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1980/04/16 第94回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第094回国会 逓信委員会 第9号
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1980/04/16 第94回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第094回国会 逓信委員会 第9号

#1
第094回国会 逓信委員会 第9号
昭和五十六年四月十六日(木曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 佐藤 守良君
   理事 伊藤宗一郎君 理事 加藤常太郎君
   理事 畑 英次郎君 理事 堀之内久男君
   理事 阿部未喜男君 理事 鈴木  強君
   理事 竹内 勝彦君
      秋田 大助君    鴨田利太郎君
      長谷川四郎君    早川  崇君
      原田昇左右君    吹田  ナ君
      森山 欽司君    久保  等君
      武部  文君    楯 兼次郎君
      米田 東吾君    鳥居 一雄君
      木下敬之助君    藤原ひろ子君
      村上  弘君    依田  実君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 山内 一郎君
 出席政府委員
        郵政大臣官房長 奥田 量三君
        郵政省電気通信
        政策局長    守住 有信君
 委員外の出席者
        会計検査院事務
        総局第五局電気
        通信検査課長  井上 隆夫君
        日本電信電話公
        社総裁     真藤  恒君
        日本電信電話公
        社総務理事   山内 正彌君
        日本電信電話公
        社総務理事   玉野 義雄君
        日本電信電話公
        社総務理事   小澤 春雄君
        日本電信電話公
        社監査局長   森谷 昭夫君
        日本電信電話公
        社職員局長   児島  仁君
        日本電信電話公
        社営業局長   西井  昭君
        日本電信電話公
        社業務管理局長 稲見  保君
        日本電信電話公
        社計画局長   岩崎 昇三君
        日本電信電話公
        社保全局長   菊地信一郎君
        日本電信電話公
        社経理局長   岩下  健君
        逓信委員会調査
        室長      芦田 茂男君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月十六日
 辞任         補欠選任
  福永 健司君     原田昇左右君
同日
 辞任         補欠選任
  原田昇左右君     福永 健司君
    ―――――――――――――
四月十五日
 身体障害者に対する郵政行政改善に関する請願
 (中井洽君紹介)(第三〇三三号)
 同(部谷孝之君紹介)(第三〇三四号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 公衆電気通信法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第四〇号)
 電波法の一部を改正する法律案(内閣提出第四
 九号)
     ――――◇―――――
#2
○佐藤委員長 これより会議を開きます。
 公衆電気通信法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。村上弘君。
#3
○村上(弘)委員 電電公社の高収益、昭和五十二年から五十四年、二年間で一兆二千八百億円、万事値上げ時代に、部分的にしろ、料金値下げをしなくてはならないほどに高収益を上げてきたわけですが、この高収益は主に何によって生み出されたのか、これをまず最初にお聞きいたします。
#4
○守住政府委員 お答え申し上げます。
 昭和五十一年度の料金改定を実施したわけでございますが、その当時、いわゆる第一次オイルショックという急激な物価、人件費等の上昇があったわけでございますけれども、その中で、公社の財政基盤の確立を目的としまして国会の審議を経て決定された料金でございますけれども、そのものはほぼ計画どおり推移しておる、妥当なものだ、こういうふうに認識しておるわけでございます。しかし、またその後景気も回復する、人件費、物価等も、わが国のいろいろな政策あるいは国民の対応力というふうなことで、非常に懸命な努力が続けられまして、非常にいい結果を見た。それからさらにまた、そういう景気の伸びを反映いたしまして、あるいはまたそのころの情報化社会への進展というふうなものを背景としまして、需要の伸びがあった。それからまた電電公社側におきましては、装置産業でございますけれども、いろいろな技術革新を駆使してそれに対応してきた、労使関係も非常によくて、合理化に向かっても努力をしてきた、こういうものがいろいろ総合された要因ではないか、このように考えておる次第でございます。
#5
○村上(弘)委員 総合的にということを言われておるわけですが、国からは一文の補助も受けていない独立採算制の公共事業である電電公社が、なおかつ高収益を上げることができた原因は二つある。一つは、国有の独占事業として大変高い料金を国民に押しつけてきたということ。もう一つは、公社の職員に対して大変低い給与、低賃金を押しつけてきた。この二つにあると思うわけです。
 そこで、これは勝手な判断ではないということを事実で確かめておきたいと思うのですが、公社の一般職員の平均的な給与、年齢や勤続年数などの平均も含めて一体どれぐらいになっておるでしょうか。
#6
○玉野説明員 お答え申し上げます。
 一般職員の平均賃金は、ほぼ十七万五千円でございます。それから平均的な年齢でございますが、三十五歳でございます。
#7
○村上(弘)委員 平均年齢三十五歳、平均給与十七万五千円。世間では、電電公社は大変もうかっておるから職員の給与はさぞ高いんであろう、そう思っているだろうと思うのですね。しかしながら、三十五歳、これで大体勤続年数は十七年から十八年だろうと思われますが、それが名目にして十七万円ということですね。これは後で言いますが、手取りにすると十五万円前後ですね。世間では大変意外に思うのじゃないかと思うのですが、総理府が毎月全国の家計調査をやっておりますが、ここにその資料を持っておりますけれども、それによりますと、勤労者世帯の定期収入は、名目でなくて実収入で月二十二万二千二十四円、こういうことなんですね。名目十七万円と実質二十二万円とではずいぶん開きがあるわけですが、このごろは行政改革論が花盛りで、私どもも安い政府というのは年来の主張でありますが、このごろの行革論の主なねらいの一つは、公務員の給与にも向けられておりますが、この公社職員の給与は民間に比較すると一体どれぐらいになるか、千人規模以上の企業と比べてはどうでしょう。
#8
○玉野説明員 私の方の給与は、最終的には公労委の仲裁裁定で決まっておりますが、その公労委の仲裁裁定が行われます場合には、民間産業と比較いたしまして、それとの均衡で決められておりますので、民間企業との比較においては、うちがそれより平均に対しまして低いとか、そういう点はないのではないか、こういうふうに思っております。
#9
○村上(弘)委員 大変な認識不足ですね。これは政府、労働省自身が毎年行っている調査なんですが、その五十五年度の速報によりますと、製造業で千人以上の企業の場合、三十五歳から三十九歳の平均賃金が二十二万七千七百円。ですから、総理府の統計に比べても、あるいは労働省がやっておる民間の給与に比べても大変安いということが言えるわけですが、ちなみに生活保護基準と比べてどうであろうかということを思うのですが、比較したことがありますか。
#10
○玉野説明員 先生おっしゃいますのは、まことに失礼でございますが、生活保護基準でございましょうか。
#11
○村上(弘)委員 そうです。
#12
○玉野説明員 これは調べたことはございません。
#13
○村上(弘)委員 これは事前に通告していなかったからかもしれませんが、しかし常識程度にも知っておく必要があるのじゃないですかね。
 これは大阪市の昭和五十五年度の生活保護基準でいきますと、夫が三十五歳、妻が三十歳、それから子供二人、九歳と四歳ですね、この標準家庭で、生活扶助、住宅扶助、教育扶助、その他ありますが、この三つの扶助だけでも、合計すると十五万二千二百六十三円です。これはことしになるとまた上がっておるわけですが、大阪で、この三つで十六万三千五百九十三円、東京の場合は十七万千五百九十三円になりますね。
 そうしますと、公社職員の給与ですね、これは大変なものだと思うのです。私が手元に持っているのは、昨年秋に調査した大阪のある職場の職員の給与明細一覧なんですが、三十五歳、勤続十七年で、いわゆる基準内賃金、基本給が十六万八千四百円、扶養手当が子供二人で、各千円ですから二千円、暫定手当、つまり地域給が一万一千二百円、合計して十八万一千六百円、さきの名目よりもまだこれは高いのですが、しかし実質はどうかというと、共済組合掛金が一万四千九百八十八円、それから税金が、これは所得税と住民税ですが九千六百十円、それを差し引きますと、手取りは十五万七千二円、さっきの数字よりも二万円少ない、こうなるのです。三十六歳、勤続十八年の場合を見ますと、基本給が十七万六千円で、さきの扶養手当と地域給を含めまして十八万九千三百円、それから共済及び税金を差し引くと、手取り十六万一千六百円、こういうことですね。大変な低賃金だということなんです。ちなみに婦人の場合を見ますと、勤続二十一年で手取り十五万四千八百四十四円です。こういうような状態になっておるわけで、公社職員の相当部分は、大体三十五歳未満が五割を占めておるわけですから、もう大半が生活保護世帯及びそれ以下だ、手取りにすると。こういう状態で、まさに驚くべき実態であるわけです。
 私は、この驚くべき低い賃金が今日の公社の高収益を保障した最大の秘密の一つだというように思うわけです。ですから、今回も政府は公労協に対して回答を出していますが、昨年並みだというようなことになっていますが、とにかく職場の人に聞くと、給与、賃金に対する不満というのはうっせきしていますね。それを結局公社職員は夏期手当だとか年末手当などでやりくりをして何とかしのいでおる、こういう実態です。
 私は不正経理問題は後でお聞きしたいと思っていますが、そういうやりくりの一つに、年末手当プラスアルファ分というのがあります。これは当局の事務的不始末のために、不正経理問題などとまるで混同されて、去年はやみ給与呼ばわりまでされていましたね。それでこれを一時出すのを中止しました。ことしになって〇・三七七カ月分を出したわけですが、ついでに聞いておきたいのですが、これは公社はやみ給与を出したのですか。
#14
○玉野説明員 これは郵政省、大蔵省その他関係方面の御指導も得まして、私たちといたしましてはやみ給与ではございませんで、オープンで一時金ということで出したわけでございます。
#15
○村上(弘)委員 これは郵政大臣にも確認しておきたいと思います。
#16
○山内国務大臣 会計検査の指摘をいろいろ受けたときには、労使協定によって決められたものの出し方が会計検査上不当であると、こういう指摘でございまして、出すことについては何らのあれがなかったのでございますが、いろいろ世評もございまして検討していたのでございますが、正当に協定されたものでございますので、郵政省としてもこれは出してもいいんじゃないかということは言っているわけでございます。
#17
○村上(弘)委員 歯切れの悪い答弁だと思いますが、このプラスアルファ分は、労使の協定に基づいて公社法上超勤原資から流用することも一向差し支えないものであって、全く正当なものだということは確認しておきたいと思うのです。ただ手続を当局がやっていなかったということなんであって、今後ともこういろ問題についてやみ給与呼ばわりなんという不届きなことは絶対に言ってはならないし、また政府、公社も、今後とも責任ある事務処理をきっちりやっておくべきだということをつけ加えておきたいと思います。
 次に私は、高収益と不正経理とのかかわりは一体どうだろうか、こういうことについても聞いておきたいと思うのですが、さきに会計検査院が、不正な手続で公社会計から引き出されて裏帳簿で管理されていたという指摘をしていたこの十二億二千三百四十二万円ですが、その中で四億八千万円は業務上必要のない目的のために使われていたということが報告されておりますが、一体この四億八千万円は何のために使ったのかということです。この使途をひとつ示していただきたいと思います。
#18
○森谷説明員 お答えいたします。
