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#1
第093回国会 本会議 第9号
昭和五十五年十一月十四日(金曜日)
   午前十時二分開議
    ―――――――――――――
#2
○議事日程 第九号
  昭和五十五年十一月十四日
   午前十時開議
 第一 自転車の安全利用の促進及び自転車駐車
  場の整備に関する法律案(衆議院提出)
 第二 農住組合法案(内閣提出、衆議院送付)
 第三 国家公務員共済組合法等の一部を改正す
  る法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第四 公共企業体職員等共済組合法及び昭和四
  十二年度以後における公共企業体職員等共済
  組合法に規定する共済組合が支給する年金の
  額の改定に関する法律の一部を改正する法律
  案(内閣提出、衆議院送付)
 第五 地方公務員等共済組合法等の一部を改正
  する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第六 石炭関係諸法の強化延長及び新石炭政策
  の確立に関する請願
 第七 産炭地域振興臨時措置法等の強化延長に
  関する請願(二件)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 一、臨時行政調査会設置法案(趣旨説明)
 以下 議事日程のとおり
     ―――――・―――――
#3
○議長(徳永正利君) これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 臨時行政調査会設置法案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(徳永正利君) 御異議ないと認めます。中曽根国務大臣。
   〔国務大臣中曽根康弘君登壇、拍手〕
#5
○国務大臣(中曽根康弘君) 臨時行政調査会設置法案について、その趣旨を御説明申し上げます。
 近年、わが国内外の社会経済情勢は大きく変化し、わが国は、今後、エネルギー・資源の制約、財政赤字の累積等の多くの困難を克服しつつ、経済の発展と社会の成熟化の進展、先進国家としての国際的役割りの増大等に伴う新たな課題に対応していくことが要請されております。
 このようなわが国行政を取り巻く諸情勢の変化の中で、国民の要請に的確にこたえる簡素で効率的な行政を実現するとともに、新たな時代への移行に対応した行政の諸制度の確立を図ることが強く求められているところであります。そこで、政府といたしましては、今後における行政の抜本的な改善を推進するため、長期的かつ総合的視点から行政の適正かつ合理的なあり方を検討する必要があると考え、今般各界の英知を結集した権威の高い調査審議機関として、総理府に臨時行政調査会を設置することとし、ここにこの法案を提出した次第であります。
 次に、法案の内容について御説明申し上げます。
 臨時行政調査会は、社会経済情勢の変化に対応した適正かつ合理的な行政の実現に資するため、行政制度及び行政運営の改善に関する基本的事項を調査審議し、その結論に基づいて、内閣総理大臣に意見を述べ、または内閣総理大臣の諮問に対し答申することを任務としております。
 調査会の意見または答申については、内閣総理大臣はこれを尊重しなければならないこととするとともに、調査会は、これを内閣総理大臣から国会に対して報告するよう申し出ることができる規定を設けることとしております。これは、行政の改善問題については、行政府がその責めに任ずることはもちろんでありますが、あらかじめその問題点を国民及びその代表たる国会に提示し、十分な御協力を仰ぎたいとの趣旨によるものであります。
 調査会の組織については、内閣総理大臣が、両議院の同意を得て任命する委員九人をもって構成するとともに、専門の事項を調査審議させるため専門委員を、また、調査会の調査事務その他の事務を処理させるため事務局を置くこととしております。
 また、調査会の権能については、行政機関の長等に対して資料の提出、意見の開陳、説明その他の必要な協力を求めることができることとしているほか、みずからその運営状況を調査することができることとしております。
 なお、調査会は臨時の機関として設置されるものであり、政令で定める本法律の施行期日から起算して二年を経過した日に廃止されることとしております。
 このほか、関係法律について所要の改正を行うこととしております。
 以上が臨時行政調査会設置法案の趣旨でございます。(拍手)
#6
