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1949/04/21 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 厚生委員会 第31号
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1949/04/21 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 厚生委員会 第31号

#1
第007回国会 厚生委員会 第31号
昭和二十五年四月二十一日(金曜日)
   午後一時四十一分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
四月十九日委員石原幹市郎君辞任につ
きその補欠として淺岡信夫君を議長に
おいて指名した。
  ―――――――――――――
  委員長の補欠
四月二十一日塚本重藏君委員長辞任に
つき、その補欠として、山下義信君を
議長において、委員長に指名した。
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○結核予防対策確立に関する調査の件
○継続調査承認要求の件
○生活保護法案(内閣送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(山下義信君) これより厚生委員会を開会いたします。私この度厚生委員長を拜命いたしました。どうかよろしくお願いいたします。
 この際お諮りいたしますことがございます。結核予防対策確立に関する調査につきまして、先般四月十九日開会の委員会におきまして、小委員長より報告がありましたのでございますが、定足数が欠けておりましたので、採決することができませんでしたので、本日右小委員長の報告につきまして、ここで御採決を願いたいと存じます。小委員長の報告を承認いたしますることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり)
#3
○委員長(山下義信君) 御異議ないものと認めます。つきましては議長に提出する報告書につきましては、小委員長の報告を本委員会の報告として提出することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(山下義信君) それでは本院規則第七十二條によりまして、ご賛成の方は順次御署名を願います。
  多数意見者署名
    今泉 政喜  岡元 義人
    中平常太郎  紅露 みつ
    井上なつゑ  小杉 イ子
#5
○委員長(山下義信君) 御署名漏れはございませんか。御署名漏れなしと認のます。
  ―――――――――――――
#6
○委員長(山下義信君) 次にお諮りいたしますことがございます。閉会中当厚生委員会の継続調査に関する件でございますが、矛ねて当委員会の調査事項となつておりました社会保障制度に関する調査、医療医薬に関する調査、結核予防対策確立に関する調査、社会事業団体及び施設の振興に関する調査並びに国立公園の振興、整備に関する調査、以上五件の調査事件の開会中の継続調査承認要求については、諸般の事情もございますから、これを検討の上、議長に要求いたしたいと思いますので、すべて委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(山下義信君) 御異議ないと認めます。それではさよう決定いたします。
  ―――――――――――――
#8
○委員長(山下義信君) 日程に従いまして生活保護法の審議を続行いたします。この際厚生大臣に対する御質疑のあります方は順次御質疑を願いたいと存じます。
#9
○中平常太郎君 この生活保護法の第一條は憲法の二十五條の理念に基いてできておるのでございまして、その自立を助長することを目的としているが、第十二條以下に、生活を維持することのできない者に対して扶助するとあるが、これでは漸く食つて行くだけで、自立の助長はどこにあるか、どうも法案にははつきりとしないと思うのであります。その点についてのお尋ね、及び健康にして文北的な生活の保障が、如何なる程度においてこの法案に盛られているか、具体化されているかという点について、各種の方面から検討して、政府の意向をお尋ねいたしたいのでございます。
 先ず予算額の計上につきまして最初お尋ねいたしたいと思います。政府は生活保護法の該当者の数を現在の一割増と考えて立案されていられるようでありまするが、現在失業者は、潜在、顯在合計推定は約四百万と称されております。而も中小企業者は日々倒産をいたしまして、従業員をどんどん巷に放出している、昨年一年の状態のうち、地区的の例を見ましても、大阪府だけにおきまして、昨年一年に千五百三十三の中小企業者が整理倒産しております。本年に入りましても大阪府におきまして、一ヶ月平均二百件は整理倒産が出ているのであります。保護を要するところの人々に段々転落する者は増加の一方である、而にも就職率は問題にならないほど悪いのであります。退職手当、失業保險金は、皆大体六ヶ月前後を維持するのに過ぎないのでありまして、さればといつて就職口はないのである、これまでのような闇取引、いわゆる稼ぎ屋は、すでにその種草がなくなつて、今日では担ぎ屋では食えない悲惨な生活面に直面して来ておるのであります。これを僅かに一割の増ぎらいでくい止め得るものと考えていられることは余りにも政府は実情に沿わない、いわゆる実状の把握が淺薄ではないかと思うのであります。これを帰納して言うならば、かかる考え方であるが故に、即ち一割程度のお考えなるが故に、予算の獲得にも十分なる成績を挙げることにならなかつたのではなかろうかということを我々はお伺いしたいのであります。一方におきましては、積極的なドツジ・ラインによりまして、国策を進める上においてい出て来るところの落伍巻、社会政策上生活権を確保すべき唯一のこの生活保護法において、予算不足の場合に必要程度の繰入れが今後できることになつておるのであるかどうか、今後の予算面におきまして、百五十億で金が足りない場合には、必要程度のものが、予算処置でとれるのかどうか、この点を先ずお伺いいたしたいのでございます。つきましては委員長にお願いいたしますが、暫く質疑をさせて頂きたいと思います。
