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1979/03/06 第91回国会 参議院 参議院会議録情報 第091回国会 逓信委員会 第2号
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1979/03/06 第91回国会 参議院

参議院会議録情報 第091回国会 逓信委員会 第2号

#1
第091回国会 逓信委員会 第2号
昭和五十五年三月六日(木曜日)
   午後一時十二分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十二月二十二日
    辞任         補欠選任
     案納  勝君     坂倉 藤吾君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         矢田部 理君
    理 事
                小澤 太郎君
                熊谷  弘君
                成相 善十君
                大木 正吾君
    委 員
                糸山英太郎君
                郡  祐一君
                志村 愛子君
                新谷寅三郎君
                高橋 圭三君
                西村 尚治君
                小谷  守君
                坂倉 藤吾君
                中野  明君
                沓脱タケ子君
                木島 則夫君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  大西 正男君
   政府委員
       外務省経済局次
       長        羽澄 光彦君
       郵政政務次官   長谷川 信君
       郵政大臣官房長  小山 森也君
       郵政大臣官房電
       気通信監理官   寺島 角夫君
       郵政大臣官房電
       気通信監理官   神保 健二君
       郵政省郵務局長  江上 貞利君
       郵政省貯金局長  河野  弘君
       郵政省簡易保険
       局長       浅尾  宏君
       郵政省電波監理
       局長       平野 正雄君
       郵政省人事局長  林  乙也君
       郵政省経理局長  守住 有信君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        栗生澤喜典君
   説明員
       警察庁刑事局捜
       査第二課長    漆間 英治君
       日本電信電話公
       社総裁      秋草 篤二君
   参考人
       国際電信電話株
       式会社取締役社
       長        増田 元一君
       国際電信電話株
       式会社常務取締
       役        古橋 好夫君
       国際電信電話株
       式会社常務取締
       役        木村 惇一君
       宇宙開発事業団
       副理事長     鈴木 春夫君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に
 関する調査
 (郵政行政の基本施策に関する件)
 (日本電信電話公社の事業概況に関する件)
 (国際電信電話株式会社の不祥事件に関する件)
 (電話料金体系の是正及び夜間通話料金の割引
 に関する件)
 (日本電信電話公社の機材調達問題に関する件)
 (郵政省における綱紀粛正問題に関する件)
 (郵政事業における業務運行の正常化に関する
 件)
 (郵政事業における同和対策に関する件)
 (郵便料金等の改定に関する件)
 (実験用静止通信衛星(あやめ2号)の事故に関
 する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(矢田部理君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨年十二月二十二日、案納勝君が委員を辞任され、その補欠として坂倉藤吾君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(矢田部理君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のうち、国際電信電話株式会社の不祥事件に関する件の調査のため、本日の委員会に国際電信電話株式会社取締役社長増田元一君、国際電信電話株式会社常務取締役古橋好夫君及び国際電信電話株式会社常務取締役木村惇一君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(矢田部理君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 また、実験用静止通信衛星「あやめ2号」の事故に関する件の調査のため、宇宙開発事業団副理事長鈴木春夫君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(矢田部理君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(矢田部理君) 次に、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。
 まず、郵政行政の基本施策について所信を聴取いたします。大西郵政大臣。
#7
○国務大臣(大西正男君) 逓信委員会の皆様には、平素から郵政省所管業務の適切な運営につきまして、格別の御尽力をいただき、ここに厚く御礼申し上げます。
 この機会に、所管業務の当面する諸問題について、所信の一端を申し上げ、皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。
 まず初めに、このたびの国際電信電話株式会社をめぐる事態は、きわめて遺憾であります。このような事態を招来したことは、基本的には、同社の経営姿勢にかかわる問題であり、経営刷新が強く要請されるところでありますが、他方、監督する立場にあるものとして、監督規制のあり方を含め、今後とも信頼の回復のために適切に対処してまいりたいと存じます。
 また、今日、行政改革と綱紀の粛正が国民から強く求められているところであります。
 当省といたしましても、昨年末閣議決定された行政改革計画の方針に沿い、行政の簡素化、効率化及び事業の合理的運営を図るため、適切な措置を講じてまいる所在であります。
 また、綱紀の粛正につきましては、従来から機会あるごとに注意を喚起し、国民全体の奉仕者としての自覚を促しているところでありますが、行政の信頼を確保するよう、今後とも一層努力してまいる所存であります。
 以下、各分野について申し上げます。
 最初に、郵便事業について申し上げます。
 わが国の郵便事業は、いまや年間百四十億通を超える郵便物を取り扱うまでに発展し、国民の基本的通信手段として、今後とも重要な役割りを果たしていくものと考えます。現在、郵便業務運行はおおむね順調でありまして、今期年末年始におきましても、年賀郵便物の配達など所期の運行を確保することができました。
 さて、郵便事業が直面いたしております事業財政改善の問題につきましては、昨年十二月の郵政審議会答申に示されました料金改定案を骨子として、本年十月一日から封書五十円を六十円に、葉書二十円を三十円に、また、昭和五十六年四月一日から、葉書を四十円にする等の料金改定を行うとともに、第一種郵便物等の料金の決定につきましても、臨時の特例を設ける等を内容とする関係法律の改正案を今国会に提出いたしたところであります。利用者の方々にこのような負担をおかけいたしますことは、公共事業経営の責任者として、きわめて心苦しいところでありますが、郵便事業の今日的責務とともに、今後の事業財政を考慮し、やむを得ないものとしてとった措置であります。今後、特に事業運営の合理化に努めるとともに、安定した業務運行の確保に全力を傾注し、国民の信頼を得てまいる所存でありますので、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
 次に、為替貯金事業について申し上げます。
 郵便貯金は、国営の貯蓄機関として、百余年にわたり国民の皆様に簡易で確実な貯蓄手段として広く利用されており、五十兆円を超える現在高となっております。
 為替貯金事業といたしましては、今後とも国民の皆様の金融サービスについての多様化する御要望におこたえできるよう、その制度の改善に努めますとともに、業務の近代化を推進し、国民の皆様の健全な資産形成と経済の発展に寄与してまいる所存であります。
 このような観点から、その施策の一端といたしまして、預金者貸付制度の貸付期間の延長措置を講ずる予定であります。
 また、今後における、利用者サービスの拡充の基盤ともなるべき業務のオンライン化につきましては、昭和五十三年八月の取扱開始から、逐次取扱地域の拡大に努め、昭和五十八年度末までに、その全国網が完成するよう、現在鋭意取り運んでいるところでございます。
 次に、簡易保険事業について申し上げます。
 簡易保険事業は、おおむね順調に運営されており、現在、保育契約件数五千二百万件、保有契約高四十五兆円を超え、また、これまで積み立てられました資金総額は間もなく十三兆円に達する見込みであります。
 近年、生命保険は国民の間に広く普及し、国民生活において果たすその役割りは、従来にも増して重要なものとなっております。
 簡易保険事業におきましては、国営事業としての信用と責任を強く認識するとともに、常に長期的な視野において時代の要請に的確に対応するよう、制度の改善について積極的に取り組み、国民の期待と信頼にこたえてまいりたいと考えております。
 特に、高齢化社会の到来に当たり、国民の安定した老後生活の確保に資するため、郵便年金制度を改善して、時代の要請に合致した新種の個人年金を創設することが必要であると考え、昨年来、関係の向きと鋭意折衝してまいっているところでありますが、今後とも早期にその実現を図るよう努力してまいる所存でありますので、格段の御理解と御協力をお願い申し上げます。
 ところで、申し上げるまでもなく、郵政事業は三十一万余という多くの職員を擁し、人手に依存する度合いのきわめて高い事業であります。したがいまして、業務の円滑な運営を図る上で、明るく活力に満ちた職場をつくることが必要であり、今後ともそのための積極的な努力を傾けてまいる所存であります。
 さらに、労使関係につきましても、労使間における信頼関係の樹立を基礎に、安定した労使関係の確立に努めてまいりたいと考えております。
 また、郵政犯罪の防止につきましては、省を挙げて努力してまいったところでありますが、今後とも、防犯管理体制の整備充実に努め、事業の信用確保を期す所存であります。
 次に、電気通信行政について申し上げます。
 日本電信電話公社におきましては、その発足以来の課題ともいうべき、加入電話の積滞解消と全国ダイヤル自動化が、一部地域を除き達成されたところでありますが、今後とも、事業に寄せられた国民の期待に十分にこたえていくよう、日本電信電話公社を指導監督してまいる所存であります。
 また、国際電気通信関係についてでありますが、国際化の進展に伴い、国際通信の需要も目覚ましく増大しておりますので、これらの諸情勢に対応できる施策を講じてまいりたいと考えております。
 さらに、データ通信につきましては、将来性豊かな新しい形態の電気通信でありますので、その健全な発展を図るよう、一層の努力を傾注してまいる所存であります。
 ここで、今国会に提出いたしております郵政省設置法の一部を改正する法律案にかかわる電気通信政策局の設置について申し上げます。
 これは、近年の電気通信分野における著しく複雑化した行政需要に一層的確に対処し、組織面の充実を図ることによって、国内のみならず諸外国に対しても、電気通信行政に関する責任と権限を明確にするため、電気通信監理官制度を廃止し、新たに電気通信政策局を設置しようとするものであります。よろしく御支援のほどお願い申し上げます。
 次に、電波・放送行政について申し上げます。
 今日、電波の利用は、わが国の社会経済活動のあらゆる方面に及んでおり、今後ともさらに増大する傾向にあります。
 このような情勢にかんがみ、多様化し、高度化する国民の情報需要の動向と電波に関する国際的動向とに即応し、適時適切な電波行政を推進してまいる所存であります。
 まず、宇宙通信の関発とその実用につきましては、一昨年から、実験用の通信衛星及び放送衛星を利用して、各種の実験を進めているところであり、また、昨年からは、衛星の実用化を強力に推進しているところであります。実用の通信衛星は、昭和五十七年度に打ち上げることとし、すでに開発に着手しているところでありますが、実用の放送衛星は、昭和五十八年度に打ち上げる必要があると考えております。
 なお、過般、当委員会において御審議いただき、成立いたしました通信・放送衛星機構法に基づきまして、同機構が、昨年八月に設立されましたことを、改めて御報告申し上げます。
 また、放送につきましては、放送事業者に対し、放送番組の向上を図るよう強く期待いたしますとともに、テレビジョン放送の難視聴地域の解消につきましても、今後とも積極的に取り組んでまいる所存であります。
 このたび、日本放送協会から、経営の現状及び今後の見通しにかんがみ、受信料月額の改定を含む、昭和五十五年度収支予算等を提出してまいりましたので、これを慎重に検討いたしました結果、受信料額の改定は、日本放送協会の財政基盤の安定を図るためやむを得ないものと判断し、昭和五十五年度収支予算等は、おおむね適当との意見を付して、今国会に提出する予定であります。
 なお、受信料徴収の実態等を考慮して、関係法律の改正案を今国会に提出すべく現在準備を進めているところであります。
 さらに、放送大学学園につきましては、多年、郵政省といたしましても、文部省と相携えてその実現に努力してまいりましたが、今国会におきましても、その実現を期すべく、先般、関係法律案を提出いたしましたので、よろしくお願い申し上げます。
 以上、所管業務の当面の諸問題につきまして、所信の一端を申し上げましたが、この裏づけともなります昭和五十五年度予算案につきまして概略を御説明いたします。
 まず、一般会計でありますが、歳出予定額は二百三十七億円で、この歳出予定額には、通信衛星及び放送衛星の実験を初めとする宇宙の開発と利用の推進に必要な経費のほか、データ通信の高度化施策等情報通信の開発、放送行政や国際協力の推進、電波資源の開発と利用秩序の維持など、通信技術の著しい向上と複雑化する行政需要に即応した施策の推進に必要な経費を計上いたしております。
 次に、郵政事業特別会計でありますが、歳入歳出とも予定額は三兆五千七百三十七億円で、この歳入予定額の中には、本年十月一日から実施を予定し、御審議をお願いいたしております。郵便料金の改定に伴う増収見込み額八百三十二億円を計上しておりますが、年度末においては、なお二千四百五十七億円の財源不足になるものと見込まれますので、このための所要の措置として、業務運営費財源のための借入金を計上いたしております。
 歳出予定額におきましては、重要施策としております安定した郵便業務運行を確保するために必要な経費を初め、郵便貯金、簡易保険の増強と利用者サービスの向上に必要な経費、職場環境の改善等の促進に必要な経費、郵便局舎等の改善のために必要な建設費、その他所要の人件費などを計上いたしております。
 次に、日本電信電話公社の予算案についてでありますが、事業収入につきましては三兆八千六百六十八億円、事業支出につきましては三兆五千九百二十四億円を予定いたしております。また、建設投資の額につきましては一兆七千百億円といたしております。
 これにより一般加入電話百三十五万加入の増設、加入区域の拡大等の計画を実施していくことといたしております。これら建設投資及び電信電話債券の償還等に必要な資金は二兆二千四百二十三億円となりますが、その調達につきましては、内部資金で一兆四千四百六十五億円、加入者引き受け電信電話債券、設備料等による外部資金で七千九百五十八億円を予定いたしております。
 なお、外部資金のうち、財政投融資は五百億円を予定いたしております。
 以上、種々申し述べましたが、郵政省所管業務の円滑な運営のため、委員各位の御支援、御協力を切にお願い申し上げる次第であります。
 以上でございます。
#8
○委員長(矢田部理君) 次に、日本電信電話公社の事業概説について説明を聴取いたします。秋草日本電信電話公社総裁。
#9
○説明員(秋草篤二君) 電信電話事業につきましては、平素格別の御配慮と御支援を賜りまことにありがたく厚く御礼申し上げます。
 ただいまから日本電信電話公社の最近の事業概況につきまして御説明申し上げます。
 まず、昭和五十四年度予算におきましては、事業収入三兆六千六百六十四億円と見込んでおりますが、十二月末までの収入実績は二兆八千三百七億円でありまして、これは予定収入に対し二・七%の増収で順調に推移いたしております。
 公社といたしましては、今後とも収入の確保に努める所存であります。
 建設工事計画の進捗状況につきまして申し上げますと、工事費総額は前年度からの繰越額を加え一兆七千八百四十四億円であります。これに対して十二月末における契約額は一兆五千六百九十五億円でありまして、年間予定の八七・九%程度の進捗となっております。
 公社は、発足以来加入電話の積滞解消、全国自動即時化を二大目標として掲げ、電信電話サービスの向上に努めてまいりました結果、五十三年度までにこれらの目標をほぼ達成することができました。こうしたことから、電信電話事業はサービスの量的拡大の時代から利用者の多種多様な要望にこたえるサービスの質的充実の時代を迎えるようになったと考えております。
 このような状況を踏まえ、電気通信の一層の発展を図り、今後ともさらに電信電話サービスの改善に努め、安定した社会、充実した国民生活に資するとともに、公社の社会的使命を自覚し、国民の信頼にこたえてまいりたいと考えております。
 次に、昭和五十五年度予算案につきまして御説明申し上げます。
 昭和五十五年度予算案につきましては、政府の予算編成方針に沿いつつ、加入電話の需給均衡状態を維持するとともに、電信電話サービスについてさらに改善することを基本として編成いたしました。
 まず、事業収支計画でございますが、収入は総額三兆八千六百六十八億円で、その主な内訳は電信収入六百十七億円、電話収入三兆四千六百四十六億円、専用収入二千三百九十三億円等であり、昭和五十四年度予算に対し二千四億円の増加となっております。
 また、支出は総額三兆五千九百二十四億円で、その主な内訳は、人件費一兆二千二百五十億円、物件費五千五百三億円、業務委託費一千百九十七億円、利子四千百六十一億円、減価償却費一兆一千四百四十七億円等であり、昭和五十四年度予算に対し二千二百二十四億円の増加となっております。
 以上の結果、収支差額は二千七百四十四億円となります。
 建設計画につきましては、投資規模一兆七千百億円をもって、加入電話の需給均衡状態を維持するための設備を増強するとともに、電気通信網の維持、改善に特に配慮することとして、次の主要工程を計画いたしております。
 まず、一般加入電話の増設につきましては、最近における需要の動向を勘案して百三十五万加入を計画いたしております。また、公衆電話につきましては、終日利用可能な公衆電話を中心に七万個を計画いたしております。
 基礎工程につきましては、電話局における設備の行き詰まり状態を考慮して分局開始を行うなど合計二百七十七局の新電話局建設を行うことといたしております。設備の維持、改良につきましては、旧形電話交換機から新形交換機への更改、老朽ケーブル類の取りかえなど既設加入電話のサービス改善のため積極的に実施することにいたしております。
 また、データ通信施設につきましては、需要の動向等を考慮して工事費九百八十億円をもってデータ通信設備を三十二システム、データ通信回線二万二千回線等を計画いたしております。
 さらに、非常災害時における通信の確保を図るため、引き続き防災計画を推進するほか、農山漁村等における電話サービス改善のため加入区域を拡大するとともに、既設地域集団電話の一般加入電話への変更につきましては、二十万加入を計画いたしております。
 以上の建設計画及び債務償還等に要する資金二兆二千四百二十三億円につきましては、内部資金により一兆四千四百六十五億円、加入者債券により二千六百六十六億円、設備料により千四百八十二億円を調達するほか、財政投融資により五百億円、特別債・借入金により三千三百十億円を予定いたしております。
 以上をもちまして、最近の公社の事業の概況説明を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#10
○委員長(矢田部理君) 以上で所信及び説明の聴取は終わりました。
 増田参考人から発言したい旨のお申し出がございますので、この際これを許します。増田参考人。
#11
○参考人(増田元一君) お許しがございましたので一言ごあいさつを申し述べさせていただきます。
 私は、去る二月二十日、KDDの社長に選任されました者でございます。会社設立以来の難局に当たりまして、大変微力ではございますが、会社再建のために全力を尽くす決意でございますので、どうか今後とも皆様方の御指導、御鞭撻を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。まず、このたび当社が大きな不祥事を起こし、世間をお騒がせいたしましたことを心からおわび申し上げます。
 当社は、国際電気通信事業を独占的に運営して、公共の福祉を増進するという大きな社会的責任を負っております。今回の事件はまことに残念でございますが、この責任に違背した出来事でございます。私は、今後事業を運営するに当たりまして、まず、当社が国民から負託されております大きな責任をもう一度肝に銘じまして、このような不祥事を二度と起こさないように、かたい決意を持って会社の再建に当たる所存でございます。
 会社の再建に当たりまして、私は、会社をきれいで明るい、開かれた会社に生まれかわらせたいと、こういうふうに念願いたしております。このために、社内におきましては、だれでもフランクに、自由に意見を述べて、また議論のできる、そういう明るい会社にしたいと、こういうふうに考えております。
 今回の事件は、一部の方々の独走によって起きた事件ではございますが、この独走を許してしまうような問題点が会社の組織、制度、手続等の面にもあったことは否定できないところでございます。