○議長(徳永正利君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。野田哲君。
   〔野田哲君登壇、拍手〕
#7
○野田哲君 私は、日本社会党を代表して、ただいま趣旨説明のありました臨時行政調査会設置法案に関連して、行政改革に対する政府の基本的な見解について若干の質問を行います。
 戦後、歴代内閣は、行政改革を目途として幾たびか審議会、調査会などを設置し、その答申または勧告を受けておりますが、その実効はほとんど見るべきものがありません。
 特に、一九六一年十一月には、行政を簡素化、能率化し、責任体制を明確にして、むだのない行政、国民のための行政を実現するために、従来の審議会とは異なったフーバー委員会日本版と、鳴り物入りで宣伝した臨時行政調査会が設置されたのであります。この調査会には、二億円に上る多額の費用と、百三十八名に及ぶ専門家が投入され、二年七カ月にわたる歳月をかけて一九六四年九月、千ページ余にわたるきわめて膨大な答申を出したのであります。
 その内容は、内閣機能の改革、行政機構の統廃合、共管競合事務の改善、事務再配分、公務員、予算、会計など十六項目に及び、基本的、長期的展望に立つものから、当面早急に改善できるものまできわめて広範多岐にわたっております。しかし、この答申が一向に進捗しないところから、当時の佐藤内閣は、いわゆる一省庁一局削減を実施し、答申実現の起爆剤としたのでありますが、以来、今日までの間に手をつけたものは、行政監理委員会の設置、官房長官の国務長官への昇格、総合開発庁としての国土庁の設置、若干の審議会の統廃合と一部許認可の廃止などにすぎず、最も基本的な内閣の総合調整機能と行政の統一性を強めるための内閣府の設置、並びに予算編成権まで所掌する内閣補佐機構の設置には全く手がつけられていないのであります。
 わが国行政制度の最大の欠陥は、各省庁の縦割りのセクショナリズムが強過ぎることであります。したがって、社会経済情勢の変化に対応して政府全体として取り組まなければならないときほど機動的に対応できず、きわめて大きな障害となっているのであります。この点についてはすでにメスが入れられているにもかかわらず、政府自体がこの提言を全く無視しているのはきわめて遺憾であります。
 総理は、所信表明の中で、原敬氏の言葉を引用しつつ、行政改革はあらゆる時代において政府に求められている課題だと述べておられますが、各省庁のセクショナリズムを打開して今後の行政改革にどう取り組まれていく方針なのか、また、今回設置しようとしている臨時行政調査会には何を期待されておられるのか、その所見をまず承りたいのであります。
 先ほども若干触れましたが、第一次臨時行政調査会は、アメリカにおけるフーバー委員会を範としていることは周知のとおりであります。フーバー委員会は、一九四七年から二年間と、一九五三年からの二年間の二回にわたり、アメリカ合衆国連邦政府の行政改革について画期的な調査研究を行い、経費の節減、業務の重複の除去、不用業務の廃止など、行政運営に根本的なメスを入れ、その結果、勧告による経費の節減可能額は、当時の年間予算四百二十億ドル中五十億ドルに達するほど、そのあり方について考察を加えたことは、単にアメリカのみならず各国の行政改革のあり方に力強い示唆を与えた点で、その実績は高く評価されているのであります。
 現在、わが国の財政は、その再建が緊急の課題であることは申し上げるまでもありません。しかし、その方途をめぐって、一方で行財政改革が打ち出され、他方で増税の検討が行われているのであります。しかし、行政改革によって経費の節減が著しく図られたことはほとんどなく、しかも今回設置されようとしている臨時行政調査会は、二カ年間をかけて行政制度及び行政運営の改善に関する基本的事項を調査審議することになっているのであります。この答申が実施に移されるまでにはさらに二、三カ年の日時を要することは、行政改革の歴史が示している事実であると思うのでありますが、この答申の実施が財政再建にどう貢献すると期待をされておられるのか、あわせて総理の見解を伺いたいのであります。
 先ほど行政管理庁長官から趣旨説明が述べられましたが、今回の臨時行政調査会は、前回と同様に「行政の実態に全般的な検討を加え、行政制度及び行政運営の改善に関する基本的事項を調査審議する。」こととなっております。
 ところで、具体的な検討内容は、新たに任命される委員相互間で決められる問題ではありましょうが、その検討課題についての政府の基本的な考え方を見ますと、第一に、今後における国民と行政、官業と民業、国と地方の間等の基本的なあり方を確立するとともに、行政の簡素効率化を一層推進するため行政の責任領域の見直しを図るなど、行政運営の抜本的な改善方策を検討すること。第二に、わが国社会の今後における新たな時代への移行に対応するよう、行政組織、公務員管理その他の行政の基本に関する諸制度について所要の見直しを行うこと。第三に、以上のほか、わが国行政において基本的な課題を抱え、総合的な視点から見直しを要する分野の行政について、必要に応じその改革方策を検討することとなっております。
