のパーセントを足しまして掛けますとこれが七百四十八万世帯になります。これがいわゆる潜在需要という形で私どもとらえたわけでございます。
 それでは、これをどういうふうに今度は読んでいくかということなんですが、この世論調査の結果の中に、非常に安い掛金で高い支払いを受けたいという御希望の方がいるわけです。たとえば月五千円でもって毎月十万円もらいたい、個人年金という方式ではとてもこれでは対象になり得ないというわけでございまして、そういったような有効需要世帯だけを残したわけでございます。そういたしますと、これが大体三五・一%と出てまいりました。それでこの有効需要と認められる世帯が、したがいまして七百四十八万世帯掛けるところの三五・一%でございますので二百六十三万世帯となったわけでございます。
 さらに、これを生命保険市場におきます件数でありますシェア、これを簡易保険と民間企業に分けまして、簡易保険のシェア二六・六%でございますので、このシェアを掛けまして、大体郵便年金のシェアは現時点においてはといいますか、調査時点におきましては七十万世帯ではないか、こういうふうに推計したわけでございます。無論、その後いろいろこの郵便年金をきっかけといたしまして個人年金というものの関心が非常に高まりまして、御関心をいただく方が非常にふえたということなどがございますので、これがまた現在どのように変わってまいりますか、現時点におきますところはちょっとわからないのでございますけれども、近く、したがいましてこういった世論調査をもう一度早急に行いたい、こう思っている次第でございます。
#124
○山中郁子君 民間の年金契約の実態というのをもし把握していらしたら、大ざっぱで結構ですけれどもお示しいただけますでしょうか、
#125
○政府委員(小山森也君) 実は私ども主管庁でないのでございますが、いま大蔵省の方いるかと思いましたらちょっとおられませんようですので、大蔵省の方から提供を受けました資料で申し上げます。
 実は、これはいろいろとり方がございまして、二種類あります。一つは、いわゆる保険と年金とを兼ね備えたような形で、年金ではございますけれども保険の色合いが強いもの、これをも含めて個人年金と称するものでございます。それともう一つは郵便年金、私どもが従来もやり、これからもやろうとしている郵便年金そのものと同種の形のものと二つございますが、私どもと同種の形のものではどれくらいかというのを生命保険協会の発表いたしました年報に沿ってまいりますと、昭和五十年からまいりますと、昭和五十年度末で十八万八千件、五十一年度末で十八万一千件、五十二年度末で十九万三千件、五十三年度末で二十二万三千件、五十四年度末で三十三万三千件、五十五年の十二月末で四十二万二千件でございます。
 これに対しまして、先ほど保険一課長が申しておりました、これに保険が加味されている数字を申し上げますと、五十一年度末で三十五万七千件、五十二年度末で三十八万九千件、五十二年度末で四十七万三千件、五十四年度末で六十五万三千件、五十五年十二月末は、先ほど大蔵省から申し上げましたように九十四万四千件、このように変遷をたどっておる次第でございます。
#126
○山中郁子君 郵便年金で抜本的な改正ということで、いわば新規事業とも言えるような事業が始められるわけですから、当然その民間の状況なんかも十分もちろんつかんでいらっしゃらなきゃいけないわけで、つかんでいらっしゃると思いますし、また事前にそういうこともお尋ねをしておきました。で、一応いまお話を伺いました。
 先ほどマーケットリサーチの中で、けさほど来から若干御質問もありました即時年金ですね、これは調査は特にされなかったんですか。
#127
○政府委員(小山森也君) 先ほど払い込みの方法としては何がよいかと申し上げましたときに、月払いあるいは年払いの要するに分割払いでいくものというのが八二・四%ございます。一時払いのものが六%となっている。いわゆるこの六%が即時年金、こういうふうに該当するかと思います。
#128
○山中郁子君 この即時年金の問題について、午前中の御答弁の中でも今回はとにかく廃止をしたということで、その理由として、先ほどの太田委員の質問に対するお答えの中でも資金の官業への集中その他幾つか挙げておられました。それと、であるけれども、今後国民の要望その他の動向を見て検討もし、その要望にもこたえていくように考えていきたいという趣旨の御答弁が大臣からもあったというふうに私は理解いたしましたけれども、この点についての、いわゆる今回廃止した理由として挙げられている掛金が高額である、あるいは資金配分の関係などは、今後ともそういう理由というのはあるわけですよね、それを実行するにしても。そういうこととの関係はどうなるんですか。大義名分というか理論的根拠というか、そういうものは今後やるとしても依然としてあるわけですね。そういう点についてはどういうお考えでおられるわけですか。
#129
○政府委員(小山森也君) 結局そういった問題と、今度は郵便年金というものが、加入者あるいは加入期待者から要望しているところの期待に即時年金がないことによって実際上こたえられない、郵便年金としての機能を本来果たしていないではないかというようなことになるかどうか。要するに、そういった問題と全体の資金配分との問題、あるいは民間企業との調整の問題というバランスの問題になろうかと存じます。
#130
○山中郁子君 私は国民の要望にこたえていくという点で、先ほどから御答弁されている検討もし、その要望にこたえていくようにしたいとおっしゃることには、そのとおりなさる必要があることだと思います。その点はそういう立場で今後とも検討していくということだと存じますけれども、もう一度、その点についての御見解を伺っておきます。
#131
○政府委員(小山森也君) 郵便年金が加入者の要望にこたえて本来の機能を果たしているかどうかということは、常々私どもは事業担当者としては考えなければいけない問題でございまして、責務と思っておりますので、今後とも重大な関心を持ってこれについては考えていきたいと思っております。
#132
○山中郁子君 私は、五十二年の五月二十四日の当委員会、郵貯法、簡保法の一部改正の法案を審議した際に触れましたことについてあとお尋ねをしたいんですが、その一つは郵貯のオンライン化の問題なんです。
 で、このときにも、つまり五十二年五月二十四日のときにもその問題点、とりわけ郵貯のオンライン化がもたらす減員、つまり人が減るという問題ですね。そういうことについての郵政省の展望などをお伺いしたわけですが、その時点では余りはっきりしておりませんでした。そこで、まず初めに、オンライン化の進捗状況をちょっと取りまとめて伺っておきたいと思います。
#133
○政府委員(鴨光一郎君) 為替貯金業務のオンラインによる取り扱いにつきましては、昭和五十三年の八月に神奈川県下の一部の郵便局から開始をいたしまして、鋭意取扱地域の拡大をしているところでございます。五十六年、ことしの三月末現在で申し上げますと、関東、近畿、東海、中国、それに四国地方の一部を合わせましてこれまでに約七千二百の郵便局におきましてオンラインによる業務の取り扱いを行っているという状況にございます。
#134
○山中郁子君 これは全体のどのぐらいに当たりますか、何%。いろんな出し方があるんでしょうけれども、業務量ということでよろしいですけれども。
#135
○政府委員(鴨光一郎君) 私の古いま数字で持ち合わせておりますのは、オンライン化を予定いたしております局の三八%という数字でございます。
 なお、人口の比率で申しますと、この七千二百の郵便局でおよそ日常的に御利用いただける方が五一%という状況に相なっております。
#136
○山中郁子君 このオンライン化の計画の達成というのは時期的にはどういうように見込んでいらっしゃいますか、いつごろ全部これができると。
#137
○政府委員(鴨光一郎君) 今後の予定でございますけれども、本年度、五十六年度に信越地方、それから北陸、東北地方、五十七年度に九州、北海道というふうに取扱地域の拡大をいたしまして、五十八年度末までに全国約二万の郵便局を結んだ全国ネットとして完成をさせる予定にいたしております。
#138
○山中郁子君 先ほど申し上げました五十二年の当委員会において、私は、その時点でとりあえず郵政省が五十年十二月二十六日に労働組合に説明をしているというように理解をしている五千名減員ということをお伺いいたしました。これに対して当時の神山局長が、五十三年度はとりあえず神奈川の一部だけだから全国的にそういったところまで具体的な詰め方というものはしていない、したがって減員数の全体についてもまだ具体的な数字というものは固まっていないし申し上げる段階にはなっていないというように答弁をされていらっしゃるわけですね。この五千人という数字についても、仮に直ちに全国オンライン化したときにどの程度の節減ができるかということを、細かい詰めを抜きにして話が出たときに非公式に発言した数字であろう、だから正式に固まっているものではない、このように答弁をされておりました。
 で、ここまで進捗してきているわけですから、これらの問題について当然見通しなどもお持ちだと思いますので、その点についてお伺いをいたします。
#139
○政府委員(鴨光一郎君) オンラインによります全国ネットの完成は、先ほど申し上げましたように五十八年度末を目指しているわけでございますが、そのネットの上にいろいろな業務を乗せますのは六十年度の完成ということをめどにいたしているわけでございます。現在の段階で確定的になっていない点もございまして、正確に申し上げることはむずかしい面もございますけれども、要員の数で申しますと約三千人程度の要員の減になろうかというふうに考えております。
#140
○山中郁子君 そうすると、このオンライン化全体でもって結果的に三千人、そういうことですか。
#141
○政府委員(鴨光一郎君) そのとおりでございます。
#142
○山中郁子君 そこの労働問題というふうになるわけですけれども、これらの問題についてはどういう方策をお持ちでしょうか。全逓労働組合が、たしか昨年の大会であったと思いますけれども、これらの問題について雇用不安を起こさせないようにという立場から新規サービスの拡大などを初めとして幾つかの要求をされているやに伺っておりますけれども、そうした労働組合の要求ということだけでなくて、一般的な労働不安を惹起せしめないことが基本になるというふうに私どもは考えておりますけれども、その点についての郵政省の方策、お考えを伺っておきたいと思います。
#143
○政府委員(鴨光一郎君) この郵貯のオンライン化は、当然のことに一つはお客様に対するサービスの向上ということでございまして、民間等ですでに実施をされているものにつきまして郵政省でも同じようなサービスをしていこうという側面がございます。同時に、経営面におきましても、経営の合理化、効率化という観点からの要請にもこたえ得ると考えておりますが、同時に、いま申しました減員というふうな事態もございますけれども、当然に私ども関係職員の処遇等につきましては、これまでもそうでございますけれども、これからにつきましても十分な配意をしながらこの事業運営を図っていきたいというふうに考えているわけでございます。
#144
○山中郁子君 合理化、オンライン化の問題、本質的な問題それ自体についてはいまはちょっと横に置きますけれども、いずれにいたしましても、こうした技術革新、合理化の進行その他が、結果として国民へのサービスの充実ということはもとよりですけれども、働く方々の不利益につながる、働く労働者の犠牲によって行われるということがあってはならないというのが基本でございますので、細かいことは申し上げませんけれども、そういう観点にしっかり立っていただいて、少なくとも労働者の犠牲に転嫁しない、不利益を生じせしめない、もっと言うならば、労働条件の改善向上ということとあわせて進行されていくべきであるということを、ぜひ郵政大臣からもお約束をいただいておきたいと思います。
