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1949/12/19 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 厚生委員会 第2号
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1949/12/19 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 厚生委員会 第2号

#1
第007回国会 厚生委員会 第2号
昭和二十四年十二月十九日(月曜日)
   午前十時三十三分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○社会事業団体及び施設の振興に関す
 る調査の件(共同募金に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(塚本重藏君) これより委員会を開会いたします。
 本日は社会事業団体及び施設の振興に関する調査の件に関連いたしまして、主として共同募金に関する事柄を一応明らかにして置きたい必要が生じましたので今日は、中央共同募金委員会事務局長青木秀夫氏に御出席をお願いいたしました。同氏から一応共同募金に一ついての御説明を頂きまして質疑応答をいたしたいと考えております。最初に中央共同募金委員会の事務局長再木秀夫氏の御説明を頂くことにいたしたいと思います。それでは御説明を頂きますのに、質疑の形で順次必要なことを御説明願う、こういう形にしたらどうかと思いますが御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(塚本重藏君) 御異議ないものと認めます。そういう形式をとります。御発言をお願いいたします。山下義信君本日は政府並びに厚生省、法務府の出席を求めてあるのでございますが、まだ見えませんようでありますから、中央共同募金委員長が見えておりますので伺いたいと思います。
 先般広島県に共同募金に関しまする不祥事件が発生いたしましたことは御承知の通りでありまして誠に遺憾至極に存ずるところでございます。かねてかような事態がただに広島県のみならず全国如何なる場所におきましても発生することのなきよう、我々といたしましても非常に注意いたして参つたのでございますが、近時実は種々なる風評も我々耳にいたしますので注意いたしておつたのでございますが、果然広島県におきまして近来稀なる社会事業界にとりましての不祥事件が発生いたしましたことは、私は重ねて遺憾に存ずる次第でございます。
 いろいろこの問題に関しまして、当委員会といたしましても、事件といたしましては、若し金額で申しまするならば單なる市井の一窃盗事件に類するがごとき小事件であるかも分りません。且つ又刑事事件といたしましても、その事件の複雑性と申しますか、そういう事件の内容というものは極めて簡單でございまして、若し冷かな検察事件とするならば小なる事件であるかも知れません。併しながら社会事業界にとりましてはこれは非常に大なる事件宅あると考えまして今国会におきましても当委員会におきまして国会開会句々この問題が取上げられまして我々が検討いたさなければならん状態になつておると考えるのであります。殊に一昨日は前国会に引続きまして小委員会が設置せられましたので、これらの問題の具体的なる詳細なる検討は小委員会に御委託蒙る次第でございまするけれども、併しながら一応当委員会におきましてこの問題を提起いたしまして今後の調査審議に資したいと存ずる次第でございます。
 丁度本員が質問いたしておりまする最中に厚生省当局が出席いたしましたから、一応厚生省がこの問題の調査をいたした筈でございますから、その報告を聴取することにいたしまして、続いて中央共同募金委員長から中央委員会としてどの程度の御調査ができておるか、又関連しての御見解を一応承わる、こういうことにいたしたいと存ずるのであります。
#4
○委員長(塚本重藏君) それでは木村社会局長から御説明を願います。
#5
○政府委員(木村忠二郎君) 広島の共同募金の不正事件に関連いたしまして御報告申上げます。
 この事件につきましては前々からいろいろの噂もございまして、気にはかかつておつたのでございますが、当面の問題の中心が寄附金の募集の直接監督をいたしておりまする府県庁と関係がございましたので、従いまして当方といたしましてはその真相を掴むことが今までできなかつたような次第でございます。この点につきましては誠に監督不行届という点で申訳ないと思つております。
 先般この問題が明るみに出まして、検察当局からお調べがありましたということが新聞に出ましたが、先般この小委員会におきまして御質疑ございまして、これに対しまして、早速現地へ係官を派遣いたしまして調査いたしましたというふうにお答え申上げました。そのお答えの通り直ちに当省から庶務課の事務官を派遣いたしまして、一応調査をいたさせたのであります。併し県へ参りましても、関係者が殆んど全部検察当局に招致されて取調べられております関係上、調書が全部作り上げられておりませんので、一応検察当局におきまする状況を承わる程度に止まつた次第であります。この点につきましては詳細な報告を私の方から申上げるまでに至つていないということは誠に遺憾に存ずる次第であります。現在まで分つておりまする面につきましては、昭和二十二年度におきましては四十六万円余、それから二十三年度が五十六万円余というものが不当に支出されているというふうに相成つておるようであります。それも取調の結果、荷どうなりまするかよく分らないのであります。現在承わりましたところによりますれば、各種の帳簿が極めて乱雑でありまして、従いまして真相というものが現在でも分りかねるといつたような状況になつております。従いまして正確なことをこの機会に申上げるというわけには行きませんし、尚検察当局の方におきましてもお取調中でありまして、従いまして詳細なる内容を承わることはできません関係上、極めて不明朗な状況にあるということを御報告申上げるに過ぎないというふうに相成るわけでございます。
 尚爾後の処置といたしましては、民生部長並びに厚生課長は退職いたしまして、只今は民生部長は和久田副知事が事務取扱をいたし、厚生課長は新たに任命されたようでございます。術今後詳細な面が判明いたしましたならば御報告申上げるようにいたしたいと、かように考えておるような次第でございます。
#6
○委員長(塚本重藏君) 尚只今法務府檢務局長の代理として、刑事謀長の宮下明義氏が御説明に御出席になつておられます。
 続いて事務局長の方からお分りになつておるところを御説明願います。
#7
○参考人(青木秀夫君) 中央共同募金委員会といたしましでは、広島の共同募金委員会の事務の取扱につきましては、前から注意をいたしておつたのでございます。広島の共同募金の成績は、昭和二十二年度、二十三年度共に目標額以上に達しておるという報告に接しておつたのでございまして、これは共同募金の事務に携つておつた人々の努力に俟つところも多いのでございまするが、県民の社会事業に対する熱意というものが非常に強い証拠であるというふうに、私共感謝をいたしておつたのでございます。併しながら委員会の事務の取扱につきましては、非常に遺憾の点が少くないように考えられましたので、この点につきましては何遍か注意をしておつたのでございます。その注意しておりました点はどういう点かと申しますると、共同募金といたしまして、一番大切な募金の配分の公表というものが不徹底な点でございます。殊に二十二年度の配分の結果の公表ということは頗る悪い。これは殆んどやつていないというようなふうに見受けられるのでございまして、何遍か催促をいたしましてその結果漸く概況報告書と心うものが中央委員会の方に届けられたのでございます。昭和二十三年度の分につきましても。これ又阿遍か催促いたしまして漸くその概況報告書が提出されるという状況で詳細が分らない、即ち内容がはつきり分つていないという点が、私共としては非常に遺憾に思つていたのでございます。ただ私共中央共同募金委員会は、各府県の共同募金委員会の連絡を図る、或いは指導を図るというような仕事をやつておつたので、ございましてこの点についての不徹底な点を飽くまで突込んで行くというふうな点について、聊か躊躇されるような点もあつたのでありまするが、とにかくこの点については何遍か催促をいたしたのでございます。
