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1980/11/18 第93回国会 参議院 参議院会議録情報 第093回国会 逓信委員会 第6号
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1980/11/18 第93回国会 参議院

参議院会議録情報 第093回国会 逓信委員会 第6号

#1
第093回国会 逓信委員会 第6号
昭和五十五年十一月十八日(火曜日)
   午前十時三十八分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十一月十四日
    辞任         補欠選任
     坂倉 藤吾君     八百板 正君
 十一月十八日
    辞任         補欠選任
     小谷  守君     坂倉 藤吾君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         福間 知之君
    理 事
                長田 裕二君
                成相 善十君
                長谷川 信君
                大森  昭君
    委 員
                岩崎 純三君
                小澤 太郎君
                亀井 久興君
                郡  祐一君
                志村 愛子君
                新谷寅三郎君
                高橋 圭三君
                西村 尚治君
                坂倉 藤吾君
                八百板 正君
                太田 淳夫君
                白木義一郎君
                山中 郁子君
                中村 鋭一君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  山内 一郎君
   政府委員
       郵政政務次官   渡辺 紘三君
       郵政大臣官房長  奥田 量三君
       郵政大臣官房経
       理部長      澤田 茂生君
       郵政省郵務局長  魚津 茂晴君
       郵政省人事局長  岡野  裕君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        栗生澤喜典君
   説明員
       郵政大臣官房首
       席監察官     寺島 角夫君
       郵政大臣官房建
       築部長      清水 達朗君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○郵便法等の一部を改正する法律案(第九十二回
 国会内閣提出、第九十三回国会衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(福間知之君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、小谷守君が委員を辞任され、その補欠として坂倉藤吾君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(福間知之君) 郵便法等の一部を改正する法律案を議題とし、前回に引き続き質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○坂倉藤吾君 人事局長にお尋ねをいたしますが、郵政事業を推進し発展させる、そういうためには国民の理解と協力並びに信頼が必要である、このことについては前回、その基本認識としてこの委員会の中で私と省との間には相違はない、こういうふうに確認をしたと思うんですが、間違いないですね。
#5
○政府委員(岡野裕君) 先生おっしゃいますように、私どもの部内、三十一万人の職員を抱えているわけでございまして、労働集約性が高い、あるいは人力依存度が大きいというようなお話の中から、当然これは労働組合の幹部の皆さんとの間にも意思の円滑な疎通を図りまして業務の運行を十全的に考えていくという点につきましては、先生のお話と私も全く同じ考え方でおります。
#6
○坂倉藤吾君 労使の関係がきわめて大切な問題であるというのはいま話があったんですが、私が言っているのは、前回冒頭に論議をいたしました郵政事業全体を通じまして、特に今回この料金改定、しかも法定制緩和というものを含めて提起をしてきているわけでありますから、そういうものについての正しい事業の認識の問題等を国民の皆さんにきちっと受けとめてもらう、その上に立ってそれにこたえるような郵政省の仕事というのが必要なのではないのかという立場でやりとりをしたわけでありまして、労使関係はもちろんの話ですが、省側の国民全体に理解を求める、あるいは協力を求める、そして信頼される郵政省になる、このことについての基本的な認識として間違いがないのかどうか、こう聞いているんですが、いかがですか。
#7
○政府委員(岡野裕君) 人事局長がお答えを申し上げますとしますならば、先生がおっしゃるとおり、私どもは三十一万人の職員が国民の皆様の信頼にこたえられるようなそういうような職務の提供をし、もって三事業を円滑に行うようにということをこいねがっている次第でございます。
#8
○坂倉藤吾君 私が人事局長にお聞きをしましたのは、本来は、郵務局長も貯金局長も保険局長も、それぞれの立場で担当の分野でその理解をしてもらわなきゃならぬわけでして、それぞれにお尋ねをするというのが筋道なんでしょうけれども、特に基本的な立場として人事局長にお尋ねをした、こういうことです。
 そこで、冒頭お話がありました信頼を得ていくためには、郵政事業の持っておる性格あるいは置かれておる立場、こういう立場から人の力を主軸にしているわけであります。とりわけ、郵便の事業そのものは特にそういう観点が強いわけですね。そうしますと、労働組合の関係は、言われたようにきわめて重要だ、この認識はいいんですが、なかなかそれがいままで実践をされなかったので、幾つか問題を発生せしめてきたわけですね。そういう意味で私は大変心配をしているんですが、これは郵務局長になると思いますが、現在、郵便事業について年間最大の難所に差しかかってきているわけでありまして、とりわけ、これは労使関係に大きく頼らなければならない、こういう状況でありますが、その辺の郵務局長としての決意、それから直接これは労使関係の交渉でありますから人事局長の決意、両者にこれだけは聞いておきたい、こう思うんです。
#9
○政府委員(魚津茂晴君) 先生おっしゃるように、年末首繁忙がことしも近づいているわけでございまして、私ども年末首繁忙というのは郵便事業の一年の総決算である、郵便事業が本当に国民に信頼される力を持った事業であるのかどうか、いわば年末首運行を万全を期して正常性を確保することによってそのあかしを立てるという意義づけをまずしております。そういったことで、当然郵務局といたしましては、必要な労働力の確保、そして物的施設を整えるという業務運行の基盤の諸施策について準備を進めてまいりましたし、今後ともその準備が遺漏のないものであるかどうか絶えずチェックをしながら進めてまいるということがございます。
 それと同時に、何と申しましても郵便というのは人力に依存をする。年末首の繁忙を考えてみましても、約二百十五万を超える非常勤職員数を確保する、そして平均いたしまして五十時間弱の職員の超過勤務に頼るということが必要になってくるわけでございます。そういう点からいたしますと、労使関係というものがこの年末首の中で正常でそして平和的な関係を維持するということが一番必要なことだと思います。そういう観点からいたしまして、今日ただいま年末首の諸要求を組合との間で私ども進めてまいってきている交渉に対して、交渉をまとめるということで日夜努力をしているわけでございますが、こういった諸要求に対する交渉もできるだけ早い機会にきちっと整理をいたしまして、文字どおり平和的な労使関係というものを確立した上で年末に臨む、こういうことで私ども郵務局の立場からもいま申し上げたような目的に沿ったかっこうで誠意を持って話し合っているところでございます。
#10
○政府委員(岡野裕君) 郵務局長のお話をいささか敷衍するような形にも相なるわけでございますけれども、先生、部内事情非常にお詳しいので御存じかと存じますが、この九月に全逓労働組合の場合には全国大会を持ちまして、その直後、この年末に絡みましての諸要求約六百項目が提出をされたところでございます。
 その後、十月いっぱいかかりましてそれらの整理を行い、十一月冒頭から精力的な言いますならば話し合い、交渉に臨んできているわけでございますが、そのうち、たとえば分室派遣の問題でございますとか、あるいは年末繁忙対策の問題でございますとか、一部には相当話し合いがまとまっているというような問題もあったりなんぞするのがいまの姿でございまして、全般といたしましては今回は団体交渉重視というような姿勢で労働組合の皆さんも臨もうということでございますし、でき得るならば十一月いっぱいぐらいまでには諸要求をめぐる交渉、話し合いは解決をしようではないかというような申し入れを受けているところでございます。
 そういうような態度につきましては私どもも全く同感であるというような考え方のもとに、今日、毎日、連日連夜にわたりまして話し合いを煮詰めておるところでございます。というような意味で、今後とも誠意を持って話し合い、交渉等に臨み、一刻も早く全般的な解決を得まして、今期年末首繁忙が国民の皆様の御期待に沿い得るようなそういう成果を挙げるべく一生懸命これからも努力をいたしたい、こんなふうに存じているところでございます。
#11
○坂倉藤吾君 よくわかりました。
 そこで、今月の十三日だったと思いますが、全逓の出身議員団、衆参そろいまして郵政大臣に、一つは特別昇給制度の運用をめぐる問題の解決、二つには人事及び賃金制度の抜本的ないわゆる改善、それから三つ目には週休二日あるいは時間短縮の公務員との同時実施発足、それから四つ目には大都市郵便労働者の労働条件の改善問題、この四つがとりわけ重要な柱である、したがって郵政省としては特に積極的に検討してそしていまの四つの事項等についての姿勢を明らかにするようにと、これは労使関係で決めることでありますから、申し入れを大臣にいたしたことは御承知だろうと思うんです。この問題も含めていまの交渉というものはうまく進展をしていっている、こういうふうに理解をしていいんでしょうか。
#12
○政府委員(岡野裕君) 先生おっしゃいます四項目の先生方の御見解につきましては、大臣から私つぶさに承っているところでございまして、これらを含めまして労働組合は要求を具体的に私どものところに提出をしてくれているところでございます。したがいまして、いろいろの角度から今後樽俎折衝いたしまして、できるだけ両者が合意ができるようにというような角度で話し合いを進めてまいりたい。無論、問題は非常に長い懸案事項も含んでおりましたり何なりいたしますものですから、すべてがすべて両者満足がいくというふうになるとは必ずしも期待ができないところでございますが、そこはやはり誠意を持ってお互いの立場、立場を理解しつつ、お互いの意思疎通を図ってまいりたい、こんなふうに存じているところでございます。
#13
○坂倉藤吾君 ことしの年末というのは、いま審議をいたしておりますように、郵便料金の改正の提案が具体的に出ているわけですね。そういうような状況を踏まえ、片や労使関係はそういう状況ではあるけれども、労使間の交渉はうまく進展をするために努力はしているし、また進んでいきつつある、こういう状況だと思うんですね。ところが、肝心のところで、たとえば一昨年の年末首のような事態が発生をするということになりますと、これは絶対に国民の不信を回復することのできない状態に陥るであろう、こういうふうに私としては判断をせざるを得ないわけです。したがって、きわめてこれは成功をかち取るという強い決意というものが両者にやっぱり充満をしてこなければならぬ、こう考えるわけでありまして、したがって、郵政大臣、くどいようでありますけれども、大臣としてのその辺の意思、決意のほどを明らかにしていただきたい、こう思います。
#14
○国務大臣(山内一郎君) 私が就任をいたしまして以来、郵便、郵政事業で何が一番重要かといろいろ考えましたけれども、そのうちの一つは労使協調である。いわゆる一丸となって仕事をしていけるような雰囲気づくりをしなければ、まず一番重要な国民の信頼を得られなくなる。非常にいまのところ信頼をしてもらっておりますけれども、それが第一であるというので、私、時間のある限り郵便局、小包集中局にも参りまして、いわゆる皆さん方の働いておる環境はどうであろうかとか、あるいは職員の方々の激励に歩いて回ったのでございます。これからも歩くつもりでございます。
 そういう心がけでまずやっているわけでございますが、今回やむを得ず最小限度の値上げもお願いせざるを得ないという状況でございますので、こういうときに国民の信頼を得るためには、何としてもこの年末年始の一番重要な年賀状の配達、これが円滑にいくようにしなければ国民の皆さん方に申しわけない。それの団体交渉というものについては、私は人事局長に十分に話をして、解決すべきものはどんどん解決をしていきなさい、あるいは来年に回るものもあるかもしれませんから、それはひとつお願いをして回すようにしなさい、こういうようなことで誠意を持ってやらせている段階でございます。だから、坂倉委員のおっしゃるとおり、値上げの時期でございますので、国民の信頼も得ないといけない、また働いていただく職員の方にも満足のいただけるようにしてまいらないといけない、こういう両方考えていまやっている最中でございます。
#15
○坂倉藤吾君 ぜひその基本線が具体的に実行をされて成果の上がるようにさらに要望をしておきたいと思うんです。考え方は一致をしましたけれども、いたずらに時間が長引きまして結果的に両者思わないようなかっこうで紛糾をする、こういうことも間々あることでありまして、ぜひとも、先ほども申し上げましたように、再び国民の皆さんに結果として犠牲が強いられるという形はつくり出さない、この点をひとつ重ねて私意見として申し上げておきたいと思います。
 そこで、次に移りますが、郵政省としての身体障害者の雇用状況、それから雇用の方針、こうしたものは一体どうなっておるんでしょうか。
#16
○政府委員(岡野裕君) 先生おっしゃいます身体障害者の雇用の促進の問題につきましては、国会御審議の中でもいままで何回かいろいろな角度から御教示をいただいているところでございますが、私ども部内におきますところの雇用促進状況につきましては、まず雇用数、この点につきましてはまずまずの成果を得ているのではないか、こんなふうに考えているところでございます。
 御案内のとおり、身体障害者雇用促進法の十一条あるいはこれが施行令の第二条でございますが、これに各省別の雇用確保率というような定めがあるわけでございますが、私ども郵政部内につきましては、これが一・八〇%というような数値になっているところでございます。現在、私どもの部内におきますところのこの裏づけになる率でございますが、全体郵政職員は三十一万有余おるわけでございますが、先生御存じのとおり、医師あるいは看護婦あるいは郵便外勤の職員等々はこれを除外するという観点に立ちますと、全体といたしましては十九万九千六百四十九名ということになるわけでございますが、このうち身体障害者の雇用の数は現在三千六百八名でございまして、パーセントに直しますと一・八一%ということになりますものですから、期待目標率の一・八〇を上回ることコンマ〇一%であるというようなことでございます。
 で、現在、私どもの場合には郵政局にそれぞれ雇用促進の協議会というものを設置いたしますとともに、それぞれ定員五十名程度以上の郵便局ではございますが、この雇用促進に当たりますところの担当官というものを任命いたしまして、これが雇用促進のあるいは確保、維持等々に当たっているところでございます。
#17
○坂倉藤吾君 余り私は自慢をしたことじゃないと思うんです。いまの数字だけ判断をしましてもね。確かに法定のパーセントあるいは政府が努力をしている目標、こういう意味では下回っていないことは事実ですね、いま話がありましたように。しかし、私はそれだけの問題でうちはよくがんばっているんだということだけではこれはお話にならぬことだと思うんです。もっと実の上がるようにやるべきじゃないんでしょうか。郵便局の仕事の中に、職務の範囲の中に身体障害者の方々も十分に満足すべき仕事の状態が実現できるそういう分野があるわけでありますから、もっと積極的に工夫をすべきじゃないのだろうか、これが第一点です。
 で、私は突っ込んでお聞きをいたしたいのは、郵政部内のもともと職員でありまして、その人が雇用途中にいわゆる身体障害者となったこういう人々は、いま言われました数字の中にはどう絡んでいるんでしょうか。
#18
○政府委員(岡野裕君) 私がお話をいたしましたのは、現在どのくらいの職員が身体障害者として職場にいるかという数字でございまして、先生がおっしゃいましたもともと郵政職員であって、交通事故その他によりまして身体障害者になりましたこの数字、これは現在手元に資料がございませんので、また、ございましたならば改めて御報告に参上いたしたい、こんなふうに存じます。
#19
○坂倉藤吾君 きょう幸いにいたしまして、私は午後も少し質疑の時間をいただく予定になっておりまして、ちょっと調査をしてその辺のところは答弁できるようにしてくれませんか。
 と申し上げますのは、雇用途中に交通事故という話がいま出ました。大半は交通事故だろうと思うんです。しかし、交通事故だけではなくて、その他のいわゆる原因で身体障害の認定を受けざるを得なくなった、こういう方々がおるはずでありまして、したがって、先ほど一・八一という数字を言われておりますのはこれはそういう人々が含まれているのか、あるいは雇用増という積極的に雇用をしようという立場で含まれておるのか、きわめて重要な問題でありまして、ぜひひとつ整理をして明らかにしてもらいたいと思います。
 しかし、現実にもともと郵政職員として健全な人が採用されておって、その人が何らかの理由で身体障害者となった人たちは具体的にどういうふうな措置をされておるんでしょうか。これもわかりませんか。
#20
○政府委員(岡野裕君) 先ほど先生からお話がありました、郵政職員であってこの種の身体障害者になった者の数、いただきましたお時間の中で調べまして午後御報告いたしたいと存じます。
 それからいまお話を申し上げましたような、職員であって身体障害者になったといいますような不幸な職員につきましては、まず何よりも必要な期間これに休暇等を与えまして治療に専念をいただく、これが第一ではあるまいか、こんなふうに思っているわけでございます。
 その治療によりましてある程度就労が可能になるというような段階になりましたならば、その身体障害者の部位でございますか、どこがぐあいが悪いかとか、あるいはまたその重症度合いでございますかいうようなものと、御本人さんの適性でありますとか、能力でありますとかいうようなものを絡み合わせまして、できるだけ適材適所的な配置をいたしたい、こんなふうに思っているわけでございます。−そのためには、やはり担務変更というようなことも必要になってくる場合もございましょうし、あるいは二割の勤務軽減をしてお勤めをいただくというようなこともあり得ようというようなことで、その職場におきますところの健康管理医でありますとか、管理者と十分その意思の疎通を図りましてなるべく円滑な職務が提供できるように、こんな配意をしてまいっているところでございます。
#21
○坂倉藤吾君 郵政事業は、とりわけ、いまの町中に出ていきます郵便の配達、取り集め、あるいは貯金、保険の集金、募集、こういう人たちは交通関係の中で大変な状況に置かれて必然的に事故件数も上がっていると思うんです。そういう状況の中でそういう人たちの処遇等について、いま局長は部内的に配慮のできるものは配慮をしてという趣旨の答弁だったと思うんです。健康管理等も含めてその徹底をしていきたいのだ、こういうことでありますが、いきたいのだじゃなくて、いままでの実態は一体どうなんでしょうか。確かにその辺の意思統一というのは図られてきたのかどうなのか。大変現実はきわめて疑問の多いところなものですから、もう一遍ちょっと説明をいただけませんか。
#22
○政府委員(岡野裕君) 全体的な身体障害者の部内におきますところの雇用数、非常に数が大きく三千有余にわたっておりますものですから、私、現時点におきまして手元につまびらかな資料はもとよりないわけでございますが、やはりいまここにございますたとえば重度身障者の勤務のあり方などを見てまいりますと、一番重度で車いすを使わなければ行動が可能でないというような職員につきましても、たとえば集配勤務でありました方を集配の計画、経理の方にお回しをいただきますとか、あるいは隻腕でございましても窓口はある程度勤務ができるというような方もいらっしゃったりなんぞいたしまして、内勤の広報の仕事をしておられた方を窓口に配置がえを願うとか、あるいは共通の庶務会計部門におかわりをいただくとか、あるいは郵便外勤の場合には保険や貯金の外勤、この方がいささかそういった身体障害者の方でも仕事が円滑にいくのではないか。無論、その適性がありませんならばかえって逆な場合もあろうかと思いますが、たとえばそういう形で貯金、保険の外勤におかわりをいただくというような例も、いろいろ私も聞いているところでございます。
#23
○坂倉藤吾君 交通事故等の当事者につきまして郵政省は非常に冷たいのだという声がずいぶん耳に入るんです。それは単に公務災害の認定は、これは公務中の事故だということで公務災害の認定はする。ところが、その公務災害の認定をしてしまえば後は余りかかわりたくない、こういう姿勢じゃないのかというふうに言われておるわけです。郵政省はむしろそういう人々については切り捨て方針を持っているのじゃないだろうか、打ち切り方針を持っているのじゃないだろうか、こういうふうに言われておるんですが、その辺はそういうことではないんでしょうか。いま言われている御答弁とは全く逆の話を私は多く聞くんですが、いかがなんでしょうか。はっきりしてください。
#24
○政府委員(岡野裕君) 私ども、公務災害というようなことで不幸な事態に遭われました職員につきましては、先生がおっしゃいますような切り捨てなどというような考え方は毛頭持っておらないところでございます。
 結局、そういうようなことで公務災害になりました場合には、まず何よりも必要な治療に御専念をいただくことである。先ほどお話をした言葉と同じ趣旨になるわけでございますが、同時に、業務上の措置としまして担務変更その他、あるいはその勤務の軽減措置というようなものをとります傍ら、その治療費につきましては先生御案内のとおり国が全額負担をする、あるいはその治療費のみならず治療のために通う必要な交通費、これも全額国庫が負担をすることになっておりますし、病気休暇につきましても、一般はこの病気休暇の期間というものが狭く日数を定められているわけでございますが、公務災害になりました場合には病気休暇期間は五年認められるというようなこと、あるいは病気休暇中につきましても給与は全額支給であるというようなこと等々というような制度を活用いたし、特に御本人さんとも十分管理者が意思疎通を図るというようなことで適正な職務執行ができるようにというような配慮をとらしているつもりでございます。
#25
○坂倉藤吾君 交通事故の状況を見ていきますと、私の手元にあります資料によりますと、一九六六年を一〇〇に見まして全国の交通事故の数というのは七〇年が大体一九〇ぐらいになりましょうか、これを峠にしましてずっと下がってきまして、とりわけ七七年以降というのは一三〇程度で定着ぎみにあるんです。ところが、郵政省の交通災害の数は上りっ放しでありまして、おおむね全国のピーク時のときは大体郵政省の交通事故数といわゆる全国の交通事故数というのはほとんど合致しているんです。ところが、全国が下がり始めましたのに郵政省はそれからなおかつアップを続けまして、そして七一、七二年が大体二一〇ないし二二〇のところまで上がっているわけですね。そしてそのまま全然下がることなしに実は横ばいの状態が続いておる。全国的には件数はうんと努力をして下げられておるのに郵政省の交通災害事故数というのは全然下がらない。この辺について、郵政省としてはどういう分析をされておるんでしょうか。これは単に交通災害という観点ではありませんから、具体的にはほかのところ呼んでありませんから、これは郵務局長あたり特に関心が深い事項じゃないんですか。いかがでしょうか。
#26
○政府委員(岡野裕君) 公務災害の関係は人事局所管になっておりますものですから、まず人事局の方からお答えをいたしたいと存じます。
 私ども部内の言いますならば外勤職員でございますが、十二万何がしというような非常に膨大な人数を抱えているわけでございます。車両の数も九万両というようなことで、いかがでございましょうか、日本のいろいろな企業の中でこれだけ大きな外勤あるいはこれだけ多量にわたるところの車両を使っているというような企業はほかにはないのではないかという感じを持っているところでございます。
