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1980/04/27 第94回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第094回国会 決算委員会 第11号
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1980/04/27 第94回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第094回国会 決算委員会 第11号

#1
第094回国会 決算委員会 第11号
昭和五十六年四月二十七日(月曜日)
    午後一時十三分開議
 出席委員
   委員長代理 理事 森下 元晴君
   理事 越智 通雄君 理事 東家 嘉幸君
   理事 原田昇左右君 理事 井上 一成君
   理事 新村 勝雄君 理事 春田 重昭君
   理事 中野 寛成君
      石田 博英君    植竹 繁雄君
      片岡 清一君    近藤 鉄雄君
      桜井  新君    玉沢徳一郎君
      近岡理一郎君    畑 英次郎君
      高田 富之君    中村  茂君
      田中 昭二君    和田 一仁君
      辻  第一君    山口 敏夫君
      楢崎弥之助君
 出席国務大臣
        大 蔵 大 臣 渡辺美智雄君
        通商産業大臣  田中 六助君
 出席政府委員
        内閣総理大臣官
        房会計課長兼内
        閣参事官    鴨澤 康夫君
        経済企画庁物価
        局長      廣江 運弘君
        外務大臣官房審
        議官      関  栄次君
        大蔵大臣官房審
        議官      梅澤 節男君
        大蔵大臣官房審
        議官      吉田 正輝君
        大蔵省主計局次
        長       吉野 良彦君
        大蔵省国際金融
        局次長     大場 智満君
        農林水産大臣官
        房長      渡邊 五郎君
        農林水産省農蚕
        園芸局長    二瓶  博君
        通商産業大臣官
        房審議官    神谷 和男君
        通商産業大臣官
        房会計課長   宇賀 道郎君
        通商産業省通商
        政策局次長   真野  温君
 委員外の出席者
        大蔵省主計局司
        計課長     岡崎  豊君
        大蔵省銀行局保
        険部長     松尾 直良君
        会計検査院事務
        総局第一局長  佐藤 雅信君
        決算委員会調査
        室長      黒田 能行君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月二十七日
 辞任         補欠選任
  天野 光晴君     片岡 清一君
  近藤 元次君     近藤 鉄雄君
  白浜 仁吉君     玉沢徳一郎君
  竹下  登君     畑 英次郎君
  上田  哲君     中村  茂君
同日
 辞任         補欠選任
  片岡 清一君     天野 光晴君
  近藤 鉄雄君     近藤 元次君
  玉沢徳一郎君     白浜 仁吉君
  畑 英次郎君     竹下  登君
  中村  茂君     上田  哲君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和五十四年度一般会計予備費使
 用総調書及び各省各庁所管使用調
 書(その2)
 昭和五十四年度特別会計予備費使
 用総調書及び各省各庁所管使用調
 書(その2)
 昭和五十四年度特別会計予算総則
 第十条に基づく経費増額総調書及
 び各省各庁所管経費増額調書(そ (承諾を求
 の2)             めるの件)
 昭和五十五年度一般会計予備費使
 用総調書及び各省各庁所管使用調
 書(その1)
 昭和五十五年度特別会計予備費使
 用総調書及び各省各庁所管使用調
 書(その1)
 昭和五十五年度特別会計予算総則
 第十一条に基づく経費増額総調書
 及び各省各庁所管経費増額調書  (承諾を求
 (その1)           めるの件)
 昭和五十四年度一般会計国庫債務負担行為総調
 書(その2)
     ――――◇―――――
#2
○森下委員長代理 これより会議を開きます。
 昭和五十四年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、昭和五十四年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、昭和五十四年度特別会計予算総則第十条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その2)、以上三件の承諾を求めるの件、及び昭和五十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、昭和五十五年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、昭和五十五年度特別会計予算総則第十一条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その1)、以上三件の承諾を求めるの件、並びに昭和五十四年度一般会計国庫債務負担行為総調書(その2)、以上の各件を一括して議題といたします。
 まず、大蔵大臣から各件について趣旨の説明を求めます。渡辺大蔵大臣。
#3
○渡辺国務大臣 ただいま議題となりました昭和五十四年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外二件、並びに昭和五十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)外二件の事後承諾を求める件につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、昭和五十四年度一般会計予備費予算額三千五百億円のうち、財政法第三十五条(予備費の管理及び使用)の規定により、昭和五十四年四月十七日から同年十二月二十一日までの間において使用を決定いたしました二千百二億五千六百十一万円余につきましては、すでに第九十一回国会において御承諾を得たところであります。
 その後、昭和五十五年一月十一日から同年三月二十八日までの間において使用を決定いたしました金額は二百二十一億五千四百二十一万円余であります。
 その内訳は、災害対策費として、公立学校施設災宝石旧に必要な経費等の四件、その他の経費として、国庫預託金利子の支払いに必要な経費等の十八件であります。
 次に、昭和五十四年度各特別会計予備費予算総額二兆九千七百三十三億一千七十二万円余のうち、昭和五十四年八月七日から同年十月十九日までの間において使用を決定いたしました四百五十七億四千四百六十七万円余につきましては、すでに第九十一回国会において御承諾を得たところであります。
 その後、昭和五十五年二月二十七日から同年三月二十八日までの間において使用を決定いたしました金額は三百二十四億五千九百五十六万円余であります。
 その内訳は、外国為替資金特別会計における国債整理基金特別会計へ繰り入れに必要な経費等七特別会計の十件であります。
 次に、昭和五十四年度特別会計予算総則第十条(歳入歳出予算の弾力条項)の規定により、昭和五十四年八月七日から同年十二月十四日までの間において経費の増額を決定いたしました六百九十八億六千七百十八万円余につきましては、すでに第九十一回国会において御承諾を得たところであります。
 その後、昭和五十五年二月二十九日から同年三月二十八日までの間において経費の増額を決定いたしました金額は九百三十六億一千九百九十三万円余であります。
 その内訳は、郵便貯金特別会計における支払い利子に必要な経費の増額等五特別会計の五件であります。
 次に、昭和五十五年度一般会計予備費予算額三千五百億円のうち、財政法第三十五条(予備費の管理及び使用)の規定により、昭和五十五年四月五日から同年十二月十九日までの間において使用を決定いたしました金額は一千三百九十九億九千五百二十五万円余であります。
 その内訳は、災害対策費として、河川等災害復旧事業に必要な経費等の六件、その他の経費として、水田利用再編対策に必要な経費等の三十九件であります。
 次に、昭和五十五年度各特別会計予備費予算総額三兆三千四百四十三億九千五百六万円のうち、昭和五十五年十一月二十五日から同年十二月九日までの間において使用を決定いたしました金額は百十一億七千七十四万円余であります。
 その内訳は、食糧管理特別会計輸入飼料勘定における輸入飼料の買い入れに必要な経費等三特別会計の三件であります。
 次に、昭和五十五年度特別会計予算総則第十一条(歳入歳出予算の弾力条項)の規定により、昭和五十五年九月二日から同年十二月十九日までの間において経費の増額を決定いたしました金額は二百二十六億二千五百万円余であります。
 その内訳は、国民年金特別会計福祉年金勘定における福祉年金給付費の支払いに必要な経費の増額等四特別会計の六件であります。
 以上が、昭和五十四年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外二件、並びに昭和五十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)外二件の事後承諾を求める件の概要であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御承諾くださいますようお願い申し上げます。
 次に、昭和五十四年度一般会計国庫債務負担行為総調書(その2)の報告に関する件につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 昭和五十四年度一般会計におきまして、財政法第十五条第二項の規定により、災害復旧その他緊急の必要がある場合に国が債務を負担する行為をすることができる限度額一千億円のうち、総額百億八千七十四万円余を限度として閣議の決定を経た債務負担行為につきましては、すでに第九十一回国会に御報告したところであります。
 その後、昭和五十四年発生河川等災害復旧事業費補助につきまして、昭和五十五年三月十一日の閣議の決定を経て、総額百四億二千七百万円を限度として債務負担行為をすることといたしました。
 以上が、昭和五十四年度一般会計国庫債務負担行為総調書(その2)の報告に関する件の概要であります。
 以上でございます。
#4
○森下委員長代理 これにて説明の聴取を終わります。
    ―――――――――――――
#5
○森下委員長代理 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。井上一成君。
#6
○井上(一)委員 まず私は、理事会でも申し上げておりましたように、社会党に与えられた一時間四十二分の質疑の中で通産大臣にじかに答弁をしていただきたい分がありますので、前もって通産大臣の出席を要求しておきます。
 まず大蔵大臣に、予備費の審議に入る前に。御承知のように、海外経済援助の一つの大きなプロジェクトとしてのいわゆる日本とイランとの合併企業IJPC、この問題については先日、三井グループ、出資会社が送金打ち切りを表明し、訪イ団を派遣することが取り決まったわけでありますけれども、このプロジェクトに対しては、大平総理の時期に国家プロジェクトとしての格上げがなされ、相当額がすでに支出されております。さらには財投資金が莫大な多額に及んで投資されておる現況に今回のICDCがとった対応について、大蔵大臣としてはどう受けとめていらっしゃるのか、あるいはどういうお考えを持っていらっしゃるのか、まず聞いておきたいと思います。
#7
○渡辺国務大臣 私は、両方ともこのプロジェクトは熱意を持って完成するというように実はとっておったものですから、突然今回送金停止というような新聞を見まして、一体どういうふうになっているのかな、中身は詳しいことはわかりません。ただ大蔵省としては、戦争状態にあるところでございまして、どれくらいの被害を受けておるものやら、またこれはせっかく援助をして工事再開してもすぐ後から爆撃というようなことでも困る、国民の税金でこちらは応援するわけですから。したがって事態をともかく冷静に静観してきたというのが事実でございまして、今度のああいう事態についてはイラン国がどういうふうな出方をするのか、それにどう対応するのか、まず当事者間の成り行きを見た上で政府の態度を決めたい、そう考えております。
#8
○井上(一)委員 イラン当局は約束どおりの完成を期待する、今回のいわゆるICDCの取り組みについては意外であるというようなことがきのう発表されているわけです。まず一点は、大口融資規制が、行政指導が十分すべて行き届いたのかどうか。さらには、その中で三井グループのこのプロジェクトに対する取り組みについて、大蔵当局は何らかの具体的な報告を得ているのかどうか。さらには、両国の協力で完成をするという見通しで財投資金も投入され、かつ政府出資がなされている。大臣、そういう状態を踏まえて、資金を、財政を預かる大蔵大臣として、今回あるいは今後、これからどういう方向を願おうとしていらっしゃるのか、望もうとしていらっしゃるのか。その願う方向に、望む方向に持っていくためにも、民間企業ではありますけれども、これは通産大臣にも尋ねますけれども、大蔵大臣に、大蔵省としてはどういう対応を望むのか。この点についても聞いておきましょう。
#9
○渡辺国務大臣 先ほど言ったように、ICDCについては、私は、本当に順調に工事が完成することを心から願っております。八五%も終わったというのですから、あと一五%完成すれば動き出すという状態ならば、それだけの莫大な金をかけたものを遊ばしておくということは困ることでございますので、できることならば、一刻も早く動かしたいという気持ちは変わりありません。しかしながら、現実の問題として戦争が継続されている状態のもとでは手も足も出ないというのも事実であります。これ以上つぎ込んでしまってみんな吹っ飛んでしまったということになったら政府の責任もございます。ですから、向こうの損害の程度及び今後爆撃されないという保証、そういうものがなければ、幾らイランの方で来てくれと言われても、なかなかこちらでも出られないでしょうし、したがって、これは当事者間及び外交当局においてそこらの点の話をきちっと進めていただく、そういうことになって、せっかくのこれからの再投資という問題についてそれが有効に機能するという段階になれば、われわれとしては約束は守っていきたい、そう思っております。
 融資規制の問題については銀行局から答弁させます。
#10
○吉田(正)政府委員 大口融資規制につきましては、銀行等につきましてただいま融資規制を行っているのは、先生御承知かと思いますけれども、普通銀行につきましては貸し出しの二〇%ということになっているわけでございますけれども、ただいまのところその問題につきましては、現実には三井銀行と三井物産の問題か、かように承知してよろしいかと思いますけれども、そのためにこのIJPCの関係がうまくいってないというふうには聞いておりません。
#11
○井上(一)委員 私の尋ねているのは、大蔵省のそういう行政指導が三井銀行、三井物産とのかかわり合いにおいては十分行き届いているのですかと聞いているのです。
#12
○吉田(正)政府委員 十分配慮しているつもりでございます。(井上(一)委員「では、もう枠の中に入っておるのですね」と呼ぶ)入っております。
#13
○井上(一)委員 さらに、今後予想される問題として、このプロジェクトの経済性の問題から資金調達、資金援助の問題について、いろいろ問題が出てきます。出資比率の問題については、御承知のようにイラン政府は国会決議でありますからやはりそういう手続が必要でありましょうし、一点は、輸銀融資の金利負担の問題にかかわってくると思うのです。将来の問題として、追加投資も含め、あるいは既設の投資も含め、このプロジェクトの経済性の問題から考えても、輸銀融資の減免措置等の救済問題が起こってくる可能性は大である。むしろ、今日的な問題として、もうそのことは検討が加えられているのではないだろうか。大蔵省としては減免措置、いわゆる救済問題等については、投資資金についての考え方はどのように認識をしているのか、この点についても尋ねておきます。
#14
○真野政府委員 ただいまの井上先生の御質問は、実はこの年初、イランのIJPCの現状から考えまして、何らかのこれに対する対応策が必要だ、特に、イラン・イラク戦争で工事が中断している間、日本側の資金負担が非常に大きくなったので、これに対する救済措置ということで、金利のたな上げ等検討いたしたわけではございますけれども、これは、イラン側としてはこういうことについては要請しないということで合意に達しておりませんので、現在のところ、こういう方法よりはむしろ別の考え方で新しく取り組んでいるというのが現状でございます。
#15
○井上(一)委員 大蔵大臣に私が尋ねたいのは、そういう話があっても大蔵省としては、やはり財投資金を投入して金利たな上げというような物の考え方は、これはとてつもない不合理なことですから、そういうことは一切あり得ない、あるいはそういうことについでは考えも及ばないという御認識なのかどうか、その点について聞いておきます。
#16
○渡辺国務大臣 通産省から具体的な問題についてそのような、どういうふうにするかという処置については私まだ一切承っておりませんので、そういう話があったときにどうするか、中身を調べた上で検討をしたい、慎重に対処しなければならぬ、こう思っております。
#17
○井上(一)委員 やはり財投資金の投入ということは、そこに採算性、経済性というものが大蔵サイドで十分保証された形の中での財投だと思うのです。そういう意味から、中身は事前に承知した上でなければその財投資金は投入されないわけなんです。だから、いま大臣が中身を聞いてからと言われるけれども、中身はナショナルプロジェクトに格上げをしたときもうすでに承知していないといかぬわけですね。これからの問題じゃなく、ただ、戦争で起こったそれ以後の問題については、すでに大蔵当局も通産とあるいは十分なパイプがあると思うわけで、今回のいわゆる送金中止というIJPCに対する日本側の投資会社の取り組みが決まった時点で私は聞いているので、大蔵大臣、財投資金を投入するときにはもうすでに事前に中身というものはわかっているわけなんです。それでないと投資できないわけでしょう。だから、今回の問題で今後そういうことは――いままでそういう問題があったわけです、金利たな上げ論というのが。しかし、そんなことはまさか大蔵はイエスとも言えないでしょうし、そういうことについてどういう判断をしていらっしゃるのか、こういうことです。
#18
○吉田(正)政府委員 先ほど通産省からお答え申し上げましたように、イランの側での金利たな上げがついたらその措置をお願いしたいというふうなことを関係方面からの御依頼を受けたことはございますけれども、私どもといたしましては、そういう事実もいまはすでにございませんし、慎重に対処すべきだというふうに考えておるわけでございます。
#19
○井上(一)委員 過去に受けたことがあり、そういうものは慎重にやらなければいけない、このことは後でもう一度通産大臣が出席された中で両大臣に尋ねていきます。
 直接の予備費の審議に入る前に、大蔵大臣にもう一点だけ剰余金問題について尋ねておきたいと思うのです。
 国税庁の発表では、五十五年度の所得税の伸びが予算額を非常に下回るのではないだろうか、さらには六年ぶりの税収欠陥になる、そういうことの掌握をなさっていると、こういうことであります。
 そういう現在の時点で、いわゆるさきの衆議院議長の裁定による与野党合意に基づく剰余金減税にこのことはどうはね返っていくのか、この点についても尋ねておきたいと思います。
#20
○渡辺国務大臣 議長裁定は、総理が言っているように、文字どおり、その前にも出ない、その後にも出ない、議長裁定そのとおりこれは実行をしたい、こう考えております。
 ただ、現在のところ、昭和五十五年度の税収の推移を見ますると、これまで判明しております二月末の収入の状況は、進捗割合では七二・二%、前年同月は七三・四ぐらいいっておりますから、少し落ち込んでいる。前年対比伸び率では一二・五%、補正後予算の伸びは一四・四%、こうなっております。