 そこで、まず第一に、これらの面からの見直しを十分行いたいと考えております。それからさらに、言い古された言葉ではございますが、企業は人なりと申します。会社を興すのも人でありますし、また会社を倒すのも人でございます。組織、制度等の整備を終わりました後、人事の適正な配置を行いまして人事の刷新を図る考えでございます。適正な人事こそが会社を明るくし、全社一丸となって会社再建を図るためにはどうしても必要なことだと考えております。
 それから、今回の不祥事を通じまして、国民の皆様方から強い御意見あるいは御批判をいただきました経費の支出につきましては、今後質実を旨といたしまして、いやしくも公私混淆することが絶対ないように厳に慎む考えでございます。
 さらに、事業の運営に当たりましては、この事業の持つ非常に高い公共性と独占という責任を踏まえまして、各界有識者の意見を聞き、企業運営の指針といたしたいと、かように考えております。たとえば、このために経営委員会といいますか、経営諮問委員会といいますか、そういったものを設けるよう、ただいま検討いたしております。どんなにりっぱな再建策を口で申し上げましたところで、実行できなければ全く絵にかいたもちにすぎないわけでございます。明るい会社を再建すると言いましても、これはなかなか言うのは簡単でございますが、大変むつかしい仕事であると心得ております。そういう意味で、今後とも会社再建のために皆様方の御指導、御教示のほどをお願いいたしたいと存じます。
 簡単でございますが、一言ごあいさつにかえさせていただきます。
 ありがとうございました。
#12
○委員長(矢田部理君) それでは、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#13
○成相善十君 ただいまは、大臣を初め、電電、KDD、それぞれの立場から所信表明や事業概況の説明、あるいはさらに決意の表明などを伺ったわけでございますが、きょうの委員会は、先ほどの委員長のお話のように、まずKDD問題を中心にしてということでございますから、私もKDDの問題から伺ってまいりたいと思うわけでございますが、この一連の言語道断な不祥事件というものは、御承知のように、目下司直の手によって強力、厳正に捜査が進んでおります。そうした中で、KDDの本社やあるいは関係者の家宅等一斉捜査を受けるとか、あるいは関係書類や証拠品が押収されるとか、また、たくさんの関係者から事情聴取が行われたりまた逮捕者が出る、一部はもうすでに送検されたとも新聞報道されておるわけでございます。
 このような状況の中でございますので、事件そのものの正確な究明や、そしてまた全貌の解明といったようなことはまず検察の当局の捜査結果にまつことといたしまして、私は、まずただいま社長から再建への非常な決意を承ったわけでございまして、その中で一日も早く国民の信頼を回復したいと。そのための、再建のためあるいはこうした問題の再発防止のための方途がいろいろと段取りされていることと思います。
 その中で重要なことは、この不祥事件というものが政府の指導監督の権限の十分に及ばないところで起きたと、これは私も先般のこの委員会、KDDの集中審議の中でも指摘したところであったわけでございますが、また、いまの大臣の所信表明の中にも、「監督規制のあり方を含め、今後とも信頼の回復」云々という反省の上に立った検討が述べられておるわけでございますが、こうしたような制度的な欠陥があった、こういうようなことから、まず政府の行政監察や会計検査院の検査の手が届いて、経営内容やその姿勢、また体質までも常にチェックできる、こういうようなことが検討されていると思いますが、その具体的な内容や考え方をまず大臣から承りたいと思います。
 また、増田社長やそれから刷新委員会のメンバーの常務の皆さん方もいらしておりますので、いまお述べになりました再建や出直しの方途の考え方についていま少しく具体的に、またそのめど等を含めながらさらにひとつお答えを願いたいと思います。
#14
○国務大臣(大西正男君) お答えをいたします。
 御指摘の政府の監督権の問題につきましては、先ほど所信表明の中でも触れましたように、KDD法を改正をいたしまして、その中で郵政大臣の監督権を拡大、強化する。たとえば、収支予算についてこれを認可事項に加えたらどうか、あるいはまた、KDDの会計を会計検査院の検査対象にしてはどうかといったような方向で鋭意いま準備を進めておるところでございます。結論を得ましたら国会に提出を申し上げまして御審議を得たいと思います。
#15
○参考人(増田元一君) 私いま考えておりますのは取締役会に、重要な問題は一部の役員しか知らないというようなことがないように、すべての役員がよくわかるということが基本的に大事なことではないかと。で、現在も取締役会の規定はございます。しかし、その付議基準がございませんので、その辺が少し問題ではないだろうか、こういうように私は考えておりまして、現在付議基準の設定を検討しております。
 それから、この事件後できたかもしれませんが、その前までは常務会というものがなかったわけでございます。それで、重要なことは一々取締役会にかけておりますと時間がかかるとか、そういうようなことがございますので、今後は常務会を中心に重要な会社の意思決定を進めていきたいと。それからさらに、その役員に任されておりますいろんな権限がございますが、そういう権限につきましてもどこまで任せるか。それから任された問題についても重要なことは常務会とかあるいは取締役会に報告をさせる。こういう意思決定への参加と、それから報告と、この両制度をいままでよりももっと細かくやることによって事故防止ということを考えていく必要があるんじゃないか、そういう考え方でやっております。
 それからもう一つ、会社自体といたしましては考査を復活いたしまして全社を対象に考査をする。公認会計士による会計監査はもちろんございますが、この内部考査ということに力を注ぎたい。ただいまそういう関係の組織とか要員の面とか、そういうことを検討いたしております。
#16
○成相善十君 そういうような作業を相当の決意をお持ちになりながらおやりになっていることはよくわかりますが、大臣の方の指導、監督の権限の及ぶ検討をしてなるべく早く成案化をしたいと、こういうお話ですが、いまの再建のあり方について、現在すでにどういうような連絡や連携をおとりになりながらおやりになっているか。大臣の方からもう少し詳しくお聞かせ願いたいと思います。
#17
○国務大臣(大西正男君) KDDとの連絡でございますか。
#18
○成相善十君 はい。
#19
○国務大臣(大西正男君) KDDのことは、監督の直接の事務担当者であります、責任者であります電気通信監理官を通じまして、いまKDDの社長がおっしゃられたようなことについてお互いに連絡を密にしてやっておると、このように聞いております。
#20
○成相善十君 そこで、いろいろ具体化が進んでいくであろうと思いますが、KDDがただ一つの国際通信の機関として、独占的な国策会社としてある限りにおいては、いろいろ検討は進むかわかりませんが、要は、最も重要なことは、充実した設備と低廉な料金で、国際通信をする人々に利便で良質なサービスを提供することであるということに尽きると思うんですね。
 こうした意味から私は、KDDの集中審議のたびに、KDDが少しもうけ過ぎじゃないか、それも、もうけ過ぎも、まるで今回の事件がユーザーの犠牲を顧みなくて無理強引に利益を上げて、その利益隠しにまたこれきゅうきゅうとする。そうしながら不正不当な乱脈経理が起きたというようなことまで、そうではないかということまで私は極論しながら、まず利益を還元すべきであると、値下げをすべきだということをいままで当委員会で強調してまいったわけでありますが、昨年十二月一日からそうしたことからヨーロッパ、アフリカ等を除く一部地域についての国際電話料金が若干値下げになった。また国際テレックス料金も値下げになったということでございますが、こうしたような値下げが行われたわけですが、五十四年度及び五十五年度の経営の収支見通しについてまず社長からひとつ伺いたいと思います。
#21
○参考人(増田元一君) お答え申し上げます。
 昨年末、平年計算で約百六十億円の料金値下げを行いましたが、本年度といたしましては四カ月分しかかぶりませんので、目下のところ税引後の利益でございますが、五十四年度は百四十六億円程度が見込まれております。しかし、来年度になりますと値下げの影響がフルにかぶってまいりますので、その利益金額は税引後百十億円程度になるものと予想いたしております。
#22
○成相善十君 私もここにいまおたくの事業収支の内容について資料を持っておるわけなんですが、いまお話のように、その中間決算においては収支見通しは料金値下げをしても経常利益は前年度比三〇・一%増の三百二十九億円、当期利益金は四九・三%増の百四十六億円が見込まれれておる、どうもさらにこれを上回るような状況であると。こういうことから、これはもう四カ月分とはいいながら、値下げをしたのにもかかわらずこれほどの利益が上積みになるということであるわけでございますので、昨年十二月の当委員会で、私は値下げ幅が少ないのではないかということを言ったわけですが、そのときに寺島電気通信監理官の御答弁は、五十四年度の経営状況をある程度把握できた段階でさらに値下げについて検討したいと、こういう発言があっております。
 最近のこのKDDの収支動向から見ますと、まだまだ私は値下げはできるんじゃないかというふうに考えておる者の一人でございます。で、大体何と申しますか、おたくのこの五十一、二、三、四あたりの財務状況の推移を見ますと――もっとも去年までは利益を上げてもその利益を隠される、またこれを乱脈経理で乱費されると、こういうようなことがありましたから、十分な利益が表に出るというようなことが隠されておったわけですからなかったと思いますが、ことしは百四十六億という莫大な利益が、値下げしたにもかかわらず上がってくるというようなことは、その需要増大とか利用者の増加とか、こういったような事業見通しの甘さというものが、わかっておってもそれをあえて隠しておられるか、そういうようなふうに感じられてならぬわけなんですが、ひとつこの値下げについて今後のお考え方を詳しくお話し願いたい、また考え方を述べていただきたいと思います。
#23
○参考人(増田元一君) 私の考え方といたしましては、収入が非常に多く、また利益も相当たくさん見込まれるというような場合に、無理にその収入あるいは利益を維持しようと、確保しようというような考えは持っておりません。しかし株式会社でございますので、またこの会社が置かれております国際通信の世界、非常に技術革新が早く進行しております。そういう世界でございますので、大きな設備投資もあるいは必要になるのじゃないか。それがまたお客様へのサービスの向上にもつながるというようなこともございます。そういうこと等もございますので、いろんな経営要素を勘案いたしまして、バランスをとった健全な経営をいたしたいと、こう基本的には思っております。
 したがいまして、料金の問題もそのバランスのとれる範囲においてもちろん検討はしなくちゃいかぬと、私はそういうふうに考えております。無理に非常にたくさん利益が出たと、それを隠すとかそういう必要は私はさらさらないと、こういうふうに考えております。ただ株式会社でございますので、ただ料金だけを下げるということが果たしていいかどうか、やっぱり長期的な会社の経営ということも考えなくちゃならぬのではないかというように、いまはそういうように考えております。いろいろ先生のおっしゃることはよくわかりますので、考えさしていただきたいと、こういうふうに思っております。
#24
○成相善十君 くどいようですけれども、どうも私はいまの御説明、もちろん将来のことを考えずに経営するというようなことはないわけなんで、当然将来のことを十分に考えた上でこの問題は対処すべきであって、十二月一日からの値下げで四カ月分を差し引いてもいま申し上げたようになおかつ百五十億も利益が上がる、これは言うならば、値下げ分というものが、いわゆる利用者の増加などその向上でもってカバーされてなお余りがあると、こういうふうに思えるわけなんですがね。
 ちょっと言い過ぎかわかりませんが、いまお話しのように、体質や経営の姿勢を改めると、こういうようなことを言っておられるその口の下から、何か企業経営の厳しさというのですか、ユーザーに対する利益還元というような決意がどうも足らないんじゃないか、相も変わらずぬっくらと独占の城を守れば……、そんなことを申し上げると失礼かもわかりませんが、そういったような表現まで私がしなければならぬような気持ちになるほど、もう少し積極的な、前向きなこの料金値下げについて、もう大分になるわけですから、ああいう事件が起きて。再建される、出直すんだということから、もう相当の日にちも過ぎているわけですから、そういうめどや計算がもうはっきりお示しいただけるようになっておってもぼくはおかしくないと思うんですが、さらに押しつけがましいんですが、そのことについてもう少し詳しくお考えを述べていただきたいと思います。
#25
○参考人(増田元一君) 先生のおっしゃるとおりでございまして、私もいままでのような――いままでのようなということは、私はちょうどおりませんでしたのでわかりませんが、いろんなものを読んで感じましたいままでのような考え方は持っておりません。
 それで今後の料金問題をどうするかということでございますが、もし下げ得るものならば下げるという方向でもちろん検討はいたしていくつもりではおります。
 以上でございます。
#26
○成相善十君 どうも押し問答になって恐縮なんですが、それでね、この前値下げされなかった地域もありますわね。そういうのを、ヨーロッパあたりの値下げを今後どう考えておられるか、そういう点をひとつ具体的に。
#27
○参考人(増田元一君) ただいま検討いたしております。その問題は検討しておるそうでございます。ひとつそういうことで御了承願います。
#28
○成相善十君 これ以上申し上げてもどうもはっきりした具体的な数字はいただけないようですが、決意はよくわかったつもりでおりますので、どうかひとつそういうことで至急これは汚名挽回のためにも、そういう前向きの姿勢というものをまず早く出してもらいたいというふうに思いますので、至急この問題はひとつ対処していただきたいと思います。
#29
○政府委員(寺島角夫君) ただいまの成相先生の御質問に対しまして郵政省からもお答えをさせていただきたいと思います。
 先生にも当委員会においてお答えをいたしたことがございますが、昨年の十二月一日から環太平洋を中心に対米二五%を初めといたします料金値下げを実施したことは御案内のとおりでございますが、そのときにその認可をいたしますに当たりまして、郵政省といたしましてはKDDに対しまして、KDDにおいては今後一層経営を合理化して、そしてその利益を利用者に環元をすると、そういう見地から五十四年度決算の概要あるいは今後の収支見通し等を考えた上で引き下げについてさらに検討して、その結果を報告をしなさいということを文書で出しておるわけでございます。
 それに対しまして、KDDの方から、社長名をもちましてそのようにいたしますと、こういう報告を受けておるわけでございます。したがいまして、私どもといたしましてもこの問題に非常に深い関心を持っておりまして、残されました地域をどうするかという問題、あるいは全体としてどう考えるかという問題を含めましてできるだけ早期に結論を出すようさらにKDDを指導してまいりたいと、かように考えておりますので御理解をいただきたいと存じます。
#30
○成相善十君 KDDは以上で終わりまして、次は電電の方へ伺いたいと思います。
 先ほども総裁から事業概況の説明を受けたわけでございますが、十二月末までの収入実績は予定収入に対して二・七%の増収でまずまず順調に事業は推移しておる、こういう報告があったわけですが、このような状態で年度末を迎えますと、収支差額をどの程度見込んでおられるのか、また予算を上回る事業収支、三月と四月の増加分ですが、出ることが決まっているわけですが、どのようにこれを処理されるつもりか、まずこれからひとつお聞かせ願いたいと思います。
#31
○説明員(秋草篤二君) 五十四年度の予算面では収支差額は二千九百六十四億、約三千億は出るのであるということはもう前提になって予算が組まれております。これに対しまして、いまのところ八百億ほどの増収、これは二・七%というわけですから、恐らく年度末には一千億にはなるんであろうということもほぼ間違いないと思っております。したがいまして、収支差額は年間を突っ込みますと四千億近くになりますが、先ほど申しましたように、三千億ほどのものはすでに予算に組まれてそれを建設投資の一部に使うということは国会で要請されておるわけでございます。
 いまの八百億なり一千億にならんとする増収分も、現在私どもの建設投資一兆六千八百億という巨大なる投資の一部に使っておるわけですが、この資金調達のやり方として非常に大きな公募電電債の枠がとってございますが、これは金利も払って償還もしなけりゃなりませんが、この実際の資金の運用としてはいま余裕資金が出てまいりましたから、これは金利が要りませんから、これを使っていまの電電債の発行をセーブする、抑えていくというのが現状でございまして、ちょうど一般会計で非常に税収が思ったよりよかったというので公債の発行を減額しました、これと同じような形で電電公社はただいまやっておりますから、現に四、五百億ぐらいの発行は規制されて年度末には七、八百億から九百億ぐらいの電電債の発行は規制されて、それによって建設投資の一部に利用されるということで、私どもの真意というものは、増収分というものは一部も社外に融資するものではございませんで、全部社内にとどめられております。
 したがって、全部加入者に間接には還元されて安い料金で維持できるという方向をたどっておりまして、私はいつも、この席でも申しましたように、料金値上げのときにも五十四年度までは料金値上げはいたしません――五十四年度はもう過ぎようとしておりますが、五十五年度もいけると思います。五十六年度もまだまだもてる。それ以上は私はオイルの問題とか、いろいろまだまだこれからの物価の問題が非常に不安定でございますので、この点だけが安定するならば五十六年度及び一カ月でも二カ月でも料金は持ちこたえる方が国民が一番喜ぶことであるということを信念としまして、増収に励め、節約を重んじろということを考えましてやっておる次第でございまして、ただいまの現状はそういうことでございます。
#32
○成相善十君 時間もございませんから先を急ぎますが、しかし、五十一年に値上げしておられるわけですね。五十二年には、五十一年に千四百億余りあった赤字を乗り超えて四千三百九十億も黒字を出しておられる。ことしも予定より一千億以上上回った四千億程度の差額が出てくるというような状態ですので、言われるように、それは外部からコストの高い資金をもって建設投資をしていくということはこれは損なことで、自助努力によってできたところの利益を設備資金に回していくということは将来のコスト安につながってくる、これは当然のことであると思います。
 しかし、私はこの五十一年度の値上げ幅が余りにも過大であったんではないか、大き過ぎたんではないか。受益者負担というものをどういうふうに考えるかということだろうと思うんですが、それはいまの人間が莫大な負担をして将来の人々に影響を与えるというような、いまの人間の犠牲において将来の利益を図るというようなことであってはならぬと思うんですね。でありますので、いま言われますように、上げた利益というのは、収益というのは社外なんか一つも出ないんだ、みんな設備に回って将来安く、いいサービスが受けられるんだと、こう言ってみたところで、いまの人が大きな犠牲を払っておるというようなことでは私はいかぬと思うんですね。
 このような大きな利益というもの、結局これも先ほどKDDと同じようにやはり利用者の増加ということ、これは相当大きくこれに反映しておると思うんですね。こうしたような収益が出たということに対しては非常に大きく役割りを果たしておると思うんです。そういうような見込みは当然おわかりになっておると思うんですね。それにもかかわらずどうもそれを過小に評価されるというような傾向があるのではないかということさえ私考えるわけなんです。
 私が言いたいのは、やはり電話料の遠近の差額というんですか、こういうような問題も日本は非常に高いというようなことが批判の的になっておるわけなんですね、遠近格差が七十二倍ですか。それからアメリカの十六倍、イギリスの十二倍、西ドイツ、フランスの十五倍になっておるというようなことを資料をここに抜き出して書いておるわけなんですが、こうしたような批判もある中でありますので、建設投資や債務償還に充てるといったようなことはよくわかりますが、この際、電話料金を私はもう値下げをされるべきだと思うんですが、それに対してひとつお考えを承りたいと思います。
#33
○説明員(秋草篤二君) 全くごもっともで、私どもは収支差額が大きくなることをKDD以上に単に楽しんでいる、あるいは当社の財政をよくするだけが能ではないのです。一刻も早く、それが余り高過ぎれば値下げをして、国民の皆さんに還元するということは、これはもう常道だと思っております。
 五十一年の暮れに参議院で議決を得ました公衆電気通信の料金値上げ案でございますが、そのときには四十九年度、五十年度、五十一年度と赤字が三年連続続きました。総額約六千億でございます。その六千億も五十三年度で完全にお返しできました。五十四年度から初めて本当の黒字といいますか、財務的に豊かな財政になったわけでございまして、いま四千億ほどでございますが、まずこの点をひとつ御理解願わなくちゃならないのですが、この収支差額は料金値上げをできるだけ抑える、あるいは次の料金の値上げをできるだけ一日でもおくらせるという効果はございますけれども、料金値下げとか値上げというものはなかなか手っ取り早くできるものではない。
 五十四年度の収支を見ましても、私もいろいろと部内では試算しまして、ただいま申された遠距離格差の問題だけでも少しでもお役に立つかどうか試算させてみましたけれども、これは千億ぐらいではほとんど役に立たない。その前に、建設投資の一部に繰り入れるということをこれからはできないようにされても、電電公社の固有資本というものは、御案内のように政府からお借りしているお金というものは百八十数億しかありません。あとは全部電電債の借金と内部資金でやっているわけでございまして、今後も大部分は電電債の借り入れでやらなくちゃならぬ、借金をするにはやっぱり財務というものが健全でなければならぬ、この前提もひとつ考えておいていただきたい。
 これにはどの程度の公正報酬というか収支差額が一番モダレートなものであるかということをわれわれいつも考えておるのですが、先般料金を通すときに国会の決議で、電電公社でも料金決定の原則というものを有識者に諮ってみたらどうかということで、早速電信電話諮問委員会というものをつくりまして、都留博士を会長とする十四、五人の有識者に諮りまして、非常にりっぱな答申が出ました。それによりますと、自己資本に対して何%とか、あるいは総資本に対して何%とかという二つの案が出ましたけれども、これに比べても、だいまの収支差額は多少オーバーになっております。千億ないしは千五百億ほどオーバーになっております。こういう点は確かに私は料金を是正する方向で早い機会に遠距離格差の問題は是正しなきゃならない。