 先生おっしゃいますように、そういった雰囲気の中からでございましょうか、私どもの交通事故によりますところの公務災害の数が一万を超えるということ、まことに悲しい事態なのでございますが、昭和四十年以降数字をずっとたどってまいりますと、先生いまおっしゃいますように、どうもどんどん交通事故あるいは公務災害の人数がふえてまいっていて、私どももいささか苦慮をいたしていたわけでございますが、寄り寄りの施策がどうやら多少実る兆しが出てきたのかなというように思いますのは、五十一年の時点で実際の交通事故は、ちょっと細かな数字でございますが、五千九百八件というような数字になっておりましたところが、五十二、五十三、五十四ということで、五十四年度は五千五百五十一、四百足らずの数ではございますがどうやら減少の兆しになってきたかなと。私どもも、四十七年の労働安全衛生法施行以来、職場に総括安全衛生管理者あるいは主任管理者あるいは担当管理者といいますような配置を行いまして、いろいろなセミナーでありますとか、安全管理の講座に参画をいたしますでありますとか、部内の講習会でいろいろの勉強会をいたすなどというような、言いますならば管理者教育、これに励んでまいる傍ら、それぞれの一般の担当職員の諸君につきましても、専門家等を招きましての安全運転の講習会あるいは機動車の保守点検などの講習会あるいは運転技術の勉強会などなどといいますものをいろいろ取り入れまして、いささかでも交通事故が少なくなるように、ひいては公務災害の数が少なくなるようにというようなことを考えて今後も努力をしてまいりたい、こんなふうに思っているところでございます。
#27
○坂倉藤吾君 毎年の公務災害の発生状況を見ていきますと、郵政省は大体公務災害の認定件数が一万件を超えているのがずっと続いているんですね。大体一九七三年あたりから一万件ずっと続いています。この発生件数では、各省庁別にながめたときに郵政省が断然トップでありまして一万四百七十九件、これは五十三年度の数字。二位が林野庁で二千九百五件なんですね、公務認定数が。一位と二位との差はいまの数字で明らかなようにまるっきり違います。
 これは当該職員の数が違うわけですから、これをたとえば千人対比でながめていきますと、林野が一番高くて八二・九一ということになります。郵政の場合は三三・五六。この千人当たりの比率からいきますと林野は圧倒的に高いんです。ところが、これは御案内のように、林野におきますいわゆる振動病問題が大きく取り上げられまして、私も農林水産委員会の中でこの問題についての指摘をし、公務認定として早くやるようにという立場をとってきたわけでありまして、これは実現をいたしました。したがって、林野の場合には当然それが多くなっているのはあたりまえの話なんです。ところが、この林野に続いて郵政省が三三・五六、第二位に高いわけです。これは大変な課題じゃないんだろうか。そして第三位の場合どれぐらいかというと、ちょうどうちの半分です。これは北海道開発庁で一六・六七、それから第四位が印刷局で一三・六三、次に第五位が法務省で一三・〇四、造幣局が一一ちょうど、こうなっているんです。そのほかの省庁というのはまさに〇・幾つだとか一けた台なんですね。
 この状況というのは、私はこれはなかなか容易ならぬ問題じゃないのか。もっと災害防止の問題については抜本的にきちっとした姿勢をとってもらわないことにはこれは話にならぬのじゃないんだろうか。とりわけ、交通事故が大体いままでの公務災害のうちの約半数、五〇%以上になっているはずです。これは午後、件数を明らかにしていただければいいことなんですが、参考までに申し上げますと、公務災害件数が、たとえば一九七五年の場合、九千九百八十九件、そのうちの交通事故件数というのは五千七百六十六件、一九七八年の場合には、一万四百七十九件の公務災害件数に対して交通事故件数というのは五千六百九十八件、こうなっているんです。これはきわめて交通事故による発生率が高いんです。
 交通事故といいますと、単なる自損事故だけじゃなくて、相当この事故の中にはいわゆる加害者、被害者の関係で相手もあるわけなんです。きわめて大きな社会的に問題を醸していく課題になっています。この防止対策というのは私はきちっとしなきゃいかぬ、こういうふうに考えるんですが、いままでの対策から見ますと、まだまだそこまでの努力というのが実っているか実っていないかの前に余り的確に行われていないのじゃないんだろうか。しかも、これはかつて全逓が特に機動車のいわゆるバイクの問題等についての仕業前の点検問題等を取り上げて安全宣言をやりまして、それから事故件数というのは相当減ってきているはずなんです。減ってきているはずなんですが、いま申し上げるような状況になっている。この問題をきちっとひとつ整理してもらいたい、こういうふうに思うんですが、いかがなものでしょうか。
#28
○政府委員(岡野裕君) 先生もおっしゃいましたように、やはり郵政職員の数が非常に多い、あるいは外勤の職員の数が先ほどお話を申し上げましたような数に上る、あるいはその車両の数が云々というような雰囲気の中から、相当私どもの中の交通事故あるいはその他を原因とするところの公務災害の数が非常に大きい数字になっておりますことはまことに恥ずかしい次第でございますが、先ほどお話し申し上げましたまうに、制度といたしましてはいろいろこの十年の間に新しい仕組みをつくってまいったわけでございます。したがいまして、今後もそういった仕組みを十分活用し、特に人力に依存をするという郵政事業の性格からいたしましても公務災害が少なくも減少傾向になるという方向に努力をいたしたい、こんなふうに存じているところでございます。
#29
○坂倉藤吾君 直接公務災害という立場で担当される人事の立場はそれでわかりました。
 これはぜひ郵務局長にお尋ねをしたいんですが、結局、こういう交通事故につながる状況等を考えてみますと、やっぱり先ほども申し上げましたように、仕業前点検それから使用後のいわゆる手入れの問題、この問題が一応たてまえ上はやかましく言われている。言われているんですが、実際には仕事のいわゆる配達をもっと速くよけいせいというような立場で追い込まれまして、結局、仕業前の点検だとか、あるいは使用後のいわゆる点検、これらが形だけに終わってしまう、こういうような状況が一つの問題になっているというふうにはお考えになりませんか。あるいはそれに対する対策がございましたら、ひとつ基本的にお答えをいただいておきたいと思うんです。
#30
○政府委員(魚津茂晴君) 今日、俗に交通戦争ということが言われているわけでございますが、交通戦争と郵便事業というような点を考えてみますと、まず仕事の面でも非常に遅延する原因になっているということは申すまでもないわけでございますが、それによる交通事故が発生するということが、われわれ仕事を進めていく場合にひとり人事局の問題ということじゃなくて事業局固有の問題という受けとめ方で考えているわけでございます。
 それで、交通事故というのは、申すまでもないことでございますが、その結果、働く人たちの不幸であるというだけじゃなくて、郵政事業という立場、郵便事業という立場に立っても大きな損失でございます。そういったことで不幸であるということ、一方では損失であるということにつきまして、交通事故の発生というものを予防する点についてはこれは基本的には労使のいささかの対立ということもないはずでございます。よく安全のないところに労働なしというようなことも言われているわけでございますが、そういった前提に立ちまして、私たち事業局にも、交通事故の発生防止ということのために、私どもも、先ほど来人事局長申しましたように、いろいろの施策を積み重ねて今日に及んでいるわけでございますが、一方、組合の方からも、いま坂倉先生おっしゃっておられましたように、要求というかっこうでいろいろ提言があるわけでございます。
 そういった提言に対しまして、よく話し合って、そして事業と交通事故の発生というものが矛盾しないように事業を正常に運行する、そして片方で交通事故の発生を防止するというその調和の立場に立って、私どもその話し合いには誠意を持って臨んでいる次第でございまして、以上申し上げた基本認識と、郵務局サイドとしての交通事故の発生防止あるいは交通事故をできるだけ減らしていくというような施策を絶えず組合の方とも話し合って進めてまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
#31
○坂倉藤吾君 この交通事故は、いま御答弁がありましたように、現実にその職務に直面をする人人がみずからの命を張っての話になるわけなんですね。したがって、これは第三者がああであろう、こうであろうという問題じゃなくて、その仕事に携わる者の意見というものが安全上の立場からいいますときわめて重要なかぎを握ることになりますね。したがって、当然現場の声を十分にやっぱり生かしていく、このことが交通安全対策の上の一番大きな課題じゃないか、こういうふうに思うんです。とりわけ、最近の交通の立場からいきますと、郵便局の作業順序そのものにつきまして、現在の道交法の関係その他から見て果たしてそれが的確にいっているのかどうか、こうしたことも現場の労働者でないとなかなかわからない問題ですね。そういうことにつきましても、その置かれた局所ごとの条件でうんと変化をしてくる問題ですから、その辺はきちっと徹底をしてやってもらいたい。このことを私はつけ加えておきたいと思います。
 また、先ほどの話に少し戻りますけれども、静岡県の函南にNTTのリハビリ設備があるんですが、郵政職員がこの施設の中に入って訓練をしている、こういう状況があるんですが、これは把握をされておるでしょうか、どうでしょうか。
#32
○政府委員(岡野裕君) 先生おっしゃいます施設が存在をするということは、私どもも存じているところでございますが、私どもの職員がどのくらいの数そこでお世話をいただいているか、これはつまびらかに存知しておりません。
#33
○坂倉藤吾君 その辺も一遍調べてください。
 そこで、私が問題にいたしたいのは先ほどの続きになるんです。電電公社の職員の方もここを利用されている。その人々は、ここの訓練が終わりますと問題なしに、問題なしにというのは、それは先ほど言いましたようにリハビリで訓練を受けるんですから大体の程度というものは理解ができるんですが、ほとんど職場復帰がそうむずかしくしないで行われている。ところが、それに比較をいたしますと、郵政の職場復帰というのはなかなかこれは認めない、こういうことが言われておるんですが、これも職員数が把握されてないんですから御存じない、こういうことになりましょうか。
#34
○政府委員(岡野裕君) 大変申しわけございません。いま数の面につきましては把握をいたしておりませんが、しかし医師の診断によりまして、これはりっぱにある程度職務復帰ができるように回復をしたものであるというような認定に立ちますならば、その病気休暇あるいはその休職制度等々との絡みの中で職場復帰をさせるように私どもも努めているところでございます。
#35
○坂倉藤吾君 なかなか職場復帰がむずかしくて、ここの訓練を受けた者のうちで職場復帰をした例として、近年、千葉県、それから長野県、ここで二件程度でありまして、あと相当むずかしい。この復帰をしたところにしましても、いわゆる全逓が職場復帰に対して積極的に介入をいたしまして、そして当該郵政局と折衝の上でやっと復帰が実現をした、こういう経過があるようなんです。
 先ほど申し上げましたように郵政省は非常に冷たいのじゃないのか、むしろ部内で発生をいたしましたそういう身障、これは切り捨てをしていくのじゃないのかという意見というのはここからやっぱり出発をしていると思うんです。ぜひこの辺は実態を明確に把握をしてみてください。いま御答弁をいただいている趣旨合いが各現場まできちっと徹底しているかどうか、これは再点検をしていただく必要があると思うんです。そういう意味で御理解をいただけますでしょうか。
#36
○政府委員(岡野裕君) 先生からいただきました御高見を踏まえまして、現場の実態も十分掌握をし今後努力をしてまいりたい、こんなふうに存じます。
#37
○坂倉藤吾君 東京国際局の水野事件、横浜中郵局の沢地事件というのがあるんですが、この事件の概要は御承知でしょうか。
#38
○政府委員(岡野裕君) 申しわけございません。就任三カ月余でございまして、まだその辺の事情つまびらかにいたしておりません。
#39
○坂倉藤吾君 この二つの事件というのは、公務上の災害認定をいたしました。当然公務上の問題ですから認定するのがあたりまえの話です。ところが、職場復帰をしてからの、先ほど人事局長からお話がありましたように、その人の身体障害の度合いに応じて職場で十分にその人の活用のできる場を保障していこう、こういう立場が大変問題になりまして、そして本人についてはがまんができない、こういうようなことで省の対処方針について問題あり、こういうことで裁判闘争に発展をしている問題です。まだ裁判の係争中であります。
 こうした事案は、もっと私は省として真剣にやっぱり現在の状況ということできちっと取り組んでもらわなきゃいかぬ、こういうふうに思うんです。これは質問内容も詳しく私は事前に通知をしてありませんでしたので、人事局長の方でどうも不十分な状況のようですが、これは当該の郵政局等に御照会いただければ簡単に判明をすることじゃないんだろうか。
 私はこの種の例というものは、他の私はいまここで挙げておりませんけれども、これに類似をしたことというものはたくさんあるんじゃないのか。私の東海郵政局管内、その中の私の出身の三重県内の郵便局でもこのことが問題になりまして、そして職場の中の交渉で相当長期にわたって交渉した結果、やっとこさ、本人が希望するところではありませんけれども、ややがまんのできるところに配置がえが決まるというようなことが二つや三つじゃないんです。これは局名を挙げて私指摘をしてもいいんですが、そこまでは申し上げませんけれども、それが職場の実態になっているんですね。
 これじゃ安心してやることができませんし、それから身障者問題について論ずるときに、郵政省自体が新たな身障者を生み出しているんだということについてきちっとやっぱり認識をしなきゃいかぬ。この点を私は郵政省が基本的に構えてこうした問題についての対処をしていく。それで郵政の職場がりっぱになり、したがってみんなが安心して働けて、そして国民の皆さんからも信頼がされるし、いい郵政省だなという話に私は通じてこようと思うんです。この辺がやっぱり私は根本から問い直していきませんと問題がありますので、ぜひその辺の取り組む決意、それから現場に徹底をしていく一つの構え方、こうしたものについての決意のほどを聞いておきたい、こう思うんです。
#40
○政府委員(岡野裕君) 先生のお言葉もございましたので、より細かく現場の実態というものについて調査をいたしてみたい、こんなふうに存じます。
 なお、全般的な問題といたしまして、交通事故を初めとする私ども職場におきますところの公務災害的な事象、これが可及的に減少傾向をたどりますよう、先ほどお話し申し上げましたようなもろもろの仕組み等を活用いたしまして努力をしてまいりたい、こんなふうに存じます。
#41
○坂倉藤吾君 くどいようですけれども、たとえば東京都で定時制高校を出られた方が実は郵政の部内採用の試験をお受けになられて、そして試験は合格をしました。ところが、採用前の身体検査に来まして――これは当然、省内の診療所のお医者さんが判断をするわけですね。部外の医師ではほとんど認めないわけですから、郵政省の仕組みは。部内の診療所のお医者さんに診てもらったら、そしたらたまたまその人が事故によりまして右手が損傷している。それをとらえてあなたは不適格だ、こういう認定をしまして問題になった、こういう事態があるんです。
 そうなりますと、片方では政府の方針もありまして身体障害者の方々を雇用していこうという方針がある。片方では部内の徹底が不十分で、そういうせっかく合格をした方が身体に障害あり、こういうことで不合格、採用すべきでないという医師の判定が出てくる。やっぱりちぐはぐになるこういうケースがあるんです。だから、それは職種の問題、たとえば職採で外務試験だというふうに受けてやったときは、外務ではそういう問題はだめですよと言うのなら、そういう問題に対して、では内勤の方に誘導するような作業というのは行われるのかどうなのか。こうしたところまで私は配慮をしていくべきではないんだろうかというふうに考えるんです。ですから、これは例として申し上げたのでありまして、健康管理のところまで含めまして、私は省としての対策というものを明確にやっぱりもう一遍整理をし直して指導すべきであるというふうに申し上げておきたいと思います。
 これは大臣、いまのやりとりでお聞きのような状況が職場の中にありますので、人事局長、否定をしているわけじゃありませんでしてやろうと言われているわけでありますから、ぜひひとつ、大臣の方でもそのことに関心をお持ちいただきまして、省内対処をされるように特に要望をいたしておきたいと思います。
#42
○国務大臣(山内一郎君) 身障者になられた方、ずっと身障者でおられる方、こういう方に対しましては、政府といたしましても全般的にできるだけひとつ採用するようにと数字も示されているわけでございます。郵政省につきましても、その数字につきまして十分配意をしてやっているわけでございますが、どういう仕事をやっていただくかという点について十分によく考えながら、できるだけ人事局長の方に考えてやるように、こういうことを言っておりますけれども、坂倉先生の御意見もございましたし、一層ひとつ注意してやるようにさしたいと思っているわけでございます。
#43
○坂倉藤吾君 次に、角度を変えてお尋ねをいたしますが、身体障害者の方々が郵便局を利用するに当たっての、省としての郵便局の施設、この施設の改善の方針というものはお持ちでしょうか。これは郵務局ですね。いかがですか。
#44
○説明員(清水達朗君) 建築からお答えいたします。
 郵便局舎の新増築に際しましては、御利用いただくのに不自由のないように身体障害者の皆さんのためにスロープを設けております。窓口のロビーに出入りいたします段差を解消するということを一つ設計の非常に大きな重要な要素にしておりまして、これは基本計画の配置上もできればスロープもなるべく少なくしていくということが望ましいかと思いまして十分に配慮をしております。と同時に、既設の局舎につきましても逐次整備改善を行っております。来年度予算におきましても相当数の改善を予定しております。ちょっと詳しい数字はあれでございますが。
 それから窓口のたとえばカウンターでございますけれども、これは現在、高さ一メートルを標準にして行っておりますが、車いすで御利用いただくお客様のための応接、これは非常になかなかいろんな状況があろうかと思いますけれども、職員の積極的な接遇態度といいますか、そういったものが基本ではございますが、また防犯上のいろいろな要素ともぶつかりますので、その辺のところを、たとえば小包用のカウンターの活用とか、あるいは身体障害者のための公衆用の机を増設いたしたりしておりまして、そういったものを十全に活用する、そういった方法を講じておる状況でございます。
#45
○坂倉藤吾君 それはこれからの新設局あるいはいままであったところの改築、こういう立場のときに大体それはすべて生かされる、こういうふうに理解をしていいですか。
#46
○説明員(清水達朗君) そのようにお考えいただいていいかと思います。
 新増築についての基準を設けてございます。それから既設のところは、その新基準に準じまして御要望のありますところから順次改善をしていく、そういったことでございます。
#47
○坂倉藤吾君 念を押すようですが、現在新築中の普通局、さらには無集配局、いずれを問わずそれは該当する、こういうふうに理解していいですか。
#48
○説明員(清水達朗君) 主に御要望のありますのが普通局が多うございますけれども、いま現在、普通局でどのぐらいの実施局があるかを申し上げますと、大体六〇%近く実施しておりまして、特定局につきましても、御要望のあるものはほとんど実施されておりまして約二五%、四局に一局はすでにスロープを持っております。そういった状況でございまして、それを総合いたしますと、御要望のあるものはほとんど十全にやりながら大体二七%ぐらいのところでございます。
#49
○坂倉藤吾君 先ほどもお話がありましたように、前は、特に無集配局へ行きますと防犯用のネットがあった、そして取り扱いのところはごく手が入るだけの小さい窓があいていた、為替貯金の方は。郵便の方はそうじゃないですよ。ところが、それを取り外しましたね、近代化をするために。取り外しをしましたときにカウンターの高さをむしろ防犯上の対策ということで上げた。これがいままでの経過なんですね。したがって、小さい子供なんか来ると、こうのぞいてやらなきゃいかぬ。とても車いすでは足らない。こういう状況がずっと続いてきたわけです。
 いまの部長の説明から言えば、新しい局舎基準を設けてそして逐次改善をしていくんだ、特定局の方じゃ希望のところについて徐々にやってきている、こういう説明なんですが、都心部は相当私は充実をしてきているような感じがいたします。ある意味では。ところが、これは田舎へ入っていきますと、とてもじゃないけどそこまでの配意はありません、端的に申し上げまして。私のところでもそうです。確かにスロープをこうつけまして、そしてやや床を上げることによって利用のしやすいような配慮というものがようやくちょいちょい見かける程度になってきました。確かにいま二五%という数字を挙げられましたが、その程度だろうと思いますよ。しかし、これはもう少し簡単に設備ができるものなら、むしろ積極的に省としてはやることについて進めるべきじゃないでしょうか。私は、むしろ新局の際に逆に心身障害者の方々の専用窓口、こうしたものをやっぱりきちっと位置づけをすべきじゃないか、こういうふうに思うんです。その辺の取り扱いまで進められる意向はありませんか。
 そして、いまそれぞれの行政の努力あるいは民間の方々の努力によりまして、身体障害者の方々のためのリハビリ等も含めました療養施設というのがたくさんつくられるようになってきました。大変結構なことです。したがって、そういう施設を近隣に持つ、あるいは自分のところの区域に持つ、こういう郵便局につきましては、とりわけそのことについての重視をするという姿勢というものを明確にしていくべきじゃないでしょうか。私は、これこそ将来の郵政省のひな形だというようなそういうモデル的な局の建設もぜひひとつ考えてもらいたい、こういうふうに思うんですが、いかがでしょう。
#50
○説明員(清水達朗君) ただいまの先生のお話でございますが、新しいカウンターのことについてお話がございましたが、ちょっと御理解いただきたい点がございます。
 四十六年から四十八年にかけましで新しいカウンターが登場したわけでございますが、その場合にカウンタートップの高さは変えてございません。在来の高さそのものでございます。
 いま、さらにモデル局のお話がございましたけれども、近隣からの御要望がありますところ、さらに関係の施設のありますところは優先的に改善をしてございまして、現在、大変いろいろな点で好評を得ておるわけでございます。モデル局のお話でございますけれども、たとえば京都の伏見局でございますが、最近五十四年の二月に竣工いたしました局ですが、もちろん段差の解消ということでスロープを二カ所つけてございます。さらに出入り口は自動とびらで出入りさせていただいております。さらに職員用便所の改善ということも織り込んでございます。さらに誘導ブロックと申しますか、視覚障害者の方のための誘導ブロックないし誘導鈴、こういったものにつきましても、その御要望に十全に沿いながら行っておりまして、その筋から相当推賞いただいておるというようなこともあるわけでございます。これはただ伏見局ばかりじゃございませんで、その前にも岡山の中央局とか、さらに住之江局とか、そういったところで大変好評を得ておるというふうに理解しております。そのように御理解いただければありがたいかと思います。
 さらに、来年、身障者年というようなことでもございますので、御利用の方の予測を十全にいたしまして、先生の御示唆を十分に生かしながら進めていきたいというふうに考えております。
#51
○坂倉藤吾君 ごく簡単に申し上げて、管内各県あるわけですから、そこの県がこれが将来の郵便局ですよ、こういう形のものを少なくとも一県に一局ぐらいは思い切ってつくり上げるべきじゃないでしょうか。そこまでいきますとなかなかこれは大変なことなんでしょうけれども、少なくとも新たに改築をする等の計画に合わせまして、そうした基本計画というものは組み入れられて当然だと思うんですが、そこまでいっていますか。いっておれば大変結構な話です。
#52
○説明員(清水達朗君) 郵便局舎がどの程度身体障害者に御利用いただいておるかという、これは総理府でございましたか、いろんな調査の結果がございますけれども、やはり相当上位になっておりまして、たしか郵便局につきましては、福祉事務所、市役所などに次ぎまして三位ぐらいの状況と報告されておりますが、そのような状況だと思いますので、いまの先生のお話をなるべく新増築計画に織り込んで持っていきたい、かように考えています。
#53
○坂倉藤吾君 特に、これは身体障害者団体の方々と十分に意見交換をしてください。行政の立場でも非常に配意をしてそして構造物をつくった、つくったけれども実際に利用してみたらかえってつくらなかった方がよかったという例がちょいちょい出てくるんです。これは大変なことでありまして、事前に十分に意見を聞いていただいて、これでいいのだろうか、何回も何回もやっぱり検討する必要があると思います。郵便局について、いま部長が言われましたように、一定の評価をされていることは私も承知をしています。しかし、それだけでは私はまだまだ不十分な点がたくさんあると思うんです。率直な意見をやっぱり聞き入れていただいて、そしてそのことの可能性をやっぱり追求してもらう、そして実現をしてもらう、こういう姿勢を今後ともきちっととっていただくように注文しておきたいと思います。
#54
○説明員(清水達朗君) 大変結構なお話だと思いますので、新増築に際しましての近隣とのお話し合いあるいは自治体とのさまざまの打ち合わせ、これは従前からやっておるつもりでございますが、さらに御趣旨を生かして反映をさせていきたい、かように考えております。
#55
○委員長(福間知之君) 午前の審査はこの程度にとどめます。
 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時三分開会
#56
