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1980/03/20 第94回国会 参議院 参議院会議録情報 第094回国会 大蔵委員会 第6号
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1980/03/20 第94回国会 参議院

参議院会議録情報 第094回国会 大蔵委員会 第6号

#1
第094回国会 大蔵委員会 第6号
昭和五十六年三月二十日(金曜日)
   午後四時一分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月十九日
    辞任         補欠選任
     三治 重信君     柄谷 道一君
 三月二十日
    辞任         補欠選任
     野呂田芳成君     松尾 官平君
     柄谷 道一君     三治 重信君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         中村 太郎君
    理 事
                衛藤征士郎君
                嶋崎  均君
                藤井 裕久君
                穐山  篤君
                塩出 啓典君
    委 員
                岩本 政光君
               大河原太一郎君
                梶木 又三君
                片山 正英君
                河本嘉久蔵君
                塚田十一郎君
                福岡日出麿君
                藤井 孝男君
                松尾 官平君
                大木 正吾君
                鈴木 和美君
                丸谷 金保君
                多田 省吾君
                矢追 秀彦君
                近藤 忠孝君
                三治 重信君
                野末 陳平君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  渡辺美智雄君
   政府委員
       大蔵大臣官房審
       議官       矢澤富太郎君
       大蔵省主計局次
       長        吉野 良彦君
       大蔵省主税局長  高橋  元君
       国税庁次長    川崎 昭典君
       国税庁直税部長  小幡 俊介君
       国税庁間税部長  小泉 忠之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        伊藤  保君
   説明員
       公正取引委員会
       事務局経済部調
       査課産業調査室
       長        矢部丈太郎君
       警察庁刑事局保
       安部少年課長   石瀬  博君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○酒税法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
○物品税法の一部を改正する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)
○印紙税法の一部を改正する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)
○有価証券取引税法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(中村太郎君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、野呂田芳成君が委員を辞任され、その補欠として松尾官平君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(中村太郎君) 酒税法の一部を改正する法律案を議題とし、前回に引き続き質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○近藤忠孝君 最初に大臣にお伺いしますが、昭和五十六年度の酒税の収入を一兆八千三百億円と予定しておりますけれども、それは確保できると、こういう自信はありますか。
#5
○国務大臣(渡辺美智雄君) 何とか確保しなければならないと思っております。
#6
○近藤忠孝君 何とかということで、私恐らく科学的根拠はいま薄れているんではないかと思うんです。いままで衆議院以来の説明を見ますと、需要の動向でお酒全体の平均として約六%の需要の増があると、あとは税改正による減退分が一%と、だから恐らく大丈夫だろうという、こういう認識だと思うんですが、どうでしょうか。
#7
○政府委員(矢澤富太郎君) 数量といたしましては、五十六年度見込み額は先生御指摘のとおり六・五%の増でございます。ただこれは五十四年度に、五十五年の二月ごろに値上げがございました関係で駆け込みがございまして、五十五年度はかなり数量が全体として落ち込んでおります。したがいまして、五十六年度の数量を正常であった五十三年度の数量と比べますと全体で二・二%の増ということになりますので、数量自身といたしましてはかなり控え目な見方をいたしております。
#8
○近藤忠孝君 そこで突っ込んでお聞きしますけれども、酒類の消費の中身ですが、家庭用とそれから営業用ですね、この比率はどれくらいなものですか。
#9
○政府委員(矢澤富太郎君) どの程度、家庭用、業務月の区別なかなかむずかしい問題がございますが、手元にある数字を申し上げますと、一つは五十四年度に調査をしたものでございますが、五十三年度の小売店の移出数量につきまして業務用と業務用以外に分けたものでございます。酒類全体で二六%が業務用、業務用以外のものが七四%。それからビールでは三〇%が業務用でございます。それ以外が七〇%。清酒は一八%が業務用、それ以外が八二%。ウイスキーにおきましては二九%が業務用でございまして、それ以外が七一%でございます。なお、これには小売の売り先別に統計をとったものでございますから卸の業務用というのが入っておりません。ちょっと古い数字になりますがビールについて申し上げますと、業務用が、これは十年前ぐらいの数字でちょっと恐縮なんでございますが四三%、家庭用が四九・六%、その他恐らく贈答用だろうと思いますが七・三%というような数字がございまして、正確な数字は若干むずかしかろうと思います。
#10
○近藤忠孝君 大きな議論をしますのでそれで結構だと思うんですが、そこで家庭用の場合にはいままで特級飲んでおったのが一級とか、一級が二級とか、安い方に変わっていくと、そういう意味で税の減収が当然あると思います。それから業務用については、これはやはり飲食店関係の現在の動向を見なきゃいかぬと、こう思うんですが、これは国税庁になると思いますけれども、飲食店のいまの景気の状況、これはどうでしょうか。
#11
○政府委員(小泉忠之君) 飲食店の関係は直接の所管ではございませんけれども、御指摘の点は税務調査等国税庁でもいたしておりますが、その関係でわからないかと、こういう御趣旨かと存じますが、実は個々の飲食業者の税務調査いたしておりますけれども、やはり酒類の売上金額とかあるいは仕入れ金額、在庫の金額、金額を主体に行う調査が多いわけでございます。調査項目の一つとして消費量を取り上げることもございますけれども、業界全体の酒類消費量については詳しく把握しているということでは実はございませんわけでございまして、正確にお答え申し上げるわけにはまいらないと思います。
#12
○近藤忠孝君 大臣、最近ですね、いわゆる飲食街、町の飲食街に行って飲食されたことはございますか。最近のことです。
#13
○国務大臣(渡辺美智雄君) しょっちゅうあります。
#14
○近藤忠孝君 そうしますと町の空気というのは、大きな数字の問題とは別に、業者のいろんな話とか、あるいは飲食された場合そのときの雰囲気とかいうことはわかると思うんですけれども、町の状況どうでしょうか。
#15
○国務大臣(渡辺美智雄君) これは町全体ですが、非常に何といいますか、日本の置かれている立場というものをみんな理解をしてまいりまして、どちらかというと消費節約型の空気が漂っております。
#16
○近藤忠孝君 それは一面結構なことだと思うんですが、反面酒税の収入という面から見ますと、家庭用はさっき言ったとおりですが、やはり業務用の関係はその動向に相当左右されますね。そこでお伺いしたいんですが、サラリーマンの一日の小遣いは大体どれくらいで、どんなことに使っているか御存じですか。
#17
○国務大臣(渡辺美智雄君) これは正確な統計があるのかどうか私よくわかりませんが、人によっても千差万別ではないかと。よくわかりません。
#18
○近藤忠孝君 これはやっぱり消費の動向に関係しますので申しますと、一般に申しまして総額決まってますから、一日千円なんです。一日千円のお小遣い持って、昼食が六百円、たばこ二百円、コーヒー二百円と、あと酒の分が出てこないんですね。ですから、実際最近の公共料金の値上げとかいろんな点からは大変敏感になっておって、町へ飲みに行かない。こういう点で、大臣はしばしば飲みに行くそうですが、私はたまにしか行きませんけれども、たまに行ったときのこととそれから今度業者からじかに聞いた話総合しますと、大変落ち込んでおるんです。そういう状況は御存じですか。
   〔委員長退席、理事藤井裕久君着席〕
#19
○国務大臣(渡辺美智雄君) そういう傾向にあると思います。
#20
○近藤忠孝君 これも実際聞いた例ですが、たとえば京都の木屋町あたり、ごく普通の店だと思うんですが、人を使えないので大体夫婦で営業して月の売り上げが三十万、二人の働き分で十五万だという、こんなところが大変多くなっている、こういう状況であります。ですから、実際やっていけないので、町に相当最近ピンクサロンなど出ていますけれども、実際いままでの営業でまともにやっていけないので、一発当ててということで出ているというような傾向にあるわけですね。しかもこういう業界の実情ですと、酒税の値上げ分を価格に転嫁できない。転嫁しますと客が来なくなってしまう、こういう問題もあるし、昨年来の電気あるいはガスの値上げ、これらが相当に響いておって、それが今日大変飲食業界の転廃業が多い、こういう状況になっていますね。となれば、当然これ酒税に相当影響あると思うんですが、その点の御認識ありますか。
#21
○国務大臣(渡辺美智雄君) これは世界的な傾向ではございますが、日本は先進国の中では景気は一番いい方なんです、これでも。私は、今度の予算が成立をして、総合経済対策をやって、適正な労使の配分が行われるということになっていけば、日本の経済というものはやはりいままでのようなスピードというわけにはいきませんが、安定成長路線に乗るんでないかと、そう思っております。
#22
○近藤忠孝君 いまお酒の話をしておりまして、街で一杯飲むかどうかと、こんな話をしておるんですが、いまの大きな話となかなかこれはつながらないんです。それは大臣お認めになると思うんですね。だからそういう答弁されたと思うんですね。
 そこで、いつも大臣、今回の酒税の値上げは大したことはないと、こういう説明を大変おもしろおかしくやっていましてね、その例として清酒一杯の増税分わずか一円五十銭じゃないか、大したことはないと。確かにそれを聞きますとみんな、ははんと思うんですが、しかし実際の状況を見てみますととんでもないんですね。そこで、ここで具体的に、要するにこの大臣の説明というのは影響をなるたけ小さく見せようと、こういう渡辺さん一流の宣伝だと、こう思うんです。しかし事実をやっぱりはっきり見なきゃいかぬと、こう思うんですが、そこでこれはどちらになりますかお伺いしますが、飲酒人口というのがありますね、飲酒人口一人当たり幾らの酒税負担か、これはふえた分じゃなくて、全体の酒税負担一兆八千億円を割った場合どうでしょうか。
#23
○政府委員(矢澤富太郎君) 人により飲む量はまちまちでございますので、割った数字がどういうものを意味するかわかりませんが、一兆八千三百億円を、飲酒人口五千五百九十四万人でございますがこれで割りますと、一人当たり三万六千百七十円年間酒税を負担するという数字が出てまいります。
#24
○近藤忠孝君 一世帯は幾らぐらいになりますか。
#25
○政府委員(矢澤富太郎君) 世帯当たりで直しますと、世帯数が三千五百八十三万世帯でございますので、一世帯当たり年間五万一千七十五円の負担と相なります。
#26
○近藤忠孝君 それでいまのはごくちょっと一口口にする人も含めてですが、これは世間一般に言うお酒の好きな層、いわゆる飲み助といいますかね、大体これが安定したしかも収入に比較した多額納税者で、やっぱり酒税を支えている層だと私は思うんですよ。ここがやっぱり大事な層ですが、その辺の人数は大体どれぐらいにとらえて、その人々の納税、年間に使う酒代どれぐらいか、いかがでしょうか。
#27
○政府委員(小泉忠之君) 飲酒人口のただいまお答えございましたけれども、その中でいわゆる飲み助といいますか、毎日飲酒をしている階層でございますが、これは私ども所管ではございませんが、厚生省で五十四年の十月に調査をいたしました「保健衛生基礎調査概況」というのがございまして、これによりますと、成年男子で毎日飲酒している層は三七・二%ということになっております。女子もそれがございまして、三・七%ということでございまして、先ほど審議官からお答えがございましたように、五十五年十月の成年人口にこの率を掛けて出しますと、飲酒人口そのものが三千三百万人でございますが、そのうち毎日飲む階層は、男で千四百六十二万三千人、女で百五十五万四千人、合計いたしまして千六百十七万七千人と、こういうことになっております。
#28
○近藤忠孝君 一人当たりで割ると大体どれくらいのものになりますか。
#29
○政府委員(小泉忠之君) 人口の面で大体三割になりますので、先ほどのお答えが逆にふえていくということでございます。
#30
○近藤忠孝君 となりますと、これはかなりな額になるわけですね。で、やっぱり酒税というものはふえた分がどれだけかということももちろん大事ですが、いままでこれほど負担をしておる、そしてそれがふえるんだと、しかも最近は、御承知のとおり昨年に比べて勤労者の所得は減っているわけですから、実質に。そしていろいろな公共料金などの値上げ主なりますと、私は当然これは酒の消費に大変影響があると思うんです。
 そこで、これも大臣の御認識をお伺いしますけれども、最近はお酒の支出が減っているのかふえているのか、個人個人見まして。これは家計調査などから見てどう認識されていますか。
#31
○政府委員(矢澤富太郎君) 家計調査の数字を見ますと、傾向的にはふえているようでございます。
#32
○近藤忠孝君 これは五十五年九月、それからこれはごく最近のものですから十一月、いずれも「家計調査報告」、総理府の統計によりますと、嗜好食品がマイナス三・五%の減少、その中で特に酒類は実質マイナス八・三%の減少、五月以降実質減少を続けていると、それは特に最近もずっと続いていると。ですから実質所得が減っている中で、普通ですと私はこれはそういうときこそ一般消費よりも飲食の方がふえると思うんですけれども、実際は一杯の酒あるいは少しの食費も節約をしていると、これが私は現状であろうと思うんです。そういうところに増税していくということ、これは私は実態に合わないんじゃないかと思うんです。
 そこで、これも資料をお伺いしますけれども、所得階層別の酒税の負担割合はどうなっていますか。
#33
○政府委員(矢澤富太郎君) ただいま手元にありますのは五十二年の家計調査の数字でございます。十分位に分けまして、第I分位が実収入で十五万円でございますが、そこの負担割合が〇・四六でございます。それから真ん中のV分位のところをとりますと収入で二十五万二千八百七十九円、負担割合〇・四二、一番高い所得のX分位のところをとりますと四十九万九千百七十一円で、負担割合〇・二四という数字でございます。
#34
○近藤忠孝君 やはり完全な逆累進になっていると思うんですね。ということは、私はいままでの質疑で、大臣こういう点は余り御認識なくて、でかい日本経済全体は十分御認識になっておられるようですけれども、こういう庶民の税負担能力がどうであるかあるいはその中に占める逆累進の問題ですね、余り御認識なしにこの酒税の増税をお進めになったんじゃないか、こう思うんですが、そういう点でここでもう一度庶民の立場に立った考え直し、あるいは再検討、あるいはそこに思いをいたす、そういう点について御答弁いただきたいと思うんです。
#35
○政府委員(高橋元君) これは酒税の基本的な性格でございますけれども、酒が致酔飲料という特殊な嗜好品であるということ、そういうことからいわゆる財政物資として課税をしておるわけでございます。これは各国ともさようでございます。したがいまして、酒税はこれは御承知のとおり、酒類に対する支出というのはいわゆる支出弾力性が一を割っておりまして、〇・三ないし〇・四ぐらいでございますから、それは支出がふえましても酒に対する支出はそれほどふえていかないわけでございますから、仰せのように所得十分位に並べますと逆進的になるわけでございますが、酒税そのものが所得再分配と異なる観点からつくられている税金でございます。たびたびお答えしておりますように、たばこに対する消費税部分というのが最も逆進性が高い。第I十分位と第X十分位と比べますと税負担率は四倍違います。酒の方は若干そこは、全体としての分類差等課税ということで高級酒には高い税率がいくようになっておりますから、そこは是正されますが、大体第I十分位と第X十分位で二対一ぐらいになります。それは仰せのとおりでありますが、所得税これを加えて考えていただけば所得分配は累進的になっておるわけでございまして、そういう税制全体で果たして逆進か累進かということを御判断いただくのがしかるべきではないかというふうに思っております。
#36
○近藤忠孝君 それが私は、当てはまる時期とそれからそうでない時期とあると思うんですね。現在は私はいまの理屈を当てはめるべき時期ではないんじゃないか、こう思うんです。
 そこでお聞きしたいのは、酒税については常に価格に対する税率が一定でないと何かいかぬようなことが、これは衆議院以来ずっとよく言われておるんですけれども、なぜそうなのか。やっぱり国民の生活苦しいときにはせめてゆっくり酒でも飲めと、大いに働いてかせいで、そして税金をもうちょっと払ってくれと、こういう方法だってあると思うんです。それを先ほどのような酒税の累進性の問題をこういうときに持ち出して、いまなぜ上げなきゃいかぬのか、こういう説明全然ないんですね。だからなぜ一定割合でなきゃいかぬか、この点をちょっと御説明いただきたいと思うんです。
#37
○国務大臣(渡辺美智雄君) これはやっぱり国の財政確保ということがございますから、それで私は近藤委員の言うのも一つの政治家としての当然の見識だと思いますよ。決して間違っているなんていうことは申しません。申しませんが、やはり国の財政というものがあって、財源があって歳出があるわけですから、歳出の方はもうみんな社会保障もよくしなさい、恩給もよくしなさい、教育もよくしなさい、いっぱい言うわけですよね。財源の話になると余り味方がありませんでしてね。
 そこで、どういうように取るかということについては、一応まあまあいままでのしきたりみたいなものもございます。そのかわりやはり酒税においても、いま局長の言ったのは、大体まあこれぐらいの分野で酒税は受け持っておるんだとか、いろいろ言っているわけですよ。しかし私は、それも一つの理屈で、財政を預かる者にしてはやはり一ヵ所から取るわけにはいかない、法人税だけというわけにもいかない、有価証券税だけというわけにもいかないということで、今回はやむにやまれず所得税以外の重立った税目について広く薄く増税をお願いしたということは事実なんです。しかし近藤委員の言う考えを取り入れないわけではなくして、同じ酒税の中でも、たとえばしょうちゅうならばコップ一杯で、盛りっ切り一杯九十六銭しか値上げをしてないとか、お酒なら一円五十銭しか値上げしてないとか、そのかわり特級酒なら一合で十七円値上げしているとかいう、お酒の中でやはり庶民大衆の普通飲む物、私らもしょうちゅう党ですからそういう意味では税金は払わないのかもしれませんが、そういうことを考えてやはり考慮はしておるんですということを御理解いただきたいと思います。
#38
○近藤忠孝君 私が基本的に申し上げたいのは、やはりこれは担税能力の問題です。いま私はずっと飲食業界の問題まで申し上げたのは、飲食業界も含めいわゆる庶民の中にこの負担能力が大変減っているんじゃないか、そういうときにいまのような課税は相当でないということを申し上げましたので、その点をひとつ十分にお考えいただきたい、こう思います。
 時間の関係で次に進みますが、次は小売関係の問題です。小売業者約十七万ぐらいおるわけですが、平均年所得はどれくらいでしょうか。
#39
○政府委員(小泉忠之君) 小売業者につきましては、昨年まとめまして五十四年の調査がございます。五十四年一月時点の調査を全部まとめてお答え申し上げますと、一企業当たりの総売上高は五千九百六十二万円、そのうち小売業者でも酒類ばかりを小売りしているわけでございませんで、酒類の小売分は二千六百九十八万円ということになりまして、税引き前の純利益は二百六万円になっております。
#40
○近藤忠孝君 これはお酒だけのようですが、ほかの物を売りながらもやはり最近はどうしても酒中心になっておると思うんです、スーパーとかほかの商店の変化がありますから。私の調査によりますと年収六百万以下、酒もその他も売って家族数名で働いて、とても従業員など雇えない、しかも重い物を運び夜遅くまで働いて大体六百万円以下というところが大変多いんですが、認識はどうでしょうか。
#41
○政府委員(小泉忠之君) 全体の平均でございまして、二百六万円の税引き前の純利益ということでございまして、その状態で、これも平均で申し上げて恐縮でございますが、従業員はどのくらい抱えておるかというものを見ますと、大体四人から五人の小売部門の従業員を抱えて商売をなすっておられる。こういう状況でございまして、売っている数量は大体年間で五十キロリットルが平均になっております。きわめて小規模であることは事実でございますが、その売り場面積は二十四・五平米ということでございますので、大型スーパーではなしに一般のスーパーというのは私ども五百平米以下とこう見ておるわけですが、小売の平均は大体十坪、二十四・五平米、こういうような状態になっております。