 さればといって、いま直ちに遠距離だけを下げてみたところで、やがてすぐ物価の問題とかがありまして、数年の後には本質的には料金の全体の底上げの時代が来るであろう、そういうことも考えると、少し朝令暮改ではなかろうかというようなことも考えておりまして、先生の御趣旨なり御意見は十分わかりまして、この姿がまだまだ二、三年続くようでしたら、これは本格的に料金値下げに取り組まなきゃいけませんと私は思っておりますけれども、ただいまのところ、ようやく赤字がなくなっただけの初年度でございますので、ちょっとまだ早かろうと。そこで、郵政大臣も考えて、国会の審議を得ないで郵政大臣の認可事項でやれる範囲のものをわずかばかりでもひとつやってやったらどうかという御趣旨をいただいたのが夜間料金の割引の対策でございます。そんなところがいまのところ悩んでいる事情でございます。
#34
○成相善十君 もう時間が参りましたのでこれを最後にいたしますが、現行法の枠内でなんというようなことをお考えにならずに、値上げする場合は現行法を変えてでも値上げするわけなんですから、値下げは朝令暮改になっても結構だと思うのですね、下げるということについては。だから、一千億余りの増加分を見込んでも大した値下げに役に立たぬというようなお考えでは困るわけなんでして、やはり利益が上がっておる収支を建設投資等に向けられるということ、そのこと自体もいろいろ度合いの問題があると思うのですね。四千億も上がっている収支差額、増加分を含めてあるわけですから、いま総裁の値下げについての考え方、あるいは遠近格差是正についての決意のほども伺いましたので、できるだけ早くそれが実現するようにひとつお願いを申し上げて私の質問を終わります。
#35
○大木正吾君 KDDの問題についてまず伺いたいのですが、佐藤前室長を逮捕されたのですが、その後の佐藤被告に対する捜査の状況、事情聴取の状況等について、支障がなければ、中間で結構ですから、関係者からひとつ話をしていただきたいのですが。
#36
○委員長(矢田部理君) 速記とめて。
   〔速記中止〕
#37
○委員長(矢田部理君) 速記を起こして。
#38
○大木正吾君 佐藤前室長をパクったのだけれども、その後の調べの経過を支障のない範囲でもって話をしてくれませんか。
#39
○説明員(漆間英治君) 佐藤前室長を二月二十四日に逮捕いたしまして、その後、検察庁に送検をいたしまして、きょうが第一回勾留の満期でございます。この間、警視庁において連日取り調べをいたしておるわけでございますが、これは主として逮捕事実でございます業務上横領罪あるいは関税法違反、この二つの事実について固めを行っている段階でございます。
#40
○大木正吾君 あわせてKDD――国際電信電話株式会社を書類送検をしたわけですね。これについて伺いたいのですけれども、この書類送検した内容は関税法違反だけですか。
#41
○説明員(漆間英治君) これは御承知のように関税法のいわゆる両罰規定の適用対象として書類送検をいたしたわけでございまして、関税法だけにしぼられているわけでございます。
#42
○大木正吾君 新聞記事しか手元にないのであれですが、社命密輸ですね、こういった問題に絡んで会社ぐるみという話の中でKDDを結局書類送検したわけですが、板野前社長についてはこの場合にはどういうふうにお考えなんですか。
#43
○説明員(漆間英治君) これは私の守備範囲ではございませんので、はっきりしたことは申し上げられませんが、板野社長について、今後この関税法違反の捜査がどのように及んでいくかということにつきましては今後の捜査の進展によるわけでございまして、現時点ではまだお答えできる段階ではございません。
#44
○大木正吾君 新聞報道ももう半年ぐらい、板野が引っ張っていったいわば社員がつかまって云々ということから始まっているわけですからね。私が関係する範囲じゃないということじゃこれは困るんですけれども、関税法違反も――背任容疑とかそういったことは別にいたしましても、関税法違反だけでも板野社長については拘留するかどうかは別にしましてね、やはり何らかの責任があるんじゃないんですか。もう一遍聞かしてください。
#45
○説明員(漆間英治君) 捜査の具体的な内容にかかわりますので答弁を差し控えたいと思いますが、板野社長について今後どのような刑事責任の問われ方がなされるかということはあくまでも捜査の進展状況によるわけでございますので、その内容を踏まえた上で今後対応されることになると思います。
#46
○大木正吾君 大体会社というものは定款からできているし、私法等の関係はたくさんございますけれども、この国際電信電話会社の定款によりますと、第二十八条で、さっき増田新社長おっしゃった十七名の取締役ですね、それに絡みまして、常務若干名を置く。その中の四項、五項にこういう項がございますね。「社長、副社長及び常務取締役は各自会社を代表する」、こうなっていますよね。KDDという会社が書類送検されるなら、それを代表する方々が、しかもその方が外国旅行をされて、そのときに連れていった方が逮捕されて、その方々が関税法違反に問われて、しかもそのことと関連をして会社を書類送検したんでしょう、結局ね。そういうつながりからしますと、この四項、五項の二十八条関係からいたしましてね、板野さんには一体責任はないんですか、この問題だけで限って申し上げましてもね。私はあると、この条項等から察するんですけれども、どうなんでしょうか。これは警察と、KDD木村常務等からも意見を聞かしてくれませんか。
#47
○説明員(漆間英治君) 御指摘の点については、再三恐縮でございますけれども、捜査の内容にわたりますので、答弁を差し控えたいと思います。
#48
○参考人(木村惇一君) この問題は法律問題かと存じますので、私どもからお答えいたしかねます。
#49
○大木正吾君 捜査段階とかじゃなくて、私が聞いているのは、ここの原文持っていって見てもらってもいいんですが、KDDの定款で私はいま聞いているんですね。二十八条に、「社長、副社長及び常務取締役は各自会社を代表する」んですよ。極端に言ったら、いまお並びのお二人の常務の方々もこの中に、副社長ではありませんけれども、常務ですかう関係ないとは言わせない。会社が書類送検という、書類送検だから大したことはないからということなのか、あるいはもっと重たい罪のときには別なのかそれはわかりませんけれどもね、この定款の四項、五項との関係でいったら、板野前社長にたとえ書類送検にしても関係がいかないということにはならないんじゃないですか。もっと明確に答えてくださいよ。両方ですよ。
#50
○説明員(漆間英治君) 刑事責任の判断はあくまでも具体的な証拠に基づいて行われるのでありまして、定款上の役割りとは必ずしも関連はいたしておらないというふうに私どもは理解しております。
#51
○大木正吾君 会社はどうですか。
#52
○参考人(木村惇一君) 会社で定款で定められております取締役の代表権と申しますのは、これは正常の法律行為に関する代表権というふうに解しております。したがいまして、代表権のある取締役が行いました法律行為は、これは第三者に対して有効と認められるということが主であろうと思いまして、伝えられております密輸というような不法行為に関して代表権の問題がどのようにかかわり合いを持つか、ちょっと私どもとしてはわかりかねます。
#53
○大木正吾君 あなたも常務やめたらどうかと私は思うのですがね。そういうあなた、頼りない常務とか社長がおられて会社の経営できますか。会社くるみ――何かもっと事件がある。たとえばカズノコ倒産とかたくさんございますよ。そういった問題等の事例もございますけれども、そういったことがあっても、代表権を持っている私たちに対して関係がないなんてことを言わせません、世の中は。私は金額の大小とか、事件の大小――いまはまだ小さいということは別ですよ。別だけれども、とにかく刑事事件で調べているものと会社の定款とは関係ないという警視庁の答え方とか、あるいは代表権の問題について直接こういったこと関係ないという答えについては承服できませんよ、これはもう。何を警視庁調べているんですか、一体。これじゃKDDの書類送検やめたらいいじゃないですか、何も。社長は要らないですか、KDDには。要らないんですか、必要ないんですか、じゃあ。もうちょっとその辺のことを、違うということを、紋切りじゃなしに理屈として、理論的にわかるように説明してもらいたいんだ。どこがどういうふうに違うのか、関係ないか。
#54
○説明員(漆間英治君) この場合、社長個人の刑事責任を問うためには、たとえばそれにふさわしい共謀関係がございますとか、あるいは単独でこの犯罪に関係ございますとか、そういう具体的な証拠関係があることが必要であるというふうに私ども考えているわけであります。そのときのかかわりの中で、そういうような社内における地位ということは考慮する場合もあると思いますけれども、ストレートには関係してこないと、そういう意味で申し上げておるわけであります。
#55
○大木正吾君 いまのお話を承って、またこの次に続きを、少し私どもで法律的なことの解釈なり整理をしまして伺いますけれども、これは単にきょうの問題で私は聞いているのではないのです。これから必ず起きるであろうことも関連しましているものだから、要するに会社がぐるみでやったという問題とその代表権を持っている社長との関係というものは、法的には全くないんだということをあなたおっしゃったわけですから、これからもしも万が一拡大していきまして、背任、横領がありましたと、五十一回にわたる外国渡航のときの関税法違反もありましたといったときに、関税法違反の分については、少なくともこれはもし海外で物を買ってきて、物によっても背任、横領に関係してきますよ。そういったものに関係するから、ささやかに二人だけの人を調べた中で、書類送検した中にKDDが入ってきましたからね、今後当然この種の問題についてはKDD問題を審議する国会の審議の中では、対象をどんどん拡大していくだろうとこう考えているから聞いているわけですからね。いまの質問、後でもって間違っていましたと言っては困りますから、そのことは念を押しておきますから、よく記憶をしておいていただきたい。
 それから二つ目に、これも警視庁に伺いますが、政治家と官僚などのリストですね、相当KDDあたりから持っていっているようですけれども、中間でもいいから発表してもらえませんか。マスコミの方の方がどんどん出されまして、そして何かこの逓信委員会にもたくさんきょうマスコミの方がおられますけれども、全然新聞の方とか週刊誌が先行してしまっていて、この中じゃ全然名前が出てこない、こんなぶざまな国会審議できないですよ、本当に。だから、中間でも結構だし、報告の形はどうでも結構ですからね、いまここでもって名前挙げなくても結構ですけれども、資料を出してくれる気持ちがあるかどうか答えてください。
#56
○説明員(漆間英治君) いわゆるKDDから金品を受け取った者のリストについて公表する考えがあるかどうかというふうな御趣旨だと思いますけれども、現在の捜査段階で申し上げますと、そういう問題も、いわゆるKDD疑惑と言われるものの重要な部分をなすということを十分踏まえた上で、警視庁の方で幅広く金の流れなり物の流れを解明している段階でありまして、その結果現在どの程度解明できているか、あるいはその内容がどうであるかというようなことは、まだ現段階ではとうてい申し上げる段階でございませんので、ただいまの質問は御容赦をいただきたいと思います。
#57
○大木正吾君 予算委員会の方にも出てまた御質問しますからこの辺でやめておきますが、ただ、ちょっと念を押しておきますけれども、私、不愉快なことが一つあるんですよ。パクっている佐藤君が私に対してパーティー券を三十万円買わせたと、こういう話があるんですね。私は頼んだ覚えないし、全然関係ない事実なんですよ。ただ、社会党の東京都の責任者だから、年一回支持者の方々を集めて何かやりますよね。そのときに、私が代表者ですから名前が出ます、どうしたって。そのことをおっしゃっているのか、私個人が持っていってお願いしたのか。そんな公私混同的な立場でもって、言えば書く新聞も新聞だと思うけれども、漏らすKDDもKDDですね。私に対して何らかの意図があってやるならば私は別にまた考えますけれどもね。
 とにもかくにも、そういうこともあるからあえて全部のリストを出してみてもらいたい。困るんですよ、本当に。全くあんた、自分に身の覚えないことを出されて、こっちは新聞に抗議もしたいけれども、めんどうくさいからやめていますけれども、しかし、ああいうことをやって隠しておくからよけい出るわけでしょう。佐藤が勝手に一方的にしゃべっているから出たんだけれども、こっちは全然身に覚えないことですから、そのことについて特段お願いいたしますが、私に対してその部分について佐藤を調べたときに、どういうことをおっしゃっているのか。現物があるのか、ないのか。あったらその証拠を見せてもらいたい。このことをついでにお願いしておきますからよろしくお願いいたしたいんですがね。どうでしょう、これ。
#58
○説明員(漆間英治君) 警視庁が現在やっております作業と申しますのは、先ほど申し上げましたように、いわゆるKDD疑惑にかかわる金の流れなり物の流れを解明して、その結果その中に刑事責任を問える事実があるかないかという作業を実はやっておるわけであります。現在はその作業の途上でありますので、先ほど御質問のありましたような事柄についてまだ答弁ができないわけでありますが、いずれそれは結果をもって明らかになってくる事柄であるというふうに考えております。その過程で、いま大木議員御質問のようなことができるかどうかというのは、これはその解明ができました段階で改めて検討してみたいと思います。
#59
○大木正吾君 困るんだよ、こっちは。いずれにしても、これあんまり答えがはっきりしないけれども、とにかく自分の分については天地神明に誓ってやっぱりこの問題をはっきりしておきたいから、途中でも警視庁に訪ねていきますからね。調査の中身のその部分だけは教えてもらいたいことをお願いしておきますよ。
 その次に、KDD関係の問題の二つ目ですけれども、対策についてというかあるいは監督強化、これについて伺いたいんですが、いま増田新社長からの話がありまして、幾つか新しい面が出てきておることは間違いありませんが、会計検査院の検査対象とするということについて郵政大臣は、新聞記事等読みますと、あるいは検討している、こういうような記事がございます。これは間違いありませんか。
#60
○国務大臣(大西正男君) 検討しておることは間違いございません。
#61
○大木正吾君 今国会には出せますか。
#62
○国務大臣(大西正男君) 出すべくいま鋭意準備をしております。
#63
○大木正吾君 何かこれは商法その他の関係でもって障害があるんでしょうか。KDD法にこれ、こういった文言を挿入するわけでしょう、結局。
#64
○国務大臣(大西正男君) ちょっともう一遍おっしゃってください。
#65
○大木正吾君 KDDの法律案の中にこの項目を挿入するわけでしょう。検査院の対象とするということを入れるわけでしょう、これは。
#66
○国務大臣(大西正男君) ええ。
#67
○大木正吾君 何か手間取っていることがあるんですか。
#68
○国務大臣(大西正男君) それじゃ、事務当局がやると言っていますから……。
#69
○政府委員(寺島角夫君) ただいま私どものところで検討しておりますKDD法の改正の中に、KDDの会計の監査を会計検査院の対象とするということを検討しておることは、先ほど大臣がお答え申し上げたとおりでございます。それが法律としてなじむかどうかという点につきましては、法制局との審査その他関係各省との折衝の模様によるわけでございますが、現在までのところそれについて特段の問題があるというふうには私は聞いておらないところでございまして、法制局との審査もほぼ終了に近い段階と承知をしておるところでございます。
#70
○大木正吾君 大体これは常識的に去年の十一月ごろから話題があったことですから、もう三月でしょう。お役人の仕事は手間がかかるという話も聞いていますけれども、何か検査院の方とか、その他法的な問題とか権限の問題等で少しく意見の食い違い等あるのかどうか、こっちも心配しているんですけれどもね、当然これは検査の対象にすべきことは国民の声であるし、同時に異論がないようですから、急いで早く出してもらいたい。このことをお願いしておきます。
 二つ目の問題ですけれども、実はKDDの中に監事という方が、役員がおられますですね。監事の方々の仕事というのは、これは非常に、商法の何ですかこれ、二百七十三条ですかでいきますと、すごい権限を持っているということ、ぼくもこれうかつだったんだけれども、最近この問題起きてから勉強さしてもらったんですけれども、監事の方はいま何人おられて、どういうお仕事をされているか、そのことを聞かしてください。
#71
○参考人(増田元一君) 監査役……。
#72
○大木正吾君 監査役です。
#73
○参考人(増田元一君) それは三名でございます。
#74
○大木正吾君 どういうお仕事をなすっているんですか。たとえば何人のスタッフがおって、どういうお仕事をしているか。
#75
○参考人(増田元一君) 監査役は、取締役の職務の執行につきまして、その適法性及び社会性中心に監査をいたしております。いままでは五名の部下がついておりましたが、これを近く十名にふやす予定でございます。
#76
○大木正吾君 非常に言い方は悪いんだけれども、天下り的なとかあるいは役員のポストのための監査役ということである場合が多いんですけれども、内部監査役がおり、同時に外部監査、外部の会計士、そういった者の検査も受けながらこういった不祥事が起きてきているわけですから、先ほどの経営委員会のお話も一つのアイデアとしてよくわかりますけれども、私は、やっぱり問題の一つは人事問題と、現にある内部機構ですね、そういったものが本当にフルに動ける体制がかみ合っていかないとなかなか増田新社長も大変だと思うんですが、ぜひこれらの問題については、現の監査役、そして、そのもとにおけるスタッフ、その権限強化といいましょうか、会社の内部の地位を上げることですかね、そういったことをしながら、会社内部でも牽制組織ができる形をとってもらわぬと、要するに役員の監査役だからかっこうだけつけているという、恐らく五人ではこれ仕事にならぬと思うんですよね。
 ですから、さっきの経営委員会ということ結構でございますけれども、とにもかくにも一般的に内部でも相互の牽制ができるような状態に、この辺の制度については十分に充実、活用できるようにしてもらいたい、こういうふうに申し上げますが、その辺について御感想どうですか。
#77
○参考人(増田元一君) 全く私ども先生のおっしゃるように考えますので、至急そういう点を――組織を検討いたしておりますので、そういう点もひとつ検討さしていただきたいと、こう思っております。
#78
○大木正吾君 非常にいまの問題と前後して申しわけないんだけれども、たとえば古池前社長・会長が、これ木村さんに聞きますけれども、監査要綱というのをつくったという新聞に記事がちょっとあるんですけれども、自分のところの監査役が仕事を大してしていない中でもってこういった監査要綱をつくったって、これはもう紙っぺらですな、結局。これをつくるときには、木村さんも古橋さんも御相談があったんですか。現に、こういうものはつくったんですか、これ。
#79
○参考人(古橋好夫君) お答え申し上げます。
 経営刷新委員会の中で考査関係の小委員会がございまして、そこの委員会で監査役室それから考査室等、今後十分働かせるために要綱をつくった次第でございます。
 以上でございます。
#80
○大木正吾君 要綱をつくったけれども、結局人もふやさずに、言えば書いたもので終わった、こういうことですか。
#81
○参考人(古橋好夫君) 考査室を新しくつくりまして、たしか初め五名だったのを七名にし、将来、またもっとふやすようにしまして、十分考査が行われるように、するようにやっております。
 以上でございます。
#82
○大木正吾君 社長がかわりまして新社長になっても、なかなかそういった在来の方々が物を考えたり、あるいは協力体制というか、そういったことをとらなければ――会計検査院は外部の方からですけれども、それは年に一回ぐらいしか入らないんだから、だから、やっぱり日常的に内部でもって相互牽制し合うというためには、こういった要綱ということをつくったりし、同時に現の監査役は商法でずいぶんりっぱな権限は持っているんだけれども、この権限は東大の上の方のか下の方かわからぬが、いろんなコースがありますわ。郵政官僚さんの下った後を上がってきたとか、あるいは生え抜きが云々と、こういうことありますけれども、そういった中でもって、どうも監査役が機能していないといいましょうか、飾り物と言ったら悪いですけれども、きょういらっしゃらないから悪口言うわけじゃありませんけれども。
 だから、こういうことを私は、むしろ会計検査院のことも大事ですけれども、日常における内部の一定の金銭なり、あるいはそういった交際費等についても含めて監査ができる、内部検査ができるようにしっかりしてもらわないと、問題の再発については十分な措置と言えないと思いますから、その辺のことをお願いいたしておきますよ。
#83
○参考人(古橋好夫君) 従来も監査役は、先ほど社長が申し上げましたように三名おりますけれども、常任監査役二名おりまして、その二名は、役員会等重要な会議に参加しておりまして、それで自分の所掌しております監査役室を通じまして検討するとか、あるいは先ほどちょっと申し上げました内部考査の考査室と一緒に社内の各種考査を行う等をやっておりましたわけでございますけれども、ちょっとさっき社長が申し上げましたように、若干社長室等の考査が抜けておりましたので、そういう点について今後きちっとやれるように、それから決まった監査事項は簡単には変えられないようにと、そういうような基本的問題を経営刷新委員会で検討いたしまして、先生おっしゃるように、今後十分な監査ができるように、監査役が十分働けるようにというふうに組織及び制度を改めていく次第でございます。
#84
○大木正吾君 この二百七十五条ノ二に、こういう言葉がありますよね。監査役は「取締役が会社ノ目的ノ範囲内二在ラザル行為其ノ他法令又ハ定款二違反スル行為ヲ為シ」た場合には、これを取締役に対してやめさせることができる、こういうことがありますよね。ですから、それはあなた、とにかく取締役会に出て、十七名、それに監査役が三名入ってやったって、発言ぐらいしたことあるんですか、本当に監査役は。どうなんですか、実際問題として。
#85
○参考人(古橋好夫君) お答え申し上げます。
 ときどき重要点について発言しております。
#86
○大木正吾君 余り俗人的なことを私は言いたくはないですけれども、増田新社長に対しても、増田社長から首にされてもやむを得ないぐらいの度胸を持った人を監査役に、もしできれば、適当な時期には据えてもらって、社長に失礼に当たりますけれども、要するに、こういうときにやっぱりこういうことについて十分に見直していただくということは大事ですから、そのことをお願いしておきます。
 もう一つ、監督権限に絡んで、これはちょっと変わったことで聞くんですけど、大臣に伺いますが、予算委員会でまた十分にこれはお聞きしたいし、内閣委員会にも行って聞きたいんですが、今度出されます、あの例の内閣委員会にかかります郵政省設置法の改正問題、先ほど読まれました部分ですけれども、一点だけ聞いておきますけれども、これは通信政策局の設置という問題ですが、KDDの監督強化ということにどの程度かかわりありますか。
