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1980/05/12 第94回国会 参議院 参議院会議録情報 第094回国会 逓信委員会 第9号
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1980/05/12 第94回国会 参議院

参議院会議録情報 第094回国会 逓信委員会 第9号

#1
第094回国会 逓信委員会 第9号
昭和五十六年五月十二日(火曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         福間 知之君
    理 事
                長田 裕二君
                成相 善十君
                長谷川 信君
                大森  昭君
    委 員
                岩崎 純三君
                小澤 太郎君
                亀井 久興君
                郡  祐一君
                志村 愛子君
                新谷寅三郎君
                高橋 圭三君
                西村 尚治君
                藤田  進君
                八百板 正君
                太田 淳夫君
                白木義一郎君
                山中 郁子君
                中村 鋭一君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  山内 一郎君
   政府委員
       郵政政務次官   渡辺 紘三君
       郵政大臣官房長  奥田 量三君
       郵政省貯金局長  鴨 光一郎君
       郵政省電気通信
       政策局長     守住 有信君
       郵政省電波監理
       局長       田中眞三郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        酒井 繁次君
   説明員
       警察庁刑事局保
       安部保安課長   内田 文夫君
       防衛庁長官官房
       法制調査官    長谷川 宏君
       防衛庁防衛局運
       用第一課長    萩  次郎君
       法務省刑事局公
       安課長      川崎 謙輔君
       海上保安庁警備
       救難部管理課長  辺見 正和君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○電波法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
○郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(福間知之君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 電波法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては、すでに趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#3
○大森昭君 まず初めに、電波法の改正の経過がいろいろありまして、長いこと電波、放送両案については抜本的に改正をするということが言われているわけでありますが、毎回予定提出法案にはなっておりますが、附則を直したりということで、さっぱりこの法案についての本格的な審議が行われないわけでありますが、今回の電波法に限られての改正については、そういう全体的な流れの中でのとらえ方で理解をいたしますと理解に苦しむ点があるのでありますが、いかなる理由でこのような改正のみで国会に提案されたか、その理由について冒頭、御質問したいと思います。
#4
○政府委員(田中眞三郎君) 電波法及び放送法の抜本的な改正でございますが、ただいま先生御指摘のように、昭和四十一年三月にそれぞれを改正する法案を国会に提出いたしましたわけですけれども、残念ながら審議未了、廃案ということになっております。それから相当の期間たっておるわけでございますが、その後の技術革新等もいろいろあるというような事情も考慮いたしまして、私どもといたしましては鋭意検討を続けてまいっておるところでございます。しかしながら、電波法につきましてでございますけれども、抜本的な改正問題とは別に、最近におきます無線局の免許申請者の異常な増大あるいは無線従事者国家試験の受験者の急激な増加がございます。そういうふうなものに対応いたしまして行政事務の簡素合理化を図ると同時に、申請者等の負担の軽減、あわせて利便の増進を図る必要がある、きわめて緊急であるというようなことで、そうした緊急的かつ技術的な問題のみを内容といたしました改正案を今回提出させていただいた次第でございます。
#5
○大森昭君 技術が進歩しておるわけですから、いろいろ変化があることはわかるのでありますが、手元にある四十一年当時の電波法及び放送法の一部を改正する法律案の提案理由の説明を読みますと、電波の適正な利用を図る、行政の公正と一貫性を確保する、周波数の使用を計画化する、放送局の免許基準及び手続を整備する、電波に関しては最も基本的な問題を整備するという提案なんです。そういう意味合いからいきますと、いまのようなことだけで、もちろんそのときはこういう提案説明をしないと電波法が改正にならないのでこういう提案をしたので、実態はどっちでもよかったんですということならこれは話は別ですけれども、四十一年のこの提案説明を読みますと、このことが廃案になってその後置き去りになっているということは、逆に言いますと、今日、電波の適正な利用は図られていない、行政の公正と一貫性は確保されていない、周波数の使用も計画的に行われていないということになるわけでありますが、それはさておくといたしまして、いまのような回答で十分じゃありませんので、さらに突っ込んでお伺いいたしますが、この両法案を整備して検討をしているんですか。
#6
○政府委員(田中眞三郎君) すでに十五年経過いたしておるわけですけれども、どのような検討をしておるのかということかと存じますけれども、四十一年以来、省内においても鋭意調査、検討を続けておるところでございます。
 検討項目でございますけれども、四十一年当時に御提案申し上げた事項を含みまして、その後生じた事項等につきましても検討いたしておるわけでございまして、例示的に申し上げますと、まずNHKの組織あるいは財政等のあり方、あるいは難視聴解消対策の法制化、あるいはここまで伸びてまいりました一般放送事業者のあり方、あるいは最近出てまいりました多重放送をどう組み込むか、あるいは実験段階ですけれども、すぐにも実用衛星の計画ということで計画を進めております衛星放送等々の問題についていろいろ審議しておるわけでございます。
 そうした項目につきまして案を作成し、その案を実施いたしました場合に各方面に及ぼす影響はどうかというような面についても検討を重ねておるわけでございますけれども、先生御存じのように、何回も申し上げるわけですけれども、何分、関係方面の御意見も多岐にわたる問題も多うございます。また流動的な要素も含まれておって、なかなかこうだと言い切ることがむずかしい新しい問題も起こっております。そうしたわけで、いま申し上げましたような項目をすべて網羅するようないわゆる抜本的改正につきましては、いま少しく世論の動向あるいは国際的規律の動向を見きわめた上で成案を何とか得たいというふうに考えておる次第でございます。
#7
○大森昭君 局長、いまのお話を聞いていますと主として放送法の関係の御答弁で、放送法の関係でいまお話のある問題点はいろいろ議論を詰めなければいかぬことも理解できるんですが、電波法と放送法両方提案をするという仕組みで作業を進めていますと、いま局長が言われたように放送法にはいろんな問題がありますから、どうしても電波法の方も同時提案ということになるとおくれるということになるので、この際、放送法もある程度時間をかけて整備をしなければいけないということをやっている間に電波法だけでも、先ほど申し上げましたように、電波の適正な利用だとか、行政の公正と一貫性だとか、周波数の使用の計画化だとか、こういう問題について支障があるとすれば電波法のみについて切り離して提案をするというようなお考えはないんですか。
#8
○政府委員(田中眞三郎君) 私ども非常に有益と申しますか、いま先生のおっしゃいますのは、特に電波法に関連したたとえば周波数の計画的利用とか、あるいは免許基準の整備、あるいは電波法に関連いたします電波監理審議会のあり方等についての何か方法があるじゃないかということかと思いますけれども、そういうような考え方は、私どもこれからどう持っていくか、どう対処していくかという上から非常に有益だと考えております。そうした意味で、特に緊急を要する事項、あるいは大方の御賛成が得やすいような問題につきましても、電波法、放送法をひっくるめての検討もございますけれども、これは御指摘のとおり非常にむずかしいというようなことで、何とかそうした面につきましても、電波法だけでも特に緊急を要することあるいは成案を得たものについては改正案をまとめまして、今回御審議いただいておるものにつきましても条文としてはかなりのものになるわけでございますけれども、そうした考え方に立ちまして、繰り返しますが、緊急を要する問題あるいは御賛成の得られやすいような問題、そういうようなものについては今回と同様新しい時代の要請に沿った改正をなおざりにすべきではない、どんどん改正、提案を申し上げるべきではなかろうか、そういうふうにも考えておる次第でございます。
#9
○大森昭君 一つの例で仮に放送大学の問題を取り上げましても、明日連合審査会があるんですけれども、何か附則をちょっと直して放送大学学園法案を通すとか、電波についても四十一年の抜本的改正が審議未了となったわけですからいろんな問題があったのだろうと思うんですが、その後の経過を見ていますと、全くこそくな形で改正をしているというのが現状です。なかなかむずかしい問題もたくさんありますが、しかしいずれにしても、いわゆる電波法についてどうあるべきか、放送法についてどうあるべきかという問題を把握して、それをどういう形で改正していくという方針がないとただむずかしいだけの話になりますので、いままでのやりとりの中で大臣がこの両法案の抜本的整備についてどのような基本認識をお持ちになっているのか、ここでひとつ大臣から見解を伺いたいわけです。
#10
○国務大臣(山内一郎君) いろいろごもっともな御指摘ばかりでございますけれども、四十一年に放送法と電波法の改正の御審議をお願いすべく国会に提案したのでございますけれども、そのときの情勢とそぐわないために廃案に相なっているわけでございます。
 そこで、その後も研究あるいは調査を全然やっていないというのではなくて、いろいろ続けておる間にいわゆる技術的な面の進歩が非常に進んできたわけでございます。したがって、そういう面をどういうふうに織り込んでいくかということをやっている間に日時を費やしてまいったのでございますが、いろいろ基本的な問題をなおざりにしているという御非難を非常に受けておりますので、早急というわけにはいかないと思いますけれども、鋭意努力をさしていただいて、電波法と放送法の基本的な事項だけについてもいずれ案をまとめて御審議をいただきたいというふうに考えているわけでございます。
#11
○大森昭君 次の問題でありますが、欠格事由の緩和の関係で、今回提案理由の説明を読みますと、無線局の免許の欠格事由を緩和いたしましてアマチュアに限って外国人にもその開設を認めることとしておりますが、今回どのような理由でこういうことをされるのか、また各国でいろんな形で外国人等の電波利用について開設をさしたり規制をしたりしているんだろうと思いますが、主要な国ではどのような状況になっておりますか。
#12
○政府委員(田中眞三郎君) 今回アマチュアに限りまして欠格事由を緩和するという形で御提案申し上げたわけですけれども、これは最近諸外国、特に先進国におきましては相互主義に基づきまして外国人によりますアマチュアの無線局の開設を認める国が大変多くなってきております。そうした国々からわが国に対しましても、自国の領域内で日本人によるアマチュアの無線局の開設を認めると同時に、日本におきます自国民によるアマチュア無線局の開設を認めてもらいたいという事例が多くなってきております。わが国におきましては、御存じのとおり電波法の規定で一部の例外を除きまして外国人には無線局の免許は与えられない、こういうことでいままではそうした申し出はすべて拒否せざるを得なかったところでございます。
 また、それは外国からの要請でございますけれども、一方、日本人のアマチュア無線家でございますが、長期にわたって海外に滞在する者も増加しております。そうした者が日本におります同好者と交信をいたしたいとその滞在国においてアマチュア無線局の開設を希望いたしましても、わが国が認めておりませんので外国としても認めてくれない、そういうような状況にあるわけでございます。そうしたわけで、わが国におきましても外国人がアマチュア無線局を開設し得る道を開いて、それによって日本人が外国においても相互主義の上に立ちましてアマチュア無線局を開設するようにしたい。
 長くなりましたけれども、それが提案の本来的な理由でございますが、なお、なぜアマチュア無線局なのかということなんですけれども、現在、外国人に一般に無線局を免許しないという考え方は、周波数と申しますか電波は有効な資源であるということで、日本のような狭い国では特に自国民がまず優先的に利用すべきだという考え方があろうかと思いますけれども、アマチュア無線局と申しますのは、これはその性質上、世界のアマチュアを含めましてすべてのアマチュア無線局に共通の周波数帯を使っている、これが国際条約であり、また日本もそうしておるわけでございますので、いま申しました普通の無線局利用に関しますいわゆる有限な周波数の利用という観点からは排除してもいいんじゃないか、そういう性質のものである、そういうようなことからアマチュアにつきましてまず外国性排除を緩和いたしたいという考え方で御提案申し上げたわけでございます。
 第二の御質問の、主要国で外国人の電波利用についてどのような規制をしておるかということでございますけれども、まずアマチュアでございますけれども、これまで調査いたしましたところ、アメリカ、カナダ、西ドイツ、フランス及びスウェーデンの五カ国はいずれも自国内において外国人がアマチュア無線局を開設することを認めているようでございます。そのうちのカナダでございますけれども、すでに四十二カ国と取り決めを結びまして相互主義に基づいて実施しておるというようなデータをもらっておりますので、そうしたところから見ますと、四十ないし五十カ国は、相互主義があくまでも前提でございますけれども、外国人のアマチュア無線局の開設を認めていると推定できる次第でございます。
 次に、アマチュア無線局以外の無線局で先進国はどのように外国人に利用を認めておるかということでございますけれども、アメリカ、西ドイツ、フランス、スウェーデン及びオーストラリアは外国人に対して市民ラジオの運用を認めているようでございます。特にアメリカでございますが、放送用、公衆通信用及び航空用の無線局、そうした重要無線局以外のあらゆる無線局について外国人にその開設を認めているやの資料がございます。
 以上でございます。
#13
○大森昭君 お互いに相手国があるわけでありますので、十分に対応していただきたいと思います。
 次に、委員会で在日外交施設の無線送信機の使用問題も何回か議論されておるようでありますが、わが国が外交関係に関するウィーン条約の締結国になったのは三十九年のようでありますが、この問題について、無線局の開設を認めるのか認めないのかということが検討課題になっているようでありますが、これに関する郵政当局の対応方針は今日どのようになっておりますか。
#14
○政府委員(田中眞三郎君) 外国の大公使館等に対しまして無線局の開設を認めている国は事実あるようでございます。ただ日本の場合、先ほども申しましたけれども、狭い国土に非常に多くの無線局が密集して使われておる、その密集度は世界一と申してよろしいかと思いますけれども、そうした観点から電波資源の貴重性というものは諸外国等に比べて格段に高いというようなことが言えるかと思いますので、そうした観点からしましても、ただいま申されましたウィーン条約もございますし、外国の大公使間等に対する無線局の開設を認めるかどうかというような問題につきましては今後の問題として慎重に検討してまいりたいというふうに考えております。
#15
○大森昭君 さっきの電波法じゃないんですが、四十一年に廃案になってなお今日まだ検討されておりませんし、国際条約の批准を三十九年にしておりましてまだ検討しているということだと、やっぱり少し電波法の関係だとか何かを抜本的に取り扱わないというところから来ているんじゃないかという感じがするんです。そうでなきゃそうでないでいいんですが。いずれにしても委員会で何回か議論されているやつが新しく出てきた、私どもがまだその後を追っかけているようなことじゃどうも国会は能率的じゃありませんので、いろいろむずかしい問題があるのだろうと思うんですが、ウィーン条約を批准しているわけでありますから、したがって、わが国におきまして開設を認めるのか、あるいは外国の無線局を国内で使用を認めるのか、いずれにいたしましても、ひとつ十分な検討をしていただきたいと思います。これ以上ここで問題提起してもあれですから。
 次に、この前ちょっと北海道テレビ放送の問題でいろいろ質問をいたしましたけれども、その後の調査の結果あるいは現状、どのようなかっこうになっているんですか。
#16
○政府委員(田中眞三郎君) このたびの北海道テレビ放送の問題でございますけれども、公共性の高い放送が維持できるのかどうかというような重大な事態でございまして、私どもも非常に困ったことだということで関心を持ちまして、事件が知れまして以来でございますけれども、直ちに北海道テレビ放送から事情も聴取し、またその後も随時報告を求めておる次第でございます。
 それで、すでにお答えしたこともあるかと思いますけれども、社長につきましては当然、責任者として三月十九日に辞任した。それで三月十九日に副社長が代表取締役になり、二十九日には小林副社長が代表取締役社長に就任したという事態でございます。
 ところで、一番問題の会社の債務でございますけれども、会社本来の借入金のほかに株式投資に関連して約百四十一億の借り入れがある。そのうち、外国銀行十二行でございますけれども、そこからの借り入れは約百四億円であるというようなことになっております。
 なお、今後の対策でございますけれども、現在同社におきまして、いま申しましたような社の債権債務の状況を把握しながら自主再建というものを基本に精力的に検討を進めておるというふうな報告も受けておるわけでございます。そうしたことで大変な時期でもございますので、そうした対策をなるべく早く固めてもらいたいわけでございますが、会社側としてはもう少し時間がほしい、六月ごろまでというようなことで、郵政省といたしましては、当面会社の検討状況あるいは再建案というものを見ながら、そうしたものに基づきまして適切に対応してまいる必要がある、このように考えておる次第でございます。
#17
○大森昭君 このような不祥事件が出るのはいろんな理由があると思います。個人がきわめてワンマンで放漫でということもあるでしょうけれども、抜本的に少し検討しなきゃならないんじゃないかというふうに考えられますのは、民放の予備免許のときには、これは決まっているわけですから、マスコミの集中排除だとか、地域の密着性だとか、申請会社の資本だとか、あるいは役員の構成だとか、こういうことを条件にしてこれは免許の許可をするわけです。ですから、許可を受けるときには、郵政当局に許可を受けるような条件を備えなきゃだめだということですから備えるわけです。しかし果たして許可後におけるその会社の運営はどうなのかというようなことは、これはほっぽり放しになっているんです、現状の法律の形の中では。もちろん私は、民放について言論の自由を抑圧したりあるいは編集の権限を官僚統制するとかという意味じゃないのでありますが、いずれにいたしましても、こういう問題が起きれば、郵政省が認可をしたわけであり史すから、したがって郵政省の電波行政の責任は一体どうかという問題にはね返ることは必然なんです。ある意味では、先ほど言ったように、言論の自由だとかあるいは編集権に国家権力が介入するという意味合いじゃなくて、少なくともその免許を許可した会社自身がうまく運営されているかどうかというようなことはある程度電波行政としての責任の分野の範囲で見ていく必要があるのじゃないかと思うんですが、郵政省はどう考えますか。
#18
○政府委員(田中眞三郎君) 先生の御指摘は、当初の予備免許の際は資本構成とか役員構成あるいはローカル性が保たれるか、そうしたことからマスコミの集中排除の観点からいいかというようなことを見ておるようだけれども、その後その辺の責任はどうなっているのかということで、私どもとしましては、免許をいたしまして、その免許有効期間中でございますけれども、そうした資本構成あるいは先ほど申しましたような条件が継続的に維持されるということを期待しておるわけでございますけれども、現在の無線局と申しますか施設を免許するという制度になっておりますので限界がございます。そうした問題も、先生、本日当初に御指摘なさいました放送法等の問題点の一つであろうかというふうに自覚しておるわけでございますけれども、多少、放送局という無線局として見るのではなくて、放送事業と申しますか事業的な見方をする必要があろうかと思いますが、そういうことになりますとやはり免許制度のあり方にかかわる重要な問題であろうかと思いますので、御指摘のとおり検討すべき問題であるというふうに考えておる次第でございます。
#19
○大森昭君 非常にむずかしい問題で、つくったらそれがその会社の事業を阻害したり、あるいは民主的に運営されているものがある拘束を受けたりということになりますし、そうかと言って、いまのような形で免許を出してそのまま何もないということになるとこういう不祥事が起きてみたりということで大変むずかしい点があるので、私自身もどうという提案があるわけじゃないのでありますが、ただ免許して、それに条件を付して今日電波行政をやっているということになると、その条件が崩れたのか崩れないのかという程度のことは、やっぱりどういう形で監査するか、あるいはお互いに連絡を取り合うかというのはありますけれども、やらなきゃいけないんじゃないかと思うんです。自主的なものを国家権力で排除するようなことはよくないということは、これは共通の認識だと思いますが、いま言われたように検討されて、あるものは提案されるのかあるいは提案されないのか。いずれにいたしましても、予備免許に関してその後の処置が少し抜けているんじゃないかというふうに感じましたのでいま見解をただしたわけでありますが、具体的に検討してもらって、にわかにこれまた一方的に決めると相手の申請会社にいろいろ問題が起きちゃいけないわけでありますので、その辺を配慮しながら、ひとつ検討してみていただきたいと思うんです。
