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1980/10/14 第93回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第093回国会 運輸委員会 第1号
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1980/10/14 第93回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第093回国会 運輸委員会 第1号

#1
第093回国会 運輸委員会 第1号
本国会召集日(昭和五十五年九月二十九日)(月
曜日)(午前零時現在)における本委員は、次の
とおりである。
   委員長 小此木彦三郎君
   理事 加藤 六月君 理事 関谷 勝嗣君
   理事 楢橋  進君 理事 宮崎 茂一君
   理事 福岡 義登君 理事 吉原 米治君
   理事 西中  清君 理事 中村 正雄君
      阿部 文男君    木部 佳昭君
      佐藤 文生君    近岡理一郎君
      永田 亮一君    浜野  剛君
      林  大幹君    古屋  亨君
      三塚  博君    箕輪  登君
      水野  清君    山村新治郎君
      井岡 大治君    久保 三郎君
      小林 恒人君    関  晴正君
      浅井 美幸君    小渕 正義君
      三浦  久君    四ツ谷光子君
      中馬 弘毅君
―――――――――――――――――――――
昭和五十五年十月十四日(火曜日)
    午後二時開議
 出席委員
   委員長 小此木彦三郎君
   理事 関谷 勝嗣君 理事 楢橋  進君
   理事 宮崎 茂一君 理事 福岡 義登君
   理事 吉原 米治君 理事 西中  清君
   理事 中村 正雄君
      阿部 文男君    木部 佳昭君
      近岡理一郎君    永田 亮一君
      浜野  剛君    林  大幹君
      古屋  亨君    三塚  博君
      箕輪  登君    水野  清君
      山村新治郎君    井岡 大治君
      久保 三郎君    小林 恒人君
      浅井 美幸君    小渕 正義君
      三浦  久君    四ツ谷光子君
      中馬 弘毅君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 塩川正十郎君
 出席政府委員
        運輸大臣官房長 杉浦 喬也君
        運輸大臣官房総
        務審議官    石月 昭二君
        運輸省海運局長 永井  浩君
        運輸省港湾局長 吉村 眞事君
        運輸省鉄道監督
        局長      山地  進君
        運輸省自動車局
        長       飯島  篤君
        運輸省航空局長 松本  操君
 委員外の出席者
        警察庁交通局高
        速道路管理官  榧野 敏雄君
        環境庁水質保全
        局水質管理課長 大塩 敏樹君
        外務省北米局北
        米第一課長   苅田 吉夫君
        大蔵省主税局税
        制第二課長   大山 綱明君
        文化庁文化財保
        護部建造物課長 鈴木 嘉吉君
        資源エネルギー
        庁石油部計画課
        長       浜岡 平一君
        労働省労働基準
        局監督課長   岡部 晃三君
        建設省計画局民
        間宅地指導室長 鹿島 尚武君
        建設省都市局街
        路課長     松下 勝二君
        建設省道路局高
        速国道課長   鈴木 道雄君
        建設省道路局臨
        時旅客船問題等
        対策室長    小鷲  茂君
        日本国有鉄道総
        裁       高木 文雄君
        日本国有鉄道常
        務理事     半谷 哲夫君
        運輸委員会調査
        室長      荻生 敬一君
    ―――――――――――――
九月二十九日
 日本国有鉄道経営再建促進特別措置法案(内閣
 提出、第九十二回国会閣法第一号)
十月九日
 道路運送車両法等の一部を改正する法律案(内
 閣提出第一九号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 国政調査承認要求に関する件
 公聴会開会承認要求に関する件
 委員派遣承認申請に関する件
 日本国有鉄道経営再建促進特別措置法案(内閣
 提出、第九十二回国会閣法第一号)
 陸運に関する件
 海運に関する件
 航空に関する件
 日本国有鉄道の経営に関する件
 港湾に関する件
     ――――◇―――――
#2
○小此木委員長 これより会議を開きます。
 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 運輸行政の実情を調査し、その合理化及び振興に関する対策を樹立するため
 陸運に関する事項
 海運に関する事項
 航空に関する事項
 日本国有鉄道の経営に関する事項
 港湾に関する事項
 海上保安に関する事項
 観光に関する事項
 気象に関する事項
について、本会期中調査をいたしたいと存じます。
 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○小此木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
     ――――◇―――――
#4
○小此木委員長 この際、塩川運輸大臣から発言を求められておりますので、これを許します。塩川運輸大臣。
#5
○塩川国務大臣 第九十三回国会に臨みまして、一言ごあいさつを申し上げます。
 御承知のとおり、現在、運輸行政に関しましては、重要かつ緊急な課題が山積しており、私といたしましては、これらの課題に積極的に取り組むとともに、その解決に最大限の努力をいたしてまいりたいと考えております。
 特に、最重要課題である国鉄再建に関しましては、昨年十二月に策定した国鉄再建対策の実施のための法的措置といたしまして、日本国有鉄道経営再建促進特別措置法案を提出し、御審議をお願いしておるところであります。私は、全力を挙げて国鉄再建を推進してまいる決意でございますので、何とぞよろしく御支援、御協力を賜りますようお願いいたします。
 また、地域における公共輸送の維持整備等につきましては、地方公共団体と協力しつつ、地域交通対策の推進に努めてきたところでありますが、今後とも施策の計画的実施に留意しながら努力を重ねてまいる所存でございます。
 このほか、目下、国の財政は窮迫しておりますが、国民的要請にこたえるため、財政再建の趣旨をわきまえ、投資の効率を十分配慮して、鉄道、港湾、空港等の運輸関係社会資本の整備充実のため努力いたす所存であります。
 また、陸海空にわたる運輸関係事業の経営の安定化や船員雇用対策の推進、観光の振興、海上保安、気象業務の充実、国際協力の推進等の諸施策につきましても、国民に満足してもらえるよう心がけて進めてまいりたいと考えております。
 さらに、交通の安全確保及び環境対策、防災対策につきましても、従前にも増して所要の施策を積極的に推進してまいる考えであります。
 最後に、今後の技術の進歩、地域開発の整備等を考えるとき、各種の交通機関のあり方も、それに伴い変化することは必至であります。したがって、私は将来にわたる交通需要を見通し、各種交通機関の整合性及び相互の連係を重視することがきわめて重要であり、今後の総合交通政策について運輸政策審議会に諮問しているところでありますが、その審議等を踏まえ、八〇年代の新しい運輸行政の展開に努力をいたす覚悟でございます。
 以上、運輸行政の考え方に関し申し述べましたが、これらは委員各位の御理解と絶大な御支援とを必要とする問題ばかりでございます。何とぞ諸先生方の御指導、御鞭撻を賜りますよう重ねてお願い申し上げまして、私のごあいさつにいたします。
 ありがとうございました。(拍手)
     ――――◇―――――
#6
○小此木委員長 内閣提出、日本国有鉄道経営再建促進特別措置法案を議題といたします。趣旨の説明を聴取いたします。塩川運輸大臣。
    ―――――――――――――
 日本国有鉄道経営再建促進特別措置法案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#7
○塩川国務大臣 ただいま議題となりました日本国有鉄道経営再建促進特別措置法案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 国鉄は、これまでわが国の基幹的交通機関としての機能を果たしてまいりましたが、その累積赤字は昭和五十四年度末において六兆円を超え、このまま推移すれば将来巨額な国民負担となることは明らかであり、わが国の交通体系における国鉄の枢要な機能を今後とも維持させるためにも、国鉄の経営の再建が緊急の国民的課題となってまいりました。
 このため、政府といたしましては、昨年十二月日本国有鉄道の再建についての閣議了解を行い、国民及び利用者の深い理解と協力のもとに、国鉄の再建を図るため、国及び国鉄が当面緊急に実施すべき対策を決定したところであります。
 この閣議了解におきましては、国鉄は、地方交通線対策を含む経営の重点化・減量化、業務運営全般の効率化、機構・組織の簡素化等の推進によって昭和六十年度に職員三十五万人体制を実現することを中心とする徹底した経営改善を実施することとするとともに、国は、このような国鉄自身の経営改善努力を前提として、国鉄の経営努力のみでは解決しがたいいわゆる構造的問題を中心に債務のたな上げ等所要の行財政上の措置を講ずることとしており、このような国及び国鉄の対策を総合的に実施することにより昭和六十年度までに国鉄の健全経営の基盤を確立し、可及的速やかに収支均衡の実現を図ることといたしております。
 本法律案は、この閣議了解の考え方に基づいて、国鉄の再建を促進するためにとるべき特別の措置を定めるものであります。
 次に、この法律案の要旨について御説明申し上げます。
 第一に、この法律の趣旨は、わが国における基幹的交通機関である国鉄の経営の再建を促進するためにとるべき特別の措置を定めるもので、国鉄の経営の再建の目標を、昭和六十年度までにその経営の健全性を確保するための基盤を確立し、引き続き、速やかにその事業の収支の均衡の回復を図ることに置くこととするとともに、その目標を達成するための国鉄及び国の責務を明らかにしております。
 第二に、国鉄の経営の再建のための措置の確実な実施を期すため、国鉄に経営改善計画を作成させ、毎事業年度その実施状況を検討させることとするとともに、その経営の再建の促進に関する監査を充実するため、国鉄の監査委員会の委員を一人増員することとしております。
 第三に、国鉄の鉄道の営業線のうち地方交通線に関しては、関係行政機関等による特定地方交通線対策協議会を組織し、特定地方交通線を廃止する場合に必要となる輸送の確保について協議させることとするとともに、地方交通線の貸し付け及び譲渡の道を開くこととする等地域における輸送の確保に配慮しつつ、バスまたは地方鉄道へ転換するための措置を講ずることとするとともに、地方交通線の運賃設定に当たり物価安定等に配意しつつ収支改善のために特別の配慮を払うこととするほか、日本鉄道建設公団の業務として、地方鉄道新線の建設を行うことができることとする等の措置を定めております。
 第四に、国鉄に対する援助措置の強化を図るため、昭和五十四年度末の債務のうち五兆五百九十九億円の債務についてたな上げを行うとともに、たな上げされた債務に係る償還資金の無利子貸し付け及び利子補給を行うことができることとするほか、地方交通線に係る補助の規定を設ける等、国の財政措置に関する規定を整備することとしております。
 第五に、以上の措置を実施するために必要な関係法律の規定の整備を行うこととしております。
 以上が、この法律案を提案する理由であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。
#8
○小此木委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
#9
○小此木委員長 この際、公聴会開会承認要求の件についてお諮りいたします。
 日本国有鉄道経営再建促進特別措置法案について公聴会を開きたいと存じます。
 つきましては、公聴会開会について議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○小此木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 なお、公聴会の開会日時、公述人の選定その他の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○小此木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
#12
○小此木委員長 次に、委員派遣承認申請に関する件についてお諮りいたします。
 日本国有鉄道経営再建促進特別措置法案について、審査の参考に資するため、委員を派遣いたしたいと存じます。
 つきましては、議長に対し、委員派遣承認の申請をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○小此木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 なお、派遣地、派遣の日時、派遣委員の人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○小此木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
     ――――◇―――――
#15
○小此木委員長 陸運、海運、航空及び日本国有鉄道の経営に関する件等について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。吉原米治君。
#16
○吉原委員 ただいま大臣の方からごあいさつがございましたが、そのごあいさつの中で触れられております一番大きな課題は国鉄再建法の課題でございますが、この再建法についての質疑は明日集中的にやらしていただきますので、きょうはこの国鉄を除く、主として地域の陸上交通に限定をいたしまして質問を行いたいと存じます。
 最初にお尋ねをしたいのは、いま大臣のごあいさつの中にもございましたが、これからの地域における、特に地域が中心になると思いますが、総合交通政策、この検討については、運輸政策審議会の方で目下検討中のようにごあいさつの中で触れられておりましたが、現在までの検討状況、特に運輸政策審議会のメンバーや現在までの検討状況について、最初にお尋ねをいたしておきたいと存じます。
#17
○塩川国務大臣 運輸政策審議会の委員のメンバーの方々につきましては、いずれ担当の者から、あるいは表にいたしまして人名を申し出たいと思うております。
 つきましては、私から運輸政策審議会におきましていま討議し、審議されております内容の概略を申し上げたいと存じます。
 御承知のように、新しい八〇年代に入りましていろいろな交通機関が異常な発達をしてまいりましたが、それに伴いますところのいわば国民の利用形態もそれに伴って変化しつつあることは御承知のとおりでございます。つきましては、現在、運輸政策審議会におきましては、それらの各交通機関の将来にわたる需要の見通しはどのように立てるべきかということを中心に議題が進んでおるように聞いておるのでございます。私も先日その委員会に出席いたしましたが、それぞれの機関あるいはその利用形態についての具体的なデータの収集等がされておる、そして、そのデータを中心にいたしまして討議されておる実情でございます。
#18
○石月政府委員 運輸政策審議会の審議状況につきましてただいま大臣から御説明申し上げましたが、現在の審議状況についてもう少し詳しく御説明申し上げますと、運輸政策審議会は三十七名の各界の有識者をもって構成されております。メンバー等につきましては、後ほど資料を先生の方にお届けいたします。
 現在、四つの部会を設けまして、一つの部会が企画部会で、部会長が秋山龍先生でございます。この企画部会におきましては、今後の経済社会の動向、公害、エネルギー等各種の制約要因、交通需要の予測等、各部会の共通事項について審議をいたしておるところでございます。
 二番目には幹線旅客交通部会でございますが、部会長は八十島義之助先生でございます。この部会におきましては、新幹線、航空等幹線の旅客政策のあり方について審議いたしております。
 次に、地域旅客交通部会でございますが、部会長は伊東光晴先生でございまして、地域交通政策のあり方について審議いたしております。
 最後に、物的流通部会でございますが、部会長は林周二先生でございまして、物的流通政策のあり方について審議いたしております。
 以上でございます。
#19
○吉原委員 目下検討中ということでございますから確たる結論が出たわけではございませんので、それ以上追及いたしませんが、いつごろ一体これは成案がつくられる見通しなのかどうなのか、お尋ねをしておきたいと思う。
#20
○石月政府委員 現在の見通しでは、四十六年の総合交通体系についての運輸政策審議会の答申の場合におきましてもほぼ約一年の期間を要しておりますので、明年の六月くらいまでには何とか結論が得られるのではないかというぐあいに考えております。
#21
○吉原委員 そこで、いま陸上交通、海上交通、航空も皆あわせて共通課題がございますが、その中でも一番頭を悩ましておる問題は燃料の問題だろうと思います。