 昨年の十二月十日に会計検査院の方から、先生ただいま御指摘になりましたような不正経理ということで指摘されたわけでございますが、それにつきましてわれわれも非常に重大な問題と受けとめまして、電電公社に与えた損害というものは一日も早く回復しなければいけないという立場で、業務上の必要性が濃いものと薄いものとに分からまして、業務上の必要性の薄いものについて弁済するということにいたしたわけでございます。
 そこで、並行して会計検査院も検定のために調査を実施していただいたわけでございますが、私たちも一時的に会計検査院の検定の状況なんかも参考にさせていただきながら、業務上の必要性の濃いもの薄いものということで、とりあえず一月中に概算という形で四億六千七百万円は急いで返さなければいかぬということでお返ししました。しかしこれは、さらに精査をいたしましたところが、一千三百万ほど会議費関係で追加すべきではないかという判断に立ちまして、三月十七日に追加弁済をいたしまして、合計が、先生のおっしゃったように四億八千万になったわけでございます。これはいずれも業務上の必要性が薄いものについて別途経理した金を使っておったということで、これは公社に損害を与えたという立場で自主的に弁済をさせたということでございます。
#19
○村上(弘)委員 何に使ったかと聞いているのです。
#20
○森谷説明員 弁済するために、業務上の必要性の薄いものと業務上の必要性の濃いものとの基準のことをお尋ねかと思いますが……(村上(弘)委員「違いますよ。何に使ったかを聞いているのです」と呼ぶ)部外者との会食、これは販売促進とか道路占用等の部外折衝等、そのほかもいろいろありますが、そういったものとか、それから業務が深夜にわたった場合の夜食でありますとか、それから業務終了後の深夜帰宅のタクシー代でありますとか、あるいは香典とか弔電、これは特に業務上の必要のある香典、弔電、それから部外者へのみやげ、それから各種レクリエーション活動に対する補助、こういったものは業務上の必要が濃いという方に入れまして、それ以外の使い道のものにつきましては、業務上の必要性が薄いということで弁済の方に入れたわけでございます。
#21
○村上(弘)委員 全然なっていないですね。必要性の薄い四億八千万円を何に使ったのか、その大分けとその金額、それを簡単にひとつ答えてください。
#22
○森谷説明員 これはいろいろな態様がありますので、細かく申し上げますとなかなかむずかしいわけでございますが、先生おっしゃったように大枠でお答えいたしますと、部外者との会食でありましても二次会とか……(村上(弘)委員「それに幾らですか」と呼ぶ)中身を一々分けておりませんけれども、概括的に申しますと、二次会とか、料亭でも必要以上に高級な料亭でありますとか、バーとかクラブのたぐい、それからゴルフ関係とか、課ごとに花見をするときに補助金を出すとか、こういったものが業務上の必要性の薄いもの、あるいはまた送別会なんかをこういった金を使ってやったものもございます。そういったものでございます。
#23
○村上(弘)委員 いま聞いた範囲では主に接待用で、そして高い料亭だとかバーなどで、金額は言えない、こんなことですが、前回真藤総裁は、私が質問すれば報告する義務がある、こういうふうに答弁されておるわけですが、総裁の方は相当、かなり詳しくつかんでいるとあのときも言われました。全容でなくてもいいですから、一つでも二つでも、こういうところでこういうメンバーがこういうことのために使ったというのを具体的にひとつ例示的で結構ですから言ってもらえませんか。
#24
○小澤説明員 総裁のあれでございますが、ちょっと事務的な内容が入りますので私から先に申し上げさせていただきますが、四億八千万円の内容を含めまして、この原因あるいはよって来るいろいろな、なぜこういうことが起きたかということを究明し、それから、いま業務執行改善委員会というものを総裁が委員長になりまして過去の反省の上に立つということで、先ほどの先生の御質問の内容の個々につきましても、いま全国的に、特に近畿を中心に委員が掘り下げておるところでございまして、前回総裁が先生の御質問があれば御報告申し上げますとお答えいたしましたのは、この業務執行改善委員会の点検結果に基づきまして、この内容が六月中には精査されますので、これらを取りまとめた時点で御質問があれば御報告申し上げます、このようにお答えした趣旨でございますが、鋭意いま先生のお尋ねの点も含めまして点検をいたしてまいりたいと思っております。
#25
○真藤説明員 いま小澤総務が申しましたのが実際でございまして、いま業務推進委員会でさらにその辺のことを正確につかまえるべく努力しております。いま小澤が言いました時期には大体の具体的な問題がつかまってくるというふうに考えております。
#26
○村上(弘)委員 大変あきれた話だと思いますが、結局はその四億八千万円はだれが何のためにどこでどのように使ったのかということは調べておらぬ、調べる気もないというのが現状のようです。報告する義務があると総裁は答えながら、何らその義務を果たしておらぬと言わざるを得ないわけですが、使途がはっきりしているものでは、四億八千万円のうち約一千万円は労組の接待費に使った、これはちゃんと説明がつけられておるわけですが、何のためにだれがだれをどこでどういうふうに接待したのか、これをちょっと具体的にお答え願いたい。
#27
○森谷説明員 労働組合との懇談会につきましては、労働組合の役員が交代しました後の顔合わせのための懇親会というふうなものがございます。それからまた公社側も人事異動によりまして団体交渉委員がかわるということがございますが、そのときも儀礼的な顔合わせというのを行います。さらに労使関係でございますから、団体交渉の場だけでなくて、いろいろな労使の折衝の場がございますけれども、その話し合いが長時間に及んだような場合、ちょっと会食をしながら話を継続するというような場合もございます。そのほか意思疎通を図るために打ち合わせが終わってから労使間で懇談をするというケースもございます。
#28
○村上(弘)委員 業務上必要性の乏しい労務接待一千万円というものはどういうものかということを聞いているのです。もっと具体的に言ってください。
#29
○森谷説明員 先ほど申し上げました儀礼的な懇親会とか、打ち合わせに引き続いて、打ち合わせをしながら会食をする、こういうものは業務上の必要性が濃いものに含めておりまして、そうではなくて業務上の打ち合わせが終わった後で別個に労使間で会食をしたというようなもの、あるいは全然関係なく労使間の意思疎通をするといいますか、こういった意味で懇談会をやったもの、こういったものは業務上の必要性の薄い方に入れて、一千万円の方に入れてあります。
#30
○村上(弘)委員 それは一体何のために使ったのですか。
#31
○森谷説明員 これはやはり労使関係というものは使用者側並びに労働者側の信頼関係というものが最も大切だというふうに常々思っておるわけでございますけれども、それにはやはり四角四面な場だけではなく、いろいろな形で意思疎通を図る場を持つということは、意味のないことではないというふうにわれわれはかねて思っておったわけでございます。しかしながら、今回の場合は不正な経理で別途に支出した金を使ったということが非常に問題があるわけでございます。そこで弁済の方に入れたわけでございますけれども、私たちの本心としましては、やはり労使の信頼関係というものを正常に維持していこう、こういういい意味の考え方から起こったことでございます。
#32
○村上(弘)委員 労使の信頼関係を維持するためには、四角四面のところではうまくないので、高級料亭やキャバレーで一杯飲むことが必要だ、それは不正に金をつくったからいけないのであって、使った使途の中身そのものはいいのだ、こういうことですか。総裁どうですか。
#33
○小澤説明員 お答えいたします。
 ちょっと説明があいまいな点がございましたが、一千万円というのはかなり形式的な分け方をいたしました。業務上の関連性が薄いというのは、先ほど監査局長が申し上げましたように、ある案件が終わって会食等をした、この会食等は業務上の関連があるというふうに区分けいたしまして、後で一部の人がいわば二次会というようなことで席をかえた、こういうものは一応内容的にはその継続でございますが、形式的に割り切りまして、二次会のようなものは業務上の関連性が薄い、このように判断したわけでございます。
#34
○村上(弘)委員 交渉でもなく、正規の協議でもない、そして相互の信頼関係というふうなことでまあ一杯飲むのだ、関連性の薄いものだ、こういう話だと思うのですが、こういうのは世間では労使の癒着、もっとはっきり言えば当局が労働組合を懐柔するというか、そういう手段の一つとして見るわけですね。こんなものは決して普通の対等、平等の仲間づき合いでもありませんね、お金は全部当局が出しているわけですから。去年この問題が起こったときに、近通局長から当時の全電通の近畿地本の馬場新一委員長あてに「組合申し入れに対する公社見解」というものを出されておりますが、その中で「今回の問題は、すべて公社側の責任に帰するものであり、一般職員ならびに労働組合には全くかかわりのないのはもとより、一切責任がないものであります」と述べて、また「今回の問題をめぐって生じている労使ゆ着といわれるような実態があるかのような疑念は本件の使途を含めて一切あり得ないことを明らかにしておきます。」などと述べておりますが、こういう文書は知っていますか。
#35
○児島説明員 そのようなやりとりがあったということについては報告を受けております。
#36
○村上(弘)委員 それに対して大体近通局長と同じ見解ですか。
#37
○児島説明員 その後文章の裏の意味もよく確かめたのでございますが、この本件の不祥事件については、不祥事件そのものの責任は公社にあるというところに力点がかかっておるのだということでございます。したがって、そういった金の支出をしてそういったことに使用した責任は公社にあるのであって、もう一つ言いたいことは、それを労使の癒着という関係において支出したものではないということを言いたいためにそういった文章になったということの報告を聞いております。
#38
○村上(弘)委員 労使の癒着でなくて一体何のために使ったのかということは一向にわからぬのですね。何の説明もいままでの話ではつけられていないわけですよ。ですから、口で何と言おうと文書で何と書こうと、これは労使癒着の手段として行われておった。そのために一千万円が連日湯水のように使われておったということであるし、その責任は公社の側にあります、こう言っているわけですね。組合側にだってなきにしもあらずだと思うわけですが、こういう接待というものの本当の目的は労働組合の懐柔ということになりますが、何のために懐柔するのかということがやはりあるだろうと思うのです。
 あなた方はお答えにならぬから私言いますけれども、これは当然先ほどのような驚くべき低賃金ですね。その他過酷な合理化ですね。こういうものを労働者、労働組合に押しつけていく、それがやりやすくなるようにしていくというところに最大の理由があるだろうと思うわけです。
 こういうようなことは、昭和五十三、五十四年のこととしてたまたま会計検査院が摘発しておるわけですが、決してそのときだけじゃないと思うのですが、それ以前は全くなかったかどうかということがやはり問題になると思うのです。検査院の方来ておられますか。――今回の不正経理に関する検定検査の総括表というのを見ますと、五十二年度からの繰越額が九万五千四百九十二円と出ておりますね。金額はわずかですが、繰越があったということは、五十二年度も不正手段による裏金づくりが行われ、それが使われ、その結果これだけ残ったから繰り越せたということになると思うわけですが、そのようないわゆる空出張や空会議、また、そういう不正な支出というものが五十二年度及びそれ以前にもあったのではないか。その点について検査院どう見ておりますか。
#39
○井上会計検査院説明員 お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、五十二年度におきましても行われておったと考えられるわけでございます。しかし本院といたしましては、限られた人員で多くの部局につきまして膨大な額の会議費を検査したことと、当局側におきまして資料の整備が必ずしも十分でないこともありまして、五十三年度までさかのぼって検査するのが精いっぱいでございまして、五十二年度まではさかのぼって検査しておりません。
#40
○村上(弘)委員 検査ができない状況だというわけですが、あったということは認めているわけですね。したがって、こういうような労働組合の懐柔策、そのための接待ですね。こういう労務政策というものは電電公社はずっと長期に続けてきたということになると思うわけです。
 私も幾つかの資料がありますが、たとえば昭和四十八年、これも大分前になりますね。近畿のある労働組合の幹部と公社のある幹部がある料亭に行って飲み食いをやっていますね。そこには酌婦五人をはべらしておる。これはもう正常な労使交渉などとは言えないわけですね。そしてそのときは一回で約二十万円公社の会議費から支出をしておりますが、日常茶飯事になっていたということが言えると思うわけです。
