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1980/04/08 第94回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第094回国会 逓信委員会 第7号
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1980/04/08 第94回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第094回国会 逓信委員会 第7号

#1
第094回国会 逓信委員会 第7号
昭和五十六年四月八日(水曜日)
    午前十時十七分開議
 出席委員
   委員長 佐藤 守良君
   理事 伊藤宗一郎君 理事 加藤常太郎君
   理事 畑 英次郎君 理事 堀之内久男君
   理事 阿部未喜男君 理事 鈴木  強君
   理事 竹内 勝彦君 理事 西村 章三君
      秋田 大助君    川崎 二郎君
      長谷川四郎君    吹田  ナ君
      森  美秀若    久保  等君
      武部  文君    楯 兼次郎君
      米田 東吾若    鳥居 一雄君
      藤原ひろ子君    村上  弘君
      依田  実君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 山内 一郎君
 出席政府委員
        内閣官房副長官 瓦   力君
        内閣法制局第二
        部長      関   守君
        郵政大臣官房長 奥田 量三君
        郵政大臣官房経
        理部長     澤田 茂生君
        郵政省郵務局長 魚津 茂晴君
        郵政省電気通信
        政策局長    守住 有信君
        郵政省人事局長 岡野  裕君
 委員外の出席者
        内閣官房内閣参
        事官      栗林 貞一君
        自治省税務局固
        定資産税課長  渡辺  功君
        日本電信電話公
        社総裁     真藤  恒君
        日本電信電話公
        社副総裁    北原 安定君
        日本電信電話公
        社総務理事   玉野 義雄君
        日本電信電話公
        社総務理事   山口 開生君
        日本電信電話公
        社総務理事   小澤 春雄君
        日本電信電話公
        社監査局長   森谷 昭夫君
        日本電信電話公
        社職員局長   児島  仁君
        日本電信電話公
        社業務管理局長 稲見  保君
        日本電信電話公
        社経理局長   岩下  健君
        日本電信電話公
        社資材局長   松尾 士郎君
        日本電信電話公
        社データ通信本
        部長      高橋 敏朗君
        逓信委員会調査
        室長      芦田 茂男君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 連合審査会開会申し入れに関する件
 逓信行政に関する件(日本電信電話公社に関す
 る問題)
     ――――◇―――――
#2
○佐藤委員長 これより会議を開きます。
 この際、連合審査会開会の申し入れに関する件についてお諮りいたします。
 ただいま大蔵委員会において審査中の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案について、連合審査会開会の申し入れを行いたいと存じますが、御異議ありませんか、
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○佐藤委員長 御異議なしと認めます、よって、さよう決しました。
 なお、連合審査会開会の日時等は、大蔵委員長と協議の上、追って公報をもってお知らせすることといたします。
     ――――◇―――――
#4
○佐藤委員長 逓信行政に関する件、特に日本電信電話公社に関する問題について調査を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。久保等君。
#5
○久保委員 私も、いま委員長のお話がありましたように、電電公社の経営を含めての若干の問題できょうは質問をいたしたいと思います。
 それがためには、経営委員長の御出席もかねがねお願いをしておったのでありますが、委員長、特別なよんどころない御用事で出席できないというお話でして、その点きょうの質問の中では残念ながらお答えいただけませんので、またいずれ機会を見て電電公社の、特に経営について最高の責任のある機関でありますところの経営委員会、最も重要な機構なんでありまするが、電電公社が発足して明年でちょうど満三十年になります、その三十年間経営をしてまいったトップの組織としての経営委員会、その委員長に御出席を願って、今日までの経営の問題について経営委員会でどういう所感を持っておられるか、最近、行政改革の問題と関連して電電公社の経営のあり方の問題についても、すでに郵政省でも大臣の諮問機関であります懇談会でいろいろ検討がなされ始めておるようであります。したがって、それだけに直接その経営の衝に当たり、しかも最大の権限とまた責任を持っております経営委員会、これについては、今日までの実績から見ますと、私どうも十分に機能しておったとは受け取れません。そういった問題もございますので、ぜひ直接経営委員長からお尋ねしたいと思っておったのですが、御出席いただけませんので、また後日適当な機会にぜひひとつ御意見をお伺いし、またわれわれの方からも申し上げたいこともございますが、きょうはその点保留をしておきたいと思うのですが、しかし、経営委員会の特別委員ではあってもその一員であります電電公社の北原副総裁も御出席になっておりますので、若干また副総裁の方からもお答え願いたいと思います。
 きょうはまた、たまたま大蔵委員会との関係があって、電電公社の総裁が御出席になっておりません。これも残念に思いますが、いたし方ないと思いますし、したがって、ぜひまた総裁の分についてはでき得る限り北原副総裁の方からお答えいただきたいと思います。
 さらにまた、経営委員会の特に経営委員の任命は、何といっても国会両院の同意を得て内閣総理大臣が任命することになっております。法文上は内閣ということになっておりますが、そのことは言いかえれば総理大臣だと思いますが、きょう官房長官においでを願うようにこれまたお願いをしておりましたが、官房長官御都合悪くて、瓦副長官がおいでになっております。大変お忙しい中、副長官に御出席をいただきましたことは、お礼を申し上げます。
 それでは私お尋ねをしたいと思うのですが、最近新聞紙上等でも盛んに伝えられております郵政大臣の、先ほどちょっと申し上げた私的諮問機関であります懇談会、この懇談会の性格なり、それからまた、当面どういった問題をこの懇談会で議論をし、答申を得たいというお考えでいるのか。詳細は結構ですが、当委員会でお尋ねするのは初めてでありますので、きわめて簡単にお答えを願いたいと思います。
#6
○守住政府委員 お答え申し上げます。
 おかげさまで昨年七月、いままでの電気通信監理官という制度から電気通信政策局ということで独立した局を設けさせていただきましたわけでございますが、そのときの附帯決議にもございましたように、これからの通信行政の展開に当たっては広く国民各層の意見を聞くべきである、こういう趣旨も踏まえまして、各界の有識者から成りますところの、性格は私的懇談会でございますが、その懇談会二十数名の方にお集まりいただきまして、これからの通信政策をどうやって、どのような課題に取り組むべきであるかということにつきまして、自由に御議論をいただこうということがありましたわけでございます。
 そのため一つのたたき台といたしまして、実は懇談会の下にやはり民間等から成りますところの専門委員会が形成されておりますけれども、そこでひとつたたき台を出してほしいという宿題がございまして、専門委員会は何回もやっておられましたけれども、大体四つのテーマにつきましてのたたき台をつくられたわけでございます。
 そのうちの第一は、電気通信のこれからの新しい秩序の確立というものでございまして、二番目に、そういうものを受けましての電気通信事業体のあり方はどうかというふうな、あとまた国際間の問題とかいろいろございますけれども、そういうののたたき台が出ました中で、経営の問題というのが非常に私どもからすればデフォルメされたような形で新聞紙上等の一部に大きく報道された、こういうことでございます。
#7
○久保委員 懇談会ですから、この懇談会でいろいろな角度から議論するのは当然だと思いますし、それは結構だと思うのですが、ただ漫然と四万八万の角度からながめて懇談的な議論をして、一体どういったところに集約をしてまいるか。もちろん懇談会での今後の推移にかかっておるのだろうかと思います。しかし、時期的な問題もあると思うのです。
 一つには、何といっても政府そのものが今日最大の課題として取り組んでおりますいわゆる行革問題、これとの関連も全く無関係なのかどうなのか、そこらにもひとつお尋ねしたいところがあります。
 それから、議論をするにしても、いま言った四つの大体大きな項目にしぼった形で議論をしておるのですが、「公衆電気通信事業体のあり方」という点の中身を見ても、ちょっと印刷物で拝見すると、経営形態についてあらゆることが考えられるということで、いろいろ列記しております。しかしこれは、全然いままでないものをこれから新しくつくろう、どういう経営形態にするかというような議論なら、私こういった問題の提起の仕方もわからないではないのです。経営形態の問題について「例えば」としてありますが、「地域分割」あるいは「業務分割」「民営、特殊会社経営、公営、公社営、国営」ずらりといろいろ並べているのですね。こういう問題の提起の仕方といいますか、素材の提供の仕方と申しますか、まことにどうも多彩な経営形態を羅列をしているのです。すでに三十年間、電電公社発足の実績を持っておるわけですが、そういったところにむしろ観点を置いて、今日までやってきた経営の中で一体どういう欠点があったか。したがって、どういうふうにそういった点を具体的に今後改善していったらいいか、そういうことをある程度しぼった議論をしていかないと――こういう議論をしていつごろまでに大体答申を求めようとしておるのですか。
#8
○守住政府委員 お答え申し上げます。
 この性格は、郵政省が諮問をして答申を求めるというふうな実は性格のものではございませんことが第一でございます。
 それからまた、お尋ねの経営形態論につきましては、その後たたき台が懇談会に出まして、懇談会の中でもこれは非常に長期的な、目の前でにわかに結論を出すような性質の問題ではないのではないかというふうな御意見も強かったことでございまして、その後の座長の記者会見におきましても、むしろ新しい電気通信秩序の確立というのが目の前の問題ではないかということも発表しておられるところでございまして、私ども、一応中間的な提言といいますかその課題、どういう政策課題があるかということにつきましての提言も、一応八月ということを中間的に目途といたしておりますので、懇談会自身もそのような御議論があったというふうに承っております。
#9
○久保委員 ですから、懇談会で議論をしたことをどう扱っていくことになりますか、
#10
○守住政府委員 この懇談会での、私どもの今後の政策課題は何かということにつきましては、十分その御意見を承っていきたいと思いますが、一方、経営形態の問題は、郵政省自体あるいは政府自体といたしましても、御承知の五十三年でございますか六月の、公共企業体等基本問題会議の意見書、これを踏まえておるところでもございますし、現在、その線に沿って考えておるということでございまして、そういう検討をしておるとかいうふうな状況に全くないわけでございますので、むしろ私どもの希望としては、その第一のテーマ等につきましての提言を期待しておる、こういう立場でございます。
#11
○久保委員 いまの説明でもよくわからないのですが、結局、懇談会で大きく分けて四つの項目に整理をして、それを中心にして議論をしてもらうということなんですか。そこでどういう結論が、結論が出ないにしても、意見をある程度集約をする、そういうような形になると思うのです。そうすると、文書等に書いたような形で、懇談会の下に専門委員会あるいは分科会、そういったようなところは当然懇談会のところにまで報告を上げるという形になるのでしょうが、懇談会としては一体それはどういう形ですか、成文化もしない、ただ議論を傍聴するというか議論を聞かしてもらうという程度になるのですか。どういうことになりますか。やはり文書等による郵政大臣に対する報告書、そういうものは当然出るのでしょう。また、それで出た報告書をどう扱っていくのか。
#12
○守住政府委員 御自由な御議論の中で、やはりそれは懇談会として一つの意見なり提言というような形でおまとめになるものだ、こういうふうに見ておるわけでございますしそしてどういう中身になるかはまた別といたしましても、それを受けとめます私どもといたしましては、先ほどお話を申し上げましたような立場でおる。これは単に一公社というような問題でもございませんで、他の公社制度というようなものとも深くかかわっていくというふうな性質の問題でもございますので、私どもとしてはいまの時点でもちろん白紙の立場でおりますし、行政ベースでも全く検討しておらない、こういうことでございます。
#13
○久保委員 時期が時期ですから、この行革問題が政府としても当面最大のテーマになっておると思うのですね。そういう時期に、この経営のあり方等の問題について議論をし、ある程度集約された形になっていくだろうと思うのですが、特にきのう、おとといあたりの新聞にも報道されておりますように、経済団体五団体が五人委員会というような形でもって、これまたいろいろ電電公社の問題をも含めて民営論みたいな話が出ています。だから、そういう背景といいますか情勢の中にあるだけに、郵政大臣がそういった問題について検討を加える、そのことはただ単なる郵政大臣の姿勢の中に参考として取り入れていくのだという程度の扱い方で済まないような問題に発展していく可能性が十分にあると私は思うのですね。ですから、そこらの関連を考えないで、ただ懇談会だからということで議論をしてもらう、そしてまた、それによって懇談会の答申ということになるかもしらぬけれども、まあ報告書みたいなものが大臣のところに出される。これは、だんだんと議論をしていく過程の中で相当権威づけられたような形での一つの意見として出てまいると思うのですね。だから、それは単なる懇談だといったような形で片づけられない問題だと私は思いますし、各界から一応メンバーをそろえて、二十名余にわたる懇談会のメンバーも決められて、そういったところで議論しているようですが、いまのように扱いの展望というものが全然わけのわからないような形の扱い方では済まないのではないか。また、そういう程度のことでは通信政策局長の言われる成果を、今後の問題としてその成果を期待することも非常に困難じゃないか。だから、もう少しきちっとした考え方のもとに運用されていく必要があるのではないか。
 特に経営形態の問題については、先ほど私が申し上げたのですけれども、それはまことに考えられる限りのあらゆる経営形態を羅列しているのだけれども、現実にいま公社経営に対して責任を持っている郵政大臣があるいは郵政省が、少なくともあらゆる形のものを提起してそのうちでどれがいいでしょうかというような問題提起の仕方をする懇談会というものは、私はむしろ改めるべきだと思う。現実の公社経営問題についてむしろ的確に情勢を判断し、いままでの実績を判断し、その上に立って欠点があるならば欠点の点についてはどうしたらいいだろうかというように問題の焦点をしぼっていかないと、懇談会で、さっき申し上げたように、もうあらゆるものの経営形態をただ羅列して、そういう立場でひとつ議論してもらいたいなんていって、会社経営等はもってのほかだと私は思っています。一体電電公社の経営問題について、会社経営でも意見が出てくれば、それについても考えなければならぬというふうに思っているのですか。
 経営形態の問題について、そうはあの手この手という手があるはずはないのです。もちろん公社経営の改善しなければならぬ問題は、若干私もこの機会に触れたいと思いますけれども、少なくとも公社経営という大枠は、その枠自体を外してでも根本的に考え直すべきだという判断を持っていますか。これは何だったら郵政大臣にお答え願いたいと思います。
#14
○山内国務大臣 電政局が発足しまして、いろいろと技術的な問題あるいは広範にわたる問題について、これから取り上げるべき問題をひとつ懇談会をつくってお聞きをいたしましょう、これがまず懇談会発足の趣旨でございます。そこで自由に御議論をしていただきましたところ、専門委員会においてまことに広範な課題的な点をずっと並べられまして、考えられるものはこれ以上ないぐらい範囲の広いものを考えていただいたというわけでございます。
 そこで、先般の懇談会にその報告をなされまして御議論があったようでございますけれども、経営形態の問題はなかなかむずかしい問題もありますし、差しさわりの問題もあるから、これはひとつ後の方に回して、いわゆるデータ通信等の新しい技術の問題をひとつこれから大いに詰めていこうじゃないか、こういう話がなされたというふうに聞いているわけでございます。したがって、私といたしましてもそういう線でお願いをしたいものであるなと考えているわけでございます。
#15
○久保委員 電気通信政策局ができた、できたばっかりだ、したがって、今後の政策局としての方針を、十分に意見をお聞きする中から見出してもらいたいという、その限りにおいては私はわかるのです。
 ただしかし、一般社会情勢だとかそういったところとは別個に、全く別のところで議論しているわけじゃないのです。しかも政府の重要な一つの組織であります郵政省、郵政大臣のところで議論している問題でありますだけに、さっきも申し上げたように、行革との関係ということも政治的に判断をしないと、事志と違ったように、要するに船頭多くして舟山に登るという言葉がありますが、それこそ舟の話を一生懸命にして、水上をいかにしてうまく舟を操縦していくかという話をしておったら、船頭多くして山へ登ったということになって、事志と違うような結果にならぬとも限らぬと思うのですね。
 それが証拠に、いま私が申し上げたように経済団体あたりから出ているのは、これは的確に民営論みたいな話が非常に強力に、トップレベルの諸君が何か一つの意見をまとめて、八項目とか項目をまとめた中に、国鉄の場合には一部は民営にすべきだというような意見も提言せられておるわけです。
 そういう問題との関連等を考えますと、必ずしも局長が考えたりあるいは大臣がお考えになっているような考え方の方向にいかない危険性もあるわけです一だから、そういった点では問題の焦点をしぼって議論をして、十分御意見をお聞きするという態度をとるべきだと私は思うのです。
 懇談会だから、最初のうちいろいろ意見が出て、いままでどういう議論を詳細にやったかは知りませんけれども、それは結構だと思います。ただしかし、持っていく持っていき方というものは、では民営がいいのか公社がいいのか、それとも国営がいいのかという議論は、私に言わせればそんなものは全くむだな議論だと思いますし少なくとも国営形態から公社に移行したその間における経緯等はこの前も私、国庫納付金の問題でちょっとお尋ねをしましたが、政策局長といえども国庫納付金の問題なんかにしても必ずしもつまびらかにしておられないと思うのです。国庫納付金の歴史的な経過についても必ずしもおわかりになっておらなかったと思うのです。しかし、そういったことは別としても、少なくとも国営でやっておった当時、それから公社に移行した理由はどこにあったのか、その後運営されて三十年間やってきて成果は上がったのか上がらなかったのか、国営から公社になってどっちがよかったのかという判断も当然あるべきだと思います。
 もちろん現在の公社経営についてはいろいろ問題がありますししたがって、私もそういう点については勇敢にむしろ改革をしてもらいたいと思っている。しかし、そういった大きな問題があるだけに、焦点をしぼって議論もだんだんお願いをしていくような方向に持っていかないと、それこそ全く何もないところに新しい電気通信事業を始める、これは経営形態を一体どうしようかという、発展途上国あたりで議論するのなら大いに価値があるかもしれませんが、日本の場合における電電公社の経営の三十年間における実績というものは、私の見る限りにおいては、一つの非常な成果を上げてきて非常な発展もしてまいったと思うのです。この懇談会の最初の方に書かれておりますいままでの業績について、たとえば自動化の問題が片づいた、やれ積滞は解消した、これらの問題も非常に大きな問題であったのですが、とにかく公社になって、鋭意全従業員の諸君の努力でもって解消したと思うのですが、問題はさらにまた新しい時代の新しい問題がどんどん出てまいっておるわけですから、それに対応するようにしなければならぬけれども、経営そのものを企業的に経営しようということで国営から公社経営に移行したと思うのです。一体企業性を十分に発揮して運営されてきたかどうか、これは私は非常に大きな疑問があると思っております。
 電電公社法にも特にそのことを書かれておるのですが、残念ながらどうも企業性を十分に発揮し得たかどうか。むしろ十分に発揮することができなかったと思うのです一予算の弾力性の問題、第四十条の問題、これなんかは電電公社をつくった非常に大きな一つのねらいであったと思うのです、公社の予算には、その事業を企業的に経営することができるようにというようなことでもって、この第四十条が「予算の弾力性」ということで設けられたと思うのですが、一体、企業性が発揮できるように弾力的な予算の運営がなされておるかどうかという問題を一つとってみても、なかなかどうしてそんな弾力性を持って公社が、いわゆる当事者能力を持って十分に対応できたかどうか。できていないと思うのです。こういったような問題がどういうところに隘路があるのかというようなことこそ、私は具体的に検討するに値する非常に大きな一つの問題だと思うのです。公社にした最大の理由の一つには、いま申し上げた、国営でないこの公社というものが企業性を十分にひとつ発揮するようにということにねらいがあったと思うのですが、それは一体どういうように郵政省としては見ていますか。
#16
○守住政府委員 御指摘のとおり、国営電気通信省を、直営の電信電話事業を公社営に切りかえたというのは、戦後の荒廃した状況の中で、資金調達その他いろいろな面があったわけでございますが、国営事業の限界では、これの急速な需要に対応することができないというのがまず基本にあったと思います。そしてそれのためには公社営で、もちろん公共性を忘れていかぬわけでございますが、企業的な経営を図るというのが一大眼目であったというふうにまた考えております。したがいまして、それに対しては公社内部の技術力と申しますか、あるいは工事執行力と申しますか、公社の経営あるいは加入者債券等にあらわれますところの民間資金の調達力と申しますか、そういうものを総合的に駆使されて、今日の非常に大きな世界に冠たる電話社会というのが公社を中心に形成されてきた、こういうふうに認識をいたしておるところでございます。
#17
○久保委員 それを受けて、たとえば給与準則の問題にしても、とにかく第七十二条で「経済事情の変動その他予測することができない事態に応ずるため特に必要があって、郵政大臣の認可を受け、国会の議決を経た金額の範囲内で、臨時に給与を支給する場合については、この限りでない。」「この限りでない。」というのは、その前段に書かれておるのですが、予算の執行というものは「国会の議決を経た当該事業年度の予算の中で定められた給与の総額をこえるものであってはならない。」ということにただし書きがついて、いま申し上げたようなことも規定されておるのですが、ここらあたりを見ると、給与問題等についても非常に弾力的な対応ができるような形になっておると思うのです。もちろん郵政大臣の認可という問題があります。したがって一方郵政大臣の立場から言えば、企業経営的な性格を十分に生かすことができるような対応の仕方で、いま言った予算の中での給与問題を扱う場合に、七十二条の給与準則によって弾力的な対応をしなければならぬということになっておるわけなんです。
 もちろん、これを会社にしてならぬ理由は、いまちょっと局長のお話にもあったように、公共事業、特に電気通信事業の持つ公共性といったような点から、これまた民営といったような経営形態にはなじまない、すべきではないという考え方があるわけなんですが、そういう点を考えますと、今日まで運営をせられたことの面におけるいろいろと是正をしなければならぬ運用上の問題があると私は思うのです。したがって、民営だとか何だとかというそういったこと以前の問題として、特に企業性の問題はこの公社の経営形態の中でも十分にやる余地があるし、またやらなければならぬ問題だと思うのです。そういった基本的な問題について、まあ給与問題をちょっと取り上げたのですけれども、少なくとも大臣の指導というか取り組み方の姿勢一つによっても相当経営の弾力的な運営ができると私は思うのですが、現状に対して、その運営面でどんなふうに御判断になっておりますか、
#18
○山内国務大臣 給与、手当の問題をお取り上げになったわけでございますが、いま労使の間で話し合いをして協定ができれば、それを電電公社においては自主的に支払う、こういうような決まりに原則的になっておるわけでございます。ただそこで、いまお述べになりましたように、予算の流用を伴う場合には郵政大臣にひとつ申請をしていただきたい、私の方もそれをとめるというようなことはございませんし、ちゃんと協定になったもので、電電公社法に沿って行われたものについては流用は十分に認める、こういう態度で、普通の公社公団と違って相当自主的な運営をされるようになっているわけでございますので、その特徴を生かしながら、さらに私の方も指導してまいりたいと考えておるわけでございます。
#19
○久保委員 そういった運用の面でも、公社そのものの特質、長所というか、そういった点を十分に生かし得る余地があると思うのですが、現在は必ずしもそうなっていない、そこらにも一つ問題があると思うのです。
 電電公社の非常に大きな一つの特色は、組織的に言えばやはり経営委員会です。これは他の企業に見られない電電公社特有の制度だと思います。国鉄にもない、専売にももちろんない。昭和二十七年に公社法を制定するときに、非常に意欲的に、新しい公社をつくるに当たってどういう公社が最も公共性といま申し上げた企業性を発揮できるだろうかということからつくり上げたのが日本電信電話公社法だろうと思いますし、その中における経営委員会、いま大臣のお話がございましたように、電電公社は監督官庁としては郵政大臣があることは事実でありますし、またそういう必要性もあろうと思うのですが、しかしこの経営委員会というものがあるところにも非常に大きな特色があると思います。
 経営委員会というものは電電公社の場合においては最高の意思決定機関、議決機関ということになっております。同時に、単に五人のメンバー、加えて総裁、副総裁の特別経営委員二名、合計七名、これで経営委員会が構成されておりますが、この経営委員会そのものがまた、もちろん総裁、副総裁の任命に当たっても、内閣は「経営委員会の同意を得て、」ということになっておりますから、総裁、副総裁の任命についても、直接経営委員会だけで任命することにはなっておりませんけれども、とにかく内閣に同意を与えるという、これまた非常に大きな権限を持っております。同時に、経営委員会が監事を任命をして電電公社の経理、会計等についての監査を行うということも、これまた非常に大きな権限と責任だろうと思うのです。そういう経営委員会というものは、これまたここにも規定せられておりますように、国会の両院の同意を得て内閣が任命する、内閣総理大臣が任命する、そういう仕組みになっておるわけでして、その点では最高の、恐らく日本のあらゆる制度の中で任命の仕方でこれ以上丁重なといいますか、非常に重く見た扱いはないだろうと思うのです。
