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1980/04/21 第94回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第094回国会 科学技術委員会 第9号
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1980/04/21 第94回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第094回国会 科学技術委員会 第9号

#1
第094回国会 科学技術委員会 第9号
昭和五十六年四月二十一日(火曜日)
    午前十時三十五分開議
 出席委員
   委員長 中村 弘海君
  理事 小沢 一郎君 理事 小宮山重四郎君
   理事 椎名 素夫君 理事 塚原 俊平君
   理事 与謝野 馨君 理事 日野 市朗君
   理事 八木  昇君 理事 草野  威君
   理事 吉田 之久君
      金子 岩三君    前田 正男君
      村上  勇君    渡辺 栄一君
      上坂  昇君    城地 豊司君
      関  晴正君    広瀬 秀吉君
      水田  稔君    和田 一仁君
      瀬崎 博義君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (科学技術庁長
        官)      中川 一郎君
 出席政府委員
        科学技術庁長官
        官房長     下邨 昭三君
        科学技術庁研究
        調整局長    勝谷  保君
        科学技術庁振興
        局長      宮本 二郎君
        科学技術庁原子
        力局長     石渡 鷹雄君
        科学技術庁原子
        力安全局長   赤羽 信久君
        資源エネルギー
        庁長官官房審議
        官       高橋  宏君
 委員外の出席者
        原子力安全委員
        会委員長    吹田 徳雄君
        水産庁研究部漁
        場保全課長   川崎 君男君
        資源エネルギー
        庁公益事業部原
        子力発電課長  戸倉  修君
        資源エネルギー
        庁公益事業部原
        子力発電安全審
        査課長     逢坂 国一君
        資源エネルギー
        庁公益事業部原
        子力発電安全管
        理課長     平田辰一郎君
        資源エネルギー
        庁公益事業部原
        子力発電運転管
        理室長     末広 恵雄君
        参  考  人
        (日本原子力船
        研究開発事業団
        理事長)    野村 一彦君
        参  考  人
        (日本原子力船
        研究開発事業団
        専務理事)   倉本 昌昭君
        参  考  人
        (動力炉・核燃
        料開発事業団理
        事)      中島健太郎君
        科学技術委員会
        調査室長    曽根原幸雄君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月十七日
 辞任         補欠選任
  田邊  誠君     城地 豊司君
同月二十一日
 辞任         補欠選任
  上坂  昇君     関  晴正君
  広瀬 秀吉君     水田  稔君
同日
 辞任         補欠選任
  水田  稔君     広瀬 秀吉君
同日
 理事塚原俊平君同日理事辞任につき、その補欠
 として与謝野馨君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 参考人出頭要求に関する件
 科学技術振興の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
#2
○中村委員長 これより会議を開きます。
 この際、理事の辞任の件についてお諮りいたします。
 理事塚原俊平君から、理事を辞任したい旨の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○中村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 次に、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
 ただいまの理事辞任に伴うその補欠選任につきましては、委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○中村委員長 御異議なしと認めます。
 それでは、理事に与謝野馨君を指名いたします。
     ――――◇―――――
#5
○中村委員長 科学技術振興の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 科学技術振興の基本施策に関する件について、本日、参考人として日本原子力船研究開発事業団理事長野村一彦君及び同専務理事倉本昌昭君、動力炉・核燃料開発事業団理事中島健太郎君から意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○中村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
#7
○中村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。与謝野馨君。
#8
○与謝野委員 まず、中川長官にお伺いしたいわけですが、中川長官は、原子力を推進するというお立場と、また、原子力の安全性を確保するというお立場と、二つのお立場を持っているわけですが、われわれとしては、今般の原電敦賀での相次ぐ事故、また、その事故後の処置について大変憂慮の念を持っております。これが、日本の原子力発電の推進に対して非常にマイナスあるいは非常に大きな影響を持つと思うわけでございます。
 そこで、大臣にお伺いしたいわけですが、大臣、この事故の御報告を受けて率直にどういうお感じを持ったか、また、今後どういう決意で原子力発電あるいは原子力の開発推進に取り組まなければならないという御決意を持ったかという点について、まずお伺いをしたいと思います。
#9
○中川国務大臣 今度の事故については、まず第一番目に、事故の実態を究明しなければならない。まだ事故の詳細な実態が判明しておらない段階でございますから、最終的な考え方はまた別途申し上げたいと思いますが、現段階においては、事故の原因、問題点として挙げられるのは三つあるのではないか。一つは、操作員が誤操作によってバルブを締め忘れたという基本的な間違いが原因しているのではないかと言われておりますし、もう一つは、あってはならない排水口、一般排水路につながる排水口が構内にあったということ、これは増設という特別な例外的なことではあったにしても、排水口があったということ、第三番目に、最もよくないのは、三月八日にバルブの締め忘れによって汚染水があふれ出た、その事故を隠しておった、こういう三点にしぼられるのではないか。
 この点は今後ともさらに詳細な調査をしなければなりませんが、第一義的には、通産省が一貫指導行政をいたしておりますから、通産省が現在立入検査をして実態究明に当たっておりますので、われわれとしては、今後その調査を待って、安全委員会等ともよく相談をして御議論をいただいて、今後再びかかることのないようにしかるべき措置をとっていかなければならぬ、こういうことだと思います。
 第二番目に、われわれが最も関心を持たなければならないのは、そのことによってどういう汚染が起き、どういう被害を一般国民に与えたか、この点も正確に調査をしなければならない。現在、科学技術庁が調査をいたした段階においては幸い人間社会、食生活を通じてあるいは接触を通じて、海水その他から人間に影響を与えるものではなかった、この点は幸いであったと喜んでおります。もちろん今後ともさらに詳細な調査をしていかなければなりませんが、現段階においては被曝事故というものが起きてないという点は非常によかった。この点は、国民の皆さんに何か大変な事故があったというような誤解を与えて、不安動揺を与えることのないように、必要以上のことがあってはならない。正確な被害の実態を知っていただくことが必要だと思います。
 もう一つは、操作員、処理に当たった方々が被曝事故があるかどうか、この点は今後調査をしてみなければわかりませんが、ないことを期待いたしておりますが、この点は今後の調査を待たなければわかりません。
 いずれにいたしましても、以上が現段階で判明したところであり、原子力行政を預かる者として、こういう事故は非常に残念なことであり、進めなければならない立場と安全の立場と両方持っておりますが、これは表裏一体でございまして、安全こそ推進の前提である、こういう観点から、今後再びかかることのないように最善を尽くしていきたい、こう思っておる次第でございます。
#10
○与謝野委員 いま大臣の御答弁の中にも、この事故、幸いに周辺環境には大きな汚染は起こさなかったということでございますが、人間あるいは魚介類、海底等、科学技術庁は詳細に調査をされたと思いますが、その結果につきまして、従来もう発表はされておりますけれども、今後こういう汚染の程度は減っていくのか、またふえていくのか、あるいは正確な測定結果、あるいは今後どのようなサンプリングをして環境汚染を測定していくのかということについてお伺いしたいと思います。
#11
○赤羽政府委員 お答えいたします。
 今度の一般水の排水口が出ておりましたのが浦底湾でございます。浦底湾は幅が数百メートル、長さが一キロ前後という比較的狭い湾でございます。ここの汚染状況を調べるというのがまず第一かと思われます。
 今回の発見の端緒になりましたのが、その湾でのホンダワラのコバルト60等の水準が高いということにあったわけでございまして、これを調べるべく湾内からホンダワラ、ムラサキイガイ、これは商業的に食べる商品になっている生物ではございませんけれども、従来から放射能がたまりやすいということで指標の生物に使っているわけでございますが、これをとって調べたわけでございます。ふだんの結果に比べまして、コバルト60あるいはマンガン54というのが約一けた高い数字で検出されました。これはどういう意味を持っているかということをざっと計算いたしますと、ふだん使っております数字でございますが、ホンダワラなら毎日四十グラム、ムラサキイガイですと毎日二十グラム、こういうのをずっと食べ続けますと、いわゆる許容被曝線量の五百ミリレムの一万分の一程度のものになる。これが一つわかりやすい解説として申し上げられることでございます。
 それから海底土、これが汚染されていることによって、将来どうなるかあるいは汚染の範囲がどうかということがわかることになりますので、各点をとって調べております。そうしますと、一番湾の奥にあります排水口の近くが高い値があるわけでございますが、だんだん排水口から離れるに従いまして水準が下がっておりまして、ついには湾の中で一般の場所と変わらない水準に下がっておる。逆に申しますと、どろに関しましては、現在汚染は湾の中ほどまででとまっておると大ざっぱに言えるのじゃないかと思われます。
 それからなお、この湾の外にはそういうことで大きな汚染はなかった感触がございますが、念のために、敦賀湾全体についての魚の検査をするということでございまして、四月の二十日福井県と協力いたしまして、ここでの漁獲がほとんど水揚げされます県漁連の敦賀支所、ここに出向きまして、実際に漁獲されてきた魚を採取したわけでございます。狭い数え方で十七魚種でございます。測定した検体数としては二十六検体ございます。これを迅速な測定法で測定いたしました結果、いずれもコバルト、マンガン、セシウム、そういった代表的な核種が発見されておりません。この代表的な核種が発見されていないということは、それに伴って出てくるであろうほかの核種もないと考えてよいことでございます。
#12
○与謝野委員 そこで、けさの報道を見ますと、基準の十万倍出ているとか十億倍出ているとか百万倍出ているとかといういろいろな数字があるわけですが、ピコキュリーとか、そういう単位というのは、国民の実際の生活には出てこない数字でございまして、また単位でございまして、もう少しわかりやすい、国民が理解できるような単位で御発表いただきませんと、一万ピコキュリーなどという数字を聞きますと、一体どの程度の放射能のレベルかということは想像もつきませんし、一万という数を聞きますと、大変大きいというふうにわれわれも感ずるわけでございます。そういう意味で、ひとつ今後とも国民に周知せしめなければいけないことは、わかりやすい単位を使ってやっていただきたいと思うわけでございます。
 もう一つ非常に大事なことは、三月八日にオーバーフローがあった、それに気がついて除染作業をした、原電の社員もやったし、下請の従業員もやったということですが、その際、その従業員に被曝が起きてないのかどうか。これは今後の調査だということでございますけれども、現地に行けば、被曝したかどうかということは、ハンド・フット・モニターとかその他フィルムバッジ等を調査すれば簡単にわかるはずのことでございまして、許容レベルを超えたような、あるいは許容レベルを超えなくても問題のあるような被曝を従業員が受けたかどうか、その点について御確認をしていただきたいと思います。
#13
○赤羽政府委員 先生御指摘のように、確かに放射能の単位というのは非常にわかりにくうございまして、私たちもわかるように御説明したいと思いますが、なかなかいい方法がございません。先ほどのように、たとえ食べられないものでも、食べた場合に許容量に対して一万分の一になるとか、そういったことを一つ申し上げているわけでございます。
 やや専門的でございますけれども、こういうこともわかりやすいかと思います。コバルト60というのはどれだけ食べるといわゆるICRPの基準に達するかということを逆に計算、これはICRPの方でも出ているわけでございますが、一日に三十万ピコキュリー、これを毎日食べていきますと許容量そのものになる。許容量いっぱいに食べていいということはございませんから、三十万食べていいという表現にはならないのでございますが、許容量に対して何分の一になるというときは、この三十万ピコキュリーから計算すればいい。ピコと申しますのは一兆分の一の略語でございまして、いわゆる一キュリーに対して一兆分の一である、非常にわずかなものを問題にするのがこの放射能の世界でございますので、そういう大きい単位が使われているわけでございます。
 いままで申し上げましたことは、環境について周辺あるいは一般国民に対して影響を与えるかどうか、もし与えるようなことがありましたら、すぐ魚の制限等をすることがわれわれの責任になっておりますので、その意味で測定しておるわけでございますが、今回はそういう措置が一切要らないということが大体わかったことでございます。
 なお、先ほどちょっとお答え忘れて恐縮でございますが、今後どうするかということに対しましては、大体の見当はつきましたがさらにもう少し詳しく調べまして、汚染の範囲が本当に湾の中ほどできちんととまっているということを再度確認し、それから迅速測定法でやっておりますので、これをさらに詳しい時間をかける測定法によりまして、ふだんの資料と比べて同じ程度であるかどうか、これを確認するというようなことで最終的な環境の評価をしたいと思っております。
 なお、従業員被曝の問題は、これまた中の問題で現在通産省の方で調査しておりますので、そちらからお答えいたします。
#14
○平田説明員 御説明申し上げます。
 与謝野先生が、従業員につきましてハンド・フット・モニターやポケット線量計の記録を見ればすぐわかることだとおっしゃったのは、そのとおりでございます。問題は、現在その調査が進捗してないことでございまして、実は私ども昨日の朝十時半に、三月八日に起きました事件について報道発表いたしたわけでございますが、それまでは土曜日、日曜日という比較的休みの時間でございましたために、会社側も全力を挙げて協力してくれたこともございまして、あそこまでこぎつけたわけでございます。しかしながら、月曜日になりますと各種の調査団が同発電所を視察することもございまして、これはある意味では当然やむを得ないことだと思いますが、現在当省の原因究明のための立入検査を実施しておるわけでございますが、これの対応者がどうしてもとられてしまいまして、私どもの調査が昨日はほとんど進捗しなかったという実情でございまして、先生御指摘の記録についても、そもそも三月八日以降二、三日の作業につきまして、だれがどのような作業に従事したか、何人ぐらい従事したかということも含めて正確なところはわかってないわけでございます。
#15
○与謝野委員 その程度のことは直ちに調べていただきませんと、何のための監督官庁かというふうに言われますし、そういう被曝の記録あるいは線量の記録というのは非常に正確に原子力発電所に置いてあるたぐいのものでございまして、そういうものは早速調査をして、一部の報道には従業員が大量の被曝をしたということもございますので、そういうものがないということであればないということで、はっきり御発表をいただきませんと、いたずらに不安をあおるだけだと私は思うわけでございます。
 そこで、どういうふうに一般排水口に放射性物質が流れていったかということは別にいたしまして、スラッジタンクがオーバーフローして、その水が何らかの形で一般排水口の方に行ったということは、私は多分そういうことだろうと思っておりますけれども、それじゃ、オーバーフローした時間あるいはオーバーフローした水の量あるいはオーバーフローした水の中に含まれている放射性物質の最大値、そういうものは想定して計算をされているでしょうか。
#16
○平田説明員 今回の事故の規模についての御質問かと存じますが、そもそも今回のオーバーフローがいつ起きたかということは、一応原電側からの事情聴取は終了いたしまして、原電側の事情聴取をもとに昨日の発表を行ったわけでございますが、私ども個別の原票、もととなる記録のデータ、何時というのが記録されたデータそのものについての確認はまだ完全に終わっているわけではないわけでございます。その点につきましても、先ほど私がお答え申し上げましたように、この辺が順調に進捗することを私どもとしても強く希望しているわけでございます。
 それで、原子力発電からの報告によりますと、漏洩の範囲から考えまして相当量が漏洩したものと考えておりますが、詳細につきましては、処理系統の各種のタンクの水位、ポンプの起動状況等を考慮して推定しなければならないわけでございます。この点は、その辺のデータがまだ得られておりません。また、放射性物質の総量についても、これらをもとに推定するわけでございますから同様でございます。
#17
○与謝野委員 それで、こういう除染作業をしたあるいはオーバーフローしたということは、運転日誌には書いてあったのかないのか、その点について確認をしたいのですけれども……。
#18
○末広説明員 お答えいたします。
 運転日誌に記載してあったかどうかという件でございますが、オーバーフローという形では記載してあったかどうかは非常に不明確なんですが、目下現場でいろいろと調査している段階でございます。
#19
○与謝野委員 大体、こういうことがわかってから何日もたって、そんな基礎的なことまでわかってないということは、私は非常に不可思議だと思うわけです。
 その運転日誌にたとえばオーバーフローがあったということが書いてなくても、たとえば除染作業したということが書いてあれば、通産省の現地の専門官は運転日誌を見るわけですから、当然どういう除染をしたのかということは現場の人に聞くべきだし聞いたはずだと思うのですが、その点はどうですか。
#20
○末広説明員 私どもから派遣しております運転管理専門官は、日常の業務といたしましては、発電所側から昨日の点検作業状況、運転状況を聴取いたすとともに、本日のいろいろな予定につきましても聴取しているわけでございます。そういった聴取を通じまして、必要に応じていろんな帳簿類をまた点検するという形をとっております。
 オーバーフローいたしました本件につきましては、そういった発電所側からの通常の聴取の段階では、運転管理専門官は聞いていないということをわれわれは確認しております。
#21
○与謝野委員 何のための現地の専門官かという気が私はするわけです。
 高橋審議官にお伺いしたいのですが、現地に駐在する専門官というのは、果たして今回の二つの事故を通じてその与えられた職責と機能を果たしていたのかどうか、率直な御感想を私はお伺いしたいわけです。
#22
○高橋(宏)政府委員 先生御承知のとおり、常駐検査官、運転管理専門官でございますけれども、スリーマイルアイランドの事故がございまして、ぜひ各発電所に国の職員を派遣してその機動的な対策をとるようにという地元の非常に強い御希望もございましてつくった制度でございます。
 ところで、私ども考えますに、原子力発電所と申しますのは、とにかく部品が百八十万個もある。普通、アポロでさえ八十万個だそうでございますけれども、そういう膨大な、かつ非常に高度な技術を持って、しかも今回はこういうことがわかったんだと思います。要するに、原子炉本体とかそういう核心のところではなくて、周辺部のちょっとしたミスがかなりの放射能漏れにつながるという事実があったこと、こうなりますと、そういう周辺部分も含めて管理監督を強化していかなければいけない。こう考えますとどんどん広がるわけでございまして、基本的には、電気事業者と申しますか、自分でもって建設して運転する方々の非常に強い努力と責務、責任感がないと、これとタイアップする国の管理監督ということがなければ、いたずらに私どもの検査官を強化してもなかなかうまくいかぬという気がいたします。
 ただ、今回、とにかく私どもの常駐検査官は、東京を離れまして現地に家族を連れていっておりまして、それなりに一生懸命やってくれていると思います。こういうことが結果的に起こりますと大変ざんきにたえないわけでございます。したがいまして、私どもは、こういう検査監督官の仕事のルール化をもうちょっと、こういう経験を踏まえて強化改善していきたい。その中にはどうしても発電所の中の責任体制との組み込みが不可欠だと思います。単独で全部を調べ上げることはできないと思います。そういう観点から二つ、すなわち一つは仕事のルール化、そのルール化する際に、発電所の中の今回のことを踏まえましたいろいろな責任体制なり管理監督体制とのブリッジをもうちょっと工夫する、強化していく、こういうことだろうと思っております。
#23
○与謝野委員 そこで、オバーフローした水がなぜ一般排水溝に入ったかという想定ですが、通産省の調査はどこまでいっていますか。
#24
○高橋(宏)政府委員 オーバーフローの調査でございますが、ただいま担当課長から説明したと思いますが、一昨日の深夜から昨日の早朝にかけまして、三月八日に実はオーバーフローがあったという事情説明を聞いたわけでございます。びっくりいたしまして、先ほど被曝の問題も御質問ございましたけれども、そういうことを含めましてやっておりますが、何とか今週中にはそういうことについての見通しを立てたいという努力をいたしております。いろいろ交通事情等もございますので、若干延びるかもしれませんけれども、今週中には、現地のいろいろ事情聴取を含めまして実態を明らかにしたいというぐあいに考えております。
#25
○与謝野委員 要するに、何を聞いてもわかってないということでございます。
 中川長官にお伺いしたいのですが、率直に申しまして、ああいうことがありますと、一体こういうものに対する責任の官庁はどこなのかということを私は疑わざるを得ない。科学技術庁は科学技術庁で独自な発表をされる、福井県は福井県で原電との協定によって独自の調査発表をなされる、通産は通産で発表をされるということで、一体だれがどういう責任を持っているかということが非常に不明確になっているのではないかと思うのですが、中川長官、いかがですか。
#26
○中川国務大臣 これははっきりいたしておりまして、汚染漏れの原因調査は通産省が責任を持ってやる、それから、周辺に対する環境汚染については科学技術庁が調査をして明らかにしていく、こういうことになっておりまして、その点は明確になっておると思います。
 科学技術庁としては周辺環境の汚染について、先ほど局長から報告いたしましたように、湾内あるいはとれた魚というものについて早急に調査をした結果、先ほども申し上げたようなことで幸いにして周辺環境には支障を与えなかった、こういう結果を得て、正確に報告をいたしておるところでございます。
#27
○与謝野委員 今回の事故の原因でございますけれども、スラッジタンクのある建屋の中でオーバーフローするということは、ある意味では設計上想定された設計になっているわけです。それは結局ドレンの口もありますし、それがまたもとに戻るというような設計にもなっているわけですが、建物の外に出たということは、その隣に建て増しをしました洗たく室との間の接続が間違っていたのではないかと思うのですが、そういう点は調査されておりますか。要するに、スラッジタンクがある建屋がありますね、その隣に洗たく室を増設した、その接続の工事をしたときに問題が発生していませんか、そういう面からの調査をしていませんか。
#28
○平田説明員 先生御指摘の接続というのは、ストレージ室のリアクターに向かいまして右側に当たりますランドリーフィルター室との間の接続だと思いますが、これは後日増設をいたしたものですからそこに接続があります。コンクリートの接続というのは必ず間にすき間が出てきて施工上問題がありますので、その点につきましてもこれは重要な一つの調査すべき事項だろうと思って、私ども調査対象としております。
#29
○与謝野委員 通産省にお伺いしたいのですが、スラッジタンクのある建屋と洗たく室の建屋の間は、パイプとかそういうもので接続されていますか。
#30
○平田説明員 これはまだ最終確認、現場の確認が済んでおるわけではございませんが、事情聴取によりますと、これも完全な確定的事情聴取でございませんが、それによりますと貫通部があるというふうに聞いております。
#31
○与謝野委員 先ほどから御答弁を伺っておりますと、従業員被曝についても調査がされてない、あるいは貫通部についても現場での確認がなされていないということですが、いま通産省は現場に何人くらいの調査員を派遣されているのか、今後ふやされるおつもりがあるのか、ある程度調査の結果のめどがつくのはいつなのか、お伺いしたいと思います。
#32
○高橋(宏)政府委員 現在四人行っておりまして、一人、統括安全審査官を責任者として派遣いたしております。今後必要があれば増強することは考えたいと思いますが、目下この体制で鋭意調査いたしたいと考えております。
 今後の見通しでございますけれども、先ほど御説明いたしましたように、できるだけ今週中にはおおよその見通しを得たいというぐあいに考えております。
#33
○与謝野委員 中川大臣に国務大臣としてお伺いしたいわけですが、会社としてこれだけ社会的な影響を与えるような事故を起こし、なおかつ通産省に報告しない、監督官庁に報告しないということは、それは確かに現場の課長さん、所長さんにも責任がありますが、やはり経営者の姿勢、経営の体質というものが当然問われると思うわけでございますが、中川大臣は国務大臣として、原子力を扱う経営者の姿勢については今回のこのことでどういうふうな御感想をお持ちですか。
#34
○中川国務大臣 与謝野議員御承知のように、科学技術庁は原子力の研究開発と安全性について責任を持っておる官庁でございます。事業者側の指導監督は通産省が責任を持ってございます。ただ、今度のような事故が起きた場合今後どうするかというようなことについては、安全委員会としてもいろいろ意見を申し上げる、こういう仕組みになっておるわけでございます。したがって、今度の原電の事故についての責任者のあり方に対してどう処理するか、通産大臣が判断すべきものである。けさ、閣議等でも、厳しい処置をとらなければならない、こう申しております。私の発言すべきことではありません、担当大臣ではありませんが、やはり今度の問題は責任が重大である、しかるべき措置をとるべきぐらいの大きな事故である、大いに反省の場にしたい、こう思います。
#35
○与謝野委員 原電の経営者は、報告がなかった、知らなかったということだけれども、経営者としてのあるいは責任者として免責はされない、私はこういうことだと思うのです。
 通産省は、原電から報告を受けていなかった、知らなかったということですが、それだけでは通産省は監督官庁としては免責はされないと私は思っているんですね。今回の事故は一事業者がやったことで、通産としては余り責任を痛感されていないというふうに、私は、先ほどから御答弁をお伺いして感じるわけでございますけれども、通産省として、この問題に関して通産省の、監督官庁としての責任は一体どうなのか。きょうは通産大臣がおられないので、大変申しわけないのですが審議官から、通産としては大変遺憾なことなのか、通産の中の体制を見直すのか、あるいは体制を強化するのか、そういう具体的なことを私は実はお伺いしたいわけです。
#36
○高橋(宏)政府委員 このようなことを再び繰り返さないためにはどうあるべきかということで、これは、一つには原電自身の保安管理体制の見直しを指示し、かつ――一般排水口からこういうことが起きるという、実は意外なことが起きたわけでございます、本件についての全発電所の総点検を指示いたしたところでございますけれども、当然そうでございますが、私ども自身としましても、たとえば先ほどの現地の駐在員の仕事のやり方の見直しと強化、それから技術基準、たとえば一般排水口周りの技術基準が現在どうなっているか、そしてこれは十分なのかどうかということも検討いたしたいと思っておりますし、それから許認可の際に、こういう周辺の施設の問題、もっと言いますと、個々の安全審査とそれが集合した有機的なものとしての安全といったような、そういうような観点からの許認可業務の必要な改善はなしや、こういった点につきまして、私どもも本件並びに全発電所の点検結果も参考にいたしまして、見直し、必要があれば改善をしていくということを考えております。
#37
○与謝野委員 通産省の方には、原電の首脳部から、こういう経営責任をとりたいということは言ってきていますか。
#38
○高橋(宏)政府委員 現在、私どもは、原電の責任者からいろいろな事情聴取をしている段階でございまして、具体的にそういう話は私のところにはまだございません。
#39
○与謝野委員 そこで、われわれは数年前に原子炉等規制法を改正いたしまして、実用炉については通産が責任を持つという体制をつくったわけでございます。ダブルチェックとして原子力安全委員会をつくって、原子炉の設計、建設、運転につき万遺漏なきを期そう、推進する官庁と、そしてチェックをする官庁を分けることによって、そういうものを果たしていこうというふうに考えたわけでございますが、私は、別にノスタルジアで言うわけではございませんが、どうも科学技術庁が実用炉についても責任を持っていた時代の方が、物事が慎重に行われたのではないかというような気持ちを実は持っているわけでございます。特に原子力発電所が通産省の管轄になりますと、原子力発電所ということよりも単に発電所というような認識が高まりまして、とるべき態度も、原子力の初期にわれわれが持っていたようなフェザータッチと申しますか、非常に慎重に慎重にという部分が失われてきたのではないかと私は思うわけです。特に、これは現場の従業員についても言えることでして、十年も同じ原子力発電所を運転しておりますと、なれがきましたり、これは自分の原子力発電所だから、原子炉だからおれに任しておけば大丈夫だというような安易な気持ちにもなっていくわけでございます。
 そういう意味で私は申し上げておきますが、通産省が果たして、実用の原子炉をもう二十二基持っておりますけれども、二十二基全部管理するだけの人員的な能力あるいは技術的能力は一体持っているのか。科学技術庁の方はむしろ、原子力研究所とか動燃事業団とか、原子力の技術を持った法人を持っておりますから、私は、それなりに技術的能力があると思うわけでございますが、中川大臣にお伺いしたいのですが、中川大臣から見て、通産省は一体、二十二基もの実用原子力発電所を管理できるだけの人員と技術能力を持っておられると思っておられますか。
#40
○中川国務大臣 原子力行政についてはいろいろ議論のあるところでございまして、科学技術庁がやった方がいいのではないか、原子力は研究開発から実用炉までという議論もありましたし、やはりエネルギー行政はエネルギー庁、通産省が所管すべしという議論もありまして、いまは、先ほど言ったように、試験研究開発は科学技術庁が、またダブルチェックとしての安全審査は科学技術庁がということでいまやっておるわけでございます。ほかの役所のことはまだよくわかりませんが、やはりこういうことを機会にさらに一段と心を入れかえて、安全体制については、エネルギーを起こす、エネルギーが必要だということも大事ですが、それよりはやはり安全面において慎重にやっていただきたいということは申し上げ、もし体制が悪いなら、補充すべきものは補充をして、安全ということがエネルギーの推進と表裏一体のものでございますので、御指摘の点はしかとひとつ勉強させていただいて、通産大臣は責任を持ってやっておりますけれども、私どもも一半の責任があることでございますので、十分協力してやっていきたいと思います。
