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1980/03/07 第94回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第094回国会 本会議 第10号
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1980/03/07 第94回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第094回国会 本会議 第10号

#1
第094回国会 本会議 第10号
昭和五十六年三月七日(土曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第九号
  昭和五十六年三月七日
    午後一時開議
 第一 昭和五十六年度一般会計予算
 第二 昭和五十六年度特別会計予算
 第三 昭和五十六年度政府関係機関予算
 第四 裁判所職員定員法の一部を改正する法律
    案(内閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 日程第一 昭和五十六年度一般会計予算
 日程第二 昭和五十六年度特別会計予算
 日程第三 昭和五十六年度政府関係機関予算
 日程第四 裁判所職員定員法の一部を改正する
  法律案(内閣提出)
    午後四時三十四分開議
#2
○議長(福田一君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 日程第一 昭和五十六年度一般会計予算
 日程第二 昭和五十六年度特別会計予算
 日程第三 昭和五十六年度政府関係機関予算
#3
○議長(福田一君) 日程第一、昭和五十六年度一般会計予算、日程第二、昭和五十六年度特別会計予算、日程第三、昭和五十六年度政府関係機関予算、右三件を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。予算委員長小山長規君。
    ―――――――――――――
 昭和五十六年度一般会計予算及び同報告書
 昭和五十六年度特別会計予算及び同報告書
 昭和五十六年度政府関係機関予算及び同報告書
    〔本号(二)に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔小山長規君登壇〕
#4
○小山長規君 ただいま議題となりました昭和五十六年度一般会計予算外二件につきまして、予算委員会における審議の経過及び結果を御報告申し上げます。
 この予算三件は、去る一月二十六日に予算委員会に付託され、同月三十日政府から提案理由の説明があり、二月二日から質疑に入ったものであります。
 まず、予算の規模について申し上げます。
 一般会計の総額は、歳入歳出とも四十六兆七千八百八十一億円でありまして、五十五年度当初予算額に対し、九・九%の増加となっております。
 歳入予算中、公債金は十二兆二千七百億円を予定し、公債依存度二六・二%となっており、そのうち、特例公債は五兆四千八百五十億円であります。
 特別会計は、その数が三十八であり、また、政府関係機関の数は十五でありまして、ともに五十五年度と変わりがありません。
 なお、財政投融資計画の規模は十九兆四千八百九十七億円であり、伸び率は七・二%であります。
 次に、質疑について申し上げます。
 質疑は、国政の全般にわたって行われたのでありますが、その主なものについて申し上げます。
 第一に、経済及び物価の見通しについてであります。
 野党の委員から、「経済の現状は、五十五年の勤労者実質賃金が〇・九%のマイナスとなり、物価が大幅に上昇したため、個人消費が全く低迷しており、また、中小企業の倒産件数は、昨年一年間で史上二番目を記録し、多くの国民は、物価高と不況に生活の不安を感じておる。政府は、五十六年度五・三%の経済成長見通しを立てたが、いかなる根拠に基づくのか」との趣旨の質疑がありました。
 これに対し、政府から、「五十五年度は、夏ごろから景気のかげりが出始めたが、輸出が大幅に伸びた。五十六年度は、これを内需中心の経済に変えていかなければならないが、現在、明暗の差はあるものの大勢として相当に悪い状態である。しかし、今後物価は、さらに安定の方向に進み、個人消費の回復も期待でき、また、金利水準が低下すれば、中小企業関係の投資も伸びるものと思われる。したがって、各般の施策を機敏に進めることにより、五・三%の成長目標は十分達成できると確信している」旨の答弁がありました。
 また、野党の諸君から、「政府は、五十六年度の消費者物価上昇率の目標を五・五%と定めたが、石油価格が四十ドルを超えることは確実であり、最近の消費者物価の動向と予算関連の公共料金等の値上がりとをあわせ考えると、五・五彩はとうてい無理で、七%程度の上昇は必至と思うが、どうか」との趣旨の質疑があり、これに対し、政府から、「公共料金については、昨年は全体で二%以上の影響があったのに対し、五十六年度は、間接税増税分を含めても〇・五%であり、卸売物価の鎮静化の効果がやがて消費者物価にも及ぶと思われ、また、石油についても昨年のごとき戦争による急変はないと判断されるので、これらを総合して五・五%とした」旨の答弁がありました。
 第二に、財政問題についてであります。
 野党の委員から、「財政赤字を招いたのは、高度経済成長以来の財政構造のひずみが根本原因であるので、行政上のむだ遣いの整理をまず行い、その結果として二兆円の国債減額をなすべきであった。しかるに、国債の減額が先行し、歳出の削減が十分でなかったため、そのツケが一兆四千億円の大増税という形で国民に回されてしまったのではないか。財政再建を余り急激に進めると国民の理解が得にくくなるので、歳出の抑制を図りつつ、より緩やかな形で赤字国債を減少させていく方が望ましい。少なくとも、赤字国債の大量償還が始まる六十年度にゼロにすれば足りると思うが、なぜ五十九年に固執するのか」との趣旨の質疑がありました。
 これに対し、政府から、「五十六年度は四兆五千億円の税の自然増収が見込めるが、その分は、二兆円の国債減額と国債費及び地方交付税の増加とでちょうど消えてしまう。他方、一兆九千億円以上の当然増経費に加えて新規施策経費を、一兆四千億円の増税によって賄ったのであるから、かなりの経費削減を行ったことになる。赤字国債からいつ脱却するかは政策判断の問題であるが、日本の経済で、欧米先進国に比べ格段に劣っているのは、巨大な財政赤字を抱えておる点であることにもかんがみ、赤字国債そのものをなくするための財源探しは、五十九年度で終わる方が堅実な態度であり、金融情勢にも適合すると思う」旨の答弁がありました。
 また、野党の諸君から、「今回大蔵省が作成した財政の中期展望は、従来の収支試算と異なって各費目について積み上げ方式を採用しておる点で評価できるが、その内容を点検すると問題点が多い。すなわち投資部門については、新経済社会七カ年計画に基づき六十年までに百九十兆円の公共投資を達成するため、これを五十七年度から均等割りで増額しておきながら、本来並行的に増加するはずの建設国債を五十六年度と同額に抑え、その差を要調整額としておる。また、経常部門においては、租税弾性値を最近の実績よりも低く見て税収の過小見積もりをする反面、歳出の伸びを五十六年度予算に比較して過大に見積もり、その上、本来別に掲げるべき新規施策のための経費を、予備枠として一般歳出の中に入れることにより、要調整額を作為的に増額しておる。これは、増税路線の地ならしを図っておると言わざるを得ないが政府の見解はどうか」との趣旨の質疑がありました。
 これに対し、政府から、「中期展望は、五十六年度における制度、施策を前提とし、今後増税も行わず、制度の改正もしなければ、このような姿になることを示したものである。投資部門については、百九十兆円の前提があり、しかも建設国債は増額しないことにしたので、多額の要調整額が出ておるが、これは今後、毎年の公共投資の実施額を財政、経済情勢に応じて調整するなど、弾力的に処理をする。経常部門の予備枠は、後年度推計に当たっての技術的限界に備え、また新規事業の必要財源に充てるため、全体の一・五%を計上しだ。したがって、要調整額は固定的なものでもなく、増税の前提となるものでもない。五十七年度以降の予算編成に当たっては、現行制度を見直し、義務的経費を含めて徹底的な歳出の抑制に努力して、要調整額の圧縮を図りたい」旨の答弁がありました。
 第三に、減税問題についてであります。
 野党の委員から、「五十六年度の租税の自然増収四兆五千億円中、所得税が六割を占め、中でも給与所得の源泉分が莫大な額に達しておるが、これは、五十三年度以降四年間所得減税をせず、課税最低限を据え置いているために納税者が急増し、累進課税のために中間所得層以下の税負担が増大したからであり、一方、給与所得者と申告所得者の間に控除に関する不公平が存在しておる。また、政府は、日本の課税最低限は諸外国に比べて高いと言うけれども、購買力で比較すると日本の方が低くなる。他方、五十五年度の物価が七%程度でおさまることは困難な見込みとなっており、また、わが国の経済の安定が勤労者に負うところの多い点をも考慮して、この際所得税の減税に踏み切るべきではないか」との趣旨の質疑がありました。
 これに対し、政府から、「所得が増加すれば、納税者数も税額も当然にふえるが、日本の場合は諸外国に比べ、最低税率が一〇%と低く、税率の増加割合を細かく刻んでおるために累進効果が強くあらわれておる。給与所得と事業所得との間に制度上の不公平は存在しないが、捕捉率について思いどおりにいかないことは事実である。また、国際比較の場合には、一国の経済力が総合的にあらわれる為替レートを用いる方が現実的であり、合理的である。所得税について四年間据え置いているため低所得者層の負担が大きくなっておることは認めるが、窮迫した財政事情を何とか改善するため努力中であり、また、勤労者と同様に窮迫しておる零細な中小法人にも増税をお願いしている際でもあるので、所得税減税はしばらくの間ごしんぼう願いたい」旨の答弁がありました。
