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#1
第093回国会 逓信委員会 第7号
昭和五十五年十一月二十日(木曜日)
   午前十時二分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十一月十九日
    辞任         補欠選任
     坂倉 藤吾君     小谷  守君
 十一月二十日
    辞任         補欠選任
     小谷  守君     赤桐  操君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         福間 知之君
    理 事
                長田 裕二君
                成相 善十君
                長谷川 信君
                大森  昭君
    委 員
                岩崎 純三君
                小澤 太郎君
                亀井 久興君
                郡  祐一君
                志村 愛子君
                新谷寅三郎君
                高橋 圭三君
                西村 尚治君
                赤桐  操君
                八百板 正君
                太田 淳夫君
                白木義一郎君
                山中 郁子君
                中村 鋭一君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  山内 一郎君
   政府委員
       郵政政務次官   渡辺 紘三君
       郵政大臣官房長  奥田 量三君
       郵政大臣官房経
       理部長      澤田 茂生君
       郵政省郵務局長  魚津 茂晴君
       郵政省貯金局長  鴨 光一郎君
       郵政省電気通信
       政策局長     守住 有信君
       郵政省人事局長  岡野  裕君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        栗生澤喜典君
   説明員
       大蔵大臣官房審
       議官       佐藤  徹君
       大蔵省主計局主
       計官       伊藤 博行君
       大蔵省理財局資
       金第一課長    亀井 敬之君
       郵政大臣官房資
       材部長      浜田  望君
       日本電信電話公
       社総裁      秋草 篤二君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○連合審査会に関する件
○郵便法等の一部を改正する法律案(第九十二回
 国会内閣提出、第九十三回国会衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(福間知之君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨十九日、坂倉藤吾君が委員を辞任され、その補欠として小谷守君が選任されました。
 また、本日、小谷守君が委員を辞任され、その補欠として赤桐操君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(福間知之君) 次に、連合審査会に関する件についてお諮りいたします。
 郵便法等の一部を改正する法律案について、物価等対策特別委員会から連合審査会開会の申し入れがありましたので、これを受諾することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(福間知之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(福間知之君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(福間知之君) 郵便法等の一部を改正する法律案を議題とし、前回に引き続き質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#7
○山中郁子君 私は、冒頭に、昨夜以来報道されております電話料金の五十七年度値上げという問題につきまして、電電公社総裁に急なお願いではございましたけれども、そういう事情で重大なかかわりのある問題ですので、御苦労をお願いをいたしました。そして、並びに郵政省の見解をお尋ねいたしたいと思います。
 総裁は、昨日の記者会見で述べたと伝えられているところによりますと、来年早々から電話料金体系の見直しに入り、五十七年度に料金値上げをしたいという意向を明らかにしたということです。それからまた、法定制緩和の問題についても、この措置を盛り込むことを検討したいということを述べておられる模様であります。これらの問題について、具体的に公社としてのお考えをこの国会の席上で明らかにしていただきたいと思います。
#8
○説明員(秋草篤二君) きのうの記者会見で三十分ほど私は納付金という問題に絡めて現在の収支差額というものの意義、内容、これはどういう効果があるかということを解説する意味で説明を申しました。したがって、国会では、常々料金の問題は一年でも半年でも一カ月でも長く引き延ばすことができることが、一番加入者にとっていいことだということを何回も申した記憶がございます。五十六年度まではがんばりますということを申しましたが、数カ月前の記者会見で、五十七年度までは黒字が出るであろうということも説明してあります。そこへ持ってきて、五十七年度の黒字のときに、やはり料金の是正を図りたいということを初めて言ったわけでございます。というのは、黒字のある間にやる方が値上げの幅も少なくて済むし、国民の負担も少ないだろうから、前回のように三年も続けて赤字が出てからやりますと非常に大幅な値上げにならざるを得ないので、赤字の直前にやるのが経営者の態度ではなかろうかということを申しました。
 その内容につきましては、もう何回も、主として遠距離を大幅に値下げするのだ、そのためにはどうしても近距離は上げなくちゃならぬということを申しました。これは国会でも私たちしばしば申しているところでございまして、私たちは次の機会にはこの遠距離の料金の、距離の格差というものは抜本的に改善したいということをしょっちゅう言っているところでございます。その中で、こうした黒字が続いた場合にもなかなか簡単には是正もできないし、また赤字が続いても簡単には国会の承認を得なければできないのでありまして、過去において国会の決議で電信電話諮問委員会を開きまして、そのときの答申の中でも、非常に合理的な収支差額の額をどの程度に決めたらいいかというりっぱな答申が出ております。二つの方法がございますが、これは要するに収支差額というものは、ある程度の公共的な必要余剰であるということを学識経験者が認定してくれていまして、応分の収支差額というのは是認されてしかるべきであるということを言われております。
 しからば、どの程度これをやるかということを、数字をもって示してくれましたけれども、これを維持するにはどうしても法定料金ではなかなかぎこちなくて簡単にはできませんので、一部分でもいいから認可料金にしていただきたいということは私どもの念願でございました。私は、先ほど山中先生のおっしゃった法定料金につきましては、いま私ども関係の局長にどの程度のものができるか、どういう内容にするかというものをよく検討しておけということも言っているのだということを言ったことは事実でございます。
#9
○山中郁子君 きょうは郵便法の審議の貴重な時間でございますので、電話料金の値上げないしはそうした体系問題については、別の機会に私は十分時間をかけてしたいと思います。しかし、どうしても大事なことは、私は一点、これは何としてもここではっきりと郵政大臣に言明していただかなければならないと思いますけれども、いままで皆さん方が、この郵便料の法定制緩和の問題で長い時間かけておっしゃってきたことを、もしもいま秋草総裁が言われるように、電電公社の法定制緩和をお認めになるというようなことになるならば根底から覆るんです、あなた方のおっしゃったことは。私は、よもや郵政大臣が、郵政省として電電公社がいま考えていらっしゃる法定制緩和を認めるということは絶対にあり得ないと思いますけれども、その点はぜひともはっきり確認をしていただきたい、郵政大臣。
#10
○国務大臣(山内一郎君) 昨日、電電公社総裁が新聞記者会見をした内容につきましては、まだ郵政省では全然これは検討していない問題でございます。電電公社の部内においていろいろやっておられたことを発表された、こういうふうに私は聞いております。したがって、その料金の問題、さらには法定制の問題、こういう点につきましては、電電公社の中でいろいろお考えでしょうけれども、郵政省においてはまだその計画も聞いておりませんし、全然やる意思もございません。
#11
○山中郁子君 いま秋草総裁はそういうことでお話しになったわけです。ですから、電電公社、いま四千五百億、五十四年度黒字、そして、先ほどもおっしゃいましたように、五十七年度までは黒字が出るという見通しだということを総裁がちゃんとおっしゃっているわけでしょう。そういう時期に法定制緩和、あなた方は赤字の財政の問題だということで、赤字の財政危機だということでおっしゃっているわけです。あり得ないですね。あり得ないということを言明してください。
#12
○国務大臣(山内一郎君) いまお答えしたとおりでございます。
#13
○山中郁子君 じゃ、あり得ないということですね、お答えしたとおりといったら。もう一度おっしゃってください。
#14
○国務大臣(山内一郎君) お答えしたとおりでございまして、いま全然そういうことを考えておりません。
#15
○山中郁子君 考えているいないじゃないんです。私の伺いたいのは、いま秋草総裁がこの場でおっしゃったんだから、だから、そういうことは郵政省としては認めるはずがない、認める問題ではないということを確認してください。それでなければ法定制緩和のいままでの議論は全部吹っ飛ぶんですよ。
#16
○国務大臣(山内一郎君) 先ほど申し上げましたとおり、いま電電公社の中で検討されているところを総裁は発表されたのです。郵政省ではその問題も何も聞いておりません。
#17
○山中郁子君 いまおっしゃっているわよ。
#18
○国務大臣(山内一郎君) いまおっしゃったやつをすぐ私は答えるというわけにはいかないと思います。
#19
○山中郁子君 どうしてですか。
#20
○国務大臣(山内一郎君) 部内で検討して、電電公社の総裁の内容を検討して、そういう結果どうなるかという問題を私は発表すべきでありまして、いまは発表する時期ではございませんが、法定制緩和については全然考えておりません。
#21
○山中郁子君 私は、しないということをあなたが言明しない限りは、郵便法の法定制緩和の問題の論議が全部吹っ飛ぶって言うんです。私はいままで、皆さんも委員長も御承知だと思いますけれども、法定制緩和についていろんな面からあなた方の主張を、ほかの委員の方もそうですけれども、いろいろと質問もし審議もしてまいりました。あなた方はその根拠としているのは、とにかく累積赤字がこうなって大変だ、財政危機が大変だ、だからやらせてほしいという、そういうこと以外にないんです。それを四千五百億の黒字を出している電電公社が、法定制緩和をしたいということを言って、そういうことをどこで相談するまでもない、郵政大臣の責任でそういうことは絶対にやらせない、やらないということをここで言明しなければ、私はこの審議はできません。
 委員長、ぜひともそれは理事会でお諮りいただきたいと思います。いままで何をやってきたかと言うんです。
#22
○国務大臣(山内一郎君) 御質問でございますけれども、私いま全然そういうやる気持ちも何にもないんです。それだけ申し上げておきます。だから、いま黒字だからどうかというようなお話ございましたですね。そういう点も考えておりませんし、赤字になってからでも法定制緩和するかどうかということはそのときの私は情勢によると思うんです。あるいは赤字になったときにそういう法律をお願いするかもしれませんし、あるいはしないかもしれない。したがって、いまのところは全然そういうことは考えておりません、これ以上の御返事はできないと思います。
#23
○山中郁子君 じゃ、やらないということですね。いまとにかく電電公社総裁は黒字でもそういうことを考えているんだとおっしゃっているけれども、郵政省としてはそれはやらないということですね。はっきりしてください。それじゃやらないということなんですね。それがそうだということならそうだとおっしゃってください。
#24
○国務大臣(山内一郎君) いまのところは全然そういうことは考えておりませんし、赤字になってもやらないかもしれませんし、そのときの五十七年度の情勢によると思うんです。いまのところは全然やる意思はございません。
#25
○山中郁子君 電電公社がそういう形で、郵政省と何の御相談もなく、この郵便料金の法定制緩和をめぐる重要な審議の最中に、こうしたことを記者会見で大々的に発表なさるという仕組み、仕掛け、私にはどうしてもそれは理解できませんけれども、いま大臣は、少なくともこの法定制緩和の問題についてはやらないというように言明をされたと思いますので、次の問題に移りたいと思います。
 公社総裁、ありがとうございました。私の質問に対しては結構でございます。
 先日の審議の中で、私は片方で郵政省がどういうお金の使い方をしているかという観点で問題を提起をいたしました。それで、そのことの関連で、先日のこの当逓信委員会におきましても大森委員が指摘をされておりましたが、職制をやたらにふやす、そして管理者をいろいろな形で動かす、そういう問題がどれほど業務の推進に役に立っているのか、役に立っているどころではない、いろいろなマイナスを生み出しているじゃないかという御指摘がございました。私もそのとおりだと思います。
 それで、簡単にお尋ねをしたいんですけれども、東京郵政局管内の集配課の課長の配置の問題です。私が郵政省に資料の提出をお願いいたしましたところ、結論として、この十年間で東京郵政局管内の集配課の定員は、十年間つまり四十五年から五十五年まで、七千八百七十七人から九千二百六十五人にふえている、一七%増になります。そして、これに対して課長がどのくらいふえているかといいますと六十一人から百九十九人にふえている、これは三・三倍です。管理すべき定員が、集配課の職員が一七%増であるのにもかかわらず課長がこれに対して三・三倍にふえている。これは一体どういうことでしょうか。四十五年は課長一人当たり百二十九名の課員を管理していました。それが現在は、五十五年には四十六名、そういうふうに具体的にはどんどん分割をして課長のポストをつくっているんです。この点についてはどういうことでこういうことをやられているのか。課長の管理能力が三分の一に減ったわけですか。
#26
○政府委員(魚津茂晴君) 私ども集配課の掌理範囲と申しますか、管理規模というものを考えまする際に、時代とともにその必要性というものを実態に即して考えてみますと変化してきているというふうに考えます次第でございます。と申しますのは、組織というのは、結局業務の正常運行を確保してお客様の期待にこたえるというところにあることは当然でございまして、したがいまして、業務の正常な運行を確保していくためには、まず管理者と一般職員との間の円滑なコミュニケーションを図ることが不可欠でございまして、そのためには管理者一人当たりの掌握人員を適正なものとしていく必要がございます。また一方、増大する利用者の御要望、御意見等に適正に対応していくためには、業務運営の状況を的確に把握していくことも重要なことでございまして、組織の適正化は必要なことということで、絶えず見直しまして、私どもの組織は、ある時代に七十人で一人の課長を持つという時代であっても、ある時代にはそれを半分の組織にしてそこに一人の課長を配置するというようなことは事実やってきているわけでございまして、その趣旨はいま申し上げた趣旨でやりまして、結果として先生がおっしゃったような現状に相なっている次第でございます。
#27
○山中郁子君 何の根拠にもならないと思います。つまり、この十年間で課長を三倍にしなければならない理由は何にもないじゃありませんか。課長のポストというのは実際のそこで働く集配課の定員の中から食うわけじゃないんでしょう。別の数になるわけでしょう。そしたら、それだけよけいにお金がかかることになるじゃないですか。一人について単純に計算しても、単なる賃金だけでいったって数百万のお金がかかるという、そういう課長を、定員は、管理すべき職員は一七%しかふえていないのに課長だけを何で三倍にふやす必要があるのか。何にも根拠はないと言わざるを得ません。莫大なお金をここで使っていることになるわけでしょう。そして、片方では機械化を進めますということで、限界はあるけれどもさまざまな点で機械化を進める。そういう業務実態の推移の中で何で管理者がどんどんこんなふうにたくさんふえる必要があるのか、ふやさなければならない理由があるのか。何の合理的な答弁にもなっていないじゃありませんか。
 次長の問題もあります。次長というのは一体どういう基準で配置しているんですか。局長があって次長があるということはどういう基準で配置をしているんですか。
#28
○政府委員(魚津茂晴君) まず、課長についてつけ加えさしていただきますが、全国的に見ますと、この十年間、課長、副課長という者が一人当たりでどれくらいの職員を掌握しているか、つまりわれわれよくいうスパン・オブ・コントロールという言葉がございますが、この掌握の範囲というものを非常に考えるわけでございます。そういった点からいたしますと、四十五年は全国的に見ますと、課長、副課長一人当たり四十七人の職員、五十五年は三十三人ということになっております。
 そこで、次長でございますけれども、次長というものの配置は、おおむね都道府県内の郵便局の事務の連絡、統括に当たる局、これを私ども統括局と言っておりますが、統括局、あるいは三百人程度以上の大規模な局で業務運行上必要な場合に配置をいたしている、こういうことでございます。
#29
○山中郁子君 あなたの方から資料いただきました。そうしましたら、ここのところどんどん、五十三年度、五十四年度、千歳局、杉並局、杉並南局、足立局、葛飾新宿局、深川局に次長を新たにつくっているんですね。そして、これらが全部三百人を基準だとおっしゃるけれども、みんなばらばらなんです。三百人未満で次長を置いているというところがたくさんあるし、三百人以上でも次長がいないところもたくさんある。そういう全くでたらめなとしか私たちには思えない次長配置をしていらっしゃる。そして次長を一人つくれば一体お金が幾らかかるのか、申し上げる必要もないと思います。そしてまた、次長室をそれで新たにつくっているんですね。次長室をつくるだけでまた百万、二百万というお金をかけているんです。そういうことでそういうお金を使って、そして片方で赤字だ、赤字だということで値上げだ、法定制緩和だと。これは全くあなた方の業務姿勢の基本的な問題だというように思いますけれども、一体どういう基準で――たとえば例を申し上げますと、荒川局三百二十四人、王子三百八十三人、蒲田三百四十二人、中野三百二十七人、こういうところで次長を配置していない。そして小石川二百八十、杉並二百八十五、八王子に至っては二百三十五、こういうところで次長を配置している。しかもこの五十三年度、五十四年度に新たに次長を配置している。そういうことが実際に行われています。そして千歳局では、そのための次長室の模様がえその他の工事で五十七万円、杉並南局では百二十九万六千円、深川局では百十万、そういうお金を次長室の新設にかけているんですよ。そして、これは単に模様がえの建築費だけです。そのほかにじゅうたんを敷く、机を置く、テレビを置く、応接セットを置く、莫大なお金をこういうふうにかけて何の根拠もない次長配置をどうしてしているのか、そのことはぜひ明らかにしてください。
#30
○政府委員(魚津茂晴君) 先ほど御答弁を申し上げましたように、私ども、一人の職務定員を増置するということは、コストの面から見ますと先生仰せのとおり相当の額になるわけでございますから、私ども、一方経費を抑制するという経営方針のもとで、それだけの一人の管理職職員をふやしていくというからには、それなりの実態的な必要性、そして配置をすることによる効果というものは当然期待をしているわけでございます。どういう必要性があり、どういう効果をわれわれとしては期待をしているかという点につきましては、最初申し上げましたように、管理者と一般職員との間の円滑なコミュニケーションを図って、そのためには掌握人員というものを具体的な事情も考え合わせながら配置を決める。それから、やはり三百人を超えるところであっても、業務の運行の実態から見まして、利用者の要望、意見に適正に対応していくという度合いというものが現実的には違っている場合もあるわけでございます。数というものは、一つの基準にはなってもそれはあくまで基準でございまして、その基準どおりにやるかどうかということは、具体的な事情を総合的に考えまして配置をしている、こういうことでございます。
#31
○山中郁子君 私は資料をお願いして、まだそれができていないということでしたので改めて要求をいたしますけれども、いま伺ったのは東京郵政局管内の課長配置、それから次長の新設の問題などでございました。全国的に集配の課長配置、それから要員の伸び、課長配置の変化、それから全国的な状況をぜひ資料としてお出しいただきたいと思います。それから、いまおっしゃいました具体的な次長配置の基準。三百人ということが一つの基準だとおっしゃいました。だけども、現実にはこういうふうに三百人が基準になっていないんです。
 私は実態からいって、そして現実の私どもの調査からいって、たとえば一つは労務管理ですよ。労務管理的な、そういう関係で次長配置をするというようなことが大変大きなあなた方の要素になっていると言わざるを得ないと思いますけれども、そういうことでないというならば、そのことを証明するための合理的な基準をお示しをいただきたいと思います。いろんなことをおっしゃったけれども、それじゃそれによってどこの局は三百人以下であってもこういう要件があるからこれは次長を置いたんだ、この局は三百人以上だけれどもこういう要件があるからこれは次長を置かないんだということを、これは東京郵政局管内で結構ですけれども、そのことの資料をお示しをいただきたいと思います。よろしいですね。
#32
○政府委員(魚津茂晴君) 私ども恣意的に配置をしていないということを、先生御要望の資料に基づきまして後刻説明をさしていただきたい、こういうふうに思います。
#33
○山中郁子君 次に、お尋ねをいたしますことは、奥田官房長にお伺いをいたします。
 ことしの八月二十二日から二十五日まで奥田官房長は出張されておられましたけれども、私はこの間の官房長の行動日程について資料として提出を再三求めてまいりました。ところが、どうしてもそれは出していただけなかったです。なぜ資料を出していただけないのか、初めにお尋ねをいたします。
#34
○政府委員(奥田量三君) ただいま御指摘の出張の行動のあらましについては、山中先生のお部屋の方からお話がありまして、私どもの担当の者から概要を御説明申し上げたというふうに私は承知しております。
#35
○山中郁子君 そういうことではなくて、実際に、この間のあなたが実際に行動した日程を資料として出してくださいということを再三お話を申し上げました。要求をいたしました。あなたは、その資料提出があるということを御存じなわけでしょう、いまお話を聞けば。だったら、なぜそれを出さないんですか、文書で。出してないじゃないの。何を出したですか。何にも出してないじゃないですか。出せないことがあるんですか、何か。
#36
○政府委員(奥田量三君) その際の出張の行動のあらましについて、私が聞いておりますところでは、概要のメモを用意して御説明をしたというふうに承知をしております。
#37
○山中郁子君 具体的な内容を私の方はお尋ねをしたんです。それで、最終的な資料決裁というのは官房長自身でしょう。あなたのところで資料をどうするかということのあれをなさるわけでしょう、普通ね。あなたの方で、それ以上の私どもが要求をいたしました細かい、二十二日どこでどういうことをして、二十三日どういうことをしてということをどうしても出してくださらないということについては、あなたが出すな、こうおっしゃったわけ。それ以外に考えられませんね。
#38
○政府委員(奥田量三君) 最終的に資料をお求めに応じてお出しするときに事務的な決裁等私が関係いたしますことは事実でございますが、今回の場合においては、その段階に至ります前に、私どもの関係の担当者と先生のお部屋の方との間に、いろいろなそういう実態的なお話のやりとりがあったというふうに承知をいたしております。
#39
○山中郁子君 私は、あなたの具体的な日程を、何日にどこへ行ってどういうことに使ったということを出してくださいと言っているんです。出てないんです。出したって言うんならそれを見せてください、いま。
#40
○政府委員(奥田量三君) 私は、行動のあらましについて私どもの担当者が口頭で御説明をしたというふうに承知しております。
#41
○山中郁子君 だから、資料を要求したんですよ。説明を求めたんじゃないんですよ。資料を要求したの。なぜ出せないんですか。公務員が出張して、しかも官房長というような高級官僚が出張なすってそのことを、どこで何をしたかということを資料として国会に提出できない、そういう行動をあなたはされたんですか。
#42
○政府委員(奥田量三君) 先ほど来申し上げておりますように、行動のあらましについては口頭の御説明で十分お聞き取りいただけたというふうに私どもの担当者は判断したように私は聞いております。お求めでございますので、御説明しました内容を資料にいたしましてお届けいたします。
#43
○山中郁子君 それじゃ伺いますけれども、私はこれでその問題について、あなた方ちっとも出してくれないから、北陸郵政局の秘書課長に伺いました。そして、秘書課長が何とおっしゃったかというと、業務については二十二日の午後、石川県庁、北陸郵政局での記者会見、そして二十五日に敦賀の市役所、敦賀電報電話局、敦賀郵便局、ここに表敬訪問的な訪問をなすっている。
 で、申し上げますけれども、もう十分御承知だと思いますが、これは山内大臣に随行されてあなたは北陸を訪問されたんです。そういうことは把握をしております。それ以外の大臣の政務については私どもは把握しておりません。あたりまえです。これは北陸郵政局が、大臣が政治家として行動なさるあれを把握されるはずがないわけです。このこと自体だって大臣の表敬訪問的な、そうした業務です。業務という、純粋に業務と言えないそういう表敬訪問的なものです。それに官房長として出張する、公費出張して、そしてこうした北陸郵政局自身が把握をしておりませんという大臣のいわゆる政務、政治家としての行動、こういうことについて、じゃあなたは一切関与をしていない、こうおっしゃるわけですか。
#44
○政府委員(奥田量三君) ただいまの御指摘の出張期間につきましては、郵政大臣が所管業務の視察等のために出張をしたわけでございます。一般的に大臣が出張いたします場合、用務に応じまして関係の省の職員が同行するということはあり得るし、現に存在をしていることでございます。今回の場合につきましては、出張先において、ただいま一部山中先生も御指摘になりましたが、関係の地方公共団体との面談、折衝あるいは陳情、要望というようなことも予定をされておりました。また、記者会見も金沢、福井等において行われることもございました。また、部内の関係機関、郵政局、郵便局あるいは放送局、電報電話局、それらの視察等の日程も詰まっておりましたので、その際そういう必要性にかんがみまして官房長は大臣に同行をした次第でございます。
#45
○山中郁子君 じゃ、それ以外は出ていない、こうおっしゃるわけですね。
#46
○政府委員(奥田量三君) ただいま申し上げたほかに大臣が出席をした会合が幾つかございました。それらの会合におきまして、郵政省の所管業務についての内容を含む大臣のあいさつも予定をされておりましたし、それに関連する陳情、要望等があるということも予定をされましたので、官房長が同行、同席をしたケースがございます。
#47
○山中郁子君 じゃ、具体的にお伺いいたします。
 私どもの調査によりますと、山内大臣は、二十三日の午後、福井体育館で行われました山内郵政大臣就任祝賀会、これにお出になっている。それからまた、勝山の成器西小学校で行われた奥越地区の祝賀会、みんな後援会や自民党県連が主催者に入っているんですよ。ここにお出になっている。それから二十四日、気比中学校体育館で嶺南地区の同じく祝賀会が行われている。ここにもお出になっている。そして同日、福井県の特定郵便局長会、この就任祝賀会にもお出になっている。そして鯖江市体育館で鯖江地区のやはり後緩会などの祝賀会、これはみんな大臣就任祝賀会ですから、それにお出になっている。それからまた武生の市民ホールで行われた同じく同様の祝賀会にお出になっている。これらについて、奥田さん全部お出になっているでしょう。
#48
○政府委員(奥田量三君) ただいまおっしゃいました全部いま記憶をいたしかねますが、福井市体育館、それから勝山、それから福井における特定郵便局長の祝賀会等、同席をいたしております。
#49
○山中郁子君 業務じゃないでしょう。山内大臣が郵政大臣になられたいわばお国入りですよ。後援会や自民党県連が主催者の中に入っている。そういう集会に何で郵政省の官房長が出るんですか、税金使って公費出張して。そういうことはできるんですか。
#50
○政府委員(奥田量三君) 一つの出張が、ある週から翌週にまたがってというようなことがあり得るわけでございまして、その間の出張者の行動につきまして、旅行中のことでございますので、通常の勤務時間で律し切れないという点が一般論としてまずございます。また土曜日、日曜日の行動につきましては、特定の用務があれば土曜日、日曜日であっても従事をする、また特定の用務がなければその間の行動については自由であるというような一般的な状況がございます。今回の場合、先ほど来申し上げておりますような大臣が出席した会合につきましては、大臣のあいさつの中に、郵政省所管業務についての相当詳細な言及を予定しておりました。またそれらに関連して、現実にそのようなこともございましたが、陳情、要望というようなことも予定をされておりましたので、私は仕事としてこれに参加をしたわけでございます。
 なお、よけいなことながらつけ加えて申しますれば、民間のあるいは私的なそういった会合等に公務員が仕事として出席をするということは、ケースによってあり得るものだと存じております。
#51