 私は、こういうような公社の労務政策、それの榎本にある経営方針というか、大変高い料金を国民に押しつけ、他方、職員に対しては低い給与、過酷な合理化を押しつけていくということがこういう姿になってあらわれてきておるというように思うわけです。したがって、今度料金問題が検討されておるわけですが、それを審議する前提としては、こういう公社当局の経営方針、そこの基礎にある労務政策、そこをしっかり反省してかからなければまともな対応はできないじゃないかと思うわけですが、真藤総裁は、この不正経理問題について実態を明らかにし、国民の不信を解くようにするんだと言いましたが、こういう点についてどの程度の反省をしておりますか。
#41
○真藤説明員 この前お答えしました方針でいま着々と進めております。したがいまして、今後、さっき申しましたような時期には大体のものが出てくる、またそれに対する対策も着々と実行するというふうに考えております。
#42
○村上(弘)委員 それじゃその十二億、その中での四億八千万、とりわけ不当な労務接待ですね、一千万円、この内容は具体的にこの委員会に報告されたいということを要望しておきたいと思うのです。
 そこで、料金問題自体に入っていきたいわけですが、公社が一体どれだけ大変なもうけを上げてきたかということからお聞きしたいわけです。
 公社発足当時から昭和五十四年の末までの間に電話料金及びその全体の事業収入及び事業支出、建設投資、有形固定資産並びに全職員の平均賃金、これは何倍ぐらいになったか、これをまずお聞きしたいと思います。
#43
○岩下説明員 お答えいたします。
 賃金の方は後ほど御説明申し上げますけれども、総収益につきましては、昭和二十八年度をペースにいたしますと五十四年度が三十七・七倍でございます。それから総費用が同じく三十五・〇倍、それから収支差額は二十八年度が五十一億円でございましたが、五十四年度が四千五百二十九億円でございます。建設投資が同じく二十七・五倍、それから固定資産でございますが、これは簿価で申し上げまして三十一・八倍、それぞれ二十八年度に対する倍率でございます。
#44
○村上(弘)委員 大変な高成長ということになると思いますね。それを支えてきたものが先ほど言ったような高料金と低賃金ということになるわけですが、私は電話の料金が大変高いということについていつも思うのですけれども、かつて電話をつけるのには何カ月も待たなくてはならなかった、こういう時期がありました。いまも売買はあるとしても、当時は大変高い値段で売買されておったわけですね。そういう条件の当時にいまの高い料金体系というものがスタートしており、しかもそれがいまだに続き、むしろ拡大再生産されておる。電話債券、設備料、基本料、通話料、付加使用料、移転料などなど、あらゆる名目で国民はしぼられているわけですね。加入者は、いまや頭打ちぐらいに全国自動即時化が完了しておるという状況でも、そういう電話をつけるのに何カ月も待たなくてはならぬ当時の体系が続けられておる、こういう状況だと思うのです。
 では、この莫大な高収益は一体どこに流れていっておるのかということが問題になると思うのです。それは一つは銀行や商社や大企業が主に使っておるデータ通信に最近とりわけどんどん投じられておるということが言えると思うのですね。データ通信の収支状況はどうでしょう。
#45
○岩下説明員 お答えいたします。
 公社の場合に、データ通信の収支につきましては、決算上ずばりつかむという仕組みになっておりませんので、これは人員あるいは設備を各事業で共用に使うということがございますので、決算上のシステムではございませんが、総事業の決算を一定の前提で分計したものでデータ通信について見ますと、五十四年度の場合に、収入が一千四百六十二億円、これに対しまして支出が一千六百七十五億円、差し引き二百十二億円の赤字になっておりまして、収支率で申しますと、一一五%になっております。
 なお、これを前年度に比較いたしますと、収支率が一二二%でございますので、ここ数年来データ通信事業の収支は逐次改善を見ておりまして、五十四年度から五十五年度、五十六年度とさらに一層の改善が期待されておりますし、なお私どもも改善すべく努力を続けてまいりたい、かように思っております。
#46
○村上(弘)委員 いまの数字は総計で言われておるわけですが、これは四十八年から五十四年の間のデータ通信の赤字総額は二千百六十八億、五十四年度の場合、設備サービスの面がとりわけ赤字を出しておりますが、差し引きすると五百一億円の赤字を出しておりますね。約二千八百のユーザーがありますが、これを一ユーザー当たりに見ると千八百万円の赤字サービスをやっているということになると思うのです。大変手厚い保護をこういう商社、銀行筋に対してはやっておる、その穴埋めを高い料金で国民はさせられておる、こうなると思うのですね。
 もう一つは、建設面において大企業は相当サービスを受けておるということになるわけです。昭和五十六年度の建設投資一兆七千七百億円ということになっていますが、公社発足以来の建設投資総額ということになると、どれぐらいになりますか。
#47
○岩下説明員 お答えいたします。
 発足以来五十五年度までの投資総額の累計が約十八兆五千九百億円でございます。
#48
○村上(弘)委員 私どもの調べた数字では約二十六兆ということになっていますが、大変な建設投資をやってきているわけです。昭和五十四年度の資材調達額六千三百九十七億円、その五七%、つまり三千六百十六億円が日本電気とか富士通などいわゆる電電ファミリー上位十社に発注されているわけですね。結局高料金そして高収益、そこから設備投資、こうなっておるわけですね。いわば加入者はだんだん頭打ちになってきておるけれども、設備投資の方は毎年どんどんふえていっておるということになりますと、投資の内容もいわゆる電話部門から非電話系部門に重点が移っていっておるということになりますから、国民の側は電話料を高く払わせられて、その払ったお金が非電話系部門にどんどん使われておる、こういう関係になっておるわけですね。ですから高料金、低賃金で利用者や職員は二重、三重にいわば大企業に吸い上げられていっておるということになっておると思うわけです。いまの高収益も、実際は、財務制度を見直すならばもっと多いということが言えると思うのです。
 減価償却率、これはどこの会社でも公表しているものですが、電電公社の減価償却率は一体どれぐらいか、第一次五カ年計画から第六次五カ年計画までそれぞれの平均値はどれぐらいになっていますか。
#49
○岩下説明員 お尋ねの減価償却、これは正味固定資産額を分母にした当年度の減価償却費の比率、かように理解しておりますけれども、第一次五カ年計画中の平均、これは単純な算術平均でございますが、七・二%、それから第二次が七・一、第三次が九・六、第四次が一二・二、第五次、これは四十八年度から五十二年度まででございますが、これが一二・六%、かような状況になっております。
#50
○村上(弘)委員 技術が進歩するということは、耐久性の面でも前進するということに当然なるはずなんですね。ところがいまの減価償却率でいきますと、第一次と第四次、第五次とを比較すると、償却率は逆に大体倍近くになってきておるという状況なんですね。五十六年度の減価償却費一兆二千三十億円、これをもし第一次、第二次当時の償却率でやったとするならば、少なくとも減価償却費は約半分の六千億円程度で済む、こういうことになりますね。ついでに言えば、定率法から定額法に変えるだけでも、昨年度、昭和五十五年度では約二千億円が浮いてくる、こういう勘定になると思うのですが、こういうような財務制度あるいはたくさんの名目で利用者から高い電話料金を吸い上げておる、こういう状況から見るならば、今回の電話料金の部分的な引き下げ、これはやらぬよりもやった方がいいわけですが、余りにも部分的であり小幅であるということが言えるのじゃないかと思うのですね。この面で、遠距離料金は外国に比べては今回の引き下げはどの程度のものになるか。外国の例はどうですか。
#51
○西井説明員 ただいま先生御指摘のとおり、わが国の電話料金は長距離になりますと外国に比べて高うございまして、日本で一番遠い区間の七百五十キロメートルを超えるところが現在二秒半十円でございます。外国と比較いたしますときに、外国の料金制度がまちまちでございますから直接的に比較をするのはなかなか困難でございますので、仮に三分間おかけになったときの料金比較で申しますと、これは為替レートが若干動いておりますのと、各国とも電話料金が都市によって変わっておるのでございますが、一応本年の一月五日現在の為替レートで、そのときの料金で比較をいたしますと、日本は一番遠い七百五十キロメートルを三分間おかけになったときには七百二十円でございます。アメリカが同じく二百五十三円、イギリスは標準時とピーク時とございまして、ピーク時で申しますと、三百四十八円、西ドイツは三百五十五円、フランスは三百三十円、こういうふうになっております。
#52
○村上(弘)委員 大変な開きがありますね。東京から鹿児島までの距離が九百八十五キロで、いまの基準でいくと七百二十円、今回の値下げで六百円ということになるわけですが、その同じ距離で比べてみると、アメリカの場合だったら二百五十三円、イギリスの場合だったら二百三十二円、フランスが三百三十円、これは公社の一月の資料で主要国電話料金の比較として出ていますね。いずれも半分以下ですよ。ニューヨークからホノルルまで約八千キロ、これがアメリカの場合三百二十六円ですね。東京から鹿児島までの料金の半額というような状況にあるわけです。こういうことから考えますと、今回の遠距離料金の引き下げも余りにも小幅である。特に私、痛感するのは東京−大阪間、これは一番市外通話でも利用度数の多い分野とも思いますが、せめて三百キロ以上ぐらいは遠距離料金の引き下げ対象にすべきではないか。名古屋、大阪などは、東京からかける場合に割引されるというふうにすべきではないかと思うのですが、どうですか。
#53
○西井説明員 ただいまおっしゃいましたとおり、一番長距離は確かに日本は異常に高くなっておりまして、東京−大阪と東京−名古屋の例を御質問でございますが、東京−大阪の例で申しますと、日本でもし仮に三分かけましたときには四百五十円、昼間料金でございますが、料金をいただくわけでございますが、諸外国は、イギリスのピーク時料金で大体三百五十円程度、西ドイツも大体同じでございます。それからアメリカ、フランス等は、フランスが大体三百三十円、それからアメリカが大体二百五十円程度でございまして、東京−大阪は若干日本の方が高いということでございます。
 それから東京−名古屋でいたしますと、大体これは三分かけますと、わが国は三百六十円の料金をいただいておりますが、これは大体諸外国とほぼ同等でございまして、私どもの感じでは、三百二十キロ程度の東京−名古屋のあたりは大体ほぼ諸外国並みの料金、それからだんだん近間になりますほどわが国の料金は安くなっておる、こういうことでございます。
 なお東京−大阪はいま申しましたように、わが国の料金は諸外国に比べて一月五日のレート現在では確かに若干高くなっておりますが、御存じのようにレートというのはしょっちゅう動いておりますので、レートの円安のときではそれほどのこともないというのが実態でございますし、また料金値下げをいたしますときに、公社の経営上の配慮もある程度勘案をいたします関係で、今回長距離の二区間について料金を引き下げたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
#54
○村上(弘)委員 だんだん近くなるにつれて余り遣わぬのだ。さらに言えば、市内料金なんかはむしろ日本の方が安いのだ、こういうような論になっておるわけですが、実際にはこの市内料金だって諸外国に比べて決して安くない。時間がないからこちらから言いますが、たとえばニューヨークの場合は、三つの選択制がありますが、回数制といいますか、この場合は基本料金が千五百四十二円です。同一及び隣接局内では一回通話料が十六・四円で、これは十円より高いわけですが、しかし、八百円までは基本料の中で全部賄っているわけです。ですから、月四十八回かけるとすれば、それまでは全部基本料、千五百四十二円で賄われる、こういうことになるわけです。
 また、時間制の方で見ますと、基本料が千三百四十二円で、これも基本料が安い。同一及び隣接局内の場合は、最低の通話が五分間で十五・二円になっています。日本の場合は三分で十円、それを超した場合は二十円になる。向こうは五分までは十五・二円ですから、基本料も安いし、度数料も安い、こういうようなことになっていますし、朝夕、土日、これの割引は日本よりうんと安い、こういうようなことになっていますね。日本の場合は設備料八万円、実際には耐用年数九年間とすると、一年間八千九百円をまず最初から払わせられておる。基本料が千八百円、これは五級地の場合ですが、こうして見ますと、一年間に何も電話をかけなくても三万五百円は負担させられておる、こういうようなことになるわけですね。こういうことを見ますと、市内料金だって非常に高いということが言えると思うのです。
 今回の遠距離料金の若干の引き下げをやるに当たっては、市内料金を引き上げたい。市内料金を上げるには遠近格差を是正しておかないとぐつが悪い、こういう論がよく聞かれるわけですが、今回の遠近格差の是正は市内料金引き上げの前提なのかどうか、この真意をただしておきたいと思うわけですが、総裁どうですか。
#55
○真藤説明員 具体的には私の頭にはいまおっしゃったようなことは、現時点ではございません。
#56