#145
○国務大臣(山内一郎君) いろいろ近代化、効率化をやるに伴いまして、働いていただく方々の問題が生ずるわけでございます。いま山中委員からもお話ございましたけれども、そういう点については十分ひとつ労使話し合いをしてやるようにいたしたいと思います。
#146
○山中郁子君 次に、同じく五十二年のこの郵貯法、簡保法の一部改正の審議に際して問題として取り上げましたことに関連して、特定郵便局長会、また特定郵便局長の任務に照らしての問題についてお伺いをいたします。
 これは私どもがかねがね指摘もしておりますように、特定郵便局長会が特定政党の特定候補者の選挙のための地盤になっているというだけではなくて、公務員である特定郵便局長がその公務員の地位を利用してこれらの選挙についての仕事をしている、あるいはさせられているという目に余る実態がございます。この問題を、私は五十二年の選挙に関連してこのときに質問もし、また是正のお約束もいただきました。
 このことについてお伺いをするわけですけれども、五十二年の質問に対して当時の浅尾人事局長が、特定郵便局長は一般職の国家公務員であるわけでございます、したがいまして、また私の選挙運動をやっているのではないかとの指摘に対しても、国家公務員でございますからやっていないと考えているというふうに答弁されていらっしゃるんです。だから、国家公務員たる特定郵便局長がそれらのことをしてはいけないということのもちろん前提に立ってやっていらっしゃる。そのときに私がどういう指摘をしたかということをかいつまんで簡単に申し上げますと、具体的に、一局長六十票、後援会員百二十人、カンパ五千円、こういう目標を揚げて切手売りさばき人組合でもやらせているなど、そういう事実を申し上げました。このときに、当時の小宮山郵政大臣は、「特定郵便局長というのは、やはり国家公務員でございますから、そういうことはやめるべきで、特定郵便局長は職務に精励すべきであろう」という答弁をされておられます。そして、さらに私が、郵政省として知らないとか承知してないとかいろいろおっしゃった経過がありましたので、こういう事態に対してはなくしていくという観点で努力をされなければ困るではないかということでお尋ねをいたしましたところ、小宮山郵政大臣は、「今後、私自身が各地方へ行って、その督励、監督をいたしたいと思っております。」、このように所信も表明され、お約束もされたわけです。
 こういう点については、その後郵政省はどのように対処をされてきたのか、まずお伺いをしたいと思います。
#147
○政府委員(岡野裕君) 山中先生のお話でございますが、ただいまお言葉ございましたように、特定郵便局長会、これは一般職国家公務員でありますところの特定郵便局長、これが組成をしているということでございますものですから、特定郵便局長が国家公務員であるということに基づきまして、国家公務員法あるいは公職選挙法、これらの規定に違背をするというような行為がありませんよう在来から特段の注意を払っているところでございますが、前回先生からお話がありました直後におきまして、郵政省としてはこんな指導をいたしておるところでございます。
 まず、一つでございますが、これは五十二年の六月十一日付の通達でございまして、部内一般長あて「参議院議員の通常選挙における職員の服務規律の確保及び投票日当日の職員の服務について」という依命通達を発しまして、全般的に三項目に分けまして、国家公務員法あるいは公職選挙法等に違反をしないようにという注意喚起をいたしているところでございます。
 文書通達としてはその程度でございますが、その後、会議等におきましていろいろな注意喚起をいたしますとともに、五十五年の五月二十八日付をもちまして改めてまたその職員の服務規律等につきましての通達を発しているところでございます。
 以上でございます。
#148
○山中郁子君 ちょっとその六月十一日に出された通達の表題をもう一度ちょっとおっしゃってください。
#149
○政府委員(岡野裕君) 読み上げます。
 郵人人第二百六十一号、昭和五十二年六月十一日、部内一般長あてでございまして、タイトルは、「参議院議員の通常選挙における職員の服務規律の確保及び投票日当日の職員の服務について」。
 以上でございます。
#150
○山中郁子君 それで、その後その通達をお出しになって私が指摘したような事態はなくなった、このように認識をされていらっしゃるわけですか。
#151
○政府委員(岡野裕君) 先ほどもお話を申し上げましたように、国家公務員法あるいは公職選挙法違反というようなことが万々末端に至るまでありませんよう十分注意をしてまいった、こんなふうに考えているところでございます。
#152
○山中郁子君 小宮山郵政大臣は、その後、自分が各地方へ行ってその督励、監督をしたいと思っておりますとおっしゃっているんですけれども、大臣が何かそういうことをなさったですか。
#153
○政府委員(岡野裕君) 小宮山郵政大臣がどのように御指導をなされましたかという点につきましては、個々のケース私存じ上げませんのですけれども、私どもがただいま申し上げましたような部内通達あるいはもろもろの会議等を通じまして、いまお話もしましたような違背行為がないよう十分注意をいたしてまいったところでございます。
#154
○山中郁子君 大臣が何したか知らないなんというのは大分無責任な御答弁ですけれども、また今回の昨年の選挙に関しても目に余る問題が出ておりますので、あわせてお伺いをいたします。
 私がこれを問題にいたしますのは、前から言っておりますけれども、特定郵便局長という歴然たる公務員がその地位を利用して、あるいは利用させて、そして特定政党、端的に申し上げますと自民党の郵政出身の議員さんの選挙の地盤にしている。単なる地盤ということではありません。局長としてのその立場でもって票集めをしたり、させているという問題を申し上げているんです。この五十二年の選挙のときにも、私が指摘しました選挙自体について言うならば、その候補者の――これは自民党の内部資料でございますけれども、その幾つかの支援団体というものが挙げられております。その筆頭に全国特定郵便局長会がございます。そのほかに逓信協会だとか簡易郵便局連絡協議会だとか全国郵便切手売捌協会だとか、そういうものがみんなずらずらと並んでいるわけですけれども、こういうことが特定郵便局長のところでやっていることと自民党のこれらの内部資料とまさに表裏一体になってはっきりしているんです。
 で、今回の五十五年、昨年の参議院選挙に際しても、参議院選挙の支援団体一覧表という自民党のがありまして、それぞれの議員さんが出ています。ここにやはり特定郵便局長会、郵政、電電組織、民放連、こういう形で特定候補者に対する支援団体として挙げられております。そして、それぞれにいろいろ評価、分析がされているんですよね。たとえばちょっと御紹介しますと、ある候補者についてはタレント性が落ちている点、それから企業選挙批判等で日立が引き受けてくれるかどうか心配である、こういうことがコメントされています。それからある議員については、建設関係を地盤にするということで、五十二年の選挙は二名通っているのでもう一人建設から出馬するが、努力は必要だがまあオーケーだろう、こういうふうになっている。特定郵便局長会はどうなっているか。特定郵便局長会が支援団体である、これはまずオーケーである、こういう分析になっているんですね。
 それで、今回の昨年の参議院選挙で申し上げますと、特定郵便局長一人百葉以上、後援会員百人以上、カンパは一万円。徴収するのは一万円であるが、そのうち五千円は後で運動資金として返しているんですね。それから切手売りさばき人は全部後援会に入れる、しかも局に呼びつけると何かと問題になりやすいから局長が足を運べなどという指示もして、そういう方針もやって、選挙が終わった後では各郵政局へ特定郵便局長が呼ばれて、その地域の出た票の一覧表を突きつけられて、おまえさんところはこんなに少ないじゃないかということで怒られる。こういうことが現実に具体的に昨年の衆参同時選挙における参議院全国区の選挙で行われているということは事実であります。
 これは私が五十二年のときに、五十二年の選挙に際して指摘したのと同じ内容、さらにまたそれを上回るさまざまな問題が行われている。一体郵政省は何をやってきたんですか、この間。小宮山さんが、そういうことがあってはならない、私自身が行って督励しますと、こうおっしゃってきて三年間何をやってきているのか。こういう事実があることはもちろん御承知でしょう、あなた方がやらせているんだから。
#155
○政府委員(岡野裕君) 山中先生のお話の某党の内部におきますところのもろもろのお話、これ私存じ上げませんのでございますが、同じようにまた私どもの職場の第一線におきまして、先生がお話しになられましたような実態があるかという点につきましても私全く存じておりません。
 ただ、先ほど来お話を申し上げておりますように、特定局長に限りませんで、私など郵政事務官あるいは郵政技官を問いませず、いずれも国家公務員法あるいは人事院規則の規制を受けるわけでございます。あるいは公職選挙法に基づきまして、公務員等がその地位を利用して選挙活動等を行ってはならないというようなことも十分存知しているところでございます。したがいまして、これらの実態が両法に合いますような、そういうような実態になりますよう心がけて、われわれとしましては、先ほどお話を申し上げました当時から今日までずっと努力をしてまいってきているということで、御理解をいただければ幸せでございます。
#156
○山中郁子君 そういうことで理解しろなんて言う方が無理で、実際を私は申し上げているんです。
 委員長、ちょっと資料を大臣並びに次官にお示ししてよろしいでしょうか。
#157
○委員長(福間知之君) どうぞ。
#158
○山中郁子君 これをちょっとごらんいただきたいと思います。(資料を手渡す)それをごらんいただくとわかりますけれども、「お得意様獲得数報告」となっているんですね。そして、一枚目の方がそうなって、「各局用」となっています。それから二枚目の方をごらんください。「 月十日現在お得意様獲得数報告」、「部会長用」。一つは「自局で獲得した分」、もう一つは「他局から紹介の分」、こういうものです。「各局用」というごとで提出期限が明記してあります。「地区会名」、「部会名」の指示があって、自局の目標が何名、それからお得意様数が何名。次に、「お得意様の内訳」として、「一〇〇%の可能性あるもの」、「七五%の可能性あるもの」、それから「五〇%の可能性あるもの」、「四九%以下のもの」、こうなっています。そして証として、「この調査は第一回五十四年十月十日現在、第二回五十五年二月十日現在、第三回四月十日現在、第四回五月十日現在、第五回六月十日現在の五回行います。」となっているんです。第五回六月十日、参議院選挙投票の直前です。「調査日に部会長あて即報して下さい。」(註)の二として、「可能性については局長の感触により記入して下さい。」、こうなっているんです。これ一体何ですか。何の資料ですか。郵政省は何を調査なすったんですか。
#159
○政府委員(岡野裕君) 山中先生からいただきました資料、私まだ日を通していないわけでございますが、いろいろな文言が並んでいるようではございますが、私ども、この種の資料が郵政部内の職員とかかわり合いを持つものであるということにつきましては、全く存知いたしておりません。
#160