 このような考え方は、第一次臨時行政調査会が技術的な改革面に重点を置いたため、今回は実態面に着目したものとなっていると思うのでありますが、行政の民主化のための情報公開制度あるいはプライバシーの保護など、近時多くの国民から緊急に解決を求められている諸問題まで検討項目に含めるとすれば、今回の臨時行政調査会の設置は難問を先送りするだけの装置だと言わなければならないのであります。もちろん、今回設置されようとしている臨時行政調査会では、国民生活や社会経済の実態に即した行政のあり方を追求しなければなりませんが、行政管理庁長官はこれらについてどうお考えになっておられるか、所見を承りたいのであります。
 調査会などいわゆる諮問機関は、一般的には利害関係者や学識経験者で構成され、これを通じて専門的知識を確保するとともに、行政に対し世論を反映させ、ひいては国民の積極的支持を得るために設置されるものであると思うのであります。したがって、調査会等の委員構成につきましては、特定人への安易な集中的委嘱、または政府施策に対する批判的メンバーを排するごとき恣意性の排除等につきましては、当然のこととして十分に配意すべきであります。
 第一次臨時行政調査会設置に際しましても、当時の川島行政管理庁長官は、「委員構成に意を用い、政党政派にとらわれず、超党派的な次元で広く民間の各層各級から適当な方にお願いしたい」と言明し、財界、言論界、法曹界、労働界等、各界から有識者を求めて委員を委嘱したのであります。
 今回設置されようとしている臨時行政調査会は、第一次臨時行政調査会が設置された時代の環境とは著しく異なり、複雑多様化する行政需要に、限られた財政的、人的資源をもって対処しなければならないきわめて厳しい時代になっていると思うのでありますが、こう考えますと、その構成をいかに国民的なものとするかがきわめて重要でありまして、今回の調査会の成否は、労働者代表をも含めた国民の各界各層の立場や利害を網羅するような超党派的なものとするかどうかにかかっていると思うのであります。この委員構成について総理並びに行政管理庁長官の見解を伺いたいのであります。
 戦後、わが国における審議会、調査会制度は、行政の民主化または官僚行政の打破という観点から行政委員会制度の採用と並んで重視され、現在、政府に二百を超える審議会等が乱設されているのでありますが、しかし、他面では審議会制度に対する一般的世評はすこぶる悪く、隠れみのとかトンネル機関とか、その欺瞞的性格を強調する見解もかなり一般化していることもまた事実であります。この審議会、調査会等の乱設を整理統廃合する必要があることは申し上げるまでもありませんが、これら審議会、調査会あるいは研究会と言われる場においてそれぞれ行政改革に対する研究が行われ、一部ではすでにすぐれた意見あるいは答申が出されていることも事実であります。また、去る八月に行われました人事院の勧告におきましても、「民間の動向、任用その他の諸制度との関連にも留意しつつ、今後、給与制度全般について総合的な検討を加えていく」ことが報告され、すでに人事院でも検討に入っているのであります。
 今回の臨時行政調査会設置法案を見ましても、行政監理委員会を廃止してはいるものの、既存の調査会、研究会等には全く手がつけられておりませんが、これら既存の調査会などと今回設置しようとする臨時行政調査会との関連はどう位置づけられるのか。また、公務員管理問題も検討課題の一つとして取り上げられると思うのでありますが、人事院による総合的な検討とはどのような関連を持たせるのか、行政管理庁長官の見解を伺いたいのであります。
 また、行政改革に当たっては、国と地方自治体との行政機能の調整、事務の再配分、税財源の調整など、地方自治制度の基本にかかわる問題を避けて通ることはできません。地方自治制度の諸問題についての国の施策にかかわる分野については、従来から地方制度調査会で継続した検討が続けられており、具体的な諸問題については地方自治の本旨に沿って自治体がそれぞれ独自に検討し措置すべきことであって、今回設置されようとしている臨時行政調査会がその分野にまで踏み込むことは地方自治に大きな混乱をもたらすことを懸念するものであります。中曽根行政管理庁長官及び石破自治大臣は、この点についてどう考えておられるか。特に、臨時行政調査会と地方制度調査会で検討課題の重複する分野、あるいは方針の食い違いについてはどう調整されるのか、両大臣の見解を承りたいと思います。