○山中郁子君 それじゃ、山内郵政大臣の祝賀会に来賓みたいなことで出るということはあり得ないわけですね。それはまあせいぜい前の晩にあいさつの内容について相談に応じる、こういうことでしょう。
#52
○政府委員(奥田量三君) 先ほど御引用になりました幾つかの会合には、私は出席をいたしました。
#53
○山中郁子君 何で公務員が、しかもあなた官房長という高級官僚が、郵政大臣の後援会や自民党県連、こうした人々が主催をしている大臣就任祝賀会に出ていいんですか、それじゃ。公務員がそういうことに出ていいんですか。それは山内さんという政治家を励ますことなんですよ。できるんですか、そういうこと。どんどんやっていいことなんですか。
#54
○政府委員(奥田量三君) 先ほど来お答え申し上げておりますとおり、民間の私的な会合について、業務に関連をする内容等が予定される場合に公務員が出席をするということはあり得るものと考えております。
#55
○山中郁子君 民間の私的な会合じゃないんですよ。政治家の後援会なんですよ。それに郵政省の官僚が出るんですかと聞いているの、私は。出ていいんですか。国家公務員法というのはどういうものなんですか。
#56
○政府委員(奥田量三君) 私は、それらの会合に出席をいたしました私の行動が、国家公務員法で制限をされている政治的行為等に該当するものとは考えておりません。
#57
○山中郁子君 じゃ、どういう陳情があって――ごあいさつなんて、新聞にたくさん報道されていますけれども、別にそんな専門的なごあいさつじゃないですよ。どういう必要があって、実際にどういう陳情を受けて、どういう仕事をなすったんですか、官房長として、その山内さんの祝賀会にお出になって。みな言ってください、一つ一つ。どういうことをおやりになったんですか。
#58
○政府委員(奥田量三君) その際、一つ一つ記憶しているわけでもございませんが、山内大臣は郵政三事業あるいは電波、電気通信等相当広範な範囲にわたって所管についてのお話をなさいました。私どもはそのお話の資料、原稿等を用意した立場ということで補佐する立場で御一緒しておりました。また、そういったことに関連して幾つか地元の関係者から御陳情や御要望もございました。これについては、いま一つ一つ御説明するほどの記憶はございません。
#59
○山中郁子君 だったら、結局あなたは、この福井新聞御承知でしょう、ちゃんと来賓の花をつけて壇上に座っていらっしゃるの。写真に写っているんだわ。私は、そういうことが官房長としてやっていいということだとしたら、これは重大な問題だと思いますよ。政治家が、当然のことながら自分の後援会だとか大臣就任祝賀会に自分が大臣になった郵政の問題について話すのは、これはあたりまえですよ。だれだってそうでしょう、議員さんだってみんな演説会へ行けば御自分がやっている仕事について話しますよ。それが何で公務ですか。そこに官房長がお出になって、全部くっついて回って、いま私は六つのものを申し上げましたけれども、これは公然と新聞に報道されたりなんかしている。私どもの調査でも、参加者からちゃんとそういうことは、奥田さんがちゃんと出ていて、そして来賓として麗々しく花をつけて、そして壇上に座っていらっしゃる。こんなめちゃくちゃなことがあたりまえなこととして行われるということは、これは私はぜひとも大臣にお伺いをいたしますけれども、鈴木内閣の方針として、官僚が大臣や政治家のこうした後援会や自民党県連の主催する会合に公に出席してよろしいという、そういう方針なんですか。
#60
○政府委員(奥田量三君) 先ほど来申し上げていることの繰り返しでございますが、たとえばその集まりとしては、郵便局長等が私の会合ということで集まる場合におきましても、場合によっては、あるいは求めによりましては郵政省の職員が公の立場で参加をするというようなことは、ケースとしては往々あり得ることだろうというふうに私は考えております。
#61
○山中郁子君 じゃ、それはどなたに求められたんですか。大臣に求められたんですか、出席することを、同行することを。
#62
○政府委員(奥田量三君) ただいま求めに応じというふうに申し上げましたのは、一般論として申し上げた点でございまして、福井における特定郵便局長の会合につきましては、これは具体的には私の判断で参加をいたしました。
#63
○山中郁子君 じゃ、先ほどの質問で大臣に御見解を伺います。
#64
○国務大臣(山内一郎君) 私いろいろ、できるだけ早い機会に現場というものを見たい、こういう考えで就任後直ちに東京並びに周辺のいろんな郵便関係、電話関係施設を見て、郵政局の皆さん方とも懇談をして、これからやる問題点、こういうものをいろいろ話し合ってまいったわけでございます。そして、私も大臣に就任をいたしまして、今度は地方に出かけていこうというので、北海道とか大阪とか、最近では長野まで行ってきましたけれども、たまたま金沢郵便局、郵政局関係を、私が福井県にあいさつをする前にひとつお伺いいたしましょう、こういうことで、これは八月の二十二日から二十五日まで、はっきりと金曜日、土曜日の午前中は公務、月曜日は公務を使っております。それから土曜日の午後と日曜日は、私のいろいろ支持をしていただいた方にごあいさつをして回っているわけでございます。そこで、いろいろ公務関係、あいさつ回りは公務とはいえないでしょうけれども、そこでやはり私の関係しております郵政局、郵政省の関係の話はいろいろさしていただいております。そのいろんな材料、私、就任間もなくでございましたので官房長にいろいろと相談をしながら、こういう点はこうしゃべったらどうであろうか、こういう点は前の日に準備をいたしまして、それに従ってあいさつをしたようなわけでございます。したがって、官房長もいろいろ、こういう点はどうだろうという点を話をしてくれた責任上、その会場には私はいたと思うんです。したがって、あいさつが間違っていたか間違っていなかったか、こういう点をチェックするために会場に私はいてくれたものと思うわけでございます。したがって、私があいさつをする会場において堂々とそういうふうにその席にいたということでなくて、そういう話を聞くためにいてくれたものである、こういうふうに私は解釈をいたしているわけでございます。
#65
○山中郁子君 明らかに公務ではないとお認めになりました。公務でないところに官房長がついていって同席をするということがあってよろしいんですか。支持者の方たちへのごあいさつ回りだということでしょう。そのとおりだと思いますよ、私。そういうところに官房長が公務として出張してついていくということがよろしいんですか。
 これをちょっと見ていただきたいのですけれども、これは八月二十五日の福井新聞です。ちゃんと奥田さん、ここに花をつけて、ここに座っていらっしゃるじゃないですか。山内さんがあいさつされて、山内一郎大臣祝賀会……。
#66
○国務大臣(山内一郎君) 新聞を見せていただきましたけれども、これは特定郵便局長の陳情があったわけでございます、ここで。
#67
○山中郁子君 いえ、これは祝賀会です。
#68
○国務大臣(山内一郎君) 祝賀会ではございますけれども、祝賀会の席上というのはたまたま陳情もあるわけでございます。大臣に就任をされた機会に特定郵便局としてこういうものをしてもらいたい、こういう陳情があったのでございますが、その陳情に対しまして、私もまだ就任間もなくでございましたので、官房長の意見を聞きながらお答えをした、こういうことを記憶しているわけでございます。これは特定郵便局長の、祝賀会ではございますけれども、あわせて陳情が行われたのでございます。
#69
○山中郁子君 これだけじゃないんですよ。ほかにもみんな奥田さんは出ていらっしゃる。それだったら、私は、だから最初に申し上げましたように、全部この間の、山内さんが支持者を回ってごあいさつをしたりしたという、こういうところにあなたはどういうふうに出席をしたのか、しないというならどういうことだったのか、それをちゃんと出してください。そんな言い逃れを一つ一つして、何にも理屈通らないじゃないですか。大臣はそれは官房長をかばっていらっしゃるのかどうか知りませんけれども、明らかにこれはあなた自身もお認めになったように公務じゃないんですよ。だから、私がはっきりしてほしいのは、公務でないそういう政治家としての支持者へあいさつ回りその他に官房長を連れていって、そして官房長が同席してよろしいのか、鈴木内閣はそういう方針を容認するのか、このことを申し上げているんです。私はこの点につきましてはさらに具体的に――さっき六カ所申し上げました。特定郵便局は、ここに写真がちゃんとあります。私たちもちゃんと出席者に確認をしておりますから、あなた方はきちんとどこには出たか、出ないか、そういうことを全部出してください。よろしいですか。
#70
○政府委員(奥田量三君) お尋ねに応じまして御説明をしたいと思います。
#71
○山中郁子君 それはまた、それをいただいた上で継続いたしますけれども、私は要するに、これは何を意味しているかということは大臣にもよく考えてもらいたいと思うのです。結局は山内さんの大臣就任の地元へのお国入りですよ。それは業務といったって表敬訪問的なものです。それに郵政省の最高幹部の一人の官房長が同行して、それで一役買っているわけ。KDD事件汚職以降国民の大きな批判があって、その政治姿勢、構造が大きな論点になったところです。それで、あなた方は口で綱紀粛正、反省をしている、そういうことを何回も言いました。だけれども、いままさに私は奥田さんその答弁ではっきりしていると思いますけれども、こういうことが明らかになっているにもかかわらず、それはちっとも間違っているとは思わない、軽率だったとも言わない、今後改めるとも言わない、そういう態度が、何も変わっていない証拠じゃないかということを私は言いたいんです。そうでしょう。明らかですよ。政治家の講演会に官房長が公費で出張して、公務だと言って出張して、そして全部ついて回って、来賓として壇上に上って、そういうことをやっていることを何ら反省もしないし考えようともしないという、そういう態度があなた方にある以上、郵政省の郵政業務の推進だ何だといったって、KDD問題に対する反省だ、綱紀の粛正だなんと言ったって、何にも中身がない、空手形にしかすぎないということを私は申し上げざるを得ません。
 そして、しかも、この成器西小学校における祝賀会では、ここに資料がございますけれども、この祝賀会に地方自治体がお金を出しているんです。これもまた大きな問題です。実際問題として、山内さんの祝賀会に、市町村から、その財政からお金を出している。大野市、和泉村、勝山市、勝山市特別負担金というふうになっておりますけれども、合計で三十一万四千百八十七円市町村に負担させているんですね。私は、こういうところにもそれらの問題が明らかに示されていると思います。これはちゃんと、山内郵政大臣歓迎実行委員会ということで出ている文書の中に、ちゃんとその収支明細が書いてありますから、これは歴然とした動かしがたい事実です。その点につきましては、また先ほどお約束をなさいました具体的な日程の資料を出していただいた上で進めます。あくまでもこれが上だけのそういう問題ではなくて、結局上から下まで、こういう問題で、いろいろな点で大きな問題があるということをあわせて私は指摘せざるを得ません。
 これは財政の問題とも関連をいたしますけれども、郵政省では、いわゆる通信事務ということで、無料扱いの業務上必要な発送をされていると思いますけれども、これらの問題については、どういう内容のものをどういう基準で許可をするのか、どういう仕組みになっているのか。そして、ここ最近で結構です、五十二、五十三、五十四ぐらいで結構ですけれども、これらの事務郵便がもし有料で取り扱われたとすれば、一体幾らぐらいのお金になるのかというその数字をお示しいただきたいと思います。
#72
○政府委員(魚津茂晴君) 無料郵便の差し出し基準というのは、郵便法そのものの中で明らかにしております。郵便法の第二十条でございますけれども、それによりますと、郵便、郵便貯金、簡易生命保険、郵政省が日本電信電話公社等から委託された業務等の事務に関する郵便物で、「郵政省から差し出されるもの」、二つ目といたしまして、「郵政省の依頼により郵政省にあてて差し出されるもの」、これを無料で取り扱うということを郵便法が明らかにしているところでございます。
#73
○政府委員(澤田茂生君) 有料としたならばどの程度だというお話でございまして、その点について御説明を申し上げます。
 有料換算ということでございますけれども、無料郵便物につきましては、郵便、貯金、保険、電通、こういう各事業で差し出しました通数に各種別ごとの取扱原価というものを乗じまして、そうした金額で各事業間の精算、といいますのは、貯金が扱ったもの、保険、電通、それぞれ郵便事業にかかった経費を繰り入れているということでございまして、その意味での無料郵便物の経費ということでお話を申し上げまして、五十二年度は物数でまいりますと二億四千六百万通、金額でまいりますと二百五十一億、五十三年が同じく物数で見ますと二億四千三百万通、金額でまいりますと二百六十一億、五十四年は物数で二億四千二百万通、金額でまいりますと二百六十九億、こういうことでございます。
#74
○山中郁子君 これで終わります、時間が参りましたので。
 いまお示しをいただいた数字をもとにいたしまして私が御指摘申し上げたいのは、これらの莫大な経費を使って配送される事務用ですね、無料の扱いの郵便が実際にどういうふうに使われているのか。先ほど山内さんのお国入りについて奥田官房長がついていらしたそこのけじめのなさ、それについて何ら反省もされないし、厳密に考えておられない。そういう姿勢がこうした無料事務の扱いについていろんなところにいろんな問題を生み出している。政治家との癒着、選挙との絡み、こういう問題があるということについて、引き続き次の機会に明らかにしていきたいと思います。
 終わります。
#75
○中村鋭一君 先ほど山中委員も御質問になりましたけれども、本日の新聞各紙に、五十七年度から電話料金を値上げしたい、そういう意向を電電公社総裁が表明をなさいましたけれども、総裁にお尋ねいたしますが、昨日の記者会見でお述べになった値上げについての骨子をいま一度お教え願います。
#76
○説明員(秋草篤二君) 先ほども山中先生の御質問に御答弁申し上げましたとおり、きのうは一つの成案を持って公式発表をしたわけではございません。私の意とするところは、現在の収支差額という意味、あるいは利益剰余金という意味、それをいまわれわれは有効に使っているのだということを申し述べる過程におきまして、近き将来料金値上げもしなくちゃならない、そういうときはいつするのだという話がありましたから、記者の皆さんには、五十七年度までは黒字はもてるということは半年前に言明してあります。そういう中で、五十七年に黒字であるのに上げるんですかと言うから、黒字の間に上げるということは、値上げの幅が少なくて済むだろうから、過去において、四十九年、五十年、五十一年と赤字が三年連続したときの料金値上げになりますと、非常にその赤字を解消するために大きな値上げを必要とする。したがって、加入者の皆さんに大きな負担をかけるから、黒字の間にその利益を使う計算に入れて赤字を是正し、しかも年来の、これはいつも国会でも私申しておりますように、遠距離格差の是正ということはもう念願でございますので、それを一挙に解決したいのだということを申し上げたのでございます。
#77
○中村鋭一君 黒字の間に値上げをしたい、骨子はそういうことだと思いますけれども、これ総裁、一般の企業で考えてみますと、いまわが社は、大変お金がもうかって株主の皆さんにも喜んでいただいている、もうかっているけれども、さらにもっともうけたいから値上げをするんだ、そういう理屈が一般の企業で通ると思いますか。
#78
○説明員(秋草篤二君) 民間でも私は、赤字になって何ともならなくなって値上げするのじゃなくて、みんな黒字の間に値上げをしていると思います。しかし、その黒字というものが最高潮のときに上げるという会社はどこにもないと思います。電電公社も、その時代になれば来年は赤に転落するんだから、その前に事前に手当てをして、モデレートな料金に直しておくというのが経営者の態度ではなかろうかということは、これは、私どもよくいろいろ財界の人などに会いましても、もう本当に赤字になって、にっちもさっちもならなくなってから黒字に直すのだ、料金を値上げするのだということは、その間政府が必ず補ってくれればいいですけれども、私は、もう来年はすれすれになるのだというときには、当然そういう世論を起こし、計画を立てて国会の御審議を仰ぐというのは、良識ある経営者の態度だと私は思っておるのでございますが、その点は、非常に黒字の最高潮にいま発表していますからそういうことに思われると思いますが、これは自然五十八年には赤字になるだろうということを前提にして、その前夜にそういうことを国会の御審議を得ておくということはそう間違ってはいないと私は思っております。
#79
○中村鋭一君 そう間違ってはいないとおっしゃいましたけれども、私は国民の名において申し上げますけれども、全く間違っていると思いますね。そのことについて議論をする時間はございませんからこれまでにとどめますけれども、大臣、この総裁の表明をお聞きになりまして、あるいは先ほどお聞きになったのかもしれませんけれども、第一印象としてどういう所感をお持ちになりましたですか。
#80
○国務大臣(山内一郎君) 印象だけをここで私は申し上げるのはどうかと思うのです。電電公社はいろいろ研究されて調査されておりますけれども、それは私のところの所管局においてその資料をもとにして検討して、いろいろと省内において処理をして、最後には省議にかけて大臣が決定すべきものでございます。したがって、ここで印象はどうかと言われましても、いまのところ私のところは何も報告も受けておりませんし、これに対して何らの考え方というものについてはまとまっておりません。こういう段階でございます。
#81
○中村鋭一君 まとめて御見解をお伺いしているのではなくて、こういった新聞記事に接しられ、また、本日冒頭の山中委員の質問を聞かれたときに、少なくともこういった記者会見の表明は非常に唐突であるとか、あるいはこの郵便法の一部改正を逓信委員会において審議して、それも大詰めに来ている段階で、総裁どうも困った記者会見やってくれたなというふうにお考えになったんじゃないですか。
#82
○国務大臣(山内一郎君) 時期はまことにまずい、こういうような気がいたしております。
#83
○中村鋭一君 総裁、いま大臣が時期はまことにまずい、こうおっしゃったわけですよ。郵政大臣が時期はまずい、こうおっしゃっているんですよ。そのことをしっかりと総裁、念頭にとどめておいてください。
 それから、黒字だから黒字のうちに値上げしておく、黒字が最高潮であるか最高潮でないかはそれは人によってとり方は違うと思いますよ。少なくともわれわれは、四千数百億円に上る黒字が計上されている現在、やっぱり黒字というのは非常に大幅なものだと思いますよ。そのときに値上げをする、赤字になったら値上げをする、国民たまらぬじゃないですか。黒字であろうが赤字であろうが値上げをする、それが通るんだったら何の苦労もないじゃないですか。総裁、そんな楽な仕事はないんじゃないですか。黒字であろうが赤字であろうが、要するにもうかっているうちにどんどん値上げをして社内留保、企業内留保をたくさんとっておこう、赤字になったらなったで政府がめんどう見ないんだったらわれわれ開き直って幾らでも値上げしますよ、そのためにも法定制緩和しなさい、そんな理屈は通りゃしないと思いますが、そこには国民に対する――現在世界有数、世界一じゃないですか、電話の普及率は。そうでしょう。そういう状況で、ほとんど一戸に一台電話がある。しかも情報伝達の手段としてこれは大変なことです。国民はどれほど電話を有効に使っているかもしれませんよ。ですから、私は一方で、たとえば距離の格差を是正する、市外料金もならしていく、いまのように数十倍格差があるわけですから、それをならされる、あるいは深夜料金や早朝料金を値下げをする、これに対しては大いに評価いたしますし、電電公社に本当に私は御苦労様と申し上げたいんですが、だからといって、黒字であろうが赤字であろうが値上げをするんだ、そんな理屈は通りゃしませんよ。それについての御見解をお伺いいたします。
#84
○説明員(秋草篤二君) 値上げ、値上げとおっしゃいますが、私は記者会見で、大幅な値下げをするのだということを、まず年来の主張を貫きたいのだということをくどく、これはぜひひとつ大きく取り上げてくださいということを、新聞社の方はなかなかその辺は味のある表現をしてけさのような発表になっていますけれども、値上げという、市内の値上げだけでなくて市外の非常に距離の遠い料金の高いところ、これを早く国際的な基準まで下げたいということを強く言って、この中身も、非常にそういう点をはっきり書いてくださっているのもあれば余り書いてない新聞もあるようでございます。これも値上げじゃないのだ、値下げを考えておるんだということもひとつぜひ書いてくださいということも言ってあるのでございまして、それでそういう料金の合理化というか是正というものは、もうすっかり赤字に転落してなってきますると、どうしてもこれは計算すれば値上げの幅が大きくなります。だから、その前夜に少しでも黒字のある間に、それをベースにして将来を見通して、しかも遠距離は安くして近距離を上げるのだということをくどく説明したのでございますが、どうか、値上げ、値上げで私たちはこんなにもうかっているのにまた値上げだということを私たちも毛頭意図しているものではございません。いつも申しておりますように、料金というものは、国会では料金値上げのときに五十四年度まではもたせますと言いましたけれども、五十五年度も六年度も七年度もがんばりますということを私は念願して、一年でも半年でも一カ月でも料金を持ちこたえる方が国民のためだろう、またそういう利益の剰余金が出ても値上げのときにそれを活用すれば私はまた値上げの幅は小なくて済むのだろうから、どこにも配当するとか融資する余地のないものでありますから、私は加入者に還元することはできるのだということをよく言っているのであります。絶対国民に対してそういうことを、迷惑を平気で安閑としていつでも料金値上げだけやればいいのだという気持ちは全く私は持っておりません。
#85
○中村鋭一君 これまでも市外通話料金の遠近格差の是正でありますとか、それから早朝、深夜料金の割引ですね、これは私たしかテレビやラジオでも電電公社がPRしておられるのを聞いたように記憶しておりますけれども、そういういい面を強調されて、実は腹の底で黒字のうちに値上げしたい、いま総裁は値下げとおっしゃいましたけれども、格差是正をして、そのことによる減収と値上げによる増収とを相殺すれば電話の利用者に対しては結果は値上げになるんじゃないですか、どうですか。
#86
○説明員(秋草篤二君) これは非常に専門的になりますが、電話の需要の変動がどう出るか、今度の夜間割引の拡大もかえって増収になるよという方もいらっしゃるのです。しかし、そういう過去の経験がございませんから、私は増収分と減収分を合わせて良識ある料金体系をつくれば、またその結果によって赤字なり黒字が出てくると思いますが、黒字が出た場合でも建設投資なり外部資金の調達を規制するに役立てば、一文も外には出ないのだから加入者のものになってくるのじゃないかということを年来主張しておるのでございます。
#87
○中村鋭一君 普通、電話をかける場合は大体市内通話が多いですよね。これは報じられるところによりますと、たとえば毎日新聞、市内料金二倍と出ておりますね。そんなにしょっちゅう、たとえば東京の方が沖繩県や北海道へ電話かけやしませんよ。それを安くしたところで市内通話料金が二倍になったら、これはもう重大なことですよ、利用者にとりましては。ですから私、総裁の真意といいますか、それをもう少しお尋ねしたいんですけれども、いま大臣もちょっとまずい時期にまずいことを言ってくれたな、そう感じたということをはっきりおっしゃいましたね。大臣がそうおっしゃっているのですから、やっぱり国民も非常に唐突な記者会見であったし、記者会見の内容であったと思うと思うんですよ。それでその真意は、実は国庫へもうかったお金を少し納付したらどうかというような意見が出ておりますね、それに対する牽制球ではないか、アドバルーンではないか、こういう記事が新聞にも散見いたしますけれども、どうだったんですか。本当は、国庫へもうかった金を召し上げられるのは困る、だからそのために一発この辺でカウンターブローを食わしておきたい、そう思われたんじゃないですか。
#88
○説明員(秋草篤二君) 私たちのこの記事の内容は決して唐突じゃございませんです。一年も前から私どもはしょっちゅうこういう検討をしておりまして、また国会でもそういう意見を表明しておりますし、また一部の党の部会でもしょっちゅうこういう意見を申していろいろ御議論を賜っておりまして、私は、その納付金の問題とこれがぱっと偶然一致したからそういうふうに思われてもこれは仕方がありませんけれども、そういう納付金の問題に対してカウンターを食らわすというようなことは、毛頭私は考えたんじゃなくて、本当にうちの記者会見の記者の諸君は、それは初めて唐突にこういうことを考え出して言ったことではないということはみんな知っております。ただ、国会ではそういうふうにおとりになるかもしれない、初めてのことですから。私どもは年来の願望でございまして、遠近格差を是正するということは、それがなかなかできないからとりあえず夜間割引で郵政大臣の認可だけでもできるものをしたいということも、あれも納付金の前にもうすでに打ち出したものでございますから、私は納付金の問題こそ唐突でございまして非常にびっくりしておるのでございますが、全くこれといわゆる納付金問題とは関係なく、私は従来の主張を繰り返して言っただけのことでございます。
#89
○中村鋭一君 じゃ、納付金についてはどう考えておられますか。
#90
○説明員(秋草篤二君) これは国会でも、先般内閣委員会でも表明をしましたけれども、またこの参議院の逓信委員会でも二、三の諸先生の御質問に答えまして、いままでの電電公社の財政の仕組み、それから従来からの過去のいきさつ、述べればくどくなりますけれども、電電公社の制度には全くなじまない制度である、どうかひとつ御勘弁を願いたいというのが私ども現在の態度でございます。
#91
○中村鋭一君 独立採算制をとっております特殊法人あるいは企業で、金がもうかったから、剰余金ができたからそれを国庫へ納付して一般財源に使うということは、独立採算をとっております経営体にとって、何というんですか、勤労意欲を失わせるというんですか、われわれ一生懸命努力してせっかく黒字を計上したのに、それをそのまま御用金のように大蔵省に持っていかれるんじゃたまらない、そういうことはどうでしょう。ございませんですかね。
#92
○説明員(秋草篤二君) 勤労意欲というか、この前の赤字のときなどでも、公社の赤字ということになりますと、私とか数ある経営者が苦労するばかりじゃなくて、やっぱり従業員諸君も、あるいは研究に携わる研究員も多少意欲がなくなるということは事実でございます。だからそれよりも私は、そういうことはいまの公社の資産というものは八割が全く加入者のお金によって形成されているものでありまして、政府のお金というものは、一文もないとは言いませんけれどもなきに等しいぐらいの出資をいただいておるのでございますので、こういうものはやっぱり直接間接、加入者のためになるように使うという年来の使い方が私は一番正しいのだと思っております。
 それに、先生のおっしゃる従業員の意欲も、私は過去の先輩の話などを、通信事業特別会計法時代の話を聞きますと、いかに努力しても金は自分の方には残らないのだ、これぐらいさびしいことはないよということを先輩の諸先生からよく承ったことがございます。また、それにかんがみてこの公社法をつくるときは大変な大きな努力をなすって、そういう先輩の経験を生かして非常に奮闘されたというお話も十分私は承知しておりますから、やはりやりきれない気持ちが働くと私は思っております。
#93
○中村鋭一君 ただいまの総裁の御答弁に対して私も全く同感でございます。独立採算をとっている経営体が剰余金ができたからそれを国庫へ納入する、一般財源としてそれを使う、これはどうもぐあいが悪い。第一、それだったら独立採算をやっている意義がございませんし、確かに行財政を改革するというのは急務ではございますけれども、数十兆円に上る国債の発行の累積は、こういった独立採算の経営体から剰余金を召し上げる形で解消するものでもないと思います。メリットよりもデメリットの方が私は非常に多いと思いますけれども、大臣、この納付の問題について御答弁をお願い申し上げます。
#94
○国務大臣(山内一郎君) いま財政の再建の問題で来年度予算が非常にいろいろな問題を提起しながら、どうやって編成をしていくかという過程でございます。そこで、いろいろ行政管理庁、大蔵省で検討されておりまして、電電公社のいわゆる損益勘定の差額、これは実際それを積み立てておくわけでもないのでございます。損益勘定の差額が出ていることは間違いないわけでございます。これは資本勘定の方に入れまして、いわゆるいまの設備の維持管理費、また新しく開発するところの施設費というものを、この差額に借入金をプラスして、それで差し引き、そういうことを建設をやりながら、国会で議決をいただいて仕事をしているのがいまの電電公社の姿でございます。
 私は、こういういわゆる電話料金を集めてそういうふうに利用していくのは非常に適切なことであり、そのうちの金を、いま大蔵省も行政管理庁も、この全体の会計の仕組みですね、それのどこをどういうふうにしろということは一言も言っていないのです。何とかしたいなあという気持ちでございますので、これからぼつぼつとそういう事務折衝が始まるわけでございますから、そのときにはまた御意見を申し上げますけれども、いまの仕組みというのはこれは私はいいのじゃないかというふうに考えております。
#95
○中村鋭一君 総裁、どうも御苦労さんでございました。
 これで私の総裁に対する質問は終わりますが、ただ、最後に言っておきたいのは、やはりこういった重大な問題を記者会見でおっしゃるときには、周囲の諸情勢をよく見きわめられておっしゃる方がいいだろうということを御忠告申し上げておきたいと思いますし、それから国民のために遠近間の格差是正、大いにこれは結構なんですけれども、根本的に値上げをするというのは、値上げという言葉の与える意味は国民に非常にインパクトがあるということをお考えいただきたいと思いますよ。まして、いま国会で郵便法等の一部改正案を本当に真剣に討議している最中でございましょう。そのときに、こういうふうに少なくとも新聞め見出しに「市内通話は二倍に」、しかも、いま納付金の問題出ましたけれども、仮に納付金を国に召し上げられることになると、料金の値上げ幅はその分だけ大きくなると、開き直りとも受け取れる強気な見解を述べた、少なくとも新聞記者の皆さんはそのように受け取っているわけですから、こういう場合の御発言はよほど慎重になすった方がいいだろう。総裁の誠意を疑うわけではございませんけれども、それを御忠告申し上げておきたいと思います。ありがとうございました。
