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#1
第093回国会 逓信委員会 第8号
昭和五十五年十一月二十五日(火曜日)
   午前十時五分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十一月二十五日
    辞任         補欠選任
     八百板 正君     山田  譲君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         福間 知之君
    理 事
                長田 裕二君
                成相 善十君
                長谷川 信君
                大森  昭君
    委 員
                岩崎 純三君
                小澤 太郎君
                亀井 久興君
                郡  祐一君
                志村 愛子君
                新谷寅三郎君
                高橋 圭三君
                西村 尚治君
                赤桐  操君
                山田  譲君
                太田 淳夫君
                白木義一郎君
                山中 郁子君
                中村 鋭一君
                青島 幸男君
   国務大臣
       内閣総理大臣   鈴木 善幸君
       郵 政 大 臣  山内 一郎君
   政府委員
       大蔵大臣官房審
       議官       梅澤 節男君
       大蔵省主計局次
       長        矢崎 新二君
       大蔵省理財局次
       長        宮本 保孝君
       郵政政務次官   渡辺 紘三君
       郵政大臣官房長  奥田 量三君
       郵政大臣官房経
       理部長      澤田 茂生君
       郵政省郵務局長  魚津 茂晴君
       郵政省貯金局長  鴨 光一郎君
       郵政省電気通信
       政策局長     守住 有信君
       郵政省人事局長  岡野  裕君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        栗生澤喜典君
   説明員
       郵政大臣官房資
       材部長      浜田  望君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○郵便法等の一部を改正する法律案(第九十二回
 国会内閣提出、第九十三回国会衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(福間知之君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 郵便法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#3
○太田淳夫君 それでは、質問さしていただきます。
 このたびの値上げ法案で審議をさしていただいておるわけでございますが、一方で、やはり値上げばかりでなくて国民に対するサービスという面も郵政省としてよくお考えになっていかなければならないのじゃないかと思うんです。そういった意味で、きょうは郵政サービスの方針について二、三お伺いしたいと思うんです。
 私どもとしましても、郵政省がいろいろな郵政サービスの窓口機関としまして、普通郵便局もありますし、あるいは特定郵便局もございますし、あるいは簡易郵便局というのもいま全国的に配置しながら国民の皆様方の要請にこたえようとされてきましたし、またこたえていることもよく承知しているわけですけれども、最近、大都市の周辺では大規模団地の造成などによって急激に人口が増加したり、あるいはいろんな地域の発展しているところがたくさんあるわけです。そういうところでは、いままで山であったりたんぼであったり海であったところに大きな町ができ上がっているわけですね。東京の周辺でも浦安の地帯などは町から市になるような状況でございます。そういうような地域には郵政省としても当然これは郵便局を設置してきていると思うわけですけれども、なかなか住民の要請にすぐこたえることができない状況にあろうかと思います。
 また、従来のそういった郵政省の窓口機関の配置計画推進の経過の中で、新たな郵便局の設置が都市部中心にならざるを得なかったことから、地方ではなかなか郵便局が近くになくて遠くまで出かけなければならないという不便をかこっている地域も残っているわけですね。ですから、国民に対し公平なサービスを提供するというそういう見地から考えましても、このような不便な状態にある地域については、できるだけ早く窓口機関を設置してその不便を解消していくべきだろうと思うわけです。特に料金値上げをしようというそういうときですから、国民に何かそういった利益を還元するという意味で積極的に取り組んでいただきたい、こう考えているわけです。そういう観点から、郵政窓口機関の中心になっておりますいわゆる無集配特定郵便局並びに簡易郵便局の問題について質問したいと考えるわけです。
 最初に、特定郵便局についてでありますけれども、こういった窓口機関の普及の状況はどのようになっているか、あるいは諸外国と比較して日本の場合はどのようになっているのか、その点お聞きしたいと思います。
#4
○政府委員(魚津茂晴君) 昭和五十五年の三月末現在におきまして、わが国の郵政の窓口の機関数は全国で二万二千八百三十八局というふうに相なっておるわけでございます。そのうち普通局は一千二百二十八局、特定局は一万七千四百五十一局、そして簡易郵便局は四千百五十九局、これを合計いたしますと二万二千八百三十八局というふうになるわけでございます。
 そこで、この窓口機関というのはどの程度普及をしているかという際の指標といたしまして、私どもも窓口機関をつくりますときに、距離だとか、利用される人口、世帯がどの程度かということが一つの基準になっているものですから、そういう意味で普及状況をこの面から若干御説明をさしていただきますと、窓口機関一局当たりの人口、面積ということで調べてみますと、人口は約五千百人に一局の割合に相なるわけでございます。そして面積は約十七平方キロに一局の割合ということになっているわけでございます。
 先生、ただいま諸外国と比較したらどうかというようなことも御質問なさったわけでございますが、諸外国と比較すると申しましても、地勢だとか人口密度、交通機関等の状況というものとの関連で窓口機関の配置ということが決定されるということからすると、必ずしも数字の比較ということで普及状況がいいとかどうとかということはなかなか言いにくいと思うわけでございますが、単純に人口とか面積というようなことで比較してみますと、アメリカ、イギリス、フランス、西ドイツというような一局当たりの人口及び面積と比較しまして特に見劣りするとは認められない、私どもUPU等の資料を拝見させていただきまして、そういう判断をしておるところでございます。
#5
○太田淳夫君 それでは、新たに特定郵便局あるいは簡易郵便局を設置する場合、郵政省としてはどのような考え方、基準で対処されておりますか。
#6
○政府委員(魚津茂晴君) まず、無集配特定局はどのような設置基準を持っているかということでございますが、大きく分けまして、無集配特定局は、大都市及び近郊発展地であって取扱量の比較的多い地域というところに無集配特定局を配置するという基本的な考え方でございます。それから簡易局は、主として都市部以外の取扱量が比較的小さい地域ということで、たとえばこれは言葉としてはどうかと思うのですが、現在の簡易局の関係の法律の中に出ている言葉でございますが、「辺ぴな地方」というような考え方で置いているわけでございます。
 具体的に、この基準というものをどういうふうに考えているかということでございますが、郵便区の市内地では局間距離が八百メートル以上。局間距離というのは既設の局からの距離という意味でございます。八百メートル以上のところに置いて、そうしまして、そこに置いたとすればその郵便局を利用していただくお客様がどれだけいるかというようなことも当然考えてやるわけでございまして、そういう人口という点からしますと八千人以上という地域を無集配局の設置基準ということで考えているわけでございます。
 それから簡易局の設置基準といたしまして、郵便区の市外地で局間距離が八百メートル以上。そうしまして、利用区域の中にある戸数ですが、先ほどは人口で基準を申し上げたのですが、ここでは戸数ということで基準を考えているわけでございますが、二百戸以上というようなところを対象にして設置をしている、こういうことでございます。
#7
○太田淳夫君 特定局ですが、特定局を設置してほしいという陳情あるいは申請というのはどういう状況になっておりますか。あるいはまた、これに対して郵政省はどのように対処をされておりますか。その点をお聞きしたいと思うんです。
#8
○政府委員(魚津茂晴君) まず、昭和五十四年度における無集配の特定郵便局の設置申請はどのくらいあったかということでございますが、約六百件ございました。もちろん設置というのは、地況の発展を見ながら郵政省自身が必要なところに設置するということはございますが、無集配の特定局の場合に、やはり地元からの陳情等の申請があるというのが現実的な姿でございます。そういう意味で五十四年度においては六百件ございました。
 これは地方郵政局へ設置申請のあったすべての数でございますが、この中身は地域の状況からいたしまして、先ほど申し上げました設置基準というものを設けておりますので、設置を必要としないものも相当数ございます。しかしながら、一方、大都市及び近郊発展地であって取扱量の比較的多い地域の申請もございまして、約二百件、三二%に相当するわけでございますが、このようなところには無集配特定局の設置を検討していく必要があるということで設置したのもございますし、今後設置をしていくという方針で検討しているものもございます。
 そういう実情でございますが、省としては、昭和五十五年度におきまして百二十局の予算を確保いたしまして、いま申し上げた観点から緊急度の高いところから設置をするということで取り運んでいるところでございます。
#9
○太田淳夫君 いま昭和五十五年度は百二十局の予算確保というお話でございましたね。やはり首都圏など発展の著しい地域に対して、過去そういった無集配特定郵便局をどのぐらい設置してみえたわけですか。
#10
○政府委員(魚津茂晴君) 昭和五十年代の実際の数字を申し上げさしていただきたいと思いますが、昭和五十年度から五十四年度までの五年間、この間におきまして無集配特定局は全国で六百十一局設置しておりますが、このうち首都圏では二百三十五局、約三九%に相なるわけでございますが、これだけ設置をさしていただきました。また中京圏では約八%に相当する五十局、さらに近畿圏では約二五%に相当する百五十四局、それぞれ設置をしまして発展著しい地域に対応する窓口機関の新設を図ってきた、こういうことでございます。このほか、その他の主要な発展都市、たとえば福岡、北九州、札幌というような都市の周辺に約七%に相当する四十一局を設置いたしました。
 以上申し上げた点をもう一度言いますと、首都圏、中京圏、近畿圏を加えますと四百八十局に相なるわけでございまして、これは全国設置数の約七九%になる、こういう実況でございます。
#11
○太田淳夫君 それと、大都市近郊の人口が急増している地帯が非常にあるわけですし、いまのお話を聞いておりますと、大分そういった無集配特定郵便局の設置についても郵政省としては積極的に取り組んでいる姿勢はわかるわけですけれども、まだまだ無集配特定郵便局の増設を要望されるのは数多くあると思うわけです。五十五年度で百二十局の予算ということですが、五十六年度はどのぐらいになるのか。また、この百二十局ぐらいの予算では非常に少ないのじゃないかと思うんですね。もっとふやしたらどうかと思うんですが、その点いかがでしょうか。
#12
○政府委員(魚津茂晴君) 五十五年度は百二十局と先ほどお答え申し上げたわけでございますが、五十六年度、これは御案内のとおり概算要求というかっこうで、郵政省といたしまして五十五年度と同じ百二十局設置要求をしているわけでございます。
 それで、ずっと沿革的に見てみますと、過去最高限、年間に三百局要求をし成立したということがございましたが、また逆に百局を切ったかっこうで要求をするという年もございました。いずれにいたしましても、私ども、現在、設置要求というのは五十四年度で約六百局、六百カ所と申しますか、そういうふうに申し上げたわけでございますが、その場合の設置基準に該当するようなところを考慮いたしますと、今日の郵政財政の苦しい事情というような事情と相まって考えてみますと、百二十局というのはまおまあ妥当な、あるいは郵政省として十分説明もつくという数字じゃないか、そう多からず少なからずというふうに考えている次第でございます。
#13
○太田淳夫君 大臣、いま局長からもいろいろ御答弁があったわけですけれども、やはり何といっても郵政省としてはサービスの向上をいろいろと念頭に置いて、郵政大臣としてもいろんな面の指揮をとられていると思いますけれども、こうした人口急増地帯が東京周辺でも大分あるわけですよ。浦安でも郵便局の設置を要望する声もいろいろ聞いておりますけれども、こういう急増地帯、先ほどの御答弁では首都圏、中京圏、近畿圏で約七九%の設置をいままでされてきた。しかし、これからまだ札幌とか北九州、福岡とか、いろんな人口急増地帯があるわけですね。そういった地域における特定郵便局の設置についての大臣の基本的な姿勢をお伺いしたいと思います。
#14
○国務大臣(山内一郎君) いろいろ郵政省といいますか、郵便局の任務もその地方の方々にできるだけ便宜を与えるように、これが基本方針であるわけでございます。ただ、急増地域の問題とかそれから辺地等の問題も、当然これはやっていかなければいけない問題でございますけれども、おくれぎみである。おくれぎみであるということは、これはどのぐらい開発されるかわからないとか、都市計画上わかっておりましても将来の展望をちょっと見きわめるというような点で注意をしなければいけない問題でございますが、またもう一点、経費の問題もこれも考慮しなければいけない。両々相まつわけでございますが、できるだけひとつ、その地方の方々に御不便をかけないように努力をしてまいりたいと考えております。
#15
○太田淳夫君 次に、もう一つの面の簡易郵便局のことについてお伺いするわけですが、この簡易郵便局の推進につきましては、わが党もかねてからもっと力を入れて行うべきじゃないかということで主張をさしていただいてきているわけです。この簡易郵便局の設置に対する郵政省の基本的な考え方をお伺いしたいと思います。
#16
○政府委員(魚津茂晴君) 簡易郵便局は、郵政窓口事務を地方公共団体その他法律で定める者に委託して行わせることにより、経済的に郵政事業の役務をへんぴな地方にまで広めて国民が簡便にこれを利用することができるようにするということを目的といたしまして、昭和二十四年に国会にお諮りして簡易郵便局法というものを成立させていただきまして今日に及んでおるわけでございます。
 先ほど委託するということについて地方公共団体を例示的に申し上げましたが、法律上は、いま申し上げました地方公共団体のほかに、農業協同組合、漁業協同組合、消費生活協同組合、こういった団体と、それからいま一つは、十分な社会的信用を有し、かつ、郵政窓口事務を適正に行うために必要な能力を有する個人というところを委託先ということで定めているわけでございます。
 そういうことで今日まで三十年を経過したわけでございますが、先ほど御紹介をいたしましたように、局数としては四千百五十九局、五十五年三月末で約四千百局を超えるまでに発展をいたしまして、全国津々浦々において地域住民に密着しつつ郵政窓口サービスを提供し、地域住民の福祉に大きく貢献しているものと考えているところでございます。今後ともこの目的に沿って、設置が真に必要な地域にはできる限り設置していきたい、こういうことが簡易郵便局の設置に対する省の基本的態度と言えようかと思う次第でございます。
#17
○太田淳夫君 この簡易郵便局の局数の変遷ですが、五十五年の十月末で四千百九十六、五十四年で四千百六十九ですから大体一年間で二十七局ぐらいですか、増加したということですね。
 個人に委託するというお話も出ましたが、個人はどのぐらいのパーセントであるか、あるいはこの簡易郵便局設置の要望をしてもなかなか設置をしてもらえないという声もあるわけですが、その原因としてはどういうことが考えられるのか、その点お聞きしたいと思います。
#18
○政府委員(魚津茂晴君) 個人の委託ということでございますが、先ほど御説明をいたしましたように、簡易郵便局という制度の発足した当時は個人の委託というものは法律上なかったわけでございますが、昭和四十五年に法改正を行いまして個人への委託というものを制度的に許容したといういきさつがございまして、その後個人の委託というのは非常に多いわけでございます。現在の四千百を超える簡易局のうち、個人の委託というのはおおよそ五五%程度になろうかというふうに理解をしているところでございます。
 そこで、簡易局の設置を申請してもなかなか許可されないというようなお話でございますが、先ほど申し上げましたように、簡易局につきましても設置基準というのが設けられているわけでございます。そこで、最近どのくらい年間設置をしてきているのかという点をずっと調べてみますと、その年によって若干の増減がございますが、平均して年間百局程度増置をしているところでございます。そこで、設置の御希望というのがどの程度あるのだろうかということでございますが、ちなみに、昭和五十四年度について見ますと、設置の申請は百七十四件ございました。そして結論といたしまして、百七十四件のうち設置をしたものは四十三件で全体の二五%でございましたが、したがって残り七五%というのは設置できなかったわけでございます。じゃ、どういう理由なんだということでございますが、何といっても設置の標準に達していないというのが圧倒的に多いわけでございます。百七十四件のうち設置したのは四十三件と先ほどお答えしたわけでございますが、標準に達していなくて設置ができないというのが九十三件ございました。それから地域としては標準には達しているのだけれども、受託者及び施設の確保難ということも事実あるわけでございます。こういった理由による設置ができないというものが二十二件でございました。それからその地域は今後無集配特定局の設置を考えたいということで、簡易局よりもいずれ近いうちに無集配特定局をつくるという判断のもとでしばらく見合わせるというふうに考えたのが十六件でございました。
 大体、いまお話をさしていただきましたように、簡易局について申請がある、設置基準に該当して受託者もおいでになる、それから無集配特定局を置くような地況でないというようなところでございますと、私どもほとんどそこに設置をするという方針で現実的に仕事を進めているわけでございます。
#19
○太田淳夫君 そうしますと、いまの御答弁の中で設置の基準に未達成のところが九十三件ということでございましたが、簡易郵便局の設置の条件というのは非常に厳しい面があるのじゃないかと思うんですね。その点どのようにお考えになりますか。
#20
○政府委員(魚津茂晴君) 簡易郵便局の設置基準というのは、先ほど申し上げましたように、局間が八百メートル、それから利用する世帯として約二百戸ということで考えておりまして、この基準で出していただければ私ども設置をするということは先ほど御説明したとおりでございまして、特に簡易局の設置基準そのものが非常に厳しいのじゃないだろうか――八百メートルだとか二百世帯というようなことは、私たち経験に徴しまして厳しい条件とは思っていないわけでございます。むしろ今後の問題といたしまして、これを直すというよりも、ある地域が、簡易局も設置できない、無集配局も設置できない、ちょうど基準が違うというところから地域的にいずれの基準にも該当しないというようなところが観念上あり得るわけでございます。そういったようなところを、簡易局か無集配局か、将来的な展望を踏まえながら個別的なケースとして判断をするということが設置基準をめぐる今日的な問題だというふうに私は考えているところでございます。
#21
○太田淳夫君 いまも、また先ほどのお話の中にもありましたように、将来無集配特定局をつくるというために簡易郵便局の設置は見合わせるという地域ですね。しかし、なかなか無集配特定郵便局が設置されるまでの条件もこれまたあるわけですね。その間、やはりその地域が人口が急激に発展をしてきた、そういうところには簡易郵便局をむしろ先につくっておいた方がいいのじゃないか、こう思うんです。その点はどうでしょうか。
#22
○政府委員(魚津茂晴君) 簡易局でまずスタートして、そしてその後無集配局にある時期に変えるというようなことも私は個々のケースとしてはもちろん事例がございますし、また私、先ほど言いましたように、ケース・バイ・ケースの問題ではございますが、そういう現実に即した判断をする必要はあろうかと思います。ただ、その場合に、要するに簡易局でスタートした、そしてある時期に無集配局に変更したいというような場合に、いろいろ問題というのはないわけじゃないわけでございます。ということは、簡易局の受託者が直ちに無集配特定郵便局長になれるというわけのものじゃないわけです。基本的には簡易局というのは委託契約、俗に言う請負で運営をお任せしているわけでございます。それから無集配特定局というのは、文字どおり国の機関でございまして、職員も国家公務員であるというようなことから、地況の発展というようなことでいろいろ詰めをしない場合に、簡易局でスタートしたけれどもなかなか無集配局にしたくてもその事後処理といいますか、切りかえの処理というものでトラブルが起きるという例も私たち経験をしているわけでございまして、その辺の見きわめをしながらやっていかなくちゃならぬというふうに考えているわけでございます。
 いずれにいたしましても、簡易局と無集配特定局というのは、先ほど来一般的に御説明をさしていただきましたように、対象地域だとか、それから取扱業務量、この取扱業務量もちょっとこの機会に申し上げさしていただきたいわけでございますが、昭和四十五年に個人の委託を法律の改正でできるようにしましたときに、衆議院におきましても参議院におきましても、特定局と簡易局の客観的な差をつけておく、いい意味での差でございますけれども、そういうような観点から附帯決議で、それぞれの逓信委員会で、「簡易郵便局の事務量はほぼ一人を標準とすること。」、こういう附帯決議もいただいているわけでございます。そういうようなことから二人分とか三人分というようなことも簡易局では予定しないという立場をとっているわけでございます。それから取扱業務の範囲も、これとの関連で違っているわけでございまして、私、先ほど来申し上げておりますように、ケース・バイ・ケースの問題としては、簡易局から無集配特定局へというような条件を詰めながら切りかえをするというところもございますけれども、観念的にはやっぱり区別をしてやっているというのが実態でございます。
#23
○太田淳夫君 では、その簡易郵便局の取扱手数料の仕組み、これはどのようになっていますか。いろんな変遷の資料をいただいておりますけれども、具体的に説明をしていただきたいと思います。
#24
○政府委員(魚津茂晴君) 無集配特定局の場合は、みんな国のあれとして人件費、物件費というかっこうでやっていくわけでございます。そして局長さんは俸給をもらうということでございますが、簡易局の場合は、いま先生仰せのとおり、手数料でその委託契約の反対給付という仕組みでございます。
 そこで、この簡易郵便局の取扱手数料は、簡易郵便局の運営に必要な経費を一定額で支払う基本額という部分と、委託事務の取扱量に応じ支払う額に大別をしております。そうしまして、取扱量に応じて支払うものの中には、取扱件数に応じて算出される手数料、取扱料と言っておりますが、そういう部分と、貯金、保険の募集手当、現金出納手当に相当する加算額と称する手数料、これが含まれているわけでございます。そのほかに、郵便切手類及び印紙の売りさばきについては買い受け月額によりまして郵便切手類の売りさばき手数料が支払われる。ですから、基本額・それから取扱料、加算額、それから切手等を売りさばいた場合の手数料、これで取扱手数料というものができているわけでございますが、大体、現在、平均いたしますと、基本額が五十五年度では五万八百三十六円程度、それから取扱料が四万三千六百五十三円、それから加算額が四万五千五百六十一円、合計して十四万五十円ということに相なろうかと思っております。そのほかに、先ほど申し上げました郵便切手類の売りさばき手数料、これが予算でどの程度見積もっているかといいますと一万三千六百円、こういう手数料になろうかと思う次第でございます。
#25
○太田淳夫君 簡易郵便局の取扱手数料の引き上げ、それについてはどのように考えておみえになりますか。
#26
○政府委員(魚津茂晴君) 手数料の仕組みとしては先ほど申し上げたわけでございますが、要するに、この手数料というのは一般の物価、賃金等の動向に対応していくべきものというふうに基本的に考えるわけでございまして、毎年手数料というのを変えてきている、こういう実況でございます。
 ちなみに、昭和五十五年度予算においては、平均月額で先ほど申し上げましたように十四万五十円ということでございますが、これは五十四年度に比べますと七・三%の増ということに相なるわけでございます。そのほかに切手類の売りさばき手数料もあることは先ほどお話ししたとおりでございますが、いずれにいたしましても簡易局の取扱手数料についても今後とも所要の改善を図っていく。要するに、賃金とか物価に対応する手数料ということを心がけながら手直しをしていくという方針で臨みたいというふうに思っている次第でございます。
#27
○太田淳夫君 簡易郵便局の受託者の取扱手数料が集配請負人の請負料に比べまして低いということを私は聞いているわけですけれども、郵政省としてはこれに対してどのように考えておみえになりますか。
#28
○政府委員(魚津茂晴君) この集配請負人の請負料と、先ほど申し上げました簡易局受託者の取扱手数料というものを単純に比較をするというのはむずかしいと思うのです。結局、集配請負者というのはおおよそ全国で千五百人程度いるわけでございますが、この人たちはまず外務の仕事でございます。それから簡易局の仕事というのは御存じのとおりでございまして、そういう仕事の質が違う、それから量も違っているわけでございまして、私ども、それぞれの請負料あるいは手数料というものを先ほど御説明した方針でその年ごとに手直しをして今日に及んでいるというわけで、比較するというのはなかなかむずかしいと思うんですが、ただ事務的にちょっとその辺の事情を申し上げますと、簡易局の取扱量というのは、一日平均郵便で約五件、それから貯金で約二十件と比較的少ないわけでございます。それに対して集配請負人の職務は、いま申し上げたように山間僻地における外務作業でございまして、厳しい労働環境のもとに置かれている等、仕事の内容や性格も異なるというようなことで比較はできないと思いますが、今日、簡易局の取扱手数料というのが一切ひっくるめまして十五万三千六百五十円ということに相なるわけでございます。それに対しまして集配の請負人の請負料というのは、おおよそ十八万三千円ということになるわけでございます。
 そうしまして、五十五年度は、簡易局の取扱手数料は一切ひっくるめまして前年に対しまして八%増、さっき七・何%というお話を申し上げましたが、これは切手類の手数料を入れていま申し上げているわけでございますが、八%、それに対しまして集配請負人の対前年比は五・九%ということで、いろいろの手数料あるいは請負料というものの決定をする要素をその都度いろいろ考えながらやらせてもらっておりまして、実質的に集配請負人が簡易局の受託者よりもよりよい待遇ということもないというふうに考えている次第でございます。バランスのとれたものにするべく、そのときそのときの事情を考えて改定の際に考えさしていただいているというふうに御理解をお願いしたい、こういうふうに思う次第でございます。
#29
○太田淳夫君 大臣にお願いしておきたいんですが、郵政事業の財政悪化を理由にしましてこのような簡易郵便局の受託者の待遇面にしわ寄せがないように十分に配慮していただきたい、こう思うわけですが、その点はいかがでしょうか。
#30
○国務大臣(山内一郎君) 簡易郵便局の受託者の処遇改善といいますか、その点につきましては郵務局長からるる説明をいたしましたけれども、毎年一般の物価とか賃金によりまして改定をしてやっているわけでございまして、私は適正に行われていると考えておりますが、さらに一層、いまのようなお話もございましたので、注意をしながら適正にやるように努力をしてまいりたいと考えております。
#31
○太田淳夫君 それから簡易郵便局と特定郵便局の業務範囲の差、これはどのようになっていますか。
#32
○政府委員(魚津茂晴君) 簡易局を設けた趣旨からもうかがえますように、観念的に言えば郵政サービスの基本にかかわる部分といいますか、そういったものは共通しているわけでございますが、ただ、事務量というのは一人程度にするというような方針でございますとか、それから市外区の、どちらかといったら郵政サービスを必要とする量が一般的に少ないというようなところから一方では差がございます。
 その差を若干御説明さしていただきたいと思いますが、まず郵便関係でございますが、郵便料金の別後納でございますが、別後納の郵便物及び内容証明郵便物の引き受け、それから各種外国郵便物の取り扱い、三番目としてお年玉賞品の交付というものは簡易局では取り扱わないということに現状はなっているわけでございます。ただ、お年玉賞品の交付という点でございますが、ただいま御提案をいたしております法案では、この点改正をいたしまして簡易局においても取り扱うということで御審議を賜っているということは御案内のとおりでございます。
 次に、為替貯金関係でございますが、一つといたしまして、積立郵便貯金、住宅積立郵便貯金及び財形定額郵便貯金の預入、払い戻し。それから二つ目といたしまして、国民年金以外の各種年金。たとえば厚生年金、恩給、こういったものの支払い。それから三番目といたしまして、各省庁の歳入歳出金。一般的に多いのは交通反則金、それから国税、健康保険料、こういったものがあると思いますが、そういったものの受け払い。四番目といたしまして、電電公社収入金。電話料の受け入れ。それから五番目として、国債の元利金等の支払い。これは簡易局では取り扱っていないわけでございます。