#41
○与謝野委員 そこで、今回の事故の原因、それから影響の程度、環境に対する影響、そういうものについては、私は早急に調査を進めていただきたいと思うわけでございます。各省の調査団が現場に行って、現場は混乱をしておりますが、その中でも、調査を早急に進めていただいて、国民の不安、また将来の原子力の発展のためにも、きちんとした結論と結末をつけなければいけないと私は思っているわけですが、こういうような異例な事故を起こしますと、当然行政罰を含めました法的処罰の対象になるものと私は思うわけです。処罰というのは、別に刑事罰ということでなくても、資格の取り消しその他は当然起こると思うわけでございますが、通産省のお考えの範囲内で結構ですが、一体どういうものの対象になるのか。たとえば電気事業法の対象になる主任技術者の資格の問題、あるいは電離放射線取り扱い規則等々、いろいろな法律がありますが、そういうものに照らしまして、現時点で考え得るそういう法律について、一体どういう法令違反なのか、それに対してどういう措置をとれるのか、その点をお伺いしたいと思います。
#42
○高橋(宏)政府委員 実は今回二つございまして、一つは、去る一月十日、二十四日にひび割れし、漏洩し、それを応急修理し、届け出がなかったという件がございまして、その件について鋭意調査中、そのやさきに今回の問題が起きたということで、ひっくるめて考えなくてはいけないというぐあいに思っております。
 まず、対象として私ども考えなければならないのは、報告義務との関係でございます。二回とも正確に言いますと三回でございますか、三回とも報告義務違反についてどうかという点が一つございます。それから、第一回目につきまして、給水加熱器に関連する溶接工事をしておりますけれども、これが溶接関係の手続規定に違反した疑いがあるわけでございます。これも現在調査中でございます。それから、いまお話しの主任技術者の関係でございますけれども、いろいろと主任技術者の業務として、それが全うされておったかどうかということも一つのポイントでございます。とりあえずはそういうこと、そのほかにも先生お挙げになったようなことでございますが、目下そういうところを中心にして検討いたしております。
 なお、その結果どうするかという件でございますけれども、先ほど商工委員会で通産大臣もお答えしておられましたけれども、その結果を見て厳正に措置をとるということだと思います。
#43
○与謝野委員 この事故が起きたすぐ直後に窪川の町長選挙がございまして、原子力を推進しようとした町長がリコールをされた、その後の選挙でリコールをされた方が再選されたということでございます。中川長官はその直後に談話を発表されておりますが、窪川町長選挙について中川長官がお持ちの率直な御感想を、私は改めてお伺いしたいと思います。
#44
○中川国務大臣 窪川町の町長選挙は、原子力立地をめぐって賛成か反対かということで争われた全国的に注目の選挙でありました。前回は立地を促進しようとした窪川町長がリコールをされたということで、私どもは残念であった。ただ、あの町長リコール選挙は単なる電源誘致、立地の問題だけではない、地元のいろいろな政治的な複雑な事情もありましたので、必ずしも電源立地そのものがリコールされたとは受けとめておりませんでしたが、今回、立地反対派の人が落選をされた、むしろ前向きの方が当選をされたということは、これまた全部が素直に勝った、こう受けとめていいかどうかわかりませんが、こういう厳しい情勢の中で、誘致に前向きの人が当選をしたということは、行政を進める者として本当によかったなあ、それだけにわれわれは安全性について、原子力発電はもうただ一点、この安全性でございますから、窪川町長選挙で支持をしてくれた立地促進される方々に対しても、この安全性については最善を尽くして期待にこたえなければならない、むしろ私どもは責任の重大性を感じた、こういう感じを持っております。
#45
○与謝野委員 そこで、当選された町長が公約されていた中に、将来原発を誘致するならば住民投票を行いたい、こういうことが公約の一つだったわけです。ところが、日本の法体系の中には、住民投票法というような法律はございません。ございませんが、その住民投票ということで住民の意思を確認するという、そういうプロセスについては、大臣はどういうようにお考えでしょうか。
#46
○中川国務大臣 確かに、御指摘のように住民投票を法的に裏づけるものがないことは事実でございましょうが、町長がこれからやっていく上に、自分の自信を得るために町民の意思を聞いてみるということも一つの方法ではないか、この点いきさつもありまして、前に立地促進の住民の方々が九千名からおられた、過半数をはるかに上回る方々がおられたという背景もあったようであり、やはり町長としては、町議会あるいは住民の意思を聞いてみるということでああいう方法をとることも、法的根拠はないにしても、行政をあずかる者としては一つの方法かなあと、こういう感じを持ちます。
#47
○与謝野委員 そこで、もとに戻りまして、これは原電敦賀だけでこういう問題が固有の問題として起きているのか、あるいは原子力発電所というのは相当運転経験も経て、通産が専門官を派遣したり、どんなささいなことでも報告せよと言っても、とても現地の専門官などは相手にしていられないということで、各発電所とも独自のこういう判断を積み重ねているのか、あるいはこれは原電特有の問題なのか、高橋審議官にお伺いしたいのですが、それについて一体どういうふうに今後、この二十二基もある実用炉について確認をしていくのかという点についてお伺いしたい。
#48
○高橋(宏)政府委員 今度の一般排水路に廃棄物処理設備からの廃液が紛れ込んだということは、実は私ども率直に言って非常にショックでございます。こういう点につきまして、万ないとは思いますが、全国の発電所の総点検をしたわけでございます。そういう意味の全国的な問題として私どもは考えておりますし、先ほど申し上げました、私ども自身もそういう一般排水路みたいなものについての審査、検査、点検体制をどうするかということを率直に改善してまいりたいというぐあいに考えております。
 しかしながら、先ほど申し上げましたように、基本である報告すべきところをしなかったというようなことは、どういう意図でこういうことを報告しなかったのか、全く理解に苦しむ点もございます。
 それから、目下バルブ操作ミスという情報でございます。そういったこととか、たとえば除染作業をしたのが所長まで上がってなかったというような話も一部ございます。それから、この前の給水加熱器をバンドで巻いて応急修理しているというようなこととか考えますと、原電自身の保安管理体制なり、そういう現場の技術者の判断と上との関係とか、その辺に問題が非常にあったのじゃないかという印象を私自身は深めております。
 先生、先ほどなれがあったのじゃないかというお話がございましたけれども、ここは、御存じのように日本で二番目の発電所でございまして、東海に次ぐ、ガス炉に次ぐ、軽水では一番初めての発電所で、いわば光栄ある、伝統ある発電所でございますが、それがかえってマイナスになって、ずさんな点に至ったのじゃなかろうかという気もいたします。目下原電の体質改善ということを中心に検討してまいりたいというふうに考えております。
#49
○与謝野委員 原電の体質を改善することも大事ですが、けさの新聞によりますと、もとお米の検査員も専門官として現地に駐在しているというような、笑い話みたいな話が実は載っているわけでございます。ある水準の技術的な能力あるいは科学的な知識を持った人が現地に行っておりませんと、現場からは尊敬されませんし、親しい人間関係も形成されませんので、当然知るべきことも、あんなやつに教えるかというようなこともあり得るわけでございまして、スリーマイルアイランドの事故が起きた後、通産省がかっこうばかり現地に専門官を駐在させたということが全く効果もなかったし、意味もなかったというふうにいま私は考えているわけですが、今後現地の専門官を引き続き駐在させるとして、そういう質的な向上というのは一体どういうように図っていくのか。決められた規則に従って、定めに従って職務を遂行するということも大事ですけれども、やはり現場の人たちの間に溶け込んで、その中でよりよき人間関係を形成し、そして、よりよき原子力発電所の安全と運転を確保していく、そういう面が全くないのではないか。ただ、スリーマイルアイランドの事故が起きた、通産省としては何かしなければいけないから、現地に専門官を一人か二人置いてお茶を濁そうという程度の話でしかなかったのではないか。その結果、二回重要なことが起きても、普通でしたら現地にいれば耳に入るぐらいは耳に入るものなんですね。私はそのための現地の駐在官だと思うのです。もし原電から報告されることだけを聞くのであれば、いまは長距離電話だって発達していますし、ファックスだってあるので、東京にいたって毎日の情勢というのは把握できるはずなんですね。そういう意味で、現地に駐在している専門官をただただ置いておく、ただかっこうだけつけたというような印象が非常に私は強いのですが、その点はどういうようにいま思っておられますか。
#50
○高橋(宏)政府委員 まずお米の検査官という話がございましたけれども、私ども、この人員強化を一方で図っていかなければいけないということにかんがみまして、最近の定員振りかえということでそういう方々に来ていただいております。本質的には、こういう方々を含めた教育と資質の向上だと思っております。そういう研修等も定期的にやっております。今後も強化いたしたいと思っておりますが、そういう方々には現在は補助役ということで、きょうの新聞にもそう書いてありましたが、実際の検査は検査官の資格を持っておる者がやっております。現在の段階で、配置転換された方々は補助事務をやっていただいております。今後質の向上に見合って実際の仕事をやっていただく、こういうことでございます。
 それから、現場との人間関係が大事だということで、私も大変そういう気がいたします。基本は信頼関係ということでございますので、単に座っているあるいは疎遠な人物として疎んじられるということでは、全く仕事が円滑に進まないような基盤になってしまいますので、今後ともそういうことを十分留意したいと思っております。
 それから、結論として、この制度は今後ともやるつもりかどうか、意義があるかどうかという件でございますが、私は今度はこの制度の一つの試練だと思っております。私どもは、現場の発電所と申しますか、地域の皆様方の強い要望もあってこの制度をつくったわけでございます。どうしてもこの制度を意義あらしめるものにしなければいけないと確信しております。今度の件もありましたけれども、これを、先ほど申し上げましたようないろいろな角度から私どもの制度自身としても反省いたしまして、よりいい制度にしていきたいと思っております。
 それから、最後につけ加えさせていただきたいのは、この検査官がどうしても駐在してほしいというきっかけになりましたのは二つございました。一つは、スリーマイルのようなあのような事故はないわけでございますが、事故が起きたときのいろいろな緊急連絡等について、本省と電話等ではおくれるあるいは行き届かない、だから、そういう緊急事故の際にその人に直ちに強制調査権を与えましてそういう機敏な対応ができる、こういう意味の常駐検査官制度が一つでございます。
 それからもう一つは、常時のこういう保安規定の順守状況ということになるわけでございます。本件は常時の保安規定順守監督業務の中で発見できなかったから不備ではないか、こういうかっこうになるわけでございますけれども、先ほどからるる御説明しておりますように、そういう日常の保守点検に対する現地監督官のアクションは、現地の発電所からの運転日誌、作業日誌等を見まして報告をさせまして、その中から自分で判断していくというのが現状でございます。ただし、これも今後少し考えていきたいと思います。形式にならないようにしたいと思いますが、しかし考えてみますと、昨年五、六月ごろから発足しまして、今回原電において二回同じことが起きたということはきわめて残念でございます。
#51
○与謝野委員 質問の最後に大臣にお伺いしたいわけですが、こういう事故がありますと、日本の原子力発電の開発推進のために非常に大きなマイナスになると思うわけですし、また、原子力の関係者としてはこういう試練を乗り越えてやっていかなければならないわけでございますが、中川長官として、この事故を契機としてどういうお気持ちでさらに原子力の研究開発に取り組むおつもりなのか、その御決意のほどをお伺いして質問を終わりたいと思います。
#52
○中川国務大臣 私は毎回申し上げているように、原子力行政イコール安全性だ、安全性さえ国民の理解協力が得られるならば、これほど量的にも価格的にもこの石油時代に対応できる代替エネルギーはない、こう確信いたしております。
 今回の事故を契機にして、さらに一段と安全性については国民の皆さんの理解が得られるように万全を期してまいり、そして、八〇年代、二十一世紀に向って原子力というものが必要であるということは変えることのできない現実でございますので、ひとつこれを反省の機会としてさらに安全に重点を置いて原子力行政を強力に推進していきたい、こう思っております。
#53
○与謝野委員 どうもありがとうございました。
 以上で質問を終わります。
#54
○中村委員長 八木昇君。
#55
○八木委員 今回の敦賀原電のこの重大な事態について、私はどう考えても理解に苦しむ不可思議な点がございますので、冒頭その点から質問をいたしたいと思います。資源エネルギー庁の審議官からお答えをいただきたいと思うのでございます。
 と申しますのは、今回四月一日以降、事態が漸次明らかになってきたわけでございますが、発電所構内のサンプリングを通産当局でなさったわけであります。それは一般排水路にございますところの幾つかのマンホールについて、いわゆる放射能の検出をされたわけでございますけれども、おたくの方の資料によりましてその測定ポイントに記号をつけておられて、Bポイント、Dポイント、Eポイント、Fポイント、Gポイント、Hポイント、Iポイント、Jポイント、Kポイント、Lポイントというこれだけのマンホールからどろを採取されて検査をされたわけでございます。このうちBポイント、Fポイント等六つのポイントでございますか、六ポイントからはコバルト60、マンガン54がそれぞれ検出をされております。大変に高い数値が検出をされておりますのは、いま問題になっております処理建屋の中にあるマンホールのKポイントからでございますが、こうなっておりますね。ところが、残りの三つのマンホール、Dポイント、Eポイント、そうしてLポイント、この三つのマンホールからはコバルト、マンガンのほかにセシウム137が、しかも非常に高い数値のセシウム137が検出をされておりますね。他の六つからはセシウムはゼロでありまして検出をされていない。これは何を意味しますか。
#56
○高橋(宏)政府委員 私どもの測定結果を発表いたしておりまして、その数字でD、E、Lにセシウム137が出ております。コバルト60、マンガン54でございますが、これは御存じのようにパイプ等のさび等が放射化されたものでございます。セシウム137は核分裂生成物でございます。したがいまして、セシウム137につきましては、三十五ピコキュリーグラム程度でございますけれども、これは放射性の核分裂生成物ということが言えるわけでございます。
 若干補足しますが、現在、放射性廃棄物処理建屋の中の漏水等からこれが漏れ出したということを考えますと、こういうものが入っておるということはあり得ることだと考えております。
#57
○八木委員 いま審議官自身がお答えになりましたように、コバルト、マンガンとセシウムでは本質的な違いがあるわけですね。コバルト、マンガンはパイプ等の中にありますところの不純物等がコバルトとなりあるいはマンガンとなるというものでありますけれども、セシウムは核分裂によって生じた生成物そのものですね。これが含まれておるそういうマンホール、それは含まれていないマンホールと二通り出てきたということですね。そのことから何が類推されるかということを聞いておるわけです。
 もう時間の関係もございますので、私の方から平たく申し上げまするけれども、結局セシウムが検出されなかったマンホール、これは何らかの排水の中に混入して、そしていわゆる放射能が検出されたわけでございましょうが、そのことと、セシウムが含まれておるマンホールがあらわれておるということと考え合わせますと、汚染された排水が一般排水路に流れ出たという事態は少なくとも二回あるということですね。一回しゃないということ、それを意味しておりますね。
#58
○高橋(宏)政府委員 いずれにしましても、もう少し詳細な調査が要るかもしれませんが、私どもは次のように解釈いたしております。
 そもそも漏れ出た放射性廃液の中にコバルト60、マンガン54、セシウム137等が含まれておったということだと思います、これが三つで検出され、他で検出されないとデータが出ておりますけれども、これは検出限界以下であったということ等による差でございまして、全体としてセシウムが含まれておったということを言っていいのだろうと思っております。
 それから、セシウム137は、たとえば燃料棒の表面についておりますウランのフィッションプロダクトの場合もございますし、燃料の中のフィッションプロダクトがピンホール等によって冷却水に微量に流れ出ているというケースもございます。そういうものが結果的には廃棄物処理系の中で処理をされるわけでございますが、今回はそれが何らかの形でそういうものを含んだ廃液が漏れたということで、これと二つ、二回、独立の事象であろうというぐあいには目下私どもは考えておりません。
#59
○八木委員 ごまかしちゃ困りますよ。素人が考えたって、だれが考えたってこれはわかることですね。いまいわゆる処理建屋のオーバーフロー、これが今回の汚染の原因ではないかと言われ始めております。その理由の一つとして、オーバーフローをした建屋の中にあるマンホールから最も高い数値のコバルト、マンガンが検出をされておる。先ほどの与党の方の質問の中で、Bポイント、すなわち排水路の出口のところのマンホールで出ましたコバルト60の六十一とマンガン54の十という数値が、平常値より一けた多いとおっしゃるのだけれども、このいわゆるKポイント、建屋内のマンホールから出てきましたものは一けた多いどころか、九千九百四十一コバルト、マンガンが千四百五十八でございますから、三けた多いわけです。そうすると、いま言われておるオーバーフローがあった地点におけるマンホールで一番高い数値の放射能が検出されたと言うけれども、その放射能はコバルトとマンガンだけである。しかもこれが物すごく高い数値である。セシウムゼロですね。でありまするから、要するに、この事態とセシウムが検出をされたマンホール、そこを通った排水とは別のものか、もしくはセシウムが検出されたところのマンホールは二回そういう汚染排水が通ったか、いずれかしか考えられないんじゃないですか。だれが考えたってそうでしょう。これは技術専門家の問題とかなんとかじゃないんですよ。だれが考えたってわかる。それを聞いているのですよ。
#60
○平田説明員 先生御指摘のセシウムとコバルト、マンガンの関係でございますが、セシウム137は半減期は三十年、コバルト60は半減期五・二七年、マンガン54は二百七十八日でございます。したがって、先生御指摘のようなことがある可能性はあると思います。
#61
○八木委員 これはもう一見してだれだってわかることだから、初めからわかっていたことでしょう。でありまするから、いまの建屋内におけるオーバーフロー、これが今回のいわゆる原因であるということ以外に、もう一つ重大なる事柄もあっている。しかも、それは少なくとも二回と私は申し上げたのであって、少なくとも複数なんです。これはもう最初から専門家であるあなた方はわかっていたのでしょう。それを私は意識的に隠していたととりますよ。どうですか。
#62
○高橋(宏)政府委員 詳細に検討してからお答えいたしたいと思いますが、現在私どもはそういう解釈のもとに検討いたしておりますが、そういう可能性を今後含めて慎重に検討させていただきます。
#63
○八木委員 権威ある委員会でそういう答弁をされることはまことに私は遺憾だと思います。これは大きい図面があるともっとわかりやすいのですけれども、セシウムが検出されましたLポイント、Eポイント、Dポイントというのが一つの系列なんです。審議官、聞いておいてくださいよ。セシウムが検出されましたLポイントとEポイントとDポイントは一つの排水路の系列でしょう。そうして、このLポイントはどこにあるかというと、原子炉のすぐ横にあるものでしょう。建屋のところにあるのじゃないですよ。原子炉のすぐ横にあるものでしょう、この図面にありますとおり。これはおたくの図面ですよ。そのLポイントから排水路がありまして、そうしてEポイントに至りますね。そうしてそれがDポイントに至りますね。この三つからセシウムが検出されておりますね。そうして、いま問題になっております建屋内のマンホール、これはKポイントですが、KポイントからDポイント、IポイントあるいはFポイントというのは別の排水路の系列ですね。そうして最後、いまのDポイントのところは合流をいたしますけれども。そうでしょう、それは初めからわかり切っていることでしょう。いわゆるセシウムが出ておる排水路が一系列、それが出ていないのが一系列、そうして後の方で合流している。ですから、今度の放射能が検出されたいわゆる発生源は二通りありますね、だれが見たって。
#64
○高橋(宏)政府委員 十分慎重に検討させていただきますが、ただいまの先生のお話でこの順番どおりに上流側から入っているわけでございます。ちょっと申し上げますと、南北の系列が、B、D、E、F、Hという系統が一つございます。それに対してEから分岐して上に行っているラインがございます。それはいま測定はございません。それからもう一つFから分岐してずっと廃棄物処理系に行っているライン、すなわちE、G、J、K、Lというラインがございます。ですからLは、Kを通りましてFで合流して、E、Dを通ってBに行く、そういう系統になっておりますので、ちょっと補足説明させていただきます。
#65
○八木委員 そこで、この点を詳しく長くやりとりすることができないのでありますけれども、先ほど不完全な答弁ではありましたけれども若干お認めになったのですが、今回の事態は、三月八日のいわゆるオーバーフローというような事態だけではないということは十分考えられ得る、こういうふうにお答えになったと理解していいですか、先ほどの答弁は。
#66
○高橋(宏)政府委員 ただいままで三月八日のオーバーフロー等を重点として調べておりますが、今後それ以外にもあった可能性を十分踏まえて調査いたしたいと思います。
#67
○八木委員 これは私が指摘した点だけからも明らかであると私は思いますし、まだ原電が隠している事実が幾つかあるに相違ないと思っております。でありますから、あした委員会で調査にも行かれますし、私ども党独自でも土曜日には参りますが、なお事態は徹底的に究明していただかなければならない。そういう認識についてはいかがでございますか。
#68
○平田説明員 私ども昨日の朝十時半に中間報告を報道いたしまして、その際の発表文の中でも、立入検査の過程で判明したフィルタースラッジタンクでの放射性廃液のオーバーフローの点は指摘いたしました。これと今回の放射能検出との因果関係につきましては、因果関係が直ちにあるというふうに発表したわけではございませんので、「因果関係については今後十分に検討を行う必要があると考えている。」ということでございまして、必ずしも直ちにこれからだけということを発表しているわけではございません。
#69
○八木委員 そこで、もう一つの重大な点に移りたいと思うのです。
 先ほどお答えになったのですけれども、セシウム137が検出されているという事柄については余り報道されていない。私が読んだ範囲では、新聞の報道でも見かけなかったような気がするのですが、私が指摘しましたように、これは重大問題なんですね。セシウム137というのは核分裂生成物そのものでしょう。
#70
○平田説明員 セシウム137は核分裂生成物と考えております。
 それから、セシウム137の発表に関しましては、私どもが敦賀発電所における放射能の検出について五十六年四月十八日の第二回目の発表で、発表の表をつけまして発表したわけでございますが、この中に、セシウム137はDポイント、Eポイント、Lポイントで発見されている点については明確に公表しております。
 それからなお、さらに昨日の朝発表いたしました立入検査の中間報告におきましても、再び同じ資料でございますが、セシウム137についても明記しておりまして、いずれにいたしましてもこれを隠している事実はございません。
#71
○八木委員 それは了解いたしましょう。セシウムが三つのポイントで検出されたということは公にも発表しているということについては認めます。
 そこで、端的に申せば、私が聞いております点は、それでは核分裂生成物が漏れ出ておるということですね。そうして、しかも今度三つのマンホールのどろから、しかもこれは微量ではありませんよ、Dポイントの場合にはセシウム137が一グラム当たり三十五ピコキュリー。昔は一キログラム当たり何ピコキュリーというふうに呼ばれる場合が多かったのですが、一グラム当たり、これは相当なものと考えなければならぬわけでございますが、何が原因ですか。端的に申せば、燃料棒の破損、炉心における破損、あるいはそういう重大な事態、こういうふうに考える以外にはないではありませんか。
#72
○平田説明員 本件は、今回定検に至るまでの運転期間における燃料棒の破損というかピンホール、それから、それ以前の長い期間の運転期間において、初期のころはかなりピンホールがございましたから、そのとき漏れ出た核分裂生成物であるセシウムが長い間炉水の中を循環して残っていたもの、この二つでございますが、いずれにしても原子炉の燃料棒のピンホールから漏れ出たものが主因であろうというふうに考えております。
#73
○八木委員 過去において、原電敦賀においては、いわゆる炉心におけるところの燃料棒破損というような事故、ピンホール等々があったという事実をいまお認めになったわけなんです。今回、この炉心の部分を調べられましたか。そして、そこにおけるところのセシウムの量を検出されましたか。
#74
○平田説明員 御指摘の点も現在定期検査中でございますので、定期検査の中でデータが出てまいると思っております。
#75
○八木委員 これは日本原電の方で当然やるべきことじゃないんでしょうか。いかがですか。定検のときと常時ある程度。
#76
○平田説明員 原子炉の炉水レベルは運転中常時はかっております。敦賀発電所につきましては、他の最新の発電所と比べて非常に運転期間が長い発電所でございますので、炉水の汚染度というのは、他のレベルから比べると若干汚れているのが実情でございます。
 それから、燃料体のピンホールにつきましては、運転を停止して定期検査に入りました過程で最初に調べることでございまして、現在、そのデータが間もなく集計されてまいると思っております。
#77
○八木委員 くどいようですが、時間の関係もありますからもっと具体的に聞きますけれども、セシウムが漏れ出しておるということは重大な事態ですね。だとするならば、なぜそういうことになっておるかということについて、通常あり得ないことなんですから、そうすると燃料棒のピンホールであったろうとかなんとか言いましても、それを現実に確認をしましたか。どの燃料棒のどこの部分にどういうピンホールがあるか、そしてそれが何カ所あったか、どうであったか。いわゆるセシウムが漏れ出した、すなわち放射性廃棄物が漏れ出したその原因について、それはピンホールがあったのだろうというような話では、これは全然話にならない。
#78
○平田説明員 燃料棒にピンホールがありまして核分裂生成物が炉水の中に出る場合には、通常セシウムは出てまいります。
 それから、どの燃料棒のどの部分にピンホールがあいているかということにつきましては、今後定期検査の中で検査されたデータが出てくることになります。
#79
○八木委員 では、これまでのものについてもちゃんとデータがありますね。いつ幾日のどういう検査のときに、燃料棒といったって無数にあるわけですから、それのどれのどこの部分にどういうことがあったというものの過去の記録は示せますね。
#80
○平田説明員 定期検査ごとに燃料棒のシッピング検査というのを行いまして、燃料棒のリーク、ピンホールについては検査をいたしますから、過去の燃料棒のピンホールの状況についてのデータは私どもにございます。
#81
○八木委員 それでは、結論的に総括して確認をしたいと思うのですが、今回のこの事態の中から、やはり重大な炉心における破損事故、そういうものがあったということが少なくとも考えられる。それで、今後データを明らかにするといま言われたのですけれども、そのように理解してよろしゅうございますか。
#82
○平田説明員 燃料棒のピンホールがない方が好ましいわけでございますが、原子力発電所は、通常一年間運転してまいりますとピンホールがある場合もあります。現在は燃料棒の製作技術が非常に向上いたしまして、ピンホールの発生が非常に少なくなりました。これはまた燃料棒の製作技術のみならず、運転管理技術というか発電所の運転負荷に対する対応技術とかいうような運転技術にもよるわけでございますが、これらの技術の向上に伴いまして燃料棒のピンホールのあき方は一時と比べて最近非常に少なくなっておりますが、現実にはまだまだあるわけでございまして、必ずしも燃料棒にピンホールがあって運転してはいけないということにはなっていないわけでございます。
#83
○八木委員 ともかくセシウムが大量に漏れ出しており、今度調べた一般排水路の幾つかのマンホールのどろの中にすらこれだけの量のセシウムが検出をされたという事実が明らかなんです。しかし、その原因が一体ピンホールであったのかどうなのか、もっと大きな炉心におけるところの燃料棒の何らかの破損という事態が起きていないのかどうなのか、そういうことはまだ把握していないとおっしゃるわけでしょう。今後それを調査した上でデータが出てくると思うとおっしゃるのだけれども、それはあなた、調べてみなければわからぬじゃないですか。ですから私が聞いていることは、要するに、少なくともそういう炉心部における事故があったということはお認めかということと、その事故の内容はどういうものであるかということを今後どのように明らかにされようとしておるか、そういう二点を質問をしておるわけです。
#84
○平田説明員 セシウムの件でございますが、これについては、燃料棒にピンホールがあいていればセシウムが出てくる可能性がございます。これは先ほどから再々申し上げておりますが、今回の運転期間中におきますリークによって漏出したものか、それ以前の過去の燃料棒、四十五年運転以来の燃料棒のピンホールによって漏れ出した核分裂生成物のうちのセシウムが残っているものか――セシウムの半減期は長うございますから、残っているものかについては、どちらかわかりません。
 それからなお、原子炉運転中につきましては原子炉の炉水濃度を測定しておりまして、これで常時監視をしております。したがって、その結果を見れば、運転中に炉心部に重大な損傷があるかどうかというのは容易に判明できるわけでございます。私どもいままで報告を受けておりました炉水レベルによりますと、そのような重大な燃料破損はなかったというふうに考えております。
#85
○八木委員 いずれにしましても、事実が明らかに出ておるわけですから、その炉心部におけるところの燃料棒のピンホールであるか、あるいはもっと大きな破損というような事態があったか、これは今後明らかにしていただきたいと思います。よろしゅうございますか。
#86
○平田説明員 先生御指摘の点を踏まえまして、今回の定期検査で十分検査していきたいと思っております。
#87
○八木委員 各電力会社で使っておる燃料棒も、もともと燃料棒というのをつくったところは同じところですから、これはひとり敦賀のみで発生する事態じゃないのです。すべての原電に共通して起こり得る事態であるから、しかもそれが重大な問題ですから、いわゆるコバルトやマンガンが検出されたというものよりももっと根本的に重大な問題でありますから、そういう意味で私は質問をしているのでございまして、いまの御答弁のように、その辺も徹底的にこの際究明をするように要請をしておきたいと思います。
 ところで、このストロンチウム90とかヨード131とかはやはりひとしく核分裂生成物から出てくるものでございますけれども、こういうものの測定あるいは分析、そういうものはしていないのですか。
#88
○末広説明員 お答えいたします。
 今回の測定は、最初の発端といたしましては、一般排水路の出口におきましてコバルト60及びマンガン54が検出されたということで、それでは一般排水路のどこの部分にソースがあるかということを探りますために、ずっと上流に追っかけてまいりまして測定をやったわけでございます。
 測定方法といたしましては、ゲルマニウム半導体検出器を用いましてガンマ放射線を出す核種について測定を行っております。沃素131は測定対象に含まれておりますが、その結果はすべて検出限界以下の値であったという報告を現地から受けております。なお、ストロンチウムにつきましてはべータ放射線を出す核種であるということで、今回は測定を行っておりません。
