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1949/04/27 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 経済安定委員会 第3号
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1949/04/27 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 経済安定委員会 第3号

#1
第007回国会 経済安定委員会 第3号
昭和二十五年四月二十七日(木曜日)
   午前十一時十九分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
四月一日委員左藤義詮君、川村松助君
辞任につき、その補欠として田口政五
郎君、池田七郎兵衞君を議長において
指名した。
四月五日委員安達良助君辞任につき、
その補欠として田方進君を議長におい
て指名した。
四月十日委員島津忠彦君、小林米三郎
君辞任につき、その補欠として大屋晋
三君、大野木秀次郎君を議長において
指名した。
四月十四日委員大屋晋三君辞任につ
き、その補欠として島津忠彦君を議長
において指名した。
四月二十一日委員田方進君辞任につ
き、その補欠として稻垣平太郎君を議
長において指名した。
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○外資に関する法律案(内閣送付)
○外資委員会設置法案(内閣送付)
○日本経済の安定と復興に関する調査
 報告の件
○連合委員会開会の件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(佐々木良作君) それでは委員会を開会いたします。今日は第四回の委員会となると思いますが、前回は三月の三十一日に開きまして、物調法の一部改正と、外国為替及び外国貿易管理法の一部改正の討論採決までやつたわけです。その後四月十九日に大体委員会を開く予定であつたわけですけれども、定足数に足らなかつたために打合会にしまして、今日提案説明を聞くことになつておりまする外資に関する法律案の経過の説明を聞取いたしました。
 本日の議題といたしましては、外資に関する法律案と、それから二番目に外資委員会の設置法案、それから時間がありましたならば、ずつと棚ざらしに残つております請願二十件、陳情二件の御審議を願いたいと思います。
 最初に、外資に関する法律案並びに外資委員会設置法案の提案理由を聞きたいと存じます。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(佐々木良作君) それでは御説明をお願いいたします。
#4
○国務大臣(青木孝義君) 只今議題となりました外資に関する法律案の提案理由につきまして大要を御説明いたします。
 日本経済の自立とその健全な発展を図り。且つ国際收支の均衡を推持するために民間外資の導入が極めて必要であることは、今更申すまでもありません。
 政府は昨年末来、独占禁止法の改正、連合国人の財産権の回復に関する諸政令の制定等、いわゆる外資導入の阻害原因の除去に努めてまいりましたが、幸い、日本経済も最近漸く安定の段階に入り諸種の統制も逐次撤廃せられまして、外資導入の基盤が育成されつつあるのであります。併しながら、外資導入の状況は、最近に至るもなお満足すべき成果を挙げていると申せないのでありまして、昨年三月、外資委員会設置以後の状況をみましても、本格的な外資導入と目されるものは極めて少いのであります。よつてこの際、ますます外資導入を促進するために、外資導入とこれに伴う海外送金に対する我が国の方針、手続等を明らかにし、外資を保護するための法的措置を定めることとした次第です。
 次に本法案の主な内容を簡單に御説明いたします。
 第一は、外国資本の投下に関する原則でありますが、差当り外資導入は以下に申上げますような一定の選択基準に従つて認めることといたしますけれども、根本方針としましては、外資導入をできるだけ促進するため、外資に対して加えられている各種の制限や、本法に規定されて居ります認可制度を、その必要の減少に伴つて逐次緩和乃至廃止して参る方針であります。