 池田内閣は、一九六〇年十二月、当時の行政審議会の答申を受けて第一次臨時行政調査会を設置したのでありますが、当時、政府は、この臨時行政調査会の設置の目的は、公務員の人員整理や身分に変更を加えるものでないことを国会のあらゆる場所でしばしば言明し、このことは後に衆参両院の内閣委員会の附帯決議にもなっているのであります。
 申し上げるまでもなく、行政改革の本来の目的は、経済の発展、社会の変化に対応して、行政を国民の意識や行政需要の変化に合致させ、また、国民が必要とする行政機能を発揮させるとともに従来の行政を見直すなど、民主的で公正かつ効率的な国民本位の行政を確立するために、機構制度を含む行財政全体を改革することであります。さらに、行政改革は、公務員労働者が国民本位の行政に誠実かつ安心して専念できる身分保障と労働条件を確保し、同時に、行政の不正腐敗を摘発し、むだを省くための点検と批判、監視が行われるように、公務員に対し民主的権利や市民的自由を保障するものでなければなりません。
 このような観点からすれば、今回設置しようとする臨時行政調査会の調査審議におきましても、いたずらに公務員労働者に不安を抱かせることのないよう、行政改革についての無理のない実行方策についても十分な配慮がなされるべきであろうと思うのでありますが、行政管理庁長官の見解を伺いたいのであります。
 行政改革は、古くて新しい問題でありまして、これを実施する場合には、その背景をなす理念、基本的な考え方が必要であることは申し上げるまでもありません。しかるに、戦後、歴代内閣がとられた行政改革の手法は、課の一律二割削減、一省庁一局削減の例に見られるごとく、いわば一律削減方式でありまして、大平内閣のいわゆる五十五年行政改革におきます特殊法人の統廃合、並びに過日成立いたしましたいわゆるブロック機関の統廃合も同様の手法がとられているのであります。一律整理方式も現実的な行政改革の手法ではありましょうが、そこには何の合理性も見出せず、画一的、機械的なものであるところから、一時的にはいかにも行政改革が実施されたごとく見えますが、やがてそれが将来の機構の膨張の因をなす結果に終わっていることがしばしば見受けられるのも事実であります。
 第一次臨時行政調査会の答申が進まないところから、一省庁一局削減といういわばショック療法がとられた経緯から言えば、今回設置しようとされている臨時行政調査会の意見あるいは答申につきましては、総理のリーダーシップのもとにこれを確実に実行する姿勢で当たらなければ前車の轍を踏むものと言わなければなりません。総理並びに行政管理庁長官の決意を最後に伺って、質問を終えたいと思います。(拍手)
   〔国務大臣鈴木善幸君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(鈴木善幸君) 野田さんにお答えをいたします。
 まず、今回設置しようとしておる臨時行政調査会に何を期待するかとのお尋ねでございました。
 行政改革につきましては、行政の簡素明確化、費用の節減、効率的な運用というようなことがきわめて重要であると考えております。いわゆる第二臨調に対しては、高度成長期に肥大化した行政の組織や事務事業の見直しのほか、新たな時代に対応した行政の制度及び運営のあり方など、広く行政の基本的諸問題につきましての抜本的検討を期待いたしております。そして、それらの検討結果を生かして、行政改革を実施断行して成績を示すのが政府の責務であると考えておるのでございます。
 次に、二年もかけて臨調で審議を行い、さらにその実施に二、三年かかることになれば財政再建に貢献できないのではないかとの御心配をいただいたのでありますが、私は、臨調での審議が行われている間におきましても、当面実施し得る行政改革事項につきましてはどんどん実施していきたいと考えており、また、財政再建との関係で結論を急ぐ事項については、必要に応じ中間答申などをいただきまして、これを実施に移したいと思うのであります。さらに、臨時行政調査会の意見答申につきましては、できるだけ速やかにこれを実施断行いたしたいと考えております。
 第二臨調の委員構成については、申すまでもなく、いずれの意見や立場にも偏することなく、公正な人選を行ってまいる所存でございます。
 最後に、第二臨調の答申については、第一臨調の轍を踏むことのないように確実に実行する姿勢で当たるようにとのお話でございましたが、私は第一臨調の答申の実施もかなりの成果を上げていると評価いたしておるのであります。第二臨調の意見答申につきましては、先刻来申し上げておりますとおり、全政府的課題として受けとめて、速やかにに実施に移してまいる所存でございます。