#89
○八木委員 それはどうしてですか。これまた重大なことでしょう。常時測定をどうしてしないのですか、ガンマ線とかなんとかというようなことをおっしゃるのですけれども。
#90
○末広説明員 先ほども御説明申し上げましたように、今回の測定は、一般排水路につきましてどこからこういった放射性物質が出てきたかというソースを探り当てるためにとりあえず測定した結果を公表したものでございます。現段階ではストロンチウムについては測定を行っておりません。
#91
○八木委員 大体常時測定をすべきものであるけれども、いまの御答弁では、今度の場合だってどうも不可解千万ですな。私は純技術的には専門家じゃありませんよ。ですけれども、きのうの夕刊あたりを見ますと、通産省の検査官が処理建屋の中に入られたところが、現在の時点でも二、三十秒間で何十かの被曝をこうむるような状態であった。そうすると、そもそも放射能の中身、それは一体何と何がどのくらいの値であるのか、それはコバルト、マンガン、セシウム、ストロンチウム、ヨード、全部について調べなければならない。それはあたりまえのことじゃないですか、あなた。
#92
○平田説明員 先ほど来広室長が御説明申し上げましたように、今回の測定はどこにその原因があるかということを突きとめるとりあえずの測定でございまして、さらにストロンチウムということであればベータ放射線を放出する核種で、核種分析には一般に十日くらいの日数がかかりますから、早急にどこが原因であるかということを見つけるのであれば、コバルト、マンガン、セシウムというようなものをゲルマニウム半導体検出器により検出をするという方が、より手際よかったわけでございます。
 それから、それで原因がどこにあるか、どこの場所から出てきたかということは大体特定できたわけでございますから、さて、その辺からどういう因果関係でこういうことになったかということをこれから調査しなければなりません。
 それから、これに関連いたしまして、三月八日の放射性廃棄物の建屋内における漏出ということが判明いたしました。これを評価するに当たりましては、当然漏出した放射性廃棄物の中身、どのような核種がどのような量あるかということについて当然測定をしてみる必要があるわけでございます。その点は今後の調査の対象でございます。
#93
○八木委員 分析に十日間かかるにしましても、それは直ちにやってもらわなければ困る。いまのような御答弁を聞くということは非常に意外ですね。大体セシウムが出るという場合はストロンチウム、ヨードも出ているということでしょう、核分裂生成物から出ているのですから。
#94
○平田説明員 ストロンチウム、ヨード等は核分裂生成物です。
#95
○八木委員 だから、ぼくの質問は、セシウムが出ているということはその二つも出ておるというふうに考えられますね。
#96
○平田説明員 考えることが妥当だと思います。
#97
○八木委員 いまのような答弁では私は非常に残念に思いますよ。監督官庁のやり方としてもきわめて不十分だという印象をやはりだれしもお受けになったと思いますよ。
#98
○平田説明員 先ほどから申し上げておりますように、私どもはソースを特定するためにまず手早い調査をしたわけでございます。今後は、もちろん先生御指摘のような核種分析もする必要があるわけでございますが、とりあえずセシウムはわかりましたから、当然そのようなベータ核種についてもいろいろ調べてみる必要があるというふうに考えております。
#99
○八木委員 それじゃ、質問を進めますけれども、三月八日の、放射性廃棄物処理建屋のフィルタースラッジタンク室での多量の放射性廃液が流出をしたという出来事ですね。これに関してお伺いをいたしますけれども、私は新聞報道でしか見ておりませんが、きのう通産省にお聞きしたところでは、詳細はまだまだわからないということで明確なお答えをいただけなかったのでありますけれども、報道されておるところによりますと、このタンク室は縦が八・五メーター、横が二四・五メーター、そうしてそれには高さ三十センチのせきが設けられておる。それで、ここの部分にいっぱいに廃液がたまって、そうしてそのせきを越して流れ出ていた。そのせきを越して流れ出た量がどのくらいであるかは明らかでありませんけれども、この縦八・五メーター、横二十四・五メーター、高さ三十センチの体積をはかりますと、少なくとも四十トン以上の廃液がこの床面にたまったということが明らかになっておるわけでありますけれども、この四十トンの廃液はどう処理をされたのですか。それで、どれだけの人員の作業員がどういう仕事をして、そうしてこの廃液は一体どこへ持っていって処分をしたか伺います。
#100
○平田説明員 御説明申し上げます。
 いま先生御指摘のせきを越えた部分が廊下に出ていってしまったわけでございますが、この部分につきましては回収はできないわけでございまして、したがって処理をしなければいけません。この場合は、通常ですと床ドレン系の中へ捨てるということになるわけでございます。一方、先生御指摘のせきの中の廃液でございますが、これは発見された時点でフィルタースラッジ貯蔵タンクに回収されたわけでございます。
#101
○八木委員 それじゃあなた、聞いている人はどなたもわからない。私が聞いているのは、どういう人間がどれだけの数、どれだけの時間かかって、どういう方法でどこへ回収したか、こう聞いているのです。回収しました、それじゃ答えにならないんじゃないですか。
#102
○平田説明員 御説明申し上げます。
 通常ですと、コンクリートせきの中にある部分につきましては、フィルタースラッジのドレンサンプポンプというのがございまして、このポンプでもってフィルタースラッジ貯蔵タンクに回収される仕組みになっています。しかしながら、このタンクがいっぱいだったからこそオーバーフローしたわけでございますから、このままではもちろん何回入れてもオーバーフローするわけでございます。したがって、通常ですと、これを発見した時点におきましてフィルタースラッジドレンタンクから外へ流れる系統のバルブをあけまして、そのタンクを空にしまして、順次フィルタースラッジ貯蔵タンクに回収し、貯蔵タンクからスラッジドレンタンクに入り、ドレンタンクから外へ回収していくという過程をとるわけでございますが、一応原電側から現在まで事情聴取したところでは、そのような形で処理したというふうに聞いておりますが、詳細については、今後実際のデータ、バルブの操作記録等を見て判断するべきことだと考えております。
#103
○八木委員 いまの答弁でわかりますか。私の頭が悪いせいじゃないと思うのですよ。さっぱりわからぬ。床にそれだけたまったものが自動的な機械操作でいくようにはなっていないんでしょう。ですから、何らかの形で人為的な方法で持ってきたわけでしょう。それはもう明らかだから聞いておるわけだから、それを答えてもらわなければ答えにはならぬじゃないですか。
#104
○平田説明員 床ドレンサンプポンプは拍動起動と聞いておりまして、床に漏れたところでポンプが働いております。しかしながら、ポンプが働いておりましても、このフィルタースラッジ貯蔵タンク室全体の系統を考えた場合に、外に出る系統というのはフィルタースラッジドレンタンクから出るようになっております。その系統のバルブが閉まっていますと外に出ないようになっておりますから、何回くみ上げてもオーバーフローするということで、供給がある限りはオーバーフローが続いたわけでございます。したがって、発見した段階でフィルタースラッジ貯蔵タンクへの水の供給を停止し、すなわちソースを断って、逆にフィルタースラッジドレンタンクから外へ流れ出す系統をあける、このようにしますと、フィルタースラッジドレンサンプポンプは自動起動しておりますから、当然床にたまっている廃液についてもスラッジ貯蔵タンクに順次回収できるようになるわけでございます。このような操作をしたというふうに原電の方から事情聴取しているわけでございますが、実際にそうかどうかということにつきましては、今後詳細な事実調査を進めていく必要があるというふうに考えているわけでございます。
#105
○八木委員 時間が迫ってきて、なお聞きたいのですけれども、私がいただいておる表では、せきを越えて流れていった分については床ドレン、これはファンネルというんですか、そこのところへ吸い込まれていくということになっていることはわかっているんですよ。私が聞いているのは、せきを越えて流れていった分ではなくて、せきの内側に残った分、あなた、これはこの図面では自動的に排出されるようになっておりませんね。それで、もし自動的に排出されることになっておるとするならば、そこいら辺の説明と、それから、いまの原電の課長自体が認めておりますね、ポリバケツ二十杯ばかり作業員でもってくみ出したということを課長が認めている。その辺の点、まだ全然明らかになっていないのですか。ずいぶん日数がたっている。
#106
○平田説明員 私の説明が悪いので先生になかなか御理解いただけないかと存じますが、先生、フィルタースラッジ室のタンクがある場所の図面をお持ちだろうと思います。少しゆっくり御説明申し上げます。
 そこにフィルタースラッジ貯蔵タンクが二つございます。それからフィルタースラッジドレンタンクが二つございます。これがどういう流れでいっているかといいますと、フィルタースラッジ貯蔵タンクの片側にまず一つ入ります。外から供給が行われる。その片側がいっぱいになりますと、もう片側の方にそれが移るようになる。そこがいっぱいになりますとフィルタースラッジ貯蔵タンクがオーバーフローしまして、オーバーフローした上澄みがフィルタースラッジドレンタンクの片側に入るようになります。それもオーバーフローしますと、フィルタースラッジドレンタンクの残りの方に行きます。そこまでいっぱいになったとき、初めてフィルタースラッジドレンタンクの最後のいっぱいになったところからオーバーフローいたしまして、床面に行きませんで、まずその床のすみっこのところにあるおけに入るようになっております。そのおけもいっぱいになりますと床に流れ出すわけでございます。その流れ出した瞬間に、ドレンサンプポンプというのがございまして、このポンプが室内で働きまして直ちにフィルタースラッジ貯蔵タンクに回収する仕掛けになっております。これは自動起動でございます。本件トラブルに際しましてはそのようになったというふうに原電は私どものところへ報告しております。
 しかしながら、通常ですと、ここは処理施設でございますからここに最終的にためるのではなくて、フィルタースラッジドレンタンクから外にまた持ち出すわけでございます。ある程度たまったところで持ち出すわけでございますから、スラッジドレンタンクから外側に対してパイプが配管してございます。このパイプにはバルブがついておりまして、このバルブは通常は閉まっております。送り出すときだけあくわけでございます。したがって、今回の場合も閉まっていたと聞いております。
 さて問題は、今回のトラブルがなぜ発生したかと申しますと、フィルタースラッジ貯蔵タンクの方に水を供給し続けた、出る方を抑えて入る方を入れ続けたというところにあるわけでございます。原子力発電の話によりますと、これはまだ最終的に確認する必要があるわけでございますが、前日の十一時過ぎから翌日の十一時まで、発見するまでの長い間、ちょうど十二時間程度でございますが、このポンプで水の供給が続いたわけでございます。そして、翌日の八時過ぎた時点におきまして、ついにこの二つの貯蔵タンクもフィルタースラッジドレンタンクもいっぱいになりまして初めてオーバーフローし、以後三時間余り床面に廃液がこぼれ出した。さらに、その量が非常に多かったものですから、床面のみならず、せきを乗り越えて外に出たということでございます。
 したがって、そのせきの中のものにつきましては、フィルタースラッジドレンタンクから外に流れ出す系統のバルブをあけまして、まずスラッジドレンタンクを空にしまして、次にフィルタースラッジ貯蔵タンクからそちらの方にオーバーフローする分が供給されるようにすれば、床面にあるこぼれた廃液はすべて回収することが可能な仕組みになっているわけでございます。しかし、そのように私どもは報告を受けておりますが、実際にそのようなふうになったかどうかについては、今後実際の操作記録その他を確めて確認する必要があるわけでございます。
 以上でございます。
#107
○八木委員 そこのやりとりをする時間がありません。私も不思議に思っておりまして、もういっぱいになって、そして三時間もオーバーフローし続けて床面にたまっている。それを、仕組みとしては床面にたまったものはまた循環さしてタンクへ戻すというのだけれども、タンクはもう満杯してオーバーしているわけですから戻せるはずがないんで、そうすると、どこかの量をそれはフィルターで浄化しないままどこかに流してしまっているとしか考えられない。もっと突っ込んではなお私も研究したいと思いますけれども、そういう道理になりませんか。でありますから、問い詰められて原電の課長はポリバケツ云々をひょいと漏らしたのだろうと私は思っておるのですけれども。
 そこで、もうそれはやめますが、大体ちゃんと法で規定をされておるわけですね。一体どういう人々が――個人の氏名も明らかになっておって、どういう作業をして、どれだけ被曝をしたか、そしてその時点における壁面なら壁面の放射線量はどれだけであったかというのは、原電ではあっと全部出ていなければいかぬですね。
 私はちょっと調べてみたのですけれども、原子炉等規制法の第三十四条「記録」というところに、法によってそのことを明示しておりますね。そして、これに基づいて、いわゆる実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則におきまして、その中でもう具体的に全部示しておりますね。四の「放射線管理記録」というところの項目にイ、ロ、ハ、ニ、ホ、ヘ、ト、チ、全部記録しておかなければならぬことになっておりますね。こういう作業に従事した者については、これは年に何回ですか、少なくとも三カ月おきにその被曝放射線量、それからその従事者の集積線量、個別に全部記録をしておかなければならぬということになっておりますね。でありますから、今度のこの事態が発生した、すぐその記録を出せと言えば、一目瞭然、全部わかるはずですね。原電に記録がありますね。
#108
○平田説明員 そのような記録は原電にはあるはずでございまして、現在その記録を見て確認するような調査を進めているわけでございますが、先ほど与謝野委員に御説明申し上げました際に申し上げましたように、昨日現地が非常に混乱をしておりまして、昨日の当方の事情聴取あるいはデータを検閲する作業の進捗が非常に悪かったということでございます。
#109
○八木委員 その記録はもう当然あらなければならないし、あるはずで、それは少なくとも現地に行っておられる通産省の調査官の方はもうごらんになったはずでありますから、会社の職員が何名なら何名、あるいは請負の作業員みたいな人が何名なら何名、何時から何時までどういう作業をした、それぞれの被曝線量の大要ぐらいはもう電話連絡でわかっているじゃないですか。
#110
○平田説明員 再三申し上げますように、昨日現場が混乱いたしておりまして、私どもの立入検査官の対応者がなかなか得られずに、そのようなデータが最終的に私どもの方に届いておりません。これは非常に重要なデータでございますから、可能な限りの努力をいたしまして、早急に私どもの手元に取り寄せたいというふうに考えております。
 それから、先ほどドレンタンクの操作の御説明を申し上げました際に、洗浄を開始したのは、原電が水を流し始めたのが十一時ごろと申し上げましたのは私の間違いでございまして、原電の言い分によりますと、九時三十五分ということでございますので、ちょっとその辺を訂正しておいていただきたいと思います。
#111
○八木委員 そうしますと、その記録をまだ原電は出していないのですか、あるいはデータ。いまはデータという表現をされたわけですが。
#112
○平田説明員 原電社員、下請の従業者、非常に錯綜しておりますので、その辺まで含めて原票を整理した形でこちらに送る必要があるわけでございますから、その辺の作業を現在進めているところでございます。
#113
○八木委員 どうも理解に苦しみますな。それは整理とかなんとかでなくて、現にあるものをそのまま出せばいいんです、三月八日の記録。結局まだ出していないというんですな。私ども委員会からあした調査に行きますけれども、原電に行ってそのコピーを出せと言っても、全然出せないのですか。それじゃ何のために調査に行くかわからぬ。
#114
○平田説明員 先ほどから再三申し上げておりますように、昨日は現地が非常に混乱しておりまして、私どもの検査官の対応者が実際問題として得られませんので、そのようなデータを私どもが確定的に得ることが困難だったわけでございます。
#115
○八木委員 もう世間一般も、それから報道機関等もそこに焦点を当てて、関心があるわけですよね。作業員は一体どういう仕事をして、どうなったのか。新聞の見出しでも、大量被曝かというような見出し。それを、まだあなた、いまのような答弁で、一体何のためにこの科学技術委員会やっているかわからぬですがね。
#116
○高橋(宏)政府委員 昨日の朝、こういう事情が三月八日にあったということを把握いたしまして、それからの行動開始になっております。私ども、先ほども御答弁いたしましたが、現地に三人の検査官と一人の統括安全審査官をつけて、きのう体制を整えて鋭意調査をしておるところでございます。現地の事情もあるようでございまして、本日いまの段階でそういうデータが的確に把握されないということは大変残念でございます。最も関心の深いデータでございますので、至急事実の把握等に努めたいと存じます。
#117
○八木委員 そこで、これもできるだけ言いたくないと思ったのですけれども、原電というのは全然信用できないですね、でありますから、ちゃんとある記録をそのままさっと、瞬時にして出せるものを出さないということだと私は思っておりまして、何とかかっこうをつけてしようとしておるけれども、現場が混乱とかなんとかの問題じゃありませんからね。ある記録なんだから。そういうふうに皆考えますよ。そして、ほかにもいろいろと隠しているな、そして、なおかついまに至るも隠そうとしているなというふうにしか、だれもとりませんぞ。
#118
○平田説明員 先ほどの審議官の答弁を補足訂正させていただきます。
 昨日までは、私どもの立入検査官三名がこれに従事していたわけでございますが、いま申し上げましたように、現場の混乱等によりましてこの作業はなかなか進捗いたしませんでし。したがいまして、私どもこれを指揮監督することも考えまして、上席の統括安全審査官を本日現地に派遣しまして、これの全体の統括をやらせることにいたしました。これで本日から四名の立入検査官がこの作業に従事することになります。本日派遣いたしました統括安全審査官は上席の立入検査官ということになりますので、当然原電の幹部職員と直接に対応することが可能かと考えております。
#119
○八木委員 それじゃ、もう先へ進みましょう。
 そこで、今回のこういうオーバーフローという事態が起きた原因については、大体そのタンク自体がどういう構造になっていて、どこの部分のバルブを締め忘れて、それがどのようになってという詳細は、まだ一切わからないわけです。きのうお聞きしてもわかりませんものね、通産省に。ですから、それらはひとつ十分に将来明らかにしなければならない問題でございまして、タンクのバルブの締め忘れなどというようなことはまたまことにもって奇怪千万でございまして、一体どういう運転要領でなされていたものか、そういうものもあからさまに出してもらわなければならぬ。動燃の事故のときに、この運転要領を示せ、そうすると、それはノーハウでございますと言って今日に至るまで出さないのですよ。今回はそんなことは許されませんよ。締め忘れという事態があったというなら今後もありますよ。どこの原電にしたってそれはあり得るということになるわけでございまして、これは大変でございます。
 そこで、資料要求をいたします。廃棄物処理装置の各装置別の詳細図をいただきたい。
 それから、一般排水系は雨漏りやその他をも集めるわけですから天井がオープンになっておる、いわばオープン側溝みたいな部分もあるはずと思います。それで、いまわれわれに知らされておるのはメーンの排水路の、しかもそれは全部じゃないように思いますし、それには枝葉が当然あるし、一般排水路というのも原電の中に縦横にあると思いますから、オープンの側溝を含む一般排水系全体。
 それから、微量の汚染でありましょうけれども、いわば汚染排水系を含む排水路、それの系統の詳細図をいただけますか。
#120
○高橋(宏)政府委員 いま御指摘の資料がすべて私どもの手元にあるかどうかわかりませんので、戻りまして検討させていただきまして、できる限り御趣旨に沿うように資料を整えたいと思います。
#121
○八木委員 委員長、これはぜひ提出させるように、しかも何か全く素人向きのような図面じゃいけませんからね。それで、私は詳細なものを見たってわからないところがあるかもわかりませんけれども、それを専門家に見てもらうので、そういうものをぜひ出していただきますようにお願いをいたします。
 もう残念ながら時間がなくなりました。明日調査の後、なおこの事態は重大事態でございまして、相当の期間をかけ、回数を重ねて究明をしていかなければならぬと考えますのでなにをいたしますが、最後にまとめて通産省の姿勢を聞いておきたいと思います。
 明らかに今回の事態というものは、一月に二回いわゆる加熱器の水漏れを隠していたという問題をも含めまして、電気事業法百六条に照らして刑事上の問題でもあると思います。あるいは原子炉等規制法六十七条によりましてもそうでございます。そういった事柄について厳正なる態度を通産省としてはとってもらわなければならぬと私は思うのです。
 それから、電気事業法や原子炉等規制法違反とかということを言わなくても、これは行政上相当厳正にこれまでのことについて措置をしてもらうと同時に、監視体制がきわめて不満足であるということを私は感じておりまして、新聞の報道を待つまでもなく、現地に派遣をされておりますところの管理官というのは必ずしも専門家でない。それは担当課としては御苦労なさっておるかもしれませんが、そういう急造の人たちであるし、そうしてその人たちを全くごまかして発電所の方はやっておるということでもあるわけでありまして、そういう行政上の措置というものをもっと厳しくやってもらわなければならぬと思うのです。あるいはこの日本原電は大体もう運転する資格がないと私は思うのですけれども、それは行政上に何らかの措置がなされ得るはずであります。
 それから、これは社外的にも責任が問われておると思うのですが、それらについて一括してお答えをいただいて、私の質問を終わります。
#122
○高橋(宏)政府委員 今回の一月に起きました給水加熱器及び一般排水路からの放射能漏洩及びそれに関連します報告等がなかったこと等につきまして、きわめて遺憾に思っております。
 御指摘のように、電気事業法、規制法その他の法律の規定にもとるという疑いもきわめて濃いわけでございまして、と同時に、ささいなことでも公開するという原則違反は、原子力に対する不信と申しますか、そういう大きな社会的責任もあるかと思います。これらの措置につきましては、一つには、この原因の徹底的な究明と対策にあわせまして厳正な措置をとると同時に、私ども自身につきましても、御指摘の監視体制のより改善あるいは許認可体制の改善等も検討の一部に加えまして総合的に対処し、再びこういうことのないようにいたして、エネルギー供給上重要な原子力発電の建設、開発に対処していきたいというぐあいに考えております。
#123
○八木委員 終わります。
#124
○中村委員長 水田稔君。
#125
○水田委員 私は、動燃の核燃料再処理工場の東海工場の四つのトラブル、そしてもう一つは、今度の敦賀と同じように、工業用水系統に放射性物質が流れた問題の五点についての質問をしたいと思います。
 その四つの中の一つは、核燃料の再処理の最初の工程であります剪断した核燃料を溶解して送るジェットポンプの故障の問題であります。これは一体何が詰まっておったのか。燃料棒の被覆管であるジルカロイの切れ端ということも言われておりますけれども、そればかりではないのではないか。たとえば燃料が燃えて生成した不溶性のものは一体なかったのかどうか、あるいはまたジルカロイそのものが酸化しておったのかどうか、あるいはまた水あかというのが一体あったのかなかったのか、そういうことがきちっと解明されなければ、いまのジェットポンプというもので溶解液を送るという構造そのものが再検討されなければならぬのではないだろうかということを感ずるわけでありますが、何が詰まっておったのか、あるいはジルカロイのいわゆる酸化はどうであったのか、あるいはまた他の燃料の燃焼によって生成した不溶性のものがあったのかどうか、そういう点がどういうぐあいに調査されておるのかまずお伺いしたい、こういうぐあいに思います。
#126
○中島参考人 お答えいたします。
 ただいま御質問のジェットポンプに何が詰まっておったのかということでございますが、一つは被覆管の金属片、ジルコニウム、ジルカロイでございます。それからあと、核分裂性物質の中の不溶解性沈でん物でありますルテニウム、セシウム、これがハルモニターというもので見つかっております。それから、ただいまのジルコニウムが酸化したものがあるのじゃないかということでございますが、まだ目視確認でございますが、そのようなジルコニウムの異常な酸化は認められておりません。
 以上でございます。
#127
○水田委員 そうしますと、このポンプを動かすのに、たとえば片一方熱を加えて圧を加える、あるいは反対側から圧を加えるというようなまさに初歩的な操作、いわゆる回復の操作をやっておるわけですが、放射能を大量に含んだ核燃料棒そのものですから、溶解された燃料そのものですから、そういう危険なものを扱うメンテナンスといいますか、管理がそういう形でやられて、安全というものが一体確保できるのかどうかということが一番問題なんです。
 そこで、先ほどの答弁の中に、分析されてないということですが、その点では回復操作ができればいいという問題じゃなくて、何がどういう形である、それが再び起こらないためには何と何をきちっとやらなければならないという問題がそこにあるわけですから、その二つをお答えいただきたいと思います。
#128
○中島参考人 ただいまの御質問でございますが、私どもは初めから、そういうチップ類とか不溶性の沈でん物については、これは当然あるということで設計もし、来てまいったわけであります。それなりの対応策といたしまして、フィルター類もつけてございますし、バスケットも穴の大きさなどを検討しております。それから、当然それでも詰まることはたまにはあるだろうということから、ジェットポンプも一台でなくて二台にしております。
 このような対応措置でございますので、これで十分だと思っておりますが、なお今回の詰まりにかんがみまして、要するに安定運転を続けるという意味では、そういうことのために長時間かかるようじゃ困りますので、たとえば金属片が詰まった場合には早くそれを見つけて取り出せるような方法とか、あるいはそういう不溶解性の沈でん物がたまっているような場合にはなるべく中の洗浄をよくするということで対応してまいりたいと思っております。
 それからもう一つ、そういうことで安全が保てるかどうかという御質問でございますが、もともとあれは非常に厚いコンクリートのセルの中に入っております。もちろんその下にはドリップトレーという漏れ受けもつけてございますし、それからいま後で取りつけたと言います取り出しにつきましても、これは初めからジェットポンプそのものは、いま言ったセルの外にもう一つ小型のセルと申しますか、バルジと呼んでおるのでございますが、ムーバブルな、開閉できる遮蔽ドアのついた中に設置してございます。そして、それはまた除染ライン、除染といいますか、中をきれいにすることができるようなラインも設けてあるので、安全上それで対応できると考えております。
#129
○水田委員 われわれは、これまでの説明を聞いたのでは、その開閉の窓は中の状態を見ることはできても、それは大変な放射能を持ったところですから、簡単な取り出しはできない。だから熱を加え、圧を加えて両方からこうやったわけでしょう。それがそんな簡単にできるのですか。
 それからもう一つは、大変簡単にお考えのようですが、たしか一月十七日に操業を始めておるわけですね。それで二十三日から二十九日というこのわずかな期間に四つのポンプのうち三つまでがこういう作動不良を起こしているわけですね。そして、フィルターの取りつけの位置を少しいらうとかいうようなことで、それ以外は改造その他の検討はされておるようには聞いておりませんが、いま初めて――簡単にそういうことができるというなら問題がないわけです。大変な高い放射能を浴びる場所ですから、むしろ手がつけられない、あるいはジルカロイの破片にしても、あるいは不溶性のものにしても、取って分析することはまだできませんというのがこれまでのわれわれに対する回答だったのですね。ですから何がどのようなということを明らかにする、そして、たとえば一つは溶解槽の構造そのものについても、たとえばメッシュが二ミリの中を縦に、五ミリでしょうから長いのが通ったのかもしれませんけれども、そういうフィルターのメッシュの問題もありましょうし、あるいはそういうものがそこまでのジェットポンプによって吸い上げられる、圧の流れによって浮き上がらないようなことはどうなっているか、あるいはまた剪断の方法がいまのままでいいのかどうかということなどを含めた検討がなされなければ、こんな操業を始めてわずか五日から十二、三日の間に四つのうちの三つが詰まるようでは、まともな営業運転ができるような装置とは考えられないのです。
 いまの答弁で一番大事なところは、完全に何がどのような形で詰まったかということを明らかにする。それが明らかにならないうちにジェットポンプをいま御答弁があったようなことで動かすということは絶対やるべきではない。また、これは次のところに出てきますけれども、いわゆる粒界腐食という形でパイプがよくこう溶接部分がいくわけですね。ですから、これを作動を回復させるためにやった熱を加え、圧を余分に加えというのは、場合によってはそこで吹き出す。そういうことをこれかももやろうというようなことであれば、起こる可能性というのがあるわけですね。ですから、いまの答弁で、この部分が今後故障が起きないというものではない、こういうぐあいに理解をしているわけです。
 一つは、完全な分析をして明らかにするということ、それから起こらないための措置をきちっとやれる、そういうことをやってもらいたいと思うのですが、いかがでしょうか。
#130
○中島参考人 いまの御質問の中で、中のものの何が詰まったかということにつきましては、前に御視察に見えたときもそういうものであろうということを推定で申し上げたのでございますが、そういうことでハルモニターというものを使いまして、成分的にはそういうものだ、それから金属チップということは初めから申し上げておったのでございますが、そういうものだということで申し上げておるのでございまして、わからないということではございません。
 それからもう一つ、非常に何か放射線が高くて作業が非常に困難だという御質問でございますが、バルジそのものは、大きさもせいぜい一メーターくらいのこういうものでございまして、その中に、先ほど申しましたように除染ラインがついております。したがいまして、そのドアをあける前に十分に中の除染ができるというふうになっております。それから、その作業はいままでにも何遍ももう実施してきたところでございます。
#131
○水田委員 そうすると、われわれが現地へ行ったときには、非常に高いレベルの放射能がそこで存在しておるから、そういうものを取って、いまだに――私どもが行ったのは三月ですから、これは一月ですから、その間に、何が詰まっておるかということは恐らく金属片であろうということだけであって、それ以外のものについてはわかりません、そういう答弁だったわけですよ、そうすると、二カ月の間にそれは実際できるわけでしょう。そうすると、われわれにうそを言った――現地へ行ったときに、それはできないのです、そういう答弁をしたわけです。それはできるのですか。
#132
○中島参考人 うそを言ったとおっしゃいますけれども、私、あのときに申し上げたのは、詰まっている成分といたしましては金属チップであり、それから不溶性沈でん物、それから水あかということも考えられるということを申し上げたのでございまして、それは推定されるということを申し上げたのです。それから、いますぐ分析できないかと言われたので、これは非常に困難ですということを申し上げたのでございますが。
#133
○水田委員 その困難な理由というのが、高い放射能が存在しておるということで、ですからわれわれが言ったのは、二カ月ある、その間に一体何と何が、そしてそこにあったものは何かということが分析できていないかということについて、推定の答えしかなかったのですよ、いまの答弁なら、あけて取り出すということができるのなら、二カ月もあれば何かということがわかる。それは核燃料が燃えたときには硝酸に溶けにくい物質が存在しておるということは周知の事実なんですね。これはもう発表されておるわけでしょう。ですから、われわれはそういうことを含めて、じゃないですかと言ったことに対して、金属チップの問題だけはそれは明らかにあるだろうということで、ほかのものはわからぬという言い方をされたのですね。一月の末からですから今日まで三カ月になりますね、それが何かという分析ができて当然である。
