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1980/11/13 第93回国会 参議院 参議院会議録情報 第093回国会 地方行政委員会 第3号
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1980/11/13 第93回国会 参議院

参議院会議録情報 第093回国会 地方行政委員会 第3号

#1
第093回国会 地方行政委員会 第3号
昭和五十五年十一月十三日(木曜日)
   午前十一時二分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十一月十一日
    辞任         補欠選任
     佐藤 昭夫君     神谷信之助君
 十一月十三日
    辞任         補欠選任
     神谷信之助君     佐藤 昭夫君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         亀長 友義君
    理 事
                金井 元彦君
                熊谷  弘君
                佐藤 三吾君
                伊藤 郁男君
    委 員
                岩上 二郎君
                加藤 武徳君
                後藤 正夫君
                名尾 良孝君
                鍋島 直紹君
                原 文兵衛君
                福田 宏一君
                小山 一平君
                志苫  裕君
                丸谷 金保君
                和泉 照雄君
                大川 清幸君
                佐藤 昭夫君
                美濃部亮吉君
   国務大臣
       自 治 大 臣  石破 二朗君
   政府委員
       自治省行政局公
       務員部長     宮尾  盤君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        高池 忠和君
   説明員
       大蔵省主税局税
       制第一課長    内海  孚君
       厚生省年金局年
       金課長      佐々木喜之君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(亀長友義君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明につきましては、すでに前回の委員会において聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#3
○佐藤三吾君 大臣の御出席が午後二時だから、それまでの問題でちょっとお尋ねしたいと思います。
 まず、健保の改正案がいま参議院の方に回ってきております。これは、見ますとかなりまた掛金がふくらんだり、財政は連動しないとか、こういうものがなされておって、わが党はいまこれに全力を挙げて反対の立場で議論しておるわけですけれども、これは直接間接に共済関係にも重大な影響を及ぼすと思うんですが、もしこれが成立するということになれば、どういうような共済関係の影響があり、それに対しての対応はどういうふうに進められておるか、それをひとつお伺いします。
#4
○政府委員(宮尾盤君) 健康保険法の改正によります共済関係の短期へ影響でございますが、第一は、共済組合法は、御存じのように、健康保険法の一部負担金に関する規定の例によるということにいたしておりますので、健康保険法の改正が行われるということになりますと、共済組合法におきましては、一部負担金は自動的に健保法と同じ改正が行われると、こういうことになるわけでございます。現在健保法の改正案では、衆議院における修正等もありまして、一部負担金は、現在の修正後の段階で法律が通るとすれば、外来の場合に、初診時の一部負担金が八百円になります。現行六百円から八百円になる。それから入院の場合につきましては、現在一日二百円でございますが、これを一日について五百円ということに、一部負担金がなることになります。
 それから、健保法の改正案におきまして、健康保険法の改正と同様の改正を、共済組合の短期給付について行うことにいたしておりますが、その主な内容について申し上げてみますと、まず第一は、短期給付の種類に、高額療養費と家族高額療養費を新設をいたしまして、現行の高額療養費を廃止をするということが第一点。それから第二点目は、被扶養者が療養を受けた場合の家族療養費のうち、病院または診療所への入院に係るものにつきましては、その支給割合を百分の七十から百分の八十に引き上げるということにいたしております。それから第三は、療養費の支給要件を緩和するということがございます。それから第四は、出産費、埋葬料等の現金給付の最低保障額等を法律によらずに政令にゆだねて定める、こういうことにいたしております。それから第五は、傷病手当金につきまして、療養の給付開始後三年の支給打ち切り規定を廃止をいたしまして、打ち切り要件を廃疾年金または廃疾一時金の支給を受けることになったときに改めると、こういった改正が、健康保険法におきまして共済組合の短期について改正を行うと、こういう内容になっております。
 そこで、このような改正が行われた場合に、共済組合の短期経理の財源率に一体どういう影響が出てくるかということが一つあるわけでございますが、実は、国会で修正がございましたために、そこらについての詳細なまだ計算ができておりません。ただ、政府原案の場合は、おおむね七%程度の影響があるのではないかと、こういうふうに計算を実はいたしておりました。ただ、修正案の場合にどうなるか、これはちょっと計算ができておりませんが、まあ加給給付の実施状況から見ましてそれほど大きなことにはなるまいというのが、これは目の子の予想でございます。
#5
○佐藤三吾君 いま、地方公務員共済関係で、短期の場合に、財源に、赤字の状態とか、財政の状態というのは、どうなっておるんですか。
#6
○政府委員(宮尾盤君) 共済組合における短期の収支状況でございますが、五十三年度で見ますと、いわゆる赤字を出しておる組合は、都職員共済組合、それから指定都市の職員共済組合、市町村職員共済組合、都市職員の共済組合、こういったところが単年度で収支の赤字を出しておるという状況になっております。
#7
○佐藤三吾君 こういうところの場合、地共済はどうですか。
#8
○政府委員(宮尾盤君) 地方職員共済組合は、五十三年度では五十三億余の黒字となっております。
#9
○佐藤三吾君 赤字になっておるところではこれは大変なことになるんじゃないですか、健保の場合。どうですか。
#10
○政府委員(宮尾盤君) 先ほど申し上げましたように、政府原案の場合には財源率に七%程度影響するのではないかという試算をいたしておりますが、修正結果については詳細なまだその計算ができておりません。もちろん財源率に影響が出てくるというふうには思いますが、先ほど申し上げましたように、それほど大きなものではないだろうという目見当でおるわけです。ただ、いま申し上げましたように、幾つかの共済組合が単年度でもすでに赤字になっておるという状況にありますので、そういう組合については、さらにそういった財政に影響が出てくるということは当然あるわけでございます。
#11
○佐藤三吾君 いま掛金の負担割合は、こういう共済の場合に短期ではどうなっていますか。
#12
○政府委員(宮尾盤君) 短期につきましての負担割合は、御承知のように、使用者と組合員との折半ということになっておるわけでございます。財源率で申し上げますと、これは各組合ごとにいろいろとその差がございますが、たとえば地方職員共済組合であれば八七・五パーミリ、千分の八十七・五でございますが、これを組合員がその半分である四三・七五、千分の四十三・七五を負担をしておる、こういう状況になっております。もちろん、中にはさらに相当高い財源率のところがございまして、千分の百を超えておる組合というものも幾つかある、こういう状況になっております。
#13
○佐藤三吾君 その超えておるのはどこどこですか。
#14
○政府委員(宮尾盤君) これは、五十五年四月一日現在で申し上げますと、北海道、岩手、秋田、それから石川……
#15
○佐藤三吾君 全部で何県ですか。
#16
○政府委員(宮尾盤君) 百も含めて九県でございます。
#17
○佐藤三吾君 いま、医師の不正事件が次々に出て社会問題になっておるんですけれどもね、共済関係でこういった不正請求の事実をつかまえて払い戻しをさせたとか、そういう事例というのは、各共済別では大体何件ぐらいありますか。――五十四年度ですか、五十三年度ぐらいしかわからぬのですか。いずれにしても大体どの程度のものか、概括的にひとつ。
#18
○政府委員(宮尾盤君) 不正診療に基づく医療費のチェックの問題でございますが、まず、どんな仕組みでやっているかということから申し上げますと、御承知のように、地方公務員共済組合が医療機関に対しまして支払ういわゆる診療報酬の支払い方法につきましては、共済組合と社会保険診療報酬支払基金との契約に基づきまして、基金が、医療機関から提出をされました診療報酬請求書の内容を審査をいたしまして、共済組合に対して医療費の請求を行う。共済組合は、基金からの請求に基づく医療費を基金を通じて払う。こういうことになっておるわけでございます。
 そこで、不適正と思われる請求につきましては、一つは基金の段階でチェックをされる仕組みになっているわけでございますが、このチェックが必ずしも十分でないという点も見られますことや、共済組合の短期経理財政が非常に苦しいというようなことから、それぞれの共済組合におきましても独自の審査を行って、不適切と思われますレセプトを抽出をして基金に返戻をし、再審査を求めるというような方法をとっているわけでございます。
 そこで、どういう状況になっているかということでございますが、五十四年度で各共済組合がレセプト審査をいたしました結果基金に戻した件数でございますが、地方職員共済組合では返戻件数が三万三千四百二十九件、全体の請求件数からいきまして〇・五%。参考までにほかののをもう少し申し上げますと、公立学校共済では五万二千九百四件、返戻率〇・三%。警察共済が一万六千七百四十五件、〇・四%。市町村共済六万四千二百二十九件、〇・五%といったような状況になっております。
#19
○佐藤三吾君 私が聞いておるのは、警察関係は非常に少なくてその他の共済が大変多いということを聞いておったんですけれども、これは警察官だから見破られたら大変だということで医者自身が自粛しているのかなというふうに思っていま数字を聞いたんですが、数字を見ると、公立よりもパーセンテージとしては警察の方が多いんですね。ただ、健保連の場合には、非常にこの問題を厳しくとらえて、そうして厚生省とも折衝をしたり、もしくは会員に対してやかましく督励したり、不正摘発に非常に熱心なように私どもには見えるんです。ところが共済の場合は、そういう形跡が、余りぼくら、マスコミその他を通じて見ても見られぬわけなんですけれども、一体具体的にはどういうふうにしてこの防止対策を強めているわけですか。
#20
○政府委員(宮尾盤君) チェックをする段階としては、基金がまずありまして、基金だけではということで、共済組合が独自にチェックの仕組みをとっているわけですが、その共済組合におけるレセプト審査に当たりましては、一つは、組合員の資格関係について正しいかどうか、それから請求点数について間違いはないか、診療内容に間違いはないか、適用外傷病ではないか、重複請求はしていないか、こういうようなことをそれぞれの組合におきまして十五項目ほどチェック項目を定めてチェックをしておるわけでございます。もちろんそれぞれの組合ごとにチェックの仕方の厳しさに濃淡はあるだろうというふうに思いますが、短期経理の財政状況というものが決して楽ではない、むしろ非常に苦しい、財政的には赤字になっているような団体もありますので、この審査につきましてはそれぞれの組合ごとに工夫をこらしてやっているというふうに考えております。
#21
○佐藤三吾君 私は、この問題でずいぶん各共済には言ったこともあるんですけれども、やっぱり、たとえばいま厚生省が遅まきに富士見病院事件から各県に一一〇番ですか、的な相談所を設けたけれども、もっとやっぱりそういう体制を共済組合自体の中で強化をしたり、それから、共済はせっかく機関紙を出しておるわけだから、その中で会員に徹底させたり、もしくはできるだけ公立病院にかかるように宣伝をしたり、そういった具体的な措置をやるべきじゃないかと思うんですが、公務員部長どういう見解ですか。
#22
○政府委員(宮尾盤君) 診療報酬の請求に対するチェックの問題については、共通的には、いま申し上げましたような大体十五項目余の項目でそれぞれの組合がやっておりますが、それぞれ努力の程度というものには差がおのずから幾つかあるわけでございます。これは組合ごとにいろいろ差はありますが、たとえば個々の組合員、現実に医療を受けた組合員との関係において、いま申し上げました診療報酬の請求の内容が正しいかどうかというようなことを共済組合と組合員との間でさらにチェックをしてみるというようなことも工夫をしている組合もあります。御指摘のように広報紙もあるわけですから、いろいろなそういう広報媒体等を通じまして組合員の注意も喚起すると、これも一つの方法であろうというふうに考えておりますし、現にそういう努力をしているところもあるわけでございます。
 ただ、一つの事例として、お話しがありました、公立病院で優先的に診療を受けるということは、これはそういう指導を徹底してやることがいいかどうかということについてはいろいろ問題があることであろうと思います。まあ御質問の趣旨は、公立病院であれば診療報酬の請求は正確であろうと、こういうことからそういうところを勧めたらどうかという趣旨であろうと思いますが、医療を受ける人がどういうところで診療を受けたらいいかということについて、余り特定の指導方針をとることはいかがかとその点については考えておるわけでございます。
 いずれにしても、いろいろな創意工夫をこらして診療報酬の請求が適正なものになるように各組合が努力をすることは必要だというふうに考えております。
#23
○佐藤三吾君 私は、この問題が恐らく各共済の短期の命取りになるんじゃないかというような気がしておるんですよ。ただ単にその分だけ掛金を引き上げていくという便法だけでは事が済まない。まさにこれは対症療法ですね。いま聞きますと、もう千分の百を超えておると。百を超えておるということは、思えばもうこれは大変なことなんですよね。私は、やっぱり上限を設けるべきだ、少なくとも千分の四十なら四十以上はしないという限度を設けるべきだという考えを持っておるんですけれども、そういう意味合いから見て、もっとここら辺に腰を入れた体制をつくっていかないと、これは早晩もうパンクだけじゃなくて、再建不能に陥るような状態になるんじゃないかと思うんです。
 そこで、いま三つほど提案したんですけれども、これは、その三つ提案した内容が、私は絶対にこれしかないと言っているんじゃない。何とかしてそこら辺を組合員にやっぱり認知をさせていくという、そして組合員自体がこの問題を自覚する、そのためにはやっぱり抽象一般的な注意喚起だけでは過去の経緯からいって実効が上がらない、こういう観点から言っておるわけですけれども、たとえば抽出して、いま言う問題のところについては、あなたはこういうあれが出ていますよ、実際どうですかというアンケートをとってみたり、いろいろな方法があると思うんですよ。そういうのが厳しくなってくればくるほど、今度は医者の方もいいかげんなことをしたらこれは大変だという気になるだろうし、問題はやっぱり医者の方に一番問題があるんだけれども、しかしそういうふうな医者をつくり出しておるのは逆を言えばわれわれの側にも問題があるわけです。そういうことがやすやすと通るというね。だから、相関関係に私はあると思うんです。この問題は。その私どもの方の対応というのが非常におくれておる。そう思うので、そこら辺はひとつぜひ真剣に検討してもらいたいと思うんですよ。同時に、その検討するためにも、私はやっぱり掛金の上限というものを、法律で決めよとは言いませんけれども、少なくとも指導の中ではきちっと決めて、そうしてそれに向かって全力を挙げて努力する。もしそれがオーバーするようなことになれば、国庫負担をふやしてその指導の責任をとる。こういった厳しさがあっていいんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
#24
○政府委員(宮尾盤君) 診療報酬のただいま御指摘になった問題については、確かに医療機関側にも問題があろうと思いますけれども、医療を受ける組合員の側といいますか、そちらにも問題があることは確かでございまして、結果的に、不正請求等があればそれは直ちに組合あるいは組合員に降りかかってくる問題でございますので、そういう意味で、組合も組合員もそういう点について十分関心を高めていかなければならないというのは御指摘のとおりだというふうに思います。
#25
○佐藤三吾君 具体的にはどうですか。
#26
○政府委員(宮尾盤君) 幾つかの組合につきまして、組合員に、請求があった診療報酬の内容等を通知をしてチェックをしてもらうというようなことも試みておる組合もあるわけでございます。まあそういうことが試みとして行われてきておりますので、そういう実態等を見ながら、それが有効であればさらにそういうことも広げていく必要があるというふうに思っております。
 それからもう一つは、掛金の限度額の問題でございますが、これは現に相当財政的に苦しい組合が出てまいっておりまして、そういうところは必然的に組合員の掛金率も高くなっていると、こういう状況にあります。ただ、現在これは御承知のように財源率が千分の百を超えておる共済組合につきましては、昭和五十一年度から地方公共団体の補助金を導入すると、こういう措置を講じて、組合員の負担が著しく高くならないように措置を講じてきております。したがって、千分の百ということになれば、組合員の掛金はその半分でございますが、それを限度として、それ以上の負担の軽減を図るためにいまのような措置を講じてきておるわけでございます。そういう意味におきまして私どもも組合の財政的な面での指導ももちろんしなければなりませんが、こういった措置も講じて、いまの御指摘の問題について対処をしておるということでございます。
#27
○佐藤三吾君 私は、たとえば領収書をきちっともらいなさいとか、それを出しなさいとか、そういう方法もあるでしょうし、それから、いま共済によっては実態を調査しておると、こういう共済の話があったんですけれども、それもちょっと、どこの共済か聞かしてもらいたいと思うんですがね。やっぱりここら辺をもっと強めていかないと、たとえば健保法が改正になって、これも国庫負担の連動はしないというところでもめたわけですね、掛金引き上げとともに。また共済に戻ってくると、そういうふうな考えを恐らくあなた持っておるんじゃないかと思うんだけれども、この共済の場合には国庫負担は連動するんですか。どうなんですか。
#28
○政府委員(宮尾盤君) 共済の場合には、国庫負担は入っておりません。
#29
○佐藤三吾君 そうすると、共済資金の中から出しておるわけですか、使用者負担は。どうなんです。
#30
○政府委員(宮尾盤君) ただいまの御質問は、千分の百を超えたものについての措置のことだと思いますが、これはそれぞれの地方公共団体の補助金という形で出しておるわけでございます。
#31
○佐藤三吾君 国から出しておるんですか。
#32
○政府委員(宮尾盤君) 国からではありません。それぞれの地方公共団体の一般財源から出しておるわけでございます。それについては交付税で措置をすると、こういうことにいたしております。
#33
○佐藤三吾君 だから、まあ結果的には自治体に全部しわ寄せをしていくわけでしょう。いわゆる交付税といってみたって、これは地方財源ですよね。だから、後ほど今度は年金の問題に入りますけれども、そこら辺に問題もあるんですが、いわゆる健保というものの改正が同時に地方自治体のまた負担増になる、こういう仕組みになっておるわけですからね。私はやっぱりそこら辺は、国がもっと責任を持つ体制というものをつくっていかなきゃいかぬのじゃないか。そうしなきゃ、地方自治体の場合にはこれはもう本当にたまったものじゃないと思いますよ。そこら辺を今後どうするのかを含めて、あなたに見解を求めておるわけですよ。
#34
○政府委員(宮尾盤君) 社会保険に対する国庫負担のあり方ということにつきましては、非常にこれ長い間の議論がいろいろあったわけでございまして、現在でもいろいろな角度からの論議があるわけでございますが、まあこれまでの議論といやしましては、一般的には、国庫負担につきましては、保険料だけでは社会的に要求される最低限度の生活を保障することができない場合とか、あるいは社会保険の範囲、被保険者の範囲が負担能力の低い者にまで及ぶ場合とか、その事故の性質上被保険者や事業主に費用を負担させることが無理である場合というような、そういう理由がある場合に限られるべきであって、社会保障制度全般及び社会保険制度全般にわたる緊急度に応じて決められるべきものだというような考え方に立っておるわけでございます。
 そういう観点からいたしまして、共済組合の短期給付につきましては、公務員を対象とした職域保険である、それから、緊急度から見ても公的負担の必要性が乏しいというような考え方から、これまで公的負担の措置というものは導入されていなかったわけでございます。ただ、現状におきまして財政的に非常に苦しい共済組合というものが現に生じてきておるということがありますし、また、健康保険法の改正に伴う共済の短期給付の改善措置というようなものが、今後非常に共済の短期財政に大きな影響を与えてきた場合に、さらに大きな影響を与えるようなことになった場合に、この問題についてどういうふうに考えていくかという幾つかの議論をすべき問題点というのは残っておることは確かでございます。
 ただ、現状から申し上げまして、現在の制度の考え方がそういう考え方に立っておることと、それから、千分の百を超えるような共済組合の状況というものが、比較的まだ全体から見ると数が少ない。それに対する財政的な措置ということにつきましては、もちろん地方団体の共通財源を食う形になりますが、地方団体の補助制度によりまして組合の財政措置に対応しておる、こういうようなことにいたしておるわけでございます。
 御指摘の基本的な問題というのは、今後さらにいろいろな角度から、財政的な問題等も含めて議論をしていかなければならない問題であるというふうに考えております。
#35
