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1980/04/28 第94回国会 参議院 参議院会議録情報 第094回国会 本会議 第15号
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1980/04/28 第94回国会 参議院

参議院会議録情報 第094回国会 本会議 第15号

#1
第094回国会 本会議 第15号
昭和五十六年四月二十八日(火曜日)
   午後一時七分開議
    ―――――――――――――
#2
○議事日程 第十五号
  昭和五十六年四月二十八日
   午後一時開議
 第一 新技術開発事業団法の一部を改正する法
  律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 一、請暇の件
 一、国民年金法等の一部を改正する法律案(趣
  旨説明)
 一、日程第一
 一、公衆電気通信法の一部を改正する法律案
  (内閣提出、衆議院送付)
 一、北西太平洋における千九百八十一年の日本
  国のさけ・ますの漁獲の手続及び条件に関す
  る議定書の締結について承認を求めるの件
  (衆議院送付)
     ―――――・―――――
#3
○議長(徳永正利君) これより会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 成相善十君、長谷川信君、前田勲男君から、いずれも海外旅行のため九日間の請暇の申し出がございました。
 いずれも許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(徳永正利君) 御異議ないと認めます。
 よって、いずれも許可することに決しました。
     ―――――・―――――
#5
○議長(徳永正利君) この際、日程に追加して、
 国民年金法等の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○議長(徳永正利君) 御異議ないと認めます。園田厚生大臣。
   〔国務大臣園田直君登壇、拍手〕
#7
○国務大臣(園田直君) 国民年金法等の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
 所得保障の中心である年金制度を初め、児童、母子家庭、心身障害者に係る諸手当の制度については、従来より努力をしてきたところでありますが、国家財政の再建が課題とされている最近の財政状況下にあっても、老人、障害者等に対しては適切な配慮がなされる必要があります。
 今回の改正案は、このような趣旨にかんがみ、福祉年金及び諸手当について昨今の社会経済情勢の動向に対応し、必要に応じた給付の改善を行うとともに、厚生年金等の拠出制年金について物価スライドの実施を繰り上げて年金額の引き上げを行うこととし、これらの制度の充実を図ろうとするものであります。
 以下、改正案の内容について概略を御説明申し上げます。
 第一に、福祉年金の額につきましては、昭和五十六年八月より老齢福祉年金を月額二万二千五百円から二万四千円に、障害福祉年金を一級障害について月額三万三千八百円から三万六千円に、二級障害については月額二万二千五百円から二万四千円に、母子福祉年金及び準母子福祉年金を月額二万九千三百円から三万千二百円に、それぞれ引き上げることとしております。
 この改善につきましては、必要に応じて重点的な給付の改善を行うという考え方のもとに、老齢福祉年金について、扶養義務者等の所得に比較的に余裕がある場合は、改善額の一部の支給を停止することとしております。
 第二に、昭和五十六年度における物価スライドの実施時期を、厚生年金保険及び船員保険については昭和五十六年十一月から同年六月に、拠出制国民年金については昭和五十七年一月から昭和五十六年七月に、それぞれ繰り上げることとしております。
 第三に、児童扶養手当等の額につきましては、福祉年金に準じて、本年八月から児童扶養手当の額を児童一人の場合月額二万九千三百円から三万千二百円に、特別児童扶養手当の額を障害児一人につき月額二万二千五百円から二万四千円に、重度障害児一人につき月額三万三千八百円から三万六千円に、それぞれ引き上げるとともに、福祉手当についても月額九千二百五十円から一万円に引き上げることとしております。
 また、児童手当の額につきましては、低所得者に支給する児童手当の額を本年十月より月額六千五百円から七千円に引き上げることとしております。
 以上が、国民年金法等の一部を改正する法律案の趣旨でございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#8
○議長(徳永正利君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。安恒良一君。
   〔安恒良一君登壇、拍手〕
#9
○安恒良一君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となりました国民年金法等の一部を改正する法律案につきまして、鈴木総理並びに関係大臣に質問を行おうとするものであります。
 わが国の人口構成は急速に高齢化しつつあります。生産年齢人口に対する老齢者の割合は急速に高まり、八〇年代中ごろまでには現在の八対一から七対一となり、二十年後の今世紀末には五対一程度になるものと予測されております。そういう意味からも、老後の所得保障をどのような方法で確保していくかということは、現在の当面している大きな政治課題の一つであります。
 わが国の年金制度は、昭和三十四年に国民年金制度が発足をし、形の上では国民皆年金が確立しております。しかし、現行の年金制度は、制度面、財政面でも多くの問題を抱えており、高齢化の進行によって一層新しい困難に直面するものと思われます。