○村上(弘)委員 現時点ではということは、いわゆる遠近格差を是正した暁においてはあり得るというようにとられるわけですが、ついでにこの際にお聞きしておきたいわけですが、同じ市内でも、たとえば大阪の摂津市の場合には〇六番と〇七二六番と二局がありますね。東京の府中の場合だったら三つの局がありますね。そして同じ市内だったら三分まで、つまり百八十秒間で十円ですが、隣接局になると八十秒で十円ですから、同じ市内で倍以上の電話科を払わせられる。また番号表その他非常に不便でもあるわけですね。アメリカ、イギリスなどでは隣接局は同一市内並みの扱いをやっていますが、せめてこういうことはすぐ改めてはどうか。摂津市だとか府中市など同じ市内でこういうような料金を払わせられるというようなことは直ちに改善すべきだと思いますが、どうですか。
#57
○西井説明員 お答えいたします。
 現在公社は全国を五百六十七の単位料金区域に割りまして、五百六十七の単位料金区域内は三分十円という料金にいたしておりますが、当初これを決めましてから、その後日本国におきまして市町村合併等が非常に推進がございまして、その結果かつては同一行政区域であったものが幾つか集まった結果、単位料金区域と市町村界とが必ずしも合わない、こういう実態が出てきたことは確かにおっしゃるとおりでございます。その結果一部の、全体から見ますときわめて一部でございますが、一部の市町村におきましてその市町村区界と単位料金区界とが変わっておる、こういう事態が出てまいってきたことも確かでございます。
 これを解決いたしますのに、ごくわずか単位料金区域と市町村界が変わっておるものにつきましては、地元の住民の御要望がございました場合にはそれに合わせてまいっておるわけでございますが、電話局ごとあるいは非常に多くの方を切りかえるということになってまいりますと、公社側の経費も非常にかかるということでございますので、実態的にはそういうところについてはなかなか御要望に応じかねるというのが実態でございます。
 ただ、こういう問題につきまして、これを基本的に解決するためには、いまもお話のございましたイギリスのグループ料金制等を参考にいたしまして、それを日本にふさわしい料金体系というものに適用いたしまして、そういうことを今後検討してまいるのが一番本来的な行き方ではないか、こういうふうに考えておる次第でございます。
#58
○村上(弘)委員 時間が来ましたので終わらなくてはなりませんが、矛盾があってもそれはお金がかかるから直しません、取れるものは何でも取る、これがいまの公社の姿勢になっておると思うのですね。こういうことはもういっぱいありますが、最後に指摘しておきたいのです。
 たとえば電話の一時撤去料の問題ですね。たとえば海外に出張する、その間一時電話を取り外しておきたい、こういう場合でも工事料金を千円取ることになっていますね。その場合に、急ぐからということで本人が自分で取り外して電話局に持っていっても千円取るのですね。近通局の場合は、昭和四十八年七月までは本人が持参した場合には、そして公社の方でどうしても手がないのでということで頼んだような場合でも千円取るというような――それまでは無料で取り外しておったわけだけれども、それ以後は全国統一するのだということで本人が持っていっても千円取るというように悪い方に統一する、そういう指示文書を出していますね。
 それからもう一つは、電話を設置した事務所や住宅が使用開始が都合によって先に延びるというような場合、最初の三カ月間は基本料は取らないというように、たとえば近通局などでは昭和五十三年当時までやっておったようですね。ところがこれもぐあいが悪い、とにかく設置したら――そこの事務所は当分初めから計画を延ばして使わない、あるいはそこには住まない、全くそこは使わない状態であっても、つけたら即基本料を毎月取るのだ、こういうように改悪しておるわけですね。
 現地がまだ実情に即したことをやっておっても、それすら全部悪い方に統一するというようなことがやられておりますが、せめてこういうことは正すべきじゃないかということをお尋ねし、また総裁に、こういう高料金、低賃金で国民や職員に大きな犠牲を与えながら大変なもうけを上げ、しかも当局の側からつくり出している矛盾ですらそれの解決は利用者の側に押しつけるというようなやり方などは、もう改めるべきじゃないかということについての姿勢というか決意をも最後にお伺いして、質問を終わりたいと思います。
#59
○稲見説明員 最初のお尋ねの一時撤去等につきまして、最初にお答えいたしていきたいと思います。
 簡単に申し上げますと、近畿地方の場合、一時撤去につきましては、お話のごとくかつてお客様の方で電話機を急いで取り外しまして電話局へ持ってきてくれるというケースにつきましては、最低単位の工事科と申しますか、移転料としての千円を免除と申しますかいただかないという運用上の措置をしておったことは事実でございます。しかしながらだんだんとケースが増加してまいりまして、一つの事情変更なんですけれども、全国的にこれをはっきりする必要があるだろうということで見直しまして、その結果、外目には見えない電話局側の回線の切断工事であるとか、そのほか幾つかの局内側の工事というのは当然伴うわけで、その点に着目してやはり最低の工事料、移転料としての千円というものは全国統一してちょうだいする方がむしろ実態に即しておるだろう、こういうことで統一した経緯がございます。
 それからもう一つの、改築の際であるとかあるいは長期の不在の際の基本料の問題でございますけれども、これも実は実態といたしましては近畿の方が少しシビアだったわけなんですけれども、これもだんだんと全国的に電話が普及した結果、その種ケースの増加に対応しまして全国的に一つの物差しをはっきりした方が公平を期することになるだろうということでいろいろ検討しました結果、お客様の方の御都合で当初お約束した日を日延べいたしまして開通日がおくれるという場合も、電話局の方としてはそのお客様専用に電話番号あるいはスイッチあるいは局外の設備というものはずっと保留していることであるから、この場合はやはり基本料というものはその保留に対応してちょうだいするのが適当であろう、こういうことで統一をしたわけでございます。
#60
○真藤説明員 この電電の仕事の内容というものも大きく変わっていきつつありますし、また変えざるを得ない状態でございますので、いま先生からいろいろ御意見承りまして、参考にしながら変えていきたいと思います。しばらくお待ち願います。
#61
○佐藤委員長 村上弘君の質疑は終わりました。
 依田実君。
#62
○依田委員 今回の遠距離格差の是正、そしてまた各種割引料金の導入、これを実施なさる根拠といいますか、いわゆる総収入に対して総費用との間で余裕が出てきた、こういうことでおやりになるのか、あるいはまたいまの料金体系というものに対して疑問点があって体系自体をこれから直していく必要があるのか、こういうどちらの観点から今度の値下げをおやりになるのか、その辺をお伺いいたしたいと思います。
#63
○西井説明員 ただいまの先生のお話の中で申しますと、どちらかと申しますと後の方に重点を置いた体系是正でございます。
 わが国の電話の通話科体系は、ただいまもお話が出ておりましたように、近距離が安くて長距離が高い、こういう料金体系になっておりますので、公社といたしましては、この体系、いわゆる遠近格差の縮小ということが本来のおるべき料金体系であろう、こういうように考えておる次第でございます。たまたま最近公社の経営状況も非常に順調でございますので、今回はそういう体系是正の中で長距離区間について是正を行って、いわゆる料金の値下げを行いまして、そして体系是正の先取りをする、こういう考え方に立ちまして今回の長距離料金の値下げをお諮りしておる次第でございます。
#64
○依田委員 そういう体系上から格差をもう少し縮めていこう、こういうお話でございますけれども、先ほど外国の例がございましたが、外国の例は問わずとも、まだ遠距離格差、こういうものについて多少大き過ぎるんじゃないか。と申しますのは、郵便などは御承知のようにどこへはがきを出そうが四十円、また電電のお仕事の方で言えば電報もこれまたどこへ打とうが料金は変わらない。こういうことから言うと言語だけなぜこれだけの格差が出てくるのか、そこに多少長い距離声を送るのについては途中増幅をしなければならぬ、こういうこともあるんでしょうけれども、どうもそのコストからこれだけ格差がつくとは思われないわけでありまして、そういう意味で遠距離格差がここまで必要な理由というのがどうもはっきりしない。その辺について御説明をいただきたいと思うのであります。
#65
○玉野説明員 先生ただいま御指摘ございました電報とかそういうものが全国均一だ、ところが電話は距離段階を刻んで料金が違う、その辺の御質問だと存じますが、御承知のように電報等につきましては受付、配達費が大部分でございまして、それを遠距離送る伝送経費といいますか、これは一割か二割という状況でございます。したがいまして、そこで差をつけるということは余りウエートが高くないわけでございますが、電話料につきましては、御承知のように基本料は、固定的に決まっておりますのは三割程度でございまして、あとは通話の距離に従ってかけられた経費によっていただくというのが七割になっておるわけでございます。したがいまして七割のものを一律パアにいたしますと、その負担の公平感が著しく崩れてしまいます。したがいまして諸外国におきましても、電話につきましては距離段階で刻んでやっていくということにいたしておるわけでございます。
#66
○依田委員 遠距離の格差をここまでつけないとかえって受益者の負担が公平にならない、こういう御議論なんです。しかしそれでは、要するに遠距離はいろいろ費用が、つまり電気代だとかさっき言った増幅のためのいろいろ機械の設備とかそういうもののために、それだけ格差をつけなくちゃならぬのかというと、どうもはっきりしない。つまりその辺のコスト計算というのが果たしてできておるのかどうか。もしできておるのなら、ちょっとお知らせをいただきたいと思います。
#67
○西井説明員 ただいまの御質問は、電話の通話科の遠近別の、距離段階別の通話コストはどういうことになっておるかという御質問だと思いますが、この電話の通話と申しますのは、ある対地から対地へかけますときに、通話のルートが必ずしも固定しておりませんでして、たくさんのルートを通って通話が運ばれておるという実態がございます。
    〔委員長退席、堀之内委員長代理着席〕
それから、そこにあります設備も、古い設備、新しい設備、いろいろございますし、また区間によりまして非常に大束の回線のいっております区間それから小束の回線のいっておる区間、そういうことによって設備費並びにそれに伴います経費もまちまちでございます。そういうことで、この電話の通話料金の距離別原価というのは非常に出しにくい性格を持っております。これは諸外国とも同様でございまして、この電話の距離段階別のコストを出しておる国は私どもの知っております範囲では世界じゅうどこにもございません。ただ、そうは申しましても、一定のこういうことをお願いしております関係で、こういうものが全くわからないというわけにもまいらないということで、公社の中で検討を進めまして、またそのいろいろな経費の配分方法その他について学識経験者の御意見も承りまして、公社の内部におきましてそういうコストの、原価計算の検討は進めておるところでございます。
 で、その結果によりますと、市内通話は現在の三分十円というのは相当なコスト割れの料金でございまして、長距離はやはり依然としてコストに比べて料金が高い、こういうのが大体いまの公社の検討結果の内容でございます。
#68
○依田委員 コスト計算は確かになかなかむずかしいだろうと思うのであります。たとえば東京から岡山へ電話をする、あるいは東京から大阪へ電話をする。単純計算から言えば、岡山の方がいろいろコストがかかるから高い。これは当然なんでありますが、先ほどの局長のお話のように、いろいろルートがあって、たとえば岡山へ直通のルートがあいていてつながる場合と、大阪への場合に、大阪への直通ルートがなくて北陸を回っていく場合では、これはその一瞬間において一つのケースについては大阪への方が費用がかかる、こういうことがあり得るわけでありまして、そういう意味においてなかなかむずかしいのだろうと思いますけれども、その辺のことがないと、何かどんぶり勘定で遠距離をこのくらいにしておいて近距離はこのくらい、そして収支総合でこのくらい、これではなかなか納得がいかない、こう思うわけであります。そういう意味で、多少もう少し理論的な裏づけというものがこの遠距離格差に欲しいのじゃないか、こういうふうに思うわけであります。
 それと同じような意味で、料金は御承知のように架設時の費用とそれから毎月の料金、これは基本料と度数料になっておるわけでありますけれども、こういう費用というものがそれぞれ使用目的、つまり架設料というのは建設投資だけに使われるのか、そういう区分というものがはっきりしておるのかどうか、この辺についてお伺いさせていただきたいと思います。
#69
○西井説明員 お答えいたします。
 ただいま電話を新しくつけていただきますときには加入料と設備科とそれから債券というのを引き受けていただいておるわけであります。
 それで、加入料は一番安い三百円という料金でございますが、この加入科は、電話をお申し込みになりまして、それを帳簿につけたりいろいろな事務処理をいたします、大体この事務処理に見合う料金が加入科、こういうふうに私どもは一応理論的には割り切っております。ではそのいまの三百円がそのとおりきちんと見合っておるかというと、実態はもう少し高いのでございますが、一応考えとしては加入料はそういうものに見合うもの、こういうふうに理解をしているところでございます。
