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1980/04/23 第94回国会 参議院 参議院会議録情報 第094回国会 農林水産委員会 第7号
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1980/04/23 第94回国会 参議院

参議院会議録情報 第094回国会 農林水産委員会 第7号

#1
第094回国会 農林水産委員会 第7号
昭和五十六年四月二十三日(木曜日)
   午前十時二十六分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月二十一日
    辞任         補欠選任
     田渕 哲也君     栗林 卓司君
 四月二十二日
    辞任         補欠選任
     下田 京子君     宮本 顕治君
     栗林 卓司君     田渕 哲也君
 四月二十三日
    辞任         補欠選任
     宮本 顕治君     下田 京子君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         井上 吉夫君
    理 事
                北  修二君
                坂元 親男君
                川村 清一君
                中野  明君
    委 員
                岡部 三郎君
                熊谷太三郎君
                下条進一郎君
                鈴木 省吾君
                高木 正明君
                初村滝一郎君
                降矢 敬雄君
                宮田  輝君
                坂倉 藤吾君
                村沢  牧君
                山田  譲君
                鶴岡  洋君
                下田 京子君
                田渕 哲也君
                喜屋武眞榮君
   国務大臣
       農林水産大臣   亀岡 高夫君
   政府委員
       行政管理政務次
       官        堀内 光雄君
       農林水産政務次
       官        野呂田芳成君
       農林水産大臣官
       房長       渡邊 五郎君
       農林水産省構造
       改善局長     杉山 克己君
       農林水産省農蚕
       園芸局長     二瓶  博君
       農林水産省畜産
       局長       森実 孝郎君
       農林水産省食品
       流通局長     渡邉 文雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        竹中  譲君
   説明員
       行政管理庁行政
       管理局管理官   石坂 匡身君
       国税庁直税部法
       人税課長     四元 俊明君
       通商産業省生活
       産業局通商課長  末木凰太郎君
   参考人
       日本蚕糸事業団
       理事長      松元 威雄君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○蚕糸砂糖類価格安定事業団法案(内閣提出、衆
 議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(井上吉夫君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨二十二日、下田京子君が委員を辞任され、その補欠として宮本顕治君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(井上吉夫君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 蚕糸砂糖類価格安定事業団法案の審査のため、本日、参考人として日本蚕糸事業団理事長松元威雄君の出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(井上吉夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(井上吉夫君) 蚕糸砂糖類価格安定事業団法案を議題といたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#6
○村沢牧君 農水大臣に最初にお尋ねしますが、最近の生糸や養蚕をめぐる情勢は大変に厳しいものがあります。大臣は、こうした情勢をどのように受けとめて、生糸や繭の価格安定制度を堅持してわが国の伝統的産業である蚕糸業の振興を図っていこうとされますか。大臣の所見を求めます。
#7
○国務大臣(亀岡高夫君) 最近の蚕糸事業、とみに厳しい情勢の度を加えておりますこと十分承知いたしております。御承知のように、生糸の糸価相場は二年ほど前から低迷をいたしておりまして、その反面また外国の生糸等も、五十二年、五十三年、五十四年と相当数量の生糸並びに絹織物が輸入をされておるわけでございます。これらの関係で蚕糸事業団の在庫量がどんどんどんどんふえまして、三月末で十四万八千俵と、こういう多量の糸を抱えておると、こういう現状にあるわけでございます。
 ところが、需要の方はぐんぐんぐんぐん減退をいたしまして、これまたさえない情勢が二年以上も続いておると、こういう情勢の中で、農林水産省としては転作作目としても奨励をしつつきておるわけでございますが、いかんせん事業団の十四万八千俵という在庫の圧力が糸価に影響いたしましてどうしてもさえないと。一面、実需割り当ての方も、放出しようといたしましても、放出する生糸の相場の値上がりという情勢も生まれてこないと、こういうことをずっと続けておりまして、このまま推移していけば大変なことになって、生糸の繭の価格を安定さしていくためのこの繭糸価格安定法という法律そのものの運用が動かなくなってくる心配も出てくると、こういうことで、何とかしてこの退勢を挽回しなければいかぬと、こういうことで、二年ほど前からあらゆる努力をし、蚕糸事業団法の改正等も行っていただいて努力をいたしてきたわけでありますが、何ら糸価に影響を与えることができない、こういう事態で昭和五十六年度の基準糸価を決めなければならない情勢になったわけでございます。
 そこで、私といたしましては、ここで起死回生の策をとってとにかく生糸が動くようにしなけりゃいかぬと。もう全く問屋は問屋で、織物は織物で、製糸は製糸でという立場、立場でまあ従来は生糸等を相当持っておったわけでありますが、それを全部事業団が肩がわりして事業団に在庫として残っておるということでございまして、糸が動かない。こういうことをやっておりましたんでは、もう事業団も大体千二百億くらいの借入金をいたしまして、そうして金利だけでも年間百億以上の支払いをしておると、こういうことになりますと、結局これが在庫の生糸にかかっていって、生糸の単価を引き上げるというような事態にもなりましてなかなか問題多しと、こういうことでございます。伸びんと欲せばまず屈せよというようなことわざも思い出しながら、私といたしましてはここでひとつ思い切った措置を講じて、屈してこの時期を乗り切るという構えをとったらいかがかなという考えも実は持ったわけであります。
 しかし、いろいろ諸般の情勢上、まあ異常事態でもありますので、もう少し情勢を検討をし、こういう大きな決心を実現する際には多くの方々のやはり意見も十分尊重しなければならないと、こういうことでいま最終的な詰めを、基準糸価に対する考え方の詰めをさしていただいておるという事情でございます。私といたしましては、そういうことを実行することによりまして、将来やっぱり養蚕農家がこの国会で制定していただいております繭糸価格安定法の精神を十分に活用して、そうして養蚕、製糸、機屋が日本の伝統産業であるこの絹産業を発展せしめていくことのできるような足腰の強い体制をつくっていく必要があるというふうに認識をいたしておる次第であります。
#8
○村沢牧君 政府が三月に基準糸価を決定できなかったこと、また、基準糸価を引き下げるというような後ろ向きの方針を出したことによって、生糸相場の暴落を初め、養蚕や製糸に与える不安と動揺はきわめて大きなものがあるわけであります。大臣は、この農林水産省のいわゆる後退した姿勢というか、いま大臣から答弁のあったような考え方が蚕糸業界に与えている影響をどういうふうに思いますか。また、今日のような状態に直面して、糸価の決定に当たっての基本的な考え方についてこの際明らかにしてください。
#9
○国務大臣(亀岡高夫君) 大変相済まないという感じを率直に私は持っております。しかし、そうかといって、それではこの低迷した状態をそのまま続けていけばどうなるかということを考えました際には、在庫量がふえていくという結果に終わってしまうと。現行法ではもう蚕糸事業団に在庫しております生糸を実需という形で売り出すということがこれはできませんので、ある程度の糸価が、相場が上がりませんとできませんので、そういう事態は、需要がこういうふうに低迷いたしております折から、もうほとんど期待ができないと。これはもう二年前から私どもそういう事態を警告しながらきておるわけでありますが、二年待ってもそういう事態が実現できなかったということで、私もこれはいよいよ決心をしなけりゃいかぬかなというような気持ちにも実はなった次第でございます。
 まあ、そういう点も事務当局にも話しましたところ、事務当局の方もそういうような見方で一致いたしましたので、そういう旨を各業界、各団体等にも打診をいたしながらやってきておるわけでございますが、非常に、一方においては取引所という相場の場を持ちながら、しかも片方でその話し合いによるいわゆる価格安定制度を運営してまいるということが非常にむずかしい情勢にあるということ、そういう点で今回私どもの考え方を各界にお伝えしたわけでありますが、それを機にこの糸価が低落をしたということにつきましては、私は大変責任を感じて申しわけないと思っておるわけでございますけれども、しかし、いずれの日か、どちらの策をとっていったにしても、いずれの日にかやはり今日以上の大きな打撃が養蚕、製糸、機屋関係に来るということは避けられないということは、これはだれしも否定し得ないやっぱり実情ではなかろうかと、こう思うわけでございますので、その点はやがては今日の私どもの考えでおりますような措置をとることが、将来の蚕糸業を維持発展せしめていくやはり措置であったというふうに言ってもらえるんではないかなという気持ちを実は持っておるわけであります、
#10
○村沢牧君 政府がそのような考え方を打ち出したことによって糸価が暴落をしたということは、他の人にそれだけの不利益、損失を与えていることなんで、したがって大臣の言われるように、責任を感じている、申しわけない、そんなことで済まされる問題ではないというふうに思うんです。したがって、何とかしてこれを挽回しなければならない。
 そこで、今日こういう情勢になっても大臣は、三月時点に打ち出したような、糸価は少し下げなきゃいけないというような気持ちに変わりはないんですか。
#11
○国務大臣(亀岡高夫君) まあ私の考え方は、もうこれはそう急に出てきたわけじゃございませんで、私も蚕糸懇話会関係の仕事をずっとしてきておりまして、まあ数年前からそういうような方向にいつかはこれはぶつかるんじゃないかというような気持ちを持ちながらやってきておりますために、まあここで考え方を急に変えると、こう仰せいただいても、なかなかそれじゃそのためのしかるべき代案ができるんだろうかということを私はもう深刻に考えるわけであります。
#12
○村沢牧君 大臣の見解と私の考え方とは大分開きがあるわけですけれども、このことについては後ほどまた指摘をしてまいりたいというふうに思います。
 そこで、いま提案をされているこの法律に関連してまいりますけれども、私はきょうは蚕糸問題にしぼって質問してまいります。
 いま大臣から答弁があったような環境、情勢の中で、そしてまた大臣の意図するような政策目標を達成するために、蚕糸事業団の果たすべき役割りは非常に大きいと思うんです。大臣は蚕糸事業団の果たすべき役割りとこの事業団の運営の正常化について、どのように期待をしているんですか。
#13
○国務大臣(亀岡高夫君) やはりこの農産物価格につきましては法律によって安定の制度をつくっておいていただいておるということは、非常にこれは養蚕農家並びに関係業界にとっては大変ありがたいことである、こう私自身も考えるわけでありますから、この先輩のおつくりいただいた繭糸価格の安定帯価格を中心にした価格安定制度というものは、なかなかこれからこれだけの法律を立法していただくということはもう容易じゃないと思いますので、この現存します法律の精神は、法律の内容は、これはもうどんなことをしても守っていかなければならない、こういう受け取り方をいたしておる次第でございまして、そのためにも、一方では取引市場を持ちながらしかも価格安定制度を運営するということはなかなか容易じゃないということを体験をいたしておるわけでありますが、今日まで戦後のいろいろな事態を乗り切ってこの制度を生かして養蚕農家のためになってきている法律でありますので、今後もいろいろな経緯はあろうかと思いますが、この法律の精神とこの運用については十二分にその機能を発揮することができるように処置をしてまいりたい、こう考えております。
#14
○村沢牧君 後ほど指摘をしますが、蚕糸事業団はいま内外ともに重要な課題を抱えているというふうに思います。蚕糸事業団が繭糸価格の安定という目的を達成するためには、いまここで統合などということに気を奪われている時期ではない。もっと組織の充実を図ってその機能を十分発揮することに力を注ぐべきだというふうに思いますが、どうですか。
#15
○国務大臣(亀岡高夫君) そういう見方もあるわけでございますけれども、私どもとしては、行政改革の政策も内閣として最重要の一つとして処理をいたしてきておるわけでありまして、そのために特殊法人の簡素化、合理化ということで、溝価安定事業団とこの蚕糸事業団とを一つにして蚕糸砂糖類価格安定事業団というものにつくり変えてやってまいると。したがいまして、この法律が制定されるまではそれぞれの法律によりましてその機能を十分発揮をする、こういうことでやっておるわけでございますので、私はこの機構の改革とその職務の執行ということについては、その機構改革というものが他にありましても、その職務遂行というものにはいささかも影響されないように十分に機能を発揮していただいておるものと、こう考え、また発揮していけるものと、こう考えている次第でございます。
#16
○村沢牧君 行政改革は単に機構いじりをして一つの特殊法人をなくするということだけではなくて、やはり統合することによって何かのメリットがあるんだ、蚕糸事業団の機能がより有効に活用することができるようになるんだ、そのことも同時になくてはならないし、また考えなければならないというふうに思うんですけれども、いま大臣の答弁にありましたように、蚕糸事業団の機能をさらに発展をさしていくんだ、そして蚕糸事業団があることによって価格の安定を図っていくんだということであるとするならば、統合することによってどういうふうにもっと蚕糸事業団がよくなっていくのか、機能が発展をしていくのか、そのメリットは何だというふうに考えますか。
#17
○政府委員(二瓶博君) ただいま大臣からお答えございましたように、行政改革は現下の重要政策課題である。したがいまして、特殊法人につきましてもその整理、合理化が求められたわけでございます。
 そこで、今回この両事業団が統合することになったわけでございますが、これは同じ畑作物に係る業務をやっておる、あるいは輸入に係る価格調整業務のウエートが高いというような共通点に着目をいたしまして統合を行うということにいたしたわけでございます。したがいまして、従来それぞれの事業団におきまして業務上のいわばノーハウと申しますか、そういうものがあるわけでございますが、これも相互に活用し合えるというようなことで非常に意義のあることであろうかと思っております。
 今回の統合のメリットはということになりますと、特殊法人の数というのが当然これで一つ減るとか、あるいは役員数の削減があるというような面は当然ございますほかに、内部組織についても、共通管理部門であります総務部といいますか、こういうものの統合といいますか、それから事務所の方でも統合という問題があるというようなことが具体的なメリットであろうと思います。しかし、以上申し上げましたような短期的なものにかかわりませず、さらに今後長期的な視点に立ちまして業務の効率的な運営というようなことを通じましてメリットが大きく期待されるのではないかというふうに考えます。
 いずれにいたしましても、統合をいたします以上、従来よりさらに効率的、効果的な業務運営が図られますよう、農林水産省といたしましても、あるいは新事業団におきましても、大いに努力していく必要がある、かように考えておるわけでございます。
#18
○村沢牧君 統合のメリットについてもきわめて抽象的な答弁であって、納得をいたしませんが、どのようにメリットがあるのかないのか、そのことについてはだんだん指摘をしてまいります。
 そこで蚕糸事業団と糖価安定事業団を統合する、このことについて、先日、参考人として出席をした両事業団の労働組合の委員長は、食べ物と着物を統合する全く異質のものだ、それから、これは単なる数字の組み合わせにすぎない、木に竹を接いだようなものであるというふうに陳述をしておったわけでありますけれども、私も全くそのような感じがするわけなんです。
 行政改革とは言っても、弱いところへしわ寄せをされたものであるというふうに言わざるを得ない。なぜ蚕と砂糖の事業団を統合するのか、これがわからないんですよ。いま局長は、畑作物だ、あるいは輸入について共通性を持っているんだというような抽象的な言い方をしておったわけでありますけれども、私に言わせるならば、これはいわゆる単なる理屈のこね回しであり、たてまえ論にすぎない。そうじゃなくて、実際は行政改革のために一つの特殊法人をつぶさなければならない、そこで蚕糸と糖価を選んだ、これが本音じゃないかというふうに思うんですが、その辺はどうなんですか。
#19
○政府委員(二瓶博君) 政府におきまして行政の刷新と適正化が強く求められておる情勢に対処いたしまして、実は五十四年でございますが、行政の各般にわたります簡素、効率化対策を進めるということに相なったわけでございます。その際に、その一環といたしまして、政府全体といたしまして特殊法人の整理合理化を図るということに相なった次第でございます。
 そのため、農林水産省におきましてもいろいろ検討をやったわけでございますが、一つは、漁業共済基金の五十七年中の整理ということと、もう一つが、五十六年十月を目途に日本蚕糸事業団と糖価安定事業団を統合するという結論を得たわけでございます。こういうことを、農林水産省の関係だけでございませんが、その他も含めまして五十四年の十二月二十八日に閣議決定を行ったわけでございます。そして、その線に沿いまして今回本法案を提出をいたし、御審議を煩わしたわけでございます。
 農林水産省において、いろいろこの統合問題を検討いたしました際に、それぞれ畑作物関係の業務を行っておるということ、それから、輸入調整業務の比重が非常に高いというような共通性を有するということからいたしまして、統合によりまして行政改革の趣旨に沿いました効果が期待できるというふうに考えまして、統合に踏み切ったという経緯でございます。
#20
○村沢牧君 結局は、この行政改革の一環として、農水省も一つの特殊法人をなくさなければならないんだと。そこでこの糖価と蚕糸を選んだということにすぎないんじゃないんですか。いろいろ経過も聞いてはおりますけれども、いままた、局長の答弁の中に非常に抽象的なことを言われておるわけですが、ただ行政改革の一環としてやる措置である、それしか意味がない、統合の目的はないというように思うんですが、どうですか。
#21
○政府委員(二瓶博君) 特殊法人の整理合理化の問題につきましては、これは政府全体としますると非常に特殊法人の数が多いわけでございます。したがいまして、マクロ的な観点からいたしまして、この特殊法人の整理というものをやるべきであるということが、政府の行革の方針の大きな項目として決められたわけでございます。したがいまして、この線に沿って、農林水産省もそうでございますが、各省とも、特殊法人を抱えておる省庁につきましては、それぞれ具体的に検討して、特殊法人の統合、廃止等を図るべきであるということになったわけでございます。したがいまして、農林水産省もその線に沿いまして、所管の十幾つの法人がございますけれども、それを二つ程度は廃止ないしは統合をするというようなことで具体的に検討したということでございます。
 したがいまして、もちろん、いままで日本蚕糸事業団、糖価安定事業団ということでそれぞれの機能を持って存立をいたしていたわけでございますから、それなりの存立基盤というものは当然あったと思いますけれども、いま申し上げましたような、行政の刷新といいますか、機構改革というのが国民的な要請でもございますので、その線に沿いまして、非常に共通性もあることから、ここは一緒にしようということにしたわけでございます。
 ただいままでやっておりました業務は新事業団にそのまま引き継ぐということでございますし、業務の面におきまして、いささかも、その面で後退するとか、支障を来すというようなことはないように措置してまいりたいと考えております。
#22
○村沢牧君 両事業団の統合は、業務はそのまま引き継ぐけれども、さりとて、統合したからといって、機能が強化をされ運営がより効率的になるとは思われない。このメリットについても先ほど必ずしも明快な答弁をいただけなかったわけでありますが、強いて言うならば、役員の数が減るということなんです。常勤役員の十二人を九人にする、非常勤役員の五人を三人にすること。これによって節約できる経費はどのぐらいなんですか。
#23
○政府委員(二瓶博君) 役員の縮減に伴う経費節減額でございますが、平年度ベースで四千七百万円でございます。なお、五十六年度につきましては、十月からの統合を考えておりますので、いわば半年度ベースになるわけでございまして、二千五百万円の経費節減、かように考えております。
#24
○村沢牧君 役員の数を減らすことによって平年度ベース四千七百万節減になる。四千七百万というと大きいような感じがするんですけれども、全体の予算から見ればどういうことなんですか。蚕糸事業団、糖価安定事業団の全体の予算幾らの中で四千七百万なのか、あるいはもう一つは、その中の一般管理費が幾らの中で四千七百万なのか、その辺はどうなんですか。