 そこで、次の問題は、今回のこの改正法案を見てみますと、いずれにしても近年における電波技術あるいは電子機器の進歩、それからあらゆる分野で電波利用が増大しているわけです。資料を見ますと、最近十年間の無線局及び無線従事者の増加は著しいわけでありますが、そこで、これを処理する電波監理行政事務に従事する職員数というのは反対に減っているんです。ということでこれを見ますと、仕事はどんどんふえていくわ、技術は進歩していくわ、しかし職員数は逆に減っていくわということでは、果たして責任を持って電波行政が行われているのかどうなのか、あるいはそこに働く人たち、職員は一体どういうことになっているのか、この数字の上では理解しがたいところがあるのでありますが、一体、電波行政の中で働く人たちの状態というのは、このような周りの環境の中でどのように局長は把握しているのか、承りたいと思うんです。
#20
○政府委員(田中眞三郎君) 本当に最近の無線局数あるいはそれに従事いたします従事者数というものは激憎いたしております。郵政省としては、そうしたものに限られた予算と人員の中で対応しなきゃいかぬということで、いかに適切な電波行政を実施するかということで私どもとしましては極力いろいろ努力してまいった。無線局の許認可あるいは無線従事者の事務の簡素合理化を図る、あるいは民間委託に対処するということでございますが、具体的には電波技術の進歩あるいは電波利用の実態の変化というようなものを勘案しながら、無線局開設の際に新設検査というようなものがございますけれども、そうしたものの省略範囲の拡大、これはやはり電波技術の進歩等を考えながら省略できるものについては省略するというような考え方、あるいは設備変更の際に変更検査というものがございますけれども、そうしたもののうち実質的な電波の質にかかわらないようなものについては大いに省略していく。あるいは許認可の申請書の簡略化でございますけれども、そうしたものにつきましてもかなりのデータのものを要求しておりましたわけですけれども、だんだんなれてまいりましたし数もふえてきた、同じようなものについてはその辺大幅な簡略化ができるじゃないかというようなことで効率化も図ってきたわけでございます。
 次に、従事者の国家試験につきましてでございますけれども、これにつきましては、すでに四十年度に無線従事者の下級資格の者につきましては国家試験合格と同様の効果を持ちます養成課程制度というようなものも取り入れたわけでございまして、そうした課程につきましては受験申請書の簡略化等も行ってまいった。それがなお足りないというようなことで、つまり養成課程ですとかなりの日数出ていただくというようなことで、その辺のことにつきましても今度試験機関というようなものも取り入れまして、いまひとつ大幅な簡素化を図ろうというふうなことをやってまいったわけでございます。そして今後とも、現在の厳しい予算と要員の枠内で、民間能力の活用等も含めまして私ども職員側は仕事をしておるわけでございますので、先生御指摘のように労働強化と申しますか、しわ寄せというようなことは望むところではございません。しかもなおしこうした激増するものに対処しながら電波行政の本質を見失わないで適確に処理してまいりたい、いろいろ工夫の余地もあるだろうというようなことで対処してまいりたいということでございます。
#21
○大森昭君 いろいろ合理化だとか省力化だとかやっていることは、朝日新聞に出ていますからよくわかるんですが、これはまた逆な意味で「事務電算化でミス続出」「監理局、お手上げ宣言」ということで、省力化が裏目に出て混乱したという記事ですから余り適切な中身じゃないのでありますが、いずれにいたしましても、こういう形でやっていることは認めますが、しかし機械というのは必ずしも全部万能じゃないのでありまして、とりわけ許認可の問題なんということになりますと、多くの問題、単に機械じゃなくて手作業でやらなきゃいけない部分もあるわけですから、ですから、これだけの業務がふえて人が減っていくということ、財政再建、私どもも反対じゃありませんし、行政改革も反対じゃないのでありますが、何もかも一緒くたでやられておったのではこれはどうにもならないんです。
 そこで、私一つ気になることは、今後も業務量が、請負だとか何かにいたしますが仕事がふえていくわけでありますので、こういうコンピューターの関係の機械というのはこれからまた拡大していくんですか。
#22
○政府委員(田中眞三郎君) 新聞に出ましたコンピューター処理の一番の導入当初におきまして、せっかくの意図が裏目に出たというような御指摘、事実そうしたことがあったわけでございます。
 ただ、そのときには、弁解になりますけれども、いろいろのハプニング的なものもあった。正直に申しまして検討不十分なところもあったわけでございます。そうしたことで、その際、急遽関東及び本省に対策室というものを臨時に設けました。そして端末機の臨時増設を図るとか、あるいはコンピューターを打ち込む女性の人をふやすとか、いろんな措置を講じまして事務のそのとき生じました遅滞は早期に解消いたしたわけでございます。と同時に、やはりシステムの一部改良を行う必要もございました。そうしたところで作動能率の増強を図ったということで、現段階では当初の渋滞はおおむね円滑に運用されておるというふうに理解いたしております。
 今後コンピューター処理を拡大していく計画はあるのかということでございますけれども、実は私ども全国十幾つの監理局がございますけれども、関東、東海、近畿の三地方局について五十五年度から機械化処理を実施したわけでございます。五十六年度、ことしでございますけれども、中国、九州、東北及び北海道地方局に導入する。五十七年度は信越、北陸、五十八年度は四国、沖縄に導入を図るという計画のもとに現在準備を進めているというのが計画の第一段階での全容でございます。
#23
○大森昭君 そこで、ちょっと私心配しますのは、いま郵政省の中を見ますとてんでおかしなかっこうになっているんです。というのは、電波の方は、一般会計で一般公務員ですから人事院勧告に基づいて四週五日が行われているわけです。それで、今度郵政省の電波を除く人たちの方を見ますと、管理職の人は、電波の方と同じですからこれまた休んでいるんですね、四週に五日で。ところが、公労法適用の郵政職員を見ますと、休みがないんです、本省の中の職員は。電波の人と管理者を除いてないんです。現場へ行きますと、今度はこれは勤務時間の関係だとかというのは団体交渉事項ですから、たとえばコンピューターなんか入っているところは、具体的には言いませんが、多少週休問題も延びたり、勤務時間の取り扱いも変化しているわけです。
 そこで、電波の関係は団交権ないわけですな。そうでしょう。そうしますと、いまこういうように機械化事務をどんどん進めていく、電子計算機も入る、プログラマーも入る、オペレーターも入るのだろうと思うんですが、そういう段階の中で、さっき言ったように一般公務員が四週で五日というときは電波の職員の人は対象になるのでありますが、こういう機械化を進めるときに機械化に従事する労働者の勤務時間というのは、一般公務員という立場の中でどういう勤務状態になっているんですか。
#24
○政府委員(田中眞三郎君) 先ほども申し上げましたように、五十五年度からこうしたものを電波監理局の場合導入いたしまして二年目に入っておるわけでございますけれども、二年目の中国、九州、東北及び北海道につきましてはまだ試行期間と申しますか、実際にそうした形に移行するのにはいま少しく時間があるわけでございますけれども、五十五年度実施した場合に、実は先生御指摘のような、特に関東においてでございますけれども、かなりの混乱を起こしたわけでございます。そうした意味で、臨時に人を導入するというようなこともやってまいったわけですけれども、まだその定常化の事務にわたりまして、そうしたコンピューター導入時点での対応と申しますか、コンピューターの導入によります他の業務に携わっておる者との違いというようなものについては、特に臨時的と申しますか導入時の体制にあるというようなことで、現在のところ他の職員と全く同じ勤務条件でございまして、輪番制はとっておりません。
 なお、機械の導入でございますから、スムーズにいくようにというようなことで勤務状況をどうしても変えなきゃいけないのかどうなのかというようなことにつきましては、いまのところそれほどの分量にはなっていないというふうに理解しております。
#25
○大森昭君 余りこれ以上あれしてもしようがないんですが、端的に言いますと、私の見た目ですから当たっていないかもわかりませんが、さっき言うように、同じ郵政省の建物の中でも、電波の方は四週五日をやっている、管理者は四週五日、職員は週休増加なし、こんな状態ですから、これに何も矛盾を感じていないで郵政省の管理者の方はしゃあしゃあと休んでいるんだから大したものなんですよ、考えてみると。電波は別になっているが、本省全体がそんな状態なんですよ。
 そういう目で見ると、電波の方はより今度閉鎖的な状態の中で見られているから、今度は保険事業でもって、十四日も振替だとかオンラインの問題やるわけですけれども、そういうところへ一方目を移すと、そういうところは労働条件についても、たとえば休憩、休息は一般の職員のよりか長くしなきゃこれは容易じゃないですよ、こんな緊張した業務を一般職員と同じようにやらしていたのじゃ。そうでしょう。だから、本省全体の方はそういうように週休が個々ばらばらでもむとんちゃく、今度電波の方へ目をやれば、当然こういう高度な機械化をしていけばその人たちの労働条件というのは一般公務員とは変化をさしてやらなきゃいけないということになるんだけれども、両方ともぼくに言わせると、電波は電波で外部を見ていないということでいくと、この「監理局、お手上げ宣言」というのは、私はいいとか悪いとか言うのじゃなくて、やはり十分なそういう事務電算化をするのに訓練をしたのか、余裕があったのか、十分な検討がされたのか職員の労働条件は――こういう電算化ですから、ある程度、一時間業務をやったら一時間休ませる、あるいは一週四十四時間だけれども、こういう業務は緊張するから四十時間で切り上げて帰ってもらうとか、そういうことがされていないんじゃないか。だから、この事故が起きたとは私言いませんよ。だけれども、そういうようにいわゆる電波行政が、技術も進み使用も増加の一途をたどっているのに合理化をしていきますということだけでは、これは問題の解決にならないんです。
 だから、きょうはこれ以上あれしませんが、これは職員の団体もあるわけですから、そしてやっぱりこういう機械化するときは、ほかの民間会社はこういう機械化したところの労働者はどういう労働条件に置かれているのか。郵政だけ見たってわかるんですよ、郵政だけ見たって。簡易保険局へ行ったって貯金局へ行ったって、こういう機械化するときには勤務時間を短縮し、週休をふやし、同じ一日の中の勤務もいろいろ工夫してやっているわけです。だから、合理化を進めて、より機械化を拡大して、省力化を進めていくというのなら、そういう視点も電波監理局は持ちませんと。いま労働強化になっているんじゃないかという私の質問に対して、従来と同じようなことですから労働強化になっておらないと言うけれども、質的に変化をしているのにそれに対応しなかったら労働強化なんです。
 ですから、少なくともこういう電算関係の人たちというのは労働条件が当然変化をしなきゃいけないし、とりわけこういう新しい業務につく人たちというのは、人がふえてやっているのじゃないんですから、電波というのは。人が減っている中でやっているわけでしょう。そうなれば、やはりこういう業務に適応するかしないか、あるいは本人の希望はどうなのかということをひとつ十分にやってもらいたいと思うんです。それを私がなぜ言うかというと、三公社五現業も団体交渉権があったってろくな団体交渉もしないというのが現状なんですから、いわんや電波の場合は団体交渉権がないというような形で一般公務員の状態に置かれているということになれば、なおさら労使の関係、十分働く人たちの意見が吸収されていないんじゃないか。これは私が思うだけですから、電波の職員の人は、いやいや当局側に十分意見反映しているということかもわかりません。そういうふうに感じます、業務がふえて人が減ってものほほんとしているという状態を見ますと。ですから、どうかひとつ、今後はそういう点に最大の配慮をしていただきまして、そこに働く人たちの意見を十分参酌していただきたいと思います。
 次に、無線局の免許手続を簡素化するということで今回技術基準適合証明制度を設けることにしているようでありますが、この証明制度と現行の型式検定制度とはどのような違いがあるんですか。
#26
○政府委員(田中眞三郎君) まず、型式検定制度でございますけれども、これは無線設備の機器を個々に検定す谷わけではございません。ある種の無線設備の機器の型式について、その技術基準が適合しているかどうかという判断を行うものでございます。そして、その検定に合格した型式の機器の扱いでございますけれども、型式検定に合格している機器の無線局、これは免許申請の際の申請書類の記載の一部を省略する、特に技術的能力に関する部分の記載を省略することができるようにしております。それから落成検査でございますけれども、そうした無線局の落成検査についても検査の一部を簡略化するというような効果のものでございます。
 これに対しまして、今度御提案申し上げております技術基準適合証明制度というものでございますけれども、これは無線局の落成検査にかわる、落成検査を行わないという考え方のもとに、個々の無線設備について技術基準への適合性を判断するという考え方のものでございます。個々の無線設備について技術基準への適合性の保証が得られるということでございますから、当然そうした無線設備を使用する無線局については落成検査を省略できるという、そうした考え方のものでございます。
#27
○大森昭君 適合証明を民間に行わせる、そしてその指定基準は公益法人であるということを言っておりますが、この公益法人というのは一体どのような方にこれを行わせようとしているのか、また適合証明の対象設備はどのようなものを考えているんですか。
#28
○政府委員(田中眞三郎君) まず、技術基準適合証明を行わせる民間機関としましては、そうした証明を行いたいと希望する公益法人であることが必要かと考えておりまして、それの要件につきましては改正法にいろいろ要件を決めてございますけれども、それに適合するものでなければならぬ。その指定基準でございますけれども、職員、設備等が技術基準適合証明の業務の適正かつ確実な実施に適合したものであること。職員、設備が十分なものでなければならぬ。それから適正かつ確実に実施するための財政的な基礎がなければならない。それからそうした希望してきた機関が適合証明以外の業務を行っているというような場合には、そうした業務が、新しく許可しようとするあるいは申請してきたものの技術基準適合証明が不公平なものになるおそれがないというような確認をする必要があるだろうというふうに考えておるわけでございます。そうしたものでございまするので、この技術基準適合証明につきましては、財団法人の無線設備検査検定協会という公益法人がすでにございますけれども、ただいま御提案申し上げております法案の施行後の問題でございますけれども、私の知っております知識におきましては、こうした協会は測定器等はかなりのものを持っておる、あるいは技術基準適合証明を行う能力のある職員がかなりいるようだというようなことで、こうしたところも候補の一つではなかろうかというふうに、具体的に申し上げますとそんなような考え方をしておるわけでございます。
 それからこの適合証明をやらせるとした場合にどんな設備を考えているのかという御質問でございますけれども、先ほども申しましたように、無線設備を使う状態に特別の工事を要するようなものは困るかと思うわけです。格別の工事を要しない無線局で、免許申請前の検査で技術基準への適合性が判定できるというようなものが適当でおろう。そういうような考え方のもとで、具体的なものとしましては、自動車公衆無線電話というのが一昨年から発足いたしましたけれども、こうしたものは自動車への取りつけ場所というものも決まっておる、事前に、取りつけ前に設備をチェックしてみても取りつけ後において質が変わるというようなことは考えられない、そういうような考え方から、自動車公衆無線電話の機器、あるいは空中線電力が五ワットを超えます一般の車載用の機器、手軽なもの、あるいは十ギガヘルツというかなり高い周波数帯でございますけれども、そうしたところの電波を使いますものでスピードメーターとかあるいはピッチングマシンの球の速度をはかるというような、いわゆる私ども無線標定局というような言葉を使っておるわけですけれども、さしあたりそうしたものが、やってもらえれば数も多いし、当初の御提案申し上げた趣旨にかなう機器だ、そういうふうに考えておる次第でございます。
#29
○大森昭君 今度は、特定設備の適合証明をするときは個別でやるわけでしょう。そして設備一台一台について審査が行われるわけでありますから、この証明を出すところというのはどういうかっこうで全国にあれするのかわかりませんが、東京で一カ所で行うというような場合、これは関西のメーカー、そういう東京以外のメーカーというのは一々これは運送して検査を受けるのかどうか。あるいはそこへ出張審査をするとか、あるいは出先機関をつくって対策を立てるのか。証明機関というのはどういう形になるんですか。
#30
○政府委員(田中眞三郎君) 御指摘のとおり、ほとんどの適合証明というのは無線設備の製造業者が申請なさるというようなことになろうかと思いますけれども、かなりの事業者は関東地方であろうかと思っております。しかし近畿地方についてもやはり予測されるというようなことで、将来の問題でございますけれども、やはりそんなに時間を置くわけにはいかないということで、たとえば大阪地区には支所というようなものを置きまして御希望に対応するという考え方で指導してまいりたい、こういうふうに思っております。じゃ東京と大阪以外にないのかということでございますけれども、予想されないわけではない。そこらにつきましては具体的にもあるように思うわけですけれども、そうした場合には希望があれば当該地域に出張して審査に当たるというようなことも考えていきたい、やはりサービスの低下を来すことのないように対処してまいりたい、このように考えておる次第でございます。
#31
○大森昭君 希望があればということのようですが、集約して言うと東京、大阪以外は。いずれにしても、無線従事者の国家試験などについても、試験事務については民間に委託するわけですし、変化をするときに多少のサービスの低下もやむを得ないということもあるんでしょうけれども、しかし、いまのようなメーカーが、いままでは設置されたところへ適合するかどうかで行けばいいんですけれども、機械をということになるとやっぱり相当な負担です、いま言うように出張所だとか出先の関係を十分やっておかないと。それで、そんなに全国でたくさんメーカーがあるといっても、全国どこでもくまなく行くということでもないんでしょうから、この法案が通った後、やはり民間のいわゆる電波関係に携わっている機器メーカーの方々に余り迷惑がかかるようなことだと電波行政にまた一つの問題点を残しますから、十分検討して法案の施行に当たってはやっていく必要があるんじゃないかと思います。
 そこで、国家試験の事務も民間委託にするわけでありますが、現在の受験者、そしてまた国家試験というのは民間に委託するわけでありますが、どういうような方法でこれは実施をしていくということになるわけですか。
#32
○政府委員(田中眞三郎君) まず、委託を予定しておる三資格の国家試験の申請者数ということを申し上げたいと思いますけれども、五十五年度の数値でございますが、特殊無線技士関係の者は約一万五千人、電信紙アマチュア無線技士でございますが約九千人、電話級アマチュア無線技士については約十五万人というふうな数値を得ております。
 それを現在どうしておるのかということでございますけれども、いま申しました国家試験、原則として年二回地方電波監理局が必要と認める時期に適宜行うということになっておりますけれども、実態でございますが、電信紙、電話級のアマチュアにつきましては、三月から五月の期間、これは各監理局によっても多少違うのですが、その間に一回、それから十月から十一月までの間に一回、年に二回やっております。また特殊無線技士については、六月と十二月に、年二回各地方電波監理局の所在地で現在やっておるわけでございます。
 それからその他十四資格ございますけれども、その他のものにつきましては、無線通信士が五資格、技術士の関係が二資格、それから第一級、第二級のアマチュア無線技士というようなものがございますけれども、これらは年二回郵政省令で時期が決められております。予備試験というものと本試験とダブっておるもの、ダブってと申しますか、予備試験を受けて通った者についてもう一度本試験を行うということがございますけれども、ハイクラスのものにつきましては省令で年二回決められた時期がございます。ほとんど地方電波監理局としては毎月試験に従事しておる、こういうようなことでございますが、そういうことでよろしゅうございますでしょうか。
#33
○大森昭君 いますでに特殊無線技士だとかあるいは電話級のアマチュア無線技士などは養成課程で特例措置でやっているようでありますが、そういうことでいままでの実績ではかなりの対応ができているようなことが言われておりますが、しかし電話級アマチュア無線技士の試験事務というのは、民間に委託をいたしましても国家試験ですからこれは電波監理局がすべて任しちゃうということじゃなくて、民間に委託しても電波監理局としては残る事務があるんじゃないですか。
#34
○政府委員(田中眞三郎君) そのとおりでございます。まず、指定機関にどういうものをやるか。試験に関する事務ということでございますけれども、国家試験に係る事務はいろいろございます。そのうちの試験の実施に関する事務、つまり試験問題の作成、受験申請者の受け付け、試験の会場の手配、執行、監督とございますけれども、いわゆる機械的、定型的に処理ができるものというものに限定いたしたい。それじゃ郵政省としては何をやるのかということについてでございますけれども、やはり試験問題の作成に当たってのその基準というものをどうするか、あるいは採点は機械的にできるものにするわけですけれども、その採点したもので合否の選別はどこに置くか、合否の判定の基準の策定等、つまり国家試験の根幹にかかわるものについては郵政大臣がみずから行うべきであるし、そうしようというふうに考えておる次第でございます。
#35
○大森昭君 そこで、指定の証明機関だとか指定の試験機関を発足させるわけでありますが、これはこの法案が通過していつごろから発足させるのか。そしてまた、これは公益法人なんでしょうけれども、指定機関の運営ですけれども、手数料だけでこの機関を運営するというのはなかなか無理なんじゃないだろうかと思うのでありますが、とりわけ役所がやらなきゃならない仕事を任すということになると、この法人はそれぞれ公正な業務執行もしてもらわなきゃいけないし、ということになると大変厳しい状態の中で郵政に肩がわりをしてやるわけでありますが、単に郵政省が業務の運行に当たって監督ばかりしておっても、法人そのものが財政の安定がなければうまくいかないのじゃないかと思うんですが、これらの指定機関に対して郵政省は助成金か何か出すんですか。
#36
○政府委員(田中眞三郎君) まず、指定試験機関はいつから発足するのかというようなことでございますが、私どもといたしましては、改正施行後速やかにと申しますか、施行は公布の日から六カ月を経過した日からというようなことになっておりますけれども、その趣旨からいたしましてもなるべく早く発足させたい、そういうふうに考えております。