 三月の確定申告は低調であったようでありますが、これを含めた三月分の税収は、現在取りまとめ中で数字を持っておりません。したがって、けさですかな、朝日新聞ですかどこかの新聞にでかでかちょっと出ておったところがございますが、あの中身については大蔵省は一切関与しておりませんからわかりません。そういうふうなことになっては困るなということだけであります。
#21
○井上(一)委員 特例公債のいわゆる枠の残りというのでしょうか、未発行分二千二百億円、これはどのように取り組むおつもりでしょうか。
#22
○吉野(良)政府委員 御指摘の五十五年度分の特例公債の未発行額は、三月末現在で約二千二百億円ございます。この未発行分をどう取り扱うかという御指摘でございますが、私どもといたしましては、従来と同様、いわゆる出納整理期間発行につきまして、特別の作為を行わずに、いわゆる自然体で臨むようにいたしたい、かように考えております。
#23
○井上(一)委員 特例公債ですから、赤字公債ですし、総理もけちな対応はしない、大蔵も自然体で取り組む。いまの財政事情というのでしょうか状態をわれわれの中で承知する範囲では、これは考え方によれば出納整理期間中に、大蔵省のさじかげんというのでしょうか、そういう操作でどうにでもなるのじゃないだろうか。逆に、剰余金がうんと出た場合には発行せずに済む可能性もあるわけなんです。むしろ発行できない状態になるわけです。むしろ、財源不足を予想した中で二千二百億の公債発行に踏み切って、結果的に剰余金が何ぼか生まれる、そしてそれを減税に引き当てる。国会でも剰余金減税が議長裁定で示され、かつ、議会の中ではすでに特例法も成立したわけでありますから、この時点で、大蔵当局はこの二千二百億の特例公債についてはいつごろをめどに発行し、そして減税引き当ての財源になるべき剰余金は予備費の残額、たしか九百七十億ですか、これも含めて四千億になるとか、あるいは四千五百億になるのだ、あるいは三千億かもわからないし、そういうことをきっちりともう示す段階ではないか、こういうふうに思うのです。そういう意味で、自然体で取り組むというお考えは前々から示されているわけですけれども、きょうこの時点に入って、一定の見通しというもの、必ず特例公債の発行は予定する、いつごろにということぐらいは明確にされてもいいのではないか。その結果これくらいの剰余金が予定される、それを減税に引き当てる。そこまでの見通しを明確にすべきだと私は思うのですが、大臣、いかがでしょうか。
#24
○吉野(良)政府委員 御指摘のように、剰余金が発生するかどうか、あるいはまたその金額がどの程度になるかというようなことは、もちろん税収の推移にもよるわけでございますが、そのほかに、予備費が幾ら残るか、それからまた、歳出の面でいわゆる不用額がどの程度発生するかといったような要因によって左右されるわけでございます。そこで特例公債につきましては、建設公債と違って、特に特例公債に限って法律上いわゆる出納整理期間発行が認められておりますことは先生も御案内のとおりでございます。したがいまして、私どもは、特例公債を発行いたしまして以来、いわゆる出納整理期間発行については、出納整理期間における税収の動きあるいはまた歳出不用の見通し、そういったものを踏まえまして、発行してまいるあるいは発行しないというような判断をしてまいったわけ万ございまして、今回五十五年度分の取り扱いについても従来と同じような考え方で、先ほど申しましたように特別の作為をせずに自然体で対処をしていくことが至当であろう、こういうふうに考えているわけでございますが、その時期は、やはり税収なり歳出不用についての見通しがついてまいります六月に入ってからでありませんと何とも申し上げられないというのが正直なところだと存じております。
#25
○井上(一)委員 大蔵大臣に重ねてお聞きしますが、特例公債は既定方針どおり発行をする、そして自然体でという、この言葉に非常に微妙なニュアンスがあるわけですね、しない場合もあり得るという。特例公債を発行してまで減税資金を確保することはしないというような大蔵サイドの考えも風聞として聞くわけなんですが、国民の最高機関である国会の議長が裁定をされた、そして国会ですでに特例法が成立をした、そういう段階に立つと、やはりこれは大衆減税の資金、引当金を十分保証していく、そのためには特例公債は発行せざるを得ないという段階だと思うのです。そういう点はきっちりと、やはり特例公債を発行して十分国会の意思にこたえます、そのことが財政を預かる大臣としての責務でありますということを実は申してほしいわけで、そういうお気持ちを持っていらっしゃるのかどうか。ただ自然体で云々と言われることについてはどうも十分な納得が得られないし、国会の議長裁定並びに特例法の成立というものをどのように認識をし、位置づけているのかということをさらには聞きたくなる、こういうことなんです。大臣、いかがですか。
#26
○渡辺国務大臣 本来ならば、特例公債を発行して減税するということは、これは財政の常道ではありません。決算委員会で一番問題にされて、大問題になるところではなかろうか。御承知のとおり、特例公債の発行ということは借金をすることですから、借金をして分配する、しかも減税に分配をするのだという話でございますから、現在、一方では借金を減らせというのが国民の大合唱でございまして、財政再建をやるには国債の発行額をどんどん減らしていけという中で、減税のために赤字国債を発行しろという御議論に対しては、私は積極的にそれに対応するという考えはありません。私どもは議長裁定を忠実に実行するという約束をしてあるのはそういうことでございまして、要するに議長裁定というものが出た以上それを守りますと政府が言ったのですから、それは、それよりも前にも進まない、それよりも後にも進まない、通常の手段でやります。特例公債は、要するに収入がなくて出費の方はどうしても支払いをしなければならぬ、そのために税収がないわけですから、そこで借金をしてその経費を支払うというために保存をされておるわけでございます。したがって、一体どれくらいの税収があるのか、税収があってそれがうまくいくならいいが、もし税収がないということになれば、当然にそれは特例公債を発行してでも所定の経費を払っていかなければならないということでございますから、それは経費の状況、収入の状況、両方を見ないと、これはもう減税のためにだけ発行するのだというわけにはいかぬと私は思います。それはやはり議長裁定を忠実に履行するということで、もう少し様子を見させていただきたい。ありのままの姿で、いままでやってきたと同じように、それには何ら細工を加えない形でやりたい、そう思っております。
#27
○井上(一)委員 大蔵大臣は、財政の常道ではない、そういう中から確かに赤字国債を発行して減税には引き当てられないのだという。しかし、片側で余りにもむだな資金が、国民の税金が使われている。そういうことで減税引当金までもそういうような形でうんと支出がなされている。具体的に大蔵大臣が農林大臣をしていたときにでも、農林漁業村落振興緊急対策事業なんと言って国庫補助百億、これは大蔵大臣が農水相のときです。続いて今度は、その事業は構造改善村落特別対策に変わって、五十六年は影形もない。むちゃくちゃな政治的な配慮の中で補助金云々をしてきて、金がなくなり、財政が厳しくなって、いわゆる給与所得者、国民大衆の重税感をあおり立てて、片方では税収の見込みが非常に低調、薄くなったから、必ずしも二千二百億円のこの特例公債についても、いまの段階では十分な意見が表明できぬ。ただ、議長裁定については、まあ尊重をしながら、前にも後にもいかない。全くもう大蔵の考えというのは非常にずるい考え方だ。そういう意味では、弱いところに、一般論として借金してまで減税できません、こう言えば、ああもっとも、そのとおりだと大衆国民はうなずくでしょうが、使わないでもいいところにうんと金を使うておりました、そのために国家財政が非常に苦しゅうなりましたんや。それで、いままでも何とか、福祉元年だと言いながら、毎年毎年その助成を切る切る言いながら、国民にしわ寄せをしてきたということです。こういうことはやっぱり考えを正さなければいけません。
 いまも補助金の一律カット、いわゆる中期展望で二兆七千七百億円が財源不足になるから、いわゆる二兆円歳出カットしよう、一律に補助金カットをしよう、こんな乱暴な論議が出てくる。さらには、その二兆円の歳出カットの発想は、経常経費で一兆九千八百億円がかかるから、それを賄うために、逆に言えば補助金で削減をしていく。まだ七千億足りませんから、その分は投資分で、投資資金でいわゆるしんぼうしてもらう。もうまるっきり生活保護費、教育費、社会福祉関係の費用すべてを含めて削減をしようという大蔵の考え方に対しては、私は、この際もっと現状を十分認識した上で財政の再建を考えていくべきである。さっきもIJPCをなぜ取り上げて言ったか。エネルギー対策費の増加というものは、今後わが国のいわゆるエネルギー戦略の一環としてこれは当然問題の一つになります。あるいは私どもは反対でありますけれども、いまの政府の取り組みは、防衛費についてもいわゆる予算を増加していこう、こういう考え方に立っています。私は、エネルギー対策費の問題については、やはりこれはこれなりに戦略をきっちりと定めなければいけないという私なりの見解もありますが、ともあれ、前提になるべき議論をおいて、補助金の一律カット、そして国民への約束をした減税対策も十分に実行しないという、そういうことではよくないということを、農業振興補助の問題を、ひとつこれは大蔵大臣に、当時の農水大臣でしたからあえて私は申し上げておきたいと思います。
 さて、その段階から、予備費の流用、予備費の審議に入ります。
 予備費というものは、本来予見しがたい予算という形の中で予備費の流用がなされていくわけです。
 まず一般論として、予備費というものは大体予算のどれくらいの割合を一定のめどに組んでいかれるのか、そのことをひとつ聞いておきましょう。
#28
○吉野(良)政府委員 先生御案内のとおりかと存じますが、予備費は、「予見し難い予算の不足に充てるため、」「相当と認める金額」を予算に計上さしていただくということになっているわけでございまして、その「相当と認める金額」というものにつきまして格別計数的な基準があるわけではないわけでございます。ただ私ども、毎年度予算を組みます場合に当たりましては、従来の各年度の予算総額に占めます予備費の割合でございますとか、あるいはまた従来予算執行の過程で生じましたいわゆる追加財政需要が全体としてどの程度の規模のものであったかといったような点を全体として総合的に判断をいたしまして組んでいるわけでございます。
 予算総額に占めます予備費の割合、これはもちろん年度によって違ってまいっておりますが、おおむねここ十年ぐらいのタームでとってまいりますと大体予算総額の一%あるいは二%ぐらいというような形になってございますが、最近で申し上げますと、五十五年度の場合におきましては予算総額の〇・八二%、それから五十六年度におきましては〇・七五%というようなことで、一%を割ってございます。そういった面から申しましても、予備費の計上が特に過大になっているというようなことではないのではないか、かように考えている次第でございます。
#29
○井上(一)委員 国が地方自治体に対して、一定のめどとして行政指導をしているのはどれぐらいか御承知でしょうか。これは私の方から申し上げておきましょう。自治省等の行政指導は千分の一から千分の五ですよ。予備費は一%なんというのはぼくは多過ぎるし、予備費なんというものは、やっぱり予見しがたい予算というものはこれはもう最小限度に抑えるべきだ。これは憲法の八十七条にも、予見しがたい予算とはどのようなものなのか、あるいは国費を支出し、国が債務を負う場合には憲法八十五条に「國會の議決に基く」。さらには「國會の議決に基いて、これを行使しなければならない。」という八十三条。予見しがたい予算を八十七条で保障されておるわけですけれども、八十三条とか八十五条とかの絡みから考えて、どういうふうに大蔵が考えていらっしゃるのか、あるいは政府自身がどのようにこれを認識しているのか、この点もやはり私は聞いておきたいと思います。
#30
○吉野(良)政府委員 御指摘のように、予備費は憲法八十七条にその根拠を有しているわけでございますが、特に憲法上この予備費が書かれておりますゆえんのものも、ただいま先生が御指摘になりましたように、憲法八十三条に言う財政処理権限の国会議決主義という大原則、あるいはまた第八十五条の国費支出あるいは国の債務負担については国会の議決に基づくことを必要とするという一般的大原則のいわば例外をなすものとして特に憲法に書かれているわけでございます。したがいまして、御指摘のように、いわゆる国会議決主義の例外をなすものでございますから、予算の計上に当たりましてもこれが過大にならないように、それからまた予備費の使用決定といいますか、執行に当たりましても、これが内閣の責任において行うものであるということにもかんがみまして、安易に流れないように節度を持って使用するというふうに心がけるべきものと存じます。また、そういった考え方で毎年度執行に当たっているつもりでございます。
#31
○井上(一)委員 大蔵の予見しがたいいわゆる支出、予算ですね、それはどんなものに限定をしているのか。それは八十七条で十分保障はされているけれども、八十三条と八十五条との絡みはどうなるのか。そういう絡みから考えれば、予見しがたい予算というものはどこまで制約を必要とするのか、これは認識論ですけれども。さらには、国会が予備費を承認をしなかった場合に八十七条と今度は八十三条と八十五条の絡みはどうなっていくのか、こういう認識を聞いているのですよ。予備費は事後に国会のこういうふうに決算委員会で審議がなされるから云々と、あなた方は非常に安易な取り組みをしているのではないかと私は想像するわけなので、そういう点の認識をここできっちり聞かしておいてほしい、こういうことです。
#32
○吉野(良)政府委員 先生御指摘のとおりでございまして、憲法八十七条あるいは財政法によりましても、予見しがたい予算の不足に充てるためということが書いてございますが、しからば、一体いかなる場合が予見しがたい予算の不足がというようなことになってまいりますと、これはなかなか一概にかくかくの場合というふうに形式的にその範囲を画することは現実問題として困難でございます。しかしながら、この憲法あるいは財政法上の趣旨から申しましても、予算を編成いたします場合に、その年度中に起こり得るであろう、あるいは必要となるであろう経費につきましては、できるだけ網羅的にこれを拾ってまいる、それからまた、それぞれの経費につきましてどの程度の金額が必要になるかということも極力的確な見通しを立てて予算を組むわけでございますが、やはり年度の始まる前に予算を組むわけでございますから、どうしても執行の過程で予算編成時におきましては予想しなかった経費が新たに必要になってまいるという場合があることもまた避けられないことがございます。
 それからまた、当初予算でその経費が必要であるということで、所要の金額を計上はしているけれども、執行の過程でどうしてもその金額では不足を来すというような場合も起こってまいるわけでございます。したがいまして、私どもは、この予備費使用の要件といたしましては、予算編成時に予想できなかった経費あるいは予想した経費であってもその金額にどうしてもやむを得ず不足を来した場合、このような場合に予備費の使用が許される、かように考えているわけでございます。しかしながら、この予備費の使用につきましては、先生も御指摘になりましたように、国会議決主義の例外をなすものでございますから、特に憲法上も国会の事後承諾をいただくように定めているということになっているわけでございます。
 そういった精神から申しましても、先ほど申しましたように、予備費使用に当たりましては、格別に厳格を期していく必要がある、かように考えております。
#33
○井上(一)委員 予算編成時に予想され得なかったいわゆる経費。あくまでも予算編成時には一定の経費があるいは支出が予想された場合は、これは予備費に組むべきではないですね。
#34
○吉野(良)政府委員 予算編成時に当該経費が必要であるということがはっきりいたしておりますものにつきましては、あくまで当初予算に計上すべきものである、かように考えます。
#35
○井上(一)委員 さらには、当初予算に大枠で計上して、たとえば人件費を例にとれば、人数の問題だとかあるいはその他該当者数の増減だとかいろいろな条件、そういう場合にはこれは当然予備費が流用されますけれども、予算編成時に支出が予想される、そのものはすべて当初予算に組み込むべきであるというそのことが、憲法八十七条、そして最小限度の予見しがたい予算、八十三条、八十五条の絡みからいけばそれくらい厳しい制約がある、こういう認識でいらっしゃるということですね。
#36
○吉野(良)政府委員 先生いま御指摘になりました予算作成時に予想し得るという言葉の意味にも関係があるわけでございますが、私どもは、予算に計上して、どうしてもこの経費が必要でございますという考え方で歳出予算として国会の御審議をお煩わしします以上、やはりその経費、支出の必要性が明確なものにつきまして御審議をいただく、あるいはこういった経費が単に必要になるかもしれないというような経費につきましては、計上に当たりまして、やはり国会の御審議を煩わすものでございますから、慎重であるべきではないか、かように考えます。
#37
○井上(一)委員 そういう観点からしましても、予備費の運用を拡大していくということはむしろ国会の審議権を侵害していく、そういうことになるのだという認識ですね。
#38
○吉野(良)政府委員 御指摘のように、憲法あるいは財政法の趣旨を逸脱するような安易な予備費の使用は許されるべきではない、かように考えます。
#39
○井上(一)委員 さて、五十四年度の予備費使用状況を見ましたら、大蔵大臣決定が十九件で百八十六億四千四百万円、閣議決定が四十九件で二千百三十七億六千六百万円、大蔵大臣決定は約三分の一強、五十五年度は、今度は大蔵大臣決定が三十七件で一千三百四十八億円になっているわけなんです。金額的には相当数増加しているわけですが、これはどのような理由なのか。さらには、予備費が増加しているということは、いまの御説明の中でもありましたように、当初予算の査定時に予測でき得なかった予算、支出ということですね。いわゆる超過予算、超過支出、そういう意味では査定の積算基礎が十分ではなかったのではないだろうか、あるいは補正予算を組むときにそういう点については十分検討しなかったのではないか、こういうことを指摘したいのですが、いかがでしょうか。
#40
○吉野(良)政府委員 これも先生御承知のとおりかと存じますが、予備費の使用につきましては原則は閣議決定を要するわけでございますが、経費の性質によりまして、私ども俗に補充費途と称しておりますが、いわゆる法令に基づく義務的な経費でありまして、対象になりますものの員数なり単価が予算編成時での見積もりと違ってまいりました場合にもどうしてもこれは政府としては支出をせざるを得ない、こういったたぐいのものを補充費途と呼んでいるわけでございますが、この補充費途に属する経費につきましては、御指摘のように大蔵大臣限りで予備費使用を決定しているわけでございます。この大蔵大臣決定に係る予備費の使用額はもちろん毎年度その金額が一定しているわけではないわけでございますが、その年々によりまして先ほど申し上げました補充費途に属する経費の不足がかなり多額に上る場合もございます。このような場合には大蔵大臣限りで予備費使用を決定させていただいているわけでございます。
 第二段に御指摘ございました、そのようなものは予算編成時における見積もりがずさんであるからではないかというような御指摘でございます。従来もたびたびそういった御指摘を私どもちょうだいをいたしておりまして、予算編成時におきまして、その時点で私どもが収集し得ます情報はできる限り集めまして必要なものは予算に計上する、見積もりは員数、単価ともに極力誤らないようにという努力をしているわけでございますが、やはり経費の性質によりましては経済の変動、いろいろな状況変化によりましてどうしても過不足を生ずる場合がございます。私どもは、これからも予算作成時に当たりましてそういった義務的経費につきまして予算編成後不足を来さないように見積もりを的確にするということにつきましては、今後ともできるだけ努力をしてまいらなければならない、かように考えております。努力をしてまいりたいと存じます。
#41
○井上(一)委員 できるだけ質問の趣旨に沿って簡略に答えてください。補正予算時には検討しなかったのかどうか。