○委員長(福間知之君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、郵便法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#57
○坂倉藤吾君 前回に質問をいたしまして、きわめて冷たい回答のございました視覚障害者相互間の録音テープのカセットを郵送する問題なんですが、もう一度、省の見解を明らかにしてくれませんか。
#58
○政府委員(魚津茂晴君) 盲人用録音テープの問題でございますが、先回も答弁をさせていただきましたように、坂倉先生の三年間にわたる御主張が今日なお続いているわけでございまして、その主張の重みというものを私いまひしひしと感じているわけでございますが、私、先回冷たい答えであったというその理由につきまして、いま一度答えさしていただきたいと思います。
 一つは、いろいろ工夫をすればという問題が残るわけでございますけれども、録音テープというのは現在では特殊な物品ではないので、個人間で郵送されるものはたとえ開封として差し出していただいたとしても、郵便局ではそれが視覚障害者用のものであるのかあるいは一般用のものであるのか区別するというのは困難であるという郵便処理の過程における技術的な困難性というのが一つございます。
 それから独立採算のもとにおける福祉料金のあり方。やはり独立採算制をとっている限りにおいでは、福祉という問題についてわれわれ強い関心と国民の皆様方の御要請にこたえるという姿勢を持ちながらも、そこに一定の限度というものをやっぱり持っていなくちゃならないというような観点もございます。
 それから社会福祉というような問題につきまして、西欧諸国の身体障害者に対する郵便の取り扱いというものに対する比較法制というような問題も考えてみなくちゃならないというようなことでございます。
 こういったことをあれこれ考えてみますると、三年間ずっと引き続いて主張された問題であるということは十分意識しているわけでございますけれども、今日なお回答を申し上げるとすれば慎重に考えざるを得ないという立場でございます。何とかこの辺で御了承を賜りたいというふうに思う次第でございます。
#59
○坂倉藤吾君 私は、それはちょっと容認をすることができないんです。
 幾つか具体的な検討が、いま言われましたように、一つは、一般の人の利用と区別ができない。第一、このこと自体に問題がある。
 それから二つ目の独立採算制の福祉料金としてのあり方のいわゆる限界の問題。これは一面ではわかるんです。ところが、郵便料の各種種類別の今日の料金制度をながめてみて、盲人用の録音物を仮に限定をして取り扱いをした場合に、一体それが郵便料全体のどれだけの構成になるんだろうか、どれだけの影響を求めることになるんだろうか、限界があるという論理の組み立ては理解ができるとしても、現実的処理として、それがいわゆる郵便事業会計に占める割合からいってそこまで慎重性を持たなければならぬ根拠があるのかどうなのか、こういう点で二点目の問題にも異論があります。
 さらに、三点目の問題は、今日、西欧諸国と比較してみてという課題もありますが、これは西欧が日本に見習う、こういう問題だってたくさんあるわけでありまして、それは参考にはするけれども決定的な根拠には私はならないのじゃないか。いかに日本の福祉行政が具体的に進められるかという課題でありまして、諸外国の情勢は、それはただ単なる参考でしかない。
 そういう立場からいって、いま言われました三つの課題等は、私はどうしてもがまんのできない言いわけにしかすぎない、こう判断をするわけであります。
 そこで、具体的にひとつお聞きをいたしますのは、一回目のときは私は具体的な方法論については論議をしませんでした。しかし二回目の提起をいたしましたときは、あなた方がそういう第一の理由として技術論を展開されましたから、私は私なりの、それは区別をしようとすればできる方法は幾つかあるじゃないか、こういう立場で例示もしながら意見を申し上げたはずです。それらがいままとめて答弁されたようなことになるんだろうかどうだろうか。そうしますと、郵政省というのは、真剣になって言われている趣旨はごもっともですがと、こう言いながら、それは単に儀礼上の言葉でありまして、中身としてはそれはもうやらないんだという前提で今日やってきたこととしか受けとめられないんですよ。したがって、その辺をもう少し――実際にそれは頭から考えません幾ら言われても、こういう話なのか。しかし、言われている趣旨はわかるので、さらにそれの実現に向かって研究をしようと言われるのか。この辺をひとつ明らかにしてくれませんか。
#60
○政府委員(魚津茂晴君) 技術論による困難性ということでございますが、私ども技術論というのは克服できない問題ではないとは思っております。たとえばラベルを一定の枚数、年間視覚障害者の方に与えるとか、あるいは特別の封筒を配付して、そしてその封筒を使って差し出される録音テープカセットというようなことになりますとできないわけじゃないと思いますが、私はその技術論というだけで申し上げたわけでなくて、先ほど三つの点を大体申し上げたわけでございまして、加えて来年の国際障害者年ということで、もちろんこれは郵政省としては真剣に受けとめるということは当然のことでございますが、非常に身体障害者と郵便の利用関係における特例措置というような問題につきまして、いろいろとほかにも御要望あるいは御提起というものがあるわけでございます。
 ですから、技術論も克服できないわけじゃないけれどもむずかしい点があるし、そして福祉料金と独立採算制というものとの関係から来る制約、それから日本の福祉政策といいますか、身体障害者に対する郵便は、あるいは国鉄は、あるいは厚生省全体の政策はというような、そういう整合性といいますか、そういうようないろんな点を考えてみますると、私は決定的にこの理由でだめなんですという言い方じゃないんですけれども、そういうものを総合勘案して常識的に判断をしますと、この辺はひとつ御勘弁をというような気がするわけでございます。
#61
○坂倉藤吾君 説明を聞いているうちにだんだんわからなくなってくるんですがね。結局、区別がつかないというのは、つけようとすればつける技術はあるのに今日段階ではつかない、こういう答弁になるんですよ。こんな理屈に合わない話はないんです。
 先ほどは、身障の方が、いわゆる盲人の方が差し出されたのか、あるいは一般の人が差し出されたのか、開封にしてもカセットそのものが一般化をしているから区別がつかない、こう回答しているんですね。それに対して実は区別の仕方は幾つかあるじゃないかと言って私が迫ったのが二回目の討論なんですよ。いまの答弁から言えば、強いて区別をしようとすれば技術的にはできる、こうなっているんですね。できるんだけれども、うじゃうじゃと後がよくわからぬのです。そのうじゃうじゃの部分は、言うならばこれが突破口になって、郵便事業の内部にいわゆる福祉という観点であれもやれ、これもやれという突破口になるおそれがあるから、だからこれは許したくない、これがうじゃうじゃの理由だと思うんですね。ぼくはそんな姿勢じゃこれはお話にならぬと思うんですよ。これが第一です。
 第二の問題は、区別がつかないという意味ですね、もしこれにこだわるとすれば。その区別がつかないというのは一体どういう意味を持つのだろうか、国会答弁として。私はこれは大変なことをあなた言われていると思いますよ。私の言いたくないことをあなた言わせるんですがね。日本は法治国家です。御承知のように。その法のたてまえというのは、少なくとも日本国民が悪いことをするという前提には立っていないはずです。人間の性は善なりの立場で法をやっている。しかし中には犯す人もある。その問題についてそれを発生させないようにどうするか、もし発生したものについてはどう措置をしていくか、これが刑法とのかかわりなり法のたてまえの問題じゃありませんか。
 そうしますと、この盲人の方々のためにということで社会的要請また当該者の要望にこたえて制度をつくった、ところが本来その枠に入らない人が悪用するというのなら、悪用する方の人の問題を、させないような対策として一体どうするのかということがこれが基本的なあなた方の研究しなきゃならぬ姿勢じゃありませんか、もしそうだとすれば。私は、いまの答弁は絶対納得できませんし容赦ができません。人間はそういうごまかしの道があればごまかしをするんだという前提に立つような論議展開は絶対許すことができませんよ。
#62
○政府委員(魚津茂晴君) 私、最初からの答弁で申し上げておりますのは、ある一つの理由を決定的なものとして慎重に考えさしていただきたいというふうに申し上げているわけじゃなくて、総合的に考えるわけでございますが、総合的に考える要素を並列的に申し上げますと、こういう点、こういう点、こういう点もございますということで申し上げたわけでございまして、いま先生おっしゃっている趣旨は、たとえば封筒だとかラベルを配付をする、交付をして、そしてそれを使っていただくものにつきまして特別の措置をする、こういうことをやればできるじゃないか、しかしながら郵政省としてはそういうラベルとか封筒を横流しするというようなことを恐れているのじゃないだろうかという御発想での御議論かと思いますが……
#63
○坂倉藤吾君 あなたがそう言っているんだよ。
#64
○政府委員(魚津茂晴君) いや、私は必ずしもそういう意味で申し上げたわけじゃなくて、そういうような技術的なものも一応解決するにしても、やっぱり手続だとか、そういう識別という点については問題というものが私はないわけじゃないと思うのです。
 それから私申し上げましたように、そのことだけでお答えしているわけじゃなくて、日本の郵便法の中における身体障害者というものに対してどのような政策と申しますか、どのような規定というものが現在の法規の中にも存在しているかというような点も、外国なりそういったような比較もしてみる、あるいはまた日本の各分野における福祉行政といいますか、身体障害者に対する行政というもののレベルというような点を考えてみますと、私ども現在持っておりますところの郵便法規というのは、まずまず私は、郵政省だけが身体障害者に対して特別冷たいと申しますか、立ちおくれの制度であるというふうには考えてもいないわけでございます。
 そういうような点で、私、今後一切そういう点について、きょう御回答することによって先生が納得するしないということは別として、もうこの問題終わりよというようなことで申し上げたわけじゃなくて、いまは慎重に考えさしていただきたいというような答えにも私しているわけでございまして、今後引き続いていろいろな点を、そしてまた福祉の行政全体の取っ組む姿勢というものの動きというようなものも見ながら考えさしていただきたいというふうに申し上げている次第でございます。
#65
○坂倉藤吾君 官房長、ちょっと答弁してくれませんか。
 郵政審の中でこの種の問題はどういう取り扱いになっていますか。諮問をしたことについては当然の話ですが、郵便事業全般にわたっての今回の答申内容からいえば含まれていたはずですね、これからの将来の問題について。そういう観点での位置づけというのはどうなっていますか。
#66
○政府委員(奥田量三君) 郵政審議会の中で広く料金、財政の問題が議論されたわけでありますが、結果としてちょうだいしました答申の中では、「第四種郵便物については、その社会的意義を配慮し政策的に設定されたものではあるが、それが過度にならないよう配慮する必要がある。」というふうな一般的な御表現の答申にとどまっているというふうに承知しております。
#67
○坂倉藤吾君 具体的に諮問をする範囲の中に、郵政省としてそれは説明材料の中に加えてもらいましたか。
#68
○政府委員(奥田量三君) ただいま詳細な記録を手元に持っておりませんし、また具体的に承知をいたしておりませんが、昨年、郵政審議会に省として諮問をいたしましたのは、郵便事業の財政再建策ということでの一般的な諮問であったわけでございまして、特に第三種、第四種等のうち、先ほど来先生の御指摘のような問題について郵政省として特に具体的な形でお諮りした、あるいは審議会に御相談をしたというような目立ったものはないのではないかというふうに考える次第でございます。
#69
○坂倉藤吾君 今回の昨年末の答申はともあれ、その前の五十二年のときの七月の答申を求めたときはどういうことになっていますか。
#70
○政府委員(奥田量三君) 申しわけありません。ただいまちょっと具体的に記憶いたしておりません。
#71
○坂倉藤吾君 私がそういうふうに聞きますのは、先ほどの論議でもありましたように、三年前に提起をしましたものが、しかもそれが検討をこの場で約されているんですね、最初のときに。二回目のときは具体的問題を提起し、しかもそのときには厚生省からも来ていただきまして、厚生省の見解も述べていただきながら郵政との話をしたわけなんです。ところが、そういう状況で、なおかつ今回まだその問題についての具体的な答弁の仕方すらも変わっていないんですよ。
 そうなりますと、それは検討した結果だ、こう言われても、それはそれなりにあなた方の筋でしょうけれども、私としては、検討というものは具体的にどの場でどういうふうな立場で検討されたのか、その検討内容をやっぱり聞かなきゃ、検討を約したわけですからどういうふうに具体的に検討したのかということについてたださなきゃこれはやっぱり納得できないんですよ。そういう意味合いで、たとえばの話で郵政審に、実はこういう注文がついて検討を約しているのだがそれらの問題についての郵政審としての見解はいかがなものでしょうか、こう尋ねる。そうすれば、これは私は一定の誠意というものについてなるほどそうか結論はともあれ、こういうふうに思うんですよ。ところが、そこまで具体的にも説明もしていなければ、しかも答申内容を私は見せてもらっておりますけれども、言われるとおり出ていませんよ。検討しないのだからこれは出ないのはあたりまえでしてね。したがって、その辺のことをもう少し責任を持って答弁してくれないか、こう言っているわけです。くどいようですけれども。
#72
○政府委員(魚津茂晴君) 先ほど来の郵政審議会の答申、たとえば昨年の十二月十一日の答申、それからその前の五十二年の七月二十日の答申、これは具体的なたとえば身体障害者の対策と郵便法というような角度からのものでなくて、五十二年の七月の場合には社会経済の動向に対応する郵政事業のあり方、とりわけ郵便事業のあり方というようなことであったと思いますし、それから昨年の御諮問をしましたのは、郵便事業の財政再建策というような趣旨のものであったわけで、もちろんその諮問の仕方にもよるわけでございますけれども、先ほど官房長も答えましたけれども、五十二年の答申にしましても五十四年の答申にいたしましても、やはり現在の郵便物の種類とその料金というものの考え方についてはそれぞれ触れているわけです。触れていて、かつ共通した一つの郵政審議会の答申があると思うわけでございます。
 どういう点が共通しているかというようなことでございますが、この五十二年の七月の答申を見ましても、「第四種郵便物は、その社会的意義を配慮し、政策的に設定された郵便の種類である。しかし、料金面での優遇はその分だけ他の基本サービスの利用者に負担をかけるものであるから、それが過度にならないような配慮が行われるべきであり、」云々ということで、むしろこの答申だけにしぼって言いますと、先ほど五十四年の答申の中にも、「政策的に設定されたものではあるが、それが過度にならないよう配慮する必要がある。」、たまたま同じ文言が五十二年と五十四年の答申、もちろんいま申し上げたように諮問をする観点がそういう四種にフットライトを浴びさせる、そういうものじゃなかったということはあるにしても、「過度にならないよう配慮する必要がある。」というようなことから私ども慎重にならざるを得ないという一つの側面をこの答申が示しているという事実も私はあるだろうと思います。
 ただ、私、検討をするというような点につきましては、郵政審議会にいま先生が御提言されているような問題をずばりと諮問をするというようなことはやってはいないわけでございますが、私ども直接具体的に申し上げますと、郵便法の問題でございますから、郵務局が中心になりまして、先生の御提言されていることについてどう取り扱うべきかというような観点で先ほど来いろいろ申し上げました外国法制にも及ぶ、あるいは国の一般の福祉行政も見つめる、そして郵便法の現在の障害者の問題についてどう扱っているかというような規定も見直してみるというようなことはやったわけでございまして、そういった意味での検討は私たちやってきた、こういうふうに思っている次第でございます。
#73
○坂倉藤吾君 説明を聞いていましても、これは私に不信感があるわけじゃないんですが、具体的にはやっぱり検討されていないのじゃないか、こういうふうにとらざるを得ないんですよ。
 いま答弁の中にちらっと出ましたように、確かにこれは法改正の問題ですね。したがって、これは郵便法改正のこういう機会にこそ具体的に検討されるべき課題でして、このことだけで法改正というのはなかなか大変でしょう、正直申し上げて。こういう料金改定のときこそ、それを要求するときこそ、むしろこの種の問題のあり方について具体的検討を加え、提案できるものは提案をするという、こういう姿勢にならなきゃいかぬのじゃないでしょうか。ところが、余りそれはやっていない、こうなります。
 その前にさかのぼってみますと、五十二年のいわゆる郵政審の問題なんですが、結局、社会事情の変化に伴って将来の郵政事業のあり方あるいは郵便事業のあり方について、いままで行ってきた郵政事業を振り返ってみて、社会的変化に応じようとする立場からいわゆる諮問をし審議をしてもらったはずですね。
 そうしますと、午前中に論議をしましたように、たとえば郵便局舎の施設一つとりましても、郵便局制度ができた当時には身体障害者の方々について、大変失礼な言い方かもしれませんけれども、健全で五体満足な人々を中心にしか物を考えなかった時代がございまして、そのことを対象にしか局舎建設計画については入っていなかったはずですね。いいですか。基本的人権の問題が憲法できちっと出てき、そして日本の民主主義という一つの問題が定着をしてきて、そして仮に身体に異常があろうと障害があろうと人間として生きていく権利の問題から、この問題については社会的に提起をされるようになってきたのじゃありませんか。
 したがって、いま既存の局舎等についても、そういう方々も利用のしやすいように努力をしていこうということであなた方はやっているわけでしょう。ということになれば、従来とってきた郵便の制度そのものにつきましても、当然社会的要請にこたえてどういうふうに対処をすべきかというのがそれが基本じゃないんですか。片方ではやっていますよ、いや、郵政省は冷たくないんですよ、こう幾ら言いましても、このことについての真剣な取り組み方というのは一体どうなのかということで私どもは評価をせざるを得ませんよ。もう一遍、きょう直ちに返事しろと言ったってそれは無理でしょうが、本当にこれはきちっと取り組む姿勢があるんですか、どうですか、重ねてお聞きします。
#74
○政府委員(魚津茂晴君) 先ほど来申し上げているとおりでございますが、引き続いて慎重に検討をしてまいりたいというふうに考えております。
#75
○坂倉藤吾君 午前から大分論議をしてきましたけれども、一面では確かに今日の社会的事情に即応できるように一定の郵政省なりの努力のあらわれ方というのはあるように思いました。総体的にながめますと、これは前回も言いましたように、魂を入れてという話にどうもやっぱり受け取ることができないんです。
 そこで、先ほども答弁の中にありましたように、いわゆる来年の国際障害者年を迎えるに当たって、いわゆる郵政省、きょうは簡保、貯金おりませんから、郵便事業で結構なんですが、そういう立場から、いわゆるこの年を迎えるに当たって郵政省としての施策的なものは一体どうお考えになっているのか、この辺の具体的な課題があればひとつ提起をいただけませんか。本来、これは郵政大臣に答弁を求めるのが一番的確であろうと思いますが、事務当局で結構です。
#76
○政府委員(奥田量三君) 来年度の国際身体障害者年につきましては、先生御承知のとおり、政府といたしまして総理府に国際障害者年推進本部が設けられておりまして、そこで推進方針というものを取りまとめております。その中で直接郵政省にかかわりますものとしては、一つは、啓発活動としての記念切手の発行の問題がございます。
 いま一つは、一般的に公共建築物等の構造の改善等という項目がございまして、それに関連をいたしまして、郵便局の出入り口にスロープをつけますとか、あるいは自動とびらを設けますとか、これらについては従来ともやっていることではございますが、特に力を入れてやってまいりたいというふうに考えている次第でございます。
 そのほか、郵便料金の扱い等については、先ほどからいろいろお話がございました電話料金あるいは放送受信料、その他についての施策は従来と同様に引き続いて進めてまいるという考え方でございます。
#77
○坂倉藤吾君 そうしますと、余り蒸し返すつもりはありませんが、先ほど言うておりましたたとえばカセットの問題、これが福祉的な郵政としての突破口になるという物の考え方はありませんね。いいですか。
#78
○政府委員(魚津茂晴君) 慎重に検討させていただくということでございます。
#79
○坂倉藤吾君 それも慎重の中に入っているわけですか。――そういうふうに包括をすると、これまた一言言わなきゃならぬことになるんですがね。少なくとも一つ口をあけることによって、あれもこれもというふうに押し寄せるという被害者意識で来年の障害者年を迎える姿勢だとしますと、いま官房長が答弁をされました記念切手だとか、あるいは構造の問題だとか、これ入れましてもそれはやっぱり魂が入りませんよ。だから、結論がどうかということじゃなくて、少なくとも防衛的にこの線は絶対譲れないというような構え、それも含めて検討だ、こう言われると、これはあなた、質問した私の方が困っているんですがね、そんな姿勢なのかと。
 どうですか、政府委員の方からそういう話が出ますと、大臣は答弁しにくいですか。
#80
○国務大臣(山内一郎君) いろいろ坂倉委員からお話ございまして、私も十分よく拝聴いたしておりましたが、本日のところは、はいそうですというわけにはいかないような気がいたします。従来から御提言をされて三年間もたって何をやっているのだということ、やはりある面で私はむずかしい面があると思うのです。簡単にできるものなら、もうとっくにできると思っているのです。特にそういう制度を設けた場合に、当事者でない人がそれをどういうふうに利用するかという点をやっぱり慎重に考えて――慎重という言葉はちょっとまずいかもしれませんけれども、そこさえはっきり明確になれば、こういう点は私は解決できるような気がいたします。
 それで、来年は特に身障者の年でございますので、そういう点もあわせて考えてまいりたいと思っているのです。たとえば目の見えない方が電話料をひとつ割り引いてもらえないかという話もあるわけなんです。それ、ちょっと困るんですね。その方が本当におかけになっているのならそういう点も考えられますけれども、どういう方が電話をかけられて、その受信料というのはどうなっているのか、ちょっとわかりませんし。いろいろそういう点を総合して考えて、せっかくの御提言でございますので、さらに事務当局に勉強さしたいと思います。
#81
○坂倉藤吾君 ちょうどこの問題と一緒に提起をいたしましたのが、いわゆる公職選挙法に基づく在宅投票の当初有料でしか投票できなかったこれを何とか無料にしたらどうか。これは郵政省の持ち出しにならないで本年実現を見ましたですね。ところが、この問題はいまだに残っている。むずかしい問題があることはそれは私もわかりますよ。わかりますけれども、先ほど申し上げましたように、区別、選別というような技術的な関係だけでこれができないというふうには受けとめられないから、だから、さっき言いましたように、いわゆる入り口論をやったわけですよ。ところが、これを一歩緩めればずるずると後退をしていきますよという、そういう被害者意識でもってこれを受けとめてもらったのでは何も解決しませんよ。しかもそういう姿勢自体は基本的に間違いですよ。このことを言っているわけでして、これは答弁を求めませんけれども、ぜひ私の言っていることについて理解をして、そして具体的にひとつ、次のときにはこうこうこういう場でこういう検討をしてみましたということの答弁ができるようにしてください。その点の約束だけしてくれますか。できるかできないかだけで結構ですよ。
#82
○政府委員(魚津茂晴君) 検討した結果を機会を見て私の方からお話ししたい、かように思っております。
#83
○坂倉藤吾君 それから来年の施策の中で記念切手という話がございましたね。この記念切手というのは、従来出している記念切手と全然変わりがない、そういう意味での記念切手なんですか。
#84
○政府委員(魚津茂晴君) 現在、私ども考えておりますのは、従来の記念切手と一緒です。従来のというのは漠とした言い方になるんですが、現在持っておりますのは、寄付金をつけない記念切手、こういう計画を固めているわけでございます。
#85
○坂倉藤吾君 私が現場で切手を扱っているときに一度寄付金のついたものが出ました。ところが、これは消化大変でという状態が発生をしたことを記憶しているんですが、今回はそういう企画はいまのところ全くない、こういうことでいいんですか。
#86
○政府委員(魚津茂晴君) 私ども計画として固めておりますのは、記念切手を障害者年に合わせて出す、これは内部的に固めているわけでございますが。ただ最近、寄付金をつけてそして身体障害者の福祉につながるお金の使い方というものをやるべきじゃないかという声が国会の中でも私何回か耳を傾けた次第でございますし、それから単に国会の議論だけでなくて世論の中にも、新聞等にそういう御提言があるわけでございます。したがいまして、私ども記念切手を出すということについては計画を持っているわけでございますから、寄付金をつけた記念切手にしたらどうだろうかというような点を前向きでひとつ検討を続けさしていただきたい、こういうふうに思っておる次第でございます。
#87
