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1979/02/20 第91回国会 参議院 参議院会議録情報 第091回国会 物価等対策特別委員会 第3号
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1979/02/20 第91回国会 参議院

参議院会議録情報 第091回国会 物価等対策特別委員会 第3号

#1
第091回国会 物価等対策特別委員会 第3号
昭和五十五年二月二十日(水曜日)
   午後一時十五分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長        目黒今朝次郎君
    理 事
                藤井 裕久君
                高杉 廸忠君
                桑名 義治君
    委 員
                衛藤征士郎君
                小林 国司君
                山東 昭子君
                下条進一郎君
                夏目 忠雄君
                真鍋 賢二君
                大森  昭君
                渡部 通子君
                小笠原貞子君
                木島 則夫君
                江田 五月君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (経済企画庁長
       官)       正示啓次郎君
   政府委員
       公正取引委員会
       委員長      橋口  收君
       経済企画政務次
       官        堀内 俊夫君
       経済企画庁調整
       局審議官     廣江 運弘君
       経済企画庁国民
       生活局長     小金 芳弘君
       経済企画庁物価
       局長       藤井 直樹君
       経済企画庁総合
       計画局長     白井 和徳君
       資源エネルギー
       庁公益事業部長  安田 佳三君
       中小企業庁指導
       部長       植田 守昭君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        道正  友君
   参考人
       電気事業連合会
       会長       平岩 外四君
       電気事業連合会
       副会長      正親 見一君
       日本瓦斯協会会
       長        安西  浩君
       日本瓦斯協会副
       会長       柴崎 芳三君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○当面の物価等対策樹立に関する調査
 (物価対策の基本方針に関する件)
 (公正取引委員会の物価対策関係業務に関する
 件)
 (昭和五十五年度物価対策関係経費及び消費者
 行政関係経費に関する件)
 (電気・ガス料金値上げ申請に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(目黒今朝次郎君) ただいまから物価等対策特別委員会を開会いたします。
 当面の物価等対策樹立に関する調査を議題といたします。
 まず、物価対策の基本方針につきまして、正示経済企画庁長官から所信を聴取いたします。正示経済企画庁長官。
#3
○国務大臣(正示啓次郎君) わが国経済運営の基本的あり方につきましては、さきの経済演説において明らかにしたところでありますが、当委員会が開催されるに当たりまして、重ねて所信の一端を申し述べたいと存じます。
 最近のわが国経済をめぐる内外諸情勢は、石油問題の深刻化を初めとして、ますます厳しさを加えております。第一次石油危機をようやく克服し、安定成長軌道への定着を目指すわが国経済の前途には、多くの困難が横たわっているのであります。
 特に物価面では、卸売物価が原油を初めとする海外産原材料価格の高騰等により大幅な上昇を続けており、消費者物価にも卸売物価上昇の影響が漸次及びつつあります。このような情勢のもとで、わが国経済が安定的成長を持続していくために、政府は、現下の景気の自律的拡大基調を維持し、雇用の安定に努めつつ、当面、物価の安定、さらには国際収支を重視して、機動的な経済運営を行っていくことを基本といたしております。
 以下、今後の経済運営の重要な課題として、物価、景気、石油の三点にしぼりまして申し述べたいと存じます。
 まず、課題の第一は、物価の安定を図ることであります。
 このところ、国際収支面では経常収支が大幅な赤字となっており、また、卸売物価の急激な上昇が続いておりますが、これはともに原油を初めとする海外産原材料価格の高騰という、共通の要因に根差すものであります。海外産原材料高そのものが卸売物価を押し上げるとともに、経常収支の赤字を拡大し、それが円安をもたらすことによって卸売物価をさらに押し上げるという状況でありました。この意味からも、国際収支の動向には注視を怠ることはできないと考えます。原油高、円安の影響等を直接、間接に受けて、わが国の卸売物価は本年一月、前年同月比で一九・三%の上昇となっております。
 他方、消費者物価は、主要先進国中西ドイツと並び最も安定した推移を示しております。海外産原材料価格の大幅な上昇や各国からのインフレーションの波に洗われながらも、わが国では、企業、消費者の冷静な対応に加え、賃金の穏やかな増加や生産性の高い上昇等により、消費者物価は台風等の影響による野菜価格の高騰が見られるものの、基調としては比較的落ちついた動きを示しております。しかしながら、さきに述べましたように、卸売物価上昇の影響が漸次消費者物価にも及びつつありまして、今後の消費者物価の動向には十分警戒を要するものと考えます。卸売物価上昇の影響を最小限にとどめるよう極力努力していく必要があります。物価の安定こそは経済運営の成否を決するものであります。
 私は、物価の安定それ自体が、国民生活安定の基本的条件であること、及び、それが持続的成長を生み出す源であることを、ここで改めて強調いたしたいと存じます。
 政府は、昨年十一月、八項目にわたる総合的な物価対策を定め、鋭意その実施を図ってまいりました。
 まず、五十四年度の今後の公共事業の施行に当たっては、物価の動向に配慮し、公共事業等歳出予算現額の五%を当面留保いたしました。国、地方をあわせた事業費ベースでは一兆円を上回る金額であります。
 通貨供給量は、現在安定した推移を示しておりますが、引き続きその動向を注視し、適切な金融調節を図ってまいらなければなりません。日本銀行は二月十八日、公定歩合を一%引き上げることを決定いたしました。昨年四月から数えて第四次の引き上げであります。これとあわせて、金融機関の預金準備率を引き上げることとしております。
 以上の財政、金融両面における措置のほか、石油製品や野菜などの生活関連物資及び国民経済上重要な物資について安定的供給の確保を図ることといたしております。また、便乗値上げ等不当な価格形成が行われることのないよう、需給、価格動向を厳しく調査、監視することとしております。
 特に、石油製品の価格安定のためには、石油供給計画を基本として、実需に応じた供給の確保に努めております。石油の消費節約に向けての国民運動も、石油製品の価格安定において重要な役割りを担うものと考えます。
 中長期の観点からの物価対策としては、農林水産業、中小企業等の低生産性部門や流通機構の合理化の促進を行っております。輸入政策、競争政策についても十分努力してまいります。
 次に、公共料金につきましては、物価情勢が厳しさを増しつつある折から、国民生活に及ぼす影響がきわめて大きいことにかんがみまして、経営の徹底した合理化を前提として、厳正に取り扱う方針で臨んでいるところであります。五十五年度の予算関連公共料金の改定に当たっては、真にやむを得ないものに限るとともに、その実施時期、及び値上げ幅について極力調整いたしました。電力、ガスを初めとする予算関連以外の公共料金につきましても経営の徹底した合理化を求め、厳正に対処していく方針であります。
 なお、今後の物価の安定を図るためには、仮需の動きを封ずるとともに、インフレ期待を未然に防止することが肝要であります。前回の石油危機の際、在庫積み増しや買い急ぎが起こり、それが激しい物価高となってはね返るという苦い経験を味わいましたが、今回は企業、消費者ともに冷静に対処しているところであります。今後とも、早目早目に時宜を得た物価対策を推進してまいる所存であります。政府は各般にわたる物価対策を行い、消費者物価上昇率を五十四年度においては四・七%程度、五十五年度においては六.四%程度にとどめるよう最善の努力を傾けてまいりたいと考えております。
 ところで、国民生活の安定と向上を図るためには、物価対策と並んで消費者政策の積極的な展開を図っていくことが重要であります。このため政府は、消費者を取り巻く環境の推移に的確に対応しつつ、商品、サービスの安全の徹底、規格、表示の適正化、消費者の啓発等、各種の施策を講じてまいります。
 課題の第二は、景気の維持と雇用の安定を図ることであります。
 最近のわが国経済は、原油価格の大幅な上昇など厳しい環境のもとではありますが、五十二年度以降における公共投資の大幅な拡大による景気浮揚政策が実を結び、景気は堅調な民間設備投資の増大に加え、個人消費、輸出の増加などから、総じて着実な拡大を続けております。その結果、五十四年度の実質成長率は六・〇%程度とおおむね当初経済見通しどおりになるものと見込まれます。
 また、鉱工業の生産、出荷は引き続き増加基調にあり、企業収益も高い水準を維持しております。雇用情勢もなお厳しさが見られるものの、改善の動きが続いております。昨年十二月の有効求人倍率は一年前の〇・六三倍に対し〇・八二倍にまで回復し、完全失業率も二%前後の水準にあります。しかし、今後の経済動向につきましては、石油価格上昇に伴い、実質需要の伸びが鈍化する面も考えていかなければなりませんし、また、アメリカを初めとする世界景気の先行きにも厳しいものがあります。これからは、五十三年後半から五十四年にかけての拡大基調に比べればやや緩やかな上昇局面になっていくものと考えられます。政府は、五十五年度の実質成長率を四・八%程度と見込んでおります。これは先進各国の中では最も高く、雇用の維持に十分資するものと考えます。
 第三の課題は、エネルギー制約への対応を着実に推し進めていくことであります。
 当面、石油情勢の変化からくる各種の衝撃をやわらげながら吸収していくことが焦眉の急務であります。
 まず、原油の量の確保でありますが、五十四年度においては、現在までのところ、ほぼ当初計画どおりの量を確保しております。国民生活上重要な灯油も十分な量を確保いたしております。しかし、国際石油情勢は、依然としてきわめて流動的な様相を呈しております。今後とも、原油の量の確保には万全を期する考えでありますが、それとともに、石油の消費節約を大いに推し進めていく必要があります。五十四年度についての五%、千五百万キロリットルの節約目標は、国民各位の御協力により、現在までのところかなり順調に達成されつつあります。先般、政府は、五十五年度について節約の度合いをさらに高め、七%、二千万キロリットル以上を目標に据えて新年早々から、資源とエネルギーを大切にする国民運動を一層強力に推し進めているところであります。なお、原子力、石炭液化など、石油代替エネルギーの開発を計画的に推進するとともに、石油供給源の多様化にもさらに積極的に取り組んでいかなければなりません。私は、本年は、省エネルギー化を進め、脱石油型社会に向けて、産業構造や生活様式を改め、これまでの量的拡大から質的充実へ転換していく新たな出発の年にしなければならないと考えております。
 以上、当面する課題とその取り組み方について申し述べました。
 今日、石油問題の深刻化を初め、その行く手には容易ならざるものがありますが、政府は、あらゆる努力を払い、国民各層の御期待に十分こたえる政策の展開を図ってまいる決意であります。
 わけても物価の安定につきましては、世界各国がひとしくインフレーションとの苦しい闘いを強いられている現状にもかんがみまして、いまや国民的課題として、政府はもとより、国民各位が冷静に、かつ、全力を挙げて取り組むことが肝要であります。
 本委員会の皆様の深い御理解と力強い御支援を切にお願いする次第であります。
#4
○委員長(目黒今朝次郎君) 次に、公正取引委員会の物価対策関係業務につきまして説明を聴取いたします。橋口公正取引委員会委員長。
#5
○政府委員(橋口收君) 昭和五十四年における公正取引委員会の業務について、その概略を御説明申し上げます。
 昨年のわが国経済は、景気拡大傾向の中で、石油価格の大幅な上昇という事態に直面いたしましたが、公正取引委員会といたしましては、このような状況のもとで、独占禁止政策の適切な運営を通じ、物価の安定に資するよう努めてまいったところであります。特に、昨年は、改正独占禁止法の適正かつ効率的な運用により、価格協定等不当な価格設定に対し厳正に対処するとともに、減速経済下において、大きな比重を占めてきております流通分野の問題につきまして積極的に取り組んでまいりました。
 まず、昨年における独占禁止法の運用状況でありますが、昭和五十四年中に審査いたしました独占禁止法違反被疑事件は百三件、同年中に審査を終了した事件は三十六件であり、そのうち法に基づき勧告したものは十二件、勧告をしないで直ちに審判を開始したものは一件でありました。また、昨年における課徴金納付命令事件は三件であり、合計三十九名に対し総額四億一千二百七十三万円の課徴金の納付を命じました。
 次に、認可、届け出受理等に関する業務でありますが、まず、合併、営業譲り受け等につきましては、昭和五十四年中に、それぞれ八百七十三件、六百六件、合わせて千四百七十九件の届け出がありました。認可等につきましては、大規模会社の株式所有制限に関し、法第九条の二第一項第九号の規定に基づく承認を三件、金融会社の株式所有制限に関し、法第十一条の規定に基づく認可を三十六件行いました。
 事業者団体につきましては、昭和五十四年中に成立届等千二百二十一件の届け出がなされておりますが、事業者団体による違反行為を未然に防止するとともに、その適正な活動に資するため、事業者団体の活動に関する独占禁止法上の指針を作成し、あわせて事業者団体が実施しようとする活動の適否について、事前相談制度を設けました。
 また、国際契約等につきましては、昭和五十四年中に七千四百二件の届け出があり、改良技術に関する制限条項、競争品の取り扱い制限条項等を含む三百七十八件について、これを是正するよう指導いたしました。
 独占的状態に対する措置に関する業務といたしましては、一昨年十二月に改定いたしましたガイドラインの別表掲載の事業分野について、実態の把握及び関係企業の動向の監視に努めました。
 また、価格の同調的引き上げにつきましては、特殊調整粉乳、乗用車、普通板ガラスの三件について価格引き上げの理由の報告を求めました。
 流通分野の問題につきましては、出版物、自動車、百貨店、大型スーパー等について実態調査を行うとともに、対策の検討及び関係業界に対する指導を進めております。
 独占禁止法上の不況カルテルにつきましては、一昨年来実施されていました八品目は、市況の回復等により昨年四月末までですべて終了し、昭和五十四年においては、鋼船の不況カルテルについて新たに認可いたしました。
 なお、独占禁止法の適用除外を受けている共同行為の総計は、昭和五十四年末現在で四百九十四件となっておりますが、その大半は、中小企業関係のものであります。
 次に、不当景品類及び不当表示防止法の運用状況について申しますと、昭和五十四年中に、公正取引委員会が同法違反の疑いで取り上げました事件は、千三百九件で、このうち排除命令を行いましたものは十二件、警告により是正させましたものは六百十五件でありました。
 また、都道府県の行いました違反事件の処理件数は、六千六百五十二件となっており、今後とも、都道府県との協力を一層推進してまいる所存であります。
 公正競争規約につきましては、家庭電気製品製造業における景品類の提供の制限に関するもの等十五件について認定し、昭和五十四年末現在における公正競争規約の総数は、八十二件となっております。
 以上簡単でございますが、業務の概略につきまして御説明申し上げました。
 今後ともよろしく御指導のほどをお願いいたします。
#6
○委員長(目黒今朝次郎君) 次に、昭和五十五年度物価対策関係経費及び消費者行政関係経費の概要について説明を聴取いたします。藤井物価局長。
#7
○政府委員(藤井直樹君) 昭和五十五年度の物価対策関係経費の概要につきまして、お手元に差し上げております資料によりまして御説明申し上げます。
 物価対策関係経費の取りまとめに当たりましては、ここにありますように、お手元の一枚目の半裁の紙にありますように、低生産性部門の生産性向上を初めとする七項目につきまして、分類整理いたしております。五十五年度の経費の総額は、この合計欄にございますように、四兆三千四百七十億二千四百万円でございまして、一千九百四十億三千二百万円、四・七%の増加となっております。
 次に、経費の内容につきまして、二枚つづりの資料で御説明を申し上げます。
 第一の項目は低生産性部門の生産性向上でございます。農林漁業、中小企業などの生産性の伸びが低い部門におきまして、その生産性を向上し、供給の増大を図ってまいりますことは、物価の安定の面からきわめて重要であります。ここでは、これらの生産性向上対策の経費を取りまとめているわけでございまして、総額は一兆九千二百十三億四千三百万円、五十四年度に比べまして三百五十四億五千三百万円の増加となっております。
 その内容でございますが、一番右の欄にありますように、農林漁業対策の一面では、野菜集団産地育成事業、さらに畜産の面では肉用牛集約生産基地育成事業、配合飼料価格安定対策を初めとする経費が掲げられております。五十五年度に新しく放牧による割安な大衆肉の生産体制を整備し、牛肉価格の安定を図るということで、放牧肉用牛特別対策事業を計上すると同時に、肉用牛の繁殖経営の規模拡大を促進する肉用牛繁殖中核経営育成推進事業を計上いたしております。
 また、中小企業対策の関係では、小規模事業対策推進経費、中小企業近代化促進費などについての予算を計上いたしておるわけでございます。予算額はそれぞれの経費の右に示されております。
 次に、第二の項目としましては流通対策でございます。この項目は、流通機構の合理化や近代化を通じまして流通コストの節減に資する経費でございまして、総額五百三十九億一千九百万円、五十四年度に比べまして七十三億七千九百万円の減少となっております。
 具体的な経費名でございますが、卸売市場施設整備、新流通経路育成事業、野菜、果物の流通、価格安定対策としての野菜生産出荷安定資金造成事業、野菜売買保管事業などを初めとする経費が計上されております。
 また、五十五年度に新しく野菜の需要に見合った計画的安定的な生産出荷体制を整備するということで、重要野菜需給調整特別事業費を計上いたしますとともに、晩かん類の品質の維持、販売期間の拡大を図るための近代的選果場及び長期貯蔵施設を整備する晩かん類等流通施設緊急整備事業を計上いたしております。
 食肉関係の流通対策としては、総合食肉流通体系整備、食鶏産地格付包装流通センターの設置などの経費が計上されております。
 さらに水産物関係におきましては、魚価安定基金造成、水産物流通加工拠点総合整備事業などのための経費が計上されております。
 なお、前年度に比較しまして流通対策の予算額が減少しておりますが、その大半は農林水産省所管予算のうちの野菜供給安定基金、中央果実生産出荷安定基金協会などの資金に対する繰り入れが減少したためでございます。しかし、これらはいずれも前年度におきまして資金残が生じていることなどのための繰入額の減少でありまして、五十五年度に実施する事業の規模といたしましては五十四年度の規模をおおむね上回るように配慮されております。
 第三の項目は、労働力の流動化促進でございます。労働力の質を高めその流動化を図ることは、物価安定の観点からも重要でございます。このような労働力の流動化を促進するために計上されております経費総額は、三千二百一億八千五百万円でございまして、前年度に比べ三百四十五億四千三百万円の増加となっております。具体的な経費としましては、職業転換対策事業、職業訓練費等でございます。
 第四の項目は、競争条件の整備でございます。この項目におきましては、価格が公正自由な競争を通じて適正に形成されるよう、市場の競争条件を整備するための経費が取りまとめられておりまして、総額二十三億九千六百万円、五十四年度に比べ七千八百万円の増加となっております。公正取引委員会の経費が大部分でございます。
 第五の項目は、生活必需物資等の安定的供給でございます。この項目は、生活必需物資及び公共輸送等のサービスの安定した供給の確保に資する経費でありまして、総額一兆一千二百四十六億六千八百万円、前年度に比べ一千十七億九千百万円の増加となっております。この内容といたしましては、飼料穀物、大豆、木材備蓄対策、次のページに参りまして石油安定供給対策、日本国有鉄道事業助成、地下高速鉄道建設費補助金等のほか、地方公営企業の助成費、環境衛生施設整備等がございます。
 第六は、住宅及び地価の安定でございます。住宅供給を促進し、土地の有効利用を図ることは住宅及び地価の安定に資することになるわけでございまして、これらの経費の総額は九千二百十一億五千八百万円で、五十四年度に比べまして二百九十五億二千八百万円の増加となっております。内容は、地価公示等経費、土地利用規制等経費、公営住宅建設事業費等でございます。
 第七番目のその他でございますが、これは国民生活安定対策等経済政策推進費や生活関連物資需給価格情報提供協力店システム整備費のように、以上の各項目に属しない経費を取りまとめているわけでございます。総額三十三億五千五百万円でございます。
 以上、簡単でございますが、昭和五十五年度の物価対策関係経費の概要を御説明申し上げました。
 引き続きまして、お手元にお配りしております一枚紙の資料で、五十五年度の予算に関連いたします公共料金等の改定につきまして概要を御説明申し上げます。
 ここにございますように、予算関連公共料金等の改定といたしましては、米麦価、国立学校授業料、国鉄運賃、郵便料金及びたばこ定価の改定、健康保険法改正が予定されております。
 まず、米麦価でございますが、これは食糧管理に関する財政負担の増高を抑制するために必要な財源を確保するという要請等を踏まえまして、物価、国民生活に及ぼす影響に配慮しながら、極力改定幅を圧縮の上、米価につきましては三・二%、麦価につきましては一四・一%の改定を本年二月一日から実施することとしたものでございます。
 第二に、国立学校授業料につきましては、国立、私立間の授業料格差の現状等諸般の情勢を勘案いたしまして、国立大学で月額三千円の増額を行うこと等を予定しております。
 第三に、日本国有鉄道の運賃につきましては、国鉄財政再建の要請を考慮しつつ国鉄自身の厳しい経営努力を前提といたしまして、本年四月二十日から増収率で四・九%の改定を予定しているものでございます。この改定によります増収額としましては、千百六十億円を見込んでおります。
 第四に、郵便料金でございますが、郵便事業が五十三年度以降単年度収支で赤字に転じ、従来からの繰り越し分を含め大幅な累積赤字を抱えることになっている現状にかんがみまして、事業の合理化を一層推進しつつ所要の改定を行うこととしているものでございますが、その内容につきましては、実施時期を本年十月からといたしますと同時に、はがきの改定幅を一挙に大幅なものとせず、本年中は三十円にとどめるということにいたしておるところでございます。
 第五に、たばこ定価につきましては、前回五十年の定価改定以降における原材料等の原価の増大によりまして、たばこ消費に対する税相当分の負担の水準が相当程度低下している事情にありますことや、現下の財政事情が厳しい局面にありますこと等から、税負担を適正化し財政収入を確保するため、平均で約二〇%の改定を行うこととしているものでございます。
 最後に、健康保険法改正についてでございますが、これは、社会経済情勢の変化に即応して医療保険制度の見直しを行い、その健全な発展と合理化を図る見地から、所要の法改正を行おうとするものでございます。その内容といたしましては、被保険者と被扶養者の医療給付の格差是正、薬剤費の患者二分の一負担制導入等の改正が見込まれているところでございます。
 以上、五十五年度予算に関連する公共料金等の改定につきまして概要を御説明申し上げましたが、政府といたしましては、改定は事業の一層の合理化を前提としつつ、真にやむを得ないものに限るとともに、実施時期、改定幅につきましても物価、国民生活への配慮を極力加えたところでございます。これら予算関連公共料金等の改定によります五十五年度の消費者物価への影響はそれぞれの項目の右の方に示しておりますが、おおむね全体として〇・八%程度になるものと試算いたしております。今後とも公共料金の取り扱いにつきましては、厳正に対処していきたいと考えております。
 何とぞどうぞよろしくお願い申し上げます。
#8
○委員長(目黒今朝次郎君) 次に、小金国民生活局長。
#9
○政府委員(小金芳弘君) 昭和五十五年度の消費者行政関係経費について御説明申し上げます。
 お手元の資料の、昭和五十五年度消費者行政関係経費というのがございますが、この第一ページ目についてお話し申し上げます。
 この表は、昭和五十五年度の予算案から、各省庁の消費者行政に関係するものを抜き出しまして整理したものでございます。
 これは、一の危害の防止から六の消費者金融、不動産取引等契約の適正化というところまでは、主として事業者に関する規制監督等を内容とする項目でございまして、七番目の消費者啓発以下のところは消費者に対する各種の情報の提供とか助成とか、そういうものが内容になっております。
 全体といたしまして五十五年度予算は百六十二億三千三百万円でございまして、前年度に比べまして八・五%の増加となっております。
 項目別に申しますと、この項目は消費者保護基本法に書いてあります消費者政策の考え方について整理されておりまして、まず一番大事なこととされておるのが危害の防止、つまり安全の確保でございまして、この中身は、食品、食品添加物、医薬品、家庭用品、化学物質、建築物というふうに整理されております。
 重立った新しい政策について申しますと、たとえば食品添加物につきましては、今度から人工のものだけでなく天然の添加物についても規制することになりまして、その分がふえておる。あるいは医薬品等につきまして今度から薬効の再評価というものを新しく行うことになりまして、そういうようなものの予算がふえております。それから家庭用品等では、自動車の安全規制、これは自動車の走行テストのための施設の費用がここに計上されておりまして、金額が増加しております。
 それから二番目以降の計量の適正化、規格の適正化、表示の適正化というのは、いずれも消費者が適正な選択をなせるように適正な表示等が行われるということを担保するものでございまして、五番目は自由競争の確保、六番目は特に最近問題になっております不動産取引等についての適正化でございまして、六番目の消費者金融、不動産取引等契約の適正化の中で大きくふえておりますのは、不動産流通近代化のための流通近代化センター設立の助成というようなものがふえておりますので大きく増加しておるわけでございます。
 七番目の消費者啓発は消費者に対する情報の提供でございますが、ここで大分金額が減っておりますのは、これは主に果汁等の消費促進のための経費というものが減少しているのでございます。
 以下、消費者の意向の消費者行政への反映その他のための経費が並んでおりますが、十二番目のその他のところにございますのは国民生活センターと地方消費者行政推進でございまして、これは消費者に対する情報提供、教育研修、商品テスト、苦情相談等のサービスを行うための経費でございます。ここで金額が、国民生活センターに対する出資が減少しておりますが、これは前年度、商品テスト、教育研修施設の建設が行われまして、五十五年度にはその金額が大分減って、その引き続きが行われますが、ここで九億円の減少ということになっております。以下、地方消費者行政推進というのは地方の消費生活センター約二百カ所の事業に対する補助でございまして、これは消費者に対する直接のサービスということになっております。
 第一ページ目はこのように項目別でございますが、第二ページ目はこれを各省庁ごとの予算項目に直してあるものでございまして、合計は前のものと同じでございます。
 以上、簡単でございますが、来年の経費の概要を御説明申し上げました。
#10
○委員長(目黒今朝次郎君) 以上をもちまして政府からの説明聴取は終了いたしました。
 ただいまの所信及び説明に対する質疑は後日に譲ることにいたします。
    ―――――――――――――