#10
○委員長(山下義信君) よろしうござ
#11
○中平常太郎君 只今の点につきまして、御答弁をお願いします。
#12
○政府委員(木村忠二郎君) 死活保護法の予算の基礎といたしましては、現在従来の百億の予算を、百五十億余に増額して計上してございます。比率にいたしますると、大体三割くらいの増加ということに相成つております。この内容は大体におきまして、昨年の初めから逐次生活保護法の経費増加いたしておりまするこの傾向に応じて、今後増加するもの、これに対しまして生活保護費の基準の改訂という点を加味いたしまして、毎月一分五厘の増加があるという見通しを立てまして、予算を計上いたしております。これによりまして要保護者が殖えた場合に、これで以つて足りるかという点につきましては、一割見当殖えるくらいのことは一応あり得るだろうをいう推定をいたしておるわけでありまして、今後失業者、或いはその他の原因によりまして生活保護に該当いたします者が、一割殖えるという見通しを持つておるわけではないのでございます。一応現在までの傾向からいたしまでてこの程度の予算で以て足力るのじやなかろうかという推定をいたしましております。それで要保護者の数にいたしまして一割見当の増ならば、これに嵌まり得るだろうというような考えを持つておる次第でございます。従いまして今後の状況につきましては、今後の傾向がどういうふうに変つて来るかという点を十分見極めませんと、果してこれがもつと殖えるものか、或いは今後殖えないものかということは分らないうのでございます。それだけでなく、失業者の数等につきましては、顯在失業者の数もございまするし、潜在失業者数のことも考えるわけでありまするが、これらの数字につきましてははつきりいたしたものが現在のところはないわげけありまして、従いましてこれらの数字を基礎といたしまして一応の予測を立てるということは、現在におきましては不可能でございますので、只今のところにおきましては、従来の上昇の傾向を基礎にしで予算を立でる以外に方法がないとい引ところから、そういうふうにいたしておる次第であります。
#13
○中平常太郎君 只今の御答弁の中に百五十億の予算で足りなかつた場合について御答弁がたかつだようですが、その点を御答弁願います。
#14
○国務大臣(林讓治君) 只今予算面で不足いたしましたときには、この生活保護法に対しましては或いは追加予算だとかいうようなことで、この予算だけの限度に限りませんで、必要に応じてこれを増加するという考えでおりますから、その心配はなかろうかと、ころ考えております。
#15
○中平常太郎君 次に第三條でありますが、「この法律により保障される最低限度の生活は、健康で文化的な生活水準を維持することができるものでなければならない。」としてある。これは無論憲法の定めるところでありますが、生活保護法の対象者の生活振り、現在の実状を政府は健康にして文化的であると考えておらるのであるかどうか。現在の由活保護法の対象冒は健康にして文化的であろと考えておられるか、私は二十五年も方面委員や民生委員をいたしておりましたので、その受持区域内の貧困者、主として裏店借家、路地裏等を随分廻つておつたのでありますが、生活保護者に現在、健康にして文化的なる家庭は疎んど一軒も見ないのであびます。入口から上り口、座敷の畳、炊事場の有様、窓さえ家主に開けて貰えない薄暗い芥溜のごとき部屋にうようよと多数の子供を擁して、五、六才の子供り背に乳兄を背負わして、座敷の畳はじめじめと小便臭く、豚の子のように母親にすがりつく、鼻と涎に乳房をたずねる有様、どこに文化的なところがあろうか、子供の着物は年がら年中破れ着物ばかり着て、履物もはかず跣足で外へ出て、又座敷へ上つておる。これが文化的であると言えようか、病児が寝ておれば口元、目元へは蝿がたかつている。床の下も上も、夕暮になれば煙突のない竈のために家中煙でけむがつている、こういうことは果てしかないからもはや申上げませんが、これが現在の生活被保護者の生活状態であります。どこに文化的なところがあろう。これを人間並みの家庭として秩序を持たしめるには、生活保護法の金では足りない。私は決して誇張して言うているのではない。被保護者の大部分の実情である。然るに條文には「健康で文化的」と書いてあるが、実情は誠に相去ること遠いのであります。彼らは訴える方法さえ知らない、生まれついての貧乏者、屈辱さえも知らないのである。だから私は、本案のごとき美辞麗句を並べてあるところの條文は、実際にはお飾りものである。所詮貧乏な者、被保護者は結局助からんものであると我々はたびたび断念するのでありますがそれは何故であろうか、被保護管に対しては種々制約がある、余りに厳格である、生殺しであります。少し働いて着物一枚でも新らしいのを買つて来たり、或いは又子供に着せて外出でもすれば、これは近所の非難の種になる。障子一枚張りかえても、近所はこれでは贅沢だと称する、見かねるようなきたない非衛生的、非文化的に放りぱなしておらねば、これを少しよくすると、各方面の非難と同時にごの扶助額が減少する。誠に情ない。いつもきたなくしておらなければならない。山下君もいつかか言われたのでありますが、失業扶助というようなものも、それは單給であつて併給になつていない。