○坂倉藤吾君 記念切手としてやることと、もし寄付金をつけるということになりますと趣旨合いがうんと変わってきますね。結局、記念切手ということで、従来やってまいりました寄付金も何もつかないそういう切手だとすれば、一応郵便の広範な利用の状況を判断しまして、そしてことしは国際障害者年ですよということを国民の多くに切手を通じてでも知ってもらう、こういう任務が大体中心になりますね。
 ところが、それに仮に寄付金がつくということになりますと、これは理解と同時に、あなた方ひとつ利用されるときにたとえどれだけでもカンパをしてくださいよ、こういう問題と、集まった金をどういうふうに使うのか、こういう問題と重なってきまして、切手を出す趣旨合いというのが、まるっきり目的意識が変化するわけですよ。いま検討中だ、こういうことなんですけれども、前の苦い経験もありますし、それから障害者年ということで寄付金を仮につけるとすれば、それをきちっと売りさばいていく郵政省の責任ある態度が前提になきゃいかぬわけですし、集まった金をどういうふうに位置づけをしてやるのか。たとえばいま発売になっています年賀葉書の寄付金の場合は、社会福祉という広い観点でこの寄付金の取り扱いをやっていますね。しかし果たしてそれでいいのかどうか、こういう問題にまで全部絡んでくる問題でしてね。私は大いにやってもらいたい。やってもらいたいけれども、やる態度の問題については、それこそ私は、いろんな万全計画と同時にそのことがどう次に影響を与えていくのかという観点からも慎重にやってもらう必要があるだろうと思う。
 こういう問題は積極的にやったらどうですか。ただし、その場合、私はこれは老婆心で言うことになるかもわかりませんけれども、ただ、そういうふうにして仮に郵政省が寄付金つきの記念切手を発売して、そして一定の寄付金を集めてそれを障害者団体あるいは施設に限定をして仮に寄付をいたしました、それで社会的に郵政省としての責任を大いに果たしたのだという自負に余りにも立ってもらいますと私は間違いを起こす。これは老婆心で言うわけですけれども、やっぱり私は、金を集めてそして協力をするということは大いにやるべきなんだけれども、金で問題は解決するわけじゃないのでありまして、具体的に幾つかの措置が、魂入って、求められていってそれと組み合わさる、こういうことになりませんと、本来のやはり郵政省かという評価にはつながりませんので申し上げておきたいと思いますが、その辺は御理解いただけますか、私の言っていることを。
#88
○政府委員(魚津茂晴君) 私、国際障害者年に記念切手を出して仮に寄付金をつけるということになりますと、現在お年玉つきで寄付金のついた葉書、この寄付金の配分団体は、先生御承知のようにかなり広範囲な団体になっておるわけでございますが、来年そういう切手を出して寄付金をつけるとすれば、やはり障害者年という年にふさわしいように配分の団体をしぼって、言ってみれば障害者の福祉の増進を目的とする、そういうための寄付金に当然するべきだというふうに考えております。そういったものを出して配分する際の、いまの先生の御助言といいますか、私どもに対しての一つの御注意というような点は十分留意をして進めていく、こういう考え方で処してまいりたいと思います。
#89
○坂倉藤吾君 次に、郵政省の防犯対策の問題に少し触れてみたいと思うんです。
 特に、防犯上からながめてみまして、部外犯罪、これの傾向とそれに対する対策については一体どうなっておるでしょうか。これは監察ですね。
#90
○説明員(寺島角夫君) お答えいたします。
 最近の犯罪の発生傾向でございますけれども、昨年度の総発覚件数を申し上げますと、昨年度五十四年度におきまして三千七百六十四件でございまして、これは過去ずっと四千件を上回っておりましたのが四千件を割るということでやや減少傾向に来たのではないかということで考えておるわけでございます。
 なお、そのうちの部内犯罪と部外犯罪でございますけれども、そのうちの部内犯罪でございますが、先ほど申し上げました中で部内犯罪として検挙いたしましたのは、五十四年におきまして……
#91
○坂倉藤吾君 内じゃないんだよ。外だ。
#92
○説明員(寺島角夫君) 部内は二百三十人検挙いたしておりますので、大部分と申しますか、その残余は部外犯罪であろうというふうに考えておるわけでございます。
#93
○坂倉藤吾君 ちょっと数字がよくわからぬのですがね。郵政職員以外の犯罪ですよ。
#94
○説明員(寺島角夫君) ただいまお答え申し上げましたのは昨年度の総犯罪件数で、郵便、貯金、保険その他合わせましてこれが発覚いたしました件数が三千七百六十四件でございます。そういたしまして、五十四年度に部内者犯罪として検挙いたしましたのが二百三十人でございます。したがいまして、その残りはまだこのうち、大体七〇%の検挙率でございますから、検挙されておらないものもございます。それは部内であるか部外であるかということを断定いたしかねるわけでございますけれども、いま申し上げました二百三十という数字とこの四千件弱という数字から見まして、部外の方が多いということを申し上げた次第でございます。
#95
○坂倉藤吾君 わかりました。
 そこで、最近、新聞世論をよく見ていますと、報道される事案というのは、郵便局がことさらにねらわれておるのじゃないのかと思われるような節が非常にあるんですね。しかも強盗といいますか、そういう立場の犯罪というのが多くなっている、こういうふうに思うんですが、私のその認識は流れからいってどうでしょうか。
#96
○説明員(寺島角夫君) 御指摘のとおり、郵便局に対しますいわゆる部外からの侵入と申しますか、郵便局にあります金品を取るという目的で入ってきますものがふえていることは事実でございます。とりわけ、これはいわゆる強盗事件、それからもう一つは、夜間無人の状態になりますときに入ってまいりますいわゆる私どもこれを局舎侵入と呼んでおりますが、この二種類に分かれるかと存じますが、このうちの局舎侵入の方は、ちょっと数字を申し上げますと、過去三年間について申し上げますと、五十二年度が強盗事件が十七件、局舎侵入が二百十二件、計二百二十九件でございます。五十三年度が強盗が四十一件、局舎侵入が二百二十三件、計二百六十四件、五十四年度におきましては強盗が四十七件、局舎侵入が百六十一件、計二百八件ということで、局舎侵入につきましては横ばいないし若干減少の傾向も見られるわけでございますけれども、強盗につきましては、五十二年度に比べまして、五十三、五十四、いずれも四十件を超し、非常に激増いたしております。とりわけ強盗につきましては、五十二年度以前はずっと年間十件台あるいはそれ以下でございましたのが五十三年度から激増しておることは御指摘のとおりでございます。
#97
○坂倉藤吾君 単に無人の局舎がねらわれる数字については大分件数として減ってきている。それに引きかえて強盗事件はずいぶん上がってきている。たとえば四十九年の局舎侵入というと四百二十件あった、それに比較をして五十四年百六十一件ですから、ずいぶん防犯体制その他も含めて影響が出ておるのではないのかと私は思うんですがね。それから強盗の関係は人がおるところへ来るわけなんですね。まさにこれは大変な課題だと思うんですが、これは、たとえば四十八年でいきますとわずか七件ですね。それが特に五十二年あたりから、いま報告されましたように十七件、四十一件、四十七件と激増してきている。
 こういう状態を踏まえて、これを防ぐ一つの対応として、これは人的配置の問題、それから施設の問題、幾つか防犯上の観点というのはあると思うんですが、どのようになっておるでしょうか。たとえば銀行等は防犯カメラの設置、あるいは進んでいるところは防犯テレビ、こうしたものが備えられてきている、こういう状況ですね。したがって、強盗の方も大口の資金をねらうとすれば銀行へ行け、ちょっと小遣いかせぎというか、そういう立場のやつは郵便局をねらえ、郵便局の方がいい、入りやすい、こういう状況になっておるのじゃないでしょうか。その辺の分析は監察としては一体どうですか。
#98
○説明員(寺島角夫君) この強盗が、先ほどお答え申し上げましたように、ここ二、三年ふえてきておることは事実でございまして、これに対する対策ということになりますと、一つはなぜこんなにふえてきたのかということがあろうかと思うわけでございますが、この分析というものは、これが原因であるということを断定することがなかなかむずかしいわけでございますが、言われますことの一つに、先生御案内の五十四年一月に大阪市内の銀行の支店で発生をいたしました例の北畠事件というのがございました。こういったものがやはり一つの契機ともなりまして、最近の世相等からふえてきておるのかということは言えるかと思うわけでございますけれども、どれかという断定はいたしかねるわけでございます。したがいまして、この防止対策ということにつきましても、そういう全般的なことを踏まえまして対策をとっておるわけでございます。
 で、御指摘のとおり、この対策にはいろいろな物的な施設の面と、それからそれに対する郵便局側の対応と申しますか、いわゆるソフト面と、両面あろうかと思います。その物的施設の面につきましては、後ほど官房長の方からお答え申し上げます。
 そのほかのいわゆるソフトの面につきましての諸種の防犯対策につきましては、監察といたしましてもいろいろな観点からこれに取り組んでおるわけでございまして、中央的な組織といたしましては、郵便局強盗事件対策本部というものを本省に設置いたしまして、これを中心にいたしまして各種の対策を協議いたしますとともに、地方局を指導いたしまして各郵便局の防犯に対する体制がどうであるかということにつきましていろいろな機会を通じてこれをチェックし、かつ指導いたしておる、こういう状況でございまして、いろいろな形から防犯に対します意識の向上等につきまして指導いたしておるわけでございます。また一面、警察との連絡をも密にいたしまして、パトロールを強化するとか、そういったことに対しましても手を打っておるわけでございます。
 なお、つけ加えて申し上げますと、先生も御指摘ございましたように、強盗事件のうちの大半というより、ほとんど全部が無集配特定局でございます。人数の少ない無集配特定局に集中をしておりますので、私どもの対策というものも、局所的に申しますならば、そこを中心にして立てておる次第でございます。
#99
○政府委員(奥田量三君) 郵便局における防犯施設の概況について御説明申し上げます。
 先ほど来話題になっておりますように、かつては郵便局の盗難と申しますと夜間無人の際の侵入が主でございました。したがって、従来の防犯設備と申しますのは、たとえば窓枠を壊されるとベルが鳴るとか、あるいは金庫にさわるとあるいは金庫の前を通ると音響を発する高周波あるいは超音波の警報器、こういったものが主でございました。しかしながら、近年における強盗事件の増加傾向にかんがみまして、特に強盗が侵入した場合に何らかの方法で必要な向きへ連絡ができるための設備ということに配意をいたしまして、現時点でとにかくいずれかの方法で必要な向きに連絡ができる設備は全郵便局に設置をいたしたという状況でございます。
 ただ、そのいずれかの方法というところに実はいろいろ問題がございまして、理想的には全部の郵便局から直ちに警察の一一〇番に連絡ができるというふうな装置が望ましいわけでございます。これも主として大きい郵便局に設置をいたしておりますけれども、経費、特に警察側の御事情というものもございまして、全部の郵便局にこれを直ちにつけるということは非常にむずかしゅうございます。その次のステップといたしまして、電話回線を利用いたしまして近所の郵便局あるいはそれにかわるようなところということで、複数個所に連絡が切りかえ等によりましてできるというものをつけております。それから第三の手当てといたしましては、電話回線ではございませんで、文字どおりお隣のうちというようなところにお願いをいたしましていざというときにブザーを鳴らす、こういう三種類の装置のいずれかで必要な連絡がとれるということになっているわけでございますが、二〇番直通のものにつきましては今後も必要に応じて、また警察等とも相談をしながらつけてまいりたいと思いますが、とりあえず、最後の電話回線によらない単なるブザーでお隣にお願いをするというふうなことは、お願い申し上げる御近所の都合等もいろいろ実は問題がございますので、電話回線によって近隣郵便局等との間に連絡がとれるものになるべく速やかに切りかえてまいりたいというふうに考えているところでございます。
 最後に、先ほど御指摘のありましたテレビカメラにつきましては、現在のところ郵便局には設置をいたしておりません。今後の検討課題であろうかというふうに考えております。
#100
○坂倉藤吾君 いま官房長とそれから首席監察官の答弁の中で、監察の立場は結局防犯の具体的事例から見て中心は無集配だ、それからいま官房長の答弁でいくと、いずれかの手段の中心はむしろ大局だ、こう無集配と大局との食い違いがございますね。この辺は一体どういうことになるんでしょうか。
 それからもう一つは、犯罪があった、問題は犯罪を起こさせない方がいいんですね。ところが、郵便局は入りやすいぞという認識が社会的に広まるとすれば、これは入りやすい条件をつくっちゃうことになると思います。ところが、郵便局へ行けば武装が堅固で、入ったら必ず検挙されるぞ、こうなってきますと郵便局は余り襲えないぞ、こうなるわけでして、百八十度のそこに効率の違いが出てまいりますね。私はそこがきわめて大事なところだと思うんです。そうしますと、一般のたとえば銀行あるいは金融を業としているところの犯罪とそれから検挙率、それから郵便局のたとえば局舎侵入あるいは強盗の件数と検挙率、こうした関係はどうなっておるのだろうか。いま申し上げました答弁の食い違いとあわせてその辺を教えてくれませんか。
#101
○政府委員(奥田量三君) 防犯設備のつけ方につきまして一一〇番へ直通する装置が、先ほど私大きい局に主として設置されていると申し上げました。これは先ほどの監察の方の考え方と考え方として違っているわけじゃございませんけれども、一一〇番直通装置というものが現在のところ数がきわめて限られておるという関係から、まず勢い大きなところからというやり方をこれまでせざるを得なかったということで御了解をいただきたいと思います。今後につきましては、局の大小とは別に特に立地条件等を考えまして重点的に配備をしてまいらなければならないのじゃないか、かように考えているところでございます。
#102
○説明員(寺島角夫君) 検挙率でございますが、昨年の例で申し上げますと、先ほどお答え申し上げましたように、四十七件発生をいたしておるわけでございますが、これに対します検挙件数は五十四年度におきまして二十四件でございます。この二十四件は四十七件にすっかり対応するものではございませんで、それ以前に発生いたしましたものを五十四年度において検挙したというのも含んでおりますが、含めまして大体検挙率といたしまして五一%、こういうことに相なっております。
 なお、先ほど防犯対策のことでお答えを失念いたしましたが、御指摘のとおり、やはり犯罪に対しましては、よく検挙にまさる防犯なしと言われますように、犯人は必ず挙げるということが最大の防犯対策であるということは御指摘のとおりでございまして、私どももそういう気持ちで取り組んでおるところでございます。
#103
○坂倉藤吾君 防犯カメラはなぜ設置しないんですか。
#104
○政府委員(奥田量三君) 防犯カメラと申しますと、特に最近はビデオを使ったものが多いのではなかろうかと存じますが、率直に申しまして現在採用に至っておりません最大の理由は、経費、コストの問題であろうかと存じます。
#105
○坂倉藤吾君 それから無集配が特にねらわれるという状況の中で、これは人事局長にお聞きをしたいんですが、大体、無集配というのは構成が女子職員が中心ですね。局長が女の方も中にはありますが、ほとんど男、あと局員はおおむね女子職員が中心、これがいまの郵政の無集配局の現状だろうと思いますね。そういう男女の関係等が強盗とのかかわりというのは案外あるのじゃないのか、こういうふうに私としては判断をするんです。たとえば無集配のうちに局員が三人おれば、そのうちの一人はむしろ男子の配置を考えていく、こういうような構成上の問題については検討をされてはいないんですか。
#106
○政府委員(岡野裕君) 先生おっしゃいますように、無集配特定局の場合は、職員の男女別構成があるいは先生がおっしゃいますような構成になっているか、手元につまびらかな資料もないわけでございますが、当節、国家公務員初級職の試験でございますとか、あるいは私どもの部内の郵政職員採用試験、女子の応募率が非常に高うございます。かつ試験の結果を見ましても相当好成績の者が女子に多いというようなことから、郵政省現在、女子職員の新規採用は相当の数に上っているところでございますが、女子職員につきましては、郵便外勤ができないわけではございませんけれども、どちらかといいますならば、普通局でありますならば窓口とか、あるいは特定局でありますれば無集配の窓口というようなところに勢い配置していただきがちであるというような実態かと思いますが、これは男子職員、女子職員を問わず防犯意識の高揚等々いろいろ図りまして、極力部外犯罪等の事前防止に役立つようなそういう施策をあれやこれや考えてまいりたい、こんなふうに思っております。
#107
○坂倉藤吾君 実情は局長言われることだろうと思うんですよね。ところが、現実に強盗に襲われるのが無集配だとすれば、これはやっぱり考えるべきじゃないんでしょうか。だから女子を採用するなと私は言っているわけじゃないんですよ。大いに採用してもらっていい。ところが、女子の職場というふうに見直してみたときに、ことさらにいまいわゆる大きい方の局で女子を邪魔者扱いしているんじゃありませんか、逆に言うと。したがって、もう少し組み合わせを総体的に考えて、いわゆる現にねらわれやすい無集配の人的な対策、これはもう少し掘り下げれば相当の対応ができる可能性を私は持っていると思うんですが、これはひとつ再検討いただきたい課題ですね。
 それからもし再検討してみても、なおかつ現状を余りいろうことができない、仮にこういう結論がつくとすれば、私はそれこそ無集配にもう少し施設的に防犯の強化を打ち出していくというのは当然じゃないんでしょうか。人事局長や官房長が強盗にねらわれるということはちょっと考えられませんがね。ねらってみても余り獲物はない、こういう話になるんでしょうが。しかし、少なくとも郵便局で仕事していまして、ねらわれる方の立場に立ってみたら大変なことですよ。いつ来るかといって決まっているのならこれは安心ですがね。ですから、そういうふうに入らせない、入る気を起こさせない、こういう対策はもっと積極的に、無集配であるがゆえに、人数が少ないゆえに、あるいは女子が多いがゆえに、それこそもっと緊急的な課題として、極端な話をすれば金のあるなしの問題じゃなくて、もし強盗でたとえば郵政職員が死亡するような事件が起こったときに一体どうしますか。私は、いまの答弁じゃやっぱり現状とちょっと皆さんのお考えとは差があり過ぎるのじゃないんだろうか、こういうふうに物を言いたいんですが、どうですか。
#108
○政府委員(岡野裕君) 先生のお言葉にございました女子職員を大局からは排除をするというようなつもりは正直言っていささかもございませんのですけれども、どちらかといいますならば、女子職員の職場としては、普通局で言いますならば窓口あるいは庶務会計等が、あるいは集配特定局よりは無集配の窓口の方がいささか適正ではないかなというような判断で、その無集配特定局に女子職員を配置しているのは事実でございます。
 ちょうど、ただいま資料が届きましたのですけれども、無集配の特定局の職員の総数、これは四万九千五百ほどの数になるわけでございますが――先生メモをおとりでございますればそのまま数字を生でお話をいたしますと、総数四万九千五百四人のうち、男子職員は二万六千四百人ちょうど、女子職員は二万三千百四人、五十三年の十月の資料でございましていささか古い資料ではございますが、必ずしも女子職員の数が無集配特定局の場合には男子に比べて多いという数字ではないようでございます。しかしながら、普通局の窓口に比べますれば女子職員が多いことは事実でございます。
 これが防犯のためにどういうようなプラスマイナスがあるか、不勉強で在来余りその面について詳しく勉強はいたしておりませんのでございますが、専門の監察局等からも御意見を承りました上で、人事局としてとり得るような措置、あるいはせねばならないような施策がございますならば十分検討してまいりたい、こんなふうに存じております。
#109
○坂倉藤吾君 数字はよくわかりました。
 ただ、局別にいきますと、逆に言うとかたまっている形が相当あるわけですから、局舎の置かれておる事情その他に合わせながら対策というのはやっぱり講ずるべきでしょう。そういう意味でひとつ検討を続けてもらいたいと思います。
 それからこれは監察の方に申し上げておきますけれども、これは大変重大な問題でして、ぜひとも上がってくる数字をただ単に集約をするのじゃなくて、その数字から読み取れる将来の対策上の突っ込んだ検討というものをやってもらいませんと、分析不十分じゃちょっと話にならぬと思うんですよね。そして、たとえば郵政省以外のところの犯罪は一体どうなんだ、類似のところは一体どうなんだ、こうしたものの比較をひとつ明らかにして、そして省としての立ちおくれがないのか、あるいは省として実際にこれはやりやすい、犯罪の起こしやすい条件というと、これは大変残念なことなんですが、社会的にみんなが差別を感じないで、しかも自分自身の生活状態というものが安定をしまして、端的に言えば人の物に手をかけたり、そういうことが発生しないような社会が来ればこれはもともといいことなんですが、そんなことはいまの社会に考えられるはずがありません。そうなりますとそういう犯意を起こさせないようにするということが社会的にきわめて重要な第一のポイントですね。そのためには、残念ながら今日あそこに入ることは身の危険だというふうに思わせるということは、これは当然金融機関を受け持つところとしてはきわめて重要なことじゃないんだろうか。
 そういう観点からながめていったときに、民間のいわゆる金融を扱うところと比較をしてみて、私はやっぱり郵政省の場合には一歩、二歩後退ぎみじゃないか。後退している理由というのは、先ほど官房長から話がありましたように、経費的に大変むずかしい。だから、よそでは簡単に経費を出してやれることがやれないから、それにかわるようなことを頭ひねらなければならぬ、こういう実情になっておるのだろうと思うんですね。しかし、それらの結果というものは、現場で働く人が、これがやっぱり安心を保障されるようなかっこうになっていきませんと、犠牲は現場の人が受ける、考えるのは頭の方で考える、これじゃちょっとかわいそう過ぎる感じがしますから、ぜひひとつ真剣に検討をいただいておきたいというふうに思います。
 それから次に、これも前回質問をしたわけですが、郵便の各種類別料金体系の中に政策料金にかかわる問題、これも実は前回きわめてあいまいになっておるわけでありまして、もう少しはっきりさせたいというふうに思うんです。
 そこで、どこから入っていくかということなんですが、端的に申し上げて、まず小包がございますね。この小包の料金については、これは政策料金というものは考えられたのか、あるいは政策料金たるものはいまの料金の中に含まれておるのか、これからひとつお聞きしましょうか。
#110
○政府委員(澤田茂生君) 小包の料金につきましては、小包の原価というようなものを指標に置きまして、また民間の業者間の競争、こういうようなものを勘案しながらただいま料金を決めているわけでございますが、先生おっしゃる意味の政策料金といいますところのものは、私いま理解いたしますところによりますと、福祉的な意味合いとか、あるいはたとえば現在郵便でとっておりますのは、私ども三種、四種、こういうものに限られているものというふうに理解をいたしておりまして、そういう意味での政策料金というものは小包の料金体系の中には織り込んでございません。
#111
○坂倉藤吾君 そうしますと、この小包料金につきましては、郵便法の第三十一条、ここで料金決定の原則的なものが決められていますね。ここでは第一に、小包に係る役務の提供に要する費用、これが第一ですね。そして第二に、国鉄小荷物運賃のもの、それから物価その他の経済事情、これを参酌して小包料金を決める、こうなっているんですね。現に今日の小包料金というのは、役務の提供に要する費用というのは賄われておりますか。
#112
○政府委員(澤田茂生君) 現在の小包料金、原価というものを勘案してみますと、収入が費用を賄っていないという状況になっております。
#113
○坂倉藤吾君 そうすると、極端な話をしますと、原価のはじき方いろいろありますよ。私は郵政省が出している原価のはじき方について納得していないんです。これはまた長くなりますし、大変な問題になりますから余り言いませんが、しかし、この郵政省のはじいておる原価のかっこうからいきましても、いま端的にお聞きをしましたように、役務の提供に要する費用を賄っていない、こうなりますと、この三十一条とのかかわりというのは一体どういうことになるんでしょうか。
#114
○政府委員(澤田茂生君) 原価といいますのは、これはある意味では料金決定に当たっての一つの要素でございまして、ただ、三十一条にも書いてございますように、役務に要する費用というものは一つの勘案すべき大きな要素であろうと私どもも理解をいたしているところでございます。ただ、先生も御案内のように、小包の収支状況あるいは民間との状況等を考えてみた場合に、直ちにこれをカバーするような料金体系が今日整え得るかと申し上げますと、遺憾ながら直ちにそういうような状態には持っていけないのではなかろうかというふうな判断でただいまの料金水準にとどめているというのが実情でございまして、私どもの望むべき姿といたしましては、なるべくそういう原価にも近づき他との競争力を持ち得るような小包のあり方というものを願っているわけでありまして、それに向かってのいろいろな検討あるいは努力をさらに今後とも続けてまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。