 続いて質問を続けます。五十四年度の水田利用再編奨励補助金については予備費の使用を決定しているわけです。不用額が二十七億六千二百四十万円出ているわけです。これは実質的に転作等の問題にかかわるわけですけれども、これまた実施面積あるいは転作作物の見積もりに大きな誤差があったということになるわけです。さらには五十五年度においても予備費の使用を決定しているのです。この際には、いわゆる前年度、五十四年度の不用額の原因なども考慮に入れて予備費の使用を決めたのかどうか、この点についても聞いておきます。
#42
○吉野(良)政府委員 第一点の補正予算との関係でございますが、私ども、補正予算を編成いたします場合には、その時点におきまして見積もり得る追加財政需要につきましてはこれを補正予算に計上するということで、その時点での追加財政需要を念査しておりますことは当然でございます。
 それから第二点の、水田利用再編奨励補助金につきましての御指摘でございますが、確かに五十四年度におきまして御指摘のように約二十七億六千万円の不用額が立っております。もちろん予備費使用を決定いたしましたのはこの支出時期との関係もございまして、五十四年十月時点でその段階での交付対象面積をできるだけ正確に把握をして予備費使用を決定したつもりでございますが、その後、全国的に長雨があったといったようないろいろな気象条件その他の状況の変化もございまして、十月時点では転作をする予定であったものが転作に至らなかったというようなことで、奨励金の交付対象面積が若干減少したというようなことがございました。その結果不用が出たわけでございます。
 五十五年度におきましても、私どもは予備費使用を決定いたします際に、その時点で極力農林省とも十分連絡を密にして対象面積の正確な把握ということに努力をしているわけでございますが、先ほど申しましたように、気象その他やむを得ざる状況変化というようなものがあり得ないというふうにはなかなか断言をし得ないところもあるということを御理解賜りたいと存じます。
#43
○井上(一)委員 大蔵省にお聞きしますけれども、予算編成時の為替レートは大体どれくらいを基準にされていますか。
#44
○吉野(良)政府委員 予算編成いたします場合に、私どもはいわゆる支出官レートと申しておりますが、支出官レートで換算をして計上することが原則になっております。その支出官レートは、現在一年を半分に割りまして、その年の十二月から五月までの現実の為替相場の平均をもとにいたしましてこれを一月から六月までの支出官レートにする、それから六月から十一月までの実績をもとにいたしまして残りの半分の支出官レートを決めるというようなやり方をやっております。
#45
○井上(一)委員 五十四年度はどれぐらいのレートなんですか。
#46
○吉野(良)政府委員 五十四年度予算におきましては、五十四年一月一日から六月末まで適用される支出官レート、つまりドルで申しますと一ドル百九十五円という換算レートで予算案を編成いたしております。
#47
○井上(一)委員 さっきの前段の答弁では、二段階にいわゆる一月−六月あるいは七月−十二月ということで、私が尋ねたら、あなたは一月−六月のときには一ドルは何ぼ何ぼ、後半については幾らというふうに、尋ねていることについての答弁をしなければだめですよ。後期についてはどうなんですか。
#48
○吉野(良)政府委員 五十四年の後半につきましては支出官レートが二百六円になってございます。それから五十五年度でございますが、五十五年の一月から適用されるレート二百二十五円、これで五十五年度当初予算を編成いたしてございます。それから五十五年の後半でございますが、これは二百四十二円ということになっております。
#49
○井上(一)委員 さらには各国際的な負担金等について支払い時点での為替レートも私は聞きたいわけですけれども、それは後にします。
 ここで指摘をしたいのですが、外務省の国際分担金等の支払いについて予備費を流用しているわけなんです。三十二億九千六百七十六万円余りです。この国際分担金の支払いは予備費流用についても問題があると私は思うのです。なぜ使ったのだと言えば、恐らく為替レートの差額ですというような答えが返ろうと思うのですけれども、外務省は予算計上時にどれだけの金額を要求し、さらには補正予算時にどれだけ補てんをし、そのときのレートは何ぼで、さらには予備費流用の時点における為替相場は幾らであったのか。さらにこの分担金についてはいつの時点で支払うことを前提としているのか、いつまで支払うべきで。予備費を流用する必要がないと私は思うのです。こういうことについても当然補正予算で本予算の中に繰り込んでいくべきである。さらには、なぜこういうことをしなければいけないのか。その国際分担金等についての支払いが地域的、政治的に偏っているのではないか、こういうことも指摘をします。政府関係者のお答えを求めます。
#50
○関(栄)政府委員 お答え申し上げます。
 国際連合本部及びその他国連関係機関に対しますわが国の分担金及び拠出金の予算案の編成に当たりましては、たとえば本年度におきましては支出官レートを二百十七円で計算して予算を認められております。ただいま先生お尋ねのレートは随時変動いたしておりまして、確かに予算編成時におきます支出官レートと実際の支出時におきますレートとの間に相違が生ずることがあるわけでございますけれども、これはある程度やむを得ないのじゃなかろうかと思うわけでございます。といいますのは、各国際機関の意向もございまして、いつ幾ら支払ってくれ、そういう支払い要請に応じまして外務省といたしましては大蔵省にお願いいたしまして支出をいたしているわけでございまして、その際に、他方歳入と歳出との平均化ということもございますものですから、国際機関のそういう支払い要請と、他方わが方の財政の歳入及び歳出の平均化という見地にも立ちまして、各機関の要請をその都度検討いたしまして支払い時を決めているわけでございます。
#51
○井上(一)委員 私の持っている資料では外務省は一ドル百九十五円で予算計上したというふうに報告を受けているのですが、いま二百十七円とお答えがありました。二百十七円というのに間違いありませんね。さらに一点。当初予算あるいは補正予算の時点でこういう国際分担金というものは当初に支払うべきである。三月の最終年度末になって支払うということはむしろ国際信義上も決して印象としてはよろしくない。当然、当初に予算が編成された、その時点で見込んだ額でありますから、そういう意味では少なくとも年度前半で支出をすべきであるという考え方です。これも指摘をしておきます。さらには地域的に、いわゆる産油国、非産油国等の問題も含めて分担金がどうも政治的な色がある、こういうふうに私は思うわけです。三点、二百十七円と百九十五円の違い、さらには年度当初ないし年度前半で支払うべきではないだろうか、さらには地域的あるいは政治的配慮があるのではないか、この点について尋ねます。
#52
○関(栄)政府委員 まことに申しわけございません。ちょっと訂正させていただきます。二百十七円と申し上げましたのは本年度の予算要求の基準となった支出官レートでございまして、先生の御指摘の期間におきましては百九十五円でございます。
 それから地域的に日本の拠出金が偏って支払われているのじゃなかろうか、そこに偏向があるのじゃなかろうかというような先生の御指摘でございますが、外務省といたしましては、国連及びその他国連の専門機関等に対します拠出金の支払い等につきましては、地域的な考慮よりも、その機関の実績であるとか目的、趣旨等を十分勘案いたしまして拠出を決定いたしているわけでございまして、地域的な偏りとかそういうものはなかろうかというふうに私どもとしては考えているわけでございます。
#53
○井上(一)委員 余り時間がありませんので、さらに予備費の流用について、このことは毎々決算委員会では議論になるわけですけれども、総理の外訪経費ですね。一国の総理が海外訪問をするということはあらかじめ予定されているわけなんです。とりわけ首脳会談だとかあるいはサミット、主要国首脳会議、さらにはそれにかかわる外国訪問。ところが常に予算の中では予備費を使われているのです。これは私から申し上げます。これは予算編成時にいわゆる訪問国との最終の詰めができてないからということで当初予算に組まないというのか。大蔵のそういう答弁が過去にあったわけです。さらには金額が多額に及ぶから組まない、軽微な金額であれば官房庁費から出しておる、あるいは国際儀礼上これは本予算に組まず予備費に組むのだ、ここらが大きな理由の柱だと思うのです。日程の都合、相手国の都合、いろいろあるでしょうけれども、基本的にはさっき言った八十七条の認識、八十三条、八十五条の認識、そういう上に立って、私は、当然当初予算に相当額組み込むべきであり、それに対する超過分については予備費から流用もやむを得ない、こういう認識に立つのですが、財政当局のお考え、むしろこれは大蔵大臣から政治的な判断としてお尋ねをしておきましょう。
#54
○吉野(良)政府委員 総理の外国訪問の経費でございますが、確かに先生御指摘になりましたように、翻って見てまいりますと、五十四年度以前も毎年度何がしかの総理の外国訪問のための経費が予備費使用によりまして支出をされているわけでございますが、総理の外国訪問ということになりますと、事柄の性質から申しまして、初めからどこを訪問されるかわからないけれどもともかく総理が外国を訪問されるであろうという前提に立って予算を組みますことにつきましては、事が総理の外訪という重大な外交的な影響も考えなければなりませんし、それからまた技術的に申しましても、アメリカの方にいらっしゃるのか、ヨーロッパの方にいらっしゃるのかあるいはまた東南アジアの方にいらっしゃるのか、それからまた日程がどういったことになるのかといったようなことがございまして、やはり予算はきちっと積算の基礎をもって国会の御審議をいただかなければなりませんので、恐らく本年度も総理はともかくどこかへいらっしゃるであろうというようないわば可能性といいますか、単なる見通しに基づいて予算をお願いするのはやはりいかがなものであろうかというような考え方で、予算には確定したものだけを組ましていただくというふうにしてまいっているわけでございます。
#55
○井上(一)委員 大蔵大臣にお尋ねしたいのですが、私は金額の云々とか計上してよろしくない、そういう認識じゃなくして、むしろ予算編成という、あるいは予備費というさっき指摘をした一つの憲法上の位置づけ等から、すでに総理の外国訪問は必ず行われるということが通例でありますし、大枠予算としてやはり当初に組むべきである、私はそう考えるのです。いままでは短期あるいは緊急性あるいは金額が軽微、そういうときには過去においても庁費で支出をされているわけなんです。本来予備費というものは、ただここでやはりひとつ問題となるのは、国際儀礼上の問題だという恐らく一つの逃げ道というのでしょうか、そういう言いわけをなされると思うのですけれども、何ら憶することなく外国訪問にこれだけの予算を、わが国の平和外交を推進するために必要なんだという毅然たる態度でやはり予算編成時にそれは組み入れていくべきである。その執行するかしないかは、あるいは不用額になって落とされていくのかあるいは不足してさらに予備費から流用するのか、それは別の問題であって、予算を編成する段階において当初にきっちりとそういうものは枠組みの中に組み入れていくべきであるという認識を私は持っているのです。大蔵大臣、予備費というものはそういうところで、こんな形で使われるものでないという指摘をしたいのですが、大臣の見解を承っておきます。
#56
○渡辺国務大臣 私は本当に財政法の考え方から言えば井上委員の言うことは筋だろう、そう思います。しかし一方、やはり外交案件で、しかも総理大臣が出かけていくというのは、これは決まってないことも事実なんです。行くかも、行かないかもしらぬし、そういうときに、総理の分だけは中身は明らかにできませんということで予算に組んでおいて、そしてこれはどこへ行くのですか、それはどこへ行くかわかりません、いままでもかかっているのですからことしもかかるでしょうというだけでも非常に困る。あるいは中身について余り決まりもしないうちからしゃべれないというようなそういうような配慮、これも私は大事じゃないか。だから、それはどちらをとるかということは最終判断の問題でございますが、私は井上委員の言っていることも一つの筋だと思います。しかし、そういうような政治的な配慮ということも必要だろうと思いますので、慎重に検討さしていただきます。
#57
○井上(一)委員 私はこの点については十分筋を通すべきである、こういうことを指摘しておきます。
 さらに、ここで先日私の方から指摘をし、検討をいただく、調査をしていただくということで、先週の前の決算委員会で日本自動車販売に関連した銀行の融資実態を私は尋ねたわけですけれども、もしきょう時点で実情がわかっておれば御報告を願いたいと思います。報告ができますか。
#58
○吉田(正)政府委員 御指摘の事柄につきましては、大蔵省といたしましては、金融機関がこういう日本自動車販売に対して融資しているかどうか、その融資の中身がたとえば金融機関として厳正に行われているかどうかというようなところが特に大蔵省としては大切なところか、かように存じております。そういう点からは、この日本自動車販売に対する融資状況につきましては、個々の取引でございます場合には、これは私契約でございますので、当局としては過度に介入することはなるべく差し控えておるわけでございますけれども、諸般の状況から調査をしておるところでございます。いま特にここで御報告できるようなことはまだございません。
 それから、御報告できる限界も、続けますけれども、こういう席上で御報告できるような事柄についてはおのずから、個別の取引でございますし、金融機関の信用問題その他ございますので差し控えさせていただくことがあろうかと存じております。
#59
○井上(一)委員 時間がありませんから、私の方から指摘をして要望しておきます。
 この日本自動車販売については、いわゆる国鉄当局からの天下り、あるいは元副総裁も絡んだ、いろいろとそこに一定の不明朗さを私は指摘をしているわけです。末端業者に銀行自身からの請求、いわゆる債権取り立てがあるわけです。そういうことの事実、銀行自身が融資の対象として債権保全のいわゆる担保に何を担保にしたか。有価証券なのか不動産なのか、あるいは人的なものを担保にしたのか、そういう点も調べて後刻御報告を願いたいと思います。
 さらに、私は、ここで自動車損害保険の問題については少し質問を続ける予定でしたが、通産大臣がいまお見えになりましたので、大臣の時間の都合がおありだということなので、通産大臣にまずIJPCの問題についてお尋ねをしたいと思います。
 もうすでに御承知のように、イラン化学開発、ICDCの山下社長が資金の送金を中止する、あるいはそれにかかわる交渉団を派遣していく、このことについて事前に通産省は相談を受けたのか。そして、民間企業とはいえ、ICDCのいわゆるIJPCプロジェクトに対する取り組みについてそういうことを了解しているのか、了承したのか。さらには、政府自身の見解等もひとつ聞いておきたいと思います。
#60
○田中(六)国務大臣 ICDCの件につきましては、多分最近やめるとかやめぬとかいうことを言っておることを指摘していると思いますが、そういう相談を受けたことはございませんし、したがってそれに了承したというようなこともございません。
 それから、将来の展望といたしましては既定方針どおり、この案件はイランの政府、イラン国民も望んでおることでございますし、ここまで来ておることでございますので、私どももこれをギブアップするというような考えはございません。
#61
○井上(一)委員 今回の三井グループのこの対応についてはどういう背景があったのか。通産はどう受けとめているのでしょうか。さらにはイラン側は、きのう記者会見でイラン側の見解を表明しているわけなんです。極端な表現ですけれども、今回のIJPCプロジェクトに対する日本側の姿勢を商人の駆け引きのようだ、こういうふうに非難をした。さらには、予期せぬ措置には驚いている、日本政府の適切な措置を望む、いろいろとイラン側の意向が報道として入っております。政府の、イラン側の予想される反応あるいは外交問題としてのこのプロジェクトの位置づけ、このことについても尋ねておきます。
#62
○田中(六)国務大臣 この案件は、五月の中旬以降に株主総会みたいなのがあるようでございます。それはイランでやってもいい、日本でやってもいいというようなことも聞いておりますし、私といたしましては、ICDCの人々ももう少し腰を落ちつけて、ばたばた騒がずに、大根役者が芝居をしているようなことはやめてもらって、まさしくこれはイランの人が指摘しているように何か商売人の駆け引きみたいなんというふうに言われないように、じっくり腰を落ちつけた物の見方をして対処してもらいたいというふうに思います。
#63
○井上(一)委員 通産大臣のそういうお考えは三井グループ、いわゆる日本側の民間企業にお伝えになられたでしょうか。
#64
○田中(六)国務大臣 私どもの事務当局と私とは意見が一致しておりますし、事務当局は常にアプローチしておりますので、そういう意向は十分向こうはわかっておるというふうに――向こうというのはICDCの方でございます、わかっていると思います。
#65
○井上(一)委員 事務当局が今回のICDC、イラン化学開発がとった対応について大臣の意向なり通産なりの意向を二十三日以降に伝えられたのかどうか。さらには、今後大臣は関係者を呼んで、あるいは関係者と会って大臣なりの政府の方針をお伝えになるお考えをお持ちでしょうか。
#66
○真野政府委員 ただいま大臣からお答え申し上げましたように、このプロジェクトにつきましては従来どおりこれを継続してやっていくという基本方針には変わりございませんし、またイラン側もこのプロジェクトを完成させたい、こういう考え方のように私どもは了解しております。したがって、先ほど先生御指摘の、今後の日本側のICDCの取り組み方もこれも同じでございまして、私どもの了解しておる限りでは日本側のICDCはやはりプラント完成への熱意は変わっておりませんし、ただし現在イランの現状から見ましてイラン・イラク戦争という紛争状態が続いておりますので、こういう状態が正常に復してから工事は継続する、こういうことにならざるを得ないかと思います。したがって、こういう前提のもとでこのプロジェクトを今後どういうふうに進めるか、その基本的重要事項についてイラン側と協議する方針というふうに私どもは了解しております。特に御承知のように、イラン・イラク戦争によりまして現場の若干の爆撃による被害もあり、また今後工事期間が延びる等、いろいろな費用負担の増加の問題等が出てまいります。これは先生も十分御了解いただけると思いますが、やはり基本的にはこういう費用負担につきましては日本側の責任の問題ではなくて、まさにこういう戦争という事態によって生じました点でございますので、これはイラン側が今後これについて負担するというような考え方をとってやってくれることか基本的に望ましいわけでありまして、そのための交渉を早急に進める、こういうふうな考え方でICDCの方は動いていると思います。したがって通産省といたしましても、このプロジェクトの継続支援という従来の方針には変更ございません。ただ、現在の事態を踏まえて今後のこのプロジェクトの確実な進展、完成というために、その基礎を固める意味での交渉が今後当事者間で行われる、こういうふうに私ども考えておりまして、その推移を十分注意深く見守ってまいりたい、こういうふうに考えております。
#67
○井上(一)委員 このプロジェクトについては、基本契約はイランの国会で承認を受けたものであるわけなんです。資金援助をしない、資金負担をしないのだということになれば、おのずからその基本契約というものの変更が必要になるわけです。これは当然イラン国会の承認が必要になってくる。むしろ日本とイランとの友好関係を配慮した中で、やはり政府の積極的な対応というものが必要になろうと思うのですけれども、具体的に政府は、通産大臣は、どのように何をなそうとなさっていらっしゃるのか。民間企業だから、それはもうほっておいていいのだということなのか、あるいはその背景に日本のエネルギー戦略をどう位置づけていくのか。少しそういう点についても触れてお答えをいただきたいと思います。
#68
○田中(六)国務大臣 私どもがなぜナショナルプロジェクトへ進んだかということは、御指摘のように、日本のエネルギーを含めました経済安全保障、つまり沿岸諸国のエネルギー、油、そういうものが念頭にあるからでございまして、これをまたストップしないことにつきましても、やはり沿岸諸国が日本の態度というものをじっと見ているわけでございます。しかも、イランの国民並びにイラン政府がぜひともこれを完遂してほしいという強い願望をいまなお示しておるという厳然たる事実は、やはり政府等ナショナルプロジェクトに関係のある私どもといたしましては頭に置いておかなくてはいかぬ事実でございます。これが民間が主体だからと言ってほっておくわけにはいかない性質のものでございますし、はっきりICDC、つまり日本側の三井がこれを本当にギブアップするというような報告は何一つ聞いておりませんし、あくまで進めていくという方針だけ聞いておりますので、私どもはその方針に乗っかって、ナショナルプロジェクトという一つの性格を持っておりますので、これからも支援方は労を惜しまないつもりでいこうと思っております。