だから「又はその畏れのある者」という字を加えれば、大変そこにゆとりがあるけれども、そういう文字しかないのでおりますから、食つて行くだけの問題になつているもこの点が私は質疑の重点でございまするが、そこをお話申上げておきましてお尋ねをいたします。自立をますます遅くする、いわゆる食わんがために売り食いをする、或る程度を超えると自立ができなくなる。まだ箪笥が一つある、時計があるとか、子供の運動具が見えるとか、子供に靴を買つてやるとか、新聞を一枚取つているとか、ラジオをつけているとか、母親が見舞その他に行くときにふだん着を着換えて出て行つた、これは皆文化的ではないか。ところがこれらのことをやつたら最後、生活保護は止まるのであります。そういうことができ得ないのであります。生活保護者には……。それが果たして文化的でありましようか。食うや食わずになま殺しにして毎月現金を扶助して、而も自立ができず、一枚の着物も買えないで、自立が一体できるでありましようか。いつになつたら扶助を打切ることができましようか。この点を伺いたい。
 第四條に、「その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件」といつておりますが、それは売り食い或いは質草等のある間と解すべきであろうか。英国では国民の貧乏線というのは一世帯一ヶ月四十五ポンドでありますが、これが各種の扶助線であります。日本の円に直すと、約四万五千円でありますが、イギリスあたりは一ヶ月四万五千円の收入のない者は貧乏人の中に入つている。無論生活水準が違うのであるが、それでも外出の場合に貧乏人には見えないのであります。生活保護者がイギリスあたりでも、アメリカあたりでも、生活保護者であるが放にということで、外出の場合に貧乏人とは見えないのであります。無論家庭内には時計もありましよう。文化的な各道具があろう。衛生も保持されているのであろう。教育も一般に普通に受けているのであろう。これが貧乏線であります。人聞的の生活をしている。日本のごときは豚小屋である。人聞というよりは動物のごとき存在である。何によつて自立を保障せんとするのか、いつまでも貧乏線を彷徨させるのが生活保護法の目的でありましようか。この点を先ずお伺いしたい。文化的の限界……。
#16
○政府委員(木村忠二郎君) 只今お示しになりました点、誠に御尤もに存ずるのでございまするが、現在、健康で文化的な生活水準というものをどこに線を引つ張ろかということにつきましては、やはり現在の日本におきまするところの社会通念といろものを一応の基準に置かなければならないのではなかろうか、それともう一つは、日本の国内全体の経済状態を基礎にしなければならないと思うのであります。この点につきましては、現在取つておりまするところの標準世帯で以て今度の予算では大体五千六百円、住居費も入れまして五千六百円というものを受けてございますが、これが果して満足すべきものであるかどうかというり点につきまては、尚検討の余地はあるかと存ずるのであります。これにつきましては社会保障制度審議会におきまするところの国民の最低生活の線をどこに引くべきであるかという点についての検討を待ちたいと思つているのであります。又これにつきましては今後も社会事業審議会等によりましても、これらの点につきましての御検討を願うというふうに考えているのですが、一応どこに線を引くかということにつきましては、少くとも現在の経済状態というものと、それから自民の社会通念というものを併せて考えなければならないのじやないかと考えられるのであります。従いましでやはり世間で以て一応そこまでは養沢でないかというふうに考えられる点になりますと、それ以上のことをいたしまするということが極めて困難なのでありまして、我々としましては逐次社会通念から見まして、健康で文化的な生活水準を誰も営まなければならないというような考えがみんなに広まるようにいたしまして、そうして逐次最最低生活の線を引上げまして、国民全体が本当の意味で健康で文化的な生活ができるようにいたさなうければならんというふうに考えております。そういう次第でございまして、現在の制度というものが満足すべきものであるというふうには考えていないのでございますが、一応現状といたしましては、この線に止まつているという事実であることになつております。従いまして今後我々はここに提案いたしましたよらないろいろな方途を講じまして、逐次この線を引上げまして、国民全体の生活水準が上るということを期待いたしたいと考えておるのであります。
#17
○中平常太郎君 只今のお話では抽象的であつて、私の質問いたしましたポイントにはどうもまだ満足し得ないのでありまするが、それでは具体的にお話申上げましよう。生活保護者の家の中に、新聞を一つ取つており、ラジオを聞いているということはよいかどうか。生活保護者であつて、そういうことをしていいか悪いか、生活保護者なろが故に、新聞を一枚取り、ラジオを聞いておつたために、生活保護費が減るのかどうか。この点をお伺いいたします。
#18
○政府委員(木村忠二郎君) 現在の生活保護法の経費の中には新聞は一種だけ取ることを認めております。従いまして、一種の新聞を取ることにつきましては、我々は贅沢とは考えておりません。それからラジオのことにつきましては、その世帯の状況によりまして異なろのではないか、それかげ又環境によつて異なるではないかということに考えております。新たにラジオを備えつけることになれば、その備えつけ費用は生活保護費ではどうしてもできないと思いますが、従来持つておりますものを売らなければならんかどうかということにつきましては、只今のところ我々は、必ずしもすべての場合に売らなければならんというふうには考えておりません。大体におきまして、普通の状態におきましては、これは持つておつて差支ないというふうに考えております。
#19