 第三種の料金が郵政審議会の答申どおりに値上げされるということになりますと、たとえば毎月三回以上発行されております新聞紙等について、五十グラムまでの料金は十五円から三十五円に値上げされることになるわけですね。これはパーセンテージで言いますと一三〇%以上の値上げになるわけです。それから第三種全体の平均の値上げ率はおよそ九二%というふうに私は理解しておりますが、これで間違いはございませんか。
#96
○政府委員(魚津茂晴君) そのとおりでございます。
#97
○中村鋭一君 第三種を、じゃなぜこんなに大幅に値上げなさるんですか。
#98
○政府委員(魚津茂晴君) しばしば当委員会でも申し上げていることの中に、昨年十二月の郵政審議会の答申というのがございます。その答申の中に、いろいろのことが書かれているわけでございますが、三種の料金のあり方というものについても御提言をいただいているわけでございます。その部分をちょっと申し上げさしていただきますが、「その低い料金が」――その低い料金かというのは三種の料金ということでございますが、「その低い料金が事業財政を圧迫し、経営悪化の一因となっているが、第三種郵便物全体としては、少なくともそれを取り扱う直接の経費を償うことを目安として料金を設定すべきである。」、こういう御提言があったわけでございます。私ども、この御提言をいただきまして、その趣旨にも沿って適正な水準に改めたい、こういう気持ちで御提案――御提案というよりも私どもその案を受けとめているわけでございます。
#99
○中村鋭一君 第三種の原価は、ほかの郵便と比べて特に高いと言えますか。
#100
○政府委員(澤田茂生君) 原価をその種類別に比較してみるというのはちょっといろんな意味合いがあるわけでございますが、たとえば一種と比較してみるということで御説明を申し上げますと、三種の定量でございますが、これが原価が五十四年度では四十三円になっております。第一種の定形がこれが四十一円でございます。こういう比較では、三種の方が二円高いというようなことになるわけでございますけれども、原価に差があるといいますのは、これはその郵便物一種と、それから三種の処理能率とかあるいはかさの問題、あるいは重量、こういったものによってかかってくる経費が異なるということによる差があるということでございます。
#101
○中村鋭一君 一口に言ってそう高いとは言えませんね、ほかと比べて。
#102
○政府委員(澤田茂生君) ただいまは一種の定形との比較を申し上げたわけでございますけれども、定形外ということになしますと九十四円というような原価のものもございますし、あるいは小包などになりますと、これはまた比較もできないわけでございますが大変な差がございます。いろいろその種類によって原価には差があるということでございまして、この差に応じた料金というものをどう見るかというのが料金を考える場合の原価の意味づけではなかろうか、こういうふうに考えております。
#103
○中村鋭君 一般論として特別なものを取り上げたらそうなりますけれども、私はそう差はないと思いますよ。そう差はないとすれば、第三種の料金を設定された趣旨から言いまして、値上げ幅は極力抑えた方がいいと思うんですが、いかがでしょうね。
#104
○政府委員(魚津茂晴君) 私は、この第三種郵便物の制度趣旨というものをどのように理解しているのだということをちょっと触れてみたいと思いますが、明治四年に第三種の制度というのが設けられているわけでございますが、これは国民文化の普及向上に貢献するところが大きいと認められる定期刊行物につきまして、その郵送料を低料金として購読者が入手しやすいようにしようとする、こういう制度趣旨であるというふうに理解をしているわけでございます。
 しかしながら、今日的な第三種の制度趣旨というものを考える場合に、今日的な見直しということはわれわれ考える余地があるのじゃないかというふうにも考えておるわけでございます。それはどういう点かと申しますと、第三種郵便物はその内容となるものの送達が国の独占ではないわけでございます。御承知のように輸送という点につきましても、国鉄で三種郵便物に相当する定期刊行物というものが送られるということも事実行われているわけでございます。また、今日において国民が情報を得る手段も多様化してきているということも事実でございます。そしてまた、買い求めるというような点を思い起こしてみましても、書店が非常に多くなっておるというようなことで、三種郵便物に相当する定期刊行物というものの入手する方法あるいは入手に至る運送過程というものが、郵便以外の方法というものが次第に多くなってきているということもあるわけです。
 そういうような点から、先ほど五十四年の十二月の郵政審議会の答申の中にある御提言を申し上げましたけれども、もうすでに五十二年の七月に、「社会経済の動向に対応する郵便事業のあり方」として、その辺の三種というものの、制度的な見直しとか廃止ということじゃないにいたしましても、その辺は考慮に入れながら三種料金というものを今後の方向として考えていくべきだというような御提言があるわけでございます。そういったことと、昨年の、先ほど御答弁で申し上げさしていただきました三種郵便物の料金のあり方というもの、あれこれ考えまして、私たちそういうものを踏まえて適正な水準にしてまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。
#105
○中村鋭一君 いま御答弁をいただいたように、端的に言いまして三種郵便ですね、これは情報伝達の手段として、ひいては国民の民主主義の発達に大きく寄与する郵便物だ、こう思うんですよ。そこに非常に重要な意義があるわけで、料金設定は――それは見解の分かれるところがあるかもしれませんが、そういうふうにこれだけ広く深い情報伝達の手段として第三種郵便がある、それは民主主義の発達に欠かせないものだ。とすれば一三〇%というような値上げが、果たして民主主義の発達に寄与するのかどうか、そこのところを深く考えていただきたい、私こう思うのでございますが、この三種郵便の値上げによる増収は幾らぐらいと見積もっていらっしゃいますか。
#106
○政府委員(魚津茂晴君) ことしの十月一日から私ども値上げをいたしたいという考えを持っていたわけでございますが、それは事実とれない現状でございますが、そういった十月一日から試算をいたしますと、本年度は六カ月ございますが、約九十億、月にいたしまして約十五億の増収を期待しているところでございます。
#107
○中村鋭一君 十五億ということになりますと、全体の料金改定等による増収と比べて、この三種郵便の値上げによる赤字の解消はそう足手まといにならぬといいますか、大きなパーセンテージを占めるものではないんじゃないですかね。
#108
○政府委員(魚津茂晴君) 私ども、三種の郵便物の種類を制度的に郵便法で設けている以上は、その辺の配意をしながら決めるということから、結果的には十五億円の増収ということになるわけでございまして、ただ十五億円の数字そのものの中に先生のおっしゃる民主主義というような観点の――結果として、そういうような配意をしながら私どもの案を持ったわけでございまして、そういう持った後の十五億円というのは非常に貴重な増収源であるというふうに理解をしておるところでございます。
#109
○中村鋭一君 三種郵便を値上げして、それの結果、新聞の値上げなどにつながりますと、これはもう国民たまらぬと思うんです。ですから、三種郵便を値上げする、しかも値上げして増収はまあわずかといってはおしかりを受けるかもわかりませんが、それによる赤字は十五億解消されるだけ、増収は十五億だ。増収による十五億というお金のメリットと、情報伝達の手段としての三種郵便、しかも何遍も申しますけれども、それは民主主義の深く国民に根差すことにおける使命でございますね。そのメリットと相殺いたしますと、私はこれはやっぱり三種郵便の値上げ幅はもっともっと努力をして圧縮すべきじゃないか、こう思うんですが、いかがでございますか。
#110
○政府委員(魚津茂晴君) 中村先生のおっしゃる第三種郵便物を私たち郵便事業の中に設けられているということは、民主主義の発達ということに非常に役に立つということを先生の方からおっしゃっているということは、私たちの仕事に対する働きがい、誇りという意味で非常にうれしく思う次第でございます。
 ただ、一方そういう点があるにしても、これは再三申し上げているところでございますけれども、独立採算制と収支相償というような料金の決定のあり方というものにもわれわれ目を配らなくちゃならないわけでございまして、そういったことからいま私ども考えているもの、これはまた先生よく御存じのところでございますが、現在この十五円を三十五円というのは、昨年答申の中で、財政再建をするためには、三種も、先ほど御説明いたしました料金決定のあり方というその角度から見直してみますと、三十五円が相当だ、こういうことの御提言でございまして、いずれ私ども三種を正式に決定するという際には、私たち郵政省といたしまして諮問案というものを決めるわけです。その諮問案を郵政審議会に出しまして御答申をいただいた中で正式に決定するということでございまして、その点もひとつお含みおき願いたいと存じます。
 それから、この機会に新聞等の三種の値上げのインパクトということがよく出るわけでございます。先生もそのことについてただいまお触れになったわけでございますが、たとえば日刊新聞紙を例にとりますと、全発行部数の一%程度がこの三種郵便物として郵送されるということで、非常に郵送以外の方法で読者へ配られるというような実態、これはかなり変わってきている。先ほどこの点については概括的に触れさしていただいたわけでございますが、そういうようなことあれこれ考えた上で、そして昨年御答申の中で提言されました案を考えまして、私ども郵政審議会に具体的な諮問案をつくりまして、そして御審議を賜って決定をする。こういう今後の手順、それに対する私どもの考え方ということになろうかと思う次第でございます。
#111
○中村鋭一君 ただいまの御答弁をいただいて私は非常に明るい展望を持ちました。いま諮問をするとおっしゃいましたね。その諮問の中で三十五円を圧縮した諮問をお出しになるおつもりがあるわけでございますね。
#112
○政府委員(魚津茂晴君) この昨年の十二月の答申の中に示された案と諮問の案との間はどうなるかという点につきましては、大臣も何回となく省の代表という立場で御答弁していただいているわけでございますが、国会の審議におけるいろいろの御意見、そして私どものところにもいろいろと陳情がございます。そういった陳情の中身も踏まえながら私どもとしては郵政審議会に諮って決定したい、こういうふうに申し上げているわけでございまして、その大臣の気持ちをわれわれ体しながら事務的にまずつくっていきたい、諮問をしたい、こういうふうに考えている次第でございます。
#113
○中村鋭一君 本年度の予算に関する自、社・公・民四党によります修正の合意がございましたが、自由民主党との間で三種料金の値上げ幅は極力圧縮する、こういった口頭了解が成立している。郵便法改正案に対する衆議院本会議での民社党・国民連合の代表質問で、お亡くなりになりました大平首相が前向きの検討をお約束になっていらっしゃるわけなんですね。で、自由民主党も政府も、これは公党間の了解事項でございますから、それを尊重し、誠実に履行をすべきだ、そう思うんですけれども、参議院においてもその点について御確約を、大臣、いただきたいんでございますが。
#114
○国務大臣(山内一郎君) いまるる御説明、御指摘ございましたとおり、第三種の料金というのは社会的意義からいっても非常に慎重に、ほかのやつもそうでございますけれども、特に慎重にやるべきであるという御意見のとおりだと思います。
 それから、本年度の予算の編成をいたすときに各党間でいろいろお話ございまして、この点についても公党で約束があった、こういうふうに私は聞いております。したがって、すでに郵政審議会においては、三種については十五円のものは三十五円が妥当ではなかろうかという答申は得ておりますけれども、今度一種、二種をお決めいただいて、それを実施する際には三種も改めて郵政審議会に諮りまして、いろいろ国会でありました御意見、あるいは公党間の約束等を御説明申し上げまして、いままでの三十五円というのは高いのじゃないかというような点を十分にひとつ再検討していただいて、御期待に沿うべく努力をしてまいりたい、こう考えております。
#115
○中村鋭一君 そうすると、現実、具体的には大臣、この三種の料金圧縮はこの逓信委員会において約束をしていただけるわけでございますね。もし言っていただけるならば、いま検討中の諮問といいますか、具体的な料金の圧縮についての金額を御明示願いたいんでございますが。
#116
○国務大臣(山内一郎君) まだ御審議、全部終了しておりませんし、まだ来週もおやりをいただくというふうに私聞いているわけでございますが、全部終了さしていただいた上において、皆さんの御意見を総まとめにしてひとつ案をつくってまいりたい、こういうふうに考えておるわけでございます。したがって、本日、ここでどうというのもなかなか決定しにくい問題でございますので、ひとつ皆さん方の御趣旨は十分にわかりますので、審議会で御審議をいただいて、それで決めたい、こういうふうに考えております。
#117
○中村鋭一君 事務当局において、局長どうです。具体的に、たとえばこれは二十円にしようとか二十五円にしようとか、そういう話は出ていませんか。
#118
○政府委員(魚津茂晴君) 具体的にはまだ固めておりません。
#119
○中村鋭一君 では、この三種郵便の料金につきましては、ただいまの御答弁を通じて少なくとも三十五円の値上げはあり得ない、三十五円を大幅に下回る料金改定がなされるという感触を得たというふうに私は理解しておきたいんでございますが、それでよろしゅうございますね。
#120
○国務大臣(山内一郎君) 感触を得られたというのはひとつ御判断でございますから、そうでございますけれども、私は大幅というのがどういうことになるか、またこれ日本語なかなかむずかしゅうございますから、私の方は先ほど申し上げました答弁のとおり、十分にひとつ検討さしていただいて御期待に沿うべくやりたい、こう考えております。
#121
○中村鋭一君 ありがとうございました。
 私は、少なくとも大幅か小幅かはともかく、この真摯な委員会の審議を通じまして郵政当局から三種郵便については三十五円を少なくとも下回る料金値上げが決定される、それをこの委員会の席においてお約束をいただいたと理解をしておきます。それでよろしゅうございますね。ありがとうございました。
 最近、大蔵省の首脳が決算委員会やまた郵政審議会、それから相互銀行の大会なんかで郵便貯金に対する批判発言が多いですね。これで、第一に、現在九千二百人いる貯金外務員を減らしなさい、こういう声が出ておりますね。第二に、貯金については千分の五・四となっております募集手当を低減しなさい、こういう声もあるようですね。第三に、無集配特定局の増置を、ふやすことを抑制しなさい、こういう声があるようですけれども、私どもは、その資金量を考えただけでも郵便貯金のあり方を見直す必要を認めるにこれはやぶさかではございませんけれども、どうも最近、矢継ぎ早に行われておりますこういった発言は、私、郵便貯金というのは庶民の金庫だと思いますよ。頼りにしていると思いますよ。それなのにこれを頭から否定して、やれ民業圧迫だの何だのこう言う、これはけしからぬと私は思いますけれども。特に、またこういった郵政業務に従事している職員の皆さんの労働条件にも関係してまいりますし、労働意欲にも関係してくることなのでちょっと質問をさしていただきますけれども、大臣、この大蔵首脳の一連の発言、その真意はどこにあると思われますか。
#122
○国務大臣(山内一郎君) じっくりと話し合ったことございませんけれども、郵便貯金が最近ふえている、この現象だけをつかまえてどういう原因であるかというような点を余り徹底して御調査されているかどうかということはわからないのでございます。これは話し合ってみるとわかると思うのですが、いま御提言されたような点なのかどうかということもわかりませんし、いろいろと予算のときにはこういう問題が出てくると思いますから、十分に納得していただいて従来と同様にやってまいりたい、こういうふうに考えているわけでございます。
#123
○中村鋭一君 大蔵省の方出ていただいておりますか。大蔵大臣、第三者的な審議機関の設置を検討したい、こういう御発言をなさった事実はございますか。
#124
○説明員(佐藤徹君) 先生いま御指摘の報道は、恐らく相互銀行大会におきます大臣のあいさつが記事になったものだと思いますが、相互銀行大会におきます大臣のあいさつは、郵政についていろいろいま問題提起がされているので、広い観点からこれを検討していかなきゃならないと考えているという旨のあいさつをしたわけでございまして、別に第三者的な検討機関をつくるとかつくらないとか、そういったことを申し上げた事実はございません。
#125
○中村鋭一君 大蔵省は、貯金外務員の果たしている役割りをどのように理解していらっしゃるんですか。これは単なる集金、拡大ではなくて、常に国民と接触して国民の足がわりに貴重な仕事をしていると私は思いますけれども、そういうふうに非常に国民と密着して重宝がられているという事実を大蔵省はどのように評価していらっしゃいますか。
#126
○説明員(佐藤徹君) 直接には外務員に対する御質問でございますが、私ども、郵便貯金がその機能を果たしていく上で外務員の皆さんが果たしておられる役割りは非常に重要なものだと思っています。ただ、一体どのくらいの外務員の方が必要なのかどうかという点は、これはいろいろ御議論のあるところだろうと思いますが、ただ、基本的に外務員の持っておられる機能というのは大事なものだと理解しております。
 それからなお、御質問直接ではございませんが、先ほど郵政大臣に御質問ありました大蔵省は最近いろいろなことを言っておるじゃないかという点について、もし先生のお許しをいただければ、私ども基本的に郵便貯金について持っております考え方をごく簡単に申し上げさせていただきたいと思うのでございます。よろしゅうございますか。
 大蔵省といたしましては、郵便貯金制度が国民の貯蓄手段として非常に重要な役割りを果たしてきたし、現に果たしつつあるというふうに基本的に考えております。ただ最近、その郵便貯金が非常なスピードでふえているわけで、御承知のとおりだと思うのですが、そのふえること自体これも決して悪いことではないのですが、その結果いろんな現象が起きてまいります。その現象につきまして幾つか問題が提起をされている。一つは、金融の流れ自体にどういう影響を与えているかという観点からする金融全体の中における郵便貯金の位置づけというもの、これをどう考えるか。それから第二番目には、官業といいますか、国の事業のあり方という観点からする問題の提起。それから第三番目には、郵便貯金と、それからその他の金融機関との競争手段が公正であるかどうかという、なかんずくその税の面の扱いが妥当であるかどうかというようなそういった問題の提起がなされていることも事実であります。
 私ども財政政策を預かる立場、あるいは金融政策を所管する立場、さらには税務行政を所管しておりますそういった立場から、郵便貯金のそういったいろんな問題提起と非常に密接なかかわり合いを持っておりますので、そういった観点から問題を考えなきゃならない立場にあるわけでございます。先ほど申し上げましたように郵便貯金の機能は非常に重要であるし、非常に大きな役目を果たしてきているということ自体、私どもはそういうふうに考えておりますけれども、同時に、それだけにそういった問題の提起については真剣に考えていかなきゃならないというふうに考えておりまして、また、郵政省にお願いすべきことはお願いしていかなきゃならないというふうに考えている次第であります。そういった観点で、私どもの役所の人間が国会等の質疑等におきまして若干の考え方を申し上げたことはあると思います。
#127
○中村鋭一君 審議官、いまるるおっしゃいましたけれども、一般に国民が理解しておりますのは、大蔵省は、日銀、都市銀行、相互銀行等金融機関のダミーと言っては言い過ぎでございますけれども、スポークスマンとして彼らの利害を忠実に代弁して、本当に国民のために郵政省が一生懸命やっている郵便貯金にいちゃもんをつけている。現実に郵便貯金にどんどんシフトするものですから、これは官業による民業圧迫だ、それに対していやがらせばかり言っているんじゃないですか。現実にはそうでしょう。やっぱり国民の立場に立ったら、そういった金融の撹乱の条件の一つになるだとか、そういういいかっこうの発言はしないで、郵政省もっともっとおやりなさいと励ましてもしかるべきだと私は思います。
 大蔵省は、予算編成の過程でこの外務員制度を見直すとおっしゃっているようでございますが、それはどうでございますか。
#128
○説明員(伊藤博行君) お答え申し上げます。
 外務員制度そのものが非常に重要な役割りを果たしておる、庶民の足がわりの役を果たしておるという御指摘につきましては、先ほど御答弁で申し上げたとおりでございます。と同時に、簡素にして効率的な政府をつくるということが現在国を挙げて取り組んでおる行政改革の精神でもございます。したがいまして、この精神に沿っての定員管理面では五十五年度以降、先生御案内のように、四・二%を目途とした定員削減を行うということとともに、増員につきましても極力――極力というよりも厳に抑制するということで各省庁通じてそういった方向でまいってきております。で、五十六年度におきましてもこうした定員面での厳しさは全く同じでございまして、単に郵貯の外務員という特定の分野の話ではなくて、あらゆる定員面につきまして業務の実態に即しながらそのあるべき姿を考えていくという観点での検討が必要じゃないかというふうに考えておる次第でございます。
#129
○中村鋭一君 募集手当も予算編成の段階で見直すといっておいでのようでございますが、募集手当というのは一生懸命働いている郵政の職員の楽しみといいますか、労働意欲と深くかかわっている、こう思うんですが、この現実をどう考えていらっしゃいますか。
#130
○説明員(伊藤博行君) 募集手当の点でございますけれども、郵貯の募集手当がまじめに働く職員の方々の勤労意欲を支えているというメリットがあることは御指摘のとおりかと思います。ただ一方で、先ほど審議官の方から申し上げましたけれども、郵貯が大変に巨大化しておるという実態、そういった事柄を金融制度全体の中でどう考えるべきだろうかという意見が片一方にあることもまた事実でございます。そういったような意見があるということもございますが、私ども、財政といいますか、予算の立場で申しますと、そういう意見は意見として横にとりあえず置くといたしましても、郵貯特会自身が現在相当な赤字を抱えております。したがいまして、まずその特会自体の健全化を図るということが私ども財政当局として主要な関心事の一つでございます。相当大きなウェートを持った関心事でございます。したがいまして、郵貯事業全体の経費、経費全体を見直すというのが、これは毎年度私ども年々の予算編成を通じて郵政省と協議しながらやってきておるわけでございますけれども、そういったような観点から、あらゆる経費の検討が必要であるという観点での問題意識でございます。
#131
○中村鋭一君 大蔵当局ですね、今日までいわゆる郵便貯金のお金が資金運用部を通じて財政投融資に使われて、それが社会資本の充実に役立ってきた、こういった経緯をどう考えていらっしゃいますか。これからこういった役割りは不要であるとお思いなんですか。
#132
○説明員(亀井敬之君) 御指摘の郵便貯金のお金が財政投融資を通じまして公共投資に充てられて重要な役割りを果たしてまいったということは御指摘のとおりでございます。財政投融資は、二十八年から今日まで長い間やってまいりましたが、そのときどきの需要、公共投資需要あるいは政策金融需要等を満たしてきたと思っておりますし、その重要な資金の源が郵便貯金でございまして、そういった役割りにつきましては今後とも恐らく重要な財政投融資の資源配分の機能の一つとして機能をしていくのではないか、こういうふうに考えている次第でございます。
#133
○中村鋭一君 大体、定員ですとか募集手当なんかは、これは郵政省の労使の当事者の協議によって決められるべき問題だと思いますよ。それを大蔵省が、横からと言っては語弊があるかもしれませんけれども、やれ募集手当を見直すだの定員についてどうこうだの、これはおこのさただと思いますがね。こういった本来は郵政の労使の協議事項であるべき範囲にまで言及されるのは、真意はどこにあるんですか。
#134
○説明員(伊藤博行君) 募集手当は、御指摘のように労使の団体交渉の対象になっておるということは承知しております。ただ、私どもが関心を持つ観点といいますのは、定員管理の側面あるいは郵貯財政の健全化の見地ということでありまして、そういった観点から、あるいは定員、あるいは諸経費についての業務の実態に即してのより効率的な定員の活用あるいは資金の活用という観点からの検討であるということを御理解いただきたいというふうに思います。
#135
○中村鋭一君 全般を通じて不用意な発言でね、まじめに働いている郵便職員の勤労意欲を阻害するようなことは言わないでもらいたいし、それから私、大蔵省にお願いしておきたいのは、この郵便貯金にいたしましても、きょうは言及する時間がありませんでしたけれども、たとえば郵便年金ですよ。こういうことに一々口を出して、あれはぐあいが悪い、これはぐあいが悪い。その背後にあるものは、何といいますか、都市銀行でありますとか金融機関、民業の保護という立場に立って、本当に国民のためになる年金や郵便貯金を郵政省が一生懸命やっているのに、それに一々そういうふうに苦情を申し述べられる。非常にぐあいが悪いと思います。そのことについて、最後に一言。
#136
○説明員(佐藤徹君) 私どもは、金融行政を所管している立場からいたしまして、観点は違うかもしれませんけれども、広く国民のためになる制度のあり方ということを考えている点はそのとおりでございますので、この点は御了解をいただきたいと思います。ただ、金融行政全般をつかさどる立場からいたしますと、若干郵政省の方々と考えることが違ってまいる場面もございます。場面もございますが、国民のためにどういった施策がいいのかということを考えているという点は全く同じでございますので、その点は御理解をいただきたいと思います。
#137
○中村鋭一君 大臣ひとつ、これは大蔵省には大蔵省としての御見解が、先ほどから御答弁にありますようにあるんでしょうけれども、やはりいまいみじくもおっしゃったわけですよ。何が国民のためになるかを考えてやっていると大蔵省おっしゃるんですけれども、国民のためになるかを考えてやっていると言いながら、それはちっとも国民のためにならないわけでしょう。ですから、そういうことについては郵政省としても主張するべき点は鋭く主張をして、場合によってはけんかをしてでも、国民のためになることですから、勇気を持ってお進めになるように、それについての見解を一言お願いします。
#138
○国務大臣(山内一郎君) いろいろ大蔵省との間で問題ございまして、たとえばグリーンカードもその一つでございましたけれども、いろいろ議論を闘い合わせながら一応決着を見ている状況でございます。したがって、いま御指摘の点も、郵便貯金がふえているから外務員の点まで触れるということはいままでと同じようにおやりになっているので、私はもっとほかの問題があると思いますので、こういう点については予算のとき十分に大蔵省に折衝、説得、納得をしていただきますように、これは懸命にやりたいと思っておるわけでございます。
#139
○中村鋭一君 委員長、一たん休憩を……。
#140
○委員長(福間知之君) 午前の審査はこの程度にとどめます。
 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十九分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時二分開会
#141
○委員長(福間知之君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、郵便法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#142
○中村鋭一君 電電公社の調達問題がいろいろ論議されておりまして、これについては電電本体の開放を早急にやれということ、これには問題はありますけれども、いまここでは触れません。
 ことしの六月に、行政管理庁から資材調達を中心とする監察の結果を踏んだ勧告書が出されたわけでございますが、郵政省はこの勧告を忠実に履行をし、電電公社を指導していらっしゃいますか。
#143
○政府委員(守住有信君) 御指摘の行政管理庁からの勧告につきましては、電電公社における資材、物品等の調達の面と管理の面と両面にわたって御指摘、勧告があるわけでございまして、それぞれの面につきまして公社から実情を聴取いたしまして、おおむね実態の把握と申しますか、われわれとしての実態の把握はできたところでございますが、勧告のそれぞれの面、第一の調達の面では五点、物品資材の管理の面では六点についての勧告がございますので、それぞれの面につきましての勧告の趣旨に照らしまして、公社における物品その他の性能の特殊性あるいはその実態等に即しましての競争契約方式による公正な、効率的な調達の方式の拡大、こういう方向に向かいましての改善措置を講ずるよう指導していこう、こういうところでございます。
#144
○中村鋭一君 その勧告の中で、いまおっしゃいました自由競争契約でございますね、その部分についての勧告を教えていただけませんか、内容を。
#145
○政府委員(守住有信君) いろいろ多岐にわたっておりますが、行政管理庁といたしましては、電電公社における資材の調達物品の中で、原則としては競争入札でございますけれども、公衆電気通信設備につきましては随意契約方式によって調達せざるを得ない物品が多い、これはそれなりに六点にわたって公社が理由を申し上げておりますけれども、これは十分理解ができる、こう申しておりますが、それ以外の物品につきまして、たとえば市場性のあるもの、汎用性のあるもの、あるいはまた一般に市販されておるものについても競争原理の導入が非常になされていないという点の指摘があるわけでございまして、私どもはそういう点に向かいまして、やはり公衆電気通信設備の本体と申しますか、中枢と申しますか、一貫したシステム、その面については特注品でございますし、公衆電気通信設備の特殊性を完全に守っていかなきゃいかぬという立場でございますが、その他のいま申し上げましたような部門につきましては、物品のそれぞれの実態、特殊性に即して競争的な契約ができるように、その拡大に向かって指導していこう、このように考えておる次第でございます。
#146
○中村鋭一君 そうしますと、郵政省はいま現にこの行管の勧告に従って自由競争の原理を導入した資材調達を指導をしていらっしゃるんですね。
#147
○政府委員(守住有信君) 実は、この問題が日米の例の調達三段階方式のルールとも実はこれ絡むわけでございますので、一方ではその問題の解決を見た暁にということで、これが全体としての勧告でございますので、そこを十分見きわめました上で、その他のいわゆるワンステージと申しておりますコード適用になる部分の分野につきましては、勧告の趣旨に沿いましていろいろこれから指導をしていく、こういう段階でございます。