#87
○国務大臣(大西正男君) どの程度――KDDの従来の監督は、先ほどちょっと申し上げたようにも思いますが、大臣官房に電気通信監理官室というのがございまして、そこに監理官が二名おりまして、その監理官を中心にして本来の電気通信行政を行っておるわけであります。そうして、その仕事の一部としてKDDの監督等も行っておるわけでございます。
 で、今回、電気通信政策局というのを設けると、こう申しますのは、御承知のように電気通信の役割りといいますか、これからの八〇年代に向けての電気通信行政が負うべき仕事というものは非常に大きなものになってきつつあるわけでございます。そういう意味で、電気通信行政の責任と権限を明確にするという基本的な要請に基づいてこれを設置したいと、こういうことでございまして、特にKDDの監督を強化といいますか、それだけを目的として設置したものではなくて、いま申します本来の電気通信行政のこれからの行政ニーズに応じていくためには、そういう政策局がなければとうてい賄っていけないと、これが基本的な、今回の設置法の改正をお願いする根本的な原因――原因といいますか、でございます。
#88
○大木正吾君 大臣、実は御承知かと思いますけれども、初代KDDの社長は澁澤敬三さんという民間の会社の方で、二回社長をされているわけですね。そうしてその間に菅野さんと大野さんとありましたけれども、主として昭和五十年前後からKDD問題については、根っこが大体そういうふうに――KDD法案ができたときに、こういう会社はもうかったら大変なことになるよという話を、ぼくら社会党でかなりやったんですけど、やった経過がございますが、非常にこの場では言いにくいんだけれども、端的に申し上げて、郵政官僚の方々が天下りしていったときからなわ張り争いが起きてきたことは、これは大体人事系譜見たらわかるわけですよ、この中を見ていきますと。
 だからそういう問題について、大臣、この政策局ができたら、今度は監理官制度はなくなるわけでしょう。監理官要らなくなるわけでしょう、結局。そのまま残すんですか、これは。たしか要らないと私伺っているんですが、要らなくなるはずですわね。それであれですか、経理局か何かを今度経理部に格下げをするとかいう話も伺いましたけれども、スタッフの中身もちょっと聞きましたけれども、どうもやっぱり何といいますか、KDD事件に便乗してという言い方は非常に、ぼくは育ちが悪いから勘弁していただきたいんですけど、そうして屋上屋を重ねて、何か問題の根っこになった部分をかえって強めていくというような心配が今度の問題については……。少し私の心配のし過ぎでしょうか。
#89
○国務大臣(大西正男君) 御心配をいただくのはありがたいことでございますが、いまおっしゃったような御心配はないと私は思っております。この通信政策局というものをつくりたいというのは、郵政省にとりましては突然出てきた問題ではないわけでございます。もう二十年近くの言うならば悲願でございまして、それが今度ようやく法案として御審議をいただくことになった、こういうことでございます。ですから、KDD問題が起こったからこの問題が出てきたというものとは本来歴史的な経過から見ましても全然違うわけでございます。そういうことでございますので、御了解いただきたいと思います。
#90
○大木正吾君 政策局の問題については、内閣委員会に私お邪魔さしてもらうかもしれません、予算委員会でも通産省との関係もございますから。大臣がまだ就任早々にいたしましてはずいぶんよく経過について勉強されているというふうにいまのお話でもって伺いましたから、ですから本来、予算委員会もしくは内閣委員会におきましてこの問題について、いわば情報通信あるいは情報電気通信全部に絡んで世界的な動向が大変また変わってきますし、日本の国内でもたくさんの問題出てきますから、そういったことを含めての話を、内閣委員会なりあるいは予算委員会等でもさしてもらいますから、きょうはKDDとの絡みだけ伺って終わらしていただきます。
 ちょっと話題をかえますが、これは秋草電電総裁に伺いたいんでございますけれども、先ほどの成相先生との話の中のことに若干関連をするのでございますが、電電公社の収支差額という言葉ですが、確かに経理用語といいましょうか、そういう用語からしますと、こういう言葉が妥当するかと思うんですが、ずばり伺いますけれども、二千九百六十四億、五十四年度に計上いたしましたこの部分ですが、現在このお金は公社の金庫にあるんですか。それとも電話局でも建てたんですか。それともケーブルを敷設をしたんですか。あるいは新鋭装置の何か開発研究費に使っておるんですか。現在は、これは二千九百六十四億分についてどうなっているんですか。それをまず聞かしてください。
#91
○説明員(秋草篤二君) お金自体は別に金庫にあるわけではございません。投資に使われております。
#92
○大木正吾君 新聞幾つか持ってきましたけれども、四千億円というべらぼうなもうけという記事がぽんと出てくるわけですよ。これは公社のPRが悪いのか、予算書のつくり方悪いか、私はわかりませんけれどもね。予算をつくるときに、五十五年度は二千七百億円というものを、お互いに一生懸命努力し、合理化しながら、電話局をつくりますよ、ケーブルをつくっていきますよ、電話線引きますよ、電柱を立てますよという、そういうように説明をしてもらわぬと国民はわからないですよ。こういう収支差額みたいな言葉では。秋草総裁は経理局長出身だから、専門家でございますからわかるかもしれませんけれども、私ごとき素人はわからないんです、なかなか。
 ですから、その辺のことについて、これはもう電柱とかあるいは電話局とか、交換機とか、そういうものになって国民の方にいっているんです。こういう話を率直にしてもらいたいんですよね。同時に、残る一千億前後に、これ以上ふえますという見込みのところは、大体借金がいまどれぐらいありましてどうするかという話が出たわけですから、だからそういう話について、とにもかくにもこの部分の一千億は、夜間料金だけでいいのか、あるいは料金をもっと下げる方法があるのかないのか、ヨーロッパ、アメリカとシステムが違いますからね。
 私も、まさしく逓信一家でもって高校――昔の中学を出てからずっとやってきたわけですからね。やっぱり新聞に逓信一家と書かれるのはあたりまえなんですよ。私は誇りに思っている。そのことを……。
 昭和三十年代のときには、日本は電話足らんで困ったんだから。自民党や共産党全部含めて、町でもって自動化しようという動きをやったんですからね。そのときの一番被害者は私なんですよ、本当言ったら。女の交換手を何万人も職業訓練しながら動かす労働協約結んで、局の機械を壊してしまうというやつをやめさしたんですからね。そういった苦労をしてきた当事者でございますから、まさしく逓信一家の私は存在なんですけどね。
 一千億円の金というものをどう使うかについては、もうちょっとこの委員会に対して私は説明というか、資料を出してやったらどうかと思うんですがね。料金のあれが違います、全部。各国と違いますわね。同時に、現在料金のシステムがどうなっているかという問題ですね。それで、ここをいじくれば――たとえばの話ですよ。市外料金を半分にしましょうかと、仮にですよ、鹿児島と東京の間を。そうしますと、九州エリアを半分にしたときには、市内の七円なら七円の分なり十円の分をどうしても二十円にしなければなりませんかとか、そういったことをやってもらわぬと、私はさっきの総裁の説明だけでは、成相先生時間なしでもって終わってしまったんですけど、なかなか私たちの立場だけではわからない面がございますので、その辺、この次の委員会で結構でございますから、もうちょっとわかりやすく話を、資料なりを出していただきたい、このことをお願いしたいと思います。
#93
○説明員(秋草篤二君) 非常に御理解ある御質問をいただきまして、この点は逓信委員会の諸先生方などには十分おわかりと思っておりますけれども、やっぱり国民の皆様にはなかなかこの問題は、かなりPR費で使ったり、決算書を現場の窓口にも出して、予算ができたときもそれを自由に持ち帰れるようにしてございますけれども、また新聞社の方も、うちの記者会見では十分御理解していただいておりますけれども、新聞というものは多少ちょっとひねって書かないとおもしろくないという、まあ十分おわかりなんでございますけれども、しかし国民の大部分の方々は、こういう公社の予算の仕組みとか、決算の姿とかいうものは本当になかなかおわかりしてはいただけないと思っていますが、今後もPRなんかでも十分気をつけて懸命に努力してみたいと思っております。
#94
○大木正吾君 もう一つだけ総裁に伺いますが、大臣にもこれは聞いておきます。これも予算委員会に絡みますから予算委員会に持っていくつもりでおりましたけれども、ちょっと伺っておきます。
 日米調達物品の交渉の問題でございますけれども、最近新聞紙上に若干出ていますので伺っておきますが、六月あるいは五月の連休前後に大平さんが外遊されるという話も新聞でちらちら拝見するんですけれども、そのときに行って決着をつけるのか、自動車の犠牲になるのか。あるいはアメリカが欲しがっているところの、一番のノーハウの中心部分である電子交換機、コンピューター、クロスバー、そういったものについて譲歩をすることになってしまうのかどうなのかですね。大変アメリカとソ連の関係やかましくなっていますから、電電公社の部品というものは、いいやつは全部まかり間違ったら兵器生産の方にも使える品物が多いですからね。ですから私は、この辺の問題について予算委員会ではもっと各般の面で伺いますが、日米交渉の今後の進捗の見通し等について大臣と総裁から一言ずつ伺いたいんですが。
#95
○国務大臣(大西正男君) この問題は、先生も御承知のように、昨年の例の共同声明によりまして、相互主義にのっとって解決を今年じゅうにやろう、こういうことになっておるわけでございます。それを、新聞等の報ずるところによりますと、大平総理が訪米の機会に何か解決を見るのではないかというふうなことが報ぜられておるわけでございますが、もちろん早目に合理的な解決ができればそれにこしたことはないと私どもも考えるわけでございます。
 ただ、郵政省といたしましては、いまの相互主義ということがございますので、その合意に基づいて、その枠に沿いながら、国内における公衆電気通信事業が運営をされることについて支障のない――支障を来すようでは困ります。ですから支障のないように、従来もそういう交渉態度で臨んできているわけでございますが、今後もそういう基本的な態度のもとに合理的な、妥当性のある解決のために最善の努力をしたい、こう思っておるところでございます。
#96
○説明員(秋草篤二君) 電電資材調達の問題につきましては、一昨年から昨年の前半にかけまして非常に話題を醸した問題でございまして、当委員会の諸先生方には与野党を問わず一致団結して御支援賜りまして非常に感謝しております。
 その後、昨年の六月二日にストラウス、牛場さんの会談によってひとまずの決着は見たものの、なかなか最終決着ではございません。本年の末を期して何か結論を出すべく努力しておりまして、その後七月、九月、十一月と、それから先般二月の末、数日前帰ってきましたけれども、ワシントンにおいて三回、東京において一回専門家の会議をやりまして、四回目の会議がごく最近終わりました。この会議の模様はまたつぶさに、御質問があれば担当の総務が来ておりますから御回答させますが、非常にこの四回の会議は有効であったというふうに私は聞いております。
 それで先般、ただいま先生が五月、六月ごろ総理がお出かけになる前に早急に決着しろというような新聞等があるように聞いておるというお話でございますが、私どもは別にそれを目がけて特に忙しく、あわただしくそういうものを決着を図ろうとはしておりません。ただすべきものはただし、お互いに話すべきものは話して、やはり国益を守ってひとつ全力を挙げて、いま大臣がおっしゃったように正しい結論を得たいというふうに思っておりますが、十分これから郵政省、外務省、通産省の御指導のもとに努力していきたいと思っております。
#97
○大木正吾君 これは答えは要りませんけれども、ぜひいまの問題は外務省の方もおいでいただいているわけですが、私、もう時間もありませんから、ここでもって御答弁は要りませんが、とにもかくにもこの委員会といたしましては、まさしく国益を守るためにということと同時に、やはりその後の環境の変化がございますので、たとえばクライスラーとかフォードを日本の車が抜いてますから、同時にアラビアにどんどんどんどんと日本のドルが行ってしまってもうだんだん手持ちが減っておりますから、そういったこととの関係で日米摩擦をおそれるために、何か条件の違いというものの中で一緒にされまして、いわばバーター的に質のものを量と引っかえみたいな形でもこれも困りますし、こういったことは予算委員会でもって総理なりあるいは通産大臣等の見解、外務大臣の見解をただしたいと考えておりますけれども、ぜひ大臣、総裁も、その辺についてはこれはやっぱり未来産業、八〇年代産業の主要な部分ですから、腹をくくってひとつ御対処いただきたいことを御出席の外務省の関係の方にもお願いを申し上げて、私の質問を終わります。
#98
○坂倉藤吾君 先ほど大臣の所信表明をお伺いをしたわけでありますが、大臣のこの所信の先ほどの表明は、大変聞きにくいところをずばり聞かしてもらうわけでありますが、大臣のいわばこれからの決意が秘められての表明だというふうに私は受けとめたいわけでありますが、率直に申し上げて、事務当局が大体原案を作成をされたというふうに理解をするんですが、それに対して、大臣の決意を含めたこれからの方針というものは、大臣自身が加筆をされたりあるいはここを何とかしろ、こういう御注文等はこの表明の中に行われたんでしょうかどうでしょうか。まず、それをお伺いしたい。
#99
○国務大臣(大西正男君) 別に加筆はいたしておりません。ただし、日ごろ私の気持ちは、局長の会合とかあるいはその他の機会を通じて十分事務当局がこれを腹の中へ入れておることだと思います。そのことがそのまま表現をされておるのでありまして、加筆する必要がなかったと、こういうことでございます。
#100
○坂倉藤吾君 この所信の冒頭にKDD問題で遺憾の意の表明があったわけですね。遺憾であったと、こういうふうに言われているわけであります。通常「遺憾」という言葉の意味は、十分でなくって、したがって心残りがするというのが常識であります。それ以上の私は遺憾という言葉の中に意味はなかろうと思います。そうしますと、大臣は「遺憾であります」ということの意味は一体何なのだろうか。私は監督官庁の最高責任者としまして、「遺憾であります」という表現だけでKDD問題が片づけられておるところに、きわめて監督官庁の姿勢として問題あり、こういうふうに言わざるを得ぬのですが、大臣がお話になった言葉の意味は、いい方に理解をいたしますと、国民に対する謝罪が秘められておった、こう受けとめたいんですが、その辺はいかがでしょうか。
#101
○国務大臣(大西正男君) 私は、この事件に対しまして率直に遺憾の意を表したわけでありまして、その中には今後に対する、先生御指摘のように決意も含んでおるわけでございます。「遺憾」ということの解釈は読んで字のとおりだということでございます。
#102
○坂倉藤吾君 私は、先ほどKDDの増田社長は、不祥事に対しておわびをいたします、これは当事者でありますから当然の話でありますし、ただ当事者というと大変語弊があるかもしれませんが、しりぬぐいを決意をして就任をされたんでありますから、会社の不祥事に対しておわびを申し上げるというのは素直な言葉であろうというふうに受けとめたんです。そのことからいきますと、その監督官庁の最高責任者が「遺憾であります」ということだけで、果たしてそれで責任を持ってこれからやっていこうとする決意が表明をされておるかどうかということになりますと、きわめて疑わしい。私は前回のときも、KDDに占める郵政省の責任ある態度、このことについて一応意見を申し上げたわけでありますが、この表明からいきますと国民に対する深謝の気持ちもないし、ただやり方が不満足であった、こういう意味にしかとれないんですが、もう一度くどいようですが、お答えを賜りたいと思います。
#103
○国務大臣(大西正男君) 要するに言葉の問題ではなくて、KDDの問題をどうしていくかということについての決意は、これから具体的にあらわれてまいりますことによってひとつ御批判を仰ぎたいと思います。
#104
○坂倉藤吾君 そうしますと、これは事件に対する直接的な監督の問題と、これからのKDDの経営、運営を含めての将来の問題と区分をいたしまして、二つあると思うんですね。
 そうしますと、この事件そのものに関して、たとえばマスコミ報道その他によりますと、郵政省内のしかもきわめて上層部において、この事件に関与をしておったかのいわゆるニュースというのが幾つか流れておるわけであります。属人的にも幾つか氏名が挙がっておりますから私がここであえて申し上げる必要はないと思います。
 そうなりますと、監督官庁であるだけに、私はそうしたものについて内部的に事実は一体どうであったのか。これは司法権に任せるとかそういう話ではなくて、当然内部におけるそうした疑惑についてみずからが晴らしていくという、こういう姿勢というものがとられなければおかしいんじゃないか、この辺が一体どうなっておるんでしょうか。私は、いわゆるその疑惑を晴らしていくための仕組みの問題あるいは今日までの経過の問題、これについて明確な回答を求めます。
#105
○国務大臣(大西正男君) この問題につきましては、昨年十一月の十二日に省内に綱紀点検委員会というものをつくりまして、官房長を長として、綱紀粛正の面について過去にさかのぼって、郵政省職員のその点に関する問題について調査をいたさせました。そういった結果につきましては官房長からお答えをいたします。
#106
○政府委員(小山森也君) ただいま大臣から申し上げましたとおり、この件に関しまして省内に綱紀点検委員会を設けまして調査をいたした次第でございます。これは対象約百十名につきまして、本人の申告に基づき、さらに一部の者につきましては口頭によって調査をしたという方法をとりまして調査いたした次第でございます。
 その調査の結果把握したところは、大体一昨年七月以降におきまして、国際電信電話の関係者との会食等をした回数は十六回、また、その間の贈答といたしまして、中元、歳暮の時期にそれぞれ二十二名から二十三名程度の者が歳暮、中元等を受け取っておりまして、そのほか七名の者が、国際電電の方の海外出張した方のおみやげを受け取っておったということがただいまのところ判明しております。
#107
○坂倉藤吾君 そこまで調べられまして、結論としてはそれに対してどう取り扱いを指示をされておるんでしょうか。
#108
○政府委員(小山森也君) 御指摘の点につきまして、いずれも社会的儀礼の範囲内のものではないかと、このような判断をいたしております。
#109
○坂倉藤吾君 そうしますと、調査をして贈答を受け取ったりあるいはみやげ物をいただいたりあるいは御相伴にあずかったり、こういう形の事実はあったけれども、社会通念を超えない、こういうふうに判断をしてそれは無罪放免だと、こう結論を出した、これでいいわけですか。
#110
○政府委員(小山森也君) 当時の時点におきまする状況からいきますと、社会通念上の儀礼上のものであったと判断したわけでございます。
#111
○坂倉藤吾君 社会通念上の郵政省における基準があればひとつお聞かせをください。
#112
○政府委員(小山森也君) いわゆる日常生活での一般常識的な判断によらざるを得ませんが、その範囲を明確に申し上げることはなかなかむずかしいことでございますが、たとえば人事異動に際しましての新旧の儀礼的な懇談の場を持ったり、盆暮れに社会一般でやりとりされているような品物を受け取った場合がこれに当たろうかと存じます。
#113
○坂倉藤吾君 これ以上聞きましても基準が出てこないと思いますのでやめますが、そこで問題は、こうしたことが行われることに対して、確かにいま社会通念的に許されるかどうかという一つの判断の問題がありましたけれども、少なくとも今日の状況の中でそれに対してこれからもやっていいということなのか、こうしたことは厳に慎むべきことなのか、その辺の問題は一体どうなっているんですか。
#114
○政府委員(小山森也君) 私どもとしましては、当時の従来の観念からいたしますと、社会的儀礼の範囲であったといって差し支えないではないかと考えますが、しかしながら、公務員の服務規律に対して厳正化が強く求められ、またいろいろ御批判があることなどを考え合わせますと、従来の通念で接待などを受けること自体を反省すべきことだと考えまして、したがいまして、従来にも増しまして厳しくみずからを律すべきであるという、そういう見地から今後も綱紀につきましてその方針を大臣から依命通達をもって示されまして、強力に指導し、通達を出したところでございます。
#115
○坂倉藤吾君 私は、従来までの郵政省の中において、たとえば大変問題になりました全逓との労使の関係等におきましても、組織に揺さぶりをかける段階で、現場の管理職が組合員の家を回って、そのときにきわめて世間通例的な手みやげを持って行った。それでも不当労働行為のいわゆる目的がある限り、これは厳に中止しなければならぬ、行き過ぎである、こういう結論を出した一つの過程がありますから、そういう立場に比較をして物事を考えましたときに、社会通念上そうひどいことではないじゃないかという結論だけでこのことが終わりになるということについてはきわめて問題あり、こういうふうに指摘をせざるを得ないと思うんです。今後の対処の仕方についてひとつ十分に私も目をつけさしていただきますけれども、省内で自主的にこれらの問題についてさらに厳格な立場で対処をしていくように私は申し上げておきたいというふうに思います。
 なお、言葉じりをとらえるわけではありませんが、そうしたことを含めまして、この大臣の所信の中では明らかに経営刷新が望まれておるんだから、そのことも含め、さらに監督をする立場にある者として、監督規制のあり方、これを含めて適切に対処していく、こう述べられておるのであります。したがって、先ほどの大木委員の発言の中にもありましたように、監督規制のあり方、あるいは経営刷新のあり方というのは、問題を発生をさせましてから非常に長い間かかっているわけであります。事件そのものがまだ未解明の部分がたくさん残されている、こういう状況ではありますけれども、少なくとも物事は進んでいくわけでありますから、経営刷新の問題なりあるいは監督規制のあり方の問題等については、もう方針が出たかにこれは見受けられるわけですが、その方針について具体的にきちっと説明してもらいたい、こう思います。
#116
○国務大臣(大西正男君) KDDのような事件が再び起こらないようにするためには、何と申しましてもKDD自体においてその経営姿勢を正して、常識にかなった良識ある経営をしてもらわなければなりません。そのために新首脳がいま就任をされたわけでありまして、先ほどここで増田社長からも今後に対する決意なり方策なりの表明がございました。私は、その増田社長を中心としてのこれからのKDDのあり方に非常に期待をいたしておるところでございます。