#25
○政府委員(二瓶博君) 全体の蚕糸事業団あるいは糖価安定事業団等の予算の中から見て、今回統合になった場合のこの四千七百万というようなものは、金額としては、ウエートとしては非常に少ないものであろうというふうに考えます。しかし、やはり今後とも長期的な目でこの効率化の問題については考えていきたいというふうに思っておりますので、御理解を得たいと思います。
#26
○村沢牧君 幾らかということを聞いているんですよ。
#27
○政府委員(二瓶博君) 先ほど申し上げましたように、平年度ベースで四千七百万円の経費節減になるということでございますが、これを新事業団の一応平年度ベースの経費ということで見ました際に、運営費のベースでは四・三%に相当をいたします。それから、人件費という角度でながめますと六・一%という数字に相なります。
#28
○村沢牧君 両事業団の全体の予算あるいは運営費の中で占める率は、両事業団を統合しても財政的にはきわめて微々たるものだ、こういうふうに指摘せざるを得ないんです、
 そこで、両事業団を統合して現在異なった場所にある事業団が一本になる。そうすると、将来、同じ建物の中で新しい事業団は仕事をすることになるんですか。
 それともう一つは、新事業団の役員は、常勤が九人で非常勤が三人になりますけれども、役員はすべて両事業団に関係をしてくるのか、それとも蚕糸、砂糖に分離をして責任を持ってくるのか、その辺はどうなんですか。
#29
○政府委員(二瓶博君) 事務所の関係でございますけれども、これは両事業団統合の趣旨からいたしますと、新事務所を手当てして統一的に新事業団の業務を行うということが望ましいことは言うまでもないわけでございます。ただ、新事業団の設立時に、この十月の時点になりますが、直ちに新事業団の事務所として適当な規模の事務所を手当てするということは現実問題としてなかなかむずかしいわけでございます。したがいまして、当面は両事業団の現在の事務所におきましてそれぞれの業務を行うということになるわけでございます。しかし、この新事業団設立後できるだけ早期にこの新事業団の手当てをするということは当然考えなければならぬわけでございますので、その辺につきましては今後大いに努力してまいりたいというふうに思っております。
 それから、役員の配置といいますか、任務分担の関係でございますが、役員につきましては、新事業団におきましては常勤役員、これを九人ということで、現在の両事業団プラスした十二人を三人減らした九人にするわけでございます。そのうち理事長と副理事長と監事、これで三名になりますが、これを除きました六名の者につきましては、新事業団が両事業団の業務をそのまま引き継ぐということからいたしまして、それぞれ蚕糸、糖価両事業団の役員の任務を分担するということに相なるわけでございますが、それでは具体的にいまどういう分担関係にしてどういう人をどうするかというような具体的な配置につきましてはこれは今後詰めていくということになるわけでございます。
#30
○村沢牧君 役員の具体的所管事務を、業務を分担することはあり得るとしても、新しい事業団の役員ですから、やっぱり常勤役員、非常勤役員は両方の事業団に対して共同の責任を持たなければならないというように思いますが、別々になるんですか、役員の責任も。
#31
○政府委員(二瓶博君) ただいま申し上げましたように、具体的な配置につきましては今後詰めなくちゃならぬわけでございますけれども、現在理事長なり副理事長あるいは監事、こういうものを除きました方が両事業団で七名おります。これが六名になるということもございます。それからもう一つは、現在の事業団の分担関係におきましては、非常に業務的なものとそれからやや総務的なもの、経理的なものとがございます。そういうことで、やや総務的なものはこれはダブるじゃないかという問題もあろうかと思いますので、そういう面も頭に置きながらこの配置の方は考えなければならぬのではないかというふうに思います。
#32
○村沢牧君 くどいようですけれども、それでは蚕糸事業団に関係をする役員は、蚕糸のことだけについてこの事業団の責任を持てばいいということなんですか。あるいは糖価に関係する役員は、糖価のことだけについて責任を持つんだと。事業団は一つなんですよ、それはどうなるんですか。中で分かれるんですか。
#33
○政府委員(二瓶博君) 新事業団の役員は当然これは新事業団としての役員であるということでございますけれども、この役員の職務及び権限ということにつきましては法案の十五条にも書いてございますけれども、たとえば「理事は、理事長の定めるところにより、理事長及び副理事長を補佐して事業団の業務を掌理し、理事長及び副理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長及び副理事長が欠員のときはその職務を行う。」ということで、一応「理事長の定めるところにより、」ということで業務をそれぞれ分担実施をするということに相なろうかと思います。その辺の具体的な分担関係というようなものは今後詰めていきたいと、こう思っておるわけでございます。
#34
○村沢牧君 委員長、行管庁長官を呼ぶようなことを要請して、時間も来ているようですが、どうなんですか。
#35
○委員長(井上吉夫君) 暫時休憩いたします。
   午前十一時六分休憩
     ―――――・―――――
   午前十一時八分開会
#36
○委員長(井上吉夫君) 再開いたします。
#37
○村沢牧君 両事業団が統合して、新しい事業団は従来の事業団の一切の権利及び義務を引き継ぐわけでありますが、統合することによって職員の労働条件に不利益を与えてはならないわけです。労働条件は労使の交渉によって決まることは承知をしておるわけでありますけれども、蚕糸事業団では、新事業団への移行に伴って労働条件に関する確認書を労使で取り交わしておるわけです。したがって、農水省としてもこれを実行させるように配慮すべきである。あるいはまた、糖価安定事業団においてはこれから労使の取り決めをするようですけれども、そういう取り決めをされた場合においてはこれまた実行させなきゃいけない、このことについてどういう指導性を発揮されるんですか、
 それからもう一点は、二つの事業団は労働条件が異なっているわけなんです。しかし、新事業団になるんですから今後はなるべく一本化することが望ましい。その際も、低いところへ押しつけるのではなくて、やっぱり労働条件の改善を求めていく。特に蚕糸も糖価も、この特殊法人は他の特殊法人と比べて労働条件は低いと言わざるを得ないんですけれども、新事業団に対して労働条件を改善するというように農林水産省としてはどういう指導をし、あるいはどういう責任を持ちますか。
#38
○政府委員(二瓶博君) まず、蚕糸事業団におきまして、ことしの二月二十八日に労使間において確認書というものが取り交わされておるということはこれは十分承知をいたしております。それから、糖価の方につきましては、労働組合自体ができましたのがことしの三月の末というふうに聞いております。したがいまして、蚕糸の方の確認書といいますものは、これは新事業団が統合されました場合におきましても新事業団の方に引き継がれるというふうに思っております。今後の労使間の合意によりまして変更があるということがない限りにおきましてはそのまま承継されるものと理解をいたしております。
 それから両事業団の労働条件の関係でございますが、これは個別に見ますというと、それぞれ両事業団の経緯等もございまして若干の相違があるということはこれは事実でございます。しかし、統合するということでございますので、統合後は両事業団の職員が一体となりまして効率的な業務の運営に携わっていくということが当然必要でございます。したがいまして、両事業団職員の労働条件につきましては、これは考え方といたしまして一本化されることが望ましいと、かように考えております、しかし、なかなかこれは早期に一本化されるということはいろんな問題があるようでもございます、現在両事業団の労使間で話し合いが行われていると聞いておりますけれども、今後の統合までの間にまだ間もございますので、十分話し合いが行われるものと考えております。
 一本化に当たっての調整の考え方でございますけれども、これは当然労働者及び使用者双方が十分納得のいくものでなければならぬというふうに思いますし、それから国の財政事情なり他の特殊法人との均衡というような面から見て適切なものであるということがやはり必要であろうかと考えております。ただいまのお話では、他の特殊法人の面よりはどうも労働条件等が必ずしも有利でないようなお話もございますけれども、これはどういう見方でそう見るのかという具体的なものがようわかりませんので、一概に不利というふうにも言い切れるかどうか疑問がございますけれども、ただいま申し上げたような考え方が調整の場合の基本ではなかろうか、かように考えるわけでございます。
#39
○村沢牧君 他の事業団と比べて、蚕糸にしても糖価にしても労働条件が悪い、賃金において、その他の待遇において。これははっきりしているんですよ。それはあなたたち調べていないんですか。もっともそのことはあなたに聞いてもわからないというふうに思いますが、ちょうど松元参考人がおりますから、あなた、蚕糸事業団に関して他の事業団と比べてみて――糖価と比べるんじゃないですよ、ほかの事業団と比べてどういうふうに見ていますか、労働条件の関係で。
#40
○参考人(松元威雄君) 労働条件と申しますといろいろあるわけでございますが、一番中心はいわば給与体系と申しますか、俸給表と申しますか、このつくり方の問題もございますし、あるいは勤務時間でございますとかあるいは福利厚生でございますが、それはほかの事業団もいろいろございますから、一番いいものを部分的に一つずつ取り出して比べますとそれは多少の差はあるかもしれません。少しぐらいな項目で違ってくる面もございますから、ただ客観的に見ました場合に、私の場合はそれほど差があると思っていないわけでございますが、これはまた比べる相手もございますし、さらに私ども十分労使間で話し合いをいたしますが、非常な懸隔等は私は考えていないわけでございます。
#41
○村沢牧君 そのことについて指摘をしていると時間もかかりますが、後ほど他の委員からもまた指摘がありますから私はその程度でとどめておきますが、ともかく蚕糸にしても糖価にしても、特殊法人はたくさんありますけれども、これはよくはないんですよ。格差があるんです。だから、せっかく統合して新事業団にするんだから、この給与条件の改善を求めていかなきゃいけない。そこで、局長がいまいろいろな答弁をしておりますけれども、やっぱり労働条件は、局長最初に言われたように、労使の交渉によって決まるものである。新事業団の理事長がだれになるか、役員がだれになるかわかっていないし、あなたがここでこういうふうにしますなんて言う権限もないはずです。ただ、農林水産省としては、責任を持って蚕糸事業団なり糖価安定事業団が労使で取り決めをしたものについては新事業団が引き継いでやっていくんだと、そのやっぱり指導性と新事業団に対する要請をしなければならないが、そのことの責任はとりますか。
#42
○政府委員(二瓶博君) 現在のそれぞれの事業団で労使間で合意をしているもの、これは、さらに合意によって統合までの間に変更されることのない限りにおきましては当然新事業団に引き継がれる、またそのように指導すべきものと、かように考えております。
#43
○村沢牧君 責任をもってひとつ指導してください。
 それから、蚕糸事業団は法律によって利益金の一部を蚕糸業振興資金として支出をしているわけですけれども、統合後もこれを継続していくことはこれは当然のことでありますけれども、五十五年度はこの貯金から二十億四千万ぐらい支出しているわけですね。蚕糸事業団の財政状況から見て、今後の見通しはどうなんですか。その辺についてはこれは局長の答弁になりますか。
#44
○政府委員(二瓶博君) 蚕糸業振興資金の設置、それからそれを活用した助成事業につきましては、これまた統合後も従来どおり実施していくということでございます。ただ、ただいまお尋ねがございましたように、この助成事業の規模等についてでございますが、その財源になります中間安定等勘定におきます利益金、これの発生が今後当分、いまの蚕糸情勢からいたしますと当分の間は見込めないというふうに考えられます。したがいまして、当面五十五年度のような――五十五年度は大体二十億ぐらいの規模で助成事業を考えておるわけでございますけれども、この五十五年度のような規模の実施はなかなかむずかしいというふうに考えておるわけでございます。
#45
○村沢牧君 だから、先ほど私が指摘をしておりますように、蚕糸事業団の機能が強化をされ、適切な運営がされなきゃこうした補助金も出てこないということになっちゃうんですね。せっかくこの事業団を統合して新事業団を発足しても、これはいままで出しておったような補助金が余り出てこない。これはデメリットじゃありませんか。これは統合に関係あるなしにかからずこういうことになるかもしれませんけれども、しかし、そのためにも蚕糸事業団を強化していかなきゃいけない、そのように思いますが、どうですか。
#46
○政府委員(二瓶博君) この助成事業の関係でございますけれども、これは日本蚕糸事業団ということで仮に統合をしない場合におきましても、現在の蚕糸情勢からいたしますと、やはり当分利益金の発生というのが見込めないと思います。統合した場合におきましてもそのまま引き継ぐわけでございますので、同じ状態であるというふうに思うわけでございます。したがいまして、この五十五年度のような規模の実施は困難でございますけれども、助成事業はやはりやっていきたいと思っておりますので、助成事業の有効かつ効率的な実施ということに十分配意をしてまいりたいと思っております。
#47
○村沢牧君 その助成金を交付できるような状態に蚕糸事業団を持っていくにはどうすればいいと思うのですか。どうすればそういうことになるんですか。
#48
○政府委員(二瓶博君) 結局、この中間安定等勘定における利益金が出てこない、当分は見込めないと、こういうのが基本になるわけでございます。したがいまして、現在糸価が低迷をしておって買い支えを今後とも続けていかなくちゃならぬというような形のままで推移すれば当然そうなるわけでございます。したがいまして、基本的にはやはり絹需給のバランスをとるということを考えまして、糸価が中間安定価格帯の中で浮上をするといいますか、幅の中で浮上をするような形で事業団の売りの方も出てくるというようなことがありませんと、なかなか利益というものは出てこないと、かように思っているわけでございます。したがいまして、絹需給のバランスをとるということに今後ともいろんな施策を集中をいたしまして努力をしていきたいと、かように考えております。
#49
○村沢牧君 この統合についての質問をこれ以上続けていくためには、行管がおらなくてはどうしても進んでいかないというような段階になってまいりますがね。そこで、行管が来るまで問題を先ほどに戻して、当面をする糸価安定問題について質問していきたいというふうに思うんです。
 そこで、先ほど大臣から、大臣の気持ちも含めて基本的な考え方もあったわけでありますが、三月糸価が決定にならなかった。しかもまだ糸価を引き下げるというような方向を打ち出した。これは非常に各方面に大きな不安と動揺、波紋を与えているわけです。まあ余談でありますけれども、農蚕園芸局長が一番強いからどうしようもないなんてことを与党の議員の皆さん方も言っているわけですね。それほど強い人なら私は頼りになるというふうに思うんですけれども、一体、糸価を下げなければならない――繭の生産費や加工費も上がっているんですよ。なぜ下げなければならないのか。この計算の根拠を示してください、下げるとするならば、
#50
○政府委員(二瓶博君) 基準糸価につきましては現在まだ鋭意検討中でございます。遅くとも五月末までには決定をいたしたいということでやっております。もちろん、従来検討いたしました過程におきまして、基準糸価をかなり引き下げるべきではないかというようなことも考えたわけでございますが、まあそれをそういう一つの検討のあれとして考えたという際の物の考え方といたしましては、これは先ほど来大臣からもお話ございますように、現在繭糸価格安定制度というものをとっておるわけでございますが、その際に、一元輸入を含みます中間安定措置、これは現実にそれを軸として運用をしておるわけでございます、で、現在基準糸価一万四千七百円でございますが、これをそのままに据え置きということに仮にいたしますというと、現在も十四万八千俵という在庫のほかにこの四月からも三万俵の枠を開きまして買い支えをやっておるわけでございます。したがいまして、今後ともこういう姿でいきますれば、事業団の在庫というものはどんどんふえていく一方、将来どうなるのかということにつきましてもお先真っ暗という姿になりかねないということが非常に心配されるわけでございます。
   〔委員長退席、理事坂元親男君着席〕
したがいまして、この中間安定措置というものがやはり正常に機能される姿にしていかなければならぬというふうに考えられるわけでございます。そのためには、やはり基準糸価といいますものにつきましてはかなりの引き下げということを考えて、この積み増しでどんどん入っていきますものをまずストップをする。さらにまた、現実的に絹需給の改善ということとの絡みで実勢糸価が浮上をしてくれば、マル実生糸が出ていく、あるいは一般輸入糸が出ていく、さらに国産糸が出ていくという姿でありませんと何ともならぬのではないかというような物の考え方で、基準糸価についてかなり引き下げるということが必要ではないかというふうに考えたわけでございますけれども、この面につきましては、冒頭申し上げましたとおり、現在、まだ引き続き最近の動向の推移等も見ながら検討を鋭意進めておると、こういう状況でございます、
#51
○村沢牧君 糸価を決定するについては政策的な配慮等もしなきゃならないわけですけれども、しかし、基本になるのは、やっぱり生産費がどれだけ上がってきておるのか、どういう状況になるのかということがこれを計算をする基礎になると思うんです。繭の生産費やあるいは生糸の加工費は上がっているというふうに思うんですが、その情勢の中から糸価というのは下がるということになってくるんですか。
#52
○政府委員(二瓶博君) 先生御案内のように、基準糸価につきましては、繭糸価格安定法に定めておりますように、「生糸の生産条件及び需給事情その他の経済事情からみて適正と認められる水準に生糸の価格を安定させることを旨として」定めるというふうに相なっておるわけでございます。
   〔理事坂元親男君退席、委員長着席〕
したがいまして、ただいま先生のお話ございましたように、生糸の生産条件というのもございますので、当然こういう面も考えなければならぬとは思いますけれども、需給事情その他の経済事情ということもございまして、特に最近におきましては事業団在庫が十四万八千俵、これは着物にいたしますと一千万枚分でございます。それがまた積み増しを続行中というようなきわめて厳しい需給事情というのがございます。そういうものも背景といたしまして、やはりこの基準糸価というものは適正に決めるべきものであろうということで現在鋭意検討中でございます。
#53
○村沢牧君 糸価を下げるという気持ちにまだなっているような感じを受けるわけですけれども、糸価をどれだけ下げれば――まあ額は言えないというふうに思うんですけれども、糸価を下げたらば需要が拡大し在庫が削減をしていくんだと、そういうはっきりした見通しと根拠を持っていますか。
#54
○政府委員(二瓶博君) 現在糸価が低迷をいたしまして、五十四年の六月、約二年前でございますが、二年前から事業団は国産糸を買い続けて現在に及んでおり、今後も続くかと思っております。こういう状態がいつまでも続きますと、事業団は非常にゆゆしい事態に逢着をせざるを得まいという危機感を持っておるわけでございます。したがいまして、何といいましても基本的にはこの需給のバランスをとるということが必要でございます。もちろん、そのためには需要をさらにふやしていくという施策も講じなければならぬでしょうし、あるいは外部からの供給でございます輸入、こういう面をさらに調整をするという努力もしなければなりませんでしょうし、さらに価格政策あるいは生産政策という面におきましてもいろいろ工夫をしなければならぬのではないかというふうに思っております。したがいまして、当面決定を迫られておる基準糸価につきましても、絹需給のバランスをとるということに資する方向で考えていくのが至当であろうというふうに思っておりまして、そういうことも踏まえながら現在鋭意検討しておるわけでございます。需給のバランスが非常にとれてまいりますれば実勢糸価の方も浮上をしてくる。基準糸価をぐっと下回った線だけで推移するということはないのではないかというふうに考えておるわけでございます。
#55
○村沢牧君 需給のバランスをとるために基準糸価を下げたい。それでは需給のバランスをとって正常な運営になるためには基準糸価というのはどのぐらい下げなければならないか、恐らく試算をしているというふうに思うんですけれども、その辺はどうなんですか。
#56
○政府委員(二瓶博君) 基準糸価をどのぐらい下げればいいのかというお尋ねでございますけれども、これにつきましては、いろいろ思いつきで決めるようなしろものではないわけでございまして、正確な算定根拠に基づいて適正に決めなくちゃならぬ。しかもその要素として、先ほど申し上げましたように生産条件もございましょうし、需給事情もございましょうし、その他の一般経済の事情もあろうというようなことで鋭意詰めておるわけでございます。したがいまして、どのくらい下げればというようなことにつきましては、現在も最終的なものを持っておりませんので、お答えは遠慮さしていただきたいと思います。
#57
○村沢牧君 単なる思いっきでそんなことをやられちゃ大変なことですよ。じゃ、基準糸価を下げればどういうふうになってくるかということについてもまだ検討の段階だというなら、何も基準糸価下げる、下げるなんということを言わなくたっていいじゃないですか。基準糸価を下げると言うなら、これだけ下げればどれだけ需給がふえて事業団の在庫がどれだけ減ってまいりますという確固たる根拠がなくちゃそんなことは言えることじゃないじゃないですか。どうなんですか。
#58
○政府委員(二瓶博君) 先ほど来申し上げておりますように、この繭糸価格安定制度というものを守っていきますためには、絹需給のバランスをとるということが必要である、これは絶対的に必要であろうと思います。したがいまして、需給バランスをとるために、需要増進対策なり輸入調整対策なり、生産対策なり、価格対策なり各般の施策を、手だてを考え、その有効なものを逐次実施に移していくということで有機的総合的に対処すべきものだと、かように考えるわけでございます。
 したがいまして、この価格政策の面におきましてもそういう絹需給のバランスをとるということに資する方向で考えるべきではなかろうかと、こう思っておるわけでございますが、ただ価格につきましては、やはり法の定めるところによりまして決めなければならぬということは当然でございますので、あらゆるものが価格政策一つだけで全部解決し得るというようなふうには観念をいたしておりません。