○佐藤三吾君 私は、自治体に、短期の場合には全部労使ともに負担をかける。言うなら国はもう全く財政的には責任を持たない、こういう仕組みになっている。それでこの指導というのは、指導といいながら運営その他全般にわたっての権限は国が持っている。あなたが担当部長のように、持っている。こういうところに無責任な対応になってきておるような感じがしてならぬのです。
 公務員労働者の場合には、八〇年春闘の賃金引き上げも、いままだ国会で自民党さんががんばって、お預けになっている。しかしいまは、もう御承知のとおりに、物価と賃金との関係からいって、ことしの二月から、新賃金になっても実質賃金はもう逆転しておるわけですね。そういう中で今度は社会的経費は上がってくる。減税は、調整減税はしない。こういう二重、三重の中に、そして今度はまた健保の値上げが降りかかってくる。こういうことの中で、しかもそれらを運営する――お金を出した者が直接運営するならいろいろな対応の措置があるでしょう。ところがこれは、運営権というのはほとんど国が握っておる。こういうところに問題があるわけで、それだけに私は、あなたの方がやっぱりもっと責任を感じなきゃいかぬ、この問題について。そうして責任ある指導をやっていかなきゃいかぬ。
 ところが、さっき言ったように、なぜ健保がふえてくるかというのは、医療費の問題もありましようけれども、やっぱりここも例外なく、薬づけの問題なり、検査づけの問題なり、不正請求の問題なり、たくさんあるんです。共通した問題を持っておるわけだから、そこら辺に対してもっと指導を厳しくしていく、徹底さしていく。こういう指導と相まって国がどう責任をとるかという施策がやっぱり必要だと思うんですよ。
 その点はひとつ、決して私は満足はしませんけれども、部長の答弁の中で努力をするということだから、ここは健保の法案の成立とあわせて、今後の指導については万遺漏のないように、きょうの委員会の議論というものを大事にしながらひとつぜひやっていただきたいということを一つ加えておきたいと思います。
 そこで、長期の問題に入りますが、本法の成立に伴って、各組合員の中で、一体年内に支給できるんだろうかと、こういう電話が頻々とかかってくるわけですけどね。たしか厚生年金の場合も同じだったと思うんですよ。そこで、与野党で協議をして、九月、臨時国会の開かれる前だったと思いますが、実質的に十一月から支給できるようにしようということで事務当局にゴーのサインを落としたとか落とさぬとか、何か私は新聞でちらっとそういうのを見たような感じがするんですけれども、うちの共済の場合には一体そこら辺はどういうふうに実態としてあるのか、まずそこを聞きたいと思います。
#36
○政府委員(宮尾盤君) 共済年金の一番早い支給時期は、この次は十二月でございます。私どもとしましては、この改正案の内容等につきましては、まあいつものことでございますが、こういうことを国会で御審議を願うという案を事前に関係のところに示しまして、法案が成立をしたならば、できるだけ速やかにその事務処理ができるように、所要の準備ができるものについては準備をしておくということを説明なり指示をいたしておるわけでございます。
 ただ、たくさん組合がございまして、それぞれの事務処理能力なり何なりがありますから、すべてきちっとこの法案が成立した暁には最大限の努力を払ってすべてが完全に十二月にできるのかどうか。まあこれは、そういうことについてはいまの段階ですべてがということには少し自信がないわけでございますけれども、今後、法案成立後にはできるだけ迅速な事務処理をして、十二月に支給可能なように最大限の努力をしろと、こういうことで通知なり指導をしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
#37
○佐藤三吾君 これから法案審議、採決ということになると思うんですけれども、やっぱり年金受給者の皆さんにとってみると、ボーナスはないし、まさに大変ですしね。それから、同時にまた、遺族の人にとってはなおさら大変ですし、ここら辺は、もしきょう本委員会で上がってあす本会議で上がるようなことになれば、そこら辺はきちっと年内に支給できるように全力を挙げてもらいたいということだけはひとつ注文しておきたいと思います。
 それから、年金財源の費用負担の割合について、これは毎年問題になるんですが、昨年一%上げましたですね、中金財源、国庫負担。これは昨年の十二月二十一日の、いわゆる六十歳に受給年齢を延ばした際に確認をして、同時にまた大臣答弁もいただいたわけですが、どうしてもやっぱり厚年であるとか、各種共済との間に差があるわけですね。これは、十五年間の間に厚年との格差をなくすことに努力をするということになっておるんですけれども、具体的にはどういう作業、考え方で進められておりますか。
#38
○政府委員(宮尾盤君) 公的負担のあり方の問題につきましては、いろいろな御意見があるわけでございますが、昨年も附帯決議の中で、「整合性に配意しつつ検討を続けること。」ということで御意見をちょうだいしておるわけでございます。ただ、いま厚生年金が百分の二十となっておるということに関連をいたしまして、厚年の数字まで持っていかなければならないというふうに必ずしも私ども考えておるわけではございませんので、ただそれぞれに違いがありますから、それが全体としてその整合性がとれているような財政負担になっているかどうか、この検討は私どもとしてもしなければならないというふうに存じておるわけでございます。
 その公的負担の割合というものをどういうふうにするかということについてはそれぞれ各年金制度の間に給付水準の差もあったり、あるいは加入者の負担能力等もあったり、いろいろいたしまして、そういうことからして、これまでのようにいろいろな経過をたどって負担割合というものが変わってきておるわけです。ただ、それがいまの状況が合理的であるかどうかということについてけ議論がございますし、さればといって、共済年余について百分の二十の公的負担にしなければならないということについてはまたいろいろな議論があるわけでございます。ですから、そういう点を、さらに社会保険制度全体の中で十分検討を尽くして、そして公的負担割合についてさらに改善を加えるべきものがあれば改善をしていくと、こういう方向で努力をしなければならないというふうに考えております。
 ですから、そういう意味で、今後さらに老齢化社会を迎えて年金財政の問題というものはそれぞれについて議論が出てまいりますので、そういう中でこの問題を総合的に今後検討をしてまいりたいというふうに思っておるわけでございます。
#39
○佐藤三吾君 あなたの答弁を聞いておると、「いろいろ」とか「それぞれ」とか、そうして二〇%を必ずしも考えてないとか、こういうことで、一体何がそこに、「いろいろ」とか「それぞれ」とかというのがあるのか。どうして素直に、共済の場合には今度一六%ですか、厚年は二〇%、それから農業ですか、一八%。その数字があるのに、「それぞれ」「いろいろ」ということで、「いろいろ」の中身を言ってくれなきゃわからぬわけだ。
 問題は、三十九年だったですか、これは厚年と同じようにしようということで共済を一五にしたんです。そのときに厚年が一五だったんですよ。ところが、共済が一五に追いついた途端に翌年に厚年は議員立法かなんかして二〇%にしたんですね。だから、それからまた差が五%ついたわけです。まあそれには、共済の場合には五十五歳給付、厚年は六十歳給付というのがある、これが一番そのときには言われたわけですね。今度は六十になったわけだから、六十になったときにはきちっとそれを合わせるというのが昨年私ども確認をしたし、それが附帯決議にもなっているわけだから、そこに「いろいろ」とか「それぞれ」とかあって、そうして何かあなたの言葉の中には必ずしも二〇%とは考えておりませんというような言い方になると、これは決議も何もあったものじゃない。そこら辺はひとつきちっと、どこに問題があるのか言ってください。これは後で大臣呼んで議論しますけれども。
#40
○政府委員(宮尾盤君) 昨年、年金の支給開始年齢を六十歳に上げることに関連をいたしまして、公的負担のあり方について御審議があり、また附帯決議をいただいておるわけでございますが、この附帯決議の御審議の際に私どもが答弁申し上げたのは、いま御質問の中にありましたように、共済組合についての公的負担は、昨年の措置を行う前は一五であり、それから私学、農林は一八であり、厚生年金は二〇である、こういうそれぞれの制度間に違いがある。これはそれなりに長い経緯をたどってこういう公的負担率が定められてきておるわけでございますが、これ自体について、もっと共済組合について公的負担を上げるべきであるという御意見もございました。それについて、その上げるということについては昨年一%の措置を行ったわけですが、それを直ちに将来の検討として厚生年金の二〇まで引き上げるということは御答弁申し上げておりませんし、私どもとしては今後とも各公的年金の公費負担というもののあり方がそれぞれの制度についてどういう形の数字になったならば全体としてバランスがとれるかということをさらに検討をしていきたい。そして、共済組合についての公的負担について上げるべきであるという結論が出れば上げていきたいと、こういう考え方で御答弁を申し上げておるつもりでございます。
 今後の検討について各種の問題点を詰めていかなければならないわけでございますが、それは大きく言いまして、たとえば成熟度というものは、今後、それぞれの年金の制度の中でどういう状況になっていくか、それから厚生年金と共済年金とにつきましては給付水準に差がありますが、そういう差というものをどういうふうに公的負担との関係で評価をしていくか。あるいは加入者の負担能力というものについて、いわゆる公務員グループと中小企業も加入しておる厚生年金のグループとの間でそういう面の評価をどういうふうにしていくのかというような観点を今後さらに煮詰めまして、そして厚生年金あるいは国民年金、共済年金、そういった各制度間の公的負担のバランスというものをどのようにするか。こういうことを詰めませんと、直ちに厚生年金の二〇%というところに引き上げるのだというふうな結論は出せないというふうに考えておるわけでございます。
 非常にこれは基本的な検討を要する問題でございますので、共済グループでつくっております研究会等でも今後いろいろと議論をしていかなければならない問題であります。そういうところでの検討状況も踏まえたりしながら、さらに今後総合的に検討を続けてまいりたいというのが私どもの考え方でございます。
#41
○佐藤三吾君 これは大臣のときでもいいんですが、ちょっとくどいようにありますけれども、一つ私は思うのは、公的負担ということで、これは交付税の中で措置をして、言うなら国庫負担というのはとってないわけですね、地共済の場合には。そこで、不交付団体との間に今度は不公平が生まれるという問題を私は前国会でやりましたですね。ところがそれは、いわゆる公的負担ということで、柴田さんが自治省の担当局長のときにずいぶん大蔵省とやり合って、結果的に、柴田さんのあの本を読むとこれはもう悲憤慷慨して書いてありますけれども、そこら辺のくだりまで議論をして、そうして、やむを得ぬのだ、地域経済の主体になっておるのだからと、こういうおたくの答弁だったですね。
 だとするなら、この問題について何もあなたの方がいろいろ言わぬで、公的負担の割合については、いわゆる自治体の労使間の中できちっと話をつけてくださいと、そういう態度に出てもよさそうなものだと私は思うんです。しかしあなたの方は、いやそれは困る、やっぱり各共済、厚年の整合性が必要だと、こう言っておる。それでは整合性ができておるのかというと、二〇、一八、一五、今度は上がって一六になると。ここの問題になってくると、今度は、あなたの方の言い分は、当初の主張から変わりましたね。それまでずっと言ってきたことは、給付開始年齢のことを一番言ってきた。一方は五十五歳、一方は六十歳と。それが一番大きな問題だという言い方でずっとやってきた。ところが、これが今度は去年の段階で六十になった。なったとすればその根拠はなくなったかと思うと、今度は給付の額の問題を言う。
 これは私は、やっぱり各共済の中の、独立性を認めておるわけだから、そこら辺の問題は、負担金も高くなれば、掛金も高くなるかわりに給付も上げようじゃないかという議論はあってしかるべきだと思うのであって、そこまであなたの方がくちばしを入れるなら、やっぱりもっと果たすべき国の責任の問題をきちっとしないと、これは納得できませんよ、当該組合員から見ると。そこのところは一つも果たしていない。もう何年これ検討していますか。三十九年に言って、四十年に厚生年金が二〇になって、これからずっと十四、五年この問題をやってきながら一向に解決されないで、ようやく昨年一六になった。そして、いまあなたの話を聞いておると、二〇%というふうには言っておりませんと。整合性ということは言っておるけれども。整合性とは一体何だと、こういうことでただしてみると、私はどうしてもあなたの言う理由がわからないわけですけれども。そこら辺はもっとすっきりさせないと、これは私は共済に対する不信が出てくると思うんですよ。不信が。
 やっぱり組合員から見ると掛金は半分おれたちは出しておるんだ。おれたちの共済だ。その共済の問題で、自分たちが何もできないという仕組みになっている、言うならば。やろうと思えば全部国が、あなた方がしゃしゃり出てきて、それはだめだ、これはだめだと、こう言う仕組み。それではあなたの方でそれだけの責任を持ってくれるのかといえば、そこら辺についてはなかなか、整合性がどうのこうのと言っておって責任持てない。こういう状態に置くこと自体に、私は、ある面では無責任運営も生まれてくるような感じがする。だから、ここら辺は、まあ大臣ともこの問題やりますけれども、ひとつぜひ本気になってやると。そのために、いまあなたがいろいろ言っていますけれども、まだわかりませんが、どこに問題があるのか、きちっとやっぱり組合員に知らせる、私どもにも知らしてもらって、その上でひとつ議論できるようにしていただきたいということをお願いしておきたいと思うんです。よろしいですか。
#42
○政府委員(宮尾盤君) 共済年金制度というのは、これは地方公務員だけでなくて、幾つかの共済組合制度共通の仕組みとしてできておる点は御承知のとおりだと思います。
 それで、公的負担をどの程度入れるかということもありますが、少なくとも公的負担を除いたものについては、使用者と組合員が折半で掛金を掛けて年金を受給をすると、こういう一種の保険制度に乗っかっておるものでございます。しかも、そういう仕組みというものも、任意の保険でなくて強制保険の制度としてつくっておるということから、これは法律でそういう制度を決めるという仕組みをとっており、国が法律改正については責任を持って国会の御審議等を受けていくと、こういうことになっておることはもう佐藤委員十分御承知の点だというふうに思います。
 したがいまして、もちろん、たとえば公的負担というものを制度的にどうするかということについては、国共済、地共済その他の共済組合を通じて共通の問題でございますから、そういう共済制度のもとにおける公的負担のあり方というものを、他のたとえば厚生年金保険制度とか国民年金の制度とかいうようなものとの間においてどういうふうな整合性を図ってより適合した形に持っていくかということが、私どもも今後とも十分一生懸命検討しなければならない問題だというふうに考えております。その点はるる、いろいろ申し上げましたように、非常に基本的な問題を各方面から詰めて、もっと時間をかけた検討が必要でございますので、そういう意味で私どもとしてもそういう検討の努力をしていくということで御理解を賜りたいというふうに思います。
#43
○佐藤三吾君 時間をかけてと言うけれども、時間はかけておりますよ。もう十五、六年かけておるんだからね。それはやっぱりいいかげんにきちっとさせぬといかぬと思いますよ。
 そういう意味で、昨年の十二月の附帯決議のときには、きちっとさせようじゃないかと。確かに附帯決議は各党一致という前提ですから、したがってああいう表現になりましたけどね。私とのここの大臣とのやりとりの中では、これはやっぱり重大な問題だと、だからそこら辺については検討さしてください、まあ大臣になりたてなので勉強さしてくださいと。勉強さしてくださいと言ったまま彼はもうおらなくなってしまったわけだ、自治大臣は。だから、私は大臣の答弁というのはもう本当に――そう言うと悪いけれどもね、自分の任期中に勉強さしてくださいと言ったやつは、結論をきちんと出しておいていくならいいけれどもね、途中でおらなくなってしまう、この繰り返しだから、そういう点はないのかと言ったら、いや、もうそんなことはありません、早急に結論出すように勉強したいと、こういうことを言って終わっておるわけですね。ところが、いままたあなたは、時間をかけて検討さしてくださいと。こういうことでは附帯決議の意思も生かされてこないし、委員会の議論というものも尊重されてこないし、そこら辺は、また後でやりますけれども、そういうその場逃れの議論というのだけはもうお互いにしないで、言ったことには責任を持つ、こういう議論をひとつぜひお願いしておきたいと思います。
 それだけです。
#44
○委員長(亀長友義君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午後零時一分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時五分開会
#45
○委員長(亀長友義君) ただいまから地方行政委員会を再開いたします。
 地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 休憩前に引き続き、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#46
○和泉照雄君 自治大臣が御進講のために欠席をしておられますので、そっちの分の質疑は後からして、この法案の内容について、若干質問をいたしたいと思います。
 厚生年金や恩給、旧共済等は、遺族給付の改善については、すでに寡婦加算は二倍から二・五倍の大幅の増額が行われておりますけれども、今回の本法の改正案にはこの寡婦加算というものが盛り込んでないようでありますけれども、その理由についてはどういうようなことなんでしょうか。
#47
○政府委員(宮尾盤君) 今回の共済年金制度の改正におきまして、厚生年金保険制度におきます寡婦加算の大幅の引き上げの措置を今回見送ったわけでございますが、その理由といたしましては、一つは、寡婦についてのみ大幅な加算を行うことにつきましては、共済年金制度における遺族年金の基本的なあり方との関係におきまして検討する必要があるということが第一点。
 それから第二点目といたしましては、厚生年金保険制度におきます寡婦加算の額の引き上げにつきましては、今回の厚生年金の改正案におきましては、寡婦加算を受ける者が同時に他の制度の退職年金等の支給を受ける場合には、寡婦加算の額の支給を停止することとする給付調整の措置と、それから四十歳未満の子供のない寡婦につきましては、原則として遺族年金の受給権を発生させないと、こういう措置が一体としてその法案の中身となっておりましたことから、共済年金制度におきましては、こういうような措置をとることにつきましてはいろいろ検討すべき問題があるということで、今後の共済年金制度における遺族年金のあり方の関係の中でさらに検討をする必要があると考えたことが第二の理由でございます。
 それから第三は、地方公務員共済組合審議会におきましても、「遺族年金に関する寡婦加算及び妻に係る遺族の要件等の取扱いについては、慎重に検討して成案を得るようにされたい。」という答申がなされたわけでございます。
 このような理由を総合的に勘案をいたしまして、今回はこの改正措置を見送ったわけでございます。
    ―――――――――――――
#48
○委員長(亀長友義君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、神谷信之助君が委員を辞任され、その補欠として佐藤昭夫君が選任されました。
#49
○和泉照雄君 御承知のとおり、地方公務員共済はやはり厚生年金の改定を待っていままでやってきておるわけで、この寡婦加算も昭和五十一年から確かに導入されておるわけでございますので、そういうことからすると、当然やはり導入をすべきであったと思うのですが、そこらあたりはどうなんですか。
#50
○政府委員(宮尾盤君) 寡婦加算制度が共済年金制度の中にも導入をされておるわけですが、国会に提出をされました法案の段階におきましては、寡婦加算の引き上げだけでなくて、いわゆる給付調整、あるいは四十歳未満の子なし若妻と言われる子供さんのない寡婦の方々、この人たちに対する支給停止というようなものが一体となっておりましたので、共済年金は、単に厚生年金にかわる年金制度であるという性格だけでなくて、公務員制度の一環としての位置づけもあるわけでございます。
 そういう観点から、そのような調整措置等を今めた寡婦加算の引き上げということをすることが、共済年金制度全体の考え方にうまく適合するかどうか、こういった点を慎重に検討しなければならない、こういうようなことが私どもといたしましては、議論をいたしまして、審議会の答申もあり、各共済制度を通じましてそれをさらに今後検討するということで、今回の改正措置は見送ったわけでございます。
#51
○和泉照雄君 確かに、昭和五十一年に寡婦加算制度を取り入れたときには、寡婦加算の額については被用者年金間にふつり合いが生じないように、統一的に措置されてきたわけでございますけれども、そういう観点からしますと、やはり共済だけ寡婦加算を増額しないということになるとふつり合いが生じてくるわけでございますから、当然これはやらなけりゃならないと思うんですが、いかがですか。
#52
○政府委員(宮尾盤君) もちろん御指摘のような状態になっておりますので、私どもとしては早急にこの問題を共済年金グループで検討をいたしまして、そして速やかに成案を得て適切な措置をしていきたいというふうに考えておるわけでございます。
#53
○和泉照雄君 それならば、引き上げるということにすると、やはり五十五年の六月に遡及してやるというお考えがあるかどうか、その点を一点お答え願いたいと思います。
#54
○政府委員(宮尾盤君) 今後の検討の事項といやしましては、そういう点も含めてどうするかということを関係各省と早急に煮詰めてまいりたいと思います。
#55
○和泉照雄君 厚生年金改正では、子なし若妻という立場の方々に遺族年金の失権ということ、これを取りやめたということは当然のことでありますので、今回言われておることは、厚生年金の方がワンセットだったが、公務員一地方公務員の共済の方はそういうわけにいかないというようなお話もあるやに聞いておりますけれども、やはり一方の方で失権したわけでございますから、これは早急に寡婦加算というやつは復活をしていただきたい、このことを強く要請をしておきます。
 そして、厚生省の方にちょっとお尋ねをいたしますが、社会保障制度審議会は、答申で、厚生年金の改正案については、遺族年金の改善は本来給付率の引き上げによって対処すべきであり、今回のように寡婦加算の大幅な増額をするというのなら給付率を六割にすることができたはずであると、このように反対意見を述べておるようでございますが、これについてはどのようにお考えであるかお答え願いたいと思います。