 同時に郵政省といたしましても、このKDDのこれからのあり方について、郵政大臣の監督権をさらに強化、拡大をするということと、それからKDDの会計を会計検査院の検査の対象にするといったようなことを中心に、所信表明の中でも申しておりますように、いま鋭意KDD法の改正案を今国会に提出すべく準備を進めておるところでございます。これは三月中旬までに――これは予算関連ではございませんので、予算関連の法律案の提出よりはおくれておりますけれども、やはり三月の中旬という期限がありますから、期限には当然間に合うようにいたしたい、なるべく早くいたしたい、こう思っているところでございます。
#117
○坂倉藤吾君 たとえば後段でお話しになりました、会計検査院の対象にするという問題でありますが、たとえばその検査院の対象にするということによってKDDの会社の性格にどう影響するのか、私は大変な問題だと思うのですね。簡単にこういう事態が起こったから会計検査院の対象にするということだけで措置ができる筋道の問題ではなかろう。これからの活動を保障しつつ、しかもその特徴を生かしつつ、そしてこういう事件が起こらないようにする、こういうためにはそれだけで果たして万全なのかどうなのか、私は相当突っ込んだ論議というものが必要であろうというふうに思うのです。そういう意味から、私はいま準備されているというのでありますから、それも一つの方法でありましょうし、論議をする場が提供されるわけでありますから、それはそれなりにいいとしまして、十分に、私はもう少し根本に掘り下げたものが必要だろう、こういうふうに御指摘だけ申し上げておきたいというふうに思います。
 次に進みますが、郵便業務の関係で、こういうふうに大臣は表明されているわけであります。郵便業務は現在順調である。年末年始も、年賀郵便の配達も所期の運行を確保できた。こういうふうに述べられているわけですね。これは一昨年の年末と比較をしましたときに雲泥の差でありましたし、本年の場合には国民の期待にこたえ得た、こういうふうに評価をされていることでありまして、私も同感であります。しかし、それにはそれなりの大きな理由があるというふうに思います。そういう結果を生み出した要因というものについて一体大臣はどういうふうに御理解をされておるんだろうか。
 私はこの郵政事業全般の締めくくりとして後段で述べられておりますように、郵政事業というものが三十一万余の多くの職員を擁している、人手によるその度合いがきわめて高いんだ、まさにそのとおりだと思います。それだけに近代的な経営の立場から言えば当然そこに労働組合の協力というものが、これが軌道に乗って、その結果大きな成果を生み出したというふうに私は評価をするのですが、その辺に対して大臣は一体どういうふうになっておるんだろうか。
 私はいまも申し上げましたように、一昨年の年末年始の状況からいきますと、その肝心な労使関係がきわめて、二行の文字で片づけられている。果たしてこれでいいんだろうか。いまの労使関係というのは、郵政省からながめてこれでもう安定したんだ、確保のできる保障があるんだろうか、そのことにとってみますと私はまだまだたくさんの問題がありそうに思う。しかし、そこで労使関係というものがたった二行で片づけられるような状況になっておるんだろうかどうだろうかというところにきわめて疑問を持たざるを得ぬのですが、いかがなものでしょうか。
#118
○国務大臣(大西正男君) いま委員がおっしゃいましたことは全面的に私も同感でございます。今度、いま順調にいっている、そしてまた、今期の年末年始の業務が順調に推移をしたと、こう申し上げましたのは、一つには、年賀状の早期差し出しなど国民の皆さんからも御協力をいただきました。また、もちろん郵便局の管理者、職員等が一致協力して努力したということも一つであります。それから、いま御指摘のありました関係の労働組合との交渉が今度は平和裏に進められまして早期に妥結を見ることができました。こういう安定した労使関係で業務を遂行することができたということ、こういった点が今回の年末年始における業務が順調に遂行したということの原因だと私は心得ております。
 そこで、どうしても労使の関係というものがその中でも特に重要だと私は思っております。この郵便業務の運営、遂行ということは国民に対する責任でございまして、そのことは経営者である郵政省の私どもももちろんでございますし、が同時に、これを支えてくれておるいわゆる関連の職員の方々、こういう方々の努力ということが非常に必要でありまして、そうして、そういう意味においてこういう方々も国民に対して責任の一端を担っておると思います。労使ともに責任ありと考えます。そういう立場に立って、この幸いにいま正常化しておる労使関係が将来も続いていくように、これはともどもに不断の努力をしなければならないと思います。その努力を双方ともに怠ってはいけない、こう考えておるところでございます。
#119
○坂倉藤吾君 いま大臣がおっしゃるような趣旨合いだとしますと、私はこんなところであんまり文句をつけるつもりじゃないんですが、少なくとも私は、「業務の円滑な運営を図る上で」と言うのなら、そうして「明るく活力に満ちた職場をつくることが必要」だというふうに認めるんなら、少なくとも郵政事業が人手に依存する度合いが多いだけに、労使関係を、まずこの労使関係の相互信頼――述べられておりますような相互信頼というものを第一に考えて労使の安定をさしていく、そのことによって明るい職場づくり、活力に満ちた職場づくりというものが続いていくのだというふうな組み立てが当然の話であって、理解の仕方としましてね。何か労使関係というのは別なんだ、職員が一致をすりゃそれでいいんだという感覚の表現の仕方というのは私は誠意がこもっていないように思う、正直言いまして。この例文でいけば少なくともこういうふうになってあたりまえじゃないか。「業務の円滑な運営を図る上で」「労使間における信頼関係の樹立を基礎に、安定した労使関係の確立に努めて」、そうしてその上で「明るく活力に満ちた職場をつくることが必要」なんじゃないかというふうに私は入って正当な評価ということになるんじゃないんだろうか。
 これは単なる並べ方の問題ではなくて、私はそこで、先ほども言いますように、きわめて重要な柱でありますその問題について、大臣の本当の心が入っているんだろうかどうだろうかということについて、少しお聞かせをいただいた形の中ではまだまだどうも魂が入っていないんじゃなかろうかな、これで果たして先行きいいのかなという危倶を持たざるを得ぬ、こういうふうに御指摘を申し上げたのでありまして、ぜひひとつそれに背かないように御努力をいただきたいというふうに思います。
 次に、私はこの所信の中にないので大変残念に思うんでありますが、実は同和対策事業の関係であります。で、これ、きょう郵務局長はどうも顔が見えない……
#120
○政府委員(江上貞利君) 参っております。
#121
○坂倉藤吾君 この特別措置法の関連からいきますと、郵政省が直接名前が出てないんで事業的に取り組みが弱いのかなという気がするわけでありますが、郵政省としてのいわゆる同和対策の分野というのが相当私は大きなウエートを占めている、率直に言ってこういう気がするわけであります。これは全国津々浦々に対しまして郵政省の職員が入り込むわけであります。人の住んでおるところ、どこへでも郵政省の職員が行かなきゃならぬわけであります。そういう立場からいきますと、この同和対策に占める郵政省の位置というものは、もう少し私は自覚をしてもらわなきゃならぬだろう、こう考えるわけです。残念ながら所信の中に一言もそれがありません。
 これは何か都合があって言われなかったのかどうか知りませんが、最近の状況からいきましても――時間が余りありませんから私の方からしゃべりますけれども、たとえば少数点在の部落に対しまして、いま郵政省の立場から事業を点検をしてみたら一体どういう結果が出てくるのか。言うならばポストの問題あるいは郵便局の置局の問題、こうした関係で果たして全体の要請に対してこたえ得ておるんだろうかどうだろうか、きわめて問題があるのではなかろうか。中心部から外れた、一キロ半も二キロも離れている、そこで少数点在なるがゆえに郵便物一つ出すにいたしましても遠くまで出てこなければならない。こういう状態というのは実態的にたくさんある。
 こうしたことに対して、たとえば同和行政の立場から郵政省がどういうふうにやらなきゃならぬかという参画の仕方というのは、私は深く検討されてしかるべきではないのだろうか。具体策というのはいまだに、私は、公式の場じゃなくて事務的に話をしておりましてもその方策というのは出てこない。従来の基準どおりで、基準がこうなっていますからその基準の中に当てはまるように、その条件でないとそうした事業は進んでいかないということがあります。
 さらにまた、先ほども申し上げましたように、全国各地に歩くわけでありますから、あそこは気をつけなきゃいかぬ地域だよとか、こういう話が郵政職員の中で内部的にささやかれて、きわめて大きな差別問題じゃないかということで幾つかの問題を提起をする、こういう場合があるわけであります。これらの問題は、私は郵政省内におけるいわゆる同和教育のあり方の問題、同時に郵政事業としての進め方の問題、こうした形がまだまだ不十分の状況になっておるから幾つか問題を提起をしているというふうに思うのですが、現状の把握なり、あるいは省としてそうした問題にこれからどう取り組んでいこうとするのか、その方針についてお聞かせをいただいておきたいと思います。
#122
○政府委員(小山森也君) 同和対策につきましては、先生おっしゃるように、非常に大事なことと心得ております。省といたしましては、同和対策審議会の答申あるいは同和対策事業特別措置法、同和対策の長期計画等の精神にのっとりまして推進しておりますが、その内容といたしますものは、同和問題は人類普遍の原理であり、人間の自由と平等に関する問題であり、これは基本的人権に係る課題であると、こう思っております。したがいまして、その国民的課題であるとの認識に立ちますれば、同和問題についての正しい理解と認識を深めるための施策を講じなければならないことは当然でありまして、国家公務員として法の精神に反することのないように事を願って、したがいまして、昭和四十七年の八月二十八日に事務次官通達をまず出した次第でございます。
 また具体的には、本省、地方郵政局等に同和問題の担当官を設けております。また、それぞれの地域の実情に即した計画を立てまして、特に研修会の開催、パンフレットの配付などによりまして、全職員に対する教育、啓蒙を中心にいたしまして、同和対策の積極的な推進を図っているところでございます。
#123
○坂倉藤吾君 あと一分しか時間ありませんから突っ込んだ話はできませんから、いま申し上げました郵政省のたとえばポストの例等は、これは秋草総裁、後ろに見えていますが、これは質問するわけじゃありませんが、電通の場合の区域外の問題も同じような立場があるわけですから、ぜひひとつそれは御理解をいただいておきたいと思います。
 あと、綱紀粛正その他の問題がありますが、時間が来ましたから、次回に移します。
#124
○中野明君 きょうは大臣の所信をお伺いして、そして質疑になっておりますが、先ほど来各委員からお話がありましたとおり、大臣の所信にもあります、冒頭にKDD問題を触れなきゃならぬほどこの事件は世間を騒がしております。しかしながら、いま坂倉委員からも御指摘ありましたが、この所信を読ましてもらう限りにおきましては、会社の経営姿勢が悪かった、これが根本であるということをおっしゃっておりますが、郵政省の監督責任については今後に譲っておられるように私は受けとめております。しかし、「監督規制のあり方を含め」と、このようにおっしゃっている以上、いままでの監督は不十分だった、このようにも受けとめられるわけですが、全回の事件に関して、監督官庁である郵政省の監督責任、これも大きく問われていると思うんですが、この点について郵政大臣並びに担当の方からお答えをいただきたい。
#125
○国務大臣(大西正男君) 郵政省におきましては、先刻来お答えを申しておりますように、監督と申しますか、そのあり方についていろいろと見直してみました結果、従来のやり方では十分な監督が行われ得ないということで、郵政大臣の監督の方法、範囲等について、これを拡大、強化をしなければならない、こういう結論に達しまして、そういうところから国際電信電話株式会社法の改正ということについていま鋭意準備を進めておるところでございまして、先ほど来申し上げておりますように、近く国会に提出を申し上げまして先生方の御審議を賜りたい、こう考えておるところでございます。そういった措置と相まって、今後適切な監督をいたしてまいりたいと、こう考えておるところでございます。
#126
○政府委員(寺島角夫君) 私どもといたしましては、現行のKDD法の趣旨、一言で申しますならば、株式会社としてKDDを設立いたしまして、そこで国際公衆電気通信業務という大変公益性の高い事業を独占的に行わしめるという一つの政策、それと同時に、それに対する国の一定のコントロールと申しますか、監督規制のあり方の一つの調和の点として現行の法律ができておると、こういうふうに理解をしておるわけでございまして、この法の趣旨を踏まえながら現在まで監督に努めてきたわけでございます。
 ただ、こういう事件が起こりまして、私どもの率直な反省といたしまして、そういう趣旨を踏まえて努力をしてきたと信じておるわけでございますけれども、その実際の監督の執行に当たりまして、もし気の緩みと申しますか、従来KDDが業績の面におきましても、またサービスの面におきましても順調に推移をしてまいっておりましたので、そういうものがもしありといたしますならば、そういう点は十分反省をいたしまして、今後さらに法の趣旨、さらに法改正が国会でお認めいただけますならば、改正されました法の趣旨に沿いまして、なお懸命にその趣旨に沿うように、また二度とこういう事件が起こってはならないという観点をも十分念頭に置きまして努めてまいりたいと、かように考えておるところでございます。
#127
○中野明君 私が申し上げたいのは、KDDができて二十五年ですから、二十五年も監督をなさってきたわけです。そして、こういう事件が起こってから規制のあり方に問題があったやに、まあ手抜かりがあったような意味も含めておっしゃっているわけなんですが、この国際電信電話株式会社法で、過日来議論をしましたときにもあなたから御返事があったんですが、現行法で私は十分監督できると、こういう理解でいままでもおったわけです。心要な報告もとれることになっております。ところが、株式会社という一つの考え方が表に出て、非常にいままで監督は十分でなかったという郵政省の監督姿勢というもの、これがはっきりしてこないと、幾らこの規制の強化をしても、監督する方の姿勢がいいかげんであればまた同じ事故の発生ということもあり得るという心配をするわけです。
 そういう面で、大臣の所信ではこの郵政省の監督責任「監督する立場にあるものとして、監督規制のあり方を含め、今後とも」というような言い方になっておりますので、これはやはり先ほどの同僚委員の質問にもありましたように、郵政省としても非常に申しわけなかったと、もっともっとしっかりした監督をしておくべきだったという、そういう反省というものがこの文面の中からはくみ取ってこれないわけなんですが、こういう点につきまして現在の法律ではどうしても監督はできないのか、こういう事件を未然に防ぐことができないのか、もう一度お尋ねをしたいと思います。
#128
○政府委員(寺島角夫君) 現在、KDD法の改正案を大臣の命を受けまして私ども検討をいたしておりまして、ほぼ固まる段階に来ておるわけでございますけれども、それではどういうところに主眼を置いてKDD法の改正を考えるかという点でございますが、この事件と言われておりますものの最終的な性格と申しますか、内容と申しますか、そういうものはいまだ明らかになっておらないと考えるわけでございますけれども、
   〔委員長退席、理事大木正吾君着席〕
従来いろいろと言われておりますことに着目をいたしまして、特に財務会計面におきます監督のあり方というものについて、監督の強化と申しますか、そういう点に配慮する必要があるということを主眼に置きまして、まだ内容的にこういうふうに固まりましたと、こういうふうになりましたと御報告申し上げる段階に至っておりませんが、たとえば収支予算というもの、現行法では法律に規定されてございませんけれども、これを大臣認可の対象にするとか、あるいは先ほど来お話しございましたように、その会計の執行の状況の監査を会計検査院の検査対象にするとか、そういった点を主眼にして現在取り組んでおると、こういう状況でございます。
#129
○中野明君 会計検査院の対象とか、行政監察の対象、これは結構だと思います。しかしながら、直接の監督官庁、そしてまた一番大切なのは、大臣がおっしゃっているように、経営姿勢というものは問題でございます。しかしながら、直接のこの監督官庁の郵政省が、監督の姿勢このものが、私どもが理解するところでは、現行法でも本当に監督していく気持ちがあったら十分こういう事件を未然に防げる監督もできたはずだ。ところが、こういうことが起こってからあわてふためいて、規制のあり方を考え直さなきゃならぬとか、会計検査院の監査を入れるとか、そういうふうにして、またそれも一つの方法でございましょうけれども、一番肝心なのは、直接監督している郵政省の監督の姿勢というものがきちっとしておればこういうことが防げると、こういうふうに私ども安心をするわけなんです。
 その点で、先ほどお尋ねしておりますように、いままでのこの法律では監督を十分でき得なかったというふうに私どもは理解しておらぬわけです。必要があれば報告もとれる、事情も徴収できる、調査もできる、こういうふうになっておるのに、ここで監督規制のあり方を含めてやらなきゃならぬと、こういうふうに強くおっしゃっているのは、じゃ、いままで当然やらなきゃならぬことをやっていなかったのか、いままで怠慢であったのか、この点についてどう御反省になっているのか、もう一度。
#130
○政府委員(寺島角夫君) 私どもKDDの監督に当たりましていいかげんなやり方をやってきた、あるいは大きな怠慢があったというふうには考えておらないわけでございますが、現行法に規定をされておりますことと、先ほど来申し上げましたように、今回のいわゆる経理面と申しますか、財務面等に対します監督のあり方をさらに強めることが必要であるというこのことからの反省に立ちまして、現在そういった面を中心にいたしまして法改正ということを検討いたしておるわけでございまして、これが国会の御審議を経まして成立をいたしましたならば、その趣旨というものを十分に踏まえて監督に当たってまいりたいと、かように考えておるわけでございます。
 同時にまた、KDDにおきましても、このことに対する先ほど増田社長からも決意の御表明がございましたが、十分にそういうことを踏まえて各般にわたります刷新の施策がとられるものと、その面とあわせましてKDDというものの刷新を行って、国際公衆電気通信業務というものの確保そしてその正常な運営に支障のないようにいたしてまいりたいと、かように決意をいたしておるところでございます。
#131
○中野明君 郵政省の監督責任の姿勢というのがこれからも非常に問題になってくると思いますので、その点はいまのお答えのとおり十分お願いをしたいと思います。
 そこで、参考人においでいただいております増田新社長にお伺いをしたいと思いますが、就任されてまだ日が浅いことでございますけれども、もともと増田社長はKDD発足以来の生え抜きの方でありますし、過去副社長もお務めになったことがあります。非常に会社の内容については精通しておられる立場と思いますので、先ほど御決意をお述べになっておられまして、これから非常に努力されて、KDDが大きく脱皮していくと理解をいたしますけれども、まず今後のことを考えますと、今回のこの事件、これを増田社長としてはどのようにとらえて、そしてどう見ておられるか。やはり二度とこの種の事件を起こらなくするためには、今回の事件の原因といいますか、なぜこんな事件が起こったのか、それをどうおとらえになっているかということが、これが非常に大事だと思います。その点、新社長としてこの事件をどうごらんになっているかという御感想をお聞きしたい。
#132
○参考人(増田元一君) お答え申し上げます。
 私にとりましてもこのたびの出来事は全く思いもかけないことでございまして、大変残念に存じております。
 昭和二十八年に会社ができまして本日まで、初めは短波時代でございまして、お客様にサービスするのも大変な苦労をしたと、そういう時代が十年余り続きました。その後、ケーブルとかあるいは衛星ができまして、広帯域の時代へ入りまして、非常にいいサービスを提供することができるようになりました。一言で申し上げますと、会社は、創設以来本日まで、国民から負託されておる、非常に口幅ったい言い方で申しわけございませんが、全社員一生懸命やりまして、わが国の国際通信のレベルを、世界の一流の、各国に劣らないところまでサービスをよくしてきたと、りっぱに会社の使命を達成してきたのではないかと、こういうふうに私は考えております。
 また、その間KDDがやってまいりました事績につきまして、私自身、直接諸外国からもよくやったと、こういうふうに何回も聞いております。そういうこともございまして、このたびこういう事件が起きまして、何と申しますか、わが国の輝かしい国際通信の、電気通信の歴史に大きな汚点が刻み込まれたということを大変残念に思うわけでございまして、それ以外に申し上げる言葉はないわけでございます。
 その原因でございますけれども、新聞等で拝見いたしておる程度の知識しかありませんけれども、いろんな原因があったのではないかと思いますが、私は、直接的にはやっぱり組織、制度に欠陥があったのではないかと。もちろんどんなにりっぱな組織、制度がありましても、最後は人の問題になるわけでございますが、直接的にやはり組織、制度の問題がこのたびの事件を起こしてきたのではないだろうかというふうにいままで見ておりました。
 以上でございます。
#133
○中野明君 組織、制度というようなお話なんですが、国民がこの種の事件で一番注目しておりますのは、法律でつくられた国策の株式会社で、株も上場までされている。そして非常にりっぱな企業体で、組織も、先ほど来、監査もきちっと体裁は整っている、こういう状態の中で、どうしてこのような乱脈なことがまかり通ったのだろうか、これが一つの主な疑問であります。
 それから、またいま一つは、赤字でどうしようもないという会社じゃなくして、利益の上がっている会社が、社命でどうして密輸のような脱税をしなきゃならなかったか。そういう必要があったのか。あるいはこの密輸した品物を含めて、大変な書画骨とうから貴金属類まで莫大な数に上る物品を、一体何のために、だれに配って歩いたのか。一部横領も発見されたようでございますけれども、そういう点、非常に国民としては疑問でしょうがないわけです。そういう点を、新社長としてどういうふうにごらんになっているのか。そうしないと、体裁はいかに整っておっても、最後に申されたように、人ということも申されましたが、その辺をよっぽどしっかりしておかないと、また同じような事件が起こる可能性が秘められているんじゃないだろうか。その辺にも非常に私ども危倶をしているわけですが、もう一度お答えをいただきたいと思います。