 最後に、簡易保険の関係でございますが、一つとして、窓口保険料の受け入れ。二つ目として、保険金の支払い、貸し付け。これも簡易局では行っていない。
 こういういま行っていないものを各事業ごとに申し上げましたが、こういったところが取扱範囲の違いということに相なるわけでございます。
#33
○太田淳夫君 ですから、簡易郵便局の業務範囲を現実に即応しながら拡大するお考えを持っていただきたい、こう思うわけです。
 たとえば電信電話公社の電話料の収納事務というお話も出ましたけれども、いま、されていない事務の中でも簡易郵便局の方で取り扱いできるような業務もあるのじゃないかと思うんですね。そういった意味で地域、地域の住民の要望に即応できるようなやはり体制というものもお考え願いたいと思うんですね。それは衆参両院の附帯決議もございましたけれども、しかし、その当時と大分情勢が変わってきているのじゃないかということを私は痛感するわけです。そういった点で、もう一度今後の改善についてのお考えをお聞きしたいと思うんです。
#34
○政府委員(魚津茂晴君) 基本的には簡易郵便局という制度的な趣旨というのは、適切な受託者を得て経済的に郵政窓口事務をへんぴな地方にまで広めるということの目的を絶えず踏まえた上でやらなくちゃならぬということでございます。これがプラスの意味にもなるし、また逆な意味からしますと、拡大ということに対する場合によっては制限的な事由になるという二つの意味があろうかと思いますが、たとえばこの電話料の収納事務、これを簡易局で扱う、こういう要望も事実私たち伺ってはいるわけでございます。
 ただ、事実問題として電話料の収納というものを簡易局でやるということになりますには、電電公社の意向の尊重ということもあるわけです。電電公社がぜひとも簡易局の窓口を通じてでも集めてもらいたいというような意向があるということも、われわれその問題を判断する際に重要な意味を持つものでございます。この点、現在までのところ電電公社から簡易郵便局で電話料金を取り扱うということについて要請が一度もないということがまず現実の問題としてあります。
 それからもう一つ、私ども、この点PRもしているところではございますが、電話料の収納という問題は、現在の制度でもできないわけじゃないわけでございます。というのは、定期継続振替、振替口座をつくりまして、それを通じて電話料を払うということが可能なわけでございます。一般に私たち郵便局で電話料を払い込むという場合には、振替口座を設けるのじゃなくてその都度持っていってお金を払うということでございますが、簡易局の事務としては振替ということもやっているわけでございますから、その振替口座を設けて、そこにお金を入れておいてそこから出すというような制度によってできるというような事情もございまして、今日まで電話料の一般的な収納事務というものをやっていないという事情でございます。
#35
○太田淳夫君 次は、防犯対策ですけれども、最近、金融機関に対する強盗事件が多発しておりますけれども、簡易郵便局の防犯対策はどのようになっておりましょうか。
#36
○政府委員(魚津茂晴君) 基本的に申し上げたいと思いますのは、簡易局であっても当然私たちの窓口機関でございまして、そこに共通して流れているものは、強盗の防止対策を徹底する、そして実効の上げ得る措置をいろいろ講ずるということでございます。したがいまして、あらゆる機会をとらえて指導しているところでございます。
 若干、具体的に申し上げさしていただきますと、まずこの防止対策としては他人が侵入しにくい職場にすることが最も重要でございますので、そのため、日常、現金の適切な保管、不要な出入り口の施錠、付近住民や警察との連携の強化等を十分行うこと、また万一事件が発生した場合には人命の尊重を第一にして沈着冷静に対処することなどを指導しているところでございます。
 さらに、防犯設備を取りつけることについても受託者にお願いしているところでございまして、相当この面も進捗を見ているところでございます。今後におきましても、簡易郵便局の防犯対策については万全を期すよう機会あるごとに指導してまいりたい、こういうふうに思っている次第でございます。
    ―――――――――――――
#37
○委員長(福間知之君) 質疑の途中でございますが、委員の異動について御報告いたします。
 ただいま八百板正君が委員を辞任され、その補欠として山田譲君が選任されました。
    ―――――――――――――
#38
○太田淳夫君 先ほど御答弁の中に、お年玉年賀葉書の賞品の交付ですが、これは簡易郵便局でもできるように今回法改正をしているということですが、どの程度の賞品まで簡易郵便局で扱うのか、あるいはその手数料というのはどのように払われているのか、その点ちょっとお聞きしたいと思います。
#39
○政府委員(魚津茂晴君) まだ最終的に結論は持っていないわけでございますが、法案の改正趣旨というものからいたしますと、一等から四等まですべての賞品を交付していただくということで考えているところでございます。
 ただ、手数料を一件扱うという場合にどれぐらいのお金を出すかというような点につきましては、目下検討中でございますので、いまここで申し上げるというほど熟していないということで御了承願いたいと存じます。
#40
○太田淳夫君 簡易郵便局の場合には個人受託者がだんだん多くなってくると思うわけでございますが、そういう個人受託者が多くなるときにはやはりいろんな指導監督とか、その点で細かい施策が必要じゃないかと思うんですが、その点はどのように対応されていますか。
#41
○政府委員(魚津茂晴君) どのような施策をわれわれ講じているかという点についてお答えさしていただきたいと思いますが、委託事務に従事する者の指導については、郵政職員以外の者が委託契約に基づいて郵政窓口事務に携わるという事情を十分考慮する、これが基本だろうと思います。職員じゃなくて委託であるという点を十分考慮して、委託事務従事前における集配特定局での訓練、これは大体十五日程度訓練をするわけでございます。委託をお願いする前の訓練といたしまして。それから従事後において郵政研修所における訓練、受け持ち集配局長の定期あるいは随時の臨局等による指導、あるいは指定局単位による業務研究会の開催、さらに郵政監察官の定期または随時の業務考査の実施など、指導の機会を設けまして事務能力の向上に努めているところでございますが、今後におきましても、これらの訓練、指導内容の充実を図っていく所存でございます。
#42
○太田淳夫君 いま特定郵便局あるいは簡易郵便局につきましてのいろいろと細かい部分までお聞きしたわけでございますけれども、せんだってのこちらの委員会でも同僚の委員から話があったように、大蔵省は最近いろいろと郵政省に対して年金の問題あるいは貯金の問題その他いろいろと干渉するようなことが非常に多くなっているような感じがするわけですね。特に、サービスの一環としていろいろといま努力されてみえる特定郵便局の増設の問題についてもいろいろと難色を示しているようなことを私どもお聞きしているわけです。そういった意味で、いま値上げばかりでなくて、郵政省としてのサービスを国民に還元していくようなそういう方策として、大臣がそういった大蔵省のいろんな干渉をはねのけてがんばっていただかなければならない場面が多くなってくるのじゃないかと思うんですが、そういった意味で郵政大臣の今後の健闘をここでお願いをしておきたいと思いますが、その点、一言お願いいたします。
#43
○国務大臣(山内一郎君) 毎年、予算を決める前に各省から予算要求というのを大蔵省に提出いたすわけでございます。したがって、その段階におきまして郵政省の考え方というものを発表いたしているわけでございますが、それに対して、まだ折衝の段階ではありませんけれども、大蔵当局としてもいろいろ発言はいたしているわけでございます。私も予算要求で提案している事項がすべて簡単にいくとは思っておりません。しかし全力を挙げてやる決意はいたしているわけでございます。大いにがんばってまいりたいと考えております。
#44
○太田淳夫君 それでは、いままでいろいろと私ども法定制緩和につきましては二回の委員会の質疑もさせていただいてきましたし、これには反対ということでいままで主張をしてまいりました。
 ここでちょっと確認をしておきたいんですけれども、いま二千億円の累積赤字があるわけですけれども、それが解消して黒字になった場合には、法定制緩和というものは特例であって、これがなくなって再び料金を改定する場合には法定に戻るということですね。その点、ちょっと御答弁願いたいと思います。
#45
○政府委員(魚津茂晴君) 累積欠損金が解消した場合には特例措置としての要件がなくなることによりまして、その後に今回の改正案の規定を適用いたしまして料金を改定するということはできないことになる、これは明白でございます。その後における料金決定方法のあり方につきましては、諸般の事情として私たち考えておりますのは、郵便事業財政の状況、郵便の需要動向、こういったものでございますが、こういった点を勘案いたしまして、改めて国会にお諮りをするということに相なるわけでございます。
#46
○太田淳夫君 その改めてお諮りするということは――今回の郵政審議会の答申の弾力的に効果的な料金改定ができるようにしろということは、国会の審議にこの料金値上げをかけないようにしてしまって、一種、二種についても三種、四種と同じように省令でできるようにしたらということが郵政審議会の答申ですね。ですから、あなたのおっしゃっているそのことは、そのときに、いろんな社会的な経済的な状況になればまた法定制緩和の問題を出してくるのか、その法定制緩和でなくて、法定制なしにして省令でもう全部、一種、二種も値上げできるようにするのか、その点のことをちょっとお聞きしたいんですけれども。
#47
○政府委員(魚津茂晴君) 一つの形式論理といたしますと、特例措置が適用できなくなる。そうすると、現在の郵便法の本則の部分というのは残ってはいるわけでございます。もちろん料金というものは、御提案をいたしておりますものを御承認いただくという前提だったら六十、四十というふうに書いてあると思いますが、その際に本則そのものを直さなくちゃならぬという点がございます。そういった際に、私、先ほどから申し上げておりますように、諸般の事情を勘案してどうするかということは、いずれにいたしましても国会にお諮りをした上で決めさしていただく、こういうことになる、こういう考え方でございます。
#48
○太田淳夫君 ですから、国会にお諮りをするということは、再び法定制に戻すということですね。そういうことですね。
#49
○政府委員(魚津茂晴君) 法定制に戻すという案もございますれば、また新たないろいろのことを考えて、具体的な法律の基づき方というものを、いろいろ条件との関連で、いろいろの事情との兼ね合わせで考えた上でお諮りするという場合もあろうか。いずれにいたしましても、私ども今日の段階では、早くとにかく財政的に累積欠損金を抱えているという事態を直して再建をしたいということで御提案しているような案を出しているわけでございまして、その後の問題については、いずれ国会にお諮りしなければ何もできないということははっきりしているわけでございまして、その後のことについては、いま申し上げたようないろいろの事情をその時期において総合的に勘案して決めさしていただく。決めさしていただいたものを国会にお諮りして決めていただく、こういう考え方でございます。
#50
○太田淳夫君 ますますはっきりしなくなってしまうんですが、そうしますと、いまおっしゃったように、今回の法律の「当分の間」ということは、考え方によっては、これは臨時特例の措置だとおっしゃっていますけれども、累積赤字解消後にまた――この郵政事業の一つの宿命的な問題だと思いますよ、やはり何といっても人件費が九〇%を占めるわけですから。当然これはいろんな社会的な変動、経済的な変動によっては、国鉄もそうですが、やっぱり値上げしたって三年後にはまた赤字になってくるということは逃れられない運命じゃないかと私どもこの前から言っているわけでございますけれども、そうすると、その時点で国会にお諮りするといっても、そのとき出てくるものはまた今回のような当分の間の法定制緩和であるか、あるいはそのときには一種、二種も全部省令に変えていくんだというものが国会に上がってくるのか、その都度国会で法案を審議し法律を変えていく法定制に戻していくのか、いろんなルートがあるけれども、それはいまあなた方ははっきりと言えない、そのときにはそのときの考え方で郵政省として考えて御提案するものであるということなんですね。そうすると、国民の立場から見ると、当分の間じゃなくて永久的に今回の特例が皆さん方の考えによってはずっと続いていってしまう。将来、省令で三種、四種と同じように、一種、二種も同じ運命をたどっていくのじゃないかという考えをどうしても持たざるを得ないわけですが、その点いかがですか。
#51
○政府委員(魚津茂晴君) 累積欠損金がなくなった場合にどうなるかということについては、今日、私ども決めていないという御理解はそのとおりでございますが、ただ、いずれにいたしましても、先生仰せのとおり特例措置をある期間やった、引き続いて特例措置の考え方、そういう法律の基づき方、こういったものを続けるためには国会にお諮りして国会の御了承を得なければできないということがあることは当然でございまして、その点はそういったことを仮にやるにしても必要だということを御理解願いたいというふうに思う次第でございます。
#52
○太田淳夫君 今回の臨徳特例措置と書いてあることは、これは決して臨時特例措置じゃない、これは永久的に続いていくんだ、私たちはそう判断せざるを得ませんし、そういった意味で、今回どうしてもこの法定制緩和については――実際、緩和したって値上げをどんどんやっていくわけには郵政事業の中身から言ったらできないんですね、いま。そういう点で別に緩和をする必要もないし、やはり値上げのときにはいままでどおり一種、二種については国民生活を守る立場から法定制をきちんとやっていくべきだということを私ここで申し上げておきたいと思うんです。
 それで、もう一点お聞きしますけれども、いま審議されている法案で、これが決まれば法定制緩和できる。封書も葉書も省令で料金を決めることができるわけですね。その中で封書は五十円から六十円に、葉書は二十円から四十円に上げることが明示されているわけですね。先回も申し上げたんですが、封書と葉書の六対四の割合、これは今後もこういった割合で大体封書と葉書は推移をさしていくのかどうか。その点、私たちは、六対四の格差というのは今後あくまでも維持していくべきじゃないか。外国では同一にしているところもありますけれども、わが国では実質的に葉書を使う人がいなくなる可能性もあるわけです。そういった面から考えましても、六対四の料金格差というのはこれは堅持していく必要があるのじゃないか、こう思うので、その点、再度御答弁願いたいと思います。
#53
○政府委員(魚津茂晴君) この六対四というのは本則に定められている額になるわけでございまして、その本則に定まっている六対四という精神を踏まえながら今後運用してまいりたいというふうに考えております。
#54
○太田淳夫君 それからもう一点。葉書については、五十六年三月三十一日まで三十円となっていますね。四月一日から四十円になる。三十円の葉書を使うのは実質的に二カ月ぐらいの間になろうかと思うんですね、まだはっきりしませんが。事務的には郵政省として三十円の葉書を発行するのか、あるいはいま二十円の使っているものでそれに十円の切手を張って使うのか、その移行措置というのはどのようにお考えになっていますか。
#55
○政府委員(魚津茂晴君) 三十円の料金の期間が最終的に幾らになるか、まだ私、国会の御意向、意思というものを承知しておりませんのであれですが、仮に短期間になるにしても、要するに現在公布の日から四十日たったときに施行するということでございまして、そうなればもちろん四カ月とか五カ月というのはあり得るはずがないわけでございまして、その間短期間であっても三十円としての葉書を調製してやりたい、こういうふうに考えているところでございます。
#56
○太田淳夫君 三十円の葉書をつくるということですね。
 いま国会の意思を私どもお聞きしていませんというお話でしたけれども、私どもはできるだけ二十円の期間を長くする、一応公布後四十日間と決まっていますけれどもそれいっぱいに。これは当然値上げはおくらせろということを言っているわけですよ。大体、時期はいつごろに考えてみえるんですか、郵政省としては。
#57
○政府委員(魚津茂晴君) 私、国会の意思をという意味は、修正がなかったとすればという観点、あり得る形という意味で申し上げたわけでございまして、現在、施行日については十月一日という政府提出の際の原案を衆議院段階で修正されていることはお互いに周知の事実であるわけでございますが、私ども一応の目安は、十五日が年末年始の仕事が終わるという日でございますので、このとき以降できるだけ早い機会に施行をいたしたいというのが私どもの考え方でございます。
#58
○山中郁子君 前回に続きまして、通信事務扱いの無料郵便についてお尋ねをいたします。
 前回、御説明をいただきましたところによりますと、通信事務扱いの郵便を有料として換算すれば、五十二年二百五十一億、五十三年二百六十一億、五十四年二百六十九億ということでございました。この三カ年だけでも七百八十一億という膨大な経費を使っていることになります。したがって、これが法に照らして厳正に扱われなければならないということは当然のことだと存じておりますけれども、その辺についてのお考えを聞かせてください。
#59
○政府委員(魚津茂晴君) この無料郵便物という点については、郵便法の中に条文を設けましてその要件というものが明定されておりますので、その明定されている趣旨、要件というものを踏まえながら厳正に運用しなけりゃならぬ、こういうふうに思います。その点、山中先生仰せのとおりだというふうに考えている次第でございます。
#60
○山中郁子君 私、郵政省にいろいろ御説明をいただいたんですけれども、それによりますと、郵便法二十条に基づくということで当然郵政事業の業務の事務に関するものであるから、二十条にもあるとおりに郵政省の文書を発送するものである、ないしはそのことの関連で郵政省に送られるもの、そういうことに理解をしてよろしいですか。
#61
○政府委員(魚津茂晴君) そのとおりでございます。
#62
○山中郁子君 じゃ、郵政省の文書以外のものはあり得ないというように理解いたしますけど、そうですか。
#63
○政府委員(魚津茂晴君) 具体的にはどういう場合があるかあれでございますが、私、お答えとしては、郵便法二十条の合理的な解釈、その中でできるもの以外はあり得ないというふうに考えているところでございます。
#64
○山中郁子君 御説明いただきましたところによりますと、郵政省がつくっているものではない定期刊行物、つまり他の団体によるもの、そういうものもあるということでしたけれども、つまり定期刊行物で言えば、そちらの資料によりますと、「ぽすとまん」、「郵便友の会ニュース」、「切手」、「切手売捌ニュース」、「エアメール」、こうしたものがそれぞれ定期刊行物として出ていて、これらのものを郵政事業の推進に役立つという観点から買い上げて通信事務として発送するということが行われていると伺っておりますけれども、こういうことは必ずしも郵政省がつくったものだけではないものが扱われているということになりますか。
#65
○政府委員(魚津茂晴君) いま先生仰せの、たとえば「ぽすとまん」とか「郵便友の会ニュース」その他いろいろあるわけでございますが、これは私どもがつくったものというよりも他の団体等でつくったものを購入しているわけでございます。まず本そのものは。購入したものを郵便法二十条との関係でわれわれ無料郵便という形で送っているわけでございます。それは、なぜその本を買うかといいますと、郵便等の業務を遂行するために購入した刊行物であるということがはっきりいたしているわけでございまして、その目的に従って郵送する場合には郵便法二十条で言うところの郵便等の事務に関する郵便物というものに該当することになるわけでございまして、無料郵便として送るということは法二十条に照らしましていささかも問題がないというふうに考えている次第でございます。
#66
○山中郁子君 そうしますと、定期刊行物じゃなくて、他の者、部外者がつくった文書、そうしたものもそういう観点から無料扱いにして送るということがあり得るわけですか。
#67
○政府委員(魚津茂晴君) 要するに、この二十条の要件に合致する、合理的に解釈するということで説明のつくものというものはあり得るというふうに考えている次第でございます。
#68
○山中郁子君 そうしますと、たとえば私どもが郵政省にいろいろ交渉したり話して、ポストを設置するとかそれから郵便局の設置が行われるというふうなことについて、その地域住民の方に今度ここに郵便局ができますよと、当然郵政行政の推進に役立つものでありますけれども、そういうことを周知させるというようなことは、たとえば山中郁子がそういう文書をつくって無料通信事務で扱っていただけるということになりますか。
#69
○政府委員(魚津茂晴君) 無料郵便の要件というふうに先ほど来申し上げているわけでございますが、郵政省が差し出すもの、それから郵政省からお願いしていわば回答というかっこう、あるいはいろいろの意向を回答するというかっこうで郵政省にあてるものということが差し出しの要件としてあるわけでございまして、ただいま先生が仰せのような例というのは、私は郵便法二十条で言う合理的な解釈による無料郵便にはなり得ないというふうに考えているものでございます。
#70
○山中郁子君 それじゃ、部外者の名前でもって郵政行政の中身に関してつくられた文書を送るということはあり得ないということですね。
#71
○政府委員(魚津茂晴君) おっしゃる趣旨はどういうことが具体的なものとしてわれわれ想定し得るのかということが定かじゃないのですが、たとえば部外者の名義である文書でありましても、その文書を今度は、たとえば郵便局長が文書をつけまして、いわば添付物というかっこうになろうかと思いますが、そういったような場合には具体的な内容によっては無料郵便ということで差し出せるもの、こういうものがあろうかと思う次第でございます。
#72
○山中郁子君 具体的な例でお尋ねいたしますけれども、私は、いま手元にそうした通信事務扱いの無料郵便物を持っております。これは福島県の石川郡平田村の村長さん澤村金治さんというお名前になっておりますけれども、この方の名前で簡易保険の普及を呼びかけた趣意書なるものです。これが平田村の全戸に通信事務で送付されました。こういうことはあり得ないですね。何にもないですよ、郵便局長の名前も何もなくて添付物もありません。この名前は平田村長澤村金治、それからそのわきに小さな字で教育長の塩田義男という方のサインがしてあるだけでございます。
#73
○政府委員(魚津茂晴君) そういった内容というものを十分拝見させていただきまして判断をしなくちゃならぬという要素は残っているわけでございますが、ただ一般論として考えた場合に、その文書が簡易生命保険事業という文字どおり郵便法の二十条に言っている事業との関連で、その仕事に関連するものということであって、そして差し出し人が、文書の中身が先生仰せのような名義人としては郵政省の機関あるいは職員というものでなくても、郵便物としての差し出し人は何々郵便局長というふうになっている場合にはそのことでいけないということは私は必ずしも言えない、むしろそういった場合が郵便法の二十条に言う無料郵便の要件を満たすものということが十分あり得るというふうに考えている次第でございます。
#74
○山中郁子君 私、郵政省に御説明を伺いましたら、そういう場合であっても主体が郵政省であることが明らかになるような形で連名で出すということだという御説明がございました。いまの郵務局長のお答えとは大分違うと思いますけれども、いずれにしても、これはそういう理屈でおっしゃるならば、先ほど私が申し上げましたように、ここに郵便局ができますよ、ポストができますよということを私の名前で通信事務で扱うということだって出てくるわけでしょう。初めに私が郵政省から御説明いただいたのは、主体が郵政省であることを明らかにするような形でなければならぬ。ところが、これはそういうことは一切書いてないんです。一切書いてなくて後でごらんになって結構ですけれども、村長の名前と教育長の名前が小さく書いてあるだけの文書です。それを通信事務として無料で全戸に配付しているということ、これは私は明らかに郵便法の精神にも反するし、あなた方がいま前提としておっしゃってきた扱い方にも大きく反していると思います。
 これをなぜ私は問題にするかといいますと、この文書は五十四年二月六日につくられております。そして、この時期はどういうものであったかといいますと、すぐお心当たりあると思いますが、統一地方選挙です。そして、この澤村さんという方は村長さんで、この選挙で村長選に立たれました。四月十五日の告示、四月二十二日の投票です。そして対立候補がありました。そういう時期にこうした文書をあなた方の取り扱いのやり方とも反して村長の名前だけをここで宣伝するというようなものが通信事務として使われて、郵政省は結果的に私はこれに加担していることになると思います。これは重大な問題だと思いますし、断じて許されるべきことではないと思いますけれども、調査も含めてその辺についてのけじめをきちんとつけるようにしなければならないことだと思いますけれども、いかがですか。
#75
○政府委員(魚津茂晴君) 私もいろいろのポストを今日まで経験したわけでございますが、郵便局段階に参りますと、貯金、保険の奨励という際にいろいろの手だてを工夫しながら考えているわけでございます。その手だてという意味で共通しているものの中に、やはり地方公共団体とのタイアップと申しますか、地方公共団体の理解と御支持をいただきながら奨励関係、もちろんこれは貯金、保険だけじゃなくて郵便についてもあるわけでございますが、いま奨励関係のものということでお伺いしましたので申し上げているわけでございますが、そういったときのその文書の中に、一体、真意というのは何だろうかということで、明らかに先生がおっしゃっているように選挙の運動だというような文言でも明確にあるならば別といたしまして、私ども、日常、地方公共団体、それに類似の団体との御理解、御支持の実情を考えてみれば、その文書が仮に選挙の時期と何か関係があるいはあったのじゃないかというふうに思われるにしても、純粋な意図というものは郵便法の二十条で言う要件との関係で問題ではないのじゃないか。
 先生先ほどおっしゃっているように、そういったことを許せば先生自身が差し出す郵便との関係というお話もございますが、私は形式的な要件として明確にしておきたいのは、郵政省が差し出す恐らくその内容のものも差出人としては何々郵便局長というかっこうで差し出されているわけでございまして、私、想像でございますが、別に何とかという特定の名義人が郵便物の差出人という形ではないというふうに思っております。もしそうだとすれば、前提条件がいささか違ってまいりますが。
#76
○山中郁子君 あたりまえです。出すのにこうやって「小平郵便局長」と、こうなっているだけですよね。それは出すのに判を押さなきゃ出せませんでしょう、無料通信で。
 それで、先ほど何らかの郵政省の添付物をつけるとかなんとかおっしゃいましたけれども、じゃ、何にもついてないのがあるよと言えば今度はそういうこともあり得る。一体どこでけじめをつけるんですか。私がこういう場合にというのは、当然郵政省へ行ってどこかで許可するわけでしょう。これは無料通信事務として扱ってよろしいということをどこかで許可するわけでしょう。その許可の基準というのはどういうことなんですか、それでは。内容は全部私が、私でなくてもいいですよ、だれでもいいけれども、簡易保険のお勧めをこれと同じ趣意書をつくります。私としてはそういう考え方を持ってお勧めいたします。そしたら平田村の村長はいいけれども山中郁子はいけないという基準はどこにあるんですか。どこでそういうことを決めるんですか。
#77
○政府委員(魚津茂晴君) いまの問題、基本的には郵便法の解釈論というかっこうになるわけでございますから、私ども、郵便法というのは郵政省所管の法律であるという意味では最終的にはこれは郵政大臣が行政上の有権解釈をされるというものであるとは思います。ただ事実問題、一々郵政大臣のところにこの解釈をどうするかという照会があるわけじゃございません。事の軽重によって、あるいはその解釈論の難易によって差出人の局長が判断をする場合もあると思います。
 それからちょっと従来からの法律、内部通達との関係で疑義が生ずるという場合には郵政局に照会をする。郵政局に照会というのは、具体的に言いますと郵務部に照会をする。また……
#78
○山中郁子君 そこの基準を聞いている。
#79
○政府委員(魚津茂晴君) 基準は、いま申し上げたように、郵便に関係があるかどうか、貯金、保険に関係があるかどうか、内容としての基準は。そういった関係というものを合理的に解釈するということでございます。
#80
○山中郁子君 だから、それだったらこれと同じ内容で十分あり得ますね、これは簡易保険のお勧めなんだから。それを私がこういう文書をつくって、そしてあなたの方に持っていって通信事務で扱ってくれと言ったらそれはできるということはあり得るわけでしょう、内容に係るというんだったら。そうでしょう。
#81
○政府委員(魚津茂晴君) その何の何がしと書いてあるのをそっくりそのまま山中郁子先生というような文書があって、その文書の差し出す目的、趣旨というものに全く一緒であれば、私はその解釈論というのは十分あり得るというふうに思います。
#82
○山中郁子君 だったら、それでみんな名前の宣伝ができるじゃないですか。そうでしょう。そんなのは幾らだってできますよ。そんなことをおたくはやるんですか、みんな。
 これは大臣に私ちょっと聞きたいんですけれども、そういうことを郵政省としてはやるんですか、無料通信を。それぞれ、たとえば政治家が自分の名前をつけて、そして簡易保険にお勧めなんといって何十万と配る、そういうことがあり得るんですか。そういうことをおやりになるんですか、通信事務で。
#83
○政府委員(魚津茂晴君) 私は、いま山中郁子先生を例にとって申し上げたわけですが、そういった情勢の中から同じ目的、趣旨というかっこうでというお話をいたしました。その場合の基本は、頼まれてとか、あるいはある人から言われてということじゃなくて、郵便局として判断をして、郵政省からお願いをしてその名義人の文書を差し出すということが実態的でございまして、したがいまして、町長とか村長という、先ほどから申し上げているような実態からいたしますと、貯金、保険の推進を図るためには、地方公共団体の長であるそういった方の推薦といいますか、お勧めの言葉をいただくということが郵政省自身の判断として必要な場合があると思いますし、そういった判断がついたときにこちらからお願いをして出しているというふうに考えているところでございます。