#69
○井上(一)委員 ナショナルプロジェクトに決定したときに、すでにいわば原油の不安、いわゆるエネルギー戦略からだという意見と、三井グループに対する救済措置だという意見に分かれておったわけであります。いま何らギブアップしたことは聞いておらぬということですけれども、もうこれだけ強く報道されて、ちょっと大臣おかしいのですが、事務当局ではアプローチはしているのだ、その点はどうなんですか。何か政府と物産グループとイラン・グループとの意思というのか、そういうものがばらばらのような気もするし、政府は政府なり十分な意思疎通がそこに見受けられぬような気もするわけです。何も聞いていないのかどうか。聞いてなければ、これだけ報道されてこれだけ国際問題になっているのになぜ対応しないのか、そこらどうなんですか。
#70
○田中(六)国務大臣 なぜ対応しないかということでございますけれども、先ほどから申し上げますように、私どもは現在のこの時点でこれはあくまで推進していかなければならないという態度を堅持しておりますし、この態度は初めからいまに至るまで少しも変わっておりませんので、なぜかという質問は、いろいろ報道だとか、いま私が特に大根役者の芝居みたいなことはやめてほしいと言うことにつきるわけでございます。もう少しでんとしたこと、向こう側からすでに電報が流れておることはあなたも指摘しておりますように、これは商売人の駆け引きじゃあるまいかと言われるようなことではなく、日本は日本らしくでんとした構えでこれを遂行するなら遂行する、私どもはああでもないこうでもないというようなジグザグなことは余り聞いておりませんし、私どももこれをジグザグに持っていくようなことを打ち出した覚えもございませんので、私といたしましては、先ほどから申しますように、落ちついてじっと見ておるということで、最初の方針がイランあるいは三井、日本政府というふうにばらばらになっておるという考えは毛頭ございません。
#71
○井上(一)委員 三井の企業責任というものもはっきりさせなければいけないわけです。そして、ばらばらでないと言うなら、三井グループが、いわゆるICDCの社長が表明した見解というものは十分実態を知らなければいけないわけです。そして、そんな一つの駆け引きとしての対応なら厳に戒めなければいけないわけなんです。むしろ私は、政府の援助の消極性が三井グループの今回の決定をもたらしたのではないかというふうな認識に立っているわけなんですよ。三井グループは、いまや政府のどっちつかずなほったらかしのこんな対応にしびれを切らし、ギブアップを表明したと私は思うのです。しかし、イラン側は素早く、このプロジェクトに対しては両者の意思疎通を図って完成をさせたい。まさに日本、イランの一つの大きなプロジェクトとして私はその成功を願うわけですけれども、実際問題としてどうなんだ、サダト石油次官が東京へ来てもいい、あるいは近日中にその日程を調整して決定する、そんなことを通産省は承知しているのかどうか、あるいはそのことに積極的に逆に政府としてイラン政府に働きかけをしたのかどうか、さらに、政府自身の完成をさすというその強い意思をイラン側に表明なさったのかどうか。そんなこともあわせて――やはりこれは何千億という大金の財投を投入し、政府が出資をしている一つのプロジェクトですよ。担当の通産大臣が何を考え、何をなそうとしているのか聞くのはあたりまえのことであり、それを明らかにしてこそ、政府のイランに対するあるいはこのプロジェクトに対する十分な対応を示す機会だと私は思うのです。大臣いかがですか。
#72
○田中(六)国務大臣 政府の態度は、先ほどから申しますように少しも変わっていない。あくまでこれはナショナルプロジェクト、しかも経済安全保障ということ、それからイラン国民、イランの政府が非常に要望しておる、この事実を沿岸諸国、つまり油の産出国ですね、そういう国々が見ておるというようなことをじっと冷静にながめまして、最初から今日に至るまで政府の方針は変わってないから、いまさらどうだこうだということを尋ねることはおかしいということでございます。
 それからもう一つは、ナショナルプロジェクトであり、また重大な案件でありますだけに、つまり民間の企業とはいいながら国民の負担の上にのっとったという一面がございますので、政府も責任があるわけでございます。しからば、それならもう少し積極的にやれということでございますが、御承知のようにイラン、イラクはいま戦争状態でございまして、その被害の状況、実情というものを何ら分析せず、また十分に把握せずして私どもが行動をとることこそ軽率ではないだろうか、むしろ戦争の被害がどの程度であるか、あるいは戦争についてどういうふうに思うかということを先に頭に置くことこその方がわれわれの責任ではないかというふうに私は考えておるわけでございます。
#73
○井上(一)委員 尋ねることがおかしいということで、基本的には変わりがない、わかりました。基本的には変わりはないけれども、なぜ尋ねなければいけないかということを申し上げましょう。
 なぜ尋ねなければいけないのか。それじゃ二百億の追加の出資は基本的に今後もおとりになるのですか。そしてそのことは、民間企業である三井グループは政府にお願いをしたということもあるわけです。そういうことをきっちりしないで、あるいは戦争状態である、だからその実情を把握する、それじゃそのことをどのようになさったのですか。把握した状態はどう認識をなさっているのですか。そういうことを尋ねるのが何がおかしいのですか。むしろ大臣の答えの方がおかしいわけで、大臣、少し頭を冷やされて、むしろこの問題を解決するためにどう具体的に政府が取り組まなければいけないかということをもっと真剣に考えなければいけない。さらには、さっきの質問の中の、サダト次官の問題、あるいは日本のイランに対する十分な意思を伝えるための努力、さらにこの問題が持ち上がってから、建設代金その他の支払い資金については一部まだ留保されている部分があるわけでありますが、こういうことについてはどういうふうに指導をされていくのか。民間企業とはいいながら政府も出資をした、いわゆるナショナルプロジェクトであるという位置づけも忘れないで……。だから、そういうことをきっちりせぬと、何のこのプロジェクトの成功なんというものが保証されますかということなんですよ。
#74
○田中(六)国務大臣 政府の責任とそういう井上委員から御指摘のある点を保証するためにも、私どもは井上委員の御指摘になるように、冷静に判断しつつこれに対処しなければならないというふうに思っておりまして、サダトさんが来る来ないとかいうような問題も含めまして、これは私どもの一つの責任もございますので、そういう点につきましても三井側に任しておるだけではなく、外交案件でございますし、すべてオープンにできない点もございますが、私どもなりの政府のできる最大の努力はしております。
#75
○井上(一)委員 私が質問したことに対するすべての回答がないわけですよ、委員長。これは時間もありませんし、私が質問したことに対してすべてを回答していただかないと私としても困るし、こういうことでは審議になりません。それで、このことについては質問をしたことについての答弁が出されるまで留保します。私は、通産大臣の予定の中で三時までだということでしたので、実ははしょって質問をしたのですけれども、大臣の方から御都合のつく時間帯で結構でございますから――この委員会に三時までだということを聞いておりますので、どうぞお引き取りになって結構でございます。委員長、通産大臣への残余の質問については、私は後で続いて質問をいたします。
 先ほど大蔵大臣にも少し指摘をしたわけですけれども、IJPCの問題については通産大臣がまた時間をつけてということですから、その折に重ねてまた出資の問題、いま私がまだ通産大臣からお答えいただいておりませんけれども、変わりがないのだということであれば二百億の追加出資について出すのか出さないのか、出すとしたら大蔵大臣の見解を聞きたかったわけですけれども、これは後にします。
 さて、ここで自動車保険について一つ指摘をしておきます。
 私の知る範囲において、全日本損害保険労働組合から「過当競争 損保労働者五千人の証言」という冊子の中で、幾多の自動車保険にかかわる問題が指摘をされております。いわゆる損保業界が進めている効率化の政策というものは、実は契約者の利益というものは全く無視して不公正なシェアの獲得競争が激化している。当然保護されるべき契約者の利益が無視されるどころか労働者の生活もめちゃくちゃだ、こういうことを指摘しているわけです。大蔵当局は、損保業界に対するこのような実態を承知していらっしゃるのかどうか。あるいは常にどのような行政指導をなさっていらっしゃるのか。時間がありませんから、質問だけをすべて申し上げます。
 さらには、いままでの自動車保険や長期総合保険、積立ファミリー交通事故傷害保険など、海上運送などの業務が中心だった損保業界が大衆化をしていった、むしろその方が収入の中心になってきたわけで、会社の利益追求と利潤追求というのが主になって、いまも申し上げたように、お客様の立場、契約者の立場というものが十分保障されていないということであります。
 さらには、自動車保険に示談代行制度が導入されたわけですけれども、導入するまでの経緯、導入後の問題、こういう点も明らかにしていただきたい。示談代行制度はさらに加害者の側に立って行われるというような実情である、被害者にとっては不利な状態に置かれているということであります。
 さらには、日弁連から被害者の弁護士費用を加害者の保険金から払わせるべく大蔵省に働きかけているということを聞いておるのですけれども、大蔵当局からは回答が来ていない。損保協会からも来ていない。こういうことについては意思を表明すべきでないだろうか、こういうことなんですが、いま申し上げた点について大蔵当局はどのように対応され、指導されているのか。私の知る範囲内では、損保に対しては非常に甘い対応をしているのじゃないか。だからもっともっと実情を承知した上で十分な対応が必要になろうと思うのですけれども、いま申し上げた六点についてお答えをまとめていただきたいと思います。
#76
○松尾説明員 たくさんのお尋ねでございますが、まず第一点は損保業界の実情、特に損保労働者の、指摘したような実情について認識をしておるか、かつ、どのような行政指導をしておるかということでございます。
 これは総論的なことでございますが、損害保険業界の第一線におきましていろいろな競争が行われておる、そうした競争の弊害の一部がそういう「五千人の証言」という中で取り上げられておるということは、私どもも当該文書をいただいておりまして、そこに指摘をされている事項については認識をいたしております。
 どういう指導をしておるかということでございますが、これは一般的、総論的なことで申し上げますならば、損害保険事業というものが社会性、公共性の非常に強い事業でございます。また、それが私企業として各企業の適正な競争を通じて消費者の利益を最大にするというところが求められておるわけでございますから、適正な競争が行われるように、かつ契約者保護に万全を期するように種々の指導を現在までやってきておるところでございます。
 具体的なお話といたしまして、かつての海上保険といった企業分野から自動車といった大衆分野に主力が移っておるから、御指摘のような点がますます重要であるということは十分私どもも認識をし、契約者保護の観点から種々の行政指導を現在もやってきておるところでございます。
 なお、示談代行問題についての御指摘がございましたが、これは諸外国におきましても広く一般的に行われておる制度をわが国にも導入したということでございまして、自動車の特に対人賠償責任保険というものは、事故がありましたときに賠償額を適正にしかも早期に確定するということが被害者のためにも必要でございますので、被害者の同意を得まして、保険契約者が専門家である保険会社の職員の助言を得てこうした損害賠償額というものをできるだけ早期に確定していこう、こういう制度でございまして、私ども導入をされたことは望ましいし、また今後もこういった示談代行というのは契約者サービスとして必要な制度であるというふうに考えておるわけでございます。
 最後に御指摘になりました弁護士費用の問題、日弁連からただいまそういう御提案が業界の方にあって、業界の方で検討しておるということを漏れ聞いておりますが、私どもの方にまだ具体的なアプローチがございませんので、そういう検討を踏まえながら私どもも検討してまいりたい、かように考えております。
#77
○井上(一)委員 代行制度の導入の趣旨が、精神が十分生かされてないということを私は指摘をしているのです。だから、そういう点の実態も承知しているのかどうか。さらには、今回のこの「五千人の証言」のすべてをと言わなくても、目に余る事例については調査に入るのかどうか、あるいは実態を知るために関係者から少なくとも事情聴取するというか、それくらいの取り組みを当局は持っていますか、持ちますか。
#78
○松尾説明員 不幸なことでございますが、交通事故が年間相当な件数、数十万件というような事故件数があるわけでございまして、そのそれぞれについて損害賠償額というものを適正に、しかも早期に確定をする、そういう趣旨から契約者サービスとして示談代行というものを始めたわけでございます。示談代行に伴います問題として、その「五千人の証言」の中等で取り上げられておりますことは、被害者に対して被害者の利益、権利が不当に害されるのではないか、こういう御指摘であります。また、こういう制度があるために加害者が全然表へ出てこない、事故を起こした加害者が一回も謝罪にあらわれないとか、そういった道義的な問題があるではないかという指摘があるわけでございます。
 これらの点につきまして、かねて私どもも、この示談代行制度というものはそういう道義的責任まで代行し得る問題ではございませんので、加害者は加害者として十分被害者に対しまして礼を尽くすような指導をしてきておりますし、今後もそういう点におきまして、より適切な指導をしてまいりたいと思っております。
 それから、この実情を調査する意図があるかというお尋ねでございますが、個々の事例につきまして、種々の窓口が業界あるいは中立的な機関等を通じて設けられておりまして、年間相当件数の相談あるいは具体的な苦情処理というようなものを通じて、私ども具体的な事例はいろいろ承知をいたしておりますし、今後もそういう窓口を活用してまいりたいと考えておるわけでございます。
#79
○井上(一)委員 余り時間がありませんが、私は道義的な責任というそういうところまで入る以前に、やはり自賠責に対する負担割合の問題とか、あるいは特定の人に対しては高額支払いをしていくとか、力によって支払い額が決まるようであってはいけないし、そういう事実が指摘されているわけなんですね。だから、そういうことについてはやはり踏み込んで実態を承知する必要があるということを言っているのです。だれかれなしに調べなさいと言っているのじゃないわけです。謝りに行く、謝りに行かないという、そういう問題でもないわけです。やはりここには具体的な指摘がされているわけです。あるいは大口契約者とか大口代理店扱いの契約者の事故については優遇がされているとか、いわばそこに何か主観的なものによって、事故が大きいとか小さいとか、そういうことじゃなくして、やはりそういう意味で実態が非常に不明朗である。だから、そういうことについての行政指導をきっちりするのかどうか、こういうことなんです。
 時間がありませんから、するかしないか。さらには、損保業界に大蔵当局からどれほどの人間が天下ってどういう状態なのかということもひとつ、いま答弁ができなければ資料で報告してください。
#80
○松尾説明員 個々の事故は千差万別なわけでございますが、いやしくも人によって支払いの基準が変わるということがあってはならないわけでございまして、同一損害同一補償というのは大原則でございます。そういうものが適正に行われますように、対人賠償額につきましては自賠責保険、それから任意の自動車保険、いずれにつきましても支払い基準というものを設けまして、これによるようになっておるわけでございます。自賠責保険の場合には、その公的保険である性格から一部は政令事項になっておりますし、両者を通じましてこの支払い基準というのは大蔵大臣の認可を受けた基準がございます。この基準に従って公正妥当な損害額の算定が行われるような仕組みになっておりますし、またそれを守られるように常日ごろ指導しておるところでございます。
 ただ、何十万件という事故は、一つ一つをとりますと機械的に自動的に出るというものでございませんので、その基準の中での適用の幅というのが若干あろうかと思うのでありますが、いずれにいたしましても今後とも適正な指導に努めてまいりたいと思っております。
 それから御要請のありました資料につきましては、取りそろえまして御報告をいたしたいと思います。
#81
○井上(一)委員 私は、具体的に指摘をされた事例については踏み込んで調査をするのか、あるいはその実態をつかむのかどうかということを聞いているのです。つかまないのか、つかむのか、どうなんですか。
#82
○松尾説明員 具体的にどこのどういう人がどうという具体的な指摘でございませんので、その具体的なケースということではただいま私ども承知をしていないわけでございますが、そういった指摘をされておりますような事故があるかないかということは今後適切に指導してまいりたいと思っております。
#83
○井上(一)委員 このことについても、私は次回の折を見て質問を続けます。
 とりあえず、通産大臣にかかわる質問は留保して、私のひとまずの質問を終えます。
#84
○森下委員長 代理春田重昭君。
#85
○春田委員 本日は予備費の審査でございますので、最初に予備費に関する問題についてお尋ねしてまいりたいと思います。
 自民党と社公民の三党でいわゆる緊急物価対策費五百億円が合意されたわけでございますが、結果的に終わってみれば、四十四億円しか使ってないわけです。その中で予備費から使用されているものがございます。昭和五十五年度一般会計予備費(その1)の通産省所管の中で小売価格安定運動推進事業に必要な経費という形で五億六千七百万五千円が使用されております。この予備費につきましては、昨年の十二月かの閣議で決定されておるわけでございますけれども、時期的に見てこれが適切であったかどうか、通産省の方の御意見をお伺いしたいと思いますが、時間がありませんので簡単にお答えいただきたいと思います。
#86
○神谷政府委員 ただいま先生御指摘の小売価格安定運動推進事業につきましては、昨年の十月、物価担当官会議で当面の物価対策の推進についてという決定がなされまして、その中で当該運動について政府としても全面的にバックアップをする、こういうことで、先ほどの先生御指摘のような手続を経て決定されたものでございます。具体的には日本商工会議所及び全国商工会連合会が運動の推進母体でございまして、全国各地の商店街あるいは市場といったものが、そこの構成員たるおのおのの商店が自主的に選定した商品について、十二月から五十六年の三月の末ごろまで価格の据え置き及び割り引きの運動を行う、こういうものでございまして、政府がその事業費を補助したものでございます。最終的な取りまとめはまだ精密には行われておりませんが、現在までのところでは全国で約五十万店、商店街、市場等の参加組織数では約一万五千といった多数のものがこの運動に参加をいたしております。
 この運動がどういう効果を上げたかということにつきまして、消費者物価をどのくらい、対ポイント下げたのかというようなことを定量的に申し上げることは不可能でございますけれども、われわれ初めての試みでもございますので、民間の調査機関に委託をいたしまして、この運動を推進すると同時に、あわせてこの運動の効果あるいは消費者のいろいろな意見等を調査してもらっておるわけでございますが、それによりますと、消費者の七五%が物価問題に関する関心を高め、あるいは物価の安定に役立つ等々、運動に対する意義、効果を積極的に認めておりますし、商店の六割のものもこの運動を非常に高く評価をしておるわけでございます。もし今後この種の似たような運動が行われた場合にも引き続き参加したいというような音あるいは新たに参加したいというような店も相当数に及んでおるわけでございまして、そういうようなことから、この運動はわれわれといたしましては一定の成果を上げておるというふうに考えられます。
