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1980/05/08 第94回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第094回国会 社会労働委員会高齢者に関する基本問題小委員会 第2号
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1980/05/08 第94回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第094回国会 社会労働委員会高齢者に関する基本問題小委員会 第2号

#1
第094回国会 社会労働委員会高齢者に関する基本問題小委員会 第2号
昭和五十六年五月八日(金曜日)
    午前十時三十四分開議
 出席小委員
   小委員長 竹内 黎一君
      今井  勇君    古賀  誠君
      戸井田三郎君    戸沢 政方君
      長野 祐也君    浜田卓二郎君
      湯川  宏君    金子 みつ君
      田口 一男君    森井 忠良君
     平石磨作太郎君    米沢  隆君
      浦井  洋君
 出席政府委員
        厚生大臣官房審
        議官      吉原 健二君
 小委員外の出席者
        社会労働委員  石原健太郎君
        社会労働委員  菅  直人君
        厚生省社会局老
        人保健課長   古市 圭治君
        厚生省保険局国
        民健康保険課長 古川貞二郎君
        社会労働委員会
        調査室長    河村 次郎君
    ―――――――――――――
五月八日
 小委員金子みつ君四月二十三日委員辞任につき、
 その補欠として金子みつ君が委員長の指名で小
 委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 高齢者に関する基本問題(医療、保健問題等)
     ――――◇―――――
#2
○竹内小委員長 これより社会労働委員会高齢者に関する基本問題小委員会を開会いたします。
 本日は老人医療問題について調査を進めたいと存じますが、お手元にこの問題につきましての資料を配付してございますので、まず政府から資料についての説明を聴取いたします。
 それでは説明をお願いいたします。厚生省古市老人保健課長。
#3
○古市説明員 お手元にお配りさせていただいております縦長の資料から先に説明をさせていただきます。
 老人保健医療をめぐります基本的な統計資料というのを先に説明させていただきまして、その後制度の方に入った方が御理解していただきやすいかと思いますので、最初めくっていただきまして、一ページは「年齢階級別人口の推移」、これはよく御承知の表でございます。人口問題研究所の推計によりまして、昭和九十五年まで人口構成の変化を書いておりますが、下の(注)に書いておりますように、十五歳から六十四歳の生産人口階級でもって従属人口というものを割りました指数が右側から二欄目になっておりまして、だんだんそれが高くなってくる。ことに六十五歳以上の老人の生産人口に対する比率、老年人口指数と言っておりますが、それが昭和五十五年の一三・五から昭和九十五年には三〇・三になる。よく言われておりますように、昭和五十五年度ではいわゆる生産年齢人口八人で一人の六十五歳以上の方を扶養している、それが七十五年以降になりますと四人から五人で一人を支えるというのはこの数字から言われているところでございます。
 次のページで、これもよく出されております資料でございまして、人口の老齢化と申しますのは、欧米先進国ではすでに経験しているところでございまして、何も新しいことではないということでございますが、わが国の場合には老齢化のスピードが非常に早いということで、いわゆる六十五歳以上人口比率が五%から一二%になる時期またなった期間というのを老齢化の先進諸国と比較いたしますとこのような形になります。たとえばフランス等でございますと、一七九〇年から一九六〇年の百七十年間でやったことを、日本では四十五年間にこれに対応していく、非常なスピードであるとよく指摘されておるところでございます。
 次のページでございますが、ゼロ歳平均余命、いわゆる俗称平均寿命の推移を男女別に挙げておりますが、昭和五十四年度では男七三・四六、女七八・八九、世界第一位というところまできております。
 昭和二十年代にはいわゆる結核、それからその後乳幼児の死亡率の改善という形で著明に延びたわけでありますが、近年では各年齢層ともに平均余命が改善されているということでございます。
 次のページで国際比較をしておりますが、比較年次が少しずつ違いますが、最新の情報によりましても、もうすでに国際的にも第一位という形になっているわけでございます。
 次の五ページはいわゆる疾病の状況でございますが、年齢階級別の死因順位というのを六十歳以上からここに書き出してみました。
 ベストテンの上位三位は相変わらず、六十歳から六十四歳で見ますと、悪性新生物、いわゆるがんでございます。それから脳血管疾患、心疾患、こういう成人病で占められております。七十五歳以上になりますと、第一位が脳血管疾患、二位悪性新生物と逆転してくるというようなことでございます。