#84
○山中郁子君 あなた、これを調査なさると思いますけれども、そういういいかげんなことで通信事務の無料扱いをやっていて、それが一年間に二百数十億に達するような経費をつくり出しているわけでしょう。もちろん全部が全部じゃありませんよ。そういういいかげんな態度をとっているということ自身が、あなた方がちゃんと経営姿勢の面で問われなきゃならない問題だということなんです。
 それで、もう一つ申し上げますけれども、先ほど郵政省の資料として出していただいたという「切手売捌ニュース」です。これは御説明をいただきましたら、六千部買い上げて特定郵便局の大きいところとそれから普通局、郵政局へ送っているということのお話がありました。この点は間違いないですね。つまり全国の切手売りさばき人までは送っていないわけですね。
#85
○政府委員(魚津茂晴君) そのとおりでございます。
#86
○山中郁子君 私は、こういうものが、先ほど申し上げましたあなたの方の資料に基づく定期刊行物が貴重な経費を使って無料扱いで発送されるべきものであるかについては議論があると思いますけれども、その問題はいまは横に置きます。
 それで、いま切手売りさばき人には送っていないとおっしゃいましたけれども、ここに手元にございますのは、五十五年三月十五日、「切手売捌ニュース」、これが通信事務で切手売りさばき人のところに送られています。これはどういうことですか。
#87
○政府委員(魚津茂晴君) 私はその辺の事情をつまびらかにはいたさないわけですが、先ほど来申し上げている無料郵便であるというためには法定の要件がはっきりしているわけでございまして、それと合理的な説明のつかないものが出されているとすれば、私はその限りにおいて問題がある相手であったというふうに考えております。
#88
○山中郁子君 いや、御説明によると、六千部だけを買い上げて、そして先ほど申し上げましたところに送っているという話で、そのほかは送っていないとあなたおっしゃいましたでしょう。だけれども、ここにありますのは、これは文京区白山の切手売りさばき人の方に送られてきた「切手売捌ニュース」三月十五日号です。こういうことはあり得ないはずでしょう、貴重なお金を使って。切手売りさばき人は全国で十一万五百人いるはずです。そういうところへ全部これを送っているわけですか。いま、あなたの方は六千部だけ買い上げて送っているこうおっしゃっている。
#89
○政府委員(魚津茂晴君) 私ども、六千部を購入して郵便事業に必要のある刊行物ということで郵政省から送っている限りにおいては無料郵便であるということでございますが、いま先生の御指摘の売捌協会が差出人で、そして売りさばき人のメンバーである、会員であるところに送るということは、どういう情状を持ったものであるか、どういうような経緯、事情から送ったものであるかは私調べてみなくちゃならぬと思いますが、形式的にはその問題というのは行き過ぎだといいますか、二十条で説明のつかない郵便の差し出し方ではないだろうかというふうに考えております。ただ、いずれにいたしましても、十四、五万人の会員がいるというその会員全部にそういう送り方をされたものでないと私は信じているわけでございまして、特定の郵便局単位での誤解と申しますか、多少解釈を適正でないというかっこうでやった結果があったのかなというふうに考えているものでございます。
#90
○山中郁子君 それはお調べいただきたいと思います。
 それで、この号だけが小石川郵便局からこの切手売りさばき人のところに送られてきたんです。この号が特別何らかのものがあるのかどうか、私もつぶさに見せていただきました。特別なものがあるとすれば、恐縮でございますけれども、参議院選挙を前にした三月十五日の発行のものでございますけれども、参議院選挙で立候補されました長田議員の「特別随想」というのがかなり一面の半分ぐらいをとって載っているんです。これ以外に特別なものはありません。そして、この号だけが送られてきたということが通信事務がどのように扱われているかということを私は思わせる十分な根拠があると思います。
 先ほどの平田村のこともそうです。選挙の直前です。今度だってそうです。そういうことが、あなた自身が合理的な理由がないと思われるこの「切手売捌ニュース」がそのようにして通信事務で送られているという事実を、私はちゃんと調査した上ではっきり郵政省の姿勢を明確にしていただきたいと思います。これは一部二十円です。そして封書で送られていますから、有料に換算すれば五十円です。七百七十三万五千円のお金をこれで使っているという勘定になります。全部の切手売りさばき人に配付したならばね。そこら辺をちゃんと調査をしていただかなければなりませんけれども、いずれにしても、こうした選挙絡みでその姿勢を問われるようなことが随所にあるという問題について、私は猛省を促すと同時に、調査の上、その責任を明らかにしていただきたいと思いますけれども、いかがですか。これは大臣の見解もお伺いいたします。
#91
○政府委員(魚津茂晴君) 私は、具体的なケースとしての問題の取り上げ方ということでございましたら、まずその事情を十分調べた上で、その上で的確な私どもの考え方を申し上げさしていただきたいというふうに思いますが、私は、一つの、事実あり得ることかないことかという意味で事実を調べなくても言えようかと思いますのは、それは全部の売りさばき人にそのようなかっこうで無料で送られたということは私は絶対ないというふうに思っております。それが一つです。
 それから選挙運動との絡みというような御趣旨のお話もあるわけでございますが、私ども、それが仮に全国に全部送られるということがあればそれはそれなりに何か割り切ったあれかもしれませんが、そういうことじゃなくて、地域的に部分的なものを送ったということからすると選挙運動との絡みの意識というのは私はこれは絶対ないというふうに考えているわけでございます。あくまでも思い違いといいますか、法律の正しい適用解釈を誤ったと思われる、もし事実あるとすれば。そういうふうに考えるわけでございます。
 それから私はもう一点申し上げておきたいと思いますのは、その内容として、たとえば特定の選挙における候補者あるいは候補者となると一般的に見られる方がある郵便の必要な定期刊行物に寄稿されるということは間々あることでございまして、そのことによって郵便の仕事に必要な刊行物であるということがなくなるということは私は絶対言えないというふうに考えておる次第でございます。
#92
○山中郁子君 まとめて後ほど大臣から御所見を伺いますけれども、いずれにしても調査をなすってください。あなたはいまそういうふうに信じておりますと言っているけれども、全国に送られていないということの根拠は何にもないんですよ。そして全国に送られなくて、特定の人ならいいという根拠も何にもないんです。調査をして、どう責任をとるのか、そしてけじめを明らかにしていただきたいと思います。
 先日、私は、奥田官房長が山内大臣に同行をして、そして支持者や後援会の方々の大臣就任祝賀会にお出になっているという問題について申し上げました。それで具体的な資料を求めました。そうしますと、これで明らかになっているのは、八月の二十三日二カ所、八月の二十四日五カ所、計七カ所の大臣の就任祝賀会に奥田官房長がお出になっている。そして、これはちゃんと壇上にも来賓として乗っていらっしゃるということも確認しております。私がこの前新聞でお見せしたあの特定郵便局長会だけではありません。そういう問題は、ようやく資料をお出しになったんですけれども、具体的にどういう公務があったのかということまではどうしても出していらっしゃいません。私は、やはりこうした問題については郵政省の経営姿勢を疑われるものだし、逆に言えば大臣の政治姿勢を疑われるものだし、大変遺憾なことだと思います。こうした軽率な行為を反省して今後繰り返さないということを確約もしていただかなければならないし、決意も述べていただかなければならないと存じておりますけれども、いかがでしょうか。
#93
○政府委員(奥田量三君) 八月二十三日土曜日の午後から翌二十四日の日曜日にかけまして大臣の出席した会合に私が同席をいたしました理由については先回申し上げたとおりでございます。ただ、その際、たとえば出席いたしました際に胸部に花のようなものをつけたり、あるいは会場に私の官職名を記した紙が張り出してあったりというようなことにつきましては、率直に言ってその場ではお断りなかなかしにくいという事情もありましたけれども、より細心の配慮をすべき点があったかと存じますし、今後そういった意味で誤解を受けないよう十分配慮してまいりたいと存じます。
#94
○山中郁子君 先ほど申し上げました通信事務の問題、今回の奥田官房長の随行の件、あわせて大臣から御所見とそれからやはりその反省の弁をお伺いしたいと思います。
#95
○国務大臣(山内一郎君) 先ほど二十条に関連をいたしましていろいろ御質問ございましたけれども、私も聞いておりましてすっきりしない点もございまして、どういう経緯でこういうことになったかということについて十分ひとつ調査をさしていただきたいと思うわけでございます。それからいろいろと郵務局長からも説明ございましたけれども、私としての判断をしてまいりたいと考えております。
 それから官房長の件につきましては、この前申し上げたとおりでございますけれども、私が金沢郵政局への出張、視察に際しまして、県民、市町村民の代表の方がおいでになりまして、何とか就任のあいさつをしてもらいたいのでどうしても福井県に寄ってもらいたい、こういうお話でございまして、私余りはでなこと好きじゃないものですから簡素に――二十三日の午後、土曜日の午後ですから二十二日ですか、二十二日の土曜日の午後……
#96
○山中郁子君 二十三日ですね。
#97
○国務大臣(山内一郎君) 土曜日が二十三日。それと日曜日ならひとつ私も出席をさしていただいて就任のあいさつをさしていただきます。こういうことで出かけたような次第でございます。
 そこで、私も最初のことでございますし、いろいろとその会場の代表の方からお祝いの言葉もございましたけれども、あわせていろいろ陳情やりますよ、こういうようなお話もございましたし、私がごあいさつをするあいさつについても、当然これは郵政省の考え方、いろいろやっていることについてもお話をすべきであると考えまして、官房長にひとつ何とかこういう点でどういうふうに答えたらいいであろうかというような点を聞くために会場にいてもらった、こういうことでございます。
#98
○山中郁子君 先ほど奥田官房長も触れられましたけれども、私は、そういう点で大臣のそういうおっしゃる理由だけであるならば、何も麗々しく政治家としての祝賀会に来賓として壇上に並ぶことは何もないわけです。私はそういうことを申し上げたので、しかるべきその辺についてのけじめをおつけにならないと、大臣自身のその祝賀会に、この前もちょっと指摘しましたように、地方自治体にも分担金を出させているというような事実もございます。私は、その辺についてはっきりされない限りは、鈴木内閣が重要な、主要な課題として綱紀の粛正、政治倫理の確立とおっしゃっているそれが全く空手形にしかすぎない口だけのものであると言わざるを得ないと思いますので、そのことを強く重ねて申し上げておきます。
 次に、審議会問題について、一点、お尋ねをいたします。
 法定制を緩和しても審議会で厳重なチェックをするからとかなんとか、いろいろおっしゃっているんですけれども、私は、審議会をどのように変えてみたところで、どのように仕掛けをかえてみたり中身をかえてみたりしたところで、国会審議を外してこれにかわることができるということなどは全くの論外であるということは前提として明らかにしておきます。しかし、この法定制緩和自身は、政府は審議会が答申したことをいわば金科玉条のようにしてこの法定制緩和を持ち出していらっしゃるということ自体に、私は審議会との関係が逆立ちしていると思います。
 そもそも審議会は、郵政省の方針や見解を確立される上であなた方が参考にするというまでであって、答申それ自体を理由にして、そういう答申があったからということを理由にして法定制緩和を提起するという根拠には何らならないということは、これは理屈をちょっと考えればおのずと明らかになることだと思います。そういう言い方をずっとされてきました。そうだとしたら、百歩譲っても審議会委員の任命、それは国会承認によるべきものであるし、それからまた審議会のあり方も多くこの委員会で議論されていましたように公開とし、その議事録も広く公開するべきである、最低そういうことについては保証をしなければ、どんなに理屈をつけても私は審議会の問題をこのままにしておいてよろしいということにはならないと思いますので、その御用意があるかどうか、大臣、関係者の方からお伺いをいたします。
#99
○政府委員(奥田量三君) たびたびお答え申し上げておりますとおり、今後、郵政審議会の役割りがますます重要性を持つということにかんがみまして、審議会の構成等については一層十分な配意をしてまいりたい。また、その意味におきまして、各種の審議会等の状況についても検討をいたしまして、郵政審議会が一層機能を十分に発揮できるように配慮をいたしたいと思っている次第でございます。
 また、ただいまお触れになりました会議の公開ないしは会議の記録の公開等の問題につきましても、これもたびたびお答えを申し上げておりますとおり、郵政審議会自体においてその審議の中における忌憚のない発言を確保する等の理由からであろうと思いますが、みずからの意思において非公開とされるというふうな場合があるわけでございまして、ただいまの先生の御意見を初め、極力公開であることが望ましいという御意見につきましては、今後、郵便料金問題が審議される等の場合について十分お伝えをして、審議会において御相談をいただきたいと考えているところでございます。
#100
○山中郁子君 審議会問題、もっといろいろな問題点たくさんありますし、いまのお話だけでは全くはっきりしない面が余りにも多過ぎますけれども、時間の関係で次の問題に移ります。
 法定制緩和の問題です。
 私は、かなりの時間をかけてこの問題をしてまいりました。先ほど伺っていれば、この前の審議のときに大臣は、私が財政法制定当時、郵便法制定当時のさまざまな経過を申し上げましたところ、よく勉強してくるとおっしゃって、その結果主としておっしゃったのは、これはつまり特例なんだ、特例なんだから累積赤字がなくなればもとへ戻るんだということをおっしゃったんですね。
 ところが、先ほどのお話を聞いているとどうもそうではない。特例だから、これがおのずと当分の間というのがどのくらいになるかは別として、累積赤字がなくなった段階では当然法定事項に戻るのだというふうにおっしゃっていたにもかかわらず、先ほどの郵務局長のお話だとそれはまた違う、それはそのときでまた考えるんだ、これは全く話が違うと私は思います。もう一度、その辺のことを伺わせてください。
#101
○政府委員(魚津茂晴君) 私がお答えしたことの真意をもう一度申し上げたいわけでございます。
 大臣がいままでおっしゃった意味は、少なくとも今回出すものは累積欠損金がある間である、そういう意味ではもちろん今後の恒常的なものでないわけですね、いまお諮りしている案そのものは。そのことを大臣がおっしゃっているわけでございまして、私が申し上げたのは、そういった恒常的にやるということではなくて、終わった後どういう立法論をとるかという点につきましては、いまの段階ではっきりしたことは申し上げられませんということを申し上げているわけでございまして、私がきょう太田先生からの御質問に答えたことと従来大臣がおっしゃっていることとは別に矛盾するということはいささかもないというふうに考えるわけでございます。
#102
○山中郁子君 明らかに矛盾をします。そんなことは子供が聞いてもわかる理屈です。大臣は、特例だから、特例だからということでもとへ戻すんだとおっしゃったけれども、あなたは、立法論からと言ったってその時点ではまた別な考え方があり得る、こうおっしゃるわけでしょう。そういうごまかしをして、そして何が何でもこの法定制緩和を合理化しようということは絶対にだれが聞いても納得できないものです。
 私は、この問題について、時間がありませんから簡単に一つは確認をいたします。
 先日の委員会で、あなた方がいままでずっと言っていらした法定制緩和の根拠、それについては一つ一つあなた自身も認めたように、通数は減ってないんだ、家計に与える比重も変わっていないんだということをお認めにならざるを得ませんでした。
 あと一つ残っているのは、私は電話との競合の問題だと思います。それで、あのときも申し上げましたけれども、あなた方が二億一千六百万ですか、莫大な経費をかけてつくられた「郵便の将来展望に関する調査会報告書」、この中では明らかに「郵便利用と電話利用との関係をみると、電話をよく使うものは郵便もよく利用するというように正の相関関係のあることもわかった。この結果は、郵便と電話が排反的な関係よりも相補的な関係が強いことを示している。」、このようにちゃんと明記してありますけれども、この点について確認をいただきたいと思います。明記されているということだけで結構です。そして、これは明記されているんだからお読みになったらわかるんですけれども、だとすれば、電話が郵便に取ってかわられるというあなた方の論証するデータがなければそのことは主張できないんですよ。そのデータはない。この前の審議のときにも、あなたは私の生活実感としてと、こういうふうにおっしゃいました。だれが考えてもそうだろう、そういういいかげんなことで、主観でもって政府を代表してこの法定制緩和をやっていく論拠にするということは全く不謹慎であると同時に、何の説得する合理的な理由になりません。逆にあるのは、電話をよく使う者は郵便もよく使うし、排反的でなくて相補的なものだという、あなた方の調査で言えばこれだけがあるだけです。
 ですから、もしこれで全面的にそのことが論証できないとしても、それでは逆に電話が郵便に取ってかわってきたんだということ、今後もそうなるんだということをあなた方は論証しなければならない。資料がなければそのことは何ら説得する材料にはならないということを私は指摘をいたします。
 そうすると、法定制を緩和するという、あなた方は最初からいろんな理屈を言ってきたけれども、それは全部根拠がなくなるわけですよ。私は、ここで強く申し上げますけれども、根拠がなくなった以上はこれは撤回すべきです。もし撤回をしなくてあくまでもやるんだというのなら新たな論拠を持ち出すべきです。そのことによってもう一度議論しましょう。振り出しに戻ります。そのことを私は申し上げます。
#103
○政府委員(魚津茂晴君) 私は、先回のここの審議で長時間山中先生といまの問題をめぐりましていろいろとお話ししたことは十分記憶しているわけでございますが、私ども言葉の端という意味ではどういった誤解を招くような発言があったか、それは私の不徳のいたすところということでお許し願いたいわけでございますが、終始一貫して申し上げておりますのは、今度の料金決定の特例措置なるものは、財政法三条との関係では要するに法律への基づき方である、そういう限りでは立法論である、その立法論というものを考える際の基本として、私ども国民生活の必要性の度合いだとか独占性というふうに申し上げましたが、これもつまるところ、当該事業料金につき国民が事実上その支払いを強制される結果となる度合いというものが法律への基づき方の立法論というものを考える際の基本的な考え方である、そういう点で、やりとりの中には多少事実の誤認というようなことから低くなった、たとえば家計の中に占める郵便料金の割合が低くなった、あるいは利用する通数が低くなったというようなことは、いま申し上げた点からいたしますと基本としてはかかわりのないことでございまして、私どもが現在郵便というのはどれだけ利用されるか、そのことで家計に占める割合がどういう割合を持つか、低くなるというよりも低いのか高いのかということが基本の私たちの立法論を考えていく際の問題でなくちゃならない。あくまでもその支払いを強制される結果となる度合いという今日のその割合というものはどうなんだろうか。低くなったからやるということでは私たちは理論的な構成として持ったことはございません。その低いという事実を立法論との兼ね合いでどうするか。そこに厳格な要件をつけまして御提案しているような措置でお願いしている、こういうふうに一貫して申し上げていると思っている次第でございます。
#104
○山中郁子君 そういうことをおっしゃるんだったら、またまた本当に最初からやり直しですよ。
 議事録全部読み返してみればわかりますけれども、あなた方は立法論が主体ならできるからやるんだということ以外にないんですよ。財政法の解釈だって、こういう解釈ができるからやるのだという以外にないんです。そうじゃないことは、あなた方が最初からそれは認めているので、そうじゃなくて、こういう理由で独占性の問題、そのことの本質的な論拠があるということで提起をされたんです。それがことごとく崩されて、そして競合もしない。少なくとも競合するという、あなた方資料をお出しになれないわけですよね。そういう事態のもとで、今度は基づく論で立法論からなんだと、それだったらできるから、法律解釈上できるからやるんだという、そういうお粗末なこと以外に何にもならなくなるじゃありませんか。何のために長時間かけてこうした議論をしてきたんですか。私は、まさにそういうあなた方の姿勢が、国会審議はただただ時間が過ぎればいい、そうすれば一定のところまで来れば討論して採決してやれるだろうなんて、そういうことでこの問題についていままで当たっていらしたということのいい証拠だと思います。そのことを一つ申し上げ、もともと最初からやり直さなければならないということが明らかになったということを私言明いたしまして、質問を終わります。
#105
○委員長(福間知之君) 午前の審査はこの程度にとどめます。
 午後一時より再開することとし、休憩いたします。
   午後零時三分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時三分開会
#106
○委員長(福間知之君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、郵便法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#107
○中村鋭一君 大臣は、今回の郵便料金の値上げの一部改正案の趣旨説明の中で、五十五年度中は葉書を三十円にしたいということをおっしゃっておいでになりますね。この真意といいますか、どうして五十五年度中は三十円にするということを趣旨説明でなすったんでございますか。
#108
○国務大臣(山内一郎君) 葉書は現行二十円でございまして、来年の四月からは四十円ということをお願いしているわけでございます。二十円から四十円というと急に上がりますので、その中間に三十円の緩和期間を設けた、こういうふうに考えているわけでございます。
#109
○中村鋭一君 段階的に中間とおっしゃいますけれども、どうしても値上げが必要であれば、別に段階でなくても二十円から四十円でも差し支えないんじゃないですか。郵務局長、その辺を。
#110
○政府委員(魚津茂晴君) 大臣がただいま御答弁されたとおりなんですが、もう少し事務当局らしく別の言葉で言いますと、物価だとか国民生活への配慮をしながら財政的な再建を図る糸口をつけさしていただくということで、当初原案では十月一日から三月末という六カ月の一つのステップをとらしていただいて、物価だとか国民生活への配慮をしつつ再建を図らしていただくという気持ちを私どもとしては出したかったわけでございます。
 また、郵政審議会でも、そういう二十から四十への値上げというものを示唆しながらも、そこに何か考えられないだろうかというようなことの御提言を私たち受けておりましたので、そういったことも含めて案をつくらしていただいた、こういうふうに御理解を願いたいと存じます。
#111
○中村鋭一君 段階的に三十円にする。いま局長がおっしゃったように、国民生活に影響を与えるから、だから、それでよろしゅうございますね。――ということであれば、どうなんでしょう。そこまで国民のことを考慮なさるのであれば、段階的に三十円にして四月から四十円にということをしなくても、国民のことを考えるんだったら三十円そのままで行かれたらどうなんですか。
#112
○政府委員(魚津茂晴君) 私どもの御提案をしておりますところの料金の改正案というものの基本は、五十五年度から五十七年度までは単年度黒字にしたい、そして今日抱えております累積欠損金を三年間で半分にいたしたい、そういう構想、そういう展望を持って将来的にできるだけ早く累積赤字をなくしたいという観点で出している、そういった中での私どもの物価、国民生活への配慮ということで出たわけでございまして、いま先生がおっしゃるように、そういうような気持ちを持つならば四月一日以降も三十円ということにすべきじゃないかといいますと、いま一つの単年度の黒字でございますとか、累積欠損金を三年間で半分にするという、国民の信頼にこたえる郵便事業であるための財政再建計画そのものが成り立たなくなるというような点で、そこをいろいろ考え合わせて先ほど大臣が御答弁されたような段階的な策をつくった次第でございます。
#113
○中村鋭一君 帳面づらを合わせるためにとにかく黒字にしなきゃいかぬから、だから四十円とおっしゃるのであれば、重ねてお伺いをいたしますが、それだったら段階的に三十円と言う必要はないじゃないですか。最初から四十円とおっしゃればいいわけでしょう。ということは、どうなんですか局長、とりあえず四十円にするにこしたことはないんだけれども、国民からの風当たりだとかそういうこともあるからしばらくの間は三十円というようなところで目つぶしを食らわしておいて、その間世論を見ながらやっていけばいいじゃないか、それが本音じゃないですか。
#114
○政府委員(魚津茂晴君) 私ども、先生がいまおっしゃったような表現で私たちの気持ちをあらわされるというのはいささか私たち不本意な感じがするわけでございまして、先ほど来申し上げているような気持ちで三十円という一つのステップで四月一日から四十円にさしていただきたい、こういうことで御提案をさしていただいております。
#115
○中村鋭一君 まあ見解の相違ですから結構です。
 新聞を見ていますと、大臣、一月二十日に値上げが実施されることが確定的なように報じられておりますけれども、一月の二十日に値上げが実施されることは決まっておりませんよね、いま逓信委員会で審議している最中なんですから。じゃ、なぜ新聞はそのように一月二十日という具体的な日付を書いたんでしょうか。
#116
○国務大臣(山内一郎君) 郵政省としては、正式に一月二十日ということを発表したことは一回もございません。ただ、皆さん方にお願いをしたいことは、まだ審議中でございますし、一月の十五日ごろまでは年始の作業が非常に忙しいものですから、それが過ぎ去れば、この法律を通していただいた前提のもとですからこれからお願いするので、そういう場合には一月十五日からできるだけ早い期間にひとつ値上げをさしていただくといいなということは考えているわけでございます。
#117
○中村鋭一君 ということは、一月二十日に値上げが実施されるということじゃなくて、郵政省としては、アイ ホープ ソーですね、一月の二十日に。そういうことを、郵務局長、あなたは新聞記者の方に、強くそれを希望する、二十日を遅くとも、というふうにはおっしゃったことはおありでございますか。
#118
○政府委員(魚津茂晴君) 私も一月二十日、アイ ホープ ソーというような趣旨でも言ったことはございません。あくまでも年始の繁忙が終わってできるだけ早い機会に実施をしたいものだというような意味のことは言ったことがありますが、具体的に一月二十日というような施行期日を申し上げたことはございません。
#119
○中村鋭一君 新聞やテレビやラジオが確たる取材をせずにそういう具体的な日付を書くということはないと思います。これは新聞記者の方にお伺いして、あなた、その一月二十日という日付をどこで取材されましたかと聞いたって、それは答えてくれはしません。そんなことは明かすべきではございません。ですから、私がお尋ねしたいのは、どうなんですか、郵政省当局から具体的に――はっきり申し上げれば、この委員会の審議にたかをくくって、まあ遅くとも十一月の二十五日には決着がつくから、そうすると一月の二十日には実施できるでしょうというような形でその見通しをリークされたということはないんですか。
#120
○政府委員(魚津茂晴君) 先ほど来述べているとおりでございまして、そういう見通し、たかをくくって見通しをつけてリークする、そういったことは絶対やったことはございません。
#121
○中村鋭一君 念のために注意をさしていただきたいのでございますけれども、ジャーナリズムの方は真実を常に新聞に書き、テレビやラジオで報道されるわけです。それが一月の二十日という数字がはっきりと出ているということは、われわれ、たとえば民社党・国民連合を代表して質問している中村鋭一がそういうようなことは絶対言うわけはないわけです。現に委員会いまやっているわけなんです。私質問しているわけなんですから。とすれば、私の推測では、郵政省当局が、まず間違いなく二十五日には参議院逓信委員会において採決の結果これは可決されるということをおっしゃって、そのような具体的な日付を言われたんだろうと私は推測をいたします。とすれば、そういうことは非常に不謹慎であります。これは国会軽視になります。委員会でこれだけ委員が条理を尽くして質問をし、真剣に討論をしている。それが具体的に値上げ実施日が新聞に出るということは、私は郵政省当局がそういうことを具体的におっしゃった以外には考えられませんので、今後そのようなことのないように厳重に注意をさしていただきます。
 料金値上げが行われますと、これは再々これまでも質問を私もさしていただいておりますし、ほかの委員の皆さんも質問していらっしゃいますけれども、物価に対して与える影響が非常に大きいと思いますけれども、現時点での見通しを教えていただけませんか。
#122
○政府委員(魚津茂晴君) 私ども当初御提案をさしていただきました内容は、十月一日に実施をいたしたいというものでございましたことは御案内のとおりでございますが、そういったことをもとにいたしまして、消費者物価に与える影響というものを、御提案している料金の改正を仮に御承認していただいたとすれば〇・〇四%というふうに申し上げまして、それから家計に及ぼす具体的な金額といたしまして月百円程度の増加になるという見通しを持ちまして御提案をさしていただいている次第でございます。
#123
○中村鋭一君 その見通しは現在も数字的に訂正はなさいませんね。
#124
○政府委員(魚津茂晴君) 当然十月一日ということでの〇・〇四%ということでございますが、事実、本日十一月二十五日ということでございますから、少なくとも十月一日を前提にした先ほどの数字がより少なくなるというふうに理解をしているわけでございます。
#125
