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1980/02/24 第94回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第094回国会 環境委員会 第1号
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1980/02/24 第94回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第094回国会 環境委員会 第1号

#1
第094回国会 環境委員会 第1号
本国会召集日(昭和五十五年十二月二十二日)(
月曜日)(午前零時現在)における本委員は、次
のとおりである。
   委員長 山崎平八郎君
   理事 戸沢 政方君 理事 中村正三郎君
   理事 吹田  ナ君 理事 水野  清君
   理事 野口 幸一君 理事 馬場  昇君
   理事 岡本 富夫君 理事 中井  洽君
      天野 公義君    池田  淳君
      木村 武雄君    田澤 吉郎君
      田原  隆君    玉生 孝久君
      橋本龍太郎君    畑 英次郎君
      藤波 孝生君    岩垂寿喜男君
      土井たか子君    森中 守義君
      山本 政弘君    竹内 勝彦君
      木下敬之助君    藤田 スミ君
―――――――――――――――――――――
昭和五十六年二月二十四日(火曜日)
    午前十時三十二分開議
 出席委員
   委員長 山崎平八郎君
   理事 戸沢 政方君 理事 中村正三郎君
   理事 吹田  ナ君 理事 馬場  昇君
   理事 岡本 富夫君
      天野 公義君    池田  淳君
      王生 孝久君    橋本龍太郎君
      畑 英次郎君    藤波 孝生君
      山本 政弘君    大野  潔君
      木下敬之助君    藤田 スミ君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (環境庁長官) 鯨岡 兵輔君
 出席政府委員
        公害等調整委員
        会委員長    青木 義人君
        環境政務次官  福島 茂夫君
        環境庁長官官房
        長       北村 和男君
        環境庁長官官房
        審議官     石川  丘君
        環境庁長官官房
        会計課長    廣瀬  優君
        環境庁企画調整
        局長      藤森 昭一君
        環境庁企画調整
        局環境保健部長 七野  護君
        環境庁自然保護
        局長      正田 泰央君
        環境庁大気保全
        局長      三浦 大助君
        環境庁水質保全
        局長      小野 重和君
        通商産業大臣官
        房審議官    植田 守昭君
 委員外の出席者
        環境委員会調査
        室長      綿貫 敏行君
    ―――――――――――――
委員の異動
昭和五十五年十二月二十二日
 辞任         補欠選任
  竹内 勝彦君     大野  潔君
昭和五十六年二月四日
 辞任         補欠選任
  田澤 吉郎君     大野  明君
    ―――――――――――――
二月十二日
 北上川の水質汚濁防止のための新中和処理施設
 の維持管理に関する請願(小沢一郎君紹介)(
 第四一一号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 国政調査承認要求に関する件
 環境保全の基本施策に関する件
 公害紛争の処理に関する件
     ――――◇―――――
#2
○山崎委員長 これより会議を開きます。
 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 環境保全の基本施策に関する事項
 公害の防止に関する事項
 自然環境の保護及び整備に関する事項
 公害健康被害救済に関する事項
 公害紛争の処理に関する事項以上の各事項について、その実情を調査し、対策を樹立するため、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、本会期中調査を進めたいと存じます。