○中平常太郎君 それではもう一つ突込んでお尋ねしますが、生活保護者は食わんがために持つておるところのものを売食いを先ずしなければならん。一方自分の持つておるところの財産を使い話して初めて生活保護法にかかるというふうになつておりますが、この生活保護法にかかろ前に箪笥も売つてしまわねばならんのか、或いは食わんがためには売食いを一応してしまわねばならんのかどうか。それから又いろいろな場合に抵当に入つている場合もありますが、それの抜差しのならないようなことがある場合には、我が家でありながら自分のものになつていないような場合もあります。又同時に土地が一畝や二畝ありましても、土地があるとして役場では土地の所有者であると言つておりますが、この土地は全く金にもならない。或いは又処分もできたいような状態にある場合が多い。そういうものを持つている。お前は家を持つているじやないか、家を持つているから生活保護法にかからない。お前は田畑を持つているから生活保護法にかからないということになりますかどうか。そういう場合におきまして、それらについて、それらを売つてしまわねば、生活保護法の発動がないのかどうか、その点をお伺いいたします。具体的にどうぞ。
#20
○政府委員(木村忠二郎君) 土地の一献、二畝という問題でございますが、これはそれをみずから耕しておる場合におきましては、田を耕すことによりまして、食料を自給することになり、或いはそれによつて収入を上げるということになりますので、むしろ我々といたしましては、一畝、二畝を持つておりまして、収入を上げて、そうして扶助費の方を減らして行くというのが妥当じやないかと考えております。家屋の問題につきましても、その家屋が非常に広大なものでありまして、相当のものであるということになりますれば、これは取扱い方についてはいろいろだ問題もあろうかと存じますが、他にこの者を住まわすべき家屋がない。それの当てもないという場合において、その家屋を売るということは適当でない。むしろその者については、その家屋の余剰部分の利用ということを匿えまして、それによる収入によりまして、保護費の節減を図るというのが妥当でないかと思つております。箪笥につきましては、これは箪笥にもよるのでありまして、その箪笥がそこの家で必要としますところの最小限度の衣料というものを納めておくのに必要であるという程度のものでありまする場合に、これを売つてしまうということは我々としては考えてはいないのであります。その物が非常に値打のあるものでありまして、これを金に換えますれば、相当な額になる。そうしてそれを売つて生活の補助に提供し得るというようなものがある場合におきましては、これはやはり売つた方が本人のためになると考えます。その模様によつて違いまして、現在の最低生活のために、生産能力その他あらゆるものに活用し得るものは、これは全部活用するということを考えております。従つてそれを売つてしまうことによつて、一時若干の金が入つても、長い目で見れば、そのために却つてこの生活のために不利になるという場合には、我々としてはそれを処分するということによつてこの活用をしたとは考えていなそ。そういうようなこにとによりまして、この問題を取扱つて参りたいと考えております。
#21
○中平常太郎君 活用はよく分つております。法文にもありますが、只今お話の中で一畝や二畝の土地を持つておつた場合、無論何反というものではないと思いますが、それらの収入を上げて、その上げたものを生活保護費から差引くということを今言われたが、そろして見ると土地のない人間と同じことになる。土地のない人間は全額貰う、例えば五千円貰える。五人家族で五千円貰える。ところが土地を持つておつたばかりに五百円の収入が一ヶ月あるとすれば、それを差引かれて四千五百円しか貰えないということになる。そうすると土地を持つているところの、四千五百円の金を貰う者とのけじめはどうなるか。それだけでも差引かれることにたろと、生活の面において労働意欲、生産意欲の面がどこから出て来るか一例えば被保護者が文化的生活をするためにほ、扶助費だけではどうしても足りない、今日のインフレでは政府から貰う金では量りない、到底自立を図ることができない。一日も早く生活保護費を貰うことから脱したいというので一生懸命働く者がある。文化的に家庭内を整備して、一牧ずつでも子供に着物を買いたいという念願から、朝は早くから夜は遅くまで働いて収入の増大を図つて行つて、そうして保護費は貰つているが、この労力を以て着物を一枚買いたし、子供の翼よ買いたいと思つて、親が一生懸命働いている場合に、その働きの分の収入をそつくり差引いてへ五千円の中から善引かれたら勤労意欲が出て来る筈がない。寝て暮らしている者も黙つて五千円貰える。働いた者が二千円差引かれて三千円貰うのでは、最低生活をしておる者はいわゆる生殺しになつてしまう。そういう生活保護法はどこにあるか。我々は二千円儲けておつたならば、それは自立に向けて漸次向上して、生活保護費を打切るようにするのが生活保護法の目的ではないかと思う。うれにも拘わらず僅かの収入があつたから乏いりて保護費を差引いたら、いつまで経つてもその人間は生殺しになる。勤労意欲は減退する一方である。そうやら者の働いたものは、そのまま儲けのあつた分を自分の借物なり文北生活にこれを当てるように、保護法の金は差引かずに、他の方面にこれを用いられるときに、初めて文化的な生活ができる。この点に対して政府はいつまでも生殺しにしてしまうつもりかどうか。この点を伺いたい。
#22