○中村鋭一君 企業通信、いま八割を超えているわけですね。したがって、その製品コストに波及というんですか、効果といいますか、それはやっぱり認識しておかなきゃいかぬと思うんですけれども、大臣、御所見はいかがでございますか。
#126
○国務大臣(山内一郎君) 値上げはできるだけしたくありませんけれども、やむを得ない最低限度お願いしているわけでございます。したがって、いわゆる企業通信等について非常に郵便をお使いになっていただいているわけでございますので、私は影響がないということは言えませんけれども、商品に加算しないことをお願いをするのみでございます。
#127
○中村鋭一君 これも再々お尋ねしてまいりましたが、事業の合理化について、具体的な合理化計画をお示し願いたいと思います。
#128
○政府委員(魚津茂晴君) 私ども料金改正案を御提案するというからには、まずこの郵便事業の経営の責めに当たる者といたしまして、真摯な事業運営に当たっての合理化、効率化を進めるべきである、そういった中から必要最小限度の料金改正をお願いするという姿勢でなくちゃならないということは何回も申し上げてきたところでございますが、そういったことで具体的に合理化、効率化、こういったものをどういうふうにやってきたか、今後またどういう考えで進めるのだという御趣旨の御質問ということでお答えさしていただきます。
 まず、これまでやってきたことでございますが、まず第一に、省力化と作業性の向上を図るため、もう何回も申し上げているところでございますが、郵便番号自動読み取り区分機や郵便物の自動選別取りそろえ押印機等の導入、さらに集配施設の専用自動車化等により、いま申し上げた施策で約二千五百人の人員節減を昭和四十年度以降進めてまいった次第でございます。
 それから二つ目として、郵便物の処理効率の向上を図るためということで局内の搬送施設の機械化。郵便物というものを局内作業する場合に、先ほど御説明いたしました機械というものじゃなくて、能率性を高めるということでベルトコンベアシステムというものを中心にしていま申し上げているわけでございますが、こういったより効率的な機械化あるいは差し立て業務の集中化。これはよく私ども申し上げていることではございますが、機械を入れますと一台の機械で適正規模にならない場合がございます。そういった場合に機械の効率的な使用というためには適正規模にする必要があるわけでございます。特に自動読み取り区分機なんかは、大局であれば別として、もっと規模が小さい場合、入れることによって付近の局のを区分をして発送する、私どもそれを差し立てと言っておりますけれども、そういった適正規模にするということがぜひとも必要でございます。こういったことで、差し立て業務の集中化ということもやってまいりました。大体これは番号制を始めましてから今日まで八十局その集中化をしたわけでございます。そういったこと。
 あるいは集配受け箱の設置。二階以上のアパート、マンション等における集配受け箱の設置。それから地域的な団地等における集合受け箱。こういったものも今日まで進めてきておりますし、また今後とも、これも御理解を得ながら進めたいと思っているわけでございますが、大体、これで昭和四十年から約一万二千人の増員抑制に効果があったというふうに考えているわけでございます。
 それから労働力の転力化ということで、私どもの仕事の中で外部能力の活用し得るもの、端的に言いますと請負化ということでございますが、小包配達の外部委託でございますとか、それからこれは請負化ではございませんけれども、本務者ということから非常勤の能力を活用するというようなことで、御案内の団地配達への主婦労働力の活用というようなことで、これも昭和四十年度から計算してみますと、約三千二百人の増員抑制に役立っているというふうに考えているわけでございます。
 そこで、今後のことでございますが、今後は、いま私申し上げたようなことをさらに可能なところに拡大をしていくという方針を持つと同時に、新しく機械の開発ということでバーコード方式の機械あるいは音声入力による郵便物の処理装置、こういうようなことについても大体開発のめどがついているわけでございまして、これは実験使用が近くできるわけでございます。こういったようなこと。
 それから昨今はいろいろと議論を呼んでいるところでございますけれども、配達一度化の問題ですとか、あるいは近いうちに、窓口取扱時間の短縮といった今日の郵便事業のサービスの基準そのものを今日の社会的な諸条件とにらみ合わせて国民の御理解を得るということができないものか、そういったようなことも今日、真剣に考えているところでございます。
#129
○中村鋭一君 先日の私の質問でも、そのことはむしろ私の方から提案をさせていただいた次第でございますので、たとえば速達の早朝、夜間の配達をやめる、それから二度配達は一度にする、あるいは二十四時間開局している郵便局は減らす方向に持っていく、こういう意味の合理化は、それはなるほどサービスという点では場合によれば国民の皆さんに御不満をお与えするかもしれませんけれども、とにかく赤字を解消する、人材のプロパーマン、インプロプライアティーといいますか、そういう面から見ればやっぱり勇気を持って進めるべきだと思うんです。いまの御答弁でその方向で努力をしている、こうおっしゃいましたので、なお格段のひとつこれからの推進をお願いしておきたい、こう思います。
 ただ、いまいろいろおっしゃいましたけれども、たとえば郵便処理機一つにしても非常にいい機械が入りますと一度に多量の郵便物を処理いたしますね。そうすると、その局では手が余ってくるということがありますね。その業務内容に見合った、ただ大きい、処理量の多い機械を単一に開発するのではなくて、その局の実情に見合ったような各クラスのそういった省力化の機械等も開発をしていただくようにお願いをしたいんですが、その点は研究していらっしゃいますか。
#130
○政府委員(魚津茂晴君) 仰せのとおりでございまして、区分機にいたしましても、それから選別取りそろえ押印機にいたしましても、機械の開発の沿革からいたしますと、大きな型のものを開発したわけでございます。しかしながら、開発されてからそういった機械は十年以上もたっておりますので、もっと中小規模の局にふさわしい機械の開発もその間やってまいりまして、今日の機械化の方向といたしましては、大型の区分機、大型の選別取りそろえ押印機ということでなくて、今後の機械配備というものは中小規模の、そういう意味では小型の機械を私ども配備をしていく、こういう計画に相なっている次第でございます。
#131
○中村鋭一君 ひとつ適正な業務量と適正な人員配置ということをお願いしておきたいと思います。
 資材調達の問題でお尋ねをさしていただきますが、先日、部長に私お伺いしたらお答えをいただけなかった。三千品目の中で随意契約はおよそ二千八百五十品目、件数にして九二%、これをお教えいただいたんですけれども、間違いございませんか。
#132
○説明員(浜田望君) 先日、私の不勉強のために先生に御迷惑をかけたことをおわびいたします。
 そのとおりでございます。
#133
○中村鋭一君 そのうち百六十万円未満のものは何%ぐらいございますか。
#134
○説明員(浜田望君) お答え申し上げます。
 百六十万円以下の契約の件数は約八八%となっております。
#135
○中村鋭一君 逆に百六十万以上で代替性があって現に随意契約である品物のパーセンテージは何%ぐらいですか。
#136
○説明員(浜田望君) お答え申し上げます。
 代替性のない部品の数でございますが、先ほど申し上げましたように百五十品目になっております。これが大体いわゆる競争に付するに適当でないというものでございまして、百五十品目がその数でございます。
#137
○中村鋭一君 百六十万未満が八八%ということなんですけれども、しかし件数全体からすれば九二%というのはやっぱり容易ならぬ数字だと思いますよ。三千品目の中で二千八百五十品目が随意契約である。これはやっぱり、この間も申し上げたんですけれども、どうでしょうね、行政管理庁が電電公社に対して随意契約をもっとやりなさいと勧告しているわけでしょう。それを郵政省はその勧告に従って随意契約をやめて自由競争にしなさいということを指導していらっしゃる。その監督者である郵政省が随意契約がこんなに多いというのはぐあいが悪いと思いますが、部長、それについてどうお考えでございますか。
#138
○説明員(浜田望君) お答え申し上げます。
 随意契約が非常に多い、その中で、先ほど申し上げましたように少額の契約で法令上随意契約を許すことができることになっておるのが非常に多いわけでございますが、そういう意味では、今後当省といたしましても、従来から調達する場合には指名競争契約及び随意契約を契約の場合に採用しておりますが、これにつきましてはこの際改めて、やはり事業運営上の支障の問題、あるいは効率性の問題、それから現実に市場が変わってまいりますので、その中で勘案いたしまして極力競争契約というものに切りかえてまいるということを検討してまいりたいと思っております。
 なお、随意契約による場合でも、先日もお答え申し上げましたけれども、一社に契約を直ちにするというのでなく数社からもそれぞれ見積もりをとりまして、コスト低減というものを従来も図っておりますが、今後とも努力してまいりたいと思っております。
#139
○中村鋭一君 これ、一石三鳥、四鳥ですよ、自由に開放なさいましたらね。そう思いますよ。だって、国民が九二%が随意契約だということを知れば、ああそうか、郵政省は勝手に業者と話をして、相当長期にわたって今度はおまえのところ、今度もおまえのところ、これ買ってやる、持ってこいというようなことをやっているのか、何かこれはなれ合いがあるんじゃないかな、リベートでもとっているんじゃないかなと。先日も申し上げましたけれども、李下に冠を正さずです。しかもこれをおやりになれば、自由競争をやればこれは自由主義経済の原則にもかなうことですし、多くの業者を均てんすることにもなるわけですから、コスト低減という効果もあるわけですから、ぜひひとつこれは強力に推進をしていただきたいと思います。これまでがそうであったからこれからもそうである必要は全くないんですから、お願いをしておきたいと思います。
 それから郵務局長、郵政省の職員に、具体的に毎日使っている、たとえば鉛筆、紙一枚についてもコスト意識を持てというような教育は十分やっていらっしゃいますか。
#140
○政府委員(魚津茂晴君) 私たち、郵便の本質というのは公共性と企業性ということであることは、まずアルファであると同時にオメガであるということだと思うのです。そういう意味で、郵便事業の職員にも企業性ということをあらゆる機会を通じてお話をし、徹底するということは当然のことでございまして、そういう観点から、この企業性、独立採算でやっている事業なんだということの話の中には当然そういったことにも及んで訓練をする、いろいろお話をするという機会はあるわけでございます。当然そういったことはやっているということでございます。
#141
○中村鋭一君 やっているとおっしゃいますが、私いま一々事例は申し上げません。申し上げませんけれども、現に郵政省の内部において重大な規律の乱れがある。いま指摘はいたしません。いたしませんが、そういう規律の乱れがある。刑事事件等も起こっている。そういう現状のときに、われわれとしてはやっておりますという答弁だけでは困るんですよ。ですから、コスト意識を持つと同時に、もう一遍言いますけれども、職場規律を確立していただきたい、そうして郵政省の職員であることに皆さんが誇りを持てるような環境づくりをぜひしていただきたい、こう思うんですが、いわゆる職場規律、こういうものを確立するために郵政省はどういう努力をしていらっしゃいますか。
#142
○政府委員(岡野裕君) 先生からただいまコスト意識というお話がございましたのですけれども、郵政事業特別会計の業務費は一兆八千億である、五十五年度予算においてそういう数字になっておるわけでございます。ところが、一義的に私ども人事局が所管をしております狭義の人件費は一兆四千億の多きに上っておるわけでございます。その意味では私どもが投下をいたしました経費に十分見合った成果が上がってまいるということであらねばならないというようなことは常々私ども内部において自戒をしているところなんでございますが、そういった意味からいたしましても、その業務の正常運行のためには、職場の規律といいますか、明るく楽しい雰囲気の中でも折り目、筋目のある雰囲気、こんなものの醸成に鋭意心がけているところでございます。
 かつての姿からいたしますと、当今はおかげさまでどうやら在来のような職場規律の乱れというようなものが一般化をしているということではなくなってきたように私どもの目では見ているわけではございますが、先生から前回も御指摘をいただきましたような大阪の郵便局でこれこれというような点につきましても、今後とも眼をこらしまして、十分実態というものを吸い上げました上でそれ相応の職場雰囲気の醸成に努めてまいりたい。
 そのためには、一つには、前回お話をいたしましたような訓練制度の活用も当然だと思いますけれども、不幸なことにどうしても服務規律の是正ができないといいます場合にはしかるべき注意を促しましたり、あるいは行状によりましては、残念なことではございますが処分をいたしまして自後戒めるというような、もろもろの措置を体系化いたしまして、運用のよろしきを得まして全体の雰囲気づくりに努めてまいりたい、こんなふうに思っておるところでございます。
#143
○中村鋭一君 I分のEといいますか、インカム分のエフェクトといいますか、人件費が九〇%でしょう。だったら、赤字が出たから値上げをする、それで赤字は補てんされるかもしれませんけれども、現実に人件費が九〇%を占めている現状で、だったらやっぱり一人の職員に付加価値を生み出していただく。職場にあるときは精いっぱい働いてがんばってもらうと同時に、気持ちの上で、何遍も言いますけれども、いい環境づくりをしてくださいよ。いまの御答弁で結構でございますけれども、ひとつ格段のまたこれも努力をお願いしておきたいと思います。
 まじめに働いている職員が、そうでない職員と同じように、たとえば昇給とか人事配置、昇任等においてあるのはこれはやっぱりぐあいが悪いと思うんです。信賞必罰を徹底してやっていただきたい。まじめに働いている職員に対して真剣に当局者も報いる道というのを考えていただきたい。もう一遍局長の決意をお伺いしておきたいと思います。私の言わんとしていることはおわかりいただいていると思いますから。
#144
○政府委員(岡野裕君) 先生のおっしゃる御趣旨、十分肝に銘じて感じ入っているつもりでございます。
 やはり訓練制度、これはあにひとり研修期間における訓練制度にとどまらないと思うております。日常、郵便局のあの職場の中で、上司といいますか、管理者諸君が一人一人に対してまめなコミュニケーションを行うという場の中でも、あるいは国家公務員としての全体奉仕者性を説き、あるいはその事業人としての自覚を促すというような措置はこれからも大いに講じてまいりたい。こんなふうに思うわけでございますが、同時に、先生がおっしゃいますりっぱな仕事をしている職員の諸君にいかなる手段で報いるか。前回も話をいたしましたが、人事任用のよろしきを得る。あるいは昇給につきまして減点要素があります人につきましては、残念なことではありますが昇給の一部を減じて昇給をさせるとか、あるいはいま団体交渉から公労委の方に調停事案として上がっております事案ではございますが特別昇給制度、これが実りますればそういった面につきましてもより一歩前進をするというようなことにもなろうかと思っております。
 そういったものの以外にも、たとえば私どもの研修制度の中で悉皆訓練といいましておよそ職員の諸君には皆この訓練を受けていただくというのもあるわけでございますが、選抜訓練というのもございまして、中等部などという試験を見ますと、いま十八・九倍の競争率でございます。あるいは郵政大学校本科、これは二十九・六倍という競争率でございます。これだけ意欲に燃えて仕事をするために知識が欲しい、あるいはよりりっぱな技術を身につけたいという人たちがおるということでありますれば、そういう諸君に半年とか一年、時間を割きまして、そのときのその業務はマイナスになるかもしれませんが、将来のためにという意味で求められているところの技術、知識を与えるといいますか、というようなことが将来また大きくプラスに花咲くのではないか等々、いろいろな手段を講じまして先生のおっしゃる方向で職場雰囲気をつくってまいりたい、こんなふうに思っております。
#145
○中村鋭一君 東大出て本省に入った方はすうっとエリートコースでお偉くおなりになる、これはこれでいいのかもしれませんけれども、実際に郵便局で一生懸命働いている人たちが本当に報いられるようないまの御答弁の趣旨に沿って、ひとつこれもよろしくお願いいたしますね。がんばってください。お願いします。
 三種料金の上げ幅につきましては、先日、大臣から私御答弁をいただいて非常に明るい心証を得た次第でございますが、この圧縮上げ幅について御見解をお伺いいたします。
#146
○国務大臣(山内一郎君) 見解についてはこの前お答えをしたとおりでございまして、その後変わったことはございません。ともかく、いろいろと御審議をいただいた中で、一番第三種の料金が問題になっておりますので、十分に踏まえまして郵政審議会において要請をしてまいりたいと考えております。
#147
○中村鋭一君 大臣、こうやって委員会で審議をすることも最も大切ではありますけれども、これまで、たとえば総理府でありますとか大蔵省は、たとえば大蔵省で言いますと、税金の納期が近づきますと、皆さん納税の義務を果たしましょうというようなPRをテレビ等を通じてなさいますね、あるいは青少年を健全に育成するために非行少年をなくしましょう、こういうようなPRもなさるわけでございますが、郵政省としてこういった国会の審議とはまた別のところで、大臣が直接テレビの電波をお買いになりまして、今回これだけの赤字があります。したがって、われわれとしては郵便法を改正して値上げをしたい、国民の御理解をお願いしたいということをテレビあるいはラジオ等の電波を通じて直接にお訴えになる、これも国民とともにある郵政省としてはいいことじゃないかと思いますが、それはいかがでございましょうか。
#148
○政府委員(魚津茂晴君) 私ども、郵政事業を正しく御理解をしていただく、そして私たちのとる施策について御協力を願うということでいろいろとPRというものをあらゆる媒体を通じてやってきているわけでございますが、その中に郵政省の提供するテレビ番組も事実あるわけでございます。先回御紹介したかと思いますが、そういったテレビ番組とか、それから政府として、御案内のように総理府が提供する番組もございます。そういったことで、今度の郵便法の改正をめぐる審議というものの中のいろいろの御意見、御要望というものも承知をいたしておりますので、仮に御承認になっていただくというような際に、郵政省自身の提供する番組は当然として、総理府あたりにもお願いをして先生おっしゃるような方向で電波を通じてもできるだけPRをしたい、こういうふうに思っておる次第でございます。
#149
○委員長(福間知之君) 中村君、時間が参っておりますから。
#150
○中村鋭一君 はい。
 大臣、これからもテレビにどんどん出てくださいよ。そうして大臣がやっぱり直接国民に、郵政省いまこういう問題を持っていますから皆さん理解してくださいと訴えられることは私大変いいことだと思いますので、お願いをしておきたいと思うんですが、この委員会の審議等でも、私は、答弁、タクティクスとしてじゃなく真剣に答える、真剣に委員と質疑を交わしてそれを通じて国民に理解を訴えるということが大切だ、こう思うんです。
 もう時間が参りましたので、これで終わりますけれども、これまでの委員会の私の質問に対しまして、郵政省当局の皆さん、大臣初め非常に真摯にお答えいただいたことを感謝しておきたいと思います。まだまだこれから委員会の審議続きます。きょう私、終わらない。これはやっぱり法案は撤回していただきたいわけでございますけれども、私としては、これまでの審議を通じて非常に真剣にお答えをいただいたことを御礼申し上げておきたい、こう思います。
 最後に、大臣、一言この赤字解消と合理化についての決意表明をお願い申し上げます。
#151
○国務大臣(山内一郎君) 郵便物の値上げをお願いする以上は、何としても赤字がたくさん出ないように企業努力をする、企業努力を一生懸命して、あんなにやっても赤字が出るのかと言われるほど私はこれからも企業努力をやってまいりたいと考えているわけでございます。そうして初めて国民の信頼を得、国民の皆さん方もやむを得ないなというような気持ちになっていただくように、今後とも一生懸命やりたいと考えております。
#152
○青島幸男君 まず、せんだって来話題になっております年賀葉書のデパートでの売り出し分につきまして、どなたもやっぱりすっきりした気持ちでおいでになるわけじゃないような気がするんですね。郵政省でお売りになった葉書に多少の印刷を施してかなりの金額で改めて売り出すということについては、何人かの委員が話題に取り上げられましたけれども、皆さん何かどうもすっきりしないという印象をお持ちのようですね。郵政省自体も余り喜ばしいことではないというような御認識もあるように承りましたけれども、この問題が議論に上りましてからもう何日かたちましたですけれども、この問題に対して省内でとりあえず法律的にこれを問題にすることができないとすればこれはいたし方がないとして、ただ単に見送るだけという結論をお出しになったのか、あるいは今後も検討の課題としてお持ちになっていらっしゃるのか、あるいは検討した結果こうなったとかいういきさつがありましたら、お聞かせいただきたいと思いますが、いかがでしょう。
#153
○政府委員(魚津茂晴君) 法律的には私どもの立場としては取り締まれない。しかしながら、二十円のものが七十円で売れているという事実は、私たちの施策と相まってそのような商品というものが余り商品として意味のないものにもしできるとすればしたいなという気持ちは持っているわけでございます。
 そういうようなことで、できるだけ官製の年賀葉書が欲しいのだけれども買えない、だからそこに、高いのがわかっていて不本意ながら買うというようなことのないようなかっこうで、今後の年賀葉書の発売状況を見ながら発行枚数を考えていきたいということで、それだけの理由ではないわけでございますが、ことしいち早く当初二十八億五千万枚発売をするということで十一月の七日に発売を始めたわけでございますが、三千万枚増刷をして発売するというのもそれとは無縁なことではないというふうに御理解を願いたいと思います。
 ただ、どんなに発行枚数を多くしましても、自分としてはやっぱり印刷するのはめんどうだ、デパートで売っているというようなものをお買い求めになりたいという人がいる以上は根絶はちょっとできないのじゃないだろうかという気もするわけでございます。その辺は、自由の領域といいますか、放任された領域というようなかっこうになる分野であると思いますが。ただ、いずれにしましても買い占めというものがないように売りさばきに気をつける。そして気をつけるにしても、絶対数が不足するというようなことのないように、今後発行枚数を考える際にこういうような実態を踏まえながら考えさしていただきたい、こういうふうに思っている次第でございます。
#154
○青島幸男君 今後ともなお一層御検討になりまして、あるいはもしそういうニーズがどうしてもあるんだったら、もしこの法律が通ればそういうこともできるわけですね。ですから、デパートで売られるようなものに匹敵する、あるいはそれを凌駕するものがそれ以下の料金で売られて、事実上それが商品として意味をなさなくなるような結果を招くようにする、究極、法律的なたてまえからしてもそういう手だてしかないような気もしますけれども、どなたの胸の中にも何かあれは変だなというようなすっきりしないものが残らないような方向でなお一層御検討いただきたいと思います。
 それから何か私が言い出しっぺになったようで大変私もじくじたるものがあるんですが、このCMの一件につきまして。葉書にCMを付するということで幾らかでも赤字解消に役立つようにしたらいいんじゃないかという真意で私が申し上げたのが二転三転というかっこうでこういう結果になったのかわかりませんが、もしCMつきの葉書を採用するような際にはほかの葉書より五円安、その分を企業負担に、まあ同じ料金であれば何か煩わしいものが印刷してあるよりは印刷してないものの方を一般の方はお求めになるでしょうけれども、たとえば営業上の目的とかそういうものでなくて、クイズの解答を出すとか、その種類の葉書にお使いになるんでしたら多少のメッセージぐらいのことは煩わしくないから五円でも安ければそれにこしたことはないということでお求めになる方もあるいはおいでになるかもしれませんけれども、その五円安いということで皆さん方に奉仕するためだけにコマーシャル採用をなさるというような御趣旨だったら、そんなけちなことはやめた方がいい。われから言い出しておいて二転三転言を翻しているようで私も恐縮なんですがね。
 赤字を根底から救済できるほどの額のものであるんならCMをとることも差し支えないけどということを再三申し上げましたけれども、私の方で二転三転していながらおたくの方でそれについてどういう御検討がありましたかと聞くのもちょっと非常識な部分もあるかもしれませんと思いますが、毎回のようにこの委員会の中でその問題について私わりあいこだわりを示して御意見承ったり御提言申し上げたりしているわけでして、その後どういう御検討が加えられましたか、その点をひとつ明らかにしていただきたいと思います。
#155
○政府委員(魚津茂晴君) 率直に言いまして、青島先生この委員会でいろいろお話をされた以降事務的に検討を詰めるということはいまだやっていないわけでございます。期間からいってもあれでございますし、いずれにいたしましても、法律案を御承認いただいたときに初めて法的な根拠が出るというような制度のことでございますので、そこで、私どもといたしまして、法律案を御承認いただいたとすれば今度は省令だとか具体的な通達というかっこうでその大枠を埋めていくことに相なるわけでございますので、そのときに先生の、特に事実上のアイデアをつくっていただきました先生の御発言を心にとめながらやらせていただきたいというふうに考えている次第でございます。
#156
○青島幸男君 せんだっても申し上げましたように、もしこれがコマーシャルとして意味あるものになるんだったら、その裏づけとなるものは郵政百年の伝統と申しますか、これを支えてきた方々の情熱と努力が裏打ちされてそうなるわけですから、あだやおろそかに扱ってほしくないという趣旨のことを私申し上げました。個人でコマーシャルをなされる方もおいでになりますけれども、その方も、みずからの生きざまとか生涯をかけてあるいはさらけ出して対価にしておるわけですね。ですから、コマーシャルをおとりになるときも、そうやたらめったらということにはなってないはずだと思いますし、それこそ欠陥車問題なんかが起きて予算委員会なんかで問題になったときに恐らく郵政大臣はいたたまれない立場におなりになるだろうから、よほどお気をつけになった方がいいということを申し上げました。政府関係機関のPR費でまず発足するということぐらいの方が、もしやられるなら妥当なんじゃないかということを申し上げましたけれども、電電にしましてもプッシュホンの問題だとか、自治省にしても各省PRにかなりの金を使っていますから、その部分でもしこの葉書のコマーシャルが消化できる、あるいはお使いいただける部分があるんなら、それは一貫した政府の施策として筋の通った話になりますから、間違いがあってもそれは政府全体の責任になるということですからこれは余り問題にはならないと思います。
 もし、行われるようなことがあるんだったら、くどく申し上げるようですが、郵政百年の歴史に傷がつかないような線で御検討いただきたい、こう思うわけです。私はコマーシャルをとることに余り積極的でないということを再三申し上げましたので、その辺を重々真意を御理解の上、やるにしてもやらないにしても、やらないにこしたことはないんですけれども、御検討いただきたいと思いまして、重ねて要望申し上げます。
 それから値上げをする以上は、郵政の中でも企業努力もしなきゃならないし、どんどん合理化もしていかなきゃならないということもこれは切なる要望だし使命でもありますけれども、物の処理の場合に一番やっぱりネックになっているのは、特に郵便物の場合、定形外がさまざまなかっこうになっていまして機械にかからないというのが、これがやっぱり相当合理化のネックになっているように私感じるんですが、その点はいかがなものでしょうね。
#157
○政府委員(魚津茂晴君) 御承知のように、定形外というのは文字どおり定形外のあれで、作業能率という面からは、今後の効率化を図るという大方向のためには解決しなければならない問題だと思います。
 ただ、先生御案内のように、東京都に発着する定形外の郵便物は、定形外の郵便物を専門に処理する晴海通常郵便集中局、御案内のとおりだと思いますが、この定形外というものと定形というものを分けたというのは、機械化をするために料金で定形外を高くしまして定形に誘導する、料金による誘導策という一つのねらいもあったわけでございます。そういうことで次第に定形外というのが今後減っていくということは料金政策との絡みで言えようとは思いますが、今後の方向としては、晴海の定形外の郵便物を処理する局のようなものをほかの都市にもつくるというようなこともわれわれとしては構想としては持っているわけでございます。そういうようなことあれこれ考えまして、定形外だから非常にコストがかかる、機械化になじまぬというような状態をできるだけ早く解消するように私ども工夫もし、いろいろ知恵も出してまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
#158
○青島幸男君 これはやっぱり私もちょっと戸惑っているんですけれども、一方、企業採算性を優先させれば、定形外にしてもAパターン、Bパターンぐらいのものに分けまして、これが機械で処理できるようになれば、これは機能優先に考えればそれにまさるものはないんでしょうけれども、一方、定形外というものが持っていることの文化的な意味とか芸術的な意味というのがあるわけですな。これを全く抹殺して、縦何センチ横何センチをAとし、縦何センチ横何センチをBとする、これ以外のものはどうも受け付けかねますとかということになりますと、あるいはべらぼうな料金をいただきますということになりますと、趣味趣向の問題まで郵政省が枠をつけてしまうということになりますし、これもやっぱりいささか問題もあるように考えまして、いま言われるような料金から誘導されるような方法があるいは望ましいかもしれませんが、ここまで赤字の話が煮詰まってきますと、これはある程度のものはやっぱり一般ユーザーの方に御理解いただけるんじゃないかという気がするんですね。