 また、「五十六年度も五十五年度と同様、年度内に数千億円の自然増収が出ると思われるが、その場合にも所得減税を行う考えはないのか。あるいは、財政再建期間中は絶対に所得税減税は行わないつもりなのか」との趣旨の質疑に対しまして、政府から、「五十六年度は税収についてきわめて厳しい積算を行っておるため、年度内での自然増収は期待できない。しかし、今後歳出の思い切った削減並びに税体系全体の抜本的見直しについて合意が得られ、赤字国債脱却のめどがつけば、所得税の課税最低限その他についても考慮しないというわけではない」旨の答弁がありました。
 以上のほか、日本国憲法と徴兵制、防衛に関する諸問題、武器輸出問題、中国に対する経済協力、行政改革と第二次臨時行政調査会、校内暴力等青少年非行問題、食糧需給計画、心身障害者対策、薬価改定その他医療問題、ベビーホテル対策、特定地方交通線問題、日米独共同の石炭液化プロジェクト、その他国政の各般にわたって熱心な質疑が行われましたが、詳細は会議録により御承知いただきたいと存じます。
 かくて、三月三日分科会を終わり、三月五日採決の結果、昭和五十六年度予算三件は、いずれも可決すべきものと決しました。(発言する者あり)
 なお、本七日、本予算三件に関し発言があり、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、日本共産党、新自由クラブ、各党の委員から反対の意見表明がありましたことを申し添えておきます。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#5
○議長(福田一君) 三件につき討論の通告があります。順次これを許します。野坂浩賢君。
    〔野坂浩賢君登壇〕
#6
○野坂浩賢君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となりました昭和五十六年度一般会計予算、昭和五十六年度特別会計予算及び昭和五十六年度政府関係機関予算、以上三案について、反対の討論を行うものであります。(拍手)
 八〇年代におけるわが国の政治的、経済的課題は、紛争の絶えない国際社会において、平和国家としての責務を果たすことにあると思うのであります。
 世界的に政治緊張と不安定が続く中で、平和憲法を持つわが国の国際的責任はきわめて重大であることを自覚をし、その上に立って、世界平和の確立のため最大限の努力を払うことが国民の願望であるのであります。(拍手)
 周知のように、軍拡競争が政治的にも経済的にも大きなマイナス要因となっていることは衆目の一致するところであります。その意味からすれば、わが国は、軍備を抑えていた成果を十分に享受してきたとも言い得るのであります。したがって、みずからの軍備増強、軍事大国の道を歩まないことはもとより、世界に向かって軍縮を訴える責任を持っていると思うのであります。(拍手)
 一方、国内経済的には、スタグフレーションが続く中で大企業優先の経済政策がとられ、国民生活を阻害していることは否めない事実なのであります。(拍手)
 今日の厳しい経済情勢の中においては、まず雇用の安定、物価の抑制など、国民生活の安定を目指し、国民生活に目を向けた福祉型経済に転換することがいま求められておるのであります。
 また、財政面では、政策運営の主要な手段としての機能を果たすために、歳入と歳出を全面的に見直し、国内経済の安定と対外経済の協調を進めていくことが必要と思うのであります。
 しかし、今日の状況は、軍事大国への志向が強まって、失業者も百二十万人を超えて、雇用の先行きも楽観できないのでありますし、企業の倒産も、一月としては過去最高の千三百件を超えるに至っておるのであります。しかも、国民生活の面を見ましても、昨年一年間の勤労者の実質賃金は一%のマイナスとなったのであります。統計調査の始まった一九五二年以来のゆゆしき局面を迎えており、また、消費者物価の上昇率も、年度当初の見通し六・四%を大幅に超えて、いまや八%にも達する情勢であることは御案内のとおりであります。
 かくて、国民生活は、実質賃金の低下と消費の切り詰め、地価高騰から住宅事情の改善のおくれとローンの圧迫、各種公共料金の値上げによる家計負担の増加と税負担の増大など、厳しい状況に追い込まれていると言わざるを得ません。
 その一方で、大企業は空前の利益を上げ、自動車の輸出にあらわれた対外経済摩擦の被害を国民に転嫁しようとしているのが、わが国の実情と言わなければならぬのであります。すなわち、国民生活の分野でも、内外経済の面でも、不均衡が拡大しておるのであります。
 政府が最大の政策課題としておる財政再建についても、いわゆる安上がり政府の実現を目指して、福祉の後退、受益者負担の拡大を図る一方で、国民から指弾されておる予算のむだ遣いを整理し切れないままに、大衆大増税を行おうとしておるのであります。
 政府の主張している財政収支バランスの回復には、膨張体質をもたらしておる予算編成方式を改めることが前提とされなければならないのであります。しかも、財政再建の目標は、一般会計はもとより、財政投融資計画、政府関係機関、地方財政及び国と地方との行政配分まで、広範な領域にわたっての構造的変革をなし遂げなければならぬと思うのであります。
 政府が自画自賛しておる財政再建元年予算は、このような観点から見るならば、軍事優先と大衆増税による国民生活圧迫の予算となっていることを指摘せざるを得ないのであります。(拍手)
 すなわち、第一に軍事費優先の予算と指摘したのは、防衛関係費予算の伸び率が、一般歳出の四・三%の伸び率を上回った七・六一%であり、しかも社会保障関係費の伸び率を超えておるのであります。防衛関係費の伸び率が社会保障関係費のそれを上回ったのは、防衛計画の実施以降初めての現象であり、今後の防衛予算が、これまでの福祉充実路線の足かせを外されて、増大しかねないことを暗示しておるのであります。
 しかも、今度の防衛関係費は、正面装備費が一七・七%も増加し、質的強化を特徴づけておるのであります。それを受けて、財政面では、後年度負担が一兆三千五百億円の巨額に上っておることを知らなければならぬと思うのであります。後年度負担が予算を先食いすることは、今回の概算要求枠九・七%という特別枠に端的にあらわれ、それだけに防衛関係費の聖域的扱いが高まらざるを得ないのは明らかでありましょう。
 さらに、アメリカからの防衛費の増額要求に加えて、国内の財界、企業からの軍事力強化論、さらに武器輸出の弾力化の声が強まっているのであります。世界の緊張激化に加担して、平和の確立に寄与することはあり得ないのであります。二重、三重に国民を苦しめる軍備増強路線を認めることは断じてできないのであります。(拍手)
 第二の問題は、財政の再建を、大衆増税、不公平負担を強化することで推し進めようとしていることであります。
 政府の財政再建元年の内容は、予算規模を前年度比一けたの伸びの点にもありますが、国債の発行額を二兆円減額したことが中心であります。
 この国債減額を可能にし、予算編成の財源となったのは、一兆四千億にも及ぶ過去最大規模の新規増税と、四兆五千億円に達する自然増収というなし崩し的増税であることは言うまでもありません。
 政府は、既存税制の枠内での増収対策を総洗いしたとしておりますが、一年延長された法人税率の引き上げを除くと、大衆に対する増税がその大宗を占めておるのであります。中でも、所得税の負担は、各日所得の上昇に伴う実質増税が深刻な事態をもたらし、所得の伸びの二倍以上の率で税金の負担が高まってきておるというのが現状なのであります。
 勤労者の所得税負担を軽減調整するための措置を講ずることなく、不公平な負担を押しつけつつ財源を確保することは、税に対する不満と不信を増幅させることになるのであります。
 国民の切望しておる所得税減税の実施については、この前に一定の合意を得て、具体化が図られると理解しておるのでありますが、いまこそ減税の制度化、物価調整減税の制度化を必要としておるのにもかかわらず、政府にその考え方は全く見受けられないのであります。
 その上、政府税制調査会が中期税制答申で主張しておる大型間接税あるいは大型消費税の導入を断念をしていないことは、財政の中期展望にも示された増税、特に所得税にもあらわれておるのであります。不公平税制是正に十分取り組みもせず、大衆増税による税制改革で財政再建という不公正な路線を国民に強制するがごとき方針は、断じて許すことはでき得ません。(拍手)
 第三に、実質的な福祉後退元年予算となっているということであります。
 財政再建のために、政府は、ばらまき福祉を見直すという口実のもとに、弱者にしわ寄せする社会福祉政策に転換しようとしているのが、今回の予算の大きな特徴なのであります。
 防衛関係費とは対照的に、社会保障関係費の伸び率は低下傾向をたどっておる上に、今回、老齢福祉年金、児童手当に所得制限が導入されたのであります。その発想の根本には、社会保障本来の思想よりも、福祉削減のための方策としての考えが先行していることは否定できません。
 わが国の福祉水準は低く、自助努力とか受益者負担強化以前の段階にあることからして、社会保障の拡充をさらに進めていかなければならぬのであります。そのための見直しは当然であり、政府のそれは福祉社会に逆行する政策であり、格差と不平等を拡大する結果をもたらすことは明らかであると言えるでありましょう。
 第四に問題となるのは、国民生活の向上と安定のための施策が欠落しておるということであります。
 住宅政策では、公共住宅建設戸数が前年度から減少して、住宅難の解決は、地価の上昇と相まって、ますます遠のいておるのであります。国民の生活に重大な影響を及ぼす国鉄地方交通線の大幅な切り捨ても、いま、あなた方は行おうとしておるのであります。また、国内の冷災害の状況、さらに世界の食糧不足事情等を考えるならば、減反政策を抜本的に再検討する必要があると思うのであります。
 第五に、財政再建のために、行政改革と財政民主主義を確立することであります。
 不要不急経費の削減、たかりの温床である補助金等の整理による経費の節減は当然であります。それに加えて、地方財政の充実、政府系諸機関の総点検、さらには会計検査院の機能強化など、行政改革に本格的に取り組むことが必要でありますが、政府は、地方財政を国の財政に従属させ、政府系諸機関からは剰余金を吸い上げ、会計検査院法の改正案は提出しないというのが実情であるのであります。