 したがいまして、この基準糸価につきましても、法の定めるところにより、算定をし、蚕糸業振興審議会にもお諮りをして適正に決めたいと思っておりますが、さらにそれ以外に、生産対策面等においても所要の措置も必要になる場面も大いにあり得るというふうに私は理解をいたしております。
#59
○村沢牧君 生産体制を総合的にいろいろと政策を考えていくことによって需給のバランスもとれてくるのだと。そうしてくるならば、何も糸価を下げるのだ、下げなきゃ在庫が一掃できないのだ、あるいは需要が伸びないのだ、そんな大げさな宣伝をすることもないし、またそんなことをまず第一次要件として考える必要はないと、そのように思うんです。局長の答弁を聞いておると、何もそんなに基準糸価を下げるのだ、下げるのだと宣伝しなくたっていいんだし、下げなくたっていいような気がするんですけれども、どうなんですか。
#60
○政府委員(二瓶博君) 基準糸価を下げる話は、まだ検討中でございますので決定をしておる話じゃございませんけれども、ただ問題は、現在事業団に三月末で十四万八千俵、一千万枚の着物の原料相当分が積み上がっておるわけでございまして、さらに今後も買い入れ枠を設定いたしておりますので、これがふえていくという姿でございます。問題は、これが現在の実勢糸価等の推移、こういうところからいきますと、そのままいけばますますこれは事業団の方の在庫は積み増しになるということでございます。したがいまして、こういう姿でいつまでも進みますれば非常にゆゆしい事態に逢着をせざるを得ないということが考えられるわけでございます。したがいまして、やはり今後この買い上げというような姿のものが積み増しがなくなる、さらにまたなくなるだけでなしに、実勢糸価が浮上いたしまして中間安定帯の相当のところにいくというようなことになりますれば、逐次マル実の輸入糸なりあるいは一般輸入糸、国産糸というような順で出ていくという、そういう状態を早くつくり上げるべきであろうということでございます。いずれにいたしましても、この据え置きという角度でいきますとそういう事態になるのではなかろうかということが一番危惧されておるということでございます。いろんな面でいま基準糸価については鋭意検討いたしております。
#61
○村沢牧君 需給のバランスをとるというために、糸価についても、必ずしも下げるとは言っておらないのですが、下げたいという気持ちは言っておるわけですね。なるほどこの絹の需要は減少した。私はこの減少したことは、一つには国民が着物離れになったことも事実であろうし、あるいは絹製品が高いということによって、現在の国民所得の中からなかなか手が出ないということもあるというふうに思うんですよ。一体、それではたとえば着物なり絹織物に例をとってみても、本当に糸価が高いから市場価格が高いのか、そういうふうに言えないというふうに私は思うんですよ。確かに着物一着が三十万も五十万もするので、着物離れになることはこれは当然なことだと思うんです。それは原料の糸が高いからこういうふうに着物が高いのか。そうじゃないんだと。五十万の着物でも生糸の原料代はわずかに一万三千円程度のものである。基準糸価を千円仮に下げたとしても原料代は千円とは下がらないのだと、問題は流通の仕組みなんですよ。こうしたことを改善せずにして生糸の消費拡大なんということはできないと思うんです。その辺はどうなんですか。
#62
○政府委員(二瓶博君) ただいま先生からお話ございますように、最末端の製品、これに占める糸代、これは確かにわずかなものでございます。高級な振りそで等にいたしますと、二・五%程度のものというふうになります。ただ問題は、最終製品に占めます生糸代というものはごくわずかでございますけれども、この生糸を直に消費をいたしますものは実は機屋さんでございます。この機屋さんが製造いたします自生地、これに占めます糸代といいますものは振りそでなどで六〇%ということでかなり高いわけでございます。したがいまして、機屋さん等にとりましては、この生糸価格がどうなるかということは非常に採算上重要な意味を持ってくる。したがいまして、その消費量にも大きく影響をするというふうに考えるわけでございます。したがいまして、この機屋さん以降自生地問屋なりあるいは染加工業者あるいは問屋、小売店、流通過程はいろいろあるわけでございますけれども、逐次そういうものが、この糸代がどうなるか、下がれば下がったということで、それは最終的には逐次最末端の方の末端商品にも影響が及んでいくということで、需要拡大という面での効果はあろうかと、かように考えております。
#63
○村沢牧君 中途半端になっちゃってやりにくいんですが、ちょっと私、委員長に聞きますが、行管は何時から何時までおるのですか。ずっといますか。
#64
○委員長(井上吉夫君) 最後までおります。
#65
○村沢牧君 そこで、事業団の在庫が非常に多くなって、このことがいまの蚕糸業の危機を及ぼしている。これもそういうふうに言えるというふうに思うんですけれども、松元参考人にお尋ねしますが、蚕糸事業団の在庫が増加した原因は何であるか、どのようにお考えになりますか。
#66
○参考人(松元威雄君) 事業団の在庫というのは、これは需給の結果であるわけでございまして、したがいまして、それを要因ごとに考えてみますと、何と申しましても、第一は需要が減少いたしているのでございます。これは絹全体の需要、それからその中における生糸の需要。絹全体でございますと、生糸以外に絹糸でございますとか、あるいは織物もございますから、絹全体の需要の減少、その中における生糸の需要の減少という、これが一番大きい問題でございまして、生糸について見ますれば、過去二年間に約三割減少いたしたのでございます。
 それから、それに関連いたしまして輸入の問題がございます。輸入につきましては、これは二国間協定を中心としたしまして そのほかもあわせまして、生糸は一元輸入でございますが、それ以外は輸入貿易管理令によりまして、いろいろ輸入の調整をいたしているわけでございます。二国間協定におきましては、これは過去の経緯もございますから、過去の事情を見ながら政府が年々お決めになったわけでございますが、このような需要の減少からいたしますと、あるいはまた生糸以外の絹糸、絹織物の輸入という問題もございまして、これらの輸入の量からして、結果といたしまして、輸入量が多くなるということ。それから、国内生産は微減でございましたですから、主として需要と輸入という要因によるものと考えております。
#67
○村沢牧君 いま参考人が言われたように、事業団の在庫が多くなったということは、結果としてやはり輸入が多かったというふうに聞いたわけですが、そこで大臣に質問しますけれども、事業団の在庫の推移を見ますと、五十四年の三月末の在庫は五万二千俵であったわけでありますけれども、本年の三月末は十四万八千俵、この二年間に九万六千俵も増加したんです。増加の内訳は輸入糸が五万六千俵、国産糸が四万俵であります。また十四万八千俵の在庫のうち七五%は輸入糸なんです。需要が落ち込んで事業団が売り渡しができないときにはこれは輸入を大幅に削減すべきでありますけれども、それができなかったこと、また、しなかったところに今日在庫が増加したという最大の原因があるというふうに思いますが、大臣はどういうふうに考えますか。
#68
○国務大臣(亀岡高夫君) 村沢先生御承知のように、これは生糸は自由化されておるわけでございまして、そして法律によって一元輸入制度をとっておるわけでございますでしたがいまして、外国からの絹織物は貿易管理令を三年ほど前に発動しまして、極力、農産物としては最大の努力をもって、この生糸のあるいは絹織物の輸入に対する規制措置というものを講じてあるわけでございますけれども、五十四年までは最大の努力をしておりましたけれども、相当入っておったわけでございます。
 そこで、私も就任いたしましてから、これは大変な、このまま放置しておけないということで、その事情を韓国並びに中国によく話をいたしまして、昨年は五割の減という、これは本当に折衝するには血の出るような思いでやったわけでございます。絹織物の方は三割減と。普通常識で考えられない折衝をさしていただいて、それでもまともに将来長い目で見た際には、ここ二、三年の間がまんしていただきたいと、こういうことで輸入量の半減をいたしたわけでございます。
 しかるところ、事業団に入ったものは、糸価がちょっと高くなりますと、実割りでもって輸入した糸等は三万俵出せるということが別途ありますので、それでぐっと出せるわけであります、ところが、糸価が何しろもう一方七千四百円前後に低迷してしまいまして、それ以上にもうどうしても上向かないということが二年間も続きましたために、生糸が一俵も事業団から出ていかないと、ことしの一月、二月に少し糸価が回復しかけたものですから、たしか一月に千俵、二月に千俵放出いたしたわけでございます。しかし、これがまた悪材料になりまして生糸の相場ががたんと下がると、こういうことで、そういう事情が相重なると同時に、製糸はどんどん引いた糸をほとんど事業団に持ってまいるということと、さらに、五十四年の際の韓国、中国との約束の輸入糸が入ってきたということで急速に事業団の在庫がふえた。同時にまた今後も、こういうような糸価状況でございますから、四月、五月は、繭価協定の責任も製糸がやっておりますので、この分も四月、五月に買わなくちゃならないということになりますと、これまた相当な数量が持ち込まれるということで、その辺に思い切った措置を講じませんと、蚕糸事業価の機能が円滑に動かないという状態が出てくるわけでございます。この点非常な苦慮をいたしておるところでございます。
#69
○村沢牧君 一元化輸入、二国間協定で努力をしたことは認めるといたしましても、しかし、先ほど私が指摘をしたように、五十四年、五十五年度で生糸の在庫が激増した。しかも二年間で輸入糸が五万六千俵も増加をしたんだと。これは一万八千俵しか売り渡しができないのに、実際輸入したのは七万四千俵も輸入しておったからこういうことになったんですよ。ですから、今日このような事態になるということは、すでに二年も前からわかっていたことだと思うんですよ。私は、毎年この蚕糸問題について当委員会で質問をしてよく指摘をしておるところでありますが、こういう状態が来るのではないか、だからもっと思い切って、生糸はもちろんのこと、絹織物についても輸入措置を政府として積極的にやらなければならない、やるべきだと、こういう要請をした。あるいは蚕糸関係の団体も、在庫がなくなるまで輸入ストップしてください、こういう要請もしていたんですね。そのことについて政府がやっぱり努力はしたけれども努力が足らなかった、適正な措置が打てなかった、この結果であろうというふうに思いますが、どういうふうに思うんですか。
#70
○国務大臣(亀岡高夫君) その点は政府のやっぱり需要の見通しの誤りという点を率直に認めざるを得ないわけでございまして、不景気で需要が伸びなかったからという逃げ口上もあるかもしれませんけれども、しかし、やっぱりここで政府が本当にその責任を感じて思い切った処置を講じなければ、にっちもさっちもいかないという状態に踏み込んじゃってから処置をとったんではもう本当にどうしようもないと。いまならば何とかその処置ができるんじゃないか。
 たとえて申し上げますと、五月から二国間協定が始まります。韓国は、もう去年はほとんど一俵も日本に実際に売っていないんだから、五十五年に約束した分は少なくとも入れてほしいと言ってくるに違いありませんし、中国も同じことを言ってくるに違いありません。そういうのに対しまして、これをやはり相当強い姿勢で、ある意味においては二、三年待ってくださいと、もう全量待ってくださいと、日本の立て直しをするまでは待ってくださいというくらいの意気込みで外国との折衝をしないと、日本のこの繭糸中間安定価格による制度を保持しながら養蚕業を進展せしめていくという処置があるいは困難になってくるのではないかと、こういうふうに考えるわけでありますが、何としてもやっぱり日本の農業の宿命とでも申しますか、外国から入ってくる農産物、これについては、私は今度の擬装乳製品の一つの経験しかございませんけれども、やっぱり日本の実情をよく話して、そうしてともに生きていく道をお互いに講ずるという話し合いをとことんまでやれば、ある程度こう理解し合えるのじゃないかなと。これは去年韓国、中国とも五割も実は減らしてもらったという経験と今度の擬装乳製品等の経験からかんがみまして、やっぱり日本の農政というものが日本の農業者のためを考えなければいけないんだということを相手の国々にもわからせる。これはもうどんなことをしてもわからせなきゃいかぬと思うんです。
 そうじゃございませんと、この間もニュージーランドの総理が来まして、ニュージーランドは自動車やテレビやそういうものをどんどんどんどん日本から買っている、日本は自動車をつくりテレビをつくる技術が上手だから、いいものをつくってくれるからわれわれは買うんだ、われわれはバターやチーズや、そういう畜産物のつくり方は日本よりうんと上手だ、だから、日本はそれをやめてそうしてニュージーランド物を買うべきじゃないかと、こういうことを総理大臣が言うわけ。買わない方が悪いみたいなことを言うわけですね。それからこっちは、いやそれはちょっと待ってください、日本だって牛を飼う権利はあるはずですと。やっぱり自衛のために国会でも決議をしてもらったんだから、そこのところはよく間違わないでもらいたいということをこっちも負けずに言うわけですね。そうすると、まあやむを得ないというような顔をして一時そこではもうこまを引っ込めてくれるわけですよね。そういうふうにしてだんだんと話し合いをしていく。
 そういう意味においても、やっぱり日本は農家もこうして苦労しているんだ、だから、苦労しているその苦労の状態を理解してほしいということを相手に今度は言ってやらなければならない状態にことしは私は来ていると思うんです。その際に、相手を納得させるための方策は何かというと、日本は日本だけうまいことやっておって何にもしないでおって、そうしてわれわれにだけその犠牲をかぶせてくるというのは貿易上思わしくないのじゃないかというような攻め立て方をしてこられますとなかなかこっちも踏ん張りにくいと、こういう事情もありますので、確かに輸入に関しては、貿易管理令の発動並びに生糸の一元輸入の立法をちゃんとしていただいておる中でありますので、そういう点は十分政府としても今後考えていかなければならない、こういうことで、実は私も就任以来事務当局を督励をして外国との折衝もさしておると、こういう事情でございます。
#71
○村沢牧君 大臣が今後さらに積極的に取り組んでいこうという気持ちのほどはよくわかります。しかし、いままではこういうことであって努力が足らなかったからまことに申しわけないということだけで済まされる問題じゃない。
 そこで、大臣は時間があるようでありますので、大臣が出かける前に一点だけ質問しておきますが、今日のように事業団の在庫が多くなった、あるいはまた絹織物の在庫も非常に多くなったということは、これは政府に責任があるとしても、養蚕農家や製糸家に責任がある問題じゃない。在庫が多くなったから皆さんひとつがまんをしなさい、生糸も値段を下げますよということでは、どうもその辺が納得できないんですけれども、皆さん方のいままでの行政のやり方が欠陥があった、努力が足らなかった、そのことを生産者に押しつけるようなことがあってはならない。その辺は大臣どういうふうにお考えですか。
#72
○国務大臣(亀岡高夫君) その辺になりますとなかなか、これは政府は確かに責任もあり、しかも国会で立法をしていただいてその法律を忠実に実行していかなければならぬという責任もあり、そのためにとにかく十五万俵近い糸を相当高い金利を払いながら借金をして、大蔵省から金を借りて、そうして買い入れて価格安定の措置をとっておると。これも政府の責任を果たさんがための一つの法律で示された大きな方策の一つであると。したがいまして、今後もいろいろと省力養蚕等生産性の高い養蚕というような点に努力いたしまして、しかも今日まで畜産やほかの方向にとられた措置というものが養蚕にとられておりません、実際は積極面において。そういう面に対してもやはり相当思い切った処置を講じてまいる、こういうこともやはり検討をさしていただいておる次第でございます。
 これはもう当然政府としては養蚕農家にだけ、あるいは製糸にだけ、絹業者にだけその犠牲を強いるというような気持ちはさらさらなくて、やっぱり私はいつも養蚕、製糸、絹業は死なばもろともということをもう二年ほど前から実は叫び続けてきておる一人でございまして、これはもう非常に利害が反する業界の中ではありますけれども、最近そういう意味で養蚕、製糸、絹業というものが本当に一つ方向に向かいかかってきておるということでございまして、いままではいろんな問題があったわけで、そういうのが少しずつは出てきてまことに残念でありますけれども、青竹とか赤竹とかというのが出てきて残念でありますが、最近はそういう意味で相当各業界とも必死になってやっぱり努力しようという態勢が出てきておる。ですから、ここで本当に心を決して処置をすることによって私は養蚕が生まれ変わることができるのではないかなと、こんな気持ちでございますが、なかなかこの気持ちが党の方でもわかっていただけませんで、いまいろいろと話し合いを続けさしていただいておるというのが現状でございます。
#73
○村沢牧君 大臣は時間があるようですが、また大臣お帰りになってから御質問しますから。
 それではまたもとへ戻って、行管が来たようですから、法律について質問してまいります。
 委員長に要請しておきますが、私ども国会の審議ですから、向こうの答弁の人の都合によってあっち行ったりこっち行ったり、そんな質問をさせないように、今後委員会の運営に委員長として十分留意してください。
 そこで、行管が参りましたから、行管に関連をすることについてお尋ねしますが、行政改革は私は単なる機構いじりであってはならないと思うのです。特殊法人を統合することによってより機能が充実し、財政的にも経費を節約し、そのことが国家財政にもあるいは出資をしている民間にも寄与するものでなくてはならないというように思うのですけれども、その辺について行管としてはどういうふうに考えますか。
#74
○政府委員(堀内光雄君) 村沢先生のお話よくわかるわけでございますが、現在の財政再建という非常に厳しい状況の中で行政改革に取り組むわけでございますので、そういう意味から考えますと、経済成長が非常にいまのように減速化してまいっておりますときには、高度成長のときに肥大化した問題に対して、やはり財政構造の悪化したものをどうやって切り詰め、改造していくかということになってまいるというふうに思います。それだけに、でき得ればそれは行政全体のサービスを拡大した中でさらに財政再建ができれば一番いいことであるとは思いますが、現状ではやはり人的な問題あるいは財政の問題、そういうものを切り詰めた上で財政再建、行政改革を行わなければならないというような現状にございますので、その点はひとつ御理解を賜りたいというふうにお願い申し上げる次第でございます。
#75
○村沢牧君 行政改革はまずその目的は財政再建に寄与するものだ、その趣旨の答弁があったわけでありますが、そのためには特殊法人を統合して新しい法人をつくっていく。いろいろなやっぱり改革をしなければならないというように思いますが、私は、この際人事構成にしても思い切った改革をしなければならない、こういうふうに指摘をし、質問したいというふうに思うのです。
 つまり、役員や幹部職員の構成は一体特殊法人はどうなっているのか。蚕糸事業団について申し上げますと、蚕糸事業団は、役員六人のうち四名は農林水産省の天下りである。この事業団は民間も出資をしているから、民間登用の役員もいなければいけないわけでありますが、これは二名なんです。部長級は、六名のうち五名が農水省、大蔵省の天下りであります。しかも、そのポストはいわゆる世襲制なんです。糖価安定事業団は、役員六人のうち五人が農水省の天下り、内部登用が一名。部長クラスの一等級が十二名のうち九名が農水省、大蔵省が三名、内部登用なし、二等級の課長相当は十名のうち二名が農水省、大蔵省が三名、内部登用が五名。三等級になってまいりますと、二十七名のうち六名が天下りないし出向だと、こういう形になっているわけですね。蚕糸事業団は昭和四十一年にできた、糖価安定事業団は昭和四十年に設立をされておりますから、すでに十五年以上の歴史も持っているわけなんです。したがって、内部の職員の中にも優秀な人材や、あるいは管理職としての適齢に達しておる人が多数おる。しかし現実を見ると、内部登用の人は五十歳くらい過ぎないと課長にも課長補佐にもなれないような現状なんです。このことは、内部職員の勤労意欲にも大きくつながってくる。あるいはまた、事業団というのはその業務の内容が民間にも関連してきますから、民間の人を役員に登用して新しい血を入れることも必要だと思うんです。先日もこの委員会に参考人を呼んで、天下りの弊害についていろいろと意見を求めたところでありますけれども、弊害が大きいということを陳述をされておる。行管庁としてはこの天下り人事を一体どういうふうに思うんですか。これは、ひとりいま問題になっております蚕糸と糖価だけの問題じゃないんです。ここまでやっぱり踏み切ってやらなきゃ、皆さんが言われるような行革はできないのじゃないか、あるいは経費の節約にならないのじゃないですか、どうなんですか。
#76
○政府委員(堀内光雄君) 蚕糸並びに糖価の方の具体的な問題につきましては、事務局の方から御説明を申し上げますが、基本的に特殊法人の役員大事についてどういう考え方を持っているかということをお答え申し上げたいと思います。
 役員の人事、給与につきましては、閣議決定等に基づきまして厳正な運用、適正化を行っていかなければならないということで、その方針どおり厳しい姿勢で取り組んでいるつもりでございます。特殊法人の役員につきましては、人材の活用という観点から、一概に天下りがいかぬというようなことにはいかないだろうと思いますが、五十四年の十二月の閣議決定に基づきまして、民間活力をできるだけ生かすという観点から、周家公務員出身者と民間出身者との比率を半々とするという目標をしっかり定めて、総体的にではございますが、そういう中で厳正な運用を行っているのが現状でございます。
 そのほか、役員の選定に当たりましては、やはり五十四年の十二月の閣議の決定で、特殊法人相互間にたらい回しをしたりすることは、例外を認めるとしても一回限りだというようなことも決めておりますし、そのほかいろいろ事務的にも決められておりますので、その点については具体的に説明をいたすようにいたしたいと思います。
#77
○村沢牧君 時間がありませんから、基本的な考え方をお聞きして、それに基づいて質問してまいります。