#11
○委員長(目黒今朝次郎君) 次に、電気、ガス料金値上げ申請に関する件について調査を行います。
 本件につきましては、前回の委員会において参考人の意見陳述を終わっておりますので、本日は参考人及び政府に対し質疑を行います。
 本件調査のため、本日参考人としてお手元の名簿にございます四名の方々に御出席をいただいております。
 この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
 参考人の方々には御多忙中のところ本委員会に御出席をいただき、まことにありがとうございます。
 本委員会におきましては、去る六日、本日御出席の参考人各位から貴重な御意見を拝聴させていただき、本件調査の参考にいたしたところでございますが、本日は、委員の質問にお答えしていただくという方法でさらに調査を進めてまいりたいと存じます。よろしく御協力方お願いいたします。
 それでは、これから質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#12
○下条進一郎君 電気料金及びガス料金の値上げ申請に関連いたしまして、当委員会において、ただいま委員長からお話がありましたように前回参考人からの陳述があったわけでございまして、きょうはまた重ねて御出席いただきましてわれわれの質問にお答えいただく、まことに御苦労さまと存じます。
 皆様の方から、この料金の値上げについての申請が出ましてからすでに日もある程度たちまして、わが党におきましても、しばしば関係者の方々にお越しいただきましてヒヤリングをやるなど勉強を進めてまいったわけでございますが、参考人の方におかれましても、この問題の重要性についてはさらに認識を深められまして、いろいろと御検討も進めていらっしゃると思いますが、本件は、御承知のようにそのような基本的な電気、ガス等の供給についての安定的な路線を確保するということとあわせて、本件が物価に及ぼす影響がいかに重大であるかという二つの問題を、どのように調整しながら解決していくかというような問題ではなかろうかと思います。
 そこで、まず最初に伺いたいのは、こういう問題につきまして、その後関係者の方におかれましては、国民各層からのいろいろな反応を感知されまして、どのように企業内においてこの問題を吸収するか、すなわち企業努力としてさらにこの上げ幅の圧縮に寄与できるか、こういう問題についての努力をされたかどうか、その成果はどんなふうにあったかということを最初に伺いたいと思います。
 まず平岩会長さんにお願いしたいと思います。
#13
○参考人(平岩外四君) 今回、私どもがこういう経済情勢の中で大幅な申請を行うことにつきましては、本当に心苦しく存じている次第でございます。
 今回、料金の改定の申請をいたしますに当たっても、われわれはもう最大限の企業努力を行ってまいりまして、五十四年度ほとんど裸の状態の中で、別途積立金の取り崩しとか、あるいは資産の売却とか、あるいは配当の減配とか、そういうことを行ってほとんど裸の状態になって申請を行ってまいりました。そうしてさらに将来、五十五年度、あるいはOPEC総会で燃料その他の値上がりも考えられますし、そういうことを考えまして今回の申請率はぜひお認めをいただきたい。われわれ最大限努力の結果について、さらに申請どおりお願いしたいと申し上げたいと存じております。
#14
○下条進一郎君 それでありますと、この前御申請なさったときから今回まで、いろいろ各方面の反応があったけれども、御申請の中身については、いまださらに圧縮するような答えは出なかった。こういうように伺いますけれども、私どもといたしましては、本件がいかに重要な問題であるかということは皆様も御承知であるし、われわれもそういうふうに理解しておりますので、やはりこういう問題については、関係者全体が公平にこの問題の分担をしていかなければならない問題であるという見地から言いますと、やはり企業の方におかれましても、前回説明されただけで十分であるかどうか、さらにいま現在通産省の方で検討が進められておりますが、そういう過程において、さらにまた厳しい状況かと思いますけれども、さらに努力をしていただかなきゃならないことがあろうと、このように思うわけでございます。
 そこで次に、企業家の努力をわれわはさらに一段と御要望申し上げると同時に、株主の方の問題については一体どういうように考えていらっしゃるか。現在、この電力、ガス等の問題につきましては巨大な設備投資が当然要るわけでございます。この間の御説明によりますと、十年間に全体のエネルギー関係の投資は約百兆円、うち電力関係だけで約六十兆の規模の計画を持っていらっしゃる、こういうことを伺ったんでありますが、そのような重要な資金を確保する上において、これからどのような態度で臨んでいかれるか。今回の値上げと関連いたしまして、ただいま一つ問題になっておりますのは、現在の配当率が六%であると。それを、そういうような新しい資金確保、増資と、それに関連してさらには社債の発行ということから関連してぜひとも一〇%の配当を維持したいというような御要望がこの前ございました。
 しかしながら、企業家の方にある努力をさらにお願いすると同時に、それでは株主の方にも、そのような大きな企業の資本投下も十分に理解するものの、電力料金の方にはね返ってくるということであるならば、株主の方にもある程度の負担を一緒にしていただくということはできないかどうかと、こういう問題でございますが、この点については参考人はどういうふうに考えられますか。
#15
○参考人(平岩外四君) 株主に対しましては、昨年九月に四分の減配をいたしました。そしてこの三月、われわれはこの決算について、全部いろいろなものを吐き出してそうしてやはり四分の減配をいたす予定でおります。そして料金改定をお願いできたとしても、ことしの九月期の中間配当はやはりゼロにならざるを得ないと、こう考えて、来年の六月の株主総会に初めて本来の配当が株主にできるかどうかと、こういう状態でございまして、株主に対しましてはその時点で一割の配当をぜひ実現させたいと、資金調達上そういうお願いをぜひしたいと、こういうふうに考えておる次第でございます。
#16
○下条進一郎君 御希望として一割という方が望ましいと。大体直前期の配当の条件が一般の場合に一割だという考え方は、もちろん私もわからないわけではございませんけれども、最初に申し上げましたように、この値上げという問題がいかに大きな影響を及ぼすかという見地から、やはりこの配当問題についても、私は必ずしもそういう旧来の固定観念にとらわれる必要はないんじゃないかという点を申し添えたいと思う次第でございます。
 また、この問題に関連いたしまして、大きな固定資産を抱えておられます電力、ガス、そういう方々におきましては、すでにガスの方においては定率償却という制度が広く広範に取り入れられているわけでありますけれども、電気の場合には、今回この改定のときに定額から定率の方に大幅に中身を移して改正する、そのためにかなりの金額のはね返りが出てくる、こういう問題でございます。もちろん、その経営内容を健全にするためには、定率償却を拡充していくことはこれは望ましいし、皆様の方の関連の答申においても、そういうリポートが出ておりますことは承知しているわけでございますけれども、この非常に重要な時期において、さて皆様のおっしゃるような大幅な範囲において、いま定率償却に切りかえなきゃならないかどうか、この点は私はかなり問題があると思うわけでございます。したがって、この問題についてはその後どういう御検討をなさったか、参考人から御見解を伺いたいと思います。
#17
○参考人(平岩外四君) 減価償却費は現金支給が行われないため、資金的にはその分だけ企業内に留保され、設備資金のための自己資金として重要な意味を持っておるわけでございます。減価償却費は内部資金の代表的なものでございまして、無利息の資金として最も望ましいものであります。石油危機を境といたしまして、物価、労賃の急騰によりまして設備の建設単価が約三倍にもなりまして、設備を再建する場合、減価償却費だけでは、現在現実に不足となっておるわけでございます。特に電気事業の場合には典型的な設備産業でございまして、固定資産の絶対額が大変大きいために、償却不足も巨大となっておりますので、昭和五十四年三月の電気事業審議会の料金制度部会で、インフレに伴う実質的な償却不足に対処するためには、時価償却あるいは補足償却を実施すべきであるけれども、直ちに料金算定上採用することは困難であるから、これらの方法にかえて定率法を採用することが適当である、こういう結論が出されております。われわれといたしましても、全部この際定率にという希望は持っていなくて、一部だけ定率をぜひお願いをいたしたい、将来の建設のためにぜひお願いしたいと、こう考えているわけでございます。
#18
○下条進一郎君 その一部の、程度の問題だと思うのでございます。皆様の方の申請の中身は、定率法の導入率を四七%というようにしていらっしゃって、それが今度の電力料金の値上げの方にはね返りますのが二・五%だと、そういうようにたしか資料には出ておりました。問題はどこで切るかという問題があろうかと思いますけれども、後ほどまた触れますけれども、今回の電力料金の値上げに関連いたしまして、原子力発電の比率が高いところは電力料金の値上げ率がそれほど高くなくて済んでいるというようなこともありますので、膨大な原子力発電の施設についての部分に限って定率法の導入をするということにすることはできないのかどうか、そういう点はお考えになったかどうか、それを伺いたいと思います。
#19
○参考人(平岩外四君) 確かに原子力発電所の多いところの値上げ率が低くなっているという事実もございますけれども、私どもは原子力だけということでなくて、申請いたしましたような程度の定率はぜひお願いしたいと、こう考えておる次第でございます。
#20
○下条進一郎君 この問題も御希望はよくわかりますけれども、何と申しましても、大幅な電気料金の値上げをどこで食いとめて幅を圧縮するかという点を考えた場合には、この問題は、見解の相違ということになるかもしれませんけれども、やはり検討する余地のある問題ではないかと、こう思うわけでございます。
 そこで、この値上げの問題に関連いたしまして、ただいままで企業家の努力あるいはまた株主の関係の努力、そういう問題について触れてまいりましたけれども、こういう問題については、中に働く勤労者の問題というものも大変に重要な問題だと思います。今度の値上げが皆様の方で出された金額どおりにはとうてい通産省も査定することはないと思いますけれども、圧縮の結果、一体勤労者の中の、今度春闘がございますけれども、そういう場合のいわゆる待遇改善という問題について、どの程度組合の方の協力をとれるか。また、組合の方の勤労意欲を期待しなければこういう難局を乗り切ることはできないわけでございますが、そういうような労使間の問題、それは今回はどの程度にお話し合いを進めていらっしゃるか、その点の現状をお聞かせ願いたいと思います。
#21
○参考人(平岩外四君) 先生がお話しになりましたように、労使間の理解がなければこの困難なエネルギー事情を乗り切ることができないと考えておりまして、その重要性は先生のお説のとおりだと思っております。そのために考えております、私どものお願いをしてある名目の率は七・三%の賃金の率をお願いをしてございます。
#22
○下条進一郎君 これは今度の経済計画の中の数字をおとりになったというふうに解釈いたしますが、前回の北海道電力の通産省の査定はたしか五%台だったということに記憶しておりますので、そういう点から、今度一般の春闘の見通しが八だとかいろいろな数字が出ておりますので、そこらの問題での調整等につきましては、今後、せっかくこの料金の問題で苦労して解決ができた後においてまたトラブルがないように、双方大いに協力的な立場で考えを進めていっていただきたい、このようにお願いする次第でございます。
 そこで、料金の値上げ問題の今度は波及効果といたしまして、消費者に対する問題がございます。この問題は、皆様の方で料金をいわゆる電力料金と電灯料金に分けて計算をしていらっしゃいます。中身につきましてもすでに資料が出ておりますが、この問題について私たちが考えなければならないのは、消費者といういわゆる国民生活の中での特に最低の電灯を使用する人たち、こういう方々に対してその波及する度合いをできるだけ最小限にとどめていただきたい、こういう問題でございます。この問題につきましては、四十九年の改定のときにそちらさんで採用されたところの三段階方式というのがあるわけでございます。月間の百二十キロワットアワー、ここの水準でブラッケットを一つつくられて、それからまた二百まで、それから二百以上と、三つになっておりますが、一番小口の使用者のところ、これが大体全体の利用者の三三%というふうに聞いておりますけれども、そこらに対する影響度は今度どのようにとどめられるような計算をしていらっしゃるか。そして、さらに問題はもう一つ、こういう貴重な電力を使うわけでありますから、大口のそういう消費を抑制する、むだを抑制する、いわゆる省エネの見地から、高額、大量に使う方についてはどの程度のアップの計算をされているか。省エネの見地から、そういう導入と、いわゆる国民生活の小口のところをどのように大事に考えられるか、その一点を電灯料について御説明いただきたい。
 それからもう一点は、電力料金の方でございま。電力料金の方の問題につきましては、これは御承知のように、大口の電力料金の使用者と、また電力を多消費する産業というものと両方あると思います。そういう方の立場から言うならば、これらはやはり生産したものが、すなわち次の物価にまたはね返ってくる。一たん電力で上げて、その上がった電力を使ってまたつくるものがまた高くなる、こういう悪循環がどんどん出てくるわけでありますから、それらの問題についてもこれは非常に影響が大きい。これらの問題についていろいろな特約条項のような制度がございますが、どういう対策を考えていらっしゃるか。電灯と電力に分けてその問題を御説明いただきたいと思います。
#23
○参考人(平岩外四君) 省エネルギーの見地から、電灯、電力、大口、そういうところにどういう配慮をしているかという点、それから電灯の最低の需要家に対してどういう配慮をしているかという点でございますけれども、省エネルギーの見地から、電灯につきましては三段階料金を前回のとき以来ずっととっておりますけれども、この格差を広げることにより省エネルギーの効果を上げたいと考えておりますし、電力につきましても特別料金制度を設けまして、省エネの効果を上げたいと考えております。そして、大口につきましては需給調整契約、こういうものを設けまして、それによって多消費産業の需要を電力のピークその他とあわせながら、できるだけの緩和をしていくということをとっていきたいと思います。
 それと、省エネルギーでもう一つ考えておりますのは、夏ピークを下げるために季節別料金制度を今回新しく設けました。これは夏のピークの、非常に出る時期に料金を若干高くいたしまして、その他の時期にその分だけ下げる、こういう方法によって夏のピークを抑える、こういうような配慮をいたしております。そうして電灯需要の一番ミニマムの段階のところのアップ率を今回なるべく下げるように、ほかの上げる率よりも下げるようにという配慮をいたしております。
 以上でございます。
#24
○下条進一郎君 それでは、ガスの方についてその料金関係の問題もちょっとお尋ねしたいのですが、LNGの値段、これが最近は油に連動してきたと、こういうように言われておりますけれども、せっかくこういうきれいなガスを導入されるようになって、それが今後どういうふうに考えられるか。まあ、ロングの取引はかなり進んでいらっしゃる。長い需給計画は立っておる。しかしながら、値段の問題が非常に心配じゃないかということが言われておりますし、またこれを今回の改正において料金体系の中に、特に小口の需要者に対してどのようにきめ細かい配慮をされたかどうか、その点を御説明いただきたいと思います。
   〔委員長退席、理事高杉廸忠君着席〕
#25
○参考人(安西浩君) お答えいたします。
 LNGにつきましては、先生も御案内のように、これは天然ガスをマイナス百六十二度で液化したものでございます。いま世界じゅうで、都市ガスはアメリカ、ソビエト、英国、フランス、どこでも天然ガスでございますが、日本は御案内のように島国でございますので、天然ガスのまま輸入することができないものですから、これを液化しましてリクイファイド・ナチュラル・ガス――LNGにしておるわけでございまして、このLNGにいたしますと体積が六百分の一になるわけでございます。ところが、その点はよくわかっているが、今度値段が上がったんだから魅力がなくなったんじゃないかというようなお尋ねのようでございますが、昭和四十四年に、私は当時東京ガスの社長をいたしておりまして、私自身が折衝に当たったのでございますが、アラスカから初めて日本でLNGを導入いたしました。九十六万トンでございます。四十八年にはブルネイからさらに大量のLNGを導入したのですが、LNGは少量では経済性がないものですから、東京電力の御協力のもとにやったのでございまして、当時は買い手市場でございましたので、アラスカの場合は十五年、ブルネイの場合は二十年という長期契約をして、しかもいかなる経済変動があろうとも、値段は固定するという私の強い要求に対して先方は応じたのでございます。
 ところが、御案内のようにOPECという組織ができまして、いま申し上げました私が契約した当時は原油と比べると三〇%高かったのでございます。なぜ高い物をやったかといいますと、原油の中にはサルファがございます。このサルファはガスの製造過程におきまして亜硫酸ガス、SO2になりまして、SO2は大気汚染を起こしますので、大気汚染防止の見地から三〇%高いLNGを採用したわけでございます。ところが、その後OPECがああいうような原油に対する値上げをどんどん行うようになりまして、御案内のように昨年は六月ジュネーブにおいて、また十二月にはカラカスにおいてあのような……
#26
○下条進一郎君 恐縮でございますけれども、私の持ち時間があと数分しかございませんので、あと質問が二つ残っておりますので、簡単馬ひとつ……。
#27
○参考人(安西浩君) 簡単ですか、簡単に言えば、LNGは私は最高のエネルギーである、将来もこれをどんどん値段が上がりましても、初めから値段は高かったんですから、いま四月からは原油と同じになると言ったって、まだまだ魅力は尽きるものではありません。政府におきましても六十年には二千九百万トン入れなさい、六十五年には四千五百万トン入れなさい、七十年には五千万トンLNGを導入しなさい、そうして石油の代替エネルギーとしてやりなさいということで、政府も認めております。私どももやっておるので、今日は電力業界も大いにLNGを使い出した、こういう状況でございます。
 これ話すときりがありませんから、じゃこのくらいにしてやめます。
#28
○下条進一郎君 非常に時間が短いのでまだまだ伺いたい問題があるわけでございますが、あとほかの問題二つございますので、安西参考人の方は大変に失礼でございますが、そこで切らしていただきます。
 次は、この代替エネルギーの中で電力会社の方でいろいろ対策を考えていらっしゃると思うんでありますが、現在、一番手っ取り早いのは原子力の利用ということで先ほどお話いたしましたように、料金値上げの場合にも原子力の利用価値の高いところが料金の値上げの率が大体平均して低いというようなことでございますが、私の方で調べたところでは原子力の稼働率、発電所の稼働率がどうも余りよくない、安全基準が厳しいということであればこれはしようがないんでありますが、その安全基準自体がアメリカと比べてどうなのか、そうして、さらにまた安全基準を超えて休んでいる分はどうなのか、もしそれらがもっと稼働率が高ければもっともっとコストが安くなるんじゃないか、その点はいかがでございますか。
#29
○参考人(平岩外四君) お説のとおり稼働率が高くなれば、当然にこれは最も端的に石油に代替し得る一番いいものだと私考えております。
 したがって、稼働率をどういうふうによくしていくかということがこれからの大きな課題であって、御承知のとおり、原子力というのは一つのまだ安全性の追求と同時に信頼度の向上、それと稼働率の向上、これをいま懸命にやっているわけでございまして、材質の改良とかそういうものをいまやっている最中でございまして、この数年のうちに、これは完全に成果を得るだろうとわれわれ期待をいたしております。
#30
○下条進一郎君 だんだんと残り迫ってまいりましたので、集約的にお願いしたいと思いますが、今度の電力料金等の値上げについて、問題は、上げざるを得ないということは国民もあるいは多くの関係者も大体理解していらっしゃるんじゃないかと思いますが、上げ幅の問題、上げる内容の問題、時期の問題、期間の問題と、こういうことになるわけでございますが、その中でわれわれ一番心配いたしますのは、上げることに伴っての便乗値上げ、これはもう極力抑制していただきたい。皆様の方から申請していらっしゃる値上げの原因の八三%が原油の値上げであるということでありますが、現在スポット物もちょっと落ちついてまいりましたし、先行きわかりませんけれども、油の値段については皆様の努力は十分に――というわけにはいかないと思います。それは油を買う方が別な会社でございますけれども、皆様関係者協力していただいてむちゃな値上がりにならぬように、これは日本だけではできないかもしれませんけれども、努力していただきたいということと同時に、残りの約二割の分の問題について、すでに私がいままで触れたわけでございますから、そういった点の努力をさらに進めていただきたい。
 そこで経企庁の方にお願いしたいんでありますが、そういうような値上がりの中の、電力自体の便乗値上げについては私はまだまだ努力していただきたいところがあるということを、先ほど問題的に指摘したわけでありまして、これは通産省の査定においてやっていきたいと思いますが、この電力及び電灯等の値上がり、ガスの値上がりというものが、いわゆる基礎産業に響いてくる、すでにこれをもう見込んで鉄鋼の値上げだとかあるいはまた私鉄運賃の値上げだとか、そういうものがみんなくつわを並べて待っているということです。これがことしの物価の値上がりにえらいまた拍車をかけることになりますと、政府の見通しなどというのはどうなっちゃうかわからない、えらい問題だと、こういうことを心配するわけでありますから、経企庁としてはこれに対してどう対処されるか、その腹構えを伺いたいと思います。
#31
○政府委員(藤井直樹君) 御指摘のように、電力の値上げの国民生活、産業に与える影響は非常に大きいわけでございます。そういうことでございますので、ここ当面のこういう石油値上げの影響等によります電力、ガス料金の値上げでございますが、私どもとしては原価主義の原則に立ちながらも、極力低い線にこの料金水準が決まるようなことを希望しているわけでございます。これは現実には、通産省からの協議を待って私どもとしてはいろいろ御相談していきたいと思いますが、その過程で物価政策会議の開催等によりまして、各層の意見をお伺いしながら対応していきたいと思っております。
 そこで、電力料金の値上げ等による波及の問題、これも含めまして、すでに十一月の末に閣僚会議におきまして物価対策を決めておりますが、その主眼はやはり、生活必需物資や国民経済上重要な基礎物資についての需給や価格の動向を監視して、そして問題が起これば、それに対して供給の増加等の措置を講じていくという、そういう姿勢をとっているわけでございますが、今後一層こういう事態に対処いたしまして、従来の対策を強めていかなければならないと思っております。たまたま日本銀行で公定歩合の引き上げをされたわけですが、こういうようなことがまた金融引き締め的な効果がありまして、そして仮需の発生等に対してこれを抑えるという、そういうことが期待されるわけでございますので、そういうマクロ的な面とあわせて個別的な対策の面でも十分その点に配慮して進めていきたいと思っております。
#32
○下条進一郎君 いまのお話きわめて大事なことだと思います。ことしはこういうことでいろいろな物価問題が重要な問題として経済政策が政府の思うとおりいくかどうかと一つのかぎになると思いますが、その意味において、いまおっしゃったことを口頭念仏に終わらないように、ひとつ強力な行政指導で物価の便乗値上げというものが起こらないように極力やっていただきたいということを要望いたしまして、私の質問を終わります。
#33
○目黒今朝次郎君 社会党はきのう、今回の電力料金の問題について社会党の試算を発表したわけでありますが、ぜひ、この機会に二つ、三つ聞いておきたいと思います。
 今回の大幅値上げ、二倍強あるいは三倍弱といういろいろな表現を使っておりますが、しかし国民の側から見れば、いま下条委員も言ったとおり、大変な国民的な課題になっておるわけであります。
 そこで、通産省と業界の方にお伺いいたしますが、まず電気及びガスおのおの会長さんがいらっしゃっておるわけでありますが、私たちに中身の説明をする際に、前段で必ず、通産省や政府の御指導を受けてと、そういうような言葉が出てくるわけでありますが、非常に私たちはこの言葉が気になるわけであります。具体的にこの申請の作業をする際に、通産省の御指導云々という言葉が出てくること自体おかしなものでありますが、実際どの程度、申請の作業をする段階で通産省とかかわり合いを持っておるのか、電力、ガス両方の代表からその実態について御説明願いたい、このように考えます。
#34
○政府委員(安田佳三君) 通産省といたしましては、かつて円高差益が発生いたしました折に電力業界、ガス業界の大手といたしましては、電力料金、ガス料金をできるだけ据え置く、五十四年度いっぱいぐらいまでは据え置きたいということを言っておりました。したがいまして、私どもといたしましては、これが国民生活にきわめてかかわり合いの強いものであるだけに、できるだけ据え置くようにと、特に本年度末までは据え置くようにという指導は従来やってきたわけでございます。そのほか、申請をするというような話を耳にいたしました折は、これが国民生活に対して大きな影響を与えることにかんがみまして、できるだけ申請幅を圧縮するようにという話はしたことはございます。特に、申請をこのようにしろという指導はいたしておりません。
#35
○参考人(平岩外四君) 通産と事前にいろいろ打ち合わしたんじゃないかというお話でございますが、申請につきましては全く自主判断で行っております。
#36
○参考人(安西浩君) 私どもガス事業におきましては、ガス事業法によって運営しておりますので、平素は常に通産省の公益事業部の指導を受けておりますが、料金申請に当たりましては全く自主的な判断のもとにやっておりまして、何ら指導を受けておりません。
#37
○目黒今朝次郎君 そうしますと、この業界の方々が、申請の内容について通産省の御指導を受けていますがと言うことは、通産省に対する儀礼的なまくら言葉であって、中身においては自主的判断だと、そう言われますし、通産省の方もいろんな動向については指導はしておるけれども、値上げ幅そのものについては圧力をかけていないと、こういうことがでありますが、その辺の食い違いはどうなんだろうか。儀礼的な言葉として使っているのか、本当に自主的な問題なのか、本当に介入をしていないのか、この点を再度イエス、ノーで結構でありますから、今後の前提条件になるものですから、見解を聞かしてもらいたいと、こう思うんです。
#38
○政府委員(安田佳三君) 先ほど申しましたように、できるだけ値上げ幅を圧縮するようにという指導はいたしておりますが、個別の内容につきましては指導をいたしておりません。
#39
○参考人(平岩外四君) 申請につきましては、先ほども申しましたとおりでございます。電気事業法に基づきまして、通産省に法に基づく提出書類、これは事前に常にございまして、たとえば需要想定とか燃料計画とか、そういうようなものにつきましての計画は電気事業法に基づく提出義務があるわけでございます。
#40
○参考人(安西浩君) 先ほども申し上げましたように、料金改定申請については儀礼的にも実質的にも指導を受けておりません。
#41
○目黒今朝次郎君 そういうことを前提としながら、なお具体的な問題等については、同僚である高杉理事の方からも追及なり質問をしたいと思いますが、今回の各社の料金値上げ申請の中身について、過去数年来各社が発行しておる有価証券報告書を比較して分析してみますと、原価構成にどうも過大な水増しがあるというふうな私たちは疑いを持つものであります。しかし、各社の本当の事実関係は残念ながらその中身をつかめません。したがって、有価証券報告書の各社の数値をとりあえず認めた上で、私たちの事務所のスタッフであるとか、党あるいは総評あるいは婦人会議などでいろいろ調べており、あるいはマスコミにも載っておりますが、通産省はこれらの動向についてどういうふうに受けとめているのか。いや、そんなことはないという受けとめ方をしているのか、あやしいなと受けとめておるのか、もっと分析が必要だなと、こういうふうに受けとめておるのか、こういう問題について通産省は現在どう受けとめておるのか、その見解を聞かしてもらいたい、こう思うんです。
#42