 この経営委員会については、たまたま最近また新聞等をにぎわすような問題が出ておりますが、ついせんだってと思っておった例のロッキード問題に関連して、小佐野経営委員が任期途中でやめざるを得ないといったようなことでやめたような問題、また最近、昨年の十月に任命したばかりの経営委員がこれまた辞職をされるという事態が出ておるのですが、この経営委員会における経営委員の重要な任務と権限、責任という点から見ると、大変重要な人事だと思うのです。この人事の扱い方について、それこそ総理大臣、内閣そのものが人選等について、結果から議論するわけではありませんが、十分に反省をすべき問題が起きておるのではないかと思っておるのですが、ただ、この制度からまいりますると、経営委員に対して何らの手当、報酬を与えることにはなっていない。これは非常に法律、制度的には欠陥といいますか、任務、責任だけは重いのを持たせておきながら何らの報酬、手当を出さない、こういう制度も若干珍しいんじゃないかと私は思うのですが、この問題について郵政大臣は、当然最も責任ある監督官庁の長として、経営委員の任命の問題、それから経営委員会の機能の問題等についてどういう所感を持っておられますか、お聞きしたいと思うのです。
#20
○山内国務大臣 電電公社をひとつ自主的に運営していこうといったてまえから、発足いたしましたときに経営委員会ができたというふうに私は考えているわけでございます。したがって、やる仕事といたしましては、予算とか事業計画、資金計画等、その他重要な事項がたくさんありますけれども、これを議決をして、それに従って電電公社が運営していくというまことに重大な機能を持っているわけでございます。
 したがって、それの委員になる方も広い経験あるいは豊富な知識を持ったりっぱな方を選任するというのは当然のことでございまして、なおかつ両院の同意を得て内閣が任命するということでございますので、私も電電公社を指導する立場にある者として、また経営委員の任命の人選に当たりましても、いろいろ内閣と相談、協議をしながら今日までやってきたわけでございます。しかし、先般岩澤靖氏の問題が発生をいたしましてまことに遺憾に存じているわけでございますが、今後はそういうことが絶対起こらないように、内閣とよく協議をしながら万全を期してまいりたい、こういうふうに考えているわけでございます。
#21
○久保委員 経営委員の問題についてはいまもちょっと私申し上げたように、非常に大きな責任と権限を持っておりますだけに、よほどこの仕事に専念をしてもらわないと、実際問題としてなかなか正しい判断、正しい公社の意思決定等を行うことはむずかしいと思うのですね。いわば非常に激職にある方にお願いをして片手間にやってもらうというのでは、余りにも問題といいますか、責任が大きいし、仕事も内容も豊富だというふうに考えます、したがって、そういう意味では現行のような任命の仕方といいますか――これは役員ではありません。その点がまたNHKの経営委員とはちょっと違って、NHKの経営委員は役員ということになっておりますが、電電公社の経営委員は役員ではない。しかし、この経営委員会が任命する監事は役員になっておる。したがって、報酬が出ないところが役員にしなかった理由かもしれませんけれども、しかしやはり役員であるなしにかかわらず、とにかく仕事の内容そのものは非常に重要な最高の責任を持ったポストですから、それに対しましては、先ほど申し上げたように、法改正を行ってでも報酬を出すべきだと私は思いますし、それから同時に、経営委員のいまの任命の仕方も、ある程度やはり専属的なお仕事をしていただく、五名全員をしないならば、そのうちの二名くらいでもせめて専従でやっていただくという形にすべきではないかというふうに思います。
 それから、いまちょっと大臣が触れられたように、また私がさっき指摘いたしましたように、最近における電電公社の経営委員の中から国民の強い批判を受ける、そういうような委員を任命するなどというのはまことに不見識だと思うのです、したがって、当然のことながら特に重要人事でもありますだけに、やはり人格者を、もちろん学識経験においてきわめてすぐれた委員を選んでいただく、このことが非常に大事だと思うのですが、残念ながらどうも公正な人事が行われたとは言えない事例が最近出ておるわけです。こういう点については今後ぜひ、当の郵政大臣はもちろんのこと、内閣そのものがそのことについて非常な反省と、いま私が要望をし、申し上げておるような観点に立ってお考えをいただきたい。
 また、人選に当たっては、かねがね広く人を求めるという意味合いで、単に与党の手の届く範囲、与党の目の届く範囲内における人選ではなくて、とにかく野に遺賢のないようにするといったような意味でもひとつ広く人材を求める。したがって、野党と言わず与党と言わず、そういった中からいい人を選んでいくというような方向で人選に当たってもらいたい、そのように考えるのですが、せっかく官房副長官にもおいでを願っておりますので、この公正な人事、今後の大事に当たって、ひとつできるだけ広範な視野の中で選んでいただく、あるいはまた、これは特に郵政大臣の所管の問題にもなりますけれども、先ほど来申し上げますように給与、報酬等の問題についてもでき得る限り今後御検討を相ともにいただく、このことを要望申し上げたいと思うのですが、副長官、できれば御答弁をお願いしたいと思うのです。
#22
○瓦政府委員 お答えをいたします。
 久保先生からの御質問の中にございましたが、電電公社の経営委員会の持つ権限、さらに責任、そしてまた公共の福祉に関しまして公正な判断をすることができなければならぬ、また事業経営についても広い知識と豊富な経験に立って適切に運営されるべきものであるという御指摘、まさに同感でございます。
 電電公社の経営委員会の委員の人選につきましては、法律上特に明示された基準はございませんが、そのような観点に立ちまして今後とも適任者を選ぶということに心がけてまいりたいと思います。今日までもさように心がけてきておるわけでございますが、最近同委員会の委員の一人が辞任されるようなケースもございました。まことに遺憾に思っておるところでございます。御趣旨を十分に踏まえまして、今後とも慎重な配慮が行われますように官房長官にも質疑を通じまして行われましたことをお伝えをさせていただきたい、かように思っております。
#23
○久保委員 それから、経営委員会の中にあります監事制度の問題、これはもう少し十分に機能ができるような監査制度の充実、こういったことを経営委員会の立場、経営委員の立場からもやはり考えなければならぬ問題じゃないかと私は思うのですが、このことについてはどういうふうに郵政省の方ではお考えになっておりますか、現在二名の監事が任命されております。先ほど申し上げたように経営委員会が任命をしておるわけなんですが、もちろん監事をふやせというような意味じゃないのでして、監査機能が十分に発揮できるような体制をつくるのには現在の状況からして十分ではない、こういうように私は見ているのですが、どう判断をしておられますか。
#24
○守住政府委員 この監事の問題でございますが、先生御案内のように、執行機関と離れまして経営委員会直属ということで、経営委員会の指示を受けて業務全般にわたって、もちろん会計経理も含みますけれども、営業業務全般にわたって監査をするということでございます。したがいまして、その執行機関の内部におきます監査局あるいは監査部等々の監査機能とこの監事の総合的な監査と両々相まちまして、公社内部監査としての完全性というものを期していこう、こういうふうに見ておる次第でございまして、なおまた、この監事室の強化と申しますか、そういう点につきましても経営委員会の方でもいろいろまた御検討になっておられる、こういうように漏れ聞いておるところでございます。
#25
○久保委員 この監事制度の充実は経営委員会の所管の問題であるし、先ほども申し上げたように、監事は経営委員会が任命をするものでありますから、当然公社自体の自主性といいますか、公社そのものがみずからの問題として経営委員会が考えるべき性格のものですが、そういう点では冒頭に申し上げましたように、経営委員長の所見あたりがお伺いできれば幸いだったんですが、きょうのところは無理でございますので、またいずれ機会を改めてなにしたいと思うのですが、とにかく経営委員会というものは非常な権限を持ち非常な責任を持っておるのです。
 この監事制度の問題一つとらえても、これまた一体制度上期待をしておるような成果を十分に上げ得る状態にあるかどうかということについては疑問があると私は思っておりますし、むしろ公社制度の強化あるいは改善という中の一つの大きな問題として監事制度というものについて十分に考えていかなければならぬ問題だと思います。その点について、いま総裁おいでいただきましたが、まだ私の質問の途中でなんでしょうから、大臣の方からこの監事制度の問題について、これは立法上の問題もあるいはあるかもしれませんし、あるいは法律じゃなくて運営の面で考える余地があるかもしれませんが、いずれにしても非常に大きな改善を要する問題の一つだと私は思うのですが、大臣、どんなふうにお考えになりますか。
#26
○山内国務大臣 電電公社が先般会計検査院から不当事項の重大な指摘を受けたわけでございます。これを改善するのに電電公社でもいろいろお考えでございますので、電電公社の方からもお述べをいただきたいと思いますが、要するに、監査の内部機構、それからいま久保先生のお取り上げになっている監事の問題、これの役というのが本当に電電公社の中で重要な役割りを果たすべきものであるというふうに私は考えているわけでございます。したがって、ただ形式的な仕事をしていただくんではなくて、相当中に踏み込んで大いにやっていただきたい、そういう点において電電公社の方で十分にひとつその点を御考慮いただきたいということを申し上げているわけでございますし
#27
○久保委員 特に政策局長にちょっとお尋ねというよりも私の要望をしておきたいと思うのですが、私がいま一、二指摘しておりますような問題、こういった問題こそはひとつ十分に改善の方向で検討してもらいたいと思っておるんですね。しかも、それは単に局内で若干検討を加えるというんではなくて、それこそ前向きに、経営委員会云々の問題は制度的に非常に大きなテーマだと思います、また、これ一つやること自体がそう簡単でないと私は思います。経営委員会というものを法制上機能を十二分に発揮させるような姿にしていくならば、逆に今度は郵政省そのものの監督の範囲といいますか、そういったものもおのずからある程度しぼられてくると思うし、それから予算との関係で申し上げれば、大蔵省との関係は、本来ならば電電公社にこの経営委員制度まで設けた企業体というものをつくるんであれば、予算等の問題について郵政大臣あたりのところで最終的に終わるという形にするぐらいの予算制度の問題をぜひひとつ根本的に――いまのような非常に企業性を発揮しろ、発揮しろと言いながら企業性を発揮できない手真制度の点では、いまの公社制度、国営の経営形態と一体どれだけの差があるかということになれば、私は差異がないと思っておるのですが、いまのような扱い方で、むしろ郵政大臣は大蔵大臣と協議して電電公社の予算を決定する、そして予算の中身が決まったら電電公社に通知する、通告をするというようなことになっておるわけでして、国営の事業であれば、少なくとも監督大臣はそう二人もあるいはそれ以上もいたりなんかするようなことはないわけでして、とにかく直接所管の大臣が大蔵大臣と協議して予算を決定するんでしょうが、電電公社に経営委員会まであるような独自の企業体でありながら上に監督大臣として郵政大臣あり、またさらに大蔵省からもいろいろと監督あるいは指示、指導等を受けなければならぬというような姿になっておるのは、予算の執行面からいくと非常に煩瑣でもあるし非常に非能率でもあるし、また企業の独自性だとか当事者能力だとか言ってみても、そんなものはなかなか実行できにくい、そういう状況に置かれておると私は思うのです。
 そういう点では私は、先ほど来申し上げまするような問題等の点について、それからいま申し上げたような点について、いま言う懇談会の場が適当であるかどうかは別として十分にひとつそういった諮問機関のようなところでも検討し、それこそ改善できるものはどんどん実行していくというぐらいの気概でやってもらいたいと思うのです、特に行革問題が最近出ておりますだけに、余り議論がとんでもない方向に発展していって、民営論だとかなんだとかいうような議論ばかりが中心になってくるようでは、非常に問題の解決をすべき点がぼかされたり、あるいはまた焦点が違った方面に移っていくような懸念を私は感じます。いま申し上げておるような点について、政策局長どうお考えになりますか。
#28
○守住政府委員 先生いろいろ前段でも御指摘いただきましたように、たとえば舟が山へ登るようなというふうな御比喩のお話もございましたけれども、そういう点、私といたしましてまたわれわれといたしましても十分踏まえてやっていきたい、このように考えておる次第でございます。
 なおまた、経営委員会のあり方の問題、業務遂行上は実費補償があるけれども報酬なしというのは、やはりそれなりの、いわゆる執行部と申しますか、電電公社と直接関係のないというふうなものの立場の中で、経営委員会としての独自性を発揮していく、ただしその経営委員会の中には特別委員として総裁、副総裁、執行部を代表する方がおられるという非常に特色のあるうまい制度ではないか、こういうふうに感じておるところでございまして、そういう報酬の問題等につきましてもいろいろ考え方、議論がある。また、予算の関連も御指摘になりましたけれども、これは非常に重大な問題でございますので、なお十分研究、検討させていただきたい、こう思っておる次第でございます。
#29
○久保委員 それじゃ、問題を次に移して電電公社の方からお伺いしたいと思うのですが、例の近畿における経理の不正問題、この問題については毎々当委員会でも総裁の方からもお答えがあったと思うのですが、不正問題に対する処理の問題、これに対して会計検査院関係については三月いっぱいぐらいで結論が出るというようなお話もあり、またその結果については報告もしたい、こういうようなお話があったと私聞いております。したがって、すでにもう四月に入っておりますので、会計検査院関係の措置といいますか結論というものが一体どういうふうになっておるのか、お答えいただきたいと思うのですが、これは電電公社の方から願います。
#30
○小澤説明員 お答え申し上げます。
 本年の三月末に検査院の方で電電公社の不正経理の検定に関する結論が出ました。その直後に公社の方にも非公式にその内容が知らされてまいりましたが、公式には先週の四月六日の参議院決算委員会におきまして検査院の方から次のように報告がございまして、私どもそれを承ったのが正式な報告を受けた内容でございます。
 その内容をちょっと申し上げます。
  会計検査院は、予算執行職員等の責任に関する法律に基づき、公社に損害があったかどうかについて鋭意検定のための検査を進めてきたところでありますが、三月末その検査が完了いたしました。
 日本電信電話公社の不正経理に係る検定のための検査は、昨年十二月から本年三月にわたって実施いたしました。対象となった予算執行職員は百四名で、その金額は十三億三千二百七十四万余円であります。また、この間の実地検査は延べ百七十四日に及んでおります。
 その結果、公社の損害となると判断した金額は、四億七千九百三十五万余円であります。なお、先月末までに公社に弁償された額は四億八千四百万余円で、この金額を上回っております。
 このように、損害額がすでに補てんされておりますので、会計検査院としては検定すなわち有責、無責の判断は行わないで、その検査を終了いたしました。
このように報告がなされております。
#31
○久保委員 それは電電公社の方には口頭ですか、文書ですか。
#32
○小澤説明員 お答え申し上げます。
 ただいまのような詳細な内容は知らされておりませんが、検定が終了して、有責、無責の判断はこれを行わないという内容につきましては、口頭で三月の末に通知がございました。
#33
○久保委員 総裁にお尋ねいたしますが、この問題について、会計検査院関係の処理としては、いま御説明があったようなことで片づいたというようにも考えられるわけなんです。この問題について総裁としてとるべき特別な措置としては、これで一応会計検査院関係は終了したと考えられると思うのですが、その点総裁の方ではどんなふうにお考えになっておりますか。
#34
○真藤説明員 いま会計検査院関係に関しましては、そのように考えております。
#35
○久保委員 総裁御自身が委員長になって、検討委員会ですか、そういったものをおつくりになって、鋭意公社のこういった不正問題等が再発しないようにいろいろ特別な措置をとっておられる話を、この前、当委員会でも承りました。その後の何か検討状況といいますか、現在進めておられまする具体的な問題があれば、ひとつお聞かせ願いたいと思うのです。
#36
○真藤説明員 その後いろいろ作業を進めまして、かなり作業も進展しました、そういう有形的な作業の進展もございますが、精神的に引き締めるという効果はかなり浸透しつつあるように私は認めております。
 なお、この前この委員会で申し上げましたように、監査能力というものについてどう強化するかということにつきましても、いろいろ具体的にいま関係の方と御相談しながら、組織のあり方、人の配置のあり方、そういうことを考えております。これは思い切った強化方策をとりたいというふうに考えております。
#37
○久保委員 時間が余りありませんので、さらに次、一つお尋ねしたいと思うのです。
 それは、長い間、一昨年から昨年あたりにかけて問題になり、どうにか一応問題が片づいた例の電電公社の政府調達資材の関係なんですが、本年に入って具体的に競争入札の手続等が行われて、進められておるようでありますが、新聞等でも若干散見をしておりますが、この競争入札の手続は九品目についてすでに進められておるようなことも聞いております。
 時間がございませんので、余り詳細に承る時間もないと思いますが、九品目について応募する会社の資格審査、そういったようなこともすでに行われたというように聞いておるのですが、あの九品目について、どういう会社、何社くらいの応募があったのか、それで有資格会社は一体何社くらいになったのか。同時に、今回こういった従来やっておらない国際的な競争入札制度によって資材を調達するということになったので、やはり相当な手間がかかる、時間もかかるわけでありますが、これに要したというか、どういう体制をもってこの問題を処理をしておられるのか。恐らく新しい要員なり組織と言っては少し大げさでありますが、これに取り組む体制というのは一体どういうものをつくってやっておられるのか、ひとつ簡単に御説明願いたいと思います。
#38
○山口説明員 お答えいたします。
 ただいま先生から御説明ございました調達問題で昨年妥結を見ました以降、今年度からガットの条約が発効しておるわけでありますが、先生が先ほどもおっしゃいましたように、一月の十日に官報に第一回の、これはガットコードによります品目について告示いたしております。
 その後、この公告に対しまして、第一回の購入計画を三月三十日付の官報で同様に公告を行っておりまして、この九品目につきまして五月中旬以降順次購入をしていく予定にしてございます。
 この九品目につきまして資格審査に応募した企業が、現在まで四十二社ございますが、そのうち外国の企業が十三社になっております。いずれにしましてもこの五月中旬以降の入札に対して、こういった企業が入札に参加をしてくるものと考えております。
 なお、第二回目以降につきましても、四月八日にその一部を、これは研究所等で使用いたします研究装置でございますが、四品目について公示をするつもりでございますし、さらにデータ端末機器等八物品につきまして、四月十五日の官報に公告をする予定にしてございます。
 このようにして、いろいろと実施状況が進行しているところでございますが、このほかにも、例の日米交渉の妥結の結果に基づきまして、自営業界に対しますセミナーを行うという話し合いになっておりまして、このセミナーにつきましても、四月の二十二日から二十四日にワシントンで行いますし、さらに同月二十七日から二十九日の間ロスアンゼルスで、日本の自営市場に対するセミナーを行いたい、このように考えております。
 なお、こういうことで進めるわけでございますが、先生御質問の組織関係につきましては、東京ラウンドの政府調達問題が起こりまして、その後この日米交渉に迅速にかつ適切に対応するとともに、国際調達の実施に関しましても、部内の関係部門の取りまとめあるいは各官庁との対応等に迅速に対応する目的のために、五十四年の十月二十五日に国際調達対策室というものを発足さしてございます。現在、この対策室を中心にいたしまして交渉等もやってまいったわけでございますが、今後、ただいま申しましたように、実行の段階に入ってまいっておりますが、これに対しましては必要な人員の配置をいたしまして、主として関係の調達を実際に担当いたします資材局あるいは検査を担当いたします検査部、そういった部面におきまして必要な要員を配置してまいりたい、このように考えております。
#39
○久保委員 おおよそ何人くらいですか。
#40
○山口説明員 現在、五十五年度といたしましては、調達対策室その他全部含めまして三十人が配置されてございます。
#41
○久保委員 問題は、これからいろいろ扱ってまいりまする量が多くなれば、またそれに対応していかなければならぬと思うのですが、この一年間ぐらい実施してみた結果でないとわからないと思うのですが、やはり相当な人手も要るだろうし、また従来より以上に、なかなか思ったように機敏に物資調達ができない、非常にやりにくい面があるだろうと思うのですが、とにかく今後一年間ぐらいの推移を見守っていきたいと思うのですけれども、特にいろいろ仕様書の問題にしろ、あるいは資格審査とか、今度はいろいろ国際的な資格審査等の問題になってきますと、むずかしい問題もあろうと思うのですが、いまお話があった中で、資格審査で落ちた、あるいは落としたという会社はあったのですか、なかったのですか。ちょっとその点だけお答え願って、私の質問を終わります。
#42
○山口説明員 お答えします。ただいままでの資格審査の過程では、落ちたところはございません。
#43
○久保委員 ありがとうございました。終わります。
#44
○佐藤委員長 久保等君の質疑は終わりました。
 鈴木強君。
#45
○鈴木(強)委員 最初に、これは大臣にお伺いしますが、昨年、郵政省設置法の一部を改正する法律案が可決されまして、郵政省に従来、公社発足以来ございました二名の電気通信監理官というのが廃止されまして、電気通信政策局が設置された、その引きかえに経理局が官房へいって部になったというようないきさつの中で、政策局が設置されたのでありますが、これは公社発足以来長年の懸案でございました。しかし電電公社というのは、その自主性を確保し、できるだけ民営的な要素を加味して運営していくという立場に立って、大臣直結の監理官というものによって監督をしていく、こういう意味合いだったのです。何回か法案が提出されようといたしましたが、その都度提出を取りやめるとかいうことで終始してきたわけですわ。ところが最近の諸情勢からいたしまして、通信政策局を設置するというような必要性も認められたのでございましょう。したがって、これが設置されました。
 そこで一つ聞きたいのは、この政策局を設置したということは電電公社の監督、そういうものを強化するという意味合いが含まれているのかどうなのか。たまたま私は、この法案の審議の際にちょっとおりませんものですから、念のために大臣から伺っておきたい、こう思います。
#46
○山内国務大臣 そのとき、私もよく存じないのでございますけれども、電政局はどうしてできたかといいますと、非常に電気通信技術の新しい技術がどんどん開発をされていく。ところが、郵政省の中にはそれの担当局もないということですね。それでは困るのじゃないか、今後の発展についていけないだろう、こういう趣旨から電政局というものが発足したものだ、こういうふうに私は解釈しているわけでございます。したがって、電電公社の監督をどこでやるかという、ほかの適当な局もございませんし、電政局に担当させるというような意味からそこに置いたというふうに私は解釈をいたしているわけでございます。
#47
○鈴木(強)委員 ですから大臣、監督権を強化することになるのかどうなのかということが私の質問なんですよね。これは局長でもいいですよ。
#48
○守住政府委員 お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、電気通信監理官制度でございまして、それはどちらかというと電電公社の監督、規律、こういうことがいままで中心であったわけでございますが、いま大臣がお話しのように、いろいろな電気通信の技術の発展、あるいはさらにその利用の、ソフトウエアの発展と申しますか、そういうものがいろいろ出てまいりまして、そういうニューメディア等に対しての新しい政策展開ということが要望されまして、そういう意味でこれらの政策局がまさしく政策局としてできたわけでございまして、したがいまして、監督というのを重視して、この強化のために政策局ができたのではない。ただ、最近、資材調達あるいは管理に関して行政管理庁から勧告が私どもに出るとか、不正経理の問題だとかこういうのが出ますと、やはりそこらあたりも目配りは十分していかなければならぬ、こういう立場、気持ちでおるわけでございます。
#49
○鈴木(強)委員 わかりました。監督権強化ということになりますと、電電公社発足の基本的な問題にやはりかかわるものですから、その点をお尋ねしたわけです。
 それで、時間が余りありませんので、久保委員の質疑と重複をしてもいけませんので、それを避けながら、ちょうどいい機会です。
 私は、実はきょう集中審議を前回お願いいたしましたのも、昭和二十七年八月一日、電電公社法が施行されまして二十八年近い年月を経過しているわけです。この間、非常な成果を上げ、国民からも大変な評価をされている事業だと私は確信をしているわけですね。したがって、そういう二十八年の長きにわたって電電公社法というものが存在をし、その規制の中で公社が運営を続けてきたわけでございます。しかし、これから多様化する電気通信情報化時代に向かってさらに一段と工夫をこらさなければならない時代に来ていることも事実なんですよ。したがって、先ほどから御質疑のありますように、この政策局を設置するに対して附帯決議がつけられ、その附帯決議に基づいて電気通信政策懇談会というものが設置されたわけでございますね。そしてその懇談会で目下、専門委員会が決めた四項目について審議を進めていこう、こういう段階にあると思うのです。
 その中から一つ問題になっておりますのは、ここにございます「公衆電気通信事業体のあり方」という、久保委員が指摘しましたような中に、公社にするのか、あるいは民営にするのか、特殊会社にするのか、あるいは国営にするのか、そういうあり方について、国の関与について検討を加えるというような項目があるものですから、まさしくこの電電公社の経営をどうするかという重大な問題がここで論議されるものだと思いますね。したがって、ある新聞は、民営化の方向に向かっているのだというような報道がなされたことも事実です。
 それからもう一つ、地域分割あるいは業務分割、これは民営に移してやるのか、あるいは公社のままやるのか、その点は明らかでございませんが、地域分割、幾つかに分割するということですね。これは電力がやっているような九分割とか、あるいはいま電電公社がとっております十一通信局ですか、こういうふうに分割するというようなことにも考えられるし、あるいは業務分割ということが言われております。これは電信電話あるいはデータ等、これから出てまいります新しい通信サービス、情報サービス、こういったもの等を切り離していくともとられる。
 そういったことがもしここで論議されるとするならば、これは重大なことでございますから、私はこの際、古くして新しいような問題ではございますが、電電公社の今日までの制度のあり方、こういう問題についてもう一度ここでおさらいをし、そしてこの懇談会等におきましても、私どもの意見、これは私の意見になると思いますが、ひとつ十分参考にしていただきたい、こういうことで申し上げているわけであります。
 実はいろいろな経過がありまして電電公社になったわけですが、いまは亡き佐藤榮作総理が当時郵政大臣、あのときは兼電気通信大臣、こういうことでこの法案を国会に提案をいたしました。当時は委員会は電気通信委員会と申しまして、その委員会に提案された要旨をちょっと私ここでもう一度おさらいしてみたいと思うのです。
 大臣はこういうふうに言われているのですね。一つは、電気通信事業というものが国有国営で終始経営されてきた。しかし昭和九年特別会計制度が採用された後も国営に伴う諸制約に縛られ、特に臨時軍事費というものを一般会計に繰り入れなければならないというようなことも強制された。そのために設備の拡張資金が十分かつ安定したものでなかった。要するに資金が獲得できなかった、これが一つですね。それから、財務、会計、人事管理についても、一般行政官庁と同一の規律を受けていて活発な企業活動を阻害されてきた。三つ目には、戦争によって極度に荒廃した電信電話の復興は戦後の産業、経済、文化等国民生活の進展に伴うことができないで、国民の要望に十分こたえられなかった。昭和二十五年三月三十一日、電信電話事業を民営の長所を最大限に取り入れた公共企業体に運営せしめるべきだという電信電話復興審議会からの答申がなされ、昭和二十五年四月二十六日、衆議院が公共企業体移行促進の決議を行った。しかし、当時、不幸にして朝鮮動乱が勃発をいたしまして、いろいろな問題があったためにおくれましたが、昭和二十七年、当時の電気通信省を廃止して電電事業を公社経営に移行させるということに決まりまして、そうしてこの法案を提案をした次第です。こういうふうに最初に述べられております。