 残余の点につきましては所管大臣から答弁をいたします。(拍手)
   〔国務大臣中曽根康弘君登壇、拍手〕
#9
○国務大臣(中曽根康弘君) 新しい臨時行政調査会は隠れみのにしようという考えは毛頭ございません。
 情報公開の問題やプライバシーの保護等の問題につきましても御質問がございましたが、これらの問題につきましては、行管庁といたしましても積極的にいま取り組んでおりますが、第二次臨時行政調査会のメンバーの御意見によりましては、これらの調査会で取り上げられることになるかもしれません。
 第一次臨時行政調査会は、御指摘のように行政診断という性格が強かったと思います。第二次臨時行政調査会は、行政に対する新しい時代の指針を仰ぐという考えで設置されているものと考えまして、この時代に対しまして政府のあり方がどうあるべきか、行政の機能がどうあるべきか、そのようなビジョンをつくっていただいて、行政のあるべき軌道を設定したい、これが根本的にわれわれの希望しているところでございます。
 委員の構成につきましては、全国民を代表する見識のある方を超党派的に選任できるようにいたしたいと思っております。もちろん、地方の代表、あるいは労働界、学界等の方々も、当然全国民を代表する方として選任されるであろうと考えております。なお、これらにつきましては国会の御承認をいただくことになっております。
 さらに、人事院との関係でございますが、人事院は人事行政の見地から独自の調査研究をやっておりますが、第二次臨時行政調査会におきましては、行政制度全般あるいは行政の機能という面からも人事行政を取り上げられることと思います。しかし、人事院の研究につきましては重大な関心を持ちまして、相互に情報の交換等を行いまして成果を上げていきたいと思っております。
 地方自治との関係でございますが、地方制度調査会というのがございまして、りっぱな成果を上げておられると思います。今回の臨時行政調査会は、地方制度につきましては資料の提出を求める、あるいは意見の開陳を求められる、このようになっております。もちろん、憲法に「地方自治の本旨」ということが厳然と書かれておりまして、地方の固有事務については干渉することはできないと思います。しかし、国全体の行政改革の一環として地方にも御協力を願うようにいたしたいと思っておる次第です。これらにつきましては、この調査審議の結果を踏まえまして、自治省を通じましてその改革について要請をいたす、このようなことでやってまいりたいと思います。
 公務員の取り扱いにつきましては、もちろん、その身分や処遇につきましては不安が起こらないように慎重に配慮すべきものと考えております。
 なお、いわゆる一律削減というような画一的方式はいけないという御指摘でございましたが、私も同感でございます。行政にありまするいろいろな病弊につきまして、それを実態的に切り込んで、実質的に改革の成果を上げるようなやり方を今回はぜひやりたいと考えております。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣石破二朗君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(石破二朗君) 第二次臨時行政調査会と地方自治との関係につきましては、すでに行政管理庁長官からお答えがございまして、おおむね私も同じ考えでありますので特に申し上げることもなかろうかと思いますが、せっかくの御指名でございますので、重複するかもしれませんけれども、私からもお答え申し上げさせていただきます。
 このたび政府の設置いたしまする行政調査会は、国の行政制度及び行政運営の改善合理化につきまして調査審議する機関として設置するものでございまして、地方自治行政につきましては、御承知のとおり、従来から地方制度調査会において必要な調査審議を行っておるところであります。今回設置を予定いたしております臨時行政調査会が地方自治の問題につきまして調査審議するというようなことはないものと承知いたしております。
 しかしながら、国と地方の制度は相互に密接に関連し合う関係にございます。臨時行政調査会におきましても、国と地方の間の基本的なあり方を確立するという基本的な考え方に立ちまして、国と地方の事務配分等、国、地方を通ずる行政の簡素合理化等の事項を検討課題に予定しているものと承知いたしております。
 そういうことでございますので、地方制度調査会、さらに今回設置を予定しております臨時行政調査会、両者裏表の関係になっておる面もございますので、相互に矛盾してはいけませんけれども、権限を相侵すことのないように、特に今回設置を予定しております調査会が地方自治の本旨に反するというようなことのないように十分配慮いたしてまいりたいと考えておりますので、御了承いただきたいと思います。(拍手)