 第一の問題は、国民年金を中心に制度に未成熟な部分があるため、老齢年金給付対象者の大部分がなお低水準に置かれていることであります。
 第二には、制度が分立をしており、制度間の格差が保険料負担の水準、支給開始年齢、国庫負担等に見られることであります。
 第三に、制度の成熟、インフレの進行及び高齢化社会への移行に伴い、年金財政の危機が表面化しつつあること等であります。
 これらの問題を解決するには、相互の関連を考慮していくことが不可欠であります。また、所得保障としての年金制度は、本来、全国的に統合された制度を設けるべきものであります。国民皆年金を真に実効あらしめるためには、現行の各種公的年金制度間に横たわる整合性の欠如、また制度間の不均衡と不公正とを是正していかなければなりません。こういった点につきましては、政府も私どもと共通の認識をお持ちであると思います。それを前提に、以下具体的に質問をしてまいります。
 なお、本法律案には、ただいまの提案理由にもありましたように、国民年金法のほか、厚生年金保険法、児童手当法等五つの法律の改正が含まれていることを明らかにしておきたいと思います。
 まず第一に、本年度施策に見られる政府の基本的取り組みの姿勢についてであります。
 高齢化社会に向かう過程で、財政支出が増大するからと、各種福祉施策について本質的にあるべき姿を議論することなく、財政事情や政治判断だけで福祉に対する予算を抑え、編成したというのが五十六年度予算ではなかったでしょうか。
 その突破口として、政府は各種給付の支給について所得制限を強化してきました。児童手当については、現在の所得制限の限度額、六人家族四百九十七万円であったものを四百五十万円に引き下げることによって十五万人をも支給対象から除外したのであります。また、老齢福祉年金についても、扶養義務者の所得制限について、限度額を据え置きながら、二段階制とし、給付に格差を導入したのであります。所得制限は、本来支給率を同率に保たれるようにするため、名目所得の上昇に応じて引き上げられるべきものであるにもかかわらず、すでに過去、政府は財政難を理由に児童手当は五十二年以降据え置かれております。また、老齢福祉年金は五十年以来同額であります。そのため、年々支給対象から除外されていく者が数多く生じております。実質的には所得制限強化がなされてきたのであります。
 わが党は、衆議院における審議に際し、この所得制限に二段階制を導入することに反対し、関連規定を削除する旨の修正案を提案し、その不合理を改めるべく努力してまいりました。また、所得制限の適正化を言うならば、当然所得の把握が厳正になされていることが前提であり、そうでなければ、税制面だけではなく、福祉の面にも不公平を導入することになると思われます。
 この際、鈴木内閣の社会保障に立ち向かう基本的な姿勢について明らかにしていただくとともに、各種の所得制限の強化についてどのように説明をし国民の納得を得ようとされるのか、まず鈴木総理に明確な御説明をお願い申し上げます。
 第二に、高齢化社会の到来に対する行政の対応であります。
 高齢化社会の到来は避けようのない現実であります。しかし、行政の対応はおくれがちで、各省庁ごとの縦割り行政がそのおくれに拍車をかけているのが実態で、憂慮にたえません。労働省が「雇用」と「年金」の連結を目指し、昭和六十年を目途とした「六十歳定年制の一般化」を政策目標として掲げているのに対し、厚生省は労働省と協議することなく、昨年の年金法改正に見られるごとく、厚生年金の支給開始年齢をおくらせようとする提案は、政府の高齢者対策に整合性が欠如していた例として指摘できるのではないでしょうか。
 厚生、労働両省間において、雇用と年金の連結のための施策をどのように展開されようとしているのか、研究なり討議はどのように進行しているのか、両大臣から明らかにしていただきたいと思います。
 また、年金の抜本的な検討機関として行政の対応は全く不十分で、公的年金閣僚会議や既存の研究会等では、行政全体をリードしていくだけの理論的研究も力も発揮し得ないのであります。高齢者対策に総合的に対応する横断的な機関の設置が必要であると思いますが、総理はどのようにリーダーシップをとって行政の対応策を整備していくお考えであるか、明確にお答えをお願いしたいとと思います。
 さらに、この際、制度の分立の中で最も危機的状態にある国鉄共済組合の年金制度について、どのように財政を安定させていくかについても運輸、大蔵両大臣から明らかにしていただきたいのであります。
 第三に、障害者の所得保障についてであります。
 障害者の自立への志向の育成といったことを考えるとき、現在の福祉年金はいかにも不十分であります。社会保険システムのもとでの年金は、無拠出の障害福祉年金と拠出制の年金との間には最低保障にも五割を超える格差があります。同一の障害の程度で年金額に格差があるのをどのように理解するのでしょうか。自立保障のためには、せめて拠出制の最低保障額程度を保障しなければ生活保障の年金とは言えないのではないでしょうか。
 政府は、従来、障害福祉年金について、老齢福祉年金、五年年金とのバランスを言ってきましたが、老齢福祉年金の低さももちろん問題ではありますが、障害福祉年金の充実は、経過的でないだけに、より切実であります。地域で自立して生活するために、障害者の所得保障はどうあるべきなのか。問題点はすでに整理をされているのですから、早急に自立が保障されるような所得保障制度を確立していただきたいと思いますが、明確な御答弁をお願いいたします。
 第四に、国民年金制度の基本的な問題について伺いたいと思います。