 それから、これからがその問題でありますが、要するに財務と会計と人事管理の面での国営形態の欠陥を除去して企業的能率的経営をなし得るためには、純然たる民間形態も考えられるが、事業が全国にわたる膨大な組織及び設備を有し、巨額の資産を擁する公共事業でありますから、これを民間に払い下げて株式会社組織に切りかえることは、再評価、株式の引き受け等、困難な点があり、また強度の公益性、技術的統一性を有するので、純民間企業では無理である。また公租公課の賦課が加わって、経営の合理化が促進されてもなおかつ相当の料金値上げを招来することになり、年々巨額の拡張資金を民間にのみ求めることはほとんど望み得ないので、民営は適当でない。これは民営論を明らかに否定しているわけですね。
 そこで政府は、公衆電気通信政策の合理的かつ能率的な経営の体制を確立し、電気通信設備の整備及び拡充を促進し、国民の利便を確保して公共の福祉を増進するためには、国会及び政府から必要な監督を受けることによって公共性を確保するとともに、一方、事業経営上、財務、会計、人事管理の面において一般行政官庁の制約を脱し、民営の能率的経営技術を取り入れた自主的な企業活動を行い得る企業としての公社形態に当事業の経営を行わせしむることが最も適当である、こういうふうに提案理由の説明で述べております。
 今日いろいろ論議されておりますが、わが日本の電信電話事業というものは公共企業体が一番よろしい、私たちはこういう基本的な立場に立っていることをここではっきり申し上げておきたいと思います。
 しかし、実際に佐藤さんが提案されたこの提案趣旨と、出ました法律案の内容を見ますと非常に食い違いがあったわけです。ですから衆議院、参議院においてこの法案の修正が二十五カ所にわたって行われた。その最たるものは六十一条の全面改正、要するに黒字は一般会計に繰り入れなくてもよろしい。それから弾力条項の七十二条のただし書きが参議院におきまして追加された。これは新谷寅三郎さんが修正案を出しております。それから経営委員も三人であったものを五人にした。それに特別委員を含めて七人に現状なっておる。理事というのも五人以上というのを十人以内、こういうふうに修正が成った、これは主なところであります。それからもう一つ、大蔵大臣がこうした企業に対して権限を発動できるような部面がかなりたくさんありました。しかし、そういう点はかなり削られまして、結果的には大蔵大臣の権限については、予算を作成してこれを提出するときに郵政大臣と調整する、もう一つは資金計画の場合ですね、大体ここらに限っていくような大修正がなされて成立したのでございます。
 しかし、これでも非常に問題があるということで、皆さん御承知のように昭和二十九年十一月四日、臨時公共企業体合理化審議会の会長であった原安三郎先生から答申が政府になされております。これは吉田茂総理大臣。これを見ますと、拘束予算制度を廃止して基準予算に切りかえなさい、こういうことが骨子になっている。そして、いまなお存続している官業的色彩を払拭し、民営の長所を入れなさい、こういう点が基本的に述べられている。
 さらに、昭和三十二年十二月二十五日に公企体審議会の会長石坂泰三先生から答申が出ております。これを見ますと、総理府に公共企業体監理委員会を設けるということで、ここが監査をやる、そして予算制度については「公共企業体の予算及び決算は、企業性にふさわしいものに根本的に改めるとともに国会の決議を要しないものとする。」これはちょっと私たちも問題があると思いますが、思い切った「要しない」というところまではっきりと答申を見ると出ているわけですね。それから、特に「公共企業体職員の給与の体系は、その職務内容と労働条件とに応じて適正に定められるべきであって、必ずしも公務員のそれに従う必要はない。」「その業績に応じて巾のある賞与制度を採用すべきである。」予算制度の改正に伴う公労法第十六条等の改正が必要となるが、それは政府が別途考えなさい。要するに公労法上、賃金は団体交渉によって決められる、そうなってありながら、予算上、資金上の問題があればこれはできないと逃げているわけですね。総額制度というものに阻まれている。
 そこまで思い切った改革をしなさいという答申が二回にわたって行われているわけであります。
 私も昭和三十一年に参議院に出ました。予算委員会において歴代総理大臣に毎年これを早く実施してくれ、そして本当に公共企業体としての正しい姿に戻してやってほしいということを申し上げましたが、検討する、やりますと言って、ついにこれがなされずに今日に至っておる。その間、私がよく言うヘビの生殺しという中途半端な公社法の中で、とにかく労使が協力して三千八百万の電話をつくってきた、こういうことの事実は国民とともにわれわれははっきり認識しておく必要があると思うのですね。
    〔委員長退席、畑委員長代理着席〕
たまたまこの懇談会の中で今回民営にするかどうかというような論議も行われるというふうに私は聞くわけでありますが、われわれは断じてこの公共性の強い事業は公共企業体制度を堅持していくべきであると思う。
 もちろん部分的に、多様化する情報社会に向かって、ある部分においてはもう少し融通性のある方向に持っていくということも一面においては考えていかなければならないでしょう。何が何でも公社だということも部分的にはやはり考えなければならぬ点があると思います。ですから、データが始まりました当時も、特定回線というものを考えてやっているわけです。ですから、この政策懇談会の内容等、私、見るにつけましても、下手にしたらとんでもない方向にいくのではないか、こういうことを実は、久保委員がさっき御指摘されましたように、私も心配しておるものですから、こういう点も十分踏まえて今日の公共企業体制度の中における不備、欠陥というのを一日も早く是正をして本来の姿に戻すということが本当に大臣の仕事ではないか、私はこう思うのですよ。これは大臣からも率直な御意見を承っておきたいし、総裁も大変御苦労です、昨年暮れ任命されまして三カ月ちょっとたったところです。非常に精力的に各地を図られまして、勉強されているようでございます。民間からおいでになりましたので、いろんな面において公企体の窮屈さというのは身をもって体験されたと思いますが、短い期間でありましても、総裁が御勉強なさいまして、現在の公社制度というものについて、こういう点はこうしてほしいというような御希望がもしありましたら、率直にこの際聞かしていただいて、そして今後よりよいものをつくりたいという考え方を私は持っておるものですから、お伺いするわけです。どうぞお願いいたします。
#50
○山内国務大臣 電気通信政策懇談会の設置をいたしまして、今後の電気通信のあり方ということをひとつ御自由に議論をしていただきましょう、こういう趣旨で設置をしたわけでございます。その中に専門委員会というのを設けていろんな検討をしつつあるというよりも、題目的にこういう問題を今後取り上げたらどうだろうという点をずっと並べた中に、経営の問題も入っているわけでございます。
 そこで先般の懇談会において、その専門委員会で決めました項目をいろいろと検討いたしました結果、まずやはり新しい技術のデータ通信等を中心とした、そういう点をもっと掘り下げてやるべきじゃないか、経営の問題はその次の問題ではなかろうか、こういうふうに話があったことを私は聞いているわけでございます。したがって、そういう懇談会のお話のとおり、まず新しい技術の点をやっていただきましょう、こういうふうにいま考えているわけでございます。
 それから、電電公社の給与、手当等の問題につきましては、労使の協定によってやっていただくのでございますけれども、この点は普通の公社公団よりも広いんじゃなかろうかと思っておりますが、ただやはり公社でございますので、予算の制限内といいますか、流用の問題は、これは郵政大臣が認めればようございますから、そういうふうにしてまいって、いままでもやっておるわけでございますが、さらには電電公社法の法律もございますので、その範囲内において大いにやっていただくべきものであるというふうに考えております。
 しかし、いま鈴木委員からいろいろお述べになりましたように、もっと自由裁量を与えることはできないのか、こういう点はひとつ大いに検討しなさいというお話でございますので、これは今後さらに検討をさしていただきたいと考えておるわけでございます。
#51
○真藤説明員 いまの大きな問題でございますが、経営形態についてのことでございますが、何とはなしに民間にああいうふうに民営にしたらというふうな空気がずっと前からあることは知っておりました。この議論がこの後どういうふうに展開していきますか、私にはよくわかりませんけれども、当事者のわれわれといたしましては、民営にするとかどうとかということは国が決めることであって、当事者自体が現段階においてそういうことに対して意見なり希望を言う、組織として意見なり希望を言うということは厳重に慎むべき問題だというふうに考えます。
 ただし、方針が決まりまして、決まった方針のもとに具体的に実行案としていろんな論議が行われる場合には、当事者として責任を持って具体的に実行可能な案を申し上げるという義務はあると心得ておりますが、当事者が組織として経営形態のあり方に対して現段階で希望なり何なりを申し述べるということは慎みたいと思っております。
#52
○鈴木(強)委員 ちょっと総裁、総裁の立場というものに立って日本の電気通信事業というものをお預かりしているわけでしょう。実際にあなたが総裁としておやりになる場合に、いまの制度の中でこうしたらいい、ああしたらいいという、そういう意見を述べることは何ら差し支えないわけですよ。
 これは電気通信政策局長にもお伺いしたいのですが、政策委員二十四名ですか、これは専門委員会ですか、そしてあと部会、分科会というのですか、そういうものを持たれておるようです、先ほど忘れましたが。日本の通信政策というものは、これは郵政省がお決めになる、これについては私は否定しませんよ。しかし、公社が発足しましてから昭和四十年中ごろまでですか、要するに電気通信監理官というものの二人の仲立ちによって電電と大臣とのパイプというものがつながっている。だから、郵政省の省議の中で監理官が出ていく場合もあるでしょう。そういうシステムになっている。したがって、郵政省の中に通信政策課というのですか、これができまして、たしかこれはずっと後でしたね、そして当時のわれわれから言うと、電電公社が積極的に推進してやっているような政策を、何か中間的に本に出して出版したことがありますね。私もそれを拝見しまして質問したこともある。どっちに向くのかわからない中間的な、これは中間報告だということで答弁をいただいたように思うんですけれども。ですから、少なくとも二十七年に発足をして、三十七、八年だったか四十年だったか、その辺はちょっと忘れましたが、そういう課一つすらなかった。その後、課を設けてそういうことをやり出して、今度通信政策そのものを郵政省の中で論議をしていく、これは私は否定しない。
 しかし何と言っても、電電公社が自主性を持って日本の電気通信事業というものを運営していくという使命を持っているわけですから、電電公社の意見というものを十分聞いて、両々相まって、いかにしたら日本の通信政策がうまくいくのかということを広く民間の人も含めてやるべきだと私は思うのですね。そういう際に電電公社は、もうこう決まっておりますから当事者で物が言えないなんて、そんなばかなことはないですよ、総裁。大いに自分の意見として述べるべき点は述べて、よりよいものにして、もっといいサービスを提供し、もっといい事業体にすることを私たちは願って、いままでも制度の改革についてわれわれは積極的に論議してきた。また皆さんの方からも歴代総裁にも出ていただいて、こういう点はどうだ、こういう点はこうした方がいい、そういう意見も聞いてきたわけですが、何か遠慮されているように受け取れるのですけれども、その点はちょっと納得できない。
#53
○真藤説明員 いまの私の説明に少し舌足らずがあったようでございます。私が申しましたのは、これを民営にするということについて賛成とか反対とかということは慎みたいというふうに申しましたが、現体制のままでまいります場合に、現在の具体的な環境の中でこれをさらに発展させながら意味のある存在にするためには、いろいろなことをこれから考えて関係の方にお願いしたり御指導を仰ぎながらやっていくのは当然でございまして、特に現在のような仕事の質的大転換をしなければならぬ現状、経理的によほどしっかり収支バランスをとることに従来やらなかった方法をやらないと切り抜けできそうにないような先行きになっておる状態でございますので、従来のままのやり方で進んでおったのではとても切り抜けができないことは明らかでございまして、そういう面についていろいろお願いしたりするということは当然と心得ております。
 もう一つ繰り返しておきますけれども、経営の基本問題と申しましても、当面問題になっておるのは民営でやるのか国有のままでやるのかという議論だということでありますと、その点に関しては物は言わない、ただし、国として方向が決まった以上は、それなら具体案はこうすべきだということは強力に申し上げるということを申しておるわけでございます。
#54
○鈴木(強)委員 一番基本のところが問題になると思います。たとえば総裁が参考人として国会に呼ばれる、あなたは、いまの電気通信事業というものを公共企業体として維持継続、発展させた方がいいのか、あるいはこんな中途半端な公社ならば思い切って民営にした方がもっと濶達的に運営できると思うのか、こういう質問を受けますね。そのときに、いや私は総裁でございますからそういうことについては一切意見を述べられませんということはないはずですよ。そういう意味において、いま世上言われておるこの問題はこれから大変なことになると思うのです。
 われわれは公共企業体でいくべしということで、その公共企業体の内容について不備、欠陥を是正して、本当にいままで二十数年間そういう制約された中で苦労してここまで来たのですけれども、もっと制度がりっぱであったらもっと早い時期に成果が上がったかもしれない、私はそういう制約の中でよくみんなががんばってきたとさえ思っているのですね。ですから、そういうような過去のことも考えながら言っているわけですが、じゃその辺は、総裁として民営にした方がいいのかあるいは公共企業体にしたらいいのかという程度の意見はまだお持ちになっていないというふうに考えていいのですか。
#55
○真藤説明員 現状においては、この基本問題、民営か国営かということに対しては私まだ全く白紙でございます。実はそういう勉強をまだやっておりませんのが実情でございます。
#56
○鈴木(強)委員 それならわかりました。まだ全然勉強しておらないということであれば、それは聞いても答えられないのは当然ですから、わかります。それなら、私たちは少なくとも公共企業体でいくべし、その内容を改善して本来の姿に持っていくべきだ、こういう姿勢、意見を持っていることはひとつお聞き取りいただきたいと思います。
 それで、政策局長、これからいろいろ審議が進んでいくと思いますが、さっき言った地域的分断、それから種類的分断、こういったものも、考え方によると電力関係のようなああいう方針も、これは確かにオーデル氏がアメリカから来ていろいろな調査をしたときにも、公社発足当時そういう意見もありましたけれども、これはとるべきものではないというのでやったわけですが、民営論は、総裁おっしゃるように底流として終始流れておったことは事実です、さっきも佐藤さんの提案理由の説明を申し上げましたが、あるのです。しかし、国営ないし公共企業体ということできて、公共企業体になったのですから、私はこれは一番必要だと思う、だから、それを今度地域的に分断したりデータと電信電話とを別にしていくというあり方については、これは非常に問題だと思うのですよ。
 もう一つは、久保委員のおっしゃった経営委員会のあり方ですね。これも手足がない。そうでしょう、監事といったって。三十三年に改正されたのですが、二人の監事を置くことができる、経営委員会が任命する。監事は電電公社の業務を監査する、また特別に経営委員会が命令してやらせることができるということになっている。一体そういうものをどれだけやってきたのか。先般の事件等を見るについてわれわれはその点が本当にしっかりしていたかどうか疑問を持っているのです。ですから、監事制度なんというものはなくしてしまって、むしろ監査委員会というものを経営委員会の下に置いて、その監査委員会が、内部検査組織になるのでしょうけれども、監査局の機構と一体になってもっと厳重な監査をしていく、再びああいう事件が起こらないようにする、そうしなければ幾らりっぱな成果を上げてみてもそれは一朝にして水泡に帰するのです。悪いことは断固目をつぶるわけにいかぬ。だからそういう点は姿勢を正して再びそういうことのないようにしていくことが大事だと私は思うのです。そういう意味において経営委員会の強化と、監査委員会を経営委員会の下に置いてもっと充実した監査をやってほしいと思うのです。
 それからもう一つは、さっき言った基本的な予算、決算のあり方でございますが、二つの答申等も十分に御勉強でございましょうから、それらも参酌をして、しかしなおかつ国有公共企業体という経営の中でありますから、どうしたらいいのか。あの審議会の答申の中に幾つかやれる点もあると思うのです。特に給与総額制度なんというのは、昭和三十二年までは電電公社の総裁が給与総額の中で基準内と基準外は裁量でやれることになっていた。それが予算総則が変わり、三十二年に電電公社の総裁権限から奪われて、今度は郵政大臣の承認を得るということになった。これは一たん与えた公社総裁への権限を奪い取られたことになるわけだ、自主性を侵害したことになる。そういうことが法律でなくして予算総則でやられてきている。それくらいのことはもう直ちに解除していくということは、立法当時の精神に戻ることなんだから当然じゃないでしょうか。ただし、さっき言ったようにいろいろな世間から批判されるようなことについては厳重にチェックして再びそういうことのないようにすることは当然でありますが、そういうところが一つある。
 したがって、いま申し上げましたような私の意見も、恐らくその懇談会の中では委員の中からも出てくると思いますけれども、省の方としましても、委員会でこういう意見もあったということをひとつ肝に銘じていただいて、今後の討議の中でいろいろ参考にしていただきたいと思うのです。その点は局長がきっと音頭をとってやるのじゃないですか。ですからよろしく頼みますが、どうですか。
#57
○守住政府委員 その懇談会、専門委員会、先ほど久保先生のときもお答えいたしましたように八〇年代、長期ロングランでございますが、を踏まえて、政策課題は一体何なのだということを御提言をいただこうということでございまして、非常にコンクリートしたものではないわけでございます。そうして焦眉の問題としては、先ほどお答えいたしましたように新しいニューメディアがいろいろ出現しておる、その技術あるいは利用技術という問題がございますので、これにつきましては電気通信の新秩序の確立ということで、これは相当コンクリートしたものをいただきたい、こういう考え方になっております。
 また私ども政府といたしましては、電信電話事業というものについては五十三年の公共企業体等基本問題会議の意見書を踏まえておる、こういうことでございます。
 また、世間がこういうような感じでございますので、久保先生からもいま鈴木先生からもいろいろな御心配と申しますか、いろいろ将来を考えての御指摘もございましたので、そういう点を十分に踏まえていきたいと考えておる次第でございます。
#58
○鈴木(強)委員 それから、これも久保委員がちょっとお触れになりましたが、第二臨調の方で電電を特殊法人と見ているのですね。私たちは単なる法人じゃないと思うのです。国有公共企業体ですから、そう思うのですが、何か特殊法人と十把一からげにしまして、電電、専売、国鉄の一部を民営化するというようなことが、きょうの新聞ですか、きのうの新聞でしたか、出ておりました。これは行管が正式にそういう諮問をしたかどうか、これは私はあすの大蔵との連合審査でただしてみますけれども、少なくともそういう動きが一方ではあるわけです。
 また懇談会の中でも民営論あるいは分割論、いろいろなものが出ておるわけですね。したがって、そのタイミングがどうなっているのか。第二臨調の方が先にそういうものを出してくるようになるのか、あるいはこっちはロングランで慎重にやっている、その間にはっと出てくるという可能性なきにしもあらずと私は思うのですよ。ですから、その辺についてはそうのんびりやっておるというのも、いまの時期から見ましてこれはなかなか大変だというように思うわけですね。その辺もひとつ十分に配慮しておいていただきたい。
 それから大臣、いま大臣は現職の大臣ですから、公共企業体という上に立って監督されているわけです。そこで、国営論もあるでしょう、これは従来国営だったんだから。一遍に国営に戻してしまおうかという議論もある。それでなかったら今度は民営にしてしまったらどうかという議論もある。やはり公共企業体がいいと、当時の佐藤榮作大臣がいろいろなことを考えた上で公共企業体にしたわけですよ。そしてこの制度が二十八年続いてきたわけですね。不備欠陥があることは事実なんですよ。それを直してほしいと私は言っているわけなんです。ですから、政府としてはいまの段階で、電気通信事業というのは公共企業体として存続していく、こういう基本的な考え方をいま持っておることは間違いないですね。
#59
○山内国務大臣 鈴木委員のおっしゃるとおりでございます。
#60
○鈴木(強)委員 もう少し論議をいたしたいと思いますが、総裁が少し消極的でまだ勉強しておらぬというようなお話ですから、総裁にもう少しお伺いしたいことがあったのですが、これはもうきょうはやめます。
 それからその次に伺いたいのですが、国庫納付金の問題でございます。これは明日連合審査がありますのでその場で四大臣に改めて伺いますが、過般久保委員が行管庁の政務次官と質疑を交わしました。突っ込んだ質疑が余りなされていなかったのですが、こういうことだけはぜひここで聞いておきたいのですね、
 要するに、千二百億、四年間四千八百億の納付金をいたします。これはあくまでも推計から来たものであって、公社の資本率が三十何%で大丈夫だ、こういう御判断に立っているようですが、この千二百億というものを決めるときに、昨年十一月二十七日に料金値下げをしましたね、割引深夜料金の。それから今度公衆法が改正になりまして、十五日からまた質疑が始まるのですが、五百キロ以上、七百五十キロ以上の遠距離を下げていく、日曜、祭日を割り引きする、こういうふうな法律改正もあるわけですが、それによって相当の額が減収になると思う。しかし安くすれば逆に使うから、減収率はそうひどくならないかもしらぬ、これはあるでしょう、予想ですから。いずれにしても、そういうものが今後減収していくということを前提にしてあの千二百億、四年間というのは立てたのでしょうか。これは郵政省でなければだめだね、電電公社はわからぬでしょうな。
#61
○守住政府委員 当時行政管理庁の方は五千百五十二億ということでございまして、私どもはそういう物の考え方にはくみしない。ところが、一方では財源確保ということで歳入予算が組めないという状況があったわけでございますので、電電公社とは打ち合わせしておりましたけれども、政府ということで郵政省と大蔵省と協議をして意見調整をまとめたわけでございます。その時点でも、もちろん夜間割引あるいは五十六年度において遠近格差の是正をやる、そういう点についても支障がないように、あるいはまた電電公社の今後の建設投資というものについても十分念頭に置くとか、もちろんその資金的な手当ての問題についてもいろいろ、毎年度の問題ではございませんけれども、そのときどきの公社の資金手当ての状況、必要性というものを十分配慮するとか、そういうことで四千八百億、四年均等ということを決めたということでございます。
#62
○鈴木(強)委員 そうすると、予想される料金改正、ダウンの面についてはそれを計算に入れて、最終的に千二百億は四年間いける、こういうふうに決めたんだ、算出の根拠はね。もう一遍それを明らかにしてください、簡単で結構ですから。
#63
○守住政府委員 金融的費用の当年度損益には出てまいりますけれども、その分はもちろん念頭に入れておるわけでございまして、基本のところは、損益から出さないで資本勘定、いわゆる自己資本率というのを一つの参考にして算式を出した、こういうことでございます。
#64
○鈴木(強)委員 だから、その算式を出すときに、当然料金値下げによって生ずる収入減というのは計算の中に入れてありますかどうですかということです。
#65
○守住政府委員 料金の遠距離是正あるいは割引制度の導入等につきましては、これは損益に出てくるものでございますので、当然損益として考えておるわけでございますが、納付金の方は資本勘定の方から出すわけでございますので、損益へは金融的費用が付加されてくる。そういう考え方で決めたということでございます。
#66
○鈴木(強)委員 それはあなた、もうわかっているんですよ。ですから、損益勘定上二千五百億なり三千億の黒字が出る。これは資本勘定に一遍入れているんです。それは公社法上は積み立てしなさい、こうなっているんだ。しかし、その積み立てしたものは、行管庁がとんちんかんなことをやって一兆なんぼも余剰金があるなんて言い出したのは、そういうところなんだ。それは各年度ごとに余剰金というのは資本勘定に入れて、資本勘定から建設勘定へ回っているわけですよ。ですから、割り引きした場合に、その損益勘定の中に当然ダウンする額というのがあるわけです、電話料の中に。いいですか、その収入減というものは損益勘定の中でちゃんと差し引いてやっているかどうかということを聞いているんですよ。もうわかっていると思うからぼくは省略しているんだ。そのくらいのことは、わしだって知っているわな。
#67
○守住政府委員 もちろん割引制度導入とか遠近格差は損益に出ますので、その損益というものは当然に年度において、したがいまして、五十六年度の予算案の段階におきましても九百三十八億ということで、五十五年度は二千七百四十四億、まあ決算がどうなるかという問題はございますけれども、予算上は非常に減った形で収支差額を出しておるところでございます。
#68
○鈴木(強)委員 だから、九百三十八億黒字になる、そういうことで、結局ダウンした分ですね、要するに昨年十一月二十七日から深夜割引その他をやったものと、日曜、祭日、それから五百キロ、七百五十キロの分で幾ら減になるのですか。損益勘定から幾ら引いているのですか。
#69
○守住政府委員 五十六年度予算案における減収額、予算上の見方でございますが、遠距離通話料の引き下げ、これを一応六月と、まだ御審議の前でございますけれども、一応の仮定を置きまして、五十六年度中は四百六十三億、それから日祝の割引、これは一応いろいろ課金装置等の準備が要りますし、十一月二十七日からやりました夜間割引の状況というものを十分踏まえて、経営状況も念頭に置かなければなりませんけれども、これはまたいろいろ御審議いただくところでございますが、これを仮に十月だとした場合百七十九億、それから十一月二十七日から実施しておりますものが五十六年度は年間分通して出てくるということで、十一月二十七日のこの想定いたしましたものでございますが、千二百七十二億、合計千九百十五億、その他住宅用ということに切りかえます例の福祉電話、これが二億ぐらいなにがあります。その他、今度は支出の面では金融的費用というものも約九十六億、これは支出の方でございますがやっておりまして、総体の結果として収支差額は九百三十八億というふうに五十六年度予算案はなっておるということでございます。
#70
○鈴木(強)委員 五百キロと七百五十キロの割引がございますね。その分は幾らになりますか。公社いたら公社の方でもいいです。
#71
○玉野説明員 お答え申し上げます。
 遠距離二段階の分につきましては、五十六年度は四百六十四億でございます。これはまあ途中でございますのでそういうふうになっておりますが、平年度はほぼ七百億、こういうふうに見込んでおります。
#72
○鈴木(強)委員 それで、もう一つ伺いたいのは、建設財源の面ですが、要するに千二百億取り上げてしまうと建設財源が足りなくなる。すると、これからいろんなことをしなければならないのですよ。しかし、それができない、そこで、財政投融資はいままで二百億とか三百億とか、電電についてはみみっちい投資しかしなかったんだが、五十五年度五百億でしたが、今度千五百億。千億ふやしたわけだ。一方で借金をさせて、取り上げていくということも、これもおかしな話なんですね。