 特殊法人に天下りやいわゆる渡り鳥、そういう人もあるようですね。それから出向者が多いということは、他の法人にもあり得るけれども、しかし、余りに多過ぎると思うんですね。これでは特殊法人というのは官僚の天下りや出向のために最初つくったようなものだと、こう言われたってしようがないんですよ。だから、思い切ってそのことの、今後統合するんですから、新しい機構をつくるんですから、処置をしなければいけない。いま政務次官は、必ずしも役所から持ってくるんじゃなくて、優秀な人材を確保するためにはこうしたことも必要だというふうに言ったんですけれども、それならば優秀な人間が本省から出る場合において、適任者をそのポストに据えればいい。そうじゃないでしょう、いま。本省の都合によってホストを決めているんだ、どこへ行くと。中には、本省側からいつ何月ごろやめるからというのでホストをあけて待っているんですね。こんなことがあっちゃだめだと思うんですよ。しかも、私がさっき世襲制と言ったんですけれども、大蔵省が占めたホストは大蔵省が次は来るんですね、みんな続いて来るんです。一体こういうことがいいのかどうか。こんなことを許して行革なんて言えるんですか。そうして、いや事業団の職員の中には優秀な職員はおらない、そういうふうに言えるんですか。私はりっぱな人はたくさんおると思うんです。その辺についてはどうなんですか。
#78
○政府委員(堀内光雄君) ただいまの村沢先生の御覧町でございますが、いまの特殊法人の人事の発令その他管理は各所管官庁において行うことになっておりまして、その所管官庁に適正な運営を期待するという形で私どももよく要望をいたしているような次第でございます。したがいまして、この後につきましても、ただいまの村沢先生のお話しのような観点からもよく要望、要請をしてまいりたいというふうに思っております。
#79
○村沢牧君 所管官庁にありますけれども、実際の権限はそうだけれども、行革するために行管庁として一つの姿勢なり方向を出さなきゃ、各所管ごとにばらばらやったってできるというふうに思うんですか。やっぱり行管庁が、こういうふうにやれ、やろうじゃないか、そういうことを閣議等にかけたらどうですか。そうでなかったら、所管官庁に征していたらできないですよ。
#80
○政府委員(堀内光雄君) そういう意味で行管庁は厳しい姿勢のもとに取り組んでおりまして、先ほどの五十四年の十二月の閣議決定もそういう趣旨に基づいて私どもの方で行ったものでございます。
#81
○村沢牧君 それでは、いま幾つかの特殊法人の統合が、法案が出されており、論議されておるわけですけれども、新しい事業団をつくるときにはその趣旨をさらに徹底しますか、行管として。やってくれますか、
#82
○政府委員(堀内光雄君) 同じように厳しい姿勢で取り組んでまいります。
#83
○村沢牧君 ぜひやってくださいよ、またその結果をいろいろな委員会でもって見守って、また質問もしてまいりますから。
 そこで、天下りの弊害というのはポストばかりじゃないですね。先ほど政務次官は、財政再建のために大いにやってもらわなきゃならぬと。そうだったら、やっぱり財政再建に寄与するようにしなければいけない。
 私はここで具体的に申し上げますが、蚕糸事業団の理事長がおって大変恐縮ですが、これは正規の委員会でございますから了解してもらいたいと思うんですけれども、蚕糸事業団理事長は前歴は農水省の農蚕園芸局長、その後農林年金の理事ですか。昨年の十二月調査によると、在職二十カ月でありますけれども、報酬月額は七十九万五千円で、退職するとすれば退職金は五百七十二万四千円もらう。農水省の近畿農政局長であった理事は、在職が六十八カ月で報酬は六十二万五千円、退職するとすれば一千九百十二万五千円というふうになっておりますね。
 これは私は二つのいま例を挙げたんですが、すべてがこういうことになっているわけですよ。この皆さん方は現職におるときにりっぱな活動をし、退職金ももらえて、年金ももらっていらっしゃる方々だと思うんですね。一体、財政的に考えて行政改革をするというんですが、こういう状態でいいでしょうか。どういうふうに考えておりますか。
#84
○説明員(石坂匡身君) 特殊法人の退職金の問題につきましては、五十二年の閣議決定をもちまして、民間実態調査の結果措置を講ずるというふうな閣議決定が行われております。それで、人事院の調査をいたしました結果、これを五十三年に是正したわけでございます。その後も見直しをすべきであるということでございまして、最近におきましても人事院調査を行いました結果、これは民間とさしたる格差がないということでございまして、五十三年に俸給月額掛ける在職月数掛ける百分の四十五を三十六に切り下げたわけでございますが、現在はその水準にあるわけでございます。
#85
○村沢牧君 いま調査の結果、民間と格差がないというようなお話があったのですが、たとえば民間に奉職する場合においては、この人は年金を幾らもらっている、給与の中から年金相当分を差し引いて給与にしている、そんな例がたくさんあるんですよ。あなたたち何を基準にして民間と比較しているか知りませんが、やがてあなたたちも、大変失礼ですけれども、こういうところに行かれるかもしれませんけれども、どうしても国民感情から見たって納得できないんですよ。これは蚕糸事業団の例をいま挙げたんですが、蚕糸だけの問題じゃない。特に大蔵省の天下りの給与がひどいんですね。聞くところによれば、大蔵省の天下りを基準としてほかのところは決めている、そんな決め方があるのですか。
#86
○説明員(石坂匡身君) いま申し上げました退職金の調査は、これは公平を期するために人事院で調査をいただいた結果を使用して結論を出したというふうに聞いております。結論を出しましたのは、この所管自体は行政管理庁ではございませんで、主計局の方でございます。
#87
○村沢牧君 このような結果でありますから、たとえばこの経費を節約するといってもどういう形になっているのか。役員の給与と職員の給与と比較してみると、これも蚕糸事業団の例ですけれども、月額にしてみますると、役員は常勤六人、非常勤二人で月額三百八十六万六千円の報酬ですね。職員はどうか。職員は二十二人で四百四十二万七千百円なんですよ。部長六人はどうか。部長六人で二百二十四万三千八百円。つまり非常勤を除く蚕糸事業団役員、数はわずかですよ、常勤役員が六人ですか、部長以下職員が三十五名ですね。非常勤を除いて役員と部長の給与の総額は月額六百十八万二千八百円、これ十二人ですよ。二十二人の職員は四百四十二万七千百円、こういう形になっているんですよ。これだけの少ない人員構成の中でのこの給与総額の実態の中から、これだって国家財政にも影響してくる問題なんですね。どういうふうに思いますか、政務次官。
#88
○政府委員(堀内光雄君) ただいまの例が適正なものかどうかという判断はなかなかむずかしいのでございますが、こういう問題につきましては、やはり先ほど申し上げましたように、所管官庁が、人事、給与、退職金、役員の人員その他についても所管官庁において検討の上、適正なものを行っているというふうに考えられているわけでございます。そういう意味で、行管としては絶えずそれに対して監視を行いながら勧告を行ったり指導をしてまいっておりますが、現在のいまのお話がそれがどういうようなものであるかについては、ここではちょっと判断がつきかねるものでございます。
#89
○村沢牧君 どういう問題があるかということについてあなたに質問しているんじゃない。これは実際の決算書から出ている数字なんです、事業団から出した数字なんです。ですから、こういう実態であるので――私は蚕糸事業団だけを責めているわけじゃない。行管としてやっぱり統一した方針でもってここまでやっぱりメスを入れなければいけない、やっぱり手を加えなければいけない。そうしなければ各省庁ばらばらにやっていてできますか、そのことについて私は聞いているんです。
#90
○政府委員(堀内光雄君) いまのような事態にかんがみまして、行管としては特殊法人に対して給与の増額その他を据え置くように厳しく指導をしてまいったわけでございまして、五十三年、五十四年、五十五年の三年間は役員の給与については据え置いてまいっておるわけでございまして、ただ黙視しているわけではないわけでございまして、積極的に取り組んでいることだけは御報告を申し上げたいと思います。
#91
○村沢牧君 やはりそのポストへつけばそれだけの給与は払わなければいけないと思うんですよ。ですから、そういう高給者の天下りをホストにつけるんじゃなくて、やっぱり民間からも登用したり、職員の中から登用したり、その機構をまず改めなければできないですね。そのことをこれは強く要請もしておきますし、行管にもせっかく来てもらったんですから、私は各省庁に任したんだと、農林水産省に任したと、農林大臣に任したんだというなら何も行管に来てもらう必要ない。だから、行管庁長官としてやっぱりそこまで目を配って統一した方針を出してもらいたい、このように思うんですが、どうですか。
#92
○政府委員(堀内光雄君) いまの数字についての御質問と思いましたので、いままでの各省庁の問題を申し上げてきたのでありますが、これから先の問題につきましては、非常に私どもも特殊法人に対する調査、指導、そういうものはさらに厳しくやってまいりたいというふうに考えておりますし、同時に、今度の臨時行政調査会、第二臨調におきましてもこの問題について積極的にお取り組みをいただくようになっております。そういうものを答申を受けた中でこういうものに対しても厳しい姿勢で取り組んでまいりたいというふうに思っております。
#93
○村沢牧君 今度新しく蚕糸砂糖類価格安定事業団ができるわけですけれども、この新事業団の職員は百二十七名、これに対して常勤役員は九名置くというんですね。民間会社だったらこの程度の規模なら社長、専務、多くても常務を置いて三人の役員ということになるわけですね。非常勤も含めて十人ぐらいの役員の数はともかくとして、そのうち九名を常勤として置かなければならない理由は何か。これは農水省の政務次官。
#94
○政府委員(二瓶博君) 新事業団におきましては、従来の両事業団合わせまして常勤役員十二人、これを九人ということで三名減というふうに考えておるわけでございます。
 問題は、新事業団の役員この九人というのは多過ぎはせぬかというような御指摘かと思います。われわれといたしましては、この九人のうち理事長、副理事長、監事、これを除きますと六人ということになるわけでございますが、両事業団の業務をそのまま引き継ぐということからいたしまして、やはりこの新事業団の業務の円滑な運用ということを期していくという必要からいたしますというと、この現在の役員の任務分担等も考え合わせまするというと、これ以上の削減は業務執行上やはり問題が多いのではないかというふうに考える次第でございます。
#95
○村沢牧君 これは局長に答弁を求めるのじゃなくて、大臣に聞かなきゃはっきりしたことは出てこないというふうに思うんですが、当面は両事業団の業務を引き継ぐんだから、理事長、副理事長、監事三人を除いて六人が必要だという趣旨の答弁ですけれども、将来は減らしていくというようなお考えは持っていますか。常勤の数を減らしていくという気持ちを持っているんですか。
#96
○政府委員(二瓶博君) 将来は減らすのかというお尋ねでございますが、この新事業団の糖価の安定なりあるいは繭糸価格の安定なり、こういう業務の重要性ということを考えますというと、やはりこの九人の常勤役員は必要であろうというふうに考えております、ただ、先ほど行政管理庁の政務次官からもお話ございましたように、第二臨調等におきまして、さらにまたこの特殊法人の問題等につきましていろいろ検討されると、かように伺っておりますので、政府として統一的ないろんな線が出てまいりますれば十分それに対応した措置は講じなければならぬであろう、かように考えております。
#97
○村沢牧君 この事業団の役員の任命なり認可は大臣が行うということになっていますから、以下私が質問したいことは農林水産大臣がおらないと答弁にならないというふうに思いますので、大臣が来るまで私は質問を保留したいと思います。
#98
○鶴岡洋君 農水省の方にお聞きしますが、行政改革の一環として昭和四十五年に行政管理委員会は、日本蚕糸事業団を廃止すべきだという意見を出されました。一方糖価安定事業団についても、四十五年に同委員会から畜産振興事業団と改組統合すべきであるとの意見が出されたわけでございます。それで、それから約十一年間経過したわけでありますけれども、やっと今回のこの二事業団の統合ということで今国会に出てきたわけです。しかし、この法案についてはいままでいろいろ意見が出ましたし、重複するところがございますけれども、私は法案の内容について納得できない点が何点かございますので、その点についてお伺いをしたいと思います。
 この両事業団は、異質の事業団であるとか、それから木に竹を接ぐようなことにならないかとか、食べ物と着物、そういう話もございましたし、砂糖は三割がいわゆる自給しておる、片方の養蚕の方は三割が輸入をしていると。私はただくっつければいいというものではないと、こういうふうに思うわけでございますけれども、初めに両事業団の統合することになった経緯、先ほどもちょっと言っておられましたけれども、真意はどういうことでこの事業団を統合することになったのか、その辺をよく聞かしていただきたいと思います。
#99
○政府委員(二瓶博君) 統合の経緯でございますけれども、実は政府におきましては、行政の刷新と適正化ということが強く国民世論としても求められてきておるという情勢を踏まえまして、五十四年に行政各般にわたります簡素効率化対策というものを進めるということにいたしたわけでございますが、その際に、その一環といたしまして、政府全体として特殊法人の整理合理化ということも図っていくということに相なった次第でございます、したがいまして、農林水産省におきましても種々検討をいたしたわけでございますが、一つは漁業共済基金、これを五十七年中に整理をするということ、それからもう一つは、ただいまいろいろ御審議をいただいておりますが、この五十六年十月を目途に日本蚕糸事業団と糖価安定事業団とを統合するという結論を得たわけでございます。そういうことで、よその省の関係もございますが、そういうものも含めまして五十四年の十二月の二十八日にその旨の閣議決定を行ったということでございます。
 両事業団をなぜ選んだのかという向きにつきましては、これはただいま先生からもお話ございましたように、畑作物関係の業務をそれぞれやっておる、輸入調整業務の比重も高いというような共通点がございますので、統合によりまして行政改革の趣旨に沿った効果を期待し得るというふうに判断して統合に踏み切ったということでございます。
#100
○鶴岡洋君 余りその理由がよくわからないのですけれども、大臣に本当はお聞きしたいんですけれども、政務次官がおられますのでお聞きしますが、私は日本の農業振興、特に養蚕業、甘味資源作物の生産と国内産糖製造事業については、両事業団とも今日までその使命と役割りを果たしてきた、貢献してきたと、こういうことは認識しているつもりでございます。ですけれども、特殊法人の中でも小さい、ごく小さい両事業団が行政改革の最初のやり玉というか、そういうことで政府の単なる数合わせというような気がしてならないわけです。いま局長から経緯、理由のお話ありましたけれども、政務次官としてこの統合についてどういうふうに認識されているか、その辺をお伺いしたいんです。
#101
○政府委員(野呂田芳成君) 鶴岡委員御指摘のように、本来二つそれぞれありましてその使命を全うすることが一番理想だとは私どもも思うのでございますが、ただいま局長からも申し上げましたとおり、やはり政府全体として行政機構の簡素化、効率化という大義名分がございますので、そういった全体の要請にやはりこたえなければいけない、そういう前提がやはりどうしてもあろうかと思うのであります。したがいまして、私どももずいぶん苦慮したのでありますけれども、いま申し上げましたとおり、それぞれ畑作物関係の業務を行っておる共通点がある、あるいは輸入調整業務の比重が非常に高いという共通性がございますので、決して木に竹を接いだようなことにはならないじゃないか、そういう観点から、とにかく統合によりまして行政改革の趣旨に沿った効果を期待し得るということを優先さして御提案を申し上げた次第でございます。
#102
○鶴岡洋君 理由はつけようですし、また必要なものは残しておかなきゃならない、またそういう行政改革という大事業の一環としてやるわけですから、わからないわけでもないわけですけれども、そこで、行政改革の目玉商品として補助金カットを実行しようとしております。この日本蚕糸事業団は自己資金と政府の出資金でやっておるわけですね。
   〔委員長退席、理事坂元親男君着席〕
糖価安定事業団の方は補助金と交付金、こういうことになっているわけです。そこで、この新事業団の場合は、行政改革の断行による補助金、交付金の削減はこの場合どのように措置をしていくのか、この点、局長いかがですか。
#103
○政府委員(渡邉文雄君) 先生ただいま御指摘のとおりでございますが、現在糖価安定事業団は国内産糖の価格支持のために年間約三百億円の交付金をいただいております。それから、別途事業団の運営事務費としまして約十億円毎年国庫から支出を受けているわけでございますが、事業団の行っております現在の国内産糖の価格支持のための業務は新事業団になりましてもそのまま引き継ぐことといたしておりますので、新事業団になりましてからも、ただいま申しました現在糖価安定事業団が国庫から支出をしてもらっている交付金あるいは補助金等につきましては、引き続きこれを確保していくというふうに考えております。
#104
○鶴岡洋君 それでは、この新事業団が設立されて、午前中も同僚委員からお話ありましたけれども、メリットというか、メリットがなければこれは統合しないわけですけれども、デメリットもある、このように考えるわけです。デメリットの面では、先ほど言ったように異質と言われるものが、それは確かに土から両方生えてくるものであると、こういうふうに言えばそうですけれども、たとえば範囲から言えば養蚕の方は関東北部、それから砂糖の方は北海道と南の方、こういうふうになっておりますし、事業所も片方は十六カ所、片方は二カ所と、こういうふうにいろいろ条件が違うわけです。そういうことで、さらにその給与の面であるとか、それから組合のできた経過も違いますし、まあその上に日本蚕糸事業団の主管は農蚕園芸局、局長のところ、それから糖価安定事業団は食品流通局、こういうことになっているわけです。ここで新しい事業団ができて一軒に二世帯入るわけですけれども、この変則的な形の中で指導監督が非常にむずかしいのじゃないか。いま言ったような給料の面もあるし、組合の面もあるし、また待遇の面もあるし、そういうことで一括してどういうふうに指導をしていくのか、この点をお伺いしたいと思います。
#105
○政府委員(二瓶博君) 新事業団に対します行政庁の指導監督の関係でございますけれども、これは事業団の行います業務の指導監督については、まず蚕糸関係の業務部門、これにかかわりますものは農蚕園芸局において行う、それから糖価関係の業務部門にかかわりますものにつきましては食品流通局において行うということにいたしておるわけでございます。で、これら以外のいわゆる共通管理部門の指導監督という点につきましては、これは両局が協力をして行うというふうにいたしておりまして、窓口は農蚕園芸局の方がやると、こういう形で考えておるわけでございます。
#106
○鶴岡洋君 先ほどもこれはお話がありましたけれども、労使関係との間に確認書が取り交わされたと。この辺も先ほど答弁がございましたけれども、もう一遍確認しておきますけれども、新事業団ができてまだ理事長も決まっていないわけですけれども、それを必ずそのまま実行するということを御答弁願えますか。
#107
○政府委員(二瓶博君) 日本蚕糸事業団におきまして労使間で二月の末に確認書の取り交わしをいたしております。当然この確認書は、新事業団ができますればそのまま引き継ぐということになるものと考えております。
#108
○鶴岡洋君 それではもう一つ、この統合によって形としては簡素化になる、もちろん役員も減る、それはよくわかります。ですけれども、予算面においてどれだけのメリットというか、節約というか、出てくるか、この点はいかがですか。
#109
○政府委員(二瓶博君) 経費面での節減の問題でございますけれども、これは常勤役員が三名減りますし、非常勤の役員が二名減るということがございます。したがいまして、これに伴います経費の節減額は平年度ベースで四千七百万円でございます。本年の場合は、十月からのスタートでございますので二千五百万円というふうに見ておりますが、そういう経費の節減が、ございます。
   〔理事坂元親男君退席、委員長着席〕
まあ経費的にはそうでございますが、あとは内部組織の面でも、共通管理部門の合理化あるいは出先の方の事務所の統合というような面でのメリットがある、かように考えております、
#110
○鶴岡洋君 先ほども述べましたけれども、蚕糸事業団は資本金が六十億三千万円、これをもとに運営しているわけです。一方糖価安定事業団の方は、先ほど申しましたように政府の補助金と交付金、また輸入調整金によって賄われているわけですね。この統合案は、単に両事業団が価格安定という仕事をしている以外には類似点が見当たらないわけです。そこで新事業団になっての統合のメリット、それから蚕糸砂糖類の業務の効率的運営、職員の待遇等はどのような見通しを立てておられるかということをお伺いしたいと思います。
#111
○政府委員(二瓶博君) ただいま先生からお話ございましょうに、蚕糸事業団は出資金六十億ということを財政の一つの基盤にいたしております。糖価の方では運営費補助金なり交付金ということでございますが、これが統合されましても、勘定区分等も明確にいたしておりますので特にその辺の問題はないと思います。そういうことで、統合されましても、それぞれ勘定区分を設けておりますのでその辺の彼此流用とか混淆という問題はないと思います。出しろこの統合によりまして、従来畑作関係の仕事を両者ともやっておりましたし、あるいは価格安定業務といいますか、しかも輸入調整業務のウエートが高いということで、いろんな知識経験、いわばノーハウのようなものもございますから、そういうものもお互いに大いに活用ができるのではないかというふうに考えております。
 それから職員の待遇の関係でございますけれども、これはそれぞれ両事業団ごとの経緯もございますので、労働条件等を個別に見ますれば若干の相違があることは事実でございます。しかし、統合後はやはり両事業団の職員が一体となりまして効率的な業務の運営に携わっていくということが必要でございますので、労働条件につきましては、考え方としてはこれは一本化されるということが望ましいわけでございます。まあ早期に一本化ということにつきましてはいろいろ問題もあるようではございますけれども、現在両事業団の労使間で話し合いが行われておるというふうに聞いておりますが、今後も統合までの間にまだ間もございますので、十分話し合いが行われるというふうに考えておるわけでございます。
#112