 また、財政再建は、単なる収支バランスの回復でなく、財政構造の改革でなければならぬのであります。そのためには、予算にかかわる審議会の民主化、資料等の公開が必要であるにもかかわらず、政府には全くその姿勢が見られないのであります。このような対応では、国民の合意を得ることも、財政再建も困難であると言わざるを得ません。
 私は、いま、政府予算に反対する理由を数点挙げて指摘をいたしましたが、最後に、特に強調しておきたいことは、鈴木内閣のモットーとする和の政治とは一体何なのか。国民との和を図ることを基本とすべきものであるにもかかわらず、与党内の派閥間の和が先行する危険性がきわめて濃厚であるということであります。(拍手)今回の予算委員会における予算の単独強行採決というあの暴挙は、はしなくも総理の和の政治の実体を暴露したと言わなければならぬのであります。(拍手)きわめて遺憾にたえないのであります。
 いまこそ民主主義の徹底を図ることが重要であり、その理念を貫かなければならぬのであります。鈴木内閣は、初の予算審議を通じて民主主義を軽視し、民主政治を軽んじたことは許しがたいことなのであります。数を頼む者は数で倒れるということを私は思うのであります。
 歴史の歯車を逆転させてはならないことを強く訴え、私の反対討論を終わる次第であります。(拍手)
#7
○議長(福田一君) 唐沢俊二郎君。
    〔唐沢俊二郎君登壇〕
#8
○唐沢俊二郎君 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました昭和五十六年度予算三件について、賛成の討論を行います。(拍手)
 御高承のとおり、昭和五十五年度の日本経済は、原油価格高騰の影響が消費者物価に本格的に波及し、これが要因となって景気の後退が懸念されました。
 幸いにも、国民各位の賢明で冷静な対応と、政府・自民党の政策よろしきを得て、いまやわが国経済は、この調整過程をほぼ乗り切ろうとしております。このことは、同じ石油ショックでわが国以上に深刻な景気後退に悩まされている欧米諸国から高く評価され、あのホメイニ師をしてさえも「日本に学べ」と言わしめておるのであります。(拍手)
 さて、このような環境下にある五十六年度予算でありますが、一般会計の規模は四十六兆七千八百八十一億円で、前年度当初予算に対し九・九%の伸びと、昭和三十四年度以来二十二年ぶりの一けた予算となっております。
 顧みますると、政府は、財政再建の最初の正念場となる五十六年度予算編成に当たっては、青嵐の志を抱く渡辺大蔵大臣を先頭に、まず財政再建に対する国民各層の理解を深めるための努力を全国的規模で展開するとともに、昨年の夏ごろからサマーレビューに取り組み、快刀乱麻を断つがごとく、あらゆる歳出にメスを入れたのであります。
 その結果、国家公務員の定員削減、官庁一般事務費の削減、大幅な補助金の整理等、数千億円に上る合理化措置をとったのであります。また、社会保障関係費にも所得制限措置を強化、導入し、真に助成を必要としている人々のために効率的な援助の手を差し伸べるという、現行よりも実質的に前進した福祉対策を行っておるのであります。
 しかるに、来年度の防衛関係費の伸びが、社会保障関係費のそれを〇・〇一%上回ったことを指摘して、福祉切り捨てにより軍事増強を図ったものであるという批判が一部にあります。ところが、社会保障関係費の増加額は、防衛関係費のそれの約三・七倍にも上っておることからも明らかなように、政府の福祉優先の政策がいささかも変更されていないことは明白であり、かかる批判は、木を見て森を見ざる哀れとも痛ましき暴論と言わなければなりません。(拍手)
 厳しい財政事情のもとにあっても、長期的な展望に立って、支出増を図るべきところへは十分な配慮が行われております。たとえば、科学技術振興費の増大、エネルギー関係費の重点的配分、すでに述べたように、国力に応じた防衛費と経済協力費の充実を図ったことなどがそれであります。
 このように見てまいりますと、五十六年度予算は、極力圧縮された規模の中で精いっぱいの効率的、重点的な配分を行った、ピアニッシモはあくまでも細心に注意深く、フォルテッシモはあくまでも力強く歌い上げた、いわゆるめり張りのきいた予算であると信じます。
 ところで、歳入面におきましては、当初危惧された国債の二兆円減額が達成されたことはまことに喜ばしい限りであります。今後も同額程度の国債減額を続行すれば、目標どおり昭和五十九年度までに赤字国債は完全に解消されるわけで、前途に財政健全化への明るい展望が開けたことの意義はまことに大であり、鈴木総理を初め政府の勇断に対し深く敬意を表する次第であります。(拍手)
 しかしながら、一方、財政再建のためとはいえ、所得税減税が行われない上に、一兆四千億円にも上る増税をお願いしたことは、恐縮至極に存じます。
 四兆五千億円の自然増収が見込まれるとはいえ、これは国債の減額や地方交付税の増加分等に充てられ、一般歳出財源としては三百八十億円程度しか残らないという財政の窮状をお察しいただきたい。御理解と御寛恕のほどをお願い申し上げる次第であります。
 かくして、鈴木内閣初の予算案は、二月二日より、ただいま委員長報告にありましたとおり慎重審議が続けられました。
 野党の諸君のお説の中には、例によってあどけない所論なしとはしなかったわけでありますが、眼光紙背に徹する調査の上、あるときは問題を徹底的に究明せられたり、あるときは、党派を超えて全員が静かに傾聴するような卓説を展開されたり、ここに野党諸君の御労苦を高く高く評価するものであります。しかし一方では、自分の主張をあくまでも貫かんがため、次々と作戦を展開され、ときには寝たり起きたりまた寝たり、(発言する者多し)秘術の限りを尽くされたのであります。
 これにに対し、わが自由民主党はそれこそ……(発言する者多し)それこそ誠心誠意、和の政治をモットーとする鈴木総理の意を体し、あくまで話し合いで解決せんとする小山委員長の方針に従い、あるときは耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍び、「各駅停車委員会」の愛称をいただきながら、あくまでしんぼう強く、両者納得のいく問題の解決を図ったのであります。
 たとえば武器輸出問題では、野党側から禁止法を制定すべしという意見が述べられ、しばしば論議を重ねた結果、今国会終了までに結論を出すことになっております。
 さらに、二十七日には日本社会党外四党による予算修正要求並びに日本共産党からの予算組み替え要求が出され、自由民主党において鋭意検討の結果、三月三日に回答が行われ、翌四日においても再度の検討の結果が回答されました。
 各分科会の審議は三月三日に終了いたしました。
 景気の谷間にある現下のわが国の経済状況を考えるとき、本予算はぜひとも年度内において一日も早く成立させる必要があります。この観点より、わが党は、四日より再三にわたり委員会を開会するよう懇請したのでありますが、野党の応ずるところとなりませんでした。そこで、委員長は、五日やむなく委員会を開会、主査報告の終了後採決を行ったのでありますが、これ以上の審議空転を避けるため万やむを得ざる措置であったと言わざるを得ません。(拍手、発言する者あり)
 昨日、議長裁定が行われ、また、各党の御理解により、再び審議が軌道に乗りましたことは御同慶の至りに存じます。
 また、この議長裁定において、予算修正問題についても、昭和五十五年度の剰余金によって対応できる場合は、各党関係者で実施について具体的に検討されることになり、また、物価安定のため必要に応じ、機動的、弾力的対策が講ぜられることになりました。しかし、本年度国民の皆様に格段の御協力をお願いすることには変わりありません。
 ところで、国民のがまんにもほどがあります。鈴木総理、仏の顔も三度というではありませんか。そこで、私は政府に申し上げたい。
 まず、行政改革の実施、補助金の整理合理化を徹底的にやっていただくこと。次に、生活関連物資の安定的供給を確保し、物価の安定を図ること。さらに、きめの細かな財政金融政策によって安定成長経済を確保すること。そして、財政再建に御協力いただいている国民の福利の増進に努力するとともに、より明確な展望を示していただきたいのであります。
 かくして、この五十六年度予算によって、わが国は、財政再建に向かって力強い第一歩を踏み出しました。
 このときに当たり、私は、緊縮予算によって奇跡的に経済の立て直しを図った、時のイギリス蔵相ハロルド・マクミランの言葉を思い出すのであります。彼は、財政演説の終わりに述べている。「しかしながら、偉大なる前進は今後も続けられねばならない。」
 私も、希望は大きく、財政再建が一日も早く達成されることを期待しつつ、重ねて国民各位の深い御理解と御協力をこいねがいまして、政府原案に賛成の討論を終わらんとするものであります。(拍手)
#9
○議長(福田一君) 坂井弘一君。
    〔坂井弘一君登壇〕
#10
○坂井弘一君 私は、公明党・国民会議を代表して、ただいま議題となりました昭和五十六年度予算三案に対し、反対の討論を行います。(拍手)
 まず、私は、鈴木総理が唱える和の政治とは一体何だろうか、残念ながらその欺瞞性を糾弾せざるを得ません。
 私ども公明党・国民会議は、日本社会党、民社党・国民連合、新自由クラブ並びに社会民主連合と共同して、国民の願いと期待にこたえるために、昭和五十六年度予算の共同修正大綱をまとめ、自民党に申し入れをいたしました。その内容につきましては、御承知のとおり、国民生活を守るために、きわめて重点的にしぼった要求でありました。
 ところが、政府・自民党は、この五党修正要求には全く耳を傾けないばかりか、われわれの理を尽くした交渉さえも一方的に拒否し、あまつさえ、予算委員会において自民党単独での強行採決という、かつてない暴挙に出たのであります。これでは、和の政治どころか、議会制民主主義をうたった憲法を踏みにじる、独善による対決の政治以外の何物でもありません。
 鈴木総理は、即刻、和の政治の看板は塗りかえるべきでありましょう。
 一方の課題でありました武器輸出禁止法の制定問題、さらに法務大臣のたび重なる改憲発言等々、鈴木内閣と自民党の対応とあわせ考えてみますときに、私が申しますこの意味が、ますますその感を深くするのは、国民もひとしく同感であろうと思います。