 そこで、きょうは通産省来ていただいているはずでございますが、燃料の安定供給という立場からどのような現状あるいは見通しを持っていらっしゃるのか、これをお尋ねしたいと同時に、また最近、対前年比にいたしましても、倍額と言っていいくらいの価格の高騰が出てまいっておるわけでございますが、この種の燃料の価格高騰に対する運輸省の方策といいますか対策というか、どの業界も燃料費の価格の高騰によって悩みが一層深刻になっておるのが実情でございますが、こういった問題に対する運輸省の見解もあわせお尋ねをいたしておきたいと存じます。
#22
○浜岡説明員 まず、世界的な石油需給の状況でございますが、ごく最近までは全世界で二、三百万バレル・パー・デーぐらいの供給過剰があるというぐあいに言われておりました。御指摘の昨年来の価格高騰によりまして、世界的に需要が減退したためでございます。日本におきましても燃料油需要が最近、前年よりは一〇%ぐらいは低い水準で推移しておるというような状況でございました。その結果、世界的に在庫種み増しが行われておりまして、日本におきましても九月末、百十日を超える備蓄を確保しておるというような状況でございます。
 ただ、御承知の最近のイラン・イラク紛争の長期化の様相ということが一つの大きな気がかりの点でございます。しかしながら、現在わが国はイランへの輸入依存度は幸か不幸かゼロという状況でございます。イラクに対しましては、輸入依存度が大体八%から九%程度でございます。一日分の備蓄を使いますと、大体十一日か十二日しのげるという状況でございます。したがいまして、三十日分の備蓄を食いつぶせば約一年、六十日分の備蓄を食いつぶしますと約二年維持できるという状況でございますし、冒頭申し上げましたとおり、需要水準そのものも非常に弱い状況になっておりますので、備蓄の弾力的活用等によりまして、当分の間、石油の供給に大きな不安を来すことはないのではなかろうかというぐあいに考えておる次第でございます。
#23
○石月政府委員 お答え申し上げます。
 ただいま通産省の方からエネルギー事情の見通しにつきましていろいろお話がございましたが、私どももエネルギーの問題は非常に深刻に受けとめておりまして、御承知のように、総合エネルギー調査会需給部会の中間報告によりますと、省エネルギーは六十年までには約一二%、六十五年までには約一五%、七十年には一七%節約をしなければならないという予測が示されております。したがいまして、私どもといたしましては、運輸政策審議会で、昭和六十五年のエネルギー問題というものを踏まえた交通体系のあり方を議論するに際しましては、現実にエネルギーというものが六十五年に、たとえば油種別にどれくらい運輸部門で調達が可能なものであるか、電力はどれくらいか、LPGはどれくらいかというような形で、非常に詳細にわたりまして将来のエネルギー見通しというものを目下詰めておる状況でございます。そういう形で、ともかく現在、総合エネルギー調査会で見通されておるような六十五年の需給量というものを前提とした中で、円満な、調和のとれた交通体系というものを考えなければいかぬというような考え方でございます。
 現在、交通部門におきますエネルギーの節約対策といたしましては、第一番目には、エネルギー効率のいい公共輸送機関への需要の誘導でございます。このためには公共交通機関を整備いたしますだけでなく、これが乗りやすいように、たとえば混雑の緩和であるとか冷房化であるとか乗り継ぎの便利化というような形で、その施策をあわせて推進している次第でございます。
 第二番目には、現在の輸送機関の輸送エネルギー効率の向上でございます。これにつきましては、たとえば船舶の推進機関をタービンエンジンから、もう少し効率的なディーゼル機関に変えるというようなことやら、たとえば鉄道におきましては、ブレーキにつきまして回生ブレーキと申しますか、サイリスタチョッパつきの車を導入する、もしくは車体の軽量化を図るというような方策を講じております。
 さらには、そのような技術開発とともに、また輸送効率というような面から、たとえばトラック輸送におきましては、できるだけ帰り荷のあっせんをするとか、物流施設を合理化いたしまして、適正な配置をやって、集配輸送等のむだの輸送を節約するとか、そのような以上の三つの点から、エネルギーの節約という対策を進めているところでございます。
#24
○吉原委員 通産省にもう一度お尋ねをいたしますが、備蓄量がかなりあるからまあ当面心配要らぬというお答えのようでございますが、燃料にもそれぞれ種類がございます。たとえばA重油、軽油、ガソリン、それぞれこの油別に需要の中で占める割合といいますか、そういうものは一体どういう割合になっておるのか、それぞれ分類をされておるかと思いますが、分類をされておれば参考のために聞かしていただきたいと存じます。
 また、運輸省の方で、いま価格の高騰対策については主として省エネという立場からのお答えであったやに思います。もちろんこの省エネも大切でございますが、当面この倍額にふくれ上がっておる燃料費の価格の高騰に対して、一体運輸省として具体的な助成措置というものは考えていらっしゃらないのかどうなのか、ここら辺をもう一度お尋ねをいたしておきたいと存じます。
#25
○浜岡説明員 日本の石油製品需要構造の非常に大きな特色は、重油の構成比が高いことでございます。昭和五十四年度をとりますと、重油が四九・八%、約五〇%を占めておるわけでございます。ガソリンをとりますと一四・八%でございます。それから、ジェット燃料をとりますと、これは大変低い数字でございまして、一・二%でございます。それから、軽油が九・三%という状況になっております。ただ、この構成比は、国によりまして大変違っておりまして、アメリカなどではガソリンが四〇%ぐらいを占めているというような状況でございます。
 やや長い目で見ますと、現在、積極的に推進しております代替エネルギーの導入あるいは開発は、まず重油の部分での置きかえというものが初めに始まるのではないかというぐあいに考えております。その結果といたしまして、石油の需要構造というものは、いわゆるガソリン等白物のウエートが大変上がってくると思います。その意味で、長期的には重油の分解技術の導入と、それの設備への化体を推進する必要があるのではなかろうかというぐあいに考えておる次第でございます。
 現在、技術開発等も積極的に進めておりますが、中期的には、さらに設備投資化ということで積極的に取り組みまして、白物の供給のウエートが上げられるように、日本の石油産業のフレキシビリティーを持たせたいというぐあいに考えておる次第でございます。
#26
○石月政府委員 運輸省といたしまして、エネルギーの高騰に対して何らかの手を打っておるかという先生の御質問でございますが、運輸省といたしましては、運輸事業の公共性にかんがみまして、必要な石油類、エネルギーの量を確保するということにつきましては、従来から通産省等とも十分に連絡をいたしまして努力をいたしておるところでございますが、価格の面につきましては、残念ながらこれは運賃で吸収していく以外にないというのが現在の状態でございます。
#27
○吉原委員 価格高騰に対しては、残念ながら利用者の負担によってということの道しかないようにいまおっしゃったわけでございますが、燃料の価格高騰に伴う陸上交通の恒常的に出ております赤字というものの枠が広がってまいります。そういう意味では、単なる燃料価格高騰に対して利用者負担で切り抜けていくという発想でなくて、他の経費をはるかに上回る燃料費の高騰が現状でございますから、これに何とか政府の特別の対策がないものか、こういうお尋ねをしたわけでございますが、いまのお答えでは残念ながら納得するわけにまいりません。これに関連してまた具体的な助成措置についてもお尋ねをする機会がございますので、後ほどまた御見解があれば承っておきたいと存じます。
 次に申し上げたい点は、総合交通政策の課題の中で一番大きな問題は、何といいましても裏づける財源が一番問題になると思います。いろいろな構想はそう問題はないと思いますが、それを実施に移行する段階での財源、こういう問題が、過去何回か陸上特会と称する課題の中でも明らかになっておりますように、財源調達をめぐって二年連続で陸上特会構想も実は崩れてしまったわけでございますが、ここで、私どもは総合交通特別会計制度、略して総合特会と言っておるのですが、この特会制度をかねてから機会あるごとに運輸省当局に要求をしておるわけでございますが、この総合特会に対して現在時点で運輸省、特に運輸大臣はどういうお考え方を持っていらっしゃるのか。いろいろ絵にかくことはできたとしても、それを実施する場合の財源、これがいつの場合でもネックになるわけでございますが、たとえば問題になっております自動車関係の諸税からそれにさらに一般財源を加えて総合特会制度を設けるという構想を、私どもの考え方を明らかにしておるわけでございますが、ここでひとつ総合交通特別会計制度のこれからのあり方といいますか、運輸省の見解をこの時点で明確にしていただきたいと思います。とてもそんなことは言ってみたって無理だから考えてないというのか、あるいは言われる趣旨はわかるから、近い将来でもそういう会計制度を運輸省としてはぜひ設けていきたいというお考えなのか、いずれなのか、大臣からひとつお答えを願いたいと思います。
#28
○塩川国務大臣 おっしゃるように、陸上交通を総合的にお互いがバランスをとらして発展せしめるために、発達しておる交通機関、その交通機関からある程度の財源を得て、これから補強し、充実していかなければならぬ交通機関の部門に、あるいは利用者の利便のために投資をしていく、そういう総合的に交通機関のバランスをとっていく、そのための財源として、吉原さんおっしゃっているのは総合交通体制だ、こう思っておりますが、そういう考えは実は運輸省の方でもとってまいっておりまして、過去におきまして二年連続そういう考えに基づいて、一番いま交通機関として財源の対象になり得るものとして自動車関係に目をつけていろいろと構想を持ったことが実はございますが、しかし、この段階におきまして、それではその得た特定の財源をどのように使うかということ等にもいろいろとまた問題もございましたし、過去両三年の間、この問題についていろいろ検討しながら、一つの決め手となるものがまだ出てきておりません。ついては、何とかやはり、先ほども私、冒頭に申し上げましたような現在の交通機関それぞれの間に利用のバランスが崩れつつございますが、そのバランスを取り戻すためにもやはり再整備をしなければならぬ時期でございますが、その整備をして、交通機関お互いが連係を密にしながら地域の利便に供していくというために、何とか特定の財源と申しましょうか、そういう整備のために必要な資金を獲得したい、こう思っております。これはいまもその研究を続けておるところでございまして、これも先ほど申しました運輸政策審議会の一つの議題にしてともに研究をしてもらいたい、こう思っておるところであります。
#29
○吉原委員 お考え方は、私どもの主張を御了解なさった上でのお答えであろうかと理解をいたしました。したがって、私どもが主張し、運輸省に事あるごとに要求しておる趣旨はよくわかった、大臣も深く認識をされておるようでございますので、これから先は大蔵省折衝もこれあるでしょうが、ひとつ自信を持って総合特会制度の創設に向かって一層の御努力をお願いをいたしておきます。
 さて、三つ目の質問の事項でございますが、八十七国会で与野党全会一致で決議をいたしました地方陸上交通維持整備法の問題でございますが、この法案に基づく、その精神にのっとった決議をいたしまして、ようやくことしの十月三日でございましたか、運輸省は通達を出されております。省令三十号、運輸省設置法第五十五条第三項の規定に基づいて地方陸上交通審議会規則の一部を改正する省令、こういう省令を出されておるわけでございますが、残念ながら財源の問題についてはいささかの言葉も触れられておらない。いろいろ地域で部会を設置をして論議をやりますけれども、論議をしてこうあるべきだ、かくあるべきだという地域の交通について一定のビジョンを打ち出しても、その裏づけになる財源が伴ってまいりませんと単なる絵にかいたもちになってしまう。そういう意味で、この通達の中身について検討すればするほど一体実効性があるのかどうなのか、そういう危惧を持たざるを得ないわけでございますが、財源の問題についてはどういうお考え方を持っていらっしゃるのか。地域でそういう具体的な構想がまとまれば、運輸省は責任を持ってひとつ財源の問題は裏打ちをいたしましょうという考えなのかどうなのか。そこら辺をひとつ、十月三日出された通達の中身、そして触れられておらない財源問題についてはどういうお考え方を持っていらっしゃるのか、明らかにしてほしい。
#30
○石月政府委員 お答え申し上げます。十月三日に、陸運局長の諮問機関であります陸上交通審議会を改組いたしまして、部会を設けまして、そこで、各県ごとの地域交通のあり方ということで地域計画を、十年先をビジョンにしてこれから計画をつくっていくということを決めたところでございます。
 まず、先生からの御指摘は、その計画をつくった場合の財源をどうするかという問題でございますが、二つございまして、まず計画をつくる場合におきましても、やはり地域の人口の動向とか、それから開発計画であるとか産業の動向とか、そういうようなものを調査し、将来の交通量の予測をする、その上に立ちましてどのような施設を整備し、維持する必要があるかというような順になろうかと思いますが、そういう観点から、その計画作成のための経費が必要でございます。これにつきましては、従来から私ども予算で約二千万近くの金がございまして、その予算をもちまして調査を進めてきたわけでございますが、地域交通計画策定の必要性が非常に高いという現状にかんがみまして、来年度予算におきましては、約一億二千万ほどの予算要求を現在いたしておるところでございます。この予算要求をもちましてりっぱな調査をやりたいということが一つでございます。それから、将来その計画が出てきた場合に、それに対する予算的な裏づけをどうするかという問題でございますが、この問題につきましては、ただいま先生からお話がありましたように、私ども、地域交通の整備には計画の樹立とともに財源の裏打ちが、安定した財源がどうしても必要である、そういう観点から、今後特別会計の要求その他安定財源の確保の努力をいたしまして、その財源をもって施策を推進していきたいというぐあいに考えてございます。また、そのほかに地域交通計画につきましては、やはり陸運行政の免許、許可、認可それから補助というようないろいろな行政の処分があるわけでございますが、そういう処分をいたしますときに、その計画の趣旨を踏まえて適切な配慮をするという一つの行政の指針という面をも強く持っておりますので、当面は、まずそのような形で計画を踏まえた行政運営をやっていく、さらには、それに対して予算措置を講じて施設整備なり維持の充実を図っていくという考え方でございます。
#31
○吉原委員 まさに今日は地方分権の時代だ、こういうふうに言われておるわけでございますが、計画だけは地域で実情にマッチした計画を立てさせる、もちろん計画策定のための会合費、調査費というものはいまお答えになりました一億二千万ばかり要求をしておるとおっしゃいましたから、これはこれで結構でございますけれども、さて地域でこの交通のビジョンを立てた、しかし、それを実行に移すためには財源が必要になってくる、財源だけではなくて、いま冒頭申し上げました地方分権という、そういう立場からいきますと、一定の権限なりを地方に分権をしていくべきだ、こういうことになるわけでございますが、その場合に、当然地域の地方自治体も一定の財源ももちろん持つようになろうかと私は思うのです。計画を立てた、そして運営についても一定の発言をする、発言をするとともに財源も分に応じた財源を負担していく、私はそういうことになっていかないと、ただ単に計画だけを地域で立てさせて財源はぼつぼつ運輸省も考えてやろう、権限その他の問題は依然として従来と変わらないというようなお考え方では単に計画策定だけに終わってしまう、そういう危惧を持つわけでございまして、財源なり権限の問題、制度的な問題、こういう問題についてはどこまで考えていらっしゃるのか、明らかにしてもらいたいのです。
#32
○石月政府委員 地域の交通計画というものは、先生おっしゃいますように、非常に地方公共団体とも密接な関係もございますし、そういう意味で地方公共団体等の協力も十分に得てやっていかなければいかぬということは私どももよく承知をしております。したがいまして、この計画策定に当たりましては、地方公共団体の方々にも積極的に参加していただき、その御意見をよく踏まえて計画を策定していくということで進めたいと思っておる次第でございます。
#33
○吉原委員 審議官、くどいようですが、最も地域の利用者のニーズにこたえた総合交通体系というものを樹立をして、そして、それぞれの地域から、この地域はこういう交通システムが必要なんだ、したがって、これに要する財源は幾ら幾ら要りますよ、地域からそういう要請が上がってきた場合には運輸省はどうされるのですか、財源問題は。
#34
○石月政府委員 先ほども御説明申し上げましたように、この計画というものは十年先を踏まえました非常にマクロの計画でございますので、この計画をつくりましてその結果個別具体的にどういう財源が要るかという問題よりは、むしろ将来を踏まえてどういう方向での整備を考えていったらいいかということが先になろうかと思います。しかしながら、やはり個別のものの積み上げなくしてそういうものはないわけでございますので、具体的にはこういうところに鉄道の整備をする必要があるとか、たとえば一つの府県の中におきまして二つの定住圏がございまして、その定住圏を結ぶところに鉄道サービスを樹立する必要があるというような結論は当然出ようかと思います。そういうような結論が出ました場合には、それを運輸省が所管しております各行政の分野におきましてそういう結論を反映させていくように努力をしていくということだと思います。
#35