 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○山崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
     ――――◇―――――
#4
○山崎委員長 環境保全の基本施策に関する件及び公害紛争の処理に関する件について調査を進めます。
 この際、国務大臣から環境保全の基本施策に関する所信を聴取することといたします。鯨岡環境庁長官。
#5
○鯨岡国務大臣 第九十四回国会における衆議院環境委員会の御審議に先立ち、環境行政に関する私の所信を申し述べ、委員各位の御理解と御協力を賜りたいと存じます。
 高度経済成長の過程で激化するに至った公害と著しい自然破壊、とりわけ公害による健康被害の発生は、社会全体に大きな衝撃と深刻な反省をもたらしました。
 わが国は、狭隘な国土の中で、一億一千万余の人々が、高度に発達した工業化社会を築き上げてきており、今後とも、さまざまな経済社会活動を営んでいく必要があることは言うまでもありません。しかしながら、これらの諸活動が無制約に行われ、人間の生存に最も基本的な要素である大気や水、自然などの環境を破壊し、国民の健康や生活を損なうことがあっては決してならないと考えております。
 環境庁は、発足以来ことしで十周年を迎えようとしておりますが、今後とも、この苦い経験を貴重な教訓として、環境汚染の未然防止を第一義とし、国民の健康と生活を公害から守り、かけがえのない自然を保護し、さらには快適な環境を確保するという重大な使命に全力を挙げて取り組んでまいる所存であります。
 わが国の環境の状況は、これまでの国、地方公共団体、国民の一体となった努力の結果、全般的には改善の傾向を示すようになりましたが、なお、環境基準の達成、維持に向けて一層の努力を払っていかなければならない分野も多く、発生源の規制はもとより、総合的な対応が強く要請されております。また、個々の汚染因子の防除にとどまらず、快適で潤いのある環境づくりを目指した施策の展開も重要な課題となっております。
 環境問題は、現在生存している私たち一人一人の健康と生活に直接関係する問題であると同時に、私達の子供や孫、ひいては人類の将来にもつながる重要な課題であります。間もなく到来する二十一世紀のわれわれの生活とそのときの地球の環境をも展望し、予見的、総合的な取り組みを図っていく必要があると考えております。
 私は、環境庁長官として、以上のような基本的認識に立って、次のような事項を重点として、環境行政の推進に最大限の努力を払う覚悟であります。
 第一に、長期的総合的な視点に立った環境政策の展開であります。
 経済の安定成長への移行、エネルギー需給構造の変化、都市化の進展など社会経済条件が大きく変化していく中で適切な環境保全を図っていくため、八〇年代の環境政策のビジョンを策定することといたしております。特に、エネルギーの問題は、わが国が当面する重要な課題でありますが、これに対しても環境保全の面から十分な配慮を加え、遺憾なきを期するため、総合的な調査検討を進め、必要に応じ、各般の措置を講じてまいる所存であります。
 また、快適な環境づくりのための施策の検討を進めるとともに、地域の特性に応じた環境管理の推進を図るなど、よりよい環境の確保に積極的に努めてまいりたいと思います。
 さらに、環境問題の地球的広がりに対して、わが国としても積極的に取り組んでいく必要があると考えております。私は、本年一月、ケニア、フランス等を訪れ、UNEPやOECDなどと地球的規模の環境問題について意見を交換してまいりました。この問題は、現在の傾向が放置されたまま続くならば、人類の将来に重大な影響を火はすおそれのある問題であり、わが国としても人類共同体の一員として、さらに真剣に取り組んでまいる必要を痛感している次第であります。
 第二に、環境汚染の未然防止の徹底であります。
 わが国は、かつて著しい環境汚染を経験しており、この苦い経験を踏まえ、環境汚染の未然防止に万全を期することが、環境行政の基本であります。環境影響評価の法制化につきましては、すでに政府部内における法案の取りまとめを終了しております。環境庁の最重点課題でありますので、私といたしましては、できるだけ早く国会に提出して御審議いただけるよう全力を挙げる決意であります。
 また、化学物質による環境汚染の問題につきましても、未然防止の観点から、その対策の充実を図ってまいりたいと思います。
 第三に、各種公害対策の推進であります。