 それから財源の問題でございますけれども、いろいろただいま御審議いただいているわけでございますけれども、やはり準備でパラレルに進めるものについては進めていくというようなことで、まず、この指定機関が発足いたしましたときの経費でございますけれども、手数料収入と申しますか受験料収入によらざるを得ない。その手数料の決め方でございますけれども、実費を勘案した過正な額というものを決める必要があるというようなことで、いろいろ御提案申し上げるまでに従来の受験者の数、あるいは指定証明機関につきましては予想される機種の数というようなものを勘案いたしまして適正な値段と申しますか、国と比べて特に高くならないと申しますか、せっかく委託した事務をスムーズにやっていただけるかどうかというようなことでいろいろ検討したわけでございますが、収支予算上、技術基準適合証明の仕事につきましても、また特定試験事務につきましても正常に運用していけるというような計算になりましたので御提案申し上げているわけであり、また国から補助する考えはございません。
#37
○大森昭君 そうですか。それは、手数料は高くならずに業務がスムーズにいく、国は援助をしないということですからまことに結構なお話でありますが、いずれにいたしましても、民間委託することによって手数料が上がったりあるいは業務の運行がうまくいかないということじゃ大変なことになりますから、いまの局長の話を信じまして、次の質問に移ります。
 そこで、電波行政の中でいろんな問題がありますけれども、最近、とりわけ不法無線の問題といたしまして、不法無線局の横行があって、テレビの視聴やあるいは漁業用無線関係の緊急通信が妨害されているなどという話を聞くわけでありますが、これについての実態はどうか、そしてまた郵政当局の取り締まりの現状はどのようなことになっておりますか。
#38
○政府委員(田中眞三郎君) 不法無線局と申しますが、九〇%以上がまずわが国では使用を認めておりませんいわゆるハイパワー市民ラジオと称するものでございます。その数の実態を私どもいろいろ調べたわけでございますけれども、こうしたものが起こるようになりましたのは、日本のメーカーがアメリカに大変たくさん輸出しておった、そしてアメリカのハイパワー市民ラジオ、いわゆる市民ラジオに対する規制と、日本におきます市民ラジオと称します規制がちょっと違っておるわけでございますけれども、アメリカの側においても数年前に急に規制の変更があったというようなことで、率直に言いましてアメリカで売れなくなった、それが逆流して返ってきたというようなことで、アメリカ向けの輸出台数というものはある程度つかめるのですけれども、そのうちの幾らが逆流して返ってきて日本で使われているのかというようなことになりますと残念ながら把握できておりませんが、新聞等によりますと、そうしたものは八十万局だ、あるいは百万局だというようなことも言われております。
 ところで、このハイパワー市民ラジオから発射される電波でございますが、なぜ歓迎できないかということでございますが、出力が非常に大きいあるいは質もよくないというようなことがございます。そうしたために、そうした市民ラジオから出ます電波の発射地点に近い一般家庭のテレビあるいはFMの受信に障害を与えております。非常にテレビがちからかするというようなことになっておるわけでございます。これはテレビ、FMと特殊の周波数関係にございますのでそういう影響があるのですが、もっと直接的には、このハイパワー市民ラジオといいますのは、日本の場合は漁業用無線局に使われているのと同じ周波数帯といいますか、非常に近寄っております。そうした電波割り当て上は、大変技術的にも近寄っているわけでございますけれども、現状としてそういう市民ラジオの電波と沿岸の小さな零細漁業用に使っております。波数と近いというようなことで当然沿岸漁業用の無線局に混信を与える。なお、さらに悪いことには、遭難時に漁船が使用する周波数、それにも近いということで障害を与えるおそれがあるというようなことでございます。
 このまま放置できない、こういう実情にあるわけですけれども、私どもといたしましては、特にそうしたハイパワー市民ラジオを中心といたします不法無線局の取り締まりでございますが、監視車の増強あるいは監視体制を強化するという形で年間を通じましてその摘発に努力しておるわけでございます。特に五十二年度からでございますけれども、このときに不法市民ラジオといいますか、逆流市民ラジオと申しますか、それがふえたわけでございますけれども、五十二年度からは特に不法電波一掃月間というようなものを設けまして、関係省庁あるいは関係団体の御協力を得るなどいたしまして取り締まりの強化を図ると同時に、こうした電波を正しく使ってくださいという法令違反の未然防止に関するいろんな広報活動を行っておるというのが実情でございます。
 ところが、現行の電波法では、御存じのように無線局を運用したという立証と申しますか、証拠が得られないと摘発できない。また、それに加えまして、現在の規定が決まりました当時には、固定局と申しますか、動かない無線局がほとんどだったわけですけれども、近来は御存じのように移動するものに載っける。特にハイパワー市民ラジオのほとんどが、率直に申しまして、長距離トラックあるいはダンプカー等の車両に取りつけられまして、走行中に、雑談あたりはまだいいといたしましても、交通取り締まりの状況を流すというような実態があるようでございます。そういうわけですけれども、現在のところでは運用の実態が確認でき、そうした証拠の確保ができないと摘発はむずかしい、そういうようなことで御提案を申し上げておるというようなことでございます。
 少し長くなりましたけれども、ハイパワー市民ラジオによります放送受信障害処理件数、電波障害防止協議会というのがございますけれども、この数字をちょっと挙げさせてもらいますと、具体的に訴えがありまして処理をしたところそれはハイパワー市民ラジオであったというかっこうのものが、五十二年が二千六百二十八件、五十三年が四千五百二十三件、五十四年が八千九百七十七件、これは障害を処理したわけでございますから、移動中にごく短時間与えられた障害は含んでいないものというふうに考えております。
 以上でございます。
#39
○大森昭君 そういうことだと、今回罰則を改めて対処するということだけでは、従来も努力しているんでしょうけれども、余り実効が上がらないと思うんです。ですから、従来努力をしたことをなお検討を続けていただきませんと、緊急な電波が混乱するなんということになりますと特に漁業関係者なんかは大変なことになりますから、どうかひとつ、不法無線局の対策については十分な対処をしていただきたいと思います。
 そこで、最後になりますが、大臣、途中でお抜けになりましたけれども、いろいろ質問をやってまいりまして、これだけの法案では十分な対応ができないということなんです。そこで、その原因の中にはいろいろありますが、何といたしましても、この資料を見ましても、定員の問題は減っているわ、予算の問題も十分に、技術が進歩し業務が増加をしているのに対応していないというふうに私は見ます。そこで、電波が置き去りになっているとは思いません、同じ郵政省の中の内部部局でありますから。大臣も一生懸命努力をしているんだと思いますが、行政改革も必要でありますが、何もかも一緒にされて行ったのでは電波行政の業務の遂行はなかなか困難だと思いますので、どうかひとつ、電波行政の重要性、事務の実態を十分御認識いただきまして、要員の確保だとか、処遇の改善だとか、予算の確保に努力をしていただきたいと思います。最後に、大臣の御見解をいただきまして、質問を終わりたいと思います。
#40
○国務大臣(山内一郎君) 御承知のごとく、電波行政というのはだんだんと複雑化し、また事業量というのも増大をしてまいっているわけでございます。したがって、予算、定員の確保、これにつきましては従来も努力をいたしているところでございますけれども、最近の国家財政の窮迫化、こういうところから安い政府というような点で定員の削減も計画的に受けざるを得ない、こういう情勢であるわけでございます。しかし前半に申し上げましたように、非常に重大な電波行政でございますので、いま大森委員の言われましたことを十分に注意をしながら今後やってまいりたいと考えているわけでございます。
#41
○新谷寅三郎君 私は、今回政府が提案しておられる電波法の改正案に直接関係する質疑は後回しにいたしまして、まず電波法に関してきわめて政策的に重要であると考える問題につきまして、若干の説明をして政府の見解を求めたいと思います。放送政策上の重要な問題ですから、これは郵政大臣から御答弁を願います。
 電波法第五条第四項によりますと、外国人、外国法人等が議決権の五分の一以上を占める放送機関には免許を与えないと規定しておることは御承知のとおりでありますが、免許後にこの欠格条項に該当するに至ったときはどう処理されますか。
#42
○国務大臣(山内一郎君) 電波法第五条第四項に明記してございますので、これの条件になるような場合、つまり議決権の五分の一以上を占めるような状態になった場合、これは放送局の免許を取り消さざるを得ない、こういうふうに考えております。
#43
○新谷寅三郎君 そのとおりだと思います。七十五条によって免許の取り消しをしなければならないというふうになっておりますから取り消しの処分をされるのは当然でありますが、取り消し処分をするまでは免許は有効とお考えになりますか。
#44
○国務大臣(山内一郎君) そのとおりでございます。
#45
○新谷寅三郎君 御承知のように、最近オイルマネーと認められる外国資本によりまして、わが国の幾つかの放送会社の株式取得の傾向が非常に強くなってきております。郵政大臣はこの事実を認識しておられますか。
 私の調査したところによりますと、ある会社はすでに一五%を超える外国人の持ち株があると言われておりますし、またある会社では一二%に達しておると言われております。いずれも最近外国人の持つシェアが急増しております。これに対して私は、郵政大臣としては有効な対応策を至急に講ずる必要があると考えるのであります。
 時間の節約上、続いて私の質疑の内容を申し上げますが、昭和五十四年の法律第六五号外国為替及び外国貿易管理法、こういう法律が公布されておりますが、この附則によりますと、昭和二十五年法律第一六三号外資に関する法律というのがありましたが、この法律を廃止するということを附則に書いておるんです。これに対応して政府は放送会社について何らかの措置をしたかどうか私にはわからないのでこういう質問をするわけですが、言いかえますと、旧外資法によりますと、一外国投資家の持ち株比率一〇%以上または外国投資家全体の持ち株比率二五%以上となる株式の取得は主務大臣の個別認可によることになっておったのであります。さらに放送事業については、銀行業でありますとか、鉄道、航空、電気、ガス等のいわゆる公共的な事業でありますが、そういう事業と同様に厳しい制限規定を設けておりまして、外資の比率が発行済み株式総数の一五%を超える外国投資家の株式取引は主務大臣の個別認可の対象とされておったのでありまして、このために電波法第五条の外国人の株式取得比率を二〇%以内に抑えることができたのであります。しかも、この法律によりますと、現在の外資法と異なりまして、非居住の外国人のほかにわが国に居住する外国人の株式をも含むということになっておったのであります。
 私は、実はきょう大蔵省の当局者をここに出席させることをやめたんですが、いまさら当時の大蔵省と郵政省との交渉の経過をここでただそうとは思いません。ただ、このまま放置して外国人による株式取得の対象となっておる主要な放送会社が免許の取り消し処分を受けて放送不可能な状態を招くに至りますことはこれは重大な政治問題であると思うのであります。速やかに郵政大臣は重大な決心をして、有効な対策、恐らくこれは関係法律、電波法あるいは放送法の整備ということになると思うのでありますが、有効な対策を講ぜられるように切望する次第であります。こういう状態がどんどん進展してまいりますので、少なくともこの次の通常国会、十二月の通常国会までには具体的な対策を、これを実行できるような措置を講ぜられる責任があると思うのでありますが、郵政大臣の御見解を伺いたいと思います。
#46
○国務大臣(山内一郎君) いろいろお話ございまして、新しい外為法の施行、五十五年十二月一日、これが施行されまして、それ以降いろいろなわが国における会社、企業の株につきまして外資がどんどんと入ってきている、こういうことは私も認識をしているところでございます。そのときに外資法というのがございまして外国投資家の株主制限というのが適用されていたのでございますが、その当時の状況、どうして廃止をされて放置をしていたのかという点についていろいろ調査をやったのでございますけれども、そのときは、ともかく外国資本の自由化という強い波に押されて、そういうことはどこか別の法律で何とかするようにしたらどうかというような話で押されたというようなことを聞いているわけでございます。したがって、いま現状からいきまして、いろいろ数字もお述べになりましたけれども、このまま放置をいたしますと重大なことになるという認識は、私も最近になりまして深い認識を持ったようなわけでございます。
 そこで、どんな方法があるであろうということを検討したのでございますが、その会社の定款を直すことができればそれでも対策は講ぜられるわけでございます。ところが、株主の数がたくさんあるとか、委任状をもらうのに手数がかかり、果たしてうまくいくかどうかという点は非常に困難なふうに、定款の改正が、こういう点の定款の改正です、これに限りますけれども、困難であるというようなことも聞いているわけでございます。いろいろとさらに検討はしてもらっておるわけでございますけれども、したがって新しい電波法というよりも、放送法あるいは新しい放送事業法等においてそういうような商法の点に対していろいろいままで申し上げたようなことの事態が発生しないように講ぜざるを得ないということを、いま新谷先生も御指摘でございますけれども、私も強く感じているところでございます。
 したがって、いま検討の段階でございますので、ここでどういう案があるのかということはちょっとまだ申し上げる時期に相なっていないわけでございますが、十二月の通常国会、次の年度の通常国会、これにはぜひ間に合わせまして、放送法の免許が取り消されるような重大なことが起こらないように最大の努力をひとつやってまいりたいと考えておるわけでございます。
#47
○新谷寅三郎君 非常に誠意のある御答弁があったので、私はここできょう具体的な方策までもお述べくださいということは言えないと思います。私も実は二、三の方策について検討中でございますから、いずれこういったことは政府当局にも申し上げて参考にしてもらいたいと思っておるのであります。
 先ほどお話の中でありました、郵政当局の一部には、商法三百四十八条、これは昭和四十一年に改正された商法でありますが、この三百四十八条に「定款ヲ変更シテ株式ノ譲渡ニ付取締役会ノ承認ヲ要スル旨ノ定ヲ設クル場合ニ於テハ」「総株主ノ過半数ニシテ発行済株式ノ総数ノ三分ノ二以上二当ル多数ヲ以テ之ヲ為ス」という規定が置かれたのでありまして、この問題、この商法の条文を援用して会社の自衛努力によって定款を変更して外国人の株式取得制限問題を処理したらどうかという考え方があると伝えられておることは私も承知しておるのであります。郵政大臣もいまその点を御指摘になりましたが、これはしかし事実上、私もいろいろ調べてみましたが全く不可能であると思います。それは株主が全国各地に散らばっておるということのほかに非常に数が多い。こういうねらわれる会社というものは数千人、一万人に近い株主がおるわけでございまして、これは委任状の提出についても、現在まで大体委任状を提出してくる株主の数、これは議決権じゃありません、株主の数ですが大体二〇%前後であると聞いております。ですから、委任状を出してくださいと言うにしても、それの半分以上の株主に委任状を出させることはこれ容易なことではない。
 しかもこれには、私はまだ十分研究はしておりませんけれども、二つの制約があると思います。一つは、株式の譲渡制限というようなものを定款に入れますと、これは証券市場に株式の上場が禁止せられる。そうなると株の値段が著しく下落するのは当然であると思います。株主が、株価が非常に急激に下落することを承知しながら積極的に定款の変更の株主総会に協力してくれるということはなかなかむずかしいことである。のみならず、これもまた公取委員会に照会したわけじゃありませんけれども、やりようによっては、そういう不公正なあるいは不利な結果を招くような勧誘をして歩くということは公取法に反するものでありますから、この点も十分考慮しなきゃならぬと思います。したがって、この方法は私は実行困難であるという認識に立っていま郵政大臣に質疑をしておるわけでありますから、この点も可能かどうかお調べになって十分な対策を講じていただきたいと思うのであります。
 この問題については、さらにまた質問する機会もありますが、非常に重大な問題でありますから、この委員会でも、国会閉会後に好きましても何か結論を得られた場合にはこの委員会に御報告になって、皆さんの意見も聞いて善処されるように特に要望しておきます。いかがですか。
#48
○国務大臣(山内一郎君) いろいろるるお話ございまして、私も定款切変更についてもいま検討中であり、なお検討もしてもらっておりますけれども、むずかしいというようなことも聞いておるわけでございます。しかし、これは急を要する問題でございますので、できるだけ早く、次の通常国会に出すのは当然でございますけれども、いま御提案のございました概略の案ができた場合には、こういう場がいいかどうか知りませんけれども、ひとつ皆さん方に御検討いただいて、これに対処する本当にこれはいい案であるということの結論を得るようにひとつ努力をしてまいりたいと考えております。
#49
○新谷寅三郎君 そう願いたいと思います。
 御参考までですが、これは古い法律です。昭和二十六年の法律ですが、こういう法律もその当時あったんです。日刊新聞紙の発行を目的とする株式会社及び有限会社の株式及び持分の譲渡の制限等に関する法律、これはこの法律の見出しにも書いてありますように、日刊紙の株式というものはこれは非常に重大なものだ、外国の人はもちろんのこと、国内においてもこれがどんどん広がって拡散していくことは防がなきゃならぬということで、新聞社に関係のないところに株式がどんどん移っていくことを防ぐためのこれは法律です。現行法です。そういう趣旨から言いましても、これはいま問題になっている株式会社を保護しようという趣旨ではありませんで、やはり電波法に外国人ないし外国の法人の持ち株制限をしておりますことは、これは一つの国益を守ろうということです。そういう見地から言いますと、私は関係会社幾つかありまして、その会社の特別の保護のように聞こえるかもしれませんが、そうじゃなくて、電波法に書いてある第五条の趣旨から言うと、これは国の利益を守るのだという考え方を持って堂々とおやりになっていただきたいと思います。
 それから与えられた時間が余りありませんので、この問題については大臣のただいまの御言明を信頼いたしまして、われわれも研究すると同時に、郵政省においてもさらに有効適切な対策を講じてわれわれにも御相談を願いたい、こう思います。
 それから先ほど、改正電波法については大森委員から非常に詳細な質問がありましたので、私は重複することを避けますけれども、ただ、この趣旨に反対するわけじゃありませんが、二、三の疑義がありますので、これについてお尋ねしたいと思います。これは細かい問題ですから、事務当局で結構です。
 アマチュア無線局というものを今度は外国人にも開放しようということでございますが、これは相互主義によってやるんだということで、これも一応適当だと思いますが、ただアマチュア無線局というものの性格といいますか、こう書いてあるんです。「個人的な興味によって無線通信を行うために開設する無線局」。個人的な興味によって開設する無線局ということは、これは無線局の目的になるんでしょうか、ならないんでしょうか。
 その先の問題もあわせてお尋ねいたしますと、電波法の十四条を見ますと、免許状に記載する事項を列挙しております。無線局の目的とか通信の相手方とか通信事項というようなものを免許状に書くことになっているんです。これは一つのやっぱり免許の場合の条件でしょう。その中に無線局の目的というのがある。これはやっぱりアマチュア無線局についてもこの条文は適用されるんでしょうから、アマチュア無線局の目的というのは一体何ですか。
#50
○政府委員(田中眞三郎君) アマチュア無線局に限らず、第十四条で免許状には無線局の目的あるいは通信の相手方、通信事項というようなものをいろいろ書くことになっておるわけでございますけれども、現在このアマチュア無線局につきまして私どもが書いておりますのは、無線局の目的のところではアマチュア業務用という書かせ方をいたしております。それからアマチュア局の通信の相手方でございますけれども、通信の相手方はアマチュア局、通信事項はアマチュア業務に関する事項というような形になっております。
 それで、アマチュア業務というのは何か。先ほど先生御指摘ございましたとおり、現在のところアマチュア無線局は、電波法五十八条は暗語を使用してはならないという条文でございますけれども、「実験無線局及びアマチュア無線局(個人的な興味によって無線通信を行うために開設する無線局をいう。)の行う通信には、暗語を使用してはならない。」、こういうことで、新しい電波法では条文は変わってまいりますけれども、ただいま御提案申し上げておるものでは第五条第二項第四号というものに移す予定でございますけれども、やはり同じくアマチュア無線局の定義に当たるかと思いますけれども、個人的な興味によって無線通信を行うために開設する無線局だ、こういう形になっております。
#51
○新谷寅三郎君 それを私は聞いているんじゃないんです。結局個人的な興味によって、そういう動機で開設する無線局だということなんですが、もっと端的に言うと、たとえばアマチュア無線局が政治的あるいは経済的な目的を持って通信をした場合には、この目的はアマチュア無線局の目的から外れるのか外れないのか。アマチュア無線局の定義は個人的な興味による通信ということですね。これはどうも私は目的とは考えられない。そうなると一体そういうふうなものは――これは現在でもあると思うんです。ことに外国人関係のものについてはあり得る可能性が多いと思うんです。だから、そういったものにはこれは目的外だからというので免許を取り消したりするようなことはするのかしないのか、できるのかできないのか。それはどうなんでしょうか。
#52
○政府委員(田中眞三郎君) 御質問からちょっとそれるかと思いますけれども、先生御存じのとおり、電波法の施行規則には「アマチュア業務」というところでもう少し詳しく付言しております。「アマチュア業務」といたしまして、「金銭上の利益のためでなくもっぱら個人的な無線技術の興味によって行う自己訓練、通信及び技術的研究の業務をいう。」というような形になっておるわけですが、ただいま先生御指摘のアマチュア無線局の取り消し等があるか、あるいは罰則等があるかということでございますけれども、やはりアマチュア局といえども、自己もしくは他人に利益を与え、または他人に損害を加える目的で虚偽の通信を発した場合というようなところは電波法の百六条に当然ひっかかるわけでございますし、また百七条関連の日本国憲法またはそのもとに成立した政府を暴力で破壊することを主張する通信を発した場合、あるいは百八条関連のわいせつな通信を発した場合というようなことが、あるいは発信する内容として考えられないわけでもないわけですけれども、そうしたことが不幸にしてありました場合には、当然そうした規定に照らしまして厳重に処罰されるということになろうかと思います。