 第二は、外資導入に伴つて生ずる海外送金を確保する措置を定めた点であります。現在、外資導入を阻害している最も大きな原因の一つは、資本の投下に伴つて生ずる海外送金が将来果して確実に実行できるかどうかが不明確な点であります。我が国の外貨事情から考えますと、為替管理の緊要であることは勿論でありますが、本法におきましては、日本経済の自立と発展のために導入を必要と認める外資につきまして、投資の認許可を受けさえすれば、爾後それに伴つて生ずる海外送金が実質的に確保されるようにいたしたのであります。
 即ち、外国投資家が技術援助契約を締結し、株式、社債、若しくは貸付金債権等を取得しようとする場合には、外資委員会に認可を申請し、外資委員会は、その投資が国際收支の改善に寄与するか否か、重要産業又は公益事業の発展に寄与するか否か、又、契約の條項が公正であるか否か、詐欺、強迫に基くものでないか否か等の点について審査し、認可を与えるか否かを決定いたします。
 右の審査によつて認可を受けた場合は、技術援助契約に基く特許料、株式の配当金、社債、貸付金の利子又は元本の償還金等の海外送金は、改めて為替管理上の許可を受ける必要がなく自由に認めれらることとなるのであります。
 第三に、外国投資家は、海外への投資を行つた場合、将来、被投資国が強制收用等の措置に出でその投下資本の回收が不可能になりはしないかという点についてかなりの不安を懷いている向があることは事実であります。この不安を除去致しますために、外国投資家がわが国において適法に所有する財産権が公権力によつて收用等をされた場合に、その補償金の海外送金を実質的に確保する措置を講ずることといたしたのであります。
 第四に、閣僚審議会は、以上述ベましたところにより、確保すべき海外送金の額を外国為替予算に計上すべきこと及び負債超過の場合に内閣は応急の措置をとるべきことを定めましたがその準備措置としまして、大蔵大臣が「対外の台貸借び收支に関する勘定」を作成しておくべきことといたしまして、以て、送金確保の裏付けのために遺憾なきを期したのであります。
 その他、本法におきましては、外資委員会が技術援助を希望する技術の種類を公表すべきこと、外資に対する行政処分に関して、外資委員会がその主管官公庁に対して意見を述べ又は所要の勧告を行うべきこと、外資委員会の処分に対する不服申立の手続、外国投資家の外資委員会に対する報告手続及び罰則等を定めております。
 以上外資に関する法律案の提案理由につきまして概略を御説明いたしました。ここに速かな御審議と御賛成をお願いする次第であります。
 次に、外資委員会設置法案の提案理由につきまして大要を御説明いたします。
 外資委員会は現在、経済安定本部の外局としまして、昨年三月ポツダム政令として施行されました外国人の財産取得に関する政令に基いて設置せられております。ところが別途御審議を願つております外資に関する法律が施行されますならば、外資委員会の組織、職務権限等につきましても、法律によつてこれを的確にすることが必要と思われますので本法案を提出することといたしたのであります。本法案によりまして、従来と異つた規定が設けられました点は、次の諸点であります。第一は、外資委員会の所掌事務及び権限を明確にし、外資に関する法律に基く職務、権限を加えたのであります。
 第二は、外資委員会の組織を簡素化且つ、民主化いたしたことであります。即ち委員長は従前通り経済安定本部総務長官が充てられるのでありますが、委員は従来関係各省の事務次官及び公正取引委員会の委員合計七人であつたのを大蔵、通商産業の両省及び外国為替管理委員会を代表する者各一人と、学識経験者三人以内合計六人以内をもつて組織することといたしました。これは組織を簡素化すると共に、事務次官が職務の性質上常に委員会に出席できないので、当該行政機関の他の職員を充て得ることとし、又外資導入に緊密な関係を有する外国為替管理委員会の代表者一名を加え、且つ民間の意見を取入れるため学識経験者を加えることとし、以て委員会の運営の一層強力且つ民主的な遂行を期したのであります。
 以上外資委員会設置法案の提案理由につきまして概略を御説明いたしました。ここに速かな御審議と御賛成をお願いする次第であります。
#5
○委員長(佐々木良作君) この外資に関する法律につきましては、大蔵委員会から、それから設置法関係につきましては内閣委員会から、それぞれ連合委員会か、或いは必ずしも形式的な連合委員会の形をとらなくても、実質的に合同審議をいたしたいという委員長からの申出でありますので、実質的な御審議或いは御質問は、これと実際に合同できる方法で以てやりたいと思います。従いまして今日はでき得れば一般の質疑は留保して頂きまして、特に緊急な御質問でもありましたらやつて行きたいという程度にいたしたら如何でございますか。