○吉原委員 財源問題は、大蔵省ではございませんから、よろしい、そういうときに要る財源はひとつ運輸省の責任で裏打ちはするし、大丈夫だ、心配要らぬ、こうはなかなかおっしゃりにくい立場であろうかと思いますから、あえてそれ以上追及はいたしませんが、少なくとも財源問題は十年先であろうと三年先であろうと財源のない限り、絵にかいたもちなんかは意味ありませんので、ただ、いまちょっと審議官のお答えの中に十年先、こう非常に力説されておるようでございますが、確かに十年先の構想も必要でございましょうが、地域によっては当面解決しなければならぬ問題がある地域がたくさんあるのですよ。だから、当面する問題を解決するためのまた財政措置というものもあわせ考えないと、全然問題がない、十年先を展望して計画を練るという地域なら結構ですけれども、地域によっては大変な課題を抱えておる地域がたくさんあるわけです、後ほどその点に触れますけれども。ぜひ一つ制度上の問題といいますか、権限上の問題といいますか、そういうものをひっくるめて財源措置もどうするのかという点を、あらかじめどれだけ財源が要るかという額の問題はさることながら、運輸省としてどう財源を確保するのかということについて、ひとつ真剣に御検討をお願いをしておきたいと存じます。
 そこで、次の質問に移りますが、地方の民営バスの経営状況、現行の補助要綱の問題点あるいは改善の考え方を持っていらっしゃるかどうか、そこらをお尋ねしたいわけでございますが、昭和五十三年度の補助対象会社は、全国で百五十七社あったと思うのです。そのうちで経常収支の赤字を現行の補助要綱によって一〇〇%補てんをされておる会社が二十三社、全事業の赤字を一〇〇%補てんをしておる企業が十九社、合わして四十二社あった。それが五十四年度はバス路線の、俗称バス赤と称しておるのですが、一〇〇%経常収支補てんの会社が四十二社にふえ、全事業の方では十七社、つまり五十三年から比較しますと二社減っておる。合計しますと、五十九社が現行の補助要綱によって経常収支とんとんというところまで補てんをしてもらっておるのですよ。ところが、残りの九十八社といいますか、百社近い地方のバス会社というのは、依然として累積赤字を抱え、経常収支の赤字の大体五〇%から六〇%ぐらいの補てんにしかなっていない。
 そういう現状でございますから、一体補助要綱のとこを手直しすることによって――いま申し上げましたこの五十九社以外、百社近い地方の民営バスの健全なる公共輸送機関としての使命を果たさせるための補助要綱でございますから、せっかく現行ある補助要綱が約三分の一適用されて、三分の二は、適用されないというわけじゃないけれども、それが起死回生の策といいますか、そのことによって黒字になるということはまあ当然考えられぬわけですが、経常収支の赤字は補てんをしてやる、そして地域における公共輸送機関としての使命を果たさせる、そういう趣旨からいきますと、一体この補助要綱の内容をどうやって現状にマッチしたような形に手直しをしていこうと考えていらっしゃるのか、いや、その点はもう全然考えておらないとおっしゃるのかどうなのか、明らかにしてほしいのです。
#36
○飯島政府委員 お答えいたします。
 先生ただいま御指摘のとおり、五十四年度の地方バスで補助対象事業者百五十七社ございます。経常欠損額が二百五十六億円でございますが、これに対します補助金の交付額は、国が六十億円、都道府県六十億円、市町村三十一億円、合計百五十一億円ということで、ほぼ六〇%ぐらいの補助にとどまっていることは事実でございます。また、五十三年度から五十四年度にかけまして民営の地方バス事業者は赤字会社もふえ、また赤字額もふえてきております。
 このような実情にかんがみまして、私どもといたしましては毎年補助の充実に努めているところでございますが、現在の補助の要綱は、御案内のとおり、集約を進めるという前提で、集約の進んでいる度合いによって甲、乙、丙、それぞれ要件を異にし、また補助の程度を変えておる仕組みになっております。
 それで、私どもとしては来年度の予算要求に当たりまして、目下の財政事情から抜本的な制度改正をすることはなかなか困難であると考えざるを得ません。実態を見ますと、燃料あるいは人件費その他経費の増、それから補助対象キロの増というものが相当ございまして、その分の当然増ともいうべきもので八億以上に来年度なるわけでございます。したがいまして、来年度制度改正といたしましては、最も要望の強い幾つかの点を取り上げております。
 まず、生活路線維持費補助金につきましては、丙種事業者にかかわる競合率五〇%以上の路線のうち、他の事業者との間に運行時刻、運行回数等について運輸協定が締結されておりまして相互の責任分担がはっきりしている場合には補助対象に加えてほしいという点が一点。それから、甲、乙、丙の地区すべてについてでございますが、第二種生活路線にかかわる運行回数十回の制限を路線の実情に応じて緩和してほしい。これは航路あるいは鉄道との連絡で十回以上運行せざるを得ない場合がございます。そういう場合も対象にしてほしい。この二点を生活路線維持費補助金について制度改正の要求をいたしております。
 また、市町村廃止路線代替車両購入費等補助金につきましては、市町村が独自で運行する場合につきましても補助対象としてほしいという制度改正もあわせ出しております。
 その結果、今年度八十五億に対しまして来年度九十五億七千九百万円、約十一億ぐらいの増要求をいたすことといたしております。先ほど申し上げましたように、制度改正がない場合で当然増分だけでこの十億のうち八億強がそれに該当し、また制度改正による増は二億六千三百万円と相なるわけでございます。
#37
○吉原委員 この当然増の額のとらまえ方でございますが、私ども自動車局長のところへ要求に行きました段階で、昨年実績八十五億に対して九十六億の要求では、当然増すら救済できぬのではないか、特に燃料費の値上がり等についてはもう瀕死の重傷と言ってもいいくらい、地方の民営バスは、これは民営バスだけに限らぬわけでございまして、特に公共輸送機関である各業者も皆四苦八苦しておるわけでございますが、燃料費だけ考えてみても昨年の倍額になっておる。あるいはそれに付随する諸経費の増、これらを考えてまいりますと、九十五億というと、大体一二、三%増ぐらいになりますか、その程度の上乗せ財源では救済できぬのではないかという気がしておるわけです。いま制度改正をおっしゃいましたけれども、具体的に第二種生活路線の十回というものをどの程度一体回数を考えていらっしゃって、九十六億の予算要求をなさった根拠ですよ。あるいは五〇%競合率云々という問題も、そこからは一体どれだけの財源が要るのか。いま制度改正によって約三億近い財源が要るのだ、こうおっしゃいますが、あくまでもこれは九十六億という予算要求が実現をし得た場合のことだろうと理解をするわけです。いま少し燃料費の高騰が占める割合というものを――そういう意味で私は非常に危惧しておるのですが、小さな額でないのです。大体この経費あるいは収入に対して一〇%弱ぐらいを燃料費が占めておる。対前年度比でも倍額になっておるということは、かなりのウエートを占めるのではないか。したがって、当然増だけでも八億以上は要るのだと、このとらまえ方が、自動車局長、ちょっと少ないように思うのですが、いかがですか。
#38
○飯島政府委員 お答えいたします。
 ただいま御質問の燃料につきましては、比較的高い五十五年の六月時点の単価に物価上昇率を掛けておりますので、大体これでいけるのではないかというふうに考えております。
 それから、十回という運行回数の制限を何回ぐらいまで見るのかということでございますが、これは先ほど御説明申し上げましたように、主として離島航路との接続を考えて回数を設定する場合でございまして、実情を見ますと十五回が限度でございますので、その辺をめどにいたしております。
#39
○吉原委員 そこで、自動車局長、最初に私が補助要綱の実施状況といいますか、御利益といいますか、各地方の百五十七社に対する補助要綱の適用状況でございますが、五十九社でございましたか、一〇〇%補てんをされておる会社と、経常欠損の大体五割から六割しか補てんをされてない企業とが現実にあるわけです。一〇〇%補てんをされておる企業は少なくて、三分の二相当の企業は依然として六割相当の補助しか出されてない、こういうところから、いまここで一緒に触れておきたいと思うのですが、いま岩手県下で大変な問題が持ち上がっておるのは御承知のとおりでございます。
 岩手県交通は、そういう意味では車両購入補助を含めて十四億の補助金を前年度支給されておる会社なんです。そういう会社ですら、ことしの賃上げ分も払わない、もちろん夏の手当もいまだに払ってない、昨年の年末手当も払ってない。そこで、労使紛争が繰り返されておって、この十五日から以降、岩手県下全面的にバスがストップしてしまう、そういう状況が現実に出てきておる。私どもが現地へ行って調査をした段階で、補助対象になっていない路線を全体の六割ぐらいこの会社が抱えておる。しかも、まだ道路状況も芳しくなくて、ワンマンカーの普及率も大体五〇%台だ。そういう中にあって、しかも車両購入補助を含めて十四億の補助金を出してすら、昨年の年末手当も払ってない、ことしの賃上げ分も払わない、ましてや夏の手当も払わない、そういう現状になっておる。ところが、賃金は払わぬから、九月末で決算をやって、その決算の数字に基づいて補助要綱が適用されるわけでございますが、九月末に決算してみたら、皮肉なことに黒字になっておる。黒字会社に補てんをするわけにいかぬからということで、補助金がパーになる可能性があるのですね。そういうことを考えてみますと、現行の補助要綱のどこをどういうふうに手直しをすれば、いまの六割相当の補てんしかされていない会社を救済できると自動車局長は考えていらっしゃるのか。それが一つですよ。
 それから、いま岩手県交通の例を申し上げましたが、労使紛争に基づいて払うべきものも払わずにおいて結果的に黒字になっておる。九月末決算に基づく数字が一つの補助対象基準になるわけでございますから、そういう意味で、労使紛争に基づいて払うべきものも払わずに黒字になっておるような企業に対して、一体補助金はどういうふうに適用されようとしておるのか。表面的に出た数字が黒字だからもう補助金は必要ない、こういうことで打ち切られる考え方を持っていらっしゃるのか。それとも事情わかっておるから九月末に固執をするのでなくて十月末、十一月末、労使の紛争が解決ついた段階で出てくる数字を一つ基礎にして補助対象にいたしますというお考え方があるのかどうなのか。ここら辺をひとつお尋ねをいたしておきたいと思います。
#40
○飯島政府委員 お答えいたします。
 一般的に補助の充実の問題でございますが、補助の前提といたしましては、言うまでもなく企業努力、全事業にわたっての企業努力も含みますが、そういうことがまず第一。それから、適時適切な運賃改定をすること、その上で助成ということに相なるのではないかと思います。したがいまして、先ほどから申し上げておりますように、財政事情を考慮してバス事業の経常欠損をできるだけカバーできるように逐次努力をしてまいりたいと考えております。
 なお、運賃につきましては、バスの場合、大体三十数ブロックを二年に分割して逐次上げております。昨年度改定をした会社については、恐らく今年度相当それが響いてくるのではないかというふうに考えております。現に補助対象事業者のうち十数社は赤字から黒字に企業努力の結果なっておるところもあるわけでございます。したがいまして、標準的な経費に今年度から変えておりますが、そういう企業努力を前提にしてやはり助成というものは充実していくということで考えざるを得ないと思います。
 それから、具体的な岩手県交通のお話が出ておりますが、岩手県交通は岩手県民の足として非常に重要な役割りをしていることは認識を十分いたしております。先ほどお話がありましたように、私どもといたしましても地方公共団体と協力して補助をいたしておりまして、五十四年度では、国、県と合わせますと十二億円の補助金を交付いたしておるわけでございます。この補助の額は全国で一番多い状態でございまして、実は五十三年に御案内のとおり特別監査をいたしまして、経営陣の刷新等七項目にわたる改善勧告を行った経緯もございます。そもそもこの会社は、岩手県南バス、岩手中央バス及び花巻バスの三社が合併して、合併の効果を期待したわけでございますが、残念ながらその後、地域の特殊事情はあるにいたしましても、なかなか集約の効果が出ておらないのではないかというふうに拝見いたします。
 なお、労使の紛争につきましては、ここで詳しく申し述べるのもいかがなものかと思いますが、地方公共団体あるいは経営者あるいは労働組合の方々から十分お話を聞いており、私どもといたしましても県あるいは経営者、株主等の意向もくみ上げながら今後対応してまいりたいというふうに考えておりますが、御案内のとおり、現時点では自主的な解決に向けてなお労使が御努力しておられますし、また地労委がこのあっせんに乗り出して、いま中断をしている状況でございますが、その地労委の動向も配慮しながら、県と十分協議して今後対応してまいりたいというふうに考えております。
 なお、岩手県交通について、ボーナスその他の給料が支払われない場合に九月末決算で黒字になるので、補助はどうなるのかという問題があるのでございますが、きょうの時点におきましては、現在の制度上は、すんなりその辺をくんで何とかできるでしょうということはちょっと申し上げにくいのでございます。何しろ現行制度の基本に触れる問題でございますので、いろいろ慎重に検討しなければならないと考えております。
#41
○吉原委員 岩手県交通の問題、局長は、地労委のあっせんがいま中断をされておるというふうなお答えでございましたが、中断でなくてもう完全に不調になってしまっておる、不調に終わっておるのですから、そういう意味では、岩手県の執行部はもちろんでございますが、労使間でもうデッドロックに乗り上げておるし、地労委もあっせん不調に終わってしまった。岩手県下でいま時の氏神的な仲裁役がおらない。これはほっておけばどんどんエスカレートしていくだけだ、そういう状況が現に目の前にあって、監督官庁である運輸省がそれに対して何か拱手傍観をされておるような、そうだとは思いませんけれども、いまのお答えからしますと、どうも対岸の火事のような、おれのところは関係のないような話に聞こえてならぬわけでございまして、一体どうされるおつもりなのか。現状を把握されておれば、それに適切な対策が関係省庁としては当然立てられてしかるべきだと思うのですが、自動車局長、その点はどうですか。それが一つです。
 それから、補助要綱の中身を何とかしないと、いま申し上げました百五十七社の中の三分の二の会社が、せっかく補助要綱がありながら、Aという会社は経常収支の一〇〇%補てんの会社、Bという会社は経常収支の五割ないし六割しか補てんをしてもらわない、そういう現実が現にあるわけですから、また五割ないし六割しか補てんをされていない企業が圧倒的に多いのですから、そういう意味から、補助要綱というものをもっと現実にマッチしたような補助要綱に手直しをする必要があるのではないか。
 余談ですけれども、国鉄は今度列車についてバスに転換するというお話です。これはあした触れますけれども、いまのような補助要綱では、バスに転換したってやり手がおらないのは当然のことですね。経常収支の少なくとも一〇〇%補てんをするというなら話はわかるのですけれども、民営と国鉄で差をつけるわけにいかぬでしょう。そうなってくると、いまの補助要綱というものを――私はバスに転換する方に賛成じゃないのですよ。列車とバスとは競争したって、それは基本が違うのですからね。軌道の持つ特性というものがあるし、バスでなければならぬ特性があるのですから、賛成ではございませんけれども、少なくともバスというものに対する現状がそういう差が出てきておるから、これを救済するために、一体現行の補助要綱のどの部分を手直ししたらその問題が解決がつくのかという点をお尋ねしておるのです。
 この点をひとつもう一回自動車局長、わかりやすく説明をしてほしいのです。
#42
○飯島政府委員 お答えいたします。
 バスの補助制度につきましては、間接補助になりました四十七年以来、御案内のとおり、逐次その中身を充実してきているわけでございます。たまたま昨今のような財政事情になりましたので、五十五年度予算からちょうど切りかえ時期でございまして、かなり制度的な要求もいたしたわけでございますが、財源等との関係もございまして、先ほど御説明いたしたように逐次解決をしていこうということから、幾つかの制度要求をいたしておるところでございます。
 幸い地方バスの輸送需要の方は、減少傾向が下げどまりの状況も見られますし、自家用車の使用の手控え等の影響もあるのではないかというふうに見ております。ここでひとつ官民挙げていろいろな工夫をこらして、企業努力を強化して、何とか少しでも経営が好転するように持っていきたい。私どもの方といたしましても、環境の整備という観点から、交通規制あるいは道路整備等について関係の当局と折衝もしてまいりたいというふうに考えております。
 それから、岩手県交通の問題については、私どもの聞いておるところでは、地労委は要請があれば再度あっせんの労をとるのはやぶさかでないという話も聞いておりますし、現に労使で大分争点が詰まってきているようでありますので、その状況をしばらくお聞きしながら、県ともよく協議してまいりたいということでございます。
#43
○吉原委員 補助要綱の中身については、現状がそういう現状でございまして、自動車局長よく御認識のところでございます。全国の補助対象会社が甲種、乙種、丙種という三ランクに分けてやられておるところに基本的な問題があると私は思う。そういう意味で、ことし、来年というわけにもまいりますまいけれども、逐年どの企業も等しい補助要綱の適用がされるように、この上ともひとつ御尽力を願いたい。
 岩手県交通の問題は、これまた別途機会があるかとも思いますから、そのときに譲るといたしまして、次の質問に入っていきます。