 現在の国民年金制度のもとでは、負担は保険料一律定額であり、給付は全額定額を基礎にした加入期間比例であります。また、この制度に対する国庫負担は給付時に給付額の三分の一ということであり、負担、給付、国庫負担を通じて所得再分配の機能をどこにも見ることはできません。
 国民年金の掛金は、現在、月額四千五百円、昭和六十年には現在価額で五千九百円、昭和七十年には九千四百円となることが将来見通しの中で明らかにされています。この保険料は、諸物価高騰による家計の中で大変な負担となっております。そのような過程で、一律定額の保険料に所得比例を導入していき、低所得者の負担増を抑制していくべきであると考えますが、いかがですか。
 第五に、年金の物価スライド制の維持、存続についてであります。
 年金制度に物価スライド制を導入したのは、福祉元年とうたわれた昭和四十八年であります。この制度は、言うまでもなく年金の実質価値の維持が目的であり、これにより年金生活者の生活水準を従前どおりに保持しよとするものであります。さらに、現在の経済活動の成果を直接に受ける就業者との生活内容の乖離を回避ないし軽減しようとするものであります。
 そういう意味で、スライド制は、経済変動に伴う年金生活者の生活内容の低下を防ぐ最良の策と言えます。一部に将来の財政難から物価スライド制の見直しが伝えられております。ようやくにして導入された物価スライド制の廃止を導入後十年にもならない時点で問題にすべきでは断じてないと考えます。むしろ、物価スライドについては、わが党が衆議院の審議に当たって修正案に示しましたように、実施時期を四月からとするよう積極的に取り組むべき課題であります。
 この際、受給者に不安を与えるこの問題について、その存続を明確にお約束を願います。
 第六に、年金積立金の運用の問題であります。
 年金問題では、給付と同時に積立金がどのように民主的に運用されるかは、被保険者のための年金になるかどうかのかぎを握っていると思います。しかし、今日まで改善を見ておりません。
 現在、国民年金、厚生年金、船員の年金部門の保険料の積立金の運用は、大蔵省資金運用部で行われており、それへの意見具申のための資金運用審議会には保険料拠出者の意向が十分に発揮される仕組みにはなっていないのであります。わずかに資金運用審議会に国民年金審議会、社会保険審議会の公益委員が代表として入っているにすぎず、これでは全く不十分で、加入者の声を聞くというのとはほど遠いのであります。
 また、昨年、私的な諮問機関として懇談会がつくられておりますが、これまた全くびほう策と言わざるを得ません。昨年の年金法改正に当たっても、各審議会から積立金の管理運用の改善について意見が出されているのであります。この問題は、将来の保険料率にも密接な関連を有する問題であり、自主的な運用の道を確立するとともに、極力有利運用が図られるべきであると考えます。
 年金積立金の管理運用は、資金運用部資金から独立をさせ、被保険者の意見が反映されるよう積立者自身が構成メンバーに入った運用委員会を設置すべきであると考えますが、いかがでしょうか。早急に検討し、具体案を示していただきたいと思います。
 以上で質問を終わりますが、私は、最後に、年金制度が国民の老後の所得保障として国民の信頼にこたえ得る確固たる基盤を確立されることを強く要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。(拍手)
   〔国務大臣鈴木善幸君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(鈴木善幸君) お答えいたします。
 まず、高齢社会を迎えての社会保障に対する政府の基本的姿勢についてでありますが、わが国は諸外国に例を見ない速さで高齢化社会を迎えておりますので、社会保障制度が今後長期的に安定し、かつ有効に働いていくよう、年金、医療等の社会保障制度全体について、給付と負担の両面の見直しを進めてまいる必要があると存じます。
 その際、ある程度所得の高い人々にはがまんしていただくが、社会的、経済的に真に恵まれない立場にある人々に対しては、一層きめ細かな配慮のもとに重点的に福祉の充実を図り、高齢化社会のもとでますます重要性を増す社会保障の合理化、効率化に配慮してまいりたいと存じます。
 その中にあって、年金制度につきましては、経済情勢の変動、雇用関係の動向、生活水準の状況など、社会全体の推移を総合的に考慮して制度の改革に当たってまいらなければなりませんが、御指摘の制度間格差につきましては、各年金制度間で給付水準に差があるなどの不合理な格差を生しないよう、全体の整合性を保っていくことが必要であると考えております。
 そのためには、後ほど触れられた御質問にも関連をいたしますが、政府が一体となって総合的な対策を講じてまいる必要があり、基本的には各制度を所管する省庁が責任を持ちながらも、合理的でない格差についてはこれを是正するなど、公的年金制度の均衡ある発展を図ってまいりたいと存じます。
 所得制限の強化について、どのように国民の納得を得るのかとのお尋ねでございましたが、先ほども申し上げましたとおり、悪平等の弊に陥らないよう、真に社会保障を必要とする人々に手厚く、ある程度所得のある人々にがまんしてもらうという考え方に立つものでありますので、御理解をいただきたいと存じます。
 残余の点につきましては所管大臣から答弁をいたさせます。(拍手)
   〔国務大臣園田直君登壇、拍手〕
#11
○国務大臣(園田直君) お答えをいたします。
 高齢社会を迎える社会保障の基本姿勢、総理からお答えになったとおりでありますが、この高齢化を迎えて、社会保障の役割りがますます重要になってくることは御指摘のとおりでございます。したがいまして、財政的な問題もありますけれども、その中でなお長期的な安定的な計画をつくり、これを逐次推進していくことが必要でございますので、今後の社会保障の推進に当たっては、給付と負担の両面における社会的公正を確保するとともに、社会保障及びその関連領域における各種施策の有機的連携を図るなど、施策の体系化、効率化を進めていく所存でございます。