   〔「異議なし」「賛成」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(佐々木良作君) この二法案について特に緊急な御質問でもありましたら、どうぞ。
#7
○和田博雄君 緊急ではありませんが、一つだけ聞いて置きたいのですがね、設置法に農林大臣が入つていないのですが、この委員会の中に……どういうわけですか、日本の産業のいろんなことをやるときに、通産省で常に代表さすという行き方が、これは今の日本の場合には特におかしいのじやないですか。そういう点は一体どういうわけで省かれたのですか。
#8
○国務大臣(青木孝義君) 最初は農林大臣も、御承知の通り外国為替の委員会に入つており、これは……
#9
○和田博雄君 入つておりますね。
#10
○国務大臣(青木孝義君) 実はここまで来るのに揉みまして、その結果できるだけ簡素化さそう、所管の大臣が特に申出があれば、それを尊重してやる。併し委員は少くしろというような方向で、これは省かれたわけです、最初はみんな入つておつたのですけれども、そういうことになつたわけです。特別に理由と申しますと、簡素化さすという意味だけだと思います。
#11
○和田博雄君 簡素化するのも程度がありましてね。これはあとで御質問したいと思うのですが、どういう外資導入をされるか知りませんけれども、恐らく日本の場合には、農村に影響するのが一番多いと私は思う。例えば電力開発が入つて来たとしても、これは農村を無視しちやできない。輸出入関係のいろいろの産業にしても、やはり農村関係があるわけですからね、だから農林大臣だけは少くともお入れにならないと、丁度外資予算のための閣僚審議会に入れられたのと平仄がそこに合わなくなつて来てしまうという気がするのですが、いずれその点は詳しく御質問しますが、ちよつと今御説明を聞いておつて感じたものですから……
#12
○国務大臣(青木孝義君) これは三ケ月ぐらい、かかりまして漸く纒まつたようなわけで、途中でいろいろとああでもない、こうでもないということになりまして、大分遅くなりましたので、実はいよいよ会期が迫つて来て是非御審議を了して頂いて通して頂きたいというようなことで、これで提案いたしましたような次第でございます。
#13
○委員長(佐々木良作君) 御質問なければ、今日はこの両法案に対する審議はこの程度にして置きましようか。…それでは両法案に対する今日の審議は一応これでストツプいたします。ちよつと速記を停止して下さい。
   〔速記中止〕
#14
○委員長(佐々木良作君) 速記を始めて下さい。
 それでは第二の議題に入りまして、先程申上げました請願二十件、陳情二件を中心として御審議をお願いいたします。速記停止。
   午前十一時三十四分速記中止
  ―――――――――――――
   午後零時十八分速記開始
#15
○委員長(佐々木良作君) それでは速記を始めて下さい。本委員会に承認されて居ります日本経済の安定と復興に関する調査事件につきましては、その性質が広範囲のためまだ調査を終えておりませんが、本院規則第七十二條によりまして、一応報告書を提出いたしたいと思います。つきましては、報告書の内容について委員長に一任されたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○委員長(佐々木良作君) それではさよう取計らいたいと存じます。ついては、報告書を提出することに御賛成の方の御署名をお願いいたします。
  多数意見者署名
    椎井 康雄  田口政五郎
    西川 昌夫  和田 博雄
   大野木秀次郎
  ―――――――――――――
#17
○委員長(佐々木良作君) 先程の大蔵委員会との連合委員会の件につきましては、明日午後一時より開会いたすことにいたしまして、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     佐々木良作君
   理事
           西川 昌夫君
   委員
           椎井 康雄君
           和田 博雄君
          大野木秀次郎君
           島津 忠彦君
           田口政五郎君
  国務大臣
   国 務 大 臣 青木 孝義君
  政府委員
   物価政務次官  坂田 英一君
   経済安定事務官
   (経済安定本部
   総裁官房次長) 河野 通一君
ソース: 国立国会図書館
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