 それからその次に設備料でございますが、これは電話局によって若干違っております。東京等の大都市では八万円の設備料をいただいているところでございますが、この設備料につきましては、一応現在のところ、電話をお使いになるために最低その加入者が専用をされます設備、それに見合うまでの相当額程度を設備料にいたしたいというふうに考えております。
 御存じのように、電話といいますのは電話局のスイッチから先に参りますと一つのスイッチが何人もの方の共用になっておるわけでございますが、電話局の配線盤といいいますか、ちょっと専門的になりますが、配線盤から電話局の加入者の端末に至ります間は、現在の設備でいきますと全くその方の専用の設備になっておるところでございます。したがいまして、公社といたしましては、その方のために敷いたこの設備にかかわる料金を設備料でいただきたい、こう思っておるわけでございます。そういたしますと非常に設備料が高くなる関係もございまして、現在のところ、大体専用部分の約半分程度を設備料で負担をしていただいて、あとは毎月の料金その他で回収をしていく、大体こういう考え方をとっております。
 それから債券でございますが、債券はいま申しました加入者の専用の設備にかかわりますもののほか、日本じゅうに電話の通話ができますように、電話の交換局でありますとか途中の伝送路という設備費がかかるわけでございますが、これも大体一加入当たりにかかります全体の経費の約半分程度を債券で引き受けていただいて、残りは毎月の基本料で回収をする、しいて申し上げると一応こういう理屈でございます。そのほか、この設備科あるいはそういうものの考え方といたしまして、端的に申しますとそういういろいろな考え方がございますが、とりあえずはそういう考え方で割り切っておるところでございます。
 ただ現在の、特に債券に至りましては、電話局の大小によって著しく債券額が上下に変わっておりますのは御存じのとおりでございます。基本的にはそういう考え方でございますが、あとは、そのほか加入者数の少ない小さな電話局等におきましては、効用面等も考えまして債券額というのはいまの考え方よりかなり低く決めておる、こういうのが実態でございます。
#70
○依田委員 先ほど外国の遠距離格差の例については御説明がありましたけれども、割引料金、これについては各国の状況はどういうふうになっておるのでしょうか。
#71
○西井説明員 割引料金の中で公社がいままで実施いたしておりますのは夜間の割引料金でございまして、今回お願いいたしておりますのは日曜、祝日の割引のできる根拠を法律上設定していただきたいということでお願いをいたして。おりまして、この夜間料金それから日曜、祝日の割引料金というのは、先進諸国におきましてはほとんど大部分の局で実施をいたしておる、こういうのが実態でございます。ただ実施の中身は各局によってかなりまちまちでございますが、何らかの形で実施をしておるというのが諸外国の実態でございます。
#72
○依田委員 合理化の成果でこうやって料金を値下げしていただく、これは非常に結構なわけでありますけれども、先ほどの委員のお話もあったように、やがて近距離の通話科の値上げ、こういうことになっても困るわけでありまして、この辺、収支の将来見通し、こういうものについて公社はどういうふうにお見通しを持っていらっしゃるのか。
#73
○岩崎説明員 お答えいたします。
 五十六年度の収支差額は九百三十八億円でございますが、これは昨年の十一月に実施いたしました深夜割引制度の新設と夜間割引の時間帯の拡大並びにただいま法案でお願いしておりますところの遠距離料金の値下げ、さらに日曜、祝祭日の割引というものを全部含んでおるものでございます。
 それで五十七年度はどうかということでございますが、五十七年度も、いろいろ経営努力をいたしますれば、大きな経済変動がなければ収支差額は黒で推移できるというふうに思っております。
 五十八年度以降が非常にむずかしい問題でございますけれども、全体的な見通しとしては漸次収支は悪化するという方向でございますが、やはり高度化、多様化いたしますし、また情報化の要請が非常に強いわけでありますが、それらの利用者の御要望にもこたえつつ、またサービス水準も現行のサービス水準を維持するという形の中で、できるだけ料金水準を現行のまま維持するということが公社として課せられた使命であろうと思いまして、現在総裁の方からどのような増収あるいは経費節減の対策があるかということの検討を命ぜられておりまして、鋭意検討しておるわけでございますが、その対策を打つにいたしましても、またそれに伴いまして解決しなければならない問題点等も出てくると思うわけでございます。そこいらの検討結果が明らかになりますると五十八年度以降のことも申し上げられるようになると思いますが、現在のところ五十八年度以降がどうなるということはちょっと申し上げられない段階にございます。
#74
○依田委員 データ通信の方へちょっと移らしていただきますけれども、これから公社の中のデータ通信の分野も広がるのじゃないか、こう思うわけであります。また需要も多くなるのじゃないか、こう思うのでありますが、このデータ通信の問題で、公社は、いわゆるデータバンクといいまするか、そういう方には積極的にお出になるのか、あるいはまた、そういうものは民間に任せて公社としてはハードの方だけでおやりになるおつもりなのか、あるいはそこに何かいままでに話し合いの経緯があるのかどうか、お知らせいただきたいと思います。
#75
○西井説明員 データ通信につきましては、ただいま先生お話しのとおりでございまして、民間でもやっておられますし、公社もデータ通信設備サービスということでやっている次第でございます。その中で、データ通信の中のいわゆるデータバンク関係のことでございますが、これは世間様で言われております意味でデータバンクとデータベースといろいろのお話がございますので、データベースとデータバンクの話から少し時間をいただいてお話を申し上げたいと思います。
 現在わが国におきましては、社会活動の高度化それから広域化に伴いまして、科学技術の情報でございますとか、経済の情報でございますとか、いろいろな情報に対しますニーズが非常に高まっておりますが、欧米諸国ではそういうものを国家的資源として、その利用方法等について非常に積極的な施策が推進をされておるところでございます。わが国のデータ通信におきましては、わが国のコンピュータ十の保有はアメリカに次ぐ世界第二位の保有国でございますが、データベースの分野についてはむしろアメリカとの格差が最も著しいものでございまして、ヨーロッパ等に比べてもおくれておるというのが実態でございます。公社といたしましては、このデータベース問題というのは国が指導をされまして振興、推進をされる必要がある、こういうふうに考えている次第でございます。
 このデータベースといいますのは、大きく申しますと、データベースのもとになります情報の収集、編集、それからそれをコンピューターに乗せますソフトウエアの作成、この二つが大きな要素になってまいるわけでございますが、そのうちのデータバンクにかかわりますいわゆる情報の収集、編集というものにつきましては、これはまさしく情報の内容そのものにかかわるものでございまして、いわゆる公衆電気通信役務の提供主体である、裏を返しますと情報を伝達をすることを主たる任務としております公社としては、これは関与すべき性格のものではない、このデータバンクにつきましては、その情報の内容を持っておられるそういうところが、まさにどういうデータバンクを編集し、どういうものをコンピューターに乗せるべきかということを御判断になるのが適当であろう、そういう意味で公社は、ただいまお話のありましたデータバンクについては実施をしない、こういうたてまえをとっておるわけでございます。
 ただ、そういうことで根元のデータバンクをおつくりになりまして、それをコンピューターに乗せますいわゆるソフトウエアの作成、こういうものにつきましては、先ほど申しましたわが国の置かれた立場からいきまして、そのソフトウエアの作成について御協力の要請がございました場合には、これはコンピューターに乗せる技術といいますのは電気通信技術と非常に近いものでございますので、そういうことについて公社に協力をしろ、こういう御要請がございましたら、そういうソフトウエアの作成等につきましては積極的に御協力を申し上げたい、こういうふうに考えている次第でございます。
#76
○依田委員 先般銀行のオンラインシステムで二回ばかり故障が出て払い戻しが不可能になって混乱したことがあるわけであります。これは公社の直接の責任じゃないと伺っておるのですが、どういうふうになっておるのか。あるいはまた、これからまたいろいろ災害時など公社の関与するところでそういう思わぬ社会不安を起こすような事故が起こり得る、あるいはまた、それに対する対策というものが十分できておるのかどうか、その辺のことについてお尋ねをさせていただきたいと思います。
#77
○菊地説明員 お答えいたします。
 銀行関係で二件とおっしゃいましたのは恐らく太陽神戸銀行にかかる事故ではないかと思いますが、二回続いて起こったわけでございますが、一件につきましては、うちの方の中継所にあります真空管の故障が原因であったということでございます。この点につきましては、従来から定期点検をやっておったのでございますが、さらにこれに加えまして、この時点で全国的な点検を強化したというようなことをとりあえず行いました。なお、こういった真空管型の施設につきましては、現在若干残っておりますが、これを新しいものに取りかえていくということで対策をとっているわけでございます。
 それからもう一件起こりましたものにつきましては、実はその後回線の調査をいたしましたが、現時点でも原因が実はつかめないというような実態にございます。それでユーザーさん側と私どもと一緒になりましてその原因究明を急いでいるということでございます。
 そのほか、このようなオンラインシステムの故障というものがやはり大きな影響を利用者の皆さんに及ぼすということから、伝送路につきまして故障が起こりましても部分的な故障で終わるように、たとえば伝送路を分散使用するとか、そのような手段を講じておるわけでございますが、全体としまして通信回線全体の使用に関しますオンラインシステムというのは非常に重要になっているということから、いろんな観点からサービスの安定に努めてまいりたい、こういうふうに思っておるわけでございます。
 それからもう一つ、全般的な災害のことに関してどのような対策を持っているかというお尋ねかと思いますが、それは地震とか台風とかということに対する対策ということでございましょうか。――その点につきましては、私ども電電公社といたしましては、災害時の通信確保ということが非常に大事なものであるという強い認識のもとに常々対策を進めておるところでございまして、大体大きく申し上げまして三つほどの柱があるように思っております。
 その一つは、災害が起こりましても、通信設備自体を強くしておくことによりまして故障が起こらないようにする、また起こりましても、システム全体としまして通話の確保が図れるように持っていく、これが一つの方策でございます。
 それからもう一つは、大きな災害が起こりましても、ある特定の地域が全国との通話との関係で孤立をしないようにしていくということを頭に置いて、たとえば孤立防止用の無線機でありますとか、そのようなものを配備しておるということで孤立防止を図る。
 それからもう一つは、当然の話でありますが、被害を早く復旧するということでございまして、復旧機材の前進基地を設けてそこに配備するとか、あるいは要員を常々そういう事態に備えまして訓練をして、いざという場合に備える体制を整えるというようなことで早く復旧を図る。
 こういう三つの柱によりまして対策を講じておる、こういうことでございます。以上でございます。
#78
○依田委員 きのうから民営論というのがいろいろ議論が出ました。総裁として、あるいは公社としてのお考えというのはなかなか出てないわけであります。しかし、そういう面からお尋ねするとまた同じお答えが出てくるのだと思うのですが、外国では電話についてはいろいろな経営形態がある。アメリカやカナダは民間でおやりになっておる。ヨーロッパあたりでは郵電省、郵便と一緒のところもあるわけでありますが、そういう海外で民間でやっておるところの長所、短所、それがわかれば民営がいいか悪いかという一つの参考になると思うのであります。
 そこで、アメリカは典型的な民営になっておるわけでありますが、主にこれの短所ですね、この辺をどういうふうにお考えになっておるのか、お話しをいただきたいと思います。
#79
○西井説明員 アメリカは、ただいま先生御指摘のとおり、電話会社だけでも千五百以上ございますし、そのほかいろいろな通信事業者があるわけでございます。ただいまそういうものの短所はどうかということでございますが、一つは、電話会社が非常に分かれておる関係で、電話料金が各電話局ごとにまちまちである。同じ通信でありましても、電話局によって料金が高い低いがある。御存じのようにアメリカは、そういう関係で、現在でもまだかなり手動局が残っておりますし、均一料金制というところがかなりございます。そういうことで、全国あまねく公平なサービスができないというのが一つのアメリカの短所ではないかと思っております。