#42
○近藤忠孝君 もう少し私は客観的で実態をつかんだ調査が必要だと思うんですが、私の調査では大体六百万以下のところが大半であると、こういう事実が出ています。しかも酒類の小売業者の将来性の問題ですけれども、酒全体がそれほど伸びが期待できない、こういう業界でありますし、しかも仕事は大変きついと、家じゅうで働いても年収六百万というのは一般の勤労者に比べてもかなり低くなる、こういう状況ですね。となりますと、後継者問題とかあるいはその他の経営上の大変困難な問題に直面している業者がふえていると思いますけれども、その点の認識はどうですか。
#43
○政府委員(小泉忠之君) 先ほどお答えが不足いたしましたが、売上高の税引きの純利益率、これを申し上げますと三・五%ということでございまして、赤字企業の割合は全体のうち六・一%という状況でございます。
 御指摘の点で後継者問題、いろいろその事業上の悩みがございまして、その際私どももどんな点が悩みであるかというような点も含めましてアンケートをいろいろとりました。その結果を概略御説明いたしますと、やはり一番大きな悩みは売り上げが伸びないということが悩みでございます。それから、販売競争が非常に激しい。さらに細かく申し上げますと、やはり商品が多様化して手数がかかる。あるいは店舗、倉庫を拡大しようとしても土地の入手がむずかしい。こういうような悩みがございまして、その中で後継者がいないということも訴える方がございますが、これは全体の六・八%になっております。後継者がいないという悩みよりも、むしろ人手が不足しているという悩みが一四・二%でございまして、御指摘の点は当然後継者問題というのはあろうかと思いますが、メーカーあるいは卸の悩みと比べれば、小売の場合にはむしろ売り上げが伸びないとかそういった悩みの方が多いんじゃなかろうかというふうに考えております。
#44
○近藤忠孝君 一兆数千億円のやっぱり税収を確保する大事な分野だと思うんですね。そこにそういう問題があると、何か私はこれは国としてもそれなりの対応策、それが必要だと思いますけれども、どんなことをお考えでしょうか。
#45
○政府委員(小泉忠之君) 流通界の一番大事な小売の第一線でございますので、やはりこの業界が健全に伸びていくということも非常に大事なことであろうかと思いますが、現在私どもとしてはやはり取引の実態に応じた妥当な価格で消費者に適正ないい物を供給するという形で、できるだけ適正な規模でこの営業、経営基盤を固めてほしいということで、第三次近代化の酒類業全体の、清酒業全体の計画がございますが、その中でやはり流通部門もメーカーとタイアップして、そういった形でいろいろ経営上の体質を強化するという方向にいくように指導いたしております。
#46
○近藤忠孝君 具体的な問題として手持ち品課税の問題があるんですが、これは昨日来も問題になって、お酒の種類別の量をひとつ考えてほしいというような意見もありましたけれども、私はそれと関連して指摘したいのは、たとえばサントリーオールドなどは増税の機会に押し込み販売をしていると、要するに一番これは税の関係で差が大きいものですから、押し込み販売をしているというような実情があるように思うんですが、その点の把握とその対策はどうでしょうか。
#47
○政府委員(小泉忠之君) 五十三年度の増税の際にも手持ち品課税で、やはりこれは税の負担の公平という見地から当然経過的な措置として必要な措置でございますが、その手持ち品課税を行ったわけでございますが、その際になるべく仮需が起こらないようにということで十分な指導を尽くしたつもりでございますが、今回も非課税限度をその事情に応じまして千五百キロリッターから千八百キロリッターへ上げまして、そういった仮需が起こらないような措置も加えて準備をしていきたいというふうに考えておりますが、特定の商品につきましておっしゃるような思惑がある程度働いて仮需的な動きが出ると。これは価格改定の際には当然起こるわけでございますが、増税に際するこういった動きは、いま申し上げましたように手持ち品課税の措置がかえって逆にあるために、過大なそういった経済ロスを伴うような荷動きというものは通常の価格改定の際と比べますと非常に少ないというふうに考え保ております。
#48
○近藤忠孝君 押し込み販売の反面、今度は逆にある特定の品物については品不足も起きると、こういう問題も現実に発生するようでしすね、毎回毎回ね。これはどうして起きるのか、またその対応策はあるのか、その点どうですか。
#49
○政府委員(小泉忠之君) 押し込み販売という御指摘でございますが、これは常々私ども公正な市場ということで、公正取引の公正な市場で正常な取引が行われるようにということにつきましては、業界の自主的な公正競争規約等を基準にいたしまして努力を期待しているわけでございますが、その効果と申しますか、これが昨年公正競争規約が小売業界につきましても公取の認定を受けまして実施に移されておりますので、そういった意味で取引が公正化していくということは昨年あるいは一昨年と比べればかなり正常化していくんではないかと。したがって押し込み販売とかいろいろそういった不当な取引というものは、かなり業界の自主的な努力もありまして正常化していくというふうに期待いたしております。
#50
○近藤忠孝君 それからこの増税の際のもう一つの小売業者の不満は、手持ち品課税の調査の関係でしょう。品物を調査しやすいように並べておけというのがこれ全小売業者に指示されるそうですね。いままで店に売りやすいように並べておったのが、調査の便宜とは大分違いますから並べかえると。で、また終わったらもとへ戻すとか、これは大変な作業だというんですね。この込もう少し簡便化した方法とか、もうちょっと効率的なうまい方法はないんですか。
#51
○政府委員(小泉忠之君) もし当法案が可決されました暁には、五月一日に手持ち品課税が行われるわけでございますが、その際には、事前に数日前から記帳の点につきましては各業者の方々にお願いをいたしまして、正確な出入りの記帳をお願いして、それに基づきまして調査を行うわけです。したがいまして、現物の確認も当然でございますけれども、それを裏づける帳簿の準備ということも、御多忙の中ではございますけれども、なるべく業界には不便をかけないような措置をかみ合わせながら、やはり帳簿と現物との両面で適正を期して行っていきたいというふうに考えております。
#52
○近藤忠孝君 どこに来るかわからないためにみんなもう全員がやると。そうするとこれは大変な大騒ぎになるわけですが、これは今後の問題としてその辺の簡素化とかもっと適切な方法、それをひとつお考えいただきたいと、こう思います。
 そして次に、卸の関係ですが、全酒類の関係で卸の数は一万二千九百二十三。小売が十三万四千ですから、十軒に一軒というとこれはかなり割合としては大きな数になると思うんですね。となりますと、私は巨大な卸売業がある反面、中堅もありますけれどもかなり弱小の卸売業もあると。そんな中でかなり過当競争なども起きておるんじゃないかと思いますが、その実情どうでしょうか。
#53
○政府委員(小泉忠之君) 卸売業につきましても採算状況につきましては国税庁でも実情の調査をいたしております。
 ちなみに御報告申し上げますと、その利益状況は酒類卸売業につきまして売上高に対しまして税引き金利益、純利益率は〇・八%ということになっておりますが、食品の全体の卸売業に比べましても、これが〇・七%でございますので遜色がない形になっております。赤字企業の割合も一五・一%ということでございまして、これもまあまあという水準ではなかろうかと。御指摘の一キロ当たりの売上高等につきましてこれを御説明いたしますと、やはり小売の先ほど御報告いたしました五十キロリットル程度の売り上げに比べまして三千七百六十キロということで、平均いたしますとかなり大きな業態になる。総従業員は平均して四十一人を配しておるということでございます。全体として数が多うございますので、そのうちでは場合によっては零細な卸売業もございますけれども、総体の平均としてはそういう状況になっております。
#54
○近藤忠孝君 私問題にしているのは特に零細なところでございますね。たとえばウイスキーの八%のマージンを四%か五%まけてしまう、小売に対してですね。そうすると、今度実際得るのは二%か三%というようなことになりますと、それでまた激しく競争するというと、これは大変な事態がやっぱりこの面で起きるんじゃないか。こういう面でのこれからの対応策をひとつ考えてほしいと、こう思います。
 時間がないのでその点だけにとどめますが、問題は流通業界全体に関係する問題はマージンの問題です。いままでの議論としては、これは端数が出た場合に端数をマージン分にするというようなことが問題になりまして、一つは端数調整が便乗値上げにならないようにという問題と同時に、増税に伴うマージン分の増をこれを適正にやっていけと、こういう問題などが出ておるんです。私はこの問題単に端数の問題だけではなくてもう少し深い問題があろう、マージンの問題、こう思うんですが、いままでの答弁ですとその問題は増税額が確定した後の問題で、そしてその段階で指導していきたいというんですが、私はもう現にそれが行われておるんじゃないかと、こう思うんですが、どうですか。
#55
○政府委員(小泉忠之君) 何度もお答え申し上げておりますように酒類の価格は自由価格のたてまえになっております。したがって基本的には、増税額が確定いたしまして各企業がそのときどきの市場の状況を前提にいたしまして値決めをすると、こういうことになっております。
 マージンの問題でございますが、今回の価格改定は値段は上がりますが増税分が上がるということが主体でございまして、そのほかマージン分としてその値段に織り込むということはいたしておらないわけでございます。と申しますのは、これは厳密に申しますとやはり市場慣行による価格の段階でございまして、たとえばビールでは五円刻みあるいは清酒では十円刻みというものがございまして、その差額が仮に出た場合には、これはやはり生販三層でときどきの状況に応じてこの配分が決まると、こういうことでございまして、いわばマージンといったような形のものになるかどうか。それはやはりその端数の処理として、端数でございますのでその整理として決まるというふうに心得ておるわけでございますが、マージン率の問題につきましては、これは長くなりますが、昨年の年初に全酒類について一〇%程度の価格改定をお願いいたしております。消費者には御不便をおかけしたわけでございますが、これはそのときの状況に対応しましてコスト面あるいは流通面のいろいろな経費の増加というものに対処して値上げをいたしまして、その際にマージン率につきましては、かなり流通界のそういった事情を織り込んだ形で価格改定を行っているという状況でございますので、問題がその後発生しておるというふうには私ども思っておらないわけでございます。
#56
○近藤忠孝君 昨日の参考人のお話聞きましても、これは洋酒、ビール、それから清酒とそれぞれお話があったんですが、自由価格だから話し合いで決まるんだというんですけれども、しかし実際は、この業界というのはメーカー主導の業界ですね。
 そこで私、実態を見てみますと、たとえばマージンの率を比較してみますと、一番少ないのがこれは現行マージン率ですが、ウイスキー特級で一七・四%、小売が。ビールで一七・八%、それから清酒になりますと大体一九%から二一%という数字になるんです。これを見てみますと、洋酒とかビールとか業界全体が流通界に対して力が強いと、その中でもさらに力の強い業界ほどマージンが少ないんですね。やっぱり経済の法則どおりお互いの力関係で決まっているんだろうと。となりますと、大臣、清酒の場合はお米が高くて苦しめられておる、その上マージンも高いということは力が弱いからなんですね。ということは、マージン分を仮に今度増税になりますから負担割合ふやさなけりゃいかぬとしても、これは端数の切り上げじゃなくてむしろ切り捨てる方にしまして、そしてそのへっ込み分は、清酒はともかくとして洋酒とかビール、この業界に負担させる力は十分あるんじゃないか。というのは、このマージンの決まり方で力の弱い業界の方がたくさん出してるんですから、力のある方はこれを出してないということは、これまた出せる余裕があると。で、先ほど来、私は飲食業界とかそれから一杯飲む国民の方には負担能力ないと申したけれども、ここにはあるんですね。現にこれはもう経済法則上どおり出ています。そこのところにこのマージン分ですね、適正なマージンを保証するということは大事だということを先ほど来間税部長出てますので、大臣、その辺をひとつお考えになる余地はないのか、いかがでしょう。
#57
○政府委員(小泉忠之君) 昨日も参考人との質疑で私ども拝聴いたしましたけれども、御指摘の点確かに格差はついておりますけれども、昨日も御議論ありましたように、歴史的といいますか従来からのいろいろ取引の状況によって自然に形成された部分というのが大部分になっておるわけですが、その理由につきまして御説明あえて申し上げますと、やはり商品によって取り扱いのロットも違うと、それから流通の方式も違うということでございまして、主としてやはり商品の値がさと申しますか、たとえばビールなどは量が非常に天びんでいきますと多くなるとかそういうようなもの、あるいは商品管理の点で非常に経費がかかるとかいろいろな事情がこの基礎になりまして、この流通マージンの、いわゆる流通の経費が基礎になったマージンでございますので、決まっておると。その中にはやはり回転率というような問題もござろうかと思います。したがいまして、必ずしもメーカーとの力関係によってマージンの格差がついておるというふうには私ども理解いたしておりませんのでございます。
#58
○近藤忠孝君 歴史的に決まってきたということは、まさに長い間の経済状況、それが反映されてだんだんだんだん決まってきたんですよ。清酒業界が苦しくなったから、それにつけ込んで一遍にマージンを小売業者が取ったとなれば、まさにそれはそういう問題起きましょうけれども、これはだんだん長い間に起きてきたということの中にむしろ逆に経済的な裏づけがあるんじゃないかと。しかも扱いといいますけれども、マージンに関係して言えば、ビールなんというのはそれはマージンから見てたくさんあるでしょう。清酒は一本で済むわけだからね、その額から言いましてね。となれば、むしろ扱いは清酒の方がやりやすい。しかしマージンは高いということになりますと、私はいま間税部長の説明は必ずしも当を得てない。となりますと、大臣、この機会にやはり負担能力のあるところに課税をする、わずかな端数の問題でありますけれども、しかしそれで便乗値上げとか、総額にすると大きな問題になりますから、そういう点ではそれに対しても国民に負担をかけないという意味で端数は切り上げじゃなくて切り下げ、そしてその負担分は特に洋酒、ビールについてはメーカー、そういう指導をしたらどうだろうか、これは何も結果的にどうなるか、これは交渉ですからやってみなければわかりませんけれども、大臣がそういう点に乗り出せば、やはりみんな一杯飲みながら端数下がったら大臣のおかげだと、こういうことは出てくるわけですね。(笑声)そういう点でそういうことをやって乗り出すお考えありませんか。
#59
○国務大臣(渡辺美智雄君) それは端数一円下がったから大臣のおかげだと言ってくれれば、早速私やるんですがね。まあ実際集まれば二十億とかという話になる。しかし一つ一つにすればもう一円とか二円とかという話になる。で、どちらがスムーズにいくか、いままでのしきたりもありますし、あなたのおっしゃるのも理屈ですよね。そうすると同じビール屋さんならビール屋さんへ行っても、その中でも違うんですな、また、売れるやつは利益は薄いし、なかなかおまけいっぱいつけて売らなけりゃならぬということは、同じピール業界ならビール業界の中が違うと、ウイスキー業界の中が違うと、酒屋の中で中が違うんですよまた、業界だけでなくて。ですから、それらの関係もございますから、やっぱり原則的には自由価格ということでしょう、現実は。ですからそういう点を打ち出して、うまく守られるかどうかということも問題があります。しかし一つの御高説でございますから、検討をさせていただきます。
#60
○近藤忠孝君 私はなぜこういうことを申すかといいますと、酒類関係者が、これは参考人来ても異口同音に、本心とは違って増税やむを得ませんと、そういうふうに言うんです。その理由は幾つかあると思うんですけれども、私はその一つに端数の切り上げ分をマージンとして認めてやるから、マージン増として認めてやるから増税に賛成しろと、そういう約束がなされたという話を私は実は末端へ行くと聞くんですね。もう約束されているんだと、だから大丈夫なんだということで、現に私、これは小売の現場へ行きましたら主要酒類の推定増税額表というのを全部上がった分出て、推定価格が出ておるんです。そしてマージン分も出ているんです、マージン分も。マージン分幾らとマージンがふえる分までもう全部書いた一覧表が酒屋さんに全部配られておるんです。ということは、私がいま申し上げた増税を認めるかわりにこの端数切り上げ分は――このマージン分というのは端数切り上げです、それは認めてやるぞと約束がされたという話を聞くもんですから、その点で申し上げているんです。だからそれはむしろここで切り下げて、こういうことはもしないというなら、そういう約束ないというんならばそれは逆に切り下げて、しかし小売や卸のマージンは保証しなければいけませんから、それは先ほど申し上げたような方法でやったらどうかと、こう提案申し上げるんですけれども、こういう問題があるだけに私は申し上げるんです。いかがですか。
#61
○国務大臣(渡辺美智雄君) まあしかし酒税が上がれば自分の仕入れ代金も上がる、それで結局売り掛けのサイトは同じだと、在庫の期間も同じだということになれば金利もよけいかかるということにもなりますね、金利も。そこらとの兼ね合いもあるしいたしますので、せっかくの御提案ですが、直ちにここであなたの御提案に賛成というわけにもいかない。もう少し私自身が勉強しないと答えられませんから、勉強をしてみたいと思います。ただ少しぐらいのことでまた流通業者とけんかし合って売り上げが減っちゃっても私も困るので、そこらの兼ね合いもこれはありますから、慎重を期さなければならぬと思っております。
#62
○近藤忠孝君 頭のいい大蔵大臣ですから、勉強すればまさにいい考え出ると、こう思いますのでよろしくお願いしたいと思うんです。
 そこでもう時間なくなりました。最後に特にこれはメーカーの問題としては、清酒メーカーの問題、これはもうすでに各委員も触れておりますように、やはり今日の困難な状況の中でやはり一つは原料米への助成の問題、それから地酒の振興、それから清酒についての正しい認識を広げるというような問題があろうと思います。私はそれ全部賛成ですし、この点でひとつ大蔵省もその措置をとってほしいと、こう思うんですが、特に中小メーカーが生き抜くためにはよい酒、それから特色のある酒をつくる、そしてそのために真剣な努力をして、その中で米を中心にした酒づくり、そこで初めて特色が出てくる、そしてこれが生きる道だという点がすでに指摘されています。そこでこれはきのうも参考人に対してお聞きをした点と共通しますけれども、これはいま急にというとこれはいろいろな問題もありますけれども、これから長い一定の方向性の問題として、やはり清酒というものはこういうものだという一つの定義づくりをしていく必要があろう。本当にいい酒をつくるという観点からの定義づくり。それからもう一つは、紋別制度についてはずいぶんいろんな疑問点が出ています。それについて、じゃ紋別制度を廃止した場合にどんな方法があるのかという点についてはいま暗中模索です。そこでいま一つの方法としては、製造方法についてのいろんな段階、それを基礎にひとつ考えたらどうかという提案がされています。必ずしもそれでいますぐ的確なものができるかどうかは別問題ですけれども、せっかくそういう提案がされておるわけですから、民間から出ているそういう提案は積極的に受けとめて、そういう研究をどんどん進めて紋別制度にかわる新しい格づけ問題、そういう問題をする必要があるんじゃなかろうかと思います。それについての御答弁をいただきたい。
 以上です。時間もありませんから以上で……。
#63
○政府委員(小泉忠之君) 前段の地酒振興あるいは中小メーカー育成のための対策、この実情は先生よく御存じの状況でございますが、今後のあり方につきまして一言お答え申し上げますと、やはり地酒振興対策としては第三次近代化を現在進めておりますが、その中でやはり重点を置いて今後も指導してまいりたい。その内容としては、従来もやっておりますが、やはり地域業界ぐるみの共同需要開発事業、これもかなり成果も上がりつつありますが、それにつきましては側面的な支援を今後も行ってまいりたい。それから、酒質にいろいろ特色を持たせた統一銘柄というのがございますが、これは各地に随所に最近は出てまいっておりますが、これも共同でそういった統一の銘柄を開発いたしまして、そしてそれに対する私ども製造技術面等についての支援を行っております。
 それから地酒のメーカーさんの方々に対しましては、やはり共同して組織をつくりまして、地酒頒布の会を組合方式でつくった場合には、販売業免許等についても前向きに弾力的な運用を図ってまいってきておりますが、やはり何といっても地域の経済体制の中に組み込まれた清酒の地酒の関係のメーカーさんにつきましては、非常に重要な拠点でございますので、私どもも今後も清酒製造業全体の振興の一つのポイントとしてやってまいりたい。清酒製造業全体に対するそういった私どもの業界対策は、やはりこれは言うなれば中小企業対策全般と同じ次元の問題でございますので、今後もできる限り進めてまいりたいというふうに思っております。
#64
○政府委員(高橋元君) 級別についてのお尋ねでございますが、清酒及びウイスキーその他の級別でございますけれども、これはより高い酒にはより高い税負担をお願いをいたす、こういう基本的な分類差等課税の思想によっておるものでございます。昭和十八年以来の制度でございまして、現在は三段階ということは御案内のとおりであります。しかし紋別についていろいろな問題が指摘されてきておりまして、私もたびたび申し上げておると思いますが、紋別の基礎になっておりますのが、品質が優良であるまたは佳良であるという、舌と鼻でいわゆる官能テストで紋別区分を行っておるということ、それから任意の申請によるということでございますので、たとえば二級酒で一升びん一万円というような高い酒が出てまいりますと、価格分別の展開と税負担の階級別というものが必ずしも一致しないというような矛盾も出てまいります。そこでこれを従価税、従量税制度とも絡めまして、紋別制度自体のあり方についてどうするかということになりますと、かねがね申し上げております酒類、酒税制度の抜本的見直しの一環というところまで掘り下げませんと、安易に答えが出てまいらないわけでございますので、そういう場を非常に近いうちに設けまして、関係の方々の御意見も伺いながら、国会での御意見に基づきまして時間をかけて検討したいというのがただいまの考えてあります。