 ただ、アマチュア無線局というものの運用の実態というようなことを考えてみますと、先ほどもお話に出ましたように、アマチュア局というものは個人的な興味によって無線通信を行う、しかも世界的な規模で行われる、もともとそうした性質の無線局だというようなことで、その開設の目的あるいは通信事項、通信の相手方等というものは余り限定されていないといいますか、非常に広い書き方になっておるということは御指摘のとおりであろうかと思います。しかしアマチュアというものを考えてみますと、世界的にもほとんど同じ周波数帯で多数の局が一緒に話しておるというようなことで、これは今度の改正いかんにかかわらず、日本のアマチュアも全世界で一万局と交信したというようなことを誇りにし、またそうすると、アワードといいますか、その道のベテランであるというようなことで賞状も出されるというような内容のものと申しますか、趣味のものでございますし、また暗語といいますか、わからない言葉は使えないというふうな形で運用しているのが世界的なアマチュアというものでございます。
 この今度御提案申し上げていますのは、日本にいる外国人、あるいは日本人が外国へ行った場合も相互主義で許そうということで、日本におきましても日本から出す外国人のアマチュア無線局というのがふえてくるかと思いますけれども、先ほども申しましたように、日本人、外国人を含めまして、同じ周波数帯でわかる言葉で話し合うというようなことでございますので、いわば衆人環視の中にあるというようなことが言えようかと思いますので、特異な行動と申しますか、ぐあいの悪いような通信をするというようなことはアマチュアの性質自体として無理ではないだろうか、このように考えておる次第でございます。
#53
○新谷寅三郎君 どうも私の尋ねたことに答えてもらえない。むずかしい問題だと思います。
 私は、善意であなた方が考えているような個人的な興味によってアマチュアがそういう無線によって通信をするということは、これは世界的な傾向もあってふえてくるんだし、日本でもそういったものをある程度認めていくということはこれはやむを得ない措置だと思うんですけれども、たまたまこれを悪用するようなことがないだろうかという心配をしているわけです。だから、ほかの無線局ではやっぱり目的なんていうものをちゃんと決めているでしょう。通信の相手も決めているわけです。ただアマチュアはそれがないんだ。ないから、たとえばきょう何時にどこでみんなで集合しましょうよなんていったときに、その人は政治目的を持ってやっても聞いた方はそうでないかもしれない。だから、そういった問題もやはりこれからあなた方考えてくれないと、これが悪用されて国益を害するような方面で使われる心配もあるじゃないかということを考えるものだから、私は、他の無線局におけるように、やはり通信の目的なり通信の相手方なり通信の事項なり、そういった手段についてももう少し、放任主義じゃなくて、考えるだけ考えて、規制すべきものは規制していってくれないと混乱するばかりじゃないか、こう思うものだから言っているんです。だから、それ以上の答弁はあなたできないだろうと思うから、それでいいです。それでいいですが、いま言ったようなことがないように、これはひとつ十分注意してもらいたい。
 それから先ほど大森委員からやかましく言われたモニターの問題。これは機材の方はだんだん進歩していると思いますけれども、人員がなかなか足りないだろう。どんどんふえてくる無線局のモニターを続けていくということはなかなかこれは困難なことだ。だから、抜き検査みたいにして不法電波を発射しているところを調べたり、これはやっておられるだろうけれども、いま言ったように、いままでの条件で認められておる無線局が、あなた方の予期しない不法な電波の発射をやるとすればそれをどうしてとらえていくかというようなことについて、もっと真剣に実効のある方法をお考えにならなきゃいけない、こう思うものだから、いまこのアマチュア問題に関連して、なおこれは一番注意してもらいたいと思うものですから質問をしたんです。これは考えておくというなら考えておくでもいいです。十分有効な方法を考えてください。
 それからもう一つ。これはあなたじゃ無理かもしらぬが、どなたでも結構です。部長でも課長でもいいです。
 アマチュア無線局を許されるのは外国人ですね。結局、外国人というのは自然人でしょう。法人じゃないですね。自然人でしょう。そこで、これは細かい問題ですけれども、私は電波法を読み返してみると、二十条に相続の問題が書いてあるんです。電波法において相続の問題をとらえているんだけれども、われわれ相続ということを言うと、まず第一に民法上の相続を考えるんです。これは財産的価値のある相続。それからここで言っている相続というのは、恐らくこういうものを関係当局から免許を受けているんだという、公法上の権利の相続というふうにしか考えられない。それを相続と言っているのかどうか。私はそんな立法例があるのかどうか知りません。知りませんが、しかし、とにかくそれ以外にないでしょう。電波法によると金銭的な利益を受けるようなものじゃないということが書いてあるし、そんなものはないんでしょうが。そうなると、二十条で相続があった場合には与えられた権利を継承すると書いてあるんです。その無線局の免許、ことにアマチュア無線局の免許については、ここに書いてあるように「個人的な興味によって無線通信を行う」というんです。興味というのは、これは「個人的な」と書いてあるように個人で違うんです。だから、アマチュア無線局の相続とか継承ということはこれはあり得ないと私は思うんだ。それに対して特別に書いてないんです。やっぱりアマチュア無線局も相続をして継承をするように見えるんです。これはおかしいんじゃないか。何か法律の改正についてこれを見損なったのか、あるいは何か理由があって書かなかったのか。いずれでもこれは御答弁があると思うけれども、これはやっぱりアマチュア無線局というものは、死んでしまったりあるいはこれが要らなくなった場合にどうするかということを、これはやっぱり方針として、行政措置でもできないことはないと思うので、考えておく必要があると思うんです。この点について、どなたでもいいです。
#54
○政府委員(田中眞三郎君) 新谷先生は私の立場を思いやってくださいまして、どなたでもいいとおっしゃっていただいたわけでございますけれども、一応私も教えられておりますので、一言だけお答え申し上げたい。大変失礼な言い方でございますけれども。
 私の勉強といいますか、教えてもらったところでは、電波法の二十条第一項に「免許人について相続があったときは、その相続人は、免許人の地位を承継する。」というふうな規定があるわけでございますけれども、これは無線局全般についての一般的な規定だ。ただ一方、アマチュア無線局については五十八条、改正案では五条の二項の四号になるわけですけれども、「個人的な興味によって無線通信を行うために開設する無線局をいう。」というようなことになっておる。したがってアマチュア無線局の免許というものは免許人個人に着目して与えられたものであることが明らかだ。したがって相続による免許の承継ということは考えられないのだ。私には大変わかりにくいのですけれども、そう言われればそうかなというようなことで、大変失礼でございますけれども、そういうようなことで読めないわけではないのだろうかというふうに考えておる次第でございます。
#55
○新谷寅三郎君 大体、私もそういう解釈でいかなきゃならぬだろうし、その方が実際上も処理しやすいと思うんです。ですから、それを有権的な解釈として、それに従って措置されるようにあなたの方でも考えてもらいたいと思います。
 なお、ありますけれども、与えられた時間が少ないですから、私の質問はきょうはこれだけにしておきますが、繰り返して大臣に、先ほど申し上げたことですが、あなたに申し上げたことは非常に放送行政上重要な問題ですから、これはひとつ郵政省挙げて、非常にむずかしい問題ですけれども、どうするか対応策を、先ほどおっしゃったようにぜひ樹立していただくように重ねて希望して質問を終わります。
 ありがとうございました。
#56
○委員長(福間知之君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時三分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時三分開会
#57
○委員長(福間知之君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、電波法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#58
○太田淳夫君 それでは、ただいま議題になっております電波法の一部を改正する法律案の質疑に入る前に、五十六年度の電波監理行政の重点施策について御説明願いたいと思います。
#59
○政府委員(田中眞三郎君) 私ども電波監理局重点施策というものがございますけれども、これは電波監理局の当面の重要な問題点を整理するという意味が一つございます。そして、その解決に向かって職員全体が重点的に実施するといいますか、対処してまいりたいという性質のものでございますけれども、七項目ございます。
 まず、その第一は、「宇宙通信行政の推進」ということで、宇宙通信の早期実用化の促進と長期的、多角的な観点から調査研究及び開発を推進する。宇宙通信と申しますのは、いわゆる通信衛星と放送衛星、宇宙関係の通信、放送、両方を含めたものでございます。
 第二として挙げておりますのが「放送行政の推進」ということで、テレビジョンの難視聴解消の促進あるいは多重放送に関する施策の推進、その他国際放送の問題もございますが、そうした放送の最大限の普及と一層の多様化を図ってまいりたいという観点から二番目として「放送行政の推進」を挙げております。
 三番目は、「非常災害時における通信・放送体制の整備の促進」ということで、近年、非常災害時に対する緊張度が高まってまいっておりますけれども、防災関係機関というのがございますけれども、そうした機関による災害情報の収集、伝達がよりやりやすいように電波行政としても波を提供するとか、そういう形での推進策を図りたい。それから放送事業者自体につきましては、常時、災害の際にもあるいは雪害等の際にも電波がとぎれることがないようにというようなことで、国民への正確かつ迅速な情報の提供を確保するための諸施策を推進するというような言葉になっておりますが、いずれにしましても、ちょっとした災害で通信が途絶したり、放送、電波が届かないようになったのでは困る、そういう意味で電波監理局として、郵政省としてできる形での行政の施策を進めたい、こういう考え方のものでございます。
 四番目は、「無線局および無線従事者の監理の適正化」という形のものになっておりますが、これは最近におきます電波利用の増大と電波利用の多様化に対処するため、無線局及び無線従業者の監理の効率化と適正化を図るということでございますが、まさに、ただいま御提案申し上げて御審議いただいております技術基準適合証明あるいは国家試験を指定機関に委託するというようなのもこの考え方に沿ったものでございます。
 五番目に挙げてございますのが「周波数の有効利用施策の推進」というタイトルになっておりますけれども、やはり私ども、電波には周波数が要る、効率的な電波利用システムの開発の促進及び周波数利用の長期的計画を策定する。やはりこういう利用の場合には、促進と同時に長期的な計画も必要だというような観点からの検討ということでございます。
 六番目に挙げてございますのが「電波監視体制の整備」。電波監視機能の強化、電波監視設備の開発に努めるとともに、電波法令の周知活動及び不法無線局の一掃に努める。ここらあたりになりますと、運用しなくても開設の段階において不法無線局を捕捉し、規律の中に入っていただくというような形で、提案申し上げておる条項にも合致するものでございます。
 七番目は「訓練の充実」ということでございますが、何分にも私どもの仕事は職員個々の能力開発、資質の向上を図る必要がある。社会の要請に応じた電波監理行政の推進に資するためには何をおいても職員の能力開発が必要である。
 そういう観点からで、以上七項目を五十六年度の重点施策として決めておる次第でございます。
#60
○太田淳夫君 いま三番目に挙げられました「非常災害時における通信・放送体制の整備の促進」という問題でございますが、私も東海大地震等がいろいろと言われておりますので非常に関心を持っておるわけですが、去る三月二十七日、電波技術審議会から非常災害時における緊急放送の方式の基本が答申されました。今後さらに具体的な技術基準が検討されることと思われるんですけれども、この実用化につきましては放送事業者もかなり高い関心を示している、こういうふうに言われておるわけでございますが、この緊急放送についての実用化の手順と今後の見通しについて御説明願いたいと思うんです。
#61
○政府委員(田中眞三郎君) 先生おっしゃいますのは、緊急放送システムと申しますか、緊急警報システムというようなものだと思いますけれども、御指摘のとおり三月の二十七日、電波技術審議会におきましてどういう技術的なものが最も適しているかというような角度からの検討は御答申をいただいたわけでございます。
 これはラジオ、テレビあるいはFM、そうした放送媒体を使いまして、どういう捕捉の情報と申しますか、たとえば夜間就寝中であったとしても、そうした大災害時には国民にどのような警告を与えるのが最も適当か。そうした場合にテレビもラジオも深夜は消されておるわけでございます。そういう方式を技術的に早急に検討いただいた。これは昨年の二月ごろから始めまして検討しておるわけですけれども、いましばらく実験等が必要であるということで、最終答申は本年度末と言わずに本年中にも中間答申でもいただきたいというような形で、技術的には年内中に審議が終えるものというふうな報告を聞いておる次第でございます。
#62
○太田淳夫君 これは伝えられるところによりますと、郵政省では放送の休止時間帯に実験を行うことを条件に実験局の開設を認めることにしたということも報道されておりますが、それは事実ですか。
#63
○政府委員(田中眞三郎君) 確たる報告を受けておりませんけれども、そういうことになる予定だというふうに思います。何となくはっきりしないお答えをいたしましたけれども、そう思っていただいて間違いはないというふうに思います。
#64
○太田淳夫君 その点ですが、その実験局開設の免許申請書というのは提出されておりましょうか。
#65
○政府委員(田中眞三郎君) そこになりますと定かでございません。まことに申しわけありません。
#66
○太田淳夫君 後で報告してください。
 それでは、法案の方に入らせていただきますけれども、この電波法の一部を改正する法律案要綱によりますと、「無線局の免許申請者の欠格事由の緩和」ということで、同法第五条第二項の中に、新たに「アマチュア無線局については、日本国民に対して同種の無線局の開設を認める国の国民に対しても免許を与えることができるとすること。」という項目が加わっているわけですが、この相互主義によってどのような国々とアマチュア無線局の開設をし合うことができるのかという点と、日本ではいままで外国人に対しては電波の開放を行っていなかったわけですが、これを行おうとしているメリットあるいはデメリット等ありましたら、お答え願いたいと思います。
#67
○政府委員(田中眞三郎君) まず、今度の法改正をしていただいた場合に、相互主義によりまして相手国の国民に対しても免許を与えるという形の御提案を申し上げておるわけですけれども、相互にアマチュア局の開設を認めることとなります国でございますが、まだ日本が積極的に働きかけというようなものを行っていませんので明確ではございませんけれども、いままで調べましたカナダ、フランス等からの例を見ますと、恐らく三十カ国ないし四十カ国との間にはすぐにも相互に外国人アマチュア局の開設を認め合うということになろうかと考えております。いま申しました三十ないし四十カ国でございますけれども、それらの中には米国、西ドイツ、カナダ、フランス、オーストラリア、ブラジル、イギリス等の国々は含まれることになろうかと思います。
 それからアマチュア局を外国人に対して認めた場合のメリットは何かという御質問でございますけれども、御承知のように相互主義に基づいて外国人にもアマチュア無線局の開設を認めている国が多くなってきておるわけでして、わが国に対しましても外国人からたびたびそうした申し出も出ておる。ところが、電波法の規定上拒否せざるを得なかったということがございます。一方、外国に滞在する日本人も多くなってきたわけですけれども、そうした方々が滞在国におきまして無線局の開設を希望しても、わが国が外国人の開設を認めていないために認められないというのが実情でございまして、今回こうした方々に道を開くということで、日本人にも外国において開設が認められるし外国人にも日本で認めるというようなことで、本来アマチュアというものは、特に短波あたりで始めました場合に世界のどこの国と自分が交信できるかというようなのが一つの手柄と申しますか、アマチュアをやる人の勲章みたいなことがございまして、そうした方々にとりまして、まさにどことでもできる、あるいはどこへ行っても、要するに外国へ行ってもできるというようなことですので、こうしたことが最大のアマチュア本来に立ち返った、ようやくなったというようなことが言えようかと思います。
 それから繰り返しになるかもしれませんけれども、有限な電波資源を外国人に使わせるのはちょっと問題だというようなことで外国性排除をしていたかと思いますけれども、アマチュアの無線用周波数というのは世界的にすでに共通に使っておるというようなことで、その局がある場所の限定を取り払おう、そういうようなことでアマチュアがそのアマチュア自体のバンドにおきまして適正な正しい運用をしていただきさえすればデメリットというものはちょっと考えにくいというふうに私どもは理解しておる次第でございます。
#68
○太田淳夫君 一方、現在でも、外国人であっても社団であるアマチュア団体の構成員になれば無線設備の操作を行うことができることになっているわけですが、現行制度ではやはり不十分なんですか。
#69
○政府委員(田中眞三郎君) 一部の外国人に対してアマチュアの運用を認めているというのはこういうことでございます。現在、外国人がアマチュア局を開設することは認められていないわけですけれども、アマチュア局というのは個人とは限りませんで、よくクラブ等の社団といいますか、グループがございます。そうした者でも開設し得ることになっておるわけですけれども、日本国内に現在居住する外国人、それがアマチュアをやれる道があります。それは日本のアマチュア無線クラブというものに入っていただく。当然、その当該国のアマチュア無線従事者としての資格を有していないと困りますけれども、そうした資格といいますか運用能力がある者が、アマチュアクラブといいますか、社団の一員となりまして日本人有資格者の監督のもとにそのクラブのアマチュア局の設備を行うこと、そういうことについては相互主義の上で認めておる。こういうのが実態でございまして、かなり窮屈でございます。日本にあるアマチュアクラブの社団に入れてもらって、日本人の有資格者の監督のもとにやれる。こういうふうなことで現在日本でやっておりますのは、アメリカ、西ドイツ及びフィンランドの国の国民が日本へ来まして、繰り返しになりますが、社団に所属して日本人有資格者の監督のもとにやるということであれば許可されておるというのが実情でございます。
 それから先生から先ほど御質問のございました点、即答できませんでしたけれども、緊急警報システムの実験局でございますが、NHK、民放ともに近日中申請が出る予定である、五月下旬、そういうメモが参りましたので、いまお答えさせていただきます。
#70
○太田淳夫君 今回の改正案によりますと、無線局の免許手続の簡素化が図られておりますが、そのために技術基準適合証明制度が新設されたわけです。午前中もいろいろと審議されたわけでございますが、この証明は郵政省でも行うことができますが、主として民間の機関に行わせることが主眼だ、このように思います。この民間機関は公益法人でなければならないとしていますが、一方、現在、財団法人無線設備検査検定協会というのがあるわけですけれども、郵政省としては具体的にどのような機関にこの証明を行わせようとしているのか、お伺いしたいと思います。
#71
○政府委員(田中眞三郎君) 技術基準適合証明を民間のどのような機関に行わせるかということでございますけれども、指定基準の考え方でございますが、公益法人であるということが一つの条件かと思います。それからその法人に所属しております職員あるいは備えております設備等が技術基準適合証明を行う上に適正かつ確実な実施ができる、そうしたものに適合しておるということが二番目に必要かと思います。また業務を開始いたしましてから財政的に困るというようなことで中断するということでは大変困りますので、財政的基礎があるかというようなことも指定の基準になろうかと思いますし、また、ある種の無線設備の証明を行ってもらうということになった場合に、それを委託することによって、その他の業務をその機関がすでにやっておったということになりますと、それによって不公正になるおそれがあるような場合が考えられないわけでもない、つまり、そうしたものは困る、技術基準適合証明の業務以外の業務を行っていた場合には、その業務を行うことによって技術基準適合証明の行為が不公正になるおそれがないか、そうしたことを確かめる必要があろうというようなことでございます。
 それで、先生いま無線設備検査検定協会という公益法人があるというふうに具体的に挙げられましたが、どうした機関にお願いするか、あるいはどうした機関が希望をしてきまして郵政大臣として認可するかということは、施行後の問題でございますけれども、ただいま名前を挙げられましたこの公益法人でございますけれども、私の知る限りにおいてはいろんな測定器等も取りそろえておりますし、適合証明を行う技術的能力は十分あるというふうに考えております。したがいまして、有力な候補の一つにはなろうというふうに考えておる次第でございます。
#72
○太田淳夫君 また、この改正案では、無線従事者の国家試験の受験者の増加に対応して、特殊無線技士、電信紙アマチュア無線技士、電話級アマチュア無線技士の試験に関しては民間機関に行わせようとしているわけですが、この機関はどのような性格を持つものでございましょうか。
#73
○政府委員(田中眞三郎君) やはり三種類の特に人数の多いものあるいは画一的に試験のできるものを民間の機関にやっていただこうという考え方で御提案申し上げておるものでございますけれども、やはり指定基準と申しますか、適格基準につきましては先ほど技術基準適合証明で申し上げましたようなものに類似のことになろうかと思います。やはり職員、設備等が国家試験事務の適正かつ確実な実施に適合したものでないといかぬだろう。それから国家試験事務を適正かつ確実に実施する財政的基礎ももちろん必要でございます。また仮に国家試験事務以外の業務を行っておる、あるいは行おうとしている、そういう機関であったとしますと、その業務を行うことによってもしも国家試験事務が不公正にわたるというようなおそれが考えられる、そういうようなことになりますと不適当ではなかろうか。そういうことでございまして、具体的にいますでにある機関といたしましては、先ほどちょっと申し上げましたような技術基準適合証明の場合のようなものができ上がっているわけではございません。いろんなこの辺の趣旨、法案の審議等に並行いたしまして、あるいは下相談という形でいろいろ検討はしておるわけでございますけれども、具体的にこういうところも一つの候補ですというふうにいま申し上げられる段階にはございません。