 それからもう一つ遺憾としておりました点は、共同募金運動は御承知のごとく最高司令部の勧め、並びに政府からのお勧めもありまして始めた運動でありまして、終戰後の社会事業に対する補助金の停止というような点に鑑みまして、民間社会事業を振興するのには国民の援け合いの精神によつてやらなければならないというので、国民の援け合い運動といたしまして、民間祉会事業に対する寄附運動を推進しようというので起されたのでございまして、初めのうちは官庁の指導援助による点が多かつたのでありまするが、成るべく早く民間運動に切替えて行くという方針を堅く取つておつたのでございます。それでございまするから、最初役員なども県の人にお願いしておつたものを段々民間の人に切替えて来ておつたのであります。広島県におきましても、そういう意味合におきまして会長、或いは事務局長というふうなものも、民間の人に段々切替えて来たのでございまするが、併しながら広島県におきましては、その実権は依然として民生部がこれを握づている。民生部長が牛耳をとつておつたという状況が長く続いておつたのであります。この点は私共非常に遺憾に考えておつたのでございます。私共事務的に見まして二つの点を非常に残念に思つておつたので、機会のある度ごとにこの点を注意をいたしておつたのであります。又殊に配分の内容の説明なども何遍か求めたのでございまするが、なかなか要領を得ませんでしたので、昭和二十四年の夏、丁度中国地方にいろいろのブロツク会議がありましたので、そのときに私共の方では捨てて置くことができないというので、地方部長の山本君が派遣いたしまして調査をいたしたのでございます。その結果、昭和二十二年、二十三年の清算がはつきりとついていないという点が分つたのでございす。又事務局長は民間の人になつたのでありまするが、尚民生部長の発言というものが相当に強いのであります。これについて新たに事務局長になつた人は前の民生部長から清算の引継ぎをまだ受けていない。それで前の民生部長の事務局長時代にやつたことについては、自分としては責任を負うことができないというようなことをいつておるというような状況でございましたので、これは是く清算をして明朗な事務をとるよう忙して貰いたいということを、特に民生部長並びに新らしい事務局長にもお願いをいたしておいたのでございます。又その当時県の児童課の課員であるものが、前に共同募金に関係しておつたのでございまするが、この者が他の事件において、物資の横流しをしておるということで取調を受けておるというので、この者が或いは共同募金に関係をしておるのではないか、共同募金に関しても何か不正を働いておるのではないかということを、非常に心配をいたしたのでございまするが、この人につきましては広島の民生部の方から早く共同募金から手を引けということが県の方に注意をされておるということを知つたのでございます。
 更に軍政部の方と連絡をとりましたところが、軍政部の方においてはこの事態をやはり重視いたしておつたのでございまして、どうもうまく行かないようだ、何遍か民生部長なり事務局のものに話を聞いても要領を得ないということをお話になつておるのでございました。そのうちに特に軍政部で問題にしておりましたものは共同募金委員会の事務局次長をいたしておりまする、日本赤十字社広島支部の参事をいたしております中村氏の手から県の方に百万円程度の金が出ているのではないかという疑いがあるのだと、こういう噂がある。それで軍政部においては中村氏を招いて、事情を聴取いたしたところが、それは共同募金の金ではなく、赤十字支部の金であるということであるということが山本君によつて軍政部からお聞きしたのであります。特に軍政部の方からこのことを日赤の本社の方から連絡をいたして本社の方から取調をして貰つたらどうかということが、お話があつたのでございます。まあ大体そういうふうな点が私共の調査して分りましたので、山本部長はその場におきまして直ちに県の方の民生町長に連絡をいたしまして、早く清算をし殊に公表を徹底するようにということをお願いいたし、又民間の事務局長になられた松本さん、それから事務次長に対しましても早く溝算をして公処しなければならない、これが共同募出としては、一番大事なことだからということを強調いたし、尚広島県のやり方は今までのようなやり方ではいけない、この全国的な運動は中央の共同勢金委員会において全国の代表者が集まつて決めた方針に則つて実施するようにしなければならないということを強調をいたしたのでございます。そういうことを連絡いたしまして、東京に帰つて来たわけでございます。それでこの結果は厚生省にも御報告をいたしますと共に、日本赤十字社に対しましては日赤の金が県の方に行つておるということについて、軍政部において疑いを持つておられるのであるから、これは早く調査をされた方がよかろうということを連絡をいたして置いたのでございます。そうしてその顛末につきましては県の方から御報告を駅うようにして置いたのでございますが、その後委員会からは何らの連絡もございませんので、八月の末に更に山本部長が現地に参りまして調査をいたしたのでございます。その時は清算は尚続行中であつて完了いたさないということでございます。それから日本赤十字社支部の中村参事の金の点につき申しては、これは又前とは話が違いまして日本赤十字社の総務部長が現地に参つて調査をいたしましたところ、これは社会事業会館というものを今作つておるのだが、その社会事業会館の建築費の方の金といたしまして、請負業者に一時融通しておるということを答んでおるというようなことでございます。併しこれは共同募金と直接関係がないようでございますので、私共の方といたしましては、これ以上追及するわけには参らんと思いましたので、その儘になつたわけでございます。それから更にその時はつきりいたしたことは、県の方へ共同募金委員会の方から立替金として融通をしておいたもので、返済されていないものがあるまうであるというようなことが段々分つて来たのでございます。それから地方の町村からは、村の募金額と県の募金額として発表されたところとどうも食い舞うようだというような投書が来ておるというような点が問題になつたのでございます。それでございますからこれは荷更早く清算を発表しなければ、すでに十月も間近になつておるので新らしい募金運動に差障りがあるから。早く清算をするということが必要たということを要望いたしたのでございます。県並びに委員会に対しましてこのことを申上げたのでございます。それで帰つて来たのでございますか、九月の末になりまして、広島県の事務局長からは地方委員会に対しまして收支決算が終了、事務引継が終つたこいう報告が参り、その時添附されました書類は民生時報でございますか、との広島民生時報というものでございますが、これに大体の概要を発表してありますので、これを添附いたしまして、こういうように清算が済んだという報告があつたのでございます。併しながら亡の清算書を見ましても要領を得ないような点もありましたのですが、一応民間の事務局長が清算して済んだということでございますから、これを私共の方では受理いたしておつたのでございますが、更に多少疑問になるような点もありまするので、総務部長江川君が中国地方に参る序があるので、十月の初め頃事務備にお寄りをいたし又杉本事務局長にも会つていろいろ事情を聽取いたしたのでございます。その時は杉本事務局長は前の民生部長が事務局長であつた時代のことは、どうも信用ができないというようなことを言つておるようであり、又自分として信頼し得るような人を事務局に入れて清算をしたいのだというようなことも漏しておつたということでございます。その時江川部長は立替金の問題が、これは成るべく早く、即刻にでも内容をはつきりして報告して貰いたいということを要望いたして来たのであります。と同時にそのとき今後の運営の方法といたしましては、中村日赤参事が事務局の次長をいたしておることが、これは面白くないので兼任の次長制を廃止して專任の責任の持てる次長を置いてやつて行くことが必要だということで、この点を連絡をいたしまして更に民生部長な。厚生課長にもこの点をお願いをいたしまして帰つて来たのでございます。