#56
○説明員(佐々木喜之君) 今回の厚生年金保険法の改正におきまして、遺族年金の改善が課題とされていたわけでございまして、この方法といたしまして、ただいまお尋ねのような支給率の引き上げという形で実施するか、それとも従来のように加算という形で対処すべきかということにつきましていろいろ検討を重ねたわけでございますが、この年金額の低い方に対しまして、定額で加算をいたす方がより手厚い処遇改善ができるのではないかという点が一つでございます。
 それからもう一つは、遺族年金の受給者は圧倒的に御婦人の方でございますので、私どもは、遺族年金の改善は婦人の年金のあり方というふうに関連をして考えておりまして、これについては、御承知のように、国民年金におきますところのサラリーマン家庭の奥さんの任意加入の問題、こういうものとの関連もございますので、今回は寡婦加算の大幅引き上げというかっこうで遺族年金の改正をいたしましたと、こういうことでございます。ただいまお尋ねの、社会保障制度審議会におきましてはおっしゃったような御意見があったわけでございますが、私どもといたしましては、いま申し上げましたような理由で、寡婦加算の改善という方法をとることがより適切であるというふうに考えたわけでございます。
#57
○和泉照雄君 では次は、定額部分の改正についてお尋ねをいたしますが、月額千六百五十円を今回は二千五十円に引き上げるということになっているようでございます。ところで、全国消費者物価指数は、五十四年度の場合は四・八%か四・九%、このようになっているはずでございます。これを昨年のスライド額に掛けますと、二千八十七円から二千八十九円になるはずでございます。したがって、今回の月額二千九十円に定額部分を改正をするのが当然かと思いますが、これをどうして二千五十円に据え置いたのか。
 遺族年金の最低保障領を計算するときには二千九十円を使っているわけでございますが、この点はいかがか。厚生省、お答え願いたいと思います。
#58
○説明員(佐々木喜之君) 厚生年金の給付におきましては、共済の年金と異なりまして、給付の算定方式といたしまして、定額部分と報酬比例部分というものから構成するということを基本にいたしておるわけでございますが、この両部分の比率につきましては、従来からいろいろ議論がございまして、おおむね五〇対五〇の比率が適当である、こういうような考え方があるわけでございます。いままでの比率は、若干定額部分の方が高くなっておったというようなこともございまして、今回、この年金水準の設定におきましては、五〇対五〇の比率にほぼ近い比率を維持するということで二千五十円という単価を設定をいたしたわけでございます。
 それから、お尋ねの最低保障額との関係でございますが、最低保障額につきましては、従来の考え方からまいりますと、いままでの最低保障額の物価スライドということ以下になるというような問題もございますので、これにつきましては従来の実績を尊重いたしまして、四万一千八百円という水準にいたした、こういうことでございます。
#59
○和泉照雄君 なぜスライド分の四・八か九を掛けなかったのか、そこのところをいま一遍お答え願いたいと思います。
#60
○説明員(佐々木喜之君) これは、厚生年金の給付水準の設定のやり方自体にかかわる問題でございまして、厚生年金の給付におきましては、少なくとも五年に一回行われます財政再計算のときにそれ以前の諸情勢を勘案いたしまして給付水準を設定をする、その後は物価スライドをする、こういうようなやり方で従来改善をしてきているわけでございます。今回の厚生年金の改正はこの財政再計算に伴うものでございまして、従来やっておりました物価スライドということは踏まえつつも、一応それと離れまして新しく年金水準を設定する、こういう考え方で水準を決めておるわけでございます。そういうことから、先ほど申し上げましたような新しい年金額の水準を設定するに際しまして、五〇対五〇の比率を重視をいたしまして定額部分の単価を設定をした、かようなことになるわけでございます。
#61
○和泉照雄君 次は、退職年金の最低保障額についての問題をお尋ねいたしますが、従来から当委員会において最低保障額はもっと引き上げるべきであるという附帯決議が再三ついたことは御承知のとおりでございますが、今回の改正案を見ますと、退職年金の最低保障額、これは六十八万四千円ときわめて低い状態でございます。月額に直しますと極端に低いということがおのずからわかると思います。
 そこで、生活保護の点から見ますと、生活保護の一級地の標準的な夫婦の場合では、九十一万九千円になるわけでございます。そこで、生活できる年金という立場からすると、少なくとも生活保護の九十一万九千円ぐらいの標準にはアップする必要があるんじゃないか、こういうふうに思うんですが、御見解を承りたいと思います。
#62
○説明員(佐々木喜之君) 厚生年金におきましては、老齢給付については最低保障額の定めがございませんで、この点、共済年金と形を異にしておりますので――ただいまのお尋ねは厚生年金についてのお尋ねでございましょうか。金額は、共済年金の金額をお尋ねのように承りましたわけでございますが。
#63
○政府委員(宮尾盤君) 生活保護は、申すまでもなく生活に困窮をいたしておりますすべての国民に対しまして、国の責任におきまして公的扶助として行われるという性格を持っているものでございますが、公務員の共済制度は、公務員の勤務の特殊性等を考慮をいたしまして、公務員の相互救済を通じて公務員及びその家族の安定と福祉の向上を図るということを目的にいたしているものでございまして、おのずからそこに性格の相違といいますか、それがあるわけでございます。したがいまして、生活保護と共済年金制度との間にそういう意味では直接的な関連はないわけでございますので、それぞれの目的あるいは対象というものを異にしている以上、両者の水準に差があるということは、これ、やむを得ない措置であるというふうに考えております。
 ただ、最低保障額につきましては、これまでもできるだけ引き上げるように努力をしてまいりましたが、今後とも、他の公的年金制度の引き上げ状況等も勘案しながら、できるだけ引き上げるように努力をしてまいりたいと思っておるわけでございます。
#64
○和泉照雄君 やはり附帯決議も再三あることですし、それから、食べていける年金という性格からしますと、制度は違っても、やはりそういう精神を通わすということからは早急に引き上げるべきじゃないかと、私はこのように思います。
 次は、厚生年金の加給年金額の問題で、関連して、共済の場合の取り組みについて御質問を申し上げます。
 厚生年金では、加給年金額を二倍から五倍に引き上げておるようでございますが、もともと共済年金では加給年金という考え方はないわけでございますけれども、最低保障額を算出する場合には加給年金額相当部分を加えることにしているようであります。しかし今回の場合には、厚生年金での加給年金の増額がこの場合反映されていないのは事実でございます。従来の計算でいけば、たとえば退職年金の最低保障額は六十八万四千円ではなくて、八十一万となるはずでありますけれども、これはどうしてこのようになったのか、お答え願いたいと思います。
#65
○政府委員(宮尾盤君) 御指摘のように、今回、厚生年金における加給年金の増額措置に見合う改正を共済制度ではいたしておりません。共済制度におきまして、加給年金との均衡を考慮して給付額を定めておるものといたしましては、退職年金の最低保障額の算定の基礎に加給年金額をいたしておりますし、それから遺族年金につきまして扶養加給という制度を設けておるわけでございます。
 それで、今回なぜ共済制度におきましてはこれを見送ったかということでございますけれども、一つには、今回の厚生年金保険法の改正におきます加給年金額の大幅な改善、引き上げということと、給付調整の措置につきましては、厚生年金の考え方は、夫婦世帯の年金水準を重視する一方で、単身世帯と夫婦世帯との間に年金水準の分化を図るということを考えて行ったというふうに聞いておりまして、そういう考え方を直ちに共済年金制度に組み込むことにつきましては、いろいろ議論をすべき問題が多いということが一つございます。
 それから第二に、共済年金制度におきましては、先ほど申し上げましたように、遺族年金の場合には加給年金の制度が導入されておるわけですがそれ以外には導入されていないということがありまして、まだ加給年金制度の導入の可否とか給付算定方式の見直しというような問題は、共済年金制度の基本的な問題を詰めていかなければならないということで、ある程度期間をかけて検討をする必要があるわけでございます。したがいまして、制度全体にわたる加給年金問題の検討をしないで最低保障額の基礎となる加給年金の額とかあるいは遺族年金の扶養加給のみを引き上げるということについては、まだ残された問題を検討しなければならないということが第二の理由であります。
 第三は、厚生年金の加給年金額の引き上げの幅が非常に大きかったということがありまして、退職年金等の最低保障額の考え方を従来のような考え方でいっていいのかどうかということにつきましても検討をする必要がありまして、その観点から、検討が詰められるまでの暫定的な措置として、加給年金額を従前どおり据え置いて計算をする、こういうことにいたしたわけでございます。もちろんこの問題は今後詰めていかなければならない課題でありますので、関係省庁とも、公務員の共済年金制度のたてまえを踏まえながら、十分検討してまいりたいと考えておるわけでございます。
#66
○和泉照雄君 次は、先ほども質問があったわけでございますけれども、この共済の改正法が国会を通過した後、支給月というのは十二月になるわけでございますが、厚生年金の場合は十一月が支給月で、国会の審議中に、いろいろ新聞の報ずるところでも、事務的に詰めをやって十一月に間に合わせるようにというようなことが報じられておるようでございます。これはベースァップにおこたえしようという、そういう善意な解釈からすれば是認せざるを得ないと思いますけれども、十一月になりましたら手っ取り早く、アップ分が全部加算されたやつで厚生年金の場合は被保険者に全部来ておるわけですよ。先ほどのあなたの御答弁を聞いておりますと、一律にはなかなかいかないような御答弁がありましたけれども、十二月支給ということになると、厚生年金と同じような――まあ共済年金というのは六つか七つあるので、足並みをそろえるのはなかなかというようなこともあるかと思いますけれども、やはり、事務的に精力的に詰めてベースアップをしてあげるようなそういう気持ちから、特に通年方式の人たちは低い年金をもらっておるわけですから、そういうことを考えると、一律に十二月からおこたえするという前向きの答弁をぜひやっていただきたいと思います。
#67
○政府委員(宮尾盤君) 私どもといたしましても、法案が国会を通過いたしましたならば、できるだけ早急に事務手続を済ませて年内支給に間に合うように最大限の努力をしたいというふうに考えておるわけでございます。これまでも、関係の共済組合に対しましては、改正法案の内容とかあるいは現時点までの審議経過等を折に触れて通知をいたしまして、法案が成立した場合には早急にその事務手続が進められるような適切な措置を講じておくように指導をいたしております。したがいまして、そういうことで大部分私どもは御趣旨にかなうような方向にいけるだろうというふうに考えております。ただ、共済組合というのは、組合数にいたしまして百三、四十の組合があるわけでございます。そういう中ですべてそういう事務処理が完全にいまの段階で見込みがあるのかという点については、先ほど申し上げましたように、一、二のところでそういう状況には必ずしもないというところが見受けられるようでございますが、そういうところについても、私どもはできるだけ事務手続を迅速に進めて御趣旨にかなうように指導をしていきたいという考え方でおるわけでございます。
#68
○和泉照雄君 では、ひとつがんばって、十二月支給を一律にやっていただきたいことを特に要請をしておきます。
 次は、大蔵省にお尋ねをいたしますが、十月の六日の日経に、もう御承知のとおり、こんなに大きく「年金課税強化へ 「老齢」控除額下げ 中期答申盛り込み 「遺族」も課税対象」というようなショッキングな見出しで記事が載っておるわけでございますけれども、最近出た中期税制答申を見てみますと、遺族年金の課税ということについては該当事項がないようでありますけれども、新聞記事のとおり事実であるとすれば、これは社会的にあるいは経済的に弱い立場の方々をいじめる大変けしからぬ行政じゃないかと、このように思うんですが、ここらあたりはどうなんですか。
#69
○説明員(内海孚君) お答え申し上げます。
 そのお示しの新聞記事については、内容的にも私ども関知しておりません。したがって、コメントは差し控えさせていただきたいと思いますが、税制調査会におきましては、公的老齢年金について問題を提起いたしまして、この高齢化社会を迎えたときの公的老齢年金の課税のあり方について今後検討課題とすべきであるということでございますけれども、これは直接には現在非課税とされている遺族年金のことは触れておりませんし、私どもも現在、遺族年金についてどうこうするというような具体的なイメージなりアイデアなりを時っているものでは全くございません。
#70
○和泉照雄君 次にお尋ねをしたいことは、被扶養者への認定の際の年収七十万という基準のことでございます。
 これは昭和四十九年四月に改定されたものでございますが、これ以来狂乱物価も経験をして、物価が三〇%から四〇%上昇しているのは御承知のとおりでございます。再三にわたる附帯決議や当委員会での指摘にもかかわらずなぜこの改正を考えようとしないのか。その辺の事情をお答え願いたいと思います。
#71
○説明員(内海孚君) お答え申し上げます。
 ただいまお示しの七十万という数字は、七つのものから成っております。一つは、二十万円という勤労性の所得があった場合に、仮に所得があっても配偶者控除とか扶養控除が受けられるという措置でございます。七十万というのはそれに五十万を加えたものでございまして、この五十万はいわゆる勤労所得に伴う五十万の控除でございます。この二十万という問題は、実は税の公平の立場から検討を要する問題でございまして、本来、所得があれば配偶者控除は受けられないわけですけれども、この辺までは若干の所得があっても配偶者控除を排除するというまでには考えなくていいんじゃないかということで線を引いているわけでございます。これが上がってまいりますと、今度は、いろんな事情でパートとか内職とかで働こうと思っても働けない人たちのバランスから言って崩すことになります。そういう観点から、ただいまの問題につきましては、引き上げといいましてもなかなか公平の立場からはむずかしい問題があるということだけを御理解いただきたいなというふうに思うわけでございます。
#72
○政府委員(宮尾盤君) 共済年金の取り扱いの問題にも絡んでおりますので、私の方からも御答弁を申し上げたいと思います。
 被扶養者の認定に当たっての所得の額の取り扱いにつきましては、これは政令で給与法及び所得税法における扶養親族等の取り扱いを参酌をして、これらの制度との取り扱いと均衡をとって自治大臣が定めると、こういう仕組みにいたしておるものでございまして、このような取り扱いは国家公務員の共済制度等におきましても全く同様の取り扱いになっておるわけでございます。
 かねがね、この年収七十万ということについては、もっと引き上げるべきではないかと、こういう御意見があることは私どもも十分承っておりますし、それが四十九年以来据え置かれているということから、引き上げの御意見というものがあることは承知をしておるわけでございますが、やはり所得税法なり給与法というような、はっきりとしたといいますか、そういうものの取り扱いと均衡をとっていくということがどうしても必要だということから、所得税法なり給与法での取り扱いが今後どうなるか、そういうことも十分見きわめながら、他の社会保険制度との関連等も考慮して考えていかなければならないと、こういうふうに考えておりまして、地方共済制度独自でこの金額を動かすということは大変むずかしい問題であるというふうに考えておるわけでございます。
#73
○和泉照雄君 退職金の最低保障額が六十八万四千円に今度なるわけでございますが、そうすると、七十万というと、ちょっとその上の階級の方々が全部そういうことになるわけでございまして、たとえば、そういうような退職金をもらっておる親御さんを子供さんが養う場合、大体扶養手当がもらえない、扶養控除がなされない。親御さんが病気になった場合は共済の短期給付が受けられない。親御さんはどういうことになるかというと、国民健康保険の方に入らなければならないんですよ。その金を出さなけりゃならないと、こういうようなことで、大変な不利益を受けるわけでございます。
 そこで、いろいろお話を聞いておりますと、基準を変えることができない障害というのは、国家公務員の扶養手当の支出基準や、あるいは所得税法上の控除対象配偶者等の収入基準と連動しているからだというようなことであるようでございますけれども、どうも元凶は大蔵省の方の所得税の方であるようでございますけれども、再度お聞きしますけれども、この所得税法上の控除対象配偶者の収入基準の七十万というのを引き上げるおつもりはないのか。いまいろいろ申し上げました問題点を含んでおることを御承知と思いますけれども、そういうことも勘案してお答え願いたいと思います。
#74
○説明員(内海孚君) お答え申し上げます。
 先ほども申し上げましたように、所得税というのはやはりある程度きっちりとした公平を維持するということが基本原則になるわけでございまして、基本的な考え方といたしましては、所得のある方が配偶者控除なり扶養者控除を受けるというのは、税のたてまえからいってはなかなかむずかしい問題を含んでおるわけでございます。しかし、一般の勤労性所得の場合には二十万、給与所得の場合には七十万という線を引きまして、そこまでであればまあ何とかということで線を引いてつくってあるわけでございますけれども、これをさらに上げるというと、やはり先ほど申し上げましたように、やろうと思ってもパートや何かで働けないという人たちとの間のバランスというようなことを考えると、なかなかむずかしい問題を含んでいるというふうに考えております。
#75
○和泉照雄君 あとは大臣に。
#76
○佐藤昭夫君 共済制度の基本的仕組みに関する問題は後の大臣質問の段階で伺うこととしまして、最初、貸付金運用の問題で若干伺いたいと思います。
 まず、現在の住宅貸し付けの限度額の現状はどうなっているのか。その根拠はどうなっているのか。御説明を願いたいと思います。
#77
○政府委員(宮尾盤君) 組合員に対します住宅貸付金の限度額の取り扱いの問題でございますが、組合員の貸付申し込み時点におきまして退職したと仮定をした場合における退職手当の額と退職年金の四年分の額との合算額の範囲ということで一応定めておるわけでございます。原則はそういうことになっておりますが、ただ、住宅貸付資金の原資は、いわゆる長期経理資産からの貸付原資によっておりますので、長期経理の資産の構成割合の特例の承認に当たりましては、現在、大都市圏の地域とそれから北海道につきましては一人九百万円、その他の地域については八百万円を最高限度として承認をすると、こういうことにいたしております。
#78
○佐藤昭夫君 甲地九百万円、乙地八百万円という大きく二つのランクに分けているのだということでありますけれども、たとえば最近新聞で報道されておりますように、公営住宅についても四千万円住宅がいよいよ売り出されるという事態になってきているということで、この限度額自体について引き上げの方向を検討すべき段階じゃないかというふうに思いますが、その点についてどうですか。
#79
○政府委員(宮尾盤君) 住宅を取得する場合のいろいろな現在の取得価額の状況等は御指摘のとおりでありますが、そこで私ども、住宅資金を貸し付けるということにつきましては、資金が許せば、なるべく必要に応じてできるだけの額を貸し付けをする、こういうことにしていくことが望ましいということは当然であるというふうに思います。
 ただ、なぜこういう住宅資金について個別の貸付額にそういう制限を設けておるかということでございますが、この原資になっておりますのは、共済組合が持っております年金の掛金等のいわゆる長期経理資産でありまして、それにつきましては将来の給付に充てていかなければなりませんから、安全かつ有利な方法で運用をするということが基本になっております。それと同時に、そういう運用をする場合に、住宅資金だけに回っているのではなくて、たとえば地方公共団体が一時借り入れをする場合の貸し付けに回したり、あるいは資金運用部に対する貸し付けなどにも運用するというようにいたしておるために、住宅資金として回せる分についてはおのずから限度がある。その限度を、原則は百分の二十五ということにしておりますが、さらに、それを住宅資金になるべく回すことがいいではないかと、こういうことから、いろいろ内容等から見て判断いたしまして、現在は長期経理資金の百分の五十六までそちらに回せると、こういう特例措置を設けておるわけでございます。
 そこで、そうしますと長期経理資金の百分の五十六というのが資金総量の限度になりますが、他方で住宅資金を借りたいという方が非常に多いわけでございますから、個々の住宅資金に見合って相当額を貸せるのか、それとも希望者になるべく多く行き渡りながらかつできるだけ貸せるのか、そこの判断の問題になります。私どもとしては、やはり資金を求めておる方も非常に多いわけですから、そこで、一人当たりの貸付限度額については、これまでも少しずつ引き上げてきておりますけれども、先ほど申し上げたように、甲地で九百万という限度を設けておるわけです。できるだけ私どもも共済経理の内容等を十分検討をしたり、あるいは住宅金融公庫の貸付状況等も勘案をしながら、今後も可能であればさらにそれについてけ引き上げる方向で努力はしてまいりたいと考えております。
#80
○佐藤昭夫君 いまの御答弁で、五六%まで運用上のそういう弾力性を持たしておるんだというお話ですけれども、私、ちょっと東京都の共済組合、市町村共済組合、そこの実情なんかをいろいろ調べてみたわけですけれども、九百万円の最高限度額が借りられる年齢というのはおおよそ勤続年数が十五年以上、年齢にしますと三十六、七歳、ここらにこないと最高限度額が借りられないと、そういう状況でありますし、一方、五十四年度の東京における住宅貸付金資金のうち、貸し付けたのは三八%になっているということは、本当は住宅貸付の一般的希望はもうわんさとあるわけだけれども、ところがこの限度額が低い。さっき言いました四千万円住宅なんかも売り出されてくる、こういう状況のもとで、その程度では、言うなら間に合わぬといったようなことなんかも要素になってそういう実情が生まれているんじゃないかというふうに思うわけです。
 そうした点で、いまの御答弁では、可能な限り引き上げ得るものならば引き上げると、限度額を引き上げるという方向で検討はしてみたいと。まあ可能な限りというあれがついておりましたけれども。ぜひよく実情を調査をなさって、果たして実態に見合った今日の限度額かどうかという点についてひとつ見直しをやってもらいたいというふうに重ねて求めるものですが、どうですか。