#74
○太田淳夫君 ところで、郵政大臣の指定する技術基準適合証明を行う機関でございますけれども、技術基準適合証明を申請する者から手数料を取って、それによって運営されることになると思うんですが、今日までの推計では、どの程度の収入が確保され、果たして独立採算が可能かどうか、その点をお伺いしたいし、また無線従事者の国家試験を実施するこの機関ですが、これもやはり独立採算ということでございますが、果たしてそれが収入の確保によって可能なのかどうか、その点の見通しをお伺いしたいと思います。
#75
○政府委員(田中眞三郎君) まず、指定証明機関といいますか、技術基準適合証明機関の方について最初にお答え申し上げたいと思いますけれども、証明に要するものは手数料だと考えるわけですけれども、その手数料のはじき方でございますが、事務処理に関する人件費はもちろん必要でございますが、事務用器具費、測定器維持費等の物件費の実費を勘案した額というものを設定する必要があるだろうということでございます。当然、先ほども申し上げましたけれども、こうした機関に一たん委託いたしまして中断するというようなことが、財政的あるいは収支予算上できないというようなことがあっては大変困りますので、私どもといたしましても、十分その辺考えておる次第でございます。
 まず、証明の対象となる無線設備がどのくらいあるかというようなことが大きく響いてまいります。主として小規模な無線局に使用する設備を考えておるもので、大量生産の機種でないといかぬだろう。そうしたものであれば、測定試験作業の多くもまた定型化できるであろう。それからその試験用の設備はまた自動化されたものでなければならぬだろう。当然、自動化された測定器というものはある程度高くなるわけですけれども、やはり効率的運用あるいは流れ作業的なものでスムーズな運営を図れる、こういうようなことが必要であろう。
 そういうわけで、設備費はかなりかかると思います。だけれども、人件費を大幅に節減ができるだろうというようなことで、ただいまのところ三種類、これが施行後早急に実施を図りたいと思っておるわけですけれども、さしあたり考えておる機種も九千台程度のことを考えておりますので収支は償うものというふうに考えておるわけで、国から補助をする必要はないだろう。
 それから手数料の決め方でございますけれども、これはやはり証明機関が申請者との間の契約に基づいて実施されるもの、その対価であるというような考え方をとっております。したがって手数料につきましては契約約款で決められるべきものである。しかしながら、その料金の持つ重要性というものから見ますと、ただ単に契約約款のみでは決めるべきではなかろう。どうするのかということでございますが、業務の基本事項を決めます業務規程において決めまして、その上で契約約款に盛り込んでいただく。その業務規程は郵政大臣の認可を要する。そういうような考え方でございます。
 以上が技術基準適合証明機関に関するものでございます。
 試験機関の方でございますが、これにつきましての収支と申しますか、その辺の関係を申し上げますと、まず費用でございます。これは受験料収入によって賄いたい。その受験料でございますけれども、これは受益者と申しますか、試験を受ける者に対するサービスの反対給付である、つまり受験者から実費相当額をいただこうという考え方でございます。そうした場合に当然問題になりますのは、どの程度の受験者があるか、数年の動きはどうか、今後どうなるか、そういうようなことでございます。
 それで、特に受験者の多いクラスについて、さしあたり電話級アマチュアでございますけれども、それをやっていただこうということです。そのやり方でございますけれども、受験者の多い特定試験事務を行うわけですけれども、国家試験の実施回数は現在年二回ということで、東京や大阪のように非常に数の多い場合でも年に二回の数日に制限いたしまして実施しておるわけですけれども、これが東京のような場合には常設試験場を設ける必要があるだろう、それで毎週あるいは通年的に受験を行える、年間を通じて平準化するというようなこと。そうしますと国家試験の会場及び要員の効率的な利用も図れるだろうというようなことで、また一方、試験、採点等に関します単純事務についてはやはり極力機械化を導入するというようなことで、国が行うよりもコストが高くなるというようなことは考えてはならないというふうに考えております。
 ただ、この準備的な段階として、いま私どもでは、もしわれわれがやる場合でも同じですけれども、下部の指定機関にこうした作業をやってもらう場合にどういうプログラムをつくればより有効かというような点についての研究は、幸い予算ももらいましたのでやっております。したがいまして、この機関ができましたときにはそうしたノーハウはそのままこの新しい指定試験機関にも譲れるだろうというふうなことは考えておりますが、やはり補助金等につきましては、私どもとしては技術基準適合証明機関に対するものと同様考えておりません。一方、やっていってほしいということで私どもなりに数字を詰めておるというのが現状でございます。
#76
○太田淳夫君 大体、将来の見通しはわかってきたわけですが、しかし将来のことでございますので、これが技術基準適合証明を申請する人やあるいは国家試験の受験者の手数料の値上がりにつながらないように、われわれとしてもその点懸念しているわけです。
 もう一点、特定無線設備について技術基準適合証明を申請しようとする人は、一万六千円の範囲内で手数料を国に納めなければならないことになっていますけれども、これは郵政省が実施する場合でありまして、指定証明機関が実施する場合の手数料は法人が決めた郵政大臣の認可事項となって、法律事項でなくなると伺っているわけですが、その場合どの程度今後高くなってくるのか、その点の見通しをお伺いしたいと思います。
#77
○政府委員(田中眞三郎君) 個々の対象設備にも上ろうかと思いますけれども、いま考えていますのが、自動車公衆無線電話設備、それから五ワットを超えます移動する簡易な設備、それからスピードメーターと申しまして自動車の速度あるいは野球のボールの速度等をはかります私ども無線標定局と言っているんですが、そうしたものを考えておりますけれども、やはりそれぞれで値段は、それに要します設備あるいは人件費、物件費等一つの考え方は持っておりまして、実費主義ということでございますが、それに類するものにつきましては、今度一たん指定いたしますと、郵政大臣はやれることにはなっておりますけれども同時にやるというようなことは考えておりませんで、当然国がやる場合の考え方もあるわけでございまして、その辺についての費用の考え方は、たまたまでございますけれども今国会にも提案しておるというようなことで、いまの段階で申し上げるのは、個々の値段というのはそれぞれの機種によって違うわけでございますが、その範囲内で少なくとも特別な社会的な事情の変更がない限り当分やっていける、またやっていけないようでは外部に委託するということにも問題があろうかというふうに考えておる次第でございます。直接的なお答えにはならないかと思いますけれども、国が決めておる値段、その範囲内で、それぞれによって価格は違おうかとも思いますけれども、考え方はそういうことでございます。実費主義ということでございます。
#78
○太田淳夫君 提案理由の中に、今回この改正案につきましては「無線局の免許申請者及び無線従事者国家試験の受験者の増加に対応して行政事務の簡素合理化と申請者等の利便の増進を図るため」、こういうふうに述べられております。実質は、技術基準適合証明を民間の機関に行わせて、郵政省はその証明を得た無線設備のみを用いて開設する者には落成後の検査を省略し、一方、特定の試験についても民間機関に実施させることになっているわけです。今度の改正案は、郵政省サイドから見ると、仕事を民間に実施させて民間は国からの補助金もなしに独立採算で仕事をするということになるわけですが、いままで郵政省が国庫としてその手数料については受け入れをしていたわけですが、これが民間指定機関に今度入るということになりますと国庫の収入が減るということになります。仕事は簡素化されますけれども、しかし人員は削減されないという面もございます。これでは真の行政改革とは言えないんじゃないかと思うんです。何でも民間に移管すればそれで行政の簡素化になるんだという考え方ではこれはちょっとまずいんじゃないか、こう思うわけですが、その点どうでしょうか。
#79
○政府委員(田中眞三郎君) ただいまいろいろ幾つが御指摘いただいた点があろうかと思いますけれども、ともかく私ども非常に増大します無線局あるいは電波技術の進歩、そうしたものに、時代におくれないように、しかも私どもの責任でございます電波規律をいかに保つかというようなことで、何分にも数字でいま覚えておるのは、昭和二十五年の電波法改正当時五千局程度だったかと思いますけれども、いまや今年じゅうには二百万台を突破するというような四百倍になろうかと思いますが、そうした事態においてなお人員は、けさほど大森先生からも御指摘いただきましたように、実人員としてはむしろ減っておるというような事態がございます。しかも正しい電波行政、われわれに課せられたものを正確に実施しなければならぬ。そういうようなことからいたしまして、技術の進歩等を考えながら、大幅な簡素化あるいは外部移管というようなことを無線局の検査、免許についても適用してまいりましたし、また従事者に対する要望につきましても、養成課程というようなものも導入いたしましてやってまいったわけでございまして、単なる簡素化と申しますか、民間委託と申しますか、外へ出しさえすればいいというふうなことではございませんで、まさに電波技術の進歩あるいは世の中の製造技術の進歩というようなもの、あるいは重要度、無線局にもやはり電力の大きいものもあれば、非常に多数の幅広いバンドを一つの電波で占有するというような放送みたいなものがございますが、そういうようなもの、あるいは公衆通信用のマイクロ設備、そういうようなものの重要度を勘案し、また規制の実態を考えながら適切な措置を講じていくという、その一環での今度の提案でございます技術基準適合証明制度についての導入でございますし、下級の従事者試験に対する外部機関への委託というようなことでございまして、そうしたことから財政当局とも十分討議しながら御提案申し上げているというふうに私どもは理解しておるわけでございます。
#80
○太田淳夫君 それでは、次に進みますけれども、この改正案によりますと、今回、郵政大臣の免許を受けずに無線局を運用した者だけでなくて開設した者にも刑罰を科することにしているんですが、確かに不法無線局から出る電波でテレビ、ラジオの受信やあるいは小型漁業無線などが妨害されることがあってはならないと思うわけです。しかし、この開設の定義が明確でないと解釈によっていろんな問題が起きるんじゃないかと思うんです。開設の概念をはっきりと示していただきたいと思うんですが、その点どうでしょうか。
#81
○政府委員(田中眞三郎君) 御指摘のとおりでございまして、ただいまは郵政大臣の免許を受けずに運用した者というものについては規制に入っていただく罰則も設けてあるということでございますが、開設の段階で不法な者を捕捉し規律に入っていただきたいということで開設というつかまえ方で御提案申し上げているわけですが、御指摘の開設とはどういうものか、その構成要件ということでございますけれども、運用という場合には無線設備を用いて電波を空間に実際に発射するということかと思います。それに対しまして無線局の開設とは何か。無線局を運用する意思を持ちまして無線設備を設置して電波を発射し得る状態にする、その上、かつこれを操作する者を配置して無線局としての運用が可能な状態におくこと、こういうふうに解釈いたしております。
 したがいまして、たとえば無線設備が店頭等にあるというようなことでは開設になるというふうに考えていないわけでございます。実態として、たとえばトラック等自動車の運転席に無線設備がついておる、そしてアンテナもついておる、スイッチを入れれば電波が容易に出るというような状態で車両等を運行する人がいるというような場合にはこれは開設だ、運用にはもちろんならない状態でありましても開設だ、こうした視点で、やはり八十万台とかあるいは百万台とか言われております、特にハイパワー市民ラジオというようなことがいま私ども最も悩まされておる設備でございますけれども、こうしたものに対する予防措置的な意味もございまして、これが乱用される、開設の状態が乱用されると申しますか、そういうことについては十分慎重な配慮が必要であろうということは存じながら、なお実態としては余りにも数が多過ぎるというようなことで、開設の意義、構成要件というものを慎重に考えながら運用してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
#82
○太田淳夫君 やはり開設した者も刑罰を科せられることとなっているわけですけれども、午前中も同僚委員からお話がありましたけれども、製造販売が認められていること自体もいろいろとこれは問題があるのじゃないかと思うんです。その点についてはどうでしょうか。
#83
○政府委員(田中眞三郎君) 何しろ不法無線局がはんらんしておるということですけれども、やはり製造販売する者がおる、そういうことは御指摘のとおりだと思います。それがはんらんの原因である。しかしそうした業者たちは、違法無線局を開設いたしましても処罰されることはほとんどないということを見越しまして製造販売しておる様子、こういうようなことでございまして、私どもといたしましては、御提案申し上げているような改正法案が成立すればやはり製造販売の活動は急速に衰退するのではないか、そういうふうに予測し、また期待もしておるわけでございます。
 製造販売を規制することでございますけれども、やはりつくる場合あるいは販売の場合でも、その時点では違法無線機か合法無線機かの境界が明らかでない場合がかなり考えられる。それからいたずらに個人の自由を侵害するおそれも出てくる場合もある。いろんな問題がありますので、すでに私どもこうした角度からの規制はできないだろうかと関係の方面とも御相談し、また努力もしたわけでございますけれども、現在の段階におきましては、御提案申し上げておるような形での法案の御賛同を得て、なおその後の状態を見て、いま御提言のようなことについては考えさしていただきたいというのが現時点での私どもの考え方でございます。
#84
○太田淳夫君 この不法市民ラジオと言われているものにつきましては、これは私たちも電波社会の秩序を守るために取り締まりは厳重にしなきゃならない、そうは思いますが、しかし罰則の強化だけではなかなか解決されない問題じゃないかとも言われております。ある意見では、電子機械工業会が提案をしている別体アンテナの許可、そういった問題等含めて政府としてパーソナルメディアとしての電波についての新しい制度を考えるべきじゃないか、そういうときに来ているんじゃないかという意見もあるわけですが、その点はいかがでしょうか。
#85
○政府委員(田中眞三郎君) 先ほどの繰り返しになるかもしれませんけれども、何分にも不法市民ラジオの増加が多い、電波社会の秩序を維持する必要がある、非常にたくさんの無線局が運用されておるということで取り締まりの強化の必要性があるということで御提案申し上げているわけですけれども、ところが、ともかく相当数出回っておる、これは一つの社会的需要ではないかという御指摘もございます。私どもは、それはこうした数が多いからそれがそのまま社会的需要だとは考えておりませんけれども、何分にも、市民ラジオといいますか、そうしたものは手軽であり使ってみると便利だ、ふやしてほしいという要望も聞いていないわけではございません。そういう観点から、やはり今後ニーズの実態調査等を行いまして、制度面あるいは技術面、両方から総合的な見直しの検討の必要があるというふうには考えております。
 ただいまの時点では何分にも、繰り返しになりますけれども、日本のような狭い国で二百万台の合法局がひしめいている現状でございます。だから、いまの時点では、ともかく規制と申しますか、法秩序の維持、確保が最も大事なことであるということで、まず規制の強化により正常化が先決だ、そして法は守るのだという立場に立つていただいた上と申しますか、並行的な検討は進めたいと思いますけれども、やはりそういう基本的に法を無視する態度があったのでは、相当の努力をいたしまして私ども検討いたしましても、またまた基本的なそういう考え方があっては大変困る、やはり一度規制と申しますか、電波の規律の中にお入りいただきたい、これを強く要望したいというのが本音でございます。
#86
○太田淳夫君 警察庁の方お見えになっていると思いますけれども、電波法のたてまえから申しますと、電波は国民共有の財産で公開が原則ということですけれども、また一方、警察の無線は捜査という立場から秘密にされなきゃならないと思います。警察庁として警察の無線が傍受されているという事実に対しての見解、対策をお伺いしたいと思います。
#87
○説明員(内田文夫君) お答えいたします。
 最近は警察の無線通信が傍受できます無線機器が広く市中に出回っているというふうなこともございまして、警察無線の通信がかなりの範囲で傍受されているといいますか、そういう実情にあるということが言えるわけでございます。具体的な事例といたしましてこれまでの研究事例等で見てみましても、たとえば窃盗犯人が逃走に際しまして警察無線を聞きながら逮捕を免れるといいますか、そういうような事例だとか、あるいは交通事故の現場における通信を聞きまして警察官の立ち去るのを見計らって事故車から部品等を窃取したというような事案もございますし、あるいは覚せい剤だとか、そういうものの密売所が警察無線を常時聞いているというような実態もあるわけでございます。その他、交通の取り締まりを免れるとかいろいろのものがございまして、かなりの数が聞かれている、こういうことが言えようかと思います。そういう問題につきまして、警察庁としましては関係行政機関とも十分連絡をとりまして、これについての取り締まりに鋭意努めているというのが現状でございます。
#88
○太田淳夫君 最近、ある雑誌に「だれが聞いてもよい゛警察無線゛」という内容で、周波数全公開の中に警察無線も入っているわけでございますけれども、この点についての警察庁と郵政省の考え方をお伺いしたいと思います。
#89
○政府委員(田中眞三郎君) 先生ただいま御指摘になりました雑誌を私も読んでおります。ただ警察無線の傍受でございますけれども、無線通信の傍受に関する規律といたしまして、電波法の五十九条には「何人も法律に別段の定がある場合を除く外、特定の相手方に対して行われる無線通信を傍受してその存在若しくは内容を漏らし、又はこれを窃用してはならない。」、こういうふうな規定になっておるわけでございます。したがいまして、警察無線通信を傍受して内容を漏らしたり、これを窃用したりしますとこの条文の規定に違反する、したがって処罰されるということなんですけれども、傍受するのみでは違反とするわけにはいかぬ、内容を漏らしたとか窃用したとかの事実を立証する必要がある、そうしないと電波法違反にはならない、こういうようなことになってございます。ただ、その傍受でございますけれども、電波を受信できる受信機があれば、最近のように部品等も発達してまいりますと簡単にできるというようなことが大変困ることでございます。
 防止する方法でございますけれども、一般的には運用者、この場合警察無線に従事する方、警察側ということになろうかと思いますけれども、符号とかあるいは略号を使用するなどして傍受しても通信の内容がわからぬというような工夫をする方法がございます。あるいは秘話装置というような特殊な装置をつけまして、普通の受信機で受信しても内容がわからないようにすることも可能ではある。ただ金の問題があるということで、経済的にかなりのコストがかかる。その他ディジタル方式といいますか、新しい技術の導入によりまして何とか安易に値段が安くて、しかもわからないような方法がないかというようなことで、私どもも放置しているわけではございませんで、技術的にもいろいろ検討しているわけでございます。いずれにしましても、警察無線通信を傍受して悪用されると申しますか、具体的に申しますと、逮捕活動といいますか警察活動が行われている、そういう情報が流れると大変好ましくないことでございます。そういった観点から、郵政省としていま直ちにできますことの一つとして、ともかく警察無線が傍受できるような受信機を製造したりあるいは販売したりしないでほしいというようなことで、製造業者あるいは販売店の団体にも協力をお願いしておるというようなのが実態でございます。
#90
○説明員(内田文夫君) ただいま郵政省の方からお話がございましたように、警察だけの考え方でいきますれば、それは傍受しているそのもの自体が即違反になるということが好ましいといいますか、そういうあれになりますけれども、現行法上も、ただ聞いているということだけでは違反ではなくて、それを窃用したということが違反になる。その窃用の立証というのが大変むずかしいということから、この種事犯の検挙ということにつきましては大変苦労しているというのが現状でございまして、そういうこともありまして、郵政省当局に対しまして、警察無線を傍受したり、あるいは警察無線と同じ波のものが発信できるような機器が製造されたり、あるいは公然と売られたり、そういうようなことを極力抑えていただくようには行政指導をお願いしているというのが現状でございます。
#91
○太田淳夫君 時間もなくなりましたんですが、警察庁としては、今回の法改正でいろんな面の一歩前進であると考えられますね。
#92
○説明員(内田文夫君) ただいま申し上げましたように、いわゆる聞くということにつきましては今回の法改正直接関係はないわけでございますけれども、いわゆる電波を発信するという面におきましては、従来運用というのが今回開設ということになるということで、そういう意味ではかなり前進をしておるということ、取り締まりの面では以前よりもしやすくなったということが言えようかと思います。ただ、これもわれわれ郵政当局にお願いしているわけでございますけれども、先ほどもお話がございました、違法な無線機が現在百万とも言われるような数が出ておる、それが現在製造され販売されているという現状にあるわけなんで、それらを行政指導によりまして製造販売を何とか規制していただくという、郵政当局の実効ある行政措置を期待しているというのがわれわれの気持ちでございます。
#93
○太田淳夫君 次に、防衛庁の方お見えになっていると思いますが、せんだっての日昇丸衝突事故ですが、護衛艦「あきくも」、あれは偶然に事故現場に来たのか、あるいは連絡があったのか、あるいは救難信号SOSを傍受されたのか。その点どうでしょうか。
#94
○説明員(萩次郎君) 十三名の方を救助いたしました自衛隊の船は、「あおくも」、「あきぐも」という二隻の船でございますが、この船は、たまたま四月十日四時二十五分、朝でございますが、西方にオレンジ色の信号弾を見つけまして初めて漂流中の十三名を発見したということでございまして、事前に事故を知ったとか、あるいは無線を受けたということで行ったものではございません。
#95
○太田淳夫君 海上保安庁の事情聴取によりますと、SOSは三回発信され、さらに現在位置を示す北緯の「ホ」まで発信したと通信長は証言しているわけですが、また一方では、遭難無線が果たして電波として正常に流れたかどうか確認できないとも重言しているわけです。