 国民全部を通じていいますと、第一位は脳血管疾患でございます。これは昭和二十六年からずっと第一位を維持してきておりまして、第二位が悪性新生物、これは昭和二十八年以来ずっと二位でございます。最近はかなり接近してまいりまして、近い将来悪性新生物が脳血管疾患にとってかわるだろう、このように予想されております。それから第三位は、昭和三十三年以来心疾患で、このベストスリーは変わらないということで、国民死因の六割以上がこの三疾患で占められている。高齢者は脳血管疾患が圧倒的に高いということで、今回の老人保健法案の中での保健事業の中でも高血圧対策、脳血管対策というものを最重点にしようというぐあいに考えているゆえんもこういう背景があるわけでございます。
 その脳血管疾患の中でもいわゆる脳卒中と言われているものを大別いたしますと、脳出血と脳梗塞とございますが、最近では脳出血はかなりの勢いで減ってまいっておりまして、脳梗塞に取ってかわりつつある。脳出血対策と申しますのは、いわゆる食塩の摂取を減らす、それから寒冷対策、ストレス対策、それから高血圧管理ということでございますが、脳梗塞の方はなかなか対策がむずかしいということで、脳出血の方はかなりの勢いで減ってきておりますが、梗塞がふえてきているということで、脳卒中が横ばいということになっております。
 次の表で国民の健康状態を示す一つの指標といたしまして、年齢階級別有病率というものが毎年毎年どのように動いていくかということで、これは国民健康調査で十月上旬に三日間アンケート調査で、これは国民の自記調査でございます。いわゆるお医者さんが診断したり検査したりということではございませんで自分の自覚症状に基づく健康状態を調べたもので、一万七千世帯につきまして五万五千人を対象とした調査でございます。
 それで、この病気と申しますのは、いわゆる体か精神の異常という状態のために何らかの治療処置をやったというのを一応疾病の定義にしております。また、治療処置をしなかったけれども、ぐあいが悪いので一日以上日常の業務を中止した、または家で寝た、お医者さんにかからなかったけれども会社を休んだ、家で寝ていた、そういう状態をここに把握したわけでございます。そういたしますと、総数で大体一〇から一一のところで横ばいでございます。
 国民の健康状態というのは、この有病率調査で見る限り病気がどんどんふえているということではない。それを年齢階級別に見てみましても、どの階級でもほぼ横ばいということが言えるのではなかろうか。ただ、元気のいい、たとえば上から五行目の十五歳から二十四歳、ここが一番有病率が少ない働き盛りのところでございますが、それは百人の中で三人から四人が先ほど申したような状態である。十月の上旬三日間調べたものです。それに比べまして、お年寄りの場合には、百人の中で三十人から三十五人という方がぐあいが悪い。いわゆる一番元気な層に比べますと九倍から十倍病気が多い。それから、平均に比べますといわゆる三倍から四倍病気が多い。そういうことからいわゆる受療、医療機関にかかる量も多くなるという背景があろうかと思うわけでございます。
 そこで、次のページではどのような医療機関へのかかり方を年齢階級別にしているかということでございますが、これも四十五年−五十四年という期間を見ますと、医療機関への受診量というのはふえているわけでございますが、国民百人当たりの受療率というのにはそう大きな変化はない。これは七月の第二水曜日に全国の診療所、病院に行った人の数をつかんでおるわけでございます。そういたしますと、日本国民というものは百人いますと五十四年ではその七月の第二水曜日に七・一三人、病院の外来にかかっているか入院していることになるという数字でございます。
 これを年齢階級別に観察いたしますと、やはり若いところはそういう病気ということはないので三とか四とかいう数字が並んでおりますが、高齢者になりますと、五十五から六十四というところで一〇・四四、五十四年の一番右側のところでございますが、それを超すとだんだん多くなっている。そういうことで、七十歳以上の再掲では一九・六六、ある一日断面をとらえますと百人の中で二十人が医療機関の外来か入院、病室に入っているということになるわけでございます。
 一九・六六を左側にずっと追って過去さかのぼっていきますと、昭和五十年あたりまで一八から一九、余りそう大きな動きはない。ただ、四十五年のところは一〇・八四。ここで四十八年一月に老人医療費の無料化ということが行われまして、大体地方ではその数年前から単県事業で無料化が行われている、そこのところから非常に患者さんが医療機関にかかる率がふえてきた。しかし、最近ではもう大体落ちついた数字を示しておる、こういうことを示しているわけでございます。
 次の表は、医療機関の中でいわゆる高齢者は病院の在院日数が非常に長い、こう言われていることでございますが、全病院の中の病床利用率で七十歳以上の方がどのくらいおられるかというのを医療施設調査と患者調査から見てみますと、四十七年以来徐々に病院病床の中における七十歳以上の患者の割合というのはふえてきております。
 九番目の表は、それぞれの患者さんについての平均在院日数でございますが、全体が五十三日から五十四日ということに比べまして、七十歳以上の方は大体百日をやや超しているということで、約二倍、平均在院日数が長い。これは全疾病をとらえたわけでございますが、慢性疾患の代表でございます結核と精神を抜いて数字を調べてみますと、五十四年の総数の五十四・五というところが四十二・〇、結核、精神を抜きますと在院日数は四十二・〇、それから七十歳以上のところで八十八・八、まあそれを抜きましてもやはり二倍長いという関係には変わりがないということでございます。
 次の表では、いわゆるどのような病気の構成になっているのであろうかということを七十歳未満と七十歳以上の人について疾病分類別に一応件数、点数を国保と政管健保で見た表、非常に細かくて恐縮ですが、疾病分類は時計文字に書いてあるような形で一応国際分類に準じて分類されておりまして、件数百分率というのは、これはレセプトの件数一枚に診断名がついておりますので、その一番主要症病で分類したということでございます。