 幸いにも、衆議院議長の裁定によりまして、われわれ五党共同修正要求の一部が受け入れられ、所得税減税の実施と物価対策費の強化が自民党との間で確約されたのであります。われわれ五党の結束の成果は、少なからず国民生活に寄与するものと確信をいたしております。
 政府・自民党が若干の譲歩を示したとはいえ、本予算の強行採決という議会史上まれに見る汚点は、決して消えるものではありません。われわれの真摯な共同修正要求にも謙虚に耳を傾けようとしないばかりか、議会制民主主義のルールを踏みにじった鈴木内閣と自民党に猛省を促し、以下、昭和五十六年度の予算案に反対する理由を申し上げます。
 反対する第一の理由は、昭和五十六年度予算案に明確にされた増税再建路線であります。
 政府は、昭和五十六年度を財政再建元年と称しております。そして、その根拠として、赤字公債発行額を五十五年度より二兆円減額したことを盛んに宣伝しているのであります。
 しかしながら、この赤字公債二兆円の減額は、行政改革を初めとした歳出削減という政府みずからの努力によって実現しようとするものではなくて、一兆三千九百六十億円に上る史上最大の大増税と、四年連続の所得税課税最低限据え置きによる、いわゆる見えざる増税を引き当てようとしているのであります。
 しかも、大蔵省が国会へ提出をいたしました財政の中期展望は、わが党の矢野書記長がみずからの試算を提示し、ただしたように、歳出構造見直しの具体策を示さず、歳出の肥大化を容認する一方、税収の過小見積もりによっていたずらに要調整額を水増しし、増税再建路線のレールを敷いているものと言わなければなりません。
 財政再建は、まず歳出構造にメスを入れなければなりません。公務員給与費の過小計上、財投肩がわりによる住宅金融公庫、農林漁業金融公庫への利子補給金の圧縮などによって、歳出の伸び率を九・九%に抑えたとはいっても、それは何ら減量政策の成果の意味を持つものではありません。
 私は、予算委員会におきまして、補助金整理がいかに名目的にしか行われていないかの具体的な事実を取り上げましたが、この際、改めて、歳出構造の見直し、特に行政改革、補助金整理の徹底を強く要求するものであります。あわせて、大型消費税の導入には断固反対であることをここに改めて申し添えるものであります。(拍手)
 第二は、所得税減税の実施が約束されたものの、われわれの要求には及ばず、依然として実質増税を国民に押しつけている政府予算案を認めるわけにはいかないということであります。
 五十三年以来、所得税の課税最低限が据え置かれた結果、異常なまでに所得税の税収がふえ続けておりますことは御承知のとおりであります。所得税の五十六年度予算額十三兆七百九十億円は、五十二年度決算額六兆五千七百八十三億円に比べまして六兆五千七億円もふえ、その増加率は九八・八%に及んでいるのであります。まさに見えざる増税の実態であります。
 こうした実質増税の中で、とりわけサラリーマンの税負担の増加は見過ごしにできない状況になっております。つまり、給与所得者の納税人員が著しくふえるとともに、五十二年度から五十六年度までの一人当たり給与額は二六・五%の伸び率にとどまっているのに対し、一人当たり課税額は五五・九%増にはね上がっているのであります。
 五十五年春闘で、政府の消費者物価見通しと日本経済の推移を勘案し、賃上げを自粛した勤労者に報いられたものは、物価高騰による実質賃金の目減りでありました。われわれは断じてこの事態を放置、容認することはできません。(拍手)今後も引き続き、所得税減税を要求していくことを、ここに改めて明らかにしておきたいと思います。(拍手)
 政府予算案に反対する第三の理由は、政府予算案が公共料金の軒並み値上げを強行しようとしている点であります。
 政府は、五十五年度当初において消費者物価上昇率六・四%に抑えることをかたく公約いたしました。ところが、改定見通しでは七%程度に修正してしまった。物価情勢は、この七%程度に抑えることすら不可能となっており、いまや上昇率八%に迫ろうとしている現状であります。
 こうした物価上昇は、実質所得のマイナスというゆゆしき事態を引き起こしていることは、さきに指摘したとおりであります。物価安定を実現できなかった政府の責任は、きわめて重大であると言わなければなりません。
 五十六年度政府見通しでは、消費者物価上昇率を五・五%と見込んでおりますが、この実現はこれまた容易ではないはずであります。消費者米麦価、国鉄運賃、国立学校入学料、検定料、郵便料金、塩等々の公共料金は、波及効果も含め、消費者物価を著しく押し上げることは必至だからであります。
 国民生活を守り、同時に景気回復を実現するために、物価安定は何としても達成されなければなりません。われわれは、五十六年度予算にも、五十五年度予算に準じて設定される緊急物価対策費の有効使用を目指すものであります。
 反対する第四は、政府予算案が福祉後退を企図しているからであります。
 社会保障関係費の一般会計構成比は毎年低下を続けております。それにも増して、児童手当制度の所得制限の強化、老齢福祉年金の実質所得制限の強化と物価上昇に満たない年金額の引き上げは、福祉後退の実態を覆い隠すことはできません。国家の将来も考えず財政再建に名をかりて、児童手当制度の所得制限の強化によって十七億円の国庫負担の減額に腐心する政府の姿勢は、財政再建におぼれて、国民と国家の将来を誤るものと言わなければならないと思います。われわれが要求した児童手当制度の所得制限の据え置きは当然であります。老齢福祉年金一律二万五千円への引き上げについても同様であります。
 さらに、私は、本年が国際障害者年であるにもかかわらず、強力な障害者対策が講じられていないのも納得できないのであります。
 そのほかにも、倒産の危機に見舞われている中小企業に対する対策は、これまたきわめて不十分。また、中高年齢者の雇用対策も見るべき具体策が講じられていないのは、中高年齢者の雇用不安に目をつむるものと言わざるを得ないのであります。
 以上、昭和五十六年度政府予算三案に反対する主な理由を申し述べましたが、重ねて、国民生活切り捨ての、増税、値上げ、福祉後退、この政府予算に反対する態度を表明するものであります。
 最後に、鈴木総理に対し、衆参同時選挙の大勝におごる政府・自民党に、いまや国民の間から次第に批判が巻き起こりつつある現状を直視されて、内外に通ずる激動の時局に対応する一国の総理として、国民の声に真摯に耳を傾け、国民と国家の将来を誤ることのなきことをあえて申し上げ、反対の討論を終わります。(拍手)
#11
○議長(福田一君) 神田厚君。
    〔神田厚君登壇〕
#12
○神田厚君 私は、民社党・国民連合を代表いたしまして、ただいま議題となっております昭和五十六年度一般会計予算、同特別会計予算及び同政府関係機関予算に対しまして、一括して反対の討論を行うものであります。(拍手)
 一昨日、自由民主党が、衆議院予算委員会におきまして無謀にも本予算案の強行採決を行ったことに対し、冒頭、強く反省を求めるものであります。(拍手)多数の力を背景としたおごりが具体的な姿をとったこのような議会運営に対し、良識ある国民は、これから先の政治の行方を大変憂慮しているのであります。議会制民主主義をみずからの手で破壊する、このような暴挙を断じて許すことはできません。
 さて、昭和五十六年度予算編成の最大の焦点は、財政再建をいかなる方法で進めるか、行財政改革をいかに徹底して断行するか、さらには、生活不安解消を図る立場から、所得税減税をいかにして実現するかということであります。
 この見地から、わが党は、来年度予算に対しまして、行財政改革の断行と不公正税制の是正、大企業の法人税率の二%引き上げなどにより、大衆増税によらない財政再建予算を編成するとともに、所得税減税の実行などを強く主張して、予算委員会におきまして、そのための具体的な提案を行ってきたところであります。
 しかるに、政府の昭和五十六年度予算案は、行財政改革をないがしろにし、国債の二兆円減額を、わが国経済並びに国民生活全般に多大なる悪影響を及ぼす大幅増税で賄おうとするなど、まさに大衆増税予算と断ぜざるを得ないものであります。
 また、所得税減税の見送り、公共料金の軒並み値上げ、福祉の実質的後退など、財政再建の美名のもとに、国民生活は多大な犠牲を強いられようとしているのであります。
 このようにして、いまや国民的課題ともなっている行財政改革の断行、不公正税制の是正を積極的に行うことなしに、大衆増税の実施か、あるいは福祉の大幅後退かという単純、不正確な二者択一の選択を国民に求める政府の態度は、国民の意思や願いを全く無視したものであり、われわれのとうてい容認できるものではありません。(拍手)
 もとよりわが党は、責任野党としての立場から、かねてより、財政再建問題に対して現実的かつ具体的な提言を行ってまいったのであります。
 その基本方針は、まず第一に、増税を行う前に行政機構の簡素化、効率化、むだな経費の徹底した節約などの行財政改革を断行することであり、第二には、わが国経済の景気を停滞させ、国民生活を圧迫する大衆増税は行わず、不公正税制の是正を徹底して行うことであり、そして第三に、わが国経済の安定成長を維持し、税の自然増収の確保に努めることであります。
 わが党は、このような基本方針のもとに、赤字国債解消の時期を昭和六十年代初頭とし、わが国経済並びに国民生活を混乱に陥れることなく財政再建を達成すべきことを強く主張してまいりました。
 これに対し、これまで政府は、昭和六十年度からは赤字国債の償還が始まる。そのときまでには、借金を返すために借金をすることは何とかやめておかなければならないとしまして、赤字国債からの脱却の時期は昭和五十九年度をめどとするという基本方針をとってこられたわけであります。
 しかし、五十九年度に赤字国債の発行をゼロとするという政府の方針は、もともと一年間の余裕を持たせたものなのであります。すなわち、五十年度から大量発行が始まった十年ものの赤字国債の償還は六十年度から始まるわけでありますが、借金を返すための借金をすること、すなわち、十年ものの赤字国債の借りかえを回避するためには、六十年度に赤字国債の発行をゼロとすればよいのであり、政府がこれまでとり続けてまいりました五十九年度に赤字国債の発行をゼロとするという方針は、決して動かしようのないものではないのであります。また、五十年度発行の赤字国債には、借りかえの禁止の規定がなく、六十年度に借りかえを行うことは法律上可能なのであります。