#148
○中村鋭一君 いろいろこれからとおっしゃいましたが、私がお尋ねしておりますのは、現に勧告の趣旨に従って現に指導をすでに実行していらっしゃいますか。テンスの問題です、時点です、過去形で言っていただけませんか。
#149
○政府委員(守住有信君) この勧告に対しましては、郵政省として回答する責任が行管に対してあるわけでございますが、その回答は、いま申し上げましたように他の問題との絡みがございますので、いま回答いたしておりません、という状況でございます。
#150
○中村鋭一君 じゃ、考え方の問題としてでも結構でございますから、行政管理庁の勧告の趣旨に従って電電公社に対してはこれからも指導をし監督をしていくおつもりでございますね。現にそれはやっていらっしゃるわけでございますね。私は精神面を申し上げているんです。
#151
○政府委員(守住有信君) 御指摘のような点、勧告の点を踏まえまして、そういうやり方いろいろな面で指摘が出ておりますので、その導入が図れるように、実は具体的にはこれからでございますけれども、そういう点を踏まえまして指導していきたい、このように考えておる次第でございます。
#152
○中村鋭一君 代替性のあるものとか市場流通性の高いものについては自由競争契約が望ましい、こう考えるんです。望ましいというよりも原則だと思うんですね。
 ここで、郵政事業をめぐる調達問題について質問をさせていただきたいと思いますが、現在、郵政事業関係の調達品目はどれぐらいになっておりますか。これ非常に漠然とした質問で恐縮ですけれども。
#153
○説明員(浜田望君) お答え申し上げます。
 現在、郵政事業を運営する上で調達している物品でございます。これは非常に細かい鉛筆、消しゴムのたぐいから、読み取り区分機のような大きい器具に至るまでございますが、本省で調達しているものが約一千四百品目、地方郵政局で調達しているもの六百品目、さらにその下の郵便局段階で調達しているものが約千品目でございまして、約三千品目ということになっております。
#154
○中村鋭一君 その三千品目の中で、いまおっしゃいましたけれども、非常に市場流通性の高いもの、たとえば鉛筆、消しゴム、あるいは帽子、制服、衣料品等、こういったものは何品目ぐらいありますか。
#155
○説明員(浜田望君) 流通性が高いということで御質問ございましたが、ちょっとどの程度のものかということは申し上げられませんが、ただいま申し出のございました被服とか、あるいは郵袋とか、くつ、かばん類とか、そういったようなものは一体に代替性がございますわけで、そういうものにつきましては競争契約でやっております。
#156
○中村鋭一君 いや、そういったものについて競争契約でやっているというような答弁をいただこうと思って質問しているのじゃないんです。競争原理を導入し、非常に流通性のあるもの、代替性のあるものはいま三千とおっしゃいました品目の中で何%ぐらい、何品目ぐらいですか。常識的なお答えで結構でございますから。
#157
○説明員(浜田望君) いま申し上げましたように、それぞれの調達の三千品目の中で、いま申し上げましたように郵便局等で調達するもの、これはその地域において十分市場性がございますので、これは当然代替性があるものというふうに考えられるわけでございます。
 それから、郵政局段階のものもブロックにおいてある程度代替性があるということになるわけでございまして、本省等でやっておりますもので特に代替性のないものというのは、郵便葉書であるとか、切手であるとか、あるいはいわゆるオンライン関係、あるいは郵便の読み取り区分機のように非常に関発等に特殊な技術を委託して開発いたしましたもので製造元が少ないものとか、こういうものがございますが、それ以外、どちらかというと代替性が多いものが大半ではないかというふうに思っております。
#158
○中村鋭一君 大半とおっしゃいましたが、私が何遍もお尋ねしているのは、じゃ郵政局段階でいいですよ、郵政局段階で何品目ぐらいか、概算で結構ですから品目、パーセンテージをお伺いしているんです。
#159
○説明員(浜田望君) まことに申しわけございませんが、いわゆる代替性のあるものということでそういう資料を持ち合わせておりませんので、後ほど調べましてお答えいたします。
#160
○中村鋭一君 ずさんじゃないですか。そうでしょう。どうしてですか。どうしてそれが答えられないんですか。資材の責任者でしょう、調達の。それだったら、本日、委員会で私が質問をすることはすでに御通告申し上げてあるんですから、そういったことについても当然後ほど調べて報告するというんじゃなくって、すでに調べてこの席に臨まれるのが私は当然とるべき筋であった、こう思います。非常に残念です、お答えいただけないことは。怠慢です、不謹慎です、そういう答弁は。
 年間の調達予算はどれぐらいになっておりますか。
#161
○説明員(浜田望君) お答え申し上げます。
 調達額について申し上げますが、本省及び郵政局で調達しているものでは約六百九十九億円でございます。それ以外、郵便局でも先ほど申し上げましたような細かい物品を調達しておりますが、これは推計でございますが四百五十億円ぐらいと推計しておりますが、合わせて千百五十億円ぐらいというふうに推計しております。
#162
○中村鋭一君 現在、郵政事業の調達のやり方は幾通りございますか。
#163
○説明員(浜田望君) お答え申し上げます。
 現在、当省が資材を調達するときには、予算決算及び会計令等の定めるところによりまして指名競争契約により購入する、あるいはその原則以外に例外的に随意契約によっているという場合もございまして、二通りと申し上げてよろしいかと思います。
#164
○中村鋭一君 指名、それから随契ですね。競争入札方式でやれるものがたくさんあると思うんです、自由競争でね。これを大いに拡大していこうという方針はありますか。
#165
○説明員(浜田望君) お答え申し上げます。
 現在のところ、私どもの方はそういう会計法令に従いまして、いわゆる競争契約というものの原則を適用するものというものがございます。同時に、事業に対するいわゆる物品の安定的な供給をするために、それぞれ事業の信用であるとか、あるいは調達を大量にやらなければならない場合であって、この資材が間に合わない場合には事業は進められないというような場合もございますので、そういうようなものを除きまして一応競争という形でやっていきたい。したがいまして、中には少額によりまして随意契約でもよろしいというのもございますが、その中でも適当なものはいわゆる競争契約でやっていくという形で、競争原理というものを逐次拡大していきたいと思っております。
#166
○中村鋭一君 いま例外的にという言葉がありましたけれども、いわゆる随契ですね、それは郵政省の資材調達の中で何%ぐらいですか、その割合。
 それから、もう一つ、指名のほかに制限入札というのもあるんじゃないんですか。――ございませんか。では、その指名と、それから随契と自由競争入札との比率を教えていただけますか。
#167
○説明員(浜田望君) お答え申し上げます。
 昭和五十四年度における両契約の割合でございますが、指名競争契約が八%でございます。これは件数でございます。それから随意契約が九二%となっておりますが、実は百六十万円以下の少額の随意契約が八八%という状況でございます。
 金額で申し上げますと、指名競争契約が三〇%、随意契約が七〇%でございます。
#168
○中村鋭一君 いま金額で随契が七〇%、品目でいいますと九二%、そうおっしゃいましたね。間違いございませんね。
#169
○説明員(浜田望君) 件数でございます。
#170
○中村鋭一君 件数で九二%、金額で七〇%ですね。それね、どうなんでしょう。やはりもっともっとパーセンテージをふやしていかなければいかぬと思うんです。電電公社に対してもそういう勧告が出て、それに従って監督指導を強化していく、こうおっしゃっているわけでございますから、どうしても競争入札をすると不都合が生ずる品目というのはありますか。あるとすれば、その理由を教えていただきたい。
#171
○説明員(浜田望君) 郵政省で調達している事業用物品でございますが、会計法令の定めるところに従いまして先生のおっしゃるようなことで努力をしておりますが、たとえば、郵便貯金証書、通帳のように郵政事業に限り使用される特殊な物品でございまして、事業経営上犯罪の防止に特に留意する必要があるもの、あるいは切手、葉書等契約上の義務違反がありましたときに事業の運営に著しく支障がある、あるいは最近開発されております郵便番号自動読み取り区分機のように、契約の性質上あるいはその目的上、先ほど申し上げましたように製造元が限られておるというようなものがございまして、これらの物品につきましては随意契約にするということにしておるわけでございます。
#172
○中村鋭一君 電電公社を指導するためにも、当然ながら国民のためにも、自由競争入札をもっともっと強化するといいますか、自由競争入札を強化しなければならぬ。
 もう一遍確認しますけれども、随意契約が件数で九二%でございますね。
#173
○説明員(浜田望君) 件数で九二%でございます。
#174
○中村鋭一君 どうなんでしょうね。随意契約が九二%、私、これ本当にその数字を伺ってびっくりいたしました。どうしてですかね。もっとわかりやすく理由を教えていただけませんか。何でその九二%の件数が随意契約であらねばならぬのですか。
#175
○説明員(浜田望君) いま御質問のありましたように、あらねばならぬかというところでございますが、いま申し上げました九二%の中に、いわゆる随意契約にできるものといたしまして、法令上百六十万円以下という価格で決まっておるものでございます。これはいろいろ細かい物品を買うような場合でございますが、これが実は八八%を占めておるわけでございまして、これが大宗となっておるというのが実態でございます。
#176
○中村鋭一君 金額で七〇%とおっしゃいましたね。金額で七〇%ですね。そうしますと、もう件数においても金額においても、部長どうおっしゃっても、ほとんどがやっぱり国民は、郵政省の資材調達は全部随意契約でやっているんだというふうに理解をすると思いますよ。郵政省、その資材を調達するために関連会社、まあ国鉄なんかにもあるかと思いますけれども、持っていらっしゃいますか。
#177
○説明員(浜田望君) 物品の調達のための関連会社というものはございません。
#178
○中村鋭一君 調達のための関連会社はないにしても、間接的に結果として物品調達の役に立っているような組織、経営体はございませんか。
#179
○説明員(浜田望君) 間接的にとおっしゃるのはちょっと非常に私も明確なあれはわかりませんのですが、いずれにいたしましても、いわゆる契約につきましては公正にオープンでやっておるということでございまして、特に関連会社という観念では当たらないと思っております。
#180
○中村鋭一君 じゃ、私が申し上げましょう。
 関連会社、それについては考え方はいろいろあるかもわかりませんが、間接的にということは、たとえば随意契約をなさる等の相手方の会社の役員、社長等がかつて郵政省の職員であったか、郵政省に非常に関係の深い方がその会社の経営体の社員であるか、そういう会社はありますかというふうに質問を変えます。
#181
○政府委員(奥田量三君) ただいま手元に具体的な資料を持ち合わせておりませんが、郵政省と契約関係を有する、あるいは有する機会のある会社にかつて郵政省に在職したことのある人が勤務をしているという事実は、部分によりまして、場合によりましてあろうかと存じます。
#182
○中村鋭一君 あるわけですね。郵政省の職員であった方が社長であるか役員であるか、その社の有数な地位を占めておられる方、そういう会社があるといまおっしゃいましたね。しかも、そういう会社と九二%、金額において七〇%随意契約をしていらっしゃるわけでございますね。
#183
○説明員(浜田望君) いま申し上げました契約の締結につきましては、先ほど申し上げましたようにオープンでやっております。公正にやっておるというふうに考えております。特に、いまおっしゃるような形の契約を締結しているということではございません。
#184
○中村鋭一君 まあ全部でないでしょうけれども、相当多く私はそういう会社との契約が実はあるんじゃないかという疑念を表明しておきたいと思うんです。李下に冠を正さずという言葉がありますけれども、この随意契約、それを国民が耳にした場合、郵政省の資材調達、電電公社に対して行政管理庁の勧告があって競争原理を導入しなさい、それを郵政省、指導していらっしゃるわけでしょう。肝心の、あなた、郵政省が、現実には件数において九二%、金額において七〇%、そういう随意契約をしていらっしゃる。国民はなれ合いだと思いますよ。何かあるんじゃないかと思いますよ。リベートが出ているんじゃないかと思っている国民もあるかもしれませんよ。これはやっぱり郵政省としてもそういうふうに痛くない腹を探られるの不愉快でしょう。不愉快じゃないですか。
#185
○説明員(浜田望君) そのように誤解を招くのは大変残念だというふうに理解しております。
 なお、若干補足させていただきますと、随意契約でも単独で直ちに契約するというのではございませんで、幾つかの会社から、いわゆる見積もり合わせと言っておりますが、見積もりをとりまして、その中でのいわゆる最低価格をつけた者に発注するというような配慮は十分にいたしておるつもりでございます。
#186
○中村鋭一君 郵政省では資材の調達以外に、郵便物のたとえば委託等について競争原理を働かせておいでですか。
#187
○政府委員(魚津茂晴君) 郵便物の運送委託数ということを考えてみますと、今日は国鉄が非常に多いわけでございますが、そのほか航空機、船舶、それから自動車というところに委託をしまして運送をやっておるところが非常に多いわけでございます。
 ところで、この航空機、それから国鉄、さらに船舶という場合の契約の料金というのはどのような仕組みで決定をされるかということでございますが、郵便物運送委託法という法律がございます。この法律によりまして、契約の料金というのは、運輸大臣があらかじめ郵政大臣に協議して運輸審議会に諮り、その決定を尊重して定める、こういう料金の決定の仕組みでございます。
 それから自動車でございますけれども、これが次第にふえていっている現状であるわけですが、この自動車は、道路運送法という法律によって契約をする場合の料金を決める、こういうことになっておりまして、具体的に言いまして運輸大臣の認可料金である、こういうことに相なっておるわけでございます。いま申し上げました法令によって料金を決定するということで確定された額になってしまう、そこに競争原理が働く余地のない料金決定の仕組みに法的になっているわけでございます。
 現実にいたしまして、郵便物運送委託法の第四条の第一項には、「郵政大臣は、左に掲げる場合に限り、随意契約により郵便物の運送等を委託することができる。」という中に、「運送事業を営む者の運営する運送施設を利用する場合であってその運送料金が法令若しくはこれに基く行政官庁の処分により確定額をもつて定められているとき。」、こういうときには随意契約でよろしい、こういうことになっておりますので、事実また、競争契約ということになりましても、郵便物を正確、安全に運送するというためには、経験とか信用ということも必要でございますので、結果といたしまして、法的にもいま御説明したような仕組みに相なっておりますので、競争という市場性というものはないというのが現状でございます。
#188
○中村鋭一君 部長、随意契約のメリットを挙げていただけますか、随意契約にはこういう利点がありますという。
#189
○説明員(浜田望君) 信用のある者に発注をして適時にこれを確保することができるという利点があるかと思います。
#190
○中村鋭一君 いま非常に短簡におっしゃいました利点と自由競争の原理を導入した契約のメリットは、私、比較にならぬ、後者の方が大きいと思いますね。
 まず第一に、それは国民に対して非常に明朗です。税金をもって調達する資材でありますから、したがって自由競争において資材の調達をするということは、日本はこれは自由主義社会ですからね、共産国家じゃないんですから、だから、当然自由競争の原理を導入する。国民に対して申し開きが立ちますよ。明朗ですよ。それから、そういった業界を均てんするといいますか、潤すといいますか、ある特定の業者とばっかり契約しているんじゃなくて、たとえば衣料品一つにしても自由競争をおやりになれば、むしろその方がコストも低減しますし、赤字の解消にも役立つし、そのことによって、たとえば繊維製品について言うならば、アパレル業界だってこの膨大な職員を抱える郵政省のそういった入札に参加できるとこれはハッスルしますよ。だから、業界を潤すということもありますし、国民に対して明朗でありますし、それからさらに、自由競争の原理を導入することによって、そのことによって全体として私はやっぱりコストの低減につながる、こう思うんですけれども。したがって、これからは、電電に対する行管庁の勧告もあったことですから、主務官庁である郵政省の資材調達は、そんな九二%、金額にして七〇%が随契だなんというのは全く反対のことだと思いますから、どんどん自由競争で資材の調達をなさるようにしていただきたいと思いますが、これについて大臣、一言御見解を。
#191
○国務大臣(山内一郎君) 資材の調達、物品の購入につきましては中村委員からいろいろ御指摘があったわけでございます。それで、一般の経済原則からいけば一般公開入札、これがいいわけでございますけれども、特別なものですね、通帳とか切手とか葉書とか、こういうものはやはりある程度随契によらざるを得ない、こういう一点が郵政省に関する特性の一つ。それから少額なものが非常に多いわけですね。これを一々一般競争をやるというのはどういうものであろうという点も私は考えられる点じゃないかと思います。原則論としては一般公開入札でございますが、ただ買うものによって業者を指定せざるを得ない。だれでも売っている人全部というわけにいきませんから、だから指名競争というのが、私それを原則としてやるのがいいような気がいたすわけでございます。一般公開というと、またいろんな人が全部入り込んで、たまにはダンピングまでやってやるということは、ときどき行われることでございますので。これは郵政省じゃないのです、ほかの一般論を言っているのでございますから。指名競争というような点を原則にして、やむを得ないものは随契にもよらざるを得ないのじゃないか。そういう点、中村委員の御指摘を参考にしながらひとつやっていきたい、こういうふうに考えております。
#192
○中村鋭一君 終わります。
#193
○白木義一郎君 まず、郵政事業における企業的経営ということに対して重ねてお尋ねをいたします。
 先日も、大臣にそのお考えをお尋ねしましたが、さらに「郵政要覧」を見ますと、「郵政事業は、国営企業としての性格から公益性が非常に強く要求されるが、同時に、独立採算制の原則の下に、この事業を企業的に経営していくことが要請されている。」と載っております。ところが、現実は二千億を超える赤字を抱えており、一般企業ならば当然倒産をしている現況であります。したがいまして、このような事態に立ち至るまでに郵政省はどのような企業努力を重ねてこられたか、また今後どのような企業的経営方針をお持ちになっているのか。
 先日は省内のいろいろ合理化等の点についてお伺いをしたわけですが、いわゆる企業的努力、あるいはこの赤字を克服するためにどのような企業的経営方針を今後にお持ちになっているか、具体的に御説明をお願いしたいと思います。
#194
○政府委員(奥田量三君) 郵便、貯金、保険、それぞれ各担当の分野に分かれておりますので、総論的に申し上げますならば、まず郵便事業につきましては、先般来、この法案の御審議との関係でもしばしば御議論もあり、郵政省としてもお答えを申し上げておりますように、将来に向けて、一つには需要の増大による収入の確保、他面では能率のアップ、あるいは経営の効率化等による費用の低減というところに重点があろうかと存じます。また、貯金、保険の両事業の分野につきましては、いずれも国民の日常の金融生活の基本的な手段としてそれぞれ大きな役割りを果たしているところでございますが、これからの社会経済の進展に即応いたしまして、特に社会生活における個人金融、あるいは特に保険、年金の面では老後に向けての自助努力の場の提供というふうなところに大きな焦点を据え、また経営の具体的な技術的な手法といたしましては、いずれの分野におきましてもコンピューターを利用してのオンラインサービス、これらを中心とした経営の合理化並びにサービスの向上に努めてまいらなければならない、おおむねかように考えておる次第でございます。
#195
○白木義一郎君 具体的にお伺いをしたいわけですが、いまお述べになったようなことを続けてこられて、その結果、膨大な赤字になってしまったわけです。したがって、いま値上げを審議するに当たって、国民に対しては現況はやむを得ず値上げをせざるを得ないけれども、今後においてこういったような企業努力をやっていきたいというようなことをお示しになるのが親切じゃないか、こういうように思いまして先般来からお伺いしているわけです。
 そこで、先日、渋谷の郵便局の例を挙げてお話を申し上げたのですが、それらの郵政省所有の施設の有効な活用によって収益を上げてはどうかというようなことを大臣にお尋ねをしましたが、国有財産法や郵政省設置法の関係があるものの検討することを約束していただいたわけですが、私の方でもいろいろ調べたわけですが、たとえば大都市における郵便局の建物は、ほとんどそのすべてが一等地といいますか、交通の便のよいところに場所を占めております。その最たるものが、私ども行き帰りに目につく、わが国の玄関とも言われる東京駅の前にある中央郵便局です。建てられたのが昭和七年ごろと、このように聞いておりますが、当時はすばらしい近代的な建物であったはずですが、いまではごらんのとおり、まことにみすぼらしい、周囲が余りにも近代的なビルが林立してしまったので非常にみすぼらしくなっております。その建物や土地も、よく考えれば効果的な利用方法があるんじゃないか、こういうようなことを考えているわけです。
 そこで、大臣、先日のお約束もあることですし、ひとつ郵政省内にいま申し上げたような意味で、近い将来に向けてこの企業的経営を具体的にさせるためにも、衆知を集めてプロジェクトチームのようなものをつくって積極的にこの赤字解消に進まれるべきじゃないか、こういうことを考えたのでありますが、大臣のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
#196
○国務大臣(山内一郎君) 白木委員から御提言ございまして、いわゆる普通の考え方からいけば郵便局のいまの建物というのはそう高くございません。しかも非常にいい土地にございますので、それを建てかえて高層建築をつくって、一部は郵便局にして一部はほかの事務所等に貸すというような考え方は一つの考え方だと思うわけでございます。しかし、いまの国有財産の管理関係の法律とか郵政省の設置法においてもそういう点が触れておりませんので、そういういろんな観点を検討するために、ひとつプロジェクトチームをつくって大いに研究をしてまいりたいと思っております。
#197
○白木義一郎君 当然、大臣としてはそのように答弁をなさる以外にないわけですが、私としてもそういったことが直ちに実現できるというようなことは思っておりません。しかし、現状の赤字とは言うものの今後も値上げを予想しての赤字である。国民の側から見ますと、何遍も各委員からも発言がありましたように、赤字になれば料金値上げということを繰り返しているわけですので、何とかしてそういう方向を是正していかなければならない。そのためには、積極的に経営的危機状態を改善していかなければならないし、郵便利用者をふやして、そして当局のこの郵政事業に大いに国民が参加をすることによって赤字を少しでも少なくするというような方向性を打ち出さないと、政府に対する国民の意識というものは次第に離れていくことは当然だろうと思います。
 そこで、その一例であると思いますが、毎月「ふみの日」を設定されて何とか努力の一端を示されておりますが、これがマンネリ化するおそれもなきにしもあらずということで心配をしているわけですが、現在のそういったような郵便局の建物等、財産等を大幅に活用して、そして文化的な面にも貢献しながら、PRと収益の両面を考えていく点において優秀なプロジェクトチームを編成して積極的にその推進をする、こういうことを私なりに考えたわけでございますが、いま答弁がありましたように、非常に各省との関係においてむずかしいということはよくわかるんでありますが、むずかしいところを何とかというのが意欲であり、また衆知を集めた場合には大きな力、推進力になりはしないか、こういうように思いましで、実は値上げ、値上げでうんざりしている国民の側に立ってそういったようなことを申し上げた次第ですが、何かひとつ、大臣並びに郵政省の方で、今度値上げをすればこういう方向へ事業を発展させて、将来は繰り返し値上げをして赤字解消専門というようなことはなくなりますというようなことを発表なさるべきじゃないか、こう思いますので、再度お考えを伺っておきたいと思います。
#198
○国務大臣(山内一郎君) いろいろ有意義な御提案ございまして、先ほど申し上げましたように、郵政省所有の土地の活用の問題、それから郵便物をふやすという問題につきましてもいろいろやっておりますけれども、このままの状態ではとてもそう大した発展を見るわけにはいかないという御意見のようでございまして、私もそういう点を懸念いたしている一人でございますので、先ほど申し上げましたようなプロジェクトチームを編成いたしまして、両者あわせてひとつ大いに積極的に研究をしてまいりたい、こういうふうに考えているわけでございます。
#199
○白木義一郎君 それでは、寄付金についてお尋ねをしておきたいと思いますが、お年玉葉書による寄付金の収益は毎年約五億円と伺っておりますが、その寄付金の寄付内容を御説明願いたいと思います。
#200
○政府委員(魚津茂晴君) 五十四年の寄付金の配分をどのようにしたかという具体例を申し上げまして御説明にかえさせていただきたいというふうに思うわけでございますが、昭和五十四年度の寄付金は四つの大体大きく分けた団体に配分をしているわけでございます。
 一つは、社会福祉の増進を目的とする事業を行う団体。具体的に申しますと、身体障害者の療護施設、精神薄弱児の施設あるいは養護老人ホーム、こういったのが社会福祉の増進を目的とする事業を行う団体という代表的な例でございますが、この団体八十五団体、金額にいたしまして二億三千二百五十九万円配分をいたしました。
 二つ目の団体といたしまして、がん、結核、小児麻痺その他特殊な疾病の学術的研究及び治療を行う団体、たとえば日本対ガン協会、癌研究会等、こういうのが二つ目のこの団体の例でございますが、九団体一億五千五百六十万円配分をいたしました。
 三番目といたしまして、原子爆弾の被爆者に対する治療その他の援助を行う団体、最も代表的なのは広島原爆障害対策協議会という団体がございますが、ここへ一団体、四千万円。
 四番目といたしまして、震災等非常災害による被災者の救助を行う団体、これは日本赤十字社に去年は配分いたしまして二千百九十八万円、以上合計で申しまして九十六団体、四億五千十七万円。
 こういう配分状況でございました。
#201
○白木義一郎君 寄付金の各分野への配付については郵政審議会に答申を求めて決定をされると伺っておりますが、その審議会での検討基準になるものはどんなものであるか、また寄付金つきの記念切手を出す場合も審議会の諮問を要するかどうか、お尋ねをします。
#202
○政府委員(魚津茂晴君) この寄付金の配分ということにつきましては、お年玉法という、略称でございますが法律がございまして、そこですべて基本的なことが尽くされているわけでございます。それで、私ども現実に郵政審議会にお諮りして、答申を受けて配分を決めているわけでございますが、具体的にはどういう観点からどういう基準で配分を決めているのかということでございますが、まず私どもこの配分に当たっての最初の仕事というのは、告示をするわけでございます。告示をして公募をするという作業から始まるわけでございます。これは法律でこのような内容のものを告示しなさいということが決められているわけでございまして、主なものは、何回か御答弁申し上げておりますように、現在は五項目の団体ということに相なっておりまして、まずその団体に該当するということが基本的な条件でございます。
 そこで、この告示をしまして応募があった団体につきまして、応募条件に適合しているかどうか、また寄付金の使途について資金計画が適正であるかどうか、配分を希望する事業についての緊急性の有無、あるいは当該団体の資金状況、この当該団体の資金状況と申しますのは、当該団体が自己資金を持っていてゆとりがあるじゃないかというようなところは御遠慮願うという観点で資金状況と申し上げたわけでございますが、そういうようなこと、それから過去の配分状況、余り何回も何回もというような点も私たち考えさせていただく要素でございますので、そういったようなことを私どもいろいろと調べまして、そしてその資料を付して郵政審議会にお諮りして決定をしていただく、こういうことに相なっているわけでございます。
 それから、以上申し上げましたのはお年玉葉書に寄付金のついた場合の問題でございましたが、切手に寄付金をつけるという点につきましては、お年玉法の五項目団体に該当するということを目的としてそこに配分をするという場合には現在の法律でも可能でございまして、当然その場合には郵政審議会にお諮りするというルールは切手に寄付金をつけた場合も同様でございますが、その切手に寄付金をつけるという目的が他の目的を持っている、たとえば過去の例からいたしますと、東京オリンピック、札幌オリンピック、あるいは大阪の万国博覧会あるいは沖繩の海洋博というような行事を郵政省の立場で協力申し上げるということで寄付金を配分したことがございました。それから、関西でございましたけれども、高松塚の壁画が出土したときに、その保護をするというような目的で寄付金をつけたこともございました。こういったのはいずれも特別立法、このお年玉法の法律では寄付金をつけるということができないことに相なっておりますので、特別立法をつくりまして寄付金つきの切手を発行してまいりましたが、その場合も、特別立法の中で郵政審議会に諮った上で決定する、こういうことで今日まで来ているわけでございます。
#203
○白木義一郎君 その場合、それらの寄付金つきの切手がどのような手続で売り出されるのか、あるいはまたその売り出された切手の収入、寄付金ですね、寄付金がどのようにいままで使われてきたか。
#204