 なお、社会保障の推進に要する費用の増加に伴って、これを賄うための費用負担が今後重要な課題と考えられまするので、国民の合意を得ながら、高齢者が健やかで安定した老後を送ることができるよう、諸般の準備をいたします。
 年金制度改革の基本的な方針でございます。第一、給付水準については現在の水準を維持すること、第二、給付と負担のバランスを図ること、第三、各年金制度間で不合理な格差ができないよう整合性を保つこと、社会保険方式を原則とすることなど、いずれにいたしましても年金制度の健全なる発展のためには国民の方々の合意が不可欠でありまするので、国民の方々の合意を得ながら年金制度の改革に取り組んでまいる所存でございます。
 所得制限の強化の問題でありますが、これも総理が言われましたとおり、適正、効率的、重点的という三点を基本にいたしまして、実際の場面でいろいろな問題が起きないよう、きめ細かに注意しつつ実施してまいりたいと思います。
 次に、所得制限の前提の所得の把握でありますが、実態を把握することがきわめて大事であることは御指摘のとおりであります。所得制限を行う場合には、きわめて多数の業態、多数の受給者及びその扶養義務者について所得を把握する必要がございますので、実際問題としては税の対象として把握される所得を基礎として行うわけでありまして、今日の段階ではこれが適当でないかと考えております。
 雇用と年金の問題でありますが、雇用との間にすき間の生じないよう配慮すべきことは当然でありまして、これはしばしば御指摘を受けておりますが、労働省、厚生省両省において、かねてから必要に応じて事務レベル、大臣レベル等で協議をいたしておりましたが、今後もこの点に間違いがないように十分連携をして努力する所存でございます。
 年金の拠出制と障害年金の大幅な格差でありますが、これは確かに御指摘のとおりでございます。しかしながら、現行の年金の仕組みから言って、年金制度の中ですべてを解決することはなかなか困難な問題でありますが、年金、手当、社会福祉等の制度の相互の関連を考えながら総合的に検討する必要がありますが、厚生省の中ではプロジェクトチームをつくって検討させておりますので、この格差を縮めるべく今後とも十分努力をいたします。
 次に、所得比例制の保険料の導入でございますが、確かに御指摘の発言は大事な問題でありますが、ただ、いま国民年金の被保険者の業態が多岐にわたっておりますために、所得を的確に把握し、保険料を徴収することはなかなかむずかしい問題がありますけれども、この比例導入制については有力なる御提言でございますから、十分検討をいたします。
 年金の物価スライドについては、これを廃止する考えはございません。
 積立金の運用については、この運用に当たっては御指摘のとおりでございます。そこで、これまでも事業主、被保険者等の委員で構成する社会保険審議会あるいは年金問題懇談会でその意向を承っておりますけれども、さらに本年一月大蔵省にも年金資金懇談会が設けられ、検討されているところでありますが、今後においても、これらの審議会、懇談会等の場を通じ、また他の方法を考えて、拠出者の意向が反映されるよう努力する所存でございます。(拍手)
   〔国務大臣渡辺美智雄君登壇、拍手〕
#12
○国務大臣(渡辺美智雄君) 高齢化社会における社会保障、特に年金制度に対する取り組み方、これは総理大臣、厚生大臣と同じ質問でございまして、私も同じ答弁を用意してきたものですから省略をさせていただきます。全く同じでございます。
 それから危機にある国鉄共済組合の財政安定化対策いかんと。これにつきましては、国鉄共済年金に限らず、これらすべての年金制度は今後の人口の老齢化、成熟化に伴って財政的にきわめて困難な状態になる、その一番先に国鉄が到来したということでございます。したがいまして、今後どうするかという問題でございますが、国鉄共済年金の財政安定化対策のためには三公社の共済組合、国家公務員の共済組合と合併したらいいじゃないか、統合したらどうかというような御意見もございます。しかしながら、歴史があって利害がいろいろ複雑なこともあります。この公企体の共済と国家公務員共済の給付の内容の相違などをどういうように調整をするか、統合による年金財政はどうなるかというようなことも含めまして幅広く検討する必要があると、かように考えております。
 それから年金積立金の運用の民主化の問題でございますが、これにつきましては、厚生年金、国民年金の積立金については他の特別会計の積立金や郵便貯金などとともに資金運用部資金として統合されて、現在一元的に運用をされております。その運用を適正にするために資金運用審議会が置かれておりまして、そこの中で私は十分民主的に運用されておるものと、かように考えております。
 年金拠出者の意向を資金運用部資金の運用に反映させるという点につきましては、資金運用審議会の委員に社会保険審議会委員及び国民年金審議会委員が含まれております。資金運用審議会の会長や大蔵省から理財局長も出ておりますが、保険料の拠出者の代表などから特に御意見をお聞きする年金資金懇談会がことしの一月の末に発足したばかりでございますから、まずことし発足したばかりのこの資金懇談会の意見を聞いてやってまいりたいと、かように考えておる次第でございます。したがいまして、その懇談会の場を活用いたしまして、保険料の拠出者等の意見を十分にお聞きしてまいりたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣藤尾正行君登壇、拍手〕
#13
○国務大臣(藤尾正行君) お答えをいたします。
