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1980/04/21 第94回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第094回国会 建設委員会土地及び住宅問題に関する小委員会 第2号
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1980/04/21 第94回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第094回国会 建設委員会土地及び住宅問題に関する小委員会 第2号

#1
第094回国会 建設委員会土地及び住宅問題に関する小委員会 第2号
昭和五十六年四月二十一日(火曜日)
    午前十時三十五分開議
 出席小委員
   小委員長 村岡 兼造君
      池田 行彦君    鹿野 道彦君
      中村  靖君    小野 信一君
      中村  茂君    伏木 和雄君
      瀬崎 博義君
 出席政府委員
        国土庁土地局長 山岡 一男君
        建設省計画局長 宮繁  護君
 小委員外の出席者
        建 設 委 員 甘利  正君
        国土庁土地局次
        長       小笠原正男君
        国土庁土地局土
        地政策課長   渡辺  尚君
        国土庁土地局土
        地利用調整課長 河村 勝三君
        建設省計画局参
        事官      松本  弘君
        建設省計画局宅
        地開発課長   清水 達雄君
        建設省計画局宅
        地企画室長   市川 一朗君
        建設省住宅局住
        宅政策課長   伊藤 茂史君
        建設省住宅局住
        宅企画官    北島 照仁君
        建設委員会調査
        室長      川口 京村君
    ―――――――――――――
四月二十一日
 小委員鹿野道彦君及び桜井新君同月十五日委員
 辞任につき、その補欠として鹿野道彦君及び桜
 井新君が委員長の指名で小委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 土地及び住宅問題に関する件(地価の推移と宅
 地需給の見通し)
     ――――◇―――――
#2
○村岡小委員長 これより土地及び住宅問題に関する小委員会を開会いたします。
 土地及び住宅問題に関する件について調査を進めます。
 地価の推移と宅地の需給見通しについて、政府より説明を求めます。山岡土地局長。
#3
○山岡政府委員 「地価と関連指標の推移」という資料を提出してございます。それに基づきまして、簡単に御説明いたしたいと思います。
 まず、第一ページでございますけれども、上の方に基礎となります地価公示価格、全体平均、それから住宅地、それから民間でやっております市街地価格指数、これは不動産研究所がやっておるものでございまして、全国の百四十都市で、一都市土地点、千四百地点について時系列的に地価の推移を調べておるものでございますが、この基礎となります諸元を一番上に挙げております。
 その次に、地価に関連があると思われるようなものにつきまして十三項目につきまして十カ年間の対前年変動率を挙げまして数表の基礎といたしております。
 二ページの真ん中あたりのところから下に「参考」といたしまして、表にはしておりませんけれども、公定歩合その他の推移につきまして過去十カ年間の経緯を表記いたしております。
 三ページ以下に表をつくっておりますけれども、この表の基本的なものといたしまして、まず一番上の方に一番高い線がございますが、これが地価公示の住宅地の対前年変動率の推移でございます。その下の破線で書いてございますのが地価公示価格、全体地域の十カ年間の推移でございます。点線で書いてございますのが全国市街地価格指数でございます。この三本を基礎といたしまして、それぞれに各ページのところの主要項目につきまして、実線でその経緯を入れております。
 表はいろいろな見方があると思われますので、委員各位で御判断いただくのがよろしいかと思いますけれども、ごく簡単に御説明してみたいと思います。
 まず、三ページの国民総生産でございますけれども、この国民総生産の対前年伸び率の推移と地価の関係につきましては、四十年代は相当相関が高かったと私ども思っております。この表に載っていない前の方からずっと続けて見ますと相当相関があった。しかしながら、これは五十年代に入りましてやや異なる動きを示しておるようでございます。これは税制とか、それから国土法の施行とかその他の要因がその原因として働いているものというふうに見ております。