 この問題をやっても時間がありませんから、では、この分析した結果、何と何があった、それは公表していただきたいと思うのです。いかがですか。
#134
○中島参考人 私、いま申し上げたとおりでございまして、三月の四日にお見えになったときに、推定であるけれどもということは申し上げたつもりでございます。それから、いずれ成分的なものについては明らかにしたいと思っております。
#135
○水田委員 それじゃ、次の酸回収工程の硝酸プルトニウムですね、これが還元剤のヒドラジンとの反応によって突出いたしまして、本来入ってはならないところへ出ていった問題なんです。
 これは私どもがそこで、先ほども八木議員の方からマニュアルを見せてほしい、別に持って帰るんじゃない、そこがどうなっておったのかということを見せてもらいたいということを言っても、これは秘密に属しますということで見せることもしてもらえなかったわけでありますが、ここでいわゆる百十度以上のところで反応していく、それが注入する温度が低いところから硝酸プルトニウムを注入していった、そして加熱して百十度を超したところで一挙に突出した、こういうことなんでありますが、この点、私はまさにマニュアルに誤りがあったということが――これだけ危険なウランあるいはプルトニウム、そういったものを処理する工場で化学処理をするわけですから、マニュアルをつくるときにはこういうことになっておるわけですね、たとえば純度の問題、容量の問題、温度の問題あるいは注入するスピードの問題、ドロップする時間といいますか、これはもう鉄則なんです、きちっと決めるのが。この場合に温度の規定がなかったというようなことは、まさにこの部分だけとってみても私は普通の化学工場でも失格だと思うのですね。
 そうすると、これ以外にも全体のマニュアルでそういう欠陥がたくさんあるのじゃないかということをそのとき痛切に感じたのですが、この点、マニュアルについて、前のものと今度改正されたものと出していただきたいと思うのですが、いかがですか。
#136
○中島参考人 これは、先生も化学工場に長く従事された方と聞いておりますので御存じと思いますが、マニュアルというのは、たとえばこういう操作をするんだというときには、まず現場組長クラスと、われわれは班長と呼んでおりますけれども、それから作業員が一体になって、これでいいかということを詰める。それからもう一つは、必要最小限にしないとマニュアルというのは複雑になり過ぎるからということで、まず現場でよく討論をした上で、さらにそれを係長とか課長に上げてその辺で認定するという仕組みになっております。実はわれわれもそういう仕組みでやってまいったわけです。
 それで、実はあの操作も過去もう五年間やってきておりますが、その間はノートラブルであの操作ができた。しかし、今回ああいうことが起こったということにつきましてわれわれも反省しておりますし、それから同時に、マニュアルの見直しを現場の者と一緒になってやった。その結果として、いま先生おっしゃいましたその温度の問題でございます。これは化学工場では常識ではないかというのでございますが、全くそのとおりですが、マニュアルとしてはなるべく機械的にやるのがよろしい、余りなずかしいことを言わないのも一つのルールだと思っております。そういう意味で、あの場合には温度ではなくて、この加熱計をこうすれば温度が一定になるから、そこで次の操作に移れということでありまして、温度に触れてないのじゃございません。ただ、百度ということについては触れてなかったわけですね。
 それはどういうことかといいますと、あのレギュレーターといいますか、スチームを操作するところのすぐ横には温度計がついておりますので、同時にながめられるということであったわけでございますが、たまたま今回のようなことが、五年はノートラブルであったが、あったということから、今度の改定では温度も明示いたしたということでございます。
 なお、いま先生のお求めの前と後の比較につきましては、後でお示ししたいと思っております。
#137
○水田委員 私は、動燃の幹部がそういう考え方では安全操業というのはきわめて恐ろしいことだと思うのです。さっき言いましたように、マニュアルというのは、二重の安全を考える場合にはきちっとできていなければならぬ。そしてその場合、ミスがあってもそれがちゃんと訂正できる、そういうシステムになっていなければならぬと思うのですね。たとえば飛行機の出発前にキャプテンとサブの操縦士コーパイが必ず、キャプテンが操縦桿を握っておっても、全部読み上げるわけです、一つ一つチェックするわけですね。そうでしょう。
 それから、この場合でも、さっき言いましたように、温度というのは化学反応には決定的なものなんです。それから純度と量というもの、それからそれをドロップする時間というものが、これは実験段階できちっと出ていると思うのですね。その実験段階、小実験をやり中実験をやって、やったデータに基づいてマニュアルをつくるわけです。もうこれは基本的な欠陥ですね、温度がきちっと規定されないのは。というのは、蒸気を使っても、圧を一定にしておっても温度というのはそのときの状態で違ってくるわけです。それはどっちでやるのか、バルブを一定のところでやったのではだめなんですね。温度計に従って蒸気の出ぐあいを調整するのが化学工場の基本的な操作のあれなんですから、それを規定してなくてもそれでやれるだろうという感覚というのは、まさに核燃料を扱う工場の幹部として失格だと私は思う。だから、その点はさっき御答弁いただきましたが、ぜひ後で出していただいて、私どもも検討してみたい、こういうぐあいに思います。
 それからもう一つは、このトラブルで、その後分析をせずに次へ送った、そのために本来入るべからざるところへ硝酸プルトニウムが入っていくというトラブルがここで起こっておるわけですね。それは従業員のミスというような言われ方をしているのですが、ここで起こった一つは突出の事故と、それから、もう一つその後で起こったミスというのは、動燃としてはどうなんですか、やはり従業員のミスというお考えを持っておられるのかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
#138
○中島参考人 その前に温度のことでもう一つ。
 先生お聞き漏らしになったかどうか知りませんが、先ほど言ったように、温度に触れてないのじゃない。ただ、この操作をこうすれば温度は一定になるのだというふうになっているわけです。それから、レギュレーターと温度計はすぐに並列してありますので、そういうことであったということでございます。
 それからもう一つ、その次の問題でございますが、これは起因するところが二つばかりありますので、あれが一〇〇%オペレーターのミスとは申しておりません。ただ、手順に書いてあることは守ってもらわなければ困るという立場でございます。
#139
○水田委員 これは普通の工場でもそうですが、特にこういう危険な工場においてはダブルあるいはトリプルの安全な仕組みというものをしていかなければならないのですね。この程度の分析をしないでぱっと送るというところに人間のうかつさがある。これは危険なところでは、うかつであってもそれがチェックできる体制というのがないところにむしろ問題がある。これは従業員のミスということよりもシステムそのものの基本的な欠陥だと私は思うのですね。ですから、本来そういう場合には送られないというアラームがつくあるいはそこで自動的にストップする、そういうものでなければ――特に中間貯槽というのは、ここでは臨界管理はやってないでしょう。そういうところで、たとえば人間というのは必ずミスがあるもの、その場合でもそういう事故の起こらないチェック機能をちゃんとしておくというのは、原発にしてもそれからこういう燃料の再処理工場にしてもまさに同じだと思うのですね。そういう点ではシステムのミス。だから、この後の処理を聞きました。従業員の教育とかなんとか、きわめて精神的な条項をたくさんやっておるわけですね。それでは私は防げないと思う。そんなものではない。そういうもしうかつがあっても、なおかつ今度のような中間貯槽へ凝縮液の受け槽から流れていくことのないようなシステムに変えるべきだと思うのですが、いかがですか。
#140
○中島参考人 いまちょっと私の答えで、手順は守ってもらわなければ困るということを申し上げたのですが、と同時に、やはり人間の過誤は避けられないということは私も承知しております。それで、いま仕組みといたしましては、一つは、今後はあの操作をする前に必ず班長が指示するということに仕組みを変えてございます。それからもう一つは、いまの注意の問題でございますが、分析結果が出るまではあの区域には赤ランプが表示されておる、それから、出てオーケーな場合青ランプがつくというふうにいま改定してございます。
#141
○水田委員 私は、本当はそれでいいのかどうか、いまだに疑問に思います。というのは、スリーマイルアイランドの事故というのはやはり二重の人間のミスというのがあるわけですね。そういうこともまれにはあるという前提で、システム全体なり装置そのものを考えるということが一番大事なことだと思います。
 先ほど、この部分についてのマニュアルは前と後、出していただくということになったわけですが、ここでこれだけのことがあるとしたならば、ほかのところについても――ここは問題になったからそういう検討をした。しかも、検討した結果の対応策を見てみましても、まさに人間が不注意をしてはならぬ、だれかがチェックするという形であって、赤ランプがついておっても、それは赤を青に見間違うこともあるわけです。人間というのは単純なことほど間違うことが多いわけですから、うかつということが起こり得るあれがここではやはりまだ残っておるのだ、こういうぐあいに思います、それと同時に、ここでこれだけのことがあるとしたならば、マニュアルのほかの部分、重要な部分について、もう一遍最初の実験段階に返って再検討すべきだ、私はこういうぐあいに思うのですが、その点はいかがでしょう。
#142
○中島参考人 おっしゃるとおりでございまして、二月以来鋭意その再検討をいたしております。
#143
○水田委員 それでは、私も大分時間を削られたものですから駆け足のような質問になりますが、三番目に酸回収精留塔の加熱用の蒸気管の腐食の問題です。
 これは、調べた結果はいわゆる溶接部分の粒界腐食、こう言われておるわけであります。しかし、このコイルの材質というのは耐硝酸材としては最高級に属するSUSの三一〇というのを使っている。耐用年数といいますか、設計上は十年間は腐食しないという最高のものを使っておるわけです。それがこういう腐食が起きる。これは本格的な運転から言えばわずか一カ月足らずであるし、試験操業から言っても二年ですから、硝酸プルトニウムを処理する中で、パイプを通すということで材質の基本的な問題がまだまだ未解明なんではないかという気がするわけなんですが、いかがでしょうか。
#144
○中島参考人 いまわれわれ使っておりますSUSの三一〇、しかもウルトラローカーボンでございますが、これは耐硝酸としては確かに一番いいものだろうと思っております。
 それから、わずか二年とおっしゃいましたけれども、あれは使い出して約五年でございます。しかし、実際の運転時間は約一万二千時間ですから、普通の化学工業で言えば二年という見方でも構わないと思います。それで、われわれ、前からこういう腐食の問題、特に硝酸を使っておりますので、腐食の問題についてはいろいろ学界あるいは産業界の先生方の御指導も受けながらやってきております。それで、あの加熱のコイルの中に硝酸が混入したということについても、早速産業界からベテラン級の方に来ていただいて一緒になって検討をしたわけでございます。
 その結果としての診断は、まず材料としては言うことはない、それから問題は溶接のところで穴がちょっとあいていたのですが、この溶接も全般に見れば非常にいい溶接をしている。これは言ってみれば、通常の検査では見つからないようなものが顕在化したいわゆる初期的なものであろうという診断を受けております。したがいまして、対応策としましても、その部分の修復でいいだろう、あとは問題は定期的に、たとえばインターキャンペーンのときに中を十分に点検するということでやっていったらいいだろうというふうな診断を受けております。これは学界の方々からも同じような意見を受けておりますので、そういう形で対応する。
 それから、先生おっしゃいました腐食しろの問題でございますが、そういう意味でいわゆる減肉というものについては有意なものは認められておらない現状でございます。
#145
○水田委員 とめたときの内部の検査はどういう検査をやられる予定ですか、十分検査するというのは。
#146
○中島参考人 この精留塔は、さっき申したセルの中ではなくて外でございます。それから、放射能的にも非常に微量でございます。そういう意味では――もちろん中にマンホールがつけてございます。したがいまして、そこをあけまして内部を目視確認あるいはカラーチェックあるいは圧力テストなどをいたすということにしております。
#147
○水田委員 この部分の修理については放射線透過試験、染料浸透試験等の検査を厳重に実施するというぐあいに書いてあります。
 この放射線の透過試験によりますと、確かに中の鬆とかすき間が十分な溶接ができていないということはわかるわけですね。それからもう一つは、染料浸透試験も、同じような非常に小さな髪があるかどうかということがわかるわけですが、本当を言えば、ここで起こっていることは粒界腐食ですから、溶接する限り、そこでは分子の化合した状態の乱れが必ず出るわけです。そういう乱れが起こらない溶接ができない限り、今後もこの粒界腐食でこの部分にピンホールがあくということは考えられるわけですね。だから、本当は粒界腐食で分子のところまで見ようと思えば、電子顕微鏡か何かで見ない限りは、それが乱れが少ない溶接であるかどうかと言うことができないと思いますね。恐らくそこまではできないわけですから、少なくとも硝酸プルトニウムを扱う限りには、十年という腐食の耐用年数というのはこのSUS三一〇にはない。ですから、その点では一つは溶接部分の少ない構造にするのはどうだという問題もあるでしょうし、あるいはまた、この耐用年数をきちっと、たとえば二年なら二年――二年でいっておるわけですから、そこではこの部分はかえるとか、そういうところまで踏み込んだことを検討しない限り、この程度の放射線透過試験あるいはいま答弁のあった染料浸透試験、あるいはまたいまの定期点検のときにというぐらいのことではこの事故は防げないと思うのですが、そういう点の御検討めなさるお考えはありませんですか。
#148
○中島参考人 いま先生おっしゃったこともまたそのとおりだと思いますが、あの部分は何が何でも穴があいてはいけないというものとはわれわれも考えておらないわけで、いわゆる工場の安定運転のために、いかにそういうことによる停止を少なくするかという点でさらにいろいろ検討してまいりたいと思っております。
#149
○水田委員 午前中の例の敦賀の方も聞いておりましても、安全というものに対する国民のこれだけの不安というものに対して、運転しておる側なり監督する側の心がけが本当に違っておるのではないか。たとえばこの酸回収精留塔の加熱用ですから、そこが漏れることがどういうことになるのかということを考えたら、あってはならないことなんです。あってはならないことであってなおかつあった場合でも、外に対して被害を起こさない、あるいは中で働いておる人に被害を起こさないという、そういう二重、三重の安全性というものを考えるべきで、あっても仕方がないんだという前提で装置を考えるというのは、いわゆる核燃料の再処理工場を運営する者としては、根本的に絶対とってはならぬ考え方だと私は思うのです。なくするための最善を尽くして、なおかつそういうあれがあっても、そこには二重、三重の安全性というものを、装置あるいは設計上もきちっとしておくということが必要ではないのかと思うのですが、いかがですか。
#150
○中島参考人 ちょっと私、あっても仕方がないということがあったとしたら訂正させていただきます。まさしくあの部分につきましてもさらに最善の工夫は講じてまいりたいと思っております。
 それから、これは誤解されると困るのですけれども、やはり硝酸を使っている場合には避けられない部分はどうしてもあり得るだろう、したがって、そのためにはできるだけ予防、保全的な措置も講じられるようにしたいというふうにも考えまして、さっき言いました定期的な点検ということを言っておるわけでございます。
 それからまた、あの部分は御承知のとおり放射能的には微量でございますし、それから、仮に蒸気系に漏れたといたしましても、その蒸気のいわゆる戻り水は廃液処理場で処理いたします。したがいまして、そういう意味での環境に対することはもちろん、従業員に対しても十分にプロテクトされておるというふうに考えております。
#151
○水田委員 もう一つは、ここで恐らく硝酸水中にはトリチウムが含まれておったと思うのですが、これは現地へ行って聞いてみましても、ベータ線の測定は実施してないということなんですが、一体なぜなんですかね。さっきの論議の中でも、本来どこからと何がというのは基本的なものなんです。敦賀の場合でも、どこから漏れたかということ、放射性物質の何が漏れたかということは基本的な問題なんですね。この場合も測定せずに、それは影響ない、存在しない、こういうことが基本的に許されていいのかどうか。ここではしてないことは事実なんですね。なぜしないのですか。私どもはぜひすべきだ、こう思うのですが、いかがですか。
#152
○中島参考人 あそこで漏れを発見しましてから、直ちにその場のいわゆる放射能の測定は実施しております。それはいわゆるスミヤ法というものでございますが、スミヤの結果は異常がなかったということでございます。
#153
○水田委員 現地へ行きまして――こういうことなんでしょう。蒸気管の穴ですから、そこからはもちろん、水の中もさることながら、大気中にも放射性物質が漏れておるということを当然考えなければならぬ、その中には、これは核燃料ですからトリチウムが入っておると当然考えられる、それはベータ線を測定しなければ、それが存在したかしないかわからぬ。微量だから何とかいうことは、これは一切いけません。微量でも長期間にわたって出せばどういう影響を与えるかということを考えれば――そういう感覚そのものがどうかしておると私は思うのですよ。ですから、いま調査したと言いますけれども、これはしてないですよ。してないということをわれわれに現地で御答弁なさったわけですからね。だから、なぜしないのか、すべきだ、われわれはぜひしなさい、こう言っているのです。それに対するお答えをいただきたいと思います。
#154
○中島参考人 先ほどもお答えしたのでございますが、通常ああいう場合の汚染があるかどうかというチェックをするのはスミヤ法というもので実施するわけでございます。そこで、仮に有意がありますと、さらにそれを詳しく分析するのでございますが、その結果が検出できなかったものですから、それ以上の測定はする必要がないというふうに考えているわけでございます。
 なお、もう一つのトリチウムそのものにつきましては、御承知のとおりあの工程で申し上げますと、出ていくラインは精留塔のコンデンセートの方に大部分が出ていくわけでございます。
#155
○水田委員 その精留塔の加熱用の蒸気管に穴があいたわけですからね。それから漏れたわけでしょう。それでスチームトラップまで行っておるわけですから、当然それはその中に入っておる。ストロンチウムが入っておるというぐあいに考えるべきじゃないですか。さっきの答弁でもぼくが聞いておっておかしいと思ったのは、やってないわけですよね。だから、やらずに、存在しないとか、いま言われるように、そっちは入らぬはずだと言ったって、本来なら入らぬところに穴があいておるから入って漏れたわけでしょう。そうでしょう。だから、その分はべータ線は測定してない、してないからストロンチウムの存在はあったかなかったかわからぬ。した結果検知しなかったというのとは違うわけですよ。
    〔委員長退席、椎名委員長代理着席〕
#156
○中島参考人 先ほどお答えしたとおりでございまして、スミヤ法で測定して異常がないという場合にはそれ以上のことはしない、する必要もないというふうに考えているわけです。
#157
○水田委員 時間の関係で、これは私どもは当然すべきだと要求しておきます。そして、それに基づいてそういう全部の調査なり、あるいはさっきから言いますようなマニュアルの問題等含めて、きちっとした調査結果、安全性が確認されるあれがなければ再開すべきでない、こういう考え方を申し上げておきたいと思うのです。
 それから、四番目には、分析所の排風機の一時停止の問題です。これは、あの分析所の中というのは、いわゆる放射能が漏れるということで部屋の中を負圧にする、一気圧以下にしておるわけですから、その中で全部バキュームで引いておるわけですから、これがとまるとその部屋へ出てくる、その中の人間が全部放射能によって汚染される、被曝をするということになるわけですから、これは電圧測定の場所を間違っていわゆるショートしたということですけれども、これはいままではいろいろなものが測定できる計器を使っていたけれども、電圧なら電圧あるいは電流なら電流というような、そういう測定器を使うという改正をするということなんですが、そういうことがあっても、二重、三重のやはり安全装置というものがここになければこの事故は防げないと思うのです。さっきから言うように、ダブルで考えておっても、そこには人為的なミスがあった場合には、この場合もそうですね、起こったら、当然そこで反対に動くべきだったのが同じようにショートしておったということですから、やはりダブルの安全をここで考えるべきじゃないか。あるいはその系統にしても、ここでは全部外部からの送電による発電によって動いているわけです。それが来なくなったら、二系統あってもこれは全部動かぬわけですよ。その場合にどうするのかという問題等を含めた安全性というものがもう少し厳密に考えられるべきじゃないか、こういうぐあいに思うのですが、いかがでしょうか。
#158
○中島参考人 この間の問題につきましては、確かに一部バックアップが直ちに起動しなかった。しかし、手動でこれは八分後には換気は回復したし、またいわゆる作業区域への汚染あるいは人への被曝ということも避けられているわけでございますが、なお、このトラブルにかんがみまして、たとえばリレー回路を機械的なものから電気的なリレーにかえるとか、あるいはターミナルの露出部門を極力少なくするとか、あるいは点検に際しては複数で確認しながらやるとかというふうにいま改善しているわけでございます。
#159
○水田委員 もう一つは、これはいつですか、十七日にわかったことですが、本来流れ込むべからざる工業用水の中にいわゆるセシウム137等が流れておった。まあ報道によりますと、これは動燃の発表だろうと思うのですが、それはきわめて基準値以下だから問題ないというような発表になっておるのですが、これは場所と、なぜそういうことが起こったか、どこから起こったのか、それをとめるための処置というのはどういうぐあいにされたのか。これはあの敦賀の問題も同じように、本来流れてはならぬところへ流れるというのは設計上に問題があるのか、というのは、どこかでトラブルが起こっても、それがほかの系統に入らないというのは基本的な設計の問題だと思うのです。運転ミスがあっても、敷地外にそのまま出ていく排水系路とは全く隔離されておらなければならぬと思うのです。そういう点が欠けておるのではないかという気がして仕方がないのですが、一体この原因、これは原因がわからぬことにはとめることはできぬと思うのですね。そこらあたりはどういう調査ができているのか、伺いたいと思います。
#160
○中島参考人 いまの御質問でございますが、原因につきましてはもうほとんど固まりつつあるのでございますが、なお慎重に、またうっかり原因――後でまた訂正とかいうことになりますと申しわけないので、いま最後の詰めを行っておる段階でございます。もう近々に原因につきましては御説明できると思っております。
 なお同時に、この場合には確かに行くべきところでないところに漏れたというところで、直ちに新川の河川の水とかそれから河底土などおのおの十数点、水が十点の河底土が数件でございますが、分析した結果、通常のバックグラウンドと全く異常がないということがわかっております。
#161
○水田委員 この点は敦賀ほどでないかもしれぬけれども、本質的には全く同じだと私は思うのですね。本来流れるべきところでないところで一般のいわゆる敷地外へ流れていったということにおいては変わりがないと思います、そういう点では徹底的な原因解明と、この対策をぜひやってもらいたいと申し上げておきます。
 それからもう時間がありませんから、最後にこれだけは……。酸回収の精留塔の加熱蒸気管の腐食というのは、ここでは酸回収でありますけれども、これは硝酸プルトニウムが流れていく、こういう加熱のコイルというのは至るところにあるわけですね。ですから、さっきから論議しておりましたように、十年が二年の普通の運転で穴があいておるわけですから、ここだけをとにかく徹底的に調査して修理をしても、同じような条件で運転をしておれば、当然ほかにもそういうことがまさに起こる寸前というようなところもたくさんあると思うのですね。ですから、全部の加熱用のコイルについては、同じ材質を使って同じような状態で硝酸プルトニウムが流れておるところについては、検査をした上でなければこの操業を再開すべきでない、こういうぐあいに思うのですが、そういうぐあいにしていただけますでしょうか。
#162
○中島参考人 いま先生おっしゃった中で、あそこは硝酸プルトニウムはございません。硝酸の回収系でございます。しかも、アクティビティーで言えばほんの微量でございますので、普通の化学工業の精留塔と同じというふうに考えてよろしいかと思います。
 それからもう一つ、ああいうコイルを使って、あの温度条件、あの硝酸濃度というのはあの工場ではあの部分だけでございます。
#163
○水田委員 時間がありませんから、それじゃ……。というのは、硝酸プルトニウムの流れているところもあるし酸の回収というのもあります。硝酸も、いわゆる五規定液から十規定液の、それはそのときの反応の状況によって濃度が違うのはわかっていますが、濃度が違っても流れる時間等によっては、それは薄いものでも影響があるだろうし、濃いものでも短時間ならそれほど影響ないという問題がある。したがって、これよりもっと過酷な条件のところもあると思われるのですが、そういう点では徹底的な、時間がありませんから、それをぜひやることを要求いたしまして、質問を終わりたいと思います。答弁結構です。
#164
○椎名委員長代理 午後二時三十分から再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後一時三十九分休憩
     ――――◇―――――
    午後二時三十九分開議講
#165
○中村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。関晴正君。
#166
○関委員 原子力船「むつ」の質問に入る前に、一つだけ実は科学技術庁長官にお聞きしておきたいと思うのですが、それは、かつて原子力船「むつ」が放射線漏れを起こした際に大変な騒ぎになりまして、まさに上を下への大騒ぎ、その際に飯粒でとにかく遮蔽しようということまであったわけです。今回、敦賀の原発におけるこの放射能廃液の流出に対して、バケツでくみ取ったと言われておるのを聞きまして、私は、これは一体本当にそういうことがあったのかなという点について実は疑問に思うわけなんですが、事実でありましょうから報道にも至っているのではないか、こう思うのですけれども、この点について真偽のほどをひとつお答えいただければ、こう思います。
#167
○石渡政府委員 「むつ」の放射線漏れ事故のときに、棚素を入れた御飯を炊きまして炉の上に置いたということは事実であると承知しておりますが、それはどこから放射線が漏れてくるのかを知りたいためにそういうことをやったというふうに承知をいたしております。
 それから、バケツの件につきましては、私も報道は承知をしておりますが、けさほど来通産省が日本原電からの事情聴取の状況といたしましては、ポンプでくみ上げたという説明をしておりましたが、通産省はまだ事実を十分確認できていないという報告でございましたので、私もそのように承知をいたしております。
#168
○関委員 科学の粋だと誇ってみましても、一たん事があると飯粒に頼ったりあるいはバケツに頼ったりしていなければならないふがいないわが国の原子力行政といいましょうか、あるいは水準の姿なのかと思うと、本当に残念でならないわけであります。
 この問題に深く突き入ることはきょうはしませんけれども、とにかく安全、そしてこの管理の部面における万全の体制、言葉だけじゃなくて、この点については本当に自主、民主、公開というこの線が守られて運営されなければならないということを私は痛感するわけです。民主、自主、公開、この原則に立ってこれからもひとつ臨んでいただくことをまず第一に希望しておきたい、こう思います。
 そこで私は、先般長官がわが青森県に参りまして、原子力船の母港の問題についていろいろと関係者に接触されてきました。私は、さきの森山科学技術庁長官が、昭和四十九年の八月二十九日にあの原子力船の「むつ」が出航するときに、彼は隠れるがごとくやってき、逃げるかのごとく去っていきました。ところが、今回おいでになられました長官は、まさに堂々たるものであった、こう思います。逃げもしない、隠れもしない、来なくてもいいところまであらわれてきて大変なお愛想を振りまいていかれたわけでありまして、私は本当に御苦労さまであった、こう思います。自民党の大臣にしてわれわれ行動部隊にまで手を振って、そして自主、民主、公開の原則を示されるその意気込みを私は評価していいのじゃないだろうか、こう思います。
 そこで長官、青森県に参りまして各方面とお話をされ、そしていろいろな感懐を持たれただろうと思うのですが、この際、率直に感じたことと約束してきたことをお答えいただきたいと思います。
#169
○中川国務大臣 御指摘のように、私が八月に、地元の皆様方に大湊をもう一度「むつ」に使わしていただきたい、検討をお願いし、同時に地元へ一度お伺いし、現場を見せていただき、また皆さんの意見も率直に聞かしていただきたい、こういう願いがかないまして、十日から十二日までの間行ってまいりまして、各方面の皆さんにお会いし、また現地を見せていただきました。結論として次の三点に要約したわけでございます。
 まず第一番目には、四者協定にうたわれている基本的な精神の重みを痛感したこと。すなわち「むつ」が大湊を撤去する、こういう約束があったということ。
 二番目には、陸奥湾内の栽培漁場を何者にも侵させたくないという漁業者の方々の素直な気持ちをはだで感じたこと。特にこの点については、もとは二億程度しかホタテがなかった。それがいまや六十億、七十億、加工業を入れますと二百億産業になっておる。特に私が感じたのは、当時は出かせぎが多かったけれども、いまは共かせぎができている、外へ出なくてもよくなったという非常に満足感といいますか、ありがたい漁場だということで生活をエンジョイしておられる。これを感じたことが第二番目でございます。
 第三番目には、青森県内には外洋への母港設置を望む声が強いということ、ぜひホタテ養殖のない流れの速い外洋へ持っていってくれというのが一致した皆さんの意見であったこと。
 この三点に要約されまして、そこで、その結果として、約束といいますか、私が御提案申し上げたのは、一つは、政府及び党の機関と協議の上、外洋への新母港設置の実現に向けて努力したい。二番目には、新母港の建設にはかなりの期間を要するので、その間は「むつ」を大湊港へ入港、停泊させることを認めていただきたいこと、三番目には、入港、停泊に当たっての取り扱いについては、別途地元の方々と協議させていただくこととしたい。以上のことをお約束というか申し上げて、皆さんからもそれぞれ、外港へ出ることに決意してくれたこと、四者協定の基本的なことを守ってくれたことは高く評価する、しかし新しい提案であるので、持ち帰ってそれぞれ相談したいということで帰ってきた次第でございます。
#170
○関委員 外海を母港にするという御方針を打ち出したというわけですが、この外海というのは日本国土の外海を指すのか、青森県の外海を指すのか、どうなっています。
#171
○石渡政府委員 青森県内の外洋というふうに理解をいたしております。
#172
○関委員 どうして青森県内の外洋というふうに限って考えなければならないのですか。
#173
○中川国務大臣 この点については四者の方々、すなわち市長、漁連、知事、それから御協力いただいた自民党県連青森支部の皆様方が、青森県内の外洋がいいのではないかという意見が大方であったということ。特に青森県の知事さんから、大湊にお願いする関係もあり、この外洋決定に当たっては青森県内、特に大湊のむつ市長さんの意向を尊重してほしい、この点は自民党県連からもぜひそうしてほしいという要請がありましたので、県内の、しかもなつ市長さんの意向を尊重して外洋を決める、こういうことになっておるわけでございまして、私どももそれにおこたえしたい、こういうことになっておるわけでございます。
#174
○関委員 そうなりますと、その予定地というのは、もうすでに決まっておることになりますか。
#175
○石渡政府委員 先ほど大臣から御説明申し上げました新しい考え方、御提案に対しましての合意ができました段階で、むつ市長の御意見あるいは県連の御意見をそんたくして選択に移っていく、こういう段取りになるかと思っております。