#81
○政府委員(宮尾盤君) 住宅を取得する場合にどれだけの資金を用意しなければならないかというのは、その都市、その所在地域によっても異なるわけでございまして、確かに東京とか大阪とかいうような大都市周辺におきましては住宅取得のための資金というものは非常に大変な額になるという状況にあると思います。私どもも、そういうところでの共済組合が持っております住宅資金の貸付限度額というのは十分ではないではないかということはよくわかりますが、地方都市なんかの場合には、比較的これは有効に働いておるものだというふうにも思うわけです。ただ、東京とか大都市ではどうも低いと、こういう御意見はまさにそのとおりだと思います。
 そこで、先ほど申し上げましたように、住宅資金の金の出どころというのは、長期資金が積み立てられておる長期経理資金でございます。そして大ぜいの希望者もあるわけですから、その希望する人たちの数とそれからその限度額というものとが全体の用意できる資金量にどういうふうに見合っていくのかと、そこを十分見定めていかなければならないというふうに考えております。基本的には、先ほど申し上げましたように、資金量が準備できるその範囲内で可能であれば、できるだけ限度額を今後も引き上げる努力はしていきたいというふうに思っておるわけでございます。
#82
○佐藤昭夫君 同様の角度の問題ですけれども、七月一日に国土庁が基準地価調査結果というのを発表して、それ、新聞にも報道されていますけれども、たとえば東京と佐賀、ここを比較しますと、大体十二倍の地価の開きがあるということで、東京を初めとするそういう大都市圏の地価の高騰状況というのはすさまじいものがあるわけであります。そうした点で、先ほどの五六%の範囲内、そこを限度にした運用の問題というのももちろんありますけれども、基本的に、組合員の貸付金に対する限度額が実情に沿っているかどうかという、ここの点の問題というのももう一つ重要な点でありますから、そうした点でぜひ検討をしていただくよう重ねてお願いをしておきたいと思います。
 あと四分ほどありますので、次の問題へ移りたいと思います。
 先ほど来の議論の中にもありましたけれども、今回の提案を見ますと、先ほどの厚生年金法改正、ここで行われました加給年金額の増額並びに遺族年金の寡婦加算の増額、こういう問題については今回もまた見送られたという形になっておるわけですけれども、この問題について、今後どういう方向でこの共済制度の改善に向けて当局としては努力をやっていくのか、その点をお聞きしたいと思います。
#83
○政府委員(宮尾盤君) 寡婦加算の引き上げを見送りました理由は、今国会に提出をされました厚生年金保険法案において、子なし若妻の取り扱いあるいは支給調整、こういったものと一体として法案が提出をされておりましたので、私どもとしては、そこの問題をさらに検討をしなければならない。さらに、非常に大幅な引き上げでございますから、そういうものについて共済年金制度の中でどう取り組んでいくかということを検討しなければならないということで見送ったわけでございます。
 今回、厚生年金保険法案が修正可決をされまして施行されておると、こういう状況になっておりますので、私どもが従来法案について検討してきた状況とは変わっておるわけでございます。そういう点も十分踏まえて、これは各共済制度共通にそういう措置をいたしておりますので、今後関係省庁と、可決されましたその厚生年金保険法の制度改正の状況を十分踏まえて早急に結論を出していきたい。どういう内容でという点については、まだそこまでの煮詰めにはなっておりませんけれども、十分検討をして対処してまいりたいと考えておるわけでございます。
#84
○佐藤昭夫君 一点だけ最後にお尋ねをしておきますけれども、そういう改善の検討方向、いつ結論を出すというプログラムで検討をやっているんですか。
#85
○政府委員(宮尾盤君) 厚生年金保険法が成立をいたしましてまだ間もない時期でございますので、まだ関係省庁と十分協議をする時間的な余裕がないわけでございますが、できるだけ早く検討をいたしまして、成案が得られれば所要の手続を経てできるだけ早い機会に私どもとしての共済年金制度の改正案を準備をしてまいりたいと考えておるわけでございます。
#86
○佐藤昭夫君 時間ですからここで区切っておきます。
#87
○伊藤郁男君 最初に、基本的な考え方をお聞きをしておきたいと思うわけですが、厚生年金制度とあわせて何ゆえに地方公務員共済年金制度が改正されるのか、その基本的な考え方をまずお聞かせ願いたいと思います。どうしてあわせてやるのか。
#88
○政府委員(宮尾盤君) 地方公務員の共済年金制度は、公務員制度の一環でありますとともに、社会保障制度であります公的年金制度としての性格も持っておるわけでございます。そして、そういう意味では、社会保障制度である公的年金制度としての性格を持っておるという意味では、実質的には厚生年金保険に代行するものであると、こういうふうに位置づけられるわけでございますので、改正に当たりましては厚生年金保険制度との均衡も考慮して行う必要がある、こういう観点から厚生年金保険法の改正に準じて改正を行っておるわけでございます。
#89
○伊藤郁男君 そういう基本的考え方で出てきたとするならば、均衡を考えながらということですから、そういう立場からいきますと、先ほどから問題になっております寡婦加算の見送りの問題ですけれども、これと矛盾しないのかどうか。見誤ったということと均衡を保つということですね、これは非常に矛盾をしているように私は思うんですが、その点はどうでしょうか。
#90
○政府委員(宮尾盤君) 寡婦加算の引き上げが厚生年金保険法で行われたわけでございますが、先ほど申し上げましたような考え方からすれば、共済年金制度においてもそれを今回の改正措置の中に入れるということはきわめて常識的な考え方であることは当然であります。ただ、その検討を行うに当たりまして、先ほども申し上げましたように非常に大幅な引き上げであり、かつ、その引き上げ措置が、支給調整の問題あるいは子なし若妻の取り扱いの問題、こういうことと一体となって厚生年金保険法案は制度づくりをされておりました。そういう仕組みをいままでと同じように共済年金の中にそのまま取り込むということについては、共済年金制度に非常に大きな問題を抱え込む。果たしてそういうことがいいのかどうかということを慎重に検討する必要があるわけでございます。そういう点をいろいろ検討をし、今回の改正法案ではその問題を見送ってさらに慎重に検討をして結論を出そう、こういうことにいたしたわけでございます。これはひとり地方公務員共済組合制度だけでなくて、他の共済年金制度も同様の考え方で今回見送ったわけでございます。
 ただ、今国会で厚生年金保険法案が修正可決されたという新しい状況が出てまいりましたので、その問題を今後共済年金制度でどういうふうにしていくかということは早急に検討をしなければならないというふうに考えておるわけでございます。
#91
○伊藤郁男君 寡婦加算の厚年における値上げが大幅だ、だから非常に問題の波及が大き過ぎる、こういうような考え方だと思いますけれども、しかし遺族年金は実際はもうきわめて低い水準にあるわけですから、したがって大幅に厚年のあれが行われたとしても、必ずしも遺族年金のいまの水準から考えまして、これを上げることはきわめて急務ではないかと、こういうように私は思うのでありますけれども、その点どんなお考えでしょうか。
#92
○政府委員(宮尾盤君) 遺族年金の支給水準を上げていく方法といたしまして、寡婦加算の制度というものが有効であるということは私ども十分理解はいたしておるわけでございます。問題は、大幅な引き上げということもさることながら、たとえば四十歳未満の子供のない寡婦の方、こういう人たちについて年金権を発生をさせないというような措置が関連してあるわけでございますが、これは共済年金制度が、先ほども御答弁の中で申し上げましたように、厚生年金制度のかわりの仕組みであるという性格のほかに、公務員制度の一環であります。したがいまして、公務員として勤められた御主人が亡くなった場合に、奥さんが四十未満で子供がないという場合に、共済年金というものの受給権を発生させないというような措置が、果たして公務員制度の一環としての共済年金の中で十分その合理性が求められるかどうか、ここらを非常に議論を詰めなければならない。そういう意味で寡婦加算の引き上げ制度、今回の厚生年金における寡婦加算の引き上げの一連の措置はこの際見送ると、こういう考え方に立っておるわけでございます。
#93
○伊藤郁男君 まあ見送るけれども早急に調整を図りながら慎重に検討をしつつ結論を出していきたいと、先ほどから御答弁があります。私は、いずれにいたしましても、この寡婦加算の大幅増額につきましては、早急に手をつけていただきたいと、こういうように思いますし、先ほどの話では、関係各省庁との話し合いをする時間的余裕がまだ十分ないんだと、こう言われておりますけれども、今国会がだめなら次の通常国会で寡婦加算の大、幅増額をやるという決意を私は聞きたいわけですが、その点についてのお考えをお聞きしておきたいと思います。
#94
○政府委員(宮尾盤君) まだ今後検討する問題でありますので、確定的なことは申し上げられませんが、できるだけ早く成案を得るように努力をしてまいりたいと思います。そして、成案が得られれば、できるだけ早い機会に国会で御審議を願うように最大限の努力をしたいと考えておるわけでございます。
#95
○伊藤郁男君 それから、年金受給者の格差の問題をちょっとお伺いしておきたいと思います。
 これはもう旧恩給法、旧共済年金あるいは新共済につきましても、退職年次の古い高齢者が恵まれない状態にある、これはもう御承知のところです。しかし、年金の公平化の、原則からいきますと、こういう格差といいますか、そういうものを順次是正をしていかなければならぬのではないかと、こういうように考えますが、その点どうでしょうか。
#96
○政府委員(宮尾盤君) 退職年次の古い方と最近の方とでは年金の額に差があるということは事実であります。なぜそういうことが出てくるかということでございますが、これは、給与改定の分は恩給制度におきましてもそれを追っておるわけでございますけれども、給与改定分はそういうことでございますが、給与制度の違い、あるいは運用の違いというような、そういう問題から古い方々がどうしても不利になると、こういう事情が出ているようであります。
 そこで、そういう方々につきましての問題につきましては、過去にも、四十八年でございますが、四十八年に恩給でも同様の問題がありますので、そういう措置を行ったことに準じて、古い方々の年金額について是正措置を講ずることをかつてやったことがあります。しかし、それでもなおそういう問題が残っておることは事実でありますので、これはひとり共済年金だけでなくて、恩給制度でも同様の問題がありますので、それぞれの関連を十分考慮しながら、関係各層でも協議をして、そういうことが可能な状況にあればそういう措置も今後検討していきたいというふうに思っておるわけでございます。
#97
○伊藤郁男君 この格差の問題なんですけれども、少ない人と多い人とで、格差は最高はもう六倍も開きがあるということが言われているわけですね。これは「共済新報」の五十五年七月号にそのことが指摘をされているわけでありますけれども、これだけの大きな格差をやはり狭めていくことが必要だと思うんですね。そのためにはやっぱり最低保障額を引き上げるということを努力をしていかなければならぬわけでありますけれども、その点についてどう考えておりますか。
#98
○政府委員(宮尾盤君) ただいまの御質問は、同じ時点で退職した方で、最低保障額の支給を受ける人とそれから相当高い年金を受ける人との間の差ということでございますが、御指摘にありましたように、たとえば市町村職員共済組合で調べてみますと、相当高い年金をもらっている方、最低保障額の六倍というような金額をもらっておる方々もありますが、これは非常に数が少ないと思います。たとえば十一万人ほどいる中で四、五十人という程度の人が六倍くらいの水準にあります。ただ、平均的なところで考えてみますと、市町村共済の場合には平均的な金額は大体百二十三万くらいのところでございますので、最低保障額との関係では約一・九倍程度と、こういうふうに御理解をいただきたいと思うわけです。ただ、最低保障額の支給を受けておる方々は、いずれにしてもそれはもっとその給付水準を引き上げる必要があるではないかという点は御指摘のとおりでありまして、私どももその点については努力をしてまいらなければならないと思っております。
 この最低保障額の仕組みは、一つには厚生年金保険制度における最低保障額とリンクをしておりますし、もう一つは恩給制度とリンクをした最低保障額というものがありまして、いずれもこれは他の年金制度である厚生年金あるいは恩給というものとの均衡を考慮しながら決めていかなければならない仕組みにいまなっておるわけでございます。そういう意味で、本年もそれぞれ恩給関連のの最低保障額、それから今回厚生年金関連の最低保障額、それぞれ引き上げる措置を講じようとしておるわけでございますが、さらにそれらの制度との均衡等も考慮しながら、今後も努力をしてまいりたいと存じております。
#99
○伊藤郁男君 時間が来ましたので、これで……。
#100
○委員長(亀長友義君) しばらく速記をとめてください。
   〔速記中止〕
#101
○委員長(亀長友義君) 速記を起こしてくださ
 い。
#102
○佐藤三吾君 それでは大臣、あなたがおらない間に小さな問題、切実な問題、いろいろ議論したんですが、きょうはもう時間がございませんから、あなたに大臣としての判断を中心に求めたいと思っておるんです。
 一つは、年金財源の費用負担割合の中で、これは毎年問題になっているんですよね。厚生年金が、三十九年までは国庫負担が一五だったんですけれども、そこでこういう地方公務員共済の関係も一五に引き上げたわけです。ところが、翌年の四十年に厚生年金の方は議員立法で一挙に二〇に引き上げた。そのときには、共済関係は五十五歳給付、給付が五十五歳から始まる、厚生年金は六十歳ということの理由が一番大きくだだっと出されてきたんですが、昨年の十二年二十一日で、共済関係も、まあ三年刻みの十五年ですけれども、延長になって、給付が六十歳という方向になった。まあ改悪だということで私どももずいぶん反対したんですが、結果的にそうなったわけです。その際、一%上げて一六になった。それのときに、前の大臣とずいぶんやりとりもあったわけですけれども、同時にまた附帯決議もつきましたように、これはもう最大のネックであった給付の始期ですね、これが六十歳になったわけだから、少なくとも十五年後に六十歳になった時点までにひとつ三年刻みで上がるたびに二〇に近づけていく努力をすべきだし、検討をすべきだと、こういうことで、まあちょうど大臣は就任当時だったものだから勉強さしてくれと、やっぱりこの問題については公平の原則からいってもわからぬ話じゃないと、こういうことになっておったんですが、それを裏打ちするように附帯決議もしたんですけれども、大臣は途中でおらぬようになって今度は新大臣が来た。こういうことで、さっきも公務員部長とやりとりしましたけれども。やはりそこら辺のきちっとした道筋というか、それは明らかにひとつこの際しておかなきゃいかぬのじゃないか。
 公的負担の公平という意味でどうなんだということでさっき公務員部長にただしましたところ、今度は年齢じゃなくて給付額の問題とか、いろいろあるものだから、検討をもう少しさしてもらいたいと、こういうのがさつきの回答だったと思うんですけれども、しかし、公務員労働者から見るともう十五年間放置されてきている。四十年ですから。ですから、きわめてこれは切実な問題ですから、ここのところはひとつ大臣としてどういう決意でこの問題に対処していくのか、そこのところをまず聞かせていただきたい。
#103
○国務大臣(石破二朗君) 実は、佐藤委員御指摘になりましたとおり、この公的負担分についての検討を続けることという御趣旨のその附帯決議がつきましてから一年近く経過しておるわけでありまして、私も実は気が短いせいもありますが、一体これいつまで検討するんだと言っておるんです。非常に複雑な問題だからと。複雑な問題には違いない、しかし、一年たって結論が出ない、じゃ何年すれば出るんだ。いや、何年といって年月で限るお約束もできません。こういって説明を受けておるのでございます。何とかして一あるいは附帯決議が本来無理なんだと政府で考えるなら、せっかく附帯決議をいただきましたけれども、これはどうも財政上できませんとお断りするならする。何とかしなきゃならぬと思っておりますが、きょうのところ、はなはだ申しわけありませんけれども、いつまでにこれを解決しますというお約束いたしかねますので、せっかく努力して何とかの御回答を、はっきりした回答が出ますように努力しますので御了承賜りたいと思います。
#104
○佐藤三吾君 後藤田前自治大臣も、そういうことで努力すると言うたのが結果的には返事なしでかわってしまった。どうですか、また次の通常国会でこの審議もあるわけですけれども、その場合やっぱり法案を出さなきゃならぬと思うんですが、その際までにはひとつ大臣として精力的に検討をして、ここら辺の道筋をひとつ明らかにしてくれと。何も結論を出せと言っておるんじゃない、道筋をきちっと出してもらって、お答えができるように、そういうことで理解してよろしいですか。
   〔委員長退席、理事金井元彦君着席〕
#105
○国務大臣(石破二朗君) 政府委員から正確に答弁させますので、直接お聞き取りいただきたいと存じます。
#106
○政府委員(宮尾盤君) 公的負担の問題につきましては、厚生年金あるいは共済年金それぞれ違っておることは事実でございます。この問題を将来の問題としてどういうふうにするのが最も適正であるかということについては、それぞれの公的年金制度について制度の仕組みの違いがあります。たとえば厚生年金と共済年金につきましては支給内容に格差があるではないかという議論もあります。また、将来厚生年金なり共済年金がそれぞれどういう成熟度を遂げていくのか、そのときにおける収支バランスというのはどういうふうになっていくのかというような問題もあるわけでございまして、この問題について検討をする場合には、もちろん関係各省間で相当基本問題を詰めて議論をしていかなければならないわけでございますし、さらには、関係の審議会等における議論というものも相当詰めなければならない問題だというふうに私は考えております。
 たとえば共済年金の問題につきましては、目下そういう財政問題等も含めて研究会を設置しておりますけれども、ここでもいまの各公的年金制度の基本的な仕組みから洗い直して共済年金制度のあり方を詰めていきたいと、こういうことで鋭意検討をしておりますけれども、これとても非常にこれは大変大きな問題でございますから、いまの見通しでは二年間くらいは少なくとも研究会だけでもかかる、こういう状況になっておるわけでございます。そして、仮に何らかの共済年金問題についての議論をいたしましても、これは他の公的年金との関係ではどういうふうにするか、これはまた社会保障制度審議会とかいろいろな審議会あるいは関係各省との議論を相当やらなければならない問題であります。
 したがいまして、私どもとしましては、附帯決議をいただいておりますので、そういうことにつきまして鋭意検討を進めますけれども、たとえばいまお話しにありましたように、次の通常国会までに何らかのめどを出すと、方向づけをするというようなことは、これはとても至難なことであるというふうに考えております。
#107
○佐藤三吾君 そうすると、二年間ぐらいの日程で議論をする、そういう方向で努力を約束するというふうに理解していいですか。
#108
○政府委員(宮尾盤君) いま二年と申し上げましたのは、共済年金制度についての研究会が各種の問題について基本的な検討をしておるわけでございますが、その一応の、研究会のめどを二年くらい先に置いているということを申し上げたわけでございまして、そこで、二年先にはそういう結論が出せるというふうには私は考えておりません。
   〔理事金井元彦君退席、委員長着席〕
#109
○佐藤三吾君 大臣、こういうふうなお答えになってくるんです。だからもう一番いいのは、公務員部長をこの結論が出るまでは一切局長にはしたいぞと、これが結論出るまでここにおれと、こう大臣が一声言えばさっとまとまってくるわけです。こういう問題は。そういうような意味で、大臣の、何というか、決意というのが私は非常に大きいと思うんです。そういう意味で私は大臣にここら辺の問題の決意を聞いておるわけですが、いかがですか。
#110
○国務大臣(石破二朗君) またおしかりを受けるかもしれませんけれども、附帯決議の趣旨が早急に実現することができますように事務当局を督励いたしまして善処いたします。
#111
○佐藤三吾君 ぜひひとつそういう方向で督励努力をお願いしておきたいと思います。
 次に問題になるのは、さっきちょっと健保の問題でやりとりがあったんですけれども、健保は、御存じのとおりに、一番大きな負担増がかかってくるのは、いま社会的に問題になっている医療の不正請求とか、そういったことが、やっぱり共済の短期の場合でも同様な実態であることは先ほどの議論で聞きました。ただ、問題は、その歯どめをしていくためには、どうしてもやっぱり強力な指導体制をつくっていかなきゃならぬということでさっき議論をお願いしたんですが、なかなか決め手になる議論になっていないんです。
 これは私は、国の方の負担というのがない。いわゆる自治体の当局と労使折半でやっておるということで、千分の百以上については――これもやっぱり公費だけれども、これは自治体の資金で助成しておる。それ以上掛金が上がらぬように指導体制をつくっておるということの御報告がございました。しかし、千分の百ということは、折半ですから、五十掛金負担ということで、これはもう本当に、何というんですか、医療費が上がってくる、上がってくるのに伴って千分の百以上については助成出すということで、非常に消極的な対応策と、こういうふうに私は思うんです。むしろやっぱり、積極的な意味では、その医療費の不正請求を――聞いてみますと各共済大体平均〇・五%程度の不正請求が出ておる事実が明らかになっておりますけれども、もっとこれをきちっと締めていくと、請求を抑えていけば、本当に病人のみが適用されていくというものになるんじゃないかと思うんです。
 そこら辺の問題は、やっぱり一つは国が全然負担行為をやっていない、責任を持っていない、財政的な意味で。自治体当局と労使折半というところにあるわけですから、そこら辺が私は一番大きな責任指導のとれない原因じゃないかと思うので、ここら辺について、先ほど、厳に今後指導強化してもらいたいということをつけ加えておきましたけれども、大臣の方でもひとつ、後ほどで結構でございますから、事務当局から聞いていただいて、そこら辺の指導体制を強めていただくように、この際ひとつお願いしておきたいというふうに思います。時間がございませんから大臣の答弁は要りません。
