くにさくロゴ
【PR】姉妹サイト
 
#1
第093回国会 文教委員会 第6号
昭和五十五年十一月十八日(火曜日)
   午前十時二十六分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十一月十八日
    辞任         補欠選任
     本岡 昭次君     片岡 勝治君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         降矢 敬義君
    理 事
                大島 友治君
                世耕 政隆君
                粕谷 照美君
                下田 京子君
    委 員
                井上  裕君
                山東 昭子君
                田沢 智治君
                内藤誉三郎君
                仲川 幸男君
                松浦  功君
                小野  明君
                柏原 ヤス君
                高木健太郎君
                小西 博行君
   国務大臣
       文 部 大 臣  田中 龍夫君
   政府委員
       文部大臣官房長  鈴木  勲君
       文部省初等中等
       教育局長     三角 哲生君
       文部省大学局長  宮地 貫一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        瀧  嘉衛君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○放送大学学園法案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(降矢敬義君) ただいまから文教委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 本日、本岡昭次君が委員を辞任され、その補欠として片岡勝治君が選任されました。
#3
○委員長(降矢敬義君) 放送大学学園法案を議題といたします。
 本案は、前回の委員会で趣旨説明を聴取いたしておりますので、これより直ちに質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○世耕政隆君 ごく概略の質問をさせていただきます。御答弁はなるたけ簡単で結構でございます。
 先日趣旨説明をお聞きしたんでございますが、私国会から派遣されまして、イギリスへこの放送大学、オープンユニバーシティーというような名前になっていましたが、ブロードキャスティングによる大学、そういうものを見てこいというんで行かされましたんですが、それから計算いたしますともういま十数年になっております。その間に日本でも計画されていましたけれども、やっとここへ法案がたどりついてきたということで、お魚としてはいささかちょっと鮮度が古くなったかなというような危惧もあるんでございますが、主にヨーロッパでございますが、世界におけるブロードキャスティングによる大学、つまりオープンユニバーシティー、この現状はどういうふうになっているかお伺いしたいと思います。
#5
○政府委員(宮地貫一君) 放送利用の大学として諸外国でどのようなものがあるかというお尋ねでございますが、まず英国にございますのがオープンユニバーシティーでございます。これは昭和四十四年六月に設立されまして、四十六年一月から学生を受け入れておりますが、昭和五十三年には六学部――人文、教育、数学、理学、工学、社会工学というような学部で成り立っておりまして、ほかに一研究所を擁しております。教職員数約二千五百人、学生数は約七万五千人ということで、卒業生は約三万三千人となっているというぐあいに伺っております。
 なお、オープンユニバーシティーの場合には、その放送番組をBBCが、英国放送協会でございますが、制作、放送しておりまして、具体的には週当たりラジオで二十六時間、テレビ三十五時間というようなことで、月曜から金曜日の早朝及び夕方と土曜、日曜の午前中というようなことになっておりまして、放送視聴のウエートとしては一〇%前後というぐあいに伺っております。
 次に韓国の状況でございますが、韓国放送通信短期大学というのが設立されているというぐあいに伺っておりますが、これは放送時間は毎日約一時間半程度ということでございまして、言うなれば一般の通信教育にラジオ放送を一部加えた程度のものということであろうかと思います。
 アメリカの場合でございますが、ここではコミュニティカレッジを中心に幅広く放送利用の教育が実施されておりまして、また相当数の高等教育機関がみずから放送局の免許を取っているというぐあいに伺っております。ただ、アメリカの場合には、先ほど申しました英国のオープンユニバーシティーでございますとか、あるいは御提案申し上げておりますわが国の放送大学構想というようなものとは若干異なっておりまして、放送利用の教育によって卒業資格を与えることを目的とする大学というものは設立されていないようでございます。考え方としては、放送教育によって単位の一部を修得させまして、それを契機といいますか、それによりまして高等教育の進学を誘引するというか、あるいは通学の負担を軽減するというような、そういうねらいのように伺っております。
 ほかに、スペインでは、昭和四十七年に、訳すれば国立遠隔教育大学というものが設立されているということを伺っております。西ドイツでは、昭和四十九年にノルトライン・ウェストファーレン州立大学としてフェルン・ウニベルシュタットが設立されましたが、なお放送関係者との協議が整っていないというぐあいに伺っております。
 なお、最近、ことしの八月でございますが、マニラで国際大学協会の総会が開催されたわけでございますが、その際報告されたところによりますと、世界で最近十年間に放送を利用する大学というのは十五大学が設立されたというようなことが報告されたように伺っております。
#6
○世耕政隆君 世界のそういった放送大学、オープンユニバーシティー、それと日本のこれからつくろうとする放送大学は何か違った特色があるのかどうか。つまり現代的な意味にこたえるための放送大学というのは、設立の一番主だった考え方は何か、それから日本で行うのは放送大学としての先進国と比べてまた特別な個性的なものがあるのかないのか、その点をお伺いしたい。
#7
○政府委員(宮地貫一君) 御提案申し上げております放送大学学園法案で予定をいたしております放送大学について、特に基本的に一番大きい点で申し上げますと、先ほど御説明申し上げました諸外国の例では、英国のオープンユニバーシティーが比較的古く、かつ相当規模も大きいわけでございますが、先ほどの御説明の際にも申し上げましたが、オープンユニバーシティーの場合には放送番組そのものはBBCによって制作、放送されるということになっておるわけでございます。ところが、そういたしますと、放送局といいますか、放送の実施主体と大学の主体とが異なるわけでございまして、その調整という点で非常に問題点があるように伺っております。それらの点が、この御提案申し上げております放送大学では放送大学学園という特殊法人を設立することによりまして、その特殊法人が大学を設立し、かつ放送局もその特殊法人自体で持つという形にいたしておるわけでございます。そうすることによりまして、一つの設立主体といいますか、設置主体が大学と放送局とをあわせ持つという形にしておりまして、その点が大学の自治の問題と番組編成の自主性と申しますか、その間での調整と申しますか、それを同一主体で行うということによりましてその間の調整を十分円滑にやるということが期待されるかと思います。その点が基本的な点で一番大きい違う点であろうかと思います。