○山中郁子君 特定郵便局長に配付されたものです。そうでしょう。だって、実際問題として部会長、地区会長、特定郵便局長会のシステムでしょう。それで「お得意様獲得数報告」となって、こういう調査を郵政省は業務としてなすっているんですか。知らないとおっしゃることは、していないということかどうか。はっきりしてください。
#161
○政府委員(岡野裕君) 先生がおっしゃいますように、部会長でございますか、あるいは地区会長でございますか――部会長という言葉、ここにございますが、部会長という言葉につきましては、特定郵便局長会でございます。そういう会の組織の一末端として存在をするということは私も存じているところでございますが、この文書そのものが先ほど先生がおっしゃいましたように、その言いますところの特定郵便局長会の内部で処理をされるものであるという点につきましては、私全く存知いたしておりません。
#162
○山中郁子君 そしたら、郵政省として「お得意様獲得数報告」というふうなことはしていないわけですね、こういう調査は。第一回五十四年十月十日、第五回の五十五年六月十日まで五回行っているこうしたお得意様調査というのは、郵政省の業務としてされたことはないということですね。
#163
○政府委員(岡野裕君) 一般的に、貯金でありますとか保険でありますとか等々につきまして、お得意様といいますのは、私ども業務拡大のためには非常に重要なものだと思いますけれども、ここにあります「お得意様獲得数報告」といいますものが、貯金でありますとかあるいは保険でありますとか、私がいま申し上げましたものにかかわり合いを持つものであるのかどうであるのか、あるいは先生がおっしゃいますような国家公務員法あるいは公職選挙法に違反をする行為と絡んだ資料でありますのかどうでありますか、これにつきましては、私全く存知いたしておりません。
#164
○山中郁子君 絡んでいるのかいないのかは、また私が後で言います。
 じゃ、郵政省の仕事として関係しているのかしていないのかわからない、こうおっしゃるわけね。はっきりしてください。しているんですか。郵政省は貯金なり保険なりのお得意様の調査をこういう形で五十四年の十月から五十五年の六月までおやりになったんですか。そんなのすぐおわかりになるでしょう。
#165
○政府委員(岡野裕君) 人事局長といたしましては、末端におきますところの郵便貯金、保険の仕事のしぶりがどんなふうな形で営まれておりますのか微細にわたって存知いたしておりませんものですから、先ほど来私がお答えをしますような、この書類は私どもの公の仕事にかかわり合いを持つものかどうか、これにつきまして私は全く判断に苦しむところでございますが、一切このような書類につきましては、人事局長としては存知しておりません。
#166
○山中郁子君 郵政省としてどうなんですか。おやりになったんですか。人事局長として知らないとおっしゃるから、郵政省としてしかるべき方、答えてください。これは全因的にやっているんですよ。全国的にやっていることを郵政省が何にも知らないでやっているはずがないでしょう。
#167
○政府委員(奥田量三君) 先ほど人事局長もお答えいたしましたとおり、郵便、特に貯金、保険の奨励面でお得意様あるいは見込み客、いろいろな言い方をいたしますが、そういうものにかかわる作業のようなものは随時全国で、あるいは郵政局の発意により、あるいはそれぞれの郵便局の発意により行っていることはあろうかと思います。ただいまお示しの資料は私も拝見しておりませんが……
#168
○山中郁子君 ちょっと見てください。
#169
○政府委員(奥田量三君) 拝見いたしましても、伺います限り、それがそういうふうな仕事にかかわりがあるのかないのか、これをここでお答えをするということはいささかむずかしかろうかと存じます。
#170
○山中郁子君 保険や何かのお得意様でやるとおっしゃるわけでしょう。やっているかもしれないというんでしょう。保険局長知らないんですか。知らないはずないでしょう。あなたが知らなかったら、だれも知らないはずですよ。
#171
○政府委員(小山森也君) ただいま初めて拝見いたしましたので、その当時どういう調査をしたかということは私存じておりません。
#172
○山中郁子君 責任を持って答えてください。あなた、いつから局長やっていらっしゃるんですか。
#173
○政府委員(小山森也君) 去年の七月でございます。
#174
○山中郁子君 だったら、つい最近の話じゃありませんか。そうでしょう。そこに後ろにいっぱい並んでいらっしゃるんだから、聞いてみてもらってくださいよ。これだって去年の六月まで調査やっているんですよ。
#175
○政府委員(小山森也君) 私は、去年の七月でございます。
#176
○山中郁子君 だから、わかっている、あなたがなったのは。
 あなたね、全国的に保険や何かのお得意様調査をする、郵政省挙げてやるということについて、去年の七月に局長におなりになって、その前にやったことがあるのかないのかなんて、六月の話じゃないですか。何十年も前の話じゃないですよ。後ろにいらっしゃる方にみんな間いてもらってくださいよ。そんなの郵政省の仕事でやっていないことはっきりしているんですよ。だから、まずそれを認めてくださいと言うの。やっていないでしょう。やっているなら報告出してくださいよ、どういう内容でやったのか。
#177
○政府委員(小山森也君) 私、初めて見ましたものですから、やっているかやっていないかということを含めまして、ちょっといま現在御返事できない状態でございます。
#178
○山中郁子君 それじゃ、ちょっとはっきりさせますけれども、こういう調査を郵政省として正規の業務としてやったかもしれない、こうおっしゃるわけですね。やったかもしれないんでしょう、やったかやらないかわからないというんだから。こんなのやっていないですよ、私は知ってますよ。だけれども、あなた方やったかもしれない、こうおっしゃるわけ。これ特定郵便局長会の話なんですよ。やったかもしれないとおっしゃるんですか。はっきりしてください。
#179
○政府委員(小山森也君) やったかもわかりませんし、やらないかもわかりません。どちらとも御返事しかねる次第でございます。
#180
○山中郁子君 すぐ調べてください。こんなのすぐできます、わかります、全国的にやっているんだから。
 委員長、こんないいかげんな答弁されていたら困るんですよ。すぐ調べてください。要求します。
#181
○委員長(福間知之君) ちょっと速記とめてください。
   〔速記中止〕
#182
○委員長(福間知之君) 速記を起こしてください。
#183
○山中郁子君 それでは直ちに確認をしてください。きょうの質問時間中でなくて結構ですけれども、直ちに確認をしてください。いま申し上げました「お得意様獲得数報告」、それから「他局から紹介の分」、「自局で獲得した分」、こういうことで文書が出ています。よろしいですね。直ちに確認して報告をしてください。
#184
○政府委員(奥田量三君) 若干時間はかかるかどうか、直ちに、自信がございませんが、本省でこのような作業を計画し実施したかどうかということは調査可能であろうかと存じます。
#185
○山中郁子君 本省でやっていないとすればどこでやったかわからないとおっしゃるつもりかしれないけれども、私はこのことをいま問題にしているんだから、だけど、それは正規の業務としてやったかもしれない、こうおっしゃるんだから、どこでやったかを明らかにしてください。いいですね。やっていないということなら、それで結構ですし。
#186
○政府委員(奥田量三君) 先ほど来お答えしておりますとおり、募集、奨励あるいは郵便の増収、そういったことにかかわる施策は、本省のみならず各郵政局あるいは各郵便局それぞれ創意工夫で行っているものでございまして、そういった意味で全国のすべての郵便局についてこれを調査するということは困難であろうと存じますので、先ほど来そういうお答えを申し上げている次第でございます。
#187
○山中郁子君 全部の郵便局で調査しなくたってわかるんですよ。いま申し上げましたでしょう。市町村別に送ってくれ、地区会長あて送ってくれと、全国の特定郵便局長にこれが配付されているんです。だから、そんな無責任なことを言わないで、やっていないならやっていないと報告をしてください。やったなら、どこでどういうふうにやったのか報告をしてください。よろしいですね。
#188
○政府委員(奥田量三君) たびたび同じお答えで恐縮でございますが、本省がそのようなことにかかわったかどうか、これは比較的容易に確認できるかと思いますが、それぞれの出先機関、郵便局に至るまで、自分の創意工夫でやったことあるいはやらなかったことについては、自信のある調査をし、お答えをすることができないと存じますので、そのようにお答えを申し上げている次第でございます。
#189
○山中郁子君 これは、私が申し上げているのは、全部こういうふうにしてセットで特定郵便局長に全部送付されているんです。先ほど申し上げました一人百票、後援会員百人、一万円、五千円は後で運動費として返す、こうやって全部の特定郵便局長に送付されているんです。そして特定郵便局長が、いま私が皆さんにお示しをしたその内容に、これを書式に基づいて、「お得意様獲得数報告」という名前をかりてここで票読みをしているの。そして、あわせて北方領土返還要求署名簿というものを一緒に出して、そして特定郵便局長会の事務局長の名前でこれについての署名をとってくれ、そしてこれを票読みのカードに使っているんですよ。名簿に使っているんです。
 こういうことを昨年の選挙でやっているの。私はこの前の選挙のときに、これも率直に言います。西村議員さんの選挙のときだったと思います。そして今回は長田理事です。ちょっとたまたまいらっしゃらないようですけれども、長田理事です。私は別に西村議員や長田議員に何の個人的なあれも持っておりませんけれども、特定郵便局長会のこのぐるみ選挙、こういうことをかねてから指摘しているにもかかわらず、こういう名簿をつくって、しかもお得意様のそういう業務上のあれを利用して、そしてこれについて票読みもし選挙の安泰を図る、こういうことが地位利用でなくて何か。これは五十二年のときにもうすでに郵政省は、そういうことがあってはまずい、確かにそれは公職選挙法に違反する、そういう立場からないようにしますということで通達も出しましたと、さっき人事局長もおっしゃいました。小宮山郵政大臣も、そういうことはないように自分が率先して督励してまいります、こういう約束をなすったんです。それにもかかわらず、そんなことは何も誠意を持ってやってないという証拠じゃないですかということを私は申し上げております。大臣の御認識をお伺いしたいところですけれども、いかがでしょうか。
#190
○国務大臣(山内一郎君) 特定郵便局長が一般職の国家公務員であることは、これはそのとおりでございます。したがって国家公務員法、人事院規則、これによって特に選挙のときには注意した行動をとらないといけないということは確かでございますので、五十二年もそういう注意を喚起しましたが、さらに五十五年五月二十八日、一般の職員に対しまして十分に注意する詳細なる通達を出しております。したがって、この点については私は間違いなくこのとおりやっているものと信じておりますけれども、ただいまいろいろお話ございましたけれども、この印刷物がどういうものかわからないので、わかる範囲で官房長は調べると言っておりますけれども、わかった場合でもどういう関連性があるかということをよっぽど検討しませんとお答えにはならないと思いますので、その点はひとつ十分に内容についても検討さしていただきたいと思います。
#191