 そこでもう一つ、長期の問題に入りますが、懲戒処分者の給付制限の問題です。これはどう考えてもおかしい。厚生年金にしても他の共済にしてもないものが公務員関係の共済にのみ、たとえば、懲戒処分を受けたら、御存じのとおりに減給、停職、その他いろいろありますわね。退職金にも影響することもありましょう。にもかかわらず、今度は年金まで、死ぬるまでかかる、死んだ後の遺族までかかってくるという、こういう懲戒処分の制度があるということは、これは私は許せぬということで、ずいぶん言ってきているんです。
 先般の国会のときも、大臣並びに公務員部長の答弁の中でも、二〇%といういわゆるこの措置が妥当とは思われぬし、そういう問題についてはひとつ十分検討をして努力したいということになった。そのときの目標を私は、大体委員会ではことしの七月につけたわけです。早急にしろと。ところが、依然として今度の法案の中にもそういうものが出されていない。これは一体どういうふうに、いつごろをめどに、どのような内容でしょうとしているのか、その検討過程を含めて御報告いただきたいと思います。
#112
○政府委員(宮尾盤君) 懲戒処分者に対する年金の給付制限の問題でございますが、これは佐藤委員も十分御承知のように、共済年金制度が、公的年金制度の一環といたしまして、老後の所得保障機能というものを持っていることは確かでありますけれども、また、毎年度の改正でもそういうことをいたしておりますように、恩給制度と関連をいたしまして、公務員法を根拠法としておることに見られますように、公務員制度の一環であると、こういう性格もあわせ持っておるわけでございます。
 そこで、恩給制度よりは若干緩いわけでございますけれども、共済年金制度については懲戒処分者について年金の給付制限を行う、二割の給付制限を行うと、こういうことになっておるわけでございます。この問題について、これをやめるということについては、いま申し上げましたように、公務員制度の一環でありますので、非常に問題があり、困難だというふうに考えますけれども、給付制限の内容が厳し過ぎるのではないか、したがって、その厳し過ぎる点を何らか緩和する方向で検討すべきではないかという意見があることは確かであります。したがいまして、目下関係の大蔵省その他とこの問題については詰めて、議論をいたしておりまして、この調整が済み次第、できるだけ早急に関係の審議会等にも諮って処理をしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
 先ほど、七月ごろまでには何とかしてはどうかという御意見がございましたが、そういう状況になっておりませんことは恐縮でございますけれども、できるだけ早く結論を出すように目下関係のところと詰めておる段階でございますので、御理解をいただきたいと思います。
#113
○佐藤三吾君 俗な言葉で、へ理屈というやつはああでもない、こうでもないという言い方をするんだけれども、公的年金との関連性を考えてこうしなきゃならぬ、たとえば六十歳にしなきゃならぬと一方では言い、これになると今度は公務員の特殊性とかね、こういう言い方というのは、ぼくはまさにそれに当たると思うんだ。
 だから私も言っておるんです。この前の委員会から。たとえば破廉恥罪を起こした、こういう問題については、公務員の品位にかかわることだから、それは私は、ある程度――まあ二割が妥当かどうかという議論はいろいろありましょう。若干のものがあったとしても、しかし、それ以外のものについては、この際すぱっと落として、そして他の公的年金との振り合いなり、社会保障の性格を強めておるわけですから、そういうことできちっとすべきだと、こういう主張をしておるわけだから、これはほかの年金に全部そういうのがあるということなれば別ですけども、そんなことはないわけだし、恩給法との関連を、恩給法の場合には八割が国が負担し二割が個人負担という関連の中ならそれはわからぬことはない。しかし、いまの新しい方のこの年金というのは平等負担ですからね、五分五分の。そういう面から見れば当然これは、いま言ったように、厚生年金だって二〇は国負担でしょう。われわれは一六しかない。
 そういう状況で、さっき早急に督励して努力するということを大臣は言ったんだけで、そういうハンディもあるのに加えて、これだけ何で懲戒処分者について給付制限を死んだ後までつけなきゃならぬのか。こんな残酷な話が許されるべきじゃないと私は思う。そこら辺はひとつ大臣、これは公務員部長と何遍やり合ったって、この人の答弁というのは、もう本当に石橋をたたいて渡らぬという答弁ですからね。やっぱりこれは大臣、決断ですよ。だれが考えても常識的なことはやっぱり大臣がきちっと指導する立場が堅持されないと、いつまでたってもこれは結論は出ないし問題解決しない。いかがですか。――大臣にひとつ。
#114
○国務大臣(石破二朗君) お答えいたします。
 先ほどのよりか、その懲戒処分を受けた者の年金の制限を撤廃せよという附帯決議の方が比較的楽に結論が出やすいように判断します。つきましては、これも、私も無責任で恐縮でありますが、いつ幾日と言ってお約束はいたしかねますけれども、こっちの方が楽なようでありますから、これこそ早急に附帯決議の御趣旨が実現しますように努力します。
#115
○佐藤三吾君 そういう努力の中身について、大臣の誠意を疑うわけではありませんけれども、やっぱりできれば、次期通常国会にまた年金法の改正は出てくるわけだから、それにはひとつ間に合わせるように大臣として全力を尽くしてもらうと、こういうことで理解してよろしゅうございますか。
#116
○国務大臣(石破二朗君) 御案内のとおり、これは政令の改正でいくそうでありますから……
#117
○佐藤三吾君 だから次期通常国会までに。
#118
○国務大臣(石破二朗君) 通常国会までには何とか努力します。
#119
○佐藤三吾君 わかりました。ぜひひとつそういうことで、大臣のときにめどをつけてくださいよ。もういつかわるかわからぬなどと心細いことを言わずに、ここはひとつぜひお願いをしておきたいと思います。
 そこで、さっきから寡婦加算の問題でいろいろ議論ございましたが、これも私は、ひとつ次期国会までにめどをつけてほしい問題だと思うのは、これは大臣御存じのとおりに、厚生年金で寡婦加算が大幅に引き上げられたんです。しかし同時に、あめとむちじゃございませんが、政府原案の中には四十歳以下の子なし妻については適用しないという一項がついておったために、したがって地方共済関係の議論の中ではこの扱いが保留のまま今度の国会に出てきておるわけですね。これはさっきから各委員の皆さんからも鋭く指摘をされておるように、遺族年金というのはもう非常に微々たるものです。その遺族年金の中でも、厚生年金の方は今度はそれは削除になって、四十歳未満の子なし妻の部分が削除になって、そうして寡婦年金がぐっと上がった、そこに大変な格差が出てきておるわけです。そこで、これ一日も早く改善をしなければならぬ性格のもので、さっき公務員部長もそういう答弁をしておりました。しかし問題は、一方は十一月からそういうことになった。ところが、これは私どもの手続上のおくれからまたそこに格差が出るということでは私は承知ならぬと思うんですよ、同じ遺族の皆さんから見れば。ですから、次の通常国会にはこれをひとつ出してもらえると私は確信をしておりますが、しかしその際に、いま言った厚生年金とに支給時期において違いが起こったんでは大変だと思うんで、そこら辺についてひとつ大臣の決断をお願いしておきたいと思うんですが、いかがですか。――大臣に聞いておるんです。もうあなたとの議論はさっきずっとやっちゃったんだよ。大臣の決断事項だけ聞けばいいんです。
#120
○国務大臣(石破二朗君) 寡婦加算の額の引き上げの問題についてでありますけれども、今回これを見送りましたのは、共済年金制度における遺族年金の基本的なあり方との関係の中で検討する必要がある、こういう理由であります。
 今後の取り扱いについてでありますけれども、関係各省とも十分協議いたしまして、速やかに成案を得たいと考えております。
#121
○佐藤三吾君 それは事務当局の答弁ですよ。それは事務当局の答弁で、それはさっきから聞いておるんです。ただ問題は、いま言うように遺族年金というのは公務員の場合は本人の五割でしょう。本人も低いですけれども、その五割で、しかもそこの寡婦加算について特別にひとつ厚生年金の方で考慮しようということでなったんですが、四十歳未満の子なし妻については適用除外にしたものだから、これがひっかかって地共済では、地共審の運審の中では、ちょっとこれは影響が大き過ぎるということで留保しているわけです。それはわかるんです。しかし、これが今度四党の協議の中で国会を通ったときに、その四十歳未満の子なし妻については削除になったわけです。だから、当然共済を初め、その厚生年金に見合った措置はとらざるを得ないと、こういうことになっておるんです。
 ただ、今度の国会で削除になって通ったものだから時期的に間に合わぬというのはわかるんです。私もわからぬことはない。しかし、私は公務員部長にもずっと前から言っておるんだけれども、削除になるだろうと思うけれども、なったときにはどうするというやつは、もう事務当局で検討したってしかるべきじゃないか、こういう問題は。そうしてこれは私が公務員部長に言ったのは、たしか七月ごろだったと思うんですよ。なった場合はどうなるということをちゃんと計算して遅滞なくきちっとできるようにしなければいかぬじゃないかと、こういう話をしておるんですが、それはできないことはないはずです。ところが、いま公務員部長の答弁を聞きますと、さっきあなたが読み上げたように、今国会で成立したから時間的に間に合わぬから、できるだけ早くという言葉は言うんですがね。しかし、私は、できるだけ早くというのは次の通常国会というふうに判断してよろしいかどうか。同時に、その際には、厚生年金の引き上げの時期とぴちっと合わせて所要の措置をとれるようにしていただきたい。それはもう大臣の決断ですよ。そこをお願いしているわけです。
#122
○国務大臣(石破二朗君) 事務当局とも十分相談しました上でのお答えでありますので、お聞き取りいただきたいと思います。
 厚生年金の改善時期にまでさかのぼるという問題も含めて検討し、成案が得られれば次期国会に提案いたしたいと考えております。
#123
○佐藤三吾君 そこで、それはそういう内容でいいんですが、大臣自身はそのことについて全力を上げて努力すると、こういうことでよろしゅうございますか。いま読み上げられたことを。
#124
○国務大臣(石破二朗君) 事務当局とも十分相談しました上での責任を持っての御答弁であります。御了承いただきたいと思います。
#125
○佐藤三吾君 これはやりとりしただけで時間がたってしまうから、これ以上言いませんが、ひとつ大臣、遺族の身になって考えていただきたい。厚生年金が引き上がったということはすぐ新聞に出て、具体的にはもう年内に差額出るでしょうから、もう全然違った内容になるんですね。そういう意味では、同じ遺族で、何で私どもの共済だけはできないのかという、これは当然起こりますよ。だから、その気持ちに私はやっぱり大臣として政治家としてこたえていただいて、そしていまの事務当局の答弁、いま大臣読み上げましたけれども、それはそれとして、大臣の決意としてひとつぜひこの厚生年金の引き上げの時期と地方公務員関係の遺族の時期を、政治的にも働きかけてきちっとさせて、そうして次の通常国会に出していただくように、これは強く要求しておきたいと思います。
 次に、既給一時金の問題です。先ほど、伊藤さんだったと思いますが、議員から質問が出されておりましたが、その問題と絡むんですが、言うなら、雇いから吏員になる際に、まあ選択制でもございますが、一時金ということで支払った者と支払ってない者との間に大変な年金の格差が生まれてきておりますね。この問題について、たとえばその支給額を払い戻すなりどうするなり、いろいろ手はあると思いますが、この際、その格差を解消するために既給一時金の、何というんですか、改善をするという方向にしてもらいたいということでの決議がなされておりますが、この問題についてはどういうふうに検討が進められておりますか。
#126
○政府委員(宮尾盤君) この問題につきましては、当委員会でもたびたび御論議になっておる問題でございまして、その都度御答弁を申し上げておるわけでございますが、御承知のように、現行制度では従前の年金制度の適用期間は新しい制度の組合期間に通算をすると、こういう仕組みをとっておりまして、その場合の年金額の算定につきましては、従前の年金制度のルールによって算定した額を本法の適用期間について算定した額に合算をして支給をすると、こういう仕組みをとっておりますために、ただいま御指摘がありましたような事例、つまり、現行制度施行前に雇用人から吏員に昇任をした者につきましては、昇任の際支給された一時金につきましてもその控除は従前の年金制度のルールによって控除をすると、こういうことになっておるわけでございます。
 ですから、加算するときにもそういう従前のルールで加算をしますし引くときにもそれは同じルールで引くと、こういう仕組みになっておるわけでございますので、この問題について、ただいま御質問にありましたように、違った方法で一瞬金控除をやれということについては、制度の仕組みを崩してしまうと、こういうことになりまして、私どもとしては困難だと考えております。いろいろ事情もあるわけでございますけれども、この仕組みというものは国家公務員の共済組合制度と全く同じ仕組みでできておるわけでございますので、そういう点で、たびたび御質問のことではありますけれども、いままでいろいろ検討をしてみましたが、これは非常に困難であるというふうに考えております。
#127
○佐藤三吾君 そうしますと、まあ困難なというか、非常にむずかしい点はわからぬことはないんですよ。しかし、さっきから出ておりますように、最低保障額の引き上げの問題とか、四十八年に一遍是正をしましたですね。そういう問題等もあるし、やっぱり私は、こういう年金というものは、そういう過程がもう次々に変わっていってつながってきておるわけですから、そこら辺については、やっぱり五年とか十年とかそういう単位で見直してみてそこら辺の不均衡を是正していくという作業は、私はこれは必然のものだと思うんです。四十八年に見直したのもその一つの方法じゃないかと私は思うんですけれどもね。そういう面から見て、困難と言うだけじゃなくて、この問題はひとつ、時間がかかっても、見直しの時期にそろえて不均衡が生じないように、そういった所要の措置というのは当然これはとるべきだと思うんです。恐らく共済閥においてもかなりこの問題については格差があると思います。そういうことがないようなところもあればあるようなところもあるだろう。そこら辺は、もしあれならば、私は各共済の中でそういうのが自主的にとれるような方法も考えてもいいんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
#128
○政府委員(宮尾盤君) これは、国家公務員共済組合と同じ仕組みになっておるわけでございまして、地方公務員独自でそういうことをしていくということは非常にむずかしいと考えております。
 それで、いま四十八年にやったではないかということでございますが、これはケースが違うわけでございます。つまり、十分御承知のように、これは年金裁定時期の違いによってベースアップにあらわれない給与差といいますか、年金の基礎になるその給与に格差が出てくる、これを直しているわけです。今度のこのケースの場合には、それが不均衡だというふうに私ども考えていないわけです。要するに、一時金をもらった人たち、あるいはもらったといいますか、前の制度と新しい制度とのつなぎというものをどうするか。つなぐ場合には古い制度のものを計算していまの新しい制度の年金額に加算して出してやる。しかし、一時金をもらった人については、同じように、もらったその旧制度での計算をして、そしてそれを支給される額から差っ引くと、同じ考え方に立ってルールづくりをやっているわけですから、足す方と引く方とで違った仕組みをしてしまうということはこれはルールの基本を崩すことになる。ですから、そういう意味で、基本ルールというものを変えるということは私どもとしては非常にこれはむずかしい問題だというふうに考えておるわけでございます。そういう意味で関係する省庁ともなお検討を重ねてみなければいけませんけれども、いまの私どもの考え方としてはそれは非常に困難だということを申し上げざるを得ないわけでございます。
#129
○佐藤三吾君 時間がありませんからこれ以上は追及しませんけれども、これは、切実な問題で、とりわけ吏員というのが一つの境になっておるわけですね。ところが、この吏員というのはいま事実上ないですわね。身分制度としてなくなったわけです。ところが、当時はあったわけだ。同じ県庁に勤めながら、一方は雇員であるために共済年金、吏員は恩給、こういう差があって、そして切りかえの際に雇員の人はまたさらに今度は年金支給で悪い結果になってくる、こういう二重、三重の経緯もあるわけですから、これは答弁要りませんが、ぜひ検討を加えていただいて、そうしてここら辺の問題解決もこの機会にひとつ見直していくと、こういう努力をお願いしておきたいと思います。
 時間ございませんが、一つだけ共済関係で聞いておきたいと思うんですが、先般私が大分しつこく言いまして、これも前の後藤田大臣が、事情を聞いてみるとわからぬ話でもないと、しかしまだ大臣就任早々だから勉強さしてくれということでそのままになっておるんですが、共済は労使折半という仕組みになっているわけですね。したがって、管理運営面の審議会もしくは組合会の理事、委員、連合会の理事、委員、こういった問題も、それぞれ使用者代表と組合代表ということに仕組みがなっておるわけですね。ところが、それが常駐する理事、監事になると組合側の代表というのは全然出されていない、非専従しかない、そういう問題がある。
 それからもう一つは、ILO八十七号条約の批准において、組合役員の中には、五年以上すれば離籍をしなきゃならぬ。いま離籍役員がどんどんどんどんふえてきておるわけですね、各組合とも。ILO八十七号条約の批准に伴って地公法が改正になりまして、そうして五年以上の者は離籍をする。ところが離籍役員は、いわゆる離籍になるわけですから、その職員を離れるわけですからね。共済の場合には職員でもって組合を構成することになっていますから、そうすると、現職の組合の連合の役員でありながら、離籍役員なるがゆえに組合代表になれないという仕組みになる。それはおかしいじゃないかということで、四十九年の改正の際に、六年間現状のまま離籍役員でもなれるということになった。これは政府の方も、なるほど労使折半の中における代表を、離籍役員なるがゆえにできないというのはおかしいということでなったと思うんですね。それがことしになるわけです。そこで去年、これを二年延長するということをきめた。しかし、これはあくまでも継ぎ足しであってね、その当時になった人はずっとそれでいけるんだけれども、新たに離籍になった人たちは今度は委員になれないということになっておるわけですね。
 ここら辺がいま矛盾として出てきておるわけで、ここら辺を私は、それはおかしなことで、離籍役員であろうとその組合の連合会の責任役員であるとかその組合を代表する職にある者については、当然これは労使折半の共済組合の役員にはなれるんだと、こういうことをきちっとすべきだと思うんですが、この点について、まず公務員部長の判断をいただいて、大臣の結論をいただきたいと思います。
#130
○政府委員(宮尾盤君) ただいまの御質問の中にもありましたように、昨年の改正におきまして、いままで当分の間の措置として、離籍をした人でありましても、すでに役員、そういうポストについておった者については、経過的に六年間延ばしていたものをさらに、八年間に延ばすと、こういうことで五十七年六月二十四日まで在職できる特例措置を講じておるわけでございます。
 この経過措置は、佐藤委員も十分御承知のはずでございますが、職員の代表君から共済組合の役員に一部なってくると、役員は職員の代表者であると、こういうことが原則になっておりますから、離籍をしました組合の執行委員等の方々については、これは職員としての身分を持っておらないわけでございます。ですから、法律のたてまえといたしまして、共済組合の中のいろいろな役員ポストに入ってもらう場合には、職員の代表者であると、これが基本的な考え方でございますから、原則的に、離籍した組合幹部等の方々にそういう道を開くということになれば、これは法律のたてまえというものを変えることになりまして、そこはなかなかむずかしいというふうに私どもは考えておるわけです。ただ経過的に、当時職員であった人が選ばれて共済組合の役員になった、そしてその人たちが職員組合の役員として離籍をしてしまう、こういう方については、経過的にそういう措置を講じて救っておると、こういう、まあいわば例外措置でございまして、共済組合法の全体のたてまえを離籍した職員にまで広げていくということは、私はいまの制度の仕組みとしてむずかしいというふうに考えておるわけでございます。
#131
○佐藤三吾君 いまあなたの言われることは、離籍役員の場合は弁護士でもなれるし、組合役員は。そうでしょう。弁護士でもなれるし、外から入ってきてなれるわけだ、離籍役員の場合は。だからそういう人は困るけれども、職員をやめて離籍役員になった人についてはこれは矛盾はないと、こういう意味ですか。
#132
○政府委員(宮尾盤君) 職員の身分を持っていろ者の中から共済組合の役員につくことができる、こういう道は開かれておるわけでございます。ただ、職員の身分を失った方々については、たてまえ上、組合員ではないわけでございますから、そういう道を開くことは、組合員のいろいろな福利厚生といいますか、こういうことをやっていく仕組みからいって問題がある。ただ、経過措置を講じておるのは、かつてその職員であって、すでに共済組合の役員になっていた人が、たまたま離籍というような事態が生じたために組合員としての身分を失ってしまった。そういう人たちについて、すぐ直ちに共済組合の役員をやめていただくということはいろいろ問題があるから経過的にそれを救ってきておると、こういうことでございます。
#133
○佐藤三吾君 だから大臣、私は言っておるわけです。このILO八十七号条約というのは、政府権力から組合をやっぱり自由にしなきゃならぬ。組合の自主、自律の体制をつくっていくということが基本にあるわけですね。そういうことのゆえに、まあ政府は今度は地方公務員法、国家公務員法を改正して、そして五年の猶予期間を置いて、五年以後は離籍しなきゃならぬということになった。それは、ぼくらは悪法だということでずいぶんがんばったけれども、しかし政府や何者にも、使用者にも拘束されない労働組合をつくっていくという観点では、一つの理の通っている部分もあると思うんです。ただしかし、その一環である共済組合に労働組合の代表者が、離籍をしたという理由だけでもって役員になれない、代表権が行使できない、共済組合に。これは私は筋道が通っていないと思うんですよ。これからはどんどんどんどん離籍役員になっていくわけですよ。五年以上したら離籍役員になっていくわけです。職員の代表は。その人たちが全部共済組合の役員になれない。自分たちの組織の代表が。組合員の代表が。組合員が民主的に選んだ、職員が民主的に選んだ代表が共済組合について否定される、こういうあり方というのは、私は正しい共済運営、労使折半の中における正しい運営をやっていく上でも障害が起こってくると思うんです。