#176
○関委員 そんな抽象的なことじゃなくて、私どもは、日本の外海のどこかへ行くのだろう、こう思っておったのだが、外海が縮まって青森県の外海、青森県の外海のうち、中でもいまのお話ではむつ市の外海、こうおっしゃっておるようですが、そういうところに限定しますと、おのずから場所が定まってくると思うのですが、その点はどう考えていますか。
#177
○中川国務大臣 むつ市長の意見を尊重するということは、必ずしもむつ市内というふうに決まったわけではありませんで、むつ市長からむつ市の外洋がいいとか悪いとかという意見をまだ聞いておりませんから、いまのところはどこというようなことに決まっておりませんで、そういった意向を聞きながらこれから決定していくというわけでございます。
#178
○関委員 もっと率直に聞きます。
 関根の浜を外港として用いよう、こういうふうなお考えはございますか。
#179
○石渡政府委員 そういう地点を選定する段階に至っておりませんので、具体的な検討はまだいたしておりません。
#180
○関委員 ただいまの長官並びに局長の御答弁からいきますと、関根の浜というふうに決めたわけではない、決めたいんだが、関根の浜には条件上余り適当でないものがあるからうまくない、こうお考えなのか、それとも、市長の意思が、関根浜ではいけない、関根浜でよろしい、この返事がないからはっきりできないという意味なのか、お答えいただきます。
#181
○石渡政府委員 大臣からの新しいお考えを御提示申し上げたわけでございますが、それぞれが持ち帰って検討いたしまして、その合意が出てから次の段階に移るわけでございまして、いまの段階でそれより先のお話を申し上げる段階にないということを申し上げているわけでございます。
#182
○関委員 むつ市の中における外海というのは関根浜しかないのです。あとむつ市には外海はありません。そういう意味でむつ市の市長の意向を受けてむつ市の中に母港ということを考えていけば、関根の浜しか外海はないのです。そのほかにむつ市には外海はないのです。ですから、これを吟味してみたところで、やはりこれは適地じゃない、適地条件を持っていない、こういう御認識がございませんか。どうです。
#183
○中川国務大臣 ちょっと私の答弁で受け取り方が違っております。なつ市の中のむつ市の市長の意見、こういうことではなくて、むつ市を含めた一切で、どこと言わずに県内のどこがいいか、むつ市長さんの意向を尊重しようということでございます。したがって関根浜に決まったというものではない、
 先ほど申し上げた三つの考え方を持ち帰って、そして基本的に合意が得られた段階、その上で、では市長さんいかがでしょう、どういうところがいいでしょうということ等の話が進んだ上でどこに決まるかということでございまして、むつ市長の意向でむつ市内に、こういうことではございません。
#184
○関委員 三つ示された一つの約束と申しましょうか、長官から言われた内容、外港にとにかく持っていく、二つ目は、持っていくとしても時間的にいろいろとかかるであろうからその間は大湊を使わせていただきたい、そうして大湊を使わせることになったならば、使い方については別途に協議する、こういう内容でありますが、この一の前提と、後続の二の項目と、これは一対のものなのか。いや大湊はだめだ、こう言われれば外海をやめるのかどうか。この点お答え願います。
#185
○石渡政府委員 外洋母港の建設には時間がかかるであろうということは常識的におわかり願えると思うのでございます。したがいまして、その間入港、停泊をお認めいただきたいというのは、これは一体のものだと考えております。
#186
○関委員 ここは大変大事なところなんです。だれが何と言っても、第一原則は外海だと長官は打ち出したものだ、こう私は判断します。したがって、第二の条項はあくまでも付属的条件で、そこができ上がるまで使わせてくれというけれども、よろしゅうございますと言わない限りはこれは使えない。したがって、よってもって外海をやめた、こういう論理は成り立たないと思うのですが、この点について長官どう思っておりますか。
#187
○中川国務大臣 逆に言えばそういうことになるのかもしれませんが、私の方は外洋にお願いする、四者協定の基本的な精神を尊重する。その場合出てくる問題は、その間どうするかということである、であるから、私の方は、外洋に踏み切ったこの際、何とかそれまでの間大湊港に入港、停泊をさせていただきたい、一体のものとしてお願いしたわけでございます。
#188
○関委員 入港、停泊するということにした場合、入港し停泊し、そうしてどこまで進めるつもりですか。黙ってつないでいるのですか。機能試験、出力試験、そういうようなものをしようというお考えですか。
#189
○石渡政府委員 外洋母港の設置、そしてその間の入港、停泊という基本合意ができた段階で、それではその内容をどうするかということを相談させていただきたいということでございまして、まず一、二の点の合意が先決であると考えているわけでございます。
#190
○関委員 私は、この点きわめて不鮮明だと思うのです。母港に大湊をもう一遍機能回復して使わせようというのであれば、母港の回復ですよ。ただつないでおくというならば現状でもできるわけです。停泊することあるいはつなぐことについては、母港の機能を回復してつなごうという考えなのか、その点どうです。
#191
○石渡政府委員 そういうことも含めまして協議の内容になるわけでございますが、私どもの立場だけから申し上げますと、外洋母港の建設ということと、母港の機能回復ということは二重投資になりますので、その辺をどのように整理するかというのが大きな問題であると考えております。
#192
○関委員 だんだんわかってきました。私は、二重投資は避けるべきだと思うのです。
 そこで、青森県の外港と限って物を進めるとまたつまずくと思うのです。なるほど青森県の知事は、内海から外海に出ればほっとしたというので一件落着のように思っておられるかもしれませんが、それでは適地適港というのはどこか。関根浜は適地適港になるのかというと、ここはもう六カ月間濃霧です。物すごい強い風です。烈風です。激しい海流です。地震や津波の予想されるところです。事業団の方でも、この点についてはさきに検討されて、関根の浜は不適地だ、はっきりこう言っておられるわけなんで、この際、事業団の方からも、関根の浜を適地と見ているか、不適地と見ているか、その点についての見解をいただきたいと思います。
#193
○野村参考人 事業団といたしましては、五十二年に母港の選定条件を決めていただきまして、その方針に沿って全国の考えられる適地の港湾を調査いたしまして、それからだんだんと科学技術庁と私ども関係者の間でしぼっていろいろ検討いたしたわけでございます。
 そこで、いろいろな条件を勘案しまして、自然条件それから社会条件両方あわせて総合的に見て大湊港が一番よろしいという判断を事業団としてもしまして、そのことを科学技術庁に申し上げ、大臣にお願いしたわけでございますが、その大湊港につきまして、先般、大臣等からお答えがありましたような事情で、青森県内の外洋という新しい提案がなされたわけでございます。私ども現段階では、国の方針に従って青森県の外洋の中で適地を探すということで、これからそういう作業にいま取りかかるところでございまして、具体的な調査ということは、現段階においてはまだいたしておりません。
#194
○関委員 いままでの経緯というものに照らし合わせて、また事業団としても関根浜についての見解というものを出しているわけですよ。理事長は出しているかどうか知らぬけれども、よく承知している有力な理事の方が、ここは不適地だと言っているのです。その理由は、私が先ほど申し上げたようなことからいってとても置けるものじゃない、こう言っているのです。それでも置かねばならないとお考えになっておりますか。
#195
○野村参考人 先般、私どもの担当理事の話ということが一部の新聞に出ておりまして、私もその内容は承知いたしております。それは先生御案内のように、一般的に、津軽海峡に面しましたあの辺の海岸というのは、自然現象、気象、海象の条件が非常に厳しいということで、操船の専門家の立場から見ていろいろと困難な面があるということを言ったことは私もよく承知しております。ただ、先生も御承知のように、あの辺には、場所は少し離れておりますけれども、大間のフェリーの基地というような民間のフェリーの基地もありまして、あそこはフェリーの停泊港にもなっておりますので、一般論として申しますれば、そういう津軽海峡に面した自然条件の非常に厳しいところではありますけれども、あの辺で所要の港湾施設ということについて、防波堤とか水深とか岸壁の設計とか方向等というようなことについて十分配慮をすれば、必ずしもあの辺一帯が一般的にだめだという専門家としての意見ではございませんで、自然条件が非常に厳しいということを言ったわけでございまして、仮にそういう条件で適地を探すということになりますれば、そういう大間のフェリーの港というようなことも一つの参考にして研究しなければならないということを、いま私どもはいろいろ団内で検討しておる、こういう段階でございます。
#196
○関委員 これは長官にひとつ決意のほどを聞きたいのですが、今日のわが国の財政からいって、また行政改革がしきりに言われている段階において、この原子力船のことばかりに金をかけるということもこれは考え物ではないだろうか。今日までどれほどかけてきただろうか。まあ五百億以上かけてきたでしょう。これからさらにまた、私の勘定からいくと千億を超えるような金になるだろうなと見ております。そういうような金をかけてでも、どんなに金がかかっても、これはやりたいものだ、やり遂げなければならないんだ、こういうふうに長官は思っていらっしゃいますか。
#197
○中川国務大臣 実は、私が決めたといいますか提案をしてまいりました外洋への移転は、私が新しい発想として出したものではなくて、いわゆる四者協定で、大湊から出て新しい母港を決定します、この流れに従ったものであって、別に財政負担を鈴木さんの結んだ四者協定にプラスするものではない、流れに従ったものである、したがって、特別に金を使うという仕組みを私は約束はしたとは思っておりません。ただ、財政の厳しいときでもあり、まだかなり金がかかるということも事実。であることは御指摘のとおりでございます。
 そこで、そんな金のかかることをやる必要があるかないかという議論がありますが、私はエネルギーの今日の現状から見て、外国では動力炉、舶用炉として原子炉がすでに開発され整備されており、わが国が一番エネルギーの厳しい国ですから、若干の国民の負担はお願いしても、やはりこの研究開発は進めておくことが将来国民的に必要なことである、こう思って、これを何とか成功させたい、開発を進めていきたい、基礎研究もやりたいし、できれば第二次船へも挑戦したい、こういうことでやっていくことがいいのではないか、こう考えております。
#198
○関委員 時間がなくなってどうも済みませんけれども、これはどんなに金を多くかけてもやろうと思っているか、やはりある程度の金がかかるようであると、もう断念して新しい道をとらなければならないと考えておるか、この点についてはいま明確でありませんでしたので、この点を明確にしていただきたいし、いま一つは、外港へ行く姿というのは、母港専用港にするつもりなのか、あるいは一般港に考えて持っていこうと思っているのか、その点についても、考えているところを示してほしいと思います。
#199
○石渡政府委員 これは表現の問題でございますが、研究開発はぜひ進めさせていただきたいと考えております。また、そのための費用というものは、できるだけ工夫をして少なくて済ませるというのが私どもの義務であると考えております。もちろん、断念をするということは一切考えておりません。
 次に、港の形態でございますが、これはもし次の段階に話が進む段階になりましたならば、四者で十分協議をいたして決めてまいるべき大きな問題であると考えております。まだ私どもも、どうするこうするということを決めておりません。
#200
○関委員 時間がないのでこれでおきますが、この問題はまだまだ続けるつもりでありますので、ひとつその覚悟で臨んでいただきたい、こう思います。
#201
○中村委員長 草野威君。
#202
○草野委員 私は、今回の日本原電の敦賀工場の事故の問題について若干お伺いしたいと思います。
 今回の事故は、調査が進めば進むほど非常に異例とも言うべき問題が続々と起きてきておりますし、これは非常に重大な問題だろうと思います。そこで、きょうは、その中身について何点か伺いたいわけでございますけれども、まずとりあえず監督官庁の通産省より、今回のこの問題は特にフィルタースラッジの移送の途中にオーバーフローしたということが事件の核心のようでもありますし、また、この問題が直接の原因であるという疑いがきわめて強い、こういうようなことが言われておるわけでありますので、したがって、このオーバーフローの問題について通産省として現在知っておられることをひとつ正確に御報告いただきたいと思います。
 ということは、通産省の発表より先行して、マスコミからいろいろな報道が行われております。その報道についても、重要な点において各紙いろいろとニュアンスが違っております。きょう、この国会において科学技術委員会が開かれているということは、多くの国民の人たちが注目をしているのではないかと思います。残念なことに、いままでの審議の中ですべて明らかにされているとは言えないと私は思います。したがって、通産省は、現在入手しているさまざまな情報について、でき得る限り正確に、ここで調査の結果を御発表いただきたいと思います。
#203
○平田説明員 御説明申し上げます。
 きょうの午前中の委員会でもお答え申し上げましたように、現在私どもはフィルタースラッジタンクに関します情報、資料等を収集中でございます。昨日の資料収集は非常に効率が悪かったわけでございまして、本日最大限の努力をいまも命じてきたところでございます。
 それで、オーバーフローの件につきましては、一応原電から報告を受けましたが、その詳細につきましては、このような資料を集めて分析した上でなければなかなか正確なものはつかみがたいかと考えております。また、今回の放射性物資の一般排水路への漏洩とフィルタースラッジタンクのオーバーフローに因果関係があるかどうかについても、やはり原因究明の一環として調査中でございまして、まだ確実に因果関係があるということは私どもも把握しているわけではないわけでございます。
#204
○草野委員 きょうの午前中の中川長官の御答弁の中にも、今回の事故の要因としまして三つ挙げておられますが、その一つはタンクのバルブの締め忘れと、マンホールが建屋内にあった、三番目は、この事故を隠して報告をしなかった、この三点について長官も指摘をされていたわけです。いまもお話がありましたように、内容についてはさっぱり明らかにされないわけでございますけれども、きょうのお昼のニュースの発表によりますと、今回の事故で日本原電の職員ら五十六人が被曝を受けた、これは政府の答弁として、今月十五日まで床をふくなどして八人がバケツで処理をした、そして、下請の四十八人の人たちが作業に当たってそれぞれ被曝をしておる、こういうような意味のニュースが報道されたそうでございます。今回の事故は、初めは事故隠しから始まりまして、そして少しずつ、ちょっぴりちょっぴり内容がいろいろとあらわれてきているわけなんですが、私はこういうことではならないと思うのですね。通産省はもう少し正直にこの委員会で事故の内容について報告する責任があると私は思います。
 そこで、この問題につきまして、現在まで原電のどなたからこの報告を受けたのでしょうか。特に、今度のオーバーフローの問題ですね。この件に関しては、日本原電のどなたからいつ通産省は報告を受けましたでしょうか。
#205
○平田説明員 私の記憶するところによりますと、四月十八日の午後、原電敦賀発電所内において、原電敦賀発電所側から私どもの運転管理専門官に対して簡単なメモが提出され、それが私どものところへ直ちにファックスで転送されてまいりました。
 それからしばらくして、原電の本社から私どものところにも同様の文書が届けられていたと聞いております。ただし、この現地における文書の手交、それから本社から私どもに対する文書の手交については、文書を手渡されたことは手渡されたわけでございますが、直接そこで事情聴取したわけではございませんでしたので、翌日四月十九日からの立入検査の過程で詳細に内容を聞きまして、その段階でこの内容を一応原電側から間違いないものとして聞いたわけでございます。
#206
○草野委員 原電からどういう書類を受け取っていますか。報告書として原電から書類でもらったものですね。今回の事件についてどういうものとどういうものを正式に受け取っていますか。
#207
○末広説明員 お答えいたします。
 三月八日のオーバーフローの件でございますが、これは先ほど管理課長から説明いたしましたように、四月十九日から立入検査を開始いたしまして、その立入検査の中で確認いたしたわけでございますが、この立入検査は敦賀発電所でやっているわけでございますが、この事情聴取におきましては、私どもの派遣しております立入検査官がいろいろと図面等をもちまして現地で説明を聞いているということでございます。
#208
○草野委員 十八日に原電から文書でいただいたということですが、その内容はどういう内容ですか。
#209
○末広説明員 三月八日に廃棄物建屋におきましてオーバーフローという事実があったということにつきまして簡単にメモをしたものだというふうに記憶しております。
#210
○草野委員 これほど重大な事故がメモの形で通産省に報告がなされたのですか。
#211
○末広説明員 今回の立入検査におきましては、現地におきまして検査官がいろいろ事情聴取いたしておるわけでございますが、その現地での事情聴取の中での過程で本件は出てきたものでございます。
#212
○草野委員 先ほどの管理課長さんのお話ですと、十八日の午後、原電の本社より文書で報告を受けた、たしかこういうような御答弁だったと思うのです。だから、その内容はどういう内容であったかと、それを聞いているのですよ。
#213
○平田説明員 御報告申し上げます。
 私、現在四月十八日の午後私どもの方に届けられましたメモを持ってないものですからいまそれを探していたわけですけれども、それと多分同様だと考えておりますが、実はそれと同じものを現地の方から私どもがファックスで取り寄せましたものが現在手元にございますが、このようなメモでございます。
 内容は「フィルタースラッジ貯蔵タンク“D”オーバーフローによる旧ラドウエスト一階の汚染について 発生日時三月八日十一時」に起こりました件について原電側が一応説明をしたメモでございます。(草野委員「内容を説明してください」と呼ぶ)
 内容を簡単にまとめますと、
 三月七日一、二直にて各フィルターのバッククウォッシ水によるフィルタースラッジサージタンク水位上昇の為フィルタースラッジ貯蔵タンク“D”に八四%より八八%迄移送した後、フイルタースラッジ貯蔵タンク“D”出口弁AO−デルタ−三四九を閉にし移送ラインの洗浄の為、洗浄弁AO−デルタ−二七五を開にし、そのままにしていたのでフィルタースラッジ貯蔵タンク“D”がオーバーフロー→フィルタスラッジドレンタンク“A”オーバーフロー→フイルタースラッジドレンタンク“B”オーバーフロー→サンプ→フィルターフラッジ貯蔵タンク“D”オーバーフローの循環となってサンプがオーバーフローし側溝を通ってランドリードレン濾過槽側溝からベーラ室前通路、さらに、ラック二七前フロアーファンネルに至り、中和廃液タンクに入った。尚、汚染状態は、汚染範囲内にとどまった。
「発見経過及び処置」として、
 三月八日一直にて朝十一時のパトロール時ラック二七前のブロワーファンネルに水が流れてきているので原因追求したところフィルタースラッジドレンタンク“A”“B”が、一〇〇%指示しており点検した結果洗浄弁が開位置になっていたので洗浄弁を閉位置にした。尚、引き続いて汚染水をポリバケツにて約二十杯受けブロワーファンネルに入れて廃液中和タンクにて処理し、汚染したブロワーはウエスにてふきとり簡易除染し除染依頼票を発行した。
 以上でございます。
#214
○草野委員 いまの説明なんですけれども、まずその前にちょっと伺いたいことは、三月七日の一、二直の間にこういう事故の原因が発生した、いまこういう意味のお話だったですね。そうしますと、この廃棄物処理建屋の中のこの作業に当たった職員の作業体制といいますか、何直の体制が組まれていて、一直は何名で編成されているんですか。そして、三月七日、八日その当時の当直責任者、当直長、こういうことがおわかりになりますか。
#215
○平田説明員 運転日誌は先ほどようやく取り寄せましたので、当直はこの運転日誌を読み上げれば御説明できるかと存じます。
#216
○草野委員 いま通産省の方に運転日誌が入ったということでございますので、いままではこの運転日誌が手に入ってない。しかも、この運転日誌については、いろんな新聞の報道によりますと、社長はこの運転日誌の中にこの事故について記載をされている、副社長もそのようなことを述べている、またある新聞には、記載がされてない、また現地にいる運転管理専門官のお話でも、そういうものは見ていない、こういういろんなうわさが飛び交っておりました。運転日誌はその一番重要なポイントになると思います。私の手元にも運転日誌は入っております。通産省の方へいま入ったということでございますので、じゃひとつその当日の記録を、七日から八日にかけて実際にこういう事故があったのかどうか、この内容について報告をしてください。
#217
○平田説明員 御説明申し上げます。
 五十六年三月九日月曜日の二直のA班の運転日誌でございますが、「故障機器」といたしまして特記する欄がございます。ここに「フィルタースラッジライン フラッシングバルブAO−デルター二七五L/SについてMRF」と書いてございます。
#218
○草野委員 いま課長がおっしゃったこと、この故障機器ということですね、このことは今回の問題に該当する事故なんですか。
#219
○平田説明員 先ほどこれを読み上げたところでMRFと書いてございますが、これはメンテナンス・リクエスト・フォームというのの略でございまして、保修依頼票発行という意味と私ども解しておりますが、「フィルタースラッジライン フラッシングバルブAO−デルタ−二七五L/Sについて」のL/Sというのはリミッタースイッチというのが現在解読されておりますが、リミッタースイッチについてMRF、こういうふうに記録されている以外に私どもが現在当日前後の運転日誌に本件を見た限りにおきまして発見できないわけでございますが、この件につきましては、先ほどの原電からの報告によりますと、当該バルブの名前が出ておりますので特定できたわけでございまして、ほかにもいろいろ書いてありますから、これから考えますと、結果を聞いてしまえば、故障機器としてフィルタースラッジライン フラッシングバルブのAO−デルタ−二七五のリミッタースイッチについて保修依頼と書いてありますが、これがどういう故障であるかということは全く書いてございませんから、これのみからオーバーフローの件を推察することは困難かと存じます。
#220
○草野委員 そういたしますと、ここに記載されていることは本件とは必ずしも結びつかない、こういうことですね。そうしますと、これは三月七日の第二直、すなわち昼間の十五時三十分から夜の二十二時までの勤務時間になっていますね。当直長は鈴木さんという方がなっておりまして、そして職員の方が十名いらっしゃるようになっております。そうしますと、上に「主要運転操作」こういう欄がありますね。この欄が全然白紙になっているわけですよ。この七日はバルブを締め忘れた日ですから、先ほどのお話によりますと夜の九時半ですか、これは正確に後でもう一遍言ってください、たしか九時半ごろに運転員の方がそのバルブを締め忘れた。そして今度三直に移っています。三直は、三月七日の夜の二十二時から翌朝の八時三十分までが三直の人の体制ですね。このときの当直長は志々目さんとおっしゃるんですが、以下数名の方が作業に当たっております。ここのところに三時に何か書いてあります。これは何ですか、「タービンバルブテスト」ですか、そういうようなことが書いてありますけれども、この二直の人がバルブを締め忘れた、そして三直の人がそれを引き継いでいる。この欄について、そのほか何にも書いてないわけですね。三直の方は、これだけの人がいて全然バルブの締め忘れを発見することができなかった、こういうように解釈してよろしいんですか。
#221
○平田説明員 運転日誌から推察する限りはそのとおりしか結論が出てこないと存じます。
#222
○草野委員 翌日へまいります。三月八日。三月八日の運転日誌を見ますと、これは日曜日でございますけれども、加藤さんという方が当直長で、八名の運転員の方がいらっしゃいます。ここに十時十二分から始まって十四時四十八分まで、四項目についていろいろなことが書いてあります。これは記号で書いてありますのでわれわれにちょっと理解できませんけれども、これはどういう意味をあらわしておりますか。
#223
○平田説明員 私ども鋭意これの解読に努めたわけでございますが、その結果わかりましたことは次のとおりでございます。
 「三月八日 一直十時十二分HVE−14テストラン」と書いてございまして、十時三十七分終了ということでございます。このHVEというのは換気系の排気ファンだそうでございます。十時五十二分にHVE−24Aから24Bにテストラン、これが十時五十八分に終了しております。同じように十一時五十三分、HVE−24Bから24A、これが動いております。それから十四時四十八分に「RCWサージ」次はちょっと判読不能なんですが「オートメークアップ」と書いてあります。これは原子炉建屋補機冷却水系サージタンクの自動補給という意味だそうでございます。
#224
○草野委員 いま読んでいただきまして、私もよくこの内容わかりませんけれども、これは今回の事故と関係ありますか。
#225
○平田説明員 直接は関係ないかと存じます。
#226
○草野委員 そういたしますと、きょう初めてこの科学技術委員会で、原電の問題になる運転日誌が発表になったわけですね。いま通産省からお話があったように、一直、二直、三直、翌日の一直を含めまして、この事故については何ら記載はされていない、こういうことが明らかになったわけであります。したがって、現在まで日本原電の社長、副社長その他の幹部から、記載をされていた、こういうことが新聞の報道によると出ておりますけれども、これは全くでたらめであった、こういうことになりますか。
#227
○平田説明員 さらに次のページ、三月八日の次の三月九日等も全部調べてみなければいけないわけでございます。それからこれの意味するもの、直接関係ないと私申し上げましたが、たとえばいま申し上げました換気系排気ファン、これのテストラン、試運転ということは何を意味するかということを文外まで想をめぐらせば、あるいはそういうことを読み取ることも可能ということがあるかもしれませんが、通常の専門家であっても、なかなかこの点は読み取ることはむずかしいかと存じます。
#228
○草野委員 いまの課長のお話ですと、必ずしもこの事故に関係ないことばかりじゃなさそうだ、こういうような意味にも受け取れるのですね。
 それなら伺いますけれども、たとえばこういうような事故があったとする、そうした場合、この原電の敦賀工場の場合には、当直長がどういうような順序で責任者まで報告され、そしてさらに本社まで報告されるシステムになっているか御存じでしょうか。
#229
○末広説明員 お答えいたします。
 発電所におきまして何らかの異常事象が発見されました場合、通常は当直グループの中のパトロールをいたします運転員が発見することが多いわけですが、その場合、運転員は異常を発見した旨当直長に報告いたします。報告を受けました当直長は、必要あれば発電課長に報告し、さらに必要に応じ所内の関係課長に報告するということになっております。それからさらに、そのときの異常事象の内容によりまして、原子炉主任技術者、それから所長にも報告いたしまして、報告を受けました異常事象のうち、原子炉の運転に支障ないものを除きまして、直ちに本店の方へ報告することになっております。
#230
○草野委員 報告体制はいまあなたがおっしゃったとおりになっているのかもしれません。しかし、今回の事故の場合、当直長の方からたとえば発電課長を通じ、そして関係の課長に報告され、そしてまた所長まで報告が行っているかどうか、こういうことをあなたの立場から報告を受けていますか。
 もう一つ重要なことは、通産省の運転管理専門官、現地にいらっしゃるわけですね。いままでの新聞報道によりますと、その専門官の方は何も知らされてなかった、こういう報道です。その専門官は本当に知らされてなかったのか、知らされていたのか、室長の方からひとつお答えいただきたい。
 社内でこういう報告体制があった、その報告体制が、いまあなたがおっしゃったとおり所長まで報告がされていたのかどうか、確認していますか。それから、専門官の人がこの件について報告を受けていたかどうか、この二点についてお答えいただきたい。
#231
○末広説明員 先ほど、発電所内で異常事象を発見いたしました場合の社内での報告体制がこういうふうになっていると御説明申し上げましたが、本件に関しまして、どこまで、どういう形で報告されているかということにつきましては、まだ確認するに至っておりません。
 それから第二点の件でございますが、通産省の運転管理専門官は、本件につきまして、私が再度確認しましたところ、こういった事象については話を聞いてないということでございます。
#232
○草野委員 だんだんと内容がわかってまいりましたけれども、もう一つだけこの件で伺いたい。
 これだけの重大な事故が起きているわけですから、普通であれば所長から本社の方に報告されて、そして監督官庁の方に報告されるのが通常です。しかし、これが通産省に報告がなかったということは、所長の段階でとまったのか、それとも本社が知っておっても、なおかつ監督官庁に報告をしなかったのか。この件について、現地の立入検査以外に、私は恐らく日本原電の本社の役員のどなたか、必ず通産省の方に報告に上がっていると思います。その点はどうなっていますか。
#233
○平田説明員 三月八日の件につきましては、私は直接責任のある者から本社が報告を受けていたという報告は受けておりません。
#234
○草野委員 あなたは管理課長として、そういうことを知らなければならぬ立場にあるわけでしょう。この重大な事件が所長まででとまったか、所長から本社に報告がされていたかどうか、あなたは全然知らないですか。
#235
○平田説明員 しかしながら、私どもの担当者が原電に照会したところ、これについては本店は聞いていないという返答をしたというふうに聞いております。
#236
○草野委員 一番大事な、基本的な問題が、どうもあなたの答弁ではっきりしないのですよ。所長が全部隠して本社に報告してなかった、このようにわれわれは受け取っていいですか。
#237
○平田説明員 現在まで私どもが知っている限りにおきましては、そう考えていただいて結構だと存じます。
#238
○草野委員 そうしますと、日本原電の社内の管理体制というものは余りにもでたらめ過ぎる、こういうことが当然言われるわけですね。監督官庁として、この問題についてどのように対処されるおつもりでしょう。きょうの午前中の委員会で、田中通産大臣は告発も考えている、こういうニュースが報道されたそうでございますけれども、いかがですか。
#239
○平田説明員 現在、御承知のように法律に基づく立入検査を実施しておりまして、その結果を待ちまして厳正な処置を行いたいと考えております。
#240
○草野委員 確かに日本原電のこのような行為は私は一種の犯罪行為であると思います。これは許しがたい重大な責任があると思います。
 それから、もう一つ指摘しなければならないのは、原電の責任と同時に監督官庁としての通産省の責任もやはり免れることはできないのじゃないかと私は思います。先ほどからいろいろと質問が出ておりましたけれども、果たして現在の原子力発電工場に対する監視体制に問題がないのかどうかということなのですね。具体的に申し上げますと、一つは、現地に派遣されている運転管理専門官、この人が、ことしに入って三回もこういうような大きな事件があったにもかかわらずそういうことを全然キャッチすることができなかった、これは一体どういうことなのですか。この専門官はどういう行動をとらなければならないか、いわゆる日常業務の基準といいますか、こういうものを報告してください。
#241
○平田説明員 運転管理専門官の業務は、一言で申し上げますと保安規定の遵守状況について調査を行うことでございます。これは通産省設置法に基づく任意の行政指導でございます。具体的に申し上げますと、前日の運転状況あるいは主要な保修作業について報告を受け、当日の運転計画、それから主要な保修計画について説明を受ける、それに基づき中央制御室を初めとして主要な個所を巡視する、また必要に応じ運転日誌等の帳簿を見る、これが平常時におきます運転管理専門官の主要な業務でございます。しかしながら、先生も御指摘のとおり、運転日誌におきまして本件トラブルについて、バルブの問題を除きまして一切記述がないわけでございますし、また、これで三回目ということでございますが、前二回の一月十日と一月二十四日の件に関しましてもいずれも運転日誌に記載がなくしたがって運転管理専門官にも報告がなされてなかったわけでございまして、その点を私どもも非常に重要な問題点に考えておるわけでございます。
#242