 これに対しまして、鈴木総理は、五十九年度赤字国債脱却の根拠について、施政方針演説の中で「今日の不健全な財政状態を放置し、いわゆる赤字公債の償還のために新たに赤字公債を発行しなければならないという状況に立ち至れば、国家経済はもとより、国民生活にとってもゆゆしい事態となり、やがてはより大きな国民の負担となる」ことを憂えざるを得ないと述べられております。
 しかし、赤字国債は十年債に限らず、三年債、五年債があり、これらの赤字国債の償還は五十六年度から始まるのであり、一方で、来年度予算におきまして五兆四千八百五十億円の赤字国債の発行を予定していることは、まさに政府自身が赤字国債の実質的な借りかえをみずからの手で行おうとするものにほかならないのであります。
 このような観点から見ても、赤字国債の発行を五十九年度でゼロにするという政府の方針の論拠は余りにも希薄であり、そのような一方的な前提のみしか提示をしないままに、歳入不足を補うための大幅増税が不可避であると主張し続ける政府の姿勢は、その論拠が薄弱であるばかりでなく、納税者たる国民を全く無視したものであり、その理解を得ることはできないと思うのであります。
 一方、わが国経済は、一昨年来の第二次石油ショックを、実質賃金の低下に見られるような勤労者の犠牲のもとに辛うじて乗り切ってきたわけでありますが、昨年一年間の平均実質賃金は、対前年比〇・九%減となり。戦後統計史上初めての賃金目減りという異常な事態に立ち至ったのであります。
 さらに、最近の物価情勢から見て、年度間平均の実質賃金もプラス維持は絶望と見られているのでありますが、現在の景気のかげりは、まさにこの実質賃金の減少による個人消費の低迷がもたらしたものにほかなりません。
 政府が、五十五年度の消費者物価上昇率六・四%という公約を守れなかったという重大なる失政に対し、その責任を痛感されるならば、そして同時に、政府が、来年度において個人消費を中心とする民間の活力によって五・三%の実質経済成長の達成を期待されるのであるならば、この際、五十三年度以来据え置かれたままになっている基礎、配偶者、扶養などの人的控除の引き上げ並びに給与所得控除の引き上げによる大幅な所得税減税を実施すべきであります。
 しかるに、これまでの予算審議の過程では、所得税減税に対する国民の切実な要求にこたえることなく、その要求をことごとく無視し続け、さらには、減税要求を盛り込んだ野党の予算修正要求に対して、何らの誠意ある態度も示さないままに、予算委員会における採決を自民党単独で強行したことは、数の力によって他の意見を抑えつけようとする政府・自民党のおごりを余すところなくさらけ出したものであり、冒頭指摘したとおり、まさに健全な議会制民主主義を踏みにじる暴挙と言わなければなりません。(拍手)
 幸い、昨日、不満足ながらも所得税減税の実現に一歩踏み出した議長裁定案が出されましたが、政府は、これをその場逃れの口先だけの約束とせずに、国民のひとしく願っている所得税減税を断固実行すべきであり、同時にまた、武器輸出や憲法問題など、平和国家にふさわしい政策の遂行を強く求め、私の反対討論を終わります。(拍手)
#13
○議長(福田一君) 林百郎君。
    〔林百郎君登壇〕
#14
○林百郎君 私は、日本共産党を代表し、昭和五十六年度予算三案に対し、反対の討論を行うものであります。(拍手)・反対の理由を具体的に述べる前に、私は、五日の予算委員会における自民党の単独強行採決の暴挙を、満腔の怒りを込めて糾弾するものであります。(拍手)
 国政の基本である当初予算の単独の強行採決は、かつて米軍の全面占領下にあった一九五二年の二月以来、実に二十九年ぶりであります。しかも、実に今回は、このときを上回る暴挙で、議会政治の歴史に、ぬぐうことのできない汚点を残したものであります。多数議席におごって、議会制民主主義の基本原則を踏みにじって恥じない自民党と鈴木内閣を、国民は絶対に許さないでありましよう。(拍手)
 しかし、強調しなければならないのは、この暴挙は、自民党の真の強さを示すものではないということであります。逆に、その弱点をさらけ出したものだと言わざるを得ません。
 アメリカと財界の要求に忠実に従って、戦車やミサイルが福祉、教育の踏みつぶしをする、このような予算に対する国民の怒りが燃え広がり、この事態に直面した自民党が、昭和五十六年度予算は国民には絶対に受け入れられない最悪の予算であることをみずから認めていることを内外に示すことになったからであります。(拍手)
 さて、周知のとおり、昨年の勤労者の実質賃金は前年を下回り、統計始まって以来の異常な事態となり、勤労者の家計には、税金、社会保険料などの負担とともに、公共料金やローン返済などの負担がますます重くのしかかっております。
 農家は、減反に加えて冷害と豪雪に苦しみ、実質所得は二年連続して低下しておるのであります。中小企業は、月千件以上の倒産が実に連続六十四カ月も続いているのであります。ことし一月は千三百件と、−一月としては史上最高という記録をつくりました。
 このような国民生活の困難とは全く対照的に、大企業は、昨年九月期の利益を前期比一挙に五割以上も伸ばし、また、海外投資を急増させて、多国籍企業として繁栄する道を進んでいるのであります。
 したがって、来年度予算は、国民生活の防衛を何よりも優先し、それとあわせて財政再建もしなければならないのであります。
 わが党が提起しました予算の組み替え提案は、軍事費の大幅削減、大企業優遇の不公平税制の是正で財源を確保することによって、この課題を実行に移すことが可能であることを具体的に明らかにしたのであります。
 しかるに政府・自民党は、このわが党の提案を全面的に拒否したばかりか、財政再建を口実に、これまでの大企業奉仕のばらまき財政がつくり出した膨大な借金のツケをすべて国民に押しつけるだけでなく、大軍拡路線の負担をすべて国民に転嫁するという驚くべき二重の犠牲を国民に押しつける予算を最善のものと強弁し、単独採決という暴挙にまで出て、あくまで犠牲を国民に押しつけようとしたのであります。(拍手)
 しかも重大なことは、このような反国民的負担増大の方向が、単に来年度にとどまらず、一九八〇年代の全期間にわたって、ますます強められようとしていることであります。
 財界の要求とレーガン政権の圧力に従って、政府がしばしば口にするいわゆる総合安保なるものは、その実は国民生活の犠牲の上に日米安保条約の攻守同盟化を基軸とした大軍拡を推し進め、軍事費をNATO並みのGNPの三%にまで飛躍的に拡大しようとするものであります。
 このような予算案は、財政再建元年どころか、大増税元年予算、福祉切り捨て元年予算であるとともに、軍拡元年予算ともなっていると言わざるを得ないのであります。(拍手)
 さて、反対の主な理由を具体的に述べたいと思います。
 反対理由の第一は、本予算案が軍事費を削り、暮らしと福祉、教育の充実を求める国民世論に挑戦し、憲法違反の軍事費を急速に拡大したことであります。
 アメリカ政府の執拗な圧力のもとに、軍事費は、予算編成の最初の段階から別枠扱いとされ、一般経費の平均伸び率四・三%を実に八割も上回る七・六一%増となり、ついに福祉予算の伸び率を追い越しました。これこそ政府予算の性格を端的に示したものではないでしょうか。
 とりわけ、三海峡封鎖の実戦上の要求に基づくC130H大型輸送機、E2C早期警戒機、米空母護衛のための四千五百トン級ミサイル積載護衛艦、F15戦闘機などの正面装備費を、実に一七・七%も急増させておるのであります。その上、中期業務見積もりの一年繰り上げ達成という大平・カーター会談での密約を忠実に履行しておるのであります。
 しかも、新規軍備発注の大部分は後年度負担方式をとっており、このため、後年度の負担の総額は実に一兆三千五百億円にふくれ上がり、今後の予算を先取りし、五十七年度以降、実に二けた台の伸びを決定づけています。
 また、米軍地位協定に何の根拠もない在日米軍への支出も増大する一方ではないでしょうか。
 わが党は、本会議、予算委員会での論戦を通じて、米軍岩国基地への核兵器持ち込みの重大な疑惑を明白な証拠を持って追及したのであります。しかし、政府答弁は、「アメリカがそう言っていないから大丈夫だ」の一点張りであったのであります。
 さらに武器輸出禁止の法制化を拒否し、九条改憲発言を繰り返す奥野法相の擁護、竹田前統幕議長の重大発言への弁護措置、わが党の追及で明らかになった待機命令前の参戦準備態勢、自衛隊法の改悪の意図の表明等々、自民党鈴木内閣の危険な本性をあらわしたものではないでしょうか。
 私は、五月に予定されているレーガン大統領との会談で、鈴木総理がこれ以上危険な負担を約束しないよう強く警告するとともに、この異常な軍拡に踏み切った鈴木内閣に対し、国民が必ず将来にわたって反対の態度を強く表明するであろうことを、この壇上から断言するものであります。(拍手)
 反対の第二の理由は、政府は、大企業、大資産家優遇の不公平税制を温存する一方で、一兆四千億にも上る史上最高の増税を国民に押しつけ、所得税減税の四年間連続見送りによる実質大増税を強制し、その上に、五十七年度には「課税ベースの広い間接税」すなわち装いを変えた一般消費税の導入を策しているではないでしょうか。
 特に、日本の課税最低限は主要国中最高などという政府の言いわけが、わが党の追及で全く崩れ去ったにもかかわらず、わが党の六千億円の所得税減税要求を頑迷に拒否したことは断じて許すことができません。(拍手)購買力平価という最も適切な基準をもって比較すれば、日本は主要国中最高どころか、最低であることは政府自身が認めているではありませんか。
 年収二百五十万円の四人家族の平均的な勤労者の所得税負担は、実に五十二年に比べて四倍にもなっておるのであります。一方、大企業、大資産家に不当にまけている税金は、三兆円を大きく超えております。
 私は、ここに大企業奉仕、国民生活破壊の政府の姿勢が最も明らかに示されていることを指摘せざるを得ないのであります。
 反対理由の第三は、来年度予算が、国民にとって最も切実な福祉と教育費の露骨な切り捨てに着手したことであります。
 物価上昇が八%に及んでいるにもかかわらず、政府予算案は、老齢福祉年金の引き上げをわずか千五百円、六・六%にとどめた上に、所得による格差制度を導入いたしました。