○鶴岡洋君 じゃ、次に行管にちょっとお聞きしたいのですけれども、新事業団が発足前ですからもちろん理事長は決まっていないわけですけれども、一般的に言われる天下下り人事が、特殊法人の場合多く先ほども指摘されたわけでございますけれども、糖価安定事業団の場合は役員、管理職員二十八名、これは約三〇%になっているわけです。蚕糸事業団の場合でも、役員、管理職員これは十九名、これは五四%になっているわけです。このような人事が今後も続くようなことがあれば、職員の士気であるとかやる気であるとかこれは当然阻害されると、こういうふうに思うわけでございますけれども、また、この間参考人のいわゆる執行委員長の方からお話がありましたように、部内から何とか役員に登用してもらいたい。積極的に登用してもらいたい。ましてやこの事業団というのは両方とも十数年経過しているわけです。途中から入った人ももちろんおるわけですけれども、十数年経過しておれば、最初入った人はもう当然それにベテランになってきているし、内情もよくわかってきている。またやり方にも精通してきていると、こういうことになるわけです。この点について私は内部からの積極的な登用をすべきだと思うんですけれども、この点について農林大臣にもお聞きしたいし、行管庁の政務次官としてどうですか、
#113
○政府委員(堀内光雄君) この人事の問題につきましては官房長官のところで調整をいたすことになっておりますが、五十四年の十二月の閣議決定に基づいた厳しい姿勢で私どもも要請をしてまいりたいというふうに考えております。
#114
○鶴岡洋君 官房長官と言いましたけれども、大臣、所管の大臣としてこういう点はどういうふうに考えますか。
#115
○国務大臣(亀岡高夫君) これも、事業団ができまして最初はその事業団育ちの人がおりませんからほかからの人でスタートしますけれども、本来であれば、もうそこで育った人がぐんぐんぐんぐん理事長にまでなっていくということであってこそ初めてその事業団に働く人が本気になって勤労意欲が出てくると、こういう感じがいたします、私は。したがいまして、まあ両事業団も相当な歴史を持ってきておるわけでありますけれども、まだ十数年であるということでございます。したがいまして、やっぱり現時点においてどうかという場合には、やはり相当な知識、相当な経験と相当な見通しなり何なりの能力を持った人を他から任命をしていくというのはいまのところはやむを得ないとは思いますけれども、もうだんだんと部長あるいは役員にもやはり職員の中から採用していくという、これはもうその方向をきちんとすべきであると、私はそう考えております。
#116
○鶴岡洋君 そうしていかないと、これからますます特殊法人の問題については、いまももちろん問題になっているわけですけれども、そういうところから一つは問題が出てくるんじゃないか、こういうふうに思うんです。積極的に前向きにこれは検討していただきたいと、こういうふうに思います。
 それに関連して、蚕糸価格安定法と砂糖の価格安定等に関する法律によると、理事長と監事は農林水産大臣が任命する、こういうふうになっています。この新事業団の設立を機会に、理事長、監事については、いまと関連しますけれども、民間から登用を行うべきであるというふうに私は考えるんですけれども、二の点についてはどういう見解を持っておられますか。
#117
○国務大臣(亀岡高夫君) 実は戦後、公団、事業団等ができました際には、大体反間から偉い人を理事長なり総裁に持ってくるということでスタートしているわけです。たとえば道路公団のごときは岸道三という民間の方を持ってきて、そして道路公団があそこまで発展する基礎を築いたということを聞いております。ところが最近、民間の企業がどんどんどんどんよくなってまいりまして、この事業団の理事長の給与なんかではもうなかなか来てもらえないというような状態も続いてきておるようでございます。したがいまして、なかなか適任者だと思ってお願いに行っても就任していただけないということで、役所の職員が自分で法律をつくって、そうして政令とかそういうようなものをわれわれの知らぬうちにすっと通しているから、あけて見たら退職金なんかもいっぱいもらう、そういうことがだんだんだんだん言われるというふうになってきておるわけでありまして、やっぱりそれだけの効率とそれだけの成果を上げていけば、私はそういう批判はなくなってくるものと、こう思っております。
 そういう意味においては、最近は相当国会の方からもいろいろと御指摘いただいておりますので、相当成果を上げつつあると、こう見ておりますが、民間から来ていただくことができれば、これはもう電電公社のごときも、やっぱり真藤さんが電電公社にお見えになってからずっと電電公社のあれも変わっておりますし、国会に来ても物をずばりずばり言われますわね、あれでむしろよくなっていくという感じも受けるわけでございますので、私どもとしては、まあ私の所管じゃありませんけれども、官房の方にもよく趣旨をお伝えいたしまして、私の所管に関することについてはそういう配慮をしていきたいなと、こう思っております。
#118
○鶴岡洋君 行管の方はどうですか、考え方は。
#119
○政府委員(堀内光雄君) 亀岡大臣のお考えのとおりだろうと思います。
#120
○鶴岡洋君 大臣御承知のとおり、わが国の繭の生産量は、毎年減退傾向を示しております。その原因として、農業従事者と同じように、養蚕業においても老齢化が進む、さらに後継者が不足してくる、いない。それから収益性が低くなってきている、その上に養蚕経費は大変厳しい状況にあります。先ほど基準糸価を下げるか――上げはしないでしょうけれども、そういうことで先ほどお話ありましたけれども、要するに養蚕経費が非常にかかっておる、経営が非常にそういうことで困難になっていると。今後一体養蚕業の将来はどうなるのか、大変心配なわけでございます、これは日本の伝統の基幹産業でございますし。政府は養蚕業の今後の見通しとしてどういうふうに育成強化していくのか、大臣のお考えを具体的にお伺いしたいと思います。
#121
○国務大臣(亀岡高夫君) 政府はいままで養蚕業は重点農政施策の一つ、一環ということで積極的に奨励をしてきておるわけでございます。今後も日本のやはり伝統ある絹産業として、養蚕、製糸、機屋という、こういう産業体系というものは維持存続すべきであると、こういうふうにはっきりと私は申し上げたいわけであります。そうしてこの養蚕業を将来長く発展させていくためにはどうしたらいいかという、やはり血のにじむようなと申していいか、何か本当の真実を分析して、そうしてこれなら大丈夫というような方向づけをしていかなければならぬと、私はもう常にそう思っております。戦後私も議員になりまして二十年間、いろいろとこの養蚕問題に取り組んで見てきておりますけれども、非常にむずかしい次第でございます。しかし、最近におきましてはいろいろと工夫が加えられ、省力養蚕という政府並びに関係団体の奨励措置等によりまして、日本の養蚕関係もとにもかくにもここまで生き延びてきたと、やり抜いてきたと。
 これだけの高度所得国家とでも申しますか、農業以外の産業の従事者がどんどん高給を取って、そうしてもう今度なんかも、電車とめるぞということで月給が上がると。そういうことが、農民にはなかなか苦労して苦労して苦労しても据え置きだと、あるいは引き下げるんだと、こういうふうに言わざるを得ない日本の農業の立場というものを私は本当に心配もし、そういう中であってもやっぱりここまで維持存続してきておるわけでありますから、これから多少厳しくなったからといっても、これを続けていけないということはない、やっぱりやり方であると、そういう感じがいたすわけでございますので、養蚕関係につきましては、いままで農蚕園芸局からわずかの奨励補助金とか、そういうものが出ておりますが、しかしやっぱり相当、規模拡大をするにいたしましても、桑園の改植をいたしますにしても金がかかるわけであります、蚕室をつくるについても金がかかる。そういう金を安く貸してやるという制度が養蚕には特別なされていないと、そういう点もやっぱり今後大きく取り上げていかなければならぬと、こう思うのです。
 それと同時に、つくったものがみんなに使ってもらえる、売れる、物が動くと。生糸がどんどんどんどん動いていくという、そういう実態面もつくっていかにゃならぬということで、事務当局とも私も就任以来ずっとこの問題は検討に検討を加えて、そうしていろいろの考え方を実は見なり委員会の方に申し上げておるというのが実情でございまして、なかなかそういうことも一遍に受け入れてもらえないというような面もあるようでございますけれども、そういう点も十分御理解をいただいて、そうして伸びんと欲すればまず屈しなくちゃならぬときもあるということを御理解いただくということも私は必要ではないかなと叫び続けておるわけでございます。しかしこれは、私はいつも申し上げておりますとおり、政党政治のわれわれはその中におりますので、党との調整もよくとりましてそして結論を出していきたいと、こういうのが私の現在の心境でございます。
#122
○鶴岡洋君 大臣が積極的に、前向きにそういう検討をしていくということはわかりますけれども、需要の拡大と、それから在庫量にしても十四万八千俵ですか、これは非常に憂慮すべき数だと思うんですけれども、それじゃ局長に、いま大臣が大方の積極的な姿勢は示されましたけれども、具体的にどうすればいいのか、具体的に何か案はございますか、需要拡大とこの在庫量を減らしていくということについて。
#123
○政府委員(二瓶博君) 絹の消費拡大の関係でございます。何といいましてもやはり絹の消費を積極的に拡大する、これは基本的に重要であると、こう考えております。
 そこで、絹の消費の面を見ますというと、大体九割方が和装需要でございます。したがいまして、これをさらに伸ばすということが一つと、それから洋装部門、これにつきましては新規用途開発というようなことも含めまして伸ばしていくという努力が必要であろうと考えております、そういうことからいたしまして、日本蚕糸事業団によります助成事業というものを活用いたしまして、五十五年度におきましては三億七千万円の予算をもちまして着物の着つけ指導など和装需要拡大のための各種の助成事業をやっておりますし、さらに生糸絹製品新規用途開発研究事業というようなことで、テトロンとの混織とか、いろんなそういう面で新しい分野についての研究開発に助成をいたしておるということでございます。今後ともこれは関係業界との密接な連携、さらに絹という角度になりますので通商産業省とも十分連絡を密にしながら、ともどもに実効ある消費拡大策というものを展開していきたいというふうに思っております。
 それから、現在十四万八千俵ほどの事業団在庫が積み上がっておるわけでございますけれども、これを減らしていく方策ということでございますが、何といいましてもやはり生糸、絹需給の改善というのが基本になろうかと思います。したがいまして、ただいま申し上げましたような需要の拡大ということも必要でございますし、さらに供給の面につきましては、外部からの供給でございます輸入、こういうものにつきましては、やはり生糸のみならず、絹糸、絹製品も含めまして、通産省ともども、輸入調整措置あるいは二国間協定という面での圧縮努力を図っていくべきであるというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、需給の改善を図るということが基本でございますので、いろんな施策を、実効性のあるものを逐次展開をしていきたいというふうに考えております。
#124
○鶴岡洋君 いま需要拡大に助成事業がされておって、それが効果を上げているような話でございますけれども、現実五十五年度事業における助成は約二十億五千万円ですね。これはいわゆる蚕糸業、絹糸業の厳しい状況を考慮して蚕糸業振興資金制度と、こういうことでやっておるわけですけれども、繭の生産流通合理化事業、それから蚕糸業経営技術指導事業、生糸等需要増進事業、これも行っているわけですけれども、いま言ったように、五十五年は二十億五千万、五十四年が九億九千八百四十万ですか、この助成が本当に効果が上がっているのかどうなのか、その辺をもう一度詳しく教えていただきたいと思います。
#125
○政府委員(二瓶博君) 蚕糸事業団によります助成事業、これは五十五年度におきまして約二十億強の規模において展開をいたしているわけでございます。その際に、お話ございますように、繭生産流通合理化事業なりあるいは蚕糸業経営技術指導事業というようなことで、国の一般会計によります補助事業との関連をも考慮しながら、繭の生産性、養蚕の生産性も高める、足腰の強い養蚕経営をつくるという角度で、一般会計予算と事業団の助成事業を、車の両輪のようにいたしまして展開をいたしておるわけでございます。そのほか別途この需要増進事業というのを三億七千万円ほどでやっておるということです。
 これの効果という話でございますが、なかなかこういうものの効果というものにつきましては、目についた角度ですぐ出るというわけでもございませんが、養蚕業というものを見ました際も、全体の農家戸数等は減ったりはいたしておりますが、いわゆる一戸当たりで見ました際には規模拡大は進んでおります。そういうことで効果は上がっておるというふうに認識をいたしているわけでございます。
#126
○鶴岡洋君 そうすると、五十六年度もこの助成事業を継続されることになるわけですね。規模はどの程度になりますか。
#127
○政府委員(二瓶博君) 五十六年度、この助成事業の規模をどの程度にするかということにつきましては現在検討中でございます。といいますのは、御案内のように、最近の糸価の状況等からいたしまして、この財源になります中間安定等勘定の利益金、これが今後当分の間は発生が見込めないというような厳しい情勢にございます。そういうものも考えながら、この五十六年度の助成の規模というものを考えていきたい。したがいまして、非常に有効効率的な実施ということを配慮しながら、この規模の方はさらに詰めていきたいというふうに思っております。
#128
○鶴岡洋君 それで、基準糸価について大臣にちょっとお伺いしますけれども、十九日に前橋で大臣がお話しになったこの件ですけれども、その真意をお伺いしたいんです。大臣は記者会見で、「生糸の一元輸入制度を堅持し、外国に輸入制限を要請するためには、国内の養蚕農家、製糸、絹糸の努力の実態を示さねばならない」と、こういうふうに言われたわけですね。ということは、外国からどんどん入ってくるのに対して、向こうに言うのにはこちらもやはり努力をしなければならない、こういう意味だと私思うんです。ということは、それを進めていくと、したがって、皆さんにも大変申しわけないけれども糸価も下げるようになりますよ、こういうふうな意味を含んでいるのかどうなのか。このいわゆる大臣の十九日の前橋で言った記者会見での言葉の真意はどうなんですか。
#129
○国務大臣(亀岡高夫君) 実は私は、蚕糸、絹業界の現況と、それから施策の責任を持った私といたしまして、将来養蚕業、絹織物業を発展せしめていくためにはいま何をなさなければならないかというようなことを真剣に考えるべきぎりぎりのときに来たということで、今日までの、農林大臣就任の間経験しました、韓国とのいわゆる昨年五〇%の生糸輸入の削減も了承してもらう、また中国に対してもそれを了承してもらう、そして三〇%の絹織物のこれまたカットをしてもらう、これはなかなか大変なことであったわけでございます。しかし、このままでいきますと、やはり半分はことしは入ってくるわけであります。これがまた大きな圧力になることは手にとるごとくわかるわけであります。したがって、今年も引き続いて半分の半分にでもしたいという気持ちが内々あるわけであります。その際に、向こうさんと議論をいたします際に、日本だけ基準糸価をそのままに置いて、そしてこちらでは何らのあれもせずに、そしてただ蚕糸事業団に滞貨しております。その絹糸がふえていくということだけを材料にして相手の国を説得できるかというと、もう去年滞貨のことは最大限に五十五年度には折衝に使っておるわけであります。ですから、その辺のことを本気になって折衝する際には、やはりこっちも相当な決意というものと施策というものをやって、ここまでやっているんだから、まあ一年、二年日本に売らないでほかに売ってもらう努力をしてもらえませんかと、こういうふうに折衝をしていくほかに外国からの輸入を少なくする道はもう私はないと、来るところへ来たと、こういう感じを前橋において実は率直に申し上げたわけです。そして、その辺の事情をわかってもらいたいと。
 しかし、皆さん方の立場もわからないわけではないから、何ももうそういう厳しいことをしっ放しで後は勝手にしなさいということじゃないんですよと。先ほど申し上げたように、いま養蚕農家の総生産がたしか千六百。千七百億がちょっと切れるくらいだろうと思います。そうしますと、これの千円が、一万四千七百円のもし千円という仮定をここに設けまして私は私なりに頭の中で試算してみますと、これが〇・〇六、六%ぐらいですね。そうすると、千七百億の六%というと百億ぐらいの減収になるわけであります。その百億は低利長期の、畜産やあるいは水産でやっておりますような低利長期の融資を養蚕にもひとつ採用いたしまして、そしてその分を十分埋め合わせてこの危機の場を乗り切るというようなこともするんですよ、そういう配慮は十分するんですよと。ですから、伸びんと欲せばまず屈するということもありますから、その辺は理解していただけませんかという話を実は率直に申し上げたわけです。
 なかなかやっぱり養蚕農家の方々は、そんなこと言われても聞く耳持たぬと非常に強く言っておられましたけれども、そういう問題もありまして、党の方で、先ほど申し上げましたとおり寄り寄り相談をいたしておりまして、政党政治の立場から党の意向も十分お聞きして私は自分の与えられた権限を行使したいと、こういうふうに考えております。
#130
○鶴岡洋君 いろいろお話ありましたけれども、要するにこういう状況であるからということで、言葉は悪いかもしれないけれども、予防線を張った、こういうことになるわけですな。いずれにしても養蚕業のその環境は厳しいと、また、輸入のことについてもこれは厳しい状況にあると、そこで糸価の問題についてどう判断するか、こういうことで大臣も悩んでおられるようですけれども、農家の立場からすれば、先ほど言ったように労働条件も大変厳しくなってきている。その上生産費も高くなってきている。まあ米と同じようなものですけれども、この辺については、大臣のそれこそ綿密な計算のもとに農家の納得のいくような線を出していただきたい、これを要望いたします。
 これで質問を終わります。
#131
○委員長(井上吉夫君) 本案に対する午前の質疑はこの程度とし、おおむね午後四時三十分まで休憩いたします。
   午後一時七分休憩
     ―――――・―――――
   午後四時五十三分開会
#132
○委員長(井上吉夫君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、宮本顕治君が委員を辞任され、その補欠として下田京子君が選任されました。
    ―――――――――――――
#133
○委員長(井上吉夫君) 休憩前に引き続き、蚕糸砂糖類価格安定事業団法案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#134
○村沢牧君 私の持ち時間はきわめて短いわけでありますから、答弁も簡潔にお願いいたします。
 大臣が先ほど退席した後、私は、蚕糸事業団、糖価安定事業団はもちろんのこと、特殊法人には天下りが非常に多いということ、天下りの給与、退職金の実態は行政改革の趣旨に反することを指摘をし、行管庁に改善を要請をし、行管庁も善処を約束したところであります。
 大臣は、新事業団の役員の任命並びに認可に当たって、このことを十分配慮して人事構成をすべきというふうに思いますが、どうですか。
 もう一つ、また新事業団の職員は百二十七名、これに対して常勤役員が九名、私は非常に多過ぎるというふうに思いますし、このことも指摘をいたしましたが、これについては大臣はどういうふうに考えますか。
#135
○国務大臣(亀岡高夫君) 今度の新事業団の役員につきましては、御指摘のとおり、天下りという印象を避けて、できるだけ民間の方々を選んでいきたいと、こういう考え方を持っております。
 と同時に、もう少し少なくてもいいじゃないかという御指摘でございますが、そんなふうにも思わないでおれないという感じもしますし、まあこれやってみないと、という感じもいたしますが、やっぱりそれぞれ一つの事業団になりますと、非常に最小限のあれでもって二つの大きな目的を果たさなければならないという面もございますので、これはやはり砂糖の方も非常にここのところ厳しい情勢でありまするし、蚕業関係、生糸関係、織物関係についても非常に厳しい折でもありますので、当分この現行提案しておりますような線でやらしていただいて、後でもう一度考える機会を与えていただきたい、そんなふうに感じます。
#136
○村沢牧君 大臣も御承知のように、たとえば民間の会社なんかでは、百二十名や三十名のところだったら、社長に専務、多くても常務程度なんです、役員は。しかし、これに対して常勤の役員が九人もおるということは非常に多過ぎると思うんですよ。当面は、両事業団が合併したのだからいろいろと経過もあるでしょうけれども、ある段階になったら常勤を減らしていく、このことがやっぱり経費節約になるというふうに思いますから、そのことはぜひ大臣としても将来の問題として検討してもらいたいと思いますが、どうでしょう。
#137
○国務大臣(亀岡高夫君) そのような立場で考えていきたいと、こう思います。御意見を十分尊重していきたいと思います。
#138
○村沢牧君 次は基準糸価でありますが、基準糸価について農水省は幾ら下げると言っているわけではないわけですけれども、巷間伝えられておりますように、千円下げるとするならば基準繭価は一体幾らになるのか。私の計算ではキロ当たり二千二円になるというふうに思うんです。ところが、統計情報部発表の繭の生産量は二千九百九十四円でありますから、一キロ当たり九百九十二円の赤字になる。これでは養蚕農家が意欲を失ってわが国の養蚕は減退をしてしまう。農水省は、生糸の需給のアンバランスを図るために価格を抑えて国内生産を減らすような意図があるのではないか、こういうふうにもとれるわけですが、そんなことではいけないというふうに思うんです。わが国の伝統産業である養蚕を維持し発展をさせていくためには、糸価は下げるべきでない。大臣は、基準糸価と養蚕振興をどのように関連して考えますか。
#139
○政府委員(二瓶博君) 基準糸価につきましては、午前中にもお答え申し上げましたように、遅くとも五月末までに決定したいということで、慎重に検討を進めておるわけでございます。したがいまして、現段階におきましてどのような水準に相なるか、何とも申し上げかねるわけでございます。
 ただ、これをかなり引き下げるということに万一なりますとすれば、生産の面で影響があるではないかというお尋ねでございます。とにかくただいまもお話ございましたように、上繭の一キログラム当たりの生産費一一・三%アップということになっておるわけでございまして、そういうさなかにおきまして基準糸価を下げるということになりますれば、当然これの見合いの基準繭価というものも下がるわけでございます。もちろん、この価格は米麦のような管理価格と違いますので、現実の農家手取りといいますものは、実勢糸価をベースにして繭価協定等を通じまして農家の手取りが決まるわけでございます。したがいまして、ストレートに決まるわけではございませんけれども、そういう面では農家の手取りの面に影響はあるということは否定できないと思います。