 七十歳未満をずっと上から一番左側の欄を見ていただきますと、精神障害というのが件数では一五・〇、わりあい多い。それからその下で時計番号の七番、循環器疾患というのが一四・二と多い。その隣のところで七十歳以上四〇・九、先ほど申し上げましたように入院の中で循環器疾患というものが七十歳以上入院の件数で四〇・九%、四割はこれで占められている。その隣で入院外の方でも、七十歳未満では循環器疾患一五・五でございますが、七十歳以上になると四一・六、すなわち医療機関に入院なり外来で通う人の四割は循環器疾患である。
 さらに右側にその欄をいきますと点数百分率でございますが、医療費の点数の中でも入院の四〇・四%、四割は循環器疾患のために費やされておりますし、外来では四七・一、五割近くがこの循環器の医療費ということでございます。
 その右側の政管においても大体同じ形でございますので、国保の方だけで説明いたしますと、時計文字八番の呼吸器疾患のところでは、入院のところは七十歳未満六・〇、七十歳以上は五・一で変わりませんが、外来では圧倒的に七十歳未満では呼吸器疾患が二七・二、これが多い。これはいわゆるかぜのたぐいというのが主になってくるわけでございます。
 それからあと高齢者で特徴的かなと申しますのは、時計文字の十三番、筋骨格結合織の疾患、七十歳未満四・八、それが七十歳以上になると八・四、これはすなわちリューマチ性疾患とか四十肩、五十肩とかいわゆる腰痛、そういう筋骨格結合織の疾患ということでございます。
 疾病分類では、大きく申しますとやはり圧倒的に循環器疾患の占める割合が多く、疾患の性質が慢性的な経過をたどるというところから通院回数も多く入院期間も長くなってくる、医療費もそれにかかるということかと思います。
 次の表からは、いわゆる医療費関係の数字でございますが、老人医療費が国民医療費の中に占める割合というのを十一番の表で示しておりまして、昭和五十三年まではいわゆる実績ということでございますが、五十四年につきましてはまだ国民医療費の概数でございます。近く正式に発表されると思います。それから五十五年の欄は全部見込みでございますし、五十六年度は予算ベースに基づく推計というところで、五十三年までの数字と五十四年以降の数字は性質がやや違うということを最初にお断りしておきます。
 それを通して見ますと、国民医療費というものは、五十六年度予算で十二兆九千百六十九億というところまで来ている。その伸び率はここに書いたような形でやや停滞している、鈍化している。老人医療費の方は五十六年で二兆三千二百七十八億、伸び率は国民医療費を上回っているということで、国民医療費の中に占める老人医療費の割合というのは一〇・八%から、五十六年一八・〇%、ここまで来ているということでございます。
 この要素といたしましては、いわゆる一億一千万人国民の中から、だんだん高齢者層がふえるわけでございますから、老人人口が半分になったら医療費の半分は当然あり得るという形で人口増という要素がございます。それからもう一つは、先ほど申し上げましたように老人につきましては、一人当たりの医療費単価が高いわけでございますから、高い人がふえてくるという形で老人医療費の占める割合というものは非常に高くなってくる、こういう関係でございます。
 その十二番の表は、この上の表で老人医療費の二兆三千二百七十八億と申しましたが、それを表頭ではいわゆる保険制度別に分けまして、表側の方ではいわゆる保険者負担、公費負担別に分けた表ということでございます。
 右側から二番目の欄の合計の金額から申し上げますと、上の表にある二兆三千二百七十八億という金額がここに来ておりまして、これを一〇〇%としましてずっと分けてある。保険者負担が一兆八千三百五十七億、七八・九%は保険者負担であるが、その保険者負担の中を保険料と国庫負担に分けますと、四八・六%と三〇・三%。それからこれは老人医療費でございますから、現在公費負担制度が行われているので、本人の自己負担分を公費で肩がわりしているところが、四百九十二億、二一・一%が公費で持っている。これはスタートの時点ではいわゆる七割が保険給付で、三割が自己負担であったわけでございます。昭和四十八年一月に老人医療費支給制度がスタートしたときには三割を持っていた。その後、保険の給付率の改善があったり、高額療養費の支給制度という形で三万九千円以上は保険が負担するという形ができてきましたので、実質上自己負担が減ってきて二一・一%、それを現在公費で持っている。それを国が三分の二持ちますので、一四・一、残りの三分の一を地方が持つという形で、一四・一の半分の七%を地方公共団体が持っている。実際は都道府県でこれの半分三・五、市町村で三・五、こういう形で持っている、この負担関係でございます。一番下には、その公費で持つ国の負担一四・一%と、いわゆる国保に対する四〇%、五%の補助金等を中心とする保険料の中における国庫負担の三〇・三%、その二つを足しますので、四四・四が国庫が持っている比率という形に書いているわけでございます。
 次の十三の表でございますが、これはやはり基本的に老人医療費の負担に不均衡があるというところのよって来る表でございまして、政管健保から国保まで七十歳以上の加入者の割合はどうか、こう見ますと、保険者間で非常に加入率の差があるということで、五十四年、一番下の欄で見ますと、政管は加入者の中の七十歳以上が三・八%に対して、国保は八・五%。非常に医療費の多くかかる病気がちの人たちを抱えているのが国保の特徴ということでございます。一番右側の欄の医療保険全体で見るならば、五・四%である。