 児童手当も、支給額はもとどおりにしておりますが、これに所得制限を強化し、そのため十万人が新たに支給対象から排除されているのであります。
 さらに、来年度だけはようやく無料制度を継続し得た老人の医療制度も、五十七年度からは有料化がたくらまれておるのであります。
 加えて、失業者が増加しているにもかかわらず、現在十万人が就労している失業対策事業の五年内打ち切りを言明し、五十六年度には二万人の首切りを準備しているのであります。
 国際障害者年を迎え、立ちおくれだ障害者対策をいよいよ強化しなければならないときに、わが党が求めた大企業の障害者雇用の改善措置についても、政府は明確な態度をついに示しませんでした。これで何がきめの細かい福祉でしょうか。
 教育予算についても同様です。子供たちの教育環境をよくし、非行をなくしたい、落ちこぼれをなくしたいという父母と教師の切なる願いに対し、政府予算の回答は、高校建設費を初めとする教育施設費の大幅切り下げではありませんか。
 小中学校の教科書の無料制度は存続されたものの、公害問題、商社の悪徳商法を記載した教科書に対し、政府が介入して内容を大企業本位に変えることに踏み切ったのであります。総理の言う「二十一世紀への足固め」を本気で望んでいるならば、力を注ぐべきは、子供に真実を教え、健やかに育てる教育ではないでしょうか。
 反対の理由の第四は、財政再建のために、大企業奉仕のむだを徹底的になくす、国民本位の民主的行政改革に取り組むべきときに、政府予算が、これに全く逆行する国民サービス切り捨て、大企業奉仕の一層の拡大の方向を明らかにしていることであります。
 アメリカの世界戦略に従って、韓国を初めとするファッショ的軍事政権をてこ入れするとともに大企業の海外進出を助ける経済協力費を別扱いとし、大幅に伸ばしております。しかも総理は、今後五年間にこれを二倍以上にすることを公約し、ここでも五十七年度以降の予算を先取りしているのであります。
 さらに、一般会計で約五千億円、特別会計を含んで総額八千五百億円の巨額に達するエネルギー対策費の大部分も、補助金、利子補給金などの形で石油メジャーと大企業のふところに転げ込む仕組みとなっているのであります。
 最後に、総理は、「和の精神」とか「活力にあふれ、ゆとりに満ちた安定感のある国家」をつくるなど、美辞麗句を並べていますが、実際に総理がやろうとしていることはどうでしょうか。(「やめろ」と呼び、その他発言する者あり)それは、本予算案で明らかなように、国民には苦しみを与え、日本の将来を限りなく不安と危険にさらすものであり、あくまで多数を頼む強行姿勢ではないでしょうか。
#15
○議長(福田一君) 林君、申し合わせの時間が過ぎておりますから、なるべく速やかに願います。
#16
○林百郎君(続) 以上、日本共産党は、国民の生活と民主主義、平和を守るため闘い抜いてきた党として、本予算に断じて反対の立場を表明し、あくまで軍事費の削減、国民生活擁護のため奮闘することを明らかにし、私の討論を終わります。(拍手)
#17
○議長(福田一君) 中馬弘毅君。
    〔中馬弘毅君登壇〕
#18
○中馬弘毅君 私は、新自由クラブを代表して、昭和五十六年度予算案に対し、反対の討論を行うものであります。
 わが国の政治は、依然として政権交代のないまま、自民党単独の政権が二十五年以上も続いているわけでありますが、その中にあって、ここ数年は与野党伯仲という事態を踏まえ、国会審議では原案を修正するなど、野党の意見も取り入れて、よりよき法律や制度をつくろうという議会制民主主義の本来の姿が定着し始めたかに見えていたのであります。
 しかるに、昨年の衆参同時選挙で安定多数を回復した自民党は、このたびの予算審議において、野党の修正意見を全く無視し、質疑時間を残したまま、単独採決を強行してしまいました。
 われわれは、反対の立場であっても審議拒否はしないことを立党以来墨守しておりまして、今回も順序を踏まえての議事進行であれば、出席して審議を尽くすことを申し入れたにもかかわらず、その回答もないままの強行採決でありました。せっかくのよき慣行が、多数におごる一部の自民党議員の暴挙によって突き崩されたことは、わが国の議会制民主主義に大きな汚点を残したということで、残念でなりません。
 議長あっせんで収拾されたとはいえ、かかる事態を二度と繰り返さないよう、そして多数党の良識を取り戻されるよう、まずは自民党に深く反省を求めるものであります。
 ところで、わが国の財政は危機的状況を迎えていることは、改めて言うまでもありません。このまま推移すれば、数年を経ずして、国民の負担の限界を超えた大増税か、あるいは国債残高の天文学的累積によって、超大型インフレでしか収束し得ない事態に立ち至ることは、火を見るよりも明らかであります。
 政府もようやくこのことを認識し、五十六年度予算案を財政再建元年予算として、歳出の伸びを一けた台に圧縮し、赤字国債の二兆円減額を今予算案で実現したことは、わが党としても一応の評価をいたすものであります。
 しかしながら、この再建策の内容を検討するとき、五十六年度予算案が財政再建のスタートとしては全く不十分なものであることが明らかになるのであります。
 すなわち、歳出の伸びの一けた台圧縮は、給与改善費という支出額の未確定な予算項目を、五十五年度予算の二%計上から一%削減し、一%計上とすることによって達成されたものであります。
 また、防衛費について見ても、正面装備費用のほとんどが五十七年度以降の後年度負担の形をとっており、新規に後年度負担となった額は七千八十億円に上っているわけであります。装備の内容はともかくとして、歳出の伸び一けた台圧縮のための数字的テクニックが、ここにもあらわれているのであります。
 また、国債費の二兆円減額という措置は、税制改正による一兆四千億円に上る増税と、四兆五千億円という巨額な自然増収という名の増税、すなわち、両者を合わせた五兆九千億円があって初めて達成されたものであります。国債発行額の減額が、このような巨額な増税によって達成されたものであることを見れば、二兆円の減額は評価をすべき内容を持たなくなるのであります。
 財政再建元年予算の目玉とされた赤字国債発行二兆円減額と歳出の伸びの一けた台圧縮とが、国民の負担増と予算編成上の数字的テクニックでなされたものである以上、われわれは、政府の財政再建に対する姿勢と熱意に全く疑問を抱かざるを得ないのでございます。
 この結果、政府の財政規模はこの期に及んでも五十六年度の名目GNPの伸び予測九・一%を上回る九・九%の拡大となり、安上がり政府どころか大きな政府を目指したものになっているではありませんか。
 いまや国民多数の声は、KDDや電電公社などにおける血税の乱費に対する怒りであり、赤字であっても人員の削減もボーナスの減額もなく、民間よりはるかに高い年金を受け取る官民格差に対する憤りであります。
 われわれは、昨年夏の予算編成時期から一貫して、行財政改革による歳出の思い切った削減を主張し、九月末には行政改革の具体的な内容を、公明、民社、社民連の各党の協力を得て四党合意として政府に提言をいたしました。その後も予算編成への提言の中で抜本的な歳出構造の見直しを求めてきたのであります。また、公務員制度の見直しの手始めとして、臨時国会に提出された国家公務員に定年制を導入するための国家公務員法の一部改正案、民間の実情を考慮した退職金の支給割合を改めるための国家公務員退職手当法の一部改正案の早期成立を、国会の駆け引きの材料とする与野党の中で、わが党だけは強く主張したのでありました。
 財政の再建は、このように、われわれが何度となく主張してきたように、思い切った行財政の改革によって初めて達成されるものであります。すなわち、徹底的な行政機構の簡素化、補助金の大幅な整理統合、行政の非効率を生んでいる各種諸制度の見直し、不公平な税制の是正による歳入の適正化などによるものであります。
 この観点から来年度予算を見るとき、相も変わらない増分主義によって、経費は全般的にふくれた現状固定型予算となっております。
 公務員の定数にしても、一般行政職、国立学校関係職員、郵政事業など五現業職員を含めて来年度わずか百一人の減員を行ったにすぎません。約九十万人もいるこれらの職員の定数削減がわずか百一人であり、前年度実績の七百七十人に比べても大きく後退しております。国立医大付属病院の新設等の事情があるにせよ、新規の増員需要には配置転換等で対処することが、民間企業であれば当然の原則でありましょう。
 機構の改革を見れば、日本航空機製造の民間移管を決めたのみで、あとは五十五年度行革の踏襲をうたっているだけであります。
 さらに補助金の整理統合について見ても、整理統合件数では千三百二十九件の合理化が講じられていることになっておりますが、廃止された件数で見れば二百九十二件であり、この反面、百九十八件が新設されております。このため、金額的には六千五百四十七億円の大幅な増加であり、補助金を整理して行政の効率化を図るという趣旨からは、はるかに遠い措置と言わざるを得ません。
 これらの事実から明らかなように、政府が言うところの徹底した行政改革とは、事実としては何ら実の上がらぬ標語にしかすぎないと言えるのではないでしょうか。
 また、財政赤字の大きな要因であり、かつ、時代の要請に合致しなくなった行政非効率の代表的な制度として、いわゆる三Kの問題があります。
 医療費に関して一例を挙げれば、薬価の問題があります。薬価基準の改定は、五十三年二月に行われた後、今日まで三年以上行われないまま据え置かれております。薬価基準と実際の医薬品の売買価格の乖離は、各種調査によってもすでに明らかであります。現在、医療に関しての国の財政支出三兆六千億円のうち、この薬価基準と市場価格の差額による不要な支出は五千億円以上となると考えられます。医療費のむだな支出による財政負担は、このような一つの例をとっても膨大な金額になるわけであります。
 また、食管制度についても、現在、農林水産省で同法の改正が検討されているようですが、その内容は、米穀通帳の廃止など、すでに有名無実となっている制度の手直しにすぎないとのことです。
 毎年一兆円にならんとする財政支出を行い、そのことが過剰米を生み、生産者には不当とも言える減反を押しつけ、消費者には国際価格の三倍の米価を強制しているのでございます。さらに、この制度を現状のまま存続させることは、さきの農政審の答申にまつまでもなく、日本農業の将来に暗い見通しをもたらすものであると同時に、財政の負担をさらに悪化させる原因ともなるのであります。