 それから、電話については大体そういうことでございますが、御存じのとおり、最近いわゆる非電話系と申しますデータ通信を初めとします各種のサービスが発達をしてきておりまして、アメリカはそういうものに対しまして、本質的に独占禁止、集中排除というたてまえから、そういった業をそれぞれごとに分類をいたしまして、一例を申し上げますと、いわゆるデータ通信事業者は付加価値通信事業なり通信事業に入れない、逆に通信事業者はデータ通信事業に入れない、こういうことで、何がデータ通信で何が付加価値通信であるか、何が電信電話であるか、こういう定義を非常に神経質にといいますか、非常に詳しく規定をしておったわけであります。
 それに対しまして、最近のコンピューター等の発展等に伴いまして、その区分けが事実上困難になってきた。その付加価値通信なり電信電話なりデータ通信なりというものの境目がきわめてあいまいになってまいりまして、その区別がつかなくなってきたというのが実態でございまして。それに対応いたしますために、最近第二次コンピューター調査という結果が発表になったわけでございますが、それでいきますと、そういう区分けはアメリカも断念をいたしまして、それを基幹通信と高度通信という二つに割って進めていくべきだと、こういうふうになっておるのがアメリカの実態でございます。
 そういったときにどういう事態が短所として出てまいりましたかということでございますが、いろいろな通信事業者がございまして、ただいまもお話がございましたデータ通信もそうでございますし、付加価値通信に至りましても、各通信事業者がたくさんあるものですから、ある通信事業者と他の付加価値通信事業者との間のインターフェイスが合わない、それぞれの通信の約束事が違う、こういうことでお互いに、ある通信事業者に加入している方がほかの付加価値通信事業者を利用したいといってもこれがつながらない、こういう事態が出てまいってきておるわけであります。
 御存じのとおりこのデータ通信につきましては、いずれ自分の国の中から国際的な接続通信に発展していくだろうというしとが予測をされておりまして、CCITTにおきましても、このデータ通信のインターフェイス、特にデータ通信の中でもネットワークに係ります、公社も提供いたしております回線交換サービス、あるいはパケット交換サービス、そういったものについて国際的な通信規約の統一を行おうじゃないかと、こういう話がありまして、御存じのとおりX−25勧告というのが出されまして、世界各国これに通信規約を極力合わせていこう、こういう約束になったわけでありますが、そういうことになってまいりますと、アメリカの中では会社がたくさんございますので、国際会議においてアメリカとしての発言が全くできない。各企業体によってまちまちの通信規約でありますので、そういうことに対して逆に主導権がとれない。御存じのとおりこのX−25勧告のときの主導権をとりましたのはヨーロッパのフランスを中心といたしまして、日本もそういう国際規約を統一するべきということについてもちろん賛成の意を表したわけでございますが、そういうことになってきますとアメリカというのは、何といいますか、歯が立たないと申しますか、国際的な場に立ってくると発言することもできない、こういう状態でございまして、結局、長々と申しましたけれども、一言で申しますと、あまねく公平に、かつすべての人に通信ができる、こういうことについては、会社がたくさんあるということによって生ずる非常なアメリカの制度上の短所ではないかと、われわれはこういうふうに考えておる次第でございます。
 もちろん、いま短所だけ申し上げました、その長所もいろいろございますが、短所を述べろというお話でございますので短所だけ申し上げた次第でございます。
    〔堀之内委員長代理退席、委員長着席〕
#80
○依田委員 時間が参りましたので質問は終わらしていただきますけれども、あと質問しようと思ったことで、いま非常に景気が悪い、政府もいろいろ、公共事業の七〇%以上の前倒しであるとかあるいは中小企業に工事を振り向けるとか、いろいろやるわけであります。公社もいろいろたくさんな建設投資をなさるわけでありまして、ひとつ政府のそういう意図をぜひ具現していただきたい、こう思うわけであります。
 また、いま民営論を初めとして、国庫納付金、いろいろ公社に対する風当たりが強いわけでありまして、せっかくいろいろ合理化をなさっておる、そういうものに対すると気に影響するのでは困るのでありまして、公社の皆さん方のこの士気を高めるためにインセンティブをどうやってとっていくか、ひとついろいろお考えをいただきたい、こういうふうに思うわけであります。
 以上をもって終わります。
#81
○佐藤委員長 依田実君の質疑は終わりました。
 鈴木強君。
#82
○鈴木(強)委員 最初に大臣と総裁に、公企体のベースアップの問題でちょっとお伺いをしたいのでありますが、昨日有額回答が行われたようでございます。中身は四・四四%でございますか、八千二百八十五円程度のベースアップになりまして、これではとうてい公企体労働者が納得できるものではないと思います。したがって、電電公社を除く二公五現の場合には、きょう、明日中に公労委の方に調停申請をするというように聞いておるわけでございます。あとは公労委の諸先生方の御苦労にまつのでありますが、しかし政府といたしましてもさらに最善の努力を尽くしていただくように大臣にはお願いを申し上げたい。
 それから公社の場合には、まだ回答は出しておらないと思いますが、歴史的に自主交渉方式をとってきておるわけでありますから、さらに交渉を続けて、そして最善を尽くしていただくようにお願いしたいわけでございます。
 大臣も、何か昨年並みという、そういう一般的な了承の中で、さらに微調整もしていただいたということも新聞で報道を聞いておりますので、御苦労に感謝しますが、さらにひとつぜひ今後も、やはり自分のことですから、公益側委員もいらっしゃいますし、ぜひひとつ最善の努力をしていただきたいと、こう思いまして、お二人から、簡単で結構ですから所信をお伺いします。
#83
○山内国務大臣 昨日関係閣僚会議を開催をいたしまして、今回のベースアップについていろいろ協議をいたしたのでございますが、まず第一に考えましたことは、労使関係の安定を図らないといけないのじゃないか、非常に重大な時期でございますので、大いに生産性の向上をしてもらうためには労使の関係がまず一番重要である、ただ、いろいろな条件が昨今起こってまいりまして、公共企業体等の経営の徹底した改善、合理化を求める国民世論の動向も出てきたのじゃないか、さらには逼迫した財政事情、それから民間賃金の動向等をも総合的に勘案して有額回答するように、こういう打ち合わせをきのう行ったところでございます。
 そこで、郵政省としてもいろいろ検討さしていただきまして、やはり三公社五現業のある程度の横並びということもこれは考えざるを得ないということで、基準になりましたことはベースアップの率を昨年並みにする、あとは、昇給の問題はそれぞれ組合が違いますので、それに加算をしてやるというので、数字は御承知のとおり平均の四・四四よりは上がっておりますけれども、そういう関係で基準をそろえて額を算定した、こういう次第でございます。
 そこで昨日、四時三十分に組合に来ていただきまして回答を行ったのでございますが、組合は不満の意を表明され、持ち帰りになり検討することになりまして、本日また交渉を再開することに相なっておるわけでございます。ただ、いずれは公労委の場に移るかと思いますけれども、郵政省としてはさらに誠意を持って対処してまいりたいと考えているわけでございます。
#84
○真藤説明員 公社の方はまだ組合に対して回答をいたしておりません。しかし、その辺のスケジュールのことはもちろん組合と十分打ち合わせた上で進んでおりますが、回答いたしましてその後十分組合と対応していきたいと思います。この問題に対する組合の方針に乗って十分な討議を進めていくつもりでございます。
#85
○鈴木(強)委員 わかりました。どうぞよろしくお願いします。
 それで、この法律案につきましては大体同僚各位からの質疑でほとんど尽きておりますので、重複を避けまして残されている部分を若干最初にお尋ねをいたします。
 この法律の施行期日の問題でございますが、「公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。」こういうふうになっておるわけでございます。そこで、遠近格差の五百キロメートル以上についてと、それから今度は日曜、祝日につきましては新しく制度として確立されるわけでございますが、予算を見ますと、五百キロ以上は大体六月ですね。それから日曜日、祝日は十月より実施、こういうふうになっていると思いますが、いまの国会審議の状況からいたしまして相当にやはり――後ほど公布問題で私は総裁に伺いたいのですが、加入者への十分な周知徹底も必要でありましょう。したがって、いまの段階で六月実施ということが可能かどうか、この辺の見通し、それから日曜、祭日につきましては後ほどお伺いしますが、料金の決め方等も郵政大臣の認可を得て決めるということになっておりますので、果たして十月からできるのかどうなのか、この辺ちょっとはっきりしていただきたい。
#86
○守住政府委員 お答え申し上げます。
 お尋ねの実施時期の問題二つあるわけでございますが、第一の五百キロ以遠の遠距離の通話料の引き下げ、お尋ねのように予算積算上は両方とも六月、十月、こういうふうに積算としてはやっておったわけでございますが、この実施に当たりましては、御承知のとおり全国の交換局の課金装置のプログラム全部を変更する、こういう作業が要るわけでございます。したがいまして、今回御審議をお願いしておりますこの法律の内容が、参議院もございますけれども、確定した後におきまして、法律で定めますように三カ月以内に政令で定める日、その三カ月という意味はおおむね三カ月程度はかかるであろう、電電とも打ち合わせましてそうした次第でございますので、六月一日というのはもう無理だ、こういうことでございます。したがいまして、法律が公布されましたときから三カ月以内という目途でおるわけでございます。
 それからもう一つの日曜、祝日の割引料金の方でございますけれども、これは御利用がほとんど住宅用というふうに私どもも実は受けとめておりますし、これは六十キロ以遠、こういうことでございます。したがいまして、その点も考えておるわけでございますが、できる限り早い時期に目途をつけたい。これも同じように課金装置全部を操作しなければならぬということもございますけれども、できる限り早い時期という考え方には立っております。ただいまの時点でははっきり申し上げられませんので、いろいろ御相談しながら、またこれが明確になりましたら逓信委員会の方には御報告申し上げたい、このように考えておる次第でございます。
#87
○鈴木(強)委員 ただ局長、予算上十月から実施となっておりますが十月からは無理だと――六月の方はわかりました。六月は無理だ、したがって七月ですね。三月末日に公布されたとして、四、五、六ですから六月一日ということでしょう、ところがもう四月の半ば、参議院もございますしするので、当然五百キロ以上の遠距離等の話は……。なお仮定のものですからかなりむずかしい面もあると思いますから、十月は無理だ、十一月以降になるということだけは言えますね。
#88
○守住政府委員 日曜、祝日の割引制度の方は、法律が確定いたしまして、認可料金にするということでございます。また一方では、同じような性質の夜間割引というのは昨年十一月二十七日から始めておる、こういう状況でございます。したがいまして、そういう夜間割引の状況を見ながら、しかし国民の御期待も非常に多いという問題意識を持っておりますので、私どもの気持ちとしては、いろいろ御相談しなければなりませんけれども、うまく準備が整いますなら何も十月一日でなくても、後の方じゃなくてむしろそれを早めたいという、これはいろいろ関係の方とか公社とか、実務面いろいろございますので御相談しなければなりませんけれども、気持ちとしてはそういう気持ちを持っておるということでございます。したがいまして、いま未確定でございますし、またこれは認可料金で国民との関係が非常に深いことでございますので、郵政審議会にお諮りするということも必要でございますが、そういうもろもろのことを考えまして、まただんだん明確になりましたら当委員会の方にも御報告したい、こう考えておる次第でございます。
#89
○鈴木(強)委員 局長、これは予算的に十月ということを一応決めて予算編成したのでしょう。できればそれより前にということは、決定した方針から見てあなたの発言はちょっとおかしいと思うのですよ。少なくとも十月以前に施行できるということじゃないでしょう。要するに予算編成上十月から実施ということになっているんだから、できたら早くやりたいなんということはちょっとおかしいんじゃないですか。
#90
○守住政府委員 気持ちとしてそういう気持ちでいろいろなものに取り組みたい、準備作業その他もございますし、各般の準備を進めたいということを申し上げたわけでございまして、ただ予算積算上はやっておりますけれども、六月一日自体の予算積算も事実上崩れたわけでございますので、多少おくれますので、そういう点も考慮の中に入るのじゃないか。予算上と申しましても、分計上はそういう積算をいたしておりますけれども、公社の予算上の問題、収支に与える影響というのは、日曜、祝日だけでなくて、五百キロ以遠と日祝、両方という意味で申し上げておる次第でございます。