 したがいまして、全部が五・四%の七十歳以上の人を抱えたとして医療費を支え合おうというのが、今回の加入者案分というところにつながるわけでございます。
 その下の十四番の表でございますが、そういうことから反映いたしまして、老人医療費も各保険別で占める割合が違ってくる。五十四年度を見ますと、政管の方では一一・一%でございますが、国保は二九・一%を高齢者のための医療費に費やしている。医療保険全体では一九・二%。ここが老人医療費の負担の不均衡ということが言われているところでございます。
 それから次の十五番の表は、老人医療費支給制度の対象者の推移でございますが、そういう形でやはり老人人口がだんだんふえてまいりますので、増加していっている。五十五年度予算では五百八十万八千人、五十六年度予算では六百一万二千人という形で予算を組んでいるわけでございます。その中で国保と社保別に分けてみますと、やはり国保の方が多い。
 それから十六番の表は、だんだん細かくなってまいりますが、国民健康保険、これの市町村国保の分でございますが、それで老人一人当たりのかかる医療費と、老人以外の一人当たり費用を比較して、どれだけ老人の方が医療費が多くかかるかということを出した表でございます。その二欄目を見ていただきますと、老人一人当たり費用、一カ月当たりは、昭和四十六年九月のときでは三千三百九十円。それがだんだんふえてまいりまして、五十四年十月では二万六千九百五十二円かかっている。それに対しまして、それ以外の人の一カ月当たりの費用は五千七百九十四円ということで、同じ病気をやっておりましても月にかかる費用は四・六五倍ということがわかるわけでございます。
 次の十七番の表は、さらにその関係を詳しく分解したものであります。初めの三つの欄は国保で、一番右側の欄は健保の本人、政管でございますが、被保険者一人当たりの診療費は一年間にどれだけかかるかと申しますと、国保で老人一人当たりの医療費は合計で三十一万百十九円、年間にこれだけかかるわけです。その内訳は、入院が十五万九千九百九十二円、外来が十五万百二十七円、この二つを足して三十一万円になるわけです。ちょうど入院医療費と外来医療費と半分半分という形でございます。それに比べまして、老人以外の人はここに書いたような数字で、その比率は計で四・六倍、入院医療費で六・一倍、入院外でも三・六倍、先ほど申したと同じことでございます。
 なぜこのようにたくさんかかるのかというので、保険の三要素に一応分解してみますと、まず受診率が高いということが一つの要素でございます。それから被保険者百人当たり受診件数は年間にどれだけかということでございますが、一千二百二十七・九という数字でございます。これは入院が六十八・四、外来が一千百五十九・五、こういう関係になるわけでございますが、年間これだけの件数ということでございますから、一月に割ってみますと、たとえば入院外の一千百五十九・五を十二カ月で割ってみますと、大体一〇〇%、百人の方がおられると、そこの集団から百枚のレセプトが出てくるということでございます。それに比べまして、その他の方はこのような形で、やはり受診率が入院では五・一倍、外来では二・二倍と高い。
 いまのはレセプトの枚数でございましたが、その一カ月の受診内容というものの中に何日間かかったかというのが書いてあります。そのレセプト一件当たりの日数、保険ではお医者さんは出面と申しますが、出面の回数が平均では五・〇となっておりますが、入院は二十三・六、これはずっと入院しておるわけでございますから、三十日まるまる入院した人の出面はここは三十と出るわけでございます。ただ入院日数が短い人もおりますから、平均しますと二十三・六、入院外では三・九、したがいまして七十歳以上の国保の方は一カ月間に医療機関に四回かかっているということがあらわれております。それに比べてその他は二・八回、そこで全体といたしましては一・六、六割受診日数が多い。ことに外来では四割多い。一枚のレセプトが四割多くて、そういうレセプトの枚数が二・三倍多いという掛け算でその上の四・六倍多くなっていくという形になっているわけであります。
 さらにもう一つの要素といたしまして、そのお医者さんにかかったその一日当たりの医療費というものは、老人というものは高いのかどうか、濃厚な診療を受けているのかどうかということでございますが、それは一番下の表で、入院の方では入院一日当たり老人の場合には九千八百九十七円、それに比べまして六十九歳までの方は一万六百七十七円ですから、これはかえって若い人たちの方が高い。老人の入院一日当たりは九割です。というのは慢性疾患で長くなりますから、一日当たりの診療点数というのは低くなってくる。これはうなずけるところでございます。外来の方は三千二百八十二円と二千八百八十二円、一割高、この程度である。
 まあ一日当たりの方はそう変わりはございませんが、そういう日数が長い、そういう人たちが多くかかるというところで一番上の表に反映している、こういうぐあいに分解されるわけでございます。
 以上が老人の医療費をめぐることでございますが、以下はヘルスの方に移りまして、老人保健対策につきましては、厚生省の中に設置されました老人保健問題懇談会、老人懇と申しておりますが、それでも指摘されましたし、今回の社保審、制度審の御答申にもありましたように、医療費保障に偏重しておってヘルスの対策が手薄であるということ、またその対策に一貫性がないということがございました。