○政府委員(木村忠二郎君) 非常に御同情のあるお話であります。我々としましても無暗に収入がありました場合に、全額差引くのは妥当であるというふうには考えていない次第であります。ただ技術的にいたしまて、どの程度の收入がある場合に、どの程度の差引きをしたらいいかという点についての基準がございませんと、そこに何と申しますか適当な方法を講ずるというようなことになりまして、却つて不公平というようなことも起る。又世間においても納得が行かないという場合が生じ易い、こういうふうに考えております。従いまして我々としましてほ、その收入を上げるに必要な経費というものは、これは勿論その收入がありましても保護費の基準から差引くといふことはいたしていない。又その收入を上げるに必要であるというような説明のできろものについては、これを差引く必要がなかろうと思つております。むしろ差引かない方が妥当であると考えております。そういうような趣旨におきまして、一応考えておりまするのは、出掛けますときに必要な交通費でありまするとか、或いはその他の用具の費用でありますとか、その他働きますためにはどうしても飲食物費等が余計かかりますので、それを一応の基準を以ちまして概算いたしまして、そうしてそれを差引いた残りを差引くというふうにいたしておるわけであります。これにつきましても尚もう少し検討いたしますれば、これについての具体的ないい基準ができるのじやないかうまり收入の中で、この收入を上げるに必要なる経費といろものは考えられるのじやないかというふうに考えておる次第であります。荷生活に困窮しまする者が一般の普通の労働をいたしまして、これらの收入を上げるということになりまする場合は、我々といたしましては希望いたしますることは、やはりその費は普通の労働賃金を得られるうまり自分の生活を維持し得るだけの労働賃金を得られるというふうなことに行くことが働く者に取りまして正しい状況である。従いまして生活保護の最低生活を営むことができないような收入で以て働くという場合はやはり労働が完全でないという場合に限らるべきであろうと考えておる次第であります。そういうような意味におきまして、更生のために必要な措置というものは十分その生活の指導なり、或いは只今申しましたようなその收入の内容の検討といつた面におきまして、十分考慮ずるようにいたして参りたいというふうに思つておる次第であります。ただ新たに着物を買いまする費用であるとかいうようなもの、或いは若干文化的に外の要保護者よりいい状況をとろうといつたようた者について、これを認めるかどうかといろ点につきましては、これはやはり現在の保護の限度としまして、その点はまだそこまで認めることは困難なのじやなかろうかというふらに考えるのであります。現在の生活保護法で保護をいたします場合に、新らしい着物を買いまして、それでどろこうするということについては考えていないのであります。勿論全然着物がないので外にも出られないといつたような状況のことは適当でないのでございまして、これらにつきましては学童が新たに学校に入ります場合におきまえては、学校に着て行ける着物がないといつたような者につきましては、やはり一時扶助といたしまして、その着物を支給するという制度を取つておりまする例からいたしましても、その者が全然外にも出られないというような状況に置くということは生活保護法の考え方じやないということは御了解願えると思つております。
#23
○中平常山郎君 御弁明は或る程度了解できますが、実際面におきまして各市町村にお富まして方面委員などが集会いたしまして、社会課長、厚生課長が参加いたしまして、その扶助額の決定をし、各区域々々の係の方面委員からその実情を調査して、そうしてそれら保護法の扶助額を決定する場合におきましては、せいぜい出すまいという潜在意識が働いて、或いは市町村が一割り負担があるためとも思うのでありますが、併し国家のために、こういう考えも持つておるに相違ないと思いますが、委員がどうしても当り前に出さないのであります。我々もたびたび参加しておりますが、そうはやれん、こういうふうに極めて抽象的な漠然たることで、あれは何とかしようとか言うて減らされたりするのでありまして、もう少し、一遍でも生活扶助の金を貰つた者が市役所の方へ金を貰いに来る場合に、着物を着替えて行つたらもう狙われるのであります。近頃は贅沢だ、こうなんであります。いつもよぼよぼ誰かに助けて貰わねば立つておれんという、極めて非衛生的な非文化的な、而もよろよろ、とした衰弱状態で、何人にも嫌われろような恰好で市役所へお金を貰いに行かんというと、それが生活保護管として公然と、吏員が金を出すときに氣持よく出さないのであります。少くとも日本国民が文化的な生活ができるように、そこまで考えているのだかも、国策によつてそういうものが出でおる、国がそこまで心配しているのだから、心配するに及ばんと言つても、汚ない着物で行かなければとても狙われろということであります。私は各方面をよく調査して知つておりますが、誠に可哀そうであります。それは民生委員或いは市町村の考え方に、厚生省はどういう手を打たれるか知らんが、漫然と一つの指令を出されたりなんかして、注意書を出したところで決してこれは決定しない。実際の問題が、貰うものだという考え方があつて、貰う方の側はくどくは言えないむ三千五百円のものを二千五百円あげて、今度は減りましたというだけで、そうしてちつともそれに対して異議を申立てる力もない、怒りもしない、残念にも思わない。ただそのまま泣寝人りになる、これは実情であります。こういうような程度の低い、情ない状態にいるところの一般の生活保護者に対して、誰がこれを抗議を申込むか。議会で議会人が何とかして本当に力を発揮せしめるように、その人々に文化的な最低限度の生活をなし得るようなことに、我々が制度としてしてやらなければ、彼らは自分でやる力がない。不服の申立にしましても詳しいところの法案ができておりますが、決して不服の申立をする者は余計ありません。三百代言みたいな者が、それが生活保護法にかかつておつた場合はやりましようけれどもう普通の人だつたら不服の申立なんか殆んどやりません。法案ばかり立派にあつたところで決してそれは実行できない。だからどうしでむこれは何かの方法で渡すべきものを渡しう働いている者は少々働いても働いただけの金は文化的に費すように、保護費の金を減らさないようにしなければならん。