#65
○近藤忠孝君 結構です。
#66
○三治重信君 もう大分質問も議論も進んでいるので、できるだけ重複を避けて御質問したいと思うんですが、きのうの参考人の何と申しますか御説明や質疑の中で、やはり酒税が一番、増税ということになってくるとすぐ毎回税金の引き上げをずっとやられる。ことに最近では五年の間に三回も増税がやられている、こういうことであるわけなんですが、それで皆さんも、ことに日本酒の消費が伸びないということからいろいろの質疑が行われているわけです。
 そこでどうなんですか、酒税というのは税金の歴史からいくというと一番古くて、また一番、国なり王様の財政の主体的にやってきたやつが、いまもそういうことがどうもあって、まず酒税を上げなくちゃという感じが残っているんじゃないか、こういうふうになっているんですが、それは先進国との比較でこの酒税は、日本のこの税負担――所得税のときには大分日本は安い安いとこうおっしゃるけれども、酒税はどうなんですか、先進五ヵ国との比較で。
#67
○政府委員(高橋元君) 日本と外国とでは酒の嗜好がかなり違っておるようでございます。外国人は元来蒸留酒のような高いアルコール分の酒を飲むという習慣が非常に多いわけでございますから、ビールとかワインのような地酒のほかに蒸留酒というのをかなり消費します。アルコール分で申しますと、フランス人は日本人のたしか四倍ですか、たくさんアルコールを摂取するようでございます。そういうことから酒税制度もおのずと民族的な差を反映して違っておりまして、日本の場合には高いアルコールの蒸留酒だからといって必ずしも税金が高いわけではない。たとえばしょうちゅうがその一例であります。それからリキュールなどもそうでございます。逆に醸造酒の中で日本は非常にすぐれた清酒という酒を持っておりますが、清酒とかそれからピール、この辺の税金は比較的高いわけであります。これは嗜好からきておる沿革、多分に歴史的な沿革でございます、というか、むしろ国民の伝統と言ってよろしいかもしれません。
 そういうことでございますから、直に比較はできないのでございますけれども、ウィスキー、ブランデーというものをとって外国の酒税と比べてみますと、これはほぼ差がないと申し上げてよろしいと思います。アメリカは別といたしまして、フランス、ドイツあたりの蒸留酒税と日本の蒸留酒税の税負担水準というものはほとんど差がない。ただ、ビールとなりますと、これはドイツのように一年に百九十本ぐらいビールを飲むようでございますから、そういう国のビール税と日本のピール税とは、これは生活の長い間の伝統からかなり差があるということは申し上げられると思います。
#68
○三治重信君 大体余りそう大した差はない、こうおっしゃるわけなんですが、そういうことからいくというと、税収のこういう物品税の中から言って、割合から言って、どうなんですか。ごく簡単に税収、こういう間接税の物品税全体の割合から言って、日本の酒税の割合はどういうふうに……。
#69
○政府委員(高橋元君) 酒税という名前でいただいております間接税が日本は総体の国税の五・四%でございます。アメリカは酒税という名前になりますとこれは一・八%、イギリスの場合には酒精税とビール税とブドウ酒税と三つに分かれておりますが、そこで四・八%でございますが、そのほかに付加価値税の中に若干の税収が入っております。それから西ドイツは、これは発泡酒税というのはシャンパンの税金でございますし、蒸留酒、それからピールと三つに分かれておりまして、それを合算しますと一・九%ですが、付加価値税として相当の税収を上げております。フランスは飲料税が一・五%、これはブドウ酒、リンゴ酒、アルコール税というものの合計でございまして、これまた付加価値税がついておる。イタリアの場合には酒税が〇・四%でございますが、これも付加価値税と分かれて税収が入っておるわけでございます。
#70
○三治重信君 わかりました。ぼくは日本の酒税というのは、ぼくは別に辛党ではないんですけれども、別にそう何かえらい、きのうの説明だと税金の取りやすいところから取るためにどんどん上げているみたいな感じを受けたんですが、諸外国と比較して税率と言っても、それから物品税の中の収入の割合から言ってもそれほど差がない、こういうことでございますが、やはりこういう大衆消費のこれからの物品税のやつも、所得階層の大体似た諸国ともある程度均衡をとった税の体系をとっていただくのがやはり税体系に対してもいいじゃないか、こういう意味で御質問したわけですが、わかりました。
 それからこれは別のまた話なんですが、最近酒類の免許制度についてわれわれのところへいろいろ、二、三批判や自由販売制度にすべきじゃないか、免許制度はこれは税金を取るためにということで設けたんだけれども、いまやそういうのは庫出税なんだから、税金を取るのに小売りの免許制度というのはおかしいじゃないか、非常に何といいますか、この免許制度によってむしろ税金を取る目的、税金が安定して取れるために小売りなんかの免許をやったんだけれども、現在はむしうこういうのが第一線で非常に自由競争がないために――自由競争にして自由販売にしたらもっと販売が伸びるじゃないだろうか。また第一線の小売り業者の知恵によって製造者にいろいろの消費者の需要の好みが反映されて、そしてむしろ免許制度をやめた方が酒税の方がもっと上がる、消費の刺激、消費の促進に第一線が努力をする、こういう理屈でこの免許制度はもう古い、だからこれはやはり自由競争にすべきじゃないか、こういうことに対して、大蔵省も当然こういうことを御存じだろうと思うんです。どういう理論の対応というんですか、考え方でもって対処されるのか。いまの免許制度というのはやはり第一線の小売り者がブーブー言いながら非常にやはり安定した確実な商売ということで喜んでいるわけです。そしてわりあいに業種間も横の連絡をとって非常に秩序ある販売をやっていて、そういう意味において一面非常に零細業者の生活の資になっている。これは非常に社会の安定のためにも役立つと思っているんですが、そういうことと、だから免許制度というものの考え方というものがやはり初めやったときと変わってきたなら変わってきたように指導していかぬと、そこで非常に第一線で考え方が混乱をする、こう思うんですが、それに対する対応を大臣、また事務当局からやっていただきたい。
#71
○政府委員(高橋元君) 販売業の免許制度は昭和十二年にできたわけでございますが、当時の帝国議会での議事録をひっくり返してみますと提案理由はこうなっております。「酒税ニ付キマシテハ酒税ノ保全ヲ期スル為酒類、酒精及ビ酒精含有飲料竝ニ麥酒ノ販賣業ニ付キ、免許制度ヲ採用スルコトトシ、」とこうなっております。したがって制度の濫觴は確かに酒税の保全を期するというところにあったわけでございますが、昨日国税庁からお答えをしておりましたように、現在では酒が非常に高率の課税が行われております致酔飲料であるということから、酒税の保全を図るために秩序ある販売のシステムをとるということが一つあると思いますが、同時に国民の嗜好に非常に深く根づいている商品でございますから、消費者に対して円滑に酒類を供給するということもあわせて重要な機能になっておるというふうに思います。
 仮に酒を自由営業にいたしますと、自動販売機で幾らでも酒が飲めるというようなことになりますと、たとえば国民の保健上、それから年少者の教育上、また交通取り締まりその他で非常な不合理も生じてくるというふうに思いますので、いま申し上げましたように、もう四十何年の歴史を経た酒の販売業免許についてはその運用の改善はもちろん国税庁で検討をいたしておられると思いますけれども、これはやはり酒税制度の中で維持をしていくべきものだというのが私どもの考えであります。
#72
○三治重信君 そうすると、一番小売りの第一線で混乱を来すのはいわゆるスーパーですね。スーパーの販売免許を許可するかしないか、これによって非常な地域間の大騒動になる。なるほどスーパーというのは一面非常に小売りの大量販売で周囲に喜ばれますけれども、また商戦からいくというと、いわゆる目玉、おとり商品をやられたり、製造業者が非常に製品をたたかれる。そのほかいろいろ小売り上の問題もあるわけなんですが、ほかの方も質問があったかと思うんですが、このスーパーの免許についての基準はどういうふうに考えられておりますか。
#73
○政府委員(小泉忠之君) 運用の問題でございますので、国税庁の方からお答えさせていただきます。
 現在、先ほどもお答え申し上げましたが、実態調査の結果判明いたしておりますスーパーの数でございます、それからまず申し上げたいと思いますが、一般スーパーは一般小売り店とほぼ同様の形になっておりまして、御指摘の点は大型スーパーだと思いますが、大型スーパーにつきましては全国の小売りの販売業者の数のうちの〇・三%ということで五百店を切っております。その免許状況でございますが、仕組みといたしましては御指摘のように、大型スーパーにつきましてはかなりやはり地域面におきましても消費者面におきましても影響が強いものでございますから、非常に限られた税務署管内の地域の需給状況に限らず、実は国税局長がその是非を判定するという仕組みになっておりまして、全体的な幅広くとった地域の需給状況等を勘案しましてその可否を決定するということで、まあ消費者に対するニーズというものも考えながら、実はやはり一般小売り店に対する影響も同時に考慮して厳格に慎重に取り扱っておるという状況でございます。したがいまして、年間この免許を下付する件数というのは非常にわずかな数になっております。
#74
○三治重信君 こういうのは大型スーパーなんかがあって免許申請出たら、やはりうわさとかなんかということだけでまあ販売の免許をとった販売業者がおびえる。だからそういう点についてひとつ情報を正確に、まあ不安の質問や問い合わせについてひとつその見通しなり、考え方なりというものをよく業者と、それからまたその地域の実情についてひとつ御配慮を願って騒動にならぬように御指導願いたいと思うわけであります。
 それから、この清酒ぐらい日本の地酒と言われながら合成酒が出てきていて、また米がいわゆる農業保護、農家保護のために非常に三倍とか言われたえらい高い値段になっている。これが日本酒の伸びない大きな原因になっているごとは確実だと思うんですが、したがってまあ一面からいくというと、酒の消費を伸ばそうと言えば米の消費を減らした酒の製造方法をとっていくと、酒の消費もふえ税金もふえる。しかし片方、一面地場産業として育成すべきだということとなると米だけの酒をつくれと、そうして地場の本当のそれぞれの伝統ある酒の味を維持せいと、こういう議論になってくるわけなんです。そうすると、それでまあ若干いままでの税金の上げ方を見ると、日本酒の税金の取り方について税率の引き上げ方、実際の税率は大分かげんしているわけなんですが、こういうことについてひとつ清酒の対策について総合的な考え方、何か大臣、どういうふうにお思いになっておられるか、ひとつ伺っておきたい。と申しますのは、ビールやウイスキーみたいに一般的に大衆的に消費されるいわゆる大衆酒というものと、地場ごとの銘柄でその好み好みで消費されるというふうにやはり二段階に分けた指導が行われていくのか、あるいはそうじゃなくて生産の合理化と、コストを下げろと、まあ下げりゃいいとかいうこととか、あるいは米からの、いわゆる高いものの原料は節約する方法をもっと開発していくとか、いろんな方法があるわけですがね。その大宗の清酒業界に対する指導の考え方、物の考え方というものをひとつ。
#75
○政府委員(小泉忠之君) 非常にむずかしい御質問でございますので、お答えになるかどうかわかりませんが、現在私どもが日本酒につきまして指導方針といいますか考えておりますことは、御指摘のように製造の経済性、コスト面からの合理化と、これは当然やはり経済性の合理化ができる面は十分合理化して、採算、経営状況も健全になるような方向の製造方法ということを一方では期待いたしております。他方では先ほどから御指摘ございましたように、伝統的な日本酒というものの品質がなるべく国民のニーズにマッチするような品質に、しかも高くなるようにということで、この両面を兼ね合わせて指導をいたしておるわけでございますが、その部分部分につきましてはこれが矛盾するという面も実は出てくるわけでございます。
 それで、たとえば具体的な例で御指摘ございましたアルコール添加の問題についてお答えいたしますと、これにつきましては私どもとしては、無制限なアルコールの添加ということについては上限を限りましてこれを制限しておるという承認基準という制度を設けまして、一つ一つの企業がお酒をつくります際に、米からつくるわけでございますが、白米一トン当たり添加すべきアルコールの上限というものを二百八十リットルということで、承認基準で制限をいたしております。しかしながら、その制限以内で各企業はさらに努力をいたしておりまして、アルコールの添加は年々減少いたしておるわけでありますが、反面米の消費といいますか、原料としての消費量は拡大しているわけでございますが、それが現状では、具体的に申しますと二百五十リッターぐらいまでに下がってきておるということでございまして、アルコール添加の歴史は先生御存じだと存じますが、非常に江戸中期から柱じょうちゅうということでお酒の中にしょうちゅう――アルコールでございますが、これを入れることは酒の保存上から申しましても、それから味を非常に何といいますか端麗にすると申しますか、さらっとしたものにするといった面からも、従来から使われてきておる手法であることは間違いないわけでございますが、それが多量に過ぎると品質上御指摘のように問題も生ずるし、コスト面からいけばカバーする率は非常に高いわけでございますが、そういった難点がございますので、そういった点につきましては私ども上限を切って、承認基準という制度を活用して指導をいたしておるということでございます。
#76
○三治重信君 そうするとまあ酒の方では構造改善事業が行われて、五十七年というんですから来年に五ヵ年計画が終わることになる。そうすると、最近ではずっと業者の数が減っている、また赤字の零細業者がふえている。この中で構造改善事業でどういう効果があり、またこういうのは地場産業育成ということ、あるいは清酒業の合理化という目的を達するということからいって、経験律からいってどういう効果があったと見られるか。また今後こういうものに対してどういうふうに対処しようとされているのか。
#77
○政府委員(小泉忠之君) 構造改善事業についての御質問でございますけれども、実は現在実施いたしておりますのは第三回目、第三次の構造改善事業、近代化計画ということでございます。これは三十九年から現在まで行っておるわけでございますが、第三次は五十二年から五十六年度までという計画で進めております。
 その主体、主眼とするところは、第三次の計画につきましては清酒製造業だけでなしに、先ほどもいろいろ御議論ございましたが、流通界も含めて構造を改善していくということで、関連業種協調型と申しておりますが、グループに参加する方々はメーカーだけでなしに流通の方も参加して、
   〔理事藤井裕久君退席、委員長着席〕
先ほども御説明いたしましたが、統一銘柄とか新製品とかいったことを通じまして、協力して需要を開発していくということでございまして、その主たるねらいは知識集約化と申しておりますが、技術的な進歩あるいは人材の養成、それから共同需要の開発――先ほど申しましたけれども地酒振興にも通ずる問題でございますが、共同して清酒の需要を開発する、あるいは取引関係の改善といったような事業を主体にいたしまして、現在までのところ二百二十五グループで七千百二十社が参加して実施をいたしておるという状況でございます。今後もやはりそういった合理化、近代化の必要性は当然続くわけでございまして、その中で主として私ども主眼といたすべき問題は需要開発ではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。
#78
○三治重信君 最後にひとつ大臣、この業界はどうも税金を取られるために、かわいがってもらっているみたいだけれども、また税金以外のことはそんなに余り利益を受けてないという感じ。そのために本来の産業としての酒造業について不満が若干あるじゃないかと、こういうふうに思いますし、流通業界もそういう自由競争という構成もあるし、ひとつそういう意味において私は酒造業界は税金のためだけに保護されているという思想を払拭しなくちゃならぬと思うのですが、そうしてそれぞれ企業が独自の努力をしていって、それで税金は税金として納めるんだと、こういうふうな考え方に改める業界にした方がいいんじゃないか。また大蔵省の方も、税金を取る相手だから適当にうまく、何といいますか養っていくんだと、こういう考え方よりか、酒造業界としてこれをどういうふうに成長さして自主的な努力を助長していくかと、こういうふうな対策がいいんじゃないかと思うのですが、それに対する大臣の御意見を伺って質問を終わります。
#79
○国務大臣(渡辺美智雄君) この業界の指導方法というのもなかなかいろいろありましてね。先生、先ほどから言っておる純水酒ですか、私も興味を持って、米をたくさん使ってくれるんならそういうものを伸ばせる方法はないかと言ったんだけれども、まあ大々的にはどうもだめだと。皆さんが、若い人などはさらっとしたお酒になれてちゃっているので、純水酒のようなべたべたしたのは、まあ貴重品としては売れるかもしらぬけれども一般大衆にどんどん売れるというようなことにはいかぬだろうとかね、業界の人なんかにもいろいろ聞いてみているのです。しかしながら、日本酒というものはやっぱり育てていかなければいけないという観点から、税金の面などでもこれはかげんはしているつもりなんです、実際は。
 きのうもお話しいたしましたように、まあ酒税といっても一兆四千億のうち一兆幾らですか、約二千億円ぐらいのものがピールとウイスキーの税金ですから。だからビール、ウイスキー税と言った方が正しいのかもしれない。そういうことは、結局原料が安いためにビール、ウイスキーというものが数年間ほとんど原価が上がらないでどんどん伸びだと。酒は毎年毎年米の値上がりのあふりを食っちゃったということで、やはり米の代金引き上げの一番の犠牲者は醸造屋なんですよ、確かに。そこでこういうものが本当になくなっちまうということは大変なことですから、そういう意味で、まあビールの税金高いじゃないかとかウイスキーの税金高いじゃないかとかも言われていますよ、それは。言われていますが、しかしやっぱり税金の問題というのは日本の産業政策にも関係ある問題ですから、ビール会社の方も日本の麦を使ってくれるんならいいけれども、日本のは使わぬというんですから、二割しか使っていないんですから、せめて五割も使ってくれるんなら私も考えますよ。だけれども外国の方が麦がいいということになりますと、やはり余り競争条件がこんなに違っちゃ困るということの点も配慮をしながら税の確保も考えていくということで、それは裏返しにすれば、やはり清酒業界については政府はある意味では手厚い保護をしているということにもなるかもしらぬのです。
 それからもう一つは、小売の免許の問題が先生の話の中でありましたが、これは本当は免許なんかなくたっていいじゃないかという、われわれもそう考えたこともあるんです。しかし結局、過当競争になるということになると、やっぱりつぶれるものが出てくる。つぶれるものが出てくるということは、結局酒税の納まりが悪くなるからだんだんに卸屋さん、醸造屋さんにも波及しますわね、これ。そこらの兼ね合いの問題が一つある。だからといって免許制度の上にあぐらをかいちゃって、消費者はどうでもいいんだと、こういうわけにはいかないですな、これは。ですから、そこらの兼ね合いの問題がございますから、余り組織とか選挙のことばかり考えてやると今度は消費者からそっぽを向かれますからね。やはりこれは実情に応じて改めるべきものは改めるということが必要だと、私はこう思っております。
#80
○野末陳平君 まず、小売価格における税の負担率がビールとかあるいは二級酒、しょうちゅうなどの間に開き過ぎているというのは、これはもう買う立場から言えばはっきりしているわけですね。もっともそれに気がついて買っているというわけでもない、好みの問題もありますから。しかしながら、なぜこんなに差が開いているのかというと、ピールはもう五割に近い負担率がある。しょうちゅうや二級酒などはかなり低い。そうすると、酒税アップのたびに審議の過程で当局から説明を受ける幾つかの理由が、まあどっちかと言うと常識から言っても納得できないことがありますね。しょうちゅうとか二級酒はまあ昔は大衆が飲んだというか、それほど裕福でない層が飲んだから少し負担は低かったんだとか、そんなことを言えば、じゃビールなどは金持ちが飲むかと言えばそうでもありませんし、いまや時代が変わったわけですから、最初にいろいろ決めたときとはもう非常に好みもそれから考え方も変わるとなると、ビールも二級酒もしょうちゅうも、やはり大衆と言えば大衆が飲むものであるし、これは金がある、ないということで決められて選択を受けているものじゃない。となると、この開きは少し常識外じゃないかと、こう考えるわけです。ですからきのうも参考人が来て、できればこの差を縮めてほしいような、要するに率直に言えばもっと税率を低くしろということだったんですけれども、少し開き過ぎているので、上を下げて近づけるか下を上げて近づけるのか、これはむずかしいんですが、どうでしょう、このままでずっと、この次仮にまた酒税のアップという問題が出てきたときにこのままでいっていいものかどうか。やはり時代に合った決め方をして、こういう理由だからこれだけの差があるのはやむを得ないと、少なくも消費者にわかる程度には改善できないかなと思うんですが、大臣のお考えどうでしょうか。
#81