 そこで、お伺いしたいことは、日昇丸がSOSを発信したとき無線機、アンテナ等電波を発信する機能は正常だったのかどうか。その点どうでしょうか。
#96
○説明員(辺見正和君) お答えいたします。
 日昇丸の通信長の話によりますと、電波が正常に発射されたかどうかはわからないと述べているわけでございますが、アンテナに電波を発射しているときには表示がつくようになっておりますが、それが薄かったというような申し立ても同時に行っております。ですから、正常に発射されていたかどうかはわからないというような申し立てでございます。
#97
○太田淳夫君 急激な事故だったものですから、いろんな問題点がそこにあったのだろうと思うんですけれども、今後やはりこういった事故が起きないことを願うわけでございますけれども、しかし海難ですからいつ起きるかわからない状態で、日本の近海も原子力潜水艦が相当浮遊しているそうでございますのであれですが、こういった衝突、火災、沈没など非常時に自動的に作動するような無線機をやはり開発すべきじゃないかとか、あるいは避難用ボートに小型無線機を云々とか、そういうこともあるわけですが、その点についての、やはりこれを一つの教訓にして今後どのような方向で進まれようとしていますか。その点お聞きしたいと思います。
#98
○政府委員(田中眞三郎君) 日昇丸事件のような非常災害時に有効に機能する無線機と申しますか、風雨に耐え、海水にさらされても、たとえば自動的に遭難信号を発射し続けるようなものの開発状況はどうかというお尋ねかと思いますけれども、それにつきましては、持ち運び式遭難自動通報設備というものとブイ式遭難自動通報設備というのが開発されております。特に後に申し上げましたブイ式というのは、海の中に投げ込まれれば自動的にアンテナが出てまいりまして、沈没する船からも自動的に離脱いたしまして遭難信号を発射する。それは、ある船に積んでおります場合には、その船のコールサインと申しますか自分の名前、SOS信号、それから助けに来る船の側で方向探知機というものがあればそれがわかるような信号を電池の寿命のある限り発射し続ける、そういうようなものが開発され実用に供されております。
 海上人命安全条約の方でございますけれども、これのいまの自走ではそうしたものではなくて、国際航海に従事する旅客船及び五百トン以上の貨物船等については救命用の短艇及びいかだのための持ち運び式無線装置というものを設置強制いたしております。これは無線装置でございまして、先ほど言いましたSOSだけを通信するよりも、多少時間の余裕があれば通信内容、たとえば自分の緯度、経度、その他の必要な通信もできる設備、こういうものを強制しておるわけでございますが、先ほど開発されましたと申しました自動式のSOS設備についてはIMCOで、政府間海事協議機関という国際的な機関がございますけれども、自動離脱式の遭難自動通報設備等のものは、最近開発されたものでございます関係もありまして、国際的な作動基準等について検討しておるというような段階にございます。不幸にして日昇丸の場合には、救命艇用無線電信、時間さえあれば場所、緯度、経度等も通信できるような設備は持っておったわけですけれども、最初に申し上げましたようなブイ式あるいは持ち運び式のSOS設備、遭難自動通報設備というものは不幸にして持っていなかったというふうに聞いておるわけでございます。
#99
○太田淳夫君 それでは、海上保安庁の方にお尋ねしますけれども、運輸大臣は、この日昇丸衝突事故を契機にしまして水中探査能力のあるソナーを大型巡視船に常備するという方針を決められたようでございますけれども、これは海上保安庁の機能の強化ということがございますとともに、広い意味では日米防衛分担にもなるのじゃないかということも言われております。またソナーの設置によって今後日昇丸のような衝突事故は防げるのか、あるいはどのようにしてソナーによって得られた情報をわが国の船舶に伝えようとされるのか。その点についてお伺いしたいと思います。
#100
○説明員(辺見正和君) お答えいたします。
 海上保安庁は海上交通の安全を担当いたしておりまして、その意味から申しまして、日本周辺海域におきます船舶の動静というものをできるだけ的確に把握しておきたいという願望を持っているわけでございます。しかし遺憾ながら現状ではこの目的を十分に達しているとは申せませんで、特に水中の情報につきましてはほとんど把握されていない現状でございます。したがいまして、今後このような問題を含めまして、監視体制の整備については検討を進めてまいりたい、このように考えております。
 それから事故防止の措置でございますけれども、これは仮に水中の動静を把握できまして、それにどのような対応をするかということでございますが、これは潜水艦の動静にもよりまして、その動静から判断いたしまして、航行安全上必要な場合には付近の航行船舶に注意を喚起するというようなことができれば、そういうことをやりまして事故防止に努めていきたい、このように思っております。
#101
○太田淳夫君 私ども、この法案については賛成でございます。
 大臣に最後に、「行政事務の簡素合理化と申請者等の利便の増進を図る」、いろいろと話があったわけでございますが、それについても多少心配があるんじゃないかということは申し上げたわけでございますが、そういう点を含めまして、最後に御意見をお伺いして、終わりたいと思います。
#102
○国務大臣(山内一郎君) いろいろと改正案について御審議をいただいているわけでございますけれども、従来のやり方と大分違った点があるのでございまして、そういう点についていろいろ御指摘を受けたわけでございますが、御指摘のようなことがないように慎重に注意しながらこの法律が通った場合に施行してまいりたい、こういうふうに考えております。
#103
○山中郁子君 今回の電波法の改正が、今日各方面から緊急な対策が要請されている違法な市民ラジオなどの取り締まりの強化ということが柱の一つになっておりますけれども、当然のことながら、そういう立場から私どももこの法案に賛成の態度をとっております。昨日の毎日新聞、ここにも「゛電波暴走族゛が横行」などということで、その実態がかなり大きく報道されていますけれども、まず、郵政省がこうした事態をいろんな観点から調査もされ、取り締まりも強化されていると思いますけれども、その辺の把握されている状況を簡単に御報告をいただきたいと思います。
#104
○政府委員(田中眞三郎君) 不法無線局の実態ということでございますけれども、そうしたものにつきましては数字的には残念ながら把握しておりません。と申しますのは、八十万台とかあるいは百万台というようなことで、一体、市場にどの程度出回っているのかというようなことで、通産当局にもいろいろお聞きもしたわけですけれども、日本から外国へ出ているものについてはわかるけれども、それが外国へ行って売れなくて、舞い戻って日本でどのように運用されているのかというような数字についてはわからないわけでございますけれども、いずれにしましても、不法無線局の九〇%以上はハイパワー市民ラジオ、そしてその名前のとおりハイパワー、大きな電力でございます。というのは、日本で市民ラジオを正規に認めておるものは〇・五ワット、ないしは海上の場合は〇・一ワット、そういう程度ですけれども、このラジオの場合は十ワットとか、あるいは聞きますところによりますと改造して百ワットというようなものもある。また非常にたくさんいろんなチャンネルが出るようになっておる。
 日本の場合、八チャンネルという割り当てをしておるわけでございますけれども、不法無線局の場合、二十二チャンネル出る、あるいは四十チャンネルも出るものがある、それで質も悪いというようなことで、それがしかも移動いたします長距離トラックあるいはダンプカーの車両につけられておる。そしてその間の会話というものは雑談であり、あるいは道路情報、あるいは場合によっては警察の取り締まり情報等の交換もあるのかもしれません、その辺は私どもの管轄ではございませんけれども。それで、しかもまだ周波数といいますか、チャンネルごとにグループがあるようでございます。いつの間にか愛好者グループというようなものがありまして、そして、それ自体グループをつくるということについては何かと思いますけれども、悪質なものもかなりある。あるいは新聞等によりますと暴力団が介入している場合もあるようだ。いずれにいたしましても、テレビ、FMに混信を与え、あるいは漁業無線に混信を与え、場合によっては漁業のための救難用の周波数にも妨害を与える可能性がある。こういうようなことで、それが実態でございます。
 で、捕捉の体制でございますけれども、私どもここ数年間、特に五十二年以来努力しているわけでございまして、その捕捉数と申しますか、そういうものについても逐年効果を上げておるわけでございますけれども、それ以上にふえるというようなことで、私どもの希望するとおりの捕捉と申しますか、不法無線がなくなるという状態、少なくなるという状態にはほど遠いというのが現状でございます。
#105
○山中郁子君 取り締まりの強化ということによって、現行法体制のもとで郵政省としてもかなり成果を上げているというふうに認識していらっしゃるのかどうか。
#106
○政府委員(田中眞三郎君) 努力によりまして逐年の統計的な数字につきましては上がってまいっておりますけれども、不法無線の数に比べて、いろいろ監視車を増すとか月間を設けるとか、あるいはまたことしも新しいアイデアのもとにやりたいと思っておりますけれども、実効が上がると申しますか、不法無線局が減るという形までの実効は残念ながら上がっていないというふうに理解いたしております。
#107
○山中郁子君 被害を受けて一番深刻な問題になっている一つに漁業無線があるんです、いま局長もおっしゃいましたように。全国的には、この漁業無線は漁業者の団体が運営しているわけですけれども、県によっては自治体が漁業無線局を運営しているところもございます、神奈川県とか千葉県とかそういうケースなわけですけれども。そういうところでお話を伺いますと、やはりかなり深刻で、SOSのバンドにも妨害が入って混信が起こって、これは人命にかかわる問題ですし、一方では、その混信の妨害の根源が暴力団の資金源になっているというようなことも考えられる。私はやはり急を要することだと思うんです。
 当然、そういう観点に立たれているから今回の電波法の改正も提起されたんだというふうには思っておりますけれども、この電波法の改正は、適用が五十八年一月一日となっていて、一年半も役なんです。まさに漁業無線なんかの関係で言うと人命にかかわるような事態で、緊急に改善がされなければならないものが五十八年一月一日というのだとずいぶん先の話で、この辺の考え方、つまり緊急性との関係をどのようにお考えになっていらっしゃるか。つまり五十八年一月一日までの期間をどうするのか。いまおっしゃるように、取り締まりの強化ということではなかなかやはり実効が上がらないということをおっしゃっておられるわけで、その辺のお考え方を伺っておきましょう。
#108
○政府委員(田中眞三郎君) 今度の百十条第一号の改正規定でございますけれども、これまで刑罰の対象とされなかった無免許開設につきまして新たに刑罰を設けるものでございます。そうしたことで、先生先ほどから御指摘のように、私どもも大変困っておりますし、実効も十分上がっているとは申せないわけでございますけれども、何分にも新たに刑罰を設けるというようなことで、その施行前にやはり十分な期間を設けまして周知の徹底を図るということも必要であろうかと思うわけです。施行期日を明確にして国民の間にそこを生ぜしめないようにしたいというようなことでございまして、やはり早くという気持ちもございますけれども、こうしたことで周知徹底を図るという間にも抑制効果というものは期待できるだろう。それとあわせまして、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、逐年不法の摘発ということには努力をしてまいったわけですけれども、毎年新しい考えを持ち出しまして、その面での監視の強化というものも推し進めてまいりたい。もう一度繰り返しますけれども、やはり施行には周知の期間というものは置くことが必要であろうというような考え方でございます。
#109
○山中郁子君 罰則が入る新しい法改正に十分な周知の期間を置くということをむげに否定するわけではもちろんありませんけれども、問題は事の緊急性を要するということでございますので、繰り返しませんけれども、一刻も早く実効が上がるようなそうした監理を強化されなければならないと思います。
 次の問題ですけれども、電波法は無線局の免許の欠格事由として、第五条で外国人、外国政府機関、外国法人については免許を与えないとしておりますけれども、今回アマチュア無線局に限ってこれを緩和するという改正案の内容になっております。私は、将来の問題としてアマチュア局以外にも外国人並びにそうした問題に関してこれを拡大していくお考えがあるのかどうかということをお尋ねいたします。
#110
○政府委員(田中眞三郎君) 一言で申しますと、基本的にそういう方向での考え方はございませんと言ってよろしいかと思いますけれども、もう少し詳しく申し上げますと、やはり西欧諸国あたりですと、アマチュア無線局以外についても一部の無線局については外国人にも免許を付与するというような情報も入っております。そうしたことで、わが国の場合にもそうした影響が来るかと思いますけれども、何分にも狭い国土に多数の無線局がある。それで外国性排除の基本的考え方は、乏しい電波資源、それをまず国民に与えるべきだろう、諸外国に比べて格段にそうした電波資源の貴重性というものは高いというような観点でございますので、そうしたたとえば在日外交機関の要求等々についてどう考えるのかというような、御質問の中にはそういう意図も含まれておろうかと思いますけれども、結論を出すのにはかなり慎重を要する問題であろうというふうに考えておる次第でございます。
#111
○山中郁子君 これは私は、この逓信委員会でも前に北海道テレビ放送の岩澤さんの問題での外国資本の放送局への流入の問題で申し上げましたし、また、けさほども新谷委員からただされたこととも関係いたします。それで、アマチュア無線はやはり個人の趣味の範囲にとどまるものですけれども、それが拡大していけば放送局ということにもなるわけです。放送局というふうになればこれは別問題ですので、当然いま基本的には拡大するお考えはないという、そういう御答弁だったと理解いたしますけれども、重要な問題にかかわってくるということを指摘しておきたいと思います。
 次に、これは昨年の臨時国会、十月二十一日の当逓信委員会で私が取り上げました、わが党の戎谷、高原、両幹部宅に取りつけられていることが発見され、摘発をいたしました保安器にヒューズ型の盗聴器を仕掛けられていたというこの事件です。
 で、このときにも、私は電波の発信機の性能や構造、製造技術などから見て、これが一私人によるものではなくて公安権力による犯罪であるという可能性も十分あるということで指摘をいたしました。このこととも関連して、電話保安器型の盗聴器が堂々と市販されているということもカタログをお示しして申し上げまして、秋草総裁もそれは大変ショックだという意味の発言もされて、立法措置が必要だと答弁をされました。
 その後、新聞報道によりますと、郵政省並びに公社が立法準備のためのプロジェクトチームをつくって準備作業に取りかかったというようにも伝えられておりますけれども、その経過、それからどういうプロジェクトチームをつくられて、どういう作業をされて、現在どういう到達点に至っているのかについて御報告いただきます。
#112
○政府委員(守住有信君) 昨年御指摘いただきましたような日本共産党の幹部宅へ、その後あれは私立探偵でございましたか、そういう事件もやっぱり保安器内のヒューズ型のものということで出たわけでございますし、また、それ以外の問題でございますけれども、例のマジックホンという事件も発生いたしました。したがいまして、電話回線からの盗聴の絶無とか、あるいはマジックホン等の不正機器の使用の防止という観点から、私どもの政策局の四名と、電電公社の、これはいろいろ関連いたしますけれども、技術、施設、保全、営業等関係の局の七名の間でプロジェクトチームと申しますか、盗聴器等対策研究会というものを設置したところでございます。
 この研究会では、盗聴器一般につきましては無線発信機であるという面もございますので電波監理局とも共同してやらなきゃならぬ、こう考えておりますが、当面私どもといたしましては、特に電電公社の設備と外見上全く同じ盗聴器を取りつけられておるという点が非常に私どもとしてもショックであったわけでございまして、また、そのものが市販されておるという面があるわけでございます。したがいまして、その実態をまず把握するということと同時に、その製造販売の規制の面につきましても研究課題として取り上げていきたい、このように考えておるわけでございます。
 昨年度二、三回やりまして、私どもの方、実は公衆法の関係あるいは認可料金というふうなことで忙殺されておったわけでございますが、その研究会の中で、法制面だけでなくていろいろ、技術面の予防と申しますか、それも非常に大切である、公社自身もみずからの公衆電気通信回線を守らなきゃならぬ、こういう立場もございますので、この研究会の中で電話機器に取りつけられます可能性のある盗聴器の設置の予防あるいは早期発見のため、公社に対しまして早急にとり得る対策の検討ということで指示もいたしましたし、相談もしたわけでございます。
 そこで、公社側といたしましては、まず第一に、移転工事や日常の障害修理の機会を利用いたしまして、宅内設備等の点検強化を図る、これが第一点でございます。
 それから第二点では、電話局へ何らかの不審という角度でお申し出がありました加入者に対しまして即時に設備の点検を実施する、また保安器の取りつけ位置を安全な個所へ移すというふうな、これらの措置につきまして下部への指導の徹底を図るとともに、関係の工事業者に対しましても協力を要請しておるところでございます。
 また、最近あらわれました保安器の対策といたしまして、その見直しを行いまして、本年下半期ごろから封印が可能な、つまり早期発見という意味でございますが、封印が可能な保安器を公社側で試験実施するというめどでいま準備を進めておるところでございまして、これら関連の周辺上の措置と相まちまして、なお法制面等につきましてもいろいろ公社、あるいは盗聴器一般は電波監理局とも、あるいは機器の製造販売等は通産の方の関連もございますが、今後そういう周辺上の事実上の対策、予防措置、早期発見と同時に法制面についても研究してまいりたい、このような状況でございます。
#113
○山中郁子君 いま守住さんがおっしゃいましたけれども、私どもの共産党の幹部の居宅に取りつけられた事件以後も、新聞紙上をにぎわす盗聴器による反社会的な行為が問題になっているわけです。急を要しますので、いま御報告がありましたいろいろな対策を進められていることは、それはそれとして御苦労を多とするわけですけれども、早急なやはり立法措置が必要なわけだけれども、その辺についての見通しはどのように持っていらっしゃいますでしょうか。
#114
○政府委員(守住有信君) ただいま御指摘のございました盗聴器以外のマジックホン等の問題、これは現在起訴されまして公判が開始されたという状況でございまして、私どもあるいは法務省あるいは警察庁も有線電気通信法の二十一条と偽計業務妨害罪ということで十分立件送致ができる、公判維持ができるという見解に立っておって、その立場でいま現在は対処しておるというところでございますので、その不法機器の問題につきましては、行政の姿勢といたしましてなお公判の推移を見守りながら研究をしていかなけりゃならない、こういう気持ち、立場でおるわけでございます。
 それからまた、それとあわせましてと申しますか、最初は、いわゆる電話機に取りつけられる盗聴器という問題とあわせて盗聴器一般の規制と申しますか、その問題もございますので、この面につきましてはやはりいろんな角度からの整理ということが必要だというふうに考えておりますので、関係するところとも十分打ち合わせをしながらこの問題の整理と研究に入りたい、このように考えておる次第でございます。
#115
○山中郁子君 昨年の臨時国会で私がこの問題を取り上げましてから六カ月たっているわけです。この問題、ずっと長いこと次々と事件が起こっているわけですから、その立法措置について具体的に促進をしていただかなければならないと思っておりますので、そのことを申し上げておきます。
 郵政省は、当然外国の盗聴器規制の法律も調べられていると思いますけれども、その辺の実情を聞かせていただきたいんです。私も十分調べているわけじゃないんですけれども、諸外国ではやはり盗聴器の規制ということでかなり立法措置がされているというように理解しておりますけれども、その辺、簡単で結構ですけれども、把握されている状況をお知らせいただけるでしょうか。
#116
○政府委員(田中眞三郎君) アメリカの場合ですけれども、無線に関する連邦通信委員会規則というものを調べてみますと、アメリカでは他人の私的な会話を盗み聞きしたりあるいは録音をしたりするために無線機器を使用するということは、その当該会話に加わっているすべての者の許可を得ているかあるいは法律の執行のため適法に行われる場合というものを除いては禁止されているというふうに聞いております。
 その他の諸国については、残念ながら存じておりません。
#117
○山中郁子君 製造、販売、取りつけ、使用、大体この四点に関して規制の法律がつくられている国が多いですね。カナダ、フランス、イギリス、西ドイツ、アメリカ、イタリーなどは、みんなそれぞれ何らかの形で、この四点すべて、ないしはそのうちの一つぐらいは落ちていても、そういう形で規制措置がされて立法されているんです。その辺は郵政省としてもちゃんと把握をされたらいいと思うんですけれども、ぜひその辺については御勉強いただきたいと思います。日本みたいに盗聴器規制の立法措置が全然されていないというのもまた珍しいわけで、ぜひともこういう点では郵政省の所管業務にかかわる分野が大変大きいわけですから、積極的に進めていただかなければならないと思っています。
 それで、これは十二月九日の電波タイムズに、「微弱電波機器 在り方を再検討」ということで、「不適合機器出回る」という見出しの記事が出ておりまして、これは田中局長が記者会見で明らかにされたものだという報道になっております。いろいろ書かれていますけれども、私がここで問題にしたいのは、この中でも違法、悪用されやすい小型無線機が相当数出回っていて、これらが場合によっては盗聴器として使われ問題ともなっている、それからまた不適合機器もかなりたくさんあって、郵政省が十台購入して調べた結果、そのうち適合するのは、違法でないのは三台だけで、あとは全部違法であるということが調査の結果明らかになったという報道になっているんです。こういう実態をやはりどうするのかということです。その取り締まりのお考え方をお伺いします。それは盗聴問題と結局密接に結びついて、そのもの自体が盗聴行為になるわけですから、その辺についてのお考えを伺います。
#118