 そうやたらめったらさまざまなかっこうのものをいろいろに持ち込まれて、料金は安くせい、早く届けろ、的確に届けろ、しかも持ってくるものはさまざまのかっこうなんでは扱いかねるという部分も出てくるだろうと思うんですよ。それを、ただ皆さん方の要求と企業性とどの辺でマッチさせたらいいかというのが実は問題のところだろうと思うんですよ。それも一般のユーザーの方々に幾つかのパターンとかあるいは方策をお示しになって、こういうふうにすればコストもこのぐらいになりますのでこういう扱い方が可能です。皆さん方はもしさまざまなかっこうをお望みならこのぐらいについてしまいますというようなことを、ある程度パターンが示せるとか、そういうことがあるともうちょっと大方の理解が受けやすいんじゃないかという気がするんですが、その辺のところをもう少し明確に詰められるような施策をお考えになったことはございませんですか。
#159
○政府委員(魚津茂晴君) いま先生の仰せのような点を徹底して検討したということは必ずしもないわけでございますが、ともあれ、昭和四十一年に定形外と定形と郵便の種類を分けたときの基本的な発想というのは、合理化、効率化ということと料金収入という問題であったわけでございまして、今後、一方では定形外の先生仰せのような趣味趣向という点もございます。そういった意味での多様性にこたえる機械化ということも機械の開発をやることによっていわゆる道をたどると同時に、今後さらに定形外の中のまたある程度規格化というような点も考えながら定形外における効率化、合理化という点にも、定形外はらち外だということでない立場で検討さしていただきたい、こういうふうに思っている次第でございます。
#160
○青島幸男君 ひとつ、そういう意味の提案として受けとめていただければいまの話は結構でございますので、どうやったら企業性と文化的要求がうまく両方損なうことなく効率化が図れるかということを御検討いただきたいと思います。
 さて、問題になっております第三種郵便物の件についてですけれども、明治の初めのころに郵便業務が発足したころから三種というのはあるんですね。それで、そのころは百文とか二百文とかというようなことが書いてありますので、どうも私はぴんとこないんです。最初からやっぱり葉書の半分もしくは三分の一ぐらいのことを考えてやられていたように見受けますが、たとえば明治四年、五年ころの話は別としまして、七年になりますと一銭、一銭かな。この三種郵便物というものがもともと発足のときから存在しておって、しかもこれはある程度政策料金と考えられていて、葉書の三分の一あるいは二分の一ぐらいがわりあい長い時期あったんじゃないかというように私は見ているんですけれども、この料金の比較料金の推移ですね、これがもしわかりましたらお知らせいただきたいと思います。
#161
○政府委員(魚津茂晴君) この三種の制度的な趣旨というのは御案内のところでございますが、そういった趣旨を、具体的な政策を踏まえた料金ということで一種に比べてずっと安くしてきた。ただ、二種と三種、葉書と三種の料金の比較ということになりますと、明治の発足当時は確かに葉書よりも安いというようなことが言えるかと思うわけでございます。
 ところが、制度的な変遷をたどってみますと、この趣旨が必ずしも私憶測しかねるわけでございますが、三種の料金が二種の料金よりも高くなっているという時期もあるわけでございます。特に、たとえば昭和二十四年の五月一日というものを見てみますと、葉書が二円で三種の非低料、つまり今日で言う二十五円とかそういったような料金でございますが、それが三円である。ところが、二十六年になると今度は葉書が五円で非低料が四円になるということで、その間一貫した何分の一主義とか、それから葉書よりも三種はいかなる時期も安いというわけでもないわけでございます。ただ、制度的な発足とそれから今日の時点における料金というものを考えてみますると、やはり葉書よりも安いということが多いのかなという感じでございます。また今日、葉書が二十円、それに対して十五円だというようなことは、われわれ今後の料金を考える際に踏まえていかなくちゃならぬ一つの考え方であるというふうに思っている次第でございます。
#162
○青島幸男君 確かにおっしゃるとおりですね。これ逆転していたことあるんですね。葉書の方が安いことがあるんですね。しかし、つぶさに見てみますと、明治三十二年から昭和六年までですか、約三十何年間というわりあい経済状態が落ちついているとき、余り郵便料金も上がったり下がったりしてない時期です。この時期は大体二分の一か四分の一ぐらいなんですよ。それから四十七年以降、これ法定制を外しましたけれども、それ以降も三分の一ぐらいなんですね、経済状態が落ちついているときは。ですから、通常われわれの認識の中には、葉書の半分か三分の一ぐらいが適当な料金ではなかろうかというのが歴史的な推移の中からはうかがえるんですがな。経済的な沿革を見ましてもね。
 大体、経済状態も落ちついている、料金に余り変動がないときは、いま申しました明治三十二年から、ずいぶん古い話ですけれども、昭和六年まで三十何年間というものは大体四分の一なんですよ。四十七年以降も大体三分の一――二分の一を超えることはなかったですね。ですから、経済状態が落ちついているときは大体そんなものが適正なんじゃないかという認識が、この歴史的な推移の中からわれわれは感じておるんですが、それはどんなものでしょうな。
#163
○政府委員(魚津茂晴君) いろいろ比率はその時期によって違うわけでございますが、少なくともこれからの三種と二種との関係というものは、私ども、現に今回の財政再建のための改正の審議会の原案というような点でも、葉書が四十円、それから三種が三十五円というようなことになっております点から見ましても、私は今後とも今日の二十円と十五円という現実の姿というものを逆転させるというような考え方は私は持っていないところでございます。
#164
○青島幸男君 ですから、ここで逆転させられちゃ困っちゅうんですけれども、そうじゃなくて、歴史的な推移の中から見ますと、どうもやっぱり葉書の半分ぐらいがおおむね落ちついたところではそうでしたよと。ですから今後とも、いま省でお出しになっていらっしゃいますところの向こう何年間かの見通しについても、政府の発表しておる数字をもとに余り経済的に変動がないだろう、低成長時代ということを見越してそういう数字を基本に置かれて、経済的に余り激しい動きがないだろうということも基盤にして考えられていて試算がなされているわけでしょう。それだったら、その試算の基本になるものがわりあい変動の少ない経済状態というものを念頭に置かれているんだったら、経済状態がわりあい落ちついているときは大体葉書の半分でしたよ、歴史的経緯から見て。ですから、今後ともそんな経済の激動がないということをまず念頭に置くんだったら、葉書の半分が従来の歴史的経緯にかんがみても妥当なんじゃないか。葉書が四十円になるとすれば三種は二十円がいいところじゃないかという推論が成り立つんですがね。これは私の勝手な推論ではなくて、歴史的な経緯に基づくとそういうことになる。いままでこういう料金で郵政省やってこられたわけですから、余りびっくりするような値上げはなさらない方がいままでの慣行からすると似つかわしいと思うという見解を持っているんですが、どうでしょう。
#165
○政府委員(魚津茂晴君) 余り二分の一ということにこだわられますと、若干郵政審議会あたりが、現在の三種というものはもちろん政策料金でございますから料金決定に配意をするのは当然であるとしても、今後の方向としてもう少し直接費を賄う料金を目指して料金を決めなさいとか、それから同じ三種の持つ役割りというのは私基本としては変わってはいないと思いますが、三種郵便物というものに相当する刊行物というのは各読者にどのようなルートを伝わってお読みになっていただくのだろうかということになると、かなり多様化したものになっておりますですね、書店だとかいろいろなスタンドというものがちまたにたくさん出ておりまして。そういうような点からすると、かつてのような郵便だけに頼るというものが主流を占めた時代からその辺の頒布のルートの多様化ということも一方であるわけでございまして、余りこんなことを言うとやっぱり相当格差を縮めるのかというようなことになろうかと思いますが、ただ二対一というようなことでなくて、やはり三種の制度的な趣旨、それから今日のいろいろな事情というものを考えながら、そして現在はとにかく葉書が二十円である、そして三種が十五円であるというような点を踏まえながらいろいろと検討して、最終的に郵政審議会で決めていただこう、こういう気持ちでいる次第でございます。
#166
○青島幸男君 いまるる御説明をいただけばいただくほどちょっとわからなくなりましてね。いま二十円のところが十五円だから、四十円になったときに幾らにするかわかりませんが、その比率でいったっておかしくないんだというふうなお言葉にもとれましたし、一方ではやっぱり三種の使命というものも考えてそうまでもいかなくてもいいんじゃないかというお答えのようにも受け取れましたけれども、いずれにしましても、郵便事業発足のころから三種が持ってきたそれなりの使命と意味があるわけですね。ですから、その辺のところも十分お考えになって審議会でも議論していただかなきゃならないことですし、また審議会の結論がどう出ようと、それに対して郵政省は歴史的な経緯と先人の努力にかんがみてそれなりの料金決定があってしかるべきだ、こう私は思いますけれども。
 さて、大臣、お尋ねしますけれども、こういうふうに長い歴史を持ったものですね、この三種の郵便物の料金というものあるいはあり方というものは。この将来についてですけれども、将来この三種というものを扱っていくための基本姿勢というものを最後にお示しいただきたいと思います。どういう基本姿勢でこの三種というものを郵便業務の中で取り扱っていかれるか。ですから、これはさまざまな情報入手の手段があるんだから今後はこういうのはなしにした方がいいんじゃないかとか、あるいはどうさまざまな情報手段が発達しようとやっぱり三種は三種の意味と使命があるからこれはこれなりに存続していきたい、あるいはもっといままでの郵便料金の中から三種を安く持っていきたいと考えているのか、その扱いの基本方針、将来に対する展望、それをお尋ねして終わりたいと思います。
#167
○国務大臣(山内一郎君) 三種郵便物の歴史的経緯とかあり方についていろいろ御質疑がございましたけれども、非常に歴史的なものでございます。したがって、これから急にどうするかということは私はあり得ないと思います。第三種の意義というものは非常に重大なものもありますので当分の間続くべきものでもありますし、続けていきたいというふうに考えております。
 ただ、料金の点につきましては、郵政審議会におきましては、原価といいますか、葉書との比較というのはやはりいまの情勢から考えると昔とは違った点が出てきているのじゃないかと思いますので、郵政審議会では原価に近づけなさいという御意向がございましたけれども、やはり社会的意義という点を考えて各委員の先生方の御質疑もございましたし、この制度を続けながらそういう点について郵政審議会にもう一度御要請をしまして値段は決めていきたいと思いますが、この制度はさらに続けてまいるつもりでございます。
#168
○委員長(福間知之君) 暫時休憩いたします。
   午後二時十五分休憩
     ―――――・―――――
   午後三時十八分開会
#169
○委員長(福間知之君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、質疑を行います。
#170
○大森昭君 いろいろ質疑が出ているわけでありますが、まず初めに、最大の問題点であります料金法定制緩和の問題でありますが、財政法三条のかかわりの問題はいまさら質問いたしませんが、いずれにいたしましても、この内容を見ますと、法定制緩和をするような条件になってなくて、いままででいいようなことが実は法定制緩和という形で出てきているのだろうと思うのであります。私どもは、かねがね法定制緩和というのは立法の精神に反するということを主張しているわけでありますが、最後のところが少し郵政大臣と郵務局長の答弁の食い違いがあるというように私ども理解をしております。大臣は、累積赤字がなくなるいわゆる具体的な計画でありますが、十年たてば自動的にこの法定制緩和の問題というのは消滅をして本法に戻るというふうに言われておりますが、郵務局長は、その時点で何か考えて国会にまたお諮りをしたいとか、あるいはどうなのかわからぬようなお話がありますが、その点、ちょっと統一して御回答していただきたいと思います。
#171
○政府委員(魚津茂晴君) 私ども申し上げている趣旨はこういうことでございます。
 累積欠損金が解消した以降において料金改定をどのような形で行うかについては改めて国会にお諮りすることになると思いますが、暫定措置の要件が解消した場合にはなくなることによりまして当然本則に戻るわけで、その後に今回の改正案の規定を適用して料金を改定するということはできないものでございます。こういうことで御理解を願いたいと思う次第でございます。
#172
○大森昭君 そうすると、大臣の答弁でいいわけですね。大臣の答弁というのは、累積赤字がなくなれば特例法はなくなる、だから従来どおりの形で国会で具体的な第一種の料金は審議をしていただくということでいいんですね。
#173
○政府委員(魚津茂晴君) いま申し上げたとおりでございます。
#174
○大森昭君 私の言ったことについてどうなのか言ってくださいよ、違うなら違うと。
#175
○政府委員(魚津茂晴君) 要するに、今度の料金決定の特例措置というのは、累積欠損金がなくなった場合には御提案しているような措置の適用というのはないわけであります。その限りでは本則に戻るわけでございます。
#176
○大森昭君 その限りというのがわからないんですよ、その限りというのが。
#177
○政府委員(魚津茂晴君) 当然なくなります。
#178
○大森昭君 そうでしょう。ですから、累積赤字がなくなったら、従来――従来というのは今日と同じですな、法案通っていないんですから。今日と同じように一種、二種の料金は具体的に国会の場で決めていただくということになりますねと、こう言っているわけです。違いますか。
#179
○政府委員(魚津茂晴君) その後の立法論というのは、十年後というのは仮にどうなるかわからぬというのが事実でございます。そういう意味で、私は諸情勢を踏まえて、その後の本則に戻ってその後どうするんだという点についてはお諮りをして決めさしていただくということでございます。
#180
○大森昭君 いや、そういうことでは大臣と食い違いがあるわけですよ。累積赤字がなくなるでしょう。そうなれば当然この法案は失効するんでしょう、これ。そうなっているんでしょう、提案の本文は。ですから、その時点では今日と同じように一種、二種の問題というのは国会で議論してもらうという形になるわけだ。そうでしょう。それから二年先、三年先、五年先それがどうなるかはそのときにいろいろ考えるわけだから。しかし、その時点というのは少なくともこの形に戻るということでしょうと、こう言っているんですよ。
#181
○政府委員(魚津茂晴君) いまいみじくも大森先生その時点でということでございますと、その時点では本則に戻るわけでございます。
#182
○大森昭君 次に、進歩せざるは退歩なりという言葉があるんですが、実はこの委員会、どの先生方も異口同音に主張されているわけですけれども、少なくとも国民各層にこれだけの料金を負担していただくということになれば、当然その中では今後の経営というのはどうあるべきかということが国会で質問されるのはあたりまえの話。従来いろいろ郵政審議会議論されておりますが、一種、二種の料金その審議会に移るということになれば従来の審議会ではだめだというようなこともこれは当然予測される話。こういうようなことが少なくとも予測されておるにもかかわらず提案をされておらないし、質問をしている中でそれが解明されないというかっこうでは、私は正直申し上げまして、長い時間幾ら審議したといっても責任は持ち切れませんですね。
 ですから、きょうは要望にしておきますが、少なくとも問題提起をするときには、世の中の常識としては、質的に変化をする場合には質的変化をするという状態の中で裏表の関係、そういうのはきちっと提案されるように、委員から審議会どうするんですかと言われても慎重に検討したいとか、長期の合理化計画がないじゃないか、合理化、効率化という話で先ほど中村委員から御質問があったときに一日一回配達するとかいろんなことを言われておりましたけれども、質問されたら言うというんじゃなくて、少なくとも財政再建がきわめて重要だということになりゃ経営者の立場というのはおのずと出てくるわけでありますから、どうかひとつ今後はそういうことにしてもらいたいし、また同時に、これで正直申し上げまして、法律の審議をしているときは郵政省の皆さん方は慎重に答弁したり、いろいろ御答弁いただいておりますが、大体この種の委員会が終わりますと、従来ですよ、今度はメンバーがかわっていますからそうじゃないのかもわかりませんが、とにかくこの委員会で審議をされて、それぞれの委員の方から要望され、あるいは資料の提出を求められ、あるいはもう少し高度な考え方が出されているような問題は、少なくとも逓信委員会が開会されようが国会が一時閉会されていようが、少なくとも委員会の中で討論されたことについて十分な対応ができるようにお願いしておきたいと思うんですが、この点はどうでしょうか。
#183
○政府委員(奥田量三君) この国会でいろいろな点について貴重な御示唆あるいはわれわれに対する研究の御注文等いろいろ承りました。これらにつきましては、仰せのとおり、国会の開会中、閉会中を問わず、私どもとして真摯に取り組んで前向きの成果を上げるように努力をしなければならないものと存じておりますし、またそのようにいたしたいと考えます。
#184
○大森昭君 たとえば独立採算制の問題で私どもはいろいろ意見を言っておりますが、省の態度は財政法三条をたてまえにいろいろ郵務局長の方から御答弁ありますが、私どもの論拠というのは独立採算制というのが事業を毒しているのじゃないかという視点で実は皆さん方に質問しているんですよ。
 たとえば、この間もちょっと出ましたけれども、選挙の葉書というのは自治省から金を受け入れていますね。それから収入印紙なんかを売れば委託ですね。電通事業も委託ですね。そうなってきますと、たとえば四種の問題などについても盲人用のテープを無料でいまやっていますね。それから特に同僚の坂倉委員からテープも無料でいいじゃないかという提起もありますが、やはり一条にはなるべく安く公平にという問題をより発展をさせるとすれば、いまのように一種に小包の赤字から三種の赤字から皆一種の方へ持ってくるというようなことであってはならないのじゃないかという料金形態だけじゃないんですね、郵政事業が持ついわゆる公共的な役割りをどこで持つかという問題ももう少し大幅にやる必要があるから、したがって、いまのような単に受益者負担で独立採算制というかたくなな態度では公共的な使命というものがだんだんやりたいこともできないのじゃないかという意味合いで特に私は独立採算制の問題を強調しているわけですよ。
 ですから、何かいままでの御答弁を聞いていますと、大福帳みたいな感じであってはこれはまずいと思うんです。とりわけ、私ずっと見てまいりまして、人件費が九〇%、物件費が一〇%といいますけれども、たとえばこの間の局長の答弁でもありましたけれども、大阪中郵、東京中郵、名古屋中郵だとかというのはあのとおりでしょう。これも必ずしも場所があるとかないとかというだけじゃなくて、やはり独立採算制という勘定でもってやっている限りは、なかなか改善できないですよ、正直言って。物件費の状態もいろいろ見てまいりますと、土地などもこれだけの高水準で推移しているのでありますが、この統計からいきますと、これじゃ土地の取得もできませんね。そうでしょう。だから、そういう点について料金をやたらと上げるわけにいかない、独立採算制の形はかたくなに守っているということになれば、これはどこかにしわが寄るんですね、実際の話。そうすると、明るい職場環境をつくろうじゃないか、郵政事業をより発展させようじゃないかと言っても発展できませんよ、あなた方の話を聞いていますとね。一体、この辺の考え方というのはどうなんですか。
#185
○政府委員(澤田茂生君) 独立採算制についての基本的な考え方ということでございますが、独立採算制をとるがゆえに、かたくなな姿勢であるがゆえにいろいろな面で大変支障を来しているのではないかという御質問でございましたが、私ども独立採算制というたてまえの中であるがゆえにということよりも、企業である以上やはり入るもの出るものというものを考えながら当然経理をしなければならないわけでありますけれども、しかし事業が赤であるからとかあるいは今年度は黒であるからということによって、必要なものを削りあるいは不必要なものをどしどし対処するというようなことでは毛頭ないわけでございます。
 たとえば、ただいまお話がございました物件費の問題その他、いろいろ職場環境等の問題につきましても必要な対処をすべく計画的に努力をしているところでございますけれども、こういったものにつきましては、まさしく郵便事業自体を行うための必要な経費でございまして、やはりこれは郵便サービスというものを御利用いただく方々にその分に応じて負担をいただくということが適切ではなかろうか。また、そういった独立採算制をとるサービスというものになじむものが郵便事業であろうし、独立採算制というものが取り入れられました一つの理由と沿革的なものは、先生十分御存じなことでございますが、一般会計からある意味では独立をするという形での措置であったわけでございますけれども、その前段階では、ある意味では国の財政を補てんするというような意味で収益的な運営というものが公企業においてなされておりまして、たとえば郵便事業におきましても国庫負担をする、納付をするというような制度もあったわけでございますし、反面、赤字になった場合の国家からの補てんというような形で公企業というものの経理的な適正な処理、あるいは事業的な能率的な経営というものが大変乏しいという意味で独立採算制を取り入れたということでございますので、私ども今日の時点においても、やはり現在の法律でたてまえをとっております独立採算制というものを堅持いたしまして、さらに能率的、企業的な経営をしていく、またそれがより公共性に役立つという第一条の精神にものっとるものである、こういうふうに考えているところでございます。
#186
○大森昭君 独立採算制でいったのではなかなか事業の発展がないんじゃないかと言うとすぐ一般会計から税金で、そんなことだれも言っていないじゃないですか。だれも言っていないことを答弁しないでくださいよ。
 たとえば選挙のときに選挙葉書を自治省から頼まれてやるわけだから自治省からお金をいただきます。こういうわけでしょう。郵便の窓口で印紙を売りながら手数料をいただくというわけでしょう。何か二千百何十億か赤字になったから適当に一般会計から持ってきて埋めちゃえなんということを言っているのじゃないんですよ、私は。仮に福祉の問題だって、これももう一回確認しますが、何か国際障害者年ですか、切手を発行して十円寄付金つけるということが、努力したいということなのか出すということなのかよくわかりませんが、そういうことじゃなくて、いろいろあるわけでしょう。いろいろあったわけですよ、この委員会通じて。そういうものに手をつけられないというのは、それは作業がしづらいとかなんとかという問題じゃなくて、財政に影響もするからなんでしょう、できないということは。
 そうなってくると、一面から見れば財政がないために公共的な立場のものが推進されないということになるんじゃないですかと私は言っているわけです。それを大づかみに持ってこいと言うのじゃないんですよ。厚生省の分野でもってやっているものは厚生省からそれをきちっと計算していただく、そういういわゆる――いま郵政会計というのは、貯金、保険、割り掛けでもらっているわけでしょう。それと同じようなシステムをすれば、何も一般会計でもってやたらに集めたものを適当にどんぶりでもって赤字を埋めるために持ってこいなんという主張なんかだれもしていないんですよ。それぞれの区分をされれば、当然それは国民が納得すると言うんですよ、所管があるんだから。そうでしょう。たとえば農水省が種を、いま少し時代が変わっているかもわかりませんが、いい品種を普及するために種を安くしているわけでしょう。これは農水省というか国全体の政策にもかかわるんだけれども、所管は農水省なんでしょう。もっとこれを発展させるというなら農水省に分担金を要求すればいいじゃないですかという考えで私は言っているんですよ。何となく赤字になったら全部税金から持ってこいなんという考え方なんか一つもないのに、すぐあなた方そういう答弁するから、事業の経営の健全な発展なんというのは考えられないのじゃないですかと言っているんですが、どうですか。
#187
○政府委員(澤田茂生君) 政策料金のあり方につきましては、大変いろいろ議論のあるところだと思うわけでございます。三種、四種の料金というのは、先生御案内のように政策的な見地から低料金に沿革的にしているわけでございますが、先生ただいま例としておっしゃられました選挙郵便とかあるいは収入印紙の取扱手数料等というものとは若干性質が違うのじゃなかろうかと思うわけでございまして、これらのものはまさしく国が郵便あるいは郵便事業の利用者という面からの対価を郵便事業に支払うという意味でのものでございまして、一般会計からの助成という意味ではないというふうに理解をいたしているわけでございます。
 それはさておきまして、三種、四種の政策料金につきましては、本来、先生いまおっしゃられましたように、国のいろいろな面での政策にかかわるものでございまして、それぞれの所管行政の面におきまして国の政策の整合性のもとに行われるべきであろうと思うわけであります。特に料金面における対処ということになりますれば、これはある意味では所得の再配分効果というものを持っているものであろうと思いまして、これは個々に、各事業サービス面に一般会計から補てんをしていくということがいいのか、あるいは税制あるいは社会保障の面から統一的に行っていくということの方が望ましいのか、あるいはその方が家計の面から見ましても選択の範囲が広いというような面もございまして、一般会計から直ちに各サービス分野に補てんをするということについてはいろいろな見方があろうかと思いますけれども、私ども郵便事業といたしましては、やはりストレートに一般会計からの補てんということではなくして、郵便事業の福祉政策なり政策的なもののあり方というのは、第一義的には郵便事業プロパーでなければできない分野、そういうようなたとえば郵便事業についての施設等についての配慮と申しましょうか、ある意味ではハード面における配慮というようなことが本筋ではなかろうか。しかし収支相償の範囲内で行える範囲については料金面についても考慮をしていくというのが今後ともとっていくべき筋道ではなかろうか、こういうふうに考えているところでございます。
#188
○大森昭君 郵政省というのははっきりしないんですよ、率直に言いますが。
 たとえば、この間問題提起した、ボランティア活動で目の不自由な人が絵本を聾唖学校だとか盲人学校に送っているわけでしょう。そしたら、どの小包だかわからないからそういうものはできないと言っているわけだ。しかし、それは簡単なんですよ。たとえば聾唖学校なら聾唖学校、盲人学校なら盲人学校に切手があれば、送ってくる人というのは定期的に学校へ送ってくるんですから、その人に切手を送ってやればいいんですよ。しかし、それは郵政省ができないということになれば、そのことは厚生省なら厚生省が郵政省から切手を買ってその施設に送ればできることなんですよ。だから、独立採算というのは何か一般会計から適当に持ってくるという発想があるから、あなた方には新しい発想というのは浮かばないんですよ、何をやるといったって。そうでしょう。目の不自由な人がいつも集まって奉仕活動をやっているでしょう。そしたら、それは切手を張ってくるわけだから、その施設がその送ってくれるボランティア活動をやっている団体に切手を送ってやれば、より活発にその施設には本だとかいろんなものが来るわけでしょう。そういう発想に立っても、いまのような要するに独立採算制というのにひっかかるんですか。
#189
○政府委員(澤田茂生君) 料金面で利用者の負担を軽減するということにつきましては、ただいま先生の御発想も一つの大変大きな私は意味を持つものであろうと思うわけでございますけれども、これを郵政省サイドで行うべきか、あるいは国の全体の政策の中で、これは文部省の所管であるとかあるいは厚生省の所管になるとかということもあろうかと思いますけれども、そちらの面でのサイドからもそういう方法はとり得るわけでございまして、郵便事業として行う範囲というものについては私はやはり一定の限度があろうと思いますし、それはやはり独立採算制の範囲内で行うのが筋ではなかろうか、こういうふうに考えているところでございます。
#190
○大森昭君 幾ら議論しても、とにかく発想の転換がないから議論というのはかみ合わないんですけれどもね。
 きょうは余り細かい話はしませんが、郵便事業の建設費、この間赤桐先生の方からも高くなってから買っているじゃないかという話がありましたけれども、たとえば五十五年度のこの伸び率を見たってこれは三・二%です。いま物価が六・四、政府がこれも守れるか守れないかというあいまいな答弁をしておるわけでありますけれども、いま土地の価格なんていうのはどのくらい上がっているかというのは御案内のとおりでしょう。ところが、郵政事業の建設勘定の増加というのは三・二%ですよ。たとえば被服でもそうですよ。被服なんかを見ましても、悪いところばっかり言っているというと怒られますが、五十二年も五十三年も五十四年も、前年から見て一・四%しか上がっていないんですよ。だから、被服をいいものを与えるといったって与えられないんです。
 だから、かたくなな独立採算制を維持するがゆえにこういうところにみんなしわ寄せが来るわけです。料金は安い方がいいという主張は私はしますよ。しかし、それはやはり事業計画をきちっと立て――たとえば小包もそうですわ。小包みたいな赤字がみんなひっかかってくれば料金を安くするなんていったって安くなりません。それから九〇%も人件費ですから、人件費も伸びているから、それは料金が上がるのはいいんですが、逆に言いますと、郵便局の職場なんていうのはよくならないという原因がこの辺にもあるんだということを考えないと、きわめて労働集約型であるけれどもというお話があっても何の意味がないんじゃないですか。職場はちっともよくなりませんよ、これじゃ。
   〔委員長退席、理事成相善十君着席〕
#191