 大体そういうような状況で参つておるのでございまするが、そのうち十二月になりましたならば民生部長と厚生課長が強制政客されたという情報が入りましたので、直ちにそれはどういう事情からということを電報で照会いたしたのでございまするが少し経ちまして県の事務局長からの報告があつたのであります。その報告は、事件は昭和二十二、二十三年の両年度に亘る事務費の使い方の当否の問題、或いは共同募金の流用の問題、繰入が行われていないというような点、或いは繰越金の正否というような点が問題になつておるのではないだろうかというような推定のことを言つて来ておるのでございます。これはどういう嫌疑かはつきり分らないが、こういうような点が問題になつておるように推定されるというような点でございまして、事件経過といたしましては、十一月の十六日に広島市の東警察署から事務局が取調を受け、二十八日に検察庁において又取調を受けたというような経過を報告して来ておるのでございます。それで事務局といたしましては、この事件が新聞紙にいろいろと報道されておるので、新らしく展開する募金運動に悪影響を及ぼすことを恐れまして、小谷委員長の声明を発表しようというわけで、県政記者クラブに参りまして、事件の真相は検察当局において明瞭にされることであるから、これを信頼して静観して貰いたい、併しながら援護社会事業のことは一日もゆるがせにすることができないことであるから、共同募金への県民の協力を切にお願いするという声明を発表いたしまして、各新聞社の御協力を求めて各新聞社もこれに応じてその声明を出して頂いたというような報告があつたのでございまして、それから立替金につきましては約九十七万五千円程度のものが県庁その他の団体等にも立替が行われたのであるが、大部分は返済されたというような報者が来ておるのでございます。私共は大体そういうような報告を受けておるのでございまして、事件の内容は只今社会局長からもお話がありましたように、どういうもののになつているか外部からは窺い知ることができないのでございます。私共の方といたしましては何回かの実地調査のときに説明を求める度にその説明が違つておるというような点が非常に困つたことだというふうに考えておるのでありますし、又この間占領軍当局におきましても、県並びに委員会の方に何遍か注意をされておるということ心のでございます。そういうような状況でございまして、私共もこれは共同募金の今後の進展の上に非常な影響のあることと考えまして、早く真相を明らかにいたしまして、善後措置を講じたいというふうに考えておるわけでございます。
 大体私共の只今の措置といたしましては事務局の陣容を整備いたし場まして、本当に信頼し得る人がこの仕事を担当して頂くようにしたいといううとと、他の一面においては監督者の地位に立つ県の方との関係を更にはつきりさせることか必要である、監督の地位に立つ民生部長なり、亭主課長が共同幕金を支配するというようなにとになつて、集まつて来た金について、これを支配するような気持を起さないようにはつきりとしたものにして置くことが差当り必要なことではないかということを考えておるような次第でございます。
#8
○山下義信君 只今青本事務局長から詳細た御調査の御報告を聴取いたしまして大体はよく分りました。この問題は近く当参瀞院からも現地の調査が相成ることになつておりますので、殊に本員はこの地方と密接な関係がありますので、若干個人的にも事件の一部分を存知とないでもございませんので、その御視察のありまする前にいろいろ所見を申上げることは一応差控えたいと思いますので、本員の存知いたしておりますることに関しましてはこの際質疑をいたさないつもりでおります。
 ただ私が只今社会局長並びに青木事務局長かち御説明のありましたのを承つておりまして感じますることは、いずれも皆よく御承知なんです。こういうことが正に起るであろうことを十分にあらかじめ御承知で膨つたんであります。どうして未然に防ぐことができなかつたかという問題であります。言葉を換えて言えば何故監督ができなかつたのであるかということであります。或いは次の言葉は当らないかも分りませんが、何故監督をしなかつたのであるかということです。中央共同募金委員会は地方の募金委員会に対して、何故十分かような不祥事件が検察当局の手に移る前に未然に防ぐことができなかつたかということなんであります。又厚生省の当局は何故かような事件が検察当局の手を煩わすまで放置してあつたかということであります。これはただ一都道府県の、地方の問題でございますが、具体的に申しますると、広島県は関係の皆様が御承知のごとく従来社会事業なんていうものはなかつた県であります。隣の岡山県は早くから石井十次先生の孤児院以来県民挙げて社会事業の熱意がございましたけれども、広島県は実にその点は低調極まる県である。戰争中原爆を受けまして終戰の端緒となつた、いわゆる原爆の広島として浮び上つて参りまして、その甚大なる被害を蒙りました都市としては社会事業の対象者が非常に増加いたしました。その現象に直面をしその都声が終戰の端緒となつた、有名な世界都市となつたというような機縁等々からいたしまして、この際広島県の社会事業はなんとかしてこれは振興せしめなければならんということを広島県の県民も考えまして、当参議院厚生委員会におすがりをいたしまして、数年間に亘りまして広島県の社会事業を盛立てるべくいろいろ先輩の御援助を仰ぎ、御苦労を願い今日まで辿つて来たのでございます。然るに今回の事件の、額で申しますれば仮に三百万用、四百万円と申しましても、先刻私の質問いたしましたときに申しました辿り、ほんの市井の一、小さい盗人が万引いたします程度の小なる金額であります。事件といたしましても、誠に極めて簡單な事件であります。何々疑獄と称するごとき非常に複雑なものではないと私は考える、そういう小さい刑事事件によりまして目に見えて精神的の大社会事業のその仕事を根本から破壊し去つた、一朝にして水泡に帰せしめたということは、私は実に悲痛止むなきものがあるのでございます。社会事業はただ物的事業ではございません。精神的な盛土るそういう熱意が国民の間に起きて参らなければ、事業の発達を期し難いことは言様御承知の通りであります。然るにこれを築きますることは一朝三夕でてきることではございません。潰すことはすぐにできる、一つの孤児院、一つの母子寮、あそこで飴一つ横流ししたということが中傷であれ、何であれ言われまするというと、すぐその事業は冷眼視されまして一朝にして挫折してしまうのであります。今回の事件は私は一つの刑事事件としては極めて小さいことであるけれども、社会事業界にとりましては、遺憾千万であります。地方問題じやない、中央の関係の諸君はなぜ今日まで拱手傍観したのであるか、広島県だけではない、こういうことか若し富山県、新潟県、神奈川県、どこの県にあつても中央関係諸君は、拱手傍観されるのであるか、事件が起きた後に私はこんな事件があつたという形式的な調査で能事終れりとするものであるかどうかということであります。やがていろいろ御調査に相成りましたならば、今後に処すべき点、或いは今日までのこういう事態の発生についての深い反省につきましては、御視察に相成りました各位から十分適切なる御報告や御指摘があると存じまするから、私は差控えるのでございますが、なぜ今日まで未然にこれを防ぐことかできなかつたかということ、つまり言い換えればこういう事態に対する監督権はどこにあるかということ、恐らくないのであろうと思う、法的根拠がない運動でありますから我々が先年から憂慮いたしますのはここを言つたのである。無責任な話である、責任者がないから勝手放題な事態が起きる、共同募金運動についての監督の責任者は誰であるか、いかなる方法によつてその監督の責任を遂行して行くのであるかということを社会局長、並びに青木事務局長さんから私は承つておきたい、こう思います。
#9
○政府委員(木村忠二郎君) 只今のお叱り誠に御尤もでありまして、我々としましては同じことを事前に知ることができなかつたといいますか、噂は少し前から聞いておつたのでありますけれども、こういうようなことになるという程の事件であるということにつきましては、未然に察知し得なかつた、而も未然に防止するの処置をとれなかつたということにつきましては、誠に遺憾で申訳ないと存じております。このために日本の社会事業全般に及ぼしまする影響につきましては非常に憂慮いたしておるのであります。今後かくのごときことのないように十分に注意しなければならんと考えております。