 私に対しまする質問は、同様の御質問を厚生大臣になさったわけでございますから、もうすでに厚生大臣からお述べになられましたので重複は避けたいと思います。
 ただ、私が申し上げたいと思いますのは、今日、私どもは、六十年までに六十歳の定年制をいたしたいということで懸命に努力をいたしておるわけでございますけれども、その私どもの努力目標といいまするものを、現実に年金支給年齢でございます六十歳といいまするものとドッキングを早くさせたい、こういう意図でやっておるわけでございまして、今後、年金の支給年齢といいまするものがさらに年金財政の推移とともに変わってまいるというようなおそれがあるといたしましたならば、私どもはそれと同時に動いていくというような心構えを持ちまして、そうしてその間に間隙がないような努力を懸命にいたしてまいるつもりでございます。(拍手)
   〔国務大臣塩川正十郎君登壇、拍手〕
#14
○国務大臣(塩川正十郎君) 国鉄共済に対しましてお尋ねでございましたが、先ほども大蔵大臣が話しておりますように、国鉄共済は非常に成熟度が高うございまして、昭和五十八年には九七になりますし、五十九年度には一〇七となる、こういう状況でございますので、私たちもこの財政が厳しいと同時に非常に心配をいたしております。
 そこで、この国鉄共済年金の財政安定化のためには、ただ単に国鉄共済だけではむずかしいのではないかと思いまして、種々問題がございましょうが、他の共済制度全体との関連におきまして解決を図りたいと思って鋭意努力いたしておるところでございますが、現在、大蔵省で開催されております共済制度基本問題研究会におきましていろいろ討議がございますが、それらの御意見をまちまして積極的に解決を図ってまいりたいと思っておる次第でございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#15
○議長(徳永正利君) 渡部通子君。
   〔渡部通子君登壇、拍手〕
#16
○渡部通子君 私は、公明党・国民会議を代表して、ただいま提案のありました国民年金法等の一部を改正する法律案に対し若干の質問をいたします。
 今日、年金制度を取り巻く環境は大きく変わりつつあります。中でも顕著なことは人口の老齢化です。六十五歳以上のお年寄りが十年後には千四百万近くに達すると予想されておりますが、これは昭和四十五年の七百万人と比較して約二倍、すなわち、わが国では、目下世界のどこの国もかつて経験したことのない速さで高齢化が進んでおります。
 こうした中で、年金に対する国民の期待と不安は、その成熟化の進行に伴って著しい高まりを見せております。いまや年金の役割りはますます重要度を増しており、今日、厳しい国家財政、経済情勢の中にあるだけに、しっかりした見通しに立った老後の所得保障としての年金制度の確立が強く要望されております。
   〔議長退席、副議長着席〕
 以下、具体的に質問をいたします。
 まず、最初に指摘しなければならない点は、現在の鈴木内閣に、社会保障に対して残念ながら長期的視野に立った施策が見られないということであります。
 確かに、財政再建のための中期展望はございます。しかし、社会保障については何らビジョンも目標もないと言っても過言ではありますまい。いろいろな施策についての長期的展望に立った位置づけが明確でないゆえに、本年度の児童手当の所得制限に見られるように、大蔵省原案と現状との中間をとって決めるといった発想が出てくるのではないでしょうか。明確な理念も方向づけもなしに、余りにも行き当たりばったりの対応が続いています。そして、この姿勢は本改正案にも見られるところでございます。したがって、総理に、ぜひ社会保障に対する基本的なお考えをこの際明らかにしていただきたいと存じます。
 第二に、年金の基本的仕組みについて伺います。
 わが党は、早くからいわゆる国民基本年金構想を主張してまいりました。この構想は、単に財政問題のみでなく、わが国の年金制度が抱えている多くの課題を総合的に解決しようとするものです。すなわち、老後の最低所得保障の確立、婦人に対する年金権の完全な保障、夫婦と単身者に対する給付水準の適切なバランス、給付開始年齢の統一、合理的で公正な年金の併給調整、業務処理体制の合理化等、これらの問題を同時に解決しようとするものです。政府は、仮に現行の分立した体系をこれからも維持していくとするならば、いま申し上げたようなもろもろの問題が解決される見通しがなくてはならないはずです。何らかの抜本改革が考えられてしかるべきではございませんか。私どもの基本年金構想についてどのようにお考えになるのか、指摘した問題の解決策を含めてお答え願います。
 第三に、老齢福祉年金の低水準に触れたいと存じます。
 無拠出だから、保険料納付期間がないからという理由で老齢福祉年金を低額で放置しておいてよいものかどうか。本年度は政府見通しによる昨年度の物価上昇分も引き上げられておりません。また、扶養義務者の所得制限を据え置き、二段階制の導入を図っております。この老齢福祉年金受給者は、十五年後の昭和七十年には現在の一割となってしまうのです。まして、この方々は制度発足がおくれたために加入する機会を与えられなかったお年寄りなのですから、当然今日では生活保障的色彩を加味すべきであると考えるのが道理ではないでしょうか。この要望に政府はいかにこたえていくお考えですか、明らかにしてください。
 第四に、拠出制の国民年金についてでありますが、ここにも多くの問題がございます。
 一つは、被用者年金との格差の点です。四十八年の五万円年金までは同一水準で均衡がとれておりましたが、五十一年と昨年の改正では格差が拡大しています。また、保険料の大幅な引き上げが予定されておりますが、被保険者がその負担にたえられるかどうか、また、負担し続けたとして、それで将来の所得が保障されるのかどうか、昨今こうした不安は非常に強まっております。これに大臣はどうこたえられるか、いかなる御見解を持って国民年金制度を充実させていこうとされているのか、伺います。