○草野委員 だから、いまあなたがおっしゃったようなふうにやっておれば、案外こういうような事故はきちっと発見されたかもしれないのですね。だから、いまあなたがおっしゃったようなことは守られてないと思うのですよね。守られてないということは、やはり専門官の方の行動の基準といいますか、そういうものがぴしっと決まってないのじゃないかと私は思うのですよ。今度の事故を契機にそういうものをつくるべきだと思いますが、いかがですか。
 また、工場の中にこのような大変な事故があったわけですね。聞くところによりますと、通常の百万倍だとか十億倍の廃液が流れた。常識で考えられないことですね。こういうような事故が起きたときにでも工場の中に警報一つ鳴らないのでしょう。こんなことで一体どうなるか。ちょっと常識で理解できないのです。
 それからもう一つ、さっきあなたが運転日誌にはバルブのことだけについては書いてある、こういうことですから、これは重要な問題ですから確認したいと思います。バルブと言ってもたくさんあると思います。何カ所もバルブあります。フィルタースラッジサージタンクの下にもバルブがあります。それから、きれいな水を、純水を送りますね、この復水槽のところにもやはりバルブがありますね。これはどこのバルブを締め忘れていたのですか。
#243
○平田説明員 まず、バルブの問題でございますが、三月九日月曜日二直A班の運転日誌に記載してありますところの、先生お持ちだと思いますが、「故障機器」という欄に一と書いてあります「フィルタースラッジライン フラッシングバルブAO−デルタ−二七五L/SについてMRF」というところが当該部分であろうというふうに考えております。ほかの部分につきましては、私どもが現在考えている限りは、直接はこの件に関係がないかと考えておりますが、今後この点については調査の過程で、プラントでございますからいろいろ関連がございますので、十分詰めていく必要があるというふうに考えております。
 それから、運転管理専門官の業務でございますが、このように運転日誌には「主要運転操作」としまして、通常はバルブの切りかえとか試運転のこととかいろいろ書いてあります。さらに「故障機器」についてはいろいろなことも、細かいことも、さらにもっとささいなことも書いてあるわけでございます。それから「引継事項」といたしまして書く欄もございます。そこに一切このような本件に関する――一切というか、このバルブの問題を除きましては記録がないとすれば、仮に運転管理専門官とてなかなかこの所内において現状を把握することは困難かと存じます。しかしながら、このようなことがございましたので、今後は今回の件について十分な分析を行いまして、その結果必要ならば運転管理専門官の業務の内容、方法についてもまた検討を行っていきたいというふうに考えているわけでございます。
#244
○草野委員 この問題はこれで終わりたいと思いますが、一つだけ最後に伺いたいと思います。
 バルブの開閉時間、それからもう一つは廃液のあふれ出した量、流出した量、これはわかりますか。
#245
○平田説明員 当該洗浄のためにバルブを開いた時間は、三月七日の二十一時三十五分、それからサンプポンプが起動した段階、午前中の八木先生の御質問でお話がございましたが、床に廃液がこぼれ出した、したがってその時点でサンプポンプが起動するわけでございますが、サンプポンプが起動した時間が三月八日の八時二十五分、オーバーフローを発見したのが十一時九分、非常にコピーが不鮮明で判読困難でございますが、洗浄弁を締めたのが十一時四、五十分ごろというふうに読み取れます。
 オーバーフローの量については、原電からの先ほどの報告書によりますと「ポリバケツにて約二十杯受けフロワーファンネルに入れ」たと先ほど読み取ったようになっておりまして、ポリバケツ二十杯という点しか把握できておりません。今後正確にバルブの開閉時間、ドレンポンプの運転開始時間等から計算する必要があるかと考えております。
#246
○草野委員 いまのお答えですけれども、バケツ何杯というような問題ではありませんで、いまあなたの報告にあったように、前の晩の二十一時三十五分から、そして翌日の昼間の十一時五十分になってバルブが締められているわけでしょう。約十三時間半ですか、これだけの長い間バルブがあいてそして水が流れっ放しだったわけですね。あそこのフロアは百四十平米あるそうですね。そしてその三十センチのせきを乗り越えて廃液が流れ出した。単純に考えても、最低四十トン、四十二トン以上の廃液が流れ出したということが想像されるわけですね、こういうことから言っても。バケツで何杯だとか、そんな量とは全然問題にならぬ量が流れているわけですよ。こういう問題についてもう少し正確な報告をここできょうはいただきたかったのですけれども、いただけないことは非常に残念です。ともかくこの問題については一日も早く事実を解明して報告を願いたいと思います。
 最後に、長官に一つ伺いたいのです。
 あなたも先ほどからこの問題についていろいろ触れておられますけれども、ともかく原子力行政の推進という立場から、またその安全という立場から、あなたは非常に熱心に取り組まれておるわけでございます。わが国の原子力行政においてこういう事故はきわめて異例な事故であり、初めての事故じゃないかと私は思います。こういう事故に対してあなたの御感想なり決意なり、ひとつ伺いたいと思います。
#247
○中川国務大臣 第一点は、十三時間から十四時間以上にわたってバルブを締め忘れておったという誤操作が現実の問題としてあったようでございます。この点は重大なミスでございますし、また、構内にマンホールがあってそれが一般排水路を通じて湾の中に出たということが重なった。もっと悪質なのは、その事故について運転日誌に記載が十分でなかったり、上司あるいは監督官庁に連絡がなかった、こういう点が非常にまずい点でございまして、原子力行政を進める上に、こういったミスを起こしたということは非常に遺憾であります。今後はそういうことのないように、責任をとってもらう人には責任をとってもらい、また今後実態について原子力安全委員会に御報告があるはずでございます。報告を待って、今後どうこういった問題が起きないように処置をするか十分の対応をして、原子力発電利用イコール安全ということでございますので、こういった御迷惑、御心配、誤操作等がないように全力を傾けてまいりたい、こう思う次第でございます。
#248
○草野委員 次の問題に入ります。
 原子力発電所の安全審査のあり方という問題でございますが、まず初めに、基本設計の審査の問題で科学技術庁に伺いたいと思います。
 今回、放射能の汚染源としていま問題になっております廃棄物の処理建屋、これは昭和四十五年三月に運転を開始しておりますけれども、主なもので結構ですが、増設の申請は現在まで何回ありましたでしょうか。
#249
○赤羽政府委員 廃棄物関係の増設が続いておりまして、細かいのを入れましていままでに五件ございます。
#250
○草野委員 そうしますと、その五件のうちの増設部分のどれかが一般排水路の上になっているという非常に常識では考えられないような増設工事を認可されたわけですね。これは一体どういう理由なんですか。――この問題については、原子力安全委員会の事務局という立場で科学技術庁に私は伺っているのです。
#251
○赤羽政府委員 当時はまだ現在の一貫化ができておりませんで、原子力委員会の時代でございました。申請は、どの程度のものを増設をするということでございまして、詳細はすべて設計、工事方法の認可段階にゆだねる処理がされておりました。
#252
○草野委員 その原子炉施設、またその付属設備、これの新増設が現在では設置変更許可の対象になっているわけでございますけれども、それは通産省と安全委員会のダブルチェックを受けることになっているわけですね。こういうような建物を増設する場合、当然放射能漏れが起きるということは想像されるわけでございますので、絶対そういうことのないように中と外をぴしっと遮断する、そういうことは当然のことだと思うのですね。
 そこで具体的に伺いたいのですけれども、たとえば一般の建造物、一般の建物を建てる場合、高層ビルだとか往来の激しい道路、こういうところで新増設を行うときに、当然既設の構造物、たとえば地下に高圧のガス管が埋設されているとか、こういうような存在を確認した上で建築許可がおりると思うのですね。この原子炉の建設また原子炉の付帯設備の建設、こういう場合でも、下に一般排水路がある、こういう場合だったら、当然それを移転した上で工事をするのがあたりまえだと私は思うのですけれども、いかがでしょうか。
#253
○赤羽政府委員 今回の件につきましては、まだ通産省の調査もそこへ及んでいないようでございますので、詳しい報告を受けてから判断いたしたいと思います。ただ、一般論としては、新しい構造物をつくるときに、旧来の構造物をお互いに弱めない形で取り込むという総合的な設計がなされていればそれはいいかと思いますが、御指摘のように、前のを無視したような建て方をされるということは、特に原子力設備については許されないことだと考えます。これは一般論としてでございます。
#254
○草野委員 一般論じゃなくて、廃棄物の処理建屋が一般排水路の上に来れば、これは幾ら上屋の上の安全審査をやっても、底に穴のあいたタンクみたいなもので、水がじゃあじゃあこぼれてしまいます、こういうようなものであれば一般排水路を通じて放射性物質がどんどん外へ流出する危険があるということは当然わかりきっていることなんですね。こういうものについて、基本設計の審査の段階でどうしてチェックがされなかったか、そのことはどうしても私は理解できないのですけれども、いかがですか。
#255
○赤羽政府委員 廃棄物、特にこういう高いレベルの廃棄物を処理する建屋としましては、多少の漏水等があってもそれがすぐしみ出すという構造は原則的に許されないわけでございます。といいますのは、下に排水管がない場合でも、地面にしみていって地下水に入っていいということでもございません。そういう意味で、廃棄物の処理の建物の防水性それから床の漏れないような対策、これはかなり厳重に行われなければならないわけでございます。
 普通、設計、工事方法の認可の段階でチェックされておるわけでございます。ただ、当時の基本設計ではそういったことは詳しく触れられておりませんで、すべて設計、工事方法の段階にゆだねられていた。設計、工事方法の段階にゆだねられていたから軽く見て、適当でいいということでは全くございませんで、その趣旨は一貫して考えなければいけないわけでございます。
#256
○草野委員 当時の基本設計ではこういうことが審査の対象になってなかった、こういう御答弁でございますが、では通産省に伺いますが、通産省の場合は、設計及び工事方法の認可、いわゆる詳細設計について当然建物の配置や機器の配置、工事方法などについてチェックすることになっておりますが、今回のこの一般排水路の問題がなぜチェックされなかったのか、通産省の立場から伺いたいと思います。
#257
○逢坂説明員 御説明申し上げます。
 本件の申請でございますが、まずこれは四十五年に建設されまして、その後運転に伴いまして廃棄物の量が多くなってきているということで、スラッジタンク、貯蔵タンクその他あるいは洗たく用の場所とかそういうもので増設をしてきているようでございます。五回の増設をしておりまして、先ほど先生の御指摘のものは、五十二年にかつて外にありましたマンホールのところに第二洗たく場というものを増設したために中に入ってしまった、こういう経過でございます。
 御指摘の、ではどういう申請をやっているんだということでございますが、電気事業法四十一条の工事計画につきましては、安全上重要な施設に着目いたしまして認可申請をさせる制度でございます。発電所の設備全部ということではございません。たまたま一般用の排水路につきましてはこの認可の対象になっていないということでございます。
 それでは、この廃棄物施設があるのにどうかということが次の御質問かと思いますが、この廃棄物施設はもちろん対象でございます。そして、このときに関連の施設があれば、当然わかる範囲であれば、それについて技術基準に適合しておるかどうかというチェックがなされるべきであるというふうに考えます。しかし今回の場合には、この増設のときにはその関係の申請がなかったという非常に特殊なケースでございましたので、私どもとしてはこのマンホールの位置を知る機会がなかったということでございます。この点につきましては、私どもも非常に問題視しておりまして、今後十分検討いたしまして、技術基準の改正なりあるいは添付資料のとり方なりについて検討いたしまして、こういうことのないようにしたいというふうに思っております。
#258
○草野委員 このフィルタースラッジタンクの部分にこの建屋の申請があったときは、現在使用されておるマンホールの申請も一緒にあったんじゃありませんか。
 それからもう一つ、排水路のことについて申請がなかったとかなんとかというお話ですけれども、排水路はそのときにすでにあったんじゃないですか。
#259
○逢坂説明員 増設の場合につきましては、増設の部分につきましての申請がございます。当該マンホールがすでにあったであろうということは、いまから見ればわかるわけでございますが、申請の図面にはそういう記載がないというのが実際でございます。
#260
○草野委員 おかしいですね。古いマンホールは、そのときすでにもう埋められてしまっているわけですね。それで、新しいマンホールは現在工場にもあるわけです。しかも地上からこんなに飛び出しているじゃありませんか、建屋のところに。そういうものが申請のときに図面がないなんて、そんなばかな話はないですね。あなたが言っていることはごまかしですよ。
 それから、その下の一般排水路の問題についても、事実あるものなんですね。だから私は先ほど、高圧ガス管が下に埋設されている場合、その上に高層ビルや何か建てる場合は、建築の許認可をおろす場合、下の埋設管は当然対象になるだろうと。下に一般排水路があってその上にそういう危険な廃棄物の処理の建屋を建てるということは、常識では考えられないことなんです。いまあなたの答えを聞いていますと、ただわれわれの方は申請が出た部分についてだけ審査をしたのだ、こういうことなんですね。こんなことでは困るのですよ。管理課の方はどうですか。
#261
○平田説明員 御説明申し上げます。私どもの方は検査を担当しておりますので、その観点から御説明申し上げます。
 まず、一般排水路についての検査をどう見ているかということでございますが、私どもこれを使用前検査で扱いますが、使用前検査というのは、電気事業法四十一条の工事計画の認可を受け、または四十二条の届け出をして工事をする電気工作物の工事について行われるものでございます。本件のような一般排水路については、認可、届け出の対象とされておりません。したがって、認可を受け、または届け出をして工事をした電気工作物に該当しないため使用前検査の対象とならないし、また検査も行っておりません。敦賀発電所の一般排水路についても同様で、検査は実施しておりません。
 それから、定期検査の対象となる設備は電気事業法施行規則第五十三条から第五十五条において定められておりまして、一般排水路は対象としておりません。したがって、敦賀発電所の一般排水路も検査の対象としておりません。
 それでは、このマンホールの点検でございますが、あそこの部屋には除染廃液タンクというのがございます。この除染廃液タンクの使用前検査において、一般排水路のマンホールの存在することについては検討したかという点が問題になるかと存じますが、この点につきましては、一般排水路のマンホールは検査の対象とはなっておりません、しかし、廃液タンクの検査との関連において同タンクの施設方法がマンホールの存在によって技術基準に抵触することにならないことは十分確認する必要があると考えております。本件につきましては、その点の確認はしているものと考えております。
#262
○草野委員 時間が来ましたのでこれで終わりますけれども、いまの御説明を伺ってみますと、要約すると、安全審査課で審査した部分についてだけ管理課の方では検査を行うのだ、私はこういうように解釈をしたわけですね。いまあなた方のお話を聞いていると、一般排水路は検査の対象にならない、こういうことですと、では、そういう一般排水路がその下にあるということについて一体どうなるのだろうか。今回みたいにこういう事故があったときに大騒ぎをするわけですね。これは常識では考えられないわけですよ。下にそういうものがあれば、それはどこかに動かすとか何らかの方法を講じてから、そういう建屋の認可をするのが私はあたりまえだと思う。この問題について、いまお二人の課長さんから御答弁をいただきましたけれども、私はこれは納得できません。今後もこういう問題は原発建設の上において当然出てくるかもしれませんし、また現在全国の原発の工場の中でこういう例がもしかしたらほかにあるかもしれない。これはぜひとも総点検をやっていただいて、安全の確認を行っていただきたい。
 最後に、これは重要な問題ですから大臣、この問題について、ただいまお聞きのようにこれは通産省の問題であるかもしれませんけれども、これは原発の安全性という問題について非常に重大な問題だと私は思いますので、ひとつ長官の御答弁をいただきたいと思います。
#263
○中川国務大臣 いま通産省で実態を調べると同時に、私の承知しているところでは、排水系統で今度の事故を起こしましたので、この発電所のみならず全国の原子力発電所について総点検をして誤りのないようにしよう、こういうふうにしているように承知いたしております。
#264
○草野委員 終わります。
#265
○中村委員長 和田一仁君。
#266
○和田(一)委員 私も原電の敦賀発電所の今度の事故について若干お尋ねしたいと思っています。
 こういった事故が最近相次いで起こっておりまして、まず最初に、私も大臣にお考えをお伺いしたいと思うのです。
 いま大変エネルギー政策について力を入れておられる大臣、またエネルギーの関係閣僚として特に原子力発電については推進方について非常に尽力されている、そういう立場の大臣にとって――ここのところ、ことしに入りましてから頻繁に起こっておるこういう事故、これがこれからの原子力発電の推進にとって決してプラスになっているとは私は思わない。先ほども大臣の所信の中に、安全こそ最大の推進であるというお言葉がございました。私は、やはりこのことがはっきり確立されない限り今後の原子力発電の推進というものには大きなそごを生じてしまうのではないかと非常に懸念をしているわけでございまして、日本のエネルギー政策全体を見通したときに、原子力発電の占める重要度というものを考えますと、今回のこの事件は徹底的にその原因なるものを究明していかなければならぬ、こう考えているわけでございます。大臣、ここでぜひひとつ、今度の事件の原因究明についてわれわれは徹底的にやりたいと思いますが、大臣の方もそういう意味での御決意を御披瀝願いたいと思うのです。
#267
○中川国務大臣 八〇年代、二十一世紀に向かって、代替エネルギーの問題はわが国のみならず国際的な最大の課題となっております。特に、日本のようにエネルギーの自給率の少ない国にとっては、代替エネルギーは避けて通れない最重要課題だと存じます。
 そこで、代替エネルギーの重要な主役をなすこの原子力発電というものがきわめて大事でありますが、これを推進しなければならない情勢は、これはもう国民の皆さんの理解もいただいておるものと存じます。ただその場合、一点、安全性についてまだ国民の理解が得られないという点が最大の課題でありまして、私としては安全性の確立こそ推進につながるものだと思いまして、安全性を確保することについて最重要課題としてやっていきたい、こう思っておりますやさきに、最近いろいろとトラブルが起きて国民の皆さんに不安を与えるということは本当に遺憾なことだと存じております。わが国の原子力行政を振り返ってみて、例の原子力船「むつ」のトラブルが大きく支障を来したのと同じように、今度の事故が支障を来してはならない、その点を非常に心配をいたしておるものでございます。
 したがって、今度の事故はどこに問題があったかを究明し、そして今後しかることのないようにこの問題、こういった排水系統あるいはバルブの操作等についてしっかりしたことを考え出していくと同時に、これだけじゃなくて原子力発電全体について、安全性についてはもう一回考え直して心を引き締めて取り組む姿勢が必要だろう、こう思っております。
    〔委員長退席、椎名委員長代理着席〕
#268
○和田(一)委員 いま大臣も、一つには現在行われている原発の中での安全の管理体制に欠陥があるのではないか、バルブを締め忘れているという点を指摘されました。二つ目には、あってはならない排水口がその建屋の中に口をあけているということがはっきりした。つまり、構造上の欠陥を指摘されました。三つ目には、こうした事故が起きておるにもかかわらずこれが適切に報告をされておらなかった。こういう三つの点について、こういうことがはっきりしない限り、国民の原子力発電に対する安全の合意というのは出てこないという指摘をされたわけで、私も全くそのとおりだと思うわけでございます。
 そこで、こういった点について、けさからいろいろと原因が究明をされてまいっておりますので大分はっきりはしてまいりましたけれども、同僚委員の質問の中で、まだ私なりに納得のいかない点についてお尋ねをしたいと思っております。
 まず、いま直前に問題になりました構造上の問題でございます。これから入っていきたいと思いますけれども、この廃棄物処理の建屋の中に一般排水路に通ずるマンホールがあるということは、基準の上からいって許されることなんですか、それともいけないことなんですか。
#269
○逢坂説明員 一般排水路のマンホールの問題に入ります前に、廃棄物処理施設についてどういう審査をするかということを概略御説明……(和田(一)委員「私の質問に簡単に答えてください」と呼ぶ)先ほども答弁させていただきましたが、一般用の排水設備そのものは工認の対象ではございません。ただし、審査をするといたしますと、それは廃棄物処理建屋本体の方との関連において見なければいけないということになろうかと思います。
 それで、現在廃棄物処理建屋の方での技術基準はどうなっているかといいますと、耐震性のBクラスはもちろんでございますが、処理能力があるということ、それから放射性廃棄物以外の廃棄物を処理する施設と区別して施設しなければならないという技術基準、それから漏洩しがたい構造にする、あるいは化学薬品等で腐食しがたいような構造にする、それから、液体のものについては、床面に傾斜を設けたり、廃液受け口に導かれるような構造にしなければならないということになっております。それで、特に漏洩拡大防止のためにせきを設けるというようなことも決めてございます。
 しからば、今回のような場合に、洗たく場の廃液をためるタンクのところにマンホールがあるということ、あるいはその建物の地下を排水路が通っているということ、これだけでは現在の技術基準そのものに違反するというものではございません。現在のものでは、区分区別してまざらないような、タンクがあふれたときでもマンホールから入らないような高さを十分とっておるというようなことであれば、技術基準そのものは違反にはならないというふうに考えるわけです。ですが、この問題は本当にそうであったかどうかということは、これからの調査によらなければ結論が出せないと思います。私どももこんなことのないように、もしこれが施設設計上の問題としてマンホールから入ったのであれば大変なことでございますので、十分な調査の上、対策を立てたいというふうに考えております。
#270
○和田(一)委員 そうすると、われわれの常識から言うと、隔離されて密閉されていなければならぬはずだと思うその廃棄物処理の建屋の中に一般排水路に通ずるマンホールがあるということは、これはとんでもないことじゃないかというふうに理解をしておるのですが、監督官庁である通産省の方から見れば、いまのところはこういうものがあっても別に不思議じゃない、そういうふうにとっていいんですか、これは。
#271
○逢坂説明員 先ほども御答弁申し上げましたように、本件につきましては、存在は図面に書かれてございませんし、特殊なケースなものですから、通産省としては知るあれがありませんでした。それで……
#272
○和田(一)委員 知り得なかったということはもう通りませんよ。
#273
○逢坂説明員 ですから現在……
#274
○椎名委員長代理 発言は委員長の許可を求めてやってください。
#275
○逢坂説明員 いまになってみますれば、決して好ましいことではないというふうに考えております。
#276
○和田(一)委員 これは、今度発見したというのでは余りにもお粗末、私はそう思うのですよ。増築の申請をしたときに、この下に排水路が入っているという付属書類がなかったからわからなかった、これもおかしいのですが、しかし、それはそれなりにさっきも聞いておりました。そして今回、こうしたマンホールが口をあけていることが今度の事件でわかったというのでは、一体何のために専門官がそこにおってパトロールもし監督をしているのか。これでそういう職責を果たせるのですか。私はそれは詭弁だと思うのですよ。増築の申請があったときに、そこにかつての一般の排水路があって、マンホールがあってという付属書類がなかったのでこうなっちゃったというのは、これはそのときからわかっていなければおかしいのです。それを、いまここでこういう事件が起きたからはっきりしたので、そのことから見ればこれはまだあってもおかしくないんだというような、そういう答弁は私はちょっとおかしいと思う。われわれはこれが問題だと思っているのですよ。こういうところに穴があいている、こういう施設が現にあってそこで稼働している、こういう管理の状態だからこういうミスが起きてくるんだ、このように思っているのですが、いかがですか。
#277
○逢坂説明員 私は、区別をしないのでちょっと誤解をされたようなところがあるのじゃないかと思うのですが、工事計画の認可の段階で変更の申請は対象物が決まっておりますので、そこで関連の施設としてマンホールの記載がなければ書類審査の段階ではわからないということを私申し上げました。ただ、使用前検査の検査官は恐らく、物を見ておるわけでございますので、そのときには当然気がついたと思います。その関連の記載はないわけでございますけれども、当然その辺は気がついておったんじゃないかというふうに思います。そして、気がついて技術基準と照らし合わせたときに、洗たく廃液のある場所のタンクの漏れという最悪の場合を考えても、一般排水の方にはまざらないという判断をしたのではないかというふうに想像しておるわけでございます。それはいま決して私は好ましいと言っているわけではございませんので、いまから考えますと、こういうことはきわめてまずいことですので、今後の調査でそこがもし原因であるということになりますれば、何か抜本的な対策を考えなければならないということを申し上げているわけでございます。
#278
○和田(一)委員 それでは、この廃棄物処理の建屋というのは、建築のいろいろな規制の中で耐震構造としてどの程度のものを求められているんでしょうかね。
#279
○逢坂説明員 耐震設計はBクラスという分類でございまして、建築基準法で言う一般の建物はCクラスというふうに考えております。それはもうちょっと詳しく申し上げますれば、地上での震度〇・二、ですから二百ガル相当くらいでございますが、これがCクラスでございまして、これの一・五倍の耐震設計でございます。
#280
○和田(一)委員 耐震設計がそこまで求められている建屋の建築を許可するときに、下の構造を全然検討しないで許可するものなのかどうか、お伺いいたします。
#281
○逢坂説明員 当然検討いたします。強度の荷重が、応答値がどれくらいあるか、そして、つくられる設計の厚さでもって施設としてどの程度の強度があるかということを計算いたしまして、安全率を見て設計するわけでございます。
#282
○和田(一)委員 そうすると、そういう点では地盤の強度なども検査し、この上に建てるなら大丈夫だということを検討されたと思うのですけれども、二メートル下に一般排水路が通っている、こういうことでその耐震性は保証されているのですか。
#283
○逢坂説明員 申し上げましたのは、書類審査の段階での検討を申し上げたわけでございます。
#284
○和田(一)委員 先ほど、その使用前の検査をするときに検査官は現地に行っているのですから、マンホールが出ていても、それは基準から照らし合わせて、それだからいけないと言うわけにいかないというふうにお話しだったのですが、マンホールがあるということは下にみぞがあるということですよ。そうすると、やはり強度の面では、そこにマンホールがあいていることは構わないのかもしれぬけれども、建物全体の強度がこれで保証されているかどうかの疑問は当然持つべきだと思うのですが、そういう報告等は全然なかったのですか。
#285
○逢坂説明員 土木工学上の常識的な範囲内であるとすれば、特に判断しなかったのじゃないかと思います。私、検査のその辺の細かい記録は残っておりませんので、いま何とも申し上げられないわけでございます。
#286
○和田(一)委員 私は、耐震性がある、ないということをここで議論するんでなくて、その安全が非常にやかましく言われるはずのこういった建屋の中に、いまになって考えれば好ましくなかったというような穴ぼこがあきっぱなしで今日まで来て、それが今度のこうした大きな事故の原因につながるんではないかという疑惑が非常に深まっているんですよね。本当なら三十センチのせきがあって、そしてオーバーフローしたものもそのせきを越えて出た、それを戻すところがなければ、サシブポンプの方へまたやって、スラッジタンクへ戻す以外にないはずなんです。ところが、どこか捨てる穴があいているものだから、そこへ捨てたんではないかという疑惑が非常に強まってきている。それ以外にこんなところから出てくるわけがない。さもなければもっと重大な欠陥がどこかに出ているんだ、こういうことになるわけなんですね。ですから、ここのところがきっちりしないと、今度の事故の本当の究明にはならない、こういうふうに感ずるわけです。構造上の欠陥があった、そういうものを見過ごしてきて、いまになってそのマンホールはなかった方がいいというような程度の管理をしていたのかどうか、ここが非常に大事ではないかと思うのです。
 先ほどもいろいろな質問の中にございました。通産大臣はきのう決算委員会で、いま稼働している原発二十二基についても総点検をやる、こういう発言をされました。これは構造上の点検を含めておやりになるのですか。その排水路だけを、漏れているか漏れていないかを一遍チェックしようというだけなのか、それとも構造上のことをはなからやろうとしているのか。
#287
○逢坂説明員 四月二十日付の資源エネルギー庁長官名の通達でございますが、これは、四月十八日に敦賀発電所に起こりました一般排水路からの放射能の検出を契機にして、現在立入検査その他でいろいろ調査中でありますけれども、関係の各発電所の一般排水路について、管理区域からの放射性物質の漏洩、混入のおそれについて点検を行うとともに、放射能測定を行って結果を速やかに報告するように、こういう内容のものでございまして、先生御指摘の建屋と一般排水路との構造の関係につきましては、当然出てくるものというふうに考えております。
#288
○和田(一)委員 そういう大事な点で、ほかにこういった欠陥があってはならないと私は考えておりますが、慎重を期して点検するからには、しっかりとやっていただきたいと思うわけです。
 それからいま一つ、時間も余りありませんので先へ進みますけれども、こういった構造上の不備があって出てきた事故ですが、その事故の規模ですね。先ほど来、十分な報告がまだない、調査のデータが来てないということでございますけれども、もう昼のニュースでは相当詳しく、ここでの答弁以上の情報が出ておるわけですが、どういう規模の事故であったかを、現在の時点で通産省のつかんでいる限りをひとつ報告してください。
#289
○平田説明員 廃液の流出量その他については、なお詳細な計算を待つ段階でございますが、放射線管理記録につきましては、先ほど、現在までの事情聴取が行われたということが私どものところへ報告されてまいりました。それによりますと、以下のとおりと聞いております。
 廃液をふいたり捨てたりする除染作業に従事した従事者数は全部で五十六名、これには漏洩発見者二名を含んでおります。総被曝線量は千九百六十一人ミリレム、期間中平均被曝線量は三十五ミリレム、期間中最大被曝線量は百五十五ミリレム、一日最大被曝線量は五十六ミリレム、延べ作業人員は百四十六人日、集計期間は三月八日から四月十五日、三十九日間を集計しております。なお、これらのデータの詳細な確認は立入検査において行うこととしております。
#290
○和田(一)委員 これはやはり大変な放射線が出ていると思うわけですが、そうすると、この作業を五十六名、二十杯のバケツで処理したという報告とはどうなんでしょうか。
#291
○平田説明員 バケツ二十杯につきましては、私どもも、それが正しいかどうかについては全く判断できないわけでございまして、今後、流入した量、それから、せきの中にたまったものを発見した後くみ出した量、それを差し引きしまして流出量を計算しなければなりません、この辺は、バルブの開閉が報告のとおりであるかどうかを現実の記録その他原票に立ち返って点検した上で確定し、流量計算その他を行って、そのせきを乗り越えて外に漏出した分を算出したいというふうに考えております。
#292
○和田(一)委員 通産省としても、どうもさっきの報告のような二十杯程度ではない、もっと相当量が漏出したのではないか、四十トンあるいはそれ以上という線でないとつじつまが合わない、こういう感じが強くいたします。