 次の質問は、中小民営鉄道です。中小民営鉄道の現状並びに問題点、たくさんあるわけでございますが、その中でも欠損補助と近代化補助という二つの補助制度があります。欠損補助というように俗に言われております地方鉄道整備法に基づく欠損額に対しては、国と県とが二分の一ずつ補てんをされております。しかし、近代化補助の方の制度の中身を見てみますと、これは合理化その他保安施設、踏切道の改良とか、いろいろ各企業努力しておるわけでございますが、そのかかった経費の二〇%を国で持つ、同額を県で持つ、つまり四〇%だけは国と県とでひとつ補助を差し上げましょうけれども、残りの六〇%相当額は各企業で負担をしなさいよ、こういうことになっておる。これは中小民鉄の場合は、バスほどではございませんけれども、ややバスと似通った経営の実態なんです。その上に近代化についてのいろいろな制約がありますから、企業も持ち出し財源が多くなってきておる現状でございます。
 そういう意味で、私は特に近代化補助に対する政府の持ち出し分、政府の負担分、これをもっと大幅に引き上げる必要があるのじゃないかと思う。これまた関係組織の方からそれぞれ事あるごとに御要請をしてきておるところでございますが、ことしからすぐというわけにはまいりますまいが、すでに予算概算要求が終わっておる段階でございまして、少なくとも次年度からはこの種の問題については政府も本腰を入れて安全施設等についての、あるいは近代化の促進の意味からいっても、ひとつ政府もそれなりの努力をしていこう、こういうお考え方が鉄監局長おありになるのかどうなのか、お気持ちをお聞かせ願いたいと存じます。
#44
○山地政府委員 いま先生のおっしゃるように、欠損補助と近代化補助、これが中小私鉄に対する補助の二本柱ということになるわけでございますが、これを通年でずっと見てまいりますと、欠損補助が多い時代から近代化補助が多い時代へといまや移りつつあるわけでございまして、ことしの私どもの要求も七億八千万をいたしております。昨年は五億でございます。すでに欠損補助の金額が三億、五十一年は十億であったものがいまは三億に減って、むしろ近代化補助で五十一年に二億ぐらいであったものが七億八千万になってきているわけでございます。私どもといたしましても、欠損補助という赤字の補助よりも施設の補助ということに重点を置きつつあるということが、この数字でおわかりいただけるかと思います。
 いまの補助率の問題については、先生もおっしゃっておられるように、なかなかいまの財政事情で制度改正をしてさらに手厚くするということはむずかしいのが実情でございます。私どもとしても中小私鉄が非常に苦しい立場にあることについては十分認識しておりますので、今後とも各方面の御意見を取り入れてこの強化に努力したい、かように考えております。
#45
○吉原委員 割り当て時間が近づいておりますので、先へ急ぎますが、どうかひとつ、中小民営鉄道の場合、大変な状況でございますので、結果的に経営が苦しいから保安施設等についてはもうお粗末な状況でほうっておくという、そういうことのないように、特に内容からいたしまして人命に関する問題でございますから、鉄監局の方でも御努力をお願いいたしまして、次へ進みます。
 次は、五十四年の十二月二十七日に出されました、俗に二七通達と言っておるのですが、この通達、労働省お見えになっておると思いますが、十月一日から通達を出されて実施をされておるわけでございますが、この実施状況、あるいはまた経営者なり荷主なりあるいは働く側の労働者、こういう方面にどのような周知徹底方を図られておるのか、徹底されて実施されておるのかどうか、この実施状況についてまずお尋ねをいたしておきたいと思います。
#46
○岡部説明員 自動車運転者の労働時間等の改善基準についての通達、新二・九通達でございますが、これは昨年十二月策定したわけでございます。この基準の遵守を図りますためにはまず周知徹底を図らなければいけないということで、各種講習会あるいは関係資料の配付等々の努力を重ねてきておるところでございます。これは地方の労働基準局あるいは監督署において開催する講習会のみならず、各企業が自主的におやりになる講習会あるいは各労働組合が行われる講習会、もろもろそのような機会を利用いたしまして、周知徹底に努めてきております。なお、配付したパンフレットも相当数に上っておるところでございます。しかしながら、これにつきましてはなお指導を加えなければならないということで、集団指導等を通じまして普及徹底を図ってまいりたいというふうに思っております。
 なお、十月一日から施行に当たりまして、これにつきましての全国的な監督ということも実施をいたしまして徹底を期したいというふうに考えておる次第であります。
#47
○吉原委員 そこで、この二七通達の持っております問題点を一、二摘出してお考え方をただしたいと存じます。
 たとえば、連続運転時間が四時間、一日の合計の運転時間は九時間、さらには一日の最大拘束時間は十三時間、これは二週平均ということでございますけれども、それぞれ時間規制がしてございます。
 ところで、それに伴う運転者の休憩休養施設というのを特に高速道のような場合には設けなければならぬ。一体、休憩休養施設がどのように施設をされて、いまどのくらい利用されておるのか、ここが一つお尋ねをしたい点でございます。
 と同時に、それぞれの労働時間、運転時間が規制してあるわけでございますが、たとえば東京から大阪までということになりますと、かなりの時間がかかるわけでございますが、連続して四時間という時間を超えて、ちょうど連続四時間運転したけれども、適当な休養施設がないために、連続五時間時点でもう運転がえらくなったから路肩に駐車をして休養したというふうな場合には、一体処罰の対象になるのかならないのか。特に労使間の三十六条に基づく協定では、時間の規制が法律では定められておりませんけれども、通達では、たとえば十三時間なら十三時間という規制がしてある。そうなれば通達の方がより前進的だと私は思いますから、いいとは思いますが、その場合に通達の時間を超えて運行せざるを得なかった場合の運転者のとった措置に対して、一体処罰の対象になるのかならぬのか、ここら辺の疑問が実は出てくるわけでございます。そういう意味では、ひとつ労働省の見解をお尋ねをしておきたい。
 さらに、時間がございませんから、もう一遍に質問をしておきますが、こういった休養休憩施設というのは何省が担当なさって設置をするのか。建設省なのか、労働省なのか、運輸省なのか、どの省が担当して責任を持って設置をされるのか。過般、全日本トラック協会の主催によって、こういったサービスエリア、パーキングエリアという施設の利用状況についての調査をした資料が手元にございますが、いずれも利用したいという必要性が出てくる時間が大体共通した時間だものですから、少なくとも休養休憩施設は満杯の状況なんです。ですから、そういう事情を踏まえて、一体この二七通達の矛盾点といいますか、問題点という課題についてはどういう見解を持っていらっしゃるのか。特にサービスエリア、パーキングエリアの設置基準、これは建設省の方の担当になるようでございますが、どういう設置基準なのか。また、利用状況はどういうふうに把握されておるのか。私どもの資料によりますと、必要な時間に飛び込んでももう満杯でどうしようもございません。まあ一口に言ってこういう調査になっておるわけでございます。そういう点をひとつお答えを願いたい。
 さらに、警察庁おいでになっていらっしゃると思いますから、最近の高速道路における事故発生状況、その原因、あるいは路上における違法駐車、取り締まりの状況、こういうものについて警察庁からお答えを願いたい。
 ちょっとまとめて申し上げましたので、順次お答えを願いたいと存じます。
#48
○岡部説明員 先生御指摘のとおり、新二・九通達におきましては、拘束時間一日十三時間平均、休息期間八時間を割ることのないよう、あるいは連続運転時間につきましては四時間、一日の最高運転時間九時間等々の規定を設けたところでございます。
 いまお尋ねの、それではそれを守った場合に施設がないではないかというお尋ねでございますが、この辺は実はその施行につきまして、この作業に入りまして以来各方面から承っている問題点でございます。この利用状況等、私どもよりはむしろ建設省の方の御所管であろうかと思いますけれども、非常に満杯の状況にあるというふうなお話も伺っているところでございます。この整備につきましては、後ほど関係方面からお答えがあろうかと思いますけれども、やはりちゃんとした休息がとれるような施設をつくるようにということで、関係各省にお願いをしているところでございます。現にそのような方向でいろいろと御検討を願っているというふうに承知をしているところでございます。
 それから、この通達に触れた場合の処罰と申しますか、罰則等の取り扱いの問題でございますが、これは二・九通達自身は、通達でございますので、即罰則を持っているものではございません。私どもこれを履行確保をいたします手段といたしまして、このような通達が守れないような状況であるならば、そこに労働基準法上のほかのいろいろな抵触があるのではないかというふうな一般的な監督の対象にしていくというふうなことでこの徹底を図ってまいりたいというふうに考えておりますとともに、関係各行政機関との相互通報制度を活用いたしまして、それぞれの所管の法令の適用を通じましてこの履行を図っていきたいというふうに考えているところでございます。
#49
○鈴木(道)説明員 高速道路の休憩施設といたしましては、駐車場と便所等の施設を備えましたパーキングエリアと、それからそれに給油所、食堂などの施設を加えたサービスエリアがございますが、前者につきましては標準間隔大体十五キロ、後者につきましては約五十キロぐらいの間隔でいま整備しているところでございます。しかしながら、最近、東名、名神高速道路につきましては、先生御指摘のように、非常に交通量の増大もございまして、パーキングエリア、サービスエリアの利用度が高まりまして、どこに行っても満杯というような状態が続いております。私どもが調査した結果におきましても、たとえば東名でパーキングエリアが十六カ所、サービスエリアは六カ所ございますが、そのうち、駐車のマスがいつも満杯といいますか、その満杯の状態が十時間以上あるようなのが三分の一ぐらい、それから大体半分ぐらいが五時間以上いつも満杯になっているというような状況でございます。
 そういった状況でございますので、四十八年からとりあえず施設内の園地やアイランドを改造いたしまして、特に大型車の駐車マスをふやすというようなことを五十四年度までずっとやってまいりまして、現在、当初に比べまして約四四%ぐらい駐車マスをふやしております。
 しかし、その利用の必要なところが非常に東京周辺、大都市周辺に集中しておりますので、さらに五十五年度からは、東京に近い東名高速道の港北パーキングエリア、これが非常に時間待ちをするということで利用度が高いわけでございますが、ここにおきまして用地買収を行いまして、五十六年度までにスペースをふやしたいと考えております。しかしながら、その大都市周辺で必要な個所と申しますとやはり土地開発が進んでおりまして、騒音の問題等がございまして地元との関係もございますし、用地が非常に高いというような問題もございますけれども、いろいろな御指摘の問題もございますので、こういった休憩施設の拡充につきましてはできるだけ努力してまいりたい、かように考えております。
#50
○飯島政府委員 いまの問題について、運輸省の立場からお答えいたします。
 運輸省といたしましては、御案内のように、過労運転の防止という観点から、従来監査あるいは運行管理者に対する指導研修を行っておるところでございます。新しい二・九通達につきましても、労働省と連携をとりながら周知徹底を図るとともに、事業者自身が運転者の勤務割り、乗務割りの見直し、運転、荷役の分離、機械化、乗り継ぎ、中継地点の設置、営業所、これは路線トラックなどは路線を延ばす場合に営業所を設けるわけですが、仮眠施設を拡充する、さらには共同一貫輸送を活用するというようなことで新しい事態に対応するよう指導いたしております。
 さらに、長距離トラックにつきましては、トラック業界が中心となりましてトラック運転者の休憩仮眠施設の整備の推進に努めております。ちなみに、現在稼働中のトラックステーションは、福島、浜松、北九州の三カ所、建設中が尾道でございます。計画中がそのほかに四カ所ございます。今後もこの運輸事業振興交付助成金を使いまして計画的な整備をするよう指導してまいりたいと考えております。
 なお、新しい基準の遵守法につきましては、先ほど話が出ておりますように、労働省との相互通報制度の円滑な運用を図ることといたしております。
 また、高速道路関連の問題につきましては、建設省、日本道路公団、全日本トラック協会、それと運輸省の四者で連絡協議会を設けておりまして、そこで今後の対応について逐次協議を深めているところでございます。
#51
○榧野説明員 お答え申し上げます。
 高速道路上におきます交通事故の関係でございますけれども、昨年昭和五十四年には、御承知のように、東北あるいは中国、九州自動車国道等が約百十キロほど新たに延伸されたわけでございますが、前年に比しまして交通事故の発生件数というものはやや増加の傾向を示したわけでございます。でございますけれども、死亡事故を除き、人身事故につきましては全体的に減少しておったというような状況でございます。
 やや具体的に数字的なものを申し上げますと、五十四年中の事故の発生総件数でございますけれども、一万二千九百八十五件発生いたしておりまして、前年に比べまして百九十四件、一・五%の増加であるというような状況になっております。なお、ふえました死者の関係につきましては、死者数百六十二名でございまして、前年の百五十五名に比べまして七名、パーセンテージにしまして四・五%の増加である、こういうような状況になっております。人身事故総体におきましては、件数的に二千四百五十三件で、前年の二千六百十一件に比べまして百五十八件、六・一%の減少になっておるわけでございます。
 以上が五十四年の状況でございまして、本年に入りまして、上半期の状況でございますけれども、本年も関越道及び北陸道等、距離にしまして百七十四・二キロメートルの供用区間が新たにふえたわけでございますが、前年同期に比較いたしまして、発生件数、死者数とも大幅に減少を示しております。試みに数字を申し上げてみますと、本年上半期におきましては、発生総件数五千四百二十三件でございまして、昨年の上半期の六千九百二十七件に比べまして千五百四件、パーセンテージにしまして二一・七%、このような減少を示しております。特に死者数につきましては、本年の上半期は六十七人を数えておりますが、昨年同期は八十四人でございまして、十七人、二〇・二%の減少というような傾向が高速道路上における交通事故の発生状況でございます。
 次に、原因別についてどうかということでございますが、第一当事者のこれらの交通事故に対する原因別の状況を見てまいりますと、やはり五十四年中におきましてはわき見運転、いわゆる前方不注視というようなものが三割強、それからハンドル操作不適当というものか二割、それからブレーキ操作不適当というものが約一割、こういうようなものが主なる原因になっておるわけでございます。なお、御質問の中に特にあったと思うわけでございますけれども、過労運転に起因するものはどのくらいあるかと言いますと、これは大体五%程度というような状況になっておるわけでございます。それで、五十五年上半期におきましても、この五十四年と同様の原因の状況で推移しておるということが言えると思うわけでございます。
 それから、御質問の第三点の路上の違法駐車の取り締まり状況はどうなっておるかということでございますけれども、高速道路におきます違法駐車の関係につきましては、やはり重大事故に結びつきやすい危険性をはらんでおるために、私たち交通事故防止に強い関心を持っておるところでございまして、五十四年中の高速道路上におきます違法駐車の取り締まり件数は、七千四百八十四件を数えております。
 なお、本年上半期におきましては、すでに昨年一年間の検挙数を上回った七千九百十一件というような取り締まり件数を数えておる次第でございます。
#52
○吉原委員 受け持ち時間がちょっとオーバーしましたので、再質問ができなくなりまして残念でございますが、要は二七通達というのは法律でないために、私どもの立場から考えてなかなかいい通達ではあると思いますが、これが徹底を欠くきらいがある。あるいは通達に違反したって直接の罰則規定がない、そういう中身になっておりますので、ぜひひとつ、どれもこれもとは申し上げませんけれども、必要な部分はむしろ労基法の法律そのものの改正を先行してやるべきじゃないか。それは通達、指導要領的なものでも、これが実施されれば一番問題ないのですけれども、なかなか人間というのは少々通達に違反しても罰則規定がないということになれば、とかく軽く考えがちなのでございまして、そういう意味で必要な部分は、きょうはもう時間がオーバーしましたから細かく申し上げませんけれども、むしろ法律改正の方に重点を置くべきじゃないか、こういう私の考え方を申し上げまして、これで私の質問は終わります。
 ありがとうございました。
#53
○小此木委員長 小林恒人君。
#54
○小林(恒)委員 初めての質問でございますから、いろいろと手違い等が出てくるかもしれませんが、それなりに御親切に御答弁をいただきたいと思って、最初にお断りを申し上げておきたいと思っております。
 最近、大河ドラマ等である意味で脚光を浴びてまいりましたけれども、北海道開発の基点ともなった小樽港の問題でございますけれども、北海道開発は、本州、四国、九州に比較をいたしまして、非常に開発、開拓がおくれていたという経緯がございますけれども、およそ百年以上も前から、良港で天然港である小樽港を中心として、北海道の開拓の足がかりがつくられていったという歴史を持っていることについては、もうすでに御案内のとおりだと思っているのです。したがって、この小樽港を中心として運河が建設をされ、加えて運河の周辺には木骨の石づくり倉庫群が林立をしていく。ここを拠点として本州との交易が行われていったと同時に、後には沿岸貿易の拠点としても栄えていったという経緯がございます。
 しかし、残念ながら第二次世界大戦が終了した段階で、沿岸貿易がほとんどなくなってしまうという、こんな状況の中では、小樽港そのものの衰退、当然港湾荷役作業の中ではしけを利用しての運河利用あるいは運河周辺に林立をする石づくり倉庫群等の利用というのは、非常に減少していく。こういう状況の中で、運河周辺がこのほぼ三十年の間に相当薄汚れた、そんな状況になりつつあるわけです。