○国務大臣(渡辺美智雄君) これはさっきの小売屋さんとスーパーの話と似たような話なんですよ、これは。どっちかに割り切っちゃえば、もう細かい小売屋つぶれたっていいじゃないかと、スーパーがあるんだから消費者はだれも困らぬじゃないかと、消費者は。安くていい物が売れればいいんじゃないかといいましても、なかなかそこは政治はそう簡単に割り切れないところにございまして、やはり中小企業、零細企業をめんどう見なさいという声は一方にあるわけですから、そことのバランスをどうしていくかと。このお酒の問題も同じであって、伝統産業であるお酒というものが非常に落ちぶれたんですね。それは先ほど言ったように、原因は米の値上げにあるんですよ、米の値上げに。毎年毎年米を上げましたから。だからといって、それじゃお酒屋さんの米だけ安売りするということになれば、一般消費者からすれば主食のお米が高くなって、お酒屋さんの方へ行く米を何で安くしなきゃならないんだという反発が出ると。したがってそれよりは安くできないと。むしろいい米でなければ、もうともかくえさにするようなお米でいい酒ができるんならまた話は別ですよ。ところがいい米でなければいい酒はできないと。しかも米は過剰傾向にあるというような点など、政府の全体の政治の問題の絡みも一つそこにあって、結局お酒は伸びない、ビール、ウィスキーだけがどんどんどんどん毎年伸びるというようなことで、やはりそこには競争条件がまるっきり違うという、もとの原料が違うわけですから、庁方は毎年上がる物片方は上がらない物というようなこともあって、そこのバランスというものも、みんな日本じゅうの酒がウイスキーとビールにだけ席巻されちゃって、本当に伝統の酒がなくなっちまうということも果たしていかがなものか。これはもう農業政策の問題にも関係する大きな問題に広がっちまうというようなことなども――これは書いてありませんよ、この本には。私のしゃべるのは本にはそんなことは書いてないですよ、全然。それは局長がしゃべったようなことしか書いてないわけですから、同じコピーとってあるんだから。だけれども、なかなかお役所がしゃべっただけではぴんとこないんですよ、これは正直な話が。だから私そこまで言っちゃっていいか悪いかわかりませんよ。わかりませんが、皆さん政治家でもう酸いも甘いもみんな知っている間でございますから、そういうようなことで、広がったという中の一つの原因にはまさしくなっておると。
 じゃ、このままどんどんどんどん広がっていいのかというけれども、私は先ほど言ったように、ビール屋さんがともかくもっと日本国内の麦を使ってくれると、日本の生産の五割ぐらいは、ビールの製造のうち五割ぐらい日本の麦を使ってくれると言うんなら――五割使ったって原価にしちゃ十円か十五円でしょう、恐らく。まあ二十円にならぬじゃないかな、計算してみなくちゃわからぬけれども。一本当たりですよ、ビール一本当たり。ですからそういうようなことで、国の政策にも協力してもらうというようなことになれば、それは税金とか何もそんなふうなことを頭の偶っこに置く必要はない、みんながもっとよくなるんですから。そういうようなことも考えてもらいたい。まあ消費者本位だけと、消費者というのはやっぱり生産者があって消費者があるわけですから、世界分業でもう外国から安い農産物をどんどん入れて、日本では余りつくらないでもいいんだと割り切っちゃえば、それは話はまた別な話になってくるんです、別な話に。だけれども、そう割り切れないところに問題があるわけです。
#82
○野末陳平君 未成年が最近酒を飲むように――まあ昔から飲んでいるのかもしれませんけれども、特に飲んでいる、飲むようになりまして、その消費量もばかにならない。データがあるわけじゃないでしょうけれども、かと言って、未成年に飲んで税金払ってもらえばいいかって、そうもいきませんから、少し気になる部分を質問したいんですがね。
 自動販売機で売っている場合は、未成年には買えないとかいろんなステッカー張ったりしておりますし、また自動販売機の場合は、深夜の販売というのは当然交通上その他で規制さるべきで、昔よりはずいぶん改善されてきたように思うんです。思うけれども、しかし現実にビールとか日本酒を未成年が夜買ってグループで飲んでいるという例もかなりあるということで、未成年が安直に酒を入手でき、しかも未成年者が酒を飲んでいても、余り大人も気にとめないというのが日本の大体風土みたいな気もするんで、この辺が一番問題なんでしょうけれども、とりあえず、未成年に酒を飲ますな、あるいは飲んではいけないという基礎になっているあの未成年者飲酒禁止法ですか、これがちょっと時代に合わないような気もしないでもないんで、この辺のことをちょっと税金問題から離れますけれども聞いておきたいんですね。
 これは大体どういう動機で未成年に酒を飲ましちゃいけないというふうになったのか、かなり古い法律ですので、それを参考までにお聞きしたいんですが。
#83
○説明員(石瀬博君) 未成年者飲酒禁止法という法律があるわけでございますが、この法律は大正十一年三月三十日に制定されております。もっとも当時の帝国議会に提案されましたのはその十数年前でございまして、明治三十四年の二月に第一回提出、その後十一回目にしてようやく可決成立を見たという法律でございます。
 法律案の提出理由書を見てみますと三つ書いてございまして、一つは、未成年者は身体の発育が十分でないためにアルコールの害が大きいということが書かれております。それから二つは、学生が飲酒に浸り学業の目的を達せられないということが書かれてございます。それから三つは、欧米の先進国においてすでにこの種の法律が制定されており、青少年の健全育成に努めているということが書かれております。そういった背景でこの法律が制定されたものと考えております。
#84
○野末陳平君 一部当然と思えるし、また一部何となくばかばかしいと思えるところもなきにしもあらずですが、それはいいんです。ただしこの未成年者飲酒禁止法で未成年を二十と、二十歳未満の者というふうに規定されているんですが、この二十歳というのがどうしてここに線が引かれているのか。まあ成人式も二十だし、選挙権も二十だからそうかなと思ったりするんですが、何しろ趣味、嗜好の世界ですから、なぜここが二十になっているかもひとつ参考までに、どなたに聞けばいいですか、これは。
#85
○説明員(石瀬博君) この辺は必ずしもつまびらかにしてないわけでございますけれども、当時この法律案が提出されましたときに、諸外国の立法例等いろいろ参考にしているようでございます。外国の立法例を見ますと、二十一歳未満というようなところもございますし、二十歳未満というようなところもございますし、十八歳未満というようなところもあるわけでございますが、どうも当時の徴兵検査というようなこととのかかわりもあってあるいは二十歳未満というところでセットしたのか、あるいは当時の民法にいたしましても二十歳未満というものを未成年者という扱いをしておりますので、そういったものとの関連におきまして二十歳未満というふうにされたのではないかというふうに考えております。
#86
○野末陳平君 別にこれを、二十を何歳にしろということで言っているんじゃありませんけれども、大体未成年と一般に言った場合に、いろんな考え方ありまして、自衛官は十八歳ですから、これは未成年の自衛官になっちゃうし、運転免許証だって十八歳とかあるいはパチンコは十八歳とか、十八であったり二十であったりいろいろ使い分けられておりますので、お酒というのは趣味、嗜好の世界ですから、この辺は十八でもいいかなとは思うんです。でも別に、この未成年者飲酒禁止法でこれを二十と決めたのを十八にしろと考えているわけじゃありませんで、問題は、現実に照らし合わしましてこの法律というものが果たして機能しているかどうかなということだと思うんですね。
 で、この法律どおりでいきますと実に簡単な法律なんですが、たとえばこのごろの親は、娘、息子を問わず、もう十八、九になればおやじと一緒に酒飲みますからね。親もこれをもう当然のように認めているわけで、じゃこれを法律で罰するかというと、そんなことはもうとうてい考えられてないわけですね。そうするとこの禁酒法というのは、読んでみると、親が二十以下の息子に酒勧めたら罰になるんですね、これは。これは全然時代に合わないというかナンセンスだなと思いまして、こんなものはもう常識でみんなうまくやっているわけですから取るに足らないことなんですが、なぜこれを気にするかといいますと、最近よく就職やそれから卒業のシーズンになると未成年が酒による事故を起こすのです。何か死んだのもいましたね。ですからそんな場合に、法律はありながら現実にそういう大きな事故が起きても責任の所在ははっきりわからないし、それが世の中に対する警鐘にもならない、こういうようなことになってはこんなものがあっても何にも意味がない、そういうふうに考えますと、まずこの法律は未成年に飲酒を禁止しているし、そのこと自体は決して悪いことじゃないのだけれども、どうも現実には本当に機能していないのじゃないかというふうな感じがするんですね。
 そこで一体、この法律で最近罰せられたどんな例があるかというのが興味があるのですが、親が子供に酒を飲ましてこれにひっかかって科料、これは罰金ですか、取られたなんというのはあるのですか。そういうふうに法律の条文は書いてあるんですけれども。
#87
○説明員(石瀬博君) 昨年一ヵ年間の状況で申し上げますと、未成年者飲酒禁止法違反として検挙されました保護者というのが五十六人。それから酒類の販売店等の業者……
#88
○野末陳平君 ちょっと途中で悪いんですが、保護者って親ですか。
#89
○説明員(石瀬博君) そういうことでございます。親とかあるいはおじいさん、おばあさんというようなこともあろうと思いますけれども、そういうことでございます。
 なお、特異な事例としまして、ことしに入りましてから二件ばかりあるわけでございますが、一つは本年の二月十七日に山形県で六十九歳のおばあさんが、非常に酒好きのおばあさんでございますが、来客が参りましてお酒の接待をしておったわけでございますが、三歳の幼児を下に抱きましてその幼女にも酒を飲ませていたということで、その幼女が翌日死んでしまったということで、これにつきましては過失致死で昨日検察庁へ書類送検いたしました。
#90
○野末陳平君 そのおばあさんを。
#91
○説明員(石瀬博君) そういうことでございます。
 それからいま一件は、三月の二日に熊本県で死亡事故が起きております。これは私立高校の柔道部員十一名とその部員のうちの父親一人、それから監督である教師、十三名で教師の自宅で卒業祝いを行っておりまして、そのうち一人が翌朝飲酒による脳内出血で死亡いたしております。この事件につきましては、その父兄一人と教師一人、二人を未成年者飲酒禁止法違反でこれも昨日、三月十九日に検察庁へ書類送検いたしております。
#92
○野末陳平君 そうすると、事故が起きると結局そこで責任は問われるということで、これは当然なんでしょうけれども、しかしそういう事故は特殊かもしれませんし、親が罰せられたというのを聞くとこれはやたらに子供に酒を飲ませられないということにもなると思うのですが、飲ましていいのかどうかそこがぼくも非常に……、親が判断することですからね。事故が起きた場合には当然そういういまの結果が出てくると思うのです。しかし問題は、親の問題よりも業者といいますか、やはり酒を売るあるいは酒を飲む場に未成年を置いておいて売り上げが上がるから喜んでいるというか、そのあたりがもっとはっきり罰の対象になるのが現代いわゆる未成年の飲酒禁止法を一番生かすポイントじゃないかと思うのですよ。それで業者、スナックの業者から半分喫茶店みたいなのいろいろあるんでしょうけれども、業者はもうわりと平気で飲ましているのですね。事故が起きてないから何ら問題になっていないようですけれども、どうなんでしょう、いまの事故の、つまり死亡事故という極端な例を除けば、何かあたりまえみたいな顔をして飲ましてまたそれをとがめる人もいないというのがどうやら日本の実情らしくて、これはいけないとは思いますけれども、少なくも業者はそう簡単に未成年に酒を提供してもらっては困ると。法律はもちろんその辺も触れているわけですね。
 そこで、この業者との問題について実情をお聞きしたいんですが、どうなんですか、未成年者に酒を提供した業者というのが幾らの罰金でしたかね。何かこれ見ると二十円とか何とかとなっているんですよね。科料という言葉で出てまして……いいですか、ちょっとお願いします。
#93
○説明員(石瀬博君) 未成年者飲酒禁止法では「科料ニ処ス」と書いてあるわけでございますが、罰金等臨時措置法という法律がございまして、この科料の額というのは「二十円以上四千円未満」ということになっております。
#94
○野末陳平君 そうすると、やくざとは言わないけれども、変な業者いて、スナックに若いのを集めちゃ――少年少女ですよ、酒飲ましたり、かせぎ半分遊び半分みたいな、そんなのがいると。これはどうなんですか、事故が起きたら取り締まりの対象になると、事故起きてなくてやっている分にはほとんど野放しなんでしょう、いまどうなんでしょうかね。
#95
○説明員(石瀬博君) 事故が起きましてから捜査するというわけでは決してございませんでして、われわれとしましては、飲酒による少年の心身がいろいろとむしばまれるとか、それが契機になっていろいろな犯罪を誘発するというような点もございますので、街頭補導その他によって少年の飲酒をできるだけ早期に発見して適切な補導をするというようなこともやっておりまして、昨年一ヵ年間で三万二千人ぐらいの人を補導したりしているわけでございます。業者に対しましても事故が起きてからということではもちろんございませんでして、平常の啓発活動を通じて捜査を行い、昨年は百九十九人の者を検挙したと、こういうことでございます。
#96
○野末陳平君 ただそれにしても科料の中身が軽過ぎて、こんなもの何にもならないんだと、大したことはないやというふうにもとるんじゃないでしょうかね。ぼくはもっときつく罰するべきだと思うんですよね。罰でもってすべてを解決するんじゃないですけれども、やはり未成年者に酒を提供することは罪悪だという感じはほとんど世の中ありませんからね。そこまで行った方がいいと思うんですが、軽過ぎませんかね。
#97
○説明員(石瀬博君) いまほど百九十九人の者を検挙いたしましたと御説明したわけでございますが、その科刑の実態を見ますと、確かに御指摘のとおり、検察庁へ行きましてもうほとんどが起訴猶予になっておりまして、二十円以上四千円未満という科料自体型が言い渡されていないという実情にございます。これは確かに、非常に悪質な業者に対しましては非常に軽さに過ぎる刑であるというような感じもいたしておるわけでございますが、大体そういうような場合には他の風俗営業等取締法違反とか、その他の関連法令を駆使しながら重い罰刑を科していくというふうなことをやっておりますので、相応の効果は果たされているというふうに感じております。
 何分にも酒の問題というのは非常にむずかしい問題でございまして、家庭教育あるいは学校教育、さらには社会教育というものを巻き込んで酒のこわさというものをよく一般に浸透させなければいけないということで、この罰則のみで解決ができるというような問題ではないのではなかろうかというような感じもいたしておるわけでございます。
#98
○野末陳平君 事実そのとおりで、やはりこれは自覚ができてきてからうまい飲み方ができるんでしょうけれども、未成年は好奇心だけでいきますからね、どうしてもある程度周りが気をつけなければいけないだろうと思うんです。それでよろしいですか大臣、いいんですか。
#99
○国務大臣(渡辺美智雄君) はい。
#100
○野末陳平君 そこでちょっと、大分脱線してしまいましたが、業者が――いまのは業者と言ってもスナック業者の話でしたけれども、小売業者ですね、お酒の。アメリカなどではやはり未成年が酒を買いに来ると売りませんね、身分証明書を提示させて、やっぱりこれはたてまえ上かもしれませんが、わりとうるさくやっているようですね。国民性の違いかもしれません。日本の場合はこれは未成年が買おうが、子供がお使いに来たのと同じような感覚でぽんぽん売ってしまう。現実にコンパとかなんとかでいわゆる中学生、高校生、これは別に非行少年少女だけでなくて、酒屋で酒を買ってきて飲んでいるんですね、アパートやなんかで。ちょっと酒屋さんがもう少し厳しくしてくれたらいいんじゃないかと思うんですよね。で、身分証明書を提出させてなんということがいいのかどうか知りませんが、いずれにしても、どうなんでしょう、結局はこれは未成年に酒を飲ませて余り気にとめないいまの日本の社会が欠陥なわけですから、もし言うなれば。そうすると、業者は直接その酒を扱うんですから、やはり安易に少年少女に売らないというふうにすべきじゃないかと思うんですね。これをどういう形で徹底させるかは別として、考え方としては、やはり身分証明書を出して確認するというぐらいに厳しくしてもいいんじゃないでしょうか、そういう時代じゃないでしょうか。
#101
○政府委員(小泉忠之君) 小売業者の現状について私の方から、先生よく御存じだと存じますけれども、申し上げたいと思いますが、現在やはり酒販店では未成年者の二十歳未満の方にはお酒を売らないようにということは、先ほども御議論ございましたけれども、免許業者でございますので、そういった点、やはり数は多うございますが、心がけて商売をなさる方が免許されておるというふうにまず基本的には私ども判断いたしておるわけでございますが、それにつきましても、しかし実際上、そういったことのないようにという指導は努力をいたしております。
 で、先ほども御指摘ございましたように、たとえば自動販売機で消費者の利便に――余り一〇〇%利便を考えてということでありますとそういった弊害も起こるということでございますので、最近はこの自動販売機については、自動販売機だけで小売をするというような業態は認めておりません。したがいまして、現在かなりの数の自動販売機がございますけれども、それにつきましては必ず責任を持った業者が自動販売機を設置するという形になっております。現在十二万件を超しておりますが、その中でやはりピール等の比較的アルコール度数の少ないものが大半を占めておるというふうに考えられますけれども、そういった措置もとっております。
 それからもう一つ大事なのは、やはり対面販売で販売をされるということがやはり基本的には大事ではないか。したがいまして、零細な方も多いわけでありますが、必ず責任を持った方が対面をしてお売りするという形が基本になっておりまして、しかしながら、その場合に未成年者であるかどうかということはなかなか判断がつきがたい、事実上そういった面もあるいはあろうかと思います。
 それから御両親が飲まれるということで子供さんが買いに来るといった場合にどうするかとか、そういったような問題も実は実際上はたくさんあるんではなかろうかと思いますが、いずれにいたしましてもそういった点は心がけておりますが、特に自動販売機につきましては、やはり飲酒運転とかそれから未成年者がお飲みにならないようにというようなことは、大きなステッカーをつけましてやっておる。それから夜間の販売につきましては、これまた業界の自粛になるわけでございますが、昭和五十年以来、夜中の十一時から明け方の五時までは売らないということを原則にいたしておりまして、これも十七万の業界でございますので、その徹底の度合いについてはいろいろ部分的には問題もあろうかと存じますけれども、全国的にはそういった形で自粛の度を強めておって、問題のないような取り計らいが行われつつあるというふうに考えております。
#102
○野末陳平君 いずれにしても、徹底してし過ぎることはない問題ですから、何かの折にそういう面の指導も当局にしてほしいと思うんですね。いずれにせよ、この未成年者飲酒禁止法というのがありながら、余りにも古いのでちょっと実情に即さないところあるいはそれが十分に機能してない面もある、不備なところもあるという感じを持っているんです。
 そこで最後に、この法律をどうするということじゃありませんけれども、やはり時代が変わってきて、しかもこの法律をずっとこれからも生かしていこうとするならば、不備なところを補うなり若干手直しが要るんじゃないかという気がしてきているんですね、まあ年齢の問題はともかくとして。ここには最近はやっているような先輩が後輩に酒を飲まして事故が起きるとこれは責任がないんですね。さっきのは監督の先生が飲ましたんで、これはやっぱり保護者に当たるから責任があったというふうに思うんですけれども、何かこう先輩後輩の間柄で飲んでもし事故が起きたらば、これは責任の所在がないのがいまの法律なんですね。あるいは未成年者同士が寄り集まって酒飲むなんていうのは、このごろはもうざらにあるようなんで、たまたま事故が起きてなくて、むしろ補導されるという面ではこれがわかるんでしょうけれども、補導じゃなくて事故が起きたなんていうんではこれは遅いわけですね。この場合にも子供同士が、未成年同士が酒飲んでいるということで責任の所在も何もないわけですね。いろんな点で、せっかく法律がありながらずいぶん不備にもなってきているということで、もう少し実情に合わせて見直しが必要ではないかなと、せっかくありながら余り意味のない、ただ古臭い法律があるというだけでは困ると思うんですよ。で、ちょっとあるいは管轄が違うといいますか立場が違うんですけれども、大臣最後に、どんなものでしょうかね、ぼくは少し見直す部分があってしかるべきだという気がしているんですが。
#103
○国務大臣(渡辺美智雄君) いままで忘れられておったような話でございますが、これはかなり示唆に富んだことがあるんです。アル中問題なんです。麻薬は日本は非常にやかましく扱って、麻薬というのはもう世界で一番少ないんです、日本は。アル中も世界で、フランスなんかよりはるかに少ないが、ややアル中がふえつつあるということも事実でございます。これが未成年者とどういう関係があるか、これは私は無関係じゃないんじゃないか、長期的に見るとね。したがって今後そういうような問題等も含めまして、どういう方策がいいか検討をさしていただきますが、とりあえずはもう明らかに隣の子供が買いにきたというような場合は、それはもうみんな、だれちゃんどこへ行って酒一本買ってこいとか、お客さん来たからビール三本買ってこいとかということはしょっちゅうありまして、それも売った業者は全部処罰だとか言ったって、これも現実離れをした話でございますから、そこらの兼ね合いをどうするのか、非常にむずかしい問題だが、非常に重要な問題をこれは含んでいることでございますから、十分に検討をさしていただきます。
#104
○野末陳平君 終わります。
#105
○鈴木和美君 まず第一にお尋ねいたしますが、ぜひまじめに、まともにここの点だけは答えていただきたいと思うんです。なぜかと申しますと、答え方いかんによって質問が違うものですから。
 その一つは、二、三日前、総理大臣は第二次臨調の問題に絡んで五十七年度以降増税なき予算を組みたいと、その意味でも行政改革問題に真剣に取り組みたい、こんなお話があったと思うんです。大臣、鈴木内閣の大蔵大臣として、きのうの質疑ではその意気込みはわかるけれども、実際上どうかなという疑問を付した答弁があったように私は思うんです。実は私もそう思っているんですが、その点について大臣として責任ある答弁を私はまずお尋ねしたいと思うんです。
#106