#11
○議長(徳永正利君) 答弁の補足があります。中曽根国務大臣。
   〔国務大臣中曽根康弘君登壇、拍手〕
#12
○国務大臣(中曽根康弘君) 答弁漏れがありまして、失礼いたしました。
 既設の審議会、調査会との重複をどう避けるかという点でございます。既設の調査会、審議会の成果につきましては、今度の臨時行政調査会におきましては、それらの成果もよく検討の上、さらに総合的、体系的に行政制度全般の上からこれをいかに取り扱うかという観点から検討を加え、成案を得るようにいたしたいと考えております。(拍手)
#13
○議長(徳永正利君) これにて質疑は終了いたしました。
     ―――――・―――――
#14
○議長(徳永正利君) 日程第一 自転車の安全利用の促進及び自転車駐車場の整備に関する法律案(衆議院提出)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。公害及び交通安全対策特別委員長山崎昇君。
   〔山崎昇君登壇、拍手〕
#15
○山崎昇君 ただいま議題となりました法律案につきまして、公害及び交通安全対策特別委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本法律案の主な内容は、
 第一に、自転車道等の整備、路側帯の設置等の交通規制の実施により、自転車交通の環境整備を行うこと、
 第二に、公共自転車駐車場の計画的整備、大規模駐車需要発生施設における自転車駐車場の設置、計画的な交通規制の実施、放置自転車の撤去等について定めること、
 第三に、自転車の安全利用に関する交通安全教育の充実を図るとともに、自転車を利用する者の責務を明確にすること、
 第四に、自転車の製造、販売に関する品質基準を整備するとともに、製造業者、小売業者の責務等について定めること、
 第五に、自転車駐車場整備事業に対する国庫補助、地方債への配慮、民営自転車駐車場事業の育成のための資金のあっせん、国有財産の譲渡等について定めること等であります。
 委員会においては、採決の結果、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#16
○議長(徳永正利君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#17
○議長(徳永正利君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#18
○議長(徳永正利君) 日程第二 農住組合法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。建設委員長宮之原貞光君。
   〔宮之原貞光君登壇、拍手〕
#19
○宮之原貞光君 ただいま議題となりました農住組合法案につきまして、建設委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本案は、大都市地域におきまして住宅地及び住宅の供給を拡大し、あわせて市街化区域内農地の所有者等の経済的社会的地位の向上を図るため、これらの者が協同して、必要に応じ当面の営農の継続を図りつつ市街化区域内農地を円滑に住宅地等へ転換するための事業を行う組織を設けるものであります。
 委員会におきましては、本案の宅地供給への効果、農住組合に対する指導監督、予算、税制上の配慮、遊休地の現状と活用策、いわゆる宅地並み課税との関連性、都市における近郊農業の役割り等について熱心な質疑が行われました。
 さらに、本案の重要性にかんがみ、農林水産委員会と連合審査会を開き、慎重に審査を行いましたが、これらの詳細は会議録に譲ることといたします。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本社会党を代表して茜ヶ久保委員より反対の旨の、自由民主党・自由国民会議を代表して増田委員より賛成の旨の、日本共産党を代表して上田委員より反対の旨の、公明党・国民会議を代表して原田委員より賛成の旨の意見がそれぞれ述べられ、採決の結果、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、坂野委員より、大都市圏における勤労者の住宅難を解消するため、良質低廉な公共賃貸住宅の供給、地価抑制対策を強力に推進すること、外四項目にわたる附帯決議案が提出され、採決の結果、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#20