 それはなぜかといえば、離籍役員といっても――離籍役員になった途端に年をとらなきゃいいですよ。どんどんどんどん年をとって、七十、八十となってきたときにやめなきゃならぬ。やめた場合には、結果的には共済組合に代表者が出られないということになります。これは私はどうしても承服できない。だからこそ政府は、経過措置として、その当時共済の役員になっていた者については六年延長しさらに今度は二年延長してそれが続いているんだけれども、この人たちはもう後いっときしたら六十から七十になってやめる年になっているわけだ。そうすれば、経過措置では間に合わない。だから、やっぱり職員の総意でつくったこの共済組合の役員に、職員の民主的な手続を経て選ばれた組合の役員がなれないというこんなばかなことはない。そんなら共済組合なんてなくした方がいい。別に自主的につくり上げた方がいいですよ。そういう議論だって起こってきますよ。ここはひとつ、そこまで私は政府が干渉するということはけしからぬと思うんですよ。
 だから、政府がそれだけ、恩給法みたいに八割も経費を負担しているならそんな言い分があったってしかるべきだろうと思う。しかし、社会保障的なものであり双方が折半で負担してきておるものについて、職員が選んだ組合代表が、離籍したゆえに共済の役員から外すというのは、そんなことは道理が通りませんよ。ここら辺はひとつ大臣がきちっと判断してもらわなければこれは大変なことになりますよ。いま経過措置になっておるのは、四十九年の法改正の当時に共済の役員になっていた者だけがずっと続くわけだ。後から出てくる者はたくさんおりますけれども、それは全然なれぬというふうな、こんなばかなことがあってはならぬと私は思うので、その点ひとつ大臣の見解を聞いておきたいんです。
#134
○国務大臣(石破二朗君) 政府当局は御指摘のような……
#135
○佐藤三吾君 いや、読み上げぬでいいですよ、大臣の考え方を聞きたいのであって……
#136
○国務大臣(石破二朗君) 御指摘のようなばかなことをしておるはずはないと思いますが、私が考えてみましても、佐藤委員の御指摘の根拠は、想像しまするのに、本年五月十三日の附帯決議において、「各共済組合及び連合会の執行運営については、組合員の意思を十分反映できるよう、さらに努めること。」と、こういうのを根拠に御指摘なり御質問があっておることと思いますが、附帯決議において、「組合員の意思を十分反映できるよう、さらに努めること。」とありますのは、職員組合とか労働組合員の意思を十分反映できるよう努めと、こうおっしゃっておるのではありませんで、共済組合員の意思を十分反映できるよう努めることという趣旨だと理解いたしております。
 したがいまして、現に共済組合員でない、離籍組合員というのでございますか、専従職員というのでございましょうか、そういう方々によって組合員の意思を代表してもらいますよりか、共済組合員の意思を代表してもらいますよりか、現に共済組合員たるの地位を持っておる方によって共済組合員の意思を代表してもらった方が、よりこの附帯決議の趣旨に合致するのではなかろうかと、かように考えております。
#137
○佐藤三吾君 大臣、県職の委員長というのはいま大体離籍していますよ。県職の書記長は離籍をしていますよ。そうすると、この県職の委員長はいわゆる共済組合の組合員ですよ。共済組合の組合員であり、同時に労働組合の組合員であるけれども、そういう人たちから満場一致で選出されて、正規のルートで委員長になっておる。しかし、たまたまその人は離籍役員だと、その人が共済の運審の会議の中で運審委員になれない、連合会にしてもそうですよ。
 いま自治労本部の場合、全国百二十万を代表する自治労が、皆さんとの政府折衝から共済組合のこと全部やっています。ところが、丸山委員長と真柄書記長が役員になる、これはいま言うように、この法律ができる前になっておったからなっておるのであって、今度出てきて、実際厚生担当の県職の出身の離籍役員が出てきてもなれない。本来委員長や書記長がそういうことをやらぬだって、厚生担当の離籍役員がやらなきゃならぬけれども、いま鳥取県から出ておる厚生部長が離籍役員だからできないんです。こういう矛盾が生まれてきておるんですよ。
 だからそれを、折半負担でつくっておる共済組合なんだから、その共済組合の組合員が民主的な手続で選んだ役員については、離籍役員であろうとなかろうとこれは当然代表権を持っておるわけだから、その代表権を持っておる人を役員にするというのはこれは常識じゃないですか。だから私は、事務当局の原稿を読めと言っているんじゃない。大臣の常識的な判断が欲しいんですよ。だれが考えてもそうですよ。そこをきちっとしてくれないとこれはえらいことになるんですよ。なぜかと言えば、丸山委員長や真柄書記長が何十年もこれから自治労の役員をやるわけじゃないんだ。いつまたかわるかわからない。ところがあんた、中央本部の中で共済の役員がだれも出せぬというんとなんだ、離籍しておるから。そんなばかなことが出てきたら大変なことになります。その現状にあるからこそわざわざ昨年の改正で経過措置を二年延長せざるを得なかったんでしょうが。八年というものをつくらなきゃならなかったんでしょう。だから、そんなこそくなことをせずにきちっとしなさいと言っているわけだ。どうですか。
#138
○国務大臣(石破二朗君) 再三にわたりましての御指摘でございますけれども、政府といたしましては、法律の定めるところにより、また附帯決議においてお示しになっておりますとおりに措置いたしておるつもりであります。現在のところ現状を変更するつもりは持っておりません。
#139
○佐藤三吾君 大臣、あなた問題がまだまだ得心いってないと思うんですが、たとえばおたくの藤田君、あれは離籍しておるわけだ。だからなれたいんですよ。しかし彼はりっぱな県本部長ですよ。共済組合の職員が構成しておる県の本部長がどうしてなれないんですか。代表権行使できないのか。
 だから、そういうことを考えてみると、これは大臣、どう考えても理屈に合わぬから政府としても経過措置をつくらざるを得なかったんだ。しかし、経過措置をつくっていっても、そうそうその当時の役員がずっとこれから二十年も続くということは考えられぬわけだ。その時期が来ておるわけです。だから私は、やっぱりここは、まあ法律改正手続をとらなきゃならぬから時間はかかると思いますけれども、そこら辺の矛盾は大臣が真摯にお聞きになっていただいて、そうしてこの問題は、やっぱりいまの経過措置だけじゃ済まされぬ問題だという認識に立って、そうしてひとつ検討をしていただいて、そこら辺の組合員の正しい意見が代表を通じて反映できるような共済組合を――これは共済組合というのは永遠にあるわけだから、一時的なものじゃないんですから、そういうものを発展させる意味でもひとつ決意をしていただくと、こういうことについてあなたの見解を求めておるわけですから、そこら辺はひとつ大臣、実際に基づいて判断をしていただきたいと思う。
#140
○国務大臣(石破二朗君) 佐藤委員御承知と思いますけれども、本来経過措置を講じますのは、理屈の上はどうもおかしいけれども、その一時の変革期において実情に沿わない面があるから暫定的に便法として講じておりますのが、いわゆる暫定措置であろうと思うのであります。本法につきまして暫定的に何年間かという特例措置を講じておりますのも、理屈の上はどうも共済組合員たる資格を持たない身分になった人を役員にというのはおかしいけれども、まあ実際問題として、当分の間はやむを得ぬからというのがこの法律の暫定措置であろうと思うんです。したがいまして、その辺を十分御理解いただき、関係各方面においてその方がより実際的だということになりますれば、これは暫定措置を本則に直すというだけのことで済むわけでありますから措置しなきゃなりませんが、これはまあ立法当時のいきさつもございましょうし、各党各会派の御意見等もあろうと思いますので、私はここでどうこうとはお約束できませんが、広く各方面の御意見も承り、実際の施行に当たって共済組合員の意思が正確に反映できますように努力いたしたいと思います。
#141
○佐藤三吾君 それが先般附帯決議をしました一つの趣旨でもあるんですが、大臣、やっぱりもう経過措置も限度が来たと、私はそういう判断をしておるわけです。経過措置も限度が来ておる。そして、それぞれの当時なっておった役員が大体六十近くなってきておるわけだ。そうしますと、どうしたってやっぱり組合でも交代します。そうすると、中央本部の役員はほとんど各共済とも全部離籍していますからね、中央本部を代表する役員は一切それぞれの共済連合会の役員になれないということになる。これは法の趣旨でもないと私は思うんですね。ですから、そこら辺はひとつ深刻にとらえていただいて、そして、中央、地方の問題を含めましてこの問題に対して大臣が決断をもってひとつ判断をしていただくということをぜひ私は要求しておきたいと思うんです。
 大臣、実際問題この問題は初めてだから余り詳しくはのみ込めぬ点があると思いますけれども、しかし、こういった問題がひっかかっておるのは公務員関係だけですね。これもやっぱりさっきのあれと同じように問題があるんですね。ですから、都合のいいところは公的年金で厚生年金と合わしていかなきゃならぬと言いながら、都合の悪いところでは公務員の特殊性と、こういうようなつけ方をされたんでは民主的な運営についても責任が持てなくなる、そういう性格のものだから、その点ひとつ大臣に強く私からお願いしておきたいと思います。
 文部省も質問しようと思っていたけれども時間がございませんので、――文部省来ておりますか、大変申しわけありませんけれども、また次にさせていただきたいと思います。
 以上で、私の質問を終わりたいと思います。
#142
○和泉照雄君 私は、大臣が不在中に本法の改正についての細かい問題点については質疑を終わったわけでございますが、続いて大臣にお尋ねをするわけでございますけれども、ここで冒頭重大な問題がございますので、その点、三、四問に限って質問して、後、続けたいと、こういうふうに思っております。
 と申しますのは、本日の読売新聞ですか、これで、「地方財政にも大幅圧縮要請 大蔵省方針単独事業抑制を “上乗せ福祉”の見直しも」、こういうようなショッキングな報道があったわけでございます。大蔵省は、この新聞記事によりますと、財政再建のために、地方自治体の福祉あるいは建設等の単独事業を、「財政赤字下では一種のぜいたく」という認識のもとに縮減をする方針のようでございますが、自治大臣としては相談をお受けになったのか、また、これに対する見解をどのようにお持ちか、お聞かせ願いたいと、このように思います。
#143
○国務大臣(石破二朗君) 来年度の予算編成に当たりまして、地方財政の問題等につきまして具体的な御相談、財政当局から何ら受けてはおりません。
 なお、具体的にお示しになりました、地方単独公共事業あるいは地方単独の社会保障事業についてでありますけれども、一概にどれをどうと申し上げるわけにはまいりませんが、国庫補助を伴うものと地方単独のものとにそう大きな差が、重要度の差があるものとは考えておりません。具体的に、個々について地方自治体が自主的に御判断になるべき問題と思いまするし、政府といたしましては、できるだけ地方自治体の長が、――できるだけでございますよ、自主的な判断によって地域に適合した事業ができるように最善の努力を払いたいと考えております。
#144
○和泉照雄君 この新聞によりますと、大臣もお読みになっておると思いますが、都道府県など地方自治体に対しても大蔵省の方針としては大幅な圧縮を要請する方針を決めたと。具体的には、一つ、地方自治体が独自に実施している医療無料化の対象範囲の拡大、所得制限など上乗せ福祉政策の見直し。二つ目が、地方道路、施設建設など地方単独事業の抑制を強く求めていると。こういうふうな具体的なことまで載せておるわけでございますが、大体、地方自治体の行う福祉、建設の単独事業というのは、国民の血税で賄うわけでございますから、厳正な論議の上で実行されることはこれはもう当然の理でございます。憲法の第二十五条、地方自治法第二条三項の例示事務によっても、住民の健康、福祉のために実施をしているものがこういう種類であると私は思います。ですから国も、憲法第二十五条では、社会保障、社会福祉の向上増進に努めなければならないと、このようにあります。こういう意味合いからも、ただ赤字の解消という観点からだけでは対処するのは適当ではないのじゃないか、こういうふうに思うわけでございます。
 先般も、ゼロリストということで、国民に赤字財政の再建ということで増税の恫喝をしたと私はこのように理解をしております。今回もまた、地方自治体に、先ほど御答弁を聞いておりますと、大臣にまだ相談もなくてこういうような資料が流れるということ自体が、私は今度は手をかえて地方自治体に対する、財布の元締めをしておるので、恫喝である。近ごろ大蔵省の行き方はそういうような傾向が非常に強いと思いますが、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
#145
○国務大臣(石破二朗君) いまさら申し上げるまでもありませんけれども、いわゆる高度経済成長下におきましては、各自治体とも大なり小なり、年度当初等に思いもつかなかったような税収がたくさん入ってくる。したがって、比較的地方単独事業等も意のままに遂行することができたわけでありますけれども、いわゆる石油ショック以来、昭和四十八年以後でありますけれども、年度当初に見込んだよりかむしろ税収が減るというような現象も起こる。特に、昭和五十年度以降は、国、地方財政両方とも相当の財源不足を生じておるのが今日の日本経済の実態であります。国の経済におきましても、昭和五十六年度予算の編成につきましては、ずいぶん思い切った措置をとらざるを得ないだろうと思いまするが、地方財政におきましても、やっぱり相当の覚悟をもって臨む必要があろうと考えております。
 ただ、先ほどお答え申し上げましたのは、地方自治体の長たるものが自主的判断によって行う建設事業、あるいは社会保障事業をもって一概に無益なものであるときめつけるというような気持ちが大蔵省にあるとしまするならば、それは実情に沿わないものであると、かように申し上げておきたいと思います。
#146
○和泉照雄君 いま大臣の御答弁がありましたとおり、大蔵省が一存でこういうことをやるんだったら、私たちに言わせれば、国がちゃんと姿勢を正しておいて地方の自治体にもそういうことを要求するんだったら納得をある程度できると思うんです。行政改革の問題がそう、不公平税制の見直しもそうです。そういうことをやらないで、税源の配分の問題等、あるいは交付税率の引き上げ等のこともやらないで、一律に、ただ財布のもとを締めておるということで恫喝をするというのは――今度大臣がかわってから特にその上傾向が強いような感じがするわけでございますが、こういうような行き方は非常に片手落ちじゃないかと、このように思うわけです。
 あわせて、いま地方の時代ということを言われておる、そういういうことにも逆行する。また、厳しく言うと憲法違反にもなるのじゃないかと、私はこのようにまで思うわけでございます。憲法の条項の「地方自治の本旨に基いて」という、その本旨に基づいて単独事業をやっておることに、ただ財布のひもを締めておるというその強権で圧縮をするということはよろしくないんじゃないかと思うんですが、大臣の見解をお伺いして、この問題は終わりたいと思います。
#147
○国務大臣(石破二朗君) 地方自治に関しまする憲法の規定におきましては、何をもって地方自治というかということは、はっきり明示されてはおりません。御承知のとおりであります。したがいまして、憲法違反云々の御意見には必ずしも賛同いたしかねますけれども、要しまするに、地方自治体が自分の地方自治体にはこういう仕事が一番いいと御判断になるようなものが、できる限り自由裁量によって実行可能なように、自治省としてはできるだけの努力を払ってまいりたいと思います。
 なお、地方自治体のために、あえて申しますけれども、和泉委員、先ほど来、地方自治体のためにいろいろ御配慮になっての御質問、心から地方自治体を代表しまして感謝を申し上げます。
#148
○和泉照雄君 では、本論に戻りまして、次は、本法の改正に関する問題で一質問をいたします。
 国鉄の年金財政がパンク寸前の状態にあるということで、本年五月に、「国鉄共済組合年金財政安定化のための研究会」が報告書を出しております。国鉄共済特有の事情が原因しているわけでございますけれども、同じ共済仲間のものであるということで、当然、自治省の方でも事情は把握しておられると思いますけれども、その報告書の基本的考え方についてはどのように把握をしておられるか。
#149
○政府委員(宮尾盤君) 国鉄共済組合が非常に財政的にいま大変な状況になっておるということにつきましては、私どももいろいろなデータ等を見ながら承知をしておるわけでございますが、これは本年の五月に、「国鉄共済組合年金財政安定化のための研究会」というのがございまして、ここで、国鉄共済の内部の事情というものについていろいろ細かい報告を出しております。私どもそういうものを読みながら承知をしておるわけでございます。
 ここで言っておりますのは、国鉄自体、財政問題に関して二つの面がありまして、一つはわが国人口の高齢化現象、インフレーションの慢性化など、わが国公的年金制度に共通する問題点を抱えておる。それから第二は、国鉄の共済組合年金制度が特異な成熟化過程を経て今日に至って、他の制度に類を見ないような高い成熟化の段階になっておると、こういうことを基本的に述べまして、なぜ国鉄共済がそういう特異な成熟過程を経たかという原因については、戦中、戦後の国策遂行による要員構成のゆがみ、それから国鉄経営の重点化、省力化による職員数の減少、年金受給資格を得て退職する者の割合が非常に高い。その他、退職年齢が低くて年金受給期間が非常に長い、こういうような基本的な問題を抱えておる。さらに、今後の成熟化の見通しとしては、昭和五十年代後半から昭和六十年代前半にかけて成熟化は急速に進展をして、その後も長期間にわたって一二〇%程度の成熟化の状況にいくのではないか。したがって、財政的にも非常に大変な状況になっていく。たとえば昭和六十年度には、仮に賦課方式によって保険料率を算出しても、現行の財源率の三倍ぐらいのものになると、こういうことを言っております。
 そこで、そういう危機的な国鉄共済組合の財政問題について是正をする方策としては三つ考えられると、この報告書の中では言っております。一つは、事業主の負担による補てんでありますが、これは国鉄財政の現状等から見て非常に現実的に困難である。それから第二の方法としては、国の財政負担による補てんという方法が考えられるが、これも国庫負担のあり方等から見て、直ちに結論を急ぐことには無理がある。それから第三の方法としては、成立基盤を共有する共済組合年金制度を財源的に一元化して、その加入者の連帯に基づく共同の負担による補てんをする、こういう方法が考えられるということを言っております。この第三の方法が最も妥当であり、現実的であると、こういうふうにこの報告書では述べております。
 この報告書の方向の是非の問題は別にいたしまして、私ども、このようないわゆる船後委員会の報告について国鉄の状況等を把握をしておるわけでございます。
#150
○和泉照雄君 この報告書は、御承知のとおり、専売、電電、国鉄、こういうような公企体の共済組合や、あるいは国家公務員共済を統合一元化すべきであるという意見のようであります。保険集団を拡大して、社会保険としての事故発生の危険性を分散をさせていくという考え方が基本のようでございます。
 そこでお聞きしますが、自治省の主管する地方公務員等共済組合は一体幾つの共済組合から分立しておるのか、お聞かせ願いたいと思います。
#151
○政府委員(宮尾盤君) 地方公務員共済組合でございますが、五十五年四月現在で地方公務員共済
組合の組合数は、地方職員、公立学校、警察、東京都の共済組合のほかに、指定都市の職員共済組合が十、市町村職員共済組合が四十七、それから都市職員共済組合三十、合計九十一の組合でございますが、年金財政という計算単位の問題としては、市町村職員共済組合とか都市職員共済組合は連合会単位でもってやっておりますから、財政計算の単位としては十六に分かれるという状況になっております。
#152
○和泉照雄君 この分立している組合ごとの年金財政の現状はどのようになっておるのか。また、将来の見通しはどう考えておられるのか。特に警察共済組合が成熟度が非常に高いということを聞いておりますが、これについての現状、将来の見通し、そういうところをお聞かせ願いたいと思います。
#153
○政府委員(宮尾盤君) 幾つかの組合に分かれておりますので、それぞれ計算単位ごとに若干差はあるわけでございますが、トータルとして五十三年度末で見てみますと、収支状況は、収入が一兆六千億、支出が八千億ということで、収支差額が単年度では八千億ほど出ておる。それから、積立金が現在五兆六千億という状況になっております。それから、現在の長期給付の財源卒が、若干幅がありますが、千分の百二十一から百二十六まで、平均で申し上げますと千分の百二十五・五と、こういう状況になっておるわけでございます。
 それから、これらの地方共済全体を通ずる将来の予測でございますが、これはなかなかむずかしい予測になるわけでございますけれども、一応前提を立てて計算をしてみますと、その前提と申し上げますのは、一つは、組合員数をどの程度見込むかということが非常にむずかしいわけでございますので、一定とする。それから給与のベースアップとかあるいは年金の改定率を毎年五%ずつ見込む。そして、大体二十年間くらいの期間でどうかと。こういう粗い推計をしてみますと、現在の財源率を据え置いた場合には単年度収支がマイナスとなるのが昭和六十九年ころというふうに見込まれます。それから、積立金がなくなるのはおおむね昭和七十八年ごろではないか。それから、もう一つの計算といたしましては、財源率を引き上げるということで五十九年度に千分の二十、それから六十四年に千分の二十五、六十九年に千分の三十、それから七十四年に千分の三十五と、こういうふうに引き上げるというふうに仮定をした場合、これは国家公務員共済組合でもこういうような試算をしておりますので、そういうやり方をしてみますと、単年度収支がマイナスになるのが昭和七十七年、そして以後は積立金をどんどん食っていくと、こういうような状況が見込まれます。非常に粗い推計でありますので確たる見通しであるかどうかは問題がありますけれども、傾向としてはそういうことになるというふうに思っておりまして、将来の財源率の大幅な引き上げ等で対処していかないと年金財政がやはり相当苦しい状況になるということは申し上げられると思います。
 それから、警察共済の関係でございますが、退職年金受給者の成熟度は昭和五十三年度末で一九・九という状況になっておりまして、地方公務員共済組合全体の成熟度が一五・五ですからおおむね四%程度高い。他の共済組合に比べて成熟度が最も高いという状況にあるわけでございます。
#154