○国務大臣(渡辺美智雄君) 私もこの問題で総理と実は具体的に話し合ってはいないんです。いないんですが、新聞の伝えるところや何かでは、要するに五十七年度には新型増税、そういうようなものはやらないというようなニュアンスの記事を私、見ました。その点について聞いてみたんですが、ともかく歳出カットが先だと、続けて大型増税なんかできるものではないという認識でした。私も大型増税をやるつもりはいまのところ持ってないんです。ただやるとも言ってませんから、やらないということもおかしいわけでございまして、結局徹底した歳出カットというものをまずやるべきであると、補助金の見直しから何からですね。これはもう本当に、恐らく私は一兆円の歳出カットをやるのはこの増税よりもっとむずかしいと思うんです、この法案よりは。だけれども、あえてそれをやるべきであるという点においては実は総理と意見が一致をしておるわけであります。しかしこれは政府だけが幾ら言ってみたって、国権の最高機関である国会が賛成してくれなければだめなわけですから、これだけしかし世論のバックがあるということになれば、そう頭から反対もできないんじゃないかと思いますが、しかし反対されるかもわからぬし、これはやってみないことにはわからない。いずれにしても、ことしの夏から秋にかけては本当に勉強をしてですね、そういうことになれば恐らく臨時国会も開いていただくということになるでしょう、国会の問題、私はわかりませんが。ともかく政府それから国会を挙げて、国民の要望にこたえ得るようなことをやっていかなければならないというように私も肝に銘じております。
#107
○鈴木和美君 その点はわが党としても大変重要な関心を持っておりますので、いずれ各事案ごとにまたお尋ねしたいと思うんです。
 私の持ち時間もありますから、先に進ましていただきます。
 酒税の問題に関してはもうすでに何人かの人が御質問しましたので、私は大蔵大臣の本会議における私の質問に対する答弁と、大蔵大臣の財政再建に関する基本構想について若干疑問を持ちます。なぜかというと、大臣は必ず財政再建のお話の中の方法論として必ず二者択一を言うんですね。つまり歳出は一生懸命切り詰めますと、大変だと、やるだけのことをやってそれで増税をお願いすることもあるかもしらぬ、つまり今回などはそういう問題だと、そうお答え――二者択一論と、私はこの論には反対なんです。なぜかというと、もう一本忘れてやせぬかということなんです。それは税の公正なつまり捕捉率という問題を私は質問したはずです。つまりいま歳出の切り詰め結構です。同時にもう一つ必要なことは、公正な納税ということが何としても必要じゃないでしょうか、公正な納税。ところが公正な納税には二つありますね。税制上の問題と執行上の問題とあると思うんです。私はいまその税制問題全般にわたって語ろうとは思いません。しかし執行上の問題については何としても疑問があります、これは。なぜ疑問がありますかということを申し上げますと、やはり税というものはまじめに、そしてすべての人が与えられた中で納めるというのが私は常識だと思うんです。ところが現行の税に対する多くの国民の認識というのはどうかというと、税は取られているという認識なんです。私はいま、財源ないからお酒の値段を上げたいとしきりに言われていますから、それならこういうことがあるじゃないか、あったじゃないかということを述べたいと思いまして、私は税の公平についてのつまり納税をやるべきであるという見解に立ちますが、いかがですか。
#108
○国務大臣(渡辺美智雄君) 大変結構なことで、ぜひとも御高説を拝聴したいと存じます。
#109
○鈴木和美君 私は、大変このことを言うということは、各党ともなかなかタブーにしていると思うんですね。しかし私は、やっぱりまじめな人がまじめなように保護されなけりゃならぬと実は思っているんですね。そういう意味から言いますと、私はいま、これは国税庁でもいいですが、どこでも結構ですが、課税すべき所得の把握というのが完全に行われていると思うのか思わないのか、この点をまずお聞きしたいと思うんです。
#110
○政府委員(川崎昭典君) 脱税がどの程度あるかと、完全に把握しておるかという御質問でございますが、神様でもございませんので完全とは考えておりませんけれども、精いっぱいの努力をして脱税がないように努めておるというふうに考えたいと思います。
#111
○鈴木和美君 私は脱税なんかいう言葉を一言だって使ってないんです、脱税なんていう言葉を。あなたが脱税というかどうかは知らぬけれども、私は使っていないです。捕捉率はつまり完全に捕捉しているかと聞いているんですよ。所得の完全な課税の対象となるそのところをつかんでいるかと聞いているんですよ。脱税とは聞いていないです、そこのところ。
#112
○国務大臣(渡辺美智雄君) これは鈴木委員のおっしゃることは、クロヨンとかトーゴーサンとかいう言葉が世の中にはある。本当にそんなふうにひどいのかというようにもとれますね。私はこのクロヨンなんというのはあり得ないと思っているんです。その理由、恐らく九というのは一割控除を受ける勤労者という意味かもしれません。六というのは事業者のことを言っているのか自営者のことを言っているのか、四というのは農家のことを言っているのか、かつてはそういうことを言われましたが、なぜそういうことが言われたかというと、要するに国税庁などで発表する実調率というもの、あるいは業種で何名おって納税している人が何人おるかという統計ですね。そういう統計から見ると、農業所得者のともかく納税人員が非常に少ない。だから農業者の税金を、じゃ所得を捕捉してないのかということには私はならないと思っております。これはたんぽでも米のとれる量にしても、人が五俵とるのに自分が十五俵とっているなんということはめったにないんでしてね。大体地域によって七俵から十俵とか。あるいは十三俵もとれるところなら十一俵から十四俵とか、地域によって違いますが、その地域地域で。ですからそんなことで、農家の場合も大体捕捉されているんではないか。問題は事業所得者、自営業者ということでございます。これについては、私はむらがときどきあるということも事実じゃないかと、そう思っております。特に反税団体なんかを組織をして税務調査もやらせないということでがんばっちゃうというようなことなどについて、いままでややもすればそういうことで強いて所得調査も強行しないというようなことなどがいろんな批判を受けていることもよく承知をいたしております。したがってこういうものについては、やはり今後とも課税の公正というものをやらなけりゃならぬし、ときどき大口脱税やなんかが新聞によく出ますが、医療の問題等についても出ます。こういうものについても、私は徹底した調査をして世の中の信頼にこたえていかなけりゃならないと、そう考えております。
#113
○鈴木和美君 私いま、クロヨンとかトーゴーサンピンとか、そのことを論じようとは実は思ってないんですが、いま神様でないという言葉があったんですが、国税庁の方から。まあ実調率のことなんだと思います。現地調査だと思うんですが、把握をするために。その把握をするためのいろんな方法は別にして、私の認識としてはやっぱり完全に把握されていないと思うんです。ただいま大臣が言うみたいに農業団体に対して、農業者に対して課税すべきかすべきでないかという議論はこれは別にあるんです。これは何も農業団体だからクロヨンの中の一番どうだからというような、私はそう思ってないです。そうじゃなくて、そういうクロヨン論議じゃなくて、完全にですね、課税をすべき所得の把握というものが完全に行われているのかということに対して、私はもう一回国税庁から見解を聞きたいと思うんです。
#114
○政府委員(川崎昭典君) 先ほどちょっと適当でないようなことを申し上げたかもわかりませんですが、実調いたしましてまあある程度増産が出ました場合でも、これでもう完全に間違いなく把握しておるかどうかという、その実調率の問題と把握率の意味というのはいささか意味が違うんじゃないかと、そういう意味で申し上げたわけでございます。御承知のように実調率というのはかなり低くなっておりますけれども、これは定員その他の関係でやむを得ないと思いますが、その範囲でできるだけ大口のものあるいは悪質と思われるものをやっておりますので、調査した限りでは把握率というものもきわめて高いんじゃないかと。じゃ逆に、調査を全然しないところは全く野放しになっておるかと申しますと、やはりそれは申告納税という制度でございまして、納税環境の整備もだんだんやっておりますし、調査のほかに指導とか税務相談というのを懸命にやっておりますので、それほどの言われるような漏れはないと。つまり全体的な意味で実調率は低いけれども、税の把握というものは一生懸命やっておりまして、非常に悪いということではないと考えておるわけでございます。
#115
○鈴木和美君 恐らくもうこれは皆ごらんだと思いますけれども、国税庁の発表の国税庁統計報告書がありますね。片っ方は経済企画庁から出した国民経済計算報告がありますね。これから私もある程度拾ってみたんですけれども、つまり全体の所得と税務署が課税をしている対象と大分差がありますね。たとえば私の調べでも、給与所得者の方は九四%程度調査されていますね。それから事業所得の方は二二%から三五%。大臣がおっしゃったいま農林水産の方は約八%です。しかしこれを課税の対象とするかしないかということは、これは先ほど言ったように別問題でありますけれども、実際に税務署が把握しているのはこういう数字なんですね、数字なんですよ。それでこれはどんなに言ってみたって、それしか私は把握しているという根拠にすべき資料はないと思うんです。これが一つです。それからもう一つは、把握すべきもう一つの観点というのは、いまおっしゃった実調です。実際に調査に行くという、これではかるきりないと思うんです。こういう私の見方に対しておかしいですか、国税庁。
#116
○政府委員(川崎昭典君) 人口に対してどれだけの納税者がおるかと。つまり農業人口に対しましていわゆる所得税がかかっている人が何人あるかと、給与所得者のうち所得税がかかっている人が何人あるかと、そういう割合をおっしゃっておられると思いますが、その割合に相当の開差がございますのはこれはむしろ経済実態が反映されておるものと考えておりまして、把握率の問題ではないように思っております。実調率が非常に低くなってまいりますと、全体として把握率が下がるんではないかということはそのとおりだと思いますが、実調率は非常にいま低くなっておりますけれども、限界まで来ておるような感じがいたしますが、この中で非常に効率のいい調査をするようにいろいろ工夫をいたします反面に、指導とか相談といった面に重点を置いておりますので、把握率の問題も巷間言われるほどのものではないというふうに認識しております。
#117
○鈴木和美君 大臣、いま大変苦しい答弁だと私は思うんですよ、実際は。しかしいまおっしゃったように、実調が少なければ税収は少ないということはやっぱり認めざるを得ないと思うんですよ。その事実だけは大臣、まず頭に入れておいてほしいと思うんですよ。実調が少ないということはやっぱり税収が少ないという結果はずうっとそういう統計から見ても明らかなんですよ。私が昭和五十四年の資料で調べてみたら、所得税の申告件数は九百四十二万件あるんですよ。それから法人税の方は百七十一万件あるわけですよ。源泉の方は三百八万件。それに対していわゆる実調した、現地に行って調べたという件数が、所得税の方については約十四万件、それから法人税は十八万件、それから源泉の方は三十四万件。パーセンテージにすれば法人税の方は一〇・四%ですね、実調が行われているのは。それから所得税のようなときには、私はいま大蔵省からこれは実調率いただきましたけれども、私の数字は全部申告したものをやったものですから一・五%しかないんですけれども、還付金とか何か入れれば四・五%くらいになるのかもしれません。多少の開きはあるかもしれません。そういうものをずうっと見ますと、たとえば調査に行って、一〇・四%という法人税の方を見れば十年に一回行くということですよ。一〇・四%というのは十年に一遍ですよ。十年に一遍行って上がった増産の税額というのは三千億円あるんですよ、大臣。そうすると三千億円あるということ、私は何も税をごまかしているとか脱税していると一言もさっきから言ってないでしょう。しかし実調をするかしないかによってこれだけの違いが出てくるんですよ、パーセンテージから見て。そうすると残り九〇%、これは一〇%しかやってないんですから、法人税で。残り九〇%を仮に正しく税金を納めようよとかやろうじゃないかというふうなことを、まあこれは大ざっぱな計算ですよ、大ざっぱな計算だけれども、そのままやっていったら三兆円上がるんです、三兆円ですよ。片一方の方は所得税の方もいろいろ見てみれば一兆六千億円、これを実調率を私は一・五ではじいたからそうだけれども、四・五で大蔵省が出したものだけ見ればこの三分の一ですわ、一兆六千億の三分の一。それから源泉の方だって多少ありますね。つまりこうやってみると、私の積算によっても大ざっぱな言い方かもしれませんけれども、三兆、四兆というのはどうだろうかと首をかしげる実態があるんですわ。そのことについて大臣、認識はいかがですか。
#118
○国務大臣(渡辺美智雄君) 実調率を上げれば要するに増産税額が出て税金がふえると、これは私は率直に認めます。認めますが、そういう単純に倍数的なものは出てきません。なぜならば、それは法人と申しましても幽霊法人で名はかりで、もうほとんど事業をやっていないというようなものもいっぱいあるわけですから、零細な数がですね。そこで税務署はもう大体わかっていますから、細かいやつについては。そういうようなことで、実態で仕事をやっていないようなところはもう最初から調べに行っておりません、書類の上で資料だけ見て。そういうのがいっぱいございます。そして調べに行くのはやはり大口のもの、それから特に大口でなくとも税歴が余りよくないもの、それからほかの同じような事業がもうかっているのにその人だけがえらくもうかってないとか、非常におかしいというふうに帳簿上ですぐわかるもの、あるいは資料せんがたくさん回ってきているのだが、果たしてそいつが実際に帳簿に載っているか載ってないかというような疑いを持たれるようなものなどなど、そういうものを重点的に参りますから、行けば大体おめがねにかなって出てくるんです、これはぞろぞろぞろっと。しかしまじめに申告したと思う人でも、調べられれば必ず出るんです、幾らかは。帳面をきちんとつければつけるほどほろが出ますから、少しは。ただうんと出るか少し出るかが問題でございまして、必ず出ることは出ます。出ますけれども、現在一〇%だから三千億円出たと、じゃその十倍やったらば三兆円出るかと、そういうわけにはいきません。しかしながら、現在実調の数字が足りないと、したがって人手ももう少しふやしたがいいということについては全く私は同感でございまして、極力そういうようなものはふやすように努力をしなきゃならぬと、そう思っております。
#119
○鈴木和美君 誤解のないようにもう一度私言いますけれども、一〇%調べて残り九〇%ぶっかけただけじゃないんですよ。私は実績も調べてみましたけれども、一〇%の中で――一〇%というのはたとえば法人税だけとってみれば、さっきも言ったように百七十一万七千件ありますね。その中の一〇・四%を調べれば、割合としては調べたものがその十割ですね。ところが更正にひっかかったというのがありますね。つまり正しかったというのと正しくなかったというのがありますね。その正しくなかったというものを省いて、つまりこれはちょっとおかしいんじゃないですかというものを見ると七八・三%なんですよ。七八・三%を基礎に置いていまはじいた数字が、大臣、私の数字なんですよ。いいですか。行ったと、行って見たと。おかしくないのもあるんですよ、おかしいのもあった。実効率が七八%だと。だからだれもかれもだましているなどということを私は言っているわけじゃないんですよ。
 それからもう一つ、大臣の言うとおりだと思うんですよ。私は荒っぽいぶっかけ方ですから、何も三兆円全部上がってくる、そうは見てないですよ。しかし個々には何か考えなきゃならぬものがあるわけです。大臣は頭がいいからすぐ、人さえふやすということをいまお答えになったから私は何も言いませんけれども、しかし本当にそこのところを考えないと私は大変なことになると思うんですよ。
 それで私は、そのやつをもう一つ今度考えてみたんですよ。それを今度は国税庁にもう一回お尋ねしますが、もう一つ問題点があるんですよ。現行の国税の職員の年齢構成というのはどうなっていますか、年齢構成。
#120
○政府委員(川崎昭典君) 年齢構成にはかなり偏りがございまして、五十歳を中心としまして四年次ぐらいの人が一万八千人を超す程度おりまして、今後この十年の間に相当数の職員が一どきにやめるというふうな現象が起こりますので、この対策をいまから考えねばならぬというふうに思っております。
#121
○鈴木和美君 税務署の職員が実調するときに、一人前の税務署員になれるということには何年かかりますか。
#122
○政府委員(川崎昭典君) 個人差もございますけれども、まあ一人前といいますか、非常にりっぱという意味では十年ぐらいと考えております。
#123
○鈴木和美君 大臣、いま国税の職員の実態というのは、五万二千名でずうっと総定員法できていますね。この前私、財務のときにもお話したんですが、ずうっといま職員の数というのは納税者の数がふえても――相当の数がいまふえていますね、納税者の方の数の方は。昭和四十五年を一〇〇としてもすでに国税収入では三二一ですよ。それから申告所得税の納税者数、昭和四十五年を一〇〇としても一二八。職員の方は、これは昭和四十六年を一〇〇としても一〇一・八、つまり、そのまま置かれているわけですよ。そのまま置かれているわけですね。そのまま置かれているということは何を意味するかというと、さっきも言ったように、大変実調率が低くなっているために大変な現象が起きているということと、いまお答えのように、一人前の職員になるのには、私の説によれば七年ぐらいかかるということです。七年ぐらいかかるのですよ。ただ七年と言ったんじゃ大変だから、まあ三年ぐらいに考えてはじき出しても、昭和これから四、五年の間に税務職員の実態というのは、実際に使える職員というのは、五万二千名定員法で確保しても七〇%ぐらしかいないんですよ。こういう実態について、私の言った実態について国税庁は認められますか、実態を。
#124
○政府委員(川崎昭典君) 税務職員の数が非常に据え置かれておる反面、納税対象が非常にふえておるということは十分承知いたしております。で、私どもも定員の増加に努力はいたしておりますが、なかなかこういう事情でございましてむずかしい面がある。そういう点で、一方ずっと納税環境の整備ということにも努力をしてまいったわけでございます。
#125
○鈴木和美君 私はもう一つだけ、そういう資料からもう一遍はじいたのは、それじゃ税務署の職員一人ふやしたら、いま直ちにどうなるというわけにもいかぬでしょうけれども、先ほどの法人税だけ、時間がありませんから法人税だけとって言いますと、現在法人税には約一万人ぐらいかかっているんですよね。しかし実際に実調に行く数というのは六千人ぐらいじゃないでしょうか、内部の事務もありますから。そういう実態だと思うんです。それではじいても、大体申告漏れというのは実調のさっき言った比率ではじきますと、これは一億二千九百七十三万円あるんです。一人当たりにすると大体四千五百八十六万円ですわ、一人当たりにして。かせぐと言っては語弊がありますけれども、まあ、いろんな協力をもらうという数が四千五百八十六万円です。こういうことから見ると、先をずっと、つまり将来を見ると、適正な納税ということを考えたときに私は大変問題があるなということを大臣、本当にこれは思っていただきたいんです。
 さてそれならば、何でそういう状態になっているのかということをやっぱり明らかにしなければいかぬと思うんですよ。国民は税をごまかしているなんて気持ちはさらさらないのですよ。なぜ起きるかというのは私は三つ理由があると思うんですよ。一つは、やっぱり政治に対する不信だと思うんですよ、政治に対する不信。たとえば田中角榮さんが裁判で被告人になっても政治の道に口を出すというのが新聞にはっと書かれておって、川上さんの問題が出、松野さんが五億円取ったんじゃないかというふうな問題が出る。そういうような政治風土の中にだれがまじめに税金納めでいられるか、ちょっとぐらいいたずらしてやれと、そういう気持ちになると私は思うんですね。それからもう一つは、高度成長時代黙っていても税金上がってきたですよ。だから総定員法がしかれるときに、ほかのサービス業界の方――業界と言わないけれども公務員でもいっぱいふえてきたでしょう。国税職員はそのままですよ、横になって。黙っていても税が上がるということだったからそれでいいのかもしれませんね。だからそういう風土ができちゃったと思うんですね。三番目の問題というのは、私はやっぱり実調が少ないと思うんですよ。税の相談とか税の協力とか、そういうことによるアフターケアもやられてないですよ。だから取ればいいという式にみんな思っちゃうんですね。そういうところが私は一つの欠陥だと思ってるんですが、大臣いかがで促すか。
#126
○国務大臣(渡辺美智雄君) 税金の使い方について国民に疑惑を与えるということは、納税免除をされるわけはないわけですから、それは私は一般論としてはやはり税金がむだ遣いされてはいけないということは当然だと、そう思っています。
 それから税務署員がふえなかったと、これも事実でございます。事実でございますが、しかしながら、そろばんで計算したり写して書いたりしてたようなものはいまはもうそろばん使わずにコンピューターとか計算機で計算しますから、もう何倍も仕事をしていることも事実でございますし、写しをとる場合もリコピーにはっと入れますからそれはもう事務もうんと能率が上がる、これも事実でございます。まだそのやり方が足らないと言われればそれも事実でございます。
 それから結局もう一つは、この二十年間に税務署出身の人を中心とした税理士さんがいま約三万六千人ぐらいいますから五倍ぐらいになりましょうな、われわれがやったころは何千人ですから。三、四千人かな。ここ十年間ぐらいで倍ぐらいになっていますよ。こういう人はある意味では、税務署の補助職員ではもちろんございませんが、税務署にとってはえらく助かっているんです。登記所に要するに代書者という者がおって、あそこでみんな書いて持ってきてくれますから、登記所はそれによって自分が一々書き直したりなんかする必要がなくて助かっているんです。それと同じように、やはり税理士というのは納税に協力をしているという場合において、大多数の税理士は協力していますから納税相談も出るし、いろんなことをやっておって、それで調査をしなくても、省略してもいいような状態に目が通されておるというのも事実なんです、これも。したがって私は、そういうことを考えれば税務の職員は仕事の量はうんとふえたけれども、そう事務量に比例して極端に少なくなったということはなかなか言えない、そう思っております。ただ問題は、一番の問題は、非常にいまコンピューターがうんとできちゃって、それできわめて専門的な事務処理をする、そいつを解明できる人がそんなに急には育たない、外部から入れてきた方がいい場合もあるかもしらぬ。したがってそういうような教育とか何かについてともかくもっと高度の、特に外国との企業やなんかで、大手の企業ですな、外国との取引がこれだけふえてきたんですから、だからそういうようなものに、語学の達者な人ももっと職員に必要でしょう。そういうようなコンピューターやなんかの解析もきちんとできる人ももちろん必要でしょう。そういう専門職、そういうような者をもっと私は入れたらいいと思います。大口のものなんかを発見する場合には非常に大事です。ところが一方は、公認会計士のともかく監査というものがかなり普及してきて、これもやはり税務署にとっては参考になることが、非常にプラスになることが多いと私は見ております。ですからいろんな面を通してやはり実調率を上げていくということは大切だと。