 湖沼環境保全対策、窒素酸化物対策、交通公害対策を中心にさらに積極的に取り組んでまいる所存であります。
 まず、湖沼につきましては、河川、海域に比べ環境基準の達成状況が悪く、また、富栄養化に伴う利水障害が著しくなっているなど、閉鎖性水域の中でも特に強力な対策を講じていく必要があると考えております。このため、湖沼の環境保全についての新たな法制度について、本年一月二十七日に中央公害対策審議会の答申を得、現在検討を進めているところであり、できるだけ早く法案を取りまとめ、今国会に提出する所存であります。
 窒素酸化物による大気汚染につきましては、従来より逐次、対策の強化を図り、その改善に努めてきたところでありますが、汚染の現状から見て、さらに一層の努力が必要と考えております。このため、固定発生源につきましては、環境基準に照らして対策の緊急度の高い地域において速やかに総量規制の導入を図るとともに、移動発生源についても、壊された直接噴射式ディーゼル車の第二段階規制の実施に向けて、引き続き技術評価を進めるなど対策の強化促進を図ってまいることといたしております。
 自動車、航空機、鉄道等による交通公害は、各地で深刻な問題となっており、総合的、かつ抜本的な対策が強く要請されております。このため、現在、中央公害対策審議会において、環境保全の観点から望ましい物流や土地利用のあり方を中心に御審議いただいているところであります。環境庁といたしましては、同審議会の審議を進めていただくとともに、発生源対策、周辺対策などを、関係行政機関との連携のもとに、さらに推進してまいりたいと考えております。
 このほか、地盤沈下、騒音などの各種公害についても、その対策の一層の充実に努めてまいりたいと思います。
 これら各種公害防止施策の総合的推進を図るため、公害防止計画の策定、推進に一層の努力を払うこととし、特に、同計画に基づく公害防止事業などについては、今般、地方公共団体に対する国の財政上の特別措置の十年間の期間延長を図って、引き続き精力的方実施を推進するよう努めてまいりたいと考えております。
 第四に、公害健康被害者対策の充実であります。
 公害による健康被害の発生を未然に防止することが、環境行政の基本であることは言うまでもありません。しかしながら、不幸にして公害による健康被害に苦しんでおられる方々に対しては、その迅速かつ公正な保護に万全を期することが、環境行政の重大な責務であります。今後とも、公害健康被害補償制度の円滑な実施を図るとともに、認定業務の促進など水俣病対策の推進に全力を挙げてまいる所存であります。
 第五に、自然環境の保全であります。
 私どもは、四季折々の変化に富んだこの美しい国土の中で生活しておりますが、そのわが国の風景の粋ともいうべき国立公園制度は、発足以来半世紀を迎えました。これを機に自然保護思想の一層の高揚を図り、広く、私たちの共通の財産であるかけがえのない自然を適切に保護し、その限りない恵みを子孫と分かち合っていきたいと思います。このため、自然環境に関する調査研究の推進、自然公園等の保護管理の強化及び施設の整備を図るほか、鳥獣保護の分野においても、絶滅の危機に瀕している野生生物の保護等に全力を尺くすとともに、日中渡り鳥保護協定の締結を契機として国際協力の一層の推進に努めてまいる所存であります。
 最後に、国立公害研究所の充実強化等環境行政の基盤の充実であります。
 環境行政の推進に当たっては、その基礎となる科学的知見の集積が必要不可欠であります。このため、国立公害研究所のなお一層の充実を図ってまいることといたしております。
 また、環境問題の解決のためには、国民各層の理解と協力が不可欠であることにかんがみ、環境教育や啓蒙普及活動に特に力を入れていきたいと考えております。
 以上、私の所信の一端を申し述べましたが、環境行政の推進に当たっては、十分に国民の声に耳を傾けていかなければならないことは言うまでもありません。
 私は、国民の健康の保護、生活環境及び自然環境の保全という環境行政の原点に立って、全力を尽くす決意でありますが、本委員会及び委員各位におかれましては、環境行政の一層の推進のため、今後とも御支援、御協力を賜りますよう切にお願い申し上げる次第であります。(拍手)
#6
○山崎委員長 以上で国務大臣の所信表明は終わりました。
 次に、昭和五十六年度環境庁関係予算の説明を求めます。北村官房長。
#7
○北村政府委員 昭和五十六年度の環境庁関係予算について、その概要を御説明申し上げます。