○山中郁子君 十分に検討してください。これは検討なさればすぐおわかりになるし、皆さん専門家でいらっしゃるから一読してわかっていらっしゃるはずだと思いますけれども、いずれにしても私が先ほどから指摘をしておりますような仕掛けで特定郵便局長にこうしたものをおろして、送付をして、渡して、そして長田議員――当時の候補者のリーフレットとあわせて、それから票読みの名簿にかわるべき、たとえば北方領土の署名だとか、そういうものを全部一緒にまとめて特定郵便局長に送っているんですよ。そしてやり方としては、先ほど申し上げましたように、結果が出て、思うような票が出なければおまえは何していたんだということで郵政局に呼ばれてしかられる。現にそれは私は特定郵便局長から直接聞いているんです。
 そういうことが行われているということで、責任を持って調べるというふうにおっしゃっておりますから、私は再度大臣のあれによってお約束をいただきたいんですが、このことについては、だから郵政省としてはあずかり知らないものである、正規の業務でないならない、あるなら、どういうところでどういう仕事でやったんだ、そしてこれは特定郵便局長会のそのものであるということについてわからないということではなくて、調べればわかるわけですから、何らかの形でわかるわけですから、責任を持ってその点については御報告をいただきたい。これは奥田さん何回も申し上げてもちゃんとお答えになっていませんので、ぜひとも大臣からお約束をいただきたいと思います。
#192
○政府委員(奥田量三君) 先ほど来申し上げておりますように、本省が行いました施策については的確に把握できるかと思いますが、全国に二万の局所を有しております関係上、これらについてくまなく的確な調査をするということにつきましては、申しわけございませんが必ずしも自信がございません。そういった意味合いで可能な限度において努力をしてみたいと存じます。
#193
○山中郁子君 委員長、御注意いただきたいと思うんです。いま私が申し上げましたこれは、一つの局だけの話じゃなくて全国的に行われているので、わからないはずがないんです。郵政省の組織をもって調査をしてわからないはずがないんです。そういう不誠意なことを言っていられたんじゃ、あなた方が結局こういうふうな地位利用の選挙の問題を解決すると口で何回おっしゃったって、その気がないというしか言いようがありません。委員長から誠意を持ってきちんとした調査をするよう、報告をするよう御指示いただきたいと思います。
#194
○政府委員(奥田量三君) 可能な限り努力をいたしたいと存じます。
#195
○山中郁子君 大臣ね、結局公然と行われているんです、こういうことが。それを何回言われたって、郵政省はそういうことについて本格的なメスを入れる、あるいは誠意を持って、そのことについて清潔な政治を実現するための、不名誉なそうした疑いを起こさせないような、またそうしたぐるみ選挙をなくしていくというそういう立場に立っていないということしか言えないんですよ、五十二年から三年後、次の選挙でまた麗々しくこういうことをやっているんですから。私は、絶対に今後こういうことはやらぬということについての、最後に大臣の本当に誠意のあるお約束をいただきたいと思います。
#196
○国務大臣(山内一郎君) いまいろいろ御指摘等ございましたけれども、何かいかにもあるような確定的なお話で、絶対今後やるなというようなお話でございますけれども、私の方はそういう認識を持っておりません。したがって先ほど官房長の答弁いたしましたように、ひとつ十分にできるだけ調査をやってからということでございますので、それから私はそういう件についてお答えをしたいと思っております。
#197
○山中郁子君 あるというふうに確認は自分の方はできない、だから調査するとおっしゃいました。だから、それならそれで、もしないというなら、これが一体どういう目的でやられているのかということを、あなた方は責任を持って国会にお示しにならなきゃいけないということなんです。そして、もしこういう調査はそういうことと何ら関係なくやったんだということならば――そんなはずはないんですね、こういうものと一緒に送付されている、もうちゃんと事実としては。ただ、あくまでもそういうふうに言い張られるなら、じゃ、郵政省としては、この調査をどういう立場でおやりになって、どういう目的でやって、その調査の結果がどういうふうに集約されているんだということを御報告なさらなければ、そのことは論証できないということを私は重ねて申し上げておきまして、質問を終わります。
#198
○中村鋭一君 いま国民の寿命が延びて、当然ながらお年寄りがふえているわけです。そこで、こういった年金が充実をされるということはまさに国民のニーズに沿って大変結構なことだ、こう思うんですが、ただ、この年金の仕組みがよくわからない。本屋さんに行きましても、最近たくさん年金等についての解説書が並んでおりますけれども、どうもよくわからない。
 そこで、まずお伺いしたいんですが、現在行われております年金にどのようなものがあるか、簡単に御説明をお願いいたします。
#199
○政府委員(小山森也君) 年金は、ただいま大きく分けまして公的年金と私的年金に分けられると思います。
 公的年金と申しますのは、国その他の公的機関が社会保障制度の一環として財政負担を伴うものでございまして、主なものには国民年金、厚生年金保険、国家公務員共済組合などがございます。強制加入になっておる次第でございます。このほか五つございまして、合わせて公的年金というのは八種類あるということでございます。
 そのほか私的年金でございますが、私的年金は企業年金と個人任意年金との二つに分けられると思います。企業年金と申しますのは、民間企業がその従業員を対象に福利厚生の一環として行っている年金でございまして、その中には適格退職年金とか調整年金、あるいは自社年金というような名称で呼ばれているものがあるわけでございます。
 そのほかに、私的年金の中に個人年金という振り分けがあるわけでございまして、個人を対象として偶人の自由意思によって加入する年金でありまして、これは個人の自由意思で入りますとともに、その原資は掛金をまずするということが伴われております。
 郵便年金の分類はどこでいきますかと申しますと、国が行うものではございますけれども、この私的年金の中の個人任意年金に属するものである、こういうふうに承知いたしております。
#200
○中村鋭一君 国民自助努力にまつという郵政省の今回の法改正にかけられた熱意といいますか、大いに評価するものでありますが、一方、公的年金もいろいろ問題が多いと伺います。国民年金とそれから厚生年金、この公的年金の現状がどのようになっているか、それからまた郵政省はそれをどのように理解していらっしゃるか、お答えをお願い申し上げます。
#201
○説明員(長尾立子君) 現在の厚生年金、国民年金の現状を御説明申し上げます。
 厚年年金につきましては、現在被保険者が五十六年度の予定で二千六百十五万というふうに見込んでおるわけでございますが、受給者数は老齢、遺族、障害、通産老齢等を合計いたしまして、おおむね四百八十万程度というふうに見込んでおるわけでございます。
 次に、国民年金でございますが、拠出制の国民年金の現在の被保険者数は全体といたしまして二千九百十五万人程度に見込んでおりまして、受給者といたしましては、老齢、準母子、障害等全部を合わせまして六百六十二万人ほどの受給者がおるわけでございます。
 現在の年金額でございますが、厚生年金の場合は加入されました年数によりまして年金額が異なっておるわけでございますが、三十年加入されました男子の方で奥様がおられますという方、これをモデル年金と私ども称しておりますけれども、この方の場合には現在の額で月額十三万六千五十円という金額になっております。これは物価スライドをいたしますので、本年度の物価上昇分に合わせましてスライドをするということになっておるわけでございます。
 次に、国民年金の年金額でございますが、これも年数によりまして年金額が異なっておるわけでございますが、十年加入されました方の年金額は、現在月額にいたしまして二万六千五百五十円という金額でございます。御夫婦で加入されるという原則になっておりますので、御夫婦合わせますと五万三千円ほどの金額になっておるわけでございます。
#202
○中村鋭一君 郵政省、いまの御答弁でよろしゅうございますか。もう少し詳しく、できればお伺いしておきたい。
#203
○政府委員(小山森也君) 公的年金につきましては、厚生省の方が主管庁としてお答えしておりますから、私の方からつけ加えるものはございません。
#204
○中村鋭一君 そこで、わが国の年金の現状でございますけれども、最近日本も非常に拡充される傾向が出てまいりまして欧米並みという声もあるわけですけれども、国民年金とそれからいま伺いました厚生年金、そういった公的年金の現状、行く行くは国民の皆さんがこの公的年金の給付だけで、ほかに何にも収入がなくたって一応の老後の暮らしができるようになる、これは非常に結構なんですけれども、郵政省は、この公的年金のあり方について、同じ国が行う個人年金である郵便年金事業の存在意義といいますか、非常にだから公的年金が充実されていくのは結構ですけれども、しかし、いま私が申し上げた自助努力にまって老後を豊かに幸せに暮らしていただくために考えていらっしゃると思いますから、その辺の認識をお願い申し上げます。
#205
○政府委員(小山森也君) 年金制度につきましては、やはり老後の中核になるのは公的年金、この充実であることが第一だと認識いたしております。
 それでは、公的半金が中核となって機能するならば、なぜ国営事業である郵便年金をやる必要があるのかということになろうかと思います。これは公的年金がどうように充足されていくかということは、私がお答えする限界を超えているわけでございますけれども、ただ私なりに理解しますならば、公的年金というのはやはり給付の上下、いろいろあろうかと思いますけれども、それぞれ給付を受けられる方の個人的なそれぞれの欲求というものをすべて満足するかどうかという点につきましては、きわめて制度上の一つの限界と申しますか、画一性というのはこれはぬぐえない一つの特性になろうかと思います。むしろ画一的でなければ公的年金としてのいろいろな点でもって非常にむずかしい問題が出てきてしまうのではないかと思います。そういたしますと、そういった画一性の中において個々の多様な個人個人の欲求というものを老後満足させていくというためには、やはり所得、収入があるときに自分自身で努力をしてそれに備えるという自助努力というものをすべきではないか、しかもそういった個人の自助勢力という意欲があって初めて社会全体が活力も出てくるのではないか、こういうふうに思っております。
 それならば、それでは何もそれだけのことならば、郵便年金をやらなくてもそれぞれの民間でやっておりますところの個人年金の制度がありますのでそれで十分ではないかという話も出てまいります。しかしながら、こういったような公的年金と非常に密接なかかわりがある公共性のきわめて高いもの、これにつきましてはただそういった民間企業のメカニズムに任じておいて果たしてよいものであろうかどうかということでございます。そういった場合には、やはり企業性と同時に、もう一つのいわゆる国営事業としての使命を持っております郵便年金等がこの分野に誘導的機能を果たしながら常に活動しているということが必要ではないか、こう思うわけでございます。したがいまして、公的年金の直接的な行政施策にあわせまして、国営事業である郵便年金がこれの補完をしながら相ともに機能を発揮しまして高齢化社会に活動していくということが必要であろう、このように認識している次第でございます。
#206