 運動実施期間中の消費者物価指数を言挙げいたしましても適当とは思えませんけれども、季節的に動く季節商品を除いた商品の前月比の上昇率は十二月は〇・一%アップでございましたが、一月はマイナス〇・一%、二月マイナス〇・一%ということでございまして、三月は通常季節的な変動で上がる月でございますが、ことしの三月は〇・四%にとどまっておる。過去十年くらいの平均が三月は〇・七%アップということでございますので、少なくもこの運動期間中もきわめて安定的な季節商品を除いた物価の推移は見られるものというふうに考えられておりますので、われわれこの運動につきましても大方のいろいろな御意見あるいは御忠告を伺いながら、今後とも物価の動向に細心の注意を払いながら必要に応じていろいろな対策を講じてまいりたいと考えております。
#87
○春田委員 これだけのお金を投じたわけですからそれなりの効果があった、こう思います。しかし、この物価対策費というのは消費者物価指数を下げるために使われたお金でございますが、結果的には政府目標の六・四%を達成できないで、年度途中には上方修正されまして七%台と政府は変えたわけでございますけれども、最終的には七・八%という、八%近い数値を示したわけでございまして、せっかく物価対策費五百億円を合意しながら機動的に対処されなかったのじゃないか、それなりの効果があったにしても機動的な対処が問題じゃないかと私は思うわけでございます。この点につきましては経企庁の方にお伺いしたいと思います。簡単で結構です。
#88
○廣江政府委員 いわゆる物価対策費五百億円につきましては、五十五年度予算でございますが、昨年十月三十日とそれから二月五日に四党間で合意がございまして、先生が言われました経費を含めまして四十四億円使ったわけでございます。先ほど御質問の物価安定推進運動につきましては、それなりの意義はいま申されたとおりだと思います。さらにことしの冬、季節的な要因に基づきまして季節商品を中心にいたしまして異常高騰いたしましたときには二月六日に緊急野菜対策を発動いたしまして、昨年の九月に準備をいたしました対策とあわせまして、具体的には保管している野菜を放出するとか、あるいは契約栽培の野菜を放出するとか、さらに即物的に並み級野菜の出荷促進をするとか、あるいは緊急輸入をするということで、それはそれなりに時宜を得て、かつ、それだけの効果を上げたものだと考えております。
#89
○春田委員 しかし、何回も言いますけれども、結果的には七・八%という数字を示したわけであって、せっかく五百億円という枠がありながら四十四億円しか使っていないわけですよ。そういう面では機動的、効果的な今回の物価対策じゃなかったのじゃないか、私はこう思っているわけでございます。なお、五十六年度でも議長裁定ではこの物価対策費は機動的に対処していくということでございますから、政府目標を当然下回り――経、企庁長官はおつりが来るくらい五十六年度では消費者物価指数を下げると言っておりますから、努力していただきたい、こう思っているわけでございます。通産省と経企庁の方は結構でございます。
 それでは大蔵省を中心に質問を展開してまいりたいと思いますが、第二点としてお尋ねしたいのは所得税の減税でございます。
 五十六年度の所得税減税は剰余金をもって充てる、こうなっていますけれども、剰余金の財源となりますのは、まず第一点が予備費、第二点が不用額、第三点が自然増収、こうありますけれども、見通しをお聞かせいただきたいと思います。
#90
○吉野(良)政府委員 剰余金の構成要因といたしましては、ただいま委員が御指摘になりましたとおりでございます。
 まず、第一点の予備費でございますが、予備費は三月末におきまして使用残額が確定をいたしておりまして約九百七十九億円に相なってございます。
 それから、もう一つの要因でございます歳出の不用でございますが、これも先生御案内のとおり、四月以降いわゆる出納整理期間がございまして、この出納整理期間中の支出等の数字がまとまりませんとこれこそ何とも申し上げられないわけでございまして、この数字がまとまってまいりますのは五月の末ごろになるわけでございます。
 それから、税収につきましては、主税局が参っておりますから主税局の方からお答えをさせていただきたいと存じます。
#91
○梅澤政府委員 五十五年度の税収でございますけれども、本日現在判明いたしておりますのは二月末の収入状況まででございまして、二月末までの収入状況を対前年度比較で見ますと一二・五%の増加になっておるわけでございますが、五十五年度の補正後の税収全体の伸びは前年度に比べまして一四・四%と見込んでおりますので、その伸び率の対比で見ます限りは若干税収の伸びは鈍いというふうに考えておるわけでございます。
 それから、先般、三月の確定申告の状況を国税庁から集計結果を発表したわけでございますけれども、これも五十五年度後半の景況のかげり等を反映いたしまして若干低調のようでございます。ただ、三月分の税収につきましては、この確定申告の状況も含めまして全体が判明いたしますのは来月に入ってからということでございます。
 それからもう一点、これは毎度申し上げておることでございますけれども、今後の大きな税収のかたまりといたしまして三月期決算の法人税収がございます。これは年間の法人税収全体の三割近くを占める非常に大きな税収の規模になるわけでございますが、この状況につきましては、五月末に法定の期限が参りまして五月末の税収ということでございますので、現段階におきまして五十五年度の確定的な税収額がどうなるかということを計量的に申し上げる段階にはまだないということを御理解願いたいと思います。
#92
○春田委員 予備費が九百七十九億三千五百万円ということで決定しているわけでございます。この中でも、中身をよく検討いたしますと、当初予算で三千五百億円が計上されておるわけでございます。そしてその中で(その1)、(その2)でかなり予備費が使用されまして、結局九百七十九億三千五百万円が使用残額になっておるわけですね。この(その1)、(その2)で二千五百二十億六千五百万円が使用されております。特に(その2)で使われております中に、国保事業に関するいわゆる国庫負担ということで予備費から約八百二十三億円が使われておるわけです。この額を暦年の推移をずっと見ますと、五十四年度は二十九億円しか使われていない。五十三年度が二百八十九億ですか。五十二年度は百二十五億、五十一年度は百五十九億、五十年度は四十三億ということで、この五十五年度に比較しましたら相当低いわけです。五十五年度だけは際立って高い八百二十三億が使われているわけでございますけれども、なぜ国保の国庫負担が五十五年度に限ってこんな高いのか。うがった見方をすれば、予備費が出た場合には剰余金としていわゆる税金の還元に、減税に回っていく、こういうことで使われたのではないかという疑いの念も出てくるわけでございますけれども、この点、当初予算でそれだけの見方ができなかったのかどうか、なぜこのように例年と比較して多くの予備費が使用されたのか、その点についてお伺いしたいと思います。
#93
○吉野(良)政府委員 国民健康保険に対する助成についての予備費の使用についての数字を踏まえての御指摘、数字はただいま先生がおっしゃいましたとおりでございます。主十五年度は従来になく大きな八百二十三億円の予備費使用になっているわけでございますが、当然のことながら、五十五年度予算編成に当たりましても、国保関係の医療費につきましては、過去の実績等をもとにいたしまして、厚生省ともよく相談をして、私どもとしてはその時点でできる限りの的確な見通しをつけたつもりでございます。しかし特に五十五年度におきましては、その後大きな要因といたしまして、インフルエンザがかなりはやったというようなこと、それから、いわゆる冷夏、寒い夏が続きましてかぜがかなり多かったというような状況もございまして、この医療費につきまして御指摘のようにかなり大きな不足を生じたわけでございます。今後とも私どもはこういった経験も踏まえまして、予算編成に当たりましてはできるだけ正確、的確な見通しをもとに予算を組むように、なお一層努力をしてまいりたいと存じます。
#94
○春田委員 不用額と自然増収の問題はまだ明らかにされていないわけでございますけれども、この点はちょっと大臣の御見解をお伺いしたいわけでございます。
 まず、不用額でございますが、昭和五十四年度には三千七百五十一億円出ているわけです。五十五年度は五十四年度と比較して上回るか、下回るか、同じ程度かということでございますけれども、先ほどの答弁では、五月末でないと明確にならないということでございますが、現時点ではある程度の読みがあると思うのです。また、聡明な大臣でございますから、その辺の読みはあると思うのですが、感触をお伺いしたいと思うのです。
#95
○吉野(良)政府委員 御指摘のように、五十四年度は予備費を除きます一般の歳出の不用が三千七百五十一億円になってございます。そこで五十五年度でございますが、そういった五十四年度以前の経験も踏まえまして、かなり大きな金額が出るのではないかというふうな御指摘をされる向きもございます。しかしながら、五十六年度予算はもとよりのこと、御記憶かと存じますが、五十五年度予算もいわゆる一般歳出を五・一%増ということで、かなり厳しく一般歳出の抑制を予算でいたしてございます。したがいまして、五十四年度以前に三千とか二千とかいうような歳出の不用が立ったという経験からの類推で、それに匹敵する、あるいはそれに近いような不用が出るというふうに即断することは、私どもはむしろ非常にむずかしいのではないかと考えております。
 ただ、およその腹づもりがあるではないかという御指摘でございますが、大変恐縮でございますが、実際に出納整理期間が終わってみませんと本当に何とも申し上げられない数字でございますので、ひとつこの際は御理解を賜りまして御容赦をいただきたいと存じます。
#96
○春田委員 これも明快な答えは出てこないと思いますけれども、自然増収です。これは問題だと思うのですが、昭和五十三年度が七千七百五億円、昭和五十四年度が三千三百三十五億円ということになっております。五十五年度の自然増収については、五月いっぱいまで申告の期間があるからそれ以降でないとわからない、六月にはっきりする、こういうことでございますけれども、この見方もいろいろな見方がありまして、一般的には景気が悪いから非常にマイナス基調になるのではないかという見方もありますし、一面では、国内的には厳しかったけれども輸出が好調であった、また、円高差益によって相当な企業が黒字を出している、したがって相当プラス基調になるのではないかという見方もあるわけですけれども、この点についてはどうでしょうか。大臣の感触をお伺いしたいと思うのです。
#97
○渡辺国務大臣 私もいろいろ事務当局に調べさせておるのですが、わからないのですよ。大臣もわからないのですから事務当局もわからない。今度の確定申告がちょっと落ちているというのです。しかし法人の三月決算の方はいいと言っていますから、それが五月申告になるわけです。中間のものなどがどれくらい出てくるか、もう少し時間がたたないと実際にわからないというのが本当のところなんです。どっちにしても余り大きな動きはないのではないか。ともかくわからないということであります。
#98
○春田委員 これも明快な答えは出ないと思いますが、きょうの新聞の一面では「剰余金減税至難な情勢」と出ておりますけれども、どうでしょうか。
#99
○渡辺国務大臣 新聞社が書いたので、私はそこまで監督権がありませんから……。
#100
○春田委員 さらに、国債の未発行分が二千二百億円があるみたいでございますけれども、これはどのようにするのですか。
#101
○渡辺国務大臣 これも先ほど質問がありまして、本来財政の大原則から言えば、発行しなくて済むことだったら発行しないのが一番いいのです。発行するということは借金がふえることですから、借金を片一方で少なくしようという大運動をやっているわけですから、ここでまた借金をもっとふやそうというのはいかがなものか。しかし今回はそういうような意識は持たないで、議長裁定ということもございますから細工はしないで、自然体で、本当に足りなければ発行するし、余れば発行する必要はないわけで、自然体でいままでやったと同じように一切手を加えないでやろうということになっておるわけです。
#102
○春田委員 いずれにいたしましても、いまは個人消費が非常に低迷しておりますので、国民が求めているのは所得税減税で個人消費を喚起する、そして日本経済を建て直す、こういうことでございますから、政府としてもその期待に十分こたえるように最大限の努力をしていただきたいと要望しておきます。
 限られた時間でございますので、はしょって次に質問いたしますが、行政改革の問題でございます。
 行政改革につきましては聖域はない、これが一般論だと思うのです。ところが最近ちらちら総論は賛成でも各論反対の兆しが各省庁から見えるわけでございます。一般の原則論はわかりますけれども、特別論といいますか、これから問題を聞いてまいりますが、農水省の亀岡大臣等は、農水省の補助金をカットしたら党の路線に大きく障害になるとかおっしゃっているわけでございますけれども、こういう特別論というものは大臣はどうお考えになっておりますか。
#103
○渡辺国務大臣 どういうふうに歳出削減をやるか、これらについては、高度経済成長時代に自然増収がありまして、減税してもまだ金が余るという時代がかなり長く続きました。そのときに、そんなに金が入ってくるのではあれもやろう、これもやろうということで、いろいろな制度をこしらえてしまった。それがいまでも、金が足りなくなって借金でにっちもさっちもいかないという時代でも続いている。したがって、そういうものの見直しはどこまでできるか。目的を果たしたものの補助金などはどこまで切れるか。まあ昔はやっても、いまは増税するかどうかという瀬戸際ですから、そういうときには御遠慮願うとか、どの項目についても差別をつけないで全面的に見直していこう、制度についても行管がおやりになりますが、これは政府内部の話ですから、よく連絡をとりながら、これも新しい安定成長の時代には安定成長の時代に合った制度をこしらえていこうということで、これから取りかかる仕事であります。
#104
○春田委員 補助金のカットの方式はいろいろ論議されておりますけれども、大臣としては、一律カットなのか、また各省庁に選択権を与えるノルマ方式といいますか、そういう方式なのか、どちらがいいとお考えになっているのですか。
#105
○渡辺国務大臣 どちらがいいとは一概に申せませんが、一応六月の上旬がいま念頭にあるのですが、それまでには各省庁と、五月に入ったならば早速交渉を始めまして、それでかなり厳しい、伸び率ゼロに近い、ゼロですかな、そこらのところはまだわからぬわけですが、かなり厳しいもので、各省庁に、その中で予算の概算要求を出してくださいということをまずやろう。そこへ臨調の答申が七月の、これも中ごろになりますか、もう少し早くなるか、出ますから、各省で勉強を一斉に始めますね、一カ月間。そこの中へ新しい答申が出て、その答申を生かして、さらに各省庁の中でまず洗いがえをやってもらいたい。それで概算要求を八月いっぱいに出す、それによって今度はそれをさらに大蔵省が査定するということで結局十二月の予算編成をまとめていくという形にしたいと考えております。
#106
○春田委員 防衛庁は、米国の防衛負担の高まりといいますか、国際情勢の変化等で、他省庁と違った別枠の扱いをしてほしいという要望が報道等でされておるわけでございますけれども、こうした要望は現実に防衛庁からあったかどうか、お伺いしたいと思います。
#107
○吉野(良)政府委員 五十七年度予算の概算要求の枠をどうするか、これはただいま大臣から御答弁申し上げましたとおり、六月上旬をめどにいたしまして、これから各省庁といわば下相談を始めるわけでございますが、現在まで私どものところへ防衛庁から特別の扱いをしてもらいたいというような要求は参っておりません。
#108
○春田委員 大臣も内閣の閣僚の一人としてお伺いするわけでございますが、鈴木総理は防衛大綱の水準を六十二年度までに達成するという方針を打ち出していると聞いておるわけでございますが、これは政府方針として固まったのかどうか、お伺いしたいと思います。
#109
○渡辺国務大臣 政府方針とするためには国防会議の決定が必要でございます。いままでは、五三中業というものは防衛庁の内部資料として勝手につくったものだということを言ってきたわけです。五六中業というものについては、その内容がどうだかわれわれわからぬわけですから、内容を見ないうちは政府方針に賛成するわけにはいかない。ただ、作業のスタート、作業をスタートさせる、一年ぐらいかかるそうですが、そのスタートはマル公――マル公と言ってはなんですが、政府の方で公に今度は認めよう、したがって、認める以上は中身についても、防衛庁だけで勝手に決められまして、はいこれでございますよと持ってこられても、財政当局としては、金のかかる話なんですから、これはできない相談を持ち込まれても困る。したがって、それはできるものでなければならない、そう思っております。したがって、中身を見なければ、達成達成と言っても、どんなものをつくってくるのか、達成できないものをつくられたのじゃ達成できないのですから、達成できるものでなければ困ると、こういうことです。
#110
○春田委員 その点はもう一度確認しますけれども、この五六中業は五十八年から六十二年までの見積もりなんですね。六十二年度までに達成するとすれば、毎年度の防衛庁の伸び率というのはもう十数%以上になると思うのです。各省とのバランスが崩れると思うのです。またGNP一%に入るかどうかも問題である、こう思うのですが、そういういわゆる各省とのバランスの問題、そして国家財政の問題等から踏まえまして、いわゆる六十二年度達成というものにつきまして、大臣として再度この問題についてお答えをいただきたいと思います。
#111
○渡辺国務大臣 したがって、達成と申しましても、中身をどういうふうに並べるのか、要するに防衛の大綱に決められたものを、あの物を――物と言ってはなんですが、品物ですね、艦船だとか航空機だとか、それからミサイルとかいろいろありますが、それを全部六十二年中に現物で並べちゃうのだということになれば、それは現実は容易なものじゃないですよ。したがってわれわれは、その達成というのは現物を並べることではありませんよ。本当に現物を並べるとすれば、その船なんというのは、大きいのはもう三年とか五年とかかかるわけですから、早々と発注しなければ、五年間もかかるのですからでき上がらない。したがって前の年度に、昭和六十年とか、あるいはもっと五十八年とか九年とかにどっと発注ベースがかたまって、だんごになって出てきてしまう、そういうことは財政との関係がありますから、中身はわれわれとしては無関心ではいられない。これはよく防衛庁と連絡をとって、今度は防衛庁だけで勝手にやるわけじゃないですから、そういう中身についても財政当局は責任を持たなければならない。財政当局としては、この防衛費は拡張――横並びということばかりいかぬでしょう。これは国の安全保障上の重大な問題であって、もう高度な政治判断を要する問題ですから、大蔵大臣だけで決められるような話ではもちろんありません。ありませんが、やはり物には限界というものがございまして、やはりそれは国民がまず納得するように持っていかなければいかぬわけですから、うちの中でけんかが始まっておったのでは、何のための防衛かわからぬから、うちの中がまとまるように、ある程度大多数の国民が、一〇〇%というわけにはいかないまでも、国民の理解と協力が得られる形というものが大事だろう、私はそう思っておるわけでございます。したがって、当然、各費目間のおのずからのバランスも、それは全然ないというようなことはあり得ないことだと私は思っているのです。それは当然に各費目間のバランスということも横目で見ながら考えるということが現実的ではないか。まだ固まった話でも何でもありませんよ。これは基本的な考え方でございます。
#112
○春田委員 五十七年度予算では新税の導入はあり得ないと考えでいいですか。
#113
○渡辺国務大臣 われわれは、大型増税を念頭になく、歳出カットに臨む。最初から大型増税なんということを考えたら、もう何もできませんから、そういうものは念頭にないということです。
#114
○春田委員 時間が参りましたので、最後に、角度は違いますけれども今回の原電の敦賀発電所の問題について大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