 四ページが民間住宅投資でございます。名目で、五十年代の初めぐらいまではやや相関をいたしております。これも先ほどと同じように、五十年代の半ばごろから、五十三年、四年ごろから少し異なる相関を示しておるわけでございます。
 それから五ページが公的固定資本形成でございまして、これは余り相関はないように見えます。
 それから六ページが民間設備投資でございます。この民間設備投資をこれで見ますと、たまたま大変相関度が高いように見受けられます。しかしながら、この期間に行われました民間設備投資の内訳を見ますと、省力化投資、公害防止投資等が実は主でございましたので、土地とは余り関係のない投資が主であったと思いますけれども、こういうふうな相関を示しているのはおもしろいことだと思います。
 七ページが常用労働者の賃金指数についてでございます。これは全体から見まして相関していないように見受けられます。
 それから八ページが卸売物価指数でございます。卸売物価は御案内のとおり千三十四品目につきましてバスケットの中身を全部チェックいたすものでございますけれども、これは地価とは関係ございません。そのバスケットの中に入っている品目には地価に関連するものは入っておりませんので、直接の関係はないわけでございまして、ここでは一応参考までに卸売物価指数との関連を書いてみたものでございます。
 九ページは、卸売物価指数の中の投資財の指数についてのものを書いてみたものでございます。投資財指数は、中身といたしまして建設材料九十四品目、それから資本財、でれば機械設備等でございますが、百二品目、合わせて百九十六品目を先ほど申し上げました卸売物価のバスケットの中から抜き出しまして、建設関係の投資等につきまして関係の深い品目につきましてその指数を見るものでございますが、これは直接関係はないわけでございますけれども、たまたまある程度の相関があるように見えます。
 それから十ページでございますけれども、これは消費者物価指数でございます。これは四百八十五品目につきまして消費者に関係の深い物価の指数を示すものでございますけれども、この消費者物価と地価との関係につきましても、これは直接の関係は余りないわけでございます。と申しますのは、消費者物価指数の中で、これには家賃というのが入っております。家賃というのが、その全体の中の寄与度を見ますとたしか一万分の二百七十九だったと思いますが。その中に地代というのがございます。地代のウエートはその中で八十一でございます。したがいまして、消費者物価指数の中の地代のウエートは一万分の八十一ということでございまして、それは、たとえば地価が上がりましたときに、現行の借地借家法の中では直ちに地代が上がるというふうなことはありませんので、ほとんど影響がない。したがいましてネグリジブルスモールであるというふうに思っております。これも参考までに作成してみたものでございます。
 それから、次の十一ページがマネーサプライでございます。これは通貨残高でございまして、通貨残高にCD、譲渡性預金でございますが、これを加えました。実際に土地を買い出動するような資金、そういうものの動き、金がどれくらいフローしているかということを見るものでございますけれども、これで見ますと全体としては緩やかな相関を示しているというふうに言えるかと思います。
 それから十二ページでございますけれども、住宅資金の新規貸し出してございます。これは銀行勘定と信託勘定の計でございますが、余り相関はないように見えます。住宅資金の貸し出してございますので、土地の手当てとの間のタイムラグ等があるのではないかというふうに思われます。
 それから十三ページでございますけれども、これは不動産業向けの貸出残高でございます。これは少しずつ時期がずれながらやや相関しておるようなかっこうが見えます。
 それから十四ページでございますが、新設住宅着工戸数でございます。これもここに載っていない四十年代前半からをずっと見ますと相当相関があったわけでございますが、五十年代に入りましてやや異なった動きを示しております。特に五十年代に入りますと、供給不足等も一つの原因とも推定されるのではないかというふうに思います。
 十五ページでございますが、売買によります土地所有権の移転件数でございます。これはおおむね傾向としては一致をしておるわけでございまして、相当な相関があるのではないか。ここに表で挙げておりませんけれども、実数を表に落としてみますと相関の関係がもっと明確になるというふうなことであろうと思います。
 以上、きわめて簡単でございますが、前回御要望のございました資料につきまして御説明させていただきました。
 結論的に申し上げますと、国民総生産、民間住宅投資、それから新設住宅着工戸数等につきましては、四十年代は相当相関が高かったけれども最近やや異なる傾向を示している。それから、民間設備投資の名目、卸売物価指数の投資財、それからマネーサプライ、不動産業向け貸出残高、売買による土地所有権の移転件数等は、相当な、またはややという言い方がつくと思いますが、相関が見える。その他の、公的固定資本形成とか常用労働者賃金指数、それから卸売物価指数、消費者物価指数、住宅資金の新規貸し出し等につきましては余り相関が見られないというふうなことであろうかと思います。