 同時に、国民年金制度で問題なのは被用者の妻の任意加入制度の取り扱いです。現在の加入者の実態を見ますと、被用者年金の中で妻は十分な保障をするから任意加入は廃止するといった解決策はとり得ないでありましょう。むしろ強制加入に移行せざるを得ないと思いますが、政府が明確な態度を打ち出し得ない理由はどこにあるのか、また、どういう方向で女性の年金権を確立していこうとされるのか、この際明らかにしていただきたい。
 次に、障害者の所得保障についてただしたいと存じます。
 わが国の障害者対策のおくれの一つは、在宅対策が大変貧弱なことにあると思います。本改正案で月額一万円に引き上げられる福祉手当も、その理由づけを見ますと、介護費用でもあるし、障害による特別負担に対する援助とも考えられますが、金額が少ないことから合理的な説明ができないというのが実態です。重度の在宅者に対する将来計画がないからこういうことにもなると思います。在宅対策について明確な理論的な考えを持つべきだと存じますが、いかがでございますか。
 児童手当制度についても、政府の基本的認識を伺っておきたい。
 児童手当制度は、単に低所得者対策にとどまるのではなく、次代を担う児童の健全育成と資質向上を期するために設けられ、国や社会も、親ともどもその責務を分かち合うという社会保障の大きな柱であります。制度発足に当たっては、当時の内田厚生大臣は、「小さく産んで大きく育てる」とその将来を語ったものですが、実際は未熟児のままで、いまや瀕死の状態とも言えます。児童手当を実施している世界の事例を見ましても、六十四カ国のうち五十八カ国が第一子から支給しており、所得制限を設けているのも日本のほかにはイタリアぐらいのものであります。政府は、日本は親子の結びつきが強いからとして欧米社会との民族的差異を強調されますが、だからといって、国や社会が応分の責任を果たしていくという思想を育てなくてよいのですか。すでに国債に依存した現在の財政も後代負担を強いているではありませんか。単なる目先の予算削減に振り回されて、国の将来を誤らないように願いたいところであります。児童手当を所得保障の中でどのように位置づけていくお考えか、明確にしていただきたいと存じます。
 最後に、難民条約批准に伴う国民年金法改正を初めとする社会保障関係法の整備についても一言伺っておきます。
 政府はようやく今国会への提出を決定されたようでありますが、在日外国人の取り扱いと関連し、海外に在住する邦人の社会保障法上の適用、特に国民年金の適用について、現行法では、日本に住所を有することが資格要件となっております。そこで、立法論として、海外滞在中の代理制度あるいは保険料の前納制度等を検討していただきたい。国際間の年金通算の問題と同時に御答弁を願います。
 以上、数点にわたって御質問をいたしましたが、国民の生活を決定する大切なこれからの社会保障の問題でございます。関係大臣の温かな哲学のある答弁を期待して、質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣鈴木善幸君登壇、拍手〕
#17
○国務大臣(鈴木善幸君) お答えいたします。
 まず、社会保障に対する基本的取り組み方についてお尋ねがございましたが、先ほど安恒議員にお答えいたしましたとおり、高齢化社会の到来を迎え、限られた資源の効率的配分という観点から、ある程度所得の高い人々にはがまんしていただくが、社会的、経済的に真に恵まれない立場にある方々に対しては、一層きめ細かな配慮のもとに重点的に福祉の充実を図り、高齢化社会にふさわしい給付の実現と負担の公平に努めてまいりたいと考えております。
 次に、基礎年金構想についての御質問がありましたが、この構想につきましては、現行制度からの円滑な移行をどのように行うか、新たに必要とされる多額の費用負担をどうするかなどの問題があり、直ちに実施することはきわめて困難な問題がございます。しかしながら、基礎年金構想は、今後の公的年金制度のあり方を考えるに当たっての一つの有力な御意見でありますので、今後参考にしながら年金制度の改革に当たってまいりたいと存じます。
 残余の問題につきましては所管大臣から答弁をいたさせます。(拍手)
   〔国務大臣園田直君登壇、拍手〕
#18
○国務大臣(園田直君) お答えをいたします。
 社会保障の基本的取り組み方、姿勢については、総理からもお答えがありましたし、安恒議員に対するお答えにもありましたので、御理解を願いたいと思います。
 基礎年金の問題でありますが、これはしばしば御意見を承っておりまするし、私の考え方もお答えをしておるとおりでございますが、今後とも幅広い観点から、この基礎年金構想を念頭に置きながら年金制度の改善を図りたいと考えております。
 次に、福祉年金と拠出制年金の問題でありますが、これは御承知のとおり福祉年金は全額国庫負担で賄っておりますので、従来から拠出制年金額の水準等を勘案しながら、社会経済情勢の動向に応じてできる限りの改善を図ってきたところでありますけれども、この格差を是正するためには、他の諸制度と連携を保ちつつこの格差を縮めるように努力したいと考えております。
 なお、扶養義務者の所得制限については、一般世帯の所得状況と比べてかなりゆとりのある水準となっております八百七十六万円の限度額を据え置くとともに、必要に応じて重点的な給付の改善を行うという考え方のもとに、比較的余裕のある六百万円以上の世帯の場合には改善額の一部をがまんしていただくことにしたものでございます。この考え方は国民の御理解を得られるものと考えております。