それにしてもなかなか生活保護者の金というものは、極めて生殺しの程度にしか生活できないのであります。今日五人の家族で五千円貰つている者は、一日にしますと何ぼになるか。着物が一枚買えましようか、絶対買えません。家賃が抑えましようか、抑えません。子供が運動具が要る、その運動具も買えません。着替えて行こうにも着替えて行く着物はありません。だから生活保護法にかかつている人々は、豚小屋のような……生殺しのような状態になつているけれども、法案は少くとも健康にしで文化的な最低限度の生活を保障している、しておれば文化的な生活をさせねばならん。私はこの点を極めて遺憾に思う。今日までのことを尚今後も続けられる考えであるかどうか。ずつと変えられて、文化的ということをもつと十分に採入れられて、新聞の一枚、ラジオの一つ、時計の一つぐらい、或いは場合によつては着物の着替えの一枚ぐらいは、買わせることができるような程度の、文化的でなければならん、こう思う。それができていない。その点で今度の法案がそういう方面を十分に謳つてあれば、私は質問することはないが、誰つてないから今日この質問をしているのであります。その点は修正の考えを持つておりますから、意見は別に申上げません。ただ質問のために申しげるのであります。それから失業扶助だけは單給となつておりますが、これは操作の面において十分できると思うのでありますが、各條項に私は「その虞れある者」ということを入れたい。入れたいけれども入つていない。ただ生活のできない者となつている。これは山下君も随分これについてお話になりまして、山下君も修正案を待つておられますから、私はその修正案は大変いいと思つているので、この問題は余り論じません。殆んど同じようなものになつて参りますから。これはどこまでも生業扶助というものは三千円でもい五千円でも、とにかく生業扶助という金をやつて、少しでも早く扶助者てないように自立せしめろというために生業扶助に併給すべきで單給ではいけない。どの項目に対しても生業扶助だけは與えなければいかん。適当な構成の予算を以て申請したならば……住宅扶助をしである者、生活扶助をしてある者、或いは教育扶助をしである者であろうが、とにかくこの條項々々のものに対しては生業扶助というものは必要であつて、それが成案を得られるならば生活保護費も助かることでありますから、生業扶助金は併給して然るべきものであると思うが、この点御答弁願います。
#24
○政府委員(木村忠二郎君) 生業扶助は別に單給に限るとは考えておらないのであります。生業扶助でありましても併給する必要があります場合は、この規定を似て併給ができると考えております。と申しますのは生業扶助はこれによりまして生業を與えることができるようにするわけであります。その生業によりまする收入が生活扶助の額よりも低いといつたような場合におきましては、尚生活扶助も出さなければならんということになるわけであります。従いましてこの生業扶助を非常に沢山出しましてい生活扶助が尚いつまでも続くといつたような場合に、その生業扶助をやつたことが適当であるかどうかといろなうな問題があるかと存じますが、とにかくそういうような場合におきましてはどちちが適当であるかということを考えなければならんという点はあるがと思いますが、少くとも相当な家族を持つております者に対し属して若干の生業扶助はいたしましても、それによりましてその家族を養うだけの收入が得られない、こういうことになりますれば、やはりそれが妥当な状況でありますみならば、尚生活扶助はやらなければいかんというふうに考えるのであります。本法案におきまして最低限度の生活を維持することができない者又はその虞れのある者全般に対しましても、どちらにも生業扶助ができる、その生業扶助をいたしました場合は生活扶助の方をどうするかということは、その効果によつて決まつて来るのだと思います。そういうふうに考えます。
#25
○中平常太郎君 ちよつと質問の途中でありますが、建設委員会の方から久松委員かお見えになつておりますので、私の質問はこのままちよつと打切つて置きたいと思いますが、委員長のお許しを得まして久松君に委員外の発言をお願いしたいと思いますが、よろしうございますか。
#26
○委員長(山下義信君) 御諮りいたします。只今中平委員の御意見のように、この際委員外議員の発言として久松君の発言を許しますことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#27
○委員長(山下義信君) 御異議ないと認めます。久松君どうぞ。
#28
○委員外議員(久松定武君) 皆様のお許しを頂きまして発言させて頂きます。
 私が、此の間から南海地震の影響によりまして四国を中心にいたしましてところの地盤の変動によりまして、大部分は沈下したのでありますが、その地域において、只今非常に飲料水に困つておるということは厚生委員会も御承知の通りでありますが、これに関しまして一つ是非皆さんに御了解を頂きたい点かございます。
 それは水道ですが、この問題は建設省と厚生省に関係がありまするので今日特に皆様にお願いいたしまして今までの私の調査の経過を御報告申上げたいと思いますがお許しを頂きます。実は昨年秋以来愛媛県を中心といたしまして地盤の沈下の影響から井戸水が塩水に変化してしまつた。愛媛県の沿岸一帯ほ非常に現在難儀をいたしておるのであります。今日厚生省の報告によりますると、この南海地震によりまする区域が今まで分かりましたところでは、和歌山県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、こうなつております。先月の下旬に愛媛県におきまして、四國四県と和歌山県、広島県それから岡山県、この七県が協議いたしまして、この対策についていろいろ情報の交換をいたしたのでありまするが、只今のところは目下その再県が厚生省の方へ水道並びに……、これは上水道と下水道とございますが、報告しております。