#91
○鈴木(強)委員 だから、それは余りこだわらないで、少なくともこれは閣議が決定をして政府が出して予算委員会を通っているのだ。十月から日曜、祝日の割引をやります、こういうことになっているのでしょう。だから十月以前にということはあり得ないので、十月以降ということですから、そこをあなた余りへ理屈を言わないで、節回しが悪かったら悪かったでちゃんと訂正したらどうですか。それが男らしくていいのだ。官僚というのはどうもそういうところがある。
#92
○守住政府委員 おっしゃいますとおり、予算の積算は十月一日から、こういうふうにいたしておるわけでございます。したがいまして、一応予算を念頭に置いて、しかし気持ちとしては、いろいろ準備がございますので、なるべくという気持ちを持っておる。しかし、そのためにはいろいろな実務面の手続も要りますし、郵政審議会その他のものも要る、それからまた夜間割引の十一月からの状況も十分見ていかなければならぬ、こういう面もあると考えております。
#93
○鈴木(強)委員 気持ちとしてというお話だけれども、それも郵政省の局長としての発言としては行き過ぎですよ、正直言って。
 だったらこれから質問いたしますが、たとえばこれは認可料金でしょう。この料金は一体どうお決めなさるのですか。本来であれば、少なくともこういうものにしたいぐらいの素案は、われわれが審議をしている途中できょうあたりは出てこなければうそなんですよ。一体どういう距離別でどういうふうに割引していくのか。これは新しい制度ですから、郵政大臣が認可をして決めるものでしょう。そういうものの準備がどこまでいっておるのですか。そういうものの準備もでき上がって、法律的には三カ月以内に実施するということだから、そういうふうなことを考えても、ちゃんと法律というか、政府が決定した方針に従って後はやっていくというのが正しい答弁であるわけですよ。
 この認可料金について、六十キロ以上を超える区域外の通話の場合ですから、これについての大臣認可の料金というのは一体どういうものを考えているか、ちょっと説明してください。
#94
○守住政府委員 これは認可料金になるわけでございますので、まず公社自身がどのように判断されるかということが基本になる。それを受けまして私どもとしては御相談して、かつ郵政審議会の諮問もやりまして決める、こういうことでございます。
#95
○鈴木(強)委員 それは形式的にはそういうことですから、そのとおりです。だから公社の方と十分に連絡をとりつつ、少なくとも法案を提案をしているわけですから、一つの政令事項と同じように、やはりわれわれが審議をしている際に、日曜、祭日というのは今度料金が割引になる、それは新しい制度ですから、どういうふうに割引をされていくかというぐらいのことはわれわれは知らなければうそですよ。
 最初にあなたが、逓信委員会の方にもよく相談をして報告します、こう先手を打っておっしゃったから、その点は非常に私はりっぱだと思いました。ですから、電電公社の方にも聞きたいのですけれども、この認可についての準備はどうなのか。そして郵政省としてもその点は、今度は政策局ができたのですから、十分に連絡をとりつつやっていると私は思うから申し上げたわけでして、しかも十月一日からということについての、早目という気持ちのことも言われましたから、そういう点との関連で私はあなたに質問したわけです。ですから、順序はあなたの言うとおりだ。だから、公社の方ではいまどんなですか。
#96
○西井説明員 お答えいたします。
 日曜、祝日の割引につきましては、夜間割引の例もございますので、六十キロメートルを超える市外通話につきまして、一般の夜間割引と同様に、日曜、祝日の昼間も四割引きということで郵政省の方にお願いをいたしたい、このように考えておる次第でございます。
 なお、認可料金につきましては、長距離の昼間料金が変わることによりまして、バランスをとって変えなければならないというものもあるわけでございます。この委員会でも御質問が出ておりました、たとえば専用線の長距離区間をどうするかとか、その他いろいろ細々したものがございますので、そういったものも含めまして、ただいま郵政省の御当局と下打ち合わせをさせていただいておるところでございます。
#97
○鈴木(強)委員 私も何か値下げするのを根本的に反対しているようにとられては心外ですからね。そういう意味じゃないのですよ。要するに順序を踏んでいくならば、当初十月と予定したことは、法案が全体的におくれているわけですから無理ではないだろうか、そういう意味において申し上げているのですから、この点はひとつ誤解しないようにしておいていただきたいと思うのです。ですから、そういう手続を踏んで、局長も逓信委員会にも報告をします、こうおっしゃっておるのですから、そういうようにいたしまして、国民が納得をし、ああよかったと言うように、まあ行き違いがありますと、せっかくやることがかえって誤解を受けますとおかしくなるものですから、そういう点の周知を十分にやった上で実施していただく。こういう意味において、予算編成時にも時間的に余裕をとって十月ということになったのでしょうから、少なくともそういう線でひとつやってほしいというのが私の考え方ですから、その点は答弁は要りませんけれども、局長もうなづいておりますから、そういうふうにしていただきたいと思います。
 それからその次に、昨年郵政省設置法が改正されまして、電気通信政策局が発足したわけでございます。その際、附帯決議がございます。
  情報通信事業が、国民の理解と納得の上に立つて、社会的責務を全うし得るよう、その事業運営について、国民各層の意見が反映する体制のあり方を検討するため、適正な構成による機関を速やかに設け、国民の負託にこたえる結論を得るよう努めること。
こういう附帯決議がございます。
 これに基づいて、ここでも論議になりました電気通信政策懇談会というものがつくられたものと思います。これは非常に結構でございます。したがって、電気通信政策局が長い懸案の中から誕生したわけですから、それに即応するような審議機関としてのあるものが私たちは必要ではないか、こう思っているわけです。ですから、できればいまの郵政審議会というものから、その中に電気通信部会ですか、そういうのがございますが、それを独立させて、そしてもう少し内容を充実したものにしないと、これから多様化する電気通信のいろいろなサービスに対応するいろいろな施策も十分論議ができないのじゃないだろうかという心配もあるわけですよ。ですから、そういうようなりっぱな委員会をつくったらどうかというように私はいまも考えておるのです。
 しかし、折から第二臨調との関係もありまして、にわかにこれをやるといってもむずかしかろうと思います。そこで、相なるべくは電気通信部会ですか、こういうものをもう少し内容を充実する。委員も四十五人以内となっていますね。現在は三十四名というように聞いておるわけです。ですから若干の委員の任命もできるでありましょうし、専門委員についてはもう少し増加することも可能だと思いますから、そういうこともあわせて、実質的に内容を充実して、そしていま私が主張しているような電気通信審議会というものにかわるべきというのは語弊があるかもしれませんが、そういうものに匹敵できるように内容を充実した上で、形式は別として、とりあえずやっていただいたらどうか、そういうように私は考えるわけです。分離してやろう、政策審議会をつくろうということは私は捨てておりませんよ。しかし無理だろうという判断の上で、妥協的な考え方かもしれませんが、そういうふうにしておいて、やがてまた時代が来るでしょう、そういうことにしたらどうか、こう思うのですけれども、その点局長としてはいかがでしょう。
#98
○守住政府委員 先ほどお読み上げになりました内閣委員会の方での附帯決議、われわれもよくこれを踏まえておるわけでございます。したがいまして、御承知のとおり電気通信政策懇談会、私的懇談会ではございますが、こういうものの中でいろいろ御議論いただこう、またその課題の中で、実は整理されました主要課題の中で、国民の声を幅広く反映できる仕組み等について見直し、検討が必要である、こういうのも、最近の専門委員会でたたき台をつくりましたけれども、その中にも実は入れておるわけでございまして、この懇談会の中で、先生おっしゃるようないろいろな考え方があると思いますので、方向づけと申しますか、そういうものを私どもは期待しておる、こういうことでございます。
 だから、抜本的なものは行革といいますか、そういうあれでございますのでこれは別といたしまして、現在も電気通信部会、十余名いらっしゃいまして、電気通信工学その他情報関連、いろいろな専門の学識経験者も十分お入りになっておられますけれども、また、先生のおっしゃいましたような御趣旨も踏まえて、十分御参考にしていただきまして、この懇談会の一つの提言という形を期待しておる、こういう状況でございます。
#99
○鈴木(強)委員 わかりました。
 それから、公社は第二次長期五カ年計画をおつくりになるわけですが、真藤総裁のきのうの御答弁で、この秋ごろには大綱をまとめたい、そういうような御方針でございます。遅きに失しているように私は思うわけでありますが、ぜひこれはスピードアップをしていただいて、国民の前に早く明らかにしていただくようにお願いをするわけです。
 特にその中で新しいサービスの問題ですが、きのう久保委員からも御質疑がございまして、いま労使間で整理ができ、まだ実施されず認可のしていないものが幾つかございます。八つですか、そういうものも早くやっていただくわけですが、人が足りないというような話も聞きました。発足早々で大変だと思いますが、ひとつできるだけ早くやっていただきたいと思います。
 特に、きょうここでもう一つ念を押して聞いておきたいのは、ファクシミリのことなんでございます。公衆の場合には、昨年八月十五日から御承知のように試行としてやっておるわけでございますね。したがって、東京、関東、東海、近畿の各通信局内の電報電話局でこのファクシミリをつけているところは最寄りの局から伝送できる、こういうことが試行的にやられているわけですが、加入者は早くしてほしいという意見もあるわけですよ。したがって、いろいろありますけれども、時間の関係がありますから、これはもう、一つの試行段階として公衆ファクシミリをやられておるわけですから、加入ファクシミリの方も早急に実施できるように御配慮していただきたい。特に五十六年度の電電公社の予算編成の中を見ましても、こういう問題については重点的に拡充をやっていこうというような予算の内容にもなっておるわけでございますから、ぜひ速やかに認可できるような措置をとっていただきたい、こう思います。その他の問題もそうですけれども、これだけ特にピックアップしたわけですが、いかがでしょう。
#100
○守住政府委員 お尋ねの中での、報話局の中にありますところの公衆ファクス、これは試行サービスとしていま現在やり出したというところでございますが、もう一つのミニファクスと申しますか、それと加入ファクシミリ網という二つの問題、実はこれがうらはらで結合しておるというわけでございます。そういう点についてもいろいろ事務的にも御相談を受けておるわけでございますけれども、ファクシミリ通信の大衆化を図るということで、非常に小型の、はがき大のA5判でございますけれども、そのこと自体は非常に結構で意義のあることだ、こう思っておるわけですが、実は計画されております加入ファクシミリ網にいろいろな高度な機能を持たせて、端末機は非常に低廉なものにしていこう。この接続が、公社が直接おやりになりますミニファクスだけしか接続できないということになりますと、たとえば名前に加入ファクシミリ網とついておりますように、ちょうど加入電話ということでこれは公社の独占――実は電話網にはいろいろな民間が開発した端末機、ファクシミリが電話ファクスとしてもうすでに十二万台もつけてサービスを受けておるわけでございますし、これがA5判だけだということになりますと、確かにA5判としての機能はあると思いますけれども、現実の体制というのはA4判ということで、国際規格等もA4判ということになっておりますので、公社がみずからおやりになりますミニファクスだけが加入ファクシミリ網という形に接続して独占体制でいくということについては問題があるのじゃないかということで、公社の方もまた将来の展望というものも明らかにしてもらいたいということをわれわれは実は言っており、いままでのファクシミリサービスとの整合性、今後に向かっての独占体制でいくべきかどうかという非常に重大な問題がそこにございますので、ミニファクスと加入ファクシミリ網につきましてはいろいろ御議論をしておる、こういうことでございまして、その他の部分につきましては、いろいろと積極的な商品開発ということでございますので、われわれも積極的に対応していく、こう考えておるわけでございます。
#101
○鈴木(強)委員 まあ人が足りないのでなくて、基本的な政策の問題にまだ未解決の問題がある、こういうように受けとめました。これはこの委員会を通じまして公社側からもいろいろと外国の例やなんかも伺いました。したがって、確かに大事なことでございますから、ひとつ十分に慎重な論議を重ね、またこれができるだけ実現できるような――型式その他についてもこれは御相談いただけばいいわけですから、そして加入者の方はとにかく早くやってほしい、こういう希望があるわけですから、その期待にこたえるのがやはり電電公社、郵政省の立場だと思いますから、そういう意味でひとつできるだけ速やかにやれるような方途をやっていただくようにお願いをしておきます。
