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1980/02/27 第94回国会 参議院 参議院会議録情報 第094回国会 本会議 第6号
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1980/02/27 第94回国会 参議院

参議院会議録情報 第094回国会 本会議 第6号

#1
第094回国会 本会議 第6号
昭和五十六年二月二十七日(金曜日)
   午後零時二十二分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第六号
  昭和五十六年二月二十七日
   正午開議
 第一 昭和五十五年度分として交付すべき地方
  交付税の総額の特例に関する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、請暇の件
 一、故議員市川房枝君に対し弔詞贈呈の件
 一、故議員市川房枝君に対する追悼の辞
 一、国家公務員等の任命に関する件
 以下 議事日程のとおり
     ―――――・―――――
#3
○議長(徳永正利君) これより会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 黒柳明君から海外旅行のため来る三月八日から十六日間、小西博行君から海外旅行のため来る三月八日から八日間、それぞれ請暇の申し出がございました。
 いずれも許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(徳永正利君) 御異議ないと認めます。
 よって、いずれも許可することに決しました。
     ―――――・―――――
#5
○議長(徳永正利君) 去る十一日逝去されました議員市川房枝君に対し、議長は、昨三十六日弔詞を贈呈いたしました。
 ここにその弔詞を朗読いたします。
   〔総員起立〕
 参議院はわが国民主政治発展のため力を尽くし特に院議をもつて永年の功労を表彰せられました議員市川房枝君の長逝に対しつつしんで衷悼の意を表しうやうやしく弔詞をささげます
     ―――――・―――――
#6
○議長(徳永正利君) 石本茂君から発言を求められております日この際、発言を許します。石本茂君。
   〔石本茂君登壇〕
#7
○石本茂君 本院議員市川房枝さんは、今月十一日、急性心筋梗塞のため日赤医療センターで逝去されました。
 先月十六日、突然胸の苦しみを訴えられて入院以来、全国からの激励、市川さんの活動を支えてこられた人たちの願いや、病院関係者の必死の看護もむなしく、はえある永年在職議員の表彰を目前に、ついに訃報を聞くに至りました。まことに哀惜の念にたえません。
 私は、皆様の御同意を得て、議員一同を代表して故市川房枝さんのみたまに追悼の言葉をささげたいと思います。
 市川さんは、明治二十六年、現在の愛知県尾西甲に生まれ、愛知県立女子師範学校を御卒業後、小学校教員、婦人記者を経て上京され、大正デモクラシーの黎明期に、働きながら英語を学ぶ中で、平塚らいてうら「新しい女」と出会われました。
 一時、わが国初の労働組合組織である友愛会の婦人部に勤務の後、大正八年、新婦人協会の設立に参加され、婦人参政権運動を初めとする苦難じ、かつ輝かしい以後六十年余にわたる活動のスタートを切られました。
 大正十年、婦人参政権獲得直後のアメリカに渡り、苦学しながら米国各地の婦人運動に直接触れられました。このことは、婦人参政権獲得運動にひけるその後の市川さんの人生に大きく影響を与えました。帰国後、ILO東京支局に勤務され、国際労働協会婦人労働委員会幹事として、女子の坑内労働や深夜業の禁止など婦人の労働条件の改善に努力される一方、大正十三年、婦人参政権獲得期成同盟を結成し、昭和十五年、戦時体制の中じやむなく解散するまで、全国に広がった婦選運動の中心的役割りを果たしてこられました。
 こうした苦難な時代の市川さんらの努力は、戦後一斉に花開くこととなります。すなわち、昭和一十年十二月、男子と同等の条件で婦選が実現し、翌年四月に行われた戦後初の総選挙では三十九名の婦人議員が当選いたしました。第一回参議尻通常選挙では十名の婦人議員が当選し、それまで傍聴しか許されなかった議会に初めて婦人の代表を送ることができました。
 終戦後いち早く、市川さんは、「戦争は済んだ。大変なのは日本の立て直し。戦時中立場は多少違っても、今後の女性問題をともに考える人を集めなければ」と、戦後対策婦人委員会を設立、来るべき時代を予測し、みごとな対応を示されました。ここに、市川さんの洞察力、柔軟な物の考え方に立った実行力と党派を超えた支持の原点を見る思いがいたします。しかし、昭和二十二年三月、戦時中の言論報国会の理事の任にあったことを理由とする一切の公職からの三年七カ月に及ぶ追放は、返す返すも残念でなりません。
 また、市川さんは、婦人の政治教育ときれいな選挙を目指す新日本婦人同盟、後の日本婦人有権者同盟を結成し、追放解除後は、青春時代の運動の原点に立ち戻って、婦人参政権の真の確立に努力をされました。「権利の上に眠るな」とは、市川さんが日ごろよく口にされた言葉ですが、これを身をもって実践されたわけです。