○政府委員(魚津茂晴君) この寄付金をつけるということについての郵政審議会の絡みというのは、配分の過程における審議会のかかわりもございまして、これはいままで御説明を何回か申し上げたわけでございますが、現在のお年玉法の条文からいたしますと、寄付金をつける葉書、寄付金をつける切手を発行する場合にも、事前にこういうことでよろしゅうございましょうかというようなことで審議会にお諮りした上で決めているという手順を実際的にとってまいりました。それで、そういったことについて御答申をいただきますと、郵政省としては一般の切手の発行、一般の葉書の発行と同じかっこうで発行するわけでございますが、そこで具体的にいま先生過去の寄付金というのはどういうところに使われたのかという御質問だというふうに受けとめまして、ちょっと御説明をさしていただきたいと思います。
 まず、いままで寄付金つきの郵便切手というのは何回発行しているかということでございますが、六回過去に発行いたしました、寄付金つきの切手でございますが。最初は東京オリンピックでございます。東京オリンピックのときには、これは三十六年の十月から三十九年の六月までのその間ずっと発行、販売をしていたわけでございますが、二億一千百万枚の切手を発行いたしました。これはもう種類が非常に多うございました。二十種類の切手でございましたけれども、寄付金を申し上げますと十億五千四百九十八万円ということに相なっておりますが、この具体的な使用というものがどういうふうな実態であったかといいますと、東京オリンピックの選手村の食堂、宿舎、倉庫、それから便所、練習場、競技器材等、こういうものにいま申し上げた金額を寄付をいたしまして使っていただいたわけでございます。
 それから、四十一年の十月にがん制圧ということで切手を発行いたしました。二億二十五万円というものを配分いたしたわけでございますが、これは日本対ガン協会、慶応がんセンター、兵庫県のがんセンターというところに配分をいたしたわけでございまして、主として医療器具に使われたということでございます。
 それから、三番目といたしまして万国博、これが四十四年三月に発行いたしましたが、約一億四千万円という寄付金を配分いたしたわけでございますが、これは中央口の建築工事中の付帯工事と仕上げ工事という形で使っていただいたわけでございます。
 それから札幌オリンピックでございますが、四十六年二月に発行いたしまして約一億八千万寄付をいたしました。食堂、厨房、サプライセンターあるいは外人プレスセンターというような設備に寄付金を配付いたしまして使っていただいたわけでございます。
 それから、高松塚の古墳保存、これは四十八年の三月でございまして六億七千万円余り配分をいたしまして、これは高松塚の古墳の周辺、それから石室の模型及び飛鳥駅前の広場の整備ということで寄付金を使っていただいたわけでございます。
 最後に、沖繩海洋博でございますが、四十九年の三月発行いたしまして約二億二千八百万円寄付金を配分いたしまして、この場合に海上ゲートターミナル、それから管理サービス施設の建設というようなことでこの寄付金を使っていただいた。
 実態を事実発行いたしました切手ごとに以上御答弁をさしていただいた次第でございます。
#205
○白木義一郎君 当然のことですが、特別立法による記念切手の寄付金は、その関係の施設あるいは用途に使われるんですが、そうしますと、それにおける郵政省の収益はどうなんですか。寄付金はそういうふうにそれぞれ発行の目的に使われるわけですが、そのあとの収益については郵政省の方は、たとえば五十円なら五十円の切手に一円の寄付金がついた、一円は当然その団体に出す、そうするとあとは郵政省の収益、普通の五十円切手の売り出しと同じ収益ということですか。
#206
○政府委員(魚津茂晴君) そのとおりでございまして、たとえば先生おっしゃったように五十円に一円の寄付金をつけたと、一円の寄付金は、私たちこの寄付金をつけるという必要の事務費を除いて全部その目的に沿った形でそっくり配分団体に差し上げる、これは当然のことでございますが、残りの五十円の切手というものについては、これは予算上業務収入というかっこうで運営経費に充てられる、こういうことでございます。
#207
○白木義一郎君 大臣、先日もちょっとお話ししたんですが、来年は国際身体障害者年ということで、その際、今回の料金改定の中から第三種の身障者関係の値上げを差し控えていただきたい、こういうようなことをお話し申し上げたところ大変前向きなお答えをいただいておるわけですが、来年の身体障害者年というのは国際的、世界的であり、わが国においても鈴木総理がみずから本部長になって、また各閣僚の方々はそれぞれの立場で全面協力をする、こういうように伺っておりますが、大臣の御決意をお述べいただきたいと思います。
#208
○政府委員(魚津茂晴君) この国際障害者年ということと郵便の料金の問題、これはいろいろの御要望、御要請があるわけでございますが、私ども国際障害者年というようなことで、それを踏まえていろいろ検討をしているわけでございますが、いま具体的に何とかしたいなということで前向きに検討を進めておりますのは、先日の質問にも私から答えさしていただきましたが、寄付金つきの切手を何とか――いろいろこれは問題もございます。それからいろいろのところと調整をするという必要もございますけれども実りを持ちたいな、こういうふうに考えているわけでございます。
 特に、身体障害者と第三種の郵便物の関係でございますが、この第三種というのが今日の制度でも身体障害者についてはかなり私は配意をしているのが今日の制度だというふうに考えているわけでございます。と申しますのは、この第三種というのは、現在の制度でも第三種の認可条件そのものに身体障害者の団体というものにつきまして一般の団体が発行する場合と条件をかなり緩和してございます。それから料金の面におきましても、たとえば月三回以上発行する新聞紙ですね、これは一般の場合は現在十五円というふうに相なっているわけでございますが、身障者の月三回以上発行する新聞紙というものにつきましては十五円に対して六円ということに相なっているわけでございます。
 この六円というものを沿革的に見ますと、昭和四十六年からこの六円がずっと続いているわけでございます。大体、今日まで九年間この六円という料金が続いてまいっておりまして、そこで、私どもそういう身体障害者団体の第三種の郵便物につきまして条件の緩和と、料金をさらに低料にするという制度を保持しながら、現在の六円というものにつきましては九年間もそのままにとどめられているというようなことを考えまして、今回はある程度の改定をお願いしたいということで、現在、郵政審議会から答申をいただいたものをもとにいたしまして検討しているという段階でございます。
#209
○白木義一郎君 そこで、先ほども電電公社の総裁の値上げの問題について大臣は、まことにタイミングとしてはぐあいが悪い、こういうお考えをお述べになったわけですが、いままさに局長さんの言われたことは時期的に非常にまずいんじゃないか。これは先般も申し上げたんですが、よりによって世界的に身体障害者に対してという人間的な深い気持ちからこの年を設けてというときに、九年も安くサービスしてきたんだからこの際上げちゃおうじゃないかという、審議会の答申に基づいてということになりますと、まあ九年間がまんしたんだから来年も本当は、ということですが、来年ももう一年がまんしてというようなことが普通じゃないか、こう思いますしね。何も世界的記念すべき行事の年にこれを持ち出すのは何か一つ配慮が足りない。郵政省の審議会の答申であれば審議会のメンバーの方もそういう点に配慮がなかったのか、こういうようなことを考えるわけです。
 そこで、その年にちなんで郵政省では記念切手を発行すると伺っておりますが、何種類、あるいは枚数、それに対する収益の見通し、その使途等についてお考えを伺いたいと思います。
#210
○政府委員(魚津茂晴君) 国際障害者年にちなんで記念切手を発行するということにつきましては、省内で大体固まっているわけでございますが、寄付金をつけた記念切手という点については正式にまだ決定しているわけじゃないわけでございます。ただ、私ども答弁をさせていただいておりますように、前向きでいろいろ問題点もあるけれども検討しながら物にしたいということで現在進めておりますものですから、先生お尋ねの何種類でどの程度の寄付金をつけるかということについては、まだ固まったものが決められていない。もちろん前向きに検討するという過程の中から、そういったものについてできるだけ早く決めまして進めたいとは思いますが、現在のところ御答弁する中身としては決まっていないわけでございます。
#211
○白木義一郎君 私が伺っているのは、オリンピックや何かのときと同じような記念切手を身体障害者年にちなんで発行するというように伺っておりますので、いまのお話ですとこういう寄付金つきのということですが、それまた別問題だろうと思うんです。そこで、もしこの年にちなんでいわゆる従来の記念切手を発売をされるということになりますと、一体何がために切手を発売するか、その趣旨が那辺にあるかというようなことが、もしいままでの経過の中にございましたらお伺いをしておきたいと思います。
#212
○政府委員(魚津茂晴君) 寄付金をつけるかどうか別といたしまして、国際障害者年に記念切手を発行するという場合には、もちろん強い国民の御要請があるということも事実でございますが、郵政省として発行するというからには、障害者年の意義を郵政省として受けとめて理解して協力をするという精神が込められているということは当然だと思います。
#213
○白木義一郎君 一般的な記念切手を発売する。そうしますと、その収益は全部郵政省の中へ入るわけですが、そうしますとちょっとひっかかるわけです。国際婦人年とか、あるいはオリンピックだとか、あるいは高松塚の記念切手というようなことと同じ考え方で身体障害者年に対して郵政省が臨んでいく、もっとえげつなく言うと、これ幸いと記念切手を売り出してもうけてしまおう、こういうことに考えざるを得ない。そこで、この年にちなんで意識を国民に大きく宣揚するとか、いろいろな面で後援を郵政省としてするというようなことであれば、寄付金つきの記念切手、こういうことになると、いささかその点は弱まるんじゃないか。で、寄付金つきの記念切手を発行し、同時に身障者の年であるがゆえに、本来ならば九年間じっと耐えてきた特別な料金ももう一年がまんをいたしますというような方向へ行くべきじゃないか、こういうふうに思ってお尋ねしているわけですが。
#214
○政府委員(魚津茂晴君) この障害者年というものに対する郵政省のいろいろの考え方ということを申し上げるときに、いわゆるドライな言い方というのはいささか問題かと思いますが、私ども国際障害者年に協力するものはする、そしてそれを積極的に郵政省の立場で推進するものはするとして、一方でやはり身体障害者の団体の第三種の郵便物、この料金をどうするかという点は、もちろん制度的な趣旨を考えるということは当然でございますが、それと同時に、また料金のあり方というような見方を一方ではするということは、障害者年を前にする郵政省の態度として許されないというわけではないのじゃないだろうかというふうに考えておりまして、そういう意味で、先ほど第三種の料金を一年間凍結をしたらどうだという点につきましては、私たち手直しをさせていただきたいということを申し上げている次第でございます。
#215
○白木義一郎君 大変積極的なお答えをいただいて――しかし、これは政治といいますか、人間としてきわめてあたりまえな考え方だろうと思うんです。くどいようですが、まるでその年を待っていたように値上げをするというふうに、もしそうなったら私たちは街頭演説ができるわけです。郵政省は皆さん方の障害者年を待ってあえて値上げをしたのである、まことに野党としては演説材料に事欠かないんですが、それでは余りにも非人間的なあり方であろう、こう思っているわけです。
 それで、いま御説明のあった六回の記念切手の発行状況から見ますと、ほとんどが国民の利用者あるいは希望者の支持を得て成果を上げている、その寄付金がそれぞれの団体へ寄付されて有効に使われているんじゃないか、こういうように思いますので、やはり来年も記念切手を要望するファンも多いんじゃないか。あわせて寄付金の募集も行って、大いに実質的な面からもその年をたたえていく。同時に、若干の赤字解消にも、記念切手の発行で多少でも赤字の埋め合わせができるというようなことで、私はそういう点をお考えになっているかどうかということをお尋ねしているわけですが、いかがですか。
#216
○政府委員(魚津茂晴君) とにかく国際障害者年にちなんだ寄付金つきの記念切手の発行、これをまだ正式に出すことにいたしましたという答えではないわけでございますが、前向きで検討をさせていただいておりますという、その言葉の中に含まれる私たちの意味を御理解していただきたい。そして発行についてのいろいろの御助言といいますか、いろいろの配意すべき点、先生いろいろおっしゃったわけですが、そういったことを、発行するとすれば、当然踏まえながらやらせていただきたい、かように思う次第でございます。
#217
○白木義一郎君 それでは、時期的にあるいは期間的にそういったようなことが実現できるかどうかということを心配するわけですが、特別立法ということになりますが、来年一年間の限られた行事の中で、いま述べられたようなことが実現できるかどうかということを心配しているわけですが、その点いかがでしょうか。
#218
○政府委員(魚津茂晴君) 国際障害者年の記念切手の発行の時期でございますけれども、国としてもいろいろその行事を進めるという諸計画があることは承知しておりますが、結局、一年の行事でございますから、発行の時期というのは、私たち常識的に考えますと、障害者年にふさわしい諸計画のうちのメーンの行事というのは何になるんだろうかという辺も総理府あたりとも十分御相談をしながら決めたいというようなことで、まだ確定したお話は承っておりませんが、諸計画を見てみますと、十一月から十二月にそういう意味でのメーンの行事があるというふうに承っておるわけでございます。そうしますと、大体その時期に接したといいますか、その時期と近い時期に発行するということに相なるんじゃないだろうかというふうに考えるわけでございます。
 そこで、寄付金つきの障害者年の記念切手というものが立法措置を必要とするかどうかという点でございますが、これもまだ確定した言い方は私ここでは避けたいわけでございますけれども、そういう意味でのいろいろ調整をし準備をしなくちゃならぬという点があるということも一つでございますけれども、私どものいまの解釈としましては、先ほど来申し上げておりますように、現在のお年玉法、お年玉法というのは葉書の寄付金だけじゃなくて切手に寄付金をつける場合も含まれたことなんですが、先ほど申しましたその五項目の最初の社会福祉を進める団体といいますか、社会福祉事業というものを行う団体ということで、この身体障害者の方々への施設というものは配分し得るんじゃないだろうかというふうに解釈をしておりまして、その解釈が政府内部で認められるということになりますと、ことさら立法措置を講じなくてそのお年玉法の定めるところによって発行していく、こういうことに相なろうかと思う次第でございます。
#219
○白木義一郎君 大臣、そういうことで従来の例から言いますと、オリンピックあるいは高松塚の記念切手ということで発行されているわけで、また、来年の身体障害者年に対してもそういう記念切手を発行して国民の意識を向上させるというような御相談もなさっていらっしゃるように伺っておりますので、ぜひともその実現をお願いしたいのですが、従来のように、ただ記念切手だけだ、先ほど私が勘ぐったように、これ幸いと記念切手というようなことになりかねないので、そこで寄付金つきの、国民の気持ちにちなんで寄付も申し上げようというようなことで、あわせて多少の収益も考えられるんじゃないか、こういうように思いましてお尋ねをしたわけですが、いま御答弁がありましたように、やれば年内にできそうなお答えでありましたので、ぜひひとつその記念の年にちなんで、政府といいますか、政治家が弱い立場の方々に対してあらゆる角度から配慮をしてきたんだというような点を強調する意味でも必要じゃないかと思うわけですが、大臣のぜひひとつ御決意を伺っておきたいと思います。
#220
○国務大臣(山内一郎君) いろいろ貴重な御提言をいただきまして、記念切手につきましては過去の例もございますので、今度の来年の障害者年はどうしようかと、有力な参考資料となっているわけでございますので、そういう点も十分踏まえて、郵務局長からるる説明がありましたけれども、そういう点をさらに研究をさしてやってまいりたいと考えておるわけでございます。
#221
○青島幸男君 引き続き、いまの白木委員の質問の続き、気になりましたのでお伺いしますけれども、特に記念切手となりますと、コレクションのマニアの方がそのコレクションに加えられて保存されてしまうというケースが多いわけですね。そうなりますと、実際には郵便業務の対価として、有価証券としてお求めになられたものがコレクションに入ってしまうわけですから、実際には郵政省はそれに見合った業務を行わずにそれだけの金をいただいてしまうことになるわけですね。いわばその部分丸もうけと言っては失礼かもしれませんが、そういうことになるわけで、しかもお買い上げになる方はそのことを重々御承知の上でお買い上げになるわけですから、そのことをもって責め立てる気は私は毛頭ないんです。
 そういうことも、それこそ三種みたいに政治的な配慮で行われている値引き分も、それでカバーされて収支相償うからそれでいいじゃないかという部分もあると思いますけれども、そういうふうに、実際には業務を行わないのにコレクションとして入ってしまう分が何かもうけみたいな感じがするので、これをよいことに記念切手を発売して幾らかでも増収をしようじゃないかというような見方が出てくるんじゃないかと思いますけれども、そのこと自体は一向に構わないことだと思うんです、御了解の上でお買い上げいただいているわけですから。ですから、高額の記念切手をあえてコレクションに加えることをむしろ推進するといってはなんですけれども、十分計算の上で御発行になることも決して間違いではないと思います。ですからそれはいいんですけれども、そのコレクションに入ってしまう分というもの、割合なんというのはやっぱり郵政省はつかんでいらっしゃるわけでしょうか。
#222
○政府委員(魚津茂晴君) 実態はつかみたいということで、これは重要な経営上の数字でもございますので、ぜひ知りたいということでいろいろの機会にその数字を探るわけでございますが、正確なものはもちろんわかっておりません。ただ予算的に、やっぱり予算というのはなかなか厳しいものでございまして、そういったものが、先生がおっしゃるように、郵便料金を納付する証票という、本来の切手というかっこうじゃなくて退蔵されるというものについての収入はどう見積もるかというのは、当然これは予算上に問題がなるわけでございまして、そういう意味で、これは毎年、毎年やっているわけじゃございませんけれども、今日は予算上では四〇%がストックされるというふうに見ていいと思います。
#223
○青島幸男君 ああそうですか。四〇%――記念切手に限ってでしょうね。最近では一枚一枚の記念切手じゃなくて、シートで保存したりしますとその分価値が上がったりなんかしている。まあ投機に使っていらっしゃる方もおありになるわけで、これは郵政省の関知することじゃございませんで、御本人たちのマニアの間の取引でございますから一向に構いませんが、そんなに高い率だと私も思いませんでしたけれども、確かにがっちりどの程度がストックされてしまうかというのを把握するのはちょっとむずかしいことかと思いますね。
 というのは、差し出された郵便物に張ってあるのを消印をしましてそのままお届けしてしまうわけですから、お買い上げいただいた分と使用された分が的確に数字がうまく合うかどうかということは、一々局を通過する郵便物について大変な手間をかけてチェックしなければなりませんですね。それでも四〇%というのは私は相当高い数字なんで驚きましたので、これから赤字解消のために、収益を上げる分でもしこれが寄与する分が大きいとすれば、高額の記念切手をシートでお出しになって、これはもう了解を得られるわけですから、お買い上げになる方はいやだと思えばお買い上げにならないわけですから、それはそれなりの営業の施策としては一つの考え方だと思います。
 これを的確に把握することが、やっぱり一通、一通の郵便物の原価計算なんかにもかなり響いてくる問題なんで、今後はランダムでも結構でございますけれども、どの程度――四〇%というと、四五%になるか三五%になりますか、この一〇%の差はかなり大きゅうございますので、原価計算などの際に。ですから、的確に把握するような手だてをお考えいただくか、もう少し的確に把握するようなすべを講じられて、的確な数字をおつかみになる方がいいと私は思いますけれども、その点いかがなものでございましょう。
#224
○政府委員(魚津茂晴君) 私、予算上退蔵率四〇%というお話を申し上げたわけですが、これは毎年、毎年調査をしているわけじゃなくて、ある時期にそういった数字が決まったということで、ただ現実の姿からしますと、かなり一時の記念切手の退蔵率というものが落ちてきているのじゃないかという印象も私個人としては持つわけでございます。ですから、正確に収入を見積もるという一つの策としても、できるだけある時期に決めた数字ということでなくて、実態がどうなんだというようなことのわれわれの調査、これは必要であるということは同感でございます。したがいまして、機会を見て方法を考えまして、私たち自身の問題としてやってみたいというふうに考えている次第でございます。
#225
○青島幸男君 これは的確におつかみになった方が経理をつまびらかにする面でも適切だと思いますので、御努力を期待したいと思います。
 それから、「ふみの日」というのをお考えになっておられて、郵便物数の伸展といいますか、増加を期していらっしゃるようですけれども、予算規模としてはどの程度のもので、どういう手段でPRといいますか、それを行っていらっしやって、どの程度成果が上がっているというふうにおつかみになっていらっしゃるでしょうか。
#226
○政府委員(魚津茂晴君) この「ふみの日」を設けたことによって具体的な成果をどのように測定し、把握をしているかというようなことにつきまして、何分、郵政省としてこの制度を全国的な施策として決めましたのは去年の三月からでございます。したがいまして、「ふみの日」を設けたということによる収益というものが数量的にどれくらいかということは、私まだ把握をしていないわけでございます。
 むしろ私、「ふみの日」というものが一年たったらどれくらい上がったかという、そういう時間的に急いで成果を得るというよりも、やはり長い目で見た、要するに手紙文化というもののマインドを国民の中に定着をさせるというようなことが本来の趣旨でございまして、これをやったがゆえにどれくらいの収益になったかということは、もちろん私どもなかなかわかりませんけれども、本来、物数が減る、たとえば今度料金の値上げをお許ししていただくという場合に、従来であればこれくらい減ったというようなときにさほど減らなかった、あるいは従来の平均的な伸びがこの程度であった、それに対して昨年三月以降あるいはことしあるいは来年というようなことで、従来の物数動向のパターンがよくなったというようなことでも出ますと、われわれとしては、かなりその辺に「ふみの日」のキャンペーンというものがプラスになったという見方はできるかもしれませんが、しかしながら、私ども収入の増加ということの施策としては、先生方の御質問に対してお答えをさしていただいておりますように、「ふみの日」のキャンペーンだけじゃなくていろんな角度からやっておりますので、そうなるとまた「ふみの日」の因果性というものが必ずしも確定できないということになりまして、ともあれ、答えとしましては数量的にどうなるかというよりも、長期的な、そしてまた一つの国民に対するあるマインドを定着させるというふうに評価をし意義づけていきたいというふうに考えている次第でございます。
#227
○青島幸男君 おっしゃるお話よくわかりまして、そのとおりだと思います。
 で、多少のことを言っても、もう手紙離れした、いまの若い方なんか特にそうですけれども、それこそ若き日のラブレターの意味なんていうものをそんなに深く考えていらっしゃらないと思うんですよね。ですから、少しぐらいPRしてそれがどういうふうに結果にすぐ結びつくかということも、おっしゃるとおりなかなかむずかしい問題だと思いますけれども、しかし、そういうことをPRなさるということで手紙というものの楽しさというものを皆さんに御理解いただこう、しかもそれは誠実に私どもはお運びいたしますということをPRする意味では非常に意味のあることだと思います。しかし、一方で、そういう皆さん方の御努力がこれからの料金値上げのための郵便離れというようなものの前に水のあわになってしまいはしないかという気が非常にするんですけれども。
 たとえば今回の年賀葉書、大変に売れ行きがいいそうでお喜び申し上げる次第ですけれども、何ですか追加をなさったとかいうお話ですけれども、最近の新聞論調なんか見ていますと、何か駆け込み訴えみたいなかっこうで、次の年賀状はもう四十円になるからとても出せない、これが最後だからあえて物数を出すんだと。現に私の身近な者の中には、次からは出せないからこれで失礼しますという印刷物をつくっている方もおいでになるぐらいでして、それがゆえに売り上げがむしろいいんじゃないかという気さえするという、新聞論調なんかはやゆ的に書きますからそういうこともあると思うんですけれども、一方では全く事実として、国鉄さんなんかの場合は値上げをしたために客離れが起きまして、そのためにまたいままで考えもしなかった割引料金なんかを設けていることもあり得るわけですね。で、一方で、値上げをしたために国鉄離れが起きた、さあこれは大変だというのでまた割引の手だてを新たに考えている。周章ろうばいのかっこうがそのままあらわれているわけですよ。
 ですから、皆さん方がいままで御努力になって、「ふみの日」までも考えに入れられて御努力になってきたことが、一挙に二十円の値上げ、倍の値上げということで、通常毎年年賀葉書をお出しになる方は、一応リストなどをおつくりになって、だれとだれのところには失礼のないようにとお書きになると思うんですね。このリストのメンバーが大幅に次の年賀のときは減りはしないかという気がしまして、そうなりますと、皆さん方がいま試算していらっしゃることが試算どおりに動かなくなるんじゃないか。値上げしたために郵便物離れが大きくなって、いま試算していらっしゃるのが大幅に狂ってくるようなことになりはしないかという心配を私しているわけですけれども、その点は、簡単で結構ですけれども、どうお考えになっていらっしゃいますか。
   〔委員長退席、理事大森昭君着席〕
#228
○政府委員(魚津茂晴君) 私どものこの値上げと物数の動向という基本的な考え方というのは、大体二カ年たちますと郵便物というのは回復してくるという基本的な考え方で試算をしているわけでございます。ところが、いま先生おっしゃったようなことはわれわれ重々考えておかなくちゃならぬ点でございまして、そのためのいろいろの手だて、いろいろの施策というものが必要でございまして、先生のおっしゃるように、来年になったらうんと年賀葉書も現実に落ちてくるということのないようないろいろの条件づくりと申しますか、工夫をしていきまして、郵便料金を値上げして、そのことによって郵便離れになって、そして郵便の収支の試算なんというのは全然事実と乖離したということのないように精いっぱいがんばりたいというふうに考えております。
#229
○青島幸男君 それはもう毎回のことですけれども、たばこの値上げのときなんかに、こんなに値上げするんじゃもうこれを機会にいいしおだから禁煙しようと言って禁煙をお誓いになった方で、まあどの程度成功率をおさめていますか、その点は私もよくわかりませんしね。一挙に大幅な値上げが郵便離れを引き起こす、だからこそこの郵便料金の法定制を緩和して、逐次適宜見合うようにしていきたいんだというお考えも一理あるのも私は考えられはするんですけれども、いままで反対してきて、いまそう言うのもおかしいような気もしますけどもね。それは感じとしてはそういうものでしょうね。それはそういうことを私も願います。もし結果、そういうことになった時点で郵政省が周章ろうばいするようなことにならないことを私も望みますけれども。
 さて、その赤字解消のために葉書にCMをとるというようなことにつきまして、前回のこの委員会でも相当、前の値上げのときはCMをとったらどうだろうと言っておきながら、前回におきましてはCMをとるのはよくないんじゃないかというような身勝手な論法を展開しまして戸惑われたかとも思うんですが、前回大臣も御同席されておられまして私どものやりとりをお聞きいただいていると思うんですが、葉書にCMをつけるというようなことに関しましてはどのような御感懐をお持ちか、お聞かせいただきたいと思います。
#230
○国務大臣(山内一郎君) いろいろと工夫をいたしまして何とか赤字を少なくしてまいりたい、そのあらわれの一つが広告つき葉書ということで御提案を申し上げているところでございます。私は考え方はいいと思いますが、ただ広告の内容が、何でもかんでも広告であればいいというふうには、おのずから何か制限があるんじゃないかというふうに考えまして、その内容選択については十分注意をしながらこれを実施してまいりたい、こういうふうに考えているわけでございます。
#231
○青島幸男君 おっしゃるとおりだと思います。特に家電の機器なんかでテレビなんかのコマーシャルをとります場合に、NHKにしても民放にしても、それは直接郵政省の指導監督下に置かれている業務ですから、これは郵政省の葉書に何とかテレビというのがつきますと、郵政省お墨つきみたいなことになっちゃうわけですね。そうなることは郵政省が推進しているようなかっこうに受け取られやすいですし、そうなった場合に、たとえば事故だとか、独禁法その他の法律的な問題が錯綜してきたりした場合にとっても困るでしょうし、たとえば企業については、これが安心と言えるようなものはまず珍しいというか、ないと考えた方がいいんじゃないかと思うんですね。
 たとえば夢にも思わなかったものが発がん物質として食品の中に添加されておるというような場合も出てまいりますし、これは心配ないだろうといって輸出なんかの面でもかなり業績をおさめていたはずの自動車が、ある日欠陥自動車として告発を受けたりするというようなケースがありますと、これはCMの契約をして、これこれの対価を得てこうやったものだから当方は一切かかわり合うことじゃございませんというふうにはまいらないと思うので、その点、大臣、いまの御発言にありましたように、何でもかんでもとればいいという考え方はきわめて危険なんで、その点あえて慎重にひとつ御配慮いただいて、そういういままでの郵政の信頼を少しでも傷つけるようなことの起きないように御配慮いただきたいと思いますけれども、前回、私申しましたのは、そういう懸念があればこそ、少しぐらいのCM料といいますか、コマーシャルをやることによって上げられる収益が大した金額でないんなら、むしろその危険を冒すことは間違いだという論点から申し上げたわけでして、それよりも、政府機関でやっているような広報料に値するものですか、それを取り上げる方がいいだろう。あるいは、もしこれは取り上げられるとすれば一時的なものでしょうか、それともそのまま定着させて長年にわたってやろうとなさっているようなものなんでしょうか。その点はどうなのか、明確にひとつしていただきたいと思いますが。