 時間が非常になくなりまして、最後に、電電公社総裁御就任以来、いろいろ公社の広報活動については御所見をこの委員会でもお述べになっておるわけでございますが、五十六年度の問題についても私、ちょっと伺いたかったのですが、時間がありませんからこれは省略いたします。特に五十七年以降、広報専門の電通という会社がございますが、そこと共同作業で新しい形での広報活動等をやりたい、こういう基本的な立場に立っていまそれぞれ作業を進めておると聞いておるわけですが、確かに私は、今度の納付金の問題を見ましても、行管庁が指摘しているように一兆何千億かの金がまさに金庫の中に余剰金としてたまっておるんだというような錯覚を受けるような発表が出てくる、これは事業を知らない者が言うことであって、その余剰金は全部電電事業の拡充発展のために使われてきているということを知っておればそんなことはないはずなんです。そのことを考えてみましても、余剰金がどういうふうに使われて、どうなっているのか、それなりに私は広報活動をやっていると思いますけれども、まだ国民大衆から本当に理解してもらえるようなところまでいっていない、こういうことは事実だと思います。
 それから、最近電子交換機等の一連の事故が出ております。これもちょっと伺いたかったのですが、時間がありませんが、これらの問題につきましても、一度、二度、三度、四度、五度、六度と、こうたび重なっていきますと、世界に誇るDEXあるいはDDXがそういう障害を起こしてはだめじゃないかという批判がやはり出てきますよ。それから銀行のオンラインシステムにおいて故障が起こる。これはまさに電電公社がミスをやっているんだというふうに一般の人たちは受け取っておる、そういったことですね。
 それから電話料金に対する不平不満なんかもかなりあるわけですよ。これもきょう言えませんでしたけれども、料金明細書がちゃんと発行できる機械はもう実用化の段階に来ているわけですから、これを早く導入して、第七次計画の中でも――私は来年からでもやってほしいんだ。そしてどこへどういうように電話をかけたということがわかるように。しかし、プライバシーの問題が一面にありますから、こういう問題もあわせて考えてもらいたいのです。
 きのうの局長の話ですと、日本国全体としての立場はわかりました。情報化社会に向かって、一方では公開論があり、一方ではプライバシーがある。しかし、あなたのやることは電電事業、電気通信事業を一体プライバシーの立場からどう持っていくかということですから、そういう点についてもちゃんとしていただいて、そして料金の内訳明細書が早く加入者に行き渡るように。そうすれば苦情なんかなくなるはずですよ。そういうふうなことも、やはりもっとわかりやすく国民に理解をしていただく必要があるのじゃないか、こう私は思うのですよ。
 確かに、いろいろな雑誌や新聞等にかなりの広報活動をしていることは、私は率直に認めますけれども、新総裁が五十六年度におきましても、広報活動の基本方針というものをお決めになりまして、五つのテーマでもっていろいろおやりになることですからこれは結構でございます。さらにもっと思い切った広報活動をやろうということで、総裁がいろいろ御検討いただいて具体的な行動に入っているようでございますので、ちょっとその点を総裁から、この広報活動のあり方、自分はこういうふうな考え方で発想をしてこうやったんだというような御所見を承りたいと思います。
#102
○真藤説明員 この前御説明いたしましたように、いま電通と広報活動のシステムの共同研究をやっております。もちろん、それに基づく具体的な広報活動に関しましては電通に専門的にやらせるという意味ではございません。ただコンサルタントだけを頼んでおるわけでございますが、こういう公共機関でございますので、私は二つの広報があると思います。
 一つは、公共機関なるがゆえに、いま先生のおっしゃいましたような意味で、もう少しよく、システマチックに、継続的に、計画的に皆さんに知っていただくという意味の広報。もう一つは、これはどこの企業でもあることでございますが、社内に対する、従業員に対する広報ということでございますが、これも独占企業なるがゆえに、一般の企業とは違った方向がやはり考えられなければなりません。
 それやこれやございますので、いま考え方の基本のフレームワークは大体まとまりつつありますが、年末までにそういうことをまとめて、三カ月の準備を置いて、五十七年度からはっきりした形でスタートしたいというふうに考えております。
#103
○鈴木(強)委員 終わります。ありがとうございました。
#104
○佐藤委員長 鈴木強君の質疑は終わりました。
 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#105
○佐藤委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決いたします。
 公衆電気通信法の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#106
○佐藤委員長 起立総員。よって、本案は可決いたしました。
    ―――――――――――――
#107
○佐藤委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、堀之内久男君外四名より、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
 まず、提出者より趣旨説明を求めます。堀之内久男君。
#108
○堀之内委員 提案者を代表して、ただいま議題となりました附帯決議案について趣旨を説明いたします。
 まず、案文を朗読いたします。
   公衆電気通信法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  この法律の施行に当たり、政府並びに日本電信電話公社は、次の各項の実施に努むべきである。
 一 電気通信事業の高度の公共性及び日本電信電話公社設立の趣旨にかんがみ、経営の主体性を発揮し、効率的な事業運営を行い、公社の健全な財政を維持するよう努めること。
 一 公社の監査機能の強化等経営委員会の充実及び経営の一層の公開を図るよう努めること。
 一 通話料の遠近格差の是正、グループ料金制の導入などについて今後引続き検討するとともに、福祉形電話の充実、国民のニーズに即した新サービスの提供に努めること。
 一 地域集団電話の一般加入電話への種類変更に当たっては、加入者の理解と協力を得て円滑に実施すること。
 一 電気通信事業の発展並びに企業努力の成果をあげるために、同事業に従事する職員等に適切な労働条件が確保されるよう努めること。
以上のとおりであります。
 この決議案は、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合及び新自由クラブの各派共同提案にかかるものでありまして、案文も当委員会における質疑等を十分勘案して作成したものでございますから、その趣旨につきまして改めて説明を要しないと存じますので、この際省かせていただきます。
 何とぞ、委員各位の御賛成をお願いする次第でございます。(拍手)
#109
○佐藤委員長 これにて趣旨説明は終わりました。
 採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#110
○佐藤委員長 起立総員。よって、本動議のごとく附帯決議を付することに決しました。
 この際、山内郵政大臣から発言を求められておりますので、これを許します。山内郵政大臣。
#111
○山内国務大臣 ただいま公衆電気通信法の一部を改正する法律案を御可決いただきましたことに対し、厚くお礼を申し上げます。
 この委員会の御審議を通じて承りました御意見につきましては、今後、電気通信政策を推進していく上で十分生かしてまいりたいと存じます。
 また、附帯決議につきましては、今後その趣旨を十分尊重してまいりたいと存じます。まことにありがとうございました。
    ―――――――――――――
#112
○佐藤委員長 なお、ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#113
○佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
     ――――◇―――――
#114
○佐藤委員長 次に、電波法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、提案理由の説明を求めます。山内郵政大臣。
    ―――――――――――――
 電波法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#115
○山内国務大臣 電波法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び概要を御説明申し上げます。
 最近における無線局の免許申請者及び無線従事者国家試験の受験者の増加に対応して行政事務の簡素合理化と申請者等の利便の増進を図るため所要の規定を設ける必要があります。
 また、アマチュア無線局については、相互に相手国の国民による無線局の開設を認め合うという最近の動向にかんがみ、外国人にもアマチュア無線局の免許を与えることができるようにすることにより、日本人が諸外国においてアマチュア無線局を開設し得るようにする必要があります。
 さらに、違法な無線局の増加に対処するため、罰則の規定を整備する等の必要があります。
 この法律案を提案した理由は、以上のとおりでありますが、次にその概要を御説明申し上げます。
 まず第一に、郵政大臣は、郵政省令で定める無線設備(特定無線設備)について技術基準適合証明を行うとするとともに、郵政大臣の指定する者(指定証明機関)にもこれを行わせることができるとしております。
 また、指定証明機関は、公益法人であること等の指定の基準を定めるとともに、その行う技術基準適合証明の審査は、一定の要件を備える者に行わせなければならないとし、指定証明機関の役員の選任及び解任、業務規程並びに毎事業年度の事業計画及び収支予算については、郵政大臣の認可を受けなければならないとするほか、郵政大臣は、指定証明機関に対し、技術基準適合証明の業務の状況に関し報告させ、またはその職員に指定証明機関の事業所に立ち入り、技術基準適合証明の業務の状況等を検査させることができるとする等必要な監督規定を設けることとしております。
 第二に、郵政大臣は、技術基準適合証明を受けた無線設備のみを使用する無線局については、簡易な手続により免許を与えることができるとしております。
 第三に、郵政大臣は、その指定する者(指定試験機関)に、特殊無線技士、電信紙アマチュア無線技士または電話級アマチュア無線技士の資格の無線従事者国家試験の実施に関する事務(特定試験事務)を行わせることができるとし、指定試験機関は、特定試験事務を行う場合において無線従事者として必要な知識及び技能を有するかどうかの判定に関する事務については、一定の要件を備える者に行わせなければならないとするとともに、指定試験機関の指定の基準、指定試験機関の役員の選任及び解任等についての郵政大臣の認可その他指定試験機関の監督等については、指定証明機関に準じて定めることとしております。
 第四に、アマチュア無線局については、日本国民に対して同種の無線局の開設を認める国の国民に対しても免許を与えることができるとするとともに、外国人のアマチュア無線局については、その外国人の属する国における日本国民の無線局に対する取り扱いとの均衡を考慮して、その免許等に条件もしくは期限を付し、またはその運用を制限することができるとしております。
 第五に、現行電波法は、郵政大臣の免許がないのに無線局を運用した場合は刑罰を科すこととしていますが、これを改め、郵政大臣の免許がないのに無線局を開設した場合にも刑罰を科すこととしております。
 その他、所要の規定の整備を行うこととしております。
 なお、この法律の施行期日は、公布の日から起算して六月を経過した日としておりますが、郵政大臣の免許がないのに無線局を開設した者に対する罰則の改正規定は、昭和五十八年一月一月から施行することとしております。
 以上が、この法律案の提案理由及び概要であります。
 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願いいたします。
#116
○佐藤委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ります。
 次回は、来る二十二日午前十時理事会、十時十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時二十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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