 以上でございます。
#4
○村岡小委員長 宮繁計画局長。
#5
○宮繁政府委員 お手元に「宅地需給長期見通しについて」という資料を御配付してございますので、これに基づきまして御説明いたします。
 まず、この宅地需給長期見通しの策定の目的でございますけれども、そこにも書いてございますように、長期的な展望のもとで総合的な宅地供給施策を展開する見地から、五十六年度から昭和六十五年度までの十年間の宅地の需要量と供給量の見通しを三大圏域別、それとその他圏域別の四つに分けまして定めたものでございます。これを十年間といたしましたのは、宅地の供給は、素地を手に入れてあるいは宅地開発のいろいろな計画その他を行いまして、地方公共団体と協議をして造成して、最終消費者に宅地を供給するまでにかなり長い年月がかかりますので、一応長期的な十年間ということにいたしました。しかし、同時にそれを前期五カ年と後期五カ年に分けまして、五カ年間でどうなるかということも見られるようにいたしまして、今後のいろいろな宅地供給施策を進めてまいる場合の指針とする、こういうことがこの長期需給見通しをつくった目的でございます。
 それから、見通しの内容につきましては、一番最後に表がついておりますので、これをごらんになりながらお聞き取りいただきたいと思います。
 この見通しては、いま申し上げましたように計画期間を五十六年度から六十年度までの前期と、六十一年度から六十五年度までの後期に分けて需給量を推計いたしております。それで、前期におきましては全国ベースで、ここに書いてございますように宅地の需給量は六万二千五百ヘクタール。MGと書いてございますが、注の1にございますように、これはミディアムグロスということで、住宅の敷地面積、これは直接住宅を建てるために個人が買収する面積とお考えいただければいいと思います。これはネットということで書いてございまして、そのほかに、団地分譲住宅でございますと細い街路とか子供の遊び場、そういったものが絶対必要でございますので、こういうものを加えてございます。ちなみにこの住宅の敷地面積、ネットに対しましてミディアムグロスは大体一・二倍ぐらいになっております。
 そこで、それを見ていただきますと、全国で六万二千五百ヘクタールのミディアムグロスで宅地の需給量が決まっておるわけでございます。それで前期におきましては、いま申し上げましたように全国で六万二千五百ヘクタール、首都圏、近畿圏、中部圏には一万五千、八千、七千二百というふうに書いてございますが、三大都市圏合計では三万二百ヘクタールになりまして全体の二分の一弱になっております。首都圏は一万五千ヘクタールでございますので全体の四分の一でございます。それから、後期におきましてはこれがやや減少しておりまして、宅地需給量、MG、ヘクタール、後期のところを見ていただきますと、六万七百ヘクタール、三大都市圏ではそこに書いてございますように、合計いたしますと全部で二万九千百ヘクタール、首都圏では一万四千五百ヘクタール、こういうふうになっております。
 なお、この六万二千五百とか六万七百ヘクタールといいますのは、備考の2に書いてございますけれども、新しい市街地、すなわち農地、山林、原野から新しく市街地になる分と、すでにある程度市街化しておる市街地のおのおのの必要量の合計でございます。それで、いままで、三期の住宅建設五カ年計面の参考資科におきましては、新規の宅地必要量は六万六千ヘクタールと推計する、こういうふうに読んでおりましたけれども、これは、今後のこの計画におきましては新市街地分に相当するとお考えいただいてそんなに大差はございません。
 そこで備考の2に書いてございますように、新市街地分で見ますと、前期の六万二千五百ヘクタールのうち四万五千六百ヘクタール、後期の六万七百ヘクタールのうち四万三千百ヘクタールが新しい市街地で新規に宅地が必要となる、こういう数字でございます。
 次に需要の内訳について御説明いたしますが、前期におきましては、そこに書いてございますように、新規の宅地必要戸数を全国で四百二万戸と書いてございます。これは四期の住宅建設五カ年計画の七百七十万戸のうち、新しく宅地を必要とするものが四百二万戸でございます。これに対応する量を推計しております。三百七十万戸につきましては、現在宅地のところへ建てかえるとかあるいは現在工場敷地であるところに住宅が建つ、こういうことになるわけでございます。
 それで、この四百二万戸に対しまして新規の宅地必要量をはじきます場合に、宅地原単位というのがここに書いてございまして、MG百五十六平米一戸当たりと書いてございます。これを乗じまして六万二千五百ヘクタールを一応宅地の需要量ということで推計いたしました。付属資料にちょっとややこしいことが書いてございまして、平均戸当たり面積、ネット、平米、戸建長屋建、共同住宅とあります。これはたとえば全国で御説明いたしますと、戸建長屋建は平均百七十三平米、共同住宅では、これはマンションその他でございますので、一戸当たりは五十二平米、大体こんなところが平均的な数字である。