○政府委員(安田佳三君) 私どもといたしましては、申請各社といたしまして水増しをして原価算定をしたというふうには考えておりません。ただ、問題といたしましては、各社は各社として自分の事業運営の観点から、どうしても安全性を見がちだというような事情はあろうかとも思います。私どもといたしましては、私どもなりの考え方によってそれぞれの原価項目がいかにあるべきかということを考えますので、その間におきまして、会社側におきます考え方と私どもで考えております考え方との間には相違が出てくるわけでございます。その相違につきましては、私どもは電気事業の健全な発達と同時に国民生活の安定という点に十分配慮をいたしまして、内容を精査いたしました上、厳正に査定をいたしたいというふうに考えております。
#43
○目黒今朝次郎君 これは資源エネルギー庁にお伺いしますが、一月十八日の日経新聞によりますと、森山長官は電力については「引き上げ申請があれば政策的配慮は加えない」と発言して、申請そのものを認めるような発言をにおわしております。
 また、ガス三社については一月二十五日の記者会見で、厳正に審査した上で認可値上げ幅を出す云々と、こう言っておるわけでありますが、この発言には間違いありませんか。
#44
○政府委員(安田佳三君) 私はその場に居合わせませんでしたので、正確な発言内容については存じませんが、政策的配慮を加えない、あるいは厳正に査定するということにつきましては、電気事業法十九条に「供給規程」についての規定がございます。その規程の第二項に認可の申請のいろいろ規定がございますが、その「各号に適合していると認めるときは、同項の認可をしなければならない。」とありますので、政策的判断とかいうことよりも、この法律の規定に基づいて処置いたしたいというふうに考えております。
#45
○目黒今朝次郎君 それでは、先ほど下条委員の方からも最後の締めがあったんでありますが、たとえば、電力消費年間八十億という業界最大のスーパーであるダイエー、ここの中内社長さんはこういうことを言っているんです。収支バランスが悪化したからといってユーザーの理解も求めずに、これほどの大幅値上げを申請する電力会社は安易過ぎると、こうずばり物を言っておるわけであります。また、二、三日前に発行された経済新聞を見ても、こういう同じ意味の趣旨がいろいろ言われております。そうしますと、いま通産省が答弁したこと、政策的な云々を加えない、こういうことは裏から見れば、こういう問題に対する国民の声であるとか、消費者の意見であるとか、あるいは国会の議論のいろいろな意見が出てくるわけでありますが、そういうものを勘案して決定するということは政策的な判断を加えると、こういうふうに私はなると思うんでありますが、こういう消費者の意見や国会の議論、問題提起、そういうものについてはまあ耳を傾けないということに受け取って、いま通産省が言った原価計算主義で問題をすべてを割り切ると、そういうことなのかどうか、改めてこれらの問題について、どういう姿勢でこの問題に取り組んでいこうとしているのか、政治姿勢の問題も含めて御見解を聞かしてもらいたいと、こう思うんです。
#46
○政府委員(安田佳三君) 政策的判断と申しましてもいろいろと内容違いますので、あるいは私の申し上げました政策的判断という言葉の政策的という言葉が若干ニュアンスが違うかもわかりません。
 ただいま目黒先生御指摘の点につきましては、もちろん先生のおっしゃったような意味での政策的判断というものは入り得ると思います。と申しますのは、原価主義の枠内でありましても、その原価をどのように見るかということにはいろいろな幅があるわけでございます。その幅の中で、たとえば定率法の問題をとってみましても、定額法をとるのも一つの原価の方法でございますし、定率をとるのも一つの原価主義の範囲内に入るわけでございます。どちらをとるかという点は、これはそこに一つのある意味での政策的判断は当然入ってこようかというふうに思うわけでございます。そのほか、各公聴会でも各方面の意見を聞いております。また、国会の場におきましても諸先生方からいろいろな御意見を伺っておるわけでございます。それらの御意見というものは、当然私どもが個別の問題について判断を下す際に十分念頭に置いて処理すべきものであるというふうに考えております。
#47
○目黒今朝次郎君 そうすると、先ほど経済企画庁の物価局長が言ったことなど等含めて前向きに検討していくんだと、こういう受けとめ方をしたいと思いますが、ただ私は、もう一つ疑問に思うのは、私も物価対策委員長を引き受けて、皆さん方の事情をできるだけ理解し、勉強して実態を知ろうと、そういうことの前向きから、一月十日の段階で、私の秘書を通じて通産省に対して三点にわたる資料要求をお願いしたわけでありますが、いまだに一言もあいさつもなければ、返事もなければ電話の提示もない、こういう現状であります。私は、このことから見ると、一体通産省という役所は、国民的な課題の問題で大変な関心を持っておるこの問題について、国会側としてあるいは議員として、いろんな調査、研究をして実態をより知りたい、より意見を述べたいと、そういう前向きの姿勢をとっておるにかかわらず、通産省が一切ノーコメントだという関係は、どうも先ほどからずうっと言われておる電力関係、ガス関係と通産省に癒着があるんではなかろうか、あるいは問題の資料を提示することについて非常に消極的ではなかろうかと、こんな気がしてなりません。
 一体、通産省というのは今回の電力、ガスの値上げ申請についてどういう姿勢で国会側に理解を求め、協力をしてもらおうとしているのか、あるいは問答無用ということで、官僚的な体質でいわゆる通産省に与えられた権能だと言って、これを国民がどっち向こうと、国会がどっち向こうと押しつけていこうという考えを持っているのか、この点はやっぱり大事な点でありますから、私はいままで黙ってまいりましたが、一月十日以来今日まで見ておりますと、全然その協力姿勢がない。この点については、これは大臣にかわってひとつ見解を表明してもらいたいと、こう思うんです。
#48
○政府委員(安田佳三君) 通産省といたしましては、あくまでも厳正な立場でこの供給規程改定の査定に当たりたいというように考えております。
 ただいま先生が御指摘になりました、一月十日付の資料要求につきましては、三点資料の御要求がありまして、そのうち二点につきましてはお届けいたしたというふうに聞いておりますが、一点につきましては、先生に十分内容をお話ししないままそのままになっていたということでございますが、この点につきましては、事務手続上大変遺漏がございましたので、この席で深くおわびさせていただきます。
#49
○目黒今朝次郎君 これは資料要求の原本ありますがね、こういうもの――一、有価証券報告書の総覧。二、各社の原油購入高、その内容、キロリッター当たりの単価、購入先、四十八年から五十三年、五十四年。三、九電力における四十八年、五十三年、五十四年の総発電量の中で火力発電云々と、こういうことに。そう私は通産省の機密に属するものでもなければ、会社の機密ということまでのものではないと私は判断して軽くやったんですが、こういう問題についてサボっているというのは、国会議員をなめているということだと思うんですよ。今後は国会議員側から国政調査権を発動して、今回の申請及び公共料金等について申請があった場合は、やはり原則としては提示をする、決められた日時まで。どうしてもできないものについては、関係者が直接議員のところに来て、しかじかの理由だということを事前にやっぱり丁寧に説明し、了解を求めるなら了解を求める、議論のあるところは公開の場で議論をする、そういうやはり通産省が国会側に対する、商工委員会だけちゃっちゃやって、ほかの委員会には勝手にせいと、われわれはそんなに甘いもんじゃありませんよ。そういうものについて、本件の電気、ガスの問題について、通産省側が持てる資料のほとんどについて国会側に協力すると、そういう姿勢があるかどうか、これはやっぱり政治姿勢の問題でありますから、大臣にかわって見解を聞かしてもらいたい、こう思うのです。
#50
○政府委員(安田佳三君) 先生の御要求になりましたこの二つの資料につきましては、早速提出すべきでありましたところ、遅くなりまして大変申しわけございませんでした。また、一点の有価証券報告書につきましては、余部がないために提出できなかったわけでございますが、先生の御了解を得るのが不十分でございました。御了解を得ないようなまま打ち過ぎましたので、その点については大変申しわけないと思っております。
 委員会の御要求のある資料につきましては、提出できない特別の理由のあるものを除きましては、速やかに提出するよう努力いたします。
#51
○目黒今朝次郎君 これは、いまのことについて、うちの秘書を通じて二点回答して、一点が回答できないということでありましたが、いま調べさせました。だれも受け取ってないそうです。したがって、だれがだれに、いつ届けたのか、この一月十日の資料要求について。私の秘書は二名おります、政策秘書。だれも受け取ってないと言う。そんなあんたごまかしはやめなさい。だれも受け取ってない。受け取ったら……いまからでもいいから、いつだれがだれに渡したということを速やかに調べてください。そういう公開の席で大事な資料問題をうそをこくなんていうのはもってのほかなんで、私の方の手落ちなのか、おたくの手落ちなのか、事実関係を調べてもらいたい。これは後で結構です。
 それでひとつ、そういうことであるならば、今回の電力料金の検討に当たって、先ほど私たちは有価証券報告その他の資料しかないと、ただ幸いなことに北海道電力についてはもう許可したんですね、北海道電力。それで委員会の審議をさらに有効にするために、私は水増しのにおいがあるんだぞと、こう言ったけれども、それはないと、こう言っていますから、その水増しの部分があるのかないのかを点検するために、北海道電力の申請と査定、査定の基準、先ほどの定率法、定額法の問題も含めていろいろ出ておるんでありますが、この北海道電力の、通産省が許可した資料を私はこの委員会に提示をしてもらいたい。申請書と許可書、許可の基準があるわけでありますから、それをこの委員会に参考資料として出してもらいたい、こう思うのですが、いかがでしょうか。
#52
○政府委員(安田佳三君) 申請書というものも大部でございますし、またそれよりも申請書の中には、特に取引上に若干問題のあるものもございます。したがいまして、申請書自体ということではございませんが、その申請及び査定の内容のわかる要約したものを委員会に提出させていただきたいと存じます。
#53
○目黒今朝次郎君 それはいつまでに出ますか。
#54
○政府委員(安田佳三君) 簡単に要約したものがございますが、これでございましたら明日でも提出可能だというふうに存じます。
#55
○目黒今朝次郎君 これはね、どういう範囲のものになるのかわかりませんが、われわれがいろんな原価計算をやる際に、たとえばこれは、この前の朝日新聞にいろんな項目別に分けて、申請と通産省の考えと、それは北海道の電力の査定の内容などについては数字は出ているんです。これは私、朝日新聞の方に敬意を表したいんですが。ただ数字は出ておりますが、この数字を算出した根拠がないとどうにもならぬ。ですから、北海道電力の許可認可の中身について、いろんな数字の根拠を含めて提示願えますか。根拠がなければそれは何にもならないんです。数字はわかってますから、おたくで新聞に発表してますから。根拠を含めて出すということはいかがですか。
#56
○政府委員(安田佳三君) 細部の数字を除きまして、結果の数字とその査定の内容についての方針という形で提出さしていただきたいというふうに存じます。
#57
○目黒今朝次郎君 そうすると、たとえば朝日新聞の「民間算定と大きな差」という、こういう見出しで、一番すみのところに、結局、全体での値上げ幅はどうか、原油価格をCIFで一バレル三十三ドル程度と仮定、あとの項目を北海道電力並みにカットしたとすると、東電の場合には六五・三三が四七%になると、こういうような記事があるんですがね。この記事と、自民党さんの電力料が五〇%以下と、参議院選挙対策で苦慮しているという記事があるんですが、偶然にこの新聞の記事とこの自民党さんの記事が一致してるんですよ、これ。こういう根拠を含めて御提示願えますな。
#58
○政府委員(安田佳三君) そういう根拠というものはなかなかむずかしゅうございまして、そういう記事につきまして、私ども全くその記事とは関係がございません。その記事は恐らくは北海道電力で、たとえば定率法償却を導入しなかったということから、定率法というものは除いていくとかいうような、そういうやり方でやったんではないだろうかというふうに存じます。
 で、私御提出申し上げる予定のものといたしましては、原価計算期間あるいは人件費についてどうした、どういう方針でやったという方針につきまして書きましたものを提出さしていただきたいというふうに考えているわけでございます。
#59
○目黒今朝次郎君 私としては、その方針という言葉には余りこだわりませんが、算出をした根拠を含めて、たとえば燃料費あるいは減価償却、事業報酬、それから修繕費、先ほど言った株式配当あるいは稼働率、こういう問題について北海道電力を査定する際に、査定の根拠を中心にひとつ、資料の提出を願いたいと。それで、その資料の提出をいただいて、さらに中身を検討して、不足の部分についてはまた改めて議論すると、そういうことを前提にして、では早急に資料の提出をお願いしたい、こう思うんですが、いいですか。
#60
○政府委員(安田佳三君) 先ほど申し上げました、非常に簡単に方針を記載いたしました資料につきましては、早急に提出させていただきます。
#61
○目黒今朝次郎君 これは経済企画庁にも影響するだろうし、あるいは会社側にも影響するでしょうが、こういういろんな点が新聞に出たり、試算されたりしておりますから、国民的な合意を得るためには、やっぱり可能な限りデータを出して、ガラス張りの中でお互いに理解し合うと、そういうことをするために私はしつこく聞いておるのであります。社会党だけの試算ではなくて、各党は各党――公明は公明、共産は共産、あるいは民社は民社、いろんな各党の試算があるでありましょうから、そういうものを持ち寄って、やっぱり具体的に詰めていくというのが私は国会の任務だと、こう思っておりますから、そういう前向きな作業に十分にたえられる資料として、ひとつ御協力方、重ねて要請いたします。
 それからじゃ、角度を変えて電力関係でお伺いします。
 東電の調べによるとわが国の産業用電力料金は、五十三年度実績で一キロワット時十二円六十八銭、英国は十一円八十七銭、フランスは十円三十七銭、西独は十四円四銭、米国は地域差があるけれども八円五十九銭から十九円八十三銭、このようにこれは計算されて発表されておるんでありますが、一般民間の電灯料金の国際比較ということについては、電力の会長さん持っていらっしゃるんでしょうか。
#62
○参考人(平岩外四君) 大体標準家庭の資料はあると思います。私の感じでは大体現在、中の下ぐらいの水準にあると聞いております。
#63
○目黒今朝次郎君 では、この電力の関係は各国別に発表しているんですからね、一般電灯料についても各国別に中の下ぐらいという抽象的なものでなくて、具体的な数字をぜひ、後で結構ですから御提示願いたいとお願いしますがいかがですか。
#64
○参考人(平岩外四君) 調べまして、あったものを提出したいと思います。
#65
○目黒今朝次郎君 じゃ、お願いします。
 もう一つ、小さいことでありますけれども、今回は季節別料金制度というものを採用していらっしゃると。これは七月の一日から九月三十日までと、こういうことになっておるんですが、これはおのおのしきたりがあるでしょうけれども、この季節別料金制の期間をもっと短縮をして一般大衆にサービスする。たとえば夏季と言えば七月の十五日から九月の初めあたりというぐらいにするという、そういうきめ細かい洗い直しと。先ほど下条委員の説明には、もう裸になってやったんだからなかなか大変だと、これ以上ないという話があったわけでありますが、こういう季節別料金制の再吟味ということについても、細かいことであるけれども御検討願えないだろうかと、こう思うんですが、いかがですか。
#66
○参考人(平岩外四君) これは電気事業審議会の制度部会で決められたものでございまして、私ども一応この制度でいっていいと考えております。
#67
○目黒今朝次郎君 まあ、どこどこ審議会というのはわかるんですが、夏と言えば七月から九月いっぱいというのはわからないわけではありませんが、クーラーの使い過ぎを制限するとかということ、あるいは電力の節約運動などを国民運動でやっているというそういう客観情勢から考えると、こういうところでも、少しでも下げてサービスをするという努力はとれないものですかという、電力会社側の国民に対する私はサービスの姿勢をもっととってもいいじゃないですかという提起なんですよ。それを何々審議会の答申でありますからできませんと言われると、これは何をか言わんやで、もう少し親切味があってもいいんじゃないかなと、こう思うんですが。
#68
○参考人(平岩外四君) これは夏が高くなっているということではなくて、やはり省エネの効果をねらっている目的でございます。
#69
○目黒今朝次郎君 私もそれはわかっておって質問をしているんですから、まあいいです。そういう趣旨がわかりました。
 次に、FOB価格から消費価格に至るまでキロリットル当たり六万七千円と発言されておりますが、一体この六万七千円という根拠について教えてもらいたいと思うんであります。私たちは二月の初旬、資源エネルギー庁による調べでは平均三十ドル二十セントから三十セント、これはバレル当たりのようですが、あなた方が信頼していらっしゃる通産省の矢野事務次官の見通しでは、八〇年は値上がりなし、円は一ドル二百二十円と予測をしておるようでありますが、その見通しの当否は別として、私たちは、推定平均単価バレル当たり三十二ドル、円レートはドル二百四十円、こういうことで試算をしてみました。あなた方の有価証券報告書をもとに、数年来のCIF価格と電力会社の消費単価の比率は一対一・〇七から一対一・一〇であって、そこから税金――関税であるとか石油税を差し引くと、その他国内経費は三千円程度で私たちは間に合うと。しかし国内経費が一万三千円とおたくの方では申請しておるわけでありますが、一万円も水増し価格になっておるのではありませんか。私は有価証券報告書からしか算定できませんから、一万円の価格の水増しと、そう受け取らざるを得ないわけでありますが、この点について御説明を願いたいと、こう思うんです。
#70
○参考人(平岩外四君) FOB価格から実際の消費価格の間の価格というものは五十三年度に比べまして全体として大体三倍弱に上昇しておりますので、特に水増しということは毛頭考えておりません。
#71
○目黒今朝次郎君 この申請の消費価格の平均は東京の場合六万七千七百三十五円、それでキロ当たりを出しますと五万二千三百七十七円、差し引き一万五千三百五十八円になるわけでありますが、この一万五千三百五十八円の中身を、いわゆるフレートあるいは石油関税あるいは石油税、こういうものを私たちはおたくの有価証券報告書で計算してみますと、大体われわれの見解では、フレートがキロ当たり千五十七円、石油関税がキロ当たり六百四十円、石油税が千八百七十円、こういうふうにして差し引いてまいりますと、一万三千八十六円がその他の国内経費として出てくるわけでありますが、このところがどうしても数字が合わないのであります。われわれの数字が間違っているのか、おたくの数字が正しいのか、これをひとつ私たちも具体的に、おたくは水増しと言われるのはいやでしょうから、いやいや、しかじかの経費でこうなんだという具体的な数字、説明、根拠などについてこの委員会に御提示願えませんか。御提示願って納得できれば、水増しということについて私たちは撤回するにやぶさかでない、しかし数字が出ないとなれば、どうしてもそこに疑念を持たざるを得ない、こう考えますので、いま言った三倍ということも含めて具体的な数字を委員会に提示願いたいと、こう思うんでありますが、いかがでしょうか。
#72
○参考人(平岩外四君) 国内での関税とか石油税に加えまして、特に備蓄、防災の経費あるいは国内運送費、あるいは石油取扱業者、こういうものの手数料その他が三倍に上がっている、こういう実態でございますので、御了承いただきたいと思います。
#73
○目黒今朝次郎君 いや、だから私はそういうことを疑っているわけでなくて、それはそれとして、ではそういうことを裏づけする具体的な資料を委員会に御提示願って、われわれのこの計算と、おたくでもらった資料と、それから通産省が北電の関係で査定した根拠の数字、それは各党にもあるでしょうから、そういうものを含めてやっぱり私は勉強し、理解をし、そしてカットするところはカットする、了解するところは了解すると、こういう姿勢をとりたいと思いますから、その具体的な根拠について数字的に御提示願えませんかと、こういうわけです。
#74
○参考人(平岩外四君) 私どもが直接購入いたしますのは国内の石油会社からでございまして、その取引価格を決めるに際しましては、各項目について積み上げて交渉いたしておりますが、その内訳を明らかにいたしますことは取引の慣行から差し控えさしていただきたいと存じます。
#75
○目黒今朝次郎君 取引の関係と言ったって、これだけ国民的な課題になっているものは、やっぱりかかるならかかりますということをはっきり国民の前に示して理解を求めなければ困るじゃないですか。私たちは時間つぶしでやっているわけじゃありませんからね。やはり国民の代表としてやっている以上は、国会の場を通じて議論しなければ、なかなかおたくたちは回答しないでしょう。主婦の団体が行ったりほかの団体がやっていってもなかなかしない。ですから、私たちはやはり国会という場においてその中身をきちっと理解して、理解できるところは国民に合意を求める、理解できないところはやっぱり議論を通じて詰めていくと、そういう作業がなければ、六十何%という大変な値上がりを簡単にどうですかというわけにはならぬと思うのでありますが、これはやっぱり、ほかの方々はどうか知りませんが、私は、社会党としては、ぜひこの問題については具体的な数字と根拠について御提示願いたい、そうでなければ水増しという疑問は晴れないと、こう思うのでありますが、ひとつ改めてどうですか。
#76
○参考人(平岩外四君) これは取引の慣行上差し控えさしていただきたいと思います。
#77
○目黒今朝次郎君 繰り返すだけでありますから、これは後ほど理事会にかけて理事会で相談してもらいたいと、こう思うんですが、委員長の方から諮ってください。
#78
○理事(高杉廸忠君) ちょっと速記とめてください。
   〔速記中止〕
#79
○理事(高杉廸忠君) 速記を起こしてください。
 いまの問題については理事会で御相談をいたします。御協力をひとつお願いを申し上げておきます。
#80
○目黒今朝次郎君 ではお願いします。
 それから、申請の方はこれで裸だと、ぎりぎりだと、こういう申請があって、水増しと言ったらそれは企業の秘密であるから云々と、出てくると。通産省の方でチェックすると申請よりも下がると。先ほどのこの新聞じゃありませんが、六十何%が大体四七%、こういう数字が出てくる。そうすると、片方は裸だと、具体的数字は企業の秘密で出せないと。通産省で洗うと二〇か三〇下がってくると。それでその下がる度合いは、たとえばこの新聞のとおり自民党の云々では五〇%以下だと、大体四〇%から四五、六%いくであろうと。大体時間がたつとその予測記事のところにぴたっと合ってしまう。このからくりといいますかやり方というのは、どうもやっぱり国民は納得できないと思うんですよ。裸だ、最小限度だと言っていながら通産省がカットする。これはどこにこれだけの違いが出てくるんでしょうか。申請するときにどうせ通産省から切られるから少し水増ししておこうという形で申請されて、通産省が切って、国民に切ったからがまんしてくれと、そういう何かこの茶番劇みたいな、電力会社と通産省と自民党さんの方と茶番劇の繰り返しをやっているような節があるんですが、本当に最小限の申請なんでしょうか。これは改めて電力の会長さんに、本当に最小限、本当に裸の申請なのか、通産省にカットされたらどうにも事業がやっていけないと、本当にぎりぎりなのか、やや政治的なものもあるからということであるのか、その点を改めて電力会長さんにお伺いします。
#81
○政府委員(安田佳三君) 先生、申しわけありませんが、私の方の関係の御発言もありましたので、前に一言お断りさせていただきます。
 先ほども申し上げましたが、新聞等で書いております数字につきましては、全く私どもは無関係でございまして、現在私どもが査定作業を進めている段階で、全く数字の具体的な案は持っておりません。
#82
○参考人(平岩外四君) 私どもの申請いたしました数字は、五十四年度もう素っ裸になった上でのぎりぎりの申請でございます。
#83
○目黒今朝次郎君 まあそれは、またこの委員会の審議を通じてさらに明らかになってくるでしょう。
 それで、今日の電力業界の自己資本は一六・五%、十年前は三〇・三%、まあ借金財政だということはそれなりに理解できます。業界九社の長期借入社債は、五十四年三月末で八兆六千億、その年間支払い利息は六千三百五十三億と、こう発表されておるんでありますが、その中で東電の場合は、これは年度が違いますが、五十三年度実績で長期借入れが五兆八千億、利息が六千四百億と、こういう数字が出ているんですが、前段の業界九社の実績に比べますと、東電の占める割合といいますか、莫大な率を占めているんですが、この数字は実際はどうなんでしょうか。この長期借入れと利息の払いということを各社別に最も近い数字で結構ですから、きょうは時間がありませんから、最も近い数字を会社別にわれわれに御提示願えないだろうか。それを検討して、この疑問については検討して次回の委員会でやりたいと、こう思いますから、資料を提示方をお願いしたいと、こう思うんです。
#84
○参考人(平岩外四君) それは後で提出いたしたいと思います。
#85
○目黒今朝次郎君 じゃ、最後にガス関係について、今回の特色は従来の昭和二十六年に導入した米国方式の「最低料金・最低責任使用量付区画別逓減料金体系」、こういうものを改めて基本料金プラス従量料金というふうに二部料金体系になっておるわけでありますが、基本料金が六百九十円、それから使用量一立方当たり七十四円強と、こういう従量法、この二つになっておるわけでありますが、この六百九十円を算出した根拠について、先ほどの電力と同じように後ほどで結構でありますから、資料として算出の基礎を御提示願えないだろうかと、こう思います。
#86
○参考人(安西浩君) ただいまお答えいたします。後で答えろということですが、いま答えてよろしゅうございますか。
#87
○目黒今朝次郎君 はい。
#88
○理事(高杉廸忠君) 簡潔にお願いします。
#89
○参考人(安西浩君) この六百九十円というのは、実は四十七年にガス料金が決まりましたころは、最低料金が五百円でございました。それから四十九年が一五%上がって五百七十五円、それから五十一年――三年半ぐらい前ですが六百九十円と決まったわけでございます。この六百九十円の根拠は何かというお話でございますが、これは実際にかかっておる費用よりも安い値段で決まっておりまして、今回基本料金は実際は千二百四十円かかるわけでございます。それはメーターとか供給管の費用が四百六十円、それから保安サービスの費用が四百六十円、検針、集金、これはガスを使っても使わなくとも検針に参りますから、この費用が三百二十円で、これは千二百四十円でございます。六百九十円の根拠はございません。千二百四十円実際はかかるんでございますが、前が六百九十円であったんだから、今度は六百九十円にしとけということでやったわけでございます。算出の根拠はございません。
 以上でございます。
#90
○目黒今朝次郎君 終わります。
   〔理事高杉廸忠君退席、委員長着席〕
#91
○高杉廸忠君 先ほどは下条委員から、またただいまは本委員会の委員長の目黒委員から質問があり、御指摘もありました。今回の八電力会社の料金改定申請について、せっかくでありますが、経済企画庁政務次官もおいでになりますので、まず私は、昨日私ども日本社会党が発表をいたしました「半分に圧縮可能」というけさの各紙が取り上げている試算について若干申し上げ、それぞれ御所見を賜りたいと思っております。
 私どもは東京電力など電力八会社から平均六四・四二%の値上げ申請が出ている今度の電気料金につきまして、独自の立場から試算を行いました。値上げ率を平均して三三・五六%と、約半分近くに圧縮できると独自の見解を発表したところであります。
 従来、物価問題といいますとややもすれば賛成、反対の対立した原則的な論争に終わってしまうんでありますが、今回、私ども社会党も一歩踏み込んで、物価その他国民生活に関連をします重要な料金でありますから、これら独自の試算を示した画期的な取り組みになってきているわけであります。
 御承知のとおりに、新聞等々でごらんのとおりだろうと思いますが、私どもの試算というのは、この大幅な値上げ申請に対して国民はいま目黒氏からも指摘されたように、疑問と生活の不安というものを抱いているのが偽らない今日の現状だと思います。詳しい原価が公表されないために、どこまでが燃料の値上げに伴うものであるか、それを超える値上げであるのか、国民は正確に知ることができない実情であります。原価の公表を今回の値上げ審議の中で行わなきゃならない、こういうふうに思うのであります。