○議長(徳永正利君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#21
○議長(徳永正利君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
#22
○議長(徳永正利君) 日程第三 国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律案
 日程第四 公共企業体職員等共済組合法及び昭和四十二年度以後における公共企業体職員等共済組合法に規定する共済組合が支給する年金の額の改定に関する法律の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長林ゆう君。
   〔林ゆう君登壇、拍手〕
#23
○林ゆう君 ただいま議題となりました二法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 共済関係二法律案は、厚生年金保険における年金額の引き上げに伴い、国家公務員及び公共企業体の各共済組合から支給する退職年金等について、その額のうち通算退職年金の額の算定方式に準じて算定する場合の定額部分の額及び通算退職年金の定額部分の額をそれぞれ引き上げるとともに、退職年金等の最低保障額の引き上げを行い、昭和五十五年六月分に遡及して実施しようとするものであります。
 委員会におきましては、新法の寡婦加算額引き上げの必要性、共済年金制度基本問題研究会の性格とその検討項目、国鉄財政再建と共済年金財政建て直しとの関係等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲りたいと存じます。
 質疑を終わり、討論もなく、採決の結果、二法律案ともいずれも全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#24
○議長(徳永正利君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#25
○議長(徳永正利君) 総員起立と認めます。
 よって、両案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#26
○議長(徳永正利君) 日程第五 地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。地方行政委員長亀長友義君。
   〔亀長友義君登壇、拍手〕
#27
○亀長友義君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過と結果を報告いたします。
 本法律案は、厚生年金における年金額の引き上げに伴い、地方公務員共済組合が支給する退職年金等について、算定の基礎となる定額部分の額及び最低保障額を引き上げるとともに、地方団体関係団体職員の退職年金等について、地方公務員の共済組合制度の改正に準ずる措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、年金増額分の早期支給、遺族年金の改善、公的負担のあり方等について熱心な質疑が行われました。
 質疑を終わり、討論なく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本案に対して、最近の経済事情に配慮し、地方公務員共済組合制度の一層の充実を図るための附帯決議を行っております。
 以上、御報告いたします。(拍手)
#28
○議長(徳永正利君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#29
○議長(徳永正利君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
#30
○議長(徳永正利君) 商工委員長から報告書が提出されました日程第六及び第七の請願を一括して議題といたします。
    ―――――――――――――
#31
○議長(徳永正利君) これらの請願は、委員長の報告を省略して、委員会決定のとおり採択することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#32
○議長(徳永正利君) 御異議ないと認めます。本日はこれにて散会いたします。
   午前十時四十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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