#115
○坂倉藤吾君 検討し今後原価に近づくように努力したい、こう言うんですが、私がお聞きをしていますのは、だから第一間日に戻りますけれども、
   〔委員長退席、理事大森昭君着席〕
結局、いま原価を割っているのを承知だけれども、こういうふうに料金を置いておかなければならぬというのはこれは一つの政策じゃありませんか、郵政としては。違いますか。
#116
○政府委員(澤田茂生君) 郵便の料金の全体のあり方と申しますのは、先生十分御承知のところでございまして、三条にございますところの全体の料金収入で全体の費用を賄うというたてまえにのっとりまして運営をいたしております。したがいまして、個々の料金のあり方というものは、小包につきましては特にこういう三十一条というものが設けてございます。こういった精神を十分踏まえながら考えなければならないわけでありますけれども、他の郵便料金との均衡あるいは沿革的なものもございます。そういったものを判断しながら全体でカバーできるもの、こういう形で検討いたして今日の料金水準になっているということを御理解いただきたいと思います。
#117
○坂倉藤吾君 郵便局で扱う小包と同じような形ということになりますと、これはいま民間も含めて、いわゆる宅配まで扱うこういう企業がどんどん出ていますね。これとの関係は郵政省は一体どういうふうに御認識になっていますか。
#118
○政府委員(澤田茂生君) 民間の宅急便等の進出というのが大変著しい状況でございますが、しかし、その実態というものも、私どもが把握をいたしております範囲で申し上げますならば、そのサービスエリアにつきましても、現在、市町村数では三四%程度ということでございまして、とりわけ遠隔地と申しましょうか、過疎指定の町村などにございましてはわずか八%にすぎない。これは五十五年の一月現在の状況でございまして、多くの地域の小型物件の送達手段、こういうものはやはり私どもの小包郵便に頼らざるを得ないというのが現状であろうと思っております。しかし、民間の小包のサービスのあり方というようなものは、やはり競合する業種といたしまして私どもも十分関心を持ち、しかし全体として国民の皆様方に小型物件の運送というものを提供する一つの手段というものを確保する観点からその調和をとりつつ考えていきたい、こういうふうに考えているところでございます。
#119
○坂倉藤吾君 結局、民間の小包を扱う企業との関係というのは、かつてはほとんど小包扱いというのは郵政省が一手に引き受けていたんですね、ほとんどが。ところが、近年になって交通網の関係その他も含めまして、そして民間がその分野について、これは独占でないことは郵便法でははっきりしていますから、もともと国鉄の小荷物扱いもあるわけですし、したがって民間がこの中に進出をしてきた。そうしますと、今日の交通網の発展の状況から見て、比較的企業として営業の成り立つ分野というものはこれはどうしたって民間が発展をしていく原則ですね。そうすると、全国ネットを持っておった郵政省の任務、そこへ民間が侵食をしてきて郵政省から減っていく分野ですね。これは国鉄なんかでも同じようなことが言えると思うんです。
 そうしますと、逆に言うと、いいところは民間企業が占めてしまう。残されたところは国民生活の上からきわめて重要なところが残っている。ところが、そこは採算に合わない。合わない分野というものを郵政省が、これは国家事業としても社会的責任からいっても、勘定に合おうと合うまいと実施をしていくことが必要なんではないのか、これが今日の状況じゃないんでしょうか。もし私の認識に誤りがあれば指摘をいただきたいと思うんですがね。これは郵務局長から。
#120
○政府委員(魚津茂晴君) 私は基本的な認識としてはそのとおりだと思います。したがいまして、私ども、民間の宅配業者が次第にサービスエリアを広めてくる、その分だけうちのもうけというものが落ちていくというような事態というものを深刻に私は受けとめているわけでございます。
 ことしの十月一日の小包料金を値上げさしていただきましたときも、そういう一時的な赤字を少なくするということだけでなくて、将来展望というようなことで郵政審議会からもいろいろと御指摘を受けたところでございまして、私どもそういう審議会からの強い御指摘というような点も踏まえて、そして今度のこの国会の中での御意見としても、小包の収支の改善策という点もひいては郵便事業の財政を悪化させているというような根本原因の一つじゃないかというような御指摘もいろいろといただいておりますので、私ども、今後、民間の小型物件の運送と私たちの郵便小包の競合というものにもう少し太刀打ちできるようなサービスというようなこともいろいろ考えながら進めていくということで、いま省内でも小包協議会というようなものをつくりまして、いろんな観点から議論をしているところでございまして、
   〔理事大森昭君退席、委員長着席〕
必ずや他日、この小包の収支の悪い状態が少しでも改善できるような形で私たちこたえていかなくちゃならぬというふうに考えている次第でございます。
#121
○坂倉藤吾君 経営の努力は努力で結構なんですが、私は、小包がかつて郵政省が全国ネットでしかも民間企業が余り進出をしないでやっておった当時から見て社会的使命というのは逆に重くなっているんじゃないのか、こういう認識なんですよ。
 そうしますと、そういう社会的認識に応じる立場というのは、さっき経理部長の方は政策料金というのは福祉じゃないかという限定した物の言い方していますが、私はそうじゃなくて、社会の仕組みの中でどこかで背負わなければならぬものは政策として当然やっていくのはこれは国の任務だ。それを郵便の分野から言えば、郵便局が郵便事業の中で従来やってきた経過の中で当然踏まえるべきだろう。とすれば、小包の料金というものは明らかに政策料金だ、こういう位置づけが今日段階では必要なんではないのか。質的変化だ小包扱いは、そういう認識の上に立ちながら。
 そうなってまいりますと、郵便を構成している第一種から小包まで含めて考えてみたときに、黒字になる部分が一体どれだけあって、そしていわゆる政策料金をそういうふうな位置づけの上からながめてみて、その政策料金というのはどれだけあって、それとの関係は原則的に一体どういうふうに展開をすべきなのかという基本問題について論議をしませんと結論つかない問題だと思いますよ。
 私は、どれだけこれから小包について努力をしましても、郵便局は一番勘定に合わないところ、そこに結果的には追いやられますよ、展望は。民間企業と値段の上で競争する、サービスの面で競争するといいましても私は太刀打ちできないと思いますよ。私はそれが郵便料金の問題に対する基本的な部分だと思っているんです。そこの問題を郵政審議会の中でも余り討論されていませんね、そういう意味合いでは。私はそこが問題だと思っているんです。これはひとつ私の提起で再検討をしてもらうようなことになりませんか。
#122
○政府委員(魚津茂晴君) 再検討というよりも、私たち先ほど申し上げたような小包をめぐる問題意識を持っているわけでございまして、そういったことをもとにいたしまして小包協議会というようなものをつくって、とにかくそれは御指摘を受けるまでもなく私たち自身の大きな郵便の抱えている問題として今後とも真剣に取っ組んでまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
#123
○坂倉藤吾君 三種なんかは、私はとりわけ問題が多いと思うんですよ。結局、今回の郵便料金の値上げが諸物価にはね返る率をきわめて低く見積もっていますね。しかし、第三種なんというのはまともにかぶるんじゃありませんか、物価に。その辺の判断はいかがでしょうか。種類別にいわゆる物価に与える影響はどういうふうに計算されていますか。たとえば一種を上げた場合、二種を上げた場合、そして三種を上げた場合、四種を上げた場合、与える影響はそれぞれ全部違いますよ。この辺のはじきは一体どうなっていますか。
#124
○政府委員(魚津茂晴君) いま三種の料金の改正案といたしまして、一般の国民の方々に受けとめられている数字というのは、三種にもいろいろございますけれども、低料と称するもので五十グラムまでの最低料金、これは御案内のとおり十五円から三十五円というようなことで、それだけを見ますとたしか一三三%強というような値上げ率でございます。したがいまして、この点については、特に一人、一人の三種の購読者の負担する郵便料金という観点じゃなくて、いろいろの三種のかかわりの深い団体がございますが、この団体の方から相当深刻な問題だというようなことで陳情あるいはまた強い要請ということも私たち承知をしておるわけでございます。
 この点につきましては、私たち基本的な考え方といたしまして、三種というものも政策料金だというふうに考えながらも、いうところの直接費にできるだけ近づけるということが料金設定の指標であるというような趣旨の郵政審議会からの御答申もいただいているわけでございまして、そういった趣旨に立ちまして原案をつくったわけでございますけれども、いろいろとそういう現実にその値上げ案というものを受けとめる際に御意見が非常に出ているわけでございます。そういった御意見を受けとめながら最終的に郵政審議会にお諮りをする案をどうするかという点につきましては、これは大臣も何回となく国会で御答弁されているわけでございまして、そういった趣旨をわれわれ踏まえた上で、また大臣と御相談をしてそして郵政審議会にお諮りする、こういうふうに考えている次第でございます。
#125
○坂倉藤吾君 三種の場合で、いま団体という話がありました。というのは、低料扱いの新聞の系統が特に多いですね、あるいは雑誌。これで、たとえば郵送料金別扱い、それから郵送料金含める定価、二本立てある。このバランスはどういうふうにお考えになっていますか。
#126
○政府委員(魚津茂晴君) 私は、その辺の計数的な実情というのはここでは定かにいたしておりません。ただ、量的に言いますと、やっぱり郵送料を購読者の負担とするということが多いのじゃたいだろうか。しかしながら、三種をめぐる問題についての御意見の実情を見ますと、そういうところよりも事実上は郵送料を含めたかっこうで三種を頒布しているというところの深刻な話を一方ではまた私ども承知をしているわけです。
#127
○坂倉藤吾君 結局、三種の性格からいきまして、いま言いましたように、たとえば郵送料別扱いが絶対的に多いという問題ではないんです。ないんですが、結局、仮に別扱いのものが相当あるとすれば、三種料金を上げれば上げただけストレートに利用者にかかっていくことは間違いないですね。これはもう大変なことなんですよ。だから、年に一回、二回のものなら、これはなるほど薄まっていくでしょう。しかし、新聞等にかかわるものは毎日毎日の料金なんですね。上げた分だけ購読者にかかっていく。こういうシステムは私はやっぱりきちっと考えてやらなきゃならぬ。それが社会的な一つの傾向だとすれば、そのことを見ながら三種料金の問題についても決めざるを得ないわけでしょう。
 そうなってまいりますと、先ほど経理部長の方は郵便法三条の問題を言われまして、総合料金体系だから、だから総体として郵便料が原価を割らないようになればいいんじゃないのか、収支が相償えればいいんじゃないのか、こういう立場での答弁なんですが、それはかつての私は古い時代の郵便事業のたてまえというのは私はなるほどそれでよかっただろうと思います。しかし、社会がどんどん変化をしてまいりまして、したがって政策料金的に配意をしなきゃならぬ問題というのが郵便の種類の中の大半を占めるようになってきている。
 こういう状況の中で従来のような感覚で、ほとんど一種に負担をさせるという物の考え方に立つとするとこれは大変なことだろう。だから、独立採算制そのものについて触れないまでも、私はこの郵便の原価のたてまえに立って政策料金はこれとこれとこれなんだ、これは何のために政策として原価を割ってでも扱わなければならぬのかというところを私は明確にすべきだろう。すると同時に、その分に対するところの、いわゆる見合う部分についての取り扱いというものについて、これは大蔵省は猛反対をするかもわかりませんよ。しかし、そこまで大胆に踏み込んでいかないとこの郵便会計そのものについては先行きは整ってこないのじゃないんでしょうか。
 私は、今回のこの料金改定は従来の流れの線に従って、その路線を全然変更させないで、そこへは切り込む検討の余地を加えないで、現在のたてまえがそうなんだからという意味でのつじつま合わせにしかほかならない。抜本的な改正ではない。したがって、そういうつじつま合わせをするためには、一々国会の中で論議されちゃかなわぬから法定制緩和だ、これが本音じゃないんですか。私はいまそういう時代じゃないと思いますよ。もっとこの郵便事業そのものの構成をしているものについて、従来からの経過は経過として、その当時の情勢に合ってきたんですからそのことの評価は別としまして、今日の社会に合う郵便事業の体系、料金の問題についての抜本的な検討、これをきちっとやるべきじゃないんでしょうか。私の言っている意見は御理解いただけますか。とてつもない話をしおるというような感覚じゃないんですか。
#128
○政府委員(澤田茂生君) 先生から、ただいま郵便料金あるいは郵便の現在の位置づけというようなことについてお話をいただいたわけでございますが、先生のお話の中で、一つといたしまして、政策料金というものについてのあり方、そしてそれに対する補てんと申しましょうか、一般会計からの補てんという問題がございました。その点につきまして若干御説明をさせていただきたいと思うわけでございます。
 政策料金という問題につきまして、いろいろ議論があるところだと思うわけでございますけれども、特定の政策のもとに料金を低くするということを個々のサービスについてやるということは、ある意味では所得の再配分機能を持つということであろうかと思うわけでございます。ある政策を、福祉政策あるいは文化教育政策というものを遂行するのは、各省のそれぞれの行政の中においてやるというのが私は本来的なあり方であろうと思うわけでございまして、低料金という形での政策ということは、ただいま申し上げましたようなそういう意味での再配分ということを行う。これを一元的にと申しましょうか、たとえば福祉対策としての料金について、その部分を一般会計から補てんするというあり方ということを考えてみた場合に、各家庭に対する補てんという形といいますか、あるいはこれは税制の問題、あるいは社会保障の問題に還元されるのだろうと思うわけでございますけれども、そういった面からの国全体の整合性のとれた政策のもとでそういうことを行うということの方が、家庭にとってみた場合にもより選択の余地の幅が広いという形のものが考えられるのではなかろうかということが一つ思い当たるわけでございます。
 ただ、だからといって、事業体といたしましてそういったものについて一切無関心であっていいということでは毛頭ないだろうと思うわけでありまして、これは企業あるいは事業の社会的責任と申しましょうか、そういった社会的公正の確保という観点からの努力というものは当然やるべきであるけれども、やはりそこには限界があるのではなかろうか。料金面で所得対策をするということではなくして、本来的な政策というものはもう少し別なところにあってもいいのではなかろうかというような気がいたします。しかし、具体的に私、いま郵便事業についてどうあるべきかということについてまで十分承知をいたしていないわけでございますけれども、あり方としてはそうあるべきではなかろうかという気がいたします。
 したがいまして、現在、郵便事業として行い得る政策料金としてのあり方と申しますのは、やはり第三条にございます全体としての収支相償という範囲内で償い得る、また国民の皆さん方からも郵便としてはこの程度のことはやってもらってもいいではないかというような国民的なコンセンサスの得られる範囲、こういうものに限定すべきではなかろうか、こういうふうに考えているところでございます。したがいまして、一般会計からの補てんということではなくして、やはり独立採算、収支相償の中で行うべきが郵便の政策料金のあり方であろう、こういうふうに考えているところでございます。
#129
○坂倉藤吾君 一つの立論として経理部長が言っていることは私もわかるんですよ。しかし、後半に言われましたように、独立採算の中で、しかも郵便の総合料金体系の中で黒になる部分について一つそこに主眼を置いて、それでトータルをすればいいじゃないかという物の考え方は、逆に言いますと、いま数が少なくなってきた信書送達その他、国民のうちの相当扱いの減ってきた部分に赤字の部分を全部負担させることになるんですよ、逆に言いますと。そんな話がありますか、具体的に申し上げて。だから、一つの立論としてわかるというのは私はそこなんです。
 それから確かに国民全体の合意を得なければならぬということは当然の話なんです。それでは国民全体の合意を得る場というのは一体どこなのか、ここなんです。この点はやっぱりきちっとしなきゃならぬところじゃないんでしょうか。あなた、そう言われますけれども、たとえば郵政省の保養所の問題を考えたら一体どうなりますか。郵政省職員は三十何万おります。保養所を利用するのはその中のどれだけですか。確かに利用人員では、生涯のうちにこれを利用するというのは相当な数になるでしょう、回数を単純に割れば。しかし、具体的に保養所をどういうふうに利用するのかといったら、これは公平でしょうか。私はどこかの割り切りがあり、しかもそれは職員全体が合意をしているから、仮にそういう問題が発生をしたってそのことは問題にならない。たとえば共済健保にしてもどうですか。よく医者にかかる人と健康状態でほとんど共済組合の医師にかからない人と具体的には不公平は起こるんじゃありませんか、そういう立論からいったら。これはやぼな論理の展開かもわかりませんけれどもね。しかし、現実にはそのことが、健康な者は医者にかからない方が幸せなんだから、だから健康を損ねて苦しんでいる人のためにはそれは大いに結構じゃないのか、こういう助け合いの問題は健保の中で、具体的に給付という立場からいったら差別があっても別に問題がない、こういう合意があるわけでしょう。
 郵便の場合に、たとえば一種に全部しわ寄せをしまして、そしてその他全部原価を割っているんだ。そうすると、いままで論議をしてきましたように、福祉関係のこれは純然たる政策料金だからそこのやつはわかるとして、ほかのやつは一体どうしてくれるんだ、逆にこうなりますよ。調整をとってくれと。私は、したがって、いまの社会に合意が得られるような立場で検討するためには、従来の流れにだけこだわっておるんじゃなくて、もう一遍抜本的にその辺についての、料金のいわゆる体系のあり方の問題、そしてこの原価を割る政策料金の問題についての補てんの問題、これを一体どうするかについてはきちっとした論議の場所をつくり、そこで徹底した論議を展開することが必要なのではないのか、こう言っているわけです。
 ちょうど私の持ち時間が終わってしまいましたので、もう少し実はここを続けたいところなんですが、きょうはこれで終わりますが、そういう考え方を受けとめて、ひとつ討論の場、これを検討してくれませんか。最後に、これはどなたが約束をしてくれるんですか。
#130
○政府委員(澤田茂生君) ただいま先生からもお話がいろいろございました。私の説明不足のところもあるわけでございますが、先生の御指摘いただきましたような問題、私どもも十分考えなければならない点も多々あるわけでございますので、今後いろいろな機会に勉強をさせていただき、また議論も重ねてまいりたい、こういうふうに思う次第でございます。
#131
○政府委員(岡野裕君) 午前中の坂倉先生の御質疑の中でのお尋ね、二点ほどございました。
 一点、例の函南にございますところの伊豆逓信病院、私ども部内職員がどのくらいお世話になっているか、また復職の数はどうであるかというお尋ねがございました。いささか古い資料でございますが、四十六年から五十年まで五カ年間におきまして、この病院には郵政省職員三十七人が入院をいたしているところでございます。うち、おかげさまで二十八名がもとの勤務場所に復帰をしているという数字がございましたので、御報告させていただきます。
 それからいま一点、郵政省職員であって職員である間に身体障害者になった者の数はどうであるか。申しわけございません。時間足らずでございまして、もう数日、お時間御猶予いただきますならば、先生のお手元の方に御報告に上がれるか、そんなふうに存じております。よろしく御了承願います。
#132
○太田淳夫君 それでは、前回に引き続きまして、何点か基本的な問題につきまして質問さしていただきたいと思います。
 先だっての本会議の質問のときにも申し上げたんですけれども、郵便事業は、都市はもちろんのこと、山間僻地まで個人の信書を送達するというこれは公共性のある事業であります。その上、この郵便事業というのは集配の最終段階ではどうしても人力に頼らなければならない。そういうことで労働力の大幅な合理化というものはなかなかできにくい部門である。それは認めざるを得ない点でありますけれども、そうしてまいりますと、やはり郵便事業というのはその九〇%が人件費で占められる。そういう事業の性格からしましても、どうしても赤字がついて回るという宿命的なものはなかなか解消しにくいのじゃないかということも本会議で申し上げたわけです。したがいまして、この山間僻地までサービスをする、そういうことを要求されているこの事業というのは、今日では赤字はつきものだという感じがするんですけれども、その点どのような認識を持っておみえになりましょうか。
#133
○政府委員(魚津茂晴君) 仰せのとおりでございまして、地域的にはどうしても採算のとれない地域をわが郵便事業が抱えているわけでございます。しかしながら、採算がとれないからといってそれを郵便事業から切り離すことができないということは論をまたないところでございまして、そこで、私どもといたしまして、そういう採算のとれない地域を抱えながら、かつ全国的に見ますると、全体として収支が相償うような郵便事業にしたいということで、私ども郵便の収入を増大するための施策、そして一方では郵便の費用を抑制する施策、こういったものをとりながら、どうしてもそれでもなお郵便の財政というものが安定性を期待し得ないという場合に必要最小限度の郵便料金の値上げもお願いしながら、そういうものをいわば三位一体というかっこうで、その宿命的なこの採算のとれない地域を持った郵便事業の基本的な経営の姿勢ということで今後とも進めてまいりたい、こういうふうに思う次第でございます。
#134
○太田淳夫君 国鉄の運賃を考えますと、その赤字を補うために値上げを連続して採算をとろうとしているわけですね。ですから、公共料金である以上はおのずとその料金の公共性ということがこれは考慮されなければなりません、そうでないなら国が事業をするという意味がなくなってくるわけですから。同じように郵便事業の場合も、これは料金というのは国鉄に比較すれば安いものだという感じがあるかもしれませんけれども、長期的に考えたときには赤字を値上げだけで解消することには限度が来るんじゃないか、こういう感じがするわけですね。いま坂倉先生からもいろいろとその点についての論議もございましたけれども、そのように赤字を値上げでカバーすることと料金の公共性ということに対して郵政大臣としてどのようにお考えになってみえるか、その所見をお伺いしたいと思うんです。
#135
○国務大臣(山内一郎君) 郵便事業は二つの性格があると思います。第一が公共性でございます。第二は、企業性といいますか、独立採算制でやりなさい。こういうような現行法においてはこの二つの体系のもとにわれわれ郵政省は郵便事業をやっているわけでございます。したがって、辺地にいろいろ送達するのに赤字であるからということでやめるわけにはいかない。また、郵便の種類によっては社会的な要請もございまして原価を割る場合もある、しかし総合的には独立採算制でやりなさい、こういう法律の精神に基づいて、しかもできるだけやらなければいけない。これが私は現在の法律による郵便事業である、こういうように確信をしております。
#136
○太田淳夫君 いずれにしましても、長期的に見て見ましても、この郵便料金というものが公共料金として一つの限界に来ることは間違いない事実じゃないかという感じがするわけです。いま業務用通信が八割以上を占めているわけですけれども、そういう実態から見ましても、値上げが連続されていけば他の媒体にこれは当然移っていくのじゃないかと思うんです。企業ですからやはり採算ということを考えなきゃいけませんので、郵便を利用するよりもっと安いものがあればそちらの方へ移ってしまうのじゃないだろうか。それがいま八割を占めている業務用通信ですね。その将来性というのは、余り展望開けてこないのじゃないかと思うんですよ。ですから、よく国鉄では赤字路線、ローカル路線というのが問題になって事実それが残っていく、それで赤字がふえていくという悪循環が国鉄では避けられませんけれども、郵便もそれと同じような状況になっていくのじゃないかということですね。しかし、国民の信書の送達という観点から見ますと、やはりこの郵便事業以外のものはもう考えられない、この制度は確保していかなきゃならないんですよね。ですから、本会議でも御質問しましたが、はっきりした御答弁はいただけなかったわけですけれども、はっきりとしたどういう処方せんがあるのか、この際、一番大事なときですから再度御見解を伺わしていただきたい、こう思うわけです。
#137
○政府委員(魚津茂晴君) 料金が改定されますと確かに郵便物数は落ちてまいります。しかしながら、過去の何回かの料金改正からわれわれ経験的に教わるものは、確かに落ちるけれども、一定の期間が経過いたしますと、大体私たちはその一定の期間というのはおおよそ十二カ月というふうに見ているわけでございますが、その後十二カ月経過をいたしますと回復をしてくる、そして時の流れとともに再び郵便物数が増加をして収入の増につながる、こういうふうに私たちは確信をしているわけでございます。ただ、その過去の教訓と申しますか、経験が教えるものでいつまでも将来というものを考え得るのかという点は事実問題としてございます。