 それで、私が聞きたいのは、この四年間、いいですか、そういうようなことをやって、五十六年度は九百三十八億ですか、一応収支差額が出てくるが、五十七年、五十八年、五十九年どこの四年間四千八百億を納める。その四年間に、一方では、今度は加入者に迷惑のかかる料金値上をしなければならぬという事態が起きてくるかどうかということが国民の一番の疑問なんですよ。国家財政の非常に困難であることはみんな知っている。これはどんなことをしてもやらなければならぬでしょう。ですから、われわれも必要以外の経費はうんと切り詰めて、国家行政全体として思い切ったメスを入れるべきだということは当然ですけれども、公社法でやってはいけないというものをやって、公社の根幹を揺るがすようなことまでやらなければならないのか。もっとそのほかにやるべきことがあるのではないか。一兆四千億の増税を含めて、こういう納付金を取らなければならぬというのには、もっとわれわれが理解できるような、これもやりました、これもやりました、その上に立ってやむを得ず、これは加入者に迷惑になる、場合によったら料金値上げになるかもしれぬけれども、とにかくこの際は何とかしてくれと言うならわかるけれども、そういう理論づけがないのです。
 これは総裁も何か、私は新聞でちょっと拝見したのですが、地方を回ったときにも、五十八年ないし五十九年ごろになると料金問題が出てくるかもしらぬという心配をされている。しかし何とかして赤字にならぬように努力をしよう、こういうふうなお話もして、激励をして歩いておられるようですけれども、そういうことが、全く四年間に加入者に迷惑をかけないようなことになるのかならないのか。これは大変な問題ですよ。いまここであなた方に聞けば、そういうふうにならぬように努力します、そういう答えしかできないと思うのですけれども、だから、少なくとも国会が議決をして、そして積み立てなければならぬというように政府提案を真っ向から修正をしてきた経過もあり、そういう中に立って、今度のやり方というのは実にむちゃなやり方だ。そういうことであるならば、もっと国民に料金を安くしてやる。固定資産にすれば百八十八億円の額を引き継いで、いま七兆何ぼのところまで多くしてきた。加入者の努力じゃないですか。従業員の努力じゃないですか。少しこれは方向が違うと思う。
 私は、ここでその論議をしてもあれですから、あしたまたやりたいと思っていますけれども、そういう料金値上をしなければならないようなことが来るのではないか、四年たてばこれはわかるのですよ。事実が証明してくれる。大臣も何か、もう四年間は絶体やらぬというような趣旨のことを言われたようで、新聞でもちょっと拝見しましたけれども、その真意がどういうところにあったのかお聞きもしたいのですけれども、いずれにしても料金値上げをしなければならぬような羽目に陥る危険性があるとぼくらは見ているのだが、それについてはどうか、こういうことです。
#73
○守住政府委員 今後の公社の収支見通しということに帰着すると思いますけれども、まず五十五年度の決算がどうなるのか。収支差額二千七百四十四億でございますが、その場合、実は夜間割引をやるということは予算上入れなかったわけでございます。しかし、その決算がどうなるかということがまず大前提に一つある。しかも先生御指摘のように納付ということもございますので、そのさらに予算を上回った決算分をどう考えていくかというのがまず前提にあるだろうと思います。
 それからもう一つは、一応予算上このような推計をいたしておりますけれども、これは実は五十一年の料金値上げのときの係数で、実は値下げの経験がいままでないわけでございまして、この価格弾性値をどうとらえるかということ。値上げしました場合に、実は五十一年のとき、平均すれば一四三%の値上げであったわけですが、このときに約六、七%予定したよりも収入が落ちておりますので、その価格弾性値を持ってきて、値下げした場合に実は増があるんじゃないかというのを利用しておりますけれども、果たしてこれが値上げの場合の価格弾性値と値下げの場合の価格弾性値とどうか。しかし公社としては頼るべき係数がそれしかないわけでございますのでそれを使わざるを得ないということでございますが、実態が一月、二月、三月と、夜間割引の状況というのも十分見きわめながらいかなければいかぬ。したがいまして、相当不確定要素が多いというのが一点でございます。
 それから御指摘の建設投資の方でございますが、われわれも大蔵省とやりますときに、公社として必要なこれからの情報化社会に向っての建設投資というのは十分やったわけでございます。公共事業が財政難の折から実は伸びゼロということでございましたけれども、公社の投資は三・八%ということで、前年あるいは前々年よりも上回るというものは十分配慮したというふうなつもりでおるわけでございますが、以上のようなことでございます。
#74
○鈴木(強)委員 四千八百億円借金をして、返すときには五千二百億円利子をつけて返さなければならぬというようなそういうやり方というのは、余りにもこれは非常識ですよ。これは余り通らない論議ですよ。まあしかし別に法案も出て、大蔵委員会で審議をするというところまでいっておるわけですから、これから本当に従業員が一丸になって所期の目的を達成するためにがんばっていくという、収入を拡大して基盤を拡充していくという努力を全職員が一丸になって、一束になってやるような、そういうやっぱり魅力ある体制というものも一面において考えてやらないと、ここまで苦労してきた人たちにとってみて、何か割り切れない気持ちがうんとある。
    〔畑委員長代理退席、委員長着席〕
私は現場を回ってみてそういう気持ちをひしひしと身に感じる。ですから職員に対する待遇等の問題も一方においては考え、また加入者の皆さんに対してもできるならば料金を割り引いていくというようなことも考えながらやらないといけない。それを今度は逆に上げなければならぬ、従業員の方に対しても冷たい態度をとるというようなことになったら、これはもう来年にも赤字になっちゃう。いまどんなに苦労して電話料金を集めているか、どんなに苦労して新しいサービスの開拓のために努力しているか、こういうことはひとつよく大臣も肝に銘じておいてくださいよ。これはもう従業員の協力なくしてこの仕事の前進はないというぐらいに私は思っています。ですから、その点を心してぜひがんばっていただきたい、こう思います。
 それから、もう時間がなくなりまして大変残念ですが、もう一つお伺いしておきたいのは、これからの新しいサービスの中でいろんなことが考えられますが、特に電子郵便ですね、それから電電のファクシミリ、それから新聞関係の電子新聞というようなこういったものに対して、一体これどうなるかという質問を私たちよく受けるわけですけれども、これは一体その区分をどうするか、技術はどこまで来て、いつごろからそういうことがやられるのか、そういう概略をひとつ説明しておいていただきたいと思うのです。そして第七次電電公社の計画というのも、もう来年ですか、五十八年度からは新しいものが考えられていくと思います。拡充法というのももう切れてしまう、資金調達は非常に苦しくなる、そういう中で新しいサービスを、いかにして国民のニーズにこたえてやるか、こういう遠大な課題があるわけです。これをひとつ早くつくって、そして国民の前に明らかにして、国民の協力を得ながら新しい情報化社会に入っていくような体制をつくってもらいたいと思うのです。
 きょうはそういう点をずっと聞きたかったのですけれども、時間がありませんから、特にその電子新聞とか電子郵便とか、それから電電公社のファクシミリに関連していろいろなものがありますが、公衆電気通信サービスのエリア、有線電気通信法に言うところのエリアはどこなのか、公衆電気通信法に言うところのそういった法的な問題も含めてこれはどうしようとしておるのですか、そこだけ一つ聞いておきたい。
#75
○守住政府委員 将来の発展形態を踏まえた新しいエリアの相互の関係ということで、非常にむずかしい問題だというふうに認識をいたしておりますけれども、一方電子郵便の方は、やはり郵便の特性を生かして国の事業がそれを引き受ける。内容証明から配達証明から付加的な機能も持っておりますし、それから全国の配達組織を通じて、しかも単なる裸のファクシミリということでなく、それが封筒に入って密閉されて通信事業に携る者が配達をするという、やはりそれなりの特性を持っておると思いますし、一方では、電電公社の方でファクシミリあるいはミニファックスということについてもいま私ども検討しておるということでございます。
 それから新聞の方は、これは放送の分野の方でもございますので、私としてはまだ余りよく勉強してないところでございますが、ファクシミリの普及発展というものも今後出ていくと思いますけれども、しかし本当のホーム、家庭という意味では、私もいろいろメーカーや業界、ユーザーとかに聞いておりますけれども、やはり幾ら業務用、営業用の小型ミニファックスといっても、そういうものではなかろうという受けとめ方があるようでございますので、それぞれの特性を生かしながら、郵便はむしろ家庭の方の全国津々浦々まででございますので、そういう特色を生かしていく。コモンキャリアの電電公社としては、あるいはまた端末の自由化等の問題もございますので、民間と相協力しながら便利な電気通信の発展ということを考えておる次第でございます。
#76
○鈴木(強)委員 これは、時間がいま終了いたしましたので、ちょっと私意見が述べられないのですが、しかしこれの実施につきましては相当の論議がありますから、ぜひわれわれの意見も聞いた上で最終的にはしてほしいのです。電子郵便の問題それから電子新聞というのですか、そういうような問題を含めまして有線、無線、これは放送の分野もあるでしょう。ですから、そういうことだけ申し上げて終わります。
 どうもありがとうございました。
#77
○佐藤委員長 鈴木強君の質疑は終わりました。
 阿部未喜男君。
#78
○阿部(未)委員 これは大臣にしても公社の総裁にしても、昭和五十五年度という年度を振り返ってみますと、電電公社にとって非常に大変な年だったように思われます。いわゆる政府調達資材の問題から不正経理の問題、さらには納付金、そして業績向上の手当の問題など、本当に多くの問題が議論をされてきたところでございます。しかしいま真藤総裁を迎えて、電電公社が経営陣、労働組合一体になって信用の回復に努力をなさっておることもよく承知をいたしております。しかしそれにもかかわらず、非常に世の中の風当たりが強いために、どうも最近の電電公社をながめておりますと少し萎縮しておるのではないか、遠慮して何か世の中に顔向けができないというような感じでおるのではないかというような気がしないでもないのでございます。私はいま公社にとって大事なことは、何よりも公社の使命というものをもう一遍認識をしていただいて、いわゆる長期の展望を誤らないようにかじをとってもらわなければならないと思うのですが、この点について大臣並びに総裁の所信をお伺いしたいと思います。
#79
○山内国務大臣 五十五年度は、いまお話ございましたようにいろんな問題があったわけでございます。
 私は検査院の不正不当の経理の指摘の問題、この点についてはひとつ根本的に直していただいて、今後絶対にこういうことがないように、こういう問題がありますと、えてして公社の職員全体の意気というものが上がらなくなってしまうというので、今後はひとつ明朗な公社になっていただきたい、まずその点を考えてくるわけでございます。
 それから、いろいろテータ通信等が出てまいりますと、従来の電電公社の電話サービス、これがほとんどでございましたけれども、今度はデータ通信をどういうふうに扱っていくか、新しい営業項目としてどういうふうにやるか、これは非常に重大な問題だと思うのです。民間の方もいろいろ御意見をお述べになっているようでございますし、電電公社のやるべきこととどういうふうに分担してやるかということについて、総裁にひとつよくお考えいただいて正しい方向にやっていってください、こういうような点を特にお願いをしているわけでございます。
#80
○真藤説明員 いま御指摘ありましたように、少し意気消沈しているというふうに世間から見られる点も思い当たるところがありますが、私ども本来的に、電電公社の事業といいますものは先広がりに広がりまして、われわれがいま想像もしていないような業務になる可能性を十分持っておりますので、これに希望を持って対処するということで、私就任いたしましていま部内でそういうことを考えて、基本的な考え方とそれに対する基本的な計画というものをまとめつつあるところでございますが、いずれまとまりましたら、またそれが皆さんのお目に触れるようになると思います。
 ただ、ここで考えなければなりませんのは、したがって電電といたしましては、従来の企業の運営のやり方、またそれに対する職員全員の対応の仕方というのはよほど変えざるを得ない状態になりますので、その辺の変革ができるような状態をつくるために、いまの電電公社のあり方の基本的な枠内で、具体的な実質的な事の処置についてのやり方を、その時が参りましたときにいろいろ具体的にお願いし、御了解を求めなければならぬことがたくさんあることは確かでございまして、その線に沿ってその都度お願いいたしますので、そういう変革を遂げていくことにつきまして、今後の皆さんの御了解と御援助がなければとてもできることではないと思います。そういう変革に対しての不自由さというものが、結局は民営論とかなんとかということを誘発する根本原因でございまして、現在でも民営論を唱える人がある根本原因は、回線の使い方がいまの法令では素人にはわかりません。そういう欠陥を持っておるということは明らかでございまして、いま郵政当局と具体的にそれをどう直して新しい情報産業の発展にやりやすくするかということを御相談しておりますが、いずれ先生方に御審議いただくときがくると思いますが、こういうふうなことがするする順調に動きませんと、久保先生のお話も実行できませんので、そういうことについて今後十分いろいろなことであれしていきたいと思います。
 民間から参りまして非常に困っておりますのは、人事問題の取り扱い方の固定性といいますか、フレキシビリティーがないといいますか、この面に関しては、果たしてこれからの大変車に対応していけるかということを非常に心配いたしております。現在のところ電電の中での話し合いは非常に希望を持った形でおりますが、それ以外の国家機関としての公社、公団の一括論というところに非常に大きな壁があるように私は考えておりますが、今後の具体的な問題に処していろいろ御援助願う必要があると思います。どうぞよろしくお願いいたします。
#81
○阿部(未)委員 実はそういう今日的な公社の状態に加えて、私は公社経営についても一つの大きい曲がり角に来ておるのではなかろうかという気がするわけですが、公社収入の大宗を占める電話料収入等についてみましても、電話の普及はほとんど飽和状態になったのではないか。最近の加入電話の伸び率は非常に小さくなっております。しかし、これだけ大きくふくらんだ公社が、いま総裁も言われた新しい時代を迎えての変革というのはきわめて困難な問題があるのではないか。かつて日本放送協会、NHKがテレビが著しく普及をして、さらにそれが白黒からカラーに変わっていって想像以上の受信料が入ってきた。当時言われた言葉ですけれども、大きいことはいいことだということで、NHKがどんどん手を伸ばして放送文化基金などというようなものまでつくっていったのですが、いずれ受信料の値上げを伴う問題だから、この辺で放送協会が長期的な経営の展望を立てるべきだということを私は口を酸っぱくして申し上げてきたのですけれども、結局それが受け入れられずに今日のNHKは非常に経営の困難な状態になっていることを思い起こしておるわけですけれども、この五十五年度、公社にとっては納付金を初めとしてまだほかにたくさんの後で質問をするような財政上の問題が起こっておるようでございますけれども、この辺でまず公社がすでにある五カ年計画をもう一度見直して、昭和五十六年度から五年間くらいを展望した五カ年計画を打ち出すべきではないか、そういう基本的な公社経営の姿勢があっていいのではないかという気がしますが、この点についてはどうお考えでしょうか。
#82
○真藤説明員 いま申し上げましたように、いま鋭意原案の素案を練っておりますが、いまのところ五十七年度まで拡充法がございます。拡充法のときの長期計画に対しまして実際の数字の動きはかなり一致した形になっております。電話の加入量の増加傾向はあの計画よりも、予想よりもかなり早く飽和点に達してきたようでございまして、情報産業関係の業務あるいはその他のいろいろな特殊な端末機器に対する業務というものにつきましてはあのときの計画よりもかなり早目に増加しております。それから電報の低下傾向も予定よりもずっと早く低下いたしております。そういうことで五十七年度の五カ年計画につながるものを考えたいということでありますが、したがって実際的には五十七年度の始まる前あるいは始まってから間もないころにそういう計画を、まとまったものをお目に触れるようにしたいと考えております。
 それから私、まことに失礼でございますが、一つ訂正がございまして、さっき久保先生と申しましたが、久保先生及び鈴木先生のお二人のおっしゃることについてという意味でございまして、間違いましたのでお許し願いたいと思います。
#83
○阿部(未)委員 昭和五十七年あるいは五十七年度中に新しい計画をという総裁のお話でございますが、新しい計画を策定するにしても、先ほど来議論のありましたいわゆる公社の運営の根幹にかかわる民営論とか、あるいは分割運営論とか、いろいろ出ておるようでございまして、総裁のお考えを聞きますと、それは国が決めることだから私の方から意見は述べるべきではないというふうなお話もあったようでございますけれども、一つには、公社を預かる総裁としての総裁御自身の御決意もあろうと思いますし、また公社全体の御意向もあろうと私は思います。そういう意味からこの際、もう先に申し上げておきたいのですが、先ほど来お話がありましたように、いろいろ公社の運営についてむずかしい問題があるからといって、あるいは非常に硬直したところがあるからといって、これを民営に移すというようなことは、その事業の性格から考えても、角をためて牛を殺す結果になるだろうというように思われます。民営に移さなくても、分割運営するようなことをしなくても、いまのままで国民の期待にこたえ得る、利用者の期待にこたえ得る公社の運営に骨を折ってもらいたいと思いますので、電気通信政策懇談会ですか、そういうものに諮問もしておるようですけれども、この段階で郵政当局あるいは公社の総裁として私が申し上げましたような方向、いまのままの公社運営の形で期待にこたえるような運営を確立していくという決意をお伺いしておきたいのですが、いかがでしょうか。
#84
○真藤説明員 いま申し上げました長期計画はもちろん現状の基本的な経営形態を基準にして考えておりまして、もしそれが皆さんの目に触れる時期に何かもっと具体的な世の中の変化がありますればそれに即応したように書き直さなければいけないと思いますけれども、そういう問題はまだかなり時間のかかる先の問題だというふうに心得て、すべてのものは現状をたてまえにして勉強いたしております。
#85
○守住政府委員 先ほどからいろいろ公社の民営論という御議論が出ておるわけでございますが、私どもとしては、去る五十三年六月の公共企業体等基本問題会議意見書の中で、電信電話事業というものにつきましては、公共性、効率性など幅広い観点から実は二年有余にわたって御議論がございまして、検討がなされまして、現行の公社制度の経営形態を維持することが適当であるという結論が出されておるわけでございます。したがいまして、郵政省としては、これらの経営のあり方などにつきましてはこの意見書の趣旨を尊重して対処しておるということでございまして、郵政省として新たな考えというものは持っているわけではございません。なお、そういう民営にするか否かという問題も私どもとしては検討していないというところでございます。
#86
○阿部(未)委員 よくわかりました。実は余談になりますけれども、先般来銀行のオンラインシステムの故障とかあるいは電子交換機の故障などで大変新聞をにぎわしておりますが、外国を旅行してみましても、日本の電話ほど便利よく、うまくかかるところは非常に少ないのでございまして、日本の通信網は非常にうまくいっておると思います。昔は電話がつながるのに少々時間がかかるのがあたりまえで、そんなに腹を立てなかったものですが、いまは一分でも電話が故障だなどというと国民がみんな火のようにやかましく言うほど通信網を信頼しておる、そこまでりっぱにつくり上げてきたのだという意味からも、公社のいままで果たしてきた役割りは大きかったし、これからもそういう方向で骨を折ってもらいたいと思っております。
 なお、諸外国の電気通信事業についても、アメリカは別としてほとんど国営みたいな形で行われておるように見受けられますので、この点は議論のあったところですから重ねては申しませんが、希望として私どもはいまの形態で利用者の希望、要望に沿えるようにお骨を折ってもらいたいということを申し上げておきます。
 次に、不正経理の問題等に絡んで、実はこれはずっと前から公社の方では経理の公開ということを、われわれも申し上げ、公社としても利用者の納得を得るために開かれた経営だということをおっしゃってこられたのですが、具体的にいま公社の方ではこの公社経営、経理の内容をどんなふうに公表されておるわけでございますか、国会等の資料は別として、一般の利用者に対しての公開はどうなっておりましょうか。担当の方からひとつ……。
#87
○玉野説明員 お答え申し上げます。
 先生ただいまの御質問の件につきましては、開かれた公社制度ということで、重要なものについて国民にお知らせするというやり方の一端としまして、たとえば決算等につきましては、決算が出ましたときに中央六紙に広告で決算状況をお知らせする、そのほかにさらにパンフレットをつくっておりまして、これは現在十六万部ほどつくっておりますが、これは扱い局におきまして必要な方には差し上げるということで、その御利用の状況等も見ましてこれがふえればまた部数をふやすということを考えておりますが、現在のところ十六万ということでいたしております。それからさらに、予算につきましても同じく十六万部パンフレットをつくりまして、扱い局におきまして自由にそれをお持ち帰りいただくというやり方にいたしております。それから、事業報告書につきましても扱い局に全部配備しまして、これは利用数はちょっと少ないようでございますので十一万部にいたしておりますが、これも扱い局におきましてお持ち帰りいただくというやり方をやっております、さらに、経営委員会に所属いたしております監事の監査報告がございますが、これも扱い局に全部配備いたしましていつでも閲覧していただける状況にいたしております。その他いろいろなPR誌がございますので、機会あるごとにそれに載せるとかいうことをいたしておる状況でございます。
#88
○阿部(未)委員 これは自治体によって違うと思うのですが、私どものところですと、一つの組を構成してそこに市の回覧板とかいうのが回ってきて、市の行事とかあるいはそれ以外の、たとえば郵便局のいろいろな貯金の問題などでも回覧板と一緒に回してもらうことがあるのですが、好きな人は持ち帰って見なさいといってもなかなかそうもいかぬかもしれませんが、回覧板方式にしてどのくらいの部数が要るのか私も不勉強でわかりませんけれども、せっかく十六万部をお刷りになるのならば、自治体にお願いしてもう少し電話の利用者みんなの目に大筋だけでも触れるように、その方法はとれないものか検討願って、公社の仕事、経理の内容等についてより利用者の理解を得るように検討してみていただきたいと思います。
 その次にお伺いしますが、いわゆる自治体納付金、あるいは向こう側で言えば自治体交付金になりますか、これはいまどういう方法で取り扱われておりますか、若干の御説明をお願いしたいと思います。
#89
○岩下説明員 お答えいたします。
 ただいま先生御質問のいわゆる交付金、これは市町村納付金のことだと思いますが、昭和三十一年にこの法律ができまして、専売、国鉄ともども三公社の事業用の資産が、税金という名前ではございませんが、固定資産税的な意味合いの納付を所属の自治体にするということになりました。ただ三公社、電電特にそうでございますが、事業内容が非常に強い公共性を有するというところから、一般の固定資産に課されます課税対象資産額について二分の一にするという特例がございます。以来特例措置を盛った形で昭和三十一年から納付をしてまいりました。三十一年当時は金額も八億円程度でございましたが、現在これが、五十六年度予算で申しますと五百十九億円と約数十倍に増加をしておりまして、この間二十五年間の累積納付額は四千五百八十億円に達しております。
 公社の現在の財務の状況あるいはまたこの制度の趣旨から考えまして、昨年来いわゆる二分の一の減額措置につきましてこれを廃止してほしいという御要望も一部自治体からございますけれども、制度の趣旨、発足当時から比べまして現在それが変わっておりませんし、財務状況等からしまして、現在の二分の一の減額措置はぜひそのまま残していただきたい、できればこれを軽減していただきたい、このように考えております。
#90
○阿部(未)委員 私も不勉強でよくわかりませんが、昭和二十五年七月に固定資産税が創設された。その当時はたしかまだ電電公社はなかったのですが、地方公共団体、国あるいは専売公社、国鉄、さらにNHK、こういうものについては全面的に非課税ではなかったかと思うのです。その後昭和二十八年に地方税法の一部を改正する法律が施行されましたときに、この三公社五現業について、いわゆる事業の用に供する固定資産以外、わかりやすく言えば職員の宿舎、そういうものについては固定資産税をかけます、しかし事業の用に供するものについては非課税、そういう経過があったように思うのです。そして、いまお話があった昭和三十一年のいわゆる市町村納付金というものができたように思うのですけれども、この経過については間違いがございませんでしょうか。
#91
○渡辺説明員 戦後新しい地方税法ができまして固定資産税制度ができまして以来の経過につき申しては、大筋先生がおっしゃったような経緯で三十一年に至っております。
#92
○阿部(未)委員 いま公社当局の方からお話がございましたが、最近地方自治体から、この固定資産税の二分の一をいわゆる納付金としてやっておるいまの特例について、全面的に廃止して公社から税金をいただきたい、こういう話がたくさん出ておると聞きましたが、これはどういう実態になっておりますか、自治省の方で把握されておりますならばお知らせ願いたいのです。
#93
○渡辺説明員 お答えします。
 経緯につきましては先ほど電電公社の局長さんの方からお話がありまして、そういう経緯でございます。
 納付金制度は、納税者が公社でありますから納付金という形をとっておりますが、三十一年のとぎさんざん議論がありましてできた経緯から見ますと、本質は固定資産税である、こういうことでございます。もちろん、公共的性格に基づきまして二分の一という特例につきましても、地方団体はそれなりに納得しておりまして今日に至った経緯があります、
 ただ、昨年末国に対する納付問題が生じまして、剰余金について国庫納付が問題となる。そうすると関係地方公共団体からは、公社の資産といっても基本は固定資産税相当のそういう性質を持ったものだということであり、したがって市町村との行政サービス上の受益関係ということも基本にあるわけだから、そういう納付金ということが起こるのであれば、まずその市町村に対する納付金の特例措置についてこれを撤廃してほしいという強い要求があった、こういう経緯でございます。
 実態でございますが、総額につきましては、五十六年度の予算は先ほどお答えがありましたけれども、決定しておるものとしては五十五年度で四百八十七億になっておりますが、関係市町村数は三千二百五十五団体ということで、この問題につきましては全市町村が非常に大きく関心を持っておる、こういうことでございます。
#94
○阿部(未)委員 もう一つ伺いますが、五十五年の十二月に地方制度調査会の方の「地方行財政に関する当面の措置等についての答申」ここでもちょっと「日本電信電話公社等三公社」という言葉を使って、「廃止する方向で検討すべきである。」という答申がなされておりますが、これもそういうことでございますか。
#95
○渡辺説明員 そういう背景によりまして、十八次地方制度調査会におきましても御論議がございました。「再建期間中の日本国有鉄道を除く。」という答申になっておりますけれども、「廃止する方向で検討すべきである。」その場合に、御指摘ありました答申の内容をちょっと申し上げますと、「市町村の行政サービスとの受益関係、租税をはじめとする総合的な公的負担のあり方等を考慮しながら、」ということを言っております。三公社のうち国鉄はそういう事情にある。それから、専売公社につきましては地方税としてたばこ消費税がかかっているというような形、いろいろ事情があるものですから、そういったものをあわせて検討すべきであるというような趣旨ではないか、こういうふうに理解しております。
#96