 それから、先ほどもちょっと申し上げましたが、オープンユニバーシティーの場合でございますと、放送利用の時間というのがどうしてもBBCによって行うというようなことで放送時間等に若干制約がある。したがって放送利用というのが先ほども全体の一〇%程度というぐあいに申し上げたわけでございますが、私どもただいま構想しております放送大学では、放送利用とそれから印刷教材等によります学習と面接授業、スクーリングでございますけれども、おおむねそれらを学習計画全体のほぼ三分の一ずつ行うというような計画でいたしておりまして、その点から申しましても放送利用の比率といいますか、比率がオープンユニバーシティーの場合よりも非常に多い。その点は、この特殊法人自体が放送局を設置して放送するということをいたしておりますので、放送時間等につきましても、朝六時から夜十二時まで繰り返し再放送等を含めて放送するわけでございまして、そういう点では学習する視聴者側の便宜と申しますか、そういう点でも視聴時間等に制約をされることなく視聴者側の希望する時間帯で十分視聴できるというような点で、言うなれば、私どもただいま御提案を申し上げております放送大学ではそういう点で放送利用の大学としては画期的なものというようなことが言えるかと思います。
#8
○世耕政隆君 私どもの考え方でいきますと、大学と言うからには教育の方と研究の方――大学の教師というのは研究しながら自分の専門分野の深いところを独自に掘り下げていって、それが逆に講義とか新しい文化、教育の方への裏づけになっていくと思うんですが、この大学の場合は、これは文科系理科系を問わず、研究施設とかそういったものがかなり大幅に認められるのかどうか、その点をお伺いしたい。
#9
○政府委員(宮地貫一君) 御提案申し上げております放送大学では教養学部を置くということで考えておるわけでございまして、お話しのように大学が本来持つべき機能として教育と研究の分野があるわけでございますが、その研究の分野についてはどういう対応で考えておるのかというお尋ねでございます。
 実は、すでに国立大学の共同利用機関ということで放送教育開発センターというものを五十二年十月にすでに私どもとしては設置をお認めいただきまして、放送教育開発センターの方では三として放送教育の内容、方法等に関します研究開発を行うということでその機関を設置しておるわけでございます。この特殊法人の放送大学におきましては、この放送教育開発センターと密接に連携をとりながら進めていくという体制で考えておるわけでございます。
#10
○世耕政隆君 そうすると、放送による教育の方に関する研究はやるけれども、そうでない学問の方に関する研究はやらないと、こういうふうに考えてよろしいんでございますか。
#11
○政府委員(宮地貫一君) もちろん大学として構想をしておりまして、大学が本来持っております教育と研究の機能は当然に果たすわけでございます。本来的にはこの放送大学におきましてもそういう考え方でございます。
#12
○世耕政隆君 大臣にちょっと最後にお尋ねしたいと思うんでございますが、この放送大学をやる大臣のお立場から見た大きな理由、理想、これはどういったところに一番問題点をお持ちでございますか。
#13
○国務大臣(田中龍夫君) まず第一点は、非常に高度の科学技術が進歩しております社会において、全世界的に見ましても、もはや十五大学ぐらいがあるいはラジオあるいはテレビの放送を利用してやっておるという新しい近代科学を活用した大学を設置するということは一つの大きな意味があると思います。
 第二の点は、日本の社会のような両度の文化性、知能水準の高い、教養の高い国民に対しまして、あくまでも開かれた大学ということは、社会教育的に見ましても、あるいは本来の教育の上から申しましても非常に重要であろうと存じます。
 こういう一つのことを兼ね備えた、最も重要な機能として放送学園大学の今回の新設に対しましては、ぜひ一日も早く実現したいと、私はかように念願をいたしておる次第でございます。
#14
○世耕政隆君 終わります。
#15
○仲川幸男君 まず、お願いをいたしておきたいと思うのでございますが、いろいろ私が事前にお話を承っておる中や、また衆議院の文教委員会の記録などをたどった中で、ここから向こうは大学ができてからやりますのだという御答弁が大変多いと思うのです。それは普通いままでございました大学ですとそれである程度理解ができるのでございますが、今度の場合は特殊なもんでございますから、ある程度突っ込んだお話をいただかないと審議の資料にならないと思いますので、その点ひとつ踏まえまして、細部の点もいまお考えがあります問題についてひとつ十分お答えをしていただきたい。
 御遠慮をなさらずにひとつお答えをいただきたいと思うのは、大学自治だということでこの自治の問題も、私も時間がございましたらきょうゆっくりとひとつ大臣に大学自治、小・中・高の中の教員のあり方などについてもあわせてこの問題等お尋ねをしたいんですが、そこまではいかないと思うんですが、大学自治という問題について、個々の放送大学にとらわれ過ぎて、中の問題の御説明が足らないきらいがあるのではないかと、こう思いますので、ひとつそのあたり十分なお考えを、恐らく構想はございましょうから、ひとつそういう予定でおるということのところもお話をいただきたい、こうお願いをまずしておきたいと思います。
#16
○国務大臣(田中龍夫君) 御質問の趣旨はまことにそのとおりでございます。
 なお、基本の考え方に基づきます具体的な今後の構想あるいは希望の展開につきましては担当の者からお答えをいたします。
#17
○仲川幸男君 それでは前半につきましては大学局長さんから御答弁をいただいて、後大臣からお答えをいただきたいと思います。
 まず、これに学ぼうとしておる人たちの層をどうお考えになっていらっしゃるか。ちょっと一つ一つお聞きをしよると時間が足らぬと思いますので、二つ、三つあわせてお聞きをいたします。
 もう一つは、受益者のさま変わりがしてきておるのではないだろうか。先ほど世耕先生からもお魚がちょっと古くなったんではないかというお話もございました。私もそのとおりなことを考えております。このことについてはちょっと後ほどまた触れたいと思います。これほど重要な案件だと私たちは思っておりますのに、きょうの中央新聞にも放送大学の問題については一言も触れた記事はございません。そういうような中でございますので、今後文部省の取り組み方についてもちょっと意見を後ほど申し上げたいと思うんですが、さま変わりをしておるというように思いませんか。ということは、四十五年この構想を打ち出されてから、私は各高等学校の卒業生、勤労青年がこの受益をする者の大部分であろうと思うのですが、そのあたりの空気は全然変わってきたように思いませんか。
 この二点について局長からお答えを願いたいと思うんです。
#18