 今日、通信手段の多様性ということで、料金が改正されると郵便にかわってという形で郵便の代替的な他の通信手段というものも活用していくというような新しい時代というものは、私たち真剣にそういったものを受けとめなくちゃならぬと思いますが、ただ、私再度また考えてみますると、郵便料金というものが他の通信手段とのコストと申しますか、料金というような比較をしてみますと、依然として私はいろいろのその利用の型によって影響というもの、その改正による反響というものが違っていることも事実でございますけれども、やはりまた私たち考えてみますと、郵便料金というのは現在の通信手段の中で安くて、かつまた、よく申し上げるわけでございますけれども、記録性ですとか現物性という非常に特徴的なよさも持っているわけでございまして、そういう意味では、基本的には私ども将来に対しても、事業として見ますると、発展的な未来といいますか、楽観的な将来というものを考えているわけでございます。
 ただ、楽観的とか発展的とかいいましても、手をこまねいて料金の改正だけに頼るというような事業の経営のもとでは期待し得ないわけでございまして、私ども何回も繰り返して申し上げるようでございますけれども、新しい時代を絶えず感じながらそれに応じた施策を講ずる。また、郵便を商品という見方をしますと、新しい商品の開発もするというようなことをやりながら、一方では経費の抑制というようなことで合理化、効率化あるいは能率化というようなこともとりながら、その将来的な面におきまして、発展的な将来を自分たちの郵便事業に期するように絶えず努力をしていかなくちゃならぬ、こういうふうに考えている次第でございます。
#138
○太田淳夫君 いろいろとお思いになっているようですが、いまここでこうだというものはなかなか出しにくい面もあろうかと思いますが、当面こういうことを具体的にこうだという、そういうものをはっきりと国民の皆様方に、いま値上げでいろいろと国民の皆様方のコンセンサスを得ようとしてやってみえるわけですから、そういう努力だけじゃなくて、いまの段階でこうだというはっきりとしたものをやはり示していただかないとなかなかそれが納得できない点ですよね。
 この「郵政」という雑誌の十一月号に郵務局長さんのお言葉が出ておりますけれども、「自立のために」は御自分でお書きになった原稿でしょう。これを拝見しているわけですけれども、いろいろと今後の問題も書いておみえになるんですよ。あなたの御意見としまして、「サッチャー首相が国営事業の独占を緩和し、思い切った民間企業の参加を認める方針を決定」されたことから始めておみえになるんですけれども、「これは、私企業を導入することによって、国営事業の行き詰まりを打開することをねらったものとして注目されている」と、あなたはお書きになっていますけれども、せんだっての衆議院予算委員会でも思い切った民間の活力をこの郵便事業にも注入することが必要ではないかというような論議があったやに聞いておりますけれども、これは一つの方向としてどのようにお考えになりますか、ちょっとお聞きしたいと思います。
#139
○政府委員(魚津茂晴君) 私のつたない文章をお読み願って非常に恐縮しているわけでございますが、私がそこで申し上げておりますのは、やはり民間の活力といいますか、民間の経営の手法というようなものも基本的に私たち取り入れながら、直接そこでは増収というよりも経費の抑制というような観点から「自立のために」という文章を書かせていただいたわけでございまして、そういう意味からいたしますと、私ども自立のための効率化あるいは合理化という観点ではいろいろ現実的には問題に遭遇するわけでございますけれども、そういった点につきましては国民の皆様方に理解を得ながら、そしてまた職員にも協力を得ることを求めながらやっていく、そういう観点で私書かせていただいたわけでございますが、それはとりもなおさず、私、最初に申し上げたような発展的な未来と申しますか、郵便というものを、必ず将来とも繁栄する事業というものを志向しながら私ども努力をしていきたい、こういうふうに考えている次第でございます。
#140
○太田淳夫君 なかなか具体的なあれが出ませんけれども、じゃ、ちょっと今回の法改正の、前回もいろいろと問題になった点ですが、法定制緩和のことにつきましてお聞したいんですけれども、この法定制緩和の当分の間ということですね。これはこれまでの審議をいろいろとお聞きしておりましたけれども、これは現存する累積赤字、これが解消するまでの間ということを御答弁いただいておりますね。郵政審議会の答申の中ではやはり料金決定のあり方ということにつきましては、「郵便事業の健全な経営を図るためには、役務の提供に必要とされる費用が料金によって適時適切に確保されなければならない。」、こういうふうにしておりますし、また、「郵便物の料金額を法律で定める現行の料金決定方法の下では、弾力的な料金改定が困難であり、一時にかつ大幅な改定となることが避けられない。」、「したがって、種類ごとに具体的な料金額を法律で定めている現行料金決定方法について再検討を行い、弾力的に対処できる方向で、何らかの現実的改善が必要と判断される。」、こういうふうに郵政審議会の答申で指摘されているわけですね。
 これから見ましても、この答申は、法定制緩和が当分の間ということでなくて、恒常的に国会の議決をなくして料金の決定を行うように指示しているように見えますね。いままでの経過を見てみましても、郵政審の答申が郵政省の方向であったといっても言い過ぎでないように思うわけですけれども、このことから考えますと、今回の法定制緩和というのは確かに当分の間で、そういう答弁でありますけれども、現在の累積赤字を解消した時点では、その先の累積赤字に対して法定制緩和の措置はとらないということが確約できることでしょうか、どうでしょうか。
#141
○政府委員(魚津茂晴君) 現在、御提案をいたしております料金決定の特例措置というのは、ただいま太田先生仰せのとおり、現在の累積欠損金が解消されるまでの間ということで恒常的な特例措置でない法案になっているわけでございますが、この郵政審議会自体の答申というのは、経営のあり方という観点から、要するに適時適切、弾力的な経営というものを志向するという経営のあり方論ということで御提言されたものというふうに受けとめているわけでございますが、私どもといたしまして今回御提案をしておりますのは、ただいま御説明もし、先生もおっしゃったように、あくまでも累積欠損金が解消されるまでの間ということにしぼっているわけでございます。
 そこで、私どもとにかく現在の財政的な赤字というものをきっかけにして今日の赤字を解消したい、そのために厳しい条件をつけまして特例措置をするということだけを考えているわけでございまして、これも何回か御答弁を申し上げていると思いますが、今日の累積欠損金が解消されるということになるとその特例措置の条文そのものが失効してしまうという条文になっているわけでございますので、その後はどうするのだというような点につきましては、諸般の事情といいますか、そのときの郵便の現状あるいは将来の展望、それから郵便物数の動向、そして財政的な事情、そしてまた世論の反響、とりわけ私ども試算をしますと十年ぐらいで解消さしていただくと言っているわけでございますが、十年ぐらいの間の特例措置に対する国民の受けとめ方というようなものをあれこれ考えさしていただきまして、そのときの時点で今後の料金決定の立法政策というものを考えさしていただく、こういう気持ちでございます。
#142
○太田淳夫君 私ども素人でございますのであれですが、局長がいろいろと答弁されているような将来の明るい展望というのはなかなか郵便に関してはむずかしいのじゃないかなという感じがするわけですね。いろいろとまた、これからも社会的に、あるいは経済的にもいろいろな変動があろうかと思います。せんだっても、この委員会で同僚からも話は出ておりましたけれども、郵政の三部門を一緒に統括するような制度の再検討、そういうこともいろいろと検討されているのかどうか、その点について、お答え願いたいと思うんです。
#143
○政府委員(澤田茂生君) 郵政省といたしましては、郵便、それから貯金、保険の三事業を一体的に運営をいたしているところでございまして、一体的に効率的に運営は行っているわけでございますけれども、これを一本化するということについては、私どもこれはそれぞれの事業法、事業目的、それから現在置かれている状態等から考えましても適当ではないというふうに考えているわけでございます。
 若干その点につきまして御説明を申し上げますと、貯金事業にいたしましても保険事業にいたしましても、まずそれぞれの事業法に目的がございまして、たとえば貯金法でございますけれども、「簡易で確実な貯蓄の手段としてあまねく公平に利用させること」、こういうようなこと。そういうことによって国民生活の安定と福祉の増進を図るということ。あるいは簡易生命保険法一条でございますけれども、同じように「確実な経営により、なるべく安い保険料で提供し、もって国民の経済生活の安定を図り、その福祉を増進する」、こういう目的を持っておりまして、それぞれの目的の達成のために経営の確実性というものがきわめて強く要請されるわけでありまして、他の事業の赤字を相互に補てんするというような形での一体化というようなことは、それぞれの事業の目的からしても適当ではなかろうというふうに思うわけであります。
 なお、それぞれの法律には、たとえば貯金につきましては国がその支払い保証というようなものを明文化をいたしております。保険につきましても、それぞれ「国は、簡易生命保険契約に基く保険金等の支払を保証する。」というような国の保証規定というものがそれぞれ明定されているわけでありまして、したがいまして、相互でこれを補てんし合うということは、法律としても事業としても当然予定をしていないということになろうかと思うわけであります。
 そのほか、特別会計をそれぞれ貯金、保険については別個に設けております。郵便貯金特別会計、簡易保険年金特別会計というものを設けておりまして、それぞれ特別会計を設けておるという趣旨も、それぞれを独立採算で行うということのために、国の一般会計、他の会計と分けて事業の特別会計にしているというのがそもそもの趣旨でございます。
 そういうことから見ましても、相互補てんということはこれは考えられないことであろうと思いますし、なお現在の財政事情というものをそれぞれ見ましても、貯金につきましては先生御案内のように現時点で赤字でございます。なお、保険につきましても、これは順調な運営は行っているというものの、やはりシェアの面から見ますと、ここ十数年来一貫して低下の傾向にある、あるいは外国からの自由化というようなことによって大変厳しい競争裏に置かれているわけでありまして、その中でなるべく安い保険料で簡易な生命保険を提供するというような趣旨から見ましても、相互にこれを流用し補てんをするというような形での一体化ということは不適当であろうというふうに考えているところでございます。
#144
○太田淳夫君 せんだっての委員会でも私たちは法定制緩和に対して反対をいろいろと申し述べたわけですが、ちょっと一点だけお伺いしておきますけれども、料金決定方法ですね、その特例で「(欠損が生ずることが確実であると認められる場合を含む。)」ということになっていますけれども、だれがどのように認めるのかもう一歩明確になっていないように思うんですが、その点具体的にどういうことなのか、お聞かせ願いたいと思います。
#145
○政府委員(澤田茂生君) 欠損が生ずることが確実な場合ということでございますけれども、具体的に申し上げますと、たとえば前年度の決算が黒字といいましてもとんとんであるというような場合がございます。そして、それを受けた当年度の予算というものも、予算編成の時点から赤字を組まなければならない、こういうような年度がある、というふうに考えた場合、そして、その当年度の物価の上昇、あるいは賃金の動向、とりわけベースアップというようなもの、これが春時分に出るわけでございますので、そのベースアップの仲裁裁定、これがどの程度の幅かということによりまして、先生御案内のように、郵便事業財政九割の経費というものが人件費的なものを含めてのものでございますので、この仲裁裁定のアップというものが当年度の事業収支に大変大きな影響を与えるということは御理解いただけると思うわけであります。こういった中で、大体どういう状況になるかということが把握できるわけでありますが、ただ勘ということだけではございませんで、月々の収入の実績とか支出の実績というものを、これを毎月把握いたしておりますので、そういったことによって、当該年度赤字が出ることが確実であるというようなことが明確になるような場合があろうかと思うわけであります。
 こういうような財政状態の中でお認めをいただきますならば、適時適切な料金改定ということをも考え、事業財政の健全化というものに資さなければならないと思うわけでございまして、そういう事態の場合に、だれがそういうことを判断するのかというお尋ねでございましたが、それは郵政審議会にそういう料金改定、その赤字を克服するための料金改定というものを諮るべきかどうかという判断は郵政大臣が行うということでございます。
#146
○太田淳夫君 次に、資料から拝見しますと、封書と葉書の値段の点でございますけれども、昭和十一年には封書が三銭で葉書が一銭五厘、昭和二十七年では封書が十円で葉書が五円ということで、大体封書と葉書の比率というのは二対一という割合で来ましたけれども、現在は五十円と二十円ということですね。今回の値上げで、一応六十円と四十円ということで三対二の比率になるわけですけれども、今回の改正からは封書と葉書の比率は六対四の割合を維持していこうとされているのかどうか、その点ちょっとお伺いしたいと思います。
#147
○政府委員(魚津茂晴君) 先生仰せのとおり、手紙と葉書の料金比というのは、過去を振り返ってみましても、圧倒的に手紙二、葉書一ということが料金の変遷の中で言えるわけでございますが、それを大きく変えたのは、御案内のとおり現行料金を決めました五十一年の法律でございます。これは、私どもといたしましては、当時の異常な経済情勢下における国民生活に与える影響を特に考慮いたしまして、物価を極力抑制するという政府の方針に沿って五十円と二十円ということにしたわけでございます。その背景というのは、とにかく、手紙ももちろん重要なものでございますけれども、国民生活というものの配慮というものの中に、少なくとも葉書の料金をできるだけ抑制したいというような政治のといいますか、政府の方針があったのだろう、こういうふうに私理解をしているわけでございます。
 ところで、五十、二十にしてまいりましたところが、従来の手紙の利用、手紙という観念より一種の利用ですね、一種の利用から二種の低料への移行というのは、非常に特徴的といいますか、目立った傾向として出てきたわけでございます。そういったようなことから、これもよく私お話をさせていただいているわけでございますが、物数の増に見合った収入というものが期待できなくなっているというようなことが現実に出てまいりまして、それがとりもなおさず今日の郵便事業の赤字というものの料金の構造的な一つの原因というものと言えるのじゃないだろうかというようなわれわれ判断をしたわけでございます。
 一方、これまた先生御案内のところでございますが、昨今の一種と二種というものがわが国では一対二という料金の比というものであったわけですが、世界の動きを見ますと、一対二というものじゃなくて、もっと料金の差が縮まってきている、あるいはまた、国によっては手紙と葉書の差をつけないというような傾向も著しいわけでございます。
 そういうような趨勢というものを考えまして、いま一つは、今度の財政の再建ということで打ち出しましたのは、五十五年度、五十六年度、五十七年度、この三年間におきまして、単年度ではぜひとも黒字にしたい、そして累積欠損金を約半分にしたいというような、これまた一つの料金決定のわれわれの基本的な考え方があったわけでございます。
 そういうようなことを両者あわせまして、今回、一種は六十円、そして葉書は来年の四月から四十円、こういうふうに決めさしていただくということで御提案をさしていただいた次第でございます。
#148
○太田淳夫君 いま諸外国の例もいろいろ述べられたわけですけれども、私の個人的な見解としては、封書と葉書の料金格差はこれは設けておくべきじゃないかと思うんですね。いま外国の例としてお話しになっておりましたけれども、封書と葉書の割合が、料金が同じかあるいは差というのは非常に少ない。それぞれそれは歴史や事情が違うと思うんです。日本には日本の慣習、伝統があるわけですから、そういう外国の例にならう必要は毛頭ないと思うんですけれども、それ以上に重要なことは、封書と葉書の料金を同じにしますと、実質的には葉書を使う人がだんだん少なくなってくるのじゃないかという感じもするわけです。いろいろな文化的な面からも、本会議で申し上げましたけれども、あるいは一枚の葉書で済むという節約の面からしましても、あるいは国民の立場からも、封書と葉書を実質的に選択できるというそういう料金制度をやはり確保しておく必要もあるのじゃないかと思うんですね。
 そういうことを含めた上で、法定制緩和の兼ね合いの上で、前回もコストの論議ございましたけれども、封書の場合にはコストが五十円でもプラスなわけですから、それを今回六十円にしたその理由、これはいまの局長のお話では、どうしても累積赤字を半額にしたいといういろいろな思いがあってこれは六十円に値上げをされたようですけれども、五十円なら五十円、そのまま据え置きでもよろしいのじゃないかと思うわけです。その点どうでしょうか。
#149
○政府委員(魚津茂晴君) これはまさに広い意味での立法論でございまして、一種を原価との関連を重視しまして据え置くということになりますれば、一方では、私いま申し上げましたように、財政再建の展望というようなことで、三年間は各年度とも赤字を出さない、あるいは半分の累積欠損金にしたいというような観点からいたしますと、その分は葉書を上げるとか、あるいは三種を上げるとか、こういったような問題に及ぶわけでございまして、そこは私たち、原価も一つの料金決定の大きな指標ではございますけれども、これまた何回も御答弁をさしていただきましたけれども、郵便の種類別の料金をどのように決めるかというような観点に立ちまして、手紙を五十円から六十円に改正をさせていただきたい。何といってもやっぱり独立採算制を支える主なものは、やはりわれわれ郵便の種類を考える場合に一種に頼る、これまた一つの経営上の方針であることは事実でございまして、そういったあれこれ判断をいたしました結果、手紙を現行から十円上げさしていただくということにさしていただいた次第でございます。
#150
○太田淳夫君 次に、郵便書簡、ミニレターについてちょっとお伺いしたいんですけれども、皆様方のいろんな御意見を聞いていますと、個人の差し出す信書に対して郵便書簡、ミニレターといいますか、これで措置することが現実的かつ妥当であるということですけれども、利用者の方から見ますと、この郵便書簡というのは非常に使いにくい点があるわけですね。また手紙を書く必要が生じた場合は封筒を使わなければ失礼じゃないかという場合も多いわけです。ほとんどこれは使用されていないと思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。
#151
○政府委員(魚津茂晴君) 私、そのとおりでございますと申し上げた方がよろしいかと思います。昭和五十四年度における利用状況を統計的に言いますと、約百二十万通でございます。ちなみに、約十年前の昭和四十五年の利用物数というものを見てみますると九百十四万というようなことで利用がされない、それだけでなくてだんだん利用される度合いが落ちてきているというようなことを一私ども真剣に受けとめているわけでございます。今後、那辺にその辺の理由があるのか、そういった理由も究明しながら、このミニレターを大いに活用していただくというためにいろいろ私たち構想を温めていると申しますか、何かこのミニレターの利用を活発にするという施策を考えたいというふうに思っている次第でございます。
#152
○太田淳夫君 いまお話のありましたように、ですから、皆さん方の、個人の差し出す信書に対して郵便書簡をもって措置するという考え方、位置づけというのは、現在の国民の皆様方の利用実態から外れているように思うわけですけれども、私どもは。この郵便書簡というものは、いままで封書と同じ料金であったわけですね。今回据え置くというのは、これは将来にわたりまして封書と葉書の中間的なそういう料金で位置づけをしていきたい、こういうお考えで今度やってみえるんでしようか。
#153
○政府委員(魚津茂晴君) このミニレターというのは、個人が差し出す信書への配慮ということが五十円の料金を据え置くということの理由にわれわれ考えた次第でございます。もちろん、これは郵政審議会からもそのような御答申をいただいているわけでございます。
 そこで、この料金を封書より安くするという現在の案を今後とも続けるのかということになりますと、個人が差し出す信書というような主たる利用目的が現在のミニレターというもの、それが今後とも継続するとすればそのような配慮というものは将来とも維持をしてまいりたい。ただ、ミニレターというものが個人通信じゃなくて、いろいろ先ほども申し上げましたように、今後、より多くより広く活用されるという目的のあれで改善をしたということになって企業用の通信というようなものが大いに活用をされるというようなことになりますと、いま据え置いたというような趣旨もちょっと生かされなくなるというような点もございますけれども、個人の信書というものが主体になってミニレターというものが利用されているという状態が続く限りは据え置いて、一種と差ができたというこの案の精神は今後とも尊重し、維持してまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
#154
○太田淳夫君 次は、年賀葉書についてちょっとお伺いしますけれども、年賀葉書の総数は二十八億五千万枚ということですね、今度また増刷されるそうですが。その中で寄付金つきの年賀葉書は何枚ぐらいなんですか。現在売れ行きはどのぐらいでしょうか。
#155
○政府委員(魚津茂晴君) 五億枚でございます。
#156
○太田淳夫君 現在売れていますのは何割ぐらいですか。
#157
○政府委員(魚津茂晴君) 寄付金のついていない二十円でお売りしているその葉書は、全国的には一〇〇%もしくはそれに近い状態だと思います。それから一円の寄付金つきのもの、これも九〇%をはるかに超えているというようなことしの販売状況でございまして、そういった点から、先日私どもといたしまして、増刷能力の点も勘案しまして、三千万枚寄付金のつかない葉書を増刷するということを決定した次第でございます。
#158
○太田淳夫君 今回、寄付金つきの年賀葉書によるその寄付金につきまして、その配分を受けることのできる団体を加えるということですけれども、この寄付金の総額五億円というのはこれは変わらないわけですね。しかし、配分を受ける団体がふえるとなりますと、広く薄くということになってくると思うんですが、そういう点で寄付金についての考え方はどのような考え方を持っておられますか。
#159
○政府委員(魚津茂晴君) ことしの場合は、この五億円の寄付金をつけまして、現在御提案している中身といたしまして二つの種類の団体を配分団体として追加するという内容のものでございますが、ことしの分はその法律の施行が配分をする前であっても追加をする考えは持っていないわけでございます。現実の問題といたしまして。
 そこで、来年からは、仮に御提案申し上げたとおりの内容で御採択いただいたということになりますと、寄付金は五億円にしておいて、そしてかっこうよく、こういう団体についても今度は配分することにしたというようなことを申しましてもいかがなものかというのが私の本当の気持ちでございます。ところが、ずっと沿革をたどってみますと、五億枚について一円の寄付金をつけるということでずっとやってきたわけでございます。そこで、来年、私どもとしまして、別にまだ結論を出しているわけじゃございませんけれども、配分団体をふやしていくという御提案しているような点を考えてみましても、何とかふやしたいなという気持ちを持っているわけです。
 ただ、その場合に、一円をふやすかっこうでのふやし方、それから一円は一円といたしまして寄付金をつける年賀葉書の枚数をふやすというやり方もあろうかと思いますが、この点はさらにいろいろの方の御意見も伺いながら私たち決めてまいりたい。ただ一方、寄付金そのものをやめたらどうだというような御意見もまた根強い意見としてあることも承知しております。したがいまして、ことしはとにかく五億円ということで決まったわけでございますが、来年、郵政審議会にお諮りして寄付金幾らという、その時期までにはいま申し上げたような考え方をもとにいたしましていろいろ検討して結論を出したい、こういうふうに考えております。
#160
○太田淳夫君 そうしますと、将来の方向としては、枚数をふやすかあるいは一円の寄付金の額を二円にするか、そういうことを含めて検討していきたいということですか。
#161
○政府委員(魚津茂晴君) そのとおりでございます。
#162
○太田淳夫君 いま具体的に寄付をされている団体について、どういうような団体に寄付をされているんですか。
#163
○政府委員(魚津茂晴君) 現在の配分団体というのは五項目の団体がございます。五項目と申しますか、法律上で言えば一号から五号までというかっこうで書いてあるわけでございますが、一つは「社会福祉の増進を目的とする事業を行なう団体」、二つ目といたしまして「風水害、震災等非常災害による被災者の救助を行なう団体」、それから三番目といたしまして「がん、結核、小児まひその他特殊な疾病の学術的研究及び治療を行なう団体」、四番目といたしまして「原子爆弾の被爆者に対する治療その他の援助を行なう団体」、五番目といたしまして「交通事故の発生若しくは水難に際して人命の応急的な救助を行なう団体」、これが現行法の配分団体ということでございますが、現在、御提案をさせていただいておりますのは、一つは「文化財の保護を行う団体」、それから「青少年の健全な育成のための社会教育を行う団体」、この二つの追加を御提案させていただいている次第でございます。