 私どもは各電力会社の電気供給規程変更認可申請書、いま目黒氏からもお話がありました有価証券報告書などの資料に基づきまして、値上げは少なくともここまでは抑えられる、こういう試算を行ったものが今回発表したものであります。八電力平均の値上げ率が三三・五六%に値上げ幅を三〇・八六%申請より圧縮ができる、こういう根拠を示したわけであります。また、家庭用電灯料金は、東北電力二九・〇九%、東京電力二九・八八%、中部電力二八・八三%、北陸電力は二五%、関西電力二三・七〇%、中国電力三三・一一%、四国電力二五・二〇%、九州電力二一・七四%にすることができる、これによって家庭の負担増を相当抑えることができるものと、こういうふうに思っております。
 なお、この事業報酬率の圧縮に伴いまして、開発銀行などを通ずる政策融資を拡大していく必要がある、こういうふうに付帯的には思っております。
 また、先ほど目黒委員からの御指摘もありましたように、夏のピークによる負荷率の低下、政府の要請等による巨額の設備投資などが原価を引き上げる要因となっているので政策的対応が必要である、こういうふうに考えているところであります。
 計算の方法について申し上げますと、まず燃料費についてであります。原油の平均輸入価格FOBを三十ドル・バレル、フレートと保険料を一・二四ドル、レートを一ドル二百三十七円としたものであります。ただし、ミナス原油、これはFOB価格三十二ドル・バレル、フレートと保険料を〇・七ドル、こういうふうにした点であります。
 二つ目の減価償却については、すべて定額法によるものとした点であります。
 三の事業報酬等については、レートベースから核燃料の三分の二、建設仮勘定の四分の一を除いた報酬率は七・五%としたものであります。
 修繕費につきましては、過去の実績、電気事業固定資産を勘案して算出したものであります。
 人件費、これにつきましては退職給与引当金の十分の一を取り除いたこのものであります。
 購入電力料、控除収入については、他の原価に基づく試算値により若干修正をしたものが試算の根拠であります。
 公租公課につきましては、配当は八%として内部留保を二〇%削った点であります。法人税法、地方税法に基づき算出したものであることは言うまでもありません。
 その他の経費について査定額の六〇%増し、こういうものも配慮として入れた点であります。
 以上によりまして、産業用電力については、電力会社の申請より最高で三六・六八%から最低でも二六・九五%、家庭用電灯料金では三〇・六二%から二二・八四%、それぞれ値上げ率を圧縮できるものと、こういうふうに試算をした結果であります。
 そこでまず、せっかく企画庁から政務次官おいででありますから、政務次官の方から所見をひとつ承り、なおかつ通産省の方でこれに対する御見解も承りたい。まず、御質問をするところであります。
#92
○政府委員(堀内俊夫君) ただいま高杉委員から日本社会党の電気料金についての試算について詳細御説明を承りました。社会党さんの御努力に対して心から敬意を表したいと思います。
 ただ、ただいま聞かしていただいたばかりでございますから十分な検討もしていないので、現時点においては私の考えを述べることを控えさしていただきたいと思います。ただ、先ほど長官が今日の経済問題について、物価が非常な大きな役割りをしておることをるる強調されました。私どもはその観点に立って電気料金の値上げ等については慎重に処理していきたい、また厳正に処理していきたい、こういう考えでおることを申し述べたいと思います。
#93
○政府委員(安田佳三君) 私どもけさこの資料を読まさせていただきました。大変貴重な御意見で、この御労苦は大変だったというふうに思います。また、大変貴重な意見でありますだけに、私どもこの内容につきまして十分検討させていただきたいと思います。個々の項目等につきましては少し異見のあるところも出てこようとも思いますが、十分検討させていただきたいと思います。
#94
○高杉廸忠君 先ほども本委員会で経済企画庁の長官から所信が述べられました。その中でも特に、電力、ガスを初めとする公共料金については経営の徹底した合理化を求めながら厳正に対処していく方針である、こういうふうに所信が述べられておりますから、経済企画庁においても、国民生活に非常な影響を持つ本料金でありますから、厳正に、しかも私どもが提起をいたしました点についても十分お取り上げをいただきまして、国民生活に特に影響の大きい電力であることは言うまでもありません、できるだけ抑えながら国民生活安定、物価安定に向けて御指導をいただきますことを要望としてお願いをいたしておきます。
 時間が限られておりますので、以下詳細についてせっかく参考人もおいででありますからお尋ねをしてまいりたいと思いますが、まず、平均六四%の電気料金の値上げが申請されております。参考人の平岩会長さんからお答えをいただきたい点でありますが、今回の値上げの最大の理由というのは、燃料費であることは先ほどからのお答えでもわかっております。海外要因による値上げだと言われることもわかります。そこで、原油の購入の各社別総額、構成比は資料に出ております。拝見をいたしました。肝心な点は、単価については大変わかりにくい資料でありますから、私はこの際、各社別の一バレル当たり輸入予定値段についてそれぞれひとつ御説明をいただきたい、このように思います。なお、資料が提出いただけるなら、詳細については資料をひとつ御提出をいただきたい、このように思います。
#95
○参考人(平岩外四君) 当社のFOB価格は三十五ドルでございますけれども、各社の数値については各社のたてまえございまして、私は現在よく承知いたしておりません。
#96
○高杉廸忠君 それでは、後で結構でありますからひとつ整備をしていただいて、今回の申請のきわめて基本になるわけでありますから資料として御提出をいただきたい、お願いをしておきます。
 質問に移らしていただきますが、資料を見ますと、これはまあ通産省――安田さんにお願いすることになると思うんですが、大変輸入価格の上下、大変な開き、ばらつきがあるわけなんです。もちろん各社ともできるだけ安い油を取得しようという努力、これは評価をできるわけですけれども、通産省から見て、この購入価格の開きというものは一体どういうように見られるのか。申請とそれから認可までの間にどういうようにひとつ査定をしていこうと、こういうような方向なのか、いま申し上げました諸点についてまずお聞きをしたいと思います。
#97
○委員長(目黒今朝次郎君) 前段の資料はいいですね、参考人。各社ごとの資料を別途提示願いたい、これはいいですか、後ほどで結構ですから。
#98
○参考人(平岩外四君) 簡単ですから。
#99
○委員長(目黒今朝次郎君) はい。じゃ、確認します。
#100
○政府委員(安田佳三君) 石油の輸入価格につきましては、これは見方が非常に分かれるところでございます。しかしながら、日本全体といたしましての輸入価格というものは、これは一本で出てこようかと思います。これを輸入しました後、場所的な相違によりましての経費というものがまたこれはばらつきがあるのが当然でなかろうかと思います。したがいまして、私どもといたしましては、輸入の価格につきましてはこれを全国で見まして、全国的な観点からながめまして、それより安く買うかどうかというものは、これは各社の努力ということになるんではないだろうかというふうに思います。また査定に当たりましては、今後査定を終了するまでの間の石油の状況を十分見きわめまして、厳正な査定を行ってまいりたいというふうに考えております。
#101
○高杉廸忠君 ばらつきがある。また後でこれは一元化の方向ということも要請として出てくると思いますけれども、政府の五十五年の経済見通しでは、五十五年度の原油価格というものを一バレル当たり二十九ドル、こういうふうに見ている、こういうふうに思われるんですね。それから民間の研究機関の経済見通しでも、原油の価格というものをバレル当たり二五・六ドルないしは二十九ドルぐらいとなっているわけですが、これらに比べて今回の申請については電力各会社の油の値段というのはどういうように比較するとなりますか。私は高いんじゃないかなと、こういうふうに思うんですが、これはどうでしょう。
#102
○政府委員(安田佳三君) 石油の値段にもいろいろなとり方がございます。政府の公式販売価格もございますならば、プレミアム、スポット等を加算した価格、FOBあるいはCIFとかいろいろございます。いま高杉先生御指摘の数字がどの数字をとっているかということはつまびらかにいたしませんが、私推測いたしまするに、それらの価格というものは一応の計画を立てる上の一つの手段として想定したものというふうに考えております。私どもが考えます油の値段は実際にどの程度の油を入手できるかというような観点から算定いたしますので、そこには若干の差異が出てこようかというふうにも思います。また油種別にも相当違いがございますので、その辺につきましては、先生のせっかくのお尋ねでございますが、私それとこの料金算定上の原油価格といかにリンクさせるかということにつきましてはちょっといたしかねる次第でございます。
#103
○高杉廸忠君 それでは観点を変えまして、燃料費の計算に非常に影響を与える為替レートについて伺いたいと思うんですが、変動相場制でありますから、なかなか適正レートというものを判断することはむずかしいと存じます。新聞報道等によれば、電力会社は一ドル二百四十円のレートの換算で行われておる、こういうふうに思われますが、これもひとつ先ほども資料としてお願いをしたんですが、各社別にレートの前提を詳細に資料として出していただきたい。これは平岩参考人にお願いをしておきたいと思います。
#104
○委員長(目黒今朝次郎君) 各社のレートのネタだとか、どうですか、参考人。
#105
○参考人(平岩外四君) これは査定の基準はあると伺っておりますので、それに従って――私どもの権限外の問題でございます。
#106
○委員長(目黒今朝次郎君) ちょっと聞こえなかったんだけれども、各社別で出してもらえるんですか。
#107
○高杉廸忠君 申請だから出るわけでしょう。
#108
○参考人(平岩外四君) 為替レートの資料はもちろんお出しいたします。
#109
○委員長(目黒今朝次郎君) はい、どうも。
#110
○政府委員(安田佳三君) 私ども各社の申請をながめましたら、各社とも二百四十円ということで出てきております。
#111
○高杉廸忠君 この五十五年度の民間研究機関の経済見通しでは、年度前半というのは円安状態が続く、しかし後半にかけて立ち直るだろうと、こういうふうに言われているんですね。言うなら二百二十円ないし二百三十円あたりと見ていると、こういうように民間の経済機関、研究機関では言っているわけなんです。この点で、これから適正なレートなり経済見通しというのは非常に判断しにくいと思いますが、今回の電気料金改定の前提となる為替レートでありますから、円安と見るのかあるいは当然これがこれからは少し回復をしていくのか、こういう点についてはどうなんでしょうか、これは通産省の方でひとつお答えをいただきたいと思います。
#112
○政府委員(安田佳三君) 大変むつかしい御質問で私もお答えいたしかねるわけでございますが、いろいろな学者の方の御意見を聞きましても、円安に向かうと言う先生と円高に向かうと言う先生がございます。したがいまして、私どもといたしましてはそういう主観的な判断を排しまして、過去三カ月の為替レートの平均をとるというのが大体の原則でございます。
#113
○高杉廸忠君 資料も出していただくわけでありますから、平岩参考人それから安西参考人にお尋ねをした方がいいと思うんですが、各社でいろいろ御努力をされ、先ほども今回の申請についても裸になって申請をしているのだという御事情についてのお話がありました。ここで一つの私どもの考え方でありますから……、この油を入れるための非常な御努力もされております。しかしお答えはなかったけれども、資料を見ますと各社がばらばら、言うならばらつきで価格についても変動――高いところもあれば安いところもあるという、このばらつきが非常に目立つわけであります。そこで今後のやはり公益――大変な国民生活あるいはある意味ではわが国の国益を守るという立場で油を入れるという前提で考えるならば、輸入というものを窓口を一つにしていく一元化の問題も出てこようかと思っているわけです。そういう点で、これはいまのこの経済機構、社会機構でありますから、いい意味の競争というのはわかるんですが、しかし国民生活なり国益を守るという点にいきますと、外国から入れるものでありますから、これらはひとつ一元化の方向で入れて、そして国民には安定供給をしていくというようなことが当然考えとして出てくると思いますが、この輸入一元化についての御見解、平岩さん、それから安西さんから承りたいと思っております。
#114
○参考人(平岩外四君) 一元化して入れたらどうかという御質問だと思いますけれども、私どもは現在の方法が妥当だと考えております。それは次のような理由からでございます。
 現在、先生おっしゃいましたようにまちまちな価格で入っておるとおっしゃいましたけれども、それは各社の油の油種が環境条件その他によってみんな違うという前提がありまして、したがって、油の購入も油種もみんな違うわけでございます。それから、これは各社とも長年の取引の、電力会社の場合には特に安定供給というたてまえから、安定して長期に入るという、そういう契約が必要でございますので、個々の取引先と長年にわたって緊密な関係を維持して安定確保を図ってきているという、そういう理由。それから、大量に一括して入れるということが必ずしも安定確保に結びつかないというような点、いろいろなことを考えまして、やはり現在のような環境条件の異なる中で、各社別々の購入方法が適当だと考えております。
#115
○参考人(安西浩君) お答えいたします。
 ガス事業三社におきましては原油は輸入しておりません。LNGが主力でございますが、LNGにつきましては、東京ガス、大阪ガスはブルネイプロジェクトにおいては共同購入と言ってもいいと思います。ただインドネシアプロジェクトは私どもは買っておりませんが、インドネシアのプロジェクトにつきましては大阪ガス、東邦ガスは一緒でございます。その他ナフサ、LPGにつきましては共同購入じゃございませんで、従来の取引を尊重をしていたしておる次第でございます。
#116
○高杉廸忠君 経済企画庁の政務次官おいでですから、物価を安定させる、あるいは料金をできるだけそういう意味では国民生活に多大な影響を与えないようにしていくための施策という意味で、先ほど厳正に対処していく、その対処をする前提として入れてくるものがあるわけですから、これは一つの方向ですから、ひとつそういうことも含めて今後御検討いただきたいというふうに思っているのですが、それはどうでしょうか。
#117
○政府委員(藤井直樹君) いま御提起になりました問題、非常に大きな問題でございまして、石油全体の輸入の仕方をどうするかというようなことになりますと、にわかにその方向について申し上げることは、私どもとしても非常にむずかしい問題でございます。一体どういう形が、現在の国際的な石油情勢の中でどういう方向をとるのが一番日本としていいのかということについては、なおいろいろ検討していかなければならない問題があると思いますので、私どもとしてもこれからいまおっしゃったような点について勉強さしていただきたいと思います。
#118
○高杉廸忠君 次に、いただいた資料の細かな点に入って御質問をしたいと思いますけれども、まず今回の電力料金の値上げを大幅にしている原因の一つに、原子力発電の利用、稼働、これの悪いことが挙げられるのではないかと、こういうふうに思うんです。どんな企業でも工場を建設する場合、稼働率の計算をして収支の見込みを立てるはずであります。原子力発電所が採算に合う利用率、稼働率というものは何%なのか、これが第一であります。参考人の平岩さんからのお答えをいただきたいんですが、これに照らしてわが国の各社別の利用率、これはひとつどうなっているのか、これはまた詳細にお答えをいただきたい点でありますが、会長さんからお答えいただく点は、もし資料として出していただくならば各社別に利用率を出していただくお願いをしたいと思っているわけであります。
 それから資料の七ページ、「電気事業のあらまし」のこの中で見ますと、日本の原子力発電の利用率、稼働率というのはいずれも相当に高い数字で示されているわけであります。これに比べて九電力関係を見ますと非常に概して悪いわけですね。特に関西電力の美浜一号、これは三年間にわたってゼロというこういう数字になっております。それから、東京電力の福島一号も利用率というのは非常に悪い、この現状であります。そこで膨大な設備資金をつぎ込んで施設が利用されないとなると、金利だけで大変だというふうに考えるのは一般であります。原子力発電に限って各社別に当初計画時の得べかりし利益といいますか、そういうものと今回の事態に伴い、そして得られなくなった利益、これは損失、こういうものを明確にやっぱり示すべきである、こういうふうに思うんです。これは会社の見込み違いの損失であるなら、料金値上げに織り込むことはこれはちょっと筋違いではないか、こういうふうに思うんです。当然これは、会社の経営努力で補てんすべき性格ではないだろうか、こういうふうに思うわけでありますから、この点はっきり国民にわかるようにお答えをいただきたい、こういうふうに思うんです。
#119
○参考人(平岩外四君) 石油価格がこのように上昇してまいりますと、現在の場合原子力の利用率が大体三〇%以上あれば、石油との関係で経済性が成り立ち得ると考えております。それから各社別の利用率については後ほど提出申し上げます。
 それから、東電の福島第一の一号機、それから美浜一号機の稼働率の場合でございますけれども、これは要するに率直に申し上げますと、原子力発電そのものが一つの現在プロセス産業であると申せますし、逐次安全性、信頼性、これを改良しながら進んでいる状況でございまして、この私どもの一号機につきましても、大体過去の稼働率は低かったわけでございますけれども、逐次材質の改良、そういうものを行いまして、現在は十分経済性が成り立つ稼働率を保っておる状態でございます。
#120
○高杉廸忠君 料金についてはどうですか、料金関係。
#121
○参考人(平岩外四君) 料金関係につきましては、利用率が三〇%程度、以上であれば採算が成り立ち得るというそういう前提に立ちまして考えますと、これはやはり有効な試算として当然計上して差し支えないものだと考えておるわけでございます。
#122
○高杉廸忠君 値上げのために提出いただきました資料の中で、五十三年度収支状況の支出欄の燃料費のうち原発分のウランというのはどのぐらいあるんでしょうか。これがまず第一であります。
 それから、修繕費のうちの原子力発電分というのはどれぐらいになっているんですか。これの支払い利息及び減価償却等々の項目について、原子力発電相当分というものをこれはひとつ示していただかないと非常にわかりにくいんですね。これは当然申請でありますから、値上げ資料ではこれら原発分については別掲にして、これははっきり示しておく必要があるんだと、こういうふうに私は思うんです。そして国民が納得がいくように資料というものを整備する必要があるんじゃないかと、こういうふうに思うんですが、その諸点について平岩さんのお答えをいただきたいと思うんです。
#123
○委員長(目黒今朝次郎君) ちょっと具体的な数字ですから、いまそこで間に合わなければ後ほど資料として提出願えるということではいかがですか、原子力関係のやつ。
#124
○参考人(平岩外四君) 修繕費、東電の場合五十三年度百九十九億円、それから全体で千九百五十六億でございます。その他のあれは趣旨をもう一度よくお伺いして資料を出させていただきます。
#125
○委員長(目黒今朝次郎君) 資料を後日高杉委員に確かめて別途資料で出してもらうと、このように協力方お願いします。
#126
○高杉廸忠君 そこで通産省の方へ伺うんですけれども、わが国の原子力発電というのは昨年の設備利用率が五割以下と、こういう現状なんですね。原子力産業会議の発表数字でもそのとおりになっているわけです。先ほども脱石油というエネルギーの問題も提起をされておりますし、当面最も期待が持たれるというものについては原子力発電、こういうような状況ではエネルギーの転換というのも非常に心細いんじゃないかというふうに感ずるんです。
 政府は、この実態からどういうように認識をされて、今後どのような具体的な脱石油のエネルギー政策について、方策について講じようとするのか、ひとつ方向をお示しをいただきたいと思うんです。
#127
○政府委員(安田佳三君) まず原子力発電でございますが、現在各社から出ております申請を見ますと、五十五年度におきます利用率は五四・五%程度を想定いたしております。私どもといたしましては、料金算定の面からできるだけ安くするというふうにいたしますためには、この稼働率をできるだけ上げてもらう方が都合がよろしいわけでございます。しかしながら、その問題よりもやはり安全性という問題が優先いたします。安全性が何と申しましても最優先でございますので、その安全性を無視して稼働率を上げるわけにはまいりません。その両方と申しますよりも、安全性を優先しつつ稼働率を上げるという観点から、いまいろいろ検討を行っておるところでございますが、いずれにいたしましても、稼働率が五十数%ということでございましたらこれは経済的には非常に有利に働くということでございます。したがいまして、私ども原子力発電については今後とも一層推進いたしたいというふうに考えておるわけでございますが、原子力発電以外におきましても、現在日本が置かれております石油入手の状況から見ますと、石油だけに頼るわけにはまいりませんので、したがいまして、海外石炭等を中心といたします石炭火力の開発あるいは水力につきましても相当開発が進んでおりますが、さらに国内の水力資源を一層開発いたしまして、純国産であります水力の開発を進めていくということも、各般の努力を行っておるところでございます。また、日本に豊富に賦存いたします地熱エネルギーでございますが、これも純国産のエネルギーでございますので、一カ所、一カ所の規模は小さいかもわかりませんが、これにつきましても促進の方法として技術開発なりあるいは環境整備の配慮等の研究等もいたしまして、できるだけ推進いたしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
 またLNGにつきましては、これは石油とは別でございます。したがいまして、長期的な契約を結びまして、そしてLNGについてもできるだけ輸入してまいりたいというふうに考えております。もちろん、そのほかの太陽熱とかあるいは海洋温度差発電あるいは潮汐発電、風力発電、太陽の光の発電等々各種のエネルギーの開発についても努力をしてまいりたいと思いますが、これにつきましてはまだ基礎的な研究段階にとどまっておるものが多くて、なお今後一層の研究開発が必要であろうかと思います。いずれにいたしましても、石油以外のこれらの新しいエネルギーにつきましては各方面にわたりまして格段の努力を続けてまいりたいというふうに考えております。
#128
○高杉廸忠君 限られた時間でありますから、次に進めさしていただきますが、重ねて通産省にお聞きしたいんですが、この料金値上げの総括原価表、これは資料の三ページ。いただいたやつの中にあるんですが、八社計で支払いが十兆五千四百四十七億円、現行料金の収入が六兆四千百三十二億円、差し引き不足というので四兆一千三百十五億円、こうなっていますが、この支払い欄計上の金額というものを、これについて通産省として、まあ、これからいずれ査定をするわけでありますから、妥当な数字であると、こういうふうに思われますか。それとも支払いに圧縮の余地があるだろうと判断をされますか。その点について通産省のお考えを聞きたいと思います。
#129
○政府委員(安田佳三君) この数字が高過ぎるかどうかというのは見る人によって違う面も多少あろうかと思います。各社といたしましては、やはりそれぞれの項目につきまして希望がございます。その希望に従いまして算定してきたものと思うわけでございますが、私どもとしましては、これは電気事業の健全な発展と同時にやはり国民、電気の利用者の利益を図らなければなりませんし、また目下物価の問題が非常に大きな日本の課題になっております点を踏まえまして、そういう両方の観点を踏まえた上で、厳正な査定をいたす所存でございます。したがいまして、これらの数字につきましては事業者の考えておるような方向と、私どもで考えておる方向というものに違いが多少出てくるのは当然ではなかろうかというふうに考えます。
#130
○高杉廸忠君 続いて修繕費についてのひとつ見解も聞きたいと思うんですが、この資料の中に減価償却費というものを含んでいるわけですが、今回の値上げ申請で減価償却費が少なくて済む定額法から定率法人への切り換えが行われる。これは先ほど目黒氏からも御指摘がありましたし、北海道電力等については定額法で認可をされているわけでありますから、資料を見ればわかると思いますが、この八社合計で三千四百六十五億円、この費用がふえるんですね、定率法になりますと。この油の輸入価格が上昇しているときに減価償却法というものをあえて切りかえるということについて国民というのはやっぱり疑問を持つだろうと思うんです。そういうせっかく大幅な値上げをするところですから、いままでやっていた定額法を定率法に変えて、大変な金額が負担になるという印象を与えることは、私はむしろ避けるべきだと、こういうふうに思うんです。もちろん、技術革新の速い時代でありますから、早目に減価償却をしたいということはわからないことはないんです。しかし、いま申し上げましたような、切りかえて、率直に言って素朴な国民感情を言うならば、やっぱりそういうものは定額法で今回の申請についても査定もしていく方向をとって、できるだけ国民が納得のできる料金にしていくという指導がやはり行政の指導ではないだろうかと、こういうふうに思うんです。この定率法に切りかえなきゃならないという積極的な理由というのは何なのか、それをまずひとつ伺わせていただきたいと思うんです。
 そこで、平岩会長さんにお尋ねをするんですが、切りかえないと電力会社の経営というのは、もう先ほどのお話からいただいていますように、まる裸になったんだと、だから申請をしたんだと、それが平均して六四%だと、こういう御説明でありますが、私は、それと同時に負担をしていく国民の側、これからの料金という大幅値上げを受ける国民の立場からすると、できるだけ圧縮できるものはしてほしいと。そこで、先ほど下条先生からのお話がありました株主の配当も差し控えてはどうだろうか、そして企業では企業努力をしていってはどうか、国民も負担をやむなくならば、やむない範囲の負担もひとつお願いしようではないか。言うなら、古い言葉で言うと、三方一両損というような言葉もありますから、そういうようにこの料金というものも国民に理解を求めていくことが、私は本委員会の使命だろうと、こういうふうに思うんです。
 そこで、いま申し上げました点について通産省の方の、ひとつまあ査定の方向ですから、それをお答えをいただくと同時に、平岩参考人には大変恐縮でありますが、そういうことも含めて、私はお願いを含めて御質問をするわけでありますが、これについての見解をひとつ承りたいと思っております。
#131
○政府委員(安田佳三君) お答えします前に、先生、定率の増加額が三千四百六十五億円というふうにおっしゃいましたが、これは定率、定額差額の全体でございまして、今回申請に入っておりますものは、おおむねその半分の千四百六十一億円でございます。
 それで先生御指摘の、なぜ定率法を導入するかという点につきましては、これは現在インフレに伴いまして実質的な償却不足ができてきております。これを放置いたしますと、今後の電気事業の安定供給に支障を生じかねないというおそれがございます。その対策といたしましては、補足償却を実施するとかいろんな方法が考えられるわけでございますが、これはなかなかむずかしい問題がございますので、現実的対応として、定額法に変えて定率法を採用することが適当であろうという電気事業審議会の答申をいただいております。ただ、その場合におきまして影響が過大であるときはその影響を緩和するために、定率法の採用に当たって段階的に措置しろという答申をいただいておるわけでございます。この答申の趣旨に従って、半額程度の定率法採用という申請になったものと思われるわけでございますが、全体的な傾向といたしましては、やはり定率法を採用することが適当であろうというふうに考えております。
 しかしながら、一方において電気事業の健全な発展を図ると同時に、電気使用者の利益を擁護する必要がございますので、この点につきましては、今後公聴会で各方面からの御意見も伺わせていただけることになると思いますし、また本日、先生の方から社会党の試算もいただいて、そういう御意見をいただいております。したがいまして、私どもといたしましては、この定率法を採用するか、定額法のままにするかという点については、今後慎重に検討しなければならないと思うわけでございますが、北海道電力の場合は、先生御指摘のとおり定率法の採用を見送りました。それは、北海道電力は実決算におきまして定額法を実施いたしておりまして、定率法は一切やっておりません。そういう状況のもとで新たに定率法を料金算定の面から導入するのは、これは問題があるのではないか。各方面からの御意見も踏まえまして定率法の導入は見送った次第でございます。