○政府委員(宮地貫一君) 学ぼうとする層をどのように把握してるかというお尋ねでございますが、考え方の基本といたしましては、放送大学も言うなれば生涯教育のための機関といいますか、そういうことで、広く社会人や家庭婦人に大学教育を提供するということで、新しい高等教育システムの一環として考えておるということでございます。そして高等学校卒業者に対しまして柔軟かつ流動的な大学進学の機会を保障するという考え方でございます。
 確かに四十四年当時に比べますと、大学進学率そのものにいたしましても、四十四、五年当時二一、二%でございました大学進学率は、大体五十一年度がピークでございますが、三八%ぐらいにまで進んできております。そして今日では大学進学率というのは大体三七%前後でほぼ横ばいで推移をしているというのが現状でございます。
 ただ、この姿と申しますのは、これは一般大学の進学の姿をどう把握するかという問題でございますが、いわゆる大学進学の十八歳人口が大学進学に向かう間口になるわけでございますが、十八歳人口そのものの推移は、四十一年度がほぼ二百五十万人に近い数でございまして、二百五十万人の数から、昭和五十年、五十一年前後では百五十万人までほぼ百万人大学進学人口そのものの間口が大変減ってきておった時期にぶつかっておるわけでございます。それらを受けまして、大学進学率全体が、これは社会経済全体の発展と申しますか、そういうものとの相関関係ももちろんあろうかと思いますが、そういうことでございまして、大学進学率が年々二%程度伸びてきて、今日ほぼ三七、八%で横ばいに定着をしているという、そういう姿になってきております。
 ただ、これから先の展望と申しますか、高等教育の全体規模を展望していきます際に、今日ほぼ百五十万人台に十八歳人口というものが落ち込んできておりますけれども、昭和五十六年度から六十年度にかけてこれからまたさらに百八十万人ぐらいにふえてまいりまして、昭和六十五年から六十七、八年ぐらいにはほぼ二百万人ぐらいまでまた大学進学人口になる十八歳人口というのはふえていくわけでございます。そうしますと、現在の百五十万から二百万というぐらいまでほぼ五十万人の増加というものがあるわけでございまして、これらにも対応する一つの高等教育機関のあり方として放送大学ということも考える必要があるんではないかと、かように考えております。
 なお、お尋ねの第二点で、受益者がさま変わりしているんではないかというお尋ねでございまして、あるいは御質問の意味を必ずしも的確につかまえてないかもしれませんが、私どもとしては、この放送大学が勤労者のためにも、先ほど大田も申されましたようないわゆる開かれた大学ということで、大学進学の機会を国民全体に広く提供するというような意味では、先ほど十年前の構想とは大分変わっておるんではないかというお尋ねもございましたが、そういう意味では、大学教育の機会を保障するという意味は十分持っておるかと思っております。
 なお、放送大学の構想自体、当初は、四十四年構想されました当時では、社会教育というところに重点を置いていたということは言えるわけでございますが、その後関係者にいろいろ検討をお願いして、もちろん社会教育としての機能も十分結果としては果たすことになるわけでございますが、構想そのものとしては、ただいま御提案申し上げておりますように、いわゆる正規の大学として放送大学を設置するということで進んできております
#19
○仲川幸男君 この向きでいきますと、もうお尋ねするものが三分の一もこなせないようですから、私が個条的にお尋ねをまず局長にいたしておきます。いまの問題でも大体学ぼうとしておる者の主軸は何であるかということでございますので、主軸は当然高等学校を卒業する勤労青年だというふうに私は受けとめておりますし、またさま変わりしておりますというお尋ねの意味は、いまちょっと把握してもらわにゃ困ると思うのですけれども、それは四十五、六年にまことにバラ色のものが流れたものは、中央で、関東一円でだけやるということで、もう地方はあきらめムードになっているというさま変わり、この問題でございますから、間違えぬようにお答えを願いたいと思うので、もう個条書きにお尋ねをしておきますから、それだけまずお答えをいただいて、それからその中からあなたたちに再度お尋ねをするか、大臣にお尋ねをするかということにさしてもらいましょう。
 まず、身体障害者の問題がこの法案の中に一つも出ておらないわけなんですが、身体障害者という軸をどこでどう受けとめるとかということが出ていないということです。
 もう一つは勤労青年との接触。たとえば十一月七日にサンプラザで例の技能五輪をいたしました。最終的に五百人ぐらいの参加で百何十人人賞して、二十六人はアメリカへ来年行くという、こういうものの受けとめ方。御承知のように中小企業庁ですか、あれが中小企業の大学校を、関西校を設立をしておりますが、こういう勤労青少年が受けよう、受けさしたい、受けなければならないであろう、本人たちも受けたいであろうというところに対する対応は、文部省としてこの法案の中でどう考えておるかということが一つであります。
 それから私立夜間中心に現在までやっております大学関係のこれとどう接触しておるのか、どこで話がついておるのか。その人たちはいままで一生懸命にやってきたわけなのですが、それがこの大学ができたのでどうなりますか、そこのことをお考えになっておりますか。
 NHKのいまの番組の問題ともかかわり合いが出てこようと思いますが、これらはどういうふうにお考えをいただいておりますか。
 それから、これは互換の問題等の関係ですが、大学中退もございますし、短期大学もございますが、これらの問題、これらの卒業生をこの場合に放送大学の中に拾い上げて卒業証書を渡してやろうというこの方法はどういうふうになっておりますか。
 それから電波の三分の一。もう細かいことはそちらも御存じですから申し上げませんが、三分の一、三分の一の最後の三分の一というものについてのラジオ、テレビの配分、これが地方との問題にかかわり合いがありますので、この問題についてはひとつじっくり御答弁を願いたいと思うのであります。
 それからこの法案から起こってきますのは、地方の大学がかなり協力体制を張らないと私は成功しないと思うんですよ、これは。地方の国立大学の協力体制というもの、個々の大学まであなたたちがまだ接触をするところじゃないですが、協会その他の団体とどういうふうに接触をしてこられておるかもお聞かせを願いたいと思うのです。
 それから小さい問題ですが、衆議院ではどのぐらいこれに審議時間をとっておりますか。調べたら私の方もわかるわけですが、おわかりだったらお教えを願いたいと思います。
 大体それだけまずお答えを願ったらと思います。
#20
○政府委員(宮地貫一君) 御質問に簡潔にお答え申し上げたいと思います。
 まず第一点の障害を有する学生に対する受け入れの考え方はどうかということでございますが、もちろんこの放送大学におきましてもそういうことについて、放送方法でございますとか、あるいは学習センターの施設等に適切な配慮がなされることは当然のことでございます。
 ただ、条文に具体的にそのことが書かれているかというお尋ねでございますが、条文にはそのことは具体的には書かれておりません。これは具体的に放送大学自体で計画を立てていく際に当然にそういうことを配慮すべきものと、かように私ども考えておりますし、具体的な施設なり放送方法等についてそういう配慮をなすべきものと、かように考えております。