#164
○太田淳夫君 そうしますと、五号までいま分けておっしゃってくださったわけですけれども、大体、団体数としてはそれぞれどのぐらいあるわけですか。
#165
○政府委員(魚津茂晴君) 現在まで寄付金を配分した団体というのはおおよそ二千七百団体くらいかと存じます。
#166
○太田淳夫君 一つずつ、一号は幾つというふうにわかりますか、内訳は。
#167
○政府委員(魚津茂晴君) 各号の団体でございますか。
#168
○太田淳夫君 そうです。
#169
○政府委員(魚津茂晴君) 私、先ほど二千七百団体と申し上げましたのはちょっと間違えまして、撤回さしていただきます。
 これは社会福祉事業という第一号の団体の数が今日まで二千七百三十三団体。
 それからごく大まかな言い方になるんですが、原子爆弾被爆者のためにということで先ほど申し上げました四号の団体でございますが、これが二十二団体。二十二団体と申しますか、たとえば広島原爆障害対策協議会という配分団体がございますが、この二十二というのは、毎年仮に配分をしたといった場合にその都度数えているわけでございまして、この二十二団体というのは配分を受ける団体そのものの数じゃございません。二十二団体に配分をいたしましたということで、たとえばいま申し上げました広島原爆障害対策協議会という団体は十一回配分をされておりまして、その意味では十一団体というような計算で申し上げているわけでございます。
 それからがんとか結核、小児麻痺の関係の団体といたしまして百十三団体でございます。
 それから交通事故、水難の人命救助等の目的で設けられております施設には二十六団体。
 それから日本赤十字社に対しましては百十二団体。
 こういう結果に相なっているわけでございます。
#170
○太田淳夫君 そうしますと、相当な団体があるわけですが、昨年の分だけで結構ですけれども、最高はどのぐらいの金額で最低はどのぐらいの金額になっているのかわかりますか、一つの団体に対して。
#171
○政府委員(魚津茂晴君) 五十四年の年賀葉書の番付金は配分団体数で九十六団体、百四の施設に配分をいたしました。配分金の総額は四億五千万。これはちょっとこの際に御説明をいたしておきたいと思いますが、寄付金の総額は五億円でございましても、寄付金つきのいろいろの事務費がかかります。そういったような関連でその事務費を差っ引いて寄付金として配分をする、こういう仕組みに相なっているものですから四億五千万円、こういうことになっております。
 それで、最高の配分額といたしましては日本赤十字社、ここに約六千四百万、こういった配分をいたしております。
#172
○太田淳夫君 最低はどのぐらいですか。
#173
○政府委員(魚津茂晴君) 最低は少なからずございますが、百万という金額でございます。
#174
○太田淳夫君 おたくの方からいただいた資料の中に、この「寄附金については、その寄附目的である社会福祉の増進を目的とする事業を行う団体の中で社会福祉事業法第二条に定める事業をも対象としており、生活保護法にいう更生施設や児童福祉法にいう母子寮等の施設に配分しているところである。従って交通災害児がこれら施設に該当する場合は寄附金配分の対象となっている。」。これは私ども、この寄付金の中に交通災害児に対する配分を考えたらどうだということで私ども御提案を申し上げたのですけれども、それに対する答えはこういう答えでいただいているわけですね。
 先ほど、あなたの仰せられた項目の中に交通事故の発生云々という言葉もございましたけれども、こういう交通災害児に対する配分というものも奨学金あるいは何かの形でこの寄付金の交付ということを考えられないのでしょうか、どうでしょうか。
#175
○政府委員(魚津茂晴君) 現在、交通災害児といいますか、交通遺児と申しますか、そういったことから即配分の対象という団体は考えていないといいますか、現在の法律ではそのようになっていないわけでございまして、先生先ほど仰せのとおりでございまして、この関連のものとして考えられますのは、最初の社会福祉事業云々というその団体でございますが、この団体が生活保護法に言う更生施設でございますとか、児童福祉法に言う母子寮等の施設ということに相なりますと、そこに住んでいる交通遺児その方々の施設ということに相なるというようなことで、先生の御提言のように交通遺児即ということは現在の法律では考えていないところでございます。
 ただ、今後、私ども絶えず寄付金の配分団体はどのような団体にするか、これこそ社会の声を聞きながら、社会の変化というものをわれわれ絶えず受けとめながら考えていくべき問題でございまして、世論の動向というようなことも考えてみますると、今後、一切交通遺児というものを即というかっこうでとらえないということは申し上げませんが、現在では、いま申し上げたような社会福祉という観点でその交通遺児の関係の施設に寄付金を配分している、こういうふうに相なっているわけでございます。
#176
○太田淳夫君 特にこの使途については限定をしているわけですか、使い方については。
#177
○政府委員(魚津茂晴君) 使い方というのは、運営経費というようなその施設の団体の人件費に使うとか、要するに具象化されないと申しますか、形にならないようなお金の使い方というものは予定はしていないわけでございます。したがって、いろいろの物的な施設と申しますか、目に見える形で残るもの、こういうものに使うということに相なっているわけでございます。
#178
○太田淳夫君 大臣、局長の答弁の中にも今後いろいろと世論の動向等あるいはいろんな変化によって、いま私の申し上げた交通遺児に対する問題も御検討をしていただくことがあり得るかもしれませんが、その点、ひとつ大臣からも御答弁願いたいと思います。
#179
○国務大臣(山内一郎君) 郵務局長からいろいろと配分の計画、実績について説明がありましたけれども、太田委員の御指摘は、直接交通遺児はどうだというお話でございますけれども、それに関する団体には行っているわけでございまして、もう少し検討はしたいと思いますけれども、いまのようなやり方で私はどうかというような気がいたしておるわけでございます。しかし検討はさせていただきます。
#180
○太田淳夫君 それでは、大臣に御質問申し上げますけれども、最近ちょっと報道されたところによりますと、アメリカでは企業のデータ通信とか音声、ビデオ、さらに文書などを引き受けて高速で届けるという世界で初めての企業向け商業通信衛星、これが打ち上げられたと報道されているわけです。やはりそうなりますと、長期的展望に立ったときに郵便のあり方というものも相当変化が考えられるわけですね。したがって、郵便事業も親方日の丸的な感覚では時代におくれてしまう。審議会の答申でも、郵便と電気通信を有機的に組み合わせたサービス、こういうことを提案し示唆しているわけです。郵便の需要確保という観点から長期的展望をどういうふうにお考えでしょうか。大臣にちょっとお伺いしたいと思うんですが。
#181
○国務大臣(山内一郎君) いまもそうでございますけれども、これからますます情報化社会といいますか、そういう時代に入ることは私は間違いないと思うわけでございます。したがって、今後、郵便がどうなるかということでございますけれども、いま電話も相当発達しているわけでございます。それに衛星の問題あるいは電子郵便というような考え方も、こちらが書いたものをそっくりその字を向こうへ送るという方法も考えられつつあるわけでございます。
 こうやっていきますと、郵便というのはなくなるのじゃないかというようなことを考える人がおりますけれども、私は、やっぱり郵便のよさというものは記録に残るとかあるいは親書、その人が書いたものをそっくりもらえるという非常に特性のあるものだと思っているのです。あるいは精神的なつながりの問題、友達同士手紙を出し合うとか、あるいはおじいさん、おばあさんに孫が手紙を出すとか、かわいい字を書いてきたねというような、いろんな点を考えますと私は郵便というものはやはり長く続くものである。しかし一部あるいは変わるかもしれませんけれども、そういうふうに将来として依然として残っていくものである、こういうふうに考えております。
#182
○太田淳夫君 私も全然なくなるとは思いませんけれども、大臣がいまいろいろとおっしゃった中でも、たとえば子供たちが、若い人の世代ですな、ペンフレンドでいろいろ通信を交わしておりますね。あるいはお年寄りの皆さん方が筆をとられる。しかし中間層というのはだんだん手紙は書かなくなってきているのじゃないかと思うんですね。私どもでも手紙を書くなんというのは暑中見舞いか年賀状ぐらいになってきているわけです。電話はますます発達してくる。しかし電話というのは三分間でいま十円ですね。十円で三分間いろんな話ができるんですから、葉書一枚書くよりかはるかに内容的には充実をしている。考えられますことは、そうなりますと、近くの場合は、電話は市内一円が大体十円ですが、遠くの場合にはこういう通信物、手紙なり葉書を利用するということはまだまだ残っていくと思うんですね。しかし近くの場合は、東京都内あるいは市内では十円で済んでしまうのでますます電話を利用される。郵便を考えてみますと、近くのそんなコストのかからない部分についてはだんだんとやはりそういった手紙や葉書というものが減っていく、遠くのコストのかかる部分だけが残っていくということも考えられるわけですよ。ですから、郵便事業というのもますますこれから赤字が積もっていくばかりになってきてしまうんじゃないかということを私たち懸念するわけですね。
 特にこれからも十年間に三回ぐらいの値上げを考えられているわけですね。三年後には二〇・八%という大体目標値まで出ているわけです。おたくの皆さん方の計画書を見ますと。それでは、三年後には大体葉書と手紙は幾らぐらいになるとお考えになっておりますか。あるいはその次の値上げのときにはどのくらいになるだろうか。
#183
○政府委員(魚津茂晴君) 将来の見込みとして私たち試算をしました根拠等については何回か御説明をさしていただいたわけでございますが、今度の御提案している料金決定の特例措置で総合改定率というものが物価等変動率の範囲の中でやらなくちゃならないという前提におきまして、そして物価等変動率というのは、賃金というものを六・七%、物件費を大体五%と置きまして計算をいたしますと、先生おっしゃったように二〇・八%でございます。その二〇・八%というものを仮に財政再建のために料金改正というかっこうで値上げをさしていただくとすればというそういう前提に立っているものでございますが、したがいまして、この二〇・八の改定率という前提でまず七十円と五十円とに五十九年度改定をさしていただく、そして六十二年には同じように改定率が二〇・八というその上限いっぱい料金改定をさしていただくという前提に立ちました場合には、封書が八十五円、それから葉書が六十円、こういう料金でこの試算を私たちはしているわけでございます。
#184
○太田淳夫君 お聞きしたわけでございますけれども、先ほど大臣からも話があったように、手紙を書いてみえる子供さんたち、ペンフレンドに対して一生懸命に書いてみえますわ。あるいはお年寄りの皆さん方も書いておみえになるようですけれども、そういう子供さんややはりお年寄りの皆さん方というのは、収入はそんなに多くないんですね。こうした手紙やあるいは葉書をいま主に一生懸命利用されている人たちですよ。このペンフレンドの問題にしたって相当なやはりそういう若い層からの不満も出ているわけですね。
 特に私どもも、そういった子供さんたちの楽しい夢を奪っていくような料金値上げ、いまお話しのようなこれから続けていかなければならないそういう部分がだんだん減ってくるということは、やはり郵政事業にとっても問題でありますし、一生懸命いま自分の夢を交換するためにいろいろと手紙を交換してみえる子供さんたちにもまた非常なこれは迷惑がかかってくることになるわけですから、そういった点で、料金法定制緩和のいろんな立法的な問題もありましたけれども、いろんな意見もありましたけれども、私たちは先回も申し上げましたように、安易な値上げが可能にされるようなこの法定制緩和についてはあくまでも反対していかなければならないし、どうか一つの願いとして、そういう子供さんたちの、あるいはお年寄りの皆さん方の楽しみを奪い去るような値上げだけはしていただきたくない、そういうことを申し上げておきたいと思います。その点いかがですか。
#185
○政府委員(魚津茂晴君) 手紙とか葉書というものは、所得がある方、そしてその所得が伸びていく方、一方ではその所得がない方、ほとんど伸びない方、いろいろございますけれども、やはり私ども今度の御提案をさせていただいておりますこの料金の改正の仕組みというものは、何回も申し上げるようでございますけれども、厳しい条件と、その中に、とりわけ仮に七十円と五十円とか八十五円と六十円というふうに申しましても、うちの方の物価等変動率というのはすぐれて賃金のはねっ返りというものが多い仕組みになっているわけです。この特価等変動率の計算の仕方そのもので。
 そうしますと、平均的と申しますか、平均人的な言い方でしますと、現在六十円と四十円に仮になった、そして五十九年には七十円と五十円になったというような場合でありましても、一カ所得というものは賃金というものを前提にして考えますと、その兼ね合いというものを見ながら決めてかかっているわけでございまして、ただ単に現在の六十円が七十円になる、あるいは試算によれば八十五円になるというような料金の動きだけを考えることじゃなくて、その場合に私たち自体の所得も伸びているというようなことを兼ね合わせて考えてみますると、この総合改定率そのものが物価等変動率を上限とするというようなこと自身にも私は合理性があって、抑制的な一つの作用を持っている仕組みであるというふうにも考えているわけでございます。
 したがいまして、お年寄りだとか、あるいは所得のないお子さん方の料金というような点については、料金制度にそこまで考えなくちゃならないのかという点については、私はその辺はいささか意見を異にするというようなことを申し上げたいと思います。
#186
○太田淳夫君 その問題、また次に残しておきますが、郵便事業の中でも小包の赤字が多くなって、先回でも小包の問題についていろいろとここで論議がございましたが、小包の利用の際の小包葉書、これについてちょっとお聞きしたいんですけれども、この小包の送達のときに手紙を一緒に入れられない。これは利用者の非常に不自由な点でありますけれども、これは品物を買った場合でも請求書が先に来て品物が来ないというようなことも起こる場合もあります。また家族が荷物を送る場合も、一筆書いて荷物と一緒に送ることが人情からいっても当然だと思うんですが、それができない。それを法律で禁止しているからだと言われてしまえばそれまでですけれども、やはり法律といっても人間がつくったわけですから、国民生活の実態に合わなければこれは直してしかるべきじゃないかと思うわけです。それをしますと、郵政省としては小包葉書を用意してあるからそれを使ったらいいじゃないか、こういうお話も聞くわけですけれども、現実には使いにくいし、知らない人も多いわけですね。荷札と間違えて中を読まない人も見えるわけで非常に評判が悪いわけです。そういうことで、まず小包葉書の利用実態についてお聞きしたいと思います。
#187
○政府委員(魚津茂晴君) 現在、小包葉書の利用の実態でございますが、昨五十四年度で約三十万通でございます。この三十万通というのは、小包の総差し出し個数ですね、小包全体の約〇・一五%に相当する小包に小包葉書がつけられている、こういう利用実態でございます。
 そこで、私、先ほどもミニレターのときにお話を申し上げたわけでございますが、言ってみますと、ミニレターにしても今度の小包葉書にしても、別に去年とかおととしつくり出した制度じゃなくて古い制度でございますが、この古い制度がなぜこんなに利用が少ないのだろうかということは、私、郵務局長という立場で痛感していることでございます。したがいまして、小包葉書にいたしましてもミニレターにいたしましても、もう少し利用されるようなきっかけと申しますか、何か国民に強くアピールするような施策を裏打ちしながら進めなくちゃならぬのじゃないかというふうに、私は単にここでのお話ということじゃなくて、いま郵務局の中でも関係課に検討してもらっているということでございます。
 それから現在、小包に封書を入れることができない。これは通常郵便物と小包郵便物の種類を設けた趣旨からいたしまして、小包郵便物に信書を入れると申しますか、小包葉書のようなものを中に入れてしまうというようなことは現在の法律では禁止をしているわけでございますが、この点につきましても、私、小包の利用を増大させるという手だてとしてどんなものがあるかという考え方の中に、一応いろいろの条件はつけますけれども、そしてまた信書を入れた小包というものは料金はその分いただく、その分と申しますか、ある程度いただくということにするにいたしまして、将来の現実的に小包の制度の改善し得る余地として考えておりますのは、小包郵便物に信書を入れるということの制度的な創設ということを目下具体的に検討をさしてもらっている、こういう実態でございます。
   〔委員長退席、理事長谷川信君着席〕
#188
○太田淳夫君 わかりました。
 利用の実態が非常に少ないということは、やはり利用者たる国民の気持ちに合わないということから起きていると思いますし、知らないということもあろうかと思います。いま局長のお話のように、いろいろと検討されているというお話でございましたので、さらにより多くこれが利用されますように検討をしていただきたいと思うんですが、いままではそういう法規があって禁止されてきたわけですから、どうか国民生活に合ったそういう改善がされますように、大臣に一言お伺いしたいと思います。
#189
○国務大臣(山内一郎君) いろいろと、現在郵便事業をやっておりますけれども、お話のとおり改善しなければいけない点も私はあるような気がいたします。ただいまは小包の中に手紙を入れることをやったらどうか、こういうようなお話でございますが、それ以外の点についてもひとつ十分に検討をしてまいりたいと考えているわけでございます。
#190
○太田淳夫君 終わります。
#191
○山中郁子君 初めに、せんだっての本会議質問でも、私、来年は国際障害者年でもあり、今回の郵便料金の値上げが障害者の方たち、障害者団体の方たちに大変大きな打撃を与えるものになる、その国際障害者年を前にしてこうした値上げを強行することは余りにも心ないやり方と言わなければならないのではないかという趣旨の意見も申し上げ、政府の見解も伺ったところでございます。
   〔理事長谷川信君退席、委員長着席〕
 それで、初めにちょっとその問題について、全面的にという時間はございませんので、私としても、一つの提案というか、ぜひ郵政当局においてもお考えをいただきたいということについて意見を出したいと思いますので、大臣はもとよりですが、当局のフランクでそして誠意ある御検討をお約束いただきたいと思うところです。
 具体的な問題で申し上げますと、障害者年のスローガンはもう御承知だと思いますが、社会への障害者の方たちの全面参加という理念が基本になっております。それで、障害者の方たち一般そうですけれども、とりわけ聴力障害の方たち、難聴者などが実際問題として社会への全面参加を進める上での郵便に依拠する部門というのは大変大きいわけです。質的にも大変大きいし、それから量的にもその方たちの日常生活の上から見れば大変大きい分野を占めるということになります。私は、何らかの意味でこうした方たちに対する中身のある施策をぜひとも推進するべきだと思っております。
 そこで、十月二十三日の衆議院逓信委員会におきまして、わが党の村上委員がこの問題について若干触れまして、郵務局長からも答弁がございました。それで、その際、郵務局長は積極的に取り組みたいという趣旨のことを述べておられると私は理解をするわけですけれども、基本的な郵政省の態度として、こうした問題について積極的にとにかく研究もし取り組んでいきたいというように思っておられるということで理解をしてよろしいか、まずその点についてお伺いをいたします。
#192
○政府委員(魚津茂晴君) 姿勢としては私は積極的に臨む、ただ、積極的に臨みましても、いろいろの郵便上の制度ということになりますとすれば考慮しなくちゃならない点も現実には出てまいりますので、積極的な姿勢で臨んでも積極的な結果といいますか、積極的な成果も生まれない場合もあり得るわけでございまして、基本的な立場としてはいま申し上げたような立場で今後とも対処してまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
#193
○山中郁子君 積極論を言いながら根本は消極論であるような答弁ですけれども、その際の具体的な問題として、点字物の場合には外見でわかるけれども難聴者の方たちのということで外見ではわからない、それが最大の問題のように答弁をされていらっしゃいます。これは先ほど坂倉委員からもお話がありましたけれども、私も基本的にそうした問題が、障害者の方たちのがわからないから、わからないからその点が目的に反して使われるというような姿勢というのは重大な問題だと思っておりますけれども、先ほど御論議がありましたからそれは繰り返しませんが、いずれにしてもそのように理解してよろしいですか、つまりわからないからと。点字物なんかとは別に、難聴者の方たちの通信というものを何らかの特別的な措置をとるとすると、外見上わからないからというのがあなた方のおっしゃる、積極的に取り組む気持ちは持っているけれども結果が消極的に、積極的な結果にならないかもしれないとおっしゃる、予防線を張っていらっしゃるネックというのはそういうものとして理解してよろしいですか。
#194
○政府委員(魚津茂晴君) 先ほど身体障害者と郵便の利用というものについての特例措置を講ずる場合に考えなくちゃならぬ点として、私およそ三つの点を申し上げたわけでございます。
 この点は、先生ただいまのところは聴力の問題ということでございましたけれども、先ほど坂倉先生は難視の方、視力障害というような立場で措置をお求めになったわけでございますが、そのとき申し上げましたように技術的な問題もございます。それから独立採算制のもとにおける福祉政策の限界というような点も現実的にはあると思います。それから私たち郵便というのは国内の問題であると同時に、世界共通の問題ということで、よくUPU会議なんかを通じまして制度をいろいろ比較するわけでございますが、そういった比較あたりも考えて、いろいろいま申し上げたような点を総合的に勘案して結論を出してまいりたい、こういう気持ちでございます。
#195
○山中郁子君 それで、聴力障害の方たちが全面的な社会参加という場合に、とりわけ郵便に依拠するところが大変多い。そういう意味で言えば郵便事業そのものが国際障害者年の理念に照らしてそれなりの責務も負い、役割りも果たすべきものであるということを私は前提に置いて申し上げていますから、そのように理解をしていただきたいし、そういう上に立って積極的に取り組みたいという気持ちではあるというように御答弁いただいていると理解をいたします。
 それで、私は割引とかなんとかということを余りそう固定的に考えなくてもいいと思うんですよね。たとえば五十円のものを三十円に全面的に全部統一的に割引するとか、そういうふうに考えなくてもいいと思いますけれども、たとえば国鉄が障害者割引の場合に、社会福祉事務所ですか、そこへ行って証明書みたいなものをもらう、発行するということで、それによって割引の手続とするというやり方をしています。私は郵便事業の場合にでも、たとえば年間、難聴者の方、聴力障害者の方に葉書なり切手なり一定の限度をつけて無料でもってそれについては交付するということをして、そしてその交付の仕方というのは、たとえば国鉄でやっているみたいに社会福祉事務所でその交付の授受を行うというような形にするという方法だって十分考えられることだと思うんですね。その辺については大いに検討もしていただけるし、可能性もある問題だと思っておりますけれども、いかがでしょう。
#196
○政府委員(魚津茂晴君) 結果として可能性があるとかないとかという点については、いささか私ここで申し上げにくいわけでございますが、いずれにいたしましても、今回の郵便法の審議をお願いしましたときのかなり共通な声といたしまして、来年の国際障害者年というものを前にした強い御要請というものが非常に心に残っておる問題でございます。そういうような点を私たち日常的に検討して結論を出してまいりたい、こういうふうに考えております。
#197
○山中郁子君 ぜひ大臣にも御検討いただくお約束をいただきたいと思うんですけれども、いまのたとえを申し上げましたように、一年間に難聴者の方、聴力障害の方に葉書、切手をどのくらい分ということで決めて、そしてそれをそういう交付の仕方をして、実質的な障害者の要求にこたえるというようなやり方を、私いま申し上げたのは一つの方法としてぜひとも御検討を積極的にいただきたい。ひとつ大臣からお考えを伺いたい。
#198
○国務大臣(山内一郎君) 来年は国際障害者年でございますので、郵便事業につきましてもいろいろ考えてみたいと思うわけでございます。
 そこで、いつも問題になりますのは、どうやってやるかという方法論です。それの一つの御提案ございましたけれども、その御提案も参考にさしていただいて、まず方法論からひとつ研究をさしていただきたいと思うわけでございます。
#199
○山中郁子君 ぜひ結果的に積極的にもなりますように御検討をいただきたいと思います。