 それとは全く逆に、北海道内の道路網の整備、こういった意味合いでは、小樽の町中を縦断いたします国道五号線の拡幅工事が逐年行われておりますし、加えて札幌−小樽間のバイパスの完成と相まって、臨港線の建設、こういった計画の中から都市計画としてこの運河を一部埋め立てて道道臨港線の建設をと、こういう課題になってきているわけです。
 さて、この臨港線建設に当たって、現在は使われていない部分が相当ある運河の埋め立てという問題になりまするけれども、これは小樽市の地方港湾審議会の中でもそれぞれに検討され、道段階に持ち上げられて、最終的には運輸大臣の埋め立て認可を求めていく、こういうことになっていっているわけですけれども、この辺の経過については、すでに古くは昭和四十一年から都市計画決定をしてきたという経緯を踏まえて運輸大臣は十分承知のことと思いますけれども、この事柄について、特に大綱的な部分で運輸大臣の現在段階での見解を求めておきたいと思っているのです。
#55
○塩川国務大臣 小樽港と申しましたら確かに北海道開発の拠点でございますし、明治、大正、昭和にかけまして、単に北海道だけではなく、日本の産業の発展に大きい役割りをしてきた伝統ある港でございます。しかしながら、戦後産業構造がすっかり変わってしまいましたことと、それから他の交通機関、特に道路の発達というもの等から港のあり方そのものも大きい変貌を来してまいりまして、私もちょうど五、六年前でございましたか、小樽を訪ねたことがございましたが、私たちが昔訪れたときから見まして相当な変化を来しております。
 お尋ねのこの運河は、いわば長年にわたりまして、文化財として残しておくべきか、あるいは活用すべきか、あるいはまたその運河を中心とした新しい開発をしていくべきかということで地元小樽市におきましては長年の論争があったということも聞いております。したがいまして、この運河のあり方につきましては、やはりどうしても小樽の地元の方の御意向を尊重するというのが当然であろうかと思うのでございます。小樽港がただ単に小樽単独の港のみではこれからの発展というものはなかなかむずかしいのではないか。やはり小樽と隣にございます石狩新港、こういう関係、連携を密にした上で発展をされていくべきではないかと思うたりいたしております。したがって、この歴史的な運河の問題処理等につきましては、地元からの御意見はございますが、それを私たちは十分にそんたくをして処理をいたしたいと思うのであります。
#56
○小林(恒)委員 運輸大臣は慎重に対処してまいりたい、こういう総括的なお考えのようですから、加えてそれぞれにお尋ねをしてまいりたいと思うのですが、運河そのものは大正九年に完成をする。その間九年の年月をかけて実に千三百メートルの長距離にわたって運河が南北に構成をされていったという経緯がございまするし、また、その運河周辺に林立をいたします石づくり倉庫群は、およそ明治二十年から三十年代の非常に古い年代に建設をされた建築物なわけであります。と同時に、この小樽の町が北海道の拠点として発展をしていく過程では各住宅、銀行、商社などの石づくりの建築物が市内におよそ四百五十棟を超えるのでありまするけれども、代表的なものは現在小樽の博物館として利用されている、こんな経緯があります。特に日本銀行小樽支店はルネッサンス風のドームを持つ美しい建築物として、設計者は非常に有名な、東京駅を建設された辰野金吾氏であるということが明記をされているわけです。
 と同時に、小樽を中心として小樽−札幌間の鉄道が開業したのは明治十三年、ちょうどことしの十一月で北海道鉄道の百年がやってくるわけでありまして、わが国の鉄道の歴史を見まするとこれは三番目の開通であるという、開発が非常におくれていたわりあいには近代文明の発達というのはそんな意味では決しておくれていなかったと言えるのだと思うのであります。当時、明治十三年に建設をされた手宮の機関庫などについても現在なお保存されて、鉄道博物館として、近隣市町村をも含め、道内の青少年の北海道開発をしのぶ資料館として存続をしているわけであります。
 こんな意味では、日本の古い建造物の中で神戸の異人館、また長崎のグラバー邸のある南山手地区、こういったものと比較をして、日本の近代史を象徴する三大景観地の一つであるとも言われてきているわけです。
 そういった重要な、北海道だけの開発、建設ではなくて、日本全体の開発の歴史を物語る建造物、そしてまたその根幹をなした運河というのは非常に重要な文化財と言わなければいけないと思うのであります。昨年の春でありますけれども、この地を訪れた文化庁の鈴木建造物課長の弁をかりるまでもなく、運河と石づくり倉庫群はセットであって切り離せるものではない、こういう談話を当時発表しているわけですけれども、道道臨港線の建設計画の中では、四十メートルある運河をおよそ半分埋め立てて、木骨石づくり倉庫群を取り壊して六車線の道路を建設しよう、こういう計画が明示をされてきております。
 こういった計画に対して、文化庁の建造物に対するお考えを示していただきたいと思います。
#57
○鈴木(嘉)説明員 先生御指摘のとおり、小樽の石造倉庫群とその前の運河というふうなものは、日本のこういう歴史的な、伝統的な建造物の群としてはユニークな位置を占めておりまして、その重要性というものは建築学会等からも指摘されておりまして、私どもも十分にその価値を認識しておる次第でございます。
 それで、いまおっしゃいましたように、石造倉庫群と――私とも、伝統的建造物群というのは、いつもそう申しておりますけれども、伝統的な建造物と、それと一体をなして価値を形成している環境というふうなものを一緒に守っていきたいというふうなことが文化財保護法の趣旨でございますので、そういう環境の一部というふうなことで一体的に保存されるのが望ましいということは常々申してきた次第でございます。
#58
○小林(恒)委員 第八十四国会の公害対策並びに環境保全特別委員会の中で、当時北海道一区から選出をされておりました島本虎三代議士が、ただいま私が申し上げたと同じ趣旨の質問を環境庁にしているのです。この中でのお答えを、簡単な事柄ですから読み上げますと、「文化庁の方におきまして重要伝統建造物群指定地区というように指定して、保護を厚くする、こういう形になっております。」こういう答弁を八十四国会の中ではいただいているわけですけれども、ただいまのお答えですと非常に抽象的で、八十四国会の中でいただいたお答えからちょっとずれるのではないかという、こんな気がするのですが、改めて八十四国会の経緯を踏まえてお答えを求めたいと思うのです。
#59
○鈴木(嘉)説明員 その御趣旨の点は、伝統的建造物群の保存の制度そのものを申し上げた次第でございまして、それでその後、あの当時部長が答弁しておりますけれども、ごらんいただくとわかるのでございますが、しかし伝統的建造物群というものは、凍結の保存と違って、利用しながら、いわば再開発を伴うような、保存の新しい方法でありますので、これは地元の意思が一番大事でございますと。ですから地元の意思が決定されない限り制度的にも国は、先ほど指定と申されましたけれども、これは選定という言葉を使っておりまして、国が一方的に指定するというふうなことには制度上なっておりませんで、地元の方で、都市計画に決め、保存地区を決め、こういうふうに保存していきたいという意思決定をされましたものについて国が選定をして、保存事業に対して援助を行う、そういうふうな制度になっておりますので、いきなり指定というふうなことにはなっていないという点を御理解いただきたいと思います。
#60
○小林(恒)委員 伝統的な建築物の将来的な保存という意味では、実は小樽市としても北海道としても必ずしも否定をしているわけではないわけです。もちろん小樽運河を守るという、そして石づくり倉庫群を長く保存していくという会が幾つも幾つもつくられてきておりますから、そんな意味では、そういった運河を埋め立ててしまう、そして石づくり倉庫群の破壊につながっていく、こういった事柄と、もう一つは、道路をつくらないで運河を整備して、石づくり倉庫群そのものを若干補強しながら公園地帯にしていこうという意味では、中身的にちょっと違うところはありますけれども、共通する部分があるのです。ただ問題は、六車線の道路を建設しておいて、相当年数の経過した石づくり倉庫群を存続させていく、保存をしていくということが果たして可能なのかどうなのかということになりますと、そうはまいらないのではないかという認識があるわけです。伝統的なこういった建築物の維持をしていくという意味では、その個所だけ、一カ所だけを存続するということは非常にむずかしいことでありまして、昨年の春この地域を訪れた環境庁の方が、点の存続ではなしに面の存続をしていかなくてはいけないのだということを言われているわけですね。
 こういったことからも明らかなように、国の重要文化財とは言わないけれども、重要な歴史を持つ建築物の認識という意味では、文化庁のただいまの答弁ではちょっとずれていくような気がしまするし、大切に保存をするという基準そのものが、単に地方にだけしかないのだという、地方から申請がなければ一切やらないのだということになりますると、一方で道路ができ上がって一方では保存をしておくという大きな矛盾にぶち当たるような気がしてならないのです。本来の文化庁としての役割り等から言えば、そこは割って入って――文化庁としての見解を私は求めているわけですから、明確にしていただきたいと思うのです。
#61
○塩川国務大臣 先ほども文化庁から答えておりますように、やはり歴史的な建造物というものはできるだけ維持存続してほしいという希望を述べております。運輸省の方といたしまして、申請書が出ましてまだ認可をしておらないという段階なんです。それはなぜかと言いましたら、先ほどおっしゃっているような問題があるからこそ慎重に取り扱っておるんだということでございます。したがいまして、どうぞこれは地元で十分御相談していただいて、この財産は国のものでは実はございませんで、政府自身が直接関与して指示を与えるということではなくして、政府が慎重に考えておるということはなぜなのかということ等もやはり地元では十分考えていただきたい、こう思うのであります。こういう件は方々でございまして、埋め立て申請のたびごとに私たちは、それがその地域の生活、文化あるいは伝統、こういうものにどのように影響してくるかということを慎重に考えまして、あるいはまた環境問題を考えまして埋め立ての免許をおろしております。現在はおろしておりません。どうぞ地元で御相談いただきたい。ただ、私が思いますのに、小樽市が、文化も大事であるが、産業あるいは生活の面においてどうするかということでいろいろな御意見があるのではないか、こう思っておりますが、何とぞそういう点をぜひ地元で意見を統一していただくようなかっこうにお願いいたしたい、こう思います。
#62
○小林(恒)委員 運輸大臣の答弁、地元で十二分な相談をして合意ができた段階以降でなければ大臣としての認可はなかなかできないんだろう、そういうニュアンスに受けとめたのですけれども、ただ、このことに関連して、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、国道五号線というのが現在ございまして、これは建設省の所管になるのかと思いますけれども、五号線の車の量が非常に多くなったことに関連をして、一つは町中の拡幅工事が行われておるわけです。
    〔委員長退席、宮崎委員長代理着席〕
これにかてて加えて、臨港線そのものが必要だという認識をするのかどうなのか。もちろん港湾があるわけですから港湾向けの道路交通網の整備、それからもう一つは、小樽市を縦断して遠方に通過をする車両対策、こういった事柄からすれば、道路交通量との相関関係で臨港線の必要性というものが出てくるのかと思いますけれども、建設省の、都市における街路の行政上の認識からする道路の必要性、こういったものについての考え方をちょっと教えていただきたいと思うのです。
#63
○吉村(眞)政府委員 この道路は都市計画街路でございますので、港湾局からお答えするのは実は適当ではないかと思いますが、他省計画として私どもが存じておりますのは、五号線のバイパス的な意味合いも若干はございますけれども、この臨港地区に必要な輸送の流れをさばくためにこの路線が必要だというふうに聞いております。
#64
○小林(恒)委員 全く認識が違うので、そんな答えでは困るのですけれどもね。そんなことであれば臨港線というものは何も必要ないのです。小樽を通過をしていく車両のことを含めて、小樽から札幌、小樽から余市、倶知安方面への通り抜け、あるいは港湾からの荷物の流出体制あるいは流入体制、こういったことが、ある意味での道路建設の発端になっていったという経緯があるわけですけれども、ただ問題は、それだけの交通量があるのかどうなのかという認識が問題になってくるわけですね。私がちょっとさっき触れたのは、五号線の拡幅工事で十二分に事足りる数量ではないのかという認識を私はしているのですよ。国の行政機関として、道路が必要だという認識をするのだとすれば、そこら辺の交通量を含めた、あるいは将来の物流体制をも含めた道路の建設ということになっていかなくてはいかぬのではないか、こういうことで質問しているのですからね。
#65
○松下説明員 お答えいたします。
 私ども、あの地域の将来交通というものをいろいろ推計いたしておりますが、現推計によりますと、将来十一万台の交通量が予想されております。東西方向への交通量でございますが、その十一万台をさばくために、国道五号線の拡幅も必要でございますし、さらに臨港線も必要になる、そういうことでございます。
#66
○小林(恒)委員 十一万両もの交通量が出てくるとすれば、文化庁にお尋ねをしておきたいのですけれども、それだけ大量の車両が新設をされる道道臨港線を通過する、こういうことになると、木骨石づくりの倉庫群が、そういった道路わきで保存をされると判断をされますか。
#67
○鈴木(嘉)説明員 大変むずかしい問題でございますが、技術的に申しますと、もうすでに建ててから七、八十年もたっておる建物でございますから、それ自体として構造的にかなり弱くなっておることは確かだと思います。そういうことから言いますと、これは恐らくそばに道路があるなしにかかわらず、だんだんと構造的な耐力が弱っておるというふうなことでありますので、それに拍車をかけるといいますか、そういうことはあろうかと思います。
#68
○小林(恒)委員 重要な建設物という認知がないままにお答えを求めているわけですから、それはそれなりの文化庁としての認識を求めたということで、その点について一応ピリオドを打っておきたいと思うのです。
 道路建設に関連をして、地域の住民の中から環境問題についてもいろいろと意見が出てきているわけです。これは先ほども申し上げたように、第二次世界大戦以降ほとんど沿岸貿易がないという状況の中で、運河の使用がなかった。一部、海上保安庁の保有船等が係船をされているという、こんな状況があるだけでありまして、そういう意味では、運河そのものがヘドロ運河になっている。運河そのものが汚物をたれ流しっ放しにしてきた。したがって、汚染が著しい。
 こんな状況があるわけですけれども、環境庁という監督機関として、たとえば使用していないとしても存在をする運河がそれだけ汚染をしているという事柄について、どんな考え方をお持ちですか。
#69
○大塩説明員 お答えいたします。
 環境庁といたしましては、いわゆる河川、海域等の公共用水域については環境基準を設定いたしまして、必要な対策などを講じているわけでございますが、御指摘の運河は、いわゆる公共用水域の水面として指定されております。そういった観点から、現地における報告によりますと、工場、事業場などの排水あるいは都市排水がこの運河に流入いたしまして、水質はかなり悪い状況であり、ヘドロが堆積して悪臭を放つ状況にあるというように聞いておりますが、そういう状況は水質保全上決して好ましい状況ではございませんので、こういった問題については、単独の施策ではなくて、やはり総合的な対策を講じていく必要があろうかと存じますし、またヘドロにつきましては、必要に応じてそれを除去するという対策も必要であろうかと存じます。
#70
○小林(恒)委員 ヘドロを除去する必要があったと思うけれども、それは何十年間も放置をしてきましたと受けとめてよろしゅうございますね。
#71
○大塩説明員 お答えいたします。
 現実の状況を詳細に存じておりませんが、先ほどの報告によりますと、運河が港の施設としての機能を失ったがために、その航行等についての支障等の関係から、しゅんせつが十分でなかったというように聞いております。
#72
○小林(恒)委員 しゅんせつが十分でなかったと聞いている、こういうことですから、やっていなかったことは事実なんで、数十年間にわたって放置をされてきた、そして悪臭が立ち上っているという状況が打ち続いてきた。環境庁としては、そういう状況があったにもかかわらず手をこまねいて見向きもしなかった、こういうことになるのです。
 そういう意味では、先ほど大臣が明らかにしておりますように、認可をしていないという前提条件の中で、私はこの問題はそんなに長く同じ議論を操り返したいとは思いませんけれども、これからの課題として、もうすでに北海道の都市計画地方審議会の中では、八月末をもってこの問題について一応の結論を出して、関係をいたします建設大臣の認可、運輸大臣の認可をそれぞれ求めて、道道臨港線の工事に着工していく手順をとりたい、こんな状況になってきているという実情があります。
 ただ一方では、過去の審議の経過を踏まえて、およそ百年の歴史をどうとらまえていくのか。これをないがしろにして運河が埋め立てられれば、これは北海道で開発の出発点ともなった歴史の一ページがほとんど喪失をしてしまう、こういうことが出てくるわけです。そういうことにならないようこ。
 さらに、今日もなお運河を守っていきたい、運河を愛する人たち等の数々の行動が各所に見られ、過般も東京において運河を守る東京集会等が開催をされておりまして、当然運輸大臣のところにも運河を守りたいという請願が行っているかと思いますけれども、最後に、この八十四国会の中で答弁をされております重要伝統建造物群の選定地区、こういった事柄にかかわって小樽の運河並びに木骨石づくり倉庫群がそれに申請をされた場合、保存をしていく考え方が具体的に環境庁としてどのようにおありなのかということが一つ。