 それから既存の通信教育、従来非常に御苦心なさってやってこられました私学の通信教育との共存共栄の問題のお尋ねがございましたが、これはもちろん全体的に放送大学自体が国公私立大学等既存の大学の御協力も得なければやっていけないことは当然でございまして、特に私立の通信教育の関係者等とはその点は十分お話し合いをいたしております。それで具体的に私学の通信教育と共存していく体制をこの法律としても考えております。
 それからNHK等との関係についてもお尋ねがございましたが、NHKの従来の経験といいますか、教育放送につきましてNHKが持っております多年の実績というようなものは、もちろん文部省としても高く評価しておるものでございまして、現実問題としてこれを進めていく際にはそういう既存の経験について十分生かしていくように協力体制をお願いしたいと、かように考えております。
 それから短期大学等からの編入学については、もちろんこの放送大学におきましても編入学を積極的に考えていくという考え方で対応をいたしております。従来の大学につきましても編入学の制度そのものはとられておるわけでございますが、実際の数は必ずしもそれほど大きくないというような感じでございます。
 それから具体的な単位の面につきましても、単位の互換というようなことで放送大学としては積極的に取り上げていく考え方を持っております。
 それからテレビとラジオ等の電波を使った放送でどういう具体的な科目で考えていくのかというお尋ねでございますが、先ほどもちょっと御説明しましたように、放送授業、それから教科書等の印刷教材による学習、それと面接指導という組み合わせで行うわけでございまして、どの科目をどのように放送授業として行うかという具体的なことについてはさらに今後検討する必要があろうかと思いますが、テレビ、ラジオそれぞれの放送メディアとしての特任も配慮して放送いたすつもりでございます。
 御参考までに、現在、放送教育開発センターで実験番組といたしまして、大学放送教育の実験番組を使って、これは民放の波を使って実際に流しておるわけでございますが、たとえば教材が視覚に訴えた方がより効果的なものというようなものはテレビ科目ということになりましょうし、具体的に申しますと、たとえば美術史でございますどか、あるいは確率と統計とか、あるいは生命の仕組みなどというような科目についてはテレビ科目ということで流しておりますし、より基礎的なもの、概論的なもの、あるいは理論的なもの、たとえば語学あるいは哲学、経営学など考えられますが、そういうようなものはラジオを使って流すというようなことが考えられるかと思います。
 それから衆議院での審議時間はどうかというお尋ねでございましたが、今国会におきましては約二十二時間余り審議がいたされております。なお、過去に八十七国会、九十一国会で約三十五時間ぐらい審議がされたというのが従来の経緯でございます。
 それからほかの大学の協力を得なければ成り立たないということについては、先ほど御答弁申し上げたとおりでございますが、さらに私大通信教育の関係者等とも十分話も尽くしておるわけでございますが、そのほか国立大学協会あるいは公立大学協会からも文部大臣あてに要望書もいただいておりまして、具体的な今後の放送大学の進め方につきましては、そういう既存の従来の大学と十分連携をし、協力を得ながら進めていくというのが基本的な考え方でございます。
#21
○仲川幸男君 この受益の主軸をなすもの、これについては現在まで長い期間があったわけですが、それに対する対応とこれからどうすべきかということを初中局長から御意見を承りたいと思います。このことは十年という歴史がございますから、なるべく細かくお答えをいただけたらありがたいと思うんです。
#22
○政府委員(三角哲生君) これは初中局長としても考えなければならないことでございますが、所管の大学局の方でもいろいろと考えてこられておるわけでございますが、お尋ねでございますが、ちょっと一般論のような形になりますが、先ほどの御質疑にもございましたが、高等学校への進学率というものが過去から現在に至るまでにずいぶんと上昇してまいりまして、たとえば昭和三十年代の初頭は約五〇%でございましたが、これが四十五年になりまして八〇%を超えまして、そして現在は御承知のとおり九四%と、こういう状況になっておりまして、上位の学校への進学というものは、その下の学校への進学が伸びますと、これはどうしてもさらに学習をしようという意欲あるいは動機というものがそれに伴って上がってまいりますので、したがいましてこれだけの高校の進学率の上昇ということがございますと、どうしても大学進学ということの必要が、その受けざらの必要が出てまいるわけでございます。
 したがいまして、通常のいわゆる全日制の大学の間口も大分広がってきたわけでございますが、私どもといたしましては、やはりこれを受けとめるためのいろいろな手だて、先ほど来御指摘のございます特に勤労青少年に対する受けざらとしては、夜間の学部でございますとか、あるいは通信制の大学といったものもあったわけでございますが、これにあわせまして現在御審議いただいておりますような形での高等教育機関の用意というものがなされるということは、高等学校に学びます者に対しまして、何と申しますか、期待というか、あるいは意欲と申しますか、希望というものが大きく広げられてくるというふうに考えておるのでございます。
#23
○仲川幸男君 先ほど大学局長のお答えの中に、心身障害者の問題も勤労青年の問題も書いてはないのだ、こういうお話でございます。私は行政というものは、あらわし方にもいろいろあると思うんですけれども、それは口で言うたんではいかないと思うんですよ。一応姿勢をあらわすときには、条文に書いてあるか、予算であらわさないと、それはなかなか――私はこの間の説明の中にもこの問題は織り込んでおっていただきたかった。率直に言って、私はこのことを強く申し上げ、いま局長がおっしゃった、書いてございませんけれども後でやりますのだというのは、私が当初に申し上げたことと同じことになりますので、この問題は今後長い間の文部省とのおつき合いになると思うんですけれども、私は行政、そういうところで物事をやるという姿勢は何かでやはりあらわしておかないと、物を言っただけで、言葉で言っただけではならないと思うんですが、それなりにお受けとめください、このことは。
 それでもう一度お尋ねをいたします。
 いま初中局長からもお話がございましたが、対応の仕方がちょっと足らないのではないであろうか。足らなかったということは、長いことなかなか法案として出るまでに時間がかかったということもありましょうけれども、私がいま記憶をしておるこんなことを申し上げたら一番ようおわかりになると思うんです。
 私が世話をしておりました実業高校の卒業式に、四十七年ぐらいじゃなかったかと思うんですが、これは就職を主体とする工業学校でございますから、君たちは、いまこういう法案が出されてこれができるから、君たちが職場へ行っても気を緩めないようにひとつこれで勉強をしろよと、私はこう言った。そして生徒たちも目を輝かしたことをいま記憶するんです。
 鮮度が本当に落ちたと思うのですけれども、私は初めての質問でございますから、余りお気に入らぬことも言いたくないんですけれども、私は参議院というのは与野党というような政党の問題じゃなくって、本当に一緒に取り組んでいくという物の考え方から御質問を今後もいたしますので、少々お聞き苦しいところがあっても十分お答えを願っておきたい、こう思うわけなんですよ。