○阿部(未)委員 そう考えられるのですが、そこでもう一つ、納付金の集め方は、直接市町村に電電公社が納付するのですか、国が一遍取って交付するわけですか。
#97
○渡辺説明員 全体の資産につきましては私ども把握いたしますが、資産の価格を二分の一にする特例がありますが、その価格全体を把握しまして、市町村から公社に対してそれに基づいて請求する、事務上の手続はそういう姿でございますし
#98
○阿部(未)委員 はい、わかりました。
 それで、私が思うのは、さっき課長さんからもお話がありましたが、いわゆる国が納付金を取った、電電公社は黒字じゃないか、そういうところから、早く言えば地方自治体の方も国にそんな納付金を出すぐらいならばうちの固定資産税の割引を廃止してくれ、そういうことになってきたように思うのですけれども、本来電電公社の資産というものは、利用者のためになくてはならない施設であるから、もしここから税金を取るということになれば、とりもなおさず電話、電信、そういう電電公社の役務の提供を受けておる利用者から固定資産税を取る結果になってくるのではないか、そういう気がするのですが、この点はどうでしょうかね。
#99
○渡辺説明員 ただいまの御議論は、固定資産税そのものの議論でもあると私は思います。固定資産そのものに対して負担をお願いしておるわけですが、これは地方公共団体、とりわけ第一線の基礎的な自治団体であります市町村の基幹税でございます。その固定資産税を最終的に一体どういう方に負担していただくかということになりますと、事柄の性質上から言いましても、たとえば事業に要する施設、土地、建物も含めまして、固定資産税は経費に算定されますし、全体といたしてみますと、たとえばそこまでいかないまでも、家一軒貸しておられるという人についての貸し家の固定資産税というのは家賃の構成要素になるというような性質でもございますので、そこのところは先生おっしゃるような部分がどの部分にわたってどう分けられるかということは別としまして、性質上あるということはそうであろう。しかし、それは固定資産税そのものの性質論でもあるのじゃないか、こういうふうに考えております。
#100
○阿部(未)委員 国の事業の場合にもそういうのがたくさんございますね。一番わかりやすいのは郵便局でしょう。郵便局も固定資産税を地方自治体に二分の一納めておるわけでございますか。
#101
○渡辺説明員 国と地方の課税関係というのはむしろ違う面から制約がありまして、これは人的な非課税になっております。といいますのは、地方公共団体が仮に剰余を出しましても、地方公共団体に対して国は法人税を課税するというようなことはありません。と同じように、国に対して固定資産税を課税するという考え方は、相互にそういうことは基本にないわけでございます。ただ、国の資産のうちでも非常に広大な面積を市町村内に有しているたとえば国有林野であるとか、あるいは発電であるとか、あるいは貸付資産、そういったものについては交付金制度というのがございまして、これは納付金ともまたちょっと違うわけでございますが、どちらかというと固定資産税負担というよりは、そういったものに見合う市町村の財政需要、そういったものを賄うための仕組みといたしまして、同じ法律の中でそういう国有資産につきましては交付金制度というのを設けているわけでございます。
#102
○阿部(未)委員 私は国と地方自治体の関係というよりも、その事業の持つ公共性という観点から固定資産税について論じたわけですけれども、これがわかりやすいのは、たとえば電電公社はもともと郵政省の国の仕事の一環として一緒に運営されてきたわけです。たまたまこれが分離をしまして公社に移されたという経緯はありますけれども、公共的な用に供されておるという内容において、同時にまたそこから地方税なりそういう税金を取れば直ちにそれが利用者の負担に変わってくるというその性格において非常に似通っておる。片方は国だから、片方は公社だから、それだけの理由で課長さんのおっしゃるような固定資産税に対する考え方が生まれてくるものでしょうか、どうでしょうか。
#103
○渡辺説明員 固定資産税の負担関係を考えてみますと、私的企業におきましても、たとえば公益事業のような性質のものを考えますと、その態様は、公益性という観点からいいますと、非常に濃淡いろいろあると思います。したがいまして、どこで税制上区分をつけるかといいますと、やはりその持っている性格の濃淡を制度上反映したところで切らざるを得ないだろう、こういうふうに私ども考えておりまして、たとえば今回の国の行政改革その他の関連もいろいろありまして、国がやっていた仕事をたとえば財団法人が受け継ぐとか、そういったような事態が生じております。そういう場合も税制上は国税、地方税を通じまして、その持っている人格の姿、そういったものでやはり割り切っていくということをやっておりまして、そういう取り扱いをすることが税制についての混乱を将来にわたって防ぎながら、いろいろな御議論はありましょうけれども、そこで線を引いていくことが妥当である、こういうふうに考えているところでございます。
#104
○阿部(未)委員 もともと私がこの歴史的な経過についてお伺いしたのはそこのところにかかってくるわけですけれども、たとえば電電公社が、今回国の財政が非常に苦しいということで、四年間にわたって四千八百億に上る納付金を納める、しかし、国と地方自治体との関係で言うならば、その国に納めたお金は、直接にはどうなるにもせよ、全体的にはその三三%、国税三税の三三%が地方交付税に回るというような仕組みから考えれば、とりもなおさず電電公社が国に納めたお金は地方にも還元されていく、そういうことにはならないのでしょうか。
#105
○渡辺説明員 非常に大きく考えまして、それがあるためにその法人税とか所得税がよけいいくかというと、そうなっておりません。法人税、所得税、酒税の一定割合が地方交付税でございまして、四千八百億というのは全くそういう意味では関係がない。むしろ先ほど来申し上げていますように、地方団体の側からいたしますと、地元にそういう施設があることによって、公共的な施設との受益関係、そういったようなものを根底に置いて固定資産税負担というものを軽減しているということの矛盾の方が目につく、こういうことが本来二分の一を撤廃すべきであるという市町村側の非常に強い要望の基礎にある、こういうふうに考えております。
#106
○阿部(未)委員 そうすると、国に納付金を四千八百億も電電公社が納めても、地方の国民のためには一向役に立たないお金である、そういうことになるわけです。国の財政というものは総体的に運営をされるからどこかで潤っていく、どこかに国民に還元されていく、そういう理解に立つならば、四千八百億はある意味では国民全体のために使われるんだから、地方に返っていくのと同じではないのか、国民全体のために使うという観点に立ては。もしそうでなくて、これは国が勝手に別に使うというのであれば、この納付金は泣いても泣けない納付金になるのですが、どうですか、
#107
○渡辺説明員 あるいは先生のお話の趣旨を、率でおっしゃいましたものですから十分理解しなかったかもしれませんが、そういう趣旨ではない。ただ、国全体の仕事は国民全体の仕事でありまして、同時にそれは住民の仕事であるという点は全く変わりません。しかし、そういう議論を突き詰めていきますと、地方団体の歳入についてはそう顧慮しなくてもいい、国全体としてどこかで負担を求めてということでいけばいいという議論に帰着いたしますので、これは国と地方というものを憲法上も保障し、そして今日まで来ました地方自治制度から見ますと、やはりそういう考え方は基本にとれないのではないだろうか、私はそう考えておるところでございます。
#108
○阿部(未)委員 非常に問題のあるところですが、たとえば電信電話にしましても、その普及が必ずしも普遍的なものではなくて、電話にしても加入区域外とかいろいろな問題がありまして、国民があまねく平等の恩恵に浴しておるとは言いがたい面もたくさんあるわけです。したがって、その施設も必ずしも各市町村に均等に施設があるわけではないわけですし、むしろそういうものは地方自治体、市町村が要請をして、ここに電電公社の電話局あるいは電報局をつくってもらいたいというふうなことからできておるのが非常に多いように私は思っておるわけです。
 しかし、いまになってみると、結局電電公社の経営が少し黒字だからというのがこの発想の基本だと私は思うのです。もともと非課税であったものを二分の一の固定資産税ということで出してきた。その証拠には、現にいま国鉄の方はこの二分の一の納付金についても割引を延期するということがこの前決められたわけでしょう。だから私は、その仕事がその地域に公共的な仕事として貢献をしておる、その度合いが基本になってやはり判断をされておるんだと思う。もしそうでないとするならば、国鉄の納付金を軽減したりあるいはさらに延期をしたりするというような行政的な措置をとることそれ自体が本来おかしいのであって、そういう意味合いからするならば、あくまでもその地方に、地域に貢献をしておるそのことをもって非課税であるとかあるいは二分の一の割引とか、そういうものが発想として出てきたんだ。それが、たまたまいま少しく電電公社の経営がいいから全部とりましょう、国鉄は経営が悪いからもう少し二分の一を減らしてもうしばらくいきましょう、そういう判断になるんじゃないですか。
#109
○渡辺説明員 先生の御意見にわたる部分に反論申し上げようとは思いませんが、国鉄の話は、二分の一の基本によりまして本年度、五十五年度の納付金で二百四十億円の納付になっております。国鉄の軽減を延長したというのは、この二分の一のところじゃございませんで、国鉄には、たとえば都市の長編成化工事とかそういった特定のものについて民鉄についての特例がございます。その民鉄との特例の並びの措置が国鉄にございます。それが民鉄の方も延長されていますから、それと期限を合わせる意味の延長でございまして、全体的な二分の一をさらに軽減するというような財政的な見地からの措置というよりは、若干個別の措置になっておるわけでございます。そこを御理解賜りたいと思います。
#110
○阿部(未)委員 提案理由の説明を見ますと、何か国鉄の運営も非常に苦しいからということになっておるようですけれども、仮にそうであったとしても、いまのお話では、民鉄の場合にも何か固定資産税がそういう扱いを受けておるわけですか。
#111
○渡辺説明員 私鉄の場合にも、たとえば輸送力増強のために長編成化工事をやるとかあるいは河川改修をやりますと鉄橋をつくり直さなければならない、そういったような特定の項目を取り出しまして個別の課税標準の特例措置がございます。
#112
○阿部(未)委員 時間がないから、もう少し議論したいのですけれどもこの問題の結論を出さなければいけませんが、自治省の方ではこれからどういうふうにお扱いになろうと考えているわけですか。
#113
○渡辺説明員 先ほど来申し上げましたような背景もございますし、地方制度調査会の答申もございますものですから、今後の検討課題だと考えております。
 その場合に、先ほど来出ております公社の公共性という議論がございますが、そういったことももちろんあるわけでございますので、そういったことも踏まえまして今後の検討課題である、こういうふうに考えておるわけでございます。
#114
○阿部(未)委員 申し上げたように、もしいまの特例を廃止をすれば、結果的には利用者の負担にならざるを得ない。そのことは十分ひとつ考えて、その公社の仕事の公共性について配慮していただくように、これは私の方からお願いをしておきます。
 なお、先ほど公社の方のお話もありましたが、もう少しこの問題についての公社としての対応を明確にしておいてもらいたいと思います。
#115
○岩下説明員 本件につきまして公社といたしましては、この法の制定の当時、昭和三十一年から現在に至るまで、公社の地域社会に果たしております通信サービスのあまねき普及という点についていささかも変わっていないということ。さらにまた電力あるいは私鉄のような民間の一般の企業と違う諸制約を私どもの事業は受けております。そういう点から考えましても、一般の私企業における固定資産税の扱いとは当然違ってしかるべきではなかろうか。さらに財務の点から考えますと、先生御指摘のように、これがすべて損益勘定の費用に計上されておりますので、仮にこの現在の二分の一の特例措置を廃止いたしますと、この負担額が五百数十億直ちにふえるというようになりまして、これが料金水準の引き上げ等につながるということを私どもとしては非常に危惧をしておるわけでございます。したがいまして、現在の二分の一の特例措置の延長はもちろん、できればさらにこれを減額していただきたいというのが私どもの気持ちでございます。
#116
○阿部(未)委員 それでは、その次にちょっとお伺いいたしますが――残念ですが時間がなくなってしまいましたので、この次やりますから。
 それでは次に、電電公社の通話量の明細サービスについて、大分前から議論がたくさんあったところですが、その後どういうふうに取り運んでおりますか。経過をちょっと御説明いただきたい。
#117
○稲見説明員 お答えをいたします。
 ダイヤル通話料金につきましては、御案内のとおり今日請求の根拠が月間トータルの度数ということでございまして、いつどこへ何円分がけたのか、そういった個別の内訳がございませんので、したがってお客様からお尋ねをいただきましても、その辺のお答えができかねるという状況でございます。これからの世の中では、私どもこの点は大変心苦しく思いますし、その度合いも強まってくるというふうに思っております。
 一方、現状でございますけれども、利用者の方々からのお問い合わせは近年毎年二十万件を超える。年間四億五千万くらいの請求を出しておりますけれども、それに対しまして二十万件を超えるようなお問い合わせがあるという状況が一つございます。
 また一方、いろいろなところのアンケート調査などの結果を見ましても、大体七割以上くらいのお客様から、電電公社もダイヤル通話料金の内訳を示せるようにすべきではないかといったような要望も出ております。
 それから先生御案内のとおりで、この問題につきましてはかねてから国会でも御論議をいただいておりますし、また五十三年の八月でしたか、行政管理庁からの勧告もちょうだいした、それから郵政省からも御指導をちょうだいする、こういったような経過がございます。
 そこで電電公社といたしましては、この問題につきまして、やはり現状を改めるべきであろう、お客様から料金の内訳についてのお問い合わせを受けますれば内訳の明細というものを的確にお答えできる、そういう用意を逐次整えまして、お客様との信頼関係をより一層強固なものにする、こういう考え方につきまして、料金明細記録というシステムを実施するという方針を立てまして、具体的に検討に着手しておるというのが現状でございます。
 この場合に、考え方としましては、一つにはコストをできるだけ低く抑えると申しますか、コストを低くするということが重要でございまして、このため最終的に整備が完了するまでの期間というものをかなり長くとる。さらに今後普及をしてまいります電子交換機、これを使いますればかなりコストが低くおさめられるということもございますので、原則的に電子交換機を極力活用する。それからさらに、今後期待できる技術の開発改良というものもございますので、それらも極力取り入れる。またほかの進んだサービスと設備の一部について共用できるものもあるのではないか、そういったようなものについても工夫をする。そういったことでコストの引き下げに努める、
 それから二つ目には、これもかねがね御議論いただいておるわけですけれども、通信の秘密という問題につきまして、内訳の明細は何も通話の中身そのものに触れるわけではございませんけれども、いつ、どこへ、何円分ということがある程度通信の存在を示すことから、場合によると何らかの通話内容の推定にもつながるのではないかというような問題点もないわけではございませんので、通信の秘密の問題についても、これの保護について最大限の注意を払う。
 それからもう一つ、プライバシーの問題というのも提起されておりまして、プライバシーに関する不安の取り除きと申しますか、いま申し上げましたような通信の秘密の問題とプライバシーの保護の問題、このことについて慎重にかつ厳正に実効の上がるような策を立てていく。
 以上申し上げましたようなコストの問題と秘密、プライバシー、この二点を主眼に置いていま具体的に詰めを進めておるというのが状況でございまして、なお今後最終的に固めてまいりますまでには、国会初め各方面の方々から御意見なども承りながら着実に進めてまいりたい、こういうふうに考えております。
#118
○阿部(未)委員 要望が多ければやはり明細を何とか出せるようにせざるを得ないのじゃないか、と思うのですけれども、実は議論の経過は、秋草さんが総裁のときに、莫大なお金がかかる、そんな莫大なお金をかけるくらいなら、ほかのサービスをもっとやりたいのだというお話があって、そして私どももプライバシーの問題も含めて、たとえばうちのだれがかけたのだろうかというようなことで家庭の中で問題になったりしては困るというような点もあって、必ずしも賛成じゃなかったのですけれども、しかし公社の方では、それから後がなり急いで五十二年の十二月ごろでしたか、公社の一応の案ができて、十年間でこの程度、二十年間でこれくらいいくというような案をつくっておいでのようでしたから、ちょっとお伺いしたのですけれども、率直に言って余り進んでいないということですわね。いまのお話では大変進めるようなお話ですけれども、五十一年の値上げのときから起こった問題で、もう五十六年で五年たっておって、率直に言って余り進んでいない。
 あわてて進める必要があるかどうか、私もよくわかりませんけれども、せっかくやると決めたのなら、なるべく早くやって国民の期待にこたえてあげなければならないし、利用者がどのくらいあるかもわかりませんけれども――実はもう少しこれは議論したいのですけれども、約束した時間がありますから。何でも仄聞するところでは、そういう明細を要求すれば、その人に対してはまた料金を取ってなどという話も出ておるようでございますから、もう少し議論したいのですけれども、約束の時間ですからきょうはやめます。またこの次の委員会で引き続いてやらしてもらうことを申し上げておきまして、質問を終わりたいと思います。
#119
○佐藤委員長 阿部未喜男君の質疑は終わりました。
 午後二時十五分から委員会を再開することとし、この際、暫時休憩いたします。
    午後一時十五分休憩
     ――――◇―――――
    午後二時十八分開議
#120
○佐藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 逓信行政に関する件、特に日本電信電話公社に関する問題について質疑を続行いたします。竹内勝彦君。
#121
○竹内(勝)委員 最初に郵政省にお伺いしておきますが、この場合は、これは五十六年度政府関係機関予算という形で出たものでございますが、この日本電信電話公社の資本勘定の中の支出にかかわる内訳、正確にこの内容というものを、どういうことなのかという見解をここではっきりと述べていただきたい。「「財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律」(仮称)に基づき臨時かつ特例的に納付する臨時国庫納付金」特に、この前も私質問をしておきましたけれども、「臨時かつ特例的」というものをどう解釈しておるのかですね。そして今後こういうことがあるのかないのか、あるとすればどういうようなときにあるのか、そういうところまで含めて御説明いただきたいと思います。
#122
○守住政府委員 お答え申し上げます。
 「臨時かつ特例」という意味でございますけれども、あくまでも法律的に見ましても、公社法六十一条によりましてそのような納付を国庫にするという現行法上の規定はないわけでございまして、そういう意味合いにおきましてもこれが特例である。
 次に、実際上の問題といたしまして、財政再建、昭和五十九年度までの間四千八百億に相当する金額の四年分割、均等、こういうことで五十六年度予算におきまして御指摘のような資本勘定の支出面におきまして千二百億円を一般会計、国庫へ納付をする、そういう意味におきまして、四年間であるという意味におきましての臨時ということで、あくまでも例外、特例、臨時である、こういうものと理解をしておる次第でございます。
#123
○竹内(勝)委員 私が聞いておるのはどういう状態のときに今後こういうことがあり得るのか、あるいはもうこういうものはないのだと解釈しておるのか、その辺をもう少し郵政省としての考え方をはっきりしておかないと、これはまた出てきて、この前も大臣に言っておいたのですけれども、最初大臣はそんなことがあってはならないと相当言いながら、最終的にはその意味では大蔵省との合意に達してこういう形になっていったということを考えますと、どうしてもその点をはっきりしておく必要があると思います。今後あるのかないのか。
#124
○守住政府委員 一面から見ますと、公社の資産と申しますか、あるいは収益力と申しますか、そういう面があったと思いますし、また他の面におきましては、昭和五十六年度二兆円赤字国債を減殺していくという中で五十六年度の歳入予算が組めない、増税までしていかなければならぬという、その両面があったというふうに考えておるわけでございまして、このこと自体も、昭和五十九年度までの財政再建に資する、こういう時限的、限定的な、しかもまだ公社法から見ましても第六十一条の例外的なものである、こういうふうに考えておる次第でございます。したがいまして、その両面から見ましてもまた今後こういうことのないように私らといたしましては公社ともども対応してまいりたい、このように考えておる次第でございます。
#125
○竹内(勝)委員 公社にお伺いしますが、この四千八百億の納付金、外部調達をして納めていくようでございますけれども、何年間でどのように払い終わっていくのか、利子の面、償還年数、そういった面も含めて概略御説明ください。
#126
○岩下説明員 お答えいたします。
 この納付金につきましては、ただいま郵政省から御答弁がございましたように、臨時かつ特例的なものとして、国の財政再建への公社からの協力金の拠出という性格のものとして考えておるわけでございます。しかしその財源につきましては、公社には余裕の資金がございませんので、外部借り入れに頼らざるを得ない。具体的には電信電話債券の発行という形のいわば借り入れをするわけでございます。したがいまして、これに伴います負担としましては、借り入れにかかわります四千八百億円の返済とこの利子負担がございますが、利子につきましては現在の金利八%前後といたしまして、また現在の電電債券は十年の満期でございますので、十年で償還をするという前提で算定をいたしますと、利子の負担が約三千四百億円になろうかと思います。
 またこれの返済の方法でございますが、五十六年度に千二百億円を借り入れまして、以下四年間、毎年千二百億円ずつこれが増加をいたします。つまり最高で四千八百億円の借り入れをいたします。これが昭和五十九年でございます。五十九年に借り入れましたものの返済が十年といたしますと六十九年になるわけでございます。したがいまして、これの元利の負担は、昭和五十六年から六十九年まで十四年間にわたってこれの利子の支払いあるいは元本の返済を行う、こういうことになろうかと思います。
#127
○竹内(勝)委員 大臣、これは四年間で四千八百億、そしていまの説明で利子等を含めて合計八千二百億、こういったものを十年間、合計十四年間かかって償還していくわけでございますね。
 これはどうですか。何かこの四年間というものは大変なんだ、こういう時期には電話料金という問題自体にも考えられない問題がございますし、それからまた今後この四年間においてはこのような特例的なものがあってはならない、こういう面と、また十四年間かかっていくわけですから、こういった間に臨時かつ特例的な措置がまた恐らく出てくるんじゃないか、こう懸念するのです。そういった面、大臣はどう考えておりますか。その点はっきりしておいた方がいいんじゃないのですか。四年間とその後の十年間というものとを含めてどういうふうに考えられますか。
#128
○山内国務大臣 ことしは御承知のとおり財政再建の一年目に当たるわけでございます。したがって、これからは国家財政は今後だんだんとよくなることを見きわめながら施策をやってくるわけでございますので、ことしのような事態は今後発生はいたさない、国債もどんどん返済をされていく、こういうように考えておりますので、こういうことは今後あり待ないと考えているわけでございます。
#129
○竹内(勝)委員 だから私が聞いているのは、今後というのはどこまでのことなのか、はっきりしておいてください。四年間というものがあるんですし、それからまた利子を払っていくのを入れていきますと十四年間というものがあるんですから、その辺はっきりしておいてください。
#130
○山内国務大臣 今後財政がだんだんよくなってまいりますので、その間これはあり得ない、こう考えておるわけでございますから、何年後にまた悪くなるかということをいま考えておりません。
#131
○竹内(勝)委員 公社に伺っておきますが、公社としてこの性格をどうとらえておりますか。臨時かつ特例的な措置として今回納付金を納めようということで、この性格というものをどうとらえているんですか。公社としては、現在はこれは妥当だと認められたのか、あるいは今後はどうなのか、いま大臣もあり得ないと言っておりますけれども、その辺、公社としての性格のとらえ方というものはどういうものがございますか。
#132
○岩下説明員 お答えいたします。
 基本的には先ほど申し上げましたように、本件を財政再建という国の緊急課題に対します協力金の拠出という意味合いとして、公社は受けとめておるわけでございます。
 公社自身、たとえば通話料の遠近格差の是正あるいは電話サービスの地域別格差の是正といった課題を抱えておるわけでございますが、一方国におきましてもいわゆる財政再建が緊急緊要な課題になっておるということから、政府関係機関としましてこれに協力するということもまたやむを得なかろうというふうに思量をいたしまして、政府の合意に従いまして、いわば公社が培いました事業活動力を最大限に発揮するということで、しかもその意味としては臨時かつ特例的な措置として国庫納付を行うというふうに受けとめておるわけでございます。
 したがいまして、ただいま先生もう一つ御質問の点は、これはあくまで臨時の、また特例的な措置でございますので、予定されました時期が終わりました場合にはこれは当然廃止されてしかるべきものというふうに、公社としては考えております。
#133
○竹内(勝)委員 近畿通信局等における空出張等、一連の不正経理問題が明るみに出ております。そこで、その後の対処の仕方として自主弁済等をいたしたわけでございます。最近におけるまでの経過を概略でいいですから、弁済方法というのはどういうふうに行われてこういう結果になったのか、状況を説明してください。
#134
○森谷説明員 お答え申し上げます。
 私どもの方といたしましては、早速この中で公社に対して弁済させるべき額というものを洗い出しまして、急いだ関係もありまして概算でございますが、一月末日までに四億六千七百万円を弁済いたさせました。しかし、その後また時間をかけまして内容を精査いたしまして、かたがた会計検査院の検定に関する調査も続行されましたので、その辺のところも参考にさせていただきまして、さらに公社で自主的に千三百万円を三月十七日に追加をして弁済いたさせました。合計で四億八千万円弁済をしたわけでございます。幸いに会計検査院の検定のための調査の結果が四億七千九百三十五万円ということで、公社関係者から弁済させた額よりも下回りましたので、したがいまして会計検査院においては、検定に及ばず、有責無責の判断を行う必要なしということで最終的に結論をお出しいただいた次第でございます。
#135
○竹内(勝)委員 会計検査院からの指摘事項、いまありましたけれども、特にどういうものがあるか、現在のものと今後のものとに分けて説明してください。
#136
○森谷説明員 会計検査院から指摘されました不当事項につきましては、大きく分けまして、旅費及び会議費を空で支出しましてこれを会食費等に充てたというものと、旅費を超勤のかわりとか勤勉手当のかわりのような形で職員に支給しておったという形、それと職員給与の支出及びその決算処理が不当と認められる、こういったものが会計検査院の主な指摘事項でございますが、特に旅費、会議費関係の会計処理の不適切ということに関しましては、私どもといたしましても予算管理方法の厳正を期する、あるいは会計、経理面に対する内部監査の充実を図るということで対処いたしておりますし、また総裁を委員長とする業務執行改善推進委員会というのをつくりまして、これは関係各局の次長クラスで編成しておるわけでございますが、これがそれぞれ各地域別に担当しまして、繰り返し出かけましてこの趣旨の徹底を図る、あるいは全国的に問題点の発掘を図るということで、これが是正策についていま努力中のところでございます。
#137