○政府委員(澤田茂生君) ただいま先生の御指摘のそれぞれの諸経費の伸び率は先生の仰せのとおりでございますが、私ども、先ほども御説明申し上げたところでございますけれども、必要な経費についてはそれなりの努力をし確保をしていくつもりで参ったわけでございますが、単年度で見ますと大変小さな伸び率ではございますけれども、全体的な一つの流れというものを見た場合に、たとえば建設費につきましては四十九年度を一〇〇といたしますと一七六というようなことでもございます。これは業務費全体で見まして一七一ということから見まして相応な伸びではなかろうか。あるいは物件費等につきましても、四十九年を一〇〇にいたしますと二一九というようなことでもございます。被服につきましても一八八というようなことでございまして、全体のバランスをとりながらの一つの計画的な支出というものに心がけているつもりでございますし、必要な経費はやはり工夫をしながら十分な確保に努めていくということにつきましては今後とも努力をしてまいりたいと思っているところでございます。
#192
○大森昭君 大臣、さっき金沢一周の話が出ましたけれども、それとはまた別な話ですけれども、特定局も大分資材部の努力で品物もよくなっていますが、まだ局舎の中へ入りますと、物を大事にするのはいいんですけれども、本当の話、郵便局としてこういう物品がふさわしいかどうかというのもあるんですよ。どうかひとつ、地方へ出かけるときは、後援会の方も結構ですけれども、そういう小さい郵便局を見て歩いていただきたい。
 いまのお話というのは、総体でいま経理部長言われましたけれども、私は個別に言うとまだまだ、局舎等の中の物品にいたしましても、たとえば被服の問題にいたしましてもそうですけれども、実際にいまの郵便労働者がスクーターに乗ってがあがあやっていますが、いや本当に、制服の出ているところいっぱいありますよ。電電さんもそう、国鉄さんもそうだし、いろいろありますが、いま経理部長が言うように、そんなに郵政従業員というのはいい制服を着て、いい職場環境にあるなんていうことは言えないはずだと思うんですよ。ですから、人件費が上がって大変だという話もありますが、そういう問題だけじゃなくて、いかに事業における収支のバランスというものを保っていくかということを根本的に検討いたしませんと、小包の問題もそうでありますが、この赤はますますひどくなるというふうに私ども見ていますよ。これが全部一種にぶっかかってくる。それからあらゆる問題が、この会計の基本が成り立っていないから十分に補てんされていかないというふうに考えます。
 きょうは時間がありませんから次へ行きますが、そこで大臣、私どもはこの法案についてはあくまで反対なんでありますが、残念ながら与党の方が多いわけでありますので本法案が成立するかもわからないのでありますが、一番やはり国民の皆さん方が、心配といいますか、注目しているといいますか、一体この法案が可決をされたら郵便料金というのはいつから上がるんだろうかというのがこれは最大の関心事なんでありますが、大体、衆議院から法案が十月一日というのが改正になって来たわけでありますが、これはどういうことになるんですか。いつからこの料金は上がるんですか。
#193
○国務大臣(山内一郎君) 法律を通していただく前提でお話し申し上げますが、一月の十五日までは年始の作業で非常に繁忙いたしておりますので、それを過ぎましてできるだけ早い時期に上げたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いをする次第でございます。
   〔理事成相善十君退席、委員長着席〕
#194
○大森昭君 大臣の答弁はその繰り返しなんですがね。ただ一般的に、国会というのはどういう慣例になっているのだかわからないのでありますが、少なくとも値上げ法案は私ども反対でありますが、通す限りは、やはりこの法案が通ればいつから皆さん方に新しい料金をいただきますよということが、ここらが決まらずに国会で法律案が可決していくというのが慣例になっているのかどうかわかりませんが、どうも私どもとしては、こういうことは一般的な常識からしますと考えられない。いわんや、たとえば四月の一日だとか何かで年度の区切りならそれぞれ心の準備がありますが、いま十一月も終わろうとしているわけでありますが、一月の十五日以降なんていいますと、企業なんかでも大分違うんですよ。二月一日になるのか、一月のできるだけ早くというと一月十六日もあるみたいな話ですけれども。この辺のところは、大体繁忙期は十五日までだと郵政省は言いますが、大体お正月ですよ、一月というのは。そうすれば、やはりこれは、与党が多くて値上げ法案が通るにしても、野党の皆さん方の御意見もありますので、月がかわってから新しい料金をいただきますぐらいのことは言えないんですか。
#195
○国務大臣(山内一郎君) いろいろの御質問でございますけれども、赤字も抱えておりますし、お願いしたいのは一日も早く何とかしたいという気持ちでいっぱいでございまして、先ほど御答弁したとおりを繰り返しますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。
#196
○大森昭君 大臣、もともとこれは十月一日から料金改定することになっていたんでしょう。それが延びたわけでしょう。だから、そういうふうに考えますと、財政再建のたてまえでということになれば十月一日が一番よかったんだけれども、延びたわけでしょう。だから、いまこの段階で、財政再建だから一日も早くなんていう話じゃなくて、きょう何日と言うのも無理でしょうけれども、少なくとも私は言明しておきますが、何かこれもさっき中村委員からもお話があり、よくわからないんですが、一月の二十日というのが新聞に出たことは事実ですね、新聞に出たのは。新聞は御存じでしょう。
#197
○国務大臣(山内一郎君) 新聞では見ました。
#198
○大森昭君 衆議院段階において議論されているときに一月二十日というのが出たわけでありますから、私どもの反対を押し切りまして会期延長十二日間やったわけでありますから、私は、少なくとも十二日ぐらい施行日が延びるということで理解したいと思うんです。これは無理やり押しつけませんが、どうかひとつ、衆議院段階で会期十七日で一月二十日という話が出たようでありますから、当然、会期延長されて参議院の中で議論されている状況を踏まえますと、二十日が延びるというふうに理解をして――理解をすると失礼ですから御要望しておきます。
 次に、郵務局長、例の国際身体障害者年の返事がないんですが、努力なんですか、切手の寄付金というのは。
#199
○政府委員(魚津茂晴君) 来年は国際障害者年ということで、先日、本委員会で答弁さしていただきましたように、寄付金をつけた記念切手を発行すべく前向きで検討をさしていただいている次第でございます。まだ正式に決めましたという段階ではございませんけれども、前向きで検討をさせていただいておりますという言葉の中に今日の私たちの姿勢をお感じになっていただきたい、かように思う次第でございます。
#200
○大森昭君 大体、発行されるというふうに理解しますが、問題は、国全体としていろいろな角度から催し物があると思いますので、どうかひとつ郵政省の方も、こういう時期の中で、「ふみの日」も結構ですよ、しかし少なくともこういう国際的な行事の中で、またやっぱり新しい発想でできることをやっていくということでやりませんと、少し「ふみの日」もマンネリ化していますよ、正直言って。そういうことで御要望を申し上げておきます。
 次に、せんだっても人事局長に御質問いたしましたけれども、管理者の配転の数が多いとか、それから単身者が多いなんということはこの段階じゃ言いませんが、いずれにしてもいい伝統を守るのはいいのでありますが、少し悪い伝統も守り過ぎていると思うんです。新しい視点に立ちまして人事管理――労使関係以前だと思うんですよ。私は管理者の立場で発言しているんですからね。もう本当に単身の管理者なんというのは気の毒ですよ。あなた方、管理者が苦労しているから処遇をよくしてやろうなんて言っていますけれども、いまだんだん悪くばっかりしているんですよ、本当の話。私どもよく知っている人がいまして、会って、局長で、おい、どうした、女房、子供連れてきたかなんて言うと、いや東京だよなんて言っている。おまえ東京へ幾ら送っているんだと言ったら、十五万ぐらい送っていると言う。おまえ幾らで局長やっているんだ、五万か六万でやっているんですよ、単身の局長というのは。これじゃ管理者の給料を幾ら上げたって、何をしようと、一番上の現場の局長が五万か六万で局長やっているんですよ。こんなことがあったのでは管理者自身も気の毒だし、りっぱな管理者になり得ません。多少の単身赴任もやむを得ませんが、私に言わせると、口が悪いのでありますが、無理やりいやなことをことさらにやっているような感じですよ。こういう問題だとか、あるいは昇任昇格の問題だとか、いろいろありますが、どうかひとつ新しい視点で人事管理をやっていただくことをお願いをいたしまして、これで質問を終わりたいと思います。
#201
○委員長(福間知之君) 暫時休憩いたします。
   午後三時五十八分休憩
     ―――――・―――――
   午後四時一分開会
#202
○委員長(福間知之君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 これより鈴木内閣総理大臣に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#203
○大森昭君 総理、しばしば逓信委員会に来ていただきたいわけでありますが、なかなか御多忙でありますから……。
 ちょっと郵便法と離れて申しわけないのでありますが、冒頭に電電公社の問題で、いろいろきょうあたりもテレビなどで言われていますが、ちょっと事務当局が来ていないので総理わかるかどうかわからないんですが、実は大分電電公社には剰余金があるようなお話があるのでありますが、具体的にどこか剰余金が銀行なんかに預けてあるのかどうか、この辺、総理わかりませんか。
#204
○国務大臣(鈴木善幸君) いろいろのお話がいろんな方面から私の耳にも入っておるわけでございます。特別積立金としてあるとか、また一方におきまして、そういうものがあってこれを財政再建の方に回すと料金の改定をしなければならないとか、いろんな全く相反するような意見といいますか話を耳にするわけでございますが、私、まだ郵政大臣からも詰めた話を伺っておりません。今後、総合的な観点でこの問題をよく私も検討してみたい、こう思っておるわけでございます。
#205
○大森昭君 世界各国に電話事業というのはあるわけでありますが、いずれにいたしましても、電話事業の中で、冒頭お伺いした実は剰余金というのはないんですよね、これ。どこかに現金が四千五百億があってみたり、三年間で一兆三千億があるなんていうんじゃないんですよ、これは公社債でもって借金は返さなくちゃいけないし。そういう状況の中でこの電話の事業というのは、とりわけ技術革新をいかにスピードをもってやるか、あるいは仮にそれでも財政に少し余裕があれば料金をそこで調節をするというのがもう世界各国共通なんですね。総理も郵政大臣を過去にやられておるわけですけれども、私は最近見ていまして、何か非常に便宜主義的なことでいろいろやられているような感じがするのであります。いま総理は郵政大臣から話を聞いておらないというわけでありますから、これ以上きょう詰める気はありませんが、どうかひとつ、総理、財政再建というのはいまの置かれている状態では最大の重点項目であることはわかりますが、その歴史をひっくり返してみたり、将来に禍根を残すようなことだけは、総理、決断を持ってひとつやめていただくことを冒頭に御要望しておきます。
 次に、委員会でいろいろ議論しておるのでありますが、経済企画庁長官にも連合審査会に来ていただきました。いずれにいたしましても、最近、東京都区部の消費者物価はやや下がったという話を聞いておりますが、前が大分高いし、一年間の平均でもって政府が考えております六・四%という数字はとても私どもは無理だと思うんですが、総理はどういう御認識でしょうか。
#206
○国務大臣(鈴木善幸君) 御指摘のとおり、この三カ月ほど八%程度の上昇、こういうようなことであったわけでございますが、逐次基調的には落ちついてきておることも事実でございます。東京都区部の十月のことにつきましていまお触れになりましたが、私どもは物価対策、これは何といっても今後の経済運営の中で最重要の課題と心得ておるわけでございます。経済対策閣僚会議におきましても、また物価担当官会議におきましても、きめ細かな対策をそれぞれ打ち出しまして、各省庁それに全力を挙げておるところでございます。何とか年度を通じまして目標値の線に落ちつけたい、このように努力をいたしておるところでございます。
#207
○大森昭君 総理、努力されることは大変結構なんですけれども、もう年度も半分過ぎまして、過去の数字もずっと明らかになっていますし、そうなってまいりますと、努力されると言われますが、六・四%で抑えられないというもうそろそろ見きわめをするころじゃないかと思うのであります。そういうことになりますと、六・四%の中に郵便料金も織り込み済みだ、物価上昇の。しかし、この辺で大臣、総理と大臣、両方にお伺いしますが、この辺で郵便料金の値上げを一時凍結するということになると、まさに鈴木総理はこれは物価対策第一目標でりっぱなものだということになると思うんですが、どんなものでしょうね。
#208
○国務大臣(鈴木善幸君) 願わくは私もそういうことをしたいわけでございますけれども、大森さんだれよりもよく御承知のように、郵政関係のこの財政事情きわめて厳しいものがございます。また、私は基本的にこの公共料金の問題につきましては、これを先に繰り延べることによって一時的その段階においては確かに消費者物価等に及ぼす好影響をもたらすわけでございますけれども、いずれの日か一遍に大幅な急激な改定を迫られる、こういうことに相なるわけでありまして、私は、こういう問題は経営の能率化、合理化等の努力と相並びまして、なだらかにその状況を織り込んで適正な料金改定等がなされるようにした方が結果的にはよろしいのではないか、こういう基本的な考えを持っておるわけでございまして、どうか財政関係が厳しい折からでございますので、御理解の上御協力を賜りたい、こう思うわけでございます。
#209
○大森昭君 赤字があることはいいことじゃありませんので、その意味では赤字を解消するということについてはやむを得ないと思うのでありますが、ただ、たまには総理、こういうショック療法的なやつもやはり政治の場面ではありませんと、少し何もかもという状態で物事が進んでいきますと、何とはなしに物価というのは上がっていきますし、とりわけ委員会でもいろんな議論をしているのでありますが、家庭生活に及ぼす影響というのはそれは六・四%から比べれば微々たるものでありますが、しかし、これは社会的な影響、心理的な影響、間接的な影響が大きいんですね。ぜひお願いしたいということでありますが、次の問題に移ります。
 とりわけ今度の郵便法の中で問題になりますのは、いままで憲法あるいは財政法三条からいきまして、とにかく国の独占の料金というのは国会で長い間審議してきたのであります。ところが、これを法定制緩和ということで今後は一種からすべてのものが省令に基づいて料金改定を行いたいということで提案がされております。私ども、明らかに財政民主主義を否定するものであるし、とりわけ国の独占の料金、価格の決定を国会で長い間やってきたものについて反することではないかという主張を繰り返してきたわけでありますが、総理の所見を伺いたいと思います。
#210
○国務大臣(鈴木善幸君) 今回、国会の御審議をお願い申し上げておりますこの法定制の緩和の条項でございますが、これは御審議いただいておりますように、きわめて厳しい条件を付してそして国会の御承認をいただこう、こういうことでございます。したがいまして、郵便料金につきまして具体的な料金額、数字でもって明示はしておりませんけれども、経営努力と相まちましてこの厳しい枠内において料金の改定をやろうとするものでございますから、私は、財政民主主義の精神に反するものではない、このように理解をいたしておるところでございます。
#211
○大森昭君 厳しい条件といっても、私どもに言わせればあたりまえな従来と変わらないような条件でありまして、そういう条件ならいままでどおり国会で、国民を代表する場の中で議論することがいいんじゃないかというふうに考えています。とりわけ、これは総理に質問じゃないのでありますが、従来の郵政審議会の中でこれが決められるということになりますと、郵政審議会の従来の運営というのは、公開があってみたり非公開があってみたり、あるいは果たして今日まで審議会の委員の皆さん方がまさに国民を代表しておられるかどうかという疑問もありまして、委員会の中ではいろんな議論をしております。したがいまして、私どもはいまの総理の答弁じゃ納得いたしませんが、いずれにいたしましても、このことも冒頭の電電公社の問題と同じなんでありますが、どうも場当たり的に、そしてまた便宜主義的にやられることについては大変私は不満であります。どうかひとつ、そういうことでこういう問題の取り扱いを慎重にしていただきたいと思います。
 次に、郵便事業というのは収支相償うということで独立採算制だということを郵政省は強く主張しているわけであります。先ほどの委員会の中でも私も主張したわけでありますが、赤字だから単に一般会計から金を持ってこいという、そういう暴論を言っているんじゃないのでありまして、郵政事業というのは、やはり三条で収支相償うという考え方がありましても、第一条というのは明らかに、安い料金であまねく公平に、そしてまた公共の福祉にやっぱり尽くさなきゃならないというのが第一条なんです。そうなってきますと、たとえば、いま三種の問題もいろいろ政策料金だということで議論されておりますが、そのほか、盲人の方々の福祉関係の配達を無料でやったり、それから種のようなものは料金を下げてやったりいろいろやっているわけですね。そうなうてきますと、かたくなに独立採算制だという主張ばかりをしていますと、原価計算でおわかりのように、一種が黒でも小包なんというのはひどいわけなんですね。それを全部一種に持っていくような――もちろん書留だとか何かがもうかっていますから、そういう特殊料金の方でもうけている部面もありますが、そういうことで郵政事業をやっていきますと、まさにこの国民の大事な事業を預かっている中での公共の福祉という問題についての発展が図られないんじゃないかというふうに私は考えて議論しているのでありますが、やはりこの郵政事業というのは、独立採算でとにかく収支相償うんだということだけで今日の経済情勢あるいは事業の発展過程の中でいいと総理はお考えになりますか。
#212
○国務大臣(鈴木善幸君) 御指摘のとおり、郵政事業は公共性ということを重んじなければなりません。今日までこの事業の運営に当たりましては、第一条の精神を踏まえまして努力をしてまいっておるわけでございます。
 お話がございましたところの第四種あるいは第三種というようなものは、従来から大きなコスト割れを覚悟の上での料金が決められておるわけでございます。しかし私どもは、一方独立採算制という面もございますので、郵便事業全体としての収支が相償うような運営をしなければいけない、このように考えまして第三種、第四種等の料金につきましては従来からそういう配慮を十分しておるところでございます。これからこの第三種、第四種の料金を郵政審議会にお諮りをして決定する、こういう段階でございますが、その際におきましても十分いま申し上げた精神を生かして適正に決定をしたいものだ、お願いしたい、こう考えておるわけでございます。
#213
○大森昭君 独立採算制から第三種へ行っちゃったのでありますが、総理、今度の値上げの案を見ていますと第三種は膨大なんですね。一三〇−一四〇%程度にこれは上がるということで、各種の団体から何としてもこれは小幅に抑えてもらいたいという要望がたくさん来ているんです。そういう意味合いで、委員会ではどなたもこの第三種郵便物についてはこれは国民生活に多大な影響を及ぼすということで主張されております。郵政省の提案というのは十五円を三十五円にするということを言っておるわけでありますが、これではとても国民あるいは利用者の方々を納得させられません。したがって、これは二十五円ぐらいに修正すべきであると思うのでありますが、総理の見解を伺いたいと思います。
#214
○国務大臣(鈴木善幸君) 第三種の料金改定の問題につきましては、私も当委員会の今日までの御審議で委員各位から御主張のありました点をよく聞き及んでおりまして、承知をいたしております。当委員会の御意見等を踏まえまして適正な料金の改定をいたしたい、こう考えております。
#215
○大森昭君 いま総理のお言葉の中に、それぞれの質問の中で十分そういう主張があるからそれを意に体してということでありますので、ここで、郵政審議会にもおかけになるのであるでしょうしまた郵政省の作業もあるでしょうから、二十五円ということを言うわけにはいかないと思いますが、おおむねそういう意見が委員会全体の空気でありますので、ぜひひとつ、そういうことで総理の決断をお願いしておきたいと思います。
 もう一つは、この法案が通りましてからいつから値上げをするのかということを委員会で詰めているのでありますが、いずれにいたしましてもはっきりしないのであります。ただ新聞報道によりますと、一月の二十日と書いてある新聞もありますし二月の一日とも言われているわけでありますが、国民の皆さん方の関心事、あるいはもっと言えば値上げでありますから心配事といった方がいいんでしょうけれども、一体いつから料金が上がるのかということについて時期がわからずに法案が審議されているということについては大変私ども不満なんでありまして、実施時期を、ひとつ総理から御答弁いただきたいと思うのであります。
#216
○国務大臣(鈴木善幸君) 郵便料金改定の実施時期の問題でございますが、この法律案が国会の御承認を得ればできるだけ早い機会にこれを実施に移したい、このように政府としては考えておるわけでございますけれども、郵便事業、郵政業務が年末年始繁忙期でございますのでそうもまいりません。一月の十五日以降、適当ななるだけ早い時期に改定をさしていただきたい、このように考えております。
#217
○大森昭君 新聞に二十日とか二月の一日とかというふうに出ておりますのに、総理が前の郵政大臣と同じ答弁ではどうも不満であります。いずれにいたしましても、きょうの段階で実施日が明確にできないのだろうと思うのでありますが、少なくとも一月の二十日、二月の一日という報道がされていればおおむね二月一日というぐらいでひとつ総理の、これまた御要望をしておきますが、決断を下されることを特にお願いをしておきます。とりわけ月の中途半端なときに値上げするというのはよくないんですね。料金が上がったか、ああ、そういえば月がかわったなというのならいいんですが、仮に二十日だとしますね、十九日に行ったら二十円で次の日行ったら三十円だった、足りないから少し買いに行こうかと次の日行ったら三十円なんというのは、余りお客様へのサービスになりませんね。月がかわったところぐらいで料金が変わったということになれば、まあ月がかわったからということでそうなのかなということもありますので、なるたけ月がわりでひとつ――もちろん私どもこの郵便料金値上げ反対なんでありますが、どうやらきょうは押し切られそうな感じでありますので、総理にひとつお願いをしておきます。
 次に、先ほどもちょっと触れましたけれども、委員会を通じまして――審議会の役割りが大きくなるわけですね、法定制緩和でありますから。一種から全部省令で決めるわけであります。したがいまして、郵政審議会などについての役割りの重要性から何としても従来のような形じゃだめだということを主張しているわけでありますが、総理、さっきちょっと答弁が漏れているような感じがいたすのでありますが、この審議会のあり方について何か総理、お考えがありますか。
#218
○国務大臣(鈴木善幸君) 御指摘のように郵政事業全般にわたりまして非常に重要性を増してきておるわけでございます。国民生活に及ぼす影響も広範でございます。そういうようなことからいたしまして郵政審議会の役割りというものは非常に重い、私もそのように考えておるのでございます。したがいまして、郵政審議会の委員の人選、それから郵政審議会の運営、これは今後におきましても特に慎重な配慮をしていかなければならない、このように考えておるわけでございます。国民各界各層、各方面の御意見が十分反映できまするような人選をいたしますと同時に、その運営に当たりましては、これまた国民各方面の意見を十分反映できまするような適正な運営がなされることを私は期待をいたしておるわけでございます。
#219
○大森昭君 この法案が実は討論されている過程でも、各委員から異口同音に言われていることは、いずれにいたしましても二千百億の赤字が出たということ、これを解消するということはある程度理解されましても、なぜ赤字になったかという問題解明がないとこれは納得しないですよ、国民の皆さんは。同時に、そういう赤字を最大限食いとめるという意味合いでいきますと、これからの事業運営はかくかくしかじかやりたい、あるいは国会の議を経ないで料金の改定をするわけでありますから、審議会はこういう形で審議会をやっていきたいというものを提案されなければいけないだろうという考え方で私どもこの法案を審議してきたわけでありますが、どうもそういう点が出ませんでした。これは総理にお伺いしているのじゃないのでありますが、国会に法案を提案されていろんなことが行われるわけでありますが、少なくともこういう審議会の問題なんかが、役割りが大きくなればかくかくしかじか審議会を構成して、国会の皆さん方は煩わせないでその審議会でやっていきたいとか、あるいは事業の計画についてはこういう形でなるたけ安い料金を維持していきたいとかいうような形のものを、ひとつ政府側が法案を提案するときに事務当局に、この法案にかかわらず、どうか今後そういうしつけをひとつしていただくことをこれはお願いしておきます。
 次に、郵政事業の中でいろいろ貯金も保険も郵便もやっているわけでありますが、最近の郵貯の状態を見ておりますと、少し貯金がよくなりましたですね。よくなると批判が高まりまして、悪けりゃけつを従業員がたたかれるわけでありますが、少しばかりよくなりましたのでいろんなことが国会周辺でも言われておりますが、とりわけ、いま大蔵省が考えておりますのは、少し貯金高がよくなったのでありますから、したがって、この貯金の関係者の職員に手当などを少し出してるのでありますが、こういうものは少し削ってもいいんじゃないかとか、あるいは外務員の数を減らしても貯金が上がるんじゃないかというような形で大分厳しい批判があるのでありますが、これはいずれにいたしましても、長い伝統を保ちながら郵便貯金の関係職員の方々が一生懸命やっているのでありまして、少しよくなったからというのでこれを悪者扱いされたのでは、これはいままで一生懸命やってきた方々に働く意欲がなくなるのであります。最近、大蔵省と郵政省といろんな議論しておりますが、とりわけ郵貯関係者に対してのそういう問題提起、大蔵省が問題提起しているわけでありますが、総理はどのようにお考えになりますでしょうか。
#220
○国務大臣(鈴木善幸君) 郵便貯金は全国に非常に数多くの窓口を持っておりまして、庶民の貯蓄機関としては本当に重要な役割りを果たしておるわけでございます。また一面、財投の原資その他を通じまして国民経済に大きな貢献をいたしております。郵便貯金が今日まで大きな成長を遂げたということにつきましては、第一線でその郵便貯金の勧誘等に努力をしてくれておる職員の諸君の力が非常に大きいものがあるわけでございます。私は、今後も決して一般国民は郵政職員を冷たい目で見ておるものではない、大いにひとつ意を強うして国民に奉仕する事業の推進のために誇りを持って当たってほしい、このように考えておるものでございます。
 ただ、この間中いろいろ新聞で、大蔵、郵政の間で議論が闘わされたということの背景には、御承知のグリーンカードの実施を目前にいたしまして三百万円までの優遇措置、これは免税になるわけでありますが、そういう面で、やはりだれもが納得できるようなフェアな措置が講ぜられておるのかどうか、これは見方によってでございますが、そういう論議があったということも私聞き及んでおります。しかし、そのチェックの方法なり今後の運営につきましては、大蔵、郵政両当局において十分意見の一致を見まして今後の運営に当たってまいる、こういうことでございますから、大森さん御心配のようなことは今後においてはございませんので御了承をいただきたい、こう思います。
#221
○大森昭君 総理、グリーンカードの問題で議論すれば、坊主憎けりゃけさまで憎いという話もあるようですが、何もかも大蔵省と郵政省とやり合っているわけですが、何をやり合ってもいいんですけれども、少なくとも現場で長い間汗水たらして貯金を募集して、よくなったら手当をなくすとか、外務員の数を減らすとか、窓口なんというのは少しふやさなくてもいいとかなんということをやられますと、冒頭申し上げましたように財政再建というのは大変でありましょうけれども、こういうところは八つ当たりといいますか、まるっきり関係ないところへ鉄砲弾が飛んでくるみたいなものでありますから、大蔵大臣は少し暴走していますので、大蔵大臣の上というのは総理しかいないのですから、ぜひひとつ総理の方で大蔵大臣を戒めて、郵政事業の伝統を守っていただくようにお願いしておきたいと思うんです。
 とりわけ、せんだっての十一月二十一日に物特との連合審査をやりまして、河本企画庁長官が出てまいりまして、確かに最近の貯金はやや増高を見ておる、しかし、長い財政投融資の中で、いかに日本の経済復興あるいは日本の産業発展のためにこの財投が大きな役割りを持ったかということはよく理解しているのだというお話がありまして、民間の資金に影響が出てくる場合には、郵貯が原資となっている財投で国債を大量に消化して民間資金との調整を図ったらいいんじゃないかというような経済企画庁長官の御答弁がありましたけれども、この物価との連合審査の中での河本長官の発言などについて、総理はどのようにお考えになりますか。
#222
○国務大臣(鈴木善幸君) 企画庁長官の発言につきまして、前後の事情をよく承知いたしておりませんが、資金運用部資金でもって国債の買い上げをするとか、全体としての金融の、民間の金融の情勢に対応して運用の仕方もあると私考えておりますので、いずれにいたしましても、この財投資金の適正な運用、活用ということは国民経済の発展の中で非常に重要な役割りを果たすものである、この運用には十分私どもは意を用いましてその効果が十分上がるように努力をしてまいりたい、こう思っております。
#223