 しかし今回申請が出ました八社におきましては、多いところは五割程度、少ないところは一〇%程度の定率法をすでに導入いたしております。そういう問題を踏まえまして、これをどうするかという点につきましては、今後各方面の御意見も伺いながら慎重に検討してまいりたいというふうに考えております。
#132
○参考人(平岩外四君) 先ほど先生から非常に丁重にお言葉をいただきましたけれども、私ども電気事業といたしましては、やはり今後の膨大な設備投資を行い、さらに既存の設備を更新していく上の資金調達、そういうことを考えた場合に、過去の償却不足を補う意味も含めまして、定率法によらないと将来の電力の安定供給が非常にむずかしくなるという実態を痛切に感じているわけでございます。しかし、先生もおっしゃいましたように、非常に物価の問題、そういうことの問題も私ども当然考えております。したがって算定期間を一年にいたしましたり、あるいは今回の定率をお願いするに当たりましても、定率をそのままとするのでなく、定率を一部取り入れていただきたいと、こういうお願いをしている次第でございます。
#133
○高杉廸忠君 まあ、先ほどからいろいろ姿勢についてはお話を伺っているわけでありますが、細かに指摘しますとまだ若干問題があるわけなんで、たとえば退職金の給与引当金、これについても改定申請の概要の中の資料にも出ております。八社合計で四千八百三十二億円、多分税法が認める限度額まで繰り入れていると思うのですけれども、この変更されることについて、私は税法も変更になりますから、この点は限度額だろうと思うのですけれども、国民にこれだけの大幅の値上げを訴える以上は、やっぱり企業側の努力というものも――先ほどから裸になったと言うのですが、まだまだ国民の目には裸にはなっていないんだろうと。まだこの寒い時期ですから、オーバーも着ているんではないだろうか。それなら部屋へ入ったらオーバーぐらい脱げるんじゃないのかと、こういうようなことになると、もう若干、企業の方々にも御努力――抑える、圧縮できる点はあるんではないだろうか。こういう点で見ますと、退職金引当金についても、そういう目で見られるんではないだろうか、この点が一つであります。
 それから、先ほどお話がありました株主の配当についても、まあ指摘をすればそういうようなことも言えると思うのです。
 そして、これらに関連して資本構成であります。平岩会長さんにお答えをいただきたいのですが、自己資本率の比率というのは一六・六%であります。圧倒的に他人資本で運営をされている現状であります。電力会社全体で、社債を長期借入金、これは九兆円にも達しているというようなお話でありますから、負債及び資本の合計の六〇%にも当たる、こんな借金過多の経営が、利息の支払い、これは六千億円を超えるだろうと、こういうふうになるのです。いますぐというのは無理でも、私は自己資本率というものを引き上げるような、そういう体質といいますか。企業体力といいますか、これは必要ではないのか。そのことがこれからの電力会社の経営の安定にも私はなる基本ではないか、こういうふうに考えるんですが、この点についてはどうお考えになりますか。
#134
○参考人(平岩外四君) 先生がまさに御指摘のとおりでございまして、自己資本率を高くして、自分の金でいろいろな設備投資ができる、こういうことが最も好ましいことだと考えます。現在、資本構成が一六・六%という自己資本比率でございますけれども、これは自分の金が少なくて借金が多過ぎるという一つの現象、端的な現象でございまして、その前、退職金の引き当てのこともございましたけれども、要するに、内部留保というのは、それが留保されているということじゃなくて、自分の金として建設なり何かができるということでございますので、そういうものをなるべく多くすることによって借金の利息を少しでも減らし、それが需要家の方の負担を少なくする、こういうこともぜひ必要だと思いますし、同時に、自己資本比率を高めるためには、増資が十分可能な状態に持っていくことがどうしても必要だと考えるわけでございます。
#135
○高杉廸忠君 先ほども目黒委員からも指摘がありました電灯料金の点について、残り少なくなりましたから私どももできるだけ簡潔に申し上げたいと思うんですが、逓増制についてちょっと伺いたいと思うんです。要請も含めて私申し上げたいと思うんですが、現在の電灯料金の逓増制の料金、これは使用料を三段階に分けていることはわかっておりますが、今回の申請に際しても、三段階の格差というものを拡大している御努力もわかるわけです。このこと自体は一応私どもも評価はできる点でありますが、さらに料金拡大の格差といいますか、私は生活保護世帯あるいは母子家庭、こういうような福祉関係といわれますお年寄りあるいは体の不自由な方々に対する料金への配慮という点は、これはもうちょっと段階を設けていただいてもいいのではないだろうか、こういうように思いますし、また、これはできるならという、これは問題の提起にもなろうかと思いますが、先ほど来からの質疑を通じて、私はこの際申し上げたいのは、一般国民の料金というのは、できるだけ家庭の電灯料金ぐらいは統一料金にできないだろうか。言うなら、地域格差があるわけであります。負担もそれぞれ国民が格差によって負担をしているのが今日の実態でありますから、統一料金でできるだけ配慮というものをして、国民生活の基盤、こういうものもやはり配慮として政策的に必要ではないだろうか、こういうふうに思うんですが、これらについて、通産省としてはどういうふうに考えますか。それから、参考人の方には、どういうようなお考えがありますか。これは将来の方向も含めて、私の提起と要望も含めてお答えをいただきたいと思っております。
#136
○政府委員(安田佳三君) 電灯料金につきまして三段階制があるわけでございますが、この三段階制の格差をもう少し強めるという御意見もいろいろ伺っております。ただ、三段階制の格差を大きくいたしますと、これは第三段階、すなわち、二百キロワットアワー以上の値段が上がりまして、百二十キロワットアワー以下の値段が下がるという結果になります。したがいまして、三段階目を上げるということがどの程度できるだろうかということにかかってこようかと思います。第三段階の需要者といたしましては、電気を多量に使う家庭のほかに、サービス業者あるいはその他の中小製造業者等の方々もおられます。それらの方々と、それから少量使用家との間のバランスをいかに考えるかという問題で、大変これはむずかしい問題で、私どももいろいろと御意見を伺いながら、どの程度に持っていくかということをさらに研究してまいりたいと思いますが、一挙にやるという、一挙に格差を広げるということも問題があろうかと思いますので、この点は御了承いただければというふうに思うわけでございます。
 次に、社会福祉的な観点から生活保護世席やあるいは福祉施設、母子家庭等に対する政策的な料金というものを設けることができないかという御質問でございますが、電気料金は、これは各方面の方々みんな安くしていただきたいという要望を持っているわけでございます。また電力多消費産業は、ここで電力が上がったら経営が成り立っていかないというような声も聞いております。そういう場合に、電力料金のあり方といたしまして、電力料金でそういう政策的な問題を解決するのかどうかということになりますと、これは私企業としてのたてまえから、政策遂行の能力が十分備わっているとも思われませんし、また、それをやることによって他の事業者に対して公平を欠くというような事情にもなろうかと思います。したがいまして、御指摘のような福祉政策というような点につきましては、一般的な社会福祉対策としてやっていただきたいものだというふうに考えているわけでございます。
 ただ、北海道電力の場合のように、年度途中におきまして料金を値上げをいたしますと、その間は、たとえば、いろんな予算の単価の査定等におきまして、その電気料金の値上がり分が算定されていないというような事情もございますので、その点につきましては、これは電気事業者の負担をしてまででもそのくらいはやったらどうだということでやることがございますし、北海道電力の値上げの場合もそのような措置を講じたわけでございます。
 それから、全国一本の料金制度にしたらどうだという御指摘でございますが、これにつきましては、確かに需要者の側から見ますと、料金の差があるのはおかしいというような感じを持たれることと思います。しかし、電力料金につきましては、原価主義に基づきまして定められておりますので、電源構成とかあるいは地域的な特性に従いまして、ある程度の差が生ずることはやむを得ないかというふうに考えておるところでございます。しかし、基本的には、おっしゃるとおりなるべく格差がない方が望ましいわけでございまして、そのために必要に応じまして広域運営の強化を図るなどの方法を講じまして、格差を縮めるように努力いたしておるところでございますが、現実の姿を見ますと、格差はいままでのところだんだんと縮小するような傾向をたどってきております。
#137
○参考人(平岩外四君) 福祉料金につきましては、先生のおっしゃる気持ちは非常によくわかるのでございますけれども、やはり、私もこの福祉政策については電気料金でなくて、別の政策でやっていただくべきではないかと考えております。
 それから全国一本の電灯料金につきましては、現実に地域格差が広がっていなくて、狭く縮まっているのが現実でございまして、その理由は御承知のとおり、各電力会社の電源構成が、昔は水力か火力かという、非常に分かれておったんですけれども、いまは電源構成が非常に似通ってきておりますので、原価もほぼ近寄ってきて、年を追ってだんだん格差が縮まってきているのが実態でございますので、やはり、原価主義に基づいて若干の格差があるのはやむを得ないと考えております。
#138
○高杉廸忠君 だんだん時間も迫りましたから最終的な質問になろうかと思いますが、現在の電気料金の算定根拠というのは、他の公共料金に比べまして比較的にわかりやすいと、こう言われるんですが、しかし問題は経理の公開とか料金の決定に至るプロセスの民主化という面では非常に私は不十分ではないだろうか。
 一つは、現在行われている公聴会のあり方でもそれは指摘できると思うんです。これは意見の一方通行に終わってしまって、実質的な地域からの声、国民の声というのは何にも保障されないんですね。少なくとも国民、消費者の意見というのがどういうように料金査定に至るまでに反映をできるのか、こういう料金法定の際に具体的にやっぱり査定として、これは通産省の指導、安田さんね、これはそういう姿勢がない限り、公聴会やったって聞きっ放し、言いっ放しじゃ意味ないんですよ。そういう私は一つのせっかく――各会社として公聴会、地域に出ていろんな国民が納得できればいいと思うんですね、納得できるような御努力も必要なんです。また、査定について地域から出ている国民の意見というものはどういうように料金に反映していくのか、この道を私は保障しないと、公聴会やっても無意味ではないのか、これが一つの指摘であります。そこで、これからもう認可をされる料金でありますから、算定の根拠というものをやっぱり公開をしてほしいと思うんです。これは要請です。
 そこで、そういう幾つかの改善というものが行政の指導としても残っている点がたくさんあります。私は、いまの基本的な問題についてもそういうひとつ指導というものをぜひこの際確認をいただいて、それを実現をしていただきたい。だから、どういう公聴会でどういう意見があって、これはどういうようにお答えになって、それがどういうように料金の査定について反映したかという点は、資料として今後の本委員会――物価委員会にひとつ御提出をいただきたい、お願いも含めて申し上げます。
 それから最後でありますが、今回の大幅な値上げを申請して、少しでも緩和する意味で、先ほどの下条委員やあるいは目黒委員からもありましたが、実施の時期であります。四月一日から――こういう実施の時期、これを一つは延期するという――まあ、与党さんのお話によりますと、参議院選挙ということを目の前にして大幅な値上げを控えようと、それには実施の時期についても慎重にしようというような一部の配慮があるようであります。ですから、実施の時期、これについてはいつから、四月一日から、あるいはそれを延期するのか、あるいはまた途中で段階的にたとえば九月なり――一応四月一日からの認可をし、さらに九月からという段階的なそういう一つの方向の認可料金というようなのは私どもは考えられる点なんであります。そういう点で、いま申し上げました諸点について、ひとつ行政の側として、しかも料金を決めて査定をして決めるんですから、通産省の姿勢をひとつお示しをいただきたいと思います。
 それから、企画庁から政務次官もおいでであります。いままで私は質疑を通じて感じますのは、今回の値上げというのは大変大幅な値上げであります。国民は本委員会の審議、質疑というものを非常に注目をしております。私は、先ほど長官から今年度の所信の表明をいただいて、大変力強く感じたわけであります。そして敬意も表するわけであります。諸物価の値上げを抑えて国民生活を安定していく立場で、今度の電力料金についても御指導いただく、こういう意味も含めて、所見を最後に伺って質問を終わりたいと思います。
 なお、ガスの方からせっかく参考人でおいでいただきました。しかし、まあ主として電力料金についての質問を続けてきたわけであります。十分なお話もお聞かせいただけませんでしたが、この際時間が参りましたということでおわびを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
#139
○政府委員(安田佳三君) 電気事業の経理内容の公開あるいは料金値上げの必要性等についての理解を求める点につきましては、これは昨年の三月の電気事業審議会料金制度部会の中間報告におきましても指摘されているところでございまして、その答申を受けまして、私ども電気事業者を指導しているところでございます。ただ、その公開につきましては、取引上の支障のあるものとかあるいは個人のプライバシーに関係するもの、その他公益に悪影響を及ぼすおそれのあるようなものにつきましては公開できない面もあろうかとも思いますが、できるだけ公開して世の理解を深めるということが必要であろうかというふうに考えるわけでございます。
 それから公聴会でございますが、公聴会につきましては、これはいろんな都合はございますが、なるべく多くの方から御意見を伺うようにいたしております。で、これが御意見の伺いっ放しで何ら役に立ってないということは決してございませんで、私どもといたしましては査定を終了して認可をいたします段階におきましては、公聴会で意見を述べられた一人一人の方にそれぞれ通知を申し上げるというわけにはまいりませんが、マスコミを通じまして、こういう方針で査定しましたということを発表いたしますし、また公聴会で出ました意見につきまして、そういう意見は査定の中でどう取り上げたかという資料もつくりまして、それをマスコミに配付することによりまして、そういう陳述人の方々その他の方々にも御了解いただくというような措置を講じておるわけでございます。したがいまして、ただいま先生が御指摘になりました、そういう意見に対してどのようにしたかということもすでに資料をつくってございますので、これは改めて提出させていただこうというふうに考えているところでございます。
 それからその次に、実施の時期でございますが、実施の時期も、これは査定の一つの要素でございます。で、その時期及びやり方で先生御指摘のような方法をとるかどうか、これは大変むずかしい問題があるとは思いますが、そういうことも含めまして今後検討してまいりたいと思いますが、実施の時期につきましては、事業者の申請の内容は四月一日実施ということでございます。したがいまして、私ども事務を扱う者といたしましては、その申請の希望日というものは念頭に置いて事務を進めてまいろうかというふうに考えております。
#140
○政府委員(堀内俊夫君) 高杉委員の御質問にお答えしたいと思います。
 電気料金のように公共性の非常に高いものにつきましては、通産省が私の方へ協議事項としてまいると思います。その過程におきまして、先ほど来御指摘いただいておるように、物価安定政策会議に付議して各層の御意見を十分聞いてまいる所存でございます。なお、国民生活に大変な脅威を与える問題でございますので、厳正かつ公正に処理してまいりたいと考えております。
#141
○桑名義治君 では、私は最初に、値上げに対する政府の姿勢あるいは物価に対する政府の姿勢、こういったものから概括的にまず伺っておきたいと思います。
 最近の物価情勢というものは、卸売物価が狂乱に近いような状況を示しておるわけでございますが、こういった情勢を踏まえて現在の経済情勢を考えますと、まさに危機的状況に入ったと、こう言われても言い過ぎではないと、このように思うわけでございます。
 で、五十四年度は、政府は消費者物価の値上げ率を四・七%、五十五年度が六・四%、こういうふうに踏んでいるわけでございますけれども、現在の電気料金の値上げあるいはガス料金の値上げ、この値上げ率を見た場合には、こういった政府の想定というものがもうしょっぱなから崩れていくのではないかと、こういう危惧を十二分に持っているわけでございます。
 そこで私が申し上げたいことは、物価が比較的安定をしているときであるとするならば、原価主義でもこれはいいのではないかと思います。しかしながら、今日のこういった、先ほどから申し上げましたような経済情勢のもとでの値上げというものは、これは当然容認額というものを最初に設定をする必要があるのではないかと。その中でいろいろと試算をし、そして政治的にある程度の考え方を考慮に入れて決定をすべきではないか、こういうふうに思うわけでございます。何となれば、こういった状況がますます続いて国民の生活の中に混乱を生じますと、当然経済的にも混乱を生ずることは、これはもう火を見るよりも明らかでございます。これは皆さん方もすでに御存じと思いますけれども、日本経済は、影響力が、国民消費というものが五〇%の比重を占めるというような状況にあるわけでございまして、こういった状況を考えますと、卸売物価の異常な高騰というものはむしろ経済のいわゆる萎縮を招くのではないかと、こういうふうに考えるわけでございますし、また、国民の生活も極度に苦しみの中に追いやる、こう言っても決して過言ではないと思います。
 そこで大臣は、こういった公共料金の値上げについては極力抑える、こういうふうにも言っております。しかしながら、現況におきましては、まだまだそういった情勢がどうしてもわれわれとしては見れないわけでございますが、この点について政府当局はどのように、この今回の電気、ガスの値上げ問題について対処しようとお考えになっていらっしゃるのか、まずその点について伺っておきたいと思います。
#142
○政府委員(藤井直樹君) 先ほどもお答えいたしましたように、やっぱり電気料金の値上げの幅がどうなるかということは生活に大きな影響を与えるものでございます。そういう意味で、私どもとしては本年度、特に公共料金の取り扱いについては厳しく対応していきたいと考えておるわけでございます。ただ、この電気料金の場合におきましては、他方で、今回の料金値上げというのがOPECの石油値上げ等というような海外要因からくるものでございますので、エネルギーの安定供給という点も考えなければなりません。そういうことから言いますと、現在の公益事業としての原価主義の立場も当然考慮しなければなりません。そういう中で、いかに適正なものにしていくかということが、これからの政府側のこの申請案の処理の姿勢でなくてはならないと思うわけでございますが、私どもとしては、その影響が極力少なくなるような形での処理を考えてまいりたい、そういう意味で、申請の各原価項目について厳正に査定をして最終的な結論を得るように努力をしたいと思っております。
#143
○桑名義治君 電気、ガス料金のこういった値上げの問題につきましては、まず基本的な問題も考えていかなきゃならない問題ではなかろうかと思います。
 たとえば、現在までの高度経済成長を支えたのは、これは非常に安い電力、これを豊富に供給できたというところにあったと思います。ところが、ではそういう電気が供給できた源泉は何だったのか、これを考えますと、いわゆる安い石油を大量に確保できたということが一つ。その次には、熱効率の向上、いわゆるロス率の低下と大規模のメリットがあったということだろうと思います。要するに高度経済成長と、それと同時に歩調を合わせて、供給の電力というものが一〇〇%使用された、こういったいわゆるロスが少なくて大規模のメリットがあったということ。それから電化の急速な拡大。第四に原価主義による完全な独占市場を持っておった。こういう四つのいわゆる条件に支えられて現在の電気業界の発展があったのではないか、こういうふうに思うわけでございます。
 しかしながら、先ほどからの議論の中でいろいろと問題点が指摘をされているわけでございますが、いまや電気業界は大きな変化をもたらす状況下に置かれておる、こう言っても決して過言ではないと思います。前段に申し上げましたような四つの条件、これに大きな変化がきているわけでございます。すなわち需要の負担率の低下、それから遊休施設、こういった問題は、これはどうしても等閑視することができないのではないかと思います。
 第二に、いわゆる熱効果、ロス率の低下、原子力発電による供給体制の硬直化、これはやっぱり大きな要素として今回の電気の料金の値上げに寄与をしているんではないか、こういうふうに思うわけでございます。それと同時に、景気刺激型の過剰投資の増大、こういったいわゆる今度は三つの条件が重なり合いながら現在のような状況を生み出してしまった、こういうふうに思うわけでございます。
 そこで考えなければならない問題は、電気料金の値上げの前提としてはいろいろな条件があると思います。先ほどから、八〇%はいわゆる原料の原油が問題なんだと、こういうふうに言われておりますけれども、しかしながら、原油だけに一切の問題を転嫁するということは、余りにも大人げない議論ではなかろうかと思うのであります。しかし、実態はそうであろうとしても、問題はいわゆる需要の見通し、あるいは供給計画、資金計画、こういった問題が今後の電気料金の決定について大きな私は要素になるのではないかと思います。と申しますのは、政府の経済見通し、いわゆる新経済社会七カ年計画というものが、もうしょっぱなからつまずきに入っている、こういうふうに思われるわけでございます。そうなってくると、経済の規模というものが、あるいは今後の経済の動向というものに大きくこれは、電力というものは当然左右されていくわけでございますので、そこら辺を見詰めて、今後の長期にわたる電気をどういうふうに持っていくのかということを考えていかなければ、これは毎年毎年油が上がりました、もた値上げしますということが続くのではないか、こういうふうに思われるわけでございますが、その点は政府としてはどういうふうにお考えになっているのか。あるいはまた、電気業界としてはどのようにお考えになっていらっしゃるのか、まず伺っておきたいと思います。
#144
○政府委員(安田佳三君) ただいま先生の御指摘の問題は、みんなきわめて重要な問題でございます。私どもといたしましては、今後の需要、これはやはり年々ふえていくと思いますが、その需要に応ずる電力を安定的に供給するという責務を持っております。一方、石油の状況を見ますと、石油の方は、所要の量が確保できるかどうか、きわめて問題があるという状況でございます。また、需要の質を見てみましても負荷率が非常に高くなったといいますか、差が大きくなってまいりまして、そのために、設備の利用率を見ますと、諸外国に比べますと、諸外国は四〇%台ということでございますが、日本は五十数%ということで、まだ諸外国に比べますとよろしいわけでございますが、それにいたしましても設備の利用率が下がっているというような事情がございます。また一方、発電効率なりあるいは送電ロス率なりを見ましても、これは相当向上を見ただけに、今後の改善というものが非常にむずかしくなってきているという状況でございます。また、原子力の問題につきましても、できるだけの努力は払っているわけでございますが、それにいたしましても、なお利用率というものがそれほど高い数字にないということでございます。
 これらの問題をやはり一つ一つ片づけていきまして、負荷率の問題なども、これを是正するのは電力会社だけではやはりできませんし、国民各界、産業各界の協力も必要といたしますが、そういう面を含めまして、あらゆる努力をいたしまして、そうして電力の安定供給、しかもなるべく料金の上がらないような方策を考えてまいりたいというふうに考えております。
#145
○参考人(平岩外四君) 電力の需要は、先生おっしゃいましたように、生活水準の向上に伴う民生用の需要の増大とか、あるいは経済の安定成長を支える産業用の需要の増大などによって昭和五十五年度には大体四・六%の増加を見ておりますし、また、五十六年以降もおおむね経済成長率に見合った伸びを示すことが当然見込まれます。これに対する設備供給の安定をすることがわれわれの使命でありますと同時に、今後は油が入らなくなってきた場合に、それにいかに設備を変えていくかという、そういう問題。そういうものを含めまして考えていかなければならないわけでございますし、もちろん先ほど安田さんがおっしゃいましたように、設備の稼働率の向上、これは当然考えていかなければならない。それから同時に、燃料の有効活用、これも考えていかなければならない。いろいろもろもろのことを考えて、電力会社としても一番効率的なものを選んでいかなければならないと考えております。
#146
○桑名義治君 そこで、御答弁の中に負荷率の向上の問題が出てきたわけでございますが、過剰な設備投資を抑えて既存設備の稼働率を高める、これは非常に重要なことだろうと思いますし、また料金原価を長期にわたって安定化する一つの大きな要素にもなるわけでございます。ところが、九電力の設備投資額は、五十年から五十三年までの四年間で八兆千五百三十六億円に達している、さらに五十四年度二兆八千二百四十七億円、これは見込みでございますが、五十五年度は三兆五千七百五十八億円と、これは計画でございますが、二年間で六兆四千億円の投資をしようとしているわけでございますし、しかも、五十五年度は対前年比で二七%といわゆる大幅な増加を計画していると、こういうふうに見られるわけでございます。果たして現在の経済情勢の中で、あるいはまた新経済社会七カ年計画というものがしょっぱなからつまずいている現状にありながらこういうふうな設備投資をするということは、また再び大幅な値上げにつながっていくような状況を生み出してしまうのではないかと、こういうふうに憂慮されるわけでございますが、その点についてはどういうふうに電力業界としてはお考えになっていらっしゃるか、あるいはまた、政府としてはどういうふうに考えているか、御答弁を願いたいと思います。
#147
○参考人(平岩外四君) 御承知のとおり、電力業界というのは、需要があればそれに対応した供給を設備として持たなければならない事業でございますので、需要が逐年伸びていくに従ってそれに対応する設備投資を必ず行っていかないといけないわけで、その場合に一番効率的な設備投資というものを常に考えますけれども、現実には電源がだんだん遠隔化し、あるいは送電がだんだん遠くなり、それから規模がだんだん大きくなり、過密地帯の地中化がだんだん進みと、そういう流通設備、そういうものを含めて非常に設備の膨大化をもたらす状態にありますので、効率的な経営をしながら設備投資はやはり最大電力に合わせて行っていかなければならないと考えております。その最大電力をいかに減らしていくかということも経営の大きな使命であろうかと考えております。
#148
○政府委員(安田佳三君) 設備投資につきましては、これはやはり長期的な需要想定に基づきまして、そして適切な設備投資をしなければならないと思っております。長期的な需要見通し等につきましては、電気事業審議会の需給部会におきましていろいろ御審議いただきまして、その需要を想定いたしまして、その需要に見合う設備投資を、供給力の増強をいかなる熱源で行うかということについて計画を立てていただいておるわけでございます。たとえば、原子力発電所等につきましては、長いものは十年を超える建設期間がかかります。また火力発電所につきましても相当建設に時間がかかります。そういう建設にかかる時間を含めまして、一体どういう熱源でどういう発電所を、しかも需要にマッチしてつくるかということをこれは常に心がけねばならないところであろうかと思います。その際、やはりどうしても基準になりますのは最大需要電力でございます。そこで、その最大需要電力を減らすことができるならば、設備についても少し余裕ができるということになりますが、この最大需要電力は、いままでの傾向から見ますと、むしろ差が拡大するような傾向にあります。この点を何とか是正いたしていかなければならないと思いまして、そういう方面の努力も目下しているところでございます。
#149