 拠出制の国民年金に所得比例保険料を導入せよという御意見でありますが、これは今後逐次ふえてまいりまして、いまのままでは国民の方に負担をだんだんと大きくお願いする以外にございません。そう考えてみると、やはり安恒議員もおっしゃいました所得比例保険料の導入ということは、間違いなしにこれは一つの方向でございますが、十分この問題等はそれぞれの場所で意見を承りながら検討し、将来の改善に備えるつもりでございます。
 女性の方の国民年金の任意加入の問題でありますが、現在、被用者の妻の八割近くが任意加入をしておられます。主婦の方々の中で独自の年金を取得したいという強い御熱意があることはよく承っております。しかしながら、婦人の年金保障はわが国の年金制度の基本的な問題でありますので、これは引き続き幅広い問題として検討していきたいと考えております。
 海外におられる日本人の年金権を確保するためにいろいろ御提案をいただきましたが、私もそういういろいろな方法を考えて、いま研究しているところでございまして、これは、代理納入であるとか、あるいは前払いであるとか後払いであるとか、何とか方法を講じて、御意見のとおりに努力をしたいと考えております。
 次に、重度の在宅者対策については、これまた御発言のとおりでありまして、だんだんとこの重要性は増してまいりますので、御指摘のとおり、計画的にこれに対する努力をしたいと考えております。
 児童手当の問題でございますが、これは中央児童福祉審議会から、長期的観点に立って制度の根本的改革を行い云々という、第一子からやれなどという具体的な答申を得ております。高齢化社会を迎えるに当たって児童というのはきわめて大事でありますから、そういう意味におきましても、児童手当の制度は、将来、苦しい中ではありますが、充実強化すべきものであると考えております。
 国際間の年金通算の問題でございますが、これは外国に長期に滞在する日本人及び日本に滞在する外国人の年金の国際間の通算で、それぞれの国と相談をしてこれは通算するように努力したいと思いますが、ただいまのところは日米間で討議をやっているところでございまして、その他の諸外国とも締結の必要性が高いものと考えますので、それを順次外務省とも相談して実施していきたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣渡辺美智雄君登壇、拍手〕
#19
○国務大臣(渡辺美智雄君) 社会保障に対する政府の基本的な姿勢ということでございまして、すでに総理からかなり詳しい御説明がございました。
 社会保障制度の柱をなすものは、何といっても年金、医療保険、それから福祉、この三つだと思いますが、将来やはり老齢化社会が進めば、それらに対してはそれ相応の対応をしていかなければならないということでございます。しかし、問題は財源がなければできないわけでございますから、給付とその財源というものは裏表の関係にございます。したがって、費用負担をどうするか、受益者の負担をどうするのかというような観点から、幅広く安定的にこの制度が将来も続けられるように考えていかなければならないと、かように考えております。
 老齢福祉年金について格段の努力をせよということでございますが、これにつきましては、御承知のとおり昭和三十四年に月千円で発足をしたものでございますが、昭和四十八年になって大幅に五千円に引き上げました。現在では二万四千円ということでございます。四・八倍ぐらいになりますか、その間、税収は約二・四倍ぐらいにしかなっておらぬわけでございますから、したがいまして、税収の伸びから見ると、それ以上にこれは力を入れてきているということは御了解いただけるかと存じます。
 これについて、もっと多くせよということでございますけれども、しかしながら、これにも問題がございまして、年金というのは五年年金、十年年金、いろいろあるわけですから、掛金を掛けた人よりも高くしちゃうと、掛けない人を優遇するわけにもいかない。それじゃ五年年金の掛金ももっとふやして、もっと大きな給付にするかといっても、急にそういうことにもなかなかいかない。五年がふくらめば十年がふくらむ、それ以上がふくらんでくるというわけでございますから、全体とのバランス、整合性というものも考えなければなりません。したがいまして、厳しい財政事情の中で全体との整合性も考えながらできるだけ努力をしてきたつもりでございます。
 それから児童手当の問題でございますが、私は、これはやはりある程度所得制限というものを適正につけることはやむを得ない、そのように考えておるわけでございます。
 また、第一子から児童手当を出したらどうかというお話でございますが、わが国は外国と賃金体系も違っておりますし、問題は、仮に現在の三子からを一子からにいたしますと十倍ぐらいにふえます。受給される人が十倍、二百三十一万人が二千九百万人というようなことになって、とてもこれは現在の財政事情のもとで、とうていできるというわけにはいかない。やっぱり財源をどうするのかという、すべて社会保障の問題というのは財源の問題と裏表でございまして、財源の調達が可能であればそれ相応のものをしなければならぬが、そことの整合性というものも考えながら、やはり余り無理のない、長続きするものをつくっていく必要がある、そう考えております。(拍手)
#20
○副議長(秋山長造君) これにて質疑は終了いたしました。
     ―――――・―――――
#21
○副議長(秋山長造君) 日程第一 新技術開発事業団法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。科学技術振興対策特別委員長太田淳夫君。
   〔太田淳夫君登壇、拍手〕
#22