○竹内(勝)委員 業務執行点検委員会が総裁に答申を行った、その内容を概略説明してもらいたいのと、点検委員会としてのその後の作業を説明してください。
#138
○小澤説明員 お答えいたします。
 業務執行点検委員会は、昨年の七月三十一日に答申を行いました。この内容は、なぜこのような不正経理を行うという国民に対して非常に恥ずかしい事態が起きたかという、その原因を究明するということが一つでございまして、これにつきましては、会計基準というようなものが現状にそぐわない面があるのでこれを変えていく必要がある、それから予算管理方法で、収支率予算制度のいわゆる款項目節というような科目に対する包括的な管理というものの間隙を縫ったところに問題があったということで、予算管理方法を旅費、会議費についてはさらに個別的に管理していくというようなことの改善。それから従来大量建設、大量開通時代に事務を簡素化するということで、会計事務処理につきましても本来簡素化すべからざる点を簡略化しておった。一つの例を挙げますと、旅行命令簿というようなものの一連番号をつけた帳簿を省略して伝票方式にした、このようなものが不正経理につながったというようなことで、これを改める。それから、経理事務担当者が経理の重要性を忘れて、いわば経理というものの使命を没却した事務処理を行って、空出張、空会議というようなものにいわば協力的な立場をとる、会計職にあるまじきやり方をとった、これらの点を根本的に改めていかなければならない。そのほか、社内意思の疎通とか人事管理という問題にも問題の根源を及ぼしまして、この原因の究明、その原因を一つ一つつぶしていく再発防止方策というものを詳細に報告いたしました。
 その後、これにつきまして一つ一つ実行しております。一つの例は出張旅費の規定などが、近距離出張は宿泊費を遠距離出張の宿泊費の半額にする、こういうふうな実態にそぐわない規定になっておりましたが、これらを実態に沿うように改めるとか、一つ一つそういうような実態に合った事務処理手続あるいは会計基準といったようなものに改めております。
 さらに、このようなテクニカルな面だけではなくて、一番根本的な綱紀を粛正するという公私峻別の観念というものが基本でございまして、どのように手続を完璧にいたしましても、空出張のはんこをついてしまえばそれで終わりでございますので、そのようなことは絶対にしないという精神的な土壌をつくり直すということで管理者、特に今回の不正経理は現場機関ではなくて通信局、通信部等の管理機関で起きたというところに問題がございますので、こうした公私峻別観念につきましては、あらゆる機会をとらえて強く要請をしておりますが、それをさらに強化する意味で、先般総裁を委員長とする業務改善推進委員会というものをつくりまして、この業務執行点検委員会のメンバーがそのまま引き継がれまして、このメンバーが内容を一番よく知っておりますので、総裁の指示でこのメンバーがそっくり改善推進委員会に移りまして、現在各通信局を回りまして、その後の改善措置の状況あるいは新しい問題の掘り起こし等と取り組んでおるところでございます。
#139
○竹内(勝)委員 いま、改善委員会ということで真藤総裁になってからの新たな取り組みがございました。総裁、今後こういうことのないよう、いまの改善委員会のものが進んでいくと思いますけれども、いままでのものを含めて改善委員会ではこういうふうにやっていくということと、自分として今後どう対処していくのか、総裁の御決意をお伺いしておきたい。
#140
○真藤説明員 三つの方向からいまこの問題に対処しておるつもりでございます。
 一つは、自己監査能力を徹底的に強化すべく、いま具体的にいろいろ関係の方面に折衝をしておる状態でございます。これは本当に実力のある監査のグループをつくりまして、実力のある会計検査、業務検査をすることを進めております。
 もう一つは、さっきの業務推進委員会を通じまして、昔からやり古されたやり方に実情に合わないものがあるゆえにそういう問題が出てくるものが多いものですから、それを徹底的に拾い上げて、現実の姿において正しく実行し得る形にそういう経理措置を直そうといたしております。
 それともう一つは、要するに公社の全従業員の精神状態を、自信を持たせ、希望を持たせてきちっとさせるという方向に全力投球いたしておる次第でございますが、何さま世帯が大きゅうございますし、長い間の習慣も手伝っておりますので、表面に効果が出るのにはしばらく時間がかかると思いますが、これは他人に権限委譲すべき仕事ではないというふうに覚悟して、私自身の仕事として推進いたしておる次第でございます。もうしばらく時間をかしていただきたいと思います。
#141
○竹内(勝)委員 最近、行革問題がクローズアップされております。増税なき財政再建を目指す、こういったことから第二次臨時行政調査会、土光さん中心に進められていっておりますが、いろいろな報道にもございますが、特殊法人を見直していく、こういう中で大型の特殊法人の例だといって、対象として専売公社、電電公社、KDD、国鉄の一部、こういったものを挙げ、その中で民営化ということを論議しておる人たちも大ぜいおるわけでございますね。
 そこで、午前中の審議もございましたが、これだけ今後国を挙げて行政改革に取り組んでいこうというときに、私の方は何にも考えていませんというのではちょっとまずいと私は思うのです。
 そこで、とりあえず郵政大臣と総裁にこういうものに対してどういう見解を持っておるか、これをお伺いしておきたいと思います。
    〔委員長退席、堀之内委員長代理着席〕
#142
○山内国務大臣 電電公社の民営化につきましては、電電公社と話し合ったこともございませんし、また郵政省の中においてもこういう話をやったことは全然ございません。したがって、本日ここでどうだと言われても何も申し上げることはないということでございますので、御了承をいただきたいと思います。
#143
○竹内(勝)委員 大臣、私の質問はそういうことを言っているのじゃないのです、相談したかなんて聞いてないです。これだけいろいろと行革問題を今後どうしていくかということで、国を挙げて取り組もう、政治生命をかける、こう言っているときに、私は知りませんというわけにいかないので、こういう民営化論を含めて大臣の見解を聞いているだけなんです。どうなんです。
#144
○山内国務大臣 先ほど申し上げて、その続きみたいになりますけれども、私が個人的にここで発表するというのはどうかと思います。要するに郵政省内で話も何もございませんので、発表することは本日のいまの段階においてできないということを申し上げたわけでございます。
#145
○真藤説明員 当事者の私どもとして現段階で民営問題についての意見を吐くべき時期ではないというふうに心得ております。ただ、将来あるいは国の方針としてそういう方向に決定されたということになれば、当事者として具体的な問題については責任を持って対応する責任があるというふうに考えておりますが、私、就任間もなくでございまして、正直に申し上げて電電の民営論が可なるか否なるかということについてまだ勉強いたしておらないというのが実情でございます。
#146
○竹内(勝)委員 大臣、総裁はもしもそういう方針になっていったときには検討していかなければならないという話でございますが、これは第二臨調でこの七月中旬を目途にいろいろなもので出てまいりますよ。
 では、今後の方針としてどんなふうに詰めていく考えですか。いまは何にもないでいいのですけれども、どっちにしてもこれは夏に出てくる問題ですから、どんな考え方で詰めていこうとしておるのか、それをちょっと聞かせてください。
#147
○山内国務大臣 まだ第二臨調で出るとも、どうかということも私は聞いていないのでございますが、だんだんとそういうときになりましたら、電電公社とも相談し、郵政省内の意見をまとめながら、そういう機会があれば話をして意見を述べてまいりたい、こういうふうに考えております。
#148
○竹内(勝)委員 行管庁との話し合いというのは考えていませんか。
#149
○山内国務大臣 行管庁と話し合う機会があるかどうかということもまだわかりませんし、話をするということも全然いまのところは考えておりません。
#150
○竹内(勝)委員 郵政大臣の私的諮問機関として昨年秋発足した電気通信政策懇談会、これはどんな内容で何をすべきところでございますか、位置づけを御説明ください。
#151
○守住政府委員 お答えを申し上げます。
 昨年の七月、政策局にいわば昇格と申しますかいたしましたときの国会の附帯決議にもございますとおり、これからの電気通信行政に携わる分野の者として広く国民各層の意見を聞いて対応していくべきである、こういう御趣旨の附帯決議もいただいておるところでございまして、そういう線を踏まえまして、民間の各界の有識者の方々に、二十数名でございますか、お集まりいただきまして、大臣の私的懇談会として、八〇年代を踏まえての今後の電気通信政策はいかにあるべきか、特にその課題となるべきものは一体何であるか、こういうことを中心に自由な御懇談をいただきまして、一つの展望を持った中での御提言をいただきたい、こういうことで十月から進行しておるところでございます。
 ただ、電気通信の分野というのは、単なる技術面でなく、社会面、経済面、もろもろの面からの多面的な大所高所論を必要といたしますが、また一方非常に技術性の強い専門分野の世界でございますので、その下に民間のいろいろなシンクタンク等々の方々から成る専門委員会というのをつくっておりまして、ここで懇談会の方から今後の政策課題というものについての一つの素材と申しますか、たたき台を出してほしい、こういうことがございまして、六つの分科会に分かれておりますけれども、その中で専門委員会で御検討になったものが四つばかりテーマとして挙がった、その中に経営形態問題も今後の課題であろうというふうな趣旨の内容が入っておった、それが郵政省がいかにも何か諮問をして答申を求めておるというような角度で非常に大きく報道されたというのが事実でございます。
#152
○竹内(勝)委員 そうすると、もう一点続けて伺っておきますが、この電気通信政策懇談会において、こういう民営論などというものは恐らくないだろう、こういうものはないだろうと考えていいのでしょうか。あるいはどっちともわからぬ、あるいはある方が強いかもわからぬというふうに考えていいのでしょうか、どっちでしょうか。
#153
○守住政府委員 その素材が出ました後、懇談会の方が開かれたわけでございますが、いろいろな御議論が出まして、その経営の問題につきましては、これは長期的な問題で、当面懇談会の短い期間で十分議論を煮詰めるというわけにはいかないのではないかという御意見が多かったようでございます。また、その終わりました後の座長の記者会見でも、むしろ今後のデータ通信等を中心とします新しい電気通信利用分野の問題をより早く、これが短期の問題である、こういうふうな御意見も記者会見の中で出ておったというふうに聞いております。
#154
○竹内(勝)委員 公社にお伺いしておきますが、この民営化がいろいろと今後論議されていくふうに考えられます。そこで、民営化した場合にその影響は実に重大だと思いますが、特にどういった点が問題点として出てくるのか、あるいは公社としてはどういう考え方を持っているのか、これに対して賛成なのか反対なのか、それからメリットとしてはどういうものがあるとか、あるいはデメリットとしてこういうものがあるがゆえにこれは大変なことだ、その状況というものがわかってこないとまずいと思うのですね。現在どんな見解をこのことに対して持っておるか、公社の方から御説明ください。
#155
○真藤説明員 現在の民営論というものについては、私どもの観察では、まだ民営論者自体が本当に現実の問題として深く研究した後の結論として出てきておるとは思っておりません、したがいまして、さっき申し上げましたような態度でしばらく情勢を静観するということがわれわれ当事者の適当な方法というふうに考えております。
#156
○竹内(勝)委員 当事者としてそういう見解ではございますが、たとえば労働組合の人たち等もどんな考え方を持っておるのか、あるいはこれに対して今後どういうように対処していこうとしておるのか、公社として掌握していますか。
#157
○玉野説明員 お答え申し上げます。
 労働組合としてもその制度について研究はしておるようでございますが、それがかたまったとか成案ができたとか、そういうふうには聞いておりません。まだ研究中というふうに聞いております。
#158
○竹内(勝)委員 それでは次の問題を若干伺っておきますが、データ通信の現状というものと、今後非常に重要な分野になってまいります。その方向づけ、どんな形になっていくのか、これは余り詳しくやっていると時間がございませんので、概略御説明をいただきたい。
#159
○守住政府委員 わが国のデータ通信システムの問題でございますけれども、そのシステムの数から申しますと、データ通信制度が法定されました昭和四十六年当時は約三百でございましたものが、昭和五十四年度末現在では約四千七百というふうに十五倍程度にも飛躍的に伸びておりますし、その後もどんどん伸びておる、こういう状況でございます。
 これらの中での機能的なもので申し上げますと、製造業、商事会社などにありますところのいわゆる販売在庫管理システムというものが半分以上を占めております。また金融機関による預金、為替業務がこれに続いております。また交通制御だとか救急医療のシステムだとか公害監視とか、そういうふうな公共的な部門への利用というのもどんどん広がっておる、こういう状況でございます。
 さらにまた、いろいろな企業、団体の活動で、その企業内と申しますかあるいは業種内というだけでございませんで、たとえて申しますと、製造業にいたしますれば、倉庫業、運輸業、販売あるいは金融というふうな形でいろいろな社会的、経済的機能が相互に密接に関連いたしておりますので、そういう方面に向かって一つのコンピューターネットワークというふうな拡大への方向というものが非常に出てきておりますし、その中身も、何と申しますか、昔は大型コンピューターでやっておったものが、端末の分散化の機能が非常に強くなっておりますので、そのようなシステムへということへ発展をしておる。
 こういう関係の中から、このデータ通信、ハードの方、回線網の方は電電公社が提供するわけでございますけれども、利用システムというものが、ソフトウエア技術といいますか利用技術の発展に伴いましていろいろ出てまいりまして、ここに民間利用の問題と公社がシステムを設計して提供するという分野の調整の問題というのが大きくクローズアップしてきておりまして、いろいろな民間の各方面からの意見、要望というものが多数最近出ておるというのが状況でございます。
 したがいまして、私どもといたしましては、その意見、要望に対しまして、中には誤解に基づくようなものもございますので、十分分類、整理をいたしまして、どのような段階でこれに対応できるのかというもの、いわゆる省令段階で対応できる、あるいは法律改正まで必要とするかとかいろいろなものを分類、整理をいたしまして、さらには電電公社、KDD等との関連の問題もございますので、十分双方で研究しながらこれの対応を決めていきたい。
 他方また、先ほどもお話が出ましたような懇談会の中で、あるいは専門委員会の中で、この問題も今後の政策課題の緊急な課題であるというふうな受けとめ方があるように聞いておりまして、またそういう御意見も十分承りながら、その分野調整等々の問題を通じてデータ通信の高度利用というものがわが国においてもますます発展できるように考えていきたい、このように考えておる次第でございます。
#160
○竹内(勝)委員 いま説明のように、最近データ通信回線の開放要求、そういったものが高まっており、そのバックグラウンドとなるものには、この情報化社会への進展に伴って情報通信システム独占への反発とか、また民間にももっと自由な利用を等々複雑なものがございます。
 そこで、今後のデータ通信の方向と同時に、このような開放要求がある背景というものをどう認識しておりますか、説明してください、
#161
○守住政府委員 背景というお尋ねでございますけれども、この回線開放、開放という言葉が適切かどうか私は非常に疑問に感じておるわけでございまして、むしろ利用システム、回線利用の自由化といった要望が多方面から出ておるというふうに認識をしておるわけでございます。そのまた背景といたしましては、一つは、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、いわゆる集中処理方式から分散処理方式への移行という問題がある。そういう方面へどんどん利用形態が発展しつつ狩るという背景があると思います。
 それからもう一つは、相互間に異なるシステムのその相互システムの接続ということへの要望と申しますか、必然性と申しますか、そういうものが背景にあるのではないか。たとえて申しますと、各銀行は個別にそれぞれの本支店間を結んでおったわけでございますが、今度は、現在もやっておられますけれども、銀行相互間にこれを接続するという利用形態というのが現に出ておりますし、これは決して銀行だけに限りませんで、取引関係のある異なる業種間でのシステムというものに向かっての民間利用者、ユーザーの要望がある、このように考えておるところでございます。
 それからまた、民間情報通信業者のサービス拡大の要望があるというふうな面があるわけでございまして、こういう面での民間の活力と申しますか、こういう要望、さらにはそれぞれのネットワークを管理しておくという面での民間業者の関連というものもあるように感じております。
 したがいまして、従来の公衆電気通信法上のデータ法制のいろいろな規制が厳しくあるわけでございますが、特にその中での共同利用の制限、他人使用あるいは相互接続、こういうふうな三つの面での関連しましての社会経済の発展、コンピューター化社会への進展の中からいろいろな要望が出ておる、それが背景ではないか、このように受けとめておる次第でございいます。
#162
○竹内(勝)委員 いまの説明のように、このデータ通信に関連して公社のかかわる立場というものは非常に重要なものがございます。そこで、公社として今後の方向づけあるいはまた問題点等を含めて、今後国民に対し、真の国民生活向上につながる情報通信サービスとは一体何か、その提供と運営主体というのはどうあるべきか。そういったものを説明していただいて、質問を終わりたいと思います。
#163
○高橋説明員 お答え申し上げます。
 公社といたしましては、従来から、民間でやっておられますデータ通信サービスとの調和を図りながらこれからの情報化社会の進展のために寄与するというふうな考え方から、医療、行政、公害防止、災害防止あるいは流通など国民福祉、社会開発に寄与するナショナルプロジェクトの関連のシステムというものであるとか、あるいは全国的なシステムでございますとか、あるいは技術先導的なシステムであるとか、こういうものを公共企業体であります公社にふさわしいサービスとしてやってきたところでございます。今後とも国民生活の向上、社会開発のために寄与するという考え方から、従来の考え方で進めていきたい、こういうふうに考えているところでございます。
#164
○竹内(勝)委員 終わります。
#165
○堀之内委員長代理 竹内勝彦君の質問はこれで終わります。
 西村章三君。
#166
○西村委員 最初にお伺いをいたしますが、けさほども同僚委員から若干御質問がございました。電電公社の経営委員であります岩澤靖さんの株式投機にまつわる不祥事件、これはきわめて遺憾なことでございます。申し上げるまでもなく、経営委員会は公社の業務運営に関する重要事項を決定する機関でございまして、非常に権限と責任が大きいわけであります。当然、その委員に御就任される方は、人格、識見ともに兼ね備えた資質が必要であるわけでございますが、たまたま今回こういう事件が発生をいたしまして、過去にも任期途中でおやめになった方も含めまして、今回のこの事件を通じて、監督官庁として郵政省にどのような反省と現在の考え方をお持ちか、まずこの辺から伺いたいと思います。
#167
○山内国務大臣 電電公社の経営委員会というのは、本当に重要な役目を果たすものでございますので、したがって、経営委員の選定につきましても両議員の同意を得て内閣が任命する、こういうような手続きに相なっているわけでございます。そこで、経営委員をいろいろと選考、両議院にかけるまで、担当の大臣でございます郵政相と内閣とがいろいろ相談協議をしながら、最も豊かな経験と豊富な知識を持っておられる方、いま西村先生も言われましたような人格、識見ともすぐれた人、こういうことでいろいろ検討いたしまして従来もやっていたのでございますが、まことに遺憾なことでございますけれども、岩澤靖氏があのようなことに相なったことにつきましてまことに遺憾でございますし、いま感じておりますことは、今後かかることがないように、さらにさらにひとつ慎重な人選をやるように責任を持ってやってまいりたい、こういうふうに考えているわけでございます。
#168
○西村委員 これ以上深追いは申し上げませんが、二度と今回のような事態が起こらないように、さらに慎重に進めていただきたい。このことだけをお願いいたしておきたいと思います。
 さて、電電公社でございますが、現在、不正経理問題あるいは国庫納付金問題、さらにはデータ通信回線の開放問題など非常に多くの課題を抱えておるわけでございますが、当面の解決課題は、何と申し上げましても、会計検査院から指摘をされましたいわゆる不正経理、この姿勢を正すことであろうと思います。
    〔堀之内委員長代理退席、畑委員長代理着席〕
いわゆるやみ手当、やみ給与、これらに見られる不当経理、これの改善であります。さらには空出張、空会議と言われるいわゆる不正経理の徹底究明、これに対する再発防止、こういったことが重要な課題でございますが、その中でも不正経理の究明中、検査院が指摘をされております不正経理十二億三千二百七十五万円、この中でもきわめて許しがたいものはいわゆる私的な流用でございます。公社も独自の立場でこの問題を調査をされたと思うのでありますが、業務にかかわりのないといいますか、業務にかかわりの薄い私的流用、この結果について年度別にあるいは問題別に、内容別にといいますか、その不正件数と不正金額、さらにはこの不正経費を使った人員といいますか、これについておわかりの範囲の中で答えていただきたいと思います。
#169
○森谷説明員 お答えを申し上げます。
 私どもも会計検査院の検定のための調査と並行しまして自主的に調査をいたしました。そこで、業務上の必要性が強いと認められるものにつきましてはいいわけでございますが、業務上の必要性が薄いと認められるものにつきまして判定をいたしまして、一月末段階では大体推計で四億六千七百万円という金額を出しまして、これを自主弁済させたわけでございます。その後、さらに時間をかけまして精査をいたしましたところが、どうも千三百万円ほど返させなければいけないのではないかということで、三月十七日にこれを追加弁済させました。合計で四億八千万円弁済をいたしております。
 そこで、御指摘の業務上の必要性が濃いか薄いかの判断でございますけれども、これは一応の基準というものはつくったわけでございますが、ケース・バイ・ケースでございまして、統一した基準ずばりを設定することはなかなか困難でございました。
 一例を申し上げますと、業務上の必要性が濃いと考えたものとしましては、部外者との会食ということで、これは販売促進でありますとか、あるいは道路占用等の関係で部外折衝をどうしてもやらなければいけないというようなケースがございますが、その際の懇談会というようなもの、それから夜遅くまで仕事をいたしまして深夜帰宅するというようなときに、電車もないのでタクシーを出す、こういうふうなものとか、あるいは野球部やバレー部というようなレク活動をやっているわけですが、これに対する補助金を出すというようなこと、そういったものにつきましては業務上の必要性が強いということにとらえまして、業務上の必要性が薄いと認められるものにつきましては、部内者同士の士気高揚の懇談会とか、部内者とのゴルフとか、こういったものにつきましては業務上の必要性が薄いということで、この分を割り出しまして四億八千万円という形にしたわけでございます。
 御質問の人数とか関係項目別のあれというようなことは、ちょっと整理いたしてございませんので、申しわけございませんがお答えいたしかねますので、御容赦いただきたいと思います。
#170
○西村委員 およそ私的に流用されたものが四億八千万円だということでございますが、この金額が出てまいりますにつきましては、いろいろとその基準をつくられて、適正、不適正を決められた。当然のことながら、年度別、内容別にわからなければならぬはずでございますが、いかがですか。
#171
○森谷説明員 個別に当たりましてやったものでございますから、金の捻出の方法と使い道とが対応しておりませんのでございます。金は、旅費とか会議費とかということで支出をいたしまして、それらを別途にプールしておりまして、それから、悪い表現でございますが、自由自在に使っておったということでございますので、これが対応しておりますとその関係が、年度別とか人員別というのが明確になるわけでございますけれども、その辺ちょっと整理がむずかしゅうございます。
 その旅費と会議費関係だけでございますと分けられるわけでございますけれども、旅費関係につきましては、別途経理でプールしまして使っておりました額が全体で二億七千九百七十八万三千円でございます。これに対しましては一億一千百九十一万三千円を返させました。それから旅費関係で、宿泊していないのに宿泊したということでこれは超過勤務手当の見返りといいますか、サービス超勤の見返りとか、あるいは奨励手当的な考えから出したわけでありますが、これは一億七百五十七万二千円あります。これが不当金額として指摘されましたが、これは全額返させております。したがいまして、旅費としましては合計で三億八千七百三十五万五千円のうち二億一千九百四十八万五千円弁済いたしております。
 それから会議費の方は、これはいろいろな形の会議費があるわけでございますけれども、中には名目と実態が違うという程度の、ちょっと人数の水増しというような、申しわけありませんが、ちょっと軽い会議費といいますか、こういう使い方もあるわけでございますが、これらを含めまして不当金額が九億四千五百三十九万一千円のうち二億六千五十一万五千円を弁済させているわけでございます。これらを合計いたしますと十二億三千二百七十四万六千円のうち四億八千万円弁済いたした、かようになるわけでございます。
#172
○西村委員 そうすると、十二月の四日に関係者の懲戒処分を発令されておるわけですね、二百二名。これはどういう基準に基づいておやりになったのですか。
#173
○森谷説明員 処分につきましては、近畿通信局で会計検査の続行中でございましたが、去年の二月下旬から会計検査が入りまして、四月五月の段階で相当程度明るみに出てまいりました。したがいまして全貌はまだまだ把握できなかったわけでございますけれども、その時点で把握したものだけに限定をしまして、五月二十八日に百二十四名の懲戒処分をしております。その後近畿の全貌が会計検査院の検査の進行に従いまして明らかになってまいりまして、十二月十日に決算検査報告が出たわけでございますけれども、その過程で残りの者、関係者、これは近畿通信局以外に若干東北とか各古屋にもあるわけでございますが、そのほか不正行為なんかをやった者もあります、これは別に除きまして、旅費、会議費関係で合計で三百十四名の処分をしております。これらは私どもの調査によりまして、この旅費、会議費関係の会計経理を乱した者ということに重点を置きまして処分をいたしております。
#174
○西村委員 先ほど御答弁の中にもありましたように、いわゆる公私の峻別ということがこの事件にまつわる問題として非常に重要なわけでございます。したがって公社の方におきましても、これらの点も十分に把握されて、いま私がお尋ねいたしました件につきましては、後ほど集約ができましたらぜひ資料として出していただきたい、今後の貴重な資料にしていただきたい、このことをお願いしておきたいと思うのであります。
 それから、この点検委員会は昨年の六月四日に設置されておるわけでございます。たまたまその前の五月二十八日に空出張が発覚いたしました。その後十二月十日に検査院から大きな空出張あるいはやみ会議というものが指摘されてきたのであります。この業務執行点検委員会が調査をされておる時点で、これらの事態というもの、検査院から指摘をされた不正経理の実態というものはどの程度把握をされたのですか。
#175
○小澤説明員 お答え申し上げます。