○桑名義治君 いま御答弁がありましたように、いわゆる最大需要電力と現在の最大供給量ですか、これとの間に大きな差異があるということは設備過剰ということになるわけでございますが、そういったいわゆる投資したお金というものはまた電気料金にはね返ってくるわけでございますし、そういった一面の基本的な問題をもう一遍詰め直す必要があるのじゃないかと、こういうふうにいま思うわけでございますので、この点をまず提起をしておきたいと思います。
 そこで、いずれにしましても今回の電気、ガス料金の値上げ申請というものは、いろいろな方面から相当水増しになっているのではないかと、こういうふうに言われているわけでございます。消費者団体連絡会からも水増し額の試算が発表されているわけでございますが、この額の妥当性はともかくといたしましても、燃料費あるいは減価償却等にも問題があることは私は事実であろうというふうに思います。非常にうがった見方をすれば、電力会社もガス会社もいわゆる値切られることを前提として総括原価をはじき出しているのではないかと、こういうふうに思えるわけでございますが、大変に電気、ガス料金の値上げという問題は社会生活に大きな影響を与えるわけでございます。その地域その地域に非常ないわゆる生活の面における、あるいは物価の面における、経済活動の面における影響があるわけでございます。私、いろいろ中小企業の経営をなさっている方々とお話を申し上げたのですが、石油の元売、油の元売は、仕入れが上がったからと即座にぱっと価格に転嫁ができる。電力も原油が上がったからといってぱっといわゆる価格に転嫁ができる。しかし電力を使い、油を使い、ガスを使っていろいろな製品をつくっているわれわれは、もろにそのまま価格に転嫁することができない。非常に厳しいこれは話だろうと、こういうふうに思うわけでございます。そういった立場から考えた場合には、極力この値上げ幅も抑えていかなければならないという社会的責任も私はあるのではないかと、こういうふうに思うわけでございますが、みずからにもっと厳しい申請の内容であるべきではなかったろうかと、こう思うわけでございますが、この点について参考人の二人の御意見をまず伺っておきたいと思います。
#150
○参考人(平岩外四君) われわれが申請を行うに当たりましては厳しい合理化を実施をいたしまして、本来五十四年度持ちこたえられない状態にあるのを、とにかく骨身を削って現実には何とか五十四年度いっぱいしのごうという努力を続けているわけでございます。そして、その上での五十五年度の申請でございまして、しかもそれは油の外的なものが八〇%を占めておる状態の中で、それ以外の点についてわれわれはもう最大限の努力を積み重ねてきて、直ちに転嫁をしているという気持ちでは毛頭ないわけでございます。そういう意味で、今回申請いたしました申請は電気事業者としては必要最小限のものを想定して申請したつもりでございます。
#151
○参考人(安西浩君) お答えいたします。
 水増しではないかというお尋ねでございますが、それについてお答えいたしますが、都市ガスの場合は、先生御案内のように灯油、これはむしろ灯油は下げろ下げろと言われていますが、石油の製品としては四十八年以降ほかのものはみんな上がったんですが、石油は抑えられています。そして現在都市ガスと比べると半分の値段でございます。LPGは御案内のように大体都市ガスと同じでございます。私ども都市ガスにおきましては、競合燃料は灯油とLPGでございます。かつてLPGが競合のようなものでございましたが、今日は灯油でございます。冬場のストーブ燃料はほとんど灯油が占めておるといってもいいくらいに灯油が盛んでございます。そういう関係からうっかり値上げをしようものなら、経営の基盤を揺るがすことに相なる次第でございまして、水増しなんか考えていない次第でございます。原料費につきましても真剣に検討いたしまして、値上げ幅を抑制いたしておる次第でございます。
 五十一年の十一月に料金改定をしていただきましたが、そのときの原価計算基準は一年半でございました。それは一年半でございましたが、実はいまお願いしているのは四月一日でございますから、三月いっぱいもたせますと三年半がんばった次第でございます。先生御記憶のように、五十三年為替差益の還元の問題が起こりました。私は四月二十日の衆議院の物特委員会において、これは将来の料金安定のために返すべきじゃないと言って一応がんばりましたら、参議院の物特委員会で認められまして、そのときは何とかなりましたが、その年の七月になりまして円が非常に高くなりまして、百七十九円という、百八十円ベースになりました。マスコミも世論も、電力料金、ガス料金は為替差益を還元すべきだということになりまして、第二回目の物特委員会におきましては積極的に私も賛成いたしました。そのときの条件といたしまして、当時の河本通産大臣は、円が二百円ベースで推移すること、二番目には、OPECの値上げなかりせば、東京、大阪、名古屋の三つの会社は五十四年いっぱいは料金を据え置いてもらいたい、つまり五十五年三月三十一日まで料金を据え置いてもらいたい、据え置きなさいということでございましたので、みんなと相談いたしまして確約いたしまして、今日がんばっておる次第でございます。
 ところが、先生御承知のように昨年の春から円安になったでしょう。二百四十円とか二百四十三円になりました。そうして、OPECはジュネーブの総会において、さらにまたカラカスの総会におきまして天井知らずの値段に上がってきました。したがいまして、私どもといたしましては、この前の前の通産大臣との約束では、昨年の秋料金改定の停止条件が一応認められたわけでございますが、一応ああいう約束もしたんだし、三月三十一日までがんばろうじゃないかと言って三社がんばっておる次第でございます。ガス事業は二百四十九社ございますが、そのうち百七十一社がすでに申請いたしました。昨年の十月以降でございます。そのうち値上げが決まったのが約七十社、その他は目下審理中でございます。三社は何とかがんばろうと言ってがんばっている次第でございまして、決して水増しとか、そんな安易な気持ちでやっていないということを御了解いただきたいと思います。
 以上でございます。
#152
○桑名義治君 いずれにしましても、こういった大幅な料金の値上げというものは国民の生活あるいは日本の経済に大きな影響を与えるわけでございますので、極力値上げ幅については抑えていただきたいと、こういうふうに思うわけでございます。
 そこで、電力の燃料費の問題について、いまから個々の問題についてお尋ねをしておきたいと思いますが、電気料金の値上げについて、まず燃料費の問題から伺いたいわけですが、燃料費については、東京電力の申請を例にとりますと、いわゆる原油の場合、その消費単価はキロリットル当たり六万七千七百三十五円と、こういうふうになっているわけでございます。果たしてその申請額が適正かどうかというところが一つの問題になるわけでございますが、東京電力が購入している原油の主な油種はインドネシアのミナス原油、それからそのCIF価格は五十四年の十一月の通関統計ではキロリットル当たり三万六千七百円、それからインドネシアは五十四年の七月にはバレル当たり二十一ドル十二セント、値上げをしましてから十一月に同じく二十三ドル五十セント、それから十二月には二十五ドル五十セント、そして五十五年の一月に二十七ドル五十セント、二月には二十九ドル五十セント、それからことしの二月には昨年の七月に比べると三九.二%の値上げになっているわけでございます。インドネシアの公式販売価格の値上げ幅だけいわゆるCIF価格も上昇するとするならば、五十四年の十一月のCIF価格のキロリットル三万六千七百円は三九・二%アップして五万一千八十六円、こういう単純計算かもしれませんが計算になるわけでございます。さらに、インドネシアのミナス原油が五十五年度中に一〇%値上げされても五万六千百八十円、これに原油関税の六百四十円、これはキロリットル当たりでございますが、石油税を入れて、石油税の一千九百六十六円を加えても五万八千七百八十六円、これはキロリットル当たりでございますが、にすぎないわけでございます。仮に流通経費を加えても、東京電力が申請をしている原油の消費単価が六万七千七百三十五円、これはキロリットル当たりでございますが^と比較をすると余りにもかけ離れているのではないかというふうに考えられるわけでございます。
 したがいまして、このような申請を査定する立場にある通産省としては、いわゆる原油価格はどの時点をとらえるのか、たとえば査定時点で確定している値上がり分は認めるが、それ以上の値上げの予想分は認めないと、こういうまた考え方があるのかどうか、その点について伺っておきたいと思います。
#153
○政府委員(安田佳三君) ただいま先生が御指摘になりました非常に詳細な数字につきましては、私いまちょっとお答えするというわけにもまいりませんが、考え方として申し上げさせていただくならば、私ども現在の原油価格が五十五年度において大幅な値上がりをするかどうかという、そういう見通しにつきましては、現在時点におきましては、今後それほど大幅な値上がりはないのではないだろうかというふうに考えております。したがいまして、先行き値上げがあるけれどもそれを認めないというようなことではなしに、現状において、先行きは大幅な値上がりがないんではないだろうかというような感じを持っておりますが、査定時点までそういうことでありましたら、そういう考え方に従って査定をするということになろうかとも思います。
#154
○桑名義治君 では、査定時点の問題は大体考え方としてはわかったわけでございますが、先ほど申し上げましたように、いわゆるキロリットル当たり五万八千七百八十六円という数字が上がってくるわけでございますが、いわゆる東京電力が申請している原油の消費単価の六万七千七百三十五円と大きな差があるわけでございます。この点はどういうふうにお考えになるわけですか。
#155
○政府委員(安田佳三君) 現在時点におきましてその数字がどうであるかということは、この際御容赦いただきたいと思いますが、ただ一般的に申しますと、事業者といたしましてはやはりいろいろな安全を見るという向きはあるのではなかろうかというふうに考えます。私どもは、現状に即しまして厳正にそれを査定するという所存でございます。
#156
○桑名義治君 査定の段階だから直接的な意見は控えさせてもらいたいということでございますが、ではちょっと方向を変えますが、北海道電力の燃料費を査定するに当たりましては、先行きの原油価格の上昇は見込まず、現段階までの原油価格の引き上げを織り込んで査定をしたと、こういうふうに言われているわけでございます。そこで、八電力についても同じ方針で査定をするならば、たとえば東京電力の場合は原油の消費単価については幾らぐらいが妥当であるというふうに考えられますか。
#157
○政府委員(安田佳三君) せっかくのお尋ねでございますが、この点は現段階においては少し控えさせていただきたいと存じます。
#158
○桑名義治君 いずれにしましても、北海道電力、沖繩電力、こういったところの一応の査定の結果が出ておるわけでございます。これと余りにもかけ離れたようないわゆる査定であるとするならば、これまたちょっとおかしなものになると思うんですよ。先ほどから、全国的に電力の価格に格差があるのはおかしい、公共料金的な性格を持っておるとするならば、当然全国的には一律の価格が最も好ましいのではないかという議論も出ております。そういった立場から考えますと、やっぱり同じ電力であるならば、沖繩あるいは先ほど申し上げたような北海道電力の査定と同一的な物の考え方で進むのが最も妥当ではなかろうかと、こういうふうに思います。それは、いろいろな多少の要因の違いはあるかとも思いますけれども、しかし、大局から立って考えた場合、総括的に考えた場合には、そういった方向の方がむしろ妥当ではないかというふうに考えるわけでございますが、その点はどうですか。考え方を聞かしていただきたい。
#159
○政府委員(安田佳三君) やはり個別、具体的な問題に即して考えなければならないかというふうに存じます。たとえば定率法の導入の問題につきまして、北海道は実決算において定率法を採用いたしておりませんので、新たなものをいまから導入するのはいかがであろうかという考え方がございます。また、今回申請が出ております八社につきましては、部分的に定率法をすでに採用している面がございます。これをいかに考えるかというような点につきましては、これはまた北海道電力とは別な考え方で慎重に検討しなければならないかというふうに存じます。したがいまして、北海道の事情がそのまま八電力の査定に適用されるかどうかという点につきましては、原則的に申しますとそのままではないというふうに申し上げられるかというふうに思います。
#160
○桑名義治君 少し勘違いなさっているようでございますが、全体の査定を言っているわけじゃない。いま議論しているのは燃料の問題を議論しているわけですから、だからそれはちょっと混同してもらったら困るわけですが、これは燃料に限ってのいわゆる考え方をいまお聞きしているわけですから。答弁をお願いします。
#161
○政府委員(安田佳三君) 北海道電力の燃料価格につきましては、査定時点における価格を織り込みまして、その後における価格の上昇はないというふうに予想したわけでございます。現実には若干ございました。しかし、そのような考え方は今後の査定に尾を引くというふうに考えます。
#162
○桑名義治君 査定の方向は大体わかりました。
 そこで、電力会社の申請では為替レートは一ドル二百四十円で査定しているわけでございます。五十五年度の為替レートの動きについてはどういうふうに見ているか。これは先ほどから議論があって、非常にむずかしい問題だということになっているわけでございますが、北海道電力の査定時には査定直前三カ月の平均値を基本としているわけでございますが、今回の査定に際してもこういうふうに、レートは査定前三カ月を一つの基準にするのかどうか。
 それからもう一つは、これは先ほどからもちょっと話が出ておりましたけれども、やっぱりこの為替レートの問題は原油の価格に大きな影響を持つわけですね。したがいまして、通産省の矢野事務次官が大体一ドル二百二十円というふうに言ったとかなんとかいうのが新聞紙上に出ているわけですが、この問題をどういうふうに考えるのか。
 この二点についてちょっと伺っておきたいと思います。
#163
○政府委員(安田佳三君) 為替レートの先行きにつきましては、これは判定はきわめてむずかしいのは先生の御指摘のとおりでございまして、したがいまして、どういう方法をとるかと申しますと、査定前三カ月の為替レートの動きというものを基本にするということになる可能性が非常に強いと思います。
 また、第二番目の御質問の点につきましては、雑談その他で、あるいはそういう個人的感触を言ったことがあるかもわかりませんし、新聞の報道はそういう――仮にあったとしても雑談としての報道であって、公式的な見解ではないというふうに考えております。
#164
○桑名義治君 これ雑談的ないわゆる見解というふうにお話がありましたし、あるいはまた新聞もそういう論調じゃないかと、こういうふうでございますけれども、しかし、新聞に書いてあるのはわりに公式じゃない――公式とは書いてありませんけれども、そういう考え方を持っているということを十二分に踏まえて書いてありますよ。だから、やっぱりこの点については通産省としては大体そういう考え方を持っているのかな、どうだろうかなということを危惧させるおそれも十二分にあるわけでして、そうなってきますと、またずいぶんと今回のこの電力料金の値上げの問題についてはまた価格をぐっと圧縮しなければならないという、そういう査定の方向へ走るということも十二分に考えられるわけです。したがって、この問題はこういう時期であるだけに一ドル二百二十円ということは、この発言は非常に大きな影響と重みがあると、こういうふうに私は考えるわけです。この問題は最終的には通産省としてはどういうふうに取り扱うかということは、いまこの場ではなかなか御回答はむずかしいと思いますので、詰めはしませんけれども、そういうことをさらに認識をしていただかなければならない問題ではなかろうかと、こういうふうに思うわけでございます。
 そこで、次に平岩会長にお尋ねをするわけでございますが、去る二月六日の当委員会で平岩電事連会長は、電力会社が購入している原油価格についてブルネイ産のセリア原油はバレル当たり三十三ドル四十セント、インドネシア産のアタカ原油は三十二ドル二十五セント、ミナス原油は二十九ドル五十セント、それから中国産の大慶原油は三十二ドル三十三セント、これらを総合した公式販売価格の平均は三十一ドル以上になっていると。これにプレミアム価格の上乗せ分やスポット価格の影響を加味すると複合価格は三十五ドル程度になる。こう述べられているわけです。電力会社は燃料消費計画の中で、これらの原油をどのくらいで購入しているのか。また三十五ドルの内訳として、プレミアム価格やスポット価格の影響はどのくらいと見ているのか、まず伺っておきたいと思います。
#165
○参考人(平岩外四君) 先生がおっしゃいましたとおり、具体的にセリア原油、アタカ原油、ミナス原油、大慶原油の現実価格が決まっておりまして、それを総合した販売価格が三十一ドルを超えたということを申し上げました。そして、それにあとプレミアムがどういうふうにつくかという問題と、それからスポットがどのぐらい入るかという問題でございますが、大体私どもで試算したあれでは、プレミアムの分が大体二ドル、それからスポット部分が大体二ドルと考えまして三十一ドルに四ドルあれして三十五ドル見当と、こういう数字を出したわけでございます。
#166
○桑名義治君 時間がもう大分来たようでございますので、はしょって次に進んでいきたいと思いますが、減価償却費については各電力会社とも申請で平均四七・四%、定率償却の導入を予定しているということ、先ほどからここは問題になっているわけでございますが、これは五十四年の三月に出された電気事業審議会料金制度部会の中間答申の中で定率法を採用すべきことが提言されているからだろうと思います。しかしながら、同部会の中間報告では「償却方法の変更時における料金への影響が過大であるときは、その影響を緩和するため、定率法を採用する設備を段階的に増加させていくことも考えられる。」と、こういうふうに付記されているわけでございます。ところが、ことしの二月の一日に認可した沖繩電力、北海道電力の料金改定においては、定率償却の導入は見送られている。今回の申請において八電力とも料金原価算定上は定率法を導入しているけれども、通産省は八電力についても沖繩、北海道電力と同様の査定をするのかどうか。その考え方を聞きたいと思うのです。
 先ほどからお話があっておりますが、沖繩それから北海道電力の方は、いわゆる定率法というものが全然適用されていない。したがって、前回はしなかったんだ、今回は一部しているからするんだというようなお話でございますけれども、しかし先ほどからお話し申し上げておりますように、この答申の中にも「段階的に増加させて」云々、余りにも影響が過大であるときには考えなきゃならぬ、こういう答申になっているわけでございますが、この点についてはどういうふうに通産省としては考えますか。
   〔委員長退席、理事高杉廸忠君着席〕
#167
○政府委員(安田佳三君) 私はまだ一部導入するとまで申し上げておりません。北海道、沖繩の場合と八社の場合は事情が違うわけでございますが、その事情が違っているということと、それから各方面の御意見なども聞きながら、そしてこの料金制度部会の答申の趣旨も踏まえながら、いかにするかということを慎重に検討いたしたいという考え方でございます。
#168
○桑名義治君 これは、改めてもう一遍確認をする意味で、電力業界としてはどういうふうに考えるかということをもう一度お聞きをしておきたいと思います。
#169
○参考人(平岩外四君) 電力業界といたしましては、将来のエネルギーの安定供給をするためには定率償却が好ましいということを考えております。しかし、現在の厳しい経済情勢を考えた場合に、それは一部定率の導入ということで申請をいたしたわけでございます。
#170
○桑名義治君 通産省にもう一遍お聞きしたいんですが、仮に定率法の導入を見送った場合、これは八電力会社平均で六四・四二%という上げ率になっているわけでございますが、これがどのくらい圧縮されますか。
#171
○政府委員(安田佳三君) 定率法導入を見送ったらどのくらい下がるかという御質問でございますが、定率法を、現在八社が申請していますような範囲内で行いますと、それは二・四九%の料金の差が出てくるということでございます。
#172
○桑名義治君 そうしますと、この定率法を導入するかしないかということは、やっぱり今回の料金の値上げの問題についてはちょっと一つの大きな要素になるというふうに考えますので、この点については十二分にこれは考慮しなきゃならぬのじゃないか、こういうふうに思います。そうしますと、いままでの論議からいきますと、定率法を採用するかしないかという論議のほかに、仮に採用するとするならば、これは制限というものも考えられるわけでございますが、その点はどうですか。
#173
○政府委員(安田佳三君) 定率法を採用いたします場合は、やはりどの設備を定率の対象にするかという観点から、現実に定率法を導入しているわけでございますから、仮に段階的に導入する場合は、どの部門のどういう設備というような形での考え方はあり得ることであろうかとも思います。
#174
○桑名義治君 それから、これは先ほどから議論になっておった問題でございますが、今回は大変ないわゆる超大型値上げ申請でございますので、原価算定上においては五十五年度の一割配当を前提としているわけでございます。もっとこれは配当率を下げるべきではないか、これはいろいろ理由があるようでございます。その理由も知っております。しかしながら、こういう時期ですから、要するに緊急避難という、ことしは緊急避難であるという、これを前提に頭に置きながら考えていかなきゃならない問題ではないか、こういうふうに思うわけです。そういう意味から申し上げて、今回のいわゆる一割配当の前提ということは、これは訂正をすべきではないか、ダウンすべきではないか、こういうように思うわけでございますが、業界としてはどういうふうにお考えですか。
   〔理事高杉廸忠君退席、委員長着席〕
#175
○参考人(平岩外四君) 確かに非常に厳しい情勢ではございますけれども、現在株主は五十四年九月にも六分配当であり、この三月にも六分配当になり、あるいは来年の中間の決算では無配というかっこうになり、五十六年の六月になりまして初めて株主に対してどう配慮しなきゃいけないかという、そこまでがまんをさせる状態でございますので、この点については株主に対しては十分配慮をしなきゃいけないと私は考えております。
#176
○桑名義治君 先ほども申し上げましたように、この一年間は緊急避難である、ここを前提に一切を考えていかなければならない時期じゃなかろうか、こういうふうに思うわけです。したがって、二%のダウンというのは約百億円、法人税の問題を入れると約百億円で合わせて二百億違うわけです。こういうことを考えて、さらに今後の問題としてこれは考慮していただきたい、通産省としてもこれは考慮していただきたい、こう思います。
 時間がもうほとんどなくなりましたので、最後にガスの問題に移りたいと思いますが、今回導入する二部料金制、この問題に対して、通産省としてはどういうふうにお考えになっていらっしゃるのか、まずお伺いしておきたいと思います。と申しますのは、小口需要家の負担増になるおそれがあるものですから、この点を伺っておいて終わりにしたいと思います。
#177
○政府委員(安田佳三君) ガスにつきましては、従来から現行制度の不備につきましていろいろ指摘されてきたところでございます。使わなくても同じ料金を取られたとか、あるいは省エネルギーに役立たないとか、そういうふうないろんな意見が出てまいりました。また、転居した人が大型のガスメーターのある家に入りましたら、ガスを少量しか使わなくても相当多額の料金を請求されたという例もございます。そういう不合理を是正し、そしてまた、省エネルギー的な体系にいたしたいということで、総合エネルギー調査会の都市熱エネルギー部会におきましていろいろ御検討をいただきまして、この際、大手三社につきましては二部料金体系を導入する方がいいという答申をいただいたわけでございます。その答申に基づきまして、ガス三社は申請を出してまいったわけでございますが、やはり基本料金を設けるというようなやり方をいたしますと、どうしても従来の体系とは少し違ったでこぼこが出てこようかというふうにも思います。しかし、少量需要家に対して大きな影響を与えないような配慮はしなければならないという答申もいただいておりますので、たとえば基本料金につきましては、厳密に算定いたしますと千二百数十円の基本料金になるところでございますが、現在の最低料金でございます六百九十円を基本料金にしているとかいうような措置をとってきたようでございます。私どもといたしましては、やはりこの二部料金体系というものが合理的な体系であるというような考え方から、できるだけこの制度の導入という方向で考えてまいりたいというふうに考えております。
#178
○桑名義治君 時間が来ましたので、一言で終わりたいと思いますが、実はガスエネルギーと電気エネルギーと競合する面が多少あると思います。たとえば電気の場合には、夏場がもう最大のピークだというふうに言われて、その最大のピークに合わせながら設備投資がなされている、設備の拡大がなされている、こういう面でございますが、しかし最近はサンシャインビルでも見られますように、ガスで冷暖房ができる、こういうことになれば電気業界は、この夏場のピークのときには非常に冷房の電力を食うんだと、こういうお話があるわけですが、そういったことが最も有効的に左右するならば、その頭を切ることも多少はできるんではなかろうか、こういうふうに思うわけでございます。そういうようにガスと電気のエネルギーがお互いに競合する面、これは電気は備蓄ができないけれどもガスはある程度はできる、こういう有効的にお互いに使い合うということが、今後のエネルギーを使用する上においてもまた重要な事柄ではなかろうか、こういうふうに思うわけでございますが、こういった一端をまず提言をし、さらにでき得るならば通産省の御意見なり、あるいはきょうは政務次官がいらしていますから、政務次官の御意見なりを伺って終わりたいと思います。
#179
○政府委員(堀内俊夫君) 桑名委員の御質問にお答えします。
 ただいま、一番最後には非常に傾聴すべき御意見を承りまして、いろいろ私ども検討いたしたいと思います。
#180
○政府委員(安田佳三君) 確かに電力とガスとはピークの状況が異なっております。電力におきましては夏ピークでございまして、その夏ピークの大きな要因が冷房需要でございます。したがいまして、これがガス等によりまして代替されるならば、ピーク解消に役立つ面が相当あろうかと思います。で、ガス業界といたしましても、ガス冷房の普及にいろいろ努力しておるようでございますが、私どもとしましては電力は電力、ガスはガスという考え方でなしに、総合的なエネルギー対策として、どのような方向がいいかというような点につきまして、先生の御意見も十分踏まえながら検討を進めてまいりたいというふうに思います。
#181
○小笠原貞子君 通産省にお伺いいたします。
 二月一日衆議院の予算委員会で不破議員が質問いたしました。そのとき森山エネルギー庁長官、三十ドルをある程度上回る、五十五年度の原油価格について。それほど大幅な値上がりはないものと想定すると、そう御答弁をいただきました。先ほど安田公益事業部長も五十五年度の見通しとしては大幅な値上がりはないと見ていると、こういうふうに同じ趣旨の御答弁をいただきました。で、二月一日ですね、北電の認可されましたのは。この認可された原油価格について言えば、当然他の八社も情勢として変わらないというふうに思われますから、このことが査定の根拠の大きな要因になるというふうに考えると当然だと思うんですけれども、まずお伺いしたいと思います。
#182
○政府委員(安田佳三君) 北海道電力の料金につきまして認可をいたします少し前に、若干の値上がりはございました。しかし、今後の油の動向につきましては、やはり大幅な値上がりはないんではなかろうかというふうに想定いたしております。したがいまして、私どもは原価主義のたてまえに基づきまして行動いたしたいというふうに考えております。
#183
○小笠原貞子君 そこで、平岩参考人にお伺いしたいと思います。北電の値上げが一日で、そしていま大幅な値上げは余りないだろうという想定、この御答弁いただきましたのが二月一日の衆議院予算委員会、きょうも確認されました。そして、この間平岩参考人もここにお出ましをいただきまして、そしてそこでおっしゃいましたのが、東京電力の場合CIF価格が五万七千円、消費価格が六万七千円になるとおっしゃいました。非常に私はここで問題になると思う。つまり、五日前ですね、二月一日といいますと。その五日前に通産省は北海道電力値上げを認可して、その査定ではCIF価格は三十一ドルですね、バレル当たり。そうすると、四万六千円と先ほどから出ておりますね。四万六千円というのがCIF価格で当然出てくるはずだと。ところが平岩会長さん、消費価格では六万七千円になると、CIFで五万七千円になると、こういうふうにおっしゃっていますね。そこが非常に大きな差が出てくるわけでございます。そうしますと、その差というのを考えますと、たとえば通産省が北竜の場合査定いたしました三十一ドル、レートは二百三十七円、これを一キロリットルに直しますと四万六千二百円でございます、端数は切ります。そうしますと、おたくの東電で申請なすったのは五万七千円という申請の額になってまいります。そうしますと、その一キロリットルで、いわゆる俗に言われる水増しというのが一万一千円というのが非常に具体的な数字で出てくるわけでございます。