#134
○参考人(増田元一君) お答えいたします。
 私が先ほど組織、制度の問題と申しましたのは、株式会社は本来民主的な組織になっておりますが、今回の出来事は、権限が一部に集中されていたと、そこに問題があると。そういう意味で組織を改正しなければならぬと申し上げたわけでございます。
 それから、なぜ密輸する必要があったのかということにつきましては、私自身はわかりません。ただ言えることは、こういうように公共性の高い、国民から大きな責任を負っておると、そういう事業であるというその認識と申しますか、そういう点に少し何か問題があったんではないだろうかというのが私の想像でございます。
#135
○中野明君 きょうは、刷新委員会のメンバーである常務さんもおいでいただいているんですが、これは、会社のこういう不祥事が起こって、会社内部から自浄作用といいますか、これは非常に大切なことだと思うんですが、連日のようにマスコミで報道されているのを見ますと、複数の関係者から得た証言ということで次々に新しい事実が報じられているわけなんですが、当然刷新委員会としては、社内の出来事でございますから、いろいろと事情をお聞きになっていると私ども考えているわけなんですが、近々でもいろいろマスコミで実情を報じられていることについて、刷新委員会としては実情を調べて御承知になっておったんではないかと思いますが、それとも新聞を見て初めて知りましたということなんですか、その辺はどうなんです。
#136
○参考人(木村惇一君) お答え申し上げます。
 御質問は、新聞紙上等に行われております報道について、刷新委員会の方で調査し、承知しておったかという点であろうかと存じますが、刷新委員会といたしましては、この事件が去年の十月に発生し、当時は、関税法違反ということで関税当局の取り調べを受けておりました時点におきましては、ある程度この真相の究明に努めた次第でございますが、その後、関税当局より検察庁に対して告訴が行われ、さらに警視庁による強制捜査等の段階に入りましてから、関係者と思われる社員等はほとんど連日のように事情聴取を受けておりますし、このため非常に精神的、肉体的にも疲労しておりまして、この人たちにさらに会社側から、一方において捜査当局における事情聴取が行われているのに加えて事情聴取をするということはいかがかと存ぜられました。
 それから、この問題の中心と考えられておりました、報ぜられておりまする前社長であるとか、前社長室長とかという方々に対しましては、初めの時点においてはそれぞれ一回事情聴取をいたしまして、その後、ことしに入りましてからも一度事情聴取をしたらどうかというような、当時の古池会長兼社長の御指示もございまして、一月の中旬ごろでございますが、佐藤前室長、保田参与等に対する事情聴取を試みようといたしまして、刷新委員会の中で協議したこともございます。
 また本件に関しましては、顧問弁護士等の意見も徴しましたところ、現在検察庁及び警視庁による取り調べが進行している段階であり、会社側が重複して事情調査を行うことは望ましいことではなく、場合によっては捜査妨害の疑いを受けることともなりかねない、この際は司法当局の調査にゆだね、その結果を待つのが得策であろうと。さらに、会社自体も告発を受けておりますので、事件の終結が近づいていると思われる時点において、会社側の役員が事件の関係者と面談するようなことは、外部から見てかえって疑惑を招くおそれもあるというような御忠告もございまして、したがいまして、それ以来事情聴取というようなことも行っておらない次第でございます。したがいまして、新聞紙上等でいろいろ報ぜられている事件の多くのものにつきましては、経営刷新委員会としては全く初めて聞くとか、わからないといったようなことが大部分でございます。
#137
○中野明君 いまのお話を聞きますと、経営刷新委員会というのはそうしますと開店休業と、こういう状態と理解してよろしいですか。
#138
○参考人(木村惇一君) 経営刷新委員会と申しますのは、昨年の十一月初めに設定されたわけでございますが、これ文字どおり主たる目的は経営を刷新するということでございまして、このような不祥事を起こしましたことにつきまして、今後二度とこのような不祥事を起こさないためにはどういう経営上の措置を講じたらいいかというのが主たる目的でございます。もちろんこの目的を達するためには、実態の調査ということも必要ではございまするけれども、この点につきましては、先ほど申し上げたようになかなかむずかしくて思うように進まない。
 したがいまして、現在までにおける経営刷新委員会の主な仕事は、むしろ前向きと申しますか、将来に向かってどのような施策を講じたらよかろうかという点に集中されたわけでございまして、先ほど社長からも申されましたように、考査室の新設であるとかあるいは交際費の見直しであるとか、その他、会計規則等の問題について見直しをすること、さらには具体的な点といたしましては中間決算の見直し修正、そのほか広告宣伝等に関する改善とか、種々の方策を決定いたし、実施に移してまいった次第でございます。
#139
○中野明君 関税法の違反だけではなしに、新たに会社の財産が横領されたと、こういうような事態も出てきておるわけなんですから、刷新委員会としてはいまのような考え方で、弁護士が得策じゃないと言ったからもう調べませんで何にもわかりませんと、これではせっかく刷新委員会をおつくりになっても何の意味もないんじゃないか。
 私どもがいただいた資料では、社内に経営刷新委員会を設置して、そのもとに成田通関問題小委員会、交際費問題小委員会、監査体制強化小委員会及び経営改善問題小委員会を設けて、事態の解明と具体的措置について調査、検討体制を強化する、このように発表されて、私どもも、なるほど刺新委員会をつくって会社内部から真剣にこの問題については、司直も当然のこととして、内部で経営刷新について努力をなさっているんだなと、前向きになってやっておられるんだというふうに理解をしておりましたが、いまのお話を聞くと、どうもこれ、そういう考え方では、これからの経営刷新も危ぶまれるんではないかと危倶をいたします。もっともっと本当に新社長を迎えたわけですから――どうなんですか、この経営刷新委員会の委員長は、前は古池会長兼社長さんでございましたが、今回はお引きになったんで、委員長はどなたになられたんですか。
#140
○参考人(木村惇一君) 増田新社長が委員長に就任されました。
#141
○中野明君 それでは、新社長のもとで、いまおっしゃったような消極的なことじゃなしに、もっと積極的に刷新委員会が活動されることによって、今後の事故の再発防止という問題もそこから本当の知恵が出てくるんではないかと、このようにも思いますので、せっかくの努力を新社長のもとにお願いしたいと思います。
 時間に制約がありますので次に参りますが、五十五年度の事業計画申請というものが出されるはずでございます。通常は三月に提出をされて三月三十一日に認可をと、こういう手順であったようです。五十五年度の事業計画申請というのは、現行法で郵政省が認可する以外に事業活動はできないんではないかと思いますが、この際に、かねがね私どもが主張しておりますKDDの適正利潤――先ほど公社総裁もおっしゃっておりましたように、この種の事業というものは、株式会社組織になっておるといっても、もうけほうだいにもうけてよろしいという性質の事業ではないと思います。やはりこの機会に郵政省の方としても、事業計画を認可されるに当たって適正利潤というものをお示しになって、そして認可をされるというような時期が来ているんではないか、このように思います。
 なお、他の委員からもお話がありましたように、総理からも何か海外の通信料金を値下げするようにと、特にヨーロッパ向けなんかはそうだというふうに指示が出ておるように報じられております。そういうこともあわせまして、適正利潤の決定と、そして、この海外料金の値下げというものを、五十五年度の事業計画認可のときにおやりになる考えがあるかどうか、これをお尋ねいたします。
#142
○政府委員(寺島角夫君) 五十五年度の事業計画についてのお尋ねでございますが、御指摘のように、通常三月の上旬に提出をされまして、三月下旬に認可をいたしておるのが、過去の実態を調べてみますと大体そういう形になっております。ところで、五十五年度につきましては、現在の時点でまだ正式に提出はされておらないわけでございます。御案内のとおり、先月の二十日に新しい社長、会長が就任をされましたので、その新執行体制のもとできっちりとした、自粛すべきところを十分自粛をした事業計画というものが出されるというふうに私どもも承知をしておりますし、そういうものが出てくるということを期待をしておるところでございます。
 ところで、それに関連をいたしまして、この事業計画の認可の審査に当たりまして、先生かねがね御主張の御意見を私ども十分承っておりますが、適正利潤の問題というものをこれに考え合わせて、その観点からもこの審査に当たるべきではないかという御指摘、ごもっともだと思うわけでございます。適正利潤の問題につきましては、かねがね先生から御指摘をいただいておりまして、それがこういった公益性の強い企業にとりまして大変重要な問題であるということにつきましては、私どもも同様に認識をしておるわけでございます。
 そしてまた、会社に対しましても検討を求めておりますし、私どもといたしましても検討をしたいと、かようにお答えを申し上げたところでございますが、現時点におきまして、それではどの程度その検討が進行しておるのかということになりますと、大変申しわけない次第でございますが、私ども決して言いわけをする気はございませんけれども、大変少ない人数で非常に多くの事柄をやっておりますので、現在まだこういうふうな形で五十五年度の事業計画の審査に当たりまして適用できるというふうな形のものの検討に至っておりません。したがいまして、この検討は今後とも精力的に進めてまいりたいと思いますし、また会社におきましても新執行体制ができたわけでございますから、新しい目でこの問題にも取り組んでいただけるものと、またそういうふうに期待をしておるところでございます。
#143
○中野明君 もうこれ何遍も、あなたの顔を見ると、二年――大方三年越しじゃないかと思います。それで決められないというのは何か私は納得がいかぬわけです。特にこういう事態になってきたらなおさらのこと、それこそそういうことをお決めになることが経営姿勢をはっきり国民の前にも示す、そういう大きな一つの材料になるんではないかと思って、あえてきょうもまた申し上げたわけです。
 それでは、時間がありませんので、一点だけ警察庁にお尋ねをしますが、先ほど大木委員からも質問がありましたが、会社も書類送検をされた、そして佐藤元室長も逮捕されたということなんですが、当然会社が書類送検をされた以上、私どもの理解では板野元社長の事情聴取といいますか、取り調べといいますか、それは行われたと、このように理解をしておるんですが、その点は実際に事情を聴取されたのかどうか、その点ちょっと。
#144
○説明員(漆間英治君) これまでのところ、そのような事情聴取を行ったというふうな報告を受けておりません。
#145
○中野明君 当然事情聴取がされてから会社を書類送検されるのが本当じゃないだろうかと。実際に今回の関税法違反に問われている人たちとともに旅行をなさったのが社長であり、室長であり、どうもちょっと私どもの理解と違うんですが、これは何か事情を聞く必要がないと、このように判断なさっているんですか。
#146
○説明員(漆間英治君) それは今後の捜査の展開の仕方にかかわっているわけでありまして、一応一つの区切りとして関税法違反を送致いたしたわけでありますけれども、そのことをもってこの件の捜査は終了というわけではございませんので、今後とも捜査は継続していくというふうに御理解いただきたいと思います。
#147
○中野明君 それではもう一点だけ。
 大臣の所信の中に郵便料金の値上げがございます。これはことしの予算で――御承知のように、予算の基本的な編成方針は財政再建と物価の安定、これは経済閣僚として大臣も当然御承知と思います。ところが、ことしは公共料金がむちゃくちゃに数多く値上げをされる、中でもこの種の郵便料金の値上げというのは波及効果が非常に大きい公共料金でございます。これについては、私どもはもうことしの値上げをちょっと見ましても、消費者の米・麦価から国鉄運賃、電気・ガス料金、たばこ一健保、国立大学の授業料、あるいは航空運賃、また当然当委員会で問題になりますNHKの受信料、あるいは地方の公共団体でも公立学校の授業料から入浴料、水道料、公営交通の運賃など、もう軒並みであります。そうしますと、ざっと計算しても一家族一カ月一万円以上の出費増になります。物価安定が、先ほど申し上げましたように政府の予算編成の基本方針である以上、やはりこういう時期には郵便料金の値上げというのは見送るべきではないか、私どもは強くそういう考えを持っております。
 なお、もう一点、この郵便料金値上げの郵便法改正に絡みまして、国会で審議をしないで郵政大臣の認可で郵便料金を上げようということにもなっておりますが、これまた大変な問題でありまして、いずれ法案が出てきたときに議論になると思いますが、まず物価安定、こういう立場から郵便料金の値上げというものは今回は見送るべきだと、私はこのように思いますが、大臣のお考えをお聞きいたしたいと思います。
#148
○国務大臣(大西正男君) お答えをいたします。
 いまの政府にとりましては一つには物価の安定、これはもう非常に重要な問題だと私どもも認識をいたしております。同時に、財政再建という問題もゆるがせにはできない問題だと考えております。そういうふうないろいろの問題を考え合わせまして、今日の郵便財政の状況を見ますというと、郵政審議会の御答申にもありますように、これはやむを得ないという結論でございます。
 ただ、物価の問題等をも考え合わせまして、審議会の御答申によりますと、七月の一日から六十円、四十円に値上げをしろと、こういう御答申をいただいたわけでございますけれども、しかし反面、物価その他国民生活等を考え合わせまして、それを五十五年度の下半期に延ばしまして、そして十月一日からこれを実施をしていきたい、また葉書については四十円というところを半年間は三十円でいきたい、そして来年になりまして、つまり五十六年度の始まり、五十六年の四月一日から御答申をいただいた四十円にしていきたい、こういうことで極力物価等の面も勘案をしながら、一方財政再建ということについて念頭に置きながらそういう法案を作成をいたしまして御審議をお願いをしたいと考えておるところでございます。
#149
○中野明君 今回の大臣の所信表明は、郵便料金もやむを得ない、NHKの受信料の値上げもやむを得ない、もうすべてやむを得ないで片づけておられるわけですが、いずれ法案審議のときにいろいろ議論をさしていただくとして、私はいま申し上げましたように、こういう時代に物価安定というのが予算編成のもう最大の基本方針であったという現状から考えて、ことしは郵便料金の値上げは見送るべきだと、こういう考え方を強く要望して終わります。
#150
○沓脱タケ子君 それでは、きょうは大変限られた時間でございますので、ずばりお聞きをしていきたいと思います。
 参考人にお聞きをしたいと思いますが、最初にお聞きをしますのは商品券についてでございます。実は、衆議院の予算委員会でわが党の東中議員の質問に対してKDDから資料が出されました。それは伊勢丹六十六万円、三越六百八十五万円という資料でございましたが、その具体的な内訳というのは、これはKDDからいただいた資料ですね、これちょっと委員長、資料を渡してもらった方が早いので……。
#151
○理事(大木正吾君) 資料を見てください。
#152
○沓脱タケ子君 ちょっと参考人に渡してください。――これに内訳をいただいたわけですけれども、購入年月日と券面金額、枚数、合計金額ということで出てきているんですが、これを拝見していて思うのは、伊勢丹は五十四年六月から九月までの資料、三越は五十四年五月から九月までの資料ということになっておるわけですが、その前と後ろは一体どうなっているのか。で、ほかのもう二つの高島屋とか西武の資料はどうなっているのか、その点どうですか。
#153
○参考人(古橋好夫君) お答え申し上げます。
 この調査を行いましたときには、大体五十四年四月以降が非常に商品券の購入が多いという考えで五十四年以降につきまして調査いたしたわけでございます。それから、調査いたしましたのは西武と伊勢丹と三越でございまして、西武につきましては御返答をいただいておりません。それで、御返答いただきました伊勢丹と三越について調査資料を出したわけでございます。
#154
○沓脱タケ子君 それで、これ、おとといでしたか、私、増田参考人にお目にかかって、昨日、私の方に会社から御連絡をいただいたのは、五十二年度分から四つのデパートに再調査を依頼しているんだということでございましたけれども、いつ再調査を御依頼になったんですか。
#155
○参考人(古橋好夫君) お答えいたします。
 今週の初め、四デパートにつきまして五十二年度以来再調査を依頼いたしました。
#156
○沓脱タケ子君 そうしますと、それはその調査が出てき次第御報告はいただけますね。
#157
○参考人(古橋好夫君) 調査ができ次第御報告いたしたいと思いますけれども、捜査の妨害にならない範囲にという条件がつくんじゃないかと思います。
#158
○沓脱タケ子君 こんな中途半端な――伊勢丹、これ五十四年六月から九月までなんですよ。三越の資料は五十四年五月から九月までなんですね。そんなの、あんたのところの刷新委員会は何もやってないのかどうか知りませんが、あんた、古橋参考人、この間、二月の二十二日の予算委員会でも調べるとおっしゃったでしょう。それがやっとこれだけわかった、どないなっているんですか。
#159
○参考人(古橋好夫君) ここでお見せいただきました資料は前回の調査の結果でございまして、今回の調査につきましてはまだ御返事をいただいておりません。
#160
○沓脱タケ子君 さっき何か捜査に関係のない限り云々というようなことを言っておられたんですが、こんなもん、ちゃんと買うている明細書なんで、一部出してあとは出せぬというようなことは、そんなこと通りませんよ、あんた。だから、再調査の結果が出てきたら御報告をいただきたい、確認してください。
#161
○参考人(古橋好夫君) 調査ができましたら、できるだけ御報告いたすようにいたします。
#162
○沓脱タケ子君 できるだけというのはおかしい。そんなあんた、ずばり報告してもらわにゃ困りますがな。それに関連してお聞きをしたいけれども、きょうは資料がないから私はこの問題、別の機会にしようと思っているんです。だから、調査が出てき次第全部御報告をいただきたい。いいですか、ちょっと確認してください。
   〔理事大木正吾君退席、委員長着席〕
#163
○参考人(古橋好夫君) さよういたします。
#164
○沓脱タケ子君 次に、問題を変えますけれども、これは「インテリア・ルイ」といって有名な、服部元郵政大臣の出資会社、この問題についてお聞きをしたいと思います。これは私、昨年の十月の二十九日にお聞きをして以来、その後の調査の結果がいろいろと判明をしてきておりますので、これに関連をしてお聞きをいたします。
 まず第一に、この「インテリア・ルイ」という会社からの購入状況ですね。七八年の二月と三月に――これは前回も御指摘を申し上げましたが、二月と三月に六百十五万三千円、その品目はおたくの資産台帳にもちゃんと出ているらしいんだけれども、明細ですね。これちょっと確認をしてもろうた方がいいので、ちょっと明細……(資料を手渡す)六百十五万三千円の明細はその資料のとおりですか、ちょっと確認してください。
#165
○参考人(古橋好夫君) 私どもの資材部を通りました「インテリア・ルイ」につきまして購入いたした購入年月日が五十三年四月十日になっておりまして、四月十日にまず一件ございまして、三百三十一万円、応接セット以下四点でございます。その四点の中身がレジャマンスタイル応接セット、ルイ十六世スタイル象嵌電話台、スペイン・モーリン社・ライティングデスク、十八Cスタイルサイドボードというふうになっております。先生のお持ちの五十三年二月八日と大体合っているようでございます。
#166
○沓脱タケ子君 それで、このうちの五百五十三万円分は資産台帳に記載されているんだそうですね。残りの六十六万円分は、これは一体どないしたんですか。これは私どもの調査では、旧社長室の交際費で購入して簿外資産にしたというふうに、調査の結果がそういうことになっているんですが、その簿外資産になっているというのは、一体いまどうしているんですか。
#167
○参考人(古橋好夫君) ただいま途中まで申し上げまして、五十三年九月十四日に二百六十六万円、固定資産として購入いたしております。合計約六百万というのが私どもの「インテリア・ルイ」から購入したということを資産台帳その他ではっきり申し上げられるものでございます。
 それで、そのほかにここに百九十二万というのがございますが、これは私どもの、これもちょっと照合しませんとよくわかりませんでございますけれども、「ルイ」から購入ではないというふうに私どもにはなっております。
 恐縮でございますけれども、九月十四日の購入は、先ほど申し上げました二百六十六万でございますけれども、ルイ十四世応接セット、ルイ十四世ライティングデスク、ルイ十六世ガラスキャビネット、ルイ十六世回転テーブル、ルイ十六世ドロン張りチェアー、これがそうでございまして、この二つがインテリア・ルイから買ったというふうに購入伝票からも台帳からも確認されておるものでございます。
#168
○沓脱タケ子君 そうすると、簿外資産がどうなっているのかというのはわからぬわけですね。あなたのところのは、「インテリア・ルイ」から購入しているのはその分だけですか。
#169
○参考人(古橋好夫君) 確実に確認できますのはそれだけでございます。
#170
○沓脱タケ子君 その後、私どもの調査でも明らかになっておりますのは、イタリア製家具輸入会社ワタナベという業者から買った形式のものが千五百五十万円あるはずなんです。これは台帳に載っているはずですわ。そうでしょう。
#171
○参考人(古橋好夫君) 台帳で調べましたところによりますと、株式会社ワタナベというところから三十一点、約千五百八十万円のものを購入しまして、正式に固定資産として登録してございます。
#172
○沓脱タケ子君 もう一つ、三越から購入された形式の七百三十万というのはないですか。
#173
○参考人(古橋好夫君) その件につきましては、全然承知してございません。
#174
○沓脱タケ子君 この購入先は、「インテリア・ルイ」、それから株式会社ワタナベ、あるいは三越ということになっているんですけれども、中身は全部「ルイ」なんです、私どもの調査では。なぜかといいますと、支払い先見たらそれが明確なんです、これはね。これは、「インテリア・ルイ」の分は、昨年の十月に私が御指摘を申し上げたように、七八年の三月と夏に、服部元郵政大臣の政治団体である服部政経研究会の会計責任者の千葉修身という方の口座に振り込まれているということは、これはもう昨年の十月に御指摘した。だから、その後調査しているからよく御承知だと思う。それが一つでしょう。それもおかしな話なんです。