○中村鋭一君 大正十五年に郵便年金の事業が始まったと伺っております。これ非常に私、当時の逓信省でございますか、先見性があったと敬服をする次第でございますが、最盛期には加入者が二百万件超えたと伺っておりますが、しかし戦後これが非常に衰えて、それは人間その目その日を食べるのが精いっぱいなんですから、とても年金どころじゃなかったろうということなんですね。いまるるお伺いいたしましてよくわかったんですけれども、さらにこれを進めて今回郵便年金法等の一部改正をされるに至った経緯、その立法趣旨でございますね、これをお伺いしたいと思いますが。
#207
○政府委員(小山森也君) 郵便年金制度はやがて六十年の歴史を持つわけでございますけれども、この歴史を振り返ってまいりますと、最盛期もございましたし衰退期もございましていろいろな経緯をたどったわけでございますが、歴史の中で二つの大きな問題があったと私ども理解しております。
 一つは、やはり金融資産全体に非常な大きな影響を与えました戦争と戦後の混乱期でございます。これは金融資産すべてでございまして、預貯金というものも含めました金融資産全体でございます。当然その中に郵便年金も含まれておりまして、この郵便年金が金融資産としての価値をほとんど失ってしまったという時代があった、これが第一でございます。
 第二の、郵便年金にとりましては非常に不幸な事態だったのでございますけれども、その後日本の経済が膨張期をたどりまして、これは少なくとも大正十五年当時の経済環境においては考えられもしなかった経済の発展というものがございました。人によりましては大正時代の十年の成長を一年でやってしまうというような時代がずっと続いたわけでございます。そういたしますと大正十五年当時のきわめて動きのないときにつくりました、発想されました郵便年金というのは、このような経済の急激な伸びとかあるいは変化というものに対応するような制度になっていなかったわけでございます。したがって、この第二の点は、戦後といいますか復興期にある日本の経済状況に合わなかったということであろうと思います。
 そういたしますと、私どもといたしましては、第一点の金融資産全体に与えられた大きな打撃というものは、これは一年金制度の問題として取り上げるには余りにも大きな問題でございます。そういたしますと、われわれ郵便年金の実際に業務を担当している立場から考えますと、今度は現状の社会経済環境に合う郵便年金に制度を改正することが必要である、しかもこの郵便年金を行うということは法によって郵政省に与えられているところの責務となっております。そこで今回、年金制度の給付が逓増制を含むというような新しい制度をとり、さらにこの逓増制を維持するための年金積立金の運用法を改正していくということによって、新しい時代に合致した形の郵便年金をここでもって改正していただこう、こういうことでございます。
#208
○委員長(福間知之君) 長尾課長、退席いただいて結構です。
#209
○中村鋭一君 ちょっと済みません。せっかくでございますから。
 いま立法の趣旨等について御説明があったわけでございますが、厚生省、どうですか、こういった郵便年金が充実することはまさに国民のニーズに合ったことで、公的年金を厚生年金という形で所管されておる厚生省として、これは非常に結構なことであるとお考えでございますか。
#210
○説明員(長尾立子君) 先ほど御説明を申し上げました私どもの厚生年金の十三万六千円という水準でございますが、これにつきましては、現在の被保険者の方、すなわち働いておられる方の賃金の大体六割ということをめどに水準を定めておるわけでございます。公的年金に加入いただいております方は、所得につきましてもいろいろな幅の方がおられるわけでございますし、また老後の設計ということにおきましてもいろいろな考えの方がおられるわけでございます。私どもは、こういう方々に加入していただきまして制度の運営をしていくわけでございますが、今後の高齢化社会というものを考えていきますと、この十三万六千円という現役の方の六割という水準はぜひ維持をしなくてはいけないというふうに考えておるわけでございます。
 この金額の評価ということになるかと思うのでございますが、総理府で実施をいたしました世論調査によりますと、この金額でまあ生活できる、最低の生活ぐらいはできる、まあまあの生活はできるというようなお答えの方が八割以上であったというふうに伺っておるわけでございます。私どもの年金といたしましてはスライドをしてまいるわけでございますし、今後この水準を維持していくということでございますと、老後の生活の中で中心的な役割りを果たすことはできるのではないかと思います。
 しかしながら、より豊かな老後の生活ということを希望される方もおるわけでございまして、その方々がこういった自助努力という形で、公的年金につけ加わった形でこういった制度を御利用になるということにつきましては、私どもとして何ら否定をいたすということではないと思っております。
#211
○中村鋭一君 ありがとうございました。どうぞ……。
 一転いたしまして、これは本日の私の質問には直接の関係はございませんけれども、われわれ国会議員は八万一千円余りでございますか、議員互助年金を積み立てているわけでございます。先日、たしか予算委員会だったと思いますけれども、この議員互助年金について国庫補助金、これは国民に対して申しわけがないからこの補助を打ち切った方がいいんじゃないかという発言があったわけでございますけれども、大臣、この議員の互助年金についてもし御見解を聞かせていただけるならばお願いをしたいのでございますが、いかがでございましょうか。
#212
○国務大臣(山内一郎君) どうも申しわけないのですが、私がどうも意見を述べる立場でなさそうでございますので、遠慮させていただきます。
#213
○中村鋭一君 結構でございます。
 趣旨についてはよくわかりました。そこで現実には、この法改正をして実際募集に当たっていくわけですけれども、国民の現実の年金の需要についての見通しですけれども、どういう見通しを持っていらっしゃいますか。
#214
○政府委員(小山森也君) 数字にわたりますので若干長くなりますけれども……
#215
○中村鋭一君 主なところだけで結構ですから。
#216
○政府委員(小山森也君) はい。
 昭和五十四年五月に郵政省が実施いたしました個人年金に関する市場調査というのがございます。この中から実はいろいろな数字を導入したわけでございますけれども、大体加入してもよいとか、加入を検討してもよいというようなそういったパーセントとか、あるいははその中から有効需要、たとえば少ない掛金に対して過大な年金額を期待している方、たとえば毎月五千円でもらうときは十万円欲しいというような方はちょっとこの郵便年金制度にはなじまないというようなところで、こういった方を外していきますと、大体いま三十五歳以上の六十五歳までの世帯、これはちょうど郵便年金に加入する世帯でございます。この世帯が二千九十六万世帯ございまして、ただいまのような計算をいたしますと、大体二百六十三万世帯が年金加入の見込みの世帯、こういうふうに数字を導入いたしました。
 それでは、郵便年金ではそのうちどれくらいがこの加入者になるであろうかという計算でございますけれども、これを現在の簡易保険と民間保険の比率で分けたわけでございます。そういたしますと、簡易保険は二六・六%の占有率を持っておりますので、これを二百六十三万世帯に掛けますと大体七十万世帯というような数字が出てまいりました。無論、これはまだ郵便年金というもの、あるいは個人年金全体が余り世間の話題になっていないころの五十四年当時の世論調査でございますので、現在はかなり動いているのではないかと思いますけれども、約二年前の調査でございます。それから七十万世帯というものを誘導してきているということでございます。
#217
○中村鋭一君 その七十万世帯を大変な数字だととるのか、至極当然だ、こうとるのかで評価も少し変わってくるんじゃないかと思いますけれども、この構想が発表されてからいわゆる民間の業界からほうはいとしてと言ってよいほどに反対が起こりましたですね。前国会でも私質問をさせていただいたんですけれども、どうでしょうか、実際に生保業界についていわゆる郵便年金が充実をされれば民業圧迫という可能性はあるんでしょうか、それともそういうことはないんでしょうか。大臣、お答えをお願い申し上げます。
#218
○政府委員(小山森也君) いわゆる民業圧迫ということが現実にあるかどうかということでございますが、私どもの見解に立ちますと、いわゆる現在のようにこういった公的年金補完というのは公共性の高いもので、しかも普及状態が現在非常に低いというようなこと、それはすなわち年金というような一つの市場がまだ形成されていない。そういった市場の形成されていないような分野に入ることによって、それによって果たして金融秩序が乱されるかどうかということでございますけれども、現実に市場が形成されていない場合においてはそういうことはまずあり得ないと思っております。
 それと同時に、これはこういった公共性の高いところにいわゆる国営事業というような形で一つのスタンダードの形の年金というものの業務を行うということは、逆に多くのいままでの年金というものに対して理解の少なかった方たちに年金というものの理解を深めるチャンスになるのではないか。そういたしますと、むしろ年金市場というのはそれから初めて開拓の端緒を得られまして、民間事業におきましてもむしろそれぞれの業務を拡張するのにしやすくなる、民間の事業を圧迫するよりはむしろ推進する形になるのではないか、このように考えている次第でございます。
#219
○中村鋭一君 大臣、この民業圧迫という論についてお考えをお聞かせ願いたいと思います。
#220
○国務大臣(山内一郎君) いま局長が言いましたように、まず加入されている方がまだ極端に少ないということですね。世帯数の一%、ごくわずか、こういうような程度でございますので、圧迫どころでなくて、お互いに励まし合いながら、刺激を与えながら相当な努力をしないとこの年金には加入してもらえないのじゃないかと思います。十年、二十年と掛金を掛けまして、それでそう大した金額の年金をもらえないのでございますから、圧迫どころでなくて大変なお互いの努力が必要であるというようなこれは仕事である、こういうふうに考えております。
#221
○中村鋭一君 お互いに相補い、相刺激し合ってこそ国民が喜ぶという結果が招来される、こう思うのでございます。ただ金融界の一部には、郵便貯金のときにも言われたんですけれども、この郵便年金をやるといわゆる金融界の資金がそちらの方へまたシフトしていって生保業界は存立の危機だ、こういう声もあるのは事実ですね。しかし私は、郵便年金も生命保険の一種と考えていいんじゃないか、こう思うんですね。とすれば、一部の方がおっしゃるように郵便年金に資金がどんどんシフトしていくとは私はとうてい思えませんが、郵政省はどうお考えでございますか。
#222
○政府委員(小山森也君) お説のとおりに、年金も生命保険の今度は生存者に対するものでございまして、ちょうどうらはらになるのではないかと思います。
 それで、保険の例をとってみますと、なかなか保険契約というのは実際の契約に至るまでは相当の手数のかかるものでございます。ただいまのようないろいろな厳しい情勢、世情でございますので、生命保険というものに対する認識というものはかってに比べてすっかり現在では変わっておるわけでございますけれども、それにいたしましても、実際に加入なさる、自分の現金を出して契約書に判を押すというに至りますまではかなりの手数がかかりまして、その間に外務員の活動があって初めて契約に至るというのが特性と言えます。これは年金においても同じようなことでございます。