 国鉄についても、昨年成立した再建法の実を上げることはもちろんでありますが、これが所期の目的を果たしたとしても、国鉄赤字一兆円余の一部が解消されるにすぎません。国鉄経営の民営移管等も含めた抜本的制度改革が望まれるゆえんであります。
 税制の不公平は租税特別措置等にまだまだ多く残っていますが、この問題はさておき、われわれがいま指摘しなくてはならないのは、昭和五十二年度以降、いわゆる所得課税最低限が据え置かれており、今年度の消費者物価上昇率は政府の見通しの七%を大きく上回ることが確実視される中で、所得税の累進構造とも相まって、実質賃金は目減りし、家計が大きく圧迫されている国民生活の実態であります。
 サラリーマンを中心に税負担の軽減を求める声は日々に高まっております。具体的な数字を挙げれば、サラリーマン一人当たりの税金は、五十五年度の十八万四千二百円から五十六年度二十一万一千七百円へ、実に一四・九%もはね上がることになるわけであります。
 さらに、課税の公平の観点から、税の捕捉率の問題をも含めて考える必要があるわけであります。
 大蔵省の予算委員会提出資料によれば、給与所得者の対前年比一四・九%増に対して、自営業者、農業では対前年比一〇%増の課税額しか見込んでおらないわけであります。これらの事実から、所得税の小手先のみの手直しが、増税と同時に税の公平をも阻害していることが明らかになります。一兆四千億円に上る増税は、政府の説明では現行税制の基本的枠組みの中での増収措置とされているのでありますが、われわれの見るところ、安易に取りやすいところから取ろうという発想によるものと映るのであります。
 そもそも議会制民主主義というのは、専制君主や法王が国民から恣意的に税金を取り立てることに対抗して、納税者の代表が議会を構成し、その承認なしには課税をさせないということにしたのが始まりであります。したがって、議会の本来の役割りは、国家権力者、すなわち政府・官僚が国民の税金をいかにむだなく国家国民のために適正に使用するかを監視し、同時に安易な増税をチェックすることであるはずであります。議院内閣制であっても、議会はあくまで納税者の代表であり、増税に対しては内閣並びに官僚を厳しくチェックするのが本来の姿と言えましょう。
 しかるに、わが国にあっては自民党一党独裁が余りにも長く続いたがため、自民党の諸兄は納税者の代表という本来の役割りを忘れ、行政サイド、官僚サイド、すなわち税金を使う方の立場に興味と関心が移ってしまったのではないでしょうか。
 このような政府・自民党の姿と安易な増税路線の本予算に、わが国の財政の将来に大きな危惧を抱きつつ、本予算に対し反対の討論といたします。(拍手)
#19
○議長(福田一君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#20
○議長(福田一君) 昭和五十六年度一般会計予算外二件を一括して採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行います。
 三件の委員長の報告はいずれも可決であります。三件を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
#21
○議長(福田一君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
#22
○議長(福田一君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
    〔議場開鎖〕
#23
○議長(福田一君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
#24
○議長(福田一君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 四百八十三
  可とする者(白票)      二百七十九
    〔拍手〕
  否とする者(青票)        二百四
    〔拍手〕
#25
○議長(福田一君) 右の結果、昭和五十六年度一般会計予算外二件は委員長報告のとおり可決いたしました。(拍手)
    ―――――――――――――
 昭和五十六年度一般会計予算外二件を委員長報告の通り決するを可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 文男君    相沢 英之君
      逢沢 英雄君    愛知 和男君
      愛野興一郎君    青木 正久君
      赤城 宗徳君    秋田 大助君
      麻生 太郎君    天野 公義君
      天野 光晴君    有馬 元治君
      井出一太郎君    伊東 正義君
      伊藤宗一郎君    池田  淳君
      池田 行彦君    石井  一君
      石川 要三君    石田 博英君
      石橋 一弥君    石原慎太郎君
      稲垣 実男君    稻村佐近四郎君
      稲村 利幸君    今井  勇君
      今枝 敬雄君    宇野 宗佑君
      上草 義輝君    上村千一郎君
      植竹 繁雄君    臼井日出男君
      内海 英男君    浦野 烋興君
      江崎 真澄君    江藤 隆美君
      小川 平二君    小此木彦三郎君
      小里 貞利君    小沢 一郎君
      小澤  潔君    小沢 辰男君
      小渡 三郎君    小渕 恵三君
      越智 伊平君    越智 通雄君
      大石 千八君    大塚 雄司君
      大野  明君    大原 一三君
      大村 襄治君    太田 誠一君
      奥田 敬和君    奥田 幹生君
      奥野 誠亮君    加藤 紘一君
      加藤常太郎君    加藤 六月君
      狩野 明男君    鹿野 道彦君
      海部 俊樹君    梶山 静六君
      粕谷  茂君    片岡 清一君
      金子 一平君    金子 岩三君
      金丸  信君    亀井 静香君
      亀井 善之君    亀岡 高夫君
      鴨田利太郎君    唐沢俊二郎君
      川崎 二郎君    瓦   力君
      木野 晴夫君    木部 佳昭君
      木村武千代君    木村 俊夫君
      菊池福治郎君    岸田 文武君
      北川 石松君    北口  博君
      北村 義和君    久間 章生君
      久野 忠治君    久保田円次君
      工藤  巖君    鯨岡 兵輔君
      熊川 次男君    倉石 忠雄君
      倉成  正君    栗原 祐幸君
      小泉純一郎君    小坂善太郎君
      小坂徳三郎君    小宮山重四郎君
      小山 長規君    古賀  誠君
      後藤田正晴君    河本 敏夫君
      高村 正彦君    近藤 鉄雄君
      近藤 元次君    左藤  恵君
      佐々木義武君    佐藤 一郎君
      佐藤 信二君    佐藤  隆君
      佐藤 守良君    佐野 嘉吉君
      斉藤滋与史君    齋藤 邦吉君
      三枝 三郎君    坂田 道太君
      坂本三十次君    桜井  新君
      櫻内 義雄君    笹山 登生君
      志賀  節君    椎名 素夫君
      塩川正十郎君    塩崎  潤君
      澁谷 直藏君    島村 宜伸君
      正示啓次郎君    白川 勝彦君
      菅波  茂君    鈴木 善幸君
      砂田 重民君    住  栄作君
      瀬戸山三男君    関谷 勝嗣君
      園田  直君    染谷  誠君
      田澤 吉郎君    田名部匡省君
      田中 龍夫君    田中 六助君
      田邉 國男君    田原  隆君
      田村  元君    田村 良平君
      泰道 三八君    高鳥  修君
      高橋 辰夫君    竹内 黎一君
      竹下  登君    竹中 修一君
      谷  洋一君    谷垣 專一君
      谷川 和穗君    玉生 孝久君
      玉沢徳一郎君    地崎宇三郎君
      近岡理一郎君    津島 雄二君
      塚原 俊平君    辻  英雄君
      戸井田三郎君    戸沢 政方君
      登坂重次郎君    東家 嘉幸君
      友納 武人君    中尾 栄一君
      中川 一郎君    中川 秀直君
      中島源太郎君    中曽根康弘君
      中西 啓介君    中村喜四郎君
      中村 弘海君    中村正三郎君
      中村  靖君    中山 利生君
      中山 正暉君    永田 亮一君
      長野 祐也君    灘尾 弘吉君
      楢橋  進君    二階堂 進君
      丹羽 兵助君    丹羽 雄哉君
      西岡 武夫君    根本龍太郎君
      野上  徹君    野田  毅君
      野中 英二君    野呂 恭一君
      羽田  孜君    羽田野忠文君
      葉梨 信行君    橋口  隆君
      橋本龍太郎君    長谷川四郎君
      長谷川 峻君    畑 英次郎君
      八田 貞義君    鳩山 邦夫君
      浜田卓二郎君    浜野  剛君
      早川  崇君    林  大幹君
      林  義郎君    原 健三郎君
      原田  憲君    原田昇左右君
      平泉  渉君    平沼 赳夫君
      深谷 隆司君    吹田  ナ君
      福島 譲二君    福田 赳夫君
      藤井 勝志君    藤尾 正行君
      藤田 義光君    藤波 孝生君
      藤本 孝雄君    船田  元君