 要するにこの事件の起りました原因は、監督すべき者が監督される者と一つになつておつたということに大きな原因があるようであります。現在共同募金につきましては飽くまでもこれは民間の仕事である、これに対しましては一つの寄附金の募集に対する取締を嚴にするということにするのが最もよいように考えます効関係方面は大体そういうような見解であります。共同幕命につきましては官庁はこれに対してこれを支配してはならないというふうに向うでは言つておるのであります。我々もこれを支配することはいけない。併しそれの健全なる発達を指導すること、もう一つはこれが不正がこの間に起らないように県庁は監視する、この二つだけを官庁の処置としては残しておきたいというふうに考えるのであります。二十五年度におきましては特にその点を強調いたしまして今後非違のないように見張る者と、それからこの仕事を実際いたします者とはつきり区分しなければならんと考えます。今後はこのことのないように十分監視したいと思います。何を申しましても現実にやつて参りますことを県民に代つて監視いたしますることは、これは当然県当局においてしなければならん筈でございます。当初からこれが府県当局が大きな後援をしなければできないといつたようなものでありましたのが、非常に深入りをし過ぎて、むしろ県当局が主導的に働いておつた。ところがその際に非常な不正といいます。か、結果はよろしくありませんが遺憾な措置があつたということになますといどうしてもその間違つた点をはつきりさせるということが極めて困難もあります。従来寄附金の募集につきましては県が監督いたしております。全国的な寄附でありますと厚生省におきましてこれを監督いたすのでありますけれども、現在では全国的な寄附というものはないことになつております。県限りでやることになつております。従いまして県の方の監視が十分行き届きませんと、我々といたしましてはこれに対して強力な監督の手が伸べられない。従いまして今回の事件におきましては極めて生温い形になつて参つておりましたことは、誠に遺憾に存ずるのであります。今後こういう点につきましてはそういうことのないように十分指導して参りたい。
 尚広島県当局に対しましてはこれをはつきりするということにつきましてはたびたび注意いたしたのであります。非常に生温いというお叱り誠に御尤もであります。何ともこれにつきましては申訳がないというふうに存ずる次第であります。今後こういうことのないように十分措置いたしたいという考え方であります。
#10
○参考人(青木秀夫君) 共同募金運動の健全な発達を図り間違いのないようにするということにつきましては、中央委員会におきましてこれが最も大きな仕事だというふうに考えておるのでございます。ただ中央委員会は御承知のごとく各府県の委員会の連絡調整を図るということが主たる目的になつておるのでございまして、その監督権というかた苦しいところまで行くことは、民間の団体の性格としてむつかしいのでございます。ただお話のようにこういう問題が起きないように事前に防止するというようなことにつきましては、あらゆる機会に注意をし合うということが必要であるのでございまして、このことは今後と雖も尚一層やらなければならないというふうに考えるのでございます。
 共同募金運動は民間から盛り上がる運動として起るのでございますので、信頼ということが一番大事な点でございまするので、この点につきましては山下さんのお話の通りただ金を集めるということだけでなて物で解決するということでなくしで、その間の信頼関係を裏切らないようにして行かなければならないのでございまして、それにはどういうふうにしたらよいかということを委員会としては常に考えていなければならないのでございまして、又そのことについては絶えず中央、地方連絡をとるということをいたしておるのでございます。そのために共同募金運動を展開する前には私共事務局といたしましては一応の案を作りまして、そして各府県の事務局長並びに委員長の全国集会をいたしてその年度の対策、方針を決め、手段、方法もそのとき検討して決めるのでございます。その通りやつて頂くならば間違いが起きないという仕組に大体なつておるのでございまするが残念なことには広島県においてそのことが十分徹底しなかつたということにつきましては、私共も非常に残念に考え又連絡の仕方が悪かつたということについて私兵お詫びを申上げたいと思うのでございます。今後ますますこういう方面の必要が感ぜられまするので、今後更に間違いのないように一層の努力を図りたいと思うのでございます。
 只今木村局長からもお話のありました評うに、官公庁の関係の方はやはりこれは監督の地位にお立ちになるのでございまして、社会事業法の規定、只今ではややその規定は無理ではございまするが、社会事業法の規定におきましても一応の監督をするようにこれは府県知事がするようになつておるのでございまするが、この規定の趣旨に沿つて監督という点につきましては、お役所にお願いをしなければなりませんし、又民間の運動といたしましては、お互いに間違いのないように戒め合つて行くというところに気を附けて行くようにいたしたいと思うのでございます。そういうような点につきまして更に努力をいたしたいというふうに考えておる次第でございます。
#11
○山下義信君 中央委員会は共同募金の事業に対しまして非常に御勉強下さいまして、昨年も本年度も非常に好成績を上げましたことは、ひとえに青木局長以下の御尽力の結果でありまして私共感謝するのでありまして、こういう事件が起きたからといつて直ちに全般的に中央委員会の責任を追求するのも我々誠に遺憾に存ずるのでございますが、併しながら謝すべきことは謝し、質すべきことは質さなければならんのでございまして、只今のお話で我我も諒とする点もあるのでございますが、併しながら事民間の運動なるが故に監督の方法がないということは、つまり法槻の上での直接監督権のある官庁もなく、官が介入しないことになつておるのであるし、民間団体としても別に制裁権も強制的な監督権もないのであるから、監督の方法がないとおつしやれば、或はそうであるかも分りませんが、併しながら考え方によりましては監督官庁がありましても、その監督官が無能でありまするならば、何ら監督の用をなさない。権限はなくても民間の団体でありましても、相互緊密に連絡いたしまして、機宜の措置によりまして、相手方の反省を促すいろいろの方法をとりまするならば 十分に私はこの監督も指導もできるのじやないかと思う。中央委員会のお仕事の中には地方事務局の指導監督ということが明記されてありますので、お仕事の一つであらうかと思う。従つてただ軍に事務的な連絡調整というこれがその意味でありまするならば、いたし方ございませんけれども、地方の委員会の指導監督ということが、中央委員会のお仕事の一つであるとするならば、十分その監督は、例えばこの県はどうも面白くないというような風評や、いろいろ報告書などの上におきまして、不備な点がありますならば、先程の御説明にありましたように中央からお出掛けになりまして、相当その地の有力者の人たちに対して反省も促し、いろいろ御相談に相場成りまするならばただ軍に来て帰るとか、ただ單に一、二の人に話しておくということではなくして、もつと相会しまして、それらの点を指摘して善処を促す方法等を御考慮になりますならば、よい意味におきまして十分私は監督ができるのじやないかと思うのでございます。当然そういうこともなさつておいでになることと思いますが、今後十分都道府県の地方委員会に対しても御善処を願いたいと思うのであります。例えば昭和二十四年度の共同募金募集の運営要綱などを拜見いたしますと、地方委員会の組織などについての御構想が十分具体的に指摘されております。こういうことが果して完全に各都道府県の地方委員会組織ができておるかどうか、十分私はこれら地方委員会としても指導なり、御吟味なさる必要があると思う。不祥事件の発生いたしましたことは重ねて私はこれに触れないことをここで繰返すのでありますが、多くは申しませんが、端的に申しますと広島県の今回問題を起しました共同募金委員会の組織のごときは、全く呆れ果てた組織と言わざるを得ません。完全に一部の地方政治家のボスが掌握いたしております。その顎の下で自由自在にこれが駆使せられておつた。これは御調査になれば直ぐ分ることであります。そのボスがいわゆる押立てておるところの知事、それか合作をいたした。そうしてこの共同募金委員会に己れの勢力を扶植しておつた。