それによりますと、数字的に申上げますると和歌山県が上水道によつて困つている市町村が五ヶ所、徳島県が四ヶ所、香川県が十二ヶ所、愛媛県が七十三ヶ所、高知県が十五ヶ所になつております。それから人口が合計二十四万六千人。下水道に困りております市町村が、和歌山県が一つ、徳島県が一つ、香川県が三つ、愛媛県が三十六ヶ所、それから高知県が一ヶ所、合計四十二ヶ所、こういうような状態になつているのでありまするが、先程本会議におきまして中事議員も緊急質問をなさいましたように、建設省と農林省、それから厚生省に跨る災害が多くなつて来たのでありまして、今最も緊急を要するものはへ高知が今以て塩水のために使われないというような状況になりたのが一つと、もう一つは、たださえ塩水で困りているところへ、飲み水まで今日はどうすることもできない。数町先から一々取寄せているというのが現状でおります。殊に波止浜方面から宇和島方面におきましては、所によりますると毎日の水を船で持つてきているような状態でありまして、非常に困難を来たしているような状態でありまして、この間もいろいろ事情を厚生省の方に伺つても、塩水を永く飲み続けていると人体に影響を及ぼし、その結果は心臓を悪くするような状態になつている。非常に憂慮せらるべき状態のように思う、こういうお話でありましたが、尚そのことを予算措置ということから考えますると、非常にむずかしい問題だ、御承知のように水道條例は人口一万以上でなければできない。簡易水道におきましては国家からの補助もない。而も今農村、漁村は非常に生活に喘いでいる。こういう状況におきまして、これを国家の補助なしに地方団体での救済ということは到底全面的にはできないというような状態なんでありまして、これは特に特別の御配慮を以ちまして是非やつて頂きたい。国家が補助をして頂きたいというのが念願でありましてへ私共は建設省の中に小委員会を作りまして、国土計画の総合研究をいたしているのであります。それで今までに地盤の沈下の原因もありますところの地震学の研究家河角博士、それから又防災研究所の京都大学の石原博士に来て頂きまして、それから建設省の地理調査所の武藤博士にも来て頂きまして、いろいろとそういう方面のことを伺つたのでありまするが、今後いたすべきことは、結局予算の処置を如何にするかという点でありまして、今これを成るべく早急に解決するのには、丁度厚生大臣がおられますからお伺いしたいのは、二十五年度の災害としてこれを処置して頂くことができるかどうか、この点も一つお伺いしたいのでありまして、同時に厚生委員の御管轄のことも随分ございますから、是非各位と共にこの点に御協力を願いたい、こう存じます次第でございます。
#29
○国務大臣(林讓治君) 只今この南海の地震に基きました水の問題につきましては、たびたびその地方からの御練簿も受けまして、誠に御同情申上げております。今日御承知の通年御出席の中平議員からも緊急質問がございまして、厚生省といたしましては取敢えず二十四年度とり僅かばかりの起債で一応やつたのでありますが、尚これがどういう工合でああいうものになつたのか、今までにかかり事態に遭遇いたしましに予算を計上いたしたことが過去においてございませんのですから、尚根本的に私共調査をいたしまして、そうしてできれば二十五年度の予算にでも追加予算と申しましようか、或いは予備費を使うというようなことで進んで参りたいと思つております。実は先般愛媛県の地元の方が多数おいでになりましたときに経済安定本部の政務次官の西村君、その他関係官とも相談いたしまして、何かこれを過去における一つの災害の現われとしてこれを一つ、救済の途を講ずるようにしようではないかという話合せをいたしまして、目下厚生省といたしましても、どういうふうな原因のものであるか、文これを根本的にどうするかどいうことを調査いたしておりますから、その調査の結果、直ちに調査の完全を期するということはできますまいが、差当つて必要なものはできればこの二十五年度において、私共何か一つ方法を講じて見たいと、こう考えております。尚事務的の問題、或いは大蔵省なんかとの関係もありましようけれども、私共といたしましては、二十五年度において何か一つ方法を講じて見たいと、こう考えておるわけであります。
#30
○委員外議員(久松定武君) 只今の厚生大臣の非常に御親切な御答弁でありまして深く感謝するものでございますが、どうぞ一つこの後も、厚生省並びに厚生委員の各位におきましては、是非この点につきまして御同情を持つて一つ解決いたされるようにお願いいたして、今日失礼さして頂きます。
#31
○委員長(山下義信君) 只今の久松議員のお話になりました問題につきまして、厚生委員会といたしましても建設委員会と連絡をいたしまして、これが調査等適当な方法を講じまして検討を加えたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#32
○委員長(山下義信君) 御異議ございませんと認めましてさよう取計ろうことにします。
#33
○委員会外議員(久松定武君) もう一つ恐入りますが、農林委員会と、それから建設委員会におきましては大体御了解を得まして、この国会の休会になりました後に、專門員の方にも一つ現地を観察して頂きたい。とういう希望を私持つておりますから、尚厚生委員におかれましてもその時期に願いますれば、委員の方並びに專門員の方も御視察願いたい。こう希望をいたす次第であります。
#34
○委員長(山下義信君) 成るべく御趣旨に沿うようにいたしたいと存じます。
#35
○中平常太郎君 私はまだ質問いたしたいことが、約半分程でありましたので、本日は他の議員もご質問があると存じますので、私の質問はこれだけで打切つておきまして、もう一回大臣にご出席を願いたいと思います。
#36
○井上なつゑ君 若しこの際大臣がおいで下さるなら一点だけお伺いしておきたいのであります。