      古井 喜實君    古屋  亨君
      保利 耕輔君    細田 吉藏君
      堀内 光雄君    堀之内久男君
      前尾繁三郎君    前田 正男君
      牧野 隆守君    松永  光君
      松野 幸泰君    松本 十郎君
      三池  信君    三木 武夫君
      三ツ林弥太郎君    三原 朝雄君
      三塚  博君    箕輪  登君
      水野  清君    水平 豊彦君
      宮崎 茂一君    宮澤 喜一君
      宮下 創平君    武藤 嘉文君
      村岡 兼造君    村上  勇君
      村田敬次郎君    村山 達雄君
      毛利 松平君    粟山  明君
      森   清君    森  美秀君
      森  喜朗君    森下 元晴君
      森田  一君    森山 欽司君
      安田 貴六君    保岡 興治君
      柳沢 伯夫君    山崎  拓君
      山崎武三郎君    山崎平八郎君
      山下 元利君    山下 徳夫君
      山中 貞則君    山村新治郎君
      山本 幸雄君    湯川  宏君
      与謝野 馨君    綿貫 民輔君
      渡部 恒三君    渡辺 栄一君
      渡辺 紘三君    渡辺 省一君
      渡辺 秀央君    渡辺美智雄君
      木村 守男君    田中伊三次君
      田中 角榮君
 否とする議員の氏名
      阿部 助哉君    阿部未喜男君
      飛鳥田一雄君    五十嵐広三君
      井岡 大治君    井上  泉君
      井上 一成君    井上 普方君
      伊藤  茂君    池端 清一君
      石橋 政嗣君    稲葉 誠一君
      岩垂寿喜男君    上田 卓三君
      上田  哲君    上原 康助君
      枝村 要作君    小川 国彦君
      小川 省吾君    小野 信一君
      大出  俊君    大島  弘君
      大原  亨君    岡田 利春君
      加藤 万吉君    勝間田清一君
      角屋堅次郎君    金子 みつ君
      川俣健二郎君    川本 敏美君
      河上 民雄君    木島喜兵衞君
      木間  章君    北山 愛郎君
      久保  等君    串原 義直君
      小林  進君    小林 恒人君
      後藤  茂君    上坂  昇君
      佐藤 観樹君    佐藤 敬治君
      佐藤  誼君    沢田  広君
      島田 琢郎君    清水  勇君
      下平 正一君    城地 豊司君
      新村 勝雄君    新盛 辰雄君
      鈴木  強君    関  晴正君
      田口 一男君    田中 恒利君
      田邊  誠君    高沢 寅男君
      高田 富之君    竹内  猛君
      武部  文君    楯 兼次郎君
      塚田 庄平君    戸田 菊雄君
      土井たか子君    栂野 泰二君
      中西 績介君    中村  茂君
      中村 重光君    永井 孝信君
      野口 幸一君    野坂 浩賢君
      馬場  昇君    長谷川正三君
      日野 市朗君    平林  剛君
      広瀬 秀吉君    福岡 義登君
      藤田 高敏君    細谷 治嘉君
      堀  昌雄君    前川  旦君
      松沢 俊昭君    松本 幸男君
      水田  稔君    武藤 山治君
      村山 喜一君    森井 忠良君
      森中 守義君    八木  昇君
      矢山 有作君    安井 吉典君
      山口 鶴男君    山田 耻目君
      山花 貞夫君    山本 幸一君
      山本 政弘君    湯山  勇君
      横路 孝弘君    横山 利秋君
      吉原 米治君    渡部 行雄君
      渡辺 三郎君    浅井 美幸君
      有島 重武君    石田幸四郎君
      市川 雄一君    大久保直彦君
      大野  潔君    大橋 敏雄君
      岡本 富夫君    長田 武士君
      鍛冶  清君    北側 義一君
      草川 昭三君    草野  威君
      斎藤  実君    坂井 弘一君
      柴田  弘君    鈴切 康雄君
      田中 昭二君    竹入 義勝君
      竹内 勝彦君    武田 一夫君
      玉城 栄一君    鳥居 一雄君
      西中  清君    春田 重昭君
      平石磨作太郎君    伏木 和雄君
      正木 良明君    矢野 絢也君
      薮仲 義彦君    山田 太郎君
      吉浦 忠治君    渡部 一郎君
      青山  丘君    小沢 貞孝君
      大内 啓伍君    岡田 正勝君
      神田  厚君    木下敬之助君
      小渕 正義君    佐々木良作君
      塩田  晋君    竹本 孫一君
      玉置 一弥君    塚本 三郎君
      中井  洽君    中村 正雄君
      永末 英一君    西田 八郎君
      西村 章三君    林  保夫君
      部谷 孝之君    三浦  隆君
      宮田 早苗君    横手 文雄君
      米沢  隆君    和田 一仁君
      和田 耕作君    渡辺 武三君
      安藤  巖君    岩佐 恵美君
      浦井  洋君    小沢 和秋君
      金子 満広君    栗田  翠君
      小林 政子君    榊  利夫君
      瀬崎 博義君    瀬長亀次郎君
      辻  第一君    寺前  巖君
      中路 雅弘君    中島 武敏君
      野間 友一君    林  百郎君
      東中 光雄君    不破 哲三君
      藤田 スミ君    藤原ひろ子君
      正森 成二君    松本 善明君
      三浦  久君    三谷 秀治君
      簑輪 幸代君    村上  弘君
      山原健二郎君    四ツ谷光子君
      渡辺  貢君    甘利  正君
      伊藤 公介君    石原健太郎君
      柿澤 弘治君    小杉  隆君
      河野 洋平君    田川 誠一君
      田島  衞君    中馬 弘毅君
      山口 敏夫君    依田  実君
      阿部 昭吾君    菅  直人君
      楢崎弥之助君    岡田 春夫君
     ――――◇―――――
 日程第四 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案(内閣提出)
#26
○議長(福田一君) 日程第四、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。法務委員長高鳥修君。
    ―――――――――――――
 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号(二)に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔高鳥修君登壇〕
#27
○高鳥修君 ただいま議題となりました法律案について、法務委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本案は、下級裁判所における特殊損害賠償事件等の適正迅速な処理を図るため、判事の員数を十六人、裁判官以外の裁判所の職員の員数を十三人増加しようとするものであります。
 当委員会におきましては、二月二十五日提案理由の説明を聴取した後、慎重審査を行い、三月三日質疑を終了、直ちに採決の結果、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#28
○議長(福田一君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○議長(福田一君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
#30
○議長(福田一君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後六時三十五分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  鈴木 善幸君
        法 務 大 臣 奥野 誠亮君
        外 務 大 臣 伊東 正義君
        大 蔵 大 臣 渡辺美智雄君
        文 部 大 臣 田中 龍夫君
        厚 生 大 臣 園田  直君
        農林水産大臣  亀岡 高夫君
        通商産業大臣  田中 六助君
        運 輸 大 臣 塩川正十郎君
        郵 政 大 臣 山内 一郎君
        労 働 大 臣 藤尾 正行君
        建 設 大 臣 斎藤滋与史君
        自 治 大 臣 安孫子藤吉君
        国 務 大 臣 大村 襄治君
        国 務 大 臣 鯨岡 兵輔君
        国 務 大 臣 河本 敏夫君
        国 務 大 臣 中川 一郎君
        国 務 大 臣 中曽根康弘君
        国 務 大 臣 中山 太郎君
        国 務 大 臣 原 健三郎君
        国 務 大 臣 宮澤 喜一君
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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