そういう事態にあつたということは天下公知の事実であります。従つてこれは一民生部長、一厚生課長、一庶務課長、一出納係員の小層がかくのごとき腐敗を通じたのではないのでありまして、彼らを手足のごとく使い、陰に陽に使嗾いたし、そうしてこの委員会を己れ達の地方における政治的ないろいろな道具に使い、かような事情の金を湯水のごとく濫費したということの事態の発生であります。従つてこの地方委員会の組織ということについては関係者が十分に御注意になりまして、二十四年度の共同募金運動要綱の中に、その構成には寄附者各層の代表者、募金奉仕者の代表者、運動協力者の代表者、或いは支会、分会等の代表者、学識経験者等多種多様の各階層の者を入れて組織し、一部の者に偏してはならんということの御注意が相成つておる。若し果して全国的な地方委員会がかくのごとき人々によつて組織せられたならば、必ずや民主的にも運営せられ、相当内部的な反省、お互いの監督もできるわけでございますけれども、広島県の地方委員会におきましてはいわゆる県会議長を会長といたして、そうしてそれらの勢力系統の者が悉く実権を握つておつたということは事実であります。かくのごとくして事態が発生いたしたのであります。そういう点に対しまして、今後は地方委員会におきまして真に民間団体でありまするこれが法制化されまして、今後の措置がとられまするまでは十分一つ御注意を願いたいということを本員はこの席でお願いをいたしておきます。
 尚この機会に検察当局はどういうふうにこのことを取扱つておつたか、又この事件の調査がどういうような状態に進行しておるかということを、法務関係の方から御報告を願いたいと思います
#12
○説明員(宮下明義君) 法務府校務局の刑事課長宮下でございます。只今お尋ねのございました、広島県共同募金に関係いたしまする横領事件は、目下広島地方検察庁において捜査中でございまして、最終的な御報告を申上げるまでに至つておりませんが、現在までに中央に報告のありました限度において捜査の状況を御報告申上げたいと思います。広島地方検察庁におきまして、広島県の共同募金につきまして種種不正があるということを認知いたしまして、内偵をいたしておつたのでありまするが、今年の十月二十一日広島市警察署においてこの事件の捜査に、着手をいたしましてへその後事件の影響が重大でございまするので、十月二十四日、その事件を広島地方検察庁に移しまして、十月二十四日以後は広島検察庁が主体となりまして捜査を継続いたしているのであります。関係者といたしまして、現在までに收容いたしましたのは、広島県永岡民生部長、民生部厚生課長阪谷氏、この両氏を十二月三日逮捕状によつて逮捕いたしまして、十二月五日起訴前の拘留処分に付しております。日赤広島支部事務局長中邑元氏及び広島県民生部厚生課主事山田友彦氏の両氏を十二月十一日逮捕状によつて逮捕し、十三日起訴前の拘留処分に付して捜査をいたしております。現在までに判明いたしておりまする犯罪事実は、昭和二十二年度の募金関係におきまして、合計五十二万円の横領の事実、昭和二十三年度の募金関係につきまして、合計四十七万五千円の横領の事実が判明いたしております。併しながら現在捜査継続中でございまするから、この金額につきましては術動きがあるというふうに御承知を願いたいと思います。山下委員も仰せられましたように、この事件は單純な刑事事件といたしますならば、さして大きな事件と申すことはできないと思いまするが、併しながら現在昭和二十四年度の共同募金運動が継続中でございまして、社会的な影響は非常に甚大でありまするので、広島地方検察庁におきましては特にこの事件の真相を一日も早く明らかにしなければならないという観点から、広島地方検察庁次席検事を首班といたしまする特別捜査班を組織いたしまして、鋭意早急事件の真相を究明するために努カ中でございます。現在までまだ正式な起訴報告はございませんが、極めて近いうちに事件の全貌が判明いたすものと承知いたしております。簡單でありまするが、現在中央に報告のありました限度において御報告いたした次第であります。
#13
○山下義信君 富下刑事課長の報告了といたしました。私はこの点も関係議員各位の御調査の場合には御考慮願いたいと思うのでありますが、こういう事件を取扱いますときの検察庁の態度であります。これは当然社会の耳目を惹く事件と相成る、只今刑事誤長の言われた通り、私の申した通り、單なる一つの刑事事件としては小さいけれども、社会的の事件としては非常に関心を惹く、興味を惹く。従つて地方の新聞はいわゆるニユースパリユーとして非常にあるものでありますから、読者の注意を惹くために毎日これを大きく取扱う。そういう場合に事件の花形になるのは誰であるかというと、検察庁、検察当局者の一句一言、一挙一動というものが非常に花形となつて、これが社会の関心を集める新聞記事の中心を相成るのでありまして、これは言うまでもなく、私共その点不案内でございますが、一つの刑事政策といたしまして、一罰百戒、十分後々に警告を発しまするためには、相当効果的な態度をとることもあろうかとは思いまするけれども、余程慎重にいたさなければ相成らん、我々が公式の国会の席上において承る報告は只今聞いた通りでありますが、新聞紙上に現れるいろいろなる事実は未だ公判を開かざる以前にその被疑的な事実が具体的に詳細に発表せられるというような事柄はどこから出るかと言えば、概ね私は関係官庁から出るのではないかと思うのであります。民間の者が知らないような、或いは社会事業関係ですらも知らないような事柄が丙もその発表の方法が恰かも公訴事実に近いような形式で以て発表せられるということは、恐らくその筋の専門的な官庁からいろいろそういうようなものが出て来る、これは私は余程検察庁当局も十分注意しておられると思うのですありまするが、我々は共同募金の惡影響があるからと言つて、決して臭いものに蓋をするというようなことは、もとよりさようなことは考えません。考えませんが、惡影響の来ないような事件の扱い方をしないというと、困る者は無数の無幸の民衆であります。これは差引きいたしまして、こういう事件が摘発せられたからと言つて、得るところがどれだけ多大であるか、恐らく広島県下におきまして、この共同募金のために恩恵に浴する者十万を下りません。明年は相応ずる者果して何人がございましよう。このままでありまするならば、誠に明年のことが寒心に堪えません。再びかかる気運を醸成いたしまするためには、全く必死の再建努力を必要とするのでありまするが、私はこの事件の取扱に当りまする検察当局が十分な事実を掴んで頂いたかどうか、或いは一つ二つのことを掴んだでしようけれども、まだありはせんか、まだありはせんかと少しく方角を誤つたような、或いは叩いて何かを出そうというような態度があるいたしまするならば、而も事件に著手いたしましたのは十月中旬、殆んど二ケ月まだ未解決という、簡單なかなかのごとき一地方に限られたる事件に大阪に飛び、東京に飛び、検察の手を全国八方に広げるという大事件じやない、ただ単に一地方の狭い限られる少数の者が關與いたしておる事件に三ヶ月近く……捜査に著手いたしまして三ヶ月近くいたしましてまだ終結を見ない、来る日も来る日も、この事件この事件と新聞が書き立てるというようなことをいつまでもいたしております。徹底的にこういうような助け合い運動というよなことが、この地方を中心にいたしまして、殊にこれは非常に情けない状態に陥ることに相成るのであります。どうか検察当局は一般と、御多忙中恐縮なんでございますが、早く御督促下さいまして、そうしてこの事件の全貌がはりきりといたしまして、いつまでも民衆に不快なそういうような面白からん影響のないように善処して頂きたいと思いますが、その点は法務当局はどういうふうにお考え下さるか、この点を今一度伺つて置きたいと思います。私は、先般その地方の状況を見まするに、この地方の村々のこういう共同募金のことに関係いたしました役場の者達が、いろいろと自分達にまでも波及しはすまいか、言い換えますれば、縛られやすまいかということを恐れまして、炭一俵がどこへ行つたかというようなことで、どの村々におきましても慌てふためいて再調査いたしている、万一の場合に身に及ばないように彼れ達が恐れていたところを見て、私は十分に目的を達した、ここまで警戒させ、反省をさせたならば十分今後共同募金については、もう粛然とやらなければならんという観念を関係者には植え付けたということを、実は第三者として傍らから感じたのであります。これは十分粛清すべきは徹底的にいたさんければなりませんが、検察当局としては諸般のことに細心なる注意を払う必要がある。殊に事件を興味本位興味本位にこれを取扱つて行くというがごときは嚴として戒めなければならす、ただ単に広島集一地方のみならず、今後やはりこういう社会事業関係の事件などについての取扱いも余程注意いたさなかればならんと思いますが、果して当局にそういうふうな御考慮の御用意があるかどうか、御親切があるかどうかということを重ねて伺つて置きたいを思います。