○和泉照雄君 先ほど申し上げたとおり、国鉄の報告書の場合は、パンク寸前になってからあの報告書を出したということであらゆるところからいろいろと批判をされているのも事実のようであります。
 そこで、地方公務員共済は、いま申されたとおりまだ財政的に若干ゆとりがあるような感じがするんですが、ここで先ほどの国鉄の報告に出た、一元化、統合化というようなことをいまから早く考えておった方がいいんじゃなかろうか、一つの方法ではないかと、こういうふうにも考えるんですが、御所見を聞かしていただきたいと思います。
#155
○政府委員(宮尾盤君) 地方共済を一元化する、統合すると、こういうことについてでございますが、確かに先ほどは全体的な姿で申し上げましたが、個別に見ますと、非常に組合員数が少なくて財政基盤が脆弱であるという組合もあるわけでございます。そういう意味で、現在特にそういう状況にありますのは市町村なり都市の職員共済組合でありますが、こういうところにつきましては連合会組織というものをつくりまして、連合会に年金給付の資金の一定額、三%相当額でございますが、これを連合会にプールして、長期給付の積立金というものを設けて、個別の組合が非常に財政収支が悪化した場合にはそういうところに対して積立金を交付をすると、こういうような仕組みをとって財政基盤が弱いところに対する対応措置を講じておるわけでございます。
 確かに、先ほどのような共済年金財政の将来というものを考えた場合に、さらにもっと強力な統合なり一元化ということをすべきではないかというような議論があるわけでございまして、その方向についてもいろいろ検討しなければなりませんが、他面、個々の組合についてはまたこれまでのいろいろな経緯等もありまして、単純に統合一元化というのがなかなかいかない面も片方ではあるわけですけれども、いずれにしても将来の年金財政、各組合大変でございますので、そういう御指摘のような問題については十分検討をいたしまして、そういう方向を打ち出すならば、早い時期にそういう問題にとりかかっていくということを考えていく必要が確かにあるというふうに私どもは考えておるわけでございます。
#156
○和泉照雄君 共済年金制度基本問題研究会というのがたしか六月十三日に発足をして会合を持たれたようでございますが、現在まで発足から五カ月を経過しておるわけでございますが、二年ぐらいをめどに検討を進めると、このように聞いておりますけれども、この五カ月間の検討の経過、これについて御説明を願います。
#157
○政府委員(宮尾盤君) この共済年金制度基本問題研究会の検討経過でございますが、ここで検討する事項としましては、一つは職域年金制度としての共済年金のあり方をどうするかというのが第一点、それから第二は他の公的年金制度との整合性及び調整、それから第三は年金財政問題その他ということが検討課題になっております。
 六月に発足をしまして、現在まで五回会合を開いて研究を行っております。第一回目は、共済年金制度の沿革等について勉強をしております。それから第二回目は、国家公務員等の退職手当制度の改正経緯とかあるいは公共企業体職員共済組合の組合法の制定経緯等について研究をし、さらに各制度別の年金給付及び財政状況の推移について概略の説明を受け研究をしております。それから第三回目は、主要国の公務員年金制度について検討をいたし、さらに今後の検討項目とか検討の仕方について議論をいたしております。それから第四回目は、共済年金の性格とか特色についていろいろな意見交換等をいたしております。それから第五回目は、共済年金の性格、特色についてさらに詰めた意見交換を行う。こういうようなことで、第五回目を去る十一月十一日に行っております。
 今後さらに、先ほど申し上げましたような検討項目に従いまして研究を重ねていく予定でございます。
#158
○和泉照雄君 私たち公明党では、いよいよ迫ってきます高齢化社会に対して、豊かで安定した老後を確保するために、福祉トータルプランというものの中で、国民基本年金構想というものを発表をいたしております。また、社会保障制度審議会でも基本年金制度を創設するという建議が出されていることは御承知のとおりでございますが、この私たちの国民基本年金制度というのは、公的年金制度を抜本的に改革をしようと、そして、基本年金を一つにして、共通の土台として、その上に既存の年金が所得比例年金として付加されるという、いわゆる二階建て制度でございますが、こういう制度を考えておるわけでございますが、自治省は、先ほどの国鉄の例から、あるいはおたくの主管しておられる共済年金のいろんな問題等から、こういうふうな抜本的な構想を発表しておるわけでございますが、これに対する御見解を間かしていただきたいと思います。
#159
○政府委員(宮尾盤君) 先ほど御答弁申し上げました研究会は、そういうところまで踏み込まないで、とりあえず共済年金制度の問題点等を基本的に研究をしていこうということでそういう研究をしておるわけでございますが、基本的には、いま御質問にありましたように、厚生年金等の他の公的年金制度も含めて、今後の高齢化社会の中で老齢退職者等の所得保障というものをどういうふうにしていく必要があるのかという基本的な検討をする必要があるわけでございます。
 そういうことについては、いまも御質問の中にありましたように、各方面からいろいろな提案等もなされておりますし、それを専門的に検討する社会保障制度審議会等でもいろいろな議論がなされておるわけでございます。したがいまして、私どもといたしましては、この共済年金制度も公的年金制度の一環でございますから、そういう広い立場からの基本的な問題を今後も十分研究をしていただきまして、その中で共済年金制度というものをどういうふうに位置づけていくか、こういうことについて十分関心を払い、われわれ自身としてもいろいろな勉強をしていかなければならないというふうに考えておるわけでございます。
#160
○和泉照雄君 大臣にお尋ねをしますが、いま御答弁がございましたけれども、行政レベルでは抜本的な改革というのはなかなかむずかしいんじゃないか。しかし、高齢化社会というのはもう目前に迫ってきつつあるわけでございますから、もう年金が当てにならないとか、あるいは後代の人たちの負担が多いというようなこと等を解消して、やっぱり豊かな安定した生活が送れるよう年金を抜本改正するためには、政治的なレベルで、行政レベルじゃもうらちがあきませんので、政治的なレベルでこれは解決する以外ないと思いますが、大臣の見解をお聞かせ願いたいと思います。
#161
○国務大臣(石破二朗君) 時間がないようでありますので、あんまり詳しい御答弁は差し控えますけれども、御指摘の、高齢化社会を迎えてこれからの日本の最大の問題になるんだろうと考えております。とにかく、荒っぽい言い方ですけれども、わずかな若い働き手で大勢の年寄りを養わにゃならぬ、これが高齢化社会というものだろうと思うんです。これ、大変結構なことなんですけれども、長生きするということは。しかし一方では大変な問題がある。
 そこで、これを解決する方法でありますけれども、やっぱり健康で長生きするようになったのでありますから、できるだけ長くお互いに働かざるを得ないと思います。ただ、と申しましてもエネルギーの制約というやつがありますし、また、あんまり日本人が働き過ぎると国際摩擦という問題も起こります。おのずから限度がある。それじゃ、やっと西欧並みに追いつきました厚生年金のごときものの水準を下げるか、これもできる問題じゃないと思うんです。困った問題でありますけれども、やっぱりこれから御指摘のとおり根本的な、解決をせにゃいかぬと思いますけれども、やっぱり病気その他による短期の給付、これを何とかして減らさなきゃいかぬ。要するに健康を増進するように本気で考えにゃいかぬだろうと思います。一つは。
 それからまた、いいことじゃありませんし、こういうことがあってはいけませんけれども、貨幣価値が年々下がっていきます。年々。この貨幣価値が下落する危険性に対応できるような年金の資金運営をどうしてうまいことやっていくかというような問題もあろうと思います。なるべく受給年齢をおくらして何とか支給総額を減らすように、やむを得ぬ、努力する。それからまた、短期の給付と申しますか、医療給付等をなるべく少なくて済ます。さらに、年金財政をインフレに対応できるような強い体質の経営に切りかえるというようなことも必要でありましょうし、さらに、私、公明党さんの御提案、詳しい内容を拝見しておりませんけれども、あらゆる者が知恵を出し合いまして、お互いのためでございますから、最大の問題として取り組むべきであろうと、かように考えております。
#162
○佐藤昭夫君 まず初めに、遺族年金の給付改善の問題についてお尋ねをいたしたいと思いますが、先ほど来、社会党の佐藤委員の御質問に対して、いわゆる寡婦加算問題、これについて、厚生年金でああいう形で改善をされたそのことにもかんがみて、共済年金制度の改善について、実施の遡及も含めて、通常国会までに成案が得られるよう鋭意検討をやっていくという答弁をなさったと思いますけれども、ちょっと議論の前提としてこれを再確認したいと思いますが、それでいいですね。
#163
○政府委員(宮尾盤君) 厚生年金では寡婦加算の額の引き上げが行われたわけでございます。その点、共済年金についてはまだ措置済みでありませんで、これをどうするかというのを今後検討していかなければならない。ですから、厚生年金の支給時期までさかのぼるかどうかということも含めて関係省庁で十分検討をし、できるだけ早く成案を得たいというふうに努力をしてまいりたいと思います。それが通常国会に間に合うような形で成案が得られるならばそういう形で通常国会に御提案をしたい、こういうふうに考えております。
#164
○佐藤昭夫君 これから自治省当局がいろいろ検討をなさるその際の角度として、いわゆる厚生年金の後追いというそういう角度ではなくて、共済年金について独自の改善をいろいろやるべき問題はないかという総合的な検討をいろいろしていただく必要があるだろうと思うんです。わが党としても再々指摘をしてまいりましたし、現に昭和五十三年五月二十五日の当委員会、ちょうど同じような共済年金法案を審議されておった委員会でありますけれども、そこの附帯決議で、遺族年金の支給率の七〇%への引き上げを図ることという項目が附帯決議でも確認をされてきておるわけでありますし、最近の国民世論としては七〇%でも低い、八〇くらいに持っていってくれという国民的要望が強まっている問題だと思いますけれども、この課題も含めて、これからの当局の検討の中に含めて努力をしてもらいたい。国会決議もあるという関係で、ひとつ念を押しておきたいと思います。
#165
○政府委員(宮尾盤君) 遺族年金の給付水準を七〇%まで引き上げるべきであるという附帯決議をいただいておるわけでございますが、共済年金における遺族年金の水準をどうするかということは、これは地方公務員共済組合だけの問題ではありませんで、各共済を通ずる問題でございます。したがいまして、地共済だけでもということについては、これは私は制度の均衡という面からむずかしいし、できない。ただ共済年金全体として、あるいは他の公的年金との関係において遺族年金の給付水準をできるだけ引き上げる方向で努力をすると、こういうことについては、今後ともやってまいりたいというふうに思っておるわけでございます。ただ、この給付水準を一律に引き上げることがいいかどうかということについては、たびたび当委員会でも御論議を交わしておりますように、いろいろ検討をすべき問題があるわけでございます。そのまま引き上げるということになれば相当他の所得がある人についても同じように上がるというようなことで、かえって老後の保障という点から見たら問題があるではないかという議論もあるわけでございます。
 そこで、私どもとしては、これまでの方向としては寡婦加算の引き上げというようなこと等を通じまして、特に遺族の中でも……
#166
○佐藤昭夫君 いや、もういいです。
#167
○政府委員(宮尾盤君) 深く考慮しなければならない、そういう人たちの問題について、努力をしてまいっておるわけでございます。
#168
○佐藤昭夫君 他の共済諸制度との関連があるということは重々知りつつ、あえて、かつての五十三年の委員会で附帯決議もされておるということの引用をして私尋ねておるわけでありますから、あなたの答弁の後段で言われておるような、一律パーセント引き上げについてはいろいろ他の異なった意見もございますという答弁というのは要らぬことですよ。自治省当局としては、地行委員会で採択をされた附帯決議に沿って、他の関連もあるんだったら他の関連も含めてその実現のためにどう努力をやるかというのが進むべき方向じゃありませんか。大臣、佐藤さんも言われていましたけれども――私も佐藤ですけれども、ちょっとどうも事務局の答弁というのは、国会決議も勝手に解釈をする、そういう答弁をこの委員会でやるという、そういう態度というのはよくないと思います。ぜひとも大臣、附帯決議もされておるという問題だということで、これから当局として、自治省として検討をしていく課題の中にこの給付率の引き上げ問題もしっかり位置づけて検討をやるということでぜひお願いしたいと思うので、大臣の答弁を聞いておきたい。
#169
○国務大臣(石破二朗君) 一般論でありますけれども、附帯決議は尊重しなきゃなりませんが、政府としてどうしても実行できないというものもなきにしもあらずだと思います。その際には、正確に、これこれこれこれの理由で、せっかくの附帯決議ではありますけれども、御意に沿うことはできませんとお断りすべきものであろうと思います。
 ただいまの御指摘の具体的な問題についてでありますけれども、御指摘になりました点につきましては、附帯決議を尊重してまいりたいと考えております。
#170
○佐藤昭夫君 それでは次に、扶養認定問題について、これも他の委員から若干触れられてはおりましたけれども、私もお尋ねをいたしたいと思います。
 ともかくその基準が、昭和四十九年度以来七十万円に据え置かれたままになっているということで、これも同様に、いま引用をいたしました昭和五十三年の五月の当委員会における附帯決議の項目の中の一つとして、この扶養認定基準の改善引き上げについて附帯決議を行っておるわけですけれども、当局としては、この附帯決議に基づいてその後どういう具体的な検討を行ってきているのか、まず御説明願いたい。
#171
○政府委員(宮尾盤君) 被扶養者の認定につきましての被扶養者の所得の額の問題でございますが、これは給与法あるいは所得税法におきます扶養親族の取り扱い等を参酌をいたしまして、七十万ということでその取り扱いを定めておるわけでございます。これは四十九年から据え置かれているという事情がありまして、これを引き上げるべきではないかという御議論があるわけでございますが、これにつきましては、給与法なり所得税法の取り扱いというものとの関連もありますので、そういう方面での引き上げが今後どういうふうに行われるかというようなことも関係省庁とも連絡をとりながら検討してまいっておりますが、給与法あるいは所得税法の取り扱いはまだ決まっておらないという現状でございます。
 なお、今後とも関係のところと協議を進めて検討をしてまいりたいというふうに思っております。
#172
○佐藤昭夫君 いずれにしましてもこの問題は、言うまでもないと思いますけれども、年金は物価スライドで少しずつ額がアップしていく。まあ改善がなされていく。片や大蔵省の方は、税調の答申でもうたわれておるわけですけれども、今後三年間はいわゆる減税はやらないという形での増税が行われる、実質増税が。ということで考えてみた場合に、このまま七十万円で据え置くということになった場合には、重大な問題が出てくるということは明瞭だと思うんです。五十三年度の時期に当時の加藤自治大臣は、当委員会で、七十万円というのは引き上がるんじゃありませんかというような、関係者に期待を持たせるような発言も、当時大臣はなさっておるわけですね。そういう点でぜひともこの問題について、これもひとつ先ほどの遺族年金の改善の問題とあわせて鋭意当局として、関係省庁との関係もありますけれども、検討をしてもらいたい。自治省側が受け身じゃなくて積極的に、自治省としての積極方針を持って、他の省庁との合意をつくり上げていくという積極態度で臨んでほしいということで、当面、最低の措置としてスライド分、これに見合う分だけでもこの七十万円の額について見直しをやるべきじゃないか、当面直ちにやるべき問題として。というふうに思いますがどうですか。
#173
○政府委員(宮尾盤君) 先ほど申し上げましたように、給与法とか所得税法との関連というもののも考慮しながらこの取り扱いを決めておるわけでございまして、地共済だけが独自でそういうものと違った取り扱いをするということについては、いろいろな議論というものがかえって出てまいるというふうに考えております。まあ四十九年から据え置かれているから、給与法の取り扱いも所得税法の取り扱いも考えてはどうかということは、確かに一つの検討課題でありますので、私どもとしても関係省庁とはこれまでもいろいろとこの問題の取り扱いについて協議をしてきておるわけでございますが、今後とも適切な措置が講ぜられるように努力はしてまいりたいと思っておるわけでございます。
#174
○佐藤昭夫君 大臣、この扶養認定の額をどう設定するかという問題は、これは自治大臣の権限で決められる問題です。ですから、ぜひとも大臣決断をして、まず自治省がイニシアチブを発揮して、この問題についてのひとつ前進を図る。さっき言いました最低このスライドに見合う引き上げ、額の見直しをやるということで、ひとつぜひ努力をしていただきたいと思うんですが、大臣どうですか。
#175
○国務大臣(石破二朗君) せっかくの佐藤委員の御指摘でありますから努力しなきゃなりませんし、努力はするつもりでありますけれども、御承知のとおり、地方公務員の給与に関する法律の定め方一つをとってみましても、地方公務員の給料は国家公務員に準じとか、どうしてもその後追いのかっこうになっておるというのが実態であります。努力はしますけれども、どうも先頭を切って走る、独走をするというわけにも、少なくとも私の力ではまいりませんので、皆さんの御協力なり御指導をいただきまして、せっかく努力したいと思っております。その点だけはひとつ御了承いただきたい。努力さしていただきます。
#176
○佐藤昭夫君 それでは、まあそういうことでがんばってください。
 次に、最高限度額の撤廃問題についてお尋ねをいたします。
 四十九年度の改正で、共済年金についても厚生年金に準じていわゆる通年ルール方式、これが導入をされたわけでありますけれども、これを導入をした根拠、そして現在年金受給者でこの通年ルール適用者はどれぐらいの人数があるのか、まずお尋ねしたいと思います。
#177
○政府委員(宮尾盤君) 通年ルールというものを導入をいたしましたのは、共済年金制度は、沿革から言いまして恩給制度というものに準じまして制度づくりというものをやってまいっておるわけでございますが、他方で、民間企業における年金制度としては厚生年金が最もその中核的なものになっておるわけでございます。共済年金制度は恩給制度に準ずるものとして位置づけられておりますけれども、他方で、いわゆる厚生年金にかわるようないわゆる公的年金制度の一環でもある、こういう考え方から、厚生年金が支給される方々との均衡等も考慮いたしまして、いわゆる通年ルールというものを取り入れて、少なくとも厚生年金の水準は最低確保する、こういう考え方で基本的にそういうルールづくりをいたしておるわけでございます。
 なお、通年ルールの適用者は、受給者総数の大体五割余がこの通年ルールの適用を受けております。
#178
○佐藤昭夫君 いま、この通年ルールが導入をされた理由についての若干の御説明があったわけですけれども、ところが実態は、せっかくそうした通年ルールが適用をされながら、給料年額の百分の七十という最高限度額で抑えられているということで、非常に大きな不合理を今日生んでいるんじゃないか。
 富山県の実例について、ちょっと私はお聞きをしたんですけれども、勤続年数三十六年の人、やめてから約十七年というわけでありますが、新法による給与が百五万四千九百七十六円。そこで通年ルールで計算をすると、年金額は八十三万七千五百二十九円になる。ところが、七十三万という限度額で抑えられていますから、約十万円そこの間で年金額についての差が起こるということで、公務員関係の年金者連盟の人たちの調査によりますと、この富山県に限らず大体全国で五千ないし六千人以上、こういう人たちが今日生まれているんじゃないかということが、その報告でも指摘をされているわけですけれども、こうした点で、最高限度額を七十万で抑え込んでいるという、この点についてもぜひとも見直しをすべき時期へ来ているんじゃないかというふうに思いますが、どうですか。
#179
○政府委員(宮尾盤君) 通年方式で算定をしました退職年金につきましては、給料年額の百分の七十で頭打ちをすると、そういう制度になっているわけでございます。そういう仕組みをとっておりますのは、恩給法につきまして在職年数が四十年を超える場合には四十年として計算をすると、こういうことにしておりますことから、共済組合の組合員期間につきましても同様に四十年で頭打ちをさせるということにしておりまして、これが支給率が百分の七十ということになるわけでございます。
 そこで、いわゆる通年方式におきます。低額年金者に対します特例保障措置としての機能を持っております通年方式でございますが、これにつきましてこういう最高限度額、いわゆる頭打ちを廃止するということにつきましては、まあ従来からそういう仕組みで来ておりました算定方式との均衡の問題もありますとともに、そういうことを実施することについては恩給法とかあるいはその他の旧年金制度の適用を受けた者との均衡等も考慮しなければならない問題でございまして、公務員の年金制度すべてにいろいろな影響が出てくる基本的な問題になるわけでございます。したがいまして、この点について頭打ちを直ちに廃止をするということについては、なかなかこれはむずかしい問題であるというふうに考えております。
#180
○佐藤昭夫君 どうもこの問題についても、他との関連というのを理由にして改善の方向を渋るという答弁になっていますけれども、本来通年ルール方式というのは、言うならば給料も安く勤務年数も短いということのために、厚生年金と比べても年金額が低い人たちをどう救うかという、こういう角度からこの通年ルールというものが導入をされてきたといういきさつがあるわけですね。そして、通年ルールと基本ルールと二つ並べて、有利な方を選択をしてとりなさいと。ところが、この片一方については――片一方というか、そういう有利な方をとりなさいとこう言いながら、基本ルール方式の基本になっている百分の七十というのを通年ルール方式についても網をかぶせるという形で、本来低い人をどう救うかということで導入をされたこの方式が、そういう頭打ちで抑えられるということになっているというのは、制度自身としても非常に不合理な話だと思うんですよ。
 だから、そういう点で、全面的解決が一気にはいかぬということであれば、特に給与の低い人についての百分の七十の頭打ち、これをひとつ見直すという、最低この点を直ちに実施する方向に向けての鋭意検討をやってもらいたいというふうに強く主張をするんですが、どうですか。