 ところで、共同住宅率三五・五%というのが書いてございますけれども、新しく建設されます住宅のうち、三五・五%ぐらいが全国では共同住宅、マンションとか集合住宅、その他いろいろ形式はございますけれども、こういうものである。これを加重平均いたしまして、ネットの敷地面積を出しまして、それに先ほど申し上げましたように子供の遊び場等をつけ加えて、一・二倍して宅地原単位の百五十六平米が出てまいったわけでございます。
 なお、後期におきましては、宅地の原単位が百六十九という数字になっております。これは敷地規模の拡大が図られるということを考えまして、需要の長期的な動向を勘案いたしまして、後期の場合は前期よりやや面積を大きくいたしました。しかしながら、新規の宅地必要戸数が三百六十万戸とわれわれは推計しておりますので、宅地の需要量は六万七百ヘクタールとなったわけでございます。新規の宅地必要戸数三百六十万戸に対応するそれでは全体の住宅の建設戸数はどのぐらいになるか、これは将来第五期の住宅建設計画のときに決められるわけでございますけれども、大ざっぱに言いまして七百万前後の戸数になると考えていただいてよかろうかと思います。
 それからいま申し上げました宅地の原単位の百五十六、全国の数字でございますけれども、これはたとえば首都圏で見ていただきますと、戸建長屋建が首都圏では百四十八平米となっております。ところが、昭和五十三年度の状況では、首都圏ではこの戸建長屋建の一戸平均の敷地面積は百四十二平米でございます。このまま推移いたしますと、傾向値で見ますと百二十八平米ぐらいに小さくなってしまうわけでございます。それを何とかここに書いてございますような百四十八平米の水準に維持したいというわけでございまして、そういうことでこの宅地需要量も一万五千ヘクタールと若干多くなっております。
 それから近畿圏では百三十五平米と書いてございますけれども、昭和五十三年度の近畿圏の平均の戸当たりの敷地面積は大変小さくて百五平米でございます。これをこのまま推移をしてまいりますと、九十五平米ぐらいまで落ち込みそうでございますけれども、これを何とか一戸当たり百三十五平米まで引き上げたい。近畿圏におきましては百三十五平米ぐらいまで引き上げましても宅地の需要量が八千ヘクタールぐらいでございまして、相当な努力は要りますけれども、何とか確保できるのではないかということでこういう目標をセットしたわけでございます。
 それから次に、供給の内訳になりますけれども、供給の内訳は、前期を見ていただきますと、基礎推計量と期待推計量に分かれております。基礎推計量と申しますのは、現在まで、昭和五十三年度までの実績と五十三年度までに採用されておりますいろいろな施策を前提にはじいた数字でございます。付属資料の注の3に「基礎推計量は、」云々と書いてございます。それからその次に、期待推計量でございますけれども、これは注の5に書いてございますように、基礎の方が五十三年度までの実績、五十三年度までの制度を基礎としてはじいたものでございますが、期待推計量は五十四年と五十五年も含めまして今後の政策努力等により見込まれる増加分でございます。
 それで、基礎推計量につきましては、その表にございますように、公的供給、区画整理、民間供給というふうに区分して推計いたしております。三ページのこのところに書いてございますように、公的供給は具体の事業の積み上げを基礎とした。これは公団、公社、地方公共団体が現在事業もやっておりまして、継続のものその他もございますので、そういうものを全部積み上げてはじきました。
 それから区画整理につきましては、事業認可の現在の件数、これからの推移、それから区画整理後なかなか市街化が進まないという御批判をいただいておりますけれども、そういった今後の市街化の速度を想定して推計いたしております。大体近畿圏では区画整理をやりまして二十年目ぐらいで全部住宅その他建築物が建つようでございますし、首都圏では少しテンポが遅くて二十四、五年ぐらいで全部、住宅、学校、マーケットその他も建築できるというようなスピードでございます。そういう前提で推計いたしました。
 それから三番目の民間供給につきましては、ちょっとややこしいのですけれども、開発許可によるもの、すなわち千平米以上の土地の区画、形質を変更しまして建物を建てる場合は全部開発許可にかかわらしめておりますから、そういう開発許可によるもの、それから建築基準法では幅員四メートルの道路に敷地が二メートル接続しておれば家は建てられますから、そういう道路位置指定によるものがどのぐらいあるかということ、それから道路位置指定も受けないで現在の敷地に建てかえるものあるいは農家の庭先等に分家をつくる、こういったものの三つに区分いたしまして、それぞれ過去の実績を基礎にして推計を行いました。
 なお、これらの将来推計につきましては、五十三年度までの実績を基礎にいたしておりますけれども、将来の伸び率その他につきましては新経済社会七カ年計画がございますので、その経済成長率の五・五%、実質でございますけれども、こういったものを前提として使用いたしました。