#14
○説明員(宮下明義君) 只今山下委員のお尋ねのございました前段の点につきましては、検察当局といたしましては、新憲法下、殊に新らしい刑事訴訟法ができましてから、犯罪捜査の段階において、言い換えまするならば公判の立証に入りまする前において、被疑者の名誉というものは十分に尊重いたさなければなりませんし、又捜査の祕密といくこともございまするので、十分に注意いたしまして、事件を軽々に公にするという態度はとつておらないと思うのであります。ところが、私共も最近頻々と経験いたしておるのでありまするが、各地において起つておりまする重要事件について、何々検事談という言葉が頻々と新聞紙上に掲げられるのであります。重要な事件について検事がそのような発表をするわけもございませんし、又そういう記事が出確めておるのでありますが、検事としてそのような発表をしたことがないというにも拘らず、新聞紙にそのような発表がなされておるような実情でございまして、検察当局としては十分注意いたしておるのでありまするが、そのような実情にあるという点を同情ある御観察を願いたいと思うのであります。併しながらお言葉にもありますように今後検察当局が或る事件について社会の耳目の中心になるような場合においては、十分に言動を注意するように、改めて中央からも注意をいたしたいと考えております。
 第二段の点にきましては、成る程この事件を検察当局が手を付けましてから相当な日時を経過しておるのであります。只今御報告申上げました横領金額というものは僅かな金額でございまするが、その結論に至りますまでに、昭和二十二年度の募金総額におきまして二千八百余万円、二十三年度の募金総額におきましても三千三百余万円の金額がございまするし、又関係者が取扱いました金も單に募金だけではない、外の金を動かしておりまするので、それらの点を詳細に検討いたしましてる結果、可なり日時をとつておるものと考えるのであります、併しながらお言葉にもありますよに、このような事件について検察当局の処理というものが長引いておりまするならば、社会に及す不安というものは測り知れないものがございますので、中央としては十分に現地を督励いたしまして、一日も早く真相を究明し、社会全体に及しておりまする不安一掃に努めたいといろいろと考えておる次第であります。
#15
○山下義信君 刑事課長の答弁は了承いたしました。問題は他日本院から調査せられまする調査の結果に待ちたいと存じますのでありますが、この際重ねて法務当局に私は申して置きたいことは、この問題に関しまして検察当局の行動に、やはり現地におきましていろいろ風評がございます。場合によりましては、ただそれは職務の遂行が厳正なればそれでよろしいのであります。或いは某有力者に親交がある、或いは某有力者と同窓である、或いは交友関係でいろいろ鞭打たれておるというような風評もあるのでありまして、やがて調査の結果判明いたすと思いますが、万一の場合がありましたならば、本件に関しまして或いは証人として喚問する場合があるかも分りませんが、どうか只今の御趣旨で、要はこういう社会事業に悪影響がないようないわゆる雨降つて地固まる、禍い転じて福となすというような面に対しましても、十分検察当局が御協力相成りまするよう、適当な機会に現地の下部官庁にお示し置き相成りまするならば、厚生委員会として甚だ有難く存ずる次第であります。以上を附加して、置きます。
#16
○小杉イ子君 私は今度の募金方法につきまして、先きに不正事件があつたことなどは明らかにして置かなければいけないということを主張いたしましたところが、そういうことはない、自分の知る限りそうい方ことはないと申しておりましたが、ありましたと私は申して置いたのでありますが、それが又再びこういうことがあつたことは誠に遺憾に堪えません。ところが社会事業家に対しまして、監督せよ、警戒心を起せよということは間違いであると思います。何故かと声しますと、社会事業そのものに携わるということがすでに人格者と見られるのであります。そうして又小僧とか子供ではあるまいし、これなどは私はする必要はないと思つております。ただ何が悪いかと申せば、人選、人の選抜方法が下手であつたという結論だつたと思います。そうしてこの事件は二番分りやすい事件である。外の会社のさまざまの混乱したものと違いまして、全体から取つたところの金の額が分つておる。そうしてそれを分配するところの額が分り、それに携つた人が分る。こんな簡單なことはないと思つております。ただ私の希望することは、再び三たびこういうことがないように、その結論としては分つたところの人を厳罰にする。普通よりも、元々のこれは動機か違うのでございますから、これに対して厳罰を與えむことを私は希望して、根を断たなければいかん、こういう意味であります。
#17
○委員長(塚本重藏君) 外に御質問ありませんか。
#18
○井上なつゑ君 大変遅から参りまして申訳けございませんですが、これは私の伺いたいと存じますことは、共同募金の根本に触れることでございますけれども、今度か行われております同募金を見ましても、その行われたことにつきましても、随分学生の方なんか出ておられまして、まるでアルバイトのような意味で共同募金が行われているのでございます。伺つて見ますと、共同募金の何かがそういう人達のために行くということを伺りております。もとよりそういうことにならないと、皆が皆その人達のために、気の毒な人のために自分の力を割いてできる人ばかりでないかも知れませんですけれども、ああした共同募金の一部を取られるというような気持がすでにあるところに、こうしたことみたいなお金の廻り工合が悪くなつて来るんぢやないかと存じますから、共同募金の根本に触れることなんでございますけれども、そのところがどういうパーセンテージがその方へ行くのかということを分つたところだけでも承りたいと存じます。
#19
○参考人(青木秀夫君) 共同募金は、大体民間の有志者の運動ということになるわけでございます。それでこれに対しましては、事務費というものが考えられるわけでございますが、事務費につきましては、募金予定額の大体一割を見当として計上いたすように私共は考えて、申合せもいたしておるのでございます。これは募金運動を始めますときに、アメリカの方の経験等を参考といたしまして、総司令部あたりの御意見も伺つて、大体一割程度の事務費というものはどうしても見込まなければ無理だろうということで始めたのでございます。アメリカのように、何十年かの経験のあるところにおいては、非常に成績のよいところでは、今日六分ぐらいで経費が上るという地方もあるそうでございまするが、初めてのことでございまするし、又地域が非常に広汎に亘るのでございまして、アメリカでは大体一部市あたりを中心にしてやるのでございますし、又経験が長く、又富の程度も違いまするので、これをそのまま標準にするわけには行かないと思うのでございます。又組織も非常に完備して参つておるのでぴざいまするから、その程度で上るのだろうというふうに考えます。昭和二十二年に始めましたときには、募金の目標額の大体一割程度の事務費を考えたのでございます。これはいろいろな宣伝をいたしたり、或いはお金の集計をいたしたり、企画をいたしたりするのに、どうしても專任の職員が要るのでございますが、事務局をしつかりとさせるのには相当の経費が必要であることはよく分ると思うのでございまして、やつて見たのでございます。併しながら御承知のように、国民からの寄附でやる仕事であるから、成るべく事務費を節約いたしたいというのでやつたのでございます。又殊に初めのうちは県庁のお役人の方が兼務してやつて貰つたというような所もあるので、そういう意味において経費を節約しようというようなことも考えたのでございまするが、これは段々そういうことよりも事務費の方は出しても、しつかりした人をやつた方が間違いがなくてよろしいということで、今日におきましては事務費の節約のために県庁の役人をずつとそのままお願いするよりは、專任者を置こうというふうになつて来ておるのでございまして、これは私共も大体了解ができるごとと思つておるのでございます。