 昭和五十六年度総理府所管一般会計歳出予算要求額のうち、環境庁予算要求額は四百六十億一千三百八十八万四千円であり、これを前年度の予算額四百四十八億五千三百三十六万二千円と比較すると、増加額は十一億六千五十二万二千円であり、その増加率は二・六%であります。
 次に、予算要求額の主要な項目について御説明いたします。
 第一に、公害対策について申し上げます。
 まず、環境保全企画調整等の経費については、一九八〇年代における環境政策の展望を検討するための経費、環境影響評価制度を確立推進するための経費、瀬戸内海の環境保全対策を推進する経費及び公害防止計画策定を推進する経費のほか、新たに、地球的規模の環境問題に関する調査のための経費及びエネルギーと環境問題について基本的な考え方等を総合的に検討するための経費等、これらを合わせて五億一千三百九十五万円を計上しているところであります。
 次に、公審健康被害補償対策費については、公害健康被害補償制度の円滑な実施を図るほか、水俣病の認定業務を促進することとし、これらの経費として百八十七億二千三十五万円を計上しております。
 公害防止事業団につきましては、事業団の事業運営に必要な事務費等の助成費として四十二億八千十万円を計上しております。
 次に、大気汚染防止対策の経費については、新たに、代替燃料車の排出ガス特性に関する調査及び粒子状物質に関する各種調査等を実施するほか、従来に引き続き、石炭利用の拡大等に伴う大気環境への影響等について効果的な汚染防止対策を策定するための調査を行うとともに、窒素酸化物対策として、総量規制の円滑な実施を期して各種の調査検討を行うなど、大気汚染物質対策の推進を図ることとし、また、交通公害防止対策を推進するため、新たに、交通施設周辺における環境保全対策についての検討調査を実施するほか、従来に引き続き、大型車について緊急に講ずべき施策の検討を行うなどとともに、自動車公害、騒音、振動及び悪臭についての対策を推進するための調査を実施するなど、八億九千百九十五万円を計上しております。
 水質汚濁防止対策の経費については、新たに、生活雑排水処理システムについての検討を行うなど、富栄養化及び赤潮対策を進めることとし、また、湖沼環境保全対策として、湖沼の特性に応じた水質管理指針策定のための調査検討及び琵琶湖について総量規制を導入するための調査を行うとともに、総量規制の実効を期するため、所要の調査について助成することとし、さらに、瀬戸内海環境保全対策及び水質管理についての対策を推進するための調査を行うなど、十億一千八百九十六万円を計上しております。
 このほか、地盤沈下及び廃棄物対策費として一億二千百十三万冊、土壌汚染防止及び農薬対策費として二億一千五百六十一万円をそれぞれ計上しているところであります。
 次に、公害監視等設備整備費については、地方公共団体の監視測定体制等の整備に必要な経費として十一億八千八百万円を計上しております。
 公害の防止等に関する調査研究の推進のための経費については、科学的な調査及び試験研究を一層促進するため、総額四十四億二千二十万円を計上しております。
 このうち、国立試験研究機関等の公害防止等試験研究経費として三十二億四千八百四十四万円を環境庁において一括計上し、各省庁の試験研究機関等における試験研究の総合的推進を図ることとしております。
 また、光化学スモッグに関する調査研究費及び公害による健康被害、大気汚染、水質汚濁、自然環境保全等に関する調査研究費として九億六千二百五十四万円を計上し、必要な調査研究を進めることとしているほか、環境保全総合調査研究促進調整費として二億九百二十二万円を計上し、関係省庁が所管する各種の環境保全に関連する調査研究の総合的調整を図ることとしております。
 さらに、科学的な行政を推進するため、国立公害研究所の機能を充実強化することとし、これに必要な経費として四十六億四千六百十一万円、国立水俣病研究センターに関する必要な経費として三億九千二百七十七万円、公害研修所に必要な経費として一億九百十万円を計上しております。
 第二に、自然環境の保全対策及び施設整備について申し上げます。
 まず、自然環境の保全対策及び自然公園等の維持管理等経費については、第二回自然環境保全基礎調査の成果の普及活用を進めるとともに、国立公園等の管理の強化を図るなど、八億七千七百十九万円を計上しております。
 このほか、交付公債による民有地の買い上げ制度の運用に必要な経費として十一億四千三百七十七万円を計上しております。
 鳥獣保護については、国設鳥獣保護区の管理強化を図るほか、特定鳥獣の保護事業及び渡り鳥の保護対策を推進するなど、一億九千三百二十九万円を計上しているところであります。