 それから次に期待推計量でございますけれども、三ページの中ほどに書いてございますけれども、東京工業大学で開発した地域モデルによる試算が一つ。それと、その地域モデルは利用いたしませんでしたけれども、各種の推計その他がございますので、そういうものを勘案して推計いたしました。
 それで、この(ii)に書いてございますけれども、試算の際に想定した施策はどんなものかということでございますけれども、一つは住宅宅地関連公共施設整備促進事業費の拡大を図るとかあるいは立てかえ施行その他をやっておりますけれども、そういった関連公共施設整備の制度も拡充し、予算も拡充するということ。それから(イ)に書いてございますように、公庫、開銀で宅地造成の関連融資をやっておりますけれども、こういった融資の条件を改善する。それから(ウ)に書いてございますように、市街化区域の農地に係る税制の改善等、あるいはまた譲渡所得税の改善等の土地税制の改正を図る。それから(エ)と書いてございますが、線引きの見直し等宅地開発適地の拡大を図っていく、こういう施策。この(ア)、(イ)、(ウ)(エ)、までは、実はその次に説明いたします地域モデルになじむものでございますので、この政策を投入いたしまして、政策効果を測定いたしました。
 それから(オ)から(キ)に書いてございます三つ、「農住組合制度の活用による宅地供給促進」、これは今後十カ年間にできれば三大都市圏で四千ヘクタールぐらいを努力目標として事業の促進を図るということでございますので、一応これを推計値に入れました。それから「区画整理済地の建築化促進」、これにつきましては、先ほどもお話ししましたように、たとえば近畿圏では大体二十年ぐらいで全都市街地になっておりますけれども、首都圏では二十四年ぐらいかかる。この首都圏分を仮に建築促進いたしまして二十年にいたしますと、首都圏で千三百ヘクタールぐらいの宅地の供給が可能である。あるいは(キ)に書いてございますが、「既存の宅地開発手法の見直し等」、これは借地方式を導入するとかあるいは関連公共施設の負担のルールをさらに明確にしていくとか、また、現在調整区域の開発許可の面積が二十ヘクタールでございますけれども、この面積を見直す必要があるのかないのか、こういったいろいろなことを推定いたしたわけでございます。
 それで、次の四ページに書いてございますけれども、この地域モデルの基本構造でございますけれども、このモデルでは、要するに宅地の供給というものを一つは素地の市場、すなわち地主とデベロッパーの取引の交渉過程、それからさらに宅地市場、これはデベロッパーと最終消費者の交渉過程、本当はこの二つの市場の複合でいいわけですけれども、最近そこに地方公共団体が絡んできておるわけでございます。すなわち、素地の市場で地主とデベロッパーが交渉いたします場合に、地方公共団体が開発指導要綱等を持ち出して関与する、そこに一つ開発条件交渉過程というのが入ってくるわけでございます。こういう四者が相互に取引交渉を行う複合的なシステムを考えまして、それぞれ自己に有利な状態を求めて相互に交渉し合う場になっておる、こういうモデルをつくりまして、それに、先ほど申し上げました(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)というような政策を投入いたしまして政策効果を測定いたしたわけでございます。
 ただこの場合に、(ア)から(キ)までいろいろ書いてございますけれども、先ほどお話ししました農住の四千ヘクタールあるいは区画整理の千三百ヘクタールにしましても、これがこのまま実現できるかどうかも問題でございます。それから、ここに書いてございますような政策の中には大変いろいろ利害関係も複雑になってまいりまして、選択できるのかどうかというような問題もございます。あるいはこのモデルではじき出した量がそのまま出てくるのかどうかという問題もございます。
 そういう意味で、かなり安全率をとりまして、ここの一番最後の表に出ておりますような期待推計量をはじいたわけでございます。首都圏では大体一〇%、それから近畿圏では七%、中部圏では六%、その他地域では二%程度の期待推計量を一応推定いたしております。そういう意味ではかなり安全サイドではじいたわけでございます。
 なお、この長期見通しにつきましては、今後はこの見通しをさらに実効のあるものにするために、地方公共団体におきましても県別の宅地需給長期見通しをつくっていただく、こういうことを指導することにいたしております。
 以上でございます。
#6
○村岡小委員長 以上で説明は終わりました。
 これより懇談に入りますので、暫時休憩いたします。
    午前十一時四分休憩
     ――――◇―――――
   〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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