#232
○政府委員(魚津茂晴君) もちろんこの新しい制度というものは、実施をしてみてその反響、成果ということをうかがいながら手直しをする、場合によっては存廃を決定するというようなことで考えておりますので、私ども、CMつきの葉書を出したということで、青島先生からやめておけと言われたのにスタートしたのだから意地でも続けるという気持ちはさらさらございませんので、その反響を見ながら、よければさらにずっと恒常的なものにしたいし、またそれを願っておるわけでございますが、全然思惑外れで結果が期待しているものが出なかったという場合には、これは廃止していかなくちゃならぬ、こういうふうに考えている次第でございます。
#233
○青島幸男君 それで、CMをとることについての賛否は一般の方々の中にはあると思うんですね。その方々を説得する一番いい方法は、CMをとらしていただきますが、そのかわりにこういうことが行われますという具体的な事実があれば、これは一番説得しやすいと思うんですね。たとえば、いままでこの委員会でも何回も議題になりました三種郵便の、特に身障者関係の郵便物については値上げを差し控えさせていただきます、
   〔理事大森昭君退席、委員長着席〕
そのかわりコマーシャルをとらしていただきますというような、一番具体的な例ですよ、必ずしもそうしろと申し上げているわけじゃなくて、そういうふうな何かだれにでもわかりやすいエクスキューズがきちっとあれば一番わかりやすいと思うんです。そうでないと、そういう危険まで冒してコマーシャルをとる必要はないんじゃないか。しかもコマーシャルがもたらすところの意味合いというものは、郵政百年の情熱と歴史が築いた郵政の伝統が裏づけするわけですから、それをないがしろにして云々するんだったら、CMをとるんだったらせめてこの程度のものは見返りとしてあるという明確な何かがあるということが一番利用者にとってわかりやすいことだと思いますが、何かこれに限ったことじゃございませんが、そういうお考えもございませんか。
#234
○政府委員(魚津茂晴君) 先日もお話をしましたように、私ども実質的には青島先生は生みの親というふうに考えておるものでございますが、これは私、出すことのエクスキューズというようなことでなくて、私ども提案趣旨説明から一貫しておりますのは、いわば郵便料金を上げさしていただく、それこそその見返りの一つとしてこの広告葉書というものを位置づけている、つまり四十円になった場合に、もちろん金額は確定しているわけじゃございませんけれども、構想という意味で申し上げてきたわけでございますが、広告つき葉書をお買い求めになる方がおいでになれば三十五円でお買いになっていただくというようなことと、それ自体エクスキューズになるような施策を伴いながらということじゃなくて、私ども、これが一つの国民の皆様方の利便を図る、あるいは広い意味での見返りというふうに位置づけている施策でございますので、私ども先生のおっしゃるような意味でのものは特に考えていないわけでございます。
#235
○青島幸男君 それはそれで結構ですけれども、それにあわせて、前回はそんなけちなCMつきの葉書をやるんならお中元つき暑中見舞い葉書を、これがもしうまくいって二十億以上、それこそお年玉ぐらい売れればかなり有効な財源になるんじゃないかということを申し上げましたが、即答ではございませんが、お年玉つきがあるんだったらお中元つきがあってもいいんじゃないかという考えを私申し上げたんですが、その点については大臣いかがなもんでしょうね。
#236
○国務大臣(山内一郎君) 一つの貴重な参考の御意見として承っておきます。
#237
○青島幸男君 それこそ独立採算制というものを堅持なすっていて収支相償だということでやっていらっしゃるんでしたら、一般の企業だったらこの程度のことは当然考えていかなければ、もうこれだけの赤字を抱えているんでしたら成り立っていかないはずですし、現にお年玉つきがあるんですからそれも可能だろう、もしそれが可能なら、なりふり構わずということになれば、それこそ宝くじつき葉書を出してもいいんじゃないかという考えまで、その辺のよしあしは別としまして、そのぐらいの積極、果敢な考え方を反映させていかなければ、国民の納得するような活発な企業運営にはならないんじゃないかということを前回も申し上げたんですが、その点を踏まえて、いっそ、ただ値上げだけに頼るばかりではなくて、いろいろ工夫、施策を交えて国民の理解がいくような運営にしていただきたいということを重ねて申し上げるわけですけれども。
 さて、さまざまなことが通信の中にも錯綜してまいりまして、きょうも電話料金の値上げなどということも発表になっておりましたようですが、電話の使用のされ方、それから信書の使用のされ方というのが、最初、郵政の歴史の中で考えまして電話の普及率がこれほどになるとも思わなかったし、テレビというようなものの普及も考えてはいなかったのはもちろんでございますけれども、郵政業務あるいは通信の業務の中の占める割合がこんなに大きく変革してくるとは夢にもだれも思わなかったと思うんですけれども、そういう意味では総合的な通信行政のあり方というものを一遍翻って考えてみる必要があるんじゃないか。これは前回に大臣にこの点に関して御意見をいただきたいと思うということを私通告申し上げているんですけれども、前回、私が興奮いたしまして話がそこまで及ばずに終わってしまいましたが、そういう大局的な意味で、これからの通信業務、手紙も電話も含めまして、そういう広い視野で物を考えて個々の問題をより深く追求していって、それが総合的にどうつながり合っていくか、それが国民の福祉の増進にどう結びついていくかということを考えてみる必要があるんじゃなかろうかという視点にいまやわれわれいると思いますので、最後に、その辺に対する大臣の基本的な御見解を承りまして、質問を終わりたいと思います。
#238
○国務大臣(山内一郎君) 通信の手段といたしまして電話と郵便だけ取り上げてみたいと思いますけれども、本当に電話は全国自動化されまして、スピーディーに用件を達成できる一番有力な手段に相なったわけでございます。ただ、これは大体、私は事務的といいますか、用件だけを足すというような方向へ私はいっていると思うんです。それから手紙の郵便の方はやはり書いたものが届くという、これはちょっと電話ではできないものでございますし、また、電話で話しにくいようなこととか、複雑で手紙に書かざるを得ないこととか、そういうような、これはほんの一例でございますけれども、友人同士の友愛を深めるとか、孫がおじいさん、おばあさんに習った字を書いて出すとか、これは電話でなかなかできないですね、こういうようなこれはほんの一例を申し上げて、やはり手紙、通信による郵便物のこれからの行き方というものは、そんなに急に伸びるということはありませんけれども、やはりこれは少しずつ伸びていくものである、こういうふうに考えます。
 ただ、その中で確実性はいまも大体確保されておりますけれども、送達の速度の問題、これはちょっと形式は違いますけれども、たとえば電子郵便等を使えば送達は早くなっていく、こういう方向も進む一つの道でありまして、確実ということとスピーディーであるということ、こういうことで郵便事業をさらに発展をさしていくのがこの世の中の要請ではなかろうか。こういうふうに両方考えまして、以上のような考え方を申し上げたわけでございます。
#239
○赤桐操君 去る六日の本委員会において御質問申し上げた小包料金問題について、当日における郵務局長の答弁等を中心といたしまして二、三整理をしておく必要がありますので、重ねてお尋ねをいたしたいと思います。
 六日の逓信委員会において、私は、郵便の赤字といっても、信書と小包にこれは大別してみるときに、その赤字の大きな原因は小包にあるということを指摘をいたしたはずであります。また、わが国の郵便法あるいはまた今日まで百年の歴史の中で、その発展してきた経過の中では当然信書の送達が主たる任務であり、小包送達というのは付加的サービスであるということは、これは法の精神でもあると同時に、いろいろの各種調査委員会等における報告の中でも明らかにされております。郵政省もそういう考え方で来たと思いますが、それだけに、小包が将来どういうような運営をされるべきであるかということについては、大変これは重大な問題であろうと考えるのであります。
 そこで、先般の私の質問に対します郵務局長の答弁の中で、小包の利用が現在の十倍にふえるか、あるいはまた料金を現行の三倍に値上げするか、こういう形をとれるとするならば収支相償うところまでいくであろう、こういう考え方を私の質問に対して明らかにしておるわけであります。
 まず最初に、利用を十倍にするという問題からひとつ伺っておきたいと思いますが、その場合には要員増あるいは施設の増、とうてい現行の小包をさばいていく体制の中では不可能だと思いますが、そうしたものも総合的に含めていろいろの考え方が出てくると思いますが、この点についてどういうふうに展望されますか。
#240
○政府委員(魚津茂晴君) 私、最初に釈明といいますか、私の立場を少しく述べさしていただきたいと思うわけでございますが、先日、この小包の現状、将来展望という関連での赤桐先生からのいろんな質問の中に、私確かに、仮に小包というのが料金を三倍程度、それから何らかの施策を講じたと仮定して物数を十倍程度にするとすれば、それはそれなりに経営的にペイするというような趣旨の発言をしたわけでございますが、これは私、先生の受けとめ方について私の真意が伝わらなかったとすれば、私自身これは反省をし、不徳のいたすところだということでおわびをしなくちゃならないわけでございますが、私がまずお答えする前に特に申し上げさしていただきたいと思いますのは、とにかく小包というのが今日赤字の大きな原因になっているという事実、そして将来においてもいまのままで進むならば小包の赤字という事態というものが改善されないという事実、これはわれわれとしては認めざるを得ないわけでございます。しかしながら、一方では公共性という立場で、もうからないからやめてしまうということも郵便事業の使命としてはできないということから、いろんな私たち模索をし、いろんなことについて少しでも手がかりになるものがあればということで検討しておりますということで、省内にも、郵便の問題のうちでとりわけ小包の問題という意味で小包協議会をつくりましていろんな議論をしておりますという話をした中で、たとえばこういう話も出ております、こういう一つの見方もありますということで申し上げたわけでございまして、私自身料金を三倍にする、物数を十倍確保するようなことを現実的な、具体的な解決策として持っていないわけでございます。ただ、観念的な総収入というマクロ的な一つの傾向を出しまして、どの辺になると、量的にいって、あるいは料金的にいってバランスがとれるかというような議論の中から出た数字でございまして、私自身は三倍に料金をするというような料金の改定によるこの小包問題の解決、あるいは仮に計算をすれば、十倍の物数を引き受けるとすればそれはそれなりに損益というものがバランスがとれたかっこうになるということを、具体的な今後の方向として考えているものでないということをひとつお含みおき願いたい、かように私から冒頭お願いを申し上げる次第でございます。
 そこで、十倍になれば、その場合の収入というのがどれくらいになって、そしてコストというのはどれくらいになるかというのは、いま申し上げたマクロ計算から一つの計算を立てたやつでございまして、その場合に定員がどれくらいになって、局舎がこれくらいのスペースを必要とするというような積み上げ計算というようなことでやっているわけじゃなくて、大数的な計算というものをやりましたので、そういう意味での本当のマクロなんですが、十倍の物数が出れば大体収入としては九倍程度、そして費用は六倍程度増加するというような数値をもとにして先ほど仮定の話として申し上げた次第でございます。ひとつ冒頭申し上げたことを御了承していただきましてよろしくお願いをいたしたい、かように思う次第でございます。
#241
○赤桐操君 私はこの前の質問の中で、この答弁が出る前後のやりとりは、少なくとも郵便事業の中で一番大きな問題は小包になっておる、それの将来展望がなくてはならないではないか、将来どういうビジョンを描くんだ、こういうことを求めながらの質問であったはずなんです。そこにそういう意見が出てきているわけなんです。それはしたがって、現在は一つの成熟した考え方を持っていないけれども、そのときの苦し紛れに出たふだんいろいろ検討中の言葉にすぎません、こういうことであるならば、私の方も未成熟な内容としてこの際は不問に付したいと思いますけれども、少なくとも、やはりこういう公式の場で、ビジョンをあなたにいろいろ求めている、そのトップの立場としての責任ある答弁としては、これはいささかいただけないと思うんですよ。
 十倍論、三倍論というのはだれが考えてみても、素人が聞くなら別だけれども、少なくともこの道で苦労をしてきた者が聞くとすれば、これはできない相談だとしか受け取れないんだ、そんなものは。もっと突っ込んで申し上げれば、郵政当局はもうすでにこの小包や郵便の赤字問題についてはさじを投げているんだ、これに対する赤字解消の本当の意欲を喪失しているんだ、このようにしか受け取れなくなってくるんですよ、事務当局としての立場を。したがって、こういう答弁について私は自後慎んでもらいたい、このことを一つ申し上げておきたいと思う。私どもが質問をいたしておるのは、真剣にただしておるわけなんであって、それに答えられない未成熟のものはすべきではないと思う。郵務局長いいですか、それで。
#242
○政府委員(魚津茂晴君) 私、先ほど釈明させていただいた趣旨で申し上げたわけでございますが、ただいまの赤桐先生のお話、十分念頭に置きまして、今後気をつけて処してまいりたい、こういうふうに考えております。
#243
○赤桐操君 次に、いま大変問題になってきております郵貯の問題を先に一つ片づけたいと思います。
 郵政省側の御答弁を求めたいと思いますが、ただいま現在、郵便貯金の残高を明らかにしていただきたいと思います。
#244
○政府委員(鴨光一郎君) ただいま、約で申しますと五十七兆円ございます。
#245
○赤桐操君 そうしますと、この五十七兆円というのは大蔵省資金運用部資金の中の何%に当たるものであるか。
#246
○政府委員(鴨光一郎君) 約六〇%でございます。資金運用部残高の中の比率でございます。
#247
○赤桐操君 保険の方の金も入っていると思いますが、これは財投の方の予算の中でやられるのかな。一兆何ぼ入っているでしょう。
#248
○政府委員(鴨光一郎君) 私の手元にございます資料で申し上げますと、五十五年度の財投の当初計画約二十兆円の中で、簡保の資金が約一兆六千九百億円という数字に相なっております。
#249
○赤桐操君 資金運用部資金の中の非常に大きな比重を占めている郵便貯金と保険の方の金であろうと思いますが、この郵貯の五十五年度の目標と、その達成の状況についてはどういうように見ておられますか。
#250
○政府委員(鴨光一郎君) 五十五年度の目標は七兆九千億でございますが、現在までの増加の状況でまいりますと、実は五十四年度が大変悪うございましたのに対しまして、五十五年度はこの目標が達成可能であろうというふうに見ております。
#251
○赤桐操君 続いて、五十六年度の目標について伺いたいと思います。
#252
○政府委員(鴨光一郎君) 五十六年度の概算要求で提出をいたしております目標額は八兆九千億円、これは元利合計の金額でございます。八兆九千億円を予定いたしております。
#253
○赤桐操君 こういう目標は郵政省だけでおつくりになるんですか、それとも大蔵省関係、資金運用部等との相談の上で決定をされるものであるか、その点を明らかにしていただきたいと思います。
#254
○政府委員(鴨光一郎君) 基本的には私どものいわゆる予算上の計画額として決定をいたしておりますが、これを達成いたしますためのもろもろの経費といった側面におきましては大蔵省と話をしておるところでございます。
#255
○赤桐操君 そうすると、五十五年度の七兆九千億円のこの決定をしたときには、大蔵省は郵政省と合意の上で行われておる、スタートを切っている、こういうように理解していいんですか。
#256
○政府委員(鴨光一郎君) 合意と申しますか、大蔵省もこの数字を十分認識して予算が決定されておるというふうに考えております。
#257
○赤桐操君 大蔵省からもいろいろ注文が出るんじゃないんですか。たとえば五十四年度の中では、少し郵貯の目標が不振であって余り達成できなかった、五十五年度はひとつ足らないのでもう少しふやしてくれとか、あるいはまた市中間等におきましても財投の資金が相当枯渇してきている、こういう場合においては、資金運用部からもかなり郵政省にも過去何回かいろいろとそういう働きかけもあったということを私たちも聞いておるけれども、そういう関係というのはどんなふうになされているんですか。
#258
○政府委員(鴨光一郎君) 昨年度ではございませんが、昨年度以前二、三年度につきましては、概算要求をいたしましたときに、大蔵省の方からもう少しふえるのではないか、ふやす余地があるのではないかというふうな話があった事実はございます。
#259
○赤桐操君 そういうことだろうと思いますね。
 それで、五十六年度の財投の各機関からの要求については、五十五年度の要求よりもかなり大きな、上回った要求が出ているようでありますが、この点について大蔵省いかがですか。
#260
○説明員(亀井敬之君) 五十六年度の財政投融資計画に対します要求額でございますけれども、八月末で締め切りました五十五年度計画額に対します伸び率は、対前年二三・六%という要求になっております。
#261
○赤桐操君 重ねて伺いますが、これは大体総額にすると十八兆円を超えることになると思いますが、大体その辺のところをねらっておることになりますか。
#262
○説明員(亀井敬之君) 金額を申しおくれましたが、五十六年度の財政投融資の要求額総額は二十二兆四千七百三十六億円、こういう数字になっております。
#263
○赤桐操君 五十六年度の財投の資金需要との関係から見まして、郵貯の目標は、五十六年度八兆九千億というのは多過ぎると思っているのか、それとも少ないと思っているか、適当であると思っておるのか、具体的に御答弁願いたいと思いますがね。
#264
○説明員(亀井敬之君) 五十六年度の貯金の目標額、いま先生御指摘の金額は八兆九千ということでございまして、五十五年度は七兆九千でございますので、たしか一二・四%の増ということでございます。
 先ほど私が申し上げました要求額は二三・六でございますので、要求を満たす伸び率ではありませんが、しかし、要求の中にはいろんなものがございまして、現在事務的な作業をいたしておりますけれども、財政投融資計画の中身につきましてもできるだけ洗いまして、要求を圧縮していかざるを得ない状況でございます。
#265
○赤桐操君 ことしの財投を圧縮するといたしましても、かなり強いそれぞれ各政府系機関からの要求も出ていることであろうし、また今後のいろいろ推移等の中から限界が出てくるだろうと思います。そうすると、大体結論的に言って八兆九千億という五十六年度の目標、これについてはまず郵政省に達成してもらいたい、こういうようにお考えになっているかどうか。
#266
○説明員(亀井敬之君) 私ども計画作成作業をいたしておる者といたしましては、五十六年度目標額が達成されることを望んでおります。
#267
○赤桐操君 続いて伺いたいと思いますが、十一月十四日の新聞では、郵貯を見直しをするための審議会を設けるということが大きく報道をされております。このことをめぐりまして、郵政審議会が去る十四日、十八日両日にわたって開かれているようでございますが、この中でも本問題をめぐってかなり厳しい意見が交わされたということを伺っておるわけでございますが、これは一体その真意はどういうことであろうか伺っておきたいと思います。
#268
○説明員(佐藤徹君) 先生御指摘の十四日付の新聞報道でありますが、これは十一月の十三日に相互銀行大会というのが行われまして、この大会の席上、大蔵次官が大蔵大臣の祝辞を代読いたしました。その祝辞の中身でございますが、祝辞の中では郵便貯金でございますか、郵便貯金の問題については、広い視野からいろいろ検討していかなければならないと思っておりますというくだりがございます。このごあいさつがあるだけでございまして、それ以上に御指摘のような、あるいは新聞報道にありますような、見直し審議会のようなものをつくるとか、つくりたいとか、そういったことは言及をいたしておりません。大臣のお気持ちとしては、日ごろ国務大臣としていろいろ郵便貯金の問題についても考えておられることはあるわけでございまして、そういったお気持ちを祝辞の中でお述べになったものとわれわれ理解しておるわけでございます。
#269
○赤桐操君 重ねて伺いますが、いまのあなたの御答弁の中で幅広いものを考えているということを言われましたね。従来のものより幅広いものを考えておると言われましたね。幅広いということは、具体的なことを言うとどういうことになりますか。
#270
○説明員(佐藤徹君) 幅広いと申し上げましたでしょうか。私、大臣が日ごろから考えておられるところを申し上げたのだと思いますが、広い見地から郵貯の問題も考えていかなきゃならぬということを祝辞の中で申し上げたということを、私、答弁の中で申し上げたつもりでございます。
#271
○赤桐操君 そうすると、その広い見地からということになるというと、たとえば具体的に言うと、いま郵政関係の審議会というと郵政審議会というのがありますね。ここでいろいろ諮問してはその答申に基づいて具体的なものを実施されているわけですが、こういうものとは違うものをつくるということですか。
#272
○説明員(佐藤徹君) 大臣の申されているのは、そういう審議をする場とか、意見を交換する場を言っているのではなくて、広い観点から郵貯の問題を考えていきたいということを申し上げているわけでありまして、審議会としてより広いものとか、そういうことを決して申し上げているわけではないと思います。
#273
○赤桐操君 資金運用部の資金というのは、戦前から私は古い歴史があると思うんですよ。わが国の資金が一本化されて、戦争中にこれは大変いろいろ戦争目的遂行のためということでもって資金が動員された経過は別といたしましても、戦後におけるところのこの資金運用部の金の力というものは、私は日本の時代時代を支えてきた大きな推進力であったと思うんです。たとえば終戦直後における荒廃した復興の中におけるあの公共投資や多くの復興計画の基礎をなしたものは、やっぱりこの資金運用部資金であったと思う。さらにまた引き続いて、その後におけるところの景気を上昇せしめながら産業を復興させて、やがて高度経済成長をつくり上げていったのも、その推進力は、私はこの資金運用部の金だったと思う。また、オイルショックその他の経過があって、日本はかなりの期間にわたって、相当立ち上がれないだろうと。しかし、その後いろいろな条件が総合的に作用したとは言いながら、今日の状態をつくり上げてきているというのも、やはりこの資金運用部の金、財投の第二の予算と言われるところの力の大きなものがあったと私は考えておる。このことは、私だけでなくて、今日そういう評価となっているんですね。
 こういう状況の中で、それぞれの時代時代で産業基盤の確立なり生活基盤の確立なりを、歴史的な中でその役割りを果たしてきたというのが今日までの経過であったと思うんです。少なくとも、冒頭伺ったように、その大半をなしているものは郵便貯金であります。これは、法律によって徴収された金ではなくて、積み立てている金ではなくて、国民の善意と任意によって積み立てられる金であります。それが現場の郵便局の第一線の労働者の皆さん方と一体となって大きな信用をつくり上げながら今日これだけの膨大なものを積み上げるに至っておる、こういう経過を考えてみまするときに、私はこの資金運用部の中の郵貯の比重というものは非常に大きなものがあろうと思うんです。今日まで社会資本の充実に活用されてきたその意義というものは、これは高く評価されなきやならぬと思うんです。そうして同時に、これからも私はそういう大きな時代時代の役割りを果たしていくその推進力になるであろう、同時にまた大きくその需要が増大するであろう、こう思うんですが、この点についてはどう考えておられますか。
#274
○説明員(佐藤徹君) 資金運用部資金あるいは財政投融資というものが、わが国経済の中でこれまで非常に大きな貢献をしてきたという事実、それから現在同じように非常に大きな貢献をしつつあるし、また将来もそういう期待をされているという事実、これらの点についても全く異存はございません。私ども同様に考えております。
 それから、そういった資金運用部資金の中で郵便貯金の資金に占める比重は非常に高く、したがって、郵便貯金が日本の経済発展あるいは国民生活の安定に非常に大きな力となってきた、現在もそうであるし、これからもそうであろうという先生の御指摘については私どもも全く同様に考えております。
#275
○赤桐操君 そういう状況の中で、私はいろいろいま大蔵大臣の発言なり、あるいは先ほどお伺いいたしましたところが相銀の大会で次官があいさつをされたということでありまするけれども、何か郵貯の大きく発展をしていくこの形に対して、かなりいろいろの批判が集中してきておるように思うんです。
 そこで、先ほどの、午前からの大蔵省の方の御答弁の中で、郵便貯金には赤字がある、こういうことをしばしば言っておられた。郵政当局に伺いたいんですが、郵貯の赤字というのは幾らぐらい現在あるんですか。
#276
○政府委員(鴨光一郎君) 五十四年度で申し上げますと、これは赤字ではございませんで単年度九百十七億円の黒字でございます。ただし、それまでの前五年度に、四十九年度から五十三年度にわたりまして赤字がございます。それの累積分を差し引きいたしまして、五十四年度末の赤字累計が千九百三十五億円となっております。
#277
○赤桐操君 差し引いて幾らになるんです。千幾らになりますか。
#278
○政府委員(鴨光一郎君) 千九百三十五億円の累積赤字でございます。五十四年度末の数字でございます。
#279
○赤桐操君 この赤字はいつごろから出ておりますか。
#280
○政府委員(鴨光一郎君) 四十九年度に六百二十一億円の赤字が出ております。それから、引き続きまして五十年度、五十一、五十二、五十三年度まで赤字が続いております。
#281
○赤桐操君 それで五十四年度は黒字だ、こういうわけでありますが、その累積赤字が千九百億。そうしますと、この赤字というのはどういう意味の赤字なんですか。
#282
○政府委員(鴨光一郎君) 郵便貯金特別会計でございますけれども、このお金は先ほど先生のお話にございましたように、資金運用部に預託をすることになっております。で、預託いたしましたものに一定の利子がつきまして、これが郵貯特会の収入の大宗をなしております。一方でお客様に利子等をお支払いいたします。そのいわゆる利子等を含めた支出、その大宗を占めます支払い利子と、それから預託利率のこの利差というものか赤字、黒字を生じます大きな要因であるというふうに考えております。
#283
○赤桐操君 そうすると、四十八年までは赤字がなかったんですね。それで五十四年が黒字になる。そうすると、四十八年までの間というのは利差が十分に大蔵省から来ておった。ところが、四十九年から五十三年の間はこれが残念ながら大蔵省の方からの利差が少なかったために赤字になってきている、こういうように理解していいですか。
#284
○政府委員(鴨光一郎君) 四十九年度からの赤字につきましては、その当時からいま申し上げました利差が縮小してきたために生じたということで、先生の御指摘のとおりでございます。
#285
○赤桐操君 郵政省の方ではお客さんから貯金を預かって、そこに一定の利子をつけていく、これは契約でありますからきちっとやらなきやならぬでしょう。この郵政省で集めた金は挙げて大蔵省に入ってしまうんですね、資金運用部へ積立金で入っている。その預託された金が大蔵省によって運営をされていく。そして郵政省の方には一定の入ってきた金に対する利益金が出されていく。その差額をもって郵政省の貯金会計が運営されている。こういうことになるならば、少なくとも大蔵省と郵政省の間でマイナス現象を生ずるようなばかな話はないんじゃないですか、このことは。マイナス現象が発生するということはあり得ないんじゃないですか。大蔵省の方からはきちんと郵政省の方に必要な経費というものは支払われるべきではないんですか。郵政省が窓口で全部この金は扱っているわけでしょう。その扱った金は郵政省は使わないで、挙げて大蔵省に納めているわけでしょう。大蔵省がそれを運用しているわけでしょう。運用している側がこれを補償しないでどこでこれを補償してくれるんですか。それは郵政省の赤字ということにはならないんじゃないかと私は考えるんだが、この点はあなた方はどう考えているんですか。
#286
○政府委員(鴨光一郎君) 先生御指摘のように、郵便貯金特別会計の収支につきましては、収入のすべてが、大宗が、大部分と申し上げてもよろしいんですけれども、預託利子によって賄われる。一方、支出のかなりなものがお客様に対する支払い利子ということでございます。支払い利子が上がる割合に対しまして預託利率の引き上げの状態が小さいという場合に赤字が生ずるという現象になってまいりますので、御指摘のように、郵政省といたしましては、郵貯特会に赤字が生じないように常々大蔵省にはこの預託利率の引き上げといったこと、あるいは現状を少しでも改善をするための要望をいたしております。しかし、結果としてそういう現在赤字という状態が生じてきております。四十九年度から五十三年度までの赤字という現象。それに対しまして五十四年度黒字という状態が出てきているということでございます。
#287
○赤桐操君 去る九月二十五日ですか、決算委員会の場における論議の中でも、郵便貯金の特別会計は現在もずっと赤字だということが論議されておるわけでありますが、これに対して、少なくとも外務員がかなりの人数がおるし、あるいはまた奨励手当などもかなり外務員に支給されている、そういう状態が述べられて、郵政事業、特にこの郵貯の方の赤字が今日続いておるんだというような論議が出ておるようでありますが、私はやはりいまの話によると、郵政省が運営をしてこの金で利益金を上げているならば話はまた別でありますけれども、郵政省が運営の任に当たってないわけですね、これは。挙げて郵政省はかき集めるだけだ、集まったものは全部大蔵省に上げてしまう。そういう中で大蔵省は、理財局を中心としてこの運営に当たっておるはずでありますね。その大蔵省が郵政に対して赤字を発生せしめているということについては、これは郵政省に責任を問う筋合いの問題じゃないのじゃないかと思うんだな、ぼくは。大蔵省の考えはどういうように思っておりますか。
#288
○説明員(亀井敬之君) 御指摘の点でございますけれども、郵便貯金のお預けをいただいておりますお金に対しまして、利払いを私どもはいたしておりますが、その利払いはまた別途お預かりをいたしましたお金を国債を持つとか、地方公共団体へお貸しするとか、あるいは政府関係の特殊法人等にお貸しをするとか、そういった収益で預託の利息をお支払いしているわけでございます。