 そこで、現行の保健関係の関連事業を一応図示しますとこのような形になりまして、厚生省でやっておりますものが上の方に書いてありますが、まず市町村健康づくり、これは全年齢を対象にしてやっておりますが、成人病対策といたしましては、四十から六十四歳まで循環器疾患検診、保健指導というものを公衆衛生局でやっております。その下の胃がん検診は四十歳から高年齢者まで一括しておりますし、それから子宮がん検診は三十歳から全部やっている。そこで一番重要な循環器疾患というのは、公衆衛生局事業は六十四で切れまして、そこから六十五歳以降は老人健診の方に移っていくという形になっております。一貫性がないと言われるのはそういう場所でもあるわけでございます。それから健康保険等の保健施設活動で中高年齢者の疾病予防検査というのをやっておりますし、また婦人の健康づくりというので貧血、栄養を中心として十八歳から四十九歳までこういう事業をやっている。母子保健では児童家庭局でこういう健診をやっておりますし、文部省では学校在校期間中の児童に対する健康管理、労働省では事業主、労働者という立場で定期健康診断が行われている、こういうような関係になっているということでございます。
 それから次の表はさらに細かくなりまして、老人保健ということを銘打ってやっている保健事業というものにどういうものがあるかというのを一覧表で書いたわけでございますが、一番大きいのは老人健康診査ということで、現在老人福祉法、法律に基づきまして行っている検査でございまして、大体受診率は二二%ぐらいで推移してきているわけでございます。
 そのほか2番といたしましては、いわゆる卒中の機能回復というものを医療機関だけに任せるのではなくて、いわゆる在宅の老人の方の機能回復訓練を地域の特別養護老人ホーム、老人福祉センター等でやろうという形でモデル的にやっている事業がございます。現在二百六十四カ所でやっております。
 それから3で老人保健学級、これは健康教育、これは生涯年齢を通じてやることが大事でございますが、老人の場合には老人保健学級の開催という形で二千二百三十三市町村を対象にしてやっております。
 それから4、ここの中には、下の方に書いておりますように、点線で四角に囲んでおりますが、いま申し上げましたほかに、老人健康相談事業、在宅老人家庭看護訪問指導事業、こういうものをいま申し上げた1から3までの事業とセットでやるという事業として、老人保健医療総合対策開発事業ということで、モデル地区で百六十八市町村で現在行っております。
 こういうことを五十三年から始めてまいりまして、各地区の状況等をいろいろ検討いたしまして、老人保健の柱としては大体こういうものでいいのじゃないかということで、今度の法案の中にも保健事業の中にこの項目を盛り込んだということでございます。
 次の表は、いま申し上げました医療費予算の推移でございますから、飛ばさしていただきます。
 それから最後の表でございますが、これは医療保険制度全体の絡みという形で、ここに各制度別の医療費というのはどういうことになっているか、一覧表につけているわけでございまして、いわゆる保険の種類というのは左側に書いたような形でございます。
 それから加入者数、それから医療保険給付の割合、すなわち健保では十割、一部負担あり、家族療養費は入院八割、外来七割、高額療養費につきましては自己負担三万九千円、低所得者は一万五千円、そういう形で書いております。
 一番右の欄で、七十歳以上加入者の割合、これは先ほどの表であったあの数字をここに書いているということでございます。
 以上でございます。
#4
○竹内小委員長 次に、古川国民健康保険課長。
#5
○古川説明員 それでは私の方から、お手元に配付してございます社会保障制度審議会並びに社会保険審議会の答申につきまして御説明を申し上げたいと思います。
 社会保険審議会につきましては、三月の十日に御諮問申し上げまして、四月の二十五日に御答申をいただいております。その間十回ほどの審議をいただいております。それから社会保障制度審議会につきましては、三月の十一日、社会保険審議会の諮問におくれること一日、三月の十一日に御諮問を申し上げまして、四月の二十五日に御答申をいただいているわけでございます。便宜社会保障制度審議会の御答申の方から説明をさせていただきたいと思います。
 諮問につきましては、高齢化社会の到来に対応して、総合的な老人保健対策を推進する必要がある。したがいまして、老人保健法案を制定することについて、制度審議会の御意見を求めるというような形で御諮問申し上げまして、答申はお手元にございます四月二十五日の大河内会長からの園田大臣に対する答申でございます。
 これのポイントについて申し上げますが、まず一ページの方でございますが、下から二行目でございますけれども、
  この老人保健法案は、従来の老人医療費における医療保険負担分と公費負担分とを制度的に統合し、国、地方公共団体及び保険者が一定の基準により負担したものを財源として、どの医療保険に属するか、また本人であるか被扶養者であるかを問わず、七十歳以上の高齢者に対しては同一の医療を給付しようとするものであつて、制度の仕組みの面に若干の無理はあるものの、一つの新しい考え方に立とうとしている
ということで評価をいただいているわけでございます。この点が一つでございます。
 それから第二点といたしましては、ヘルス等の関係でございますけれども、
 医療に傾斜しすぎたこれまでの制度の欠陥を改善し、予防から治療、リハビリテーション等に至るまでの総合的な保健医療対策を実施しようとするものであり、公費を中心とした予防等の事業を拡大強化しようとしていることは妥当ではある
というふうに評価しつつ、また反面、その目的を達成するには、早急にこれらの事業の格段の普及とその質の向上並びに地域間のアンバランスの解消が図られなければならない。