 ここの隣においでになります方が初中局長をせられておった三十年代に、あの前へ行って入るのに、大概みんなが相談してはうろうろうろうろしていろいろ打ち合わせをしてから入った。大分しかられましたけれどもね。大臣、大変失礼なんですけれども、ぴりっとしたところがいまの文部省の中でもうちょっと欲しいんじゃないか。野党の質問に対してお答えを願っておるときも、何かしらん腰が少し後に引いておるんではないんだろうか、私はそんなことを思うのです。率直なことを申し上げていきたいと思うので、私たちはその時代に、あの廊下のすみの初中局長室の角で何回かみんなが寄ったりやったりして、どう言うたらいいだろうということでぴりぴりして入った弱時のことを思い出すわけなんですけれども、それはそうであろうと思うのですよ。思うのですけれども、私は野党の質問だといえども遠慮することないと思うのですよ。何かしらん主任制の問題でも、当然一つのグループの中で教育をしていかないかぬことはわかっておるが、まあ主任制がいいか悪いかはきょうの問題じゃございませんから――ございませんけれども、何か姿勢そのものについていささかのものを感ずるものですから申し上げておきたいと思うのです。きょうの問題も、大臣が全部知っておるわけじゃないんですし、局長が全部知っておるわけじゃないんだから、言いそぐったときは、あれは違うておりました、いろいろ考え、行って調べてみたら違うておりました、あれは御勘弁願いますと、こういう姿勢になったら、野党の先生方でも、それでどうしたと、こう言うてひっかけてくるほどなら、これでは私は文教委員ではないと思うんですよ。そのあたりでひとつお願いをいたしておきたいと思うわけでございます。
 さて、いろいろございまして、後戻りをして各局長にお尋ねをする形になるかもしれませんけれども、これから大臣にひとつお尋ねをいたしたいと思うわけであります。
 まず、計画の総論として、世耕先輩が鮮度が悪いと言い、私もなかなかさま変わりをしたんじゃないかと申し上げたが、ちょっと計画が何か長引き過ぎて、もう世の中から少し忘れかけられておるのではないんだろうか。先ほどの新聞のお話もそうなんです。そこでこれを最大有効にするためには何であろうか、忘れられかけておったり焦点を合わされないものが何であろうか。それは私は第一には、関東だけでやられるというこの計画が全国の高等学校や青少年にそれほど魅力を感じないものになったというこの一事でございます。先ほど初中局長からお話がございましたけれども、私ももう一遍お尋ねしようかと思ったんです。そしたら初中局長、あなたのところで、いかに高等学校の団体やそれぞれのところへいままでこの問題について説明するなりお話がございましたかというお尋ねも実はしたいわけでございます。そういうことでございますので、この問題の計画の総論が少し違っておるのではないだろうか。ここまで来ましたので、私は結論としては一日も早くこの法案を上げて、そして実施に移していただきたいというのが最終の願いですから、これはこれでおきまして、現在魅力がないであろうこの問題について、大臣はこれが全国的なものでないこと、大学がいっぱいあって幾らでもここでこの種の勉強ができるところ、関東へ持ってくるというこの問題についていかがお考えでしょう。
#24
○国務大臣(田中龍夫君) ただいま放送の技術的な関係から、東京タワーを活用いたしまして、全国ネットにはまだ立ち至らない関東一円、こういうことになっておりますが、われわれの計画といたしましては、全国的にもネットを早くつくらなければならないと、こういうふうにもちろん考えております。
 なお、その面におきます各ブロックのセンターとかなんとかというふうな年次計画というものも後ほど局長からも申し上げると存じますが、そういう点では鋭意努力を重ねてまいりたい。またそれに立ち至るまでのいろんな過程における通信教育の問題もありますが、もう一つは前々から議論になっておりました宇宙衛星、放送衛星という問題ももちろん御論議の中には出てまいると存じますが、今日の段階におきましては、第二世の衛星でありませんとこの放送ができないというような技術上の問題もございます。当面といたしましては、お話しのとおり、関東一円だけではなく、他の方にもできるだけいろんな方法で早くこれが実現できますように努力をいたします。
#25
○仲川幸男君 衛星は五十九年に打ち上げられるのであろうと思いますが、お話は、これからの計画表をお聞きいたしましたし、また拝見をいたしました。まことに気の長い話で、いままでが長かってこれから長いので、私が祝辞に行ったときからするとその子供たちはちょうど四十ぐらいになることになってしまうと思うのです。
 この間からの交渉の中で私が申し上げておるのは、これはまた局長の方からお答えいただかないかぬかもしれぬのですけれども、テープ、いまのようなビデオ、そういうものが非常に発達をしている現在、なぜ一斉に少々まだ不十分であっても関東の放送開始のときに地方にも何らかの恩典を与えるようなことに相ならぬかどうか。これは先ほど三分の一の分析をしてくださいというお話を申し上げたのはこのことでございます。三分の一の放送の中の分析をしてみてくださいと言うたのはここのためにしてもらっておるわけなのですが、そのことについてはこれからでも私は遅くないと思うのですよ。それで、それになりますと、全国の高等学校の卒業式には校長先生が全部このことを祝辞の中で言える状態にあると思うんですよ。どうでしょうか。
#26
○政府委員(宮地貫一君) 特にこの放送大学の全体計画と第一期の計画との関連についてのお尋ねでございます。
 第一期の計画としては、東京タワーから電波の届く範囲内で進めさしていただくということについて御説明も十分申し上げておるわけでございますが、御指摘の全国的な整備が行われるまでの間何らかの形で、つまり関東地域の電波の届く範囲以外においても何らかその工夫というふうなものが考えられないかというお尋ねでございまして、私どももそれらについては対応というものを検討しなければならぬと、かように考えております。
 ただ、具体的な対策として直ちにここで御説明申し上げるだけのものは私どもとしてもただいま持ち合わせていないわけでございまして、いろいろ試算その他、検討課題はいろいろあるわけでございます。特に、その中で最大のと申しますか、放送大学全体が、先ほども申しましたように、学習センターにおけるスクーリングを重視する必要もあるということも申し上げたわけでございますが、問題はスクーリングをやる学習センターの整備なり、それがどのように行われるか、そこらの検討というものが非常に必要なわけでございまして、あるいは既存の大学の施設等の活用が考えられないかとか、いろいろ問題点はあろうかと思います。
 私どももそれらについては検討はいたさなければならぬと思っておりますが、全体的に経費の問題、あるいはどういう形でそれにこたえられるか、いろいろと検討課題が多いわけでございます。御指摘の点は十分私も頭にとどめて、ぜひ検討させていただきたいとは思っておりますが、ただいまのところは御提案申し上げておりますような形で、関来地域、東京タワーから電波の届く範囲内でまずは第一期の計画をスタートさせていただくということで御説明を申し上げておるわけでございます。