 御指摘の預託利率の問題でございますけれども、私どもは預託をしていただいておられる方々のお立場ももちろん十分考えながら金利を決めていくわけでございますけれども、しかしまた、私どもが財政投融資として運用いたしていきますに当たりましては、やはり公共の利益の観点から運用をするというのもございます。いわば有利に運用するという要請と、それからまた公共の利益に運用するという両方の要請がございます。公共の利益にということは、できるだけ政策目的に従って低利で安定的にお貸しをするという面もございます。こういった両方の要請を常々あわせ考えまして、全体の預金金利その他プライムレート、政府関係機関貸出金利のバランスの中で預託利率も決めさせていただいておる、こういう状況でございます。
#289
○赤桐操君 いずれにいたしましても、結論はきわめて簡単なんであって、集める方は郵便局だ、郵政省、使う方は大蔵省、こうなっているわけなんで、したがって、その大蔵省の方から少なくとも郵政省の方に、運用から出てくるところの利益金を適切にそれこそ還元されるような形でなければ、これは郵貯の会計というものは成り立つものではないだろう、こういうように私は考えるんですよ。大臣のお考えはいかがですか。
#290
○国務大臣(山内一郎君) 赤桐先生のお説のとおりだと私は考えています。
#291
○赤桐操君 これは私はだれが聞いてもそうだろうと思うんですね。いろんな答弁がなされているようでありますけれども、まことに私には不思議でならないことだと思っております。
 そこで、したがって私は別に郵政省の肩を持っているわけじゃないけれども、そういう立場ではないが、どう考えてみても筋目の立たない話だ。赤字、赤字と言うけれども、その赤字は何だと聞いてみるというと、いまのような経過だ。私はこういう矛盾した運営というものはないだろうと思うんですね。これはこれからどういうように解決をしていかなきゃならないのか、いろいろ方法はあると思うんですけれども、貯金局長、郵政当局はどう考えておられますか。
#292
○政府委員(鴨光一郎君) 郵便貯金のお金と申しますものは、国民のために簡易で確実な貯蓄手段を提供するという結果から生まれたものでございます。それの運用につきましては、先生いま御指摘のように公共的な部門などに対する運用に振り向けられているわけでございます。同時に、郵便貯金の特別会計の収支という面からいたしますと、これはできるだけ有利に運用される、したがって、結果として郵貯特別会計が赤字にならないようにしていきたいという気持ちを強く持っておりますが、いわばその資金の運用先と申しますか、こういった面につきましても、現在いろいろな論議がなされておりますけれども、われわれこういう大事なお金をお預かりをした立場からいたしますと、預託をいたしております資金運用部におきます資金の有効な運用、あるいは効率的な運用といった面についてはわれわれ強い関心を持っておりまして、会計の面といたしましても、またいま申しました運用という面におきましても、いま申し上げたような運用が図られるということを強く希望をしているわけでございます。
#293
○赤桐操君 預託利率というのは幾らになっているんですか、いま。
#294
○政府委員(鴨光一郎君) 現在は八・五%でございます。
#295
○赤桐操君 それで、この利率そのものが上がったり下がったりするわけですね、要するに。
#296
○政府委員(鴨光一郎君) そのとおりでございます。
#297
○赤桐操君 したがって、こちらの方は支払わねばならないものは変わらないから、その分だけ下がった場合には赤字が出てくる、こういう理屈になるわけだ。
 そこで、私は伺いたいと思うんだけれども、六十兆円、七十兆円とだんだん発展していくわけでありますが、この金というものも、私はしばしば大蔵当局にも伺ってまいりましたけれども、資金は一本化しておかなければ、これは有効でないという答弁をしばしばされてきましたね。大蔵省は、資金運用部にこういう資金は集中しておかなければ有効でない、今日もそう判断されているか。それとも、これからはいろいろ別途の方法を考えて、そうした矛盾の発生しないようなことも考えられるかどうか、この点伺っておきたいんです。
#298
○説明員(亀井敬之君) 御指摘の点でございますけれども、私どもはあくまでも資金は一本化しておくべきではないかというふうに考えております。
#299
○赤桐操君 最近の政府系金融機関が、使い残しの金も大分多いようだし、それも一年や二年じゃなくて、各年度にわたってそういう傾向が出されてきておるし、あるいはまたその用途先の状態等におきましてもしばしばトラブルも起こしている。こういう現状等からするならば、資金運用部の資金の運営のあり方についてはやはり一つの転機が来ているんじゃないか、私はそう考えています。したがって、この資金の運営のあり方についてはこれから抜本的な体制をひとつ立てるべきだ、こういうように考えるわけでありますが、あなた方は考えていないんですか。
#300
○説明員(亀井敬之君) 御指摘の財政投融資計画の不用額のことだというふうに承りましたが、昭和五十三年度は御指摘のように、若干弁解めきますけれども、五十二年の秋に計画をつくりまして、当時は景気振興のために予算、財政投融資いずれも大型のものを組むという方向でやってまいりました。五十三年度はその年間の計画が走り始めましてからも六千億に及ぶ追加をいたしたりいたしましたが、五十三年度自身は大変金融緩和といったような事態に相なりまして、一兆五千億を超えるような不用を出してしまいました。私どもはそういうことが決していいこととは思っておりませんし、その後五十四年、五年と努力は重ねてまいったつもりでございます。五十四年度は五十三年度に比べまして不用額も七千二百億ぐらいということで、前年五十三年度に比べますと半減をいたしておりますし、また現在進行中の五十五年度計画は、財政投融資全体で伸び率といたしましても八%といったような一けたの伸びで、二十二年ぶりぐらいの厳しい、小さなといいますか、伸び率の低い計画を組んでおります。ただ、そうは申し上げましても、財政投融資全体といたしまして各種の対象機関の中身について事業を見直して、できるだけ筋肉質で資金の各種の需要に見合ったものになるように、そういった努力を現在も五十六年度計画につきましても重ねているところでございます。
#301
○赤桐操君 これは郵政大臣に伺いたいと思いますが、やはり私は一つの転機が来ていると思うんです。郵政省自体もやはり吸収する一方で運営の立場を全然持たないという、そういう立場じゃなくて、積極、能動的にこれらに対しては運営の中に郵政省の意向が反映するような、あるいはまたそのまま郵政省が運営されればなお結構でありましょうけれども、そういった立場に立ちながら、新しい私は運営の時代をつくるべきだと思うんですが、大臣の御所見はいかがでございますか。
#302
○国務大臣(山内一郎君) 財政投融資、そのうちでも資金運用部資金の運用の問題ですね。これはいろいろと問題が起こるようになってまいったと思います。以前はそうでもなかったと思いますけれども、だんだん額もふえてまいりますし、また需要も多様化するといいますか、いろんな方面に使うようになってきた、こういう非常にいま複雑になってきたと思うのです。したがって、私の方も貯金を集める現在は役でございますけれども、これはそう簡単に集まっているものじゃないんです。いろいろ苦労しながら外務員にも働いてもらったり一生懸命やってもらっているのです。したがって、私の方の発言力、発言、私の方の考え方、こういうものも十分にひとつ反映をさしていただくようにならなければいけないのじゃないか、こういうふうに考えておるわけでございます。
#303
○赤桐操君 この段階はこの程度にとどめておきたいと思います。
 続いて、大蔵大臣は貯金の募集手当あるいは外務員制度についての見直しをしよう、すべきではないか、こういうことが言われておるようでありまするけれども、この点については郵政大臣はどのような御意見でいらっしゃいますか。
#304
○国務大臣(山内一郎君) いまもちょっと触れましたけれども、貯金が五十五年度は目標に対してわりあい好成績でございます。これは貯金がふえるということはいろんな考え方――ふえ過ぎて一般の市中銀行が困るとか、何かいろんなこといま言われておりますけれども、これに対して、外務員が一生懸命やって集めていただいているこれは金でございます。したがって、その原因を私は外務員に持っていくなんてとんでもない話だと思うんです。いろいろの一般の庶民の方がお考えになって、郵政への、郵便局の方がこれは有利だから預けましょうとか、そういうことでありますので、外務員制度というものと、それから募集手当というものもございますけれども、これはひとつ従来どおり、あるいはそれ以上にひとつ大蔵省といろいろ予算のとき話し合いをしましてやってまいりたい、こういうふうに考えているわけでございます。
#305
○赤桐操君 いまの募集手当というのは、これはあらかじめ一つの手当として上げてしまうのじゃなくて、実績に基づいて支給されているように思うんですが、この点、貯金局長いかがですか。
#306
○政府委員(鴨光一郎君) 募集手当につきましては一定の支給基準がございまして、当然に募集した努力に報いるという考え方から、実績に対して支給されているというものでございます。
#307
○赤桐操君 もう少し具体的に伺いますが、そうすると募集手当というのは、貯金の契約が成立して何がしかの金が、三百万なら三百万が入ってくる、それを外務員の方が持ってきた、それを一口成立したということで、これに対して幾らという手当が支給される、そういうことですね。
#308
○政府委員(鴨光一郎君) 御指摘のとおりでございます。
#309
○赤桐操君 現在、外務員の諸君あるいは場合によっては特定局などはかなり全職員が挙げてやる場合があるようでありますが、五十五年度の目標を達成するについて、この外務員の現在の定員数ですか、現在数と申しますか、この数は多過ぎるのか、少ないのか、適当なのか伺いたいと思います。
#310
○政府委員(鴨光一郎君) 現状におきましては、私ども、より多くの定員を持ってさらに大きな活動をいたしたいと思っているところでございますけれども、合理化というふうな問題あるいは定員削減というふうな問題もございまして、ここ何年か定員に異動はございませんけれども、できるだけ効率的な運営をするという中で精いっぱいの努力をしているというところでございます。
#311
○赤桐操君 この募集というものの比較というのはなかなかむずかしいんだろうと思いますが、たとえば外務員が一人年間において上げる実績ですね。これは、こういうものには一般に世間相場というものがあるのじゃないかと思うんですが、同種の産業の中で、同種の事業の中で比較したときに、郵政の外務員の実績というものはどの辺のところにランクされますか。
#312
○政府委員(鴨光一郎君) いま先生御指摘のランクづけという点につきましては、恐縮でございますけれども資料を持ち合わせておりませんけれども、概して一般の金融機関におきましても、明確な形で郵便貯金の場合のような外務員制度という制度を持っておられないところにおきましても、やはりいわゆる貯蓄というものにつきましては、まず貯蓄心あるいは貯蓄意識というふうなものを皆様が持っていただくことが大事である。同時に、心を持っていただいただけではだめなわけで、実際に働きかけを行うことによって具体的な貯蓄というものが生まれてくるというふうに考えております。
 そういった中で、民間の金融機関におきましても、申し上げましたように、外務員という制度を持っておられるところもありましょうが、持っておられないところも含めまして、同じような意味での貯金の働きかけと申しますか、募集活動というふうなことをやっておられるということをわれわれ承知いたしております。
 なお、募集手当につきまして、私どもの方は募集手当という形で実績に対しましての支給をいたしておりますが、民間におきましては、それが必ずしもそういう形でないにいたしましても、ボーナスというふうな形でそういった活動に対する報奨と申しますか、一定の額の支払いがなされているというふうに承知をいたしております。御指摘のように、ちょっとランクづけにつきましては、恐縮でございますけれども資料を持ち合わせておりません。
#313
○赤桐操君 それでは、今度は大蔵省の方に伺いたいと思うんですけれども、九月二十五日の参議院決算委員会で大蔵大臣が答弁の中で言っておられるのでありますけれども、外務員の募集手当について、国が金を出してまで一体奨励するようないま時期なんだろうか、こういう意味のことを言っておりますね。そういうところから見直す必要があるという発言になってきているわけでありますけれども、大蔵大臣の考え方というのは本当にそういう考え方を持っておるのかどうなのか、この点ひとつ御答弁願いたいと思うんですが、大蔵大臣がきょうはいませんけれども、あなたがそれを代行されるわけでおいでいただいたと思いますので御答弁願いたいと思います。
#314
○説明員(伊藤博行君) 最初に、お断りしておきたいと思いますけれども、大臣の発言をどういう意味でおっしゃったかというのは、なかなか推測になりますので、私どもなりに解釈してということで御理解いただきたいと思います。
 外務員の問題あるいは募集手当の問題、二つの観点があったのではなかろうかというふうに推測いたします。
 一つは、午前の議論にもございましたけれども、最近の郵貯の伸びが非常に大きいということ、それから金融制度全体の中での郵貯の伸びが非常に大きくなってくるということに伴う金融政策その他の問題等々の観点で、民業、官業論的な議論としての観点が一つ。それからいま一つは、予算プロパーといいましょうか、先ほどの定員にいたしましても経費にいたしましても、限られた人員、限られた経費を最も効率的にという観点からの、いわば二つがあるのではないかと思いますが、私ども、それぞれにそれぞれの理屈あるいは反対論もあろうかと思いますけれども、私どもの直接担当しております予算という観点から申しますと、後者の部分につきましては、いついかなる場合においても、またそれは別に外務員とか募集手当とかいう特定の科目について言うのではなくて、あらゆる経費について常に常時見直しをやってきておりますし、今後ともそのときどきの必要といいますか、緊急度に応じた対応がなされていかなきゃならぬという観点の議論は必要かと思います。
 それから、前者の点につきましては、もう少し広い観点の御議論かと思いますけれども、これはそれとして別途の議論があり得るのかと思いますけれども、一応推測を交えて申し上げればそんな趣旨ではなかっただろうかというふうに理解しております。
#315
○赤桐操君 いずれにいたしましても、大蔵大臣みずからがいろいろのところで言っておるわけでありまするし、これはかなり重大な問題だと私ども考えております。
 さらにまた、私はこの郵政の現場の諸君がもらっておる募集手当というものは、同種の他の機関等で行っているもの、これはほとんど奨励関係の事業にはつきものでありまして、どういう種類のものであってもこれは支給されておるはずであります。郵便局の現場の外務員の貯金の募集に当たっておる人たちに支給されているこの手当というものは、私はそう多額なものだとは他と比較してみても考えられない、そういう中で行われてきたと思うのでありますが、この外務員のいわゆる手当というものについては一応たなに上げましても、郵便局の窓口をつくればあとは金が自然に入ってくるんだ、こういうことにはならないのじゃないかと思うんですね、現状では。やっぱり外務員の人たちが真剣に働いて、日夜にわたる努力の中で年間八兆円なり九兆円なりの金が集まってきている、こういうように私は判断をしているんです。各郵便局におけるところの募集期の努力というものは大変なものだと私は考えております。そういう中で集められたこの金、そしてまた五十六年度も八兆九千億を目標としている、こういうことでいま大蔵当局の御意見を伺えば、それはぜひひとつ集めてもらいたいと思っております、その金は必要なんだ、こう言っているわけですね。したがって、そういう大蔵当局の考えていることと、この大蔵大臣の言っていることとが非常に矛盾しているんですよ。
 九月二十五日付の渡辺美智雄大蔵大臣の答弁を申し上げるというと、「本当に奨励手当のようなものが必要で、外務員でどんどんどんどん募集しなければならないのかどうか。このように一方的に郵便局に貯金がシフトしておるというような現状からすれば、ともかくいままでに考えられない問題でございますから、新たな出来事ですので、これは一遍白紙に戻して私は検討しなければならぬ、こう思っております。」と答弁しているんですね。速記録に出ています。こういう考え方であるならば、五十六年度の八兆九千億という目標なんかこれは要らないはずなんです。外務員の手当がどうの、外務員の数がどうのという前に、まず目標設定について必要か必要でないかが論議されるべきだと思うんですね。郵政省が八兆九千億の設定をして、そして大蔵省の方にどうだということで相談をかけた、そのときに大蔵省の方でも、それで頼むと言うからお互いにやっておるわけでしょう。だから、それに基づいて、合意に従って預託に基づくところの金利が郵政省に支払われるだろうと思うんですね。そう考えてみると、どうも大蔵大臣の姿勢と事務当局の考え方との間には大変な開きがあるように思うんですが、この点はいかがですか。
#316
○説明員(佐藤徹君) 先ほど理財局の方から御答弁申し上げましたとおり、郵便貯金のお金というものは財政投融資が非常に大きな部分を原資として占めておりますし、私どもその目標額が達成されること、これは国の財政政策の上からも望ましいことだと思っております。ただ最近、ことしに入りましてから、特に四月以降顕著な現象といたしまして、非常に短期間に、増加のテンポが非常に増加をしたという事実がございます。こういった状況で増加をしていったら果たして今年度目標額ちょうどにおさまるのか、あるいはそれに至らないのか、はたまたそれをオーバーしてしまうのか、これはこれから先の郵貯の集まりぐあいにもよりまするし、一概には申せないわけでございますが、ごく短期間の、半年ばかりでございますが、ふえ方、これは非常に大きいわけでございます。ただ、大きいからいけないということを私は申し上げているわけではございません。大きいこと自体は、それ自体一つも悪いことではないわけでございますが、問題は、その同じ期間に一般の金融機関の方の預金の集まり方が非常にダウンをしている拡張のスピードが、という事実がございます。これも事実でございますから、そのこと自体価値判断はできないわけでありますが、ただ、そういった現象の結果といたしまして、郵便貯金のお金の占めるウェートが金融市場の中で非常に大きくなってきている、これは事実でございます。そのことがいろんなインパクトをもたらしております。これも事実でございます。そういったことから、いろんな問題の提起がなされているわけでございます。
 一つは、国の行う事業というもののあり方についての御議論でございます。これは問題提起でございますからそう申し上げているわけでありますが、そういう議論の提起がございます。それからもう一つは、郵便貯金と、それから民間の金融機関の預金との間にいろんな競争条件で不均衡がありはしないかという、これも問題の提起でございます。あると言っているわけではございませんが、そういう問題の提起がございます。もう一つは、税務上の取り扱いについて不公平な点があるのではないか、これも問題の提起でございますが、そういう問題の提起がございます。それらの点については、私どもやはりいろいろ検討はしていかなければならない。私ども金融行政を所管している立場でございますし、税務行政も担当している立場でございますから、いろいろ検討していかなければならない。そういう観点からいろいろ郵便貯金の制度を見たときに、いまの郵便貯金のいろんな集めるための仕組み、端的に申し上げれば、いま先生からお話のあった外務員の制度あるいは奨励手当の制度、これらについても検討の俎上にはのせざるを得ない。答えとしていいか悪いかという、どういう答えが出るかは別にいたしまして、検討しないわけにはいかないという状況にあるわけでございます。大蔵大臣の御発言もそういった立場からなされたものだというふうに私どもは理解をしているわけでございます。
#317
○赤桐操君 そうすると、大蔵省としてはこの外務員のあり方とか募集手当の問題であるとか、こうしたものを含めて検討をするということですね、これは。その経過いかんによってはこれは大変な問題になると思うんだけれども、これは率直に言って、真剣に働いて――先ほど来事務当局からのお話によれば、八兆九千億の五十六年度の目標は達成しなければならないんだ、こう言っているわけだけれども、そのために全力を挙げていま取り組む、そういう外務員に対して検討をするということになると、これは八兆九千億のこういう金は要らないんだということにもなってくるわけだけれども、同時にまた、外務員もそれを聞けば、恐らくこれに従事する職員は勤労意欲を喪失すると思いますよ、率直に言って。これをやっていくということは大変なことなんですよ、この募集というのは。大蔵省の皆さん方は集まった金を使っていらっしゃるから、使う方だから気楽だろうと思うんですけれども、募集している労働者の立場というものは大変なものだ、これは。皆さんおわかりにならぬでしょうけれどもね。物を売って金を交換にいただくならこれはできるんですよ、だれでも。これを買ってくれと言えばいいんだから。しかし、自分からにじみ出てくるところの信用をもとにして何がしかの金を向こうから受け取ってくるということは、これは容易ならないことなんですよ、このことは。
 私は、そういう現場の労働者の皆さんの働いている状態を、日夜にわたる苦労を目の当たり見ながら、これは大変なことになるなと思って実は考えているんですけれども、そうしたことが大蔵当局から軽々しくいま出されてくるという状態なのかどうなのか、そういうように私は実は大変疑義を持つんですが、この点あなたどう感じますか。
#318
○説明員(佐藤徹君) 先ほど主計局の主計官の方からもお答えいたしましたとおり、この外務員の問題あるいは募集手当の問題につきましては、従来から予算上の問題として検討の対象にはなってきているわけです。検討の対象と申しますのは、制度をなくすとかやめてしまうとか、そういう意味の検討ではございませんで、どのくらいの量が適当か、あるいはふやす必要があるのかどうかといった意味の検討も含めての検討でございますが、そういった観点から常時議論はされてきているわけでございます。
 最近、金融政策上の問題からこの問題が一つ取り上げられておりまして、そういった点も含めて予算上この問題が議論をされていく、そういった意味で申し上げているわけでございまして、私ども外務員の仕組みあるいは奨励手当の仕組みが、これまで郵便貯金を集めるのに非常に大きな効果を上げてきたことは率直に認めておりますし、これからもそういう効果を発揮するだろうということは、これはそのとおりだと思います。
 したがって、制度そのものをやめてしまえとか、そんなことを申し上げているわけではないので、ただ、やはり国の組織でございますから、予算上の問題あるいは定員管理上の問題、いろいろございます。そういった意味で、議論をされること自体は、これはあり得ることではないかというふうに考えております。
#319
○赤桐操君 事務当局の言っておられることのペースと大臣のペースとは大分違うので、私はそれを言っているんだけれども、大臣の方はそうじやないんですよ。本格的にこれ見直そうという意欲でやっているんですよ、この答弁は。明確ですよ、これは。これは日本語で書いてあるんだから、この答弁は全部。これ読めばわかるんです。したがって、私はやはりこれは相当大きな問題になると思うので重ね重ねて実はお尋ねしているんだけれども、募集手当というものは、これは単なる手当だけではないんです。公労法あるいは給与特例法との関連の中で、労使の間でこれは協定事項として結ばれているはずであります。これがいろいろの経過の中で、大蔵省あたりからいろんな注文がこれから出てくるのだろうと思うんですが、そういう大蔵省の立場に立って左右されるようなものなのかどうなのか、この点ひとつ伺っておきたいと思うんですが、郵政省どうですか。
#320
○政府委員(鴨光一郎君) ただいまの先生のお話でございますが、職員の給与につきましては、その職務の内容と責任に応ずるということで、かつその職員が発揮した能率が考慮されるものでなければならないという考え方がございます。こういう考え方に立ちまして、御指摘のように公労法に基づきます関係労働組合との貯蓄奨励手当の支給に関する協定というものを締結いたしまして、貯蓄奨励手当を支給をしているところでございます。こういうふうに労使間で話し合いを行いまして協約の締結をいたしておりますけれども、それの基本的な考え方と申しますものは、事業の円滑な遂行、これは一つには郵便貯金を利用されるお客様という立場に立った問題、それから、それらを含めまして郵便貯金事業という非常に重い責任を持ちました事業を国営の事業として遂行をしていくために必要なものとして、事業に責任を有する郵政大臣の判断によりまして組合との間にそういう協定を結んでいるということでございます。
#321
○赤桐操君 そういう労使関係で決められていくべきものなんですね。これを大蔵省の方のいかに検討を加えたからといってその一存で変えられますか。大蔵省答弁してください。
#322
○説明員(伊藤博行君) お話しのように、募集手当は公労法に基づきます労使の団体交渉によって決められておるということは十分承知しております。で、私ども先ほどから申しております経費全般の議論の中の一つとして、仮にそういう観点で検討するという場合にも、いま申しましたような手続によって決められるものであるということは十分前提にした上での議論であるというふうに御理解いただきたいというふうに思います。
#323
○赤桐操君 大蔵省が、いま五十六年度の予算をめぐって検討をしているところだろうと思いますが、当然その中で、この問題がことしは特に厳しく扱われることになるだろうと思いますが、仮に査定をされるような場合が生じたときに、これは郵政省はどういうような処置をとられますか。
#324
○政府委員(鴨光一郎君) お答え直接申し上げます前に、先ほどから申し上げております点をもう一度おさらいをさせていただきたいと思いますが、郵便貯金というものは簡易で確実な貯蓄の手段ということで、国民の皆様に特に産業的なという立場ではなくて、個人の貯蓄手段ということで非常に長い伝統を持った基幹的な存在であるというふうに私ども認識をいたしております。で、そういう貯蓄の基本といたしまして、これは窓口ももとよりございますけれども、窓口だけでなくて、先ほどから議論になっておりますような外務員、あるいはその外務員の方等を中心にいたしまして支給をいたします募集手当というものが、いろいろな意味で現在の高い貯蓄率の源泉になっているとわれわれ考えているわけでございます。先ほど申し上げましたように、関係組合との間で協定を結びますにつきましても、われわれそういった基本を頭に置きながら事業運営のために必要なものとして協定を結び、これの支給をしているということでございますので、非常に大きな立場からの郵便貯金の役割りというものを踏まえながら、こういった手当の支給といったものについては十分な確保をしていきたいというふうに考えているところでございます。
#325
○赤桐操君 郵政省の立場はわかりますけれども、大蔵省が一方的に査定する場合だってあると思うんですよ。そういう場合に、郵政省は労働組合との労使の関係でこれは決めていくことでありますけれども、どういうことになるのか。八兆九千億の目標は達成しなきゃならない、一方、手当は削られる、制度の見直しはやられる、こうなってきたときに、八兆九千億は達成しなきゃならない、一方においてそういう査定は受けていく、こうなったときに労働組合との関係は正常に運行ができますか。
#326
○政府委員(鴨光一郎君) 郵便貯金につきましては、いろいろ現在御論議がなされているところでございます。いま外務員の問題が提起をされておるわけでございますけれども、私ども、この問題というのは、ただ単に外務員の制度あるいは募集手当という制度に対する問題提起ではなくて、先ほど来先生のお話の中に出てきておりますように、郵便貯金というものが、お金が集まり過ぎたというところを基本にして出ているのではなかろうか。集まり過ぎたという点につきましては、民間ではそういう声が出ておることを私どもも承知をいたしておりますけれども、大蔵省におきましても集まり過ぎということはおっしゃっておられませんし、もちろん私どもといたしましては、集まり過ぎたからというふうなことで窓口を閉めてまでお客様の御利用をお断りするというふうな立場にはもちろんございません。われわれの定めております貯金、定額貯金なら定額貯金というものの御利用をお客様が選択をされた結果である。もちろんそこにわれわれの職員一同の努力ということがあるわけでございます。そういう努力の一つの大きな基本になっております制度そのものに対する問題提起というふうに受けとめておりますので、したがって、基本的にわれわれそういった意味での制度論という問題は、郵便貯金の大きな使命、役割りというものが、これまでも、これからも変わらないという前提でまいりますととても取り入れるべき問題ではないというふうに考えております。
 あわせて、組合との関係につきましては、事業運営に当たりまして、特にお客様を相手にいたします仕事柄、職員の方々の努力というものが大変大きな要素をなしているということからも、この協定に基づきます奨励募集手当の支給に関しましては、われわれ責任を持ちまして大蔵省との折衝に当たってこれを確保するつもりでございます。もちろんこういった経費そのものは一般会計のお金ではございません。郵政事業の中から出てまいりますお金でございます。われわれそれをより有効な事業の目的のための経費として使用をしていきたいというふうに考えているところでございます。
#327
○赤桐操君 昔から言われておる言葉でかさ屋の小僧というのが日本にはあるんですよね。一生懸命働いてしたんだけど、骨折って怒られるというやつなんですけれども、どうも私は今回、一生懸命郵便局や国民の皆さんが丹精して大蔵省資金運用部に貯金を重ねていった、そうしたところが大蔵大臣から大喝一声やられたような感じがするんですね。全くこれ、かさ屋の小僧だと思うんですよ、郵便局で働く人たちは。こんなばかな話はぼくはないと思うんだ、大体が。集まった金が多過ぎたといってこれに文句をつける方が誤りなんであって、集められた金をどう使うかということが問題ではないんですか、基本的なものは。私はそう思うんだけれども、この点は大蔵省どう考えておるんですか。
#328
○説明員(佐藤徹君) ただいま郵政省の方からもお答えございましたように、私ども郵便貯金の集まり方か大き過ぎるというような御意見を申し上げたことは一度もございません。現実に民間の金融機関の方等々そういった言葉を使われる向きも若干ないわけではございません。これは民間の方の言われることでありますので、意見として承るよりしようがないわけでございますが、私どもは郵便貯金の伸びが大きいこと自体、先ほど申し上げましたように、これは決して悪いことではないというふうに考えております。