○大森昭君 この貯金の集めてきた金を実は貸し付けるということで、過般、進学ローンというのをこの委員会で議論したことがあるんです。そして、これは二百億程度かかるわけでありますが、郵政省がただ金を集めてきて大蔵省の財投へということだけじゃなくて、少なくとも進学ローンの二百億程度の財源は郵政省みずからが自主的な運用のできるようにすることが貯金の募集の皆さん方も励みになるし、同時に、貯金をしていただく方々にはみずからの貯金がそういうところで進学ローンなんかに使われるのかということで、いいんじゃないかということで、少し貯金の自主運用権について、財投ばっかりで大蔵省が握っているのじゃなくて、郵政省みずからが自主運用すべきじゃないかという議論をしたことがあるのでありますが、きょうは、総理、要望でありますが、どうか郵政事業のあり方につきましても、単に金を集めて、それを大蔵省の財投だけでまた国債を買えばいいというような発想だけじゃなくて、少し郵政事業が預金者の金をどういうところへ有効に自主的に運用していけるのだということについても、ひとつ還元方についての方策も検討していただきたいと思うのであります。
 それから特に、鈴木総理いろいろ言われておりますが、政治姿勢として和をモットーとするようなお話を聞いておりますが、最近やや労使関係も好転をしておりますが、おととしは労使の関係で年賀郵便が飛びまして、大変御迷惑をかけたわけであります。郵政省には郵政省の言い分がありますし、組合側の方にも組合側の言い分があるのでありますが、しかし、少なくとも総理が和の政治哲学をお持ちになっているわけでありますが、ただ仲よくした方がいい、話し合ったらいいというだけじゃないと思うんですね、和の政治というのは。こういう労使関係なんかには、組合が悪いとか管理者が悪いと言うだけじゃ労使の正常化は成り立たないのでありまして、昨今新聞で、何か労使懇話会ですか、懇話会で総理が何か言われたという話をちょっと新聞で拝見いたしましたけれども、大体、労使関係などについての和の関係というのはどういう哲学をお持ちでしょうか。
#224
○国務大臣(鈴木善幸君) まず、郵政事業における労使関係でございますが、私は、郵便事業が大部分人力に依存をしておる、いろんな合理化、機械化ということも工夫をされ、進められておりますけれども、根本は、やはりこれに携わる労使の真の理解と協調の上に立ったところの健全な労使関係、これが基本である、このように考えております。
 私、昭和三十五年に郵政大臣をやりましたときにおきまして、当時まだ全逓との間でいろいろ問題がありましたけれども、寳樹君その他の諸君とよく話し合いをいたしまして、労使関係の正常化に努力したことがあるわけでございます。その気持ちはいまでも変わっておりません。健全な労使関係、これが一番大事なことだ、こう考えておるわけでございます。
 日本の経済全般から見た場合におきましても、第二次石油ショックを日本がみごとにこれに対応し乗り切ることができた。世界の経済の中で成長率もとにかく日本が一番高い。雇用関係におきましても日本が一番、二%前後というような状況でございます。消費者物価におきましても、いろいろ国内で御不満や御批判もございますけれども、しかしアメリカの一二、三%、あるいはイタリーの十数%、イギリス、西独等に比べましても、日本は一けた台でございまして、私は総体的に日本の経済運営はうまくいっている、こう見ておるわけでありますが、その根本は、私は健全な労使関係、労使の信頼関係の上に日本の経済がうまくいっている、これを大事にしなければいけない、こういう基本的な考え方を持ってこの労使問題には取り組んでおる次第でございます。
#225
○大森昭君 時間がありませんからこれで質問を終わりますが、電電公社の会計の剰余金の問題、三種の二十五円の問題、実施時期の問題、いまの労使関係の問題、いろいろ御答弁いただきましたけれども、どうかひとつ誠意を持って対処していただくことをお願いいたしまして、質問を終わります。
#226
○太田淳夫君 それでは、かわりまして質問させていただきます。
 最初に、先ほど同僚の大森委員からも指摘がございましたように、私どもとしましては、この郵便値上げにつきましては反対という立場でございます。一体いつからこの値上げがされるのかという実施時期の問題、これにつきましてはできるだけ早期に実施をしたい、あるいは第三種の値上げの抑制の問題につきましては適正な料金でという御答弁をいまいただいたわけでございますが、私どもこの委員会の総意としまして、その実施の時期の問題についてはできるだけおくらせるように、そして第三種の値上げについては、これは歴史的な政治的ないろんな経緯がございますので、そんなことは郵政大臣を経験された総理に申し上げるまでもないと思いますけれども、できるだけの値上げ抑制をしていただきたい、このことを再度お伺いしたいと思います。
#227
○国務大臣(鈴木善幸君) この法律が国会で御承認を得まして成立をした後におきまして実施時期を決めるわけでございますが、先ほどもお答えを申し上げましたように、いま郵政業務は繁忙期でございますので、年末年始というわけにまいりません。一月の十五日以降できるだけ早い機会にこれを行いたい、このように考えております。
 なお、第三種郵便物の料金改定につきましては、当委員会の委員各位の御意見等も十分私は承知をいたしております。そういう御意見を踏まえまして適正にこれを決めたい、こう思っております。
#228
○太田淳夫君 いろいろ審議をしておったわけでございますけれども、やはり問題となりましたのは法定緩和ということです。やはり国の独占事業の料金ですね、この手紙や葉書ということは。これを法定制緩和することは憲法第八十四条あるいは財政法第三条の財政民主主義の精神に違反するのじゃないか、それで撤回すべきだと私たち主張もしてまいりました。その点についての総理のお考えと、もしもこれが経営が黒字に転じた場合には、この法律の特例措置、当分の間というのは解消するわけですが、これを再び法定制に戻すのかどうか、その点をお聞きしたいと思います。
#229
○国務大臣(鈴木善幸君) この法定制緩和の問題に関連いたしまして、憲法八十四条についての御意見もございました。租税の決定につきましては、これは政府におきましても従来の法定の方針を変える考えはございません。したがって、憲法改正などという御批判は、その限りにおきましてないと私は考えておるのでございます。
 郵便料金決定につきましてのこの法定制の緩和につきましては、先ほど来お話を申し上げておりますように、きわめて厳しい厳格な条件を付して国会の御審議を経、また御承認をいただいてこれを行うわけでございます。この累積赤字が解消する間の問題でございますし、また単年度黒字を出すような状況下においてはこの条項は適用しないとか、郵政審議会の厳正な御審議をいただくとか、いろいろの条件があるわけでございます。いまお尋ねの点は、そういうようなことを経て、そして財政がよくなった、累積の赤字も解消した、そういう場合においてはこの法定制の緩和条項、これは適用されないことは当然でございます。
#230
○太田淳夫君 先ほども物価の問題が提起されておりましたけれども、家計に対する影響はこの郵便料金の値上げというのは〇・〇四%ということで大して影響はないんだということをいつも御答弁いただいているわけです。しかし、やはり個々の家計を守る主婦の立場になってまいりますと、こう値上げが続くということは、生活を守る上からは非常なこれは圧迫になってくるわけです。また、十二月一日からは郵便貯金の利子も下げることが決定しているということで、いろんな意味で国民生活がダブルパンチを受けているわけですね。ですから、総理にきょうお聞きしたいことは、私でなくて、家計を守る家庭の奥さん方にわかるように総理のお考えをここでお述べいただきたい、こう思うわけです。
#231
○国務大臣(鈴木善幸君) いま政府が経済運営に当たりましてとっておる方針は、物価と景気、両方をにらんで、そして情勢を見ながら必要に応じて機動的、弾力的に手を打っていく、対策を講じていく、こういう慎重な姿勢をとっておるわけでございます。特に、その中におきましても物価の安定ということがすべての今後の経済運営の基本である、また国民生活を守る上からも一番大事な問題である、このように心得ておりまして、経済対策閣僚会議におきましても、また先般の物価担当官会議におきましてもきめ細かな物価対策を決定いたしまして、政府を挙げてその方向で努力もいたしております。さらに、年末年始の生活物資の大きく動く時期に対する対策等につきましても、すでに決定をいたしまして努力をいたしておるわけでございます。先ほども申し上げましたように、政府目標である消費者物価のあの目標値を達成するように今後とも全力を尽くしてまいりたい、こう思っております。
#232
○太田淳夫君 総理は、ことしの一月ですか、自民党総務会長のときに、総務会で郵便値上げ法案を差し戻されたことがございました。そのときに、総務会を終わった後の記者会見で、一つは、郵政省は合理化の努力を怠って国民に赤字負担を求めるべきではない、その合理化の努力が明確でない、また二つは、値上げの内容も庶民が使う、国民が使う封書、葉書に比重がかかり過ぎている、等の理由で再検討するように措置をとられましたね。いかがですか。
#233
○国務大臣(鈴木善幸君) 御指摘がございましたように、当時、総務会長といたしまして、総務会の総意に基づきましてそのような措置を講じたのでございます。郵政事業は国民生活に非常に大きな影響を持ち、また大事な事業であるから、合理化の努力、また経営についても利用度を高めるとか、そういう経営努力というものをしっかりとやらなければいけない、そして一遍決定した料金は今後三年間ぐらい改定をしなくともやっていけるような真摯な経営努力を労使に要請をしたい、こういうことでございます。また、第三種、第四種を含めまして全体としてバランスがとれた、そして一方において公共性を貫きながら、また収支相償うという独立採算制の精神を踏まえてやるべきである、こういうような強い姿勢で郵政当局を指導しよう、こういうことであのような措置をいたしたわけでございます。
#234
○太田淳夫君 ところが、今回提出をされているこの法案も、総理が総務会長のときに指摘されたことがほとんど改善されていないのじゃないかと思うんですね。その点についていかがお考えでしょうか。
#235
○国務大臣(鈴木善幸君) 私は、本法案を郵政当局が国会に提案するに当たりましてそのような方針に基づいて御審議をお願いし、郵政当局としても今後の郵政事業のあるべき姿勢、姿というものを明確に打ち出しまして、国会の御審議を通じて国民の理解と協力を得るために努力をしておる。私は、今後、郵政当局がこの姿勢でこの郵政事業の運営に当たるべきだ、こう考えております。
#236
○太田淳夫君 そのときの総務会で、次もあるのですけれども、こういうことをたしか指摘されていると思うんですね。人件費が九割も占めている配達などは民間に請け負わせることも考える必要がある。こう指摘をされていて、なおいろいろな面で合理化の余地がある、こういうことをたしか述べられていると思います。郵政事業における合理化及び経営努力、それについての総理のお考えをお聞きしておきたいと思います。
#237
○国務大臣(鈴木善幸君) 政党の内部で政策的な観点からいろいろの議論がありますことは、これは当然のことでございます。基本は、やはり郵政当局また職員の諸君が、この国民生活に密着をした郵政事業を運営するに当たりまして、あとう限りの合理化努力、今日まで機械化のできるものは機械化をする、またむだをなくする、いろんな努力をしておるようでございますが、今後におきましても私はそういう努力を積み重ねていかなければいけない。今度国会の御承認を仮に得て郵便料金が新しい方式で当分の間決められるにいたしましても、それをイージーに考えて安易な気持ちでやってはいけない、いままで以上に厳しい姿勢で合理化に取り組んでいかなければならないものだ、このように考えておるわけでございます。
#238
○太田淳夫君 総理のおっしゃるとおりじゃないかと思いますね、最後の部分は。
 ところで、やはり将来ということをいろいろ考えてみますと、電信電話の発達などで通信手段がますます多様化してくると思うんです。この委員会でもその点の議論もいろいろあったわけでございますけれども、郵便事業について今後どのような展望を持っていくべきかということも大事な課題になってくるのじゃないかと思うんです。その点で総理のお考えをお聞きしたいと思います。
#239
○国務大臣(鈴木善幸君) 一方において、支出の削減、合理化ということのほかに前向きでやはり郵便の利用率を高める、こういうことが私は大事だ、こう考えておるわけでございます。しかし最近、いま御指摘のように、電信とか電話とか、いろいろの他の通信連絡手段というものが出てまいりましたけれども、やはり郵便事業というのは国民生活になくてはならないものとして定着もいたしております。と同時に、最近、企業等の業務連絡、業務通信、こういうものの分野が相当私はふえてきておる、こう思います。したがいまして、そういう分野に郵便の利用というものを努力をして広げてまいりますれば郵便事業の将来性というものは決して心配したものではない、このように期待をいたしておるわけでございます。
#240
○太田淳夫君 次に、昭和五十五年度消費者物価上昇率の政府の見通しは六・四%になっておりますけれども、最近はどう見ても、消費者物価の情勢から見て達成は困難じゃないかというように思われます。ですから、この公約を実行するためにも、この中に郵便料金の値上げも含まれているわけですから、郵便料金の値上げは見送るべきじゃないかと思いますが、その点いかがでしょうか。
#241
○国務大臣(鈴木善幸君) この点は、先ほど大森さんにもお答え申し上げましたように、この際、目先だけのわずかの消費者物価の抑制というようなことでなしに、やはり本質的には独立採算制である、大きな累積赤字を抱えた郵便事業の健全化を図る、また、それによって今後の健全な発展も期待しなければなりません。私は、いまこれを取りやめにして将来大幅に急激に値上げを図るというようなことは、郵便事業を長い目で見た健全化のためにとらざるところである、このように考えておるわけでございます。
#242
○太田淳夫君 最後になりましたけれども、値上げですね、確かに総理大臣はイージーな値上げはしないで経営の合理化に努めるべきだとおっしゃっておりました。確かにこれは値上げ値上げでいっても、いつかは値上げできない段階が必ず来ると思うんですよ。十年間で大体二回の値上げ、あるいは十年過ぎたらまた次に値上げが待ち構えている状況でございますしね。しかし、その負担がいつも国民に負わされるような状況では、いつか弾力性をなくして値上げができなくなる情勢が必ず来ると私は思います。ですから、郵便事業というのは確かに信書の送達という重要な国民的な仕事に携わっているわけでございますし、三十一万のまた職場で働いてみえる方々もお見えになるわけです。ですから、政府としても独立採算制とおっしゃっている、確かにそれはわかります。また郵政省としても独立採算制でこの業務を守り通していこうという皆さん方の熱意もわかるわけですが、しかし、いつかはそれが通じなくなるときが必ず来るんじゃないかと私は思っています。そういった点で、総理としても、将来に対する展望をしっかりと定めていただいて郵政事業の盤石を何とか築いていただきたい、このことを要望しておきたいと思います。
 終わります。
#243
○山中郁子君 法定制を緩和して当分の間、累積赤字がなくなるまでと言われておりますけれども、国会審議を経ないで自由に値上げをできるようにしてくれというのが本法案の主要な柱の一つでございます。そういう具体的な計画が一体どういうものなのかという私どもの質問に対して郵政省が明らかにしたのは、今回の値上げの後五十九年と六十二年にそれぞれ二〇・八%の値上げをするという点のみです。その推移の中で、たとえば職員数はどういうふうに変わるのかということを見込んでおられるのか、労働条件がどう関係してくるのか、合理化計画をどういうふうに進めるのか、そうしたことについて何らお示しがないままにそれだけを認めてくれというのは余りにも勝手な言い分だと私は思います。
 しかも、いま申し上げましたラフな計画自体も、政府としてはもちろんですが、郵政省としても責任ある正式な計画ではないと言っておられます。こんな無責任な勝手な言い分は、私はこの法定制緩和問題だけに限ってみましても一番この郵政の場合がひどいと思います。こんなことはいままでなかったと思います。それぞれに問題があるにしても、政府としての責任ある計画をなぜ国会や国民の前に提示できないのか、なさろうとしないのか、当然するべきだと思いますが、総理の見解をお伺いいたします。
#244
○国務大臣(山内一郎君) 今回、御提案しておりますのは当分の間という内容になっているわけでございます。そこで、いろいろ試算をやりまして、政府で決まっている数字の使えるもの、たとえば経済七カ年計画、この数字は昭和六十年まで使わさしていただいておるわけでございます。しかし、その先は公的なものございませんので、郵政省で判断をしてやっているわけでございまして、いろいろと従来、企業努力もいたしております。さらにしようという計画もあります。そういう点についてなかなか詳細なところまで御提出できないのは、私の方の努力が足りないことは認めますけれども、非常にむずかしい問題がたくさん含まれております。したがって、一応結論的な数字を御提示したのでございまして、今回さらに努力をさしていただきますけれども、いままでのところはそういうような試案に相なっているわけでございます。
#245
○山中郁子君 郵政省、郵政大臣の御答弁は伺っておりますので、ぜひともこの際、総理に、政府としての計画を責任を持って提示しなきゃならないでしょうという立場からお尋ねをしておりますので、その点の要求をいたします。話はそれからだということはだれもがわかる理屈じゃないですか。総理の御見解を伺います。
#246
○国務大臣(鈴木善幸君) ただいま山内郵政大臣から御答弁がございましたように、できるだけ早い機会に財政の再建を図りたい、できれば三年なり五年の間にこの過去の累積赤字も解消し健全な経営に持っていきたい、こういう考え方で取り組んでおるわけでございます。と同時に、これから将来にわたっての運営の姿には、何年後にこういう姿になるのだ、また人員はこうなるのだ、事業の規模は取り扱いの量その他からいってこうなるのだ、こういう点を示せということでありますが、非常にこれはむずかしい問題がございます。今後の物価、賃金の動向、しかも物価の問題は石油の問題等に見られるように外的要因によるものが非常に大きい、非常にむずかしい予測困難な条件がいろいろあるわけでございます。また、それを受けて一体経済成長率というものはどういう姿で推移していくのか、こういう問題も微妙に絡んでまいります。郵便事業全体が、そういう日本経済の発展過程の中で、推移の中でどういう姿になるかということをいま的確にこれをお示しするということは困難な作業であるということを私もよく理解ができるわけでございます。しかし……
#247
○山中郁子君 簡潔にお願いします。
#248
○国務大臣(鈴木善幸君) その都度、国会には郵政当局としての試算なり見通し、今後の展望というものを機会あるごとに御報告をして、国会の理解と御協力をいただく、こういうことであるべきだ、こう考えています。
#249
○山中郁子君 責任ある資料並びに計画が出ていないのだということを重ねて指摘をしておきます。
 で、法定制緩和それ自体の問題につきましても、この委員会においてかなり時間をかけて議論もしてまいりましたので、いまそれは繰り返しませんけれども、要するに信書の送達が一〇〇%独占の事業であるということははっきりしております。もちろん郵政省、政府もお認めになっています。緩和しなければならない理由として挙げられてきていたたとえばいろんな状況、つまり郵便の動向、これも減っていないということも明らかになりました。家計の負担や国民生活への影響にも変化がないということも明らかになりました。電話にとってかわられるのだという論拠についても、その論拠を証明するデータもないということも明らかになりました。この点からも私は法定制緩和について、あなた方が、政府が、郵政省が言ってきた論拠が全部崩れているんですから、これは当然撤回すべきであると思います。もし、それでもどうしても撤回しないんだというなら、新たな論拠を組み立て直して提起をすべきだと私は重ねてここで要求をいたしまして、総理の見解をお伺いしたいと思います。
#250
○国務大臣(鈴木善幸君) 法定制緩和の問題については、これは私は財政民主主義に反するものでないということは先ほど申し上げたとおりであります。このように熱心な国会の御審議を経て、厳しい条件の中でこれを郵政審議会の議を経て郵政大臣に料金改定を弾力的に行わしめる、こういうことでございますから、私はそれによって料金改定が今後イージーに行われるということには考えておりません。そうあってはいけない、このように考えておるわけでございます。国会の御意見を十分尊重しながら、この適正な運用に当たってまいりたい、こう思っております。
#251
○山中郁子君 根拠がなくなっているという実際について、総理もぜひいままでの論議を全部よく御理解をいただきたいと思います。
 それで、鈴木内閣の政治姿勢に関連して、若干、総理にぜひともお約束をいただきたいことがございます。
 総理は、所信表明においても政治倫理の確立、官庁綱紀の粛正、これを最大の課題として強調しておられます。そこで、私は、郵政行政にかかわる、この委員会において幾つか指摘してきた問題も含めて、ぜひともこうした官庁綱紀の粛正のための総理としてのお約束をいただきたいと思います。
 たとえば山内郵政大臣が、大臣就任に際して郷里の福井の方にいわゆる大臣のお国入りというような形での公務を兼ねた出張をなさいました。そのときに郵政省の高級幹部がこれに一緒に同伴をして、そして講演会や、あるいは支持者の方たちの主催をされるそうした集会にお出になっていらっしゃるという問題。それからまた、大臣自身も、この大臣の祝賀会に対して一部の市町村からの費用の分担というものが現実にあるという問題。それからまた、年々二百億を超えるそういう莫大な経費を要している通信事務扱いの中に、選挙運動絡みで特定候補者の宣伝に一役買っていると思われるような、そう思われても仕方のないようなケースも私は指摘をいたしました。これは郵政当局でも調査をなさるというお約束でございましたけれども、そうした問題。またさらに、物特との連合審査においてわが党が指摘をいたしましたように、お年玉の景品購入に関して、郵政に関係の深い政治家が関係している会社から購入が行われているというそれらの問題。
 こういう問題は明らかに国民の不信を買うし、疑惑を招くものであるということは、これらの問題だけに限りませんけれども、私が限られた時間の中で指摘をした点についても、そうした問題がございます。私は、間違ってもそういうことが疑惑として国民の不信を買うことのないように、えりを正して鈴木内閣としての姿勢を改めていただきたいと強く要望いたしますが、御見解を伺います。
#252
○国務大臣(鈴木善幸君) 政治家が政治姿勢を正し、また行政当局が綱紀の厳正を期するということが政治並びに行政に対する国民の信頼を回復する原点である、私はさように考えておるわけでございます。
 ただいま山中さんからいろいろのことお話がございましたが、私は一々その内容について承知いたしておりません。ただ、組閣直後の初会議でも申し上げましたように、綱紀の粛正ということについては特に配慮をして、いやしくも国民の指弾を受けないようにしてほしいということを要請いたして、今日も努力をいたしておるところでございます。
#253
○委員長(福間知之君) 山中君、時間が来ましたから。
#254
○山中郁子君 最後に、私は、独立採算制の問題に関して私の意見を申し上げ、また提起もし、ぜひともそれを御検討いただきたいと思います。
 今回の法案提出の最大の動機になっているのは郵便会計の赤字です。つまり財政問題です。郵便事業というのは全国どのような場所にも信書を送達するという、そういう国の責任において行われる事業であるということは、私がいま改めて申し上げるまでもないと思います。つまり公共性、国民の知る権利、社会参加、社会的交流、その保障です。それで、これはたとえば難視地域ということで、テレビが映らないところも、それからまた無電話部落、電話が通じていないところ、そういうところが仮に電話やテレビではあったとしても、郵便についてはそういうことは一切なく、全国至るところ、人の住むところ、信書の送達が依頼されるところ、すべてそれはくまなく届けなければならないという、そういう大変重要な、格別に重要な内容を持っております。ですから、当然経済性を超えて国が責任を持たなければいけないということから、この財政問題の一番基本的な大きな問題がございます。
 私は、具体的に二つの点で申し上げますけれども、国民共通の財産としてその基盤となるべき郵便局舎やあるいはポストなどは当然一般会計から支弁されてしかるべきである。それからまた、大きな問題になっております三種、四種、こうした政策料金の割引分については当然国の施策として一般会計から支弁されてしかるべきである。そのほか、細かいことはございますけれども、大きく言ってもそのことがあります。そして三種、四種の割引分を一般会計から支弁するだけで、単年度赤字、最近の状況を見ますれば、これは当然解決するんです。つまり、そういうことをすれば値上げをしなくてもいいわけです。そういう数字になっているということも当然御承知だと思いますけれども、私は、改めて、こうした郵便事業の本質に照らしてこの財政のあり方を根本的に、独立採算制問題をめぐって御検討をいただく時期が、遅いと思いますけれども、来ていると思いますし、その点についてぜひとも積極的な姿勢での御検討をされるべきであるという意見を申し上げます。
 一言、総理の見解をお伺いいたします。
#255
○国務大臣(鈴木善幸君) 第三種郵便物、第四種郵便物等を含めまして郵便事業全体として収支相償う独立採算制、これは今後も堅持してまいりたい、このように考えております。特に最近、企業のPRの文書、ダイレクトメールというようなものが全体の八割を占めておるというような状況下におきましてこういうものを、赤字を一般会計に負担をかけるというようなことは税の面からいっても負担の公平を乱すことに相なる、このように考えておるわけでございます。
#256
○中村鋭一君 総理大臣、どうもお忙しいところ逓信委員会に御出席いただきまして、ありがとうございます。
 今回値上げをして、そしてまたしばらくしたら赤字が出てくる。ですから、法定制の緩和についても同僚の委員の皆さんが御心配をしていらっしゃるんだと思いますけれども、赤字を出さないためには徹底した合理化、人材の適正な配置、コストの低減等々が考えられますけれども、まず、総理、徹底した合理化でございますね、これについて見解をお伺いいたします。
#257
○国務大臣(鈴木善幸君) 国民の皆さんに料金の改定、値上げをお願いする以上は、その前提として徹底した事業の合理化、運営の能率化、これを図らなければならないことは当然でございます。私は、今回、郵政審議会におきましても、また郵政当局におきましても、国民生活に密着した郵政事業の健全な発展、国民からの信頼を得るような事業運営ということに意を用いまして最善を尽くしていかなければいけない、このように考えております。
#258
○中村鋭一君 また一方では、徹底した合理化でありますとか、適正な人材配置でありますとか、とにかくコストを少しでも低くしていく、資材調達等も含めて。それが赤字を出さないための一つの手段かと思いますけれども、さらに需要を引き起こす、これが大切なことだ、こう思うんです。
 最近、たとえば手紙離れということが言われますね。みんな簡単に電話で用を済ましてしまう。そのためにも、私、先日の委員会でも大臣に質問をさしていただいたんですけれども、若い人たち、いわゆる映像文化といいますか、こういうもので育った人たちは余り字を書かない。ですから、これは郵政省だけの問題じゃなくて、たとえば総理府あるいは文部省、こういったところと手を携えて、手紙を書くことの楽しさ、字を書くことの楽しさ、電話では用の足りないところを、それがやっぱり自分でペンを持って手紙を書く、葉書を書く、これが人の誠意を伝えることにもなるわけですから、そういう点に留意して需要を喚起していく、これが大切なことだと思いますけれども、総理はどうお考えになりますか。
#259
○国務大臣(鈴木善幸君) 中村さん御指摘のとおり、経費の節減、合理化とともに利用をふやし収入を増大する、そして収支の均衡、健全化を図る、これが郵便財政の再建のための二つの大事な柱である、御指摘のとおりでございます。
 それにつきまして、いろいろ電信電話等を使うというほかに、やはり信書その他で文通をするというようなことをいろいろ奨励し指導すべきだという御指摘も大事なことだ、こう思っております。と同時に、最近、企業におきましてPRのためあるいはダイレクトメールその他相当ふえてきております。そういう面の利用に対しましても、適正に対応するような受け入れ体制をつくっていくことも必要である、こう考えております。
#260
○中村鋭一君 さらにまた、三種郵便ですけれども、雑誌や新聞は、わかりやすく民主主義というものを国民に教え、かつ、それを体質にしていく、身につけさせていく、そのためには大変大切なものだ、こう思うんですけれども、したがって、一三〇%というような今回の審議会の答申、三十五円、これは民主主義を本当に国民のものにするためにはやや異常な値上げ幅である、こう理解しており、これまでも当委員会においてそのことは指摘を続けていたんですけれども、総理大臣は、この三十五円という値上げ幅が妥当なものであるとお考えでございますか。
#261
○国務大臣(鈴木善幸君) コスト計算等からいたしますれば無理からぬ一つの考え方であろう、こう思いますけれども、第三種、第四種につきましては、従前からその特殊な役割りあるいは公共性等々を考慮して特別な配慮がなされてきたことも事実であります。そういうような経過を経まして、今度値上げをする場合に三十五円ということになりますと相当大幅な値上げということに相なるわけでございます。しかし、今回、本法案を御審議をいただいておりますところの委員会の先生方の御意見は、それではいけない、もっと適正にこの料金はとどむべきである、こういう御意見も非常に尊重すべき御意見と私受けとめておりますので、この委員会の御意見を踏まえまして、追って御趣旨に沿う方向で努力をしたい、こう思っております。
#262
○中村鋭一君 値上げ幅の圧縮について、ここで総理大臣、御確約をいただけませんか。
#263
○国務大臣(鈴木善幸君) 具体的な数字を挙げてのお約束は、郵政審議会その他の機関の御審議を経て郵政大臣が決める問題でございますが、御趣旨を踏まえて適正な改定にとどめたい、こう思っております。
#264
○中村鋭一君 実施時期ですけれども、新聞等では一月の二十日、こういう数字が出ております。でも、やっぱりそれは値上げのための法案をこれまで一生懸命審議してきたんですから、この法案が成立すればなるだけ早くこれを実施して赤字を解消したい、当然ではございましょうけれども、国民の立場に立てばこれは一日でも値上げは遅い方がいいわけでございますね。総理大臣としては、一月二十日という数字は新聞で承知はしていらっしゃると思いますけれども、この数字にこだわっていらっしゃいますか。
#265