 また、同時に、この掛金の問題でございますけれども、一どきに多くの資金をここに入れるということではなしに掛金方式でございますので、資金の滞留というのは緩慢な状態で次第にふえていくという状態になります。そういたしますと、一つの資金がたとえば郵便局に集まるにいたしましても相当の年月がかかる。相当の年月の間には他の企業も当然これに相応した形で相ともに国民のために、皆様のためによい商品をといって努力をするに決まっております。そういたしますと、郵便局だけに資金が集まって他の同種事業の方にはそういった契約がないということはまず考えられない、こういうようなことで考えておりまして、いわゆる資金が集中するというようなことは、いわゆる預貯金に対する行動とは大分様相は変わったことになるのではないか、こういうふうに理解している次第でございます。
#223
○中村鋭一君 おっしゃるとおりですね。現に入っている生命保険を解約して郵便年金の積み立てに回すということはないわけですから、私もおっしゃるとおりだと思いますが、ちょっと細かい点についてお伺いいたします。
 今回の法改正の中で、いまもお触れになりましたけれども、年金額の一つの逓増の仕組みがございますね。それから剰余金による年金額の増加の仕組み、それから今回を機といたしまして契約の申し込みの撤回制度、さらに契約申し込み時の書面交付制度、こういったものが取り入れられておりますね。大変私は結構なことだと思いますが、しかし、この法律案を見ますと、従来ありましたいわゆる即時年金の制度がなくなっておりますね。これだけいろいろ本当によくお考えになって法改正なさるんですが、即時年金の制度が落ちたというのがちょっと残念なような気がするんですが、これはどうしてなんですか。
#224
○政府委員(小山森也君) 私ども、こういった大きい法律改正をする場合にはあらゆる面から一応検討するわけでございますけれども、この検討の過程におきまして、即時年金については今後どうすべきかという点につきまして、一つは、郵便局で行うに当たって郵便局らしい掛金程度でもって済むかどうかということでございます。また、そういう点について考えますと、掛金を低くすれば郵便局らしくなる、こういうことでございますが、即時年金というのは一時払いでございますので、掛金を低くいたしますれば今度は支払い金額が低くなるということです。したがいまして、郵便年金そのものの価値が減じてしまうような郵便年金であっては、一時払いの掛金額が少なくても本来の機能を達しないということになる。それでは、それらしい機能を発揮するためにはどれくらいの掛金がよろしいかということになりますと、かなりの高額になるということも考えられるわけでございます。
 こういった点についてもう一つの点から考えなきゃいけないのは、やはり郵便年金も国営事業でございます。国営事業でありますからには国全体の金融秩序というものを常に考えていくというのは、やはり責任ある国営事業として考えなければならない問題でございますと同時に、それは他の同種事業とも調和を図って発展していくということを考えるべきだということになろうかと思います。他の同種企業が発展するということは、ただ単に営業主体が郵政省だけではないということであるということは何を意味するかといいますと、その会社なり何なりの企業が経営しております年金を利用する利用者から見ますと、郵便年金も会社でやっております年金もこれは変わりないわけでございます。お互いにそれを利用し合って、ともに利用者にとってよい結果になるという着陸地点をよく見なければいけない。そういった点で金融秩序というものを考え、調和ある発展というものを考えた場合、この改正案を提出する前後におきます金融資産の分配状況を見た場合におきまして、その時点においてはこの一時払いの即時年金は今回とることにしない方がよい、こういう判断に立ちまして即時年金をやめたわけでございます。ただしかし、私ども即時年金をやめたからといって、それはそういった金融秩序との、それから本当に郵便年金が郵便年金として国民の間に機能しているかどうかというバランスの問題がございまして、そういった点で本当の意味で郵便年金が機能しているかどうか、これに常に注目しながら私どもの考え方を検討していかなければいけない、こう思っております。
#225
○中村鋭一君 いまの御説明で私にはよくわかったようなわからぬようなところがあるんですがね。いまあなた御自身おっしゃったように、こういった大きな法改正はとことん研究をしてやるものでございますからとおっしゃいましたね。とすれば、即時年金だってこれは国民が選ぶことですから、掛金積み立ての形もあり、即時年金あったっていいじゃないですか。それをどちらを選ぶかは国民が決めることですしね。金融秩序とおっしゃいましたけれども、これは現実には要するに大蔵省との折衝の過程で今回は即時年金引っ込めておこうよということであったんじゃないかと思いますが、しかし国民に対するサービスということを考えれば、
   〔委員長退席、理事大森昭君着席〕
私はやはり比較的近い将来に即時年金をそういう形で国民がお金を払うことができるような形をとってくださることを強く要望しておきたいと思います。
 それから最高制限額ですけれども、これも大蔵省との話し合いの中でいろいろとあったようですけれども、この七十二万円に決まった理由をお聞かせ願いたいんですが。
#226
○政府委員(小山森也君) 七十二万円を決めるに当たりましては、今度改正に至りました基本的な考えでありますところの公的年金水準との関係、それから国民の老後の生活費はどれほど必要かという観点、それから掛金負担から見て一般的に御利用できるかどうかということの点、それから民間の個人年金と調和ある発展ということへの配慮、こういった四点から考えたわけでございます。
 公的年金の水準につきましては、先ほど厚生省の方からお話もございましたので、ここでは触れないことといたします。
 それで第二点の、六十五歳以上の老後の生活費はどれほどかということについて、総理府の昭和五十四年の家計調査から導入いたしますと、これが約十七万二千円という結果が出ております。先ほどの厚生省の方のお話との差を引き計算をいたしますと、大体公的年金のモデル年金との差額は六万から七万円程度になるのではないかというようなことから最高限度額で月六万円程度はなければいけないんじゃないか、こういうふうに考えたわけです。まず、それが公的年金と老後の生活費との差額から導入した数字でございます。
 それからあと二点あるわけでございますけれども、掛金負担から見たらどうかという点でございます。ちょうど郵便年金の加入年齢に相当いたしますところの四十歳代、五十歳代の金融資産の増加状況はどうかということを昭和五十五年の貯蓄増強中央委員会の貯蓄に関する世論調査によって調べたわけでございますが、これによりますと、大体平均的な家庭での年間の貯蓄増加額は七十六万円でございます。そういうふうなことを今度考えたわけでございます。
 次に、それでは今度は民間同種企業、民間との限界はどういうふうに考えるべきであろうかということでございますが、これにつきましては、実は簡易保険がただいま一千万円という最高限度額になっております。民間はこれは限度額ございません。そういった意味で一つの金融秩序における筋が引かれているのではないかということを仮定いたしますと、この一千万円の簡易保険に加入するに当たりまして、ちょうど四十歳の年齢の男性が加入いたしますと年額約四十四万円になります。したがいまして、この四十四万円から四十万円前後というのが民間企業とのバランスのとれた額ではないかというふうに考えた次第でございます。
   〔理事大森昭君退席、委員長着席〕
 そのようなことから今度は実際の生命表を使いました年金の掛金額を導入いたしますと、四十万円前後がちょうど年額七十二万円になるというような計算になりまして、先ほど申しました四点、それぞれ勘案しまして七十二万というふうに決めた次第でございます。
#227
○中村鋭一君 われわれ素人にはその辺の複雑な計算というのはわかりませんが、しかし、いま伺いまして、七十二万という最高制限額は私は少なくとも現状では非常に妥当な金額である、こう思うんです。
 ところで、こういった逓増型の年金ですね。生保業界二十一社ぐらいあると聞いておりますけれども、民間の業界でこういった年金額が逓増していく仕組みを採用しております会社はございますか。
#228
○政府委員(小山森也君) 年金額逓増制のものは八社、十一種類あるというふうに承知いたしております。
#229
○中村鋭一君 この仕組みの中身を見るといろいろ違いはあると思いますが、いま十一種、こうおっしゃいましたですね。こういった民間各社の個人年金とそれから郵政省の個人年金、ことしの四月から発売されたと聞きます農協の共済年金、こういったものが多数発売されて国民に提供されている。これは国民の立場から見ると個人個人の要求に合った商品を選択できるということで、非常にこれは結構、好ましい結果をもたらすということになると思うんです。民間の生命保険会社も、ですから郵政省に負けないでよく勉強をして、工夫をしてどんどん新規商品を開発されたらいいと思うんですね。国が民業を圧迫するとか、自分の努力を怠って大蔵省を先頭に押し立てていやがらせばかり言っているんじゃなくて、新規商品を生保業界も開発されたらいいと私も思います。
 ところで、郵便年金制度を改正して新しい年金というものをこれから発売していかれるわけですね。現実の募集活動に当たっての、先ほどは募集見込みをお伺いしたんですが、活動に当たっての基本的な考えをお伺いしておきたいと思います。
#230
○政府委員(小山森也君) 募集活動は、この郵便年金普及にはどうしても必要なものだと思っております。それでは、どういうような募集活動を基本的に考えるかというお尋ねだと存じますが、やはりこれには二点あろうかと思います。
 一つの側面は、やはり募集をするに当たって、職員が販売活動をするに当たって一般の国民の皆様方、いわゆるこれから加入見込みになる御家庭の皆様方に、郵便年金というものあるいは個人年金、任意年金というものに対する知識というものがなければ、幾ら職員が戸別にお伺いいたしましてもなかなかこれは容易なことではないと思うのでございます。そこで、こういった募集環境をつくることにまず第一に力を入れなければならないと思います。それで個人任意年金というものに対するお客様方の正し理解を得るような活動を一般的に周知するということがまず第一だ。
 次にといいますか、並行的でございますけれども、これはわれわれ職員に正しい知識というものを十分訓練して心得ておいていただく、かりそめにも郵便年金というものに対して過大な期待をかけてしまって実態にかけ離れた認識をお客様に与えて、それによって契約を締結したということなどは特に国営事業としては戒めるべきことではないかと思っております。したがいまして、多くの機会をとらえまして職員の訓練を数多くやっていって正しい知識を持つようにしたい、こう思っております。
#231
○中村鋭一君 きょう私ここでお伺いしただけでも非常にややこしいですよね。ですから、国民の皆さんが自助勢力で老後を安楽に暮らすために郵便年金をお掛けになるわけですけれども、それがどういう仕組みでどうなっているのかということを周知徹底しなければいけませんね。どうですか、郵政省、そのためのいわゆる一口に言うPR予算、これは仮定の問題ですよ、この改正案が通過するといたしまして、郵便年金を国民の皆さんに愛していただくための予算というものは組んでいらっしゃいますか。
#232
○政府委員(小山森也君) 国営事業でございますからそんなにたくさんというわけにはまいりませんけれども、やはり事業を行いますので予算としては計上してあります。
#233