 この原電の敦賀発電所というのは、御存じのとおり、昭和四十五年に操業開始以来、過去十一年間で三十一回の事故、またことしに入って三回の事故を起こしているわけでございます。この原電に対しましては、国の助成は財投資金から建設及び改造資金が出ております。財投の原資は資金運用部資金から出ているわけでございますので、いわゆるその守り番という大蔵大臣にお尋ねするわけでございますが、この敦賀発電所は近々第二号の建設に入ろうとしておるわけでございまして、昭和六十一年の三月ごろに操業したいということで、ことしの秋が着工する予定になっているわけでございます。通産省の方にお伺いしましたならば、今年度の予算の中で、千四百五十億円という財投資金の中でこの敦賀発電所なんかも一部財投から低利長期の融資が行われるようになっているわけでございます。
    〔森下委員長代理退席、越智(通)委員長代理着席〕
しかし、御存じのとおり、敦賀というのは体質的な大きな問題があるわけでございまして、二号炉につきましては、地元の市長も、安全が確認されるまで絶対認めない、こうなっているわけです。
 二号炉につきましては、いま第一次審査が通りまして、第二次審査の原子力規制委員会でいま審査中なんです。これが通りました後、通産大臣が承認すればいよいよゴーということで、地元でヒヤリングをやったりしながら建設にかかっていくわけでございますけれども、こうした問題を踏まえて原発敦賀の二号炉につきましては、私は従来の財投資金を出しているような形で出すべきではない。住民公開といっても形だけのヒヤリングであってはならない。十分住民の合意を得た上でないと財投資金出してはならないと私は思うわけでございます。
 この所管は通産省でございますけれども、財投との絡みから大蔵大臣としても閣議で、またいろいろな会合などの機会に、敦賀二号につきましては十分安全といいますか住民公開といいますか、住民の合意ができた上で出すべきである、こういう一言を言っても私は決しておかしくはないと思うのですが、大臣の御見解をお伺いしたいと思うのです。
#115
○吉野(良)政府委員 御指摘の原電に対しましては、ただいま手元に資料ございませんが、恐らく開発銀行から融資が行われておるのではないかと思うわけでございますが、いずれにいたしましても、大蔵省としてこれにどう対処していくかということにつきましては、やはり第一次的に所管官庁でございます通産省におきまして実態をまず究明をして、これに対してどう対処していくかという通産省のお考え方をまず固めていただきまして、御相談を受けて慎重に対処をしていくということで臨んでまいりたい、かように存じます。
#116
○春田委員 それはわかっているのですよ。それはわかった上で私は質問しているわけです。
 これはあくまでも所管は通産省でございますけれども、敦賀の原発所というのはそういう体質的な問題があるわけですよ。安全管理、保安体制という最も基本的な問題で原電たる資格はないわけです。私も現地に行きましてパンツ一つになって現場を見ました。本当にいろいろな問題点があると察してきましたわけです。そういう点で、この敦賀二号炉につきましては当然通産省の見解を聞くのが本当でございますけれども、大蔵省として、大臣として従来と同じような見方、やり方、考え方でやってはならない、一言おしかりといいますか、十分慎重な財投資金の投入をすべきじゃないか、こういうことなんですよ。大臣の答弁をいただきまして、終わりたいと思うのです。
#117
○渡辺国務大臣 御承知のとおり、大蔵省は現場を担当する官庁じゃありませんから、どういうふうなところで手落ちがあったのか、どういうふうなことか問題は一切わからぬわけです、専門家でないわけでございますから。したがって、それは科学技術庁なり通産省なりできちっと調べてもらって、そういうような事故が起きないように、また特に被害その他が出ないように安全の上にも安全を重ねてもらいたい。そういうことでなければ実際問題として御要求には応じがたいのであります。しかし、向こうが、専門家が見てそれでよろしいということになれば、エネルギー、ともかくこれは何といったって原子力にかわる代替エネルギーがないわけでございますから、日本国民のために、それはどんなことを工面してでも財政的にめんどう見るところはめんどう見なければならぬ、そう思っております。中身の問題は各それぞれ専門官庁にやってもらいたい、さように考えます。
#118
○春田委員 終わります。
#119
○越智(通)委員長代理 次に、中野寛成君。
#120
○中野(寛)委員 農業関係の予備費についてお伺いいたします。
 今回の審査に該当します予備費の五十五年度(その1)使用総額が千三百九十九億、そのうちの水田利用再編に関する支出が七百六十五億、言うならば半分以上がそれに費やされているわけであります。そういうことを考えますと、これは大変おろそかにできない重要な問題でありますけれども、この水田利用再編対策、日本の農政の中での実態から考えましてやらざるを得ない事業でありますけれども、しかし、この対策が進められて以来今日に至るまで毎年このような高額の予備費が支出されているわけであります。このことについて農林省及び大蔵大臣の御見解をお聞きしたいと思います。
#121
○吉野(良)政府委員 あるいは必要がございますれば詳細農林省から御答弁申し上げさせていただきたいと存じますが、水田利用再編対策は、御承知のように、五十三年度からおおむね十年間を目途にいたしまして、最近の米の需給状況からして米から他作物への転作がどうしても必要だという認識に基づいて始まったものでございますが、五十三年度につきましては、たまたま十月に補正予算を組みました関係もございまして、この水田利用再編対策に必要になってまいりました追加分につきましては補正予算に組ましていただいたわけでございますが、五十四年度、それから五十五年度におきましては、補正予算が御案内のように年を越しまして一月以降になりました関係もございまして、五十四、五十五いずれも予備費によりまして支出をさしていただいております。しかし、いずれにせよ、当初における見積もりの仕方がより的確であれば予備費であれ補正であれ追加の必要がなかったのではないかというのが御指摘のポイントかと存じますが、これも先生御承知のように、目標の面積を五十三年度、五十四年度いずれも三十九万一千ヘクタールということで、この目標を達成するために必要な経費を予算には組んだわけでございますが、その後、関係者の転作につきましての推進の非常な御努力もございまして、転作面積が目標を大幅に上回るというような結果に相なったわけでございます。このような結果といたしまして、当初予算に組んだ金額ではどうしても不足をするというような事態になったわけでございます。なお、五十五年度につきましては、目標面積自体を五十三万五千ヘクタールというふうに引き上げて実施をしてまいったわけでございますが、それでもなお約五万ヘクタールは目標面積をオーバーする。転作推進という観点からすれば望ましい結果には相なっているわけでございますが、いずれにせよ目標面積と乖離を示す結果になったわけでございます。そのために予備費支出をせざるを得なかったという事情をぜひ御理解賜りたいと存じます。
#122
○二瓶政府委員 お答え申し上げます。
 ただいま大蔵省の吉野次長からお答え申し上げたのとほぼ同様でございますが、水田利用再編対策は、五十三年度からおおむね十カ年という事業でスタートをいたしておるわけでございます。その際に、この水田利用再編奨励補助金の当初予算、これは米の需給計画に即しました転作等目標面積、それから過去の態様別の転作傾向というようなものを頭に置きまして計上いたしておるわけでございます。しかしながら、五十三年度、五十四年度、五十五年度とも、農業関係者の転作推進発力によりまして、いずれも転作等目標面積をそれぞれ超過達成いたしております。五十二年度は一二%、五十四年度は二一%、五十五年度は九%の見込でございます。その超過達成の見通しが明らかとなりました時点、大体十月から十二月にかけてでございますけれども、そこで不足を来すということで予備費使用等を財政当局にお願いをし、そういう措置をとっていただいておるということでございます。
#123
○中野(寛)委員 この結果について、目標達成率がそれだけ大変高くなったということについて私ども異論を唱えようと思っているわけではありません。それはそれとして、農業関係者の大変な理解と御努力の成果であったと思いますし、関係当局の皆さんも、意外にうまくいったなという感じてお受けとめなのだろうと思います。しかし、ややもすると、農業政策については行き当たりばったりという批判があるわけであります。これらの問題も、事業を促進することは結構ですが、しかし、国の予算の立て方のたてまえから言えば、やはりより一層しっかりとした事前調査と調整と計画に基づいてその目標値が立てられ、予算が立てられなければおかしいと思うわけですし、その考え方は変わらないと私は思うのです。ですから、うまくいったということで、当然のように予備費から出せばいいという感覚ではなくて、当初からその目標値をもっと綿密な調査の中で立てるべきだ、その努力がなされるべきだ、このように思います。
 いよいよ昭和五十六年度から第二期の対策が始まるわけでありますけれども、これにいたしましても、この第二期中は転作等の目標面積を変更しないこととされているわけであります。しかしながら、農業関係者の理解、そして努力、そのようなものの見通しをよりきっちりとされてこれらの対策を講じられる、予算化をする、そしてそれに基づいてより一層の努力をしていく。農業を計画的に進めていく上においてもそのような姿勢がまず何よりも必要なのではないだろうか、このように思うわけでありますけれども、再度お聞きをいたしたいと思います。
#124
○二瓶政府委員 お答え申し上げます。
 ただいまお話がございましたように、確かに、当初予算編成をいたします際に事前調査等をしっかりやりまして、それで転作等奨励補助金等につきましても所要額を計上すべきである、まさにそのとおりであると思います。ただ問題は、予算編成時点というものが大体年の暮れかあるいは次の年の初めという時点に相なります。その時点におきましては、転作等目標面積が果たして達成できるのかどうか、あるいは超過達成するにいたしましても、一体どの程度いくのかというようなこと等が十分わかりません。したがいまして、一応転作等目標面積というものがそのとおりに達成されるのではないかということ等を前提にして予算を組むわけでございます。その後、農家の方々の理解と協力もありましたりいたしまして、面積等があるいは超過達成されるような事態があるということで、いろいろ予備費支出をお願いせざるを得ない事態が従来あったわけでございますが、確かに、姿勢としてそういうことで取り組むべきであるということにつきましてはそのとおりであろうということで、今後ともそういう面についての努力は続けていきたいと思っております。
#125
○中野(寛)委員 たとえば七百六十五億のうち、推進特別対策の経費を除いても五百九十八億、決して小さな金額ではないわけです。これは農業であるから、またはこれはとりわけ大切な事業であるからということでそれがルーズであっていいとか甘えていていいとかいうことではない。基本的な農業政策の姿勢としてもっと厳しく計画的に物事を進めていくという姿勢がなければ、このようにいい方向へ進んだ場合はいいですけれども、農業という、または国民の食糧を確保するというきわめて重大な仕事という立場から考えれば、これが逆にいった場合はどうなるのかということも含めてやはり不安感を免れ得ない、このように思うわけであります。いまの御答弁もございましたけれども、私はより一層厳しい――厳しいというのはやらないという意味ではなくて、この計画の立て方についてもっと正確な計画性を持っていただきたいということを要請して、次の質問に移りたいと思います。しかし、いずれにいたしましても、計画的に農政を進めていということに関連しての質問であります。
 五十六年度予算において転作奨励補助金三千三百八十七億円を計上しておられます。その積算根拠を明らかにしていただきたいわけであります。特定作物、永年性作物、一般作物等別の耕作面積、計画加算の対象となる面積、団地化加算という新しい施策の対象となる面積等々を含めまして、その積算根拠を明らかにし、これが明らかにされることが農業者にとってもまた国民にとっても納得のいく、そしてより一層計画的にこの事業を進めていく上において必要なことである、このように考えるわけであります。御答弁をお願いします。
#126
○二瓶政府委員 五十六年度予算におきまして転作奨励補助金三千三百八十八億円を計上いたしておりますが、これは転作等目標面積六十三万一千ヘクタールというものをベースにいたしまして、最近の実績等を勘案いたしまして奨励補助金単価水準ごと、これは単価水準が特定作物なりあるいは一般作物等でいろいろ違うということもございまして、そういう水準ごとの実施見込み面積等を推計いたしまして、これに、五十六年度から第二期になりましたので単価も一期とは違えたわけでございますが、そういう新しい第二期の改定単価というのを乗じて積算をしたということでございます。
 さらにブレークダウンして申し上げますと、転作等の作物別、態様別の見込みでございますけれども、これにつきましては、まず一般作物の中に野菜というのがあるわけでございます。この野菜につきましては、今後の転作による拡大を抑制していこうということで、大体五十五年度並みに生産を抑えていきたいということで考えております。それから、奨励補助金の対象の中で土地改良通年施行の分があるわけでございますが、これも五十五年度、前年度の実績並みの実行を見込むというようなことで考えでございます。そういたしますと、その他の特定作物なりあるいは永年性作物、それから野菜以外の一般作物というものをどう割り振るか、見込むかという問題がございますが、これらにつきましては、最近における転作実績等を勘案いたしまして見込んだわけでございます。
 それから、計画加算でございますけれども、これまでの実績等を踏まえまして計画加算の対象になります割合を八割というふうに見ております。それから、第二期から新しく団地化加算というものをさらに計画加算の上に設ける、新設をするというふうにいたしたわけでございますが、この団地化加算の対象割合は四割というふうに積算をいたしております。そういうことでやりますと、総額三千三百八十七億八千八百万ということに相なるわけでございます。
#127
○中野(寛)委員 この団地化加算の対象となる面積、そしてまた条件については、かなり広いまとまった面積が必要になるわけでありますが、これらの条件についてどのようにお考えであるのか、そして全国でどのくらいこれが対象となって可能なのか、そのことについてお伺いします。
#128
○二瓶政府委員 団地化加算の要件でございますけれども、これは今後の転作というものの定着性を高めていく、転作作物の生産性を高めていくということをねらいにいたしまして、従来の計画加算の上にさらに二段ばねのような形になりますが団地化加算を考えたわけでございます。
 そこで、簡単に言えば連担団地、いわゆる地続きの団地の形成を図っていきたいということがねらいでございます。したがいまして、この団地化の要件といたしましては、都府県の場合一つの団地が三ヘクタール以上、ただ北海道の場合は大体これが三倍になりまして九ヘクタール以上になりますが、そういう団地がございますればこれは団地化加算の対象にしようということが一つでございます。それから、なかなかそういうまとまりができない地域の問題もございますので、計画地区内で転作をする際に、一ヘクタール以上、北海道の場合は三倍で三ヘクタール以上になりますが、一ヘクタール以上の団地をそれぞれ足し合わせますとそこの計画転作実施面積の三分の二以上を占めるというようなことになれば、これも団地化加算の団地化要件としては満たすということにしたい。あとは山間部とかそういうところは平場よりは要件は若干緩和をしておるというのがございます。
 それからもう一つは、地縁的なそういうまとまりができました際におきましても、上に栽培いたします作物がばらばらで思い思いのものを小面積ずつ栽培するということでは生産性の高い農業の生産なり経営ができないということで、団地化要件のほかに作物要件というのを付加いたしております。したがいまして、いまのような団地の上につくります作物は原則として二作物というふうに考えております。ただ、非常に広い団地、たとえば二ヘクタール以上のような広い団地の場合においては三作物というような例外もございますけれども、そういう角度でなるべく連担団地、地続きの団地化を図り、その上で栽培をします作物もまとまった作物といいますか、そういう形で栽培して生産をしてもらうということで、定着性の高い、生産性の高いそういう転作営農を確立してもらおうというのがこの団地化加算のねらいでございます。
 問題は、それではカバー率はどうかということでございますけれども、このカバー率につきましては、現在も計画加算ということで地域ぐるみの計画転作をお願いいたしております段階におきましても、相当地続きの団地というのはあることはあるわけでございますけれども、さらにそのほかに新しくこういう地続きの団地をつくっていただくということまであわせて織り込んでみますと、全体の四割、計画加算地区の半分、五割ぐらいが団地化加算の交付対象になるのではないかということで、積算上はそういうものを織り込んで見ておるわけでございます。
#129
○中野(寛)委員 農業関係者の話によりますと、これだけの広い面積を団地化していくどいうことはなかなか困難だ、農林水産省の見通しというのはむしろ甘いのではないか、農業者の立場から言えば厳しいということになるのですが、そういう御意見もあるわけであります。合算して計画実施面積の三分の二以上あれば対象にする、その場合は作物要件を二作物にするということですか。この合算して計画実施面積の三分の二というのはどういう意味でしょうか。
#130
○二瓶政府委員 団地化加算の交付要件といたしまして、団地化要件と作物要件とまず二つを満たさなければだめである、こういう仕組み方をいたしております。その際に、団地化要件といいますものが先ほど申し上げましたような連担団地、いわゆる地続きの団地であるという物の考え方で考えております。したがいまして、三ヘクタール以上、北海道の場合は九ヘクタール以上というのが非常に望ましい姿でございまして、これは団地化要件に入れたわけでございます。ところが、そういうまとまりをなかなかとり得ないというような地区が都府県の場合には相当あり得る。そこで、一ヘクタール以上の団地が一つ、二つ、三つ、四つとありまして、それをそろばんを入れたものがその計画地区内での転作等実施面積の三分の二以上ということになっておれば、これも対象にしますよ、団地化要件という中では見ましょう、こういうことにいたしたわけでございます。
 そのほかに作物要件というものを満たさなくちゃならぬ。その作物要件というのは、たとえば一ヘクタール以上というところにおきましても、これは二作物でないと困りますよ、ただ、二ヘクタール以上のような大きなところは三作物ということまではいいでしょうという作物要件にしましたということで、この作物要件は三ヘクタール以上の場合の方にもかかる。要するに、両方の要件を満たさなければだめですという、農家のサイドから見れば非常に厳しいというおしかりもいただいているわけですが、足腰の強い転作営農をつくるためには、やはりそういうことを努力して農家の方にもやっていただくということで踏み切っておるわけでございます。
#131
○中野(寛)委員 そのように定着性の高い転作を誘導するという意味からは、おっしゃる内容はよくわかります。そのとおりでもあろうと思います。しかしながら、反比例してといいますか、逆に厳しければ厳しいほど今度はその計画実施そのものがなかなかできないという事態も招いてくるわけであります。果たして十分農業者の皆さんと詰めがなされているのか、話し合いがなされているのか、また納得が得られているのか、これからの努力目標ではあるかもしれないけれども、しかし、農林水産省サイドからの強力なリーダーシップが必要です。その兼ね合いというものをよほどきちっと考えませんと、このような計画が失敗をしてしまうということにもなりかねないわけであります。先ほど来申し上げた、いわゆる計画性の問題について十分配慮をし、そして強力なリーダーシップと同時に無理のない計画、そのことをあわせて対応していただきたい。これはまた強く要請をしておきたいと思います。
 時間の都合で次に進みますが、農業投資の中長期年次別計画を策定する必要がありはしないだろうか、すなわち、長期的展望に立った農政の展開というものがいま望まれているわけですし、これはまさに農林水産省の基本的な姿勢であろうと思います。としますと、農業投資の中長期年次別計画というのはまさに欠かすことのできないものだというふうに思いますけれども、先ほど来の予備費の利用の方法等考えますと、大丈夫かいなというむしろ心配がそういう中でも姿勢として出てくる。どうお考えでしょうか。
#132
○渡邊(五)政府委員 お答えいたします。
 まさに現在、二期対策等も実施しておる観点から、今後の農産物の需要と供給なり、あるいは今後の農政の方向なりについて的確な方針を出しながら農業投資についても考えてまいらなければならない。