 もう一つは、こういう運動に関連をして、十二分な地域の中でのコンセンサスが得られたものではない。そういう状況の中で、たとえば強行着工ということにでもなれば、また本来運河をこよなく愛して歴史を散策をしていた市民たちが、文化をとうとぶ多くの市民たちが実力行動をやらねばならないようなきわめて不幸な立場に追い込まれるという、こんな状況の中で、十二分な運輸大臣の見識と、それから今後における施策を示していただきたいと思っているのです。
#73
○塩川国務大臣 文化財の指定の問題等につきましては文化庁の方で答弁すると思いますが、私は先ほどちょっと発言の中で、埋め立て免許の申請が出ておるようなことを言ったと思っておりますが、実はそれはまだ申請書は出ておりません。いま港湾局の方ではそういうことに対する調査をいたしてはおりますけれども、先ほど来何遍も繰り返して申しておりますように、地元の文化尊重の意向は十分私たちも承知いたしております。しかし、最終的に意思決定されるのは地元の住民の方々で、その方々がやはり自治体における意思決定をされるとかいうことになってくるのではないかと思うのでございますが、そういう段階になりましたならば、われわれといたしましても十分そういういろいろな条件、環境であるとか文化であるとか、あるいはそれが産業に及ぼす影響、そういうようなものを慎重に検討いたしまして、取り扱いをいたしたいと思っております。
#74
○小林(恒)委員 終わります。
#75
○宮崎委員長代理 福岡義登君。
#76
○福岡委員 広島空港の問題についてちょっとお伺いしたいのですが、現在、広島空港が非常に手狭である、それから市街地に近いというようなことでいろいろ調査をされておるように聞くのですが、その調査の方向というものが、現在の空港を拡張するべきか、あるいは新空港を建設するべきか、そういう角度でいま調査されておるように聞くのでありますが、どういう状況になっておるか、ちょっと……。
#77
○松本(操)政府委員 現在の広島空港は千八百メートルの滑走路でございますが、いま御指摘ございましたように、太田川放水路に沿ったわりあい狭隘な地域でございます。
    〔宮崎委員長代理退席、委員長着席〕
かつて千五百であったものを千八百までは延長したわけでございますが、地元におきましてはさらにこれを大幅に延長ができないのかという御意見と、あるいはもっと別の土地に新しく空港を移転させたらどうだという両方の御意見が前々からあったわけでございます。
 たまたま千八百メートルに延伸をいたしました後に、この空港にジェット機を就航させるかどうかということで大変長いこと議論があったわけでございますが、その議論を収拾させるときの一つの条件というふうな形で、新空港適地調査ということを今後引き続いて行うということになりました。これは国と県、さらに広島市にも入っていただきまして、地元で沖出しと言っておるわけでございますけれども、いまの空港をさらに沖合いに向かって延長するというやり方と、それから新たに空港適地を見つけてそこに移転をするという、その両方をあわせて均等に検討を加えていこうということで、本年度五百万の調査費をつけてあるわけでございますが、実は御案内かとも存じますけれども、この空港をこれ以上沖へ出していくということは、飛行場の運用上、進入表面というのがあるわけでございますが、これが沖合いの島にぶつかってしまうというふうな問題でございますとか、あるいはかなりヘドロのところを水深が深くなってくるのを埋めていかなければならないとか、あるいは滑走路の先を動いております船の航路を支障するとか、こういうふうな問題が一方にある。それから、新たに移転をするということになりますと、まだどこという決まった候補地が見つけかねておるようでございますけれども、なかなか適地が右から左にないというような議論もあって、この検討には多少時間を要するのではなかろうかというふうに私ども考えております。したがって、現時点でどの程度まで進捗しているという成果を御報告するというところまでは至っていないというのが、遺憾ながら実情でございます。
#78
○福岡委員 成果をお伺いできる段階であるとは思っていないのでありますが、調査をやられておる現在、いまお話がありました方針について少し問題があるように思うのであります。
 といいますのは、昭和四十七年に、お話がありましたように、六百メートル滑走路を延長されたわけでありますが、その当時、広島県と広島市が一緒に新空港の建設予定地を調査したことがある。運輸省としては滑走路を六百メートル延長したといういきさつもあって、新空港建設の調査を県と市がやったことに対しまして異論を唱えられたのであります。それで、現在の空港を拡張する方針でいくべきであるというようなお話がありまして、県と市が少し恐縮をしたという一幕があるのですね。その当時のいきさつはどうですか。
#79
○松本(操)政府委員 おっしゃるようなことがあったわけでございますが、ただ、その時点における私どもの判断としまして、新空港への移転というふうなことはかなり金目のかかる問題ではないかというようなことが当時予測されたわけでございます。したがって、現在空港を、ほどほどにという言葉が適切かどうか存じませんけれども、地元の御意見の中には千五百メートルくらい延ばしたらどうだというような御意見もあるやに聞いておるわけでございますが、現在千八百の滑走路をさらに千五百延ばすというのはなかなか大変なことでございますので、もう少し何か落ちつくべきような形で拡張するという考え方の方が現実性があるのではないかということを申し上げたことはあるようでございます。
#80
○福岡委員 申し上げましたように、昭和四十七年に広島県と広島市が共同調査をしました結果、広島県には新空港の適当地がないという結論を出しておるわけです。にもかかわらず、今回運輸省が新空港をも含めて調査をされるというのは関係者にとっては少し不審に思うところなんですね。その辺どうも運輸行政に対してわれわれも不信を持っておるのですが、一体どういうことなんでしょうか。県と市の調査では信用できないということでしょうか。
#81
○松本(操)政府委員 この問題がございました時点の詳細な経緯までは、実は私十分には承知していないわけでございますけれども、移転ということについて確かになかなか問題が多いだろうということは私ども十分認識はしておるわけでございます。
 ただ、現空港を拡張いたします場合に、先ほど私お答えいたしましたように、まあまあというところでとどめればそれはそれなりの拡充が可能でございますけれども、なかなかもってもう少し規模を大きく、さらに御案内のように、滑走路の北側の方の問題等もございますものですから、したがって、思い切って滑走路を海の中に突き出したらどうだという御意見もあって、そうなりますと、これまた工費が相当かかってくるということもございますし、最初のお答えのときに申し上げましたような進入表面がひっかかるとか、あるいは航路を支障するとかいう問題も出てくる。そういうことになりますと、いろいろとまた問題が大きくなりますので、しからば新しい適地というものをもう一度見つけることができないのかどうかということも含めて、空港の拡張あるいは近代化、大型化というふうなテーマであるとすれば、等分に見合いながら検討をするということにしてみたらいかがかというのが私どもの考えでございまして、いずれかに固執しているということではございません。したがって、適切な案が出てきて、具体的に詰めていく過程で採用に足るということが立証されてまいりますれば、また地元の御意見とのすり合わせをしながらその方向で進んでいくようにすべきものかと思っております。
#82
○福岡委員 県と市は三段階の構想を持っておりまして、五百メートル沖出しと千メートルの沖出しと千五百メートル、これが一番大きいわけですが、三段階の構想を持っておるようでありますが、さっき言いましたように、関係者で見れば県内に適地はないという結論を一回出しているものですから、しかも当時運輸省から現在の空港を拡張整備するという指導もあったということも加わりまして、運輸省の指導ですから調査はするんでしょうけれども、釈然とした気持ちでないことだけは間違いない、これだけ申し上げておきたいと思うのです。
 それで、話は変わるのでありますが、京浜、阪神の外貿埠頭公団の問題、五十二年に一度廃止が閣議決定されまして、昨年末また廃止の閣議決定がされておる、今日なお問題の解決を見ていない。伺うところによりますと、廃止した場合の移管先をどうするかということでもめておるようであります。地方自治体の方は、関係自治体と言えば東京、横浜、それから大阪、神戸になると思うのでありますが、地方自治体側からすると、港湾管理者であるわれわれに移管をするべきである、これは正論だと私思うのです。これに対しまして日本郵船その他六社が、占用をしておるのだから、あるいは債券を買っておるのだからわれわれに移管をするべきである、運輸省はそれを調整しかねておる、決断しかねておるというように聞いておるのですが、実情はどうなっておるのか、まずお聞かせいただきたいと思います。
#83
○吉村(眞)政府委員 お答え申し上げます。
 京浜及び阪神外貿埠頭公団につきましては、昨年の十二月に先生御指摘のとおり閣議決定がございまして、昭和五十六年、来年の末をめどに廃止をするということが決まっております。運輸省におきましてはこの問題の円滑な処理を図るために、昨年の十一月に、外貿埠頭公団の業務の移管についてという諮問を港湾審議会にいたしております。そして、現在審議会の管理部会におきまして港湾管理者あるいは埠頭借り受け者等の関係者と懇談会を開催する等の方法で審議をいただいておる段階でございます。
 公団の移管先をどうするかという問題について現在まだ関係者の意見の一致を見るに至っておりませんけれども、運輸省といたしましては、移管先の問題も含めましてこの問題につきましての調整を急ぎまして、港湾審議会における結論を得たところで早急に方策を確立したいと考えております。
#84
○福岡委員 港湾審議会に相談をすること自体に私は問題があると思うのですね。時価三千億とも言われ、四千億とも言われる公共建造物であります。その公共建造物であり、公共施設というものを、どういう理由があるか知らぬけれども日本郵船などに移管するというのは、港湾管理者の立場からすれば適切を欠くという判断をするのは当然だと思うのです。ここはやはり運輸大臣が、移管条件その他もあるでしょうから地方自治体と相談をされまして、これは審議会にかける必要なんかないと思うのですが、運輸大臣どうですか、なぜ港湾審議会に相談しなければならないのか。
#85
○塩川国務大臣 海運会社、船主側、船社の方でございますが、これは全面的にわれわれに移管しろとは言っておらないのです。そうではなくして、外貿埠頭公団を建設するときの資金の分担をしてきたこともあるし、さらにはあの埠頭に独自の機械装置等もいたしておりますし、そういう点があるものですから船社としての意向もくんでくれ、こう言っておることが一つであります。
 それからもう一つは、あれは御承知のように、外航船、しかもコンテナ船専用につくられた埠頭でございますし、船社側といたしましてはそこに長期を見通した計画をいろいろ持っておるわけでございますので、したがって、この埠頭をいわば相当な長期にわたって使用をしたいという希望を持っておることもこれまた当然のことだと思うのです。そこで、船社側の言っておりますのは、いわゆる外貿埠頭公団からの管理権をめぐってわれわれにも発言の機会を与えてほしい、これを言っておるわけであります。
 そういうことを踏まえた場合に、港湾管理者である地方自治体等がこれをどのようにして受け入れていくかということ、これがまず先決問題だと私は思うておるのです。そこへもってきて、たまたま政府も、でき得るだけこれからの公共的施設なんかは民営でやれるものは民営でやってもいいというような意向が出まして、そういうこと等をさらに配慮をして、できればわれわれにも経営参加というか、発言権を与えた、そういうことで解決してもらいたい、こういうことを申し出ておるわけであります。
 そういたしますと、単に役所が港湾局と、事は海運局との関係もございますので、船社側は海運局でございますしいたしますので、両局で相談はいたしておりますけれども、最終的にやはり港湾管理の問題が重点になってくるということ等から、港湾審議会に一応意見を聞いておるという事の経過でございます。
#86
○福岡委員 きょうはこの程度でやめますけれども、やはり納得のいく解決を急いでいただきたいということを要望して終わりたいと思います。
#87
○小此木委員長 西中清君。
#88
○西中委員 最初に、外務省にお伺いをいたしたいと思います。
 新聞報道によりますと、アメリカ最大の航空会社ユナイテッド航空の日本乗り入れの問題につきまして、日本は日米航空交渉においてこのユナイテッド航空の日本乗り入れを一定限度認めるかわりに、日本側がかねてから要求しておりますところの米国内の乗り入れ地点の増加を図っていく、そして米国に対するわが国の航空権益の拡大を図るという基本方針を固めたという、こうした話が伝わっておるわけでございますけれども、そういう方針を固めておられるのかどうなのか、まずお伺いをいたしたいと思います。
#89
○苅田説明員 去る九月二十五日に米国政府からわが国の政府に対しまして、ただいま御指摘のように、ユナイテッド航空を日米航空協定の米側路線である合衆国から北部太平洋を経て東京、大阪及び那覇並びに以遠という路線を運営する企業として指定する、いわゆる指定航空企業の通告を行ってまいりました。この問題はかなり大きい問題であるというふうに私たち考えておりまして、この問題については、現在、運輸省とも非常に密接に協議を行っておりまして、まだ外務省としてこの通告に対してどのような回答を行うか、どのような立場でアメリカ側と話をするかということは一切決定しておりません。したがいまして、いま御指摘のありました報道は若干事実に反すると思っております。
 ただ私たちといたしましては、この問題、日米航空関係に非常に大きなかかわりを持ちますので、そういった点を含めまして、十分にアメリカ側とも協議をする必要があるというふうに思っておりまして、十分に慎重に対処をしていく所存でございます。
#90
○西中委員 大変重要な問題であるという御認識、私も同じように持っておるわけなんでございまして、これは非常に慎重に取り扱いをしていただきたいと思います。
 いま外務省として、このアメリカ側の日本乗り入れについての要求について、このユナイテッド航空を含めて今後の方針についてはどういうようなことを基本的にはお考えになっているのか、お伺いをしたいと思います。
#91
○苅田説明員 日米間の航空問題、長い経緯がございますけれども、現状では、二年半ぐらい前に最後の交渉を行いまして以来、約二年半ばかりは交渉がとだえておったわけでございます。その間、基本的に申しまして、われわれの認識では、日米航空関係には過去のいろいろな経緯もありまして、日米航空取り決めが日米間の航空業の発展に非常に寄与してきたということは認めておりますけれども、われわれの目で見まして若干の不均衡がある。この不均衡を是正しながらさらに日米間の航空企業の相互発展を図りたい、こういうふうに思っておりまして、そういう見地から均衡のとれた日米間の航空取り決めといいますか、仕組みにしていくように粘り強く努力を続けたい、そういうふうに思っております。
 たまたま先月九月に二年半ぶりで日米間の話し合いが再開されまして、これは非公式協議ということではございましたけれども、この二年半の間にいろいろな事情の変更もございますし、それぞれの立場も徐々に変わってきておりますので、そういった点を含めまして討議を始めたわけですが、その印象としまして、やはり双方とも調和のある航空関係をつくっていきたいという意思はあるというふうにわれわれは判断しておりまして、この上に立って協議を繰り返していけば恐らくそうしたバランスのとれた航空関係を徐々に築いていくことは可能である、そういう方向にぜひ努力したい、こういうふうに考えております。
#92
○西中委員 いまの御答弁に私は同意しかねる点が非常に多いわけです。きょうは時間もありませんから余り深くいたしませんけれども、若干の格差のある不平等というような問題じゃないと思うのです。これはいまさら始まった議論じゃなくて、非常に古くからの議論であることは私も承知をいたしております。さらにまた、沖繩返還協定に関連して航空協定の不平等性という点についても約束があったわけでありますが、その点についても米側はなかなか交渉に応じてきておらなかったというのが今日の経過ではないかと私は思います。少なくとも日本企業からアメリカに対する航路、こういうものを比較すれば一目瞭然で、もう細かく申しませんけれども、少なくとも航空界の古い歴史からいけばある程度やむを得ない点もあるかもしれませんけれども、一方的に日本側が非常に不利な条件であることは私は間違いないと思うし、いわんやまたアメリカ経由の以遠権につきましては勝負にならないことは言うまでもない。一方日本側が受ける立場というものは、アメリカ側から自由自在である、こういう感じでございます。ですから、問題は、ユナイテッド航空という巨大な企業が日本側に乗り入れるという単純な問題ではなくて、基本的に日米航空協定そのもの、これが戦後以来今日まで尾っぽをそのまま引っ張っていまだに解決ができないというような、私に言わせれば非常に屈辱的な協定であると言わざるを得ない。こういう点で外務省の姿勢が私は非常に疑問だ。アメリカ側からの要請において円満に解決するというような言い方をされておるといいますか、両方が納得するという言い方であるけれども、現にこのユナイテッド航空の乗り入れについては、その前提としてやはりこの協定がもう少し不平等性を是正した上での話なら少しはわかりますよ。そうではないのにこの話が持ち出されてきておる。しかも、現にいまアメリカにおいては、十二ないし十五社という航空会社が日本に対して乗り入れをするという、これの審査をしておるというふうに聞いております。こういう状態がどんどん進められてきて、そして、いまのあなたたちの姿勢では、じゃ日本からアメリカに行ったりする権利をどういうふうにして獲得するのかという点についての保障は、いまの協定ではどうしようもないわけですから、こういう点については外務省はもう少し日本の航空権益について十分に配慮をしていただかなければならぬと私は思いますけれども、どうでしょうか。