#181
○政府委員(宮尾盤君) 年金額が低い人たちに対するその保障機能として確かに通年ルールというのはあるわけでございますが、いわゆる本則のルール、一般のルールと通年方式というものとで有利な方をとる、その比較の場合の前提となる約束ごとといたしまして、どちらも四十年を超える場合には四十年で頭打ちして、最高限度支給率は百分の七十と、こういうものを織り込んで、こちらが高いか通年ルールが高いか、高い方を支給すると、こういう保障機能を持たせておるわけでございます。ですから百分の七十で頭打ちをするということがいかぬという御議論になるのだろうと思うのでございますが、これは百分の七十というのは、恩給におきましても、あるいは地共済だけでなくて他の共済制度でも、最高限度は四十年で七割支給が最高限度と、こういう基本的な考え方を立てておるものでございますから、通年ルールに限ってそれを外すということは、これは非常に他の制度との関連等もあってむずかしい問題であるというふうにお答えを申し上げておるわけでございます。
#182
○佐藤昭夫君 どうもあなたと問答していると、もういまの制度は変えられない、もうすべて変えられないというかのごとき、いろいろの歴史的事情がございましてという話になってくるわけですけれどもね。そういう考え方でいったら、前段で幾つか鋭意検討努力を確認をされているんだけれども、そういう問題も解決が進むはずがないと思うんですね。制度というのは絶えず見直しをやっていく、それが制度であるわけだし、繰り返し言っていますけれども、厚生年金と比べても年金額の低い人たちをどう救うかというこの精神で通年ルールというものは生まれてきた。これが、その精神が全うされていかない頭打ち制度というものが今日大きな矛盾になってきている。
 だからそういう点で、こういう人たちがいま全国的にどれくらいの数あるものか。さっき私、年金者連盟で、そこの数字をちょっと御紹介したわけですけれども、一遍まずどういう実情にあるかということを当局としてもよく把握の調査をしてもらいたい。そういう上で、私の主張としては、その中でもとりわけ給与の低い層については何とか特別措置ということを、そういう特別の見直し、百分の七十についての見直しを考えるべきじゃないかというふうに重ねて主張をするんですけれども、大臣どうでしょうか。
#183
○国務大臣(石破二朗君) ひとり年金についてだけではありませんで、地方公務員全般の広い意味での給与の問題についてでありますけれども、御承知のとおり、民間の給与あるいは国家公務員の給与と平仄を合わせて支給されるべきものと大筋では考えねばいけないわけでありまして、先頭を切って走るというわけにもまいりませんが、あくまでも、少なくとも公平を失することのないように、地方公務員の処遇の改善、退職後の処遇の改善につきましても、現状を維持するだけじゃありません、最善の努力を払いたいと考えております。
#184
○佐藤昭夫君 時間が参りましたので、終わります。
#185
○伊藤郁男君 最初に、大蔵省にお伺いをしておきたいと思います。
 これは、先ほどの公明党の和泉さんも指摘された年金の課税の問題でございまして、これはもうきわめて重要な問題だと思いますし、やがて論議の対象になってくるだろうと私は想定をしているわけで、したがいまして、確認をしておきたいと思います。十一月七日に答申をされました税制調査会の中期答申、これを大蔵省はもちろん尊重をして、これに基づいて税制の見直しを検討をすると、こう思いますが、そういうように理解してよろしゅうございますか。
#186
○説明員(内海孚君) おっしゃるとおりでございます。
#187
○伊藤郁男君 そこで、この答申の中では、個別税目等についての検討の項目の一つの柱といたしましてこういうことが言われているわけですね。公的老齢年金に対する課税のあり方は重要な検討課題であり、今後主要諸外国の例を参考にしながら検討を進めていく必要がある、こういうように述べているわけでございます。そこで、この意味について大蔵省はどのように受けとめておられるか。たとえば、わが国の年金制度が、根を張ってきたとはいえその成熟度がまだ欧州諸国と比べて非常に水準が低い。したがって、年金全般に対する課税については課税すべきだという意見もあるけれども、当面はこれをやらない、こういう方向で検討をしたいという意味に受け取っておられるのか、あるいは、今日財政が非常に厳しい状況にありますので、遺族年金も含めて課税に踏み切るために検討をしていくんだという意味にとられているのか、どちらなのか、お答えをいただきたい。
#188
○説明員(内海孚君) まず、わが国の年金課税のあり方につきましては、単に年金を受け取るときの過程だけではございませんで、公的年金のいわば原資の一部をなします掛金の段階で課税上どのように取り扱われているかということと相関連しまして検討する必要があるわけでございます。
 伊藤委員よく御存じのとおり、わが国におきましては、まず社会保険料控除の段階で所得控除が行われます。課税対象とならないわけでございます。さらに、今度年金をもらう段階におきましては、第一に給与所得控除の適用がございます。給与所得控除というのは、申し上げるまでもなく、勤務に伴う必要経費を概算的に控除するというのが基本的な性格でございまして、年金にはそのような経費はないわけでございますが、そのような取り扱いを現在しております。さらに、六十五歳を超え、かつ所得が一千万以下の方については、七十八万円の老齢者年金控除がある。そのために、公的年金だけを受給しておられるような方については、恐らく課税ということは起こらないと思います。したがって、わが国におきましては、掛金の段階でもそのような優遇が行われ、さらに給付を受ける段階でも非常に優遇されているということでございます。
 実際このような課税のあり方につきましては、先ほど老齢化社会の話も出ておりますけれども、現在厚生年金を例にとりますと、十二・四人の加入者が一人の老人を支えるというような時代でございますけれども、たとえば昭和八十五年になりますと、これが、三人の加入者が一人の老人を支えるというようなきわめて厳しい時代を迎えるわけでございまして、一体そういうときのことを考えると、どういうふうに年金をしたらいいのか、課税の問題をどのように扱ったらいいのかというのは、実は大変な問題を抱えていると思うわけでございます。税制調査会の基本的な認識はまさにそういうところにございまして、こういう問題につきましては、先ほどお示しのように各国がいろいろなやり方をしております。
 たとえばアメリカにおきましては、掛金の段階では所得から控除いたしませんで課税されますが、もらう段階では非課税になるとか、英国におきましては、同様に掛金の段階では所得控除いたしませんで、もらう段階でも非課税といたしませんが、一般的な老年者についての基礎控除というのを非常にかさ上げしているというようなやり方をしたり、それぞれの経験を積み重ねておりますので、そういった問題についての勉強を深めながら今後のあり方を検討していくというのが私どもの考え方でございます。
 なお、そこにおきまして、遺族年金につきましては、これは直ちにそれと関連するという問題ではなかろうかと思います。新聞にはいろいろ伝えられておりますけれども、遺族年金のような現在非課税のものについて直ちにどうこうという具体的な方向なり考え方を持っているものではございませんので、その点はこの際申し上げさしていただきたいと思います。
#189
○伊藤郁男君 結局、答申であるように、諸外国の例を十分に参考にしながら検討をしていく。いまもお話しがございましたように、アメリカの例、イギリスの例が挙げられておるわけでありますけれども、やはり税調の精神としては、やがて八十五年に三人で一人を養わなきゃならぬ、こういう事態が来るのであるから、したがって、年金全体に課税をしていくんだ、そういう方向に踏み切るんだというのが私はこの税調の考えではないかというように理解をしているわけです。
   〔委員長退席、理事金井元彦君着席〕
 そこで、大臣にお伺いをしておきたいわけです。いまもお話しがありましたように、たとえばイギリスでは掛金の所得控除を認めていない、掛金に対しても税金がかかる、こういうわけですね。あるいは老齢遺族年金も課税扱いである。あるいは、高齢者に対する所得控除の上乗せもない、こういうような実態にあるわけです。高齢化がますます進んでいる国、先進国ですね、これでやっぱり年金課税が非常にきつくなっているというのが現状ではないか、こういうように思うんですね。だから、わが国も急速に老齢化に入っていく、大変なことになる、だからこれにも課税をするんだと、こういうのが税調の腹であり、大蔵当局のこれからの基本的な検討の課題だと、こういうように私も理解をせざるを得ないわけです。
 そこで、高齢化対策がまだわが国では不十分なこの現状の中で、この問題はきわめて重要な問題だと思いますけれども、大臣はどのようにお考えでしょうか。
#190
○国務大臣(石破二朗君) きわめて重要な問題だと心得ております。
#191
○伊藤郁男君 そういうお答えですけれども、ただ重要だと考えているというだけでは困るわけでございまして、この問題について、まさに高齢者の生活そのものを考えていくときに、こういうことはやっぱり避けていかなければならないのではないか、こういう基本的な構えを持つべきではないかというように私は思うわけでありますが、もう一度大臣お答えをいただきたい。
#192
○国務大臣(石破二朗君) 年金といえども一種の所得であることは争えない事実でありますから、これに課税されるということはこれはやむを得ぬ問題であります。ただ、これは所得には違いないんですけれども、社会保障的な意味合いも持っておりますし、そういう意味でこれに対する課税は慎重にやっていかなければならないと考えております。
 ただ、高齢化社会を迎えるのだからということを前提としての御意見でありますけれども、これはちょっと考え方いろいろあろうと思うんです。高齢化社会になってあれこれと財源不足を生ずるんだから、苦しくともある程度増税をがまんしてくれという意見も説得性があるのではないかという気がいたします。だから、高齢化社会になるのだから税の強化はどうかという御意見には必ずしも賛成いたしかねる次第であります。
   〔理事金井元彦君退席、委員長着席〕
#193
○伊藤郁男君 大蔵当局は、ことしの臨時国会を初めといたしまして、財政が非常に苦しいからやがて増税は避けられないという世論づくりをかなりやってきたと、こういうように私は思います。この問題は時間がもうありませんし、具体的に出てまいりましたときにまた論議をしていきたいと思います。
 そこで次に、これも大臣に御質問をしておきたいと思います。
 本日はさまざまな方向で本法案の問題につきまして議論をしてきたわけでございます。たとえば、遺族年金については、厚生年金では二・二から二・五倍の寡婦加算の増額が行われておるけれども、厚生年金と連動してこの共済制度を改正するんだというのだけれども、共済ではこの問題が見送られている。だからこれは引き上げるべきではないか。厚生年金に準じて引き上げるべきではないか。あるいはまた、厚生年金では加給年金が大幅に引き上げられておりますけれども、共済ではこれが据え置かれている、これも厚生年金と同様に大いに引き上げるべきではないか。こういうことで、私もそのような立場に立って質問を試みてきたわけでございます。
 しかし私はやみくもに、年金額をどんどん上げていけというように、やみくもにそういうことを主張しているわけではありません。他の年金との整合性をちゃんと持った改定を行い、あるいは、生活ができないような年金では実際意味がないのではないか、生活できる水準に引き上げるべきだ。あるいはまた、私も先ほど指摘をいたしましたけれども、年金受給者の上下の差が非常に激しい。多いのは六倍も開きがある。先ほど御答弁外は平均すれば一・九倍程度だと、こういうようなことでありますけれども、年金の法制化を図る意味合いにおきまして、この問題は、上下の差を縮めるためには最低保障額を、下を上げる、こういうことが必要なんだということを私どもは主張をしてきたわけであります。まあ佐藤さんの質問に対しまして前向きの大臣の答弁が引き出されましたけれども、大臣はこの私どもの考え方についてどう思われておるか、御答弁いただきたい。
#194
○国務大臣(石破二朗君) お答えいたします。
 伊藤委員のただいまの御質問、いろいろ多岐にわたっておりまして、あるいは事務当局から個々具体的に御答弁申し上げた方がいいかとも思いますけれども、本日、今回御審議いただいております法案に対しまする各党各派の御質問の御趣旨等を拝聴いたしておりまして、今回提案いたしておりますものが、完全無欠と言い切るだけの自信も持っておりません。高齢化社会を迎え、今後年余の問題はいよいよむずかしい時期を迎えますので、慎重でなければいけないと思いまするし、中ほど来申し上げましたとおり、地方公務員の処遇につきましては、民間なりあるいは国家公務員のそれと、平仄を合わしていかなきゃならぬというトうないろいろ制約がございますので、この際、十分にというわけにはまいりませんでしたけれども、先ほども申し上げましたとおり、各党、各会一派の御意見等、今後の法律の運営に当たり、さらに機会を見ての法律の改正の時期等に十分参考にさしていただきたいと考えておりますので、御了承賜りたいと思います。
#195
○伊藤郁男君 まさに大臣の御答弁のとおり、非常に年金制度というのはむずかしい時期に入っておるし、これからますますむずかしい時期を迎えてくるであろう、これは認識はまさにそのとおりで、同じでございます。
 そこで、本日のこの質疑の中で、共済組合の午金財政の将来見通しについては、仮に組合員の数を一定とし、あるいは年金改定率を毎年五%程度と見て、七十五年度には成熟度が四七%になる。掛金は給料の一〇%程度に上がってくるだろう。そして、単年度収支がマイナスになるのは六十七、八年ごろではないか。積立金が全くなるのは七十八年度ぐらいになるのではないか。要するに十二年後にマイナス、二十年後には積立金ゼロになるというのですね。早晩この共済組合制度も破産することになるんだと、こういう見通しが述べられているわけなんですね。
 しかも、和泉さんがこれも御指摘をされましたように、国鉄共済年金についてはすでに六十年度には成熟度が一一四%になる。もうすでにこれは破産しているわけです。現実に。だから、このままでいくとすればどういう方向があるかということになりますと、組合員の掛金をどんどんどんどんふやしていくか、あるいは支給開始年齢を、今度は六十歳にしましたけれども、これを六十五歳に引き上げるとか、あるいは国庫負担率を引き上げていくか、この三つの方法しか私はないと思うわけですね。だから、これらの問題についてかなりいろいろな方面でいろいろの角度から検討はされておるとは思いますけれども、一体自治省の基本的な考え、これはほとんどもうやがてパンクするぞという、このような見通しの中でどのような方向でこの年金制度を考えていこうとしておられるのか、基本的な考えを聞いておきたいと思います。――大臣にひとつ。
#196
○政府委員(宮尾盤君) 非常に各公的年金制度を通ずる重要でかつむずかしい問題であります。この問題につきましては、専門的に検討をいたしております。たとえば社会保障制度審議会等でもいろいろな議論を重ねておるわけでございますが、将来の共済年金制度を含めた全体の公的年金制度をどういうふうに考えていくか、この抱えておる問題に対するそのときにおける対処の仕方というものをどういうふうにしていくのか、これは慎重に一生懸命議論をしておりますけれども、ただいままだ模索段階であります。いろいろな考え方というものが提案をされておりますけれども、それについてこういった方向がいいという状況には至っておりません。これは今後の高齢化社会を踏まえた場合に非常に大きな問題でありますので、私どもといたしましては、そういう各方面での検討というものも十分踏まえまして、今後、共済年金のあり方についてどういうふうにしていったらいいのかということについて、さらに検討を続けてまいりたいというふうに思っておるわけでございます。
#197
○伊藤郁男君 やっぱり明確な方向が、これだけ年金が将来大変なことになると想定をされ、そのような御答弁もしばしば聞いておるわけだけれども、これをそういうことにならないようにするにはどうするかという明確な方向が出ていないということは大変なことだなと思っているわけでございます。もう時間がありませんので、これは本当に十分に、早急に各方面の意見を聞きながら聞きながらと言って、日時がただいたずらに過ぎていってしまってはどうにもならぬわけでありまして、これは十分にひとつ検討をして明確な方向を打ち出していただきたい。
 それから、これも大臣に実はお聞きをしておきたいと思うんですが、厚生年金では加給年金が大幅に引き上げられました。ところが共済年金では、据え置きになっているわけですね。しかし、共済年金というのは非常に水準がまだ低いわけでありますから、厚生年金と同様に加給年金を引き上げたとしましても、すでに指摘がありますように、退職年金で月六万七千五百円になるわけです。現在は五万七千円ですから、これで据え置かれているわけですけれども、加給年金が大幅に引き上げられたとしましても月六万七千五百円。遺族年金においては四万九千三百円にしかならぬわけですね。現行は四万九千で、現行どおりでございます。これらの基準の引き上げというものについては、事務当局は他に波及をするからだめだというわけでありますけれども、しかし、私がこの受給対象者であったとして、これは月に四万九千三百円程度ではとても生活ができない。失礼ですが大臣だって該当者であったら恐らくだめだと思うんですよね。だから、やっぱり安心して生活できると、こういうようなところに持っていかなきゃならぬのではないか。したがって、これはもう政治家として、大臣、ひとつ一日も早く決断をされて、そういう方向でもう全力を尽くして進むんだと、こういう決意のほどを実はお聞きをしたいわけですが、いかがでしょうか。
#198
○国務大臣(石破二朗君) 先ほど来お答え申し上げましておるとおり、地方公務員の処遇は、年金を含めまして、民間の企業の労働者あるいは国家公務員のそれと平仄を合わしていかなきゃならぬ問題でございまして、ひとり独走するというわけにはまいりませんけれども、少なくとも他の国家公務員あるいは民間の労働者諸君よりか不利になるというようなことのないように最善の努力を払いたいと考えております。
 なお、高齢化社会を迎えるに当たって、地方公務員共済として将来どう考えておるかという御質問がございまして、公務員部長からお答え申し上げましたが、一言付加することをお許しいただきますならば、やっぱり若い者の比率が減るわけですから、若い者が働くということが一番必要だと思います。といいまして、八時間労働をさらに十時間働けというわけにはまいりません。なるべく労働時間減らさないかぬ。能率的にやる。問題は、エネルギーだろうと思うんです。石油がありません、これをどうするか。国民の合意を得て、所要のエネルギーを確保するということがやっぱり年金の充実についても私は欠くことのできない問題だと思います。
 さらにまた、働くのはいいが、それじゃ生産性のある労働をしなきゃならぬわけでありまして、ようわかりませんけれども、鉄砲をつくる、大砲をつくる、軍艦をつくるのがお互いの生活の向上に役立つものかどうか。役立たぬとすればむだな労働でありますから、そういうむだな労働をせぬでも済むような平和な国際環境をどうしてつくり上げるかという問題、まあその辺の基本に立ち返って考えていただかなきゃならぬ問題でありまして、ひとり自治省当局のとても手に負える問題ではありません。広く政治家の皆さんの御尽力を切にお願い申し上げます。
#199
○伊藤郁男君 まだ質問したいことありますけれども、時間が参りましたので終わります。
#200
○委員長(亀長友義君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#201
○委員長(亀長友義君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#202
○委員長(亀長友義君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより採決に入ります。
 地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案を問題に供します。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#203
○委員長(亀長友義君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、佐藤三吾君から発言を求められておりますので、これを許します。佐藤三吾君。
#204
○佐藤三吾君 私は、ただいま可決されました法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党及び民社党・国民連合の各会派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    地方公務員等共済組合法等の一部を改正
    する法律案に対する附帯決議(案)
  当委員会は、第九十一回国会において、地方
 公務員等共済組合制度の充実を図るため、懲戒
 処分者に対する年金の給付制限の再検討、既給
 一時金控除の方法等の改善など、各般にわたり
 決議したところである。政府においては、これ
 らの諸点について、引き続き善処するととも
 に、最近の経済事情にかんがみ、とくに切実な
 問題となっている遺族年金の給付水準の引上げ
 及び退職年金等の最低保障額の引上げ、並びに
 長期給付に要する費用の公的負担分の他の公的
 年金との整合性については、検討を続け、適切
 な措置を講ずべきである。
  右決議する。
 以上であります。
 何とぞ、御賛同をいただきますようお願いいたします。
#205
○委員長(亀長友義君) ただいま佐藤三吾君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#206
○委員長(亀長友義君) 全会一致と認めます。よって、佐藤三吾君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、石破自治大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。石破自治大臣。
#207
○国務大臣(石破二朗君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を尊重いたしまして、善処してまいりたいと考えております。
#208
○委員長(亀長友義君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#209
○委員長(亀長友義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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