 それからまた、さらにそれにもう一つ問題になるのは、CIF価格に国内での経費を一万七百円東電の場合は見ていらっしゃいます。そうしますと、それではその国内価格、いろいろな経費というものをおたくは一万七百円見ていらっしゃるんだけれども、じゃ北電の場合はどれくらい見てるかということを計算いたしますと、北竜の場合は九千六百円という――端数は切ります、九千六百円でございます。そうすると、北電の国内にかかる関税だの石油税だの備蓄、防災だのの経費、いわゆるその国内でかかる諸経費というのが北電が九千六百円、東電の場合が一万七百円、ここでまた一キロリットル当たりについて千円というのが東電の場合は非常に多くなってまいりますね。そうしますと、これ合わせますと、東電の場合は一キロリットルについて一万二千円という非常に大きな数字が出てくるわけなんです。これは一日に予算委員会で三十一ドルというふうに言われて、そして――一日に北電の三十一ドルで計算した認可がされて一日にもそう言われて、そしておたくがここにお出になったのは六日でございますね。もう二月、三月たっているというわけじゃなく、ほとんど同時でございます。ほとんど同時で、そしてこれだけの開きというものをおたくで見ていらっしゃる、どうもやっぱりこれは水増しだと言われてもしょうがない数字だというふうに思いますがいかがでございますか。
#184
○参考人(平岩外四君) 先生がおっしゃいましたのとちょっと見解違いますけれども、現実に私どもは申請いたしましたFOB三十一ドルというのは、東京電力が使っておりますセリア、アタカ、ミナスあるいは大慶、そういうものの現実実勢価格、これをFOBとして計算いたしますと平均三十一ドルになるということでございます。
 それから、あとそのほかの六万七千円の金額との違いでございますけれども、これは防災費その他、要するにCIFから消費するまでの間のいろいろな諸経費、これがいろいろ差異があると思います。防災費とってみても、あるいは地域によって非常に違うだろうし、国内運航についても違うだろうし、一般諸経費も違うだろうし、そういう違いがあると考えます。
#185
○小笠原貞子君 それで私、ちょっと数字でまとめたのがありますので、言ってもわからないと思いますので、差し上げたいと思います。
#186
○委員長(目黒今朝次郎君) どうぞ。
#187
○小笠原貞子君 で、これ平岩参考人の方に差し上げますので、ちょっとごらんいただきたいと思うんです。(小笠原貞子君資料を手渡す)
 いろいろその幅が一万と非常に多くなって、一万二千円からの開きがあるということに対しては、いまいろいろお答えいただきました。これについては後で申し上げます。
 しかし、私がこの数字で計算いたしました場合に、一万二千円一キロリットルについての差が出てまいりますと、そうしますと、東京電力の場合は消費量というのが約一千二百万キロリットル、こういうわけですね。で、これ数字が細かく書いてあります。一キロリットル当たりの水増し分として正確に数字挙げますと一万一千八百七十九円、これに消費量が約千二百万――一千百九十九万九千キロリットルです。そうしますと、いわゆるそこで出てくる差額というのは、実に千四百二十五億という額に出てくるわけでございます。八電力で計算をいたしますと、いま言ったような一キロリットルについて千二百円という差は八電力合わせますと、一番最後でございますけれども、膨大な数ですね。五千四百四十五億という数になってくるわけです。だから、これは非常に一キロリットルについて千円だとか一万円といった、小さく見えるけれども、これのいかんによってこれだけの大きな数字になって出てくるんだと、水増しの量が多くなってくるんだということについて私は指摘をしたかったわけなんです。
 それで、先ほどもお伺いいたしましたら、その三十一ドルプラスプレミアムがついて二ドルと、それからスポット物で影響されて出てくるのが二ドルと、だから三十一ドルプラス四ドルで三十五ドルだと、こうおっしゃいました。これは非常に簡単な計算でございまして、こんなのはこれとこれが二ドルずつかかるんだから三十五ドルだよとおっしゃることは簡単だけれども、これは非常に根拠が私たちにはわからないわけですね。おたくの場合に、どこでスポット物がどれくらいの価格で、どれくらいの量買われて、ここでプレミアムつけられたのがどれくらいでどうだというような数字があれば、これで四ドル分かかるんですよ、三十五ドルだということになりますけれども、それが全然根拠示されないわけです。それで三十五ドルかかりますよと、こうおっしゃいます。それから、それぞれの防災の関係やら、いろいろと運賃なんかについても違う、だから千円くらいの差は当然違ってくるんだとおっしゃるけれども、これも具体的にその数字の裏づけになる根拠というものは示されないわけですね。そういたしますと、われわれから見ますと、これはもう常に逆算していって、そして何だかんだと言っていらっしゃるにすぎないわけでございますよ。だから、おたくの方が確実にこれは三十一ドルプラスプレミアム、スポット二ドルずっとおっしゃるならば、その根拠を私は資料として示していただきたい。そうでないとこれは納得できないわけですね。
 それから、さっき言いました国内にかかる経費というものについても、その根拠というもの、どれだけ北電の場合とこういうふうに違ってきているんだということをお示しいただきたい。そうでなければ、裏づけ何にもなくてこれだけかかったんですよで、それで値上げ見てくださいなんて、これはもう本当にちょっとずるいですよね。ずるいし、非常に怠慢ですよ。ぜひその根拠を示していただきたい、いますぐでなくても結構です。後でもいいです、出してください。
#188
○参考人(平岩外四君) わが国に入ってきますスポット原油の輸入比率、大体現在一四%程度であると思いますが、本年一月以降の厳しい供給削減を考慮いたしますと二〇%程度に達するんじゃないかと予想されます。最近またスポットの需給が緩んできているというふうに聞いておりますけれども、最近の一時的な需給の緩和状態を勘案して、また政府の価格指導を踏まえ、大体スポットは四十ドルを切る水準であると大体見込んでいます。
#189
○小笠原貞子君 ちょっと途中でごめんなさい。
 いろいろおっしゃいますと時間が大変長くなります。で、スポットが大体いま下がりぎみだというような一般的なことではなくて、おたくは東電としていまおっしゃったわけですね。スポットで二ドルと、それからプレミアムで二ドルというふうにはっきりおっしゃって三十五ドルとおっしゃったんだから、その二ドルと二ドルの裏づけとしての根拠そのものをずばりわかるように、時間がありませんから後で資料としていただきたいと思います。私の持ち時間少ないですから、それよろしゅうございますね。
#190
○委員長(目黒今朝次郎君) いいですか参考人、一ドル、二ドル、四ドルの具体的な資料を後日委員会へ出してください。
#191
○参考人(平岩外四君) 油種別だとか、その他の取引につきましては――油種別につきましては取引の関係ございますので、資料の提出は差し控えさせていただきたいと思います。
#192
○小笠原貞子君 それはもうさっきからいろいろ各委員おっしゃいましたけれどもね、そうやってもう隠しておいて、そして数字はこれくらい必要なんですと言って値上げしてください、これでは全くもうわれわれとしては認められないんですよ。だからもういろいろ取引の関係とか企業秘密とかおっしゃるけれども、そんなことを言っていたら全部企業秘密でございます、これは取引の関係上で出せませんと、だけど足りないのはこれだけ足りないんだから上げてください、こんな乱暴な理論ないと思うんですよね。だからその辺のところを私はきっちり、こんな大幅な申請なさる以上は、そのことは私たちこれでばあっと宣伝するわけでもないし、一度もう具体的な数字をぜひ出していただきたいということを重ねてお願いします。それは後でまた皆さんのあれもいただいて、委員会としても要求していきたいと思いますので、ぜひお願いします。
 で、時間がありません、角度変えます。今度は献金についてお伺いしたいと思うんです。
 平岩さんは政治家の何とかを励ます会というようなパーティー券をお買いになったことがあるか、御出席になったことがあるか。あるとしたらどなたのパーティー券を買ってどなたのところにお出になったか、御記憶の限りで結構です、簡単におっしゃっていただきたいと思います。
#193
○参考人(平岩外四君) 過去各方面の会合とか、そういう要請に対して私出たりすることはございます。パーティーには、たとえば出版記念会、あるいは政治、経済、社会、文化、福祉、そういう各分野のいろいろな会合に出たりいたしております。そういう事実は私個人としてございます。
#194
○小笠原貞子君 その何とか出版記念会――まあいいですわ、出たことはある、個人として。こういうふうにおっしゃっていらっしゃるわけです。で、わが党の市川議員がこれを調査いたしまして、東電の総務課長さんにお電話いたしました。おつき合いとしてのパーティー券を買っているとおっしゃっていました。北海道電力もパーティー券を買う場合もあると。各電力会社全部聞きました。そしたら皆さん買っていらっしゃるというお答えでございました。もし個人でお買いになるんだったら、会社の係の方が全部覚えていらっしゃるはずないわけですわね、全部。それを、うちの会社ではこう買いましたということになりますと、これは会社としてあっせんなすったという政治献金の別の形態というふうに考えざるを得ないわけですわね。だからそれは当然やめるべきだと私たちは考えるわけなんですけれども、いかがお考えですか。
#195
○参考人(平岩外四君) 私どもはそういう会合へ参加するお金は別に特に政治献金だとは考えておりません。
#196
○小笠原貞子君 じゃ、もう一つあるんです。政治献金そのものがあります。これもわが党が調査いたしました。電力会社が役員の個人献金という形態で自民党政治団体である国民協会へ七六年に千九百九十九万六千円、七七年に二千七万七千円、七八年に二千百六十二万円、三年間で六千百六十九万三千円という献金が出されているわけです。さっきのパーティー券もそうです。それからこの献金もそうなんですけれども、実は電気事業の皆さん、東電でもはっきりおっしゃっていたわけですけれども、たとえば政治献金というものは公益事業をしている者としてはこれは好ましくないということで、四十九年の八月の十三日東電の取締役会で、政党、政治団体、政治家個人への政治献金の支出は一切やめるとお決めになりましたですね。それで確かにお決めになったとおりに会社としては出てこないわけですわ。ところがいまおっしゃったように個人という形でパーティー券を買う、それから政治献金をするという形が出てきているわけです。政治献金というのもこれ全部私の方で調べました。東京電力の平岩さん三十万お出しになっていらっしゃいますね。全部名前が、東京電力二十四人の社長、副社長、それから常務というようにずらっとこう出ております。それから中部電力でも三十二人、会長以下ずうっとこれ出ております。これ調べましたら、全部名前も金額も出ているわけでございます。また調べていきましたら、北海道電力はないように見えましたけれども、北海道電力でもある一人の政治家にこれまたこれだけあるんです、ずらっと。何人から出ているかといったら百十人からですね。というように、政治献金が会社として、電力会社としては出されないけれども、個人でパーティー券を買った、個人で献金したという形に変わって相変わらず出されているということは私は実は問題だと思うんです。
 それは政治献金としては出さないとおっしゃった当時の東電の水野社長がこうおっしゃっているわけですね。個人名義で献金を続けるようなすりかえは絶対にやらないと、こうおっしゃっているわけですね。そのすりかえがみごとにやられているわけですね。献金は個人で自主的に出すということは私らも主張しておりますから、個人献金はいいわけです。けれども、こういうふうに会社の機構を使って、そしてこれで会社があっせんのいろいろな労をとりながらこういう形でお出しになっている、またパーティー券をお買いになるということは、このときにおっしゃった、水野社長の個人名義で献金を続けるようなすりかえは絶対にやらないとおっしゃったそのすりかえがみごとに行われているというふうに考えざるを得ないわけで、当然こういうことはおやめになるべきだと思いますけれども、いかがでございますか。
#197
○参考人(平岩外四君) 会合に出たりするための会費は政治献金だと思っておりません。また個人で全くプライベートに出しているのは、これは個人の自由であると思っております。
#198
○小笠原貞子君 それはそうですとは、おたくの立場でいまおっしゃれないと思いますから、それ以上のことは私は言いませんけれども、だけれども、事実としてみごとにすりかえられているんだよということですね。個人の自由で、それじゃなぜ会社が何人から出したというのをいつでも会社が調べていらっしゃるわけですか。結局会社のどこかに聞けば、こうこうこういうふうに出ていますよとさっとわかるんですわね、というところに問題がある。ここで時間をとれません。だけれども、はっきりとこれは政治献金が個人にすりかえられたと。すりかえはしないと言われたことがすりかえられているんだということを私は指摘せざるを得ません。それは謙虚に考えて、こういう疑問を持たれるようなこと――私にはそうお答えになっても世間一般はそれはそうだとだれも思いませんよ。そういう疑惑を持たれるような、こういうことはおやめになったほうがいいと思いますので、謙虚に御判断をいただきたいと思います。
 もういよいよ時間になりましたので、最後ちょっとはしょってみんな質問をいたしますので、後で一括御答弁をいただきたいと思います。
 退職引当金、これ電力、ガスもそうですけれども、五〇%の限度、積み立てていらっしゃいましたね。今度税制変わりますと一〇%減額に当然なりますわね。そうすると、これは四〇%というふうに当然原価計算からは引き下げるということになると思いますが、その点はいかがでございますか。
 それから農事用電力の問題です。農事用電力はいままで規程本則にあったのが、今回これを削除して新規の場合は認めないということにされております。新規がなくても農業の場合、改良などを行うことが非常に多くございまして、私も各地農民の方とお話し合いをいたしますと、これは非常に大変なことになるということで心配しております。いままでどおり本則で残すべきであると考えます。北海道電力の場合は本則で残しております。その点について、農事用電力の考え方を平岩参考人、そして通産省にお伺いしたいと思います。
 それから三番目、弱者及び福祉施設の特別措置についてということについては先ほどからいろいろお答えいただきました。確かに北電は年度途中だから三月いっぱいまでは見るよというような理由だとおっしゃいましたけれども、やっぱりこの大幅な値上げで最も苦しむというのは生活保護所帯、母子、老人家庭、福祉施設ですよね。だから私はやっぱりこの人たちの立場を考えてみると、この値上げで福祉施設はどんなにそれが、障害者だとか年寄りだとかというその方たちに犠牲を強いているかという実情、皆さんにとってはそれらの方の生活状態などというのは御想像もつかないかと思いますけれども、やはりそこのところは計算だけでやるというのではなくて、いま、そういう人たちが本当に命を守るためにどういうふうに苦労しているかという、その実情を踏まえて、北電でも、理由はいろいろありますけれども、一カ月半でしたけれども、据え置きしております。そういう意味において、やはりそこには人間としての立場からこの問題はもう一度私は考え直していただきたいということをお願いして、御答弁をいただきたいと思います。
 最後はガス料金体系でございますけれども、このガス料金体系が二部制にかわりました。これで、やはりここで問題になりますのは、一般庶民の家庭用というのが割り高になって、大口・大量に使用するほど割り安だというようなことが出てまいります。いろいろ資料を調べていただきました。月使用が七十立方メートルまでの世帯は六〇・一%、これは東京瓦斯の場合ですけれども、三百四十九万世帯になりますね。七十から百までを加えますと実に七五・一%、四百三十六万世帯というふうになってまいります。とりわけ十立方メートルまでというところになりますと、これはもう大変な負担増になってくるわけでございます。ですから、基本料の値下げも含めて、この取り方について再度御検討をいただくということをお願いをしたいと思います。
 それから通産省には、私時間がなくてわずかな問題しか提起できませんでしたけれども、たとえば北電の問題も、償却の定率制の問題だとか、それから退職金の問題だとかというのを私いろいろ指摘いたしましたけれども、その後資本の問題だとかいろいろ問題がございますので、やっぱり相当シビアに通産省としてもきちっとした査定をして、このべらぼうな六十何%なんというような、こういう値上げで物価を押し上げて国民を苦しめるというようなことが起きないように、非常にきちっとした査定をしていただきたいということをお願いして、最後四つまとめました。御答弁いただいて終わりたいと思います。
#199
○委員長(目黒今朝次郎君) 答弁できるやつは要領よく答弁して、後で書面で出せるやつは書面で出すということを含めて、要領よく答弁してください。
#200
○参考人(平岩外四君) 最初の退職金の問題でございますが、これは政府の改正に基づいて算入いたしております。
 それから、二番目の農事用の問題でございますが、これは需給状況とか、あるいは原価実態が非常に最近変わってまいりまして、その実情に沿わなくなったために今回規程の本則から外して分けてございますけれども、なお季節需要家の方への影響を配慮いたしまして、現行の規程において農事用電力の適用を受けているものについてはそのまま残してございます。
 それから、福祉料金の問題につきましては、先ほど御質問がありまして御答弁したとおりであります。
#201
○参考人(柴崎芳三君) 退職給与引当金につきましては、まだ四〇%にした場合の国の詳細な手続が決まっておりません。したがいまして残高以上の積み増しは織り込んでおりません。
#202
○政府委員(安田佳三君) まず、農事用電力につきましては、これは水主火従時代の制度でございまして、豊水期の余剰水力を利用するというような制度でございまして、したがいまして、現在ではその基礎を失っているというふうに考えられます。しかし、この取り扱いにつきましては、すでに基礎を失っているということで、しかも夏場の需要も多いという事情もございますので、これを附則に移したのは一つの考え方であろうかと思います。ただ、北海道の場合にこれはもとに戻したわけでございますが、他の地域につきましては、これは必ずしも戻すかどうかということでなしに、地域の特性について検討をするということになろうかと思います。
 それから、生活保護、社会福祉関係の特別措置につきましては、北海道電力のように新しい予算の開始までのつなぎとしてはやっておりますが、それ以外の特定の需要家について政策的見地から割り安な料金を設定するということは、これは適当でないんではなかろうかというふうに考えているわけでございます。
 それから、ガス料金の二部料金制移行に伴いましていろいろと負担の、アップ率のでこぼこが出てまいるわけでございますが、これは年間を通じていろいろ考えるほかに、やはり夏季と冬季についてどういう使用量かということを見る必要もあろうかとも思います。しかしながらいずれにしましても、体系変更に伴います改定率の増減はある程度はやむを得ないものと考えておりますけれども、ただその改定前の料金との継続性というものは、やはり十分考えなければならないという御注意もごもっともだと思います。しかし、なかなかむずかしい問題でございますので、完全にはできないと思いますが、何かいい方法があるかどうかにつきましては、査定までにいろいろと研究はしてみたいと思いますが、申請におきましてもすでに基本料金をある程度下げる等の措置は講じておるようでございます。したがいまして、それ以上の措置が出るかどうかちょっといまのこの席では何とも申し上げられませんが、御意見でございますのでいろいろ検討はしていきたいと思います。
#203
○委員長(目黒今朝次郎君) 先ほどあった二ドル、二ドルの根拠の問題については、後ほど理事会で相談します。
#204
○木島則夫君 私も限られた時間でございますので、ひとつ具体的に簡潔にお答えをいただきたいと思います。
 公共料金、とりわけ電力、ガス料金につきましては、事業者の申請に基づいて、その申請内容の適否について厳正公正に査定をすべきものであることは論を待たないわけでございますし、その間に公聴会などを通じて、国民各界各層の意見聴取がなされることになっております。この公聴会などがまだ開かれていない段階にありまして、何か早々と結論めいた、あるいは結論を導かんがためと思われるような数字を伴った発言が政府高官筋から出て、それが新聞に報道をされている。厳正、公正な審査がたてまえであるこの問題に対して、私は非常に、政治米価という言葉が片方にあるのと同じような意味で、疑惑というか問題を感じるんですね。で、政府の姿勢をまずこの辺から伺っておきたいと思います。私は、こういうことがあっちゃいけないというもちろん立場で申し上げているわけであります。
#205
○政府委員(安田佳三君) 料金申請を受け取りました私どもの立場といたしましては、その申請の内容について詳細を聞きまして、さらに公聴会その他の場におきまして、各方面の意見を聞いて結論を出すというやり方をとっております。したがいまして、私どもとしましてはつい今週の初めまで各社からそれぞれ内容を聞いていた段階でございまして、その段階におきまして何%になるだろうということは、全く現在の段階では数字は考えておりません。したがいまして、世上いろいろ言われている数字というものは、資源エネルギー庁とすれば全くこれは関知しないものでございまして、私どもとしましては、単なる推測の記事であろうというふうに考えております。
#206
○木島則夫君 ところで、電力、ガス料金問題といいますのは、単に国際的な高価格体系への移行というような経済原理以上に、これは立国の基礎たるべきエネルギー資源の安定確保の危機意識によって初めて国民的な合意に向けての出発点が与えられるものと考えております。ただ困った困ったとか、あるいはほかの物価への波及が心配であるというようなことだけではなく、本当の意味での政治姿勢というものが問われることになると思います。したがって、脱石油に向けての代替エネルギーの開発促進、推進であるとか、必要ならば国民一人一人に対して節約、耐乏の重要さを説くくらいの気構えが政府にあってもしかるべきだと思うんですね。もちろんこれは企業の血の出るような、血のにじむような内部努力が前提であることは論を待たないわけであります。そういった意味で、どうもいままでの議論を聞いている、またきょうの論議を聞いておりましても感じることでございますけれど、その場逃れで局面を糊塗して数字合わせをするような態度が見られないとも限らないわけでありまして、一番抵抗が薄いのは何かというようなものを模索をしながら、現時点での事を考えているようにも思える。ことに私は、政府に対してこの辺を強く希望を申し上げておきたいと思います。もとより電気というものは国民生活に不可欠でありまして、その料金は長期的に安定をすることが望ましいと考えている。今回の料金改定は原油価格の高騰、円安など多分にその外的要因によるものでありまして、電気、ガスの安定供給を図る上でもある程度の値上げはやむを得ないという立場に立って、これから質問をさしていただきたい。
 先ほどの藤井物価局長の御発言を聞いておりますと、電気、ガス料金の値上げ申請については、原価主義にのっとりながらもできるだけこれを圧縮していきたいという御発言でございましたけれど、この問題は単に国際的な高価格体系への移行というような経済原理以上に、立国の基礎であるべきエネルギー資源の安定確保という、言ってみれば安全保障につながる問題でもあるわけでございまして、こういった見地を捨てて議論をいたしますと、私は問題のポイントが薄らいでくるような気がしてならないわけでございます。したがって、企画庁といたしましては、これは相対的な物価抑制政策をとらざるを得ないお立場ではわかるんでありますけれど、外的要因と内的要因というものもある程度はっきりと区別をさせることも必要だろうし、特に電力、ガスの料金が値上げとなった場合に、これに絡む他への波及、あるいは便乗値上げを抑える強力な行政指導というものもいまだにおやりになっていない。要は、政府のこの種の問題についての基本理念というものが一体何なのかということを、ひとつはっきりとこの場で聞かしていただきたい。そうしないと、議論を進めていく私は観点というか、よりどころというものが希薄になるような気がするのであります。
 私は藤井さん個人に対して、別に恨みがあって申し上げているわけでも何でもない。ひとつ政府の物価抑制という態度はわかるんですよ。わかるんだけれど、経済企画庁というのは、企画をして先を見て予見をして、あるべき姿をここでお示しをいただくというのが企画庁でしょう。先ほどからのお答えを伺っていると、くどいようですけれど、現在一番少ない抵抗のないものを線をまとめて、何かそれに終始をさせるようなお態度がうかがえてなりませんものですから、あえてこの点をもう一度確認をさしていただきたい、こういうことです。
#207
○政府委員(藤井直樹君) 私どもはやはり現在の電気料金、ガス料金につきましてはその電気事業法、ガス事業法というものがあるわけでございますから、その法律の枠内での処理をせざるを得ないと思っております。これは当然のことながら、通産省から協議を受けた段階で私どもとしても、物価安定政策会議の意見等も踏まえましてお話し合いをしていきたいと思っておりますが、ただ、その場合はやはり原価主義という立場をとることは当然であろうかと思います。しかし、現在の原価主義の立場の中でも、一体いかなる原価項目についてどう見ていくのが適正かという議論はあるわけでございます。その幅の中で、現在のような物価事情の中ではこの影響が非常に大きいわけですので、極力その影響が少なくなるような形での処理が必要になるのではないかというふうに考えておるわけでございまして、基本はやはり、現在の公益事業法に基づくものと考えております。
#208
○木島則夫君 この点については、通産省の考え方も聞かしてください。
#209
○政府委員(安田佳三君) 電気事業法の目的にございますように、電気の使用者の利益を擁護するという立場と、そして電気事業の健全な発達を図るという立場と両方ございます。私どもといたしましては、やはりこれは原価主義に基づきまして、日本のエネルギー政策の重要な担い手の一角であります電気、ガス事業の健全な発達を図るためには、どうしても原価は償わなければならないというふうに考えておりますが、その際、物価の安定にももちろん注意をしなければならない。したがいまして、私どもといたしましてはその申請を取り扱うに当たりまして、その査定の幅の中において、その両方の観点をうまく取り入れてまいりたいというふうに考えるわけでございます。そのためには、事業者に対しましてはもちろん最大限の企業努力を求めますし、他方エネルギー対策につきましては、国としましてもこういう石油の高価格時代あるいは量的に制限があるという時代に対処するために、何も石油ばかりでなしにそのほかの石炭、原子力、LNGその他に対する依存率というものを高めるような努力を、十分に国としても図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#210
○木島則夫君 もう少しこの辺は詰めたいのですけれど、とにかく時間がございませんものですから、個々具体的な問題についてお伺いをしていきたいと思います。
 平岩参考人、きょうは御苦労さまでございます。
 経費の約一割を占めている、これが修繕費ですか。先ほどから同僚委員からも出ておりましたように、修繕費とか整備投資というものをもっと圧縮できないのだろうかという議論が大方の委員から出ております。私は電気事業の特質というものも承知をしているつもりでありますけれど、この点についてはどうなんでしょうか。極力これを圧縮していってほしいという私の希望でもあるわけでありますけれど、それじゃそういうものをうんと圧縮した場合に、長期安定供給という電力事業あるいはガス事業の持つ特殊性との絡みがどうなっていくのだろうか。この辺をひとつ、忌憚のない御意見として聞かしていただきたい。
#211
○参考人(平岩外四君) 率直に申し上げますと、修繕費あるいは整備投資の圧縮、繰り延べというのは電気の安定供給に大きな支障が出てくると思います。私どもは停電のない、電気を安定供給する責任があります。そして、それのために設備投資を必要なものを十分効率的に投資する必要がありますし、修繕費につきましても一時、間に合わしてもそれはすぐ後へ響いてまいりますので、これは安定供給に重大な影響があるものだと考えております。