 もう一つ、私一番心配しているのは年齢構成なんです。これはやっぱり一人前の調査官になりますのに十年かかりますよ、かなりな能力のある者でも。ですから四十、五十ぐらいが一番多いという、五十近い人が一番多い。ですからこれではちょっと、やっぱり後十年もたってどっとやめられたらどうなるんだという問題もありますから、今後の結局定年制の問題やいろんなものと絡みますが、そういうとき断層が起きないようにいろいろいまのうちから工夫をしていかなければならぬ。国税労組の皆さんがそういうようなことを大変心配してわれわれのところにも陳情に来ますし、先生方のところもかなり歩いていると、ある意味では私の味方みたいなものでございます。いろいろ大変示唆に富む御発言をいただきましたが、謙虚に受けとめまして足らざるところは十分補っていくように努力をさしたいと存じます。
#127
○鈴木和美君 大臣の答弁のやつを素直に私は聞いておきますから、結果を見さしていただきます。とにかく一般的な行政改革であるとか、それから総定員法だとかというようなことだけの枠じゃなくて、国の基本にこれ関することですね。そういう意味で十分な対策を私はとっていただきたいと思うんです。
 それからもう一つですが、やっぱり税務署というのはこわいという感じがあるんですよ。このこわいという感じをなくさないと私は大変だと思うんです。それでこれをぜひ大臣にお願い申し上げますが、いつも大臣テレビに出られますね、だけれども、あれはある面ではいい面と、ある面では悪いんですよ。なぜかというと、時たましか出ないから。増税お願いする、盛りっ切り一円五十銭しか言わないでしょう。あれは増税のために頭を下げているとしか取られないですわ、あれじゃだめ。つまり日常の公平な税というものはどうあるべきかとか、税の仕組みはどうだとか、この税はこう使われているとかいうようなことにもっとお金をかけて国民に対する信頼をかち取らにゃいかぬのじゃないですか、私はひとつ何としても、これは大した金じゃないじゃないですか。いま税務署のコストをはじいてこらんなさいよ、百円集めるのに一円何ぼかですよ。それは低いほどいいです、国税ですから。しかしもっとそういうところに金をかけてもらいたい。
 それからもう一つは、税務署の中をもう少し明るくしてもらいたいですな。緑のコーナーを置いて、かわいいねえちゃんを置いてそしてコーヒーを一杯ごちそうになっていつでも相談できるような、そういう税務署でなきゃいかぬでしょう。
 もう一つ、税務署に入っていくと税務署の職責の目つきがよくないですよ。何かこう変なのが来たみたいな、だまされちゃいかぬというみたいな、あれ自意識なんでしょうけれどもね。そうじゃなくて本当に納税者と調整というか、融和というか、そういうことに関してやっぱり環境づくりというのを真剣に考えて私はほしいと思うんです。だから適正な税を納めるということとの裏返しはやっぱりそういう環境づくりという問題と、先ほどの職員の問題、これはこれから私は大きい問題だと思う。まあこれ以上時間がありませんから、これはこれで終わりますけれども、真剣にぜひ関係者それぞれ考えてほしいと思うんです。国会議員に私なったばっかりですから、余り偉そうなことは言えませんけれども、国会議員全体がやっぱり考えなきゃならぬことじゃないでしょうか、ここは、と私は思ってこの点は終わります。
 さて、本題の酒税の方ですが、これも大臣にまずお尋ねします。
 やわらかい話からいきますが、どうして日本酒は民族酒なんですか。国産酒なんですか。その理由を聞かしてください。
#128
○国務大臣(渡辺美智雄君) 私は学者でないから余り学問的なことは知りませんけれども、それは昔からともかく天照大神以来日本は米をつくっておって、それで米を原料としているお酒であると、日本人とお米というのはやっぱり切り離せないですわね、これは。そのお米からつくっているお酒で、世界にも余り例がないんじゃないかと、そういう意味で私は民族酒だと、こう思っているんです。学問的にはわかりません。
#129
○鈴木和美君 私なぜそれを聞くかというと、皆さん民族酒という言葉をよく使われるんですよ。しかし日本酒だから民族酒であるというような一般的な定義なんですね。私はこれはやっぱりよくないと思うんですよ。発想を転換して、つまり農耕民族文化だから文化が消滅することは大変だと、そういう理解に立たにゃいかぬと思うんですね。いま大臣いみじくもおっしゃいましたが、やっぱり私も民族酒、国民酒だと思ってるんですよ。その意味では、一つはやっぱり米とのかかわり合いですね、抜くことはできないです。それからもう一つは、米と水とを原料にしてカビでつくるアルコールですね。もう一つは、度数をある程度以上に上げられませんね。それからもう一つは、日本人の生活と食べ物に本当にマッチしていると思うんですよ。私はまあ余り字もありませんけれども、何な言おうと思って調べてきたんです、万葉集から。大伴旅人が「價無き賓といふとも一杯の濁れる酒にあに盆さめやも」こう書いてあります。つまり「濁れる酒」という言葉が私は大変興味を引いているんですよ。これが民族酒だと思うんですね。だからそういう意味で、やっぱり米と民族酒というものを考えると、ここを本当にそうだと思うんであれば、酒税法を変えなきゃならぬように必ずなるんですよ。二級酒の問題とか地酒の問題たくさん議論されています。しかし本当に民族酒だと思うのであれば、私はすぐれた日本酒というのは芸術品だと思うんですよ。そのぐらいに思っていいと思うんです。いかがですか、芸術品と思いますか、大臣。大臣に答えていただきたい。
#130
○国務大臣(渡辺美智雄君) それは芸術品でしょう。それはもう、私はそういう意味で、やっぱりある意味では芸術品だと思っています。
#131
○鈴木和美君 ありがとうございました。
 物品税のあれを見せていただきましたら、芸術品とか文芸品というので非課税になっているのがあります。これを見てみますと、たんすの中でキリ製のものとか漆のものは大変高価なんだけれども、これは免税になってますね。つまり民族酒であるとかその伝統を受け継ごうというのであれば、国の政策としてそういう個々の政策、またそれをつまり次代につないでいくという、そういう高度の政治的な判断があってしかるべきじゃないでしょうか。そういう意味から、私は清酒、二級、地酒、米、こういうものを考えるべきだと思いますが、どうでしょう。
#132
○国務大臣(渡辺美智雄君) そういうことも十分考えまして、最低の値上げ幅でコップ一杯九十六銭とか一円五十銭とか、いろいろな事情もありますが、物によってはどうしても残さなきゃならないということで十分配意をしたつもりでございます。
#133
○鈴木和美君 そこのところまたすれ違うといかぬのですが、地酒は二級酒である、二級酒は大衆のの酒だから安くしたと、これではだめなんですよ。高くたっていいじゃないですか。手間暇かけるんなら高くたっていいんですよ、私に言わせれば。そういうものがつまり民族酒なんですね。税率はどうするかということは、さっきのキリたんすの論理でいけばいいんです。だから単なるコマーシャルベースというか、マスプロ的にやっていったんでは二級酒はもうもたないんじゃないですか、地酒は。私は、そういう意味で地酒というものを大切にしてほしいと思うんです。だからある意味では、衆議院でも議論されたようですが、米の中のぬかをどう使うかと、イオン交換樹脂膜を使ってどうするかと、あれを入れるか入れないかという大変議論がありました。私は中小のところに入れるのは反対です。あれを入れるということはただコスト論ですね。コスト論というだけで入れるということは、結局は結果として大手に食われちゃうということの必然性をたどるわけですよ。私は余りあれ賛成じゃないんです。それはいろんな条件はあるかもしれませんけれども、そういう意味で日本酒というものに対して感覚を切りかえて守ろうじゃないかと。アルコールの変な添加物はもう清酒とは言わぬと、合成酒だというくらいの割り切りが必要だと私は思うのです。そういう観点から、衆議院の附帯決議ではありませんけれども、等級とか品質何々をこれから私は検討していくべきだと思っているのです。どうぞそこは頭に置いてほしいと思うのです。
 もう一つの問題は、これは大蔵省よりも公正取引委員会になるかもしれませんが、私は実はビールに対して大変心配しています。二四・二%税率が上がります。麒麟と朝日とサッポロとサントリーさんと大手四社ありますよ。しかしこのままずっといったら大きいものだけ、シェアの大きいところだけが担税能力があるからまあいいやと、片方は大変だというようなことになると、私は大変な事態が出てくるんじゃないかと思うんですが、公正な取引とか公正な競争という意味からすれば、どういう行政指導が行われているのか、私は公取にちょっと聞きたいと思うんです、公取。
#134
○国務大臣(渡辺美智雄君) その前に、二級酒は民族酒だ、芸術品だと。確かにそういうのあるんですよ。ですから、今度の課税の場合も従価税にしたらいいじゃないか、従量税でいいじゃないか、いろいろ議論があるんです。二級酒というのは安いと思うと大間違いでして、一升一万円というのもあるんです。何千円というのもあって、しかし税金は百五十円でございますから、それはキリだんすと同じようなことになっておるんで、この点は御理解いただきたいと、そう思っております。
 それからビールや何かのことは公取に聞いているようですから、私は差し控えます。
#135
○説明員(矢部丈太郎君) ビールやウイスキーのような高度な寡占産業に対します措置といたしましては、昭和五十二年の改正独占禁止法によりまして独占的状態に対する措置と同調的値上げの理由の報告という二つの規定が設けられております。独占的状態の規制につきましては、独占禁止法八条の四に規定がございますのですが、その法律に照らしまして、主として弊害面を中心にいたしまして日ごろ監視に努めております。それからまた、十八条の二の同調的値上げに対する報告の徴収につきまして申し上げますと、ビールにつきましては昨年三月から四月に値上げが行われたわけでございますが、これは同調的価格の引き上げと認められましたので、その値上げ理由の報告を徴収しておりまして、その概要につきましては五十五年度の年次報告で国会に報告することになっております。
#136
○鈴木和美君 公正取引委員会というよりは、大臣、ぜひ御賢察いただきたいんですが、余り大きいところでこう大きく広まっていくということは、また大変な業界の問題が出てくると思うし、大きいところは場合によっては分割しなきゃならぬような問題だって含んでいると思うんです。大変大きな私は問題だと思っています。それから税そのものの、規模別によって税金の納め方をどうするかというようなことも考えてみるのも一つの方法だと思うんです。これはいずれ検討のときにまた意見を述べたいと思うんです。
 さてその次は、お酒というものは財政物資となり得るんでしょうか、なり得ませんでしょうか、将来を見て。お酒というものは財政物資であるというようにいつまでも思っていていいのかどうか。業界は山中さんのところに対して全部値上げ反対という陳情をしたのです。自民党はそれをいやだと言って値上げすることになりましたね。しかしこのままではもう担税能力がないと言ってるんです。そうすると、このままいったらまた小売価格を上げるみたいなイタチごっこが行われるんじゃないか。この点は大きな私は政治問題として考えるべきだと思うんですが、どうでしょう。
#137
○国務大臣(渡辺美智雄君) 物価の問題とも関係いたしますが、物価が安定するということになれば、私はまあ大体頭打ってきているんじゃないかというように思います。これは他の物価との問題の関係です。
 それから、いつか丸谷さんだったかな、おっしゃいましたが、いわゆるシェア税的な、何万キロリッター以上売ったものは税率変えると。ドイツでやっているじゃないかというようなお話がありましたが、ああいうことは中長期的に見て今後の私は大事な検討課題じゃないかという気がいたしております。十分検討させてもらいます。
#138
○鈴木和美君 丸谷同僚議員の関連質問がありますから、私最後ですが、清酒とビールとウイスキーということを考えたときに、値上げの時期を同じにするということは清酒業界に対して大変な私は負担を感じさせるんじゃないかと実は思うんです。なぜかというと、大企業の方は買い占めとかいろんな、たくさん手持ち、仮需要がありますね。そういうことから見ると、どうも清酒の方は食われちゃやせぬかという気があるんです、私は。
 それから基盤の方ですね、経営基盤の方の状態、別な表現で言えば担税能力と言っていいかもしれません。そういうことから考えると、大臣、まじめにお酒だけ二ヵ月、お酒だけですよ、二ヵ月値上げの時期を延ばすというようなこと本当に考えられないんでしょうか。最後の質問です。
#139
○政府委員(高橋元君) 今回の清酒の増税によりまして、増税額が小売価格に反映するという前提で申しますと、ビールとかウイスキーの小売価格のアップ率は一〇%程度であります。清酒の特級は八%程度でございますが、清酒の一級となると三・五%、二級で一%程度でございます。いろいろ業界に特殊な御事情がありますし、ただいまお示しのように清酒業界全体としての問題というのももちろん私ども承知しておるわけでございますが、ここで仮に御説のようなことをやりますと、流通業界に大変大きな混乱も起こってくるわけであります。一方で御審議をお願いいたしております法律案の中で手持ち品課税ということもやっておりまして、一升びん百本以上知、流通、それから飲食店段階で持っておれば、そこで課税の際の調整をやるという制度もありまして、買い占め等が起こらないように措置をいたしておるわけでもございますし、また五、六、七月と申しますのは清酒は不需要期でございます。大体その三ヵ月で年間の蔵出しの。一五%弱ということかと思います。ピールはこれは需要期でございますから、五、六、七の三ヵ月で四割ぐらい出ていくわけでございます。需要期を控えて増税、値上げをすることが葉かどうか、その辺の見方は具体的な商売のことでございますから私にも必ずしも判断もつきませんが、しかしながら、そういう点を考えさしたといたしますと、やはり一斉に、今回申し上げているような税負担の増加を同じ五月からやらせていただくことがぜひ必要でもございますし、御理解が願えるんではないかというふうに考える次第でございます。
#140
○鈴木和美君 大臣、何か私の質問に、お酒の代表者として、米の代表者として、清酒だけは延ばすことができないかと……。
#141
○国務大臣(渡辺美智雄君) 七月まで延ばせという御意向でございますが、これは今回はひとつ御勘弁をいただきたいと存じます。
#142
○丸谷金保君 ただいまの鈴木委員の質問に関連して御質問申し上げます。
 千八百リッターというふうな手持ち課税免除額ですか、今度千八百になった、千五百から。これは種類別の手持ちというふうなことをしない限り、清酒業界が言っているように、少なくても二ヵ月くらい延ばしてもらわなければ公平を欠くんでないかという議論が業界内にもありますので、さらに大臣、この点についてはひとつ十分取り扱いについては検討願いたいと思いますが、同時に私は、いままでの議論を通じて――まあ大臣はやむを得ないと思います。しかし主税局長や間税部長は知っていてすりかえの答弁をしている問題がある。大臣よく聞いてください。江戸の時代からしょうちゅうなんか割っていたって言いましたね。ところが、これは味をよくするためにちょっとブレンドしているやつなんです。これは戦前も玉を入れるとかいろいろありました。しかしいまの、当委員会でそれぞれの委員が問題にしました民族酒とは何だということは、これとは違うんです。昭和十八年ころ戦争目的遂行というふうなことで大きく酒税が変わったときに、それまでの合成酒というものをアルコール入れても清酒という形で税の確保と国民に対する配給を賄ったんですから、その法律がそのまま生きておるわけです。ですから、いまのアルコール添加というのはちょいと味をつけるために入れるというものでは全然ないんです。増量なんです。量をふやすために入れるんで、量をふやすために入れるアル添の問題を答弁する方が全部すりかえて、江戸時代からの話。何の話ですか、これ。先ほども間税部長がアルコールの問題で、そうは言ってもアルコールの混和率というものはある程度上限制限していると言いましたね。あれは二百二十ミリリッターですか、そんなもの入れますとね、大臣、普通の酒こんな色になっちゃうんですよ、こんな色に。これは水ですけれどもね。いいですか、そのままそれいま許可しているだけ入れると。だからそんなに入れないようにメーカーの方はやっているんです。ですから増量材としているものと味つけとしての、ブレンドとしての清酒の性格が全然違うんで、われわれが言っているのは……。だからそれはいろいろブレンドもありましょう。しかし増量材としているいまのものは民族酒なんて言える口のものじゃないということの違いをひとつ十分認識していただきたいと。同時に、そのために増量した場合には、糖類の添加とか、いいですか、さらっとなんてもんじゃないんですから。さらっとなんというようなもんじゃないんですよ、実際は。皆知っているんです、そんなことは。いろんなもの入れて添加しなきゃならないんです。だから、それと本当のお米でつくった純水清酒にちょっとブレンドすると、水で割るというふうなこととは、これはほかのもの入れなくていいんですから違うと。この議論を全部くっつけていますので、そういう意味で私は、やはり民族酒としての伝統を守るんなら、清酒、民族酒というものはあくまでも米、こうじ、水――それは多少の防腐剤とかいろいろな問題まだあるでしょう。酸の問題もありましょうが、それがベースでできているものであり、増量用として三倍増酒というぐらいなんですから。いまこのごろ二倍くらいです。それでも増量なんですから、これは、明らかに。これは昔のように合成酒に戻すべきなんです。これを戻した上で――これが一問、いいですか、このことをひとつ十分考えていただきたい、違うんですから。いままでの答弁全部すりかえ、ごまかしの答弁なんです。これが一つ。
 それから、そういうことですからね、一方で一万円の二級酒なんというのが出てくるのです。ですから、これは私はどうしても、こういう点については酒の品質管理の法律が非常に弱いので、きのうは大丈夫だと、鑑定官百名いるからと言ったんですが、こんなものは特級酒だってきき酒でもって決めている。それからきのうも申しましたけれども、火入れをしたり水を入れたりいろいろなことをして、それから後の検査はしていないのですから、そういう点での管理体系をきちっとすること、そういう法的な体制を考えなきゃならぬ。ただいまの紋別の問題だけ言っていると中小企業困っちゃうんです。税制を現状のままにしておいて、級別一万円の酒があるから二級酒というふうなのはちょっと変だなんというようなことだけいじりますと、非常に中小企業が困りますので、まじめな酒、それからアルコールを入れてさわやかにと、そういうものじゃないのです。糖類添加したりいろいろなことをしなきゃならぬのですから、増量材、アルコール入れると。だから糖尿の問題が出てきたんですよ、糖類がどんと入るのですから。そういう酒飲んだら糖尿だ。これが一つの日本酒が落ちていく原因になったんです。それを何とかもとに戻そうとして一生懸命努力しているのは小さな地酒のメーカーなんです。これらの酒がいま売れるようになったんですよ。リベートなんかで一本つけ二本つけしているのは、むしろ灘の大きなメーカーの方がやっているんです。なぜか。安酒、買い酒、大きなタンクでアルコールまぜてがらがら……。宣伝力と資本力で売るんですからつけられるんです。これは本当はけしからぬということ税務署いつも言っているんですよ、指導していると。そんなもの帳面見ればわかるんだけれどもね、手をつけないんです。大きなところがやっているからですよ。こういう問題の整理をきちんとしていただきたい。
 それから、こういういろんな税法上の問題点が出てきたのは、十八年に戦争遂行ということのための財源確保で始めたものですから、どうしても無理があるんです。税法そのものを思い切った見直しをする段階、それはやると言っていますけれども、こういう視点を忘れたら大変なんです。それから同時に、これは特に大臣も心配している米の問題、昨日も参考人からビールに米を使っていますと言うんですよ。くず米でしょうと言ったら、そうだと言うんです。えさ米のようなくず米を使っているということを白状したんです、参考人。きのうビールのメーカーの方来て。米でないんですよ、安いくず米なんです。しかも日本の国産の麦はなかなか引き取ると言わないでしょう。抱き合わせにしなさいよ。安いくず米これだけやるから日本産の麦もこれだけ使えと。それくらいのことは、ひとつしてもらいたいと思う。
 それから同じように、日本酒は原価高い原価高いと大臣何遍も答弁しています。だからといって、じゃ加州米どんと入れたらいいんじゃないかということには、私はならぬと思うんです。むしろ国産の麦なり何なり、他の酒も国産の穀類を使わせるということに全力を挙げるべきで、糖みつだとか粗製アルコールだとか、コーンスターチからアルコールとってがらがら混ぜるようなことさせないで、できるだけ国産の穀物を使わせるようにすれば公平の原則が、高いなりに高値安定、あなたたちの好きな高値安定するわけなんですから、こういうこともひとつ考えていただきたい。最小限度少なくとも民族酒という日本酒については外国産の米を使うなんという発想の転換だけは絶対しないということをここでお約束いただきたい。きのうビールはドイツが五千軒、ちょっと数字多かったですがね。それにしてもドイツでビールの工場がたくさんあるのは、みんなそれは自分のところの麦を使っているわけですよ。そういうことですからね。
 それともう一つ、そういう中小企業を守り、まじめな酒をつくっている者を進めていくために、きのうも提言いたしましたが、やはりこれからの税制の改正の中では、何といっても種類別、規模別累進課税、ドイツなんかこの制度を採用しているから余り大きなビール会社できないんです。みんなそれぞれの地酒を楽しむというようになるんです。これの導入について考慮いただきたい。
 答弁の時間もとらなきゃならないと思いますので、以上五点、大臣ひとつ十分勉強していただいて、その点の実行方について御奮闘願いたいと思いますが、いかがでございましょうか。