というふうに指摘されております。現在のいわゆる保健サービスというもの、あるいは予防から治療、リハビリまでの保健医療対策の地域間のアンバランス、あるいは保健婦が非常に不足しているとか、あるいは施設の面でもいろいろ不備というものもありますので、そういう点についての制度の目的達成には早急にこういった事業の普及あるいは質の向上を図れ、また地域間のアンバランスがございますのでそれの解消を図れということを指摘されているわけでございます。
 次でございますけれども、
 この制度は、単に財政的見地からのみでなく、保健と医療とに一貫性を持たせることによつて、人間をそのライフ・サイクルにおいて把握することが、結果において老人福祉の向上につながるという見地に立って創設されるべきものであり、所期の目的を達成するためには、対象者本人の自覚と責任が求められることはもちろん、世代間の連帯が不可欠である。
というふうに指摘されておりまして、こういう老人保健制度というものを単に財政的見地からだけで議論するということではなくて、ここにございますような人間をそのライフサイクルという形において把握する、そういうことに視点を置いてとらえるべきであるというふうに指摘され、かつまた健康管理という問題につきまして対象者本人の自覚と責任ということを求めつつ、また世代間の連帯ということが不可欠であるというふうに指摘されているわけでございます。
 次でございますけれども、老人医療費の負担等につきまして改革を行う以上は
 医療資源の効率的配分・利用や医療費の適正化対策とともに、診療報酬のあり方の検討が速やかに行われなければ、関係者の合意は得られまい。
というふうに指摘されております。医療資源の効率的配分、利用、あるいは医療費の適正化対策とあわせまして、診療報酬のあり方の検討が速やかに行われなければ関係者の合意は得られないということで指摘されてございます。
 以上が総括的な指摘でございます。
 次に具体的な中身でございますけれども、これは地域の健康と非常に密接な関係がありますので
  実施主体である市町村は、保健事業の推進に当たって、マンパワーの確保、保健所の機能の強化、医療機関の協力等の点で、国、都道府県の協力・援助のもとに、その体制を強化する必要がある。
現在の保健サービスと言いましょうか、そういうものの体制に先ほども申し上げましたような地域間のアンバランス等がございますので、そういう点につきまして国、都道府県の協力、援助のもとにこういうマンパワーの確保、あるいは保健所の機能の強化等につきまして体制を強化する必要があるということで、この保健制度のいわば基盤と言いましょうか、そういうものの実施主体である市町村における体制の強化を指摘しているわけでございます。
 次に、
  被用者保険の加入者については、現在の実施状況に配慮を加えながら、職域で保健対策を実施することを中心に考えることが自然であろうが、この場合、職域と地域との連携をどのように図るかについての具体策を樹立することが喫緊のことであり、それによって、国民が保健サービスを受ける機会が確保されるのでなければならない。
ということでございまして、この点は職域と地域、この老人保健のヘルスサービスというものとの関連で相当議論がなされたわけでございますが、基本的には現在の被用者保険の加入者につきましては職域で保健対策を実施するということを中心に考えることが実情からいたしましてごく自然であろうということを指摘されつつ、この場合に職域と地域との連携ということについての具体策の樹立が非常に必要である、早急に確立する問題である、こういうふうなことでございます。いずれにいたしましても、この職域と地域との連携によって国民が漏れなく保健サービスを受ける機会が確保されるようにしなければならぬということを指摘されているわけでございます。
 次でございますが、
 保健事業の効果を高めるために、健康手帳制度の活用に努め、健康管理に資する必要がある。さらに、特別養護老人ホームを拡充することはもちろん、中間施設を設けることが重要であり、いわゆる終末ケア対策に対する配意の不足にも目を向けるべきである。
ということでございまして、健康手帳制度の活用ということを指摘しつつ、また特別養護老人ホームあるいは中間施設の拡充あるいは新設というようなことについての指摘をいたしているわけでございます。
 次に、3でございますが、この費用の問題でございますけれども、
  老人医療に要する費用は、国、地方公共団体及び保険者がそれぞれ一定の基準で負担するという考え方であるが、各保険者ごとの費用負担の案分については、各保険者の老人医療費の実績を反映した方式をとるべきである。
ということでございまして、老人医療に要する費用につきましては、国、地方公共団体あるいは保険者――国、地方公共団体についてはこの制度に対する公的責任というようなもの、また保険者については、国民全体で老人医療の負担を共同で一定の基準で負担するという考え方であるけれども、この各保険者ごとの費用負担の案分につきましては各保険者の老人医療費の実績、言うなればまた経営努力とでも申しましょうか、そういった点についてそういったものの医療費の実績というものを反映した方式をとるべきである、各保険者のそういった経営努力というようなものを反映したものとして考えるべきであるということの指摘がなされているわけでございます。
 それから一部負担の問題でございますが、
  老人保健医療においては、対象者本人の自助努力が必要なことは認められるが、一部負担は高齢者にとって無理のない範囲で定めるべきである。なお、長期入院者等に対しては特にこの考えに立つた配慮が必要であり、また、懸案となっている保険外負担の軽減措置が速やかに講じられなければならない。
というふうな指摘がなされているわけでございます。
 それから四番目でございますけれども、