 なお、ちょっと先ほどのお尋ねの点で補足させていただきますと、身障者の問題については、もちろん具体的にはたとえば放送大学の学生募集要綱等において明確にするということが必要になろうかと思います。この法案自体は、従来御説町をしておりますように、特殊法人としての放送大学学閥の組み立ての法案なものでございますから、法案自体に条文で具体的に書くということには至りませんが、いま申し上げたような形でそれは具体的に明確にする考えでございます。
#27
○仲川幸男君 これはなかなか大きな問題でございますから、ここで私も確たる御答弁をいただこうとも思っておりませんが、最善の策が講じられなければ次善の策、すなわちいま計画表、時間表が出ておりますものを一汽車前の汽車に乗せる、こういうことをいまやってみようというふうに受けとめてよろしゅうございますか。
#28
○政府委員(宮地貫一君) 先ほど十分御説明を尽くさなかったわけでございますが、放送大学の計画そのものといたしましては、私どもは第一期の計画として、東京タワーから電波の届く範囲内でスタートをするという考え方でございます。
 その理由につきましては十分御説明をいたしませんでしたが、これが新しいわが国では最初の試みであるというようなこと。かつ、これを全国に広げていくに際しては、十分慎重な対応といいますか、ステップを切っていかなければ、一気にただいま御説明しておりますようなものを全国規模に広げることについては、具体的に大学自体が実施をしまして、そこに具体的なたとえばスクーリングと放送との組み合わせの上でどういう問題点があるかというようなことについても、それらの経験を踏まえてさらに広げていくことも必要であるというような、いろいろ問題点がございますので、当面私どもとしては、計画としては、この第一期の東京タワーから電波の届く範囲内でまずはスタートをするという考え方には変わりはございません。
 ただ、御指摘の点は、仮に全国的な整備にはなお今後十数年を要するといたしましても、それまでの間の何らかの対応が考えられないかというお尋ねのように承りましたので、それらの点についてはなお今後の検討課題とさしていただきたいということで御答弁申し上げたわけでございます。
#29
○仲川幸男君 それでは大臣にお尋ねの第二点でございますが、先ほどお答えもございました身障者と勤労青年の問題ですが、この問題は先般、あれはいつでございますか、九月五日でしょうか、鈴木総理が鈴木官房長とおいでいただいておるいま御出席の両局長とをお招きになったのか、行ったのか。その席で特に、身障者の問題といまの勤労青少年の問題というものを特別な御発言で配慮するようにというお話があったというのは、この放送大学に関する限りではございますまいが、どういう形でございましたか。
 実はこのことも私いささか不満でございまして、このことについてけさ御連絡を申し上げておったんですが、官房長お見えをいただいておりませんが、やはり質問の内容を申し上げたときにはそれぞれの人がお越しいただいておらないと、受けとめ方がそれぞれ違うと思うんですが、それは私が言っておることが間違って、そうではございませんということなら話は別なんですが、私が聞き及ぶところによりますと、特に総理から身障者の問題  私は大変ありがたいことだと思うんですよ、御理解いただいておることは。勤労青少年の問題についてということであったと思うので、そのあたりのことを大臣からなり局長からなりお答えをいただいたらいいと思います。
#30
○政府委員(宮地貫一君) ただいまお尋ねのは、特に総理に対しまして文教行政全般の御説明に伺いました際に総理からお話のあった点についてお尋ねでございますが、先生御指摘のとおり、私もちょっと日時を正確に記憶しておりませんけれども、文教行政全般の問題点といいますか、それらの説明に総理のところへお伺いしました際に私もお供をいたしておりまして、そのとき総理の方からお話のございましたのは、特に身障者でございますとかあるいは勤労者に対して文部行政全体でどれだけ配慮をしているのか、実は自分としてもいろいろ秘書官等に当たらせてみたが、文部省のいまの施策としてはそういう配慮もなかなか手厚く配慮しているように思っておる、そういう点では文教施策の対応としては十分やってくれておると思うが、なおこの上一層それらの点の配慮を十分考えてほしいという趣旨のお話であったように記憶をいたしております。
 したがいまして、放送大学自体について特にお話があったというぐあいには理解をしておりませんが、ただその趣旨の全般を受けとめれば、もちろん放送大学についてもそういうことを十分配慮すべきであるということは、一般論として当然考えなければならない点であろうかと思います。
#31
○仲川幸男君 ちょっとお尋ねとお答えとが違うようなんです。総理から特にそこで身障者と勤労青少年の問題についてそういう御発言があったのをあなたたちがどう受けとめられておりますかというお尋ねを申し上げたのでございますがね。
#32
○国務大臣(田中龍夫君) その総理がお話しになりましたときに局長が陪席いたしておった問題についてお答えしたわけですが、そういう問題は離れまして、総理がおっしゃってもおっしゃらなくても、われわれの方としましては、文教政策として当然勤労青年に対します進学の道を開く、こういう点から、単位の互換制でありますとか、あるいはそのほかスクーリングの問題とか、センターの充実という問題は考えなきゃいけません。それからまた障害者年に当たりまして、先生のおっしゃる内容は、あるいは点字とかあるいは手話といったような問題をどう解決するかというお話も御質問の中には含まれているんじゃないかと思いますが、その問題につきましても、先ほど局長も申しましたように、放送大学というものができましてから、さらにその新しい大学といたしましていろいろなきめの細かいそういう配慮を当然教学上いたすものである、かように考えております。
#33
○仲川幸男君 ちょっと受けとめていただき方が違うのです。私は鈴木総理がそういうことに焦点を当てられたということを高く評価するために御質問を申し上げたのでございますので、そのことがございましたかどうかということを申し上げましたので、先ほどの大学局長のお話しのように、いや全般のお話でございましたというのでないので、そういうお話が強くございましたならございました、その中にお話がございました、そういう点をちょっと実は承りたかったわけでございます。
#34
○政府委員(三角哲生君) 私もそのとき出席をいたしましたのでちょっと補足をさせていただきますが、具体的には先ほど宮地大学局長の方から御説明申し上げましたようなそういう状況でございましたが、鈴木総理が最後に締めくくりでただいま仲川委員御指摘のような御発言をなさいましたのは、自分の内閣としては、恵まれない方々でございますとか、あるいは恵まれないような分野に対して目を注いでいきたい、そういう政治姿勢を持っておるので、今後とも文部省の施策においてもそういう精神でやってほしいという御趣旨の御発言であったというふうに私どもは受けとめておるわけでございます。
#35
○仲川幸男君 わかりました。そのことをお聞きしたかったし、これは実は伝え聞いたという表現にしたんですけれども、文書にもあらわれておるものが新聞の幾つかのものにございますので、それであえて申し上げたわけでございます。大変敬意を払うわけであります。