○太田淳夫君 ただいま議題となりました法律案につきまして、科学技術振興対策特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 わが国は、これまで主として海外からの導入技術を改良して技術力の向上を図り、目覚ましい経済の発展を遂げてまいりましたが、外国からの技術導入が次第に困難となりつつある今日、従来の導入技術依存型体質から脱却し、独創的な自主技術の開発を進めることが切に求められてきております。
 本法律案は、こうした要請にこたえるため、優秀な研究者を産、官、学の組織の壁を越えて結集し、創造性を発揮させる流動研究システムという新しい研究体制を創設することとし、その推進母体として新技術開発事業団を活用しようとするものであります。
 当委員会におきましては、本案審査に資するため近郊の研究機関の視察を行うとともに、流動研究システムヘの人材確保の方策その他創造的科学技術開発をめぐる諸般の問題について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終わり、討論なく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し、林寛子理事より、基礎研究推進のための研究投資の拡大等五項目にわたる附帯決議案が提出され、全会一致をもってこれを当委員会の決議とすることに決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#23
○副議長(秋山長造君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#24
○副議長(秋山長造君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#25
○副議長(秋山長造君) この際、日程に追加して、
 公衆電気通信法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○副議長(秋山長造君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。逓信委員長福間知之君。
   〔福間知之君登壇、拍手〕
#27
○福間知之君 ただいま議題となりました公衆電気通信法の一部を改正する法律案につきまして、逓信委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本案は、電話の近距離通話料と遠距離通話料との格差是正等を図るため、五百キロメートルを超える遠距離通話料を引き下げるとともに、日曜・祝日に係る通話料の割引制度を導入するほか、公衆電気通信業務の円滑な運営を確保するため、加入者が著しく減少した地域集団電話について、日本電信電話公社が加入電話の種類を変更できるようにする等所要の改正を行おうとするものであります。
 委員会におきましては、日本電信電話公社の民営化問題を初め経営委員会の充実強化、通話料の遠近格差の抜本的是正、グループ料金制の導入等料金制度の見直し並びに福祉型電話の充実、近畿電気通信局の不正経理等に関する諸問題について活発な質疑が行われました。
 質疑を終わり、討論なく、採決の結果、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本案に対し、大森昭理事より、日本電信電話公社経営の主体性の発揮など五項目から成る附帯決議案が提出され、全会一致をもってこれを当委員会の決議とすることに決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
#28
○副議長(秋山長造君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#29
○副議長(秋山長造君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#30
○副議長(秋山長造君) この際、日程に追加して、
 北西太平洋における千九百八十一年の日本国のさけ・ますの漁獲の手続及び条件に関する議定書の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#31
○副議長(秋山長造君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。外務委員長秦野章君。
   〔秦野章君登壇、拍手〕
#32
○秦野章君 ただいま議題となりました北西太平洋における千九百八十一年の日本国のさけ・ますの漁獲の手続及び条件に関する議定書につきまして、外務委員会における審議の経過と結果を御報告いたします。
 この議定書は、日ソ間の漁業協力協定に基づき、北西太平洋の距岸二百海里水域の外側の水域における本年のわが国のサケ・マスの漁獲について、漁獲量、禁漁区、違反に対する取り締まりの手続等を定めたものでありまして、ソ連の距岸二百海里外の水域における本年のわが国のサケ・マス漁獲量は、昨年と同様、四万二千五百トンとなっております。
 委員会における質疑の詳細は会議録によって御承知を願います。
 本日質疑を終え、別に討論もなく、採決の結果、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告いたします。(拍手)
    ―――――――――――――
#33
○副議長(秋山長造君) これより採決をいたします。
 本件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#34
○副議長(秋山長造君) 総員起立と認めます。
 よって、本件は全会一致をもって承認することに決しました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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