 そして同時に、いま報告いただきました、この漏水のために作業した作業員の被曝量、これはどういうふうに国民は受け取ったらよろしいのでしょうね。非常に危検なものであったのか、それとも害はないのか。千九百六十一人ミリレム、これは総量ですか、これを作業した人は受けたわけですね、これはどうなんでしょうか。
#293
○平田説明員 総被曝線量千九百六十一人ミリレム、この数字は、五十四年度の全原子力発電所の従事者の総被曝線量一万一千七百三十一レム、要するにこれらの千倍がミリレムでございますが、一万一千七百三十一人レムに比べましては、それほどトータルとしては多いようではないと思います。
 それから、期間中の最大被曝線量は百五十五ミリレムでございます。一日の最大被曝線量は五十六ミリレムでございます。ちなみに現在の法令では、従事者の被曝については三カ月三千ミリレムというように決められておりますので、それから比べますと、法令を著しく超えるようなものではないというふうに考えております。
#294
○和田(一)委員 いずれにいたしましても、一日の許容の五十六ミリレムですか、これは上回っておったということですね。違いますか。――では、もう一回言ってください。
#295
○平田説明員 法令で一日の値は定めているわけでございませんので、三カ月について三千ミリレムを超えないというふうに定められているわけでございます。
#296
○和田(一)委員 いや、先ほどの答弁で、百五十五ミリレム作業中に被曝した、一日に五十六ミリレムと言ったんじゃなかったですか。その数字を言ったのだけれども。
    〔椎名委員長代理退席、委員長着席〕
#297
○平田説明員 いろいろ数字を申し上げたので先生に誤解を与えてしまって大変申しわけございません。期間中平均被曝線量が三十五ミリレム、期間中最大被曝線量が百五十五ミリレムと申し上げましたが、期間全体にわたりまして最も被曝した人の線量が百五十五ミリレム、この期間と申しますのは、三月八日から四月十五日の二十九日間、この間に一人の個人として一番浴びた人で百五十五ミリレムということを申し上げたわけでございます。一方、一日でこれを見ますと、一日最大被曝線量は五十六ミリレムでございまして、この期間に任意の一日で最大被曝線量を特定の個人が浴びたのがどのくらいかという数字が五十六ミリレムでございます。
#298
○和田(一)委員 大変な大事故かと思って心配をしておったのですけれども、いまの説明によると、少なくもまあまあ私どもが想像していたほどの大変な被曝でなく、ここの現場だけはこの除染ができた、こう理解していいのですね。
#299
○平田説明員 原子力発電会社からの報告が正しければそのとおりでございます。
#300
○和田(一)委員 そこが大事なので、それをはっきり国民の前に、今度の事故についてはこういう被害があって、それの除染のためには、これだけの被曝を受けたけれども、いま言ったような程度で済んだ。これは監督官庁としてはっきり言えなかったのでは、これは会社の報告をまるのみで、私たちは自信がありませんというようなことを国会で答弁されても意味がないのですよ。
#301
○平田説明員 先ほどこの数字を一番最初に申し上げた最後に、私この点につきましても、これらのデータの詳細な確認は立入検査において行うことにしているというふうに申し上げまして、立入検査によりまして放射線管理の記録、原票について確認をしたいと考えているわけでございます。
#302
○和田(一)委員 そうすると、いまの数字等はまだそういった確認の上の数字ではない、こういうことですね。
#303
○平田説明員 現在までの会社側からの事情聴取の結果によるものでございます。
#304
○和田(一)委員 先ほども運転管理専門官の話が出ておりましたけれども、この運転管理専門官、敦賀の発電所には何人いらっしゃるのですか。
#305
○平田説明員 本省定員二名、通産局定員一名、合計三名おります。
#306
○和田(一)委員 三名の専門官が常駐し――これは常駐ですね。常駐しておられて、ことしに入ってから実はもう、先ほどの審議官のお話にも、三回事故の報告がなかった、こういうことでございます。最初のは一月のたしか十日、二十四日が問題になったわけでございますが、一月十日、二十四日の事故の報告もない。そして、今度は三月八日にこういう大きい事故があった。ここで約二カ月以上。これを三人の専門官が今度も現地におられて、これだけの漏水事故があって気がつかない。何もなかった、察知することができなかった。これは派遣されておる本省としてどういうふうにお考えでしょうか。
#307
○末広説明員 お答えいたします。
 敦賀、美浜地区の運転管理専門官でございますが、先ほど三名と申し上げましたが、この三名をもちまして美浜発電所それから敦賀発電所、両方を所掌しております。先ほども御説明申し上げましたが、通産省の運転管理専門官は、電気事業者の保安規定の遵守状況をチェックするという任務を負っているわけでございますが、具体的には事業者からの報告をベースに職務を遂行しております。今回の廃棄物処理建屋につきましては、特に保修作業の実施等の報告がありましたら、必要に応じその状況をチェックすることとしております。
 今回の放射能の流出につきましては、ことしの三月八日の運転日誌には記載されてないわけでございますが、また三月九日付の運転日誌には、フィルタースラッジ貯蔵ラインのバルブ回路表示のためのリミットスイッチ不調につき修理伝票を出したという旨が記載されているのみでございます。こういった放射能流出といった事実につきまして、運転管理専門官は特に説明を受けていないということは確認しております。
#308
○和田(一)委員 先ほども、三月八日の運転日誌が手に入って、その中に記載されている四項目をあなたに解読していただいたわけですね。これは解読しなければわからぬような報告形態で毎日提出されているんですか。専門官が見ても解読を要するのですか、これ。
#309
○平田説明員 運転日誌の記載方法でございますが、運転管理専門官、現在敦賀、美浜に勤務している者たちは、一般的にはベテランの電気工作物の検査官でございます。しかしながら、法令は通常全部日本語で記載してございます。もちろん長年勤務していればそれの英語の略称その他にもだんだん習熟するわけではございますが、先ほど申し上げましたような記載方法のままではなかなかこれを理解するのは困難かと存じます。
#310
○和田(一)委員 専門官がいて、専門官が理解するのに困難な運転日誌を出させておいて、それでもう仕方がないというんで――ちょっと伺いますけれども、現場にいらっしゃる専門官というのはどういう職務と権限を持っていらっしゃるのですか。
#311
○平田説明員 先ほど運転日誌については御説明申し上げましたけれども、本件のバルブについては明快に「フィルタースラッジライン フラッシングバルブAO−デルタ−二七五L/SについてMRF」と書いてあります。L/Sというのがなかなかなずかしいと思います。リミッタースイッチでございます。その省略でございます。それからHRFというのは、これはちょっと理解するのはむずかしいんではないかというふうに考えております。失礼しました。HRFじゃなくてMRFでございます。MRFについては私もわからなかったものですから、私どもの担当官をして問い合わせしめたところ、メンテナンス・リクエスト・フォームの略だということが判明いたしました。
 一方、運転管理専門官は、先ほど来広室長が申し上げましたように、電気事業者による保安規定の遵守状況等をチェックすることとなっておりまして、具体的には事業者からの報告をベースに職務を遂行しております。したがって、このような廃棄物処理建屋において重要な保修作業等があれば、本来電気事業者は運転管理専門官に報告すべきものでございますから、その際運転日誌等を当然点検し、さらにさかのぼって、作業伝票等にまでさかのぼることになりますので、当然会社側の協力によって、記載が仮にMRFと書いてあっても理解できるものかと考えております。
#312
○和田(一)委員 聞いていますと、こういうところにやっぱりうまくいかないところの原因があるような気がするんですね。私は、L/Sが何でありMRFが何でありというようなことも、これは専門官としていればだんだんわかる、それはもうわかってもらわなければ困ることなんですけれども、さっきもお話が出ていましたけれども、要するに現場で働いているこういう発電所の人たちと、それから監督に行く人たちとの間で、片方はこういうものをきちっとわかるように報告をする、また片方はわからないものがあればわかるような報告書を、おれにはわからないからわかるように書いてくれ、こういう人間関係ができないでいるところに、これは本当に形式だけになっている、こういう感じがするのですね。であるなら、こんなことを何回も続けていったってこれはだめですよ。同じようなことではこれからも発見できないですよ。ですから、こういうところの意思疎通ができないと――暗号で報告をされる、解読しなければわからぬというようなことではなくて、そういうものではない、もっと本当に国民の前に、安全にわれわれは発電をしよう、またさせようという、そこに役所と発電者側に気持ちのつながりがなければ安全の管理体制なんてできないと私は思っている。それをやはりチェックをしてやらせていくというのが本省での仕事ではないかと思うのですよ。そういう点をもっときっちり姿勢として出していただかないと、細かいことを、MRFがどうとかL/Sがどうとかということをここで論議しても本当はしようがないんだ。
 だから、そういう意味で冒頭、大臣にも私はお聞きしたんだけれども、今回はそういうあってならないことが起きてしまった。その原因がもうどうにも解決のできない原因であっていくんじゃなくて、つまらないことで起きたならそれを国民の前にはっきり示して、こんなことで大変なことをしてしまったのだ、こんなことはすぐ直るんです、そういうことをきちっと国民に理解をしてもらえれば、安全こそ推進の最高のものだと言う大臣のそういう方向になっていく、そう私は考えているのですが、そういう意味ではもう少しやはり聞いておかないと、これではそういう合意が出てこない。
 さっき何か高橋審議官は、この専門官というのを現地検査官というような言葉を使っていたようにも思うのですけれども、これは私の聞き違いかもしれませんけれども、専門官であるならやはり相当の知識、経験があり、さらに職務、ときには権限が与えられていると思うのですよ。さっき私は職務と権限はどうなんだとお聞きしたのですが、お答えがなかったのですけれども、平常の場合でなしに、特に緊急の何か対応をせねばならぬ場合が起きたときに、こういう専門官をみんな頼ってその指揮を仰ぐというものじゃないかと私は思うのですよ。したがって、相当のそういうエマージェンシーがあった場合にも、的確に機敏に対応できるような人たちが当然配置されていると思うのですが、いかがでしょうか。
#313
○平田説明員 運転管理専門官、本省定員分につきましては、電気工作物検査官の資格を有する者を配置しております。
#314
○和田(一)委員 では、いいですか、もし現に自分たちがそういうものを発見したりあるいは即報告されたときに、どういう対応をとられるのでしょうね。今度のように、後になって、知らされてなかったとかなんとかというんじゃなしに、何か起きたときに、現場で。
#315
○平田説明員 直ちに本省の運転管理室の方に報告することになると考えております。
#316
○和田(一)委員 じゃ、これは報告官ですか、ここにいるのは。報告を受ければ何かあったことがわかり、その報告を受けたらそれを直ちに本省にテレックスするとか報告するとかいうのなら、これはもう本当に形式的だな。私は、これはこういうことで置かれているんじゃないと思うな。スリーマイルアイランドのあの苦い先例があったから、それを防止しようという意味でこれは置かれたんでしょう。そんな、会社側からの報告がなければ何にもわからない、報告があった場合には、現場にあってそれを直ちに本省に報告する、それで任務が完了するのならこんなものは置かない方がいいですよ。こんなものがあるのでむしろ安全だという印象を与えることは大間違いだ、これはいかがです。
#317
○平田説明員 原子力発電所を含めた現在の電気工作物の保安につきましては、電気事業者の自主保安体制が原則になっております。それで、本件のようなトラブルを含めまして、トラブルについての処理は自主保安体制の中で電気事業者みずからが行うことが責務となっておりまして、さらに、それの報告につきましても、法令で定められた様式により通産省に報告する形になっております。
 しかしながら、スリーマイル島の事故を契機といたしまして、国民からの強い要請がございまして、現地において直ちに電気事業者から情報を聞ける運転管理専門官を置くというふうに改めたわけでございます。発電所で事故が起こった場合、電気事業者からの事故の報告は直ちに発電所から通産省にもたらされるのではなくて、本社等を経由して来るということになりますと、それだけ時間誤差、状況の正確な伝達が困難になりますので、現実に現地に運転管理専門官を置いて、それを経由して報告させる。報告があった場合は、直ちに通産省は、一層詳しい情報を、運転管理専門官に指示することによって現地にて直接聴取させるというセンサー機能を持たせたわけでございます。
#318
○和田(一)委員 どうもいまの答弁からいくと、これは全然機能してないよ。そういう意味があるのにもかかわらず、現実にこうやって起きたときにその専門官は何にも知らされないで、そしてやっといまになって聞いたのだ、こういうことでは、とてもじゃないけれども、そう言っているような機能は果たしてない。
 いま現に二十二基の原発が稼働しているわけですけれども、こういった専門官は全部で十五人ですか。こういう人たちが、何とか間違いのないようにということで安全管理の面で努力しておられるのだと思うけれども、これだけの体制で、この専門官によって二十二基の原発の運転管理が完全に専門的にできている、こういう御理解でしょうか。
#319
○平田説明員 他の発電所につきましては、通常われわれ、メンテナンスの細かい情報についても運転管理専門官を通じていろいろ報告を過去も受けておりましたし、現在も受けております。それに対して私どももいろいろ検討いたしまして、要すれば原子力安全委員会の判断を仰いだり、あるいはわれわれの技術顧問会の意見を聞いたりいたしまして、適切に対応していると考えております。
#320
○和田(一)委員 私もいろいろ聞いていると、どうもほかではこういう心配が比較的なくよくいっている。ところが、事故を起こしたこの敦賀だけがどうもそうでなかったような気もするわけですが、過去においてこの敦賀の原発での今回のようなこういった大事故ですが、これまででなくても結構、これに類する事故、事故率というものはどういう状態だったのでしょうか。これは一生懸命やっている他の原発の人たちにとって今度の事故は大変なショックだったのじゃないかと私は思う。そういう意味では、ここは特殊なのかどうか聞いておきたいのです。
#321
○平田説明員 電気事業法によりまして報告されています事故、故障報告の件数によりますと、昭和四十一年から五十五年までの累計をいたしまして全部で百九十一件ございます。百九十一件のうち一番古い昭和四十一年に運転を開始しました東海発電所が二十八件、これは一番古いわけでございます。二番目に古いのが敦賀発電所でございまして、昭和四十五年三月十四日に運転を開始しておりますが、この発電所は一番古い東海発電所を上回って三十一件、百九十一件のトータルの中で断然一位でございます。
#322
○和田(一)委員 これは稼働の時間が長短があって、件数だけでは一概に言えないと思いますけれども、それより古い東海よりも多いということはやはり多いうちに入るのだ、こういう感じがいたします。こういうことが一つの発電所で頻繁に起こるということが原子力発電全体の安全性を問われる、こういうことになってしまうわけなんで、非常に今度の場合そういう点をきちっとさせていかないと、これはこれからの原発推進にとっての大変な足かせになってしまう、こういうふうに思うわけでございます。
 最後に、そういう意味も含めまして通産大臣は、この事故の責任が明確になってきたら――特にもうすでに事故隠しですね、こういう点は完全にはっきりしてきておるわけでございますけれども、そういうものがはっきりした場合の措置について相当断固たる措置をとる、こういうようなお話でございますけれども、どういう措置があるのでしょうか。
#323
○平田説明員 先ほどから申し上げましたように、今回の件につきましては電気事業法百七条に基づく立入検査を実施中でございます。このように事実の究明を急いでおるところでございますが、その際法律上の違反行為があったか否かについては、その結果を踏まえて判断することになります。
 さらに、事実の究明に関する調査が進行中の現段階におきましては、法令上の問題にかかわる見解を申し上げることは困難かと存じますが、いずれにしても慎重かつ厳正な態度で臨ましていただきたいと考えております。
#324
○和田(一)委員 原因を究明していってその責任がはっきりすれば、それにふさわしい厳格な対処の仕方が出てこないとやはりいけない、こういうふうに思うわけでございます。
 それから、一つ大変気になりますのは、先ほど私この現場の通産省の資料をいただいたわけなんですけれども、ちょっともう一度さかのぼるような質問になりますけれども、排水口の構造の中でLから始まってL、K、J、I、G、F、こういうふうに一般排水口がありますね。そして上の方、Hから逆にF、D、B、こういうふうに湾に流入しているわけですね。そうすると、Lというのはここで言うと一番もとだと思うのですね。このLという一般排水路よりまだ上があるのですか、上流が。
#325
○平田説明員 これがマンホールの起点と聞いております。
#326
○和田(一)委員 Lがマンホール、一般排水路の起点であるということになると、これはちょっと心配になってくるのですよ。ここでセシウムが出ていますね。これはどういうふうにお考えですか。
#327
○平田説明員 先ほどの八木先生の御質問との関連ではないかと思いますが、Lにつきましてセシウムが出ている。それからあとD、Eとセシウムが出ておりまして、F、G、I、J、Kというところはいまのところセシウムはないということになっておりますが、この辺は測定上の問題もございますので、これはソースを確かめるための急ぎでやった調査でございますから、核種分析その他についてはもう一度精密な分析が必要だと思います。
 しかしながら、Kが高くてLが低いという点につきましては、一つは、KがソースだということになりますとKからLには逆流ということになるか、あるいは先ほどの八木先生の御質問のように、可能性としてはKからBの方に流れる、漏出がKから逆流しないということになりますと、Lのところでもう一つ別なのがあった、そういう考え方も可能性としては否定することはできないと思います。
#328
○和田(一)委員 これは先ほど来大変問題になったのですが、セシウムというのは核分裂生成物質なんであって、それはピンポール等から漏れるのだというふうにおっしゃった。それがどういう理由かで、いま検出されている中で起点だとおっしゃったLというこのマンホールの中にあって、今回の漏水の中で一番たくさん出てきたK地点以下より上にあるLというサンプリング地点で出ているという、このことは私は軽視できないと思うのですね。そしてLというそのマンホールは、実はこれは原発本体の建屋に一般排水路では一番近いのですよね。これはそこから漏れるというようなことはあり得ないとは思いますけれども、そういう意味で、このL地点にセシウムが出ておるということは、やはり今度の調査の中で一つ非常に大きな意味があるのだろうと思うので、この点どういうふうな調査方法を考えておられますか。
#329
○平田説明員 先ほどから各ポイントの線量については、全部これは線量がもともと出てくる原点を探るための調査地で非常に暫定的な数字というふうに申し上げましたが、たとえばFより上流にGがございます。Fに比べてGの方が小さい。またその上流のIはぐっと高くなりまして、次のJは小さい。それでKが大きいということでございまして、この辺は測定の問題と、それからマンホールの底に堆積するわけでございますから、流れのぐあい、カーブの曲がりぐあいその他によっても変わってまいります。したがって、全体の量がこの順にだんだん堆積していったということでは、この量から上流が高くて下流が低いというふうにリニアになっておりませんから、それはやはりいろんな流れの状況によるものだろうと考えております。
 しかしながら、Lについては、他のものから比べますとコバルト60に関する限り一番小さな値になっております。ということから比べまして、一義的に考えられますのは、逆流が可能性としては一番多いと考えるのが自然ではないかというふうに考えております。
#330
○和田(一)委員 KからLへ逆流したということになると、さっきの量の問題ではないですが、どこかから一般排水路に入った量というものは逆流するほど相当な量だった、こういうふうになるわけですね、大体下が詰まらなければ上へは逆流はしないですから。そういう意味でも、この数値というものは相当大事なものだと思うわけです。
 それからなお、これはおもしろいのですよ、これは地形的にはよくわかりませんけれども、原発本体の建屋から見て、このセシウムが出たEとDは地形的にはやはり海岸より低いんですね。そして、出なかったK、J、I、G、EそれからこっちのHですか、これは地形的には海岸線よりは高い方向にあるように私は思うんですね。そういうようなことを考えても、このコバルト、マンガンと違ってセシウムが出ておるという点、これは確かに重要な問題だと思うので、この点もひとつ厳重に調査をして、専門的な立場からで結構です、またわれわれにはっきり納得のいくような解明をしていただきたい。ただ私たちが不安のままではちょっと見過ごせない、こう思うのです。その点は依頼をいたしまして、質問を終わります。
#331
○中村委員長 瀬崎博義君。
#332
○瀬崎委員 まず最初に言っておきたいと思うのは、けさほど来通産省の平田課長の答弁の中で、昨日の立入検査が進まなかったその理由として、各種調査団が現地入りしたからだ、そのせいに二回も三回もしましたね。しかし、今日のこの事態というのは、そもそも通産省の監督不行き届きという面もきわめて大きい。まさに通産省の原子力行政の弱点も含めてわれわれは調査の必要ありと考える、ここのことをまず自覚すべきだと思うのですよ。早い話が、考えてごらんなさい、一月十日、二十四日と立て続けに給水加熱器でひび割れが起こって放射能を含む蒸気が漏れた。一体だれがこの事実を明らかにしたんですか。通産省が明らかにしたのではなかった。今度の場合だってそうなんですよ。福井県の衛研がホンダワラを採取した、そこでコバルト60の異常放射能が発見されて、そして事実究明になったといういきさつがあるんでしょう。確かに私も昨日参りました。各種調査団といえば、共産党、社会党そして土曜日には民社党も行っているわけです。それぞれ事重大として行っているわけで、それを誹謗中傷するような言動は慎まなければならぬと思うのです。
 しかも、もちろん私どもはそんなに長く居座るつもりはなかった。午前九時半から十二時で終わって衛研の方へ行こうと思っていた。私ももうほぼ全国の原子力発電所一、二を除いて行っています。事故が起これば大概調査に行っています。どのくらいの時間を費やせば真相に迫れるかも見当はつきます。ところが、この日本原電は全然その見識が通用しなかった。あす行かれたら雰囲気はわかります。われわれ皆行けばまた雰囲気はわかりますけれども、当然すぐ答えられることでも、一々中へ入って調べてくるからと言う。一問の答えを待つのに二十分か三十分かかる場合だってある。簡単に見られるはずの資料、その資料一つ見てくるのにまたこれが二、三十分かかる。こういうことのために事実上午後四時ごろまで長居せざるを得なくなった、これが実情なんですよ。
 もう一つ、私がここで少し強調しておきたいのは、私が現地に到達すれば、まず真っ先に取り囲まれたのは報道陣からなんです。そして、こういう要請を受けたんですね。全然原電は真実を教えない、まともに受けたらうそだ、そして、中へも入れてくれない、だからもう少し公正な取材ができるようにまず力をかしてほしいんだ、こういう申し入れを受けることから私始まったんです。(「赤旗か」と呼ぶ者あり)違いますよ。たまたま私は、去る四月七日の当委員会の議事録を持っておりました。その中で中川長官がこうおっしゃってましたね。「やはりいかに騒がれようとも、長く国民の信頼を得る立場からいけば、全部公開をして、このとおり故障はあってもこういう対応をして大丈夫なんだ、隠すというやり方は、長期的に見て決していいことではない。」これを思い出して、その議事録をその場で読み上げて、大臣でもこう言っているんだから原電としてももう少し報道陣に対して態度を考えるべきではないか。これでその後比較的スムーズな話し合いになって、テレビに出たような中の取材もできたようなんですね。雰囲気の一端を言えばこういう状況なんです。ですから、そういう点で重ねて私どもは、こういう事態に立ち至ったとき、国会も含めて政府また報道関係者、こういうものはとるべき態度として三原則は厳に守られなければならないんだ、このことをひとつ大臣明らかにしておいていただきたいと思うのです。
#333
○中川国務大臣 あとう限りそういう方法で協力するようにしたいと思います。
#334
○瀬崎委員 順次いろんな問題点を明らかにしたいと思いますが、一つ重大な疑問点になっておりました三月七、八日の運転日誌に、フィルタースラッジタンク室における廃液オーバーフローの事実記載があったのかどうか、これは決着がつきました。実は私は、この日誌に記載があるようなないようないろんなうわさが出ておりましたので、強く要望して昨日この運転日誌七、八、九の三日間分を見たわけであります。結局関連のある記載というのは、先ほど課長が説明した三月九日、その二直で「フィルタースラッジライン フラッシングバルブAO−デルタ−二七五L/SについてMRF」こういう記載が「故障機器」の欄に載っていることを見たわけですね。原電当局にも十分ただした上、これ以外にはこの事故関連の記事が一切ないということも確認した。そのことを居合わせた新聞記者の皆さんには伝えました。もちろん赤旗はけさの一面でこれは大きく報じております。たとえば読売新聞等の記事には、共産党の調査団はこの日誌に事故の記載がないと言っている。ところが、きのうですよ、時間的には私どもがそういう日誌を見た後らしいんですが、社長はなお日誌には事故の記載がある、こういうふうに言っている、こういう記事までけさ載せて、どっちが本当だろう、こういう疑問を提起しているわけですね。これが原電の態度なんですよ。先ほど通産省の本省も確認されたように、結局これはわれわれの判断が正しかった、こういうことになるんだと思うんですが、改めて確認をしておきたいと思います。
#335
○平田説明員 瀬崎先生御指摘の「フィルタースラッジライン フラッシングバルブAO−デルタ−二七五L/SについてMRF」この記述以外は、行間を読めばともかく、ほかのものはなかなか発見は困難だと私も思います。それで、この記述をもって直ちにあれだけの放射性廃棄物がせきを越えて漏出したということを予測することはきわめて困難かと存じます。
#336
○瀬崎委員 私は何もそういうことまで言っているんではなくて、強いて関連する記載を探せばただその一項目にすぎなかった、こういうことをわれわれが指摘しているにかかわらず、一方で社長が大きな顔をして、いや、事故の記載はあるんだなどというようなことを言っている。こういう原電の体質がそもそも問題なんですね。これは現地の従業員の人々の責任ではなくて、トップの社長以下の体質がそうなっている、私はそういうことをはっきり言っているわけなんですよ。
    〔委員長退席、椎名委員長代理着席〕
 特に私どもが心配するのは、もしわれわれが運転日誌を見せてもちわなかった場合、記載があるのかないのか、こういうことが場合によってはうやむやにされるおそれもある。記載がないにかかわらず、あるようなことで済まされるおそれもある、こういうことも考えたからなんです。というのも、そもそもこの前の一月十日及び二十四日の給水加熱器蒸気漏れの事故だって、この運転日誌には記載がなかったわけでしょう。このことについては通産省が厳重な行政指導をしたのではなかったのですか。こういうふうな重大な事実について運転日誌に書いていない。書いてあったのは特別パトロールの記録に載っておったのでしょう。通常の運転日誌には載っていなかった。こういうことは遺憾であると言っておったのです。だから、当然そういうことを原電に対して行政指導をしておれば、今回のこのことについて、もし原電に多少なりとも反省の意があれば、記載漏れになっていることについて自主的に申し出があってしかるべきだと思うのだけれども、結局われわれの指摘があるまでこういうことが隠し通されている、こういう事件についてはどう思っておりますか。
#337
○平田説明員 一月の二回の事故、一月十日と一月二十四日でございますが、この件が判明しましたのは、先生御指摘のとおり残念ながら本年の四月になってからでございます。私どもが原電に対してこの点を指摘し、改善を求めたのはそれ以後でございますから、本件三月八日についてはまだそのような指示をしていなかったわけでございます。
#338
○瀬崎委員 私が言ったのはそうではなくて、三月八日のことはもちろんわからないのだから、あなたたちは知らないのだから、そのことを指摘できるわけはない。ところが、原電の方は三月八日の運転日誌にまた隠していることは、自覚はあるわけでしょう、本当に注意を受けて反省をしたという意思があるなら自発的にこういう漏れがあるんだと申し出てしかるべきではないか、こういうことを言っているのです。いかがですか。
#339
○平田説明員 先生御指摘のとおりでございまして、大変遺憾なことだと考えております。
#340
○瀬崎委員 私はきのう行った感じなんですが、原電の記録の特徴というのは、まず一つ、記録されてないというものが非常に多いということ、二つ目は記録があってもきわめて不十分だということ、三つ目は記録そのものがきわめてあいまいだということ、そして四つ目は記録が個々ばらばらで系統性、総合性がない、だから一つ質問しても、担当者に聞いても、あっちへ走りこっちへ走りしてそれが一つの答えになって出てくるまでには大きな時間がかかる。こういう点でも、一遍記録の体系全部を調べてみて、いまのままでいいのかどうかを点検される必要があると私は思いますが、いかがですか。
#341
○平田説明員 今回の件を踏まえて、先生の御指摘のとおりにしたいと考えております。
#342
○瀬崎委員 きょうは吹田委員長がお見えなんですが、これは安全委員会の見解もお聞きしたいし、またぜひ行動をとっていただきたいと思うのですが、こういう記録のとり方ですと、第一、こういう事故が起こったときすぐには原因がわからなくなってくる。またもし重大な事故などですと対応を誤る場合も出てくると思うのです。あるいはまた事故のいろいろな処理を誤るという場合も出てくると思うのです。そういう点でも記録は単に書いておけばよいというものではないように私は感じているんですが、委員長の御意見はどうでしょう。
#343
○吹田説明員 先生御指摘のとおりでございます。
#344
○瀬崎委員 次に、いまフィルタースラッジタンクのオーバーフロー以後のことが大変問題になっているんですが、もとはバルブの締め忘れ、こうなっているんですね。ところが、これが単なるバルブの締め忘れでないところを重大だと私は指摘したいのですよ。
 といいますのは、四月二十日の記者発表を見ますと、三月七日から八日にかけフィルタースラッジを貯蔵タンクに移送した後、移送ラインの洗浄を行ったが、洗浄終了後バルブを締め忘れたため洗浄水がタンクに流入し続け、サンプがオーバーフローしたものである、こうなっているわけですね。ところが、昨日たまたま運転日誌を見たところ、三月九日の故障欄に「フィルタースラッジライン フラッシングバルブAO−デルタ−二七五L/SについてMRF」という記載があったわけです。これがどういう意味をあらわすのか。原電側が正確に全部説明してくれたわけではないので、私自身の類推も含めて解釈したところが、先ほど言われたようなリミタースイッチの保修委託伝票を出した、こういう記録であるということがほぼ推定できる。そうなりますと、これは当然リミタースイッチに故障があったことを意味するわけですね。その故障があったかなかったか、どんな故障であるかは全然書いてないのですよ。それがどういう故障であるのか、私もずいぶん繰り返し尋ねた。その結果ようやくわかってきたことは、実はバルブは実際には開かれていたんだけれども、その開いているとか閉じているとかいうことを表示するランプがあるのですが、この表示ランプは逆に閉じ、つまり青を示していた、こういうことがわかってきたのです。
    〔椎名委員長代理退席、委員長着席〕
 こうなってまいりますと、これは単にバルブを締め忘れたという一つのミスだけで起こったのではないということがはっきりしてくるのです。確かにバルブの締め忘れがあったとしませんか、こういう人為ミスが一つあった。その上に二つ目としては、今度は表示ランプの故障という機械の故障が重なってきた。そしてさらに三つ目として、オーバーフローが起こってもこれを自動的にはチェックする装置がなかった。こういう三重の欠陥が重なってこの大きなオーバーフローをつくり出した、こういうふうに見れるのではないかと思うのです。こうなってまいりますと、やかましく言われている多重防護などというものはどこにもない、こう言わざるを得ないのではないか。そういう点ではこれは原電の装置自身の基本的な欠陥ではないかというふうに思っているのですが、吹田委員長、いかがな御見解でしょうか。