#143
○政府委員(小泉忠之君) 昨日の御質問の関連のところをまず……。
 承認基準の問題でございますが、現在も白米一トン当たり二百八十リットルを上限にいたしておりまして、御指摘のように実行上はかなり、二百五十リットル台でアルコールが使われておるというのが現状でございます。
 昨日も御議論ございましたけれども、率直に申しましてアルコール添加は本来お酒をつくる場合に、米からアルコールをつくります量と比較いたしますと大体四割でございます。したがいまして、現在全体の清酒で申し上げますと、全体の米から六十万トンぐらいになりますが、アルコールを出しまして、それに添加するアルコールの量というのは六対四でございまして、ですからそういう意味ではアルコール添加というのは非常に最近は落ちてきて、落ちたといっても醸造した清酒の品質は上がってきておるわけでございます。
 また三倍増醸の関係は、これはさらに三倍増醸に使います。そのお米の原料米は二三%ということで私ども承認基準で抑えておりますが、実際は一八%台に落ちてきておる。これはなぜ必要かと申しますと、これも釈迦に説法でございますけれども、アルコールが高くなりますとお酒は辛くなるわけでございます。飲むためには一定の甘みというのがどうしても必要でございます。これは甘酒を四段で使ったりあるいは三倍増醸酒をまぜて甘みを出すという技術上の必要性ももちろんあるわけでございます。それが第一点でございます。
 それから清酒の品質につきましては、御指摘のようにやはり原料米の品質とかあるいはこの製造技術、いろんな要因が正しく管理されるということが必要でございますが、必ずしも米の使用量を多くしたということで品質のよい清酒ができるかと申しますと、そうとは限らないというのが、……
#144
○丸谷金保君 ちょっと委員長待って……、そこでいいや。
 私の聞いているのは、私の質問したのは、そういう技術的なことやるんなら今晩一晩あなたとやってもいいんだよ。しかし時間に限りがあるから要点言ったのをずらしたことでもってやられたんなら、とてもじゃないけれども時間で終わるわけにいかなくなっちゃうんだよ、そんな答弁されると。昔の江戸時代からと言われているような問題のちょっと品質をよくするために入れるのと、いまのアル添とは本質的に違うと。なぜならば、昭和十八年の酒税法改正で増量材としてのアルコールを添加することを認めたからだと。これをあなたたちはアルコール添加してもそれは酒の質をよくすることだと。いまのアルコール添加は酒の質をよくするためにやっているんじゃないんだよ、メーカーみんな。そのことをあなたら百も承知しているじゃないの。いま言ったって四対六だと。どこにこれに四割アルコールを割ってそのままで質をよくすることになります。しかも、それは六対四というけれども、もっとそういうことになると数字の話をしなきゃならなくなるんだけれども、中には純米酒だとかいろんなのもあるから、そういうのを削っていけば残りの酒が六対四じゃないんだよ。細かく数字出す気ならこっちのかばんにあるけれども、それはやめましょう。ただぼくの言うのは、そういう点で民族酒というからには、戦争中の増量を目的として認めたいまの法律の中ではやはり純水清酒というふうなものに限らないと、いままでの国会の論議と答弁とのすれ違いは直らないんだと、あなたたちは巧みにそれを味にもそういうものが要る、味にもそういうものが要ると。増量用に使っているということ一言も出なかった、今国会を通じて衆議院でも参議院でもとうとう。実際はそうなんだ。そのことを言っているんだ。それをまたあんな長々と答弁されては困るんで、大臣はわかりましたでしょう。
#145
○国務大臣(渡辺美智雄君) それは先から言うか、裏の方から言うかという話と同じようなものじゃないかと思いますが、確かにそれは、アルコールをたくさん使うようになったのはお米が足りないから増量して始まったんです。それはもう理屈はないと思う。
#146
○丸谷金保君 いまも続いているの、それが。
#147
○国務大臣(渡辺美智雄君) いまも続いていると。ところが私も、酒屋さんいっぱいあるんですよ、私の地元の後援者に聞いてみた。ともかく全部お米だけの純水酒にしたらどうだと聞いてみたところが、一つは値段が高過ぎて競争できないと。第二番目は、いまの人たちはさらっとした酒を好むので、純水酒だけだと昔のようなべたべたになっちゃう……(「うそ」と呼ぶ者あり)こう聞いた話をぼく言っているんだからね。そういうことを言うんで、そこで珍しがっては飲むがなかなかたくさん飲んでもらえない。珍しがっては飲んでくれる。しかし長い間何十年も続けちゃったものだから酒というものに対する国民の嗜好が変わっちゃったと、そこで問題があるというようなことも言っておりました。しかし私は、農林大臣もやったり、農林政務次官二回もやっておるものですから、酒屋の味方なんですよ。何とかこれは米をもっと使ってうまく助成の方法とか、安く払い下げるとか、何かないかというようなことをずっと言い続けて、似たようなことを言ってきているんですがね。なかなか一遍に解決つかない問題がございます。本当に糖尿病にいいんならこれは大変なことになるんじゃないかという気がしますが、そこら辺のことは、学問的なことは私よくわかりませんから、もう少し研究をさしていただきます。
#148
○丸谷金保君 それから麦類の問題、それから米の問題。
#149
○政府委員(高橋元君) 規模別の課税についてお尋ねがございました。
 ドイツのビール税で確かに規模によって軽減されておりますが、それは非常に零細なものだと思います。全体の九割の製造場ではございますが、生産量では四分の一を占めているにすぎない、こういうものが間接税として制度になじむかどうかという問題がございますけれども、先ほど大臣からお答えもございましたように、酒税の基本的な問題の一環として長期的に検討さしていただきたいと思います。
#150
○丸谷金保君 それから麦の問題とお米の問題、大臣、ビールの。
#151
○国務大臣(渡辺美智雄君) 特にビールの場合は私は国内のを使うように、農林大臣当時も、それ以前からも団体交渉をやらせまして、徐々にふやさしてるんですよ。最初十何%とかいって、だんだんだんだんふえてきて、いま二〇%ぐらいね。それで、ともかく会社に、国内生産三割使ったら、ピールの三割使ったらどうだと、三割ぐらいできるんじゃないかと。この間もぼくはある大手の麒麟会社の社長も来たから言ってやった、それを使うようにしなさいと。何だかんだ言っていましたよ、品質が悪いとか、やれ落ちこぼれができるとか、やれ乾燥場がうまくないとかどうとかこうとか言っていたけれども、そんなものは農協と相談してやったらどうだと。それは一挙にできませんが、そういうことでなるべく国内産の品質も向上さして、それでなるべく国内産を使わせると。十円がとこも原価を上げる気だったらかなりのものを使えるらしいんですな、これ。ここの国税庁がちょっと書いたやつで言っても大変な話になるんだが、これを余りすると米価にとって安過ぎるからちょっと私発表しない、こう言っているんですが、大変なことになる。ですから同じ税金を払うのも米価で国内に払うのも同じことなんだから、私は今後の検討課題として、これは品質の問題には問題がありますが、極力両面からそういう方向で指導をしてまいります。
#152
○丸谷金保君 頼みますよ。それから外国から米を輸入しないこと。
#153
○国務大臣(渡辺美智雄君) 外国からは米は輸入いたしません。
#154
○丸谷金保君 ありがとうございました。
#155
○多田省吾君 先ほども御質問がございましたが、一昨日総理は、日商総会のあいさつの中で、第二臨調の発足にちなんで行政改革を政治生命をかけて行うと。またその後の別の会合でも、昭和五十七年度からの大型間接税につきましては新設をしない方向でやりたい、こういうお話をされたわけでございます。
 きのう、またきょう、大蔵大臣の御答弁も私もあらあらお聞きしておりますけれども、もう一度大蔵大臣としてはこの総理の御決意に対してどのように考えておられるのか。
 それからもう一点は、きのうの大蔵大臣の御答弁では、しかしながら、やはり大型間接税の勉強はやらせてもらう、準備は続けて行うという意味の御答弁があったと存じますけれども、私はやはり鈴木総理が政治生命をかけて行政改革のみによって財政再建を図り、大型間接税は昭和五十七年度からはやらないんだ、こういう決意を述べられているのにかんがみまして、大蔵大臣としてはやはり一蓮托生、あくまでもこの鈴木総理の重大な決意を受けられて大型新設税の準備も取りやめる、そのくらいの御決意で初めて私はこの画期的な総理の御決意による財政再建が可能なのではないか、このように思いますけれども、この二点を大蔵大臣はどう思われているか、お聞きしておきたい。
#156
○国務大臣(渡辺美智雄君) これは、税調というのは総理大臣の諮問機関でございますから、そこで今後の財政の展望というものを見た場合において、支出の八〇%を租税で賄うということになれば避けて通れない問題だという答申が出ているわけですね。そいつについていろいろ研究をすることは私は何ら差し支えないんじゃないかと、研究することは。そう思っております。問題は、中期財政展望によると、あれもいいかげんにつくったものじゃないです。世間からはそうとられておるかどうか知りませんが。かなり詰めて詰めてつくったやつなんです。来年は一兆九千億円程度の要するに要調整額が出てくると。それを全部削ることができれば増税は句も要らないんです。何も要らないんです。そこで果たしてできるかどうか、これはやってみなきゃわからぬことですね、これ実際は。しかし極力そいつはやると。まず大型増税は頭にないということで、頭にないんですよ、私は。もうだんだんなくなってくるんだから。ということで、まず歳出カットに全力をともかく挙げると。そうでなければなかなか思うようにいかない。少しぐらいがたがた騒がれたからといってやめちゃうようなことになったらとてもできない。ですから、もう少し大混乱起きても構わない、歳出カット。それは国会の皆さんがやれやれやれと全部で言うわけですから、これ。だから、いざそのときになってあれは違ったなんと言われちゃ困りますよ、これ。そういうことで、私は皆さんと相談をしていくという姿勢でございます。
#157
○多田省吾君 次に、酒税法の改正について具体的に伺ってまいりたいと思います。
 国税庁の説明によりますと、酒類の出荷価格は原価プラス酒税の金額を加算したものとなっております。したがって酒税は、酒類が卸売業者から小売業者を経て売り渡されるまで転々として、最終的には消費者負担になる仕組みになっているわけでございます。他の物品税などでは、一般小売価格になるべく転嫁させないように、企業努力をしてコストの低下を図ったり、場合によっては企業が増税分の幾らかを負担するという場合もございます。ところが酒類においては逆に、ビールは五円単位、清酒類は十円単位に切り上げるのが慣習となっております。ですから衆議院でも言われておりますけれども、ウイスキーの一級なんかはやはり今度の増税では、一級七百二十ccが千三百六十三円七十六銭、これが千三百七十円というような十円単位の切り上げの慣習になっているわけでございますけれども、これは私はおかしいと思うんですが、これはどういう理由でこのようになっているのか、それをまず問いただしたいと思います。
#158
○政府委員(小泉忠之君) 価格の問題でございますので国税庁の方からお答えさせていただきます。
 御存じのように、たてまえは酒類は自由価格でございますけれども、酒税の増額に伴います価格改定は、酒税そのものが間接税でございますので消費者に転嫁されるということも予定した課税になるわけでございまして、今回の引き上げに際しましても、その引き上げ額はやはり現行価格に加算されるということを予想してもやむを得ないのではないかというふうに考えているわけでございますが、その際に、御指摘のように酒類は商品でございまして、やはり一般的に小売価格がどういう値決めになるか、これは酒類あるいは容器によって異なりますけれども、たとえばピール大びんでは五円刻みというような市場の慣行がございますし、小売価格が数百円のものにつきましてはやはり十円単位のものもございます。それから場合によっては百円単位が常識的だというような取引慣行もあるやに聞いております。したがいまして、それらに沿ってこの端数の整理が行われるということもやむを得ないのではないか。それからさらに加えまして、最近の状況は、市場が非常に何といいますか需要の状況が伸び悩んでおるというような状況もございますので、従来の増税に際する値決めにつきましては、場合によってはその後の需要の伸びというものでそういった流通関係にかかる経費を吸収するということも期待しながら値決めを指導したという場合もあり得るわけでございますが、今回の増税に際しては、どうもそこは転嫁されるということがやむを得ないという方向で考えざるを得ないのではないかというのが率直に申しまして私どもの考え方でございます。
 ウイスキーの一級につきましての値決めのお話でございますが、これは増税が確定してから後各企業が決める問題ではございますけれども、七百二十ミリの現在一級のウイスキーが千二百五十円でございますが、それに対する酒税の増税額は百十三円七十六銭ということになろうかと思います。それを加えますと百六十三円七十六銭というような計算になるわけでございまして、ここで、やはり値決めは大体十円刻みの千二百五十円というのがいまの価格でございますが、十円刻みの値決めになるとすれば九・六%のアップ率というような予想も成り立ち得るわけでございますが、これはいずれにいたしましても各企業が市場の動向を見てこれから決めていくと、五月一日ということになればそれまでの間にそういう処理が行われるというふうに考えております。
#159
○多田省吾君 こういう慣習は、お酒類の中小生産者は資本力が非常に小さい。そのためこういう慣習につきましてはある程度理解できますけれども、ピールとかウイスキーなんかの資本力の大きい企業になりますと、いまお話がございましたように十円単位の切り上げになるという慣習適用は私はちょっとおかしいんじゃないかなと思いますけれども、もう一回この点について何か方法はないのか、お伺いいたします。
#160
○政府委員(小泉忠之君) 繰り返すようでございますけれども、これからの問題でございますし、値決めについての、増税に際するその価格につきましては、私ども直接調査をして指導するという場合もございますので、そういう際に客観情勢等も考慮して検討してまいりたいというふうに考えております。
#161
○多田省吾君 それから同じく国税庁に伺いますけれども、酒類の値上げの場合、企業みずから値上げする場合と今回のように増税によって値上げする場合と、二通りがあるわけでございます。で、これについて国税庁に今回のような場合は報告はなされるのかどうか。
#162
○政府委員(小泉忠之君) 酒類の価格は自由価格でございますので、値上げ等によって価格を変更いたしても、その報告を法律的に義務づけるということはもちろんいたしておりません。おりませんが、たとえばビール、ウイスキー等の大企業製品につきましては、これは価格改定の際に、特に増税に伴う価格改定につきましては、状況等を随時私どもの方でアクチブに把握していくというような作業をいたしております。ただ清酒につきましては、非常にメーカー数も多いわけでございまして、流通の業者数も多いということもございまして、製品の種類も多数ありますので、通常のレギュラー品と申しますか、通常品につきましては、その増税の場合も含めまして販売価格を変更した際には税務署の方に事後的に報告をいただくような措置をいたしております。
#163
○多田省吾君 私は、やはり増税による値上げの場合でも便乗値上げというものが全然考えられないというわけのものでもございませんので、すべての製品についての報告を義務づけた方がよろしいんじゃないかと、こう思いますが、どうですか。
#164
○政府委員(小泉忠之君) 昭和三十九年以来酒類については自由価格のたてまえを貫いておりまして、したがいまして、私どもがこの自由企業の製品につきましてその価格を決定するというようなことは法律的にも根拠がございませんし、実情を事実上把握するということがやはり限界ではないかというふうに考えております。
#165
○多田省吾君 大臣は、衆議院の大蔵委員会でも、便乗値上げについては絶対認めないという強い姿勢を示されましたけれども、それは結構なんですが、その具体策はございますか。
#166
○国務大臣(渡辺美智雄君) 一つは、行政指導です。一つは、やはりこれだけ物が豊富に出ておって、むしろ販売競争というような状態ですから、幸いに。そういう点からもかなりのブレーキがかかる。需要もそうはかばかしくないと。このことはいいことか悪いことかわかりませんが、そういう点からも私は便乗値上げは抑えられると考えております。
#167
○多田省吾君 次に、清酒の酒税負担率のあり方について二、三お伺いしたいと思います。
 提案理由の中で、「物価水準の上昇等に伴いその負担水準が低下してきていることなどにかんがみ負担の引き上げを求めることとし、」云々と言われておりますけれども、単純にこのように割り切っていいものかどうか疑問が残るわけでございます。
 そこで、まず酒税負担率の状況と酒類別の業者数、それから酒税課税数量と税額、これを概略御報告をいただきたいと思います。
#168
○政府委員(小泉忠之君) 業者数等の御報告でございますので国税庁の方から答えさせていただきますが、五十四年度末現在の主な酒類の製造免許者数でございますが、全体でこれはグロスの数字になりますが四千八百四十二社、そのうち清酒につきましては二千九首三十三社、ビール六社、ウイスキー四十社、その他千八百六十三社、こういうことになっておりまして、これは兼業いたしております場合にはダブルアカウント、これも名寄せはいたしておりませんで、各酒類を通じたネットで名寄せをいたしますと三千六百三十九社、こういうことになります。
 それから税負担率につきましては、現在の価格で申し上げますと、清酒一級一・八リットル物につきましては小売価格千六百円、税額三百八十五円五十六銭ということで、負担率は二四・一%。それから清酒二級につきましては一・八リットル物で千二百円、税額は百五十四円四十四銭、負担率一二・九%。ビール大びん六百三十三ミリリッター、小売価格二百四十円でございまして税額は百一円九十七銭、四二・五%の税負担率。ウイスキーはたくさんございますけれども、そのうち特級の七百六十ミリリットル物、これはだるま級でございますが、二千五百円の小売価格で、税額は千七十四円三銭、負担率四三%。以上のようなぐあいになっております。
 それから主な酒類の課税移出数量でございますが、五十四年度の実績で申し上げますが、全体として七百七万二千キロリッター、そのうち清酒は二三・三%でございまして百六十五万一千キロリッター、ビールは四百六十八万七千キロリッター、これは六六・三%のシェアになっております。ウイスキーは三十一万一千キロリッター、その他四十二万三千キロリッター。
 以上でございます。
#169
○多田省吾君 清酒については伸び悩みの傾向が顕著に見られるわけでございますが、この原因をどう把握しているのか、また、どのような対策を実施してきたか、お伺いしたい。
#170
○政府委員(小泉忠之君) 清酒の伸び悩みの原因といたしましては、やはり毎回御議論に出ておりますように、生活様式が洋風化しておるという一般的な環境もございますし、あるいは他の酒類、ビール、ウイスキー等、大企業との関係で申し上げますとやはり販売力等に個々の業者としては差があるのではないか。さらに相対価格の問題もござろうかと思います。
 その打開策といたしましては、中小企業近代化の促進法、これに基づきまして五ヵ年間の第三次近代化の対策をいたしておりますが、この計画は大蔵大臣が定めました近代化計画、これに沿って各清酒業界で構造改善事業を行っておると、こういう状況でございます。
 で、その具体的な事例を申し上げますと、知識集約化事業、これは七十七グループで三千五百五十一社が参加して新商品開発あるいは新技術開発、人材養成等の事業を共同でいたしております。それから共同需要開発事業がございまして、これは六十六グループの二千五百八十五社が参加いたしまして、共同によってこの清酒需要の開発を、特に地酒の振興に関連するわけでございますが、努力をいたしておる。それから取引関係の改善というものがございまして、六十グループ、八百九十九社が参加いたしましていわゆる共同でびん詰めをいたしましたり、銘柄を共同にいたしまして販売をするというような共同作業といいますか、これで構造改善の成果を上げようと努力いたしております。そのほか、清酒製造業の振興対策といたしましては、若干時間が長くなり恐縮でございますが、清酒業安定法というのがございまして、これに基づきまして信用保証事業、近代化事業及び構造改善給付金事業を実施いたしております。それから信用保証基金追加造成のための補助金の交付もいただいております。それから食管制度の枠内ではございますが、原料米に対する助成をいたしております。業界におきましても、需要の拡大が重要な課題であるということを認識いたしておりまして、各地の酒造組合あるいは全国的な中央会におきましても需要振興の活動を精力的に行っておるということでございまして、国税庁自体といたしましても、この予算措置五千万円等を計上いたしまして、直轄においてこの需要開発の問題点はどこかということを調査を続けておりまして、できるだけ早くこれが実際の業界の指針になるように五十六年度はさらに努力を続けたいというふうに考えております。
#171
○多田省吾君 しかしながら、現状は、このままいきますと、過去の製塩業界が四けた台の企業が現在七社に減少したように、清酒業界においても大手しか残れなくなるだろうと、このように非常に危惧されているわけでございます。この中小清酒業界に復調のめどは立っているのかどうか、端的にお伺いします。
#172
○政府委員(小泉忠之君) 全体的な経営の状況をごらんいただきますと、他の食品製造業に比べましてそれほど遜色があるというような状況にはなっていないと思いますけれども、中小の各地の製造業者につきましてはいろいろ問題点も多いし悩みも多いと思いますが、全体的に申しまして、先生御指摘のように、三千を超えておった業者が、最近は年間大体七、八十社がやむを得ず転廃を続けておるという状況でございますが、逆に申しますと、これが適正な業者数に近づいておるというような見方も考えられるわけでございまして、問題はやはり個々の企業の体質が強化されるということが大事ではないかというふうに考えます。
#173
○多田省吾君 ですから、いまお答えのようですと、製塩業界のように大手しか残れなくなる。まあ年間七十か八十社がつぶれていく、適正狂競争力のある業界になっていくんだと。これは言葉つきはいいようでございますけれども、結局は、現在二千九百三十三社ありますけれども、将来は大手しか残れなくなるという危惧がそのままあらわれるということでございまして、これは大変な事態だと思うんです。