#93
○苅田説明員 ただいまの先生の御指摘には私も非常に同感の点が多いわけでございますが、若干の――若干と申しましても、私たちはその中にはいろいろな意味を含めておるわけでございまして、いま御指摘になりましたような以遠権であるとか、あるいは路線の数であるとか地点ですとか、そういった問題についての不平等性というものについての認識ははっきり持っておるところでございます。したがいまして、私が申し上げたいのは、こういった諸点をこれからの交渉を通じて鋭意直していこう、これは過去からの歴史が物語っておりますように、そういった方向で鋭意努力しているところでございまして、今後ともそういう立場から努力を続けるということははっきりと申し上げられると思います。
#94
○西中委員 少なくともアメリカと英国の間の協定とか、その他発展途上国との間でも、この協定というものは非常に是正をされておるわけですよ。日本がそれができないなどということは、私はやはり外務省が非常に弱い、こう思わざるを得ません。
 運輸大臣、そういう点ではやはり双方で協議をなさってこれから作業をされることですから、決意のほどをお伺いしておきたいと思います。
#95
○塩川国務大臣 おっしゃるように、本当に相当な不均衡がある、これは私も認識いたしております。しかし、この航空協定の歴史は、もう先刻御承知のように、昭和二十七年、日本がアメリカに対していわば立場から言って一番弱いときに結ばれた協定であったというところにやはりその傷が今日まで尾を引いてきておると思うのです。そこで、つい二週間ほど前でございましたけれども、御承知のように、コンチネンタル・ミクロネシア航空との日本への乗り入れの交渉がございましたときに、そのときには運輸省も外務省も一体となりまして非常に強硬な交渉をいたしまして、向こうの思うようにはならなかった。そして、同時にわが方といたしましてもシカゴへの乗り入れ権を保留せしめるというようなこともいたしたのでございます。これは今後まだ解決しなければならぬものもあります。けれども、この航空交渉はいろいろな機会をつかまえてわが国の権益擁護のために尽くしていきたい、こう思っておりまして、機会はこれからもますますございますし、いま積極的に改正の意欲を持って取り組んでおるところでございますので、何とぞ御支援のほどもお願いいたしたいと思います。
#96
○西中委員 これはまた次の機会に譲りまして、次は大臣の地元の関西新国際空港についてお伺いをいたしたいと思います。
 これは第四次空港整備五カ年計画のいわばメインでございまして、非常に巨大な財政負担になるわけでございます。そのために、大臣も御就任以来関西で財界また地方自治体の長等としばしば懇談をされておるようでございまして、新聞報道でそういうたびにはでに扱われておるわけでございますが、国会の場所で、新大臣としてこの問題についてどういうお考えを持っておるか。たとえて言うと、河本長官は全面見直し、こういうふうなお話を出しておられる。それから大臣は、多段階といいますか、いわゆる答申よりもさらに分割して二期、三期、四期というか、多段階でこの空港をつくっていきたいというような御意向を漏らしておられるような報道もございます。要するにその辺のところはどういうお考えに立っておられるのか、また閣内でいろんな意見が出ておるのだろうと思いますが、そういう点でよくわからない。同時にまた、現大阪空港というものは一体どうなるのかとか、それから地元の方では地方自治体がそれぞれ反対決議をしておる。これは漸次撤回をしておるところも出てきておる。いろんな問題で混乱を来しておるわけですね。さらに、和歌山では夜間の航空テストをしなければ認めぬぞということを議会で知事が発言をされておる。いろんな問題がある。これは経過措置として当然であろうと私は思います。
 しかし、いずれにしても、いよいよ始まります第四次空港整備五カ年計画の柱としてこれは近いうちにそれなりの段取りを踏みながら前へ進めていかれるだろうと思うのですね。したがいまして、大臣がいまお考えのこと、そして、これからどういう手順を踏んで地元との合意を得ていかれるのか、今日までどういうような経過をしてきたのか、概略御説明をいただければありがたいと思います。
#97
○塩川国務大臣 関西空港建設の経過等につきまして、ちょっと若干時間をいただきまして申し上げますと、昭和四十六年に、日本の将来の国際空港のあり方を考える場合に、関東におきまして成田空港の建設が急がれておった当時でございますし、それともう一つ補完する意味において国際空港を建設しようということになり、それの答申が出ましたのが四十九年でございまして、それからいろんな経過はございましたけれども、この九月の一日に関西空港としての航空審議会の第二次の答申が出てまいりました。
 その答申が出ました段階並びにその前後におきまして、閣議の中でもいろんな意見はあるとさっきのお話でございますけれども、しかし、その意見は、どうして建設するかという方法あるいは収支の見積もり等についての意見はございましたけれども、もう一つ完全な国際空港を関西地域につくろうという点については意見の相違はないように私は理解しておるのであります。
 そこで、具体的な例として、一つの問題として、河本企画庁長官が、関西の大阪湾岸サミットというのがございまして大阪湾岸の知事、市長が集まりました席において、建設費等について根本的に見直す必要があるのではないかとおっしゃいました。これは私は当然の発言だと思っておるのです。河本長官のおっしゃるのは、位置とかやり方とかいうことではなくして、これだけ財政窮迫のときであるから、建設費というものを極力詰めて、もっと安くできる、実用的にできる方法はないのかという、そういう提案でございまして、私もこれは確かめました。まさにそういう点でございますが、そのことは私たちもかねてから思っておることでございます。
 でございますから、九月一日答申を受けまして、その答申に基づいて、空港を建設し、一番機を離発着させるに必要な最小限の設備で一番効率的な設備というものはどのような程度でいいのか、その実質的な計画をいまやらしておるところでございます。そして、それをやろうとするならば幾らの費用でいけるのか。これからどうせ十年先にならないと一番機は発着できないと思いますけれども、それに至るまでの物価の推移等を十分見定めて、それで先ほど申しておりますごく最小限においての飛行場建設、そして航空審議会からいただきました答申というものは、将来一番機の飛んだ後の運用の状況を見て、最終的に答申にある空港に建設を完了するように持っていきたい、こういうことを言っておるのでございまして、多段階とかいろいろ言われておりますけれども、実はそういういわばぼちぼちやったらいいじゃないかという考え、一番機が飛ぶまでは、これはやはり六十五年をめどにやっていこう、後の段階はできるだけ建設費を節約しながら効率的にやっていこう、こういう考えがそういう表現で言われておるのだと思うております。
#98
○西中委員 そうしますと、一番機を飛ばすためのいわゆる最小限度の規模といいますか、財政負担の軽い方法でということについて、おおよその、早く言うと財政上の問題、それから地元の環境問題、環境アセスメント、そういった諸点についてある程度地元に提示しなければならぬと思うのですが、その作業はどの程度進んでおるのか、いつごろ地元に提示できるのか、この点はいかがでしょうか。
#99
○塩川国務大臣 大体事前に用意いたしました日程で今日進んでおるのですけれども、航空審からの答申を九月一日に受けまして、先ほど申しておりますように、工事の施行の順序、それからそれに伴うところの実質的に節約し得るところ、削っていくということ、経費の見直し、こういうものをいま鋭意徹夜で詰めておるのですが、これがいわば私たちが言う実施計画みたいなものでございますが、それは大体十月じゅうには終わるのではないかと思うております。
 それから、環境アセスメントでございますが、評価書の作成、これはいままで空港調査会がございまして、この調査会と各省庁とが共同で環境評価をやってまいりましたそのデータを持っておりますので、それを環境評価書として作成をいたしたい、これも大体十月から十一月の中ごろにかけて作成できると思うております。
 それともう一つ周辺整備計画というのが当然必要でございますので、それにはアクセスも含む計画でございますが、これは鋭意地方自治体並びに関係省庁、国土庁、建設省でございますか、そこと協議いたしております。これは若干おくれるのではないか。私の希望といたしましては、どうしても十二月じゅうにはこの周辺整備計画も終わるように、作成できるようにいたしたいと思うておりますが、それは私の強い希望で、いま督励しておるところでございます。そういうことが相整うてまいりました段階で、少なくとも来年の一月じゅうには何とか地元に御相談申し上げるように持っていきたい、こう思うております。
#100
○西中委員 大臣の熱意のほどはよくわかりました。やはり地元の合意を十分取りつけるようにということをまず基本にお考えをいただきたい、これは要望でございます。
 それでは、次は少し細かい問題になりますが、離島航路の補助対策についてお伺いをしていきたいと思います。
 離島航路の補助金については今年約二十七億円の予算が計上されましたが、御承知の燃料が非常に高騰して関係業界は非常な圧迫を受けておる、経営が非常に困難である、こういう予想がされております。試算の結果によりますると、約五億円程度が燃料費を中心にして足らなくなる、こういうようなことでございます。これは試算を、さらに五十六年推定をいたしましたところ、大体四十億程度なければ経営が非常に圧迫されるというようなことでございます。
 離島航路というのは言うまでもなく生活航路でございますから、その特殊性、離島住民に対する負担をかけない、こういう補助対策が十分されることを望むわけでございますけれども、今年こういう状況であることについての手当てはできるのかどうか。それから、来年度予算については十分なる配慮をしていただきたい、こういうように考えるわけでございますが、この点いかがでしょうか。
#101
○永井政府委員 お答え申し上げます。
 御指摘のように、五十五年度の離島航路補助につきましては、燃料費の高騰等かなり経費の増が見られるわけでございます。ただ、五十五年度の予算の対象となりますのは、昭和五十四年十月から五十五年九月までの一年間でございまして、ただいまその期間が終わったばかりでございます。これから各事業者におきましてそれぞれの決算処理をいたします。それを私どもが監査をするということで最終的に欠損額あるいは補助金交付額が決定するわけでございますが、それにはまだ若干時間がかかりますし、この燃料費の高騰がどのくらい経費の増につながっておるかということについて具体的な数字はまだ推定できない状況でございます。ただ、御指摘のように、当初五十五年度予算の作成時におけるよりも燃料費の高騰があったということは事実でございます。
 これに対しまして、現在の補助制度は基本的には予算の範囲内で対処するということでございますので、従来からもそういう対処でまいったわけでございますが、ただ五十六年度概算要求におきましては、そういった燃料費の大幅高騰を見込みまして、本年度二十七億二千万の予算に対して約五割増の四十億三千万の概算要求をいたし、財政当局と折衝中でございます。
#102
○西中委員 次に、本州四国連絡橋の建設に伴う航路補償についてお伺いをしておきたいと思います。
 昭和五十三年九月に決定されました本州四国連絡橋の建設に伴う旅客船問題等に関する対策の基本方針並びに措置の大綱に基づいて、建設省では現在その作業を進めておられるように聞いております。
 三点お伺いをしておきたいと思います。
 一つは、転業に要する資金問題等についてまだ結論が出ていないように聞いておるのでございますけれども、これはぜひ結論を急いでいただきたい、関係者を安心させていただきたい、これが第一点。
 第二点は、こうした措置を実施するためには立法措置が必要ではないかと思っておるわけでございますけれども、それに対する対策といいますか、時期はいつごろやられるつもりか、内容はどういうことをお考えになっておるのか、これが第二点。
 第三点は、その他の措置として海運代理店業の実態調査を行う、こういうようになっておりますね。しかるべき対策を検討するということになっておりますが、調査はまとまったのでございましょうか。また、この措置の対象となる代理業者というものは一体どういうものを指すのか、その基準についてどういうようにお決めになったか、この三点をお伺いしておきたいと思います。
#103
○小鷲説明員 三点お尋ねでございますが、まず第一点の資金問題について話が詰まっておらないようだけれども、ぜひとも早く進めろというお話でございます。私どもも大分長い間お話し合いをさせていただいておりますが、第二点のお尋ねにも関連いたしますが、できれば次の通常国会に法制化を考えさせていただきたいということで準備を進めておるところでございます。したがいまして、そういう意味から言いますると、時間の制約もございますし、それに間に合うようにぜひとも一日も早く中身について御理解賜るように、誠心誠意努力をさせていただきたいと考えております。
 それから、第二点の立法の時期はいつか、その内容はまたどういうことかというお尋ねでございますが、時期につきましては、ただいまお答えいたしましたとおり、次の通常国会に提案さしていただけますように現在準備を進めておるところでございます。
 内容につきましては、恐縮でございますが、まだ成案が得られておらない段階でございますので、申し上げにくいのでございますが、大ざっぱに申し上げまして、三つの大きな要素から成る法律になるのではないかと考えております。一つは、航路の再編成が必要になってこようかと考えられますので、この航路の再編成に関する事項、それからもう一つは、架橋によります影響を受けます事業者に対する対策、第三に、同じくその従業者に関する対策、この三つの事柄が主な法律の中身になってこようかと考えております。いずれまた、しかるべき時期に御審議を願いたいと考えております。
 それから、第三番目の海運代理店業のお話でございますが、御指摘のように、昨年末から調査を始めておりまして、実はまだ調査が全部整っておりません。現在細かい計数等集計中でございまして、それを見ませんとはっきりしたことは申せませんが、私どもが調査経過で感じておりますことを一、二点申し上げますと、まず、どういうものを海運代理店業というのかという問題がございますが、御承知のように、海上運送法では海運代理店業というものをきちっと法律上定義いたしておりますが、本件の場合についてこれを見ますと、旅客船事業者にかわって取引の代理をするのが海運代理店業だ、こういうことになっておるわけでございますが、実態を調べてみますと、必ずしも取引の代理ばかりではなくてそのほかのいろいろな業務をなさっておられるようでございます。たとえばフェリーの場合で申し上げますと、車の整理の問題とか切符の売り渡しとか、いろいろその周辺の業務をやっておるようでございまして、私どもでもどこまでを海運代理店業としてとらえるかという点についてまだきちっとした整理がついておりませんが、要は現地におきましてそういう業務を営んでおります事業者をどうするのかというのが問題だと思いますので、そこは必ずしも法律の定義にとらわれずに弾力的に検討いたしてまいりたいと考えております。
#104
○西中委員 次は、トラックの関係についてお伺いをしておきたいと思います。
 まず、区域トラックの運賃改定でございますけれども、現在、区域業者から次々と運賃改定が申請されております。言うまでもなく、燃料が非常に高騰しておる。五十四年八月一リットル当たり八十五円が本年九月に百四円、二二%。そういう問題と、二・九通達の実施に伴う人件費の負担増、こういったような問題があろうかと存じます。いままで運賃改定は二年ローテーションということでございますけれども、このように油の値段がしょっちゅう急騰するというような、非常に予測のつけがたい変化の激しい状況においてローテーションどおりとなりますと、零細なる区域トラック業者は非常に厳しい経営状況に追い込まれる、こういうことになろうかと思います。したがいまして、適切な時期に適切な運賃改定が必要ではないかと私は考えるわけでございますけれども、この点についてお伺いをいたしておきたいと思います。
#105
○飯島政府委員 お答えいたします。
 先生いま御指摘のとおり、区域トラックの運賃改定につきましての申請が現在出されつつあります。きょう現在で、全事業者三万強のうち六〇%程度が九ないし一〇%のアップを要望して申請を出してきております。
 いま先生御指摘のとおり、区域トラック事業者の大半は中小零細な事業者でございます。軽油の値上がり、運転者の労働時間等の改善基準が実施されたというようなことで確かに経営に影響を与えていることは考えられます。また、御案内のとおり、最近の景気の停滞によって荷動きが鈍化していることも、中小であるトラック業者には大きな影響があると考えられます。
 ただ、公共料金につきましては、経営の徹底した合理化、国民生活に及ぼす影響等を十分考えながら厳正に取り扱うということになっておりますので、申請が出そろった段階で十分審査した上、関係省庁と協議して処理する方針でございます。
 なお、二年ローテーションにこだわるのかということでございますが、この二年ローテーションという制度は、一般にも評判がいいし、定着しつつあるわけでございますが、これがそもそも考え出されたのは、適時適切な改定をするというルールを確立したということであると思われますし、でき得ればこの原則に従いたいというのでございますが、冒頭申し上げたような事情もございますことと、産業界、荷主の意向あるいはこの区域運賃の改定が実質的には前回約一年近くおくれているということ、それから前回改定時の査定が実績年度を五十二年度にいたしまして平年度を五十四年度とした改定でございますので、多少特殊事情があるというふうに考え、先ほど申し上げましたように、申請が出次第、慎重に検討させていただきたいと思います。