 それは他でもございませんが、第二一條の社会福祉主事の問題でございますが、先般の公聽会にも公述人の方から申出されまして、非常に皆社会福祉主事について危惧の念を抱いておられますので、先程から中華委員も述べられておりますのでございますが、国民の健康で文化的な生活はどういうものだかということにつきまして、非常にいろいろ意見の相違がございまして、過般も自殺批判のことで新聞にちよつと私が意見を述べましたら非常にいろいろな声が出て参りまして、この生活保護の運営が非常に不公平に行つているのじやないか、公平に行つていないのじやないか、或るところでは、非常に賛沢な派手な生活をしている入にそれが行つて、そうかと思うと生活がよく行つていない人にそれが行かかい。中平委員が只今おつしやつたような事実があるようでございます。それにつきましても、社会福祉主事の仕事は大切だと思いますので、そういうことから社会福祉主事が余りにも事務的になつて、現在の民生委員の人で、子ろいうような不公平な生活保護が運営されて、民生委員の人に頼れないと思います。社会福祉主事の活動ということが皆非常に懸念されていると思いますか、政府におかれましても現在二箇所の学校でケースワークの教育をされているようでありますが、各府県にこういう人達を持つ行かなければならないと思いますが、この養成計画、増員計画はどういうふうになすつておられましようかつ先ず第一にその点を伺いたのであります。
#37
○政府委員(木村忠二郎君) 只今の御心配誠に御尤もでありまして、我々も今お話がありましたような弊害をできるだけなくいたしたい、かように考えまして、今回の社会福祉主事の設置ということにつきましても、特にその点を念頭に置いて規定いたしておるような次第でありまして、普通の府県市長村の吏員でなく、特に社会福祉主事という特別の職名を持ちましたものを置きまして、この職に当らせるということも、普通のあり来たりの吏員にやらせるのじやなくて、社会事業というものに十分積極的にも又技術的にも理解があり、見識を持つておるというような者をこの職に任ずるようにしたい。従いましてこの者の資格につきましては政令を以ちまして、特別の資格要件を定めたいというふうに考えております。これの養成計画につきましては、現在東西の社会事業学校、これは今度短期大学になりましたが、この短期大学及びこれに附設しでありまするところの研究科におきまして毎年相当数の者を養成いたしております。併しその数だけでばこれの普及には足りませんので、これに対しまする訓練と一ヶ条のについては特に留意いたしまして我々におきましても、長期の講習計画及び短期の講習計画というものを中央で立てておりますので、又地方におきましても大いに必要なるところの講習計画を立てさせております。その外に昨年の秋にこういう職員を、その現職におつて働きながらこれを訓練しまするところのインサーヴイス、トレーニングとうろことを昨年から始めておりまして、これにはインサーヴイス、トレーニングを專任に行、ますところの職員を各府県に置きまして、各府県の職員は中央におきましてこれに必要なる講習を行いまして、随時そのものに対しましては中央からいろいろとご指導をいたしまして、これが各府県並びに各市町村の職員をその現職に就いて働きながら訓練して行くというふうな措置を講じたいというふうに考えます。今後のやり方といたしましても、各府県におきまするところの、現地で指導しながら監督いたして行きますところの職員というものの充実を図りまして、これによりまして、実際に働きます者が仕事を適正に行なつて行くことができるようにやりたいと、かように考えまして、本年度におきましてはそ地方におきまして十分なる方途を講ずるようにいたして参りたいと、かように考えております。
#38
○井上なつゑ君 詳しく説明して頂きましたのですが、それじやもう一点伺いたいと思ひます。そういう人達の養成訓練に使われます費用は、百五十億なにがしかありますその中の、どれだけの費用が取られておりますか。
#39
○政府委員(木村忠二郎君) 東西の社会事業学校に要しまする経費が両方合せまして約八百万円か九百万円かあつたと思いますが、その外に講習の費用が短期と長期と合せまして約百万円前後、中央で持つております。これは百五十億の外でございまして、各府県におきましてこれに必要なる経費を計上いたしております。大体それだけの経費は現在あると思います。今後におきましてはその充実を図りたいと思いますが、尚我々考えておりましてまだ確定いたしておらないのであります。今後地方に増員いたします人員につきましては、十分そういうような訓練ができますような人を、地方に置けるようにいたしたいというふうな氣持ちを持つております。
#40
○委員長(山下義信君) 尚御質疑が残つておると思いますが、次回に継続することにいたしまして、本会議の都合がございますし、速記の都合もございますので、本日はこの程度で散会することにいたします。
   午後二時四十九分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     山下 義信君
   理事
           今泉 政喜君
           岡元 義人君
   委員
           中平常太郎君
           紅露 みつ君
           井上なつゑ君
           小杉 イ子君
  委員外議員
           久松 定武君
  国務大臣
   厚 生 大 臣 林  讓治君
  政府委員
   厚生事務次官
   (社会局長)  木村忠二郎君
   厚生事務官
   (社会局保護課
   長)      小山進次郎君

ソース: 国立国会図書館
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