併しながら一割で上げることは、実はむづかしかつたのでございまして、二十二年度におきましては一割四分か五分くらいに結果においてなつておると思います。二十三年度も大体その程度掛つておるのでございます。それでこれは大体事務局の職員の経費なり、啓発宣伝の費用等が主なものでございます。併しながらこれだけでなかなかうまく行かないのでございまして、只今お話のようにお金を集めるのには多少これを扱つた人に手数料、或いは割戻しどいうものが欲しいという要求が来ておるのは事実でございます。併しながら共同募金運動におきましては、これは厳重に警戒をいたしておるのでございます。従来行われておりましたものは、日本赤十字社なり或いは同胞援護会の会員募集、社員募集というような例に倣つては共同募金の趣旨が害われるのであるが、いわゆる篤志家の国民運動という建前を飽くまで堅持するために、手数料とか或いは歩合制度というものは廃めるという建前で来ておるのでありまして、大体この趣旨は徹底いたしておると思うのでございます。そのために外の方の募金と比較されまして、地方に行きましては、どういう募金ではこれくらいの手数料になるということを聞かされ、私共実は困るのでありますが、この国民運動の趣旨をお話して、大体了解を得ておるというのが実情でございます。ただお目につきますのは、東京が大体そうだろうと思うのでございますが、東京におきまして、学校の生徒諸君の御協力を得ておるのでございます。殊に街頭募金等におきましては、学生諸君の御援助をお願いしておるのでございまするが、これは地方の都会地におきましては、地元の方が目分のすぐ手近な所で運動に従事して頂くので、手弁当でやつて頂いても大した費用も掛らないのでございますが、東京において運動を展開いたしますときには、自分の学校の所、或いは所在地だけではうまく行かないので、どうしても電車に乗つて行く七か或いは近信費が掛る。或いは事務局の所へ出て行くのに連絡する費用が相当掛るというので、その実費だけはどうしても見て貰いたいという御要求があり、又これは出すのが当然であろうということで学生の実費はこれは支弁いたそうというここに東京都の委員会においても御決議になつたのでございます。併しながら、と言つて例えば、郡部の学校が銀座の方に出て募金をするというようなことをされたのでは、これは汽車賃だけでも大変だし、そういう無駄なことはしないように、成るべく地元において、最寄りの所において経費の掛らないようなやり方をして預きたい。そうしてその範囲内で交通費、通信費等を集つた金の中の一割以下で、失費だけを差引くようにして頂きたいということでやつておるのでございます。それが一割以内は貰えるのだというふうに、誤り伝えられておる向もあるのでございますが、実際は一割必ず取つておるわけでもございません。それから又生徒が集めたお金は、私共はでき得べくんば、あの箱をそのまま銀行又は郵便局へ持つて行つて、銀行員、郵便局員がこれを開封して、そのまま口座に振込んで頂くということをやつておるのでありますが、なかなかそれもうまく行かないこともあるのでございますが、学校の先生におあけを願つて、そうして実費を清算して東京都の委員会の方にお送りを願うというやり方をやつておるのでございます。併しながらこれがやはり誤解を生ずる慮れがありますので、来年はこういうことでなしにやはり一応全部東京都は東京都の委員会の方に集つた金は全部お送り願つて、必要な経費と申しますか、実費は清算をして差上げるようにしたらどうだろうかというふうに、今研究をいたしておるのでございます。奉仕者は集めた金には手を触れないというふうにして、そのまま都道府県の委員会の方にお送りを願つて、必要と認められる実費は面倒でももう一遍驚り返すようにしたらどうだろうか。そうすることによつて共同募金の純粋性を維持し、寄附をされる方の信頼を厚くしたいというふうに考えておるのでございます。
#20
○小杉イ子君 私は今日社会奉仕者、無償奉仕者がどこにおるか知らん、こう思うくらいでございますので、それで新らしく募金をする人は、本当に職業のない人にさせてもいい、こう思つております。それについてあの箱でございますが、あの箱は決してあかないのでございますか。
#21
○参考人(青木秀夫君) あきます。
#22
○小杉イ子君 あれが若しも人から別れてしまつたとか、離れたときの警戒のために、これは警戒してもよろしい、警戒のために余り離すということもいけない、そうせんと、金を取つたわ、懐へ入れたわというようなことになると不正心を起させて大変悪いと思いますので、そこで私は取うて自分が集め得られただけの歩割りで職業としてさせてもいい、なぜならば、高貴な人が高貴な時間を費して役人達がああして一日立つということは不可能なことでございますので、私はこれは学生の場合は別でございますけれども、外の方にはどなたでもこれはさせなさつて、そうして歩合で上げる方がいいと思います。そうして抜けられないことを注意することを私は希望して置きます。
#23
○参考人(青木秀夫君) その歩合制につきましては、私ももう一遍よく考えたいと思つておるのでございます。大体今までの考え方から申しますれば、歩合制度ということはどうも面白くないというふうに考えておるのでございまして、やはり根本は奉仕運動で行きたいというふうに考えておるのでございます。それで街頭募金に立つ者も、やはりこれは学生或い準婦人の方を中心にお願いをするというふうに考えておるのでございます。箱の点は私共も前から、これは共同募金のそもそもの起りから箱ということが非常に重要な役割を持つものでございますので、箱については一工夫をいたしたのでございます。絶対にあかないようにというお話でございましたのですが、これは非常に大変な仕事なのでございますので、私共の方では規格を統一いたしまして、相当厳重なことになつておるのでございます。併しながら一々箱を壊すことも大変でございまするので、封印をいたしておるのでございます。その封印を責任者の方にお渡しをして、出動する前にその封印を貼つて出して、そうして終つたときには或る場所に集まつて、そこに責任者が開封するというやり方それから最も徹底したやり方といたしましては、箱を封印した銀行並びに郵便局にお願いをいたしまして、朝郵便局から出て、そうして帰りに郵便局に寄つて頂いて、そこで開封して貰つて直ぐに県の口座に振込んでしまう、そうして県の委員会にまでそれが直ぐに行く、途中でお金を扱わないで済むようにするということを考えて、地方にようてはその御協力を銀行及び郵便局でやつて頂いておる所もあるのでございますが、東京においてはこのことはなかなかむずかしいのでございます。麦はあのくちやくちやになつた十円札の何千円かを計算するということが非常に大変な労務なのでございますので、これは銀行などは奉仕して頂いておる所もあり、又郵便局でやつて頂いておる所もありますが、これを全部やつて頂くということを強制するまでには行かないのでございますが、段々そういうふうにいたしたいと思つておるのでございます。箱の統一によつて、又これを或る地方においては女学生だけしかこの箱を扱わせないということで成功をいたしております。これが偽物を防止する、自分の県では今年は女学主だけが街頭募金をやつて頂くんだ、外の者がやるのは大体これは偽物だというふうなことにして信用を保持しておるということでございます。いずれにいたしましても募金に立つた方は、帰りしなに箱の中からお金を取出して、それで電車の切符を買つて帰るというようなことによつて不信冊になる、信用を害するようなことのないようにという警戒は十分しておるのでございます。いろいろ御注意は有難く感謝いたします。
#24
○小杉イ子君 もう一つ伺います。郵便局でも銀行でも信用すればよさそうなものでございますけれども、その場合に立会いがございますですか。
#25
○参考人(青木秀夫君) これは募金に当つた者と、それから銀行の係りとがやるわけでございますから、これはごまかすことはちよつどむずかしかろうというふうに考えております。
#26