#106
○西中委員 私は、消費者物価等に関係があるわけで、上げることがいいとか悪いとかいうことじゃなくて、ただ零細企業が非常に倒産をしておる、いわゆる名義が変わっていくというような形をとって、最近ぼつぼつ暴力団がこの業界に入り込んできておるという背景もこれあり、やはり適切なる運賃を決めていかなければそういった問題も新たに大きくなってくるのではないかという危惧を持っておるわけでございますので、せいぜい御検討を願いたい。
 非常に細かい話になりますが、大蔵省にお尋ねいたします。
 冷凍車の冷凍機、ここにはガソリンが使用されておりますが、揮発油税が道路整備のための目的税である、こういう点から考えますと、冷凍機は道路を損傷するものではございません。むしろこの揮発油税は目的税の観点からいけば免除をするのが当然ではないか。たとえば一つの例として、キャタピラつきのクレーン車については他の運般車で輸送していく、こういうことで軽油引取税、これは地方税でしょうけれども、免除されておりますね。ですから、自動車そのもの、これはわかりますけれども、冷凍機の油についてはこれは免除するのがむしろ筋ではないか、こういうように私は考えるわけでございますけれども、どういうような御見解であるか、また免除を実施するについて何か問題点があるならばおっしゃっていただきたいと思います。
#107
○大山説明員 お答え申し上げます。
 先生の御指摘は、道路整備ということから直接の受益のない用途に用いられる揮発油、こういったものについては揮発油税を免除してもいいのではないかという御趣旨かと存じますが、同じような問題として、たとえば林道を走る車でありますとか、あるいは漁船でありますとかモーターボー十でございますとか、さらに果ては乗用車の冷房に使用されるガソリンとか、いろいろ問題がございます。
 そこで、この問題につきましては、政府の税制調査会におきましても大変熱心な御議論をいただいたことがございまして、その結論といたしましては、結論を先に申し上げますと、揮発油税を免除するのは適当ではないという御判断がございました。
 理由といたしますところは、一つは、揮発油税の場合には、軽油と違って根っこの製造者段階で課税をいたします。それでございますので、末端の需要者に届くまでに大変長い経路を経るわけでございまして、その間の手続関係が非常に複雑になる。いろいろな、いま御指摘のもの以外のものについての免税もということを考えますと、税務職員が大変必要になるとかというような点が指摘されました。これが第一点でございます。それからもう一つ、使用されますガソリン、冷凍機用のものとそれ以外の道路を走行するもの、これの間の区別というのが全くつかないものでございまして、他用途への流用ということを防ぐ手だてがないのではないか、こういったような諸点を挙げまして、税制調査会といたしましては、揮発油税を免除するのは適当ではないという結論を出しているのでございます。さらに、この冷凍用のトラックの場合には、冷凍機は別になっているもののほかに、冷凍機用のガソリンとそれから走行用のガソリンが一緒になっている機構のトラックもあるやに伺っておりますが、そういったものになりますとますます問題が複雑、むずかしくなるかと思います。
 そういったような観点から、私ども、揮発油税の免除というのはなかなかとり得ないことだと存じておりますが、いま御指摘の軽油の場合には、課税段階がわりあいに末端の販売業者ということになっておりましたり、それから、いま御指摘のキャタピラの場合には、キャタピラの車は道路を走らないで、道路を走るのは別の車、ガソリン税なり軽油引取税を払った車が運んでいって、作業場に着いてからの作業をする軽油については非課税にするというような、そういう取り扱いのように私、承知しておりますけれども、若干性質が違うと申しますか、手続的にもむずかしい面があるのと、性質の面でも若干違った面があるのではないか、こう考えております。
#108
○西中委員 もう一つ納得ができませんけれども、これはまた後日に……。
 それから次に、市街化調整区域内施設の問題についてお伺いしたいと思います。
 都市計画法第二十九条三号で、市街化調整区域内の建築物に関して行う開発行為について、「公益上必要な建築物」という規制がなされております。そして、同施行令の第二十一条では、公益上必要な建物が規定されております。第六号では、「道路運送法第三条第二項第一号の一般乗合旅客自動車運送事業若しくは同項第四号の一般路線貨物自動車運送事業の用に供する施設である建築物」云々、こういうように記されておるわけでございますね。一般路線は公共性がある、こういうことで開発行為制限の適用除外を受けております。しかし、同じ運送業者で今度は一般区域の、いわゆる区域貨物自動車運送事業については、これは適用除外は認められておらない。要するに、一般路線と区域貨物とのこの差というものは一体どういうところから出てきたのか、運輸省の見解をまず伺っておきたいと思います。
#109
○飯島政府委員 この制度がしかれましたのは四十四年だったと思いますが、当時の考え方としては、一般路線事業にあっては不特定多数の荷主の小口貨物を取り扱うというところから、貸し切り貨物輸送を担当します区域事業よりは公益性があるという判断があったのではないかというふうに推定されます。ただ、現時点で、御案内のように、トラックが国民生活あるいは産業活動に欠かせない存在になってきておりますし、区域トラックもトンキロ・ベースでは、路線トラックの二倍半の荷物を運んでおります。したがいまして、私どもといたしましては、区域トラック事業の営業所等が、たとえば住宅地等にあって、施設を郊外に移転させるというような場合が出てまいっておりますが、市街化調整区域内の開発行為が許可制となっている点について検討をしてもらいたいし、また、それがすぐできないのであれば、個別に対応をしていただくように関係の部局にお願いをしているところであります。
#110
○西中委員 建設省にお伺いしたいのですが、路線と区域の公益性、これについてのあるなしの判断、これはどういうふうにおとりになっておるのか、お伺いしておきたいと思います。
#111
○鹿島説明員 お答え申し上げます。
 都市計画法第二十九条第三号に基づき、同法施行令第二十一条に列挙されております建築物は、都市にとりまして公益上欠くことができないものというものを定めております。この場合において、公益上必要なものかどうかという判断につきましては、各事業の施設ごとにその公益性の内容とか程度等を勘案して定めておるわけでございます。
 ただいま先生からお尋ねの路線トラックと区域トラックの件につきましては、それぞれの運送行為というものに着目をしてみた場合、道路運送法上の路線トラックというものは、定期、定路線運行を行いまして、積み合わせ貨物を運送することにより、広く不特定多数の荷主の貨物を運送する事業であるのに対しまして、区域トラックは、原則として積み合わせ運送が禁止されておりまして、一つの運送行為に限ってみますと、特定少数の荷主の貨物のみを運送する事業となっておるわけでございます。そこで、乗り合いバス、貸し切りバス、タクシー等を区別しております旅客関係と同様に、こうした事業法上の区分に応じまして、運輸行政とも調整の上、都市計画法令上も整理がなされたところでございます。
#112
○西中委員 いまやはり御説明を聞いておりますと、若干のずれがある。要するに公益性について、一般路線が公益性があって、区域路線が、貨物が公益性がないというような御判断ですね。これは建設当局はほかのところでもそういう御説明をなさっている。新聞等にも掲載されておりますが、むしろ生活物資、消費者等についての公益性の高いものについては、区域トラックの方がはるかに重要な高い位置を占めておる、私はこういうふうに判断しておるのです。しかも、零細な企業が、比較的大きな一般路線、これを考えた場合には、こういう制限をつけておると、零細な企業、これは市街化区域で高い土地を買って車庫を広げなければならぬ。コストが高い、競争力は弱いのにそういう負担がかかっておるという、運輸行政上も私は非常に問題が多いと思うのです。したがいまして、これは建設省でもよく再考をいただきたいし、運輸省としても検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。もう一遍答弁をお願いします。
#113
○鹿島説明員 道路運送法上の両事業の性格の規定が、先ほど申し上げましたとおり、片方は広く不特定多数の荷主の貨物を運送する、もう一方は特定少数の荷主の貨物のみを運送する事業というような定義づけになっておるわけでございます。しかしながら、ただいま先生御指摘のとおり、区域トラックにつきましてもいろいろ問題もあろうかと思います。都市計画法上も、現在の規定によりますれば、たとえば市街化調整区域に集団で立地をなさるというような、たとえて申しますればトラック団地のような形で移転するというようなものにつきましては、これを開発許可ということで取り上げることになっておるわけでございます。このようなものも活用しながら、今後具体に検討していったらいかがと思うわけでございます。
#114
○西中委員 時間が参りましたので、本当はもう少し議論したいのですけれども、最後に関西の交通についてお伺いしておきたいと思います。
 ということは、首都圏におきましては、中央線、東北線、常磐線、東海道線、横須賀線、そして総武線、さらにはまた引き続いて南武線、横浜線、首都圏内から周辺部にわたってそれなりに国鉄もいろいろと整備をされておる、かなり私は進んできていると思います。
 関西の方でございますが、大臣の地元なのでぜひがんばっていただきたいと思いますが、これは非常におくれておるのじゃないかというように認識をいたしております。いろいろといま御計画もあるやに各地で聞いておるわけでございますけれども、なかなか進捗をいたしておらない。この格差を是正するためにぜひ大臣は御配慮をいただきたいと思います。
 たとえて言いますと片町線、これは長尾までは複線電化をやった、その先は単線で電化もなされていない。奈良線、これも単線である。関西本線、これも単線である。電化もなされていない。そういった地域に非常に人口がふえてきておる。もちろん一時間に一本などというダイヤでございますから、非常に不便きわまるから乗らないといえば乗らない、乗らないからやらないんだ、こういうようなことになろうかと思います。もちろん国鉄の財政再建絡みですぐどうこうということは言えないと思いますけれども、しかし、この大都市間の交通についてはやはり相当な御配慮をいただきたいと思います。
 特にまた、長尾から奈良線に短絡するということにすれば、いまベッド化しております地域が大阪に直結するということで非常に便利になる、これは一つの例でございますけれども、こうした関西圏の鉄道について積極的に取り組みをしていただきたい。
 せんだって、これは大臣の御発言なのかどうかちょっとど忘れいたしましたけれども、何か大阪営団か公団か知りませんけれども、お話をなさったようでございますが、そういう大阪だけ考えないで、関西全体の国鉄網について特に……(「京都も」と呼ぶ者あり)もちろんそういうことでございますが、ぜひ御配慮いただきい。それから、北の方の舞鶴の港湾整備、宮津の港湾整備等につきましてもぜひ特特段の御配慮をいただきたい。これは漁業補償の問題も片がつきましたから、計画よりかなりおくれておるわけでございますけれども、ぜひこれは十分なる手当てをお願いいたしたい。御答弁の方もよろしくお願いをいたします。
#115
○塩川国務大臣 後で国鉄総裁からも詳しく答えると思いますが、私は基本的な考えをちょっと申し上げたいと思います。
 私は関西だけがおくれているとか、そういうことは思うておりませんが、しかし日本全土を見まして、交通投資がアンバランスであったように思うのです。それは長年にわたりまして新幹線投資に相当国鉄としての財政的な精力を使ってきた、こう思っておりますが、これがあと数年にしてほぼ一応いままでの既定計画の路線の建設が終わり、あとは整備新幹線五線の建設を財源の手当てとともにやりたい、こういうことになってきております。そういたしますと、国鉄の投資にも私は数年後には余力が出てくると思うのです。
 ところで、国鉄のこれからのあり方を見ました場合に、鈴木総理も予算委員会並びに本会議で、国鉄の鉄道としての特性を生かす都市間交通、また大都市圏を中心としたいわば交通圏を形成する、あるいは定型貨物の輸送に寄与する、こういうことを答弁いたしております。そういう鉄道としての特性の面から見ますならば、第二番目に申しました大都市圏を中心としたいわば輸送路の整備というものが各地域でおくれておると思うのです。特にこれがおくれておりますのは関西地方であり、京都も含みますが、関西地方であり、中京地方であり、また九州の周辺もそうだと思うのです。そういう鉄道の特性の一つ一つをとってみて、その特性に合った投資というものをやっていかなければならぬ。これは私は基本的に考えておるものでございまして、そういう考えに立ってこれから進めたいと思うております。具体的な問題につきましては国鉄総裁からお答えいたすと思います。
 それから、先ほどお尋ねの中の最後にございました舞鶴港、宮津、あのいわば京都北部の港湾の整備でございますが、舞鶴港は伝統のある港ですし、そして先ほどおっしゃっていた漁業補償問題等も片づいたしいたしますので、第六次港湾整備計画で従来の投資を大幅にふやしまして強力に建設を進めてまいりたい。そして、あそこを一つの日本海におきます重要港湾としての機能を十分発揮できるようにいたしたい。
 それから、宮津港でございますか、これもほぼ整備の計画も立ってまいりましたので、これも第六次計画で進めていきたいと思うております。
 あともう一つ、久美浜でございますか、これは地方自治体との相談等もいろいろこれからもあろうと思うておりますが、全国の港湾はやはり重要なこれからの省エネに合った海運関係の輸送というものの関係から見ましても整備は進めなければならぬと思うて、新しい五カ年計画に各港とも積極的に取り組んでおりますので、御安心いただきたいと思います。
#116
○高木説明員 従来から東京地域と並んでといいますか、非常に人口が稠密であり、交通需要が強い関西の地域についての国鉄の建設についての力の入れ方が少しアンバランスではないかという御指摘がございました。その都度歴代の総裁が国会で答弁しておられます記録など見てみますと、一つはやはり現実にお客さんの込みぐあいが関東地域と関西地域ではやや差がある。関西地域はそれでいいんだという状態ではないけれども、東京周辺は余りにもひど過ぎるということで、どうしてもそっちが先になってきたということが一つ。
 それから二番目には、私鉄の発達の程度が、大阪を中心とする近畿地域は東京よりも進んでおるので、国鉄依存度が東京と比べて少し低いという関係があるので、どうしても東京の方を先にやらざるを得ないという式の判断を申し上げてきたわけでございます。
 ところが、最近の状態といたしましては、具体的には私鉄沿線の方の開発が進みまして、いわば国鉄沿線の地域というのは開発のエアポケットのような状態になってきておりましたのが、私鉄沿線のところの開発が限界に近づいてきて、むしろ国鉄沿線のところでの開発ということも非常に問題になってきておるわけでございます。
 そうしますと、いまのような鉄道経営の状態を考えますと、国鉄といい、私鉄といい、いろいろ多少の差はありますけれども、やはり鉄道の場合には投資に非常に金がかかるということがございますので、やはり国鉄沿線についてはいまのままでほっておくわけにいかない、さりとて私鉄を新しく敷くわけにいかないわけでございますから、一般論としては、やはり国鉄がそういう方面に従来以上に力を入れるというスタンスをとらなければならないというふうに考えております。
 現在のところは、御承知のとおり、まず福知山線を前からいたしておりましたし、片町線もある程度整備をいたしました。いたしましたけれども、両方とも大阪の市内まで入ってきていないための不便がありますので、今度はこれをどういうふうにするかという問題と、それから山陰線のあそこのところが非常に地理的環境もあってなかなか建設費もかかるということで後回しになっておりましたが、山陰線の京都口のところを何とかしなければいかぬということで、これもつい最近工事に着工し始めておるのも御承知のとおりでございます。
 奈良線、智頭線の問題というのは、まさに従来から申しますと、近鉄その他の線がかなり整備されております関係もありまして、そちらの方の沿線が先に開発された関係もありまして、後回しと言っては悪いのですけれども、順番が回ってきてなかったわけでございますが、最近、関係知事から非常に強く、余りにもおまえの方のやり方が遅過ぎるというか、そこだけがおくれてしまっているではないかという御指摘がございますので、京都の知事が世話役になっておられます協議会ができまして、そこでいろいろ技術的な問題あるいは今後の需要等の研究をことしの六月ぐらいから始められておりますので、私どもも職員をその研究会に派遣をいたしまして共同研究というような形でいま勉強を始めたところでございます。
 いま大臣おっしゃいましたように、いささか私どもは東海道新幹線以来、総投資額のうちのウエートを非常に新幹線の方へ注いでまいりました結果、総体としても在来線の整備が少しおくれておるという実態になっておりますので、今後も全体としてそうした投資の大きさ、あるいはウエートの置き方というようなことを考えながらでなければ解決がつきませんけれども、しかし大変関西地域のそういう通勤線の整備がもう待てないといいますか、おくらせられない時期に来ているなという認識は持っているつもりでございますので、またいろいろ関係市町村あるいは関係都道府県と御相談しながら進めてまいりたいと思っております。
#117
○西中委員 終わります。
#118
○小此木委員長 次回は、明十五日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時四十三分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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