 それで、株式会社ワタナベという千五百八十万ですか、これが七八年十一月十三日にワタナベ東京営業所長小田原名義の口座に振り込まれている。それから二日後に、この服部元郵政大臣の元秘書の、しかも「インテリア・ルイ」の営業を任されていた則信泰英という方が二日後にその金を引き出しにきている。これはもうわれわれの調査で明確なんです。二日後に取りにきました。三越の分は三越の外商部員の口座に振り込まれた。これ、古橋参考人、御存じですか。三越のは知らなかったら、ワタナベは御存じですか。
#175
○参考人(古橋好夫君) 先ほど申し上げました三回の購入の振り込み先でございますけれども、最初の二回、三百三十一万と二百六十六万でございますけれども、これは当時の会計伝票を調べまして、富士銀行数寄屋橋支店「インテリア・ルイ」口座というところに振り込まれております。ところが、ワタナベにつきましては、調べる時期が遅かったものですから、書類が押収されまして、振り込み先が明確に書かれておりませんけれども、ワタナベというところで買っておりますので、ワタナベの指定のどこかに払っているはずだと思います。
 以上でございます。
#176
○沓脱タケ子君 そうすると、だから払い込んだのはワタナベの東京営業所長の小田原名義で振り込んでいるんです。それが二日後に、「インテリア・ルイ」のその営業を任されていた則信という方がそのお金を取りにきたという事実は知っているかどうか。
#177
○参考人(古橋好夫君) 私はよく存じませんでございました。
#178
○沓脱タケ子君 これは御調査になってください。私どもの調査では確認済みですが、おたくの方の御調査をいただいて報告をいただきたいと思いますが、いかがですか。ちょっと確認をしてください。
#179
○参考人(古橋好夫君) できる範囲で調査いたしたいと思います。
#180
○沓脱タケ子君 いや、簡単にできますよ、簡単に。やる気さえあれば。われわれだって調査できるんだから。まして、いわんやKDDともあろうものがそんなもの簡単に調べられますよ。調べる気があるかないかの話なんです。
 で、なぜこのことを申し上げているかというと、板野前社長は、この問題を昨年来私ども追及している中では、「インテリア・ルイ」という会社が服部元郵政大臣と御関係があることも知らなかった、購入していることも知らなかったと国会では言っておられる。ところが、われわれの調査ではそんなことないんです。これらの買い付けを認める事案決定書と言うんですな、おたくの資材部では。事案決定書には当時板野社長の判こがちゃんと押されていた。これ知っているでしょう、古橋さん、あなたも御関係者の一人だから。どうですか。
#181
○参考人(古橋好夫君) 三百三十一万程度ですと、ちょっと私、記憶忘れましたけれども、この関係文書を見まして、私のところは通りませんでしたけれども、板野社長の決定印で「ルイ」から買い入れるという形の文書は出ております。
#182
○沓脱タケ子君 ですから、国会では板野さんはそんなの知らなかったなんというようなことをおっしゃっているけれども、板野さんが関与していたことというのは明白なんですね、あなたもちゃんと決定印押してあったと言うんだから。
 しかも問題になりますのは、これは参考人においでいただいておるので特に問題をはっきりしたいと思うのは、この購入をしておたくの資産台帳に載っている家具類というのは、購入価格とずいぶんかけ離れたがらくただということが言われておるんです。両方合わせて三千万近いんですけれども、まあ百万もするかどうかわからぬというふうに言われているんですね。それでこの間、実はおととい見せてくれと言ったのはそれなんです。増田社長、一昨日私参りましたけれども見せてもらえなかった。しかし、がらくたで、KDD本社の十五階の倉庫へほうり込んであるということなんですね。事実はどうですか。
#183
○参考人(古橋好夫君) この家具につきましては、司法当局よりも厳重に保管するようにということで、十五階の部屋に入れたままにして厳重に保管しております。
#184
○沓脱タケ子君 いや、保管しているのはどうか知らぬけれども、その帳簿価額と現物の評価価額とはどうなんや。がらくた同様やと言われているんでしょう。それはどうでしょう。
#185
○参考人(古橋好夫君) 私まだ現物とリストとの照合をして一々見ておりませんけれども、骨とう品関係のものがずいぶんあるようでございまして、価格のつけ方が非常にむずかしいというふうに聞いております。
#186
○沓脱タケ子君 まだ照合しておられないんだったらひとつ御調査をなさっていただきたいし、拝見をしたいと思いますね。
 私どもは、増田新社長がおっしゃったように、KDDがきれいで明るい、開かれた会社にしたい、国民の期待にこたえられる会社にしたいという、そういう所信をお述べになっておられますけれども、われわれもそのことを願っている。刷新体制を確立していくために、いま国民的疑惑の焦点になっている疑惑を糾明し、二度とそういうことを起こさないための体制の確立というのが大事だと思うからこそ、こういった点についての追及をしているわけです。
 この点で、これは評価の問題いま明らかじゃありませんけれども、三千万ほど買うたということが帳簿にもあって、しかも資産台帳にも載っているけれども、現物ががらくただということが本当でありとすれば、ずいぶん大きな疑惑が出てこようと思うんです。その疑惑は、一つは板野前社長の特別背任になるおそれがありますよ。そうでしょう。ありいは逆に言うたら、職務権限を持っておる元大臣に絡む贈収賄という問題の疑いだって出てくるわけです。だからはっきりしなきゃならぬ。そういうことでしょう。
 そこで、捜査当局にちょっとお聞きをしたいんですけれども捜査当局はこういった疑惑についての御調査をやっておられるでしょうか。先ほど御答弁の中でも、かなり幅広くというんですか、関係者の御調査をしている模様だということの御答弁がございましたけれども、この点はどうでしょう。
#187
○説明員(漆間英治君) 先ほども御答弁で申し上げましたように、警視庁では、いわゆるKDD疑惑というものを解明いたしますために、これにかかわりあると見られる金の流れと物の流れを精力的に洗い直しております。その流れの中で刑事責任を問うべき事実があるかどうかということを焦点として現在取り組んでおりますが、その金の流れなり物の流れの一部としてこのようなことが含まれているかどうかという点につきましては、これは具体的な事実に関しますので御答弁を遠慮したいと思います。
#188
○沓脱タケ子君 何ですって、語尾がわからなかった。
#189
○説明員(漆間英治君) 具体的なこの御質問の事柄について調べているかどうかということについて御返答申し上げることは遠慮したいと申し上げたわけであります。
#190
○沓脱タケ子君 しかし、それに絡む金の流れ、物の流れについては広く御調査になっておられるということですね。具体的な問題については勘弁してほしいけれども、という御見解ですね。
#191
○説明員(漆間英治君) 金の流れ、物の流れを解明し、その中から刑事責任に結びつく事実がありやなしやを究明しているというのが警視庁の立場でございますので、刊事責任に結びつくというような事柄でありますればやがて判明すると思いますけれども、現段階でどの程度判明しているかということについて申し述べることは差し控えさしていただきたいということでございます。
#192
○沓脱タケ子君 具体的なことでなかなかお答え願えないんだろうかとは思いますが、そうしますと、幅広く御調査をなさっているという中に、服部元郵政大臣の元秘書の方々の調査もなさったでしょう。これは事情聴取の対象に入っていることは間違いないですね。
#193
○説明員(漆間英治君) 現在、申し上げました幅広い金の流れ、物の流れを解明する中で、多くの方々から事情聴取をしていることは事実でございますけれども、具体的にだれそれから事情聴取をしたというようなことは答弁を遠慮申し上げます。
#194
○沓脱タケ子君 物の流れ、金の流れに関連して多くの人たちの事情聴取をやっているということで確認をさしていただいてよろしいですね。
 それで、そういう点で、私は特に増田社長以下刷新委員会の方々がおいでをいただいるので、特に社長にもお聞きをしたいんですけれども、私ども参りましたときの御見解もそうだし、昨日衆議院の逓信委員会でも佐藤前室長が密輸と業務上横領の容疑で調査されていると。で、横領が明らかになったら、会社に損害を及ぼすんだから当然弁償させるという立場をおとりになるということをおっしゃっておられましたが、その点で、横領の疑いが出ているというのは、三年間四十五億、あるいは四年半で六十四億と言われている膨大な交際費に関連をし、交際費の中で起こっていると思うんですが、会社の損害を明らかにするためには交際費の全貌を明らかにするということが何よりも必要ではなかろうかと思うんですけれども、その点はいかがでしょう。
#195
○参考人(増田元一君) 法律問題でございますのでローヤーの意見もよく聞いていきたいと思いますが、私の常識では、損害額を確定する作業が必要になる、こういうふうに理解いたしておりますので、まずその損害額を確定する作業の過程においていろいろもっと広く調べるというようなことも起きてくるのかなあという程度のいまちょっと知識しか持っておりませんのでございますが……。
#196
○沓脱タケ子君 私は、これだけ世間を騒がせて国民的な疑惑が盛り上がっている問題、KDD問題と俗に言われている――これはやっぱりあれだと思うんですね、すぐに犯罪につながるかつながらないかは別といたしまして、独占企業として、あるいは公共企業としての社会的責任から言いましても、国民の信頼を取り戻す上で、これは当然会社としても、疑惑が集中をしている交際費の使途の問題、あるいは政界、官界の工作云々が毎日のように報道されておるこれらの問題について明らかにするのかしないのかというのは、国民の期待にこたえるのかこたえないのかという一つの分岐点になろうかと思うんですよ。その点はどうなんですか。
#197
○参考人(増田元一君) このたび大変な不始末を起こしまして、社会に対して大きな御迷惑をかけたということで、社会的責任を痛感いたしております。
 ただ、何回もいままで申し上げておるようでございますが、捜査がいま進行中でございまして手元に資料がございませんので、私の立場といたしましては、昨日も申し上げたんでございますが、とにかく新しい会社をつくると、二度とこういうようなことを起こさないと、そういう方面にとりあえず精力を注いでいきまして、現在、真相解明のために行われております捜査の結果を期待したいと、こういう立場でおります。
#198
○沓脱タケ子君 それじゃ角度を変えますけれども、さっき私、「インテリア・ルイ」の問題で、ずいぶん擬装をされたかっこうで「インテリア・ルイ」から物を買うているという事実を出したんですが、こういうことはさっきも申し上げたように、板野前社長の背任容疑、特別背任の疑いが出てくるわけですね。で、増田社長は、株主に損を与えた分については損害賠償をさせなきゃならぬと、埋めなきゃならぬと言っておられるわけだし、そういう態度をおとりになっている。だから、この特別背任の疑いなどまで出てきたら、これまた株主に対してだって損害を与えるおそれ十分ですよ。そういう点で、増田社長としては板野前社長を告訴するおつもりはありませんか、会社として。
#199
○参考人(増田元一君) 事実がはっきりいたしました段階で、法律専門家の意見もよく聞いて、そして考えてみたいと、こう思います。
#200
○沓脱タケ子君 これは私、会社の最高責任者として、独占企業、公共企業としての国民に対する責任を負うという問題、それからあなたが常におっしゃる株主に対しての責任を負うという両方の問題からいたしまして、その点はぜひ御検討して、やるべきことはやってもらいたいということを特にお願いをしたい。
 最後に、ちょっとさっきの古橋参考人が御答弁の中で言っておられた点で、若干違いが出ているので、数字の違いが――それでもう時間がありませんので、「インテリア・ルイ」から最初に購入されました――先ほど資産台帳と購入伝票とが一致しているとおっしゃったその関係の品目と価格、資産台帳の写しなどをいただけませんか。私がさっき資料として出しましたのは、これは明細書ですね。納品明細書、御納品書という内容なんで、これはそのうちの幾つが入っているのかということがわかるという立場もございますので、その資料もいただけないでしょうか。それを確認していただいたら終わります。
#201
○参考人(古橋好夫君) 仰せのとおりお出しするように準備いたします。
#202
○木島則夫君 KDD問題に入ります前に、郵便料金に絡んで一点だけお尋ねをしておきたいと思うんです。
 郵便財政の立て直しのための郵便料金の値上げの問題が非常に大きくクローズアップされています。私どもはぜひ現料金で据え置いてもらいたいという希望は強いわけでございます。原価主義に徹するとしましても、これは大衆に非常に大きな負担を与えるものでありますから、当然政治的な配慮が必要だと思います。これは電気・ガス料金などと一緒だろうと私は思う。
 で、この際大西郵政大臣に一言伺っておきたいことは、どうでしょうか、葉書や封書の法律事項の審議の前に伺うのはどうかと思いますけれども、法律事項でない第三種、三十五円、これは大きいですね。予算修正のときにもこの辺の話が出たはずであります。当然御配慮がいただけるものと、これは確認をする意味でお伺いをしたい。
#203
○国務大臣(大西正男君) 第三種全体としまして、郵政審議会の御答申に上りますと、直接それに要する経費を償い得るような料金に持っていくことを考えるべきだというふうな審議会としてのお考え方を私どもは与えられておるわけでございます。でございますので、その線に沿って何とか料金を定めるというのが答申を尊重する立場とすればそうなるわけでございますが、この問題はいずれまた郵政審議会に御審議を願った上で大臣として決めるべき問題でございます。でございますので、いまの段階で固定した何か考えを言えとおっしゃるのなら、いま申し上げましたことしか申し上げられないわけでございます。その点をひとつ御理解をいただきたいと思います。
#204
○木島則夫君 もう一回伺います。三十五円は御配慮をされるおつもりですね。これだけです。
#205
○国務大臣(大西正男君) 先生の御意見として承っておきたいと思います。
#206
○木島則夫君 押し問答しておりますとKDDの問題も時間が制約を受けますので。これはおわかりになっていると思うので、ひとつ大臣の政治的配慮を、多大の負担をこうむる一般大衆のためにぜひひとつそれをおとりをいただきたいというふうに、私は切なる要望をここで申し上げておきたいと思います。
 増田参考人にお伺いをいたします。
 今回の事件について、先ほど同僚委員の質問に答えておられます。思いもかけないことで驚いていると。そして問題を組織、制度のところに求められまして、権力が一点に集中したことが今回の原因である、こういうふうにずばりおっしゃっております。まさに私もそのとおりであろうと思いますけれど、それではもうちょっと具体的に伺いたい。その組織、制度はどこに問題があったのかということでございます。具体的なお示しをいただければ幸いです。
#207
○参考人(増田元一君) それは、株式会社の場合は、重要な問題は取締役会で決定するわけでございます。具体的に申しますと、会社の場合は十七名の取締役と三名の監査役ができているわけです。ところが今回の場合は、一番トップのところで決定が行われたことがあるやに聞いておりますので、そういうところに問題があったのではなかろうかと、こういうように考えておるわけでございます。
#208
○木島則夫君 私は、昨年十月の二十九日の当委員会で、本社を監査対象から除いた内部監査の欠陥についても御指摘を申し上げてまいりました。その拡充強化について御提言をしてまいりました。その後KDDで経営刷新委員会、監査体制強化関係小委員会を設けられて検討をするとともに、昨年十二月の二十四日には社長直属の考査室の新設とか内部監査の拡充など、監査体制の強化を図っておられる。問題があろうと思いますけれど、こういった前進に対しては私は御評価を申し上げたいと思いますが、どうでしょうか、率直にひとつ参考人にお伺いをしたいことは、制度、組織の面での自主的なKDDの改善、運営がなされれば、会計検査院の対象に含めなくともやっていけるのだ、自信があるのだというお考えなのか。それとも、制度というものを大きく解釈をして、要するに現在の公社、公団の会計検査院対象を全部の百十一に拡大をする、これも一つの制度と見るというふうにお考えになるのか、この辺はきょうひとつ率直に聞かしていただきたい。
#209
○参考人(増田元一君) 私個人といたしましては、私どもの力で十分やれると思っておりますが、しかし、この会社の特殊な性格、非常に公共性も高うございますし、国民から大きな独占権という特権を付与されておる、そういう立場を考えますと、これはもちろん政府で御決定になることでございますけれども、会計検査院による検査が行われることにつきましては御方針に従うつもりでございます。
#210
○木島則夫君 二十八年に発足をしてからKDDの現在までの長い経過の中で、不祥事が起こったのはごく限られた時点ではなかったかと私は思う。それまではつまり、民間会社の活力を生かしながらこの激烈なる競争に対応してきたという、こういうものが生かされてきたのだから、いま増田参考人、個人はとおっしゃったけれども、私は、必ずしも会計検査院の対象にしなくてもこれからできるのだというならば、そのことを堂々とひとつ開陳をしていただきたいと同時に、やがて国会に提出されるいわゆるその法改正の中でそういう議論が闘わされたものか。
 そして、これは郵政省にお聞きをしたいのですけれど、会計検査院の対象にするということは、今回こういう事件が起こったから一気かせいに、百十一の特殊法人の中にKDD、NHKも含まれますね、――NHKは全く別のこれは問題ですが。今回起こったからいきなりそういうものを世間の世論で、あるいは情緒と言っては失礼かもしれない、そういうものを一気に含めてしまうのか、どうしてもそうやらなければならないのか。聞くところによると、法制局との間の詰めも相当な私は議論の交換があったというふうに聞いています。そこで起こった議論、今後のこの種の問題を検討をしていく上でこれは非常に大事ですからひとつ参考のために聞かしていただきたい。いずれも時間がありませんから簡潔にお願いをしたい。
#211
○政府委員(寺島角夫君) 先ほどもお答えを申し上げましたように、現在私どもが検討しておりますKDD法の改正におきまして、会計検査院の対象にするということで検討いたしておるのはそのとおりでございます。これは、いろいろな事情を総合的に勘案をいたしました結果出てまいりました結論として、その方が望ましいということで出たわけでございます。
 なお、そのほかに、全特殊法人を行政管理庁が調査の対象にするというもう一つの問題があることも先生御指摘のとおりでございます。
#212
○木島則夫君 内部監査の問題について私はたびたび御指摘を申し上げてまいりました。五十四年の十二月二十四日の内部監査体制の拡充強化概要によりますと、「内部監査は、定期監査のほか、臨時の特別監査を適宜実施し、経営活動の改善、財務会計の適正な処理体制の確立等について助言、勧告を行う。」また、「本社を含む全事業所のほか子会社も監査の対象とする。」と、こうありますね。非常に広範囲になってきた。実際、子会社とかこういう広範な監査対象というのは、現実問題としてこういうことができるのですか。そして、いわゆる監査役監査について、今後「監査役監査基本要綱」を制定をするとともに人員の増強を行うと。現在私どもが聞いておりますところの人員の増強もさして進んでいるとは思えない。ですから、そういった広範囲な子会社まで監査の対象にするということが実際問題としてできるのかどうか。私の聞いている範囲ではそこまでするというふうに伺っております。もし事務的なことで何でしたら、ほかの方でも結構です。
#213
○参考人(増田元一君) 子会社の監査もできますし、それから人員も増員する計画をいまつくっておりますので、必ずやるようにいたします。
#214
○木島則夫君 とにかく外部からの検査ではなく、つまり監査ではなく、やっぱり内部の自主的な運営、監査というものを私はやっぱり貫いていただきたいという意味で実は申し上げているわけです。
 さて、KDDは株式会社とは言いながらこれは独占事業ですね、独善的になりやすい、これも戒めなければならない。今回の事件もそのあらわれであろうと思います。今後の経営刷新の方向としまして、内部監査の強化だけにとどまらないで、利用者や学識経験者等、外部の声を経営に反映させる機構が必要であると思います。たとえばIBMの経営諮問委員会あるいは電電公社の各通信局ごとに置かれている電気通信利用者委員会、こういったものが私のこれから申し上げるその趣旨に該当するものだろうと思いますけれど、どうでしょうか。内部のそういう経営刷新、内部の監査も大切であるけれど、いま言ったような外部の声を経営に反映させる機構が必要であろうと思います。これを具体的にお考えになっていかれるならば、ひとつお示しをいただきたい。
#215
○参考人(増田元一君) 会社といたしましては、ただいま先生が申されたように、経営問題委員会といいますか、まだ仮称でございますけれども、諮問委員会と申しますか、そういうものをただいまのところ十名ぐらいの方をお願いして御意見を承ろう、こういうことでいま準備を進めておる段階で、どなたとかそういうところまではいっていないわけでございます。ただ、枠としまして十名ぐらいでいいんじゃないんだろうかというようなことはちょっと考えております。
#216
○木島則夫君 具体的なお名前は別として、どういう範囲の方々というようなことはもう構想の中におありになろうと思います。
#217
○参考人(増田元一君) そういう点につきまして、まだ決めてはおりませんが、ユーザーの代表ですね、これをひとつ入れなくちゃいかぬだろう、こういうふうにいま考えております。
#218
○木島則夫君 今国会に提出が予定されておりますKDD法の改正案ですね、たとえば現行の十二条、「会社は、毎営業年度の事業計画を定め、郵政大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。」ということになっております。われわれが仄聞するところによりますと、この十二条においても事業計画を定める、つまり事業計画というものは一つの項目として当然残るだろう。そのほかに資金計画とか収支予算とか、いろんなものが項目を改めてそこに入ってくるようであります。これはあくまで私どもの仄聞であります。そのことと、現行の中に事業報告――事業計画ですね、を定めるとある。それにわざわざ項目を追加をするように聞いているんですけれど、たとえば資金計画もしかり、収支予算しかりであります。それを置くことのメリット、この辺はどういうふうに監理官お考えになりますか。
#219