  法案要綱において、多くの重要事項の決定が老人保健審議会の審議にゆだねられていることは、やむを得ないとしても、他制度との均衡において法律事項とすべきものもあろう。また、この審議会は、本制度において重大な役割を担うものであるので、その構成については、関係各方面の意見が十分反映されるよう特に配属することが望まれる。
というふうな指摘でございまして、たとえば一部負担の問題等、説明を省略いたしましたが、お手元に配付しております各医療審議会に諮問いたしました諮問書には、政令でというふうなことでございましたのでそういった点についての御指摘でございますが、この一部負担等につきまして、審議の中では、法律事項とすべきものもあろう、そういった議論がございました。
 それから老人保健審議会の構成等でございますけれども、非常に重大な役割を担うというようなことから、関係各方面の意見が十分反映されるように特に配慮することが望まれるという指摘をいただいておるわけでございます。
 最後でございますけれども、
  この法案は、新しい制度を創設しようとするものであるところから、その実施に当たっては種々の事務処理上の問題の生ずることが予想されるので、あらかじめこれに対する万全の準備が必要である。また、新制度における保健と医療との間に一貫性を持たせるため、老人保健医療に関する総合的研究を推進し、科学的裏づけを深めることにより、老人保健医療対策の究極の目的が達成されるよう努めるべきことを付記しておく。
という付記事項がございます。老人保健制度という国の将来に大きな影響を及ぼす制度でございますし、実施につきましてはいろいろな事務処理上の問題が生ずることが予想されるわけでございますので、その点について万全の準備が必要であるということを指摘しつつ、また老人保健に関する総合的研究の推進、そういった老人保健医療対策の科学的な裏づけを深めるというようなことが非常に必要であるという指摘でございます。
 以上、社会保障制度審議会の御答申の内容を読み上げたわけでございます。
 次に、社会保険審議会でございますけれども、社会保障制度審議会から老人保健医療制度の制定ということで御答申いただいていることに対しまして、社会保険審議会は、事柄から申し上げましてその審議事項は、お手元の資料にございますように三月十日の社会保険審議会に対する諮問は、「老人保健制度を創設することに関し健康保険、船員保険及び日雇労働者健康保険の各制度を改正することにつき、貴会の意見を求めます。」ということで、健康保険、船保それから日雇健保の三つの制度に関する改正ということでございますが、これから御紹介申し上げますけれども、この答申につきましても、諮問項目そのものとその他の事項に分かれているわけでございます。
 そこで、社会保険審議会の御答申の内容でございますが、別紙一ページの特に2でございますが、
  今回の諮問は、老人保健制度を創設し、壮年期からの疾病の予防と健康管理を推進することにより、健康な老人づくりを目指しているもので評価に値する。
ということで、この老人保健制度の創設の目的というものについて、これが健康な老人づくりを目指しているということで評価されているわけでございます。
 それから3でございますけれども、
  診療報酬体系の合理化、医療費の無駄の排除、保険外負担の解消など当審議会がかねて指摘してきた現行医療保険制度の問題点については、着実に改善が図られなければならない。同時に、本制度に対する各制度の費用の拠出の公平を期するためには、保険料の負担方法などの面における医療保険制度間のアンバランスの是正も必要である。
というふうに、その前提といいましょうか、そういったものについての包括的な指摘がなされているわけでございます。
 それから4でございますが、これは
  医療担当者たる公益委員は、七十歳で生命の尊厳を区別した本制度には反対であるという意見であった。
ということで、一部公益委員の意見を付記しております。
 以上がこの諮問の前提といいましょうか、包括的総括でございます。
 それから諮問事項でございますが、二ページの上の方でございます。諮問事項については二点ございまして、第一点が「医療の対象者について」、二点目が「医療に要する費用の負担」ということでございます。
 医療の対象者につきましては、
  対象年齢について七十歳以上とすることは、現下の厳しい社会経済情勢からみてやむを得ないものと考える。しかし、被保険者を代表する委員は、社会通念からみて六十五歳以上とすべきであるという意見であった。
ということでございまして、対象年齢七十歳以上ということについてはやむを得ないとしておりますが、一部被保険者を代表する委員から社会通念から見て六十五歳以上とすべきであるという意見があったということを付記しているわけでございます。
 それから二番目の「医療に要する費用の負担」でございますけれども、国、地方公共団体、保険者が共同して財源を拠出するという費用負担の方法については、現行制度の費用負担の不均衡を是正する有効な方法
 であることは理解できる。これは先ほど老人保健課長が御説明しましたように、老人の各制度に占める割合が非常にアンバランスであるというような点から医療費の費用負担の不均衡が生じている、それを是正するということについては有効な方法であることは理解できるということでございますが、
  その是正に当たっては、各制度における加入者数と老人医療費の実績を踏まえたものとすることが望ましく、具体的な費用の按分方法については、慎重な検討を行うべきである。
ということでございます。
 それで、この点に関しては事業主を代表する委員から、保険者の拠出金は加入者数ではなく被保険者数で按分すべきであり、国民健康保険の被保険者の所得の把握については、別途検討すべきであるという意見