○政府委員(田中眞三郎君) 十二月九日の電波タイムズの記事というようなことでございますけれども、実はこの国会でその辺の御質問もございまして、私どもの仕事といたしましては、ともかく一応微弱な電波かどうかということで、郵政大臣の認可を必要とするかどうかというのが一つの尺度になっておるわけでございます。そういうことから、私早速に指示いたしまして、乏しい予算でございますけれども、そこらに市販されておるといわれておりますものを相当数急選買い集めまして、これが一体いわゆる微弱な電波であって郵政大臣の免許を必要とするのかどうなのかというような観点から技術的に検討してみたい。つまり電波法施行規則に決められておるわけですけれども、その判断が求められた場合必要であろう。現在のところは製造者または使用者の判断にゆだねられているというのが実態でございます。したがいまして、本来は免許を要する無線局であるにもかかわらず免許を要しない無線局として製造し販売されている、こういうものがかなりあるかもしれないというようなことで実態を調べてみますと、先ほど御指摘になりましたように、残念ながら非常に数少ないものしか微弱でなかったということでございます。
 ところが、私どものやり方といたしまして、その判断をするのにもかなり時間がかかったわけでございます。そういうことでは私どもとしても職務上怠慢と言われても仕方がないだろうというようなことで、免許を要するか否かの簡単なチェックの方法を確立するというようなことがまず必要だろう。それと同時に、電波監視体制を強化してそれに対応するということで、国または特定の機関というものが、免許を要するか要しないかどちらに入るんだというようなことの質問がありました場合に直ちに対応できるというような必要もあろうということでやってみた。それで、その辺の基準も、電波法の方では免許を要しない無線局ということで、当該無線局の設備から百メートルの距離とか、あるいは物によりますけれども五百メートルの距離ではかつての電界強度、これはやはりいまのような狭い百メートルないし五百メートルの場所を周囲の影響を受けないようにはかるというのは実際むずかしいわけでございます。そういうようなところからも簡単なチェックの方法といたしまして、まず周波数帯としましては二十メガから一千メガまで、これで大体周波数帯としてはカバーしようかと思いますけれども、そういう電波については三十メートルの距離で電測をやれる、そして暫定的な簡易測定方法というようなものも確立いたした、これでいけるというふうな技術的な研究成果も得たというような実情になっております。
#119
○山中郁子君 いまの局長の御答弁で、郵政省がこれらの問題についても電波監理上重要な問題である、郵政省にかかわる問題であるということは、当然そういう認識の上に立っていま御答弁になったような取り組みをされていらっしゃるわけで、これは申し上げるまでもないわけですけれども、実は昨年の十月二十一日の当委員会で私がこの問題を質問したときに、郵政大臣は、通信に取りつけているような場合には関係はあるけれども、そうでない場合には郵政省の所管がどうかわからぬという、ちょっと聞きようによっては大変消極的な答弁を繰り返していらっしゃるんです。私が申し上げましたのは、これは電波監理上も、もちろん通信に取りつけられていることについては公衆電気通信法その他の関係から明らかに郵政省としての重要な課題である、しかしそうでない場合であっても電波監理上の重要な問題のはずだという観点から申し上げました。そのことは、いま局長が御答弁になったことで当然郵政省としても重要な問題であるという認識を深められたというふうに思いますし、それはそれで結構ですけれども、郵政大臣が昨年の委員会で答えられたその姿勢というのは、やはりもうちょっときちんとして郵政省として取り組んでいただかなければ困るということをあえて申し上げておきたいと思います。
 それで、この戎谷、高原、両幹部宅へ取りつけられました盗聴器の問題について、法務省においでいただいていると思いますので、一点お尋ねをいたしますが、私は昨年のこの委員会のときにも、早く性能検査を行うべきである、早く性能検査を行えば受信範囲が特定できるんだから犯人を捜し出す上でもそれが力になるし、そのことをぐずぐずしていれば結局は犯人が証拠隠滅してどこかに逃走することを助けることになるじゃないかという、そういう考え方からこのことについても提起いたしました。そのとき法務省は、地検でやっていますのでそれを見守っている、地検の捜査を信頼している、必要なものならやるであろう、こういうことを何回も繰り返しておっしゃっていたわけですけれども、当然性能検査をおやりになったと思いますので、その報告をいただきたいと思います。
#120
○説明員(川崎謙輔君) ただいま御指摘の性能検査につきましては、東京地検におきまして提出されました証拠物を鑑定依頼し、過日その結果が回答されたというふうに聞いております。
#121
○山中郁子君 どこで検査をしてどういう報告になったのか、中身を簡単で結構ですから御報告ください。
#122
○説明員(川崎謙輔君) 何分捜査の内容に関することでございますので、詳細は差し控えさせていただきたいと思いますが、鑑定を依頼いたしましたのは郵政省の電波研究所でございます。
 それからその鑑定結果でございますけれども、御質問の受信し得る範囲という点につきましては、受信機の種類その他情勢のいかんによって相当変化があるということでございますけれども、場合によっては二百メーターあるいは三百メーターでも受信し得る場合があるだろう、こういうような内容であったように記憶いたしております。
#123
○山中郁子君 これはいつ結果が出ましたか。
#124
○説明員(川崎謙輔君) 検察庁に回答が寄せられたのは本年の二月でございます。
#125
○山中郁子君 二月というのは事件が発覚してから相当な月数がたっているわけです。ですから、私が先ほど申し上げましたようなもっと早くやらなければならぬということになるわけですけれども、その後の捜査の進展状況はいかがですか御報告いただきたいということと、それから担当検事は何人になっていますか。捜査体制です。
#126
○説明員(川崎謙輔君) 捜査の状況でございますけれども、前回も申し上げましたように、被害現場の実況見分、それから関係者からの事情聴取、それから証拠物につきまして性能のみならず構造等についても鑑定依頼を行っております。さらにまた被害者方付近の居住者の聞き込みなどの捜査も行っておるというふうに承知いたしております。
 また、捜査体制でございますが、現在のところ検事二名と検察事務官数名をもってこの事件の捜査に当たっているというふうに聞いております。
#127
○山中郁子君 昨年の委員会でも私は指摘しましたけれども、わが党が摘発したりあるいは告発したりした関連するこうした盗聴事件でも二十九件、その中で一人は犯人がみずから名のり出たということで特定された、それ以外は一切全部わからないんです。私はそういう点で、こうした反社会的な重大な憲法違反の犯罪をそういう形でうやむやにして、場合によったら犯人の証拠隠滅を助けるみたいな、そんなふうにも思われかねないような捜査の状況ということ、それからまた姿勢というものは大問題だと思っておりますので、その点についても重ねて申し上げて、必ずこの犯人を特定してその犯罪を摘発するということで早急に取り組みを強めていただかなければならないと思っていることを申し上げておきたいと思います。法務省、結構でございます。
 次に、先日、防衛庁が有事法制についての中間報告というものを国会になさいました。その関係でお尋ねをいたします。
 御承知だと思いますが、四月二十二日、「有事法制の研究について」を発表しまして、その中で、第一グループは防衛庁に直接関係のあるもの、第二分類に属するものとしては、他省庁との関連があるものとしてその中に「通信連絡に関する法令」というものが挙げられております。そのほかに、第三分類に属するものとしてということで別問題が挙げられていて、そして第一分類については検討がかなり進んだのでこういうことで中間報告をいたします。第三分類についてはまだ検討に着手していないということで言われておりますので、第二グループ、つまり通信連絡の問題に関連して、この点については一体各省庁所管の法令、つまり郵政省との関連になりますから、これはどういう状況にいまあるのかということを、防衛庁並びにもしお答えが必要ならば郵政省からもいただいておきたいと思います。
#128
○説明員(長谷川宏君) 御説明いたします。
 第二分類につきましては、現在問題点と考えられます事項の摘出と申しますか、予備的な洗い出しの作業に着手することにしておりまして、まだ何かがまとまったという段階ではございませんので、どのようなところまでいっているかということを申し上げることはむずかしい状況でございます。
 なお、これが関連いたします他省庁との連絡ぶりでございますが、これはまだ庁内における問題点の摘出の作業に着手したばかりということでございますので、全然行っておりません。
#129
○山中郁子君 郵政省からお答えいただくものはないというふうに理解をするわけですけれども、それでよろしいですか、郵政省は。
#130
○政府委員(田中眞三郎君) いま防衛庁の方からお話があったとおりでございまして、防衛庁は先般有事法制に関する研究の中間報告を行われたわけですけれども、その中で通信関係法令についても検討対象の一部として言及されておるわけでございますが、ただいま防衛庁の方からお話のあったとおり、郵政省といたしましてはこの中間報告の取りまとめの段階でお話を受けたことはございません。
 また、つけ加えますれば、郵政省としては、そうした有事に関する通信の取り扱いを当然私どもとしては検討を行っておりません。
 以上でございます。
#131
○山中郁子君 先週の五月八日の衆議院の安保特で、防衛庁の夏目官房長が自民党の議員の方の質問に答えて、通信の問題に関して言うならば、電波法、有線電気通信法、公衆電気通信法が関連すると思うという趣旨の答弁をされて、そしてECMないしECCM、つまり電子戦争に対応する意味では電波問題は調整をしていかなければならない問題ではないかと思っているという趣旨の答弁をされていますけれども、それはいまのあなたの御答弁との関係ではどうなりますか。
#132
○説明員(長谷川宏君) 先日の官房長の御答弁は、私どもが今後取りかからなければならない第二分類に属する法令のうち、通信に関連するものとしては常識的に言えばこういうふうなものが考えられると思うということを述べたものでございまして、その限りにおいては正しいものでございます。
 ただ、それが具体的にどのような条文についてどのような場面でどのような程度において有事法制の問題になるのかというふうなことになりますと、まだ全然詰めておりませんので正確には申し上げられない、こういうことでございます。
#133
○山中郁子君 私たちは、十分御承知いただいていると思いますけれども、憲法違反の有事法制の研究などということは直ちにやめるべきだという立場で何回も繰り返し追及もしてまいりました。しかし過去に、たとえば三矢作戦、今回の一九七八年に問題になりました有事法制の研究、そういう経過から見て、国民が知らない間に、国民にないしょで秘密裏にこうした重大な研究ないし取り組みが進められているということはこれまた重大な問題でございますので、そういう観点からも明らかにしていただかなければならないんですけれども、これは雑誌の「国防」で、自衛隊の元陸将補、おやめになったときは陸幕監察官という地位にいらした方ですけれども、宮崎弘毅さんが有事立法に関する論文を五十二年の三月号から五十三年十月号までずっと連載されています。これは私は、七八年の有事立法の問題が国会で大きな論議になったときにも予算委員会でこの宮崎さんのおっしゃっていることなども含めて政府側の見解をただしたわけですけれども、今回の防衛庁が出されました第一分類の中のさまざまな点は、明らかに宮崎さんがこの中でいろいろ出しているものといろんな点で符節が合うところが多いんです。
 ですから、そういう意味でお尋ねもするし、防衛庁の考え方が国民に知らされなければならないというふうに思っておりますけれども、ここで宮崎さんは、電波法に関しては、現在の自衛隊法の百十二条で言う電波法の適用除外、これはレーダー、移動体の免許に関しての適用除外なんですけれども、これに加えて移動無線局、固定無線局の場合もその適用除外に含める必要があるという立場で主張をされて、まとめとして、電波戦のために電波法の全面適用除外と電波統制権を自衛隊が保有するというようにしなければならないという主張を展開されているんです。電波統制権を自衛隊が保有するということはどういうことかと言えば、宮崎さん自身がここで括弧つきで書いているんですけれども、「(無線局に対する電波発射の停止命令)を自衛隊が保有すること。」こういうことを述べておられる。私は、夏目さんがECMやECCMの問題をあわせて持ち出して、常識的にとおっしゃるけれども、そういうふうにおっしゃっているということは、まさにここで富崎さんが言っているように、電波戦のために電波法の全面適用除外、そしてまた無線局に対する電波発射の停止命令――電波統制権を自衛隊が保有する、こういうことを考えているということが類推されるわけです。その点についてのお考え、私はこれはもちろん明らかに憲法にも違反するし、電波法にも違反するし、そもそも電波法を成立せしめなくなる、そういうことだと思いますけれども、いかがですか。
#134
○説明員(長谷川宏君) 御説明いたします。
 ただいまの宮崎氏の論文その他につきましては当然私ども承知しておりますが、その論文の影響を受けて有事法制研究を進めたというわけではありません。私どもは、日本国憲法の枠内においてシビリアンコントロールのもとで間違いのない勉強を進めていくつもりでありますし、現在、仰せになりましたような問題点をすてに部内で固めてこれを持ち出そうとしているとか、そういうふうなことは全くありません。いま研究の緒についたばかりということでございます。
#135
○山中郁子君 郵政大臣にお尋ねしますけれども、いま私が申し上げましたのは、電波に関して有事法制として考えられることはある、それは電子戦争にも関係するんだ、こういう夏目官房長の発言があるんですけれども、その前提として、すでに自衛隊関係者がいま申し上げましたようなことを構想として述べているわけです。つまり電波法からの自衛隊の全面適用除外、移動無線局も固定無線局も、それから電波統制権も自衛隊が保有する、つまり場合によっては有事だということで放送局の放送も自衛隊の権限でもってやめさせることができる、こういうふうな事態は当然のことながら電波法それから基本的に憲法に照らして考えられないことで、あるまじきことだというふうに考えておりますけれども、郵政大臣の御見解を伺います。
#136
○国務大臣(山内一郎君) 防衛庁で有事の際の立法とか運用とか、いろいろそういう研究をされていることは知っておりますけれども、郵政省にはまだ協議も何もないわけでございます。したがって、いま山中委員が仮定的に述べられた事項につきまして私はここで意見は述べない方がいいと思いますけれども、郵政省はやっぱり電波については一元的に監理をしておかなければ、一般の通信も残るわけでございますから、そういう点はどうであろうかなという感じだけを申し上げておきます。
#137
○山中郁子君 防衛庁にお尋ねいたしますが、先ほど宮崎さんの論文に影響されたものじゃないんだ、こうおっしゃいましたけれども、それでは、いま申し上げました宮崎さんの言葉によるならば、電波法の全面適用除外と電波統制権を自衛隊が保有する、こういうようなことはこの有事法制の問題としては考えない、こんなことにはならない、こういうふうに理解してよろしいわけですか。
#138
○説明員(長谷川宏君) 御説明いたします。
 固定局の問題あるいは電波の発射停止命令というふうな問題、これは前から言われている問題ではありますが、現在のところ具体的にどういう場面でどの程度においてその類似の措置が必要なのか、こういうふうなことについての部内的な詰めがまだできておりませんから、これを十分研究しました暁に初めて関係省庁の方に御相談に上がる、こういう段取りになる、もしもその必要があるとなればでございます。しかし、まだ現在そこのところが全くわかりませんので、何とも断定的なことを申し上げることができない状況なんでございます。
#139
○山中郁子君 それは私はやはり大変重要な問題だと思います。そういう内容はあなたも前からずっと自衛隊の中で議論されてきたということを承知の上で、そんなことは考えていないんだ、憲法違反にもなるし、電波法そのものの存立を意味なくさせるような、そんなことは考えていないんだということにもならないという、いまの御答弁の重要な内容について指摘をしておきます。
 それは、まさに過去の電波法、電波の問題に関連して戦時中の成り行きを見ればよけい明らかになるんです。詳しいことを申し上げる時間はありませんけれども、逓信事業史の六巻の電波、ここに、ずっと歴史を追っていきますとこれがつぶさに出てくるんですけれども、戦争体制の強化とともに規制が強化されて、まずアマチュア無線に関して言うならば昭和十四年の六月から新設は認めない、太平洋戦争に突入した段階では電波の発射、受信の禁止となって、そしてアマチュア無線の全面的な禁止、そういう方向に持っていって、それ以前も常時通信内容は監視されていたんです。これは電業第二千四百七十七号という通達がありまして、ここで「短波長探査受信ニ関スル件」ということでこれが全部監視をされる、こういう状態がありました。それから今回アマチュア無線を外国人にも拡大するということの法案提起になっているわけですけれども、こうしたアマチュア無線は全面的に禁止をされる。放送にまでこれがやはり大きく影響を広げていきまして、昭和初期からオールウエーブの受信機の使用は禁止される。昭和十四年には同受信機が輸入統制を受ける。それからNHKの第二放送が禁止される。これは都市放送と当時言っていましたけれども、第二放送が禁止される。それから各局からの全国入り中継が全部中止される。そして東京発の全国中継とローカル放送のみということになって、これは私たちの記憶に新しいところですけれども、たとえば内容的には、全面的な軍の統制のもとで、国民の強い関心を呼ぶ戦況報道についても「戦況並びに推移に関しては、彼我の状況を含み、大本営の許可したるもの以外は一切報道禁止。」ということで、そうした悲劇の大きな道を進めさせた歴史があるわけです。
 私は、だからそういう点でまさに有事法制の研究それ自体が憲法違反の作用以外の何物でもない。特にきょう電波法の審議でございますから、電波の面から私は考えてみてただしたわけですけれども、そういうことの面からいっても憲法違反の言論統制にまさにつながるわけです、電波発射禁止ということは。そうしたものについて直ちに中止すべきだという私どもの考え方を重ねて申し上げるわけです。
 最後に、このことについてひとつ具体的にお伺いしておきたいんですが、防衛庁の有事法制研究は、第一分類いわゆる防衛庁関係のところで新しい重大な問題として「現行規定の適用時期の問題」という項を起こしています。これは、いままでこの問題に関して言ってきたのは、自衛隊法の七十六条に言う防衛出動下令時ということから有事という判断をしていたのを、それでは間に合わないからということで、自衛隊法七十七条だと思いますけれども、防衛出動待機命令の時期からこれはするんだという考え方を出して、これは大変重大な問題なわけですけれども、つまりこれは国会の承認を経なくても防衛庁長官がそういうことを予測して待機命令が出せる、こういうことですから、無限定に防衛庁長官の判断でもってこうした有事法制だということで国民の権利が一方的に奪われる、そういう事態が引き起こされるという重大な問題の範囲を広げたわけですけれども、第二分類の他省庁との関係の適用時期の問題についても同じ考え方をお持ちになっているのかどうか、そこをお伺いしておきたいと思います。
#140
○説明員(長谷川宏君) 適用時期の問題につきましては、防衛庁所管法令に関連する場面では自信を持ってこういうことで間に合わないからということでお願いすることができたわけでございますが、第二分類の問題となりますと、これは関係省庁が旦ころ解釈、運用の責任を持っていらっしゃるわけでございまして、それがどのような場面でどのような特例によって救済されるかというふうなことにつきましては、教えていただかなければわからないわけでございます。私どもの方で勝手に適用時期を早める必要があるなどということを打ち出すつもりは全くありません。
 それから通信連絡は、御存じのとおり部隊指揮の命脈でありまして、その確保は組織的な部隊運用のためには欠かせない必須の条件だということは御認識いただきたいと思います。
 それから五十三年の九月に私どもが統一見解を出しておりますが、ここで自衛隊の行動がもとより国家と国民の安全と生存を守るためのものであるということを明記し、かつ言論統制などの措置は全く考えていないということを述べていることを申し添えます。
#141
○山中郁子君 最後に申し上げておきますけれども、いま防衛庁で、まさに防衛庁のこの間願に関する統一見解の中で言論統制などは考えないものだということをおっしゃったけど、それは私あえて言い逃がれたと言いますけれども、いま私が申し上げましたように、あなたが否定なさらない電波に関してだけだって言論統帥に直接結びついてくる。何よりも国民の生命、財産、そして言論の自由、こうしたものを守り、発展させていくという観点から、有事法制は根本的にそれに背反するものである、こういうことを私どもは申し上げておるということを重ねて指摘をして終わります。
#142
○中村鋭一君 最近、無線の免許申請者がふえるということで技術基準適合証明制度を新設される、大変結構なことだと思いますが、これで自動車電話、私、自動車電話のことばっかりお伺いしているようですけれども、この免許等が簡素合理化になる。いいんですけど、この点について、今回の制度の改善点等を具体的にわかりやすく教えていただけますでしょうか。
#143
○政府委員(田中眞三郎君) 技術基準適合証明制度、やたらに長たらしい名前になっておりますけれども、これは携帯用あるいは車載用等の比較的小規模な無線局に使用される無線設備を考えているわけですけれども、そうした無線設備は通常設置されるわけでございます。ところが、無線設備の、物によりましては放送局とかあるいは船になどということになりますと、事前に設備をチェックしておきましても、アンテナのつくり方とかあるいは船への張り方というようなことで非常に予測できないものがございます。ちょっと横道にそれましたけれども、最初申しました携帯用、車載用等小さな無線局のものの中には、たとえば工場で製造された段階で設備さえ調べておきますれば、どこかで使う実態においても電波法に決める技術基準に適合しているかどうかが十分審査できるというものがございます。そうした場合には、こうした機械については技術基準の証明ができるということでその段階で証明したい。そして、そうした証明を受けた無線設備を使用する無線局を使いたいという免許申請がございましたとします。そうすると無線局の落成後の検査を省略する、やめてしまうというか、簡単な手続で免許を付与することができるものとしたい、こういうアイデアのものでございます。
 繰り返しますと、現在は、無線局免許申請をいたします、審査が行われる、予備免許というものを与えられる、工事があります、工事の落成届け出をしてもらう、落成検査ということで、私どもの職員が直接現地に参りまして落成検査を行う、そうした手順を経て本免許という、実はそういう手順になっておるわけでございますけれども、これに技術基準適合証明制度を適用されますと、免許申請、審査、直ちに免許、こういう手順に、その手続というものが大幅に簡略化される。そして郵政省側といたしましても、その規制の目的が十分果たされる。一方、免許申請者にとりましては、いま言ったようなことで、予備免許、工事落成、落成検査というこの三つのステップが省略されるわけでございますので、いままでよりもはるかに早く、かつ簡便に免許が受けられることになる。そうした趣旨の改善点を期待して御提案申し上げているわけでございます。