 したがいまして、そういうことであれば、これは農家の選択の問題ではございましょうが、さらに生産性を高めて大いにやろうという農家もありましょうし、あるいは養蚕ということでやっておられまして、これ以外に他のものをやるというわけにはいかぬという農家もあるし、あるいは若干掃き立てを手控えるという農家もあろうかと思います。総じて見れば、そういう手取りが減るということでございますれば、生産面にマイナスといいますか、減産的な効果といいますか、そういう影響は出てくるのではないかというふうには考えられます。
#140
○村沢牧君 基準糸価を必ずしも引き下げるとは言っていないけれども、しかし、先ほど来の答弁を聞いておると、下げたいという意思がありありとしている。しかし、そのことは説得力を持っておらないと思うんです。
 大臣にお伺いしますが、したがって、大臣も先ほどいみじくも言ったように、与党の了解もなかなか得られない、こういうことを言っているわけです。したがって私は、いま局長やあるいは大臣もお考えになっているかもしれませんが、糸価を下げるというような後ろ向きの考え方ではなくて、最低でも現在の価格を据え置いて、その上に立って国内の生産や輸入、あるいは需給を拡大することなど、中期的な計画を立てて、その計画達成に努力をすべきである。改めて大臣の決意を聞きたいと思います。
#141
○国務大臣(亀岡高夫君) この問題は私としては、事業団のこの十五万俵近いものが一応流通の方の路線に乗って回っていくと、そして手持ちが少しでも減っていくといううまい方法があれば私はそれでいいと思うんです。ところが、なかなかそういう方法というものが果たして見出せるだろうか。結局そのままやれば同じことを今年も繰り返していって、そしてむしろ韓国や中国から、もう日本はいままでの情勢でやっておるんだから、われわれの方のも去年約束した分だけでも入れてくれと、こういうようなことを言われたときにどうして断るかというのが非常に私の頭の痛いところなんですね。そういう外交上の問題もありますし、せっかく話し合いをつけてここまで来ているわけですから、本当にこれからも話し合いをつけて納得づくでやることによって両国間関係のいろんな今後の農業上の技術協力関係等もやっていけると、こういうふうに思っているときでもあり、本当にそういう意味において、案外そういうことをもしここでやらしていただけば、六月ごろになれば外国からは入ってこないと、国内は平生の生産状態を続けるということになれば、市場に出回っている糸というものが非常に少なくなるわけであります。そうすると、その実需の関係で相当に糸価も上がってくると、そうすれば放出もできるチャンスが出てくる、現行法のままで放出する機会も出てくると、こういうような考え方。しかし、そのとおり確約ができるかと、こういうことを言われますと、これは神ならぬ身の、やってみなければわかりませんが、大体そのくらいになっていくことは間違いないのではないかといったようなことを考えておる次第であります。
#142
○村沢牧君 時間が参りましたので、最後に一点だけ申し上げて私の質問を終わります。
 大臣、あなたが農政にまじめに取り組んでおり、あるいは真剣に対処しておる姿勢は野党の私も認めます。しかし、今回の行革で蚕糸事業団を統合し、それから糸価、繭価を引き下げるというような、弱いところへしわ寄せをするとするならば、将来にわたってあなたの汚点を残すことになるんですC私は、あるいは社会党は、糸価引き下げは絶対に容認できない、このことを申し上げて、大臣の本当にこれからの糸価の問題に対する毅然たる態度――外国のことも大事でしょうけれども、日本の養蚕の方が大事なんですよ。そのことを強く要請して私の質問を終わりたいと思います。
#143
○中野明君 けさほど来だんだんに質問がありますが、まず私最初に大臣に、事業団を取り巻く状況、先ほどの答弁にもございましたが、改めて生糸の在庫の状態等を含めまして蚕糸事業団を取り巻く状況を大臣はどのように把握しておられますか。
#144
○国務大臣(亀岡高夫君) まあこんなにも蚕糸事業団を取り巻く情勢が厳しくなったのは立法以来初めてではないかということが一つでございます。と同時に、まあいままで私も蚕糸懇話会というものの中の一員といたしまして、日本の蚕糸業を発展せしめるために全力を挙げてきたわけでありますけれども、農林水産省に来てみまして、結局外国の生糸が非常に絹織物という形になって入っておるという実情等を見ましてこれは容易なことではないと、こういうことで、就任早々外国との二国間協定の際には相当きつい態度で交渉するようにと、こういうことを言ったわけでございます。まあこのくらいのきつい、とにかく外国から入ってくるものを半分くらいにすれば相場は幾らかは持ち上がってくるのじゃないかなと思ったわけですけれども、全然それは相場には何の影響も出ておりません。なかなか自由主義経済の象徴である取引所と価格安定制度というのは、これはある意味におけるまあ計画的な措置と申しますか、法律措置でございますから、規制措置でございますから、非常に話をちょっとするにもむずかしいわけでございます。たとえばこういうふうにしたいなとこう思っても、それをこう話をしますとすぐ相場に影響してくるというようなことになりますので、非常に秘密性を保持しなければならない。そうしますと結局なぞをかけたようなことしかなかなか言えないというところに、今度の団体との意思疎通なんかのうまくいかなかった点もあるのではないかというような反省もいたしております、
 いずれにいたしましても、とにかく私といたしましては、私の気持ちを話してまあわかってもらえなかったということに非常な反省もし、しかし、しからばこれを改善していく方法ありやということになりますと、その方法というものはちょっと考えられない、こういうことでもう本当に苦慮いたしておるというのが実情でございます。
#145
○中野明君 一方、この法律で合併をいたします糖価安定事業団を取り巻く情勢も、異性化糖の進出等、砂糖の需給関係から見て非常に大変な状況だと私なりに思っているんですが、大臣はどう認識されますか。
#146
○国務大臣(亀岡高夫君) 砂糖の問題も、やはり国内サトウキビ、さらにはてん菜糖の生産がぐんと上がってきておる反面、一面砂糖の消費というものが非常にこう減退傾向をたどっておるというようなことで、輸入糖を中心にしてやっておりました精糖業というようなところが非常なピンチになっておるということも聞いておるわけでございます。したがいまして、これらの問題につきましても、今後積極的に指導していくためには、糖価安定事業団の果たしていかなければならない役目もこれはやっぱり重要であると、こう考えるわけであります。いずれもそういう事業は、この蚕糸事業団、それから糖価安定事業団、今度新しくできます事業団にいたしましても、農業関係の事業団はこれはもう畜産事業団にいたしましても、非常に厳しい環境に取り巻かれているということは同様に言えることであると、こう思います。
#147
○中野明君 いまおっしゃったように、両方の事業団とも一番機能を発揮せにゃならぬといいますか、働かなければならないときだと、大臣も、蚕糸事業団も立法以来初めての難局だと、また糖価安定事業団もその役目を果たさなければならぬときだと、こう認識をしておられる、これは私も同じでございます。そうなりますと、この行革で一応これは決まって既定の方針でやるということにいたしましても、時期としてこの時期に、一番むずかしいときにどうしてこういう法案を提案されて合併されるのか。いずれは行革の一環としてやられるとしても、かえってこの統合によってより機能を十分発揮できるというような、そういうことは考えられないわけです。統合することによってどうしてもやはり空白といいますか、ごたごたが生じる、人間関係もぎすぎすする、人事の問題も動く、いろいろなことがありまして、せっかくのこの同じ行革をやるにしても、一番時期の悪い、効果の上がりにくいときにやられるということについてはいささか私不満があるわけなんですが、大臣はこの法案を提案するに当たって、いまここでこの時期に両方の事業団を統合するということについては何の抵抗もお感じにならなかったのか、その辺。
#148
○国務大臣(亀岡高夫君) 泣き面にハチという言葉がございますけれども、そんな感じでございます。五十四年のたしかこれは十二月に、五十六年の十月から合併するという閣議決定をいたしてございますので、まあ五十四年のあの当時としては、まさか両事業団ともこういう情勢に追い込まれるというようなことは私としては考えてもいなかった次第でございまして、その点を指摘されますと、本当に先見性がないと、こう言われてしまうわけでございまして、本当に申しわけないという気持ちでいっぱいでございます。
#149
○中野明君 いや、私の申し上げるのは、五十四年に閣議決定をしたということでございます。それは当然既定の方針として合併するとして、なぜこの時期に、一番両方の事業団が力を発揮しなきゃならぬむずかしいとき、そのときにわざわざ出されたかというのは、非常に私は、大臣はもうちょっと先にしろと、必ずやるからもうちょっと先にしてもらいたいというそういう抵抗といいますか、それを交渉はなさらなかったんだろうか、そういうことを聞いているわけです。
#150
○国務大臣(亀岡高夫君) 御承知のように、私が農林水産大臣の職務遂行の言葉を発しただけでも、もう行政改革に消極的になったと言って、農業団体に号令をかけるような形をとっているんじゃないかなんというようなことを言われるわけですね。まことにそういう面においてやりにくいときではあるわけですけれども。したがいまして、行革の問題でありますこの両事業団の合併問題を、もしこれを一年待ってくれと、こういうことをすればそれはもう大変なことになる。それはもう本性を出したじゃないかと、こう言われちゃうものですから、その点は、なかなか私としても考えましたけれどもこれはやるほかないと。つらい中でやったことはなかなか忘れないものだからまあ、というようなことで、まあしようがないと、こう思って実は決心をしたと、こういうことでございます。この点はおしかりいただいてもこれはもうや首を得ません。
#151
○中野明君 いや、大臣の立場は私わかりながらお尋ねしているつもりなんですが、何か難局を切り抜けるときには一致団結といいますか一致協力といいますか、それが一番大切だと思うのです。ところがこれは異質の――異質と言えばそうじゃないと言われるかもしれませんが、全然生いたちも違う内容も違うものが一緒になって果たして――何かこう理事長になられる人も両方持っているものですから、何か指導力というか、力が分散してどっちも中途半端になって、せっかくの効果を上げようというのが阻害される心配があるものですから、だからその点では、結果としてはこうなったとしても、大臣としてはかなり抵抗をしてほしかったなという感じはしないでもございません。そういうことでお尋ねをしたわけですが、いずれにいたしましてもこの法案が提案されてきたわけですが、そういう状況を考えますと、まず両事業団を合併して一緒にすることによって生じるデメリット、マイナス面――プラス面はあると思うからこれはあるんです、経費が節減できるとかいろいろあるのですけれども、マイナス面は大臣はどういう点がマイナスになると思っておられますか。
#152
○政府委員(二瓶博君) 今回の事業団の統合ということによりますマイナス面は何かということでございますが、特にこれぞというマイナス面はないと思います。ただ、いろいろこの統合という問題につきましては、先ほど来お話ございますような、蚕糸関係にいたしましても糖価関係におきましても厳しい情勢下にあるということはこれは否定できないわけでございますので、そういう意味では、業界なりあるいは職員の方なりが不安を持つとかいうような面はあろうかと思います。こういう面につきましては今後ともそういう不安のないようによく説明もし、また、統合になればなったでその実を示していくということで不安の解消に努めたいと、かように思っております。
#153
○中野明君 確かに口で言うのはむずかしいかももしれませんが、やはりもう合併するということが決まったら、両方の理事長さんだって、責任は感じておられるでしょうけれども、そのまま理事長になれるかどうかわからぬというようなこともありましょうし、合併するんだということで何かこう力が、打み込みようが変わってくるというような面もありましょうし、職員同士の、どういうんですか、待遇の問題もけさほど来出ておりましたが、やはりこれは違うということになるとどうなるんだろうかという不安、いろいろの面で、この重大な難局のときにわざわざこういうふうなデメリットを起こさせるということを私は非常に心配をするわけです。ですからその点は、局長もいま答弁になりましたが、大臣としても万全を期していただいて、そして、せっかく行革の一環としてやった、やったけれどもこれは大失敗だったというようなことになったら何にもなりませんので、よろしく御指導をお願いしたい、このように思います。
 それで次の問題は、いま村沢委員もおっしゃっておりましたように、糸価の問題なんですが、けさほど来の議論をじっと聞いておりますと、農水省としては現状から糸価を引き下げざるを得ぬような気持ちをいまだに持っておられるという感を私受けるわけなんですが、この糸価をもし引き下げたとして、その糸価を引き下げた効果というのはどういうふうに考えておられるんですか、どういう効果があるんですか。
#154
○政府委員(二瓶博君) 先ほど来申し上げておりますように、糸価につきましては現在、遅くとも五月末までに決めるということで検討を続けておるという段階でございます。したがいまして、一応仮定の御質問ということになろうかと思いますが、基準糸価というものをかなり下げるというようなことになれば、どういうような効果というものがあり得るのかというお尋ねでございます。
 われわれがいろいろ検討いたしております過程におきまして考えられました効果の一、二を申し上げますと、一つは、何といいましても需給のバランスをとるというのが基本でございますけれども、その際に、海外からの輸入の抑制ということをこれは考えざるを得ない、考えるべきである、こう思っておるわけでございますが、これは昨年も生糸については五割減、絹織物については三割減ということで、六月からの交渉が、中国につきましては十二月の三日、韓国につきましては年を越しましてことしの一月二十九日やっと話がついたという長い長い繰り返しの交渉を重ねたわけでございます。したがいまして、その過程におきましてもはっきりいたしておりますけれども、日本は何をやるのかと、うちの方に対して半分削れとか三割削れとは何事であるかというのが中国筋の、韓国筋の主張でございます。したがいまして、この六月以降、また両国との二国間交渉に入ることになると思いますけれども、さらに私は、いまの需給情勢から見ればこれは削減をしなくちゃならぬ。そのためにはやはりわが国におきましても相当せつない措置をやっておるということを十分相手に示さぬといかんのではないかという感じが効果としてはあるのではないかというのが一つでございます。
 それからもう一つの効果は、需要はやはりふやしていきませんとバランスがとれないわけでございます。需要をふやす際にかねてからいろいろ言われておりますことは、国産の生糸が高い、外国の生糸は安いと、一元輸入はもうやめてもらいたいという声が機屋さん等からの切なる声でございます。しかし、これはわが国の養蚕製糸を守るために、一元輸入措置はこれは当分の間ということで法律的になっておりますけれども、現在の国際的な需給情勢からいたしまして、一元輸入制度を外せばわが国の養蚕製糸は立ち行かなくなることは明確でございますので、これは外すわけにはいかないと思っております。したがいまして、やはり需要を伸ばしていくためには、生糸そのものの価格といいますものが従来高いと言われておりますが、これをむしろ安くすることが必要ではないか。機屋さん等にとりましては非常にこの生糸価格がどの水準にあるかというのは大きな影響があるわけでございます。そういう面で、実勢糸価水準等も出しろ下げることが必要ではないかということでございます、
 それから需給バランスをとるという場合におきましては、海外からの供給のほかに国内の供給もあるわけでございますが、国内の生糸生産といいますものは、これは最近におきましてもむしろ前年対比減っておりません。したがいまして、このような糸価が低迷し、事業団の在庫が十四万八千俵、一千万枚の着物相当分になりますが、さらに積み増しておる情勢からすれば、むしろ国内生産の面においてもある程度のがまんをしていただくことも必要ではないかというような観点でいろいろ検討をいたしたわけでございます。もちろんこの面につきましては、いろんな影響がございますので慎重に検討いたしております。したがいまして、いまだ結論を出しておるわけでございませんけれども、仮にそういうことを考えた場合にはどういう面のいかなる効果があるかということにつきまして二、三の点を申し上げたわけでございます。
#155
○中野明君 いまのお答えを聞いておって、何か外国のことばかり心配をして、そして日本の生産者とか日本のことは二の次というような感じも受けますし、それでまた需給を均衡させるというんですか、需要をふやすということで、私どもの受けた感じでは、少々価格を下げたからと言って需要が伸びるだろうかと、そういう気がしてならぬのです。そういう面で、やはり大臣は非常に熱心にいままで養蚕業の振興のために闘ってこられたということを私もよく承知をしておりますが、急に大臣になられたら途端に君子豹変ということもありますけれども、どういう勉強をなさったのか知らぬけれども、下げなきゃならぬのじゃないかというふうに深刻になられているような気がするんです。やはり日本の農業をいかにして守り育てるかという上からいけば、どうしても農林省が中心になって本腰になって上げなければ、一体農民というのは、農家というのはどこが頼りかということになってまいるわけであります。最近はそれでなくても食糧を中心として、私も食糧のことは非常に心配をしておりますけれども、すべて経済ベースといいますか、何か経済の面から物を考えて、農業、農産物の大切さということを忘れているんじゃないか。それでいざと言うたときにはもう取り返しのつかないことになるわけでして、これはいま食糧でも何でも潤沢にあるから意外にのんきにしておりますけれども、これは油どころの騒ぎじゃなしに、もし一たん事があったときにはもう一日として待てない、がまんできない、そういう性質のものを抱えて日本の農業というのが今日まで農林水産省中心に来ているわけですが、やはり農林水産省の姿勢が、きちっと日本の伝統産業でもあり、農家を守るという、そういう姿勢で抵抗していただかないと、どうも農林水産省までが経済ベースに乗っかって物を考えるということになると、実際日本の農業に従事している人はどこを頼ればいいかという不信感が非常に私心配であります。そういう面で、先ほど村沢委員もおっしゃったように、糸価の決定につきましては本当に農民の人が、現状はだれもがよく知っているでしょうけれども、ある程度納得し、そして今後とも励んでいけるようなそういう考え方で、やはり値下げをするというような、この時期に引き下げをするというようなことは私は考えてほしくない、こういうことを強く思う者でございますが、大臣いま一度御答弁をお願いいたします。
#156
○国務大臣(亀岡高夫君) 実は私はもう三年ほど前から、養蚕、製糸、絹業界に向かって、死なばもろともという形でいきませんとこれはなかなか大変なところへ参りますよということはもう口を酸っぱくして言ってきたわけであります。そしてとにかくこの前、繭糸価格安定法を当委員会で委員長提案で改正をしていただいたあの当時において、やっと利害相反しておる製糸・養蚕また養蚕・機屋、機屋・製糸といった関係で、とにかく一緒にひとつこういう退勢を乗り切ろうというような体制を得て、そしていろいろと苦労をしながら農林水産省にも強いことを言ってやってきたわけでございますけれども、とにかく二年間、もう糸は基準糸価の線にべったりと張りついてしまって相場は動かない。したがって糸が動かないということになりますと、この繭糸価格安定法そのものが機能しないような形になっておると、それをやはり責任大臣としてそのままもう――まあぼくもあと二、三カ月の傘なんだから、黙って見ておればそれはすっと打っちゃって、それは楽です。架するかもしらぬけれども、しかし、その性格上それを黙って見過ごすわけにはいかないというようなことでこんなふうになってきておるということもひとつ知っておいていただきたいということなんです。
 ですから、私といたしましては、いま決心するか、二年先になり三年先になってどうにもならなくなってから決心するかでは、大変な違いをやっぱり農家の面に及ぼしていくのではないかと、そんな感じがするわけです。一番先に申し上げましたように、事業団がうまく機能していくようになる方法があればこれはもう私は何にも申さないわけであります。ほとんどこれは、ますます今度は十五万俵になりますと、いままではある程度、製糸がつくった糸ならまあひとつ買ってやろうというようなことで事業団も扱ってくれましたけれども、だんだんこういうふうになってきますと金は貸してもらえないと。どんな糸を買っているんだ、売れない糸を買ったんじゃだめだぞといったようなことで、融資の面もこれはもう中金の方から貸してもらっているわけですから、これが千二百五十億くらい借りているわけですわね。そういう見通しもつけずに、はい、はいと言っていって果たして本当に農家に幸せを届けることができるんだろうかという、そういう実は――これは私のひとりよがりかもしれません。そのために私としても、法律に明定してあります五月いっぱいの期間を、諸先輩なり同志の皆さん方によく検討をしていただいてそうして結論を出そうと、こういうことにいたした次第でございます。
#157
○中野明君 きょうは大体蚕糸のことを中心にやっておりますが、じゃ問題を変えまして、私はこういう認識を持っておるんです。特殊法人というものはそれぞれの必要があってそして生まれたと、非常に重要な役を持っていると、このように認識をしております。ところが、この特殊法人がもう何か悪者のような形で、非常にマスコミを通じても邪魔者のように、悪者の代名詞のように騒がれるのは、結局天下り人事が国民感情を逆なでしているから、事業の内容よりも天下りの人事ということで、この特殊法人が大事な仕事をやっておりながらおかしいもののように言われてしまっているんじゃないか、その原因の方が大きいのじゃないだろうか、こういう気がしてなりません。ですから、結局この天下りというものが、特殊法人をもう統合しろとか、なくしてしまえとか、あるいはもう要らぬじゃないかというようなことにストレートに結びつけられている一番大きな理由だろうと私は思います。