 さらに、自然公園等の整備を図るため必要な施設整備費として三十一億四千二百八十三万円を計上しております。
 以上が環境庁予算の概要でありますが、このほか、建設省所管予算として、国立公害研究所の施設整備のため十二億六千九百十万円、国庫債務負担行為十五億六千三百二十万円がそれぞれ計上されております。
 以上をもちまして、昭和五十六年度の環境庁関係予算の御説明を終わります。
#8
○山崎委員長 次に、各省庁の昭和五十六年度環境保全経費等について、便宜環境庁から説明を求めます。藤森企画調整局長。
#9
○藤森政府委員 各省庁の昭和五十六年度環境保全経費等の概要について御説明いたします。
 まず、歳出予算について御説明いたします。
 昭和五十六年度における環境保全経費の総額は一兆二千五十五億円であり、前年度の当初予算に比べ三百九十一億円、三・四%の増加となっております。
 このうち、一般会計分は、一兆六百五十五億円であり、前年度の当初予算に比べ二百七十六億円の増加となっており、また、各特別会計分は一千四百億円であり、前年度に比べ百十五億円の増加となっております。
 次に、事項別に主要な項目について御説明いたします。
 第一に、各種基準等の設定としては、環境庁の大気汚染防止対策に係る経費二億九千七百万円、水質汚濁防止対策費一億四千百万円など、総額十億一千五百万円を計上しております。
 第二に、監視取り締まりの強化のため、総額五十六億五千四百万円を計上しております。
 このうち主要なものは、環境庁の公害監視等設備整備費十一億八千八百万円、環境庁、厚生省、通商産業省等に計上されている化学物質安全確保対策費五億一千四百万円、運輸省の自動車公害審査体制の強化費十一億六千六百万円、海上公害監視取り締まり体制の強化費二億四千万円、警察庁の公害関係事犯の取り締まり強化費三億五千百万円などであります。
 第三に、公害防止事業助成のため、総額百十二億七千五百万円を計上しております。
 このうち主要なものは、環境庁の公害防止事業団助成等経費四十二億八千万円、農林水産省の畜産複合地域環境対策事業費二十四億七千二百万円、漁場環境保全対策費十七億二千九百万円、養殖共済赤潮特約事業費六億八千五百万円、通商産業省の金属鉱業事業団事業運営費十一億千九百万円などであります。
 第四に、公害防止関係公共事業等の推進のため、総額一兆百十億二千七百万円を計上しております。
 このうち主要なものは、建設省等に計上されている下水道事業費六千九百五十一億三千二百万円、公共用飛行場周辺及び防衛施設周辺における騒音防止対策等の経費として、運輸省の千二十三億七千八百万円、防衛施設庁の八百六十三億円、厚生省、運輸省等に計上されている廃棄物処理施設整備費七百七十億三千万円、地盤沈下対策として農林水産省の地盤沈下対策事業費六十億七千百万円、通商産業省の工業用水道事業費三十三億九千八百万円、建設省等の緩衝緑地整備事業費五十一億三千四百万円、通商産業省の休廃止鉱山鉱害防止工事費四十四億八千五百万円、運輸省の海洋環境整備事業費二十六億九千万円、港湾公害防止対策事業費二十六億六千五百万円、農林水産省等の公審防除特別土地改良事業費十七億五千百万円などであります。
 第五に、公害防止調査研究の推進のため、総額四百二十六億四千二百万円を計上しております。
 このうち主要なものは、環境庁の国立公害研究所経費四十六億四千六百万円、国立機関公害防止等試験研究費三十二億四千八百万円、通商産業省の大型工業技術研究開発費六十八億四千八百万円、新エネルギー技術研究開発経費六十九億三千二百万円、通商産業省等の省エネルギー技術研究開発経費七十五億九千八百万円などであります。
 第六に、公害被害者保護対策の充実のため、環境庁の公害健康被害補償対策経費百八十七億二千万円など、総額で百九十五億七千七百万円を計上しております。
 第七に、自然保護対策の推進のため、総額千七十九億九千二百万円を計上しております。
 このうち主要なものは、環境庁の自然公園等施設整備費三十一億四千三百万円、建設省等の公園事業費八百十億五千万円、古都及び緑地保全事業費二十三億五千五百万円、文部省の史跡等の買い上げ及び整備費八十七億千五百万円、運輸省の港湾環境整備事業費二十八億七千二百万円、運輸省等の海岸環境整備事業費三十一億四千五百万円などであります。
 第八に、その他として、総額で六十二億八千四百万円を計上しております。
 次に、公害防止関係財政投融資の概要について御説明いたします。
 昭和五十六年度における公害防止関係財政投融資は、貸付規模等において、総額一兆三千三百九十二億円を予定しており、前年度の当初計画額に比べ四百九十五億円の増加となっております。