#345
○吹田説明員 安全委員会は昨日通産の方から中間報告を承りまして、非常に積極的に調査しておるようでありますので、その調査結果を十分承ってから考えたいと思います。
#346
○瀬崎委員 安全委員会に十分な結果が届いてないからそういう慎重なお答えだと思いますが、これは、昨日の運転日誌の資料と原電側の説明を重ね合わせた結果はこういう結論にならざるを得ないのです。バルブの締め忘れという人為ミスがあった、さらに表示ランプ、開きっ放しですから当然開の表示がなければならぬのにいつの間にか閉の表示になっていた、そしてさらにオーバーフローしてもそれは自動チェックできないシステムになっている、こういうふうなシステムについて通産省としてこれが基本的に多重防護のシステムになっていると言えるかどうか、判断を聞いてみたいと思います。
#347
○逢坂説明員 御説明いたします。
 バルブの件でございますが、バルブが自動であるか手動であるかという件でございます。これは原子炉の中心部分につきましては、先生御指摘のように……(瀬崎委員「ここの場所だけでいいんだよ」と呼ぶ)ここの場所につきましては、一般的な思想といたしまして、緊急を要するものにつきましては自動で行うということは原則であろうかと思います。ただし、この場合のような比較的警報を監視しながらやれるもの、こういうものは手動でもまたいいのであるというふうに考えております。
#348
○瀬崎委員 あなた、私の言うことに何も答えてないですよ。通産省の専門官がそんなことだから……。もちろんこのバルブは手動なんですよ。問題は、手動であけてあったわけだから最初は開の表示ランプがついておったというんです。ところがバルブの方はいらってないから開きっ放しなのに、その表示ランプだけがいつの間にやら今度は閉になっておったというんです。これがこの保修伝票を出した事故の実情だという説明があったわけなんですね。こうなりますと、もしもこのランプが正しく開を示しておったら、ああこんなに長い間開きっ放しでおかしいじゃないか――この制御室は主制御室ではなくて、廃棄物処理場の制御室なんですが、それでも三人ぐらいいるわけなんで、だれかは気がつきますよ。気がつかなかったということは、やはりこの表示ランプに故障があった証拠だと思います。だからこそまた保修伝票も出ているし、保修の内容はまさにその表示ランプの故障を修理するためのものだ。これは明らかに原電が説明しているのですよ。そうなってくると、先ほど言ったように、締め忘れたというこの人為的ミスに、さらにランプの表示の間違いという機械のミス、機械の故障あるいは欠陥、これが重なって、それをチェックするシステムがさらにまたないというトリプルミスになってくるわけですね。こういう重要性がここにはあるんではないかということをただしているわけなんです。そういう認識が通産にあるかどうかということなんですよ。
#349
○平田説明員 先生御指摘のようなこともあるかと思っております。しかしながら、これはあくまでも原電側の説明でございますので、私どもとしては、原点に立ち返って、本当にそうだったかどうかについて事実を究明してからでないと、軽々に判断することはできないんではないかと考えております。
#350
○瀬崎委員 実は私もその点に疑問を持っているのですよ。原電の説明はいまのとおりだったんです。といいますのは、リミタースイッチが故障であるという内容をもう少し掘り下げると、ひょっとするとバルブを締め忘れたのではなくて、事実上バルブは運転員が締めた、表示はそれで閉になった、ところがバルブは実際には締まっていなかった、こういう故障だって考えられるのですね。ですから、こういう点で、このバルブ系統の今回の故障というものは十分に調べてもらう必要があると思うのです。そして、もしもそういう故障であったとするならば、大体手動バルブについてはこの原電は全系統がそういうことになっているのではないかと思うので、この部分だけではなしに、バルブについては全系統を私は点検する必要も出てくるんではないか、こういうふうに思ったりするのですね。
 仮定の話を置いて恐縮ではありますが、いずれにしろここのバルブが故障であったということは運転日誌に記録があり、かつまた説明がありました。故障の内容がどうであるかは、確かに通産省の今後の検査を待たねばならないと思います。しかし、もしもこういうふうにランプと弁の開閉、人為ミスと機械のミスとがダブって起こって、それを食いとめる方法がないということだとするならば、全体のバルブの点検も必要ではないかと私は思うのですが、安全委員会としてもその辺の御検討をお願いしておきたいと思うのです。いかがですか。
#351
○吹田説明員 通産からよく詳細な報告を承って、われわれとして独自の考え方を出したいと思います。
#352
○瀬崎委員 そもそも今回の事故のもとになったこのバルブの締め忘れというのはそう単純なものではない。まさに原因であるここに大きな原電の欠陥を解くなその一つがある。このことを重ねて指摘して、これは慎重な調査を願いたいと思います。
 次に、オーバーフローした廃液と、一般排水路で検出されてきた異常放射能との因果関係ですね。鋭意調査中と言われている問題なんです。もちろんその調査に私たちも期待したいと思いますが、やはりわれわれ幾つかの疑問を持っております。
 浦底湾の定点調査では、三月八日のサンプリング時点では異常がなく、四月八日のサンプリングで十倍ないし四十九倍の異常値が出たということですから、この一カ月の間に放射能漏出の原因がつくられたんであろう、こういう見方を私どもはとっております。その関係から言えば、フィルタースラッジタンク室での廃液オーバーフローを有力な原因と考えられてしかるべきだと思うのですね。
 しかし、この一万三千ピコキュリー・パー・グラムのコバルト60が検出された第二マンホールのあります除染廃液タンク室と、その廃液があふれましたフィルタースラッジタンク室との間は、ずいぶん分厚い、がんじょうなコンクリートで、もちろん基礎も含めて仕切ってあるわけですね。もちろん私ども、その第二マンホールまで行ってまいりました。どう見ても、その仕切りの下の方を通して直接にじみ出てきたものが第二マンホールに入るとは考えられないような構造と見受けているのですが、通産省どうですか。
#353
○平田説明員 これは今後なお詳細に調査してみなければ、最終的な結論は出せないことでございますけれども、とりあえずの私の所感といたしましては、先生の御指摘のとおりだと思います。
#354
○瀬崎委員 そうしますと、第一マンホールは屋外にありますし、事実上検出値も低いわけですから、第二マンホールを含めて第一マンホールの直前までくらいの間が、もしも廃液がしみ込んだとすれば、可能性として一つ考えられるわけですね。これが一つのケースだと思います。
 もちろん、ここは大変レベルが高いところですから、私どもも入ってはおりません。しかし、現地にいらっしゃる小河技官、立入検査に行っていらっしゃる方のお話――小河さんは約二、三十秒入っていらっしゃるし、それと原電側の話を総合いたしますと、このフィルタースラッジタンク室の内側の壁に沿って、その地中に排水管が埋まっているわけですね。この排水管は鋳鉄管が埋まっているわけでしょう。ですから、もしこの床からしみ込むとすれば、この部分で、相当厚みのある床と、基礎とそれから鋳鉄管、これが同時に破断しているといいますか、亀裂を生じている、こういうふうなケースを考えるか、もともとこの排水路というのは道路にあったものですね、増築されるまでは道路についておった、そのときに旧マンホールが二カ所あった、何らかの理由でこの旧マンホールが機能を残しておって、そこを通じてオーバーフローした廃液が流れ込んだか、まあこのくらいしか考えようがないと思うんですが、通産省どう思っていらっしゃいますか。
#355
○平田説明員 先生の御指摘の旧マンホールは、一応全部埋め切っているということに報告を原電から聞いているわけでございますが、それの施工方法その他についても、今後詳細に詰めてみなければいけません。
 それから、けさ与謝野議員から指摘がございましたフィルタースラッジ貯蔵タンク室と、リアクター側に向かいまして右側のランドリーフィルター室、ここは後で増築されたわけでございますから、この増築された部分というのは、壁は当然二重壁になります。その部分の接合部というのは、やはり強度的にいろいろ問題が出てまいります。
 さらに、このフィルタースラッジ貯蔵タンク室とランドリーフィルター室との間には貫通部があることは、与謝野先生も御指摘になりましたが、そのような話はまだ確定的に私ども知っているわけではございませんが、そのようなうわさも聞いております。そのようなことから、たとえばフィルタースラッジタンク室からあふれて出た水が、その貫通部を抜けて、あるいは割れ目の接合部の接合のすき間を通って中に貫通し、そういう接合部でございますから、当然地下の部分までかなりの影響を与えます、したがって、地下の鋳鉄管に何らかのひび割れその他が入っておりまして、そこにしみ込むというようなことも考えられるわけでございます。
 このようなことにつきまして、詳細な調査を進めてみないと、最終的な結論は出せないかなというふうに考えておるわけでございます。
#356
○瀬崎委員 もちろん、そういう調査は大いにやられたらいいんですよ。われわれもそれを期待したいということは最初に言っておるわけですね。
 問題は、私が指摘したいことは、もしその建物の接合部分で、しかし鋳鉄管ですから、それが亀裂を生ずるということになりますと、相当な力がかからなければならないだろうというのが一般の専門家の話ですね。そういうことから考えて、もしいまのような説をとった場合、果たして技術基準に適合しているのかどうか、今後の調査にまたなければならぬとは言われるけれども、しかしそれ自体がおかしい。といいますのは、まずこれは科技庁の方に聞くのですが、フィルタースラッジタンク室の増設は、原子炉等規制法の原子炉施設の設置変更に該当するのではないか、こう思うのですが、いかがですか。
#357
○赤羽政府委員 かつて設置変更として許可した経緯がございます。
#358
○瀬崎委員 そのときに、一定の基本設計というものをちゃんと出されておって、安全審査という手続を踏んでおるわけですね。
 次に、通産に伺いますが、電気事業法によって工事計画認可を受けなければならない、当然、電気事業法に基づく技術基準に合格しなければその認可を受けられない、こういうことになっておるのではないですか。
#359
○逢坂説明員 そのとおりでございます。
#360
○瀬崎委員 そうしますと、そのときには当然詳細設計並びに工事方法が提出されているわけですから、それであなたたちは審査もしているわけですから、一応の事前の結論というものも出せるはずではないかと思うのですね。
#361
○逢坂説明員 廃棄物処理施設の設備につきましては、タンクの強度その他チェックしてございます。
#362
○瀬崎委員 タンクを含むその建物全体ですね、施設全体についてはどうなんですか。
#363
○逢坂説明員 支持物として検討しております。
#364
○瀬崎委員 ですから、そういう検討の資料というものが現にあれば、また十分な検討がされておれば、いま安全課長が言ったような部分でもし問題がありそうだということは、あなたたち自身が調べる場合の問題意識として持ち得るのではないかと思うんですね。あらゆる調査をしてみないとわかりません、それは何にも許認可を経ていないものならそういうことは言えるだろうけれども、その点はどうですか。
#365
○逢坂説明員 私が申し上げましたのは、廃棄物処理施設につきまして工認の対象になっておるということでございます。一般用の排水路につきましては、先ほども答弁させていただきましたが、それそのものは対象ではございません。ただ、その廃棄物処理施設の技術基準の中に、区分して施設するということが書いてございますので、その関係では検討することができるようになっております。しかし本件は、その一般用の排水路は対象でございませんでしたので図面に記載もなかった、こういうことでございます。
#366
○瀬崎委員 先ほどの安全課長の説明でいけば、本来技術基準では、いま言われたように放射性廃棄物以外の廃棄物を処理する施設と区別して施設する、そうなっていなければいかぬのに、現に区別されていない。まさに放射性廃棄物を処理する施設から出た廃液が一般の排水路に流れ込むのですから、これは区別されていないことになるのでしょう。まさにこれは技術基準に落第ということになるはずなのに、合格になっている。ここの矛盾をあなたたちはどう説明するのかということを聞いているわけです。
#367
○逢坂説明員 今後の調査によりまして、そういう事態になるかどうかという、なりましたときには、対策といたしまして考えなくちゃいけないというふうに考えております。
#368
○瀬崎委員 今後の調査以前の問題として、そもそもあなたたちの工事認可のときの安全審査において、こういう一般排水路と、それから放射性廃棄物の処理施設とは、きちっと区分されているかどうかということが審査されてなくちゃいけないんでしょう。そこが一体どうであったのかということを聞いておる。そこがわかっておれば、今回の原因についても、何も放射能のレベルの高い現場が苦労してやる前にも、ある程度の推定はできるはずではないか、こう言っておるわけなんです。
#369
○逢坂説明員 先生の御指摘のとおりでございますが、ただ、これの変更のときには、そこの記載がなかったということを私申し上げております。それで、こういう問題がございましたので、私どもとしては、そこを明確に添付資料その他で取るようにする、あるいは技術基準でもそこを明確に読めるように、そういうことが禁止できるような変更をする必要があるのではないかというふうに考えておるわけでございます。
#370
○瀬崎委員 しかし、あなた、同じくその技術基準ではこういうことも決めているでしょう。放射性廃棄物が漏洩しがたい構造であり、かつ化学薬品等により著しく腐食するおそれのないものであること。それから言っても、増築を行ったときにその境界の部分が弱くて漏洩するようなおそれがあるものを、それじゃなぜあなたたちは認可しているのかという問題が起こるじゃないですか。
#371
○逢坂説明員 いまの先生の御指摘の件につきましては、はっきり結論が出たわけでもございませんので、私どもはいまの段階で、明らかに技術基準違反であるというような結論もちょっと出しかねておるところでございます。しかし、本件は非常に問題のところでもございますので、十分検討いたしたいというふうに思っております。
#372
○瀬崎委員 貫通部というのはサンプのところを言っているわけですか。
#373
○平田説明員 現地におきまして、私ども通産省が四月二十日付で行いました中間報告のコピーを先生に差し上げているというふうに聞いておりますが、その添付図面、色はついておりませんが、この図面がございます。この図面のここの部分にわずかに点線で貫通部があるように書いてございます。この貫通部が一体どういう貫通部であるかということにつきましては、私まだ現実に確認いたしてはおりませんが、これを今後詳細に詰めてみたいと思っております。
#374
○瀬崎委員 本来は、この床には傾斜がついでおって、いわゆるいま貫通部のある方、つまり内側の壁の方が床は高くなり、それで外側の壁の方で床が低くなるような仕掛けになって、そして外側の壁沿いに溝を掘って、あふれればその溝に流れて、そのサンプのところへ落ちる、こういう仕組みになっているわけなんですね。ですから、よほど高い水位になっておったとすれば別ですけれども、朝説明されたように、ポンプは動いておったと言うのですから、ある程度くみ出していたことは事実なんですね、タンクの方に送り返していた。だとすれば、水位は、いま言われている開口部、つまり床が上がっていますから、内側が低くて、逆に外側が深くなる、こういうことから考えても、大体排水管が埋まっている、鋳鉄管が埋まっている方向には、床の上では比較的液が少なかった。そう見れるので、あなた方の言う話をなかなかそのまま私も信頼しがたいのですが、しかし、それはそれとして、先ほど来実態を検査してみなければわからない、わからないと言われるのだけれども、本来は、こういうものを建てる前に、そういう技術基準に違反するような欠点がないかどうかを検査するためにあなた方は安全審査をやっているのじゃないんですか。あなたたちの安全審査というのは、建ててみた結果において、いろいろやってみて危険がわかるのだという気休め的なものなのですか、いかがですか。
#375
○逢坂説明員 審査の段階は書類審査でございますので、その審査の書類に記載がなければそれは知り得なかったということがまず一点。
 それから、先ほどもお答え申し上げたのですが、検査官は施設を全部見ますので、その辺のところはよく気がついたというふうに想像されます。ただ、そのときに技術基準に照らしてみましたところ、明確な違反がなかったというふうに判断したのではないか、これは記録がございませんので想像にすぎないのでございますが、そういうことで合格にしたのだろうというふうに判断しているわけでございます。
#376
○瀬崎委員 これはやはり原子力安全委員会の方でも検討していただきたいと思うのですね。つまり申請する側が、ひょっとしたら廃液が流れ込むおそれあり、つまり廃棄物処理施設とは完全に独立てはない一般排水路になり得る危険があるにもかかわらずその部分を申請から落としてしまった、こういう書類を出せば、現在では通産の方がチェックのしようがない、こうおっしゃるわけなのですね。ですから、今後ともこういうふうなやり方を続けるとするならば、書類で落とされたら事実上安全審査も同時にそこは見落としてしまう、こういう結果になると思うのです。どういう形で二度とこういうことが起こらないように事前の安全審査の段階できちっとチェックできるようにするのか、この点が一点。
 それから、使用前検査はやっていると思う、わかっていると思うのだけれども記録がないと言われるのですが、これもまたまことに頼りない話ですね。だから、この使用前検査についても、もう少しきちっとした制度の改善も必要ではないかと思いますし、この点は安全委員会として大いに威力を発揮していただきたいところなのですが、いかがでしょう。
#377
○吹田説明員 御指摘の事項等は、今後よく通産からの報告を聞きましてから検討いたしたいと思います。
#378
○瀬崎委員 調査の結果を見なければわからないけれども、現時点でとにかく言えることは、本来なら、安全審査をしているわけなのだから、そのときの詳細設計とか工事方法とかその後の使用前検査等のいろいろな資料さえきっちりしておればそれを見て大体見当がつくはずなのに、つけられない、これが大きな問題だ、こういう点だけは安全委員会の方も十分御認識をいただきたいし、なおのこと通産省として、ではあなたたちのこれまでの安全審査は何をやっていたのだろうかということをみずから反省してほしいと思うのですね。そうでないと国民は安心して通産省にゆだねるわけにはいきませんね。建てて使ってみないとわからない、これでは安全審査の意味はない、このことだけははっきりしたと思うのです。
 それからさらに、これは万が一のことではあると思いますけれども、どうも現地のいろいろな二ユースを総合しますと、現在言われているフィルタースラッジタンク室あるいはそのすぐ隣のランドリー室の床面並びに基礎、その下の鋳鉄管に亀裂が入ってそこからしみ込んだというのに対して、そうでない場合を予想する向きもあるのですね。それはバケツでくみ取ったのは二十杯ぐらいじゃないぞという話があるのと符合するのですが、そのくみ取った廃液をじかにこの第二マンホールに捨てたのではないか。私ども現場を見てきましたところ、われわれが服を着がえて入る手前まで廃液が流れてきております。実はそこでくんで、もしマンホールに一番早く捨てるとすれば第三マンホールが一番近いのです。ところが、そこは入り口からまる見えだし、広い場所のど真ん中で、人もよく通りますから目立ちます。第二マンホールというのは二メートル四万ぐらいのきわめて狭い部屋であって、しかも四万コンクリートで囲まれて、数段階段をおりていった底のところにマンホールが少し高くなってつくられているのですね。あそこなら捨てておっても見つかりにくいというふうなことから、一部分をそういうところへ直接投棄するように指示したのではないかというふうな話もわれわれは耳にするわけなんです。こういう面についても、通産の今回の調査の中で一応問題意識として持っていらっしゃるのかどうか、伺っておきたいのです。
#379
○平田説明員 先生御指摘の点についても十分調査する所存でございます。
#380
○瀬崎委員 これは相手が原電であるだけにそういうこともあり得るというふうなことになってくるので、こういう点は原電のこれまでの姿勢、体質とも大変関係している、私はこういうふうに思えるわけであります。ないことを望みます。
 次に、先ほど来セシウム137検出問題が出ているのでありますが、今回のフィルタースラッジタンク室の廃液オーバーフローによるものとしますと、各マンホールでの検出値はコバルト60、マンガン54とセシウム137は同じような傾向で数値が出てくるはずだと思うのですよ。つまり第二マンホールのところで一番高い数値が出て、あとでこぼこがあるにしろ、だんだん海側に行くほど低くなる、こうなっておれば今回のこのオーバーフローの関連でセシウムも出たのだろうということが成り立つと思います。ところが、現に通産省も確認されているように、セシウム137の検出というのはきわめて限られたマンホールだけに、かつばらばらな値で出てきている。こういうことから考えても、この検出されておりますセシウム137は今回のオーバーフローのものとは考えにくい、こう見るのが私はまず妥当だと思います。そうしますと、いやでもおうでも、過去にも今回と同じようにこの一般の排水路に一次冷却系の廃液が流された、こう見ざるを得なくなるのですね。しかも、運転日誌にはもう二回も三回もこういう事故が明記されていない。とすれば、過去にさかのぼって類似の事件があったという疑いのもとに通産省としても調査を進めらるべきだと思いますが、一応そちらの見解を聞いておきたいと思います。
#381
○平田説明員 セシウムの問題につきましては、何しろあの測定が線源の出どころを見つける緊急のものであったこともございますので、今後また精密な土の測定をしてみなければ軽々な判断はできないと思いますが、過去の問題につきましては当然、先生御指摘のように、原電敦賀発電所運転開始以来にさかのぼってよく調べてみたいと考えております。
#382
○瀬崎委員 初期段階にピンホールがちょいちょい出ておった、この事実はありますね。ですから、そこから一次冷却水にセシウムが漏れておっただろう。問題は、一般排水路ですから、そういう一次系から出てくるような廃液類がまざるはずがないところにまざっているのが一番問題なんですね。それが今回初めてのことではなしに、相当前からあったというふうに見てこの問題の調査に当たる必要がある、その点を特に強調しているわけです。今回燃料棒に欠損があったかどうかということは私どもは軽々に言えないと思うのです。しかし、とにもかくにも一般排水路という本来放射性廃液は流れてはならないところに過去にも流された実績だけはまず疑うべくもなくある、こう見てかからなければならない、こう思っているのですね。通産省はその辺重ねてはっきりしておいてほしいと思います。
#383
○平田説明員 過去の問題もあわせて調査してみたいと思っております。
#384
○瀬崎委員 時間がほとんどなくなってきたのですが、水産庁も見えておりますので伺っておきたいと思います。
 今回のこの放射能レベルのきわめて高い廃液をたれ流した事件で、海産物の汚染についでこれが一番早く発表される。人体に影響ない。三月八日のサンプリングから四月八日のサンプリングまでのわずか一か月でホンダワラの放射能が十倍ないし四十九倍に上がったわけですね。こういう事実については水産庁どう見ていらっしゃいますか。
#385
○川崎説明員 お答えいたします。
 今回の事故による周辺の魚介類への影響については、科学技術庁が現時点におきまして測定なさいまして、人体への影響はないという発表をしておられます。水産庁としましては、放射能問題、特に人体への影響については必ずしも専門的な知識を持っているわけではございませんので、特にこれに対してよしあしの意見を申し述べる立場にはございません。
#386
○瀬崎委員 しかも、原因がいまだにはっきりと究明されてないわけですね。フィルタースラッジタンク室またはその隣のランドリー室の床から漏れたというようになってきますと、当然これはずっと地中にもしみ込んでいるし、地下水にも影響が出ているのではないかと考えられるのです。海のそばであるからこれまた流れるであろう。ですから、放水口とか排水路以外に、そういうふうな地下水の流出ということも考えられるのではないか、われわれ素人目に心配するのですが、そういう点、水産庁どう考えられます。
#387
○川崎説明員 事故の原因やあるいはどういう放射性物質がどこに流れているかということにつきましては、いま調査されておるところでございまして、水産庁としても早急にその結果を究明していただきたいと考えております。
 なお、先ほどの答弁で意見を述べる立場にないと申しましたが、水産庁としては科学技術庁の出された結果を信頼してやっておるわけでございます。
#388
○瀬崎委員 全く水産庁の独自性がないので困るのですがね。
 それと同時に、一般排水路からは本来ならば放射性物質は出ないはず、こうなっていますね。このはずが間違いだったということを今度証明したわけです。そういう点からいきますと、全国の原子力発電所の排水についても、その排水による海水汚染の調査に当たって、今回のを教訓にして調査地点、調査方法あるいは調査頻度、こういうものについても再検討が必要じゃないかと思うのですが、水産庁、海を守る立場としてどういうようにお考えですか。
#389
○川崎説明員 水産庁としましては、放射能の遺漏事故にかかわる漁業者の不安感あるいは正常の漁業活動に対する支障というものの影響を非常に心配しているわけでございまして、放射能に関する監視体制の整備充実が十分図られていくべきだろうと考えております。
#390
○瀬崎委員 保安規定との関係をただしておきたいのでありますが、今回のようなこういう大量の放射性廃液のオーバーフローがあった場合、現在認可されている保安規定では、本来どういうふうな作業をすべきであるか、あるいはまたどういうふうな命令系統でそのことの報告が行われてくるようになっていますか。
#391
○末広説明員 お答えいたします。
 今回のような建屋内の漏洩という異常がありますと、当然それはパトロールをしております当直グループの一人の運転員が発見すると思いますが、発見いたしますと当直長に連絡し、当直長は保修課長、放管課長あるいは関係課長に連絡しまして所定の対策を講ずるということになっております。
#392
○瀬崎委員 保安規定は今回の場合守られておったのですか、それとも保安規定そのものが無視されておったのですか。
#393
○末広説明員 今回三月八日の件につきましては、具体的にどういう作業がなされたかということにつきましては、いま現地で詳細に事情聴取をやっておりまして、その段階で保安規定との関連も明確にしていきたいと考えております。
#394
○瀬崎委員 運転日誌とか保安規定というのは、ある意味ではこれは自主的にきちっと記入されたり守られなかったら意味のないものですね。そういう点では、原電はこれが二度ならず三度ならず同じことを繰り返しているわけですね。そういう意味合いで責任者の処分問題等も出ていますけれども、私が、この間現地で会いました浅田常務自身が、持ってきた運転日誌を見て、この事故の記録がないことに気がついて、全く理解に苦しむと何回も繰り返したわけですね。つまり、そういう原電の最高幹部の、保安規定の重要性、運転日誌の重要性、つまりは全体として安全管理の重要性、こういうものの認識がきわめて欠けている、こう言わざるを得ないように思うのです。確かに現地の調査も大事だけれども、ここまではっきりしてきた以上、本社の、こもとの幹部の責任についても、もう少しこれは明確にせないかぬと思うのです。これはやはり大臣の方でしっかりやってもらいませんと、出先でというわけにいかぬと思うのです。
#395
○中川国務大臣 本当に大事なことですから、しっかりやらなければいかぬと思います。
#396
○瀬崎委員 大臣、そんなあいまいな、抽象的なことだから図に乗るわけなんですよ。つまり今回の事件は決して現地の所長とか次長とか課長とかあるいは当直長だけの責任ではなくて、そういう運転日誌はきちんとつけなくちゃいけないことになっているのに、つけなくても全然これを幹部が関知もしていなければ、改めるような指導も指示していない。むしろ私が現地に行って運転日誌を出してもらって、事故の記載がないことに気がついて、こんなこと起こるのはおかしいなと私の目の前で二回も三回も言うのですからね。あきれ果てて物が言えぬ、こういう実態なんです。それほど現在の原電の最高幹部は、こういう運転日誌の重要性、保安規定を守ることの重要性、ひいては安全管理全体について認識が不足しておった、こういうことを暴露していると思うので、現地のことは現地のことで通産省、科技庁、安全委員会に一生懸命やってもらうとして、大臣は大臣として、やはりこの経営の責任者に対してこの際きちっとした行政指導をされるなり、責任の所在を明らかにするような処置をとってもらいたい、こういうことを申し上げているのです。具体的に答えてほしいのです。
#397
○中川国務大臣 原電の指導監督といいますか監督業務は通産大臣がやっておりまして、通産大臣がけさも……(瀬崎委員「通産大臣いないから、かわって」と呼ぶ)かわってと言っても、かわっての辞令をもらっておりませんので、そう簡単にはいかないわけでございます。
 通産大臣が、けさの閣議でも、厳重に処置をし、告発も含めて責任はとるつもりである、こう言っておりますから、しっかりやられるものと存じます。
 私も、担当大臣として、今後再び起きないように、正すべきは正す、責任ある者は責任をとってもらう、こういうことには賛成をし、協力をしていきたいと思っております。
#398
○瀬崎委員 最後に、吹田委員長に伺って終わろうと思うのですが、もちろん事故の規模からは大変な違いがあります、また起こった場所も原子炉本体部分と廃棄物処理場という大きな違いがあります、しかしその性質においてはスリーマイルアイランド原子力発電所の事故と何か共通するものを私は感じるのです。今回の場合も今後よく報告を聞いた上で判断するとおっしゃいましたけれども、そもそもこの大量の廃液があふれ出たもとのバルブの締め忘れについては、同時に表示ランプの故障というものがついて回っていたようだし、また、このあふれた廃液を自動的にチェックするシステムが全然ついていなかった、こういうものが幾つか重なってこういう大きな問題になっているわけですね。スリーマイルの場合には、あれは逆に二次の補助系のバルブを締めたまま、ピンボードの印があるいは開になっていたのか知りませんけれども、運転に入って、結局一次系の温度、圧力が急上昇して、そのために蒸気逃し弁が開いて一次冷却水がどんどん漏れた、水位が下がってきたものだからECCSが働いたけれども、そのときに液面の表示計ですか、これが誤操作したとかでわざわざ手動でECCSを切ったというようなことが事故の規模を大きくした、こう言われているわけですね。そういう点では、人為的なミスと装置の欠陥、チェックシステム、こういうものが重なるとこういう大きな事故に発展するという点で、多重防護とはいいながら現在の軽水炉はまだまだ多重防護になっていないということを示している点で非常に今度の事故は教訓としなければならぬというふうに思っているのです。決して軽々に扱えない。そういう点で、やはり国民が信頼をしている原子力安全委員会としては特別にこれは力を入れて、現地調査も含めて対処していただきたい、こう思っております。答弁を聞いて終わりたいと思います。
#399
○吹田説明員 先生御指摘のとおりでございまして、安全委員会といたしまして、こういう事故が日本で起こったということは私たちはTMI以上に非常に重要なことと考えております。その原因を十分確かめまして、どこがそういう事故につながったかも十分検討して、今後そういうことが起こらないようにいたしたいと考えております。
#400
○瀬崎委員 終わります。
     ――――◇―――――
#401
○中村委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 原子力の開発利用とその安全確保に関する件について、来る二十八日、参考人として日本原子力発電株式会社役員等の出頭を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#402
○中村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 次回は、来る二十八日火曜日午前九時四十五分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後六時十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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