 それで、業界ごとの酒税課税数量を見てみますと、ピール業界とウイスキーはかなり伸びているわけです。税額で比較してみましても、ピール業界は、先ほどお答えがございましたように、たったの六社で五十三年度の実績が六千九百十一億円、五十四年度におきましては七千五百五十八億円と。ウイスキー業界では、四十社で五十三年度実績で二千九百七十三億円ですか、五十四年度になりますと三千五百七十二億円。ところが、清酒業界は、二千九百三十三社で五十三年度が二千六百九十七億円、五十四年度も二千八百八十三億円と、まあほとんど伸びていないわけでございまます。まあ負担税率が違いますので単純には比較できないと思いますが、一社当たりの力には歴然としたものがございます。これでは清酒業界は将来は中小清酒業界が全部もうなくなってしまう、このように危ぶまれるのはこれは当然だと思うんです。
 もう一回お伺いしますが、この現状をどう把握していますか。
#174
○政府委員(小泉忠之君) 清酒業界の問題は、先生御指摘のように、やはり伝統産業でありながら、かなり他の酒類と比較いたしまして原料事情等の問題もございますし、競争条件においてハンディキャップがあるということは私ども十分承知いたしておりますが、先ほどもお答え申し上げましたように、できるだけ構造改善の事業が強化されまして、各企業の体質が少しでも強化されるようにあらゆる手を尽くして現在までに至っておるわけでございますが、やはりその主要な原因であるたとえば原料の問題あるいはまた販売力のハンディキャップの問題、その他未解決の問題も多いことは事実でございます。
#175
○多田省吾君 先ほど中小清酒業界に対しまして、近代化方策等を通じていろいろやっているんだというお話もございましたけれども、余りそれが効果を上げていない。私はこのように中小清酒業界が非常に危機に陥っている状況をつくったのも、一つは税制度にも問題がある、このように思います。特に税体系の中で嗜好品課税の位置づけといたしまして、国税庁発行の、昭和五十五年度のもう出ておりますが、「私たちの税金」この中で次のように言っております。「特殊なし好品課税 酒、たばこは代表的なし好品で、私たちの日常生活のなかに深く溶け込んでいる。生活の必需品とはいえないが、消費はかなり一般的で、消費量も多い。そのうえ、し好品としての性格から、家計の消費が増加し、または減少しても、その中に占める酒、たばこに対する消費支出金額の比重はあまり変わることがない。そこで、これに課税することによって、多額で安定した財政収入を確保することができる。従って、歴史的にも酒、たばこは消費税の課税対象に極めてふさわしいものとされ、諸外国においても、他の物品よりも高率の税負担が課されているのが通例である。」こう説明がございます。
 ですから酒、たばこは嗜好品であるから税金をたくさん支払うのはあたりまえだ、こういう解説でございます。しかしたばこは専売事業ですから問題はないと思いますが、酒類につきましては業界のシェア確保競争が非常に激しくて、強い者が残り、また弱い者がつぶれる、そういう姿になっております。特に清酒業界は、ビール業界あるいは洋酒業界に完全に圧倒されております。したがって価格を少しでも下げて対抗しようとしても、税負担率は国で決めるわけでございますから、この面では対抗できないことになります。私はやはり清酒業界が凋落の一途にあるのは、税負担率もかなり影響していると思う。そういうわけで、やはりこの点も調査研究をして、先ほどは従量課税であるから云々というお話もございました。また二級酒に対しては税率の引き上げもかなり低く抑えているというような言い分もありましたけれども、私はそれ以上にやはりこういう中小清酒業界が非常に危機に立っているという現状から見まして、税負担率の面においてももう少し考える必要があるんじゃないか、こう思いますが、大臣どうですか。
#176
○政府委員(高橋元君) 長い間に、三十七年からいまに至るまで酒税の体系というのは変わらないわけでございますが、酒の原料事情なり、おっしゃるような零細規模であるとか転嫁がむずかしいという事情を考慮しまして、昭和三十七年につくりました時代には、お酒の特級とピールとウイスキーは大体五〇%の税負担率である、清酒の一級は四〇%、清酒の二級は三〇%というつり合いであったわけですが、清酒の二級はその後、四百八十四円の小売価格の場合、現在の千二百円の小売価格の場合、税率を全く上げないまま二十年推移してきたわけであります。その間、酒の何といいますか、中小零細性とか需要の伸長が比較的低いということについては十分な配慮を行ってきたわけでございますが、今回税負担の引き上げをお願いする際にも、そういった生産、消費の事情に配慮しまして、清酒特級は二四%、清酒一級は一四%、清酒二級は一〇%弱という税負担率にとどめておるわけで、したがいまして、その辺で清酒の二級なり合成酒なりしょうちゅうなりみりんというものについての十分な配慮を行って案をつくりまして御審議をお願いをいたしておる次第でございますので、何とぞ御理解をいただきたいというふうに存じます。
#177
○多田省吾君 また後にお伺いしますが、大臣としてはどうですか、もう少し清酒二級等は税率を引き下げる、そういうお考えはないですか。
#178
○国務大臣(渡辺美智雄君) 十分配慮したつもりでございます。
#179
○多田省吾君 次に、中小清酒製造業者の振興対策について、まあおけ買いとかおけ売りとか言われておりますが、その問題について若干お伺いしたいと思うんです。
 先ほども答弁がありましたが、政府は五十二年から清酒製造業に対しまして第三次近代化計画を進めておりますけれども、その進捗状況、それから今後の見通しについて概略御報告いただきたいと思うんです。
#180
○政府委員(小泉忠之君) 御指摘のように、昭和五十二年度から五ヵ年計画で構造改善の近代化計画を行っておりまして、その最終年度が五十六年度ということになるわけでございますが、現在までのところ、この進捗状況につきましては十分でない点ももちろんございますが、事情にマッチした進捗は一応の成果をおさめておるということが率直に言って現状ではないかと思います。
 そのうちで特に重点を置かれております点は、知識集約化の事業でございまして、これにつきましては新商品開発あるいは新技術の開発、人材の養成、グループに参加をいたしまして各製造業者が流通界の業者と共同してこの成果を上げるというような作業をいたしております。
 それから共同の需要開発、これも六十六グループで二千五百八十五社が参加しておるという現状でございます。
 それから取引関係の改善につきましては、共同びん詰めあるいは共同銘柄による共同販売、六十グループ、八百九十九社参加いたして実行いたしております。
 経営規模の適正化事業というものもございますけれども、これにつきましては企業合同あるいは共同びん詰めによりまして規模を適正化するという事業でございますけれども、この進捗状況ははかばかしくない状況でございます。二十二グループの八十五社ということにとどまっております。この事情につきましては、やはり企業の体質強化、近代化につきましてはどうしても設備投資を中心に行うという問題がございまして、これにつきましては、やはり基礎になる経済状況、これが中小の零細企業の設備投資がリスクを伴う状況がかなりございますので、一方で清酒の需要が伸び悩んでおる状況下で、こういった設備投資が促進されて企業の経営規模が適正化するという方面についてはネックになる事情が存在しておるというのが現状でございます。
 そこで構造改善計画の主たる目標をやはり需要の開発に置いて今後も努力を続けていくということになろうかと思いますが、合理化、近代化の必要性はこの構造改善計画の第三次の計画期間が過ぎた後も当然続くわけでございまして、その主眼とする需要開発事業につきましては私どももできる限りの支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
#181
○多田省吾君 その中で、経営規模の適正化に関する事項の中で清酒製造業の経営規模別の企業数はどうなっておりますか。
#182
○政府委員(小泉忠之君) 現在の清酒の製成数量規模別の企業者数でございますが、昨年の一月現在で申し上げまして五千キロリットル超の企業者は二十四社ございますが、百キロリットル以下の業者は七百二十五社ということで、全体の二千九百四社のうちでやはり百キロリットル以下の企業者のウエートというものは四分の一を占めておるという状況でございますが、中堅になります百キロから千キロ、この間の規模の企業者数を見ますと千九百七十九社ということで、ここら辺が大体大宗をなすということでございます。
#183
○多田省吾君 先ほど構造改善事業について説明いただきましたけれども、昭和五十三年から構造改善給付金、これは四年計画、昭和五十六年まで行っておりますけれども、この事業の内容と、またその給付状況、これを簡単にひとつおっしゃってください。
#184
○政府委員(小泉忠之君) 近代化計画は五十二年度からスタートいたしておりますが、構造改善給付金の制度自体は五十三年度から適用になっております。
 この概要は、国からの補助金にあわせまして業界からの拠出金を加えまして信用保証事業というものを行っておりますが、その五十億、大体現在のファンドは五十億円ということになるわけですが、これの運用益を原資といたしましてさらに業界から二分の一の負担を加えまして給付金事業を行うということでございまして、これは転廃を余儀なくされる方の製成規模数に応じまして、一キロリッター当たり約五万円ということを基準にいたしまして転廃される方につきまして給付金を給付するということになっておりまして、大体一社当たり平均七百万から八百万という金額が給付されることになっております。その金額につきましては、非常に低いというような、これを増額する御要望もございますけれども、所得状況と比較いたしますと、七、八百万円の給付金というものは倒産する前にやはり事業をスムーズに展開していくということにつきましてはかなりの効果を持つものではないかというふうに考えておりますが、各年の転廃の業者数を申し上げますと、五十三年度は六十四社、五十四年度五十八社、五十五年度七十九社ということになっておりまして、五十三年度以来二百一社ということになっておりますが、それに対します年度別の給付状況は、五十三年度五億一千五百七万円、五十四年度四億二千四百八万円、五十五年度六億四千百二十八万円ということでございまして、この三年間に十六億円強の給付が行われておるという状況でございます。
#185
○多田省吾君 この概要は書類でもいただいておりますからそのとおりでありましょうけれども、これら廃業をして給付金を受けた者の中で、いわゆるおけ売り型企業というのはどのくらい占めておりますか。
#186
○政府委員(小泉忠之君) 申し上げました転廃業の万三年間二百一社いらっしゃったわけでありますが、そのうち八十五社がおけ売り型の企業の方でございます。で、おけ売り型企業と申しますと、移出数量の過半をおけ売りをしておる方ということでございまして、おけ売りと申しては語弊がございますが、未納税移出をしている企業の方ということでございまして、残りの百十六社の中にも未納税移出をしておられる方はあろうかと思いますが、私どもの分類では主としておけ売りをされておられる方がおけ売り型企業ということで、これが八十五社ございますということでございます。
#187
○多田省吾君 そうしますと、二百一社の中でいわゆるおけ売り――未納税移出と言っているそうですが、八十五社ある。残りの百十六社につきましても、量は少ないかもしれないけれどもほとんどおけ売りをやっているんじゃないかと思われますが、どうですか。
#188
○政府委員(小泉忠之君) 他の百十六社の内訳を申し上げますと、卸売型の方が十四社、それから直売型の方が四十三社、それから集約に参加していらっしゃる方が五十四社、もともと休造されておられた方が五社、こういう内訳になっておりますが、部分的にはいま申し上げた方々の中でも一部おけ売りをされておられるというふうに聞いております。
#189
○多田省吾君 このようにおけ売りをしている中小企業の立場に立った場合には、経営の上から大企業によって圧迫されるようなことがあればこれは大変な問題だと思いますけれども、この点私は厳格に調査すべきだとは思いますけれども、いま現在どのような調査をしておりますか。
#190
○政府委員(小泉忠之君) 未納税取引の実態につきまして、大手からの圧迫があるのではないかというお話と、実態調査はどうかという御指摘でございますけれども、未納税取引につきましては、取引価格が現在のところ大手メーカー自体がつくられます自社製のコスト、値段と比べますと、平均して一割程度高い未納税酒を引き取っておるという状況が一つございます。割り高なものを引き取っているということでございますが、もう一つは、大手メーカー自体かなり操業率が落ち込んでおりまして、操業余力が二割程度ございます。八割前後の操業率になっておりまして、製造余力を残しておる。それから大手メーカー自体やはり出荷が伸び悩んでいると。さらにまた、消費者の方々の未納税取引酒を混和するということはいかぬのではないかと、悪ではないかという誤解が一部の消費者にございますということで、お酒は結局ブレンドということがかなり重要な要素をなすわけでございますが、まぜることについて何か悪であるという誤解も一部にあるというようなこともございますので、大手メーカーの中には、この未納税取引から撤退をしたいと、可能な限りこれを減少さして自製酒の割合を高めていきたいというような意向も強いようになってきております。しかしながら、未納税移出に依存している企業が多いだけに、この大手メーカーの動きは深刻な問題になるわけでございますが、逆に申しまして、大手メーカーの製造余力もそれほどあるわけではございません。
 したがいまして、今後を見通す場合に、やはりある程度の未納税取引の依存という形態はやむを得ない点も当然あるわけでございまして、私どもとしては、やはりこの未納税取引自体が安定していく、そしてその買い方と売り方が円満な関係で相互に補完し合って協調していくということが特に重要ではないかというふうに考えておりまして、その線に沿った指導を行っているわけでございます。特に、最近の清酒業界の状況を前提にいたしますと、やはり企業経営の内容とその実態を把握して、未納税取引の安定に役立つように私ども努めておるわけでございますが、取引数量の把握とかあるいは企業経営内容の把握、取引価格の把握、これについては私どもも現在調査は十分いたしております。
#191
○多田省吾君 新聞報道等によりますと、清酒メーカー数は、先ほどお話があったように、昭和五十四年度ですか、昭和五十五年の三月一日現在で二千九百三十三社、そのうち二千社がおけ売りを実施している。また、その三分の一はおけ売り八〇%以上という専門メーカーである。で、現時点ではこのおけ売り制度というものがうやむやで行われているわけでございます。これだけ多数の会社がやっているということから見れば、国としては指導方針を明確にして中小企業の経営安定を図っていくべきだ、このように思いますけれども、どうですか。
#192
○政府委員(小泉忠之君) 御指摘のように、未納税取引で未納税をしておられる企業の数は全体の三分の二を占めるわけでございまして、その数量は全体の三分の一というような状況になっております。
 で、先ほども申し上げましたけれども、未納税移出企業の経営の安定を図るということがやはり必要な一面でございまして、そのためには取引自体の安定を図る必要があるというふうに考えております。一方、大手メーカーといたしましても、取引価格がやはり自社製品より高い、あるいは先ほど申し上げましたように製造余力があるというようなことから、合理的な未納税取引に移行したい意向があるわけでございますが、私どもといたしましては、この取引の安定化を図るということが特に重要なポイントではないかということで、昭和四十八年度以降注文生産契約制度というものを指導いたしておりましてその安定化を図っておるわけでございます。その内容は、一ヵ年間の少なくとも未納税取引について事前に取引数量あるいは品質、取引価格、あるいは代金の支払い方法、取引の時期等について文書によって契約を行いまして、その契約に従った未納税取引を行うということを基本にいたしておりまして、これがやはり両者の、買い方売り方の企業の経営の安定に資するものというふうに考えております。
#193
○多田省吾君 最後に大臣にお伺いします。
 いま部長からお話があったように、中小清酒業界は非常に苦難の道を歩んでいるわけです。年に七十社から八十社ずつつぶれているという悲しむべき現況でございます。その上に、おけ売りというような問題もございます。まじめな清酒業者が生き残れるような方策というものをやっぱり政府は強力に講ずべきである。いまもいろいろやっておられますけれども、調査ももう少し万全を期して行い、そして中小清酒業者がまじめにやっているならば適正な利益を得て十分に生き残れる、そういう姿にならなければならない、私はこのように思います。年に七十社も八十社もつぶれていって、それは自然の姿で淘汰されるのだというような考えは私は誤りである、このように思います。大臣としてその点どういうお考えでいるか、最後にお伺いをしたいと思います。
#194
○国務大臣(渡辺美智雄君) 重ねて答弁申し上げますが、やはり清酒業者、地酒の振興というような点などいろいろ法制上その他工夫をしてみて、業界の人ともよく相談をして、どういうふうなことをすれば効果があるか勉強して応援をしてやりたいと思っております。
#195
○委員長(中村太郎君) 本案に対する質疑は本日はこの程度にとどめます。
    ―――――――――――――
#196
○委員長(中村太郎君) 物品税法の一部を改正する法律案、印紙税法の一部を改正する法律案、有価証券取引税法の一部を改正する法律案、以上三案を便宜一括して議題とし、まず政府から順次趣旨説明を聴取いたします。渡辺大蔵大臣。
#197
○国務大臣(渡辺美智雄君) ただいま議題となりました物品税法の一部を改正する法律案、印紙税法の一部を改正する法律案及び有価証券取引税法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
 初めに、物品税法の一部を改正する法律案につきまして申し上げます。
 政府は、最近における厳しい財政事情、消費の実態、課税物品相互間の負担の権衡等に顧み、新規に開発された物品等を新たに課税対象に加えることとするほか、一部の物品に対する物品税の税率の引き上げを行うこととし、ここにこの法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案につきまして、その大要を申し上げます。
 第一に、ビデオテープレコーダー、集中冷暖房装置の機器類、ライトバン等を新たに課税対象に加えることといたしております。なお、新規課税に当たっては、必要な暫定軽減措置を講ずることとしております。
 第二に、小型乗用四輪自動車、自動車用の冷房装置等に係る税率を、軽乗用四輪自動車を除いて、一五%から一七・五%に引き上げ、また、排気量二百五十立方センチメートルを超える大型二輪自動車等に係る税率を、五%から一〇%に引き上げることといたしております。
 次に、印紙税法の一部を改正する法律案につきまして申し上げます。
 政府は、最近における厳しい財政事情、印紙税の負担状況等に顧み、印紙税の税率の引き上げ等を行うこととし、ここにこの法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案につきまして、その大要を申し上げます。
 第一に、定額税率及び階級定額税率の引き上げを行うことといたしております。
 すなわち、定額税率及び階級定額税率を二倍に引き上げるとともに、階級定額税率につき、その最高価格帯に新たな金額区分を設けて税率を引き上げる等その調整を行うことといたしております。
 第二に、過怠税の最低額を現行の五百円から千円に引き上げることとする等制度の整備合理化を行うことといたしております。
 最後に、有価証券取引税法の一部を改正する法律案につきまして申し上げます。
 政府は、最近における厳しい財政事情に顧み、有価証券取引税の税率の引き上げ等を行うこととし、ここにこの法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案につきまして、その大要を申し上げます。
 第一に、有価証券取引税の税率の引き上げを行うことといたしております。
 すなわち、地方債証券、社債券等に係る税率について、証券会社の売買による譲渡の場合は一万分の一から一万分の一・五に、一般の譲渡の場合は一万分の三から一万分の四・五にそれぞれ引き上げるとともに、株券、株式投資信託の受益証券等に係る税率について、一般の譲渡の場合は一万分の四十五から一万分の五十五に引き上げることといたしております。
 第二に、印紙納付に係る有価証券取引税について、税額が一定額を超える場合には現金納付によることとし、一定額以下である場合には印紙納付によることができることとする等制度の整備合理化を行うことといたしております。
 以上、物品税法の一部を改正する法律案、印紙税法の一部を改正する法律案及び有価証券取引税法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由と内容の大要を申し上げました。
 何とぞ御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
#198
○委員長(中村太郎君) 以上で三案の趣旨説明の聴取は終わりました。
 なお、三案に対する質疑は後日に譲ることにいたします。
    ―――――――――――――
#199
○委員長(中村太郎君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 物品税法の一部を改正する法律案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#200
○委員長(中村太郎君) 御異議ないと認めます。
 なお、その日時及び人選等は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#201
○委員長(中村太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後七時五十四分散会
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ソース: 国立国会図書館
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