 すでに御案内のように、農業投資の主要な分野でございます農業基盤整備事業につきましては、土地改良法に基づきまして四十八年から五十七年度までのいわゆる土地改良長期計画を策定し現在進行しておるわけでございますが、ただいま御指摘のございましたような点から、昨年十月でございますが、農政審議会におきまして「八〇年代の農政の基本方向」、さらに十一月七日に閣議決定をいただきまして、「農産物の需要と生産の長期見通し」というような方向を私どもいただいておるわけでございます。こうした方向に沿いまして、現在の長期計画も五十七年度で終わりますので、早急に新たな農業投資の計画的な実施につきまして新しい計画をつくらなければならないだろう、このように考えております。ただ、この種の計画につきましては、十年間の事業量について私ども検討いたしますが、これを年次別といいますか、そこまで細かく考えますかどうか、やはり問題はあろうかと思いますけれども、十年間を通ずる全体の農業投資の方向というようなことで、これは国全体の投資計画との調整を図りながら的確なものをつくりたい、このように考えておるわけでございます。
#133
○中野(寛)委員 いまは農業投資の面からお聞きしましたけれども、これは生産指標の面からも言えると思うのです。特定作物など転作作物の五十六年度生産目標というのは特に決められないで農民の選択に任せているというふうに私ども聞いているわけであります。いま御答弁の中にございました六十五年の農産物生産見通しというふうなガイドラインも設定された以上、やはりこれも年次別、地域別の生産指標というのを設定をして計画的かつ着実に総合的な自給力の向上を図る、これがなされなければ、いつまでたっても相変わらず日本の農政というのは計画性がない、行き当たりばったりだという批判を免れないことになると思うわけでありますけれども、いかがですか。
#134
○渡邊(五)政府委員 まさに御指摘のような点から、先ほども申し上げました昨年十一月七日に閣議決定いたしました農産物の需要と生産の見通しを立てたわけでございます。その中で、今後の問題としましては稲作から表なり大豆あるいは飼料作物なりへの重点的な生産の再編成をしなければならない、そうした意味で、水田利用再編におきましては約七十六万ヘクタール程度の転換を必要とする、そのうち三分の二につきましてはただいま申し上げました主要な転作作物を中心といたしまして、その他の作物で三分の一を占めるというような方向を出しておるわけでございます。こうした方向に誘導できるように私どもこれからの施策の展開を図っていかなければならない、このように考えておるわけでございます。
#135
○中野(寛)委員 まだまだこれからこれからという部分が多いようでございますが、その際にもう一つ、五十四年に全国農協中央会が決定をいたしました「一九八〇年代日本農業の課題と農協の対策」サブタイトルが「地域からの農業再編をめざして」、こういうものが出されておるわけですが、ここでは農協が地域農業振興計画を策定をして生産目標を地域から積み上げていく方針を打ち出しているわけであります。これからの地域農政の展開に当たってこのような認識を積極的に農業団体が持つということは大切なことでもあると思いますが、政府としてもより一層そういう意味でのリーダーシップを発揮されなければいけない、このように思うわけです。地域からの積み上げ、このこともきわめて大切なことである、農業者の一つの新しい農政に対する認識として大切なことでもある。それを正しくリードしていくことが農林水産省のまた仕事でもある、このように思うわけであります。
 このようなことについて、先ほど来、何かこれからというお答えが非常に多いわけでありますけれども、私は、たとえば行政改革一つにいたしましてもまた補助金の問題にいたしましても聖域はないと言われる今日、農業の問題はその額が大きいだけに大変厳しいものにならざるを得ないのではないか、こういうふうにも思っているわけであります。そういう意味でより一層的確なそして前向きの御答弁をお願いしたいと思いますと同時に、時間が来ましたので、あわせて、農林大臣も経験されて農政通そのものでいらっしゃる大蔵大臣から、先ほどの予備費に農業対策がかなり寄りかかったりする傾向があらわれているように、まだまだ日本農政の無計画性みたいなものが指摘されると思うわけでありますが、大蔵大臣の御所見もあわせてお伺いをしたいと思います。
#136
○渡邊(五)政府委員 全中を中心にいたしまして五十四年に「一九八〇年代日本農業の課題と農協の対策」というものが出されまして、私どもといたしましても地域農業の振興を図っていく、そうした点について特に全国的な視野に立ちました需給の枠組みの中で、それぞれの地域の土地条件、自然条件、技術なり市場条件等を踏まえて地域に適した作物を農業者なり農協が自主的に積み上げていくということは、非常に結構なことだと考えております。
 農林水産省といたしましても、こうした需給動向を踏まえまして、自主的に農業者の判断いたします適地適作の方向での地域農業の推進ということに対しましては、一方では地域ぐるみの合意形成の促進というような観点から地域農政というものを総合的にすでに展開してきておりますし、かつまた、こうした趣旨で系統農協が農作物の需給安定共同活動推進事業というのを現に実施しております。私ども、そうしたものにつきましても応援をしていきたいと考えております。全体の需給は必ずしも従来のような状況じゃございません。かなり緩和基調のものもございます。そうした点につきまして、地域での自主的な判断と全国的な視野に立った観点での需給の枠組みの中で調整を図っていく。それでよりよい農業の方向を六十五年を目標にしました長期見通しの方向に沿って誘導できるように、私どもこれから努めてまいりたい。
    〔越智(通)委員長代理退席、森下委員長
    代理着席〕特に昨年の需給見通しあるいは農政の基本方向が出ました際でございます。本年から新しいスタートの年として鋭意努力をいたしたい、このように考えております。
#137
○渡辺国務大臣 農林省の関係と予備費の使用という問題の御質問でございます。農林省はなるべく計画的に生産、出荷というものをやるように指導をいたしておりますが、何せ天候相手の商売でございますから、なかなか思うに任せないということで、予備費の出費というようなこともちょいちょいあるというのは事実でございますが、ある程度は職業の性質上なかなかあて切れないというところもあるので、その点は御了承願いたいと存じます。
#138
○中野(寛)委員 この予備費の計画、この支出は天候の問題ではないでしょう。天候に左右されるという問題は確かに農業の場合はあるわけですが、それだけに農政そのものは計画性をより一層きちっと持っていかないことには、なおさらぐちゃぐちゃになってしまうのじゃないですか。そのことを申し上げたかったのです。だから、途中中座されましたのでのみ込みにくいかもしれませんけれども、今回の予備費の中でこれだけの膨大な七百億ものお金が、いわゆる支出済み額の半額以上が水田再編の問題なんですよ。天候の問題じゃないのですよ。だから、より一層厳密な計画性を持たせていく必要があるのではないか。そういう意味では農政通の大蔵大臣として、大蔵の立場からの的確な指導も必要であろう、そのことを申し上げているわけです。いかがですか。
#139
○渡辺国務大臣 極力、計画的に指導をするということで一層努力をいたします。
#140
○中野(寛)委員 終わります。
#141
○森下委員長代理 辻第一君。
#142
○辻(第)委員 私は、予備費の執行の問題について質問をしたいと思います。
 予備費制度は、目的と金額を定めた予算の国会議決を経て予算執行を行うという原則の一つの例外規定であります。したがって、その運用は厳格でなければならないということであろうと思います。
 そこで大臣にお尋ねをしたいのですが、予備費の使用については憲法、財政法の規定のほかに、昭和二十九年の閣議決定で予備費の使用についてというのが定められております。その第二項で、国会開会中の予備費使用について制限をしているのでございますが、その理由はどういうことなのか、お尋ねをしたいと思います。
#143
○吉野(良)政府委員 予備費は、ただいま御指摘になりましたように、国費支出につきましての国会議決主義に対します、いわば例外でございます。
 そこで、御質問ございました昭和二十九年の予備費使用についての閣議決定でございますが、この閣議決定の内容は、大別いたしまして二点でございます。第一点は、予備費使用につきましては財政法によりまして、その使用を決定いたします場合には閣議の決定を必要とするわけでございますが、二十九年の予備費使用についての閣議決定におきましては、財政法三十五条第三項のただし書きに基づきまして、これはある一定の経費につきましては大蔵大臣限りで、閣議の決定を経ずに予備費使用を決定することができるという規定を受けまして、大蔵大臣限りで決定をし得る経費を指定したものでございます。この指定されております経費は、この閣議決定の別表に付されてございますが、詳細は省略させていただきます。内容は、私ども俗に補充費と称しておりますが、法令に基づく支出原因が発生いたしました場合には、法令に基づきましてその支出が政府に義務づけられている、そういった性格のものでございます。
 それから、もう一つの第二点でございますが、これは国会開会中につきまして予備費使用をいわば自粛をするというものでございます。憲法あるいは財政法上の規定からいたしますと、法律上の解釈といたしましては、当初予算に作成時におきまして見積もりができなかった経費あるいは不足の金額につきましては補正予算あるいは予備費いずれかによって対応することが可能であるわけでございますが、冒頭申しましたように、この予備費の制度が国会議決主義の例外であるということからいたしまして、たとえ法律上は可能であるにいたしましても、国会開会中におきましては補正予算で措置をすることも可能であるわけでございますから、できるだけそのようなものは補正予算によって措置をすることが至当である。したがいまして、国会開会中につきましては特に予備費使用をするものを限定いたしまして政府自身が自粛をしている、こういうものでございます。したがいまして、国会開会中に予備費使用が行い得る経費といたしましては、これも閣議決定に四つ掲記をしてございますが、いずれも補正予算を待つことが困難と思われるような経費あるいは義務的な性格が濃厚な経費、それからまた比較的軽微だというような経費、そういった性質の経費がここに掲記をされているわけでございます。
#144
○辻(第)委員 それは国会の開会中はできるだけ国会の議決を経るべきである、補正予算に入れてやるべきであるということがその主な理由であろうと思うわけでありますが、予算の不足が生じた場合、国会が開会中なので閉会になるのを待って予備費使用を決定したり、あるいは開会が予定されていて、それからでも間に合うのに、急いで開会前に予備費使用を決定したりするということは、先ほどの閣議決定の文面からは反するということは言えないとしても本来の趣旨には反すると思うのですが、どうでしょう。
#145
○吉野(良)政府委員 精神においてはまさにそのとおりでございまして、補正予算によって措置することが可能であるにもかかわらず、それを意識的に避けて予備費によって対応するとかいうようなことは避けるべきものである、かように考えております。
#146
○辻(第)委員 それでは、特に政府自身の新たな政策決定によって生じた予算の不足に対応する場合は可能な限り国会の審議を経るよう努力することが当然である、このように考えます。この点についていかがでしょうか。
#147
○吉野(良)政府委員 先ほども申し上げましたとおり、法律上の問題といたしましては、いわゆる政策的経費につきましても予見しがたい予算の不足に充てるものであります限り、あえて補正予算によらず予備費使用によることが法律上は可能であるわけでございますが、国会議決主義という憲法の精神を踏まえまして、先ほども申し上げましたように、国会開会中には政府自身が予備費使用をみずから自制をいたしまして、自粛をしているということでございます。
#148
○辻(第)委員 それでは、具体的な問題でお尋ねをするわけでありますが、水田利用再編推進特別交付金というのがございますね。これは五十三年度の補正予算で新設をされて二百九十億円、そして五十四年度の予算では予算化されない。五十三年度のときに、新設されたときに、この年度限りの措置として提案をされたということでありますから、五十四年度予算では予算化をされていない。そして、五十四年度の予備費で水田利用再編推進等特別交付金としてまた復活をして三百億円。五十五年度の当初予算ではまた予算化されないで、再び五十五年度の予備費で水田利用再編推進特別交付金として復活をしているわけでございます。この交付金の目的は何なのか、また、五十四年度だけ「等」がついているが、五十三年、五十四年、五十五年でどのように違うのか、お尋ねをいたします。
#149
○吉野(良)政府委員 まず、水田利用再編推進特別交付金の趣旨、目的でございますが、これは結果的に申し上げますと五十三、五十四、五十五年度と三年間継続して措置をされたかのように見えるわけでございますが、御案内のとおり、いずれも各年度、その年々の生産者米価の決定に関連をいたしまして、稲作の一層の生産性の向上を図るために特に必要であるという考え方で、いわゆる米価決定絡みでその年ごとにそれぞれ決定をされたものでございます。したがいまして、五十三年度の補正予算で新設をされ、以後継続をされているというような性格のものではないというふうにまず御理解を賜りたいと存じます。
 なお、五十三年度は補正予算で措置をされているわけでございますが、これはたまたま補正予算が秋口の十月に編成をされ、国会で御審議をいただく機会があったことによるものでございますが、五十四年度、五十五年度はいずれも補正予算の審議をいただく機会が年が明けましてから、翌年度当初予算といわば並行して、二月に入ってから御審議をいただくというような状況でありましたために、両年度ともに予備費使用によって措置をさせていただいたものでございます。
 それから第二点の、水田利用再編推進等の「等」とは何かというお話でございますが、これも、この特別交付金の内容に係るものでございますが、「等」をつけましたゆえんのものは、単に水田利用再編推進だけではなくて、その目的としていわば地域ぐるみの地域農業の推進というような観点も踏まえました内容を織り込んだということによるものでございます。
#150
○辻(第)委員 三年連続でやったけれども、それは別々の形でやられた、こういうふうなお答えだったと思うわけでありますけれども、それはおかしいと思いますね。いずれもこの目的というのは同じ目的であると思います。水田利用の再編推進のために市町村が行う事業のための補助が中心である。それは全く同じだと言ってもいいと思います。ですから、この交付金が必要なのかどうか、このような事業が必要なのかどうかということでこれが決められるべきであって、生産者米価の決定とは無関係である、こういうふうに考えるわけであります。当然予算編成時にその判断ができた、あるいは補正予算で、当然そこで審議をされるべきであった、こういうふうに考えます。
 それから五十四年、五十五年度は補正予算の機会がその適切な時期になかったということでありますが、五十五年度なんかで言いますと、それは当然あの昨年の臨時国会のときに補正予算を組むべき問題はたくさんあった、私どもはこういうふうに考えておるところでありますし、今度の通常国会に提出された補正予算の中にも、もっと早く実施すべきもの、たとえば農業保険の問題とか、あるいは給与改善の問題など、そういうものがあった、こういうことでありまして、政府としてはちゃんと秋の臨時国会に補正予算を組む、その中で当然これを審議されるべきであった、私はこういうふうに考えるわけであります。
 こういうふうに見てまいりますと、昭和五十三年度でこの特別交付金を新設をした。それが不要となる情勢の変化があってそして予算化しなかった、そして新たな情勢変化で再び必要となった、こういうものではないと思いますね。水田再編をめぐる情勢は基本的には変わっていない。そこから二年続きで交付をした、三年続きで交付をしたということであろうと思います。
 客観的に予見ができない状態であったのではなくて、政府としては、この交付金は五十三年度限りのものとしてあるいは五十四年度限りのものとして出さない、五十三年のときには五十三年度限りとして五十四年度には出さなかった、五十四年度のときには五十四年度限りとして五十五年度には出さなかった、こういう方針であったから、五十四年度、五十五年度の当初予算には計上しなかったというのが実際のところであろうと思うのです。その意味では、政府の予算編成における政策決定が適切でなかったと言うべきであろうと思います。ですからそれを訂正して当初予算には計上しなかった、それを今度はまた必要だということで予備費で使った。そういうふうに当初の政策決定を訂正する、こういうことでありますから、私は国会の審議を経るのがよりベターであった、こういうふうに思うのでありますが、その点はいかがでしょう。
#151
○吉野(良)政府委員 いわゆる政策的な経費でございますから、補正予算という形で国会の御審議をいただくことがよりベターであることは御指摘のとおりでございます。したがいまして、御指摘のように、現に五十二年度におきましては補正予算で御審議をいただいているわけでございます。
 先ほど申し上げましたように、五十四年度及び五十五年度につきましては補正予算の御審議をいただくのが年を越したという一方の事情、それからもう一方におきましては、この交付金の性格からいたしまして、年内には末端の市町村にまで配分をいたしまして的確に能率的に使っていただくことが必要だといったような制約から、あえて予備費使用によることといたしたものでございます。
 それからなお、繰り返しになりますが、五十四年度予算編成時あるいは五十五年度予算編成時におきましては、政府全体といたしましては前年度のような特別交付金の支出をするというような意思決定をいたしていなかったわけでございますので、その意味で当初予算には計上する余地がなかったものでございます。
#152
○辻(第)委員 重ねてお尋ねをするわけでありますが、この予備費使用決定は五十五年十二月九日ですね。臨時国会は五十五年九月二十九日から十一月二十九日まで開かれておったわけですね。さらに五十三年の場合は九月十八日に閣議決定をして補正予算に盛り込まれている、こういうことですね。ですから当然五十五年の場合も臨時国会の議決を経るのが可能であったはずであります。予備費使用決定の閣議決定を悪用してというふうな感じもして、わざわざ国会の閉会後に予備費使用を決定したもの、このようにも考えられるわけであります。不適当なやり方であろうというふうに思うわけであります。
 先ほども申しましたように、本当に秋の臨時国会では補正予算として審議されるべき状態であったというふうに思いますので、今後ともこういう問題については補正予算ですべて審議を尽くし、その上で支出をされるということになるべきであろうというふうに思うわけであります。予備費の執行については本来の原則に基づいて厳格に執行されるべきである、このように考えます。
 今後このような問題が起これば厳格に執行していただきたい、重ねて指摘をしたいと思うわけでありますが、大蔵大臣の御決意のほどを、また考えをお聞かせいただきたいと思います。
#153
○渡辺国務大臣 御趣旨ごもっともなところもございますので、憲法、財政法の趣旨に従いまして厳正に対処します。
#154
○辻(第)委員 お言葉だけでなしに本当に厳正に執行していただきたいということを重ねて要望いたしまして、私の質問を終わります。
#155
○森下委員長代理 この際、井上君の保留分の質疑を許します。
#156
○井上(一)委員 先ほど通産大臣にお伺いを申し上げました、IJPCに対する基本的な政府の姿勢は変わらないということでございましたが、そういうことでございましたら政府出資分についても何ら、追加出資というのでしょうか、二百億の枠内における出資は基本的には変更がないというふうに理解してよろしいでしょうか。
#157
○真野政府委員 ただいまの井上先生の御質問に対してお答え申し上げます。
 まず第一に、先ほどお答え申し上げましたように、今回のICDCの決定は基本的にはこのプロジェクトを完成させるという考え方でございまして、それに基づいて今後このプロジェクトを的確に遂行するに必要な基本的な重要事項をイラン側と交渉しようという考え方でございます。その基本的重要事項として特に重要でございますのは、御承知のイラン・イラク紛争に伴いますいろいろな損害費用がかかっております、これにつきましては日本側当事者の責任がある費用ではございませんので、基本的にこれをイラン側で負担してもらいたい、こういう交渉をこれから早急に進めるという考え方でございます。