 次に大臣、これで学士号が与えられるわけでございます。大変内容ももちろん充実をして、お言葉で言うと大変先ほどから理想的なもののようですが、実際に相当局額の学資を出して行った大学で卒業した資格をもらうものと同じことになりますが、そのあたりいかがなものでございましょうか。私はこの法案自体がこのまま推移して、そしてここで最低四年ということのようですが――四年が五年になるかもしれません。いま昼行っている大学も六年も七年もやっておるのがおるんですから、それは五年が六年になっても構いしませんが、これで学士号が与えられるということになりますが、そのあたりをお聞きをして、それからの問題は、それなるがゆえにこの充実を十分考えなければならないのではないかと、こういうことでございますが、いかがでございましょうか。
#36
○政府委員(宮地貫一君) 放送大学は先ほど申し上げましたような正規の大学としての教育を行うわけでございまして、所定の単位を修めれば教養学士ということになるわけでございます。この放送大学では、もちろん先ほども申し上げておりますようなスクーリングというものを重視するというようなことで、それは教育においては教師と学生との触れ合いと申しますか、そういうものが教育本来の機能としては非常に大事であることも当然でございまして、そういう意味で私どもとしてはスクーリングも重視をするという考え方でございます。したがって、従来の私立の通信教育ではスクーリングの点が、たとえば一年間にまとめて東京でスクーリングをするというようなことで、私立の通信教育などにおいて実際に卒業するのがなかなかむずかしいというのはそういうような点にも一つ難点があったんではないかと思っておりまして、そういう意味でスクーリングを直視し、それがなるたけ受けやすいような形で全体計画としては考えていきたいと、かように考えておるわけでございます。
#37
○仲川幸男君 そこに焦点が当たると思うのですが、大学を卒業した学士というものに世の中が求めておるものは、ある意味では知識よりも人間、教養、大学に学んだ者にそういうものを求めておる。これが現在の大学卒業生に求めておるものでございますので、これで一番心配するのは、知識だけはどうにか、それも大変不安があるのでいまお尋ねを申し上げたようなことですが、その知識だけでないものを補うというのはスクーリングでおやりになるということですが、そのもうちょっと細かいものをお聞かせ願えぬでしょうか。これは皆学士さんになるわけなんですが、通信教育でそのあたりのところが十分――これは私学がやっておるので私学の方は構わぬのだという話ではないんですけれども、国が一つのものでやるということですから、確たるものをつくっておかないとならないんじゃなかろうか。これもできたら後でまたひとつというのではいかないと思うのですが、いかがでしょうか。
#38
○政府委員(宮地貫一君) お話の点は基本的な点でございまして、確かに知識ということだけではなくて、そういう大学の教育、研究の場において、先ほども申しましたような教官と学生あるいは学生同士がお互いに交流を深めて、そこに人格の陶冶と申しますか、そういうことがなされていくということでございます。その点は一般の大学でももちろん同様でございますし、放送大学につきましてもそれらの点は十分念頭に置きまして先ほど申し上げたような点で対応を考えていくわけでございます。
 具体的には放送大学面体の教育課程といいますか、その組み立てでそれを具体的に行っていくことになるわけでございますが、私どもがただいま想定しております点で御説明を申し上げますと、この大学で最低で申しますと四年間で卒業資格を得るということになるわけでございますが、そのためにはおおよそ大体毎週四十五分番組を四、五回視聴するということ、それから二番目には教科書等による学習を四、五時間程度行うということ、三番目には学習センターに一度出席をいたしまして三時間程度面接授業を受けるということが必要であると想定をいたしております。もちろんそれ以外には一般の大学に通学する場合と同様に予習復習の時間が必要なわけでございます。そういうことで具体的な内容としては学習センターを重視するわけでございますが、いま申しました平均して週一回三時間程度の面接授業を受けるということのほかに、あるいはガイダンスでございますとか、カウンセリング等各種の指導や、あるいは単位認定のための試験もこの学習センターで受けることになるわけでございます。面接指導そのものは、この放送大学の学生そのものが非常に多様な学生ということが予想されるわけでございまして、したがってその学習センターの面接の受講時間と申しますか、それらにつきましても、平日の昼間ということばかりではなくて、夜間でございますとか、あるいは土曜日、日曜日等にも開議するというようなことで、受講者の受講の便宜を極力工夫するというようなことも積極的に考えていく必要があるわけでございます。そのように考えております。
#39
○仲川幸男君 大体のことを承りました。
 小さいことで一つ、二つ落ちておるもの、ここに後期のものが出ておりますね。これは民間印刷でやっておられるようですが、今後大変莫大な費用は、こういうふうにしておやりになるのですか、それひとつお聞かせをお願いいたします。今後その三分の一という費用の問題をどういうふうになさるのでしょうか。こういうものには商社の名前なんかが入らない方がいいと思うんですが、いかがでしょうか。
#40
○政府委員(宮地貫一君) お話しのとおり、印刷教材等について御指摘のように相当大きな数量になるということは当然予想されるわけでございます。ただいま先生御指摘の放送教育開発センターにおきまして実験番組を行っておりますものについてももちろん印刷教材等が作成されているわけでございます。放送大学学園においてその教材の具体的な印刷についてどういう方法が一番単価を安く受講生に提供できるかというようなことも十分配慮する必要があろうかと思いますし、また具体的にはその印刷物に一般――御指摘では商社と申されましたですか、そういう民間のものが余り載ったりするのは適切ではないという御指摘のようでございまして、もちろん私どもとしてもそのように考えております。
#41
○仲川幸男君 いや、考えておるんじゃなくて、これはどういうことでやったんでしょうかというお尋ねです。
#42
○政府委員(宮地貫一君) 現在このテキストにつきましては印刷そのものは旺文社で印刷をお願いしております。
#43
○仲川幸男君 これはそうでないとおっしゃるでしょうが、空気としては、学校給食と学校安全会が一つになったので、一つあいだからこの法案が出たり――これはもう私らはわかっております。私らはわかっておりますが、一般には一つのものを減らさないとできないから減らしたんだ、減らしたからできたんだと。これは減らしたからできたんでございません、ずっと昔からできておるんです。このことにみんなが注意を払わにゃいかぬのだと思うんですけれども、そういうなまやさしい法案ではないのですから、いかにもかえごとになったような感じを受けておるので、ひとつ特別な御配慮をこの点については願わないといかない。ほかの省で起こっておりますものとはちょっと違うと思いますので、その点を何かの機会に大臣の口からはっきりと物申すということにしておいてもらわないといかないんじゃなかろうかと思うんですが、いかがでございましょうか。
#44
○国務大臣(田中龍夫君) そのとおりでございます。すでに十カ年ものたなざらしと申しますか、始まりましてから今日まで歳月が経過いたしておる。その中で数回にわたりまして御審議もいただいておるので、どうしても本案はそういうふうな差しかえで通すとかなんとかというふうな問題とは本質的に違うということを私からも、篤と考えておる次第でございますので、申し上げます。