#212
○木島則夫君 減価償却についても、先ほどからたびたび議論が行われているところでございます。一部定率法を導入しておりますのですけれど、当面の措置といたしましてこれを定額法のままにすべきだと思いますが、この点もひとつ率直に聞かしていただきたい。なお、通産側の先ほどからの御答弁を聞いておりますと、この辺が今後の査定の中で一つの大事な項目としてクローズアップされている、こういうニュアンスも受けるわけでありますので、あわせて通産、平岩参考人両者からお聞きをしたいと思います。
#213
○参考人(平岩外四君) 定率償却をする必要があることはエネルギーの安全保障をいたす上で、特に電気事業が将来に向かって健全に供給を全うしていく上にぜひ必要なことだと考えているわけです。しかしながら先ほど来申し上げましたように、経済事情の非常に厳しいときでございますので、私ども今回申請するに当たりまして、算定期間を一年にしたりあるいは五十一年からずっと料金を持ちこたえて五十四年一ぱい、事情が変更あったにかかわらず裸になるまでがまんをしてきたり、そういう中で定率についても一部だけを入れてくださいという、十分そういう現在の経営状態の厳しさを反映したお願いを最小限申し上げたつもりでございます。
#214
○政府委員(安田佳三君) 定率法の導入につきましては、いろいろ御意見のあるというところは存じております。ただ、現在の段階ではまだ公聴会も済んでおりませんし、各方面の御意見も聞かなければならないと思います。私どもといたしましては各方面の御意見、そしてまた電気事業審議会の中間報告の御趣旨等を含めまして採用するかしないか、採用する場合に、どの程度に採用するかというような点について、今後研究いたしたいと思っております。
#215
○木島則夫君 企画庁の方に伺いたいんですけれど、これは私、質問予定をまだ出しておりません。
 電力の消費量というのは夏がピークですね。国民生活との関連において、たとえば夏は高校野球があったり、かんかん照りの四十度も近いような炎天のもとで行われる、部屋の中はクーラーで冷やしてある、冷やしたビールを飲みながらひっくり返ってテレビを見る。こういう従来的な生活の中で幾ら電力の消費節約を訴えても、危機を訴えてもどうなんでしょうか、こういうものが惰性的というと私はおしかりを受けるかもしれないけれど、こういうものをやっぱりある意味で、片方で生活改善しながらこれからのエネルギー問題というものも調整をしていかなければならないんだと思いますけれど、藤井さんこの辺ちょっと言いにくいかもしれませんけれど、ちょっと見解を聞かしていただきたい。
#216
○政府委員(藤井直樹君) エネルギー全般の使用の合理化の問題につきましては、当然これから腰を据えてやっていかなければならないわけですが、特に電力については夏のピークというのが恒常化いたしまして、これが非常に電力投資の増加を招き、またコスト増加を招いているわけでございますんで、そういう意味で、夏のピーク対策をどうするかということについてはいろいろな御意見があるところでございます。現実に国民生活のパターンを変えていくということを、政府がいろんな形で誘導していくということについては困難な点もあるわけでございますが、しかし、そういうようなことについては当然国民に訴えていかなければならないと思います。また同時に、料金の面でも今回季節料金というような制度が打ち出されておりますけれども、そういうような形で、それをまた推進していくというようなことも大いに検討に値するのではないか。そういういろいろな面にわたっての協力を求めて、そしてピークの是正を少しでも図っていくという必要があろうかと思います。
#217
○木島則夫君 配当につきまして八%で査定をし、一割を下回る配当になった場合に、将来の増資の問題などが円滑にできないというような議論もされておりますけれど、これはどのような見解をお持ちでございましょうか、平岩参考人から伺います。
#218
○参考人(平岩外四君) 先ほど来申し上げてまいりましたように、現在株主の方には非常にがまんをしてもらっておりますけれども、電気事業にとりまして一割配当を持続するということは、次に申し上げる二つの理由によって非常に重要なことだと思います。
 それはなぜかと申しますと、第一には一割配当というものがないと、まず株価が下落して事実上増資ができなくなって、自己資本の資金の確保がまず困難になるということ、そしてそうした場合には、それをもととしております社債の発行ができなくなってくるということ、それからさらに、経営状態がそういうことで悪くなった場合には金融機関からの借り入れもできなくなって、資金調達がきわめて困難になるということが言えます。
 それから第二には、電気事業の株主というものは、たとえば東京電力を例にとりますと、個人株主が全株主の九九%を占めておりまして、現在三十六万人個人株主がおるわけでございますが、これが全国で百二十万人ぐらい個人株主がおります。しかもその中で非常に、三千株以下ぐらいの零細な株主というものが九〇%以上いるわけでございまして、その人たちが本当に郵便貯金とかあるいは年金とか、そういうものをもらうのと同じような期待感で、そういう配当を期待しているそういう大衆庶民株主が非常に多くいる。この人たちにも配慮しなきゃいけないという、こういう事実がございまして、その両面からこの配当の一割維持ということはぜひ電気事業にとっては必要なことでございます。
#219
○木島則夫君 原子力発電の促進についても私どもが常々発言をしておりますのですけれど、エネルギー高価格時代に突入した今日、この電気料金の安定化を図っていく道は原子力発電の増強、これはもうもちろんです。水力発電の見直し、強化などを図ること、もちろんでありますけれど、こういった点はここで議論をしておりますと、もう私の持ち時間がございませんので、とにかくその安全性を確保をした上で、ひとつ万抜かりなくこれは進めていただきたいということと、先ほどもございましたように、どうも稼働率、利用率というものが思わしくないんじゃないかと。これも将来に向けて安全性確認の上に、こういったものの向上も図っていただきたい、これは要望として私申し上げさしていただきたいと思います。
 で、ガスの関係についても一、二問しかお伺いできなくなりまして、まことに恐縮でございますけれど、先ほど平岩参考人から、配当の問題についていろいろ今後御懸念をされる御発言がございました。八%とした場合のガスの問題点、この辺もひとつ忌憚のないところでおっしゃっていただきたい。
#220
○参考人(安西浩君) 木島先生も時間が少なくなったそうでございますので、全く平岩参考人と同じ意見でございまして、ただ個人株主は九九%はございませんで、九三%の違いで、その他の理由は全く平岩参考人と同じでございます。
#221
○木島則夫君 電気料金が上がった場合の他物価への波及とか、それから家庭生活に及ぼす影響というものは、まあずいぶん出ているように見受けます、取り上げられておりますけれど。ガス料金の値上げというものがこの電気料金の値上げにかすんでという言い方は、ちょっとこれはいやな言い方なんでありますけれど、ちょっと陰に隠れている向きもないではない。安西さん、われわれはこの点やっぱり心配しているんですよ。あなた方はどういうふうにこの影響度をごらんになっていますか。ガス料金の値上げというものが、物価及び家計に与える影響、これはまあ当事者にお聞きをするのはどうかと思いますけれど、どんなふうに認識をしていらっしゃるかという……。
#222
○参考人(安西浩君) 〇・九%影響すると思います。
#223
○木島則夫君 さて、そのガス税の免税点は、来年度地方税法の改正によりまして七千円から一万円に引き上げられております。しかし電気税の免税点が二千四百円のままでございます。今回の値上げによりまして、免税点以下の家庭で税金の対象になる家庭もあるわけであります。少なくとも、これまで免税点以下であった家庭が、今回の値上げによって税がかからないように免税点を引き上げるべきではないんだろうか。担当省庁が――おいでになりますね。通産省ひとつお願いをしたい。この辺は国民の生活と物価を守っていくという見地から、これ非常に大事な問題でね、われわれもこの問題については予算修正の要求の中にも、この辺は大きなポイントとして入れているところでありますから、しかとした御答弁をいただきたい。
#224
○政府委員(安田佳三君) 通産省といたしましては、電気税、ガス税の廃止ということで従来から関係方面に要望してまいりました。しかしながら五十五年度予算の策定の段階におきましては、ガス税につきましては免税点の引き上げが行われましたものの、電気税につきましては、免税点は従来どおり二千四百円に据え置かれて、税率も五%のままでございます。
 そうしますと、仮に申請どおり料金が上がった場合を例にとりますと、現在では月額百二十六キロワットアワーから百四十七キロワットアワーの家庭が免税点以下になります。これが申請どおりということになりますと、七十四キロワットアワーから百キロワットアワーくらい以下の家庭でなければ免税点にひっかかってしまうというような状況になります。したがいまして、おっしゃるように影響が非常に大きいと思いますので、私どもとしましては、今後料金が認可になったといたしますならば、その時点からこの問題についての取り扱いについて、関係方面にいろいろ意見を申し上げて要望いたしたいというふうに考えております。
 なお、電気料金の申請につきましては、これは申請が出る前に五十五年度予算の決定がなされたわけでございますので、その辺の事情は御了承いただきたいというふうに考えます。
#225
○木島則夫君 最後にもう一言だけ要望をいたします。
 電源開発促進税の税率を引き上げようとしておりますけれど、これも直ちに料金アップにつながるものでございます。物価問題が国民不安に拍車をかけている現状から見まして、この促進税の引き上げはやめるべきです。さっき私が予算修正に絡んで、私どもの大事なポイントの一つと申し上げたのは、実はこちらに係ってくる問題でございます。どうでしょう、この促進税というもの、これはやっぱり大事に、慎重に検討をして、前向きにこれはいま私が申し上げたことで御検討いただけるかどうか。
#226
○政府委員(安田佳三君) 先生の御質問の一番最初に、エネルギー高価格時代を迎えて、今後のエネルギーの安全保障をどうするかというような問題指摘がございましたが、私ども、日本のエネルギーの安全の問題については大変重大な問題と思っております。今後のエネルギー問題を考えていきます上におきまして、やはりそれなりの資金の投下が必要でございますが、現時点におきましては、その所要資金は受益者負担というような観点に立ちまして、電源開発促進税の増税によりまして賄っていかなければならないんではないだろうかというふうに考えておる次第でございます。
#227
○参考人(安西浩君) 先ほど木島先生から配当率の問題につきましてお尋ねがあった際、東京瓦斯は個人株主が九三%と申し上げましたのは九八・九%の誤りでございましたので、慎んで訂正いたします。
#228
○委員長(目黒今朝次郎君) 訂正発言がありました。
#229
○江田五月君 どうも最後の質問というのは分が悪いもので、もうかなりおくたびれになっているんじゃないかと思いますし、私の方もずっと聞いておって多少くたびれておりますので、余りくどくどといろんなことをお聞きはしたくはないんですが、もうしばらくひとつごしんぼうお願いしたいと思います。
 一月の二十三日に電力八社、二十五日にガス三社の料金値上げ申請が出そろって、いずれも大幅な値上げの申請であるわけであります。これについていろいろと理由が述べられ、原料である石油とか、LNGその他の価格の上昇が大幅であったこととか、あるいは経済動向、物価の動向から資本費が高騰したこと、あるいはまた為替レートの趨勢の大きな変化というようなことなどが挙げられ、それぞれについてそれがどこまで正しいのか、いろいろ追及もあり、かなりきつい言葉もあったわけでありますが、電気事業法あるいはガス事業法に規定する原価主義ということから言うと、こういう議論の仕方になるでありましょうし、また、この電気、ガスという公共料金が国民生活にきわめて重大な影響をもたらす、それ自体が影響を与えるだけじゃなくて、それがまた物価へ波及することによっても大きな影響を与えることも考えますと、こうした大幅値上げがそのまま国民感情として容認できないものだということも言うまでもないと思うんです。
   〔委員長退席、理事高杉廸忠君着席〕
ただ、そういう意味から物価政策的にあるいは経済政策的に、いまの原価主義を修正しなけりゃいけないのだというような意見も一方ではあるわけで、それはそれなりに理由もあろうかと思いますが、こういう観点の質問はこれまで私の前に各党の同僚の委員の方々が質問をしてきたことでもありますし、その点に私はこれ以上立ち入るつもりはありません。そうではなくて、どうもこのエネルギーの価格という議論について、もう少し別のアプローチがあるんじゃないだろうか、もっと別の観点があるんじゃないかという気がして仕方がない。いま申請されております価格がいいのか悪いのかという議論とちょっと外れて、エネルギーの価格というもの、電気なりガスなりの価格というものが、そもそもどういうようなものとして考えなきゃならないのかというような点について、少しまあ大きな見地から議論をしてみたいと思っているわけです。
 国民は、かつてものすごい物価の急騰の経験の中で、物価というものが大変なことだということを身にしみて知ったわけでありまして、物価について強い関心を持ち不安も持っている。物価の安定というのが安定した生活の基盤であることは、これはもう言うまでもない。物価上昇の不安がいま非常に強いわけで、こういう現在、特に公共料金の値上げがメジロ押しに並んでいて、物価の値上がりに無関心ではいられないわけでありますから、その点から、このいまの値上げの申請が国民から非常に不安感を持って見られていることは言うまでもないんですが、同時にまた、国民は当面の物価の動向への関心と同じ程度に、あるいは質的にはもっと深刻な意味で将来のエネルギー展望というもの、一体これから先、電気、ガスを含めエネルギーというものが二十世紀の最後から二十一世紀に向けて、どういうふうになっていくんだろうかということについても非常な関心を持っているし、不安も持っているわけであります。
 いま、いろいろな考え方があると思いますが、高度成長期のようなエネルギー消費の急成長ということはもう、今後可能でもなければ賢明でもないことは明らかなんで、代替エネルギーに移行して脱石油の社会をつくっていかなければいけないと思いますし、それだけでは済まずに、代替エネルギーといってもエネルギーが無制限に、エネルギーの利用可能の量がふえていくということはもう考えられない。そして、将来にわたって安心のできるエネルギーの見通しを持ちたい、展望を持ちたいというような気持ちが国民は強いんだろうと思う。そういう意味から、つまり物価政策的なアプローチではなくてエネルギー政策的なアプローチとして、エネルギー価格についての政策があるんじゃないだろうか、見方があるんじゃないだろうかという気がして仕方がない。いまの申請の料金、そしてそれをめぐる議論というものは、どうもそうした観点がまるで抜け落ちているんじゃないかという気がするんです。
 平岩参考人に伺いたいんですが、平岩さん、この前の当委員会での陳述で、ここにコピーがあるんですが、「電気は、安全、便利、清潔な二次エネルギーとして今後ますます国民生活、産業活動に広く使われていくことは必至と思われます。そのため」云々と、こういうことなんですが、今後ますます広く使われていくことは必至なんだということでいいのか、それとももっと違った、電気についての将来展望がないという意味じゃなくて、適正なエネルギーの使用量というようなことについてのお考えがあってもいいんじゃないかという気がするんですが、いかがでしょうか。
#230
○参考人(平岩外四君) 非常に高邁な御質問でどうお答えしていいかちょっとわかりませんけれども、私もエネルギーをもっぱら担当している者の一人として、現在日本がエネルギーを自分の国内で一割しかなくて、あと九割は全部外から持ってこなきゃならない、こういう日本の国で、一体これからどういうふうに経済あるいは国民生活を推持していったらいいか、この問題が一番深刻な問題ではないかと、エネルギー問題としては考えております。その中の価格の問題ということは、これは同時に量の問題とも絡んでくるであろうし、エネルギーの種類をどういう形で確保していったらいいのか。それから同時に、国際的にどう日本のこのエネルギーのない状態を位置づけたらいいかとか、そういうもろもろの問題が絡んでくる問題だと思います。そして一つ、やっぱりはっきり言えることは、エネルギーの使用がこのままずんずんずんずんふえていくという、当面はそういう形をとるだろうけれども、これがいつまでもそういう姿であり得るかどうか、これもやはり問題の一つだろうと思います。しかし、電力につきましては当面、数年後に一つのピンチが、供給のピンチがやってまいる可能性があります。同時にそれは、価格の問題を離れまして供給自体。それから後二十一世紀にわたっての新しいエネルギーまでにどういうエネルギーのつなぎ方をするかという、そういう一つの大きなその渡し方をへまをすると、単に価格の問題だけじゃなくて、エネルギー供給自体が日本の国にとっても不可能な状態になってきて混乱が起きる状態、非常に心配されます。そういう中で、価格の問題ということはどうあるかというのはやっぱり大きな問題であろうと思いますけれども、お答えにならないような感じですけれども……。
#231
○江田五月君 もう少し私の考えを先に進めますと、先ほども木島委員の方から、エネルギーの安全保障というような議論が展開されて、そうしてエネルギーの高価格というものを国民が、そういうエネルギーの安全保障というような見地から、観点から受け入れなきゃいけないときがきているんじゃないかという議論があったわけなんですが、もっと進んで議論を展開していかなければいけないのではないだろうか。つまりエネルギーの高価格時代だと、平岩参考人が申請の後で述べられたという新聞の報道があるのですが、エネルギー高価格時代というのは一体どういう意味なんだろうかということですね。エネルギー消費の量を国で割り当てていくというような、ソ連型の経済というのでしょうか、そういうことなら格別。そうでなくて、やはり市場メカニズムを維持した経済を今後とも維持していこうとすると、やはりエネルギーについても、税の観点も一つあるでしょう。もう一つ、同時に価格というのも需要動向を規制し、誘導し、制御していく、そういう機能を価格というものが果たしていかなければいけないのではないだろうか。需要にとどまらず供給についても価格のメカニズム、価格が何か量を決定していくというメカニズムがもっと出てこなければいけないのじゃないか。
 単に価格が高いというだけが、エネルギー高価格時代という意味じゃない。エネルギーの価格によってエネルギーの需給の動向が規制される、誘導されていくという、そういう時代じゃないんだろうか。エネルギー価格が他律的に定まるのではなくて、エネルギー価格が経済動向を定めていくという、もちろんほかにもいろんな要因はありますけれども、エネルギーの値段というのも、そういう経済動向を決めていくという機能を持ってこなければいけないし、そういう価格がこれからは必要になってくるんではないだろうか、そういう大きな世界構造の変化というのが起こっているのが、いまのエネルギー高価格時代ということの意味じゃないかと、そういう気がしているわけなんですが、平岩さん、お感じで結構ですから、ひとつ教えてください。
#232
○参考人(平岩外四君) 先生のおっしゃるとおりだと思います。これは世界的にそういう現象になると思います。
#233
○江田五月君 安西参考人の方も、もし何かいまのようなことで御意見があれば。
#234
○参考人(安西浩君) 先生の御質問にちょっと的が外れるかもしれませんが、私は国際的に、日本もそうですけれども、余りにも石油に依存し過ぎると思います。
   〔理事高杉廸忠君退席、委員長着席〕
先生も御承知のように、いま石油は千二十億キロリッター埋蔵量があると言われております。一方天然ガスは七十一兆立方メートル。片一方は立方メートルで片一方はキロリッターですから同じユニットに直しますと、七百二十三億キロリッターの天然ガスがすでに地球上で確認されておるわけでございます。さらに世界一の石油会社シェルの専門家は、昭和九十年になればさらに百八十億立方メーターの天然ガスが確認できるだろうと。そうしますと、二百五十億キロリッターの天然ガスの埋蔵量が確認されるわけでございます。七十一兆だけにいたしましても、石油が三十年あるといいますから二十年、五十年は私はエネルギーはそうあわてる必要はないと思っております。私は、今日これを言い出したんではございません。十年前から、国際的にも国内的にも石油の次のエネルギーは原子力ではないんだと、その間に天然ガスが入るべきだということを強調してまいりました。原子力は確かにいいエネルギーです。ただしかし、安全性がまだ確保されておりません。アメリカは原子力、原子力と騒いでおりますけれども、まだ三・何%しか原子力は使ってないのでございます。アメリカでかぜがはやると日本の人は肺炎になると言われていますが、これは電力のオーソリティーを脇にして恐縮ですが、これは私は原子力はもう少し安全が確保される――それで七十一兆立方メートルの天然ガスどのくらい一昨年消費されたかといいますと、一兆三千億なんです。約七十分の一しか天然ガスが利用されてないんです。どうしてなんでしょう。私は通産大臣の会合の席上においてもこれを強調しております。
 先生の御主張は非常に高邁な問題でございますが、私はエネルギー政策として石油に依存するのが日本は余りに強過ぎると、天然ガスに移行すべきじゃないかと。御質問に対して的が外れておるかもしれませんが、以上申し上げます。
#235
○江田五月君 高邁であるかどうかは私自身はよくわからないのですけれども、価格というものがいまのような点でも、たとえば新聞ちょろっと見ても、五十三年の夏、電力会社とガス会社は、夏のビル冷房を今後はガス中心に進めることで強調路線をとることにした。ところが、空調機器を採用するのはビル所有者である。電機メーカーの売り込みはガスより激しく、相変わらずビル冷房は電気中心だというようなことになっておりまして、こういう点でも何が適正、どの部分はガスどの部分は電気、どういうふうに適正に配分されるのかと、配分というのですか、分配されるのかというようなことについても、やはり価格というものが響いて機能しなきゃいけないのじゃないかという気がするんですね。国の方で通産省か経企庁かどちらかよくわからないのですけれども、どういうお考えでいらっしゃるかお聞かせ願えますか。
#236
○政府委員(安田佳三君) 私どもといたしましてただいま電気料金の申請を受けておりますので、意見を控えさせていただきたいと思います。
#237
○政府委員(藤井直樹君) 石油情勢をめぐって大きな変化が起こっているわけでございますが、こういうコスト増が急激に起こっているということは事実として受けとめなければいけないわけでございますが、その価格の反映が市場を通じて行われる場合には、対抗力が働くことも考えられるわけですが、公共料金の場合には一たん決められるともう選択がきかないわけでございますので、そういう意味で利用者の負担を求める場合には厳正に、慎重にやるということでなければならないのではないか。私どもとしては公共料金に関しての基本的な考え方はそういうところに置いて従来ともやってきております。
#238
○江田五月君 それがどうも足りないんじゃないか、考慮の幅が狭いんじゃないかという気がして仕方がないところなんですね。つまり、公共料金というのは拮抗力がないから、だからカットしていろいろ厳しい目で見て査定をしていかなきゃならぬという、それもあるけれども、それ以上にエネルギーというものの将来展望というものについて、国民が非常な不安を持っているんだ、その点を一体どうふうにして、どういうエネルギー展望のもとで需要と供給とをこれからずっと誘導していくのかということが、政策担当者としては当然なきゃいけないんじゃないかということなんです。その申請があるからお答えできないということですか。そこは踏み込めないとこうなんでしょうか、通産省としては。
#239
○政府委員(安田佳三君) 査定を担当する者といたしましては、いろいろエネルギー問題についての考え方はございますが、この際いろんな誤解があってもいけないということで、もう少し後にさせていただきたいと思います。
#240
○江田五月君 もう少し後ならまた後で、とっくり議論を聞かせていただきたい、教えていただきたいと思いますが、そういう意味からすると電気事業法、ガス事業法の原価主義というものが何だかアウト・オブ・デートになっているんじゃないだろうかという気がして仕方がない。エネルギーというものはいまそれがどういう原価でつくられるかによって決められるものじゃなくて、もっと遠い将来を見通した上でエネルギーの価格は決められるものじゃないか、そういうふうになってきているんじゃないか、それが時代の趨勢じゃないんだろうか。高いばかりがいいというわけじゃありません。ナショナルミニマムということも考えなきゃならぬ、そういう意味では逓増制というものがいまのような中途半端なものでいいのかどうかということもありましょう。またいろんなことがあるけれども、基本的な考え方についてちょっと議論をしてみたわけでありますが、この原価主義というものはもうあれですか、いまの政府のお考えはもう崩すことのできない絶対の真理みたいなものになっているんですか。
#241
○政府委員(安田佳三君) 私どもとしましては、電気事業法第十九条の規定に基づきまして、原価主義の原則にのっとりまして厳正に査定するという立場でございます。
#242
○江田五月君 そんなことをおっしゃっても、法律だってたびたび改正案を政府の方からお出しになるわけで、私はそれはいまの査定のお立場はわかりますよ、査定のお立場はわかるけれども、査定というものをもっと超えて、エネルギーということについてもう少ししっかりした立場を確立してもらわなければいけないんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
#243
○政府委員(安田佳三君) 御指摘のように、いろいろ考えなければならない問題は非常に多いと思います。私どもといたしましても、そういう問題は長期的な課題として真剣に検討しなければならないと思っております。ただ、現在の段階で直ちにそういう形を導入できるかといいますと、なかなか関連する問題がたくさんございまして、直ちにはそういう考え方を検討するということは申せないような状況でございますので御了承いただきたいと思います。
#244
○江田五月君 将来の問題として真剣に――しかし余り将来お考えになるんじゃなくて、やっぱりなるべく近い将来真剣に考えていただきたいということを一つ要望して、あとまだいろんな論点があると思いますが、質問をこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。
#245
○委員長(目黒今朝次郎君) 他に御発言がなければ、本日の調査はこの程度にとどめます。
 参考人の方々には、長時間にわたりまして本委員会の調査に御協力いただきましてまことにありがとうございました。委員会を代表して重ねて厚くお礼申し上げます。
 ただ、私はきょう時間の関係もあって十分な質問もできませんでした。
 それから、最もポイントとなるコストのいろんな資料についても御提示がむずかしいということもありまして、これはまた理事会で相談しますが、やはりこれだけ社会問題になっておるんですから、会社側も政府の方も可能な限りやっぱり委員会に資料を提示をして、委員会の審議等全体の合意が促進されるような配慮を、ぜひ私は委員長としてお願いしておきたいと思います。特に国会が予算委員会と並行している。そして申請が四月一日だと。こういう時間的な問題を逆算すると食い逃げされてしまうということも考えられるわけでありますから、そういうことは国民に対しては申しわけない。やっぱり可能な限り審議をする、内容を明らかにするということが必要でありますから、そういう角度で後ほど今後の日程や、いま理事会で扱った問題や、いま江田委員の質問や、いわゆる商工委員会との連合審査をどうするかということを含めて、われわれはわれわれなりに努力しますから、きょう御出席の参考人の皆さん並びに政府側においても特段の、そういうことを含めた御協力を切に委員長として要望いたしまして、本日の委員会はこれで終わりたい、こう思います。よろしくお願いします。どうも御苦労さまでした。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後六時四十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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