 五月二十八日の時点で電電公社の方から進んで新聞にも発表し、国民におわびをするという姿勢を示しました。これはちょうどこの時点で、今回の十三億三千万円の空出張、空会議のうち、近畿電気通信局の局内五部で実施いたしました二億六千七百万円の空出張の内容が明確になったわけであります、もちろん、この時点では検査院の推問はまだ来ておりませんでした。しかしながら、私ども、検査院の内々のいろいろな指摘内容もそれとなく察知しながら実態を調べましたところ、間違いなく出張上申簿その他で判こをついて出張旅費を支給しておるけれども、実際には行っていないというものが二億六千七百万円であるということが明確になりまして、これは結果として検査院の指摘金額とも符合したわけでございますが、この時点で、とにかく明確になった空出張についての処分を発令しようという当時の秋草総裁の決定で、公社内の懲戒規程に基づいて懲戒を発令いたしました。
 この二億六千七百万円は、ほぼ昨年の二月ごろから内容が次第に明らかになってきたものであります。検査院としてはこの問題を非常に重要視いたしまして、この辺の時点から、全国の通信局に対して旅費、会議費を重点的に全面的な検査をいたしました。その結果、これにつけ加えまして東北の空出張、あるいは東海、近畿の空出張の中でも、現場職員といいますか、管理部の工事監督員等にもろもろの事情で現金支給をしていたもの、それから会議費の別途経理のもの、名目と実態が著しく異なるものが徐々に明らかになってまいりまして、これは十二月の検査院の決算検査報告の約一月ほど前に推問がそれぞれ全部参りまして、それに数字が全部入っております。これは、裏づけましたところ事実に相違ないことをわれわれも確認いたしましたので、この内容に基づいて次の処分を発令した、こういうことでございます。
#176
○西村委員 たまたま近畿通信局の空出張の調査の段階でそういったものを知ったということでございます。いろいろ対応されたようでございますが、五月二十八日に百二十二名プラス二名、総裁、副総裁含めて処分をなさっておられるわけでありますが、この処分者といわゆる十二月四日に発令された二百二名の処分者、これとの関連はどういうぐあいにとらえたらいいのですか。
#177
○森谷説明員 五月二十八日に処分しましたのは、総裁、副総裁含めまして百二十四名でございます。それから合計で三百十四名ですから、その差が十二月に処分したということになるわけでございますが、同一人で、別件によって重複して処分を受けた者か四名ございます。そういうことでございます。したがいまして、五月二十八日時点では、近畿関係でその時点でわかっておりました不当経理関係者の処分でございまして、その後明らかになってきましたものが残りの処分でございます。ただ、近畿の責任者あるいは副総裁等につきましては、重ねて処分したというものもあるということでございます。
#178
○西村委員 その調査の時点でこういうものが発覚をしてきた。それについて処分をされたわけでございますが、これは十二月四日ですが、なぜその前に、前回近畿通信局の空出張をみずからが公表されたように公表をされなかったのか。検査院の指摘があるまでこれは世間の明るみに出なかった、このことについてはどう考えておられるのですか。
 もう一つ、関係者の処分でございますが、これはいわゆる経理担当者を中心にしてされたのか、あるいは不正経理を使った人間を中心にしてされたのか、その辺を明らかにしてください。
#179
○小澤説明員 お答え申し上げます。
 第一点でございますが、五月二十八日、つまり五月末でございますが、その時点で近畿の空出張が明らかになりまして、会計検査院が限られた人数で十一の通信局を、近畿も含めて数回にわたって検査をするという作業が、その後十一月までの四カ月ぐらいの間に、非常に短期間に行われたわけでございます。その間に、この近畿以外の件が次々と出てまいりまして、問題が明らかになる都度検査院の方から数字を挙げて私どもに照会が来る。それに対して私どもは実態の裏づけをして、これに間違いございませんということで推問に対する回答をする。この照復がこの期間に行われまして、全貌が明らかになりましたのが十一月の下旬でございまして、その間の一つ一つの案件はいずれも照会、照復を重ねておりましたので、第二弾の処分は検査院の決算検査報告が出されます少し前の十二月四日ということにして、集中的に発令をいたしたということでございます。
#180
○森谷説明員 処分者の処分事由でございますけれども、これはやはり不正な経理を行ったということで、それに対する予算執行職員としての責任、あるいは予算執行職員でなくても、これに準ずる立場で不正な経理に関与したという者についての責任を追及したわけでございます。会食に関与した者も中にはダブっておりますけれども、会食等でその事実のみをとらえて処分したということではございません。
#181
○西村委員 会食なりあるいはみずから空出張をやっておったという者についての処分は今後おやりになるのですか、ならないのですか。
#182
○小澤説明員 お答え申し上げます。
 会計検査院の検定の内容にもございますように、職員に対する責任追及の根拠が予算執行職員等の責任に関する法律ということでございまして、百四名の予算執行職員が当面対象になりまして、その管理監督関係の者が含められたわけでございますが、このような不正経理をした、つまり空出張の場合は公社内では契約等担当役、予算執行職員でありますが、これがそうした公社に損害を与えるような支出の最終決定をした、つまり判こをついたというところに不正経理の責任が問われております。それから空会議の場合も、真実でない会議を最終決定する、これも契約等担当役で、具体的に申しますと、通信局の部長に権限が委譲されておりますが、そのような公社に損害を与える支出を内容とする決裁書類を決定した、ここに責任を問う、こういうことでございます。
#183
○西村委員 真藤総裁にお尋ねをいたしますが、ただいまの御答弁にありましたように、あくまでも今回の処分は予算執行職員並びにその管理監督責任のある者だ、こういうことでございました。これは、不正な経理支出だと知りながら、しかも実際にそういった貴重な金を飲み食いに使った、その実際に使った人についても当然処分の対象にすべきだと思うのでありますが、いかがでしょうか。
#184
○真藤説明員 その点につきましては、私が委員長をやっております業務推進委員会の方で現実を調査しながら処置するつもりでおります。
#185
○西村委員 これ以上深く追及いたしませんが、教唆扇動したというか、あるいは目こぼしをした者が罪を受けて、実際の行為を行った者が罪を免れる、これは不公正であると思いますので、ぜひひとつ検討していただいて、慎重にこのことについては対処していただきたいということをお願い申し上げておきたいと思います。
 今回の事件の発生原因は、やはり内部の会計監査のずさんさといいますか、このことが一番大きなわけであります。それに伴いまして、いわゆる現行しかれております総合収支制度、この財政システムにも一因があったのではないか。けさほどの委員会の答弁でもそのことが出ておりました。監査制度、いろいろあるわけでございます。経営委員会に直結しております監事さん、あるいは本社の監査局、通信局の監査部、それぞれあるわけでございますが、これが実際に正常に作動せずに、むしろこういった不正の黙認をしていたということもこの原因の一つにあるわけでございますが、これは監査方法に問題があったのかあるいは監査制度そのものに問題があったのか、どちらだとお考えでございましょうか。もしも問題があれば、その改善の方法はどうすればいいのか、この辺についてお尋ねをしたいと思います。
#186
○小澤説明員 お答えいたします。
 監査の制度、方法についての前に、ひとつ恐縮でございますが、先ほどのお話の責任の問題でございますけれども、ちょっと説明が不十分だった点もあるかと思いますが、先生から教唆扇動というお言葉がございましたが、この処分の対象にした責任というのは、あくまでも法的な責任ということで問うたわけでございまして、大体部長、課長等がそうした会合の、同時に今度は空出張で得た別途経理の金の会合というのも、おおむねそうした部長、課長等が計画したりあるいは指示をしたりしたということでございますので、あとはこれに入った部外者等は別といたしまして、部内者の場合には、いろんな会合目的で招集されて集まったりあるいは会食に加わったということで、これをこの間点検した結果、四億八千万円というものは私的というか、業務上の色彩が薄いということで金を弁済させるということで責任を問うたといいますか、そういうような形にもなっておるわけでございまして、いわば法的な問題と、それから、そうした実行の問題というものはもちろんこれから十分検討いたしますけれども、その辺ちょっと補足させていただきます。
 それから監査でございますが、御指摘のとおり今度の問題についての重要な問題点でございまして、従来はどちらかといいますと大量建設時代ということで、とにかく仕事を能率よくやろう、率直に言いますと、余り細かいことを言うな、仕事をどしどしと進めればいいんだというふうな風土があったということは私ども率直に反省しております。したがって監査も、どう能率を上げているか、どのように仕事を素早くやっているか、あるいはサービスをどのように向上させているかという点に重点を置いて、公社発足の直後までは監察部というものと会計計理の監査課というのは別にあったのでございますが、これを一緒にいたしまして監査局にしたのでありますが、その後の監査もそうした業務、営業監査に重点を置いてまいりました。これについて今回は会計監査に重点を置くべきである、特に通信局、通信部等の管理機関の監査というものに重点を置こうということで、本社の監査局に会計経理のベテランを次々と集めていく、それから監査局に次長二名制をとりまして会計経理専門の次長を配置する、通信局の監査を厳正にやる、通信局も管理部門に対して監査を厳正にやる、そういうことで、従来の自主検査だけではなくて、自主検査の標準方法をさらに厳しくすると同時に、そのやり方について上部機関がまた二重に監査をしていくというようなこと、それから先ほど総裁からお話がございました監事の機能等を補強するというような問題も検討されておりますので、こういうものを含めまして二重、三重の形で監査を強化してまいりたい、このように思っておるところでございます。
#187
○西村委員 これからは二重も三重も監査を強化していくということでございますが、こういった今度の事件が発生をしました一つの原因に、いわゆる会議費についての支出基準というのですか、これがなかったという事実、あるいは会議実施後の事務処理規程がもう一つはっきりされておらなかった、こういうことを聞くのでありますが、これは実際にあったのですか。各通信局によって異なっておったわけでございますか。その辺のところを明らかにしてください、
#188
○小澤説明員 お答え申し上げます。
 基準はございましたが、通信局によってかなり区々でございました、と同時に、先ほどちょっとほかの先生の御質問にお答えしましたように、金額もやや実態に合わなかった。たとえば近畿の場合は、部内の会合は年一回で二千円程度というような、ちょっと無理な会合の基準というようなことになっておりました。それから会議後のチェックでございますが、これも御指摘のとおりでございまして、むしろ改善した結果をお話しした方がいいと思いますが、今後は、会議が立案されて行われますと、翌日あるいは直後に、どういう顔ぶれでどういう会議内容が行われたかという報告書をそれにつける。それから一番大事なことは、びしっとその人数に合った領収書が会計に行くだけではなくて、その写しを会議実施部門の方でもその会議の決議書の後ろにきちっとつけておくというような改善をいたしました。従来はこの辺が会計と実行部門とが二元的にやっておって、その突き合わせが不十分であったという点に問題があったと思っております。
#189
○西村委員 私の聞いておりますころでは、この会議費の支出基準について、通信局単位で、あるところとないところがあった、五十三年度まではほとんどなかった、鉄建公団の問題が発生をいたしましてから本社として改めて各通信局にそういう基準を設けるように通達をした、かように伺っておるわけでございますが、この辺はどうでしょうか。
#190
○岩下説明員 先生御指摘のように、この会議費の支出基準につきましては、従来通信局によって大変区々でございました。記憶が不正確でございますので自信を持って申し上げられませけれども、五十三年度時点でも一応全通信局にはたしかあったと記憶しておりますけれども、もし間違っておりましたら後ほど訂正させていただきたいと思います。
 それで、本件が発生いたしましてから、ほかの改善措置と並びまして、この支出基準につきましても各通信局単位に現場機関の人間も参加しました検討会をつくりまして、実態に合った、かつまた公私峻別の観念を基礎とした、社会的に容認できる範囲のものをつくるということで、相当部分すでに具体化いたしまして実施に移しております。
#191
○西村委員 いずれにしてもこういうものはもっときっちりとやっていくということが任務ではないかと思うのでありまして、今後はそういう形の中でぜひ評価をしていただきたいと思います。
 それから、先ほど来御答弁がありましたように、いわゆる業務にかかわりの薄い問題とは別に、業務上必要性の強いものについての支出に関しましては、非常に窮屈であった、年一回わずか二千円程度の食事費しか計上されておらなかった、部外者との懇談会等も十分に持てなかった、あるいはレクリエーションへの補助もできなかった、さらには業務上のいわゆる特命宿泊、これについても必要性があるにもかかわらずその基準がきわめて低かった、こういう指摘があるわけでございます。
 私も、その現場の実態から考えまして、その辺のところは理解ができるわけでございますが、私的の不正支出と業務の遂行上の必要性との関係はどのように考えておられるのか、今後この面についてどのような制度的改善を行おうとされておるのか、これについて答えてください。
#192
○小澤説明員 お答え申し上げます。
 大変に重要な点だと私ども認識しております。今後は実態に沿った基準あるいは方法をつくるということで、具体的には、従来いわば若い予算担当者がそのときの予算等の内容を見ながらそうした基準をつくっておりましたが、それでは実態に沿いませんので、一番こういうものの常識が豊かなのは電話局長等でございます。したがって電話局長等とそれから通信部の管理者、通信局のそれぞれの経理あるいは監査の責任者等で打ち合わせの機会を全通信局つくりまして、そこで忌憚のない意見を出し合って、このくらいの基準が妥当であるといういわば線を出していく。しかしそれでも、人間のつくった基準というもので縛りますと実態に合いませんので、最終的には、公私峻別の観念を把持した上で機関長が予算をにらみながら、この会合はこのくらいでやっていい、自分が責任を持つということを基本にしてやってまいる、このようにして指導しておるところでございますが、いずれにしても、いまの先生の御指摘の点が今後の不正経理等を正していくきわめて重要な点である、このように認識しておるところでございます。
#193
○西村委員 さらに会計検査院から指摘をされましたいわゆるやみ超勤というのですかやみ手当というのですか、これの実態について公社としての見解を説明していただきたいと思います。
#194
○児島説明員 やみ手当ということになっておりますものにつきましては、五十三年度におきましていわゆるボーナスについてプラスアルファということで出したものでございます。これを出すに至りますには歴史がございまして、私ども長年合理化あるいは技術の革新ということをやってまいっております。私どもの団体交渉は、組合から賃金その他の要求が出てまいりまして、これと団体交渉するという部分ももちろんございますけれども、むしろ多くの部分を費やしておりますのは、私どもから合理化の提案をしてこれの交渉をやる。これが成立しますと、あと訓練の協議でありますとか配置転換ということがあります。したがって、そういった合理化を続けていきますときに、やはり労働組合側としては、ある種の手当というものを考えてもらいたい、従業員を公社のその方針に従って配置転換なり訓練なり、あるいは合理化の導入ということをやっていく際には何らかの見返りというものをもらいたいということで、実は長い歴史のあるものでございます。
 しかし、そのやみ手当と言われますのには原因が二つありまして、一つは、超勤しておりませんのに超過勤務をしたかのごとき事務処理をして一律に支給をしておったということが一点でございますしもう一点は、本来ボーナスと申しますか、期末手当等につきましてはある種の基準がございますけれども、それを上回って支給しておったという二点からおしかりを受けたわけでございます。これは、五十二年度にそういうことになりまして、現在時点ではかってのような形での支給ということは見合わせております。現在のところ一時金というかっこうで一部やらせていただいておりますが、これはオープンのかっこうでやらせておるものでございます。
#195
○西村委員 ただいまの御説明によりますと、これは正当な労働基本権に基づく団体交渉の結果で得た労働協約だ、こういう理解ができるわけでございまして、ただ会計処理上の決算処理の不手際でございますとか、あるいは違法性は若干ございますけれども、いわゆるやみ呼ばわりされる性質のものではない、かように私どもは理解をいたしますし、それならば団体交渉権あるいは自主交渉、こういった意味がなくなるわけであります。
 この問題は後で触れることにいたしますが、ただ不正経理あるいは不当支出、この一連の措置について申し上げられますことは、いわゆる国会の予算統制なりあるいは給与総額制との絡みもございますけれども、対外的にできる限り知らしめないといいますか、知られまいとする内部処理、そういう形のものが頻繁に行われてきた、いわばこそくなやり方がこの問題を招来した、かようにも言い得るわけでございます。私自身も痛感をいたしておることですが、最近公社は自分に都合の悪い数字あるいは金額というものは余り発表されない、外部に出されない。電話料金の問題にいたしましてもそうでございますし、事業内容あるいは事業計画を遂行するための資金、事業運営に使う金額あるいは決算についても、余り公表したがらないという傾向が見受けられます。このことがいたずらに国民からもうけ過ぎであるとか、あるいは数字のつじつま合わせをやるためにいいかげんな経理操作が行われているとか、こういう疑念や誤解を招いた原因にもつながっておるわけであります。
 そこで私は、この際こういった従来の態度を改めて、公社運営はもちろんのことでありますが、公社の経理あるいはお金の使途、さらに経営全体をガラス張りにしたような、国民の理解と協力を求めるような方向にぜひ転換をしていただきたいと思うのであります。
 これにつきましては、総裁の考え方と大臣の見解をあわせてお尋ねをしたいと思います。
#196
○真藤説明員 いまの御質問の件につきましては、私就任以来、社内で少し言い過ぎるぐらい言っておりまして、漸次その方向に行動を改めつつあります、これは非常に大事なことでございまして、必ず実行する覚悟でおります。
    〔畑委員長代理退席、委員長着席〕
#197
○山内国務大臣 今回の検査院の不当経理、これを見てまいりますと、国会で決定していただいた予算をそのとおり実施しない。自分で勝手に、超勤をしないのにしたようなかっこうにする、あるいは会議をしないのにしたようなかっこうにする。まず根本的な本当にすぐ訂正できるようなこと、直すことができるようなこと、この点は基本的にまず改めてもらわなければいけない、こういうように考えて電電公社の方によく言っているわけでございます。
 それからもう一つの問題は、労使の協定によって手当を出す場合、出す方法はちゃんと正当な方法があるわけでございますから、それを経理の繁雑さを簡略化するといいますか、全部超勤もしないのにしたようにして出したという点で検査院の指摘を受けたものでございまして、その点は正当な出し方によってひとつやっていただく。
 こういう二点において強く電電公社の方に話をして、今後しないようにというふうに申し上げているところでございます。
#198
○岩下説明員 先ほど会議費の支出基準につきましての私の答弁、ちょっと訂正をさせていただきます、
 先生御指摘のように、全通信局で会議費の支出基準をきちんと制定をいたしましたのは五十四年度からでございまして、それ以前はあるところもありましたし、ないところもございました。申しわけございませんでした。
#199
○西村委員 総裁に重ねてお尋ねをいたしますが、私も考えておったことでございますが、郵政省の方は郵政便覧といういわゆる業務全般にわたるいろんなものを出しておられる。電電公社というものはそういった業務の便覧が全くないわけです。かつて何か年報であるとか、あるいは月報であるとかというものを出しておられたようでございますが、最近はそれも出しておられない。したがって、電話料が一日どれくらい集まり、月別にどれくらい集まり、地域別にどれくらい集まったかということも明らかにされておらないわけでございます。ぜひこれからはそういったものを早急に業務推進委員会の中でも検討課題に加えていただいてつくっていただくようにお願いをしたいと思うのですが、いかがでございましょうか。
#200
○真藤説明員 私着任以来、そういう広報ということが非常にまずい状態になっているのにすぐ気がつきましたので、広報関係の特別なグループをつくりまして、内部だけでの知恵ではとてもいかぬと思いましたので、いろいろ考えた末、電通にコンサルタントを頼みまして、いまその作業が着々と進んでおります。結論が出たところからいままでの広報のやり方をどんどん変えておりますが、大体来年になりますと一つの電電の広報のシステムができ上がりまして、それに従っていまの御趣旨に沿った広報ということができるようになる予定になっております。
#201
○西村委員 時間が迫ってまいりましたので、経営形態問題の質問が時間的にちょっと間に合わぬようでございます。
 そこで、先ほど問題になりましたいわゆるやみ手当といわれる問題につきましてはこれはやはり労働組合との団体交渉に基づく正当な妥結内容あるいは労働協約だ、こういう観点からいたしまして、やはり電電公社そのものの当事者能力をさらに強化していかなければこの問題は解決がなし得ないのであります。昭和五十三年六月十九日に発表されました公共企業体等基本問題会議の意見書並びに昭和五十五年六月六日に出されました同意見書に関する検討結果報告書、この中でも指摘をされておりますように、政府は当事者能力の拡大強化について前向きに取り組むことになっておるわけであります。ただ、この問題は国の財政再建要求、こういったものの絡みもございまして、いろいろといま難航しておるようでございます。あるいは経営形態との関連におきましても、これはきわめてむずかしいと言われながらも、方向性については間違いのない事実であろうと思うんであります、政府はこの五十三年六月の意見書、さらには五十五年六月の検討結果報告書について今日も態度は変わらない、こういうことかどうか、まずこの辺から伺いたいと思います。
#202
○守住政府委員 先生御指摘のように、五十三年六月十九日でございますか、公共企業体等基本問題会議意見書が出ておりますし、さらにまた事業運営の効率化等の提言のあった事項につきましての政府内部における検討結果の報告書というのが、五十五年六月六日でございましたか、出ておるところでございます。私どももこの線に沿いまして、いろいろな面があの提言の中にも出ておるわけでございますが、たとえて申し上げますと、予算統制、給与総額制の問題、例の調停委員長見解の段階でというふうな線につきましても、あの中で環境条件の整備ということもいろいろ言われておりまして、これはまた労働省を中心に新しい公労懇というふうな場も設けられまして、そういう場の中で労使の共通点を見出していき、かつそれに対応できる政府の施策いかんということで、現在もなかなかむずかしい問題いろいろあるように聞いておりますけれども、そういう姿勢でわれわれも受けとめておる、こういうことでございます。
#203
○西村委員 時間が参りましたが、最後にもう一つだけお尋ねをいたします。
 私は、電電公社が公社法と公労法によって律せられておる、かように理解をいたしておりまするから、一般にやみ給与あるいはやみ手当として指摘をされている問題につきましては、当然のことながら団体交渉の当事者能力に関係するものだ、したがって、その当事者能力を拡大せいということでありますが、公社の場合はすべて労働組合の要求どおり認めるかどうか四あるいはこれは公社の経営判断でございますし、またその帰結が利用者にはね返らないように行う合理化努力もまた公社の経営判断だと思うのであります。そういう見地からいたしますと、給与総額制あるいはこれは財政民主主義という観点から国会審議権なりとの絡みですぐ撤廃にはならないわけでございますが、もっと弾力性を持たせて、その細目である基準内給与、さらには基準外給与との移流用につきましては郵政大臣の認可とせずに、給与総額内であれば単なる報告で承認をする、事後報告でも承認をする、こういう方向に変えて公社の当事者能力というものを幾分でも拡大することはできないんだろうか。
 これは昨年の二月の予算委員会でわが党の塚本書記長も質問をいたしておりますし、大平総理もそれに対して前向きの答弁をいたしております。また昨年十二月の参議院の決算委員会でもわが党の柄谷委員がこの問題について質問をいたしております。これらとの関連で最後にお答えをいただきたいと思います。
#204
○守住政府委員 いま御指摘の給与総額制の問題、さらにその中での基準内外の問題につきましては、御承知かと思いますが、労使関係法につきましては公労法で、五現業の方も同じような労使関係の紛争調停の手続ということになっておるわけでございますが、その中での予算制度あるいはまた実行予算の方の問題等につきましては、私、個人的見解になるかもしれませんが、かつて郵政事業の方の労使関係も担当しておったわけでございますが、五現業に比べますと非常に自主的に自由になっておる、そしてそういうもとでさらに公社制度としての効率ある公共性を追求しながらも企業的な運営、こういうことになっておるんじゃないかと思いますので、その基本の予算の制度、予算総則のあり方と申しますのは、やはりこれはひとり郵政省だけでございませんで、政府、大蔵も含めましての三公社の予算総則をどのようにやっていくかということだと認識いたしておりますが、なおその実行面につきましては、実行予算については、公社は郵政事業等と比べますと非常にフレキシビリティーがある、このように受けとめておる次第でございます。
#205
○西村委員 終わります。
#206
○佐藤委員長 西村章三君の質疑は終わりました。
 藤原ひろ子君。
#207
○藤原委員 私は、いま問題になっております電電公社の経営委員であった岩澤靖氏の問題について質問をさせていただきます。
 私があえて今日この問題を取り上げますのは、大臣ももう十分御承知のとおりに、電電公社の経営委員は日本電信電話公社法第十条で「公社の業務の運営に関する重要事項を決定する」となっており、また公社の総裁、副総裁の任命に際しても同法第二十一条で「経営委員会の同意を得て、」と規定をされているとおり、その権限は電電公社の事業運営における最高決定機関でもあるわけでございます。
 このような重要な任務を持っております公社の経営委員でありました岩澤靖氏が三月二十七日に任期途中で辞任をされたわけでございます。任期途中といいましても、就任をされたのが昨年の十月三十一日でございますから、三月二十七日辞任となれば五カ月にも満たないわけです。国会に承認を求めてくる人事案件は数多くありますが、こんなに短いのもほかに例を見ません。しかし、それが郵政省の所管にかかわるものであるだけに私といたしましては放置できぬ問題でございます。この岩澤氏の経営委員就任に際しまして反対をしたのは日本共産党と参議院の中山子夏議員だけでした。
 そこで、大臣にお聞きをいたしますが、三月二十二日岩澤氏の秘書を通じて郵政省に岩澤氏の辞職願が出されたとお聞きをいたしますが、その辞職願の理由はどんなものだったでしょうか、お尋ねをいたします。
#208
○奥田政府委員 一身上の都合により辞任いたしたい、かような趣旨でございました。
#209
○藤原委員 岩澤氏から一身上の都合によりという理由で辞職願が出されたということですが、この理由自体どうもあいまいな感じを受けます。一身上の都合というのはどんなことでしょうか。政府は本人に確かめられたでしょうか。
#210
○奥田政府委員 御本人の辞意がきわめてかたいというふうに了解をいたしましたので、それ以上詳しくお尋ねするのはどうかと思われる前もございましたが、辞職願を持参された代理人の方のその節のお話では、私直接ではございませんが、事業経営その他について蹉跌を生じたこと、あわせて健康がすぐれないこと等がその際のお話としてあったというふうに承知をしております。
#211
○藤原委員 本人に確かめもしないで世間の風間で辞任を認めたということになるわけですね。
#212
○奥田政府委員 先ほどもお答えいたしましたとおり、諸般の事情で御本人が非常に強い辞意をお固めになったということでございますので、それを受理をしたという次第でございます。
#213