#45
○仲川幸男君 いまお話を承りましたので、今後そういうことでございますし、意欲を燃やして早くこの法案を上げるということに私たちも努力をいたしますが、文部省もひとつ努力をしていただきたい。私と予備接触をした人たちからも、先生、これは今度ひとつ上げてくださいよというそういうお話はどこからも聞かなんだ。それで法案を出すのでございますから、もう出した側から言いましたら、何が何でも通すという姿勢がむしゃぶりついてこなければならぬが、その姿勢がちょっと足らぬのじゃなかろうかという気が私はいたします。これは申し上げておくだけでございまして、お答えは要りません。
 さて最後に、これは委員長、各委員、文部大臣にもこの問題についてのお考えを聞きたいと思うのですが、参考人のことについてひとつ。
 これはどういうことで発言したらいいかわかりませんが、参考人の効果――効果と言うと大変妙な言い方になると思うのでございますけれども、それは周知徹底をし、関係者に納得をさすという意味で大変大きなものであると思うのであります。八十二国会であったと思うのですが、お調べいただいたらわかると思うのですが、十一月に例の一次テストのいよいよ決まる間際であったと思うのですけれども、私が八十二国会で衆議院に参考人として呼ばれました。そして申し上げたことが二つ三つございますが、重要なことは、足切りをしてもらったんでは大変だ。これは参考人の効果の問題でお話を申し上げておりますが、今後の対応でその足切りをしてもろうては大変困るということが一つ。
 もう一つは、速記録でもとってたらよかったんですけれども、私の記憶ですから間違っておるかもしれませんが、もう一つは、総合センターで個人の仲川幸男が受けた試験が何点でございますというのを私に返してください、そうしたら進学指導をする先生と一緒に相談して、私はどこそこを受けるぐらいですというのがわかるんです。返してくださいませんかということ。まだたくさん言いましたけれども、大筋で言うて二つの問題です。
 一つはある程度成功をした。そのときに十分お聞き届けをいただけなかったけれども、順次足切りが、二次足切りがなくなりました。ところが片一方の方はだめでございました。いろいろ物理的な問題もありましょう。だめでございました。
 ただ、ここで私が申し上げたいのは、そのことで全国の四百万、五百万という高校の指導者が納得をいたしました。私を国会へ呼んでいただいて、そこで私は参考人として申し上げた。それはこちらにおりますみんなの意見を代表して申し上げた。それが通ったこともあります。通らぬ分がありましても、それで納得をして、大変いろいろ問題がたくさんごの問題には、もう画期的な問題でございましたから、ありましたが、その問題はそのことである程度納得をいたしました。この参考人を呼ぶという問題は納得をさすということなのです。この問題は政治的にも大きな問題でございますから、あるいは一番大きいのはこれを受益をいたしますところの高等学校関係、これは先生もありましょう、一番身近なのは何といっても生徒であり、父兄であるわけなんですから、そういう意味のところの問題、また身障者はどう考えておるんだ、どれだけ希望を持っているんだ、勤労学生は勤労学生、勤労青年は勤労青年でどう考えておるんだ。それは私が先ほど申し上げました例の中小企業庁の問題の接触もありましょう。またいま労働省がやっております勤労青年の問題にもありましょうけれども、また特に高等学校を指導しております教職員代表である校長方にもありましょうけれども、その人たちが、参考人として御意見をお聞きするということで、ある意味では納得――そのとおりにいきません。そのとおりにいきませんけれども、先ほど申し上げたように半分はいきました。半分はいきませなんだ。いきませなんだことも納得をしております。そのときには、どの大会でも、どの総会でもいまの総合、次の問題は大変な議論を醸しておったものでございます。
 それで委員長に、特に委員各位に参考人としての物の考え方をひとつおまとめをいただいたらいいんではなかろうか、こう思いますし、いま私が申し上げたことに対しての大臣の御答弁をいただくのもおかしいんであろうと思いますけれども、大臣も一応かかわり合いもございましょうからひとつ御答弁をいただいたら大変ありがたいと思うわけでございます。
#46
○委員長(降矢敬義君) ちょっと速記とめてください。
   〔速記中止〕
#47
○委員長(降矢敬義君) 速記を起こしてください。
 いまの問題につきましては理事会の方で協議をさしていただきます。
#48
○国務大臣(田中龍夫君) ただいまのお話は、実は委員会の方のお取り扱いの問題でございまして、私の方からとやこうの意見を申し上げない方がよろしいと存じます。
#49
○仲川幸男君 私は大臣にお尋ねをしたのですが、委員会もそういう姿勢でございますので、大学局にいたしましても、初中局にいたしましても、大臣にいたしましても、そのあたり、ここの参考人という形で申し上げましたけれども、今後それぞれのところの対応をしていただきたいということを申し上げたわけでございますので、ひとつそのようにお受けとめをいただいたら大変ありがたいと思うわけでございます。
 それでは、きょうはいろいろなことがあって、野党の先生方も質問をせぬそうでございますから、私だけのようでございますので、余り時間いっぱいもどうかと思います。ここで最後に私の御意見を申し上げまして、今後この大学法案について、先ほどからお答えもいただきましたけれども、大学法案についての文部省のお考え方をひとつまとめていただき、前進するようにしていただきたい。
 まず最初に、基本的に一日も早く、ここまで来たんですから、早く通ることに全力をみんなで挙げたいと思いますから、ひとつ文部省も燃えてくださいということをまず申し上げておきたいと思します。
 もう一つは、特にその中で身障者の問題、勤労青年の問題はくどいようでございますが、ひとつ御配慮をいただきたいということであります。
 もう一つは、前進をするからというお話もございましたから了といたしますけれども、いまビデオまたテープの大変発達をしているこの時代でございますので、時間表を一緒にして、最善の策は、関東がやるときに九州の者も不完全ながら受けられる、北海道の者もどうにかこうにかその恩恵に浴すと、こういうことになれば一番いいのですが、お話を聞いておるとなかなかむずかしいようでございますけれども、それが五十九年に衛星が飛んでそれから後にやりますという話では、法案が決まりましても花咲いたということにはならぬのではないか。これは全国の人たちが見ておりますので、その点をせめて次善の策として縮めていただくようにひとつ御努力を今後願いたい。このことを申し上げまして、なお大臣のお考えがございましたら御答弁いただいて私の質問を終わりたいと思います。
#50
○国務大臣(田中龍夫君) われわれの方は、御提案を申し上げ、御審議をいただいております者といたしまして、一日も早く御通過を願い、そして日の目を見るようにくれぐれもよろしくお願いを申し上げます。
#51
○委員長(降矢敬義君) 以上で本案に対する本日の審査はこの程度とし、これにて散会いたします。
   午前十一時五十四分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
【PR】姉妹サイト