 この点に関しまして、先ほど先生より御指摘のありました政府と三井ないしICDC側との間に基本的な考え方の相違はございません。そういう意味で、特に指導とかあるいは命令というかっこうはいたしておりませんが、そういう考え方には私どもも了解いたしておりまして、それに基づいでこれからイラン側と日本側の当事者が折衝に入る状況でございます。したがいまして、そういう状況のもとにおきまして、御指摘の出資問題につきましても、ただいまの戦争被害、それによる損害あるいは工事のおくれ等に伴いますいろいろな費用負担の問題、これについて相手方と交渉する、その交渉を私どもの方もできるだけ慎重にかつ十分見守ってまいりたいのが現在の段階でございます。その上で両者間で今後このプロジェクトを的確に遂行し得る両者間の考え方の整理がつきましたら、その場合には、もちろん必要なものについては、御指摘の資金も含め支援する必要があると思います。
 そういう意味で、私どもの方、基本的な方針変更はないというのが現在の状況でございまして、その限りにおきまして私どももICDCとイラン側の折衝を陰に陽に支援してまいる、こういう考え方でおります。
#158
○井上(一)委員 もっと、私の質問もはっきり申し上げているので、いわゆる二百億円の出資については何ら基本的に変更はないということなのかどうか、あるとすればどういう理由なのか。それはイラン・イラク戦争だ、私はそういうふうに理解しているのですよ。ただ、その戦争終結時点で、留保している出資分については、むしろまだその時点で検討に値するのか、いや基本的にそれは約束をしたことであるから出資をするということなのか。通産大臣はさっき、何ら基本的に変わっていない、こういうことで、むしろこういう質問はおかしいのじゃないかというぐらいの認識を持っているから、本来は大臣がここに見えて答弁を必要とするわけですよ。残っている出資二百億の残余の資金についてはどうするのか。
#159
○真野政府委員 ただいま先生御指摘の二百億円の出資につきましては、これはナショナルプロジェクトとして本事業を遂行するために政府として決めたものでございます。それにつきまして、その後のイラン・イラク紛争という事態が起こりましたので、現実に工事はストップしておる状況でございます。その間、いろいろな爆撃による被害でありますとか、あるいは工事のおくれに伴ういろいろな費用の増高がございます。それについて向こう側との費用負担、これを適確に進めませんと、今後の事業の見通しが明確になりませんので、それをぜひやりたいという現状でございますので、それを待って基本的な方向で進めてまいる、そういう意味では変更ございません。
#160
○井上(一)委員 局長の答弁だと、出資については現時点では、その戦争という事情によって当初の思惑から状況が変わっている、そういう認識だということですね。プロジェクトの成功は願いたいけれども事情が変わった、こういうことですね。
#161
○真野政府委員 現実に工事がストップしておる、こういう事態によって変更を受けておるという状況だと思います。
#162
○井上(一)委員 工事再開については資金の必要があるわけです。三井グループは資金送金を中止するという、そういうことを決定した。通産は、そのことについては何ら基本的に協力姿勢は変わらないということを大臣が言われているわけです。むしろ駆け引きに近いようなことは慎むべきだというくらいのお考えに受けとめているのです。どうなんですか。出資については約束どおり状況が整備された中で続けるのだという意思を持っているということですね。
#163
○真野政府委員 私ども、第一点、ちょっと補足して申し上げたいと思います。
 私どもが、三井、ICDCとの間で了解しておる点は、基本的に事業を継続するということと、それからイラン・イラク紛争に基づくいろいろな費用負担についてイラン側と交渉に入る、イラン側にできるだけ持ってもらうという交渉に入るということでございまして、そういう意味で従来の方針と変更はない。その枠内において今後二百億の問題も引き続き従来どおりの考え方で進めてまいる、こういうふうに思います。
#164
○井上(一)委員 これは大臣がおりませんので、余り深くこの問題に触れませんけれども、私は、これは非常に政治的な責任があると思うのですよ。簡単にこの問題を処理しちゃいけないし、だからこれはむしろナショナルプロジェクトに格上げした時点で政治的責任を私は感じてもらわなければいけないと思うわけです。イラン・イラク戦争だけに、あるいは民間企業だけの問題だという認識で通産がとらえるならば、これは大変方ことだと思うのですね。だから、これ以上きょうは質問はしませんが、非常にこの問題は大変な問題ですよ。心して、やはり日本とイランとの友好関係を損なわない、この外交的な取り組みを第一義に考えながら、ただ単に石油戦略の中で位置づけてはいけないし、三井グループの救済措置としてのとらえ方も間違いである、こういうことはひとつ指摘をしておきます。
 大蔵大臣に重ねてお聞きをしますけれども、この問題は私は非常に事、重要な問題だと思うのです。今後の事態の展開次第では本当に政府自身が政治的責任を明確にせねばいかぬ。それまでにやはり三井グループの責任という問題もはっきりしなければいけないし、非常に大きな問題なんですけれども、財政の厳しい今日、海外経済援助のあり方というものを、さらに深くその実態を把握していく必要がある、私はこういうふうに思うのです。私は、大蔵省としての経済援助に対する予算のとらえ方というものを十分慎重に、かつ有効に、いわゆる外交上に問題を残さぬようにも処理していかなければいけないし、そういう点ではひとつSRCIIの問題もありますが、予備費の審議ですけれども、まさに財政の支出に当たっては、いわゆる予算の執行に当たっては、十分な、その資金がとりわけ相手国に喜んでもらえるように、相手国に対して国のあるいは国民の幸せにつながるような経済援助でないといかぬと思うのです。そういう意味でむしろ要望をして、この問題についてはいずれかの機会にまた詳しく質疑をいたします。
#165
○森下委員長代理 これにて質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
#166
○森下委員長代理 これより昭和五十四年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外二件及び昭和五十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)外二件の承諾を求めるの件について討論に入ります。
 討論の申し出がありますので、順次これを許します。東家嘉幸君。
#167
○東家委員 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となりました予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書等の承諾を求めるの件について賛成の意を表したいと存じます。
 歳出に見積もった経費に不足を生じた場合、または全然見積もらなかった新たな経費を必要とするようになった場合に、それが重要なことであれば臨時国会を召集して補正予算を提出して措置するのが適当である。しかし、国会を召集してまで措置する必要のないような経費で予見しがたい予算の不足については何らかの措置を講じなければならないが、この不足を補うために、憲法、財政法上、内閣の責任において支出できる予備費の制度が定められているわけであります。
 すなわち、昭和五十四年度一般会計予備費使用総調書(その2)の使用総額は二百二十一億五千四百二十一万六千円で、その主なものは、スモン訴訟における和解の履行に必要な経費四十四億八千三百八十五万三千円、国庫預託金利子の支払いに必要な経費三十九億四千九百七十万円、公立学校施設災害復旧に必要な経費七億七千百四万一千円等となっております。
 また、特別会計予備費使用総調書(その2)の使用総額は、食糧管理特別会計等三百三十四億五千九百五十六万七千円となっております。
 さらに特別会計予算総則第十条に基づく経費増額総調書(その2)の経費増額総額は、郵便貯金特別会計等九百三十六億一千九百九十三万五千円となっております。
 次に、昭和五十五年度一般会計予備費使用総調書(その1)の使用総額は一千三百九十九億九千五百三十五万六千円で、その主なものは、水田利用再編対策に必要な経費五百九十八億四千八百五十八万三千円、衆議院議員総選挙及び最高裁判所裁判官国民審査に必要な経費二百十二億九千百五十四万三千円、河川等災実復旧事業に必要な経費五十五億九千八百五万九千円等となっております。
 また、特別会計予備費使用総調書(その1)の使用総額は、食糧管理特別会計等百十一億七千七十四万五千円となっております。
 さらに、特別会計予算総則第十一条に基づく経費増額総調書(その1)の経費増額総額は、国民年金特別会計等二百三十六億二千五百万四千円となっております。
 これら予備費の使用は、いずれも予見しがたい予算の不足を補うための経費と認められます。
 ただし、予備費使用額に対し、不用額を生じている事例が見受けられますので、使用決定の際、なお一層適切な配慮を望みます。
 以上、一言希望を申し上げまして、賛成の討論といたします。(拍手)
#168
○森下委員長代理 井上一成君。
#169
○井上(一)委員 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となりました昭和五十四年度及び五十五年度の予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書等の承諾を求める案件について、反対の意を表明いたします。
 予備費の大方は、災害復旧など国民生活に必要なものに使用されていますが、以下のように、わが党として同意できないもの、適切でない運用、実効に乏しいもの、抜本的解決を要する点が多々あり、遺憾であります。
 たとえば、防衛費増強を目的とした昨年の総理訪米についても、予算編成の時期にすでにそれらは予測されたもので、当然既定経費に計上されるべきであり、予見しがたい予算の不足に充てるための予備費を使用することは不適切であります。
 また、水田利用再編奨励補助金に対しても予備費を使用しておりますが、多額の不用額を生じております。このことは、農業再建の明確な方針のないまま減反を強行する自民党農政の失政のあらわれであります。
 さらに、スモン訴訟、コラルジル訴訟の和解、損害賠償に必要な経費、当然予見されるこのような経費は、あらかじめ予算に計上すべきであります。
 療養給付費の増大に伴う五十四年度に老人医療費補助に必要な経費、国民健康保険事業に対する国庫負担金の不足を補うために必要な経費に予備費の支出を行っておりますが、その必要は認めるものの、国民健康保険財政を健全化するための抜本的対策を、まずは早急に実施すべきであります。
 さらに、多額の不用額を生じている特別会計の予備費予算については、現実に即した額を計上するように改め、財政の効率的運用を行うことを求めるものであります。
 予備費の支出については、厳格に憲法八十七条に定められた予見しがたい予算の不足に限定されるべきであります。予備費の支出について運用の幅を拡大していくことは行政権の行き過ぎであって、国会の審議権を侵すことになり、その乱用を強く自戒することを政府に求めます。
 以上で反対討論を終わります。(拍手)
#170
○森下委員長代理 田中昭二君。
#171
○田中(昭)委員 私は、公明党・国民会議を代表して、ただいま議題となりました予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書等の承諾を求めるの件について、不承諾の意思を表明するものであります。
 わが党は、これまで予備費使用については、財政の国会議決主義の原則にかんがみ、基本的かつ重大な問題を数点にわたり、第八十国会以来指摘してきたのでありますが、政府は依然として姿勢を改めようとはせず、きわめて遺憾と言わざるを得ません。
 さらに、予備費使用に関して政府の姿勢を指摘しておきたい。
 その第一は、昭和五十五年度一般会計予備費使用総調書(その1)における小売価格安定運動推進事業に必要な経費についてであります。
 これは物価安定対策の一環として設けられたものであり、もとより、その設置については評価するにやぶさかではありません。しかしながら、物価の安定を図ることは、昭和五十五年度消費者物価の当初見通し六・四%をはるかに超えた七・八%という物価上昇率を示す今日、国家的課題であることは言うまでもなく、事の重要性から見れば当初予算に計上されてこそ当然と言うべきであり、真に政府の物価に対する取り組みが問われるところであります。
 その第二は、スモン訴訟における和解の履行に必要な経費についてであります。
 過ぐる第八十七国会の予備費審査の際にも指摘しましたように、昭和五十二年度以降、多額の予備費使用を見ており、当然予見される経費とみなされるのであります。したがって当初子算に計上すべきであります。
 なお、本問題の速やかな解決を図るため、投薬証明のない患者に対しては、鑑定を急ぎ、順次賠償を進めるべきであります。
 その三は、昭和五十四年度一般会計予備費の決算を見ると、千百七十五億九千万円の使用未済不用額が生じており、財政が逼迫しておる昨今の予算編成として検討を加える必要があると思うのであります。
 これは、予算編成のあり方と予備費使用のあり方の基本に関することとして、承服できないところであります。
 以上の理由から、予備費使用等の承諾を求めるの案件につきましては不承諾の意を表明いたします。(拍手)
#172
○森下委員長代理 中野寛成君。
#173
○中野(寛)委員 私は、民社党・国民連合を代表し、ただいま議題となりました昭和五十四年度及び昭和五十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書等の承諾を求めるの件について賛成の意を表します。
 わが党は、各予備費の使用状況等についてそれぞれ検討いたしました結果、五十五年度農林水産省所管において水田利用再編対策費五百九十八億円を含む農林水産省七百七十九億円等、多額の予備費支出が当初予算、補正予算に前もって計上できたのではないかと思われる部分が散見され、加えて不用額を生じている部分があることはきわめて残念であり、より厳正な姿勢が必要でありますが、災害対策、総理の外遊、スモン訴訟和解に関する費用、選挙費用、退職手当等、内容的にはいずれも必要と思われる経費であり、使用目的を特に逸脱しているとは認められません。
 なお、総理の外遊については今後も、当面日米首脳会談、欧州歴訪、サミット、南北サミット等が予定されておりますが、日本の国益、国際社会に占める日本の地位にふさわしい役割りを認識の上、積極的な平和外交を展開し、国費が正しく有効に活用されるよう付言しておきたいと存じます。
 最後に、多額の予備費については、できる限り当初予算に計上されるよう、一層の配慮を強く希望し、賛成の討論といたします。
#174
○森下委員長代理 辻第一君。
#175
○辻(第)委員 私は、日本共産党を代表し、ただいま議題になりました予備費等承諾案件のうち、昭和五十四年度一般会計予備費使用調書、同特別会計予備費使用調書、昭和五十五年度一般会計予備費使用調書、同特別会計経費増額調書の四件について不承諾の意を表明いたします。
 これらの予備費使用等の主なものは、利子、水田利用再編奨励補助金、社会保障関係費、選挙経費、スモン等賠償金、災害関係費、退職手当などであり、その使用目的、予備費使用の理由はおおむね妥当なものであり、承諾できるものが多数であります。
 同時に、本予備費使用等のうちには、わが党が認めることのできないものが幾つか含まれています。たとえば、総理の訪米は、防衛庁の中期業務見積もりの繰り上げ達成を約束するなど、日米軍事同盟の新たな強化を図りながらアメリカの力の政策に全面的に加担していこうとするものであり、絶対に承諾できません。国民主権に反する皇族の経費も承諾できないものであります。産業投資特別会計及びアジア開銀出資は、いずれも為替レートの変動によるものではありますが、その基本的性格が大企業奉仕の機関であり、賛成することはできません。国土総合開発事業調整費は、実際に使われている事業の中には地域住民に役立つものも多数ありますが、大企業本位の大型プロジェクト推進のためのものが含まれており、また、目未定で当初予算に計上し年度途中に配分するやり方の不当性は例年指摘しているところであります。水田利用再編推進特別交付金は、五十三年度補正予算で一年限りのものとして新設され、五十四年度にも同じ予備費使用が行われております。当初予算に必要な予算を計上しないまま予備費を使用して政治加算を繰り返すこのような財政執行は、予備費制度の本旨に反するものであり、認めることはできません。
 以上のような不当な予備費使用を含むこれら調書を承諾することにはわが党は反対であります。
 昭和五十四年度特別会計経費増額調書及び昭和五十五年度特別会計予備費使用調書の二件は、支払い利子等の義務的経費、大学病院等の収入増に対応する必要経費、大麦等の国際価格高騰に伴う経費であり、使用目的、予備費使用等の理由は特に問題ないと認められるので承諾いたします。
#176
○森下委員長代理 これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#177
○森下委員長代理 これより採決に入ります。
 まず、昭和五十四年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)及び昭和五十四年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、以上二件について採決いたします。
 二件はそれぞれ承諾を与えるべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#178
○森下委員長代理 起立多数。よって、二件は承諾を与えるべきものと決しました。
 次に、昭和五十四年度特別会計予算総則第十条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その2)について採決いたします。
 本件は承諾を与えるべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#179
○森下委員長代理 起立多数。よって、本件は承諾を与えるべきものと決しました。
 次に、昭和五十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)及び昭和五十五年度特別会計予算総則第十一条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その1)、以上二件について採決いたします。
 二件はそれぞれ承諾を与えるべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#180
○森下委員長 代理起立多数。よって、二件は承諾を与えるべきものと決しました。
 次に、昭和五十五年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)について採決いたします。
 本件は承諾を与えるべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#181
○森下委員長代理 起立多数。よって、本件は承諾を与えるべきものと決しました。
 次に、昭和五十四年度一般会計国庫債務負担行為総調書(その2)について討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。
 本件は異議がないと決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#182
○森下委員長代理 起立総員。よって、本件は異議がないと決しました。
 なお、ただいま議決いたしました各件についての委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#183
○森下委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#184
○森下委員長代理 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時二十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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