○藤原委員 私が聞いておりますのは本人に確かめたのかという点で、辞意がかたいの何のと言っておられるのは、秘書を通じて、第三者を通じてということなんですが、あなた方郵政省は岩澤氏から辞職願が出された時点で、引き続き電電公社の経営委員としてその任にとどまるように、辞意がかたいとおっしゃっておりますけれども、それでは政府側としてその任にとどまるようにという慰留をなさったでしょうか。
#214
○奥田政府委員 繰り返し同じお答えで恐縮でございますが、代理人を通じてではございますが、かたい辞意の表明がございましたので、郵政省といたしましてはこれを内閣官房に伝達をし、内閣として必要な手続を経た上、閣議で辞任の承認が決定された次第でございます。
#215
○藤原委員 どうもおかしいですね。内閣として責任を持って岩澤氏を公社の経営委員にすべく国会の承認を求められたわけです。ところが、責任を持って推薦された内閣あるいは郵政省は岩澤氏の辞職願の内容すら本人に確かめられもしない。しかも、辞職される際も全く慰留もされていない。それじゃなぜこのような人物を公社の経営委員として内閣が推薦をされてこられたのか、非常に理解に苦しむわけです。
 それではお聞きをいたしますが、政府が経営委員の人事選考をされる際、政府内での手続、選考方法というのはどのようになっているんでしょうか、内閣官房にお尋ねをいたします。
#216
○栗林説明員 電電公社の経営委員会の委員に限りませず、国会同意人事はたくさんございますが、国会同意大事につきましては、これはまた内閣で任命するものとか、総理大臣あるいは所管大臣といろいろあるわけでございますけれども、一般的に申しましたら、委員会あるいはそういった機関の実情をよく承知しております各省が案を考えて、内閣と相談するという場合が多いと思います。特に内閣任命というような場合でございましたら、また場合によっては内閣官房で考えて相談するとか、それは確定したルールというものはございませんので、そのときに応じて所管省庁と内閣で相談をいたしまして、その上で国会の方に同意の手続をお願いする。その際にはもちろん内閣として閣議決定をいたしましてお願いするということになっておるわけでございます。
#217
○藤原委員 岩澤氏の場合はどちらだったんですかし
#218
○奥田政府委員 一般的な扱い方についてはただいま内閣からお答えがあったとおりでございますが、個別の人事の選考事情につきましては、事柄の性質上お答えを差し控えさせていただきたいと存じます。
#219
○藤原委員 一般的には所管の省庁が推薦するということですけれども、そういたしますと岩澤氏の場合は、郵政省の方から公社の経営委員としてふさわしいということで御推薦をされた、このように私は理解をいたしますが、それで郵政省はいいでしょうか。
#220
○奥田政府委員 ただいま申し上げましたとおり、具体的な選考へ経緯についてはお答えを差し控えさせていただきたいと存じます。
#221
○藤原委員 そんないいかげんなあいまいな答弁では全く困ります。内閣が責任を持って国会の承認を求められた人事であるわけですね、内閣官房、岩澤氏がどこから推薦をされたのか、責任を持って答弁をしてください。郵政省では非常に無責任です。
#222
○栗林説明員 個人的な選考過程について具体的にお話しするということは差し控えるべきであるということは私も同じように思っております。
 推薦という話でございますけれども、一部法律では推薦母体というものを定めているものもございます。しかし電電公社の経営委員会の委員の場合には別に制度的には推薦母体というものはないわけでございまして、所管省庁と内閣とで相談して内閣が任命するということでございます。
 たとえばどなたかから事実上推薦があるということはどこでどういうことになるか、それはどんな場合でもあり得ることでございますけれども、いずれにいたしましても、委員会の業務内容等から見て適任の方を人選して手続をするということだと思います。
#223
○藤原委員 ことだと思いますじゃなくて もう過去の、事実あなた方がやってきたことをそのままお答えいただいたらいいわけで、全く無責任な答弁が続いていると思います。
 内閣の責任で提案をされてきた人事であるわけです。電電公社の経営委員としてその責務を全うするにふさわしい人物として推薦をされたその岩澤氏は、経営委員に就任して五カ月足らずの任期途中でやめられたわけです。これは内閣の責任じゃありませんか。どこが責任を持っておられるのか。大臣、どうでしょうか、どこが推薦をされたのか、はっきり答弁をしていただきたいと思います。
#224
○山内国務大臣 だれがいつどうやったかといういろいろ人選のやり方でございますけれども、この場合には内閣と担当の郵政省、この両者が話し合って岩澤氏がよかろうということで決定をしたものでございます。
#225
○藤原委員 それでは次にお聞きをいたしますが、公社の経営委員の選考に当たっての基準というのが当然あるわけですね。どうなっているでしょうか。郵政省、御答弁を願います。
#226
○奥田政府委員 電電公社の経営委員につきましては、法律上、いわゆる欠格条項を別といたしまして積極的な資格要件等の定めはございません。したがいまして、経営委員の任務の内容、重要性等にかんがみまして、それにふさわしい知識、経験等を有する人を選考し、任命するという考え方でございます。
#227
○藤原委員 いま御答弁されました、経営委員たるにふさわしい広い経験や豊富な知識ということは一体どういうことでしょうか。もう少し私に理解できるように説明をしていただきたいと思います。
#228
○奥田政府委員 大変むずかしいお尋ねでございまして、具体的に申し上げることは非常にむずかしゅうございますが、公社が国内公衆通信事業を独占的に運営をゆだねられている、そしてその運営に当たっては、企業性の維持と公共性の確保という両面を両立させながら運営されなければいけない。そのような公社の運営上の重要な事項を決定するという経営委員会の機能にかんがみまして、いろいろな意味で広い知識、経験等を有する方を選ぶべきであるというふうに考え、運用をされてきているところでございます。
#229
○藤原委員 それでは岩澤氏の場合も、その経歴から見て経営委員にふさわしい広い経験や豊富な知識を備えられている、経営委員たるにふさわしい人物だと判断されたわけですか。その点いかがでしょうか。
#230
○奥田政府委員 任命の時点におきましては、ただいま申し上げましたような判断でこれが決定されたものと理解をいたしております。
#231
○藤原委員 それではここに持ってまいりましたものでお尋ねをいたしますが、電電公社にお聞きをしたいと思います。
 共和電業という東証二部上場の企業がございますが、この共和電業という企業と岩澤氏の関係について、わかっておりましたらお答えをいただきたいと思います。
#232
○松尾説明員 お答え申し上げます。
 共和電業と岩澤氏との関係でございますが、私どもの調べでは、岩澤氏が共和電業の会長に、五十四年三月三十日に就任されておりまして、五十五年十月十三日に辞任されております。その後に電電公社の経営委員、こういうことになっておるかと思います。
#233
○藤原委員 いま共和電業との関係をお聞きしたわけですが、岩澤氏は、おっしゃったとおり昭和五十四年の三月に共和電業の代表取締役会長に就任をしております。財界では、東証第二部上場企業であります共和電業の買い占めが、岩澤氏の北海道から中央への進出作戦の緒戦だった、こういうふうに言われておるわけでございますが、共和電業で電電公社への足がかりをつかみ、公職である経営委員のポストをつかんだとも伝えられているわけです。
 私は、ここに五十四年の四月二十五日発行の共和電業社内報の「共和ライフ」というのを持ってまいりました。この社内報の冒頭で岩澤靖氏が述べておられるわけです。「会長就任にあたって」ということで社員向けのあいさつをしておりますので、そこをちょっと読み上げてみたいと思います。「私自身、現在北海道を中心とし四十数社の会社を経営し、さらには大学理事長あるいは経営者協会など諸団体の会長をいたしておりますが、」云々とあるのですが、また「私が私の率いるグループの役職員に対してつねづねいっていることがあります。それはまず正邪善悪の区別がつけられない人間は社会人としてのスタートを切れないということであります。」全くいいことを言っておられます。「スタートを切ったら、次はことの軽重の判断がつかねばいけません。軽重の判断の次は緩急の度合、そして最後が決断であります。あとはその人間の運でありましょう。また、知識と知恵とは違うといっております。知っていることを応用して使いこなすことが知恵であります。」と述べております。
 この岩澤氏の言葉をかりますれば、岩澤氏本人は誠備グループの株式投機で知恵を出したけれども運がなかった、こういうことになるんでしょうか。岩澤氏のやり方を知る多くの人たちが、彼のやり方では必ず失敗する、こういうふうに言っており、運がないという問題ではないというふうに指摘をいたしております。
 われわれの調査によりますと、昨年岩澤氏の経営委員任命の承認を国会に提案をされ、採決までのわずかな期間に調べてみただけでも、労働組合の賃金要求闘争に関連をして、暴力団を雇い入れて組合執行部十人を解雇させた、こういう事件を起こしております。この事件では、その後の裁判で全員解雇無効の判決が出ております。このほかにも、岩澤氏の経営する会社や学校でさまざまの事件を起こしており、その経営姿勢には重大な疑問があるわけなんです。
 これでは岩澤氏は、正邪善悪ということから言うならば、まさに郡の道を歩んでこられた人物だということになります。だからわが党は、岩澤氏の経営委員任命の承認に反対をしたわけです。大臣は、岩澤氏は経営委員にふさわしい人物だが、たまたま運がなかったんだ、こういうふうにお考えでしょうか、推薦したのは正しかったというふうに思っていらっしゃるかどうか、お答えをいただきたいと思います。
#234
○山内国務大臣 現時点ではともかくとして、推薦をいたしましたときには、本当に経営委員にふさわしい人である、人格、識見、豊かな知識、そういう点から見まして本当にふさわしい人であるということで、内閣と協議をしまして、国会の同意を求めて内閣が任命したものでございます。
#235
○藤原委員 ふさわしい人がこういうことになったんですから、非常に調査が不十分であり、いいかげんであったということがはっきり証明されるというふうに思います。
 次に、岩澤氏を公社の経営委員に推薦するという判断をされたのはいつごろでしょうか。郵政省、お答えください。
#236
○奥田政府委員 ただいまはっきりした日付等についての記憶がございませんが、政府部内において相談の結果意見が一致いたしまして、国会の御承認を得るための必要な手続をとる段階ということでございますので、国会の御承認を求めるための手続をとりました若干時日前であったというふうに考えます。
#237
○藤原委員 お忘れになっているようですのでお教えいたしますと、昭和五十五年十月三十一日に任命されております。昨年の九十三国会に、岩澤氏の経営委員任命の承認を国会に求められたわけですから、当然この前に決められていたということなんですね。もう一点お聞きいたしますが、岩澤氏が共和電業の取締役会長辞任をして最高顧問になったということを、郵政省は御存じだったでしょうか、お答えください。
#238
○奥田政府委員 共和電業の会長でございましたか、辞任したという事実は承知いたしております。
#239
○藤原委員 顧問になったことを御存じだったでしょうか。
#240
○奥田政府委員 これは私の個人的な記憶がいささかあいまいであるのかもしれませんが、その辺のところについては、政府としては承知をしていたものではなかろうかと存じます。
#241
○藤原委員 ここに昭和五十六年一月一日発行の共和電業社内報「共和ライフ」がございます。この中で、最高顧問としての新年のメッセージが書かれているわけです。岩澤氏の年頭のごあいさつです。ここで岩澤氏はこう言っております。「私は昨年一身上の都合により会長を辞任いたしました。」と述べているわけですね。どこででも「一身上の都合」をよく使う人ですけれども、ここの「一身上の都合」という意味は、電電公社の経営委員に就任するために会長をやめたということではないでしょうか、つまり、このことは電電公社法の第十二条第三項の三号に経営委員の欠格条項として「物品の製造若しくは販売若しくは工事の請負を業とする者であって公社と取引上密接な利害関係を有するもの又はこれらの者が法人であるときはその役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)」こういう規定に抵触するということで辞任をされたというのが事実だろうと思うのです。
 そこで、電電公社にお聞きいたしますが、公社はこの共和電業からどんな物品を購入されておられるのでしょうか一その購入額は幾らになっているでしょうか、昭和五十二年から五十五年度までの各年度について明らかにしていただきたいと思います。
#242
○奥田政府委員 電電公社からお答えいたします前に、ただいま御引用の公社法の欠格条項の関係でございますが、法律には「公社と取引上密接な利害関係を有するもの」と定められております。ただいま御指摘の共和電業につきましては、確かに電電公社との取引関係はございますが、共和電業自体の総売上額等の関係からいたしましても、その辺は電電公社からお答えがあろうかと思いますが、公社法に定めるこの欠格条項には該当しないと判断されたものでございます。
#243
○松尾説明員 お答え申し上げます。
 共和電業からは、ひずみに関する計測器等を購入しておりまして、本社研究所等で購入しておりますけれども、いまお尋ねの五十二年度から五十五年度の購入額を申し上げますと、本社研究所等のものでございますが、五十二年度が三千五百万円でございます。それから五十三年度が五千三百万円でございます。五十四年度が四千五百万円、五十五年度が四千百万円、以上のようになっております。
#244
○藤原委員 いま御答弁されました金額は本社及び四つの出先機関のみの数字であって、地方電気通信局などの購入分につきましては掌握し切れていないということなのですね。
#245
○松尾説明員 仰せのとおりでございまして、共和電業は、ひずみに関する計測器ということで、大体研究測定用資材としてこういう測定器を使うものでございますから、本社のほかに三研究所あるいは建設技術開発室においてもっぱら使っておるということでございました。しかしながら、これをもちまして全国に散在しております数多くの地方機関における購入分が把握されていると言い切れない面もございます。購入機器の性格から見まして、大勢は先ほどの数字で把握できているのではないかと考えている次第でございます。
#246
○藤原委員 私どもの調査によりますと、岩澤氏が経営委員に就任をされました昭和五十五年度の共和電業からの公社の物品購入額というのは六千四百万円にも上っております。先ほど読み上げました同じ新年のメッセージの中で岩澤氏は、「会長を辞任したとはいえ血と汗のこもった共和電業は私にとって表裏一体の存在で」と述べております。ことしの三月三十日に行われました共和電業の第三十四期定時株主総会の議案を見てみますと、岩澤総本部の企画室長でありました佐藤繁夫氏を取締役にしております。また、岩澤氏の娘婿であります高橋治則氏を監査役に就任させております。みずからは引き続き最高顧問についております。このことが岩澤氏の言う表裏一体ということではないでしょうか。岩澤氏が経営委員に就任をいたしました年に共和電業からの購入額が私どもの調査では六千四百万円にふえているということは、岩澤氏が地位を利用して納品実績をふやしたのではないかというような重大な疑問が生ずるわけでございますが、電電公社に明確な御答弁を求めます。
#247
○山口説明員 お答えいたします。
 ただいま先生昭和五十五年度の購入金額、売上金額について六千四百万というお話でございますが、ただいま公社が説明いたしましたその年の購入金額は四千百万で二千三百万違っておりますが、これは地方の分が入っておりません。五十三年度が五千三百万、五十四年度が四千五百万となっておりますが、この数字も地方が入っていない数字でございますので、地方を入れましても例年そう多くはないという判断ができるかと思っておるのです。したがいまして、特に五十五年度につきましてもし地方を入れましても、例年より特段にこの年が多かったというふうな判断もできないように思われます。ただ、先ほど資材局長が申しましたように、全国的な公社の現場なり公社以外の建設合資会社等が購入しておりますものを把握しておりませんので明確に説明することはできませんが、大体そんなふうな数字になるのじゃないかと思っております。
#248
○藤原委員 そのようないいかげんな答弁では納得することができません。私たち調査をしたわけですから、六千四百万円という数字はいいかげんに大きくして架空のものを出しているというものではないわけです。これは郵政省として調査すべきではないでしょうか、共和電業にとってみれば電電公社は重要なユーザーとなっているわけです。先ほどの五十四年四月二十五日付の社内報には、東京営業所を支える「ヤングパワーの一員」という青年社員の「現場奮闘記」が載っているわけです。それを読んでみますと「この程、担当先の変更があり、電電公社等の重要な客先を担当することになり、初心に立ち返って頑張るつもりでおります」と書かれているわけです。共和電業の各営業所では、営業部門の中に公社担当のセクションが置かれているわけですけれども、共和電業東京営業所の五十五年度の公社武蔵野通研などへの納品実績は一千万を超えております。大臣、郵政省として、共和電業と公社の取引状況をすぐに調査すべきだと考えますが、いかがなものでございましょうか。
#249
○奥田政府委員 電電公社と共和電業の間の取引関係につきましては、当然のことでございますが、岩澤氏の経営委員任命の前の段階で過去数年にわたって調査をいたしました。その結果、先ほど申し上げましたとおり、公社法に定める欠格条項には該当しないと判断をしたものでございます。
#250
○藤原委員 それじゃ、再度この調査をされる意思はないわけですか。私どもの調査ではこういうふうに食い違いも起こっているけれども、前に調査したのだからもういいのだ、辞任をして、秘書がだれかが持ってきて、会いもしないで、はいよろしい、こういうことでいいのだということでお済ましになるわけですか。
#251
○奥田政府委員 お尋ねの趣旨は、岩澤氏が公社経営委員に就任した後の状況についてのことかと存じますが、それを含めまして、昭和五十五年度の状況についてはただいま電電公社からもお答えがあったとおりと理解をいたしますので、重ねて郵政省みずから調査するには及ばないのではないかと考えるところでございます。
#252
○藤原委員 就任をした後にこの事態が起こったわけですよ。それでも、この以前にやったのだからいいのだ、電電公社が言ったけれども、私どもでさえ調査すれば食い違っているのだということを申し上げているにもかかわらず、それは欠格条項にも該当しないのだと、それでもなおかつ強弁なさるのでしょうか。
#253
○奥田政府委員 言葉をお返しするようでございますが、ただいま公社からのお答えを聞いておりましても、共和電業と電電公社との取引関係が公社法に定める欠格条項に該当するというふうには直ちに考えられないところでございますが、必要でございましたら、そのあたりについては実情を調べることはもちろんやぶさかではございません。
#254
○藤原委員 それでは大臣、ぜひとも調査をしていただきたい。やぶさかではないということですが、大臣からお答えをいただきたいと思います。
#255
○山内国務大臣 電電公社ともよく打ち合わせをしながら、数字が違っていてもまたいろいろ問題を起こしますので、よく調査をさせたいと思っております。
#256
○藤原委員 よく打ち合わせをしていただきたいわけですけれども、実は先ほども申し上げましたように、電電公社は現在のところ、その公社本体と四つの通信研究所しか把握できていない、地方のところが把握できていないという現状ですから、郵政省はきちんとこの調査をすべきだ、こういうことを再々私は申し上げているわけです。ですから、その点電電公社と打ち合わせをなさるときに、そこのところをきちんと詰めていただかないと、これは前にやった調査と同じものが出てくるというふうに思いますが、いかがでしょうか。地方の分まできちんとお調べをいただけるでしょうか。大臣、いかがでしょう。
#257
○松尾説明員 地方の分まで調べるのはもちろんやぶさかではございません。ただし、局所が多数にわたりますので、しかも年度別に特定のときにわたるわけでございますので、少し時間がかかりますが、お時間さえいただければ、調べさせていただきたいと思います。
#258
○藤原委員 私が電電公社に、共和電業との関係を要求いたしましたところ、電電公社がまず本社の分だけ持ってこられて、ゼロ、ゼロ、ゼロというふうなので、何もありませんと実は持ってこられたわけです。そうじゃないでしょう、武蔵野電信研究所とか横須賀とか茨城とか建設技術開発室とか、そういうところはあるでしょうと言ったら、何か徹夜をされて一生懸命調べてくださったそうですけれども、そういう関係で一層その時間がかかるかもわかりませんが、委員長にお願いをいたしますが、できた暁には委員会に御提示いただけるようにお取り計らいをいただきたいと思います。
#259
○佐藤委員長 理事会で相談したいと思います。
#260
○藤原委員 それでは、さらにお尋ねをいたしますが、岩澤氏と自民党との関係について郵政省はどの程度のことを御存じなのでしょうか、お答えをいただきたいと思います。
#261
○奥田政府委員 岩澤氏と政党との関係については承知いたしておりません。
#262
○藤原委員 官房長というのは、余り何も知らぬでいい役職なんでしょうかね、岩澤氏あるいは岩澤氏の関係する企業が昭和五十二年から五十四年の期間にかけまして、わかっているだけでも、たとえば国民政治協会に一億二千万円もの政治献金をしているのです。しかし私どもの調査では、単なる岩澤氏個人あるいは岩澤グループの企業の政治献金だけではないわけなんですね。岩澤氏は昭和四十九年六月に自民党の政治資金団体であります国民政治協会の理事に就任をしている。さらには、昨年の昭和五十五年四月から同協会の北海道支部長にもついておられるわけです。このように岩澤氏は組織的にも自民党と表裏一体という関係を持って、資金的に自民党を支えるという重要な役割りを果たしてこられた人でもあるわけですね。郵政省はこのことを承知の上で経営委員に推されたのでしょうか、内閣と合意をされたのでしょうか。何にも知らなかったのですか、どうですか。
#263
○奥田政府委員 ただいま御指摘の国民政治協会でございますか、これの役員をしている、あるいはしていたということについては承知をいたしております。
#264
○藤原委員 そういうことをよく承知の上で、役員だけでなしに、こういった中身もよく御承知の上で経営委員に推薦をされたわけでしょうか、
#265
○奥田政府委員 お尋ねの意味は、先ほど御指摘の政治献金に関することかと存じますが、政治献金の問題については、私ども任命の時点で承知をいたしておりませんでした。
#266
○藤原委員 公社の経営委員の欠格条項の中には、政党の役員は除くことになっております。これに該当するとまではまいりませんけれども、これでは、自民党を支えてくれた見返りとして推薦をした、こういうふうに言われても仕方がないではないのでしょうかね。私が指摘をいたしましたように、今回の問題は岩澤氏個人の資質という問題ではなくて、岩澤氏を公社の経営委員に推薦してきた内閣の責任が問われている問題だというふうに思います、私どもの短期間の調査でもさまざまの問題が出てきているわけです。大臣、今回の岩澤氏の問題を通して、公社の経営委員の選考のあり方というものについてどのような反省をされているのか。また、何を教訓とされたのか、御所見をお伺いしたいと思います。
#267
○山内国務大臣 選考当時は、十分に全力を挙げてやったつもりでございますけれども、先ほどからいろいろ御指摘がございました、そういうような点を十分に参考にいたしまして、今後は一層ひとつ厳正に、選考委員の推薦というよりも、内閣との話し合いについてやってまいりたい、こういうふうに考えております。
#268
○藤原委員 その一番最初からいろいろ意図を持って推薦なさるということは恐らくないでしょう。十分全力を挙げておやりになったというふうに思うのですけれども、こういうことが起こってきた、今後厳正にということですけれども、もう少し具体的に、私どもが調べただけでもこれだけある。そうすると、皆さん方はもっともっと手足も持っておられるし、いろいろな情報も持っていらっしゃる、そうすれば、もっとたくさんのことをお知りになることができると思うのですけれども、たとえばそういうものをフル回転をさせるというようなことか、どういうふうな教訓の中で具体的にどのようにしようとしておられるか。厳正にだけでは、もう大分たつわけですから、非常に抽象的だというふうに思うのですが、いかがでしょうか。
#269
○奥田政府委員 今後の経営委員の人選、任命に当たりましては、より一層広く、深く必要な資料等の調査に当たりまして、厳正な人事が行われるように努力をしてまいりたいと考えます。
#270
○藤原委員 日本語というのはたくさん抽象的な言葉があるわけですね。より一層深く、広く、厳正にとおっしゃってもちっとも具体的じゃないわけですね。
 そこで、私は最後に一つ提案をしたいと思うのですが、いかがなものでしょうか一政府が今日のこの事件から教訓を導いて、この際電電公社の経営委員たるにふさわしい任命基準を法律に明記をすること。また、両議院に同意を求められる以上、その人物が電電公社に対してどんな識見を備えているのか、その判断材料を提供すべきだというふうに思うのですね。私どもに提供していただいた場合に、たとえば電電公社の経営委員ならば、その人がどのような識見をお持ちの方なのか、経歴書の半ぺら一枚というようなことでいつもさっぱりわからないのです。ですからそこの点は、やはり岩澤さんがおっしゃっておられます知識を知恵とするために、多くの人たちの意見を出せる材料を提供すべきだというふうに思うのですね。いま申しました任命基準を法律に明記すること、それから推薦、同意を求められるときに、その人の識見、そういったものがよくわかるようなものを、いろいろ意見を述べていただいても結構です、あるいはその方のレポートを出していただいても結構です、いろいろお知恵があると思いますが、そのような具体的なものを考えていただかないと、より一層とか、深くとか、広くとか、厳正にとか、こうおっしゃっていても、それは言葉だけのものに終わらないかというふうに大変心配をするわけです。経営委員というのが非常に重要な役目でありますからこそ私はこの点について検討をしていただきたいというふうに思うのですが、大臣、御用意があるでしょうか、御答弁をいただきたいと思います。
#271
○山内国務大臣 基準がないので基準をつくるべきである、こういう点はごもっともだと思いますが、基準をつくりましてもまた抽象的な言葉の羅列になってどうかと思いますし、それから内閣のお仕事でございますけれども、紙切れ一枚というよりも、私が議運にいたときの経験でございますと、内閣から来て詳細にその人物の説明をやっているようなふうに私は記憶をいたしております。内閣の方にもさらによく言いますけれども、そういう点をさらに丁寧にやるようには言っておくわけでございますが、ただ紙切れ一枚ほうり出しているということではなくて、内閣から来て議運の方によく説明はいたしているということを私は議運にいたときに記憶をいたしております。
#272
○藤原委員 しかし、議運の方の御意見を聞きましても、それに大変な時間をとるわけにもいかないというふうな事態の中で、こういった半ぺらの紙に経歴書を書いたのが出されて簡単な説明があるというふうな状態ですけれども、それではその方の簡単な経歴はわかるけれども、識見、電電公社に対してどんな考えを持ってどのようにやっていこうとしていらっしゃるのかというふうなことはわからないわけですから、その点いろいろ皆さん方で御検討いただいて、やはりこういった大変な問題が後々の大きな取り返しのつかないことにならないように、教訓に生かしていかなければならないと思いますので、その点ぜひともお願いをしたいと思います、いかがでしょうか。
#273
○山内国務大臣 いろいろ今回の経営委員の問題で御指摘、御意見をお聞かせいただいたのでございますが、その内容等について十分拝聴いたしまして、今後の経営委員の決定するまでのいろいろな経緯について、十分ひとつ検討してやってまいりたいと考えております。
#274
○藤原委員 終わります。
#275
○佐藤委員長 藤原ひろ子君の質疑は終わりました。
 次回は、来る十五日午前十時理事会、十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後四時四十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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