#144
○中村鋭一君 この場合は通産大臣の相談を受けなければいけないわけですか。
#145
○政府委員(田中眞三郎君) この御提案申し上げている改正案の中に、通産大臣に対して意見を聞くという条文と協議をしなければならないという形で通産大臣の名前の出ているところが二カ所ございますけれども、その実態はどういうのかと申しますと、まず意見を聞く件でございますけれども、これは通産大臣の所管で電気商品の観点がございます。私ども郵政省としては無線設備の管理監督、そういう面からで、それにつきましてどういう機種をそれぞれの所管の対象とするかということで、場合によっては同じものが、通産大臣の電気商品ですか、そちらの方のものに係るものもあり、同時に郵政大臣が無線設備の面から対象とする機器になるというようなことがございまして、その辺の情報をあらかじめ知っておくといいますか、ダブりを承知しておくというような意味でのものがまず意見を聞くという条文に当たっております。
 それから協議する内容になっておりますのは、その審査の方法、同じ設備を対象といたしました場合に、その間に矛盾があってはいけない。通産省の方は通産省の方の立場での審査をされるわけですし、郵政省としましては電波法の立場からの審査をするわけですけれども、その間に矛盾があってはならないだろう。その審査方法を郵政大臣が省令で決める際に協議をする、そういう形の条文が入っております。
 そういうことになっております。
#146
○中村鋭一君 これは通産大臣の意見を聞かなきゃいかぬのですか。協議しなければいけませんか。
#147
○政府委員(田中眞三郎君) より有効であろうといいますか、政府機関の間での円滑な意見の交換あるいは協議、調整によりまして、より申請者の側と申しますか、国民の側に立った行政ができるものというふうに考えておる次第でございます。
#148
○中村鋭一君 二次臨調の答申を国民は刮目して待っているわけですけれども、この技術基準適合証明は広い意味で行政の改革につながるものですか。
#149
○政府委員(田中眞三郎君) 提案趣旨の御説明の際にも申し上げましたけれども、まず技術基準適合証明制度というのは無線局を対象としたものでございますし、いまの御質問にはなかったかもしれませんけれども、国家試験の代行機関の方につきましては、増大する無線従事者に対するサービス改善というか、そういう立場からやっておりますので、私どもとしては国民の利便あるいは実際の手数料等については大変喜んでもらえるものというような期待のもとで御提案、御審議をお願いしているつもりでございます。
#150
○中村鋭一君 指定証明機関が証明をするわけですね。この適合証明のための証明機関をおつくりになるわけですね。
#151
○政府委員(田中眞三郎君) そのとおりでございます。技術基準適合証明を民間の機関にお願いしたいということですけれども、当然そうしたことを希望する公益法人にお願いしたいわけで、その要件といたしましては、法文にも書いてございますけれども、要件に合致し、十分な能力あるスタッフがおり、設備があるということ、それから財政的にも、郵政大臣は、競合してと申しますか同時にはやることを考えていませんので、財政的な基礎がちゃんとあって永続的にやってもらわなきゃいかぬというようなこと、それから国にかわってやっていただくことを考えておりますので、あくまでも公正でなければならぬ、そうした観点からの公正におやりいただける機関というものを予定しておるわけでございます。
#152
○中村鋭一君 いまの御説明では不明確な感じがするんですね。具体的にもっとその形態を、いま当局で考えておられるものを詳しく説明をお願いいたします。
#153
○政府委員(田中眞三郎君) まず、技術基準適合証明の方でございますけれども、当然ただいま御提案申し上げております改正案が成立し、その施行後の問題でございますけれども、ずばり申しまして、財団法人無線設備検査検定協会という法人がすでにございます。適合証明ではございませんで、いわゆるタイプアクセプタンスと申しますかそうしたもの、あるいはその他の業務をやっておるわけでございますけれども、私の知る限りにおいては測定器も十分そろえております。まだそろえなけりゃいけないものもあろうかと思いますけれども、また要員につきましても、電波法で決めております技術基準に対する知識あるいは測定の能力というようなものが十分あると考えておりますので、そこの機関が希望し、その他不適格な事由が見つからなければ有力な候補の一つだろうというふうに考えておる次第でございます。
#154
○中村鋭一君 公益法人とおっしゃいましたが、それならば最終的には財団法人を考えておられるわけですか。
#155
○政府委員(田中眞三郎君) そのとおりでございます。それで、先ほど申しました無線設備検査検定協会というのも財団法人で、五十三年できたものだと思います。
#156
○中村鋭一君 いまタイプアクセプタンスということをおっしゃいましたけれども、財団法人ということになりますと、私はよほどしっかりしておかないと、そこにたとえば利権とかいうようなものが介入してくるおそれがある。せっかくこういったいいことをお考えになって、しかも広い意味では私確かにこれは行政の簡素化にもつながることで結構だと思うんですけれども、それだけにその点をきっちりしなきゃいけないと思います。たとえば、いま考えておられるこの機関についての出資、これはどのように構想しておられるんでしょうか。
#157
○政府委員(田中眞三郎君) まず最初に、指定証明機関の一つの候補として考えております無線設備検査検定協会、これはすでにでき上がっている財団法人でございますけれども、その機関でございますが、出捐者としましては日本電子機械工業会、電気事業連合会、日本電信電話公社、日本放送協会、日本民間放送連盟、国際電信電話株式会社、日本国有鉄道その他三十二団体、この三十二団体が三〇%、そういうような出捐の状態で、先ほど申しましたように、五十三年からスタートしてタイプアクセプタンス、その他の電波行政にもいろいろ御協力をいただいておる団体で財団法人でございます。
 それかう試験機関の方でございますけれども、これはやはり公正さを失わないものであること、あるいは職員あるいは設備等が十分であることということは必要なことでございますけれども、まだこれはざっくばらんに申しまして、並行して打診と申しますか、御意向を伺っているというような段階にございますけれども、やはりそうしたアマチュアの試験あるいは特殊無線技士というようなことを考えておりますので、社団法人日本アマチュア無線連盟を初めといたしまして、やはり電波関係の公益法人からも公平な立場で出捐されることが望ましいというようなことで、具体的に申し上げますと、御相談いたしております団体としては幾つかございます。日本アマチュア無線連盟あるいは移動無線センターあるいは財団法人電波振興会、財団法人日本電波協会というようなところに御相談して経理予測、収入予測あるいはどういう構成になるか組織の予想、そういうようなことを、現段階での構想をお話しして御意向を伺っておるというような段階でございます。
#158
○中村鋭一君 その証明の公正さを、いまお伺いしたところによれば、完全に担保できるのかどうか不安があるんですけれども、その点は大丈夫でしょうか。
#159
○政府委員(田中眞三郎君) 御説明さしていただきます。
 公益法人ということになりますと民法に基づきましての郵政大臣の監督に服すること、これは当然なわけでございますけれども、事が技術基準適合証明であり、それが郵政大臣の試験と申しますか検査を代行させる、また一方、国家試験事務、その公正さを保つにはただ民法に基づいての監督だけでは不十分だという考え方を持っております。そうした考え方から、まずそうした機関の役員及び職員に対してでございますけれども、公務員と同様に守秘義務を課する必要があるだろう。あるいは刑法その他の罰則の適用、収賄等のものでございますけれども、これは公務員に準じた扱いをすを必要があろう。それから機関の業務の実施方法を決める業務規程というようなものを考えておりますけれども、そうしたもの、あるいは毎年の事業計画等、これらについては郵政大臣の許可事項とする必要がある。その他必要な事項について報告を聴取する。あるいは設備、書類等について必要があれば立入検査を実施できるようにする。そうしたものを新たにただいま御審議いただいておる電波法の中に条文を設けまして、技術基準適合証明機関あるいは国家試験機関の公正を担保いたしたい、このように考えておる次第でございます。
#160
○中村鋭一君 ひとつ、くれぐれも要望しておきたいと思います。必要な法改正等はいかようにでもして行って、やはりこういった法人が、いまあなたおっしゃったように、収賄だとか守秘義務に違反するとかいうことがあったら本当に信頼を失うことになって大変なことになりますので、よろしくお願いいたします。
 これは手数料をお取りになるわけですね。それは幾らぐらいですか。
#161
○政府委員(田中眞三郎君) 手数料なり試験料といいますか、そうしたもので独立採算が可能である、またそうした形のできる見込みがなければだめであるというような検討を経た後に御提案申し上げておる次第でございます。指定証明機関の場合と指定試験機関の場合と性質も違いますけれども、まず技術基準適合証明に要する手数料でございますが、これはまずそれをする機種によってかなり違ってこようかと思いますけれども、一般的に申しますれば事務処理に要する人件費、これも多少手の込んだものと簡単なものとあろうかと思いますけれども、事務用器具費、ここらあたりはほとんど機種によっても変わるないと思いますけれども、必要な測定器の維持費、これは多少変わるかもしれません、どういうものを対象とするかによって。そうしたものの物件費の実費を勘案いたしまして適当な額というものがあるだろう。それは申請をするたとえば製造業者等と機関との約束といいますか、契約になろうかと思いますけれども、その前に、まず郵政大臣等に認可を得た事業計画の中で決められている額の範囲内、こういうような抽象的なお話になりますけれども、かなり大量で、ある程度機械的と申しますか定型的なもの、そういう作業でよろしい、そして信頼ができて実際の無線局の運用に当たっても電波法の基準を守れる、そういう形のかっこうで手数料だけで独立採算が可能であるというふうにはじいておる次第でございます。
 次に、指定試験機関のこれの費用でございますが、やはり手数料収入によって賄っていただきたい。その手数料というのは、やはり受益者と申しますか、受験者に対するサービスの反対給付と申しますか、受験者から実費相当額をいただくこういう考え方でやはり独立採算でいける。その手数料でございますけれども、これによりまして試験回数を多くして受験者を年間平均化、平準化させる。たしか、いま考えております電話級の申請者でございますけれども、十五万人ぐらいございます。そのうちの四万余りは関東だというようなことで、これを現在はどうしておるかと申しますと、年に二回、春、秋というような形で二十日間ぐらいを集中的に大変広い場所で人数を投じてやっておるというような状態になっておりますけれども、これをこうした機関によりある程度常設試験場というようなものをつくることによれば平均化、平準化できるだろう。つまり別の言葉で言えば、試験会場の能率的な利用あるいは要員の平均的な効率的な投入というようなことが可能になる。したがいまして、別の言葉で言いますと、常勤の試験委員と申しますかそういうもの、この試験の場合人件費がほとんどになろうかと思っておりますけれども、必要最小限度ですることができるというような考え方。それからまた単純作業に近い採点事務もございますけれども、そうしたものにつきましては機械化しようといういうことで、私ども現在の何回かはじき直しました推計では十分やっていけるものというふうに考えておるわけで、幾らかということでございますけれども、いずれにしましても、国がいままでやっておりました手数料以下といいますか、その範囲内でやっていけるというのが私どもの試算でございます。
#162
○中村鋭一君 簡素合理化するために指定証明機関をつくる、それは公益法人であるということなんですが、郵政大臣、この法人への郵政省からの天下り、これ大丈夫でしょうか。そういうことはないでしょうか。
#163
○国務大臣(山内一郎君) いろいろ中村委員からも御指摘ございましたように、新しくできます指定機関は国民の信頼を得るようなという点を心がけてつくらないといけないと思っております。したがって役員の選任に当たりましては、もちろんその業務を適正かつ確実に実施できるような、人格からいっても、識見からいっても、また知識からいっても十分な人を選ぶべきである。こういうふうに考えているわけでございます。したがって郵政省のOBがなり得る場合もございましょうし、一般から広く人材を求める場合もあり得る、こういうふうに考えております。
#164
○中村鋭一君 何遍も言いますけれども、いま二次臨調では精力的に、たとえば公社公団の整理、補助金の改廃、特にいわゆる高級官僚の天下りはやめようじゃないかという方向で検討しているのでございますから、大臣、それは人格、知識、識見等において適当であるのならばこういった指定証明機関へ御就任なさることは妨げるわけにはいかぬでしょうけれども、世論がどの辺にあるかを常に念頭に置いていただいて、できれば在野の人材を登用することをしていただければ大変ありがたいと思います。
 次に、不法無線局に対して運用以前の開設の段階で罰することができると今回の改正ではなっているわけですが、どうなんでしょう、この辺に無理はございませんでしょうか。
#165
○政府委員(田中眞三郎君) 電波法でございますけれども、有限かつ貴重な電波を公平かつ能率的な利用を確保するという考え方からいたしまして、電波法の第四条第一項におきまして「無線局を開設しようとする者は、郵政大臣の免許を受けなければならない。」、こういう規定があるかと思いますけれども、今回の改正でございますが、この第四条第一項の義務違反、つまり郵政大臣の無免許で開設する無線局を処罰の対象としたい、こういうことで、まさにこの条文の規定の実効と郵政大臣の許可を得て使っていただきたい、それを確保しようということでございますので、特段の無理はないというふうにも考えておるわけでございます。
 御存じのように、現行電波法では、実害はやはり無線局の運用があったときに起こるわけでございます。ただ、これはこの条文が決められましてから非常な時間がたっております。先ほども申し上げましたかと思いますけれども、無線局がわずか五千局の時代でございまして、いまは二百万台になっておる。それから当時動き回るような無線局というのはほとんどなかったのではないか。ほとんどが固定局だった。つまり運用されておりましても不法局の場所というものは突きとめることも容易であった。ところが、ごく最近になりまして二百万台と申しますけれども、そのうちの百数十万台は動き得るものであり、トラックあるいは自動車に積まれるものでございます。運用の実態を把握して不適正な運用をしておる、あるいはその局が郵政大臣の免許を得ていない、何月何日にどういう不法な運用を行ったかという実態をつかまえることは非常に出ずかしいわけでございます。
 そうした観点から、あえて開設または運用というかっこうで規制の対象にさしていただくわけでございますが、先生御指摘のとおり、無線局の開設ということにつきましては、やはりその構成要件と申しますか、それについてはきわめて慎重にする必要があるということで、開設につきましては、無線局を運用しようという意思を持って設備をする、そうして電波を発射し得る状態にしておる、スイッチを入れればすぐ電波が出る、アンテナもつながっている、かつ、それを操作しようとする者が配置されておる。たとえば無線設備がありましても、店頭にあるようなものにつきましてはこれは操作者がいないというようなことで開設の要件にはならないと思いますけれども、そういうようなことで、無線局としての運用が可能な状態に置いてあるものというふうな解釈で、繰り返しますけれども、罰則の具体的な事実への適用解釈というものにつきましては慎重を期して、不当に個人の権利を侵すというようなことにならないように十分配意してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
#166
○中村鋭一君 これは法制局も問題を指摘していたようでございまして、ですからひとつ、いまおっしゃったように慎重の上にも慎重にお願いしたいと思います。実際に運用した、そこに違反があるから取り締まるというのじゃなくて、これは開設についてもやる、刑法で言いますと強盗予備みたいなものでございますから、これは当然ながら権利を圧迫することのないように、運用に当たってはひとつ慎重の上にも慎重にお願いしておきたいと思います。
 いま質問申し上げましたように、問題点はありますけれども、原則として今回のこの電波法の改正につきましては、国民のニーズに沿った点でともかくサービスを提供しようという趣旨でございますから、私も会派を代表いたしまして、今回のこの改正案については賛成の意思を表明して、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#167
○委員長(福間知之君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#168
○委員長(福間知之君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようでございますから、これより直ちに採決に入ります。
 電波法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#169
○委員長(福間知之君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#170
○委員長(福間知之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
#171
○委員長(福間知之君) 次に、郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。山内郵政大臣。
#172
○国務大臣(山内一郎君) 郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び主な内容を御説明申し上げます。
 この法律案は、現在実施しつつある為替貯金業務のオンライン化に伴い、国民の要望にこたえて郵便為替及び郵便振替のサービスの改善を図る等のため、郵便為替法及び郵便振替法について所要の改正を行おうとするものであります。
 まず、郵便為替法の一部改正の内容について申し上げます。
 第一は、普通為替及び電信為替につきましては、受取人が為替金の払い渡しを受ける郵便局を差出人に原則として指定していただいておりますが、利用者の利便を図るため、どこの郵便局においても払い渡しを受けることができるようにしたいとするものであります。
 第二は、普通為替証書を亡失した場合につきましては、利用者の利便を図るため当該普通為替証書の有効期間の経過前におきましても、差出人もしくは受取人の請求により普通為替証書を再交付すること、または差出人の請求により為替金の払い戻しをすることといたしたいとするものであります。
 第三は、電信為替の払い渡し方法といたしましては、現行法上電信為替証書を発行しこれと引きかえに払い渡す方法と受取人に現金を送達して払い渡す方法がありますが、これに加えて、郵便局の窓口で受取人に現金を交付することにより払い渡すことができることといたしたいとするものであります。
 第四は、普通為替証書及び電信為替証書の一枚当たりの金額の制限額を、社会経済情勢の推移にかんがみ、現行の十万円から百万円に引き上げることといたしたいとするものであります。なお、これに伴いまして、普通為替及び電信為替の料金につきまして所要の調整を行うほか、電信為替の料金につきましては、現行法において電信に関する料金を基準として省令で定める金額を加えていることにかえ、郵便に関する料金を基準として省令で定める金額を加えることといたしたいとするものであります。
 第五は、郵便為替の料金につきまして、一時に多数の利用の申し込みをする郵便為替等で一定の基準に適合する場合には、省令で定めるところによりその料金を低減することができることとするものであります。
 以上のほか、小切手、郵便振替の払い出し証書等の証券または証書を為替金に充てることができることとする等の内容を織り込んでおります。
 次に、郵便振替法の一部改正の主な内容について申し上げます。
 第一は、小切手払いにつきましては、郵便振替業務の総合機械化によりまして、小切手を振り出した加入者の振替口座の現在高が郵便局の窓口で即時に把握できることとなりますので、小切手払い口座を廃止し、振替口座の現在高の範囲内で小切手払いの請求ができることといたしたいとするものであります。
 第二は、通常現金払い及び電信現金払いにつきましては、受取人が払い出し金の払い渡しを受ける郵便局を、加入者に原則として指定していただいておりますが、利用者の利便を図るため、どこの郵便局においても払い渡しを受けることができるようにいたしたいとするものであります。
 第三は、通常現金払い及び電信現金払いの払い渡し方法といたしましては、払い出し証書と引きかえに払い渡す方法がありますが、これに加えて、郵便局の窓口で現金を交付することにより払い出し金を払い渡すことができることといたしたいとするものであります。
 第四は、払い出し証書及び簡易払いの支払い通知書の一枚当たりの金額の制限額を、社会経済情勢の推稼にかんがみ、払い出し証書につきましては、現行の十万円を百万円に、支払い通知書につきましては、現行の五万円を十万円に引き上げることといたしたいとするものであります。なお、これに伴いまして、通常現金払い及び電信現金払いの料金につきまして所要の調整を行うほか、電信扱いの郵便振替の料金につきましては、電信に関する料金を基準として省令で定める金額を加えることを廃止し、通常現金払い及び電信現金払いの料金につきましては、郵便に関する料金を基準として省令で定める金額を加えることといたしたいとするものであります。
 第五は、郵便振替の料金につきまして、一時に多数の利用の申し込みをする払い込みもしくは払い出し等で一定の基準に適合する場合には、省令で定めるところによりその料金を低減することができることといたしたいとするものであります。
 以上のほか、外国郵便振替に関する料金で条約にその範囲が定められていないものにつきましては、万国郵便連合の郵便振替に関する約定に規定する料金を超えない範囲内で省令で定めることができることとする等の内容を織り込んでおります。
 なお、この法律の施行期日は、昭和五十六年十月一日といたしております。ただし、総合機械化の進捗状況等により、サービス改善の実施期日が異なるものにかかわる改正規定等につきましては、これと異なる施行期日を定めることといたしております。
 以上、この法律案の提案理由及び主な内容につきまして御説明申し上げました。何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
#173
○委員長(福間知之君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時四十五分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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