 また、みずからも、昭和二十八年の第三回参議院通常選挙には「理想選挙」を掲げて東京地方区より立候補、みごとに上位で当選され、以後、三十四年、四十年と連続当選、四十九年には全国の市民運動や青年たちの声に推されて全国区より立候補、二位で当選され、昨年六月の選挙では二百七十八万余の得票で全国区のトップ当選を果たされました。これは、市川さんの人柄はもとより、その政治姿勢に多くの人々が共鳴したからにほかなりません。
 そして、本年二月一日には在職二十五年を迎えられたのです。この間、売春防止法の制定、公職選挙法などの改正に尽力され、一貫して婦人の地位向上と民主主義、政治倫理の確立に情熱を傾けてこられました。
 最近では、国際婦人年に当たる昭和五十年に、超党派婦人議員の手に成る婦人の地位向上に関する国会決議の実現に中心となって尽力され、また、国会の外では、同年の四十一団体、中間年に当たる昨年の四十八団体と、既成の婦人団体の大同団結による国内集会は、市川さんなくしては実現し得たかったと言っても過言ではありません。
 昨年夏、デンマークの首都コペンハーゲンで開かれた国連婦人の十年・中間年世界会議で婦人に対するあらゆる差別の撤廃条約に日本が署名した背景に、こうした市川さんらの婦人の力があったことは言うまでもありません。この条約の批准に最後の情熱を燃やしておられた市川さん、私たちは力を合わせて、必ずこの条約の批准に努力いたします。これが市川さんに報いる道だと信ずるからです。
 参議院にあって、市川さんは、その政治的信念から政党には加入せず、昭和三十九年には院内会派である現在の第二院クラブを結成され、自由・革新・婦人の立場から、是々非々の姿勢を終始貫いてこられました。
 参議院を最も知る一人であった市川さん、参議院のあり方が問われ、その改革が進められている現在、あなたを失うことは、本院だけでなく、国民にとっても言い尽くせぬ損失であります。
 明治、大正、昭和と市川さんが歩んでこられ、アジアのノーベル賞とも言われるフィリピンのマグサイサイ賞の受賞理由ともなった日本女性の自由向上への道は、近代婦人運動の歩みそのものであり、あなたの名は、わが国国民はもとより、平和と婦人の解放を願う世界の人々から決して忘れられることはないでしょう。
 ここに、謹んであなたの御功績をたたえ、ありし日の面影をしのびつつ、心からの御冥福をお祈りして、追悼の言葉といたします。
     ―――――・―――――
#8
○議長(徳永正利君) この際、国家公務員等の任命に関する件についてお諮りいたします。
 内閣から、臨時行政調査会委員に圓城寺次郎君、金杉秀信君、瀬島龍三君、谷村裕君、辻清明君、土光敏夫君、林敬三君、丸山康雄君、宮崎輝君を任命することについて、本院の同意を求めてまいりました。
 まず、圓城寺次郎君、瀬島龍三君、谷村裕君、辻清明君、土光敏夫君、林敬三君、宮崎輝君の任命について採決をいたします。
 内閣申し出のとおり、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#9
○議長(徳永正利君) 過半数と認めます。
 よって、これに同意することに決しました。
 次に、金杉秀信君の任命について採決をいたします。
 内閣申し出のとおり、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#10
○議長(徳永正利君) 過半数と認めます。
 よって、これに同意することに決しました。
 次に、丸山康雄君の任命について採決をいたします。
 内閣申し出のとおり、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#11
○議長(徳永正利君) 過半数と認めます。
 よって、これに同意することに決しました。
     ―――――・―――――
#12
○議長(徳永正利君) 日程第一 昭和五十五年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。地方行政委員長亀長友義君。
   〔亀長友義君登壇、拍手〕
#13
○亀長友義君 ただいま議題となりました法律案について、委員会における審査の経過及び結果を御報告いたします。
 本法律案は、昭和五十五年度特別会計補正予算に計上された地方交付税交付金追加額四千六十九億円について、本年度の特別交付税の増額等に要する経費三百六十四億円を控除した三千七百五億円以内の額の交付を来年度に繰り越し、昭和五十六年度分の地方交付税の総額に加算して交付することができることとしようとするものであります。
 委員会におきましては、地方交付税制度の本質と特例措置の是非、雪害対策特別交付税財源の積算根拠、歳入過小見積もりの問題等について熱心な質疑が行われました。
 質疑を終わり、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告いたします。(拍手)
     ―――――・―――――
#14
○議長(徳永正利君) これより採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#15
○議長(徳永正利君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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