 先日の委員会で、私は一定の時間をかけまして法定制緩和の問題について論議をいたしました。その際、幾つかの点について資料も要求してきたところでございますし、大臣からも制定当時の点についてもう一度勉強さしてくれというお話もございました。きょう、私は、少なくとも資料をいただいた点ないしは大臣の御見解などについて伺っておきたいと思っておりますので、初めに制定当時のいきさつ、私はいろいろ議事録なども紹介しながら、こうした制定当時のいきさつからいって、すべての料金が全部法定緩和になる、つまり何にも法定しなくなるというようなことはあり得ないじゃないか、それは憲法、財政法、郵便法制定の趣旨に明らかに反するということを幾つかの速記録も含めていろいろな観点から提示したわけでございますけれども、改めて大臣の御勉強の結果の御見解を伺いたいと思います。
#200
○国務大臣(山内一郎君) いろいろ勉強さしていただきまして、まず新郵便法制定のときずいぶんたくさんの事項が法定化されております。通常郵便物はもちろん、小包、それから特殊取り扱い、これのほかに郵便私書箱使用料、私設郵便差出箱の取集料、そういうものも法定化されているわけでございます。しかし、その後ずっと経緯を見てまいりますと、昭和三十六年の改正のときには、このうちの小包郵便物が政令委任になり、それから先ほど申し上げた最後の郵便物私書箱云々のところが省令に委任をされている。さらに四十六年の改正になりますと、今度は通常郵便物のうちの三種、四種が省令になり、小包料金を政令から省令に、それから特殊取り扱いの料金を省令に、こういういろんな変遷がございまして、その当時の立法のいろんな状況を勘案しながら私はだんだん変わっていったと思うのです。ただ、財政法三条というものはこれは厳として存在しておりますから、財政法、法律、それの立法の精神、こういうもとに基づいてやらなければいけないということは確かでございます。
 そこで、今回御提案申し上げましたのは、四十六年七月の一種、二種はこれは法定で残っておるわけでございまして、今回御提案いたしました特例措置というのも、この一種、二種の法定という精神は残っているわけなんです。だから、特例というものは条件がございますから、その条件がなくなれば一種、二種については法定に戻る。戻るというよりもちゃんと厳然としていま残っている、それがそのままずっと続きますよというふうに私は解釈しているわけでございます。したがって、財政法三条にのっとって今回の特例措置につきましても私の方は法律に基づいてやるということについては変わりないのじゃないか、そういうふうに勉強した結果私は考えているわけでございます。
#201
○山中郁子君 ちょっともう一つ伺いたいんですけれども、御勉強の結果、財政法それから郵便法の制定の趣旨というのは、あくまでもそれは一種、二種だけであるか、そのほかのどこまで含めるかというようなことは別としても、具体的な料金を法定しなければならないということが趣旨である、しかし今回はそういう郵便法のもともとは変えないんだから、特例として当分の間というふうにするんだから趣旨にもとらない、こういうような理解でよろしいんですか。つまり、言っていることは、具体的な料金を法定するものである、範囲はともかくとして法定するものであるというのが財政法、郵便法の趣旨であるということなのかどうか、ちょっと確認をさしていただきたいと思います。
#202
○国務大臣(山内一郎君) その点は財政法三条でございますけれども、事業料金についてはすべて法律に基づいて定めなければならない。だから、その法律の御審議をお願いしているわけでございまして、この内容で財政法三条にもとらないのじゃないですかと、私の方はそういう御提案しているわけでございまして、そういう点を十分に御審議をいただきたいと思うわけでございます。
#203
○山中郁子君 それでは、やっぱり二つのことをおっしゃっていて、そもそも法定しなくても財政法三条にもとらない。それからもう一つは、今回は永久的にやるのではなくて例外的なんだからもとらない。二つのことをおっしゃっているというふうに思います。私は、きょう別なこともしなきゃいけませんので、そのことに時間とれませんから、それはまた次の機会に譲りますけれども、一つだけもう一度紹介をしておきます。
 財政法制定のときに、「独占事業の料金等をきめる場合には、いずれも法律か、あるいは議会の議決によらなければならない、」ということにしたというのが政府の答弁なんですね。そのほかにもたくさんございます。これは二十二年の三月二十日の財政法案の委員会の政府の答弁ですから、そのことを重ねてもう一度だけ御紹介しておきます。よくまたもう一度それを厳密にごらんになってください。その点については、また次の機会に譲ってもう一度いたします。
 それで、先日の公聴会を郵政当局の方もお聞きになったと思いますけれども、いろいろな御意見の方ございましたけれども、特例だと言うけれども、たとえば財政法三条の特例法を見れば、もう特例法だといって三十年間そのまま来ている、だからそういう意味では特例ではなくなってきているわけですね。そういう観点から、特例だからということでの三条違反ないしは憲法の精神に反しないということは成り立たないという御意見もございました。私はそのこともあわせて御紹介をしておきたいと思います。
 それで、先日の資料要求に従いまして幾つかの資料を出していただきました。これでちょっと簡単に申し上げておきたいんですけれども、一つは、いわゆる今後の赤字解消計画として私どもは要求しましたけれども、郵政省の方は、それは政府としてオーソライズした、ないしは郵政省としてオーソライズしたものではないけれども、現在ではでき得る限りの努力である程度確信といえば確信を持って出したものであるというお話でございました。そして、だったらそれの積算の根拠があるだろうから、それについて資料を出してほしいということをお願いしまして資料そのものとしていただいたものですね。
 これは、いろいろ御説明を聞きましたら、結局のところは、たとえば収益、支出、費用ということで出るわけです。最終的な数字としては前から出ていますよね。これがなぜ、たとえば五十七年にはこういう費用になって、だから収益はこのぐらい確保しなければならぬというようになってくるのかというその費用の支出の根拠ですね。費用の根拠というものの一番の根源であるたとえば人件費がどのくらいふえるのか。そうすると、人件費のところまではたとえばこういうふうにふえる見込みだということでお出しになったり、あるいは物件費、郵便物がどのくらいふえるという見込みだからというそういう数字はここで出ているんですけれども、肝心の郵便物数がこういうふうにふえる見込みだから人間がこのぐらいにふえていかなければならない、したがって人件費がこういうふうにふえる見込みだというその人員増、それからまた設備増、その他の増加の見込みがないんですよ。これがないじゃないか、出してくれと申し上げましたらばそれは出せません、こういうお話だったんですけれども、私はそれを出していただかなければ、結局こういう数字を出してくだすっても、じゃ、その根拠になっているものは何なのかということについては、どうぞ私どもの積算を信頼していただく以外にないみたいな、そういう出し方は私はこれは資料の出し方にならないと思うんですね。
 だから、この分の出していただいた労は多といたしますけれども、本質的に申し上げれば、いま申し上げましたように、それでは職員がどのくらいふえるのか、設備がどのくらい進むのか、機械化をどのくらい進めるのか、そのためにお金がどのくらいかかるのかということを出していただかなければならないので、それは重ねて提出を要求いたします。
#204
○政府委員(魚津茂晴君) 重ねて要求を申し入れられた先生に、こういう弁解がましいことはちょっと問題があろうかと思いますが、私ども、当然収支の見込みという場合に、収入の方は物数というものが基本になるということ、そしてその物数というのは年度ごとにどれくらいふえていくかというような物数は、もちろん現実と誤差は生じるとは思いますが、計算をした上で収入を見込むわけでございます。それからその物数が決まりますと、それによる定員増というのも私ども算出の仕方というものも一応持っているわけでございまして、その定員がどれくらいふえる、一方、ここの場でも一何回かお話を申し上げたわけでございますが、機械化計画というようなものもあるわけでございまして、その機械というものは何台入ってそのことによる節減は何人かというような計算はプロセスとしてはあるわけでございます。
 そこで、お許しを願いたいと思いますのは、郵政省が将来展望といいますか、将来の収支を考える際に、いろいろ真剣に考えてはいるわけですが、ここでたとえば定員がこれぐらいになるというようなことは、現実のわれわれ仕事をやる者とすれば、大蔵の問題あるいは行管の問題というようなこと、さらに政府自身の定員の削減の問題という辺の絡みが出てまいるわけでございまして、そこでこういう公の場での議論の素材として、その辺の全然話のついていないものをもとにしてやるということは、今後のいろんな仕事を進める場合にとって、われわれのサイドから申し上げますと支障があるということで御勘弁を願いたい、こういうことを私どもの関係者が先生にお願いをしたところでございますので、私からもお願いを申し上げて御了承をお願いしたい、こういうふうに思います。
#205
○山中郁子君 国会のサイドから申しますと、それはぐあいが悪いんですよ。国会のサイドというのは何かといえば国民のサイドです。そして国民はいま郵政省から、こうこうこうで赤字が大変だ、将来ともだんだん赤字がふえるばっかりだからひとつ法定制緩和して料金値上げのイニシアチブをこっちに預けてくれ、こうあなた方おっしゃるわけでしょう。大体それで、しかも当分の間だからそれは財政法にもとらないとか、郵便法の精神にもとらないとかとおっしゃっているんだから、それだったら、その間というのはどういうふうにして赤字が解消されるのかということでこの資料の問題の要求が出てきて、どなたも要求なすっているわけで、私はそういう意味でそこまでおっしゃるならば、あなた方サイドとおっしゃるけれども、まさに国民サイドからいえば、そこのところを全部預けて、そして任せてくださいじゃ、どういうふうな値上げになって、どういうふうに本当に赤字が解消するのかどうかわからぬじゃないかということはさんざんやったことですので、委員長、私は改めて、いま申し上げました資料を国会に提出されるようにお取り計らいいただきたいと思います。いかがでしょう。
#206
○委員長(福間知之君) ちょっと速記をとめてください。
   〔速記中止〕
#207
○委員長(福間知之君) 速記を起こして。
#208
○山中郁子君 その次の、前回議論いたしました皆さん方が法定制緩和の根拠として幾つか挙げられている問題の中に、郵便物の変化というか、私人間の郵便物はそうふえていないみたいな、減っているみたいな印象のことをおっしゃっていました。私は、「ぼすとまん」に出ておりましたおたくの計算の数字を示しまして、四十八年、五十一年、五十四年の三つの数字が出ておりますが、これは比率が変わっていないではないか。強いて言うならば、比率は四十八年一七・一%、五十一年一七・一%、五十四年が一七・九%ということで、厳密に言えば、ふえていると言えばふえているわけです。五十四年に至りましては。そしてこれをさかのぼって、この数字に対応するものを出してほしいということで資料を要求いたしましたが、この調査はそれ以前はされていないというお話でございましたので、それは了といたします。したがいまして、ここでいま調査をされた点だけについてでも申し上げますけれども、四十八年、五十一年、五十四年、結局、比率は横ばい、ないし厳密に言うならば五十四年はふえている、したがいまして物数はふえているわけですよね。物数が全体としてふえているんですから、比率が同じということは物数はふえているわけです。だから、あなた方のおっしゃる私人間の郵便物にしても、減っているとか減る傾向にあるとかということはないということははっきりしていると思いますので、それはぜひ確認をしていただきたいと思います。つべこべ言わずに。
#209
○政府委員(魚津茂晴君) 先回「ぼすとまん」に書かれている資料を提示されまして、私そのとき残念ながら読んでいなかったものですからあれですが、その後、私自身よく確かめてみましたところが、先生仰せのとおりの数字でございます。
#210
○山中郁子君 次に、家計に占める郵便の経費の問題についてとそれから金額自体の問題でお話をいたしました。それでこれも資料を出していただきました。このことについてもう一度改めてきちんとフランクに確認をしていただきたいんですが、比率の問題ですね。これは三十八年から五十四年までの数字をいただきました。私は一々時間の関係でいまこれを申し上げませんけれども、郵政省がおつくりになった資料ですからおわかりになると思います。
 要するに、この下限は〇・一〇%、そして一番上はざっと見て〇・一五%、この間を上下しているんですよ。必ずしもずっと減ってきているとか、ふえてきているとかということじゃなくて上下しているんです。ですから傾向としては横ばい、同じというふうに言っていいと思います。個別の年次をとれば多少違いますよ。しかし傾向としては決して減っているわけじゃないし、また逆に言ってそう顕著にふえているということでもありません。
 具体的に若干部分だけ申し上げますと、五十年は〇・一〇、五十一年は〇・一四、五十二年は〇・一四、五十三年が〇・一三、五十四年が〇・一二、こういう具体的な数字でございますから、これも別に比率が大きく変わって何らかの変動の要素になったということはないと私はこの前も申し上げましたけれども、この資料に基づいてもそう言うべきだと思っておりますけれども、いかがでしょう。
#211
○政府委員(魚津茂晴君) これも先生仰せのとおり、〇・一〇%から〇・一五%程度の間を上下しておりまして、おおむね横ばいであるというふうに思います。
#212
○山中郁子君 もう一つこの前のときそう申しましたら、あなたは、いや金額の方が眼目だ、こうおっしゃいました。金額はそれじゃ一体どうなるのかということで、これも資料要求をいたしました。そして、ここで出していただきました。
 それで、五十四年の一番新しい数字が三千百八十九円、五十三年が三千二百六十円、五十二年が三千二百十円、こういうふうにして、当然のことですけれども、比率が同じ横ばいなんですから、家計に占めるウエートというか負担というか、これも同じなんですよね。同じでしかあり得ないはずなんです。そういう意味で、いまが三千百八十九円で大したお金じゃないからというのが法定制緩和なり何なりの根拠になるとすれば、三十八年当時の六百八十八円というのも〇・一四%なんだから同じ比率なんです。そういうことについてもやはり率直にお認めいただかなければならないと思いますが、いかがでしょうか。
#213
○政府委員(魚津茂晴君) 金額というのは変わっておりますが、実質的な重みと申しますか、家計に占める割合というものは、この数字が示すとおり横ばいというふうに私は理解しております。
#214
○山中郁子君 もう一つ私が資料を要求いたしましたのは、あなた方がおっしゃっている、たとえば前回の五十一年の値上げの当時といまと財政の危機の深刻さが違う、こういうことを盛んにおっしゃいましたので、私はどういうふうに違うのかということを申し上げました。そしたら、いろいろおっしゃったけれども、私は根雪論と言ったんですけれども、根雪論ということをおっしゃるから、じゃ、そういうことも含めるなら含めてあなた方の見解をちゃんと整理して出してほしいということで申し上げました。それについて出てきたのは資料というほどのことはありません、要するに根雪論だけなんです。この前おっしゃっていた。私は、この問題については、その当時の財政状況から見ても当然そういうことは推測される問題だったんですね。そのことをあなた方は五十一年の値上げ、つまり五十年の法案のときにもおっしゃっているわけ。だから、私はこの前も申し上げましたけれども、それは何ら赤字額の問題から見ても逆に今度の方が少ないということがあるし、そういう点で何の論拠にもなり得ないものだということを重ねて申し上げざるを得ません。
 それから電話との関係。これについても多分ごらんになって勉強してくださったと思います。将来展望を。おたくたちが二億何千万というお金をかけて将来展望を出して、その中の結論として電話を使う人は郵便もよく使う、電話と郵便は決して相排除するものではないし相関関係があるんだという結論が出ているということを私はお示しいたしました。こういうことを含めまして、いま郵務局長が確認もなさったように、私はあなた方がいままでおっしゃっていたすべての法定制緩和の問題についての根拠はない、少なくともいま申し上げた範囲の中で根拠は消滅したと言わざるを得ないと思います。
 しかし、先ほど一番最初に大臣からも御意見を伺いました財政法、郵便法の制定当時の見解、それからいまの根雪論、そしてまた電話との関係、これがまた始まると時間がかかりますから、これはまた次の機会にもう一度やりますけれども、そういう意味でこの点については留保いたしまして次の問題に進みますけれども、そのように御認識をいただきたいと思います。
 そして、きょうは限られておりますので、あと一つ、その留保した問題は別として、これから私は、皆さんの方はそういうことで赤字だ、赤字だ、だから値上げをしてもらわなければ困るんだ、こうおっしゃるけれども、それじゃあなた方はお金の使い方をどうやっているのかということについて、ちょっと焦点を当てたいと思うんです。
 これは幾つも材料があるんですけれども、きょうは時間との関係で一つしかできませんので、それだけやって後に譲りますけれども、それは思い出していただきたいんですが、前回の郵便法の改正、つまり郵便料金の値上げのときに、私が独立採算制との関係で、独立採算、独立採算とおっしゃるけれども、そしたら、なぜ郵政事業に関係のないたとえば人件費を一般会計から出さないで郵政特会から出すのか、このことはきちんと区分けをするべきではないかということの問題を提起いたしました。そしてその際に、当時の村上郵政大臣が、これは五十年の十二月十一日の参議院の逓信委員会でございますが、私のこの点についての質問に対して、「大変参考になる御意見でありまして、いままで何十年という一つの慣習になっておりますが、いまの御指摘の点については、一遍、私も検討してみたいと思います。」、こうおっしゃっているんですね。この点についてちょっとお尋ねをしたいと思います。
 それで、初めに確認をしたいんですけれども、郵政省全体で人件費、一般会計支弁と郵政特会の区分けはどうなっているのかということをちょっと説明をいただきたいと思います。
#215
○政府委員(澤田茂生君) お答えいたします。
 郵政事業特別会計というのがございまして、これは財政法十三条で国の一般の会計と区分をするということで設けられたわけでありまして、その郵政事業の範囲というのは郵政事業特別会計法で規定をされておりまして、そして、これに必要な経費というものは特別会計が支弁をする、こういう立て方になっているわけでございます。その人の区分等につきましては、いろいろ給与法、給与特例法、それに基づく政令等によりまして明定区分をされている、また予算において個別的に計上されているわけでありますけれども、大きな考え方といたしましては、郵政省の中で郵政事業のほかに一般行政、電気通信、電波行政等やっているわけであります。こういうもっぱら一般行政にかかわっている者、これらの人件費というものは、これは一般会計支弁ということになっております。
 ただ、前回の御議論の中でもお話がございました官房等におきまして一般会計事務と郵政事業特別会計事務というものは混在している分野があるではないか、その分野についての人件費の分担というものはどうあるべきかということがこの間の御質問のあれだったということになるわけでございますけれども、その点につきましては、根拠というものは先ほど申しました給与特例法施行令あるいは予算ということによって決められておるわけであります。そういうふうに混合している部分につきましてどういうような人件費の分担をするかということにつきましての明確な定めというものは特段ございませんけれども、他省庁の例にもございますように、一人の職員の人件費を分計して、一般会計、特別会計、こういったものに分計をするということはございませんで、大数の事務量がどちらの分野に属しているかということによって区分けをするというのが通例でございます。
 したがいまして、郵政省の場合につきましては、官房につきまして、大臣、両次官、秘書官、その他合計でいきますと十名というものが一般会計支弁、他は特別会計支弁、こういうふうな形で運用をいたしております。
#216
○山中郁子君 人事局は、たとえばそれでは電監局の人事は見ないのか、電気通信政策局の人事は見ないのか、経理部はどうか、経理部長いらっしゃるけれども、全然電気通信政策局については見ていないのか、こういうふうにしていけばそれは見てるんですよ。見ているんだけれども、いまのあなたの御答弁は、結局見ているけれども区分けが混在している、一人の人間が郵政関係の仕事もするしその他のところもするから、これは区分けができないから郵政特会にかぶせる。
 じゃ、なぜ区分けができない。私は区分けができないはずはないと思いますよ、あなた方は何だって案分比例するんだから。今度の物価等変動率だってそうでしょう。郵政事業が何%だからこれは幾らとか、郵便が幾ら、貯金が幾ら、保険が幾らと、みんなよく分けているじゃないのよ。だから分けられるんですよ。たとえば人事局の人の仕事が郵政関係が何%で、そしてその他は何%だ、そしたらそれを積算していけばいいわけよ、根拠とおっしゃるならば。そういうことができるにもかかわらず、一緒になっているから郵政特会にかぶせるというのは一体これはどういう根拠なのか。当然のことながら、逆に言えば、なかなか特別会計大変で、赤字で、独立採算を言われているから大変だから、一緒になっているから、せめてこの分は一般会計に出してもらいましょうとおっしゃるならまだ話はわかりますよね。だけれども、それは反対で、赤字だ赤字だ、大変だ大変だと言っておいて全部郵政特会にかぶせておいて、そして、中のしている仕事は郵政のことだけでない仕事もその人たちがしているわけでしょう。それを私は言って、五年前、五十年に言って、そしたら大臣が検討さしていただきますと、こうおっしゃったの。何を検討したのかということをちょっと教えてください。
#217
○政府委員(澤田茂生君) 私どもも、先生の御質問を受けましていろいろ検討をいたしました。当時は、たしか大臣以下四名ということでございました。今日は十名でございまして、先生いまおっしゃいました特別会計で特定局の人件費の分計方式をこういう場合にも当てはめたらどうだというお話でございました。
 私ども、そういう形でひとつ計算をいたしてみました。実は経理部につきましても、確かに一般会計の事務を一部分担をいたしておりますけれども、試算をいたしてみますと、大体一人前に足りません。そういうふうに人事局等も含めましていろいろ分計等、たとえば定員比でひとつ計算をしてみますということになりますと、三十一万三千と約二千八百の比率でございます。こういう比率で分けてみる、あるいは予算の比率、一般会計と特別会計の予算の比率、三兆五千七百億に対しまして二百三十七億という、こういう比率でございます。こういう比率で、一人前ではございませんけれども、いろいろかき集めてというような形で分計をいたしてみましても十人前後ということでございまして、現在の十人というのは、大体そういうことから見ましても特に郵便事業が一般会計の部分を背負っておるとか過分に負担をしているということにはならないというふうに私ども現在考えているところでございます。
#218
○山中郁子君 人事局、経理部、大臣官房の他の課ですね。あなた方の説明によると、とにかく別になっているのは電波監理局、電気通信政策局、大臣官房審理課、国際課、こうなって御説明いただいているんですけれども、多少違ったとしても。それと、それから大臣、大臣秘書官、政務次官、事務次官、こうなるわけでしょう。その他の大臣官房の各課ですね。秘書課、広報室、文書課、経営企画課、資材その他いろいろあるわけでしょう。そういうところの人たちの分を累計して十人未満だなんていうことは考えられないんですよね。あなた方は、それだったらそれこそ資料を出してください。どういう計算をなすっているのかこの人たちの人件費を、仮に一人分だとしても。
 これは、後の質問で私がいただきたいので資料を伺ったんですけれども、課長一人の平均の人件費は幾らになるかと言えば、やっぱり年五百数十万になるんですね。それは一人だって大変ですよ。そういう意味では私はもっときちんと、あなた方が郵政特会だということで、それでこれが赤字だ、赤字だとこういうふうにおっしゃって国民に多くの負担を要求するのなら、やはりそこのところは厳密にやっていただきたい。私はこれだけの問題じゃないから言うんです。これだけの問題じゃなくてたくさんのお金の問題がいろいろございます。だから、その点については、そういうふうにして取るに足らないお金にしかならないんだというそういう言い方なんだから、どういうふうに取るに足らない金額なのか、それは資料として出していただきたいと思います。
 委員長、区切りが大分いいので、資料要求して、あと次回に譲りたいと思います。
#219
○政府委員(澤田茂生君) ただいまの御質問でございますけれども、私ども、むずかしい計算ということではございませんで、官房だけでございますと九百四十五、これは審理課を除いたものの数字でございます。
#220
○山中郁子君 資料出してください。
#221
○政府委員(澤田茂生君) はい。
 そういうような形でのもので計算をしましてもということでございます。
#222
○委員長(福間知之君) 本件に対する本日の審査はこの程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十五分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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