○政府委員(寺島角夫君) 現在私どもが検討いたしております一点に、収支予算を認可の対象にすることが適当であろうということで検討しておることは御指摘のとおりでございます。それではなぜそういうことをやっておるかということでございますが、お話ございましたように、現在事業計画は認可の対象となっております。それで、その事業計画の認可に当たりまして審査をいたしますにつきましては、先生いま御指摘のように、いわゆる狭義の事業計画のほかに、収支の予算あるいはそれらの事業計画の裏づけとなります資金計画が果たして適当であるかどうかといったことも、そういった資料もあわせて検討しておることはそのとおりでございます。
 ただ、法律上は事業計画という言葉しかございませんので、これに新たに収支予算というものを加えて、その面におきましても監督体制をはっきりさせるということが今回の事件等にもかんがみまして決して無益なことではない、有益なことであるというふうに考えておるわけでございまして、また他の多くのいわゆる特殊法人と言われております中に、そういった立法例もたくさんあることもございまして、そういうことも勘案をいたしまして、収支予算というものを認可の対象にするという方向で現在検討を詰めておるところでございます。
#220
○木島則夫君 この辺はもう少し詰めたいんですけれど、何せ時間がないんで、実は郵政省の監督と郵政職員のKDDへの天下り問題について論議がありました折に、古池前社長は、昨年たしか十月の委員会であったと思います、会社の発展のためには郵政職員といえども優秀な人材であればどんどん迎え入れるというニュアンスの発言をされているやに私は聞いております。新社長さんはこの点はどうでしょうか。私は必ずしも古池前社長のこのお言葉をそのまま受け入れることはちょっと引っかかる。
#221
○参考人(増田元一君) 会社も二十八年にできましてから二十七年になりまして、相当な人が、たくさん優秀な方が育ってきております。だから、いずれそういう方々の中から当社の経営を担うことができる責任感の強い、正義感のある、また非常に有能な職員が中に出てくると思います。そういう意味から申しますと、いつまでも外部からKDDの役員をお迎えしなくちゃならぬという必要はまずだんだんなくなっていくんじゃないか、傾向としまして。
 しかし、ただし、こういうような事業でございますので、それじゃ全部社内出身者で全部のポストを独占しなきゃならぬかというほど、それほど厳密に考える必要は必ずしもないのではないか。もっと広く、郵政と言わず、私の考えは広い視野で、本当に適格な人がおありになるなら、そういう方をお迎えすることもいいんではないだろうか、私はそういうふうに考えております。
#222
○木島則夫君 その辺はひとつ新社長さんが副社長さん時代の豊富な経験を基盤にされまして、これもやっぱり毅然とした態度で経営に当たっていただきたいというふうに希望申し上げておきます。
 こういう項目についても本当は議論を掘り下げたいんですけれど、さて、郵政省にお伺いしたいんですけれど、収支予算の郵政大臣認可やKDDを会計検査院の検査対象とすることなどの監督強化というものは、これからの議論にまたなければいけませんけれど、KDDの株式会社としての自主独立性をかなり制約することになりかねない。この問題は当委員会で先ほどから相当議論をされています。公社、公団とさして変わらなくなるんじゃないだろうかという声もありますね。
 このような監督強化をさらに進めていきますと、KDDと電電公社を統合して国際・国内通信事業の一元化を図ることだって考えられるわけであります。私どもは行政改革の一端として、もちろんこれは将来展望の中でのとらえ方でありますけれど、国際・国内通信の一元化も考えていいんじゃないだろうか、こういうことも私どもは申し上げてきているところであります。
 そこで、二十八年にKDDが発足をした当時、なぜKDDを民間会社にしたかという五項目の当時の背景がありますね。これを私もしさいに拝見をしておりますと、さすがに今日と二十八年当時とではここに掲げてある五項目の内容がずいぶん変わってきている。たとえば五項目の最後で、大体こういう会社というものは民営が多いというようなこともおっしゃっているけれど、私どもが調べております資料によると必ずしもそうじゃない。公社、国営というものも最近非常にふえてきている。そして、国内の電電公社が扱う積滞の問題も解消してきた、だから、KDDと一緒にしたら足を引っ張られるという心配ももうなくなっています。
 料金、技術の問題でも、素人ですから私は暴論を言わしていただくと、さしたる問題がないのではないかと、いうことなどを含めまして、どうでしょうか、当時のKDDが民間として発足をしなければならない理由書きというものが相当大きく書きかえられる段階に来ていて、こういうものを含めて、将来国内・国際通信の一元化というものが考えられてもいいのではないかという議論に対しては、郵政大臣はどういうお答えを下さいますか。
#223
○国務大臣(大西正男君) 先生は大変お詳しいのでございますから、私どももその御意見については十分敬意を払って拝聴したところでございますが、ただ先生がいまおっしゃいましたように、このKDDを民間の株式会社形態にゆだねたというゆえんのものは先生も御承知のところでありまして、KDDの国際電気通信に対する需要というものが、やはり国際的な情勢とか経済情勢とかいうものに大きく影響を受けるものでございますので、そういう意味で自主的な機動力のある経営形態にゆだねるべきだということで、基本的にはそういう考えに立って株式会社形態になったものだと私どもも理解をしておるわけでございます。
 そこで、二十八年から今日まで時の経過があったわけでございますけれども、しかし、今日の状態におきましては、そのことは基本的にますますそういった関係が強まりこそすれ、弱まっておる状態ではないと私は考えるわけでございます。したがいまして、そういう基本的な考え方に立つといたしますならば、やはりこれは当初に株式会社としたその存在理由というものは現在におきましてもますますその必要性があるというふうに考えるわけでございます。
 一方、電電公社と一緒にしたらどうかという話でございますが、これは電電公社もいま大きな世帯でございます。そこで、そういう世帯とこのKDDと一緒にいたしますと、ますます大きな組織になり、しかも独占形態でございますので、そのことがかえって経営の何といいますか、適切な運営を期する上においては、そういう膨大なずうたいになりますとかえって運営が困難になりはしないか、こう思うのでございまして、そういういろいろの点から、先生の御意見まことに貴重な御意見でございますけれども、私どもとしては遺憾ながら貴見に沿いがたい、こういうことでございます。
#224
○木島則夫君 いま大臣がおっしゃいました最後の、一緒になったらますます形が大きくなって、あんまり大きくなり過ぎるとそこに問題が生ずるという点では利もよくわかるんです しかし そのほかのこのKDDが発足した当時の社会経済環境と、ここに書いてあります五項目、ちょっと認識のずれがあるようでありますから、大変失礼な言い方でありますけれども、もう一回、果たして電電公社は積滞解消で山ほど需要を抱えているかどうかということも御検討をいただきたい。各国の趨勢が民営だけかどうかということもひとつ御検討をいただきたい。これはこの次の課題にさしていただきたいと思います。これは私の、検討をひとつしていただきたいという要望だけにここはとどめておきたいと思います。
 とにかく時間がないものですから、宇宙開発事業団の方、お待たせをして恐縮でございますけれど、大事な「あやめ」がありますので、この点一、二点だけ伺っておきたいと思うんです。
 こういう言い方をするとおしかりを受けるかもしれませんけれど、最初は処女のごとく最後は脱兎のごとくという言葉がありますけど、何かこの間の打ち上げ、成功したと言って、それから失敗したという感じは、最初は脱兎のごとく、ついには処女のごときと、こんな感じを私は受けたんです。こういう言い方失礼かもしれない。
 そこで、昨年の二月に「あやめ」の打ち上げ失敗に続いて今回も「あやめ2号」の打ち上げに失敗をされております。そして、原因がアポジモーターではないかと報告をされている。この原因究明につきましては、私はしばらく時間をとっていただいて入念に検討をしていただきたいと思うんですけれど、この問題を論ずるに当たって一つの大きなポイントが、宇宙開発に関する技術導入で重要な部分は、いわゆるブラックボックスで導入されているようだと、ここの辺だと私は思う。この開発事業団はこういったものの機能チェックをどうやっているのか、もう時間がありませんから、ひとつ簡潔にお答えをいただきたい。
#225
○参考人(鈴木春夫君) このたびの実験用静止通信衛星「あやめ2号」の打ち上げでございますが、前回の「あやめ1号」の打ち上げの際問題になりましたロケットの方は成功いたしたわけでございますが、衛星側に事故ができましてミリ波実験の計画に大きな影響を与えましたこと、これはまことに遺憾に存じております。この場を通じまして関係各界を初めとする国民の皆様に深くおわび申し上げる次第でございます。
 ブラックボックスの問題でございますが、私どもの事業団は、人工衛星やロケットの開発を自主技術による国内開発ないしは国内生産、これを基調としておるわけでございますが、スケジュールあるいは経済上、国内生産の場合に不利な場合がございます。そういった場合には、所要の技術や機器につきましてアメリカなどから購入しているわけでございます。外国からこういった導入している機器のうちには、その当該国の要求によりましてやむを得ず製造技術の開示がなされない、また日本側における分解修理ができない、そういう機器もございます。これを一般的に私どもブラックボックスと言っているわけでございますが、こういった機器に関するわれわれの機能検査、こういったものは十分やっている次第でございます。
#226
○木島則夫君 これはいろんな制約が私はあると思いますけれど、この辺もひとつ検討していただきたいと思うんです。もう時間ないですから、私は問題点だけちょっと列挙します。
 最新の最先端を行く技術に属する宇宙開発問題でありますから、これはある程度の危険はつきものと思います。しかし、郵政大臣ね、昨年の郵政大臣の所信表明にも、先ほど伺った所信表明にも、「あやめ」の失敗について一言も触れていらっしゃらない。これは非常に重大な問題ですよ。これはやっぱり御反省をいただきたいと思う。
 そして「あやめ2号」の失敗は、世界に先駆けて衛星によるミリ波の通信実験あるいは電波の伝搬試験を実施するという試みも不可能となったわけですね。また、地上施設の活用という点でも問題がこれから生ずるのではないかというような、非常に大事な問題がこの中には包括をされているわけであります。
 時間がございませんから、私は郵政大臣が所信表明で、「放送衛星は、五十八年度に打ち上げる必要があると考えております。」と述べていらっしゃるにすぎないけれど、「あやめ2号」は難視解消という大きな期待もかけられているだけに、その帰趨いかんはこういった方々、辺地の住民の方々に大きな影響を及ぼすことになろうと思います。で私は、最終的に今回の失敗を今後の開発に教訓として生かしていただくことはもちろんでありますけれど、開発計画を後退さすべきではないと思う。
 そこで、大西郵政大臣の決意と今後の見通しですね、宇宙開発計画の五十四年度決定に組み込まれるものかどうか、この辺も含めてお尋ねをして、私の最後の質問にしたいと思います。簡潔に具体的にお願いをいたします。
#227
○国務大臣(大西正男君) いまお話しのございました難視聴の解消ということは国民の要望が非常に強いわけでございます。その対策というものは急を要するものであることは申すまでもないと存じます。これを従来の地上放送網で解消するということになりますと、非常に巨額の経費、それから長年月を要するわけでありますが、放送衛星を利用いたしますと、日本全土を一挙にカバーすることができるわけでありまして、テレビジョン放送の難視聴解消にはきわめて有効でありますことは先生御指摘のとおりでございます。
 そこで、昭和五十八年度以降におきましては、放送衛星でこれを実施するのが適当であると考えております。今回の「あやめ2号」のふぐあいにつきましては、確かに残念なことでございますけれども、これによって放送衛星計画に直接支障を及ぼすことはないと、このように思っております。で、所信表明にも申しましたように、五十八年度を期しての放送衛星という問題につきましては計画どおりに推進をしていきたいと、こう考えておるところでございます。
#228
○青島幸男君 せっかくKDDの経営刷新委員会の方がおいでになっているんですが、私はそれなりに質問の準備をしたんです。大変な期待を寄せて、どういうことをおやりになってくだすっているかということで見守っていたんですが、先ほどの中野委員の御質問にお答えになっている様子から、どうも一般の国民が抱いているような期待に沿って事がなされているということがないと、ちょっと失望したんです。
 KDD刷新委員会がつくられまして、だれに対して何度ぐらい事情聴取を行ったか、そこからどんなものが出てきたかというようなことを事細かにお伺いするつもりで準備をしておりました。しかし、先ほどのお答えでこの質問は用をなさないことがわかりまして大変失望しているんですけれども、わずかに沓脱委員の御質問にお答えになられて、板野さんを告発する裏づけがそろいさえすればそうしたいというお話でございましたが、もうじき司直の手が伸びるだろうからそれはそれでいいんだというお考えでしたらこれは全くの誤りだと私は思います。
 社長がいみじくもおっしゃいましたけども、これはあの間違いが起きたのは組織、制度が悪かったということと、もう一つ、一部に権能が集中したからであるというお答えのように伺いました。もしそうだとしますと、これは板野元社長の個人的な資質によるもんですね、そういうお話をそのまま広げますと。ですから、こういう公共性の大きな大変な事業を運営する重職にあるということの使命感の欠如と、それから一般の倫理観といいましたか、道徳観の欠如と、個人的な資質によってこういう問題が惹起されたとすれば、これは組織、制度の問題もさることながら、その有形、無形の重大な損害をKDDは受けているわけですよ。これをこのまま放置しておきますと職員の士気にも大いに関係すると思いますね。ずいぶん皆さん方一生懸命やってこられたのに、この問題のために肩身の狭い思いしていらっしゃる方が大ぜいおいでになる。きょうおいでいただいている皆さん方もそうだろうと思いますしね。何やったってこういう状態だったら直らないと思えばもうやる気なくなるんだと思いますね。
 それで、そのうちに司直の手が入るだろうといって、その部分解明されても、出てくるのは関税法の違反かあるいは数千万あるいは億に達するかもしれませんが、骨とう品その他の横領ぐらいのもんですね。しかし、この大事業がこれだけ社会的に大きな意味で信用を失墜させたという、この形而上的な損害というものは実に重大だと思いますね。で、あの方はもうおやめになったんだからおれたちは知らないというようなお考えでこの事に対処なさろうとするおつもりなら、今後どんな立場でどういうことを刷新なさろうとも、信用を回復することは不可能だと思いますね。このことの究明を徹底的になされることが今後のKDDのあり方を世に問うことだと思います。
 これをこのままあいまいにしておきますと、いままで郵政省の出先機関だからというようなことで、頼まれ社長みたいな発言をされていたのじゃ困るんですよ。郵政省の顔色見い見い保身に憂き身をやつしていたというような、そういう事態が板野さんをあすこに追いやったというふうに国民は見ているわけですしね。毅然とした態度で会社の運営に当たられるということを明確にするためには、板野さんの個人的な資質によって受けた会社のダメージは、徹底的に板野さんを告発することによって究明すべきだと私は思いますけども、その点に関して重ねて御返答を承りたいと思います。
#229
○参考人(増田元一君) 御指摘の点はよくわかりますが、告発というのは、すでに検察が動いた段階においては法律的には余り意味がないというふうに私は伺っております。検察の動く以前に、いま先生がおっしゃいましたような告発ということがあれば、先生の御趣旨によくかなったと思うんでございますけれども、現時点では残念ながらすでに時期を逸しておると、こういうふうに私は理解をいたしております。
 それから、もちろんこの事実が個人的な資質であったかどうか、その事実がはっきりいたしました段階におきまして、いろんな法的な検討を加えなければならぬと、こういうふうに考えております。
#230
○青島幸男君 その辺の認識は私と全然違うんですね。刷新委員会で疑いを持たれておりますところの旧社長グループですね、そういう方々を呼んで、どんなことがどういう経理の上になされていたかということを解明するぐらいのことは率先なされて当然なはずですし、それがいま司直の手が入っているから捜査を妨害することになりはしないかなんておずおずした考え方で事に当たられるということは国民の一人として非常に歯がゆいわけですよ。
 第三者を交えるなりなんなりして、そういう紛らわしいことのないように徹底的に究明してくださるものと刷新委員会発足のとき私どもは期待したわけですよ。なまじここでごちょごちょやったら捜査の妨げになりゃしないか、そんなことだれも思いやしませんよ。そういう手ぬるさが、また顔色見い見いやっているんじゃないかと、だれがかわったって同じだというふうな認識を国民に与えると思いますが、その点重ねてお答えいただきたいと思います。これはどなたでも結構です。
#231
○参考人(増田元一君) 私自身はそういうような考えは持っておりません。しかし、法律のもとで法的な手続で処置するということも、これは一つの考え方ではないかと、こういうように思っております。
#232
○青島幸男君 いかがでしょう、木村参考人は。
#233
○参考人(木村惇一君) 先生のおっしゃいますことは私といたしましても十分よくわかりますし、気持ちとしては全く同感する点が多いわけでございます。しかし、実際問題といたしまして、先ほども申し上げましたとおり、書類等一切押収されておりますことと、関係者が連日の事情聴取で精神的、肉体的に非常に疲労していると、そういう人たちに対してさらに事情聴取を行うということは、これ人道上からも問題ではなかろうか。むしろわれわれの立場としては、すでに犠牲者が二人も出ました現状におきましては、こういった事故が二度と起きないように万全の注意を払うというところが精いっぱいでございまして、お気持ちに関しましては、私どもとしてもまことに同感ではございますが、残念ながら御期待に沿えるような成果を得ておりませんことを大変残念に思っております。
#234
○青島幸男君 これは、私いままで申し上げましたことは私一人の要望ではございませんで、御理解いただけておると思いますけども、この事実を知った、この不祥事を知った国民の大多数が私と同じように考えているんではなかろうかと、報道その他を通じても認識していただくことが正しいんではないかと思いますので、この席でこれ以上申し上げることはございませんけども、その辺のところもよく踏まえられまして、今後多くの人間が期待を寄せているんだということを十分なお考えいただきまして、その期待にこたえ得るような、当局への協力の仕方にいたしましても、みずから浄化するという意欲にいたしましても、なお一層鼓舞なさって、期待にこたえられるように御努力いただきたいということ、これは要望申し上げますので、よろしくどうぞお願いしたいと思います。
 さて、残余の問題はかなり重複するところもございますが、一、二点、公社と郵政省にお尋ねをして終わりたいと思うんですが、郵政省にお尋ねしますけども、このKDD不祥事件について郵政省との癒着がいろいろと問題になっているんで、その点どうだろうというのを再三ただしまして、その結果、先ほどのお答えにもありました。季節についてのお中元、歳暮その他、社会通念上疑義を差しはさむ余地はないんではなかろうかと思われるようなものは二、二あったけども、綱紀粛正の通達も出ておるし、大した重大な問題には至っていないというようなことを官房長が御発言なさいましたけども、一、二点お尋ねしますのは、パーティー券のあっせんなどの問題についてですけども、パーティー券の販売のあっせんその他についてはいかがでございましょうか。
#235
○政府委員(小山森也君) これは国会の委員会で再三申し上げておりますが、そういうような、郵政省として国会議員の方からパーティー券の販売を依頼されたこともございませんし、したがいまして、それを各関係団体の方にあっせんしたという事実もございません。以上。
#236
○青島幸男君 KDDの方から出てきたような話ですと、郵政省から押しつけられたので、しようがないから私どももそっちへ押しつけたんだというような話もつらつら出ておる折から、事の究明を徹底的にしまして悪いものは悪い、いいものはいいということは、やっぱり徹底的にしてもらわなきゃならないので、今後ともその点に留意いたしまして、間違いのないように監督していただきたいというようなことを要望申し上げますけども。
 それと、所信表明の中にありました放送大学学園についてお尋ねいたしますが、関係法案を提出なさっておられるようですが、本当に大臣はこの放送大学学園を現実のものとなさるということについてどの程度御決意がおありになるのか、その点からまずお伺いしたいと思います。
#237
○国務大臣(大西正男君) どの程度も何もありません。全力を挙げて成立を期したいと思います。
#238
○青島幸男君 この問題になりますと、ちょっと五分や十分じゃ議論が尽きませんので、機会を改めまして徹底的に御議論申し上げたいと思うんですけども、ここで態度だけ申し上げておきますと、私はこの法律案につきましては徹底的に反対をしたいという立場におりますし、放送大学学園ができることにつきましては、心からこれを阻止したいと思っておるという決意だけまず申し上げまして、御議論の点につきましては次の機会に譲らしていただきたいと思います。
 さて、公社にお尋ねしますけども、私、用意しました質問の部分、大部分に関しましては、いままで他の委員からの御発言と、それから秋草総裁の御答弁でかなり了解した部分がございます。ただ一点だけですが、過去、公社が政治家の。パーティー券について販売を手伝うあるいはあっせんすると、あるいは引き受けるというようなことがあったかどうか、その点についてお尋ねしたいと思います。
#239
○説明員(秋草篤二君) 私を含めて、電電公社の幹部でも二、三の者は、時折政治家からパーティー券をちょうだいしたり、出席しないかというお誘いがございまして、私も十二、三人の先生方のパーティーには出席しております。それはもちろん自前のポケットマネーで出ております。そのほか、あっせんということはわれわれはもうあり得ないことでございますから、そういうことは一切ございません。
#240
○青島幸男君 終わります。
#241
○委員長(矢田部理君) それでは、本件に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後五時四十六分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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