○中村鋭一君 それは国営でございますからそうでしょうけれども、これはもう可能な限りあらゆる媒体を使い、あらゆる機会を使って、遠慮することないんですから、どんどん皆さんに年金をお掛けくださいというPRをしてくださるようにお願いをしておきたいと思います。
 それから職員に対して教育とおっしゃいましたが、これもなるほど並行して大切なことですが、それ以上に私考えますのは、やはり現実に募集活動をするのはまじめに一生懸命働いている外務員の皆さんですよね。この皆さんに対して、正当な努力に対してはこれだけのものが報いられるんだということが私はなくてはならないと思いますが、その辺について郵政省はどう考えていらっしゃいますか。
#234
○政府委員(小山森也君) お説のとおり、職務に精励した職員にはそれに応じた形で報いるような方策をとるべきだと思っております。
 なお、これは先生の御趣旨と若干違う御返事になるかと思いますけれども、この契約締結に至るには各職員の相当な努力にまたなければなりませんので、簡易保険と同様に募集手当の制度をとっていきたい、こう思っております。
#235
○中村鋭一君 資金運用制度の改善関係についてお伺いいたします。
 今回のこの簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部改正は、年金契約が長期間にわたるものですから、その間の経済変動に対応できるように年金の資金を多角的に、いわゆるユーティリティーというんですか、運用するより有利に運用する、これによって年金額が年々増加していく、郵便年金の仕組みをより実効あるものにしよう、こういうことなんですね。
 そこで、お尋ねいたしますけれども、郵便年金と同様に個人任意年金を取り扱っている民間生命保険会社の資金の運用対象ですね、これがどのようになっているか、大蔵省にお尋ねをさしていただきます。
#236
○説明員(亀井敬之君) 直接、保険の所管ではございませんけれども、実は大変申しわけありませんが、民間の保険会社の運用対象は、経営者が民間企業でありますということでございますので今回の郵政省から御提案になっておられます郵便年金の対象よりも若干広いのではないかというふうに考えております。
#237
○中村鋭一君 若干広い、こうおっしゃいますけれども、民間の生保の資金の運用が郵便年金の資金の多角的な運用によって圧迫をされるものであるとお考えですか。それともそれは関係のないことなのか、あるいは共存共栄するものであるか、その辺についてのお考えをお聞かせ願います。
#238
○説明員(亀井敬之君) 運用の方からだんだん保険本体のお尋ねということになるわけでございますが、したがいまして、やや専門外ということになってしまいますけれども、両者相まって望ましい保険業務が行われていくのではないか、そういうふうに考える次第でございます。
#239
○中村鋭一君 では、大蔵はどうなんですか。いまわれわれこうやって審議をさしていただいているわけでございますが、今回のこの郵便年金の法改正については非常によくできたと思っていらっしゃいますか。これは早く成立をさしていただきたい、大蔵省としてはこのようにお考えでございますか。
#240
○説明員(亀井敬之君) 参っております立場は理財局ということではございますけれども、郵政省とお話し合いをさせていただきまして御提案を申し上げている法案が早く成立されるようにというふうに考えております。
#241
○中村鋭一君 ありがとうございます。いま私がありがとうございますと言うこともないんですけれども、しかし私は国民のために郵便年金が有効に運用されることを心から願っているものでございますから、その観点からお礼を申し上げたわけでございます。
 民間生保の資金運用対象、これはわかりました。国家公務員の年金ありますね。長期給付を扱っております国家公務員共済組合の資金運用対象はどのようになっておりますか。
#242
○説明員(亀井敬之君) 国家公務員共済の運用対象でございますが、おおむね民間の生命保険会社の運用対象と、各種の制約がもちろんございますけれども、大体同様な感じでございますので、郵便年金の積立金よりは運用対象が若干広くなっておるということが言えようかと思います。
#243
○中村鋭一君 そうしますと、民間生保も国家公務員共済組合も、具体的に言いますと、たとえば株式ですとか不動産にも運用できるようになっているわけですね。そのように理解していいんですね。
#244
○説明員(亀井敬之君) 御指摘のとおりでございますが、何分生命保険会社、民間生保につきましても、もちろん不動産、株式等の運用についての制限というのはございますし、国家公務員共済につきましても、より制約的な制限があるということでございます。
#245
○中村鋭一君 制限はあるけれども運用は差し支えない、そういうことですよね、株式や不動産について。それは確認しておけばそれでいいんですから。
#246
○説明員(亀井敬之君) さようでございます。
#247
○中村鋭一君 ところが、今回の法改正を見ますと、これはたしか戦前は株式が簡易生保でありますとか郵便年金の資金の運用対象になっていた、こう聞いているんですけれども、不動産についても郵便年金のように非常に長期にわたる資金の運用対象としては非常に適切なものだ、私こう考えておりましたが、今回改正案ではこれが落ちているようでございますね。どうしてもこれらが対象とならなかったのか、その理由をお伺いいたします。
#248
○政府委員(小山森也君) 戦前でございますが、戦前でも不動産の投資はございませんでしたので、ひとつ御理解願いたいと思います。
#249
○中村鋭一君 株式はあったんですな。
#250
○政府委員(小山森也君) 株式はありました。
 今回の運用範囲の拡大の中で株式が入っていないということでございますが、やはり今回の改正に当たりまして一番重点にいたしました運用上の問題は、有利ということも非常に大事な要素でございますけれども、いろいろな経済変動に対応して原価を失わないということでございます。貨幣価値というもの、年金価値の下落をしないようにという点でございました。したがいまして、今回株につきましては元本保証という点においてこれがないということ、それからもう一つは、やはり経緯といたしまして、お客様から預かった預かり金ではありますけれどもやはり政府資金という形のものでございますので、今回は元本保証のあるものに限って範囲を拡大した、こういうことでございます。
 しかも、そういうことによってそれでは本来の年金価値が維持できるのかということでございますけれども、過去のいろいろな計数を検討いたしまして、その結果、今度御承認いただきますれば広がるであろうその運用範囲の中において、投資の割合をそのときどきの経済情勢に合わせましていろいろ変化を持たせるとか、あるいは短期的に変化を持たせるよりも長期的に安定的に持っていた方がいいものもあるとか、そういったような取り合わせをすることによりまして貨幣価値というものに対応する運用ができるというふうに経験上の統計から判断いたしまして、今回は見送ったところでございます。
#251
○中村鋭一君 その経験上の統計というのがくせ者で、それはシカを追う猟師山を見ずで、皆さん方専門家でございますから素人にはわからない。われわれにとって、統計的資料それから学問的考察、こういうものを加えて今回の拡大をされたんだと思いますけれども、やっぱり一般論として申し上げるならば、民間の生保業界は郵便年金に負けないために一生懸命、早い話が有利な利回りのために金を回すわけですよ。それが今度程度の運用範囲の拡大では、将来皆さんに対して本当にいい年金を提供することができるかどうか、私はその点を危惧するんですけれどもね。それはもちろんこの年金がそんな利回りにのみかかっていると私も思いませんよ。思いませんけれども、もっともっと大胆にいろいろおやりになったらどうなんですか。その辺について、ひとつ郵政省の将来に対する、要するにどうすれば利回りがよくなって、どうすれば皆さんの年金に使う金に付加価値を生み出していけるかということについて、積極的なひとつ取り組みをお伺いしておきたいと思うんですが。
#252
○政府委員(小山森也君) 私ども、事業の経営に責任を持つ者としていつも考えなければいけないのは、やはり加入者である御利用の皆様の利益がどうなるかということを常々、現在もそうであると同時に将来にわたってこれは心していかなければならないものであると思います。そういった意味におきまして、現時点におきましてはこれによって遜色のないというよりかは、むしろ甲乙つけがたい年金ができると思っております。と申しますのは、先ほども先生若干申されておりましたけれども、運用利回りだけでなしに、いわゆる経費率の問題、事業費率でございますか、こういった問題もあわせて一つの年金の価値というものが出てくるわけでございまして、そういったものもあわせて現在においては甲乙つけがたいものとして国民の間に御利用いただくように胸を張って出せると思っております。
 しかしながら、これからの将来の問題でございますけれども、経済の問題というのは御指摘のとおりいつも変動しておる生き物でございます。したがいまして、いつ何ときどういうような情勢になっていくかもわかりません。そういった場合において、それに即応した形で運用範囲も含めすべての制度に対応していくのが私どもの役目だと思っておりますので、そういった点で今後とも運用の問題につきましても重大な関心を持ちまして、お客様のための年金として機能するように不断の努力をしていきたいと思っております。
#253
○中村鋭一君 いまおっしゃった拡大、私はまだ物足りない、こう申し上げたんですが、でも、その中でも、今回の法改正で外国債、金銭信託で元本補てんの契約のあるもの、それから銀行預金、この三つを加えるということなんですが、このうち金銭信託を積立金の運用範囲に加えようとしているその理由をお伺いしたいと思います。
#254
○政府委員(小山森也君) 金銭信託で元本補てん契約のあるものというのを選んであるわけですが、金銭信託と申しますと、現状におきましては内容として貸付信託と指定金銭信託合同運用口というようなものがあるわけでございますけれども、契約方式というのは法律上は非常に弾力性のあるものとなっております。この具体的内容は信託銀行との話し合いによるわけでございます。したがって今後、将来にわたりまして内容的に多様性のある契約を締結し得るものだということで、年金資金の運用対象としては非常に適しているものだ、こういうふうに理解いたしまして、運用を拡大することをいたしておるものでございます。
#255
○中村鋭一君 そういうふうに金銭信託は非常に妥当なものであるということですね。これは結構です。でも、それ以外に私は、もう一遍申し上げますけれども、この資金の運用につきましては利回り等も含めまして、国民のためにせっかくつくった法律でございますから、本当に有機的に、最も有利に回転するようにせっかく努力をしてくださることをお願いしておきます。
 最後に、郵政大臣、国民のニーズ、それから職員の士気高揚、それから年金制度を含めての郵政業務全般に対する深い理解、知識の徹底、これが本当に必要なことだと思いますけれども、今回の法改正に当たっての大臣の決意を最後にお伺いして、私の質問を終わらしていただきます。
#256
○国務大臣(山内一郎君) いろいろ御審議をいただいておりますけれども、高齢化社会といいますか、だんだんと寿命が延びてまいりまして、将来のことを考えながらいかに幸福に過ごしていくか、こういう点に非常に国民の要望がこれから向かっていくというふうに確信をいたしているわけでございます。そういうことでこういう制度を考えて御提案をいたしておるわけでございますが、またいろいろ御指摘もございますので、今後引き続いて研究することもあろうかと思いますけれども、今回はいろいろ検討した結果御提案をしているわけでございます。