が付記されております。
 それから、
  公費負担についても適正な水準を確保し、特に、国の負担については、少くとも現行の実質的な水準を維持すべきである。
という指摘がなされております。
 以上が、社会保険審議会の諮問項目の「医療の対象者について」「医療に要する費用の負担」ということについての御答申でございます。
 それから社会保険審議会は、諮問項目そのものではございませんけれども、諮問項目を御検討いただく際に関連いたしまするいろいろな問題について御検討されておりますので、その点もあわせて「その他の事項について」ということで記述がございますので御紹介申し上げますと、まず「診療報酬支払方式について」でございますけれども、
  老人保健制度における診療報酬支払方式については、医療費の適正化を図り、老人の特性に見合つた診療報酬体系とするため、現行の出来高払制度を見直すべきである。
ということでございまして、非常に長期慢性的な疾患が多いということとか、あるいはいわゆる加齢といいますか、年をとるということと病気とが一体となったようなそういう特色があるとか、老人の医療特性というものがいろいろございますが、そういったものに見合った診療報酬体系とするためのことを指摘しているわけでございます。
 次に「患者の一部負担について」でございますけれども、
  患者の一部負担の導入については、現行制度における老人の受療の状況、新制度における費用負担のあり方等からみて、やむを得ないものとする意見の外、導入そのものに反対という意見もあった。
  ただし、導入するとしても初診に限るべきであるという意見もあるので、その方法、金額については、なお検討を要する。
ということと、
  また、法案要綱において患者の一部負担を政令で定めるとしているのは妥当でなく、事柄の重要性からみて法定すべきものである。
というふうに、患者の一部負担につきましてはやむを得ないということが大勢でございますけれども、導入そのものに反対するという意見もあり、また導入する場合でもここに掲げているように「初診に限るべきである」というふうな意見もございまして、その方法、金額についてはなお検討を要するというふうなことでございます。それから、決め方としては事柄の重要性から見て法定すべきであるというふうな指摘がなされているわけでございます。
 それから、第三番目は「医療以外の保健事業について」ということでございます。これは幾つかのパートがございますが、まず
  この制度の眼目の一つである予防から治療、リハビリテーションに至るまでの一貫したサービスの供給は、治療偏重の現行制度を改めようとするものであり、そのねらいについては評価できる。
というふうに、この制度の目的である健康管理、予防ということ、一貫したサービスの供給というこの制度のねらいにつきましては評価をしております。
  しかしながら、その効果的実施については、政府をはじめ関係者の努力にまつべきところが多い。本制度の目的を達成するためには、老人の健康維持にふさわしい保健事業のシステム化を図る必要があり、市町村において行われる保健事業の充実、円滑な運営のため、国が財政的裏付けに十分意を注ぐべきである。
ということでございまして、それから
  さらに、保健婦等要員の養成、施設の整備等保健医療体制について一層拡充するとともに、特別養護老人ホーム、在宅ケア等関連福祉サービスとの連けいを深めるほか、デイ・ケア、ナーシングホーム等いわゆる中間施設についても計画的に充実すべきである。
ということで、マンパワーの問題あるいは施設の整備拡充の問題等の指摘がなされているわけでございます。
 それから、これは各職域等において各保険者が中心になって行う、それと地域における保健サービスを一体としてやっていくわけでございますが、
 各保険者が行う保健施設活動においても、全体として本制度における保健事業を下回らないレベルで行われる必要があり、国は、そのための行政指導をすべきである。
ということで、各保険者が固有の業務として行う保健施設活動について今後とも大いに推進していこう、こういうふうな前提のもとに国はその行政指導をすべきであるというふうに指摘がなされておるわけでございます。
 それから四番目でございますけれども、老人保健審議会でございますが、
  診療報酬のあり方等この制度の運営に関する重要事項を審議する老人保健審議会の任務は、極めて重要である。
というふうに位置づけまして
  したがって、費用拠出者である被保険者と事
 業主、保健事業従事者など関係者の意見を十分
 反映できる構成とすべきである。これらの点に
 ついては、法律上明確にすべきである。というふうに老人保健審議会の重要性を指摘しつつ、そういった構成等について指摘がなされているわけでございます。
 その他でございますけれども、老人保健推進協議会とかあるいは老人保健審議会の運営について、社会保険審議会との関係、密接な連携をとるというような運営等の指摘がなされているわけでございます。
 以上、社会保険審議会の御答申の内容でございますが、制度審議会、社保審の答申の御説明をさせていただきました。
#6
○竹内小委員長 ちょっと速記をとめて。
    〔速記中止〕
#7
○竹内小委員長 速記を起こして。
 以上で説明は終わりましたが、質疑は次回に譲ることといたします。
 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十一時三十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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