 そういうことで、この天下りにつきましては、大臣も先ほど来の議論、けさほど来も議論がありましたが、どうか本当に真剣に考えていただきたい、閣議決定もあることですし、そういう面で。そうしないと、事業団でまじめに働いている人はたまったものじゃないと思うんです。一生懸命まじめに働いているのに、おまえのところは何だと言って中身も知らないで要らぬもののように言われているということになるとこれはまことに気の毒でありまして、その言われているもとが天下りから来ていると、こういうふうに私どもも言わざるを得ません。そういうことで、どうか新大事に当たりましては、閣議決定もございますし、大臣としてはせめても、ほかの所管のところは知りませんはれども、農林大臣が所管しているところはきちっとやるぞと、こういう姿勢を示していただきたいわけです。
 何か昨日も連合審査で、大臣もお聞きになっておったと思いますけれども、今回行管のやっていることというのはどうも弱いところ、そして取りやすいところ、やりやすいところからやっているというような気がして私も頭にきている一人ですが、今回の行革の一環としてやったと言うんですが、電電公社の納付金でもそうです。積立金というのはもう電話局になったり電話の交換機になっているんだから、それを出せと言ったってこれは売るわけにいきません。そうするとお金を都合せにゃいかぬ。そうしたら、お金を貸してやる、貸してやるからその金を国へ差し出せ、利子まで自分で持てと、こんな行革というんですか、こういう物の考え方というのがまかり通るようなそういうことでは困るわけでして、無理が通ったら必ずどこかで道理が引っ込むわけでしょう。そういう面で、どうかひとつ大臣としてよほど慎重にこの天下り人事のことについては、仕事の中身じゃなしに天下りそのものが悪いということなんですから、それが国民の感情を逆なでして問題になっているわけですから、そこのところをすっきりして、閣議決定なら決定の線にはどうしてももう持っていくんだということになさると、やはりやっている人たちもやりがいを感じるし世間の目も変わってくる、私はこのように思っておもんですが、大臣の御所見を聞かしてください。
#158
○国務大臣(亀岡高夫君) これは閣議決定の線並びに当委員会でいろいろ論議された御趣旨を十分体して処理したいと、こう考えております。
#159
○下田京子君 私は新事業団の発足に当たって、
一  初に労働条件の問題でお尋ねしたいと思うんです。
 先ほど他の委員に対して局長が答弁されておりますけれども、新事業団発足に当たって、過日も参考人から聞きましたら、最大のデメリットは何か、これはやっぱり業界や労働者に不安を与えると、その不安を取り除くために最大の力を尽くしたいと、そのことについては局長も答弁されているところだと思うんですね、その際に何をもってこたえていくのかということでは確認書でこたえるんだという話がありましたけれども、念のために私明らかにしたい点は、局長が言われている確認書というのは、二月の二十八日に蚕糸事業団理事長とそれから同労働組合の執行委員長の間で取り交わした内容であるのかどうか。つまり、簡単に読みますと、
  蚕糸砂糖類価格安定事業団法案附則第六条により職員の雇用関係を含め一切の権利及び義務は新事業団に承継されることになっているので、統合時における職員の雇用関係はそのまま引き継ぐとともに、労使の間でとり交わした確認事項等により職員が現に受けている労働条件の全ては、今後における労使間の合意による変更がない限り、新事業団への移行に当たってそのまま承継し、従来の労使慣行は尊重すること。
このことを指しているというふうに受けとめてよろしいでしょうか。
#160
○政府委員(二瓶博君) 先ほど申し上げました確認書といいますものは、ただいま先生が読み上げられましたこの二月二十八日の確認書でございます。これは当然新事業団ができました際にはそのまま承継をされると、特に労使の合意により変更があれば別でございますが、そうでない限りはそのまま承継されるというふうに考えております。
#161
○下田京子君 同確認書がいま言われたように承継されるという点で、大臣の明快なる御答弁をいただきたいと思います。
#162
○国務大臣(亀岡高夫君) これはもう特殊法人、政府関係機関は、労働組合をつくって交渉する権限をみんな与えられているわけですから、その結果当事者といろいろ話し合いをする、そして決めていくということはこれはもう当然あるべき姿であるということで、その意味においてそれはもう尊重しなければならない、こういうことです。
 ただ、この政府関係機関、政労協というものをつくっておるわけですけれども、相手が何も権限を持たされていない、総裁にしても何にしても。この辺がまた何とかせにゃならぬところじゃないのかなと、こう私は日ごろそれを思っているわけですよね。この点が非常にやっぱり政府関係機関の中における一つの大きな問題点ではないかというふうに考えております。
#163
○下田京子君 とにかく、二月の二十八日に取り交わされている確認書を承継する、そしてなおかつ不利益の起こらないようにきちんとやる、後半の部分はいろいろ議論もありますけれども、それはさておいて、そういうことで不利益のないように労使間で決めたことをきちんと承継する、この点を確認しておきたいと思います。
 それから次に、行政改革のあり方の問題で、他の委員からもいろいろ議論になっておりますけれども、これは今回も蚕糸と糖価を単に特殊法人を数を合わせてくっつければいいということではないと思うんですね。一番大きな問題になっているのがやはり天下りの問題ではないかと思うんです。これは大臣はきのうお聞きになって御存じだと思うんですけれども、現日本中央競馬会の理事長、この方は元農水省の事務次官をおやりになっていた方で、その後大日本水産会の副会長をおやりになった、そして特殊法人である農林漁業金融公庫総裁をやられて、現在の日本中央競馬会の理事長をやられている。この二つの特殊法人を渡ったというそれだけでもって、ざっと退職金なんかを計算してみますと五千万円を超えるというふうになるんですね。それからさらに、いまの地方競馬全国協会の会長さんの場合もまた同じなんですね。この方はやはり農林省の事務次官をおやめになった後、今度は農業信用保険協会の理事長、認可法人ですね、そして農業者年金基金の理事長をやられて、現在の地方競馬全国協会の会長をやられている。また、現在も含めまして、ざっと二つの法人だけでこれまた三千五百万円ほどの退職金になる。庶民が、一般国民がもう長年働いたってわずかな退職金しかないというふうな中で、当然これはもう国民感情から言って受け入れられないということはわかる問題だと思うんですが、その点をどういうふうに御認識されているのか、簡単に御答弁いただきたいと思います。
#164
○国務大臣(亀岡高夫君) 官房長から……
#165
○下田京子君 大臣。それは大臣です。
#166
○国務大臣(亀岡高夫君) まあ事務次官といえば、行政官として、国家公務員として、国民に奉仕すること少なくとも三十年以上は奉仕していると思うんです、これは。したがって、何と申しましょうか、やっぱり奉仕をする精神というものはこれは私は卓抜なものを持っておるというふうに理解し、かつまた、人間的にも尊敬をしてきております。したがいまして、万人の方々がそれによって、その人がその地位につくことによってその仕事が円滑にしかも発展してまいるということであれば、私はそのことはとがめられるゆえんはない。ただ、その功成り名を遂げるというような面で、あるいは奉仕という面で、それに対する社会的報酬というものは、これは人様が決定するわけでありまするから、そういう点はあるいは考慮しなければならぬかもしれません。国鉄総裁をやられた石田さんのように、もう自分の報酬は返上するというような方も中にはおられるわけでありますけれども、しかし、公務員を三十年間やられた方々が果たしてそういう報酬を返還して奉仕をするというようなことに耐えられるのかどうかというようなことになるとこれまた問題があるということで、これはなかなか一概に、それじゃ適任者が、ほかから探してくる場合に果たして見つかるだろうかという問題がありますですね。たとえば現に競馬会の理事長というようなことになりますと、これはだれが見てもなるほどと思うような人を見つけるためには相当苦労するのではないかなという感じがいたします。この点は、私は副長官をやっておりまして現にいろいろそういう経験をいたしまして、そんな感じを率直に申し上げる次第でございます。
#167
○下田京子君 いま現にやっている理事長がどうこうというんじゃないんですよ。いまのような御認識だったのでは、もう長い間農水大臣みずからが入って決めました閣議決定そのものがそれじゃ実行できないということを何か自分でお話しになっているようなことになるんじゃないでしょうか、ということを申し上げておきたいと思いますよ。
 次に伺いたいのは、五十四年の十二月十八日の閣議了解の中での特殊法人の役員の問題でいろいろ言われておりますよね。いま私が言ったことについてもどうなのかということを述べておるわけですが、その中の(2)のところに、「特殊法人相互間のたらい回し的異動に関する例外については、真に止むを得ないものに限ることとし、この場合においても、一回限りとする。」と、こういうふうにうたっていると思うんです。政務次官が行管庁からおいでくださっていると思うので、お聞きしたいんですが、これはあくまでも一回が原則ですよと、二回というのは例外で、やむを得ない場合だけなんですというふうな御認識だと、そういう理解だと思うんですが、それでよろしいでしょうか。
#168
○政府委員(堀内光雄君) 下田先生のおっしゃるとおりでございます。
#169
○下田京子君 農林大臣、そうなんですよ。なのに、いま私が言ったのはもう二つを歩いているというふうなことで問題にしているわけでしょう。そういう御認識を改めないでは、行革というのは単なる数合わせになって、国民が願っているようなものにならないということをみずからいまおっしゃったようなことになると思います。
 それで、新たな問題なんですけれども、さらにいまの特殊法人のことなんですけれども、特殊法人や認可法人のたらい回し異動を禁止するでしょう、その結果、じゃどういうことが出てくるかということなんですけれども、それらの法人の出資会社、関連会社、子会社といいますでしょうか、そこに今度は天下っているんですね。これは具体的なことなのでまたお話し申し上げたいんです。私はあくまでも個人のことを言っておるのじゃないんです。そういうあり方がどうかということを言っているんですから、大臣、間違わないようにしてください。
 現在、配合飼料供給安定機構の理事長におなりになっている方、この方はかつて農林省の農政局長をやられていて、おやめになった後、初代の糖価安定事業団の理事長になりました。そして今度は畜産振興事業団の理事長をやって、さらに国民生活センターの理事長をやって、三つの特殊法人を歩いて、それでさらに今度はいわゆる社団法人である現在のところについたというところなんですね。この配合飼料供給安定機構というものは、資本金が十三億円、そのうち事業団が八億円出資しているんですね。こういうところなんですよ。
 それから今度は、現在の日本食肉流通センターの理事長をおやりになっている方、この方は農林省の水産庁、官房を退官された後、地方競馬全国協会の会長をおやりになっています。その後、畜産振興事業団の理事長をやって、そして現在の日本食肉流通センター理事長に昨年の六月就任されているんですね、ここはどういう仕事をやっているかというと、部分肉センターだということで、いままで枝肉でやっていたのを今度は部分肉を処理していく、そういうことをやられるのだというところなんですが、ここは何と全額事業団出費ですよ、百十二億五千万円。しかも、施設等をつくるときには国が補助金を出して、二十四億円も国が出しているんですよ。こういう状態があるわけです。
 ですから、ひとつこういったことをしっかり押さえておやりにならないと、本当に実効ある行政改革ということにはならないだろう。一つは特殊法人への天下りの問題等々含めて、それが関連会社への天下りというかたらい回しというか、その辺のところまできちっとやっぱり目配りをしていくことが必要じゃないか、こう思うわけなんです。事業団の中身や仕事のことを言っているんじゃないんです。そういう行政上の問題をしっかりと押さえなければいけないと。いかがですか。
#170
○国務大臣(亀岡高夫君) そういう御指摘の気持ちはよくわかるわけですけれども、しかし一方では、その人でなければならないということによってその地位につくという人もいなくはないと思うんですよね。私自身、追放という経験があって、どこへ行ってもおまえは追放だからと言ってけ飛ばされ踏んづけられ、それは確かに戦争犯罪人というような立場で、元軍人であったからということで、そういう経験のあります私としては、やっぱり就職ほどありがたいものはないという経験もしています、そういうことですから、やっぱり公務員をやったから、局長をやったからというので、そして将来も一生そういうふうにされちゃうのならもうというようなことは起きてきませんかしら。やっぱりお互い人の子ですし、寄る年波なんということになってくる。そういうことになりますと、本当にその辺、確かにそういう点は本人の自覚なりそういう点にまつべきところが私は多いのではないかなということでもありますしね。その点も閣議決定で、特殊法人のことについてまでは閣議決定の線を踏襲をしてきちんとしていかにゃなりませんけれども、そういう点まで全部大臣がチェックするということになりますと、これはどういうものなんでしょうね。権限もないのにそういうところまであれするということは、大変私としてもつらいような思いがいたしますがね。
#171
○下田京子君 行管庁政務次官。
#172
○政府委員(堀内光雄君) ただいまの下田先生お話しの御指摘の点でございますが、特殊法人とまた認可法人とそれから民法法人と、三つ中にごちゃまぜになっているようでございます。それで、特殊法人につきましては、五十四年の十二月の閣議決定においてたらい回し一回ということになっておりますが、それから先の問題については閣議の決定の問題とは直接はつながってこないわけでございます。ただ、こういう一つの原則があれば、これをひとつ考えていくべきだというものはあるかもしれません。
 そこで、認可法人については所管の大臣の権限があるわけでございますが、さらにまいりますと、今度は民法法人になりますと大臣の権限もないということになってまいります。それだけに、ただいまの亀岡大臣のお話も、権限のないものに対してまで発言ができるかどうかというお話はやはりもっともなことではないかというふうにも思います。あとは行政指導のような中でどの程度やっていくかということになると思いますし、全部が全部優秀な人がそれぞれ新しいポジションに、また特殊法人以外に行かれるということ、これはやはり人材を活用する意味では必要な面もあるのかもしれませんので、一概にこれはいかぬというような問題ではないんじゃないかと。ただ、一つの姿勢としては、行政指導の中でそれぞれ所管官庁でよく考えていただきたい、こういうふうに思っています。
#173
○下田京子君 指導の権限が及ばないところまでやれということではなくて、日本食肉流通センターの場合には、これは人事等は農林水産大臣の承認にもなっておりますし、そういう点ではきちんとやるべきだということを重ねて申し上げておきたいと思うんです。
 次に、これは基準糸価がまだ決まらないで、輸入問題いろいろ議論になっております。そこで、スペインの青竹輸入問題で聞きたいんですけれども、最初に農水大臣にと思ったんですが時間がないので、きょうは通産、大蔵から見えていると思うので、ずばりお聞きしたいんですけれども、四月の六日、私は決算委員会で質問いたしましたときに、輸入業者となっているニッタン株式会社の深石さんとそれから実際の輸入業者と言われている日本バイルハック社の白井さんですか、この人の間に金銭の授受があったという点では、若杉生活産業局長が、「両方の言い分も授受の関係はあったということは言っております」ということで、金銭の授受は認めているわけなんです。金額についてはと言ったら、そのときにはまだ調べていないということだったんですけれども、その後調査されているかどうか、通産。
#174
○説明員(末木凰太郎君) 私どもの若杉局長の答弁、そのとおりでございますが、私どもは、あくまで法律に違反した輸入があったかどうかという観点から調査を進めてきておりますものでありますから、その過程でお金の授受の問題も若干触れはいたしました。しかし、どういう趣旨のお金であるかとか、具体的な金額につきましては、私どもの調査では、それを正確に突きとめることは、捜査権がございませんので不可能でございますので、いまの点、金額の正確な点につきましては、現在まだ把握をいたしておりません。
#175
○下田京子君 捜査が及ばないから突きとめることはしてないということですが、それじゃちょっと大蔵省に聞きたいんですけれども、金銭の授受があったということはわかっているわけですよね。で、通産は捜査権がないからやらぬということなんですが、もう御両人とも、数千万円私は渡しておる、私はいただいたと、こう言っているんですね。いただいた深石さん、この方はお金を受け取っているんですから、当然そのお金に対しては税金をかけなきゃならないんじゃないかと思うんですね。そういう点で大蔵省は調査されているでしょうか。
#176
○説明員(四元俊明君) 最初にお断り申し上げたいのでございますが、税務上の個別にわたる事柄につきまして直接答弁をいたしますことは控えさしていただきたいんでございますが、一般的に申し上げまして、私ども課税上の問題につながるような資料、情報等につきましては、常日ごろから関心を持っているところでございます。
 いま御指摘の点につきまして、マスコミ等でいろいろ報道されているということも私ども承知いたしております。こうしたことが今後課税上の問題につながってまいりますれば、当然私どもといたしましても、その解明と必要な是正をやっていかなくちゃならないだろうと、こういうふうに考えております。
#177
○下田京子君 今後おやりになるのか、いま進めているのかということをはっきりしていただきたいと思うんですよ。本人が受け取ったと言っているんですから、受け取ったといったことになれば、課税上の問題としてそれはやっぱり捜査しなければ、脱税ということを見過ごすことになると思って、非常にこれは問題になるんじゃないかと、こう思うわけです。
 同時に、これは通産にお尋ねしますけれども、先ほど金銭の授受があったことは認めていると、しかし、金額が幾らになっているかはつかんでいない、そう言いながら、一方で、これもやはり四月六日の決算委員会での局長の答弁なんですけれども、政治家への工作は一切聞いていないと、あるいは通産省へのアプローチがなかったことは断言できると、こういうふうにおっしゃっているんですね。とすれば、相当その辺の関係を調査されての結果だと私思うんですが、いかがなんでしょうか。大蔵と通産と両方、簡単に。
#178
○説明員(末木凰太郎君) 政治家の政治工作といいますか、について局長が答弁いたしましたのは、私どもの調査の過程で、そういった事実を疑わせるといいますか、そういう関連のあるような事項が浮かび上がってきておりませんという意味で申し上げたわけでございます。
 それから通産省に関しましては、これは自分たちのことでございますから、ニッタンの深石社長からこの問題につきまして特別の依頼を受けたとか相談があったとか、そういう事実は一切ない、これは自分たちのことでございますから断言できると、こういうふうに申し上げたわけでございます。
#179
○説明員(四元俊明君) 私、いまの御質問に対しまして、税の立場から何か申し上げるべきことがあるのかどうかちょっとわかりませんが、大蔵の広い意味の一員といたしましてお答えさしていただくわけでございます。
 先ほども申し上げましたように、個別にわたる問題については、直接的には答弁を差し控えさせていただきたいのでございますが、せっかくのお尋ねでございますので再度申し上げるのでございますが、私どもは、資金がどうこう流れたというようなことに直接それを課税上の問題と結びつけるのは早いわけでございまして、あくまでも申告等を関係者からいただいて、それが課税上何か申告で漏れているものがあると、こういったような問題があったときにこれを解明し是正していくと、こういう立場をとっているわけでございます。その点御理解をいただきたいと思います。
#180
○下田京子君 これ議論していると時間があれなんですけれども、通産も大蔵についても問題があると思いますよ。といいますのは、通産内部でも、これは通産へのアプローチがなかったとは断言できるということになると、相当調査したということになると思うんですよ、それは、しかも一方で金銭の授受があったということを認めているんです。それで金額については全然調べていないと。これはまさに問題だと思います。
 それから大蔵で、税の関係ですけれども、とにかく本人は受け取ったと言うのに、受け取ったお金があればそれは所得なんですよ。当然、申告があったものだけじゃなくて、お金の流れということについて関心を持つのは税当局として本来の一つの仕事になるんじゃないでしょうかという点で私は指摘しておきたいと思います。
 次に移りたいんですけれども、通産に聞きたいのは船荷証券の話なんですけれども、これはスペイン青竹の場合には、スペインのバルセロナ港で船積みされたのではないということははっきりしているわけですね。これは通産省の調査によって明らかになっていることだと思うんです。そうしますと、これは、船荷証券というのは有価証券ですから、当然有価証券を偽造したということでやっぱり罪になるのではないか、まさにその事実関係だけ、いかがですか。
#181
○説明員(末木凰太郎君) 私の方で主として関心を持っておりますのは、外為法、外国貿易管理法に違反していないかどうかという観点から主として調査を進めておりますものですから、有価証券の偽造について、まあ私も必ずしも専門家でございませんが、刑法の問題になるかと思います。しかし、常識的に考えますれば、やはり文書偽造の疑いがあるのではないかと思います。ただし、これは刑法の問題でございますので、必ずしも通産省所管の法律じゃございませんから、一応の考えでございます。
#182
○下田京子君 刑法百六十二条並びに百六十三条で、これは有価証券偽造の場合に、偽造した音あるいは行使した者は三カ月以上あるいは十年以下の懲役ということになるのは御存じだと思うんですよ。そういうことがはっきりしているわけですから、なぜ警察、検察庁に告発しなかったかということになると思うんです。なぜしなかったんですか。
#183
○説明員(末木凰太郎君) 繰り返しになりまして大変恐縮でございますが、まず私どもは、貿易秩序の維持、輸入管理の適正化という観点から、外為法、それに基づく輸入貿易管理令の違反の有無を重点的に第一に調べております。仮にその調査の結果、おっしゃるように外為法違反として告発するというようなことにもし結果がなりました後に、仮に捜査当局が捜査をなされば、それに関連して有価証券の偽造の問題等も当然捜査なさることと思いますが、私どもはあくまで所管の法律について行政上の調査を今日進めている段階だというふうに御理解いただきたいと思います。
#184