 そこで、私は考えてみますと、十年、二十年と毎月あるいは毎年掛金を掛けていくということはなかなか大変なことだと思っているのです。したがって募集してもらう外務員にも大変な御苦労もかけると思いますけれども、何とかして最大の努力をわれわれもし、外務員にもしていただきまして、将来はこの年金に入っていただければ非常によりよい生活、さらには福祉に富んだ生活ができますよということを十分にひとつ徹底をして、これに入っていただいてよい生活を営んでもらうように努力をしてまいりたいと考えておるわけでございます。
#257
○中村鋭一君 ありがとうございました。
 終わります。
#258
○青島幸男君 保険なんかでもそうですけれども、物価上昇による貨幣価値の下落というのは長い年月かかればかかるほど問題になりますわね。十年たてば貨幣価値が二分の一、二十年たてば四分の一ぐらいになるんじゃないかという計算さえする人もおりますし。先ほど郵政省は、公的な年金というのは画一的に行われるわけで、それよりも国民の多様なニーズに対応するためにできたんだ、中にはもうちょっと豊かな生活を望みたい、老後を望みたいという方もおいでになるので公的な年金のほかに個人任意があるんだという趣旨で御説明になりましたけれども、それにしては七十二万という最高額がちょっと低過ぎるんじゃないかという気がするんですね。特に現在月額六万どいうのと、十年、二十年後の六万というのが貨幣価値の上でどういう安定感を保障するかということですね。一方、公的年金の方はスライドするわけでしょう。そうしますと、かなりそこにギャップが出てきやしないかという気がするんですけれどもね。受取額の逓増制ということも加味されておりますので幾分はカバーされるような気はするんですけれども、しかし将来はもう少し最高額を上げるようなかっこうで検討していかないと、十分な安心感の伴った年金にならないんじゃないかという気がしてしようがないんですが、その辺はいかがなものでございましょうか。
#259
○政府委員(小山森也君) 御指摘のように、長い契約になりますものですから、一番問題は年金の実質価値の維持ということであります。現時点におきまして私ども七十二万円としたのでございますけれども、これはやはり先ほど中村先生にもお答え申し上げたのですが、業務を運行していく責任者といたしましては、常に本当の意味での郵便年金が機能していくかどうかということは、しょっちゅう絶え間なしに検証しながら経営を進めていかなければいけないと思っております。したがいまして、そういった意味におきまして、先生御指摘の点につきましても、常に妥当性のある線というものを検討しながら、必要ある場合はお諮りしていかなければいけないのじゃないか、こういうふうに思っております。
#260
○青島幸男君 そうですね。二十年後で六万、七万という額じゃちょっと頼りないぞということになるかもしれません。
 それともう一つは個人任意年金、これは郵政省がやるんですから、ある意味では公的と言うのかもしれませんけれども、そういう意味合いで窓口へおいでになって、あるいは利用者の方のお宅へ外務員が出向かれて御説明申し上げる際に、どうも掛ける側の人が公的年金と勘違いなさるというケースも間々出てきやしないかというのを私懸念しているんですけれどもね。国でやっているんだから恐らくこれはスライドするんじゃないかみたいな、公的年金と非常に区別つけにくくなりますね。普通の保険会社の人が行くのと違いますから、マークつけた、きちっと制服制帽の方がおいでになるわけですからね。そうすると、これはこのまま掛けていけば必ず普通のほかの公的年金のようにスライド制になるのかもしれないというような誤解を生みますと、そこから信頼を失っていくようなことになりますと、それこそ十年、二十年の信頼関係がお互いなければ成り立たない業務ですから、そういうことの誤解のないようにということを特に配慮していただかないと困るような気がするんですけれども、いかがなものでしょうね。
#261
○政府委員(小山森也君) 私どもにとりまして最も重要な御指摘をいただいたと思っております。確かにおっしゃるとおりに国営事業でございますので、そういった誤解を与え、特に過大な期待というものから発しますと、いわゆる契約そのものが何か契約者に不当な不利益を与えるようなことになるわけでございます。したがいまして、いま先生の御指摘、十分私ども身にしみまして、その貴重な御意見を承っておき、さらに実行に移していきたいと思います。そのためにもやはり、私先ほど来申し上げておりますが、第一線に働く職員に対するそういった正しい教育というものと、それから一般世間、一般の皆様に対する環境づくりのためにも正しい理解をいただくための努力というものをしなければならない、こう思っている次第でございます。
#262
○青島幸男君 民業圧迫とか、いろいろお話し合いもあったようでございますけれども、相乗作用によりまして市場がより広くなり、多くの方々から理解されるようになるということは結構なことだと思うんですけれども、簡保なんかでもちょくちょく問題になりますが、勧誘の行き過ぎといいますか、余りしつこいとか、十分教育の行き届いた方々が訪問なさるわけですからこれも懸念だと思いますけれども、余り集めてこい集めてこいみたいなことを強力に推し進めてまいりますと、出先で利用者の方々とトラブルを生じるというようなことがありますと、本当に信頼関係が失われてしまうと成り立たない業務でございますので、民間の利用者との間のトラブルを避けるというような施策を重々お考えいただきたいと思いますが、その辺のところはどういう御覚悟でおいでになりましょう。
#263
○政府委員(小山森也君) 保険の場合でも、現在私どもとっておる基本的な募集の施策といたしまして、国営事業であるということは何も高い契約のもののみを締結することだけが目的ではない、やはり国営事業でやっているゆえんのものは何であるか、国民の皆様多数の方がより多くの利用率を上げることによって、やはり郵便局という場所を通した国営事業での価値が出てくるということを現在でも募集の基本に置いている次第でございます。
 郵便年金につきましても、これは同様なことでございまして、今後そういったような意味合いでの郵便局らしい品位と節度というものを持つようによく教育しなければならないと思っておりますが、それと同時に、やはり一番大事なことは、一人一人の個人の職員の責めに直ちに帰するという体制ではなしに、環境をまずつくっていくという面を優先していかないと、御利用になる皆様方とそれから販売活動に行った職員との間にギャップができてしまう、こういうふうに考えておりますので、両面からの努力をしたいと思っております。
#264
○青島幸男君 ぜひ、その辺の配慮を抜かりなくいただきたいと思うんです。
 それから四十歳で始めて六十から年金を支給してもらうというような場合、毎月大体三万二千円ぐらい。四十で始めるということになりますと、大体まだ学齢期の子供がいたりする年ごろですね。やっぱりお父さんとしては、一番老後も心配だけれども現在も苦しいという時期だと思うんですよね。家賃なんかでも公営のアパートなり賃貸家屋の家賃が傾斜式になっているところなんかありますわね。ですから、一番出費が多いときに無理に一律掛け込んでいくんじゃなくて少し余裕ができてから増していく、それから最初に子供が小さいうちは少しはよけい掛けられるからというようなことで任意にあるいは傾斜にというような掛金のシステムというようなものも将来は導入していった方が利用する方にとって利用しやすいんじゃないかという気がしますけれども、現在はそういう掛金のシステムはないわけですね、今度の法案の中には。
#265
○政府委員(小山森也君) ただいまのはそういうシステムは考えておりませんけれども、ただしかし、先ほども当委員会で同じような御指摘があったわけでございますけれども、これは法律によらずして私どもの努力によってできるものでございますので、非常に貴重な御提言をいただいたものと受けておるわけでございます。したがいまして、年齢に応じて掛金額が上がっていくというようなタイプの年金もできないかということは早々に検討してまいりたいと思っております。
 ただいま現在の方式におきましても、若干ちょっとこじつけのようにはなるかと思いますけれども、実際問題といたしましては、七十二万を四十歳のときすべて入らなくても、最初の五年間は三十万入っていて、後に追加して入っていって六十歳なり六十五歳なりのときに終身年金を受け取る方式にいくということは、七十二万円の範囲内ではできるわけでございます。よけいなことかもしれませんが、そういう方法もあるということを申し上げておきたいと思います。
#266
○青島幸男君 そうですね。それは契約者御本人の御都合によって変えられるようにもなりますわね。ですから、そういうことも窓口なり出先の方々が十分に利用者の方に御納得いただけるように説明して差し上げるということも必要じゃないかという気がしますわね。ですから、その辺の配慮もお願いしたいと思うんです。
 それから外交募集する際に、何と申しますか、報償金と申しますか手当が出るというのはわかるんですが、実際にどなたかから説明を受けたとか、あるいは隣のだんなが入ったのでよくよく聞いてみたらシステムよくわかった、じゃ外務員の方を待っているよりもこっちから出かけていこうと窓口においでになって、重々承知の上で契約結ばれる方がおいでになるとしますね。その際も、その契約一件について報償金というのが一律出るとすれば、向こうからわざわざ出向いてくれて十分な御理解も行き届いている方に、話がついたというのに、サービスといいますか、その窓口の手当みたいなものはどういうことになるんですかな。
#267
○政府委員(小山森也君) ただいまの御質問でございますけれども、同じようなことは保険でもございますけれども、これは現在募集手当を支給しております。といいますのは、保険の場合ですと、実際に契約に当たりまして契約者のほかに被保険者の面接を要するということがございます。そういった点で相当な知識をお持ちの方でも、まず何にも手がかからないということは契約の実態といたしましてない、理論的にはあり得ても実態としてはないという状況、それからそれをどうやって判断するかということ、大数計算でいきますと、ほとんどの場合がそういったことでもって実態的に募集に当たっての手数がかかるということから、そういうことにしております。
 年金につきましても、ただいま諸先生方から御指摘ありましたようになかなか複雑な問題でございます。いろいろ近所の方から伺ったといたしましても、たとえば自分の収入というようなものと掛金とのぐあい、またその掛金をだんだんふやすというような、たとえば先ほど申し上げました方法がそこにあるというようなこと、これはなかなか専門家の面接にどうしても頼らざるを得ない部分が現実の問題としてあると私たちは推定しているわけでございます。そういうことで、年金につきましても、理論的にはともかくとして、現実の問題として手当を支給するのが妥当である、こういうふうに考えている次第でございます。
#268
○青島幸男君 まだ少し時間があるようですが、残余の問題は質疑の間から了承いたしましたので、この辺で終わります。
#269
○委員長(福間知之君) 本案に対する本日の審査はこの程度にとどめます。
 次回は四万十六日午後一時から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時十分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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