 そもそもの議論になりますけれども、お尋ねでございますから私どもが郵便貯金について思っておるところを若干申し上げさせていただきますが、私ども郵便貯金の制度が国民生活の充実の上で、あるいはわが国の産業の発展の上で、これまで非常に大きな役割りを果たしてきたこと、これを評価するのに郵政省の方以上のものが実はあるのではないかと思っております。そういった意味で、郵便貯金の役割りは今後とも非常に重大でございますし、私どもこれからも郵便貯金の制度の健全な発展というものを願っているわけでございます。そういう気持ちでおるわけでございますけれども、一方におきまして、現在郵便貯金の仕組みに対していろんな問題提起がされていることも、これも事実でございます。いまのようにふえ続けた場合に当然シェアが大きくなってまいりますが、そのシェアが大きくなってくることが金融政策に影響を及ばさないかどうかということ、あるいは先ほど申し上げましたように税の取り扱いその他の上で公平さが保たれているかどうかというような問題提起がされていることも事実でございまして、私ども大蔵省の立場といたしましては、金融行政あるいは財政を預かる立場でございますし、また税務行政を所管する立場でもございます。そういった意味で、そういった議論あるいは問題の提起について全く考えないというわけにはまいらないのでございまして、そういった意味でいろいろ考えていく、あるいは郵政省に御要望すべき点は御要望していくという行き方をとっているわけでございまして、根底において郵便貯金の健全な発展を願う気持ちにおいて変わりはないところであると信じております。
#329
○赤桐操君 要するに、私は今回の問題は、これは郵政省において批判を受けたり、あるいは預金した人がいろいろのことを言われる筋合いじゃなくて、問題は一般金融機関の経営努力の問題なんですよ、これは率直に言えば。これは巷間の批判です、率直に申し上げますと。そして、私は国民の立場にしてみても、私は選択の自由というものがあると思うんです。有利なものを国民は選ぶのはあたりまえだと思うんです。何でそれに対応するだけの民間金融機関は商品を出さないんだ。そういう切磋琢磨の中で国民の皆さん方に対するサービスというものは向上していくと思うんですよ。したがって、大蔵大臣は郵政省や国民の方を向くんじゃなくて、一般金融機関の指導をすべきだと私は思うんですが、この点あなたはどう考えますか。
#330
○説明員(佐藤徹君) もちろん、そういった側面があることは御指摘のとおりだと思います。具体的に先生御指摘になりました、民間の側でももっと有利な商品を考えたらどうだ、これは御指摘のとおりでございまして、そういった点につきまして従来から私ども民間の金融機関を指導しておりますし、これからもそういった方向で指導はしてまいりたいと思っております。ただ、すべて民間の、巷間言われているところなんであって、そういったものは見向きをする必要はないんじゃないかという点につきましては、全く誤解に基づく意見というものももちろんあるわけであります。そういった点は誤解を正していかなければならないと思うんです。しかしながら、いろいろな、たとえば税務の取り扱い等につきましての民間からの批判の一部につきましては、必ずしも誤解あるいは認識の間違いとばかりも言えないものもございまして、そういった点については私どもも十分考え、また考えた結果是正をお願いすべき点についてはお願いをしていくということ、これは行政機関のとるべき方法として当然のことではなかろうかというふうに考えておる次第でございます。
#331
○赤桐操君 また同時に、よく言われておりますが、官業が民業を圧迫する、こう言っておりますね。そういうことになってはならないから郵貯の方を抑えるべきだ、こういう意見だと思うんですが、それは先ほど私が申し上げたように、国民が有利なものを選択しようとするその自由を圧殺することになるんですよ、率直に申し上げるというと。これはサービスをダウンさせるだけのものであって、何物もそれ以外のものは発生してこない、その中からは。こういう政策では私はこれからの金融政策というものについては大きな誤りを来すだろうと思うんです。
 それから一つ伺いたいと思うんですが、ことしの九月ごろまでは国債が大分消化をされていたようでありますが、国債消化の状況がここ十月以降鈍ってきているようですけれども、この動きについてはどうですか。
#332
○説明員(亀井敬之君) 大変申しわけありません。とっさのお尋ねですが、若干担当が違っておりまして、いま手元に資料がございません。お許しをいただきたいと思います。
#333
○赤桐操君 私は答弁のできる当事者能力を持つ人を要請したんですよ。したがって、この席上で答弁してもらいたい、これは。
#334
○説明員(佐藤徹君) 国債の消化状況についてのお尋ねでございますが、実は国債の問題についてお尋ねをちょっと私ども予想してなかったものですから数字をいま持っておりません。持っておりませんので、早速調べまして、先生のお時間の中で答弁さしていただきますので、しばらく時間をおかしいただきたいと思います。
#335
○赤桐操君 予算の三分の一は国債ですよ、今日。この消化ができないということになってきては私は予算の執行はできないと思う、五十五年度においても。国民の金はどこかへ行ってしまうんじゃないんです、大蔵大臣大分大きな声を出しているけれども。これは郵貯に結集をし、銀行に集まってるんです、いま今日。それ以外のところに行っているわけじゃない。しかも、この郵政省から入ってくる金は大蔵省が自分で一手に握っているのじゃありませんか。この金を持ちながら、少なくとも私は大きな声を出すような段階じゃないだろうと思うんだ。特に国債の発行が今日ダウンしてきている。なかなか銀行筋も取らぬようになってきている。こういう状況の中で、それにもかかわらず今日これだけの三分の一の国債、これを内容とする予算の執行が行われている。来年度、五十六年度の予算編成にもいま着手している。この状態を乗り切っていける、これは何によって乗り切っていけるかといえば財投の原資であるところの資金運用部資金でしょう。その六〇%が郵政省から集まってきている金じゃありませんか。私はこれがなかったならば、とてもじゃないが渡辺大蔵大臣いかに腕がよくてもこの難局を乗り切ることはできないだろうと思うんです。これがあるから私はこうして運営しておれるだろうと思うんです。この点について大蔵省はどういうふうに考えていますか。私は大蔵省に対する大変な援軍だと思って考えているんだが、あなた方はどう受けとめているんだ。
#336
○説明員(佐藤徹君) 財政投融資というものが俗に第二の予算と言われておりまして、そういった意味で予算編成全体の中で非常に大きな機能を果たしておる、財政政策の中で非常に大きな機能を果たしている、これは御指摘のとおりだと思います。そういった財政投融資の原資として郵便貯金のお金はこれまた非常に大きなウエートを持っているということもそのとおりだと思います。したがいまして、先生御指摘のとおり、郵便貯金のお金というものがなければ財政政策の運営はうまくいかないだろう、これはおっしゃるとおりだと思います。そういった意味で、私ども最前来申し上げているように、郵便貯金のお金が予定しましたとおり集まることを心から願っておりますし、そういった意味で郵便貯金の持っている重要さというものをいささかも疑っているものではございません。
#337
○赤桐操君 私は、これだけの膨大なきちっとした体制の中で資金が着々と集まってきている。大蔵省はみずから資金運用部をきちっと握っている。そういう中で、たとえば国債の消化にいたしましても、これを国債にかえていけばいいんですよ。あるいはまた地方債が非常に大きな問題が発生してきておりますけれども、こうした問題の解決にしても、この金を地方債の消化のために回していくならば、地方自治体の大きな問題は大体解決できるはずだ。そういう実は大変な役割りがいま果たされておるということを私は考えなきゃならぬと思う。
 それと同時に、私はこれはそういう一面だけではなくて、今日の国際競争力から考えていってみても、日本の力が国際競争力の中で大きくいま抜けてきているという理由の一つには、こうしたいわゆる貯蓄力といいますか、資金力といいますか、こうしたエネルギーが国民全体の中にあるからじゃないですか。私はこれがなければ、とてもじゃないが今日の国際場裏におけるところの競争には勝てないと思う、正直申し上げて。日本、西独、アメリカ、この順位に従ってこの競争力の状態を見てみる、それからさらにまた貯蓄の率を見てみるというと歴然としているじゃありませんか、このことは。統計で出ておりますよ。
 そういうように考えてみるというと、私は今日見直しをするとか、外務員制度の点検であるとか、募集手当、幾らでもない募集手当をどうのこうのするとか、そんなくだらないことを言っている時期ではなくて、この資金をどのように効果的に運用していくか、八〇年代推進の推進力にどのような位置づけをするか、このことを私は大蔵当局から明らかにされなきゃならない段階に来ていると思う。こういう意味で、きょうは郵政省と大蔵省に対して私のいろいろの見解を申し上げながら、質問を、この問題に関して終了したいと思います。
 以上で、大蔵省関係終わります。さっきの質問について明らかにしてください。
#338
○説明員(佐藤徹君) 先ほど申し上げました国債の問題については、いま計数を調べておりますので、もうしばらく御猶予をいただきたいと思います。
#339
○赤桐操君 郵貯の問題は終わります。
 それで、郵便局長、また、あなたの方に戻りますから。
#340
○委員長(福間知之君) 大蔵省関係、御退席して結構です。
#341
○説明員(佐藤徹君) 先ほどの問題がありますので、もうちょっと。
#342
○赤桐操君 それで、私は、いろいろあるんだが、ちょっと時間がないので、ひとつ伺いたいと思うんですけれども、六日の日の私の質問あるいはきょうの前段の質問等を通じまして、郵務局長からいろいろ答弁をいただいておるわけでありまするけれども、私は、この郵政省の経営の体制というものについて少し伺っておかなきゃならないと思うのであります。
 それで、官庁といっても郵政省の仕事というのは、これは一般の行政官庁の仕事と違って事業官庁でございまするからまさに現業でありまして、先ほど来のような問題が発生しておるわけでありますけれども、そういう状況の中で少なくとも運営されている郵政省というものは、私はやはり一般官庁における行政官庁のような経営体制ではないと思うんですね。具体的に申し上げれば、電電公社や、あるいはまた国鉄や、あるいはそういった本当の現業の中で運営をされていくようなものと同一のものだと私は考える。そういう観点で、実は、さきの公社法の問題が大きく論議された当時において、昭和四十四年であったと思いますが、答申がなされていると思うんですね。これは公社には郵政省の立場というものが移行するという具体的な段階には入りませんでしたけれども、この中にはかなりの郵政省の経営体制の改革についてのヒントが出ているはずでありますが、そういう中で、郵政省自体としてどのような努力をされてきたか、この点を一つ伺いたいと思います。
#343
○政府委員(奥田量三君) ただいま御指摘のように、昭和四十四年の十月に郵政審議会から公社化問題に関する答申をちょうだいいたしました。
 答申の骨子は、厳しい経営努力がなされるならばという条件つきでございますが、公社化も意味のあることであろう、と同時に、現在の経営形態のもとにおいても、公社化は必ずしも行わなくとも大いに改善を要する、またできる部分もあるのであろうという御答申でございました。省といたしましては、当面、現在の経営形態の中で可能なことをやってまいろうという方針のもとに、これまで努力をしてまいったところでありまして、答申の基本的な方向といたしましては、厳しい、社会的な、あるいはまた事業の置かれている状況の認識のもとに、事業の公共性と企業性の調和の上に立ち、進んだ経営技術をどしどし取り入れて、思い切った近代化、効率化を進めなければならない、こういった基調的な考えに基づきまして、答申の中では、「経営の自主性の確立」、それから「高い能率の発揮」、「サービスの向上」、「健全経営への努力」、こういったところを柱としての御指摘がございました。郵便貯金、保険、各事業それぞれの状況はございますが、こういった答申の指摘の方向に従って、可能な限りの制度の改善あるいは事務の機械化、合理化あるいは新しいサービスの開発等、できる限りの努力をしてまいってきたところでございます。
#344
○赤桐操君 私は、公社化の問題をめぐって一番ヒントを得なきゃならなかったこと、あるいは答申の骨子となっているものは、一番の柱は経営責任体制の確立だと思うんですよ、率直に申し上げて。これが私は当時の大きな柱だったと思うんです。
 そこで、いろいろその後の状況、今回のいろいろ私は質問等を通じて得ている私の考え方でありますが、機械化とか合理化とかという問題については、郵政省も努力してきていると思います。しかし肝心の、本当のいわゆるトップを中心とする経営体制の確立という問題については、これはいささか問題があるのではないかと思う。今日の状態は、この点は非常におくれている状態にあるんじゃないか、こういうふうに、私は実は感じているわけであります。こういう状態の中でもって、経営戦略を将来立てて展望を描きながら進んでいくとしても、果たしてそれが具体的に実施に移していけるであろうか、あるいは遂行できるだろうか、それだけの迫力が出るんだろうか、こうしたことが私は疑われてならないんです。そういう意味で、具体的にひとつ、以下質問をしたいと思います。
 まず、端的にあらわれているのは人事の問題ですけれども、人事問題の中で、たとえば、お隣の電電の場合でまいりまするというと、任期は、大体総裁、副総裁、こういうポストの場合は任期四年を原則としているようですね。大体これは四年でやめる人というのは余りないので、多い人は三期近くやっている方もあるようであります。したがって、私は総裁、副総裁の任期四年、これは一つの大きなあり方だろうと思って考えています。理事が任期二年と、こう言っている。局長クラスの在職年、そのポストにおけるところの年限は、平均して大体三年と言われている。これが電電の実態ではないですか。それから国鉄の方を見ますと、国鉄もかなり、やはり総裁などの状態を見るというと、長くやっておられます。いずれも最低二年、大体四年から六年、八年、このくらいが、大体ほとんど歴代そういうようになっておられるようですね。ほかの面もいろいろ調べてみるとそういう状況が出ておるわけでありますが、民間の例を引くわけにはいきませんけれども、こうした公社関係のわれわれの現業に最も類似した同じ状態に置かれているようなところ、そうしたところは、そういう実は任期を与えながら任務を遂行さしているというのが実情ではなかろうかと思うんですね。
 それに引きかえまして、郵政省の方の状態を見るというと、これは大体局長クラスは長くて二年、一年六カ月、あるいはせいぜい一年、二年足らず、こういう状況で動いておる。次官クラスにおいても同様であります。はなはだしきに至りましては一年でやめている。最近の状態はそういう状況が見受けられます。大臣は、これはいろいろな御事情がありますから別でありますが、そういうように経営の責任の衝に当たる人たちの立場というものが、実は電電公社、あるいはまた国鉄などと比較すると非常に大きな差が出てきておる、こういうふうに思うんです。郵政省のいまの各局長、あるいはまた、その下部におけるところの各郵政局長、これを支えるところの部課長、部局長、こういったものの任期でありますけれども、こうしたものを全国的に見てどのような状態で行われているか、明らかにしてもらいたいと思います。
#345
○委員長(福間知之君) 官房長、ちょっと待ってください。
 先ほどの国債の消化問題で亀井資金第一課長。
#346
○説明員(亀井敬之君) 先ほどは持ち合わせておりませんで、大変失礼をいたしました。
 国債の消化状況でございますが、五十五年度は全体が十四兆二千七百億円の発行を予定いたしておりますが、十一月末までに九兆強で、進捗率といいますか、全体に対します割合が六五%ということでございます。で、五十四年の同じ時期、十一月までは六〇%でございましたので、若干よろしいわけでございますが、先ほど先生御指摘の最近の時点はということでございますが、十月も十一月もいずれも九千億弱ということで、前年の一兆程度に比べますと若干落ち込んでおる、こういう現状でございます。
 大変失礼しました。
#347
○赤桐操君 わかりました。
#348
○政府委員(奥田量三君) 最近十年ばかりの状況について、若干調べた数字がございますので申し上げます。
 赤桐先生御指摘の状況に大体近いわけでございますが、まず事務次官でございますが、最近十年間の一番長い在任が二年、一番短いものは一年、平均で一年九ケ月強というような数字になります。それから、本省のいわゆる部局長でございますが、最近十年の状況では、一番長いものが五年、一番短いものが実は三月という数字がございますが、これは御承知いただいておりますように、本年七月の電気通信政策局誕生に伴う人事ということで、これはひとつ例外とお認めいただきたいと存じますが、それらを通じまして本省部局長の平均在任は一年八カ月程度。それから、いわゆる地方局長でございます郵政局長、監察局長、電波監理局長、これらはやはり一年ないし二年ということでございまして、平均を計算いたしますと、まさしく一年六カ月というような数字になっております。
 なお、あわせて地方郵政局等の部長クラスにつきましても、もちろん長いもの、三年、四年というのもございますけれども、数字として平均をいたしますと、在職一年七カ月程度ということになっております。
#349
○赤桐操君 少なくともこういう状態ではまとまった仕事ができないんじゃないですかね、官房長。私はそう思うんですけどね。少なくとも、ほかの電電公社や国鉄などが四年や三年、長くてまた八年から十二年というようなことでやっておるその現場の状態と郵政の実態とが、そんなに郵政省が差があるとは私は思わない。やはりこれは現業で同じような職場の柄だと思うんですね、仕事の性格は違いますけれども。それが一年六カ月や一年八カ月、次官などは一年くらいでもってかわっているわけですよ。こういう状況の中で、一体仕事になるんですかね、これは。
#350
○政府委員(奥田量三君) 確かに御指摘のとおり、なるべく腰を据えて安定して仕事をやっていくということが望ましいわけでありまして、そういった意味で、先ほどもちょっと引例を申し上げましたように、いろいろな事情でやむを得ずきわめて短期の在任というようなケースもございますけれども、基本的には、ある程度腰を据えてじっくり仕事に取り組めるように、逆にまたマンネリにならないようにという人事を貫かなければならないだろうというふうに考える次第でございます。
 ただ、ここで申し上げますと、それは弁解じゃないかとおっしゃるかもしれませんけれども、役所としてこういうふうな人事をいたします場合に、なるべくは前の仕事と新しいポストの継続性というようなものについても配意をいたしたい、またできるだけの配意はしているところでございます。本省の人事についてあれこれ申しますのはあれかと思いますので、たとえば地方郵政局の部長等の人事をいたしますときは、異動させるにいたしましても、たとえば同じ仕事の系統の中で小さい郵政局の部長から大きい郵政局の部長にかわらせるとか、あるいは同じ郵政局の中で、たとえばある共通担当の部長ポストから関連する事業担当の部長ポストにかわらせるとか、そういった形でできるだけ連続性、継続性を持たせるようにしたいということの努力はそれなりにいたしているつもりでございます。
#351
○赤桐操君 私の前に質問をされた大森先生の質問に対する答弁では、七千四百人の管理職の中で三千五十人がことしは異動している、こう明らかにされておりますね。一方、管理職の方は一年か一年半くらいでくるくるくるくるかわっていく。いまのような補足的な説明は一応あったとしても、これで私は、少なくとも今日の郵便事業などが直面しているきわめて苦しい状況を切り抜けていくということは困難じゃないかと考える。恐らく民間あたりだったらこういうことは考えられないのじゃないか。郵政大臣のひとつ所見を伺いたいと思います。
#352
○国務大臣(山内一郎君) ちょっと仕事の関係の省は違いますけれども、私、建設省に長くいたものでございますから、人事を受け持ったことがございます。建設省の仕事と郵政省の仕事は異っていると思いますけれども、建設省の仕事としては、一年半ぐらいで大体仕事をのみ込む、あとの二年目か二年目半ぐらいまでに、そこのポストに座ったいろいろな経験上新しい仕事をやっていく、こういうたてまえで、このぐらいが一番私はいいのではなかろうか。これは建設省の場合ですが、やってきたわけでございます。
 ただ、何かいろんな都合で急にちょっとかわらざるを得ないという場合もあると思いますけれども、しかし私は、四年も五年も同じポストにいるということは、やはり仕事に対する情熱といいますか、そういうものも薄れてまいるのではなかろうか。といって、一年半ぐらいでかわるのは、仕事を覚えた途端にかわるというようなものでございますので、その中間的なことを考えながら郵政省でもやっていきたい、そういうように考えております。
#353
○赤桐操君 私は、いろいろ具体的なものを提示して、本当はもっと再検討すべきだということを申し上げたいと思うんですけれども、時間の関係で、これはいずれまた後に譲りたいと思いますが、いずれにいたしましても、少し郵政省のトップクラスの人事は余りにも私は目まぐるしいと思うのですね。これでは人事があって経営がない、そういう批判さえ出てくるんです。そういう意味で、いろいろの問題をこれは整理しながら、この問題もあわせて、これからの管理体制の確立のためにひとつ検討していただきたい、こういうようにお願いをしておきたいと思います。
 最後に、局舎問題について若干伺いたいと思いますが、五十二年に郵政審議会からの答申が行われておりまして、これに基づいて郵政省はいろいろの措置をしてこられたようでありますが、その後における局舎対策はどのように進行しておるか、概略伺いたいと思います。
#354
○政府委員(魚津茂晴君) 普通局と特定局に分けて御説明をさしていただきたいと思います。
 普通局の場合に、何といっても、局舎というのは郵便を支える物的施設の中心的な存在であることを基本に据えまして、局舎を改善するということは経営の大きな柱として進めてまいったわけでございます。
 そこで、私いま持ち合わせております資料からいたしますと、昭和四十五年から五十四年の十年間をちょっと御説明させていただきますが、新増築で四百二十五局、約百九十六万平方メートル。土地買収で二百七十一局、約八十五万平方メートル。金額といたしまして約三千七百二十一億円、こういうことでございました。これらの結果、鉄筋化率は昭和四十五年度におきましては、総局数に対しまして七六%でございました。しかし、昭和五十四年度では九六%に増加をいたしまして、また一局当たりの局舎の面積で見ますと、昭和四十五年度におきまして約二千百平方メートル、昭和五十四年度におきましては約三千平方メートルということで、総体的にはかなり改善の進展を見ております。
 しかしながら、私たちは、普通局の局舎の問題点について、こういう点が問題として残っておるということを率直に申し上げてみたいと思いますが、その一つといたしまして、局舎規模が大きいため、改善計画の策定、実施に困難を伴う主要拠点局、たとえば東京中央郵便局、横浜中央郵便局、大阪中央郵便局、名古屋中央郵便局の局舎、これがあることを私たちは十分認識をいたしているわけでございます。
 二つ目といたしまして、大都市及びその近郊等の人口急増地帯の局舎、ここにも個別的に見ると立ちおくれが私あると思っております。
 三番目といたしまして、これまで改善が見送られておりました地方都市所在の老朽、狭隘局舎など、改善を要する局舎がなお残っております。今後は、これらの局舎の改善を中心に、鋭意努力を重ねていきたい、こういうふうに考えております。
 そこで、当面、昭和五十五年度から五十九年度の五ヵ年計画を私たち策定して持っておりますが、新増築といたしまして約二百三十局、広さで申しますと約百十四万平方メートル、土地買収を約百二十局、約四十万平方メートル、こういう改善をぜひやりたいというふうに思っているわけでございます。
 なお、これらの局を改善理由別に見ますと、老朽が約五十局、狭隘が約百四十局、その他が約四十局。その他というのはシロアリによるものとか、あるいは塩害とか、そういった地方的な特殊な絡みという意味でございます。
 次に、特定郵便局でございますが、特定郵便局について見ますと、国費及び借り入れによりまして改善を図ることといたしておりますが、これも昭和四十五年度から五十四年までの十カ年における改善実績を申し上げさしていただきますが、まず局数として五千五十五局改善をいたしたわけでございます。この結果、昭和四十五年度におきまして、経年二十五年以上の木造局舎は総局数の二四%であったのに対しましてい昭和五十四年度では一二%に減少いたしました。また、集配特定郵便局における一局当たりの局舎面積で見てみますと、昭和四十五年度におきまして約二百平方メートルであったのに対しまして、昭和五十四年度は約二百三十平米になる等、総体的にはこの特定局の場合におきましてもかなりの改善を見ているというふうに私たち見ているわけでございますが、ここでも私たち問題が所在しているというふうに当然考えているわけでございまして、それは大都市等に所在する狭隘な無集配特定郵便局、こういった点が改善として立ちおくれている面がございます。この点につきまして、私たち今後重点的にやってまいりたい。ことしの年末における組合交渉の中でも、組合としてはこの点かなり力を入れまして、交渉項目というかっこうでいろいろ話し合ったわけでございますが、私ども調査をしますというようなことを申し上げたのは、いま私がお話ししたそういう観点、そういう趣旨によるものであるというふうに御理解を賜りたいというふうに思います。
 ちなみに、昭和五十五年度から五十九年度の五カ年間に改善を要する特定郵便局の局数はおおよそ一千八百局、こういうふうに見込んでおるわけでございます。
 なお、これらの局を改善理由別に見ますと、老朽が約一千四百局、狭隘が約三百局、その他が約百局と、こういうふうになっておりまして、以上申し上げまして改善をしてきた足取り、そして今日の問題点ということを御説明さしていただいた次第でございます。
#355
○赤桐操君 局舎の改善については大変前進をしつつあると思います。評価すべきだと思いますが、問題は、前段でも局長も言っておられますが、人口集中の地域に対するおくれの問題でありますが、これはやはり郵政省として何らかの対策をとるべきだと私は考える。で、私はかつて逓信委員会で同じことを指摘したと思うのでありますが、その後も実は手のつけようがないという状態にあるのかよくわかりませんが、人口集中、そして都市化の現象の激しい地域などは郵政省の局舎の設置基準、こうしたものを待っていてはとうてい土地の入手ができなくなるというのが実態だと思うんですね。
 これを具体的に私の住んでおります千葉市の例で申し上げるというと、最近、去る十一月の初めでありましたか、電電千葉港ビルというのができ上がりました。これはりっぱなビルができ上がりました。これは千葉で一番大きな電通のビルでございますが、ここに各種施設が入ったようでありますが、その五百メートルぐらい離れたところに、三年ぐらい前だったと思いますが、千葉中央郵便局ができているわけですね。これは全国的に見ても非常に近代的な大変大きな局だと言われておる。問題は、その敷地の買収の仕方を見ますと大変な差があるんですよ。電電の方は最初から計画の中でこれは求めているんです。都市計画、造成計画の中でもぴしっと電通のその電電千葉港ビルの敷地というものは押さえておる。それに対して郵政の場合におきましては、これは千葉方式と言いまして埋め立てが民間にゆだねられまするので、民間の方でその工事分に相当する土地が与えられることになる。これは県の方から出ますね。それを今度は民間ベースで売却していくわけです。それを郵政省は後を追って買っていくわけですね。これは数倍から十倍近いものになってくるんです、値段から見ていっても。国鉄にいたしましても、電電にしましても、全部、県なら県の都市計画、市なら市の都市計画の中に組み込んでいろいろの施策が行われているわけだが、郵政の方は常に後追いである。
 こういう状況の中では、同じ面積の土地を取得いたしましても、恐らく電電が買収する方法をもってすれば郵政省が買収する五つも六つも七つも八つもの分が私は買収できるのじゃないかと思うんですね。これは現実の実態です。これがいま人口集中地域における、これは千葉だけの例ではなくて、全国の共通した事象だと思うんですね。そういう意味で、こういった地域に対しては郵政省の先行取得の方法についてもう一歩前進した対策をとることができないのか。特別立法措置等のようなものでも講じてみて、思い切った郵政省の先行投資方式を確立することはできないものかどうか。このことについてひとつ提起をし、かつ見解を承りたいと思うんですがね。
#356
○政府委員(魚津茂晴君) 私も先生の仰せのような幾つかのケースを承知しておりまして、その原因というものは一体何だろうかということをよく考えてみたことがございます。私なりの結論といたしますと、制度なのか予算なのかということでございますが、制度というのはさして支障にはなっていないのじゃないだろうか。もちろんこの制度という中に、これは私、先生従来から都市近郊地における局舎問題ということにつきまして強い関心をお持ちで、その中からの具体的な問題提起をなさっていることを承知いたしております。そういう意味で、この現在の都市計画法における都市施設というものを、郵便事業の施設をその中に政令として入れるというような、そういう立法論の問題もございますけれども、少なくとも財政法、会計法という関連から、さして問題としてあるのじゃないのじゃないか、やはり結果といたしまして、現在の郵政財政というものが逼迫をしているということと無関係ではないというのか私の結論なんでございます。
 しかしながら、具体的なケースの中では、先ほどちょっと触れましたように、具体的に言いますと都市計画法の政令の問題になるかと存じますが、そういったような問題につきまして、いままでもいろいろ私たち内部でも議論をし、建設省等の方にも足を運んで折衝した事実もあるわけでございますが、今後引き続きまして、その辺の広い意味での立法論として問題に取っ組むと同時に、予算的な面につきましても、局舎の改善問題という重要性にいま一度われわれ思いをいたしまして、先生の御提起なさっておられたようなそういう問題が少しでも解消するように努力をしてまいりたい、こういうふうに思う次第でございます。
#357
○赤桐操君 質問を終わります。
#358
○委員長(福間知之君) 本件に対する本日の審査はこの程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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