○下田京子君 それは所管の仕事だと言うんですが、所管の仕事としてこの有価証券の偽造の問題は刑法の百六十二条では告発できるんです。そしてまた、しなければならないという義務もあるんですね。御存じだと思うんですけれども、刑事訴訟法の第二百三十九条第二項の中に、「官吏又は公吏は、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならない。」と、こうあるわけです。これをやらないということになりますと、義務怠慢というか職務怠慢と、まあ義務というよりも職務怠慢というふうに言えるんです。いまおっしゃるように、課長さん、通産省で外為法に関心を持っておる、それはいいですよ。当然それはそれでやるべきなんです。しかし、通産省みずからがお調べになって、もうスペインのバルセロナ港からは輸出申告も出されていないということがはっきりしたと、こう言っているわけなんです。そうしますと、そこから船積みしたんだというその船荷証券そのものというのは、これはまさに偽造であるということも事実がはっきりしているんです。これはもうはっきりしているんです。ですから、船荷証券が有価証券なんですから、この点での刑法百六十二条で告発できるんです、それで告発したらば、新たに警察、検察の問題の方に行きまして刑事事件として争うことができるわけで、新たな道を開くことができるわけなんです。
#185
○説明員(末木凰太郎君) 貨物の輸送といいますか、輸出入の非常に技術的な問題になるかと思いますけれども、私ども御指摘のようにスペインから船積みをしていないという確認はしておりますけれども、していない疑いが濃厚であるという確認はいたしておりますけれども、そのことと、仮にそのものがバルセロナを出たと仮定しまして、一たん別の地域で船積みを積みかえをされまして、新たな船荷証券で入ってきたというような場合もあり得るわけでございます。したがいまして、バルセロナから船積みをされていないという疑いのみで直ちに船荷証券の偽造というふうに結論を下すことは問題があるわけでございまして、したがいまして、私どもは、現在仮にバルセロナから荷物が出ていないとしたらば、それではどこから出たのか、その本当に出たというところと申告との食い違いがあればその責任を追及する必要がございますので、海外関係の調査をいま重点的に行っているという段階でございます。
#186
○下田京子君 スペインのバルセロナ港から船積みされていないということは国会答弁でもきちっとおっしゃっているんですよ、そして、疑いがなんていまそんな変なことを言わなくていいんですよ、もうはっきり船積みしていないんですから。ですから、そのときに書いた船荷証券というのは偽造なんです。偽造しているということがはっきりしているんです。ですから、これは有価証券の偽造ということでもって犯罪になるんです。ですから告発しなさいと言っているんです。告発すれば刑事事件として追っかけて、いろいろ通産自身が苦慮されている外国ルートの問題なんかも出てくるんじゃないでしょうか。そういう点で私はきちんと追及すべきだということを再度主張し、最後に農林水産大臣、あの四月六日のときに私が最後に質問しましたら、このことについては非常に生産者等々関係者にとっても重要な問題だし、糸価の問題をめぐっても重要なことなので、関係方面に働きかけてできるだけ早く解決したいと、こういうふうにおっしゃったと思うんです。その点で、いまのようなお話も含めまして、再度、通産、大蔵とも含めまして、国内ルートはもとより、それから国外のルートも含めて、きちんと、これはうやむやにしないで、日がたてばたつほどわからなくなってくるのですから、やれるところでやるということできちんと対応していただきたいという点で、その決意を聞かせていただきたいと思います。
#187
○国務大臣(亀岡高夫君) おっしゃるまでもなく、一番憤っているのは私でございます、青竹とか赤竹とか。こういう日本人がいるということ自体が悲しいと同時に憤ろしい。しかも、貿易管理令というものを発動して、その合間を縫って自分だけもうけようと、そういう者は絶対に早く調査をして処分してもらいたい、こうはっきりと申し上げておきます。
#188
○下田京子君 終わりました。
#189
○喜屋武眞榮君 一昨日、御四名の参考人の御意見を聞かしていただきました。その四名の述べられたいろいろな意見を集約して最初にお尋ねいたします。
 まず両理事長側からの意見は、今度の統合は、いわゆる政府の行政改革に伴う統合であるのでやむを得ない、しかし、法律的な運用をしていくのだ、こういうことでありました。今度は職員側、労働者側からの共通の強い意見は、先ほど来述べられております天下りの問題、第二点は身分に対する不安、労働条件の不安、このことでありました。
 そこで、お尋ねしたい第一点は、天下りということがなぜ問題になるかということに対して、適所適材ならばいいのではないかという御意見のようでありましたが、それは一応理屈の上では私受けとめます。人事の妙は適材適所、人心をしてうまざらしめんことを要すという名言が、ございます。しかし、きのうの皆様の意見の中からは、今度の統合と結びつけて、統合の趣旨が改革の前提であるならば、財政面からの立場を無視してはいけないと思います。第二点は、統合することによって機能をさらに発揮していける、こういう二面から見なければいけないと思うのであります。
 そこで、財政面からは、いまの天下りの問題はもう申し上げるまでもなくこれは問題があるのではないでしょうか。
 次に、この天下りは上から下す方ですが、受ける方からしますと、この組織ができた当時からもう十年を経過しておるんです。発足当時はみんな若者だったが、十年ないし十五年経験すれば、年齢的にも、それから技能の上からも経験の上からも、十分自信を持って運営できるんだと、だから内部人事を、内部登用、採用をしていただきたいと、こういうことが強い要望でありました。そういった点から私は、適材適所、有能であるからということは、これは受ける側からも見なければ、単に上から押しつけて適材ということでは、受ける職員の皆さんが気をくさらして、不満たらたらでやったんじゃ、そこからは効率的な能力は生まれてこない、こう思うわけなんです。
 そういう点、一昨日私は両面を、両方をにらみ合わせて、天下りは十分これは検討し、受ける側からも、また天下らす側からも、極端に言うならば押しつける側からもこれは警戒しなければいけない、慎重を期さなければいけない、こういうことを強く申し上げておきます。
 次に、職員が不安を感じておると。この不安の面では特に一応現時点ではやむを得ないとしましても、長い見通しをつけた場合に、必ず合理化、解雇につながるのではないかと、こういう不安と、それから職員の身分保障の問題、労働条件の問題、一昨日大臣が述べられたように、業務においては両方を一緒にしてやるという前提ならば、仕事の量では変わらぬのに人減らしやその他の縮小があるとするならば、それは当然労働条件に降りかかってくるわけでありますので、そういった点十分配慮してもらわなければいけないのではないかと、こう一応総括的に申し上げておきたいと思います。
 次にお尋ねしたいことは、生産者の側から見てマイナスになる点はないだろか。統合することによって、生産者の側から、両面、蚕糸の場合であっても糖業、砂糖の場合であっても、その生産者の側からは確かにプラスにはなってもマイナスにはならぬと、こういう前提でなければいけないと思いますが、大臣、その点、さっきの要望も含めて大臣の御意見をお聞きしたいと思います。
#190
○国務大臣(亀岡高夫君) 天下り人事の問題につきましては、閣議決定の線とやはり衆参両院の諸先生方からの御意見等も十分しんしゃくをして慎重に対処していきたいと、こう考えます。
 それから、生産者の立場から見た場合にはどうかというと、私はそう大きなマイナスは感じられないのではないかなという気がいたします。これはやはり両事業団が合併して新しい事業団ができまして、それだけ内容も大きくなるわけでありますから、しかも、総合的に両方の事業を相ともにやっていくということになるわけでありますから、私はむしろ特に国際関係等の情報交換なんという場合には、砂糖も、外国に対する生糸の問題につきましても、やっぱりいろいろと情報交換等においてはプラスの面が出てきやせぬかな、こんな感じがいたします。
 それともう一つ、社内から人事を上げるという御趣旨は、これは全く私もそのとおりであると、こう思っております。
#191
○喜屋武眞榮君 次に、砂糖の国内需給について統計を見ますというと、まず感ぜられることは、総需要量は年々減じておる、それから国内産糖の生産は年々増加してきておる、次に三点目は輸入量が増してきておると、こういうことが数字にあらわれておるんですね、それならば、輸入量を減じて国内産糖の自給向上を図るべきではないかと、当然この答えが生まれてくるんですが、いかがでしょうか。
#192
○政府委員(渡邉文雄君) 砂糖の需要動向でございますが、高度成長の過程でかなり一人当たりの需要量もふえてまいりましたし、それに伴いまして国産糖の増産もございましたが、並行しまして輸入の増加もあったのは御指摘のとおりでございますが、ここ二、三年の動きを見てみますと、三つの点で情勢がかなり変わってきておりまして、一つは、一般的ないわゆる甘味離れと申しますか、砂糖の消費に対する国民の考え方が少し変わってきたというのが一つ挙げられると思います。それからもう一つは、従来ブドウ糖という形で国内のでん粉の消化を図っておった産業の中に、異性化糖というものの技術進歩がございまして、異性化糖というものがここ数年ふえてまいってきておりますが、そのためにそれが砂糖と一部競合いたすために砂糖の需要の足を引っぱっているという点が一つあると思います。それからもう一つは、国内産糖がここ一、二年、特に北海道を中心にふえてきたということがあります。そういう以上の三点によりまして、輸入量自体はここ二、三年減って――先生ただいまふえてきたとおっしゃっておりましたが、ここ二、三年の動向としては減ってまいってきておりまして、たとえば五十二年が二百三十八万トン、五十三年が二百三十四万トン、五十四年は結果的には二百三十八万トンということでちょっと戻ったようでございますが、かなり在庫として消化されないままに五十五年にずれ込んでおりまして、この一年間、五十五砂糖年度を見まするに、私ども輸入は恐らく二百万トンを割るというふうに見ております。
 以上でございます。
#193
○喜屋武眞榮君 これは政策上の問題もあるかもしれませんが、少なくともやはり農政の転換という立場から自給向上を図るという大前提があるわけなんですから、これは十分ひとつ検討してもらいたいことを強く要望いたしておきます。
 次に、国産糖の生産量の面からお聞きしたいことは、ビートは着実に増加しておると。四十万ないし五十万トンですね。ところが甘蔗糖は必ずしも順調に伸びておらない、むしろダウンぎみであると。ところが、沖縄の場合を例にとるというと、農耕地はふえております。それからキビ作面積もふえてきております、伸びております。にもかかわらず甘蔗糖がダウンしておるという、この原因はどこにあるんでしょうか。
#194
○政府委員(渡邉文雄君) 御指摘のように、北海道はここ三、四年順調に増産されておるわけでございますが、甘蔗糖につきましては、鹿児島の南西諸島と沖縄とございますが、沖縄につきましては年においてかなり振れがございます。たとえば五十一年が十五年五千トンが五十二年に十七万四千トンとふえまして、五十三年に十八万九千トンまでふえましたが、五十四年、五十五年と十数万トンにまた減っているという現実がございます。これはたまたまその二年間、去年、おととしとかなり台風の被害等が集中してございまして、残念ながら、作付面積等は減ったわけではございませんが、反収ないし歩どまり等がダメージを受けまして、結果的に産糖量が減ったということになっているわけでございます。
#195
○喜屋武眞榮君 その原因がどこにあるかと私聞いておるんですよ。特に甘蔗糖が伸びないのはどこに原因があるかと聞いておるんです。
#196
○政府委員(渡邉文雄君) 一般論で恐縮でございますが、沖縄の場合には耕地面積自体が非常に限られているというのが一つあると思います。
 それからもう一つは、北海道との対比において申しますれば、北海道の場合には、稲作転換という形で過去の水田がビート等にかわっているということがございますが、沖縄の場合には、そういうことが、水田自体が少ないために余りないということがあるかと思います。
 もう一つは、せんだっての委員会のときにも御質問ございましたが、野菜等、より有利な作物についての農家の指向がございまして、野菜等がたしか一千町歩以上ふえたと思いますが、そういったことがサトウキビの作付面積の増になかなかつながらなかったということの原因ではないかというふうに思っております。
#197
○喜屋武眞榮君 私は、沖縄の農耕地は伸びておる、キビ作も伸びておるという前提をさっき申し上げたでしょう。だのになぜ減じておるかということ。あなた方のこの資料によりますと、いいですか、こう書かれておるんですよ。私が言いたいことは、「台風等の被害」、こういうことが書かれておるんです。それは間違いないでしょう。それじゃ詳しく聞きたいのは、「台風等」という、その「等」というのは何ですか。
#198
○政府委員(渡邉文雄君) 「台風等」の「等」といいますのは干ばつでございます。
#199
○喜屋武眞榮君 最初からそうおっしゃればいいんです。干ばつですね。干ばつということは裏では水でしょう。水ですね。
 それで、いよいよ焦点に入りますが、沖縄の農業開発は結局水資源の開発なくして抜本的な解決は不可能であるということなんだけれども、その水資源の涵養、水問題の解決に対して、農林水産省としてどのように現状を把握しておられますか。
#200
○政府委員(杉山克己君) まず、沖縄におきまして水需給の数量的な関係はどうかということを見てまいりますと、実は昭和五十三年に国土庁が作成した長期水需給計画というものがございます。これによりますと、沖縄の農業用水の需要は昭和五十年度で年間約一億立方メートル、それからその後も、畑地灌漑面積の拡大、そのほかの事情によって、新たに昭和六十年までに年間二千万立方メートル、それから昭和六十五年までには年間六千万立方メートルの増加が見込まれているというような状況でございます。
 こういった状況に対応しまして、現在でも水不足の状況があるわけでございますが、今後、いま申し上げましたような必要量を確保するためには、従来からも水資源の開発、水利施設の整備といったことは一般内地の事業に比べて特段の重要性があるということでその充実に努めてきたところでございます。特に国営の灌漑排水事業、さらには特殊な事業でございますが、地表水のみではなくて、地下ダムの開発による水源の確保というような事業を重要事業として推進しているところでございます。
#201
○喜屋武眞榮君 もっと科学的な根拠を踏まえて問題解決に取り組んでもらいたい、これを私前提にして、いま沖縄の水問題はこういう状況にあることを把握しておられますか。まず、生活用水、工業用水、農業用水、この三つに分類して全国と沖縄を比較した場合に、全国の生活用水は一四・一%に対して沖縄は四五・八%。生活用水のパーセントは本土よりもはるかに高い。この理由はおわかりでしょう、申し上げるまでもなく。基地に関連するんです。米軍の基地との関係があって水道が本土よりも行き渡っておるということなんです。もっぱら基地との関連。工業用水は全国が二〇・九%に対して沖縄は一二・五%でしょう。いま問題にしたい農業用水は全国が六五%に対して沖縄は四一・七%、これなんですよ。このように格差があるという、このことを抜きにしてあれもやりたいこれもやりたいということは、これはやるにこしたことはありませんけれども、どれをどのように優先的に計画的に能率的に問題を解決していくかという、このことでなければ、行き当たりばったりではいけないと思いますよ。それではその沖縄の農業用水開発について具体的な施策を示してもらいたい。
#202
○政府委員(杉山克己君) 先ほど申し上げました国営灌漑排水事業でございますが、現在着工中のものとして宮良川地区、これはダムでございます、それから名蔵川地区、羽地大川地区、これは現在全体実施設計を行っているところでございます。内容はこれもダムでございます。それから宮古西部地区淡水湖。それから宮古地区、これが地下ダムでございます。
 こういった事業について国営灌漑排水について重点的に予算配分を行っていきたいということで目下推進を図っているところでございます。
#203
○喜屋武眞榮君 いま基本的な御計画、これは否定はいたしません。ぐんぐん進めてくださいCところが、大事なものを抜かしておるということを私自身反省しておりますが、これをぜひひとつ国の問題として考えてもらいたい。
 といいますことは、沖縄は全国一の降雨県です。降雨量では日本一なんです、二千三百ミリ。全国は平均は千七百ですね。ところが、全国一雨の豊かな県でありながら、全国一水不足の県である、ここに問題があるわけですね。ですから、せめてその年間降る雨を海に流さぬでそれを貯水する、そのことをまず何よりも優先すべきじゃないかとこう思うのです。そのためには大型ダムも結構でありますが、ところが、沖縄全般の離島、僻地、そして地理的にも考えた場合には、その降る雨をためる、貯水する小型ダムを至るところに無数につくっていくことによってこれが農業用水に結びつくではないでしょうか。その点大臣、いかかでしょうか。
#204
○国務大臣(亀岡高夫君) 私も沖縄の特性というものを十分勉強しておりませんので、その線はやっぱり専門家に答弁さした方が誤りないと思いますので、お許し願いたいと思います。
#205
○政府委員(杉山克己君) おっしゃられるように、沖縄は非常に降雨量が多い。しかしながら、水量豊かな大きな河川というものには乏しい。しかも、さんご礁、石灰岩地質のため地下浸透が大きい。そういうようなことから、降った雨がすぐ海に流れてしまうというような事情がございます。そこで、これをためるためにはダムが必要であるということで、先ほど申し上げましたような基本的な大型のダムの建設を進めているところでございます。大容量の水量を確保するにはそういうことが必要でございますし、それからさらに、地下ダムといったような形で、これも受けざらとしてはかなりの容量のものがあるわけでございます。そういったことを推進いたしてまいりますが、ただ、地域によりましてはおっしゃられるように小型のダム、また水路等の関係からして、小型のダムでなければ水利が図れないというところもあろうと思います。確かに、重点としては大型ダムあるいは地下ダムを目指しておりますが、そういう小型ダムについても必要性はあると考えております。
#206
○喜屋武眞榮君 大臣は専門家でないのでとおっしゃいましたが、私が申し上げることは決して専門的な問題ではなく、至って常識的なことだと私は思っておるんですよ、至って常識的な。降る雨を海に流さぬでためるということ。これ何も専門の知識は要りませんよ。それをただ施設に、大型ダムを至るところにつくって海に流さぬように。それと関連しまして、沖縄は島が狭い上に基地との関係もありまして、舗装が比較的行き渡っておる。さらにまた航空基地、滑送路も多い。その滑走路や舗装道路に降る雨を海に流さぬでそれをためて、ため池とも言い、小型ダムとも言っておりますが、それを一例申し上げると、伊江島という伊江村がありますね。あそこで滑走路の水をためてため池をつくっているんですね。すばらしいキビ作の増産に結びついて、伊江島は全県下一のキビの収穫の多い村でありますよ。このように実際的に結びつくわけなんです。ですから、大型ダムをこれから何年計画でやっていただくこともこれも大事なことです。ところが、当面きょう降る、あす降る水を流さぬためにはどうすればよろしいか。このことを、県にも強く言いますが、国としてもそれに対する対策、補助をひとつお願いいたしたいと思います。
 次に、水源涵養林の指定について申し上げたいと思います。
 いわゆる森林と水の問題、これは次のことをまず前提に申し上げたいと思います。沖縄本島の北部に、北部訓練場という、いわゆる米軍が軍事演習する北部訓練場というのがあって、そこで実射訓練をするわけなんです。ところが、五・一五メモに基づいてその着弾地域が指定されるまで、大砲の実弾射撃は行わないと、こういう特定の地域があるわけなんです。これには二つの理由があるんです。水源を確保するということと、さらにその地域には世界的な珍鳥、ノグチゲラという世界的な珍鳥がおるわけなんです。ところが、そこで射撃をされたんじゃそれが絶滅する、だんだん少なくなってきておるんです。そして水源が枯渇すると、こういう理由から、水源涵養林、特別保護鳥及びその生息地に影響を与えないための措置をとっておると、こういう特別の配慮があるわけなんです。
 そこで、いまのところ農水省、環境庁ではその区域の指定をしていないが、四月九日の衆議院内閣委員会において、沖縄出身の瀬長議員が、今後、区域の保護指定をすれば、米軍はそれを守るかと。すなわち政府が、農水省が指定をすれば、そこでは実射訓練はやらない、これを守るかと、こう質問したことに対して伊藤施設部長は、今後指定されれば五・一五メモの指定されたものと考えると、こう答えておられます。さらに引き続き伊東外務大臣は、指定については農林省、環境庁で判断することであるのでと答えておられます。
 そこで、本論に入るわけなんです。
 そこで、農林水産大臣、こういう状態に来ておるんですが、農林水産省としては、同訓練場に対して水源涵養林の保護区域指定をする意思があられるかどうか、これが第一点。
 農水省が指定するとおっしゃれば、もうそこは網を張れるわけですから、実射訓練はなくて済むわけなんです。また水上訓練も、いろいろこれは基地の問題はまた別の機会に論じますが、次に実射訓練の恩納岳の山火事、百十ヘクタールの四日間の山火事が起こって大変なことになっている。そこに金武ダムというダムがある。この水源、これが濁って、とうとう百十ヘクタールの森林が焼けただれたために水もかれてしまって大問題になっておるわけなんです。補償の問題はまた別に論じますが、この金武ダムの水源涵養、それから流れ弾による伊芸区民の命の危険、それから建物の被害、こういう実情であるわけなんです。あの恩納岳は、これはもうまた歴史的な意義を持つ山でありますが、この大事な森林の地域に対しても、農水省として、このいま私が申し上げました網を張っていただけばこれもまた守られると、こういうことになるわけでありますが、そのことに対して大臣のきちっとした御決意を承って私の質問を終わります。
#207
○国務大臣(亀岡高夫君) 私も先ほど来申し上げておりますとおり、沖縄の地図に至って明るくないものでありますから、言いわけになるようで申しわけありませんけれども、どういう地点で、どういうふうになっておるか。これはやっぱり林野庁というものがございますので、林野庁によく指示をいたしまして検討をさせます、これは。
#208
○委員長(井上吉夫君) 本件に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後六時三十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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