 機関別の内訳としては、公害防止事業団が契約規模で八百億円、日本開発銀行が貸付規模で八百二十億円、住宅・都市整備公団(仮称)が事業規模で四十七億円、農林漁業金融公庫が貸付規模で三十億円、金属鉱業事業団が貸付規模で二十四億円、日本私学振興財団が貸付規模で七億円をそれぞれ予定しております。
 また、地方公共団体の下水道整備、廃棄物処理施設整備等の事業を推進するため、地方債計画において一兆一千六百六十四億円を予定しております。
 このほか、中小企業金融公庫、国民金融公庫、環境衛生金融公庫、北海道東北開発公庫、沖繩振興開発金融公庫、船舶整備公団、中小企業事業団において、産業公害防止対策等所要の融資を引き続き行うこととしております。
 最後に、環境保全関係税制改正措置については、公害防止用設備、無公害化生産設備及び廃棄物再生処理用設備の特別償却制度について、その対象設備の見直しを行った上で、適用期限の到来するものは一年または二年期限を延長すること等を内容とする改正を行うこととしております。
 以上をもちまして、昭和五十六年度の各省庁の環境保全経費等の説明を終わります。
#10
○山崎委員長 次に、昭和五十五年における公害紛争の処理に関する事務の概要等について説明を求めます。青木公害等調整委員会委員長。
#11
○青木政府委員 公害等調整委員会が昭和五十五年中に行いました公害紛争の処理に関する事務及び昭和五十六年度総理府所管一般会計公害等調整委員会予算案について御説明申し上げます。
 まず、公害紛争の処理に関する事務の概要について申し上げます。
 昭和五十五年中に当委員会に係属しました公害紛争事件は合計百八件であり、その内訳は、水俣病に関する調停事件八十九件、大阪国際空港騒音被害に関する調停事件十七件、仙台湾における養殖ノリ被害原因裁定申請事件一件及び佐伯湾における養殖真珠被害責任裁定申請事件一件でございます。
 昭和五十五年中に処理が終結しましたものは、水俣病に関する調停事件四十八件、申請人数七十九人でございます。これらは、水俣病と認定された患者に対するチッソ株式会社の損害賠償について、患者個々人ごとに具体的な支払い金額等を定める調停を成立させたものであります。
 また、大阪空港に関する調停事件につきましても、申請事項の一部について調停の成立を見ております。
 その他、終結を見ていない事件につきましては、目下鋭意手続を進めているところであります。
 次に、全国の公害苦情の実態について申し上げます。当委員会の調査によれば、昭和五十四年度の総苦情件数は、約七万件となっております。この苦情件数は、昭和四十七年度をピークに以後減少を続けてまいりましたが、昭和五十二年度以降は、ほぼ横ばい状態となっております。これを公害の種類別に見ますと、騒音、振動に関する苦情が最も多く、三六%を占め、次いで、悪臭二一%、大気汚染一六%、水質汚濁一三%の順であり、これらで全体の八五%を占めております。
 以上の結果を踏まえ、当委員会といたしましては、公害苦情相談指導者研修会等の実施、公害苦情処理の参考資料の作成、配布、あるいは個別の事案についての指導、助言等、地方公共団体が行う公害に関する苦情の処理について積極的に指導等を行っているところであります。
 引き続き、昭和五十六年度の公害等調整委員会の予算案について、その概要を御説明いたします。
 昭和五十六年度の総理府所管一般会計歳出予算案のうち公害等調整委員会の予算の総額は、三億六千四百六十万円でありまして、これを前年度の当初歳出予算額と比較いたしますと、千三百八十五万円の増額となっております。予算案の内訳は、当委員会に係属する事案の審理及び一般事務処理等のための経費五千九百三十万円、公害苦情の実態を調査し、その処理についての指導、研修及び情報提供等を実施するための経費三千二百九十五万円のほか、人件費であります。
 以上が昭和五十五年中に公害等調整委員会が行ってまいりました公害紛争の処理に関する事務及び昭和五十六年度の予算案の概要でございます。何とぞよろしくお願いいたします。
#12
○山崎委員長 以上で説明は終わりました。
 次回は、来る三月十七日火曜日午前十時理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十一時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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