○国務大臣(鈴木善幸君) 私は、新聞の報道には根拠がありますかどうかわかりませんが、一番信頼をする山内郵政大臣からまだ具体的に相談を受けておりませんので、ここではっきり申し上げるわけにまいりません。ただ、年末年始は郵政事業全般の繁忙期でもございます。したがいまして、一月の半ば、十五日以降にしたいものだ、こう考えております。
#266
○中村鋭一君 一月の半ば以降、これは仮定の問題でございますけれども、仮にいま審議中のこの法案が成立をいたしましても、一月の半ば以降一日でも遅い実施をしてくださるように、これは総理大臣として、ひとつよろしくその辺御配慮くださるようにお願いをしておきたい、こう思います。
 最後に、お亡くなりになりました大平首相が、簡素で効率のよい政府ということをおっしゃいました。鈴木総理も、やはり徹底した、本当に骨身に徹する簡素で効率のよい政府、言葉をかえれば徹底した行財政の改革ということはお約束をしていただいた、こう理解をしておりますけれども、郵政省にとどまらず、行政の府である全般にわたって行政整理、財政の改革というものについて総理はいまなお烈々たる闘志を燃やしていらっしゃいますかどうか、その決意をお伺いして、私の質問を終わらしていただきます。
#267
○国務大臣(鈴木善幸君) 私は、財政再建、行政改革、この二つの命題は当面の鈴木内閣に課せられた政策課題というほかに、わが国の将来にとりましてもこの仕事は是が非でも国会の皆さんの御協力、御理解も得ながらなし遂げなければならない課題だ、こう心得ております。日本の八〇年代以降二十一世紀にかけましてわが国が大きく飛躍と発展をする、また新しい時代に対応してまいりますためにはそのことをやらなければならない。こういう問題は国民の皆さんにある程度のがまんと犠牲を強いることになりますから、だれもが好んでやることではないと思いますけれども、私はあえてそのことを自分に示しまして、この政策課題のために全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。
#268
○中村鋭一君 どうもありがとうございました。
#269
○青島幸男君 まず、私は料金の改定の法定制緩和の問題からお尋ねをいたします。
 総理、再三、法定制を緩和したからといって料金改定をイージーにやるようなことにはならないんだという御答弁をいただいておりますけれども、法定制が施行されております間、料金改定のたびに当委員会でその問題が取り上げられたり、マスコミで論じられたりするのは、実は郵政事業の経営努力が世間一般あるいは国民的な立場で評価され審査されているという一面もあろうかと思うんですね。
 ですから、ただ単にイージーにならないようにしたいんだというお答えのほかに、民主主義というものがとかく手続繁雑であるということはこれは一面の特質なんですね。その審議なりを通じて一般の方々に御理解をいただけるという一つのチャンスでもあるわけですし、この法定制を外してしまうということが、密室の中で、イージーでないにしても勝手に操作されるんではないかという不安が国民の中にあることは事実なんです。こういう疑問に対しては、どういう決意で反論なさり、対決していこうとお考えになっていらっしゃいますか。その点からお伺いしたいと思います。
#270
○国務大臣(鈴木善幸君) 先ほども申し上げましたように、料金改定を国民の皆さんに、利用者の皆さんにお願いするためには、その前に、郵政事業の合理化あるいは運用の改善、むだの排除、こういうような点が国民の皆さんが納得できるような姿でまず行われなければならない。そういうことを前提にして、なお郵便財政の収支が相償わない、また財政の再建が困難である、そういう段階におきまして、厳しい条件は付せられておりますけれども、この法定制の緩和条項によりまして時期を失しないように国民の皆さんの御理解を得ながらこれを改定する、こういうことが趣旨でございます。繰り返すようでございますが、法定制が緩和されて郵政大臣に大幅に権限が委任をされたからといって決してイージーに料金の改定がなされるものではない、こういうことをはっきりと申し上げておきたい、こう思います。
#271
○青島幸男君 繰り返し申される趣旨はわかるんです。しかし事業は国の独占でございますし、だからこそさまざまな法的な枠がかけられたと思うんですが、それを外してしまうことで国民の中にそういう疑惑があるというのを払拭するためには相当の努力が必要だと私思いますので、その点重ねて、国民の一人として疑惑を持っている点を明らかにしたいというつもりで発言申し上げているわけでございます。
 それからもう一つ、独立採算制に非常なこだわりを持っておられるというふうに私は当委員会の審議を通じて考えたわけでして、その感がどうしてもぬぐい去れないんです。と申しますのは、郵便事業の持っております公共性というものを損わないようにしますと、どうしても相反するところの企業性というものとはなじまないわけですね。ですから、政策料金で行わなきゃならないというような部分は国が負担するようなことになっても仕方がないんじゃないか。むしろ独立採算制に悪くこだわることは、正しく国民の要求しているものからずれてしまうのではないかという感がどうしてもぬぐえないんですけれども、どうあっても独立採算制は堅持するつもりで全くこの枠は外さないんだという御見解をお持ちなんでしょうか。その点、もう一度確かめておきたいと思います。
#272
○国務大臣(鈴木善幸君) 郵政事業を運営してまいります間におきまして、第三種、第四種のようなものにつきましては、公共性ということを大きく生かしまして、コスト計算上からいっても相当大きな赤字を覚悟で、この与えられた公共性を貫くということに相なるわけでございます。しかし、郵政事業全体としての中でそういうものを吸収して、そして全体としては収支相償うという第三条の精神によってこれを健全に運営をしてまいる、こういう政府の考え方でございまして、その点は特に御理解を賜りたい、こう思います。
#273
○青島幸男君 おっしゃることもわかるんですけれども、かねがね疑問に思っておりますのは、電話の事業の方に黒字が寄っておって郵便事業に主に赤字がある。これはもっと平たく考えますと、通信というものを行政的にもっと大きな目でとらえて、体系的にもう少し大きな枠組みで通信行政というものを見直してみなければいけないんじゃないかという気がいたしますが、総理、どういう御見解をお持ちでしょうか。
 つまり、郵便業務は採算とれるところととれないところとある、それをその中で収支相償って独立採算制を守りなさいということですね。ところが、所管の中の通信業務全体という中にもそういうばらつきがあるわけですね。ですから、通信業務というものをもっと大きな枠組みで考えて、その中で互換性があるようにするとか、そういうふうにしていった方がむしろ国民の目にわかりやすい行政になるんじゃないかという気がいたしますが、いままでの歴史的な沿革はこうだからとか、セクト主義でこうだからということではなくて、今回こうしろということではないにしても、将来的な展望についてあるいはそういう考え方が必要な時期に来るのかもしれないというような、感触でも結構でございますが、その辺の見解をひとつ明らかにしていただきたいと思います。
#274
○国務大臣(鈴木善幸君) 青島さんの御意見は一つの見識だ、こう思っておりますが、なかなかこれを一緒にするということは現実の問題として非常にむずかしいいろんな問題を含んでおる、このように考えます。
 たとえば比較的順調に行っておりますところの電電公社の電報、電話の分野におきましても、電報料金では大きな赤字を出しておる、電話料金の収入でそれをカバーしておる、こういう問題もございます。いろいろ各機構、事業の分野には事情もございまして、青島さんの御意見は一つの見識だ、こう思いますけれども、なかなか実際問題としては困難である、こう思っております。
#275
○青島幸男君 まさに、すぐにやれというのは大変困難なことだと思います。まして郵政省の所管の中にも、保険、貯金、通信、電波と大変目的も機構も違うものが入っているわけですね。ですから、行政整理というような意味合いからも、郵政省の中にこれだけのものが混在しておるというのを一様に指導していくという、指導する立場の側にしても大変むずかしいことになってきやしないかと思うんですね。
 特に、将来、ちょっと郵便料金値上げの問題を離れますけれども、将来の郵政のあり方として、電波なんというものは諸外国では別の省というような考え方でとられているところもあるわけですね。ですから、そういう意味合いでは、もっと、ただ単に人員を減らせとか効率化せよということではなくて、行政整理の目的の一つにはそういう渾然としているものをわかりやすく明確に、効率的に整理していくという方向で検討しなきゃならない部分もあると思うんですね。ですから、将来は一つの検討課題であると思うので、あわせてその辺を御検討いただきますように将来的な展望について要請をしておきます。これはあえてただいま御答弁は必要といたしませんが。
 さて、相次ぐ値上げのラッシュでこういう状況になっておりまして、国民生活は実質的には所得の面でマイナスになっておるというふうに考えても間違いではないと思うんですね。ですから、この際、どうでしょう、鈴木内閣としては思い切って所得減税を行おうというような気があるかどうかということを最後にお尋ねいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
#276
○国務大臣(鈴木善幸君) いま、青島さんも御承知のように、わが国の財政は大幅な公債発行の財源によって賄われておる、その公債の累積残高は七十一兆円にも及んでおる、こういうような状況でございます。これを放置しておきますれば、日本経済、日本の国民生活の将来にも重大な禍根を残す、こういうことで財政再建をこの際政府としては最大の政治課題として取り組んでおるわけでございます。
 そういうようなさなかでございますので、減税という点につきましてはなかなか私はむずかしい。しかも所得税の水準は、諸外国、先進国等に比べまして日本はむしろ低い方に位置づけられております。また課税最低限という面から言っても日本は非常に高い。いろんな面から言って、私は、この際は国民の皆さんに財政の厳しさ、財政再建が至上課題になっているということを御理解いただいて御協力をお願いしたい、こう思っておる次第でございます。
#277
○委員長(福間知之君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#278
○委員長(福間知之君) 御異議ないと認めます。
#279
○山中郁子君 異議あります。委員長。委員長、議事進行について特に意見を述べさせてください。
#280
○委員長(福間知之君) 質疑は終局いたしました。
#281
○山中郁子君 意見なんです。
#282
○委員長(福間知之君) 特にですか。
#283
○山中郁子君 私は、理事会においても再三主張してまいりましたけれども、本法案の審議はまだ重要な幾つかの問題について尽くされておりませんし、また重要な要求いたしました資料も出そろっておりません。さらに、法定制緩和の問題についてはその根拠がすべて崩れ去っているにもかかわらず、あくまでもこれを固執なさるとするならば、撤回しないならば、当然新たな論拠によって審議がやり直されるべきであるということを改めて申し上げなければなりません。私自身、当初からの要求として八時間の要求時間を申し上げてまいりました。当然この時間はまだ満たされておりません。この立場から本委員会がここで審議を終局するということは国民の信にこたえることにならないということは言うまでもないことだと思います。この終局について私は断固反対でございますし、ぜひとも審議を続行するべきであるという意見を申し上げ、委員長においてぜひともそのようにお取り計らいをいただきたい、重ねてお願いを申し上げます。
#284
○委員長(福間知之君) 委員長として聞きおきます。
 暫時休憩いたします。
   午後五時四十二分休憩
     ―――――・―――――
   午後五時四十七分開会
#285
○委員長(福間知之君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 質疑は先ほど終局いたしておりますので、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#286
○大森昭君 私は、日本社会党を代表いたしまして、郵便法等の一部を改正する法律案に対し、反対の意を表明するものであります。
 反対理由の第一は、現在の物価情勢から見て、国民の日常生活に影響の大きい郵便料金は値上げすべきではないということであります。
 本国会における政府の答弁においても、本年度の消費者物価上昇率の政府目標六・四%の達成については、何ら納得できる説明は得られず、政府は目標達成をすでに断念していると受け取らざるを得ないのであります。
 政府は、郵便料金の値上げは物価目標に織り込み済みであるという理由により値上げを強行しようとしているのでありますが、政府の公約した目標達成が困難であるという状況においては、政府事業である郵便料金の値上げは当然再検討されるべきものであり、それすら行われないことは、鈴木総理の所信表明における、物価の安定こそ国民生活を安定させる基礎条件であるという言葉に疑念を抱かざるを得ないのであります。
 次に、反対理由の第二は、郵便料金の法定制緩和は、憲法に定める財政民主主義の理念を踏みにじり、また、郵便事業の高度の公共的使命を否定する暴挙であるということであります。
 申すまでもなく、郵便は、民主主義社会の基礎をなすコミュニケーションの最も基本的な手段としてきわめて高度の公共性を有しており、郵便法第五条によって国の独占が明確に規定されているところであります。
 一方、憲法に定める財政民主主義原則に基づき、財政法第三条には国の独占事業料金の法定主義が厳然と規定されているのでありまして、郵便料金は法律によって定めなければならないことは、法律上もきわめて明白なところであります。
 政府の説明は全くこじつけであって、財政法第三条の立法の精神から見て同条に違反することは明らかであります。今回の政府の姿勢は、明治初年の創業以来、幾多諸先輩が営々として築き上げてきた郵便事業の伝統とプライドを根底から覆すものであり、また、郵便事業の持つ高度の公共的使命を政府みずから否定するものでありまして、われわれは断じて容認できないところであります。
 反対理由の第三といたしましては、郵便事業の財政再建計画や事業の将来展望が全く明らかにされていないということであります。
 法定制緩和は、郵便事業の累積赤字が解消されるまでの特例措置であるということでありますが、それならば郵便事業の財政再建計画を明らかにし、特例措置解消の時期を国民の前に示すべきであります。
 特に、郵便事業の原価計算によれば、郵便財政の赤字のほとんどは小包郵便により生じていることが明らかであり、したがって、政府はこの際、小包郵便のあり方について抜本的方策を検討し、小包郵便の今後の方向を国民の前に明らかにすべきであります。
 しかるに、郵政省は、何らその方策を示さないまま、安易な料金改定によって、競争事業である小包郵便の赤字を政府独占である信書送達の料金に転嫁させているのでありますが、この姿勢は、郵便独占の上にあぐらをかいて、その経営努力を怠っていると断ぜざるを得ないのであります。
 反対理由の第四は、郵政審議会の改善について何ら具体的方策が示されていないことであります。
 以上申し上げましたとおり、本法案は、財政民主主義の理念に違反し、また、百有余年の伝統ある郵便事業の公共的使命をも否定する悪法でありまして、われわれは本法案に強く反対するものであります。
 最後に、高度の労働集約型産業である郵政事業においては、労使の信頼関係の確立こそまさに経営の基本であり、郵政当局は、従来の行きがかりを捨て、郵政労使関係の抜本的改善のために格段の努力を払うべきことを強く要求いたしまして、私の反対討論を終わります。
#287
○成相善十君 私は、自由民主党・自由国民会議を代表して、郵便法等の一部を改正する法律案について、賛成の意を表明するものであります。
 本改正案は、郵便事業の運営の現状にかんがみ、事業の運営財源を確保するため、第一種及び第二種郵便物の料金の改定を行うほか、これらの料金決定について臨時の特例を設けるとともに、利用者に対するサービス改善を図るための所要の改正を行おうとするものであります。
 まず、郵便料金の改定についてでありますが、郵便事業の財政はすでに五十四年度末で二千百二十四億円に上る累積欠損金を計上し、このまま推移するならば、今後、欠損金はますます増大し、事業の財政が危殆に瀕することは明らかであります。
 郵便事業の運営につきましては、つとに経済社会の発展に伴う郵便利用の変化に即応し、適切な郵便需要の喚起、積極的な合理化、効率化が進められ、収入の増大、経費の抑制が図られてまいりましたことは、政府当局の説明により十分理解されるところでありますが、これとても限度があります。ただ、これら施策の推進強化のみでは、現下の財政危機を克服することは困難と思われるのであります。
 さらに、労働集約型の郵便事業の特性とも言える事業経費の九〇%を占める人件費の上昇が郵便財政を圧迫する大きな要因であることも無視できないものがあります。かかる諸情勢を勘案するとき、将来にわたって事業の安定を確保するためには、今回提案に係る料金改定はやむを得ないものと思量するものであります。
 また、料金改定が国民生活に与える影響についてでありますが、すでに審議の過程において明らかにされたとおり、家計に占める郵便料金の割合は〇・一二%とされております。今回の改定が家庭生活に著しい影響を及ぼすものとは思われないのであります。
 さらに、郵便事業が受益者負担の原則に基づく独立採算制で運営されるべき事業であることは、郵便法の明定するところでありまして、能率的な経営のもとにおける適正な費用は、利用者負担によって賄われるべきものであり、事業の赤字を一般会計によって補てんするがごときは、郵便利用の八割が事業所という実態から見ても私は妥当ではないと考えるものであります。
 今回提案に係る葉書の料金の改定につきましても、これまで原価を大きく割り込んで設定されていたものを是正しようとするものでありまして、まことにやむを得ない措置と考えるものであります。しかしながら、利用者への影響を考慮し、改定額を本年度内は三十円とするなどの措置を講じておりますことは、適切な配慮と思うものであります。
 次に、料金決定の特例措置についてでありますが、その要旨は、郵便事業に係る累積欠損金が解消されるまでの間、厳しい条件のもとに、第一種、第二種郵便物の料金を郵政審議会に諮問した上、郵政大臣が省令で定めることができることとするものでありまして、特例措置の要件を法律に定め、その規定に基づいて料金を定めようとするものでありますから、財政法三条違反の批判は当たらないと思うのであります。
 今日、情報化社会にあって、電気通信など各種通信手段の高度化、多様化が急速に進むなど、郵便事業がきわめて厳しい経営環境にあること等をあわせ考えますとき、現在の累積欠損金が解消されるまでの当分の間に限り適用される料金決定の特例は適切な措置であると考えるものであります。
 次に、利用者に対するサービスの改善についてであります。
 今回の改正法案には、このほかお年玉つき年賀葉書の賞品単価の引き上げや切手及び印紙の交換制度の新設のほか、郵便葉書の売りさばき額の特例が設けられておりますが、これは積極的に郵便需要を開拓しようとするものでありまして、官営の郵便事業としては、画期的な発想の転換であり、十分評価し得るものと考えるものであります。
 本法律案につきましては、以上の理由によりまして、いずれも妥当なものと考え、賛成するものであります。
 以上をもちまして、私の賛成討論といたします。
#288
○太田淳夫君 私は、公明党・国民会議を代表して、ただいま議題となっております郵便法等の一部を改正する法律案について、反対討論を行うものであります。
 反対の第一の理由は、財政民主主義を否定する郵便料金の法定制の緩和を図っているということであります。
 郵便料金は、言うまでもなく政府の独占的な事業であり、それゆえに国会において料金の引き上げを審議し議決を受ける義務を有しております。この意味で、法定制緩和の導入は、憲法、財政法で明定された財政民主主義の原則を葬り去るとともに、国会の財政コントロールをなし崩しにするきわめて危険な暴挙と言わねばなりません。
 また、社会経済情勢の変化に適切に対処するための弾力的な料金改定を目的とする料金法定制緩和であるにもかかわらず、実際の運用に当たっては弾力的な料金改定は行われないということであります。全国民を代表する国会の議決を免れたということにすぎず、その結末は料金引き上げの連続だけであり、国民生活を無視する措置以外の何物でもありません。
 反対する第二の理由は、郵便事業財政の健全化を真に達成できる再建計画がないということであります。
 二千億円を超える累積赤字を抱えている郵便財政の再建について、基本的には利用者の要求にこたえる適切なサービスを図り、郵便需要を拡大することによって増収を図ること、経営の徹底した合理化、効率化を図ること、やむを得ない郵便料金の値上げの三つのやり方があるはずであります。
 しかし、郵便需要の拡大や経営の合理化、効率化については政府の責任ある内容ではなく、「郵便事業損益計算見込」では向こう八年間に三度の値上げを行うことが示されているだけであり、とうてい再建計画と呼べるものではありません。企業体としての徹底した経営合理化や郵便需要の拡大策を織り込んだ再建計画を国会に提出し、しかる後に郵便料金の値上げ案を国会で審議するのが筋でありますが、このような措置がとられておりません。
 反対理由の第三は、最近の消費者物価の高進の中で、政府みずから物価上昇の基盤をつくっている点であります。
 政府は、本改正案において、国民大衆が最も利用する封書を五十円から六十円、葉書を二十円から四十円にするなど、三九・三%の大幅値上げであり、国民生活に及ぼす影響は大であります。
 最近の物価上昇は連続八%台の高水準が持続し、勤労者世帯はもとより一般個人営業世帯を含めた全世帯にわたり、収入と消費支出の両面においてかつてない実質目減りが続いております。しかも、政府が目標とする五十五年度の消費者物価上昇率六・四%を達成するためには、今後の年度後半において四%台にまで物価を抑えなければなりません。しかし、それは絶望的と言っても過言ではありません。
 国民生活を守るべき立場の政府が、郵便料金の大幅値上げを初め各種公共料金の引き上げに走り、政府の言う物価抑制最重点とはうらはらに、政府が主導的な物価上昇の引き金を引いていることは断じて許すことはできません。
 政府に本法案の撤回を強く要求をして、反対討論を終わります。
#289
○山中郁子君 私は、日本共産党を代表して、郵便法等の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行うものであります。
 反対の第一の理由は、本法案が郵便料金の法定制を緩和するとしている点にあります。
 財政法三条は、「国の独占に属する事業における専売価格若しくは事業料金については、すべて法律又は国会の議決に基いて定めなければならない。」とうたつております。にもかかわらず、政府は赤字を理由に、郵便料金の値上げを弾力的に行いたいとして国会審議が硬直化をもたらすという主張を繰り返したのであります。これは憲法における財政民主主義の理念に反し、財政法に違反するばかりでなく、議会制民主主義の当然の基礎である国会審議を否定するものであり、断じて容認できません。
 しかも、その上に、法定制緩和の根拠として政府が主張した独占の程度や国民生活上の必要の程度が低下したとする議論が全くの虚構であることは私の質問でも明らかになったとおりであります。
 つまり、信書の送達は完全に独占であり、郵便物数はふえ続け、家計における郵便費の支出の比重は変化しておりません。さらに、電話との競合もそれを立証する資料はなく、逆に電話と郵便は排反的なものではないという調査結果が存在するのみです。これらのことを政府が認めざるを得なかった以上、法定制を緩和する根拠はすべて消滅したわけで、本法案は当然撤回すべきものであることは論をまたないところであります。
 反対の第二の理由は、郵便料金の大幅な引き上げが国民生活に多大な負担をもたらす点にあります。
 本法案は、封書を五十円から六十円に、葉書を二十円から四十円に引き上げるものでありますが、郵政省は、国民は余り郵便を利用していないから大きな影響がないと主張しています。しかし、これはとんでもないことです。郵便はテレビや電話が享受できない家庭や地域における唯一の通信手段として国が保障するものであります。また、聴力障害者の方々などは、社会的な交流を主に郵便に頼っています。今回の値上げは、これらの人たちに大きな困難をもたらすばかりでなく、一種、二種と連動する第三種や四種の大幅な値上げは、これを利用している社会福祉団体や文化団体を初めとする各種団体の活動に大きな障害をつくり出し、言論、出版、結社の自由を財政面から圧迫するものであります。私は、改めて三種、四種の料金据え置きと法定制に戻すべきであることを主張するものであります。
 第三に、指摘しなければならないのは、赤字解消計画に対する政府の無責任さであります。
 政府は、国会審議をやめて赤字をなくしたいと言いながらどのようにして赤字をなくすのか、責任ある計画を提出せよというわが党の要求に対しては、結局提出できないままになっております。これでは責任ある計画はないと言わざるを得ません。つまり、政府は、国会に対して白紙委任を求めているのであり、私はこのような無責任な態度は国民の名において断じて認めることができないのであります。
 反対する第四の理由は、独立採算制という名目で郵便事業における国の財政責任を回避していることであります。
 郵便事業の赤字は、政府のインフレ政策の上に公共性と矛盾する独立採算制を押しつけていることによるものです。経済性を超えていかなる山間僻地へも信書を送達しなければならない郵便事業の性格に照らせば、局舎などの基礎施設や三種、四種の政策的割引料金は国が負担するのは当然であります。この割引分を一般会計から補てんするだけでも赤字は解消し値上げの必要は全くなくなるのです。
 最後に、私は、委員会審議においても明らかにいたしましたように、課長や次長を無制限にふやしたり、特定政治家の宣伝に無料郵便を利用させたり、公費出張で政治家の活動を援助するなど、国民の批判を招く事柄が後を絶たないことを指摘し、政府自身えりを正して国民の信を受ける努力をすべきであることを強く主張し、反対の討論を終わります。
#290
○中村鋭一君 私は、民社党・国民連合を代表いたしまして、郵便法等の一部を改正する法律案に対し、反対の意思を表明いたします。
 第一に、郵便料金の値上げは物価の上昇に拍車をかけ、ひいては国民生活に重大な影響を及ぼすからであります。
 反対の理由の第二は、料金法定制の緩和により、値上げへの歯どめが効かなくなることであります。法定制が緩和されますと料金値上げの歯どめが効かなくなる。とりもなおさず、大幅な料金値上げが安易に何度も行われることになりますから、これを理由の第二といたします。
 政府は、国民負担の増大となる料金値上げを先行させ、企業努力を怠っております。さらに徹底した合理化、人材の適正配置等に今後さらに留意をされることを期待いたしまして、私の反対討論を終わります。
#291
○委員長(福間知之君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#292
○委員長(福間知之君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 郵便法等の一部を改正する法律案を問題に供します。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#293
○委員長(福間知之君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 大森君から発言を求められておりますので、これを許します。大森君。
#294
○大森昭君 私は、ただいま可決すべきものと決定いたしました郵便法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合及び第二院クラブの各会派共同提案に係る附帯決議案を提出いたします。
 まず、案文を朗読いたします。
    郵便法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行にあたり、次の各項について、適切な措置を講ずべきである。
 一、郵便事業の経営にあたつては、郵便需要確保のための諸施策を積極的に推進するとともに事業の刷新効率化を図り、極力、料金引き上げを抑制するよう努めること。
 一、郵政審議会の責務の重大化にかんがみ、同審議会が十分民意を反映して機能するよう委員構成等に特段の意をもちいること。
 一、第三種郵便物の料金については、その社会的影響を考慮して大幅な引き上げを避けるよう配意すること。
 一、小包郵便物については有効利用の方策などそのあり方に抜本的検討を加えて収支の改善に努めること。
 一、労使の信頼関係の確立にいつそうの努力をはらい、郵政事業の円滑な運営を確保すること。
  右決議する。
 ただいま朗読いたしました附帯決議案は、先日来の本委員会における審査の経過を踏まえて作成したものであります。したがいまして、その趣旨につきましては、改めて御説明するまでもないところと存じますので、省略させていただきます。
 何とぞ御賛同いただきますようお願い申し上げます。
#295
○委員長(福間知之君) ただいま大森君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#296
○委員長(福間知之君) 全会一致と認めます。よって、大森君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの附帯決議に対し、山内郵政大臣から発言を求められておりますので、これを許します。山内郵政大臣。
#297
○国務大臣(山内一郎君) このたびは慎重な御審議をいただきまして、ただいま郵便法等の一部を改正する法律案の御可決をいただきましたことを厚くお礼を申し上げます。
 この委員会の御審議を通じまして承りました御意見及び附帯決議でお示しのありました諸項目を今後の郵政事業に具現するよう努力いたしまして、当委員会の御審議におこたえ申し上げたいと存じます。
 まことにありがとうございました。
#298
○委員長(福間知之君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#299
○委員長(福間知之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後六時十分散会
ソース: 国立国会図書館
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