○姫井伊介君 法務府その他聞係当局の方でお分りになつておる方からお答えを願いたいと思いますが、三つあります。その一つは先程お話のありました二ケ年に亘り約百万円の横領とおつしやつたのでありますが、その金の使い途が凡そ分つておりますかどうかということ。それから次は赤十字社の募金と共同して行われたのでありますが、その関係はどういうふうになつておりますか。第三点は広島県の外、他府県にも多少まだこういうふうな不正か。その点もお伺いします。
#27
○政府委員(木村忠二郎君) 先の二つの御質問に対しましてほ、私詳しいことを申上げることは差控えた方がいいと思います。殊に捜査上の問題になりますと、私の方から申上げることは適当でないと思います。最後の点でございますが、私の聞いておりますところでは、こういうような種類の事件は現在聞いておりません。尚募金関係者が募金の一部を持つて逃げたという事件が一つあるように聞いておりますが、それだけだと思つております。
#28
○説明員(宮下明義君) 横領いたしました金の使途につきましては、詳細な報告には接しておりませんが、飲食費その他というふうに中央には報告になつております。どの程度の割合で飲食費に当てられておるか、その他のものにどういう種類があるか、詳細までは分つておりません。それから日赤と共同の形で募金がなされたということは捜査段階においても分つておりまするが、そのことは直接犯罪の成否に影響がないのではないかというふうに考えております。
#29
○参考人(青木秀夫君) 只今木村社会局長からお話の、他の府県にこういう疑いのあるところはないかということについての御答弁があつたのでございますが、私の方でも只今のところでは他の府県に同様な事件が出て来るというようなことで注意をしておるところは今ないのでございます。ただ過去におきましては只今社会局長からもお話のありましたように、係りの者が横領をしたという事件が兵庫県及び山口県にあつたのでございます。兵庫県のものは、これは初年度の事件でございまするが、免税興業をいたした者が、その係りの者がその寄附金に相当するものがまだ興業土から入つて来ないということで港服いたし行方を晦ましたものでございます。これは直ちに刑事事件といたしまして、捜査をいたし判決が下されまして、今懲役に行つておる事件でございます。それからもう一つは山口県でございますが、これは市役所の吏員がこの方面に関係いたしたのでとざいますが、これも横領であつたと思います。これも事件が解決いたしたのでございます。こちらはそう大きな事件ではなかつたとは思いますが、大体その二つが私共の方で特に注意をいたしまして、その当時これに対する対策といたしましては、この集つた金は早く県の方に集める手段を講ずることか必要だということで、只今お答えを申あげたようないろいろな方法を考えて見たのもそういう経験に鑑みてやつたのでございます。
#30
○姫井伊介君 今事務局長のお話になりました兵庫県、山口県の問題ですが、それはその費消しました金の立て戻しはどうなつたかということをお伺いいたしたい。
 今一つは法務府の関係で私のお尋ねいたしたいのは、一般の共同募金と、一般と合体して行われた赤十字社の募金とのその金の中どちらが横領されたという関係にあるのでしようか、その点はどちらとも分らないかということの問題であります。それをお尋ねいたします。
#31
○参考人(青木秀夫君) 山口県の方は金額もそう大きくなかつたので、これは当時の役員をしておつた方々が補償をして落着いたしたと思います。兵庫県の万は金額が相当多額に上つたのでありますが、これは多分一部補償をさされたか、或いは補償ができなかつたと思いますが、欠損ということで委員会において正式の会議を開いて欠損処分の決定をいたしまして、これを公表して県民に報告をして落着したというような扱いをしたと思つておるのでございます。本人についての求償と申しますか、要求をいたしましても、もうすでになくなつておるというような状況だつたので、その手続きは勿論取つてはおりますが、事実上返還をさせることができないというような状況になつておると思つておる次第でございます。
#32
○説明員(宮下明義君) 中央に対する報告によりますと、どちらの金であるかという点までは報告に接しておりません。
#33
○小杉イ子君 私もう一つ、御注意になつておるかも知れませんが申したいことは、学校生徒の映画会がございまして、そのときに学校の方で世話して料金は初め集めて呉れます。ところが来たくなつた者はあとから来ます。その場合に劇場前で学生が、高等学校の生徒です。映画館の前に立つていてその現金を持つて来るのを横領します。皆のを集めてやつて世話するような恰好でおりまして、その者は映画は決して見ません。ですから共同募金でも、学生ですから皆信用してもよろしうございますけれども、お連れがあるということも警戒して頂きたい、お連れがあるということは丁度リレー式の陶摸と同じような恰好をやるわけであります。それなとも一つ御注意願いたいと思います。
#34
○委員長(塚本重藏君) 大体質疑はこれで終つたようでありますが、この広島におきまする共同募金に関する不正事件に関しまする事件柄は、先に山下委員のお言葉の中にありましたように、これは社会事業団体及び施設の振興に関する小委員会において引続き調査せられることになり、又委員は現地にも参りまして調査せられることになつて、全貌が明らかになると思うのであります。いずれにいたしましても、共同募金、助け合いの募金の極めて清らかな寄附金が、たとえそれが一銭一厘の僅かな金にいたしましても、不正にこれが横領せられたとか。費消せられたとかいうようなことがあつては断じてならない性質のものであります。こういうことがありましては、ただに広島県だけではなく、全国各地にまでこの事柄は悪い影響を及ぼすと思われます。非常に不幸な事件であると思うのであります。殊に事件が昔の軍の非常に重要な都市であつた広島、原爆を受けてその後性界に向つて平和都市として建設するという平和都市という特別な名称を付して再建に起ち上つている都市、従つて又社会事業の面においても、皆社会事業都市として今後の社会事業の振興を期して行こうということを強く世間に呼びかけてそうして起ち上つている広島に、こういう事件が起つたということは返す返す非常に残念なことであつたのであります。できたことは止むを得ませんが、今後お互い関係者は一層注意を拂いまして、こういうことの再び起らないよ戸に気を付け、努力し、注意を拂つて行かなければならんと考える次第であります。本日は青木事務局長にも忙しい中を御出店下さいまして、有難うございました。その他関係者におきましても、いろいろ説明を頂載いたしたのでありまして、厚く感謝いたします。今申上げたような点一層の御注意を願いたいと思います。関係者におきましても、今申上げたような点を一層の御注意をお願いした、と思します。
#35
○小杉イ子君 委員会から視察に行くということにつきまして申しますと、これが火災とか水害のための調査ならば、大変に分りよくてよろしいと思いますけれども、わざわざその土地に警察もあり、いろいろ裁判所もありして、そうしてかかつていらつしやるのですから、自然に分ることでありますけれども、やはりそれにも拘わらず多額の費用を消費して視察に行かなければならない必要がございますでしようか。
#36
○委員長(塚本重藏君) これは先きの厚生委員会において全員一致の賛成でその必要が認められて、すでに議長の承認を得ておるようなわけでありますから、御了承を願いたいと思います。本日はこれで散会いたします。
   午後零時一九分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     塚本 重藏君
   理事
           谷口弥三郎君
           岡元 義人君
   委員
           姫井 伊介君
           山下 義信君
           中山 壽彦君
           井上なつゑ君
           小杉 イ子君
           穗積眞六郎君
  政府委員
   厚生事務官
   (社会局長)  木村忠二郎君
  説明員
   法務府事務官
   (検務局刑事課
   長)      宮下 明義君
  参考人
   中央共同募金委
   員会事務局長  青木 秀夫君
ソース: 国立国会図書館
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